女優の森七菜が、ジュエリーが似合う著名人に贈られる「第32回 日本ジュエリーベストドレッサー賞」の10代部門を受賞し14日、都内で行われた表彰式に出席した。森は「本当に信じられません」と受賞に驚いた様子。プレゼントされたペンダントネックレスを身につけ、「こんなにキラキラしたものは初めてなので、似合っているかなって不安ですが、気分はすごくいいです。気持ちがわくわくします」と笑顔を見せた。このジュエリーを見せたい人を聞かれると「お母さんに見せたいです。お母さんに早く喜びを伝えたいです」と回答。「素敵な男性に見せたい!?」という質問が飛ぶと、「それを言うとお父さんが悲しみます」と返して笑いを誘った。そして、「お父さんこの前のドラマでキスシーンを見て泣いていたので」と、TBS系火曜ドラマ『この恋あたためますか』での中村倫也とのキスシーンに父親が泣いていたことを告白。「ジュエリーをプレゼントされるような男性が現れたらなんて報告しますか?」と聞かれると、「作戦会議しなければいけません」と笑った。同賞は、過去1年間を通じて「最も輝いていた人」「最もジュエリーが似合う人」、そして、「今後もさらにジュエリーを身につけてほしい人」を世代別、男性部門、特別賞のそれぞれに分けて表彰するもの。32回目となる今年は、10代部門は森七菜、20代部門は新木優子、30代部門は戸田恵梨香、40代部門は小池栄子、50代部門は斉藤由貴、60代以上部門は田中美佐子が受賞。男性部門は横浜流星、特別賞は内田篤人が選出された。撮影:岸豊
2021年01月14日俳優の横浜流星が、ジュエリーが似合う著名人に贈られる「第32回 日本ジュエリーベストドレッサー賞」の男性部門を受賞し14日、都内で行われた表彰式に出席した。女優たちへ表彰が終わった後、男性部門の表彰に。司会者が「女優の横浜流星さんです」と間違えると、横浜は「女優の横浜流星です」とあいさつして笑いを誘った。そして、「普段ジュエリーを身につける機会がないので、このような素敵な歴史ある賞をいただいて、美しいジュエリーを身につけさせていただいて、非常にうれしく思っているんですけど、驚いています」と心境を述べ、「この日を機に、ジュエリーが似合う男になっていけたらと思いますし、ジュエリーのように輝けるように日々精進していきたいと思います」と語った。同賞は、過去1年間を通じて「最も輝いていた人」「最もジュエリーが似合う人」、そして、「今後もさらにジュエリーを身につけてほしい人」を世代別、男性部門、特別賞のそれぞれに分けて表彰するもの。32回目となる今年は、10代部門は森七菜、20代部門は新木優子、30代部門は戸田恵梨香、40代部門は小池栄子、50代部門は斉藤由貴、60代以上部門は田中美佐子が受賞。男性部門は横浜流星、特別賞は内田篤人が選出された。撮影:岸豊
2021年01月14日ジュエリーが似合う著名人に贈られる「第32回 日本ジュエリーベストドレッサー賞」の表彰式が14日、都内で行われ、森七菜、新木優子、戸田恵梨香、小池栄子、斉藤由貴、田中美佐子、横浜流星、内田篤人が出席した。同賞は、過去1年間を通じて「最も輝いていた人」「最もジュエリーが似合う人」、そして、「今後もさらにジュエリーを身につけてほしい人」を世代別、男性部門、特別賞のそれぞれに分けて表彰するもの。32回目となる今年は、10代部門は森七菜、20代部門は新木優子、30代部門は戸田恵梨香、40代部門は小池栄子、50代部門は斉藤由貴、60代以上部門は田中美佐子が受賞。男性部門は横浜流星、特別賞は内田篤人が選出された。表彰式では、受賞者が華やかなドレスやスーツ姿で登場。それぞれジュエリーを身につけ受賞の喜びを語った。撮影:岸豊
2021年01月14日全米映画批評家協会賞が発表された。作品賞に輝いたのは、『ノマドランド』。今作ではほかに、クロエ・ジャオが監督賞、フランシス・マクドーマンドが主演女優賞を受賞した。主演男優賞は『ザ・ファイブ・ブラッズ』のデルロイ・リンドー。助演男優賞は『サウンド・オブ・メタル〜聞こえるということ〜』のポール・レイシー、助演女優賞は『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』のマリア・バカローヴァ。脚本賞は『First Cow』のイライザ・リットマンだった。文=猿渡由紀『ノマドランド』3月26日(金)公開
2021年01月11日ゴールデングローブ賞を主催するハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)が、映画『Minari』を作品賞ではなく外国語映画賞の選考対象とすることを発表。ルル・ワン監督、フィル・ロード監督、ダニエル・デイ・キム、シム・リウなど多くの映画人から批判が上がっている。ゴールデングローブ賞の作品賞の選考対象となるには、全編を通して少なくともセリフの半分以上が英語でなければならないというルールがある。これに則り、HFPAは『Minari』を“外国語映画枠”に当てはめたのだろう。しかし、『Minari』は韓国語を話すキャラクターたちが主役ではあるものの、韓国からアメリカ・アーカンソー州に移民してきた一家を中心に描き、監督はアメリカ人のリー・アイザック・チョンだ。HFPAを批判した1人のワン監督は、「私は今年、『Minari』ほどアメリカらしい映画を観ていません。これは、“アメリカ”を舞台に、移民一家がアメリカン・ドリームを追い求める物語。英語話者であるというだけでアメリカ人だとみなす時代遅れなルールは、本当に変える必要があります」と『Minari』を作品賞の選考対象にするべきだとツイッターで主張している。『シャン・チー』(原題)でMCU初のアジア人ヒーローに抜擢されたシム・リウは、「念のために言っておきますが、『Minari』はアメリカ人のフィルムメーカーが脚本を書き、監督し、アメリカの製作会社がプロデュースしたアメリカ映画で、主役はアメリカ人、舞台はアメリカです」と『Minari』がいかにアメリカらしいアメリカ映画であるかを説いた。(Hiromi Kaku)
2020年12月24日日曜日(現地時間)、第46回ロサンゼルス映画批評家協会賞が発表された。作品賞を受賞したのは、Amazonのアンソロジー映画『Small Axe』。同協会賞の歴史において、複数の映画で構成されたアンソロジー映画が作品賞を受賞したのは初めて。同作はエミー賞や全米映画俳優組合賞などでは、「リミテッド・シリーズ」部門で選考される模様だ。主演男優賞には、今年8月に結腸がんのため43歳で亡くなったチャドウィック・ボーズマンが選ばれた。遺作である『マ・レイニーのブラックボトム』での好演が話題となっており、これから開催される数々の授賞式でのノミネーションや受賞が予想されている。主な受賞リスト作品賞受賞:『Small Axe』(スティーヴ・マックイーン監督)次点:『ノマドランド』(クロエ・ジャオ監督)監督賞受賞:クロエ・ジャオ監督(『ノマドランド』)次点:スティーヴ・マックイーン監督(『Small Axe』)主演男優賞受賞:チャドウィック・ボーズマン(『マ・レイニーのブラックボトム』)次点:リズ・アーメッド(『サウンド・オブ・メタル-聞こえるということ-』)主演女優賞受賞:キャリー・マリガン(『Promising Young Woman』)次点:ヴィオラ・デイヴィス(『マ・レイニーのブラックボトム』)助演男優賞受賞:グリン・ターマン(『マ・レイニーのブラックボトム』)次点:ポール・レイシー(『サウンド・オブ・メタル-聞こえるということ-』)助演女優賞受賞:ユン・ヨジョン(『Minari』)次点:アマンダ・サイフリッド(『Mank/マンク』)脚本賞受賞:『Promising Young Woman』(エメラルド・フェンネル)次点:『Never Rarely Sometimes Always』(エリザ・ヒットマン)(Hiromi Kaku)
