娘のミホちゃん、夫のミノルと暮らすホノカさん。正体不明のサオリちゃんとトラブルになったミホちゃん。義母は理不尽な言い分でミホちゃんを怒鳴りつけ、「頑張ったご褒美に」とサオリちゃんを玩具屋へ連れていきました。ホノカさんはミホちゃんと2人きりで、何があったのかを聞こうとします。庭からの泣き声を聞いてホノカさんと義母が駆け付けると、倒れたサオリちゃんと泣き出すミホちゃんがいました。サオリちゃんが立ち上がり「ミホちゃんにブランコから突き落とされた」と話すと、義母は激怒しミホちゃんを怒鳴ります。義母を制しつつミホちゃんをなだめるホノカさんですが、義母は嫌味を続けます。我慢の限界に達したホノカさんは、義母に「この家から出て行ってください」と伝えました。 サオリちゃんが本当の孫ならいいのにって… ケガをしたサオリちゃんを玩具屋に連れていく義母。その間、ホノカさんはミホちゃんと2人で話をします。 何があったのかを聞こうとすると、ミホちゃんは「ミホっていらない子なのかなぁ?」と驚きの言葉を発します。それは、義母の「サオリちゃんが本当の孫ならいいのに」という発言から出たものでした。 さらにミホちゃんは、サオリちゃんが「お婆ちゃんはミホちゃんのじゃなくてサオリちゃんのだから」と言っていたことを伝えるのでした。 子どもに「いらない子なの?」と思わせてしまう義母の言動には、大きな問題があるように思います。これには、母親であるホノカさんの強い怒りも理解できるのではないでしょうか。傷つきながらも、ミホちゃんには自分を守ろうとしてくれる人がいること、愛されているということを感じてほしいですね。著者:マンガ家・イラストレーター しろみ
2023年05月26日このお話は作者つきこさんに寄せられたエピソードを漫画化しています。■前回のあらすじ夫のスマホを見てみると、外食中にとったと思われる写真に女性の手…。ミホに違いない、ユリは直感しました。 子どものために貯めていたお金を女性に貢いでいた夫に怒りが収まらない妻は…!次回に続く 「社内不倫の果て」(全14話)連載は21時更新!イラスト・ みんみん
2021年10月18日このお話は作者つきこさんに寄せられたエピソードを漫画化しています。■前回のあらすじ夫のスマホにあの別支店のミホからの連絡が。不審に思ったユリが夫に確認したところ夫は不機嫌になり…。せっかくの受賞も台なしにする2人のやりとり…。見てはいけないと思いつつ、ついにパンドラの箱を開けてしまうのか…。次回に続く 「社内不倫の果て」(全14話)連載は21時更新!イラスト・ みんみん
2021年10月14日『ハケンの品格』『Doctor-X 外科医・大門未知子』『花子とアン』など、数々の大ヒットドラマを手がける脚本家・中園ミホさん(61)。その成功の秘密は、14歳から始めた占いにあった。占いによる導きと強運な有名人との出会いから学んだ「お金を呼び込む作法」とはーー。「私が書くドラマのヒロインは、みな占い師時代に出会った誰かがモデルになっているような気がしますね」そう話すのは、いまや押しも押されもせぬヒットメーカーである脚本家の中園ミホさん。初の占い本『占いで強運をつかむ』(マガジンハウス)を出版したところベストセラーに。そして占いサイト『中園ミホ 解禁! 女の絶対運命』は、四柱推命をベースにしたオリジナル占術が「驚くほど当たる」「希望が持てる」と話題を呼んでいる。それにしても脚本家として不動の地位を築いたこのタイミングで、なぜ占い師としての活動を大きく展開し始めたのか。「私は人間ウオッチングが趣味なのですが、幸運の波は誰のところにも公平に訪れるようです。それなのに、その波にうまく乗り切れない人が多いような気がして。もっと人生のなかに占いを取り入れて、目の前のチャンスをつかんでほしいと思うんです」あまり知られていないが、中園さんの前職は占い師。20代半ばまで活動し、政財界の名だたる大物を鑑定することもあったという。「金運を上げるには、まずは毎日使うお財布にこだわること。なかでも、強運の人のパワーにあやかると効果的だと思います」そう話す中園さんに“金運のおすそ分け”をしてくれたのは、作家の林真理子さん。大ヒットドラマ『不機嫌な果実』(’97年)の脚本を書く直前に、原作の林さんに初めて会ったそうだが、「出会う前から、何もかも手に入れているように見えた林さんの意志の力に引きつけられていた」と中園さん。当時は小さなマンションを買ったばかり。すっからかんになっていたとき、長く「成功者のお財布」を調査している中園さんが実践したのが、憧れるお金持ちから財布をいただくということ。「チャリティにも積極的で、気前のいい素敵なお金持ちである林さんの強運にあやかりたいと思って『お財布をいただけませんか?使い終わったお財布でかまいません』とお願いしたんです」それにもかかわらず林さんはドルチェ&ガッバーナの新品を贈ってくれたという。その後、続々と仕事が舞い込むことに。「私の金運は仕事運と連動して忙しくなりましたが、通帳の桁が変わっていくのを実感しました」さらに、気がついたらプラダのスーツを買っていて「何かおかしいな」と思ったそうだが、「林さんの華やかなお金遣いも受け継いでしまっていたんですね(笑)」そのほかにも、中園さん流「お金を呼び込むお作法」がある。【1】ハンコは願いを込めて「のの字」2回押す「私は印相学の大家の先生につくっていただいたハンコを愛用していますが、基本的には“押して気持ちいいもの”を愛用するといいですよ。サイン色紙などにたくさん押して、人にもお見せする雅号印は、『の』の字を2回書くように、念を込めて押しています」(中園さん・以下同)【2】節分に「金を入れた升」を枕元に置く「Dr.コパさんがおっしゃっていた「節分の夜に金を入れた升を枕元に飾って眠る方法」はとても効果がありました。ある年、片付けそびれ、さらに数日置いていたことがあって。それはそれで好調な金運は続いたのですが、防犯上、片付けたほうがいいですね(笑)」【3】触らぬ神にたたりなし。パワスポ巡りはほどほどに「神社巡りは好きでしたが、美輪明宏さんに『触らぬ神にたたりなし』と諭されて、いまは氏神様と好きな神社にお参りするようにしています。大仕事をまかされたときは伊勢神宮へ、早朝参拝に。『私のドラマでみなさんに元気になっていただけますように』と祈ります」中園さんはあらゆる金運UP法を試してみたという。「多くの人が『効果がある』という方法には、やはり力があります。むやみに相手を怖がらせず、優しく寄り添ってくれるタイプの占いを信じることにしています」「女性自身」2020年9月29日・10月6日合併号 掲載
2020年09月27日『ハケンの品格』『Doctor-X 外科医・大門未知子』『花子とアン』など、数々の大ヒットドラマを手がける脚本家・中園ミホさん(61)。その成功の秘密は、14歳から始めた占いにあったーー。「私が書くドラマのヒロインは、みな占い師時代に出会った誰かがモデルになっているような気がしますね」そう話すのは、いまや押しも押されもせぬヒットメーカーである脚本家の中園ミホさん。初の占い本『占いで強運をつかむ』(マガジンハウス)を出版したところベストセラーに。そして占いサイト『中園ミホ 解禁! 女の絶対運命』は、四柱推命をベースにしたオリジナル占術が「驚くほど当たる」「希望が持てる」と話題を呼んでいる。それにしても脚本家として不動の地位を築いたこのタイミングで、なぜ占い師としての活動を大きく展開し始めたのか。「私は人間ウオッチングが趣味なのですが、幸運の波は誰のところにも公平に訪れるようです。それなのに、その波にうまく乗り切れない人が多いような気がして。もっと人生のなかに占いを取り入れて、目の前のチャンスをつかんでほしいと思うんです」あまり知られていないが、中園さんの前職は占い師。20代半ばまで活動し、政財界の名だたる大物を鑑定することもあったという。「占いの大家・今村宇太子先生のアシスタントをしていたのですが、先生は霊感が強く、負のエネルギーを持った人が来ると『今日はあなたが占って』と言うことも。それで、代理で私が鑑定することが増えていったのです」中園さんの占い人生は14歳に遡るが、そもそも今村先生は母親の親友。ある日、中園さんを占ってくれる機会があり、「心の中をズバリ言い当てられ、感激した私はぜひ先生に占いを教えてほしいとお願いしました」と当時を振り返る。このときは「あなたはまだ子どもだから人生経験を積んでからね」と言われてしまうが、諦めきれない中園さん。その後も、今村先生が常に携帯する手帳をこっそり書き写したりしていたところ、「そんなに知りたいのなら」と、師のもとで修行することを許される。そこから四柱推命と数気学をベースにした独自の占い手法を学んでいくことになる。「『まずは1,000人鑑定しなさい』と言われたんです。高校の文化祭ではクラスメートたちが作ってくれた『荻窪の母』という看板を掲げた占いのお店を出して、卒業までに1,000人占うというノルマをクリアしました」さらに、企業のトップや政財界の重鎮を鑑定する機会を得ると、「成功者といえど、陰ではこんな悩みを抱えているんだ」という意外な一面を垣間見、次第にそんな人間の奥深さに魅了されていく。そしてこの経験が、後に脚本家としての土台に。中園さん自身も人生の岐路に立たされると、占いを手がかりに選択・決断してきたという。ターニングポイントとなったのは、脚本家としての第一歩を踏み出したとき。大学卒業後、広告代理店でOL生活を送るも1年3カ月で退職。占いのアシスタントをしながら、脚本スクールへ通った時期があった。このときできた著名な脚本家・桃井章氏との縁で、ある日、刑事ドラマの執筆を任される。「きっかけは、忙しい桃井先生の執筆のお手伝いをしたこと。『とりあえず下書きでもいいから書いて』と言われ、思いがけないチャンスが舞い込んだと感じました。それまでぐうたら人生だった私の頭の中には、書かない言い訳がぐるぐる。けれど、今村先生に相談すると、『いま書かなければあなたの人生は開花しない』と背中を押されたのです」占い師としての生活から一転。「幸運は、いつまでも待っていてくれるほどお人好しではありません。『いまだ!』というタイミングでつかまなければシャンパンの泡のように消えていってしまう、と悟ったのです。そうして遊び好きの私が1週間、寝食を忘れて取り組んだのが犯人の捕まらない刑事ドラマでした(笑)」プロデューサーは苦笑していたものの「人間の描き方がおもしろい」との評価を得、改稿した作品がデビュー作になった。「小娘のころから占いを通して、人間の裏の顔を見て来たことが武器になったのだと思います」「女性自身」2020年9月29日・10月6日合併号 掲載
2020年09月23日10月放送予定のテレビ朝日新木曜ドラマは、中園ミホが脚本を手掛ける「七人の秘書」を放送することが決定。木村文乃、広瀬アリス、菜々緒、シム・ウンギョン、大島優子、室井滋、江口洋介と、豪華キャストの出演も明らかになった。2020年、急激な大不況の波に襲われ、超格差時代へと突入した日本。先の見通しが立たない状況下で、政治家や財界、企業のトップは誰しも道の示し方に迷っていた――。「ドクターX~外科医・大門未知子~」シリーズや「ハケンの品格」の中園氏が手掛ける本作は、そんなリーダー不在の日本社会の裏で暗躍する“影の軍団”を描いた新時代の痛快ドラマ。“影の軍団”の正体は、銀行や警視庁、大学病院、都庁のトップ=要人に仕え、組織に溶け込み、目立たぬことを極意とする、名もなき「秘書」たち。表の仕事を忠実に務める一方、裏で密かに集められた彼女たちが副業として請け負うのは「人助け」。理不尽な目に遭う社会の弱者を救い出すべく、ずば抜けたスキルや膨大な極秘情報とネットワークを駆使し、見事なまでに“裏仕事”をこなしていく。時には警察や法律で裁くことのできない理不尽さえも駆逐し、金や権力にまみれた非情な支配者たちを一掃。誰も気付かないうちにことを解決していくのだ。そんな秘書役には、豪華女優陣が決定。銀行の常務秘書を務める主人公・望月千代役には、本作がテレビ朝日の連続ドラマ初主演となる木村文乃。次々と理不尽なできごとに見舞われ、世の不公平に憤りを感じているキャラクターだ。また、千代と同じ銀行で働くおっとりした頭取秘書・照井七菜役に広瀬アリス。警視庁の警務部長秘書・長谷不二子役を菜々緒。大学病院の病院長秘書・朴四朗(パク・サラン)役を、日本の連続ドラマ初出演となるシム・ウンギョン。ホテルオーナーの令嬢でありながら、都知事の秘書を務める風間三和役を大島優子。さらに、秘書たちと共に悪を斬る家政婦・鰐淵五月役に室井滋。秘書軍団が夜な夜な集うラーメン店の店主で、司法書士を副業にし、誰にも知られず影の秘書軍団の元締めをやっている萬敬太郎役を江口洋介が演じる。出演者コメント木村文乃中園ミホさん脚本&内山聖子エグゼクティブプロデューサーという、言わずもがなの最強コンビとお仕事をさせていただけるなんてと、感謝と興奮と緊張でわくわくしています。守秘義務を守り通し、リクエストに忠実に動き、仕事終わりのご褒美もたまに。完璧な仕事をこなす秘書という仕事の表と裏の顔を、素敵かつ力強いキャストの皆さんと個性豊かにお見せしていけるよう、にぎやかに一致団結して頑張ります!広瀬アリス秘書というと影で人を支えるイメージですが、今回は主役。そして、秘書だからこそできることが沢山あるところに面白さを感じました。女性たちがテキパキとかっこよく悪を裁く姿を早く見てみたいです。私が演じる照井七菜はとても不器用で純粋な子です。同じ秘書でもこれだけ違うのか、と(笑)。登場する秘書みんなに個性があるので、現場で会話のやりとり(お芝居)をしたら楽しいだろうなとワクワクしています。視聴者の方と同じ目線に立つことができる役だと思っているので、大事に演じたいです。菜々緒才能をもつ7人が集い、それぞれが手腕を振るってカバーし合いながら華麗にミッションをこなしていくところが面白いと思いました。テンポよく、見た後に爽快な気分になれる作品だと感じました。私が演じる不二子は、警察組織という男社会の中で、男性以上に努力したが性差別の壁を越えられずに挫折し、「強くなりたい。