●『メリー・ポピンズ』は新たな挑戦にパメラ・トラバースの小説をもとに1964年、ジュリー・アンドリュース主演で世界的大ヒットを記録したディズニー映画『メリー・ポピンズ』。世界的に知られる名作を、ディズニーと、『オペラ座の怪人』『レ・ミゼラブル』などのサー・キャメロン・マッキントッシュがプロデュースし2004年にミュージカル化した『メリー・ポピンズ』が2018年、日本初演を迎える。多くの問題を抱えた一家・バンクス家にやってくる子守、メリー・ポピンズが傘で飛ぶ姿は多くの子供たちの憧れとなった。そのメリーのそばにいる親友・バートは煙突掃除夫や大道芸人、絵描き、凧売りなどいつも違う仕事をしており、バンクス家の子供達と関わっていく。「チム・チム・チェリー」「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」など、誰もが口ずさめる名曲を盛り上げる陽気なバートをWキャストで演じるのは、俳優の柿澤勇人。劇団四季での経験を経て、『スリル・ミー』『デスノート The Musical』『フランケンシュタイン』など話題作へ出演し続ける柿澤に、同作への意気込みや、これまでの経験について話を聞いた。○どんなにきつくても、求める一瞬がある――柿澤さんは、以前ニューヨークに行った際に、着いた当日に『メリー・ポピンズ』を観劇されたそうですね。7~8年前にニューヨークに旅行したのですが、作品をリストアップしてくれた現地の友達には、「入国した日は疲れているだろうから、何も観ない方がいいよ」と言われていたんです。でもサブウェイで上がったらマンハッタンの42丁目に出て、「せっかくだから何か観たい」という気分になり、『メリー・ポピンズ』を観ました。まさか数年後に自分がやるとはまったく思ってなかったので、何か縁があったのかな、なんて思いました。――ご覧になったときってどういう感想を持たれました?華やかなエンターテインメントでしたし、改めて楽曲の素晴らしさも感じました。どの曲を切り取っても、1回は聴いたことがありますし、あたたかい気持ちになって帰れます。あとは、フライングがあるんですよね。壁をつたって一周するなんて、他にないと思いました。ただ今回、ワイヤーで吊られるのは僕ですから、本当に命がけです(笑)。いや本当に、怖いんですよ。――高いところは苦手なんですか?そこまで苦手ではないんですが、逆さになるし、命がけの気分ですよ!『ライオンキング』でフライングを1回やっているので経験はありますが、網元の方々と信頼関係を持って任せるしかないです。さらにダンスもタップもありますから、盛り沢山ですね。――今までに出演されたなかで、そこまでハードな作品はありましたか?20歳の時に出演した『人間になりたがった猫』というファミリーミュージカルは、タップこそありませんでしたが、すごく踊っていました。その時も死ぬほど稽古したんですけど、それ以降はもう踊らないと思っていたので、ここへきて……と思いました(笑)。――踊りもあり、高いところでのタップもあり、ワイヤーアクションもありで、今まで史上最高難易度に近い大変さ、でしょうか?そうかもしれないですね。――そういった大変な思いをしても、舞台に立ち続ける、原動力はどのようなところにあるんでしょうか?うーん、難しいですね。しんどい割合の方が、全然多いです。「楽しい」と思うのは、たぶん本当に、一瞬なんです。結局、芝居って虚構じゃないですか。そこにいるのは僕ではなく、役なわけで、全部嘘。でも嘘をやり続けて、ふとした時に、本当に本心で会話ができる瞬間がある。楽しいのは、その時です。よく「大きな声が出て、歌えて、気持ちいいでしょう」と言われますが、舞台上ではまったく思ったことがありません。カラオケは大好きですが、舞台上ではお金をもらっている責任もあるし、歌は芝居だと思っています。きつい曲を歌っている時はきついし、楽しい曲を歌っているときも、大概きついです(笑)。――それだけきつくても、楽しい一瞬を求めてしまうんですか?そうなんです。完璧な楽しさを目指すとしたら、果てしないですよ。「完璧だ」と思ったら、たぶんもう、役者をやっていないかもしれないです。――今回の作品の中では、そういう瞬間を掴めそうだなという予感はありますか?今回は、挑戦だと思います。芝居としてとらえるか、エンターテインメントだととらえるのか。後者だと思っていますが、エンターテインメントだとしたら、自分はどうやって役者として向き合わなきゃいけないのか、挑戦になると思います。――会見でもおっしゃっていましたが、柿澤さんが出演される作品は結構心情をさらしたりとか、人を殺したりすることが多い印象があるので、そういう意味では新しい作品なのかなとも思いました。陰に陰に行く方が、僕の性格的には楽なんです。出すところまで出すというのは、技術的にはたぶん簡単で。でも、人を楽しませたり、あたたかい気持ちになってもらったりするのは、すごく難しいと思います。「それっぽく」という気持ちでやったら、とんでもなく嘘っぽくなるし……そこはやはり、芝居が大事なのかな。すごく苦しむと思います。子役の子たちも本当にピュアなので、彼らと対峙するのも勉強の日々になりそうです。●藤原竜也さんは血管切れそう○稽古場に入ったら「負けない」――柿澤さんは今、日本のミュージカルシーンでとても大きな役割を果たしていらっしゃると思うんですが、自分がミュージカルをやるときに心掛けているようなことはありますか?蜷川(幸雄)組だろうとミュージカルの現場だろうと、とにかく自分が考えたことを100%出す、ということです。稽古場に入ったら「負けない」という気持ちを持ちます。それは蜷川さんに教わったことですし、ミュージカルの稽古もそうあるべきだと思います。蜷川組の稽古場ではみんな、自分が出ていないシーンを本気で観ているんです。それで内心、「俺だったらこうする」とか、「あ、こいつの役食えるな」とか考えている。本当に残酷ですけど、そうなんですよ。いざ蜷川さんが「それじゃだめだ。おい、誰か他にいないのか」と他の役者に語りかけると、「はい、俺にやらせてください」と演じてみせた人が、「お前の方がいいな」と言われて、役が変わるような現場です。だから、ミュージカルもそうあっていいんじゃないかな、ということも思います。稽古場は、それくらい勝負するところなんじゃないかと思うので、僕はどこの作品でも台本読みでも、100%出すことを心掛けています。――自分を100%出すのってなかなか難しいですよね。めちゃくちゃ難しいです。でも、現場で100%出してる人はやっぱり生き残っているんですよね。『アテネのタイモン』でご一緒した藤原竜也さんも、横田栄司さんも、吉田鋼太郎さんも、150%で来ます。竜也さんなんて、台本読みの段階から血管切れそうですから。でも、やっぱり圧倒されるし、魅力的なんです。ただ「やっぱり竜也さんはすごいよね」で終わってしまったら、自分が出る意味がない。同じ舞台に立つのだったら、先輩だろうがなんだろうが「勝たなきゃいけない」という気持ちでやってきたので、ミュージカルでも、僕はそういう気持ちで臨んでいこうと思っています。かといって、ギスギスしたいというわけではありません。芝居はコミュニケーションの場でもあるわけですから、勝負した分、良いコミュニケーションができる稽古場だったら、面白いですよね。稽古場を出たら、和気あいあいとすればいいですし。○アキレス腱を切った経験で思ったこと――2016年の7月に、ミュージカル『ラディアント・ベイビー〜キース・ヘリングの生涯』でアキレス腱を切って入院されていたとき、「柿澤勇人くん、君は世界で一番タフな俳優になるんだ」というメッセージをもらったとTwitterに投稿されていましたが、あれも蜷川さんの舞台が関係されていたんですか?あれは蜷川さん演出の『海辺のカフカ』に出てくる台詞に関係したメッセージです。僕が演じていたカラスという役が、カフカ少年に「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年にならなくちゃいけないんだ」と言って、送り出すんですよ。僕がちょうどアキレス腱を切って入院した時に、藤木直人さんが蜷川さんの遺作に出演されていて、『海辺のカフカ』のスタッフもキャストも沢山出ていたので、寄せ書きを病院に送ってくれました。その真ん中に、藤木さんがカラスの台詞をなぞって「君は世界一タフな俳優になるんだ」と書いてくれたんです。――蜷川さんの現場にいた人たちが、皆さんで支え合っているんですね。みんなやっぱり地獄を見ているから、愛があります。僕が蜷川組の先輩に「ここがわからない」と色々聞くと、すごく親身になって丁寧にアドバイスをくださって。蜷川さんにボコボコにされてきているので、優しいですよね(笑)。――ボコボコになっても凹まないですか?凹みますよ、毎晩一人で泣いていました。でもあの経験があってから、やっぱり変わりましたね。すごく大きな出会いでした。――いろいろな作品を経て、30歳をむかえられたと思いますが、30代の抱負を教えてください。19歳からの役者人生、10年経ちました。本当に突っ走ってきて、いい経験もあったし、嫌な経験もあったし、とにかく150%アクセルべた踏み、くらいで生きてきた感覚があります。それはそれで間違ってなかったと思うのですが、2016年の『ラディアント・ベイビー』でアキレス腱を切るケガをしてしまって、そこからは「無理しすぎなくてもいいんじゃないかな」と思うようになりました。もちろん一生懸命頑張るけど、メリハリをつけないと、本当に倒れてしまう。20代は猪突猛進に走っていたので、今後はもう少し視野を広げて、芝居を楽しめるようになれば、と思っています。■柿澤勇人1987年10月12日生まれ、神奈川県出身。2007年に劇団四季の養成所に入所し、同年デビュー。『ライオンキング』(08)、『春のめざめ』(09)など立て続けに主役を務める。退団後は『スリル・ミー』(11〜14)、『デスノート The Musical』(15、17)、『ラディアント・ベイビー〜キース・ヘリングの生涯』(16)、『フランケンシュタイン』(17)など話題のミュージカルで主演。『海辺のカフカ』(15)、『アテネのタイモン』(17)など、ストレートプレイでも活躍する。○ミュージカル『メリー・ポピンズ』出演:濱田めぐみ・平原綾香/大貫勇輔・柿澤勇人/駒田一・山路和弘/木村花代・三森千愛/島田歌穂・鈴木ほのか ほか東京公演:東急シアターオーブ3月25日〜5月7日 ※プレビュー公演:3月18日〜24日大阪公演:梅田芸術劇場メインホール5月19日〜6月5日●【プレゼント】柿澤勇人さんサイン入りチェキ<応募〆:2月7日>柿澤勇人のサイン入りチェキを1名様にプレゼントします。■応募期間:2018年2月3日から2018年2月7日23:59まで■内容:柿澤勇人サイン入りチェキプレゼント■当選人数:1名様■応募方法1.マイナビニュースエンタメch公式Twitterをフォロー2.応募ツイートをリツイート。当選者には応募締め切り後、マイナビニュースエンタメch公式Twitterからダイレクトメッセージにて、送付先情報(送付先住所、受取人氏名、電話番号)を伺います。※ダイレクトメッセージ送信後48時間以内にご連絡のない場合や、フォローを外された場合(その場合ダイレクトメッセージを送付できません)は当選を無効とさせていただきます。当選条件日本国内にお住まいの方 <個人情報取扱いについてのご注意> 応募にあたって以下を必ずお読みください。応募には以下の「個人情報取扱いについて」に同意いただく必要があります。「個人情報取扱いについて」に同意いただけない場合はプレゼント抽選の対象となりません。(1)個人情報取扱いについて:マイナビでは個人情報保護マネジメントシステムを構築し、正しい個人情報の取扱および安全管理につきましてできるだけの体制を整え、日々改善に努めています。当社が運営するマイナビニュースにおいて、読者の皆様からお預かりする個人情報は、プレゼントの発送などに利用いたします。(2)開示等、個人情報の取り扱いについてのお問い合わせ:株式会社 マイナビ ニュースメディア事業部 編集部 〒100-0003 東京都千代田区一ツ橋1-1-1パレスサイドビル news-reader@mynavi.jp(3)個人情報保護管理者:株式会社 マイナビ 管理本部長 personal_data@mynavi.jp
