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タレントの成瀬心美が、20日インスタグラムを更新した。【画像】成瀬心美、「今日は特別な日!」と幸せ宣言 ファンも祝福コメント殺到自身のファンクラブ「なるせかい」の1周年を記念して、新たなイベントを発表!ファンにはお馴染みのアクリルスタンドから手作り品まで、多彩な景品が揃ったガチャが登場。成瀬は「良い景品がなくなる前に、なるはやでゲットしてね」と投稿で呼びかけた。 この投稿をInstagramで見る 成瀬心美(@coco3ndazo)がシェアした投稿 ファンからは「くまみん可愛い!」「おめでとう!」と祝福コメントが続々。「横顔優勝!」と称賛する声も飛び交い、大盛況の様子だ。イベントは12月3日まで開催中。成瀬心美の魅力が詰まったアイテムを手に入れるチャンスをお見逃しなく!
2024年11月20日タレントの成瀬心美が11日、インスタグラムを更新。【画像】成瀬心美、ドライブ気分でインスタ更新!ファンから「一緒に行きたい!」の声が殺到友人まりちゃんの20周年記念ライブの舞台裏を公開。かつてアイドルグループme-me*で一緒に活動した2人は、成瀬がゲスト出演して懐かしの曲や二人で作った楽曲を披露した。彼女は「20年続けることの凄さを改めて感じた」とコメントし、今も変わらぬ友情に感謝を綴った。 この投稿をInstagramで見る 成瀬心美(@coco3ndazo)がシェアした投稿 ファンからも「二人の絆が眩しい!」「涙が出た」「素敵な関係をずっと見守りたい」と感動のコメントが続々。成瀬が最後に「今度お祝いに食事でもどう?」とまりちゃんを誘い、ますます温かい関係が続きそうだ。
2024年11月12日タレントの成瀬心美が9日インスタグラムを更新。【画像】成瀬心美、和歌山・三重でのイベント大成功!ファンとの温かい交流に感謝のメッセージ!!「ドライブ行きたいっすね」と投稿し、ファンの心をキャッチ!モフモフのカチューシャ姿でリラックスした様子を見せ、シンプルな一言にファンは大興奮。 この投稿をInstagramで見る 成瀬心美(@coco3ndazo)がシェアした投稿 コメント欄には「どこまでも運転する」「ココミンが運転してくれたら最高!」といった一緒にドライブしたいという声が続々。「ここみんの運転手になります!」や「ドライブデートしたい」と、夢を膨らませるファンで大賑わいとなっている。
2024年11月10日波瑠主演「ナイト・ドクター」の第8話が8月23日放送。田中圭演じる成瀬が下した今後の“決断”に「ありがとう」「応援したい」といった声が集まるとともに、岸優太演じる深澤にも「かわいすぎ」など多くの反応が寄せられている。病院スタッフの働き方改革を目指し設立された夜間救急専門の「ナイト・ドクター」。そこに集った年齢も性格も価値観も全く異なる医師たちの“青春群像医療ドラマ”を描いていく本作。母を亡くした経験からナイト・ドクターを志した朝倉美月を波瑠さんが演じるほか、美月と「あさひ海浜病院」で再会した成瀬暁人に田中さん。朝倉のことが好きな深澤新に岸さん。桜庭瞬に北村匠海。高岡幸保に岡崎紗絵。本郷亨に沢村一樹。入院中の深澤の妹、心美に原菜乃華。心美の彼氏、岡本勇馬に宮世琉弥といったキャストが出演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。成瀬が里中(古舘佑太郎)から脳外科に誘われているところを見た美月。成瀬に話を聞くと、脳外科の高梨英樹部長(益岡徹)からも脳外科医を目指すよう勧められていると言う。だが成瀬は自分をナイト・ドクターとして受け入れてくれた八雲院長(小野武彦)や本郷に恩を感じ、脳外に移るかどうか決めかねていた。そんななか、くも膜下出血の患者が運び込まれる。執刀にあたる成瀬だが通常の動脈瘤ではないため手術を断念。成瀬は高梨のもとに手術を頼みに行くが、居合わせた里中に患者の画像を見せると自分が執刀すると答える…というのが今回の展開。画像を確認して「僕やりますよ」と答える里中を見て、思わず「えっ」と声を出してしまう成瀬。後輩に“追い抜かれ”ショックを受けるその姿に「後輩があっさり判断してしまったのはショックやろな」「僕やりますよ…!!!後輩君はできるってことか…うわぁああああ…プライドが…」「うわきっつ、、、、後輩にできること自分にできないってやつ…ううううう」「プライドボロボロどころの話じゃないわ」など、成瀬の衝撃に共感した視聴者からのコメントが続々と投稿される。一方、深澤は心美、勇馬、そして朝倉と“ダブルデート”に。心美から渡されたノートに記されたアドバイスに従い、自分の良さをアピールしようとする深澤だが、出発の際に朝倉を助手席に案内しようとするも、朝倉に「私が運転する」と言われ自分が助手席に座るはめに。さらにキャンプ場では“隠れ細マッチョ”を見せるべく、腕まくりをして筋肉をアピールしつつ火起こしに挑戦。しかしここでも、朝倉は自分で軽々と火起こししてしまいアピール失敗…。