本当は男に生まれればよかった」と思っている女性。私もそういう思いを抱えてきたことがあるので、ジェンダーレスな時代だからこそ、不二子のような女性、人間を通して、少しでも何か伝えていけるものがあればうれしいな、と思っています。シム・ウンギョン企画書を頂いた時に、この7人はどんな予想外の方法で事件を解決していくのかな、と色々な妄想が膨らみました。特に同世代の女性たちが、力を合わせてトラブルに立ち向かっていく様子にワクワクしています。日本語以外にもいろいろな宿題を頑張らないといけないのですが、ほかの秘書の方たちと良いチームになれるように、そして、この作品の世界観にきちんと入っていけるように頑張ります。日本では、初めて連ドラに出演するので緊張していますが、キャストの皆さんにお会いするのが本当に楽しみです。あまり緊張しすぎないように、心の準備をしないといけないですね(笑)。大島優子台本を読んで、ストーリーが進むと同時に気持ちが高まっていきました。世界では秘密裏に何かが起きているというのはスリルがあってドキドキしますし、その巧みな活動シーンが毎回の楽しみになりそうです。1話からトレーニングの必要なシーンがある(!?)と伺ったので、心身共にブラッシュアップしていきたいと思います。表では忠実に、裏では見事な仕事ぶりで誰かのために問題を解決する様が痛快で、今からチームに入れる日が待ち遠しいです。秘書の皆さんに会えるのが楽しみで仕方ありません!チームみんなでこの状況を乗り越え、視聴者の皆さんに楽しんでいただけるよう努めたいと思います。室井滋生き辛い世の中になって行くと誰もが感じる日々の中、悪党らにメスを入れるストーリーが気分良いですね。しかも眉目麗しき秘書たちにやられちゃうのが痛快! 日常のモヤモヤに悩む人々の清涼剤になるに違いないと思います。木村文乃さんや江口洋介さんら皆さんとご一緒できるのも楽しみです。私は、過去の重たい秘密を抱え、一線から退いた女性を演じます。酸いも甘いも噛み分けた熟年女性の鋭い知恵や、時にはその哀しさをコミカルに表現できたらと思います。家政婦としての力量も出さねばならないので、今は日々“掃除・洗濯・料理”に励んでいますよ(お陰で我が家はピカピカ!)。江口洋介理不尽なこの現代社会に立ち向かい、裏からあらゆる手を使い社会を動かしていく、秘書軍団の元締めであり、影の仕事人・萬敬太郎を演じます。ラーメン屋店主でありながら司法書士の肩書きを持ち、秘書たち女性軍を、逆紅一点でまとめます。生き抜いていくのに大変な時代だからこそ、楽しく爽快な裏稼業ドラマをスタッフ、キャストワンチームで皆さんにお届けできるよう、撮影に入るのが今から楽しみです。第1話あらすじホテルで密会中の東都銀行の頭取・一原福造と秘書・照井七菜(広瀬アリス)。しかし突然、福造が苦しみ始め意識を失う。すると、ホテルの制服を着た望月千代(木村文乃)、長谷不二子(菜々緒)、パク・サラン(シム・ウンギョン)、鰐淵五月(室井滋)が現れ、心肺蘇生を試みるも、福造は死亡。そして淡々と部屋に残った証拠の隠滅作業を進め、風のように去って行く――。実は生前、福造が行きつけのラーメン店の店主で司法書士の資格をもつ萬敬太郎(江口洋介)に、どこで倒れても自宅で亡くなったことにしてくれと依頼しており、萬の指示で5人が駆けつけたのだ。急なトップの死去で銀行が騒然とする中、福造のお別れ会が催された。式場の外では、千代のボスで常務の安田英司が千代田支店長の守谷正に泣きつかれていた。町工場の決算書を改ざん、不正融資した金を安田に回していたが税務調査で目を付けられてしまった守谷が窮状を訴えるも、頭取昇格をもくろむ安田は耳を貸さず、証拠隠滅を強要。その夜、苦悩した守谷は衝動的に自殺を図る。間一髪で阻止した千代に連れられ、ラーメン店「萬」へ。そして秘書たちは「そんなヤツは懲らしめてやりましょう」と宣言し、立ち去る…。「七人の秘書」は10月、毎週木曜日21時~テレビ朝日にて放送予定。(cinemacafe.net)
2020年08月25日現在、放送中の『ハケンの品格』も話題の脚本家・中園ミホさん。『やまとなでしこ』や『anego[アネゴ]』『Doctor-X 外科医・大門未知子』『西郷どん』などのヒット作を次々と生み出したことで知られていますよね。そんな中園さんは、実は、脚本家デビューする以前は占い師として活動していたそうです。そして、その後も占いを続け、超売れっ子となった今も、四柱推命と気学をベースに開発した独自の占いを実生活に取り入れているのだとか。占いを信じ、その教えに従って行動してきたという中園さんの最新著書『占いで強運をつかむ』について、お話を伺いました。■全体的な運をつかむコツ――四柱推命では、絶対的に運勢が悪い人はいないそうですね。運気の波に乗れる人と乗れない人の違いとは?占い師の私から見ると、特別に運がいい人も悪い人もいません。ただ単に運気がアップしたりダウンしたりするだけで、運の種類や分量はどなたもほぼ同じです。ですから、運のいい人と悪い人の違いというのは運をピークでつかまえられるかどうか、その差だと思います。――運のいい時期だと知っていても、飛び込むのが怖くて、二の足を踏む人は少なくないでしょう。「運の賞味期限」が切れないうちにチャンスをつかむ秘訣は?勇気を出して、思いっきり挑戦することです。占いで「運気の締め切り」を意識したら、今これを逃すといい時期はしばらく巡って来ないと自分に言い聞かせ、人生のギアを入れてほしいと思います。アクティブな運気が、あなたを味方してくれますから、大丈夫。自分自身を信じることも大事ですよ。――おすすめの開運アイテムは?お財布ですね。運気というのは人と人との間で流れているもので、金運を司るのはお財布ですから、金運をアップさせたい方は、ぜひあなたの周りのお金持ちの方からお財布をもらってください。ただし、私の実体験によると、その人の「お金遣いのクセ」までうつってしまうので、ご注意を。――いい気が流れている場所(コンサートやライブ、演劇、映画など)に足を運ぶといい書かれていましたが、今のようなご時勢で人が多い場に行きづらい場合は?人に会えなくても、いい気が流れているものに触れることで、運気の流れは随分変わってくると思います。例えば、ヒットしている作品を見たり、好きな人が書いた本を読んだり、曲を聴いたりしてみましょう。■恋愛面で強運をつかむには?――恋愛運を上げたいときは、どうすればいいですか?運はまわりの人の影響を受けて育っていくものです。ぜひ幸せそうな人、うまくいっている人から、いい運気をシャワーのように浴びてほしいと思います。それに、幸せそうな人と一緒にいると、うまくいっている人の行動や考え方に気づくことがたくさんあると思いますし、あなた自身の気持ちも前向きになっていくでしょう。あなたらしい魅力も出てくると思います。――「空亡期」は判断力が鈍るそうですが、この時期に好きな人ができたり、交際を申し込まれたりした場合、どのような対応をするといいのでしょうか?空亡期は判断力が鈍り、ミステリアスな出会いも多いと言われています。ですから、一気に燃え上がらないで、まずは俯瞰するようなクールな視点で、冷静に観察してみましょう。それでも強く相手を望んだり、望まれたりするのなら、それだけ強い結びつきがあるということですから、私は踏み切ってもいいと思います。――相性について。お互いを高め合う相性ではなく、女性の強い運を男性に渡すことでバランスが取れる相性だった場合、女性が家庭よりも仕事を優先したいと思ったら、関係が破綻してしまうのでしょうか?最近そういった相性のご夫婦を見ましたが、円満でうまくいっていましたよ。こうした組み合わせの場合は、普段から男性が女性をサポートするよう心がけるといいと思います。女性の強運を分けてもらっていることに男性は感謝し、彼女が本当にやりたいことを応援してほしいですね。逆に男性が応援できなかった場合は、破局に向かうこともあります。――「この先ずっと出会いがなさそう」「結婚できないかも」などと悩んでいる女性は、どうすればマイナス思考を断ち切り、前を向けるようになりますか?その変わりたい気持ちを大切に、少しずつ変えていきましょう。ちょっとしたことですが、普段人から褒めたれた時「いいえ、わたしなんて」と謙遜したり、「どうせお世辞でしょう」と受け流したりしていませんか。自分を受け入れ、認めることで、あなたの中に少しずつ前向きな変化が出てくるのではと思います。占いでは、辛い時期を過ぎたら世界が新たなステージに上がるという考え方をします。ですから、私は今の状況をあまり悲観的には捉えていません。運気を知れば、それにそなえたり、何かに挑んだり、何かを始めるきっかけにもできます。前向きにどう生きるか、そのために占いを利用してほしいと思います。プロフィール:中園ミホ脚本家。広告代理店勤務、コピーライター、占い師を経て、TVドラマ『ニュータウン仮分署』で脚本家デビュー。2007年『ハケンの品格』で放送文化基金賞を受賞。2013年には『はつ恋』『Doctor-X外科医・大門未知子』で向田邦子賞と橋田賞をダブル受賞。2014年に NHK連続テレビ小説『花子とアン』がヒットし、2018年には大河ドラマ『西郷どん』(林真理子原作)の脚本も手がける。2020年には13 年ぶりの続編『ハケンの品格』がオンエア。
2020年07月29日数々のヒットドラマを生み出してきた脚本家の中園ミホさんが占いを使って、人生を動かす方法を教えてくれました。四柱推命による占いは、運気の流れが12年で一周する。「自分の人生の運気の流れを確かめたら、『今は運がいいからラッキー』で終わらずに、その先へ一歩踏み込んでみてください。占いをどう読み解くのか、そして今の運気を磨くためにどう行動するのかを知り、今度は“占いを使ってみる”。そのためにどうすればいいのかを12か条にまとめてみました。いい運気を呼び込むために、また運気が低迷する空亡期を怖がらずに乗り越えるためにも、ちょっとした心得が必要。占いを信じて使いこなすことで、“運のいい人”になりましょう」(中園さん)12か条の中の6か条をご紹介します。1運には賞味期限が。乗り遅れちゃダメ。誰でも運気はアップダウンするもの。運の種類や分量は誰でもほぼ同じで、運をピークでつかまえられるかどうかで、強運な人と不運な人の違いがあると私は考えています。たとえば企業のトップや政治家は、運気が低迷する空亡期でもそれを踏まえつつポジティブに挑戦を続け、それが後の幸運期に大きく成長する姿をたくさん見てきました。サーファーが風向きや波のコンディションを予測して波を乗りこなすように、占いで自分の運気の波を乗りこなしましょう。2占いは信じてみて、利用した方が得です。大切なことを決めるのにはものすごくエネルギーが必要だし、失敗もしたくはない。でもぐずぐずと先延ばしにしていると、せっかくの幸運を逃してしまうことになります。そこで役に立つのが占い。転職、恋愛、結婚などのタイミングも、占いで運気の流れを読み解くことで、「ここが決め時」「ここを逃したら、次のチャンスはしばらく来ない」とわかれば、踏み出すこともできるでしょう。占いは、運気を知り、さらにチャンスをつかむために使うものなのです。3柔軟に、楽観的に。複数の占いを使ってみて。占いの結果が良くないと誰でも落ち込むでしょう。でも私の場合は、例外もあるかもしれない、なんて、楽観的に気持ちを切り替えて他の占いをみます。すると気学、易学、風水、タロットカードなどで占ううちにどれかは必ず良い結果が出てくるのです。占いは自分の気分を上げるためのもの。良いことは信じて悪い結果は他の占いをみて自分の励ましとする、これが私の占いとの付き合い方です。自分を元気づけてくれる占いに出合うまで、探してもいいと思います。4試練の空亡期こそ、大切に過ごすこと。四柱推命では12種類の運気を繰り返していて、その中で冬の時期にあたるのが「逢魔」「空亡」「未明」。私は運気が停滞する「逢魔」「空亡」の2年間を「空亡期」としていて、この時期は理不尽なことやトラブルに巻き込まれたりする試練の時。「空亡期」は人生の修行の時期なのです。「ここが正念場。必ず乗り越えられる」と逃げずに向き合うことで厄落としになり、その先には、それまでとまったく違った景色が広がり、大きく成長した自分がいるはずです。5運命は切り開き、変えられると心得て。「自分の運命を知るのが怖い」と言う人がいますが、運命は定められたものではなく自分の力と行動、出会う人によって切り開いていくことができるもの。「運の強い人」とは、生まれつき強運なのではなく、どんな困難も乗り越えられる人だと私は考えています。さらに、誰もが人の影響を受けて生きている。だから私は、いま楽しそうにしている人や、仕事やプライベートが順調な人のそばに行くことにしています。幸運の人の周りには幸運が集まってくるのです。6いい運気を纏う人のそばにいるべし。たった一人で強運の人というのはそうはいません。運気は人と人との間で流れているもので、運がそれほど強くはないのにすごく幸せそうな人は、周りの運気をうまく使っているからではないでしょうか。そこで私が調べたのは、お金持ちの人からお財布をもらったら、金運も移るのではないかということ。林真理子さんや、お金持ちのXさんからお財布をいただくたびに、実際にぐんぐんと金運が良くなったのですが、どうやらお金遣いのクセも移るのでご注意を。占いの使い方が変わる!『占いで強運をつかむ』『やまとなでしこ』『ハケンの品格』『花子とアン』などのヒットドラマを手がけてきた脚本家・中園ミホさんが、中学生時代から学んできたという四柱推命を独自の目線でやさしく教える一冊。マガジンハウス1300円なかぞの・みほ1959年生まれ、東京都出身。’87年、脚本家デビュー。朝ドラ『花子とアン』(NHK)、『ドクターX』(テレビ朝日)等の人気ドラマを手がける。公式占いサイト「解禁! 女の絶対運命」も好評。※『anan』2020年6月17日号より。イラスト・micca取材、文・若山あや(by anan編集部)
