FC市川GUNNERSでは、夏休み期間中にFC市川GUNNERSのコーチによる、短期集中サッカーキャンプを開催します。コロナ対策として今年は全てのキャンプは泊まりではなく日帰りで設定しています。ドリブル、シュートなど基礎的なテクニックの向上から、シュートブロック、チャレンジ&カバーやクロスの攻防など実践的なトレーニングまで学べるキャンプです。ストライカーキャンプGKキャンプ小学1年生から中学3年生までの男女を対象とした各種キャンプがありますので、下記より詳細をご覧いただき、お申し込みください。開催スケジュールチャイルドキャンプ日時:8月10日(火)~11日(水) 通い2日間対象:小学1年生~2年生(男女)定員:30名参加費:1セッション3,000円(税別)、4セッション10,000円(税別)ジュニアキャンプ日時:8月10日(火)~11日(水) 通い2日間対象:小学3年生~4年生(男女)定員:30名参加費:1セッション3,000円(税別)、4セッション10,000円(税別)GKキャンプ日時:8月2日(月)~3日(火)通い2日間対象:小学4年生~6年生(男女)、中学1年生~3年生(男女)定員各10名参加費: 7,000円(税別)、1日のみ4,000円(税別)ストライカーキャンプ日時:8月2日(月)~3日(火)通い2日間対象:小学4年生~6年生(男女)、中学1年生~3年生(男女)定員:各10名参加費:7,000円(税別)、1日のみ4,000円(税別)開催場所:北市川フットボールフィールド(千葉県市川市柏井町4-294-5)TEL:047-712-0070各キャンプの詳細は「ニュース&イベント情報」にて詳しい内容&申し込み先はこちら>>
2021年07月15日2021年7月9日、歌舞伎役者の市川海老蔵さんがYouTubeチャンネルを更新。動画の内容は、海老蔵さんが視聴者からのコメントに答えるというもの。コメントに対する返答が反響を呼んでいます。市川海老蔵、アンチコメントにズバリ同年6月9日に公開した動画で、妻である故・小林麻央さんと過ごした家を、子供たちのために稽古場へ改装中だと報告した海老蔵さん。小林麻央さんについての記事はこちら小林さんの部屋はそのまま残すことにしたといいます。家族を想う海老蔵さんの姿に、視聴者からは「麻央さんへの想いが伝わってくる」「葛藤もあっただろうな」などの声が上がりました。動画内で「再婚しなさそう」というコメントが来たのに対し、海老蔵さんは「再婚ね…子供たちが絶対許してくれないでしょ」と楽しげに話します。終始和やかな雰囲気で動画は進みますが、後半一部のアンチコメントに対し表情を曇らせる場面が。それは「相変わらず亡くなった奥さんと、子供を使って小銭稼ぎですか」というコメントを読み上げた時のことです。海老蔵さんは「これ、許せない」とひと言。続けてこう話し始めました。こういうの書くやつ許せないね。「お前の心を洗浄しろよ」と思う。どうしてなんだろう。そう思っちゃう人はいるよね。まず自分たちの心をまずなんとかしなよ、という気もするが…。EBIZO TV 市川團十郎 白猿ーより引用海老蔵さんは心ない言葉に対し、「お前の心を洗浄しろよ」と吐露。芸能人に対してどんな感情を持つのかは自由ですが、相手が傷つく言葉を投げかけていいということではありません。大人な対応を見せた海老蔵さんに対し、ネット上ではこのような声が上がっています。・海老蔵さんの言葉に、スカッとした。いっていいことと悪いことがあると思います。・本当にその通り。心ない言葉をいう人は気にせず!・私も死別を経験し、海老蔵さん家族の姿に励まされました。ずっと応援しています。大切な人を失った気持ちを、他人が想像することはできないでしょう。たとえ相手が芸能人であっても、自分の投げかけた言葉で相手がどう思うのか想像する姿勢は、忘れずにいたいですね。[文・構成/grape編集部]
2021年07月09日「このポスター、ご覧ください。いくつもの光の球に包まれて後光が差しているように見えるでしょう。これ若いときの日蓮のイメージなんです」。こう語るのは『六月大歌舞伎』の第三部で上演される『日蓮』で、蓮長後に日蓮を勤める市川猿之助だ。これまでスーパー歌舞伎やスーパー歌舞伎Ⅱで何度も脚本を手がけてきた横内謙介の構成・脚本・演出、そして猿之助の演出・主演による作品となる。「日蓮聖人といえばややもすると戦闘的な面が強調される傾向がありますよね。様々な宗派を否定したり、世の中に果敢に関わりを持とうとしたりされていますからね。でもこの方、実は信仰に対して非常に真摯で、非常に神経細やかなんです。彼の残した手紙を読むと女性の信徒にもとても優しい方だったと感じます」日蓮は江戸時代からこれまで何度も歌舞伎作品として描かれてきた。「とにかくスーパースターですよ。病や窮地を救うためにこの世に現れてくださったという、いわゆる霊験譚になることが多いですね。歌舞伎の源義経のように、“ありがたい存在だからとにかく出しておこう”と。佐渡へ流されてもいますし、時代的には蒙古襲来にも関わらせることができますし、本当に芝居の種の宝庫。でも今回描くのは青年時代、蓮長と名乗っていた時代にスポットを当てました」と猿之助は語る。蓮長は天台宗の開祖である最澄の教えに感銘を受け、比叡山で修行をする。今回はその修行時代を軸に描く。「一隅を照らす、ひとつのことを一所懸命にやれば千を照らすことになるという最澄の教えを、おそらく一番強く受け継いだのが蓮長だと思うんです。比叡山にこもり長年修行をしていましたが、疫病や貧困、戦乱に苦しめられている人々を目の当たりにし、恩を仇で返すように見えても蓮長はあえて下山したんですね。“死んでから浄土へ行くのでは遅い、苦しんでいる人々をこの世で救わないでどうするのだ”と」『日蓮』日蓮=市川猿之助撮影:渞忠之猿之助は信仰の力と歌舞伎が重なるとも言う。「まさに今、この世は大変な状況になっています。もしかしたら思い詰めて明日死のうと思っている人がいるかもしれない。でもたまたま芝居を観て、なぜかわからないけれどもう一日だけ生きてみようと。そう思ってもらえたらうれしい。それが芝居の力です。また日蓮は多くの宗派の理論を学び、その上で、それではだめだと否定している。頭から否定しているわけではない。ここにも芝居を作る人間としてシンパシーを感じますね。面白いかどうか上演してお客様に観ていただく、そういう実践も大事。でもやみくもに作ってもだめ。真理に裏付けられた実践がそろって完成するわけです。日蓮は両方兼ね備えた類いまれな人だったと思います」蓮長が傾倒する心の師として、最澄も登場する。「僕のご先祖が日蓮宗で、今は我が家は天台宗なので、両方にご縁があるんです。曾祖母が毎朝高らかに南無妙法蓮華経とお題目を唱えていたそうです。それに最澄さんがお亡くなりになられて1200年の年でもありますし、天台宗のみなさんにも来ていただけるかな(笑)」開幕にあたり日蓮宗池上本門寺で祈願を執り行う予定だ。「“この世を浄土にしようという日蓮聖人の思いの一端を担う心意気で勤めますので、どうぞお力をお貸しください”とお祈りしたいと思います。人として当然の礼儀だと思いますね。日蓮がこういう生涯を送ってくださらなければ、僕らもこのお芝居をできなかったわけですから。もし僕が死んで何百年後かに、四代目市川猿之助を題材にした芝居を誰かがやるとなれば、そりゃ“挨拶に来いよ!”と思いますからね」コロナ禍のため、舞台の製作には様々な制約がある。舞台に大人数は上がれないし、製作過程や演奏中も安全を期す必要がある。「対面で製作や演奏しなくて済むように、PCでやりとりできる打ち込みの音楽を使います。また装置もシンプルにして動かすたびにバタバタと埃が立たないように。お経の部分は宗徒の皆さんのお力を借りて、録音させていただいたものを使う予定でおります」世の中まだまだ予断を許さない状況だ。「お客様にはせめてお芝居の間だけでも現実を忘れていただきたい。それにこれは決して宗教のお芝居ではありません。それぞれのお立場から心の向き合い方を見つけていただける、そんなお芝居になるはずです」と力強く語った。取材・文:五十川晶子写真提供:松竹『六月大歌舞伎』演目【第一部】11:00開演一、『御摂勧進帳 加賀国安宅の関の場』二、『夕顔棚』【第二部】14:10開演『桜姫東文章 下の巻』【第三部】18:00開演一、『銘作左小刀 京人形』二、日蓮聖人降誕八百年記念『日蓮─愛を知る鬼(ひと)─』※『日蓮-愛を知る鬼(ひと)-』の鬼の正式表記は角なし2021年6月3日(木)~2021年6月28日(月)会場:東京・歌舞伎座
2021年05月29日歌舞伎座「六月大歌舞伎」が6月3日(木)に初日を迎える。この度、本公演の第3部として上演される、横内謙介の構成・脚本・演出、市川猿之助の演出・主演による『日蓮』の特別ポスターが公開された。歌舞伎座では昨年8月の公演を再開。「五月大歌舞伎」は9日遅れで初日の幕を開け、5月12日より上演中だ。席数は1808席の50%(904席)、各部完全入替えの3部制により、引き続き感染予防対策を徹底して、5月28日の千穐楽まで公演を続けていくという。「日蓮聖人降誕八百年記念」の記念公演となる、今回の『日蓮』。これまでにも歌舞伎では江戸時代から日蓮を採り上げた作品が多く存在するが、今回は、3代目市川猿之助(現・猿翁)のスーパー歌舞伎(『八犬伝』『カグヤ―新竹取物語―』『新・三国志Ⅰ~Ⅲ』)や21世紀歌舞伎組公演(『雪之丞変化』『龍神伝』『新・水滸伝』)で数多くの話題作を手掛け、4代目市川猿之助によるスーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』(脚本・演出)、『新版オグリ』(脚本)でも称賛を浴びた劇団扉座の横内謙介が構成・脚本・演出。そして市川猿之助が演出並びに主演(蓮長後の日蓮)を務める注目の舞台だ。特別ポスターは4月某日、都内スタジオでスチール撮影が行われた。撮影は、渞忠之(ミナモトタダユキ)。猿之助からの信頼も篤く、互いに意見を交わしながら和やかに撮影は進んだという。採用されたのは猿之助から「ちょっとやってみるから撮ってみて」と提案した、躍動感に溢れる姿を捉えた1枚。演目の舞台は戦乱が続き天災が相次いだ鎌倉時代。飢餓や疫病が流行り、世相が混乱を極めるなか、蓮長は人々が救われぬ世に疑問を抱く。そして物語は今を生きることの大切さを説き、強い信念のもと蓮長から日蓮へと名を改め、人々の幸せを願う力強い姿が描く。沈鬱した憂き世に希望の光を照らし、溢れる想いの力が観る者の心に響く舞台に期待したい。■公演情報歌舞伎座「六月大歌舞伎」6月3日(木)~6月28日(金)会場:歌舞伎座
2021年05月20日新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2021年4月25日に三度目となる緊急事態宣言が東京都、京都府、大阪府、兵庫県の4都府県で発令されました。大型連休であるゴールデンウイーク終了後の5月11日までを対象としており、政府は飲食店や娯楽施設を中心に休業要請。また、劇場や遊園地、競技場などで行われるイベントに対しては、事実上の休業要請といえる無観客での営業を要請しました。市川猿之助、劇場への休業要請に苦言歌舞伎役者の市川猿之助さんが、同月23日にInstagramのストーリーズ機能で投稿。今回の緊急事態宣言について、劇場で働く1人の役者として疑問を投げかけました。日々、感染症や、亡くなった方の人数が発表されても、生活が行き詰って自ら命を経つ人の数は発表されない。このままでは、わが国では、感染で亡くなる人の数を上回るのではないか。それがいちばん危惧されます。ennosuke_ichikawa4ーより引用(原文ママ)どうしたら東京五輪が開催できるか、という視点から対策を講じるから、おかしなことになるわけで。どうしたら日本という国がこの難局を乗り切れるか、という視点から対策を講じるべきではないのか?と、思うのですが、、、ennosuke_ichikawa4ーより引用歌舞伎座は、座席制限が解除されても、収入度外視、安全安心第一で、座席数50%以下でやってきました。オリンピックも大切です。しかし、オリンピックありきの対策には疑問しか感じません。休業要請は、死の宣告と同じです。皆が救われる道はないものですか?ennosuke_ichikawa4ーより引用猿之助さんのメッセージはネットで拡散され、多くの人から「気持ちを代弁してくれてありがとう」「悔しさや怒りが伝わってくる」といった声が上がっています。東京都中央区にある歌舞伎座で『四月大歌舞伎』に出演していた猿之助さん。緊急事態宣言の発令によって公演は中止となり、急きょ同月24日に千秋楽を迎えることになってしまいました。猿之助さんは「これまでの役者人生の中で、一番めでたくない千秋楽となりました」とつづり、悔しい気持ちをあらわにしています。 この投稿をInstagramで見る 市川猿之助 ENNOSUKE ICHIKAWA Ⅳ(@ennosuke_ichikawa4)がシェアした投稿 政府は無観客の要請について「社会生活の維持に必要なものを除く」と線引きをしていますが、娯楽は多くの人の心を支えているといえるでしょう。また、出演者や劇場のスタッフなど、多くの人が娯楽によって生計を立てています。「文化を軽視しているのではないか」「なぜ五輪は許されて、演劇は許されないのか」といった疑問の声が相次いでいる、今回の休業要請。長年守り続けてきた文化の灯が消えないよう、多くの人が強く願っています。[文・構成/grape編集部]
