カンヌ映画祭より歴史ある、国内で最も権威と実績の映画賞第78回毎日映画コンクール「怪物」「ゴジラ-1.0」「せかいのおきく」「福田村事件」「ほかげ」日本映画大賞・日本映画優秀賞候補作5作品決定!!男優主演賞に、綾野剛、稲垣吾郎、鈴木亮平、藤竜也、横浜流星女優主演賞に、安藤サクラ、黒木華、菊地凜子、趣里、杉咲花「怪物」が、最多9部門ノミネート!「せかいのおきく」が、8部門ノミネート!この度、国内で最も権威と実績、歴史のある映画賞「第78回毎日映画コンクール」の各賞のノミネート作品、ノミネート者が決まりました。「万引き家族」でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いた是枝裕和監督が、「今一番リスペクトしている」と語る脚本家の坂元裕二と初タッグを組んだ「怪物」が最多9部門ノミネート。次いで貧しくもたくましく生きる長屋の住人たちを阪本順治監督がみずみずしく描いた「せかいのおきく」が8部門ノミネート。今年を代表する話題作、秀作、力作、優れた映画スタッフらが揃いました。受賞作(者)発表は来年1月下旬。是非、ご紹介のご検討をお願いいたします。第78回毎日映画コンクールノミネート作品(者)一覧【作品部門】<日本映画大賞、日本映画優秀賞>「怪物」「ゴジラ-1.0」「せかいのおきく」「福田村事件」「ほかげ」<外国映画ベストワン賞>「EO イーオー」「イニシェリン島の精霊」「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」「TAR/ター」「フェイブルマンズ」「別れる決心」【俳優部門】<男優主演賞>綾野剛「花腐し」 稲垣吾郎「正欲」 鈴木亮平「エゴイスト」藤竜也「高野豆腐店の春」 横浜流星「春に散る」<女優主演賞>安藤サクラ「BAD LANDS バッド・ランズ」 黒木華「せかいのおきく」 菊地凜子「658km、陽子の旅」趣里「ほかげ」 杉咲花「市子」<男優助演賞>磯村勇斗「月」 宇崎竜童「BAD LANDS バッド・ランズ」 加瀬亮「首」宮沢氷魚「エゴイスト」 永山瑛太「福田村事件」<女優助演賞>阿川佐和子「エゴイスト」 安達祐実「春画先生」 田中裕子「怪物」広瀬すず「キリエのうた」 二階堂ふみ「月」<スポニチグランプリ新人賞・男性>アフロ「さよなら ほやマン」 池川侑希弥「雑魚どもよ、大志を抱け!」 黒崎煌代「さよなら ほやマン」 黒川想矢「怪物」 塚尾桜雅「ほかげ」 柊木陽太「怪物」<スポニチグランプル新人賞・女性>アイナ・ジ・エンド「キリエのうた」 石田夢実「遠いところ」 サリngROCK「BAD LANDS バッド・ランズ」 當真あみ「水は海に向かって流れる」 東野絢香「正欲」 山崎七海「渇水」【スタッフ部門】<監督賞>石井裕也「月」 是枝裕和「怪物」 阪本順治「せかいのおきく」 塚本晋也「ほかげ」 森達也「福田村事件」 山崎貴「ゴジラ-1.0」<脚本賞>足立紳、松本稔「雑魚どもよ、大志を抱け!」 荒井晴彦、中野太「花腐し」佐伯俊道、井上淳一、荒井晴彦「福田村事件」 阪本順治「せかいのおきく」 坂元裕二「怪物」 港岳彦「正欲」<撮影賞>笠松則通「せかいのおきく」 鎌苅洋一「月」 川上皓市、新家子美穂「花腐し」近藤龍人「怪物」 柴崎幸三「ゴジラ-1.0」 浜田毅「首」<美術賞>上條安里「ゴジラ-1.0」 瀬下幸治「首」 原田恭明「花腐し」原田満生「せかいのきおく」 三ツ松けいこ「怪物」<音楽賞>坂本龍一「怪物」 佐藤直紀「ゴジラ-1.0」 ジム・オルーク「658km、陽子の旅」小林武史「キリエのうた」 安川午朗「せかいのおきく」<録音賞>志満順一「せかいのおきく」 高須賀健吾「月」 竹内久史「ゴジラ-1.0」冨田和彦「怪物」 深田晃「花腐し」【ドキュメンタリー部門】<ドキュメンタリー映画賞>「「生きる」大川小学校 津波裁判を闘った人たち」 「キャメラを持った男たち―関東大震災を撮る―」「ケアを紡いで」 「劇場版 ナオト、いまもひとりっきり」 「国葬の日」 「絶唱浪曲ストーリー」 「チョコレートな人々」【アニメーション部門】<アニメーション映画賞、大藤信郎賞>「I stitch my skin to the ground」 