2020年06月16日『やまとなでしこ』や『ハケンの品格』ほか数々のヒットドラマを生み出してきた脚本家の中園ミホさん。彼女を人気脚本家に導き、支えてきたのが占いでした。そこで、どのように占いを使ってきたのかを、人生を振り返りながら解き明かします。「空亡期」があったから脚本家でいられると思う。私は28歳で脚本家デビューしたのですが、それまではじつは占い師をやっていました。きっかけは、私が19歳の時に他界した母が、占い師の今村宇太子先生と親しかったこと。私が中学生の時に、今村先生が初めて私のことを占ってくださったのですが、心の内まで見事に言い当てられたことにとても感激して、占いを教えてほしいと頼み込んだのです。先生の手ほどきを受けながら、四柱推命と気学をベースに開発された独自の数気学を私は必死で勉強しました。ところでみなさんは、占いを信じますか?占いにまつわるイメージは人それぞれだと思いますが、私は占いを信じ、占いを読み解き、占いを使いながら行動してきました。その結果、こうして脚本家を続けていられると思っています。占いを信じるだけではなく、読み解いて、さらに使いながら行動をするとはどういうことか、ピンとこない人も多いと思います。そこで、私の人生になぞらえて、私がどのように占いに導かれてきたのかをご覧いただきたいと思います。その前に、四柱推命について説明します。流派によっていろんな呼び方がありますが、基本的に12年をひとつの周期としているのが、四柱推命。私の占いでは立春を年初めとして1年ごとに「胎生」「童幼」「縁起」「衰勢」「極楽」「餓鬼」「回帰」「天恵」「老熟」「逢魔」「空亡」「未明」と運気が巡ります。自然界に季節があるのと同じように、人生にも春夏秋冬があり、厳しい冬のような低迷期が「逢魔」「空亡」の2年間の「空亡期」。この「空亡期」は修行の時で、トラブルに巻き込まれたり、思いもしない困難に見舞われることが多いのですが、そこから逃げずに乗り越えることで、次の12年間には大きな成長ができると私は考えています。ですから、「空亡期」だけでも知り、心構えをして乗り越えることでも、いい運をつかめると思うのです。母(右)と姉(左)と。父を幼少期に亡くして女3人で生きていましたが、母も私が19歳の時に他界。ではその12年周期に従って、私の人生を振り返ってみましょう。私が今村先生の占いに出合ったのは1973年で、私の運気は「回帰」。この年の出会いは、のちの人生に影響があるためとても大事で、師匠になる人や年配の方との出会いがあり、一度離れてもまた戻るという運命もあります。私は、今村先生の元で占いの勉強をしながらアルバイトをした後に、就職してOLとして働きましたが、再び占いの仕事に戻ったので、まさに運命的な出会いをしたことになります。1978年、19歳の「未明」の時に母が亡くなりました。その前年の「空亡」から母は病を患って寝込み、私と姉は一生懸命看病をしていたのですが、他界してしまいました。じつは父も10歳の時に亡くしていたので、私たち姉妹は両親とも失い、とても辛い時期でした。大学卒業後、親戚のコネで広告代理店に就職するのですが会社に迷惑ばかりかけるダメOLでしたので1年で退職。就職した時期も「衰勢」だったので縁がなかったのでしょう。再び占い師のアシスタントに戻り、この時期からは毎年、毎月、毎日の運気を意識して生活していたように思います。今村宇太子先生の元で占いを勉強していたころ。私がいま占いをする時に使うのは、先生の手帳から書き写したメモ。アシスタント時代は本当に勉強になりました。企業のトップや政治家が、占い師の前では自分の弱い部分をさらけ出し、包み隠さず話す姿を見て、こんなに立派で輝いている人間にも弱みや影があるんだと。それがとてもチャーミングに映りました。私のドラマの主人公はどこか欠落した人が多いのですが、その影響ですね。そして、そこで学んだのは、成功している人たちは占いを武器のように使っていたこと。そもそも四柱推命は、昔は戦で使われていたと今村先生から聞いていたのですが、相手の運気が弱っている時にどう攻め込むとか、自分が弱っている時はどう防ぐとか、そんなふうに占いを使っていました。恐れがちな「空亡期」には閉じこもるのではなく困難から逃げずに立ち向かう。そうやって乗り越えることで厄を落として、その後運気が上がった時期には大きく成長している。そんな姿をたくさん見ました。私は若い時期に母を亡くすという大きな「空亡期」を迎えたわけですが、母の死自体は寿命だったと思いつつも、きっと母は私の厄を持っていってくれたのだと思えるようになりました。占いを使う、というのは本当に面白い!夢だった脚本家になったものの、最初の2年間は「空亡期」で辛い毎日。歯を食いしばって乗り越えました。ある時から何をやってもうまくいかない時期が続き、占いをみると「老熟」。しかも、なんと来年からはもっと運気が沈む「空亡期」に入ってしまうではないですか。ちょうど、「脚本を書いてみないか」という誘いもあったので、怠け者の私でしたが空亡期に入る前の「今やらないと!」と脚本家の道へ飛び込みました。その後、「老熟」で脚本家デビューを果たしたものの、翌年からの「空亡期」は大変でした。パワハラとセクハラの嵐だったし、なにより自分に実力が伴っていなかったので、デビューはしたものの、まったく脚本が書けないのです。毎回「辞めてやる」と思っていたのですが「でも今は空亡期だから逃げ出さずに、厄落としの意味でも耐えよう」と思えたので、どうにか乗り越えました。すると「未明」で『世にも奇妙な物語』のメンバーに呼ばれ、ドラマを作る楽しさを知るきっかけになったのです。もし自分が「空亡期」だと知らなければ、脚本を書く仕事は諦めていたかもしれません。大きな決断が迫られる「縁起」に未婚の母になる決断をしました。同時に脚本家として生きていくと決めたきっかけにも。1993年の「縁起」ではなにか大きな決断をしなければいけないということは前々からわかっていました。仕事に追われていたころですが、私にとって決断とは未婚の母になることでした。これが人生で最高の決断になったのです。子供のためにも「私は脚本家として生きていく」と決めるきっかけとなり、迷いが消えてやっと人生のギアが入りました。その後『Age,35恋しくて』『Dear ウーマン』『やまとなでしこ』『ハケンの品格』『ドクターX ~外科医・大門未知子~』と次々と連ドラの脚本を手がけ、ありがたいことにヒット作と言われるようになりました。林真理子さんとはドラマ『不機嫌な果実』で出会って以来、二人で旅行に行く仲になるまでに。共に占い好きです。2015年「胎生」の時、林真理子さんと沖縄へ行ったのですが、首里城近くのパワースポットで不思議な体験をしました。現地に住む、霊感がものすごく強い知人がそこに連れていってくれたのですが、彼女が「神様が降りてきていらっしゃって、あなたたちの望みを叶えるから言いなさい」と言うのです。そこで林さんは「二人で大河ドラマを実現できますように」とお願いされました。すると翌年、本当に大河ドラマ『西郷どん』の企画が決まったのです。私には霊感がありませんが、こんなスピリチュアルな体験はいくつかあって、それも信じて耳を澄ますようにしています。シックスセンスに敏感になることで感覚が研ぎ澄まされ、自分の運気にも敏感になって幸運をつかまえやすくなるのだと思っています。自分の運気を知ることは、「空亡期」を知ることにもなります。「空亡期」を目の前にした「老熟」の後半になると「おや?今までと違うことが起きているぞ」と気づくかもしれません。それはだいたい自分の苦手なことで、さらに理不尽に自分の外から起こることが多いでしょう。たとえば親の介護や子供の問題など。結婚するつもりで付き合っていた相手が急に心変わりをして振られてしまい、人生真っ暗になることもあるかもしれません。でももしそういうことが起きたとしたら、今はまだ結婚するべき時期ではなく他のことを頑張りなさい、というメッセージだと捉えてください。そんな時こそ、目の前にあることを一生懸命やってみてください。人のために何かをするのは、自分の運気を上げることになるし、人のために動くことでも厄は落とせます。そして、空亡期に苦しくても頑張った経験は、数年後に振り返ると、あの時に頑張ったからこそ、自分はこんなに成長できたと実感できることでしょう。運気にはメリハリがあり、「空亡期」や大きな決断をすべき運気を知っておけば、構えて乗り越えられるのです。占いは信じた方が絶対に得。さらに占いを使って生きることで、誰でもいい運気の波に乗れるのです。占いの使い方が変わる!『占いで強運をつかむ』『やまとなでしこ』『ハケンの品格』『花子とアン』などのヒットドラマを手がけてきた脚本家・中園ミホさんが、中学生時代から学んできたという四柱推命を独自の目線でやさしく教える一冊。マガジンハウス1300円なかぞの・みほ1959年生まれ、東京都出身。’87年、脚本家デビュー。朝ドラ『花子とアン』(NHK)、『ドクターX』(テレビ朝日)等の人気ドラマを手がける。公式占いサイト「解禁! 女の絶対運命」も好評。※『anan』2020年6月17日号より。取材、文・若山あや(by anan編集部)
2020年06月11日自分の人生のシナリオが見られる占いがついにリリースされたのをご存知ですか?朝ドラ、大河、月9などの人気ドラマの脚本を手がけた中園ミホ先生の占いサイトで、ドラマ制作の現場でもスタッフや出演者を占い、本業の裏で『中園ミホの占いが当たる!』と心酔する人が続出しているんです。今回は、そんな中園ミホ先生の占いサイト「女の絶対運命」を体験した結果や感想などをレポートします。すごい経歴の持ち主!中園ミホ先生ってどんな人?中園ミホ先生、実はすごい経歴の持ち主です。日本大学芸術学部卒業後、広告代理店勤務、コピーライターを経て、14歳より師事していた今村宇太子氏のもと、占い師として活動を開始。政治家や大企業の社長らを日々占う。その後、88年に脚本家としてデビュー。テレビドラマを中心に数多くの作品を執筆し活躍。NHK連続小説「花子とアン」、NHK大河ドラマ「西郷どん」、ドラマ「Doctor-X 外科医・大門未知子」や「やまとなでしこ」などの脚本を担当。自分の占いを信じて、人生を歩んで、成功を掴み取った方です。中園先生が考える独自の「幸運の掴み方」を目当てに、占って欲しいという人が後を絶たないそうです。今までは、ドラマ制作の現場スタッフや出演者、一部の関係者のみしか占わなかったと言われる占いをはじめて解禁したんです! そんな中園ミホ先生の占いサイト「女の絶対運命」、こちらとしてはとても期待感も高まります!あなたの恋愛傾向が丸裸に先生が監修している占いサイトでも、サイトに登録するのってなんだかちょっと・・・と考えた私は、登録しなくても無料でできる体験占いをしてみる事にしました。自分の名前(ニックネームでもOK)と生年月日を入れてボタンを押すだけで、「あなたの生まれ持つ本質」「あなたの恋愛のタイプ」が無料で見ることができます。占ってみてビックリ・・・女友達にも暴露していないような周りに隠している本当の自分をピタリと言い当てられてしまいました。なんだか、見透かされているようで恥ずかしいくらいでした。ここでもう、心をがっちり掴まれてしまった私は、本登録に進むことを決意!月額330円であなたの未来の全てが見えてくる会員登録すると(月額330円)、色々なコンテンツを見られるようになりました!① 自分の運勢(12年に3度訪れる幸運期【福寿縁】がわかる)② お相手との相性診断③ 人生のシナリオ大きく分けるとこの3つが軸になっています。① 12年に3度訪れる幸運期「福寿縁」が占える中園ミホ先生の占いは、運勢を12に分類し細かく見ていくもの。その日の運勢や、その月の運勢、その年の運勢の組み合わせでも運命は少しずつ違っていきます。その少しの運命の動きも細かく教えてもらえるので、本当に大切な異性を見つけやすくなったり、恋愛に苦しい時期を乗り越えやすくなったりと恋愛の大きな手助けになること間違いなしです。直近で訪れる幸運な日を日付け指定で教えてくれるのもこの占いのすごい所だと思います。直近の出会いがある日や、意中の相手との相性が良い日、悪い日なども「何月何日」と明確に教えてくれるので、相性が良い日にデートの約束をすれば、恋愛が今よりずっとスムーズに進んでいきそうですね。② お相手との相性診断相性診断は、相性が何%という解りやすい図解説明と詳しい解説付きです!「うわぁ・・・当たりすぎてる」と時間を忘れて解説を読むことに没頭してしまいました。総合相性だけではなく、結婚、恋愛、仕事、家庭とカテゴリーごとにそれぞれ丁寧な解説があって、どうしたら彼ともっと上手くいくのか、失敗しやすいポイントなどもしっかり教えてくれます。正直、相性診断を読んだだけでも月額の「モト」を取ったような気持ちでお得感を感じてしまいました。③ あなただけの「人生のシナリオ」私の一番のオススメは「人生のシナリオ」。自分が生まれてきてからの今までと、未来がシナリオ形式になっていて、運命の出会いがあった時期や、これから出会うタイミングなどが年表に細かく書かれています。実は私、恥ずかしながら結婚をしてから1度とても好きな人ができた事がありました。その人と一緒になれたらいいなと本気で考え、悩んだ時期があったんです。その人と出会った時期に「1人目の運命の人」と記されていて、ここだけの話、彼を思い出して涙してしまいました。人生のシナリオが分かっていれば、運命の出会いを逃さないように意識できたり、これから先の恋愛タイミングに向けて色々準備することができたりと、とても活用できると思います。プレミアム鑑定で特別な占いもできる「復縁の可能性が何%あるか」「別れたほうが良いのか、今は我慢の時期なのか」「彼が奥さんと別れると言うのは本当なのか」という彼の本音を知りたい、もっと踏み込んだ占いがしたいという方には、プレミアム鑑定がオススメ。別途料金はかかりますが、定額料金だけでは占いきれない彼の本当の持ちを占ってもらうことが出来ます。相手の男性のことを真剣に思えば思うほど、自分の気持ちが冷静ではいられなくなり、彼の本音や気持ちは見えにくくなってしまうものです。でも、中園ミホ先生に占ってもらえば、自分がアレコレ行動して、彼の本音を探るまでもなく、答えがスグにわかります。恋愛の決断で迷ってしまった時には、深いことまで占えるプレミアム鑑定を試してみるのもアリだと思います!中園ミホ先生の占いサイト「女の絶対運命」を使ってみてのレポートをお届けしました。自分の本質や、恋愛傾向などもピシャリと言い当てられ、こんなに色々なコンテンツを読めるのにたった330円というのは、正直安すぎると感じます。私は占いが好きで、街の占い師さんに占ってもらう事もありますが、当たり障りのない事を言われて3,000円なんてことがよくあります。家でゆっくりくつろぎながらでも、自分の好きなタイミングに占いが出来るので、忙しい大人女子世代の方にオススメだと思います。あなたの人生、そして恋愛にも必ずプラスになると思います。占いを有効活用できるかどうかはその人次第です。気になる方はチェックしてみてくださいね。サービス名: 「中園ミホ女の絶対運命」URL:
