岩井俊二監督が自身の小説「ラストレター」を原作に、初めて中国でメガホンをとった映画『チィファの手紙』。この度、すれ違いの文通が始まるきっかけとなるシーンの本編映像がシネマカフェに到着した。本作は、松たか子、広瀬すず、神木隆之介、福山雅治らが共演し今年1月に公開された岩井監督『ラストレター』と同じく、岩井監督が自身の小説を原作に中国で描いたもうひとつの“ラストレター”。今回到着した本編シーンは、ある日、犬の散歩から帰ってきた従姉妹同士のムームーとサーランが、ポストに届いたムームーの亡き母チィナン宛の手紙を発見した後の場面。2人はその手紙を読み出すが、まるで母がいまも生きていて文通をしているかのような内容に困惑する。「この人、霊界と文通してる?」「知らないのかな? 亡くなったこと」とサーランは不思議がり、何か分かるかもしれないから、自身の母親でチィナンの妹・チィファに聞いてみようと言うが、ムームーは「それじゃ面白くない、返事書いてみない?」と無邪気な提案するのだった…。『ラストレター』ではムームーに当たる役を広瀬さんが、サーランに当たる役を森七菜が演じ、注目の若手女優の演技が話題になったが、岩井監督は『チィファの手紙』での少女たちの演技も絶賛。ムームーを演じるダン・アンシーは本作での透明感のある魅力が話題を呼び、また、サーランを演じるチャン・ツィフォンは『唐山大地震ー想い続けた32年ー』(10)で「金鶏百花映画祭」新人賞を受賞した実力派。物語を彩る中国の若き才能にも注目だ。『チィファの手紙』は9月11日(金)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:チィファの手紙 2020年9月11日より新宿バルトほか全国公開© 2018 BEIJING J.Q. SPRING PICTURES COMPANY LIMITED WE PICTURES LIMITED ROCKWELL EYES INC. ZHEJIANG DONGYANG XIAOYUZHOU MOVIE & MEDIA CO., LTD ALL Rights reserved.
2020年09月06日岩井俊二監督が初めて中国でメガホンをとった『チィファの手紙』の公開日が9月11日(金)に決定。この度、本作の予告編と本ビジュアルがあわせて公開された。『チィファの手紙』は、1月に公開された岩井俊二監督最新作『ラストレター』と同じく、自身の小説『ラストレター』を原作に岩井監督が中国で描くもうひとつの“ラストレター”といえる作品。中国でも人気を誇る岩井監督のもとに、中国四大女優のひとりである主演のジョウ・シュンをはじめ、中国の豪華キャストが集結。岩井監督はプロデュース、脚本、編集、音楽も兼ね、プロデューサーにはアジア映画業界の巨匠ピーター・チャンが名を連ねている。2018年に中国で公開されると、中国映画として当週の興行ランキング1位を獲得した。中国のアカデミー賞とされる第55回金馬奨では、最優秀主演女優賞・助演女優賞・脚本賞の3部門でノミネートを達成している。この度解禁された予告編は、姉チィナンが亡くなり、その死を告げる ため参加した同窓会で、ジョウ・シュン演じるチィファが中学時代の憧れの相手チャンと再会するシーンから始まる。そして「中学時代に憧れの人がいたんです。でもその人、私の姉が好きで」と語るチィファとともに、「手紙」を通して浮かび上がるそれぞれの初恋の記憶が、 現代と過去ふたつの世代を繋いで描かれていく。また、同時に公開された本ビジュアルでは、ティザービジュアルと同様に記された「初恋、めぐるー」というコピーと共に、チィファの俯いた横顔が映された一枚。あどけなさの残る若き日の姉チィナンの横顔をとらえたティザービジュアルとは対照的に、チィファはどこか 切なげな表情を見せている。『チィファの手紙』9月11日(金)公開
2020年07月17日岩井俊二監督× 斎藤工×武井壮×樋口真嗣がタッグを組み、YouTubeにて配信された『8日で死んだ怪獣の12日の物語』。この度、のんを追加キャストに迎えた劇場版が、7月31日(金)より全国のミニシアター支援のために公開されることが決定した。本作品は、SNSにて樋口監督ら5人の監督が発動した「カプセル怪獣計画」の番外編となり、全編ほぼリモートで撮影された。主人公のサトウタクミを演じるのは、「BG~身辺警護人~」に出演中で、ミニシアターパークの活動などを通して積極的にミニシアターを支援している斎藤工。監督やプロデュースまでもこなすそのバイタリティをリモート撮影という特殊な状況下でも発揮し、主演を務める。そして、今回追加での出演が発表されたのんが演じるのは、通販で宇宙人を買ったという丸戸のん。「この役を演じられるのはのんしかいない」という岩井監督からのラブコールに応え、岩井組に初参加。サトウタクミの先輩オカモトソウを演じるのは武井壮。そして、『少女邂逅』『街の上で』など話題作への出演が続く穂志もえかがYouTuber“もえかす”を演じ、これまでとは違った一面を見せる。個性豊かな岩井組初参加の面々に加え、原案の樋口真嗣も登場し、フィクションなのにドキュメンタリーのようなちょっと不思議で優しい世界へと導く本作。世界中がいまも直面している新型コロナウイルスとの戦い。2020年のいまを切り取る本作からポスタービジュアルが解禁。人気の少ないコロナ禍の東京を背景に、何か言いたげな人間の表情が印象的なモノトーンのポスター。渋谷の街には岩井監督自ら造形した様々な怪獣も配置されており、作品の不思議な世界観が反映されている。なお、本作は、これまで多様な映画文化を支えてきたミニシアターを応援すべく、本作は売上の一部をミニシアター支援に充てる特別興行を予定している。斎藤さんは、「四月末、岩井監督の1通のお便りから密やかに始まったこのプロジェクトは、カプセル怪獣の如く日々変化と進化」を繰り返してきたと語り、「のんさん、武井壮さん、穂志もえかさん、更には"怪獣や星人"が参加して下さり、作品自体が第二形態へと大きく変貌を遂げました。他に類を見ないこの進化型怪獣(映画)の目的・ミッションは、人類の平和と、ミニシアターを中心とした映画館の救済です」と明言。岩井監督とも、斎藤さんとも初タッグとなるのんさんは「先輩俳優と後輩のやりとり、とても楽しかったです。怪獣の卵をネットで買って、未知の生き物に地球の未来を委ねる不思議な世界観。小さな白い怪獣が今にも動き出すんじゃないかと、ドキドキしました。どんな状況でも映画作りをする岩井監督の作品に参加できて感動しています。コロナ禍で気持ちがしぼみがちな中、私も大人しくしてるだけじゃダメだ、と勇気付けられました」と語る。また、ミニシアター支援についても「作品で応援できるということで、役者として一番嬉しい形だなと思います。みんなの大切な、映画の記憶が刻まれる場所が、残っていって欲しいと願います」と思いを口にした。そして、岩井監督もまた「コロナという、今世界中で猛威を振るっている世紀の災厄。誰もが対岸の火事ではいられないこの事態。我々エンターテインメントの世界も、真っ先に甚大な被害を被りました。僕は仕事を作る立場の側です。その責任の重さを今回ほど強く感じたことはなかった気がします。この作品を作ることそのものがコロナ禍にあって自分のできるせめてもの抵抗だった気がします。気の休まらない日々の中、この作品が誰かのせめてもの気休めになってくれたら。そんな想いです」と語っている。『8日で死んだ怪獣の12日の物語』は7月31日(金)より全国のミニシアターにて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2020年06月24日国内で大ヒットを記録した岩井俊二監督最新作『ラストレター』と同じく、自身の小説「ラストレター」を原作に中国で描く『チィファの手紙』から、特報とティザービジュアルが解禁となった。今回解禁された特報では、ジョウ・シュン演じる主人公チィファが「中学時代に憧れの人がいたんです。でもその人、私の姉が好きで…」と、中学時代の初恋に想いを馳せる姿から始まる。回想シーンとともに織り成された映像では、一通の手紙から始まったふたつの世代を超えて綴られるラブストーリーが描かれており、過去そして現在で映し出される手紙のやりとりから、時を超えて胸を締め付けるような淡く切ない記憶が呼び起こされる。日本版『ラストレター』でも印象的だった、学校の図書室や階段でのシーンも垣間見える。柔らかく透明感あふれる映像に合わせ奏でられる、美しく切なげなチェロの旋律から、珠玉の物語を予感させる特報となっている。併せて解禁されたティザービジュアルでは、「初恋、めぐる―」という印象的なコピーとダン・アンシー演じる若き日の姉チィナンの横顔が映され、そのみずみずしい魅力に惹きつけられる1枚となっている。映像とビジュアルからは、“岩井美学”と称される幻想的でノスタルジックな色彩美を感じさせられ、初の中国映画にして、岩井監督ならではの唯一無二の世界観に期待が寄せられる。『チィファの手紙』は今秋、新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年05月21日公開中の『ラストレター』と同じく、岩井俊二監督が自身の小説を原作に、中国で描くもうひとつの“ラストレター”『チィファの手紙』が日本公開されることが決定した。亡くなった姉・チーナン宛に届いた同窓会の招待状。妹のチィファは、姉の死を知らせるために同窓会に参加するが、姉の同級生に姉本人と勘違いされた上に、初恋相手の先輩・チュアンと再会する。姉ではないことを言い出せぬまま姉のふりをして始めた文通が、あの頃の初恋の思い出を照らし出す――。本作は、岩井監督が初めて中国でメガホンをとった映画。2018年11月9日より中国で公開され、中国映画としてはその週の興行ランキング1位を獲得、北米、オーストラリアほか各国でも称賛を浴び、中国のアカデミー賞とされる「第55回金馬奨」で最優秀主演女優賞、助演女優賞、脚本賞の3部門にノミネートされた。岩井監督は、プロデュース・脚本・編集・音楽も兼ね、撮影監督は『ラストレター』でも撮影を務めた神戸千木、プロデューサーにはアジア映画業界の巨匠ピーター・チャンが務めた。岩井監督は「僕自身初めての中国映画であるということ。みずからの原案を複数の国で撮影するということ。なかなか挑戦的なプロジェクトで実現に相当な時間もかかりましたが、無事完走出来て、改めて振り返るとすべてが忘れ難い思い出です」と撮影をふり返っている。キャストには、姉を亡くしたチィファ役にアジア映画賞の女優賞を総なめにし、中国四大女優と称されるジョウ・シュン。初恋相手・チュアン役は、日中合作映画『空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎』にも出演したチン・ハオが演じている。『チィファの手紙』は秋、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:ラストレター 2020年1月17日より全国東宝系にて公開ⓒ2020「ラストレター」製作委員会
