LITALICO発達特性検査の分類「話し方」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「話し方」の困りは、LITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。・話し方話す際に言葉がなめらかに出ないことがある……言葉の詰まりや音の繰り返しといった、話し方の困りごとについて測定する分類です。※言葉の詰まりや音の繰り返しといった、話し方は通常、医学的には「吃音」と呼ばれる場合がありますが、LITALICO発達特性検査では「話し方」の名称を用いています。また、この分類には発語や文法の獲得といった言語発達の遅れについては含みません。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」でご紹介しています。次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「話し方」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?発達性吃音(どもり)の研究プロジェクトによる『幼児吃音臨床ガイドライン』では専門家への相談の目安として以下を挙げています。・ 吃音の状態が1年以上続いて)いる。・その1年のうちに症状が悪化している・話し方が苦しそうである・子供が話し方を気にしている・小学校入学までの期間が1年以下である『幼児吃音臨床ガイドライン添付資料 2』(発達性吃音(どもり)の研究プロジェクト)より引用保護者の方に向けての資料もあり、詳しく紹介されていますので、参考にするといいでしょう。参考:『幼児吃音臨床ガイドライン添付資料 4 お子さんがどもっている( きつおん 吃音がある)と感じたら ―家族にできるお子さんへのサポートについてー』また、違和感や相談したいことがあるなど、少しでも気になることがある場合は、相談機関での相談を検討しましょう。以下のような場合も、家庭で抱え込まずに専門家に相談することが望ましいと考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合など相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。その際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの方法です。話し方についての悩みの専門家としては、聞こえやことばを専門とする耳鼻咽喉科医のほか、言語聴覚士がいます。まずは地域の発達支援センターや、「小児言語外来」や「吃音外来」などの専門外来のある医療機関に問い合わせるといいでしょう。言語聴覚士が在籍しているか、あるいは吃音に関して診療しているか確認するといいでしょう。言語聴覚士は、医療機関のほか、地域の発達支援センター、児童発達支援施設や放課後等デイサービスなどに在籍している場合もあります。また、小・中学生の場合は、「ことばの教室」(「言語障害通級指導教室」、「言語障害特別支援学級」)があります。診断がない場合でも利用できることもあるので、相談してみるといいでしょう。Q.特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「話し方」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、話すときに詰まるなどの特性があって、それが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、吃音症と診断される人もいます。吃音症については以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。吃音症を専門的に扱う医療機関は耳鼻咽喉科などが挙げられますが、専門の医療機関が見つからないなど、受診しにくい場合は、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無に関わらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.特性は変わったり、なくなったりすることはありますか?状況によって特性や困りごとの現れ方が変わったり、強さが変わることはあります。特に「話し方」の困りは、状況によって出ることや出ないことがある、時期によって波があるなど、変化が大きいことがあります。例えば、人前で緊張して話すなどの場面では、話し方の特性がある人にとってはより困難が強くなったり、特性が目立つかもしれません。逆に家族や友達と話す際など、話したいことがたくさんある場合に強く出ることもあります。コミュニケーション能力が発達することで次第に目立たなくなる、あるいは失敗体験によってより緊張が高まり出やすくなるなど、個人差が大きいことも知られています。環境が変わったり、年齢が上がることで、困難の強さや求められる適応的な行動も変化することがあります。本人に合った対応方法を見つけ、トラブルの起きにくい環境に整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。ミスや失敗が起きにくい状況や環境にすること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に特性による困りごとを減らすことにつながります。Q.話し方の特性について、特に気をつけることはありますか?話し方の特性があるお子さまについて、接し方のポイントになることが以下の3つです。伝えたいことが本人なりに伝えられるよう環境や仕組みを工夫することがポイントです。失敗やミスと捉えるとその経験から自己肯定感が下がることもあります。サポートの方向性から環境調整など、うまくいく工夫を探して試してみましょう。本人が頑張ってもコントロールできないということを周囲が理解することが重要です。言いなおしをさせたり、先取りすると、コミュニケーション自体への苦手さに繋がるので避けましょう。話し方の多様性を本人や周囲が理解することが重要です。保護者としては話し方が気になり注意したくなるところですが、特性について隠したり否定したり、言い直しをさせたりするなど、本人が「自分の話し方は良くない」と感じることのないようにすることが重要です。「うまく話す」ことだけにこだわらず、気にしすぎないようにして見守ることを心がけるといいでしょう。配慮は本人に確認してから行うようにします。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?お子さまの特性は同じでも、環境によって現れる様子や困りごとが変わります。特に話し方の特性がある場合、場面や状況によって困りが強く出ることもあれば、出ないこともあります。場合によっては、コミュニケーションを避け、人前で話さないようにしているなど別の問題に発展していることもあります。家庭と園・学校では違うなど、状況などの変化で特性の出方や困りごとが変わることはよくあることです。環境面の要素が影響することを認識し、お子さまが困っているかどうかにフォーカスして情報を共有したり、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。例えば、話し方の特性や困りごとが出ないようにコミュニケーションを避けているなど、さまざまな特性や背景要因が影響して、ほかの困りごとの様子が見られることもあります。また、保護者の視点で回答していただく検査のため、保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。家庭と学校で様子が違うため、回答に反映できなかった場合など、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。そのような場合には、困りごとがどこから生じているかを考えたり、その要因や困りごとに合わせた対応方法が必要になってくるかもしれません。複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には専門家に相談するといいでしょう。Q.困っていることが変わってきました。どうしたらいいでしょう?以前検査したときから困りごとの様子が変わったり、新しい困りごとが出てきたり、対応方法がうまくいかなくなることがあります。同じ特性があっても、状況や環境が変わったり、お子さまの発達や成長によって変化することによるものかもしれません。逆に、本人に合った対応方法をすることで、困りごと自体がなくなっていくこともあります。・入園や入学などの環境の変化・ストレスや体調の影響・発達や成長による変化・要求されるスキルの変化などその際には、変化した状況に応じて、対応方法も調整できることがないか試したり、新たに現れた困りごとに合わせたサポートをしたりすることも検討しましょう。検査結果では、困りごとや年齢に応じた検査結果が表示されるため、困りごとや状況を洗い出すために、検査を受け直すことも一案です。まとめ「話し方」の困りごとは、年齢や状況、周りの環境や対応の仕方によっても変化が大きいため、お子さまの特性を本人や保護者、周囲の人が理解することがとても重要です。特に、お子さまのコミュニケーションをとりたいという気持ちを大切に育てましょう。そのために、LITALICO発達特性検査を、周囲との連携のツールとし、お子さまの特性理解とサポートのための第一歩として、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「学習」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「学習」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。さらに特性の現れ方のタイプによって「読み」「書き」「算数」に分かれています。それらの特性は重複して現れる場合もあります。・読み文字を読むことに困りごとのあるタイプに関する分類です。文字を読む速度がゆっくりだったり、読み飛ばしや読み間違いが多いなどの特徴がみられる場合があります。読むときにたどたどしさがみられ、読んでいる文章の内容やあらすじを理解して読み取るのが難しいこともあります。本人は努力していても、授業についていくことが難しくなったり、人前での音読や発表などを嫌がったりする場合もあります。・書き文字を書くことに困りごとのあるタイプに関する分類です。文字を書くことが苦手であり、書き写しが極端に遅い、鏡文字になる、文字のバランスが悪い、書き順通りに書き進められない、筆圧のコントロールが難しいなどの特徴がみられます。日記や作文については、頭のなかで考えたことを書いて表現するのが難しくなることも多いです。本人は努力していても、学習全般に遅れが生じたり、苦手意識が芽生えたりする場合もあります。※基本的に読みと書きは就学後に必要になる分類ですが、未就学の場合でもお子さまによっては必要な場面があることを想定し、検査に含めています。・算数算数・数学の学習で計算や推論などが苦手なタイプに関する分類です。例えば、算数や数学の学習での九九の暗記、繰り上がりや繰り下がりの計算などのほか、文章題だけが苦手など、部分的に苦手なことが出ることもあります。算数は前に学んだことを一つひとつ積み重ねながら学習が進んでいくので、つまずいた単元があるとそこから先が分からなくなることが多いです。学年が進むにつれ、授業についていけなくなる場合もあります。学習意欲や自信をなくしたり、買い物など数を扱う日常の場面で困ったりすることもあります。※LITALICO発達特性検査では、小学校の学習範囲を用いて算数・数学に関する特性を測定しています。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」でご紹介しています。次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「学習」が表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばよいでしょうか?違和感や相談したいことがあるなど、少しでも気になることがある場合は、専門家への相談を検討しましょう。特に以下のような場合、家庭で抱え込まずに専門家に相談することが望ましいと考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合・困りごとが強く、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらさを抱えている場合・園や学校とうまく連携が取れない場合など相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。その際には検査結果を持参し、見てもらうことによって、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの選択肢です。その際には検査結果を資料として提出することで特性を把握する参考になるかもしれません。Q.学習の困りごとや特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「学習」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、学習の困りがあり、特性や困りごとが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、発達障害の一つである学習障害(LD)/限局性学習症(SLD)/発達性学習症などの診断をされる人もいます。学習障害については以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。小児の発達障害についての専門の医療機関は発達障害専門医の在籍する児童精神科などが挙げられますが、受診までに時間を要することが多いので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのもひとつの選択肢です。また、診断の有無に関わらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.学習に関する困りごとや特性は変わったり、なくなったりすることはありますか?特性は有無というよりも、「スペクトラム」(連続体であり境目がないという概念)で捉えられているため、「なくなる」ことは難しいかもしれません。ですが、状況によって困りごとの現れ方や強さが変わることはあります。例えば、手書きで文字を書くことが苦手な特性がある人にとっては、手書きでプリントや作文の提出を求められる場面では、より困難が強くなります。しかしながら、環境が変わったり、学年進行のなかで学習の単元が進むことなどで、困難の強さや求められる適応的な行動も変化することがあります。本人に合った対応方法を見つけ、トラブルの起きにくい環境に整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。例えば、手書きが苦手な場合、パソコン入力をしてプリントすることで代替できれば、困りごとは発生しません。つまり、特性をなくすことは難しいですが、対応方法によって困りごとがなくなることはあるでしょう。ミスや失敗が起きにくい本人に合った状況や環境にすること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に特性による困りごとを減らすことにつながります。Q.学習の困りごとがある場合、特に気をつけることはありますか?学習に困りごとのあるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の3つです。困りごとが起きにくいよう、環境や仕組みを工夫することがポイントです。失敗やミスが多くなりがちになると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。検査結果レポートで紹介する「サポートの方向性」から学習場面の環境調整など、うまくいく工夫を探して試してみましょう。本人が頑張ってもコントロールできないということを周囲が理解することが重要です。怠けている、努力不足などと捉えないように注意しましょう。ミスがあっても感情的に怒るよりは、まずはうまくいく方法を考え、うまくいったときに肯定的に捉えていくことが解決に近づく方法です。うまくいった方法を繰り返し実践していくことが大切です。うまくいかないときには、別の方法で代替できないか検討することもポイントです。・読むのが苦手な場合、タブレットの読み上げ機能を使う・手書きが苦手な場合、パソコン入力で作文を書く・筆算が苦手な場合、計算機を使用してもいいことにするなど、お子さまに合った方法を探してみましょう。学習場面でも、合理的配慮として代替手段が認められる場合もあるので、学校と相談してみましょう。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?お子さまの特性は同じでも、環境や状況によって現れる様子や困りごとが変わります。特に、学習の困りについては、集団での学習場面に強い苦手意識がある、ある特定の課題だけ極端に難しいなど、その現れ方もさまざまで、学年進行によって変化することもあります。また、学校での様子などは、家庭からは完全には把握できないこともあるかもしれません。その結果、家庭では問題なくできていることが、園や学校ではできない、などの様子が見られることもあります。逆に、保護者としては気になることが、ほかの人からみると気にならない、あるいは長所として捉えられることもあります。状況などの変化で様子が変わることはよくあることです。よって、環境面の要素が学習には大きく影響することを認識することが大切です。お子さまが困っているかどうかにフォーカスして園や学校の関係者と情報を共有したり、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?学習の困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性や対応方法に違和感があるなどと感じることがあるかもしれません。例えば、以下のようなほかの特性や要因が学習面の困りごとに関係している場合があります。・集中力を持続しにくい特性がある・視覚や聴覚などが過敏であるなど、感覚の捉え方に特性がある・筋力が弱く、いい姿勢を維持できない・学習内容が難しすぎる、簡単すぎるなどで本人に合わず、つまらなく感じているなど、さまざまな特性や背景要因が影響して、学習の困りとなって現れていることもあります。その場合、ほかの特性への支援と合わせて考えていくことが大切です。そのような場合には、困りごとがどこから生じているかを考えてみるといいでしょう。LITALICO発達特性検査の結果だけでは複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には専門家に相談するといいでしょう。Q.困っていることが変わってきました。どうしたらいいでしょう?以前検査したときから困りごとの様子が変わったり、新しい困りごとが出てくることによって、対応方法がうまくいかなくなることがあります。同じ特性があっても、状況や環境が変わることや、お子さまの発達や成長によっても、困りごとは日々変化します。よって、本人対応をすることで、困りごと自体がなくなっていくこともあります。・入園や入学などの環境の変化・クラス替えや学級担任の交代・ストレスや体調の影響・発達や成長による変化・要求されるスキルの変化などその際には、変化した状況に応じて、対応方法も調整できることがないか試すなど、新たに現れた困りごとに合わせたサポートをすることも検討しましょう。検査結果では、困りごとや年齢に応じた検査結果が表示されるため、困りごとや状況を整理しなおすために、LITALICO発達特性検査を受けなおすことも一案です。まとめ学習に関する困りごとがお子さまにとって取り組みやすく失敗しにくい方法や環境があり、それを繰り返すことで習慣化できれば、困りごとの軽減につながります。そのために、特性や本人に合った方法を本人や家族、園や学校などの周りの人と共有することが必要になってきます。そのために、検査結果は詳細な内容でたくさんの「サポートの方向性」が示されます。