2019年12月29日親子ともに、新しい環境が始まるこの季節。あわただしい毎日のなかでも、ママの愛を伝え、子どもの心をほっと癒やす、親子の大切な架け橋となるのが「おやつ」です。できれば安心・安全で、心と体に優しいものを食べてもらいたいですが、現実は、仕事に家事にと日常が大忙し。手間はかけられない、でも愛情はしっかりとかけてあげたいですよね。そんな多くのママの願いを、食材宅配の「生活クラブ」を使いながら上手に叶えているのは、フードディレクターやオーガニックコンシェルジュなど食にまつわる仕事で活躍する、川上ミホさん。3歳の娘さんとの、おやつで繋がるコミュニケーションの様子を通して、おすすめの消費材(生活クラブでの取扱商品のこと)も伺います。川上ミホさん 娘さん(3歳)国内外のレストランでの経験を経て独立。食のスペシャリストとして書籍・雑誌、TVなどメディアを中心に活動。近年はレストランプロデュースや商品開発アドバイサーとしても活躍。東京・目黒区東山でプライベート・レストラン「5quinto」を主宰。インスタグラム: @miho.kawakami.5 子連れでの買い物の大変さと、娘さんの食物アレルギー国内外で修行を重ねた川上さん。海外での暮らしは、食への安全性や真摯な向き合い方を学ぶ機会でもありました。「以前はちょっと足をのばしてオーガニックを扱うスーパーに行っていたのですが、子どもが生まれてからはわざわざ行くのが大変になりました。地元のスーパーで、ひとつひとつ裏返して原材料を確認していましたが、とにかく時間がかります。じゃあネットスーパーを利用しようと思っても、原材料が細かく記載されていないんですよね」(川上さん)離乳食を進める中で、お子さんが口にするものの安全性に気をつかいながらも、同時に子連れでの買い物の大変さを感じ始めた矢先のこと。娘さんの食物アレルギーが発覚したのです。食べ物の出自をさかのぼり、ていねいに確認する作業は、お子さんの命を守ることでもありました。「アレルギーは卵に小麦、牛乳もありました。買い物に不安を感じていたとき、ふと思い出したのは母の言葉でした」(川上さん)私が囲んできた食卓は「生活クラブ」で作られていた「母は、私が物心ついた時から今もずっと、生活クラブの熱心な組合員です。瓶に入った『パスチャライズド牛乳』も、一度も冷凍されずに届く新鮮でおいしい平田牧場の豚肉も、当時は当たり前のように食べていたけれど、そういえば母はいつも『これは生活クラブだから安心、おいしい』と話していた気がします。子どものアレルギーを機に、あらためて生活クラブのサイトを見てみたら、昔と違って注文方法もネットで手軽だし、個人で配達もしてもらえるんですね。なにより、この中から選べばどれでも安心、安全でおいしいというのは私にとってありがたいことでした」(川上さん)そんな川上さんのお気に入りの消費材のひとつが、フルーツ。「生活クラブのフルーツはどれも新鮮で、ひとつひとつがいい表情をしています。特に柑橘類は、スーパーだと甘くて皮がむきやすいものばかりがそろえられていますが、生活クラブでは、甘いものもあれば酸味を感じるものもあって、それぞれに果物らしい味。農家を営む祖父母のそばで育ったので、舌が自然に近い力強い味わいを覚えています。その味を思い出すおいしさですね」(川上さん)お母さんが作る、くりぬいた柑橘の皮を使ったゼリーは、幼いころの川上さんにとってなにより嬉しいおやつだったそう。「母はよく、『輸入のグレープフルーツよりも日本の旬の柑橘の方が、皮まで安心して使えるから』と話していました。今は私も同じように、子どもに作るようになりました」(川上さん) フルーツがおいしい! 生活クラブの詳細はこちら >> 母になって改めて実感した、生活クラブの魅力お母さんが組合員だったことを思い出し、川上さんご自身も、アレルギーを持つ娘さんへ安心でおいしい食材を手軽に手に入れたいという想いから加入するようになった生活クラブ。ご自身のお気に入りポイントを3つ教えてもらいました。【その1】作っている人の顔が見える農業を営む祖父母の姿を見ながら育ったという川上さん。出荷用には形が揃った虫食いのない「よそいきの顔」をした野菜、自家用は虫食いだらけだけど野性味あふれる顔の野菜、と子ども心にその違いを肌で感じていたといいます。味が濃厚な生活クラブのプチトマト。「これならトマトが苦手な娘も、おやつ代わりにそのままパクパク食べるほどお気に入りです」「畑を守っていくことがどんなに大変かを見ていたので、真面目に良いものを作り続けている生産者さんを応援したいという気持ちもあります。生活クラブの農作物には、作った人からのコメントが入っていることもあるんです。『今年は台風被害が大きく大変でしたが、みんなで頑張っています』なんて書いてあると、食べることで気持ちを伝えたいって思いますよね」(川上さん)【その2】アレルギーに対応した商品があるアレルギーのため、一般的なケーキやクッキーが口にできない娘さん。できるだけいろいろなおやつをあげたいけれど、手作りにも限界がある。そんなときにも、生活クラブが救ってくれたといいます。「生活クラブは米粉のスイーツも充実しています。『米粉のやぶれまんじゅう』は、特に娘のお気に入り。毎日、幼稚園におやつを持参するのですが、あるときすっかり用意を忘れていて。さっと市販のものを買うわけにもいかず困っていたら、冷凍庫にこれがあるのを思い出しました。個包装のフィルムに顔を書いてもたせたら、いつもの手作りよりも大喜びしていたかも(笑)」(川上さん)【その3】安心・安全を追求した独自基準がある「皮まで使えるフルーツや野菜のように、農薬や肥料にも厳しい『自主基準』を設けているんですよね。化学合成農薬や化学肥料をできるだけ使わないでいたり、全く使わないのか、限られたこの期間だけ使わないのかなど、きちんと明示されています。添加物に対しても同様です。加工食品なども、原材料がきちんと記させれているので安心です。子どもには、できるだけ少ない素材でシンプルな、余計なものが入っていないものをと思っているので、生活クラブの食品は安心感があります」(川上さん) 生活クラブの「安心・安全」へのこだわりについてはこちら >> 忙しくても簡単! おいしい! 生活クラブで手作りおやつ素材を重視した生活クラブのお菓子やフルーツ。そのまま食べてももちろんおいしいですが、「ちょっとひと手間加えると、『ママの作ってくれたおやつ』という嬉しさが増しますよね」と川上さん。娘さんが特に大好きなおやつを3つ見せていただきました。・りんごのコンポートりんごを細かく刻み、何も加えずにさっと煮込んだもの。りんごの甘さが凝縮し、切って出すだけよりも「おやつ」としての満足感が。・みかんのはちみつマリネ自然の不揃いさも、生活クラブの魅力のひとつ。みかんが酸っぱく感じるときは、皮をむいてはちみつと和えて。ほんの少し手を加えるだけで、デザート風に。※はちみつおよびはちみつを含む食品は、1歳未満の乳児には与えないで下さい・白玉ぜんざいのかぼちゃ添え1食分ずつのパウチになった白玉ぜんざいは、何もないときのお助けおやつ。茹でたかぼちゃをつぶし、ぜんざいと一緒に。かぼちゃのほくほくとした素朴な甘さが加わって、よりヘルシーで食べ応えもアップ。大人にはシナモンをふっても。 加工食品も無料で試せる! キャンペーン実施中>> 計画的な献立づくりと買い物が、時間のゆとりにこれまでは、2~3日おきに献立を考えていたという川上さん。生活クラブを始めたことで、週に一度の注文に合わせて、1週間分の目安を立てるようになりました。足りないものが出たときだけスーパーで補う買い物スタイルは、無駄がなく、きちんと食材を使い切れるように。買い物の時間もカットされ、時間を効率良く使えるようになりました。「翌週のスケジュールを確認しながら、メインだけざっくり決めて注文します。始めたばかりの頃は、どれもおいしいし嬉しくて、いっぱい注文しすぎて冷凍庫に入りきらなかったことも(笑)。今は、1週間で食べきれる量を心がけています」(川上さん)注文のときは、カタログをお子さんと一緒にめくりながら、食べたいものをチェックするのが川上さんのスタイルです。「一緒に旬の食材を見たり、何が食べたいか話したり。娘は自分が食べられるもの、食べられないものを知る機会にもなります。私もこうして、母とカタログを見ていましたね。まずはカタログにチェックをして、子どもが寝たあとネットで注文しています」(川上さん) 注文・調理も簡単で便利! その理由とは? >> 「私の母は、素材や原材料にこだわって選ぶ人でしたが、父は、みんなで楽しんで食べられたらいい、という人だったんです。それぞれどちらも大切なことだと思います。家族と囲む食卓は、楽しいことがなにより大切。食は、学校の机の上ではなく、毎日の暮らしから学ぶことだから、生活の中でその大切さを自然と学んでくれたら嬉しいですね」(川上さん)「子どもたちの世代へ、いいものを残していくためには、買い続けること、使い続けることも大切です。生活クラブは、同じように子育てをしているママたち、買い物している人たちみんなで生産者を支え、よりよい食卓を守っているんだという一体感があります。一緒にゆるくつながっていられる、そんなやさしさも気に入っています」(川上さん)生活クラブの消費材は、まずは実際に味わい、体感してみるのが一番。いまなら、人気の消費材をセットにした「3種類の中から選べるおためしセット」がもれなくもらえる資料請求キャンペーンを実施中です! 無料で「生活クラブ」のおいしいセットが試せる!キャンペーンの詳細はコチラ(2019/8/31まで) ※地域・時季によってキャンペーン内容が変わります。※生活クラブの配送を行なっていない地域のご住所にはお届けできません。※プレゼントお届けの際に生活クラブの説明をさせていただきます。取材/文:藤沢あかり撮影:村上未知[PR]生活クラブ
2019年03月04日滋賀県甲賀市、緑豊かな湖南アルプスの山中に位置する「ミホ ミュージアム(MIHO MUSEUM)」は、上質なアートと雄大な自然を一度に満喫できる日本最高峰の美術館として人気を博している。「美術を通して、世の中を美しく、平和に、楽しいものに」との想いから生まれた同館は、書画、陶磁器、茶道具、漆工芸を始めとした多彩な日本美術品とともに、エジプト、ギリシャ、ローマ、アメリカ、中央アジア、中国など、世界各地の古代美術品約3,000点を収蔵。常時250から500点が公開され、質の高いコレクションは海外からも高い評価を得ている。しかし、ミホ ミュージアムの魅力はその貴重なコレクションだけではない。圧巻は自然と一体化した建築美。パリ・ルーヴル美術館のガラスのピラミッドなどで知られる建築家のI.M.ペイ氏が手掛けた遊歩道からトンネルと橋を経て美術館へと至るアプローチは、中国の古典『桃花源記』に描かれた桃源郷がモチーフになっている。多くの建築評論家が“時空を越えるトンネル”と評したことからもわかるように、トンネル内部は時を忘れる異空間。銀色の壁が山の緑や桜の薄桃色を映し、季節の中で微妙に表情を変えていく。トンネルを抜け、渓谷に渡された全長120メートルの吊り橋を経て到達する美術館棟。そのエントランスホールは不思議な律動感で満たされている。丸窓のついた大きなドアが音もなく左右に開くと、ルーバー越しに柔らかな光を浴びて、狭い風除室に入る。さらに内側の扉が開くと、ガラスルーフが歩調に合わせてゆっくりと上昇。視界の広がりとともにルーバーが複雑に角度を変えながら、穏やかな山々が連なる大パノラマへと導いてくれる。「自然と建物と美術品の融合」をテーマに、美術館棟の約8割が地中に埋設された構造になっているが、明るい太陽の光や豊かな木々のぬくもりを直に感じられる空間は、それをまったく感じさせない。幾何学模様に張り巡らされたガラスのアトリウム構造は、光との調和に加えて、窓の向こうに見える樹齢180年の松の枝ぶりや、その先に望む湖南アルプスの山並みまでも見事に計算し尽くされており、その幻想的な風景は屏風絵のような美しさだ。また、館内のレストラン、カフェ、ミュージアムショップも訪れる楽しみの一つだろう。レストランとカフェでは、そば、うどん、おむすびなど、和食の魅力を凝縮したメニューの他、季節の和洋菓子、コーヒー、ハーブティー、ワインなどを用意。無肥料・無農薬の厳選食材を使用したメニューはファンも多い。3つのミュージアムショップでは、オリジナルグッズ、ステーショナリー、書籍や雑貨の他、オリジナルワインの販売も行っている。なお、現在は8月26日まで夏季特別展「赤と青のひ・み・つ 聖なる色のミステリー」が会期中。修復後、初公開となる江戸時代を代表する絵師・伊藤若冲筆「達磨図」の展示を始め、古代から近世における美術品に表された赤と青に焦点を当て、人々と色との関わりを紹介する他、色のエネルギーを感じられる様々な体験コーナーとワークショップを実施。夏の休暇を利用して、都会の喧騒から遥か離れた滋賀の“桃源郷”へ足を延ばしてみては。【展覧会情報】2018年夏季特別展 夏休みスペシャル企画「赤と青のひ・み・つ 聖なる色のミステリー」会期:6月30日~8月26日会場:MIHO MUSEUM住所:滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300時間:10:00~17:00 ※入館は16:00まで休館日:月曜日入場料:一般1,100円、高・大生800円、小・中生300円 ※20名以上の団体は各200円割引
