直木賞作家・佐木隆三の小説「身分帳」を原案とした、主演・役所広司、西川美和が監督を務める映画『すばらしき世界』より、ポスタービジュアルと予告編が公開された。本作は、生きづらい社会の中で一度レールを外れても懸命にやり直そうとする実在の男と、彼を追う若きテレビマンのカメラを通して、社会と人間のいまをえぐる問題作。本年度第56回シカゴ国際映画祭にて、観客賞と最優秀演技賞(役所広司)の2冠の快挙を成し遂げ、すでに国内外で話題の本作。到着した予告編では、役所さん演じる三上の出所シーンからスタート。「今度ばかりは堅気ぞ」と新たな生活に意気込むが、社会福祉課や教習所の教官らに厳しくはねつけられ、13年ぶりの社会復帰は思うように運ばない。そんな中、テレビマンの津乃田(仲野太賀)と吉澤(長澤まさみ)が三上に近寄ってくる。チンピラに絡まれているサラリーマンを見かねた三上は、暴力で叩きのめしてしまい、それを見た津乃田は、三上の一面に言葉を失う。そして、「何で闘ってぶちのめすしか策が無いと思うんですか。そこが変わらない限り、あなたは社会じゃ生きていけない」と三上に社会復帰への姿勢を諭す津乃田だが、それに対し三上は「お前らみたいな卑怯な人間になるくらいなら、死んでけっこうたい!!」と激しく言い放つ。さらには、吉澤が声を荒げるシーンや、三上が出会うスーパーマーケットの店長役の六角精児、そして安田成美らの姿も確認することができる。また、三上がこちらを向くポスタービジュアルには、“この世界は 生きづらく、あたたかい”というコピーが書かれ、辛いだけではない、希望も想起させるかのようだ。『すばらしき世界』は2021年2月11日(木・祝)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:すばらしき世界 2021年2月11日より全国にて公開©佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会
2020年11月25日人生のレールを踏み外した男が見た“新たな世界”を描き出す、監督・脚本を西川美和、主演を役所広司が務める映画『すばらしき世界』が、2021年2月11日(木・祝)に全国公開される。この度、本作のポスタービジュアルと予告編が公開された。『すばらしき世界』は西川監督が、初めて実在の人物をモデルとした原案小説を基に、その舞台を約35年後の現代に置き換え、徹底した取材を通じて脚本・映画化に挑んだ。生きづらい社会の中で、一度レールを外れても懸命にやり直そうとする実在の男と、彼を追う若きテレビマンのカメラを通して「社会」と「人間」の“今”をえぐる。本年度第56回シカゴ国際映画祭にて「観客賞」「最優秀演技賞 / 役所広司」の2冠を達成した。予告編の冒頭、雪が降り積もる重い鉄の扉からひとりの男、三上正夫(役所)が出所してくる。人生の大半を刑務所に服役をした彼は「今度ばかりは堅気ぞ」と意気込み、新たな生活を始めようとするのだが、再就職の相談に訪れた社会福祉課や、免許の再発行を求めた教習所の教官らに厳しくはねつけられ、13年ぶりの社会復帰は思うように運ばない。そんな悪戦苦闘する三上の存在を知ったテレビマンの津乃田(仲野太賀)と吉澤(長澤まさみ)が、テレビ番組のネタにしようと三上に近寄ってくる。ある日、ふたり組のチンピラに絡まれているサラリーマンを見かねた三上は、チンピラたちを暴力で叩きのめしてしまう。吉澤の指示でビデオカメラを回した津乃田は、初めて目の当たりにする三上の一面に言葉を失う。津乃田は「何で闘ってぶちのめすしか策が無いと思うんですか。そこが変わらない限り、あなたは社会じゃ生きていけない。」と三上に社会復帰への姿勢を諭すが、三上は「お前らみたいな卑怯な人間になるくらいなら、死んでけっこうたい!!」と激しい怒号を浴びせるのだった。犯罪者にかかわらず、日常の小さなきっかけで意図せず社会から排除されてしまうことは、誰の身にも起こり得る。一度社会のレールから外れた人たちに未来はあるのか?社会のルールとは何なのか。私たちが生きる今の時代は“すばらしき世界”なのかを、本作は観客それぞれの胸に問いかけるという。一方で、ポスタービジュアルにある「この世界は 生きづらく、あたたかい」というキャッチコピーからは、現実はつらいことだけではなく、温かさもあるという希望を想起させる。肩に刺青の見える三上が、こちらに視線を投げかけている姿も印象的だ。また本作は、役所、仲野、長澤のほか、社会復帰を目指す三上が出会うスーパーマーケットの店長に六角精児、身元引受人の弁護士夫婦に橋爪功と梶芽衣子、ケースワーカーに北村有起哉ら、実力派キャストが配されている。『すばらしき世界』2021年2月11日(木・祝)全国公開
2020年11月25日オフィスに入った瞬間、足が止まった。出迎えてくれたのはゾンビに妖怪、宇宙人。部屋の一角は死体まで横たわっている。ここは、東京・成城の東宝スタジオのなかにある「メイクアップディメンションズ」。日本を代表する特殊メークのプロ集団だ。壁一面が、渡辺謙、役所広司ら俳優陣に加えて、元SMAPの5人や和田アキ子など、芸能界の錚々たる顔ぶれのライフマスクで埋めつくされている。このマスクは、変身するときの基礎となる顔型だ。三國連太郎、佐藤浩市、寛一郎という3代にわたる役者ファミリーのマスクも横一列に並んでいて、同社の長い歴史がうかがえる。階下の工房では、作業台の上に坊主頭用のかつらピース(人工皮膚)が20個も並べられて、女性スタッフが肌に色ムラをつける“飛ばし”の特殊メークを施している最中。この時代劇用のかつらにも、一つ一つに誰もが知る俳優の名が。「うん、いい出来。あとは“皮膚感”かな。少し赤みや緑も入れると、よりリアルになるでしょう」同社の代表で創業者でもある江川悦子さんが、自らブラシを手にしながら言う。彼女は、特殊メークの分野を日本に初めて定着させたパイオニアだ。アメリカでは、ハリウッドの大ヒット映画『ゴーストバスターズ』(84年)や、あのジョージ・ルーカス総指揮の『キャプテンEO』(86年)でも腕をふるった。帰国後も、アカデミー賞外国語映画賞に輝いた『おくりびと』(08年)はじめ多くの名作映画やドラマ、CM、舞台などに参加。現在も、NHK大河ドラマ『麒麟がくる』で、特殊メークを担当している。「大河は、01年の『北条時宗』から『麒麟がくる』までの約20年間、ほとんどの作品に参加してきました。今回も、武将の坊主頭などの特殊メークを担当しています」1本のホラー映画との偶然の出合いから、特殊メークの世界に飛び込んでまもなく40年。「昔は特殊メーク自体、認知されていなくて、現場に加わってもNHKでクレジットで名前が出ることはありませんでした。ようやく最近ですね、認められたのは」長い間、縁の下の力持ち的存在だったが、今では専門学校もあるほど当たり前の存在となった特殊メーク。通称“江川学校”から巣立って世界で活躍する人材も輩出している。そんな江川さんだが、33年前、初めての日本映画界からの依頼は「生首」だったという。「今は、大河ドラマの現場をはじめドラマもCMもコロナ禍での中断から撮影が再開して、どこもてんてこ舞いの忙しさです。役者さんたちもリハーサルではマスクとフェースシールドで、本番は外すといった工夫で乗り切っています。私たちも撮影のたびに出向き、何かあればシールドを取ってもらって直しを入れたり」10人いるスタッフも、早朝から深夜までフル回転の状況だ。そんな工房の片隅で、取材の日もジーコジーコと動き続けていたのが3Dプリンター。アナログからデジタルへの移行も、江川さんは柔軟に対応しようとしていた。「2日間ほどで、一人の役者さんのマスク作製ができますし、いったんデータが取れれば、仮にその役者さんが太ったりしても、パソコン上で修整も可能です。昔のように、歯型採取に使うような樹脂を顔にベタベタ塗る時代を知る方たちからは、『こりゃ助かる』とたいへん喜ばれます。手技の特殊メークと、CGや3Dプリンター・スキャンなどデジタル技術は、今後は共存していくのだと捉えています」多忙ななか、大好きな映画館に行く時間はなかなか作れないが、続けているのが、休日の夫婦での公園散歩。今でも「今度の特殊メークはイマイチ」など、歯に衣着せぬ感想を言ってくれるという夫の信也さんは、「渡米しても、出産しても、いつも自然体。ロスで映画の仕事をする娘も、『お母さんは私のロールモデル(お手本)』と言います。彼女の生来の前向きさと我慢強さが、厳しい世界で今まで現役で頑張ってきた秘訣だと思います」江川さん自身も、「生涯現役」でありたいと語った。「好奇心とトライしたい技術がある限り、仕事は続けたい。ふだんから、よりリアルな特殊メークを考えていて、バスに乗っても、人の耳や鼻の形が気になって、ついつい見ちゃうんですよね」 ぜひ次は、特殊メークを意識しながら映画やドラマを楽しんでみようと思わせる、どこまでも仕事にまっすぐな人だったーー。(撮影:田山達之)「女性自身」2020年11月17日号 掲載
2020年11月09日第33回東京国際映画祭のオープニングセレモニーが10月31日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われ、本年度のフェスティバル・アンバサダーを務める俳優の役所広司らが出席した。また、最新作『TENETテネット』が日本でも大ヒットを記録したクリストファー・ノーラン監督からビデオメッセージが到着。「映画を観る喜びを再認識し、映画の未来への希望の光を灯す」「映画を通じて国際的な連帯を強める」「コロナ後の映像文化についての考察を深める」という3つの目的を掲げ、開幕を迎えた。新型コロナウィルスの感染拡大が続くなか、各国の映画祭が中止や延期、縮小といった影響を受ける中、実施される今年の東京国際映画祭。上映作品の総タイトル数は、例年に比べて約3割減となったが、映画館でのフィジカルな上映を基本とし、感染症対策を十分講じながら、シンポジウムやゲストのトークなどにオンラインも活用した多様なプログラムを通して“映画の力”の結集を目指す。挨拶に立った安藤裕康チェアマンは「新型コロナウィルスの苦境が続くなかで、今年の春から開催すべきか悩み続けました」と明かし、「困難の中にありますが、映画の力を信じ、未来への灯を燃やし続けたい」と強い思いを表明。「感染症対策に万全を期しながら、リアルで開催しようと決意した」と映画祭の開幕に感無量の面持ちだった。また、“映画祭の顔”である役所は「今回の映画祭開催は、今までと違う形ですので、準備する実行委員会の皆さんの苦労はとても大変だったと思います」と労をねぎらい、「大きなスクリーンで映画を観られるのは、映画ファンにとって、最高のプレゼントだと思います。気の抜けない開催期間だと思いますが、コロナ禍での映画祭開催っていうのは、今後に生かされるんじゃないかと思います。みんなで知恵を絞って、映画祭を続けられるように頑張っていきたい」と意気込みを語った。昨年まで実施していた「インターナショナルコンペティション」、アジアの新鋭監督を集めた「アジアの未来」、日本映画の気鋭作品をそろえた「日本映画スプラッシュ」の3部門が、「TOKYOプレミア2020」という1部門に統合されることに。日本、アジア、欧米といった地域のバランスは保ちながら、従来のコンペ部門の選定視点も残し、32本のプログラムを予定。各賞を競う形式ではなく、その中の全作品を対象に観客が投票する「観客賞」が設けられた。加えて、例年通り「特別招待作品部門」「Japan Now部門」「ワールド・フォーカス部門」「ジャパニーズ・アニメーション部門」「日本映画クラシックス部門」「ユース部門(TIFFチルドレン/TIFFティーンズ)」の実施も決定している。●クリストファー・ノーラン監督からのメッセージ皆さん、こんにちは。『TENET テネット』の監督、クリストファー・ノーランです。今年の第33回東京国際映画祭の開催、おめでとうございます。このような厳しい時期に、皆さんが大きなスクリーンで映画を観ることを称え、そして、楽しむ道を見出してくれたことは、私にとって、そして、世界中の映画製作者にとってインスピレーションの源となります。そして、映画を観ることの感動、さらには大きなスクリーンで映画を楽しむことのワクワク感を大切にすることは、日本の映画ファンのみならず、世界中の映画ファンの心を躍らせてくれるものです。改めて、おめでとうございます。そして、映画祭を楽しんでください。■開催情報「第33回東京国際映画祭」期間:10月31日(土)~11月9日(月)会場:六本木ヒルズ、EX シアター六本木ほか公式サイト: オープニング作品:『アンダードッグ』(武正晴監督)クロージング作品:『HOKUSAI』(橋本一監督)「TIFFCOM2020」期間:11月4日(水)~11月6日(金)会場:ザ・プリンスパークタワー東京公式サイト: TIFF