2020年12月21日台湾のアカデミー賞・金馬奨で作品賞、監督賞を含む最多5部門を受賞した英題『My Missing Valentine』(原題:消失的情人節)が、2021年初夏に公開されることが決定した。郵便局で働くシャオチーは、仕事も恋もパッとしないアラサーの女性。ある日、街中で出会ったハンサムなダンス講師ウェンソンと“七夕バレンタイン”にデートの約束をするが、ふと目覚めると翌日になっており、バレンタインが消えてしまった…!失くした大切な“1日”の記憶を探す旅に出たシャオチーが見つけた真実とは――?“消えたバレンタイン”を巡り、時間の流れが異なる男女が織りなす、これまでに誰も観たことのない、オリジナリティ溢れるファンタジックなラブストーリー。恋愛映画の金字塔『エターナル・サンシャイン』や『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』などに並ぶ、“愛”と“時間”を巡る、新たなる傑作が台湾から誕生した。■“台湾ニューシネマ”の異端児チェン・ユーシュンの原点回帰にして最高傑作90年代台湾映画界において、エドワード・ヤン、ホウ・シャオシェンらとは一線を画す“台湾ニューシネマ”の異端児として出現したチェン・ユーシュン。独特のタッチで瑞々しい青春模様を描いた『熱帯魚』(95)、『ラブ ゴーゴー』(97)は若い世代から多くの共感を獲得し、当時の日本でも熱狂的な人気を誇ったが、その2作品を残してしばらく映画製作から離れてしまう。作品のその輝きはいまなお色褪せることなく、今年特集された「台湾巨匠傑作選2020」ではデジタルリストア版が上映され、再評価を高めている。その後、CM業界に活躍の場を移していたチェン・ユーシュン監督は、16年ぶりに本格的に映画製作に復帰。長編復帰3作目となる本作は、20年前から温めていた脚本を基に撮りあげた。愛すべきはみ出し者たちをユーモアと優しさ溢れる眼差しで描いてきたユーシュン監督の原点回帰にして、第57回金馬奨最多5冠(作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞、視覚効果賞)に輝く、渾身の1作。第25回釜山国際映画祭でもオープンシネマ部門に正式出品された。『My Missing Valentine』(英題)は2021年初夏、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:My Missing Valentine(英題) 2021年夏、新宿ピカデリーほか全国にて公開©︎MandarinVision Co, Ltd
2020年12月16日ヨーロッパ映画賞の作品賞に、デンマークの『Another Round』が選ばれた。今作ではさらにトマス・ヴィンターベアが監督賞と脚本賞(共同脚本家と一緒に受賞)、主演のマッツ・ミケルセンが男優賞を受賞している。この映画はロンドン映画祭、サンセバスチャン映画祭でも受賞しており、次のオスカーでも健闘しそうだ。女優賞は『Undine』のパウラ・ベーア、ドキュメンタリー賞はルーマニアの『Collective』が受賞した。文=猿渡由紀
2020年12月14日サンダンス映画祭2020で審査員特別賞新人賞を受賞したドキュメンタリー映画『フィールズ・グッド・マン』の日本公開が決定。日本版ティザービジュアルと特報映像も到着した。米アンダーグランド・コミック界で人気のアーティスト、マット・フューリーの漫画「Boy’s Club」は、チルでハッピーなキャラクターたちが繰り広げる若者のリアルな日常を描き、カルト的な人気を博した。しかし、その主人公ぺぺが放ったセリフ「feels good man(気持ちいいぜ)」が全ての始まりとなる。いつからか掲示板やSNSには、このセリフと共に“ネットミーム”として改変されたぺぺが溢れだし、2016年のアメリカ大統領選時には、匿名掲示板でオルタナ右翼たちが人種差別的なイメージとともにぺぺを大拡散、ADL(名誉毀損防止同盟)からヘイトシンボルとして正式認定。マットの思いとは裏腹にぺぺの乱用は加速し、トランプ大統領の誕生に一役買うまでに…。本作は、人気アーティストが生み出したキャラクター、カエルのぺぺが辿る数奇な運命と社会のいまを、アニメーションを織り交ぜて描き出したドキュメンタリー映画。本作の監督のアーサー・ジョーンズは、友人のマットを助けるために本作を製作した。映画には、Netflix「ボージャック・ホースマン」のリサ・ハナウォルトや、漫画家のジョニー・ライアンら気鋭クリエイターたちも登場する。到着した特報映像では、ペペをはじめとした「Boy’s Club」のキャラクターが、「手を洗おう!」「マスクをつけよう!」などと、いまの日常をユーモアに演じている。『フィールズ・グッド・マン』は2021年3月12日(金)よりユーロスペース、新宿シネマカリテほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:フィールズ・グッド・マン 2021年3月12日よりユーロスペース、新宿シネマカリテほか全国にて公開©2020 Feels Good Man Film LLC
2020年11月18日村上春樹の短編小説「ドライブ・マイ・カー」が映画化。同作は第94回アカデミー賞にて日本映画初となる作品賞、脚色賞に加えて監督賞、国際長編映画賞にノミネートされる快挙を達成。そして、2022年3月28日(月)に開催された第94回アカデミー賞 授賞式にて、国際長編映画賞を受賞した。日本映画が同部門を受賞するのは滝田洋二郎監督の『おくりびと』以来13年ぶりだ。村上春樹の短編小説が「ドライブ・マイ・カー」映画化村上春樹が2013年に発表した短編小説「ドライブ・マイ・カー」。舞台俳優の家福(かふく)を主人公に、亡き妻の記憶が呼び起こす深い喪失感と仄かな希望を綴ったこの物語を、『寝ても覚めても』(カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品)、『スパイの妻〈劇場版〉』(ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞受賞)で脚本を担当した気鋭・濱口竜介が映画化する。登場人物/キャストかねてから『ドライブ・マイ・カー』の映画化を切望していたという濱口のもとに集まったのは、実力を備えた豪華キャスト達。『サイレント・トーキョー』『奥様は、取り扱い注意』の西島秀俊を主演に、『ロマンスドール』の三浦透子、『さんかく窓の外側は夜』の岡田将生、『ノルウェイの森』の霧島れいかが、メインキャラクターを演じる。主人公・家福悠介(西島秀俊)舞台俳優・演出家。脚本家の妻・音と満ち足りた日々を送っていたが、秘密を残したまま妻は死去。そして、演劇祭で演出のため、愛車のサーブで広島へと向かう。そこで、寡黙な専属ドライバーみさきに出会う。家福の希望へと一歩踏み出す心の機微を、西島秀俊が繊細に表現する。渡利みさき(三浦透子)主人公・家福の愛車を運転するドライバー。寡黙でありながら、芯のある女性。みさきと過ごすことで、家福は目を背けていたあることに気づかされていく…。⾼槻耕史(岡田将生)家福の妻・音と親密そうな気配を漂わせる 俳優。物語を大きく動かすキーパーソン。家福⾳(霧島れいか)秘密を抱えたままこの世を去った、家福の妻。脚本家。日本映画史上初、第94回アカデミー賞で作品賞&脚色賞にノミネート映画『ドライブ・マイ・カー』は、第94回アカデミー賞にて作品賞・脚色賞・監督賞・国際長編映画賞の全4部門にノミネート。作品賞・脚色賞にノミネートに日本映画がノミネートされるのはアカデミー賞史上初の快挙となり、映画史に新たな歴史を刻む作品となった。なお、監督賞ノミネートは1986年の黒澤明監督映画『乱』以来、国際長編映画賞は2019年の是枝裕和監督映画『万引き家族』以来となる。