2018年02月03日『DRESS』1月特集は「新世界を嗜む」。ここで定義する新世界とは、未体験の趣味の世界。思いっきり笑った、感動して泣いた、目標を達成して感動した、のめり込みすぎて時間を忘れていたetc.。趣味を通じて得るさまざまな感情や経験は、私たちの人生をカラフルにしてくれるもの。「自分の人生にこれがないとつまらない」「これがあるおかげで日々が楽しい」。そんな風に思える趣味はありますか?ある人はもちろん、ない人も、2018年は新世界に足を踏み入れて、新しい趣味と出会ってみませんか。趣味が自分の生きる世界を広げてくれて、日々を今よりもっと素敵なものにしてくれるはずです。スポーツ(観戦含む)系、文化系に分けて、趣味に熱中している人たちが、魅力や楽しみ方を愛のある文章で語り尽くします。ここでは、「観劇」という新世界へ飛び込んで楽しむ会社員、ハルカさんの例を見てみましょう。■観劇という非日常への旅立ち舞台空間は、観客席一体となって味わう夢の世界多かれ少なかれ、誰にでも「現実とは異なる世界に浸りたい」と思うことがあるのではないだろうか。そんなときは、旅に出たりして自分の身を普段の世界から物理的に離すこともできるが、実は私たちの日常のすぐ近くにも非日常は存在する。そのなかでも、わたしが特に愛してやまないのが「舞台」という世界。物語世界へ旅立つ方法は数多あれども、舞台はその非日常性を最も身体中で感じ取ることのできる空間だと思う。必要なものは、チケットと自分の身ひとつ。劇場の入り口をくぐれば、あとは空間に身と心を委ねて、どんな世界にも飛び立つことができる。そう、観劇は鑑賞というよりも「体験」なのだ。もし「一度舞台に行ってみようかな」と思う人がいたら、ぜひためらわずに劇場へ行ってみてほしい。最初の一歩を踏み出しさえすれば、あなたの心と身体は勝手に動き出すに違いない。■初めての観劇に、ミュージカルのすすめもし、舞台を観るのが初めてで、何を観ていいのかわからないという人がいたら、まずはミュージカルから入ってみるのはいかがだろうか。芝居に加え、劇中で歌い踊るということは、あらゆるエンターテイメント性を兼ね備えているだけでなく、より非日常的な世界に浸れるに違いないからだ。突然歌いだす?だから楽しい「ミュージカルって突然歌いだすの、意味わからなくない?」――ミュージカルが好きだ、と言うと、5人にひとりくらいの割合でそう言われる(いつだかタモリさんもTVでそう言っていた)確かに街中で突然歌いだされたり踊りだされたりした日には、このご時世だ。取り急ぎ距離を置かせていただくかもしれない。けれど、思い出してほしい。舞台芸術が発展する以前から、人々は歌い踊ることで、祈りや感謝、喜びを表現してきた。自分の想いを身体や声に乗せて表現することは、本来は当然のことではないのだろうか。私には、嬉しければ全身で喜びを歌い、悲しみや慟哭すらも歌に乗せて表現するミュージカルの登場人物たちがたまらなく愛おしい。舞台の上では常識なんていらない。ぜひ登場人物に感情移入して、物語を素直な心で楽しんでもらいたい。ミュージカルソングは聴いて楽しい、歌ってもっと楽しい有名なミュージカルソングだとCMなどで採用されていることも多く、舞台で聴く曲が、いつかどこかで聞いた旋律……ということもあったりするものだ。それらはときに、歌詞をのせずにメロディだけであったり、多少アレンジされたりして、お茶の間に届けられる。どこかで聞いた曲を、今度は原曲(その逆も然り)で味わい、生の舞台で役者が歌うという形で聴くのには、また新しい発見や喜びがある。そして、ミュージカルを見ると、曲がしばらく頭から離れなくなり、果てはなんとなく歌えるようになってしまう、ということが多々起こる。昨年話題になった映画『ラ・ラ・ランド』などのミュージカル映画を見て、そんな経験をしたことがある人もいるのでないだろうか。ミュージカルソングは聴くのも楽しいけれど、自分で歌えると、そのときの記憶が呼び覚まされて、日常に戻った後でも、再び非日常の世界へ旅立つことができる。まずは自分の興味のあるテーマから一口にミュージカルと言っても、喜劇も悲劇もあり、もっと言えば劇団や興行団体によって趣がまったく異なる。初めて観るということであれば、ぜひミュージカル作品の醍醐味、とびっきりハッピーな物語がおすすめだ。また、最初は自分の興味や関心につながるものから探してみるといいかもしれない。題材となっている時代や国、人物、もし好きな役者がすでにいるのであれば、そこから辿ってみるのもいいだろう。主催団体や劇場のHPでは、半年先くらいの公演予定は発表されているので、チェックしながら実際に行動を起こしたくなる作品ができるまで、楽しみを寝かせるのもよいかもしれない。逆に、HPに掲載されているチラシの印象で直感的に決めて、思い切って一度行ってみるのもアリだ。最近では公演公式HPでプロモーション動画も掲載されているから、一度見て雰囲気をつかんでみてはいかがだろうか。■日本の大劇場ミュージカルとおすすめ公演東宝製作作品映画製作で著名な企業だが、演劇の企画製作・興行にも長い歴史を持つ。東京・日比谷にある直営劇場では、ほぼ年間を通して、1〜2カ月に1作品のサイクルでさまざまな作品が上演されている。ブロードウェイ作品など海外の著名な作品から、日本の劇作家の最新作まで取り扱う。2018年3月の上演作品をふたつ紹介しよう。『ラ・カージュ・オ・フォール』1作目は『ラ・カージュ・オ・フォール』。元はフランスの演劇からミュージカル化したものということもあって、タイトルが少し覚えにくいかもしれないが、内容は夫婦愛や家族の絆をコメディのエッセンスで彩った、楽しくハートフルな作品だ。日本のミュージカルシーンを牽引してきた鹿賀丈史さん・市村正親さん両名が、ゲイクラブオーナーとその看板スターという事実婚状態のカップルを演じる。2008年からこのコンビで上演を始め、ゴールデンコンビと絶賛されてきた。2018年3月の東京日比谷・日生劇場を皮切りに、4月からは福岡・静岡・大阪でのツアー公演が行われる。日本が代表するミュージカルスターのコンビネーションを堪能してほしい。『メリー・ポピンズ』そして、3月25日より、東京渋谷・東急シアターオーブで上演される『メリー・ポピンズ』は、ジュリー・アンドリュース主演の名作映画を、日本人キャストで舞台化。濱田めぐみさん・平原綾香さんのWキャストで上演する。まわりを固める名だたる役者たちに並んで、パパイヤ鈴木さんやもう中学生さんなど、TVでおなじみの名前があるのも見逃せない。絶対にどこかで聞いたことのある「♪スパカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」や「♪チム・チム・チェリー」をはじめとする名曲と、大勢のアンサンブルによるダンスが盛りだくさんの見どころ満載の作品に違いない。5月には大阪・梅田芸術劇場でも上演される予定だ。宝塚歌劇団その概要は言わずもがなであろう、宝塚歌劇団とは女性だけで構成される劇団だ。タカラヅカといえば、極彩色の羽を背負ったスターが大階段を下りてくる……そうイメージをする人も多いのではないだろうか。そのイメージは無論間違いではないが、実はそれはショー作品によるもので、宝塚歌劇団はミュージカル作品も手がけている。専任の劇作家によるオリジナル作品を上演することもあれば、海外発の話題作を上演することもあり、オーストリア皇后を題材とした『エリザベート』や、ロンドンの下町を舞台としたハッピーミュージカルの王道『ミー・アンド・マイガール』など、長年日本で愛されているミュージカル作品の中には、宝塚が初演だという例もあるほどだ。そんな宝塚からは、少女漫画が原作となる新作2作品を紹介する。『ポーの一族』年1月現在公演中の花組公演『ポーの一族』は、1970年代から長年にわたって愛され続けてきた萩尾望都さんの同名漫画が原作だ。制作発表会で見せた、主人公のエドガー・ポーツネルに扮した明日海りおさんは、漫画から飛び出してきたかのような美しさで、原作者の萩尾さんも絶賛するほど。宝塚が得意とする耽美な世界観とマッチする作品になっていることだろう。兵庫県宝塚市の宝塚大劇場で2月5日まで、東京日比谷の宝塚大劇場では2月16日~3月25日まで。『天(そら)は赤い河のほとり』もう一作品は、1995年から2002年まで連載され、絶大な人気を誇る篠原千絵さん原作の『天は赤い河のほとり』のミュージカル化作品。古代オリエントを舞台に、現代日本からタイムスリップした娘ユーリと皇子カイルの愛を描く。2017年11月にトップ男役に就任した真風涼帆さんがカイル役に挑む。兵庫県宝塚市の宝塚大劇場で3月16日から4月23日まで、東京日比谷の宝塚大劇場では5月11日~6月17日まで。劇団四季CMでもおなじみの『ライオンキング』をはじめとするロングラン公演で有名な劇団四季は、研究所でメソッドを学んだ専属の役者を中心に、全国各地の専用劇場で日々上演されている。ひとつの作品を長く上演するロングラン公演となる場合が多く、贔屓のキャストを観るために、何度でも足しげく通う熱烈なファン層が存在するほど、その人気は折り紙付き。『ライオンキング』『リトルマーメイド』『アラジン』など、ディズニー作品や海外の人気作品も多数上演されているので、ミュージカル初心者にもおすすめだ。そんな劇団四季からは下記の2作品を紹介する。『アラジン』アラジンと魔法のランプといえば、誰しもがそのストーリーをなんとなく想起することができるだろう。アラジンと王女ジャスミンの恋物語に、ジーニーが魔法と笑いを添えて描き出す名作ミュージカル。ディズニーのアニメーション映画でもおなじみの「♪ホール・ニュー・ワールド」をはじめとする魅力な楽曲が揃う。東京汐留、電通四季劇場[海]にて、2018年12月末までのチケットを販売中(2018年1月現在)。『キャッツ』特殊メイクのような個性的な扮装をテレビCMや広告で見た人も多いのでは。『キャッツ』は、タイトルの通り、ジェリクルキャッツという個性豊かな猫たちが登場する作品。キャッツたちのアクロバティックなダンスはさながらショーのような要素もあり、ダンスが好きな人に特におすすめしたい。また名曲「♪メモリー」は誰でも一度は聴いたことのある美しく懐かしい旋律。昨年夏に大阪四季劇場に上陸し、千秋楽の2018年5月6日分までチケットを発売中。■観劇と当日のあれこれひとりで行っても大丈夫?ブロードウェイの来日公演など少し価格帯の高いものだと、連れ合って来ている人も多い印象はあるが、舞台はひとりでいっても十分楽しめる。逆に、没頭しやすいタイプはひとりで行く方がおすすめだ。とはいえ、ときには友達や恋人と一緒に観劇して、感想を語り合うひとときも楽しいもの。不安であれば最初は友人を誘って、慣れてきたら作品やそのときの気分で使い分けてみてはどうだろうか。チケットの購入と座席の選び方チケットの購入方法は、その団体のページ上で受け付けているものもあれば、チケットぴあ、カンフェティ等、チケット販売サイトでも販売しているものもある。詳細は、各公演サイトでチェックしよう。また、最近はチケット購入時に座席を選択できることも多いので、劇場HPの座席表を見ながら選ぶことをおすすめする。値段は張るが舞台から近く正面寄りの良席、舞台から遠いけれど一番安い席は、どちらも売り切れやすいので注意が必要。予算にもよるが、舞台により近い方がライブ感を味わえることは一言添えておきたい。感動したときは躊躇わず拍手を送ろうカーテンコールではスタンディングオベーションが起こることも役者の登場時や一曲歌い終えた時に拍手が起こることがある。何も感じなかったら特に迎合する必要もないが、感動したときは、ぜひその感動を舞台の役者へ拍手という形で届けてほしい。またノリの良い曲のときは手拍子が起こることもあるが、ぜひ恥ずかしがらずにのってみてほしい。舞台は舞台上だけで完結するのではなく、舞台上と観客席との間にもコミュニケーションが存在する。よい舞台に観客がのれば、舞台上はもっとノリに乗ったパフォーマンスを観客席へ届けてくれるというプラスの循環が生じることもある。そういった化学反応も生の舞台の醍醐味のひとつ、ぜひ楽しんでみては。これだけは覚えておきたい観劇マナーマナーは誰もが気持ちよく観劇するための心配り舞台に集中するには周りの環境も大事だ。舞台に集中して思う存分堪能することは、役者やスタッフ陣への最大の敬意の表し方であると思うし、マナーを守ること、ちょっとした気遣いをすることで、周りの人々の集中力を妨げるようなトラブルもなくなる。特に集中力をそぎやすい、視覚・聴覚・臭覚の3つの感覚に気をつけてほしい。「視覚」でいえば、・背中は座席に付けたままにする (前のめりになると後ろの席の人の視界が狭くなる)・帽子をかぶったままの観劇、上の方でつくるお団子頭で来場するのはNG。後ろの人の視界の障害にならないようにする・上演中に光の出るものを操作しない「聴覚」でいえば・上演中は話さない・上演中にビニール袋をガサガサしたり、パンフレットを音を立ててめくったりしない・携帯電話の電源は切っておく「臭覚」でいえば・香水の香りがきつすぎないか・臭いの出る食べ物等を持ち込んでいないかなどである。