羊文学が、7月21日にリリースする映像作品『羊文学 Tour 2021 “Hidden Place” online live 2021.3.14』のジャケット写真と特典情報詳細を公開した。今作は羊文学が今年3月に開催したオンラインライブ『羊文学 Tour 2021 “Hidden Place”』をノーカットで収録した作品となっており、昨年リリースしたメジャーデビューアルバム『POWERS』の収録曲を中心にパフォーマンス。本日そのハイライト映像も公開されている。『羊文学 Tour 2021 “Hidden Place” online live 2021.3.14』ハイライト映像羊文学は7月7日に初のアニメ映画タイアップ曲「マヨイガ」を配信リリース。8月25日には同曲を含むEP『you love』をリリースする。<リリース情報>ライブDVD『羊文学 Tour 2021 “Hidden Place” online live 2021.3.14』7月21日リリース価格:2,727円(税抜)『羊文学 Tour 2021 “Hidden Place” online live 2021.3.14』ジャケット【収録内容】01. Opening02. mother03. Girls04. 変身05. コーリング06. -MC1-07. ハロー、ムーン08. ロックスター09. おまじない10. 花びら11. サイレン12. 砂漠の君へ13. powers14. -MC2-15. 人間だった16. 199917. あいまいでいいよ18. ghost【購入者特典】Amazon.co.jp:ビジュアルシート羊文学応援店:オリジナルライブフォト応援店一覧:予約はこちら:『you love』8月25日リリース2,100円(税込)※詳細は後日発表<先行配信>「マヨイガ」配信中「マヨイガ」配信ジャケット配信リンク:羊文学「マヨイガ」official audio関連リンク羊文学 オフィシャルWEBサイト羊文学 Instagram羊文学 Twitter羊文学 TikTok
2021年07月12日羊文学が、8月25日に新EP『you love』をリリースすることを発表した。今作には本日7月7日に配信された新曲「マヨイガ」も収録。本日より予約が開始している。なお「マヨイガ」は、8月27日に公開される長編アニメ映画『岬のマヨイガ』の主題歌として書き下ろされた楽曲。同映画は作家・柏葉幸子による小説「岬のマヨイガ」を映画化した作品で、声優として芦田愛菜、大竹しのぶ、粟野咲莉が出演している。■『岬のマヨイガ』川面真也監督 コメント「世界を愛してください」デモを聴かせてもらったとき、この言葉に、唄に本当に感動しました。「岬のマヨイガ」という映画は、この一言が加わることで一つの作品としてしっかり完成したような気がします。多くの人に、この映画の文脈の中でこの曲を聴いてもらいたいです。羊文学さんの凄さが判ると思います。映画に寄り添いつつも昇華した主題歌を作ってもらって、監督としてとても感謝しています。ありがとうございました。この曲がたくさんの人に届きますように。羊文学(Vo&Gt 塩塚モエカ)コメント主題歌「マヨイガ」に込めたのは、ユイとひよりの幸せを願う気持ちです。おばあちゃんやマヨイガに出会う前の辛い日々を頑張って生きた抜いた二人に、これからの日々の美しさ、優しさにたくさん触れて、素敵な大人になってほしい。そう思って作曲しました。どんな形であれ「帰る場所」、即ち、自分を肯定してくれる場所があるということは、とても暖かいことです。そしてこの時代を生きるために、なくてはならないことだと思います。それが家族とは別の誰かの元かもしれないし、自分の心の中かもしれないし、音楽や芸術かもしれない。私自身や、私の音楽も誰かのそういう場所になれたらいいと思います。<配信情報>「マヨイガ」7月7日(水) 先行配信リリース配信リンク:羊文学「マヨイガ」official audio<リリース情報>EP『you love』8月25日リリース2,100円(税込)※詳細は後日発表ライブDVD『羊文学 Tour 2021 “Hidden Place” online live 2021.3.14』7月21日リリース2,727円(税込)【収録内容】01. Opening02. mother03. Girls04. 変身05. コーリング06. -MC1-07. ハロー、ムーン08. ロックスター09. おまじない10. 花びら11. サイレン12. 砂漠の君へ13. powers14. -MC2-15. 人間だった16. 199917. あいまいでいいよ18. ghost【購入者特典】・Amazon.co.jp:ビジュアルシート・羊文学応援店:ビジュアルシート予約はこちら:<映画情報>『岬のマヨイガ』メインビジュアル『岬のマヨイガ』公開日:8月27日映画『岬のマヨイガ』本予告映像公式Twitter: 公式サイト: 関連リンク羊文学 オフィシャルWEBサイト羊文学 Instagram羊文学 Twitter羊文学 TikTok
2021年07月07日羊文学が、伊勢丹新宿店で開催する『羊文学 presents ◯△☐』の詳細と特別インタビュー記事を三越伊勢丹オンラインストア特設サイトにて公開した。6月30日から7月6日にかけて行われる同イベントは、15のブランド・アーティストとコラボレーションしたファッションイベント。頭の中の"ひみつ基地"をテーマに、今の羊文学の中にあるファッション、アート、ライフスタイルなどを表現した様々なカテゴリのコラボ商品が出展されるほか、今回のために伊勢丹新宿店内で撮影されたライブ映像が会期中限定で配信される。塩塚モエカ(Vo.Gt)河西ゆりか(Ba)フクダヒロア(Dr)羊文学は、自身初となるライブ映像作品『羊文学 Tour 2021 “Hidden Place” online live 2021.3.14』を7月21日に発売することが決定している。■三越伊勢丹オンラインストア 特設サイト:<イベント情報>『羊文学presents〇△□』会期:6月30日(水)~7月6日(火)場所:伊勢丹新宿店 本館2階 センターパーク・ザ・ステージ#2<出展参加者>(A to Z)BELPER / harune.h / HATRA / jens / joy! little sis / 菓子 壱 / 片岡亮介 / malamute / mood_tokyo / nico ito / opnner / ritsuko karita / SANZOKU / Seri Tanaka / yushokobayashi伊勢丹新宿店 Instagram:<ライブ情報>『まる・さんかく・しかく 伊勢丹』online live7月3日(土) OPEN 19:00 / START 20:00アーカイブ配信:7月6日(火) 23:59予定【チケット】配信視聴チケット:2,500円(税込)発売日:6月12日(土) 12:00発売期間:7月6日(火) 22:00まで【チケット購入リンク】日本語サイト:英語サイト:<リリース情報>羊文学 ライブ映像作品『羊文学 Tour 2021 “Hidden Place” online live 2021.3.14』2021年7月21日(水) 発売【収録内容】1. Opening2. mother3. Girls4. 変身5. コーリング6. -MC1-7. ハロー、ムーン8. ロックスター9. おまじない10. 花びら11. サイレン12. 砂漠の君へ13. powers14. -MC2-15. 人間だった16. 199917. あいまいでいいよ18. ghost【店舗特典】羊文学応援店:内容未定Amazon.co.jp:ビジュアルシート※特典内容、応援店は後日ご案内いたします。予約リンク:
2021年06月23日Suchmosと羊文学が所属する音楽レーベル「F.C.L.S.」のYouTubeチャンネルにて、アーティスト名非公表の楽曲「Easy」が公開された。先日開設された同チャンネルでは、これまでに謎の動画が3本公開され話題になっている。「Easy」F.C.L.S.YouTubeチャンネル:オフィシャルTwitter:
2021年06月04日コロナ禍で不安な気持ちやストレスを抱く人に向けて贈る、おやすみ前の大人向け・朗読放送「深夜文学」。さまざまなジャンルの出演者が文学作品の名作を朗読し、オンラインにて配信するシリーズで、第三弾となる今回は、シンガーソングライター藤原さくらが『不思議の国のアリス』をお届け。【動画配信】深夜文学「不思議の国のアリス」 チケット情報本作は、好奇心旺盛な少女・アリスが不思議な世界を旅する姿を描いた、世界で愛される珠玉の名作。第一夜<たいくつな昼下がりのぼうけん>、第二夜<おおきくなったり、ちいさくなったり>、第三夜<トランプのクイーンさま>に続き、第四夜<おさばきをうけるのはだあれ?>が5月16日に配信された。クイーンさまのタルトを盗んだ罪でおさばき(裁判)が始まり、連れていかれたアリス。だれが犯人で、だれがキングとクイーンのおさばきをうけるの――?深夜文学『不思議の国のアリス』第一夜から第四夜は、5月23日(日)までPIA LIVE STREAMにてアーカイブ配信を実施中。通常の視聴券の他、第一夜から第四夜の通し視聴券も販売中。
2021年05月19日さまざまなジャンルの出演者が文学作品の名作を朗読し、オンラインにて配信する「深夜文学」シリーズ。シンガーソングライター藤原さくらによる『不思議の国のアリス』が四夜にわたり配信されている。【動画配信】深夜文学「不思議の国のアリス」 チケット情報「深夜文学」は、コロナ禍で不安な気持ちやストレスを抱く人に向けて贈る、おやすみ前の大人向け・朗読放送。石崎ひゅーいによる第一弾『銀河鉄道の夜』(宮沢賢治 著)、flumpool山村隆太による第二弾『星の王子さま』(サン=テグジュペリ 著)に続く第三弾となる今回、シンガーソングライターであり、役者としても活動する藤原さくらが『不思議の国のアリス』(ルイス・キャロル 著)を朗読している。本作は、好奇心旺盛な少女・アリスが不思議な世界を旅する姿を描いた、世界で愛される珠玉の名作。第一夜<たいくつな昼下がりのぼうけん>、第二夜<おおきくなったり、ちいさくなったり>に続き、第三夜<トランプのクイーンさま>が、5月9日に配信された。アリスはついに不思議な世界を支配するトランプのクイーンさまに出会う。クイーンは何かにつけてすぐに処刑しようとするので、アリスも住民たちもびくびくどきどき――。深夜文学『不思議の国のアリス』は公開後、5月23日(日)までPIA LIVE STREAMにてアーカイブ配信中。第四夜<おさばきをうけるのはだあれ?>は、5月16日(日)夜10時配信スタート。通常の視聴券の他、第一夜から第四夜の通し視聴券、グッズ付き視聴券なども販売中。