第94回アカデミー賞で国際長編映画賞『おくりびと』以来13年ぶり3月28日(月)開催の第94回アカデミー賞 授賞式で、映画『ドライブ・マイ・カー』は国際長編映画賞を受賞。日本映画が同部門を受賞するのは滝田洋二郎監督の『おくりびと』以来13年ぶりだ。<濱口竜介監督 国際長編映画賞 受賞コメント>Thank you very much. Ohh..You are the Oscar.アカデミーの皆さまへ感謝いたします。ヤヌスフィルムとサイドショウとワーナーメディア150とシネティック、この映画をアメリカに持ってきてくれてありがとう。ここにいる出演者のみなさんに感謝します。⻄島秀俊さん、岡田将生さん、霧島れいかさん、パク・ユリムさん、ジン・デヨンさん、アン・フィテさん、ソニア・ユアンさんおめでとうございます!また、ここに来れなかった出演者のみなさんにも感謝します。特に赤いSAAB900を見事に運転してくれた三浦透子さんに感謝します!みなさん獲りました!第74回カンヌ国際映画祭で脚本賞なお、第74回カンヌ国際映画祭では、日本映画として初となる脚本賞を受賞。また授賞式を前に発表された同映画祭の独立賞である国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞も獲得した。国際映画批評家連盟賞を日本映画が受賞するのは黒沢清監督『回路』以来20年ぶり。また、AFCAE賞は、これまでにパルムドール受賞作『パラサイト 半地下の家族』などの受賞歴がある名誉ある賞だ。第79回ゴールデングローブ賞で非英語映画賞受賞(旧外国語映画賞)また第79回ゴールデングローブ賞においては、<非英語映画賞受賞(旧外国語映画賞)>を受賞。日本映画として、同映画賞の外国語映画賞にノミネートされる日本映画は、是枝裕和監督『万引き家族』(2019)以来3年ぶりの出来事であり、受賞は62年ぶりだ。第56回全米批評家協会賞では、作品賞、監督賞(『ドライブ・マイ・カー』『偶然と想像』の2作品に対して)、脚本賞、主演男優賞の主要4部門を受賞。第45回日本アカデミー賞8部門で優秀賞第45回日本アカデミー賞では、作品賞を含む最多8部門で最優秀賞を獲得し、賞レースを席巻した。<映画『ドライブ・マイ・カー』あらすじ>舞台俳優であり、演出家の家福悠介。彼は、脚本家の妻・音と満ち足りた日々を送っていた。しかし、妻はある秘密を残したまま突然この世からいなくなってしまう――。2年後、演劇祭で演出を任されることになった家福は、愛車のサーブで広島へと向かう。そこで出会ったのは、寡黙な専属ドライバーみさきだった。喪失感を抱えたまま生きる家福は、みさきと過ごすなか、それまで目を背けていたあることに気づかされていく…。◆作品詳細映画『ドライブ・マイ・カー』公開日:2021年8月20日(金) TOHO シネマズ日比谷ほか全国ロードショー監督・脚本:濱口竜介出演:西島秀俊、三浦透子、岡田将生、霧島れいか原作:村上春樹「ドライブ・マイ・カー」2013年初出、短編小説集『女のいない男たち』(文春文庫、2014年)所収配給:ビターズ・エンド
2020年11月01日「バットマン」の悪役として知られるジョーカーの誕生秘話が描かれた映画『ジョーカー』。ホアキン・フェニックスがアカデミー賞主演男優賞、女性チェリストのヒドゥル・グドナドッティルが同作曲賞を受賞した本作のフィルムコンサートが日本で初開催されることが決定した。DCコミックで登場する“悪のカリスマ”ジョーカーを主人公とした本作で初めて語られたジョーカー誕生の理由。コメディアンを夢見る、孤独だが純粋で心優しい男が悪のカリスマへとなぜ変貌したのか。弱者に無関心な社会に見捨てられた男の内面をリアルな人間ドラマとして描き、2019年に上映後、日本国内で興行収入50億円超、動員数343万人を記録し、アカデミー賞主演男優賞・作曲賞(※ノミネートは同年最多11部門)、ヴェネチア国際映画祭金獅子賞、日本アカデミー賞最優秀外国作品賞はじめ数多くの賞を受賞、R指定の作品としては史上最高の興行収入1,000億円を突破し、各国で社会現象ともなった。その衝撃作のフィルムコンサート「JOKER LIVE IN CONCERT」は、映画の全編を超巨大スクリーンと高質なサウンドシステムを用いて上映し、さらにフルオーケストラのライブ演奏が伴う究極の観劇体験。アイスランドの人気グループ「mum(ムーム)」の主要メンバーであり、チェリストのヒドゥル・グドナドッティルが作曲を手掛け、第77回ゴールデングローブ賞作曲賞、第92回アカデミー作曲賞を受賞した本作の楽曲が、大スクリーンで流される本編映像にシンクロ、豪華フルオーケストラによって生演奏されていく。アカデミー賞受賞チェリスト&監督からコメント到着ヒドゥル・グドナドッティル(音楽)息を飲むようなオーケストラの演奏による、美しいトリップ体験――本公演を通じて、観客とそんな時間を共有できることをうれしく思う。トッド・フィリップス(監督)映画『JOKER』の製作に関わった全ての人々に代わって、本公演が実現することへの喜びと興奮を代弁したい。「JOKER LIVE IN CONCERT」は、ヒドゥル・グドナドッティルの楽曲の数々に没入し、狂気へと堕ちていく主役ホアキン・フェニックスを目撃する、究極の観劇体験だ。「JOKERLIVE IN CONCERT」は2021年2月20日(土)19時~、21日(日)13時~/18時~、東京国際フォーラムホールAにて上演。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョーカー 2019年10月4日より全国にて公開© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved” “TM & © DC Comics”
2020年10月30日現在、全国にて公開中の河瀬直美監督作『朝が来る』が、「第93回米国アカデミー賞」国際長編映画賞部門の日本代表作品に決定したことが分かった。直木賞・本屋大賞受賞作家の辻村深月の29万部を超える感動ヒューマンミステリー小説を、永作博美、井浦新、蒔田彩珠、浅田美代子ら出演で映像化した本作。実の子を持てなかった夫婦と、実の子を育てることができなかった少女を繋ぐ「特別養子縁組」によって、新たに芽生える家族の美しい絆と胸を揺さぶる葛藤が描かれる。カンヌ常連の河瀬監督は、本作でもカンヌ国際映画祭【CANNES2020】に公式選出され、その後、トロント国際映画祭をはじめ、サン・セバスティアン国際映画祭、釜山国際映画祭で上映が決定しているほか、北米・アメリカでの配給も決まり、フランス、スペイン、北欧、ブラジル、中国、韓国など、すでに26の国と地域で配給される予定だ。受賞に向けては、各国の代表作品の中から、ノミネート5作品が選定。近年では、是枝裕和監督作『万引き家族』が国際長編映画賞(従来の名称で外国語映画賞)にノミネートされている。このたびの選出を受けて河瀬監督は「本作品が描く、どんなことがあっても必ず朝は来ると思える希望の光を、日本代表として栄えある米国アカデミー賞国際長編映画賞部門の枠へ届けられることを誇りに想います」と喜びのコメントを寄せている。■河瀬直美監督コメント全文本作品が描く、どんなことがあっても必ず朝は来ると思える希望の光を、日本代表として栄えある米国アカデミー賞国際長編映画賞部門の枠へ届けられることを誇りに想います。撮影中、共に創りあげた俳優陣は、役を「生きる者」としてそこにあり、流す涙や心からの微笑みで嘘のない「本当」を作品に刻みました。映画を創るということは私にとってもうひとつの人生のようで、そこに降りそそぐ光や吹く風に勇気や希望を見いだします。子供のいない高齢の夫婦の元で両親を知らない私は養女として迎えられ、この生を慈しむことを知りました。運命的に出逢った本作品「朝が来る」には私が見てきたこの世界の闇と光が存在します。コロナ禍にあって、皆さんの生活が脅かされ、心が疲弊するとき、本作品に出逢っていただく時間は、少なからず「希望」を感じていただけるものとなりました。世界中の人々がその「希望」の光を持って、誰かに少しでも優しくなれる時間が訪れますように。明けない夜はない!大切な誰かと一緒に全国の映画館へ、公開中の「朝が来る」に出逢いに来ていただけると幸いです。映画監督河瀬直美第93回米国アカデミー賞授賞式は現地時間2021年4月25日(日)、日本時間4月26日(月)に開催予定。『朝が来る』は全国にて公開中。※河瀬直美の「瀬」は、正しくは旧字体(cinemacafe.net)■関連作品:朝が来る 2020年10月23日より全国にて公開©2020『朝が来る』Film Partners
