6月27日、歌舞伎俳優の市川猿之助容疑者(47)が母親に対する自殺ほう助の疑いで逮捕された。歌舞伎界のスター俳優に関する衝撃的な報道に波紋が広がっている。5月18日発売の「女性セブン」で、弟子や俳優へのハラスメント疑惑が報じられた猿之助容疑者。すると同日、東京・目黒区の自宅で猿之助容疑者と両親が倒れているのをマネージャーが発見。119番通報したものの両親は死亡した。司法解剖の結果、両親の死因は向精神薬を服用したことによる中毒死とみられ、ひとり生き残った猿之助容疑者は警視庁に「死んで生まれ変わろうと家族で話し合い、両親が睡眠薬を飲んだ」と説明していた。そして6月27日、猿之助容疑者は逮捕されることとなった。猿之助容疑者は警視庁の調べに対して「両親が自殺する手助けをしたことに間違いありません」と容疑を認めており、さらに動機について「週刊誌報道をきっかけとして家族会議が行われて、みんなでさよならすることにした」という趣旨の供述をしているという。猿之助容疑者は歌舞伎界きってのスター俳優の一人であるだけでなく、ドラマでも大活躍。’20年の『半沢直樹』(TBS系)を筆頭に、’22年には大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合)や『最初はパー』(テレビ朝日系)に出演。さらにバラエティ番組にも登場し、そのキャラクターが親しまれていた。「同じく歌舞伎界に縁のある俳優・香川照之さん(57)が’22年8月、性加害報道で大幅に露出が減りました。そのためテレビの視聴者にとって、猿之助さんは最も距離の近い歌舞伎役者でもありました」(芸能関係者)そんな人気者の猿之助容疑者が、両親とともに命を絶とうとした、そしてその母の自殺を猿之助が手助けしたーー。ネット上では、衝撃的な事実に絶句する人々が。《猿之助さん、なんでこんな事しちゃったんだろう。ほんとうに残念でならない》《反省をして出直すことだってできた筈》《死して詫びなきゃいけないなんて…。そんなつまらないプライドが邪魔しちゃったのかな?悪い点を認めて裸一貫でやりなおせばいいのに。本当に残念》
2023年06月28日6月27日、歌舞伎俳優の市川猿之助こと喜熨斗(きのし)孝彦容疑者(47)が母親に対する自殺ほう助の疑いで逮捕された。報道によれば、猿之助容疑者は「両親が自殺する手助けをしたことに間違いない。私も後を追って自殺するつもりだった」と逮捕後の取り調べに供述したという。先月18日に東京都内の自宅で、父・市川段四郎さん(享年76)と母・延子さん(享年75)とともに倒れているのが発見され、両親は死亡が確認された“一家心中事件”。司法解剖の結果、両親の死因は向精神薬中毒で死亡した疑いがあることが判明した。「猿之助さんは逮捕前の取り調べで、『死んで生まれ変わろうと家族で話し合い、両親が睡眠薬を飲んだ』『ビニール袋を両親に被せた』と供述していました。警視庁が慎重に捜査を進めた結果、猿之助さんが自らに処方された睡眠薬を用意するなどして延子さんの自殺を手助けしたとの判断から逮捕に至ったといいます。警視庁は現在、段四郎さんが死亡した経緯についても慎重に調べています」(全国紙記者)猿之助容疑者をめぐっては、一部週刊誌で弟子やスタッフらにセクハラ・パワハラが報じられていた。逮捕された同日には、「週刊誌報道をきっかけとして家族会議が行われ、みんなでさよならすることにした」と逮捕前の任意聴取で語っていたことも明らかになった。逮捕を受けて猿之助容疑者の所属事務所は、公式サイトを通じて《このような事態に至りましたことを重く受け止め、今後も当局の捜査に協力して参ります》とコメント。歌舞伎の興行元である松竹も、《これまで数多くの歌舞伎公演に出演いただいた弊社としましては、このような事態に至りましたことを重く受け止めております》とコメントを発表し、捜査の行方を見守る意向を示した。しかし、逮捕されてしまったことで、猿之助容疑者の復帰は絶望的だという。「猿之助さんは澤瀉屋の当主として一門を率いてきました。事件発生後は中村隼人さん(29)や甥の市川團子さん(19)らが代役を務め、隼人さんは明治座代役の千穐楽の終幕後に『われわれは猿之助兄さんに育てられ、支えられて今があります』と挨拶しました。松竹も猿之助さんについては10月まで休演すると発表していましたし、皆が猿之助さんの復帰を待っていたのでしょう。しかし、一門の座頭が母親に対する自殺ほう助で逮捕されるなんて前代未聞のこと。明治時代から続く“市川猿之助”の名を汚してしまった今、有罪にならなかったとしても再び舞台に立つのは難しいのではないでしょうか」(歌舞伎関係者)一方、ドラマや映画でも活躍していた猿之助容疑者だが、芸能界を追放される可能性も指摘されている。「猿之助さんが総理大臣役で出演していた劇場版『緊急取調室 THE FINAL』は、事件発生後に6月16日の公開を見送りました。製作のテレビ朝日は猿之助さんの逮捕を受けて『公開延期という判断に変更はありません』とコメントしていますが、ますます公開は難しくなるのではないでしょうか。過去に逮捕・起訴された俳優を見ても、第一線で再起するのは困難なはず。制作サイドも起用をためらうでしょうし、共演NGを申し出る俳優がいてもおかしくありません」(芸能関係者)猿之助容疑者が引き起こした代償はあまりにも大きい。不安を抱える澤瀉屋の行方は、果たしてーー。
2023年06月27日2023年5月18日、自宅で倒れていたところを発見された、歌舞伎俳優の四代目市川猿之助(本名:喜熨斗孝彦)氏が、救急搬送されました。マネージャーが発見した際、自宅では猿之助氏の両親もその場で倒れており、後に両親は死亡が確認されています。同年6月27日には、母親に対する自殺ほう助の容疑で、警視庁は猿之助氏を逮捕。今後、父親であり、歌舞伎俳優である市川段四郎さんへの自殺ほう助容疑でも捜査を進めていくとのことです。市川猿之助氏の逮捕を受け、所属事務所がコメント猿之助氏が逮捕された日、所属事務所である株式会社ケイファクトリーはウェブサイトにコメントを掲載。ファンや関係者に向けて「多大なるご迷惑、ご心配をおかけしておりますこと改めて深くお詫び申し上げます」と謝罪の言葉を述べ、今後についてこのようにつづりました。現在、本人は警察の取調べを受けていると認識しております。このような事態に至りましたことを重く受け止め、今後も当局の捜査に協力して参ります。また、司法による最終的な判断がなされるまで、所属契約に関する見解について申し上げることは差し控えさせて頂きます。マスコミ各社様、SNSを含む個人の記者様への改めてのお願いでございます。市川猿之助の自宅及び、ご親族の方へのご取材はお控えいただきたく、皆様のご理解賜りますようお願い申し上げます。尚、この件に関する弊社所属俳優のコメントは差し控えさせていただきます。株式会社 ケイファクトリーーより引用また、松竹株式会社は「司法による最終的な判断がなされるまではコメントを差し控え、今後の捜査等を見守りたい」とコメント。今回の事件が家族内のものであるため、両社ともに、会社としての見解を述べるのは控える模様です。[文・構成/grape編集部]
2023年06月27日6月27日、母親への自殺ほう助の疑いで警視庁に逮捕された市川猿之助容疑者(47)。各局の報道・情報番組がこの事件を報じる中、『DayDay.』(日本テレビ系)での、番組MCを務める山里亮太(46)の発言に疑問が続出している。この日の放送では、番組開始直後から猿之助の逮捕について特集を組み、これまでのいきさつや最新情報が伝えられ、弁護士や元刑事といった専門家が解説を加えていた。約30分にわたって取り上げ、終盤に猿之助容疑者が身柄拘束を伴う逮捕をされた理由として、「事件当時にすでに自殺を図っており、今後も自ら命を絶つ可能性があるためでは」という説明が。するとその後、コメントを求められた山里は、こう語った。「逮捕に至った経緯に、一度自殺を考えた人だからもう一度可能性があるって言ってるのに、憶測だったりテレビで、ただでさえ、自分のご両親がこうなったことで精神的にショックが大きい中で、我々は報道するときに本当に気をつけないといけない。これがきっかけとなることもある」報道することによる当事者や関係者への精神的な余波を懸念したうえで、「繊細な状態の話なので……。これからは法律で決まったこと、裁くこと以外は何も勝手なことを言うべきじゃはないなと思いました」と結んでいた。番組として冒頭から大々的に特集を組んでおきながら、進行する立場であるMCとして「勝手なことを言うべきではない」と意思表明をした山里。この発言について、ネット上では懐疑的な声が相次いでいる。《報道番組のMCがこんなこと言い出したら終わりな気もするけどねえ》《だとしても報道を扱っている限りしっかりとしたコメントを言うべき。プロだろ。今後なにかあった時法律で決定してないのでなんとも言えないし法が決定したことが全てです。ってコメントする気かね山里は》さらに山里は、自身の発言の直後にゲストのアンミカ(51)らへコメントを求めていたのだ。これにも矛盾を感じた視聴者は多かったようだ。《勝手ながらことを言うべき出ないと言った直後に、アンミカさんどうですか?って話振るの矛盾してるし、困るでしょ。びっくりしたよ。アンミカさんは言葉選んで上手に発言されてたけど、司会は落ち着いてきちんと整理して話して欲しい》《山里さん相当矛盾してますね、この番組見てたがゲスト二人も読んで、30分くらい延々と猿之助さんの報道ばかりしてましたよ。勝手な憶測言うべきでないと発言してるなら、視聴者に事件の概要や説明を長々と丁寧に取り上げない方がいいのでは?単なるニュース報道で「今日、猿之助容疑者は○○でつかまりました」だけでいい気がする。ワイドショーがやたらと騒ぎ立てるから、世間もいろんな憶測をしてしまうんです》《報道番組のMCがこんなこと言い出したら終わりな気もするけどねえ》《山ちゃん、それは違う!!︎ だったらこのネタ扱うなって話》
2023年06月27日6月27日、市川猿之助容疑者(47)が自殺ほう助の疑いで逮捕された。5月18日に都内の自宅で両親と共に倒れているのが見つかり、両親は死亡。猿之助容疑者は自身の睡眠薬を手渡したとみられ、任意の調べに対しては「両親が薬を飲んだ」という趣旨の説明をしているという。5月18日に母親の喜熨斗延子さん(享年75)が自宅で死亡が確認され、父親の市川段四郎さん(享年76)は搬送先の病院で死亡した事件。猿之助容疑者自身も自殺を図り救急搬送されていた。歌舞伎関係者は“猿之助”の不在を危惧している。「ほとんどの名跡は一時的に途絶えています。たとえば“團十郎”は22年に13代目が襲名しましたが、先代が亡くなってから約9年ぶりの復活でした。“中車”は12年に香川照之さん(57)が9代目を襲名しましたが、8代目の没後41年ぶりのことでした。しかし、“猿之助”は初代が1890年に名乗ってから一日も途絶えることなく、連綿と続いてきた珍しい名跡なのです」(歌舞伎関係者)しかし猿之助容疑者の逮捕によってその歴史が途絶えかねないという。「歌舞伎の興行主である松竹は、猿之助さんの10月までの休演を発表しています。松竹としては、人気役者の猿之助さんには復帰してもらいたいというのが本音でしょうが、逮捕ともなればさすがに難しいでしょう。“猿之助”は代々革新的な芸を披露してきた名跡で、猿之助さんも人気コミック『ワンピース』の歌舞伎化に成功するなど、革新の精神を受け継いできました。しかしそれが今回の逮捕で、澤瀉屋を牽引してきた“猿之助”が史上初めて不在ということになりそうです」(前出・歌舞伎関係者)自らの行いが130年以上の歴史に傷をつけることにーー。猿之助容疑者はいま、澤瀉屋一門にどのような思いを抱えているのだろうか。
2023年06月27日2023年6月26日、歌舞伎俳優の四代目市川猿之助氏(本名・喜熨斗(きのし)孝彦)について、警視庁が母親に対する自殺ほう助の容疑で逮捕状を取ったことが、捜査関係者への取材で明らかになりました。産経ニュースによると、市川猿之助氏は同年5月18日、東京都目黒区の自宅にて、父親で歌舞伎俳優の市川段四郎さんと母親とともに倒れているのが見つかり、両親は死亡が確認されました。自殺ほう助罪とは、刑法202条にあたる規定で、すでに自殺を決意している者に対し、自殺行為の手助けをすることです。市川猿之助氏の今後の動向に、多くの人が注目しています。【2023年6月27日10時46分追記】母親の自殺を手助けした自殺ほう助の容疑で、市川猿之助氏が逮捕されたことが、2023年6月27日にメディアで報じられました。[文・構成/grape編集部]