どれも小さなことばかりとはいえ、ちょっとしたことで周りの集中を途切れさせてしまうことがあるので気をつけたい。また、これは観劇に慣れている人に言いたいことであるが、もしマナーを守れていない人がいたとしても、知らないだけ・気づいていないだけ、という場合は多い。相手は初めての観劇体験かもしれない。どうか観劇がイヤな思い出に終わらないよう、伝え方には十分気をつけてほしいと願う。同じ日・同じ公演に同席した人は、ひとときを共にする、いわば同志である。「お互いさま」の気持ちはなるべく忘れたくないものだ。役者を知ると、もっと楽しい!「とてもいい舞台だった」「あの役者さんがとても良かった!」――そう思ったら、劇場内の売店でパンフレットを購入し、出演者や演出家、スタッフ陣をチェックしてみよう。大体1000~2000円ほどで入手できる。また、舞台に行けば必ずと言っていいほど、役者の次回出演作のチラシが配布される。開演前の時間や終演後にそれをじっくり眺めて、次の舞台を決めるのもきっと楽しい時間になる。気に入った役者さんが同じ役を演じるのを追い続けるのも楽しいが、異なる作品で、また違う一面を見せてくれるのも魅力だ。ライブ上演の観劇はギャップの宝庫。私が見てきた一例をあげると、とうにミュージカル界で地位を築き上げ、重厚な役を演じることが多かった大御所俳優さんが見せた、あるコメディミュージカルでの笑い上戸な一面(共演者のアドリブがすっかりツボに入ってしまい、震えて動けなくなってしまったのだ……!)。また、年齢相応の役が増えていたベテラン女優さんが、初演時のリバイバルで、とある娘役を演じたときのみずみずしい輝きには、なぜだかわからないが涙が出たものだ。役者さんの意外な一面を見れば、あなたはもっと舞台の世界にのめりこんでいくことだろう。■最後に素晴らしい舞台に出会ったその体験が、また劇場へと足を運ばせる正直に申し上げて、毎回必ず素晴らしい舞台に出会えるとは限らない。ストーリーや役者、演出との相性もあるし、ときにはまわりの環境が恵まれなかったということもあるかもしれない。それでも、また劇場に足を運んでしまうのは、いつかの、あの舞台で出会った感動を忘れられないから。願わくばもう一度、あのような舞台に出会いたい、と思わずにいられないのだ。ひとつ印象的な舞台に出会ってしまったら、きっとあなたも、あの体験をもう一度……と夢見ることをやめられなくなることだろう。今回は、大劇場でのミュージカル作品を中心にご紹介したが、舞台芸術は、劇場の大きさによってもまた違う体験を提供してくれるし、ジャンルもストレートプレイ、音楽劇、ダンス公演に朗読劇、そして歌舞伎・文楽・能楽などの古典芸能まで、広く深い世界を内包している。自分の好きなものを見つけて、とことん好きを極めていただきたい。ご紹介したように、最近はマンガとのコラボレーションなど、舞台作品もその枠をどんどん広げている。観劇を敷居が高いと感じる人は、まず、自分と地続きの世界から入ってみてはいかがだろうか。
2018年01月11日ソウルよりこんにちは、カミーユ綾香です。
2018年01月09日新大久保よりこんにちは、カミーユ綾香です。
2017年12月11日ディズニーの不朽の名作映画『メリー・ポピンズ』がミュージカル化。その日本初演が、2018年3月、東京・東急シアターオーブで幕を開ける。そこでオーディエンス200名が見守るなか、ほぼ全キャストが登壇する大規模な記者会見が行われた。【チケット情報はこちら】冒頭を飾ったのは、誰もが知る『メリー・ポピンズ』の名曲の数々。バート役の柿澤勇人が『チム・チム・チェリー』を歌い始めた途端、会場は早くも『メリー・ポピンズ』の魔法の世界へ。そこにバート役Wキャストの大貫勇輔、メリー・ポピンズそのものといったいで立ちの濱田めぐみ、メリー・ポピンズ役Wキャストの平原綾香も登場。メリー・ポピンズを象徴する『プラクティカリー パーフェクト』から名曲中の名曲『フィード ザ バーズ』、全キャストが登場しての華やかな『ジョリー ホリデイ』までが一気に披露されると、会場のテンションは最高潮に。心地よい高揚感に包まれつつ、キャストによる挨拶が始まった。濱田にとってディズニー作品への出演は、劇団四季時代から数えて4作目。「想像を具現化し、舞台上にかたちとして見せるのはディズニーミュージカルが一番」とその魅力を語り、「ひとつひとつを明確に、はっきりとした夢のかたちをお届け出来るよう精進したい」と意気込む。3作目のミュージカル出演となる平原は、自らの前世について「平原さんはまだ地球に慣れていないから頑張って」と言われたことがある過去を告白。演出家から「メリー・ポピンズは宇宙人のようなもの」とアドバイスされたことを受け、「宇宙人だったころを思い出して頑張りたい」と、会場の笑いを誘った。大貫は「正直プレッシャーの方がかなり大きい」と切り出しつつも、「日本初演のオリジナルキャストに選ばれたことは本当に嬉しい。全力で、楽しみつつ稽古に取り組んでいけたら」と目を輝かせる。柿澤はこれまで人を殺める役が多かったことから、「やっと大人から子供まで楽しめる役に挑戦出来る。たまには僕も愛されたい!」と、平原に続く笑いを会場に呼び起こした。他にもジョージ・バンクス役の駒田一、山路和弘、ウィニフレッド・バンクス役の木村花代、三森千愛、バードウーマンとミス・アンドリュー2役の島田歌穂、鈴木ほのからが登壇。それぞれ本作にかける思いを熱く語った。最後には「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」を全員で熱唱。その美しく力強い歌声は、本番への期待をさらに高めてくれた。公演は2018年3月18日(日)より。なお、チケットの一般発売に先駆けて、チケットぴあでは抽選先行を実施中。いち早プレリザーブの受付は11月27日(月)午前11時、プレリザーブの受付は11月30日(木)11時まで。取材・文:野上瑠美子
2017年11月24日ミュージカル『メリー・ポピンズ』の製作発表が21日、都内で行われ、濱田めぐみ、平原綾香、大貫勇輔、柿澤勇人、駒田一、山路和弘、木村花代、三森千愛、島田歌穂、鈴木ほのか、コング桑田、パパイヤ鈴木、浦嶋りんこ、久保田磨希、小野田龍之介、もう中学生が登場した。同作は、パメラ・トラバースの小説をもとに1964年、ジュリー・アンドリュース主演で世界的大ヒットを記録したディズニー映画『メリー・ポピンズ』を、『オペラ座の怪人』『レ・ミゼラブル』などのサー・キャメロンマッキントッシュがプロデュースし2004年にミュージカル化。今回が日本初演となる。ロンドンのバンクス家にやってきたナニーのメリー・ポピンズと家族の物語を描く。会見では、キャストによる「Chim Chim Cher-ee」「Practically Perfect」「Feed the Birds」「Jolly Holiday」「SUPERCALIFRAGILISTICEXPIALIDOCIOUS」の歌唱が披露された。メリー役の濱田は「小さい頃からの思い出とか懐かしい感じ、ノスタルジックな感じ、そういうのが全て詰め込まれてるのがディズニーミュージカル」と表し、「皆様にはっきりとした夢の形を見せられるように」と意気込む。また、濱田とWキャストでメリーを演じる平原は、同役を「完璧で宇宙人的なイメージ」と表現し、「演じるのがすごく難しい」と語った。平原は「『アウトデラックス』で前世を見てもらった時に、『平原さんは地球に慣れてないから頑張って』って言われたんです」と明かし、「ショックだったんですけど、プロデューサーに『メリー・ポピンズは宇宙人だから、まばたきもしないくらいの勢いなんだよ』と言われて。宇宙人だった頃を思い出してできるかなって」と自信を見せた。ダンサーとして活躍する大貫は「ここまでしっかりとしたタップが中心となった舞台は初めてだし、歌もものすごく僕にとっては課題。歌の稽古、タップの稽古はずっと準備しています」と明かした。柿澤も同じくタップダンスのレッスンを積んでいるが、実は「ダンスは本当に苦手」だという。柿澤が「劇団四季にいた時に、当時の演出家に『お前にはダンスの才能がない』と言われて。それまでダンスがすごい好きだったのに、才能がないって言われたから『じゃあやらないよ』と思って」と告白すると、平原は「上手だったよ!」とフォロー。柿澤はその言葉に「ダンス好き~!」と宣言していた。また、傘で飛ぶシーンが有名な同作だが、子供の頃に魔法を練習したことがあるか? という質問に、濱田は「物を念力で動かそうとしていました」と回答する。平原は「傘を持って、なりきって遊んでた時期もあった」とまさにメリー・ポピンズになりきっていことを明かし、大貫は「僕は(ドラゴンボールの)かめはめ波を本気で練習してました。友達に出せるようになったって嘘つきました」とそれぞれの魔法体験が明らかに。さらに柿澤が「僕も空を飛びたいと思って。鳥ってなんで飛べるかといったら、大胸筋がハンパないらしいんですよ。中学生の時に、本当に大胸筋ばかり鍛えて、飛べるんじゃないかと思ってました」と振り返ると、大貫は「科学的に5m胸筋があったら飛べるらしいですよ」と豆知識を披露。柿澤は「足りなかったか!」と悔しがっていた。
2017年11月21日海南島よりこんにちは、カミーユ綾香です。海南島は中国のハワイと呼ばれているリゾート地で、常夏の島です。空も海も花も美しく、夏用ワンピースで街を歩きながら、生まれて初めてココナッツのジュースを飲みました。すごくまずかったです。なんてお洒落でまずいのだろうと、感動しました。男と女の二択という退屈で古い考え方は、やめよう。性別を超越して相手を見るって、大事だと思います。ダッチワイフと泳ぐなんていう狂った発想は、肉体の性別を凌駕した精神から生まれているものです。そういう私の精神を、無理やり女性という肉体の枠に入れ込まないで欲しい。少なくとも私は友情のもとに意志表示しているのだから、受け入れて欲しい。 ていうか、シンプルに退屈なのです。男か女の二択なんて。人と繋がるときは、性別なんているカテゴライズは一旦ぶち壊して、まっさらな気持ちでどんな面白いことが出来るのか考えればいいんです。私のダッチと泳ぐという夢は頓挫しましたが、どこかの気合の入った誰が、性別を言及されることなく吉林省の川を泳いでくれることを願うのでありました。
2017年11月16日レッドリボン軍よりこんにちは、カミーユ綾香です。今月はタオパイパイについて考えています。▶︎前回の連載記事はこちら ① / ② / ③ / ④ / ⑤タオパイパイをご存知ですか?ドラゴンボールに出てくる、ピンクのチャイナ服に長い三つ編みの殺し屋です。先日、講演会に参加していて、講演会中は大体することが無いので、メモ紙にタオパイパイの落書きをしていたのですが、そのときに衝撃の事実に気付きました。タオパイパイは中国語では「桃白白」と書くのですが、とすると正しい中国語発音では、タオバイバイとB音になるはずなのです。なのに何故、タオパイパイはP音なのだろう…。衝撃の七不思議です。それで中国語を喋る人達に聞きまくっているのですが、どうにも納得できる答えが得られません。仕方ないから*1探偵ナイトスクープに応募しました。(*1)探偵ナイトスクープ:スタジオをひとつの探偵事務所(番組では“探偵局”と呼称)と想定し、視聴者から寄せられた依頼を、探偵局員が投稿した視聴者と共に調査し、その過程のVTRを流すテレビ番組。CAMILLE AYAKA (カミーユ綾香)北九州市出身。在日韓国人と元残留孤児の多く住む多国籍な街で育つ。警固インターナショナルの代表としてアジア各国を飛び回りつつ、十数言語による語学スクールとインバウンド支援の多言語ウェブサイト制作会社を運営する一方、難病の重症筋無力症とパンセクシュアルというセクシュアリティの当事者として、様々なマイノリティの生きやすい社会を目指して精力的に活動中。「マイノリティの爆弾」を「マジョリティ社会」に投げつけるために5月から本メディアBe inspired!で連載開始。 All photos and text by Camille AyakaーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!#005「毎日金正恩の幸せを願ってる」。肉を食べ、浮気をゆるし、嫌いな人を愛する“私の異常と素直の哲学”とは | カミーユ綾香の「マイノリティ爆弾」 放生会(ほうじょうや)よりこんにちは。カミーユ綾香です。▶︎前回の連載記事はこちら ①&②&③&④放生会とは、人が生きるために殺生する生物の霊を慰め、感謝...
