親子で“怒り”の感情について考える絵本ーー『かいじゅうポポリは こうやっていかりをのりきった』「絵本作家とドクターでつくる、これからを生きる子どもたちのための絵本」シリーズの第2弾となる本書。第1弾では“不安・こわい”の気持ちを取り上げ、本作では“怒り”をテーマに、自分の気持ちと向き合い、バクハツせずに上手に怒りとつきあう方法を、ユーモアあふれる絵本を通じて学ぶことができます。著者は赤ちゃんが喜ぶさまざまな絵本を手がける絵本作家の新井洋行さん、監修には国立精神・神経医療研究センター病院精神保健研究所知的・発達障害研究部にて部長を務める児童精神科医の岡田俊先生がドクターとして参画しています。怒り=悪いこと、我慢しなくてはならないことというイメージがあるかもしれません。しかし本作では 「怒り」を捉え言語化するプロセスを、おこりんぼのかいじゅう・ポポリの視点を通して分かりやすく描かれています。子ども自身が、怒りを冷静かつフラットに捉えることができるのが本作の特徴です。子どもが怒っているとき、その背後にはさまざまな気持ちがあります。子どもは気持ちを伝えることが苦手であると本書には記されています。その伝えたい気持ちを言葉にできるようになれば、さまざまな局面を乗り越えられるようになるはずです。「おこりんぼさんの毎日が楽になる処方せん」のようなこの絵本。保護者の方もポポリになりきり、情感たっぷりに読み聞かせて子どもの笑顔を導き、親子の時間を楽しんではいかがでしょうか。絵本の時間を通じて、親も子どもの生きやすくなるヒントが手に入るかもしれません。平熱先生の〝共感〟続出ツイートが待望の書籍化ーー『「ここ塗ってね」と画用紙を指差したわたしの指を丁寧に塗りたくってくれる特別支援学校って最高じゃない?』平熱先生は、おもに知的障害がある子どもたちが通う特別支援学校で働く現役の先生。特別支援学校でのキャリアは10年近く、小学部・中学部・高等部とすべての学部を担任し、幅広い年齢やニーズの子どもたち、保護者と関わり続けてきた先生です。そんな平熱先生が、特別支援教育の基礎や基本、また、特別支援学校で働いている一人の先生として、もしくは一人の社会人として考えていることや思うことを投稿したいと考え、開設したのがTwitter。障害のある子どもたちや支える大人たちに向けたメッセージや、特別支援教育の現状をユーモアを交えてつぶやくツイートは、特別支援教育に関わる人だけではなく、さまざまな人々の共感を呼び、登録者数7万人超えという大人気アカウントに!本書は、平熱先生のツイートの中から、大人たちの「子育てのモヤモヤ」に〝なんとなく〟寄り添ってくれる101の言葉を厳選し書籍化。思わずクスッと笑ってしまうポップでキュートなイラストと書き下ろし解説と共に収録されています。発達が気になる子どもたちと学校生活を送る平熱先生が、大人たちに伝えたいメッセージが詰まっている本書は、春の授業、夏の授業、秋の授業、冬の授業と季節感を取り入れつつ4つのパートで構成。「誰でも」「どのページからでも」気軽に楽しく読める一冊です。暗闇という非日常で生まれた各界著名人17名との対話の記録ーー『暗闇ラジオ対話集―DIALOGUE RADIO IN THE DARK―』本書は2018年から放送されているラジオ番組「DIALOGUE RADIO ~in the Dark〜」初の書籍化です。バースセラピストであり、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」のプロデューサーである志村季世恵さんが、真っ暗な暗闇の中にゲストを迎え、暗闇という「非日常」だからこそから繰り広げられる、心の垣根や壁が取り払われたゲストとの対話が人気のラジオ番組です。「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」は、純度100%暗闇の中を普段から目を使わない視覚障害者のアテンドと対話(ダイアログ)をしながら、参加者は音、匂い、温度、手触りなど視覚以外の感覚をフルに研ぎ澄ましながら、さまざまな体験をする暗闇のソーシャルエンターテイメント。TBS系日曜劇場「ラストマンー全盲の捜査官ー」の全盲所作監修を手がけたことでも注目を集めています。本書では、50回を超えるオンエアから厳選した17回分と、新たにアテンドである視覚障害があるスタッフたちとの対話も収録。ゲストは、脳科学者の茂木健一郎さん、俳優の別所哲也さん、狂言師の野村萬斎さん、歌手の一青窈さんや平原綾香さんや、医師にフレンチシェフ、上場企業の代表取締役までさまざまなジャンルで活躍する人々が登場。多角的な立場・視点から社会やコミュニケーションのあり方、人間の可能性などを語り合う内容です。暗闇という非日常で生まれた各界著名人17名との対話の記録には、さまざまなメッセージや明日へのヒント、新たな感覚の芽生えなど、大切な気づきがちりばめられているかもしれません。暗闇の中を歩くような感覚で1ページづつ読み進めてみてはいかがでしょうか。『これだけは知っておきたい!発達障害のある子とのかかわり方: 専門家から学ぶ保育の困りごと解決BOOK』ほかの子どもに手が出てしまう、かんしゃくが激しい、じっとしていられない、言葉が出にくいなど、このような困りごとがある子どもたちには特性に合わせたアプローチが必要なのかもしれません。医師、臨床心理士、作業療法士、言語聴覚士など、児童発達支援の専門家たちにより記された本書は、幼児教育、保育の現場で働く教諭や保育士を対象に、障害に対する理解を深め、障害のある子どもたちの保育に役立てることを目的に出版されました。第1章は、発達障害の医学的な定義や分類について解説し、障害と特性、さらに特性は重なり合うことを知ることの重要性が説かれています。第2章では、専門的な視点から、児童発達支援のアプローチについて理論やプログラム・トレーニングなどの基本を解説。第3章では、現場の保育士があげた子どもたちの主な課題を10項目選出し、それらの保育士の関わり方について、専門家からのアドバイスがまとめられています。発達障害の理解から実際の保育現場でのアプローチ方法まで記された本書は、保育士、幼稚園教諭はもちろん、特別支援学校の先生、学童保育や放課後等デイサービスのスタッフ、保護者など、障害がある子どもと関わるさまざまな人にとってハンドブックとなるような一冊です。夏休みの課題サポートにもーー『TEACCHプログラムに基づく自閉症・知的障害児・者のための自立課題アイデア集第2集: 目的別に選べる102例』本書は、自立課題による療育を始めたい支援者が「何から始めたらよいのか」「どうやってつくればよいのか」という疑問を解決できるよう「つくりかた」を重視した構成になっており、使い方の目安、視覚的構造化するための視点など、初めての自立課題制作でおさえておきたいポイントがまとめられた一冊です。本書では、自閉スペクトラム症や知的障害がある人が楽しく取り組めるよう、豊富なジャンルや形状で実際に導入されている自立課題を厳選し、102例掲載されています。自立課題づくりのような「制作が得意」という支援者にはさらにアイデアが膨らむヒントが、苦手というスタッフにも、初めの一歩を踏み出すヒントが豊富に掲載されています。初めての自立課題制作でおさえておきたいポイントが分かる本書は、自立課題づくりをこれから導入したい事業所や障害者の支援に関わる方におすすめの一冊です。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年07月15日不器用すぎる子どもを支えるヒント ーー『DCD 発達性協調運動障害』DCD(発達性協調運動障害)とは、極端に不器用で、日常生活においてさまざまな困難さがある発達障害の一つです。協調運動の不具合で起きますが、診断がつかずに学童期を迎えることも多く、周囲から理解されず、大人になってからも困難さを抱えるケースも少なくありません。転びやすい、着替えができない、なわとびが飛べない、自転車に乗れない…。極端に不器用な子どもたちには、DCD(発達性協調運動障害)があるのかもしれません。しかし、DCDの理解不足から、学校や家庭で叱られたり、自尊心を傷つけられることもあります。本書は、小児精神医学、小児神経学、てんかん学などを専門とし、人間科学部の教授であり小児精神科医でもある著者の古荘純一先生が執筆しました。