2023年06月27日6月16日の公開が見送られた劇場版『緊急取調室 THE FINAL』。出演していた市川猿之助(47)が5月に救急搬送され、共に自宅にいた両親が死亡する事件が発生していた。しかし、『キントリ』を見舞う不運はこれだけではなかったようだ。「劇場版の公開に合わせてスペシャルドラマが準備されており、本来は映画公開翌日の6月17日に放送予定でした。しかし猿之助さんの騒動が勃発したため、放送は延期になってしまっていました。ただ映画につなげるための演出ということもあり、猿之助さんの出演は最後に少しだけ。最悪、そこだけ代役を立てて撮り直して編集すれば放送可能だというところまでは話がまとまっていたそうです。でも実は、そのドラマには永山絢斗容疑者(34)がゲスト主役として出演していたんです。逮捕の一報を聞いて、テレ朝の上層部は頭を抱えたそうです……」(芸能事務所関係者)永山容疑者が大麻取締法違反容疑で逮捕されたのは、6月16日。人気俳優で出演作も数多く抱えていただけに、逮捕の余波は大きい。「6月30日に公開が予定されていた映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』は再撮影・再編集などは行わず、予定通り公開されることが決定しました。いっぽうで、来年のNHK大河ドラマ『光る君へ』は降板することを所属事務所から申し出たそうです。また、WOWOWは映画『泣き虫しょったんの奇跡』『冬薔薇』『峠 最後のサムライ』のほか、オリジナルドラマ『ダブル』の放送中止を発表しています。まだ公になっていない様々な仕事があり、それらもこれから調整されていくことになります」(芸能関係者)天海祐希(55)主演で2014年から4シーズンにわたって放送されたドラマ『緊急取調室』(テレビ朝日系)。前出のスペシャルドラマは、そのシリーズ完結編となる劇場版に合わせて放送される予定だった。「ゲスト主役は永山容疑者に加えて、菜々緒さん(34)でした。ただこうなった以上、もうお蔵入りは決定のようです」(前出・芸能事務所関係者)そこで問題になってくるのが、違約金の行方だ。「賠償金は永山容疑者の事務所と猿之助さんの事務所が被ることになるでしょうが、今はその割合をどうするかということで協議に入っているそうです。猿之助さんの事務所からすればこれまでは全額負担だったものが、奇しくも永山容疑者の逮捕でそれが変わってきましたからね。とはいえ出演時間は永山容疑者の方が多いので、そのあたりで揉める可能性もあるでしょう」(前出・芸能事務所関係者)永山容疑者の出演や違約金についてテレビ朝日広報部に尋ねると、「お答えすることはありません」との回答があった。「永山容疑者は、昔から瑛太さん(40)に比べて性格は穏やか。根が真面目ということもあって、瑛太さんの芝居には劣等感をずっと持っていたようです。それでも努力を重ね、バイプレーヤーとして確固たる地位を築きつつあったのに勿体ないですね」(前出・芸能事務所関係者)
2023年06月21日「主役を務める香川さんは汗だくの熱演でした。いとこである猿之助さんの一家心中事件もあり、周囲から温情の目で見られていたのが印象的でした」(観客の一人)東京・歌舞伎座の「六月大歌舞伎」昼の部『傾城反魂香』で、主演を務める市川中車こと香川照之(57)。歌舞伎関係者は言う。「香川さん演じる吃音の絵師と妻の物語で、昨夏に銀座のクラブホステスへの性加害が報じられた香川さんを復活させるべく、猿之助さんが妻役として全力で支える“晴れ舞台”となるはずでした」実際に観劇した演劇評論家の上村以和於さんはこう語る。「これが初めてと言っていい本格的な古典の大役で、市川中車としてワンステップは上がった気はします。歌舞伎の世界に入ってやっと10年、少し明るい光が差したってところでしょうかね。ただ、まだまだこれからです」前出の歌舞伎関係者は言う。「市川猿之助さん(47)の事件直後、代役を務めた香川さんは楽屋で“今後は私が澤瀉屋を背負っていかなければ”と決意表明したといいます」だが、澤瀉屋トップだった猿之助の後任は香川ではないという。「8月歌舞伎座『新・水滸伝』の主役を演じる予定だった猿之助さんの代役は事件直後の明治座でも代役の中村隼人さん(29)でした。隼人さんは梨園きっての美男子で人気も集客力も高い。『大富豪同心』(NHK)の主演も務め、23日から第3弾も放送されます。松竹としてはチケットの売り上げが全歌舞伎役者のなかでベスト3に入っていた猿之助さん率いる澤瀉屋の座組は残しておきたいのが本音。そのため香川さんではなく、隼人さんを実質的な座頭に据え頑張ってもらおうという思惑なのです」(別の歌舞伎関係者)まさかの下克上――。前出の上村さんも中村を高く評価する。「キャリア、実力ともに、もう若手花形というよりも中堅として、意欲も高いし、非常に才能のある俳優だと思います」前出の歌舞伎関係者は続ける。「隼人さんは明治座代役の千穐楽の終幕後、両膝をついて『何よりつらいのはご親族、何十年と澤瀉屋を支えてきた一門と、ファンの皆さま。われわれは猿之助兄さんに育てられ、支えられて今があります』と挨拶しました。それが澤瀉屋の人々の心を打ったというのです。正直、澤瀉屋の役者たちも、テレビや映画の仕事がなくなり歌舞伎役者としてまだキャリアの浅い香川さんが座頭では、将来に不安が残ります。團子さんが五代目猿之助を名乗るまでは隼人さんに澤瀉屋を引っ張ってほしいのです」澤瀉屋の顔としては失格の烙印を押された香川。認めてもらうためにも意気消沈する暇はない――。
2023年06月20日「猿之助さんは10月までの公演を休演すると、歌舞伎の興行主である松竹が発表しました」(スポーツ紙記者)5月18日、東京都内の自宅で自殺を図り、救急搬送された市川猿之助(47)。向精神薬の服用で父・市川段四郎さん(享年76)と母・延子さん(享年75)は中毒死した。世間を騒がせた一家心中事件から早くも1カ月がたとうとしているが、騒動の余波は広がり続けている。「猿之助さんは天海祐希さん(55)主演映画『緊急取調室 THE FINAL』に出演していました。6月16日に公開予定でしたが、急遽延期に。映画の宣伝はほとんどキャンセルとなりました」(前出・スポーツ紙記者)歌舞伎公演も複数休演することに。歌舞伎関係者は複雑な胸中を明かす。「歌舞伎界には“興行収入ランキング”なるものが存在します。歌舞伎俳優でもチケットが特によく売れる人がいるのです。猿之助さんはそのなかでも3位の人気役者。松竹としては、“なんとしてでも猿之助さんには復帰してもらいたい”というのが本音でしょう」しかし警視庁捜査一課は、猿之助を自殺幇助罪で逮捕する方針であると、『週刊文春』は報じている。「現状では猿之助さんの復帰は絶望的。とはいえ、ランキング上位の玉三郎さんもあの発表がありましたから……」(前出・歌舞伎関係者)6月5日、女方の最高峰であり、人間国宝でもある坂東玉三郎(73)が歌舞伎座の本興行から距離を置く意向を明かしたのだ。「大劇場で何カ月も舞台に立つような仕事は体力的に難しくなってきた。これからは小さな空間での新しい試みに軸を移していくことになる」と語った玉三郎。“興行収入ランキング”では猿之助と同じく3位に名を連ねていたというが、「’19年には地方での短期公演から引退しています。今後は歌舞伎座公演からも退くとのことで、興行としては大打撃は免れません」(前出・歌舞伎関係者)興行収入ランキング2位は片岡仁左衛門(79)。彼もまた人間国宝だが、集客力は下がるいっぽうだという。「仁左衛門さんは昨年11月、37歳下の女性との不倫が“文春砲”によって報じられました。真面目な人柄で知られ、これまでスキャンダルとは無縁だっただけに、ファンの失望も大きかったようです。高齢であることからも、これから急に人気が上がることはないでしょう」(前出・歌舞伎関係者)そこで、期待を一身に集めるのが興行収入ランキング1位の市川團十郎(45)だ。「團十郎さんは人気、知名度ともに圧倒的。歌舞伎界が危機に瀕する今、松竹としては團十郎さんにもっと歌舞伎に出てもらいたいと考えています。歌舞伎界の未来は團十郎さんにかかっているといっても過言ではありません」(前出・歌舞伎関係者)しかし当の本人はというと、思いがけない事態に戸惑っているようで……。「ともに歌舞伎界を牽引してきた猿之助さん、仁左衛門さん、玉三郎さんの“穴を埋める存在”として期待を一身に背負うことになり、あまりの重圧に團十郎さんは愕然としています」(前出・歌舞伎関係者)それだけではない。團十郎に突如背負わされた役割もあるという。「澤瀉屋を率いてきた猿之助さんの今後は不透明で、市川中車こと香川照之さん(57)も、歌舞伎界では若輩者。窮地に立たされた澤瀉屋の後見人となるのが、團十郎さんなのです」(前出・歌舞伎関係者)澤瀉屋と市川宗家・成田屋には宿縁がある。「初代猿之助はもともと、九代目團十郎の門弟だったのです。あるとき破門されてしまいますが、16年後に許され、“初代猿之助”を名乗ることになりました。つまり、澤瀉屋の祖はもともと成田屋の一門。團十郎さんが澤瀉屋の後見人となることは自然な流れといえます」(前出・歌舞伎関係者)しかし團十郎はこれにも拒否反応を示しているという。「猿之助さんの一家心中事件以来、澤瀉屋では“もう辞めて、ほかに移りたい”という弟子たちが続出しています。團十郎さんはその話を聞き、“俺は引き受けないよ”とひたすら困惑しているというのです」(前出・歌舞伎関係者)消えゆく人気歌舞伎俳優たち。“独壇場”となった團十郎はこの危機をどう乗り越えるのか――。
2023年06月14日一家心中を図ったとされる市川猿之助(47)の“緊急搬送事件”から3週間が過ぎた。両親が亡くなった猿之助の事情聴取が続くなか、澤瀉屋では市川團子(19)が存在感を発揮している。5月20日から『不死鳥よ波濤を越えて―平家物語異聞―』の昼の部で猿之助の代役として主役・平知盛を演じ、27日の千秋楽まで務め上げた。「團子さんは、中一日というわずかな稽古時間で本番に臨みました。リハーサルでは宙乗りなど技術的な部分を確認するくらいの時間しか取れなかったといいます。それでもミスすることなく演じ、團子さんの感情がこもった演技に客席からはすすり泣く声も聞こえてきました。幕が下がった後も拍手は鳴りやまず、歌舞伎役者としての評価は高まっています」(歌舞伎関係者)一方、父で市川中車こと香川照之(57)も座長不在のピンチを乗り切るべく奮闘中だ。現在上演中の「六月大歌舞伎」で主演を務め、猿之助の代役を演じる中村壱太郎(32)と共演している。来月から始まる「七月大歌舞伎」では、昼の部「菊宴月白浪」で猿之助の代役で主演を務めることも発表された。しかし、心労は大きいようで……。「事件当時、中車さんは“なぜ相談してくれなかったのか”と嗚咽したそうです。團子さんの代演初日には皆を集め、澤瀉屋を代表して『頑張りましょう』と声を絞り出していました。中車さんは舞台に立ち続けていますが、憔悴しているのが見てわかるほどです」(後援会関係者)46歳で歌舞伎の世界に飛び込み、團子をバックアップしてきた香川。父子で澤瀉屋を支えるなか、立場も逆転しつつあるという。「猿之助さんは10月までの公演を休演すると発表されましたが、復帰は絶望的でしょう。捜査の進展によっては逮捕の可能性もありますし、座頭公演を投げ出したことは梨園での信頼を失ったも同然。すでに梨園では團子さんが“五代目猿之助”をいつ継承してもいいように、サポートしようとする動きが広がっています。一方、香川さんには梨園での発言権はほとんどないそうで、團子さんは猿之助さんを頼ってきました。猿之助さんの“一家心中騒動”には、團子さんも胸を痛めているといいます。しかし、“ここぞ”という時に團子さんの方が香川さんよりどっしりと構えている印象です。親子同時襲名の会見でも、緊張する中車さんを無邪気にイジって見せていましたね」(前出・歌舞伎関係者)微妙な立場に置かれている香川だが、これまで引っ張りだこだった芸能界でも復帰を果たせていない。「香川さんに性加害行為が報じられたのは昨年8月でした。当時、出演していた情報番組やCMなど相次いで降板する事態に。澤瀉屋を支える姿に応援の声も上がっていますが、スキャンダルを覆すほどのイメージ回復にはなるとは思えません。メディアも團子さんの活躍に注目していますし、香川さんの出る幕はないでしょう」(芸能関係者)團子に“カマキリ”と呼ばれ、言い返せなかったこともあったという香川。広い心で息子をサポートできるだろうか。