2020年10月29日第72回カンヌ国際映画祭にて、『レ・ミゼラブル』と共に審査員賞を受賞する快挙を成し遂げた怪作『バクラウ地図から消された村』が日本公開決定。メイン写真が到着した。村の長老である老婆カルメリータの死をきっかけに、故郷の村バクラウに戻ったテレサ。しかし、その日から村では不可解なことが次々に起こり始める。突然、村はインターネットの地図上から姿を消し、上空には正体不明の飛行物体が現れる。村の生命線である給水車のタンクに何者かが銃を撃ち込み、村外れでは村人が血まみれの死体で発見される。めったに現れないはずの他所者の来訪、それは血で血を洗う暴力と惨劇の幕開けだった――。本作の監督は、『アクエリアス』で世界最高峰のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出され、その年の映画界を席巻したブラジルの俊英クレベール・メンドンサ・フィリオ。本作で描くのは、現代社会に警鐘を鳴らす、暴力に彩られた寓話的世界。『アクエリアス』から引き続き、『蜘蛛女のキス』でその名を国際的に知らしめたソニア・ブラガ、ブラジルを代表する若手女優バルバラ・コーレンが出演し、ラース・フォン・トリアー作品の常連としても知られる怪優ウド・キアら国際色豊かなキャストが出演している。また本作は、カンヌ国際映画祭では、審査員賞を受賞しブラジルに初めての栄冠をもたらし、シッチェス・カタロニア国際映画祭で3冠を達成したほか世界各国の映画祭・映画賞を席巻。フランスの有名映画誌「カイエ・デュ・シネマ」2019年ベスト10で外国映画としては『パラサイト』に次ぐ第4位に選ばれた話題作。そして本作は、映画監督ジョン・カーペンターの楽曲を使用しており、ジャンル映画の巨匠へオマージュが捧げられている。『バクラウ地図から消された村』は11月28日(土)よりシアター・イメージフォーラムにて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:バクラウ 地図から消された村 2020年11月28日よりシアター・イメージフォーラムにて公開© 2019 CINEMASCÓPIO – SBS PRODUCTIONS – ARTE FRANCE CINÉMA
2020年10月09日ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞、トロント国際映画祭では観客賞を受賞し、本年度アカデミー賞最有力作品として賞レース最前線を堂々と独走中のフランシス・マクドーマンド主演映画『ノマドランド』。この度、本作が「第33回東京国際映画祭」の特別招待作品部門にて、日本最速上映されることが決定した。賞レースを席捲する数多くの名作を世に送り出してきたサーチライト・ピクチャーズが、『スリー・ビルボード』で2度目のアカデミー賞主演女優賞を手にしたフランシスを再び主演に据え、いま最も注目されている新鋭監督クロエ・ジャオと共に贈る本作は、大きな反響を生んだ原作ノンフィクションを基に、実在のノマド(遊牧民)たちと共に見つめるいまを生きる希望を、広大な自然の中で探し求めるロードムービー。キャンピングカーに全ての思い出を詰め込み、車上生活者“現代のノマド”として、過酷な季節労働の現場を渡り歩くことを選択する女性ファーンを演じたフランシスは、主演だけでなく製作としても本作に携わっている。また、米批評家たちによるレビューサイトRotten Tomatoesでは、99%Freshの高評価を獲得。世界のジャーナリストからも絶賛評が相次いでいる。「第33回東京国際映画祭」は10月31日(土)~11月9日(月)六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほかにて開催。『ノマドランド』は2021年1月、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:ノマドランド 2021年1月より全国にて公開©2020 20th Century Studios. All rights reserved.
2020年09月25日日本時間9月21日(月・祝)に第72回エミー賞の授賞式がリモートで開催。ドラマシリーズ部門主演女優賞にノミネートされていた「ユーフォリア/EUPHORIA」のゼンデイヤが史上最年少で受賞を果たした。新型コロナウイルスの影響により“オンライン授賞式”となった今回は、米ロサンゼルスのマイクロソフトシアターにいる司会のジミー・キンメルとノミネートされた俳優・スタッフたちの自宅をリモートでつなぐ形で行われた。作品別で本年度最多26部門にノミネートされていたHBO「ウォッチメン」がリミテッドシリーズ部門を席巻し、最多11部門で受賞。一人二役を演じたマーク・ラファロがHBO「ある家族の肖像/アイ・ノウ・ディス・マッチ・イズ・トゥルー」で主演男優賞を獲得。A24×HBOの「ユーフォリア/EUPHORIA」で主人公ルーを熱演したゼンデイヤが、24歳という史上最年少でドラマシリーズ部門主演女優賞を受賞した。同賞ではアフリカ系女性としても史上2人目の受賞となった。また、放送局・動画配信サービス別ではNetflixが最多160ノミネーションを獲得していたが、Netflixにて配信中のカナダドラマ「シッツ・クリーク」がコメディシリーズ部門を総ナメにした。第72回エミー賞主な受賞結果【ドラマシリーズ部門】作品賞「サクセッション」(キング・オブ・メディア)主演男優賞ジェレミー・ストロング「サクセッション」(キング・オブ・メディア)主演女優賞ゼンデイヤ「ユーフォリア/EUPHORIA」助演男優賞ビリー・クラダップ「ザ・モーニングショー」助演女優賞ジュリア・ガーナー「オザークへようこそ」【コメディシリーズ部門】作品賞「シッツ・クリーク」主演男優賞ユージン・レヴィ「シッツ・クリーク」主演女優賞キャサリン・オハラ「シッツ・クリーク」助演男優賞ダニエル・レヴィ「シッツ・クリーク」助演女優賞アニー・マーフィー「シッツ・クリーク」【リミテッドシリーズ/テレビムービー部門】リミテッドシリーズ作品賞「ウォッチメン』主演男優賞マーク・ラファロ「ある家族の肖像/アイ・ノウ・ディス・マッチ・イズ・トゥルー」主演女優賞レジーナ・キング「ウォッチメン」助演男優賞ヤーヤ・アブドゥル=マーティン2世「ウォッチメン」助演女優賞ウゾ・アドゥーバ「Mrs.America」(原題)テレビムービー作品賞「バッド・エデュケーション」【コンペティション部門】作品賞「ル・ポールのドラァグレース」第72回エミー賞授賞式は、9月26日(土)23時~FOXチャンネルにて字幕版が独占放送。(text:Reiko Uehara)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2020年09月21日アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーが、2024年の第96回アカデミー賞から適用する、作品賞についての新しい応募資格を発表した。「Academy Aperture 2025」と銘打った、多様性と包括性を推進する新基準に基づいたものだという。