そんな深澤には「めちゃくちゃ心美のノートチェックする深澤先生かわいすぎて倒れる」「キャンプのシーン可愛かったなあノートお腹にしまってるの笑った」などの声も。その後、有名な料理人が脳卒中で運ばれてくる。高梨らが不在で翌朝でないと戻らない状況のなか、成瀬は自ら執刀。腫瘍からの出血がひどいことから、そこで高梨らが手術を引き継ぎやすいよう処置を施す。そのおかげで翌日の手術は無事成功、里中から「優秀な医者が夜にいてくださって、本当によかったです」と謝意を伝えられた成瀬は、ナイト・ドクターを続けながら脳外科の研修にも参加することを決める…というラストだった。この展開に「ゴールテープをきる人だけがいてもダメ。バトンを渡す人たちみんなが必要」「昼から夜へのバトンタッチがうまくいった!これが目指すべき昼夜交代制だよね」などの反応とともに「ナイトドクターに残るって言ってくれてありがとう」「ナイトドクターとしてのやりがいも同時に見つけ成瀬自身で答えを出した。一つだけに絞らないという選択、いつまでも応援したい」といった声も寄せられている。(笠緒)
2021年08月23日波瑠、田中圭、岸優太、北村匠海、岡崎紗絵らが出演する「ナイト・ドクター」第7話が8月16日放送。田中さん演じる成瀬がスイカ割で見せた意外な“ギャップ”と、“将来への迷い”に多くの視聴者から様々な反応が寄せられている。病院スタッフの働き方改革を目指し設立された夜間勤務専門の救命医チーム“ナイト・ドクター”。本作はナイト・ドクターとして夜の医療を担う年齢も性格も価値観も全く異なる医師たちの青春群像医療ドラマとなる。母を亡くした際の経験から医師になって、「あさひ海浜病院」のナイト・ドクターとして勤務する朝倉美月に波瑠さん。かつて美月と共に働いた経験がある成瀬暁人に田中さん。美月に恋心を抱いている深澤新に岸優太。生まれつき心臓に病を抱えている桜庭瞬に北村さん。頭の回転が早く責任感も兼ね備えた高岡幸保に岡崎紗絵。美月たちの指導医となる本郷亨に沢村一樹といったキャストが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。美月は高岡から合コンに誘われるが興味ないと断る。幸保は益田舞子(野呂佳代)と合コンへ向かうが、元カレの大輔(戸塚純貴)から、浮気相手と結婚し子供も授かったと連絡が来て、落ち込んだ美月は合コンに参加することに。しかし幸保が自らを看護師だと偽って合コンに参加していることを知らず、自分と幸保がナイト・ドクターだと明かしてしまう。すると男性たち全員が看護師の舞子に注目。美月は幸保と揉めてしまう。一方、成瀬は医大の後輩で脳外科医の里中悟(古舘佑太郎)と病院内で出会い、ナイト・ドクターとして勤務していることに驚かれ、脳外科に誘われる。その夜、病院をたらい回しにされた患者が運び込まれる。その患者は1話で美月が救助したホームレス(神尾佑)だった。次に搬送されたのは14歳の風見まどか(藤嶋花音)。手術が必要だと判断する幸保だが、付き添いの父、信行(林泰文)は拒否。“夜間勤務の医師ではなく昼に勤務する医者に手術をお願いしたい”と言われた幸保は憤慨する…というのが今回のストーリー。夜勤明け、桜庭から屋上に来るよう呼び出される美月。行ってみると成瀬、深澤、高岡らの姿も。そこにスイカと棒を持って現れた桜庭は皆でスイカ割りをしようと言い出す。よろめきながらスイカに近づき棒を振り下ろすも大外れだった成瀬に「成瀬先生のスイカ割り可愛すぎてもう3回連続で見た」「仕事ではバリバリ指導して、手術こなすのに」「現場でのかっこ良さとのギャップがイイ」といった反応多数。そんな成瀬だが、桜庭から将来のことを聞かれ「もう1度脳外科医にチャレンジすべきか迷ってる」と解答。この答えに「成瀬先生の技術なら脳外科医目指したくなるよね」「成瀬先生は脳外科に行くんでしょうか…でもあんだけ優秀ならナイトドクターもったいないような気もする…」「いいチームになってきたけど、脳外に行っちゃうのかな…」と不安を感じる視聴者からの声が。一方「脳外とナイトドクター、どっちを選んでも応援したい」「脳外行ってもいいけど成瀬先生の出番はよろしく頼む」といった声や、「成瀬先生が脳外科医になったドラマもやってくれてもいいんですよ…?」と、成瀬メインでの“続編”を希望する声も。成瀬の今後を巡り、視聴者の様々な想いがSNS上を駆け巡っている。(笠緒)
