子どもの教育資金については、ママ友に相談しにくい悩みのひとつ。ほかの人はどうやって資金を貯めているのか? 実際に必要となる教育資金の貯蓄を開始する時期や、方法についてまとめます。■公立のみに進学しても500万円以上!教育にかかる資金は、幼稚園・小学校・中学校・高校をそれぞれ私立か、公立に入れるかによって大きく異なります。公立に進学した場合の教育資金は、課外活動なども含め、幼稚園3年間で約67万円、小学校6年間で約193万円、中学3年間で約145万円、高校3年間で約123万円です。合計528万円と見ると高く感じますが、これは15年でかかる費用なので1ヶ月にすると約2万9千円に。高校までの教育資金については、貯金に手をつけず、月々の給料から捻出する家庭が多いようです。一方、私立に進学した場合は、幼稚園3年間で約149万円、小学校6年間で約921万円、中学3年間で約402万円、高校3年間で299万円。合計すると約1,771万円で、公立の約3倍かかります。では、大学進学にかかる費用はいくらでしょうか。大学に入学する初年度にかかる授業料と入学料を合計した平均の費用は、国立で817,800円(うち授業料535,800円)、公立で935,842円(うち授業料537,933円)、私立で1,312,526円(うち授業料860,072円)となっています。下宿となると、さらに月15万円ほどの仕送りが必要となるため、約600万円を目安に教育資金を貯蓄すると良いといいます。■小学校を卒業する前に貯蓄を貯蓄をする時期は、子どもが生まれてから小学校卒業までに行うのが良いとされています。その理由は、中学・高校に進学すると部活動などの課外活動が盛んになって出費がかさむため。また、期間内に貯まらなかった場合も、貯蓄期間の延長が可能になるからです。貯蓄の方法はさまざまですが、教育資金は必要な資金なのでリスクが少ない方法がオススメ。保険商品や銀行、郵便局の定期預金などがあります。保険商品のメリットは、死亡や高度障害になった際、保険料を支払わなくても決まった時期に学資金が受け取れることです。デメリットは、途中解約をすると支払った金額よりも戻ってくる金額が少なくなってしまうこと。そして、返戻率が10%~15%程度と低いことです。株や投資信託などのリスクが高い投資ではなく、リスクの低い手段で教育資金を貯めている人が多いようです。■専門家への無料相談を利用する最近では、資金計画の専門家であるファイナンシャル・プランナー(FP)が無料相談会を実施している行政もありますし、日本FP協会でも全国で定期的に対面での無料相談会を開催しています。保険やお金の運用について、専門家の意見を聞きたい、相談したい場合は、住まいの市町村やFP協会に問い合わせてみてはいかがでしょうか。子どもの将来の選択肢を少しでも広げられるよう、今からできる限りの準備をしていきたいですね。※教育資金のデータは、文部科学省「平成26年度子供の学習費調査」と「平成25年度の授業料等の学生納付金の状況について」を参照
2016年10月03日「子育ての教育資金はどれぐらい必要?」「うちの家計これで大丈夫?」といった、お金に関する漠然とした不安をかかえているママも多いのではないでしょうか。いざというときに慌てないための教育資金の備えについて、「ママのためのマネーセミナー」を主催しているファイナンシャルプランナー加藤貴司さん(ブロードマインド株式会社)に話を聞きました。教育資金の準備時期は?子どもが生まれると、将来の教育資金が気になり始めますね。加藤さん提供のデータによると、教育資金準備の開始時期は、誕生時が52.8%、幼稚園入学前が19.3%、小学校入学前が10.3%、小学校1~3年生が4.6%、小学校4~6年生が3.9%、中学生以降が9.1%。子どもの誕生で、生命保険の見直しをした?子どもの誕生は、マネープランの見直しのきっかけになります。子どもの誕生を機に生命保険に新規加入した人が33.6%。一方で、火災保険や自動車保険なども各業者に言われるがままに入って放置しているプランがある人も多そうですね。「保険に入ったまま放置では宝の持ち腐れ。定期的にチェック&見直しを。調べるのもプラン変更も面倒だと思ってしまいますが、積み重なると随分差がでてきそうです」。やっぱり学資保険は必要?教育費を備える=学資保険が一番に浮かぶ人も多いのでは。実際、私もベビーカーを押して郵便局に立ち寄ると、必ずといっていいほど局員に「学資保険いかがですか」と声をかけられていました。やはり、学資保険は必要なのでしょうか。「学資保険は、大学入学に満期のタイミングを合わせたものが大半ですが、中学から私立受験するなど教育プランによっては、小学校高学年からずっと教育資金がかかり続ける場合があります。学資保険は、払った保険料を積み立てて、満期のタイミングで受け取る仕組み。好きな時期に自由に受け取れるわけではありません」。(Copyright 2014 Broad-mind co.Ltd All Rights Reserved)学資保険以外の保険も視野に入れてでも、学資保険は、契約者に何かあれば保険料の払い込みが免除されるというメリットがありますよね。「確かに払い込みが免除になることは、学資保険の一番の特徴です。しかし、受取りは決まったタイミング(満期のとき)しか受け取れません。一方、『終身保険』は積立もでき、死亡保障もついています。万一のとき、すぐに保険金が受け取れるのが学資保険と違う点です。学資保険にこだわらなくても、もしものときには対応できるので、最近、教育費の積立手段として人気があります。たとえば、下記に示した保険では、満期がなく、積み立てたお金は解約時の解約返戻金という形で受け取ります。受け取るタイミングが遅いほど、返ってくるお金は多くなります」(Copyright 2014 Broad-mind co.Ltd All Rights Reserved)「終身保険だけでなく、他の保険商品でも使い方を工夫すれば、貯蓄もできてより大きな死亡保障が確保できるものもあります。学資保険は固定利率でインフレ対応ができないので、投資信託やジュニアNISAなどとうまく併用していけば、学資保険にこだわることはありません」。ライフプランニングを始めよう!加藤さんによれば、「お金を貯める&備える手段や金融商品は無数にありますが、それぞれ家族構成や環境、価値観など様々なので、万人に適したものはありません」とのこと。そのために、個別に現状を把握してプランを立てることが必要なのですね。「お子さんが生まれたら、ぜひライフプランニングを始めてください」と加藤さん。「有効な経済設計を行うためには、専門家に相談するのがお勧めです。ファイナンシャルプランナーというと少し敷居が高く聞こえるかもしれませんが、個人では情報収集などなかなか難しい部分もありますので、お気軽に活用してみてください」ファイナンシャルプランナーは、保険会社や金融機関に所属して窓口で対応にあたる『企業型』と、『独立・個人型』とに分類されるそうです。それぞれの特長は、企業型:無料で相談に応じてくれることが多が、自社が取り扱っている商品の紹介に限られる。独立・個人型:相談料が必要、または契約が成立したら料金が発生することが多いが、中立的な立場で、数多くの商品から最適なものを勧めてくれる。企業型でも、加藤さんの会社のように、契約が成立するまではもちろん、契約成立後も無料で相談を受けている組織もあるので、そういうところを利用するのも手。独立・個人型は、HPなどで検索して自分に合ったファイナンシャルプランナーを探してみるといいかもしれません。また、無料セミナーも多く開催されてるので、チェックしてみると、出会いの機会が広がるかもしれませんね。「お金は苦手」と思っていた私も、一度きちんとお金に向き合ってみようかなと思えてきました。家族の将来の姿を想像したり、自分でお金をコントロールするという感覚を持ったりすることは、きっと楽しいはずです。取材協力:ブロードマインド株式会社<文:フリーランス記者鯰美紀>
2016年08月22日●連載の目次は こちら から●「小学校受験って、どうなの?」特集も今回は最終回。早期英才教育は有効なの? という素朴な疑問を、幼児教育研究所柊会(ひいらぎかい)代表の浅木真里さんにぶつけてみた。■早期英才教育は有効なのか?「お友だちが文字を書けるようになった」「英語教室に通い始めた」そんな話を聞くと、「うちも何かしなきゃ!」と気持ちは急く。育脳やバイリンガル、早期英才教育といった言葉にも、無関心ではいられない。そこで、「早期英才教育は有効なの?」という素朴な疑問を、浅木さんにぶつけてみた。「私の回答としましては、『子どもへの接し方が好ましいものであれば有効。好ましくなければ、やらないほうが良い』ということです。お子さまが嫌々やるのであれば、早期教育は百害あって一利なしだと考えています」難関私立中学受験指導をしていた(1本目にリンク貼る)という経歴から、小学校受験が苦い経験となり、学業でつまづいてしまった生徒を数多く見てきたからこその思いなのだろう。■焦らないほうが、良い結果が出ている今回の取材を通じて、浅木さんがとても強調していたことは、「どうか、お母さま方、焦らないで欲しい」ということ。この記事を書いている私は息子の中学受験を体験したことがあるが、受験準備中は、「志望校に合格しないと、この子は(私は)、その先、どうなってしまうのだろう?」という気持ちになりがち。それが「合格しなければ!」となり、準備が思うように進まないと、「何かしなければ!」という、やみくもな焦燥感に繋がり、子どもをせっついてしまう。「すんなり合格を手にするお子さまなど、1人もいません。志望校に合格した先輩を見て、『志望校に合格して、うらやましい』と思われるかもしれませんが、そんな方でも必ず、苦しい時期を過ごされています。『焦らないで欲しい』と申し上げても、焦ってしまうお気持ちは、現場にいればよくわかります。けれども、私の経験から鑑みても、焦らないほうが、良い結果が出ていることが多いのです」(浅井さん)小学校受験は、対策期間は平均して1年~2年。親や指導者に怒られないために努力することで、何とか志望校には合格をする。けれども、そういった子どもたちのその後の学校生活は、苦しいものになりがちだそう。 ■大切なのは心の安定と自己肯定感「すべての学年のお子さまを見てきて、真に思うことは、大切なのは心の安定と自己肯定感です」(浅木さん)親の焦燥感から、嫌がっているにも関わらずに無理に課題をこなすことを強いられ、、何とか合格を手にしても、子どもの心には大きな傷が残る。不合格だったらなおさらだ。それが、子どもが自己肯定感を持てない原因になってしまうこともよくあることだという。思春期に入っても自己肯定感が不足し、心が安定していない子どもは、成績が上がるまでに本当に時間がかかる。また学年が上がるほど、親も焦りを感じてしまい、子どもの心が満たされ自主的に努力するようになるまで待つことができないし、親子関係の立て直しも難しくなる。「そうならないために、幼少期に健全な親子関係を育んで欲しい、そのためにお子さまに接するお母さまのサポートにも力をいれております」(浅木さん)■子どもの人生を長い目で考えてみて欲しい「つい子どもを叱り過ぎてしまうママに伝えたいこと」(リンク貼る)でも記事にしたが、現代は子育ての負荷がママに集中してしまい、追いつめられた気分になりやすい。だからこそ、私たちは「そういう時代に子育てをしている」ということを、きちんと意識する必要がある。小学校受験をするとなると、ママ、あるいはパパたちは、「私が頑張らなければ!」とより一層、自分を追い込んでしまうこともあるだろう。私自身、「中学受験ママ」をやっているが、悲しいかな、すぐにテンパってしまう。最近、そんなときは浅木さんが取材で話してくれたことを思い出すようにしている。「小学校受験で花開く子もいれば、中学校受験や高校受験で花開く子もいます。子どものモチベーションを含めた適切なサポートができるよう、どうか子どもの人生を長い目で考えてみてあげてください。そして、焦ってしまうということは、それだけ真剣にお子様のことを考えていること。立派に母親業をこなしている自分をまずは認めてあげてください」受験は、親子にとってひとつの試練。でも、それを乗り越えた先には大輪の花が咲くと信じて、ゆったりと構えていられる親でありたいものだ。今回取材を受けてくださった浅木真里さんの著書『 名門小学校受験 合格する「家族力」 (浅木真理・著/エール出版社)』●浅木真里1981年、東京都生まれ。関西学院大学総合政策学部卒業。灘、ラ・サールなどの難関中学、医学部受験指導を行う学習塾の設立に携わる。名古屋在住時より、慶応幼稚舎、早実、雙葉、暁星小学校などの難関校への圧倒的な指導力の高さから指導依頼が絶えず、東京で小学受験指導を行う。その後、幼少期の母子関係の重要性を痛感し、幼児教育研究所柊会を文京区に設立。