2021年04月25日歌舞伎俳優の市川猿之助と尾上右近が出演するキリン「本麒麟」のWEBムービー「本麒麟 × 伝統と革新を語る」と、オフショットを収めたメイキング映像が23日、公開された。市川が「乾杯したいあの人」として尾上を指名し、今回の対談が実現。2人は一緒にラスベガスへの旅行やお伊勢参りをするなどプライベートでも仲が良く、尾上が市川を「お兄さん」と呼んで慕うほどの関係だ。同ムービーは、尾上が手土産にフランス産のサラミと下鴨茶房の「きんぴらまぐろ」を持参し、和やかな雰囲気で始まった。歌舞伎についての話題では、市川が未来を担う若手役者として尾上に期待することや、これから起こしていきたい「革新」 について語り、最後には「愛がなければ何事も続かない」「歌舞伎役者って本当に真の深い愛情を持った人じゃないとできない」といった、歌舞伎愛あふれる濃密なトークに発展していく。市川は「右近君は初めて『本麒麟』を飲んだのですが、すっかり好きになってくれたみたいで、お招きした甲斐がありました。飲んだ後のリアクションに注目してください」と呼びかけ、尾上は今回の撮影で学んだ「三度注ぎ」について「お兄さんから教えていただいたので、家飲みの際には『三度注ぎ』で飲みたいと思います」と宣言した。
2021年04月23日歌舞伎座ではコロナ禍の中、2020年8月に公演再開し、今年1月からは席数50%、三部制の上演が続いている。そんな中、今月も松羽目物、舞踊、時代狂言に生世話物と、見どころの多い狂言建てとなっており、大看板から若手まで、実力、人気ともに備えた俳優たちが元気に顔を揃える。第一部『猿翁十種の内小鍛冶』。能の五番目もの(切能)を舞踊化した演目だ。義太夫節の節も踊りも力強い前後の場に、コミカルな間狂言が挟まり、飽きさせない三場の構成になっている。第一場は稲荷社で、一条院から三条小鍛冶宗近に御剣を打つよう宣旨が下るが、昨刀に欠かせない相槌をつとめる者がいない。その宗近の前に稲荷明神が現れ、古今の名剣について威徳を説く。ふたりの弟子と巫女が現れる間狂言があり、第三場はまさに鍛冶場。宗近と明神がダイナミックに御剣を打ち上げる。市川猿之助の童子実は稲荷明神。もう一本は『歌舞伎十八番の内勧進帳』。安宅関にかけて「またかのせき」と言われるほど上演頻度は高く人気も高い。ドラマチックな展開の面白さと長唄舞踊の要素の両方をあわせもつ、歌舞伎の古典作品の中でも傑作中の傑作。兄頼朝と不和となった源義経。武蔵坊弁慶らは山伏姿となり、義経は強力姿となって、都から奥州へと落ちる。加賀の国安宅関所で関守の富樫左衛門に咎められるのだが……。松本白鸚(A日程)と松本幸四郎(B日程)が日替わりで弁慶を勤めるというかつてない親子競演だ。白鸚はこれまで1150回弁慶をつとめており、史上最年長となる78歳での上演ともなる。第二部は『絵本太功記尼ケ崎閑居の場』。本能寺の変を題材にした全十三段の義太夫狂言の名作だ。光秀が謀反を起こし最期を迎える十三日間を一日一段という形で構成されている。十段目の「尼ケ崎閑居の場」は歌舞伎の代表的な役柄が揃い「太十」という通称で人気だ。実悪の典型となる武智光秀のスケールの大きさ、息子十次郎と許嫁初菊の悲恋、祖母の皐月、母の操という三代の女性の悲しみが描かれる。光秀の竹槍に刺された皐月は、苦しみながらも大罪をおかした息子光秀を諫める。また深傷を負って戻ってきた十次郎の戦物語も心を打つ。真柴久吉(羽柴秀吉)と佐藤正清(加藤清正)が登場し、時代物らしい歌舞伎の様式美も堪能できる。武智光秀を中村芝翫が勤める。もう一本は文楽から歌舞伎に移された竹本の舞踊で『団子売』。年の初めに餅の曲搗きをする夫婦者の団子売がにぎやかに踊る。中村梅玉、片岡孝太郎の夫婦で。第三部は『桜姫東文章』上の巻。『東海道四谷怪談』で知られる四世鶴屋南北の作。建長寺の僧と稚児が心中し、僧ひとりが生き残ってしまうが、稚児は吉田家の息女・桜姫に生まれ変わる。新清水の清玄となった僧が桜姫に再会することからドラマは始まる。剃髪しようとする姫の前に、姫と子までなした男・釣鐘権助が現れ……。大家のお姫様である桜姫が伝法な言葉遣いと姫言葉をない交ぜにする奇抜な趣向や、南北得意の生世話の手法を生かした文化文政時代の歌舞伎の代表作だ。清玄・釣鐘権助に片岡仁左衛門、白菊丸・桜姫に坂東玉三郎。1980年代の清玄桜姫といえば孝玉コンビ。このふたりの顔合わせに、歌舞伎ファン以外にも大勢が熱狂したものだ。2021年の春、ふたりの清玄桜姫に会いに行こう。文:五十川晶子公演情報歌舞伎座『四月大歌舞伎』演目【第一部】11:00開演一、『猿翁十種の内小鍛冶』二、『歌舞伎十八番の内 勧進帳』【第二部】14:45開演一、『絵本太功記尼ヶ崎閑居の場』二、『団子売』【第三部】18:00開演『桜姫東文章』上の巻2021年4月3日(土)~4月28日(水)会場:東京・歌舞伎座
2021年04月03日歌舞伎俳優の市川海老蔵が2月25日、東京・東銀座の歌舞伎座で取材に応じ、3月5日から全国14ヶ所で上演する「市川海老蔵 古典への誘(いざな)い」への意気込みを語った。「伝統芸能を分かりやすく、多角的に味わっていただきたい」と海老蔵が企画した本公演。河竹黙阿弥の七五調の名せりふに彩られた世話物の人気狂言『弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)』にて、海老蔵が5年ぶりに弁天小僧を演じる。耳心地の良い音楽、色彩豊かな衣裳など、物語だけではない見どころ満載の人気演目だ。さまざまなフィールドで活躍を続ける海老蔵だが「土台は古典」と断言し、先代から受け継ぐレガシーに対し、厚い敬意と思い入れ。弁天小僧は若い娘に化けた男性という役どころで、「変化(へんげ)物に惹かれますね。『えっ』って純粋な驚きもありますし、動じず太々しい男の姿は美しいなと」。弁天小僧といえば「知らざあ言って聞かせやしょう」の名台詞でも知られ、「自宅で練習しているせいもあって、(息子の)勸玄も真似している」と目を細めた。また、劇中でともに躍動する日本駄右衛門、南郷力丸ら盗賊たちは「自分流の生き方を貫いている。彼らの姿からエネルギーのエッセンスを感じもらえれば」と魅力を熱弁。「どんな女性が出てくるか楽しみにしてもらえれば。最近、背がちょっと伸びたので、いかに小柄に見せられるか……」と笑いを交え、見どころをアピールした。「コロナ禍で稽古がしづらいのも、古典をやるチャンスが増えている理由。昨年9月、10月に続き『古典への誘い』に挑むにあたり、「世の中と同じで、当時の緊張感に比べると、少しゆるみが出てしまう可能性も。そこは不安材料なので、緊張感を持ち続けたい」と背筋を伸ばし、「(昨年の公演で)絆と仲間意識、そして助け合う気持ちを手に入れた。どの公演もつぶさず、感染者も出さずに、歌舞伎を待ち望んでいた皆さんに還元できたことで、信頼も得た」と誇らしげ。一方で「来てくださるお客さまを減らさざるをえない状況もあり、現実的にもっと考えないといけない」と鋭く指摘した。取材・文・撮影:内田涼公演情報市川海老蔵 古典への誘(いざな)い出演:市川海老蔵 / 市川男女蔵 / 中村児太郎 / 大谷廣松 / 市川九團次 / 片岡市蔵 / 市川右團次演目:一、『舞妓の花宴(しらびょうしのはなのえん)』長唄囃子連中二世藤間勘祖振付二、河竹黙阿弥 作『弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)』一幕二場浜松屋見世先の場稲瀬川勢揃いの場企画:市川海老蔵制作:株式会社3Top制作協力:全栄企画株式会社/株式会社ちあふる協力:松竹株式会社【石川公演】2021年3月5日(金)・6日(土)会場:石川県こまつ芸術劇場うらら 大ホール2021年3月7日(日)会場:金沢歌劇座【富山公演】2021年3月8日(月)会場: オーバード・ホール【神奈川公演】2021年3月10日(水)会場:神奈川県民ホール 大ホール【山梨公演】2021年3月12日(金)会場:YCC県民文化ホール 大ホール(山梨県県立県民文化ホール)【長野県】2021年3月13日(土)会場:まつもと市民芸術館 主ホール【神奈川公演】2021年3月14日(日)会場:相模女子大学グリーンホール 大ホール【東京公演】2021年3月16日(火)会場:文京シビックホール 大ホール【埼玉公演】2021年3月17日(水)会場:大宮ソニックシティ 大ホール【山口公演】2021年3月19日(金)会場:防府市公会堂【福岡公演】2021年3月20日(土)会場:北九州芸術劇場 大ホール【大分公演】2021年3月21日(日)会場:iichiko総合文化センター【宮崎公演】2021年3月23日(火)会場:宮崎市民文化ホール 大ホール【鹿児島公演】2021年3月24日(水)会場:川商ホール(鹿児島市民文化ホール)
2021年03月02日お笑いコンビ・霜降り明星が23日、同コンビの公式YouTubeチャンネル「しもふりチューブ」に出演。粗品が、芸人以外で面白いと思う著名人について語った。「芸人じゃないのに芸人ぐらい面白い人5選! 粗品が一緒に番組をやりたい人とは?【霜降り明星】」と題して公開された動画で、粗品は「芸人じゃないのに芸人ぐらいおもろい人」として、間宮祥太朗を挙げて「この間、番組にも来てもらって。そのときに改めて思った」と述べ、せいやも「ツッコミ上手いよな」と称賛した。粗品は「せいやが間宮さんにしかツッコまれへんボケをしたんですね。それをめちゃくちゃいいタイミングでツッコんでくれたりとか」と続け、「トークも間宮さんがちゃんとオチをパンと言ってウケるみたいな。珍しいよなこういう人」と絶賛した。また、市川猿之助も面白い著名人としてピックアップした粗品は、「やっぱり忘れられへん。『しゃべくり007』で共演したときに、俺がすべりまくって『詫びろー』って言って。誰が落とすねんってなったときの猿之助さんの全力の『あーい、とぅいまてーん!』。エグすぎる。大助かり。『やかましいわ!』って俺言えて、ほんまにホッとしました。最強」と讃えた。そして粗品は、猿之助と以前会食をしたことを明かし、「そのときも言うてたで。『しもふりチューブ、出してよ~』って。すごない?『うちのカマキリ(香川照之)も呼ぶからさ~』って(笑)」と振り返っていた。
2021年02月26日「取調べのシーンで、一生さんの足元は机に隠れて映らないのに、内股になっていたんです。刑事役の北村一輝さんも“さすがだよ”と感心していました」(制作関係者)今季ぶっちぎりトップの視聴率を誇っているドラマ『天国と地獄~サイコな2人~』(TBS系)。特に話題なのが高橋一生(40)の“中身は女性”役の演技だ。「主演の綾瀬はるかさん(35)演じる女性刑事と高橋さんが演じるサイコパスな殺人鬼の魂が入れ替わる設定。高橋さんの演技に『かわいい』『うますぎる』と、反響がすごいんです」(テレビ誌記者)本誌はそんな人気作の撮影に挑む高橋の姿を2月初旬にキャッチ。時折みぞれが降る極寒のなかでも、スタッフに笑顔を見せていた高橋。一方で、休憩中でも体をくねらせてみたり、ほおをかわいらしくプーと膨らませてみたりと、“女性役”のしぐさを研究しているような様子も見られた――。実は高橋は過去にも女性役を演じた経験がある。’08年の蜷川幸雄演出舞台『から騒ぎ』でのことだ。「男優だけでシェイクスピア劇を演じるという趣旨の舞台で、一生さんには小出恵介さんとのキスシーンも。稽古場では、男子トイレに入ったら相手役の気持ちが萎えるだろうという気遣いから衣装のドレスを着たまま女子トイレに入ったりしたそうです」(舞台関係者)■バイクの後ろに猿之助を乗せる仲このとき初の女性役を演じるにあたって助言を求めた相手がいる。それが女形もこなす歌舞伎俳優、市川猿之助(45)だ。「2人は親友といっていい間柄です。出会いは、14年前の大河ドラマ『風林火山』での共演。当時、猿之助さんは亀治郎を名乗っていたので“亀さん”“いっちゃん”と呼び合っています。私生活でも遊ぶ仲で、高橋さんが運転するバイクの後ろに猿之助さんを乗せて走った、なんて話も聞きましたよ」(芸能関係者)猿之助からもらった助言とはどのようなものだったのだろうか。「当時の高橋さんは“心がその役になりきることがいちばん大事”という感情優先の演技をやっていた。でも猿之助さんがやっている歌舞伎の女形には“型”がある。男性が女性役を演じるには女性よりも女性らしく見せる必要があるのだから、そういった“型から入る演技の方法”を試してみては、という内容の助言だったそうです」(前出・芸能関係者)高橋が見せた“内股”に“ほおプー”――。猿之助の助言を生かし、今回も女性に見える“型”を徹底して追究しているのだろう。最近は多忙さゆえ直接会う機会が減っているという2人だが、連絡はとりあっているようだ。「猿之助さんは昨年、『半沢直樹』での演技が話題になりました。一生さんはそのとき感想を送ったそうですよ。今作も同じ日曜劇場枠。猿之助さんからのエールも届いているでしょう」(テレビ局関係者)猿之助仕込みの“女っぷり”で、ますます魅了させてくれそうだ!「女性自身」2021年3月2日号 掲載