「アリスとテレスのまぼろし工場」 「Our Pain」 「URAHARA ― TEASER」 「丘にいる ft.VX-β」 「オクトポリス ―プロローグ―」 「己踊り」 「君たちはどう生きるか」 「520」 「駒田蒸留所へようこそ」 「Sewing Love」 「ゾウのかたち」 「太陽が水を汲んでいる」 「月見ごこち」 「並んだLAND」 「ニンジンは待ってくれない」「HIDARI」 「火の鳥 エデンの花」 「BLUE GIANT」 「北極百貨店のコンシェルジュさん」 「マイスクール」 「Magnified City」 「みじめな奇蹟」 「Monk SEISHIN」 「屋根裏のラジャー」 「ユーフラジー=モンタージュ」「来世 ユニコーンの首筋後ろのホクロになりたい」 「La nuit des illusions(迷走の夜)」 「Return」(50音順)毎日映画コンクール概要毎日映画コンクールは1946年(昭和21年)、日本の映画産業の振興に寄与し、国民に映画の楽しさを広く伝えることを目的に、毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社によって創設された国内最高峰の映画賞です。演技、作品はもちろん、撮影や美術、録音などのスタッフ、日本映画を代表する名女優田中絹代の名を冠する賞など、幅広い部門を設けていることが特徴です。各賞は、第一線で活躍中の映画評論家やジャーナリスト、専門家など約70人が選考にかかわり、毎日映画コンクールはその歴史と伝統とともに、選考の厳正公明さによっても映画業界から高い評価を得ています。第75回から表彰式の開催地は都内へと戻り、目黒区の協力を得て「めぐろパーシモンホール」での開催を予定しています。今後も、一般にも開かれた映画賞として毎日映画コンクールは成長を続けていきます。第78回毎日映画コンクール<対象作品>2023年1月1日から12月31日までに国内で14日間以上、有料で劇場公開された作品。なお、アニメーションおよびドキュメンタリー部門は、同期間に完成もしくは上映された作品が対象です。<表彰>▽作品部門=日本映画大賞 日本映画優秀賞 外国映画ベストワン賞▽俳優部門=男優主演賞 女優主演賞 男優助演賞 女優助演賞 スポニチグランプリ新人賞▽スタッフ部門=監督賞 脚本賞 撮影賞 美術賞 音楽賞 録音賞▽ドキュメンタリー部門=ドキュメンタリー映画賞▽アニメーション部門=アニメーション映画賞 大藤信郎賞▽TSUTAYA DISCAS映画ファン賞 ▽田中絹代賞 ▽特別賞<発表>2024年1月下旬の毎日新聞、スポーツニッポン新聞紙上<表彰式>2024年2月14日、めぐろパーシモンホール(東京都目黒区八雲1の1の1)主催 毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社共催 目黒区芸術文化振興財団特別後援 カルチュア・エンタテインメント、CCCMKホールディングス後援 経済産業省、文化庁、日本映画製作者連盟、映像文化製作者連盟、ユニジャパン、映像産業振興機構(VIPO)、目黒区協賛 映画演劇文化協会、えがお、集中出版、スマイルコミュニケーションズ、セーフティーステップ、東急グループ、東日印刷、ハナマルキ協力 エース、黒谷美術、芸游会、サッポロビール、下関市(山口県)、シモンズ、Base KOM<公式HP> 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年12月21日近鉄グループの文化事業である「松伯美術館」では、2024年1月16日(火)から2月18日(日)まで、企画展「未来につなぐ日本画展‐松伯美術館公募展優秀賞受賞作家の現在2‐」を開催します。本展では、松伯美術館公募展の歴代の優秀賞受賞作家の現在の作品をご紹介します。松伯美術館では1994年の開館以来、毎年、日本画を模索する作家達の育成と伸長を企図して公募展を開催してまいりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大等の諸事情により、2020年度に公募展の開催を残念ながら中止しました。