兄弟姉妹のいる家庭では、子ども同士それぞれに秘めた思いがあるものです。「お姉ちゃん(お兄ちゃん)はいいのに、どうして自分はダメなの?」「長女(長男)だからって、どうして自分ばっかり我慢しなきゃいけないの?」といった言葉が、子どもの口から出てくることもあるでしょう。ママのなかには「もしかしたら私の接し方が、きょうだい差別を感じさせているのかも…」と不安になる人もいるでしょう。今回は、子どもたちにきょうだい差別を感じさせないための声がけ法について考えてみたいと思います。■ドキッとする子どもの言葉「きょうだい差別を感じさせているかも…」兄弟姉妹がいると「愛情に偏りが出ないよう気をつけている」というお母さんも少なくありませんよね。ただ、以下のような言葉を子どもが口にしたら、「不平等な扱いをしたつもりはないのに…」と不安になってしまうこともあるでしょう。・「お姉ちゃんばっかりひいきして、ズルい!」・「なんでお兄ちゃんはいいのに、私はダメなの?」・「弟なんていらない!」・「妹になりたい」子どもは、親の何気ない言葉を聞き逃さず、「ほかのきょうだいと自分は扱いが違うのだ」と敏感に感じることがあります。例えば、こんな言葉を子どもにかけたとしましょう。「お姉ちゃんはかわいいからモデルになれるかもね。あなたはパパに似たけど…」容姿について、直接的な優劣をつける言葉ではないので、ママに悪気はなかったのかもしれません。しかし、姉妹を持つ母としては少々デリカシーのない言葉といえるでしょう。こう言葉をかけられた子はどんな気持ちを抱くのでしょうか。言われた側は、容姿の優劣はもちろん「私よりママはお姉ちゃんが好きなんだ」という感情を抱くでしょう。何気なく放ったひと言でも、子どもは敏感にきょうだい差別を感じ取ります。そんな出来事が過去になかったでしょうか? 先に紹介した言葉を子どもが口にするようなら、ママ自身の言葉かけが間違っていたのかもしれません。■親子の「感情のズレ」あって当たり前と自覚するあるママは「お姉ちゃんは髪を結んだほうがかわいいけど、下の子はおろしたほうがかわいい」と思い、下の子の髪は結ばなかったそうです。親は良かれと思ってしたことでしたが、下の子はそのとき「私も結んでほしいのに、どうして?」と悲しい気持ちを抱いていたそう。このような感情のズレから、子どもに悲しみや寂しさを感じさせてしまうこともあります。また、きょうだいがいるママのなかには「長女だから我慢ばかりさせられた」「いつもお姉ちゃんばかりほめられた」といったきょうだい差別を感じて育った人もいるでしょう。その場合、「自分が長女でたくさん我慢してきた」と思っている人は、長子に対して甘くなってしまう傾向があります。また、「兄(姉)ばかりほめられた」という気持ちを抱いたことのある人は、無意識のうちに長子をほめることにブレーキをかけてしまうケースも。そんなあなたの態度に対して何も言わないからといって、子どもに不満がないわけではありません。かつての自分がそうであったように、子どもは何も言わず我慢をためています。ですから、「自分の子ども時代の感情を満たすために付き合わせてごめんね」と自覚し、反省することもときには必要です。きょうだい差別を感じさせてしまうのは、こうした親と子の感情の行き違いが引き金になっているケースも多いようです。■子どもの不満別、きょうだい差別をはねのける3つの方法わが子がきょうだい差別を感じているようなメッセージを発したら、どのような対応をすればよいのでしょうか。今からできることは「子どもの気持ちに意識を向け、望むとおりにする」ことです。わが子の言葉から何を不満に感じているかを読みとり、子どもの要望にこたえてあげるのです。それが、不満解消の近道となるでしょう。子どもの不満別に、以下のような声がけ、働きかけを試してみてください。【生まれ順についての不満】例:「お姉ちゃん(お兄ちゃん)になりたい!」「弟(妹)になりたい!」上の子になりたい、下の子になりたいと言うなら、まずは子どもがそう思う理由を探してみます。たいていは上の子だけにしがちなこと、下の子だけにしがちなことが原因のようです。例えば、「お姉ちゃんみたいになりたい!」と言うときは、上の子にしていることをそっくりそのまましてあげます。同じ髪形にしてあげたり、同じ洋服を買ってあげたり、同じ習いごとをさせてあげるのも良いでしょう。また、我慢することが多い上の子に「お姉ちゃん(お兄ちゃん)が欲しかった」と言われたら、我慢させることを一切やめ、思いきり甘えさせてはいかがでしょうか。【性差についての不満】例:「お兄ちゃんみたいに、男の子っぽい服が着たい!」妹が兄の服装やいで立ちを好み「自分も同じようにしたい」というときは「女の子なのに…」と考えず、好きなようにさせてあげます。黒い色を基調としたコーディネート、トレーナーにズボンなどのカジュアルな服装も満足するまで着させてあげます。また弟が「お姉ちゃんみたいな人形遊びがしたい」といったときも「男の子のくせに」とは言わず、まずはやらせてあげましょう。【外見を含めた個性についての不満】例:「お姉ちゃんみたいにかわいくないから」「弟みたいにできないから」もし、わが子がほかのきょうだいほど評価されていない、比べられて低く見られていると感じたら、「あなたはかわいい」「あなたはできる」と何度も口にしましょう。周囲から評価されなくても、ママさえ認めていれば、子どもがきょうだい差別を感じる度合いは薄まります。また、例えば上の子が「お兄ちゃんは足が速いからリレーが楽しみね」などと周囲から期待されていたとします。それを聞いた下の子が「お兄ちゃんばかりほめられる」と感じているようなら、「あなたの運動会も楽しみだね」「早く応援したいな~」と声がけをしてみましょう。そうすることで「ママは僕のことも気にかけてくれている」という気持ちが生まれ、きょうだい差別を意識しにくくなるはずです。「子どもの要求を何でも聞くわけにはいかない」と感じるママもいるでしょう。でも、ときには子どもがやりたいということを「うのみ」にし、思いっきりやらせてあげることも大切です。子どものやりたい気持ちは一時的な場合が多く、やってみたらどんなものかが分かり、満足して気がすむことがほとんどです。大切なことは、子どもの言葉を認めること、実際に一度経験させることだと思います。
2019年03月07日きょうだいの多い親としての悩みの種は「きょうだいゲンカ」。きょうだいだからこそケンカすることもありますね。友達とはケンカなんてめったにしないわが子たちも、家ではきょうだいという甘えもあって小さなケンカは絶えません。特に小さい時期やケガをしそうなときは、親が仲裁や注意をしていますが、最近のわが家では、親は話は聞くけれど「ノータッチ」をベースに対応しています。きょうだいケンカの仲裁は、年齢や年齢差にもよるので、わが家の場合のうまくいった対応を紹介します。3歳までの対応…落ち着くまで引き離す3歳までのきょうだいケンカはモノの取り合いが圧倒的に多かったのですが、そんな時に有効だったのが「気をそらす」こと。3歳以下同士の場合、落ち着くまで引き離すのが一番。どちらに味方することなく、まさしく「仲裁」ということで、「まぁまぁ、まぁまぁ、落ち着いて」と間に入ってなだめることが多いです。結果、子どももその方が安心するようです。幼稚園児時期の対応…状況の確認と解説幼稚園時期の子どもの場合、「状況を確認して、解説する」ようにしました。まずは子どもの話を聞きますが、うまく伝えられないことの方が多いです。細かいことは置いておいて、状況をざっくり把握したら、「こうだったんだね」と状況を確認し、その上で「相手は痛いんだよ、相手はほしいんだよ、相手はこうだと思うんだよ」と相手の思いを説明するようにしています。3歳以下と幼児の場合は、上の子にお兄さん、お姉さんとしての対応をお願いしてみることも多いです。まだ、下の子は幼稚園にも入れないくらい小さい子なんだということを説明します。幼児同士の場合も、年長と年少の場合は、下の子はまだ「幼稚園に入ったばかりの〇〇組さんなんだよ。〇〇組さんのほかのお友達だったら、そういうことしていいのかな」と「年齢差」があるということを特に上の子に自覚してもらうようにお願いしてみます。その時は納得できなくても、あとで「〇〇(下の子)ちゃんはまだ小さいもんね!」と思いやりの言葉や態度につながることもありますよ。