2021年02月17日昨年、ドラマ『半沢直樹』の伊佐山部長を演じ、注目を集めた市川猿之助さん。歌舞伎俳優としても、人気漫画『ワンピース』を舞台化するなど精力的な活動を見せる、その人は――。――猿之助さんが歌舞伎俳優の道を選ばれたのはなぜですか?歌舞伎の家に生まれてはいますが、猿之助さんならばそれこそどんな職業にもなれそうです。それしかできなかったからです。やる気もなかったし。だって、他の仕事に就いたとして、お金になるかわからないじゃない。生業(なりわい)ってそうでしょ。生きていくために、自分ができることをやって対価をもらう。自分が一番お金になることをやるわけで、僕の場合はその手段が歌舞伎であったということです。――でも、澤瀉屋(おもだかや)一門を離れた時期もあり、歌舞伎俳優だからといって、待っていれば舞台に声がかかる状況ではなかったですよね。それでも無職ではないですから。歌舞伎をやめたら無職になるし、一から始めなきゃいけない。よくお金のためにやってないと言う人がいるけれど、やっぱり生活していけなかったら続けられないんだから、そこは認めようよって思う。“パンのみに生きるにあらず”ですけど、パンなしには生きられない。だから、両立できたらいいんでしょうね。やり甲斐があって自分も充実していて、生活もちゃんとできるっていうのが。――では、スーパー歌舞伎として『ワンピース』の舞台化を手掛けられたり、あえて大変な挑戦をされるのはなぜなんでしょう?それは僕がやりたいと思っていて、それを実現させることに幸せを見出しているからです。誰かのためじゃなく、あくまで自分が面白いからやってるだけ。古典歌舞伎だって同じ。逆に、面白そうだなって思ってやってみたら、そうでもない時もある。それは食事と一緒じゃない?良さそうだと思って店に入ってみたら、予想通り美味しかったとか、意外に美味しくなかったとか。――でも、これを歌舞伎にしたら面白くなるとか、盛り上がるだろうっていう確信に近い嗅覚のようなものがあるのかな、と。それがセンスっていわれるものなんだと思う。確信なんてものはまったくありませんよ。僕は自分がやりたいことをやってるだけで、究極のところ、世の中にそれがどう受け取られるかは、自分のなかであまり重きを置いていません。――でも、そうやって作ったものが喜ばれるのは嬉しいですよね。お客様が喜んでくださったというのは、望外の喜びです。――猿之助さんが感じている歌舞伎の面白さって何なんでしょう?何だろうね。何が魅力なんだろう…わからないな。歌舞伎も玉石混交で、なかにはつまらないものもあるしね。でも、やるのは楽しいですよ。観る側の面白さとは違うけど、舞台の上でパッてやった時に、歌舞伎座が満席なら2000人近いんだけど…そのお客さんが一斉に喜んでくれて笑顔になる瞬間はね、他にはない喜びです。それってある意味、魔法使いみたいなものだから。1人を笑わせるのだって難しいのに、2000人を笑わせたり涙させたりすることができるんだからね。それはやっぱり演劇の…演劇に限らないかもしれないけれど、役者の特権だと思ってる。僕は、そこに楽しさを感じています。どんな芝居をしてくるかわからないのが楽しいです。――以前に若手の中村梅枝さんや尾上右近さんを取材させていただいたのですが、おふたりとも猿之助さんの話をされたのが印象的でした。それだけ影響や刺激を受けているんだと感じるのですが、若い歌舞伎俳優たちを育てようという思いがあるんでしょうか。育てようとかはないよ。ないない(笑)。でも期待はしてるし、気にはなります。一生懸命やってる人のことはね。彼らがこの先の歌舞伎を支えていくわけですし。でも、その後のことは知らないよ。――次回作は舞台『藪原検校』ですが、歌舞伎以外の舞台に出演されるのは目的が違うんでしょうか。また違うね、僕のなかでは。今回で言ったら、三宅健さんとか松雪泰子さんとか、第一線で活躍されている人たちとお芝居ができるってことかな。だって歌舞伎は共演者全員が生まれた時からの仲間だから、相手がどのような芝居を返してくるか予想がつく。でも、今回は全然予想がつかない。それは向こうも同じで、そこが楽しいです。お客さんの反応も歌舞伎と違うから新鮮だし、あとは演出家との会話だね、面白いのは。――これまで、いろんな方がやってきた作品ですが…。たしかどっかで、僕、『藪原』いいよねって言ったんだよ。そこまで知らないのに(笑)。朝倉摂先生の舞台美術の展示があって、その時に見た藪原の舞台セットが素晴らしくて、強烈に覚えていて、それで言ったんじゃないかな。――醜く盲目で生まれた男が、殺しと謀略で成り上がっていく物語ですが、深いテーマ性や笑いもあって、面白い作品ですよね。そうね。だからこそ上演され続けるんでしょうね。ちゃんとエログロもあるし。同じ井上ひさしさんの『雨』という作品をやったことがあるけどそれも面白かったし。――こんな作品やってみたいというのはありますか?そういうのはないかな、映像では。舞台の人間だから。やっぱり演じていて舞台は楽しいんで。いちかわ・えんのすけ東京都出身。歌舞伎俳優の家に生まれ、1983年に二代目市川亀治郎を襲名。歌舞伎の舞台のほか、現代劇やテレビドラマでも活躍。2012年に四代目市川猿之助襲名後は、スーパー歌舞伎II(セカンド)と称した新作歌舞伎も発表。とくに’15年に手掛けたスーパー歌舞伎II『ワンピース』は大きな話題となった。スーツ¥150,000(YOSHIDAYA/YOSHIDAYA BESPOKE TAILOR TEL:03・6273・1295)その他はスタイリスト私物市川猿之助さんが出演する舞台、PARCO劇場オープニング・シリーズ『藪原検校』は、3月7日(日)まで渋谷・PARCO劇場にて上演中。盲目で醜い上に性根の曲がった杉の市(猿之助)。欲望にまみれ悪知恵の働く彼は、謀略と殺人を繰り返しながら、検校への道を成り上がってゆく。共演は、三宅健、松雪泰子、川平慈英ほか。演出は杉原邦生さんが務める。※『anan』2021年2月17日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)スタイリスト・三島和也(Tatanca)ヘア&メイク・白石義人(ima.)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2021年02月13日「詫びろ詫びろ…」のセリフでお茶の間の人気者となった市川猿之助さん。歌舞伎俳優としても、膨大な知識に見識の深さ、確かな実力で、古典から新作歌舞伎までマルチに活躍。その人柄は率直かつざっくばらん。インタビューにも端的で歯切れよく答えてくださいました。――昨年のドラマ『半沢直樹』の反響がすごかったですね。インパクト抜群でしたけど、あれは…。ノリかな、その場の。あとは監督の指示もあります。でも、あれから各局いろんな番組であのセリフを言ってくれと頼まれますから、単純だなぁとは思っています(笑)。そんなこと言ったらバラエティに呼んでいただけなくなるのかな。――バラエティ番組に出るの、お好きなんですか?好きですよ。MCのみなさんは、第一線で活躍されている方ばかりで、人としても素敵な方が多いし。それに、進行の仕方を拝見しているとやはりすごいです。――毎回同じことを求められて、もういいよとはならないですか?それでバラエティに呼んでいただいているわけですからね。そこで失うものは何もないし、ギャラもいただいていますし。これでタダだったら出てませんよ(笑)。あくまで僕らはサービス業ですから。――サービス業、ですか?だってそうでしょう。歌舞伎だって、お金を払って観に来てくれる方がいるから成り立つわけで、欲しいものがあるから買いに来るのとなんら変わりはないですよ。――でも歌舞伎の場合、エンターテインメントである一方、伝統芸能として伝承の役割もあります。もちろんそれもあるでしょうね。先人が伝えてきて今あるものだから、伝えられる限り伝えていかなければとは思っています。それは歌舞伎役者としての最低限の義務ですね。人から預かったもので自分のものじゃないんだから、ちゃんと後世に渡していかないとね。――猿之助さんは、古典歌舞伎にも精力的に出演する一方で、スーパー歌舞伎や図夢(ずぅむ)歌舞伎のような新しい歌舞伎にも挑戦されています。それはご自身のなかで同じベクトルにあるものなのでしょうか。会社にいろんな部署があるようなものです。会社って、ひとつの事業を進めるために、宣伝部だったり営業部だったり、いろんな部がありますよね。それと同じです。ただ、宣伝部だからといって宣伝のことだけ知っていればいいわけじゃなく、会社全体のことや他の部署のことも把握してないといけない。全体を見て、いま自分が何をすべきかが見えていないとね。――歌舞伎についてあまり詳しくない読者に向けて、古典歌舞伎と新しい歌舞伎、それぞれが担う役割を教えていただけますか?わからないんだったら自分で調べる方が早いって思っちゃうけどね(笑)。だって、今は興味があればすぐ調べられる時代なんだから。――『半沢直樹』で猿之助さんのことを気になった方が、歌舞伎を観に行ってみたいと思った時に、何か参考になるものがあると…。そうね。古典っていうのは伝承。そして、我々歌舞伎役者の基礎となるものです。そしてスーパー歌舞伎なんかは、それの応用…開発担当って感じかな。――昨年、歌舞伎座が数か月興行をお休みした後、再開してからは、ほぼ毎月のように古典作品に出演されていますね。今は古典しかできないからね。製作費もないし、時間制限も人数制限もあるなかで、新作歌舞伎は無理ですから。新作をやるための稽古期間も取れないし。――ちょうどドラマの露出とタイミングが同じだったこともあっていろんな番組に出演されていましたし、歌舞伎の広告塔的な意識もあるのかなと…。バラエティは出たくて出てるだけだから、僕は宣伝をさせてもらわなくてもいいんだけれど、そこにはいろいろ大人の事情があるらしく(笑)。――何か歌舞伎に対して危機感を感じていらっしゃるのかなと。つねに危機感はありますよ。安泰だと思わない方がいい。それは何だって同じで、危機感のない会社なんてダメでしょ。ただ、だからって歌舞伎を救おうと思ってテレビに出てるわけじゃない。そんなのテレビに対して失礼ですし。――その危機感というのは、歌舞伎の世界に入ろうと思った時から持たれていたんでしょうか。安泰なものなんてないですよ。“ここにいれば安泰”なんて考えでいるとダメになるんだと思います。この世の中、すべてにおいて。いちかわ・えんのすけ東京都出身。歌舞伎俳優の家に生まれ、1983年に二代目市川亀治郎を襲名。歌舞伎の舞台のほか、現代劇やテレビドラマでも活躍。2012年に四代目市川猿之助襲名後は、スーパー歌舞伎II(セカンド)と称した新作歌舞伎も発表。とくに’15年に手掛けたスーパー歌舞伎II『ワンピース』は大きな話題となった。スーツ¥150,000(YOSHIDAYA/YOSHIDAYA BESPOKE TAILOR TEL:03・6273・1295)その他はスタイリスト私物市川猿之助さんが出演する舞台、PARCO劇場オープニング・シリーズ『藪原検校』は、3月7日(日)まで渋谷・PARCO劇場にて上演中。盲目で醜い上に性根の曲がった杉の市(猿之助)。欲望にまみれ悪知恵の働く彼は、謀略と殺人を繰り返しながら、検校への道を成り上がってゆく。共演は、三宅健、松雪泰子、川平慈英ほか。演出は杉原邦生さんが務める。※『anan』2021年2月17日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)スタイリスト・三島和也(Tatanca)ヘア&メイク・白石義人(ima.)