そこで、作家の育成という公募展の歩みを振り返る機会として、これまでに大賞および優秀賞を受賞した作家の現在の作品をご紹介する展覧会を企画しました。一昨年の大賞受賞作家に引き続き、優秀賞受賞作家については、受賞者が多数なため昨年と本年の2回に分けて開催することとし、本展は、第2回の開催となります。作家の皆さまには、それぞれ与えられた展示スペースに、今現在のご自身の仕事を自由に発表していただきます。個性溢れる多彩な表現の作品をご高覧いただき、本展が環境や価値観の激しい変化の中で日本画の未来について問いかける貴重な機会となるよう願っています。詳細は別紙のとおりです。谷野 剛史(第1回松伯日本画展)「朝の詩」出戸 須央妃(第3回花鳥画展)「月桃」別紙本展では、松伯美術館公募展の歴代の優秀賞受賞作家の皆さまが自らセレクトした現在の作品をご紹介します。また、会期中、特別展示室では上村松園・松篁・淳之の作品も展示します。入館料は、現代日本画家の制作を応援し、その作品をより多くの皆さまに紹介するという企画展の趣旨から、通常に比べて、ご入館していただきやすい特別入館料[大人:410円(通常820円)、高校生・大学生:無料(通常820円)、小学生・中学生:無料(通常410円)]とします。1. 名 称 「企画展未来につなぐ日本画展―松伯美術館公募展優秀賞受賞作家の現在2―」2. 開催期間 2024年1月16日(火)から2024年2月18日(日)3. 主 催 公益財団法人 松伯美術館4. 協 賛 一般財団法人 京都花鳥館5. 後 援 読売新聞社6. 会 場 松伯美術館7. 休 館 日 月曜日(ただし、2月12日(月・祝)は開館、翌13日(火)は休館)8. 開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時まで)9. 入 館 料 大人:410円、 学生(高校生・大学生を含む):無料* 高校生・大学生の方は学生証をご提示ください。* 特別入館料のため割引の取扱はございません。10. 展示作品数 約48点(出品者29名)※展示作品数に特別展示は含まない11. 展示作品 ※( )内は優秀賞受賞公募展出戸 須央妃(第3回花鳥画展) 「月桃」東端 哉子 (第5回花鳥画展) 「Harmonia」、「Vapor」江原 三保子(第7回花鳥画展) 「夏が降る」、「ミモザ」竹森 裕 (第8回花鳥画展) 「有情」藤田 哲也 (第8回花鳥画展) 「ぬくい日」、「虚空蔵菩薩」森 桃子 (第8回花鳥画展) 「白銀の山」廣瀬 貴洋 (第9回花鳥画展) 「想う」青谷 紀久代(第11回花鳥画展) 「森の話」、「こもれび」藤井 聡子 (第12回花鳥画展) 「たわやか」、「和」、「ほがらか」真鍋 修 (第12回花鳥画展) 「川辺」佐伯 千尋 (第13回花鳥画展) 「あの日・・・」福田 浩之 (第13回花鳥画展) 「March of Branches and Ivy」橋田 純 (第14回花鳥画展) 「宴の朝」小川 咲葉子(第16回花鳥画展) 「春の記憶1」、「春の記憶2」、「やわらかな風」楠瀬 和子 (第16回花鳥画展) 「春を待つ」藤原 玲子 (第17回花鳥画展) 「ユウスゲの咲く刻」小杉 侑未 (第18回花鳥画展) 「春舞」大原 奈穂子(第20回花鳥画展) 「Teatime」、「Library」岸本 志津 (第20回花鳥画展) 「仰ぐ」山口 由紀子(第20回花鳥画展) 「記憶のカケラ1」、「記憶のカケラ2」、「記憶のカケラ3」牟田 芙佐子(第21回花鳥画展) 「鳳凰図」杉山 佳 (第1回松伯日本画展)「椅子と窓」谷野 剛史 (第1回松伯日本画展)「朝の詩」永井 学 (第1回松伯日本画展)「遠きに在りて~豊後の春に」中井 美智子(第23回花鳥画展) 「Love and Peace」、「移ろう季」三好 温人 (第23回花鳥画展) 「闘牛」吉澤 光子 (第23回花鳥画展) 「綯い交ぜ」池庄司 淳 (第3回松伯日本画展)「風化」小田 賢 (第3回松伯日本画展)「湖北」特別展示 上村松園「初春」、上村松篁「鴛鴦」、上村淳之「梅薫る」他≪松伯美術館の公募展について≫松伯美術館の開館(1994年)以来、毎年開催している公募展で、これまで26回開催してきました。