小学生時期の対応…本人たちに任せる小学生になれば、わが家の場合「ノータッチ」が基本です。話は聞いて「アドバイスはする」けれど、仲裁や親の判断を告げるようなことはほぼありません。といっても、言い合いが多いので、「うるさい」と伝えることはありますが。幼児と小学生の場合は、幼稚園時代と同様、上の子に下の子はまだ小さいのだということを認識してもらいます。また、小学生同士の場合は学年は違っても「本人たちに任せる」ようにしています。それは、小学生になればすでにお互いに学年の違いを認識しているということに加えて、私自身が上の子で「お姉ちゃんだから我慢しなさい、お姉ちゃんが悪い!」とケンカは上の子が折れるべきという親の対応で傷ついてきた経験もあるからです。小さい時は差が激しく、上の子に譲歩してもらわないと仕方がないことも多くあります。だからこそ、下の子が小学生になったなら、両成敗もしくは、どっちの味方もせず、本人にお任せを貫いています。こうすることで、今のところ上の子は「いつも自分ばかり叱られている感」は持っていないようです。年の差による対応の違い1歳差の場合は対等な対応になることも多いでしょうが、2‐3歳差の場合、この子は下なんだという意識を持ってもらうことで、上の子にお兄さん、お姉さんな対応を「お願い」してみることが多いです。4‐5歳差の場合は、未就園児と小学生ほどに離れているので、やっぱり上の子を「諭す」ことになります。6歳以上の年の差の場合になると、ケンカというより「モノを取られて返してくれない」「いたずらされた」という上の子の被害の訴えが多くなります。わが家では、あらかじめ、きちんと下の子が届かないところに自分が管理するべき・配慮するべきと教えていますので、上の子への注意となります。もちろん下の子にも、「ダメなこと」として教えますよ。きょうだいケンカへの親の介入は、後々に子どもの心にわだかまりを残すようなこともあると思うので、わが家では必要最低限にしています。ママ友同士できょうだいゲンカについて話してみると、いろいろとナイスな対応を聞くことができるかもしれませんね。<文・写真:フリーランス記者小柳結生>
2018年12月15日発達障害のある子と定型発達の子の子育ては、天と地ほどの差がある私は息子が生まれてすぐに、発達障害のある子どもと定型発達の子どもの子育てには天と地ほどの差があると知りました。・抱っこしても海老反りせず身を任せてくる・発語のない0歳の時でもこちらの言っていることは解っている・長時間泣かない・外出時、自ら手を握ってくる定型発達の子どもを育てている親御さんには当たり前のことでも、1人目の子どもが発達障害だった私にはすべてが新鮮でした。そして「世間一般の人が体験する子どもの夜泣きや迷子、発語の遅さはこの程度なのか。何て楽なんだろう」と感じたものでした。まだ小さいのに、気遣いができるなんて!息子にとって「お姉ちゃん」は生まれたときから「傍にいて当たり前」の存在でした。小さいころはゲームの取り合いなどで喧嘩もよくしましたが、自分より知識があり色々なことを教えてくれる姉を尊敬していました。息子が小学校に上がったころからでしょうか、娘が近くに来ると、それまで私の横に座っていた息子が遠い席に移動するようになりました。後で理由を聞くと、「僕とお母さんが仲良くしているとお姉ちゃんが寂しく思っちゃうから」と言いました。小学校低学年なのにそんな気遣いをするものなのかと、驚いたものです。息子8歳、高校生の娘は反抗期真っ盛り娘が高校生だったころ、何を言っても全否定!という時期がありました。いつものように、私と娘がバトルをしていたときのこと。息子が険悪な母娘の横で、お笑い番組をつけたのです。Upload By 荒木まち子息子がテレビをつけたことで、娘は気持ちの転換ができ、落ち着いたのでした。息子に話を聞くと…Upload By 荒木まち子息子10歳、深刻そうな顔をして…息子が深刻そうな顔をして、話しかけてきました。息子「今日、学校で友達が『障害者ってウザいよね』って言ったんだ。その言葉がすごく嫌だったんだけど、俺そのとき、黙っちゃったんだ」私「そうなんだ」息子「ムキになって『そんなことない』って言うのもどうかと思ってさ。でも友達のその言葉が心に突き刺さってホント嫌な気持ちになったんだ」私「うん、その気持ち分かるよ」息子「…お姉ちゃんってさ、障害あるんだよね?検査とかしてるの?」私「発達検査のこと?しているよ」息子「してたんだ。診断名は何?」私「自閉症だよ」息子「ふうん、自閉症か。俺、実は本とかで調べたんだ。いつからそうなの?」私「生まれたときからだよ。小さいころから周りの子と違うと感じてたんだ」息子「へぇ、お母さんは分かってたんだ?俺、ずっと気づかなかったよ。何が原因なの?」私「脳の伝達機能の問題らしいけど、まだはっきりとは解明されていないんだよ」息子は娘が病院に通っていることを知っていましたし、私が娘と進路や将来のことなどを話すのを聞いていました。でも生まれてからずっと一緒に暮らしてきた彼は・計算は苦手だけど絵が得意・本が好きで色々なことを知っている・泣いたり怒ったりもするけど、一緒に笑ったり冗談を言い合える・不器用だけどサボらず真面目・寂しがり屋で優しいという“個性”を持つ姉として彼女を受け入れていました。成長するにつれ、姉が自分や周りの友達と違うことに気づき始めた息子は、内緒で図書館やネットで姉の症状について調べたのでしょう。思春期の入り口に立った息子に私は息子の話を聞き彼の気持ちを受け止めます。質問に答えます。でも私は娘に関することについて「息子にはこうして欲しい」などの要望は言わないようにしています。なので、この日私は息子に「5、6年になると、そういうこと口にする子もいるよね」「それってどうなんだろうね」とだけ言いました。初めての発達障害児の子育ては分からない事ばかりです。それは、きょうだい児の子育ても同じです。私がしていることが正しいのかは分かりません。先日私は会話の中で息子にあるヒントを出しました。「私が『障害者の親の会』に参加しているのは知ってるでしょ?そこで私は経験した人にしか分からない悩みや情報を共有したり、笑い話をしたりして元気をもらっているんだ。世の中には他にも『認知症の親を持つ子の会』とか『がんの当事者会』とかいろいろな会があるんだけど『きょうだい児の会』っていうのもあるんだよ」障害がある子の親がそうであるように、きょうだい児にはきょうだい児にしか分からない悩みや苦労があるはず。苦しくなったり、壁にぶち当たったり、一人で抱え込めなくなったとき。そこに足を運べばきっと気持ちが楽になる、そんな場所があるんだよ、と。これから本格的な思春期を迎える息子の悩みが少しでも軽くなれば良いな、という願いを込めて。
2018年10月19日「発達障害の子に手がかかって、きょうだいに我慢を強いているのではないか?」「障害のあるなしに関わらず、きょうだいで平等に扱わなければいけないのに、それができてない」など。発達障害児と健常児のきょうだいを持つお母さんで、健常児のきょうだいとの関係に悩んでいるお話を時々耳に挟みます。発達障害児の子育てでは、発達障害児とお母さんにスポットが当たることが多いのですが、最も近しい存在である、発達障害児のきょうだいはどう感じているのか? また、きょうだいへの対応はどうしたらいいのか?きょうだい児(=病気や障害を持った子のきょうだいのこと)について考えるべく、法人マーブル代表・国沢真弓さんにお話をうかがいました。国沢さんは、健常児の娘と自閉症の息子、2人のお子さんのお母さんでもあり、ご自身の経験やさまざまな相談事例をもとにお話してくださいました。■発達障害児よりも難しい?「きょうだい児の対応」――今回は、発達障害児への対応法ではなく、発達障害児をきょうだいに持つ、きょうだい児の対応法についてお伺いしたいと思います。国沢真弓さん(以下、国沢さん):発達障害児については、その子の特性がわかれば、ある程度、接し方のコツを学ぶこともできるのですが、きょうだい児の場合はそう簡単にはいきません。きょうだい児のタイプ、発達障害児のタイプ、きょうだい児の性別・順序・年齢差・人数、友人関係、両親の性格、家庭環境などで対応もガラリと変わるので、むしろ、発達障害児への対応よりも難しさがあるかもしれません。どんなお子さんにも効く「魔法の杖」のような回答はないという前提で、私の経験や相談事例などをもとにお話させていただければと思います。