さまざまな方法が提示されることで、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか「ちょっと考えてみる」、「サポートの方向性」で「できそうなものから一つだけやってみる」でもいいのです。お子さまの特性を整理して、困りそうな状況を減らしていくことができれば、保護者や周りの人にとっても、子育てがちょっとスムーズになったり、つらい状況が減っていくことにつながります。もし、サポートが難しいと感じたら、専門機関に相談することも検討しましょう。その際にも、検査結果が参考資料として役立つかもしれません。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのためのツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「感覚」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「感覚」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。さらに特性の現れ方のタイプによって「感覚過敏」と「感覚の鈍さ」「感覚への興味」の小分類に分かれています。これらの特性は混じり合って現れる場合もあります。・感覚過敏感覚刺激に対して過敏に反応する特性について測定する分類です。例えば聴覚が敏感である場合、サイレンの音や赤ちゃんの泣き声などの特定の音に強い不快さを感じることがあります。味覚が敏感な場合は、特定の味やにおいが苦手で、偏食があるかもしれません。触覚が敏感であれば、衣服の縫い目がチクチクして気になり、特定の素材の服を好むといったことが考えられます。過反応と呼ばれることもあります。・感覚への興味感覚刺激を強く求める特性について測定する分類です。同じ動きを繰り返す、勢いよく布団やマットにぶつかることを好むなど、特定の刺激を求める行動が見られる場合があります。よく見られる例としては、ザラザラした物やフワフワした物といった特定の感触の物を触り続ける、くるくる回り続ける、力いっぱい動く、ぶつかるなどの行動を好むなどがあげられます。一般的に感覚探究と呼ばれることもあります。刺激を求めること自体は問題ありませんが、知らない人の髪を触ったり、走り回って人や物にぶつかりけがをしたり、刺激がない状態だと落ち着きがなくなったりするなど、困りごとにつながる場合もあります。・感覚の鈍さ感覚刺激に対して気づきにくい特性について測定する分類です。痛覚や触覚、温度など身の回りの感覚刺激に気づきにくい特性があり、けがをしても痛がらない、気づかないことがあるかもしれません。暑さや寒さに鈍感で、気温に合わせた服装選びが苦手な場合もあれば、ぐるぐる回るあそびをしても目が回りにくい場合もあります。一般的に感覚鈍麻や低反応と呼ばれることもあります。本人が自覚していないことも多く、不快感や痛みの感覚を感じにくい場合、体調不良や危険に気づきにくいこともあります。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」で解説しています。次に、発達特性検査の検査結果で分類「感覚」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方やサポート方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?違和感や相談したいことがあるなど、少しでも気になることがある場合は、専門家への相談を検討しましょう。特に以下のような場合、家庭で抱え込まずに専門家に相談することが望ましいと考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れてしまったり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。その際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。また、感覚についての困りごとは、使用する道具や過ごす環境を調整することが必要になります。その場合は具体的な工夫について作業療法士などの専門家に相談し、サポートを受けるのもいいでしょう。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの選択肢です。その際には検査結果を提出することで特性を把握する資料として参考になるかもしれません。Q.感覚に関する特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「感覚」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。また、現在のところ、感覚の過敏や鈍さ自体に対して医学的な診断名はありません。例えばASD(自閉スペクトラム症)の診断基準には感覚に関連した項目が含まれていますが、感覚の困りがあるからといって必ずしもASD(自閉スペクトラム症)であると診断されるわけではありません。ただし、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、相談機関に問い合わせてみるといいでしょう。また、困りごとにほかの要因や疾患が関係しているかどうかを調べるためには、医療機関に相談するといいでしょう。例えば聴覚過敏はてんかんやメニエール病、頭部外傷など、複数の要因が原因となっている可能性があるため、専門家による判断を仰ぐことが重要になります。視覚の過敏や鈍麻がある場合は眼科、嗅覚の過敏や鈍麻がある場合は耳鼻咽喉科など、困りごとがある感覚の専門科や、発達障害専門医の在籍する児童精神科などに相談するといいでしょう。児童精神科などの場合、受診までに時間を要することが多いので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも選択肢の一つです。現在のところ、感覚の過敏や鈍さ自体に対して医学的な診断名がないため、感覚に関する困りごとだけでほかの症状がない場合、医療機関を受診しても診断されない場合も多いかもしれません。ですが、診断がない場合、サポートは不要である、ということではありません。むしろ、困りごとが生じたり、特性に合わせたサポートが必要になることは多いといえます。感覚過敏や感覚の鈍さ(鈍麻)のように、医学的な診断名がない困りごとの場合には、公的な支援や医療的なサポートにつながりにくい場合もあるかもしれません。そのような場合に、本人や周りの人が感じている困りごとについて、発達特性検査で得られた結果をもとに、サポートを試すことでうまくいく方法が得られる可能性があります。また、児童発達支援や放課後等デイサービスなど公的な支援の中には、診断がなくても支援の必要が認められれば利用できるケースもあります。診断の有無にかかわらず、本人や周りの困っていることにフォーカスし、本人の特性に合わせた対応方法を探すために、LITALICO発達特性検査の検査結果をぜひ活用してください。Q.感覚に関する困りや特性は変わったり、なくなったりすることはありますか?感覚刺激に対する反応特性自体は生まれ持ったものであり、大きくは変わりにくいと考えられます。ですが、状況によって困りごとの現れ方が変わったり、強さが変わったりすることはあります。例えば、苦手な感覚の刺激が多い場面や避けられない場面では、感覚の特性がある人にとってはより困難が強くなったり、特性が目立つかもしれません。環境が変わったり、年齢があがることで、困難の強さや求められる適応的な行動も変化することがあります。苦手な感覚を減らす手段や環境を整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。苦手な刺激を避けるなど、困りごとが起きにくい状況や環境にすること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に特性による困りごとを減らすことにつながります。Q.感覚の特性について、特に気をつけることはありますか?感覚に関する特性があるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の2つです。周りから見ると「大げさ」「我慢できる範囲だ」と感じるかもしれません。ですが感覚の感じ方には個人差があり、我慢したり克服したりするのは難しいことを周囲が理解することが重要です。保護者や周りの人の感じ方とは違うということを前提に、刺激に過敏性があって本人がつらいと感じる場合、あるいは本人には感覚を感じにくい場合など、本人の感じ方を優先して対応することが重要です。まずは何が苦手なのか、何が理由で困っているのかなどを、観察したり話し合ったりするところから始めてみましょう。感じ方は本人にコントロールできないことを前提に、本人の苦手さや困る状況を減らせるようにしましょう。苦手な感覚を避けたり、感覚による困りごとが起きる状況を減らすなど、状況に合わせて、解決できる道具や環境の工夫を探してみるといいでしょう。もし、家庭での調整が難しい場合、作業療法士などの専門家に相談してみましょう。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?お子さまの特性は同じでも、環境によって現れる様子や困りごとが変わります。特に、感覚過敏の特性がある場合、外出時や集団生活の場で困りが強く出ることもあります。例えば、スーパーのBGMや店内放送、全校集会などでの大勢の話し声、給食のにおい、教室の明るさなどは、個別に調整するのが難しいかもしれません。このように、家庭では起きない問題が、園や学校、外出先では困りごととなって現れることもあります。あるいは「小さな音によく気づく」「味に敏感」など、保護者としては気になる感覚の鋭さが、特定の環境や場面では長所として捉えられることもあります。同じ感じ方であっても場所や場面で困りにも強みにもなり得るため、環境面の要素が強く影響することを認識することが大切です。お子さまが困っているかどうかにフォーカスして情報を共有したり、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?感覚の困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。また、・睡眠がよく取れていない、疲れているなどで感覚刺激が気になる・学習面で課題の難易度があっていなくて集中できず、感覚刺激が気になる・不安な状況になると、ちょっとした刺激が気になりやすくなるなど、同じ感覚の困りごとがあっても、さまざまな特性や背景要因が影響していることもあります。その場合、感覚への対応だけでは解決しないこともあります。そのような場合には、困りごとがどこから生じているかを考えたり、その要因や困りごとに合わせた対応が必要になってくるかもしれません。本検査の結果だけでは複合的な要因を判断することや、うまくいく方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には専門家に相談するといいでしょう。まとめ感覚の困りごとには個人差があります。保護者の方自身の感じ方とお子さまが感じている感覚に違いがある場合、ご自身の過ごし方の延長線上で対応方法を考えるのは難しいかもしれません。また、検査結果は詳細な内容でたくさんの情報が示されるため、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか、ちょっと考えてみる、検査結果レポートで紹介された方法のなかで、できそうなものを一つだけやってみる、それだけでもよいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りの人にとっても、子育てがちょっとスムーズになり、つらい状況が減っていくことにつながります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのためのツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「運動」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「運動」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。さらに特性の現れ方のタイプによって「全身の運動」「手先の操作」「姿勢保持」「くせ」の分類があります。それらの特性は混じり合って現れる場合もあります。・全身の運動全身を使った運動(粗大運動)に関する困りを測定する分類です。・手先の操作指先を細かく使う運動(微細運動)に関する困りを測定する分類です。・姿勢保持姿勢の崩れやすさや疲れやすさについて測定する分類です。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」でご紹介しています。この記事では、LITALICO発達特性検査の検査結果で「全身の運動」「手先の操作」「姿勢保持」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?具体的な基準はないのですが、家庭で抱え込まず、専門家に相談することが望ましいのは以下のような場合が考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合など相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。相談の際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの手です。その際には検査結果を見せると資料として参考になるかもしれません。Q.特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「運動」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、運動の困りがあり、特性や困りごとが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、発達障害の一つである発達性協調運動症などの診断をされる人もいます。発達性協調運動症については以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。小児の発達障害についての専門の医療機関は発達障害専門医の在籍する児童精神科などが挙げられますが、まだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無にかかわらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.運動の特性や困りごとは変わったり、なくなったりすることはありますか?状況によって特性や困りごとの現れ方が変わったり、強さが変わったりすることはあります。例えば、例えば、一人で運動遊びや活動をするうえでは本人のペースで動くことができますが、体育の授業でのダンスやチームスポーツなど、集団で同じ動きをしたり、協調的な動きが求められたりする場面だと、特性が目立ちやすくなる可能性があります。環境が変わったり、年齢が上がって学習の単元が進むことなどで、困難の強さや求められる適応的な行動も変化することがあります。本人に合った対応方法を見つけ、困りごとの起きにくい環境に整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。例えば、筋力が弱く、姿勢を保つのが苦手な場合、マットを使用するなど、補助的な用具を使うことで姿勢を保ちやすくすることができるかもしれません。困りごとや失敗が起きにくい本人に合った状況や環境にすること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に特性による困りごとを減らすことにつながります。Q.運動の困りごとがある場合、特に気をつけることはありますか?運動に困りごとのあるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の4つです。困りごとが起きにくいよう、環境や仕組みを工夫することがポイントです。失敗やミスが多くなると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。環境調整をしたり、本人が使いやすい道具を一緒に探したり、うまくいく工夫を探して試してみましょう。運動の苦手さは、本人は感じていても、周りにとっては大きな問題になりにくく気づかれないことがよくあります。そのため、お子さまの特性を運動面から理解することはとても重要です。運動の苦手さについては、本人にはコントロールできない特性や背景が関係している場合、本人自身もどうしていいか分からないことがあります。その点を周囲が理解することが重要です。怠けている、努力不足などと捉えないように注意しましょう。うまくいかないことがあっても感情的に怒るよりは、まずはうまくいく方法を考え、うまくいったときに肯定的に捉えていくことが解決に近づく方法です。うまくいかないときには、別の方法で代替できないか検討することもポイントです。・指先をうまく動かすのが難しく、手書きが苦手な場合、パソコンのタイピングや音声入力で作文を書く・姿勢を保つのが苦手な場合、休憩をとる・ボールを小さな的に当てるのが難しい場合、的を大きくするなどルールを柔軟に変えるなど、子どもに合った方法を探してみましょう。学校でも、合理的配慮として代替手段が認められる場合もあるので、学校側と相談してみましょう。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?お子さまの特性は同じでも、環境や状況によって現れる様子や困りごとが変わります。特に、運動の困りについては、集団で身体を動かす場面に強い苦手意識がある、ある特定の課題だけ極端に難しいなど、その現れ方もさまざまで、変化することもあります。また、園や学校での様子などは、家庭からは完全には把握できないこともあるかもしれません。その結果、家庭では問題なくできていることが、園や学校ではできない、などの様子が見られることもあります。逆に保護者としては気になることが、ほかの人からみると気にならない、あるいは長所として捉えられることもあります。状況などの変化で様子が変わることはよくあることです。環境面の要素が影響することを認識することが大切です。お子さまが困っているかどうかにフォーカスして園や学校の関係者と情報を共有したり、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?運動の困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。例えば、以下のようなほかの特性や要因が運動の困りごとに関係している場合があります。・注意がそれやすく、指示を聞き漏らして間違った動きになる・衝動性が高いために、勢いで動いて運動のコントロールが難しくなっている・取り組む内容が難しすぎる、簡単すぎるなどで本人に合わず、つまらなく感じているなど、さまざまな特性や背景要因が影響して、運動の困りとなって現れていることもあります。その場合、困りごとがどこから生じているかを考え、ほかの特性への支援と合わせて考えていくことが大切です。LITALICO発達特性検査の結果だけでは複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には専門家に相談するといいでしょう。まとめ運動に関する困りごとのあるお子さまにとって、分かりやすく失敗しにくい方法や環境があり、それを繰り返すことで習慣化できれば、困りごとの軽減につながります。そのために、特性や本人に合った方法を本人や家族、園や学校などの周りの人と共有することが必要になってきます。