2021年08月17日波瑠主演の「ナイト・ドクター」。その第5話が7月19日オンエア。ラストでみせた成瀬の笑顔に「笑顔が増えていくといいな」など喜びの声が上がるとともに、岸優太と「ジャニーズJr.」羽村仁成の共演にも注目が集まっている。病院の働き方改革のため「柏桜会あさひ海浜病院」に設立された、夜間勤務専門の救命医チーム“ナイト・ドクター”。そこに集められた年齢も性格も価値観も全く異なる医師たちが織りなす青春群像医療ドラマとなる本作。あさひ海浜病院のナイト・ドクター、朝倉美月を波瑠さんが演じ、以前も美月と共に働いた経験があるナイト・ドクターの成瀬暁人に田中圭。妹が入院中のナイト・ドクター、深澤新に岸さん。心臓移植を受けたことがあるナイト・ドクターの桜庭瞬に北村匠海。交際していた男性と別れたナイト・ドクターの高岡幸保に岡崎紗絵。ナイト・ドクターたちの指導医、本郷亨に沢村一樹。深澤の妹・心美に原菜乃華。心美の彼氏・岡本勇馬に宮世琉弥。桜庭の母親であさひ海浜病院を含む柏桜会会長の麗子に真矢ミキといったキャストが出演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。美月は成瀬が訴えられている事を知る。成瀬は訴訟の詳細について話さなかったが、美月は八雲徳人院長(小野武彦)から成瀬が手術を担当した子供の母親に訴えられているのだと教えられる。その母親、秋山真紀(山本未來)が病院を訪ねて来たため、成瀬が訴訟を抱えていることが病院スタッフの知るところになってしまう。一方、病院には越川法子(紺野まひる)に付き添われた子供の日向(正垣湊都)が運び込まれる。法子と日向の関係に不審な点があり話を聞くと、日向が本当の親は虐待されているのを見かね、法子が自分の子どもとして育てていることが判明。日向は非常に珍しい難病で脳出血を起こしており、親の承諾なしに手術はできないが、成瀬は自分1人で手術を行うと言い出す…というのが今回のストーリー。日向の手術を成功させたのち、真紀に謝罪、結果訴訟は取り下げられることに。それを聞いた成瀬の表情に「謝罪のところの成瀬先生がすごく胸が痛かった」「あの表情でどれだけ心を痛めていたのかが分かる。色々な思いがあったんだね」「心の中にあったモヤモヤが一気に晴れたように表情柔らかくなった」などの声が上がる。ラストで見せた笑顔にも「最後みんなに心開き始めて笑顔見せてくれたし良かった」「これから成瀬先生も笑顔が増えていくといいな」「チームがまとまってきたね」といった感想も。また真紀の息子役で「ジャニーズJr.」羽村仁成が出演。羽村さんは2015年放送の「お兄ちゃん、ガチャ」でも岸さんと共演しており「羽村くんナイトドクター出るの!!岸くんとの共演だね」「岸くんと羽村くんがドラマで再び共演することがエモすぎて泣いた」など、2人の“再共演”にも数多くの反応が寄せられている。(笠緒)
2021年07月19日アイドルグループ・でんぱ組.incが15日・16日、成瀬瑛美卒業公演「ウルトラ☆マキシマム☆ポジティブ☆ストーリー!! ~バビュッといくよ未来にね☆~」を東京・豊洲PITで開催し、16日公演のアンコールで新メンバー加入による新体制を発表した。本編で“えいたそ”こと成瀬を送り出した後のアンコールに、メンバーの古川未鈴、相沢梨紗、藤咲彩音、鹿目凛、根本凪、そして新メンバー5人の総勢10人が登場。ヒャダインこと前山田健一によるファンタジックな新曲「プリンセスでんぱパワー! シャインオン!」をサプライズ披露した。続けて、今年11月に10年目を迎えるでんぱ組.incにとって思い入れの強い楽曲「Future Diver」を、10人でパフォーマンス。今回新メンバーとして加入したのは、愛川こずえ、天沢璃人(RITO/meme tokyo.)、小鳩りあ、空野青空(ARCANA PROJECT)、高咲陽菜(虹のファンタジスタ)の5人。meme tokyo.、ARCANA PROJECT、虹のファンタジスタはでんぱ組.incと同じくディアステージ所属のユニットで、今後も兼務して活動する。新体制初のイベントは、ファンクラブ限定で3月下旬に開催する「でんぱ組.inc 公開ダンスリハーサル」を予定しており、詳細は後日発表。また、2月16日の公演はStreaming+、ZAIKOにてオンライン配信中で、アーカイブは22日23時59分まで視聴できる。
2021年02月17日水城せとなの人気コミックを、大倉忠義と成田凌をキャストに迎えて映画化した『窮鼠はチーズの夢を見る』が公開されている。監督を務めた行定勲はこれまでにも『ナラタージュ』『劇場』など、恋愛関係にある人物を主人公にした作品を数多く手がけているが、本作では「恋愛のプロセスを順を追って省略することなく、丁寧に描けた」と振り返る。穏やかで美しい妻と暮らしながら、仕事で知り合った女性となりゆきで不倫関係を続けている大伴恭一の前に、大学時代の後輩、今ヶ瀬渉が現れる。卒業後、興信所で探偵として働いている今ヶ瀬は、恭一の不倫現場を抑えた写真を手にオフィスを訪れ、ふたりは7年ぶりに再会する。不倫の証拠を隠したい恭一は、今ヶ瀬に懇願するが、彼の返答は「ずっと好きだった」という告白だった。その後、妻と離婚し独身になった恭一の家に、今ヶ瀬が転がり込んでくる。ストレートに想いを伝え続ける今ヶ瀬と、“流されやすい”性格ゆえ少しずつ状況を受け入れていく恭一。ふたりの生活は続いていくかに見えたが、恭一の元恋人との再会や、今ヶ瀬の嫉妬がふたりの関係を引き裂いていく……本作は恭一と今ヶ瀬の関係が変化し続ける様を高精細な描写で綴った作品で、ふたりの心は常に揺れ動き、その距離や関係も目まぐるしく変化してくが、それがわかりやすいセリフや劇的な展開によって描かれることはない。