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2021年02月13日演出・杉原邦生、主演・市川猿之助の舞台『藪原検校(やぶはらけんぎょう)』が2月10日(水)~3月7日(日)、PARCO劇場で上演される。それに際して最終リハーサルでの舞台写真、また出演者代表からのコメントが公開された。1973年のオープン以来、渋谷PARCO建替えまでの43年間プロデュース公演の先駆けとして、様々な名作や話題作を送り出してきたPARCO劇場(オープン当時の名称は西武劇場)。本作『藪原検校』は、PARCO劇場のオープン当初の名称・西武劇場での「オープニング記念・井上ひさしシリーズ」として1973年に初演された、当劇場とも大変ゆかりの深い傑作舞台である。ストーリーは生まれつき盲目で性根の曲がった男が殺しに殺しを重ね、藪原検校にまで上りつめる悪党一代記だ。初演の演出は木村光一、その後、蜷川幸雄、栗山民也といった演劇界の巨匠たちが演出してきた。そして今回手がけるのは、スーパー歌舞伎II『新版 オグリ』や、木ノ下歌舞伎『勧進帳』などの演出を務めてきた気鋭の若手演出家・杉原邦生。劇中歌もすべて刷新して、稀代の悪党・杉の市を演じる市川猿之助をはじめ、三宅健、松雪泰子、川平慈英ほか、異彩を放つ豪華キャスト陣と共に『藪原検校』が新たによみがえる。キャスト・スタッフからのコメントは以下の通り。市川猿之助新しいPARCO劇場での藪原検校ということですが、この情勢の中なんとか初日を迎えられるようなので、あとはひたすら、無事に千秋楽を迎えられることをいまはただただ祈るばかりです。東京はもちろん、地方にも行きますので、最後はみんなで手を取り合って笑って、いい公演ができたねといえる芝居になることを祈っております。念には念を入れて、準備万端で、その場その場で燃えていきたいです。健ちゃん(三宅健)には遊んでもらって、みなさんにも楽しくしていただいて、稽古も楽しく一か月乗り切れました(笑)。井上(ひさし)さんは稀代の悪人を描いてはいますが、必ずしも生まれたときからの悪ではないんです。悪人でも赤ちゃんの時の笑顔はあっただろうし、家庭環境もあっただろうし、悪人の様々な面を描いています。今回のラストは杉原くんなりの解釈で、杉の市の悲しさがでていると思います。スタッフさんも、照明さんもスーパー歌舞伎のときと一緒で、ツーカーの仲なので杉原くんがやりたいことの飲み込みが早く、みんなが同じ方向を向いていて、とてもやりやすかったです。いろんなジャンルの俳優が、異種格闘技のような、舞台の上での演技のいい意味での戦い、それが良いほうに化学反応を起こして、従来の藪原検校をご覧になった方々には驚きだろうし、初めて観るかたにも驚きだろうと思います。この時代にしかできない、杉原邦生が、やりたいことを我々を使ってやった芝居ですので、若さと若いアイデアにあふれた古典作品と言っていいこの『藪原検校』を隅から隅まで味わい尽くしていただきたいです。三宅健猿之助さんとの共演は本当に楽しいです。今は猫を被っていますが、チャーミングな方で毎日毎日笑顔が絶えない現場です。健ちゃん、猿ちゃんと呼び合い、健猿の仲です(笑)。僕が小学4年生なら、猿之助さんは小学2年生です。歌舞伎の技術、技がふんだんにこの舞台に活かされていて、そういった意味でも、これまで上演されてきた『藪原検校』とは違うと思いますし、渋谷の街と猿之助さんの技と、いろんなものが融合して、まったく新しいものが渋谷で生まれるんだなと感じています。猿之助さんのファンの方々も楽しくて楽しくて仕方がないのではないかと、そして観に来てくださった皆さんが猿之助さんの虜になって帰っていくんだろうなと思います。手放しでぜひ観に来てくださいといえる状況ではないですが、僕たちは粛々と芝居をやっていくしかありません。キャスト、スタッフはじめ、観に来てくださる方々も感染対策をしっかりしていらっしゃると思いますので、千秋楽の日まで無事に終えられるように努めたいと思います。松雪泰子三宅さんもおっしゃったように、皆さん同じ気持ちだと思いますが、最後まで無事に千穐楽まで完走できることを祈っております。今回のカンパニーならではの『藪原検校』になっていると思います。今回は杉の市の愛人ということで、精いっぱい杉の市に絡みついていきたいと思っております。稽古場で生まれ積み上げてきたものを信じて演じていきたいです。約20年ぶりに三宅さんとも共演させていただいて、映像と舞台の現場では環境も全然違いますから、稽古場では三宅さんの新たな魅力をたくさん拝見しながら、お稽古をしておりました。三宅さんの魅力はぜひ作品を観ていただければ感じていただけると思います。川平慈英演出の杉原さんが大変エキセントリックで、猿之助さんバージョンの今作はポップな『藪原検校』です。僕は語り部なので一回舞台に上がったら一秒たりともはけない。役者になってはじめてくらいのセリフ量の多さで、今さらながら何で引き受けたんだろうと…(笑)。すごくチャレンジングなお仕事をいただいて感謝しています。僕は歌舞伎のカルチャーと舞台の上で組ませてもらうのは初めてなので、お稽古場では本当に目からうろこなことばかりでした。すごくセンセーショナルで稽古が楽しかったです。これをこうやってやるんだ!と発見が多く、すごく勉強になり、いろんなアイデアをいただけました。このご時勢、エンターテイメントを観に来るのは本当に難しいと思います。コロナ渦で、なかなか人に優しくなれない、寛容になれない毎日だと思いますが、観に来てくださったお客様には楽しんで、笑顔になって、寛容になれるような作品になっていると思います。この素敵なメンバーで完走できたら、こんな幸せなことはないです。杉原邦生(演出)約1年前のラインナップ発表会見で舞台に立った時には、考えもしなかった社会状況になっているなと、いま改めて感じています。今回は素晴らしいキャスト、スタッフの皆さんが、僕のアイデアの種を稽古場でふくらませ、育ててくれて、現代の人に伝わる『藪原検校』になっていると思います。稽古中も稽古が終わってからも、猿之助さんにLINEでここはこうしようかとか、こうしたらいいんじゃないかとアイデアをいただいて、僕のほうで噛み砕いて演出に反映させた場面もありますし、猿之助さんが歌舞伎の演出を丸ごと持ち込んでいるような演技をなさっているところもあります。歌舞伎俳優の猿之助さんが主演で、周りにいろんな出自の俳優さんがいて、作品の芯に井上ひさしさんの本がある世界観で、いいバランスですべてが融合しているなと感じながら稽古をしていました。そして、劇場に来て、実際に舞台美術が立って、いい意味で我ながらこれは「やっちまったな」という気がしています。井上ひさしさんは地方と都市をテーマにずっと作品を描いてきた方で、今作も杉の市が東北から江戸に出てきて成りあがっていく話です。都市の象徴である渋谷の街の一角で上演したらおもしろいのではないかというアイデアから、このような現代的なセットになっていて、でも衣裳は江戸中期のもので、普通では融合しない2つが皆さんの力で融合しています。今までにない『藪原検校』だし、井上ひさしさんの作品がこんなふうになるとはだれも想像しなかった世界観になっているので、いろんな批判も出てくるのではとドキドキしていますが、ぜひ楽しんでいただきたいです。■公演情報PARCO劇場オープニング・シリーズ 『藪原検校』作:井上ひさし演出:杉原邦生音楽・演奏:益田トッシュ出演:市川猿之助、三宅健、松雪泰子、髙橋洋、佐藤誓宮地雅子、松永玲子、立花香織、みのすけ / 川平慈英東京公演:PARCO劇場(渋谷PARCO 8F)2月10日(水)~3月7日(日)<地方公演>名古屋:日本特殊陶業市民会館・ビレッジホール3月9日(火)・10日(水)石川:こまつ芸術劇場・うらら3月13日(土)・14日(日)京都:京都芸術劇場春秋座3月18日(木)~3月21日(日)
2021年02月10日歌舞伎俳優の市川猿之助主演のPARCO劇場オープニング・シリーズ 『藪原検校』が10日に初日を迎える。同作は話題作を送り出してきたPARCO劇場(西武劇場)の「西武劇場オープニング記念・井上ひさしシリーズ」として1973年に初演を迎え、今回新生PARCO劇場のオープニング・シリーズの一作として上演される。とある按摩・盲太夫が語る、稀代の悪党の一代記で、江戸時代の中頃、松島・塩釜の漁港に生まれた一人の盲目の男児・杉の市(猿之助)が、父ゆずりの曲がった性根と母ゆずりの醜さで殺しと欲にまみれた栄華への道を上り始める。これまで木村光一、蜷川幸雄、栗山民也といった演劇界の巨匠たちが演出してきた本作を、気鋭の若手演出家・杉原邦生が手掛け、劇中歌もすべて刷新し、猿之助をはじめとする豪華キャスト陣と共に、新生PARCO劇場で新たに蘇らせる。猿之助、三宅健、松雪泰子、川平慈英、高橋洋、佐藤誓、宮地雅子、松永玲子、みのすけらが出演している。今回は初日に先駆けてゲネプロを行い、その際の舞台写真と、出演者代表からのコメントが到着した。○市川猿之助 コメント新しいPARCO劇場での藪原検校ということですが、この情勢の中なんとか初日を迎えられるようなので、あとはひたすら、無事に千秋楽を迎えられることをいまはただただ祈るばかりです。東京はもちろん、地方にも行きますので、最後はみんなで手を取り合って笑って、いい公演ができたねといえる芝居になることを祈っております。念には念を入れて、準備万端で、その場その場で燃えていきたいです。健ちゃん(三宅健)には遊んでもらって、みなさんにも楽しくしていただいて、稽古も楽しく一か月乗り切れました(笑)。井上(ひさし)さんは稀代の悪人を描いてはいますが、必ずしも生まれたときからの悪ではないんです。悪人でも赤ちゃんの時の笑顔はあっただろうし、家庭環境もあっただろうし、悪人の様々な面を描いています。今回のラストは杉原くんなりの解釈で、杉の市の悲しさがでていると思います。スタッフさんも、照明さんもスーパー歌舞伎のときと一緒で、ツーカーの仲なので杉原くんがやりたいことの飲み込みが早く、みんなが同じ方向を向いていて、とてもやりやすかったです。いろんなジャンルの俳優が、異種格闘技のような、舞台の上での演技のいい意味での戦い、それが良いほうに化学反応を起こして、従来の藪原検校をご覧になった方々には驚きだろうし、初めて観るかたにも驚きだろうと思います。この時代にしかできない、杉原邦生が、やりたいことを我々を使ってやった芝居ですので、若さと若いアイデアにあふれた古典作品と言っていいこの『藪原検校』を隅から隅まで味わい尽くしていただきたいです。○三宅健 コメント猿之助さんとの共演は本当に楽しいです。今は猫を被っていますが、チャーミングな方で毎日毎日笑顔が絶えない現場です。健ちゃん、猿ちゃんと呼び合い、健猿の仲です(笑)。僕が小学4年生なら、猿之助さんは小学2年生です。歌舞伎の技術、技がふんだんにこの舞台に活かされていて、そういった意味でも、これまで上演されてきた『藪原検校』とは違うと思いますし、渋谷の街と猿之助さんの技と、いろんなものが融合して、まったく新しいものが渋谷で生まれるんだなと感じています。猿之助さんのファンの方々も楽しくて楽しくて仕方がないのではないかと、そして観に来てくださった皆さんが猿之助さんの虜になって帰っていくんだろうなと思います。手放しでぜひ観に来てくださいといえる状況ではないですが、僕たちは粛々と芝居をやっていくしかありません。キャスト、スタッフはじめ、観に来てくださる方々も感染対策をしっかりしていらっしゃると思いますので、千秋楽の日まで無事に終えられるように努めたいと思います。○松雪泰子 コメント三宅さんもおっしゃったように、皆さん同じ気持ちだと思いますが、最後まで無事に千穐楽まで完走できることを祈っております。今回のカンパニーならではの『藪原検校』になっていると思います。今回は杉の市の愛人ということで、精いっぱい杉の市に絡みついていきたいと思っております。稽古場で生まれ積み上げてきたものを信じて演じていきたいです。約20年ぶりに三宅さんとも共演させていただいて、映像と舞台の現場では環境も全然違いますから、稽古場では三宅さんの新たな魅力をたくさん拝見しながら、お稽古をしておりました。三宅さんの魅力はぜひ作品を観ていただければ感じていただけると思います。○川平慈英 コメント演出の杉原さんが大変エキセントリックで、猿之助さんバージョンの今作はポップな『藪原検校』です。僕は語り部なので一回舞台に上がったら一秒たりともはけない。役者になってはじめてくらいのセリフ量の多さで、今さらながら何で引き受けたんだろうと……(笑)。すごくチャレンジングなお仕事をいただいて感謝しています。