――本当、その通りだと思います。ただ、それでも、きょうだい児について共通に浮かび上がってくる課題のようなものがあるようにも感じます。例えば、私の周囲では「発達障害児に手がかかり、きょうだい児に我慢を強いてしまっているのでは?」と、お母さんがきょうだい児に罪悪感を持ってしまうことが多いように感じています。国沢さん:そのように感じてしまうお母さんは多いと思います。こういうお悩みは、きっと専門家に相談すると、「きょうだい児とだけの時間を持つようにしてください」とか「きょうだい児に『あなたのこともちゃんと見ているよ』というメッセージをしっかり伝えてください」などとアドバイスをされると思います。もちろん、そのアドバイスは正しいですし、私も同じように思います。ただ、お母さんの立場を考えると、少し心配な思いもあります。――心配な思いというのは?国沢さん:お母さんの課題がどんどん山積みになってしまうという点です。発達障害児の子育てだけでも、専門家などから「こうした方が良い」という課題で日々大変なのに、きょうだい児の子育てまで専門家からアドバイスをもらうことで、山積みの課題を前に疲れ果ててしまう…。「そうした方が良い」と頭ではわかっていても、お母さんも一日24時間しかない。これは私も経験ずみなのでよくわかるのですが(苦笑)、「あれもやらなくちゃ、これもやらなくちゃ」と奮闘し過ぎて、燃え尽きてしまうお母さんも少なくないのです。――確かに、日々の忙しい暮らしの中で、専門家のアドバイスを忠実に実践していくのはなかなか簡単ではありませんよね。国沢さん:たとえ時間が取れなくても、「あなたの〇〇なところがすごい良いと思うよ」とか「いつも〇〇してくれてありがとう。すごく助かっているよ」などと、きょうだい児の存在意義や感謝の気持ちを言葉や態度で伝えることだけでもずいぶん違ってくると思います。また、「ママが時間とれたらどこに行きたい?」と、きょうだい児の希望を3つくらい聞いて書きとめておき、時間がある時に実践するのもおすすめです。この時、書きとめておく姿をきょうだい児に見せることがポイント。お母さんは聞き流さず、ちゃんと気にしていることが伝わると思います。そして、お母さんの「時間」と「気力」と「経済面」などがすべてOKになった時に、「ずっと待たせてごめんね! 今日この3つの中で〇〇だったら行けるかも!」と誘ってみてはどうでしょう?――課題の山に追いたてられるのではなく、「時間がある時に実践する」くらいのゆるさが必要ということですね?国沢さん:きょうだい児のケアはもちろん必要ですが、お母さんが余裕のないなか無理して時間を取ると、敏感なきょうだい児は「お母さん、本当に楽しんでいるのかな?」「休みたいんじゃないのかな?」と気にしてしまう子もいるようです。きょうだい児のケアと同じく、お母さん自身も「自分の時間」をとって、自分をケアし、ねぎらってあげることも必要です。そして、そのことに罪悪感を持たないこと! 頑張っている自分にご褒美をあげるつもりでいいと思いますよ(笑)。また、最初は難しいかもしれませんが、障害がわかってから何年か経っていくと、専門家や周囲のアドバイスのいいとこ取りができるようになり、自然ときょうだい児との時間も取りやすくなってくると思います。そして、きょうだい児もいろいろな意味で成長して、また違った関係性になっていくのだと思います。■きょうだいの発達障害「友だちにからかわれた」親はどうする?――国沢さんは自閉症の息子さんの5歳上に健常のお姉さん(現在は成人)がいますが、お姉さんが子どもの頃はどんな風に感じていたのでしょう?国沢さん:今回、きょうだい児の取材を受けるうえで、娘の意見も聞いてみました。娘によると、そもそも「きょうだい児に我慢させている」なんて思わないでほしいとのこと。そう思われるのは、自分の存在が負担になっているようでイヤだと言われました。――お母さんが罪悪感を持つこと自体が、子どもにとって負担になるということですね?国沢さん:娘が8歳の頃、よその人から「お姉ちゃんは弟君に障害があって大変だね。お姉ちゃんはいっぱい我慢していてえらいね」と言われたことがあります。その時、娘は「我慢しているとか、そういう言い方はしないでください。私はかわいそうな子じゃないから」と言って、相手をドン引きさせたことがあります(汗)。きっと、相手は親切心から言ってくださったのだと思いますが、娘にとって、こういった言われ方は、自分が哀れに思われているようで、イヤだったそうです。――頼もしいですね(笑)。そんなしっかり者のお姉ちゃんでも、つらかった時はあったのでしょうか?国沢さん:娘が子どもの頃、一番つらかったのは、弟がパニックになっている時だったそうです。お父さんとお母さんが弟のパニックをおさめるために集中していて、周囲の人が冷たい目で見ているのに、自分はなにもできずに傍観者となっている時。成長して、一緒に弟のパニックを抑える側になってからは、楽になったと言っていました。ちなみに、娘の方が息子のパニックを収めるのは、私より上手かもしれません(笑)。社会人になった娘は今、「弟のおかげで、私はリスク管理能力が半端ないほど身についた」と自負していましたよ。強い…(笑)。――自分が協力者側になってから、つらい思いがなくなったのですね?国沢さん:きょうだい児について、たくさんの相談を受けてきた中で感じたことがあります。きょうだい児には、私の娘と同様、気持ちが強いタイプと、ナイーブなタイプと、2パターンあるということです。ナイーブなお子さんの場合、例えば、発達障害児のきょうだいのことを、お友だちにからかわれたことがきっかけになり、学校に行きづらくなったり…。あるいは、「お母さんに甘えたい」という思いを伝えられず悩んでいたことが、あとでわかる…といった相談もよく聞きます。――発達障害児のきょうだいのことをお友だちにからかわれてしまった時などは、親はどう対処したらいいのでしょう?国沢さん:娘も、学校でお友だちに弟のことをからかわれて、泣いて帰ってきたことがあります。入学式のシーンとした状況で、弟が大きな声で歌ってしまって、お友だちから「おまえの弟うるさかった」と言われてしまって。私の場合は、その日の夕方、娘の担任の先生にお話しに行きました。先生への伝え方で気をつけたのは、まず、お友だちが言ったことは事実なので、その子を責めるつもりではないということ。ただ、セレモニーなどで緊張すると大きな声を出してしまう子がいるということ、また、たとえ事実だとしても指摘されるときょうだい児は悲しく思うこともある、ということをわかってもらえたら…と伝えました。――わが子を守るためと思うと、親はついヒートアップしてしまいがちですが、非常に冷静であたたかい対応ですね。国沢さん:余談ですが、娘が泣いたのは、言い返せなかった自分に腹が立ったからだそうです。その後も、同じ学校の支援学級にいる弟のことで、時々からかわれることがあったようですが、たくましく言い返していましたよ(笑)。――頼もしいですね(笑)。でも、お姉ちゃんのように言い返すことができない子はどうしたらいいのでしょう?国沢さん:ひとつの方法として、「きょうだい児の会(きょうだい児を支援するための団体)」に参加してみることをおすすめします。同じような立場のきょうだい児と出会って話をすることで、なんらかの解決法が見えてくるかもしれません。「自分だけじゃない」と孤立感を減らしたり、「自分の気持ちを素直に言っていいんだ」と思えるようになったり、そういった経験の中で「感情表現」のスキルを磨いたり、日常生活の工夫を学んだり…そうしているうちにプクプクと浮上してくる子もいます。また、障害児がいると普段は行きにくいようなアミューズメントパークなどに連れて行ってもらうなど、きょうだい児の体験不足を補う活動をしているところもあります。■発達障害児のこと「きょうだい児になんと説明したらいい?」――きょうだい児が小学生くらいになると、自分のきょうだい(発達障害児)について疑問に思うことも出てくると思うのですが、親はどう説明したらいいのでしょう?国沢さん:わが家には子ども向けの専門書もたくさんあったのですが、そういった学説が文字で書かれたものより、娘は、『光とともに…』(自閉症児の育児を描いた漫画。全15巻。戸部けいこ著/秋田書店)という漫画が一番わかりやすかったと言っていました。