2016年07月27日投資教育先進国といわれるアメリカでは、子どものころからお金について学ぶ機会が多いのをご存じでしょうか。 幼稚園から高校までの義務教育でお金にまつわることを学習するのはあたりまえ。お金にシビアなアメリカならではの、子どものマネー教育について紹介します。■ローン大国アメリカアメリカ人はお金にシビアだといわれます。それはクレジットカード、ローン大国であることが影響しています。健康保険や医療費もほかの国と比べてかなり高額。個人がしっかりファイナンシャルプランを身につけていないと簡単に破産してしまう社会です。厳しい社会のなかで財産を得て資本主義社会のなかで勝ち残っていくために、投資に関する知識を深める人も多いのです。そんななか、幼稚園から子どもの年齢に応じてお金に関する教育が行われています。親からお金を増やすための株式投資などの知識を得るケースもめずらしくありません。■日本でマネー教育をしない理由一方、日本では、子どもがお金の話をするのはあまりよくないという風潮があります。株式投資はリスクのあることだと敬遠する人も多く、なかなか学ぶ機会がないのが現状です。考えられる理由としては、貯金文化が定着していることがあげられます。堅実にコツコツためる、まじめな日本人の気質ともいえるでしょう。■おこづかい制のメリットみなさんは子どもにお金を管理させていますか? 将来の金銭感覚を養っておくためにも、早めにお金に関する知識を身につけることが大事です。さまざまな考え方があるものの、たとえば、定期的におこづかいをあげることで、子どもは自分のお金を管理し、計画的に使うことを学べます。おこづかい制にするか悩んでいる方は検討してみてください。また、お手伝いの報酬としてお金をあげるのも方法のひとつです。自分の労働によってお金を得ることができ、何もしなければお金を得られないという仕組みを学べます。お金を計画的に使う感覚は、将来役に立ちます。子どもが大きくなったら、家庭の予算立てに参加させてみるといいかもしれません。
2016年07月16日子どもを授かると、親としていちばん最初に考えるのが「教育費の準備」ですよね。できる範囲で希望の教育を受けさせてあげたい。親ならば誰もが思います。そこで最初に検討されるのは「学資保険」ではないでしょうか?学資保険は、いろいろある生命保険のなかでは、比較的好印象な保険ではないかと思います。しかし、この学資保険、本当に教育費の準備になるのでしょうか?なぜ日本人が学資保険に対して好印象なのかといえば、学資保険が積立代わりだと思っているからでしょう。■学資保険でいくら戻ってくるのか計算すべしその昔、郵便局で学資保険に入ると、満期の時に倍ぐらいになって戻ってきた時代がありました。インフレ率等を考えてきても相当な戻り率です(そのぶん住宅ローン金利も高かったので、差し引きしてどれくらい恩恵を受けている人がいるかは微妙ですが)。そのイメージがついてはなれないのか、「学資保険は得だ」と思ってしまうようです。しかし実は、ご相談に見える方の実の70%以上は、得にならない学資保険に入っているといったら、みなさん驚かれるのではないでしょうか。もしすでに学資保険に加入しているのであれば、一度計算してみてください。「いくら払って」「いくらの満期で戻ってくるのか」を。210万円払って、200万円の満期なんてケースは結構あります。なかには、払った以上に戻ってこないことをわかった上で加入している人もいるかもしれません。そんな人は決まって、「保険がついているから仕方がない」なんていい方をします。たしかに、学資保険・こども保険という名称の保険のなかに、育英年金などの保険機能がついているものもあります。学資保険払込中に契約者(ほとんどのケースで父親)が死亡した場合に遺族に教育費の援助ということで育英年金が支払われるという内容です。内容の話を聞くと、とってもいいような気がします。しかし、よーく考えてください。なぜなら、教育費等必要な保障額は、ご主人の生命保険できっちり計算してリスクヘッジさせてあるはずです。■200万円もらえる学資保険じゃないとダメつまり、わざわざ学資保険でプラスしてその部分にお金を払う必要はないはずなのです。その他に、子どもの医療保険がついていることを理由にあげられる方が多いのですが、それもいかがなものでしょうか?乳幼児医療制度が整っている今、ある一定の年齢まで、医療費は無料です。自治体によって違いますが、長いところですと中学校卒業するまで、医療費無料なんていう自治体もあるほどです。そのなかで、どれだけの保険料をそこに払うのが適当なのか、考える必要がありそうです。学資保険は、純粋の貯蓄であるべきではないかと思います。180万円ぐらいの払い込みで200万円の満期がもらえる。最低でもこれくらいでないと、月々積立預金をしたほうがマシなことになってしまうのではないでしょうか?現段階で、払ったより戻ってくる金額が少ない学資保険に入っている方は、がっかりしてしまったかもしれません。でも、あきらめずに、計算することをお勧めします。現在加入中の学資保険を解約すると、いくら損をするのか。そのことについて計算するのです。ほとんどのケースで保険の途中解約は損が出ます。しかし、いまやめた損のほうが、満期まで払い続けたときの損にくらべて少ない場合は、思い切って解約をすることをお勧めします。その上で、貯蓄性の高い学資保険に入りなおして損が少しでも埋まるのであれば、入りなおしを検討してみてもいいのかもしれません。(文/ファイナンシャルプランナー・岡崎充輝)
2016年07月05日小中学校での教育内容が、いわゆる“ゆとり教育”として行われたのが2002〜2010年度。この教育を受けた世代を広く“ゆとり世代”と呼びますが、いろいろな面で批判の対象とされることが多いのはみなさんもご存知の通りです。学力だけにとどまらず、「ゆとりだから……」という言葉で人間性まで否定されかねないこの問題。今回はパピマミ読者の皆さんに「ゆとり教育で問題だったと思うこと」 についてアンケートを実施しましたので、その結果を発表したいと思います。同時に行った『ゆとり教育で評価できたところは?』というアンケートでは、「デメリットしかなかった」という回答が半数近くを占めたようですが、いったい何が問題と感じられているのでしょうか。●ゆとり教育で問題だったと思うことは?・1位:学力の低下……23%(23人)・2位:競争意識の低下……19%(19人)・3位:コミュニケーション能力の低下……16%(16人)・4位:とくに問題はなかったと思う……13%(13人)・5位:自主性の低下……11%(11人)・同率6位:精神年齢の低下……10%(10人)・同率6位:協調性の低下……10%(10人)※有効回答者数:102人/集計期間:2016年6月20日〜2016年6月21日(パピマミ調べ)●「学力の低下」がトップという結果に『ゆとり教育中に行われた学習調査では、日本の順位が下がってましたよね。勉強なんてやったぶんだけ伸びるんだから、学習時間が減ればそういう結果になるのは当然のことでしょう』(40代パパ)『思考力を鍛えるための学習を増やすといっても、それらしい成果があったとは思えませんね。大学受験なんかも結局は暗記勝負じゃないですか。遠回りしただけのように思えます』(30代ママ)最も問題だったと感じられているのは、やはり学習面。OECDが行っている生徒の学習到達度調査では、ゆとり教育中の日本の点数低下が顕著となり、教育の見直しに着手するきっかけともなりました。知識を暗記する詰め込み型の教育から脱却するためのゆとり教育で、“総合的な学習”などの思考力を付けるための教育が推進されたものの、目に見える結果が出たとは言いづらい でしょう。脱ゆとり教育を果たした現在の教科書は、当時より4割ほど分厚くなっていると言われています。●次いで「競争意識の低下」がランクイン『運動会の徒競走で、手をつないでゴールすることがあるなんて本当なんですかね?いくらみんな平等にって言ったって、さすがにそれはやりすぎだと思いますよ』(40代パパ)『何でもかんでも優劣をつければいいってもんじゃないけど、競い合うことを良しとしない環境では、育たなくなるものもあるのかもしれませんね』(20代ママ)実際にゆとり教育を受けた20代の人たちからも、競争意識の低下を招いたことに対する批判が聞かれました。人と競い合うからこそ生まれる、「悔しい!」や「勝ちたい!」という強い気持ちは、ゆとり教育の中では育ちにくいと言えるかもしれません。さらに、競争意識がないことから「覇気がない」と思われる ことも多いようですが、決して不真面目というわけではなく、自分のやるべきことを黙々とこなすことができる特徴を持ちます。●コミュニケーション能力にまで影響『話題が合わないっていうだけじゃなく、人と交流することを避けているような印象があります。四六時中スマホを見て、人と会話する楽しさを知らないんじゃないかと思いますね』(40代ママ)『ゆとりってのは、勉強だけじゃなくて会話もできなくなっちゃったのかね。毎年新入社員が入ってくるけど、声は小さいし何言ってるのかわからない。会社の飲み会を断るやつなんて見たのは、最近になってからだよ』(50代パパ)新入社員と上司が噛み合わない“ゆとりエピソード”を聞くことは、珍しいものではなくなりました。プロセスを重視する教育を受けてきたことから、頑張ったことよりも結果が求められる仕事の場 では認められづらいこともあるようです。この他、怒られ慣れていなかったり、積極性に乏しかったりすることで、対人関係が苦手だと感じさせてしまうこともあります。仕事よりもプライベートを優先させ、会社の人間とは距離を保とう とするのもゆとり世代の特徴と言えます。----------いかがでしたか?実際に、ゆとり世代と言われる人たちの上の世代からすると、信じられないような価値観を持った若者に遭遇することもあるかもしれません。しかし、それは柔軟な思考によって生まれた新たな考え方というだけで、批判されることなのかは疑問でもあります。お互いの違いを認め合い、それぞれの良さを高め合っていくような関係を築くことが最適と言えるのではないでしょうか。【参考リンク】・【アンケート結果(1位〜6位)】ゆとり教育で問題だったと思うことは?()●文/パピマミ編集部