DCDの認識を広め、当事者が臆することなくスポーツを楽しめたり、充実した学校生活を送るなど、社会活動に参加できる支援の輪が広がるようにという願いが込められています。本書では、DCDの症状とそれに伴う社会生活での困難さの解説と合わせて、幼児期・児童期・中学高校の学生生活、大人になってからの就労や家事など、年齢ごとの実例を多く取り入れながら、本人や家族が抱える困難さの現状、支援方法やアドバイスが紹介されています。また、当事者や保護者、学校関係者、医療などの支援者に向けて、それぞれの立場で注意しなければならないことや心構えについても記されています。子ども自身が楽しく読めるーーー『マンガでわかる子どもの困りごと攻略ブック: できない・やめられないが多い子がわかる解決法』本書は、『生きづらいと思ったら親子で発達障害でした』の著者である漫画家のモンズースーさんが執筆し、40年以上にわたり行動やコミュニケーションなど困難がある子どもたちの診療にあたってきた医師の平岩幹男先生が監修した、困りごとのある子どものためのマンガです。発達障害がある子どもには、話をすることや聞くことが苦手、気持ちをおさえられない、忘れ物が多い、読み書きが苦手、ゲームがやめられないなど、「やる気はあるのにできない」「悪気はないのにやめられない」など多くの困りごとがあります。その「なんで?」や「どうしたらいいの?」を、子どもが自分で読めるように、マンガで分かりやすく解説しています。文中には、子どもたちの好きそうなキャラクターたちが登場し、「障害」という言葉や医療用語などを使わず、分かりやすい言葉で困りごとの解決方法をアドバイスします。また、漢字にはふりがながついているので小学生の低学年でも、楽しく読みながら理解ができるように工夫されています。子どものために書かれた本書を読むことで、子ども自身がこれまで言葉にできなかった困りごとを本を通じて知ることができ、そして「友だちより苦手なことは工夫でうまくいく」と、感じることができるかもしれません。お子さんの手にとりやすい場所に置くことはもちろん、親子で一緒に読み、わが子の困りごとや不安や苛立ちなどを知る手だてとしても活躍する本ではないでしょうか。子どもと大人の「困った」を軽くするヒントが満載!ーー『特別支援教育が教えてくれた発達が気になる子の育て方』Twitterフォロワー数7万人、特別支援学校の現役教員である平熱先生が著した本書は、発達につまずきのある子どもと、そのまわりにいる大人のために、特別支援教育をベースにして「困った!」を小さくするヒントがまとめられている一冊です。「特別支援教育は、全人類に有効です」という言葉から始まる本書。序章では、特別支援教育が子育てに有効な理由を記し、第1章は子どもの自立について、第2章では大人も子どももしんどくならないサポートのポイント、第3章では日常の「困った」を小さくするポイントをさまざまなシーンを想定し、そのアプローチについて細やかに紹介されています。発達が気になる子どもとの関わり方、向き合い方、考え方などが、平熱先生ならではの「むつかしい話や、きれいごとは一切なし」で、ユーモアを交えながら著された本書。将来、子どもたちが自分らしく生きていくために、まわりにいる大人たちが今できるサポートや知るべきことが優しく詰めこまれています。『すきまから見る「不登校」への思いこみをほぐす』本書は、中学校教員などを経て、不登校の児童・生徒が通う「適応指導教室(現、教育支援センター)」で教育相談員として20年以上勤務し、教育と心理学の間を行き来しながら、「子どもの成長力を引き出すための教育支援センターの改革」を目指してきた公認心理士の林千恵子先生が、不登校の子どもたちの声と自身の不登校支援の経験をまとめた一冊です。本書では、不登校の子どもたちが実際に書いた作文を用いながら、一人ひとりの苦しみや成長の物語が描かれています。不登校の状況の中で考え続けた子どもたちの作文は、読む人の心に強く訴えかけます。物語では、厳しい自己対話や他者との関わりの中で、悩みながら成長していく子どもたちの姿と共に、失敗してはへこむ著者の林先生自身がたびたび登場します。林先生が、子どもたちと日々向き合い、育て、育てられてきた20年以上におよぶ現場経験の中で見つけた、「不登校の子どもの本音」や、「関わり方」が余すところなく記された本書。「不登校という心の傷と、どう向き合えば子どもが育つのか」、その答えを見つけるための一助となるのではないでしょうか。内的感覚の理解と治療意欲を支えるーー『チック・トゥレット症の子どもたち』チック・トゥレット症は、「ムズムズする」といった内的感覚を強く伴う疾患で、発症のメカニズムの解明も対処法も非常にむずかしい疾患です。本書には、著者である小児科医師の星野恭子先生が、20年の臨床の中で理解したことや実際に行っている治療方法、国内外の最新鋭の研究を踏まえて、チック・トゥレット症の当事者や家族、支援者にぜひ知っておいて欲しいことが盛り込まれています。日本での有症率は、子どものチック症は5〜24%、成人のトゥレット症は1000人に0.1〜0.5人と、5人に1人の小児に何らかのチックの症状があると言われています。チック症の症状や合併症、検査方法に加え、幼児期、小学生、中学生、高校生と年齢に応じた治療方法についても記されています。また、支援者や保護者に向けた望ましい対応方法や、青年期を迎えた当事者の就労や福祉制度についてまで幅広く紹介されています。本書は、チック・トゥレット症の当事者や家族が抱える日々の大変さを理解すると共に、「治したい」という気持ちに寄り添う一冊となっています。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年06月11日特別支援学校は教育の最先端! 特別支援教育の考え方を知ると、生きづらさを小さくできる『「ここ塗ってね」と画用紙を指さしたわたしの指を丁寧に塗りたくってくれる特別支援学校って最高じゃない?』は、これまで発信してきたツイートに、解説や補足を平熱先生自身が書き下ろした本です。左ページにツイート、右ページにその解説で1見開き・1テーマで完結。ユーモアたっぷりでときにホロリとさせるイラストも楽しく、とても読みやすい構成です。特別支援教育の良さや面白さ、先生の働き方、ときどき教育とは関係ないつぶやきも登場します。この本を巡って、平熱先生に発達ナビ編集長牟田暁子がインタビューしました。Upload By 発達ナビ編集部おもに知的障害がある子どもたちが通う特別支援学校で10年くらい働く現役の先生。小学部、中学部、高等部のすべての学部を担任し、幅広い年齢やニーズの子どもたち、保護者と関わる。「視覚支援」「課題の分解」「スモールステップ」「見えないところを考える」など、発達障害やグレーゾーンの子どもたちだけではなく、全人類に有効な特別支援教育にぞっこん。発達ナビ牟田暁子編集長(以下――) この本は、障害があるお子さんの保護者にとって、さまざまな気づきがあり、さらに障害がある人と普段あまりかかわりがない人にも読んでもらいたい内容だなと思いながら、楽しく読ませていただきました。平熱先生(以下、平熱) ありがとうございます、うれしいです。いちばんに届けたいのは、やはり特別支援学級などに通う子どもの保護者ですが、障害のある子どもたちと関わってない方にも、単純に読み物として面白いと思ってもらえたら理想的だなと思って書きました。――「平熱」というお名前について聞かせてください。「はじめに」にも書かれていますが、“熱血先生”ではなく“平熱”だからこそ共感が集まったのかなと感じていますが、ご自身ではどうですか?平熱 平熱であることに共感が集まるのは、時代の流れもあると思っています。自分が学生のころは、たとえばドラマに出てくる先生のロールモデルみたいなものって、良くも悪くも熱血漢でしたよね。竹刀を持っていたり、何かあると怒鳴って威圧する。その一方で、自分の生徒がトラブルに巻き込まれていたら夜中でもどこでも即駆けつける。24時間熱血で、情熱を持って奉仕する姿がよしとされたから、教師は聖職と言われるようにもなったと思うんです。だけど、学校の先生をブラックな職業ではなく単なる働き手として持続可能なロールモデルにしていくなら、熱血はいらなくないですか? 朝8時半に学校に行き17時に帰るまでの間、一生懸命頑張って自分の役割を果たせる先生が認められていかないといけないと思っていて、それをするのに熱血である必要はなく、平熱で淡々とできればいいのではと考えています。