韓国で開催中の第19回ブチョン国際ファンタスティック映画祭(略称BiFan)で、22日(現地時間)に園子温監督が“I AM (NOT) SONO SION”と題したマスタークラスを行い、映画祭プログラマーのアリス・ユー氏の進行のもと自作について70分以上に渡り、熱く語った。ジャンル映画の祭典であるBiFanでは、園監督の人気はとても高く、過去には審査員を務めたことも。今回も500人以上入る富川市庁舎ホールは超満員だった。「園子温監督といえば?」というキーワード・ウォールには、「アブノーマル」、「暴力」、「SEX」といった数々の刺激的な言葉が並んでいたが、これを見た園監督は「ここに並んだ単語で映画を作ってみようかな」と語って観客を沸かせた。「実際、これらの言葉が今までの僕だとしたら、来年はまったく違う映画を作ってみたいし、一方でシンボル的にこれらのものをそのままぶつけて撮ってみるのも面白い」と語り、観客の反応を楽しんでいた。また、「血は大嫌い。指に一滴の血を見ても嫌だし、僕自身は暴力は嫌いです」と答えると、観客は大爆笑。「『自殺サークル』など映画の中で流れる大量の血は、傷ついたことや、道に迷っていることを表すための比喩なんです」と語った。今回上映された最新作『リアル鬼ごっこ』と『ラブ&ピース』のスタイルが正反対であることについて聞かれると、「僕はピカソが大好き。次から次へとタッチを変え、これが自分だと決めつけない彼のようなスタイルが好きなんです。常に前回と180度違うものを作りたいし、ちょっと実験的でありたい。これが自分のスタイルだ、と将来決めるかもしれないが、まだ僕はそこに達してはいない」と答えた。BiFanでは今年、園子温特集として『自殺サークル』、『愛のむき出し』他、全8作品を上映。24日の『恋の罪』の上映では、同作で知り合い結婚した園子温夫人の神楽坂恵と共に舞台挨拶を行った。神楽坂さんは韓国訪問が初めてで、その熱い歓迎ぶりに感激の面持ちだった。(photo / text:Ayako Ishizu)■関連作品:リアル鬼ごっこ 2015年7月11日(土)より全国にて公開(C) 2015「リアル鬼ごっこ」学級委員会
2015年07月25日日本映画界の“劇薬”園子温の下、映画『ラブ&ピース』で主人公&ヒロインを演じた長谷川博己と麻生久美子。映画はいったいどんな凄まじいシロモノになっているのか…?完成した作品を鑑賞しての感想を尋ねると「ジーンとしてしまいました(笑)」(長谷川さん)、「なぜか泣けてきたし、子供に見せたい映画だなって感じました」(麻生さん)と、意外にも返ってきたのは感動コメントである。LOVEあり!ロックあり!初の特撮技術を用いた意欲作にして園版“トイ・ストーリー”!?なぜ泣ける?長谷川さんと麻生さんにたっぷりと話を聞いた。うだつの上がらない会社勤めの生活を送る鈴木。ある日、1匹のカメに惹かれるものを感じ“ピカドン”と名付けて可愛がるが、周囲の嘲りに耐え切れず思わずトイレに流してしまう。ピカドンは、捨てられたおもちゃたちと地下で暮らす謎の老人(西田敏行)に拾われるが、そこからピカドン、そして鈴木の運命が大きく動き出す…。サエないサラリーマンから、ロックミュージシャンとしてスターの階段を駆け上がり、自己を肥大させていく鈴木。長谷川さんは「やはり、誰もがうだつの上がらない時期というのがあり、そこから上がっていくことを夢見る――そういう願望はみんな、どこかしらで持っていると思うし、そういう意味で共感はありました」と語る。長谷川さんにとっては『地獄でなぜ悪い』に続く園組だが、園監督との関係はさらに数年をさかのぼる。「『紀子の食卓』(2006年公開)を見て、出演させてほしいとメールを送ったんです。まだ僕自身、映画にも全然、出ていない頃です。内側にある過剰な“何か”を発散しているような感じがして、その時、僕はまだ20代でしたが、そういうのがすごくやりたくて、園さんの映画に出たらそれができる!って気がしたんです。園さんの映画はどれも私小説的だと思いますが、そういう意味でも共感できるんですよね。前回もそうだったんですが、役に入り込むと負のオーラが出てきて、イヤな気持ちになってくることがあるんですよ(笑)。そこまで行っちゃうと『もうイヤだ!』ってなるんですけど、でもそれは実はすごくいい経験で、いいところに到達できているのかも…と思えるんです。そういう園さんの魔力のようなものを感じて、一緒にやりたいと思うんです(笑)」。麻生さんが「子供に見せたい」と強く感じたのは、自身が出演していない西田さん演じる老人と捨てられたおもちゃたちの地下のパート。「サラッと見ただけでも、子供にとっては何か感じるものがあると思う。個人的にいま、子供に『物を大切にする』とか『物にも感情はある』ということを伝えたいので(笑)」と語る。自身は、鈴木が密かに憧れる同僚であり、地味でダサいOLの裕子を演じているが、自らも関わる鈴木のパート――特に鈴木がスターへの道を歩み、自己を際限なく肥大させていくさまを見て、考えさせられる部分もあったという。「考えさせられたというか、反省させられましたね。人間の傲慢さや欲深さがすごく表現されていて、鈴木はスターになっていくけど、それはある犠牲の上に成り立っていて、見ていてつらくなりました。いま、私がここでこうしていられるのも、そうした積み重ねの結果なのかも…と思うと、いろいろ過去のことを考えちゃったりもしました」。本作が初共演となった2人。麻生さんは長谷川さんを「いい意味で無色透明」と評する。先述のように、己の内にある“願望”について「誰もが持っている」と語っている長谷川さんだが、一方で自分から「夢」を強く持つというよりは、園監督へのメールのエピソード然り、まさに無色のキャンバスとして立ち、出会った人々に染められ、思いもよらぬ何かを引き出されることを楽しんでいるようにも思える。「そうですね、僕が自分で欲を持つと、いつもそっちの方には行けないんです。自分から『これをやりたい』『あれがしたい』と思うと、絶対にかなわないんですよ(笑)。それ(=願望)を捨てた頃に、向こうからやって来るんですよね」と達観したように語る。麻生さんは子供の頃の夢が「アイドル歌手」だっただけあって、長谷川さんとは対照的に「夢見る少女」といった感が強いが…。そんなこちらの指摘に「そうですね(笑)。小さいころから夢見がちな子でしたし」と笑いつつ続ける。「実際、いまでも夢はたくさんあります。でも、いまの長谷川さんの話にもすごく共感できるんです。『こういう役がやりたい』『この監督と仕事がしたい』と言ってしまうと、かなわない気がするんです。だから夢がないわけではないし、想像はするけど、口にしないっていうのはありますね」。一方で「夢見がち」であると同時に、麻生さんはどこか現実への強い「耐性」を持っているようにも感じられるが…。「いろいろありましたからね(笑)。あるかも(笑)。私、目標は『強い女性』で、たくましく生きていきたいのでそうありたいですね」。そんな麻生さんは改めて、監督・園子温と『ラブ&ピース』についてこう語る。「出来上がった作品を見て『やっぱり園さんてすごいんだ!』って思いました(笑)。最近はお笑い芸人になったり、現場でも『今度、歌手としてデビューするんだ』なんて嬉しそうに話してましたけど、言ったことをちゃんと現実にしていく才能がある人なんですね。今回も脚本を読んだ時の3倍も4倍も膨れ上がった園さんの勢いみたいなものを見せられた気がします。パワフルすぎて若干、引くくらい…(笑)。園さんにしか作れない映画なんだなと感じてます」。長谷川さんは現場を経験して改めて、園監督だからこそ引き出せるものがあると強く感じたよう。「みんな、それぞれに心の奥にいろんな感情を持っているのだと思います。人間は1日で実は何千もの感情を経験しているとも言いますし。そこの部分は本当は出さなくてもいいところなんだけど、園さんの映画ってそういう感情をうつし出す作品なんです。見せなくていいはずの感情を、自分で引っ張り出して演じてる。しかも、そこで『もっと出していいよ』と背中を押してくれる(笑)。そこでアドレナリンが出るというか、我を忘れるような感覚になると気持ちいいんです」。“麻薬”のような園子温の魅力をまずはこの奇想天外なラブストーリーから感じてほしい。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ラブ&ピース 2015年6月27日よりTOHO シネマズ新宿ほか全国にて公開(C) 「ラブ&ピース」製作委員会
2015年06月26日大ヒットを記録した『新宿スワン』を皮切りに、現在ほぼ月一ペースで新作が公開されている鬼才・園子温監督。ただ、国内外からコアな支持を集める一方、「グロテスク」「敷居が高い」「理解できないと怒られそう…」と腰が引けている人も少なからずいるのでは?そんな園ワールド未体験者にこそ、最新作『ラブ&ピース』は“入門編”として触れてほしい作品だ。園監督が25年前に書き上げたオリジナル脚本を、いまや売れっ子となった自身のメガホンで映画化した本作。主人公のサエない会社員・鈴木良一はある日、デパートの屋上で偶然出会った不思議なミドリガメに導かれ、一度はあきらめたロックスターになる夢を現実のものにする。ときを同じくして、ナゾの巨大怪獣が東京を襲い始める…。周囲から「無価値」と蔑まされた主人公に巻き起こる奇跡と、ミドリガメの関係は?そして、スターの階段を駆けあがる男の顛末や淡い恋模様、怪獣が夜の新宿で暴れまわる特撮アクションが渾然一体となった『ラブ&ピース』には、25年前、あふれる創作意欲を形にしたいともがきながら、世間からチャンスを与えられずにいた青年・園子温の苦悩と葛藤がスパークしている。止まらぬ快進撃を見せる園監督の“原点”がここにあるのだ。さらに全編を通して、捨てられ、忘れられたモノへの温かなまなざしが注がれたファンタジーになっており、誤解を恐れずに言えば「とても見やすい」「誰もが楽しめる」作品に仕上がった。オタク気質全開だった80年代のティム・バートンの世界観に、『ベルベット・ゴールドマイン』や『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』といった「夢の残酷さ」を描く傑作ロック映画のテイストが加味されており、洋画ファンも受け入れやすいはずだ。最近、印象的だったのは園監督が綾野剛、沢尻エリカらを引き連れて、新宿・歌舞伎町のレッドカーペットを闊歩した瞬間だ。それだけでも、園監督がつかんだ成功の大きさがわかるが、その様子を完成したばかりの新宿東宝ビル8階のゴジラが見下ろしていて…まるで『ラブ&ピース』のワンシーンのようだった!25年前に思い描いたイメージが、こうして現実になると誰が想像できただろうか?園監督には“見えていた”かもしれないが。『ラブ&ピース』は6月27日(土)から全国にて公開。(text:Ryo Uchida)■関連作品:ラブ&ピース 2015年6月27日よりTOHO シネマズ新宿ほか全国にて公開(C) 「ラブ&ピース」製作委員会