「“見せつける”ものが好きじゃないですよ」と行定監督は笑顔を見せる。「この映画をすでに観たある人が『ドラマの掘り下げが弱いんじゃないか?』って言ったそうなんですけど、僕としては『ドラマには興味ないから』って反論もあるんですよ(笑)。ドラマや葛藤がないと人間が憤りを感じたり、自分の愚かさを省みたりしないと思っているから、ドラマを展開させたり、“掘り下げが足りない”なんて言葉が出てくるわけですよね? でも、この映画の登場人物はドラマがなくても十分に葛藤しているし苦悩しているんですよね。それに人間って思ったよりも強いから、そんなにも日常的に苦悩したり葛藤したりはしないものだと思ってるんです。もし仮に死にたくなるようなことが起こったとしても、きっかけは、そんなにドラマティックなことではなくて、日常のささいなことだったりするかもしれない。ふと頭によぎったことが死と直結していたりするのかもしれない。そういう脆さがあるのもまた人間で。だから、ドラマを掘り下げるみたいなことにはあまり興味が持てないわけです」恭一の部屋に転がりこむ今ヶ瀬、それを完全に受け入れるわけではないが流されるままにしている恭一。先ほどの“ドラマの掘り下げが足りない”と言った方はもしかしたら見落としてしまったのかもしれないが、この映画では大きなドラマこそ起こらないものの、大倉忠義と成田凌はシーンごとに感情を細やかに変化させ、両者の距離は近づいたり離れたりしながら止まることなく刻一刻と変化していく。この物語は恋愛を描いた作品を多く手がけるも“関係が停滞したふたり”を描き続けてきた行定監督にとって新機軸なのではないだろうか。「明らかに停滞している、あるサークルの中から逃れられない人たちがその中をぐるぐると回っていて、そこから抜け出す発露みたいなものを見つけ出す瞬間が映画の醍醐味というか。それは良くも悪くも逸脱なのかもしれないですけど、そこが見つかると映画になるなって発想がずっとあったんです。でも、『窮鼠…』は最初から停滞の中にないんですよね。発見とか、次の扉が開いていく展開になっている。それは観客が離れないように話をどんどん先に進めていくテレビドラマの類の物語で、僕としては得意ではないはずなんですよ」しかし、行定監督は映画のラストに出てくる“あるセリフ”に出会い、この映画を手がけたいと思ったという。「ラストに出てくるあのセリフに出会った時に、このセリフに行き着くための顛末をどう描くのか? それを脚本家と作業するための枠組みにしましたし、今までに自分でも感じたことのない愛の物語になると思ったんです」自分の感情をストレートにぶつけ続ける今ヶ瀬と、それを受け入れるのか、単に流れているのか“一見したところは”わからない恭一。ふたりの関係は恋人でも、元恋人でも、憧れでも、意地でも、単なる欲望でもない。相手を好きになる理由がない。相手を好きな理由がわからない。監督が語る通り、本作は多くの観客が登場人物の感情に似たものを感じたことがあり、その苦悩や迷いがわかるのに、その正体が一体、何なのか説明できない愛の物語を描いている。「成瀬巳喜男の『浮雲』にも似た感じがこの映画にはあって、根本的に相手のことをどんな感情で捉えているのかよくわからないというか、例えば人を好きになると“この人の顔が好きだな”とか“自分のことを好きと言ってくれるから好き”とか(笑)何かしら定義づけますよね? でもこの映画のふたりはそれとは明らかに違う向き合い方で、ふたりはそれが一体、何なのか手探りで見つけようとしている。だから、曖昧さがいつもより増しているのかもしれないですよね。なぜこんな感情になるんだろう?って。この映画におけるふたりの恋愛はまだ完全に明確な状態じゃない。そこが魅力なのかもしれないです」なぜそんな感情になるのかわからないまま、恭一と今ヶ瀬は変化を繰り返し、やがて監督が出会った“あるセリフ”にたどり着く。恭一と今ヶ瀬は映画の最後の最後でどこに行き着くのだろうか?「この映画では、恋愛のプロセスを順を追って省略することなく、丁寧に描けたと思っているんです。ふたりは進み続けて、これ以上はないだろうなってのが、この映画のラストのイメージとしてありました。それは“行き止まり”で、その淵に立つってのはよっぽどのことだと思うし、ここに来たことがふたりのこの後の人生に大きな影響を与えるんだと思う。でも、“淵まで行ける幸せ”ってのもあると思うんですよね」『窮鼠はチーズの夢を見る』公開中