そこに今の時代の多くの人が共感してくれたから、ツイートもたくさんの人に見てもらえていると感じています。――平熱で淡々と、だから伝わってくるものがあるんですよね。それから、この本の冒頭に登場する、「特別支援教育、全人類に効果あり」というツイート、私も共感します。Upload By 発達ナビ編集部平熱 特別支援教育の考え方には、わたし自身が学ぶことで生きやすくなった実感があるんですよ。具体的に言えば、「課題の分解」「スモールステップ」「見通しを持つ」といった方法で、一応障害がないとされている自分自身が、すごく生きやすくなったから。特別支援教育は別に障害がある人でなくても、誰が知って身につけても、生きづらさを小さくできると思っています。Upload By 発達ナビ編集部――スモールステップは、最近よく知られるようになった考え方だと思うんですけど、見通しはまだスケジュールについてのことだけと思われている場合がありますね。本にはスモールステップや見通しについて、いくつも解説事例があって分かりやすかったです。Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部――たとえば、食べられないものがあるんだったら食べられるように料理で改善していくというのも、スモールステップなんですね。平熱 ふりかけがないと白米が食べられないという子ども、少なくないですよね。それで、ふりかけをかけずに食べろと言うのはなかなかに厳しいこと。でも、スモールステップでだんだんふりかけの量を減らしていこうとしてみる。始めはふりかけ1袋を使ってたけど、次に3分の2で食べられるようになって、次は2分の1、3分の1…というステップで使うふりかけの量を減らしていく。これって、ふりかけの依存度を下げることなんです。これが0か100かの思考では、本当にしんどくなっちゃう。ふりかけはかけずに根性で食べろ、というやり方がこれまではびこり過ぎていたんだと思うんです。食べられる子どもはそれでいいけど、食べられなくてどんどん学校に行きづらくなってしまった子どももいるんだろうなと感じます。障害があるからできない?「思い込み」に気づくことを大事にしたいUpload By 発達ナビ編集部――「思い込み」や「無意識の線引き」について気づかせてくれる話題もすごく面白かったです。「当たり前」とはなんだろう、どうしてそう考えるのだろう、というところは、多くの人に「障害があるから○○だろう」などといった考えにも一石を投じるものですね。平熱 「エッチな本の隠し方を教えてください」っていう文面だけを見ると、男の子がエッチな本をお母さんから隠す話だと、いつの間にか思っちゃってる自分がいて、でも続きを読むとお母さんが持っているBL本を隠す話だったという。そうか、女の人がエッチな本を隠すという文脈だって全然あるのに、という気づきがあるわけですよね。できる・できないの線引きを、わたしたちは本当に無意識のうちにしているんです。それは障害があるからできなくて仕方ないよね、という目線にもつながってしまうかもしれないから気をつけたいです。別に障害があろうが、できることはできるし、しなきゃいけないことはしなきゃいけない。常になるべくフラットに物を見て、先入観なく、できることとできないことをしっかり見極めていきたいなとは思いますね。Upload By 発達ナビ編集部――そして「不機嫌で人をコントロールしない」ということは、特別支援教育に限らず、多くの人がハッとさせられる言葉だと感じました。Upload By 発達ナビ編集部平熱 「不機嫌でコントロールしない」は、わたしの大事な軸にしている考え方です。これは、保護者へというよりも、教育のプロとして現場に立っている先生には、強く伝えていきたいことです。親と子もそうだけど、先生と子どもたち、上司と部下の関係で、反撃されないと分かってる立場の人が、相手を不機嫌でコントロールしちゃうと、もうどうしようもない。威圧できる人が偉いというのはすごくずるいやり方だし、絶対に間違っています。――どうして、こういうことがさまざまな関係性で起こってくるのでしょう。平熱 不機嫌でコントロールする人は、間違った成功体験を重ねています。自分がイライラしていれば周りは言うことを聞いてくれて、相手を自分のいいようにできてしまう。そうなってしまう理由は、自分自身がされてきた経験でもあるだろうし、恐怖でコントロールする「成功例」を見て、体感してきたからでもあるでしょう。そうなると、子どもは不機嫌な人の言うことは聞いて、優しくて機嫌がいい人の言うことは聞かないということが起きてきちゃいます。人を不機嫌かどうか・怖いかどうかとかだけで判断してしまうようになる。正しいかどうかではなく、ゆがんだ要素で判断する子どもになってしまうんです。だから、「不機嫌でコントロールしない」をベースにして、子どもとフラットにやりとりしていきたいです。自分のことを知るスモールステップ――ところで、スモールステップの話に戻るのですが、これは自己分析にも使えるんですよね。自分が何をどうしたらうれしいのかとか、意外と分かっていなかったりするので。平熱 わたしもこの仕事を始めてから、いろんなことに気づくようになりましたね。自分でこういうことがうれしいんだ、こういう人が嫌なんだなとか。じゃあなぜこの人が嫌でこの人はいいのかをよく考えるようになり、だいぶ言語化できるようになってきました。こういう考え方は、実は障害あるなしは関係なくどんな人にも当てはまること。どうしてわたしはこれが苦手なんだろうとか、これができないのはなんでだろう、これが億劫なのはどうしてだろうということを分解していくと、「そうか、ここでつまずいてるんだ」ということや、「別に全部ができないわけじゃなくて、ここからここまではできていたんだ」とか、そういう気づきも実はあると思っています。そういう意味で、やっぱり特別支援教育は本当にいろんな人に役に立つんだと思いますね。自己肯定感の低い赤ちゃんはいない――分析して、自分自身も子どものことも周りのことも俯瞰して見て、フラットなところで見られるようになるというのが特別支援教育の考え方なんでしょうね。私も、長女(※重度の障害があり、特別支援教育を受けている)が生まれるまでは、そんなことを全然考えたこともなかったです。平熱 障害のある子どもたちって、周りが思ってるほど、自分のことを別にかわいそうなんて思っていないと、しょっちゅう感じるんですよね。障害がないとされてるわたしたちの方がよっぽど自己肯定感が低くて、よっぽど生きづらいんじゃないかと思うことは、本当によくあります。――自己肯定感は、つぶされなければ伸びる、ということも書かれていますね。Upload By 発達ナビ編集部平熱 自己肯定感が低い赤ちゃんって、多分いないですよね。それは、つぶされることがないから。赤ちゃんは基本的に、何かひとつできれば褒められます。失敗しても仕方ないと思われる。じゃあ、いつごろから自己肯定感が下がるようになるのかというと、比較されるようになるときからじゃないかと思うんです。「あの子はできるのに自分はできない」ということを、自分が認識する以上に周りに言われる場面が増えてくる。たとえば歌が好きで歌っていただけなのに音痴だと言われるとか。「あの子はできるのにどうしてあなたはできないの?」と言われて周りにつぶされてしまうのです。ひとまとめにするのはよくないですが、わたしの体感だけで言えば、中等部以降で特別支援学級から特別支援学校に来た生徒は、けっこう自己肯定感をつぶされてくることが多いと感じます。その一方で、小学部入学時から特別支援学校にいる子どもは、いい意味であんまり周りを気にしない子どもたちが多く、周りの子どもが好きなことに対してとやかく言わない。高等部の子どもが「戦隊もののヒーローが好き」と言ったら、一般的には「もう小さい子どもじゃないんだから」と言われてしまうところだけど、「カッコいいよね!」と言われる環境で育っていくんですよね。だから小学部からずっと特別支援学校に在籍していた子どもは、自己肯定感がそんなに低くないように見えます。周りの人ができているからわたしもできなくちゃ、なんて思う必要はないんです。昨日できなかったことが今日できたらそれを自分の中で褒めればいいだけなんだと、特別支援学校で教えてる中で思いますね。特別支援教育の話、日々のなかで気楽に読んでほしいUpload By 発達ナビ編集部――最後に、発達ナビ読者へのメッセージをお願いできますか?