僕は歌舞伎のカルチャーと舞台の上で組ませてもらうのは初めてなので、お稽古場では本当に目からうろこなことばかりでした。すごくセンセーショナルで稽古が楽しかったです。これをこうやってやるんだ!と発見が多く、すごく勉強になり、いろんなアイデアをいただけました。このご時勢、エンターテイメントを観に来るのは本当に難しいと思います。コロナ渦で、なかなか人に優しくなれない、寛容になれない毎日だと思いますが、観に来てくださったお客様には楽しんで、笑顔になって、寛容になれるような作品になっていると思います。この素敵なメンバーで完走できたら、こんな幸せなことはないです。○杉原邦生(演出) コメント約1年前のラインナップ発表会見で舞台に立った時には、考えもしなかった社会状況になっているなと、いま改めて感じています。今回は素晴らしいキャスト、スタッフの皆さんが、僕のアイデアの種を稽古場でふくらませ、育ててくれて、現代の人に伝わる『藪原検校』になっていると思います。稽古中も稽古が終わってからも、猿之助さんにLINEでここはこうしようかとか、こうしたらいいんじゃないかとアイデアをいただいて、僕のほうで噛み砕いて演出に反映させた場面もありますし、猿之助さんが歌舞伎の演出を丸ごと持ち込んでいるような演技をなさっているところもあります。歌舞伎俳優の猿之助さんが主演で、周りにいろんな出自の俳優さんがいて、作品の芯に井上ひさしさんの本がある世界観で、いいバランスですべてが融合しているなと感じながら稽古をしていました。そして、劇場に来て、実際に舞台美術が立って、いい意味で我ながらこれは「やっちまったな」という気がしています。井上ひさしさんは地方と都市をテーマにずっと作品を描いてきた方で、今作も杉の市が東北から江戸に出てきて成りあがっていく話です。都市の象徴である渋谷の街の一角で上演したらおもしろいのではないかというアイデアから、このような現代的なセットになっていて、でも衣裳は江戸中期のもので、普通では融合しない二つが皆さんの力で融合しています。今までにない『藪原検校』だし、井上ひさしさんの作品がこんなふうになるとはだれも想像しなかった世界観になっているので、いろんな批判も出てくるのではとドキドキしていますが、ぜひ楽しんでいただきたいです。
2021年02月10日モデルの市川紗椰さんが2021年1月23日放送の音楽番組『題名のない音楽会』(テレビ朝日)に出演しました。この日の同番組の企画は『和楽器でビートルズに挑戦する音楽会』。ゲストとして出演した市川さんは、家族そろってロックバンド『ビートルズ』の大ファンなのだそうです。また、市川さんは番組内で両親の名前について、驚きの事実を明かしました。小さい頃から家ではずっと『ビートルズ』が流れていて。両親の名前はジョンとヨーコ。題名のない音楽会ーより引用アメリカ人の父親と日本人の母親を持つ、市川さん。ビートルズが好きな両親は、『ビートルズ』のジョン・レノンとその妻、オノ・ヨーコと同じ名前なのだそうです!これには、司会を務めていた俳優の石丸幹二さんも「え!?そのもの!?」と驚き、興奮していました。視聴者からはさまざまな声が上がっています。・市川さんのご両親、『ビートルズ』が好きで、さらに名前がジョンとヨーコって。これはお互いに運命を感じただろうなあ。素敵。・なんという偶然。そんなことってあるんだ!・和楽器で奏でる『ビートルズ』もなかなかいいですね。それにしても、市川さんの両親の名前の話に驚いた。運命を感じるような、名前に関するエピソード。名前には、人との縁を結ぶ、不思議な力があるかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2021年01月24日俳優の佐々木蔵之介が主演を務めるドラマ『ミヤコが京都にやって来た!』(ABCテレビ 毎週日曜23:55~/テレビ神奈川 毎週火曜23:00~)が、13日よりauスマートパスプレミアムとTELASAで見放題独占配信を開始した。風光明媚な古都・京都でオールロケを行った同作は、父と娘が人々との触れ合いを通じて心を通わせていく人情ドラマ。京都で町医者として穏やかな日々を過ごしていた佐々木演じる独り身の中年男性のもとに、別れた妻と暮らしていたはずのひとり娘が突然やって来る。娘役は若手女優・藤野涼子が演じ、市川猿之助など実力派の俳優陣が脇を固める。今回の配信にあたり、佐々木と藤野からコメント動画が到着した。京都出身の佐々木は「知らなかった新しい京都もたくさんあります。京都の美しいあたたかい景色をお借りした、父と娘の物語です」とアピール。藤野は撮影を「京都の隠れた観光名所を巡ったりしていて、ドラマ内でも京都のおいしい食べ物をたくさん食べさせてもらいました」と振り返り、舞台となった京都の美しさについて「目で見ても楽しめるドラマとなっているので、ぜひ皆さんご覧ください」と呼びかけた。
2021年01月13日●「国民的な作品に出演させていただき感謝」今年大ヒットを記録したTBS系日曜劇場『半沢直樹』で伊佐山泰二役を務め、熱演が話題となった歌舞伎俳優の市川猿之助。ドラマ放送終了後もさまざまなバラエティ番組に出演し、イベントにも呼ばれるなど大活躍だ。堺雅人演じる主人公・半沢直樹の前に立ちはだかる東京中央銀行証券営業部部長・伊佐山泰二役として続編に加わった猿之助。“顔芸”と評される迫力満点の演技や、「詫びろ!」「土下座野郎!」といった発言で強烈なインパクトを放った。最終回は平均世帯視聴率32.7%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録し、有終の美を飾った『半沢直樹』。猿之助は「今の時代にあれだけの視聴率をとるのも珍しいと思いますし、国民的な作品に出演させていただき、コロナの中であのような仕事をさせてもらったことに感謝しています」と振り返った。「詫びろ!」や「土下座野郎!」のセリフはSNS上でも大きな反響を呼んだが、猿之助自身はその盛り上がりを冷静に受け止めつつ楽しんでいたという。『半沢直樹』での猿之助の熱演は多くのメディアで取り上げられ、バラエティ番組にも引っ張りだこに。猿之助は「いい意味でも悪い意味でも、メディアの持つ力の大きさ、すごさがよくわかりました。自分も含め、現代の人はもうメディアなしには生きられない。メディアにいかに影響を受けているのかわかりました」とやはり一歩引いて見ている。そして、世間やメディアの盛り上がりに関して、「みんなの手の上で踊っているのを楽しんでいる感じ。うまく踊ったほうが勝ち。いずれブームが去ることはわかっているから、踊らされるのではなく、踊って楽しませてもらおうと思っています」と笑った。また、「昔は反響って長く続いたけど、この頃の反響は長く続かない。昔の歌手は1曲でずっと食べていけていたけど、今はどんどん流行りが変わっていく。その場その場ではすごい盛り上がりだけどすぐに消えていき、時代を超えるものが昔ほどないような気がします」と昔と比較。「今は『鬼滅の刃』一色だけど、来年あたりになったらまた違うと思いますよ。盛り上がらなくなったらすぐ次にいくから」と予想した。『半沢直樹』で注目を集めた2020年だが、自身にとってどんな一年になったか漢字一文字で表現してもらうと「病」を挙げ、「コロナですべてがストップしてしまって。それがすべてでしょう」と何よりもコロナが一番の衝撃だったという。「僕らの生き方はどこかが間違っているというのは気づけた。反省の機会だと思う。緊急事態宣言のときの深刻さを保てず、揺り戻しでまた流行り出した。喉元過ぎればすぐに熱さを忘れてしまう。そういう生き方がダメだということに気づけた」と問題点を指摘。「一人ひとりが自覚しないとダメだと改めて感じました」と話した。そして、「エンターテインメントの在り方も変わらないといけない。ただ、未曾有の出来事だから、これから何年かけて変われるかどうかが、僕らの下の世代に響いてくるのではないかなと思っています」と語った。●世界配信の野望も! オンライン歌舞伎の広がりに期待猿之助が言うように、変化を余儀なくされているエンタメ界。ライブや舞台をオンラインで配信するという新たな試みがなされ、歌舞伎界でもオンライン歌舞伎「図夢歌舞伎」がコロナ禍に誕生した。その第2弾として、松本幸四郎と猿之助がお騒がせコンビ“弥次喜多”を演じる図夢歌舞伎「弥次喜多」がAmazon Prime Videoにて12月26日より独占レンタル配信がスタートした。幸四郎と猿之助による“弥次喜多”は2016年に歌舞伎座で誕生し、毎年新作を発表してきた人気作品。今回、2009年にPARCO劇場で上演された猿之助が現代劇に初出演した『狭き門より入れ』を原作に新作を制作した。同舞台は謎の疫病の流行にまつわる物語。“現代に通ずる作品”として猿之助が原作に選び、新作歌舞伎へと生まれ変わらせた。猿之助は「10年前は絵空事だった物語が、私たちの日常とシンクロしている今だからこそ、この作品を歌舞伎にして届けようと思いました」と原作に選んだ理由を説明。「この時代を生きる一人ひとりに深く響く作品だと思いますので、これまでの『弥次喜多』を知らない方も、新作映画を観るような気持ちでぜひご覧ください」と呼びかけている。『狭き門より入れ』を原作に「弥次喜多」の新作を制作しようと考えた猿之助は、喜多八として出演するだけでなく、監督・脚本・演出も担当。カット割りや編集にも携わり、「ありえないくらい短い期間でやっているので大変でした」とかなり苦労したという。監督の視点によって「監督が欲しい演技をいかにできるか、その重要さは改めてわかりました」と新たな気づきもあったようだが、「監督はもういいです。ちゃんとした準備期間と、ちゃんとした環境を与えてくれればやりますけど」と笑った。大河ドラマ『風林火山』、『龍馬伝』やTBS『ブラックペアン』など、さまざまなドラマに出演している猿之助。その経験は、歌舞伎と映像を融合させた図夢歌舞伎「弥次喜多」に生きた部分もあったようで、「映像に面食らわない。何回も同じシーンを撮ったり、その耐性はついている」と話した。また、歌舞伎と触れ合ったことのない人や「弥次喜多」を知らない世代に届ける難しさも感じていると吐露。「僕らが若い人たちの文化を知らないように、若い人たちは『弥次喜多』を知らないと思う。そういう方々にアピールするのは本当に難しい」『半沢直樹』をきっかけに猿之助の演技に魅力を感じ、違う作品も見てみようと思う人もいると思うが、猿之助は「それをきっかけに見ようと思う方がいたら、見ていただければうれしいです。ただ僕は、歌舞伎を見る人を増やすためにドラマに出ようという考えは一切ありません。ドラマだけでやられている役者さんに失礼なので」と自身の考えを明かした。そして、図夢歌舞伎という歌舞伎の新たな挑戦について「歌舞伎はこんなこともできるということは示せたと思います」と手ごたえ。図夢歌舞伎「弥次喜多」は「世界で絶対にウケる!」と断言し、世界配信への野望をあらわに。「今は石を投げたところ。それがどう広がるか、これからですね」と今後の広がりに期待している。