ヒカル君という人物像や日常生活での困りごと、パニック時の突飛な行動、お父さんとお母さんの苦労、周囲の人たちの言動など、発達障害の特徴を抽出して説明するような専門書と違い、発達障害児を取り巻く生活全般がつかめて、すごくわかりやすかったみたいです。また、小さい頃は、発達障害児の苦手な部分だけではなく、得意な部分とセットで伝えていくと、悪いイメージだけに引っ張られないと思います。ついでに、「あなたもここは得意だけど、ここはちょっと苦手だよね」などと、みんな同じように凸凹があるということを認識してもらう。そして、「その困りごとを少なくするために、今、療育で練習しているんだよ」と、なにもしてないわけではないことも伝えると、「お母さんも、〇〇も頑張っているんだな」と感じてもらえると思います。――程度の差はあれど、誰もが凹凸を抱えていることは知っておいてほしいですね。国沢さん:きょうだいに発達障害児がいるのは、大変なことも多いかもしれません。ですが、娘を見ていると、大変なことだけではなく、良い面もあると感じています。きょうだい児は親よりずっと小さい頃から、発達障害児と一緒に育ちます。きっと親以上に、多様な「価値観」や「対処の力」が育まれるでしょう。また、障害にとらわれずに人を見ることができたり、自分のきょうだいだけでなく、ほかの障害を持つ人たちにも寛容な心が育ったり…。それは「効率」や「生産性」ばかりが優先されがちの今の世の中で、とても大切なことだと思います。わが家にも、国沢さんと同じきょうだい構成の、きょうだい児がいます。娘が成長していく中で、弟の障害をどう受け止め、自分との関係を整理し対応していくか、そして困難をプラスに変えていける心を育てるために、親として家族として何ができるか、模索し続けたいと思います。国沢真弓さん プロフィールフリーアナウンサー、自閉症スペクトラム支援士、一般社団法人 「発達障がいファミリーサポートMarble」 代表理事<役職>ペアレント・メンター、三鷹市相談支援事業「ママサロン」相談員 、三鷹市知的障害者相談員、三鷹市発達障害児親の会「モンブランの会」会長、社会福祉法人「清陽会」評議員、社会福祉法人「みたか福祉会」評議員、児童発達支援施設「すこっぷ」家族支援アドバイザー、「三鷹市教育支援推進委員会」委員、「三鷹市社会福祉協議会」地域支援部会長。<経歴>都立新宿高校、聖心女子大学文学部歴史社会学科を卒業。富士通株式会社を3年勤務後、アナウンサーに転向。NHKテレビ「きょうの料理」「婦人百科」等の進行を約10年務めたほか、多数のテレビ・ラジオ番組に出演。海外特派員、番組企画構成も担当。ナレーション・司会は各500回以上務め、厚生労働省主催「世界自閉症啓発デイシンポジウム」の総合司会を毎春担当。「3歳までの子育ての裏ワザ」「こんな時どうする?子どもの友達・親同士」(PHP出版)など共著多数。<現在の活動>一般社団法人「発達障がいファミリーサポートMarble」代表理事として、「発達障害」や「伝える力UP」といったテーマでの講演を、全国で行っている。また、「ペアレントメンター」として保護者や支援者の相談に応じるほか、障害児の家族が気軽に参加できるイベントやお喋り会の開催等を行い、家族の元気を応援している。(詳しくはホームページをご覧ください)。取材・文/まちとこ出版社N
2018年10月02日わが家の第一子イチコは4歳、第二子の二太郎は1歳。3歳差のきょうだいです。その2人と同時に楽しめる家遊びを紹介します。そう、二太郎に崩されず積み木を高く積む遊びです。だいたい私が二太郎の近くに積むので負けます。…が、ときどきイチコの積み木が崩されることも。(そしてイチコ激怒。)ちなみにこれ、イチコとの対決に見えて、じつは自分との戦いです。二太郎が崩す前に何個積めるかという…コツは、高く積む前に倒されるので、キレイに積むことはほぼ意識せず、とにかくスピーディーに積むことです。(いらん情報)さて次の遊びは…子ども番組のCM、大体何かしらバックに曲が流れます。それに合わせてみんなでダンスダンス!踊るの大好きなイチコはもちろん、二太郎もノリノリで踊ってくれます。この間は私もいままでの遊びから解放されて、ちょっと気分転換♪私のダイエットにも良いかも…!?
2018年07月09日2人目、3人目…と下にきょうだいができると、遊んだり食事をしたり、ふとした瞬間に「上の子と違うかも?」と思うことはありませんか? 上の子は真面目、下の子は自由奔放など、幼児や小学生になる頃には、きょうだいの性格の差もはっきり。なぜ、同じ親から生まれ、同じ屋根の下で暮らしているのに、きょうだいで性格はこうも異なるのでしょうか? きょうだいと一緒に育つ子どもの脳内では、どんなことが起こっているのでしょうか?脳研究者でご自身も子育て真っ最中の池谷裕二先生にお話をうかがいました。池谷裕二先生 プロフィール研究者、薬学博士。東京大学・薬学部教授。専門は神経科学および薬理学で、脳の成長や老化について研究している。『海馬』(新潮文庫)、『進化しすぎた脳』(講談社ブルーバックス)など著書多数。近著に『パパは脳研究者』(クレヨンハウス)がある。プライベートでは二児の父。■きょうだいの性格「先天的な違い」はごくわずか!?―― 同じ環境で過ごしているのに「きょうだいで性格が違う」と感じるママパパは多いようです。それはどうしてなのでしょうか? 生まれ順も影響していますか?池谷裕二先生(以下、池谷先生): 生まれ順による心理的な影響は確かにあるでしょうね。でも、科学の目から見ると、きょうだいの性格にほとんど違いはないはずです。同じ親から生まれたきょうだいであれば、遺伝子も半分は同じですから。―― そうなんですか!? わかるような、わからないような…。池谷先生:きょうだいといえども、半分の遺伝子は同じですが、もう半分は違うわけです。きょうだいで片方だけが身長が高いなど、身体的な特徴と同じように、性格がまるで違うケースも中にはあります。でも、周りにいるきょうだいのお子さんたちを思い浮かべてみてください。顔や体つきなどの外見が似ていることのほうが多いですよね? それなのに、どうして性格だけがまったく異なるといえるのでしょう? 性格を作り出している脳も体の一部ですから、本来はそっくりのはずなのです。二卵性の双子にも同じことがいえます。 ■脳が「子どもの違い」をあえて見いだそうとしている―― なるほど。では多くの親が「うちの子たちは本当に性格が違うのよね」と感じてしまうのはどうしてなのでしょうか?池谷先生:それは、脳の元来の目的が「差分検出器」だからだと思います。「差分検出器」とは共通しているものではなく、違いを見いだすこと。脳にはそういうクセがあるのです。極端ですが、カエルを例にあげてみましょう。カエルには止まっているものはよく見えていません。動くものが小さければ虫だと思って舌を出し、大きければヘビだと思って逃げます。ヒトも視界の片隅で動くもの、すなわち違いがあれば、それを見ようとしますよね。「違いを見いだす」という意味では、人もカエルも同じなんです(笑)。―― なんと、カエルと同じとは…! 衝撃が走りました。池谷先生:さらにいうと、脳は違いを細分化しようとするんですね。ライオンから見れば、ヒトは全部同じですよね。でも、人間はそうは思わない。日本に住む私たちからすればアメリカ人と日本人は違うし、韓国人と日本人も外見は異なります。もっといってしまえば、隣の子とわが子は違いますよね。そうやって細かいところにどんどん目がいくように脳はできているので、きょうだいの違いばかりに目が向くのです。本来の違いはごく一部であって、共通していることのほうが多いはずなのに。■「性格が正反対」と感じるのは子どもをよく見ている証拠―― 違いばかりに目がいくようにできているとは驚きました!池谷先生:きょうだいの性格を正反対に感じるというのは、親としてお子さんたちをよく見ている証拠ともいえます。毎日頑張って子育てしているからこそ、見えてくるものですね。ただ、気をつけてほしいのは、違いを見つけることが「アラ探し」になってしまうこと。例えば、出かけるときに上の子はさっさと用意するのに、下の子はマイペースで時間がかかるなど、きょうだいを見比べると、人はどうしても悪いほうに目がいきがちです。「弟はできているのにどうしてあなたはできないの?」などと、きょうだい間での差別に結びつけないよう、その点だけは注意してほしいなと思います。