2016年06月26日こんにちは、ライターの渦マキです。近年、耳にするようになったフィンランドの教育“フィンランド・メソッド” 。どのような内容なのか、そして日本の教育現場においてフィンランドを見習うことはできるのかを考えてみたいと思います。●2000年に入って注目されはじめたフィンランドの教育2000年に入って、『OECD(経済協力開発機構)』の学習到達度調査『PISA』でフィンランドが上位に入ったことを機に、“フィンランド・メソッド”と呼ばれるようになり、フィンランドは教育先進国 として注目されるようになりました。しかしながら、実際のところフィンランドにおいては、“フィンランド・メソッド”という教育法は存在しません。『PISA』の結果に衝撃を受けた教育関係者たちがそのように呼び始めただけのようです。●フィンランド教育で注目すべき点●(1)国をあげての教育制度の改革「今、不況の中で一番投資が必要なものは子どもの教育である」という意見の教育大臣指揮のもと、教育改革が始められました。そこには企業への投資よりも、これから成長して行く子どもたちへの投資が最も有効だ という理念があります。授業料が小学校から大学まで無料だそうです。●(2)学校の順位付けがない(学校間のレベルの差がない)フィンランドの基礎学校は、6年間の初等教育と3年間の中等教育の9年一貫制 。卒業後は全員が進学資格をもっています。卒業後は、入学試験などは行わずに後期中等教育(高校か職業専門校)に進むことができます。基礎学校での評価で学校が決められます。また、学校に格差がない ので、子どもたちは大抵は地元の学校に通います。さらに、地域の格差ができにくい環境作りがされています。成績が本意ではなかった場合、10年生として無料で教育を受けることができます。●(3)教師の質が高い日本のように大学の教育学部を卒業し、教育職員検定に合格した者が教師になれるといったものではありません。大学で専門教科を学び、その後教師用のトレーニングを受け、特定の修士号を取得しなければ教師にはなれません。教師になったら、教材や授業のカリキュラムを独自に作るということも全て任され、教科書も教師が選ぶという徹底ぶりです。教師への全幅の信頼がなければ、こうした権利は与えられないのではないでしょうか。●(4)学習に遅れが生じる子どもは授業の前後で補習を行う教え合ったり、話し合ったりすることで子どもたちに協調性を育ませる。クラスの学習についていけない子どもに関しては、授業が始まる前後に補習で補います。教師の采配でフレキシブルにクラスを能力によってグループ分けして授業をすすめていきます。たとえば読み書きが苦手な子どもたちを教師だけではなく、それを得意とする子どもたちにも協力してもらって同じレベルに伸ばしていきます。クラスも少人数制です。子どもたちの協調性も培います。●日本でフィンランド式教育法は有効か日本でフィンランドの教育体制を見習い、同じように変えて行くことはできるのでしょうか?フィンランドの教育では、学習は大切なもの。しかし、その前に人間としての成長が最も大切なことだと社会全体が認識しています。それには子どもに十分な“遊び時間” を与えることが重要だと考えられています。日本における学歴社会では、学校での勉強時間の他にも塾などで子どもの自由時間は減って行くことになります。「いい大学を出て、いい会社に入社する」といった学歴信仰が子どもにとって本当に幸せなのかをよく考え直してみる時期なのかもしれません。現在の日本の社会を考えてみると、フィンランドのような教育体制を目指すことは今は難しいかもしれませんね。日本も国をあげて子どもの教育に投資していかなければ、将来国家全体に関わってくるという認識が求められます。【参考文献】・『フィンランドの教育力ーなぜ、PISAで学力世界一になったのか』リッカ・パッカラ(著)●ライター/渦マキ(フリーライター)
2016年06月16日音楽教育が、子供の情緒や感受性、社会性や知能の発達にとても良い影響を及ぼすことは、すでに広く知られている事実です。また、子供たちが音楽を集中して聞くことで、言語を聞き取る能力もアップし、語彙力や語学力がつきやすくなるとも言われており、昨今ますます幼児のための音楽教室の人気があがっているようです。「音楽教室に通わせたいけれど、経済的な事情や、時間的な問題で難しい」というご家庭は、ぜひ家庭で音楽教育をしてみてはいかがでしょうか。今回は、家庭でもできる音楽教育についてご紹介したいと思います。つけっぱなしのテレビを消して、良い音楽を聞かせよう音楽教育というと楽譜を読んだり、楽器を弾いたりすることを想像しますが、 幼児期の子供にはまだまだ難しいもの。さらに楽器を演奏するにも、手が小さすぎますよね。ですから、乳幼児期はよい音楽をたくさん聞かせて、「耳つくり」をしてあげることが最も重要な音楽教育なのです。普段、リビングで子供と過ごすときなど、テレビをつけっぱなしにしているママも多いかもしれませんが、これからはテレビの代わりに良い音楽を流してみませんか。では、どんな音楽が子供にとって「良い音楽」なのでしょうか。クラシック音楽やジャズ・ポピュラー・日本の伝統音楽・童謡など、音楽といってもさまざまなジャンルがあります。もちろん、どのジャンルにもすばらしい音楽は存在していますが、子供におすすめなのが、それぞれの国の歴史とともに、長く生き続けてきたような音楽です。いくら流行しているとしても、機械的な音楽では、子供の想像力や情緒を育てることは難しいのです。手始めに、ママやパパが小さいころから聞いていた日本の昔ながらの童謡や、モーツアルトのクラシックなどの歴史ある音楽を選んで、部屋でゆっくりするときや、食事中のBGMとして流してみませんか?日常生活や遊びの中に音楽に取り入れる音楽教室ではなく、家庭で音楽教育をするメリットは、遊びや生活の一部として自然に音楽に親しめる点ではないでしょうか。子供が遊んでいるときに音楽を流してあげていると、無意識に子供の心に音楽が刻まれていきます。他にも食事中、寝かしつけの際、朝起きるときなど、その状況に相応しい音楽を選んで、自然な形で生活に取り入れていきましょう。また、子供が元気のないとき、イライラしているときは、まずは静かな音楽を流し、気持ちを落ち着けてから、活発な音楽を流すようにすると、子供たちの気持ちが明るくなったり いらだちをやわらげたりする効果があるとも言われています。このように、子供の気分を変えたり、気を紛らわせたりする手段として音楽を使ってみても良いでしょう。家族で一緒に音楽を楽しもう!子供の情緒や知能の発達に役に立つからと、一方的に子供に音楽環境を与えるだけでは、家庭での音楽教育は物足りないものになってしまいます。大切なのは、ママやパパの心にも、音楽を楽しむ余裕を持ってもらうことなのです。親子一緒に、童謡を歌ったり、音楽を聞きながらリズムを取ったりして、「音楽は楽しいものだ!」と子供が思えるようにしてあげましょう。ママやパパがピアノなどの楽器が弾けるのであれば、童謡やクラシックを演奏して子供に聴かせてあげることができますが、楽器が苦手だったとしてもハーモニカや鈴など、かんたんに演奏できる楽器を用いて、家族で歌いながら合奏するのもおすすめです。また「とんとんとんとんひげじいさん」や「いとまきまき」など、子供たちが大好きな手遊び歌を一緒に歌ったり、音楽に合わせて飛んだり跳ねたりすることも、立派な音楽教育です。このように、家族で音楽に親しみ、楽しんでいるという環境こそが、子供の音楽的感受性を育ててくれるのです。いかがでしたか?音楽が子供の心や脳に良い影響を及ぼすからといって、一方的に楽器を与えたり、子供が嫌がる音楽を聞かせようとしたりするなど、やみくもに「音楽」を押しつけることはやめましょう。子供たちが音楽に親しみを感じ、楽しめるようになってこそ、音楽が子供に良い影響を与えてくれるのです。まずは、親子で音楽を楽しみながら、子供が音楽に興味が持てるような環境づくりから始めてみましょう!
2016年06月08日あなたのお子さんは「お金」について正しく理解していますか。それはパパやママ次第です。 金融教育が普及している英国では「子どもが7歳のときまでに醸成された金銭感覚は一生涯続く」とも言われています。 とは言え、「具体的に何をしたらいいのかイメージがわかない」という方も多いのでは? でも多くのご家庭で、子どもに「お小遣い」や「お年玉」はあげているはず。それを用いて、お子さんの年齢ごとに、段階を追って金融教育をすると効果的ですよ。■3歳から6歳 ~結果を目に見える形で示しましょう~幼稚園児にお金についての教育なんて意味がないと思うかもしれません。たしかに、文字通りの金融教育はまだ必要ないですし、理解するのも難しいでしょう。しかし、ママが「お金」にまつわる話を子どもにすればするほど、子どもは自然に吸収してゆくものです。そのとき気をつけたいのは、この年齢の子どもはまだ「我慢」ができないということです。そのため「お金を貯める」ということを、なるべく目に見える具体的な形で子どもに示してあげることが大切です。子どもは成果が目に見えると、目的を理解します。おもちゃを買う、お菓子を買うといった小さな目的を与えて、少額でも子どもが自由にできるお小遣いやお年玉を与え、その目的に向かって貯めてゆくよう促してみてください。お金を貯める貯金箱はなるべく透明にして、増えてゆくのが目にみえる形にしてあげてください。■7歳から10歳 ~“トライ”アンド“エラー”を繰り返しましょう~この年齢になると、子どもは硬貨や紙幣の価値もだんだんわかり始め、お金で何を買うことができるのかもわかってきます。そこで、この年齢では1歩進んで、“トライ”アンド“エラー”を繰り返し、経験を積ませるのが効果的です。 まずはお金を使う目的を複数与えてみましょう。たとえば1つは日常の買い物、もう1つは高額商品、3つ目はチャリティー、といったように。この年代もまだ「目に見える」ことは重要ですから、それぞれの目的のためにそれぞれ透明な貯金箱を用意してあげてください。そして、3つの異なる目的のためにどのようにお金を扱えばいいか、ママから助言をしてあげてください。2つ目に、買いたいものを買うためのお金が今ないとき、お金が貯まるまで「待つ」ことを学ばせるのも重要です。ママの買い物に子どもを連れていき、そこで「手元にお金がなくてママが欲しいものを買わない」姿を子どもにみせてください。子どもはママやパパがすることから学びます。ですから、ママ自身が「買いたいものがあってもお金が貯まるまでは我慢する」という姿勢を示すと、子どもはそれをメッセージとして受け取ります。最後に、子どもに「自分で選択させる」経験をさせましょう。お店に連れて行き、子どもが「今手元にあるお金だと買えないけど、次のお小遣いを貯めたら買える」モノと、それより安く「手持ちのお金で買えるけど本当に欲しい物ではない」という2つのモノをみつけてください。そのうえで、ママは子どもに「どちらでもいいよ」と選択権を与えてください。子どもは我慢してお金を貯めて本当に欲しい物を買うか、すぐ買える安いものを買うか、というトレードオフを学んでいきます。さまざまな“トライ”をしていくなかで、ときには子どもが選択を失敗したと感じる“エラー”もあるでしょう。その経験が、将来より大きな選択をしていく際の備えになるはずです。■11歳から14歳 ~お金にはいろいろな「目的」があることを教えましょう~このくらいの年代の子どもには、お小遣いという枠ではなく「貯蓄」に目を向けさせるとよいでしょう。貯蓄にはさまざまな目的があることを教えてあげてください。「大学の入学金を貯めるための長期資金」「緊急時に備えて準備しておくお金」「日常的に好きなものを買うためのお金」などなど。ここまでくると、大人の資産運用の考え方に近づいてきます。このコラムの読者には小さい子どもをもつママも多いと思います。子どもが正しいお金の感覚を身につけられるよう、年代に応じた金融教育を考えていくことで、ママ自身もあらためてお金との付き合い方を考えるきっかけになるのでは。ぜひ実践してみてください!