2020年12月29日歌舞伎俳優の松本幸四郎と市川猿之助がお騒がせコンビ“弥次喜多”を演じる人気歌舞伎シリーズの最新作となる図夢歌舞伎「弥次喜多」が、Amazon Prime Videoで26日より独占レンタル配信。幸四郎と猿之助がこのほど取材に応じ、本作の魅力や制作の裏話を語った。本作は、コロナ禍で誕生したオンライン歌舞伎・図夢歌舞伎(ずぅむかぶき)の第2弾。客席では観ることができない視点から、より近くで歌舞伎に“ズーム”するという意味でこの名前が付けられている。幸四郎と猿之助による“弥次喜多”は2016年に歌舞伎座で誕生し、毎年新作を発表してきた人気作品。今回、2009年にPARCO劇場で上演された猿之助が初めて現代劇に出演した『狭き門より入れ』を原作に新作を制作した。同舞台は謎の疫病の流行にまつわる物語。“現代に通ずる作品”として猿之助が原作に選び、新作歌舞伎へと生まれ変わらせた。幸四郎と猿之助は、図夢歌舞伎第1弾「忠臣蔵」にも出演。劇場が長期休館となった中で生まれた「図夢歌舞伎」について、幸四郎は「やっと見つけたお芝居する唯一の場所でした。これが始まりとなって、舞台が再開した後も、図夢歌舞伎は見ていただく場としても、演じる側の場としても、選択肢として続いていってほしいと思いました」と語った。猿之助も「これからの歌舞伎は舞台と配信と両方進んでいくべきだと思う」と意見。「平和な時代はあんまり発展的なモノは生まれない。そういう意味で、コロナは二度とあってほしくないけど、こういう新しいものが生まれたので、不幸中の幸いだと思います」と前向きに捉えた。そして、2人とも図夢歌舞伎で「弥次喜多」ができたことを喜び、猿之助は「『弥次喜多』は毎年新作を生み出していて、今年は8月に歌舞伎座が再開しましたが『弥次喜多』は上演できませんでした。なんとか続けられる方法を考えている中で、図夢歌舞伎とうまく合わさって、新作が誕生しました」と説明。「非常に苦労しました。今までの新作で一番大変だったんじゃないでしょうか」と苦笑した。猿之助は、監督・脚本・演出も担当。「撮影の1カ月くらい前は何もできていなかった。台本ができたのが1週間くらい前。限られた中でしたが間に合わせは嫌ですから精一杯作りました」と現場のバタバタぶりを明かし、「冒頭はハリウッド映画みたいにしたいなと。そこで予算を使い果たしそうになるくらい幕開けに凝りました。本編の中身は出演者同士の信頼関係が出ている。本当はアドリブなんか言っている余裕なんかないのにアドリブになるとみんな生き生きしてくるんですよね」と魅力を伝えた。本作には、猿之助のいとこである市川中車(香川照之)が参戦するほか、“弥次喜多”シリーズ常連である、幸四郎の長男・市川染五郎、中車の長男・市川團子も出演。猿之助は「中車さんは映像作品ならではの演じ方をしっかり息子に教えていて、親子の会話がありました。『カメラがここだったらこちらを向いて演技をする』とか。歌舞伎の現場で教えているのを初めて見て、それはお父さんじゃないとできないアドバイスだなと思って、微笑ましかったです」と中車・團子親子のエピソードを明かした。そして、幸四郎は「ルールも不可能もない、配信と歌舞伎の無限の可能性を詰め込んだ作品になっています。根拠はありませんが、歌舞伎の配信は今後100年続いていくと信じています! 好きな時に、好きな場所で『弥次喜多』をお楽しみください」とメッセージ。猿之助も「10年前は絵空事だった物語が、私たちの日常とシンクロしている今だからこそ、この作品を歌舞伎にして届けようと思いました。この時代を生きるひとり、ひとりに深く響く作品だと思いますので、これまでの『弥次喜多』を知らない方も、新作映画を観るような気持ちでぜひ、ご覧ください!」と力強くアピールした。本作は国内のみの配信となっているが、世界配信されることも期待している2人。幸四郎は「全世界に共通する物語の歌舞伎というのは初めてだと思います」と話し、猿之助はすでに提案していることを明かし、「世界配信したら絶対ウケると思う。エンドロールのところに世界にも共通する仕掛けをしている」と自信を口にした。(C)松竹
2020年12月26日PARCO劇場オープニング・シリーズ『藪原検校(やぶはらけんぎょう)』が2021年2月10日(水)に開幕する。主演の市川猿之助に話を聞いた。井上ひさしの戯曲である本作は、『西武劇場(PARCO劇場のオープニング当時の名称)オープニング記念・井上ひさしシリーズ』として1973年に初演され、これまで木村光一、蜷川幸雄、栗山民也といった演劇界の巨匠たちが演出してきた傑作舞台。今回は演出・杉原邦生、主演・市川猿之助というタッグで上演されることになるが、スーパー歌舞伎Ⅱ『新版 オグリ』でも杉原とタッグを組んだ猿之助は「『新版 オグリ』は一緒に演出を手掛けたので、僕の色になりましたが、今回は杉原の色を出してほしいし、料理されてみようと思います」と語る。井上ひさし作品は『雨』(’11)に出演経験がある猿之助。「井上ひさしさんの作品は日本人の心を打ち、日本人でなければできない精神が描かれているように思います。日本のいい面も悪い面も見ておられて、それをお書きになって、さらに言葉の持つ怖さ、大事さ、重要さを大切にされている」と印象を語り、今作では稀代の悪党‘杉の市’を演じるが、「井上作品に出てくるほどの悪党はなかなかいませんから。だからこそ演じるのが面白いなと思います」と楽しみにしているそう。猿之助に加え、三宅健や松雪泰子、川平慈英ら豪華キャストが出演する本作。猿之助は「画面の向こうにいる人たちですからね。皆さんと、例えば食事はできるかもしれないけど、お芝居はなかなかできないわけで。でも、役者って“芝居での会話”ってあるんですよ。それができるのが嬉しいです」。三宅とは顔も合わせたそうだが「三宅さんは歌舞伎をお好きだと聞きましたし、何度か劇場でもお見かけしたことがあります。その時も熱心に観ていらっしゃった。そして第一線で活躍し続けるスターですからね。そういう方とのお芝居は、歌舞伎ではできないことですから。こういう機会をいただいたことは感謝です」。今作でこだわりたいことを問うと「上演時間」というこれまでにない答え。「お客様の安全が第一だし、僕らの安全も第一だから。この状況の中で公演を無事に続けるために考えたい。お客様も演者も安心して過ごせるように上演時間にはこだわりたいです」。公演は2021年2月10日(水)から3月7日(日)まで東京・PARCO劇場にて上演後、名古屋、石川、京都を巡演。文:中川實穗
2020年12月23日コロナ禍に新たな歌舞伎の楽しみ方を提供すべく誕生した歌舞伎史上初のオンライン歌舞伎・図夢歌舞伎の第2弾となる『弥次喜多』が12月26日(土)からAmazon Prime Videoで独占レンタル配信される。400年を超える歌舞伎の歴史において、新作歌舞伎がAmazonでお披露目されるのは史上初めての快挙。平成28(2016)年8月以来、弥次喜多の新たな“迷コンビ”として、夏の歌舞伎座を盛り上げてきた松本幸四郎と市川猿之助がオンラインで珍道中を繰り広げる。幸四郎の構成・演出により、6月から生配信された図夢歌舞伎『忠臣蔵』に続く、ファン待望の第2弾『弥次喜多』。その原作に選ばれたのが、2009年当時に亀治郎を名乗っていた猿之助が、初めて現代劇に出演した前川知大作『狭き門より入れ』だ。とある街のコンビニエンスストアを舞台に“世界の更新”をテーマに据えたSF劇で、背景として疫病の流行が描かれた内容は、「今の状況にピッタリだと思ったし、最後には背筋が凍るような作りにしたかった」(猿之助)。こうして全編事前収録の映像作品として、都内のスタジオでセットを建てた撮影が急ピッチで進められ、猿之助は脚本・演出に加えて、今回初の監督業にも挑むことになった。図夢歌舞伎「弥次喜多」 市川猿之助編集風景「台本ができあがったのが、(撮影の)1週間前。限られた時間の中で、でも間に合わせは嫌ですから、精いっぱいやりました。ただ、映像制作に関しては素人集団。助監督がいない現場だったので、自分がその役目をやるのは目に見えていました。台本を直したり、カット割りを考えたり……(笑)。『なんで、こんなことやってるの?』って思いましたが、逆に考えると、それができる幸せがね。現場に立てない日々が続いたので……。今回みたいな危機は二度とあってほしくないですけど、歴史を振り返ってみても、こんなときこそ、人間は新しいものを生み出し、進歩するものですから」(猿之助)今年は『弥次喜多』の8月歌舞伎座公演が実現しなかっただけに、幸四郎も「こうした形で、弥次喜多ができてうれしい」と喜びもひとしお。「前回の図夢歌舞伎『忠臣蔵』は、いつ歌舞伎座が開くかわからない状態で、やっと芝居ができる唯一の場でした。配信はご覧いただく皆さんにも、演じる側にとってもひとつの選択肢として存在してほしいという気持ちもあったので。100年続く、その第一歩だと思っていますし」とネット配信の可能性に期待を寄せる。シリーズには欠かせない染五郎&團子はあどけない少年像から一転、“グレた”青年を図夢歌舞伎『弥次喜多』には、猿之助との“いとこ共演”が話題の市川中車が参戦。さらに幸四郎&猿之助コンビによる『弥次喜多』シリーズには欠かせない幸四郎の長男・市川染五郎、中車の長男・市川團子のふたりも2016年から続く連続出演を果たした。過去シリーズで見せていた、あどけない少年像から一転し、今回ではお家没落で“グレた”青年を演じている。「こういった過程で作られた歌舞伎なので、これに関わっている時間はむらなく(笑)戸惑っているように見えましたね。衣装も自分たちで考えてきたり、指輪やマニキュアも。マニキュアを塗ったのはいいんですけど、除光液を買い忘れて、(撮影の)次の日、学校だったから、大慌てで買いに行ったりしていました」(幸四郎)舞台となるコンビニエンスストアは、万屋「家族商店」として物語に登場。店名に加えて、緑と青を基調にした看板のカラーリングは「ファミリーマート」にそっくりだが、この仕掛けは同社と猿之助の“縁”が実現させたもの。「ただ、困ったことに幸四郎さんも中車さんも食品のCMをやっているので、『映っちゃダメ』『手にしちゃダメ』『食べちゃダメ』な商品もあって(笑)。でもコンビニだから、所狭しと商品は並べないといけないし」(猿之助)と苦労もあったのだとか。もちろん、『弥次喜多』の神髄は、弥次さん喜多さんが披露する丁々発止のやりとり。2016年から磨き上げた幸四郎&猿之助の“コンビ力”には、期待せずにはいられない。「アドリブなんてやってる余裕はないはずなのに(笑)、アドリブでこそ生き生きとしている。これは本当にお互いの信頼関係があってこそ。内容はシリアスな面もありますが、僕らが演じたら、弥次喜多が本来もつ面白みが自然と出てくるので」(猿之助)。「弥次喜多といえば、どこかに旅するというイメージですけど、旅は場所に限ったことじゃなく、何か新しいことに挑戦することも旅ですから。まあ、あのふたりは行ってどうなるか、何を得られるか、成功も失敗も考えていないですけど(笑)、だからこそ、どんな場所でも、いつの時代にだって存在できてしまうんです。それに今回は、ストーリーそのものが今の世界を映していて、そういう歌舞伎はめずらしいと思いますね」(幸四郎)。市川猿之助(左)、松本幸四郎(右)取材・文・写真(松本幸四郎・市川猿之助会見写真):内田涼図夢歌舞伎『弥次喜多』監督・脚本・演出:市川猿之助原作:前川知大『狭き門より入れ』構成:杉原邦生脚本:戸部和久監督:藤森圭太郎2020年12月26日(土)よりAmazon Prime Videoで国内独占レンタル配信www.amazon.co.jp/kabuki()さらに関連作品続々配信決定!《配信ラインナップ》▼2020年12月26日(土)~配信・シネマ歌舞伎『東海道中膝栗毛』(2017年)出演:松本幸四郎、市川猿之助、市川染五郎、市川團子 ほか レンタル料:1,900円(税込)・シネマ歌舞伎『東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖」(2018年)出演:松本幸四郎、市川猿之助、市川中車、市川染五郎、市川團子 ほか レンタル料:1,900 円(税込)・シネマ歌舞伎『女殺油地獄』(2019年)出演:松本幸四郎、市川猿之助、市川中車 ほか レンタル料:1,900円(税込)・図夢歌舞伎『忠臣蔵』第一回【大序から三段目】(2020年)出演:松本幸四郎、中村壱太郎、市川猿弥 レンタル料:600円(税込)・図夢歌舞伎『忠臣蔵』第二回【四段目】(2020年)出演:松本幸四郎、市川染五郎、市川猿弥 レンタル料:600円(税込)・図夢歌舞伎『忠臣蔵』第三回【五段目・六段目】(2020年)出演:市川猿之助、松本幸四郎、中村壱太郎、上村吉弥、松本高麗五郎、市川猿弥 レンタル料:600円(税込)・図夢歌舞伎『忠臣蔵』第四回【七段目】(2020年)出演:松本幸四郎、中村雀右衛門、市川猿弥、初世松本白鸚(映像出演) レンタル料:600円(税込)・図夢歌舞伎『忠臣蔵』第五回【九段目・十一段目】(2020年)出演:松本幸四郎、市川猿之助、市川染五郎、市川猿弥 レンタル料:600円(税込)・歌舞伎座ギャラリー特別映像『歌舞伎座の秘密~忍入舞台裏染色~』(2015年)出演:松本幸四郎 レンタル料:300 円(税込)・歌舞伎座ギャラリー特別映像『宙乗りができるまで~新臺猿初翔~』(2016年)出演:市川猿之助 レンタル料:300円(税込)▼2021年1月4日(月)~配信・シネマ歌舞伎『スーパー歌舞伎Ⅱ ワンピース』(2016年)出演:市川猿之助、市川猿弥、市川笑三郎 ほか レンタル料:1,900円(税込)※配信ラインナップ・スケジュールは予告なく変更になる場合がございます。※料金やレンタル期間等については Amazon.co.jp()上の各商品詳細ページをご確認ください。最新情報はこちらでチェック!どこでも歌舞伎Twitter()どこでも歌舞伎Instagram(www.instagram.com/zoom_yjkt/)