2015年06月26日●25年前に実現したかった、自分らしい映画あの園子温監督が『ラブ&ピース』(6月27日公開)というタイトルで特撮を用いた映画を作った、というと驚かれる方も多いのではないだろうか。園監督といえば『冷たい熱帯魚』から『ヒミズ』『希望の国』、昨年は『地獄でなぜ悪い』など、観た者に強烈な印象を残すストーリーと役者の素材感をむき出しにする表現力で、映画界に衝撃を与えてきた。その人物が、なぜ"ラブでピース"で特撮なのか。しかし、実は同作の台本は25年前園監督自身によって書かれたものだという。"なぜ"と思ってしまったのなら、見ている我々の方が自分たちの思い描いた園監督像に囚われていたということに他ならない。ジャンルも作家性も、本当は結果でしかない。常に前作の成功を踏み倒すかのように新しいものを創り出すのが、園監督の個性だ。今、日本で最も多忙な映画監督にお話をうかがった。○25年前に実現したかった、自分らしい映画――園監督初の近年の作品とはガラッと印象が違いますが、実はこのイメージの方を先にお持ちだったんですね。そうですね。25年前に自分が商業映画のために書いた最初の台本なので。そういう意味では、自分がやりたかったことの原点が全部詰まっています。――25年経って、原点に戻ったということでしょうか。それとも、新たな挑戦だったのでしょうか?まあ、戻ったと言う気持ちの方が強いかもしれません。その時実現したかった本当の自分らしい作品を作れたことが大きいですね。――ご自身の若い頃に書かれた台本を、今の視点でご覧になっていかがでしたか?すごく細やかに書かれているというか、今の自分では書けないような感じで、きれいに書いてあったね。昔の自分と今とでは考え方が全然違うというところも多々ありましたけど、そこはあまりいじらずに、昔の自分=27歳の新人脚本家に抵抗せずにやってみようと。だからある意味、27歳が作った映画なんですよ。――昨年公開された『地獄でなぜ悪い』に引き続いて、監督ご自身をモデルにした主人公・鈴木良一役を長谷川博己さんが演じていらっしゃいます。何となく、流れでそうなりました。(役作りも)"園"の時の長谷川君という感じで。――何をやってもうまくいかない良一が、カメと出会ってから人生が変わり始めます。なぜカメだったのでしょうか?それは個人的な理由でしかないんですけど……。台本を書いた25年前、その頃の僕は20代後半で映画も撮れず、ずっとくすぶっていて。ペットショップの前を歩いていた時に、そこにいたカメと目が合っちゃったんです。それで、カメを買って帰ろうかと思ったんですよね。話し相手になってもらおうと。でもその時、そういうヤツを主人公にしたらどうかとふと思いついたんです。寂しくて、友達もいなくて、話し相手もいないからカメを飼って暮らしているうちに……と。それで、カメは買わずに家に帰ってその台本を書いたんです。●今のAKBどころじゃなく、テレビも映画もみんな特撮に飲まれていた――カメがあるきっかけで声を出すことになりますが、その役が大谷育江さんというのもインパクトがありました。アフレコではどのような演出をされたのですか?特に演出はしていないというか、僕がガイドを付けてあったので、その通りに演じてもらいました。現場で「ファァー」(カメ役の声で)と長谷川君と会話をしていたのは僕で、それをガイドにしたんです。本当はそのままでも良かったんですけど、どうしても地声が出てきてしまう部分があったので、やはり声優さんに頼もうということになりました。○サブカルになる以前、空気のように存在した特撮――今回、園監督初の特撮シーンも注目のポイントです。もともと怪獣映画がお好きだったとお聞きしました。僕は今53歳ですけど、小さい頃は特撮が空気のように存在していて、テレビを付ければ7時台には必ず特撮をやっていました。ウルトラマンとか、ウルトラセブンとか……。映画館に行っても特撮映画がかかるし、ある意味、特撮が好きというより好きにさせられていたんでしょう。今のAKBどころじゃなく、テレビも映画もみんな特撮に飲まれていたので。そういう、日本が本当の怪獣ブームに沸きたっていた時期の怪獣大好きな人たちは、今の特撮好きのような追っかけ的なものではないんですよ。その渦中にいたので、空気みたいなものなんです、怪獣は。――では、すごく思い入れがあって特撮にしたというわけではなく?そうそう。当時、当たり前にあったものをもう一度仕掛けてみようと。その上で、当時はドキドキしたものも、今ではある意味ちゃっちく見えてしまう部分もあるから、もう一度特撮映画をやるならそれは排除して、今出来得る可能な限りの方法論で、今の子供たちに笑われない、迫力のあるものにしよう! というのを合言葉にしたんです。――それで特撮パートは田口清隆監督が参加されたんですね。田口君は本当に手練れというか、技術もあるし依頼される仕事も多い中で、一種の"逃げ道"のようなものも持っているから、こんな(逃げ道的な)ものもどうかと言われたりもしたけど、そういうのはやめようと。カット数を減らしてでもいいから、良い絵しか作らないことにしようと話しました。――現実には無いものを撮る上で、イメージを共有するのは難しかったのでは?そんなことはないですよ。田口君も怪獣映画を撮っているから、ちゃんと怪獣のことを知っていればすぐに伝わる話なので。あるとしたら、たくさんのカットをどう積み重ねていくかという部分です。――"怪獣"と言ってもずいぶん可愛らしくて、これまでに見た怪獣とは違った印象でした。最初はやっぱり怪獣ということで、特殊造形のチームが凶悪な顔に作っていたんですけど、それは違うと。この映画を作る直前、奥さんの実家へ行った時に幼稚園から小学生くらいの甥っ子たちに会ったんです。僕が今度怪獣映画を作るといったら、どんな怪獣なのかと聞かれたので、紙にササッと描いて見せたらみんながそれを『かわいい!』と言うので、よしコレだと。それをそのまま造形チームに渡して『これを作ってくれ』と言ったのですが、なかなか理解されずに凶悪なものができてくるんです(笑)。その度に(紙を見せて)これだろうと、何度もやり取りをして。最終的には今までの怪獣の概念からするとちょっと違うものになりました。●この台本自体、25年前には過激に見えたけど、今見るとそうではない――最初の姿から、どんどん可愛くなっていきましたね。そういうコンセプトがあったんですよ。――過去にも数々の特撮映画において、いろいろな怪獣が東京で暴れてきました。そういったものへのオマージュという意志はないですね。僕らの世代は、後から来た人たちのような特撮へのリスペクトはないんです。こたつの上のミカンなんて、わざわざオマージュしないでしょう。当たり前のものだから、そういうのはないんです。作る側は革命的な事をやってくれていたと思いますよ。子供は(怪獣に破壊されるのが)本当の街だと思っていますからね。福島出身の西田敏行さん(謎の老人役)も、中学生の頃にゴジラを見て、僕の街が壊されると不安でしょうがなかったとおっしゃっていましたね。特撮はそれくらい切羽詰まった映画だったんです。○25年という時間が物語を優しくした――ある意味、現代日本のファンタジーのようなお話でした。寓話ですね。絵本のようなものです。でも、子供向けに書いたつもりは毛頭なくて、当時はかなり凶暴な気持ちで書いていました。――当時作っていたら、こういう作品ではなかったかもしれない?そう。『ゴジラ』みたいにいろんな社会批判を背負って、暴れまくって。今回は死傷者ゼロという話になっているけど、25年前だったらみんな死んじゃうくらいの勢いだったかもしれない。バブル期、夢の島の実景から始まるはずだったので、もっと"捨てられたもの"の方に(視点が)行っただろうね。――そこが25年経って大きく変わった部分なんですね。自分もさんざん、社会批判的なものや、過激なものや、いろんな映画を撮ってきたので。この台本自体、25年前には過激に見えたけど、今見るとそうではない。そういうところで、温かい方、ヒューマンドラマの方に寄ったのだと思います。でも本当に、25年前は精いっぱい過激なつもりで書いていたんです。――寓話的なお話の中でも、特に良一のあこがれの女性・寺島裕子さん(麻生久美子)はファンタジーな存在に見えました。寺島裕子には実はモデルがいまして。当時、寺島裕子という名前の人と付き合っていました。――どんな方だったか、お聞きしてもいいですか?うぅん……。優しい、人でしたよ。――良一も、良一にとってのカメの存在も、受け入れてくれていましたね。そうですね……。あこがれの女性像を、ちょっと架空というか、理想で描いたのかもしれません。それは僕も25年前、若かったから。『ラブ&ピース』は、劇中で主人公・鈴木良一が歌う曲のタイトルでもある。園監督自身の作詞・作曲によるこの曲は、アレンジを変え何度も何度も流れるうちに頭から離れなくなる。そして嵐のような『ラブ&ピース』の盛り上がりから、エンディングの『スローバラード』(RCサクセション)が流れ出すと、社会批判も怪獣も恋も夢物語も、いろいろと詰め込まれているけれど、最後は笑い泣きでスッキリ見終わればいいのだと思えてくる。「ありのままの自分がいる」と本人が語るこの作品は、数あるフィルモグラフィーの中でも園子温監督の持つ世界の広さを知るには外せない1本である。