2020年10月31日役所広司と西川美和監督が初タッグを組んだ映画『すばらしき世界』。第56回シカゴ国際映画祭インターナショナル コンペティション部門に出品されていたが、この度、先日の役所さんのベストパフォーマンス賞(最優秀演技賞)受賞に続き、新たに観客賞を獲得、同映画祭にて2冠という快挙となった。現地時間10月28日に発表された今回の観客賞の受賞発表時には、本作の“思いやり深くも鋭いストーリー”が絶賛された。この観客賞は同映画祭に出品されている全ての外国語映画作品の中での選出(Audience Award Best International Feature)となったが、アカデミー賞に最も近いといわれている英語作品(Audience Choice Award for the Best English-Language Feature)『ノマドランド』と並んでの受賞となった。この朗報を受けた西川監督は「とても驚いています。初めて海外の映画祭で賞をいただきました。しかも観客賞。嬉しいですねえ」と喜びをコメント。「今年はシカゴ市内の劇場での上映はなく、代わりに全米に住む人が自宅でオンライン鑑賞することができたと聞いています。コロナや貧困や分断や自然災害など、さまざまに混乱するアメリカに住む人々が、社会の片隅で生きる人間の小さな『やり直し』の物語に、何かを感じて票を入れてくれたのだと思うと、感慨深いものがあります」と語る。映画祭のコメントとしては、「是枝裕和と師弟関係にある西川美和」と触れられ、「彼女の思いやり深くも鋭いストーリーは、ある元犯罪者が再び社会でやり直そうとする困難を描いている。幼年時代から児童養護施設、少年院、刑務所を出たり入ったりした後、元ヤクザの三上が13年間の刑務所生活から解放された先に、何が彼を待ち構えているのか?予期せぬところで友人や仲間に支えられながら、三上は新たな仕事と自分らしさの両方を手にするべく奮闘しながら社会生活に適応しなければならないのだ」と、西川監督が作り上げた役所さん演じる三上という人物が社会復帰に悪戦苦闘し、挫折を味わいながらも懸命に生きようとする姿と丹念に練り上げられた脚本が海を越えて広く受け入れられたようだ。『すばらしき世界』は2021年2月11日(木・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年10月30日『ディア・ドクター』『永い言い訳』の西川美和監督最新作『すばらしき世界』が第56回シカゴ国際映画祭インターナショナル コンペティション部門に出品され、主演・役所広司がベストパフォーマンス賞を受賞!西川監督と役所さんから喜びのコメントが到着した。授賞式は、現地時間10月23日(金)11時(日本時間24日(土)深夜1時)にオンラインにて行われ、主演の役所さんがベストパフォーマンス賞を受賞。2001年の今村昌平監督作品『赤い橋の下のぬるい水』でも役所さんは主演男優賞を受賞しており、19年ぶり自身2度目の演技賞受賞という快挙に。また、本映画祭の過去56回の古い歴史の中で、日本人唯一の演技賞受賞者となる役所さん。今回の受賞で、長きにわたって国内外で高い評価を受け続ける名優の圧倒的な演技力を改めて世界に証明した。シカゴ国際映画祭は1964年に創設され、国際コンペティション(審査)部門を持つ映画祭として北アメリカで最も古い歴史を持つ映画祭の1つ。受賞したベストパフォーマンス賞は主演男優賞、主演女優賞を1つの演技賞として統合した賞で、インターナショナル コンペティション部門に出品された全11作品の中から最も優れた演技を披露した役者に贈られる。今回の受賞理由について映画祭の審査委員は「役所広司は、巧みながらかつ違和感なく、主人公に深みと様々な真に迫った感情を与えている。その演技により、一見容赦ない社会の中でしっかりとした普通の生活を手にいれようと奮闘する主人公の姿を我々も共に辿ることができ、彼の力強い演技によって映画全体がしっかりと築き上げられている」とコメント、社会の中で奮闘する主人公・三上を演じた役所さんの演技について称賛が寄せられている。この朗報に役所さんは、「シカゴ映画祭では2001年にも『赤い橋の下のぬるい水』で主演男優賞を受賞させていただきましたが、実は当時、受賞の報告を受けたのは映画祭が終わって随分経ってからでした。トロフィーや賞状なども目にしていなかったので本当に受賞したのか実感が沸いていませんでした。この『すばらしき世界』での受賞で、今回はもしトロフィーなどがあるようでしたら、19年前の分も合わせて頂けると嬉しいです(笑)」と言う。「また、この受賞は西川監督のおかげでもあります!」と言葉に力を込め、世界中の映画界が大打撃を受けているなか、「映画は世界中を渡ることができます。日本という国や私たち日本人について世界中の人たちに紹介することができる素晴らしい外交手段の一つだと思います。私も映画人の端くれとして、映画のために何か力になれればと思っております」と語る。西川監督は「最高です。こんな嬉しいことはありません」とコメント。「役所さんは、心から役を任せられる人です。現場でも、誰にも気づかれないところでひたすら準備をして、私たちの目の前で、育んできた花をパッと咲かせてくれる。役所さんのお芝居を撮ると、映画をやってきてよかった、と心から感動できるんです」と語り、「日本には役所さんという俳優がいる。そのことを世界の人により広く、もう一度知ってもらえる機会になったことを、何より嬉しく思います」と改めて語った。なお本作は、過日のトロント映画祭、今回のシカゴ映画祭のほかにもローマ国際映画祭、ハワイ国際映画祭、ジュネーブ国際映画祭など、続々と国際映画祭への出品が決定している。『すばらしき世界』は2021年2月11日(木・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年10月24日第33回東京国際映画祭のラインナップ発表会見が9月29日、都内で行われ、本年度のフェスティバル・アンバサダーを務める俳優の役所広司、「Japan Now部門」で特集上映が組まれる深田晃司監督、国際交流基金アジアセンターと東京国際映画祭が実施する、アジアのクリエイターたちによるトークイベント「アジア交流ラウンジ」を検討会議メンバーとともに企画した是枝裕和監督が出席した。挨拶に立った役所は「コロナ禍で決断も大変だったと思うが、時代の激変を乗り越えたときこそ、すばらしい映画が生まれるものだと信じている。大切なのは、続けること。それが映画祭の役割だと思いますね」と映画祭の開催を支持。自身も出演作の多くにストップがかかっていると明かし、「現場も苦難を乗り越えて、復活しようと頑張っている」と前を向いた。2010年に手がけた『歓待』が東京国際映画祭の「日本映画・ある視点部門」作品賞を受賞した深田監督。今回、本年度のカンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション2020に選出された最新作『本気のしるし《劇場版》』(2020年10月9日公開)を含め、『東京人間喜劇』(08)、『淵に立つ』(16)、『よこがお』(19)といった作品群が特集上映されることになり、「自分のキャリアに大きな意味がある東京国際映画祭に、(受賞から)10年という節目で呼んでいただき、ありがたいです。同時に『自分でいいんですか?』と驚いた。よくぞご決断してくださった」と感無量の面持ち。『本気のしるし《劇場版》』は上映時間3時間52分の大作だが「ぜひ怯まず楽しんでもらえれば。キャストの皆さんがすばらしい」とアピールしていた。依然として新型コロナウィルスが猛威を振るい、世界中の映画祭が中止や延期、縮小といった影響を受ける状況下で、今年の東京国際映画祭は「映画を観る喜びを再認識し、映画の未来への希望の光を灯す」「映画を通じて国際的な連帯を強める」「コロナ後の映像文化についての考察を深める」という3つの目的を掲げ、映画館でのフィジカルな上映を基本として実施。同時に、シンポジウムやゲストのトークなどにオンラインも活用していく。大きな変更点として、昨年まで実施していた「インターナショナルコンペティション」、アジアの新鋭監督を集めた「アジアの未来」、日本映画の気鋭作品をそろえた「日本映画スプラッシュ」の3部門が、「TOKYOプレミア2020」という1部門に統合されることに。日本、アジア、欧米といった地域のバランスは保ちながら、従来のコンペ部門の選定視点も残し、32本のプログラムを予定。各賞を競う形式ではなく、その中の全作品を対象に観客が投票する「観客賞」を設けることになった。加えて、例年通り「特別招待作品部門」「Japan Now部門」「ワールド・フォーカス部門」「ジャパニーズ・アニメーション部門」「日本映画クラシックス部門」「ユース部門(TIFFチルドレン/TIFFティーンズ)」の実施も決定。上映作品の総タイトル数は、例年に比べて約3割減となったが、感染症対策を十分講じながら、多様なプログラムを通して“映画の力”の結集を目指す。是枝監督はこの数年、批判も込めて東京国際映画祭に対し「提言を続けていた」といい、「監督たちが交流し、映画の現在と未来を語れる場所を実現したかった。映画の歴史に対する意識、未来に対する視線を映画祭として表明することが大切」とトークイベント実施の目的を説明。以前から、東京国際映画祭におけるコンペティションの実施は「反対している」と明かし、「今回、観客賞が設けられるということで、いい方向転換じゃないかと思う。未来の可能性を探る試みがあるのではないか」と期待を寄せていた。●フェスティバル・アンバサダー役所広司のメッセージこれまで東京国際映画祭では、美しい女優さんたちがアンバサダーとして華やかに彩りを添えていた印象がありました。新型コロナウィルス蔓延によって世界中の映画祭が中止、延期、縮小を余儀なくされている中、今回は少々むさ苦しい私ではありますが、第33回東京国際映画祭のアンバサダーの大役を務めさせていただくことになりました。今後、コロナパニックで世界の映画界がどうなっていくのか分かりませんが、今回の経験はきっと忘れられない記憶になると思います。東京国際映画祭は、これまで多くの芸術的に優れた作品、新たな才能を発見し、国内外に向けて発信してきました。そんな映画祭に今回スタッフの一員として参加できることを光栄に思います。今後、益々世界の映画人に愛され、芸術的な価値ある映画を発掘していく映画祭として成長していくことを心から願っています。取材・文・写真=内田 涼■開催情報「第33回東京国際映画祭」期間:10月31日(土)~11月9日(月)会場:六本木ヒルズ、EX シアター六本木ほか公式サイト: オープニング作品:『アンダードッグ』(武正晴監督)クロージング作品:『HOKUSAI』(橋本一監督)「TIFFCOM2020」期間:11月4日(水)~11月6日(金)会場:ザ・プリンスパークタワー東京公式サイト:
2020年09月29日「第45回トロント国際映画祭」に正式出品作品された、直木賞作家・佐木隆三の小説「身分帳」原案の役所広司主演映画『すばらしき世界』が、現地時間9月10日にワールドプレミア上映され、役所さんと監督の西川美和がリモート参加した。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、トロント国際映画祭は例年の1/4程度に絞られる中での非常に狭き門を見事突破し、正式出品作品として選出された本作。上映作品は、コロナ禍の試みとしてソーシャルディスタンスを守った劇場、ドライブインシアター、野外やインターネット上で披露され、レッドカーペットや記者会見はバーチャルで行われている。原作のどんな部分に惹かれたのかという問いに、リモートで参加した西川監督は「前作『永い言い訳』の撮影中に佐木隆三さんが亡くなられたと新聞を見て知りました。その記事の中で、佐木さんをよく知る作家の方が、佐木さんの真骨頂は非常に有名な『復讐するは我にあり』よりも『身分帳』ではないか、と書かれていたんです。それがきっかけでこの原作を手に取りました」と明かし、そして実際に物語に触れ、「犯罪者が刑務所を出た後になんでもない日常を取り戻すために、こつこつと生きる地味な話だった(笑)。これは、自分で探しても見つけられるテーマではないと思い、映画化してみたいと強く思いました」と映画化に至った経緯をふり返った。かつて殺人を犯し、13年の刑期を終えて出所したばかりという、三上正夫役に役所さんをキャスティングした理由については「17歳の時に、役所さんが連続殺人鬼の役をやられたテレビドラマを観ていたくショックを受け、それがきっかけでものを書く仕事につきたいと思うようになりました。映画監督をやることになり、いつか役所さんを主役に映画を撮れないかと考えてきました。本作の三上という男は非常に面白い役なので、憧れの役所さんに一念発起してオファーをしたところ、『前向きに考えます』とお返事をいただき、それが自信となって脚本を書き進めることができました」とコメントした。一方、この三上役の役作りについて役所さんは「原案である小説『身分帳』と西川監督が書いた脚本を比べて読みながら、小説はもちろんト書きが多いのでその部分は脚本と照らし合わせて、三上という男を探し求めていました。しかしこの男がなかなか掴めなかった。撮影が始まってから、ワンシーン撮ったものがまた次のシーンのヒントになり、少しずつ三上という男に近づいていく感じがありました」と言い、「あとは、ミシンの練習を一生懸命やりました(笑)。また監督と一緒に旭川刑務所を見学できたことは非常によい経験になりました」と明かしていた。そして今回、特報映像が到着。社会のレールから外れた男・三上の様子と、それをネタに食い物にしようとするテレビマン津乃田(仲野太賀)とプロデューサー吉澤(長澤まさみ)の姿が映し出されている。また新たに白竜、キムラ緑子の出演が明らかに。白竜さんは、三上のかつての兄弟分である組長、キムラさんはその妻を演じている。『すばらしき世界』は2021年2月11日(木・祝)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2020年09月14日西川美和監督の『すばらしき世界』が、トロント映画祭で世界プレミアを迎えた。これまでオリジナルの脚本を書き下ろしてきた西川監督にとって、他人が書いた小説を映画化するのは初めてのこと。しかし、今作は、佐木隆三の『身分帳』をベースにしながらも、舞台を現代に置き換え、ストーリーにも変更を加えて、今の日本社会に訴えかける映画となっている。物語は、殺人罪で刑務所入りをした主人公の三上正夫(役所広司)が出所するところからスタート。元ヤクザで、13年も実社会から離れていた上、病気ももつ彼は、仕事を探そうと思ってもうまくいかない。しかたなく生活保護を申請することにし、失効した免許の取り直しにも挑むのだが、そこでもまた困難にぶつかった。そんな中、身分帳と呼ばれる、彼の刑務所内での詳細な記録を入手したテレビ局のプロデューサーは、前科者の彼が世の中に適応していく姿を番組にできないかと思いつく。しかし、短気で、すぐ熱くなり、喧嘩っ早い三上は、若いディレクター(仲野太賀)の手に追えなかった。一度レールをはずれると、本人がどんなにやり直したいと思っても、なかなか受け入れてもらえないのが、世の中の現実。だから多くは挫折をし、また悪い方向に戻ってしまう。一方で、レールの上をきちんと走っている人たちも、決して幸せではない。自分も苦しいから、自分より困っている人たちに厳しいのだ。それでも、ひとりひとりと接してみると、思いやりのある人は、たくさんいる。社会は冷たくても、人は温かい。三上がそう発見していく様子を描く今作は、たっぷりの感動と、ヒューマニティに満ちている。私たちはみんな、もっと他人に優しくするべきではないか。世の中は、もっと人にセカンドチャンスを与えてあげるべきではないか。泣かせてくれた後、そんなことを考えさせてくれる傑作である。文=猿渡由紀日本公開は来年2月11日。
2020年09月11日丸の内TOEIにて、8月7日~8月20日の期間で日本を代表する映画監督・白石和彌監督特集を開催。『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』『孤狼の血』『ひとよ』の4作品を上映する。白石和彌監督は、『ロストパラダイス・イン・トーキョー』(2010)で長編映画デビュー後、『凶悪』(2013)で第37回日本アカデミー賞優秀監督賞・優秀脚本賞、第38回報知映画賞監督賞などを多数受賞して注目を集め、『日本で一番悪い奴ら』(2016)では綾野剛の新境地を引き出し、蒼井優&阿部サダヲのW主演『彼女がその名を知らない鳥たち』(2017)ではブルーリボン賞監督賞を受賞。その翌年には作品賞を含む日本アカデミー賞12部門で優秀賞を受賞(うち最優秀主演男優賞、最優秀助演男優賞、最優秀美術賞、最優秀録音賞も合わせて受賞)した『孤狼の血』や、『止められるか、俺たちを』『サニー/32』といった評価の高い作品を次々と生み出し、これらの作品でも2年連続となるブルーリボン賞監督賞を獲得。昨今でも『麻雀放浪記2020』『凪待ち』や『ひとよ』(ともに2019)といった骨太で既成概念を打ち壊すような作品を次々と発表し、第93回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画監督賞や芸術選奨新人賞 映画部門を受賞するなど、まさに日本を代表する映画監督のひとりとして目覚ましい活躍をみせている。「伝統ある丸の内TOEIで特集上映を組んで頂けること、とても嬉しく興奮しています」と白石監督。「僕も先日、同劇場で『仁義なき戦い広島死闘編』を見たばかりです。熱い血が滾るような映画が似合う映画館です。たくさんの方に足を運んでくれることを願っています」と思い入れある劇場での特集上映を喜びを語る。「コロナ禍でどこも大変ですが、映画館も映画業界も大変なのは同じです。製作現場もまだまだ手探りですが、少しずつ撮影を再開し始めています。僕も秋には新作を撮影予定です。映画館に来てくれる映画ファンが一人でもいる限り映画は死にません。そう信じて、みんなで少しずつでも前に進んで行きたいです」と、決意を新たにしたコメントを寄せている。なお、丸の内TOEIでは今回の特集上映の鑑賞者の中から抽選30名に、監督のサイン入り上映作品ポスターやプレスが当たる半券キャンペーンを行う。(text:cinemacafe.net)■関連作品:凶悪 2013年9月21日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2013「凶悪」製作委員会孤狼の血 2018年5月12日より全国にて公開ⓒ 2018「孤狼の血」製作委員会ひとよ 2019年11月8日より全国にて公開(c)2019「ひとよ」製作委員会
2020年08月03日直木賞作家・佐木隆三の小説「身分帳」を原案に、役所広司を主演に迎えた西川美和監督最新作『すばらしき世界』が、第45回トロント国際映画祭に正式出品されることが分かった。公開日も2021年2月11日(木・祝)に決定した。トロント国際映画祭は、北米最大の国際映画祭であり、米アカデミー賞前哨戦とも言われている。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、世界中の映画祭が規模縮小を余儀なくされ、同映画祭も長編映画50本、短編映画プログラム5本と、例年の1/4程度に絞られている。そんな非常に狭き門を見事突破した本作は、西川監督が初めて実在の人物をモデルとした原案小説を基に、その舞台を約35年後の現代に置き換え、徹底した取材を通じて脚本・映画化に挑んだ作品。西川監督作が同映画祭へ出品されるのは、本作で3作品連続の快挙だ。また本作は、英題『Under The Open Sky』としてワールドプレミア上映を予定。劇中で主人公が生きる世界を印象付けるあるセリフから引用したという。なお、トロント国際映画祭の開催期間は9月10日から19日までとなっており、受賞結果は最終日に発表される。トロント国際映画祭には格別な思い出があるという西川監督は「『夢売るふたり』(2012)の上映中、ラスト20分のところで観客の目の前でフィルムが燃えたのです。映画は突然中断し、私は映写技師のところに駆け込み、スタッフは大慌てでしたが、応急処置で上映が再開されるまでの30分間、地元の映画ファンのほとんどが席を立たずに辛抱強く待っていてくれており、最後は同じ旅を終えた仲間のような拍手で迎えてもらいました。北米最大の映画祭であると同時に、市民や映画ファンと距離の近い、大好きな映画祭です」とふり返り、「『すばらしき世界』の招待を決断して頂いたことに、心から感謝しています。今作も、“燃えるような”上映になりますように!」と今回の出品を喜ぶ。主演の役所さんは「『うなぎ』で初めてカンヌ国際映画祭に参加しました。その時、海外の観客と一緒に観て『こんなにも、笑ってくれるんだ!』って驚きましたが、この『すばらしき世界』にも、『うなぎ』と共通するような、ユーモアや笑えるところがあります。まっすぐ過ぎて不器用な三上と本作を、是非楽しんで頂けたらと思っています」とコメントしている。『すばらしき世界』は2021年2月11日(木・祝)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2020年07月31日蒼井優主演映画『スパイの妻』が、第77回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に正式出品されることが決定。蒼井さんと共演の高橋一生、そして黒沢清監督からコメントが到着した。9月2日(現地時間)よりイタリアで開催される、世界三大映画祭のひとつ「ヴェネチア国際映画祭」。今回、本作が出品される映画祭のメインであるコンペティション部門には、毎年各国の実績ある監督たちが名を連ねている。近年では、『ジョーカー』『ROMA/ローマ』『女王陛下のお気に入り』『シェイプ・オブ・ウォーター』などが主要賞を獲得している。また、これまでも数々の国際映画祭で受賞を重ねてきた黒沢監督は、役所広司ら出演『叫』や、蒼井さんも出演した「贖罪」に続き、3度目の出品。コンペティション部門に選ばれるのは、本作が初。黒沢監督は「嬉しい、と同時にたいへん緊張しています。1940年代の日本を生きた夫婦の姿が海外の人の目にどう映るのか、今は予想もつきません」と現在の心境を語っている。主演の蒼井さんは、塚本晋也監督作『斬、』以来、2年ぶりのコンペ出品。「今回は残念ながら現地に伺うことが叶いませんが、会場の皆様にお会いできなくても、想いは通じると信じています。誰かの明日へつながる1本になればと心から祈っております」とコメント。そして出演作が世界三大映画祭に出品されるのは今回が初となる、蒼井さんと夫婦役を演じた高橋さんは、「この時代にこの作品で、このキャストスタッフの下、黒沢組に参加出来た事が夢のようですが、その上にまた、ヴェネチア国際映画祭に参加するという嬉しい知らせを頂きました。より多くの方々に観ていただければと思います」と語った。なお、コンペティション部門の映画祭公式の対象賞は、最高賞の金獅子賞、監督賞にあたる銀獅子賞、審査員大賞、男優賞、女優賞、マルチェロ・マストロヤンニ賞、脚本賞など。現地時間9月2日から12日まで行われ、受賞結果は映画祭最終日に発表予定となっている。『スパイの妻』は10月16日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:スパイの妻 2020年10月16日より新宿ピカデリーほか全国にて公開©2020 NHK, NEP, Incline, C&I