2016年04月22日楽天銀行は4月1日、「楽天銀行教育ローン」の提携大学として、新たに早稲田大学を追加した。○優遇金利で教育ローンが利用できる楽天銀行が提供する「楽天銀行教育ローン」は、提携大学に優遇金利を設定している。このたび、新たに早稲田大学が提携校となり、同大学に入学を予定している人または在学生が優遇金利の対象となる。なお、早稲田大学の関連校として、早稲田大学高等学院、早稲田大学本庄高等学院、早稲田大学高等学院中学部、早稲田大学芸術学校についても優遇金利を設定。提携大学は、東京理科大学、明治大学(在校生のみ)、日本大学芸術学部などがあり、早稲田大学で24校目となる。楽天銀行によると「提携大学の優遇金利の数値は開示していないが、提携大学以外の教育ローンの金利は、4月4日現在、固定で年3.900%、変動で年3.250%。提携校はこの数値よりは低くなる」とコメントしている。「楽天銀行教育ローン」の申し込みは、楽天銀行ホームページの申し込みフォームから入力する形式となっている。必要書類はスマートフォンのカメラで撮影し、「楽天銀行アプリ」で送付。申し込みから最短で翌営業日に融資する。
2016年04月04日前回 のNISAに引き続き、今回はジュニアNISAについてお話しします。ジュニアNISAは、子どもの教育費など将来に向けた資産運用のための制度です。投資可能期間は、2016年4月から2023年12月末までです。■NISAとジュニアNISAの違いは?NISAの非課税枠は毎年120万円が上限でしたが、ジュニアNISAは、子ども1人につき毎年80万円です。5年間の非課税というのは同じです。累計で最大400万円までの非課税投資をすることができます。大学進学のための学費準備として利用するとよいでしょう。また、NISAはいつでも解約、払い出しをすることができますが、ジュニアNISAでは注意が必要です。ジュニアNISAは、売却はいつでも可能なのですが、お金は、子どもが3月31日時点で18歳となる年の前年末までは引き出すことはできません。5年間の非課税期間の後は、払い出しをすることも、また、継続して非課税対象として、80万円分を上限に翌年の非課税枠へ繰り越すことができます。■ジュニアNISAの4つのポイント・その1:0歳〜19歳が対象ジュニアNISAの対象は、●日本に住んでいること●ジュニアNISA口座を開設する年の1月1日時点で19歳以下であること上記2つの条件を満たす子どもです。ジュニアNISAは、口座の名義は子どもで、親が運用・管理をします。1人1口座で、途中での金融機関の変更はできません。・その2:非課税投資枠の上限は年間80万円までジュニアNISAで株式投資信託や上場株式を購入できる限度額は年間80万円です。分配金や配当金、値上がり益が非課税になります。・その3:非課税期間は5年間ジュニアNISAの非課税期間は、最長5年間。非課税期間が終了した後、20歳までは非課税のまま、年間80万円までは継続保有することができます。売却はいつでも可能です(お金の引き出しは期限までできません)。売却した場合、非課税枠の再利用はできません。未利用の非課税枠を翌年以降へ繰り越すこともできません。これは、 前回のNISAの場合のポイント 「その2」「その3」と同じです。ジュニアNISA口座で発生した損失は、ほかの口座と損益通算したり、繰り越し控除することはできません。これも前回の「その4」と同じです。・その4 :18歳まで原則出金不可原則として、18歳までは払い出し(出金)ができません。払い出したときは、過去の利益分に対しても課税されます。ジュニアNISAは、子どもの将来に向けた資産運用のための制度なので、原則、子どもが、3月31日において18歳である年の前年の12月末までは、災害等のやむを得ない場合を除いて出金することはできません。もし、期間中に出金するということになると、過去のすべての利益に課税されますし、ジュニアNISA口座を廃止して全額を出金することになります。次回は、どのように利用をしていけばいいかについてお話します。
2016年04月04日皆さんの親世代は、住宅ローンの額や年収といったお金にまつわる話題全般を、子どもと話すことはめったになかったと思います。でも、たとえ金融に詳しくない方でも2008年の金融危機、いわゆる「リーマンショック」は耳にしたことがあるでしょう。その経験から、今世界中で、子どもへの早い時期からの「金融教育」が注目されています。「うちの子は幼稚園児だからまだ早いわ」と思っていませんか? そうでもないかもしれませんよ。金融教育が進んでいる英国英国は、先進国の中ではもっとも積極的に国を挙げて金融教育を推進していると言えるかもしれません。1990年代に個人年金の販売がトラブルになり、その後始末のために政府として多額の出費をした苦い経験から、金融教育の普及を進めています。また、NPO(非営利団体)も積極的に金融教育の普及を政府に働きかけています。その結果、2014年9月から、一般的な教育カリキュラムの中の「数学」と「シチズンシップ教育(日本における「公民」でしょうか)」のなかに、「金融教育」が必須科目として組み込まれています。「数学」では、「債券の利回り」とは何かとか、商品の「単位」「価格」とは何か、といった授業があります。「シチズンシップ」では、たとえば11歳~14歳向けは金融の勉強の狙いとして、「生徒が自分のお金をうまく管理できるようにするとともに、将来必要になるお金を計画できるようにすること」と書かれています。さらに学習が進んで14歳~16歳になると、収入/支出、クレジット、借金、貯蓄、金融商品と金融サービスさらには税金がどのように使われているかということも勉強します。NPOで代表的なのはPersonal Finance Education Group、通称 “pfeg” と呼ばれる団体です。ホームページ(※1)で3歳から19歳までの子ども向け金融教育について幅広くサポートしています。3歳からというのはちょっとびっくりですよね。(※1) pfeg.org | Providing lesson plans and teaching resources on money management to help teachers of financial capability 企業やNPOが幅広く金融教育を支援する米国米国では、全米に共通する教育プログラムはありません。でもその一方で自主的に、企業や学校、各種NPOが積極的に取り組んでいます。企業の活動例としておもしろいところでは、アメフトやサッカーのゲーム形式(※2)でお金に関する質問にチャレンジするサイトを運営しています。また米国のフィデリティでは、子を持つ親に向けて、子ども向けの金融教育についてアドバイスしています。(※2) Games|Practical Money Skills puts the fun in financial literacy with online educational games for students and adults. 子どもがお金と賢く付き合えるかどうかは、親次第「人はお金の価値を親から教わるものです。ですから子どもに早い年齢から、例をあげながらお金にまつわる話をすることはとても重要です。もし子どもに何のために使うのかを示さずにお金を渡していると、子どものお金に対する理解が進まないおそれがあります」とアドバイスでは指摘しています。また、子どもの年齢別のアプローチも示しています。特に3歳から6歳の時期には、おもちゃを買うとか、小さくてもいいのではっきりとしたゴールを決めて、そこに向けてお金を貯めていくように促し、一方でお小遣いをどのように貯めるか使うか、ほんの少しでも「自由裁量」の余地を子どもに与えるのが重要だとも指摘しています。そして貯める教育には、達成度が目に見えるように、「透明なガラスの貯金箱」を使用するのがおすすめだとか!先に見た英国のNPO法人pfegのWebサイトでは、「子どもが7歳のときまでに醸成された金銭感覚は一生涯続く」と紹介しています。英国で子どもが初めてオンラインショッピングをする平均年齢はいくつだと思いますか? 答えは10歳です。早いと感じる方も多いかもしれませんが、幼少期からの金融教育がそれを可能にしているのではないでしょうか。日本では英国や米国と比べまだ子ども向け金融教育は普及していませんが、お子さんが将来自然体でお金と賢く付き合うために、他国での教育を参考に、ママがおうちでできることを試してみませんか。
2016年03月21日楽天銀行は3月8日、東京理科大学と「楽天銀行教育ローン」の提携を開始したと発表した。○優遇金利で教育ローンが利用できる楽天銀行が提供する「楽天銀行教育ローン」では、提携大学に優遇金利を設定。このたび、新たに東京理科大学または諏訪東京理科大学が提携校となり、両校に入学を予定している人もしくは在校生は優遇金利の対象となる。なお提携は、東京理科大学で23校目となる。楽天銀行によると「提携大学の優遇金利の数値は開示していないが、提携大学以外の教育ローンの金利は、9日現在、固定で年3.90%、変動で年3.277%。提携校はこの数値よりは低くなる」とコメントしている。「楽天銀行教育ローン」の申し込みは、楽天銀行ホームページの申し込みフォームから入力する形式となっている。必要書類はスマートフォンのカメラで撮影し、「楽天銀行アプリ」で送付。申し込みから最短で翌営業日に融資する。
2016年03月11日ソニー・グローバルエデュケーションは3月8日、ロボット・プログラミング教育分野に向けた教育キット「KOOV」を発表した。KOOVは自由な形を作ることができるブロックと電子基板に、作った形をロボットとして動かすプログラムで構成されており、2016年夏の商品化を予定している。同製品は、同社が2015年秋に策定した教育カリキュラム「STEM101」を構成するThink(思考力)、Make(創造力)、Feel(探求力)の3つのプログラムのうちMakeを具現化したもの。開発は学校教材メーカーであるアーテックと共同で進めた。同社は「情報を察知し論拠を挙げながら種々の課題を解決する、21世紀型スキルを有するSTEM人材育成にKOOVが寄与するよう積極的に活動してまいります」とコメントしている。
2016年03月08日人工知能を活用することで英語教育を可能としたロボット「Musio」の開発を手がけるAKAは2月5日、成基およびGLOBAL VISIONの2社と 「教育効果の実証実験並びに教材開発実施に関する協力覚書(MOU:Memorandum of Understanding)」を締結したと発表した。今回のMOUは、2016年6月に予定しているMusioの正式販売前に成基およびGLOBAL VISIONが日本で蓄積してきた英語教育に関する知見やノウハウをもとに、 Musioを日本の英語教育向けに最適化していくことを目指したもの。具体的には、 成基が運営する英語学童教室「GKC(グローバルキッズ倶楽部)」ならびに個別指導塾「ゴールフリー」などにおけるMusioのパイロット導入および実証実験を通じて、 Musioを活用したより効果的な学習方法を開発するとしている。 また GLOBAL VISIONは、 実証実験で得られた知見をもとにAKAと共に英語学習コンテンツの開発を行い、同社のネットワークを通してMusioを公的・私的教育的機関へ販売する予定としている。なお、MusioはすでにAKAのWebサイトにて予約受付を開始している。