2015年06月26日映画『ラブ&ピース』のジャパンプレミアが24日、東京・新宿明治安田生命ホールで行われ、キャストの長谷川博己、麻生久美子、西田敏行と園子温監督が出席した。本作は、園監督が怪獣特撮に初挑戦したオリジナルラブストーリー。平凡なサラリーマンの鈴木良一(長谷川)は、一匹のミドリガメに出会う。約半年後、夢だったロックスターになった良一の前に、巨大な怪獣が現れ――というストーリーで、映画は27日から全国公開する。主演の長谷川は、「最初は『やり過ぎちゃったな』と後悔しました(笑)。でも、冷静になって見たら、よく分からないけど最後にジーンと感動した」とあいさつ。その振り切れた演技を、「今までにないくらい殻を破り過ぎた長谷川くんをご覧頂きたい。凄まじい演技です」と大絶賛した園監督は、自身が25年前に書いた脚本の映像化に、「笑って泣けて、良い意味でトラウマを子どもに与えるような作品になった」と胸を張った。一方、良一が想いを寄せる裕子役の麻生は、初共演となった長谷川を、「ギターを弾いたり、歌ったり、演技の振り幅がスゴくて、なんかもう敵わない」と称賛。本作について、長谷川と飲みながら語り合ったという西田も、「一見、青白くてスラッとしてるけど、博己ちゃんは熱いものを持っている。ウマが合うから、しゃべってて楽しい」と笑顔で話していた。また、本作のテーマでもある愛について、「園監督は激しい。沈黙で厳しくしている。僕は強く言われることが多いんですが、厳しいことを言ってくれるのが愛情だと思う」と持論を語った長谷川。交際が噂されている女優の鈴木京香との“婚前旅行”が一部で報じられたばかりだったが、報道陣の声掛けには応じず、観客に手を振りながら会場を後にした。
2015年06月25日染谷将太を主演に迎えて贈る、奇才・園子温監督の新作映画『みんな!エスパーだよ!』。このほど、“岡村ちゃん”こと孤高のシンガーソングライター・岡村靖幸が本作の主題歌を担当することが発表された。本作は、ヤングマガジンで人気を博した若杉公徳の同名コミックの映画化作品。愛知県東三河を舞台に、突如として超能力に目覚めた平凡な高校生・鴨川嘉郎(染谷将太)と、彼を取り巻くエスパーたちとの戦いと友情をバカバカしく描いた青春SFコメディだ。今回、本作の主題歌を書き下ろすこととなった岡村靖幸。自身、映画の主題歌および楽曲書き下ろしは初めてのこととなる。今回の起用のきっかけは、園監督から直接オファーがあったことが始まりだったよう。そうして完成した新曲のタイトルは「ラブメッセージ」(※シングルリリースは9月2日)、記念すべき30枚目のシングルとなる。今回の起用について、岡村靖幸は「青春! 学園! ちょっぴりエッチ! まるで僕のような映画の主題歌が出来て楽しかったです。この曲を聴いて、トキメキを感じてくれたら、嬉しいです」と喜びのコメントを寄せている。今年の夏には「フジロックフェスティバル」にも出演が発表され、10月からはツアーも決定している岡村靖幸のさらなる活躍に注目だ。【リリース情報】岡村靖幸ニューシングル「ラブメッセージ」発売:9月2日価格:1,300円(税込)発売元:V4 Record販売元:スペースシャワーネットワーク
2015年06月24日今年、綾野剛主演で大ヒット中の『新宿スワン』を始め、『ラブ&ピース』、『リアル鬼ごっこ』など公開ラッシュが続く映画監督・園子温が、6月19日に詩集・エッセイ本『受け入れない』を発売した。暴力や性に切り込んだ『愛のむきだし』や『冷たい熱帯魚』などで知られる園監督。これまでに同2作の他、原発にフォーカスした『ヒミズ』、『希望の国』などといった“問題作”と呼ばれる作品を続々と発表してきた。今年の5月から9月にかけては、短期間の間に『新宿スワン』、『ラブ&ピース』、『リアル鬼ごっこ』、『みんな!エスパーだよ!』の4作品が公開される。一方で、園監督は17歳で詩人としてもデビューしている。数々の詩が『現代詩手帖』、『ユリイカ』、『螢雪時代』などに掲載されており、当時は“ジーパンをはいた朔太郎”とも称されるほどの評価を得ていた。園監督はこれまでに自費出版では詩集を発売していたが、商業出版として出版する詩集は同書が初となる。同書に掲載されている詩は、園子温が17歳の時に『高3コース』に掲載された『別れ』を除いて、すべて今回のために書き下ろされた新作。『モヤモヤモラル』、『オレが17歳の頃は』など、世の常識を“受け入れない”園監督の姿勢が反映された作品が収録されている。エッセイの部分では、『映画という日常に飽きた』、『自粛ルールでみずから自由を殺してく日本』、『松本人志の映画があるべき姿』、『ブラックだらけのこの世界』といったタイトルが並ぶ。短期間に4本の映画を公開する理由や、創作活動において“勝手に”自粛してしまう日本に対する思いなどが赤裸々に綴られている。同書について、園子温は「ここに書かれた詩もどきこそが、詩以上に詩以前の詩になるはずのエキスがある。大便や小便やオナラやゲップでしかないと見限っていたものを文字通り吐き出し、垂れ流すことは、着飾ることよりも今は大事だと思ってこれを書いた。間違いだらけであってもたった1つだけでも真実があれば、美しいだけの絵画よりも価値があるはずだと思い、この本を書いた。あとは野となれ山となれだ」と語っている。<書籍情報>詩集・エッセイ本『受け入れない』著者:園子温出版社:KADOKAWA160ページ/四六変形判発酵日:2015年6月19日価格:1,100円
2015年06月21日染谷将太がドラマシリーズに続き、突如超能力に目覚めた男子高校生を演じる『映画 みんな!エスパーだよ!』。その主題歌を、園子温監督が“孤高のシンガーソングライターダンサー”岡村靖幸へ直々にオファー。映画主題歌として初の書き下ろしとなる新曲「ラブメッセージ」を手掛けたことが明らかになった。「みんな!エスパーだよ!」といえば、ヤングマガジンで連載された若杉公徳による人気コミックをテレビ東京「ドラマ24」枠にて連続ドラマ化。その“わかりやすいエロさ”とあまりのバカバカしさに世間を席巻した、大ヒットドラマシリーズ。その映画化となる本作では、染谷さん、真野恵里菜、マキタスポーツ、安田顕といったお馴染みのメンバーに加え、池田エライザ、高橋メアリージュン、冨手麻妙、サヘル・ローズ、篠崎愛といった新たな美女たちの出演が発表され、注目を集めたばかりだ。このたび、その主題歌が幅広い世代からの熱狂的支持を集める岡村靖幸が手掛けた。独創性あふれる楽曲と、エネルギッシュなパフォーマンスから築かれる世界観で、唯一無二の“シンガーソングライターダンサー”として知られる岡村さん。起用にあたっては園監督から、直々にオファーを受けたという。今回の楽曲は、岡村さんにとっても記念すべき30枚目のシングルリリースとなるが、意外にもこれまでの長いキャリアの中で、自身が映画の主題歌・楽曲の書き下ろしをするのは初めてだそう。「青春!学園!ちょっぴりエッチ!まるで僕のような映画の主題歌ができて楽しかったです。この曲を聴いて、トキメキを感じてくれたら、嬉しいです」とコメントを寄せ、刺激的な“初体験”に満足している様子だ。楽曲の世界観が、まるで『映画 みんな!エスパーだよ!』から生まれたアナザーストーリーのようにもなっているという「ラブメッセージ」は9月2日(水)にリリース。フジロックフェスティバル ’15への出演や、秋には東京・大阪・名古屋でのツアーも決定している岡村さんの新曲が、本編の最後を一体どんな歌詞とメロディーで彩っているのか、楽しみにしていて。『映画 みんな!エスパーだよ!』は9月4日(金)よりTOHOシネマズ 新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年06月19日ベストセラー小説を鬼才・園子温監督が新解釈で映画化した『リアル鬼ごっこ』の完成披露試写会が6月15日(月)、都内で行われ、鬼の標的となる女子高生を演じたトリンドル玲奈、篠田麻里子、真野恵里菜のトリプルヒロインが劇中の制服姿で登場した。全国の「佐藤さん」が鬼に殺されるという設定で一大ブームを巻き起こした同名小説を原作に、今回は、その標的を全国のJK(女子高生)に変更。目的も正体も不明な鬼と女子高生の壮絶バトルが、女性キャストのみで描かれる。舞台挨拶には園監督も駆けつけ、「三者三様のヒロイン像。すごく壮絶な内容だが、彼女たちが死ぬ気で頑張る姿に圧倒されっぱなしだった」と健闘をたたえた。トリンドルさんは本作を見終わった後に、「涙があふれてしまった」のだとか。その理由は「園監督がすごく怖かった。初めて味わう怖さでした。映画を見ながら、それを思い出してしまった」からだと言う。それでも「走るシーンが多くて、大変でしたが頑張りました」と誇らしげに語っていた。「いままで、自分の中で抱いていた『演じる』ことのイメージが吹き飛んだ」とふり返る篠田さんは、「園監督の作品といえば、とにかくパワフルでエネルギッシュ。今回も考えるヒマがないほどの勢いで、演じるのではなく感じる現場だった」と園ワールドにどっぷり!自身の制服姿には「年甲斐もなく制服なんて、ふてぶてしいかな」と笑顔を見せていた。そして最近の園作品に立て続けに出演している真野さんは、「今回もとにかく園監督についていかないとなと思った」。鬼に追われて走り続けるという役どころで、「園監督を乗せたトラックを、いつまでも追い続ける日々。全然カットがかからず、心が折れないようにするのが大変だった」と苦労を打ち明けた。映画『リアル鬼ごっこ』は7月11日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:リアル鬼ごっこ 2015年7月11日(土)より全国にて公開(C) 2015「リアル鬼ごっこ」学級委員会
2015年06月15日女優の冨手麻妙(とみて・あみ=21)が、園子温監督の映画『みんな!エスパーだよ!』(9月4日公開)に出演することが15日、発表された。園監督に憧れて女優業に励んでいた冨手は、『新宿スワン』(5月30日公開)で念願の園監督作デビューを果たした。本作は7月11日公開の『リアル鬼ごっこ』に続いての出演となり、今年だけで3本の同監督作品で抜てきたことになる。本作は漫画家・若杉公徳の同名漫画を原作に、2013年4月よりテレビ東京で連続ドラマ化された『みんな!エスパーだよ!』の劇場版。映画では主人公・嘉郎(染谷将太)らチームエスパー以外にも、超能力に目覚めた者が多数存在することが明らかとなる。冨手が本作で演じるのは、映画版オリジナルキャラクターの新エスパー・神谷秋子。公開された場面写真では、谷間もあらわなセクシーショットを披露している。冨手は2009年にAKB48の第8期研究生のオーディションに合格して芸能界デビューを果たすも、同年12月に卒業。翌年に再デビューして以降、グラビアを中心に活動しながら2011年ごろから小劇場の舞台で演技を磨き、2013年にはNHK大河ドラマ『八重の桜』、2014年には連続テレビ小説『花子とアン』、そして今年はNHK大河ドラマ『花燃ゆ』にも出演するなど、女優としてのキャリアを着実に重ねてきた。以前からブログでも、園子温監督に憧れていることを公言していた冨手。『新宿スワン』公開日前日となる5月29日には「映画館で、予告編を観ただけで、個人的にはなんだか懐かしさと感極まって泣きそうになるんです。園子温監督との初めての現場だから。ずっとずっとずっと憧れていた園さんの現場だったから」とその思いをつづっていた。そのほか、本作の追加キャストとして高橋メアリージュン(新任英語教師ポルナレフ愛子役)、サヘル・ローズ(エスパーのジュリー・バブコック役)、今野杏南(東三河署捜査一課刑事・三井ミツコ役)、星名美津紀(東三河新聞の記者・タエコ役)、篠崎愛(嘉郎の通う本屋の店長・ケイコ役)、清水あいり(東三河高校教師で嘉郎の担任・しずか役)、星名利華(町のスマートボール店バイト・サヤ役)の出演が同日、発表された。(C)若杉公徳/講談社 (C)2015「映画 みんな!エスパーだよ!」製作委員会