検査結果は詳細な内容でたくさんのサポートの方向性が示されるため、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか、ちょっと考えてみる、サポートの方向性で、できそうなものから一つだけやってみる、それだけでもよいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになったり、つらい状況が減っていくことにつながります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのためのツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「くせの困り」とはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから、回答することでお子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「くせの困り」はLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されるカテゴリーです。・動きのくせ意識していない行動のくせが出るタイプです。例えば、まばたきをしたり首を振ったりする動作のくせや、咳ばらいをしたり言葉が出たりする音声のくせなどです。※これらは通常、医学的には「チック」と呼ばれる場合がありますが、LITALICO発達特性検査では「くせ」の名称を用いています。くせの出方やくせが長く続くことのために、生活に困難が生じる場合もあります。周囲から見ると目立つため気になるかもしれませんが、無意識に出るもので、自分の意思でくせを止めることは難しいと言われています。大人になるまでに自然におさまることが大半です。具体的な困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」で解説しています。次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「くせの困り」が表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?具体的な基準はないのですが、家庭で抱え込まず、専門家に相談することが望ましいのは以下のような場合が考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合など相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。相談の際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、LITALICO発達特性検査の検査結果を見せると資料として参考になるかもしれません。くせについて、専門の医療機関としては、心療内科や精神科が挙げられますが、お子さまの年齢によっても変わってきますので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。Q.困りごとや特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査では、特定の分類で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することではありません。ただし、動きや言葉のくせの特性があって、それが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、チック症やトゥレット症などと診断される人もいます。チック症については以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。チックについての専門の医療機関はまだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無にかかわらず、本検査にはいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.特性は変わったり、なくなったりすることはありますか?特性自体は生まれ持ったものであり、変わりにくいと考えられます。ですが、状況によって困りごとの現れ方が変わったり、強さが変わることはあります。例えば、くせの特性については、静かにしていなければいけない場面や、みんなで同じ行動をしなければいけない場面などでくせが出ると目立ち、より困難が強くなることがあるかもしれません。環境が変わったり、年齢が上がることで、困難の強さや求められる適応的な行動が変化することもあります。ストレスや心理的な要因が影響する場合、環境や状況によってくせが出やすくなることもあります。本人に合った対応方法を見つけ、トラブルの起きにくい環境に整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。Q.くせの特性で特に気をつけることはありますか?くせの特性があるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の2つです。「わざとしている」「悪ふざけ」などと誤解され、つらい経験をされる方も多くいらっしゃいます。そのため日常生活を円滑に行えるようになるためには、本人はもちろん周囲も特性について正しい理解を身につけ、なによりも周囲の協力を得ることが不可欠です。家族や周囲の人に症状を説明し、理解を求めましょう。また症状が長期化・悪化する場合には抱え込まず、専門家へ相談するとよいでしょう。自然にくせが出なくなったり、あるいは強くなったりすることもあります。保護者としては、やめさせたいと思うこともあるかもしれませんが、くせの特性は本人にはコントロールできません。より強くなったりすることもあるので、無理にやめさせようとするのは避けましょう。特定の場面で出やすくなるようであれば、その状況を避けるなどしつつ、見守るようにしましょう。まとめくせの特性や困りごとのあるお子さまにとって、周囲の理解がとても重要になってきます。周囲にとっての「困った行動」が、実は本人自身もどうしていいか分からない「困った結果の行動」の場合があります。特に動きのくせは、くせが出ているときに自分でコントロールができないことがほとんどです。そのことを本人や周囲が理解することがとても重要です。また、「やめてほしい行動」「意味がない行動」と思っていても、本人にとってはする必要や理由がある場合もあります。特性やその特性がなぜ現れるかを理解すると、解決法を一緒に考え、困っていることを減らしたり、適応的な方法に置き換えていくこともできます。検査結果は詳細な内容でたくさんのサポートの方向性が示されるため、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか、ちょっと考えてみる、サポートの方向性で、できそうなものから一つだけやってみる、それだけでもよいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになったり、つらい状況が減っていくことにつながります。LITALICO発達特性検査をお子さまの特性理解とサポートのヒントとして、また、周囲と連携するためのツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「情緒の問題」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「情緒の問題」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。・情緒の問題不安や気分の落ち込みを感じやすい特性があるなどによる、心理的、行動的な困りごとです。自己の内部に関連した問題・困りである「内在化問題(恐怖、身体的な訴え、不安、社会的ひきこもりなど)」について測定する分類です。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果レポート「お子さまの特性」で解説しています。次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「情緒の問題」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?具体的な基準はないのですが、家庭で抱え込まず、専門家に相談することが望ましいのは以下のような場合が考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。相談の際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの方法です。その際には検査結果を見せると資料として参考になるかもしれません。Q.「情緒の問題」の特性や困りごとと関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「情緒の問題」に関する困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、「情緒の問題」に関する困りがある人の中で、不安な気持ちが強く日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、症状によって不安症(場面緘黙症・分離不安症・パニック症など)やうつなどの診断をされる人もいます。詳しくは以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。子どもの情緒の問題についての専門の医療機関は児童精神科などが挙げられますが、まだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無にかかわらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.「情緒の問題」の困りごとについて、特に気をつけることはありますか?「情緒の問題」の困りがあるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の3つです。不安や心理的なストレスを感じにくいよう環境や仕組みを工夫することがポイントです。不安が高い人の場合、感覚過敏性などの別の特性が影響していることもあります。そのような場合は気になる刺激を取り除いたり、調整したりする必要があります。また、失敗が多くなると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。サポートの方向性から環境調整など、うまくいく工夫を探して試してみましょう。不安な気持ちは本人が頑張ってもコントロールできないということを周囲が理解することが重要です。また、無理に自立させようとしたり、不安を克服させようとすると逆効果になります。無理に慣れさせようとするよりは、まずは不安な状況が起きにくいようにしていくことが解決に近づく方法です。不安を感じやすいことを前提に一緒に対策を考えることも重要です。「不安なときにはどうする」「誰が助けてくれそうか」など、誰かに助けを求めたり、不安なときの方法を一緒に考えていけるといいでしょう。特に思春期以降は、保護者に相談しにくい悩みが出てくることもあるので、本人が定期的に通える相談の場所や信頼できる人の存在が大事になってきます。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?「情緒の問題」に関する困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。例えば同じ「情緒の問題」の困りごとがあっても、以下のようなほかの領域の特性や要因が関係している場合があります。・睡眠がよく取れていない・感覚に過敏性がある・いつもと違う状況に対して苦手な特性がある・周りに自分の意思をスムーズに伝えられないなど、対人・社会性に関する特性があるなどこのように、さまざまな特性や背景要因が影響して、困りごとが現れていることもあります。その場合、困りごとがどこから生じているかを考え、ほかの特性への支援と合わせて考えていくことが大切です。この検査の結果だけでは複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には家庭で抱え込まず専門家に相談するといいでしょう。まとめ「情緒の問題」に含まれる困りごとはさまざまです。困りごとの現れ方によって対応方法も変わります。検査結果は詳細な内容でたくさんの情報が示されるため、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないかちょっと考えてみる、「サポートの方向性」で示されたものの中からできそうなものをまず一つだけやってみる、それでもよいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになり、つらい状況が減っていくことにつながります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのためのツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「行動の問題」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「行動の問題」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。・行動の問題癇癪や攻撃、非行といった、行動に関する困りを測定する分類です。自己の外部環境との葛藤や、それに関連した困りである、「外在化問題(非応諾性、攻撃、非行、癇癪など)」について測定しています。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」をお読みください。この記事では、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「行動の問題」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?違和感や相談したいことがあるなど、少しでも気になることがある場合は、専門家への相談を検討しましょう。特に以下のような場合、家庭で抱え込まずに専門家に相談することが望ましいと考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れてしまったり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身が辛そうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。相談の際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの方法です。その際には検査結果を見せると資料として参考になるかもしれません。Q.特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「行動の問題」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、「行動の問題」に関する困りがある人の中で、それが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、ほかの領域と合わせて医療的な診断基準を満たす場合には、素行症や行為障害などの診断をされる人もいます。詳しくは以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。小児の行動の問題についての専門の医療機関は児童精神科などが挙げられますが、まだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無にかかわらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.「行動の問題」の困りごとについて、特に気をつけることはありますか?「行動の問題」の困りがあるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の4つです。癇癪や攻撃的な言動など、行動の問題が起きにくいよう、環境や仕組みを工夫することがポイントです。失敗やミスが多くなると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。検査結果と合わせて提示される「サポートの方向性」のなかから、環境調整などお子さまに合う工夫を探して試してみましょう。本人が頑張ってもコントロールできないということを周囲が理解することが重要です。ミスがあっても感情的に怒るよりは、まずは失敗が起きにくいようにしていくことが解決に近づく方法です。癇癪や攻撃的な行動によって事故やトラブルになることもあります。攻撃的な行動をすることで危険や事故、物を壊したり、けがをしたりといったトラブルには気を配る必要があります。まずは本人と周りの安全を第一に、事故が起こりにくい仕組みや環境を整えていくといいでしょう。失敗やミスが起きやすいことを前提にリカバリーできるようにすることも重要です。「攻撃的な言動をしてしまったらどうフォローするか」「イライラしたときにはどうする」など、誰かに助けを求めたり、失敗をしても、取り戻す方法を一緒に考えていけるといいでしょう。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?お子さまの特性は同じでも、環境によって現れる様子や困りごとが変わります。特に、「行動の問題」に関しての困りごとがある場合、状況やきっかけによって困りが強く出ることもあります。例えば、家庭では落ち着いて過ごせていても、集団の場で共通のルールがある場合に、うまく守れないことなどもあります。あるいは家庭では自分のしたいことが強く出て、家族に対して癇癪などが多く出ることもあります。家庭では問題にならないことが、園や学校では許容されにくい、などが見られることもあります。あるいは逆に保護者としては気になることが、ほかの人には気にならないこともあります。状況などの変化で様子が変わることはよくあることです。環境面の要素が影響することを認識することが大切です。お子さまが困っているかどうかにフォーカスして情報を共有したり、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?「行動の問題」に関する困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。例えば同じ行動の問題の困りごとがあっても、以下のようなほかの領域の特性や要因が関係している場合があります。・睡眠がよく取れていない・学習面で課題の難易度があっていなくて取り組めない・衝動的に動くといった特性がある・周りに自分の意思をスムーズに伝えられないなど、対人・社会性に関する特性がある・自分のしたいことへのこだわりが強い特性があるなどこのように、さまざまな特性や背景要因が影響して、癇癪や攻撃的な言動となって現れていることもあります。その場合、困りごとがどこから生じているかを考え、ほかの特性への支援と合わせて考えていくことが大切です。LITALICO発達特性検査の検査結果だけでは複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には家庭で抱え込まず専門家に相談するとよいでしょう。Q.ほかの検査や医療機関では指摘や診断されませんでした。その場合でも子どもへのサポートをすべきでしょうか?診断がない場合、サポートは不要であるということではありません。医療機関では、疾患や障害の有無を医学的な診断基準と照らし合わせて判断します。そのため、特性があっても基準を満たさない場合などには診断されない場合もあります。ほかの検査や医療機関で、指摘や診断をされなかった場合でも、困りごとが生じたり、特性に合わせたサポートが必要になることは多いと言えます。医療機関で診断されなかった場合には、公的な支援や医療的なサポートにつながりにくい場合もあるかもしれません。そのような場合に、本人や周りの人が困りを感じているときには、LITALICO発達特性検査で得られた結果をもとに、サポートを試すことでうまくいく対応方法が得られる可能性があります。また、児童発達支援や放課後等デイサービスなど公的な支援の中には、診断がなくても支援の必要が認められれば利用できるケースもあります。診断の有無に関わらず、本人や周りの困っていることにフォーカスし、本人の特性に合わせた対応方法を探すために、LITALICO発達特性検査の検査結果をぜひ活用し、サポートをしてください。