2016年02月06日働くママの悩みは尽きません。大泣きする子どもを保育園に預け、後ろ髪を惹かれる想いで会社へ。なのに、「預けられる子どもはかわいそう」と言う人もいる。家事だって一生懸命だけど、時間がないから完璧になんてできない。そんないろんなことが積み重なって落ち込むことも…。でも、それは日本だけのことではありません。いま、私が住んでいるフランスでも同じなんです。日本よりもずっと以前に女性の社会進出が本格化したフランス。そんなフランスの働くママたちも、同じように悩んで戦い続けてきました。しかし、そのおかげで、現在は悩みを解決するためのノウハウが構築されてきています。制度という物理的なことも重要だけど、同時に「どういう考えで過ごすべきか」ということも大切。仕事をしながらの子育てにも、自信をもってやってきたフランスのママたちの心の持ち方、考え方とは? 今回は、働くママが抱えがちな子どもの教育にまつわる3つのポイントと、解決のヒントを紹介します。ポイント1.子育ての最終目的は自立「私が仕事をしているせいで子どもに時間がかけられず、可能性を伸ばしてあげられない。その結果、勉強ができない子になり、就職などで苦労したらどうしよう」なんて、ほかの教育熱心なママたちを見て、焦ることはないですか?働く女性が多いフランスでも、同じような悩みを持っているママは多いです。そんな状況でも一番大切にしていることがあります。それは、「子どもの好きなこと、やりたいことを後押ししてあげる」フランス人の教育の最終目的は「子どもが自立する」こと。いい会社に就職することや、働いて得る収入の額がすべてではありません。モチベーションをもって働き続け、ひとりで生活していけることを大切だと考えているのです。その、働いて生きていくモチベーションを保つには、やはり「好きなこと」を仕事にすることが大切。そのため、適正がなかったり、嫌いだと思ったりしていることは強制せず、子どもの「やりたい」という気持ちを尊重するべきだと考えています。成績だけで他人と比べる必要もないのです。成功の定義は人それぞれ違うのですから。ポイント2.先生との会話と質の高い「とっておきの時間」子どもを保育園などに預けていると、子どもと離れている時間が長くなり、しっかり子育てができていないのではないのか、と不安になることがありませんか?でも、フランスでは不安に思っているママは少ないように感じます。他人に預かってもらうということは、「子どもに社会性や自立心を身につけさせることができる」と考えています。また、預かってくれている人と、ひと言、二言でも話すことを心がけて、「自分だけでは気づかなかった子どものことを知ることができる」とありがたがるママもいます。そして、離れている時間が多い分、子どもと一緒に過ごせるときは「質」を重視。自分と過ごす時間が子どもにとって「とっておきな時間」になるように力を入れることで、「自分は子どもに対してできるだけのことをしている」という自信に繋げています。ポイント3.家事に時間をかけない工夫仕事をしていると、自由に使える時間が限られてしまうのが、悩みの種です。それは、全部、ひとりで完璧にしようと思うから起こる悩み。働くフランス人ママたちは、家事の時間をできる限り減らす努力をしています。「時間がかかる手料理はなるべくしない」「掃除は家政婦さんに任せる」など。その結果、現在フランスでは「手料理」は個人の特技の領域に入った感があり、本当に料理ができない人も増えました。しかし、家族に負い目を感じることはありません。反対に誇っているママが多いのも事実。なぜなら、「家事に時間をかけないこと」は、「子どもや家族と楽しい時間をつくるため」だからです。笑顔を共有できる時間が多いほうが、子どもにとっても、親にとっても、明日の活力になるのではないでしょうか。(Ulala<フォークラス>)
2016年02月06日モンテッソーリ教育は、シュタイナー法と並び「世界2大幼児教育法」と称される教育法です。根底にあるのは、子どもの「敏感期」がどういうものかを知り(→知る)、子どもをきちんと観察し(→見守る)、子どもに適切に声がけ、働きかけをする(→ときどき助ける)という子育てメソッド。欧米で実績のある手段なのだそうです。『知る、見守る、ときどき助けるモンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方』(神成美輝著、百枝義雄監修)は、そんなモンテッソーリ教育を子育てに取り入れるためのコツを紹介した書籍。3章「『観察→発見→見守る』から始まる、今すぐできる10のこと」から、要点を引き出してみましょう。■1:観察する観察の目的は、子どもの「興味の中心」を見つけること。たとえば電車の名前をおぼえるのが好きだった子は、そこから、駅、地図、そこで働く人など、興味を広げていくもの。つまり子どもの興味の中心さえ見つけることができれば、そこから広がりを得ることができるということです。そこで、まずは子どもがなにに本当に興味があるのか、じっくり観察してみることが大切だと著者はいいます。■2:自由に選択させる「~しなさい」と親が決めたことをさせるだけでは、子どももやる気を失うもの。そうではなく、大切なのは「選択肢」を与え、判断力を育むこと。具体的には、小さいうちは「2択」。大きくなるにつれ、選択肢の数を増やしていくといいそうです。選択するという行動は、考える力につながるもの。なにかの困難にぶつかったときにも、「どうすればいいのだろう」と考えることができるようになるわけです。■3:見守り、挑戦させる子どもの方から「手伝って」「助けて」というサインを見せるまでは、大人はじっと待った方がいいのだと著者はいいます。なぜなら失敗をして、新たなやり方を見つける、もう一回最初からやってみるというようなことを繰り返すことによって、子どもは自分でいちばんいい方法を見つけ出すことができるから。「教えない教え」によって、やる気と自信、気づきの機会を与えるべきだということです。だからこそ、子どもの方から「手伝って」「助けて」のサインを見せるまでは、大人はじっと待った方がいいのだと著者はいいます。■4:ゆっくり見せる子どもにとって、大人の動きは早送りのDVDを見ているようなもの。普通のスピードでなにかを教えたとしても、まったくついていくことができないのだそうです。また子どもは、手と耳を同時に働かせることが苦手。口で説明をしながらなにかを教えても、混乱するばかりだといいます。子どもの動き方を教えるときには、(1)子どもがわかるように、ゆっくり見せる。(2)見せるときと聴かせるときを区別する。言葉での説明を同時にしない。ということを意識すべき。■5:子どもを待つ大人から見て、子どものペースが「のんびり」に見えたとしても、子どもは大人が思っている以上に考えているもの。順番を守ったり、習慣にこだわったりするなど、子どものなかには「厳しい秩序」があるので、そう簡単には進められないということです。そこで待ち時間は、「考える力」が伸びる時間であると心得ることが大切。■6:察するのをやめるお茶がほしいと目で訴えれば、なにもいわなくても用意してあげるなど、子どもの気持ちを察して先回りして動くことが多いのが大人。でも「察してしまう」ことが、意思を自分で伝える訓練の妨げになっているとか。知らんぷりをすることも、「伝える力」を伸ばすものであるということ。■7:ルールを設ける自由のなかに、ルールを持たせることも大切。きちんとルールがあり、それを破ると楽しめなかったり、トラブルになったりするということが学べるわけです。大切なのは、ルールをきちんと伝え、あとは見守ること。■8:オーバーにほめない子どもがなにかを「できた」と伝えてきたとき、大人は「やった~。すごいね~」とオーバーにほめてしまいがち。しかし子どもは何度も失敗してようやくできるようになったので、「これだけ練習したんだから、できて当たり前」「そんなにすごくはない」と思っているのだとか。しかし子どもは、「ほめられる」より「認められたい」もの。そこで、オーバーにほめずに、認めてあげることが大切だといいます。■9:共感する1歳半~3歳くらいまでの子どもは、なんでも「イヤイヤ」というイヤイヤ期。そんなときの対処法のひとつは、「イヤなのね。でも、いまから○○するからお片づけしよう」というように、“やりたくない気持ち”を受け入れることが大切。うれしいことも、イヤなことも共感することで、子どもとの心の距離がぐっと近くなり、「チャレンジ精神」が向上するそうです。■10:失敗させる子どもは失敗しながら多くのことを学ぶもの。だからこそ、間違っているときに教えてしまうのではなく、あえて失敗を「見せる」勇気が学力向上につながるのだと著者はいいます。*これらはほんの一例で、他にも「知る、見守る、ときどき助ける」ためにおぼえておきたいことが満載。子育てに四苦八苦している方は必読です。(文/書評家・印南敦史)【参考】※神成美輝(2015)『知る、見守る、ときどき助けるモンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方』日本実業出版社
2015年12月05日「自分で考える力を養う」ことが教育の目標として掲げられ、欧米の教育が脚光を浴びています。そのための効果的な学習について、フランスやアメリカの例を取って、以下にまとめてみました。他人からの学びこそが、すべての基礎自分で考える力を養うためにまず重要なことは、「他人から学ぶ」こと。自分で考えるためには材料が必要であり、そのほとんどは他人から生み出される知識です。ごくごく一部の天才的なひらめきを除いて、新たなアイデアや発想、イノベーションのほとんどは、先人による知識の蓄積から学んだことが土台にあるといいます。そのため、アメリカの大学では学生に専攻分野で必読書となるものを徹底的に読み込ませ、論文を書かせます。週に1,000ページぐらい読むのは当たり前で、ほぼ毎週、何本も論文を書きます。読んで、書いて、読んで、書いてを繰り返すことで、先人が蓄積した知識を十二分に吸収し、それについて考え抜いた後で、ようやく自分で新たなアイデアを生み出すことができるようになると考えるからです。フランスでも同様に、大学への入学資格となるバカロレアは論述試験となりますが、これまで学んできたことを基にして自分の考えを理論的に展開する力が問われます。特に哲学の試験では、教科書をはじめ、数々の哲学書に書かれている内容を上手く整理し、最後に自分の考えを述べるようにしないと、高得点は得られないといわれています。実際に書いてみることが最良のトレーニング学びを基に自分の考えを深化させる上で最も確実な方法は、「書くこと」。自分の頭の中だけで整理してまとめることができる人も中にはいますが、ほとんどの人は、書いているうちに思考が深まり、考えがまとまるようです。書き始めると、論旨の展開や表現にも配慮するようになります。書くからには自己満足で終わらず、相手に理解して納得してもらいたいもの。特に、試験で高得点を得ようと思うと、学んだことを単に列記するだけではなく、重要な点をしっかりハイライトし、説得的に述べることがマストです。アメリカやフランスをはじめ、欧米の学校の試験は、ほとんどが論述式です。正しい回答を得ることよりも、それに到達するプロセス、つまり思考のプロセスを見ることが重要だと考えるからです。世の中には回答のない問題が山積みです。正しい答えが存在しない中、自分で回答を導き出すには、思考のプロセスが試されます。そして、最終的に正しい考えとして世の中の人々に受け入れられるためには、周囲が納得してくれるよう自分で説得していかねばらないからです。このように見ていくと、読書などを通じて、まずは「他人の考えについて学ぶこと」が重要であり、それを踏まえて、「自分の考えを説得的に述べることができるようになること」こそ、教育の集大成であり、「考える力を養う」ことであるということがわかります。(タベ真美)