アカデミーの会長デヴィッド・ルービンとCEOのドーン・ハドソンの声明によれば、新基準は「私たちの業界において、長く続く促進剤となり、本質的な変化になるだろう」と自信を見せている。作品賞の応募資格は、大きく分けて4つ(基準A~D)あり、そのうち少なくとも2つをクリアしていなければならない。また、基準A~Dの中にも複数の条件があり、これらの1つないしは全てを網羅しなければならない。たとえば基準A「スクリーン上の表現、テーマ、物語」には、A.1からA.3までの条件があり、そのうち2つを満たしていることが必要だ。A.1は主演または重要な助演俳優の少なくとも1人がアジア人、黒人、ラテン系、その他少数民族であること。A.2は二番手または脇役の少なくとも30パーセントが、「女性、少数民族、LGBTQ+、障害者」の2つを占めていること。A.3はストーリー展開、テーマ、物語が「女性、少数民族、LGBTQ+、障害者」に沿った内容であること。その他、出演者だけでなく、スタッフや見習い生、インターンなどについても条件を明示し、全体的にまさに「多様性と包括性を推進する」内容となっている。(Hiromi Kaku)
2020年09月09日昨年、カンヌ国際映画祭で脚本賞とクィアパルム賞をW受賞したフランス映画『燃ゆる女の肖像』の日本公開が決定。日本版予告編も到着した。画家のマリアンヌは、ブルターニュの貴婦人から娘のエロイーズの見合いのための肖像画を頼まれる。だが、エロイーズ自身は結婚を拒んでいた。身分を隠して近づき、孤島の屋敷で密かに肖像画を完成させたマリアンヌは、真実を知ったエロイーズから絵の出来栄えを否定される。描き直すと決めたマリアンヌに、意外にもモデルになると申し出るエロイーズ。キャンバスをはさんで見つめ合い、美しい島を共に散策し、音楽や文学について語り合ううちに、恋におちる。約束の5日後、肖像画はあと一筆で完成となるが、それは別れを意味していた──。本作の舞台は、18世紀のフランス、ブルターニュの孤島。望まぬ結婚を控える貴族の娘と、彼女の肖像を描く女性画家が織りなす、鮮烈な恋の決して消えることのない燃ゆる炎を描く、一生忘れ得ぬ愛の物語。到着した予告編では、結婚を拒む娘に“散歩相手”と思わせて近づくように言われる画家・マリアンヌ。ところが映像後半では、画家であることがバレてしまう…。結ばれるはずのない運命のもとで燃え上がる愛と喪失を捉え、息をのむほどに美しい本作の世界観を垣間見ることができる。監督は、本作で長編映画5作目となるセリーヌ・シアマ。画家マリアンヌ役には、本作でセザール賞にノミネートされたノエミ・メルラン。エロイーズ役は、シアマ監督の元パートナー、アデル・エネルが演じている。女優シャーリーズ・セロンは「この映画を本当に愛している」と絶賛し、ブリー・ラーソンは“後世に残したい作品”に挙げ、グザヴィエ・ドラン監督も「こんなにも繊細な作品は観たことがない」と夢中にさせた本作。世界の映画賞で様々な賞を受賞し、ヨーロッパでのヒットに続き、アメリカでも過去公開された外国語映画の歴代トップ20入りを果たした話題作が、ついに日本でも公開される。『燃ゆる女の肖像』は12月4日(金)よりTOHOシネマズシャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:燃ゆる女の肖像 2020年12月4日よりTOHO シネマズシャンテ、Bunkamura ル・シネマほか全国にて公開©Lilies Films.
2020年09月04日講談師の神田伯山のYouTubeチャンネル「神田伯山ティービィー」が、第57回ギャラクシー賞テレビ部門フロンティア賞を受賞したことが1日、放送批評懇談会ホームページで発表された。同チャンネルは、2月の真打昇進を機に襲名した、神田松之丞改め神田伯山が「何としても講談の面白さを知ってもらいたい」と立ち上げた。襲名披露パーティから披露興行まで、口上や高座の映像だけでなく楽屋の風景までもが臨場感たっぷりに編集され、約1カ月間リポート動画として、興行の翌日に毎日配信された。選考理由として、「撮影は芸人仲間の落語家たち。芸人同士だからこそ撮れる楽屋での芸人たちの姿は茶目っ気たっぷり。これまでテレビや寄席の現場では知ることができなかった寄席演芸の世界を魅力的に伝え、貴重な記録映像となっています。現在チャンネル登録者数は12万9千人、ユニーク視聴者数は126万人にのぼり、講談界に新風を吹き込む新しい映像コンテンツとして注目されています」としている。
2020年06月01日エミー賞を主催する「テレビジョン・アカデミー」が、2021年3月から適用される新しいルールを発表した。先月末に「映画芸術科学アカデミー」がアカデミー賞のルールを変更したことが大きく影響した模様。今年は新型コロナウイルスの影響でほぼ全ての映画館が営業中止になったため、「映画芸術科学アカデミー」は、アカデミー賞のノミネート資格を得るための条件「ロサンゼルス郡で7日間以上上映しなければならない」というルールを一時的に廃止。劇場公開日を設定していた作品なら、デジタル配信のみでの公開でも可能と決定した。「テレビジョン・アカデミー」は声明文の中で、「映画芸術科学アカデミー」が発表したこのルール変更を支持すると表明した上で、「アカデミー賞にノミネートされた作品は、エミー賞では選考対象外とする」というエミー賞側のルール変更も明らかにした。ここ数年、特にドキュメンタリー作品の「映画」と「テレビ」の境界線があいまいとなっており、アカデミー賞とエミー賞のどちらにもノミネートされたり、受賞するという作品が増えている。昨年は「ナショナルジオグラフィック」の長編ドキュメンタリー映画『フリーソロ』がアカデミー長編ドキュメンタリー映画賞を獲得し、エミー賞でも7部門受賞を果たした。(Hiromi Kaku)
2020年05月08日ピアニストの河村尚子が栄えある「第51回サントリー音楽賞(2019年度)」を受賞した。サントリー音楽賞は、日本における洋楽の発展にもっとも顕著な業績をあげた個人または団体に贈られるもので、1969年の第1回以来、今回が51回目となる。過去の受賞者には、第1回の小林道夫(チェンバロ)を筆頭に、内田光子(ピアノ)や武満徹(作曲)など、日本の音楽界を代表する顔ぶれがずらりと並ぶ。今回の受賞理由として、2019年の「ベートーヴェン・ピアノソナタ・プロジェクト」の完結及び、CD「ベートーヴェン・ ソナタ集1、2」のリリース。そして新しいレパートリー開拓ともなった山田和樹指揮NHK交響楽団との共演 による矢代秋雄「ピアノ協奏曲」においての演奏で作品の再評価に貢献したことなどをはじめ、近年の目覚ましく充実した演奏活動が評価されての受賞となった。今後の日本での活動は、10月にオーケストラとの共演や各地でのリサイタルを予定。東京では10月13日(火)に紀尾井ホールで1年ぶりのリサイタルを行うことが発表されている。プログラムには、モーツァルト、シューベルト&ショパンに加え、映画『蜜蜂と遠雷』で話題となった藤倉大作曲による『春と修羅』も予定される。●河村尚子(ピアノ)(c)Marco Borggreve兵庫県西宮市生まれ。1986年渡独後、ハノーファー国立音楽芸術大学在学中にヴィオッティ(ヴェルチェリ)、カサグランデ、ゲーザ・アンダなどヨーロッパの数々のコンクールで優勝・入賞を重ねる。2006年には権威ある難関ミュンヘン国際コンクール第2位受賞。翌年、多くの名ピアニストを輩出しているクララ・ハスキル国際コンクールにて優勝を飾り、大器を感じさせる新鋭として世界の注目を浴びる。ドイツを拠点に、ヨーロッパ、ロシア、日本などで積極的にリサイタルを行う傍ら、ウィーン交響楽団、サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団、ロシア国立交響楽団、モスクワ・ヴィルトゥオーゾ、バーミンガム市交響楽団、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団などのソリストに迎えられている。