また、医療機関では確定診断までに何度か経過や様子を見るなど、すぐに診断されないケースもあります。そのような場合にも、特性を理解し早期にサポートを開始することが重要です。まとめ「行動の問題」の分類に含まれる困りごとはさまざまです。どのような行動として現れるかによって、対応が異なることもあり、検査結果として詳細な内容でたくさんの「サポートの方向性」が示される場合があります。そうすると、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。お子さま自身がどうしていいか分からず、困ってその行動をしている場合も多いのですが、保護者や周りの人にとっても、対応するのが難しく、負担が大きくなる場合もあります。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか、ちょっと考えてみる、「サポートの方向性」で、できそうなものから一つだけやってみる、それだけでもよいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになり、つらい状況が減っていくことにつながります。そして、家庭だけで抱え込まず、専門機関などで相談することも重要なポイントとなります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのヒントとして、また、周囲や専門家と連携するための共有ツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「睡眠」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「睡眠」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。・睡眠睡眠不足や睡眠リズムのずれ、日中の眠気、夜尿、夜驚といった、睡眠に関する困りを測定する分類です。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」で解説しています。次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「睡眠」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。LITALICO発達特性検査を受け、結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.サポートを試したがうまくいかない場合はどうしたらいいでしょうか?検査結果レポートとして記載される「サポートの方向性」では、基本的にはお子さまの特性や年齢に合わせ、比較的うまくいきやすい対応方法が表示されています。ですが、お子さまの状況や環境、またほかの特性や要因が影響している場合などもあるため、例示が完全に当てはまらない場合や、表示された方法がそのまま全てうまくいくとは限りません。お子さまの場合はどう当てはめたらうまくいきそうか、カスタマイズしたり、試しながらお子さまに合わせて調整してみてください。本人が困っていることや状況に合わせて工夫や調整をしてみましょう。「サポートの方向性」の例示そのままではうまくいかない場合でも、以下のような工夫でうまくいくようになることもあります。・本人に合う寝具や環境を選ぶ、寝る前のルーティンを決める・取り組む時間を調節する、難易度を下げるなど、達成のハードルを下げる・好きなものや取り組みやすいもの、ご褒美でモチベーションを上げる・叱責ではなく、できたことを見つけて褒める・スモールステップで取り組む※上記は一例ですまた、タイミングがいいときや慣れることによってうまくできるようになったり、調子がいいときにうまくいく場合もあります。どんなきっかけや状況があると困りごとが現れるかや、どんな場合にうまくいくかなど、お子さまの様子を観察することもポイントです。カスタマイズできるところがないか、何度か試してみるといいでしょう。サポートは一つだけではなく、いくつか試して本人に合う方法を探していくといいでしょう。うまくいかない場合は別のサポートも試してみてください。睡眠の問題は一緒に生活する保護者や家族の健康にも影響することがあります。対応方法を試してもうまくいかないときや、何らかの理由で試すことができない場合、無理に取り組んでお子さまや保護者の方もつらくなる場合は、家庭で抱え込まず、専門家に相談するのも大切です。睡眠の困りごとの中には、過眠症をはじめ、本人の生活習慣に起因した問題でなく、本人ではどうすることもできない疾患や身体の特徴による問題も珍しくありません。自治体の子育て支援センターや保健センターで相談し、状況に応じた相談支援を紹介してもらう、医療機関を受診するなど、園・学校以外の機関も含めて相談していきましょう。また、保護者の方は、お子さまのことを考えて、一生懸命サポートしようと頑張っていることと思います。お子さまと向き合うのがしんどくなってしまったり、心身に不調が現れたりしたときには、保護者の方自身のサポートや負担を軽くする方法を検討してみてください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?家庭で抱え込まず、専門家に相談することが望ましいのは以下のような場合です。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れてしまったり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや保健センター、学校にスクールカウンセラーなどがあげられます。その際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの方法です。その際に検査結果を見せると資料として参考になるかもしれません。参考:日本睡眠学会睡眠医療認定一覧Q.特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「睡眠」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、睡眠に関する困りごとが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、その症状によって睡眠障害と診断される人もいます。睡眠障害については以下の記事をご覧ください。いずれにしても、日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。小児の発達障害についての専門の医療機関は発達障害専門医の在籍する児童精神科などが挙げられますが、まだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無にかかわらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.睡眠に関する困りごとは変わったり、なくなったりすることはありますか?状況によって困りごとの現れ方が変わったり、強さが変わったりすることはあります。例えば、不安なことがあると寝つきにくくなる、生活リズムが睡眠習慣に影響するなどの要因で困難が強くなったり、特性が目立つかもしれません。また、環境が変わったり、年齢が上がることで、登校時間を守らねばならないなど、求められる適応的な行動も変化することがあります。本人に合った対応方法を見つけ、困りごとの起きにくい環境に整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。寝床に入る前にリラックスタイムを設けたり、眠りやすい環境を整えること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に睡眠の困りごとを減らすことにつながります。Q.睡眠の困りごとについて、特に気をつけることはありますか?睡眠に関する困りごとがあるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の4つです。子どもの睡眠の問題は、その子と長く一緒に過ごす周囲の人々の生活習慣に大きな影響をうけます。寝具や睡眠環境だけでなく、子どもと共に過ごす方の生活習慣を含め、睡眠を取り巻く環境を理解することが、子どもの睡眠の問題を考えるうえで重要です。一方で、お子さまの睡眠の問題によって一緒に生活する保護者や家族の健康に影響することもあります。すぐに生活習慣を変えることは難しい場合もありますが、理解を深めることで、どのように捉えて解決していけばいいか分かるかもしれません。困りごとが起きにくいよう、環境や仕組みを工夫することがポイントです。特に夜尿がある場合は失敗が多くなると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。サポートの方向性から環境調整など、うまくいく工夫を探して試してみましょう。「眠りたくても眠れない」「起きようとしても決めた時間に起きられない」「無意識におねしょをしてしまう」「いつも昼間眠そうにしている」など、睡眠に関する困りごとは、本人が頑張ってもコントロールできないことがあると周囲が理解することが重要です。感情的に怒るよりは、まずは困りごとが起きにくいようにしていくことが解決に近づく方法です。日中の眠気や寝不足でイライラしやすい場合など、事故やトラブルになることもあります。また、まずは本人と周りの安全を第一に、事故が起こりにくい仕組みや環境を整えていくといいでしょう。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?環境によってあらわれる様子や困りごとが変わることがあります。特に、睡眠に関する困りごとがある場合、慣れない場所で眠れない、寝具が変わると眠れないなど、環境の影響が大きいことは珍しくありません。また夏休みのような長期の休みの後は、生活リズムが乱れ、学校が始まったときなどに睡眠の問題が顕著にあらわれることがあります。また、授業中や活動中に眠そうにしているなど、園や学校などで過ごす日中に睡眠の影響や困りごとが現れる場合、保護者には把握できない可能性もあります。逆に睡眠が取れないことで日中の活動に影響している場合、家庭から園や学校への共有が必要な場合もあります。睡眠の困りごとは環境面が大きく影響することを認識することが大切です。お子さまの睡眠を取り巻く環境を把握しながら、眠りを促す方法を取り入れ、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.睡眠の困りごとや対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?睡眠の困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。例えば・感覚過敏があって睡眠がよく取れていない・不安やストレスがあって寝つきにくいなど、ほかの領域の特性や背景要因が影響していることもあります。一方で、睡眠がうまくとれていないことで、学習に集中できない、不注意の傾向がある、イライラしているなど、睡眠を背景とした困りが見られる場合もあります。そのような場合には、困りごとがどこから生じているかを考え、その要因や困りごとに合わせた対応が必要になってくるかもしれません。複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、専門家に相談するといいでしょう。Q.医療機関やほかの検査では指摘や診断をされませんでした。その場合でも子どもへのサポートをすべきでしょうか?診断がない場合、サポートは必要である、ということではありません。医療機関では、疾患や障害の有無を医学的な診断基準と照らし合わせて判断します。そのため、特性があっても基準を満たさない場合などには診断されない場合もあります。ほかの検査や医療機関で、診断されなかった場合でも、困りごとが生じたり、特性に合わせたサポートが必要になることは多いと言えます。医療機関で診断されなかった場合には、公的な支援や医療的なサポートにつながりにくい場合もあるかもしれません。そのような場合に、本人や周りの人が困りを感じているときには、LITALICO発達特性検査で得られた結果をもとに、サポートを試すことでうまくいく対応方法が得られる可能性があります。診断の有無にかかわらず、本人や周りの困っていることにフォーカスし、本人の特性に合わせた対応方法を探すために、LITALICO発達特性検査の検査結果をぜひ活用し、サポートをしてください。また、医療機関では確定診断までに何度か経過や様子を見るなど、すぐに診断されないケースもあります。そのような場合にも、特性を理解し早期にサポートを開始することが重要です。まとめ睡眠の困りごとはお子さま本人はもちろん、周囲の家族の生活にも大きく関わります。また、LITALICO発達特性検査の結果は詳細な内容でたくさんのサポートの方向性が示されるため、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、・お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか、ちょっと考えてみる・サポートの方向性で、取り組みやすそうなものから一つだけやってみるなど、できそうなことから試すだけでもいいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになったり、つらい状況が減っていくことに繋がります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのためのツールとして、ぜひご活用ください。Upload By LITALICO発達特性検査 活用サポート(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日共有ツールとしてのLITALOCO発達特性検査LITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対処法が分かるオンラインの検査です。検査について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。LITALICO発達特性検査の結果は、Webブラウザのほか、PDFの形式でダウンロードできます。お子さまの困っていることや特性の傾向や強さのほか、その困りや特性の背景にどんなことがあるか、またどう対応すればいいかのサポートの方向性を示す具体例が表示されます。これらの情報は、保護者だけでなく、周りの人とも共有すると、お子さまの困りごとの軽減や、過ごしやすい環境やサポートのために役立ちます。検査結果はWeb上で閲覧するだけでなく、PDFデータとして出力し、印刷することも可能です。周囲の方や関係者への相談・共有のためのツールとしても役立てられます。この記事では、お子さまに関わる人たちへの共有や相談の場面でのLITALICO発達特性検査の活用方法をご紹介します。Upload By LITALICO発達特性検査 活用サポート共有はなぜ重要?共有が重要な3つの理由お子さまの特性や困りごとについては、保護者だけで抱え込まず、周囲や関係者と課題や情報を共有し、話し合ったり、専門家や外部への相談やサポートを受けたりすることが重要です。・家庭だけでは解決できない困りごとがある・園や学校など、家庭以外で、子どもが困る場面がある上記のような場合に、保護者や本人がどんなことに困っているか、LITALICO発達特性検査の検査結果をもとに整理して情報共有ができます。何から話していいか分からない方もいると思いますが、検査結果のPDF資料があることで、話のきっかけにすることができるかもしれません。共有することで、保護者の負担を減らし、お子さまの困りごとを軽減するための支援にもつながりやすくなります。子どもの困りごとは、よくも悪くも環境や関わり方によって変わることがあります。一貫性のある関わり方や、変化の少ない安定した環境が必要な場合も多いため、保護者だけでなく、子どもの周囲の人たちが適切に特性を理解し、方針を共有していることが大切になってきます。そこで、保護者だけでなく、周囲で関わる人が子どもについて情報の共有をし、理解をしたうえで同じような接し方をすることがポイントとなってきます。また、周囲の人から「困った行動」をする「困った子」という捉え方をされてしまうことがあるかもしれません。ですが、その行動をなぜするのか、特性や困っていることの背景を知ることで、本人にもコントロールできない行動である、本人にとっては必要な行動であるなど、子どもの行動の背景にある理由・原因が周囲の人にも分かりやすくなります。その意味で、園や学校で子どもと関わる人が、その子の特性や困っていることについて理解し、共通認識を持つことがとても大切です。子どもの過ごしやすい環境づくりや困りごとが現れる状況を減らすために、検査結果を活用して共通認識をつくりましょう。家庭外での環境調整や配慮のためには、周囲の協力が不可欠です。本人にとって過ごしやすい環境や方法について、家庭から配慮を求めるときや、園や学校側などで対応や支援をするときに、具体的な支援の例があると、取り組んでもらいやすくなります。検査結果レポートの「サポートの方向性」を見せたり、気になった内容について話し合ったりすることで、家庭と周囲の人とで協力してお子さまのサポートを進めましょう。また、家庭で試したサポートや環境調整があれば、その結果がどうだったか、結果を周囲の人や専門家と共有し、相談するのもおすすめです。さらにお子さまにあった方法にカスタマイズしたり、より取り組みを進める方法などのヒントが得られるかもしれません。検査結果は誰と共有すればいいの?お子さまが家庭以外で特に長い時間を過ごすのが園や学校です。そのため、家庭と園・学校での連携がとても重要です。話し合いや相談の際に、検査結果は保護者からの情報提供のツールになります。検査結果レポートでは、園や学校でのサポートの方向性についてもご紹介しています。検査結果レポートの気になった点にチェックをつけるなどして、話し合いの機会に持ち込むと、会話がスムーズに進む場合もあります。ぜひ、対応方法を話し合う際にも活用してください。また、授業や課題に取り組む時間、集団での生活など、家庭にはない状況や場面もあります。その際は、家庭での様子や保護者の見立てや課題に感じていることと園・学校での様子と園学校側の見立てをお互いに出し合うと、よりお子さまの困っていることや対応方法の理解につながります。専門家への相談や、医療機関を受診する際にも、情報が多いと、アセスメントや支援がよりきめ細やかになります。相談や受診の場面では、お子さまの様子や保護者の困っていることを伝える必要がありますが、その場で思い出しながら話すより、事前にまとめた資料があると、よりスムーズに伝えやすくなります。検査結果の情報から、保護者や本人が、どんな時にどのくらい困っているか、その困っている度合いなどが把握しやすくなり、専門家や医師にとっても有益な情報になります。検査結果レポートの一部を持ちこむ、読んでみて考えたことをまとめておくなど、相談に向けての準備をしておくといいでしょう。家族や周りの人が、お子さまの特性や接し方についての共通認識を持つことがとても大切です。お子さまに合わない方法で接したり、人によって対応方法が違ったりすると、お子さまが混乱したり、困ったりすることがあります。また、普段接することの多い保護者の認識と周りの人で理解度にギャップがある場合、保護者にとってもストレスや負担を高める要因になります。そのような場合に、検査結果を伝えたり、特に理解してほしい点を一緒に読んだりすることで、周りの人にとっても事前に接し方などが分かりやすくなります。特性や困りごととその対応方法をお子さま自身が理解することはとても大切です。しかし、本人に説明した方がいいか、どう説明するか悩む保護者の方は多いのではないでしょうか。そんなときはLITALICO発達特性検査の結果を、親子で話すためのヒントとして活用してください。検査結果をそのまま見せたり、すぐにお子さまに結果を伝える必要はありません。ただし、お子さまが自身の状況や特性を理解することで過ごしやすくなりそうな場合には、理解度に合わせて噛み砕いて言い換える、結果の文章を見せながら一緒に話し合うなど、お子さまの年齢や状況に応じて分かりやすく伝えるといいでしょう。