平熱 日々の仕事に家事にいろんな用事に、かつ、ちょっと育てづらいお子さんを育ててるというそれだけで、おそらく毎日パンパンだと思うんですよね、皆さん。時間的にもメンタル的にも体力的にも。そんな日常の中に、さらに新しい知識とか情報を入れるって本当に大変だと思います。この本は、どこから読んでもいいし、1見開きだけなら数十秒で読めます。なんの意味もないことも書いてますけど(笑)、役に立つこともたまには書いてると思うので、疲れているときにちょっと手にとって見てほしいし、イラストを見るだけでも息抜きになります。気づいたらつまんでいるお菓子くらいの読み方をしてもらえたらいいですね。むつかしい話、嫌いなんで!(笑)――今日はありがとうございました!コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年06月02日コロナ禍にあり、検温の機会が増えた方も多いでしょう。けれど、いつ測っても35度台という数字が出ると「私ってもしかして低体温?」と思ってしまいます。産婦人科医の駒形依子先生によれば、低体温はさまざまな体調不良の原因になるそうです。なぜ体温が低くなるのか、また、改善策はあるのか聞いてみました。低体温に女性が多い理由は?一般的に36.5度が平均的な体温と思っている人は多いのではないでしょうか。しかし、医学的にはもう少し範囲があるそうです。「37度前後が、体内酵素や筋肉が最も良く働く理想的な体温とされています。 一方で平熱(健康時の身体表面の体温)の正常範囲が35.5~37.5度との見方もあるので、35度前半を低体温とすれば良いのではないでしょうか」(駒形先生)。低体温は女性、なかでも40代は特に注意が必要だと言います。というのも、生涯における生理の回数が関係しているそうです。「現代女性は昔に比べて妊娠・出産数が減り、生理の数が増えています。血液が排出される回数が多いため、慢性的な血液不足なのです。体の熱は血液の温度ですから、血液が少ないと体温は低くなります」(駒形先生)。ほかにも低体温の理由はいくつかあるそうです。「過度なダイエットをしたことがある女性も低体温になりがちです。血液は筋肉で運ばれますが、ダイエットで筋力が落ちていると十分に体内に血液を送ることができなくなります。また、よくかまずに食べない習慣も原因になります。体温は食べ物を体内に取り入れるときの消化熱や吸収熱で上がりますが、よくかまないと消化に負担がかかり、胃腸に熱が集中してしまいます。体内全体に熱が行き渡らなくなるのです。食べ過ぎも同じ理由で低体温の原因になります」(駒形先生)。そのほか、夏の過度な冷房、冷たいものの食べ過ぎ、運動不足も要因になるそうです。低体温はいわば“仮死状態”駒形先生によれば、低体温はいわば“仮死状態”に近く、万病のもとにもなりうると言います。「イメージとしては、常に冷蔵庫に入っているような状態と言えます。冷蔵庫に入っていたら、筋肉はこわばりますし、だるくなり、動けなくなりますよね。生命維持機能が低下するので、さまざまな不調が起きる原因となります」(駒形先生)。その例として、頭痛肩凝り、腰痛自律神経失調症生理不順疲れ、倦怠感など、挙げたらきりがないそうです。次に、改善方法を紹介します。“温活”を心がけよう!まったく良いことがない低体温。改善するためにはどうすれば良いのでしょうか。「低体温というだけで受診されても、西洋医学の薬で対応するのは難しいです。ただし、貧血や過多月経を伴う場合は鉄剤を処方するなど改善することがあるので、婦人科を受診してみてください。貧血や過多月経がなく、なんとなく調子が悪いというときは、まずは体をできるだけ温めるようにしましょう。例えば入浴は、シャワーだけでなく浴槽につかる、なるべく体を動かす、足元を温める、体を温めるものを食べるなどです」(駒形先生)。具体的にはどんな食品をとると良いのでしょうか。「薬膳の考え方では血を補う、色が濃い食材をとると良いとされています。黒ごま、黒豆、プルーンなどの黒色食材、にんじん、トマトなどのビタミン類の多い赤色食材が一例です。ただし、あつあつの料理を食べ過ぎると体がバランスを取ろうとして冷えることがあるので気を付けて。セルフケアをおこなっても改善されず、肩凝りや腰痛、頭痛など先に挙げた症状が長期間続く場合は、それぞれ専門の病院を受診しましょう」(駒形先生)。まとめ検温をすると、子どもはいつも36度台なのに自分はいつも35度台。この差はなんなのかと思っていましたが、低体温は大人の女性に多いということで納得。これから寒くなり、外も内も冷えていては百害あって一利なし! 今できることから、温活を始めてみたいと思います。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。★関連記事:「もう少し早く知っておけばと後悔ばかり…」更年期とLDLコレステロールの関係【体験談】★関連記事:「最近、おならをコントロールできない…」原因は? 改善策はどうする?【医師監修】★ウーマンカレンダー更年期のお悩み記事をもっと読む著者/監修/駒形 依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
2021年11月14日温活の第一歩は検温から!平熱を正しく把握するためのQ&Aをお届けします。Q. 体温は毎日測ったほうがいい?A. はい。毎日測るとカラダの異変に早めに気づけます。検温には、自分の平熱が36.5±0.5°Cの範囲内かどうかをチェックするほかにも、健康管理面でメリットが。「健康状態は、体温につぶさに表れます。毎日測ることで、それが顕著になるのです。たとえば人間には、朝は体温が低く、日中にかけて高くなるという性質がありますが、カゼ気味でもないのにいつもより朝の体温が高いと、自律神経の乱れなどが考えられます。このように体温の変化で、不調を早めに見つけることができるのです」(御苑アンジェリカクリニック院長・神藤慧玲先生)毎日検温をして、記録しておくこと。すると何かトラブルがあった時にも、医師にそれを見せれば診断の助けに。Q. この時間に測るといいというタイミングはある?A. 朝、起きてすぐに測ることをおすすめします。「体温測定の基本的な考え方として、同じ時間帯、環境、状況で測定を継続し、比較することがポイントになります」とオムロンヘルスケアの広報・石崎恵さん。その条件を満たしやすく、しかも理にかなっているシチュエーションが、神藤先生いわく“朝”。「人間の体温は、一日の中で変化します。朝は低く、夕方頃にピークを迎え、夜になるとまた下がって眠くなります。日中、活動している間は、気温が低ければそれに影響されて体温は下がるなど誤差があるので、平熱を正しく把握するなら、そういった刺激に左右されずに検温できる朝がベスト。起床後すぐ、ベッドから出る前に測りましょう」起きている間で最も体温が低い時間帯はズバリ朝。毎日その時間に測ることで変化やバイオリズムを把握しよう。Q. 生理周期などホルモンが体温に影響することは?A. 排卵から2週間は体温が少し高くなります。「月経が始まると、約2週間は体温が下がって低温期になり、排卵をすると体温が上昇。次の月経まで約2週間は高温期が続きます。このように生理周期による体温の変動を基礎体温といいます。高温期はプロゲステロンという女性ホルモンの一種の影響で体温が高くなるので、低温期のほうを平熱の基準と捉えてください。とはいえ、高低差は約0.5°Cと僅かなので、把握するには小数第2位まで測れる婦人用体温計を使うことが必須。基礎体温をつけると子宮卵巣の健康状態もわかるので、せっかく体温管理をするなら婦人用体温計を導入してみるのも有効です」(神藤先生)低温期の約2週間を平熱とする。何°C差があるかというより、大切なのは低い時と高い時が約2週間ずつあること。小数第2位まで測れる婦人用体温計。5分後の体温を平均10秒で予測検温。スマホアプリ「ルナルナ 体温ノート」や「ラルーン」と連携可。婦人用電子体温計 MC‐652LC ¥3,780(オムロンお客様サービスセンター TEL:0120・30・6606)平熱を知るためのポイント1、検温は毎朝1回2、毎日必ず記録する3、低温期を平熱とする平熱を正しく把握するための手順としては、まずは毎朝、起きたらすぐに検温をすること。それをスマホアプリなどを活用しつつ毎日記録していき、生理周期による高低差がわかったら、低温期を平熱とする。しんとう・えりクリニックでは内科、婦人科、皮膚科などの一般保険診療を行う。また、冷え外来など、西洋・東洋医学を併用した専門外来もある。※『anan』2020年12月9日号より。イラスト・サヲリブラウン取材、文・保手濱奈美(by anan編集部)