2023年06月09日「実は公開延期が発表される前から、すでに極秘で猿之助さんの出演シーンだけを撮り直す方向で動いていました」(映画関係者)5月18日に東京都内の自宅で父・市川段四郎さん(享年76)と母・延子さん(享年75)が向精神薬の服用で中毒死。自らも緊急搬送された市川猿之助(47)。猿之助は6月16日から公開予定だった映画『緊急取調室 THE FINAL』に総理大臣役で出演していたが、公開の延期が決まった。「天海祐希さん主演の人気連ドラ『緊急取調室』の劇場版です。実は昨年の安倍晋三元首相の銃撃事件の影響で一度延期を余儀なくされた経緯がありました。2度目の延期となり、製作サイドも頭を抱えています」(前出・映画関係者)5月31日に配信された「文春オンライン」によれば、警視庁捜査一課は猿之助を自殺幇助罪で逮捕する方針を固めたという。「一家心中を図るという目的のために睡眠薬やビニール袋を用意していたことで、6カ月以上7年以下の懲役または禁錮となる自殺幇助罪に抵触するとみられています」(全国紙記者)逮捕の可能性が高まったことで、東宝は映画『緊急取調室』の公開延期に踏み切ったようだ。「劇場版の製作費は3億円弱。邦画の実写では最大規模の全国約300館で公開を予定していました。猿之助さんには撮り直しの違約金が発生することになり、協議次第では1億円以上の請求になるでしょう」(前出・映画関係者)猿之助が払う賠償金は、映画の撮り直しの分だけではないという。「事件当日、明治座での昼の部の歌舞伎公演は休演となりました。1千万円以上の損失です。座頭を務めていた猿之助さんの意思で起こした事件ですから、賠償責任が生じます。7月に三越劇場で公演予定だった猿之助さん監修の歌舞伎公演『夢見る力』も中止になりました。さらに請求額は増えるでしょう」(歌舞伎関係者)猿之助は遺書でマネージャー兼俳優のA氏に“遺産をすべて相続させる”と綴っていたというが、億単位の賠償金を払えるだけの資産はあるのだろうか。「心中事件があった都内の自宅は亡くなった段四郎さんの所有でした。本来は3億円程度の資産価値がありましたが、今回の事件で価値は暴落。7千500万円のローンもまだ完済されておらず、相続の行方は今後の捜査次第で不透明。そのため猿之助さん個人の資産から支払うことになると思います」(猿之助の知人)猿之助の年収は、どれくらいあったのだろうか。「歌舞伎座などでの興行では出演料が支払われます。座頭興行なら相場は1カ月約500万円で、猿之助さんは年間7~8公演あります。演出料や脚本料もプラスされます。映画やドラマの出演料も加えれば、この数年は最低5千万円、多い年なら1億円はあったと思います」(前出・歌舞伎関係者)しかし、猿之助は貯蓄には興味を示さなかったようだ。「かねて猿之助さんは『子どもを持たない』と公言しており、収入のほとんどを自らの趣味に投じていたといいます。その一つがギャンブルです。猿之助さんの博打好きは梨園では有名でラスベガスによく行っていました。特にルーレットが好きで、新車を買える金額を1度の勝負につぎ込むこともあったと聞きます。昨年も仲間たちを連れてラスベガスへ遊びに行っていたようです」(前出・歌舞伎関係者)■ヨーロッパに渡り浮世絵商から購入をもう一つの趣味が浮世絵や骨董の収集だ。「浮世絵のコレクションは3千点以上。父・段四郎さんの影響で役者絵を集め始めたと聞きました。昔はネットオークションを利用していましたが、稼ぐようになってからは、ロンドンやオランダの浮世絵商のもとにまで足を運んで購入していました。なかでも歌川国貞の作品が大のお気に入りでした」(前出の知人)猿之助は以前、インタビューで“原点”をこう語っている。《初めて本物の浮世絵にふれたのは中学生か高校生の頃でしたか。父・四代目市川段四郎がロンドン公演のとき、蚤の市で偶然みつけた高祖父・二代目段四郎の役者絵を、お土産に買ってきてくれたものです。それを見て、昔を感じるのではなく、自分たちがいまやっているのと同じじゃないか、と思った記憶があります》(『クロワッサンPremium』’08年11月号)骨董にもハマり、’16年に出した自らの著書『猿の眼僕ノ愛スル器タチ』(淡交社)では約40種類の骨董コレクションを公開。初めて買った川喜田半泥子の茶碗や、魯山人の徳利など、自慢の逸品の数々を紹介している。果たして猿之助のコレクションはどれくらいの価値があるのか。本人が所有していると明かした収集データをもとに、本郷美術骨董館の猪羽恵一さんに聞いてみた。「役者絵はそんなに高くはないのですが、堅実な買い方をされている印象です。版や状態などによって値段もかなり変わるので正確なことは言えませんが、ご本人はネットで安く買ったものが2千点あるとも話されているので、大雑把にいえば、3千点で5千万円相当の価値でしょうか。骨董のほうは、京都の『柳孝』で買った古備前は1点で1千万円する可能性はあります。川喜田半泥子が1点100万円、魯山人も数百万円程度でしょうか」公開している骨董だけでも5千万円程度になるようだ。「ほかにも数百万円する萩焼の白茶碗とか、公にしていないコレクションも多々あります。浮世絵や骨董などで約2億円の資産はあると思います」(前出の知人)猿之助はかつてイベントで、「(自らが所有する)浮世絵と同じ扮装をして同じ場面の写真を並べて展示したい。都内の美術館で募集しています。早い者勝ちです!」と大きな夢を語っていたが、まずは資産を売却する現実を直視しなければならない――。
2023年06月06日「生き残った猿之助さんですが、梨園の関係者たちは『これからが地獄だよな……』と嘆いています」(歌舞伎関係者)5月18日午前中、東京・目黒区内の自宅で市川猿之助(47)が緊急搬送されてから約2週間が経過した。亡くなった父・市川段四郎さん(享年76)と母・延子さん(享年75)は司法解剖の結果、向精神薬の服用による中毒死だと判明。現在、猿之助は都内の警察関連施設で事情聴取に応じているという。「猿之助さんは“家族で話し合い両親それぞれ薬を飲んで一家心中を図った”と繰り返し話しているそうです。一般的には向精神薬は大量摂取しないと死に至ることはないといわれ、『週刊文春』は亡くなった両親にはビニール袋がかぶせられていたと報じています。猿之助さんは事件直後の病院での事情聴取では『ビニール袋を自分でかぶるのは無理だと思った。今回は薬が切れてしまい、死にきれなかった』と供述したといいます」(社会部記者)刑事事件に詳しい、渋谷第一法律事務所の寺井友浩弁護士は言う。「今後の供述にもよりますが、亡くなるまで見届けるという行為やビニール袋の用意をしたということであれば、自殺幇助罪は免れないと思います。6カ月から最長7年の懲役および禁錮刑となりますが、初犯でもあり、状況次第では4~5年の執行猶予がつく可能性もあります」凄惨な事件当日に発売された週刊誌では猿之助のパワハラ、セクハラ疑惑が報じられたが、所属事務所は23日、「そのような事実は現在出てきていない」と発表した。猿之助が主演していた明治座の舞台では、香川照之(57)の長男・團子(19)が代役を務めた。「香川さんは化粧をしていても顔色が悪いのがわかるほど疲労が蓄積して目が腫れていました。眠れないのでしょう。團子の代演初日に皆を集め、澤瀉屋を代表して『頑張りましょう』となんとか声を絞り出していました」(後援会関係者)だが、“梨園の禁忌”を犯してしまった猿之助への視線は非常に厳しいと前出の歌舞伎関係者は言う。「座頭公演の最中に、座頭自らが舞台を投げ出すなんて親が死んでもしてはいけないというのが梨園の掟。ましてや一家心中なんて……。才能も人気もあった猿之助さんでしたが、仲間からの信用は地に落ちてしまったんです。このまま表舞台から退くことになるでしょう。猿之助さんはもともと仏の道に興味を持っていました。両親への贖罪のため、出家することも考えていると思います」■『比叡山への憧れ』なるコラムも書いてすでに家族のために出家の儀式「得度」を受けた歌舞伎役者がいる。市川團十郎(45)だ。「海老蔵時代の’16年、屋号『成田屋』の由来となった成田山新勝寺で『生まれ変わる』と言って得度したのです。当時、乳がんを患っていた麻央さんの闘病のため、『自分に鞭を入れる意味で受けた』と話していました」(團十郎の知人)猿之助は幼少期から仏教への関心があった。亡くなった母・延子さんはかつてこう語っていた。《子供ってたいていデパートのおもちゃ売り場に行きたがるのに、あの子はね小さいときから『ねえお母さん、仏壇屋さんに連れていって』と言うて、お店で『僕このお厨子が欲しいな』って言う子でしたわ》(『SAY』’93年4月号)長じて、猿之助の仏教への情熱はさらに高まっていった。「猿之助さんの歴史や骨董好きは有名ですが、私の誕生日が伊勢湾台風の上陸日だと話したら、伊勢市内で倒木整理作業中に発見された線刻阿弥陀三尊来迎鏡像という遺物の話を熱心にしていました」(猿之助の知人)猿之助は’03年に比叡山延暦寺初の歌舞伎上演『比叡山薪歌舞伎』に出演。以後、定期的に比叡山に足を運ぶようになった。「’16年には比叡山で命がけの荒行『千日回峰行』を成し遂げた僧侶との対談本も出版。同年、大津市内の延暦寺会館で開かれた『比叡山仏教文化講座』では約430人の聴衆の前で講演しています。猿之助さんいわく、天台宗の特徴は『誰もが仏になれ、自分が悟りを開けば他人を救うように説いていることではないか』と語っていました。当時、連載していた新聞に『比叡山への憧れ』なるコラムも書いています」(地元紙記者)仏教への傾倒は、瀬戸内寂聴さん(享年99)との対談でも明らかだ。寂聴さんから歌舞伎で同じ台本を何度も繰り返し演じて退屈しないかと問われた猿之助は、こう答えている。《退屈することもあります。嫌になるときもあります。私は仏教の修行の経験はありませんが、ちょっと比叡山の千日回峰行に近いところがある。一旦始めたら、止めるときは命を絶つときだ、という。まさに難行苦行です》(『the寂聴』’10年9月15日発行)座頭公演を投げ出した猿之助はやはり死ぬ覚悟だったのか――。■初代市川段四郎が眠るお寺に地蔵菩薩を奉納したことも’20年、猿之助は「没後1千200年 最澄の足跡」というインタビューで、天台宗の開祖である最澄について、こう語っていた。《かく言う私は、何を隠そう最澄さんの大ファンである。どれくらいファンかというと、不遜ながら、最澄さんその人になってしまいたいくらいにファンである(中略)。だから、ついつい出過ぎてしまいそうな時には、いつも最澄さんの生き方を思い出すように心掛けている》(『毎日新聞』’20年11月28日号)翌年、延暦寺で行われた1千200回忌法要では最澄の「聖句」を朗読していた猿之助。当時、“出すぎてしまう”自覚が本人にあったのか。前出の歌舞伎関係者は言う。「猿之助さんはもともと“俺は亀治郎のままでいい”と言っていたほど、名跡には興味がなく、ガツガツしていませんでした。それが猿之助を襲名してからは、テレビでも饒舌になり、上品さを感じなくなりました。私はそれを心配して、本人にも『亀治郎時代のほうがよかった』と言ったことがあるんです。本人は『そう?』と首をかしげていましたが、猿之助になったプレッシャーは強く感じていたことでしょう」父・段四郎さんは四代目だったが、初代市川段四郎の墓は都内の正源寺にある。本堂にまつられている地蔵菩薩は猿之助が奉納したものだという。住職に話を聞いた。――猿之助さんはこちらに墓参されていましたか。「たまにですかね。初代のお墓があるので、いらっしゃってました」――事件についてどうお感じになりましたか。「いや、本当にショックですよ。なんでこんなことになってしまったんでしょう……。またいつかいらしたら、いろいろとお話ししたいですね。なぜこんなことを……」いまだ心の整理がついていないようだった。「猿之助さんは元来、信心深い方でした。比叡山で修行し、残りの人生、悔い改めることが両親へのせめてもの罪滅ぼしなのではないでしょうか」(前出・歌舞伎関係者)最澄の教えに「一燈照隅」という言葉がある。最澄が唐から持ち帰った言葉だ。最初は一隅を照らすような小さな灯火でも、その灯火が増えれば、国中を明るく照らすことができる。個々人が自分の置かれている環境で精いっぱい努力することが組織全体では最も大切だという教えだ。猿之助は出家により歌舞伎界の未来を照らすことができるのか。