検査結果の共有方法LITALICO発達特性検査の結果は、受検後すぐにオンラインで表示されます。検査結果はマイページに保存され、ログインすればいつでも閲覧することができます。また、PDFをダウンロードし、データとして共有することもできます。PDFのダウンロードにはご利用のデバイスや通信環境によって時間がかかる場合があります。作成後は保存、格納してください。保存方法や格納先は、ご利用しているデバイスやブラウザによっても異なります。PDFの作成について、ご不明点がある場合はこちらにお問い合わせください。発達特性検査お問い合わせフォーム相談の場面に持っていくときや、資料として渡すときは、プリントするのもおすすめです。Upload By LITALICO発達特性検査 活用サポートすべてのページを印刷して渡すと、相手の負担が大きく、一度に見ることが難しい場合もあります。そのような際には「全体像」のグラフだけ共有する、実際に家庭内外で試したいと感じたサポートや、特に理解につながった背景のページだけ印刷する、見せたい箇所に蛍光ペンを引いておくなど、必要な箇所を絞って、部分的に印刷して共有するのがおすすめです。また、プリンターの印刷設定の機能を使用して、2in1印刷や両面印刷でプリントすると、印刷枚数を減らすこともできます。必要や目的に応じて工夫してみましょう。まとめ本人の困りごとを減らし、過ごしやすい環境をつくるためには、家庭だけでなく、周囲の関係者との協力が欠かせません。また、家庭だけでお子さまのサポートをすると、どうしても負担が大きくなり、保護者の方が疲弊してしまうかもしれません。少しでも頼り先を増やし、お子さまのために同じ目線で一緒にサポートを進められる仲間をつくっていきましょう。そのための第一歩が、情報をスムーズに共有することです。ぜひ、LITALICO発達特性検査をそのツールとしてご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査受検後の専門機関への相談についてUpload By LITALICO発達特性検査 活用サポートLITALICO発達特性検査は、保護者の方がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。LITALICO発達特性検査を受けたあと、場合によっては、子どもの特性や困りごとについて、より知りたいことや相談したいことが出てくるかもしれません。また、より手厚い支援が必要な場合、専門的な支援を検討することも大切です。・子どもの特性や困っていることについて、さらに調べたり、専門家の見立てを受けたい・子どもとの接し方や本人に合うサポート方法について、専門家にも相談したい・医療的な診断や治療が必要かどうか知りたい・公的な支援サービスを利用したい上記のような場合に、どのようなところに相談をすればいいのか、相談や支援を受けられる専門機関や、支援制度についてもご紹介します。相談はどこでできる?主な相談機関としては以下が挙げられます。保護者の方のニーズに合う専門機関を探しましょう。子どもの発達や育児の悩みについては、まずは無料で相談できる地域の専門機関を利用することをおすすめします。発達や子育てに関する相談を行っている自治体の機関としては、子育て支援センターや発達障害者センター、保健センター、児童相談所などがあります。どこに相談すればいいか分からない場合は、お住まいの自治体の子育て支援課などに教えてもらうといいでしょう。相談機関では、相談すると必要に応じて発達検査や児童発達支援などの支援、専門の医療機関などを紹介してくれる場合もあります。学校でのさまざまな困りごとについては、相談できる専門家としてスクールカウンセラーがいます。心理についての専門性のあるカウンセラーが、カウンセリングをもとに助言・指導を行います。利用方法などは自治体や学校によって異なる場合もあるので、お住まいの地域や学校に確認しましょう。特性による困りごとが強く、日常生活や学業などに支障が出る場合には、より専門的な支援とつながるために、診断が必要になる場合もあります。医学的な診断を行えるのは医師(医療機関)のみです。例えば、発達障害の診断を行うのは小児科・児童精神科や発達外来など、睡眠の悩みは小児睡眠障害外来など、それぞれ専門の医療機関があります。近くに専門科のある病院がない、どの専門科を受診すればいいか分からないなど、医療機関が見つけられない場合、また医療機関を受診するかどうか悩まれる場合、医療機関以外の専門機関でまずは相談をしてみるという方法もあります。まずは、児童発達センターなどの地域の相談機関やかかりつけの小児科に相談し、必要に応じて専門の医療機関を紹介してもらうとよいでしょう。公的な支援や制度にはどんなものがある?特性や困りごとが強く日常生活に支障が出ている場合など、障害がある子どもが受けられる可能性がある主な公的な福祉サービスをご紹介します。診断がなくても受けられる支援もあります。また、困りごとに応じた支援制度や専門機関についても、自治体の窓口や、専門機関で相談するなどして調べてみましょう。地域によっては支援を受けるために診断があることを条件にしている場合もあるので、利用を検討する際には、お住まいの自治体に確認するとスムーズです。小・中学校で支援が必要な児童に対して行われるのが特別支援教育です。通級指導教室、特別支援学級、特別支援学校などがあり、必要なニーズや障害の種別によって分かれています。通級指導教室などは、必ずしも障害の診断がなくても利用できるケースもありますが、地域によってルールや基準が設けられている場合もあります。利用を検討する場合、小学校入学前の就学相談、自治体の教育委員会の就学支援相談窓口などで相談します。就学に向けた相談や就学先決定は、スケジュールが決められている場合があります。気になる方はお早めに自治体の窓口に相談することをおすすめします。※東京都など一部の自治体では通級による指導の場として「特別支援教室」が設置されています児童発達支援と放課後等デイサービスは、どちらも障害のある子どものための通所型の支援です。児童発達支援が小学校入学前の未就学児を対象としているのに対し、放課後等デイサービスは6歳から18歳までの就学児が対象で、必要と認められた場合は20歳まで利用できます。日常生活の自立支援や機能訓練、特性や障害に合わせたサポートを行うなど、障害児への支援を目的にしています。利用するためには受給者証の取得が必要です。支援が必要であることを証明する書類として医師による意見書を提出することで、診断がない場合でも利用できることがあります。障害者手帳は、障害のある人が取得できる手帳です。障害者手帳を取得することで、障害の種類や程度に応じてさまざまな福祉サービスを受けられます。一般に身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の総称を障害者手帳と言います。より手厚く専門的な支援が必要な場合、障害者手帳の取得について検討してもよいかもしれません。取得の条件や申請方法、具体的に受けられる支援などについては以下の記事をご覧ください。相談・支援を受ける際の検査結果活用について相談や支援を検討している場合に、まずLITALICO発達特性検査を受けてみるのも一つの方法です。すぐに利用できるところが近くに見つからない場合や、申し込んでから実際に相談できるまで、時間があいてしまう場合もあります。そんなときには、LITALICO発達特性検査に回答するプロセスや、検査結果レポートを読むことによって、子どもの特性や困っていることへの理解を深めることができます。また、検査結果レポートには相談の際の参考となる情報も含まれています。ぜひ、相談をスムーズに進めるための資料の一つとして、LITALICO発達特性検査をお役立てください。・検査の質問項目に回答することで、子どもの状況や困っていることを振り返っておく・検査結果から、特性の現れ方や、どのくらい困っているかを把握しておく・保護者主観での特性や困りごとに関する見立てを整理しておく・子どもに合いそうなサポートを事前に試してみるなど相談や支援を受ける際には、子どもの状況や困っていることなどを伝えることがあります。その際に、資料の一つとして検査結果を共有すると、相談や連携がしやすくなります。LITALICO発達特性検査の結果はPDFとしてダウンロードし、データを共有したり、印刷したものを相談時に持参して見せることもできます。その際には、すべてを共有しなくても問題ありません。最初の相談の際には、検査結果の特性や困りごと部分について印刷して共有する、具体的な支援法を相談する際には「サポートの方向性」の部分を共有するなど、目的に応じて活用してください。ただし、LITALICO発達特性検査の結果は保護者の方の回答に基づいているため、場合によっては専門家との見解や見立てが違う可能性もあります。違いは決してネガティブなものだけではなく、家庭と園・学校での様子の違いや、関係者ごとの見立てや理解を知ることにもつながります。相談の際には、実際の子どもの様子や園・学校からの情報なども含め、専門家がさまざまな観点で判断することになります。検査結果にとらわれすぎず、専門家の見立てや意見を聞くことが重要です。サポート方法についても、相談し、柔軟に調整するとよいでしょう。まとめ特性のある子どもをサポートするときは、家庭だけで抱え込まず、できるだけ頼り先や相談先を多くつくることをおすすめします。特に、専門家による相談や公的な支援の利用は、保護者の負担を軽減し、また専門家によるアドバイスを受けられる機会となります。診断の有無にかかわらず相談・支援を受けられるサービスもあります。また、診断によって、より手厚い支援制度が受けられることもあると知っておくと、子どもや状況にあったサポートの選択肢が増やせるかもしれません。ぜひ、さまざまな頼り先をつくり、スムーズに相談や支援を受けるための共有ツールとして、LITALICO発達特性検査をご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日今回は人気のマンガを紹介します!どんな結末になるか考えてみてくださいね。咳止めとして渡された薬に驚愕主人公は一向に止まらない咳に悩んでいます。いろいろな風邪薬を試しますが、効く気配がありません。ある日、心配した先輩が主人公に声をかけてきました。心配する先輩出典:エトラちゃんは見た!全然治らない咳出典:エトラちゃんは見た!風邪の咳じゃない!?出典:エトラちゃんは見た!主人公の話を聞いた先輩は「風邪の咳じゃないかも」と言い…。「これ飲んでみたら?」とある薬を主人公に渡してきました。ここでクイズ先輩からこの後どんな薬を渡されたでしょう?ヒント!咳に効くと思えない薬を渡され主人公は驚愕します。先輩に渡された薬出典:エトラちゃんは見た!正解は…正解は「胃薬」でした。咳の原因が風邪ではないと考えた先輩が渡してきたのは胃薬です。「咳に胃薬なんて効くわけない」と驚く主人公なのでした。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。※こちらのお話は体験談をもとに作成しています。(愛カツ編集部)
2024年04月17日今回は、物語をもとにしたクイズを紹介します!クイズの解答を考えてみてくださいね。イラスト:エトラちゃんは見た!咳止めとして渡された薬に驚愕主人公は一向に止まらない咳に悩んでいます。いろいろな風邪薬を試しますが、効く気配がありません。ある日、心配した先輩が主人公に声をかけてきました。心配する先輩出典:エトラちゃんは見た!全然治らない咳出典:エトラちゃんは見た!風邪の咳じゃない!?出典:エトラちゃんは見た!主人公の話を聞いた先輩は「風邪の咳じゃないかも」と言い…。「これ飲んでみたら?」とある薬を主人公に渡してきました。ここでクイズ先輩からこの後どんな薬を渡されたでしょう?ヒント!咳に効くと思えない薬を渡され主人公は驚愕します。先輩に渡された薬出典:エトラちゃんは見た!正解は…正解は「胃薬」でした。咳の原因が風邪ではないと考えた先輩が渡してきたのは胃薬です。「咳に胃薬なんて効くわけない」と驚く主人公なのでした。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。※こちらのお話は体験談をもとに作成しています。(愛カツ編集部)
2024年04月15日私は夫と2人の子どもと暮らすアラフォー主婦です。今までいくつか病気を経験しているため、定期検査や健康診断は欠かさず受けています。体調不良といえば、時々便秘になるくらい。いたって健康だと思っていたのに、健診結果に要精密検査の文字が。いい機会だと思い前向きな気持ちで受けた検査で、まさかあんなに大変な経験をするなんて……。健康について改めて考えるきっかけになったエピソードを紹介します。健康診断の便潜血検査に引っかかり再検査に毎年健康診断を受けていた私。35歳のとき、便潜血検査の結果が陽性となり、初めて消化器内科で大腸カメラによる精密検査「大腸内視鏡検査」を受けることになりました。ショックな気持ちを抱きつつ、予約をするため病院に電話。すると、「まだお若いですね。便潜血検査の際、便秘気味でしたか?」と聞かれました。受付の方が言うには、便秘の場合、排便時の出血で陽性になることもあるのだとか。普段から時々便秘になることがある私は、その話を聞いて「大きな病気ではなく、便秘のせいかも」と、少し安心しました。とはいえ、万が一のことがあるかもしれません。早期発見のためにも、この機会にしっかり診てもらおうと予約を取りました。大腸内視鏡検査は前処理からトラブル多発数日たって、いよいよ検査当日。大腸内視鏡検査は朝から夕方近くまでかかるとあらかじめ聞いていたので、待ち時間は本でも読んで過ごそうと安易に考えていました。病院に到着し、検査の前処理をおこなう部屋に案内されると、周りはご年配の方ばかり。同世代の人は1人もいません。「自分は場違いなのかな?」と少し気まずく思っているところで、前処理についての説明が始まりました。説明の内容は、大腸内視鏡検査をする前処理として、大腸を空っぽにするために、これから腸管洗浄液2リットルを数時間かけて服用するというものでした。また、内服後のトイレの回数は5~10回くらいが目安とも。説明後、内服を始めた私の体にすぐに異変が起きました。洗浄液がどうしても飲めないのです。最初は洗浄液の飲みにくい味のせいかと思っていたのですが、そのうち吐き気が止まらなくなり……。結局、病院側の判断で、別の錠剤を服用することになりました。吐き気が落ち着いてきたと思った矢先、またしてもトラブルが! トイレは多くて10回程度と聞いていたのに、私の場合、15回も足を運ぶことになりました。看護師さんや周りの方から「若いのにえらいね~頑張っているね~」と励まされ、ありがたいやら恥ずかしいやら……。内視鏡検査を始める前の段階で、私はもうフラフラでした。一筋縄ではいかない!内視鏡検査でも大騒ぎやっとのことで大腸の準備も整い、内視鏡検査が受けられる状態になった私。いよいよ検査本番です。ところが、なんとここでもすんなりとはいきません。内視鏡検査を始めてすぐ、痛みに近い違和感がおなかに走ります。検査をしている先生の様子もおかしく「うーん……これでどうだ?」と何やら苦戦している模様。次第に痛みに耐えられなくなり、私は「痛いです~!」と声をあげてしまいました。先生も「そうだよね~」と言いながら、それでもうまくいきません。痛みと気持ち悪さに耐えながら、あとどのくらいかかるのだろうと考えていたとき、突然先生に「ごめん!」と謝られました。なんと、これからカメラを変えて検査をやり直すと言うのです。先生の話によると、私の大腸は細い上に長く、加えて体格が小柄なことから、通常より小さなカメラでないと検査できないのだとか。こんなに大騒ぎになっている人は他におらず、どうして私だけと泣きそうな気持ちになりましたが、カメラを変えて検査再開です。しかし、カメラを変えたことでラクに検査が進むということもなく、病室には相変わらず苦しむ私と奮闘する先生、励ます看護師さんの声が響きました。大腸内視鏡検査の結果はやっとのことで検査が終了。結果は異常なしで、やはり便秘のせいで排便時に出血し、潜血検査が陽性になったのだろうとのことでした。先生には「こんなに苦労することはめったにないんだけどね。今回は結果も大丈夫だったし、お互いつらいから5年は内視鏡検査を受けなくていいよ」と冗談めかして言われましたが、苦笑するしかなかった私……。検査前は、悪いものが見つからないかと不安でいっぱいでした。しかし実際は、前処理や検査が壮絶すぎて、不安を感じている余裕は皆無。終了直後は、結果が異常なしだったことより、検査がやっと終わったことに安堵したほどです。帰宅する途中で、ようやく検査結果が異常なしだったことに喜びが湧いたのを覚えています。まとめ持病の定期検査や健康診断をきちんと受け、体のことには気を付けているつもりだった私。しかし、普段あまり気に留めていなかった便秘をきっかけに、まさか自分がこんなに大変な経験をするとは考えもしませんでした。もし、便秘ではなかったら、再検査になることも、内視鏡検査で大変な思いをすることもなかったでしょう。健康診断の際、もう再検査にはなりたくありません。たかが便秘と甘く考えず、すぐに改善に取り組もうと心に誓い、健康について改めて考える出来事となりました。5年後、もしまた内視鏡検査を受けることになったときは、待ち時間に本を読んでいる余裕などはないこと覚悟して臨みたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/里村仁志先生(里村クリニック院長)消化器疾患が専門。2003年 獨協医科大学医学部卒業、2005年獨協医科大学第1外科、2016年さいたま赤十字病院外科を経て、現在に至る。イラスト/エェコ著者/結城 すみれ要領のいい夫とわが道をいく息子、ひょうきんな娘の4人家族。丁寧な暮らしに憧れるズボラ主婦です。数年ぶりに仕事を始め、てんやわんやな日々を送っている。