2018年08月11日女優の満島ひかりが27日、東京・TOHOシネマズ六本木で行われた第30回東京国際映画祭「Japan Now部門」上映作品『海辺の生と死』のトークイベントに、越川道夫監督とともに出席した。今年の東京国際映画祭では、「Japan Now銀幕のミューズたち」と題して、同世代の女優4人、安藤サクラ、蒼井優、満島ひかり、宮崎あおいの最新作やターニングポイントとなった作品などを上映。『海辺の生と死』は、『死の棘』などで知られる小説家・島尾敏雄と、その妻で同じく作家の島尾ミホの出会いを描いた恋物語で、ミホがモデルとなったヒロイン・大平トエを満島が演じた。満島は「20代の最後に、もう少し自分の中で眠っている何かを解放できる映画がないかなと考えていたときに越川さんから話をいただいた」と説明。「奄美大島の話。私の中に奄美大島の血があるので、普段とは違うようなことになるんじゃないかと思った」と明かし、「東京の話で東京弁で芝居しているとどこかウソっぽい。もともと方言の人なので膜をはっているところがあって、その膜を取り払えるんじゃないかと」と話した。実際に奄美大島で撮影を行い、「本人になっていく感じがした」という満島。「東京ではめげそうなときに『空を見ろ』とよく言われるけど、奄美に行くと全部が自然。いつも自然を味方にしてどうにかしている自分が、あまりに大きな自然の中に吸収されすぎちゃって、こんなことカメラの前でやっていいのだろうかという感性がどんどん出て来た」と振り返った。また、ドラマや映画の撮影では「できなくなると止まってしまう。立ち位置もどうしてもずっと守れない」と言い、「守ろうとすれば守れるんだけど、今起こっている衝動に従いたいっていう本能の方が先走っちゃうことがある」と告白。「監督の世界なのでコントロールされるのはいいんですが、自分で自分をコントロールしないといけないのは心苦しい」と補足した。そして、越川監督が本作について、すべて事前に決めるのではなく"積極的迷子"になって発見していくというやり方をしていたと言うと、満島は「私は音楽グループでデビューしているので振り付けを覚えるのが得意。この音程で歌わないといけないというのもあった。その英才教育を受けてきたからこそ、"積極的迷子"を恐れない。何もやっていない人だとただの迷子になっちゃうけど、自分自身の中ではそこがあるのかな」と自己分析した。満島は、アイドルグループ・Folder(後にFolder5)でデビュー。同グループが解散して女優に転向した。
2017年10月27日満島ひかりが「EGO-WRAPPIN’」プロデュースで歌う楽曲「群青」が配信のみでリリースされていたが、この度、12インチアナログでリリースされることが決定。9月30日(土)にHMVのrecord shop3店舗で先行販売され、10月7日(土)より一般販売される。満島さんが4年ぶりに単独主演を務め話題となった映画『海辺の生と死』。「群青」は、この物語の舞台となった奄美群島・加計呂麻島から美しいイマジネーションを受けた満島さん自身が、映画とはまた違ったアプローチで“愛のものがたり”を語りつぎたいと、「EGO-WRAPPIN’」に楽曲提供のオファーをし、その思いにふたりが共鳴する形で生まれた。『海辺の生と死』は、小説家・島尾敏雄とその妻・ミホをモデルに戦後文学史に残る伝説的夫婦の出会いを描いた物語。自身も奄美群島にルーツを持つ満島さんが日本文学の傑作「死の棘」のヒロインのモデルにもなった島尾ミホさんをモデルとしたヒロイン・大平トエを演じ、トエの恋人で若き日の島尾敏雄さんがモデルの朔中尉を永山絢斗が演じている。今回、YouTubeにて、コトリフィルムの島田大介が監督した「群青」のMVも公開。今作のために撮り下ろされた映像で、海面と水中の境目を”生と死”の境と捉え、海と一体となったその境界における感覚が表現されている。MVについて満島さんは、「EGO-WRAPPIN’のふたりの曲と、わたしの声と、静かに寄りそってくれるミュージックビデオが完成しました。光と水の世界は、透明でちょっとこわいです。けれど、見ていていい感じの気分になりました」っとコメント。島田監督は「海面と水中の境目は生と死の境に感じるときがあります。海と一体になったとき安らぎを感じたり、 急に恐怖を感じたり。楽曲を聞いたときのそんな感覚を表現しました」と語っている。今回12インチサイズで制作されたアナログ盤には、A面には表題曲「群青」、B面には同楽曲のultramarine dub mixとinstrumentalが収録。またアートワークは、配信のジャケットテザインと同様、コーネリアスを始めとする数多くのCDジャケットで知られるデザイナー・北山雅和が新たに制作。十字架を模したタイトルを満島さんが書き入れ、ライナーでは「EGO-WRAPPIN’」の中納良恵自らの手書き文字による歌詞が書かれている。満島ひかり「群青」は9月30日(土)HMV record shop 渋谷、新宿ALTA、コピス吉祥寺の3店舗にて先行販売、10月7日(土)より一般販売。(cinemacafe.net)
2017年09月13日満島ひかりが奄美大島を舞台に、4年ぶりの単独主演を務めた『海辺の生と死』。このほど、クライマックスの重要シーンの撮影後に監督と素直な気持ちを語らう、満島さんのメイキング映像がシネマカフェに到着した。傑作「死の棘」を世に放った小説家・島尾敏雄と、その妻・島尾ミホ。後年、互いに小説家である2人がそれぞれ執筆した鮮烈な出会いと恋の物語を原作に、奄美大島・加計呂麻島でのロケーションを敢行し、完全映画化を果たしたのが本作。島尾ミホをモデルにしたヒロイン・大平トエを演じるのは、TV、映画、舞台のみならず、最近、歌手活動も行う実力派・満島さん。さらに、トエの恋人で若き日の島尾敏雄がモデルの朔(さく)中尉を演じるのは、NHK朝の連続テレビ小説「べっぴんさん」でのヒロインの夫役も記憶に新しい永山絢斗。監督・脚本は、『かぞくのくに』(’12)など数多くの作品のプロデューサーとして活躍後、2015年『アレノ』に続き、監督2作目となる越川道夫。原作に記された、奄美の野生の景観と豊かな時間の流れを映画に取り込み、自然と神と人々が共存する島の異次元的な空気感を見事に表現した。このたび届いた映像は、クライマックスの海辺での重要な場面の撮影を終え、自分の素直な気持ちを越川監督に伝える、満島さんのすがすがしい表情が印象的なメイキング映像。本シーンは、物語終盤。日ごとに敵襲が激しくなり、沖縄は陥落、広島に新型の原子爆弾が落とされた後、ついに朔中尉(永山さん)の特攻艇が出撃する日がやってくる。トエ(満島さん)が最後にひと目、彼に会うため、逢瀬を重ねた海辺に駆けつけ、朔への思いを全身でぶつけるという重要な場面。海辺での一連のシーンをワンカットで撮影したため、7テイクも重ねる大変な現場だったという。撮影最終日に行われた、このシーンを終えて、越川監督が「トエの疾走感は出たと思う。全体を通して」と話すと、満島さんも楽しげに同意しつつ自らの心持ちを語り、「(東京に)帰って見てみたら、“あれ?”意外とそんなことない。あれは島の魔法だった、とかね」とも。夜明けまでかかった撮影を終え、きらきら光る海辺で交わされた言葉に、撮影の雰囲気や満島さんと越川監督の信頼関係が垣間見られる貴重なメイキング映像となっている。『海辺の生と死』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:海辺の生と死 2017年7月、テアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2017島尾ミホ/島尾敏雄/株式会社ユマニテ
2017年08月06日満島ひかりが『夏の終り』以来、4年ぶりの単独主演作となった映画『海辺の生と死』の初日舞台挨拶が7月29日(土)、都内にて行われ、満島さんと、満島さん演じる大平トエと恋に落ちる朔中尉役の永山絢斗らが登壇した。充実した撮影をふり返った永山さんが、「スタッフさんが視界に入る機材を全部どけて、環境を整えてくださって撮影できたのでうれしかったです。すごく贅沢な経験をしたと思って、どの現場もできたらしてほしい」と本音をこぼすと、思わず満島さんも笑顔に。永山さんは「目に見える情報って、こんなにも違うんだと思いました」と、さらに熱く述べていた。『海辺の生と死』は、はかない恋の一瞬のきらめきを描いた恋愛映画。奄美群島・加計呂麻島で国民学校教員として働くトエ(満島さん)と、新しく駐屯してきた海軍特攻艇の隊長・朔中尉(永山さん)が出会い、お互いに好意を抱く。しかし、ときは太平洋戦争末期。敵襲はどんどん激しくなり、無情にも朔が出撃する日がやってきてしまう。日本文学の傑作「死の棘」の作家・島尾敏雄と妻ミホというふたりの小説家がそれぞれ描いた恋の物語を原作に、奄美大島や加計呂麻島でロケーションも行われた本作。満島さんは、「奄美大島はポピュラーじゃないので、どれだけ宣伝しても沖縄みたいに流行らないらしいんです(笑)。けど、ヨーロッパ的なふわっとした風が流れている時間とか、かわいいところがいっぱいあり、女性の島だと思っていて。映せたらなと思いながらやっていました」と、自身のルーツでもある奄美大島の特徴を語った。共演した井之脇海が、満島さんが現地の子どもたちにもとても慕われていたというエピソードを明かした。「僕は、子どもたちからすごい蹴ったり殴ったりされていて(笑)。『何で俺だけ!?』と思ったら、男の子たちは本当にトエ先生(満島さん)のことを好きになっていて」と満島さんと接点のある役の井之脇さんが、子どもたちに嫉妬をされていたと話すと、満島さんは「そうです、そうです!海くん、蹴られていましたね、おかしかった」と、のほほんと微笑んでみせていた。さらに、この日は劇中で満島さんが披露している奄美の島唄の歌唱指導をした、奄美島唄の第一人者、朝崎郁恵がスペシャルゲストとして登場。アカペラで歌声を披露すると、登壇陣も美声に聞き入っていた。そのほか、初日舞台挨拶には川瀬陽太、津嘉山正種、越川道夫監督が出席した。『海辺の生と死』は全国にて公開中。(cinamacafe.net)■関連作品:海辺の生と死 2017年7月、テアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2017島尾ミホ/島尾敏雄/株式会社ユマニテ
2017年07月29日城島茂、山口達也、国分太一、松岡昌宏、長瀬智也の5人の「TOKIO」メンバーが毎回ゲストを迎えてさまざまなゲームやトークを展開する「TOKIOカケル」。その7月26日(水)今夜放送回に、映画『海辺の生と死』の公開を控える女優の満島ひかりがゲスト出演する。ゲストと「TOKIO」による“心理戦”が人気の本番組。今回も「TOKIO」の5人が事前に考えた、満島さんがいままで聞かれたことがないであろう質問をカードに記入、満島さんがそれらのカードを1枚ずつ引いてそこに書かれた質問に答えていく企画「生まれて初めて聞かれました」を実施。ゲームを繰り広げるなかで引き出される満島さんの新たな一面にも注目。また今回が番組初登場となる満島さんが「爆笑口説かれ体験」や“沖縄流”TOKIOメンバーの名前の呼び方を披露。さらに過去を知る親友をスタジオで発見するほか、ダンス対決やジャニーズ物まねなど盛りだくさんの内容でお届け。今夜も見逃せないオンエアになりそうだ。そんな満島さんが『夏の終り』以来4年ぶりに単独主演した映画『海辺の生と死』は、小説家・島尾敏雄とその妻・ミホをモデルに戦後文学史に残る伝説的夫婦の出会いを描いた作品。自身も奄美群島にルーツを持つ満島さんが日本文学の傑作「死の棘」のヒロインのモデルにもなった島尾ミホの娘時代を圧倒的な存在感と演技力で演じている。昭和19年(1944年)12月、奄美・カゲロウ島。国民学校教員として働く大平トエは、新しく駐屯してきた海軍特攻艇の隊長・朔中尉と出会う。朔が兵隊の教育用に本を借りたいと言ってきたことから知り合った2人は、互いに好意を抱き合う。島の子どもたちに慕われ、軍歌よりも島唄を歌いたがる軍人らしくない朔にトエは惹かれ、やがて、朔と逢瀬を重ねるように。しかし、時の経過と共に敵襲は激しくなり、沖縄は陥落、広島に新型爆弾が落とされる。そして、ついに朔が出撃する日がやってきた。母の遺品の喪服を着て、短刀を胸に抱いたトエは家を飛び出し、いつもの浜辺へと無我夢中で駆ける――という物語。『海辺の生と死』は7月29日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開。「TOKIOカケル」は7月26日(水)23時~フジテレビ系で放送。(笠緒)■関連作品:海辺の生と死 2017年7月、テアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2017島尾ミホ/島尾敏雄/株式会社ユマニテ