また、「ルール・ピアノ祭」(ドイツ)、「オーヴェール・シュル・オアーズ音楽祭」(フランス)、「ドシュニキ国際ショパン・フェスティヴァル」(ポーランド)、日本では「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」や「東京・春・音楽祭」などの音楽祭に参加。2011年には、ドイツ・ワイマール近郊にあるエッタースブルク城での音楽祭でアーティスト・イン・レジデンスをつとめ、4夜にわたるソロ・リサイタルを開催し、絶賛を博す。室内楽では、ハーゲン・クァルテットの名チェリスト、クレメンス・ハーゲンとのデュオで好評を得ているほか、マキシミリアン・ホルヌング(チェロ)とロンドン・ウィグモアホール、ラモン・オルテガ・ケロ(オーボエ)とニューヨーク・カーネギーホールにデビューするなど、同世代の実力派アーティストとも積極的な活動を展開している。日本では、2004年小林研一郎指揮東京フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会でデビュー。以来、パーヴォ・ヤルヴィ指揮NHK交響楽団を含む日本国内の主要オーケストラと相次いで共演を重ねる一方、ウラディーミル・フェドセーエフ指揮モスクワ放送交響楽団、ファビオ・ルイージ指揮ウィーン交響楽団、ミハイル・プレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管弦楽団、マレク・ヤノフスキ指揮べルリン放送交響楽団、イルジー・ビエロフラーヴェク指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、山田和樹指揮バーミンガム市交響楽団などの日本ツアーに参加。その他、サー・ロジャー・ノリントン、ユーリ・テミルカーノフ、アレクサンドル・ラザレフなど多くの指揮者から度々再演の指名を受けている。現在、2019年の日本デビュー15周年に向けて、2年にわたり「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ・プロジェクト」に取り組み、自ら厳選した14のソナタを全4回のリサイタルで披露している。2009年、名門RCA Red Sealレーベルより「夜想 (ノットゥルノ)~ショパンの世界」てメジャー・CDデビュー。 2011年9月、セカンド・アルバム「ショパン:ピアノ・ソナタ第3番&シューマン:フモレスケ」をリリース、各誌で特選盤に選定される。2013年秋、サード・アルバム「ショパン:バラード」のリリースを経て、2014年秋には、プラハ・ルドルフィヌムでのチェコ・フィルとの定期演奏会、およびドイツ・エルマウ城でのクレメンス・ハーゲンとの演奏会をライヴ収録した「ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番&チェロ・ソナタ」をリリースした。2018年には4年ぶりのソロ・アルバム「ショパン:24の前奏曲&幻想ポロネーズ」をリリースし、2019年4月、「月光」「悲愴」を含む待望のベートーヴェンCDをリリースする。その他のレコーディングとして、ソロでは仏ディスコヴェール(2002年/同レコーディン具はXRCD化され、日本伝統文化振興財団より2012年6月に再発売された)、独アウディーテ(2004年)、ルール・ピアノ音楽祭エディション(2008年/ライヴ録音)が、また日本コロムビアからシューマンのピアノ五重奏曲(2010年/トッパンホール)、京響レーべルからラフマニノフのパガニーニ狂詩曲(2009年/広上淳一指揮京響との共演)、独コヴィエロ・クラシックからモーツァルトのピアノ協奏曲第21番(2014年/ボストック指揮アルゴヴィア・フィルとの共演)がリリースされている。また、国際ピアノ・コンクールにおける若者たちの群像劇をリアルに描いた、作家・恩田陸の直木賞受賞小説を原作とした映画『蜜蜂と遠雷』(2019年10月公開)では主人公・栄伝亜夜のピアノ演奏を担当し話題をさらっている。文化庁芸術選奨文部科学大臣新人賞、新日鉄音楽賞 、出光音楽賞、日本ショパン協会賞、井植文化賞、ホテル・オークラ賞を受賞。これまで、ウラディーミル・クライネフ、澤野京子、マウゴルジャータ・バートル・シュライバーの各氏に師事。現在、 ドイツ・エッセンのフォルクヴァング芸術大学教授、東京音楽大学特任講師。
2020年04月04日シム・ウンギョン&松坂桃李主演映画『新聞記者』が、第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ6部門を受賞したことを受け、全国190館(3月13日時点)での凱旋公開が決定した。各映画賞受賞を受けアンコール上映のオファーが急増3月6日に行われた第43回日本アカデミー賞授賞式において、最優秀作品賞、主演男優賞(松坂桃李)、主演女優賞(シム・ウンギョン)の3部門で最優秀賞を受賞した本作。主演男優賞と主演女優賞を同じ作品が受賞したのは第34回(2010年)の『悪人』(妻夫木聡、深津絵里)以来、さらに最優秀作品賞も同時受賞したのは第26回(2002年)の『たそがれ清兵衛』(真田広之、宮沢りえ)以来17年ぶりの快挙となった。最優秀作品賞が発表された際には、松坂さんは「うれしいです。純粋に」と喜びを露わにし、「スタッフの方々、関係者の方々と一緒に喜びを今すぐにでも分かち合いたい気分」とコメント。シム・ウンギョンは「本当に計り知れません。ありがとうございます。何とも言えない気持ちなので、光栄です。ありがとうございます。(来年の司会)頑張ります!」と来年の授賞式の司会についても言及。藤井監督も「本当にうれしいしか言えないんですけど、本当にもっともっとたくさんのスタッフとみんなと力を合わせてこの映画を作ったので、早くみんなに報告したい。(松坂)桃李君と同じ思いです」と語っていた。各賞受賞を受け、本作のアンコール上映のオファーが急増、それまで47劇場の予定が143館の追加劇場が決まり(3月13日時点・合計190館)凱旋上映が実現した。独自の企画性で躍進するスターサンズ映画が賞レースを席巻『新聞記者』の製作・配給をしたスターサンズは、ほかにも池松壮亮×蒼井優×真利子哲也監督の『宮本から君へ』、『新聞記者』のモデルとなった望月衣塑子記者を追った『i -新聞記者ドキュメント-』も国内映画賞を多数受賞。3作品の合計で29の映画賞を受賞、24ノミネートに上り(3月13日時点)、現在も好調な興行を続けている。スターサンズ代表で『新聞記者』作品の企画・製作・エグゼクティブ・プロデューサーを務める河村光庸は、「このようなインディペンデント映画を日本アカデミー賞の最優秀賞まで引き上げてもらった多くの映画人の方々に深く感謝いたします」とコメントを寄せている。なお、2020年は最新作として長澤まさみ主演、大森立嗣監督『MOTHER マザー』が初夏に全国公開、さらには2021年公開予定の古田新太と松坂さんの実写初共演となる『空白』の公開が控えている。『新聞記者』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:新聞記者 2019年6月28日より全国にて公開©2019『新聞記者』フィルムパートナーズ宮本から君へ 2019年9月27日より全国にて公開Ⓒ2019「宮本から君へ」製作委員会i-新聞記者ドキュメント- 2019年11月15日より新宿ピカデリーほか全国にて順次公開©2019『i –新聞記者ドキュメント-』