2015年06月15日長谷川博己と麻生久美子が出演する園子温監督待望のオリジナル作品『ラブ&ピース』。このほど、園監督が25年前の想いを綴った私小説が収録される本作の原作描き下ろし絵本が、5月27日(水)に発売されることが決定した。2015年、来る東京オリンピックに向けて湧く東京。うだつの上がらない日々を過ごすサラリーマン・鈴木良一(長谷川博己)。ある日、良一はデパートの屋上で一匹のミドリガメと目が合い、運命的なものを感じる。あきらめたロックミュージシャンへの道、まともに話せないが恋心を抱いている寺島裕子(麻生久美子)への想い…彼の人生を取り戻すのに必要な最後の欠片(ピース)、それが…そのミドリガメだった!愛をテーマに描いた待望のオリジナル作品である本作は、園監督が自主映画を撮り始めた25年前に書いたシナリオが元となっている。今回発売が決定したのは、園監督本人描き下ろしの油絵などの力強い絵画に詩のような言葉がのった、鈴木良一とミドリガメのピカドンの出会いから始まるストーリーが展開される絵本。さらに、25年前、映画『ラブ&ピース』のシナリオを書き出した当時の自身を、主人公の鈴木良一に投影した私小説「鈴木良一の闇」も収録される。今回の原作本発売にあてて、各界著名人からコメントが届いている。■星野源(俳優・音楽家・文筆家)詩を食べ映画を食べた園子温が、極彩色のうんこを撒き散らしながら絵本を食い尽くす■Chim↑Pom(アーティスト)天才は常に正しい。気付いたときには更に10年先に行っている。園子温はそれを証明し続ける■斎藤工(俳優)危ない!自分はとっくに“東京”に浸食されていた!危ない!園さんが“本当”を教えてくれた「いまから25年前、全力で歯ぎしりしていたあの頃の事は、あまり思い出すことはない。高円寺の薄暗い四畳半アパートの裸電球に照らされたこたつのテーブル。それからアルバイト先の管理室の薄暗いちゃぶ台。そこで、オレは映画『ラブ&ピース』のシナリオを書き始めた」という「鈴木良一の闇」の一節からも分かるように、本作は園監督にとってかなりパーソナルな内容であることが窺える。“天才”とも称される園監督の素顔に触れることが出来るかもしれない本作を、ぜひチェックしてみて。『ラブ&ピース』は6月27日(土)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ラブ&ピース 2015年6 月27 日(土)よりTOHO シネマズ新宿ほか全国にて公開(C) 「ラブ&ピース」製作委員会
2015年05月26日監督・園子温、主演・染谷将太で映画化が決定している若杉公徳原作の『映画 みんな!エスパーだよ!』の第2弾キャストが解禁、ヒロイン役に池田エライザが出演することがわかった。「みんな!エスパーだよ!」は、ヤングマガジンで連載された若杉公徳の人気漫画。愛知県東三河を舞台に、突如として超能力に目覚めた平凡な高校生・鴨川嘉郎と、彼を取り巻くエスパーたちとの戦いと友情をバカバカしく、そして、ちょっとエッチな青春SFコメディだ。2013年4月よりテレビ東京の「ドラマ24」枠で連続ドラマ化され、若者を中心に大きな注目を集め、テレビドラマの権威、ギャラクシー賞で2013年7月の月間賞、2013年度年間賞奨励賞<ドラマ部門>をW受賞する快挙を成し遂げた。先日発表となった映画化決定のニュースでは、園子温が監督、主演を染谷将太が務めることが決定していたが、このほど発表された第2弾発表では、本作のヒロイン、主人公の幼馴染であるヤンキー女子高生エスパー・平野美由紀役を、池田エライザが演じることが明らかとなった。池田エライザは、雑誌CanCam専属モデルであり、現在19歳。自身のtwitterフォロワー数は15万人を超え、自撮り写真撮影時に彼女がとるポーズは「エライザポーズ」と呼ばれ、若い女性の間でブームとなり各メディアでも取り上げられるなど、今、同世代から最も支持を集めるカリスマモデル。演技経験は過去、映画2作への出演のみだったが、この度、オーディションで見出され、見事ヒロインに大抜擢された。彼女が演じる平野美由紀は、嘉郎と同じテレパシー能力に目覚めた女子高生。オーディションをおこなった園子温監督は、池田エライザを「池田エライザはとってもエラい存在感と、とってもエロい存在感!池田エロイザでもある!エラくてエロい彼女は、今後とっても業界を揺るがすとてつもない存在になるだろうと、今のうちに言っておく」と大絶賛している。これまでにも、『愛のむきだし』の満島ひかり、『ヒミズ』の二階堂ふみと、後に映画界で大きな存在となる多くの新人女優の才能を開花させてきた園の演出が、彼女をどう輝かせるのかに注目が集まる。さらに、テレビシリーズに引き続き、嘉郎が片思いするクラスメート・浅見紗英役を真野恵里菜、テレキネシス能力を持つ喫茶店マスター・永野輝光役をマキタスポーツ、嘉郎と同じ高校に通うエスパー・榎本洋介役を深水元基、矢部直也役を柾木玲弥が、超能力を研究する大学教授で紗英の父・浅見隆広役を安田顕、その助手の秋山多香子役を神楽坂恵が演じることも決定している。テレビシリーズからのファンも安心のラインナップだ。そして、今回発表されたキャストよりコメントが届いている。<池田エライザ>エロイザ…もといエライザです。私は演技経験が少ないので…と甘えたいところですが…そんな甘える隙のないこの作品に出演できることが素直に嬉しいです。かなり振り切った原作ですから、かなり振り切ったエロイザになるしかないという斬新すぎる使命感を携えながら自由にクソ真面目に撮影に励みたいと思います。楽しみます、楽しめるのかな?きっと楽しいはずです。楽はできませんが。とりあえず 池田エロイザ 解禁。します。<真野恵里菜>連ドラ~スペシャルドラマ、そしてついに劇場版!!まさか、映画になると思ってなかったので喜びと驚きでいっぱいです。テレビで劇場版のスポットが流れていますが、まだどんな内容になるのか私も知りません(笑)とにかく、この作品は園監督と染谷さんに身を任せて劇場版も体当たりで頑張ります。皆様、楽しみに待っていてください!<マキタスポーツ>TVドラマ史上空前のバカバカしさを誇ったあのドラマが劇場版になるという…世界的名監督の誉れ高き”園子温”氏のことだから、映画百年の歴史の中でも名を残す挑戦的な内容になることだろう。俳優マキタスポーツはその名誉な場に携われることに感動しつつ、今後の身の振り方についてマネージャーと相談中だ。<安田顕>大好きな作品、現場、役柄にまた会えるのがとても楽しみです。『映画みんな!エスパーだよ!』は、2015年4月下旬に愛知県豊橋市でのクランクインを予定、9月よりTOHOシネマズ 新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年04月25日俳優の染谷将太が主演を務める園子温監督作『映画 みんな!エスパーだよ!』(9月公開)で、モデルの池田エライザがヒロイン役を務めることが25日、発表された。池田は、雑誌『CanCam』(小学館)専属モデルとして活躍中の19歳。自身のtwitterフォロワー数は15万人を超え、自撮り写真撮影時に彼女がとるポーズは「エライザポーズ」と呼ばれ、若い女性の間でブームとなるなど、同世代から最も支持を集めるモデルの一人。過去、映画への出演は2作と経験は浅いながらも、本作のヒロインに大抜てきされた。オーディションを行った園監督は、「池田エライザはとってもエラい存在感と、とってもエロい存在感! 池田エロイザでもある! エラくてエロい彼女は、今後とっても業界を揺るがすとてつもない存在になるだろうと、今のうちに言っておく」と大絶賛。池田は今回、嘉郎(染谷)の幼なじみのヤンキー女子高生エスパー・平野美由紀を演じ、『みんな!エスパーだよ!』の象徴ともいえる、きわどいパンチラも披露するという。抜てきを受けた池田は、「かなり振り切った原作ですから、かなり振り切ったエロイザになるしかないという斬新すぎる使命感を携えながら自由にクソ真面目に撮影に励みたいと思います」と園監督に応える。そして、「とりあえず 池田エロイザ 解禁します」と意気込みを語った。さらに、テレビシリーズに引き続き、嘉郎が片思いするクラスメート・浅見紗英役を真野恵里菜、テレキネシス能力を持つ喫茶店マスター・永野輝光役をマキタスポーツ、嘉郎と同じ高校に通うエスパー・榎本洋介役を深水元基、矢部直也役を柾木玲弥、超能力を研究する大学教授で紗英の父・浅見隆広役を安田顕、その助手の秋山多香子役を神楽坂恵が演じる。真野は「テレビで劇場版のスポットが流れていますが、まだどんな内容になるのか私も知りません」としながらも、「まさか、映画になると思ってなかったので喜びと驚きでいっぱいです」とコメント。マキタスポーツは「TVドラマ史上空前のバカバカしさを誇ったあのドラマが劇場版になる」と映画化を喜び、安田は「大好きな作品、現場、役柄にまた会えるのがとても楽しみです」と4月下旬からのクランクインが待ち遠しいようだ。(C)若杉公徳・講談社(C)映画「みんな!エスパーだよ!」製作委員会(C)若杉公徳/講談社(C)「みんな!エスパーだよ!」製作委員会