2017年10月20日2018年3月3日に東京・日本武道館にてライブイベント「オールナイトニッポン50周年記念 中島みゆきリスペクトライブ2018歌縁」が開催される。【チケット情報はこちら】同公演は中島みゆきの名曲を女性アーティストが歌うイベントで、2015年に東京・大阪、2017年に全国で開催された。今回はニッポン放送「オールナイトニッポン」の50周年を記念して、クミコ、研ナオコ、島津亜矢、高畑淳子、中村 中、新妻聖子、半崎美子、平原綾香の8組で行われる。なお、東京・日本武道館公演のほか、全国9か所でも開催予定。東京・日本武道館公演のチケット一般発売は10月28日(土)午前10時より。一般発売に先がけて、先行を実施中。受付は10月10日(火)午後11時59分まで。■「オールナイトニッポン50周年記念中島みゆきリスペクトライブ2018歌縁」日時:2018年3月3日(土)午後15:00 / 開演16:00会場:日本武道館(東京都)出演:クミコ / 研ナオコ / 島津亜矢 / 高畑淳子 / 中村 中 / 新妻聖子 / 半崎美子 / 平原綾香(表記:五十音順)※「半崎美子」の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記料金:全席指定8,800円(税込)※未就学児のご入場はできません。※本公演に中島みゆき本人の出演はございません
2017年10月02日放生会(ほうじょうや)よりこんにちは。カミーユ綾香です。▶︎前回の連載記事はこちら ①&②&③&④放生会とは、人が生きるために殺生する生物の霊を慰め、感謝する祭事だそうです。私は以前、頭に肉を乗せた写真を投稿しネット上で炎上しました。なんか犬とか肉が可哀想みたいな批判でした。その事件を反省し、今回、“生物に感謝して殺生を忌むために参った”、というような考えは毛頭なく、ただただ出店の豚串を貪り喰い、胃袋を肉で満たしてやろうという目的でやって来ました。CAMILLE AYAKA (カミーユ綾香) 北九州市出身。在日韓国人と元残留孤児の多く住む多国籍な街で育つ。警固インターナショナルの代表としてアジア各国を飛び回りつつ、十数言語による語学スクールとインバウンド支援の多言語ウェブサイト制作会社を運営する一方、難病の重症筋無力症とパンセクシュアルというセクシュアリティの当事者として、様々なマイノリティの生きやすい社会を目指して精力的に活動中。「マイノリティの爆弾」を「マジョリティ社会」に投げつけるために5月から本メディアBe inspired!で連載開始。All photos and text by Camille AyakaーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!#004「10分間、トイレに閉じ込められるのが当然の国」で私が学んだ“当たり前の危険性”。 | カミーユ綾香の「マイノリティ爆弾」 北京よりこんにちは、カミーユ綾香です。▶︎前回の連載記事はこちら ①&②&③北京はいつも私を興奮させます。心を大きく進化させます。進化論で有名なダーウィンは、【...
2017年09月20日空襲や自然災害の慰霊・復興を願う祈りの花火長岡まつり大花火大会は、単に花火を競うものではなく、長岡空襲や中越地震などの慰霊・復興を願う「祈りの花火」。戦時中に一度は中断したものの、1947年に復活し、今年で復活70周年を迎えます。今まで地元の人たちがつないできた平和を願う想いが強く込められた花火には、ほかにはない優美な魅力が宿っています。今年の長岡まつり大花火大会は8月2日に開催され、全国各地から観客が押し寄せました。花火は戦没者に捧げる「白菊」からスタート。夜空へと手向ける慰霊の花です。まばゆいばかりの花火が夜空いっぱいに広がり、大輪の花を咲かせては儚く散っていきました。その刹那的な美しさは、一度見たら忘れられません。滝のように火花の雨が降りそそぐ「ナイアガラ超大型スターマイン」は、大花火大会復活70年特別バージョン!一般的なスターマインよりも華やかでダイナミックな輝きで、観客の心を虜にしました。復興祈願花火「フェニックス」は生命力あふれる不死鳥の輝きそして、長岡花火の目玉となっている復興祈願花火「フェニックス」も5分フルバージョンと見逃せません。「フェニックス」とは不死鳥のこと。生のエネルギーに満ちた不死鳥をイメージした荘厳な花火は、平原綾香さんの「Jupiter」に乗せ、みずみずしい命がしなだれるような美しさで観客を魅了しました。さらに、「フェニックス」の後には昨年新登場したミュージック付きスターマイン「米百俵花火・尺玉100連発」が連続で打ち上げられました。時間を忘れてしまいそうなほど力強く華やかな花火に彩られた一夜は、すべての人にとって忘れられない思い出となったことでしょう。文/萩原かおりイベント情報イベント名:長岡まつり大花火大会催行期間:2017年08月02日 〜 2017年08月03日住所:新潟県長岡市長生橋下流信濃川河川敷
2017年08月10日サラボナよりこんにちは。カミーユ綾香です。▶︎前回の連載記事はこちら ① & ②
2017年07月26日ミュージカル『ビューティフル』の開幕直前囲み取材が24日に東京・帝国劇場で行われ、水樹奈々、平原綾香、中川晃教、伊礼彼方、ソニン、武田真治、剣幸が登場した。同作は世界的シンガーソングライターであるキャロル・キングの半生を数々の名曲とともに描いたミュージカル。2013年にブロードウェイで幕を開け、今も世界中で上演されているヒット作で、今回が日本初演となる。声優・歌手・ナレーターとしてマルチに活躍する水樹と、デビュー作「Jupiter」がミリオンヒットとなった平原がWキャストで主演を務める。初ミュージカル初日を迎える水樹は「ついにこの日がやってくる! と緊張と興奮といろんな思いで、テンションが上がりまくっている状態でございます」と自身について語る。「初めてだからこそ、思い切りの良さを出せるように、全力投球で自分を信じて頑張りたいと思います」と意気込んだ。一方平原は「帝国劇場に入った時に圧倒されて、"なんかいるな"って感じ」と印象を語り、「いないいない!」と周囲からは総ツッコミが。ソニンが「いい意味でのでしょ?」、武田が「エネルギーみたいな感じ?」とフォローしたが、平原は「ファントムみたいなのがいる感じ」と表現し、武田から「エネルギーじゃないじゃん。怪人じゃん」とつっこまれていた。ミュージカル『エリザベート』『王家の紋章』で帝国劇場に立っている伊礼が「今まで帝国劇場でも、実働20分までしかいたことないので」と明かすと、共演者陣からも「ええ~!?」と驚きの声が上がる。伊礼は「計ったことあります」と苦笑し、「初めて2時間以上帝国劇場の舞台に立たせていただくということで、意気込んでおります」とやる気をみなぎらせた。また武田が「演劇、ミュージカルを志す者にとって最終目的地と言っていいくらい、聖地と言われるところで、この夏1ヶ月間舞台に立たせていただける喜びと興奮に溢れております」と真摯に語ると、伊礼からは「そのトーン、何!?」と耐えきれずにツッコミ。武田は「これがマジな私なんです」と弁解し、「アメリカの音楽史、世界のポップス史を彩った楽曲とともにこの物語を楽しんでいただけると思います」と力強くアピールした。
2017年07月24日「キャストの男性陣にお笑い系が多くて。アッキー(中川晃教)や伊礼(彼方)さん、(武田)真治さんが愉快で、本番で笑っちゃったらどうしよう……。ソニンちゃんは『キスシーンがあるのに、相手役のアッキーのこと見ただけで笑っちゃうかも、それだけが心配なの』って(笑)」 そう語るのは、アルバム『LOVE 2』をリリースしコンサートツアー中の平原綾香(33)。夏には舞台出演が控えている。世界的シンガー・ソングライター、キャロル・キングの波乱万丈の半生を描くミュージカル『ビューティフル』にWキャストで出演するのだ。 「3年前の初舞台『ラブ・ネバー・ダイ』の登場人物は架空の人物でした。でも、キャロルは第一線で活躍中の実在の人物。前向きでパワフルな彼女も歌を聴いてきた方々が抱くイメージを壊さないか悩みましたけど、台本を読んで涙がぽろぽろ。出演したい、と」 16歳のキャロルは親の勧めを振り切って名プロデューサーに曲を売り込み、作曲家を目指す。カレッジでジェリー・ゴフィンと恋して、彼が作詞、彼女が作曲のコンビを組むが、結婚し母親に。音楽活動と子育て。現実の生活は厳しく、奮闘の日々が始まる。 「キャロルの自伝を読んで、夫と別れたときの立ち直りの早さにびっくり。彼女ってほれやすくて、まじめで、でも冒険心も行動力もある素敵な女性」 プロデューサーを介して知り合った新進作曲家バリーと作詞家シンシアのコンビとは親友であり、ビルボードの首位を争うよきライバルでもある。 「親友やライバルは必要でしょうね。バリー&シンシアとは名曲を生み出すために闘う関係が高次元でかっこいい」 平原にもそんな存在がいるそうだ。 「仲が悪かった幼なじみと、あるときから急に打ち解けて大親友に。お互い自分と似てるから気になりながらも離れていたんでしょうね。でも、話してみたら逆に愛おしくなって。彼女は今、アメリカの音楽の中心地ナッシュビルでフィドルを弾いています。それぞれの場所で頑張って、高め合う仲です」 平原は’03年、『Jupiter』でデビュー。ホルストの組曲『惑星』の中の『木星』に日本語の歌詞をのせて歌った。透明でのびやかな高音、重みが魅力の低音……果てしない宇宙や心の中に漂うようなこの歌は、ミリオンヒットとなった。彼女にとって、音楽とは? 「恋人かな。私を喜ばせてくれるし、ハッピーにも絶望的にもさせる存在。うまくいかないとイライラするし。好きだからこそ振り回されるんです(笑)」
2017年07月10日水樹奈々と平原綾香がWキャストで主演するミュージカル『ビューティフル』の公開稽古が7月5日、都内にて行われた。ミュージカル『ビューティフル』チケット情報『ビューティフル』は、「ユーヴ・ガッタ・フレンド」「ナチュラル・ウーマン」などで知られるアメリカのシンガー・ソングライター、キャロル・キングの半生を、キャロルや同時代の作曲家らが生み出した60年代アメリカ音楽のヒットソングで綴るミュージカル。2013年にブロードウェイで初演され、トニー賞をはじめ、グラミー賞、オリヴィエ賞などを受賞した。日本では今回が初演となる。この日の公開稽古には、キャロル役の水樹と平原に加え、中川晃教、伊礼彼方、ソニン、武田真治らが参加。劇中歌5曲を含む5シーンが披露された。水樹は「ワン・ファイン・デイ」を情感豊かに歌うとともに、伊礼彼方扮する夫、ジェリー・ゴフィンとの間に少しずつ亀裂が入っていく様子を繊細に表現。平原は夫と別れたのち、傷心を乗り越え名曲「ナチュラル・ウーマン」を生み出すシーンを力強く歌い上げた。稽古披露後の会見では、水樹は「キャロルは常人には耐えられないひどい環境に置かれることもあるのですが、どんな時でも笑い飛ばして、諦めない心で前に進んでいくエネルギーがある。キャロル・キングのすごさを改めて感じています」と現在の心境を語り、平原は「彼女はどんなに傷つけられても常に愛を配っている。“すべての人に愛を”というのが、私がキャロルを演じる上でのテーマ。彼女の人間的魅力が出るような演技をしたい」と意気込みを語った。キャロルの友人である作曲家、バリー・マンを演じる中川晃教は「昨年自分が主演したミュージカル『ジャージー・ボーイズ』でも“音楽が主役”のミュージカルが熱いと再認識したが、(同じ流れを汲む)『ビューティフル』で、水樹さんと平原さんがキャロルを演じる。多岐に渡って活躍するおふたりがこのミュージカルシーンで花開こうとしているところに自分も携われることに縁を感じる」と熱弁。ジェリー役の伊礼は「ひと言お伝えしたいんですが…浮気はよくないです。浮気をしているのは(役の上であって)けして僕じゃないのですが、水樹さんと平原さんからすごい白い目で見られる」と語り、笑いを誘っていた。公演は7月26日(水)から8月26日(土)まで、東京・帝国劇場にて。チケットは発売中。
2017年07月06日歌手の平原綾香(33)が23日、自身のブログを更新。22日に34歳で死去したフリーアナウンサーの小林麻央さんを追悼した。平原は「小林麻央さん本当に大好きでした」と書き出し、「いろんな思い出があって1つ1つが かけがえのない瞬間だったと今 かみしめています」と悲しみをつづった。そして、「麻央さんと長岡花火の復興祈願花火 フェニックスを取材して一緒に泣いたこと」「麻耶さんと一緒にコンサートに来てくださったこと」「麻央さんのリクエストで結婚披露宴とコンサートを生中継で繋いでJupiter を歌わせていただいたこと」「お着物姿で、事務所までご挨拶に来てくださったこと」と一つ一つ大切に振り返った平原。「思い出のすべてが宝物です」とつづった。そして、「ご家族の方々のお気持ちを思うと何も言えませんけれど 麻央さんはこれからもずっと私たちの中にいます」と記し、「麻央さん本当に 本当にありがとうございましたこれからもずっと大好きです昔 麻央さんからいただいたモコモコのパーカー今でも 大切に着ていますどうか ずっと見守っていてください」と天国の麻央さんへメッセージを送った。