2020年03月12日第43回日本アカデミー賞の授賞式が6日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、映画『翔んで埼玉』で最優秀監督賞を受賞した武内英樹監督が登場した。優秀助演女優賞を受賞した二階堂ふみ、優秀助演男優賞を受賞した伊勢谷友介、優秀主演男優賞GACKTと俳優陣も続々受賞していた同作。GACKTは「今回は高校生役と聞いて、断らせていただきました」と明かし、周囲を驚かせる。さらにGACKTは「魔夜(峰央)先生の大ファンで、魔夜先生から直々にGACKTじゃないとダメだという言葉をいただき、今ここにいて、断らなくてよかったなあと思っています」と語った。一方、竹内監督は「とっちゃいけない作品がとっちゃった...」と苦笑。しかし、第44回報知映画賞特別賞、第62回ブルーリボン賞 作品賞に加え、第43回日本アカデミー賞 最優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞するという結果を迎えた。○武内英樹監督 コメントとっちゃいけない作品がとっちゃった...。埼玉の733万5千人の県民のみなさん、映画を応援してくれて温かく見守っていただいて、ありがと うございました!■最優秀賞受賞リスト作品賞…『新聞記者』監督賞…武内英樹(『翔んで埼玉』)主演男優賞…松坂桃李(『新聞記者』)主演女優賞…シム・ウンギョン(『新聞記者』)助演男優賞…吉沢亮(『キングダム』)助演女優賞…長澤まさみ(『キングダム』)アニメーション作品賞…『天気の子』外国作品賞…『JOKER』新人賞…岸井ゆきの、黒島結菜、吉岡里帆、鈴鹿央士、森崎ウィン、横浜流星(C)日本アカデミー賞協会
2020年03月07日俳優の柄本佑が6日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で開催された第43回日本アカデミー賞の授賞式に出席。司会を務める妻で女優・安藤サクラとステージ上で同賞史上初となる“夫婦共演”を果たし、汗だくになる場面があった。『アルキメデスの大戦』で優秀助演男優賞を受賞した柄本。もう一人の司会者・羽鳥慎一とのやりとりでは冷静に撮影エピソードを語っていたが、羽鳥が「だそうですよ、安藤さん」と話題を振ると徐々に落ち着かない雰囲気に。安藤が「その当時、朝ドラで一年大阪に住んでたので全くその時を知らない。気がついたら坊主になってて。新しい友だちが久しぶりにできたみたいで」と『アルキメデスの大戦』撮影中の時期を振り返ると、柄本は目を合わせないまま「菅田(将暉)氏のことですね……ちょっとやべえな! 汗出るね」とハンカチで額の汗をぬぐった。その後、『決算!忠臣蔵』で同賞を受けた岡村隆史が話し始めるも、柄本の汗が止まらず。羽鳥が「ちょっと待ってください」と岡村とのやりとりを一旦ストップし、「汗が尋常じゃないですよ!」とイジると、柄本は「大丈夫です」とタジタジ。さらに岡村から、「さっき通路で(2人が)イチャイチャしてるの見てますよ、何回も。一緒に写真撮ったりしてて」と暴露され、恥ずかしそうに苦笑していた。(C)日本アカデミー賞協会
2020年03月07日女優の岸井ゆきのが6日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で開催された第43回日本アカデミー賞の授賞式に出席し、新人俳優賞受賞の心境を語った。『愛がなんだ』で受賞した岸井は、「この作品の撮影前に、事務所の社長に『あなたの名刺になるような作品にしてきなさい』と背中を押してもらいました」と明かし、「そんな映画でこのような賞を頂けて、本当に光栄です。『愛がなんだ』のスタッフ、キャストならびに今まで関わってきた皆さまに感謝します」とコメント。また、「テルコという役は、大好きな人のそばにいながら、恋人になれない、でも、思い続けてそばにいるという役でした」と自身が演じた役柄を振り返り、「作品中に追いかけた手に入りそうで入らなかった希望を、今やっと少し手に入れたような気がします。本当にありがとうございました」と結んだ。(C)日本アカデミー賞協会
2020年03月07日俳優の森崎ウィンが6日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で開催された第43回日本アカデミー賞の授賞式に出席し、新人俳優賞受賞の心境を語った。『蜜蜂と遠雷』で受賞した森崎は、「今日この日この場にこうやって立てていることをとても光栄に思い、そしてとても嬉しく思います。映画『蜜蜂と遠雷』に出会えて、そしてその作品を産んでくださった恩田陸先生、石川監督を初め、最高のスタッフのみなさん、そして最高のキャストのみなさんとご一緒できたことを本当に光栄に思います」とコメント。また、「僕は10歳の時にミャンマーから日本に来たのですが、今でもミャンマーに住んでいるおばあちゃんに今日とても大きなおばあちゃん孝行ができたかなと思っています」と祖母への思いを伝え、「これからも今までお世話になった方々、そしてこれから出会うであろう方々にたくさん恩返しできるように日々精進してまいります。本日はありがとうございました」と結んだ。(C)日本アカデミー賞協会
2020年03月06日「第43回日本アカデミー賞」授賞式が3月6日(金)に行われ、『新聞記者』が最優秀作品賞を受賞し、本作でW主演を務めたシム・ウンギョン&松坂桃李が、そろって最優秀主演賞も射止め、歴史的快挙を遂げた一夜となった。また、最優秀監督賞は『翔んで埼玉』の武内英樹監督が、最優秀助演賞には『キングダム』より長澤まさみ、吉沢亮が受賞となった。作品賞には、漫画原作の実写化映画として誰もが唸り、興行収入57億円の大ヒットを遂げた『キングダム』、時事的なテーマで鋭くメスを切り込んだ社会派映画『新聞記者』、強烈な埼玉ディスりが海外の映画祭でも受けた『翔んで埼玉』、精神科病棟で紡ぎ出される物語を丁寧に撮った『閉鎖病棟-それぞれの朝-』、余韻の残る音楽/青春映画として光った『蜜蜂と遠雷』の5作がラインナップ。振り返ってみても、第一線のエンターテインメント感が強い作品から、繊細なテーマを扱う作品まで、例年よりもバラエティが広がったように見受けられる。中でも、医療系大学の新設をめぐる権力の闇、そこでの記者と官邸の攻防を描いた『新聞記者』が頭ひとつ抜きんでての受賞となった。『新聞記者』は公開当時、決して大規模な館数での公開ではなかったが、シムさんや松坂さんの確かな演技、加えて、日本の政治という表現が難しいジャンルに屈さず、正面から描き切った藤井道人監督の手腕が光り、口コミからヒットへとつながった。一方、東京をめぐる埼玉と千葉の大抗争、郷土愛を大真面目にコメディとして描いたエンタメ超大作『翔んで埼玉』の最優秀監督賞受賞や、『キングダム』において、長澤さん、吉沢さんがそれぞれ最優秀助演賞を受賞したことも忘れ難い。スピーチで武内監督は「取っちゃいけない作品が取ってしまった」と照れ笑いを浮かべていたが、多種多様なジャンルの作品が豊かに作られ、一極集中の結果にならなかったことが第43回アカデミー賞の特徴と言える。それは同時に、観客が選ぶ楽しみ、観る楽しみの選択をより高いレベルでできるようになったことの表れでもないだろうか。それにしても、最優秀主演女優賞を受賞したシムさんの涙のスピーチは美しいものだった。役所広司に名前を呼ばれた後、しばし呆然とし、固まった顔をしていたシムさんは、壇上に上がりブロンズ像を受け取った後、涙をハラハラと零した。声にならないか細い声で、「すみません」と一言発すると、場内から大きな拍手が沸き起こり、彼女を支えた。その後、シムさんは何度も「ありがとうございます」と言い、「一緒に共演できて本当に光栄でした、松坂桃李さん。本当に本当にありがとうございました。これからも頑張って活動します」と日本語でしっかりと言葉を紡いだ。シムさんの透き通るような瞳と、心のこもった言葉のひとつひとつが、お茶の間にも感動を呼んだ。昨年は『孤狼の血』で最優秀助演男優賞を受賞し、熱いまなざしでスピーチしていた松坂さんだったが、今年は最優秀男優賞受賞の際、穏やかな表情で喜びをかみしめる形のスピーチを披露。「この作品は僕の知る限りでは実現するまでに二転三転、四転…五転くらい、いろいろなことがあって。それでも、この作品をしっかりと映画を観てくださる方に届けたいという人が一致団結し、藤井監督の舵の元、撮影を終えることができました」と撮影の日々を思い返しながら、気持ちを伝える。最後は、「今日という日を糧に、また新たに作品の一部に自分がちゃんとなれるようにいけたらと思います。今回は本当にありがとうございました」と、今後にも期待がかかる言葉で締めていた。(text:赤山恭子)