2020年12月21日演出・杉原邦生、主演・市川猿之助の舞台 『藪原検校(やぶはらけんぎょう)』が2021年2月10日(水)~3月7日(日)、PARCO劇場で上演される。それに先駆けて、出演者のビジュアルが公開された。1973年のオープン以来、渋谷PARCO建替えまでの43年間プロデュース公演の先駆けとして、様々な名作や話題作を送り出してきたPARCO劇場(オープン当時の名称は西武劇場)。本作『藪原検校』は、PARCO劇場のオープン当初の名称・西武劇場での「オープニング記念・井上ひさしシリーズ」として1973年に初演された、当劇場とも大変ゆかりの深い傑作舞台である。ストーリーは生まれつき盲目で性根の曲がった男が殺しに殺しを重ね、藪原検校にまで上りつめる悪党一代記だ。初演の演出は木村光一、その後、蜷川幸雄、栗山民也といった演劇界の巨匠たちが演出してきた。そして今回手がけるのは、スーパー歌舞伎Ⅱ『新版 オグリ』や、木ノ下歌舞伎『勧進帳』などの演出を務めてきた気鋭の若手演出家・杉原邦生。劇中歌もすべて刷新して、稀代の悪党・杉の市を演じる市川猿之助をはじめ、三宅健、松雪泰子、川平慈英ほか、異彩を放つ豪華キャスト陣と共に『藪原検校』が新たによみがえる。リリースされたビジュアルは各人各様に放つオーラが、本作の圧倒的な雰囲気を醸し出す出来栄えだ。また12月12日(土)から、いよいよ東京公演のチケットが発売となる。■公演情報PARCO劇場オープニング・シリーズ 『藪原検校(やぶはらけんぎょう)』作:井上ひさし演出:杉原邦生音楽・演奏:益田トッシュ出演:市川猿之助、三宅健、松雪泰子、髙橋洋、佐藤誓宮地雅子、松永玲子、立花香織、みのすけ / 川平慈英東京公演:PARCO劇場(渋谷PARCO 8F)2021年2月10日(水)~3月7日(日)チケット料金:13,000円(全席指定・税込)U-25チケット=6,000円(観劇時25歳以下対象、要身分証明証、当日指定席券引換 / チケットぴあにて前売販売のみの取扱い)※未就学児入場不可チケット発売日:2020年12月12日(土)<チケット取扱>ローソンチケット: (Lコード:34699)チケットぴあ: (Pコード:503-763)イープラス: ※各プレイガイドでのチケット取扱いは先行販売、一般発売ともWebのみとなります。<地方公演>名古屋:日本特殊陶業市民会館・ビレッジホール2021年3月9日(火)・10日(水)石川:こまつ芸術劇場・うらら2021年3月13日(土)・14日(日)京都:京都芸術劇場春秋座2021年3月18日(木)~3月21日(日)
2020年12月10日東京・歌舞伎座にて『壽 初春大歌舞伎』が、来年1月2日(土)から27日(日)まで上演されることになり、本公演に出演する歌舞伎俳優の松本幸四郎と市川猿之助が取材に応じた。8月の再開以降、1演目4部制で公演が行われた歌舞伎座の舞台。そこで試行錯誤を繰り返しながら、躍動を続けた両名が、2演目3部制に切り替わる初春のめでたい舞台に立ち、新たな年の幕開けを彩る。幸四郎は第3部『菅原伝授手習鑑 車引』に梅王丸役として出演し、父・松本白鸚(松王丸役)、息子・市川染五郎(桜丸役)と共演。親子孫三代そろい踏みが実現するのは、平成30(2018)年1、2月歌舞伎座、12月南座での三代同時襲名披露、令和元(2019)年6月歌舞伎の三谷かぶき『月光露針路日本 風雲児たち』以来となる。「芝居に出られること、さらにそれが父と染五郎と一緒なのは、ありがたいことですし、幸せですね」と喜びをかみしめる幸四郎。共演が決まった染五郎の様子については「あまり感情を表に出すタイプじゃないので(笑)、ビックリな気持ちもあったみたいですけど、稽古ではうれしそうな顔をしているので……、純粋にうれしいんじゃないですかね」と目を細めた。松本幸四郎自身が演じる梅王丸の魅力は「力強さ」だといい、「演じる側も、ご覧になる皆さんも『これぞ歌舞伎だよね』ってど真ん中の魅力がありますからね。その分、セリフ、ボリューム、大きさを、身1つで表現しなければならない」と分析。その上で「先代の(中村)又五郎のおじさまからは、『花道を引っ込むときは“くくり猿”のように』と教えていただいた。ただ力を入れれば、力強く見えるのではない。そういうところが、歌舞伎の色合いであり、大らかさだと思います」と先人の教えをヒントに、令和の梅王丸をダイナミックに体現する決意を示した。新型コロナウイルスの感染拡大による公演中断を経て、再び歩みを始めた歌舞伎興行だが、幸四郎自身は「全員で再開したわけではないので、本当の再開とは思っていない」と神妙な面持ち。「例えば、幕間がどうなるのか。次の演目を劇場で待ちながら、売店で記念や情報を手にしてもらうのも、歌舞伎ですから。歌舞伎ならではの一体感が味わえる“大向こう”も今のこの状況では……。終息後の展望ですか?それはないですね。(環境が)元に戻ることはないと思いますが、時代が変わっても、歌舞伎を今なくすわけにはいかないという思いだけです」と静かに闘志をたぎらせる。「悪太郎」でいまこそ笑えるお芝居を届けたい坂田藤十郎を偲んで『夕霧名残の正月』も上演市川猿之助(左)と松本幸四郎(右)一方、猿之助は第1部『悪太郎』に出演。現在の四代目猿之助の曽祖父・二代目猿之助(初代猿翁)が初演し、澤瀉屋のお家芸『猿翁十種』のひとつとなるユーモアあふれる舞踏で、猿之助は悪太郎を演じる。本公演での上演は、平成22(2010)年1月の浅草公会堂以来となる。「こんな世の中だからこそ、笑いたいじゃないですか。稽古が十分にできない状況で、お見せできる演目となると、『悪太郎』はうち(澤瀉屋)しかできないので、めずらしいものをお目にかけようかなと」と演目を選んだ理由を明かす猿之助。初代猿翁の“当たり役”でもある悪太郎について「曽祖父が出演していた映像を見ると、当て書きされた作品だから、もう(初代猿翁が)立っているだけでおかしくって(笑)。それを演じるのは難しいですけど、もうある意味、吹っ切れて、三谷(幸喜)さんに見いだされた自分の面白みで行くしかないですね」と幸四郎同様に、こちらも新たなキャラクター像の創出に意欲を燃やす。市川猿之助本公演を皮切りに、2演目3部制に踏み出す歌舞伎座の“今後”には「吉と出るか凶と出るか。やってみないと分からないですね」と改めて気を引き締める。「世間は第3波って言われているし、8月の『歌舞伎が戻ってきた』というお祭り的な雰囲気は、今続いていないですから。もちろん、命にかかわることですし『今はまだ歌舞伎座に行けない』というお手紙もたくさんいただきます。そんななか、幸いにも11月の五変化(『蜘蛛の絲宿直噺』)では早替りをして、蜘蛛の糸を投げて……。それができたってのは小さな進歩だけど、自分としては大きな進歩で。まあ、元に戻っただけなんですけど(笑)。これからは歌舞伎にとっても転換期。もちろん、途絶えてしまってはいけないと思うので、僕らの世代がちゃんと荷物を運んであげないと。そうしないと、若い世代が荷物を片付けるとき、時代に合った取捨選択ができないですからね」『悪太郎』には猿之助に加えて、中村福之助(修行者智蓮坊役)、中村鷹之資(太郎冠者役)、市川猿弥(伯父安木松之丞役)が出演。また、『菅原伝授手習鑑 車引』には大谷廣太郎(杉王丸役)、松本錦吾(金棒引藤内役)、坂東彌十郎(藤原時平役)が顔をそろえる。なお、第1部では尾上松也らが登場する『壽浅草柱建』、第2部では亡くなった坂田藤十郎を偲んで、中村鴈治郎らが上演する『夕霧名残の正月 由縁の月』、中村吉右衛門と中村梅玉が共演する『仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋の場』を上演。第3部には作・岡鬼太郎の『らくだ』が名を連ねている。チケットは12月14日(月)より発売。取材・文・撮影:内田涼歌舞伎座『十時月大歌舞伎』2021年1月2日(土)~2021年1月27日(土)第一部午前11時~第二部午後2時45分~第三部午後6時45分~会場:歌舞伎座(東京)
2020年12月07日嵐の櫻井翔が広告キャラクターを務める「アフラックからの手紙」シリーズ(生きるためのがん保険ALL-in プラス)の新CM「ALL-in プラス アフラックからの手紙 第10話 出ないを出るに」編が、26日より全国でオンエアされる。今作には、歌舞伎役者の市川猿之助がゲスト出演する。櫻井と徳光和夫が市川の自宅を訪問し、アフラックからの手紙を読むように勧め「実は20年以上前のがん保険のままだと手術や抗がん剤などの保障が出ないんです」と説明。すると市川は「出ないってどういうことだよ!」と、床の間の木刀を手にしてしまう。櫻井が「落ち着いてください」となだめ「出ないを出るに変えられるんです」と伝えると、目を大きく見開いて「出ないを出るに!?」と驚く市川。すっかり安心し、掛け軸に書かれた「出ない」という文字を木刀で鮮やかに斬ると書かれた文字が「出る」に変わり、市川が笑みを見せると櫻井は「お見事!」と声をかける。今回のCMで市川は、格式高い日本家屋に映える和服姿で登場。TBS系ドラマ『半沢直樹』を彷彿とさせる“顔芸”全開の驚く演技を、歌舞伎の舞台で鍛えたインパクトのある表情とセリフ回し、威厳とキレのある立ち振る舞いで表現している。
2020年11月19日「記録的大ヒットを受けて、梨園でも『鬼滅の刃』歌舞伎化計画が進行中です。今まで『ONE PIECE』や『風の谷のナウシカ』など漫画の歌舞伎化を成功させてきましたが、実現すればそれら以上のヒットが見込めると思います。キャスティングは若手を中心に考えているそうで、実現は早くても市川團十郎襲名披露公演後の2年後でしょう」(歌舞伎関係者)公開から17日で日本の歴代興行収入10位にランキングした「劇場版鬼滅の刃無限列車編」。梨園でも水面下で歌舞伎化計画が進んでいるというが、気になるのは誰が何役を演じるのかということ。そんななか、主人公・竈門炭治郎の座を巡って“有名二世たちの熾烈なバトル”が勃発していた。「まず名前が挙がっているのが、松本幸四郎さん(47)の息子で梨園きっての美少年として知られる市川染五郎さん(15)。また、中村芝翫さん(55)の息子・中村福之助さん(22)もイケメンと評判なので有力視されています」(前出・歌舞伎関係者)なかでも本命と目されているのがドラマ『半沢直樹』(TBS系)での強烈な演技も記憶に新しい香川照之こと市川中車(54)の息子・市川團子(16)だという。「團子くんは原作漫画を何周も読み込むほど、大の鬼滅好きなので、『絶対に出たい!』と意気込んでいるそうです。また同じ澤瀉屋で中車さんとも仲のいい市川猿之助さん(44)は“ワンピース歌舞伎”で主演を務め成功させた実績がありますから、条件がそろっています」(前出・歌舞伎関係者)中車としても鬼滅歌舞伎で歌舞伎界への“恩返し”を図りたい切実な事情があるようだ。「コロナ禍で約5カ月もの間、歌舞伎界も公演を打てなかったので、ふだんはあまり縁のない若い客層も見込める話題作で歌舞伎界を盛り上げたいという思いが中車さんにはあるそうです。また父の市川猿翁さん(80)との確執から、中車さんは40代でやっと歌舞伎界入りしました。そのため中車さんは團子くんに若いときから歌舞伎役者の経験をたくさん積ませたい。團子くんはまだ舞台で主演を務めたことがないので、中車さんとしては『團子を炭治郎に!』という思いなのでしょう」(前出・歌舞伎関係者)そして、思わぬ“若手”からの立候補も。「市川海老蔵さん(42)の長男の勸玄くん(7)が『ぼくも鬼滅の刃をやりたい!』と言っているようなんです。お姉さんの麗禾ちゃん(9)と自宅でよく鬼滅ごっこをしていて、最近では海老蔵さんもアニメに大ハマり。もし勸玄くんの出演が実現すれば、海老蔵さんも敵役の鬼舞辻無惨役あたりで出演する可能性はあるでしょう」(歌舞伎の制作関係者)2年後、“伝説の舞台”に立っているのは果たして――。「女性自身」2020年11月17日号 掲載
2020年11月03日PARCO劇場で上演される、演出・杉原邦生、主演・市川猿之助の舞台『藪原検校』のキャストと公演日程が発表された。日程は、2021年2月10日(水)~3月7日(日)となる。1973年のオープン以来、渋谷PARCO建替えまでの43年間、プロデュース公演の先駆けとして、様々な名作、話題作を送り出してきたPARCO劇場(オープン当時の名称は西武劇場)。本作『藪原検校』は、「西武劇場オープニング記念・井上ひさしシリーズ」として1973年に初演された舞台。この縁深い作品を、新生PARCO劇場のオープニング・シリーズの一作として上演する。これまで木村光一、蜷川幸雄、栗山民也といった演劇界の巨匠たちが演出してきた本作。今回手がけるのは、気鋭の若手演出家・杉原邦生。スーパー歌舞伎II『新版 オグリ』や、木下歌舞伎『勧進帳』などの演出を務めてきた杉原が、劇中歌もすべて刷新し、市川猿之助をはじめとする異彩を放つキャスト陣とともに、相貌も新たに甦らせる。主演の市川に加え、三宅健、松雪泰子、川平慈英ほかが出演。スーパー歌舞伎II『新版 オグリ』でも演出の杉原とタッグを組んだ歌舞伎界の若き重鎮・市川は、PARCO歌舞伎『決闘!高田馬場』に出演、同劇場の『狭き門より入れ』で現代劇に初出演するなど、PARCO劇場とも深い縁がある。その市川が、PARCOオープニング・シリーズにふさわしい本作で、落語や講談、歌舞伎でも描かれてきた稀代の悪党・杉の市を演じる。さらに三宅が、杉の市の処刑を進言する塙保己一ほか数役を演じ分け、松雪泰子が杉の市の愛人お市を、川平が物語の語り部となる盲太夫を演じる。そのほかにも、高橋洋、佐藤誓、宮地雅子、ナイロン100℃の松永玲子、同じくナイロン100℃所属でミュージシャンとしても活躍するみのすけほか、舞台・ドラマ・映画と様々なジャンルで活躍する俳優陣が、それぞれひとり複数の役で江戸の人物たちを演じ分けていく。舞台『藪原検校』PARCO劇場2021年2月10日(水)~3月7日(日)※高橋洋の「高」は「はしごだか」が正式表記。