2020年09月11日2010年にこの世を去った不世出の名女優、高峰秀子の出演作を上映する特集「没後10年 高峰秀子が愛した12本の映画 ~名女優自ら選んだ、名匠たちとの仕事~」が東京・池袋の新文芸坐で開催されている。高峰秀子は1924年に生まれ、子役として映画界に入り、小津安二郎、山本嘉次郎、成瀬巳喜男、木下惠介、そして私生活では夫婦になった松山善三ら多くの監督の作品に出演。レコードも大ヒットを記録し、エッセイを書けば大ヒット。日本映画史に名を残す人気・実力を共にそなえたトップスターとして現在もファンを増やしている。高峰秀子は生前に自身の出演作の中から“自薦”として13作品を選び、それについて語る本を2010年に出版しており、今回の特集ではその中から上映がかなった12作品を新文芸坐の大スクリーンで上映する。上映されるのは、3年をかけて撮影された感動作『馬』や、公開時に驚異的なヒットを記録した『二十四の瞳』、名作中の名作『浮雲』、松山善三監督の第一作『名もなく貧しく美しく』など。『春の戯れ』はブルーレイで、『雁』は16ミリで上映されるが、その他の作品はすべて35ミリ・プリントで上映される。「没後10年 高峰秀子が愛した12本の映画 ~名女優自ら選んだ、名匠たちとの仕事~」1月22日(水)まで新文芸坐で開催中『馬』『春の戯れ』『雁』『二十四の瞳』『浮雲』『張込み』『無法松の一生』『女が階段を上る時』『名もなく貧しく美しく』『山河あり』『放浪記』『恍惚の人』
2020年01月13日恒例となった美輪明宏の秋のコンサート。今年は『美輪明宏の世界~愛の話とシャンソンと~』と題して開催される。シャンソンの名曲の数々に、そしておしゃべりに、何を込めるのか。美輪の思いをたっぷり聞いた。【チケット情報はこちら】「私のコンサートに来られたお客様は、よく、“映画を何本も観たような気持ちになる”とおっしゃいます。なかでもシャンソンは、いろんな人生のドラマが歌われていますから、そこから生きることを楽しむ方法を学べたりもするんです。たとえば恋愛に関しても、尽くして尽くして裏切られるという歌が多いのですが、そんな歌を聴けば、失恋してつらい思いをしてらっしゃる方も、きっと歌のヒロインのようにいい女になったつもりで生きていけるでしょうし(笑)、お仲間がいるとホッとして、ひとりでひがんだり妬んだり嫉んだりしなくてすむと思うんです」。そんなふうにシャンソンが描く世界は私たちの人生に励ましや安らぎを与えるのだと、詞の魅力を語る美輪。さらには、そのドラマチックで詩的な詞を乗せるメロディの美しさも格別だと言う。「デジタル化が進んだ今の人工的な音と違って、メロディに色彩があるんです。歌い手たちも豊潤な声で歌っていました。そういった美しい叙情にぜひ触れてほしいんです」。そこには、「芸術こそが今の荒れた世の中を落ち着かせてくれると思うんです」という美輪の強い信念がある。かつてシャンソン歌手として「銀巴里」で歌っていた頃には、文化人が集い芸術を語り合う時間があった。「フランス映画やドイツ映画も人気で、日本映画も小津安二郎監督や成瀬巳喜男監督の叙情的な素敵な作品がたくさんありました。もしかしたら今の若い方には、却ってレトロなものが新しく感じられるかもしれませんし、スマホやゲームから離れてそうした芸術に触れることで豊かな情操が育まれると思います。ですから、シャンソンもそんな芸術のひとつとして復活させたいと思い、今回のコンサートはオールシャンソンでいくことにしたんです」。朝ドラ『花子とアン』や紅白歌合戦で話題になった美輪の訳詞による『愛の讃歌』も歌われる。『バラ色の人生』『枯葉』といった珠玉の名曲は原曲のままフランス語で。曲の合間の語りには、歌にまつわる話はもちろん、少しでも幸せな世の中になるようにという美輪の愛があふれることだろう。美輪明宏が届けてくれるものは、やはり特別である。公演は9月7日 (土)から東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて。チケット好評発売中。取材・文:大内弓子
2019年08月09日道ならぬ恋の扱いに日本中がデリケートになっているいま、あえての、道ならぬ恋を描いた映画が、ベストセラー恋愛小説を原作にした『ナラタージュ』(行定勲監督)である。高校教師で、しかも既婚者・葉山(松本潤)と、女子高生・泉(有村架純)が、お互いの孤独を埋めるように惹かれ合っていく。一度は別れたものの、大学生になった泉と葉山が再会すると、忘れられない想いが静かに激しく燃え上がってしまう。妻との離婚が成立していない先生に心を痛めた泉は、彼女だけを想ってくれる青年・小野(坂口健太郎)とつきあってみる。だがそれは泉を救うどころか、ますます苛むことに……。有村架純が、撮影中ずっと苦しかったというようなことをインタビューで語っていたが、画面は常に皮膜が一枚かかったような薄曇りのような感じで、雨もしょっちゅう降っている(しっとりキレイではある)、ロケ地の富山は、空も海もどことなくどんよりしている(それがいい雰囲気ではある)。○葉山のろくでなし感が魅力にそれもこれも、葉山先生がはっきりしないからだ。映画を観た人はたいてい葉山先生に責任を求めたくなる。でも、彼の、ふわっと曖昧で手応えない感じこそ魅力ともいえるから、困りもの。松本潤が、葉山の憎みきれないろくでなし感をいい塩梅に演じている。松本潤が、道ならぬ恋を描いた作品に出演するのはこれがはじめてではない。実は、得意ジャンルと言ってもいいくらいだ。