2020年07月28日映画『すばらしき世界』が、2021年2月11日(木・祝)に全国公開される。西川美和監督最新作、直木賞作家・佐木隆三の小説「身分帳」が原案『蛇イチゴ』『ゆれる』など、これまでオリジナルにこだわり続けてきた映画監督・西川美和。『すばらしき世界』は、西川にとって、キャリア初となる小説を基に製作にした濃密な人間ドラマだ。原案となるのは、小説「復讐するは我にあり」で直木賞を受賞した佐木隆三が、1990年に刊行した「身分帳」。映画では、舞台を約35年後に移し、現代の物語としてリアルに映し出す。小説「身分帳」とはー人生の大半を獄中で暮らした男には、戸籍がなかった。出所して改めて日常社会と向かい合い、純粋な魂の持ち主であるこの人物はどう生きたか。彼に代ってその数奇な“身分帳”(刑務所内の個人記録)を精緻に構成して、鮮烈な文学作品に結実させた労作。主演は役所広司ストーリーの主人公は、人生の大半を刑務所で過ごし、社会から“置いてけぼり”を食らいながらもまっすぐ過ぎる三上という男。演じるのは、日本を代表する名優・役所広司だ。2018年公開の主演映画『孤狼の血』では、『Shall we ダンス?』『うなぎ』に続き、自身3度目の日本アカデミー賞・最優秀主演男優賞受賞。圧巻の演技力で、国内外から高い評価評価を受ける役所は、『すばらしき世界』について下記のようにコメント。役所広司コメント三上という得体のしれない男の役を頂きました。面白さと難しさを感じました。今日撮影したシーンを明日撮るシーンの手掛かりにしながら、最後までこの男はどんな人間なんだろう?と自分に問いかけていました。人生のほとんどを刑務所の中で過ごした男が出所してから見た私たちの世界は、本当にすばらしい世界なんだろうか?タイトルの『すばらしき世界』をお客様がどのように感じるのか?楽しみです。脇を固める豪華キャスト陣作品のカギを握るキャストにも、名実ともに豪華な面々が勢揃い。三上が自らテレビ局へ送った、刑務所内の個人台帳である「身分帳」を手にするテレビディレクターは、『タロウのバカ』『泣く子はいねぇが』出演の仲野太賀。また、三上が更生してゆく様子をテレビ番組にしようと、獲物を狙うように近づくテレビプロデューサーは、『コンフィデンスマンJP プリンセス編』『MOTHER マザー』など、立て続けに出演作の公開を控える女優・長澤まさみが務める。その他、橋爪功や梶芽衣子、六角精児、北村有起哉、安田成美らが名を連ねる。第45回トロント国際映画祭正式出品なお映画『すばらしき世界』は、北米最大の国際映画祭である「トロント国際映画祭」正式出品が決定。西川監督作品の中で本映画祭への出品は3作品連続の快挙となる。ストーリー下町の片隅で暮らす短気ですぐカッとなる三上は、強面の見た目に反して、優しくて真っ直ぐすぎて困っている人を放っておけない男。しかし彼は、人生の大半を刑務所で暮らした元殺人犯だった。一度社会のレールを外れるも何とか再生しようと悪戦苦闘する三上に、若手テレビマンの津乃田と吉澤がすり寄りネタにしようと目論むが…。三上の過去と今を追ううちに、逆に思いもよらないものを目撃していく―。【詳細】『すばらしき世界』公開日:2021年2月11日(木・祝)監督:西川美和脚本:西川美和出演:役所広司、仲野太賀、橋爪功、梶芽衣子、六角精児、北村有起哉、長澤まさみ、安田成美原案:佐木隆三著「身分帳」(講談社文庫刊)配給:ワーナー・ブラザース映画
2020年07月11日「手紙の代読と代筆」からストーリーが動き出す、ラテンアメリカから届いた可笑しくて温かい物語『ぶあいそうな手紙』。映画マスコミから絶賛評が続々、オンライン試写会でも好評を受けている本作から、この度、2人の主人公、78歳のエルネストと23歳のビアという年の差コンビの未公開写真が解禁、各界の著名人からもコメントが到着した。加齢で目が見えなくなってきたエルネストが、ある日届いた手紙の読み書きを、ひょんなことで知り合った23歳のビアに頼むことから動き出すストーリー。年齢も性格もまったく違う2人の主人公のユーモアあふれるやりとりや、しだいに心が近づく様子は、本作の見どころのひとつ。今回解禁の場面写真では、なぜかベッドでビアがエルネストに手紙を読むシーンや、スマホなんて縁のないエルネストが、ビアのすすめで孫へのメッセージ動画を撮影してもらう姿。映画の舞台ブラジル・ポルトアレグレのご当地バーガー「ハツバーガー」を2人で食べるシーン、若者たちに混ざって路上のポエトリー・スラム(詩のバトル)に参加する姿などが写し出されている。そして、「素晴らしい脚本は映画をこんなに面白くする」と評判の本作には著名人たちからもコメントが到着。日本を代表する映画俳優であり、先ごろ「映画館に行こう!」キャンペーン 2020 アンバサダー就任がニュースになった役所広司は「静かに、ゆっくりと、深~く感動しました。物語も演出もキャストも自然で、一切外連味がない。言葉の力を改めて感じる素晴らしい映画です」とコメント。また、「ちゅらさん」「ひよっこ」『8年越しの花嫁 奇跡の実話』など数多くのヒット作を手掛けてきた脚本家・岡田惠和は「人も言葉も美しい。ずっと観ていたくなるそんな映画です」、「なつぞら」の脚本家で映画監督でもある大森寿美男も「秀逸な脚本」と絶賛。『愛がなんだ』の今泉力哉監督は「途中からずっと泣いていた。この映画に流れる優しさに」とコメント。また、ビアと同じ23歳の女優たち、黒島結菜は「老いも若さも素敵で、助け合う、愛に溢れたこの映画をみて、より多くの人に幸せを感じてほしいです」、小芝風花は「無機質な文字に溢れている今の時代だからこそ、想いのこもった愛を伝える“手紙”に心が暖かくなりました」、美山加恋は「温かくてユーモアたっぷりで、愛おしいという言葉がよく似合う作品」と感動の声を寄せている。『ぶあいそうな手紙』は7月18日(土)~シネスイッチ銀座、7月31日(金)~シネ・リーブル梅田、伏見ミリオン座など全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ぶあいそうな手紙 2020年7月18日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開
2020年07月10日佐木隆三の小説「身分帳」を原案に、西川美和監督がメガホンをとる映画のタイトルが、このほど『すばらしき世界』に決定。役所広司、仲野太賀、長澤まさみらキャストも明らかになった。「今度こそ、まっとうに生きる!」13年の刑期を終えた三上を待っていたのは、目まぐるしく変化する想像もつかない世界だった。三上に近づき、彼の姿を面白おかしく番組にしようする2人の若手テレビマン。まっすぐ過ぎるが故にトラブルばかりの元・殺人犯が、いつしか彼らの人生を変えてしまう――!?これまで、一貫してオリジナルにこだわり続けた西川監督が、初めて実在の人物をモデルとした小説を基に、その舞台を約35年後の現代に置き換え、徹底した取材を通じて脚本・映画化に挑む。本作の主演を務めるのは名優・役所広司。人生の大半を刑務所で過ごし、まっすぐ過ぎる性格とどこか憎めない魅力で周囲の人々と繋がっていく三上役を演じる。「いつか西川監督作品に参加したいと思っていました」と語る役所さんは、今回の役どころについて「得体のしれない男の役」と語り、「今日撮影したシーンを明日撮るシーンの手掛かりにしながら、最後までこの男はどんな人間なんだろう?と自分に問いかけていました」と難しさを感じていたという。また、三上がテレビ局へ送った刑務所内の個人台帳「身分帳」を手にするテレビディレクターを仲野太賀。三上が更生していく様子をテレビ番組にしようと近づくテレビプロデューサーを長澤まさみ。ほかにも、橋爪功、梶芽衣子、六角精児、北村有起哉、安田成美ら豪華キャストが揃っている。「約30年前の小説ですが、これほど『人間と世間』を面白く描いた物語が埋もれていたとは、と映画化を決意しました」と語った西川監督は、「主人公に役所広司さんを迎え、その男のやり直しの日々を現代に置き換えました。生々しくも温かい物語性と、役所さんの凄まじい人間的魅力に引っ張られ、濃密な人間ドラマが仕上がったと思います」と完成へ自信をみせている。『すばらしき世界』は2021年春、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2020年07月08日役所広司と堺雅人、そしてトミー・リー・ジョーンズが出演するサントリーコーヒー「クラフトボス」の新TV-CM「宇宙人ジョーンズ・顔合わせ」篇3タイプが、7月7日(火)よりWEBにて先行公開、7月11日(土)からオンエア。慣れぬリモートでの“初顔合わせ”がそのままCMとなっている。2017年4月にスタートした「新しい風」CMシリーズでは、とあるIT企業のオフィスで働く堺さんが、テレワークや副業といった「新しい働き方」に遭遇する姿を、豪華キャストによるコミカルな世界観で描いてきた。今回は、新キャストに役所さんを迎えた新展開がスタート。現代社会の新しい働き方として広がりつつある「リモートワーク」をテーマに、「クラフトボス」TV-CMの撮影に向けた関係者一同のリモート会議へオンラインで参加することになった役所さんと堺さん。その初顔合わせの様子をコミカルに描く。一番の注目ポイントは、本CMが初共演の役所さんと堺さんによる、リモート画面越しの掛け合い。何気ない会話がそのままCMになることに驚く2人のやり取りや、本人という設定で出演していることもあり、これまでになくリラックスしている役所さんの言動、自由奔放な先輩俳優の一挙手一投足に翻弄される堺さんのリアクションなど、日本を代表する名優同士が、リモートならではのちょっぴりラフで自由なトークを繰り広げる。そして、CMの冒頭に「この惑星では、本当の意味で、働き方が変わろうとしている」と呼び掛ける宇宙人ジョーンズは、今回のリモート会議を見守る制作スタッフとして登場。いままでにない制作現場を目のあたりにした宇宙人の調査報告にも注目。タイプAのCMでは「クラフトボス」を冷蔵庫に取りに行く役所さんがまさかのパンツ姿!?また、Bタイプでは画面がフリーズ状態となった役所さんに堺さんが呼びかけ、元に戻ってみるとペットの猫を膝に抱えて…。そして、Cタイプでは役所さんの意外過去(!?)が明らかになったり…。監督から「リアルな初体験の様子を撮りたいと思います」という指示を受け、「こりゃ大変だー」と頭をかきながら苦笑いを浮かべた役所さんは、実際にリモート初体験。慣れないパソコン操作などが必要なリモートに加えて、対面ではなく画面越しに共演者と掛け合いを演じたり、監督から演技の指示を受けたりするのは、40年以上に及ぶ長い役者人生の中でも初めてということで、ファーストカットは文字通り、悪戦苦闘しながらの撮影となったそう。また、意外にも初共演だった2人。役所さんが本篇で採用されたカット以外にも、クラフトボスを飲もうと大きく口を開けた瞬間や、一瞬止まったかと思いきや、すぐに動き出し、再びフリーズを繰り返すアクションなど、様々なフリーズパターンを収録して、ユニークなアドリブを披露する間、周りのメンバーは毎回セリフにかぶらないよう必死で笑いをこらえていたが、当の堺さんが素で大爆笑してしまい、「笑いすぎです」と監督からダメ出しが。堺さんがすぐさま「すみません」と謝り、「でも、先輩、最高でした!」と称賛の言葉を送ると、役所さんもうれしそうにほほ笑んでいた。なお、6秒×4タイプのWEB限定CMも登場している。サントリーコーヒー「クラフトボス」新TV-CM「宇宙人ジョーンズ・顔合わせ」篇A・B・C(30秒×3タイプ)は7月7日(火)よりWEBにて先行公開、7月11日(土)よりオンエア開始。(text:cinemacafe.net)