2020年03月06日女優のシム・ウンギョンが6日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪で開催された第43回日本アカデミー賞の授賞式に出席し、『新聞記者』で最優秀主演女優賞を受賞した。受賞者の発表をにこやかに見守っていたシム。自身の名前が呼ばれると笑顔は消え去り、困惑した表情のまま登壇した。マイクの前に立つとブロンズを両手で握り締め、「すみません……」と号泣。「本当にすみません……全然思わなかったので、全然準備をしていなかったです。ごめんなさい。本当にありがとうございます」と両頬を涙がつたい、「本当に一緒にできて光栄でした。松坂桃李さん。本当に本当にありがとうございました。これからもがんばって活動します。本当にありがとうございます」と何度も頭を下げた。授賞式後のインタビューでは、「『新聞記者』を観てくださったみなさんに伝えたいです。あとたくさんの人がいますが、あとでメールします」と笑顔を見せたシム。「本当に何とも言えない気持ちになってとても緊張もしてたし、泣いてしまいました。すみません。本当にありがとうございます」と自身のスピーチを振り返っていた。(C)日本アカデミー賞協会
2020年03月06日第43回日本アカデミー賞の授賞式が6日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、最優秀主演男優賞を受賞した松坂桃李が登場した。昨年の第42回日本アカデミー賞では、最優秀助演男優賞を受賞した松坂。今年は映画『新聞記者』で最優秀主演男優賞に輝いた。優秀主演男優賞を受賞した菅田将暉と並ぶと、実は連絡先も知らないという2人の関係について「不思議な感覚なんですよね。僕はライバルという風にも思ってますし、同じ事務所の一人として、同志とも思ってますし」とコメントする一幕も最優秀賞の受賞が発表されると、驚いた様子で登壇し、「ハードルが高い役だなと思いましたが、ウンギョンさんと一緒にお芝居をすることがで きて最後まで駆け抜けることができました」とコメントすると、最優秀主演女優賞を受賞したシム・ウンギョンも見守った。『新聞記者』はさらに、作品賞も受賞。松坂は「ここにいないスタッフとも、喜びを分かち合いたい」と喜び、ウンギョンは「計り知れません。本当に光栄です」と笑顔を見せた。○最優秀主演男優賞 松坂桃李 コメントこの作品は僕の知る限りでは実現するまでに二転三転四転、五転くらいおそらく色々なことがあって、それでもこの作品をしっかりと映画を見てくださる方に届けたいという人が一致団結し、藤井監督の舵の元、撮影を終えることができました。僕自身も、10年ちょっと(俳優を)やってきて、ハードルが高い役だなと思いましたが、ウンギョンさんと一緒にお芝居をすることがで きて最後まで駆け抜けることができました。何より、「この作品で頑張ってこい」「行ってこい」と行ってくれた事務所のマネージャーさん、社長含めて後押ししてくれて嬉しい気持ちでいっぱいです。今日という日を糧に、また新たに作品の一部に自分がちゃんとなれるようにいけたらと思っております。今回は本当にありがとうございました。■最優秀賞受賞リスト作品賞…『新聞記者』監督賞…武内英樹(『翔んで埼玉』)主演男優賞…松坂桃李(『新聞記者』)主演女優賞…シム・ウンギョン(『新聞記者』)助演男優賞…吉沢亮(『キングダム』)助演女優賞…長澤まさみ(『キングダム』)アニメーション作品賞…『天気の子』外国作品賞…『JOKER』新人賞…岸井ゆきの、黒島結菜、吉岡里帆、鈴鹿央士、森崎ウィン、横浜流星(C)日本アカデミー賞協会
2020年03月06日第43回日本アカデミー賞の授賞式が6日に行われ、『新聞記者』が最優秀作品賞に輝いた。『新聞記者』は、ひとりの新聞記者の目線を通して、新聞社や内閣特別調査室など緊張感あるシーンをリアルに映しながら、報道メディアが権力にどう対峙するかを描写した作品。本作は作品だけでなく、最優秀主演部門を独占。最優秀賞の数では『キングダム』が最大で4部門を受賞した。最優秀主演男優賞の松坂桃李は「僕自身も、10 年ちょっと(俳優を)やってきて、ハードルが高い役だなと思いましたが、ウンギョンさんと一緒にお芝居をすることができて最後まで駆け抜けることができました。今日という日を糧に、また新たに作品の一部に自分がち ゃんとなれるようにいけたらと思っております」と噛みしめるようにコメント。最優秀主演女優賞のシム・ウンギョンは受賞に大粒の涙を流し「全然思わなかったので、全然準備をしていませんでした。ごめんなさい」と語り、監督や共演した松坂桃李に感謝を述べ「これからも頑張って活動します。本当に今日はありがとうございます」とスピーチを締めくくった。また、最優秀助演男優賞に輝いた吉沢亮は『キングダム』で主演を務めた山崎賢人に感謝を述べ「彼が主演でみんなを引っ張ってくれたおかげですごく素敵な作品になったと思うし、彼とお芝居をしたことによって、僕が(最優秀助演男優賞)いただけることになったのかなと思っています」と緊張した面持ちで語った。最優秀助演女優賞に選ばれた長澤まさみも『キングダム』の演技での受賞。トロフィーを手に「まだまだこの先自分がどうなるかというのは自分も見えていないし、見えない自分というか、まだ会ったことのない自分を目指してこれからも励んでいきたいなと思います」と晴れやかな表情を浮かべた。第43回 日本アカデミー賞 主な結果最優秀作品賞『新聞記者』最優秀主演男優賞松坂桃李『新聞記者』最優秀主演女優賞シム・ウンギョン『新聞記者』最優秀助演男優賞吉沢亮『キングダム』最優秀助演女優賞長澤まさみ『キングダム』新人俳優賞岸井ゆきの『愛がなんだ』黒島結菜『カツベン!』吉岡里帆『見えない目撃者』『パラレルワールド・ラブストーリー』鈴鹿央士『蜜蜂と遠雷』森崎ウィン『蜜蜂と遠雷』横浜流星『愛唄 -約束のナクヒト-』『いなくなれ、群青』『チア男子!!』最優秀アニメーション作品賞『天気の子』最優秀監督賞武内英樹『翔んで埼玉』最優秀脚本賞片島章三『カツベン!』最優秀音楽賞RADWIMPS『天気の子』最優秀外国作品賞『ジョーカー』
2020年03月06日第43回日本アカデミー賞の授賞式が6日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、話題賞 俳優部門を受賞した星野源、作品部門を受賞した『決算! 忠臣蔵』中村義洋監督、主演の岡村隆史が登場した。ニッポン放送『オールナイトニッポン』リスナーが選ぶ同賞で俳優部門を受賞した星野は、「ものすごい歴史があって数々の名優の方々受賞されてて嬉しく思います。京都の太秦で撮影した愛ある皆様と作りあげた作品が、唯一の一般投票の賞で、映画ファンのみなさんの民意が反映された賞で嬉しいです」と喜びのコメント。一方岡村は、「作品部門いただけて非常に嬉しかったです。ラジオを25〜6年やっているので、『みなさん、ぜひ投票してください』と呼び掛けさせていただきました」と振り返る。さらに岡村は「俳優部門もお願いしますと呼びかけたんですが、見事に源さんに取られてしまいました。リスナーに裏切られてしまいました」と憮然とした表情に。このスピーチに星野も苦笑し、会場の俳優陣も笑顔を見せていた。(C)日本アカデミー賞協会
2020年03月06日