2017年06月23日京都からこんにちは。カミーユ綾香です。夏めく鴨川の水面を見つめながら、終わりゆく6月をぼんやり振り返っています。私の6月。今年の6月もやはり、「犬肉」について考えていました。梅雨や結婚のイメージが強い6月ですが、毎年私が思い出すのは、犬肉を美味しそうに食べる中国人と、それに激高して反対する欧米人の姿なのです。 前回の連載記事はこちらから。「1万匹の犬が食べられる話」を聞いてどう思うか?毎年6月に中国の広西チワン族自治区では、犬肉祭が開催されます。正式には「ライチ犬肉祭」といいます。祭の参加者は、犬肉とライチを食べます。伝統的な祭ですが、この際に毎年一万匹の犬が食用に殺されます。 と、言う話を聞いてどう反応しますか。犬が可哀想と眉を顰めますか。それとも自分も食べてみたいと興味を覚えますか。それぞれの心がどう反応をするかは、それぞれの絶対的自由です。生理的な反応であるし、誰もコントロール出来ない。気を付けなければいけないのは、その後のアクションです。犬肉祭に反応した心の、その後です。 例えば私は今、鴨川沿いのカフェで、偶然にもホットドッグを食べながらこの記事を書いています。犬肉祭の画像を漁っているのですが、グロテスクなので、ホットドッグに手を付けられません。食欲が失せた理由は、犬肉加工の血みどろな画像に胃が萎えたからです。恐らく死ぬまで犬肉を食べることはないと思います。が、犬肉祭自体には、心から賛成であるのです。私の心は犬肉に対して否定的な反応ですが、これは私個人の問題です。犬肉祭の存続は、チワン族の全体の伝統に関わる問題です。私個人の心が否定的な反応をしたからといって、この犬肉祭自体の廃止を訴えるのは、超絶に厚かましい行為だと思うのです。 そういう考えを抱きながら、犬肉祭について、周囲に質問をしてみました。すると殆どが否定的な反応です。「犬が可哀想だから犬肉祭は駄目だ」とか、「中国人は野蛮だ」とかそういう答えです。こういう回答を聞き続けているうちに、図らずも私の持病が悪化してしまいました。私の持病というのは、偽善者アレルギーです。偽善者に会うと、身体が痒くなるのです。どうやら私の身体は、犬が可哀想だから犬肉祭を廃止しろというアイデアを、偽善的だと受け取ったようです。 犬が可哀想、可哀想と何度も聞くうちに、のどが痒くなり、心身ともに虫唾が走ってしまいました。犬肉を調理している中国人をみても、食欲減退程度ですが、犬肉祭反対と叫んでいる偽善者を見ると、気持ち悪くて寒気がします。なぜ「犬肉祭に反対する声」を偽善的だと捉えるのか?では、犬肉祭に反対する声を、どうして偽善的だと捉えるのか。理由は先述したように、自分の心の問題を取り上げて他者に強制しようとしているからです。自分の心の正義を盾に、他者になにかを強制しようとすることは、非情に偽善的です。 正義と言うのは、核爆弾のようなものです。物凄く慎重に取り扱う必要のあるモノです。正義の定義なんて、人や時代によって変わります。歴史を紐解いてみると、戦争、差別、虐殺など、正義の取り扱いミスで人類は甚大な犠牲を払ってきました。個人の心の反応を外に持ち出し、ましてやそれを他者に押し付けようとする場合は、我々は本当に慎重になるべきです。 と、いうことを考えながら、生肉で頭を飾ってみました。Head Art by Hiroaki MiyazakiPhoto by Masanao NodaMakeup by Yurikaこの写真を見て、あなたの心はどう反応しますか。美しいと感じますか。猟奇的だと感じますか。気持ち悪いと感じますか。心がどういう反応をしても、それはあなたの自由です。その反応があなたの自由なように、生肉で頭を飾る行為も私の自由です。自分の正義を押し付けて私を非難したとしても、どうせ私からは何一つ奪えません。そういう酔狂な人もいるものだな、くらいに捉えて寛大な心で受け流してもらえればなと思うのであります。CAMILLE AYAKA (カミーユ綾香)北九州市出身。在日韓国人と元残留孤児の多く住む多国籍な街で育つ。警固インターナショナルの代表としてアジア各国を飛び回りつつ、十数言語による語学スクールとインバウンド支援の多言語ウェブサイト制作会社を運営する一方、難病の重症筋無力症とパンセクシュアルというセクシュアリティの当事者として、様々なマイノリティの生きやすい社会を目指して精力的に活動中。「マイノリティの爆弾」を「マジョリティ社会」に投げつけるために5月から本メディアBe inspired!で連載開始。All Photo by Masanao NodaHead Art by Hiroaki MiyazakiMakeup by YurikaText by Camille AyakaーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!#001 性別や国籍を超え、日本の「マジョリティ社会」にあらゆる世界の「マイノリティ爆弾」を投下する挑戦者 | カミーユ綾香の「マイノリティ爆弾」 「仏に逢うたら仏を殺せ」。臨済宗の開祖、臨済義玄(りんざいぎげん)の言葉とされています。禅宗で長らく引き継がれてきた教えです。真意はそれぞれが考えるものとして、“仏に逢...
2017年06月23日6月12日(日本時間)、WOWOWにて生中継で放送される「第71回トニー賞授賞式」。このほど、本番組のスペシャル・サポーターを務める井上芳雄とスペシャル・ゲストの「V6」坂本昌行が、オープニングパフォーマンスでデュエットを披露、映画『ラ・ラ・ランド』から2曲を披露することになった。アメリカ・ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで開催される、演劇、ミュージカルの世界における世界最高峰「トニー賞」授賞式。アメリカ演劇界で最も権威ある賞とされており、該当期間中にニューヨークのブロードウェイで上演された演劇、ミュージカル作品を対象に贈られる、まさに1年を総括するアウォード。毎年、豪華スターの競演による圧巻のパフォーマンスが展開され、授賞式自体がクオリティーの高いショーとなっている。今年はトニー賞、およびアカデミー賞受賞俳優のケヴィン・スペイシーが司会を務める。日本では、WOWOWが授賞式の模様を生中継。そのスタジオでも毎年、パフォーマンスが繰り広げられており、オープニングはスペシャル・サポーターの井上さんによるミュージカルソングの替歌やダンスでスタートしていた。そして今回は、なんと井上さんとスペシャル・ゲストの坂本さんによるデュエットが実現。日本でも大ヒットとなり、アカデミー賞ほか数々のアワードを賑わせた『ラ・ラ・ランド』から、アカデミー賞歌曲賞を受賞曲「City of Stars」とオープニング曲として知られる「Another Day of Sun」を2曲メドレーでお届けする。2人の華麗なパフォーマンスから始まる授賞式放送は期待大。なお、7月26日(水)より帝国劇場にて上演されるミュージカル「ビューティフル」から、キャロル・キング役をWキャストで演じる水樹奈々と平原綾香、映画『リトル・ダンサー』のミュージカル版を日本人キャストで初上演する「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」から、出演者による“トニー賞verスペシャルパフォーマンス”も番組内で初披露。案内役は宮本亜門と八嶋智人が務める。「生中継!第71回トニー賞授賞式」(2か国語・同時通訳) は6月12日(月)8時~、「第71回トニー賞授賞式」(字幕版)は6月17日(土)19時~、すべてWOWOWプライムにて放送。(text:cinemacafe.net)
2017年06月08日WOWOWでは、今年も演劇・ミュージカルの世界における世界最高峰のトニー賞授賞式の模様を、6月12日(日本時間)に生中継する。この度、その授賞式当日の日本スタジオにて、ミュージカル「ビューティフル」に出演する水樹奈々と平原綾香が名曲を披露することが決定した。アメリカ・ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで開催される、「第71回トニー賞授賞式」。アメリカ演劇界で最も権威のある賞とされており、該当期間中にニューヨークのブロードウェイで上演された演劇、ミュージカル作品を対象に贈られる賞で、まさに1年のブロードウェイを総括するアウォードだ。毎回、司会はアメリカ有数のエンターテイナーが担当しており、今回の司会はケヴィン・スペイシー。物議が絶えないトランプ大統領が就任して初めてのトニー賞だけに、司会がその点にコメントするのかどうか注目が集まる。また、舞台上では豪華スターの競演による圧巻のパフォーマンスが展開され、授賞式自体がクオリティーの高いショーになっており、賞レースの行方だけではなくこちらも見どころが満載。さらに、日本のスタジオでもパフォーマンスが繰り広げられる。7月26日(水)より上演される、世界的な人気を誇るアメリカのシンガーソングライター、キャロル・キングの半生を描いた感動のミュージカル「ビューティフル」から、キャロル・キング役をWキャストで演じる水樹さんと平原さんが登場し、名曲を披露。そして、エルトン・ジョン作曲、映画『リトル・ダンサー』をミュージカルにしたものを日本人キャストで初上演する「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」から、出演者による“トニー賞verスペシャルパフォーマンス”を初披露する。「生中継!第71回トニー賞授賞式」(2か国語・同時通訳) は6月12日(月)8時~WOWOWプライムにて放送。ミュージカル「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」は7月19日(水)~10月1日(日)TBS赤坂ACTシアター、10月15日(日)~11月4日(土)梅田芸術劇場メインホールにて上演。ミュージカル「ビューティフル」は7月26日(水)~8月26日(土)帝国劇場にて上演。(cinemacafe.net)
2017年05月17日俳優・ミュージシャンの武田真治が12日、都内で行われたミュージカル『ビューティフル』の製作発表記者会見に、水樹奈々、平原綾香、中川晃教、伊礼彼方、ソニン、剣幸とともに登場した。同作は世界的シンガーソングライターであるキャロル・キングの反省を数々の名曲とともに描いたミュージカル。2013年にブロードウェイで幕を開け、今も世界中で上演されているヒット作で、今回が日本初演となる。声優・歌手・ナレーターとしてマルチに活躍する水樹と、デビュー作「Jupiter」がミリオンヒットとなった平原がWキャストで主演を務める。プロデューサーのドニー・カーシュナーを演じる武田は、出演者陣とともに「ユーヴ・ガッタ・フレンド」を披露。「今ちらっと聞いていただいただけでも本当にそれぞれ、7人7様の歌声がある」とアピールした。また、「歌の割り振りで気づいていただいた通り、(自分の歌は)少なめです。そこは期待されていないんだろうなと思うんです」と冗談交じりに語り、「27年間で培ってきた人柄で、カンパニーに溶け込んでいきたいと思います」と笑いを誘った。同作は7月26日~8月26日、帝国劇場にて上演される。帝国劇場には2008年出演のミュージカル『エリザベート』振りに立つことになる武田は、「当時は自分にとってもちろん厳粛に受け止めていたつもりですけど」と前置きしつつ、「帝国劇場に舞台に上がるということの意味は、上がるたびに深まっていくのかなと思います」と経験を振り返る。「個人的に9年ぶり。そしてまた、9年後にならないよう、一生懸命頑張りたいと思います」と意気込んだ。また現在、ミュージカル『王家の紋章』で帝国劇場に立っている伊礼は、「『王家の紋章』の妹役がキャロル。今回は妻の名前がキャロル。4月から8月末までキャロルって人名を言い続けるという思い出ができるかと思うと幸せです」と語った。
2017年04月12日ミュージカル『ビューティフル』の製作発表記者会見が12日に都内で行われ、水樹奈々、平原綾香、中川晃教、伊礼彼方、ソニン、武田真治、剣幸が登場した。同作は世界的シンガーソングライターであるキャロル・キングの半生を数々の名曲とともに描いたミュージカル。2013年にブロードウェイで幕を開け、今も世界中で上演されているヒット作で、今回が日本初演となる。声優・歌手・ナレーターとしてマルチに活躍する水樹と、デビュー作「Jupiter」がミリオンヒットとなった平原がWキャストで主演を務める。会見では、水樹と平原による「ビューティフル」、会見に参加した7名による「ユーヴ・ガッタ・フレンド」の歌唱を披露。熱い歌声を会場に響かせた。初ミュージカルに挑戦する水樹は「新人になった気持ちで」と意気込みを語る。ニューヨーク旅行の際に同作の評判を聞いてプレビュー公演を観劇していたと明かし、「胸に刺さったのが、キャロルの生き方だったんです」と印象を語る。自身とは「思い込んだら一直線なところはすごく似てると思います」と説明した。平原は、カンパニーの印象について「みんな学生みたいな感じで。歌うとすごいけど、話し出すとお笑い系で、すごい親近感を覚えて」と笑顔に。「私、このままでいいんだって思えた」と言うと、出演者陣も頷いたり笑ったりと自由に反応を見せる。平原は「そこがすごくうれしかったですね。みんなすごく優しくしてくれて素晴らしい人に出会えた」と感謝の気持ちを表した。キャロル・キングの好きな歌を聞かれた中川が「ナチュラル・ウーマン」歌い出す、伊礼があげた「ロコ・モーション」に全員がハーモニーを聴かせ出す、伊礼が足を組んでいると武田が注意する、などとにかく自由な振る舞いに、最年長の剣は「この子達をどう見守ってったらいいのかな」と不安そうな様子を見せる。ソニンも「こんな私語の多い製作発表は初めてで」と苦笑するなど、笑いの絶えない製作発表となった。水樹は改めて、「来月1泊3日で『ビューティフル』を見るためにニューヨークに行きます。いろいろ聖地巡礼もやってこようと思って」と宣言。すると、平原がその場で「行きたい、行こうよ」と水樹に本気で誘いをかけ、水樹は「後でLINEします!」と答えていた。