2020年12月04日「日本人の平熱は60年前より1度ほど下がりました。これが、アレルギー疾患や生活習慣病が増えた原因のひとつだと考えられます」そう話すのは、体温と健康の関係に詳しい石原新菜先生。なぜ平熱が下がったのか、そして、そもそも平熱とは何度なのだろう。「私たちの体がいちばんよく働く体温を平熱といい、36.55~37.23度が理想的。これはわきの下で測った場合で、口内だと0.5度ほど高く測定されます。測るタイミングは、朝10時がいいでしょう。平熱が下がった要因は、おもに食や生活習慣の変化とストレスです。平熱が低いと血流が悪化して免疫力が下がり、さまざまな不調が起こります。特に女性は低体温の人が多く、35度台の人も。まずは、36.5度をめざしましょう」ちょっとした習慣を見直せば、確実に平熱は上昇するという。【下半身の運動】「効率よく体温を上げるのが、筋肉を動かすこと。特に、筋肉の約75%を占める下半身をきたえるのが有効です。まずは1日1回、お尻をつき出す『スクワット』や『かかと上げ運動』を30回(約1分)。これで自家発電ボディに!」(石原先生・以下同)【入浴で汗をかく】「四季を問わず、シャワーだけですませず、毎日湯船につかりましょう。温度も時間も好みでOKですが、ポイントは顔に汗がぶつぶつとにじむこと。入浴前後の運動や、毛細血管を開かせる炭酸系の入浴剤も効果的です」【おなかを温める】「外から温める場合は、血流が集まるおなかを温めるのがいちばん。免疫の約70%をつかさどる腸が温まって免疫力が上がり、子宮や卵巣も温まるので女性特有の不調の予防にもなります。その次に、足首や足裏、首、手首も有効です」石原先生による平熱を上げる「温活指導」で、すっかり不調が改善された、という患者さん2人に、その体験談をうかがった。■朝晩2回の足浴で10年間、悩み続けた不眠がなくなりました!(T・Kさん、62歳)とにかく足が冷えて冷えて……。布団に入ってもなかなか眠りにつけず、夜中2時になると必ず目が覚めてまた眠れず、明け方5時ごろにやっと寝つける、という生活が10年も続いていました。寝不足のせいで、すぐ疲れてしまって家事も何もやる気がせず、家族ともギクシャクし、そんな自分を責めるうちにだんだんと気分もふさいでひきこもりがちに。悩んだ末、受診することにしました。それからは毎日、朝晩2回の足浴を習慣にし、腹巻きと湯たんぽを使い、しょうがをとるようになると、足はもちろん、体全体がポカポカして、なんと1カ月ほどで、不眠から解放されたのです。がぜんやる気が出て、心なしか体もほっそり。冷えはほかの不調にも関係すると聞いたので、生活習慣病が気になる年ごろですし、その前に改善できてよかったです。■20代から抱えてきた持病の数々……1カ月で生理痛、3カ月で頭痛が消えたのです!(S・Yさん、40歳)23歳のころに自律神経失調症とパニック障害を発症し、以来、めまいや耳鳴り、肩こり、頭痛、生理不順、頻尿、便秘や下痢をくり返すなど、もう不調のデパートかというくらい、体調には日々、悩まされてきました。それがまさか、低体温が原因だったなんて!しかもそのとき体温を測ったら、36.2度あったので、それでも平熱より低いなんて、と驚きました。ところが、先生の指導で漢方を服用し、にんじんやしょうがなどの体を温める食材を積極的に食べ、軽いストレッチ、入浴、腹巻きの習慣を身つけたら、まず、1カ月後にはあんなにつらかった生理痛が消え、3カ月後にはめまいや頭痛が激減して。ほかの不調も気にならなくなっていき、大げさでなく、人生がバラ色に!(笑)体温恐るべし、を痛感しています。さっそく今日から「温活」を実践し、気になる不調を解消しよう。「女性自身」2020年2月25日号 掲載
2020年02月14日「日本人の平熱は60年前より1度ほど下がりました。これが、アレルギー疾患や生活習慣病が増えた原因のひとつだと考えられます」そう話すのは、体温と健康の関係に詳しい石原新菜先生。なぜ平熱が下がったのか、そして、そもそも平熱とは何度なのだろう。「私たちの体がいちばんよく働く体温を平熱といい、36.55~37.23度が理想的。これはわきの下で測った場合で、口内だと0.5度ほど高く測定されます。測るタイミングは、朝10時がいいでしょう。平熱が下がった要因は、おもに食や生活習慣の変化とストレスです。平熱が低いと血流が悪化して免疫力が下がり、さまざまな不調が起こります。特に女性は低体温の人が多く、35度台の人も。まずは、36.5度をめざしましょう」【平熱36.5度以上にするメリット】■血流がよくなる血管が広がって血流が良好に。これで体が冷えにくくなるので、理想の平熱を保つよいサイクルが生まれる。■代謝が上がりやせる体温が1度上がると基礎代謝は約12%も増加。代謝が上がれば血液に老廃物もたまらず、さらに太りにくい。■免疫力が上がる体温が1度上がると免疫力は通常で約30%アップし、運動や入浴後などは、一時的に5~6倍にもなる。■便秘が改善される腸の動きがよくなり、腸内環境が改善。下痢対策にもなる。腸に限らず、あらゆる内臓の働きがよくなる。■「高」のつく生活習慣病の緩和血液中に余分な脂肪などの老廃物がたまりにくくなり、高血圧、高脂血症、高コレステロールなどの予防に。■美肌、美髪などの美的効果血流がよくなれば体の隅々まで美的栄養成分が運ばれ、美を阻害する老廃物は排出され、新陳代謝も上がる。じつは石原先生も、低体温による不調に見舞われたことがある。「研修医時代に、不規則な生活とストレスで体重が10キロも増えて生理も止まりました。医師である父に相談したら、腹巻きが送られてきて、体を温めなさいと。入浴と食事の改善で1年で戻り、以来、冷えを取る生活を続け、今は37.2度。体形も維持しています」「女性自身」2020年2月25日号 掲載
2020年02月14日「日本人の平熱は60年前より1度ほど下がりました。これが、アレルギー疾患や生活習慣病が増えた原因のひとつだと考えられます」そう話すのは、体温と健康の関係に詳しい石原新菜先生。なぜ平熱が下がったのか、そして、そもそも平熱とは何度なのだろう。「私たちの体がいちばんよく働く体温を平熱といい、36.55~37.23度が理想的。これはわきの下で測った場合で、口内だと0.5度ほど高く測定されます。測るタイミングは、朝10時がいいでしょう。平熱が下がった要因は、おもに食や生活習慣の変化とストレスです。平熱が低いと血流が悪化して免疫力が下がり、さまざまな不調が起こります。特に女性は低体温の人が多く、35度台の人も。まずは、36.5度をめざしましょう」ちょっとした習慣を見直せば、2週間で確実に0.5~1度は上昇するという。【平熱を上げるための食習慣】■朝食に「にんじん・りんごジュース」「平熱が低くなる原因のひとつが血液の汚れで、その大きな要因が食べすぎ。解消するには空腹の時間を作ることが大切です。朝は、いわば“プチ断食”状態である睡眠後の、絶好の排出時間。目覚めたての胃腸にもやさしく、朝必要な栄養成分を過不足なく補える、にんじんとりんごのジュースが最適です。ただし、氷を入れるのは避けて」(石原先生・以下同)■水をやみくもに飲まない「平熱が低くて血流が滞っていると、せっかく飲んだ水も全身にめぐらず、たまるばかり。その水分が体の冷却水となり、さらに体温が低下する悪循環が生まれ、むくみの原因にもなるなど、いいことはありません。量ありきでやみくもに飲むのではなく、飲みたいと感じたとき、汗をかいたときに、必要に応じて飲むようにしましょう」■塩分をきちんととる「悪者にされがちな塩分ですが、新陳代謝を高めて体を温めるという大切な働きも。寒い地方の人が塩分の強い保存食を食べた理由も、そのひとつです。塩分をひかえるべき持病がない限り、むやみに塩分を怖がらなくても大丈夫。ただし、適度な汗で塩分をため込まないようにし、精製塩ではなく、ミネラルたっぷりの自然塩を選んで」■毎日みそ汁を飲む「温かいスープを飲んで、内側から胃腸を温めるのも効果的。特におすすめなのはみそ汁です。最近の研究で、発酵食品であるみそに含まれる成分では、血圧が上がらないことがわかってきましたし、そもそも野菜や海藻類を入れれば余分な塩分は排出されるので、体を温める塩分の供給源として優秀です。具材をたっぷり加えましょう」さっそく今日から実践し、気になる不調を解消しよう。「女性自身」2020年2月25日号 掲載