2023年05月30日「團子さんは中一日というわずかな準備期間にもかかわらず、千秋楽まで見事に猿之助さんの代役を務めました」(歌舞伎関係者)5月20日から東京・明治座の歌舞伎公演の昼の部で、市川猿之助(47)の代役として主演を務めた市川團子(19)。27日の千秋楽まで團子が代演した。「團子さんはリハーサルでは宙乗りなど技術的な部分の確認はしましたが、セリフを実際に言う時間は取れないまま、本番に臨みました。それでもノーミスで乗り切り、客席からはすすり泣く声が聞こえるほどの熱演を見せました。團子さんは179センチと、猿之助さんより10センチほど背が高いので、衣装も急ピッチで仕立て直しました。連日ほぼ満席の大盛況でした」(前出・歌舞伎関係者)今回團子が代役を務めたのは、『不死鳥よ波濤を越えて―平家物語異聞―』という演目の主役・平知盛。團子の祖父・市川猿翁(83)主演で’79年に初演された。「猿翁さんは(三代目)猿之助時代に宙乗りや派手な立ち回りなどエンタテインメント性に富んだ『スーパー歌舞伎』を創始し、“猿之助”を大名跡へと育て上げました」(前出・歌舞伎関係者)後ろ盾が何より重要なのが歌舞伎界。團子の父・香川照之(57)が歌舞伎の世界に飛び込んだのは46歳で、梨園での発言権はほとんどないという。そのため、團子のよりどころだったのが叔父である猿之助。かつて猿之助は團子がいずれ“五代目猿之助”を継ぐ可能性について親しい仲間に、「團子がボンクラだったら継がせられない」と発言していたというが……。「今回の一家心中騒動で猿之助さんの今後は絶望的。いつ團子さんが“五代目猿之助”を継ぐことになってもいいように、梨園全体で團子さんをサポートしようという動きが広がっています」(前出・歌舞伎関係者)■祖父の代からライバル関係の團子と染五郎その中心にいるのが、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(’22年)の源義高役で注目を集めた市川染五郎(18)だ。「’13年、染五郎さんが『春興鏡獅子』という演目で、胡蝶の精という2人組で演じる役を務めることになった際、その相棒として選ばれたのが團子さんでした。染五郎さんの父・松本幸四郎さん(50)が指名したのだそうです」(後援会関係者)以来2人は、『東海道中膝栗毛』の「弥次喜多」シリーズなどで相棒役を演じてきた。「歌舞伎では、年の近い人がいると立役と女方、あるいは立役同士、女方同士のライバルとして終生ペアとして活躍するという事例があります。團子さんと染五郎さんはペアとして、ますます人気が高まっていくはずです」(前出・歌舞伎関係者)演劇評論家の上村以和於さんは言う。「染五郎さんは’22年に『信康』という演目で歌舞伎座初主演を務め、高い評価を得ました。團子さんも今回の代役で一躍脚光を浴び、2人とも歌舞伎界の若手として順調に成長しています」團子と染五郎はもともと、祖父の代からライバル関係にある。「染五郎さんの祖父・松本白鸚さん(80)と團子さんの祖父・猿翁さんはよきライバルとして切磋琢磨してきました。当時2人が在学していた大学にちなみ、2人の関係は“早慶戦”とも呼ばれました」(上村さん)父同士にも、ある縁が。「幸四郎さんは猿之助さんや香川さんと同じ暁星高校出身。幸四郎さんは息子の染五郎さんとともに、後ろ盾のなくなった團子さんをできる限りサポートしていくと聞いています」(前出・後援会関係者)プライベートでも團子と染五郎の関係は深い。■染五郎を“いっくん”と呼ぶ團子「2人は幼稚園から高校まで、同じ都内の有名私立一貫校に通っていました。明るく朗らかな性格の團子さんは、染五郎さんを本名の“齋”から“いっくん”と呼んでいます。人見知りの染五郎さんが唯一心を開いている相手です」(前出・歌舞伎関係者)染五郎は高校3年生を前に学校を中退した。「團子さんは染五郎さんから相談を受け、『歌舞伎だけがすべてではない。きちんと教養も身につけたほうがいい』と伝えたそうです。結局、歌舞伎に加えて俳優業、モデル業などで忙しくなり染五郎さんは退学を選びましたが、親身にアドバイスしてくれた團子さんには感謝していることでしょう。今回の猿之助さんの一件を受け、今度は“團子を僕が救う!”と確固たる信念を持っているといいます」(前出・歌舞伎関係者)かつて染五郎は團子についてこう語っている。《稽古の場で「それは違う」などと気兼ねなく言い合えるし、相手に合わせるような場面では素直に合わせられますし。僕にとって一緒にやりやすい人です》(「wilth online」’21年10月13日配信)5月中旬、本誌は滋賀県内で松本幸四郎主演ドラマ『鬼平犯科帳』の撮影に臨む染五郎を目撃。凜々しい表情の胸裏には、團子との共闘の意志を燃やしていた――。前出の上村さんは言う。「歌舞伎の興行主である松竹にとっても、実力があり人気もある若手ホープの登場は非常に喜ばしいことでしょう。2大スターとして期待しているはずです」波乱の歌舞伎界に現れた10代の2人の最強タッグ。染五郎の存在は、團子の“五代目猿之助”襲名への大きな追い風となりそうだ。
2023年05月30日市川猿之助(47)が両親と倒れているところを発見され、救急搬送されてから1週間が経過。両親が亡くなり世間に波紋が広がるなか、さらなる“ショッキングな証言”が飛び出した。「文春オンライン」は5月24日、猿之助が薬を飲んで意識を失った両親の顔に「ビニール袋を被せた」と関係者に証言していたと報じたのだ。猿之助はその後に自殺を図ったという。同日は猿之助が警視庁の事情聴取に応じた日でもあり、別のメディアでは「心中を図った」という趣旨の説明をしていたとも報じられた。胸が締めつけられるような報道に、ネット上では《ありえない》《何だか悲しすぎます》《ご両親が可哀想過ぎます》と悲痛の声が上がっている。「事件当初、猿之助さんは警視庁に『前日に死んで生まれ変わろうと家族で話し合い、両親が睡眠薬を飲んだ』と説明していました。司法解剖の結果、両親の死因は向精神薬中毒とみられています。3人に外傷はなく、猿之助さんのそばには知人に宛てた遺書のような手紙が見つかっていました」(全国紙記者)猿之助の母・延子さん(享年75)は現場で死亡が確認され、父・市川段四郎さん(享年76)は搬送先の病院で死亡が確認された。独身の猿之助にとって、両親はかけがえのない家族だったはず。また、最近の段四郎さんは寝たきり状態だったといい、老老介護する延子さんを猿之助が支えていたとの報道もある。■親子3人の仲は良かったはずなのに…猿之助が語っていた母への尊敬猿之助は1983年に二代目市川亀治郎として初舞台を踏み、2012年に四代目市川猿之助を襲名。だが、段四郎さんは2013年に猿之助の襲名公演の最中に倒れ、以降は療養に専念していたという。そうしたなか、2015年のスーパー歌舞伎II「ワンピース」で実現した親子共演は大きな話題を呼んだ。いまでは澤瀉屋の看板を背負う猿之助だが、幼いころから両親の愛情を一身に受けて育ってきた。「澤瀉屋は歌舞伎界では珍しく学業優先で、稽古を理由に学業をおろそかにしてはいけないという方針でした。猿之助さんは段四郎さんの言いつけ通りに、慶応義塾大学をきちんと卒業しています。その一方で、柔軟な考えの持ち主である段四郎さんは、“好きこそ物の上手なれ”と稽古を押しつけなかったそうです。初めは歌舞伎を好きになれなかった猿之助さんは、父の舞台を鑑賞してその素晴らしさを再認識したと語っていました」(歌舞伎関係者)芸に励む夫と息子を支えてきた延子さんもまた、愛情にあふれた人だったようだ。日本舞踊の坂東流の名取だったこともあり、踊りには人一倍厳しかったという。だが、猿之助は過去のインタビューで「常にポジティブ。人は何か起きるとああすればよかった、と後悔しがちなものだが母は違う」(’05年7月20日「スポーツニッポン」)と、尊敬の気持ちを語っていた。「延子さんは一人息子の猿之助さんをいつも気にかけていて、猿之助さんが四代目を襲名するのは悲願だったそうです。親子3人の仲は良かったはずなのに、なぜ一家心中のような事件が起こってしまったのか……。段四郎さんと延子さんの葬儀も見通しが立っていないそうですし、一日も早く事件が解明されることを願うばかりです」(前出・歌舞伎関係者)事件当日には、一部週刊誌でパワハラとセクハラ疑惑が報じられた猿之助。だが所属事務所は23日に、マネージャーへの聞き取りをした上で「ハラスメントの事実はない」と否定していた。いったいなにが一家にこのような行動を取らせたのだろうか、悲しすぎる選択の真相はいかにーー。
2023年05月26日5月18日に市川猿之助(47)が都内の自宅で両親と倒れているのが発見され、両親が亡くなった事件。徐々に全貌が明らかになり、ひとり生き残った猿之助は、警視庁の調べに対して、両親と「死んで生まれ変わろうと話し合い、両親が睡眠薬を飲んだ」と話しており、一家心中を図ったとみられている。5月3日から28日まで行われる猿之助が主演を務める「市川猿之助奮闘歌舞伎公演」の最中だったため、あわや演目中止かと思われた。ところが20日以降、弱冠19歳の市川團子が昼の部の代役を務めるとの発表が。中1日の稽古で猿之助の代役を務めた團子だが、堂々とした演技に終演時にはスタンディングオベーションが起こり、さらにチケットも凄まじい勢いで売れているという。猿之助のピンチを救い、自身も所属する歌舞伎界の名門「澤瀉屋」の救世主とも評される團子。いっぽう、その父親である市川中車こと香川照之(57)と猿之助の間には微妙な距離が。「香川さんは二代目市川猿翁(83)の息子として生をうけましたが、猿翁さんは別の女性と駆け落ち同然の生活を始め、香川さんのお母さんとは離婚。そのため、香川さんは歌舞伎界と距離を置き、ドラマや映画といった現代劇で人気役者としての地位を築きました。’12年6月に46歳で市川中車を襲名したのも、息子である團子さんをいずれ猿之助さんにするため。ドラマや映画ではトップクラスの役者ですが、歌舞伎界ではまだまだ新米。歌舞伎にこだわり研鑽を積んできた猿之助さんに比べると、格下です。猿之助さんと香川さんはいとこ関係ですし、46歳で歌舞伎界に入った選択をとった香川さんの応援はしているそうですが、猿之助さんは“市川中車に対しては”厳しく接してきました。歌舞伎に対して並々ならぬ思いがある分、“半端な気持ちで歌舞伎に関わってほしくない”という本音もあったのでしょう」(歌舞伎関係者)実際、猿之助は亀治郎時代の‘12年3月に行われた自身を囲む会で中車襲名をどう思うかと尋ねられたところ、「いや別に……。どうでもないです」「(香川は)あんまり白塗りは似合わないと思います」と公開ダメ出し。また同年4月のイベント会見では、中車襲名に際し「厳しいスタートでしょうね。僕がテレビに出て感じるのと同じドキドキを感じてほしい」といい、同席していた香川は思わず苦笑していた。そんな2人の関係をさらにこじらせたのが、’22年8月に発覚した香川の性加害報道だ。本誌6月6日号で、ある後援会関係者はこう話している。「猿之助さんと香川さんとの間では、香川さんの息子(團子)が五代目として猿之助を継ぐことで話がまとまっているといわれています。そのため、銀座のホステスへの性加害行為が発覚した香川さんに対し、猿之助さんは“澤瀉屋に泥を塗った”として怒り心頭でした」また猿之助は事件4日前、『スポーツ報知』に掲載されたインタビューで中車と團子について《言えるのは2人とも、まだまだ経験不足ということです。歌舞伎は何より場数を踏むことが大事。(略)厳しい言い方に聞こえるだろうけど、早く使いものになってほしい》と語っていた。しかし、猿之助をフォローしたのは“後輩”である香川の息子の團子。このいびつな関係の行く先はーー。
2023年05月26日NHKが24日、市川猿之助(47)が過去に出演した作品について再放送を止めていると明かしたことを、スポーツ紙各紙が報道している。これを受けて、作品ファンに動揺が広がっている。猿之助は昨年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』や、’07年の大河ドラマ『風林火山』などのNHK作品に出演してきた。NHKの担当者は「総合的な判断」を理由として、具体的にどの作品についてかは明かさなかったものの、予定されていた再放送がなくなったと説明したという。ただNHKオンデマンドで有料配信されている作品の今後については、現時点で決まっていることはないといい、25日現在も『鎌倉殿の13人』『風林火山』は配信されている。猿之助の事件に関しては警視庁がいきさつを捜査中。今後の状況によっては、NHKが措置を変えることもありそうだ。これを受けて、ネット上では今後の作品への措置がどうなるか心配する声が上がっている。《鎌倉殿も今後再放送なくなるかもね。名作なのになぁ》《鎌倉殿が見られなくなるのは辛い。オンデマンドは残してほしいです》《つい先日向田邦子賞を受賞したばかりなのに、鎌倉殿の配信もお蔵入りするのか戦々恐々としています》特に『鎌倉殿の13人』については、23日に脚本家の三谷幸喜(61)が向田邦子賞を受賞し、贈賞式会場に主演の小栗旬(40)ら豪華出演陣がお祝いに駆け付けたことで、作品ファンの熱が再燃しているところだった。ただ、『鎌倉殿の13人』については猿之助演じた怪僧・文覚の登場シーンは少ないことからこんな声も。《鎌倉殿再放送しないかな~…文覚のシーンはこう編集でアレすれば行けると思うんだけど》《風林火山は難しいだろうけど鎌倉殿はほとんど出てなかったからカットすればなんとかなりそう》