2017年04月12日平原綾香の楽曲「STAR」が日本版テーマソングに起用されていることも話題の映画『マイ・ベスト・フレンド』。本日11月1日は、本作でドリュー・バリモアとW主演を務める、演技派女優トニ・コレットの44歳の誕生日。共演を機にプライベートでも親交を深めたドリュー、夫役を演じたドミニク・クーパー、監督のキャサリン・ハードウィックから、トニへのコメントと新場面写真が到着した。ローティーンのころから大親友のミリーとジェス。あるとき、2児の母となったミリーに乳がんが見つかり、同じころジェスには妊娠が発覚。不妊治療を続けてきたジェスは母となる喜びを誰よりもミリーと分かち合いたいが、彼女にはどうしても打ち明けられずにいた。相手を想うがゆえに言葉にできないことがふえていく、2人の友情のゆくえは――。女性同士の熱く、深い友情を女性監督ならではの視点で描き、“女ともだちあるある”が随所に散りばめられた本作。本作で、常に親友ジェスの1歩先を行き、キャリアと家庭を両立させてきたものの、乳がんが発覚するミリーを演じているのが、トニ・コレットだ。ニコール・キッドマン、ケイト・ブランシェット、ナオミ・ワッツなど、人気実力共に有するオーストラリア出身の女優が多い中、トニもまた、体重を大幅増量して挑んだ自国のコメディ映画『ミュリエルの結婚』(’94)でゴールデン・グローブ賞にノミネートされて一躍注目を浴び、その後『シックス・センス』でアカデミー賞、『リトル・ミス・サンシャイン』でゴールデン・グローブ賞にノミネートされた実力派。TVシリーズ「ユナイテッド・ステイツ・オブ・タラ」(09~10)ではゴールデン・グローブ賞、エミー賞を受賞した。最近では、ダニエル・ラドクリフ共演『Inperium』(原題)、オーランド・ブルーム共演『Unlocked』(原題)、ダコタ・ファニング共演『Please Stand By』(原題)と途切れることなく、第一線で活躍を続けている。そんな彼女が、本作中でも祝福を受けている場面写真が到着。バンドマンのキッドとのぶっ飛んだ結婚式と、乳がん治療中の誕生パーティーをとらえている。本作のハードウィック監督は、トニについて、「彼女の演技を初めて見たのは『ミュリエルの結婚』だったけれど、キャラクターの気持ちを目に見える演技に変えることができる人だと思ったわ。彼女は役に入り込んで、あらゆる感情をたどる旅をするの。セクシーだったり、明るく楽しかったりする一方、乳がんを患らったことで激しい吐き気をともなう闘病のシーン含め、さまざまなシーンを撮影したけれど、彼女は常にユーモアのセンスを忘れず、どんなことにも立ち向かっていく。ものすごく度胸がある人だわ!」と大絶賛。唯一無二の親友役ドリューもまた、「自分に自信があって、堂々としているから、安心して見ていられる。あと臆せず心を開くところはすごいわ、深く尊敬しているの。常に真摯で裏表がなくて…。スーパーヒーローだって内面は普通の人間だって思わせてくれるの!わたしは撮影中ずっと近くで見ていたけど、とにかくカッコよかった。ミリーというキャラクターが大好きになったわ。まったく予想外の演技で、トニが彼女に命を吹き込んだの。本当にすごい演技だった!」と、彼女の圧巻の演技に魅せられた様子。さらに、夫キッド役のドミニク・クーパーは「トニとの共演で、すべてのレベルが上がった。リアルな役作りの過程で苦労していて…今回の役は自分にとても近かったので逆に難しいところがあって、やりすぎると大げさな演技で台無しにしてしまう。そんなとき、トニのような相手役がいたことはとても幸運だったんだ!」と彼女に手放しで称賛を贈っている。『マイ・ベスト・フレンド』は11月18日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月01日女性同士の友情を描いた映画『マイ・ベスト・フレンド』が現在開催中の第29回東京国際映画祭の「特別招待部門」作品として27日(木)に公式上映され、歌手の平原綾香が出席。日本版テーマソング「STAR」を生熱唱し、日本のみならず海外のオーディエンスも魅了した。映画『ロード・オブ・ドッグタウン』『トワイライト~初恋~』のキャサリン・ハードウィック監督が、トニ・コレットとドリュー・バリモア共演で描く友情の物語。愛と感謝をテーマにした楽曲について平原さんは「映画のために書き下ろした曲ではないけれど、映画の内容にピッタリで運命だなと思った」と嬉しい偶然に喜びながら「実は曲が流れるエンドロールの所で“STAR”という文字がピッタリといいタイミングでキラッと光る。もちろん私の曲のためにエンドロールを作り替えたわけではないので、やっぱり運命ってことかな?」と数々の奇遇に驚き顔だった。本編を鑑賞した際には大号泣したというが「もう“うううう”みたいになってしまって…。何の映画を観に行くのか内容も知らずに観たので、終わった後は泣き過ぎてビックリするくらい感動しました」と照れ笑い。この日は小学校時代からの親友が客席におり「友達の大切さは、大人になればなるほど感じる。悩みを話せば慰めるというよりも大爆笑してくれて、笑い飛ばしてくれる。そういった気持ちにさせてくれる親友たちがいつもそばにいてくれる」と友情にシミジミしながら「友人や家族、スタッフのサポートによっていまがある。ダメなときや最悪なときに傍にいてくれるのが本当の親友。自分が悪いときは叱ってくれる、そういう人がいるのはとても大切なこと」と実感を込めていた。『マイ・ベスト・フレンド』は、11月18日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年10月27日第29回東京国際映画祭(TIFF)が25日に開幕。東京・六本木ヒルズアリーナでオープニングレッドカーペットが行われ、蒼井優、佐々木希、高畑充希、黒木華ら女優陣が美の競演を果たした。トップバッターを飾ったフェスティバル・ミューズを務める黒木華は、鶴があしらわれた着物姿を披露。最後にゲストとして登場した安倍晋三内閣総理大臣と共にカーペットを歩く重要な役割も果たした。『乱鶯』に出演する稲森いずみも着物姿を披露。白を基調としたデザインで大人の色気を漂わせた。『アズミ・ハルコは行方不明』に出演する蒼井優と高畑充希は、それぞれ上品なワンピースを着こなし、2人並んで存在感を発揮。『いきなり先生になったボクが先生に恋をした』に出演する佐々木希は、肌を露出した黒いシースルーのベアトップドレス、『うつくしいひと』で主演を務める橋本愛は、黒い花柄のロングドレスで魅了した。また、『種まく旅人~夢のつぎ木~』主演の高梨臨は、おなかと背中が開いた個性的なドレス、『島々清しゃ』に出演する安藤サクラは、胸元がセクシーなロングドレスで登場。『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』で主演を務めるメリル・ストリープや、『マイ・ベスト・フレンド』出演の平原綾香、『星くず兄弟の新たな伝説』出演の谷村奈南らもカーペットに華を添えた。東京国際映画祭は、日本で唯一の国際映画製作者連盟公認の国際映画祭。29回目となる今年は、10月25日~11月3日の10日間にわたって、六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほかで開催される。上映本数は204作品で、オープニング作品はメリル・ストリープ主演の『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』、クロージング作品は松山ケンイチ主演の『聖の青春』。出演者による舞台あいさつなどイベントも連日行われる。撮影:蔦野裕
2016年10月26日7月の第4日曜日「親子の日」は約6000組もの親子写真を撮影してきた写真家のブルース・オズボーンさんが提唱する「親と子の関係を見つめ直す日」です。活動開始から14年目を迎える今年は、親子の日普及推進委員会のもと「第10 回 親子大賞 授賞式」と「第 14 回 親子の日スーパーフォトセッション」を開催。今回はイベントのレポートと「親子の日」発起人であるブルース・オズボーンさん、佳子さん夫妻からのメッセージをお届けいたします。第10回親子大賞授賞式7月23日(土)、新宿にあるオリンパスプラザ東京で親子大賞の授賞式が行われました。実は「親子大賞」自体は10年前から開催されているものの、授賞式は今年が初。授賞式はいきなり2016年の親子大賞を受賞した親子の発表から始まりました。今年一番ホットだった親子は誰なのか…!?まさかのウルトラセブンとウルトラマンゼロ親子。会場では両者に受賞の感想を聞いた映像が流されました。「受賞の感想は?」「ジュワッ」「印象深い親子エピソードは?」「ダァッ」※コメント部分は字幕つきでした。ほかにも親子にちなんだエッセイや写真のコンテストも開催、受賞者にはオズボーン夫妻から賞状と景品が手渡されました。受賞者のスピーチでは、「実は、まだこのこと親には言っていなくて…怒られるかも(笑)」、「子どもに『授賞式に一緒に行こうね』と言ったら『用事があるから無理』と断られました…」といった驚きのエピソードが飛び出し、会場の笑いを誘っていました。> 親子の日 エッセイコンテスト2016 入賞作品> 親子の日 写真コンテスト2016 入賞作品「どの作品にもいろいろな家族の想いが込められていて、選ぶのが大変だった…」と語ったオズボーン夫妻。授賞式は東京のみの開催ですが、写真の展示自体は地方の写真館など様々な場所で実施していますので、みなさんも是非お立ち寄りください!!会場に展示された写真コンテスト入賞作品イベントの最後には、親子大賞の特別賞としてサックスプレイヤーの平原まことさん・歌手の平原綾香さん親子が登壇。「親子が仲良くする秘訣は?」という質問に対し、平原綾香さんは「父の影響で私も中学1年生のときからずっとサックスを吹いていたので、父は親であると同時に師匠のような存在。尊敬していたので反抗する暇がありませんでした(笑)」とコメント。そんな娘に対してお父さんは「サックスを吹いているときはすごく素直に言うことを聞いてくれるんです。歌は敵いませんけど、サックスでは勝っています!」と、“音楽”という共通項を持つ親子らしい掛け合いが見られました。親であると同時に尊敬できる存在であるというのは、親子が円満な関係を保つ秘訣のひとつなのかもしれません。> 第10回親子大賞の詳細はこちらから第 14 回 親子の日スーパーフォトセッション翌7月24日(日)、親子の日当日には写真家でもあるブルース・オズボーンさんによる100組の親子を撮影するフォトセッション。写真スタジオでの撮影というので、少しかしこまった撮影風景を想像していたのですが、会場に入ってビックリ。スタッフさんが生茶パンダのパペット、マラカスなどを使って歌ったり踊ったり…小さい子どもでもなんなくリラックスできるような盛り上がりでした。実際にメオトークの山川編集長自ら撮影に参加(きちんと予約しました)。その様子を見ていると、いい大人同士気恥ずかしいのか、当初はこれだけ距離のあった親子が…ちょっと寄りましょう!とスタッフさんからぐいぐい来るリクエスト…しかし照れる山川親子。撮影するオズボーンさんまで出てきて…最後は照れながらも肩を組むほどに!!!!さすが親子写真のプロフェッショナル…!!たった数分の間に写真を通して親子の距離をぐんと縮めることに成功していました。物理的な距離だけでなく、心の距離も縮まったようです。(お母さんの腕がかたいですが、編集長との身長差でとまどったそうです)※ブルース・オズボーンさんが撮影した第 14 回 親子の日スーパーフォトセッションの写真は、こちらからご覧いただけます。(2016年8月30日現在は準備中)発起人が語る「親子の日」について最後に「親子の日」発起人のブルース・オズボーンさん、佳子さん夫妻に今年、そしてこれからの「親子の日」について語っていただきました。今年の「親子の日」を終えてみて今年も全国から様々な想いを持った親子が集まってきてくれました。遠方に住むお母さんを誘って撮影に参加してくれた娘さん、「久しぶりに親子写真を」と撮影会に参加した親子、海外出張前の記念として参加してくれた家族、病気の回復を願って参加してくれたかた。全国からサポートに駆けつけてくれた応援団も。みなさんのおかげで一日中にぎやかな「親子の日」の会場となりました。今年はとくに新聞、テレビ、ラジオ、Webなど様々なメディアで「親子の日」を取り上げていただき、たくさんの人たちに「親子の日」を知ってもらうことができてとても嬉しく思っています。これからの「親子の日」「親子」という単語は英語には存在しません。(編集部註:英語にはfamily=家族はありますが、親子はparent and child=親と子で分かれている)「親子」というのは日本の特別な言葉。この言葉のように「親」と「子」をひとつの単語につなげ命の連鎖の一体感を表す…そんな日本の文化を日本の“誇り”として海外に発信したいです。誰もが生まれて来たことに感謝できる社会になって欲しいというのが、「親子の日」に込めた願い。この願いを叶えるために、活動の場をもっと広げていきたいと考えています。記事を読んでいるみなさまへ年齢が進むにつれ、「親子」と言うとついつい「自分」と「自分の子ども」をイメージしてしまいます。でも、「自分」と「自分の親」もそうである意識を忘れないでほしいと思います。「親」のいない命はいませんから、「親子」は世界中の誰もが共有できるテーマ。世界が不安定で悲しいできごとも多い時代だからこそ、命の原点である「親子」という最も基本的なテーマについて考えることが大切です。みなさんもぜひ「親子の日」を親子の関係を見直す機会のひとつにしてください。「1+1は?」「にーっ」という掛け声にも代表されるように、最後が「い」の段で終わると口角が上がり自然と笑顔の写真を撮ることができます。親子の日の掛け声はもちろん「おやこのひー」。「親子の日」と言うだけで笑顔になれるのです。授賞式でもフォトセッションでも、会場にはそんな「親子の日」の笑顔がたくさん溢れていました。> 親子の日について詳しくはこちら:親子は自分の原点、「親子の日」を自分に自信を持つきっかけにして欲しい−−ブルース・オズボーンさん、佳子さん夫妻のインタビュー> 親子の日公式サイトライター:山口聖子