2018年06月06日5月22日(火)、『銀魂2(仮)』の公式SNSにて、ムロツヨシが続投していることが発表された。ムロさんは前作同様、平賀源外役で出演。「続編でも源外の役があるか分かりませんでしたが、例え源外の役がなかったとしても違う役で出るつもりでいました(呼ばれてなくても、ね)」とコメントしている。本作は空知英秋による「銀魂」を原作に、福田雄一監督が実写化した『銀魂』の続編。すでに、前作から主人公・坂田銀時役の小栗旬をはじめ、志村新八役の菅田将暉、神楽役の橋本環奈、“役柄不明”の佐藤二朗。そして先日、長澤まさみと岡田将生(とエリザベス)の続投が発表された。そんな中、今回出演していることが発表されたムロさんが演じる平賀源外は、江戸一番の発明家を自称するカラクリ技師。「2の出演についてはなんら驚きはなかった」と話すムロさんは、「僕が悔しくなるくらいみんな楽しそうにやっております。今回も完全なる悪ふざけですが怒られないギリギリのところを攻めております。怒られたらすぐ謝る心積もりも出来ておりますので、ぜひ楽しみにしていてください」と撮影現場での様子を少し明かしている。この発表を受け、「今回も何かやってくれそうな予感」「たーのしみー」「ムロ源外!やっと発表で嬉しい。楽しみしかないです」と続投を喜ぶファンはもちろん、中には「カッコよすぎ」「超イケメンで誰かと思った」「かっこい、、いや、美し、、!!!!」「源外じいさんイケメンすぎます!」と、発表と共に公開されたムロさん源外のピースポーズビジュアルに反応する声も。また、今週は銀魂WEEKとして一部のキャスト情報を毎日発表。Twitterでは「次に解禁されるのは一体誰なのか!?」というコメントと共に、明日23日(水)に発表されるであろうキャラクターのシルエットを解禁!ファンからは「お登勢?!?!?」「日輪か…?」「西郷かお登勢さんっぽい」「お登勢さん!!夏木マリさんでありますように(笑)」と予想が飛び交っている。『銀魂2(仮)』は8月17日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:銀魂2(仮) 2018年8月17日より全国にて公開©空知英秋/集英社 ©2018 映画「銀魂2(仮)」製作委員会
2018年05月22日進級や進学の季節、4月ですね。この季節、ついついやってしまいがちなのが、子どもと他の子、あるいは、きょうだい同士での「比較」。「お兄ちゃんは、年中さんになったときはもっと身長が高かったのに、あなたは低いわね!」といった身体的なことから、「○○ちゃんは、もう平仮名が書けるのに、うちの子は書けない」といった学力的なことまで、ママにとっては気になることがいっぱい。でも本当はママだって、そうやって比べることがあまり良くないとわかっている一面もありますよね。今回は、心理カウンセラーである筆者が、子どもと他の子を比べてしまうときの対処法についてご紹介します。比較された子どもの心理は?まずは、いろいろなシーンでママに比較されてしまった子どもの心理を考えてみましょう。子どもの心は、大人が思っているより単純です。「○○ちゃんは平仮名が書けるのよ」と比較されたからといって、大人の思惑どおり、「ようし、ボクも書けるようにがんばろう!」と奮起してはくれません。むしろ、「ボクは、平仮名書けないから、ママに愛されていないんだ…」と、深く傷ついてしまいがちです。そればかりではなく、比較されることが続くと、子どもは少しずつ、「ボクはできない子なんだ」と、自分に対する評価を低くしてしまいます。これを「自己肯定感」と呼びますが、自己肯定感の低くなった子どもは何事にも自信を持てず、「できないかもしれない」という気持ちからチャレンジすることを怖がるようになり、やがて自分の伸びしろを自分で制限してしまうようになるというデメリットがあります。また、ママがこうした比較をきょうだい間でひんぱんに行った場合は、「カインコンプレックス」という心理的なブロックに大人になっても悩まされることがあります。カインコンプレックスは、旧約聖書に登場する兄弟「カインとアベル」から名付けられています。きょうだい間の嫉妬心や競争心から、同年代との人間関係を大人になっても上手に築くことのできない精神現象を、カインコンプレックスと呼んでいるのです。比べそうになったとき最初にすることは?子どもを比べそうになったときは、今お話しした、比較された子どもの心理とデメリットをまず思い出してください。子どもを比べるとき、たいていのママは「比べることで、うちの子がやる気になってくれたら」とプラスの効果を期待して、比較しています。あなたも頑張ってよ!という気持ちがあります。ところが実際には、比較することによってもたらされるメリットはほとんどありません。デメリットが大きすぎると頭で理解しておくだけで、比較してしまいそうになるお口をぐっと結ぶことができるママも少なくないのです。比べるよりも頑張りを認めましょう子ども同士を比較することのデメリットを頭でわかっていても、ついうっかり、比べる言葉が口から出てしまうかもしれません。そんなときは、すかさず我が子の頑張りを認める言葉を、追加しましょう。「あなたも頑張っているものね!」。もちろん、比べずに、自分の子どもの頑張りを認める言葉だけをかけることができたらベストです。子どもを比較していいのは、昨日の我が子、過去の我が子だけ。「わあ!できるようになったね!頑張ったね!」と、ちょっとした小さな成果をほめてあげるだけでも、「ママは、自分の頑張りをちゃんと見てくれていた!」と子どもは大喜びし、自分に自信をつけて、前進していくことができます。ママは子どもに自信をつけさせ、できるようになるのを待つだけでいいのです。幼少期にしっかりと自己肯定感を身につけた子どもは、小学生になっても中学生になっても、どんどん後伸びしていきます。ママ自身が自信を持って!子どもを他の子と比較するのはママの自信のなさのあらわれかもしれません。実は、子どもを無意識に比較してしまうママの中には、子どもの頃に自分自身が比較されて育ったという人も、少なくないのです。でも、ママになった今、今までのどんな人生の局面よりも、頑張っているはずのあなた。子どもだけでなく、自分の頑張りも認めてあげることで、子どもとの新しい関わり方を見つけられるかもしれませんよ!<文・写真:フリーランス記者あん茉莉安>
2018年04月04日晴れて2人きょうだい!娘の成長を振り返ると…私には、広汎性発達障害の6歳の娘と、7ヶ月になる息子がいます。娘が5歳の時、息子を妊娠しました。結婚当初、「子どもは2人欲しい」と思っていた私。しかし、娘が2歳半で発育遅れを指摘され…。「しばらくは娘の療育に集中しよう」と決めました。その後、娘が4歳の時に『広汎性発達障害』と診断されました。療育を続けておかげで、娘の問題は少しずつ落ち着いていき…。そんな時、私の妊娠がわかりました。Upload By SAKURAオメデタは嬉しい。だけど…2人目の妊娠を知った時は、家族が増えることが本当に嬉しくて、浮かれていました。しかし、下の子は妊娠期特有のトラブルも結構多かったのです。具体的には、妊娠初期に出血を繰り返して入院したり…妊娠後期に『赤ちゃんが大きい』と言われたりしました。一児を育てる母であっても、子どもにはそれぞれ悩むものです。段々と「この子にも障害があったら…」と不安に思う日が増えてきました。Upload By SAKURA成長した娘の姿は私の心を映す鏡でした不安を感じていた時、娘を見て、私は自分に問いかけました。この子が広汎性発達障害で『ダメ』だった…?答えは『NO』です。私は、娘が我が子で、本当に良かったと思っています。とても可愛くて…優しくて、面白くて。もちろん、大変なこともたくさんありました。しかし、それ以上に娘に教えられたことが多いのです。Upload By SAKURA娘はきっと…私たち夫婦を選んで、ここに来てくれたと私は思っています。だから…きっとお腹の子も、私たちを選んでくれた。何があっても、愛おしい我が子には変わりない。不安はなかなか消えるものじゃないけれど、『生まれた子を愛する』という結論は変わらない。そう思って妊娠中過ごしてきました。Upload By SAKURAゼロではない親の不安…。でもそれ以上に育っている想いもありますそして、無事元気に産まれた息子。今も正直、時々不安を感じることもあります。でもその時は、自分に問いかけます。「もし障害があったら…?どうするの?」と。障害があったとしても、育てる。愛する。そこは変わらないのです。だから不安に思う必要はないと…。この先何があるかは誰にもわかりませんが、私たち夫婦を選んでくれた2人を、大切にしていこうと思っています。2人とも、生まれてきてくれてありがとう。Upload By SAKURA