2015年04月25日2001年の発刊以降、いまなお売れ続ける大ベストセラー小説「リアル鬼ごっこ」。先日、園子温のオリジナル脚本・監督によって生まれ変わった映画『リアル鬼ごっこ』で、トリンドル玲奈、篠田麻里子、真野恵里菜がトリプルヒロインを務めることが発表されていたが、その衝撃的な予告映像とポスターがついに解禁となった。原作・山田悠介著「リアル鬼ごっこ」(幻冬舎文庫・文芸社刊)を一躍有名にしたのは、「“全国の佐藤さん”が鬼に殺される」という、斬新でインパクトの強い設定。だが、園子温版『リアル鬼ごっこ』のターゲットは、“全国の佐藤さん”ではなく、“全国のJK(女子高生)”だ。本作以外にも、『新宿スワン』『ラブ&ピース』など話題作の公開が控える園監督。『地獄でなぜ悪い』『TOKYO TRYBE』での強烈でエネルギッシュな映像は記憶に新しいが、今回初めて公開された予告動画でも“園ワールド”はばっちり健在。また、併せて公開されたポスターも、鮮烈な赤色が目を引く、インパクトの強いビジュアルとなっている。冒頭で流される「全国のJKのみなさん、あなたたちはちょっとふてぶてしいので、数を減らすことにします」という不穏なアナウンスの通り、JKたちが絶叫しながら、何者かに追いかけられる姿が映し出される。そしてマシンガンの乱射、爆発、響き渡る悲鳴…。トリンドルさんはセーラー服を着たまま血まみれに、篠田さんはウェディングドレスを振り乱しながら“鬼”に立ち向かい、真野さんはマラソンウェアで顔を歪ませながらダッシュ…と、三者三様の姿で何者かに追われるヒロインたち。なぜ追われるのか? 追ってくる鬼は何なのか? 得体のしれない恐怖と戦う様を描く映像を、思わず固唾を飲んで見守ってしまう。国際映画祭の映画賞を数々受賞し、世界中から圧倒的な高評価と支持を得る鬼才・園子温版『リアル鬼ごっこ』の幕開けを、まずはこちらの映像からご覧あれ。映画『リアル鬼ごっこ』は7月11日(土)より全国にて公開。(椎名あい)
2015年04月23日鬼才・園子温監督が、長谷川博己、麻生久美子らを迎えた完全オリジナルの最新作『ラブ&ピース』。6月の公開に先駆け、第5回北京国際映画祭でワールドプレミアとなる公式上映を実施したばかりの本作の、“園ワールド”全開な予告編が解禁となった。ロックミュージシャンの夢に挫折したサラリーマン、鈴木良一(長谷川博己)。うだつの上がらない日々を過ごしながら、人生に足りない欠片<ピース>を探していた彼は、運命的なものを感じてペットにしていたミドリガメ「ピカドン」をトイレに流してしまったことで、その人生に劇的な変化が起きる…。今回解禁された予告編の冒頭では、“あなたの人生に欠けている<ピース>なんですか”という問いかけとともに、良一の冴えないサラリーマンぶりがこれでもかと映し出される。会社では「廃棄」と書かれたシールを貼られたり、想いを寄せる同僚の寺島裕子(麻生久美子)ともまともに話すこともできずにいたり…見ているこちらまで歯がゆくなってしまう“残念さ”だ。ところが映像の後半では、そんな印象が一変!人気ロックスターとしてきらびやかに変貌を遂げた良一が、RCサクセションの不朽の名曲「スローバラード」とともに熱狂した観客に包まれステージに立っている姿は、自信に満ちあふれている。いったい何がどうなって良一は夢を叶えたのか?謎の男(西田敏行)と、人形やおもちゃたちが言葉を発する不思議な空間が意味するものとは?ついには日本中を席巻する良一の前に、現れる巨大な“何か”とは…!?気になるポイントだらけの怒涛の展開は、本編でどんなストーリーが繰り広げられるのか予想もつかない、ある意味、園子温作品らしい予告映像と言えるだろう。日本ばかりでなく、世界でも『愛のむきだし』『ヒミズ』など評価の高い園監督だが、本作はいままでのイメージとは一線を画す「血が出ない!」「誰も死なない!」「エロくない!」という異色作。しかしながら、園監督らしい超展開はそのままに体験できる極上エンタテイメントとして仕上がっているようで、日本映画として初めて正式出品された第5回北京国際映画祭でも、公式上映を目当てに集まった観客から盛大な拍手を受け、参加した園監督や長谷川さんも確かな手ごたえを感じた様子だ。園監督が執筆から25年の時を経て、直球の愛を描くオリジナル作品となる本作。監督自身が「この映画は俺の魂の集大成だ」と太鼓判を押すスケールの大きさを、まずはこちらから確かめてみて。『ラブ&ピース』は6月27日(土)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開。(椎名あい)■関連作品:ラブ&ピース 2015年6 月27 日(土)よりTOHO シネマズ新宿ほか全国にて公開(C) 「ラブ&ピース」製作委員会
2015年04月21日俳優の長谷川博己が主演を務める園子温監督作『ラブ&ピース』(6月27日公開)が、16~23日に開催される第5回北京国際映画祭の「天壇奨(Tiantan)」コンペティション部門に選出されたことが、このほど明らかになった。同映画祭で日本映画がコンペティション部門に正式出品されるのは本作が初となる。コンペティション作品部門「天壇奨(Tiantan)」は、第3回から正式に設立されたもので、最優秀作品賞、最優秀監督賞など計10項目の賞が選出される。審査委員長にフランスのリュック・ベッソン監督、審査員に香港のピーター・チェン監督、韓国のキム・ギドク監督らが名を連ねる。今年は90か国以上から930本の映画がエントリー。その中から『ラブ&ピース』のほかに、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』のツイ・ハーク監督による『THE TAKING OF TIGER MOUNTAIN』、『セブン・イヤーズ・イン・チベット』のジャン=ジャック・アノーが手がけた『WOLF TOTEM』など計15本が選出されている。本作の公式上映は19~21日の間に行われ、映画祭には園子温監督と大月俊倫プロデューサーが参加予定。上映前のレッドカーペットイベントや、舞台あいさつに出席を予定しているほか、記者会見も実施するという。なお、授賞式は23日に行われる。映画は、一人の冴えないサラリーマン・鈴木良一(長谷川)を主人公に、崩壊する東京の街に巨大化した"LOVE"=愛の怪獣が東京の街に現れるという驚愕の超展開ストーリー。「血が出ない」「誰も死なない」「エロくない」とこれまでの"園子温ワールド"のイメージと一線を画しながらも、愛と希望と夢でつづられた極上エンターテインメントに仕上がっている。共演には、麻生久美子、渋川清彦、奥野瑛太、マキタスポーツ、深水元基、手塚とおるら個性派が顔をそろえる。(C)「ラブ&ピース」製作委員会
2015年04月01日俳優の長谷川博己が、自身が主演を務める園子温監督による特撮映画『ラブ&ピース』(6月27日公開)に登場する劇中バンド「レボリューションQ」名義でCDデビューすることが明らかになった。楽曲は、6月3日に発売される本作のオリジナル・サウンドトラックに収録される。映画『愛のむきだし』(2009年)や『ヒミズ』(2012年)などで知られる園子監督の最新作『ラブ&ピース』は、園監督が初の特撮に挑む作品。一人の冴えないサラリーマン・鈴木良一(長谷川)を主人公に、崩壊する東京の街に巨大化した"LOVE"=愛の怪獣が東京の街に現れるという驚愕の超展開に。「血が出ない」「誰も死なない」「エロくない」とこれまでの"園子温ワールド"のイメージと一線を画しながらも、愛と希望と夢で綴られた極上エンターテインメントに仕上がっている。長谷川が歌う楽曲のタイトルは「ラブ&ピース」で、作詞・作曲は園監督が担当。劇中でも演奏されるこの曲は、この映画においても重要な意味を持つという。サウンドトラックには、そのほかにも音楽プロデューサー・福田裕彦氏が手がけた印象的な劇中音楽はもちろん、本作の主題歌となっているRCサクセションの名曲「スローバラード」(1976年)も収録。本作は、園監督が20年前に脚本を書いた際、忌野清志郎に出演を直訴するも断られ断念した経緯がある作品でもあり、主題歌での出演という形で、20年越しの念願が叶っている。(C)「ラブ&ピース」製作委員会
2015年03月28日『愛のむきだし』『ヒミズ』の園子温監督作品ながら、“誰も死なない&エロくない”という園監督が新境地を見せる映画『ラブ&ピース』。そんな本作で、主演の長谷川博己が劇中でロックバンドを結成し、魂の歌声を披露していることが明らかとなった。本作の舞台となるのは、2015年ーー来る東京オリンピックに向けて湧く東京。主人公は、うだつの上がらない日々を過ごすサラリーマン・鈴木良一(長谷川博己)。ある日、良一はデパートの屋上で一匹のミドリガメと目が合い、運命的なものを感じる。あきらめたロックミュージシャンへの道、まともに話せないが恋心を抱いている寺島裕子(麻生久美子)への想い。人生を取り戻すのに必要な最後の欠片(ピース)、それが…そのミドリガメだったーーというひとりの男が行きあった奇想天外な物語が展開する。そんな本作で長谷川さんは、バンド「レボリューションQ」を結成している。そのデビュー曲として、園監督自ら作詞・作曲した渾身の一曲「ラブ&ピース」を長谷川さんが実際に劇中で歌唱。一度聞いたら耳から離れない、心振るわせる魂の歌声を披露しているのだ。長谷川さんの歌う「ラブ&ピース」を収録した、オリジナルサウンドトラックの発売も決定。本作の主題歌である「RCサクセション」の泣ける名曲「スローバラード」を始め、他にも、日本を代表する音楽プロデューサー・福田裕彦が手掛けた印象的な劇伴音楽が収録され、園子温ワールドを堪能できる、ファン垂涎の1枚に仕上がっている。ちなみに、実は園監督、脚本制作当時に伝説のロックスター・忌野清志郎氏へ主演のオファーを出したそうなのだが、申し出を断られ映画化は実現せず…。20年のときを経て“主題歌”という形で忌野氏の映画参加を現実させたそうだ。『ラブ&ピース』は6月27日(土)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開。オリジナルサウンドトラックは6月3日(水)より発売。(text:cinemacafe.net)