2016年09月05日トニ・コレットとドリュー・バリモアという実力派女優がW主演を果たした映画『マイ・ベスト・フレンド』から、特報とポスタービジュアルが解禁。日本版テーマソングに平原綾香の楽曲「STAR」が決定した。幼いころからの大親友で、ファーストキスから初体験まで、互いの全てを知っているミリーとジェス。この友情は何も変わることなく、永遠に続いていくと信じていた。ところがあるとき、ミリーに乳がんが見つかり、同じころにジェスの妊娠が発覚。不妊治療を続けてきたジェスは母となる喜びを誰よりもミリーと分かち合いたいが、ミリーのことを思うと、どうしても打ち明けられなかった。相手を想うがゆえ、言葉にできないことがふえていく、2人の友情のゆくえは――。圧倒的なカリスマ性で周囲を魅了するミリーを演じるのは、『リトル・ミス・サンシャイン』『イン・ハー・シューズ』などで現代女性を力強く演じてきたトニ・コレット。そんな彼女を大らかな優しさで包むジェスには、『チャーリーズ・エンジェル』シリーズなど数々の話題作で魅力的な女性を演じ続けているドリュー・バリモア。本作の共演で本当の親友になった2人のリアルな絆を、『トワイライト~初恋~』の女性監督キャサリン・ハードウィックがスクリーンに焼きつけている。そんな本作の日本版テーマソングに、平原綾香の「STAR」が決定。4月27日にリリースされた9枚目のアルバム「LOVE」に収録されている楽曲で、平原さん自身が作詞。友人や家族、普段から支えてくれている人たちへの感謝の気持ちを込めて作り上げられた、愛を歌った楽曲となっている。今回、歌詞に込められた想いと本作で描かれている“友情”のテーマがぴったり合っているということで提供が実現。平原さんの心に響く歌声と歌詞の内容が、ミリーとジェスの“限りない友情”を温かく包み込み、優しい余韻が残るテーマソングとなった。解禁となった特報映像では、その「STAR」が2人の人生を彩っていく。大親友のミリーとジェスにそれぞれ訪れた“乳がん”“妊娠”という大きな出来事と、そんな中でも笑顔でお互いを支え合う揺るぎない絆が感じられる、切なくも心揺さぶる映像だ。また、ポスタービジュアルでは、「あなたがいない明日を、あなたがくれた強さで生きる。」という力強くも切ないキャッチフレーズとともに、ミリーとジェスの明るい笑顔が印象的。2016年秋、命の尊さとつながりに笑顔と涙があふれだす、友情の物語が誕生した。<平原綾香コメント>『マイ・ベスト・フレンド』は30代で観た映画の中で、一番好きな映画になりました。この映画の日本版テーマソングを歌えるということはすごく喜びがありましたし、私が自分で作詞をした想いのこもった曲が選ばれたということもとても嬉しかったです。この映画は、女性同士の深い友情を綴った、そして笑顔と涙であふれてしまう、最高の映画です!最後は涙があふれて思わず声が出てしまうくらい感動しました。ぜひ大切な人と観ていただければと思っています。「STAR」は、いままで支えてくれた人たちへの感謝の気持ちを込めていますが、まさにミリーとジェスの2人の友情が描かれているようで、この映画にぴったりの曲になったと思います。照れくさくていままで言えなかった分の「ありがとう」を伝えられる曲です。ぜひ自分の人生のテーマソングだと思って聴いていただければ嬉しいです!『マイ・ベスト・フレンド』は11月18日(金)、TOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年07月29日お笑いタレントの友近、渡辺直美、椿鬼奴、山崎静代が26日、都内で行われた映画『ゴーストバスターズ』(8月19日公開)の日本語吹替版主題歌発表会に出席した。同発表会は、本作のヒットをサポートすることを目的に先日設立された架空会社「ゴーストバスターズ・ジャパン」のプロジェクト第1弾として開催。"代表取締役社長"の友近をはじめ、渡辺、鬼奴、山崎の4人が、おなじみのつなぎ姿でゴースト捕獲装置プロトンパックを背負って登場し、『ゴーストバスターズ』のテーマ曲を「ゴーストバスターズ・ジャパン」オリジナルバージョンとして初披露した。4人は、"踊る授業シリーズ"の「本能寺の変」で知られるエグスプロージョンが振り付けしたダンスを踊りながら、完全オリジナル日本語歌詞で歌唱。渡辺は「すごかったでしょ。完璧な100点のダンス出ました」と大満足の様子で、山崎は「もともとおニャン子クラブにあこがれて芸能界を目指したので、やっとユニットでやれてよかった。こんなステージでやれて幸せ」と感激していた。鬼奴は「アメリカでカバーバージョンが売れて本家がグラミーを取って、私たちがレポートするっていうのをやりたかった」と明かすも、「本家はやってないから…」と残念そうな表情。「紅白歌合戦」を目標にあげられると、「紅白いいんですか? 洋楽ですけど?」と言いつつ、 「(平原綾香の)『Jupiter』とかもありましたね」と関心を見せていた。友近も「カバーしたいっていうアーティストさんいっぱい出てくるんちゃいます?」と今後に期待していた。約30年の時を経て復活する新たな『ゴーストバスターズ』では、理系女子が新生ゴーストバスターズを結成。ニューヨークに出現したゴーストたちを捕獲していく。
2016年04月26日●ハイエンドヘッドホンのエントリー機3月10日、finalの新作ヘッドホン「SONOROUS III」「SONOROUS II」が発売された。いずれもヘッドホン「SONOROUSシリーズ」のエントリーモデルという位置付けになるが、約630,000円の最高級モデル「SONOROUS X」と同じ技術を注ぎ込んでいるという。さっそく、その実力をチェックしてみた。「III」と「II」の特徴は、「X」の制作段階で開発された「フロントプレート一体型チタン振動板ドライバーユニット」を採用していることだ。パーツは「X」そのままとはいかないもの、共振を抑え明瞭な音質を実現するという。「X」のキモとなっていた技術だけに、音質への期待は否が応でも高まるものだ。「III」と「II」の外観や基本スペックはほぼ共通だが、内部の構成部品とチューニングが若干異なるという。finalは音質の傾向について、「III はモニターライクな音質と広大なサウンドステージを両立、IIは高域の倍音再生に優れ、情報量の豊かなサウンドを実現」と説明しており、筆者はその点を意識しつつサウンドチェックを行ってみた。プレーヤーには、Astell&Kern「AK120II」を使用。ハイレゾ音源に加え、CDから作成したFLAC(44.1kHz/16bit)ファイルを試聴した。●上質で聴き疲れしない「III」○上質で聴き疲れしない「III」「III」には、たとえば解像度が極めて高い、低域が出ている……などのわかりやすい特徴がないため、一聴しただけではその真価に気づき難い。しかしよく聴きこんでみると、音の上質さとバランスの良さに驚くはずだ。平原綾香の「威風堂々」(FLAC 88.2kHz/24bit)を聴くとその点がよくわかる。ヘッドホン選びに失敗すると低域の声がつぶれたり、高域の声が刺さったりしてしまう曲なのだが、「III」は全域にわたりバランスよく再現する上、ボーカルが絶妙な距離感で美しく鳴る。平原綾香の高い歌唱力を存分に堪能できるのがうれしいところだ。美しい音色を上質な音で楽しめるところも「III」の特徴と言える。グレン・グールドが晩年の1981年に録音した「バッハ:ゴールドベルク変奏曲」(FLAC 44.1kHz/16bit)を聴くと、グールドの繊細なタッチや超絶技巧……なんてことはことはもうどうでもよく、ただただ、美しい旋律の中に引きこまれてしまう。バイオリンなど弦楽器の音も合う。千住真理子の「イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲」(FLAC 96kHz/24bit)では、その艶やかな音に魅了されたものだ。下手なヘッドホンでは金属的に聴こえてしまうヴァイオリンが、ふくよかな響きを持って再現されるところがよい。アコースティックギターを中心とした女性ボーカル曲もハマる。エミ・マイヤーの「LOL」(FLAC 44.1kHz/16bit)は、低音を強調するヘッドホンだと、アコーステックギターがファットに聴こえてしまうところだが、「III」では非常にまとまりのよい音となり、透明感のあるギターの音色と女性ボーカルに浸れる。このほかに交響曲、ジャズ、ロックなども聴いてみたが、あらゆるジャンルをバランスの良い音で楽しむことができた。全域のバランスがよく音傾向がマイルドなので、長時間使用しても聴き疲れない点が好印象。耳に優しい上質な音を鳴らすヘッドホンが欲しい人には、要注目の一台と言ってよいと思う。低域から高域までバランスよく再生できるので、「モニターライクな音質」という表現には納得がいった。しかし、「広大なサウンドステージ」というには音場がやや狭い気がする。個体差の問題かもしれないし、エージングによって改善される可能性もあるが、一応記しておきたい。●ロック、ポップス向きの「II」○ロック、ポップス向きの「II」音傾向は「III」と似ているが、「II」のほうが高域の伸びが良く、低域の量感が多い。そのため音に躍動感があり、「III」よりもロックやポップスのノリをうまく表現してくれる。ローリング・ストーンズ「Rocks Off」(FLAC 192kHz/24bit)を聴いてみると、「III」では少し遠くできれいに鳴っていたサウンドが、実在感を増してエネルギッシュに迫ってくる。キース・リチャーズのギターリフが前面に出てくることで、曲の持つ絶妙なドライブ感をより感じられる上、バンド全体のスリリングな演奏もよりリアルに伝わってくる。ソウルフルな女性シンガーの曲なども合う。ジャニス・ジョプリン「May Be」(FLAC 44.1kHz/16bit)を聴くと、低~中域の出や高域の伸びがよいため、切迫感のある歌声がリアルに再現される。バックの音も良い具合に暴れてくれるので、曲に迫力と疾走感が加わり、ジャニスのボーカルをより盛り上げる。クラシックでも、感情がほとばしるような(エキセントリックとも言える)演奏を楽しみたいなら、「II」の出番かもしれない。エレーヌ・グリモー「モーツァルト:ピアノ・ソナタ第8番 イ短調 KV 310」(FLAC 96kHz/24bit)は、「III」で聴くと美しいながらも窮屈にまとまってしまうが、「II」はグリモーのキラキラとした色彩豊かな音を上手く表現する。このほかに交響曲、管弦楽、ジャズ、J-POPなどを聴いてみたが、「高域の倍音再生に優れ、情報量の豊かなサウンドを実現」という言葉はまさに偽りなしだと感じた。なお、音場は「III」と同様にやや狭め。解像度は「III」と比べると低く感じるが、価格とつり合ったレベルだといえるだろう。○まとめ「III」と「II」を試聴して感じたのは、両機ともハイエンドオーディオのマナーにそって開発された機種であるということだ。いわく、全域をいかに破たんなく再現できるかということだが、その点をまっすぐに追求しているのが「III」。ハイエンド機種と比べると解像度や音の再現性で劣る点もあるが、どんなジャンルも美しく心地よい音を聴かせてくれる。まさに「聴き疲れない音」で、音楽をマイルドな美音で長時間楽しみたい人には最適な一台と言ってよいと思う。「II」は上述のとおり、躍動感が曲のノリを左右するロックなどによく合う。しかし、基本は「III」と同様に音作りが上質で、聴き疲れのないよう仕上げられている。このあたりのバランスはまさに絶妙の一言。ロックやポップスをノリよく再生しながらも、聴き疲れしないヘッドホンを求める人に向いているだろう。外観やスペックを共通としながら、それぞれの個性が光る「III」と「II」。ぜひ多くの人に聴き比べてもらいたい。