2017年05月17日「どこまで見守るべき?」「いつも上の子を怒ってしまう」など、悩みの尽きない〝きょうだいげんか〞。今回は、笑いと笑顔をキーワードにした子育てを提唱する、原坂一郎さんが「きょうだいげんかが劇的に変わる方法」を伝授。読者ママ2人に、1週間実践してもらいました。お話を聞いたのは原坂一郎さんはらさか・いちろうKANSAI子ども研究所所長。男性保育士の草分け的存在として長年保育所に勤務。「浪速のスーパー保育士」との異名をとる。現在は全国での講演・講座、執筆活動を行っている。「子どもの本当の気持ちが見えるようになる本」(すばる舎)など著書多数。チャレンジャーは2組の親子。1週間でママの悩みは解決できるか?【1組目】5歳差なのにお互い譲らずどちらかが泣くまで続きますママ松本由佳さん長女絆希(きずき)ちゃん[小学5年生]次女望愛(のあ)ちゃん[年長]けんかの様子とママの対応次女が長女のゲーム機を返さなかったり、ちょっかいを出したりして、長女の我慢の限界で、1日何度もけんかが起こる。次女には、「そんなことしたら、お姉ちゃんはどんな気持ちになる?」と注意するが、反省の色はなし。なるべく両方の言い分を聞くようにしているがたたき合いになったときは、長女を叱ってしまう。原坂さんからのアドバイスコレだけやってみて!>1「何やってるの」「いつまでしてるの」など、疑問形で叱るのをやめましょう。2仲裁をするときはどちらも叱らない。共感しながら事情を聞きましょう。3妹には「長い時間借りないで、すぐに返してね」などすべきことを単刀直入に伝えましょう。4ママはお姉ちゃんと一対一で向き合い、普段の我慢や頑張りを認めましょう。長女がお姉ちゃんらしくなったことに驚き!次女も注意を聞くようになりましたチャレンジ2日目、長女に「いつも我慢してるんだよね。おかげで助かってるよ」と伝えてから、長女が劇的に変化。妹に譲ったり、積極的に私の手伝いをしてくれるようになりました。そして次女にも大きな変化が。私の注意を聞くようになったし、長女にすごく甘えるようになったんです。けんかの回数も1日に2回くらいにぐっと減ったし、2人とも気持ちを切り替えるのがうまくなって、すぐ仲直りできるように。お互いに慕い合ういい姉妹になりました。【2組目】お兄ちゃんが優し過ぎて弟に「イヤ」と言えませんママ鈴木万葉香さん長男琉青(りゅうせい)くん[年中]次男凛斗(りんと)くん[2歳]けんかの様子とママの対応長男が次男におもちゃを取られたり、上に乗っかられたりして、いつも泣いてしまう。次男には「お兄ちゃんがかわいそうでしょ!」と叱るが、言うことを聞かない。長男がしょんぼりして「弟に貸してあげた」と報告に来たときは、「偉いね。でも我慢しなくていいんだよ」と優しく言えるが、同じことが続くと「強くなりなよ!」とダメ出ししてしまう。原坂さんからのアドバイスコレだけやってみて!1お兄ちゃんの褒めどころを言葉で伝えましょう。「残さず食べたね」など、日常の出来事でOK。2お兄ちゃんが何かをしないときに叱るのではなく、できたときに褒めましょう。3弟が悪いことをしたときは、ポーズでも弟を叱りましょう。4弟を叱るとき、「お兄ちゃんがかわいそうでしょ」など兄を引き合いに出すのはやめましょう。長男の我慢に気付けたことでいじけず甘えてくれるようになりました次男がまだ言葉をよく理解できないので、けんか自体はいまだにありますが、私と長男の関係が大きく変化しました。今まで、長男は弟にやられてしまう悔しさも、私に甘えたい気持ちも我慢していたのに、私は「お兄ちゃんだから我慢するのが当たり前」と思っていたんです。私が長男を丸ごと受け入れたことで、「僕が悪いんでしょ」といじけなくなったし、「イヤだ」と次男に言えるように。何より私自身が穏やかに長男と向き合えるようになりました。原坂さんの解説プラスの介入なら親はいつだって口出しをしていい松本さん・鈴木さんの2組とも、期待以上の変化が出て私もうれしいです。下の読者アンケートを見ると、子どものけんかには「できるだけ口出ししない」という方が多いようです。でも、結局はそういうわけにはいかず、何らかのかたちで介入せざるを得なくなったり、そのタイミングに悩んだりするおうちのかたは多いのではないでしょうか。大切なのは「いつ介入するか」ではなく「どのように介入するか」です。たとえばギリギリまで我慢して、堪忍袋の緒が切れたように叱りつける、といったような「マイナスの介入」ならば、いつ介入しても、そのけんかは余計にこじれます。でも、子どもに満足感を与え、良い方に導く「プラスの介入」ならば、親の都合の良いタイミングでOK。「いつ口を出せばいいの?」と悩む必要はありません。その「プラスの介入」のポイントを3つお話ししましょう。Q、子どものきょうだいげんかであなたが取りがちな対応は?※2016年5月11日~6月7日、WEBアンケート、有効回答数926人●介入のポイント1両者の言い分を聞くどんな場合でも、けんかというのはどちらにも「事情」や「言い分」があるものです。まずはお互いの言い分を聞いてあげましょう。言い分を聞いてもらえるだけでも怒りの興奮は収まり、「まあいいか」と思えるようになるなど、気持ちにも余裕が出てきます。下の子が小さくて、言い分を上手に言えないときは、まず兄(姉)の方から聞き、そのあと弟(妹)の言い分を「でも、○○なんだって」とママが代弁してあげましょう。●介入のポイント2その言い分に共感するそれぞれの事情が分かったなら、決して叱らないようにし、その言い分を認め、共感してあげましょう。「そうだったの」「本当!?」という言葉を返すだけでもOKです。「ママは分かってくれた」という満足感で子どもは落ち着き、相手の言い分や、ママの言葉も聞けるようになっていきます。●介入のポイント3どちらのことも叱らない言い分を聞いて事情が見えてきても、決して「どちらが悪い」と決め付けてはいけません。どちらも「正しいのは自分」と思っているので、自分が悪いと決めつけられると違う怒りが生じ、そのけんかはますます大きくなります。一番良くないのは、上の子を「お兄(姉)ちゃんでしょ」と叱り、下の子も「あなたもそれくらいで泣いたらダメ」と、両方を叱ること。お互い、相手のせいで叱られたと、余計にしこりが残ります。以上の3つのポイントを踏まえた、私のやり方をご紹介しましょう。「お姉ちゃんにたたかれた」と言って、弟が泣いている状況です。ママ どうしたの?弟 お姉ちゃんがたたいた〜。ママ あら、たたかれたの。お姉ちゃん、なんでたたいたの?姉 私のおもちゃ取るんだもん。ママ えっ、おもちゃを取られた? それは良くないねえ。(弟に)何で取ったの?弟 欲しかったから…ママ そう、欲しかったの。(姉に)欲しかったんだって。1〜3のポイントを押さえた介入を繰り返していると、けんかの回数もずいぶん減っていくと思います。1カ月で効果が出るはずですので、ぜひお試しください。【きょうだいの組み合わせ別親の介入のポイント】「同じきょうだいげんかでも、その組み合わせによって介入のポイントが違ってくる」と原坂さんは言います。どんな違いがあるか伺ってみました。■兄VS弟先に手を出した方が悪いと決めつけない同性同士のきょうだいは、趣味や好きなものが似ているだけにけんかが起こりやすいもの。特に男の子同士は暴力が伴いやすく、「たたいた」「たたかれた」が多くなりがちです。親は先に手を出した方を怒りがちですが、たたいた方の事情も十分聞いてから、「でもたたくのは良くない」と伝えましょう。頭ごなしに叱っていたときとは、ずいぶん違う反応が出てきますよ。■男の子VS女の子どちらかに肩入れせず意識的に公平に接する異性同士のきょうだいげんかの場合、ママは無意識のうちに、どちらかに肩入れをしていることが多いもの。子どもは敏感なので、「ママはいつも相手の味方をする」と思っています。同じことをしてもつい叱ってしまうのはどちらか、を意識してみてください。