2015年03月27日世界から圧倒的支持を集める園子温監督が、2015年、新たに手がける映画『リアル鬼ごっこ』。このほど、先日発表されたトリンドル玲奈&篠田麻里子&真野恵里菜のトリプルヒロインに続く追加キャストが発表となり、高橋メアリージュン、磯山さやか、サイボーグかおりら、出演キャスト全員が女子となることが明らかとなった。原作は、2001年に発刊され、“全国の佐藤さん”が鬼に殺されるという斬新でインパクト大の設定で、中高生を中心に爆発的なブームを巻き起こした山田悠介による同名ベストセラー小説。発売から14年たった現在も売れ続けており、発行部数は200万部を超えている。2008年には映画化され、全国36館での公開から最終的に100館以上に広がる大ヒット作となり、その後4作の映画が公開され、さらに2013年には「リアル鬼ごっこTHE ORIGIN」のタイトルで連続テレビドラマが放送され、大きな話題となった。そんな本作を、新たな視点で再び描き出すのが、『愛のむきだし』『ヒミズ』など数々の衝撃作で日本内外から圧倒的な高評価と支持を得る映画監督、園子温。今回発表となった、園監督のもとに集う追加キャストは、総勢34名におよぶ新進気鋭の女優たちだ。『新宿スワン』(5月30日公開)に引き続き、園子温作品4作品連続出演を果たす桜井ユキ、NHK連続テレビ小説「純と愛」、映画『るろうに剣心京都大火編/伝説の最期編』の高橋メアリージュン、グラビア・バラエティ番組・ドラマと幅広く活躍する磯山さやか、「花子とアン」の冨手麻妙、独特のキャラクターでバラエティー番組で活躍する『TOKYO TRIBE』のサイボーグかおりを始め、いずれも個性豊かで華やかな面々ばかり。だが、彼女たちの役柄は明らかにされておらず、「全国のJK(女子高生)が狙われる」新しい園版『リアル鬼ごっこ』の中で、血まみれJKを演じるのは誰なのか、 さらなる想像をかき立てている。<キャストコメント>■桜井ユキ園監督の、脚本にとどまらない世界観に、ただただ魅力される日々でした。いかにこのストーリーの中で自分の役目を果たし、リアルに生きれるかを想い、臨ませていただきました。女性のみですが、とてもエネルギー溢れる作品だと思っています。■高橋メアリージュン私は1日限りの撮影で、既に出来上がってる現場に飛び込むのにドキドキしました。園さんの現場、園さんの本番の時のかけ声など特に緊張感があって奮い立たせられました。とにかく思いっきり飛び込むしかないと思い、やらせていただきました。園さんはドライの時もリハの時も、特にこうしてということもおっしゃらなかったので、それが逆に役者として試されるプレッシャーになったので良い緊張感でお芝居することができ楽しかったです。■サイボーグかおり園子温監督が本当に好きで、ずっとまた会いたいなっていつも思っていて。今回の作品でまた一緒に仕事が出来たことが幸せです。園現場は根元がまっすぐで正直な人が多くて、楽しいです。生きます。映画『リアル鬼ごっこ』は7月11日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年03月05日山田悠介の小説を基に園子温監督がオリジナルのストーリーと設定で描く映画『リアル鬼ごっこ』の追加キャストが発表になった。本作はキャストが全員女性で、トリンドル玲奈、篠田麻里子、真野恵里菜がヒロインを演じることがすでに発表になっていたが、桜井ユキ、高橋メアリージュン、磯山さやからが出演することが明らかになった。その他の画像小説『リアル鬼ごっこ』は、2001年に発表され、発行部数200万部を突破するベストセラーになり、映画が5作品公開され、連続ドラマ化されるなど現在も人気を集めている。今回、園監督は原作にインスパイアされたオリジナルの脚本を執筆。高校生ミツコ、ケイコ、いづみが何者かに突然、追われることになり、次第に彼女たちが追われている理由と、追う者の正体が明らかになっていく。このほど発表になったキャストは、桜井ユキ、高橋メアリージュン、磯山さやか、平岡亜紀、冨手麻妙、秋月三佳、菊池真琴、安田聖愛、緒沢あかり、サイボーグかおり、堀口ひかる、柴田千紘、横田美紀、佐野光来、吉田芽吹、ほのかりん、星名利華、屋敷紘子、三田真央、澤真希、IZUMI、宮原華音、村上穂乃佳、桃奈、日高七海、岩崎風花、佐々木萌詠、最所美咲、石丸奈菜美、柴田あさみ、坂本亜里紗、麻生真桜、安竜麗、奥田ワレタの総勢34人。彼女たちの役どころは明らかになっていない。園作品に4作品連続で出演する桜井は「園監督の、脚本にとどまらない世界観に、ただただ魅了される日々でした。 いかにこのストーリーの中で自分の役目を果たし、リアルに生きれるかを想い、臨ませて頂きました。 女性のみですが、とてもエネルギー溢れる作品だと思っています」とコメント。高橋メアリージュンは「園さんの現場、園さんの本番の時のかけ声など特に緊張感があって奮い立たせられました。とにかく思いっきり飛び込むしかないと思い、やらせて頂きました」と撮影を振り返っている。『リアル鬼ごっこ』7月11日(土)、全国ロードショー
2015年03月05日山田悠介の小説を基に繰り返し映像化されてきた『リアル鬼ごっこ』を園子温監督がオリジナルのストーリーと設定で映画化することが発表になった。登場人物は全員女性で、トリンドル玲奈、篠田麻里子、真野恵里菜がヒロインを演じる。小説『リアル鬼ごっこ』は、2001年に発表され、発行部数200万部を突破するベストセラーになり、映画が5作品公開され、連続ドラマ化されるなど現在も人気を集めている。今回、園監督は原作にインスパイアされたオリジナルの脚本を執筆。修学旅行中に謎の“瞬殺ストーム”に追われる高校生ミツコ(トリンドル)、なぜか花嫁になり豚の顔をした花婿と結婚式を挙げさせられる高校生ケイコ(篠田)、マラソンレース中にマシンガンをぶっ放す女教師に追われる高校生いずみ(真野)が必死に逃げる過程で、なぜ彼女たちが追われているかが明らかになっていく。園監督は「今、連続して、『ラブ&ピース』『ひそひそ星』と、オリジナルを作っていて、この作品もオリジナルストーリーとして3本目になりますが、前2本とも僕のファンが期待しているようなグロテスクな作品ではないので、そういう意味では、この作品はみんなが僕に求めているもの、期待している園子温作品を久々に出せると思います」と言い、「トリプルヒロインの3人とも、みなさんが思っている、例えば『トリンドルさんだったらこうでしょ』という像は破壊され、新鮮な新しい彼女達が見えるかと思います。彼女達にとっても今後、役どころが増えていくような幅の広がりが日々見えています」と語っている。プロデューサーの谷島正之氏は「本作は単なるリブート企画ではありません。まったく新しい、オリジナルなリアル鬼ごっこを作りたかった。だから園子温監督を招いた」と説明。「観客の想像を裏切り、期待を上回る、それが映画だと思ってつねに製作していますが、園子温は撮影の時点から、毎日目の前でそれが起こっています」とコメントしている。映画は10日のクランクアップを目指して現在、撮影中で、7月に公開される。『リアル鬼ごっこ』7月11日(土)、全国ロードショー
2015年02月09日『愛のむきだし』『ヒミズ』など国内外でカルト的人気を誇る園子温が贈る、愛と希望と夢で綴られた特撮怪獣映画『ラブ&ピース』。長谷川博己を主演に迎え、映画ファンから熱い注目を集める本作の主題歌が、「RCサクセション」の泣ける名曲「スローバラード」に決定、そのミュージック・ビデオが解禁となった。舞台はまさしく2015年、来る東京オリンピックに向けて湧く東京。うだつの上がらない日々を過ごすサラリーマン・鈴木良一(長谷川博己)。ある日デパートの屋上で、1匹のミドリガメと出逢ったことが彼の人生を変える。あきらめたロックミュージシャンへの道、恋心を抱く寺島裕子(麻生久美子)への想い、そして崩壊する東京に現れる愛の怪獣…!?園監督らしい超展開はそのままに、“エロなし”“グロなし”でこれまでの“園子温ワールド”とは一線を画すといわれる本作。実は園監督が脚本を書いたのは20年余前で、映画化を思い立った際には、自身がファンだった忌野清志郎に主役の鈴木良一役をオファーしに事務所の門をたたいたという、驚きのエピソードが。結局、「俳優業はやっていない」という理由でオファーを受けてはもらえなかったが、長い年月を経て、ようやく本作の主題歌に「RCサクセション」の「スローバラード」が起用されたという。そして今回、2月10日(火)より全国一斉公開される秘蔵映像満載の映画『忌野清志郎 ロックン・ロール・ショー The FILM ~#1 入門編~』と本作とのコラボレーション企画も実現。『ラブ&ピース』の本編映像の一部に、在りし日の忌野さんのライブ映像がミックスされた、貴重なマッシュアップ映像が「スローバラード」の新たなミュージックビデオとして誕生した。このミュージックビデオは園監督監修のもと『忌野清志郎 ロックン・ロール・ショー The FILM ~#1 入門編~』の監督を務める太田俊が編集したという。忌野さんの熱い歌声に乗って繰り広げられる劇中シーンは、どれも気になるものばかり。中でも主演の長谷川さんの熱演っぷりは際立っており、園作品では『地獄でなぜ悪い』の映画青年役が記憶に新しい長谷川さんが、今回もまた期待を裏切らない演技を見せてくれそうだ。『ラブ&ピース』は初夏、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月02日映画『愛のむきだし』(2009年)や『ヒミズ』(2012年)などで知られる園子温監督が初めて特撮怪獣映画に挑戦する最新作『ラブ&ピース』が、主演に長谷川博己を迎え、2015年初夏に全国公開されることが决定した。園監督のオリジナル作品で、初の特撮を用いた演出で挑む本作は、一人の冴えないサラリーマンを主人公に、崩壊する東京の街に巨大化した"LOVE"=愛の怪獣が東京の街に現れるという驚愕の超展開。「血が出ない」「誰も死なない」「エロくない」とこれまでの"園子温ワールド"のイメージと一線を画しながらも、園監督らしい展開はそのままに、愛と希望と夢で綴られた極上エンターテインメントに仕上がっているという。園監督は「この作品は俺の魂の集大成だ」と本作への意気込みを語っている。キャスト陣は、うだつの上がらない日々を過ごすサラリーマンの鈴木良一を長谷川が演じ、彼が想いを寄せる女性・寺島裕子を麻生久美子、物語の鍵を握る謎の老人役を西田敏行が務める。そのほか、渋川清彦、奥野瑛太、マキタスポーツ、深水元基、手塚とおる、田原総一郎、水道橋博士、宮台真司、茂木健一郎、津田大介、真野恵里菜、神楽坂恵、松田美由紀と豪華出演陣が集結。