2020年02月14日あなたは自分の平熱がどのくらいあるのか、気にしたことはありますか?平熱には個人差があり、37℃で平熱という人もいれば、37℃は微熱だという人もいます。体温は、測る時間帯によっても変動します。しかし、いつ測っても36.5℃を下回っているというような人は要注意です。すぐに温活をはじめてください。冬は寒くて家でじっとしていたくなりますが、しっかりと身体をあたためて、元気な冬をすごしましょう。温活ってなあに?出典:byBirthそもそも体温が低いと、なにが良くないのでしょうか。まず、体温が低いと血液の循環が悪くなるために、免疫力が下がります。免疫力の低下は様々な疾患を引き起こすため、それだけでも十分に身体に良くないといえますね。また、冷えは頭痛やむくみ、疲労感、便秘や下痢に不眠など、様々な不快症状を引き起こします。女性であれば生理が重くなったり、不妊の原因になることも。まさに「冷えは万病の元」なんですね。また血流の低下によって代謝が低下し、セルライトができやすくなるなど、美容面でも冷えは良いことはないのです。出典:byBirth身体をあたためると、どんないいことがあるの?では「温活」で身体をあたためると、どのようなメリットがあるのでしょうか。免疫力アップ血液は身体中の細胞に栄養や酸素を送り届け、老廃物を持ち帰る働きをしています。また血液中には、身体に侵入してきた細菌などの異物を処理する「白血球」が存在し、免疫に関わっています。身体をあたためて血流を改善することは、免疫力アップにつながります。内臓の働きを活発にする冷えは、内臓の働きを低下させます。内臓の働きが低下すると、消化吸収の働きにも影響を与えます。その結果、便秘や基礎代謝の低下につながってしまいます。何を食べても便秘が改善されない…という人は、もしかすると冷えが原因かもしれません。内臓の働きを活発にして、代謝の良い、巡りのよい身体になりましょう。ダイエット効果内臓が正常に働き、代謝がスムーズに行われることは、ダイエットをする上でも重要です。また血流が改善されると老廃物の運搬もスムーズに行われるため、セルライトができにくくなります。美容面での効果血流が改善されて身体の隅々まで栄養が行き渡るようになるため、肌がイキイキしてみえます。また皮膚のターンオーバーもスムーズに行われるようになるため、肌トラブルの改善にも繋がります。出典:byBirthこうして見ても、冷えを放っておいて良いことはひとつもありませんね。早速今日から、温活をはじめましょう。はじめよう温活!温活の具体的な方法とは?先程も述べたように、ここで言う「温活」とは主に、身体の内側からあたためることを指します。では具体的に、何をすれば良いのでしょうか。下半身の筋肉量を増やす冷えの原因のほとんどは、筋肉量の低下が原因と言われています。筋肉は身体を動かしたり物を持ち上げたりする役割のほか、身体の熱をつくる熱生産の役割も担っています。人間の筋肉の約7割は下半身にありますから、下半身を鍛えることで効率的に筋肉量を増やすことができます。毎日30分以上歩く、エレベーターは使わずに階段を使うようにするなどを意識しつつ、下半身を積極的に鍛えましょう。トレーニングであれば、スクワットがおすすめです。スクワットは、下半身を効率よく鍛えることができます。身体をあたためる食材を食べる食べ物には、身体をあたためる性質のものと、身体を冷やす性質のものがあります。身体をあたためる食材は、生姜やねぎ、かぼちゃなどがよく知られていますね。全てではありませんが、冬に旬を迎える食材や寒い地域でとれる食材には身体をあたためる性質のものが多く、反対にトマトやキュウリ、ナスなどの暖かい季節に採れるものは、身体を冷やす性質のものが多いと言われています。冷えたものを食べすぎないことはもちろん、こうした食材選びにも注目してみるといいですね。入浴方法寒い季節に温かいお風呂、まさに天国ですよね。冷えたからだを手っ取り早くあたためるためには、温かいお風呂が一番です。しかし、早く温まりたいからといって熱々のお風呂に入ると、結果的に身体を早く冷やしてしまいかねません。身体の芯からあたたまるためには、お湯の温度は38~40℃がベストです。少しぬるめのお湯に浸かり、ゆっくりと身体をあたためましょう。出典:byBirthこのように、温活によって得られる効果はたくさんあります。毎日の小さな習慣の積み重ねが、健康な身体への第一歩です。早速今日から温活をはじめて、巡りのよい、ポカポカ美人を目指しましょう。
2019年12月20日本年度は早い時期からインフルエンザがはやるとのニュースを聞き、10月にインフルエンザ予防接種が解禁されてすぐに子どもの1回目を受けにいったわが家。例年は、11月以降に1回目を受けようと病院に電話するのですが、みんなが受けるため集中して、結果的にたいてい1ヶ月待ちくらいになってしまうのです。「こんなことしているうちにインフルエンザにかかっちゃうんじゃないか」とひやひや過ごすのが嫌で、早めに行動をしてみました(私にしては珍しい)。ニュースの予想どおり、第1のピークは、10月から始まったようで、近所の小学校は何クラスも学級閉鎖に。まわりでインフルエンザ感染が出るたびにひやひやしつつも、「予防接種受けてるから、きっと大丈夫、かかっても軽いはず!」と希望を持ちつつ、少し安心して構えることができました。■そんなわが家に起こった異変冬休みも最終日という日、熱は平熱であるにもかかわらず、元気のない娘。普段は熱が38度あっても元気いっぱいでテンションの高い娘なのに、この日はなにか様子がおかしい…。熱があるのかと何度測っても、最高でも36.6度くらいでド平熱です。ほかに咳や鼻水の症状があるわけでもなく、病院に行くのもなんだかなぁということで、家で様子を見ていました。元気はないものの、ごはんはいつもと同じようにたいらげたのであまり気にせずにいましたが、それでもその日は早めに寝付かせました。ところが夜、何度も起き上がっては苦しそうにうめく娘。いつもは1度眠りにつくと目覚ましが鳴っても起きない娘なのに、この夜は30分ごとに何度も起きていました。トイレを我慢しているのかと思い、トイレに行くように促しても、首を横に振るばかり。心配になり再度、熱をはかりましたが、やはり36.8度。平熱高めの娘にとってはいつものことです。あまりに様子がおかしいので、翌日は幼稚園をお休みして、病院に行くことにしました。そのとき、熱が出始めてまだ数時間しかたっていません。じつは、今回行った病院とは別のところなのですが、1ヶ月ほど前に娘が39度の熱が出たとき、高熱であるにもかかわらず、熱が出て6時間ほどしかたっていないという理由で、インフルエンザの検査を断られた経験がありました。「いま検査しても、意味あるのかな…」ふとそんなことも思いましたが、真剣な医師の表情を見て、お願いすることに…。■たった2分で結果が判明…はたして結果は!?これまでだと検査から10〜15分ほどで検査結果が出たように思っていたのですが、今回はすごく早くに結果が!私は、インフルエンザは高熱から始まるという先入観があったため、今回の娘の症状からは、インフルエンザとはつゆほども想定してなくて。医師によると、「予防接種を受けていたため、症状は出ていなかったけれど、おそらく昨日には発症していたと思われます。昨日から今日にかけてどんどん体の中で菌が増殖し続けたころから、結果がすぐに出たんだと思いますよ」とのことでした。インフルエンザの検査は、発熱から12時間以上あけないと検査できないと思いこんでいましたが、そうではない場合もあるようです。インフルエンザ患者ということで、通常の待合では待てず、お会計まで別室のベッド部屋で待たせていただきました。また、薬局でも待ち時間を無くすように(菌を拡散させないために)、事前に医院からFAXで処方箋を送っていただき、スムーズに薬を受け取ることができました。インフルエンザというと「タミフル」というイメージでしたが、今回処方された薬は「イナビル」という吸入薬。普段とは違う形式の薬に戸惑いましたが、1回の服用で効果があり、何度も飲む必要がなくて助かりました。これであとは症状が良くなっていくのを待つばかり…。しかし、もう1つ懸念点が…。■まさか全員アウト!