2024年03月26日乳がん検診の方法は、胸部超音波(エコー)検査とマンモグラフィー(乳腺・乳房専用のエックス線撮影)検査の2種類。マンモグラフィー検査は、乳房が圧迫されるため痛いとのうわさを聞いていました。30代は妊娠・出産時期と重なっていたこともあり、まだマンモグラフィー検査を受けなくてもいいかと思い、エコー検査で済ませてきました。しかし40歳の節目の年を迎え、ついにマンモグラフィー検査を受けてみた体験談を紹介します。「マンモ適齢期」になったと感じて決意私は、夫の会社の健康保険で配偶者が受けられる婦人科検診を毎年受けています。30代のうちは、近所に検診車が来てくれるので、乳がん検診はそこでエコー検査のみを受けていました。以前、エコー検査とマンモグラフィー検査のどちらが良いかをネットなどで調べた際に、「若いうちは乳腺が発達しているので、マンモグラフィー検査では乳腺の異常が見つかりづらい。エコー検査がおすすめ」と書いてあったからです。それに30代は、妊娠の可能性が常にありました。妊娠中や授乳中は、乳腺が発達するのでマンモグラフィー検査では結果がわかりづらいと聞いていたので、マンモグラフィー検査を受けても仕方ないと思っていました。30代最後の39歳。エコー検査にするかマンモグラフィー検査にするか、迷いました。しかし「痛いって聞くし、女性芸人さんがバラエティー番組でマンモグラフィー検査を体験していて、ものすごく痛そうだった……」という記憶がよぎり、結局、それまでと同じエコー検査を選択。そして40歳になり、2度の出産を経験して、もう妊娠の可能性も乳腺の発達もなさそうと判断し、ついにマンモグラフィー検査を受けることにしたのです。前半は痛くなかったけど後半は痛かった!検診車での婦人科検診ではマンモグラフィー検査は受けられないので、今年は健康診断専門の施設に行きました。行ってみると、マンモグラフィー検査はかなり大がかりな設備が必要だとわかりました。私は2方向からのマンモグラフィー検査をおこないました。撮影台の上に乳房を片方ずつ乗せ、透明な板で圧迫して乳房を薄く伸ばして撮影します。診療放射線技師は壁の向こうから操作しており、板がアームのように伸びてきて胸を挟む仕組みです。最初、横から胸を挟むときはやや強めにギュッと挟まれた感じでしたが「あれ? 痛くない」と拍子抜け。やっぱり個人差があるのかなと。ところが、検査後半の上下から挟む動きになった途端、「痛ぁああ! 胸をもぎ取られるみたい……!」と、激しい痛みを感じました。ギリギリと容赦なく、乳房を押しつぶしてきます。どうにか耐えることができたのは「その後の安心のためならここは我慢!」とポジティブに捉えていたからです。あとで改めてネットでマンモグラフィー検査について調べてみたところ、「エコー検査と比べると、しこりを作らないタイプの乳がんの発見に役立つ」とのことでした。後悔しないための健康診断を深く考えるきっかけに40代になり、「毎年健康診断を受けていて異常がなかったのに、ある日突然、病気が進行していた」という話を身近で聞くようになりました。また、私自身がフリーランスなので「自営業で定期的な健康診断を受けていなかった。そのため、いつの間にかちょっとした体調不良が大変なことになっていた」という話もよく聞きます。たとえ健康診断を受けていても病気の発生や進行の可能性はありますが、それでも、定期的に健康診断を受けることで早期発見の確率は格段に上がり、「ちゃんと受けていれば……」という後悔はしなくて済むと考えています。もし、胸部のエコー検査で見つかりづらい異常があっても、マンモグラフィー検査を加えることで二重のチェックになり、早期発見の可能性がさらに上がると思います。40代になった今、これまでより病気のリスクも上がってくるので自分の体を知るためにも、万が一のときに後悔しないためにもマンモグラフィー検査をしてよかったし、今後も継続していきたいと思います。検査結果は写真の通り「A」で問題なしでした。まとめ私は血縁者に乳がんの経験者がいないので、乳がん検診に関してこれまでそれほど重要視しておらず、「ラクなほうでいいや」と考えていました。しかし今回、マンモグラフィー検査には、エコー検査とは違うメリットがあることがわかりました。厚生労働省でも40歳以上の女性に対し、2年に1度、マンモグラフィーによる乳がん検診の受診をすすめているようです。私自身も今後もマンモグラフィー検査を受けたいと思っていますが、身体的負担(痛い……)や精神的負担(痛いのが怖い……)がすごいので、当面、「来年はエコー検査、再来年はマンモグラフィー検査」と交互に受診しようかなと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田あいみ先生(Zetith Beauty Clinic 医師)美容外科、美容皮膚科、予防医学(栄養療法)、アンチエイジング専門医。Zetith Beauty Clinic 、東京美容外科沖縄院にて勤務。トライアスロン日本代表の経歴を持ち、⾃分がアスリートであることも⽣かしつつ、美と健康のスペシャリストとして「中からと外からの美と健康」を信念に、外から(美容医療)だけでなく、中から(分子栄養学、予防医学)の美と健康の権威として多くの文化人、芸能人、アスリートからの信頼も厚い。著書に、「中田敦彦のYouTube大学」でも紹介された「アスリート医師が教える最強のアンチエイジング」(文藝春秋社)がある。著者/Spinof Design(40歳)グラフィックデザインを中心に、講師やライター業などをサービスの柱としている。美術大学を卒業後、デザイン制作会社や広告代理店、印刷所の勤務を経てフリーランスに。仕事と育児のほどほどの両立を心がけている。
2024年03月23日彼氏のうみくんと同棲中のにしこさん。彼女は毎月、排卵日付近になると排卵痛を感じるときがあります。この日も仕事中に排卵痛に襲われました。ただ、夜には痛みがおさまっていたため、彼からのお誘いをOKしたら……。 排卵痛がなくなって安心していたら… 毎月、排卵日付近になると排卵痛に襲われるにしこさん。アパレルの仕事に就いているにしこさんは、この日も仕事中に排卵痛を感じました。しかし、いつも数十分ほどでおさまることが多く、この日も帰宅するころには痛みがなくなっていたそうです。 夜になって彼からお誘いがあり、排卵痛もすでにおさまっていたため、OKしたにしこさん。ところ行為中、下腹部に猛烈な痛みが走り、中断する事態になってしまいました。 このときはまだ、痛みが悪化した原因がはっきりとわかっていなかったにしこさん。「寝れば治るだろう」と思い、この日は無理せず休むことにしたそうです。少し様子を見てみて、明日になっても痛みが続くようなら病院に行ったほうがよさそうですね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:マンガ家・イラストレーター にしこ
2024年03月11日2023年の5月に骨粗しょう症検査を受け、それから薬の服用による骨粗しょう症の治療を開始しました。医師より生活指導がありましたが、正直に言うとあまり良い患者とは言えませんでした。というのも、処方された薬を飲み忘れることがあり、指導された運動もしなかったからです。そんな私を待ち受けていたのは、予想外の検査結果でした。初回の骨密度検査の結果と医師の指導2023年5月に腰を痛めたことがきっかけで病院を受診し、骨密度検査を受けました。内科でしたが、DEXA法という骨密度測定装置があり、正確な骨密度を測ることができる病院です。初回の骨密度検査の結果、私の背骨の骨密度は同年代でも良い値で100人中18番でした。腰を痛めて受診をした私は思ったよりも良い結果で安心したのですが、それもつかの間、大腿骨(太ももの骨)の骨密度は100人中90番と悪い結果に。背骨の骨密度はいいのに大腿骨の骨密度が低い理由は医師もわからないようで教えてもらえなかったのですが、そのときに医師から指導されたのは、とにかくバレーやウォーキングなどの骨に刺激を与える運動をすることと、無機リンが多い食品はとらないことでした。医師によると、処方された薬を飲むとカルシウムの吸収が良くなると同時に、無機リンも吸収しにくくなるそう。無機リンは、インスタント・レトルト食品や加工食品、ファストフードなどに入っているそうで、乳製品も無機リンが多いので、骨粗しょう症だからといって乳製品を多くとることは控えるようにと言われました。また、医師は会話の中で「昔の日本人はよく魚を食べていたので、骨密度が高かった可能性がある」ということも話していました。2回目の骨密度検査へ初回の検査から約7カ月後、2回目の検査の日となりました。医師からは以前、「次の検査は11月にしましょう」と言われていましたが、初回の検査料金が約10,000円だったこともあり、金銭的な事情から検査は1月にすることに。今回の検査内容は、身長、体重の測定、DEXA法による大腿骨と背骨の骨密度検査、尿検査だけで初回にあった血液検査や骨のX線検査はありませんでした。ただし、前回の診察時に血液検査をおこなっていたので、今回の骨密度検査の結果とともにその血液検査の結果も教えてくれる予定です。DEXA法による検査方法は、大きな機械に横たわって検査技師から指示された2通りの姿勢で撮るだけです。機械の大きさは人が1人横たわれる程度。10分くらい寝ているだけの状態なので、痛くもかゆくもなく、私はただ動かずにぼんやりと横になっていました。あっさりと検査が終わったので待合室へ行き、椅子に座って結果を待ちました。期待していなかった検査結果は…待合室で待っていると看護師に呼ばれ、診察室に入りました。私の予想は、骨密度がキープできていたら良いかなというくらい。というのも私は不真面目な患者だったたからです。最初の骨密度検査からこの日まで、薬を飲むのを忘れていて飲まない日もありました。また、通勤では少し自転車を使っているものの、医師によれば「自転車では大腿骨の骨密度は向上しづらい」と言われていたのに、医師のすすめる運動も積極的におこなっておらず……。1つおこなったことといえば、少し魚料理を食事に増やしたことでした。また、もともと自炊が主な私にとっては無機リンの摂取はあまりないかなという感じでした。医師の指導を真面目にしなかったことから、骨密度の向上は期待できないのでは? というのが予想でした。ところが結果は、背骨の骨密度が「+ 2」、大腿骨も「+ 1」で、少し上がっていると言われて驚きました。「まさか上がっているなんて!」。なぜ上がったのか聞いたところ、薬の効果だろうとのことで、意外な結果にほっと胸をなで下ろしました。また、血液検査の結果も良好で、無機リンの値も正常とのことでとても安心しました。まとめ心配していた検査費用は、生理だったため尿検査ができず、尿検査を含まない金額で約2,000円でした。想像よりもとても安くて驚きました。この日は初回の検査と比べて検査数が少なかったためだと思います。医師の指導の通りには生活改善をおこなわず不真面目な患者でしたが、今回はうれしい結果となりました。とはいっても、大腿骨の骨密度が低いのは変わらないので、今後は医師の言う通り骨を刺激する運動をしたいと思います。また、薬の服用も忘れないようにしたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/中村光伸先生(光伸メディカルクリニック院長)整形外科医の知見から骨の仕組み、体の動かし方を活かした骨のトレーニングを提唱する骨の専門医。骨の強化と全身の機能回復を両立する「骨たたき」を考案。若々しい体を取り戻す「リバースエイジング」の専門家としてメディアにも多数出演。著書に『医者が考案した骨粗しょう症を防ぐ1分間骨たたき』『ひざたたき世界一かんたんな健康法』(アスコム)。イラスト/sawawa著者/葉月(44歳)自分のしたいことを追求しすぎて、結婚もせずアラフィフ直前に。楽しく自分らしく生きるために日々模索中。栄養士・調理師の資格持ち。趣味は料理とパン作り、食べ歩き。
2024年03月09日女優の古村比呂が5日に自身のアメブロを更新。薬を服用するも症状が良くならないことを明かした。この日、古村は「今日は雨が降っても花粉飛びDAY」と述べ「お薬を飲んでも朝からの症状は良くならずなんでだろう」と不思議そうにコメント。「鼻ムズムズくしゃみ連続なのに」と自身の症状について説明した。続けて「ルイボスティーティーパック7個入り最後の一個を飲んでいた」と明かし「ドライりんごの味が初めてわかったの」とコメント。「これまで飲んでいたルイボより甘い!」と感じたそうで「これはきっと抗がん剤治療を5週間位していないから副作用が和らいできたのかもしれない」と推測した。最後に「花粉症中でも味の変化がわかるって『私スゴイ 』と自画自賛中」と述べ「この感覚がしばらく続きますようにと祈って今日はグンナイ」とつづり、ブログを締めくくった。この投稿に読者からは「辛いですね」「お大事にしてください」「私も今日1日辛かったです」などのコメントが寄せられている。
2024年03月06日2023年、母に病気が見つかり薬を服用するようになりました。その薬は毎日必ず飲まないといけない薬で、飲まない日があるとのちのち副作用が出る可能性がある薬でした。あるとき母との会話でわかったのですが、時々飲み忘れることがあるそうなのです。驚いた私がいろいろと試した結果、母の飲み忘れを激減させた方法を紹介します。毎日必ず飲まないといけない薬数年前から母の体調がおかしいと思っていたので、2023年6月ごろにしつこく病院に行かせて何度も検査をしました。なかなか悪いところが見つからなかったのですが、何度も検査をした結果、やっと体の一部に不審な点が。その病院には専門の科がないということで、大きな病院を紹介されることになり、専門の科で検査をしました。するとある病気が見つかったため、薬を処方され毎日服用することになりました。その薬は毎日飲む必要のある薬でした。2023年11月に実家に帰った際、母と話をしていてわかったのですが、母は薬の服用を忘れてしまうことがあるそうなのです。定期的な受診で病院に行ったとき、医師から「飲み忘れないように」と釘を刺されたと話していました。その薬は一般的にも「飲み忘れてはいけない薬」として認識されているものなので、私は非常に母が心配になりました。母は70代なので高齢者にあたります。46歳の私でも薬を飲み忘れることが多々あるので、特に高齢の母には簡単で飲み忘れない方法を考える必要がありました。カレンダーや薬に記入してみたけれどまずカレンダーにフェルトペンで「○」を付けることから始めました。薬を飲んだ後に「○」を書くようにしてもらったところ少し改善しましたが、飲んだ後にすぐ記入しないと飲んだかどうか忘れてしまうことがあるようなのです。飲んだかわからない状態でもう1つ飲むことができないため、毎日必ず服用するということは難しいようでした。その後、父のアイデアで薬の袋の裏に日付を書く方法を試します。それも効果はありましたが、薬の大きさによっては記入した文字が小さくなるので、何を書いているのかわからないときがあるのが難点でした。面倒臭くなく、母でもできる簡単な方法があるとベストでした。そこで思い出したのが、私が10年ほど前に栄養士としてデイサービス併設のクリニックで働いていたときに、デイサービスの看護師が平らの薬ケースを持っていたことです。そういうケースがあると母も忘れにくいと思いましたが、ノートパソコンのキーボードくらいの大きさがあり、大きくて使いにくいのではないかと思いました。ただ、もしかすると「薬ケースではなくても100円ショップに代わりに使えそうなケースがあるのでは?」と考え、ダイソーで探してみることにしました。使いやすい薬ケースを見つけた!ダイソーで早速ケース探しを始めました。鉛筆立てなどのコーナーでプラスチックの小物入れを見たり、文具コーナーを見たりといろいろ探しました。すると、クリニックで見たような薬ケースがあるではありませんか。早速手に取って見てみると、月曜日から日曜日まで朝昼晩に分けて薬を入れられる大きなケースや、携帯用の小さいケースがありましたが、大き過ぎたり小さ過ぎたりで母の薬には合わないものばかりでした。それでも多数のケースがあったので見ていたところ、母に合うとても良いケースを見つけました。それは、大きな文字で月曜日から日曜日まで書かれた7つの容器に分かれているケースでした(画像参照)。白い部分を押すとフタが開くので使いやすそうです。小分けのケースの一つひとつが比較的大きく、数種類の薬が入れられます。写真は私が服用している骨粗しょう症の薬ですが、母の場合は1度に何個か服用する必要があるので、このように大きめの薬が入れられる容器はとても便利そうだと思いました。「これなら母も忘れないかも!」と思いすぐに購入。次の日から使ってもらうことになりました。まとめ母がそのケースを使い始めてから、飲み忘れが激減しました。さらに、いつも目に見えるところに置くことで飲み忘れがなくなったため、私はとても安心しました。今回は母のために見つけた薬ケースでしたが、私も父も毎日服用している薬があるので、3つ購入して毎日使用しています。安くて頼りになるケースを見つけることができて家族で薬の飲み忘れがなくなり、本当によかったと思いました。ダイソーにはそのほかにもいろいろな薬ケースがあったので、もし今後薬が変わったときには再度見にいきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/葉月(44歳)自分のしたいことを追求しすぎて、結婚もせずアラフィフ直前に。楽しく自分らしく生きるために日々模索中。栄養士・調理師の資格持ち。趣味は料理とパン作り、食べ歩き。
2024年03月02日年齢を重ねたぶんだけ増える処方薬。だが、飲む薬の種類が多いほど副作用が増幅されることはあまり知られていない。その物忘れ、ひょっとして薬の影響かもーー。高齢者の5人に1人が認知症となると推計されている「2025年問題」まで、あと1年を切った。認知症はますます身近な問題となったため、ちょっとした物忘れも“認知症のせい”と安易に考えてしまいがちだが。「じつは認知症ではなく、薬の副作用によって認知機能が低下しているケースは少なくありません」こう語るのは、『その一錠があなたの寿命を縮める薬の裏側』(総合法令出版)の著書がある、薬剤師の鈴木素邦さんだ。たしかに日本老年医学会でも、高齢になると処方される薬の数が増え、副作用が起きやすくなると注意喚起している。「高齢者の場合、処方される薬が6種類以上になると、副作用のリスクが高まると指摘されています」(鈴木さん、以下同)厚労省の調査では、40〜64歳の10%、65〜74歳の15%、75歳以上の26%が、1カ月に1つの薬局で受け取る薬が7種類以上だという。薬の副作用リスクは人ごとではないのだ。「もちろん、治療のための薬であれば必要ですが、なかにはほかの薬に代替できたり、惰性で服用を続けたりしているケースもあります」そんな多剤生活のなかで、どのような薬に認知機能低下を引き起こすリスクがあるのだろうか。■認知機能低下やせん妄を誘発する3つの薬日本老年医学会などが発表した「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」では、認知機能低下と強い因果関係が示された薬が3つあるとされている。まず1つ目は「三環系抗うつ薬」。「代表的な一般名はアミトリプチリン、クロミプラミン、イミプラミンなどです。ガイドラインでは『可能な限り使用を控える』と呼び掛けていますが、古い薬で、長く使われている方もいらっしゃいます。やむをえず処方されているケースもあるので、副作用が心配な人は医師に相談してみましょう。現在はSSRIやSNRIといった新しい薬が中心になっています」2つ目は「ベンゾジアゼピン系睡眠薬・抗不安薬」だ。「睡眠薬のなかでは健康へのダメージが少ないといわれているため、もっとも多く処方されている薬です。しかもよく効くため、患者さんのなかには『これがないと寝られない』と、長期間続けている人も多いはずです」ところがガイドラインでは可能な限り使用を控え、使用する場合は最低必要量で、できるだけ短期間にするよう促されている。「しかし、患者が薬を求めれば、応じる医師が多いのが現状。患者の依存度が高く、睡眠薬を処方しない医師がいれば、患者は別の医療機関に行ってしまいます」もっとも重要なのは眠れない原因を取り除くことだ。「高齢者の場合は、日中の活動量が少ないことが、夜、眠れないことを引き起こすこともわかっていますが、根本に目を向けず、安易に薬に頼る人も多いのです」認知機能低下リスクのある3つ目の薬が、「過活動膀胱治療薬」のオキシブチニン(薬品名ポラキス)。「通常、膀胱に尿が約300mmリットルほどたまると尿意を感じます。しかし過活動膀胱によって膀胱が収縮してしまうと、膀胱に尿が十分にためられない状態で尿意を感じたり、排尿する回数が増えたりします。日本排尿機能学会の調査では、40歳以上の12・4%が過活動膀胱の症状があるという結果でした」ガイドラインには、こうした頻尿薬のなかでも、オキシブチニンは可能な限り使用しないように記されている。「現在はトビエース、ベオーバという薬が一般的で、オキシブチニンが処方されるケースは少ないと思います。ただ、現在、同薬を市販薬にしようとする議論もあります。泌尿器科に抵抗を感じる女性が、安易に服用してしまうことがないように、リスクを知っておくべきでしょう」以上の薬を服用した場合、どのような“認知機能の低下”に注意を払うべきなのだろうか。■急にこんな症状が出たら薬の影響を疑うべし「認知症の初期症状と同じです。まず同じことを何回も言ったり、聞いてしまったり、忘れ物や探し物が多くなったりするなど、記憶障害があらわれやすいです。それが少し進むと、理解力や判断力の低下が出やすい。お金の計算ができなくなる、料理に手間取ってしまうなどの症状です。こうした症状が続くと自信を失い、怒りっぽくなったり、うつ症状に悩まされたりします」ただでさえ、高齢になると肝機能や腎機能が落ちるため、薬の成分の代謝や排出に時間がかかり、薬が効きやすくなる傾向がある。「だからこそ、薬は優先順位をつけて、最小限に抑えることが求められます」その薬の飲み方にも注意が必要だという。「お茶に含まれるカテキン、牛乳に含まれるカルシウムは薬効に影響するので、必ず薬は水かぬるま湯で飲むことです。また、水の量も100mmリットル以上が目安です。水が少ないと胃が荒れるリスクがありますし、表面がコーティングされておらず、ざらざらしている薬は喉に引っかかってしまいます。サプリなども薬との相性の悪いものがあるので、医師や薬剤師に相談してください」最後に鈴木さんはこうアドバイスする。「“認知症”の症状の原因が薬の副作用であれば、多くの場合で服用をやめることで、認知機能が改善します。副作用による認知機能低下の症状で、人生の集大成である晩年を過ごすことがないよう、今一度、薬について医師に相談してみましょう」記憶のあいまいさが心配ならまずは薬の見直しを!