さらには、本作の特撮を駆使したキャラクターたちの声に、星野源、中川翔子、犬山イヌコ、大谷育江と、個性的な俳優・声優たちが名を連ねている。園監督作品では二度目の出演となる長谷川は「一人の冴えないサラリーマンがロックスターになる、そして怪獣が出てくる特撮映画だ、と聞いて一体どんな映画なのか想像がつきませんでしたが」と前置きしつつ、「出来上がった作品をみて不覚にも涙しました。見る人たちそれぞれにカタルシスのある作品です」と称賛。「過酷な撮影は、二度と園監督の作品に出たくない! とも思わせましたが、やはりやって良かった! また新たな一面を引き出していただきました。園子温監督の自由な発想、魂の叫び、また皆さんが度肝を抜かれる事となるでしょう」と期待を寄せている。また、麻生は「ストーリーもファンタジーで心に響き、今まで観たことのない素敵なとんでもない映画。やっぱり園さんの才能は計り知れない凄さがあると思いました。」、西田は「出来上がった作品は素晴らしく、手に汗握りながら最初から最後まで楽しく観ました。とても園子温監督らしい映画だと思います」とそれぞれに太鼓判。特にTVドラマ『時効警察』で園監督作品に出演した麻生は「衣装合わせの時には、とにかくダサく、色気はゼロで麻生久美子だとわからない感じでやって欲しいと言われたので、今までにない自分を引き出して貰えそうでワクワクしたのを覚えています」と撮影を振り返っている。そして発表に合わせて、本作のティザービジュアルと特報映像も公開。ティザービジュアルを手がけたのは、漫画家・イラストレーターとして活躍している山田章博氏で、アートディレクションは本編で特技監督を務めている特撮界の俊英・田口清隆氏が担当している。(C)「ラブ&ピース」製作委員会
2015年01月20日園子温監督の新作映画『ラブ&ピース』が初夏に公開されることが決定し、特報映像と画像が公開になった。長谷川博己、麻生久美子、西田敏行らが出演する作品で、園監督は「この作品は俺の魂の集大成だ」とコメントしている。特報映像『愛のむきだし』『ヒミズ』など刺激的な作品を次々に発表し続ける園監督の最新作は、血が出ない、誰も死なない、エロくない物語ながら、キャリアで初めて特撮を導入し、劇中に怪獣が登場するエンターテインメント作品だ。主人公の鈴木良一はかつてはロックミュージシャンを目指していたが現在はうだつのあがらないサラリーマンで、同僚の寺島裕子に恋をしているが、まともに話すこともできないでいる。しかしある日、鈴木はデパートの屋上で一匹のミドリガメと運命的な出会いを果たし、想像もしなかった展開に巻き込まれていく。主人公の鈴木を演じる長谷川は「一人の冴えないサラリーマンがロックスターになる、そして怪獣が出てくる特撮映画だ、と聞いて一体どんな映画なのか想像がつきませんでしたが、出来上がった作品をみて不覚にも涙しました。見る人たちそれぞれにカタルシスのある作品です」と言い「過酷な撮影は、二度と園監督の作品に出たくない!とも思わせましたが、やはりやって良かった!また新たな一面を引き出していただきました。園子温監督の自由な発想、魂の叫び、また皆さんが度肝を抜かれる事となるでしょう。どうぞお楽しみに」とコメント。鈴木が恋している寺島を演じた麻生は園監督から「とにかくダサく、色気はゼロで麻生久美子だと分からない感じでやって欲しい」とリクエストされたそうで「今までにない自分を引き出して貰えそうでワクワクしたのを覚えています。ストーリーもファンタジーで心に響き、今まで観た事のない素敵なとんでもない映画になっていると思います。やっぱり園さんの才能は計り知れない凄さがあると思いました。一緒にお仕事出来てとても楽しかったです!」と述べている。西田が演じるのは、トイレに流されてしまったミドリガメが下水道を通ってたどりついた地下に住む謎の老人で「下水道のセットの中でひたすら一人芝居をするという、今までで初めての体験をしました。人間の共演相手もなく、撮影中はこれで大丈夫なのかななんて不安に駆られながらやっていたんですが、出来上がった作品は素晴らしく、手に汗握りながら最初から最後まで楽しく観ました。とても園子温監督らしい映画だと思います」と撮影を振り返った。撮影はすべて終了しており、現在、仕上げ作業中の本作は、2月中旬に完成し、初夏に公開される。『ラブ&ピース』初夏、全国ロードショー
2015年01月20日『愛のむきだし』『TOKYO TRIBE』などを手がける鬼才 ・園子温監督のオリジナル作品『ラブ&ピース』が今年初夏に公開決定。本作で園監督自身初の怪獣特撮映画を手がけることが明らかになり、あわせて主演に長谷川博己、麻生久美子、西田敏行ほか豪華キャストが発表された。うだつの上がらない日々を過ごすサラリーマン・鈴木良一(長谷川博己)。ある日、良一はデパートの屋上で一匹のミドリガメと目が合い、運命的なものを感じる。あきらめたロックミュージシャンへの道、まともに話せないが恋心を抱いている寺島裕子(麻生久美子)への想い…彼の人生を取り戻すのに必要な最後の欠片(ピース)、それがそのミドリガメだった。「この作品は俺の魂の集大成だ」と語る園監督は、いままでの“園子温ワールド”のイメージと一線を画す、「血が出ない」「誰も死なない」「エロくない」しかし園監督らしい超展開はそのままに、愛と希望と夢で綴られた極上エンタテイメント。初の特撮を用いて演出し、崩壊する東京の街に巨大化した“LOVE”=愛の怪獣が東京の街に現れる。主人公のサラリーマン・鈴木良一に、『鈴木先生』を始め月9ドラマ「デート~恋とはどんなものかしら~」(フジテレビ)や最強の男“シキシマ”を演じることで話題を呼ぶ実写版『進撃の巨人』などに出演する実力派俳優・長谷川博己。彼が想いを寄せる女性・寺島裕子に、『モテキ』『ニシノユキヒコの恋と冒険』の麻生久美子。そして、本作で『希望の国』を観て以来出演を待望していたという、日本を代表する名優・西田敏行が物語の鍵を握る謎の老人役を好演。ほかにも、渋川清彦、奥野瑛太、マキタスポーツ、深水元基、手塚とおる、田原総一郎、水道橋博士、宮台真司、茂木健一郎、津田大介、真野恵里菜、神楽坂恵、松田美由紀と豪華出演陣が集結。そして今回特撮を駆使したキャラクターたちの声の出演に星野源、中川翔子、犬山イヌコ、大谷育江と、個性的な俳優・声優たちが出演している。以下、主要キャストのコメント■長谷川博己(鈴木良一役)今回、園子温監督作品で二度目の出演、そして初めて主演を務めさせていただきました。一人の冴えないサラリーマンがロックスターになる、そして怪獣が出てくる特撮映画だ、と聞いて一体どんな映画なのか想像がつきませんでしたが、出来上がった作品をみて不覚にも涙しました。観る人たちそれぞれにカタルシスのある作品です。過酷な撮影は、二度と園監督の作品に出たくない!とも思わせましたが、やはりやって良かった!また新たな一面を引き出していただきました。園子温監督の自由な発想、魂の叫び、また皆さんが度肝を抜かれる事となるでしょう。どうぞお楽しみに。■麻生久美子(寺島裕子役)園さんとは、10年以上前に、未だ公開されていないショートフィルムでお仕事した事があって、その後にドラマ「時効警察」でお世話になりました。そして今回、園さんオリジナルの作品に出演させて頂く事になり、とても楽しみにしていました。衣装合わせのときには、とにかくダサく、色気はゼロで麻生久美子だと分からない感じでやって欲しいと言われたので、今までにない自分を引き出して貰えそうでワクワクしたのを覚えています。ストーリーもファンタジーで心に響き、今まで観た事のない素敵なとんでもない映画になっていると思います。やっぱり園さんの才能は計り知れない凄さがあると思いました。■西田敏行(謎の老人役)下水道のセットの中でひたすら一人芝居をするという、いままでで初めての体験をしました。人間の共演相手もなく、撮影中はこれで大丈夫なのかななんて不安に駆られながらやっていたんですが、出来上がった作品は素晴らしく、手に汗握りながら最初から最後まで楽しく観ました。とても園子温監督らしい映画だと思います。さらに今回、巨大な亀の上にメインキャスト3名ほかが描かれているティーザービジュアルが公開。イラストを手掛けたのは漫画家・イラストレーターとして活躍している山田章博。また、このアートディレクションは本編で特技監督を務めている特撮界の俊英・田口清隆が担当している。『ラブ&ピース』は初夏、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年01月20日90年代ストリートカルチャー&ファションを牽引した累計250万部超え、井上三太による伝説的コミックの映画化を鬼才・園子温が映画化した『TOKYO TRIBE』。連続ドラマ「花子とアン」で話題の鈴木亮平とラッパーのYOUNG DAISがW主演を務める本作から2人の思い出の“銭湯シーン”のメイキング写真が解禁となった。「ブクロ WU-RONZ」「ムサシノ SARU」「シンヂュクHANDS」といった“トライブ” (族)たちがひしめき合う、近未来の“トーキョー”。トライブ間の暴動や乱闘は日常茶飯事だが、互いの力関係は拮抗し、絶妙なバランスの上に保たれていた。しかし、ある事件をきっかけに、その均衡はもろくも崩れ去り、「ブクロWU-RONZ」のヘッド・メラと「ムサシノSARU」の中心人物・海、この2人とトーキョー中のトライブを巻き込んだ、激しく壮絶な一大バトルが始まることに――。園監督、過去最高の成績でスタートを切り、最速で1.5億を超える勢いで全国大ヒット公開中の本作。すでに、鑑賞した観客からは、「世界初バトル・ラップ・ミュージカル。クソ面白いです。マジオススメ」「ラップと戦闘シーン見たさに2回目のTOKYO TRIBE」「ヤバイほんと面白い。中毒性ヤバイ!」など大絶賛のコメントとともにリピーターが続出している。今回解禁されたビジュアルには、メラを演じる鈴木さんと共に、銭湯の湯船につかりながら熱い演出をする園監督の姿が!終盤の大事なエピソードが描かれるこの銭湯シーンには、実は、園監督本人もカメオ出演しているとのこと。鈴木さん、YOUNG DAISの入浴シーンはもちろん、園監督がどこに登場するか、風呂場の片隅まで要チェックだ。『TOKYO TRIBE』は新宿バルト9ほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:TOKYO TRIBE 2014年8月30日より新宿バルト9ほか全国にて公開(C) 2014INOUE SANTA/TOKYO TRIBE FILM PARTNERS