2021年05月11日羊文学が、3月26日にサービスが開始されたNTTドコモ新料金プラン「ahamo」とのコラボレーション曲「ラッキー」のミュージックビデオを公開した。「ラッキー」は「ahamo」が発信する“みんなの「好き」を応援する”をテーマにしたコラボレーション企画『ahamo Xプロジェクト』の一環として制作された楽曲で、「悩み事は尽きないけれど、自分の幸せをつくれるのは、結局は自分の心だけ。大していいことのない毎日も、めちゃくちゃな想像でこっそり笑い飛ばし、元気にやっていきたい!」という塩塚モエカ(Gt.&Vo.)の思いが詰まっている。公開されたMVはJo Motoyoが監督を務め、学校を舞台に繰り広げられる主人公と“ラッキーくん”、そしてクラスメートたちとのドラマが描かれている。監督とメンバーとで話し合いを重ね、楽曲の世界観と監督の個性、そしてインパクトのある登場人物のビジュアルが見事に融合した印象的な作品に仕上がっている。羊文学「ラッキー」MV■「ラッキー」DL&STREAMING■アルバム『POWERS』DL &STREAMING■アルバム『POWERS』購入はこちら■ahamoXプロジェクト専用サイト関連リンク羊文学 オフィシャルWEBサイト羊文学 Instagram羊文学 Twitter羊文学 TikTok
2021年03月29日悠仁さまが文学賞に入選――。北九州市主催「第12回子どもノンフィクション文学賞」の佳作に、秋篠宮ご夫妻の長男・悠仁さまの「小笠原諸島を訪ねて」が選ばれたのだ。作文は400字詰め原稿用紙19枚の大作。悠仁さまは、小学5年生だった’17年に紀子さまと2人で訪れた小笠原諸島での体験を綴られている。「フェリーで片道24時間かけて訪れた小笠原4泊5日のご体験は、悠仁さまにとって深く胸に刻まれるものだったようです。イルカと泳がれたり、ウミガメを放流されたりといった体験を通じて、大自然を実感されました。さらに戦時中に築かれた塹壕や軍道などの痕跡を巡って、戦没者鎮魂の碑に献花、黙祷をされました」(皇室担当記者)賞の審査員を務めた那須正幹さんに話を聞いた。那須さんは、『ズッコケ三人組』シリーズなどで知られる、日本を代表する児童文学作家のひとりである。「紀行文のお手本のような作品でした。宮さまの作文だと知ったのは審査後のことで、純粋にいい作品として読ませていただきました。東京から船に乗ったところから、旅での新鮮な感動がとても丁寧に、たいへん素直に書かれていました。そして島の民俗や歴史、自然についても、しっかりと調べてきちんと書かれているのです。島を船が離れるときに島民が海に飛び込んで見送ってくれたという描写があるのですが、とても感動したことが伝わってきて、私もそこがいちばん印象に残りました」那須さんの印象に残ったという別れのシーン。悠仁さまはこのように綴られていた。《船が出航するときに、私たちは互いに手をふり、別れを惜しみました。乗船前に島の人から、「もし、また島に戻りたいと思ったときには、レイを海に投げてください。」と言われていたので、また小笠原に来たいと思った私と母は、いただいたレイを首から外して海に投げました》《次々と船人が飛び込む姿も感動的でした。島の人々のあたたかさが最後まで感じられ、私は父島や見送りの船の姿が見えなくなっても、しばらくの間、小笠原の方を見続けていました》審査員は那須さんのほか、ノンフィクション作家の最相葉月氏と、俳優で作家のリリー・フランキー氏。悠仁さまの文才は錚々たる面々に認められたのだ。実は、悠仁さまの作文が賞に入選するのは2度目のこと。’19年、中学1年のときに、「トンボと私」という作品で「第69回全国小・中学校作文コンクール」都大会の佳作に選ばれている。「皇室で“文才”といえば、思い浮かぶのは美智子さまです。上皇陛下とのご成婚前、20歳のときには、読売新聞が募集した作文コンクールで2位に入選していらっしゃいます。悠仁さまの文才は、美智子さまから受け継がれたものかもしれません」(前出・皇室担当記者)悠仁さまの“次回作”発表が待ち遠しい!「女性自身」2021年4月6日号 掲載
2021年03月26日秋篠宮ご夫妻の長男・悠仁さまの作品が「子どもノンフィクション文学賞」の佳作に入選した。賞を主催する「北九州市立文学館」が、3月12日にホームページで発表した。今年で12回目を数えるこの賞は「自分の身の回りで、見たり、聞いたり、体験したりしたことの中で疑問に思ったこと、驚いたこと、興味を持ったことを自分の力で調べたり、考えたりして、作り事を加えずに自分自身の言葉で書く」がテーマ。全国の小中学生を対象に応募を受け付けている。ちなみに悠仁さまは’19年、中学1年生のときにも、読売新聞社が主催する「全国小・中学校作文コンクール」で佳作に入選されている。入選作品は夏休みの宿題としてお書きになった「トンボと私」と題する作文だった。今回「子どもノンフィクション文学賞」佳作に入選した「小笠原諸島を訪ねて」は、悠仁さまが小学5年生だった’17年に、一般客に混じって紀子さまとお二人、お忍びで小笠原諸島を旅行されたときの経験を綴られたものだ。「竹芝桟橋からフェリーに乗船されて片道24時間の船旅でした。父島に4泊5日の滞在をされて、野生のイルカと一緒に泳がれたり、アオウミガメを放流されたり、6時間半のトレッキングツアーを完歩されたりと、とても濃密な時間を過ごされたようです。また小笠原諸島は戦時中、硫黄島を含めて2万人以上の犠牲者を出した激戦地でした。戦没者鎮魂の碑に献花、黙祷をされて、悲惨な戦争の歴史も学ばれたのです」(皇室担当記者)「北九州市立文学館」のホームページには、悠仁さまご本人によるあらすじの説明が紹介されている。《4年前に小笠原諸島を訪ねたときの思い出をふり返り、その後、島の人たちと交流したことを書きました。》「秋篠宮ご夫妻は、将来、天皇となられる悠仁さまには、日本の歴史や芸術、文化など広く見聞を深めることが必要とお考えになっています。美術館や博物館に足を運ばれたり、伝統産業に触れられたりと、日本各地を訪れて経験を積んでこられました。紀子さまとの小笠原旅行もそんな“帝王教育”の一環だったのです」(前出・皇室担当記者)紀子さまは、’17年11月の秋篠宮さまの誕生日会見で、悠仁さまとのご旅行についてこう述べられた。「これは旅行のとき、感じることですが、訪れた地域の方々との温かいふれ合いがあったり、また、暮らしや文化にふれたり、また、おいしい郷土料理を頂いたり,そのようなことが休みの良い思い出になっています。こうした経験は長男の成長にいろいろな形でつながっているように思います」秋篠宮さまもご自身の経験を踏まえ、こう述べられている。「私自身が割と若い頃というか高校生ぐらいからですね、いろいろと各地を回る機会を得ることができ、そのことが何かのときに、何かのときというのは何かの仕事のときに役に立っているということを経験していますので、やはり是非、日本の中にある様々な文化を感じてほしいと思います」秋篠宮さまと紀子さまの期待以上に、悠仁さまはさまざまな経験から学び、成長されているのかも知れない。
2021年03月19日4月16日(金)に恵比寿リキッドルームにて開催されるHomecomingsと羊文学による初のツーマンライブ『"here"』昼公演の開催が決定した。Homecomingsは5月12日(水)にメジャーデビューアルバム『Moving Days』をポニーキャニオンIRORI Recordsからリリースすることが発表されている。一方、羊文学は昨年2020年12月ソニーミュージックレーベルズ/F.C.L.S.からメジャーデビューアルバム『POWERS』をリリース。いま注目すべきバンド2組の共演となる。先日発表された「"here”」夜公演は、すでにチケットがソールドアウト。本日発表された昼公演のチケット先行受付は、Homecomingsのウェブサイトにて、本日3月18日(木)12時〜3月22日(月)23時59分となっている。【公演情報】Homecomings / 羊文学 出演 "here"2021年4月16日(金)会場:東京・恵比寿 LIQUIDROOM出演:Homecomings / 羊文学開場:【昼公演】開場14:30 / 開演15:30【夜公演】開場18:00 / 開演:19:00金額:5,000円(D代別)【昼公演】オフィシャル先行受付受付期間 : 3月18日(木)12:00〜3月22日(月)23:59先行URL : 関連リンクHomecomings配信サイト公式サイトオフィシャルYouTubeチャンネル羊文学オフィシャルWEBサイト
2021年03月18日羊文学が3月17日(水)、NTTドコモ新料金プラン「ahamo」とのコラボレーション曲『ラッキー』を配信リリースした。羊文学は昨年12月9日にメジャーデビューアルバム『POWERS』をリリース。今後の活躍が期待されるスリーピースロックバンドだ。『ラッキー』は「悩み事は尽きないけれど、自分の幸せをつくれるのは、結局は自分の心だけ。大していいことのない毎日も、めちゃくちゃな想像でこっそり笑い飛ばし、元気にやっていきたい!」というの塩塚モエカ(Gt,Vo)の想いが詰まった楽曲となっている。ミュージックビデオは3月28日(日)に「ahamo」による“みんなの「好き」を応援する”をテーマに次世代アーティストとコラボする企画「ahamo Xプロジェクト」の一環で公開となる。崎山蒼志とOmoinotakeの2組も本企画とコラボ予定だ。■リリース情報羊文学『ラッキー』ダウンロード&ストリーミング: プロジェクト専用サイト:
2021年03月17日文学座公演『昭和虞美人草』が3月9日(火)より信濃町文学座アトリエにて開幕する。脚本をマキノノゾミが書き下ろし、西川信廣が演出を手掛けるシリーズ。ミュージカル『王様と私』を下敷きに明治時代の子爵とアメリカ人女性との交流をコメディタッチで描いた『殿様と私』、野口英世の浪費家の一面を描いた『再びこの地を踏まずー異説・野口英世物語―』に次ぐ3作目となる。今回マキノが目をつけたのは、夏目漱石の『虞美人草』。大学時代に読んだままになっていたこの小説を数年前に改めて読み直してみたところ、「ロックな話だ」と感じたのだという。そこから、『虞美人草』を翻案した今作が生まれた。『昭和』とひとくちにいってもその期間は長く、また時期によって社会状況は全く異なるが、『昭和虞美人草』で描かれるのは1973年、昭和48年の世界。登場するのは、ビートルズやローリングストーンズなど70年代のロックに陶酔している若者たち。マニアックなロック雑誌の編集に携わる彼らが、高度経済成長を遂げようとする時代の流れの中で、将来について、恋愛について迷い悩む。原作では家督相続を放棄した資産家の息子が、今作ではロック雑誌に夢中になっている代議士の息子、といった形で、一見まったく異なる世界に移し替えられたように見える。しかし明治維新による断絶を知らない世代が描かれた『虞美人草』に、次第に戦争による断絶を知らない世代の物語が重なっていく──。出演は早坂直家、植田真介、斉藤祐一、細貝光司、上川路啓志、富沢亜古、伊藤安那、鹿野真央、高柳絢子、平体まひろ。本作は昨年3月、紀伊國屋サザンシアターにて上演予定だったもの。1年を経て、改めて文学座アトリエでの公演となった。広い舞台で行われるはずだった本公演の熱をアトリエサイズで感じることができるのは、舞台の休止や延期が相次ぐイレギュラーな状況だからこその思いがけない産物だ。文:釣木文恵公演情報文学座『昭和虞美人草』作:マキノノゾミ演出:西川信廣出演:早坂直家 / 植田真介 / 斉藤祐一 / 細貝光司 / 上川路啓志 / 富沢亜古 / 伊藤安那 / 鹿野真央 / 高柳絢子 / 平体まひろ2021年3月9日(火)~3月23日(火)会場:東京・文学座アトリエ3月13日(土)17:00公演はライブ配信+アーカイブ配信あり。詳細は下記劇団公式サイトにてご確認ください。
2021年03月09日3月2日、「第42回吉川英治文学新人賞」が発表され、NEWSの加藤シゲアキ(33)の『オルタネート』(新潮社)と武田綾乃の『愛されなくても別に』(講談社)が受賞した。ジャニーズ事務所所属のタレントが同賞を受賞するのは初めてのこと。普段はアイドルとして活躍する加藤は、12年に『ピンクとグレー』で作家デビュー。以降もコンスタントに作品を発表し続け、昨年11月発売の『オルタネート』は、第164回直木賞の候補作にノミネート。惜しくも受賞は逃すも、21年の本屋大賞候補にも入るなど、その実力は本物だ。SNSでは、快挙を達成した加藤への称賛の声が相次いだ。《加藤シゲアキ先生おめでとうございます~!!!》《NEWS加藤シゲアキと作家加藤シゲアキって別人じゃないかって思うくらいいろんな顔見せてくれるシゲほんとすき、尊い、》今年で作家デビューから10年目になる加藤。同日行われた、受賞記者会見でこれまでの執筆活動をこう振り返っている。「『ピンクとグレー』というデビュー作を出版したのが2012年だったんですけど、執筆時は10年前。振り返ってみれば長い作家生活だなと思うんですけど、10年間やめずに続けてきた結果、今に結びついているんだなと思うと、10年前の自分を少し褒めてあげたいという思いもあります」デビュー作の『ピンクとグレー』は累計40万部、『オルタネート』もすでに15万部を売り上げ、文学賞も受賞するなど順調な作家活動を送っている加藤。しかし、文学賞には“諦め”もあったと、インタビューでこう語っている。《作家デビュー時を振り返ると、命がけで書いたデビュー作の『ピンクとグレー』(2012年)が、少しも文学賞に出てこないんだなと思った気もします。それ以後も、別に狙っていたわけではありませんが、まったく話に出てこなかった。だからもう、5作目ぐらいで半ばあきらめていました。シンプルに自分の実力が足りないと思っていた》(21年2月13日『朝日新聞デジタル』)同インタビューで《「オルタネート」に関しては肩の力を抜いて書くことができました。色眼鏡で見られることも、どうでもよくなってきました》と続けた加藤。作家として次のステージへ移った加藤が、直木賞を手にする日もそう遠くないのかもしれないーー。
2021年03月03日Homecomingsと羊文学による初のツーマンライブ「"here"」が、4月16日(金)恵比寿リキッドルームで開催される。今春ポニーキャニオンIRORI Recordsからのメジャーデビューが決定しているHomecomings。一方の羊文学は昨年2020年12月にソニーミュージックレーベルズ / F.C.L.S.からメジャーデビューアルバム『POWERS』をリリースしたばかり。新たなフィールドでのさらなる活躍が期待される2組の共演となる。チケットは本日2月27日(土)より3月8日(月)23:59まで、オフィシャル先行予約を受付中だ。【公演情報】Homecomings / 羊文学 出演 "here"2021年4月16日 (金)会場:東京・恵比寿 LIQUIDROOM開場:18:00開演:19:00金額:5,000円(D代別)オフィシャル先行予約(一次)受付期間:2月27日(土)12:00〜3月8日(月)23:59先行URL: 関連リンクHomecomings配信サイト公式サイトオフィシャルYouTubeチャンネル羊文学オフィシャルWEBサイト
2021年02月27日ついに実写映画化された、大ヒットコミックス『約束のネバーランド』。随所に文学的エッセンスを感じることができる『約束のネバーランド』の世界を、英米文学者・戸田慧さんの考察で説き明かします。「文学」としての『約束のネバーランド』『約束のネバーランド』は、あらゆる点で「異色」の漫画だといえます。『週刊少年ジャンプ』という少年雑誌において、主人公が少女であること、巧みな心理戦やミステリー仕立ての物語の複雑さ、多彩な登場人物たちの秘められた感情や葛藤……。これらの要素は間違いなく『約束のネバーランド』が多くの読者を虜にした魅力の一つなのですが、もう一つ忘れてはならないのが、この作品の持つ「文学的」な深みです。「文学」とは何か、と問われると一言で説明するのは難しいのですが、ここでは仮に拙著『英米文学者と読む「約束のネバーランド」』で定義した「筋書きを超えた深い意味や象徴に満ち、現実世界や他の文学作品と深く結びついた物語」とさせていただきます。他の文学作品との結びつきという点では、まず『約束のネバーランド』というタイトルが大きなヒントになります。「ネバーランド」といえばイギリス児童文学の古典、ジェイムス・バリーの『ピーター・パン』に描かれる、永遠に大人にならない子供たちが暮らす楽園を意味します。『約束のネバーランド』の冒頭でも、子供たちが無邪気に暮らす孤児院グレイス=フィールドハウスの様子は、まるで子供の楽園のようです。しかし、エマをはじめとする子供たちは、やがてこの孤児院が「鬼」のための食料となる食用児を育てる「農園」であることに気づきます。その時、タイトルに込められた「ネバーランド」という言葉は子供の楽園ではなく、「子供が大人に“なれない”世界」、すなわち死の世界であるという残酷な事実が浮かび上がってくるのです。また、エマたちがハウスの秘密に気づくきっかけとなるのは、少女コニーが大事にしていた白ウサギのぬいぐるみ、リトルバーニーです。白いウサギを追いかけて少女が冒険へと誘い込まれる物語、といえば、ご存じルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』です。アリスが追いかける白ウサギは紳士らしくチョッキを着て、懐中時計を持っていると描かれますが、リトルバーニーもまたチョッキを着て、時計の形の蝶ネクタイをつけています(実写版ではどんな姿なのか、気になりますね!)。『約束のネバーランド』と深い結びつきを持つ『ピーター・パン』と『不思議の国のアリス』は、十九世紀のイギリス児童文学を代表する古典的傑作ですが、いずれも「常識に縛られた支配的な大人vs自由で無垢な子供」という対立構造が特徴的です。『ピーター・パン』では大人である海賊フック船長が、時計を飲み込んだワニ、すなわち老いをもたらす「時間」に追われ、永遠に子供のままのピーター・パンを妬み、常に戦いを挑みます。『不思議の国のアリス』では、答えのない謎々を出しては終わらないお茶会を続ける帽子屋と三月ウサギ、すぐに首をはねよと命じるハートの女王など、頭でっかちで横暴な大人を象徴するキャラクターがアリスを翻弄します。そんな大人たちの支配を逃れ、子供の無垢な心を守るべく、アリスやピーター・パンは大人たちに立ち向かうのです。『約束のネバーランド』でも、ママをはじめとする「大人」とエマたち「子供」の対立構造が描かれます。食用児を育成する立場にあるママは、子供たちを密かに監視し、外の世界への脱出を阻みますが、エマたちはママという「大人」の目をかいくぐり、自由を得るために知恵と勇気を振り絞ります。特にエマが提案する「子供たち全員での脱走」という無茶で突飛な考えは、一見すると「子供っぽい理想論」にも思えます。しかし、エマが持つ「子供っぽさ」こそ、ピーター・パンがフック船長を倒し、アリスがハートの女王に立ち向かったように、「大人」が囚われている常識を打ち破り、不可能を可能にする力なのです。さらに、「ジェンダー」(男らしさ/女らしさ)という現実的な問題が加わることで、物語は一層深みを増します。子供たちが暮らす孤児院は「ハウス」(家)と呼ばれ、子供たちを世話するイザベラが「ママ」と呼ばれることから、この孤児院が「家庭」を象徴していることは明らかです。