2014年度まではテーマを花鳥画に限定し「松伯美術館花鳥画展」として23回開催し、2015年度からはジャンルを限らず広く日本画を対象とした「松伯日本画展」を隔年で交互に開催することとし、これまで3回開催しました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等の諸事情により、2020年度から開催を中止しています。≪松伯美術館の企画展の取組みについて≫今後も松伯美術館は、今回のような現代日本画家の制作を応援し、その作品をご紹介する場としての展覧会開催も企画してまいります。自然との共生の中で日本の風土、日本人の感性によって培われ、描き続けられてきた花鳥画。日本画にしかない花鳥画に深く取り組むことにより、日本画の独自性への理解を深めていただきたいという願いを変わらず発信しつづけます。以 上《参考画像》永井 学「遠きに在りて~豊後の春に」吉澤 光子「綯い交ぜ」青谷 紀久代「こもれび」牟田 芙佐子「鳳凰図」大原 奈穂子「Teatime」中井 美智子「移ろう季」楠瀬 和子「春を待つ」 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年12月20日12月11日(日本時間)夜、アカデミー賞のゆくえを占う最大の前哨戦「第81回ゴールデン・グローブ賞」のノミネーションが発表され、スタジオジブリ製作・宮崎駿監督作品『君たちはどう生きるか』(英題:The Boy and the Heron)と新海誠監督『すずめの戸締まり』(英題:Suzume)がアニメ映画賞 ノミネーション作品として選出されたことが明らかとなった。宮崎駿が原作・脚本・監督を手掛けた本作は、監督が少年時代に感銘を受けた書籍「君たちはどう生きるか」からタイトルを採用し、まったく別のオリジナルストーリーとして完成させた冒険活劇ファンタジー映画。公開後、米津玄師による主題歌「地球儀」やボイスキャストとして山時聡真、菅田将暉、柴咲コウ、あいみょん、木村佳乃、木村拓哉、大竹しのぶ、風吹ジュン、國村隼、小林薫らが参加していることが大きな話題となった。これまでニューヨーク映画批評家協会賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞、ボストン映画批評家協会賞で「最優秀アニメーション賞」を受賞している本作。前作『風立ちぬ』は第71回ゴールデン・グローブ賞に「非英語映画賞(外国語映画賞)」としてノミネートされ、惜しくも受賞を逃す結果となった。『すずめの戸締まり』は日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる“扉”を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描く現代の冒険物語。新海誠監督の最新作として2022年11月11日より全国公開され、87日間で観客動員数は1,000万人、国内興行収入は134億円を突破した。2023年2月には、世界三大映画祭のひとつ「ベルリン国際映画祭」の「コンペティション部門」へ正式出品された。アニメ映画賞部門にはこのほかに、『マイ・エレメント』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』『ウィッシュ』がノミネートされている。なお、「作曲賞」に久石譲がノミネートしており、『君たちはどう生きるか』は2部門のノミネートとなった。「ゴールデン・グローブ賞」結果発表&授賞式は、2024年1月7日(現地時間)に行われる。(シネマカフェ編集部)■関連作品:すずめの戸締まり 2022年11月11日より全国東宝系にて公開Ⓒ2022 「すずめの戸締まり」製作委員会君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibli
2023年12月11日映画芸術科学アカデミーは、第96回アカデミー賞授賞式における長編アニメ映画賞、国際長編映画賞の選考対象作品を発表した。長編アニメ映画賞の選考対象となるのは33作品。日本からは宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』、井上雄彦監督の『THE FIRST SLAM DUNK』、立川譲監督の『BLUE GIANT』、原恵一監督の『かがみの孤城』、新海誠監督の『すずめの戸締まり』が選出されている。任天堂とイルミネーションが共同製作し、今年世界中で大ヒットした『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』も。ほかには、『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』『マイ・エレメント』『ウィッシュ』などの作品が挙がっている。ここから最終的に5本がノミネート作品として絞られ、受賞作品が決定する。長編アニメ映画賞に出品された作品は、作品賞を含むほかの部門のアカデミー賞候補になる可能性もある。昨年、長編アニメ映画賞の選考対象となったのは27作品で、受賞したのは『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』だった。国際長編映画賞の選考対象として発表されたのは、日本の『PERFECT DAYS』(ヴィム・ヴェンダース監督)を含む88作品。こちらはノミネート投票に進むことになる15作品のショートリストが、今月21日に発表予定だ。(賀来比呂美)■関連作品:THE FIRST SLAM DUNK 2022年12月3日より全国にて公開© I.T.PLANNING,INC. © 2022 SLAM DUNK Film PartnersBLUE GIANT 2023年2月17日より全国にて公開©2023 映画「BLUE GIANT」製作委員会©2013 ⽯塚真⼀/⼩学館すずめの戸締まり 2022年11月11日より全国東宝系にて公開Ⓒ2022 「すずめの戸締まり」製作委員会かがみの孤城 2022年12月23日より公開©2022「かがみの孤城」製作委員会君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibli
2023年12月08日英インディペンデント映画賞が発表された。作品賞に輝いたのは、山田太一の小説を映画化した『異人たち』。今作ではさらに、アンドリュー・ヘイが監督賞と脚本賞、ポール・メスカルが助演賞を受賞している。ただしメスカルは『How to Have Sex』のショーン・トーマスとタイでの受賞。主演賞は『How to Have Sex』のミア・マッケンナ=ブルース、ブレイクスルー演技賞は『ライ・レーン』のヴィヴィアン・オパラ、国際映画賞はフランスの『Anatomy of a Fall』だった。『異人たち』2024年春 日本公開(C)2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.文=猿渡由紀
2023年12月05日12月に入って、今年の映画賞が発表され始めている。昨年、『ケイコ 目を澄ませて』が12月16日の公開にもかかわらず、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞をはじめ各賞に輝いたが、今年も、12月8日(金)に公開される『市子』が、後発ながら賞にからむ可能性がでてきた。主演は杉咲花。市子という名の女性の、ミステリアスで壮絶な生き方を描いた衝撃作だ──。『市子』3年間同棲していた恋人・長谷川義則(若葉竜也)からプロポーズされ、幸せの絶頂にいるはずの川辺市子(杉咲花)が、翌日、突然、逃げるように家を飛び出し、そのまま失踪する……それから1週間ほどして、途方に暮れる長谷川のもとに、ある事件を捜査中の後藤刑事(宇野祥平)が訪ねてきて、「市子という名前の女性は存在せえへんのですよ」と告げる。市子はなぜ、家を出たのか? 市子はいったい何者?ミステリアスな問いかけがのっけから飛び出す。結婚を決めたものの、長谷川は、市子のことをあまり知らなかった。家族や過去について、彼女も話したがらないし、彼もあえてきこうとしなかった。ふたりで居られることが幸せだった。こうなってみると、市子を探す手立ては少ない。長谷川と後藤刑事は市子を知るわずかな人間に接触し、聞き込みをしながら行方を追い始める。