2014年09月24日『希望の国』で新たな原発爆発が起こった日本の日常を描き出し、日本映画で唯一の快挙であるトロント国際映画祭で最優秀アジア映画賞を受賞した園子温監督。このほど、堤真一を始め、國村隼、二階堂ふみら総勢6名を主演に迎えて贈る最新作『地獄でなぜ悪い Why don’t you play in hell?』の撮影に入っていることが明らかとなり、これに併せて、豪華キャスト陣からのコメントも到着した。「アクション映画を撮りたい!」という強い思いから、園監督自身の15年以上前のシナリオを見つけ出し、製作へと至った本作。ある理由から憎しみ合う、武藤と池上。武藤の娘で女優のミツコに、思わぬタイミングで恋をする池上。そして、ある事情から刑に服していた武藤の妻・しずえの出所祝いに、彼女の夢であったミツコの映画デビューをなんとか叶えたい武藤は、素人のくせに何を思ったかミツコ主演で映画を撮ることを思いつく。さらに、通りすがりの男や自主映画監督・平田を巻き込みながら、物語は予期せぬ方向へと転がっていく。武藤役の國村さんに、池上役の堤さん、さらに友近(妻・しずえ役)、長谷川博己(自主映画監督・平田役)、星野源(通りすがりの男役)と園監督作品には珍しい面々に加え、今年1月に公開された『ヒミズ』で主演を務めた二階堂ふみ(ミツコ役)を含めた総勢6名が主演という、流石は園子温と唸るしかない異例のキャスティング。さらに、アクションやバイオレン満載のコメディー作品になるようで、いよいよもって前代未聞。当の園監督は、本作について「このシナリオは15年ほど前に書いていたもので、それを“いまの僕”が共同脚本するような気持ちで加筆しました。『キル・ビル』っぽい、と言われることもあるけれど、先にシナリオは書いてたので、どこか似てたとしてもそれは偶然です(笑)。とにかく過激で、しかもいろんな要素がてんこ盛り。だからいろいろなジャンルの方にお声掛けさせていただきました」と語っている。そんな園監督と初タッグとなるキャスト陣は、「『ぜひ一緒にやってみたい!』と出演を決めました」という堤さんを始め、「即決でした!」と明かす國村さんに、「こんな映画のこんな役を演じてみたかった。まさに“待ち望んでいた役”。映画の神様ありがとう!」と感無量の長谷川さん、そして星野さんは「シナリオを読んでぶっ飛びました!毎日の撮影が本当に楽しくて、興奮しっぱなしです!」とそれぞれに喜びのコメントを寄せる。さらに、すでに撮影中とのことで再び園組への参加となった二階堂さんは「楽しくて、面白くて、激しい、竜巻の中にいるような現場です(笑)」と興奮気味に明かし、友近さんにいたっては「演者がもともと持っているものや持っていないものまでを最大限に引き出してくださる救世主みたいな方だとイメージしております。私も園監督によって化けさせていただけたらと思います」と、本作で“女優”友近としての更なる躍進を図っているよう。バイオレンス、アクション、ラブコメディと様々なエッセンスが交わり合ったジャンル分け不可能な本作。“奇才”園子温が見せる究極のエンタテインメントに、再び世界中から注目が集まりそうだ。『地獄でなぜ悪い Why don’t you play in hell?』はまもなくクランクアップを迎え、2013年の春に公開予定だという。■関連作品:地獄でなぜ悪い Why don’t you play in hell? 2013年3月、新宿バルト9ほか全国にて公開
2012年09月21日『冷たい熱帯魚』、『ヒミズ』など精力的に独自のワールドを展開する鬼才・園子温監督が、東日本大震災から数年後の日本を舞台に、オリジナル脚本を手がけた最新作『希望の国』が、現在カナダ・トロントにて開幕中の第37回トロント国際映画祭のコンテンポラリー・ワールド・シネマ部門に正式出品され、日本時間の9月8日(土)にワールドプレミア上映された。上映は21時45分からの夜遅くとなったが、現地入りした園監督には満場の観客から盛大な拍手が贈られた。東日本大震災の発生による原発事故で生活を一変させられたごく平凡な家族の物語を綴った本作。上映会場は2階席まで満席となり、日付が変わった終映時間まで席を立つ者はほとんど見られなかった。また、神楽坂恵演じるいずみが防護服を着用するシーンでは笑いが起きたり、終盤では泣いている観客も数多く見受けられた。上映前に会場に着いた園監督の元には、監督作のDVDジャケットを持参しサインを求める者もおり、冒頭の舞台挨拶では「今回の映画は、いつもの僕の映画とは違うから、みなさん眠らないでくださいね」と監督が笑いを誘う一幕も。さらに、エンドロールが終わった後も、場内で園監督のQ&Aの登壇を多くの観客がいまや遅しと待っていたが、映画祭側のトラブルにより、残念ながらイベントは中止に。だが、そんなトラブルも払拭するように、会場の外には多くの観客が駆けつけ、中にはこの作品のためにトロントに駆けつけたという20年もの間、放射能の研究をしている方から監督に「自分の地元の人々にもぜひこの作品を見せたい!」というメッセージが届けられた。大盛況のうちにワールドプレミアを終えた本作。映画に対する審美眼が備わった観客たちの反応が、今後どのような影響をもたらすのか?『希望の国』は10月20日(土)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。■関連作品:希望の国 2012年秋、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開
2012年09月10日昨年度のヴェネチア国際映画祭で喝采を浴びた『ヒミズ』を始め、その斬新なスタイルと世界観が熱狂的な支持を集める園子温監督がオリジナル脚本で挑んだ最新作『希望の国』の新たなるキャスト陣が発表された。美しくのどかな風景が広がる村で、酪農で生計を立てながら妻と息子夫妻、家族4人でつつましくも幸せな生活を送っていた小野泰彦。だがある日、大地震が発生。避難命令が出されるが、小野家は愛着を持った家をなかなか離れることができずにいた。その渦中に息子・洋一の妻・いずみの妊娠が発覚し…。『冷たい熱帯魚』、『恋の罪』といった実際の事件にインスパイアされた作品、かたや同名人気コミックを原作に作り上げた『ヒミズ』と、多ジャンルにわたり、その魔術的な手腕をふるってきた園監督。昨年の東日本大震災を経て、本作では“いま、日本で生きていく”ことをテーマに、震災をきっかけに生活が変わっていく3組の家族をオリジナル脚本で描く。愛する故郷を離れられずに苦悩する老夫婦を演じるのは、日本映画界には欠かせない実力派コンビ、夏八木勲と大谷直子。彼らの息子・洋一を村上淳、洋一の妻・いずみを園監督の妻でもある神楽坂恵が演じている。彼らに加えて今回新たに発表された追加キャストもツワモノ揃い!2組の家族と関わりを持っていく重要な役どころを演じるのは、菅原大吉、山中崇、河原崎建三。さらに、小さな場面でも園監督作品の常連である吹越満や田中哲司、伊勢谷友介、占部房子、大鶴義丹、松尾諭、深水元基、並樹史朗、田中壮太郎、米村亮太朗、手塚とおる、堀部圭亮と個性派俳優たちが集結した。2月上旬にクランクアップを終えた本作は既にイギリス、ドイツ、台湾からの出資も決定しており、鬼才・園子温の最新作に対して世界中から大きな期待が寄せられている。園監督がタイトルに込めた“希望の国”の真意とは――?『希望の国』は今秋、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。■関連作品:希望の国 2012年秋、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開
2012年04月05日古谷実の同名コミックを、『愛のむきだし』『冷たい熱帯魚』『恋の罪』の園子温監督が映画化した『ヒミズ』が公開されるのに際し、園監督がインタビューに応じた。その他の画像『ヒミズ』は、“普通に生きる”ことを夢見るも、ある事件を機に心に深い闇を抱え、“普通“から逸脱した行動に出る男子中学生・住田が、と、彼を止めようと奔走する同級生・茶沢の行方を描いた青春ドラマ。デビュー作以来、数々のオリジナル作品で日本だけでなく世界の映画ファンに衝撃を与えてきた園監督が本作で初めて原作の映画化に挑んだ。「プロデューサーから『原作ものをやらないか?』と言われたときにずいぶんと小説や漫画を読んだけど、どれもピンとこなくて、自分から持っていったのが『ヒミズ』だったんです」。園監督は「なぜ自分が『ヒミズ』を選んだのかよくわからない」と振り返るも、「若者というのは自分の環境に精一杯で、社会を見つめるほどの視野はない。だから、生まれた環境であがいたり抗ったりするわけで、そういうものは時代を超えて存在する部分だと思う」といい「“漫画の実写化”というのはコスプレ状態になりがちだけど、『ヒミズ』であれば、コスプレは必要ないし、原作のそっくりさんを使う必要もないんです」と語る。その一方で園監督は、原作の持つ精神はブレることなく映画化したという。「2001年に書かれた原作を現在やると“2001年の青春”をコスプレすることになる。原作のスピリットを失わずに描くためには(映画が撮影された)2011年に書き換える必要があったし、その環境として“3.11”を取り入れましたが、“現代の青春映画”を撮ろうとしたらそうなっただけです」。『冷たい熱帯魚』と『恋の罪』が立て続けに公開され、高い評価と興行的な成功をおさめた園監督だが、本作では「気分を変えたかった」という。「挑戦的な映画が続いたので、気分を変えたかった。『次はさわやかにいきたい』って言ったらスタッフは愕然としてたけど(笑)、挑戦的ではない分、自分の“ベーシックな部分”が出たかもしれません」。ちなみにここ数作の好評についても園監督は冷静に見ている。「僕は変わったつもりもないんで、単に観客が今の日本映画の流れに飽きただけじゃないかな。だから、これからも観客を意識はしないし、意識したくもない。いつか、みんなの求めてるものとは違う方向に行ってしまうかもしれないけど、それを恐れてはないですね」。『ヒミズ』1月14日(土)、新宿バルト9、シネクイントほか全国ロードショー
2012年01月13日