2020年07月07日女優の小松菜奈(こまつ・なな)さんが、2020年4月7日放送のバラエティ番組『アカデミーナイトG』(TBS系)に出演。女優としてのデビュー作である映画『渇き。』で見せた、複数の俳優・女優とのキスシーンについて語っています。小松菜奈、演技初挑戦で6人とキス!2014年に公開された映画『渇き。』で本格的に女優活動をスタートした小松菜奈さん。同作では主人公の娘という重要な役を演じ、初めてとは思えない演技力を見せたことが話題となりました。映画『渇き。』予告動画小松菜奈さんは『アカデミーナイトG』の中で当時を振り返り、多くの葛藤を抱えていたことを告白しています。何をすればいいのかというレベルだったので、本当に役作りというのもよく分からなかったですし、喜怒哀楽というか笑ったり泣いたりというのも、「なんで楽しくもないのに笑うんだろう?」と思う部分もあったりとか。すごく自分の中で疑問だったり、みんなどうやって感情を作ってやっているのかなとか。「役作りとは何?」っていうものに結構苦しんでいたと思いますね。アカデミーナイトGーより引用デビュー作から大役を任されたこともあり、いろいろな悩みを抱えていた小松菜奈さんをさらに苦しめたのが、日本を代表する先輩俳優・女優6人とのキスシーン!相手には役所広司(やくしょ・こうじ)さん、中谷美紀さん、國村隼(くにむら・じゅん)さん、清水尋也さん、高杉真宙(たかすぎ・まひろ)さん、星野仁さんといった豪華なメンバーがそろっています。男女問わず、複数の人とキスをしなければならないということで「どういう感情でするのかなと、すごい戸惑った」といい、当時の心境を次のように語っています。すごい戸惑いみたいなものもありましたけど、なんかこう…その時、私はもう勢いというか逆に何も考えていなくて緊張はするんですけど、分からない感じでやっているのもあって、「不思議なお仕事だな」って思いました。アカデミーナイトGーより引用多くの葛藤の中、演技初挑戦だからこそのパワーで乗り切ったことを明かした小松菜奈さん。「今、考えると怖いですけどね」と笑って当時を振り返ります。不安だらけの女優デビューを飾った小松菜奈さんでしたが、その後、さまざまな作品に出演し、演技の楽しさを感じられるようになったそうです。小松菜奈さんは今では若手女優の代表格となり、俳優・菅田将暉(すだ・まさき)さんとW主演を務める話題の映画『糸』が公開予定となっています。そんな小松菜奈さんには、これからも輝き続けてほしいですね。小松菜奈はハーフ?「性格悪い」と噂される、その真相は[文・構成/grape編集部]
2020年04月10日「第43回日本アカデミー賞」授賞式が3月6日(金)に行われ、『新聞記者』が最優秀作品賞を受賞し、本作でW主演を務めたシム・ウンギョン&松坂桃李が、そろって最優秀主演賞も射止め、歴史的快挙を遂げた一夜となった。また、最優秀監督賞は『翔んで埼玉』の武内英樹監督が、最優秀助演賞には『キングダム』より長澤まさみ、吉沢亮が受賞となった。作品賞には、漫画原作の実写化映画として誰もが唸り、興行収入57億円の大ヒットを遂げた『キングダム』、時事的なテーマで鋭くメスを切り込んだ社会派映画『新聞記者』、強烈な埼玉ディスりが海外の映画祭でも受けた『翔んで埼玉』、精神科病棟で紡ぎ出される物語を丁寧に撮った『閉鎖病棟-それぞれの朝-』、余韻の残る音楽/青春映画として光った『蜜蜂と遠雷』の5作がラインナップ。振り返ってみても、第一線のエンターテインメント感が強い作品から、繊細なテーマを扱う作品まで、例年よりもバラエティが広がったように見受けられる。中でも、医療系大学の新設をめぐる権力の闇、そこでの記者と官邸の攻防を描いた『新聞記者』が頭ひとつ抜きんでての受賞となった。『新聞記者』は公開当時、決して大規模な館数での公開ではなかったが、シムさんや松坂さんの確かな演技、加えて、日本の政治という表現が難しいジャンルに屈さず、正面から描き切った藤井道人監督の手腕が光り、口コミからヒットへとつながった。一方、東京をめぐる埼玉と千葉の大抗争、郷土愛を大真面目にコメディとして描いたエンタメ超大作『翔んで埼玉』の最優秀監督賞受賞や、『キングダム』において、長澤さん、吉沢さんがそれぞれ最優秀助演賞を受賞したことも忘れ難い。スピーチで武内監督は「取っちゃいけない作品が取ってしまった」と照れ笑いを浮かべていたが、多種多様なジャンルの作品が豊かに作られ、一極集中の結果にならなかったことが第43回アカデミー賞の特徴と言える。それは同時に、観客が選ぶ楽しみ、観る楽しみの選択をより高いレベルでできるようになったことの表れでもないだろうか。それにしても、最優秀主演女優賞を受賞したシムさんの涙のスピーチは美しいものだった。役所広司に名前を呼ばれた後、しばし呆然とし、固まった顔をしていたシムさんは、壇上に上がりブロンズ像を受け取った後、涙をハラハラと零した。声にならないか細い声で、「すみません」と一言発すると、場内から大きな拍手が沸き起こり、彼女を支えた。その後、シムさんは何度も「ありがとうございます」と言い、「一緒に共演できて本当に光栄でした、松坂桃李さん。本当に本当にありがとうございました。これからも頑張って活動します」と日本語でしっかりと言葉を紡いだ。シムさんの透き通るような瞳と、心のこもった言葉のひとつひとつが、お茶の間にも感動を呼んだ。昨年は『孤狼の血』で最優秀助演男優賞を受賞し、熱いまなざしでスピーチしていた松坂さんだったが、今年は最優秀男優賞受賞の際、穏やかな表情で喜びをかみしめる形のスピーチを披露。「この作品は僕の知る限りでは実現するまでに二転三転、四転…五転くらい、いろいろなことがあって。それでも、この作品をしっかりと映画を観てくださる方に届けたいという人が一致団結し、藤井監督の舵の元、撮影を終えることができました」と撮影の日々を思い返しながら、気持ちを伝える。最後は、「今日という日を糧に、また新たに作品の一部に自分がちゃんとなれるようにいけたらと思います。今回は本当にありがとうございました」と、今後にも期待がかかる言葉で締めていた。(text:赤山恭子)
2020年03月06日3月6日(金)に予定されていた第43回日本アカデミー賞授賞式が、新型コロナウィルスの感染拡大を考慮し観覧を取り止め、規模を縮小して開催することを発表。テレビ、ラジオでの番組放送は予定どおり行われる。日本アカデミー賞協会は本日2月27日(金)、「新型コロナウィルス感染予防の観点から、授賞式開催について慎重に検討を重ねました結果、会場にいらっしゃる多くの方々の安心と安全を最優先に考え、すべての観覧を取り止め、チケット代を返金させていただくこととしました。観覧チケットをご購入いただいた映画ファンの皆様には心よりお詫びを申し上げます」と公式サイトで発表。グランドプリンスホテル新高輪の国際館パミールで行われる予定だった授賞式は規模を縮小して実施し、日本テレビ、ニッポン放送での授賞式番組放送は予定どおりに行うという。観覧チケットの払い戻しについては、公式サイトに詳細が記載。プレゼンターとしては、昨年第42回の最優秀賞及び話題賞受賞者の安藤サクラ(司会)や、伊藤健太郎、松坂桃李、役所広司、是枝裕和監督らが予定されている。「第43回日本アカデミー賞授賞式」は3月6日(金)21時より日本テレビ系全国29局ネットにて放送。(text:cinemacafe.net)
2020年02月27日「僕が演じる田村心は、殺人犯の父親(鈴木亮平)を持ち、背負っているものが大きすぎる人。感情の部分でかなり繊細な表現が必要になってくるので、自分の気持ちの流れと集中力を切らさないように心がけています」ドラマ『テセウスの船』(TBS系・日曜21時~)で主演を務める竹内涼真(26)。演じるのは殺人犯の父親を持つ主人公だ。警察官の父親が起こした殺人事件のため身を隠すように生きてきた主人公・田村心(竹内)。突然、31年前にタイムスリップした心は事件によって失われた家族の笑顔を取り戻すため、過去を変える決意をするが……。「心は父親が事件を起こす直前にタイムスリップしてしまいますが、父を知らずに生きてきた彼が、初めて父親と対面したときにどんな表情をするのか。2人が出会ってからの距離間をいちばん大切に演じていきたいと思っています」(竹内・以下同)共演者との関係も良好のよう。「亮平さんにもいろいろ相談に乗ってもらっていますし、子役さんのお芝居が感受性豊かで素晴らしいんですよ。家族の絆というものを感じていただけるとうれしいです」竹内にとって、思い出の日曜劇場での初主演となる。「『下町ロケット』、『陸王』など僕自身にとっても思い出のある日曜劇場。主演として出演させていただくことが決まったときは、本当にうれしかったです。すごくやりがいのある作品ですし、ここは勝負だと思っています。これまでは、阿部寛さんや役所広司さんがいらしたから自由にやれた部分がありました。先輩方がそうだったように、この作品に関わる誰よりも頑張らなきゃいけないという気合はあります」そして、竹内はこう続ける。「でも本音を言えば、かなりキツいです。毎晩ぶっ倒れるほどですから(笑)。本当の意味で、主演の喜びを感じられるのはドラマが終わって、みなさんが面白かったと言ってくださったときじゃないのかなあと思います」「女性自身」2020年2月4日号 掲載
2020年01月26日現在大ヒット公開中の映画『カツベン!』の公開を記念して、テレビ朝日では12月29日(日)の深夜に、同作の周防正行監督の世界的ヒット作『Shall We ダンス?』をオンエアする。周防監督が監督、脚本を手掛け1996年に公開された本作は、日本アカデミー賞作品賞、監督賞、脚本賞など13部門を総なめにしたほか、日本のみならず世界各国で公開され、2004年にはハリウッドでリチャード・ギア主演でリメイク版も製作された日本映画界を代表する名作。真面目なごく普通のサラリーマン・杉山正平はある日、通勤電車から見かけたダンス教室の窓辺に佇む美しい女性に惹かれる。家庭にも会社にも何の不満もなかったが、どこか空しさを感じていた彼が扉をたたいたダンス教室。そこには「社交ダンス」の摩訶不思議な世界が広がっていた…という物語。主演の正平には『三度目の殺人』『孤狼の血』大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」などで常に一線で活躍し続ける役所広司。正平が惹かれる岸川舞には『舞妓はレディ』などの映画から「大恋愛~僕を忘れる君と」といったドラマまで存在感ある演技で見る者を魅了し続ける草刈民代。正平の同僚の青木富夫には『翔んで埼玉』『麻雀放浪記2020』「あなたの番です」などでインパクトのある演技をみせる竹中直人。また、正平の社交ダンスのパートナーとなる高橋豊子には渡辺えり。そのほか柄本明、原日出子、森山周一郎らが出演する。周防監督の5年ぶりとなるオリジナル作品『カツベン!』は現在全国公開中。およそ100年前、「映画(活動写真)」がまだサイレントでモノクロだった時代、楽士の奏でる音楽とともに独自のしゃべりで物語をつくりあげた活動弁士、通称“カツベン”を主人公にしたストーリー。主人公の活動弁士を夢見る青年・俊太郎に成田凌。女優を夢見る俊太郎の初恋相手、栗原梅子には黒島結菜が扮する。『Shall We ダンス?』は12月29日(日)24時15分~テレビ朝日でオンエア。(笠緒)