森に囲まれた閉鎖的な「ハウス」における男女観は伝統的なものであり、男の子はズボン、女の子はスカートを制服としています。また原作コミックスでは、脱走を計画するエマに対し、ママは「大人になって、子供を産んで、能力が認められれば、飼育監(ママ)や補佐(シスター)としてまたこのお家(ハウス)に戻って来られるの」(四巻三十一話)と言い、「ママ」になることがエマが生き残る唯一の道であると述べます。その言葉はまるで、女の子はスカートをはき、将来は結婚して子供を産んでママになる以外に生きる道はない、という古典的なジェンダー観の中に子供を閉じ込めようとするかのようです。しかし、エマはこのような伝統的なジェンダーに抗う存在として描かれます。ショートカットのヘアスタイルに抜群の運動神経と学習能力、そして仲間を引っ張っていくリーダーシップを持つエマは、少年漫画において通常「少年」の特徴とされる要素を備えた少女であり、従来の少年漫画で描かれてきた「非力でかわいい女の子」という枠組みを超え、ママが示すような限定されたジェンダー観や常識を打ち破り、「ハウス」という狭い世界から外へ飛び出そうとするのです。ハウス脱出を試みる夜、子供たちが男女関係なくズボンをはいていることは、単に動きやすい服装だからというだけでなく、これまでママによって定められてきた古典的なジェンダーから脱し、新しい価値観のもとで生きようとする姿を象徴しているようにも見えます。本稿のこのような読み解きは『週刊少年ジャンプ』の許諾をいただいておりますが、漫画作者の意図を代弁するものではなく、あくまでもファン目線の考察です。しかし、『約束のネバーランド』を読む時、息詰まるサスペンスやどんでん返しといった「エンタメ」的な面白さだけでなく、「文学的」側面からも読み解くことができれば、この漫画の深さと広がりを何倍にも味わうことができます。これからアニメ第2期、実写映画、そして海外ドラマなど、さまざまな媒体で表現されることで、この物語の「解釈」も変化する可能性があります。漫画が完結した後も、まだまだ終わらない『約束のネバーランド』の世界から目が離せません。とだ・けい広島女学院大学人文学部国際英語学科准教授。主にアメリカ文学を専攻。近著に『英米文学者と読む「約束のネバーランド」』(集英社新書)。『約束のネバーランド』孤児のエマ、レイ、ノーマンは、ハウスきっての天才児。ある夜、ひょんなことからエマとノーマンは、里親が決まり旅立ったはずのコニーの無残な姿を目にしてしまう。それをきっかけに、彼らは孤児院の秘密を知ることに…。12月18日(金)全国ロードショー監督/平川雄一朗脚本/後藤法子原作/「約束のネバーランド」白井カイウ・出水ぽすか(集英社 ジャンプコミックス刊)出演/浜辺美波、城桧吏、板垣李光人、渡辺直美、北川景子ほか©白井カイウ・出水ぽすか/集英社©2020映画「約束のネバーランド」製作委員会※『anan』2020年12月23日号より。文・戸田 慧(by anan編集部)
2020年12月20日広がりのあるオルタナサウンドをベースに、美しいメロディと文学的な歌詞など、様々な魅力のあるバンド、羊文学。メジャー1stアルバム『POWERS』は、よりその世界観が濃くなった上で、ポップに開け、言葉と歌が際立った作品だ。聴く人のおまもりみたいになってほしい。「一曲一曲にパワーがあるなと思ったのと、“権力”って意味もある。政治的にもいろんなことがあったし。あと、私自身コロナ禍で部屋に一人でいた時に、いろんなことを葛藤して、すがれるものが欲しいなって思ったんですね。それで、聴く人にとってのおまもりみたいになればいいなって“おまもり=magicalpowers”っていう単語も意識しました」(塩塚)ギター&ボーカルの塩塚モエカさんが作る楽曲では、世の中は曖昧なものだらけだが、その不確かなところから、希望をつかもうとする気持ちが書かれている。「普段生活していても、本当に生きてるかわからないっていうか。自分が生きてる世界と映画の世界が違うってわかってるけど、どこにも証拠はないとか考えるんです。論理よりも、雰囲気や気持ちに左右されることが多くて。だから、発言する内容も曖昧なんですよね。この前占いでも『一生葛藤の星だね』って言われました(笑)」(塩塚)「(塩塚は)常に揺れてる(笑)。だからいろんな気持ちの曲が出てくるのかなって思います」(河西)「選ぶ洋服も昔から、日によって全然違くて。すごい派手だったり、フリフリの服の時もあれば、男の子みたいな時もあって。髪型も結構違うし。フクダはいつもぶれないからすごいなって(笑)」(塩塚)「確かに僕は、同じ映画や漫画をずっと見続けますね。食べ物も『グミが好き』ってなったら、ずっとそればっか食べてる(笑)」(フクダ)はっきりとした色ではなく、様々な色が混じり合ったグラデーションのような音像が特徴のひとつ。「聴く音楽が3人ともバラバラなんです。僕はUSインディーやポストロック、シューゲイズやドリームポップに影響を受けた。そういうジャンルと、羊文学のサウンドが良い具合に混ざってると思ってます」(フクダ)「3人っていう人数なので、シンプルなアンサンブルが基本で。それで曲によって飾りをちょっと変えたりしてます」(河西)メジャー1stアルバム『POWERS』。配信シングル曲「砂漠のきみへ」「Girls」「1999」など、全12曲収録。CD+DVD永久仕様。DVDには、’20年8月のオンラインライブハウスツアー映像を収録。12月9日発売。¥3,500(F.C.L.S.)ひつじぶんがく左から、フクダヒロア(Dr)、塩塚モエカ(Gt&Vo)、河西ゆりか(Ba)。2012年結成、’17年2月に現在の編成となる。’20年8月、配信シングル『砂漠のきみへ/Girls』をリリースし、メジャーデビュー。※『anan』2020年12月9日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・kika取材、文・小松香里(by anan編集部)
2020年12月02日12月9日(水)に発売される羊文学のメジャーデビューアルバム『POWERS』のジャケット写真、新アーティスト写真、収録詳細が発表された。今回ジャケット写真、アーティスト写真のカメラを担当したのは男女ふたりで活動する写真家ユニットのトキが手がけた。そしてデザインは星加陸との初タッグにて、アルバムタイトル『POWERS』を独自の世界観で表現している。このアルバムには今年8月に配信限定リリースした『砂漠のきみへ』『Girls』(YouTubeドラマ『DISTORTION GIRL』主題歌)のほか、昨年末に数量限定販売したCDが即日完売し話題を呼んだロングヒット曲『1999』、リード曲となる新録曲『あいまいでいいよ』と『mother』を含む全12曲を収録。DVDには今年8月に開催したonline tour“優しさについて”全3会場から3曲ずつ、計9曲のライブ映像を収録。羊文学と縁のある都内3箇所ライブハウスから配信し、毎公演異なるセットリストと監督・スタッフと作りあげた映像とCDがセットに1つの作品としてリリースされる。なお、初回生産分は三方背ケース仕様となっている。リリース情報『POWERS』2020年12月9日(水)発売『POWERS』ジャケット■収録詳細(CD+DVD)<CD>1. mother2. Girls3. 変身4. ハロー、ムーン(album mix)5. ロックスター6. おまじない7. 花びら8. 砂漠のきみへ9. powers10. 199911. あいまいでいいよ12. ghost<DVD>2020年8月に実施したonline tour”優しさについて”から抜粋したライブ映像を収録-Day 1- Live at 調布Cross, Date aug 2, 20201. 雨2. うねり3. 踊らない-Day 2- Live at 下北沢LIVE HAUS, Date aug 9, 20204. エンディング5. RED6. Step-Day 3- Live at BASEMENTBAR, Date aug 16, 20207. ミルク8. 祈り9. 優しさについて■価格:税抜3,500円■初回仕様:三方背ケース■購入・予約特典Amazonオリジナル特典:メガジャケTOWERオリジナル特典:オリジナルステッカー予約はこちらから
2020年10月28日羊文学がメジャーデビューを果たすアルバム『POWERS』を12月9日(水)に発売する。羊文学は今年8月にメジャーデビューを発表しており、作品の全貌について発表が待たれていた。所属が決定しているレーベルは「F.C.L.S.(ソニー・ミュージックレーベルズ」で、在籍アーティストとしてはSuchmosに次いで2組目となる。アルバムに収録されるのは、先行シングルとして配信限定リリースした『砂漠のきみへ』、『Girls』(YouTubeドラマ『DISTORTIONGIRL』主題歌)のほか、昨年末に数量限定販売し即日完売した『1999』を含む全12曲。同封されるDVDには、オンラインツアー「優しさについて」から抜粋されたライブ映像が入るという。同ツアーは公演毎に縁のある都内にある3箇所のライブハウスから配信され、メンバーはもちろん監督・スタッフと作りあげた映像とCDになっている。すでに各ストアでの予約も始まっているので、ぜひ今からチェックしてほしい。■リリース情報羊文学『POWERS』12月9(水)日発売内容:CD+DVDCD:2020/8/19配信限定リリースの「砂漠のきみへ」、「Girls」(YouTubeドラマ「DISTORTIONGIRL」主題歌)昨年末数量限定CDリリース「1999」を含む12曲を収録DVD:2020年8月に実施したonline tour”優しさについて”から抜粋したライブ映像を収録価格:3,500(tax out)初回仕様:三方背ケース購入・予約特典Amazonオリジナル特典:メガジャケTOWERオリジナル特典:内容後日発表予約はこちらから:
2020年10月01日本の中には、私たちの胸を打ち、励まし、時に道しるべとなる言葉がたくさん詰まっている。ここでは、詩人の最果タヒさんが“百人一首”の楽しみ方について語ってくれました。恋と共存していた時代好きと思う気持ちを伝えられるかどうか、ということを、今の人は考える。好きという気持ちを伝えられなくて、そのかわりSNSで呟いて、その気持ちをすこしだけ落ち着かせる人もいる。もちろん、伝えるために言葉を選んで、LINEしたり、直接言ったり。けれど、好きという気持ちを、「作品」として伝えるのが当たり前だった時代もある。歌で気持ちを詠み、伝えた平安時代のこと。百人一首を訳する仕事をしていたころ、この「当たり前」さについて、わかる気もしながら、どこか、簡単にわかってはいけないような気もしていた。気持ちを伝えるということにどうして「作品」という形を選んだのか、それは当時の人にとってはその方が自然だったからで、その自然さは突き詰めても、今の私には共感が難しい。気持ちを自分だけのものだと捉えて、それを相手にさらけ出すかどうかを悩む今の人と違って、もしかしたら彼らにとっての恋は、人と人の間に流れる水のようなもの、自分だけのものではなく、恋は人と人の間に芽生えて、人々の営みの一部として育っていくものだと捉えていたのかもしれない。恋心が歌によって詠まれることで、他者に知られること、しかも作品として鑑賞されることに、今なら恥じらいを感じる人が多いだろう。けれど、人が無数にいる中で、その社会に恋心もまた無数に流れている、当時は妖怪や幽霊といった存在が当たり前にいるとされたが、恋心もそんなふうに空間に潜み、当たり前にすぐそこにあるものとして捉えられていたのかもしれません。恋をする気持ちそのものは、無数に人がいれば当然芽生えていくはずで、そのことにはロマンを今ほど感じなかったのかもしれません。恋心が芽生えればそれだけでドラマとなる今とは違って、人は生きれば恋ぐらいするでしょうという、恋と共存する人々の姿があります。けれどだからこそ、ドラマチックな「作品」という形式がコミュニケーションに選ばれたのかもしれない。そして、今、千年の時を経ても、作品は作品という結晶のままでそのロマンを届けてくれる。恋そのものをドラマチックに捉える私たちだからこそ、ときめくものもそこにあるように感じます。いくつか、恋の歌をご紹介します。玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば忍ぶることの弱りもぞする恋愛を禁じられた立場であった式子内親王が詠んだ恋の歌。玉の緒とは自らの命と体を結ぶ緒のことで、「玉の緒よ、切れるなら切れてしまえ。このまま生きながらえれば忍んでいた想いも耐え切れず外へ溢れてしまうかもしれないから」。しかしこの歌は、ひそかに内親王が詠んだ歌でも、想い人に贈るために詠んだ歌でもなく、歌合で「忍恋」というお題を与えられて詠まれた歌です。それはこの歌がフィクションである可能性も示唆しますが、一方で、お題があってやっと詠まれた真実であると読むこともできます。詠まれた場を踏まえるとより深みが増す和歌です。筑波嶺(つくばね)の峯より落つるみなの川恋ぞ積もりて淵となりぬる川の変化を恋心に喩えた歌です。峰から流れる細く浅い川のように始まった思いが、恋心が募ることで深く底の見えない淵となる。淵とは、川の流れが穏やかで深いところのことを指します。流れが穏やかであるからこそ、淀む部分もあり、また深いからこそ光が届かない部分もある。この歌は陽成院が想い人に実際に送った歌とされています。歌そのものは、恋のあり方を普遍的に捉えた秀逸なもので、現代にも共感される方も多いかとは思いますが、この歌を、ひとりの愛する人に贈るという行為にはひとりの人間が生きた形跡を感じます。瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末に逢はむとぞ思ふ崇徳院のこの歌が私はとても好きです。崇徳院は波乱万丈の人生を生きた人。父親には自分の子ではないのではと疎まれ、ついには地位も権力も奪われ、歌に没頭する生涯をおくります。この歌は、川の流れが岩によって二つに分かれても、また一つにまとまっていくように、私とあなたも今別れても、また必ず会おうじゃないか、というもの。背景を知ると、地位への執着とも読める歌であるけれど、やはり私はこれは恋の歌であると思う。そして、帝の地位を奪われた崇徳院にとって「また会おう」と思うことがどれほど難しかったかについて考える。人を信じることも難しく、敵ばかりがいる中で、切れていった縁もあり、阻まれることも多々あったでしょう。それでもきっと「会いたい人」はいて、その人に「また」と思うことは、もしかしたら彼にとって、すがることのできる唯一の希望であり、また希望として強く輝けば輝くほど絶望そのものを照らすものでもあったはず。それでもこの作品は美しく、悲しいほど貫かれる人の思いが結晶のように残されています。さいはて・たひ詩人。主な詩集に『夜空はいつでも最高密度の青色だ』、著書に百人一首の紹介エッセイ『百人一首という感情』や、百人一首を詩の言葉で現代語訳した『千年後の百人一首』(清川あさみとの共著、すべてリトルモア)。※『anan』2020年9月23日号より。文・最果タヒ(by anan編集部)
2020年09月22日自身が経営するホストクラブのホストたちと共に詠んだ短歌をまとめた『ホスト万葉集』が現在、大ヒット中の手塚マキさん。31文字が持つ不思議な魅力を感じて。「短歌を読むと、詠んだ人の心を歌の中に感じることができるだけでなく、自分の心の中に潜む、忘れていた何かが呼び起こされる感覚をおぼえます。また、短歌を詠んだ時は、その瞬間に歌の中に閉じ込めた自分の気持ちを、鮮度を保ったまま、ずっと心に残すことができる。読み手として、そして詠み手として、この31文字という定型が持っている不思議な魅力を感じずにはいられません」そんな手塚さんがセレクトしたのは、短歌の入り口としてぴったりのものから、最先端の感性を味わえるものまでとさまざま。なかには初めて涙したという作品も。31文字が作り出す世界観を堪能してみて。『はじめての短歌』穂村 弘/河出書房新社したあとの朝日はだるい自転車に撤去予告の赤紙は揺れ――岡崎裕美子新聞などに投稿されたものなど、さまざまな人が詠んだ短歌を、歌人である穂村弘が自身で改悪例を作りながら評する。「短歌の読み方を教えてくれる短歌入門です。決して難しいものではなく、読んでいて“なるほど”と空を見つめることがしばしば。ビジネス的な言葉の表現との違いに触れることができ、短歌の世界の入り口に立てるので、これから始める人にも。それにしても、選出した歌の“したあと”って何ですかね(笑)」『あなたと読む恋の歌百首』俵 万智/文藝春秋私をジャムにしたならどのような香りが立つかブラウスを脱ぐ――河野小百合歌人の俵万智さんが選んだ恋の歌100首。幸せに満ち溢れていたり、許されない恋に悩んでいたりと、さまざまな恋模様が詠まれている。「それぞれの歌に俵さんの解説と感想が付き、短歌の自由な鑑賞の楽しみ方を教えてくれます。選出した歌を、どの立場でどう読むかは人それぞれに違うでしょうが、私はこんなにエロティックな女性を知らない。想像するだけでエロいです。100首もの作品が読めるので、短歌を学びたい人にも」『歌に私は泣くだらう妻・河野裕子 闘病の十年』永田和宏/新潮社何といふ顔してわれを見るものか私はここよ吊り橋ぢやない――河野裕子乳がんの宣告を受けた女流歌人・河野裕子。闘病生活の中で歌を詠み続けた夫婦の物語。「病気の告知から亡くなるまでの闘病記とともに、互いの気持ちを込めた歌が連なります。死に向かう物語を背景にした短歌に触れることで、言葉の強さをあらためて知ることができる。短歌は、その瞬間を、鮮度をそのままに31文字に閉じ込めることができるものだと思いますが、この絶望する夫に向けた歌を読み、私は初めて短歌で泣きました」『メタリック』小佐野 彈/短歌研究社セックスに似てゐるけれどセックスぢやないさ僕らのこんな行為はゲイであることを公表している台湾在住の歌人であり作家が、30歳からの4年間で詠んだ短歌より、370首を選んだ第一歌集。「生々しくて強い、そして儚い思いに正面から向き合って言葉にする彼の姿勢には、憧れを感じると同時に、“もし、自分であったら壊れてしまうだろうな”とも思う。選んだ歌もですが、性的マイノリティと呼ばれる方々の葛藤に触れるとともに、“一体、何がマイノリティなのだろうか?”と考えさせられます」『眠れる海』野口あや子/書肆侃侃房わたしが持てばどんなあなたも銃身であるから脚をからませて抱く現代を代表する歌人の2012~2017年までの作品を収録。「彼女の選ぶ言葉の世界観に浸ると、まさに、この歌集のタイトルのように、自分の心の奥底にある暗い深海を漂っているような心地になる。自分の記憶を自分が貪るように促す感覚をおぼえます。選出した歌を読み、あなたはどんな“わたし”を呼び覚ますでしょうか?観念的な歌が多く、少し難しいところもあるのですが、現代の最先端の短歌に触れることができます」てづか・まき「Smappa! Group」会長。歌舞伎町でホストクラブやバー、飲食店などを構える。LOVEをテーマにした書店「歌舞伎町ブックセンター」のオーナー。著書に『裏・読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。※『anan』2020年9月23日号より。取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2020年09月19日「韓国文学は昨今、良質な作品の邦訳が増えて、注目度が高まっています」と、ライターの瀧井朝世さん。ロングセラーから近作まで、さまざまなジャンルが発売され、多くの支持を集めている。自分の生き方を考えるきっかけに。「お隣の国だけに、文化的、社会的価値観において日本社会に通じる部分も多く、日本人が共感できる部分も多いのではないでしょうか。日本でもベストセラーとなった『82年生まれ、キム・ジヨン』は、その典型例です。物語の背景に歴史的、経済的な要素が盛り込まれていたりと、その時代、その社会の中での個人が描かれることも多い。