2017年07月26日●土砂降りにあって、CMのように海に飛び込んだ2007年の俳優デビュー以来、様々な作品で活躍を見せる俳優・永山絢斗。どこか文学的な佇まいで存在感を発揮している。NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』では、繊細で几帳面なヒロインの夫を演じ、幅広い層に支持された。そんな永山が出演する最新映画『海辺の生と死』(7月29日公開)は、映画化もされた島尾敏雄の私小説『死の棘』に、その妻・島尾ミホの小説『海辺の生と死』、俊雄の短編『島の果て』などの内容を織り交ぜて描かれた作品。第二次世界大戦中の奄美群島・カゲロウ島(加計呂麻島がモデル)に駐屯してきた海軍特攻艇の朔中尉(永山)と、国民学校教員の大平トエ(満島ひかり)が出会い、愛を育んでいく。『死の棘』では、夫の浮気をきっかけに究極に追い詰められている夫婦の姿が描かれたが、同作では2人の出会いとも言える島の青春と恋が、奄美という場所で繰り広げられる。実在の人物をモデルに、やがて追い詰められることがわかっている恋人たちを、永山はどのような気持ちで演じたのだろうか。○予定より早く坊主に――原作や台本を読んでの最初の印象はいかがでしたか?台本を先に読んで、その後、島尾ミホさんが書かれた『海辺の生と死』を読み返しました。台本もすごく文学的に書かれていて、気持ちの良いような悪いような……せつない恋愛の話だと思いました。今まで見たり演じたりしたことのある戦争映画とは違っているとも思いました。台本には、歌や、細かい自然への描写なんかも書いてありましたけど、そこは想像しかできないので、奄美という島に行ってしまうのが早いのではないかと思って、予定よりも早く坊主にして奄美に入りました。――やっぱり行くと違いましたか?違いましたね。石垣や西表など南の島には行ったことはありますが、どの場所ともどこか色が違うなと思いました。「なんだろうこの島は」と思って、初日か2日目に、島尾敏雄顕彰会の方とスタッフさんと、加計呂麻島の実際の学校にいって、その後、ひとりで帰ろうとフェリー乗り場で待ってたんです。そしたら急に土砂降りになって、かと思ったらまたぱっかーんと晴れて。それを見て何を思ったか、服を脱いで防波堤を走って、海に飛び込みたくなってしまったんですよ。なんかCMみたいだなとは思いながら(笑)。実際に飛び込んだら、海から陸に上がるまでにけっこう距離があって怖くなって。結局、びしょびしょでフェリーを待ち、その後バスに乗ってホテルまで戻りました。それが、奄美での始まりだったんです。――その後はどんな風に過ごしたんですか?島を探索しましたね。加計呂麻島には、島尾敏雄さんとミホさんのお墓があって、そこをよく掃除しに行ったりしました。あとは、島の古本屋で島尾敏雄さんの本の初版を持ってるのに欲しくなって買ったり、詩集を買って海辺で読んだり。――実際に生きていた人を演じるわけですけど、そういう小説や詩集を読んだことは、演じる上で生かされましたか?景色とか虫とかブランコだったり、かわいらしい言葉遊びだったりが書いてある一方で、ものすごく破滅的な怖い部分もあって、そういう言葉選びをする人なのだということは考えたりはしていました。図書館の中に、島尾敏雄記念室があって、そこに畳と実際に書いていた机が置いてあったので、「演じさせていただきます」という気持ちで見たりしていました。でも、プレッシャーはなかったです。実は、初めて実在する人物を演じるので、いままでとはちょっと違う感覚でした。●どんどん顔が変わっていった、満島ひかり○「なんという顔をするんだ」と思いながら――島尾ミホさんをモデルにしたトエさんの人となりを、どう感じられました?最初お話いただいたときに、『死の棘』の、あんな激しい2人のお話をやるのかって思ったんですけど、詳しく聞いたら、2人が出会ったところから戦争が終わるところの、キラキラした部分の話だということで。もし続編があるなら、そういうことも考えて演じると思いますが、今回は『死の棘』のような世界がその後に待っていることは、あまり意識せずに演じました。それに、この作品を撮り終えるまでは『死の棘』を観返さないようにしようと思いました。――撮影中で覚えていることはありますか?現場でやってたことに真実味があって、それをカメラで撮られてただけという感覚はあります。僕が演じる朔が外に出て煙草を吸っていて、トエさん(満島)が少しずつ精神的に追い込まれ、僕を押さえつけるシーンがあるんですけど、そこはこの映画の中に描かれる、唯一の『死の棘』であり、「『死の棘』の始まりを描くシーンだから」と監督から言われて、みんな興奮しながら撮影してましたね。それと、僕の目を通してみた画が本当に素敵だったなと思っていて。トエさんはなんという顔をするんだと思いながら見てました。トエさんの涙が僕の顔に落ちてくるくらい、真に迫っていて。ほかにも、島の夕暮れのシーンで、日が暮れるのを待っていたときにも、スタッフさんが、機材や荷物を、演じる僕らの目に入らないようにそっとどかしてくださったり。そういうことをしているうちに、だんだん演じる僕らもスタッフさんたちも島の空気になじんできて。○島に許されているという感覚――いつもはなぜか撮影をしようと思っても、いろんなことが起こって撮影ができない場所でも、すんなり撮影ができたりということもあったそうですよね。なにか急にトラブルが起こったら、「今は撮らないほうがいいのかもね」と言って、ちょっと待ってみたりしていました。そんな風にしていたら、ほかの撮影の時には毎回、何かが起こって撮影ができなかった家での撮影もできて、島の人から「あそこで撮影できたってすごいね」と言われたり。今の時期は絶対出てこないという夜光虫が光っていたり、不思議なことがいっぱいありましたね。――それは、島に許されたみたいな感じなんですかね?許されたかどうかはわかんないですけど、でもちゃんと島尾敏雄さんとミホさんという2人のことを撮っていいんだよ、と言われてる感じがしました。2人だけでなく、島が主役になった作品だと思います。島の子供たちを始め、地元の方々にも出ていただいて、島がちゃんと映っている作品になっていると思います。――今まで、永山さんは満島さんとの共演は何度かありましたが、満島さんは、奄美にルーツもあるということで、この作品では何か違う部分がありましたか?初日に奄美に入って、ホテルのロビーでスタッフさんたちとしゃべってたときに、満島さんもやって来たんですけど、島にいる鳥の鳴き声の話なんかをしていました。満島さんは、製作のスタッフさんと一緒に島をまわって、いろんなことを聞いていたんですね。そのときに、今まで共演してたときとは顔が違うなと思いました。撮影に入ってからもどんどん顔が変わっていって。僕自身の顔もポスターのビジュアルを今見てみると、ぜんぜん違っているなと思いますからね。――この作品は、演技をする上で何かターニングポイントになったのかと思いますが。すごくいい経験をさせてもらったなという感じがあります。なにか、演技をするときに大事にしないといけないものがわかった現場だったなというか。――それって、何だと思われますか?これはもう感情的なもので、たぶん口で説明しても伝わらないものなんだろうなという感じなんです。――私も聞いておいてなんですが、そういう答えでよかったと思いました。みんなに足りないものはこれだよとか、これがあったらいいですよというものでもない感じですからね。人からしたらくだらないことかもしれないし、何も響かないかもしれないけど、俺がそこで感じたことだからって。そういうの、みんなにもあるんじゃないかと。それがたまたま、このタイミングで、僕にはあったという。この作品に対しても、こうだから観てくださいってはっきりとは言えないんですけど、見てもらったら、何かが残っていく作品にはなってるんじゃないかと思います。<著者プロフィール>西森路代ライター。地方のOLを経て上京。派遣社員、編集プロダクション勤務を経てフリーに。香港、台湾、韓国、日本などアジアのエンターテイメントと、女性の生き方について執筆中。現在、TBS RADIO「文化系トーラジオLIFE」にも出演中。著書に『K-POPがアジアを制覇する』(原書房)、共著に『女子会2.0』(NHK出版)などがある。(C)2017 島尾ミホ / 島尾敏雄 / 株式会社ユマニテ
2017年07月26日異なる分野で活躍する2人の“達人”がクロスインタビュー形式で対談する「SWITCHインタビュー達人達(たち)」。7月15日(土)今夜は女優の満島ひかりと人類進化学者の海部陽介が登場。「想像力」が仕事のポイントだという2人がその重要性を語り合う。満島さんは沖縄アクターズスクールのオーディションに合格し1997年に「Folder」としてCDデビュー。その頃子役として映画に出演したことで女優を目指すようになり、2009年公開の園子温監督作品『愛のむきだし』での演技が高く評価され一躍注目される存在となると、翌年『川の底からこんにちは』で主演を務め、李相日監督の『悪人』では日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。さらに2013年にはドラマ「Woman」で民放ドラマ初主演を飾ると、昨年春から放送された「トットてれび」では若き日の黒柳徹子を演じ今年1月から放送された「カルテット」では松たか子らと共演するなど、実力派としての地位をかため、その役が乗り移ったかのような演技でいまや日本を代表する女優となった。満島さんは役作りの際、できるだけ資料を読み取材を重ね充分な準備のうえで想像力を働かせるのが大事だと考えているのだとか。そんな満島さんが今回会いたいと願ったのは、古代人が日本にやってきたルートを解明するため、実際に草で舟を作り海図も磁石もない状態で台湾から与那国島へ渡るプロジェクトに挑む海部さん。海部さんもまた、化石や遺物の調査を続けるなかで、それだけでは「日本列島にはどんな人たちがどのような方法やってきたのか?」という謎に答えられないと考え、想像力を駆使して3万年前の航海を再現しようとしている。共に“想像力”が仕事の重要なポイントであると考える両者が、海部さんの仕事場である国立科学博物館、満島さんのルーツの1つである都内の中学校をそれぞれ訪れ、満島さんが強く惹かれた古代の航海の話をはじめ想像力の重要性について語り合う。満島さんが『夏の終り』以来4年ぶりの単独主演する『海辺の生と死』は7月29日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開。自身も奄美群島にルーツを持つ満島さんが日本文学の傑作「死の棘」のヒロインのモデルでもある島尾ミホの娘時代を圧倒的な存在感と演技力で演じた本作。昭和19年(1944年)12月、奄美・カゲロウ島。国民学校教員として働く大平トエは、新しく駐屯してきた海軍特攻艇の隊長・朔中尉と出会う。朔が兵隊の教育用に本を借りたいと言ってきたことから知り合った2人は、互いに好意を抱き合う。島の子供たちに慕われ、軍歌よりも島唄を歌いたがる軍人らしくない朔にトエは惹かれ、やがて、朔と逢瀬を重ねるように。しかし、時の経過と共に敵襲は激しくなり、沖縄は陥落、広島に新型爆弾が落とされる。そして、ついに朔が出撃する日がやってきた。母の遺品の喪服を着て、短刀を胸に抱いたトエは家を飛び出し、いつもの浜辺へと無我夢中で駆ける――という物語になっている。演技派女優と人類学者が“想像力”について語り合う「SWITCHインタビュー達人達(たち)」は7月15日(土)22時~NHK Eテレで放送。(笠緒)
2017年07月15日満島ひかりが『夏の終り』以来、4年ぶりの単独主演を務めた『海辺の生と死』。小説家・島尾敏雄とその妻・ミホをモデルに、戦後文学史に残る伝説的夫婦の出会いを描いた本作から、満島さん演じるヒロインのさまざまな表情をとらえた新たな場面写真をシネマカフェが入手した。昭和19年(1944年)12月、奄美・カゲロウ島。国民学校教員として働く大平トエは、新しく駐屯してきた海軍特攻艇の隊長・朔中尉と出会う。朔が兵隊の教育用に本を借りたいと言ってきたことから知り合った2人は、互いに好意を抱き合う。島の子供たちに慕われ、軍歌よりも島唄を歌いたがる軍人らしくない朔にトエは惹かれ、やがて、朔と逢瀬を重ねるように。しかし、時の経過と共に敵襲は激しくなり、沖縄は陥落、広島に新型爆弾が落とされる。そして、ついに朔が出撃する日がやってきた。母の遺品の喪服を着て、短刀を胸に抱いたトエは家を飛び出し、いつもの浜辺へと無我夢中で駆ける――。島尾敏雄とその妻・島尾ミホ、後年、互いに小説家である2人がそれぞれ執筆した戦時下での鮮烈な出会いと恋の物語を原作に、奄美大島・加計呂麻島でのロケーションを敢行し、完全映画化を果たした本作。ミホをモデルとする主人公・大平トエを演じたのは、若き日の黒柳徹子を演じた土曜ドラマ「トットてれび」(NHK)や松たか子らと共演した火曜ドラマ「カルテット」(TBS)などの演技で第54回ギャラクシー賞でテレビ部門「個人賞」を受賞するなど、ますます活躍の場を広げている満島さん。本作では、自身も奄美群島にルーツを持つ満島さんが、日本文学の傑作「死の棘」のヒロインのモデルであり、後年、苛烈で劇的な人生を送ったことで知られ、無垢で激しい愛ゆえに狂気に至った女性として聖女のように評された島尾ミホの娘時代を、その圧倒的な存在感と演技力で演じ切り、早くも話題を呼んでいる。今回、新たに解禁となった場面写真では、国民学校教員として教壇に立つ姿や、海辺で子どもたちと楽しそうに戯れる姿など、トエの日常を感じるシーンカットがある一方、朔中尉を見送り、たたずむ姿や、家の縁側で思いをめぐらす姿も…。さらに意を決した表情で机に向かう様子からは、恋する女性の切なさや強さも感じ取れる。かつて島尾ミホが加計呂麻島で過ごした青春期と、人生を決定づけることになった恋をまっすぐに体現した満島さん。本作の脚本を読んだ当初、「この作品と触れ合ったら、自分のなかのものが掘り起こされちゃうぞ。役者としてだけじゃなく“満島ひかり”としてかかわらなければいけない作品だ」とまで感じたという、その強い思いは、今回の写真にも現れているといえそうだ。『海辺の生と死』は7月29日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:海辺の生と死 2017年7月、テアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2017島尾ミホ/島尾敏雄/株式会社ユマニテ