2023年05月26日市川猿之助(47)が都内の自宅で両親と倒れているのが発見され、その後両親の死亡が確認された事件からまもなく1週間を迎える。いまだに全容は明らかになっていないが、当時の状況などが少しずつ判明しつつある。5月18日に自宅から救急搬送された猿之助は一命をとりとめたが、母・延子さん(享年75)は自宅で死亡が確認され、父親の市川段四郎さん(享年76)は意識不明の状態だったが搬送先の病院で息を引き取った。警視庁は19日に両親の司法解剖を行い、睡眠薬などの向精神薬中毒死の疑いを明らかに。薬物の種類はまだ特定されておらず、血液検査などで今後明らかにされていく見通しだ。報道によると、猿之助は前日の17日に両親と話し合いの場を持ち、警視庁には「死んで生まれ変わろうと家族で話し、両親が睡眠薬を飲んだ」と説明しているという。自宅で発見された当時、猿之助のそばには知人への手紙が置かれていたことから、一家心中を図った疑いを持たれている。薬の調達方法などは明らかにされていないが、24日に警視庁は猿之助への事情聴取を行ったという。一般論として、一家心中を図り、ひとり生き残った場合、罪に問われる可能性はあるのだろうか。そこで、アリシア銀座法律事務所代表の竹森現紗弁護士に話を聞いた。「一家心中を図った人が薬を調達するなど、両親の自殺に関して何らかの手助けをしていた場合には、刑法202条の自殺幇助罪に問われる可能性があります。自殺幇助罪の法定刑は6ヶ月以上7年以下の懲役又は禁錮です。ただし、両親の自殺に全く関与しておらず、両親の後を追っただけというような場合は、罪に問われることはないでしょう。また、仮に薬の調達をして自殺幇助罪に問われたとしても、事件に至る経緯や当時の状況などが考慮されて執行猶予が付く場合もあります」果たして猿之助は事情聴取で何を語ったのだろうか。
2023年05月24日《市川猿之助さんが、いらっしゃらないのが残念です》《猿之助さんも本当ならここにいたはず》一部ネット上でそんな反応が上がっていたのは、23日に行われた「第41回(2022年度)向田邦子賞」の贈賞式について。テレビ界を支える優れた脚本作家に贈られる同賞を三谷幸喜(61)が受賞。昨年放送されたNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』での受賞ということで、同作の豪華出演陣が総勢28人もお祝いに駆け付けたのだ。式中には、主演の小栗旬をはじめ、新垣結衣、菅田将暉、小池栄子、瀬戸康史、梶原善、菊地凛子、山本耕史、中川大志、佐藤B作、生田斗真、草笛光子、佐藤浩市、坂口健太郎、大泉洋ら主要キャストが登壇し、西田敏行はメッセージを寄せた。さらに、式終盤のフォトセッションには、堀内敬子、相島一之、宮澤エマ、堀田真由、南沙良、野添義弘、新納慎也、栗原英雄、柿澤勇人、福地桃子、山本千尋、きづき、西本たけるも参加した。豪華メンツに三谷も「テレビで見た人ばっかり。本当にうれしいです」と冗談まじりに感激を口にしていたのだが、『鎌倉殿の13人』には市川猿之助(47)も出演していた。謎の僧・文覚役で怪演が話題になり最終回にも登場していただけに、作品のファンのなかには、冒頭のように、猿之助のことが頭をよぎった人もいたようだ。猿之助は、『鎌倉殿』だけでなく、三谷が脚本・演出した歌舞伎に出演していたこともある。猿之助の事件が起きた2日後の5月20日に放送された『情報7daysニュースキャスター』(TBS系)では、三谷が猿之助についてコメントし、「この陰惨な事件の、唯一の救いっていうか、救いがあるとするんだったら、彼が生きてるってことだから。この先どうなっていくか分かんないですけども、どうなろうとも、彼は帰ってくるべきだし、帰ってきて欲しい。僕らはずっと待っているだけのような気がします」と語っていた。■「日本いのちの電話」ナビダイヤル:0570-783-556(午前10時~午後10時)フリーダイヤル:0120-783-556(毎日・午後4時~午後9時/毎月10日・午前8時~翌日午前8時)
2023年05月24日5月18日午前10時過ぎ、東京都目黒区内にある自宅で両親と倒れているのをマネージャーたちに発見された市川猿之助(47)。母・延子さん(享年75)はその場で死亡が確認され、父・市川段四郎さん(享年76)は搬送先の病院で死亡が確認された。「司法解剖の結果、両親の死因は向精神薬中毒とみられています。一命を取り留め猿之助さんは、警視庁の聴取に『死んで生まれ変わろうと家族で話し合い、両親が睡眠薬を飲んだ』と説明していたことが判明しました。一家心中を図った疑いがあり、警視庁は捜査を進めています」(スポーツ紙記者)事件が発生した同日には、一部週刊誌で猿之助のパワハラとセクハラ疑惑が報じられていた。猿之助の所属事務所は23日、公式サイトを通じて「今まで猿之助に関わった複数のマネージャーに聞き取りをしましたところ、弊社管轄の現場において、そのような事実は現在出てきておりません」と報道内容を否定している。所属事務所が慎重に調査を続ける意向を示す一方で、衝撃的な出来事の余波が各所で広がり続けている。猿之助が今月3日から主演していた東京・明治座の歌舞伎公演は、救急搬送を受けて18日昼の部が中止となり、夜の部は中村隼人(29)が代役を務めた。翌19日以降の夜の部は引き続き隼人が代役を演じ、20日の昼の部からは市川中車(香川照之、57)の長男・市川團子(19)が代役に抜擢された。対応に追われているのは、歌舞伎界だけではない。6月16日から公開予定の映画『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』にも猿之助は出演しており、同作を手がけるテレビ朝日では激震が走っているという。「文春オンライン」では、19日からTVerで配信予定だったドラマ『緊急取調室』関連の過去作品は配信中止になったと報じている。映画公開前に予定されていた単発ドラマなども放送されない可能性があるという。それだけでなく、映画の宣伝や舞台挨拶にも大きな支障をきたしてしまったようだ。「報道直後、すぐに主演の天海祐希さん(55)の耳にも入ったようで相当なショックを受けたようです。今のところ来月16日の公開は予定とおりですが、それまでに予定していた映画の宣伝は一度すべてキャンセルすることになりました。また、公開初日の舞台挨拶も、当初は猿之助さんと佐々木蔵之介さんをメインに行う予定にしていました。それも、今回の件で白紙になりました」(芸能関係者)’14年1月期にドラマが始まって以降、お茶の間の人気を博してきた“キントリ”。第4シーズンまで制作され、’22年1月にはドラマスペシャルが放送。公開を控える劇場版はシリーズ完結となり、猿之助は天海演じる刑事の“最後の取調べ相手”となる総理大臣を演じているが……。「猿之助さんが演じるのは総理大臣の役ですが、当然、取り調べのシーンもあります。もし公開されたとしても、波紋を呼ぶことになるのは間違いないですね」(前出・芸能関係者)公式サイトでは「最高の作品、しかも記念すべき“ファイナル”に、ゲストとして出演させていただけるとは夢にも思いませんでした」と、感激の言葉を綴っている猿之助。動揺が広がる“キントリ”の行方は、果たしてーー。■「日本いのちの電話」ナビダイヤル:0570-783-556(午前10時~午後10時)フリーダイヤル:0120-783-556(毎日・午後4時~午後9時/毎月10日・午前8時~翌日午前8時)
2023年05月24日歌舞伎俳優である市川猿之助(47)の所属事務所は5月23日、一部で報じられた猿之助のハラスメント報道を否定した。しかし、ネットではその対応を疑問視する声が相次いでいる。5月18日発売の「女性セブン」で、猿之助の弟子や俳優へのパワハラとセクハラ疑惑を報じた。その同日、東京・目黒区の自宅で猿之助と両親が倒れているのをマネージャーが発見し、119番通報したものの両親は死亡。猿之助も一時は入院していた。のちに退院した猿之助は、事件について「死んで生まれ変わろうと家族で話し合い、両親が睡眠薬を飲んだ」と警視庁に説明したと伝えられている。そんななか23日、猿之助の所属事務所は公式サイトで声明を発表。そこには《先日来、一連の事象に関する様々な報道がされておりますが、今なお当局等による対応が続いており、弊社としても要請に応じた協力をしつつ、松竹様と連携をとり、慎重に各方面からの情報把握に努めているところでございます》との説明が。いっぽう猿之助のハラスメント報道についてはこう綴っていた。《今まで猿之助に関わった複数のマネージャーに聞き取りをしましたところ、弊社管轄の現場において、そのような事実は現在出てきておりません》今回の事件の原因については未だ明らかにされていないなか、マネージャーへの聞き取り調査をもとにハラスメント報道を否定して猿之助の事務所。ある芸能関係者はこの対応に疑問を呈す。「騒動が起きたときは最初に出すコメントがよく見られますし、重要視されます。スピード感を重視してアナウンスすることも大切ですが、あとから最初のコメントとは違う内容の報道が出てきてしまうと、辻褄が合わなくなるため印象が悪くなります。今回の猿之助さんの事務所のコメントは多方面からの聞き取りではなく、話を聞いたのはあくまでマネージャーのみ。それだけで『ハラスメントはなかった』とすることは、真相を解明するという点においてもリスクマネージメントの面でも危ういように感じます」猿之助のハラスメントを事務所は否定しているがーー。ネットでは訝しむ声がこう上がっている。《身内が身内に事実確認しても意味が無いと思います。特に1番身近にいるタレント本人の味方であるマネージャーが本人にマイナスになる事を発言するとは思えません》《今の段階で拙速に管轄内ではなかったとか言う必要あるかね? またボロボロ出てきたらバッシングが強まるし、全然猿之助を守ってない》《きちんと外部からの調査を入れたのかも分からないし、管轄の中で、パワハラ・セクハラがなかったと結論付けるのは、まだ早いのではないだろうか》《コメントを出すなら、第三者委員会を立ち上げて徹底的に調べた後にしてほしい》事務所は世論を納得させることができるだろうか。
2023年05月24日「室内には猿之助さんが書いた複数の“遺書”が残されていました。家族以外の者へ遺産を分配してほしいという趣旨のものや“迷惑かけて申し訳ない”といった内容でした」(捜査関係者)5月18日午前10時過ぎ、東京都目黒区内にある市川猿之助(47)の自宅を訪れたマネージャーたちが、半地下のクローゼットの中で意識がもうろうとしている猿之助を発見した。2階のリビングでは父・市川段四郎さん(76)と母・延子さん(75)が横たわっていた。いずれもパジャマ姿で、首から下には布団が掛けられていたという。延子さんはその場で死亡が確認され、段四郎さんは搬送先の病院で死亡が確認された。 司法解剖の結果、両親の死因は向精神薬中毒とみられている。「向精神薬とは鎮痛剤、精神安定剤、睡眠導入剤など中枢神経に作用して精神機能に影響を及ぼす薬物の総称です。服用には通常、医師の処方箋が必要です。今後、血液検査を経て、どのような経緯で入手した薬で、どれほどの量を服用していたのかが特定されることになるでしょう。同じく薬物を摂取し自殺を図ったとみられる猿之助さんは搬送先の病院を19日に退院しました。警視庁は両親が薬を摂取した状況などについて猿之助さんに事情を聴き、『死んで生まれ変わろうと家族で話し合い、両親が睡眠薬を飲んだ』と説明していたことが判明しました。一家心中を図った疑いがあります」(前出・捜査関係者)歌舞伎に映画にドラマにと精力的な活動をしていた猿之助だけに、各所に激震が走った。 彼が主演していた東京・明治座の歌舞伎公演は18日昼の部は休演。夜の部は中村隼人(29)が代役を務めた。6月16日から公開予定の映画『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』にも猿之助は出演。主演の天海祐希(55)も相当なショックを受けているという。今回の事件当日に発売された週刊誌では、猿之助のパワハラとセクハラ疑惑が報じられていた。「共演する役者たちにキスや体を触る“性的スキンシップ”を求めていたと、劇場関係者らが証言していました。