そして、ここからは、観客の私たちも、長谷川の気持ちに寄り添いながら市子の過去を知っていくことになる。映画の原作は、監督の戸田彬弘が主宰する劇団チーズtheaterの旗揚げ公演作品『川辺市子のために』。サンモールスタジオ選定賞 2015 で最優秀脚本賞を受賞し、再演を重ねた人気舞台だ。facebookなどで、すでに亡くなった人のアカウントが生きていて、誕生日のリマインドがあったり、死亡を知らない人からのお祝いメッセージが載っていたりすることがある。そんなことが脚本執筆のきっかけだったそうで。「実際はもうこの世にはいないのに、まだいることにされていることに、ある種の違和感を抱いていたんです。そういったところから、逆転的ではあるんですけど、存在しているのに存在していないことにされている人の話が描けないだろうかと、考え始めて……そのテーマと向き合う中で、自分の責任ではなく、社会や制度、家庭環境などによって生き辛さを抱えていた人たちが居たことに遅まきながら気付いた。」それが戸田がこのシナリオを書くモチーフだったという。そして書かれたのが1987年に生をうけた「川辺市子」の半生。あくまでも舞台用の脚本だったが、映画化するにあたって、黒澤明監督の『羅生門』のように、各登場人物の証言によって主人公の人物像が浮かび上がるという手法を用いた。それが見事に成功したと言える。観客は、次々出てくる意外な証言に驚きながら、最後まで、ミステリーを読むように彼女の謎を追い続けることになる。杉咲花は、高校生から28歳までの市子を演じている。あどけなさもあり、魔性を秘めた感じもある。人を引きつける魅力を持ちながら、目立とうとすることは避ける。複雑な人間像だ。『湯を沸かすほどの熱い愛』の宮沢りえの娘役で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。東京生まれだが、主演したNHKの朝ドラ『おちょやん』では、関西弁での演技経験がある。彼女の演技について戸田監督は「凄かったの一言でもありますが、誠実で愛情深く、丁寧に役を心で感じ取る魅力的な方でした」と語っているが、同感だ。失踪の日、着の身着のまま、“つっかけ”を履いて、ここでないどこかへ、走って逃げて行く市子のせつない後ろ姿が、とても印象的だった。あなたの隣にいるかもしれない、誰かの、もうひとつの顔。親しいと思っている人を本当にどこまで自分は理解しているのだろうか。そんなことも考えさせられる作品です。文=坂口英明(ぴあ編集部)(C)2023 映画「市子」製作委員会【ぴあ水先案内から】平辻哲也さん(映画ジャーナリスト)「……この冬、激推ししたい1本。」平辻哲也さんの水先案内をもっと見る()
2023年12月04日11月30日(現地時間)、第89回ニューヨーク映画批評家協会賞が発表された。作品賞は、マーティン・スコセッシ監督の『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』、監督賞はクリストファー・ノーラン(『オッペンハイマー』)、主演女優賞はリリー・グラッドストーン(『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』)、主演男優賞はフランツ・ロゴフスキ(『パッセージ』)、助演女優賞はダヴァイン・ジョイ・ランドルフ(『The Holdovers』)、助演男優賞はチャールズ・メルトン(『May December』)、アニメ映画賞は宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』が受賞した。「Variety」誌によると、ニューヨーク映画批評家協会賞作品賞を受賞した映画は、アカデミー賞の作品賞に候補入りすることがほとんどであり、2009年から今年まで候補入りを逃したのは『キャロル』と『ファースト・カウ』のみとのこと。スコセッシ監督がニューヨーク映画批評家協会賞で作品賞を獲得したのは、『グッドフェローズ』『アイリッシュマン』に続く3度目。80年以上の歴史を誇る同賞で、ほかに作品賞を3度受賞した監督は、ハリウッド黄金期に活躍したウィリアム・ワイラーとフレッド・ジンネマンだけである。(賀来比呂美)■関連作品:君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibliキラーズ・オブ・ザ・フラワームーン 2023年10月20日より世界同時劇場公開画像提供 Apple TV+