2020年01月27日繊細で美しく、そしてユニーク。唯一無二の世界観で魅了する、稀代の映像作家・岩井俊二。黒木華主演作『リップヴァンウィンクルの花嫁』(2016年)から3年ぶりとなる最新作『ラストレター』が1月17日(金)から公開される。世界中に熱烈なファンを持つ岩井監督。その支持の度合いは、“好き”というよりも“崇拝”の方がしっくりくるかもしれない。岩井監督の手掛ける作品は、なぜそんなにも人の心を捉えるのだろうか?描くのは、境界線上にいる人物岩井作品では、しばしば“ノーマル”と“アブノーマル”の境界線上にいる人物が描かれる。普通とは相容れない自分に気づきながらも、完全にあちら側でたくましく生きる人種にもなりきれていない。だから大抵の場合に孤独だし、前にも後ろにも進めずにいる傍観者のような存在だ。アブノーマルは“ドロップアウト”とも言い換えが可能で、例えば『リップヴァンウィンクルの花嫁』で黒木華が演じた主人公の七海。結婚後すぐ家を追い出された七海は行き場を失い、綾野剛ふんする「なんでも屋」の安藤によってそれまで接点のなかった世界に足を踏み入れていく。この世の中に頼る者のいない心細さと、それでも“普通”の範疇にいられない異邦人感。孤独と葛藤の狭間で揺らぐ人物が、様々な経験をして少しずつ成長する姿を活写する岩井作品。そんな登場人物たちから目が離せないのは、彼らの姿に自分のカケラを見出すからかもしれない。ありえなさそうで、ありえる?リアルかつダークファンタジーに彩られた世界観また岩井作品が他の人間ドラマと一線を画すのは、そのユニークな世界観にある。現実にはありえなさそうでありえるかもしれない、リアルと虚構のボーダーラインを行き来する設定も多く、時としてダークファンタジー的なスリルと退廃に彩られる。例えば岩井監督の初劇場公開作品『undo』(1994年)は、“強迫性緊縛症”という神経症にかかった山口智子演じる妻が、何かを縛らないといられなくなることで夫婦の穏やかな生活が蝕まれていく異色の短編だ。また岩井作品の中でも人気の高い『スワロウテイル』(1996年)は、世界で一番強い“円”を求めてイェンタウンに集まってきた移民たちの物語。アートディレクター・種田陽平による無国籍な美術と、シンガーソングライター・Charaふんするグリコの官能的な歌が醸し出す独特の世界観はまさに唯一無二。そしてカナダを舞台に英語でつむいだ『ヴァンパイア』(2012年)は、高校教師サイモンが自殺希望の少女たちから血を手に入れようとする吸血鬼映画で、最後は純愛へとなだれこむというなんとも奇抜な恋愛ストーリー仕立てとなっている。こうして軽くあらすじに触れただけでも、監督がつむぐ物語が非凡かつバラエティに富んでいて、なおかつその世界に強烈な魅力があるのがお分かりいただけるだろう。ダークサイドを浄化するロマンティックかつピュアで清い“岩井美学”岩井作品についてロマンティックでクラシカルな印象を持つ人は多いかもしれない。確かに“クラシック音楽”を効果的に使用し、“手紙”をキーアイテムとするなど古典的要素も目立つ。加えて『花とアリス』(2004年)で描かれたように、子どもから大人への過渡期にいる少女たちは清らかで瑞々しく、彼女たちを照らす光や取り巻く自然の風景がうっとりするほど美しいなど、監督の映像には洗練された美しさというべき“岩井美学”が息づいている。その一方で、愛する者を亡くした“喪失感”や “絶望”そして“裏切り”など、人間の心の暗部に潜む負の感情や、格差やいじめなど本人だけではどうにもならない極限状況に伴う“人間の残酷さ”がモチーフとなることも。そのダークサイドの色調は作品に影を落とすが、終幕後に深い余韻を残しながらもある種の清々しさを感じさせてくれるのは、 “岩井美学”が醸し出すピュアな透明感のおかげなのではないだろうか。岩井作品のベスト盤最新作『ラストレター』岩井監督による最新作『ラストレター』は、最後の手紙に込められた“初恋の記憶”をつづった珠玉のラブストーリーだ。姉・美咲を亡くした主人公・裕里(松たか子)と、その初恋の相手・鏡史郎(福山雅治)、そして美咲の娘・鮎美(広瀬すず)の三者の間で手紙が交差することで、淡い初恋の思い出が鮮やかに甦る。「手紙を書く」という所作に絵画的な美しさを感じ、「手紙を読む」佇まいが好きだという岩井監督。『ラストレター』製作へのきっかけとなったのは、2017年に発表された監督初となる韓国ショートフィルム『チャンオクの手紙』。手紙が重要な役割を果たすこの物語をさらに発展させることを思いついた監督は、同じく手紙が鍵となる『Love Letter』(1995年)を意識しつつ、まず原作本となった小説を書き上げたのだという。また本作では『Love Letter』では踏み込まなかった、人の心の闇にまで触れている。鏡史郎は売れない小説家で、美咲の死の真相をたどる過程で、彼は自分自身を顧みなければならない状況に追い込まれる。その闇は観る者の胸にも鋭く刺さるが、だからこそ鏡史郎の再生への歩みがしみじみと心に染みるのだ。今回の撮影は、監督の故郷である仙台でほぼ行われている。これは物語の底辺に監督のヒストリー的要素が息づいているため、必然的に仙台が舞台となったのだという。映画が映す学生時代は可能性に満ち、清らかな水辺の風景や緑映える盛夏の風景と相まってキラキラと輝いて見える。青春への強い憧憬を感じさせるその美しい映像の数々に目を奪われることだろう。また現代パートに登場する姉の娘・鮎美と妹の娘・颯香(森七菜)の瑞々しさも尊いばかり。少女たちが夏休みを経て成長していく姿にも注目して欲しい。これまで岩井作品が描いてきた様々なモチーフが盛り込まれた最新作『ラストレター』。本作をプロデュースした川村元気氏によると、目指したのは岩井作品のベスト盤なのだとか。今回、松たか子、広瀬すず、庵野秀明、森七菜、神木隆之介、福山雅治ら超豪華キャストも集結。さらなる進化を遂げた岩井ワールドがつむぐ、最高にロマンティックな恋物語に酔いしれよう。《text:足立美由紀》(text:Miyuki Adachi)■関連作品:ラストレター 2020年1月17日より全国東宝系にて公開ⓒ2020「ラストレター」製作委員会
2020年01月17日岩井俊二監督×主演・松たか子がタッグを組んだ映画『ラストレター』の公開を記念して、過去作を放送・配信する「岩井俊二映画祭」が開催決定。岩井監督編集の特別映像も到着した。今回の映画祭は、岩井俊二監督の過去作(監督・脚本・プロデュース・出演作品)を、日本映画専門チャンネル、WOWOWシネマ、KDDI(auスマートパスプレミアム・ビデオパス)、ひかりTV、日本映画NET、GYAO!にて順次オンエアするというもの。『ラストレター』でもその世界観が感じられるという中山美穂と豊川悦司が出演する『Love Letter』(’95)をはじめ、松さん初主演映画となった『四月物語』(’98)、岩井監督が原作から脚本・監督・音楽・撮影・編集・プロデュースと1人6役を務め、全編英語で綴られた『ヴァンパイア』(’11)。北川悦吏子が『ハルフウェイ』以来となる岩井監督とのタッグを組んだ、中山美穂×向井理主演『新しい靴を買わなくちゃ』(’12)。市原隼人、蒼井優、大沢たかお、高橋一生らが出演するカルト的人気を誇る青春映画『リリイ・シュシュのすべて』(’01)。そして黒木華主演、綾野剛、Coccoらも出演する『リップヴァンウィンクルの花嫁』(’16)などがラインアップされている。さらに、本企画のために岩井監督自身が過去作品で構成したマッシュアップ映像を制作。今回このショートバージョンの映像が公開された。「岩井俊二映画祭」は日本映画専門チャンネル、WOWOW、KDDI(auスマートパスプレミアム・ビデオパス)、ひかりTV、日本映画NET、GYAO!にて開催。『ラストレター』は2020年1月17日(金)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ラストレター 2020年1月17日より全国東宝系にて公開ⓒ2020「ラストレター」製作委員会
2019年12月03日新海誠監督の『天気の子』ヒロインの声優に抜擢され、今後、最も活躍が期待されるネクストブレイク女優・森七菜が、自身も出演する岩井俊二監督最新作『ラストレター』の主題歌「カエルノウタ」で歌手としてデビューすることが決定。その歌声を聴かせる特報も到着した。本作に、岸辺野颯香/遠野裕里(回想)役の二役で出演している森七菜。2016年に大分県でスカウトされ、今年7月に公開された映画『天気の子』のヒロイン・天野陽菜役に抜擢され注目を浴び、現在も『地獄少女』『最初の晩餐』が公開中。来春スタートのNHK連続テレビ小説「エール」にも出演が決定している最注目女優のひとりだ。本作の主題歌「カエルノウタ」は、作詞を岩井俊二、作曲を劇中音楽を務める小林武史が担当。森さんが主題歌を歌うことになった経緯について、企画・プロデュース担当の川村元気氏は下記のように語っている。「『スワロウテイル』におけるYEN TOWN BAND、『リリイ・シュシュのすべて』から生まれたリリイ・シュシュ、岩井俊二監督作品から、いつも素晴らしい音楽が生まれてきた。では『ラストレター』からはどんな音楽が生まれるのか。岩井俊二、小林武史と話し合いを続けた。たくさんのアーティストが主題歌の候補としてあがるなか、答えが目の前にあることに気づいた。『試しに』と歌ってもらった森七菜の歌声には、少年と少女の間をたゆたうような瑞々しさと、誰にも真似できない力強さがあった。その声に惹きつけられて、岩井俊二がおとぎ話のような歌詞を書き、小林武史が映画の世界観を投影したメロディをつけた。エンドロールにこの主題歌が流れたときに、ついに”岩井俊二監督作品”が完成したのだと感じた」。さらに、森さん本人は、「こんなに素敵な、私が大好きな作品で、さらに岩井俊二監督、小林武史さんに作っていただいた唄を歌うことが、非常に重大な事だと感じました。歌詞、メロディともに一瞬一瞬聴き逃せなく、全部余すことなく歌わないと、と心掛けました」とコメント。「歌うことは楽しいですが、まだまだ未熟なので、ひとつの映画を作るような、お芝居をするような感覚で歌いました」と女優らしさも覗かせる。また、小林氏は「今回、映画のエンドロールの使いどころも、透明感のある森さんの声にピッタリなので、トータルとしてうまく色々な要素がつながることになる」と明かし、「レコーディングを一回一回重ねるごとに成長してくるんです。最初から表現しようとする気持ちがあり、やっぱり女優さんなんだなと思いました」とコメント。岩井監督も「やはり根に女優というものがあるので、『上手く歌おう』というよりも、『表現しよう』というアプローチが、撮影現場で役者としてやっていたアプローチに共通するものがあるんだな」と語り、「すごく丁寧に、文学的に表現していて、とても感心しました」と絶賛を送っている。森さんにとっては、これが歌手デビュー作品。なお、シングル「カエルノウタ」のカップリングには小泉今日子の「あなたに会えてよかった」、荒井由実の「返事はいらない」のカバーが収録される。『ラストレター』は2020年1月17日(金)より全国にて公開。主題歌「カエルノウタ」および『ラストレター』オリジナルサウンドトラックは2020年1月15日(水)よりリリース。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ラストレター 2020年1月17日より全国東宝系にて公開ⓒ2020「ラストレター」製作委員会