断ったスタッフが公演から外されることもあったとして、各方面に強い影響力を持つ猿之助さんに対し、周囲が“拒否できない雰囲気だった”と指摘する内容でした」(全国紙記者)同誌の直撃を受けた猿之助は「答える義務はありません」とだけ答えたという。その記事の影響があったのだろうか――。猿之助の知人はこう語る。「猿之助さんは仕事に厳しく、完璧主義者でした。喜怒哀楽も激しいところがあったので、パワハラと受け取られたのでしょうか……。でも本当はとても繊細な性格で、かなりお酒を飲むことに加え、1~2年前から睡眠薬を手放せなくなったと言っていました。あるとき、私が家庭の悩みがあると打ち明けたら『僕もありますよ』と神妙に言っていたのを記憶しています」■《これからどうやって生活したらいいか》猿之助の屋号は澤瀉屋。三代目猿之助だった二代目市川猿翁(83)が’86年、歌舞伎に最新技術や現代音楽を取り入れ、宙乗りなどの演出で魅せる「スーパー歌舞伎」を創始。歌舞伎界に新たな歴史を刻むこととなった。「澤瀉屋は学業優先でも知られます。段四郎さんは高校生の猿之助さんに『大学に行くのなら、絶対に卒業しなさい。稽古を理由に学校を休んではいけない。二莵を追う者は一莵も得られない』と言い聞かせてきました。その結果、猿之助さんは慶應義塾大学文学部に合格。きちんと卒業もしています」(後援会関係者)’12年、伯父・猿翁から四代目猿之助を襲名。その芸を「スーパー歌舞伎II」として発展させ人気者となった猿之助だが、このころから父・段四郎さんは体調不良に悩まされるようになったという。「段四郎さんは10年くらい前から体が言うことを聞かなくなったそうで、’15年のスーパー歌舞伎II『ワンピース』での親子共演が最後の舞台となりました。段四郎さんを妻・延子さんが老老介護する生活になっていました。特に最近の段四郎さんは寝たきり状態だったとも聞いています。そのため、猿之助さんは金銭面に加え多忙の合間を縫って両親のサポートにも最大限努めていたといいます」(前出・後援会関係者)父が表舞台から去り、澤瀉屋を一身に背負った猿之助を襲ったのが、コロナ禍だった。 途切れたことのなかった歌舞伎の舞台に立てない事態に直面することとなった。2年前のインタビューでこう振り返っている。《僕も、これからどうやって生活していこうかと悩みましたからね。働く場所がないんだから切実ですよ。ようは失業者。それでもお弟子さんを食べさせなくてはいけない。蔵書や絵を売ったらいくらになるかなって本気で考えました》(『婦人公論』’21年1月26日号)■猿之助一家の悲劇を聞いた香川は嗚咽そこへ追い打ちをかけたのが、’22年8月に発覚した猿之助のいとこ、香川照之(57)の性加害事件だった。「父・猿翁さんとの恩讐を越えて、香川さんは’12年に市川中車として歌舞伎デビュー。猿之助さんと香川さんとの間では、香川さんの息子(團子)が五代目として猿之助を継ぐことで話がまとまっているといわれています。そのため、銀座のホステスへの性加害行為が発覚した香川さんに対し、猿之助さんは“澤瀉屋に泥を塗った”として怒り心頭でした。その一方で、活動を自粛した香川さんがそのまま芸能界を引退することは避けるべく、猿之助さんは奔走。昨年12月、團十郎さんの力を借りて、再び香川さんは歌舞伎座の舞台に立つことになったのです」(前出・後援会関係者)本来なら今年の6月、猿之助と香川は歌舞伎座で共演する予定だった。事件4日前のスポーツ紙のインタビューで、猿之助は熱く語っていた。《言えるのは2人(中車と團子)とも、まだまだ経験不足ということです。歌舞伎は何より場数を踏むことが大事。(略)厳しい言い方に聞こえるだろうけど、早く使いものになってほしい》《世間も社会も混乱した移り気な現実の中で、歌舞伎がどうすれば生き残っていけるかを考えなければならないんです》(『スポーツ報知』5月14日付)澤瀉屋のすべての重責を担う、猿之助の強い覚悟がうかがえる。前出の後援会関係者は続ける。「猿之助さん一家の悲劇を聞いた香川さんは嗚咽したそうです。“なぜ相談してくれなかったのか”と……。もはや“澤瀉屋は呪われている”と言う梨園関係者もいます」猿之助が出演中だった明治座創業百五十周年記念公演歌舞伎スペクタクル『不死鳥よ波濤を越えて―平家物語異聞―』で彼が演じていたのは平知盛だった。歌舞伎関係者は言う。「今回の報道を聞いて、梨園の人たちの多くは、物語との奇妙なつながりを感じました。 今作の平知盛は壇ノ浦の合戦で落命寸前で助けられた後、大陸に渡り、生き抜いていきます。しかし、ラストでは自ら死を選ぼうとして実際に散ってしまうのです。猿之助さんもほかの選択肢があったはず。親の介護や、澤瀉屋の呪縛で心身ともに疲弊してしまったことで、ひょっとしたら現実と物語の境界線が薄れてしまっていたのかもしれません」かつて猿之助は、父との対談で、こんな感謝を述べて、決意表明していた。《無理に稽古を押しつけられなかったし、そのおかげで私も自然に歌舞伎が好きになれた。今では歌舞伎が私の生きる道だと思っています。(略)澤瀉屋を盛り上げていきたい。次世代につながるように若い私たちが努力する。それが親孝行だと思っています》(『サンデー毎日』’00年6月18日号)警視庁は事件当時の状況を詳しく調べるとともに、猿之助からさらなる事情を聴く予定だ。自宅の家宅捜索ではすでに数台のスマートフォンが押収されたという。今後、彼の口から、どんな真実が語られるのだろうか――。
2023年05月23日5月18日午前、東京・目黒区にある自宅の半地下で倒れているのを発見された歌舞伎俳優の市川猿之助(47)。自宅2階ではあおむけに倒れている父の市川段四郎さんと母親も発見されたが、その後2人の死亡が確認された。各報道によると、猿之助のそばには本人名義で書かれた知人宛の遺書と見られるメッセージが残されていたことから、警視庁は自殺を図ったものと見ている。緊急搬送された猿之助は一命を取り留め、19日までに退院したという。また19日に行われた司法解剖の結果、両親の死因について警視庁は向精神薬中毒の疑いがあることを明らかにした。事件の背景については今後行われるであろう猿之助への聴取を待つほかないが、向精神薬中毒という報道に、衝撃を受ける人々が相次いだ。果たして、向精神薬中毒とは一体どのようなものなのか。大阪の心療内科科クリニック「岡田クリニック」の岡田尊司院長に話を聞いた。まず、「向精神薬」といっても様々な種類があるという。「向精神薬には、大きく分けると3つの種類があって、1つ目は睡眠薬や抗不安薬と言われるタイプ。この2つは大体似たような成分で、ベンゾジアゼピン系のお薬のことが多く、マイナートランキライザーと言われています。2つ目はより強力な精神安定剤、いわゆるメジャートランキライザーというもの。3つ目はこの2つ以外の抗うつ薬、気分安定薬等に分類できます。睡眠薬や抗不安薬の場合は、不眠や不安、軽い鬱の症状にも使えます。精神科、心療内科をはじめ、内科の先生も処方したりするので割と身近なものですね。一方で、メジャートランキライザーといわれる安定剤は、精神病圏の状態に使う薬で、より沈静効果が強力です。通常は、精神科や心療内科にかかってないと処方されません」(以下、カッコ内はすべて岡田院長)向精神薬中毒で死にいたるケースについて、岡田院長は言う。「一般の睡眠薬や抗不安薬は安全性が非常に高いため、100錠以上飲んでも死ぬとは限りません。ただ、高齢者等でもともと呼吸する力が弱まっていたり、呼吸不全があったりすると、そうとも言えません」一般的に、中毒で死に至る量の向精神薬を所持することはあるのだろうか?「睡眠薬は処方する日数制限があり、1カ月以上は処方できない決まりがあります。例えば30錠などが一つの制限としてあって、そこを守って処方しているきちんとした病院でしたら、大量に処方されるということはありません」■「日本いのちの電話」ナビダイヤル:0570-783-556(午前10時~午後10時)フリーダイヤル:0120-783-556(毎日・午後4時~午後9時/毎月10日・午前8時~翌日午前8時)
2023年05月20日5月18日、歌舞伎俳優の市川猿之助(47)が自宅で両親と倒れているところをマネージャーに発見され、救急搬送された。母親(享年75)は現場で死亡が確認され、父の市川段四郎さん(享年76)は搬送先の病院で死亡。一命を取りとめた猿之助は、意識障害が続いていたものの19日に退院した。「猿之助さんは半地下の自室で意識が朦朧とした状態で発見され、知人に宛てた遺書のようなメモがあったことから警視庁は自殺を図ったものと見ています。また、2階のリビングで布団をかけられた状態で見つかった両親は、若干の吐しゃ物が確認されました。家族3人は何らかの薬物を服用した可能性があるとして、警視庁は19日に自宅の現場検証を実施。両親は司法解剖の結果、向精神薬中毒の疑いで亡くなったと見られています」(全国紙記者)事態の真相解明が待たれるなか、歌舞伎界では“異例中の異例”の対応を余儀なくされている。猿之助は5月3日から自らの名を冠した「市川猿之助奮闘歌舞伎公演」に出演していたが、救急搬送された18日は昼の部が休演となり、夜の部は急きょ歌舞伎俳優の中村隼人(29)が代役を務めた。28日まで続く公演に動揺が広がるなか、明治座は19日に同日夜の部と20日以降の代役を発表。夜の部の演目「御贔屓繫馬」では、引き続き隼人が猿之助の代役を務めることに。そして昼の部では、思いがけない人物に白羽の矢が立った――。それは市川中車(香川照之、57)の長男・市川團子(19)。歌舞伎スペクタクル「不死鳥よ 波濤を越えて―平家物語異聞―」で、猿之助が演じるはずだった主人公・平知盛を演じることが決定した。’12年に「スーパー歌舞伎 ヤマトタケル」で五代目市川團子として初舞台を踏み、’16年から出演している「八月納涼歌舞伎」では同世代の市川染五郎(18)と切磋琢磨し合いながら研鑽を積んできた團子。幼いころから一門の期待を背に、芸の練習に励んできたという。「中車さんが40代で梨園に飛び込んだのは、息子の團子さんに“市川猿之助の名跡を継がせたい”という夢があるからだといいます。昨年8月に性加害疑惑が報じられた際は、家族に迷惑をかけたことを團子さんに心から詫びたそうです。そして、“あなたは将来の猿之助になる人間なんだから、身を引き締めて頑張りなさい”と伝えたと聞きました。現在、澤瀉屋を背負う猿之助さんには跡継ぎとなる子供がいないため、團子さんに期待が寄せられています。團子さんも“歌舞伎一筋”だそうで、“与えられた役はどんな役でもやる”と意気込んでいました。とはいえ猿之助さんの代役を務めることに、相当なプレッシャーを感じているでしょう」(歌舞伎関係者)そんな團子は’20年1月に、初世市川猿翁の当たり芸をまとめた「澤瀉十種」のひとつ「連獅子」を猿之助と演じた。上演に先立って行われた合同取材会では、猿之助を「憧れの方」と表現し、「お稽古してくださる時の教え方が的確で、難しい感情も理解しやすい表現で教えてくれます」と感謝の気持ちを語っていた。衝撃な出来事からわずか1日しか経っていないなか、大役を担うことになった團子。SNS上では、彼を慮る声や激励の声が広がっている。《團子くん…。すごいとしか言えない。成功を祈ります》《團子さん。君はどんだけいろんなものを背負わなきゃいけないの。一生応援する》《まじか!團子ちゃんが昼の代役やるのか!!!まだ10代の若者が背負うには大き過ぎるものを背負わされちゃったなー頑張れ!!!》《澤瀉屋を背負う覚悟で代役引き受けたんだろうけど まだ19歳なのに ショックも大きいだろうに 過酷すぎる… 無理せず 怪我なく どんな大役でも 團子ちゃんならできる》澤瀉屋のピンチを救うべく、團子は舞台に立つ――。■「日本いのちの電話」ナビダイヤル:0570-783-556(午前10時~午後10時)フリーダイヤル:0120-783-556(毎日・午後4時~午後9時/毎月10日・午前8時~翌日午前8時)