2015年10月10日武蔵野銀行は23日、顧客の様々な教育資金ニーズに対応するため「教育サポートキャンペーン」を開始した。○一定の条件を満たすと通常標準金利から年1.40%の金利を差し引きする「教育サポートキャンペーン」は、2016年4月30日までのキャンペーン期間中に「むさしの教育ローン」または「プレミアム教育ローン」を申込みをした顧客(申し込み方法の条件あり)が、一定の条件を満たした場合、通常標準金利から年1.40%の金利を差し引きするとしている。今後も武蔵野銀行は、顧客へのより一層のサービス向上に努めていくとしている。
2015年07月27日自然豊かなタイのプーケットで、今年10歳になる娘さんを、モンテッソーリ教育を行う学校に通わせている、ライターの徳武加奈子さん。そんな徳武さんに、モンテッソーリ教育のこと、そして、娘さんが通っている学校のことについて、赤裸々に語ってもらいました。 前編 に続き、後編の今回は、娘さんの通っているモンテッソーリ学校で実際に行われている授業の内容をご紹介します。■心が確立する年齢になるまでは順位づけをせず、自分に自信を持たせる「ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル」では、シンガポールカリキュラム(※)に移行する高学年になるまでは、テストというものが存在しません。もちろん、テストらしきもの(たとえば、計算問題やスペリングなど)は行うのですが、解答用紙には、どこが間違っていたのかがわかるように、まる(○)とチェックマーク(☑)だけで点数はつけません。子どもは、わざわざ大人が順位をつけなくても、「○○ちゃんが算数は一番できる」「○○くんは、絵がとっても上手」と、自然に競争心を燃やして、日々生活しています。ですから、心がしっかりと確立する一定の年齢になるまで、繊細な子どもにわざわざ「あの子よりも僕は劣っている」「私はどうしてできないんだろう」という自信を失わせるようなことはしないのです。クラスで勉強のできる子どもの目に見える順位をつけるというのは、目で見える点数が欲しい、大人のエゴの1つなのかもしれません。うちの娘は、口には出しませんがかなり繊細な子どもなので、高学年のクラスに移行する時に初めて実施されたテストで、緊張のあまり、テストが終了したと同時にトイレに駆け込んで吐いてしまい大変だったそうです。しかし、高学年になった今ではすっかり慣れ、毎週行われるスペリングテストや計算テストに「いい点数とるぞ!」と、親が何も言わなくても自分から進んで意欲的に勉強に取り組んでいます。(※)ラワイ・プログレッシブ・インターナショナルでは小学校高学年になると、モンテッソーリ教育のメソッドを取り入れつつ、試験の成績に応じてコースを分ける、シンガポールの教育カリキュラムをベースにしたプログラムで学んでいきます。■英語教育だけでない語学学習娘は自宅では、母親の私とは日本語で、父親とはフランス語で話す、というように、小さな頃から言語を使い分けて生活していました。それに、4歳になるまではタイ語を使う公立幼稚園に通わせていたので、4歳半で「ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル」に入学するまでは、英語は一切話したことがありませんでした。当時、娘の幼稚園のクラスには、タイ人の子ども+タイ人と外国人のハーフの子どもが多かったためか、通い始めて1ヵ月を過ぎる頃には、娘も英語をちょっとずつ話すようになりました。そして、半年もするとおもしろいことに、学校のお友だちとは英語を、家では日本語とフランス語を、ご近所のタイ人のお友だちとはタイ語を…と、それぞれ使い分けて話すようになったのです。トライリンガルやマルチリンガルはどの言葉も中途半端になると言われますが、せっかくタイに住んでいるので、ある程度タイ語の読み書きもできたほうがいいと思い、アフタースクールには、タイ語のクラスに週3日ほど通わせています。その結果、タイ語を母国語とするお友だちのお母さんに言わせると、「タイ人の子どもとおんなじね~」というレベルにはなっているようです。そのほか、日本語もフランス語も英語も、ネイティブが聞いてもほぼ問題がないようで、コスモポリタンな島、プーケットらしい語学教育は、娘の身にはなっていると感じています。■モンテッソーリメソッドがもたらした変化最後に、モンテッソーリメソッドで子どもを学ばせたことがもたらした変化についてお話ししましょう。ラワイ・プログレッシブ・インターナショナルでの学びは、娘だけでなく、私自身にも大きな変化をもたらしました。教育熱心とはほど遠い私ですが、この学校に娘を入学させてから、私自身がもっとも学んだことは「子どものあるべき力を信じること」です。子どもは誰もが、親がビックリするほどの素晴らしい才能と能力を兼ね備えています。しかし、多くの場合、「勉強ができる」ということが主たる評価基準になってしまうため、その才能や能力に気がつかないことがあるのです。ラワイ・プログレッシブ・インターナショナルでは、子どもを勉強の優劣だけで比較することなく、「誰とも比べられない、唯一無二の自分」という価値観を、子どもにも、そして母親である私自身にも教えてくれました。そうした、誰とも比べられない人間に成長させてくれて、学力も伸ばしてくれたこの学校に出会えたことを、本当にうれしく思っています。(参考) ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル
2015年06月16日Woman.exciteママでは、海外在住のママライターも活躍してくれています。そのお1人が、ご家族でタイのプーケットに住んでいる徳武加奈子さん。自然豊かなプーケットで、今年10歳になる娘さんを、今話題のオルタナティブ教育法、モンテッソーリ教育を行う学校に通わせています。そんな徳武さんに、モンテッソーリ教育のこと、そして、娘さんが通っている学校のことについて、赤裸々に語ってもらいました。前編である今回は、娘さんの通っている学校のことや、モンテッソーリ教育によって娘さんがどのように成長していったかに焦点を当てます。■「モンテッソーリ学校ってどうなの?」日本に住むママの関心は高いこんにちは。Women.exciteママのタイ、プーケット在住のライター徳武と申します。私は10歳になる女の子のママでもあります。娘は、自然豊かなプーケットで成長し、4歳半から地元の、モンテッソーリ教育を実地しているアットホームなインターナショナルスクール「ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル」に通っています。最近、日本でも注目されつつあるオルタナティブ教育。日本に住むママ友だちから「モンテッソーリ教育ってどうなの?」と聞かれることも多くなりました。ということで、今回は私の娘が通っている「ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル」についての説明と、モンテッソーリ教育を受けさせていて娘が変わったこと、私自身が変わったことを書いていきます。■タイのモンテッソーリ学校「ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル」について今から10年以上前、当時プーケットに移住した外国人の保護者たちが、自然あふれるプーケットにピッタリな、感覚教育と自然を重視するモンテッソーリ教育を行う幼稚園~小学校までの子どもたちが通う学校をつくりました。それが現在の「ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル」の始まりです。地元では、「モンテッソーリ・スクール」という名で親しまれているラワイ・プログレッシブ・インターナショナルは、元々海沿いにあったのですが昨年移転し、現在は、閑静な住宅街の一角にある堂々とした大きな菩提樹の大木がそびえ立つ広い敷地、自然の風が心地よく吹き込むオープンスタイルの校舎にお引っ越しをしました。■子ども1人1人の行動を観察し、人間性を成長させてくれる教師の存在日本でモンテッソーリ教育といえば、5つの分野(※)で使用される学習用の「お道具」のことばかりが注目されているようで、最近ではネットでも、これらを気軽に購入できるサイトもあるようです。たしかに、モンテッソーリメソッドで使用される「お道具」は、とてもよくできていて、どんな子どもでも楽しく学習できるようになっています。しかし、モンテッソーリ教育で「お道具」以上に大切なのは、数ある教材のなかから、それぞれの子どもに、その時にピッタリな「お道具」を選んでくれる、熱心で、モンテッソーリ教育哲学に熟知した教師の存在です。ラワイ・プログレッシブ・インターナショナルでは、先生方は学習以外でも日常の子ども1人1人の行動を観察していて、それぞれの子どもの性格、個性、発達段階をしっかりとチェックしています。そのため、学習以外の「人間性」の成長も、それぞれの子どもに合った方向でガイドをしていってくれるのです。入学当時は、恥ずかしがり屋で優しすぎて、いつもお友だちの言うことを何でも聞いてしまっていた子どもも、先生の鋭い観察力のおかげで少しずつ自分自身を成長させていき、今では、嫌なことははっきりと「いやだ」と言える子どもに成長しました。後編では、タイのモンテッソーリ学校「ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル」のカリキュラムと、語学教育について紹介します。(※)モンテッソーリ教育のメソッドでは、学習内容(お仕事)を日常生活の練習、感覚教育、言語教育、算数教育、文化教育の5つの分野に分け、学習を進めています。(参考) ラワイ・プログレッシブ・インターナショナル
2015年06月14日20世紀初頭、オーストリアの神秘思想家、ルドルフ・シュタイナーが考案した、自由と芸術、そして創作を基調にした教育が「シュタイナー教育」です。近年、日本では、教育熱心な親御さんたちが注目している、オルタナティブ教育といわれるジャンルの1つです。現在、シュタイナー教育を行っている学校は、日本で8校。全世界では91ヵ国、1,000校以上に及ぶそうです(2015年4月時点)。今回はそんな世界に広がるシュタイナー教育の中から、注目のシュタイナー教育校を4校ご紹介します。■世界のシュタイナースクール(1)San francisco Waldorf school (北アメリカ、サンフランシスコ)カリフォルニア州は、全米でもっとも公的資金によるシュタイナー教育を行っている学校が存在している、オルタナティブ教育が盛んなエリアです。その中で35年間の歴史が在る、サンフランシスコ・ウォドルフ・スクールは、幼稚園から高校までウォドルフ教育を一貫して行っている、北アメリカで一番大きな私立のシュタイナースクールです。芸術や実践を重視するシュタイナー教育は、いわゆる一般的な教育を行っている学校との学力の差についてしばしば話題になりますが、サンフランシスコ・ウォドルフ・スクールは、Western Association of Schools and Colleges (WASC)(※)にも認定されていて、それぞれの学年でしっかり学力も学べる学校です。 (※)WASCは、アメリカに本部がある教育認定機関。WASCの認定資格は、世界的な資格として有用とされ、WASC認定校で12年の課程を修了した18歳以上の者は大学入学資格あり=高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められています。■世界のシュタイナースクール(2)Panyotai Waldorf School(タイ、バンコク)タイで一番初めに設立されたシュタイナースクールです。創設者である Porn Panosot医師が、自分の子どもを通わせたいと思う学校がなかったため、「いっそのこと自分で学校をつくってしまえ」と考えたことが、設立の理由の1つです。 