2019年11月21日岩井秀人、松井周ら、優れた劇作家・演出家を輩出している青年団の若手自主企画。演出家・蜂巣ももが青年団内で発足した「ハチス企画」の新作『まさに世界の終わり』が本日11月9日に東京・アトリエ春風舎で開幕した。伊藤キムや寺田みさこに師事しながら、演劇とダンスの境界線や、非現実な身体と言語について考え抜いてきた蜂巣。彼女が今回取り上げるのは、1995年に38歳の若さで亡くなったフランスの劇作家、ジャン=リュック・ラガルスの1990年発表作である。同作を基にした、グザヴィエ・ドラン監督による映画『たかが世界の終わり』(2016年)は、第69回カンヌ国際映画祭で、グランプリとエキュメニカル審査員賞を受賞している。長年、家族のもとを離れていた長男ルイ。彼が帰郷したのは、自らの死を家族に告げるためだった。しかし家族はそれぞれの吐露を繰り返し、ルイの言うことに耳を傾けない。いつまで経っても自分の死を告げることができないまま、時間だけが過ぎていく……。同公演の紹介文の一行目にはこうある。「家族の政治、身体を問い直す」。思えば、家族の会話をふと一歩引いて聞いてみると、めいめいが、自分の都合や事情を通すことに必死であったりする。ある時は弱っている自分を演出し、ある時は泣いてキレて暴れたりする。果たしてそこに、どんな革命がもたらされるのか。そして、彼らが掲げるフレーズはもうひとつ。「家族という他人は、友情を育むことができるのか」。そこに描かれるのは希望か、それとも……。青年団若手自主企画vol.79 ハチス企画『まさに世界の終わり』は11月24日(日)まで。文:小川志津子
2019年11月09日このたび「ハライチ」の岩井勇気さんの初めての連載エッセイがまとまり、『僕の人生には事件が起きない』という一冊に。「ネタとか書いてるからいけそうだなって雰囲気だけでオファーしてみたけど違ったな、とか編集さんに思われてるんじゃないですか」インタビューののっけから期待を裏切らない毒気。さすが岩井さん。だが、お笑いで独特の言語センスを披露してきた岩井さんの書いたモノなら読んでみたい、と思っていた人は多いはず。ありふれた人生も、角度を変えれば面白さが見えてくる。中身は主に身辺雑記。初めてのひとり暮らしで選んだメゾネットタイプのアパート回りのこと、コーヒーマシン購入までのエピソード、歯医者の予約を入れては忘れ続けた失敗談……。事件と呼ぶほどの出来事ではないのに、岩井さんのレンズで見ると、ちょっと風変わりな日常に早変わり。思わずニヤリとしてしまう。たとえば、組み立て式の棚についての回。自分で組み立てるのがちょっと面倒くさいな、までは誰もが思う。だが、岩井さんの筆にかかると、面倒さ加減は倍々に膨れあがり、そのボヤき文がまるで面白いラジオトークのように思えてくる。「だってみんな、何か組み立てたり配線つなげたりしていると、『ああっ!もう!』ってなるでしょう?そういうあるあるを書いたものは多いですね。当たり前すぎず、あるあるになってなくてぽかんとするようなものでもなく、『見落としてたけどあるね、それ』みたいなのを見つけるのが好きだし、得意です」ハライチのネタを見るかのような文章芸も披露している。趣味の麻雀で“上がったら死ぬ”と言われているほどのめずらしい手で勝ってしまったときのこと。岩井さんは帰り道から死ぬかもしれないという妄想に取り憑かれるのだが、〈窒息死〉はともかく、〈メゾネ死〉〈かぐわ死〉〈スースー死〉って何だ……。あんかけラーメンの汁を水筒に入れて外出したエピソードにも、意表を突かれる。交差点で水筒から飲んでいるのがお茶ではなくあんかけラーメンの汁という背徳感を綴り、「人の思い込みの裏をかくのは、ネタでも好きですね。ダイエットが続かないとかいう人に、『これ、すっごく体軽くなるし、すっとやせるし、オレの周りのミュージシャンとかみんなやってるんです』とヤバそうに引っ張ってきて、『玄米なんですけど』と落とすとか。そういうネタもわりとやります」融通の利かないファミレスのシステムや通販で届く段ボールとの格闘など、日常の不条理への抵抗も、岩井さん十八番のモチーフだ。「僕、あれこれその場で言いますけど、ケンカしているつもりはないんです。もやもやしたままだと疲れるから、解決しようと思っているだけで。感情として怒ってはいない。だから感情のままにしゃべるのではなく、理屈を組み立てて訴えようとする。ただ正義がこちらにあると思うと、どんなに強く出てもいいと思っているところはあるので、そこはまあ……(苦笑)」だが、それが正論だから、読んでいても胸がすく。「エッセイってフランス語のエセーからきていて、随想という意味らしいですね。明確なオチがなくてだらだらしてて。オレ、フランスが合っているのかも。フランス映画も“そして人生は続く”みたいなエンディングが多いし、この本のタイトルもフランス映画みたいだし、フランスでも売ってほしいなあ」ボケてるのかマジメなのか、とにかく楽しい岩井ワールド。ファンもそうでない人も、本書で触れてみて。『僕の人生には事件が起きない』各エッセイに添えられている挿絵は岩井さん作。「“上手い人がさらっと描いた風”に、めちゃくちゃ力入れて描きました」。新潮社1200円いわい・ゆうき1986年、埼玉県生まれ。幼稚園からの幼なじみ・澤部佑と2005年にお笑いコンビ「ハライチ」を結成。ボケとネタ作りを担当。好きなものはアニメと猫。『自慢したい人がいます~拝啓 ひねくれ3様~』(テレビ東京系)、『ハライチのターン!』(TBSラジオ)などで活躍。※『anan』2019年11月6日号より。写真・土佐麻理子(岩井さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2019年11月05日松たか子主演、川村元気が企画・プロデュースを担い、岩井俊二が監督を務める映画『ラストレター』。この度、『Love Letter』(‘95)で繊細な演技力と圧倒的な存在感で人々を魅了した中山美穂と豊川悦司が、再び2人揃って岩井監督作品に出演することが明らかになった。これまで数々の名作を世に送り出してきた岩井監督。本作は、20年以上ものキャリアの中で巧みにその時代を切り取りながら様々な愛の形を表現し、いずれも熱狂的なファンを生み出してきた岩井監督が、初めて出身地である宮城を舞台に、手紙の行き違いをきっかけに始まったふたつの世代の男女の恋愛と、それぞれの心の再生と成長を描くオリジナルストーリー。主演の松さんのほかにも、広瀬すず、福山雅治、神木隆之介と豪華俳優陣が集結した本作だが、今回新キャストとして、各映画賞を総なめにし、世界でも絶賛された『Love Letter』に出演した中山さんと豊川さんの参加が決定。豊川さんが松さん演じる裕里の姉・未咲の元恋人・阿藤を、阿藤の同居人・サカエを中山さんが演じ、未咲の過去に絡む、本作において非常に重要なパートを担う。中山さんは『Love Letter』以降、岩井俊二プロデュース作品『新しい靴を買わなくちゃ』(’12)でタッグを組んで以来となるが、岩井作品へ出演するのは、中山さん、豊川さん共に24年ぶり、2人の共演も映画作品では24年ぶりとなる。「お元気ですか?」の名ゼリフがブームになった『Love Letter』公開から約四半世紀。今回の出演は、岩井監督からのオファーで実現。2人共に、岩井監督から声をかけてもらったことに喜び、二つ返事で出演を快諾したという。中山さんは「いつかまた豊川さんとの共演はもちろんのこと、岩井監督作品に出演できたらいいなと思っていたので、今回声をかけていただき、とても嬉しかったです」と今回の参加を喜び、「豊川さんとは、今回共演シーンは少ないのですが、それでも今までの二人の歴史があるので、短い共演シーンの中でも積み重ねてきた何かがスクリーンには映っているのではないかと思います」とコメント。また、豊川さんも「中山さんとまたこうして二人で出演できてとても嬉しい」と喜び、「中山さんは、冷凍保存されてきたみたいで(笑)、全然変わっていないです。もう少しご一緒にお芝居をしたかったです。それは、また次回に。20年後といわず来年くらいにでもご一緒したいですね」と中山さんとの再共演を願った。そして岩井監督は、2人との撮影をふり返り「撮影は夏の盛りの仙台でしたが、なにかそこが冬の小樽で外は雪が降ってるような気分になりました。『ラストレター』と『ラブレター』が地続きの同じ世界の物語に一瞬思えました」と語っている。ほかにも、裕里の父母役として鈴木慶一、木内みどりが出演する。『ラストレター』は2020年1月17日(金)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ラストレター 2020年1月17日より全国東宝系にて公開ⓒ2020「ラストレター」製作委員会
2019年10月30日おとな向け映画ガイド今週は公開ラッシュ! オススメはこの4作品。ぴあ編集部 坂口英明19/10/21(月)イラストレーション:高松啓二今週末に公開の作品は、なんと31本。最近ではみたことのない本数です。全国100スクリーン以上で拡大上映されるのは『ジェミニマン』1本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が30本です。この中から厳選して、おとなの映画ファンにオススメしたい4作をご紹介します。3本は、CG技術が突出したエンタテインメント作品。4本目は、それとは真逆、体を張ったといいますか、R18の日本製コメディ映画であります。『ジェミニマン』ウィル・スミスが「二役」を演じています。51歳の「史上最強のスナイパー」、ま、これは当たり前。もう一役は23歳の「クローン」です。若い方は、特殊メイクではなく、実際にスミスが演じた上でCG処理をし、新しいキャラクターを作り出したとのこと。まさに映像上のクローンです。それが全然不自然じゃない。これまで観たCGは何か違和感を覚えたものですが、それがありません。恐竜たちがスクリーンせましと駆け回った『ジュラシック・パーク』以来の映像革命。いよいよそういう時代になったかと驚嘆しました。スミスが扮するスナイパー(狙撃手)の、ゴルゴ13のような凄腕ぶりが冒頭にでてきます。このエピソードだけでも見応えがあります。ちょっとしたミスがあり、職人肌の彼は引退を決めるのですが、政府の秘密組織から追われることに。知りすぎた奴は消せ、というわけです。最初に送りこまれたスナイパーが、若い彼自身のクローン。政府は、彼の並外れた殺傷能力に目をつけ、こっそりDNAを採取し、軍事用クローン人間を秘密裏に完成させていたのでした。不思議な感覚でしょうね。姿かたちは若い頃と同じ。食などの嗜好、くせ、思考回路も同じ、すごい奴が目の前にいるんです。監督は巨匠アン・リー。『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなどのヒットメーカー、ジェリー・ブラッカイマーが製作を担当しています。彼が採用したのは、最新鋭のCGだけではなく、最も立体感のある3D技術(3D+in HFR)です。普通の映画のコマ数の2.5倍。この臨場感はこれまで経験したことのないもの。この映画こそ、3Dで観るべき作品です。『ロボット2.0』いやあ、こってりしています。ギトギトのラーメンのようなくせになる魅力。強烈な男くささいっぱいのおじさんロボットが大暴れした、あのインド映画『ロボット』の続編です。タイトルバックから異常な長さです。