2019年12月29日日本映画界を代表する名優・役所広司が主演を務める日中合作映画『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』。先日、第32回東京国際映画祭でのワールドプレミアでの興奮もまだ冷めやらぬなか、俳優歴41年の役所さんがピッケルを武器に、かつてないバトルを繰り広げる本編映像がシネマカフェにて解禁となった。本作で役所さんが演じるのは、“ヒマラヤの鬼”と呼ばれるヒマラヤ救助隊<チーム・ウィングス>の隊長・ジアン。公開された本編映像には、救助隊員として「人命を守る」という信念を貫いて下山しようとするジアンと、多額の報酬と引き換えに「機密文書の回収」という任務を冷徹に達成させようとするヴィクターとの、壮絶な戦いが収められている。男2人、お互いに持っている武器は登山道具のピッケルのみ。ヴィクターが隠し持っていた銃も、エベレストのあまりの寒さに凍り付いてしまうほどだ。必死の表情でピッケルを振りかぶり、馬乗りになって殴り合ったかと思いきや、鋭利なスパイクの付いたブーツで蹴り合うなど、アクションの応酬で息つく暇もない大迫力の映像は、「これほどスケールの大きい作品は日本では体験できない」と明かす役所さんの言葉通り、まさに日中合作ならでは。俳優歴41年の役所さんにとって、カナダや中国、ネパールといった世界各地で行われた大規模な撮影に加え、ワイヤーやグリーンバックを使用しての本格アクションは今回が初となるが、その鬼気迫る表情はもちろん、動作一つとっても迫真の演技で観るものを惹きつける。そんな役所さんの俳優魂は、世界から集まった共演者たちにも強く響いたようで、先日開催されたワールドプレミアでは、シャオタイズ役のチャン・ジンチューやハン役のリン・ボーホンも絶賛。撮影中、役所さんが27時間もの長時間にわたってワイヤーに吊るされていることがあったという驚愕のエピソードも明かされ話題をさらったが、そんな中でも終始笑顔だったという役所さんの姿勢には、思わずジンチューも「役所さんの現場でのプロフェッショナルな姿勢に、とても感動しました」と感服しきった様子だった。役所さんが文字通り決死の覚悟で撮影に臨み、かつてないほどの白熱のアクションを見せる本作。「各国の皆さんと映画を作ることが出来て、本当に幸せでした。多くの方に、本作が描く美しい自然風景と美しい人間模様を楽しんでいただきたい」と自信を覗かせるように、世界的キャストとの化学反応により新たな魅力を見せてくれそうだ。『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』は11月15日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁 2019年11月15日より全国にて公開©Mirage Ltd.
2019年11月16日●映画は「エベレストを登るよりも大変」難易度が高すぎてクリア困難なゲームを「無理ゲー」というが、ユー・フェイ氏が役所広司主演の日中合作映画『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』(原題:『Wings Over Everest』)(11月15日公開)で監督デビューを飾るまでの経緯は、まさに「無理ゲー」といえるだろう。本作に専念するためにゲーム会社大手・Gameloft社の中国グローバル副総裁を辞した後、製作費が底をついたために株を売却。それでも足りず、別荘を売り、ついには自宅まで……。銀行口座には250円しかなく、サラダすら買えなかった日もあったという。エベレスト完登経験もあるユー・フェイ監督が、「エベレストを登るよりも大変だった」と語る本作。彼はなぜ、人生の全てを捧げることができたのか。インタビュー連載の第10回「オリジナル映画の担い手たち」は、ユー・フェイ氏の「無理ゲーすぎる第2の人生」に迫る。○■ゲームと映画の違いは「ドラマの扱い方」――あんな動きの役所広司さんを観たのは初めてです。以前からファンだったそうですね。役所さんのことは、以前から存じ上げていました。最初に観たのは『失楽園』、その後に『うなぎ』や『Shall we ダンス?』など。中国の観客のほとんどは、これらの作品で役所さんのことを知ったのではないでしょうか。実は、中国で日本の映画が公開されることはほとんどなく、作品を入手することもできないので、2~3年ぐらい前から海外に行った時にDVDを集めたりして、近年の出演作をチェックしていました。その中で『十三人の刺客』はアクションシーンが多かったので、特に印象に残っていました。――映画を作りたくて登山映画にたどり着いたのか、最初から登山映画を作りたかったのか、どちらですか?今はそのどちらもが混ざり合っています。この仕事を続けて、良い映画を作り続けていきたい。それが心からの目標です。同時に、登山もずっと趣味で続けていて……趣味の域を越えているかもしれませんが(笑)、登山界隈の友人やその道のエキスパートと仲が良く、映画業界の友人とも頻繁に連絡を取り合っています。僕にとっては、どちらも欠かせない領域です。――2016年8月にGameloft社を退職。その後の人生も安泰だったはずの「中国グローバル副総裁」という地位を捨てることに、不安はなかったんですか?それは当然、怖かったですね。僕はGameloftでアジア地域のトップを任されていました。収入も、中流階級よりも上と定義していいと思います。安定や保障があればあるほど、それをなくしてしまうのはとても怖いこと。退職するということは、今まで積み上げてきたものや、保障される権利を放棄してしまうということです。Gameloftは1999年設立のフランスの会社で、中国エリアは2000年に設立されました。僕はそこから16年間も関わっていたわけですが、日本で16年続く会社はたくさんあるかもしれませんが、変化が激しい中国では珍しいことです。だからこそ、苦楽をともにしたスタッフたちは僕にとって家族のような存在でした。会社を辞める時、家族と離れ離れになるような寂しさを感じましたし、給料、働いている環境、保障されている地位、そして家族のような存在を捨てることに恐怖を感じました。――恐怖を感じながら、なぜ一歩を踏み出すことができたのでしょうか?結局、僕は「映画を愛しすぎた」ということに尽きると思います。Gameloftに勤めている時も、映画が好きで心の拠り所でした。ゲームと映画の違いは何か。両者を似ているという人もいますが、僕が思うに「ドラマの扱い方」に違いがあると思います。ゲームは、プレイヤーを導いて物語を体験させるもの。映画は、物語を紡いで見せるもの。映画の方が、物語の深みをより表現できるのではないかと、年齢を重ねるごとに思い始めたんです。年々映画への欲が高まっていきましたが、すぐに会社を辞めて映画の世界で生きていく覚悟ができたわけでもなく、5~6年は悩み続けました。本当に今あるものを捨てて、全てを捧げることができるのか。会社に居続けると、その後の人生は安定し、地位も収入も上がっていくことでしょう。でも、その時に本当にそれを捨てられなくなるかも知れない。そういう後悔だけはしたくなかった。歳を重ねれば重ねるほど、僕は映画に身を捧げられなくなってしまうのではないか。そういう思いもあって、会社を辞めるという決断をしました。監督の処女作は、監督自身の性格や内面に近いものだと思います。役所さんのジアン隊長、チャン・ジンチューのシャオタイズのパーソナルな部分は、自分自身とすごく近いと思います。ジアン隊長は自分の愛する娘のため、シャオタイズは愛する彼のために苦難を乗り越えようとします。「愛する者のために自分に何ができるのか」を描いた作品なのですが、僕にとっての愛するものは「映画」です。映画に対して僕はどこまでできるのか。何を捨てられて、どこまで遠くへ行けるのか。本当に愛しているもののために、どういう行動ができるのか。成功できるかどうかは分かりませんが、僕は「やる」という決断を下して映画を完成させることができました。幸せであると同時に……映画作りは実際にエベレストに登るよりも大変だということも、身にしみて感じました(笑)。●自宅や車を抵当に入れたワケ――Gameloft社を退職後に株の売却だけでは製作費を賄えず、自宅を抵当に入れるなど資金繰りにもかなり苦労されたそうですね。その上、オリジナル作品の映画化はかなりハードルが高いはずです。さすがに心が折れそうですが……。もちろん、折れましたよ(笑)。このプロジェクトは5年を要しました。おっしゃるとおり、オリジナル作品を撮るのはすごく大変です。なおかつ、新人監督の1作目がオリジナル作品というのも非常にハードルが高い。すべての製作過程の中で「何が一番大変でしたか?」と聞かれれば、やっぱり資金繰りです。映画の製作費を集めることがこんなに大変だとは……。この5年、中国国内では映画の資金に関して大きな動きがありました。映画市場は拡大して調子が良いように見えると思いますが、資金調達は年々難しくなっています。プロデューサーや業界内の人と会うと、「今年が一番厳しい年」という声を毎年聞きます。つまり、悪化が続いている。だからこそ、待つよりも一刻も早く動かなければならなかったのです。――待っていても状況は好転しないと判断されたわけですね。自宅を抵当に入れるなんて夢にも思わなくて、本当に成り行きで(笑)。中国出資者の判断基準とは何か。まず1つ目は、類似作品が過去にあること。エベレストをテーマにした作品は中国ではなかったので、難色を示されることがほとんどでした。もう1つは、類似作品が過去にヒットしたのかどうか。当然これも対象外になるわけで、本当に苦労しました。外部から資金を集められないとなると、自分で用意するしかありません。まずは持っていた株を売りました。会社を辞めたので当然収入は途絶えていましたが、映画作りに没頭すればするほど、やらなければいけないことは増えていく。そこで、自宅を抵当に借金をすることに。両親の療養のために海南島に別荘を2つ持っていたのですが、そのうちの1つを売りました。それでもお金が足りなくなって、北京の郊外にも別荘があったのですが、それも抵当に。それでも足りなかったので、北京の古い家も抵当に……。それでもお金が足りないので、すべての友人にお金を借りに行きました。快く貸してくれる人もいましたし、そうじゃない人も(笑)。それでもお金が足りなかったので、海南島のもう1つの別荘も抵当に入れました。自家用車から何から何まで、持っているものすべてを金策に。それは本当につらいことでした。でも、見方を変えれば、自分へのプレッシャーになったとも言えると思います。製作費を調達するために、あらゆる方法をやり尽くしました。一番つらかったのは……撮影の合間にご飯を買いに行くことがあって、サラダでも買おうと。そのサラダが人民元で30元(約450円)だったんですね。その時、すべての口座を合わせても15元(約250円)ぐらいしかなかったので、「自分はサラダ1つも満足に買えないのか……」という悲しい現実を突きつけられて、その時はさすがに落ち込みました(笑)。これだけ大変なことがあったわけですが、「もう一度同じことをするか」と聞かれれば、「もちろん」と答えます。愛するものを実現させるためには、やれることはやるし、映画が完成するのであれば喜んで全てを捧げます(笑)。○■まず公開後にやることは「お金を返す」――映画が完成して、周囲の反応は変わりましたか?お金を借りたり、工面している過程で知ることができたのは、「本当に支えてくれる友人が誰なのか」ということ。以前から周囲に「映画を作りたい」ということは話していたのですが、ゲーム会社に在籍中は投資に興味を示してくれる友人もいました。でも、それはそれなりの地位に就いていたから。会社を辞めて頼むと、お金がある友人はだいたい貸してくれず(笑)。そこまで裕福ではない友人の方が、必死で助けようとしてくれました。それは本当に感動しました。もちろんすべてではありませんが、「お金持ちはお金をくれない」ということも身をもって知りました(笑)。支援してくれたのは、同じく映画を作っている友人だったり、僕の夢に共感してくれる人だったり。一番苦しかった時に、ある友人から「借りてたお金が返って来たけど、必要?」と連絡が来て、なんとかして助けてくれようとしてくれたことも……。一生大切にしなければならない友人です。映画が完成してとても喜んでくれましたし、ヒットして多くの人に受け入れられることも期待してくれています。映画が公開されて僕がまずやることは、助けてくれた友人に感謝の気持ちを伝えること。それから、お金を返すことです(笑)。――苦労の末に見事完成したわけですが、2作目の構想は?日中合作はすごく楽しかったです。引き続き、日本と一緒に映画を作っていきたい。今後やりたいこととして2つあります。1つは、今シナリオを書いているSF映画。そしてもう1つは、日本のマンガがとても好きなので、版権が取れたら実写映画化にも挑戦したいです。■プロフィールユー・フェイゲーム会社Gameloft社の元中国グローバル副総裁、中国支社の創立者。ゲームプロデュースの代表作は『Order & Chaos Online』、『The Amazing Spider-Man』、『Thor The Dark world』など人気作品多数。小説『Mirage』をインターネット上で発表。2016年映画製作会社「Mirage Film」を設立した。 エクストリームスポーツにも精通しており、過去に北極と南極を制覇。ヨーロッパアルプスの最高峰のモンブランに登頂、エベレストも完登している。