2024年02月28日誰しも時々やらかしてしまう、勘違いといううっかりミス。その原因は、さまざまです。急いでいたり疲れていたりすると、つい確認作業を怠ってしまい、ミスの起こりやすい状況になりがちですよね。いしかわ(@ishke_)さんがX(Twitter)に投稿したのは、まさにそういったうっかりミスを誘発させる光景でした。実家で目にした『ミスを引き起こす光景』ある日、実家に立ち寄ったいしかわさんは、目に飛び込んできた光景に、こう思ったといいます。「何これ、怖…」いしかわさんが見ていたのは、家族が設置している薬箱。絆創膏や市販薬をまとめておくと、いざという時に便利ですよね。しかし、そこにはあってはならないものが紛れ込んでいたのです…!入っている箱に書かれた商品名を見ると、風邪薬の『パブロン』や『ストナリニS』『バファリン』、そして…『コーラパンチ』『ヨーグレット』『ハイレモン』!いかにも「自分、薬ですけど何か?」といった雰囲気で、市販のお菓子が紛れ込んでいるではありませんか…!奇しくも、どれも錠剤のような形状をしており、内包も薬のようにシンプルな見た目をしているものばかり。これでは、薬を飲もうとした際、口に入れてから「やけにおいしいと思ったら、お菓子だコレ!」とハッとする展開を引き起こしてしまうことでしょう。自然すぎて大半の人が気付かないであろう『おいしい罠』に、ネットからはさまざまな声が上がっています!・違和感なさすぎかよ!これは確かに間違えるわ。・まあ世の中にはプラセボ効果もあるし、気持ちから効くのかも…!?・思わず二度見した。やけにおいしいお薬ですね!中には「おいしくて気分がよくなるから、ある意味『薬』で間違いない」という声も。気分が上がらない時や、悲しいことがあった時のために、『気持ちの薬箱』を常備しておくのもいいかもしれません![文・構成/grape編集部]
2024年02月26日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、赤ちゃんへの正しい薬の与え方についてマンガで解説します。良かれと思っておこなっていた赤ちゃんへの薬の与え方が実はNG行動かもしれません! しっかり確認しておきましょう。風邪などで赤ちゃんへ薬を飲ませなくてはいけないときに、飲ませ方に苦労されている方は多いかと思います。今回は、赤ちゃんへのお薬の飲ませ方についてお話ししていきます。 基本的なお薬の飲ませ方粉薬は通常、服用直前に少量の水や湯ざましを加えて混ぜ、スプーンやスポイトで口の中に入れ、その後、水や白湯などを飲ませます。話しかけて飲ませ、じょうずに飲めたらほめてあげましょう。 シロップなどは、スプーンやスポイトで同様に飲ませます。 ミルクや搾乳には混ぜるのはNG!粉薬やシロップを育児用ミルクや搾乳に溶かして飲ませる方がいます。これはやっている方も多いのですが、実はNGです。 育児用ミルクや母乳(搾乳)の味を変えてしまうと、嫌がって通常の育児用ミルクや搾乳を飲まなくなってしまうリスクがあります。同様に、食べるのを嫌がるようにならないよう、おかゆなど主食に混ぜないようにしましょう。粉薬は、水や白湯で溶かすようにしてください。 哺乳びんであげると、哺乳びんを嫌がるようになるお子さんもいるので、基本的にはスポイトやスプーン、薬杯であげるようにしましょう。 粉薬を飲むのを嫌がって飲んでくれない! どうしたら良い?赤ちゃんは、粉薬の「苦味」「におい」「ざらつき」等が原因で嫌がることがあります。最近では味やにおいを工夫して飲みやすくしている薬もあります。 特にジェネリック製剤で工夫されている薬もあるので、薬剤師に相談されると良いかと思います。 どうしても飲まない場合には、次のような方法を試してみてください。 ①ペースト状にして飲ませる小皿などに粉薬と少量の水を加え、練ってペースト状にします。(水が多いとまとまりづらいので少量にします)口の中の頬の内側や上あごに塗りつけ、水、湯ざましなどを飲ませます。舌先は苦味を強く感じるので避けましょう。白湯を嫌がる場合は、母乳や育児用ミルクをあげます。 ②飲食物に混ぜて飲ませる薬の味を隠すため、赤ちゃんが好む飲食物に少量混ぜて一緒に飲ませます。 酸味がある飲食物(オレンジジュース、スポーツドリンク、乳酸菌飲料、ヨーグルト等)に混ぜるのは避けましょう。薬のコーティングがはがれ、余計に苦味が出たり、効果が弱くなる薬もあります。 また、熱いスープや食べ物に混ぜると、薬の品質が損なわれることがありますので、避けましょう。 粉薬を飲食物に混ぜたまま長時間放置すると苦味が増したり、変質したりすることがありますので、飲ませる直前に混ぜるようにしましょう。 ③アイスクリームなどに包み込んで飲ませる冷たいと味覚が鈍るため、アイスクリームやシャーベットなどに包み込むようにして飲ませます。 また、服用を補助するゼリー状の商品に薬を包んで飲ませる方法もあります。 まとめお薬の種類によっても注意点が変わることがあるので、お薬に適した方法は医師や薬剤師に相談するようにしましょう。また、赤ちゃんがおなかがいっぱいのときは、なかなか薬を飲んでくれなかったり、体調がよくないときはいつもより機嫌が悪かったり、ぐっすり眠っていることも多く、薬をいつ飲ませたら良いか迷うこともあるかと思います。 例えば、食後の指示の処方薬が必ず食後に飲まないといけない薬かなど、タイミングや飲まないときの対処方法も医師または薬剤師に確認しておきましょう。 【引用参考文献】五十嵐隆監修一般社団法人日本小児総合医療施設協議会編集乳幼児・小児服薬介助ハンドブック 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀
2024年02月22日薬を処方されると、必ずいつ飲めばいいか指示があると思います。なぜそのような決まりがあるのでしょうか?また、そのタイミングを絶対に守らなければいけないのでしょうか。現役薬剤師のかえでら実子さんに、なぜ薬を飲むタイミングを指示されるのか、またそのタイミングを逃してしまったりした時はどうすればよいかを教えてもらいました。薬を飲むタイミング、困ったことはありませんか?暖冬といわれている今シーズンの冬ですが、それでもぐっと冷え込む日もあり、風邪をひいたりおなかの調子が悪くなったりと、体調を崩してしまっているかたもいらっしゃるのではないでしょうか。つらい症状を改善するため病院を受診すると、薬が処方されることが多いと思います。薬を受け取りに行った先の薬剤師から効果や飲みかたを説明されたあと、自宅で「しんどいしすぐ飲んでしまいたいけど…食後って言われたからそれまで待つべき?でも待ってられない!」と困ってしまった経験、ありませんか?用法通りに飲めれば問題ありませんが、いつもその通りにできるとは限りませんよね。そこで今回は、なぜ食後や食前など、飲むタイミングが決まっているのか、指示通りに飲めない時はどうすればよいのか、薬の飲みかたについて紹介していきたいと思います。まずは、大まかな表にまとめてみました。【図解】薬を飲むタイミングでは、ひとつずつ詳しく解説していきます。食前に飲む薬について食前とは食事を摂る30分前、胃の中に食べ物が入っていないタイミングのことです。食前に服用する理由として、胃の中に食べ物がないほうが薬の吸収がいい、食事による胃酸分泌の影響を受けたくない、胃の粘膜にくっつくことにより効果がでる、などがあります。とくに漢方薬は食前に飲むよう指示されていることが多いかと思います。これは、漢方薬は食事の影響を受けずに小腸まで届くことで腸内細菌により吸収されやすくなる、という特性があるためです。胃が弱いかたや、胃に負担をかけないほうがいい場合は食後で処方されることもありますが、食後に飲んでも効果が著しく低下することはないのでご安心ください。食後に飲む薬について食後の場合、飲むタイミングは食事を摂ったあと30分以内です。食事をすると十二指腸から胆汁酸という液が分泌され消化吸収がされやすくなり、薬の効果が上がります。これが食後に飲むよう指定される大きな理由です。また、空腹時に飲むと胃を荒らしてしまう薬もあります。特に、痛みを感じる時や熱がある時などに服用する薬は、頓服で飲む場合もなるべくなにか胃に入れたあとのほうが良いでしょう。もし食事を摂るのが難しい時は、多めの水で飲むようにしてください。薬は一般的に食後服用の指示であることが多いかと思いますが、効果向上の理由のほかに、食後が一番飲み忘れが少ないからということもあります。なので、必ずしも食後でなくても大丈夫な場合もあります。仕事の都合や生活スタイルなどで食後に飲むことが難しい時は、薬剤師に相談してみてくださいね!食間に飲む薬について食前と似たような服用タイミングで食間があります。ときどき食事をとっている間に飲むことだと思われているかたがいらっしゃいますが、そうではなく、食事のあと2〜3時間後、食事と食事の間に飲むのが正しい飲みかたです。胃に食べ物がないほうが効果が高い場合に指示されることが多く、漢方や胃の粘膜を保護したり修復する効果のある薬が代表的です。食前と食間は、つまるところどちらも空腹時に飲む、ということです。しかし、食前に飲むよう指示される薬は食前ではないと薬の効果が出にくい、また食後では副作用が出てしまうということが考慮されている場合があります。安易にお腹がすいているならどっちでもいいのでは?と飲みかたを変えることはしないようにしましょう。就寝前に飲む薬について布団に入る30分前に飲んでください。睡眠導入剤や下剤といった薬は、効果がでる時間をふまえて寝る前に飲むよう指示されています。必ず飲むタイミングを守るようにしましょう。食事の影響を受けたくない薬や、眠気がでる薬のため日中飲まないほうが望ましい場合も、寝る前の服用を指示されることがあります。どうしても寝る前に飲むことができない場合は、服用タイミングをずらすことが可能な場合もあるので薬剤師にご相談ください。迷った時は自己判断せずに薬剤師に市販の薬を服用する機会の多い風邪薬は食後に飲むよう指示されていることが多いですが、熱が高くて食欲がない時でも薬を飲むことは可能なことが多いです。「まだ飲むタイミングがきてないけど服用したらダメかな…」「タイミングじゃない時に薬を飲んでしまったけど大丈夫かな…」などと悩む前に、ぜひお近くのドラッグストアで薬剤師に相談してくださいね。<筆者情報>かえでら実子さん某薬科大学卒業後、ドラッグストアや調剤薬局に勤務し、調剤業務や在宅医療に携わる。趣味は美容とイラスト。現在ネイルの勉強中で、ネイリスト検定3級を所持。文・かえでら実子
2024年02月17日新型コロナウイルスやインフルエンザの流行の影響により、解熱鎮痛剤や鎮咳去痰薬(咳止め薬)が入手困難になるというニュースが相次いでいる。以前のように、簡単に薬が入手できない昨今、うかつに風邪もひけない。ところが、どこの家庭にもあるような常備品で、熱、咳などの風邪の症状に対処することができる優秀な食品があると、医学博士で食品医学研究所所長の平柳要先生は言う。「民間療法のように、昔から人々の間で使われていた食品などで、科学的なエビデンスが証明されている食品がいくつかありますが、そのひとつがはちみつです。特に、はちみつの咳への働きは顕著で、2021年のオックスフォード大学の研究では、上気道感染症の改善に関して、市販の鎮咳去痰薬や抗ヒスタミン薬よりも、就寝前の小さじ半分のはちみつのほうが、咳を鎮める効果が大きいと発表されています」このほかにも、はちみつには抗菌・殺菌作用や抗ウイルス作用、胃腸の不調改善、口内炎予防などの効果があることもわかっており、インフルエンザや新型コロナウイルスにもはちみつが効果アリという研究結果もあるそう。特にマヌカハニーやそばはちみつなどで、高い効果が表れているのだという。また、同じように、黒コショウは昔から食欲増進、血行促進、解熱、解毒、抗菌などの用途に使われているスパイスだが、黒コショウに含まれるピペリンという生理活性物質には、抗炎症・抗酸化作用、免疫調節作用、認知機能改善効果などがあるということがわかっている。こちらも日常的に、手軽に使えるありがたい“食薬”だ。「黒コショウには体を温める作用などさまざまな効果が研究されていますが、私が特に注目しているのは、黒コショウが、同時にとる食材の栄養成分の吸収率を高めるという特徴です。たとえば、秋ウコン(ターメリック)と黒コショウを使った研究では、秋ウコンに含まれるクルクミンの吸収率を、黒コショウに含まれるピペリンが約20倍に高めてくれることがわかっています」(平柳先生、以下同)クルクミンとピペリンを一緒にとった場合の相乗効果は顕著で、新型コロナウイルス感染症の症状の早期回復や入院期間の短縮が期待できるという研究結果もある。「どうやら、黒コショウは“黒子”的な働きをする傾向があるようで、黒コショウとはちみつを一緒にとることで、黒コショウがはちみつの働きを高めてくれることが期待できます」はちみつの咳止め効果、黒コショウの消炎作用といった働きは、まさに今の季節、風邪の症状を抑えるのに役立ちそうだ。こうした家庭で使える食品には、はちみつや黒コショウのほかにも、秋ウコン、しょうが、シナモン、サフラン、唐辛子、クミンなどがある。スーパーに並ぶ食材のなかに新型コロナウイルス感染症の予防薬として機能するものがあるのなら、日ごろから積極的にとりたい。■はちみつと黒コショウで最強の風邪予防レシピが完成はちみつも黒コショウも飲み物やスープに入れたり、ドレッシングの材料として混ぜたり、カレーに入れたりなど、手軽に使える。そこで、国際医療スペシャリストでメディカルハーブ調合師の森田知恵さんが、はちみつと黒コショウを使ったレシピを紹介してくれた。「はちみつと黒コショウは、それぞれとても優秀な食材ですが、一緒に食べても相性がよく、紅茶やスープに入れるとスパイスの効いたドリンクになります。飲むと体がぽかぽか温まりますよ」ただ、一点注意が必要なのが、はちみつには約180種類の栄養成分が含まれており、酵素や一部のビタミンは熱に弱く、60度以上に加熱すると栄養成分が失われてしまうことだ。「スープや飲み物は60度以下に冷ましてからはちみつを混ぜてください。できればはちみつを加熱せず、そのまま食べるのがおすすめです」(森田さん)【1】はちみつ黒コショウ紅茶<1人分>紅茶150mlAはちみつ大さじ1黒コショウ少々片栗粉小さじ1/2カップにAの材料を入れ、温かい紅茶を注ぐ。片栗粉を入れることでとろみがつき、体を温める効果が持続する。【2】はちみつ黒コショウペースト<1人分>はちみつ1カップ黒コショウ小さじ2ターメリック大さじ1ココナッツオイル大さじ1保存容器にすべての材料を入れて混ぜておく。トーストにかけたり、お餅に塗ったり、ヨーグルトにかけて食べる。【3】はちみつコーンスープ<1人分>市販のコーンスープ1カップ分はちみつ大さじ1黒コショウ小さじ1/2コーンスープにはちみつと黒コショウを混ぜると、コーンスープの栄養吸収力がアップ。【4】サラダチキンレタス巻きはちみつ黒コショウディップ<2人分>市販のサラダチキン1/2(50g)レタス2~4枚カイワレ大根お好みの量Aはちみつ大さじ2黒コショウ小さじ1と1/2あらびきマスタード大さじ1Aの材料を混ぜておき、サラダチキンを7mmくらいの厚さに切って、かいわれと共にレタスで巻いてAにディップして食べる。はちみつ、マスタード、鶏肉の組み合わせで疲労回復効果3倍に。ペーストは、作り置きができる一品。お好みでシナモンやジンジャーパウダーを加えるとさらに健康効果がアップする。トーストや焼いたお餅に塗ったり、ヨーグルトにかけたり、風邪の予防のためにも毎日取り入れてほしいが、風邪のひき始めの食欲のないときには、特に取り入れたい。サラダチキンレタス巻きも、手軽に作れる一品。風邪予防にはタンパク質もしっかりと。家庭で常備している食品を賢く使って、この冬も元気に過ごそう。
2024年02月09日女優の秋野暢子が19日に自身のアメブロを更新。血液検査とレントゲン検査の結果を報告した。この日、秋野は「今日はMRIの検査です」と切り出し「先日の血液検査にレントゲンは問題なかったようです。一安心です」と検査の結果を報告。一方で「今日はまたまた検査!」と検査を受けることを明かし「12月に撮ったMRIにちょっと疑問な所が出ていたので、もう一度撮影です」と説明した。続けて「ドラマや、バラエティーの撮影よりこっちの撮影の方がドキドキしますね」と述べつつ「まぁ~、サバイバーあるあるだから、丁寧に検査しなくてはね」とコメント。「でわ、行ってきます」と自撮りショットを公開し、ブログを締めくくった。
2024年01月20日■これまでのあらすじ早く子どもがほしい妻・美咲と、子どもを持つことに不安があって妊活に後ろ向きの夫・拓也。自分たちの不妊について夫婦間の温度差を感じ、ストレスや悩みを抱えていたふたりが、紆余曲折を経て妊活をスタートする。しかしなかなか結果が出ず、月日がたつにつれふたりの心も身体も重くなっていく。妊活の目途としていた1年が過ぎて、拓也が「病院へ行こう」と提案。1年前、自分は美咲の不妊治療の提案を断ったけれど、今は「美咲をお母さんにしてあげたいし、俺も父親になってみたい」と強く思うようになったと言うのだった。ふたりの気持ちが一緒になり不妊治療の開始を決意、1ヶ月半後にクリニックの予約を取る。しかしある夜、美咲が亡くなった飼い犬の夢を見て目を覚ますと、驚きの出来事が待ち受けていて…。■陽性反応が…!■よかった…夫婦で喜ぶ美咲に起こされた拓也。寝ぼけていると、美咲が妊娠検査薬の結果を見せてきて…。これって陽性!? ということは妊娠してる!?驚きつつも拓也が「おめでとう!」と祝福の言葉を掛けると、微笑みながら涙を流す美咲。その後ふたりは抱きしめ合って、喜びを噛みしめるのでした。後日、産婦人科に受診した美咲は医師から「たしかに妊娠していますよ」と言われ、自分のお腹に新しい命がいることを実感するのでした。次回に続く「僕たちは親になりたい」(全64話)は12時更新!