2020年10月26日歌舞伎俳優の市川猿之助主演のPARCO劇場オープニング・シリーズ 『藪原検校』の全キャストと公演日程が26日、公開された。同作は話題作を送り出してきたPARCO劇場(西武劇場)の「西武劇場オープニング記念・井上ひさしシリーズ」として1973年に初演を迎え、今回新生PARCO劇場のオープニング・シリーズの一作として上演される。とある按摩・盲太夫が語る、稀代の悪党の一代記で、江戸時代の中頃、松島・塩釜の漁港に生まれた一人の盲目の男児・杉の市(猿之助)が、父ゆずりの曲がった性根と母ゆずりの醜さで殺しと欲にまみれた栄華への道を上り始める。これまで木村光一、蜷川幸雄、栗山民也といった演劇界の巨匠たちが演出してきた本作を、気鋭の若手演出家・杉原邦生が手掛け、劇中歌もすべて刷新し、猿之助をはじめとする豪華キャスト陣と共に、新生PARCO劇場で新たに蘇らせることとなる。主演を務めるのは、スーパー歌舞伎Ⅱ『新版 オグリ』でも演出の杉原とタッグを組んだ猿之助。さらに、三宅健が杉の市の処刑を進言する塙保己一ほか数役を演じ分け、松雪泰子が杉の市の愛人・お市を、川平慈英が物語の語り部となる盲太夫を演じる。ほかにも高橋洋、佐藤誓、宮地雅子、松永玲子、みのすけほか、舞台・ドラマ・映画と様々なジャンルで活躍する俳優陣が、それぞれ一人複数役で江戸の人物たちを演じ分けていく。公演はPARCO劇場にて2021年2月10日~3月7日。○杉原邦生 コメント都合の悪い歴史や事実がうやむやにされ、汚いものが排除される一方、見せかけの新しさとクリーンさで豊かな国家/都市をアピールする。そんな現代社会では、僕たち皆が〈盲人〉扱いされているように錯覚することがあります。何も見なくていい、分からなくていい、黙っていろ。そう言われている気がしてくるのです。井上ひさしさんの『藪原検校』は「盲人」たちの物語です。ひとりの座頭が社会の逆風に抗い、貪欲に、手段を選ばず金・地位・権力を手に入れていく。僕には、この座頭がただの悪人とはどうしても思えません。見えない瞳の奥に、深い憤り、苦悩、孤独と哀しみ、そして未来への切なる希望を見てしまうからです。その希望は、すべての「盲人」の希望でもあるように思います。素晴らしいキャスト、スタッフの皆さんとともに、サイコーにエネルギッシュな『藪原検校』をお届けしたいと思っています!○市川猿之助 コメントPARCO劇場オープニング・シリーズの一作に出演させていただくことになり、非常に光栄です。伯父の猿翁とも所縁あるこの劇場で、これまた所縁ある井上ひさし作品を上演できますこと、深いご縁を感じます。気鋭の若き演出家に加え、豪華な共演者の皆様が決まったとのことで、共に素晴らしい作品を創り上げてまいる所存です。演出家杉原氏曰く、「猿之助の一字と私杉原の一字を持ったお役”杉の市”」、を演じることになったこともご縁を感じております。まだまだ不安な状況ではございますが、精いっぱい務めますのでよろしくお願いいたします。○三宅健 コメント自身が初舞台を踏んだ劇場が旧PARCO劇場だったので、20年ぶりにPARCO劇場に立たせて頂けることを大変光栄に思います。歌舞伎を観劇するのが好きなので、今回、猿之助さんとご一緒させて頂けて嬉しいです。自分にとって6役を演じさせて頂くというのは、初めての経験なので新境地を開くことが出来たらと思っております。井上ひさしさんの描く魅力的な言葉の世界に染まり、同じ人物が6役を演じなければいけない配役の意味を戯曲から紐解いていければと思っております。井上ひさしさんが生前に繰り返し言っていたという「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」この素敵な言葉を胸にしっかり演じきりたいです。○松雪泰子 コメントPARCO劇場オープニング・シリーズ『藪原検校』に参加させて頂く事、大変光栄に思っております。初舞台で立たせて頂きましたのが旧パルコ劇場。今こうして新たに生まれ変わった劇場のオープニング・シリーズに携われる喜びに溢れております。劇場に足をお運び頂くお客様にも劇場での感動をお届けできますよう、新たな「藪原検校」を生み出す一員として、励みたいと思っております。○川平慈英 コメント井上ひさしさんの作品は『私はだれでしょう』(2007年)以来なので、久しぶりに井上さんにお会いできるような気持ちです。今回は“語り部”役なので当然“語る”のですが、語り過ぎているのではないかと恐縮するほどずっと語っています(笑)。お客様を気持ちよく物語に誘えるよう力強く丁寧に語りたいですね。かなりドロドロしたお話ですが、このメンバーなので笑いやエンターテインメントの要素も盛り込まれるような予感がして、今から胸が弾んでおります。初共演の方達も多く、どんな化学反応が起こるのか今から楽しみなんです!
2020年10月26日歌舞伎俳優の市川海老蔵が8日、YouTube公式チャンネル「EBIZO TV 市川團十郎 白猿」に出演し、自身がイケメンだと思う芸能人について明かした。この日公開された動画「アンチ、誹謗中傷について。お食事しながら話ます。」内では、イケメンの話題に。開口一番、親友で俳優の伊藤英明の名前を挙げた海老蔵は、「ガキのときから仲良いんだけど、英明と一緒にいると、こいつの顔ってよくできてるな~っていつも思うよ。良い顔してる」と大絶賛した。また、伊藤のほかに、「生で見て格好いいと思った人」として、奥田瑛二、木村拓哉、山下智久、水嶋ヒロなどを列挙。さらに、真田広之に関しては、「顔の次元が高い。次元が高いっていうのがちゃんとわかったのは、真田広之さん。こういう人が顔の次元が高いんだなと思った。顔の次元が高いって、なんかあるのよ」と熱く語っていた。
2020年10月13日歌舞伎俳優の市川海老蔵が8日、YouTube公式チャンネル「EBIZO TV 市川團十郎 白猿」で、動画「アンチ、誹謗中傷について。お食事しながら話ます。」を公開。自身に向けられる批判について、持論を語った。幼少期から芸能界で活躍する海老蔵は、「子供のときとか、若い頃から言われ続けて」と、長年批判を受け続けてきたことを漏らしつつ、「俺は“徐々に”の免疫があった。16歳くらいから、徐々にやられてるわけ。例えば、彼女が出来てもやられるし、何もないことでも言われるし。でも、俺の場合は“徐々に、徐々に”なのよ」と冷静に分析。また、アンチや批判をする人に対しては、「結構ボロボロに言うやつもいるじゃない? そいつらのことを考えたの。『すげーこいつらファンだな。ありがたいな』って思った」と本音を吐露。加えて、自身の方が人間力や知名度が高いと考えたそうで、「何もかもそいつらより上じゃんって。そいつらに言われたところで、気にする時点でチーンだろって」「大好き過ぎて大嫌いなんだろうな。結局、それって好きじゃん。無興味じゃない」と思っていたことを明かした。一方で、最近は、SNSでの誹謗中傷が問題になっていることを挙げ、アンチや批判が、「さらにひどくなってる」「いきなりだとみんな耐えられないと思う」と以前とは異なる状況を危惧。「俺は免疫がすごくあるから、あんまり応えてない」としながらも、誹謗中傷を受けている人に対し、「真面目に真面目にやってきて、不倫とか。イメージが違うからバーンってなるわけじゃん。ああいうのはキツイと思う。免疫ない人は」と神妙な面持ちで話していた。
2020年10月12日現在放送中の大ヒットドラマ『半沢直樹』(TBS系)に出演中のアンジャッシュ児嶋一哉(48)。主演の堺雅人(46)など多くの大御所俳優が出演するなか、芸人枠として東京03の角田晃広(46)と共に起用。その好演が話題を呼んでいる。実は今、児嶋は“もっともキャスティングしたい演技派芸人”と言われているという。その理由について、製作関係者が語る。「正直言って演技に関してはNGを連発していますし、アドリブにも弱い。ただ台本通り忠実に演じてくれるので、監督や脚本家からも『使いやすい』と評価されています。それよりも大きいのは、彼の人柄。若いADさんたちにも自分から話してくれるし、不倫が報じられた相方の渡部建さん(48)イジリにも嫌な顔せず応えてくれる。そんな気さくさが、現場の雰囲気を格段に良くしてくれるのです。13年に『救命病棟24時』で共演した松嶋菜々子さん(46)もそうでした。児嶋さんに間違えたセリフを教えたりして、イジっていたそうです。現場も和気あいあいとしたムードになり、スタッフからも『あの松嶋さんを巻き込んでしまう児嶋さんって凄い……』と驚きの声が上がっていました」(製作関係者)つまり台本通り忠実に演じる真面目さに加えて、共演者のテンションも上げてくれるとして重宝されているのだ。たしかに14年に放送された同じく池井戸潤原作の『ルーズヴェルト・ゲーム』(TBS系)にも出演していた児嶋。さらに15年の『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)、18年の『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)や『リーガルV〜元弁護士・小鳥遊翔子〜』などかなりの話題ドラマにも出演している。そして今回の『半沢直樹』の現場でも、実力をいかんなく発揮しているという。「撮影の合間に香川照之(54)さんや市川猿之助(44)さんから『大島さん?』と定番の名前いじりをされても、すぐにノリ突っ込みを返してくれるそうです。堺さんもお笑いが大好きな方なので、手を叩いて笑っていると聞きました。当の児嶋さん自身は、常にガチガチに緊張しているみたいです。でも本人は意識していないかもしれませんが、緊張感漂う『半沢直樹』の現場でスタッフや演者さんにとっての“癒し”になっていますね」(別の制作関係者)『半沢直樹』大ヒットの陰には、隠れた“スーパーサブ”の存在があったようだーー。
2020年09月27日ドラマ『半沢直樹』(TBS系)で半沢を目の敵にする金融庁証券取引等監視委員会の統括検査官・黒崎駿一を演じる片岡愛之助(48)は続編収録の際、親しいスタッフにこう話していたという。「視聴者さんがアップに耐えられるように、お肌のケアもしておかないと!」彼に“美容指南”をしているのが、愛妻・藤原紀香(49)だ。「紀香さんから『乾燥は敵!とにかく保湿!!』と美肌アドバイスをもらっているそうです。自宅では体の内側からキレイになるように、旬の野菜や果物を10種類ほど入れた特製スムージーを作ってもらっているそうです。愛之助さんは特に苺が大好きで、スムージーに苺が入っていた日はテンションが上がると話していました」(制作関係者)実は黒崎の“真の敵”は半沢ではなく、東京中央銀行の証券営業部部長・伊佐山泰二を演じた市川猿之助(44)だった!?「愛之助さんはLINEゲームが好きで、中でも『ポコパン』というゲームが最近の一番のお気に入り。ふだんは大の仲よしの猿之助さんとも、ゲーム上ではライバル。収録現場で愛之助さんが『彼に記録を抜かされた?』と悔しがっていたこともありました」(前出・制作関係者)現場での“アドリブ王”は香川照之(54)だという。「香川さんの大和田取締役は本来なら続編の原作には登場しないんです。香川さんは続投が非常に不安だったそうで、監督の粘り強い説得で再登板を決意したといいます。そのため、香川さんは撮影現場で『おしまいDEATH!』や『沈ボッツ』など、自在にアドリブを繰り広げることで、原作を超える臨場感を出すことに命をかけているそうです」(ドラマ関係者)緊張感の高い現場の雰囲気が和むのは香川と、渡真利忍役の及川光博(50)のやりとりだという。「実は2人は20年来の友人で、お互いのことを『ミッチー』、『テリー』と呼び合う仲なんです。前作では関わらなかったキャストやスタッフが、このやりとりを最初に聞いたときは驚いていましたね」(別のドラマ関係者)「女性自身」2020年9月15日号 掲載
2020年09月02日