そのため、価値観や人生観、社会観を見つめ直し、“今の時代に自分はどう生きるのか”ということを、さまざまな角度から考えさせてくれるところも、韓国文学の魅力となっています」『フィフティ・ピープル』チョン・セラン斎藤真理子 訳/亜紀書房「(中略)でも、傲慢にならずにいましょうよ。どんなに若い人にも、次の世代がいるのですから。しょせん私たちは飛び石なんです。だからやれるところまでだけ、やればいいんです。後悔しないように」とある大学病院に、何らかの形で関わるごく普通の人々50人の、それぞれのドラマが交錯する連作短編集。年配から子どもまで、さまざまな人が主役を務める。「引用したのは、老教授の言葉です。誰かが遠くに石を投げたら、次の世代がその落ちた石を拾ってまた遠くに投げてくれる、というたとえ話に続けて語られている。自分一人ですべてを成し遂げようと気負うのではなく、未来を信じて、今できることを頑張ろうと思わせてくれます」『四隣人の食卓』ク・ビョンモ小山内園子 訳/書肆侃侃房大きくなったり、積もったりしてから「たかが」で済ませられるものなど、この世には一つもない。“入居10年以内に子どもを3人もうける”ことを入居条件とする、国家の少子化対策の一環として作られた集合住宅に越してきた4組の夫婦。「育児などを協力し合おうとする彼らだが、家族同士、あるいは夫婦間で、価値観の違いにより、少しずつ軋みが生じていく。“たかがこれくらいは見過ごしておこう…”という違和感や不快感が、やがて耐えられないものになっていく状況は、きっと、誰しもにおぼえがあるのではないでしょうか」『わたしに無害なひと』チェ・ウニョン古川綾子 訳/亜紀書房愛ほど不公平な感情はないだろうと私はたまに思う。第51回韓国日報文学賞を受賞した、7つの作品を収録している短編集。その中の「砂の家」からピックアップした一文。「同じ高校に通っていた男女3人は、大学生になってから交流を深めていく。青春のきらめきと同時に、親しいからこそ傷つけ、傷つけられてしまう苦しさが、濃密に描かれています。恋愛感情だけに限らず、友情も含めて“愛”というものはアンバランスだという、切なさの詰まった一編になっています」『ワンダーボーイ』キム・ヨンスきむふな 訳/クオン理解とは、誰かの代わりに彼らについて語ること、そしてその話を通じて、ふたたび彼らを愛すること。父親の運転するトラックに乗っている時に遭遇した交通事故から、奇跡的に一命をとりとめた一人の少年。病室で目覚めると、人の心の声が聞こえるという不思議な能力を獲得していた。そのせいで、彼は軍部に利用されそうになるのだが…。「そんな少年に、ある人物が言った言葉です。誰かのことを理解することの難しさ、理解したと思ってしまうことの傲慢さと同時に、誰かを理解しようと寄り添うことの尊さをも教えてくれる言葉です」『こびとが打ち上げた小さなボール』チョ・セヒ斎藤真理子 訳/河出書房新社「暴力とは何か?銃弾や警察の棍棒や拳だけが暴力ではない。都市の片隅で乳飲み子が飢えているのを放っておくことも、暴力だ」急激な都市開発が進むソウルを舞台に、そこで虐げられた人々の怒りを映し出す。「軍事政権下での不平等に苦しむ、さまざまな立場の人間が描かれています。引用は、〈こびと〉と呼ばれ、家族のために懸命に働くものの報われない男の長男が、ノートに書き写していた言葉から。こうした類の暴力に無関心であるというのは、暴力に加担していることになるのではないか、と考えさせられます。1978年に発表されたロングセラーです」たきい・あさよライター。著書に『偏愛読書トライアングル』(新潮社)、『あの人とあの本の話』(小学館)、『ほんのよもやま話』(文藝春秋)。『恋の絵本』シリーズの監修を手がけている。『王様のブランチ』ブックコーナーのブレーン。※『anan』2020年9月23日号より。取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2020年09月18日文学座アトリエの70周年記念公演として、岸田國士作『歳月』『動員挿話』を文学座アトリエの会が2本立てで上演。問題作『ジョー・エッグ』(2018年)を手がけた西本由香と、『いずれおとらぬトトントトン』(2019年)で怪作を世に送り出した所泰がそれぞれ演出し、文学座の創設者のひとりである岸田の作品を現代に甦らせる。『歳月』の舞台となるのは、大正8年、東京・山の手にある浜野家。隠居生活をおくる元知事・浜野計蔵のひとり娘・八州子は、信じる男の子どもを身ごもるが、相手が結婚を拒んでいることから自殺未遂にまで追い込まれる。妹のために兄・計一と弟・紳二は結束し、厳格な父の耳に入る前に最善策を探る。それから7年、さらに10年と歳月は過ぎ……。演出の西本は「岸田國士が、これが私の“戯曲を書くために何かしら云う”最後の作品となった、と記しているのが本作『歳月』です。活動の初期から創作の上で意識的に様々な実験を行ってきた彼にとってひとつの到達点ともいうべきこの作品に、同じだけの実験精神をもって臨みたい」と意気込む。もう1本『動員挿話』の舞台は、明治37年の夏、日露戦争真っ只中の東京。陸軍少佐・宇治の師団に動員令が下り、宇治は馬丁の友吉を連れて行こうと声を掛ける。だが、友吉の妻・数代は断固拒否。宇治夫人・鈴子の説得にも応じず、主従関係の断絶を言い渡されてしまう。まもなく宇治は戦地へ。その時、友吉と数代が選んだ道は……。こちらを演出する所いわく「戦争という狂気に巻き込まれた人たちのおはなし。短編らしいあっと驚く結末。そのボルテージの高さは岸田戯曲の中でも別格だと思います。ただ後味が良くありません。その後味の悪さを、2020年の観客はどう捉えるのでしょうか」。3月17日(火)から29日(日)まで東京・信濃町の文学座アトリエにて上演。なお今公演は、鵜山仁の監修のもと、昨年12月から今年12月まで1年にわたり、さまざまな演出家が岸田戯曲を連続上演する「岸田國士フェスティバル」の一環として行われる。文:伊藤由紀子
2020年03月16日「12月末に愛子さまが『文学部日本語日本文学科』に内定されたと聞き、とても意外に思いました。文学部の史学科は候補の一つとして報じられることがありましたが、これまで一度たりとも日本語日本文学科の名前が挙がることはなかったからです」そう語る学習院関係者は、驚きを隠さない。今年3月に学習院女子高等科を卒業される愛子さまは、今年4月には大学へ進学される予定だ。「学習院女子高等科では約3割の生徒が、学習院大学以外に進学します。眞子さまや佳子さまの国際基督教大学など、近年では皇族であっても、学習院以外を選択されるケースも増えています。これまで愛子さまの進学先候補については、東京大学、一橋大学、上智大学などが報じられてきました。しかし、昨年の夏休み前の“外部受験”希望者のための説明会にも愛子さまのお姿はなく、“内部進学説”が濃厚となったのです」(本誌皇室担当・近重幸哉記者)学習院大学には5つの学部があるが、これまで関係者のあいだで最有力候補とされていたのが国際社会科学部。学習院女子高等科の保護者は次のように語る。「国際社会科学部は’16年に開設されたばかりの新しい学部で、女子高等科からの内部進学生にもいちばん人気があります。3年生の秋に志望先を第1から第3まで提出するのですが、国際社会科学部は第1志望にした生徒でも、成績が優秀でないと進学できないほどです。愛子さまが高等科2年生の夏休みにイギリスの名門・イートン校に短期留学されたことから、“国際社会科学部に進学される準備ではないか”と評判になり、“愛子さまと同じ学部に入りたい”と、同学部への志望者がさらに増えていました」しかし、最終的に愛子さまが選ばれたのは、文学部日本語日本文学科だった。学習院大学はホームページで、この学科について次のように紹介している。《本学科では、古代から現代に至る日本語・日本文学を中心とする日本の文化(日本語日本文学系)、及び日本語教育(日本語教育系)に関心のある学生を受け入れ、研究と教育を行っています》女子高等科の生徒たちは、秋に志望届を提出した後、保護者も交えての先生たちとの面談を経て、12月20日ごろにそれぞれ内定した学部を通達されたという。この過程で判明したのが、愛子さまの“進路変更”だったのだ。雅子さまは、昨年12月9日の誕生日に際して発表されたご感想で、愛子さまの今後についても綴られていた。《これから高校を卒業しますと、今まで以上に、様々な経験を積み重ねながら視野を広げていく時期になると思いますが、これからも感謝と思いやりの気持ちを大切にしながら、いろいろな方からたくさんのことを学び、心豊かに過ごしていってほしいと願っています》愛子さまは雅子さまの言葉どおり、新しいステージでも輝かれるはず――。「女性自身」2020年1月21日号 掲載
2020年01月10日今年の岸田國士戯曲賞を『山山』で受賞した松原俊太郎の最新作『メモリアル』が、文学座アトリエの会により上演。12月3日(火)に東京・信濃町の文学座アトリエで開幕する。松原は元々、小説家を志していたが、京都を拠点とする劇団・地点が上演したブレヒト作『ファッツァー』(2013年初演、三浦基演出)に衝撃を受け、戯曲も書き始めたという。2015年に初めて書き下ろした『みちゆき』で第15回AAF戯曲賞大賞を受賞し、その4年後に岸田戯曲賞受賞という、まさに今、熱い視線を浴びている若き俊英だ。劇団を持たず演出もせず、作家業のみに専念することから“純粋劇作家”とも呼ばれている。一方、地点で上演された松原作『忘れる日本人』(2017年初演)に衝撃を受けたというのは、俳優として多方面で活躍し、外部ではいくつか演出を手がけるも、これがホームグラウンドである文学座アトリエの会での演出デビューとなる今井朋彦だ。新たな価値観との出会いを果たした今井は、初めて松原戯曲に触れた時、「現代日本への痛烈な物言い」だと感じたという。さらに、物語からもキャラクターからも距離を置き、自由で自立したセリフの数々を見て「どうしたらこのセリフを発語できるのか。その発語に必要な身体はどのようなものか」という問いが頭をもたげたとも。今作『メモリアル』の登場人物は、花嫁、独身者、娘、入国者、取次者、相続人の6人と、ほかたくさん。それぞれの行く末を抱えた6人が、交叉点の真ん中で衝突する。川のように流れていた時間が中断し、人々の足は止まり、そもそも不穏だった空気はさらに不穏になり……。「地点の三浦基さんのように、戯曲を自身の確固たる世界観の中に引き込んで、咀嚼し再構築することは私にはできません」と今井。だが、「6人の俳優たちとの、松原戯曲をありのまま語る“動機”と“身体”を探る作業を通して、観客の皆さんと戯曲との橋渡し役を担えれば」。今井が松原戯曲に立ち向かい、紡ぐ舞台に、“これからの演劇”の誕生を期待したい。文:伊藤由紀子