Porn Panosot医師は、その後、医者を辞めて、アメリカまでシュタイナー教員の資格を取りに行き、1996年にPanyotai Waldorf School学校が開校されました。Panyotai Waldorf Schoolは学校法人認定校であり、タイ国内では、国内の有名大学のほか、海外の有名大学に進学する率がとても高い学校としても知名度があります。現在は、定員がいっぱいの状態。長いウェイティングリストに名を連ねなければ入学できない人気校です。 ■世界のシュタイナースクール(3)Rudolf-Steiner-Schule Schwabing (ドイツ、ミュンヘン)シュタイナー教育の生みの親ルドルフ・シュタイナーの出身国であるドイツ。1970年代に、日本に初めて「シュタイナー教育」を紹介した、子安美知子氏の著書「ミュンヘンの小学生」で、著者の娘さんが通っていた学校がRudolf-Steiner-Schule Schwabingです。系列校に、高等教育まで学べるRudolf-Steiner-Schule München-Schwabingという学校もあります。 ■世界のシュタイナースクール(4)Moscow Waldorf School Nr. 1060 (ロシア、モスクワ)ゴルバチョフ大統領が起こした政治改革運動、ペレストロイカ時代に行われたロシアの教育システム改善によって、ロシアにやってきたシュタイナー教育。全校生徒400名ほどのMoscow Waldorf School Nr. 1060は、1996年に公立の学校に認定されたシュタイナー教育校です。世界各国のシュタイナースクールには、ユネスコのプロジェクト校に指定されている学校も多くあります。興味のある方は、世界中の学校をネット検索してみるのもおもしろいかもしれませんね。
2015年05月20日ソニー生命保険は13日、子どもの教育資金と学資保険に関する調査結果を発表した。それによると、子どもが小学生から社会人になるまでに必要な教育資金の平均予想金額は1,156万円となった。同調査は、2月15日~2月16日にインターネット上で行われ、大学生以下の子ども(複数いる場合は長子)がいる20~69歳の男女1000人に有効回答を得た。未就学児の親(248名)に、子どもが小学生から社会人になるまでに必要な教育資金はいくらくらいだと思うか聞いたところ、「500万円~900万円くらい」(14.1%)、「1,000万円~1,400万円くらい」(36.7%)、「2,000万円~2,400万円くらい」(14.1%)といった金額帯に回答が集まり、平均額は1,156万円となった。2014年調査の平均予想金額(1,229万円)と比較すると、やや減少傾向(73万円減少)となった。子どもを育てるにあたって、学校の学費以外にも様々な教育費がかかるが、親はそれらに対していくら支出しているのか。大学生以下の子どもがいる20~69歳の男女1,000名に、子ども一人に対し、学校以外での教育費に1ヶ月あたり平均でいくら支出しているかを聞いたところ(子どもが複数いる場合は長子について聴取)、子ども一人あたりの学校以外での教育費の平均支出額の合計額は9,757円/月となった。内訳は、スポーツや芸術などの習い事は3,335円/月、家庭学習費用(通信教育、書籍など)は2,424円/月、教室学習費用(学習塾、英会話、そろばん教室など)では3,998円/月となっている。子どもの就学段階別にみると、中高生の親が最も平均支出額が高く、16,079円/月となった。内訳を比較すると、中高生の親の教室学習費用への平均支出額は9,506円/月と、他の層に比べて突出して高い支出額となり、高校受験や大学受験に向けた学習費に、支出がかさむことがうかがえる。子どもを大学等へ進学させるための教育資金の準備方法について、高校生以下の子どもの親(748名)に聞いたところ、最も利用されている方法は「学資保険」で6割(59.5%)、次いで「銀行預金」が5割強(53.5%)となった。大学などのための教育資金を準備する方法は、学資保険と銀行預金が中心としている。
2015年03月16日子どもの教育で気になることは?と聞かれた時、「英語」と答えるママも少なくないのでは? 小学校でも英語の授業が行われるようになり、幼児期からの英語教育が気になる! でも、どうしたらいいのかわからない! というママのために、おすすめの講演会をご紹介します。■「子供英語教育の今がわかる」アレン玉井光江先生による保護者のための講演会講演会を主催するのは、株式会社小学館集英社プロダクションのエデュケーション事業局 子ども教育センター。3月1日(日)に、東京都の千代田区立日比谷図書文化館にて、幼児~小学生の子どもをもつ保護者を対象とした講演会を開催します。講師は、小学館アカデミー教育アドバイザーでもあり、長く児童英語教育の現場に携わってきたアレン玉井光江先生(青山学院大学教授、教育学博士)。子どもたちがこれからの国際化社会で活躍できるようになるために・子どもたちになぜ英語が必要か・どうすれば英語を話せる人になるのか・家庭で親ができることはなにか・小学校英語はこれからどう変わるのかについてわかりやすくお話ししてくれるそうです。今回は、子ども向けのプログラムも用意されています(定員あり・要事前予約)。年少児~小学生の子どもが講演中、別室にてアレン先生が開発した英語を楽しむプログラム「ストーリーベースカリキュラム」を体験することができるのだとか。興味のある人は、ぜひ子どもさんと一緒に参加してみては? 参加費は無料。講演会の申し込みは、下記のURLで受け付けています。<講演会のお申し込みフォーム>(WEB受付のみ・定員になり次第締め切ります) ※講演会に関するお問い合わせは、上記リンク先の株式会社小学館集英社プロダクション エデュケーション事業局 子ども教育センターまでお願いいたします。「21世紀型の英語教育を求めて ・・・これからの子どもたちの英語教育とは ~未来のGlobal Communicatorへ!大切な家庭の役割~ 」講演会詳細【日 時】 2015年3月1日(日) 10:30~12:00( 開場10:00 )【会 場】 千代田区立日比谷図書文化館 B1F 大ホール 東京都千代田区日比谷公園1番4号(旧・都立日比谷図書館)【対 象】 幼児~小学生のお子さんをもつ保護者の方/英語教育に興味のある方【主 催】 株式会社小学館集英社プロダクション 子ども教育センター【講 師】 アレン玉井光江<講師プロフィール>青山学院大学教授、教育学博士。日本児童英語教育学会(JASTEC)理事。幼児・児童英語教育の第一線で長年活躍し、実際に3歳から12歳の英語教育現場にも携わる。主な著書に「小学校英語の教育法―理論と実践」(大修館書店)、「ストーリーと活動を中心にした小学校英語」、「Story Trees」、「Story Trees2」(小学館集英社プロダクション)、中学教科書「New Horizon1、2、3」(東京書籍:編集委員)など多数。小学館アカデミー教育アドバイザー。【参加費】 無料【申し込みフォーム】
2015年02月10日信託協会は2日、2014年12月末の教育資金贈与信託の受託状況を発表した。それによると、12月末の教育資金贈与信託の契約数は10万1,866件となり、前期(9月末)から1万2,765件増加した。信託財産設定額合計は前期比925億円増の6,973億円だった。教育資金贈与信託は、孫の教育資金として祖父母が金銭などを信託した場合に、1人当たり1,500万円まで贈与税が非課税となる制度を利用した信託商品。同協会によると、2014年4月1日の取扱い開始以降、新規の契約数・信託財産設定額が安定的に増えており、多くの人が利用しているという。
2015年02月03日ママやパパにとって、子どもの教育は悩ましい問題なのではないでしょうか。特に最近は、ほとんどの子どもが小学校入学前に、文字(ひらがな)の読み書き、数の理解ができていることもあり、「お受験をするわけではないけれど、何かしら幼児教育教材をやらせておかないと…」と思っているママも多いはず。そうした世間の流れもあって、いまや幼児教育市場は花盛り。各社がさまざまな商品やサービスを提供しているので、選ぶ側のパパ・ママにとっては「どれを選んだらいいのかわからない!」ということもあるでしょう。そんな中、小学館の幼児向け通信教育「ぷちドラゼミ」がリニューアルするということで、発表会におじゃましてきました!■「ぷちドラゼミ」のねらいは、1日10分、机に向かう習慣をつけること「ぷちドラゼミ」は、小学館の通信添削学習「ドラゼミ」の幼児向けコース。「親子で学ぶ。楽しくつづく」をテーマに、プレ(年少向け)コース、年中コース、年長コースの3つに分かれていて、今回リニューアルしたのは年中・年長コースの2つ。「文字」と「数」への理解を深めることを中心に、家庭で学力の基礎づくりができるような内容になっています。学力の基礎づくりと言っても、想定している学習時間は1日あたり10分程度。ガチガチの勉強をさせるのではなく、机に向かう習慣を身につけたり、学ぶ=楽しいことという意識づけをしたりするのがおもなねらいだそうです。「親子で楽しい時間を過ごし、そして、学んで成長するということを楽しんでほしい」と、発表会に登壇した、小学館集英社プロダクションの中沢利洋氏も話していました。たしかに、1日10分程度なら、仕事を持っているママでもなんとかできそうですね。■受講費を大幅値下げ、新キャラクター「まめドラ」も登場今回の「ぷちドラゼミ」のリニューアルには、大きく4つのポイントがあるということですが、家計を管理するパパやママにとって、もっともうれしいポイントは、なんと言っても「受講費が大幅値下げ」されたこと。12ヵ月一括払いなら、1ヵ月あたり1,922円、毎月払いでも2,268円(※年中・年長コースの場合)と、お財布にやさしい金額になっています。親としてはありがたいですよね。また、テキストには新キャラクター「まめドラ」が登場。教材に取り組む子どもたちが自己投影できるような、かわいらしいキャラクターを、藤子・F・不二雄プロダクションの描き下ろしで新登場させたそうです。たしかにかわいい!そのほか、絵本のようなタッチのデザインにすることで、子どもがより一層楽しめるよう工夫したり、「子どもの褒め方がむずかしい」「できない時にどうやって声をかけて、答えに導いてあげたらいいのかわからない」という保護者の声をもとに、すべての学習ページに、保護者へのアドバイスを入れたりもしたそうです。■発表会にはくわばたりえさん、ミキティも登場発表会には、「ぷちドラゼミ」のCMキャラクターを務める、お笑いコンビ・クワバタオハラのくわばたりえさんと、スペシャルゲストとして、「ミキティ」の愛称でお馴染みのタレント、藤本美貴さんも登場。くわばたさんは、4歳と1歳の男の子&現在妊娠6ヵ月で、近く3児の母になる予定。藤本さんは、3月で3歳になる男の子(と、発表会では触れませんでしたが、このあと第2子を妊娠中ということがわかりました。おめでとうございます!)のママということで、お2人とも育児の悩みや、働くママならではの子どもの学習や習い事に関する悩みを話すなど、トークが盛り上がっていました。くわばたさんは、この「ぷちドラゼミ」のCMのお話があった当初、「できるかな?」と不安だったそうです。しかし、思いきってやってみると、不規則な仕事であっても1日10分の学習時間を確保することは意外とできたそう。「いつも親子でお絵かきしたり、紙飛行機作ったりしていたのを、替わりにこれ(ぷちドラゼミ)をやる時間にあてる」ようにしたそうです。「(ぷちドラゼミに出会う前は)『周りから遅れたらどうしよう』という焦りが先立ってしまい、書店で難しい教材をあえて購入してやらせてみては、子どもがそれを解けない姿を見てイライラするという、よくわからないことをやっていた」時から一転、子どもさんと一緒に「できる喜び」を味わっているのだとか。今では、くわばたさんの子どもさんも積極的に自宅学習に取り組んでいるそうです。「自宅で親子一緒にやることで、子どもの成長がわかる」とのコメントには、たしかに納得。藤本さんも「共働きの家庭でも楽しく取り組めそう。家庭でやると学習時間を家族の時間にできるのがいいですね」とおっしゃっていました。■ドラゼミには、小学館の教育ノウハウが詰め込まれているとはいえ、冒頭でも触れた通り、幼児向け通信教育は複数の会社がさまざまなサービスを出していて、違いがわかりにくいもの。「ぷちドラゼミ」は、ほかと一体どこが違うのでしょうか。担当の方にお話を伺いました。「『ぷちドラゼミ』は、学習に特化した内容になっていることが最大のポイントです。生活習慣や社会のマナーに関することは極力なくし、文字と数の理解を深めることに注力しています。『ぷちドラゼミ』には、小学館が創業以来90年にわたって培ってきた学習ノウハウが余すことなく詰め込まれていて、そこが『ぷちドラゼミ』ならでは強みです。」そろそろ年度替わりの時期。この春から幼稚園に通い始めるという子どもさんをお持ちのママは、自宅学習にトライしてみるのもいいかもしれませんね。編集部では今後も、気になる教育サービスがあれば、随時取材していきますので、お楽しみに!・関連リンク 2015年度 ぷちドラゼミ 年中・年長がリニューアル|小学館の通信添削学習 ドラゼミ