日本のホンダとか、協力企業のクレジットだって最初にバーンと出します。舞台はたぶん近未来のインド。町から突然、スマホが消える。通話している途中で、何者かに吸い寄せられるように空中高くどんどん飛んでいくのです。当然パニック状態。今やスマホなしでは生活が成り立ちません。しかもスマホは合体し、怪鳥となって町の破壊を始めます。政府にこの怪事件解決の協力を求められたロボット工学の専門家バシー博士は、チッティを復活させるしかないと助言するのですが……。チッティ、前作で暴走の限りを尽くしたロボット。確か解体を命じられ、自らの手で分解。博物館に展示されていたはず。それが博士の力で蘇り、超弩級の破壊アクションがまた、始まります。やや現代的なテーマも背景にあり、悪漢がやっつけられるのを一方的に楽しめませんが、着想がすごい。これでもかとクライマックスがずっと続くし、もちろん歌と踊りも盛り盛り入って145分。おかわりはいりません。満腹まちがいなしです。『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』久しぶりの戦争痛快アクションです。しかもロシア製。ナチスの戦車軍団に立ち向かう、ロシアの命知らずの男たちと、戦車T-34の物語です。第2次大戦中。食料運搬の軍務から人材不足で戦車長を任されたロシア軍将校が1台のT-34で敵の機甲師団に大善戦。しかし捕虜となってしまいます。彼の活躍を覚えていたナチスの隊長は、自軍の戦車隊の訓練演習のため、彼とその部下たちに、標的となって、砲弾を持たずただ逃げまわる役を命じます。戦場で回収されたT-34が与えられ、演習が始まるのですが……。チャンバラや西部劇などのテイストです。敵はナチスですが、相手の武勇を認めるサムライのような軍人。こいつと戦ってみたい、的なスピリットを持っています。対するロシア軍将校も、スティーブ・マックィーンのような不敵な男。それに応え、戦車を自在にあやつり、まるでガンファイトのように戦います。彼は彼で、なんとかこのチャンスに大脱走を、と企てていたのです。大戦後保存されていたロシアの戦車T-34の実物が撮影に使われています。そこから発射される大きな砲弾が、まるで『マトリックス』の銃弾のように、スローモーションで弾道を描きます。VFX(視覚効果)は、『バーフバリ 王の帰還』を手がけたFilm Direction FXを筆頭にロシアのチームが担当。戦車が片輪走行し、ドリフト旋回、まるで生き物のように動き回ります。カメラは戦車内部にも取り付けられ、これもリアリティある映像を生み出しています。四の五の言わず楽しんでくれ、というロシアン・エンタテインメントです。『108~海馬五郎の復讐と冒険~』昔風にいうと艶笑コメディというやつですが、これがすこぶる面白いのです。「大人計画」松尾スズキの監督・脚本・主演作。松尾扮する人気脚本家 海馬五郎が妻の浮気を知り、その復讐に108人の女性を抱くことを考えつく、といった破天荒な話。この手の日本映画はディテールなどがたいてい寒く、のれないのですが、さすが、松尾スズキ。小さなセリフや細かい演出が面白いんです。50代夫婦の危機とか、親のこと、仕事のこと、そのあたりのリアリティも感じられます。決して「やりまくり」映画というだけではありません。海馬がいま手掛けている舞台は、ミュージカル『踊る精神科病院』。そのオーディションに落ちた女優から「これ多分奥さんですよね」と突きつけられたSNS。それは自分の知らない妻のアカウントで、コンテンポラリーダンサーと浮気しているという告白がつづられていたのです。友人から離婚すると資産の半分は妻に渡すことになると聞き、逆上した海馬は、妻がダンサーのおっかけで旅行にでかけている間に、貯金1000万円を女で使い切ると宣言します。妻役は中山美穂です。海馬の妹で、イタリアンレストランのオーナーシェフに坂井真紀、友人役に秋山菜津子、劇団ハイバイの岩井秀人。特に、秋山さんは海馬のセフレ、という役どころ。紀伊国屋演劇賞を2度もとったことをひけらかす女優役です。実際に数々の演劇賞を受賞したベテラン。楽しんでやっている感じですが、素敵です。すごいシーンもあり、まさに体張ってます。
2019年10月21日お笑いコンビ・ハライチの澤部佑と岩井勇気が、10日深夜に放送されたラジオ番組『ハライチのターン!』(TBSラジオ/毎週木曜24:00~25:00)で、岩井のエッセイ集『僕の人生には事件が起きない』が『王様のブランチ』(TBS系/毎週土曜9:30~)でランキング1位になったことについて言及した。同番組のブックコーナー・文芸書ランキングで1位になった岩井のエッセイ集。この放送を見ていたという岩井だが、自分の著書が1位になると知らなかったそうで「文芸書ランキングに入っていると思わないから、まず。『あ、俺の本じゃん!』ってなった(笑)」と振り返った。また、相方の澤部佑もこの放送をたまたま見ており、「1位が岩井勇気って出てきたから、笑っちゃったよ、本当に」とも。岩井は「スタジオのニッチェさんが『岩井!?』って(笑)」と思い返し、一方の澤部も「ニッチェ姉さん仲良いでしょ? 喜んでくれてたね」と振り返っていた。さらに、澤部が「これから特集が組まれることもあるの? そしたら“ブラン娘”が来るじゃん。『岩井さん、読みました、いや~面白いです~』って」と言うと、岩井は「そしたら俺、“先生”として対応するから」と話していた。
2019年10月15日お笑いコンビ・ハライチの岩井勇気が、26日に都内で行われた初のエッセイ集『僕の人生には事件が起きない』(新潮社)刊行記念イベントに出席。イベント前には囲み取材に応じた。岩井は「芸能人って、インスタグラムで『美味しい物を食べました』とか、すごい生活してると思うかもしれないけど、誇張して言っているだけと僕は思っています(笑)。言い方は悪いですけど、ウソついている部分も結構あるなと。本当に良く見せた部分をつまんで番組にしたりするので、味付けが濃いものばかりをチョイスしている」と分析。そして、「芸能人もそんなに華やかな生活をしているわけではなく、地味な部分もいっぱいある」とし、「自分って平凡な生活をしてるんだなと思っている人も、人と比べる必要はなく、自分が面白いとか楽しいと思ったりすることがあればいいんじゃないのかな」と語った。相方の澤部佑について、「(本を)見てないんじゃないですかね。見てほしいとは思わないです。読んでもらって感想をもらったとしても、そんな誰にも響かないし」と笑顔。「創作をしない人間なんで、澤部は。そういう人に評価をもらっても別にって。澤部に期待することは、この本に対してはないです」と笑いを誘った。早くも増刷が決まったというが、岩井は「新潮社は見くびっていたんじゃないかなって。最初は『上手いですね』と乗せてくれたんですが、本を発売をするにあたって、ちょっとビビってるな、過小評価してんなという気持ちはありますね」と話した。イベントでは、サンシャイン池崎をゲストに迎えた。"猫好き"という共通点もあるが、岩井は「猫かわいいよって僕が勧めた気がしてますし、池崎が猫を持っている代表的な写真は僕が撮ったんですけど、無断で使っているんですよ。だから訴えようと思います」と笑顔を見せていた。
2019年09月27日●エッセイ執筆も「澤部の方が文才ある」お笑いコンビ・ハライチの岩井勇気が、9月26日に初エッセイ集『僕の人生には事件が起きない』(新潮社)を発売する。この本は新潮社の雑誌、webサイトで連載していた内容がもととなっている。岩井はエッセイ執筆のオファーについて、「書けると思われがちだよなって(笑)」と心境を振り返る。同エッセイは日常がテーマとなっており、漫才や出演番組の裏側などについては取り上げられていない。その理由を聞くと、「あまり裏側を言うのは好きじゃないんですよね。なんかネタばらしみたいな感じがするじゃないですか」と明かした。また、岩井は近年、「腐り芸人」として取り上げられることも多いが、岩井自身は「自分では腐っていると1つも思っていない」と語った。○■担当者からの絶賛も「素直には受け取ってない」――エッセイ執筆のオファーを受けたときの心境はいかがでしたか。コンビのネタをつくる方で、ちょっと陰なキャラっぽい感じだから、書けると思われがちだよなって(笑)。澤部とは同級生なので、読者感想文とかも見たことあるんですけど、「俺って文章力ないな、澤部の方が文才あるな」って思ってましたから。――実際に書いてみてどうでしたか。誰が読むんだよという気持ちはありましたけどね。「こんなことがありましたよ」っていろんな人に言うべきこと、この話題だったらみんな興味あんだろということも別に起きてないので。――ただ、担当者の方からは「まだ始めたばかりなのにすごい面白いです」などと言われたそうですね。「反響良いです」「面白いです」と言ってくれてたんですけど、まあ、そりゃ言うだろうなと。こういうヤツって、乗せないと書かなくなりそうな感じするじゃないですか。俺が逆の立場でも言うでしょうし、別に素直には受け取ってないです(笑)。その人自身にメリットがなく、まったく言う必要ないのに「岩井のエッセイ面白かったです」と言っていたら、うれしいですけどね。ただ、岩井のエッセイをあえて評価することで、自分の評価を上げようというのが透けて見える人はちょっとな、というのはあります。○■あまり裏側を言うのは好きじゃない――執筆するなかで、ネタが思い浮かばなかったなどの苦労はありましたか。ネタが出てこないというのはなかったです。ネタというほどのことではなく、なんでもないことを一生懸命面白く書くことが多かったので、逆に事欠かないですね。なんでも面白く書けるようにしようという意識ではいました。――エッセイは日常をテーマにした内容となっています。漫才や出演番組の裏側などを取り上げなかったのはなぜですか。そもそも、あまり裏側を言うのは好きじゃないんですよね。なんかネタばらしみたいな感じがするじゃないですか。「ここのオチがどう」とか「すべってる」とかって、客が知る必要はないし、客が言うことでもないので(笑)。それを芸人側が言い過ぎたことで浸透しちゃって、そういう見方をするようになっちゃってるけど。なんか楽屋まで入ってきてる感じがするんですよね。客は別に笑いに来て、面白ければ笑えばいい話ですから。――岩井さんはラジオでも日常について話されることが多いですが、話すと書くとでは、どんな違いがありますか。ノリで押し切れるので、話す方が簡単ですね。字ズラにすると面白くないノリがいっぱいありますし、あらすじだけ聞いたら、マジでつまらないような話ですから。――ラジオだと、澤部さんというツッコミがいるのも、大きな違いなんでしょうか。そうですね。聴き手がいるというのもありますし、ラジオだと明らかにボケていてもいいという感じです。文章だと、独りよがりで閉鎖的な感じがしちゃうんですが。だから、読者を置いていかないように、とは意識していました。ラジオでは、要所要所で笑いを入れていかないと怖いんですが、文章はめちゃくちゃ長くない限りは、最後のオチまでたいがい読んでくれますから。○■みんな面白いことなんて起きてないですから――「僕の人生には事件が起きない」というタイトル通り、収録されているエピソードには、驚くような「事件」は起きていない印象です。オチがあるか分からない、なんでもない話を面白くできたほうが芸人なんじゃないの、とは感じます。