2023年05月20日5月18日、歌舞伎界を揺るがす衝撃的なニュースが。同日午前10時過ぎ、市川猿之助(47)が都内の自宅で両親とともに倒れているのを男性マネージャーが発見。その後、猿之助は一命を取り留めたが、父の市川段四郎さん(享年76)と母親(享年75)の死亡が確認された。「猿之助さんは自宅の半地下で意識が朦朧とした状態で発見され、両親は2階のリビングで布団をかけられた状態であおむけに倒れていたといいます。2人に目立った外傷はなく、猿之助さんのそばには本名名義で書かれた知人宛ての遺書とみられる手紙が置かれていたことから、警視庁は自殺を図ったとみています」(全国紙の社会部記者)市川猿翁を伯父に、市川中車(香川照之)を従兄に持ち、名門・澤瀉屋を牽引してきた猿之助。古典はもちろん、スーパー歌舞伎『ワンピース』で演出を務めるなど歌舞伎界に新しい風を吹き込んだだけでなく、俳優としてもNHK大河『龍馬伝』や『半沢直樹』(TBS系・2020年)など数々の話題作に出演。さらに頭脳も明晰でユーモアにも富んでいることからクイズ番組やバラエティ番組でも活躍していた。そんな猿之助だけに、今後の仕事への影響も計り知れないものが。5月3日から出演していた自身の名前を冠した「市川猿之助奮闘歌舞伎」の18日昼の部の公演は休演となり、今後も6月と7月に東京・歌舞伎座での大歌舞伎、来年2月にはスーパー歌舞伎II『鬼滅の刃』を控えている。また6月に公開を予定している映画『緊急取調室 THE FINAL』にもキーマンである内閣総理大臣役としてクレジットされている。仕事面よりも、心配されているのが猿之助の“今後”だ。前出の社会部記者は言う。「両親の死因はまだ判明しておらず、警察は19日に司法解剖する方針です。また、現在の猿之助さんは会話できるような状態にないといい、回復後に聴取するといいます。18日発売の週刊誌『女性セブン』が猿之助さんのハラスメント疑惑を報じており、今回の事件との関連を指摘する声も少なくありません。また警視庁目黒署は状況から猿之助さんが心中を図った可能性もあるとみているそうです」真相については捜査の進展を待つほかなく、心中を図ったかは現時点で知るよしはないが、ネット上では父親と母親がともに亡くなってしまった猿之助の今後を想像して絶句する人々が。《市川猿之助まじぃ?? 両親死んで自分だけ生き残ったってやばくないか》《これって遺書は見つかったけど、生き残った市川さんはどういう心情になるんだろう。複雑すぎ》《市川猿之助、もし1人で自殺しようとして両親を巻き込み、自分一人だけ生き残ったとしたら、しんどすぎないかこれ。取り返しつかねぇぞ》■「日本いのちの電話」ナビダイヤル:0570-783-556(午前10時~午後10時)フリーダイヤル:0120-783-556(毎日・午後4時~午後9時/毎月10日・午前8時~翌日午前8時)
2023年05月19日歌舞伎俳優の市川猿之助が18日午前に救急搬送されたことを受け、所属事務所のケイファクトリーは同日、公式サイトを通じてコメントを発表した。同社は、「現在市川猿之助に関する報道がなされており、お客様をはじめ関係者の皆さまに多大なるご迷惑、ご心配をおかけいたしますこと深くお詫び申し上げます」と謝罪。猿之助の状態などについては、「本日(5/1819:00)時点で、弊社として詳細な情報を把握いたしておりません」とし、「警察ならびに病院にて対応をいただいているものと認識しており、各方面からの情報把握に努めているところでございます」と現在の状況を報告した。そして、「その他猿之助に付随する報道に関しましては弊社並びに、弊社所属俳優のコメントは差し控えさせていただきます。皆様のご理解賜りますようお願い申し上げます」と結んでいる。
2023年05月18日5月18日の午前10時過ぎ、歌舞伎俳優・市川猿之助(47)が両親と東京・目黒区の自宅で倒れているのが見つかった。報道によると、意識がもうろうとした状態で倒れている猿之助を、迎えにきたマネージャーが発見し119番通報。猿之助が倒れていたのは地下の自室で、発見場所の近くに遺書のような書き置きが見つかったという。「発見当時、猿之助さんの両親は別の部屋で倒れていたそうで、父親は意識不明の重体、母親は現場で死亡が確認されました。猿之助さんは搬送時に意識があったそうで、現在は命に別状はないようです。しかし父親は助からず、両親ともに亡くなってしまいました」(スポーツ紙記者)現在、5月28日まで上演される東京・明治座での「市川猿之助奮闘歌舞伎公演」に出演中だった猿之助。だが緊急搬送を受けて、明治座は18日昼の部を休演すると発表した。’12年に「四代目 市川猿之助」を襲名した猿之助は、二代目市川猿翁(83)が始めたスーパー歌舞伎を受け継ぎ、’15年10月に人気漫画『ONE PIECE』を上演するなどエンターテインメント性を追及してきた。最近では’20年7月にドラマ『半沢直樹』(TBS)で従兄の香川照之(57)と共演を果たし、お茶の間の人気を博したことも記憶に新しい。5月3日から出演している自身の名前を冠した「市川猿之助奮闘歌舞伎」には、夜の演目「御贔屓繫馬(ごひいきつなぎうま)」で香川(市川中車)も配役に名を連ねている。香川といえば昨年8月に性加害疑惑が報じられて以降、レギュラー番組やCM、ドラマなど相次いで降板。テレビ復帰は絶望的だと見られていたが、そんな香川に手を差し伸べたのは猿之助だった。「中車さんは、昨年12月の『十三代目市川團十郎白猿襲名披露』で舞台復帰を果たしました。来月上演される『六月大歌舞伎』では『傾城反魂香』の演目で主役に抜擢され、猿之助さんと夫婦役を演じる予定です。もともと中車さんは俳優業で多忙ということもあって、歌舞伎作品への出演数は多くありませんでした。ですが、スキャンダルによってテレビでの仕事を失った彼を気にかけ、復帰の手を差し伸べてきたのは猿之助さんです。演技で評判を落とすと猿之助さんの顔をつぶすことになってしまうので、中車さんは必死で取り組んでいるそうです」(歌舞伎関係者)家族3人に外傷はなく、遺書のようなものも置かれていたことから心中を図ったとも報じられている猿之助。あまりにも衝撃的な事件の全容解明が急がれるなか、ネット上では悲痛の声が相次いでいる。《本当に無念。なぜ思いとどまらなかったのか》《猿之助さん……悲しいんだけど悲しすぎるんだけど》《ご両親が亡くなられて猿之助さんだけが生き延びて、これからが心配になります。 体も心も回復されることを願います》■「日本いのちの電話」ナビダイヤル:0570-783-556(午前10時~午後10時)フリーダイヤル:0120-783-556(毎日・午後4時~午後9時/毎月10日・午前8時~翌日午前8時)
2023年05月18日2023年5月18日午前、歌舞伎役者の市川猿之助さんが、自宅で倒れているところをマネージャーに発見され、救急搬送されました。産経ニュースによると、猿之助さんのほか、猿之助さんの両親もその場で倒れているのを発見され、母親の死亡が確認されたといいます。なお、猿之助さんは搬送時に意識があったといい、警視庁が状況を調べています。[文・構成/grape編集部]
2023年05月18日●女形に楽しさ「舞台中、普段の性格も柔らかく」俳優・香川照之(市川中車)の長男で歌舞伎俳優の市川團子が、明治座創業百五十周年記念『市川猿之助奮闘歌舞伎公演』(東京・明治座、5月3日~28日)の夜の部「三代猿之助四十八撰の内『御贔屓繋馬』(ごひいきつなぎうま)」に百足のお百役で出演する。2012年に8歳で初舞台を踏んでから約11年。大学生活を送りながら歌舞伎俳優として着実に成長を遂げている團子に、同舞台への意気込みや歌舞伎への情熱、そして、目標とする祖父・市川猿翁と親戚でもある猿之助への思いを聞いた。『御贔屓繋馬』は、四世鶴屋南北の原作を三代目市川猿之助(現・市川猿翁)と奈河彰輔が筆を執り、1984年4月に明治座で初演し、大評判を呼んだ作品。今回は物語を洗い直し凝縮した形で届ける。大喜利所作事『蜘蛛の絲宿直噺』では猿之助が女童、小姓、番頭新造、太鼓持、傾城、土蜘蛛の精の6役を早替わりで踊り分け、“奮闘公演”に相応しい変化舞踊を披露する。――明治座創業百五十周年記念『市川猿之助奮闘歌舞伎公演』への出演が決まったときの心境からお聞かせください。『新・三国志』や『弥次喜多』に出させていただく機会が多く、それも本当にありがたいのですが、古典を学びたいと思っていたので、古典の作品に出演させていただけるというのはうれしかったです。――古典で学びたいと思った理由は?新作やスーパー歌舞伎『新・三国志』はセリフが現代調だったりして、先輩方は古典が身についていらっしゃるので現代調で言っても歌舞伎になるのですが、自分はまだ全然できていないので基礎である古典をしっかり学びたいと思いました。――明治座に抱いているイメージを教えてください。小学5年生のときに『四天王楓江戸隈』という作品に鬼童丸という役で出演させていただき、そのときに立ち回りが本当に楽しかったというのを覚えています。今回が2回目となりますが、また明治座さんに出させていただくのは本当にうれしいです。――『御贔屓繋馬』の魅力をどのように感じていますか?明治座さんでおじいさま(猿翁)がされた初演の映像も見させていただいたのですが、とにかく面白いという印象です。(主人公の)良門が復活するときに衣装から火や煙が出たり、視覚的にも楽しいですし、セットもすごくきれいです。そして、僕が演じる百足のお百はスパイで、村娘に扮して敵方に潜入するという役なのですが、僕だけでなく物語のほぼすべての人が“実は”という役で、スパイ合戦が繰り広げられます。この人はこうだったのだとひも解かれていくのも面白いですし、立ち回りも面白くパワフルな舞台だと思います。――今回の公演で特に楽しみにしていることを教えてください。女形を務めさせていただきますが、去年初めて女形をさせていただいたので、とにかく頑張って食らいつきたいと思っています。そして、“実は”という役を演じるのは初めてなので、その“実は”という要素をしっかり演じられるように、頑張ります。――女形はいかがですか? やりがいなどお聞かせください。楽しいです! 初めて女性に扮し、不思議な感覚になりました。――女形を演じて新たな気づきや変化などありましたか?すごく不思議なのですが、舞台中、普段の性格も柔らかくなっていたようで、家族や周りの人に言われてびっくりしました。言葉は変わりませんが、ちょっとした仕草が女性らしく柔らかくなっていたみたいです。――もしかしたらまた今回も?なるかもしれません(笑)●大切にしている猿之助の言葉「高1のときに…」――これまでも何度も共演されていますが、猿之助さんは團子さんにとってどんな存在ですか?“憧れ”と“かっこいい”が大きいです。『三国志』ではお父様の役(関羽)を演じられていて、後ろをついて歩く場面があったのですが、背中がとにかくかっこよかったです。――自分もこうなりたい! というように憧れている部分を教えてください。すごすぎてまだ何もわかりません(笑)。じいじと猿之助さんの2人が僕の中で一番の憧れなので、そんな役者になれるように必死に食らいついていきたいと思っています。――猿之助さんに言われたことや教えてもらったことで大事にしていることはありますか?高校1年生のときに猿之助さんと出演させていただいた『連獅子』で、「1日2個のことを直せば、25回公演があるから50個のことを直せる」とおっしゃってくださって、それは大事にしています。また、この前出演した作品の立ち回りのときに、僕は立ち回りは型だと思っていたのですが、猿之助さんは「そうではなく感覚でやるものだ。型も大事だけど、戦っているんだからもっと切羽詰まっているわけだし、それに縛られすぎたらよくない」とおっしゃっていて、とても勉強になりました。――今回の共演でもまた学びがありそうですね。長い時間共演するシーンが多いので、同じ場面で猿之助さんを見られるということが一番の楽しみです。猿之助さんの座頭を見るのも初めてで、目が見えない方をどう演じるのか、いろんなことを学ばせていただきたいです。――2012年に初舞台を踏まれていてから11年。ここまで活動されてきて歌舞伎俳優という職業に対して今どのような思いかお聞かせください。ずっと“好き”“楽しい”という感情です。――一番楽しいと感じる瞬間は?全部です! お稽古も本番も楽しいです。もちろん大変だなとか難しいという感情もありますが、常に楽しいという感情があります。――その楽しさは、経験を重ねるごとに増しているのでしょうか?楽しさはずっと一緒ですね。ずっと変わらず歌舞伎が好きなのだと思います。――團子さんが感じている歌舞伎の魅力とは?魅力は無数にあって未熟者なので到底語れませんが、音楽が楽しい、踊りも楽しい、そしてパワフルなところが大好きです。――若い團子さんを見て歌舞伎に興味を持つ若い方もいると思いますが、ご自身の活動によって歌舞伎界がこうなっていったらいいなという思いはありますか?全世代の方に見てみようかなと思っていただける役者に、いつかなりたいです。●祖父・猿翁の映像が活力源待ち受けも「じいじ」――歌舞伎のことがずっと好きだということですが、この11年で特にご自身にとって大きな経験になった転機を教えてください。おじいさまが『三国志』をやられた20年前のビデオとの出会いは転機になりました。