・ 家族に感染してる可能性は…熱が低かったために、まさかインフルエンザだなんて思っていなかった私たちは、娘と接触しまくっていました。また、いつもと違う様子でぐったりしている娘をいたわるように、いつも以上に密に接触していましたーーーー。これはやばい!一応、家族全員予防接種を受けているとはいえ、今回の娘のパターンもあるし、気は抜けない…!時すでに遅しかもしれないけれど、これ以上被害を広げないために、全員マスクをして極力無駄な接触は避けたり、手洗いうがいなど、なんとか感染を食い止めるようにしました。もし発症したとしても、娘のパターンのように、典型的なインフルエンザの経過をたどらないこともあるので、いつもと違う様子があったら要注意。幼稚園に連絡すると、本人は医師の通園許可書が出るまでは休園。兄弟については、症状が出ていなければ登園可能とのこと。ただ息子の場合、症状は出ていないものの、昨日は娘と密に接触したことと、予防接種により典型的なインフルエンザ症状がでるとも限らないので、念のため翌日までお休みしました。翌日朝には娘の熱は下がり、いつもと変わらぬハイテンションな娘に戻りました。ほっと一安心です。すこぶる元気ではありますが、感染を防ぐために、しばらくは自宅待機です。息子が生まれてからは、娘と2人きりで長い時間遊ぶというのもなかなかできずにいたので、今回の自宅待機はここぞとばかりに娘と遊びました。こんな風に娘とベッタリ2人っきりで遊ぶのは久しぶりで、とても楽しかったです。ちなみにその後…やっぱりというか、私は感染してしまいましたが…、夫と息子はセーフでした!2月、まだまだインフルエンザが猛威をふるっています。無用な外出・接触を避け、よく寝よく食べ、手洗いうがい、マスクで予防しましょう。※この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。
2019年02月08日“【お便り募集】文筆家ひとみしょうさんにあなたのお悩み解決してもらいませんか?”にお悩みを送ってくれた方の中から、ピックアップしてひとみしょうさんが解決していきます。〜「52歳・女性」のお悩み〜当たりハズレが大きいけど、概ね楽しく読んでます。男も女も行き着くところはとてもシンプルな思いなのかなぁと思わせてくれるのが良いですね。全部失っても受け入れられるか?腹括れるか?半年かかったところで、未だ微熱に浮かれているオンナと、平熱、平常心に戻って生活を乱さぬように調整するオトコのせめぎ合い。で、かれこれ一年と半年。オトコの平常心の愛ってなんじゃろ?最初は彼の分母に含まれていないのが存在意義だったハズなのに、気がつくと含まれて埋もれているのが少し不満だったりするのでした。信じることなく愛するって難しいね。〜ひとみしょうさんのお悩み解決コラム〜「全部失っても受け入れられるか?腹括れるか?」この部分から不倫のご相談かなと思いましたが、それなら「人生の折り返し地点を過ぎて不倫する場合は、ふたりとも調整能力に長けるほどの冷静さを持たないと、不倫を長くじっくり味わうことができない」という永遠の真理があるのみ、ということじゃないでしょうか。200歳くらいまで生きられるのであれば、50歳くらいで不倫して仮にすべてを失ったとしても十分やり直しがきくわけですが。でですね、不倫に限定しないお答えとして、以下をご用意させていただきました。男の平常心の愛って、ある程度はその男性が持っている少年性の量に左右されるものじゃないかなと思います。少年性というのは、クリエイティビティ―&イマジネーションということです。僕は近所の居酒屋や寿司屋などで、誰と誰が付き合っているということを知ってしまうくらい、何人かの50~60代の人たちと親しくさせていただいていますが、誰かに恋したら微熱に浮かれる男性って、持っている少年性の量が多いように見受けられます。イマジネーション&クリエイティビティって、その人の職業とあまり関係ないこともありますが、話をわかりやすくするために職業名を出すと、たとえば大企業の総務課長みたいにカタい仕事をしている人って、彼女と毎晩のように寿司屋のカウンターにいても、わりと平常心というか、しれっとしています。彼の心は微熱を帯びているのかもしれないけれど、それを表に出すことは、ほぼない。イマジネーションとクリエイティビティがないと食っていけない仕事をしている人――たとえば大学や企業の研究室で何らかの研究をしている人とか、会社をいくつも立ち上げていたりする人は、交際1年であろうと3年であろうと、彼女と微熱に包まれつつ寿司屋のカウンターで楽しくやっているように見えるんですよね。ただし、少年性の量が多めと思しき男性であっても、女性から見たら平熱&平常心に見えるのかもしれないなあとも思います。その理由はおそらく1つしかなくて、男の人って、人生というものを女性より深刻に捉えがちだからですよ。また、深刻に捉えることこそが、彼らに「生きている心地」を与えているからです。たとえばエッチのとき、女性はイク感覚を「ジェットコースターが急降下する感じ」と言ったりしますよね。そしてそういう感覚が好きだと。快感だと。男性で「イクとき、ジェットコースターが急降下する感じがする」と言っている人っていないし、生活の中でそういう感覚を覚えることもあまりない。あるとすれば、明日にも会社が倒産してしまうというような強烈な危機感を覚えた瞬間くらいでは?男性はどんなに彼女のことが好きでも、寄って立つ大地から両足を離せない(離したくない)という生理的な感覚を持っているのでしょう。思えば、小学生くらいから、男女のこういう違いは顕著だったように思います。女子は誰かに恋したらキラキラがダダ漏れになって、さらに友達や親に「わたし、あの子のことが好き」なんて言って、それを聞いた人が恋の応援をしてくれる。応援してくれないまでも微笑ましく見つめてくれる。対して男は……小学生の頃のことは忘れましたが、高校生にもなると、恋愛に浮かれそうな自分を自制しつつも、そういう態度が表に出ちゃって、「恋愛なんかしてないで勉強しなさい」と親に頭を叩かれて、結局煮え切らないまま卒業してしまった、じゃなかったでしたっけ?こういうことを経て、微熱気味な女性と平熱の男性が生まれてきたんじゃなかったでしたっけ?ちなみに平熱の男性は、彼女が微熱気味であることを知ると、おおいに歓喜&安心します。「彼女はまだおれのことを愛してくれている」と嬉しく思うのです。「おれが寄って立つ大地は盤石なものである」と安心するのです。相手のわかりやすい態度を見て安心することで、生きている心地を得ようとするのもまた、男の特徴なんですよね。この男の特徴を信じていれば、愛することはたやすい。(ひとみしょう/文筆家)
2018年06月30日みなさんは、自分の平熱が何度か把握していますか?体温計で熱を測るのは、風邪の引き始めにだるさや寒気を感じた時だけ、という方が多いのではないでしょうか。実は正しい平熱を知って維持することは、健康管理の目安になることはもちろん、美肌やダイエットにも深く関わってきます。肌荒れがなかなか改善しない、太りやすいという人。ぜひこの機会に理想の体温を目指して、悩みを解決させましょう!■美肌&スリム体型の第一歩は、理想の平熱を知ることからそもそも理想の平熱は、「36.8℃を基準に、プラスマイナス0.34℃」。つまり36.5~37.1℃、この間が健康体と言われる人の体温です。あなたの平熱はこの範囲でしたか?結構、高い!と思った人もいるでしょう。ですがこの体温こそが、専門医がさまざまな検証をして提案する理想の平熱なのです(但し、この範囲の体温でだるい、寒気がするというような病的な自覚症状がある場合は例外です)。基礎体温計で毎朝測ると自身の生理周期も把握することが出来ますので、ご用意することをお勧めします。■低体温が肌荒れの原因に?!最近、平熱が35℃台という低体温の二十代の人が増えています。体温が低い状態が続くと、肌荒れやニキビなどに悩まされます。私たちの体は、血液を通じて栄養を全身に行き渡らせることで、健やかな状態を維持しています。この時、血液が心臓から体内を一周するのに約1分かかりますが、体温が低いと血液のめぐりが悪くなり、内臓や肌の細胞に栄養が届きにくくなってしまい、新陳代謝は低下。さらに肌表面を守るバリア機能が低下して肌トラブルを引き起こします。低体温を放っておくと、肌の不調は改善されにくく、美肌と無縁になると言っても大げさではありません。■筋肉を増やして、目指せ!平熱36℃台体温を上げるための手軽な方法としてお勧めなのが、筋肉を鍛えること。