2019年11月15日俳優・役所広司主演の日中合作映画『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁 Wings Over Everest』が、11月15日に公開を迎える。メガホンを握るのは、本作でデビューを飾るユー・フェイ監督。役所はなぜ、無名新人監督のオファーを受け、危険を伴う山岳アクションに挑んだのか。標高8,848m・氷点下83度、過酷な環境下にある世界最高峰・エベレスト。役所は、ヒマラヤ救助隊「チーム・ウィングス」を率いる隊長・ジアンを演じ、飛行機の墜落現場に残された重要機密文書を巡って、デスゾーン(危険地帯)に身を投じた隊員たちが異常事態に巻き込まれる様を描く。ユー・フェイ監督は、過去に北極と南極を制覇し、ヨーロッパアルプスの最高峰・モンブラン、さらには標高8,163mのヒマラヤ山脈マナスルも完登した猛者だ。フランスのゲーム会社・Gameloftの中国グローバル副総裁として数々の人気作をプロデュースする中、「中国ではまだ誰もエベレストを題材にした映画を作ったことがなかった」「昔から憧れている映画のテーマ」などの理由から創作に着手。16年間務めていた同社を離れ、所有していた株をすべて売った資金で映画会社・Mirage Filmを設立した。脚本執筆開始から映画完成に至るまで約4年を費やし、中でも「世界の半分を旅してでも、映画に最適な人を見つけたい」とキャスティングに並々ならぬこだわりがあったというフェイ監督。その後、プロデューサーとして加わった名匠テレンス・チャンが「世界で一番優秀な役者の一人」として役所の名を挙げ、フェイ監督も『十三人の刺客』(2010)、『失楽園』(1997)、『うなぎ』(1997)などで感銘を受けていたことから、役所へのオファーを決意する。約1カ月をかけて日本語に翻訳された脚本は、「これほどスケールの大きい作品は日本では体験できない」と役所の心を動かす。「中国と日本、ひいてはアジアが映画を通して交流し、同じ映画人として友情を深めていきたい」と常日頃から抱いていた役所にとっては絶好の機会で、脚本から伝わった「今まで経験したことがないアクション映画」と向き合った結果、「ぜひ俳優として挑戦してみたい」と決断したという。役所との打合せを「とても楽しかった」と振り返るフェイ監督。「オーラがあるが全然威圧感がなく、優しいお方でした」とその人柄に惚れ込んだようで、「撮影の最初から最後まで、彼は新人監督としての私を支え、信頼と広い心を与えてくれた」と感謝の言葉を送っている。(C)Mirage Ltd.
2019年10月29日最新作『真実』が絶賛公開中の是枝裕和監督が、公開を控える『マチネの終わりに』で主演を務める福山雅治、役所広司、広瀬すずらを迎えて描いた法廷心理サスペンス『三度目の殺人』が、10月26日(土)今夜「土曜プレミアム」枠でオンエアされる。本作と同じく福山さんを主演に迎えた『そして父になる』がカンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞。広瀬さんらが出演し2015年に公開された『海街diary』では日本アカデミー賞の最優秀作品賞をはじめ各賞を総なめに。昨年公開の『万引き家族』ではカンヌ国際映画祭で最高賞となるパルムドールを受賞したほか、日本アカデミー賞、ブルーリボン賞はじめ国内外で世界的な評価を獲得した是枝監督。是枝監督が脚本も手掛け、かねてより挑戦したかった法廷を舞台にした心理サスペンスを描き2017年に公開された本作。日本アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞、助演男優賞、助演女優賞の6部門で最優秀賞を受賞したほか、多数の映画賞に輝いた。それは、ありふれた裁判のはずだった。殺人の前科がある三隅(役所さん)が解雇された工場の社長を殺し、火をつけた容疑で起訴された。犯行も自供、死刑はほぼ確実。重盛(福山さん)はその弁護を担当することになった。裁判をビジネスと割り切る彼はどうにか無期懲役に持ちこむために調査を始めるが、調査を進めるにつれ重盛の中で違和感が生まれる。会うたびに変わる三隅の供述。金目当ての私欲な殺人のはずが、週刊誌の取材では被害者の妻・美津江(斉藤由貴)に頼まれたと答え、動機さえも二転三転していく。さらに被害者の娘・咲江(広瀬さん)と三隅の接点が浮かび上がる。ふたりの関係を探っていくうち重盛はある秘密に辿り着く。弁護に必ずしも真実は必要ない。そう信じていた弁護士が、初めて心の底から知りたいと願う。その先に待ち受ける慟哭の真実とは?主人公の弁護士・重盛には是枝監督の『そして父になる』や『SCOOP!』など数々の作品で知られ、主演最新作『マチネの終わりに』が11月1日(金)より全国東宝系にて公開される福山さん。解雇された工場の社長を殺し火をつけた容疑で起訴、死刑がほぼ確実とされる三隅に『孤狼の血』や放送中の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」などの役所さん。三隅が殺害した被害者の娘・咲江には是枝監督作『海街diary』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。『ラプラスの魔女』や連続テレビ小説「なつぞら」でヒロインを演じた広瀬さん。さらに『記憶にございません!』などの斉藤由貴、『おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』も話題となった吉田鋼太郎、『キングダム』の満島真之介、「凪のお暇」も話題となった市川実日子、『アルキメデスの大戦』など数々の作品に出演する橋爪功らも出演する。土曜プレミアム『三度目の殺人』は10月26日(土)21時~フジテレビ系で放送。(笠緒)■関連作品:三度目の殺人 2017年9月9日より全国にて公開© 2017フジテレビジョンアミューズギャガ
2019年10月26日『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』で映画初主演をつとめる松重豊をはじめ、いま、渋い魅力がたまらない“アラ還”(アラウンド還暦)俳優たちの映画が目白押し。名バイプレイヤーとして活躍し、御年56歳にして初の映画主演を務めた松重さんのように、年齢を重ねるほど演技に深みと温かみが増し、時には哀愁漂う魅力で活躍を見せる名優たちに迫った。主演・加藤雅也(57歳)『影に抱かれて眠れ 』公開中北方謙三・原作の講談社創業100周年記念出版作品「抱影」(講談社刊)を実写映画化。こよなく酒を愛し、横浜の野毛の街を愛する抽象画家・硲冬樹は、横浜・野毛の街で2軒の酒場を営む。絵を描き、野毛の街で酒を呑み、自らの経営する店を巡回するのが硲の日常だったが、 そんな平凡な毎日を揺るがす事件が起こる。この事件によって、やがて冬樹は横浜の街の闇に呑み込まれていき、平凡な日常が大きく崩れ始めていく…。主人公の硲冬樹を演じるのは、NHK連続テレビ小説「まんぷく」から『二階堂家物語』『真田十勇士』など、様々な出演作で演技の幅を見せつける大人の色香漂うベテラン俳優・加藤雅也。この映画では全てを受け入れていく「男」の哀愁と優しさを見事に演じきっており、その渋い演技に魅了されること間違いなし。主演・中井貴一(57歳)『記憶にございません! 』公開中三谷幸喜監督の最新作で、記憶をなくした総理大臣が主人公の政界コメディ。国民から嫌われ、史上最低の支持率を叩き出した総理大臣・黒田啓介は、 ある日、一般市民の投げた石が頭に当たり、記憶喪失になってしまう。金と権力に目がない悪徳政治家から、一夜にして善良で純朴な普通の“おじさん”に変貌してしまった啓介は、国政の混乱を避けるため、国民はもちろん、大臣たち、家族にさえ記憶を失ったことを隠しながら、ギリギリなんとか日々の公務をこなしていくが… 。主人公となる支持率2.3%の史上最低の総理大臣を演じるのは、『ステキな金縛り』『ザ・マジックアワー』など三谷作品にも出演し、これまでも数々の作品で主演を務めてきた中井貴一。シリアスな演技はもちろん、この映画のようにコミカルなキャラクターまで、 まるで別人かのように見事に演じ分ける中井さんは、観る人に安心感を与える演技力の持ち主。この秋は“トンデモ首相”として観客を魅了する。主演・松重豊(56歳)『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』10月4日公開これまで日本映画ではほとんど取り上げられてこなかった“男性の不妊”という題材に対して、温かな視点でアプローチした、知られざる“男の妊活”を描くヒューマンドラマ。人気作家のヒキタクニオは、ひと回り以上年が離れた妻・サチと仲良く暮らしていたが、ある日の「ヒキタさんの子どもに会いたい」という妻のひと言で、生活は一変する…。主人公・ヒキタ役に抜擢されたのは1992年の『地獄の警備員』以来、130本以上の映画に出演し、名バイプレイヤーとして邦画界に名をとどろかせてきた松重豊。意外にも50 代にしてこれが初の主演映画となる彼は、ロマンスグレーの大人の風貌ながら、中身はやんちゃな熱血少年であり、妻のため、そして良き精子のために孤軍奮闘する様をユーモラスに演じた。松重さんだから生み出せる温かさと頼もしさを、スクリーンで堪能してみて。主演・役所広司(63歳)『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』11月15日公開『M:I-2』『レッドクリフ』シリーズで知られるテレンス・チャンがプロデューサーを務める日中合作のスペタクル映画。第32回東京国際映画祭の特別招待作品に選ばれている。ある日、エベレストに墜落した飛行機に残された“重要機密文書”の捜索を依頼されたヒマラヤ救助隊「チーム・ウィングス」を率いる隊長・ジアンは、チームの隊員たちと共に墜落現場である“デスゾーン”(危険地帯)へと飛び立つことに。タイムリミットはわずか48時間。決死の覚悟でミッションに挑む彼らだったが、世界最高峰の頂には、相次ぐ異常事態と世界規模の陰謀渦巻く、予想もつかない事態が待ち受けていた…。“ヒマラヤの鬼”と呼ばれ、「チーム・ウィングス」を率いる隊長・ジアンを演じるのは、日本映画界を代表する名優・役所広司。極限地帯でのドラマに説得力を持たせる確かな演技力はもちろん、これまでのイメージを覆すような激しいアクションシーンにも挑んでおり、本作の過酷な撮影を伺わせている。(text:cinemacafe.net)■関連作品:記憶にございません! 2019年9月13日より全国東宝系にて公開©2019フジテレビ東宝影に抱かれて眠れ 2019年9月6日より丸の内TOEI2、横浜ブルク13ほか全国にて順次公開©BUGSYヒキタさん! ご懐妊ですよ 2019年10月4日より全国にて公開©2019「ヒキタさん! ご懐妊ですよ」製作委員会オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁 2019年11月15日より全国にて公開©Mirage Ltd.