それが分かったなら、逆の子の味方をするくらいの気持ちで接しましょう。それでやっと公平になります。■姉VS妹裁判をせずにまずは共感を! 言いたいことはその後で女の子がもっとも嫌がるのは、自分が悪いと決め付けられること、共感してくれないこと。「欲しかったんだね」と、子どもの発した言葉をオウム返しで言ったり、「それは困ったね」と、共感したりするだけで、「自分は理解された」と思い、それでけんかが収まってしまう場合もあります。その後、「だけどね」と言いたいことを言うようにしましょう。■3人以上“どの組み合わせがヤバイか”をチェックしておくきょうだいの数が増えればけんかも増えます。そのすべてに対応していたら、ママが疲れてしまうはず。例えばA・B・Cの3人きょうだいなら、「A-B」「B-C」「A-C」のうち、どの組み合わせが一番こじれるのかをチェックしておきましょう。その2人が一緒にいるときだけ目を光らせるようにすれば、ママの負担も減っていきます。【言ってはいけない! 禁句例】「けんかするなら、あっちでしなさい!」親は自分が見たくないだけで、何の解決にもなりません。子どもは放り出されただけだと思ってしまいます。「あなたたち、いい加減にしなさい」これではただの文句。けんかが終わったりはしません。本当に言いたいのは「けんかはやめましょう」のはず。ならばそれをそのまま言えばいいのです。監修/西東桂子(あんふぁんサポーター)illustrationKAWAZOE Mutsumi
2016年09月07日知的障害の原因は?出典 : 知的障害とは、発達期までに生じた知的機能障害により、認知能力の発達が全般的に遅れた水準にとどまっている状態を指します。単に物事を理解し考えるといった知的機能(IQ)の低下だけではなく、社会生活に関わる適応機能にも障害があることで、自立して生活していくことが困難になります。知的障害は発達期の間に発症すると定義され、後天的な事故や認知症などの病気で知能が低下した場合は含みません。この発達期とはおおむね18歳までを指しますが、知的障害は障害の状態を指すため、障害が現れる道筋は人によってさまざまで、具体的な発現時期も人により異なります。知的障害の原因は十分には解明されていない状況ですが、主な要因は病理的要因・生理的要因・環境要因の3つの面から分類できると考えられています。病理的要因は、病気や外傷など脳障害をきたす疾患で、これらの合併症として知的障害が一緒に起きることがあります。この中にはてんかんや脳性まひなどのほか、ダウン症などの染色体異常による疾病も含まれます。一方、特に疾病などがなくたまたま知能水準が知的障害の範囲内にあるといった場合、生理的要因と呼ばれます。環境要因は、直接の原因となるわけではありませんが、脳が発達する時期に不適切な環境であることで知的障害の症状が悪化したり、脳の発達が遅れる原因になったりすると言われています。上記のように知的障害の原因は一つではなく様々な要因が考えられますが、人によってもさまざまです。脳障害を引き起こす疾患や要因すべてが知的障害の原因となりうると考えられ、また知的障害を発症する道筋も人によります。知的障害を引き起こす病理的要因の中には、遺伝的要因による遺伝子や染色体の異常による疾患もあります。染色体異常が原因のダウン症や、遺伝的要因と環境要因の相互影響によって発現すると言われている自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害の人の中には、知的障害が併存する場合も少なくありません。近年、遺伝子研究が進み、2006年には脆弱X症候群(FXS)と呼ばれる遺伝性の知的障害があることがわかりました。2014年には知的障害の原因となる遺伝子変異についての研究結果も発表されました。しかしながら、知的障害の原因は遺伝的要因以外のものも数多くあります。また、遺伝のメカニズムは複雑で、遺伝的要因といわれる上記のような疾患でも、必ずしも知的障害を発症するとは限らないのです。また遺伝的要因の中には突然の遺伝子変異によるものがほとんどであるという研究もあります。知的障害は親から子どもへ遺伝するの?確率は?出典 : 知的障害の要因の中には、まれに親から子に遺伝するメンデル型遺伝疾患と呼ばれるタイプの疾患もあります。たとえば、脆弱X症候群はX染色体上の一遺伝子の突然変異によって起こります。その突然変異による遺伝情報は親から子どもへと何代も受け継がれると言われています。しかしながら、知的障害にはさまざまな要因があり、遺伝だけが全てではありません。親から子どもへ遺伝するかどうかという確率に関しても今のところ確かなデータがありません。遺伝子は父親や母親、祖父母などから引き継がれるものもあれば、突然変異によって生じるものもあります。親や家族に知的障害があるからといって必ずしも遺伝するとは限りません。実際に知的障害のある両親から障害のない子どもが産まれるケースや、知的障害のない両親から障害のある子どもが産まれるケースも報告されています。前述の脆弱X症候群に関しても遺伝情報の保因者であっても知的障害を発症しない場合もあるのです。そのため、遺伝の確率が高い・低いに関わらず、知的障害を発症する可能性はどの家族でも十分にあると言えるでしょう。脆弱X症候群(Fragile X Syndrome) の治療支援研究サイト知的障害などを発症する原因の一つが遺伝子の新たな変異であることなどを解明し、研究成果を科学誌に発表しました(愛知県HP) Low IQs Are Just Bad Luck浜渦辰二「ケアの臨床哲学 ー障がいとそのケアー (8)知的障害」 2013年きょうだいで知的障害になる確率は?出典 : 知的障害と言っても様々なレベル、合併症などがあるため、きょうだいで知的障害になる確率に関しても今のところ十分には解明されていません。きょうだいで知的障害になる家族もいれば、知的障害のあるのが兄姉だけ・弟妹だけという家族もいますし、親が知的障害であっても知的障害のない子どもが産まれる家族もいます。上記でお伝えした遺伝性の脆弱X症候群(FXS)のように遺伝性の疾患もあるため、必ずしもきょうだいそろって遺伝しないとは言い切れません。しかしながら、生まれたその人に知的障害が発現するかどうかは、わからないのです。知的障害は男女で発現率が違う?出典 : 知的障害の男女発現比率は1.5:1とされ、男性の発現率が高い傾向にあります。また、脆弱X症候群(FXS)では男性が約1500人に1人、女性が約2500人に1人発現し、知的障害の症状も男性が重度で女性は軽度と言われています。しかしながら上記でも述べたように脆弱X症候群は大規模な研究調査が行なわれていませんし、日本人男性の脆弱X症候群は1万人に1人とも言われ、日本人だけで考えると発現率も変わってきます。他に知的障害はダウン症などの染色体異常が原因となる可能性もあります。ダウン症の場合、男女の発現率は男性がやや多いもののほぼ差はないとされています。男性が多い理由としては様々ありますが、そもそも出生比率自体、男性が多いためという考え方もあります。女性でも知的障害となる可能性ありますし、知的障害となる原因も様々です。一概に知的障害は男性が多いとは言えないでしょう。厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト「知的障害(精神遅滞)」内閣府「 平成26年版障害者白書(概要)第3章障害者の状況(基本的統計より)」脆弱X症候群の一般人口中での頻度(脆弱X症候群(Fragile X Syndrome) の治療支援研究サイト)知的障害を検査する方法はあるの?出典 : 妊娠中の段階で子どもが知的障害であるかを検査する方法はありません。出産後、子どもが成長してから障害に気付くことがほとんどです。ダウン症などの染色体異常に関しては、出生前診断も可能ですが、ダウン症だからといって必ずしも知的障害があるとは限りません。出生前診断は現在受診できる病院や受診条件が限られています。もし受ける場合は、今後のことについて十分に話し合ってから決めることをおすすめします。出生後、知的障害を検査する方法としては知能検査や発達検査を用います。児童相談所などでは無料で知能検査や発達検査を行なえる場合がほとんどです。子どもが幼い場合には保護者である親が質問に回答したりします。その他、ダウン症やてんかんなどの障害の併存が考えられる場合は、他にも検査が用いられることもあります。まとめ出典 : 今回、知的障害の遺伝性や男女の発現比率についてお伝えしました。知的障害には様々な要因があり、まだ解明されていないことも多くあります。遺伝性の脆弱X症候群(FXS)も最近になって研究が始まったばかりです。知的障害の原因や確率を知りたい方もおられるとは思いますが、知的障害の子どもが産まれた場合でも向き合っていけるよう準備しておくことも大切です。最近では障害のある人に対する、社会の支援体制も整備が進んできています。まだまだ支援が行き届いていない部分もあるかもしれませんが、支援を受けながら子育てすることもできますし、知的障害の子どもがいる先輩パパ・ママも多くいます。知的障害について心配な場合は、遺伝外来や支援センターなどに相談してみることをおすすめします。参考書籍:栗田広・渡辺勧持/訳『知的障害定義、分類および支援体系』2004年,日本知的障害福祉連盟/刊参考書籍:日本精神神経学会/監修『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』医学書院/刊参考書籍:有馬正高/監修『知的障害のことがよくわかる本』講談社/刊