基本的にはみんな面白いことなんて起きてないですからね。そんなに起きてないのに、大きい声で「起きてますよ!」って言っているような人の集まりなんで、芸能人って(笑)。――そうなんですね(笑)。結局、みんな日常生活なんて別に普通だし、なにも起きてないので。テレビとかに毒されて、「すごいいろんな出来事が起きているのに、俺の日常は普通だな」じゃなくて、みんな普通。だからこそ、別に見方を変えて楽しもうと思えば、楽しめるんじゃないかって思います。●日常を楽しむコツは「自分を切り離して考える」――あとがきでも「どんな日常でも楽しめる角度は確実にあるんじゃないか」と書かれていました。岩井さんなりの視点を変えるコツを教えてください。自分を切り離して考えるということですね。そう思ったら、怒られたりしんどくても、別にどうでもいいなって。他人が怒られていたらどうでもいいじゃないですか。そういった意味では、僕はストレスを感じない方だと思います。その場でイラッとはしますが、たいがいは忘れますし、ため込まないです。――岩井さんご自身、生活の中で自分を切り離して考えることが多いんですか。そうですね、たいがい「誰が言ってるんだよ」というようなことを言ってますから。でも、別にそこは切り離して考えているので。「いや、俺が言ってるからとかじゃなくて、違うもんは違うじゃん」って。――昔からそのように客観視される性格だったんですか。そうですね。たとえば小学生のとき、力が強かったこともあり、ケンカになると相手が泣いちゃうんです。でも俺に対して悪口をすごい言ってくるんで、「なんでコイツ、ボコボコにされるのに言うんだろう」と思ってましたし(笑)。それを収めるために先生が「岩井は大人の考え方ができるんだから、あまり目くじら立てるな」と言ってたんですけど、それに対しても「そう言っておけばいいと思ってるんだろな」と思ってましたしね。○■「自分では腐っていると1つも思っていない」――学生時代の岩井さんは、サッカー部だったりと、どちらかといえば"リア充"側の人間でした。芸人界だけなのか分からないんですけど、学生時代にいじめられていたヤツとか、本当に目立たなかった"陰キャ"だったヤツのリベンジみたいな感じってあるじゃないですか。それが気持ち悪いと思ってるんすよ(笑)。学生時代にモテなかったヤツが、芸人として売れだして、女遊びとかをめっちゃしているのを見ると「やってんな~」って思いますね。――岩井さんは近年、"腐り"や"ひねくれ"といった印象も強いですが、ご自身はこれについてどう感じていますか。自分では腐っていると1つも思っていないんですよ(笑)。正論を言うと、腐っているって捉えられる世の中がやべえなって思ってますけどね。なんか終わってんな、ウソが本当になっちゃってるなって(笑)。正論を言うと、「いや、そんなこと言うなよ。すみませんコイツ、不器用なヤツなんで」みたいな扱いをされるんですけど、「みんなは嘘ついているってことだな」って思うんですよ。――『ひねくれ3』では、小宮さんや山里さんと共演されています。小宮さんは学生時代に変ないじられ方をされていたところがあるので、自虐的なところがあります。山里さんは卑屈で、性格が悪いです。山里さんがたまに言う「リア充なヤツとか、自分に嫌なことをしたヤツにこういう制裁をするんだ」ということを聞いていると、「マジで性格悪いな」って思いますよ(笑)。僕は陰湿なことはしないで、正々堂々やりましょうというタイプですから。○■相方・澤部佑は“無”「オリジナルを見たことない」――本のラストには、相方・澤部さんのエピソードが書き下ろしで収録されていますが、執筆しようと考えた理由はなんですか。まあ、1つは「入れろ」って言われたからです(笑)。でも、別に事実をつづっているとかじゃなくて、論文みたいな感じですね。ここだけはフィクション、小説だと思ってくれて大丈夫です。――澤部さんについて、「無」という表現をしていましたね。澤部のオリジナルを見たことないなと感じたりするので。よく恥ずかしげもなくできるなってたまに思ったりしますね。「これ、あの人のやつじゃん」っていうのがちょくちょくあります。ただ、自分で発注ができないだけで、誰かから発注をされたら、それには100%応えられます。――著書を今回出版されたわけですが、今後ほかにやってみたい仕事はありますか。アニメ関係の仕事とか、結構やりたいことはやれています。でも、金稼ぎのために、嫌な仕事を引き受けることがなくなったら最高ですね。――執筆業は今後も続けていく予定ですか。なんか「これだ!」っていうのができるまで、今後もケリがつくまでやりたいです。それができるかどうか分からないですけど(笑)。
2019年09月25日映画『ラストレター』が、2020年1月17日(金)に公開。主演・松たか子×岩井俊二監督。岩井俊二監督の描く、世代を超えた淡いラブストーリー映画『ラストレター』は、『花とアリス』『Love Letter』『四月物語』の岩井俊二監督によるオリジナルストーリー。20年以上ものキャリアの中で、その時代を切り取りながら様々な愛の形を表現してきた岩井が、初めて地元・宮城を舞台にしたラブストーリーを描く。“小さな嘘と手紙の行き違い”をきっかけに、<過去と現在>、2つの世代を通して紡がれる淡く切ない恋の物語が始まる。松たか子主演、広瀬すず×福山雅治×神木隆之介が共演物語を彩るのは、日本を代表する豪華キャストたちだ。主人公・岸辺野裕里(松たか子)姉・未咲の死をきっかけに同窓会に参加。そこで再会した初恋相手・鏡史郎(福山雅治)に対して、“姉のふり”をして不思議な文通を通わすことになる。岸辺を演じる松たか子は、自身初主演の映画『四月物語』以来約21年ぶりに岩井監督とタッグ。遠野鮎美(広瀬すず)主人公・岸辺野裕里の姉・未咲の娘にあたる遠野鮎美。鮎美は、母・未咲宛ての同窓会の案内を裕里に渡して、これをきっかけに裕里は未咲の死を知らせに同窓会に行くことになる。演じる広瀬すずは、未咲の高校生時代も演じており1人2役。乙坂鏡史郎(福山雅治・神木隆之介)乙坂鏡史郎は、学生時代に学校のヒロインだった未咲を好きになる。同窓会で姉の死を伝えにきた裕理を未咲だと勘違いする。好きだった人だと思って、裕里と文通を始めることになる。裕里も、未咲のふりをして、手紙を書き続ける。現在の鏡史郎を福山雅治、そして高校時代を神木隆之介がそれぞれ務める。森七菜や庵野秀明も出演そのほかキャストには、『天気の子』でヒロインを務めた森七菜をはじめ、『シン・エヴァンゲリオン』シリーズなど数々の名作を世に送り出してきた庵野秀明、歌手として活動する水越けいこ、小室等など、マルチな分野で活躍するユニークな顔ぶれが勢ぞろい。そして、松たか子演じる裕里と庵野秀明演じる・宗次郎の息子・岸辺野瑛斗役として、Dragon Ash降谷建志と女優・MEGUMIの長男・降谷凪が起用され、本作で俳優デビューを果たす。さらに95年の岩井監督映画『Love Letter』で共演した中山美穂と豊川悦司が、再び岩井作品に出演する。森七菜が、本作の主題歌で歌手デビューなお主題歌「カエルノウタ」を歌うのは、『ラブレター』に出演する新人女優の森七菜。森は、本作で歌手デビューを飾る。<あらすじ>裕里の姉の未咲が、亡くなった。裕里は葬儀の場で、未咲の面影を残す娘の鮎美から、未咲宛ての同窓会の案内と、未咲が鮎美に残した手紙の存在を告げられる。未咲の死を知らせるために行った同窓会で、学校のヒロインだった姉と勘違いされてしまう裕里。そしてその場で、初恋の相手・鏡史郎と再会することに。勘違いから始まった、裕里と鏡史郎の不思議な文通。裕里は、未咲のふりをして、手紙を書き続ける。その内のひとつの手紙が鮎美に届いてしまったことで、鮎美は鏡史郎と未咲、そして裕里の学生時代の淡い初恋の思い出を辿りだす。ひょんなことから彼らを繋いだ手紙は、未咲の死の真相、そして過去と現在、心に蓋をしてきたそれぞれの初恋の想いを、時を超えて動かしていく―――【詳細】映画『ラストレター』公開日:2020年1月17日(金)監督・原作・脚本・編集:岩井俊二音楽:小林武史キャスト:松たか子、広瀬すず、庵野秀明、森七菜、小室等、水越けいこ、木内みどり、鈴木慶一、豊川悦司、中山美穂、神木隆之介、福山雅治配給:東宝
2019年09月07日12月からスタートする松尾スズキ作・演出舞台「キレイ-神様と待ち合わせした女-」より、出演者8名の撮り下ろしビジュアルとメインビジュアルが公開された。本作は、「大人計画」主宰の松尾さんが2000年に初の本格的ミュージカルとして、Bunkamuraシアターコクーンにて初演し、2005年に再演、2014年に再再演。そして4度目となる今回は松尾さんは出演せず、演出に集中し、濃密で重層的な作品世界を構築する。松尾スズキ作品初出演の生田絵梨花を主人公・ケガレ役に迎えたほか、神木隆之介、小池徹平、鈴木杏、橋本じゅん、皆川猿時、阿部サダヲ、麻生久美子が出演。こちらに向ける眼差しが印象的なビジュアルも到着した。ほかにも、本作には「大人計画」の村杉蝉之介や荒川良々、伊勢志摩、猫背椿、宮崎吐夢、近藤公園に加え、乾直樹、香月彩里、伊藤ヨタロウ、片岡正二郎、家納ジュンコ、岩井秀人らも参加する。併せて公開されたメインビジュアルは、2005年の再演、2014年の再再演に引き続き、寺田克也が本作のために描き下ろしたイラストを使用している。なお、チケットは東京公演が10月5日(土)10時から、福岡公演は11月9日(土)10時から(※博多座チケット売り場は10日から)、大阪公演は10月27日(日)10時から発売スタートする。詳しい日程はぜひ公式サイトでチェックしてほしい。<あらすじ>三つの国に分かれ、100年もの間、民族紛争が続く“もう一つの日本”。その争いのさなか、民族解放軍を名乗るグループに誘拐され、監禁されていた少女が、10年ぶりにソトの世界に脱出する。全ての過去を忘れた少女(生田絵梨花)は自ら“ケガレ”と名乗り、ダイズでできている兵士“ダイズ兵”の死体回収業で生計を立てているキネコ(皆川猿時)、頭は弱いが枯れ木に花を咲かせる能力を持つ少年ハリコナ(神木隆之介)たち“カネコ組”と出会い仲間に加わる。回収されたダイズ兵を食用として加工するダイダイ食品の社長令嬢・カスミ(鈴木杏)と奇妙な友情で結ばれていくケガレ。戦場をうろつき、死体を拾って小銭を稼ぐ、そんな健気なケガレを見守るのは成人したケガレ=ミソギ(麻生久美子)だった。その後、ケガレはカスミの身代わりで背中に銃弾を受け5年間昏睡状態に陥っていたが、目覚めたと同時に、同じく頭に銃弾を受け、頭脳明晰なゲイに変貌した青年ハリコナ(小池徹平)と結婚する。死ぬことに憧れつつもなかなか死ねないダイズ兵のダイズ丸(橋本じゅん)、誘拐・監禁することでしか女性と一緒にいられないマジシャン(阿部サダヲ)らと出会い、過去、現在、未来が交錯する時間のなかで、ケガレは忘れたはずの忌まわしい過去と対決することになる。Bunkamura30周年記念シアターコクーン・オンレパートリー2019+大人計画「キレイ-神様と待ち合わせした女-」は2019年12月4日(水)~Bunkamuraシアターコクーン(東京公演)、2020年1月13日(月・祝)~博多座(福岡公演)、2020年1月25日(土)~フェスティバルホール(大阪公演)にて上演。(cinemacafe.net)