よく、同じ量を食べても太る人とそうでない人がいますが、その違いには筋肉量が関係しています。筋肉の細胞には脂肪の焼却炉のような存在、ミトコンドリアがあります。筋肉が多い→ミトコンドリアが多い→脂肪を燃やす場所が増える→太りにくい、という仕組みです。さらに嬉しいのは、筋肉が増えると低体温が解消されるというメリットが得られること。平熱が35℃台では、熱を生産する働きが低く、筋肉も減るため、なかなか痩せないというわけです。■テレビを見ながら、ゆっくり、じっくりスクワット美しい肌、太らない体型を目指すために、適度な筋肉をつけることは重要ですが、悲しいことに私たちの体の筋肉は、二十歳をピークに年々減少していき、動かさないと急激に失われてしまいます。そこで無理なく手軽に筋肉をつけるお勧めの方法が、「ゆっくりスクワット」です。背筋を伸ばしてゆっくり膝を下ろし、空気椅子をイメージして膝を90度ぐらい曲げ、ゆっくり戻します。これを10回繰り返します。最初にしっかり息を吸って、膝を曲げる時に息を吐くようにしましょう。ふくらはぎ、太もも、ヒップの筋肉が鍛えられているか確かめながら運動するのもポイントです。朝は体温を測り、夜は寝る前のスクワット。続けることで理想的な体温に近づき、美肌&美ボディづくりに効果的です。■さいごに低体温は女性の大敵!本気でダイエット&美肌を叶えたいなら、筋肉をつけて目指せ、平熱36℃台です!(米村亜希子/ハウコレ)
2014年03月14日(画像はプレスリリースより)ワコールボディブック平熱が35度代の女性、あなたの周りにもたくさんいませんか?もしかしたら、あなた自身も?実は平熱が36度代前半の人でさえ、からだは冷えているのだそうです。からだの「冷え」が不調をもたらすことは周知の事実ですが、それでも現代人のからだは冷える一方…。ワコールボディブックでは、この度からだの冷えを解消する「温活」特集を行っています。からだを温めるヒント実は、からだを温めるヒントは日常生活の中にたくさん潜んでいるようです。例えば、簡単なエクササイズ、食べ物・飲み物に対する知恵、防寒の意識。ちょっとした工夫でからだが温まる、そんな「温活」情報がたくさんです。「冷え」度チェックからだを温めるには、まず「自分の冷えを自覚することから」なのだそうです。そのために、「冷えチェック」なるものも紹介されています。例えば、「低血圧である」「肩こりがひどい」「便秘気味」「イライラしやすい」。これらが当てはまる人、多いのではないでしょうか。驚くのは、これらの一つでも当てはまれば、からだが冷えているかもしれないということです。ワコールボディチェックでは他の「冷えのチェック方法」、もちろんそれに加えて、冷えを解消する「温活」の知恵がたくさんつまっています!【参考サイト】▼株式会社ワコールプレスリリース/ニュースリリースポータル▼ワコールボディブック
2014年02月27日平熱が36℃に満たない、いわゆる低体温の女性が増えているといわれています。体の末端が冷える冷え症とちがい、低体温は、体の内部が冷えている状態。放置すると、代謝が落ちて太りやすくなる、疲れやすくなる、などの不調のほか、婦人科系の疾患の原因になり、将来妊娠しにくくなるリスクも。将来の自分の体のためにも、普段の生活の中で無理なく改善していきたいですね。■低体温になる原因とは!?一般的に、日本人の平熱は36℃~37℃。平熱が36℃未満の状態を「低体温」とよびます。手足の先が冷たくなる「冷え性」とは異なり、意外と自覚症状がないのがこの低体温。若い女性をはじめ、最近増えている症状です。低体温は、病気などの明らかな原因がある場合以外は、生活習慣によって引き起こされることがほとんどです。冷暖房の効いた室内で長時間過ごす、露出の多い服装、運動不足やストレスなど、日常生活の中で誰もが思い当たることばかり。普段の生活の中で体を冷やしすぎていないか、一度振り返ってみましょう。■低体温が招くさまざまなデメリット低体温とは、体の内部が冷えているということ。体全体の機能が低下するので、疲れやすい、肩や首のコリがひどくなる、といったデメリットが。免疫力がダウンし、風邪などの感染症にかかりやすくなったり、花粉症などのアレルギー症状が出やすくなったりすることも。また、美容面にも大きな影響が。基礎代謝力が落ちるため、脂肪を燃焼しにくくなり、太りやすくなってしまいます。さらに、細胞の働きが悪くなるため肌のツヤやハリが失われ、早く老ける、という恐ろしい結果に。低体温はホルモンバランスの崩れも引き起こすといわれています。生殖機能のある下半身はとくに冷えやすく、低体温のままでは将来妊娠しにくくなるかもしれない、という大きなリスクも。■低体温を改善するためには低体温になってしまう原因の多くは生活習慣。改善するには、普段の生活の見直しが大切です。日ごろ運動をする機会のない人は、歩く時間を増やすだけでも効果があるといいます。通勤時に一駅手前から歩いてみる、出勤前にウォーキングをするなど、手軽にできる運動を続けてみて。食事は、体を冷やすものをとりすぎないよう注意しましょう。インスタント食品や嗜好品はできるだけ避け、1日3回、規則正しく食事をすることが大切です。体を温める作用のある、かぼちゃやショウガ、発酵食品などを上手にとり入れるようにしてください。また、意外と気づかない原因が下着。きつい下着で体をしめつけると、血流を滞らせ、内臓の働きを低下させてしまいます。下着をはじめ、体型に合わない洋服や靴を身につけるのも避けた方がよいでしょう。
2013年10月16日今まで36.5℃くらいだった平熱が、最近、35~36℃に下がってしまいました。このまま放っておいても大丈夫なのでしょうか?平熱が下がってから、病気ではないけど、なんとなく体調も悪いような……と訴える相談者さん。特にこれといった症状がなくても、そのままにしておくと、何かよくないことがあるんでしょうか?体温とカラダの関係について、平田雅子先生(私のクリニック目白)に伺ってみました。(以下、平田雅子先生)実は、最近になって、低体温の人がとても増えているんです。相談者さんの場合、これまでの平熱は36.5℃だったということだから、普段は免疫力や代謝が最も活発に働く、ベスト体温。これが36℃になると、体はブルブルッと震えて熱を生産しようと頑張ります。ところが、35.5℃では、代謝機能低下、排せつ機能低下、自律神経症失調症の発症、アレルギー症の発症など体の機能が軒並み狂い始めてしまうんです。さらに35℃ともなると、内臓機能は正常範囲で働くことができるけれど、ガン細胞が最も活発に増殖し始めます。34℃は生存ギリギリ。33℃では凍死寸前の体温です。ほんのわずかな体温の差が、人間の体に大きく影響するんです。低体温化が進む原因には、まず運動不足や過度のストレス、体を冷やす食事、体温調整機能の衰えなどが挙げられます。運動不足や過度のストレスは血流を悪化させるもと。血流が悪いと排せつ機能や基礎代謝を弱めてしまい、低体温化を加速させかねません。それから温室栽培や輸入食材が増えたために、季節外れの野菜や果物を食べる機会が多くなりましたよね。実は、夏の食材は体を冷やすものが多く、今のような寒い季節にはふさわしくないのです。そのうえ、コーヒー、白砂糖、白いパンなど欧米化した食生活も実は体を冷やす要因よ。ほかに考えられるのはミネラル不足の可能性。体温維持には糖質をエネルギーに変える必要があって、その代謝に利用されるのが亜鉛、マグネシウム、鉄、セレンなどのミネラル群なのです。そのことから、ミネラルやビタミンの不足は低体温だけでなく、肥満や老化などの元凶とも言われています。また、エアコンの普及によって私たちの体は自ら体温を調整する必要性が無くなり、本来備えていた自己体温調整機能を失いつつあります。部屋の中と外の温度差に体がうまく対応できず、風邪をひいてしまうケースが多くなっていませんか?体温調整機能を鍛えるには、寒くても外気に触れ、体の防御本能を目覚めさせることが大切。これらのことを気をつけて生活してみても低体温が改善されないようなら、専門医の診察を受けてください。低体温は万病のもと。甘く見ては危険ですよ。(ビューティ&ダイエット編集部)【関連リンク】【コラム】人には言えない女子の悩み相談【ビューティ&ダイエット】【コラム】靴の減り方で美脚になる方法がわかる?マリー先生の相談室【コラム】ウトウトし始めると、体がビクッとするのはなぜ?
2011年12月01日