2017年07月14日女優の満島ひかり、俳優の永山絢斗が27日、都内で行われた映画『海辺の生と死』(7月29日公開)完成披露舞台あいさつに出席。約1年前に一部で熱愛が報じられた2人が、公の場で初めての2ショットを披露した。同映画は、「死の棘」などで知られる小説家・島尾敏雄と、その妻で同じく作家の島尾ミホの出会いを描いた恋物語。敏雄の作品「島の果て」と、ミホの「海辺の生と死」を主に原作とし、奄美大島・加計呂麻島で撮影を敢行した。ミホがモデルとなったヒロイン・大平トエを演じており、満島にとって『夏の終わり』以来、4年ぶりの単独主演作となった。永山は、トエの恋人で敏雄をモデルとした海軍特攻艇隊の隊長・朔(さく)中尉役を担当。私生活と役柄ともに"恋人役"となっている。「満島家は奄美の出身」という満島は、"故郷"での撮影を「ちょっと不思議でしたね。方言も歌も耳なじみがあった。私は13歳に上京したのですが、13歳からの生活をやり直しているようでした」と懐かしげに回想。また、ミホという役柄は「愛に生きた方だと思う」と分析し、「ずっと彼女の居場所は愛だけだったんじゃないか。私自身が同じようなところがあるので、近いなぁと思ったり」と語った。実在する人物を初めて演じたという永山は「なかなかもう少し深い所にいける努力ができるものだな」といい、「島のどこにでも敏雄さんの名前があって、ピースがたくさん落ちていたので助かりましたね」と振り返った。舞台あいさつ終了後、一部で破局危機が報じられていた永山と満島に交際についての質問が飛んだ。2人ともそれぞれ立ち止まり、永山は無言で笑顔。満島は手で"OKサイン"のような形を作り、永山と同じく笑顔を浮かべていた。そのほか井之脇海、川瀬陽太、津嘉山正種、越川道夫監督も登壇した。
2017年06月28日満島ひかりが4年ぶりに単独主演する映画『海辺の生と死』の舞台挨拶付き完成披露上映会が6月27日(火)、都内にて行われ、大平トエを演じた満島さんのほか、共演する永山絢斗らが登壇した。奄美大島で撮影し、現地の人や子どもたちとも交流したという満島さんは、「『好きな人のためにトエ先生は死ぬんですか?』と子どもたちに聞かれたので『そういう話だね』と言ったら、『ダメだよ、そんな男はやめなさい』って言われていました(笑)。永山くんのことじゃないですよ(笑)」と、相手役の永山さんについて触れ、登壇陣もにこやかに微笑んでいた。島尾敏雄と島尾の妻ミホというふたりの小説家が、それぞれ描いた鮮烈な出会いと恋のゆくえの原作を映画化した本作。昭和19年12月の奄美カゲロウ島にて、国民学校教員として働く大平トエ(満島さん)が、新しく駐屯してきた海軍特攻艇の隊長・朔中尉(永山さん)と出会い、互いに好意を抱くも、敵襲によって哀しい想いをするという物語。満島さんが演じた大平トエは、島尾敏雄さんによる小説「死の棘」では狂った妻や、狂気に満ちた女、とも表現されるような人物像。彼女について、満島さんは、「愛に生きた方だと思います。彼女の居場所は、ずっと愛だけだったんじゃないかなって『死の棘』を読んでも、演じていても思いました。私自身、同じようなところがあるので」と共鳴する思いを寄せた。実在の人物を演じたのが初めてだったという永山さんは、「島にはどこに行っても島尾さんの名前があって。たくさんのピースが落ちていたので、助かりました」と充実した撮影の様子を見せた。劇中では坊主頭も披露しており、越川道夫監督に「いつ(坊主に)したの?奄美に来る前にしていたよね?」と尋ねられると、永山さんは「台本がすごく文学的で、読んでいたら島に行かないと、東京にいてもわからないと思ったので、頭だけ丸めて入りました」と、さらりと答えた。すると、隣にいた津嘉山正種から、「今日、お会いしたときに気づきませんでした」と声をかけられ、さすがの永山さんも照れ笑いを浮かべていた。そのほか、完成披露上映会には、井之脇海、川瀬陽太も出席した。『海辺の生と死』は7月29日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開。(cinamacafe.net)■関連作品:海辺の生と死 2017年7月、テアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2017島尾ミホ/島尾敏雄/株式会社ユマニテ
2017年06月27日満島ひかりが『夏の終り』以来、4年ぶりに単独主演を務める『海辺の生と死』。作家・島尾敏雄の私小説「死の棘」のモデルにもなった若き日の妻・ミホとの愛を、満島さんと永山絢斗の共演で描く本作から、待望の予告編が解禁となった。傑作「死の棘」を世に放った小説家・島尾敏雄と、その妻、島尾ミホ。時は、太平洋戦争末期、2人が出会ったのは自然と神と人とが共存し、圧倒的な生命力をたたえる奄美群島・加計呂麻島。男はじりじりと特攻艇の出撃命令を待ち、女はただどこまでも一緒にいたいと願った。たとえ、それが死を意味するとしても――。後年、互いに小説家である2人がそれぞれ執筆した鮮烈な出会いと恋の物語を原作に、実際に加計呂麻島でのオールロケを敢行し、完全映画化を果たした本作。ミホをモデルにしたヒロイン・大平トエを演じるのは、映画『愚行録』やドラマ「カルテット」での好演も記憶に新しい満島さん。また、敏雄をモデルにしたトエの恋人の朔(さく)中尉を演じるのは、先のNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」でヒロインの夫役を演じた永山さん。今回の予告編では、この2人の出会いとともに、戦時下ではありながらもお互いに惹かれあう恋の切なさ、特攻命令による“別れ”の予感を感じさせている。奄美の深い緑の森で初めて言葉を交わす2人、愛を伝えあう波音が激しく響く浜辺など、思わず引き込まれる映像に加え、豊かな音で抑揚を聞かせる満島さんの奄美言葉は、懐かしさや温かさにあふれた不思議な感覚をもたらしている。さらに注目すべきは、映画本編でも特に印象的な満島さんが歌う奄美島唄。島の娘であるトエと、本州(内地)からやってきた若い将校・朔との恋は、奄美に古くから伝わる、“内地の男との恋は必ず女に涙をもたらす”という悲しい島唄の世界そのもの。2人を待ち受けるはかなくも美しい運命を、満島さん演じるトエが歌う島唄が切なく彩っている。戦争という非常時のもと、どうしようもなく惹かれあう2人の恋の始まりの日々を綴じ込めた本作。奄美の海辺で想いを寄せ合う2人の恋を、ここから確かめてみて。『海辺の生と死』は7月29日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:海辺の生と死 2017年7月、テアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2017島尾ミホ/島尾敏雄/株式会社ユマニテ
2017年05月09日ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)が5月14日に、2018 クルーズ・コレクションのショーをミホ・ミュージアム(滋賀県甲賀市信楽町田代300)で開催する。2014年のモナコでの開催に始まり、これまでルイ・ヴィトンは、クルーズ・コレクションショーを世界各地で行ってきた。そして今回、開催地に選んだのは、日本の滋賀県甲賀市。会場は、パリの「グラン・ルーブル」や「ガラスのピラミッド」を手掛けた建築家、I.M.ペイが設計を行った「ミホ・ミュージアム」。1997年に伝説の楽園「桃源郷」にインスパイアされ、地上の楽園という構想のもと開館した同ミュージアムの歴史上、ファッションショーの開催は初めてのこととなる。人里離れた山深い場所に位置し、壮大なメタルのトンネルと近未来的な吊り橋を渡るとその姿を現す同ミュージアムには、2,000点を超える美術品が所蔵され、エキゾティズムとモダニティが融合する。なお、同ファッションショーは、同日オンライン「louisvuitton.com」でのライブ配信も予定している。
2017年04月26日満島ひかりが4年ぶりに単独主演を務め、小説家・島尾敏雄と妻・ミホの出会いと恋物語を映画化した『海辺の生と死』。このほど、島尾ミホのモデルとなる主人公トエを演じた満島さん、島尾敏雄のモデルとなる恋人の朔(さく)中尉を演じた永山絢斗ら、俳優陣の魅力あふれる場面写真が一挙に解禁された。昭和19年(1944年)12月、奄美カゲロウ島。国民学校教員として働く大平トエは、新しく駐屯してきた海軍特攻艇の隊長・朔中尉と出会う。朔が兵隊の教育用に本を借りたいと言ってきたことから知り合い、互いに好意を抱き合う2人。島の子どもたちに慕われ、軍歌よりも島唄を歌いたがる軍人らしくない朔にトエは惹かれていく。やがて、トエは朔と逢瀬を重ねるようになるが、時の経過と共に敵襲は激しくなり、沖縄は陥落、広島に新型爆弾が落とされる。そして、ついに朔が出撃する日がやってきた。母の遺品の喪服を着て、短刀を胸に抱いたトエは家を飛び出し、いつもの浜辺へと無我夢中で駆けるのだった――。戦後文学史に残る伝説的夫婦といわれた島尾敏雄&ミホ夫婦。時は太平洋戦争末期、2人が出会ったのは自然と神と人とが共存し、圧倒的な生命力をたたえる奄美群島・加計呂麻島。男はじりじりと特攻艇の出撃命令を待ち、女はただ、どこまでも一緒にいたいと願った。後年、互いに小説家である2人がそれぞれ執筆した鮮烈な出会いと恋の物語「海辺の生と死」(島尾ミホ)、「島の果て」(島尾敏雄)などを原作に、奄美大島、加計呂麻島でのロケを敢行し、完全映画化を果たした本作。ヒロイン・大平トエを演じるのは、ドラマ「カルテット」での好演も記憶に新しい満島さん。トエの恋人、朔中尉を演じるのは、先のNHK朝の連続テレビ小説「べっぴんさん」でヒロインの夫役を演じ、お茶の間の好感を集めた永山さん。本作は2015年、奄美大島、加計呂麻島オールロケーション、すべてロケセットで撮影され、キャストも主要キャスト以外は子どもたちも含め地元の人々の協力で進められたという。今回解禁となった場面写真は、そんな奄美の島の空気感が伝わり、満島さんや永山さんたちの俳優陣が放つ静かな熱量を感じずにはいられないシーンカットばかり。海辺では生徒に囲まれ、教員として優しい笑顔を浮かべる一方、朔中尉の横では少し緊張した面持ちを見せたり、思いつめたような表情で紅をさしたりと、満島さん演じる主人公トエのさまざまな表情も印象的。2人が出会った島の情景と2人の恋の熱が伝わる場面写真となっている。『海辺の生と死』は7月29日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:海辺の生と死 2017年7月、テアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2017島尾ミホ/島尾敏雄/株式会社ユマニテ
2017年04月19日映画『海辺の生と死』が2017年7月29日(土)に公開。本作は、4年ぶりの満島ひかり単独主演作となる。原作は島尾ミホ作「海辺の生と死」と島尾敏雄「島の果て」。苗字が同じなので気づいている人も多いと思うが、島尾ミホは島尾敏雄の妻で、ともに作家である。映画『海辺の生と死』は、互いに執筆した鮮烈な出会いと恋の物語を原作に、奄美大島・加計呂麻島でのロケーションを敢行し、完全映画化を果たした。ストーリー・あらすじ時は太平洋戦争末期の昭和19年(1944年)12月、奄美 カゲロウ島(加計呂麻島がモデル)。国民学校教員として働く大平トエ(満島ひかり)は、新しく駐屯してきた海軍特攻艇の隊長 朔中尉(永山絢斗)と出会う。朔が兵隊の教育用に本を借りたいと言ってきたことから知り合い、互いに好意を抱き合う。島の子供たちに慕われ、軍歌よりも島唄を歌いたがる軍人らしくない朔にトエは惹かれていく。やがて、トエは朔と逢瀬を重ねるようになる。しかし、時の経過と共に敵襲は激しくなり、沖縄は陥落、広島に新型爆弾が落とされる。男はじりじりと特攻艇の出撃命令を待ち、ついに朔が出撃する日がやってきた。母の遺品の喪服を着て、短刀を胸に抱いたトエは家を飛び出し、いつもの浜辺へと無我夢中で駆けるのだった・・・。公開された予告編には、戦争という非常時のもと、惹かれあう二人の恋の始まりの日々が映し出されている。奄美の深い緑の森で初めて言葉を交わす二人の姿や、浜辺での逢瀬などが切り取られており、豊かな音で抑揚を聞かせる満島ひかりの“奄美言葉”は、まるで遠い国の物語を見ているかのような不思議な感覚をもたらしてくれる。キャスト・スタッフ島尾ミホをモデルとしたヒロイン・大平トエを演じるのは、本作が4年ぶりの単独主演となる満島ひかり。ミホが加計呂麻島で過ごした青春期と人生を決定づけることになった恋をその真っ直ぐな存在感で体現した。主演の満島ひかりは本作に関して次のようにコメント。「島に棲む、人間の姿をした狗神のような女が、内地から特攻艇に乗るため、島へやってきた男と鮮烈に出会いました。女は自然を愛する男に狂うほどの恋をし、男はその女の海ほど深い愛にのみこまれてゆきます。この作品は、「愛vs戦争」の話だと思います。自然の愛おしさと恐さ、現実のぬるさと心地よさ。みた人が何かに「気づく」映画、かな」。トエの恋人で島尾敏雄をモデルとした朔(さく)中尉を演じる永山絢斗(ながやまけんと)。現在放映中のNHK朝の連続テレビ小説「べっぴんさん」でヒロインの夫役を演じ、お茶の間の好感を得ている。本作では、文学三昧の生活から、突然特攻艇隊隊長に任ぜられた一人の青年の生きる姿を好演した。永山絢斗は、本作の撮影に関して次のように述べている。「瀬相(せそう)港で一人フェリーを待つ間、ワクワクを抑えきれず防波堤を走って海に飛び込んだのは紛れもなく『この、僕』でした。どの島とも異なる独特な雰囲気を持つ奄美大島加計呂麻島で送った撮影の日々に、監督・共演者・スタッ フ・出会うことの出来た全ての皆さん、海に・砂浜に・動物たちに・たくさんの緑に、 そして島尾敏雄さん島尾ミホさんへの感謝の気持ちでいっぱいです。」「朔という一人の男の胸の内の葛藤に、僕自身も苦しみ、心が同じように高鳴って、幸せを感じることが不思議なまでに出来ました。 そして僕の中で朔という男は、今でも軍服を着たままの姿で、壁一枚隔てたすぐ向こう側にいるように感じるのです。」その他にも、島で慈父(うんじゅ)と慕われるトエの父親役に『かぞくのくに』の大ベテラン津嘉山正種(つかやままさね)。朔中尉の部下、大坪役に今年『帝一の國』『あゝ、荒野』と出演作の公開が控える期待の俳優 井之脇海(いのわきかい)。自分より若い上官に鬱屈した表情を見せる兵士に川瀬陽太(かわせようた)と、実力派が揃い、作品に厚みを加えている。映画情報映画『海辺の生と死』公開日:2017年7月29日(土)出演:満島ひかり、永山絢斗、井之脇海、川瀬陽太、津嘉山正種脚本・監督:越川道夫原作:島尾ミホ「海辺の生と死」(第15回田村俊子賞受賞・中公文庫刊)島尾敏雄「島の果て」ほかより(C)2017島尾ミホ/島尾敏雄/株式会社ユマニテ