2019年07月03日松尾スズキ、松たか子、瑛太をはじめとする豪華キャストが、岸田國士戯曲賞受賞の作家・岩井秀人が1年ほどかけて書き上げた台本に挑むことで注目を集める音楽劇『世界は一人』が2月24日、幕を開けた。なお、本作の音楽・演奏はミュージシャンの前野健太が手がけ、実際に舞台上に前野が登場・演奏することも話題だ。環境汚染が進んだ海のそばの街で生まれ育った、小学生からの幼馴染である森吾郎(松尾)、田辺美子(松)、佐々木良平(瑛太)を中心に、吾郎のどうしようもない「運命」を描くという本作。舞台冒頭では、彼らの小学生時代を垣間見ることができる場面も。本作について、自身も岸田國士戯曲賞を受賞している劇作家としての一面を持つ松尾が、「この芝居のオリジナリティに、身を捧げたい」とコメントを寄せて期待を煽ると、松も、「また新しい芝居が生まれる、その世界にいられることを、とっても幸せに思っています」とアピール。瑛太も「岩井秀人は天才だ!」と続き、「この作品に対する皆様の期待と想像をいい意味で裏切っていくと思います」(瑛太)と、作品の出来栄えに自信をのぞかせた。作・演出を手がける岩井自身も「なんだか相当なものができたようなので、楽しみにしててください」と太鼓判を押す音楽劇『世界は一人』。公演は3月17日(日)まで東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて。チケット好評発売中。東京公演の当日券は、各公演前日16時~18時まで専用ダイヤル(0570-55‐0252)にて受付。
2019年02月25日稽古場に入ると、バンドが音を合わせていた。バンドだけではない。20分後から始まる通し稽古に備えて、俳優やスタッフもそれぞれ持ち場のチューニングに余念がなかった。そのリラックスさと緊密さの同居する空気は、上演の迫った音楽劇『世界は一人』のクリエイションの充実を十分にうかがわせるものだった。【チケット情報はこちら】劇団「ハイバイ」を主宰する岩井秀人が挑む、初の音楽劇となる。これまで人間関係の機微、とりわけ家族や集団における個人の自意識や、身近な感情のさざ波をストレートプレイの傑作に昇華してきた岩井にとって、チャレンジングな企画であることは間違いない。音楽担当としてそんな岩井の片腕となるのが、シンガーソングライターの前野健太だ。ふたりは2年ほど前、コドモ発射プロジェクト『なむはむだはむ』という作品を一緒に作り上げている。そのときの経験が、岩井に音楽劇というアイデアの具現化へと駆り立てた側面もあるという。通常の音楽劇であれば、稽古入り前にすべての曲のデモが完成しているケースがほとんどだろう。だが、この『世界は一人』では、岩井の書いた歌詞をもとに、前野率いるバンドと俳優たちが、ある意味セッション的に仕上げた曲も少なくないそうだ。主演の松尾スズキ、松たか子、瑛太を含む総勢7名の俳優たちへの信頼がそれを可能にした。初めての台本読みで、まだメロディのついていない歌詞を松たか子が朗読するのを聞いた岩井は、感動のあまり、「もう、そのままやってください」とノドまで出かかったという。前野に言わせれば、「そもそも岩井さんの作る世界は、そのまま“歌”だと僕は思っている」。聞けば聞くほど、音楽劇への期待は高まっていく。舞台監督の合図とともに、通し稽古が始まった。さびれた炭鉱街鉄鋼の町で育った子供たち。松尾スズキが8歳の子供から大人までを演じることは予告されていたが、他の俳優たちも、役を自在に変化させながら、そのつどリアルな感情を震わせていく。そして、やはりこれは緊密なセッションの成果なのだろう。あまりにも自然に、生々しく迫ってくる「歌」の数々。血を通わせた人間に取材して演劇へと仕立ててきた岩井と、現実の街を歩きながら歌を紡ぎ上げてきた前野健太の資質が相乗効果をもたらし、俳優の身体に根を下ろした歌を立ち上げているように見えた。たまらなくロマンティックだったり、笑えたり、痛切だったりする瞬間がいくつもある。それらが席数800を越える東京芸術劇場のプレイハウスでどこまで膨らむのか、楽しみで仕方ない。公演は2月24日(日)から東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて上演後、長野、大阪、宮城、三重、福岡を巡演。東京公演はチケット好評につき、立ち見席も発売中。取材・文:九龍ジョー
2019年02月21日アイドルグループ・V6の岡田准一が7日、主演映画『来る』(12月7日公開)の公開初日舞台挨拶に、黒木華、小松菜奈、青木崇高、松たか子、妻夫木聡、中島哲也監督とともに登場した。同作は第22回日本ホラー大賞を受賞した、澤村伊智の小説『ぼぎわんが、来る』(角川ホラー文庫刊)を、中島哲也監督が実写映画化。得体の知れない脅威である"あれ"と、迎え打つ人間たちを描く、怪作となる。中島監督が脚本も務め、劇団「ハイバイ」主催の岩井秀人が共同脚本として参加する。中島監督は「本当に、間に合わなさがすごかったです。間に合わなかったら岡田くんが謝罪会見とかして、切腹とかするんじゃないかと……」と苦笑。「映画館でしか体験できないような、音を中心に添えた映画が作りたい」「テレビとかスマホで観るのとは違う体験ができたんじゃないかな」と、同作の意図を明かした。同作を一言で「お祓いライブ映画」と表す中島監督に、岡田は「僕や松さんは、"お祓いデスバトル"パートの担当なので。(妻夫木や黒木の)人間ドラマからお祓いデスバトル、荒波に乗ってるような映画だなと思いました」としみじみ。「業界関係者の方がすごく褒めてくださる。たくさんの仕事をした方が『これはすごいね』と、反応が大きい」と、周囲の反響を語った。『渇き。』以来の中島組で、初日は壁に向かって三角座りするほど緊張していたという小松は、岡田のひょうひょうとした様子に驚いていたが、岡田は「怖い監督とやる時のコツですよ」、妻夫木も「ひょうひょうとする」と息ぴったりの様子。中島監督が「基本的には男優にはあんまり興味がないんですよ。失敗したときに皮肉を言うくらいで。男は見てても面白くないし」と暴言を連発すると、 2人で「ひどい!!」と声を上げていた。さらに中島監督は、武士役の多い岡田が、今作での妻夫木とのシーンで「いやあ、車のシーン久しぶりだなあ。いつも馬に乗ってるんで」と語っていたことを明かし、2人の雰囲気に「今度はバディムービーとかやればいいんじゃない?」と提案。岡田が「撮ってくれますか?」と尋ねると、間髪入れずに「僕はやらないですけど」と返す監督に、2人は「おかしいな。頑張ったんですけどね」(岡田)、「朝まで撮影したりしたのにね」(妻夫木)と苦笑していた。
2018年12月07日アイドルグループ・V6の岡田准一主演の映画『来る』(12月7日公開)と、今くるよのコラボビジュアル&コラボ映像が22日、公開された。同作は第22回日本ホラー大賞を受賞した、澤村伊智の小説『ぼぎわんが、来る』(角川ホラー文庫刊)を、中島哲也監督が実写映画化。得体の知れない脅威である"あれ"と、迎え打つ人間たちを描く、怪作となる。中島監督が脚本も務め、劇団「ハイバイ」主催の岩井秀人が共同脚本として参加する。これまで、アンタッチャブル・山崎弘也とのコラボ、「ひらかたパーク」とのコラボと、立て続けに「ホラーと笑い」のコラボを実現してきた同作。第3弾は「わたしがコラボしなくてどないすんねん」と、殴り込みをかけてきた、関西お笑い界の大御所怪物・今くるよとのコラボとなった。映画本編には一切出演していないが、主演・岡田に入れ替わって、ポスターと映像に登場し、映画『来る』を「どやさ」一色にジャックする。映画に登場する、得体の知れない怪物“あれ”にも負けない、存在感のある衣裳でスタジオに登場するや、「楽しんでやろな! どやさ!」と現場を和ませ、渾身の持ちギャグ「どやさ!」を何度も何度も全力投球。映画ビジュアルの岡田を見て「ええ髭してはるね! どやさ!」とアドリブまで披露した。最後には「怖いけど、面白い! ホラーが苦手な人にも楽しんでもらえたらええね、どやさ!?」と、アピール。ビジュアル撮影の仕上がりに「年賀状にしたいわ!」「吉本(事務所)に貼ったらええね!」と、気に入った様子だった。
2018年11月22日アイドルグループ・V6の岡田准一が主演を務める映画『来る』(12月7日公開)と、「超ひらパー兄さん」兼「園長」としてイメージキャラクターを務めるひらかたパークのコラボポスターが18日、公開された。これまでも、岡田の映画公開に合わせてコラボレーションを行ってきた同所。『来る』は第22回日本ホラー大賞を受賞した、澤村伊智の小説『ぼぎわんが、来る』(角川ホラー文庫刊)を、中島哲也監督が実写映画化。得体の知れない脅威である"あれ"と、迎え打つ人間たちを描く、怪作となる。中島監督が脚本も務め、劇団「ハイバイ」主催の岩井秀人が共同脚本として参加する。平成最後のコラボとなる今回のコラボレーションポスターは、『来る』ならぬ「盛る」。今年度の来園者数を大幅に“盛る”という、ビジュアルを展開した。ひらかたパーク 正面ゲート前 特設会場では、映画「来る」の台本や、劇中で使用した衣装、作品を紹介するパネルを展示する(2018年12月1日〜2019年1月6日)。また、京阪電車車内・駅でコラボレーションポスターを掲示する他、11月18日限定で、ひらかたパークと映画『来る』の公式Twitterが1日入れ替わる。○ひらかたパーク担当者 コメント今回の映画のタイトルが「来る」ということで来園者数を大いに「盛る」ことにしました。達成まであと10億数十万人……みなさまのご来園をお待ちしております。そして12月7日から公開する映画『来る』も、動員10億120万人めざしてともに頑張っていきましょう!
2018年11月18日アイドルグループ・V6の岡田准一主演の映画『来る』(12月7日公開)と、アンタッチャブル山崎弘也のコラボビジュアル&コラボ映像が15日、公開された。同作は第22回日本ホラー大賞を受賞した、澤村伊智の小説『ぼぎわんが、来る』(角川ホラー文庫刊)を、中島哲也監督が実写映画化。得体の知れない脅威である"あれ"と、迎え打つ人間たちを描く、怪作となる。中島監督が脚本も務め、劇団「ハイバイ」主催の岩井秀人が共同脚本として参加する。今回は、そんな『来る』と、映画本編には一切出演していないが「来る~」でおなじみのアンタッチャブル・山崎がまさかのコラボ。"ザキヤマ"が岡田准一に入れ替わって映画『来る』をジャックしていく。本当に映画本編には出演しないのに、山崎は定番フレーズ「来る~」を中心に20カット以上を撮影。アドリブも多数求められるなか、完璧にオーダーに応える。完成度の高さのあまり、スタッフ陣が笑いに耐えられず、NGが出てしまう場面もあったが、撮影後のインタビューでは、共演していない役者陣の印象や、観ていない映画の感想を的確かつ適当に答え、「日本アカデミー賞狙います!!」という宣言が飛び出していた。さらに『来る』公式サイトでは、15日10時~16日10時までの24時間限定で、山崎が岡田のビジュアルと入れ替わって、映画『来る』をジャックする。○山崎弘也 コメント今回、体重を60キロ落として撮影に挑ませていただきました。薩摩弁に感情をのせる(※本編にはない)のがとても難しかったですが、日本アカデミー賞ガッツリ狙うためにも頑張りました。今回のコラボレーション、今までで一番いい仕事ができたという充実感があります! 今年の冬一番楽しみな映画『来る』~! 皆さん楽しみにお待ちください!!