映画『東京タワー Tokyo Tower』(05年)では、親子ほど年齢の離れた人妻との恋を、『僕は妹に恋をする』(07年)では、双子の妹との倒錯的な恋、テレビドラマ『きみはペット』(03年)では、年上のお姉様に飼われるような関係、『失恋ショコラティエ』(14年)では、またまた人妻に恋しながら、セフレまで作るという割り切った関係を描いた作品で、どの人物も鮮やかに演じていた。おそらく、少女漫画のキャラクターのような顔立ちが、状況の生々しさを回避させ、罪悪感よりも夢気分を高めることに成功できる稀有な俳優なのだ。よく、ラブストーリーの背景は、夜景やイルミネーションなどでキラキラさせてムードを盛り上げるのだが、松本潤は自家発電でキラキラしていて、背景要らずである(あればあったで一層輝くが)。だが『ナラタージュ』では、そのキラキラを封印し、最大の武器・目ヂカラをメガネでぼかし、髪は中途半端に伸びたカツラを着用し、体重も少々増量することで、腕力も全然ない、冴えない三十代の教師に化けた。キラキラなしでも(なにしろ背景も、前述のごとくいつもどんよりしているのだ)相手に道を踏み外させてしまうという、さらなる難関に松本潤は挑んだ。とりわけ私が驚いたのは、葉山先生の後ろ姿だ。なんの変哲もない、シャツと、ズボンという言葉が似合いそうなパンツを身に着けた先生のお尻は、ダンサーとかアスリートとかスター俳優のものではなく、研究職や作家などに多そうな、あまり意識していない感じに見えた。もちろん、かっこ悪くなりすぎないギリギリの線は死守しているのだが、いかにもふつうの人のお尻に見えたのだ。ここに、私は、地方都市の高校教師(体育の先生じゃない)で、妻とは別居しているためひとり暮らしの三十代を演じる、松本潤の気合いを見たような気がした。○『浮雲』を思わせるアプローチ大事なのは、この、一見なんでもない感じの先生に、なぜ、泉がそんなに惹かれて離れられないのかというところ。劇中、映画が好きな葉山と泉が観る映画のひとつに、成瀬巳喜男監督の『浮雲』(55年)がある。これがまさに、なぜ、そんなにもこの男がいいのか? という映画だ。既婚の男が、ある女と腐れ縁のような関係になって、結局、彼女を破滅させてしまう悲恋もの。こんなふうに描くと身も蓋もないが、何度別れようとしても、離れられないふたりがもどかしいけれどロマンチックで、一度観ると忘れられない。女を演じる高峰秀子も美しいが、なんといっても、妻とはなかなか別れず、さらに別の女とも関係してしまう、女性の敵としか思えない男を演じる森雅之の力だ。知的なその外観をなんとも美しく思わせるのは、全身から堕落の芳香が滲み出ているようだから。その香りは、ゆらゆらと女を取り込んで離さない。松本潤は、キラキラとホタルのように発光するのではなく、稀代の色男・森雅之のようなアプローチで今回は迫ったのだと思う。“なぜ、惹かれてしまうのかわからない”という無言で透明な縄が、泉を、観客を捉えて離さない。松本潤はなんともおそろしい俳優なのだった。■著者プロフィール木俣冬文筆業。『みんなの朝ドラ』(講談社現代新書)が発売中。ドラマ、映画、演劇などエンタメを中心に取材、執筆。著書『挑戦者たちトップアクターズ・ルポルタージュ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』、構成した書籍に『庵野秀明のフタリシバイ』『堤っ』『蜷川幸雄の稽古場から』などがある。最近のテーマは朝ドラと京都のエンタメ。
2017年10月14日アイドルグループ・でんぱ組.incの成瀬瑛美が10日、東京・渋谷MODIで写真集『でんぱ組.inc アートフォトブック⑤ 成瀬瑛美』(発売中 950円税抜 小学館刊)の発売記念イベントを行った。人気アイドルグループ・でんぱ組.incのメンバーとして活躍している成瀬瑛美の同写真集は、『でんぱ組.inc アートフォトブック』シリーズ第5弾となるもの。グループでは元気印の彼女だが、同写真集では明るいキャラクターを封印してセクシーな水着姿を披露するなど、等身大の女性としての素顔が見られる1冊となっている。写真集を手にして「この企画をいただいてから何度も打ち合わせをして準備段階から力を入れました。だから出来上がった写真集を見てめちゃくちゃうれしいし感動しています」と満足げの成瀬。内容については「普段はあまり見せない"大人"がテーマになっていて、セクシーショットがいっぱい掲載されています」と説明し、「オススメはお尻だけのカット。自分の身体がアップになっているとは気づかず、普通に後ろ姿を撮っていると思ったら出来上がりを見てビックリしました(笑)」と苦笑い。そのお尻を「"プリティーケツ"ですかね(笑)」と命名した。これまでの活動でも撮影はあったものの、同写真集での本格的なグラビア撮影は「めっちゃ恥ずかしかったです(笑)」と赤面しながら振り返った成瀬。とはいうものの、撮影する内に「ノリノリで撮影するようになりました」と手応えを掴んだ様子で、「水着は恥ずかしいけど、ちょっとやる気が出てきました。水着だけじゃなく、知らなかった自分に気付けるようなものを撮りたいです」と次回のグラビア撮影にも意欲を見せていた。