2017年04月01日満島ひかりが『夏の終り』以来4年ぶりの単独主演を果たす映画『海辺の生と死』に、永山絢斗が追加キャストとして出演することが決定。併せて、本作が7月29日(土)に公開されることが明らかになった。昭和19年(1944年)12月、奄美カゲロウ島(加計呂麻島がモデル)。国民学校教員として働く大平トエは、新しく駐屯してきた海軍特攻艇の隊長 朔中尉と出会う。朔が兵隊の教育用に本を借りたいと言ってきたことから知り合い、互いに好意を抱き合う。島の子どもたちに慕われ、軍歌よりも島唄を歌いたがる軍人らしくない朔にトエは惹かれていく。やがて、トエは朔と逢瀬を重ねるようになる。しかし、時の経過と共に敵襲は激しくなり、沖縄は陥落、広島に新型爆弾が落とされる。そして、ついに朔が出撃する日がやってきた。母の遺品の喪服を着て短刀を胸に抱いたトエは家を飛び出し、いつもの浜辺へと無我夢中で駆けるのだった――。本作は「死の棘」の作家・島尾敏雄と妻・ミホが、それぞれに出会いのエピソードを綴った小説「島の果て」と随筆集「海辺の生と死」が原作。2人が出会い、永遠に解くことのできない赤い糸で結ばれるまでの時間を描いた「死の棘」へと続く愛の物語。島尾ミホさんをモデルとしたヒロイン・大平トエを満島さんが演じ、彼女が加計呂麻島で過ごした青春期と人生を決定づけることになった恋を、その真っ直ぐな存在感で体現している。満島さんは、「島に棲む、人間の姿をした狗神のような女が、内地から特攻艇に乗るため、島へやってきた男と鮮烈に出会いました。女は自然を愛する男に狂うほどの恋をし、男はその女の海ほど深い愛にのみこまれてゆきます。この作品は、『愛vs戦争』の話だと思います。自然の愛おしさと恐さ、現実のぬるさと心地よさ。みた人が何かに“気づく”映画、かな」と本作をふり返る。そして新たに発表された永山さんが演じるのは、トエの恋人で島尾敏雄さんをモデルとした朔中尉。連続テレビ小説「べっぴんさん」でヒロインの夫役を演じ、お茶の間の好感を得ている永山さんが、本作では文学三昧の生活から突然特攻艇隊隊長に任ぜられた、一人の青年の生きる姿を演じる。永山さんは、「どの島とも異なる、独特な雰囲気を持つ奄美大島加計呂麻島で送った撮影の日々に、監督・共演者・スタッフ・出会うことの出来た全ての皆さん、海に・砂浜に・動物たちに・たくさんの緑に、そして島尾敏雄さん島尾ミホさんへの感謝の気持ちでいっぱいです」と撮影をふり返り、「朔という一人の男の胸の内の葛藤に、僕自身も苦しみ、心が同じように高鳴って、幸せを感じることが不思議なまでに出来ました」と撮影中は完全に役に入りきっていた様子。また「僕の中で朔という男は、いまでも軍服を着たままの姿で、壁一枚隔てたすぐ向こう側にいるように感じるのです」とコメントしている。そのほか、島で慈父(うんじゅ)と慕われるトエの父親役に大ベテランの津嘉山正種、朔中尉の部下・大坪役には『帝一の國』『あゝ、荒野』の公開が控える期待の俳優・井之脇海、自分より若い上官に鬱屈した表情を見せる兵士に『ローリング』の川瀬陽太と実力派の参加も決定した。『海辺の生と死』は7月29日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:海辺の生と死 2017年7月、テアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2017島尾ミホ/島尾敏雄/株式会社ユマニテ
2017年03月29日長編小説「死の棘」で知られる島尾敏雄と、自身も作家である妻・島尾ミホ、戦後文学史に残る伝説的夫婦を題材にした映画『海辺の生と死』で、満島ひかりが主演を務めることが分かった。時は1945年、太平洋戦争末期――。奄美群島、加計呂麻島(かけろまじま)。岬に囲まれた小さな集落は戦争の影に覆われていた。ある日、海軍特攻艇の部隊を率いる朔(さく)隊長が、新たに駐屯してくる。島の子どもたちに慕われ、隊員たちと酒を飲むより島唄を習いたがる…そんな彼を眩しそうに見つめる、国民学校教師のトエ。ある日、トエは朔からの手紙を受け取る。「今夜九時ごろ浜辺に来て下さい」。トエは、胸の高鳴りを抑えられなかった。体の中に宿った狂おしいほどの愛に戸惑う女。いつまでも下されない特攻の出撃命令を待ち、無為に日々を過ごす男。敵からも見離されたような静かな島は、ゆっくりと終戦を迎えようとしていた――。「私小説の極北」と評され、戦後文学の傑作として現在も多くの読者を惹きつけている「死の棘」の作家・島尾敏雄と妻・ミホ(いずれも故人)が、それぞれに出会いのエピソードを綴った小説「島の果て」と随筆集「海辺の生と死」を原作にした本作。2人が出会い、永遠に解くことのできない赤い糸で結ばれるまでの時間を描いた「死の棘」へと続く愛の物語となる。映画の舞台となるのは、透き通った青い海に囲まれ、緑濃い葉が生い茂り、圧倒的な生命力に満ちあふれる奄美群島内の加計呂間島。その美しさから“神の住む島”とも呼ばれる場所を舞台に、ミホの分身にあたる主人公トエを演じるのは、ドラマ「カルテット」が現在放送中、まもなく妻夫木聡と兄妹役を演じた『愚行録』の公開も控える満島さん。日本随一の演技力と圧倒的な存在感を併せ持つ彼女が、『夏の終り』以来、4年ぶりに単独主演を務める渾身作となる。主人公トエを演じるにあたり、満島さんは「この脚本と共に、私自身の本性を自らあばいてやろうと思いました。なんにせよ、一生抱えていかなきゃいけない作品になったと思います」と語り、並々なる気概を覗かせている。「私のルーツは奄美大島にあります」という満島さんは、沖縄育ちだが、祖母が奄美の生まれ。本作では島唄(奄美民謡)の歌唱にも挑戦し、「撮影中、楽しめたことも、できなくて悔しかったこともいっぱいあったけど、奄美のすごさを感じる日々でした」とふり返っている。劇中、満島さんが披露する島唄は、UAとの共作でも知られる奄美島唄の第一人者、朝崎郁恵が歌唱指導に当たった。満島さんのDNAに組み込まれた繊細な歌声は、奄美の美しい自然と共鳴し、観る者の心を揺さぶるに違いない。今年2017年は、島尾ミホの没後10年、島尾敏雄の生誕100年にあたる。関連書物から浮き彫りになる島尾夫婦がたどった生涯は、評論家や作家により「究極の夫婦愛」を描いたものと評され、とりわけ苛烈で劇的な人生を歩んだミホは「純粋無垢ゆえに狂気に至った聖女」と位置づけられている存在。ちなみに、傑作ノンフィクション「狂うひと―『死の棘』の妻・島尾ミホ―」を記した梯久美子が、本作の脚本の監修を務めている。この戦後文学史に残る伝説的夫婦の愛の物語でメガホンを取ったのは、安藤サクラ主演、ヤン・ヨンヒ監督『かぞくのくに』など数多くの作品のプロデューサーとして知られる越川道夫。2015年の『アレノ』に続き、本作が監督2作目となる。越川監督は、「満島さんは、島尾ミホさんをモデルにしたトエを演じ、彼女の戦時中の恋とその時代を、激しく狂おしいまでに駆け抜けていきました。ぼくたちは、島の人々を、島にしげる木々を、島の歌を、海を、満島さんが歌えばその歌声と呼び交すように鳴き始める鳥たちを愛し、彼らとともにこの映画を作りました」と語り、奄美の島で実現した本作に万感のコメントを寄せている。『海辺の生と死』は7月、テアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年02月01日ロシア映画としては『戦争と平和』以来、実に半世紀ぶりにゴールデングローブ賞「外国語映画賞」を受賞、さらにアカデミー賞にもノミネートされ、カンヌ国際映画祭では「脚本賞」を受賞した『裁かれるは善人のみ』(原題:Leviathan)が、いよいよ10月31日(土)より公開となる。本作で監督を務めたのは、本国で最も優れた監督の一人として知られ、熱狂的なファンも多いアンドレイ・ズビャギンツェフだ。今年は、巨匠アレクセイ・ゲルマン監督の遺作『神々のたそがれ』のロングランヒットも記憶に新しいロシア映画だが、まだまだ足を踏み入れにくいイメージが多少なりともある。だが、その歴史を紐解くと、実は日本文化と深い関わりがあることが分かってきた。■プーチン大統領も賞賛するロシアが誇る鬼才入り江のある小さな町で、自動車修理工場を営むコーリャは、若い妻リリア、そして先妻との間に生まれた息子・ロマと共に、住み慣れた家で暮らしている。一方、1年後に選挙を控えた市長のヴァディムは、権力に物を言わせ、彼らの土地を買収しようと画策。自分の人生の全てともいえる場所を失うことが耐えられないコーリャは、強行策に抗うべく、旧知の弁護士のディーマをモスクワから呼び寄せ、市長の悪事の一端を掴み、明るみに出そうとするのだが…。ロシア北部の町を舞台に、自分の大切なものを守るべく誠実に生きる人々と、権力を振りかざす市長との対立を描く、普遍の人間ドラマとなる本作。CMやテレビ業界で活躍していたズビャギンツェフ監督が、2003年に発表した『父、帰る』は、長編デビュー作にしていきなりヴェネチア国際映画祭「金獅子賞」&「新人監督賞」をW受賞、世界にその名を知らしめた。長編デビュー作にして「金獅子賞」受賞は、ロシア映画としては巨匠アンドレイ・タルコフスキー監督『僕の村は戦場だった』(’62)以来、41年ぶりの快挙。まるで油絵の絵画のような美しい自然描写と、緊張をはらんだ緻密な展開、そして宗教的隠喩などの作風は、デビュー作とは思えないほど完成度が高く、世界中の評論家や映画ファンを驚かせ、「タルコフスキーの再来」とも言われた。『父、帰る』の劇場公開当時には、プーチン大統領も「ロシア映画の多大な創造性とその精力的な展開の可能性の証拠を示した」と絶賛のコメントを出したほどだ。その後、発表した『ヴェラの祈り』『エレナの惑い』では、連続してカンヌ国際映画祭をはじめ世界中の主要映画祭で受賞を果たし、昨年、日本でも連続公開された。最新作の『裁かれるは善人のみ』は、ロシア映画では『戦争と平和』(‘68)以来、半世紀ぶりとなるゴールデングローブ賞を受賞し、彼は再びロシアの映画史にその名を刻むことになった。■ロシアの映画監督は日本文化から影響を受けている「戦争と平和」「アンナ・カレーニナ」などを記したトルストイ、「罪と罰」「カラマーゾフの兄弟」のドフトエフスキー、「桜の園」「かもめ」の劇作家チェーホフ。ロシア文学って難しそう、ロシア映画ってよく分からない…など、ちょっと敷居の高いイメージがあるロシア。とはいえ、重厚で荒涼とした美しいロケーションとその静ひつな作風は、どこか往年の日本映画を感じさせる。●アンドレイ・ズビャギンツェフ<芭蕉と北野武から影響受けた!>翻訳された松尾芭蕉を愛読していたというズビャギンツェフ監督。芭蕉の「優れた俳句は、読む者が想像する余地のある句である」という言葉に胸を打たれ、必要以上の説明を排し、観客に想像の余地を残す自身の作風にも反映させている。黒澤明や溝口健二からの影響はもちろん、「北野武の存在が大きい」とも明かしており、青を基調とする重めの色味の画は、その影響を感じさせる。ちなみに、『父、帰る』は、ヴェネチアで北野監督の『座頭市』を抑えての受賞となった。また、そんな日本びいきのズビャギンツェフ監督が、映画監督になる前に作ったTVドラマのタイトルが「ブシドー」というのは、ほとんど知られていないエピソードだ。●アンドレイ・タルコフスキー<俳句・クロサワ・ミゾグチ大好き!撮影は日本で!>映像の詩人と呼ばれていたタルコフスキーは、若いころから俳句に親しみ、自身の映画論でも「短詩の表現こそ映画の目指すべきもの」と語っている。また、黒澤明と溝口健二を敬愛しており、新作の撮影前には必ず『七人の侍』『雨月物語』を観ていたという逸話も残る。代表作『惑星ソラリス』では東京の首都高速道路の光景を撮影、遺作となった『サクリファイス』でも尺八の音色が使用されていたり、主人公が着物をガウンのように羽織ったりと日本から受けた影響が色濃く出ている。●セルゲイ・エイゼンシュテイン<歌舞伎・漢字・日本カルチャー大好き!>『戦艦ポチョムキン』をはじめ、数々の名作を生み出してきたロシアを代表する映画監督エイゼンシュテイン。若いころに日本語を学習しており、日本文化にも興味があったエイゼンシュテインは、モスクワ公演があった際に歌舞伎を鑑賞。そこで観た、歌舞伎独特の役者の仕草やスローモーション的な演技に衝撃を受け、『イワン雷帝』では、登場人物たちが“見得”を切り、表情が際立つ照明が工夫され、歌舞伎の影響が色濃く出ている。また、漢字が抽象的な概念を組み合わせて文字としてデザインされていることに興味を示し、それを基にモンタージュ理論を開発。『戦艦ポチョムキン』でも、一見関係のないものを交互に映して意味を持たせるなど、自身の映画に反映させた。●アレクサンドル・ソクーロフ<日本でドキュメンタリー3本撮影、旭日双光章を受賞>ヴェネチア「金獅子賞」受賞作『ファウスト』など、ロシアを代表する映画監督のひとりアレクサンドル・ソクーロフ。歴史上の重要人物を扱った「権力者4部作」の第3部作『太陽』では、主演にイッセー尾形を起用して大日本帝国時代の昭和天皇を描いた。さらに、もともと日本に関心のあったソクーロフは、『オリエンタル・エレジー』『穏やかな生活』と日本についてのドキュメンタリーを相次いで製作。作家・島尾敏雄の妻、島尾ミホの生き様を描いた『ドルチェ 優しく』など、現代の日本に寄り添った作品も数多く、こうした日露両国間の相互理解を深めることに貢献したとして、2011年には旭日双光章を受賞している。辿れば辿るほど、日本とゆかりの深いロシア映画。『裁かれるは善人のみ』にも、その影響は色濃く映し出されているはずだ。『裁かれるは善人のみ』は10月31日(土)より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月17日