2018年11月15日人気ドラマ「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-3rd season」に、ドクターヘリの整備士役として出演し注目を集めた若手俳優・岩井拳士朗。現在、秋ドラマが放送されているが、なんと岩井さん、今期は3作品に出演しており、その活躍に熱視線が送られているようだ。1992年9月24日鹿児島県出身、現在26歳の岩井さん。「昆虫飼育」「化石探し」と少々変わった趣味を持つ彼は、雑誌「CHOKiCHOKi」でモデルデビューし、「いつかティファニーで朝食を」『サクラダリセット』『心が叫びたがってるんだ。』に出演。近年では、山下智久主演「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-3rd season」での整備士・鳥居誠役が話題に。そんな“寡黙なメカニック男子”に続き、7月から放送された「インベスターZ」では“マッシュルームカットのITオタク”を熱演と、幅広い役柄を演じ分けている岩井さんが今回出演している10月ドラマは、NHKプレミアムドラマ「主婦カツ!」、テレビ朝日ほかにて放送中の「深夜のダメ恋図鑑」、そして月9ドラマ「SUITS/スーツ」の3作品。鈴木保奈美主演の「主婦カツ!」では“スーパーのバイトリーダー”飯島裕人役。人気漫画を原作に、馬場ふみか、佐野ひなこ、久松郁実がダメ男たちをぶった切る、女性共感必至ドラマ「深夜のダメ恋図鑑」では“ダメ男を諭す常識サラリーマン”。織田裕二&中島裕翔(Hey! Say! JUMP)共演作「SUITS/スーツ」では“嫌味な弁護士”館山健斗役と、こちらの3作品もまた違った役どころに挑戦している。また、「SUITS/スーツ」ではそんな“嫌味な弁護士”だけで終わらず、色々な展開が待っているようで、今後の動向にも目が離せない。これまでも含め、様々な役どころに挑戦している岩井さんだが、役ごとに雰囲気が大きく違うために、“岩井拳士朗が出ている”と認知されづらい…。しかし岩井さん本人は、「役者として本望です!」と言い切り、「もちろん、“あ、岩井拳士朗だ”と思ってもらえたらそれは嬉しいですが、その前に頂いた役を生きて画面に存在することが楽しくて仕方ないので、“あの役誰だろう”と気になってもらえたらそれで十分かもしれないです(笑)」と語っている。そして今回、秋の連続ドラマ3作品に出演していることについては、「本当にありがたいです。それぞれの作品で雰囲気はもちろん違いますが、現場でスタッフの皆さんと作り上げていく作業がとにかく楽しくて。ひとつひとつを丁寧に、俳優部として全力で挑むのみです」と力強く話している。またドラマだけでなく、もうすぐ公開の映画『アウト&アウト』にも出演。「藁の楯」で知られる木内一裕の一癖も二癖もある魅力的なアウトローたちが織りなす、同名犯罪エンターテインメント小説を、原作者自らが監督を務めて完全実写映画化した本作では、遠藤憲一演じる主人公を陥れる“若き暗殺者”池上数馬役を熱演しており、銃を使ったり撃たれたり、人を殺めたりと、自身初めてづくしの経験したそうで、これもまた違った彼の姿が見られそうだ。<岩井拳士朗 出演ドラマ&映画概要>・「主婦カツ!」は毎週日曜日22時~NHKBSプレミアムにて放送・「深夜のダメ恋図鑑」は毎週日曜日23時35分~ABCテレビ(関西)、毎週土曜日深夜2時30分~テレビ朝日(関東)にて放送・「SUITS/スーツ」は毎週月曜日21時~フジテレビ系にて放送・『アウト&アウト』は11月16日(金)より全国にて公開(cinemacafe.net)
2018年10月27日アイドルグループ・V6の岡田准一主演の映画『来る』(12月7日公開)の予告映像が2日、公開された。同作は第22回日本ホラー大賞を受賞した、澤村伊智の小説『ぼぎわんが、来る』(角川ホラー文庫刊)を、中島哲也監督が実写映画化。得体の知れない脅威である"あれ"と、迎え打つ人間たちを描く、怪作となる。中島監督が脚本も務め、劇団「ハイバイ」主催の岩井秀人が共同脚本として参加する。岡田、黒木華、小松菜奈、松たか子、妻夫木聡と、大作主演クラスの俳優がそろった同作。今回解禁された予告映像には、中島監督ならではのスタイリッシュな映像美とともに、「その化け物を何とかしたいってことでいいんですよね?」「まだ化け物かどうかも……」「あなたに近づこうとしているモノは、凶悪です」「何が始まるのか、まるで想像が……」「迎え入れましょう。あれを」と、俳優陣による"あれ"にまつわる意味深なセリフの数々が口に出される。さらに、何かに戸惑い、何かに恐怖し、何かに笑い、何かに怒り、何かに泣き叫ぶ超豪華キャスト陣の鬼気迫る表情が収められた予告映像となっている。
2018年10月02日アイドルグループ・V6の岡田准一主演の映画『来る』(12月7日公開)のポスタービジュアルが10日、公開された。同作は第22回日本ホラー大賞を受賞した、澤村伊智の小説『ぼぎわんが、来る』(角川ホラー文庫刊)を、中島哲也監督が実写映画化。得体の知れない脅威である"あれ"と、迎え打つ人間たちを描く、怪作となる。中島監督が脚本も務め、劇団「ハイバイ」主催の岩井秀人が共同脚本として参加する。岡田、黒木華、小松菜奈、松たか子、妻夫木聡と、大作主演クラスの俳優がそろった同作。ポスターは、上から迫りくる“あれ”を待ち受けるような、豪華俳優陣5人の緊張感のある表情が印象的なビジュアルとなっている。オカルトライター・野崎を演じる岡田は久しぶりの現代劇で、髭面&ド派手な柄シャツ姿に。また霊媒師の血をひくキャバ嬢・真琴役の小松はピンク色の髪になり、真琴の姉で日本最強の霊媒師・琴子役の松たか子の顔には意味深な傷が付いている。ビジュアルだけでも怪しい同作だが、観たことがなかった彼らの演技合戦も目玉の一つとなっているという。
2018年09月10日岩井俊二が手がけた中国映画『チィファの手紙』が日本上陸。2020年9月11日(金)より公開される。岩井俊二監督が手がけた初の中国映画、日本上陸『チィファの手紙』 は、『Love Letter』をはじめ、『スワロウテイル』、『リリイ・シュシュのすべて』、『花とアリス』 、『リップヴァンウィンクルの花嫁』、原作がアニメーション映画になった映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』といった話題作の数々を手がける岩井俊二が、初めて手掛けた中国映画だ。もうひとつの“ラストレター”松たか子、広瀬すず、福山雅治といった面々が出演する『ラストレター』と同じく、自身の小説「ラストレター」を原作に描いた物語が展開される。もうひとつの“ラストレター”ともいえる『チィファの手紙』 では、中国を舞台に、過去と現在、2つの世代を通して淡く美しいラブストーリーが描かれる。あらすじ亡くなった姉・チーナン宛に届いた同窓会の招待状。 妹のチィファ(ジョウ・シュン)は、姉の死を知らせるために同窓会に参加するが、 姉の同級生に姉本人と勘違いされた上に、初恋相手の先輩・チュアン(チン・ハオ)と 再会する。姉ではないことを言い出せぬまま姉のふりをして始めた文通があの頃の初恋の思い出を照らし出す―。ジョウ・シュン、チン・ハオなど豪華キャスト出演主演のチィファ役は、アジア映画賞の女優賞を総なめにし、中国四大女優と称されるジョウ・シュンが演じる。初恋相手・チュアン役は、日中合作映画『空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎』にも出演したチン・ハオが務める。その他、日本版同様に豪華キャストが集結した。プロデュース・脚本・編集・音楽を岩井俊二が担当岩井俊二はプロデュース、脚本、編集、音楽を担当。撮影監督は日本版『ラストレター』でも撮影を務めた神戸千木、プロデューサーはアジア映画業界の巨匠ピーター・チャンが務めた。岩井俊二は『チィファの手紙』を振り返り、「僕自身初めての中国映画であるということ。みずからの原案を複数の国で撮影するということ。なかなか挑戦的なプロジェクトで実現に相当な時間もかかりましたが、無事完走出来て、改めて振り返るとすべてが忘れ難い思い出です」とコメントした。『チィファの手紙』は中国では2018年11月に公開され、中国映画としてはその週の興行ランキング1位を獲得。北米、オーストラリアほか各国でも称賛を浴び、中国のアカデミー賞とされる第55回金馬奨では、最優秀主演女優賞・助演女優賞・脚本賞の3部門でノミネートされた。詳細『チィファの手紙』公開時期:2020年9月11日(金)監督:岩井俊二脚本:岩井俊二出演:ジョウ・シュン、チン・ハオ、ドゥー・ジアン原作・編集・音楽:岩井俊二原題:「你好、之華」配給:クロックワークス
2018年08月06日数々の名作を生み出してきた稀代の映像作家・岩井俊二によるオリジナルラブストーリー『Last Letter』が来年公開されることが決定。松たか子、広瀬すず、神木隆之介、福山雅治ら豪華俳優陣を迎え、夏の宮城を舞台に、手紙の行き違いをきっかけに始まったふたつの世代の男女の恋愛と、それぞれの心の再生と成長を描いていく。■あらすじ岸辺野裕里(松たか子)は夫と子ども2人の4人暮らし。裕里は姉・遠野未咲の葬儀で、母親の死を受け入れられずにいる未咲の娘・遠野鮎美(広瀬すず)と久しぶりに再会する。裕里は未咲宛に来ていた同窓会の知らせを見つけ、後日、未咲の死を伝えるために同窓会に参加することに。そこで学校のヒロインだった未咲と間違われた裕里は、自分が妹であることを伝えられず、その場を乗り切ってしまう。しかし、そのことがきっかけで、自身の初恋の相手であり、小説家として暮らす乙坂鏡史郎(福山雅治)と再会することに。鏡史郎は裕里を未咲と誤解したままで、連絡先を交換。“君にまだずっと恋してるって言ったら信じますか?”鏡史郎から未咲宛のメッセージを受け取る裕里の胸中は複雑。だが、未咲と間違われながらも初恋の人との交流に胸を躍らせ、夫にやりとりが知られぬよう、手紙には自分の住所、返信先を載せないで鏡史郎へ手紙を送る。一方、返信先の無い手紙を受け取った鏡史郎は、未咲の実家に返信を送るが、いまそこに住んでいるのは未咲の娘の鮎美。亡き母宛に立て続けに送られてくる手紙には、学生時代の鏡史郎(神木隆之介)と未咲(広瀬すず)の淡い思い出話が綴られていた…。■岩井俊二、初めて故郷をロケーションに設定し描く名作『Love Letter』(’95)を感じさせる世界観でありながら、全く新しいエンターテイメントとして作り上げていく本作。