2017年06月11日韓国映画の名作『オールドボーイ』のパク・チャヌク監督が最新作『お嬢さん』を携え来日し、2月8日(水)に都内で舞台挨拶が開催。ゲストとして真木よう子が来場し、作品の魅力について語り合った。「このミステリーがすごい!」第1位に選ばれたサラ・ウォーターズの「荊の城」を原作にした本作。財産乗っ取りを企む詐欺師のスパイとして貴族の令嬢のメイドになったスッキだったが、美しき令嬢・秀子に惹かれ、彼女もまたスッキを心から信頼し、2人は身も心も愛し合うように…。本作では1939年の日本占領下の朝鮮半島を舞台にしており、主要登場人物たちは韓国人俳優が演じているが、彼らは日本語のセリフを話している。チャヌク監督は「私なりに考え、解釈した日本文化を表現しました」と語り「韓国人の俳優たちが死ぬ気で長いセリフを覚えて言ってますので、みなさんには中途半端に聞こえるかもしれませんが温かい目で見ていただけると」と語る。真木さんは、これについて「私は観て、全く問題なかった!」と断言。「作品が圧倒的なので、パーフェクトではないかもしれないけど言葉のことは全然気にならなかった」と語る。これにはチャヌク監督もホッとした様子で「世界各国でお褒めの言葉はいただきましたが、やはり日本の方がどう観るかが一番心配でした。日本の素晴らしい女優である真木さんにそう言っていただけて嬉しい。いままでで一番感動的な感想の言葉でした」と喜びを口にした。真木さんは2人の女優をはじめ、俳優陣についても「みなさん、素晴らしかった」と称賛。メイドのスッキ役のキム・テリはオーディションで選ばれたが、監督はキャスティングについて「私は、頭の良い賢明な女性が好みです。ハッキリとためらうことなく自分の主張を表現できる女性が素晴らしいと思います」と語ったが、真木さんもその範囲に含まれるのでは?という質問に「ぴったりです」とニッコリ。真木さんは「『違う』って言えないでしょ(笑)」と恐縮していたが、監督は「従順で静かな女性は好きではありません」と語ると「じゃあ、ピッタリです!」と語り、会場は笑いに包まれた。真木さんも劇中で描かれている“強い”女性像に共感したようで「女性の結ぶ絆が描かれている。ハリウッドなどではそういう強い女性はいっぱいいるけど、日本ではまだ静かで(男性の)後ろを歩くようなところがまだある。アジアの女性はもっと主張していいし、強い女性が出てきてほしい。だからうれしかったし感動しました」と語った。チャヌク監督は「私が世界で一番好きな女性のキャラクターは、成瀬巳喜男監督の映画に出てくる高峰秀子さんです」と語り、映画の令嬢・秀子の名前もそこから取ったものだと明かした。今回、日本語を話す登場人物を日本人ではなく韓国人俳優が演じたのは、日本語だけでなくそれ以上に韓国語も話さないといけないという事情もあったそうで、監督は「私は韓国国内だけ、韓国人俳優だけで映画を作ろうとは思っていないので、いつでもいいストーリーがあれば、日本人俳優と日本で映画が撮りたいです」とも。真木さんは、この映画の女性のような役について「やってみたい。だいぶつらいでしょうが、やりがいがあると思います」と語る。監督は、真木さんが出演している是枝裕和監督の『そして父になる』を見ているそうで、この映画での真木さんについて「強靭さと優しさ、深みのある美しさと日常の生活感の相反する要素の両方を出すことができる女優」と絶賛。真木さんは「カムサムニダ(ありがとうございます)」と韓国語で返し、会場は再び笑いに包まれた。『お嬢さん』は3月3日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:お嬢さん 2017年3月3日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C) 2016 CJ E&M CORPORATION, MOHO FILM, YONG FILM ALL RIGHTS RESERVED
2017年02月08日昨年、中咽頭がんのため治療に専念することを発表していた音楽家の坂本龍一が、山田洋次監督の映画『母と暮せば』(12月12日公開)で仕事復帰することが3日、明らかになった。坂本は3日、公式サイトでコメントを発表。「一年が過ぎ、おかげさまで今は体調もよくなり、仕事に復帰しようと思います。当分は家でできる作曲の仕事を優先させるつもりで、復帰後第一弾には、日本映画の大御所である山田洋次監督の『母と暮せば』の音楽を担当することになっています」と復帰の詳細について説明する一方、「当分ライブは控えるつもりです」と、しばらくは体力に配慮しながら活動していくことを明かした。坂本にとって山田監督と初タッグとなる本作は、戦後間もない長崎を舞台に原爆をテーマとして描かれた映画。助産婦として暮らす母のもとへ、3年前に原爆で亡くしたはずの息子が突然現れる。楽しかった思い出話や、残していった恋人の話をして過ごす2人の日々がつづられている。映画では母・伸子役を女優の吉永小百合、息子の浩二役を二宮和也、浩二の恋人・町子役を黒木華が演じている。映画の企画が立ち上がってすぐ、山田監督から坂本の名前が挙がり、映画音楽の制作をオファー。