2016年03月10日こんにちは。ライターの大宮です。アラサー女性の恋愛状況を聞きとって、僕なりのアドバイスを試みてきた本連載。最終回なので、いきなり結論からいってしまいましょう。結婚適齢期といわれる年齢になっても恋愛感情を持てない男性とは先に進めない女性が多い。でも、大好きな男性と結婚できる確率も、その人と良好な関係を継続できる確率もそれぞれ高くはない。「いい人がいない」と足踏みしている間に四十路が見えてくる。「悪くはない」人とお互いに歩みよりながら付きあっていく姿勢が大切。以上が僕の結論です。当たり前すぎるかな?矛盾するようなぶっちゃけ話をすると、会食が趣味の僕としては、魅力的な30代40代女性が独身のままでいてくれることはありがたいのです。彼女たちは仕事でもプライベートでも経験を積んでいるので、お互いの打ちあけ話をポツリポツリとしながら親しい気持ちでお酒を飲むことができます。のろけ話や自慢話を聞くよりも、どこか満ちたりていない人とのちょっとせつない対話のほうが僕は好きなんです。どんなに気が合う女性でも、結婚して子育て中だったりすると気軽には食事に誘えません。というか、誘っても断られたりします。僕と一緒に飲んでいるどころじゃありませんからね。子育てがひと段落したらぜひ連絡してほしいです。とっておきのお店に連れて行きますよ。さて、本題に入りましょう。最後にわが「スナック大宮」に来てくれたのは、看護師の西川綾香さん(仮名、32歳)です。きめ細やかな肌を持つ美人で、小柄だけど秘めたるパワーを感じさせます。1年半も恋人がいないのは不思議です。行きつけのタイ料理店を予約して、青パパイヤのサラダなどを食べながら話を聞くことにしました。■アシュトン・カッチャー似の彼から突きつけられたもの「1年半前に別れたのは、海外旅行の帰りの飛行機内で出会った外国人研究者です。まだ日本にいる人なので国名はちょっといえません。ヨーロッパのどこか、です。隣の席に座っていてイヤホンの位置がわからずに困っていたので教えてあげたら仲良くなり、連絡先を交換しました」その後に幸せな結婚をしたら、空港で結婚式をやってもいいほどの劇的な出会い方ですよね。しかし、現実はそんなに甘くありません。1年半前に別れてしまった理由を聞く前に、どんな流れで彼とお付きあいするようになったのかを教えてもらいましょう。「彼は俳優のアシュトン・カッチャー似の美形ですが、私の好みのタイプではありません。でも、メールをしたらすぐにノリの良い返信をくれました。友だちが多い社交的な人です。日本語がつたないところに母性本能をくすぐられました」看護師という職業柄もあるかもしれませんが、綾香さんは自制心や自立心が強い女性だと感じます。気づかいができるしっかり者であるだけに、「隙がない」という印象をとくに初対面の人には与えるでしょうこういう人に限って、懐に飛びこんでくるちょっと図々しい人には弱かったりするものですよね。出会ってから半年後には恋人関係になった二人。当時、綾香さんは28歳になったばかりでした。自分の感情や意見を率直に発する彼と一緒にいると居心地がよく、「いずれこの人と結婚するんだろうな」と思っていたそうです。しかし、結婚の話が具体的になってくると、彼は過剰な要求を綾香さんに突きつけたのでした。「自分と結婚するならばこれをやってもらわなければ困る! とリストを渡されました。彼の国の言語をネイティブ並みに修得すること、セックスをもっとがんばること、『疲れた』といわないこと、などの10項目です」彼は両親が離婚をしていて、現在は母親に恋人がいることにわだかまりを感じているそうです。マザコンなのかもしれません。強くて明るくて、いつも彼のことだけを考えてくれる「理想の母親」を結婚相手に求めているのでしょう。「結婚には絶対に失敗したくないので失敗しそうな要素をつくらないでくれ、という主張です。でも、私にばかり要求を押しつけて彼自身は変わるつもりはありません。頭はいい人だけれど思いやりがないな、と感じてしまいました」仕事をしながら大学院に通うほどストイックな綾香さんは、それでも我慢して彼の希望に沿おうと努力しました。ヒアリングはほぼ完ぺきになるほど彼の母国語も修得したのです。しかし、彼はその努力を認めようとはせず、綾香さんを裏切っていたのでした。それは年末のできごとでした。東北地方の実家に帰省していた綾香さんの携帯電話に、見知らぬ女性からメールが入りました。<佐藤と申します。〇〇さん(←彼の名前)と2か月前からお付きあいをしています。あなたは彼とどのようなご関係なのでしょうか?>丁寧な言葉づかいながらも趣旨ははっきりしています。宣戦布告ですね。自分のほうが火遊びの相手であることを知っているのか知らないのか、彼の携帯から綾香さんのメールアドレスを盗み見して、婚約者である綾香さんに直接連絡をしてきたのです。「怖くてショックで頭が真っ白になってしまいました。もちろん、返信はしていません。メールの文面を彼に転送したら、速攻で電話がかかってきました。普段は絶対に謝ったりしない人が平謝りでしたね。結局、朝5時ぐらいまで電話で謝られつづけました」女性読者からは反発を買うかもしれませんが、僕の男友だちは「浮気をするなら嫁にはいうな。嫁にいうなら浮気をするな」をスローガンにしています。飲酒運転撲滅の標語みたいですね。綾香さんの彼の場合は、浮気をする相手をまちがえたとしかいいようがありません。何度か逢瀬を重ねただけの相手の携帯を盗み見して見知らぬメアド宛にメールを送るなんて、正常な人なら絶対にやりませんからね。結果として、最悪の形で浮気がばれてしまったのでした。忍耐強い綾香さんは彼とすぐに別れることはありませんでした。しかし、一度でも決定的に信頼関係を裏切られると元に戻ることはできなかったようです。口げんかをするたびに綾香さんが浮気の件を持ちだし、彼は「あんなに謝ったのに」と逆ギレすることが増えました。「私は30歳になっていたので、この人に固執してもいいことは何もないと、思いきって別れました。その後は、半年に一度ぐらいは食事をする友だち関係になっていますが、相変わらずの自意識過剰なナルシストぶりにはちょっとうんざりしています。恋人だったら許せたことも、単なる友だちだと面倒くさいと感じてしまうのですね」■プロポーズしてくれた元カレが忘れられない身勝手すぎるマザコン研究者の彼には一切の未練を感じさせない綾香さん。ただし、さっぱりと前を向けない理由もあります。学生時代から8年間も付きあっていた元恋人のユウイチさん(仮名)が忘れられないのです。「私は4年制の看護学科で、彼は6年制の医学部の学生でした。彼は2歳年上の先輩だったので、卒業した年は一緒です。私はすぐに結婚したかったのですが、彼は研修医として働きはじめたばかりだったので自信がないといわれてしまいました」その2年後、ユウイチさんのほうからプロポーズがありました。仕事にも慣れてきたのでしょう。しかし、今度は綾香さんが断ってしまったのです。「ちょうど仕事がおもしろくなっていた頃でした。外科に所属していたので、エネルギッシュで頼りがいのある先生(医者)たちと新米の彼とを比較してしまいました。いま思えば、彼は外見も性格も最高の男性だったんです。あのときにプロポーズを受けておけばよかったな…」綾香さん、率直に語ってくれてありがとう。もしかすると、ユウイチさんは結婚した途端にDV男に豹変(ひょうへん)して、あなたはいまごろお墓の中で眠っていたかもしれませんよ。彼のことは「たまに思いだして甘酸っぱい気持ちを楽しむ」程度に留めておいたほうが良いと思います。■看護師の仕事は好きだけど、パートナーや子どもはほしい綾香さんのように暗くなりすぎずに後悔の念を話してくれる人が僕は好きです。逆に、「恋愛でも仕事でもいままでの選択はすべて正しかった。私って成功者!」みたいな人には共感しません。人生はそんなに単純なものではないと思うからです。いま歩んでいる道は最善ではないかもしれないけれど、他人の助けを借りながらなんとか楽しく生きぬいていくのが本当だと思います。現在の病院での仕事には、自信を持って取りくめている綾香さん。できれば定年まで働きつづけたいと思っています。看護師はひとりでも生きていけるように選んだ仕事です。ただし、パートナーや子どもは欲しいと切実に思っているようです。「両親も共働きで、母のほうが収入が多かったので、男性には高収入や高学歴は求めません。うちの病院の医者はプライドがすごく高くて社会性はゼロな人が多いので、男性としての魅力は感じませんね。30代以降で独身の人は完全にこじらせ系です」このような分析をしてしまう時点で綾香さんも少しこじらせ系です。周囲の男性を素直に尊敬できた20代のころには戻れません。かといって、謙虚で誠実なだけの男性にもおもしろみを感じないようです。「以前からお世話になっている60代の方に相談したら、私より7歳上の税理士さんを紹介してくれました。とにかく普通の人。見た目はおじさんだし、話もまったくおもしろくありません。会話をすべて私に丸投げするんですよ。お断りをしてしまいました。謙虚ならば誰でもいいと思っていたけれど、やっぱり誰でもいいわけではなさそうです」じつはいま、綾香さんには気になる人がいます。どんな人なのでしょうか。思わず身を乗りだして聞いたのですが、「大宮さんにはいえません」となぜか教えてくれませんでした。ここまで赤裸々に話していてくれたのになぜ? 疑問が残ります。僕に話すと恋の成就が遠のくと思っているでしょうか。そんなことはありませんよ!「大宮冬洋の薄口アドバイス」最終回にふさわしい「こじらせアラサー女性」が登場してくれましたね。現在32歳の綾香さんは、ファッションや化粧を含めた外見、立ちふるまい、仕事の余裕などの面で、おそらく過去最高に美しくなっているタイミングだと思います。それだけに、男性に求める基準も知らず知らずのうちに高くなっているのです。綾香さんへのアドバイスは残念ながら思いつきません。というのは、改善するべきは僕たち男性のほうだからです。外見も中身も同世代の女性におよばなさすぎる。ちなみに、このような恋愛相談室に来てくれるのも圧倒的多数は女性です。問題意識すらない男性のほうがはるかに問題だ、と僕は思います。「お互いにすてきな大人の男になろうぜ」という趣旨で男性たちと語りあいたいと思うこのごろです。
2016年03月06日3月31日(木)に開催される「渡辺俊幸PRESENTS“THE SYMPHONICSOUL”」。さだまさしや平原綾香、映画『平成モスラシリーズ』『宇宙兄弟』、ドラマ『大地の子』など、誰しも一度は聞いたことのある曲を作ってきた作曲・編曲家の渡辺俊幸が全面プロデュースする本公演。オーケストラに「ディズニー・オン・クラシック」などで知られる“オーケストラ・ジャパン”、そしてスペシャルゲストにゴスペラーズとGILLEを迎える。渡辺俊幸PRESENTS“THE SYMPHONICSOUL” チケット情報本公演は、渡辺の“クラシックに興味のない方にもオーケストラサウンドの魅力を知ってもらいたい”というテーマから生まれたもの。オーケストラの演奏とゴスペラーズやGILLEという組み合わせは意外だが、「ゴスペラーズはオーケストラが必要ないところで勝負していくアーティストだけれども、例えば海外ではそれがゴージャスな形でアレンジされるようなケースもあって。そういう海外の本格的なアーティストのレベルを日本で実現するにはうってつけのアーティスト」と語る。GILLEが挑戦する『夢やぶれて』(『レ・ミゼラブル』より)は、「楽曲はすべて今回のために僕がアレンジしています。自分で言うのもなんですが『夢やぶれて』のいろんなオーケストラのアレンジも聞きましたが、どれよりもいい(笑)。大げさじゃなく、最高峰のものがきたという楽しみを持ちながら聴きに来てほしいなと思います」と太鼓判を押す。渡辺が本公演で体験してほしいこと、それは「オーケストラの演奏を“生で”聴く」ということだ。「40年ほど前にボストンで生まれて初めて生でフルオーケストラの演奏を聴いたんです。それでものすごく感動したんですね。こんな素晴らしいものをなんで今まで聴いていなかったのか、と。レコードでは聞いていたけど、生で聴くのは格別で。でもクラシックは敷居が高いので、なかなかチャンスがない。そのチャンスを作ることは自分の役目なんじゃないかって思ったんですよ。そうすることで自分と同じ体験をする人が増えるのではないかと。だから、(本公演は)ラスベガスのショーを観に来るような気持ちで来てもらいたいんです」楽曲も聴きやすいものを用意している。「映画『平成モスラ』から組曲『平成モスラ』という楽曲も今回まとめあげました。当時、映画のために書いた楽曲をオーケストラでよりゴージャスに」クラシックの殿堂・サントリーホールという場所にもこだわった。「歌とピアノにはPAを通しますが、あとはスピーカーを通してないオーケストラの音が聞こえてきます。こんなにきれいな音なんだねって意識してもらうとうれしいです」「渡辺俊幸PRESENTS“THE SYMPHONICSOUL”」は3月31日(木)、東京・サントリーホールにて。取材・文:中川實穗
2016年03月04日