監督・原作・脚本・編集を務めるのは、『花とアリス』の前日譚、長編アニメーション映画『花とアリス殺人事件』や『リップヴァンウィンクルの花嫁』を手掛ける岩井監督。自身の原体験を詰め込んだ集大成として、初めて出身地である宮城でのロケーションで本作に挑む。また、『告白』『君の名は。』など数々のヒット作を世に放ち続ける川村元気が、企画・プロデュースとして念願の岩井監督とタッグを組む。岩井監督は、「ご一緒するのが初めての俳優さんもいるし以前お仕事をしたことのある俳優さんもいます。プロの俳優さんもいればそうでない方もいます。そこからどういう化学反応が起きるか今から楽しみです」とコメントしている。■松たか子、広瀬すず、神木隆之介、福山雅治…超豪華俳優が共演!本作の主人公で主婦の岸辺野裕里を演じるのは、初主演映画『四月物語』以来約20年ぶりの岩井監督作品への出演となる松たか子。裕里の姉・未咲の高校生時代と、未咲の娘(裕里の姪)遠野鮎美という“母娘”を、今回岩井組初参加の広瀬すずが一人二役で演じる。また、同級生の未咲に恋をし、ひょんなことから裕里と文通を始めることになる乙坂鏡史郎を、岩井監督が出演を熱望した福山雅治に決定。そして、高校生時代の鏡史郎役を神木隆之介が演じる。■キャストコメント到着(一部抜粋)松たか子「”今”の仕事になるよう…」岩井監督と仕事をするのは、本当に久々で、『四月物語』から時間を経て、再びお話しをいただけてとてもうれしかったです。このお仕事をしていて、新しい方と出会うことも面白いことではありますが、一度ご一緒した方に声をかけてもらえると「あっ、嫌われてはいなかったのかな」とも思ったりします(笑)。でも時間は経っているので、”今”の仕事になるよう、一生懸命頑張りたいと思っています。広瀬すず「嘘なく演じられるよう頑張ります」岩井さんの作品に参加させて頂けることが、とにかく嬉しいです。岩井さんの作られる映画の空気が大好きなので、カメラの前で感じられた空気、温度を大切に、嘘なく、演じられるよう頑張ります。キャストの皆様もご一緒させて頂いたことがある方が多いので、楽しみです!神木隆之介「嬉しさとプレッシャー」僕にとって憧れでもある福山雅治さん。今回は福山さんの学生時代を演じさせて頂くので、嬉しさとプレッシャーでいっぱいですが、先輩の胸をお借りするつもりで丁寧に演じたいと思います。広瀬すずさんは、以前ドラマでご一緒させて頂きましたが、また共演することが出来て嬉しいです。素敵な共演者の皆さんに囲まれて芝居が出来る喜びを噛みしめながら、日々撮影に励みたいと思います。福山雅治「それぞれの出会いにとても興奮」唯一無二の美しさで描かれる岩井監督作品への初参加、そして、松さんとはおよそ20年ぶりにご一緒させていただけること、それぞれの出会いにとても興奮しています。監督からオファーをいただいた「乙坂鏡史郎」という役柄は、監督自身のドキュメントを色濃く反映しているキャラクターだと感じています。その役を、監督の故郷である夏の仙台で撮る。岩井監督が平成最後の夏に『Last Letter』という作品を撮られることの意味、そしてその現場に立ち会えることの幸運を全身で感じながら撮影に臨ませていただきます。■バラエティに富んだキャストも参加!そのほか、数々の美少女を発掘してきた岩井監督が新たに出会った新人・森七菜が、松さん演じる裕里の娘・颯香と高校生時代の裕里の2役に挑戦。また、裕里の夫で漫画家の岸辺野宗二郎役に庵野秀明、裕里の義母・昭子役に歌手・水越けいこ、そして教師役で小室等ら、ユニークなキャスティングが実現した。『Last Letter』は2019年、全国東宝系にて公開予定。(cinemacafe.net)
2018年08月03日映画監督・岩井俊二の最新作『Last Letter』(2019年公開)が映画化されることが3日、明らかになった。松たか子、広瀬すず、神木隆之介、福山雅治らが出演する。同作は岩井俊二監督によるオリジナルのラブストーリーで、夫・子供2人と暮らす岸辺野裕里(松)が、姉・未咲の死をきっかけに初恋の人・鏡史郎(福山/神木)と再会し、そこから始まった手紙の行き違いが姪・鮎美(広瀬)を巻き込んでいく。20年以上のキャリアで熱狂的なファンを生み出してきた岩井監督が、自身の原体験を詰め込んだ集大成として、初めて出身地である宮城でのロケーションで挑む。主演の松は、初主演映画の『四月物語』(98)以来約20年ぶりの岩井監督作品への出演となり、映画では『小さいおうち』(14)以来、約4年振りの主演に。また広瀬は裕里の姉・未咲の高校生時代と、未咲の娘である遠野鮎美という"母娘"を一人二役で演じる。福山が演じるのは、同級生であった未咲に恋をし、再会を願って同窓会に参加、ひょんなことから裕里と文通を始めることになる乙坂鏡史郎。神木が高校生時代の鏡史郎役を務め、二人で一役を演じる。さらに、数々の美少女を発掘してきた岩井監督が出会った新人・森七菜は、松演じる裕里の娘・颯香と高校生時代の裕里の二役を演じる。数々のアニメーションや実写映画で監督を務める庵野秀明、歌手として活躍する水越けいこ、小室等といった様々な分野で活躍するユニークなキャスティングが実現した。音楽は小林武史、企画・プロデュースは川村元気とヒットメーカーが集結。岩井は「かつて『Love Letter』という映画を作りましたが、当時は手紙のやりとりのあった時代でした。あれから通信手段は激変し、SNSでやり取りできてしまうこの時代にあって、手紙を使った物語は現代においては不可能だと思っていましたが、ある日それを可能にするアイディアを思いついてしまったところからこの物語の構想がスタートしました」と振り返り、「どういう化学反応が起きるか今から楽しみです」と期待を寄せた。○松たか子コメント岩井監督と仕事をするのは、本当に久々で、『四月物語』から時間を経て、再びお話しをいただけてとてもうれしかったです。このお仕事をしていて、新しい方と出会うことも面白いことではありますが、一度ご一緒した方に声をかけてもらえると「あっ、嫌われてはいなかったのかな」とも思ったりします(笑)。でも時間は経っているので、"今"の仕事になるよう、一生懸命頑張りたいと思っています。だいぶ大人になって岩井さんとまたお仕事できる楽しみが今回の役にはあるのかなと思っています。この作品には切ない気持ちみたいなものが溢れていますが、決して岩井さんがそれだけを思っているのではないのかも、とも思います。回想シーンがまるで“今”のように描かれていますので、うまくそれがつながっていくといいなと思います。緊張したまま終わるのかなって思いますが、それでもいいかなって思っています(笑)。○広瀬すずコメント岩井さんの作品に参加させて頂けることが、とにかく嬉しいです。岩井さんの作られる映画の空気が大好きなので、カメラの前で感じられた空気、温度を大切に、嘘なく、演じられるよう頑張ります。キャストの皆様もご一緒させて頂いたことがある方が多いので、楽しみです!○神木隆之介コメント岩井監督の作品に初めて参加させて頂くことになりました。過去作品も拝見しており、人間味溢れる暖かい作品が多い印象なので、今回演じる乙坂鏡史郎として、岩井監督が撮られる世界観の中で精一杯生きたいと思います。そして、僕にとって憧れでもある福山雅治さん。今回は福山さんの学生時代を演じさせて頂くので、嬉しさとプレッシャーでいっぱいですが、先輩の胸をお借りするつもりで丁寧に演じたいと思います。広瀬すずさんは、以前ドラマでご一緒させて頂きましたが、また共演することが出来て嬉しいです。素敵な共演者の皆さんに囲まれて芝居が出来る喜びを噛みしめながら、日々撮影に励みたいと思います。○福山雅治コメント唯一無二の美しさで描かれる岩井監督作品への初参加、そして、松さんとはおよそ20年ぶりにご一緒させていただけること、それぞれの出会いにとても興奮しています。監督からオファーをいただいた「乙坂鏡史郎」という役柄は、監督自身のドキュメントを色濃く反映しているキャラクターだと感じています。その役を、監督の故郷である夏の仙台で撮る。岩井監督が平成最後の夏に『Last Letter』という作品を撮られることの意味、そしてその現場に立ち会えることの幸運を全身で感じながら撮影に臨ませていただきます。(C)2019「Last Letter」製作委員会
2018年08月03日「愛嬌のないところにM心がくすぐられます」というハライチ・岩井勇気さんに、愛に満ち溢れた相棒さん(にゃんこ)との生活を見せて(自慢して?)いただきました。熱烈に好意を寄せてこないから、僕と合うんです。「僕、アニメが好きなんですけど、三次元の人間は、かわいさの点において二次元のキャラクターには絶対に勝てないんですよ。でも、猫は、どんなにかわいく描かれていたとしても、現実に生きている猫の方が断然かわいい。猫は、この世で二次元に対抗できる、唯一の存在なんです」そんな魅力に惹かれ、猫カフェに通っていたが、4年前、動物病院にあった里親募集のチラシを見て、実家で飼うことに。「いつでもモネに会えるようになって、猫フラストレーションが溜まらなくなりましたね。猫カフェ時代、かわいがってた猫がいたんですけど、愛嬌があって犬っぽい性格だったんです。でも、モネは『エサちょうだい』とすり寄ってもきません。僕自身、熱烈に好意を向けてくる人は苦手なんで、モネが野良猫っぽいというか、猫に振り切った性格でよかったです」ボール遊びひとつとっても、モネさんらしさが炸裂!「ボールを投げると、いったんは取りに行ってくわえるんですけど、戻ってくる途中で捨てちゃうんです。『思い通りになると思うなよ。お前が取りに行け!』みたいな。一筋縄でいかないとこがたまらないし、M心がくすぐられます」それでいて、岩井さんが遊んでくれないと後ろからソロリソロリ近づき噛んでくるツンデレぶり。「家族の中で、噛まれる回数は僕がいちばん多いですね。飼い主と認識されてないみたいで、ヒエラルキーの最底辺にいます(笑)」いわい・ゆうき1986年7月31日生まれ。埼玉県出身。‘05年、澤部佑とハライチを結成。ボケとネタ作り担当。レギュラー番組に『おはスタ』(テレビ東京)、『アニニャン!』『ハライチのターン!』(共にTBSラジオ)など。モネさん2014年6月8日生まれ。雑種。尿管結石になりにくいとの理由でメスを飼うことに。名前の由来は画家のモネだが、「よく考えると印象派は好きではない」。岩井さんのTwitter(@iwaiyu_ki)にたびたび登場。好物はしらす。※『anan』2018年7月4日号より。写真・岩井勇気取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2018年06月29日