山田監督の「男はつらいよ」シリーズの大ファンだという坂本は、すぐさま快諾し実現に至ったという。坂本は、「『寅さん』映画は、歳をとるほどに味わい深く感じられます。最近などはタイトルバックの江戸川が見えるだけで、涙目になってしまいます。もう帰ってくることのない昭和の日本への郷愁でしょうか。小津安二郎や成瀬巳喜男の映画にも共通のものを感じます」と山田作品の魅力を語り、「その山田洋次監督から、次回作の音楽を頼まれました。しかも吉永小百合さんが同席しています。この二人に何かを頼まれて断れる日本人がいるでしょうか」と今回の出演の経緯を説明した。さらに今作が原爆をテーマにした作品であることについては、「核のない世界を望んでいるぼくとしては、これはやるしかありません。このような大作が、病気からの復帰後第一弾の仕事なのですから、ぼくは本当に幸せ者です」と語っている。山田監督は、「『母と暮せば』の企画を発想したとき先ずぼくの念頭にあったのは、主役は吉永小百合、音楽は坂本龍一、このお二人しか考えられないということでした」と、今回の構想が当初からあったことを告白。「最初に吉永さんの承諾を得てそのあと、彼女と二人でコンサート中の坂本龍一さんの楽屋に押しかけ口づてで企画を話しました」と内幕を明かした。「彼の口から快い承諾の返事を聞いたときは本当にうれしかったものです」と振り返る山田監督は、「坂本龍一さんと組んで仕事をするのは長年の夢でした。ぼくの頭の中にはすでに坂本龍一の美しい音楽が鳴り始めています」と大きな期待を寄せる。二人をつなぐのに一役買った吉永も「坂本さんが『母と暮せば』の音楽を創って下さることになって、うれしくてうれしくて舞い上がっています」と喜びを語った。映画は4月下旬から7月中旬までの約2カ月半におよぶ撮影を終え、秋の完成に向けて、現在編集中であるという。(C)2015「母と暮せば」製作委員会
2015年08月03日吉永小百合が「嵐」の二宮和也と母子役を演じる、山田洋次監督の83作目となる最新作『母と暮せば』。このほど、本作の音楽を、昨年より病気療養中だった坂本龍一が担当することが決定。坂本さんと親交があった吉永さんが縁を取り持ち、山田監督と初タッグを組むことが明らかとなった。映画の舞台は、1948年8月9日長崎。助産婦として暮らす母・伸子(吉永小百合)のもとへ、3年前に原爆で亡くなったはずの息子・浩二(二宮和也)がひょっこり現れ、楽しかった思い出話や、残していった恋人・町子(黒木華)の話をして過ごす日々を描く、山田監督初のやさしく泣けるファンタジー。作家・井上ひさしが、広島を舞台にした『父と暮せば』と対になる作品を、長崎を舞台につくりたいと発言していたことを、井上さんの三女・麻矢さんを通じて知った山田監督が、終戦70年となる今年、その想いに捧げる形で映画化した。もともとは、主演の吉永さんは、ライフワークとして携わっている原爆詩の朗読で坂本さんがピアノ伴奏を担当するなど、坂本さんとは親交があった。本作の企画立ち上げまもないとき、サントリーホールで行われた坂本さんのコンサートで、吉永さんが山田監督に坂本さんを紹介。監督が映画音楽の仕事をオファーしたところ、『男はつらいよ』シリーズの大ファンという坂本さんが快諾し、これまでありそうでなかった初タッグの実現に、吉永さんがひと役買った形となった。坂本龍一コメント『寅さん』映画は、歳をとるほどに味わい深く感じられます。最近などはタイトルバックの江戸川が見えるだけで、涙目になってしまいます。もう帰ってくることのない昭和の日本への郷愁でしょうか。小津安二郎や成瀬巳喜男の映画にも共通のものを感じます。その山田洋次監督から、次回作の音楽を頼まれました。しかも吉永小百合さんが同席しています。この二人に何かを頼まれて断れる日本人がいるでしょうか。そして内容は井上ひさしさんの『父と暮せば』へのオマージュとして呼応するように、長崎が舞台となっています。核のない世界を望んでいるぼくとしては、これはやるしかありません。このような大作が、病気からの復帰後第一弾の仕事なのですから、ぼくは本当に幸せ者です。山田洋次監督コメント『母と暮せば』の企画を発想したとき、先ずぼくの念頭にあったのは、主役は吉永小百合、音楽は坂本龍一、このお二人しか考えられないということでした。最初に吉永さんの承諾を得てそのあと、彼女と二人でコンサート中の坂本龍一さんの楽屋に押しかけ口づてで企画を話しました。彼の口から快い承諾の返事を聞いたときは本当に嬉しかったものです。坂本龍一さんと組んで仕事をするのは長年の夢でした。ぼくの頭の中にはすでに坂本龍一の美しい音楽が鳴り始めています。吉永小百合コメント昨年の4月、山田監督とご一緒に坂本さんのコンサートに伺いました。坂本さんが『母と暮せば』の音楽を創って下さることになって、嬉しくて嬉しくて舞い上がっています。『母と暮らせば』は秋の完成に向け、現在ポストプロダクション中、12月12日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年08月03日