おじいさまも言われていますが、主人公の関羽とおじいさまの人生は共通する部分があり、関羽が未来を語る場面は、おじいさまの夢を語っている場面でもあって、キラキラした目で語る姿がすごく好きで感動しました。子供のときも「かっこいい」と思って見ていましたが、2年前に僕も『新・三国志』に出演させていただくことになってよりそのシーンを見て感動し、その語りのシーンが活力源になっています。――けっこうな頻度で映像を見ているのでしょうか。見ます。いつも見ると「頑張らなきゃ!」と。心を燃やしてくださる活力源です。――今、映像を見せていただいた際に、スマホの待ち受け画面が歌舞伎の写真になっているのがちらっと見えましたが、ご自身ですか?これはじいじです。この写真は今年になってからですが、待ち受けはいつも、かっこいいなと思ったじいじの写真にしていて、本当に憧れです。――おじいさまの言葉で大切にしているものはありますか?「勇なるかな勇なるかな、勇にあらずして何をもって行わんや」という言葉をおじいさまが好きで、その言葉を書いた色紙を3、4年前にくださったのですが、これは何を行うにしてもまず勇気が必要であるという意味で、「僕も勇気を持ってやろう」と力をもらっています。――たくさんのパワーの源がありますね。そうですね!――大学ではどのようなことを学んでいるのでしょうか。芸術を学ぶ学科で、東洋のことだけでなく西洋の音楽や美術、演劇なども学んでいて、どれも面白いのですが、いろんなことを学んでいる中で僕はやはり歌舞伎が一番好きだと再確認しました。――本当に歌舞伎を愛していらっしゃるのですね。11年続けてこられて、別の道を考えてことはないですか?ないです。――今後、歌舞伎俳優としてどのようになっていきたいと思い描いていますか?じいじと猿之助さんが僕の理想なので、その背中を見てなんとか追いかけて、頑張り抜きたいという気持ちです。――最後にファンの方にメッセージをお願いします。『御贔屓繋馬』は、お話の内容がわかりやすく、早替わり、宙乗り、立廻りもありパワフルで楽しいお舞台です! 初めて歌舞伎を見る方や若い世代の方にも楽しんでいただける作品になっています。是非ご覧ください!■市川團子(いちかわ・だんこ)2004年1月16日生まれ、東京都出身。香川照之(市川中車)の長男。屋号 澤瀉屋。2012年、6・7月新橋演舞場『ヤマトタケル』で五代目市川團子を名乗り初舞台。2013年、国立劇場10月歌舞伎公演『春興鏡獅子』胡蝶にて、国立劇場賞特別賞を受賞。学業と芸道を両立させながら、さまざまな舞台に挑戦している。
2023年05月03日明治座創業百五十周年記念「市川猿之助奮闘歌舞伎公演」と銘打ち上演されるのは、映像作品でも大活躍の猿之助が主演と共同演出を勤める2演目。昼の部は先代の猿之助(現・猿翁)が宝塚歌劇団の植田紳爾に依頼して作ったという“歌舞伎レビュー”『不死鳥よ 波濤を越えて』。夜の部は「三代猿之助四十八撰の内」から猿之助の6役早替りが楽しめる『御贔屓繋馬』。中村壱太郎や中村米吉、中村隼人ら今を時めく若手俳優を配し、中村鴈治郎や市川門之助ら重鎮が舞台を引き締める豪華版。気になる内容を猿之助と隼人に聞いた。『不死鳥よ~』は壇ノ浦の戦いで戦死した平知盛(猿之助)が、実は海を渡って生きていたという設定のもと展開されるレビュー(※台詞ではなく歌と踊りのシーンで進行してゆくショー形式のステージ)。猿之助は「レビューをやるのは初めてなんですが、歌劇でも振付経験のある藤間勘十郎さんに演出と振付に入っていただいたので不安はないです。あとは楽曲で、音楽って特に時代を映し出すものじゃないですか。だからミュージカルも多数担当されている玉麻(尚一)先生と相談して新しい楽曲を作っているところ。僕も含めて役者も歌うので楽しみにしてもらえれば」と笑う。隼人も「資料映像を観たら本当に“男版宝塚”で見どころ満載。初演になかったという知盛と若狭(壱太郎)のシーンも、猿之助さんはどう演出されるんだろうと今から楽しみです」と語る。一方の『御贔屓~』は四世鶴屋南北の原作を、先代の猿之助と奈河彰輔の手で1984年に明治座で上演、大評判となった演目。今回は公演最終日に『御贔屓~』の配役を猿之助と隼人が入れ替わりで勤めるのも話題だ。「まさか猿之助さんのお役をさせていただけるとは夢にも思っていなかったので、驚いています。幸いなことに公演中は間近で猿之助さんの姿を見て学べますし、今こういう事をさせていただける意味を感じつつ、次の課題にも精一杯ぶつかっていきたい」と表情を引き締める隼人。猿之助から「まずは女方だね。木偶の坊になっちゃうか、ちゃんとした女方ができるのか」(早替りの6役に女方があるため)と、からかいつつも愛情たっぷりの声が飛ぶと、隼人も「女方は7年ほどやっていないですが、その間に多少は他の力を付けられたのではないかと自分を信じて。稽古場で打ち拉がれながらも(笑)、頑張りたいです」と語った。若手俳優を多く配していることを問われると「今を盛りと咲いている人には、自分が一番いい状態のときに(芸を)教えたい。伝統芸能って1年や2年じゃ教えられないものなので、10年、20年先を見据えてね。僕はここからがスタートだと思っているんです」と真剣な表情で話す猿之助。演者たちが生き生きとぶつかり合う5月明治座はまもなく開幕。取材・文/藤野さくら
2023年05月01日女優の天海祐希が主演を務める、劇場版『緊急取調室 THE FINAL』(6月16日公開)の主題歌、予告映像、追加キャスト、本ポスタービジュアル、場面写真が18日、公開された。同作は叩き上げの取調官・真壁有希子(天海)が、可視化設備の整った特別取調室で取り調べを行う専門チーム「緊急事案対応取調班(通称・キントリ)」のメンバーとともに、数々の凶悪犯と一進一退の心理戦を繰り広げるドラマシリーズの劇場版。この度、4人組バンド・緑黄色社会 の最新曲「さもなくば誰がやる」が主題歌に起用されることが決定。同バンドは、2021年に放送されたテレビドラマ『緊急取調室』(4th SEASON)の主題歌「LITMUS」も手掛けており、2度目のタッグとなる。「さもなくば誰がやる」は、劇場版『緊急取調室 THE FINAL』のために書き下ろされた楽曲で、作詞・作曲を長屋晴子(Vo.)が担当。“キントリ”チームがこれまで積み重ねてきた情熱や想いを代弁するかのようなメッセージが込められた歌詞を、最初の一音から最後の一音に至るまで息をつかせない緩急が巧みに織り交ぜられたオルタナティブな空気感をまとうサウンドに載せた、緑黄色社会の新たな一面を見ることができる楽曲に仕上がっている。同曲は5月17日発売のアルバム『pink blue』に収録される。主題歌を使用した最新予告は、内閣総理大臣・長内洋次郎(市川猿之助)に、暴漢・森下道弘(佐々木蔵之介)が襲い掛かる緊迫のシーンで幕を開ける。超大型台風が連続発生し、国家を揺るがす非常事態の最中、長内総理は災害対策会議に10分遅れて到着。その“空白の10分”を糾弾し、総理大臣襲撃事件を起こした森下は、緊急招集された“キントリ”メンバーの取調べに対し、犯行動機を語らないどころか、取調室に総理大臣を連れて来い!と無謀な要求を繰り返す。森下の取調べが行き詰まる中、長内総理に“ある疑惑”が浮かび上がり、真相解明のために“キントリ”メンバーは長内総理を事情聴取すべく動き出すことに。これまでも数々の敵を相手にしてきた“キントリ”だが、国のトップである内閣総理大臣を取り調べるというのは前代未聞となり、映像の最後では、天海祐希演じる真壁と対峙する長内総理が不敵な笑みを浮かべながら「私をここに呼んだのは何故ですか?」と尋ねる。真壁は「闘うためです、あなたと」と力強い表情で返し、かつてない緊張感の中で繰り広げられる“最後の闘い”から目が離せない展開となっている。さらなる追加キャストも解禁され、ドラマシリーズではその存在が語られるのみで、どんな人物かは謎に包まれていた警視総監・永松役で平泉成、警視庁警備部長・角田役で勝村政信、内閣総理大臣主席秘書官・光圓寺衛役で徳重聡、内閣官房長官・熊井善太郎役で山崎一、副総理 兼 外務大臣・岩倉伸也役で小野武彦の出演が決定した。本ポスタービジュアルには、それぞれに思いを秘めた表情を浮かべる主要キャラクターたちと、「国家を揺るがす究極の心理戦。内閣総理大臣、取調開始。」という壮大なスケールを感じさせるキャッチコピー、そして決め台詞である「面白くなってきたじゃない?」の文字と共に凛々しい顔でこちらを見据える真壁の姿が配置された。場面写真は、先日解禁された真壁が取調室で長内総理と向かい合うシーンや、森下と対峙するシーンをはじめ、さまざまなカットが新登場。キントリチームが手を伸ばして気合を入れるお馴染みの「うぇ~い」ポーズ、監物大二郎(鈴木浩介)と渡辺鉄次(速水もこみち)の“もつなべコンビ”、真壁と奈央(杉咲花)の母娘の食卓、微妙な関係性にやきもきするファンも多い梶山(田中哲司)と真壁の“相合傘”シーンなど、人気キャラクターたちの活躍に期待が高まる内容となっている。○天海祐希 コメント劇場版『緊急取調室 THE FINAL』の主題歌を、緑黄色社会さんが担当してくださいました。また緑黄色社会さんに緊急取調室の世界を豊かにして頂ける事、とても嬉しく思っています。「さもなくば誰がやる」次の世界へ、次のステージへまた、新しい明日へ。自分の足で、確実に進んで行く…そんな姿を、強く応援してくれる曲です。キントリの世界にしっかりと寄り添ってくださる、この曲を聴いていると、キントリの今までの日々を思い出し、懐かしさで一杯になります。キントリ最後の門出を、希望の光で照らしてくださり深く感謝するばかりです。ぜひ、劇場版 緊急取調室と共に楽しみにして頂けたら嬉しいです。緑黄色社会さん本当に素敵な主題歌をありがとうございました。心から感謝致します。○緑黄色社会 コメントこの度、劇場版『緊急取調室 THE FINAL』の主題歌を担当させていただくことになりました。「LITMUS」で主題歌を担当させていただいたドラマ第4シリーズに続いて、劇場版、しかも完結作という大事な作品において主題歌を担当させていただけるということで、大変嬉しく思っています。今回シリーズ完結作ということで、ラストを飾るに相応しい曲をという想いで気合いを入れて制作に臨みました。出演者のみなさんも、作品をご覧になるみなさんも、全員がスッキリした気持ちになれる、もしくは前に進めるようなものにできるよう意識した歌詞だったり、曲の始まり方も新しいトライをしていたりするので、そういった部分にも注目して聴いていただけたらと思います。作品で流れているところも拝見させていただいたのですが、自分たちが堂々と言えてしまうくらいバッチリでした!歌詞もアレンジもすべてが作品の雰囲気とマッチしていて達成感もありましたし、この作品と関わることができて本当に幸せだなという気持ちになりました。「さもなくば誰がやる」、華々しいラストを前向きな気持ちで迎えられるような楽曲に仕上がったと思いますので、みなさんにもそういう風に感じていただけると嬉しいです。○三輪祐見子(テレビ朝日 ゼネラルプロデューサー) コメント緑黄色社会の皆さんには『緊急取調室』の連続ドラマ第4シリーズの主題歌「LITMUS」をご提供いただき、また、ボーカルの長屋晴子さんには、ドラマ本編にも警察官役でご出演いただくなど、深い繋がりを感じております。「LITMUS」は非常にドラマにマッチしていて、キントリの持ち味である大人っぽいエンディングにぴったりでした。今回、キントリは劇場版でファイナルとなるのですが、その主題歌も前回のご縁もありまして、スタッフ満場一致で、緑黄色社会さんにお願いすることにいたしました。そして、書き下ろしていただいた楽曲を聞かせていただいたのですが…まず! めちゃくちゃ驚いてしまいました。こんなにも映画に寄り添い、主人公・真壁有希子を投影してくれていて、キントリの世界観にマッチした主題歌があるんだろうか!!いやもう、何だか、めちゃくちゃピッタリで、驚いてしまいました。そんな、とっても素敵な楽曲だったんです。その主題歌「さもなくば誰がやる」を書き下ろしてくださいました緑黄色社会さんに、スタッフキャストに代わりまして、心から感謝申し上げます。この映画で、キントリはファイナルです。もちろん一抹の寂しさは伴いますが、キントリチームを前向きに明日に向かって送り出してくれる力強いこの楽曲と共に、FINALを迎えられること、本当に嬉しく思います。これまでの9年間の感謝の気持ちを込めてお届けします『劇場版 緊急取調室』ですが、素敵な緑黄色社会さんの主題歌とともに、是非ご期待ください!!(C)2023劇場版「緊急取調室 THE FINAL」製作委員会
2023年04月19日