2019年12月03日■めちゃくちゃラクして文学女子を気どってみない?突然ですけど、文学を語れる女性ってカッコいいと思いません?夏目漱石とか、太宰治とか、芥川龍之介とか──そういう系です。いや、わかります。逃げないでください。めんどくさいのはわかります。時間がないのもわかります。国語の授業みたいで逃げだしたくなるのはわかります。うへええええってなるのもわかります。でもですよ?とはいえ「いつか読めたらいいなあ……」と思ってたりしませんか?文豪がどんなものを書いたのか、ちょっとでも味わえたら人生も広がると思うんです。デートで気の利いたセリフもいえるようになると思うんです。「でも時間がない……」「本を読んでるだけで眠たくなる」「想像するだけでめんどくさい」その気持ち、めちゃくちゃわかります。読書ってしんどいですよね。しかし、今回は、なにも辞書のように分厚い本を読もうという企画ではありません。むしろ「ラクして文学女子を気どってみよう」というズルイ企画なのです。どうせなら美味しいとこだけ、つまみ食いしちゃいましょうよ。・さくっと短く・なんと無料で・スマホで読めるという作品ばかりご紹介します──悪くなさそうでしょう?ブンガクとかいって肩肘はらないでくださいな。ちょっと百年くらい前の、なにかと考えすぎな友人のエモいトークに耳を傾けるくらいの感じでOKです。気楽にいきましょうぜ。■10分で読める有名作品たち今回ご紹介する作品は、青空文庫というサイトのものです。ここでは「著作権の切れた小説」を無料で読めるのです。最高じゃないすか。そこから抱きしめたいくらい好きな3作品を紹介します。どれもURLをつけてあります。クリックすると、その場で読めます。通勤電車のなかや、眠る前に、さくっとスマホで。一応、3つを紹介する順番も気にしてはいます。でもピンときたやつから読んじゃってください。それが貴女の正解ですから。どれかピンときますように。1.『葉桜と魔笛』太宰治「ばかだ。あたしは、ほんとうに男のかたと、大胆に遊べば、よかった。あたしのからだを、しっかり抱いてもらいたかった。姉さん、あたしは今までいちども、恋人どころか、よその男のかたと話してみたこともなかった。姉さんだって、そうなのね。姉さん、あたしたち間違っていた。お悧巧(りこう)すぎた。ああ、死ぬなんて、いやだ。」さっそく太宰にいっちゃいましょう。あのダザイですよ。ダザイ。かの「人間失格」「走れメロス」とかのダザイです。太宰は「女性が告白するみたいに一人で語る文章のときに謎の才能を発揮する」といわれています。かしこで「なんでこんな女心わかるの……?」とまでいわれた文豪なのです。まあ、そのモテすぎた感じで、色々あって、女性と心中自殺することになるわけですけれども……。今回は『葉桜と魔笛』もそうした女性語りの短編です。テーマは恋愛。病弱で、死のせまった少女のもとに青年から恋文が届きます。けれどその手紙には秘密があって──これ以上はいえません。10分くらいなんで読んでください。胸の奥がきゅうううううっとなることでしょう。ひとりの女性の思い出話(主人公は彼女の妹なのです)に耳を傾けるように読んでくださいませ。現代風にいえば「いいね!」押したくなりますよ。2.『文鳥』夏目漱石「十月早稲田に移る。伽藍のような書斎にただ一人、片づけた顔を頬杖で支えていると、三重吉が来て、鳥を御飼いなさいと云う。飼ってもいいと答えた。しかし念のためだから、何を飼うのかねと聞いたら、文鳥ですと云う返事であった。」お次は夏目漱石です。ちょっと前に千円札だった文豪。話としては「文鳥を飼ってみていろいろ感じたことがあったよ」という現代ではブログでやりなさいといわれそうな内容です。もちろん深みがあるんですけれども。とにかく日本語の上手さを味わってもらえたら嬉しいなと思います。文鳥を表現するのにここまで細かく書けるのか、というのが個人的にアツい推しポイントです。だって原稿用紙をわたされて「文鳥を飼った感想を書け」といわれても一枚も書ききれないですよ、普通。これぞ文章力ですよね。これは日本独特の「私小説」というジャンルになります。スターウォーズや三国志や歴史小説みたいに戦争だ反乱だ革命だと壮大なドラマが──というのでなく「私生活を文章にしてみた」という軽い感じです。小さな個人的生活を書きながら、それを通して、誰もが感じている人生の真実を探ってみよう、という日本独特の文学スタイルなのですね。とはいえ、そんな小難しいことはおいときましょう。たんにキュートな小説だと思っていただければ嬉しいです。そして、最後、ちょっともの悲しいのも文学っぽいんですよ。3.『舞踏会』芥川龍之介「私は花火の事を考へてゐたのです。我々の生(ヴイ)のやうな花火の事を。」僕はこの世にある文章のなかで、これが一番好きかもしれません。ドン引き覚悟で告白しますと、いまコラムを書いている部屋の壁に、この一部を印刷したものを張ってます。狂おしいほどに好きなのです。本コラムを書く理由のひとつは、これを激プッシュするためです。どうか地球に生まれたなら読んでください。読め。読むのだ。舞台は明治。日本は西洋文明を取りいれて、文明開化を進めている途中。さる貴族の令嬢が鹿鳴館の舞踏会に呼ばれたときの物語です。そこで悲しげな顔をしたフランス人の将校と出会います。少女はまだ人生のことがわからないなりに、彼の目の奥になにかを感じることになるのです。派手な事件がおきるわけではありません。ふたりの人物が出会うだけです。それでも、ふと記憶の底に焼きつくような不思議な出会いってありますよね。そうした瞬間をコレクションすることが、人生ってやつなのかもしれません。かの三島由紀夫(この人も有名な文豪ですよね)も本作品をめちゃくちゃ誉めていた記録がのこっています。なかでも「本来、芥川はこっちの作風に進むべきだった(これとは違って神経質な作品を書き続けたから自殺することになったのでは?)」とコメントすらしています。芥川はとにかく文章がカッコいい。漢字の使いどころや、言葉のいいまわしが。都会的でキザなのですね。本物の読書には「味読(舌で味わうように読む)」という表現が使われます。ぜひ、味読に絶えうる、美しい日本語を味わってください。■感想なんて思い浮かべる必要なし!いかがでしたでしょう?この作品のどれかが貴女のハートのド真ん中に、夜空の花火のように、よくわかんない一撃を喰らわしてくれたことを願うばかりです。そして気に入った作者のものをどんどん読んでもらえたらしめたものです。といっても、これは国語の授業じゃありません。なにも「ここがおもしろかった」「この主人公の心の動きが……」という感想をひねりだす必要はありません。世の作品は、やっぱり売れてナンボです。だからこそ、わかりやすい作品が喜ばれます。簡単に感想をいえるものも多かったりします。わかりやすいが正義、みたいな。けれど貴女もご存じのように、人生って、もうちょっとだけ複雑だったりするじゃないですか。正しくて悪いとか。悲しいけど嬉しいとか。好きだけど殺したいとか。生きたいけど死にたいとか。簡単には言葉にできないことばかりですよね。そうした「人生の真実(人生ってなんだろう?)」を考えて、文章にしたり、悩んだり、読んだりするのが文学なのかなと思っています。むしろ「どう言葉にしていいかわからない……」という「不穏な人生に対するなにか」を感じていただけたら嬉しいです。さて、さて。こんなコラムを書いちゃったからには、私も新しい一冊を手にとって、まだ見ぬページをめくりたくなってきました。どうか貴女も、その優れた文学に触れたときの戸惑うような感覚を胸のうちに秘めて、ちょっと天気のいい日曜の午後なんかに、また別の文学を読んでみようかな、と思ってくれますように。
2019年11月10日作・佃典彦、演出・松本祐子のタッグによる、文学座10月公演『一銭陶貨』が10月18日(金)から東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで上演される。日本中が金属不足にあえいでいた第2次世界大戦末期、窮余の策として「せともの」で作られた「一銭陶貨」。あらゆる職人技を結集させて生まれた「陶貨」だったが、お上にさんざん振り回されるうちに終戦を迎え、結局、世に出ることはなかった。そこに透けて見えるのは、日本が誇る技術の高みと、それにまつわる人々の揺れる思い。それは時に気高く、時に滑稽で愛おしい。生活の中のユーモアを細やかにすくい上げることに定評のある佃典彦が、この題材をひとつのストーリーへと織りあげた。時は昭和18年。瀬戸の町に長く暮らす陶芸家の家系にある加藤家の物語。長男の和雄は陶芸の才能豊かで超エリート。母の愛を一身に受けてきたが、ある日、赤紙が届く。次男の昭二は足が不自由で徴兵不合格の身。陶芸の才能にも乏しく、母に疎ましがられて育った。そんな加藤家に、京都・有田・瀬戸で、金属貨幣に替えて陶器貨幣を製造するという話がもたらされた。昭二は、今までの鬱積のすべてを陶貨作りにぶつけようと心に決める……。演出を手がけるのは劇団内外で高い評価を受ける松本祐子。佃とのコンビは2007年の『ぬけがら』以来で、同作で佃は岸田國士戯曲賞を、松本は千田是也賞を受賞している。技術や才能、嫉妬や欲望。「ものづくり」の周辺で人間を葛藤させるあれこれを、ふたりの「芝居づくり」師がどう描くか。文:小川志津子