2019年09月23日池袋パルコ50周年を記念して、新たなシアター体験を作り出すプロデュースチーム「Do it Theater」とのコラボレーション企画として、池袋パルコ屋上にて野外映画上映イベント「PARCO ROOFTOP FILMS」が10月25日(金)~27日(日)の3夜連続で開催されることが決定した。上映作品には、第32回東京国際映画祭にも出品される『カツベン!』の公開を控えた周防正行監督の代表作『Shall we ダンス?』、『ハリー・ポッターと賢者の石』のコスプレ上映、初の野外上映となる『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』と、3夜それぞれテーマを変えた話題作がラインアップ。さらに、初日には周防監督と『カツベン!』に出演する女優・黒島結菜によるトークイベントも開催。また、P’PARCOで営業中のエヴァンゲリオンストアも出張出店予定だ。■10月25日(金)『Shall we ダンス?』日本アカデミー賞の各賞を総なめにした1996年公開の映画『Shall we ダンス?』。役所広司や監督の妻でもある草刈民代をはじめ、原日出子、竹中直人、渡辺えり子、柄本明らが出演している。ストーリー平凡な家庭を持ち、単調な毎日を送るサラリーマン杉山。ある日電車の中から、ふと見えたビルの窓際にたたずむ美女に惹かれる。杉山は彼女に会いたくていても経ってもいられず、彼女がいた場所へ向かう。その場所にあったのは杉山にはまったく縁のない、社交ダンス教室。勇気を振り絞り、ダンス教室に足を踏み入れた杉山。そこで待っていたのは、あの美女と個性豊かなその生徒たちだった。職場や家族にも内緒にしながらレッスンに打ち込む杉山は、めきめきと上達していき、やがて、大会へ出場することに…。■10月26日(土)『ハリー・ポッターと賢者の石』原作本、映画とも、空前の世界的大ヒットとなった『ハリー・ポッター』シリーズ。『ハリー・ポッターと賢者の石』は、2001年公開のシリーズ記念すべき第1作目。ハロウィンも間近ということで、今回コスプレをしながら野外映画を体験できる。ストーリー「ホグワーツ魔法魔術学校への入学を許可します」。幼い頃に両親を亡くし孤独な日々を送っていたハリー・ポッターのもとに、驚くべき手紙が届く。ハリーの両親は名高い魔法使いで、彼もその血を受け継いでいたのだ。ホグワーツでの新たな生活に心躍らせるハリー。しかし、巨大な怪物トロールの出現をきっかけに、不気味な事件が立て続けに起こり始める。事件の核心に迫ったハリーを待ち受けていたのは、両親の死にも関わる宿命の対決だった…。■10月27日(日)『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』2020年6月に新作にして完結編『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の公開が控える大人気作品『エヴァンゲリオン』。野外映画としては初上映となる『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』は、『新劇場版』の3作目で2012年に公開された。ストーリーアスカのEVA改2号機とマリのEVA8号機は、成層圏での“US作戦”を実行していた。円盤状のEVA Mark.04と激戦の末、ネルフが封印していた初号機とその中に眠るシンジを奪還するミッションだ。ようやく目覚めたシンジの目の前には、思いがけない知人らの姿があった。そこは14年の歳月が経っており、ミサトやリツコら元ネルフの職員は新たなクルーを加え、反ネルフ組織“ヴィレ”を結成していた…。「PARCO ROOFTOP FILMS」は10月25日(金)~27日(日)池袋PARCO 本館屋上スペースにて開催。(cinemacafe.net)
2019年09月14日エベレストを舞台に、圧倒的スケールと映像美で贈る役所広司主演のスペクタクル・エンターテインメント作品『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』が、第32回東京国際映画祭の特別招待作品に選ばれたことが分かった。日本版ポスタービジュアルと場面写真も一挙初公開された。今年で32回目の開催となる「東京国際映画祭」は、10月28日(月)~11月5日(火)の期間、六本木ヒルズ、EXシアター六本木などで行われる。ほかにも、特別招待作品には間宮祥太朗と桜井日奈子共演の『殺さない彼と死なない彼女』が決定している。そして到着したポスタービジュアルでは、雪に覆われたエベレストと、屈指の危険地帯“デスゾーン”に挑むジアン隊長(役所さん)率いる、ヒマラヤ救助隊「チーム・ウィングス」の姿が。爆炎や捨て身で仲間を救助しようとするジアン隊長も確認でき、本作の過酷さが垣間見える1枚となっている。さらに、より緊迫感が漂う、スケールの大きさが覗ける場面写真も到着。拳を構えたり、巨大な氷柱に掴まり崖からダイブする隊員を受け止めたり、吹雪の中ヘリから身を乗り出す姿と、ジアン隊長決死のアクションシーンが収められている。『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』は11月15日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁 2019年11月15日より全国にて公開©Mirage Ltd.
2019年09月06日神奈川県内にある介護付き有料老人ホームの玄関で来客を待っていたのは、俳優・志賀廣太郎(70)。土気色の顔で、頬もこけたようになっている志賀は、車いすに乗っていた。体調はかなり悪そうだったが、それでも役所広司(63)や阿川佐和子(65)が現れると、瞳を潤ませながら唇をほころばせたという。41歳で俳優デビューした“遅咲きの名脇役”志賀廣太郎が緊急手術を受けたのは4月6日のこと。「知人が志賀に電話をかけても、本人が応答せず、6日朝に彼が1人暮らしをしている団地を尋ねたところ、部屋で倒れていたそうです。脳梗塞の症状が起きていたため、緊急手術を受けたのですが、ドラマ『きのう何食べた?』は降板せざるをえませんでした」(テレビ局関係者)4月下旬には所属する劇団が公式サイトで術後の状況について、次のように発表した。《幸い、命に別状はなく、これからリハビリに入ります。時間をかけて、創作の現場に戻ってきてくれればと願っています》その後、志賀の体調については報じられていないが、実は“俳優廃業の危機”にあるという。彼が入院していた病院の関係者は次のように語る。「脳梗塞で倒れてから発見されるまで時間がかかったこともあり、後遺症もかなり重いです。肝硬変も発症しており、いまはとても“リハビリに集中できる”ような状態ではありません。志賀さん本人はリハビリ専門の施設への通院を希望していたようですが、1人で生活するのも難しいですから、6月から介護付きの有料老人ホームに入所することになりました」志賀の老人ホームは、入居時の費用がかからず、月額20万円ほどの比較的リーズナブルな施設。「要介護度によって、フロアごとに分かれています。現在の志賀さんは“要介護3”あたりでしょうか。右半身がマヒしており、1人ではトイレにも行けず、入浴もヘルパーさんたちにサポートしてもらっています。食事はエプロンをつけて、頑張って左手で食べていますが、何か聞かれても、言葉がとっさに出てこないようで、会話は不自由な状態です」(前出・病院関係者)脳卒中(脳梗塞など)や事故などをきっかけとして脳の機能が著しく障害を受けることにより、言語・思考・記憶などの知的な機能に障害が起こった状態は“高次脳機能障害”と呼ばれている。その症状の1つに“言いたい言葉が出てこない”というものがあるが、志賀も苦しんでいるという。「お部屋では、出演したドラマや映画の資料を整理したり、読書したりして過ごしています。ただスタッフが『どんな本がお好きですか?』などと尋ねても、なかなか答えられずにいるのです」(前出・病院関係者)そんな志賀を、’17年秋にドラマ『陸王』で共演した役所や阿川が訪ねてきたのは7月末のことだったという。当日、志賀に来客があることは老人ホームのスタッフたちにも知らされていたが、2人の顔を見た瞬間、驚きの声が上がったという。「『陸王』は、役所広司にとって15年ぶりの連ドラ主演作でした。ランニングシューズ開発に情熱を注ぐ、老舗足袋製造会社『こはぜ屋』の社長を演じたのですが、その脇で“いぶし銀”の演技を見せていたのが志賀です。温厚な人柄ながら、ときには大声で社長を諫める専務役で、その掛け合いは作品に深みを与えました。また阿川も『こはぜ屋』の中心メンバーとして、実力派俳優たちに負けない好演を見せました。志賀も『もっと早く演技の勉強をしていたら、大竹しのぶさんぐらいの女優になっていたかも』と、絶賛したそうです」(前出・テレビ局関係者)志賀が自身の老人ホーム入所を知らせていたのは、ごく限られた知人だけ。陸王撮影の数カ月間で、3人は深い信頼関係を築いていたのだ。「役所さんと阿川さんが、志賀さんといっしょに面会室にいたのは1時間半ほどでした。久々の再会がよほど嬉しかったのでしょう。お2人が帰ったあとも、志賀さんは一日中上機嫌でした」(志賀の仕事関係者)
2019年08月20日日中合作の圧倒的スケールで贈る、役所広司主演スペクタクル・エンターテインメント『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』の日本語吹き替え版主題歌がGLAYに決定。併せて、作詞作曲を担当したメンバーのTAKUROのコメントが解禁となった。標高8,848m/氷点下50度という過酷な条件下の世界最高峰・エベレストを舞台に、激しいアクションと熱い人間ドラマを描いた本作。日本映画界を代表する名優・役所広司が、“ヒマラヤの鬼”と呼ばれ、ヒマラヤ救助隊「Wings」を率いる隊長・ジャン役で主演を務める。日本語吹き替え版主題歌を担当するのは、2019年で25周年を迎え、いまなお日本の音楽シーンをリードし続けるロックバンド「GLAY」。映画主題歌は、過去に『大帝の剣』『草原の椅子』『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』などで担当しており、本作で9作目となる。書き下ろし新曲で、日本語吹き替え版主題歌となる「氷の翼」。印象的なピアノソロで始まるイントロとそこに重なる高音ボイス。サビではエベレストの銀嶺を飛翔し、舞い上がるようなフレーズで高揚感を最大限に煽る。アクション要素と人間ドラマ、映像美といった本作の魅力を見事に融合し表現した楽曲で、長年第一線で活躍し続ける「GLAY」の真骨頂を見せつける。作詞・作曲を担当したGLAYのギター・TAKUROは、この楽曲について「過酷な運命から目をそらさず受け入れないといけないし、それでも人は自然の一部として生きていかなければならない、と言う事を意識して制作しております」とコメントしている。映像や音源などはまだ解禁されていない本作だけに、今後の続報が待ち遠しい。『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』は11月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年07月25日