2024年01月11日インフルエンザとはインフルエンザとは、インフルエンザウイルスを病原とする感染症のことです。症状として38度以上の高熱、全身倦怠感、頭痛、筋肉痛、関節痛などが比較的急速に表れるのが特徴です。また、それらの症状に続いて、咳やのどの痛み、鼻汁などのいわゆる風邪と同様の症状も表れてきます。インフルエンザウイルスに感染してから1~3日程度の潜伏期間ののちに症状が表れ、通常は1週間程度で軽快していくという経過をたどります。インフルエンザにはA型、B型、C型という種類があり、流行するのはほとんどの場合がA型とB型です。一般的にA型は高熱や呼吸器症状がより激しく出ることが多く、B型はおう吐や下痢などの消化器症状が出やすいといわれていますが、A型インフルエンザでも消化器症状が出ることがあります。インフルエンザは毎年のように流行をしていて、日本では例年12月から翌3月頃にかけて流行することが多くなっていますが、近年は季節を問わず流行が見られるようになり、注意が必要です。インフルエンザにかかると、高齢の方や免疫力の低下している方の場合には、二次的に肺炎を伴うこともあるほか、子どもの場合には急性脳炎を伴い重症化する可能性もあるため、早期に適切な治療を行うことが大切です。インフルエンザの治療薬にはタミフルやリレンザなどの「抗インフルエンザ薬」があり、症状の表れた時期や程度などによって医師の判断で処方されます。基本的には発症から48時間以内に服用を始めた場合は、発熱期間の短縮や重症化を予防する効果も認められています。また、インフルエンザは予防が大切ともいわれています。主な予防方法として、・ワクチン接種(※)・外出後に手洗い&うがいをする(いずれも30秒程度するのが望ましい)・普段からこまめにお茶などで喉を潤すことが重要・適切な湿度を保つ(ウイルスは乾燥に強いため)・バランスの取れた栄養摂取(特にビタミンの補充を心がける)・人混みへの外出を控える(どうしても人混みへ行くときにはマスクの着用を心がける)などがあります。※特にワクチン接種にはインフルエンザが発症する可能性を減らすと共に、発症したとしても重症化を防ぐという効果があります。ワクチン接種は流行が始まる前に行なうことが重要で、13歳未満の子どもの場合は2回の接種が望ましいといわれています。参考:インフルエンザQ&A|厚生労働省参考:インフルエンザとは|国立感染症研究所インフルエンザで処方されるのはどのような薬?インフルエンザにかかってしまった場合、治療に用いられる薬にはいくつか種類があります。ここでは、それぞれの薬の用法や副作用などをご紹介します。タミフルはドライシロップ(水に溶かす粉薬)やカプセルで処方される抗インフルエンザ薬で、一般名はオセルタミビルリン酸塩です。子どもに使われることが多く、ドライシロップの場合、幼児と小児では体重1kgに対して2mg(最大で1回に75mg)を水に溶かして1日に2回、合計5日間服用します。新生児と乳児の場合は体重1kgに対して3mgを水に溶かして1日に2回、合計5日間服用します。カプセル剤は通常、成人と体重37.5kg以上の小児に処方され、1歳未満の乳幼児へは安全性などの面から処方されません。1回75mgを1日2回、5日間服用します。副作用として吐き気や嘔吐、出血などが起きる可能性があります。ゾフルーザとは錠剤と顆粒タイプがある抗インフルエンザ薬で、一般名はバロキサビル マルボキシルです。2018年から製造販売承認を受けている比較的新しい抗インフルエンザ薬です。12歳以上の場合は20mgの錠剤を2錠、または顆粒4包を一度だけ服用します。体重80kg以上の方は、20mg錠を4錠または顆粒8包を服用します。12歳未満の場合は体重40kg以上であれば20mgの錠剤を2錠または顆粒4包、体重が20kg以上40kg未満の場合は20mgの錠剤を1錠、または顆粒2包を一度だけ服用します。イナビルは吸入するタイプの粉末剤で、一般名はラニナミビルオクタン酸エステル水和物です。新生児や乳児以外で吸入が可能な方に対して用いられる抗インフルエンザ薬です。用法は10歳以上の場合は40mgを単回(一度だけ)吸引し、10歳未満の場合は20mgを単回吸引する形で使用します。副作用として気管支への影響が指摘されており、呼吸器への基礎疾患がある方への使用は慎重にすべきとされています。また、乳蛋白を含む乳糖水和物を含有しているため、乳製品への過敏性がある方への使用にも注意が必要です。リレンザは吸入するタイプの粉末剤で、一般名はザナミビル水和物です。5歳以上の吸入が可能な方に対して使用される抗インフルエンザ薬です。用法は10mgを1日に2回吸入し、計5日間用いられます。年齢によって量に変化はありません。イナビルと同様に、副作用として気管支への影響が指摘されており、呼吸器への基礎疾患がある方への使用は慎重にすべきとされています。また、乳蛋白を含む乳糖水和物を含有しているため、乳製品への過敏性がある方への使用にも注意が必要です。ラピアクタは点滴タイプの抗インフルエンザ薬で、一般名はペラミビル水和物です。低出生体重児、新生児に対しては安全性が確立しておらず基本的に使用されません。小児へは1日1回体重1kgに対して10mgを15分以上かけて点滴静注します。通常は単回ですが、症状によっては連日反復投与(量を変えず投与する)も可能です。成人に対しては一般的に1回300mg用いられ、重症の場合は連日反復投与をする場合もあります。そのほかにも熱を下げる解熱剤や漢方薬などが処方されることがあります。解熱剤にはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)と呼ばれるものと、それ以外のものがあり、一部のNSAIDsにはインフルエンザ脳炎・脳症に影響を与えることが指摘されています。インフルエンザの処方薬の副作用は?発症から48時間過ぎても効果はある?飲まないでも治るの?医師QAインフルエンザに罹患した患者が、異常行動を起こす場合があることが知られています。過去に、抗インフルエンザ薬の服用と異常行動に関連があるのではないか?とニュースで取り上げられたこともあり、心配な方もいらっしゃると思います。ここでは、抗インフルエンザ薬の副作用や効果に関する疑問について、小児科医の鈴木直光先生に伺いました。(質問)インフルエンザの処方薬には副作用がありますか?(回答)インフルエンザに罹患し処方薬を服用後、療養中に走り出す、部屋から飛び出そうとするなどの異常行動が以前報告されました。また、異常行動の結果、マンションなどから転落して死亡するという事例も極めてまれですが報告されています。一部の薬と関連づけて報道されたこともありましたが、これまでの調査の結果、抗インフルエンザ薬と異常行動の因果関係は分かっていません。また、インフルエンザにかかった時は、服薬していなくても異常行動が見られることがあります。そのため、お子さんがインフルエンザに罹患した場合には、抗インフルエンザ薬を服薬するか否かにかかわらず発熱から少なくとも2日間は異常行動へ注意するようにしましょう。例としては、窓など転落の危険がある場所の近くでは寝かせないことや、鍵をかけることなどが挙げられます。Upload By 発達障害のキホン(質問)インフルエンザの発症から48時間過ぎても、抗インフルエンザ薬の効果はありますか?(回答)抗インフルエンザ薬は効果の点から48時間以内に使用することが原則といわれています。しかし、重症化のリスクが高い場合には48時間を経過していても処方されることがあります。Upload By 発達障害のキホン(質問)インフルエンザは抗インフルエンザ薬を飲まなくても治りますか?(回答)インフルエンザは自然に治ることも多い病気で、抗インフルエンザ薬の使用自体は必須ではありません。ただし、小さな子どもや基礎疾患があって重症化のリスクが高い方の場合は使用することが推奨されています。また、抗インフルエンザ薬に限らず、熱があれば解熱剤を、咳があれば咳止めを、喉が痛ければ喉の薬を飲むといった対症療法だけでも症状は緩和されます。Upload By 発達障害のキホン(質問)抗インフルエンザの薬のなかには10代の子どもには処方しない薬もあるのでしょうか?(回答)抗インフルエンザ薬のタミフル(オセルタミビルリン酸塩)は、以前は10代の患者への使用が原則として差し控えられていましたが、平成30年(2018年)から解禁されました。平成19年(2007年)、インフルエンザに罹患しタミフルを服用した中学生が、異常行動により転落死する事故が複数発生し、タミフルの服用と異常行動などの因果関係が不明だったためです。約10年に及ぶ研究や調査が行なわれた結果、タミフルの服用と異常行動との明確な因果関係があるとはいえないことが確認され、処方されるようになっています。Upload By 発達障害のキホンインフルエンザの薬について知り、万が一の感染時にも慌てずに対処をインフルエンザは日本では毎年12月~翌3月頃にかけて流行する感染症です。発症すると38度以上の高熱や全身の倦怠感などの症状が表れるほか、子どもや高齢者、基礎疾患がある方の場合は重症化のリスクが高い病気でもあります。インフルエンザで処方される薬は発症から48時間以内に服薬することが効果的といわれています。もしお子さんにインフルエンザのような症状が見られた場合は、外出を控え学校なども休んで早めの受診を心がけるようにしましょう。服薬も大切ですが、十分な休養と睡眠、そして栄養と水分補給も重要です。参照:市販の解熱鎮痛薬の選び方|厚生労働省抗インフルエンザウイルス薬の添付文書| 厚生労働省
2023年12月29日ブロガーで作家のはあちゅう氏が28日に自身のアメブロを更新。顔に出ている薬の副作用についてつづった。21日のブログで、はあちゅう氏は「声が枯れ始めて6日目、声無し生活4日目」と明かし「どうしても声出したいので今日は専門クリニック行ってきます!」と専門の病院を受診することを報告。22日には「今日から一週間、一切声を出してはいけない『沈黙療法』をすることになりました」と説明し「今、今週末から来週末まで全ての予定のキャンセルかリスケの連絡をいれてます。つらくて発狂しそう」と記されたスクリーンショットを公開していた。この日は「薬の副作用で、顔がむくむくしてます」と息子を抱いた自身の写真とともにコメント。「無言生活はあと1日。明日の検査結果によっては、もっと長引いたりするんだろうか…?」と述べ「心配してもしょうがないことだけどね」とつづった。続けて「この、無言生活中、インフルや、持病や、家族が病気になっている人たちからたくさんのメッセージをもらって改めて『健康で、毎日生きること』のありがたみを噛み締めました」とコメント。「もうね、日常が送れること、それが一番大事だし、幸せ…」とつづった。
2023年12月28日簡単でおいしい薬膳料理を学ぼう!こころダイニングは、2024年2月14日(火)と年2月21日(水)に、『こころダイニング 第16回 薬膳講座 ~こころとからだが喜ぶごはん~ テーマ「かぜ(感冒)Ⅱ」』を、「こころダイニング 吉祥寺店」で開催します。同講座では、国際中医師の資格を持つ村岡奈弥氏が、発酵調味料を活かした薬膳料理を紹介します。今回は、前回に続いて「かぜ(感冒)」をテーマに、かぜをひかない、ひいても症状をこじらせないからだを目指します。開催時間は各日18:15から20:00まで、参加費用は1回7,000円です。参加費用には、軽食、調味料のお土産、セミナーメニューのレシピテキストが含まれています。定員は10名。申し込みは、「予約システム STORES 予約」で受け付けています。薬膳やスーパーフードを活かしたレシピを多数考案村岡奈弥氏は、中医薬膳師や国際中医師の資格も持ち、料理研究家として活躍しています。「村岡奈弥料理教室」を主催し、からだに優しい料理を提案。雑誌、テレビ、新聞などでも、料理や薬膳について紹介しています。著書には『アンデスのスーパーフード おいしい!キヌアレシピ』『家族をいたわるスープブック』『いつもの野菜で薬膳する!』などがあります。(画像はこころダイニングより)【参考】※こころダイニング※予約システム STORES 予約※村岡奈弥料理教室
2023年12月09日いざという時に欠かせない薬箱。引き出しや専用ケースなどを利用して収納している人も多いのではないでしょうか。しかし、包帯や湿布など、形や大きさの違う薬を保管しておくと、ごちゃごちゃして何が入っているか分からなくなることもあるでしょう。「あると思っていたのにない」「使用期限が切れていた」なんてことになりがちです。整理収納アドバイザーのゆっか(_yucca.home)さんは、どこに何があるのかが一目で分かる薬収納のコツを紹介しています。見た目もすっきりな薬の収納アイテム飲み薬の箱や塗り薬などがたまると収納場所がごちゃごちゃしてしまい、どこに何があるのかが分かりづらくなってしまいます。すっきり見やすい薬収納を作るには、種類の異なる薬を個別に収納できるアイテムを使用します。所持している薬の大きさも考えて、さまざまなサイズの収納ケースを用意しましょう。ここで使用するのは、くつ下を丸めて収納する「くつ下整理カップ」と「小ぶりな透明ケース」。くつ下整理カップは4つで1セットになっているので、それぞれを結合してケースの中に入れます。個別のケースをセットし終わったら、薬を箱から出し、それぞれの種類に合わせて収納していきましょう。よく使うものは手前に収納すると、取り出しやすくて便利です。見た目もすっきり。どこに何があるのかが一目で分かるようになりました。万が一に備えて、使用方法や使用期限を確認できるよう、添付されている使用書をケースの中で薬と一緒に保管しておくことをおすすめします。この記事で紹介したアイテムは以下のとおりです。・無印良品ポリプロピレンケース引出し式横ワイド深型(税込1490円)・セリアくつした整理カップS(税込110円)・無印良品ポリプロピレンメイクボックス・1/2横ハーフ(税込250円)・無印良品ポリプロピレンコットン・綿棒ケース(税込150円)ゆっかさんのフォロワーさんたちからは、次のような声が寄せられています。「これすてき!参考にさせていただきます。今まで見たお薬収納の中で一番真似したいです」「添付書類は別の場所に置いていたので、万が一なにかあった時すぐ対応するために、一緒に保管したほうがよさそうですね」コスパ抜群で簡単に真似できるお薬収納。使いたい時に必要な薬がすぐに見つけられるので、とても便利です。ぜひお試しください。※再生ボタンを押すとInstagram上で動画が再生されます。 この投稿をInstagramで見る ゆっか 整理収納アドバイザー (@_yucca.home)がシェアした投稿 [文・構成/grape編集部]
2023年11月30日5年間の不妊治療体験を持つ梅原こうめさんが、ブログのフォロワーさんの妊活・妊娠体験談を描いたマンガ。結婚後すぐに妊娠検査薬が陽性になったものの、その後生理が来てしまったアマさん。その経験から陽性が出ても不安で、今回も毎日検査薬で確認していました。しかし数日後、またもや生理が。「不育症……?」と不安になり……。夫婦生活は「明日でもよくない?」と言われ…不育症とは、妊娠はするけれど2回以上の流産・死産を繰り返す状態のこと。アマさんはその不安を感じ、不妊治療専門病院を受診しました。医師からは「この段階では不育症(妊娠はするけれども2回以上の流産・死産を繰り返す状態のこと)とは言えません」と言われ、タイミング法を続けることに。生理不順を夫婦生活の回数で勝負しようと夫に提案したところ「え〜、今夜?」と言われてしまいました。さらに夫は「明日でもよくない?」と……。夫婦生活の提案に対して、「いきなりだなー、明日でもよくない?」と言う夫・ハルト。「そういうチャンスって何日か続くんでしょ?」と言われ、「そうかもしれないけど……」と答えるしかありませんでした。ハルトは「それよりこの検査は何?」と、不妊治療専門病院の領収書のことを聞いてきました。「卵管造影検査っていうのをやったの」と説明しようとする私をさえぎり、「高いなー。保険がきいてこれ? まじかー」と言ったのです。心の中で「何それ」と思いました。-----------------------不育症かもしれないと悩んだアマさんの気持ちを、ハルトさんはわかっていないように見えますね。妊娠への温度差なのか、ふたりのコミュニケーション不足なのか……どちらにしてもなかなか解消しにくい問題です。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。著者/海原 こうめブロガー&マンガ家。2023年11月17日に新刊『まんがでわかる腸の整え方』(1320円/イースト・プレス)を発売。不妊治療の経験を基に、読者の妊活体験談やエッセイマンガをブログやSNSで更新中。Instagram:@umihara_koume
2023年11月23日