2019年10月15日現代美術家6名によるグループ展『話しているのは誰? 現代美術に潜む文学』が国立新美術館で11月11日(月)まで開催されている。同展に参加するのは、北島敬三、小林エリカ、ミヤギフトシ、田村友一郎、豊嶋康子、山城知佳子の6名のアーティストたち。1950年代から1980年代生まれまでと年齢は幅広く、表現方法も映像や写真を用いたインスタレーションをはじめとして多岐にわたる。そんな彼らの共通点は、作品のうちに「文学」の要素が色濃く反映されていることだ。2014年より日本各地を撮影した風景写真シリーズ「UNTITLED RECORDS」の制作を行う北島敬三。目に見えないもの、時間や歴史、家族や記憶をモチーフとして作品を手がける小林エリカ。映像や写真などを用いて、社会政治的事象、とりわけセクシュアリティとマイノリティの問題を取り上げた作品を手がけるミヤギフトシ。既存のイメージやオブジェクトを起点にしたインスタレーションやパフォーマンスを手がける田村友一郎。そろばん、サイコロ、安全ピン、油絵具などの既製品や美術に馴染みのある物質を素材に手を加え、これら事物の中に複数の見え方が表出する作品を制作する豊嶋康子。写真、映像、パフォーマンス、インスタレーションによって沖縄における米軍基地や戦争の問題を掘り下げてきた山城知佳子。さまざまな形式で表現活動を行う彼らの作品の中に「文学」がどのように潜んでいるのか?その多様な現れ方を感じ取ってみたい。【関連リンク】 国立新美術館(https:// www.nact.jp )北島敬三 《ツィルカール村 アルメニア共和国》(「USSR 1991」シリーズより)1991/2019 年 顔料印刷 66.0×93.0cm 作家蔵 ©KITAJIMA KEIZO小林エリカ 《ドル》 2017年 ウランガラス、鏡、紫外線ランプ 61.0×41.0×7.5 φ70cm 個人蔵 協力:妖精の森ガラス美術館 © Erika Kobayashi Courtesy of Yutaka Kikutake Galleryミヤギフトシ 《A Lamp》(「物語るには明るい部屋が必要で」より) 2019 年 デジタルCプリント 作家蔵 ©Futoshi Miyagi田村友一郎 《Sky Eyes》 2019 年 ミクストメディア 作家蔵 ©Yuichiro Tamura豊嶋康子 《ズレ》 2018 年 紙、割りピン、アクリル絵具、ボールペン φ11.5cm 作家蔵 撮影:木奥惠三山城知佳子 《チンビン・ウェスタン『家族の表象』》 2019 年 4KHD ヴィデオ、カラー、サウンド 作家蔵
2019年09月05日文学座が上演する『スリーウインターズ』は、クロアチア・ザグレブ出身の女性作家、テーナ・シュティヴィチッチが描く、ある家族の4世代にわたる物語。第二次世界大戦直後から、グローバリズムの波に飲み込まれてゆく現代まで、クロアチアの3つの時代を背景に、生き方を模索する女性たちの姿が綴られる。上演会場は、約70年にわたって数々の意欲的な舞台を生み出してきた文学座アトリエ。本日9月3日、ベテランから若手までそろう座組みによって、いよいよ初日の幕を開ける。第二次世界大戦後の1945年、ザグレブ。ローズは、かつてナチスの協力者だったブルジョワジーの家を手に入れる。この家は、ローズの母親がメイドとして働き、ある事情から追い出された家でもあった。時は移り、ユーゴスラビア分断が決定した1990年、さらにクロアチアがEUに加盟をした2011年と、ローズを取り巻く状況は大きく変化してゆく。人々は、そして女たちは、この3つの冬をどう受け止め、生きたのか。2014年にロンドン・ナショナルシアターで初演、2016年にはクロアチア国立劇場でも上演された本作。日本初演となる今回の演出を手がけるのは、文学座の演出家・松本祐子だ。文学座アトリエの会では、『ペンテコスト』『ホームバディ/カブール』など異文化間の対立を描いた問題作を発表してきた松本。外部公演でも、新たな視点による『ピーターパン』の演出で、第47回毎日芸術賞千田是也賞を受賞するなど、戯曲の魅力を引き出す手腕に定評がある。アトリエ公演という密な空間で、どんな物語を紡ぎだしてくれるのか期待はふくらむ。そしてこのたび、シュティヴィチッチの来日が急きょ決定。9月4日13:30の回の終演後に、シュティヴィチッチと松本のアフタートークが開催される(別日のチケットでも参加可能)。女性にとっての“自分らしさ”や幸せのありようが大きく変化するなか、著作が10カ国語で翻訳され、ますます注目が高まるシュティヴィチッチの戯曲。日本の観客にとっても、多くの示唆を与えられる舞台となるに違いない。文:佐藤さくら
2019年09月03日展覧会「話しているのは誰? 現代美術に潜む文学」が、2019年8月28日(水)から11月11日(月)まで国立新美術館にて開催される。「話しているのは誰? 現代美術に潜む文学」は、文学をテーマにしたグループ展。映像や写真を用いたインスタレーションなど、文学の要素を色濃く反映している日本の現代美術家たちの手掛ける作品を展示する。出品作家は、目に見えない物や時間、記憶をモチーフとして作品を手掛ける小林エリカや、既存のイメージやオブジェクトを起点にインスタレーションやパフォーマンスを発表する田村友一郎ら6名。それぞれの作品から、日本の現代美術における文学のさまざまな表れ方を感じることができる。さらに会期中、国立新美術館館内にて作家たちによるアーティストトークやギャラリートークも開催されるので、気になる人はぜひチェックしてみてほしい。【詳細】「話しているのは誰? 現代美術に潜む文学」会期:2019年8月28日(水)~11月11日(月)会場:国立新美術館 企画展示室1E住所:東京都港区六本木7-22-2開館時間:10:00~18:00(毎週金・土曜日について、8・9月は21:00まで、10・11月は20:00まで)休館日:毎週火曜日 ※10月22日(火・祝)は開館、10月23日(水)は休館。※入場は閉館時間の30分前まで観覧料:(当日)一般1,000円、大学生500円/(前売・団体)一般800円、大学生300円※2019年11月3日(日・祝)は文化の日につき入場無料。※高校生、18歳未満の人(学生証または年齢のわかるものが必要)、障害者手帳を持参の人(付添1名を含む)は入場無料。■アーティストトーク場所:国立新美術館 3階講堂定員:260名 ※先着順、申込不要日時、アーティスト:・9月14日(土) 18:00~20:00(17:30開場) ミヤギフトシ・9月22日(日) 14:00~16:00(13:30開場) 北島敬三・10月20日(日) 14:00~16:00(13:30開場) 豊嶋康子・10月22日(火・祝) 時間未定 田村友一郎・10月26日(土) 17:00~19:00(16:30開場) 小林エリカ■ギャラリートーク場所:国立新美術館 企画展示室1E ※申込不要出演者、日時:・9月15日(日)14:00~15:00 豊嶋康子・9月21日(土)14:00~15:00 小林エリカ・10月5日(土)16:00~17:00 小原真史、北島敬三※アーティストトーク・ギャラリートークの聴講は無料。本展の観覧券(半券可)の提示が必要。【問い合わせ先】TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2019年08月26日今年の再々演でラストステージを迎えた、村上春樹原作、蜷川幸雄演出の舞台『海辺のカフカ』。それに続く村上文学の舞台化第2弾、『神の子どもたちはみな踊るafter the quake』が今夏、上演される。【チケット情報はこちら】原作は阪神淡路大震災をモチーフに、地震のニュースに触れた人々の心の動きが綴られた作品を集めた短編集で、その中から『かえるくん、東京を救う』『蜂蜜パイ』の2編を取り上げて構成。脚本は『海辺のカフカ』を手がけたフランク・ギャラティ。演出は、蜷川演出の舞台『私を離さないで』(2014年、カズオ・イシグロ原作)で脚本を担当した倉持裕が担うこととなった。今回、『海辺のカフカ』のナカタ老人役で海外からも多くの賞賛を得た木場勝己が、“かえるくん”役で出演。再び村上ワールドに挑む思いを聞いた。「『海辺のカフカ』パリ公演の時に村上春樹さんのトークショーがあって、10代の若い女性ファンが作品のテーマなどを質問するんですね。村上さんはテーマのことはおっしゃらずに“僕は物語を作るんです”と主張されていました。僕ら俳優の場合は物語を作るというより、その瞬間、瞬間の場で起こったドラマをつなげることで、最終的に物語になると考えていて。そこが作家とは違うなと思っていたら、さらに“僕は、プロットは作らない。登場人物を置いた後、彼らがどう動くかは書いてみないとわからない”とおっしゃった。その感覚はちょっと近いかな、なんて思いましたね。豊かな物語に負けないよう、その瞬間、瞬間のつなぎをちゃんとやらなきゃと思っています」蜷川との思い出を「ああしろ、こうしろと言われたことは皆無。だから自分の好きなようにやって、それを蜷川さんがニヤニヤして見ていた」と笑いながら振り返る。倉持との舞台作りは今回が初。その期待とともに気になるのは、自身が担うキャラクターである。「何しろ人間じゃなくて、蛙だからね。蛙の気持ちは知らないけれど(笑)、未知な分だけ面白いと思います。村上さんは“総体としての蛙”という言い方をしていたかな。かえるくんは、信用金庫に勤める片桐さんに「みみずくんが東京に大地震を起こそうとしている。一緒に闘ってくれ。あなたでなければいけない」と頼むんです。その片桐さんというキャラクターがとても興味深いんですよ。風采があがらず、腕に覚えもないのに、ヤクザの前でも動じずにこちらの要求を通したりする。そういう嫌な仕事を押し付けられるんだけど、きちんとやり遂げていて。そんな片桐さんを、かえるくんはなぜシンパシーを感じて選んだのか。そこが1番、僕のモチベーションの核になるだろうと思います。僕自身、そういう人がちょっと好きですから」地震をモチーフに人々の繊細な心の揺らぎを描く本作について、「ラストは再生に向かっている、と感じられます」と穏やかな表情で見据える。共演する古川雄輝、松井玲奈、川口覚ら瑞々しい才能たちの頼れる支柱となることは間違いない。“ナカタさん”から“かえるくん”へ、魅惑の村上ワールドを飄々と泳ぐ、熟達の味わいに期待せずにはいられない。取材・文上野紀子
2019年07月05日