2015年02月02日Amazon.comの創立者ジェフ・ベゾス、英国王室のウイリアム王子とヘンリー王子。国外の多くのロイヤルファミリーや著名人が特に実は幼少時代にモンテッソーリ教育を受けていることをご存知でしょうか? 特に、Google.com の創業者、ラリー・ペイジ&サージェイ・ブリンは、かつて受けたインタビューで「幼児期に受けたモンテッソーリ教育なしでは、現在の成功はありえない」と語っているほどです。このように近年、海外で注目されているオルタナティブ教育法「モンテッソーリ教育」。国内でもこの教育方法を導入している幼稚園もありますが、日本ではまだ、馴染みが浅いのが現状です。そんなに素敵な教育方法であれば、試してみたくなるもの。実際、家庭でも、日常生活で取り組めるモンテッソーリ教育方法があれば取り入れてみたいのではないでしょうか? 「敏感期(0歳~6歳)」は、モンテッソーリ教育で発達の第一段階とされる一番大切な時期。今回は、2歳~6歳の子どもさんを対象に、日々の生活の中で無理なく取り入れられる環境作りのポイントを3つご紹介します。■家庭でできるモンテッソーリ教育(1)毎日の「ルーティーン」をしっかり決めよう幼児期の子供は、「今日」「明日」「明後日」という時間の区切りが理解できない時期です。正確な時間でなくとも、朝この時間には起きて、ごはんをたべて、お昼寝をするといった1日の流れ、大まかなルーティーンを家庭でも習慣づけてみましょう。■家庭でできるモンテッソーリ教育(2)サポートしながら自分のことは自分でやらせるモンテッソーリ教育の1つに「日常生活の練習」という分野があります。日常生活の取り組みを自分で行うことにより、自立心を養うというのが目的です、モンテッソーリの幼稚園などでは、子供用サイズのティーセットを使用してお茶を実際に入れてみたり、洗濯板を使い洗濯をしてみたりという日常生活を学習しています。家庭でも日々の生活、たとえば、・子供が自分で着替えやすい洋服を購入して、時間をかけてでも1人で着替えさせる・手を洗う時は、小さなボウルを用意して自分で手を洗わせるといった小さなことでも、できるだけ子供が1人でできるように、親がサポートしてみましょう。■家庭でできるモンテッソーリ教育(3)親は子供のお手本になるように行動するイライラして思わず子どもを怒鳴りつけてしまったり、TVを見ながらご飯を食べたり、「子どもには真似してもらいたくないな」と親が思う行動は、まず親自身が日常生活でしないように心がけましょう。親が本を熱心に読めば、子どもも自然に本を手に取るようになります。親は、援助者であるのと同時に子どものお手本です。そのことを忘れずに行動しましょう。どれも、簡単に行動を起こせる取り組みです。皆さんもぜひ、今日からご家庭で実践してみてはいかがでしょうか?
2015年01月16日楽天銀行は22日、「楽天銀行教育ローン」の取り扱いを開始した。「楽天銀行教育ローン」は楽天銀行が提供する初めての教育資金専用のローンとなる。楽天銀行は2009年4月より「楽天銀行スーパーローン」(カードローン)、同年5月より「フラット35」、2012年1月より「フラット35」と変動金利住宅ローンを組み合わせた「固定と変動」、そして2013年11月より「楽天銀行住宅ローン(金利選択型)」を提供してきたが、このたびの「楽天銀行教育ローン」の取扱い開始で、より顧客の資金用途に合わせたローンニーズに対応できるようになるという。○「楽天銀行教育ローン」の特徴簡単な申し込み方法申し込みフォームの入力は楽天銀行ウェブサイトから行う。また、必要書類はスマートフォンのカメラで撮影し、「楽天銀行アプリ」から送ることができるので、郵送の必要はない。「楽天銀行アプリ」を利用しない顧客は、必要書類を郵送する必要があるスピーディーな融資審査結果は原則翌営業日に回答する。また、申し込みから最短で翌営業日に融資するので、急ぎの顧客も利用できる。申し込み受付時間によっては審査結果の回答が翌々営業日以降になる場合がある選べる金利タイプと魅力的な金利金利タイプは「変動金利」と「固定金利」を用意したので、顧客のプランに合わせて選ぶことができる。また、「変動金利年3.36%」(22日現在)、「固定金利年3.90%」(同)と、魅力的な金利で提供しているという○商品概要なお、楽天銀行アプリはAppStoreおよびGooglePlayから無料でダウンロードできる。楽天銀行は、今後も魅力ある商品・サービスの提供を続けていくとしている。
2014年12月26日■最近よく聞く「オルタナティブ教育」っていったいどういう教育?みなさんは、「オルタナティブ教育」という名前の教育スタイルを耳にしたことはありますか?オルタナティブ教育は、学力だけでなく人間性を高める独自の教育スタイルを取り入れている海外では、ずいぶん前から人気がある教育です。世界中には、各種フリースクールを含めて大小さまざまな「オルタナティブ教育」が存在していますが、現在、世界の2大「オルタナティブ教育」といえば、オーストリア生まれの哲学者ルドルフ・シュタイナーが1919年にドイツで始めた芸術性を教育実践に多く取り入れた「シュタイナー教育」と、20世紀初頭イタリアの医学者、マリア・モンテッソーリが知的障害の幼児教育の成功から提案した感覚教育を行う「モンテッソーリ教育」です。■オルタナティブ教育(1)シュタイナー教育哲学者ルドルフ・シュタイナーが自身の哲学に沿った芸術性を重んじている教育法です。人間は、7年ごとに節目がくるという理念に従い、7歳までは体や心作りを重視して文字の書き方や読み方などは、まったく教えません。第二期である7歳から14歳までの時期は、芸術性を重視した授業を展開。家を建てたり、楽器を作ったりといった実践を通して知識を学び、教科書は一切使用しないという伝統的教育とはまったく異なるスタイルをとっています。それぞれ子どもの成長時期に合った感性を重視した授業で、自発性や個々の発想力を身につけていくようです。■オルタナティブ教育(2)モンテッソーリ教育感覚教育ともいわれているモンテッソーリ教育。特に、3歳から6歳の間を敏感期と呼び、子どもの五感が一番発達する時期だと、モンテッソーリ教育では考えられています。感覚の発達は、知識の発達の基礎になるという考えから、シュタイナー教育とは正反対に、幼少期から独自に開発した日常生活に密着した豊富な教材を使い教材を実際に手で触った教育を行います。知識を高める感覚を養うと同時に、自発的に自分から選択する能力を学ぶため、自分から教材を選ばせます。そして、その子どもがその教材をもっと続けたいという意思を表現すると、同じ教材を一定の時間以上、続けさせることもあります。この方法は、モンテッソーリ教育が、集中力と自発性を授業内で無理なく自然に身につけることができる理由のひとつのようです。■世界の著名人も受けていた! モンテッソーリ教育「モンテッソーリ教育」は、・英国王室のウィリアム王子、ヘンリー王子をはじめとした、各国王室教育・Google創立者であるラリー・ページとセルゲイ・ブリン、Amazon創業者 ジェフ・ベゾス、Facebook創業者 マーク・ザッカーバーグ、Wikipedia創業者 ジミー・ウェールズなど、現代を代表するトップ起業家・オバマ現米国大統領、クリントン元大統領にヒラリー・クリントン元米国務長官とする政治家このほかにも多くの著名人が幼少時に受けていた教育として近年、国内外での注目度が高くなっています。日本では昨年、2013年には教育再生実行会議が、国公立大学の入試2次試験を学力試験から、人物像を重視する面接に変更するという法案に変更する案を検討しているという動きがあります。グローバルに世界を渡り歩かなければいけない時代に生きる未来を背負う子ども達。学力以上に、人間性を重視する幼児期のオルタナティブ教育に日本でも今後もっと注目が集まりそうですね。
2014年12月11日米Appleは、同社のWebサイトに教育に関するページを開設した。「教育は、すべての人にとっての根源的な権利である」という見出しとともに、同社の教育に関する理念、取り組みが綴られている。開設された教育に関するページでは、"Education is a fundamental human right for everyone."(教育は、すべての人にとっての根源的な権利である)というメッセージとともに、Appleの教育に関する理念、取り組みが記載されている。そこでは、米国内での教育制度の格差に触れ、教師や家族の奮闘にも関わらず生じているテクノロジーや知識にアクセスすることについての不平等な状況、特に人種的マイノリティ、低所得者層の不利益な状況は、どうにかして改善すべきだと語気を強めている。そして、「私たちは、世界中のもの凄い数の、可能性ある未来の発明家、未来の夢を描く人、未来のリーダーのために、道を切り開きたい」と気勢を上げている。Barack Obama米大統領は、幼稚園から高校までの公立学校に通う、人種的マイノリティを中心とした低所得家庭の生徒がインターネットや教育ツールにアクセスできるように支援する"ConnectED"プログラムを推進しているが、Appleもこの支援活動に参加しており、iPadやMac、Apple TVなど1億ドル相当の機材提供を行うことを確約している。最初のステップとして、今回、29の州、114の学校に支援を行った。これらの学校の92%はヒスパニック、黒人、ネイティブアメリカン、アラスカンネイティブ、アジア系の生徒たちが通学しているという。また、単に機材を提供するにとどまらず、支援する学校が、その教育目標を達成するために、学校を支援するパートナーとともに専門知識を提供し、積極的に人材も投入していくとしている。同社CEOのTim Cook氏はTwitterのアカウントで「ConnectEDのパートナーになった114校の生徒、教師、および理事らに触発された」いうツイートを投稿しているAppleは教育市場でのシェア拡大を睨んでいると言うより、この"ConnectED"への参加、さらに従業員の人種的多様性の改善、環境問題への対応もあわせて考えると、単にマーケットにフォーカスするのではなく、企業としての責務を全うするべく社会貢献に取り組んでいると評価するのが妥当なのかもしれない。
2014年10月30日