2016年08月29日子どもが2人以上いる家庭では、ちょっとしたことで揉めたり、きょうだい喧嘩が勃発したりすることがしばしばあるでしょう。喧嘩するなら近寄らなければいいのに、わざわざ至近距離にいたり、喧嘩したかと思ったら妙に仲が良かったり…という光景を目にしたことのあるパパやママも多いのでは?このきょうだい喧嘩、一度勃発すると、親としてどこで仲裁に入ればよいのか、判断が難しいところ。一体、親としてどのような対応をするのがよいのでしょうか。きょうだい喧嘩はなぜ起こる?喧嘩ができる、ということはお互い遠慮していない証拠です。思ったことを言い合う、嫌なものは嫌!とはっきり言う。喧嘩しても何事もなく仲直りできる。こういった遠慮のない関係であるというのが、きょうだい喧嘩が起きる、そもそもの前提条件と言えます。それを踏まえた上で、きょうだい喧嘩をする意義についてもう少し考えてみると、それは「これからもめごとに直面した時の練習」といえるかもしれません。生きていれば、小さなもめごとなど、さまざまなトラブルが起こります。それを乗り越えるための練習=きょうだい喧嘩と考えられなくもないでしょう。時には知性で、時には理性で自分の気持ちをぶつける→相手の言い分を聞く→和解する。きょうだい喧嘩からは、これら一連のコミュニケーションを学ぶことができるのです。親はきょうだい喧嘩を仲裁したほうがよいのか?きょうだい喧嘩はもめごと解決のための練習なわけですから、基本は親が介入せず、子どもたちで解決するのをじっと待つことが大切です。喧嘩している声を毎日聞いている親の立場としてはイライラして、「いい加減にして!」「喧嘩ばかりしないで!」と、つい言いたくなってしまいますが、でもそこはぐっと我慢しましょう。ただし、解決するどころかヒートアップして取っ組み合いになりそうであれば、仲裁役として入ることも必要です。その際、以下のことを実践してみましょう。きょうだいそれぞれの言い分を聞くそれぞれの言い分に共感するお互いの気持ちを伝え合うように仲立ちする できれば子どもには、別々に話を聞くことをおすすめします。そのほうが、子どもも気持ちを伝えやすいですし、親としてもそれぞれの子どもの言い分に共感しやすいでしょう。きょうだい喧嘩を仲裁する時、決してやってはいけないことは?きょうだい喧嘩仲裁の際、以下のことを言ったり、やったりしてしまうのはNGです。<NGその1.「喧嘩両成敗だから」と、子どもの言い分を聞くことなく一方的に叱る>子どもがきょうだい喧嘩をするのは、決まって親がいる時。実は、親のいないところではほとんど喧嘩をすることがありません。これには、喧嘩を通じて「自分の意見を親に認めて欲しいと思っている」という、子どもなりの意図が含まれているのではないでしょうか。それゆえ、子どもの言い分を聞くことなく、一方的に親が叱ってしまうと、「話を聞いてもらえない」と、子どもが思い込むようになってしまうかもしれません。多少面倒ではありますが、トラブルがあった時にはきちんと意見を聞く環境づくりが、自然と家族を思い合うきっかけづくりにつながるといえるでしょう。 <NGその2.上の子ばかり叱ってしまう>「お兄ちゃんだから」「お姉ちゃんだから」と、一方的に上の子を叱ったり、我慢させたりするのはNGです。下の子は上の子に比べて、要領の良さとうまく親に甘えるかわいさとを持っているケースが多いのでついそう言ってしまう、というママも少なくないようですが、上の子にしてみれば、自分ばかりが責められることで「ママは僕(私)のことわかってくれない」「下の子ばかりかわいがる」といった自己否定につながりやすくなります。さらに、そうした自己否定感から生じるストレスの矛先がまた下の子に向かってしまう…といった悪循環に陥る可能性も否めません。そのほか、「自分のやることは認めてもらえない」と自信を喪失してしまうケースもあるので注意してください。 きょうだい喧嘩は、起こって当たり前のこと。時に様子を見て放っておいたり、時に仲裁に入ってお互いの言い分を聞いたり、と親が上手に対応することでお互いを思いやることのできる優しいきょうだいが育つことでしょう。(ライター:遠藤光恵)
2015年08月24日(画像はプレスリリースより)老舗2番組がコラボ!料理コミュニティサイト「みんなのきょうの料理」では、NHK「きょうの健康」とNHK「きょうの料理」の制作チームが協力した健康レシピの特設ページ「健康キッチン」を2013年11月8日(金)に公開しました。充実の100レシピを公開。テレビ放送45年の歴史を持つNHK「きょうの健康」と55年の歴史を持つNHK「きょうの料理」がタッグを組み企画された当コンテンツは、プロが100レシピを厳選し、「減塩レシピ」「エネルギーオフレシピ」「美肌レシピ」「骨強化レシピ」「快腸レシピ」と、現代女性が気になる5つのカテゴリに分けられて公開されています。また、レシピごとにエネルギー、塩分、食物繊維、カルシウムなど14項目のデータを分析し、さらに日本人の食事摂取基準(厚労省)に基づいた「おすすめ度の評価」と「お悩み別アドバイス」が付いており、見やすく充実した内容となっています。コンテンツの監修は「きょうの健康」でおなじみの、女子栄養大学松田早苗教授です。このレシピを参考にして毎日の料理を作れば、美しさを保ちながら健康的なダイエットが実現できるかもしれません。【参考】▼みんなのきょうの料理▼「健康キッチン」プレスリリース肌荒れ、倦怠感、貧血・・・原因不明の「ちっちゃい体トラブル」は、まとめてポイ! 再び注目されている成分とは?たったの1週間でスリムボディを叶えてくれる驚異的なダイエット方法とは?パンパンの足がシュっと劇的変化! 1日3粒でムチッとBODYとはサヨナラ!1日3粒、運動も食事制限も無し!! 酵素サプリでダイエット
2013年11月14日ヤフー(Yahoo! JAPAN)は20日、Yahoo!ショッピングで購入商品を注文当日に届ける「きょうつく」の提供を開始した。「きょうつく」とは、各ストアの指定した利用条件時間内に注文が完了した商品については、各ストア指定の配達可能エリア内であれば、注文の当日中に商品を届けるサービス。Yahoo!ショッピングでは、2010年10月から購入商品を翌日に届けるサービス「あすつく」を提供している。昨今、消費者の「欲しいものをすぐに受け取りたい」という要望が高まる中、課題解決エンジンであり、ユーザーファーストを掲げるYahoo! JAPANとして、消費者の「課題」に対応すべく、当日配送サービスの準備を進めてきた。このたびアスクルがYahoo! JAPANの協力のもとに提供する「LOHACO(ロハコ)」の商品がYahoo!ショッピングでも探せるようになったのに合わせ、LOHACOの商品を中心に、約10万点で「きょうつく」サービスの対応を開始した。Yahoo!ショッピングでは今後も、インターネット通販における日本の消費者の「課題解決」に向け、さまざまな機能の追加や改善を行っていくとしている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月22日