2023年12月01日11月27日(現地時間)、第33回ゴッサム賞授賞式が開催された。A24の『Past Lives(原題)』が最高賞の作品賞を受賞した。同作はセリーヌ・ソンの長編監督デビュー作。韓国・ソウルの幼なじみの男女が、片方の家族がカナダに移住したことで疎遠になるも、20年以上の時を経て再会するという恋愛ドラマだ。セリーヌ・ソンの半自伝的な物語であり、セリーヌ・ソンは脚本も手掛けている。主演はグレタ・リー(「ザ・モーニングショー」ステラ役)、ユ・テオ(『めまい 窓越しの想い』)。今年1月、サンダンス映画祭にて世界初公開された。ゴッサム賞の作品賞を受賞したことに、映画ファンは「とても美しい映画」「作品賞にふさわしい」「オスカーの作品賞にもノミネートされますように」「今年、私を泣かせた唯一の映画」などの感想をXに寄せている。山田太一の小説「異人たちとの夏」をアンドリュー・ヘイ監督が映画化した『異人たち』は、脚本賞(アンドリュー・ヘイ)、国際長編映画賞、主演賞(アンドリュー・スコット)、助演賞(クレア・フォイ)の最多4ノミネートを果たしたものの、受賞ならず。脚本賞&国際長編映画賞は『Anatomy of a Fall』、主演賞はリリー・グラッドストーン(『The Unknown Country』)、助演賞はチャールズ・メルトン(『May December』)が受賞した。(賀来比呂美)
2023年11月29日国内映画賞のトップを飾る第48回報知映画賞の各賞が決定。『ヴィレッジ』『春に散る』の演技が評価された横浜流星が、昨年の助演男優賞に続いて主演男優賞を初受賞。また、主演女優賞は『レジェンド&バタフライ』『リボルバー・リリー』の演技が評価された綾瀬はるかが初受賞した。『リボルバー・リリー』報知映画賞は、スポーツ新聞が単独開催する初の映画賞として1976年に誕生。年末から年明けにかけて日本各地で開催される映画賞の中でも、先陣を切って発表されるため、その年の受賞者・受賞作品を占う意味でも大きな注目を集めている。『月』作品賞・邦画部門は宮沢りえ主演、石井裕也監督による『月』が受賞し、同作に出演した磯村勇斗、二階堂ふみがそれぞれ助演男優賞、助演女優賞に選ばれ、3冠。監督賞は『ゴジラ-1.0』山崎貴監督が受賞した。第48回報知映画賞各賞作品賞・邦画部門『月』作品賞・海外部門『グランツーリスモ』アニメ作品賞『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』監督賞山崎貴『ゴジラ-1.0』主演男優賞横浜流星『ヴィレッジ』『春に散る』主演女優賞綾瀬はるか『レジェンド&バタフライ』『リボルバー・リリー』助演男優賞磯村勇斗『月』助演女優賞二階堂ふみ『月』新人賞アイナ・ジ・エンド『キリエのうた』(シネマカフェ編集部)■関連作品:リボルバー・リリー 2023年8月11日より全国にて公開©2023「リボルバー・リリー」フィルムパートナーズヴィレッジ(2023) 2023年4月21日より公開©︎2023「ヴィレッジ」製作委員会レジェンド&バタフライ 2023年1月27日より全国にて公開©2023「THE LEGEND & BUTTERFLY」製作委員会春に散る 2023年8月25日より全国にて公開©2023映画『春に散る』製作委員会ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 2023年4月28日より全国にて公開(C) 2023 Nintendo and Universal Studiosキリエのうた 2023年10月13日より全国にて公開Ⓒ2023 Kyrie Film Bandグランツーリスモ 9月15日(金) 全国の映画館で公開月 2023年10月13日より新宿バルト9、ユーロスペースほか全国にて公開(C)2023『月』製作委員会ゴジラ-1.0 2023年11月3日より全国東宝系にて公開©2023 TOHO CO.,LTD.
2023年11月28日“韓国のアカデミー賞”とも称される第59回大鐘賞映画祭にて、映画『コンクリート・ユートピア』が作品賞をはじめ、イ・ビョンホンの主演男優賞、キム・ソニョンの助演女優賞ほか6冠を獲得。また、シリーズ部門では「ムービング」が作品賞に選ばれるなどディズニープラスオリジナル作品が圧倒した。大鐘賞映画祭は、青龍映画賞、百想芸術大賞とともに韓国の3大映画賞といわれる中で最も長い歴史を持つ映画賞。今回、京畿アートセンター大劇場にて11月15日(水)に行われた授賞式はYouTubeで生中継された。『隠された時間』で高評価を得たオム・テファ監督が、イ・ビョンホン、パク・ソジュン、パク・ボヨン、キム・ソニョン、キム・ドユンら豪華キャストを迎えた『コンクリート・ユートピア』(2024年1月5日より公開)は、大地震により一瞬にして廃墟と化したソウルで唯一崩落しなかったマンションを舞台に、生存者たちが極限状態で巻き起こす濃密な人間ドラマを描いた。崩落をまぬがれたマンション=“ファングンアパート”では居住者だけのルールを定め、“ユートピア”を築こうとする。そこで住民代表に選ばれるヨンタクを狂気を持って演じたイ・ビョンホンが、『白頭山大噴火』などに続いて自身4度目の主演男優賞を受賞。「愛の不時着」や『三姉妹』『人生は、美しい』など多くのドラマ・映画で知られ、“ファングンアパート”の婦人会会長としてヨンタクを支持するグメを演じたキム・ソニョンが助演女優賞に。美術賞、音響効果賞、視覚効果賞とディストピア的世界観の表現も評価された。同作は現地韓国では8月9日より公開され、初登場動員数1位、公開7日で観客200万人を突破する大ヒットスタートを切った。トロント国際映画祭、シッチェス・カタロニア国際映画祭、ハワイ国際映画祭などへ出品され、第96回アカデミー賞国際長編映画賞の韓国代表作品ともなっている。また、監督賞は同じくトロント国際映画祭で北米プレミアされた『密輸』(原題/英題『Smugglers』)のリュ・スンワン監督。新人女優賞は『あしたの少女』のキム・シウン、新人男優賞は『貴公子』(原題)のキム・ソンホ。キム・シウン『あしたの少女』2月9日(金)より日本公開の『梟ーフクロウー』のアン・テジン監督は新人監督賞と脚本賞を受賞。ドキュメンタリー賞ではヤン・ヨンヒ監督による『スープとイデオロギー』が受賞した。今年から初めて動画配信サービスの作品も対象になったシリーズ部門では、「ムービング」が作品賞・女優賞(ハン・ヒョジュ)、「カジノ」が監督賞・男優賞(チェ・ミンシク)という結果となった。ハン・ヒョジュ「ムービング」ディズニープラスにて配信中主な受賞結果作品賞:『コンクリート・ユートピア』監督賞:リュ・スンワン『密輸』(原題)新人監督賞:アン・テジン『梟ーフクロウー』脚本賞:アン・テジン、ヒョン・ギュリ『梟ーフクロウー』主演男優賞:イ・ビョンホン『コンクリート・ユートピア』主演女優賞:キム・ソヒョン『ビニールハウス』(原題)助演男優賞:オ・ジョンセ『クモの巣』(原題)助演女優賞:キム・ソニョン『コンクリート・ユートピア』新人男優賞:キム・ソンホ『貴公子』(原題)新人女優賞:キム・シウン『あしたの少女』ドキュメンタリー賞:ヤン・ヨンヒ『スープとイデオロギー』音楽賞:『PHANTOM/ユリョンと呼ばれたスパイ』シリーズ作品賞:「ムービング」シリーズ監督賞:カン・ユンソン「カジノ」シリーズ男優賞:チェ・ミンシク「カジノ」シリーズ女優賞:ハン・ヒョジュ「ムービング」(上原礼子)■関連作品:スープとイデオロギー 2022年6月11日よりユーロスペース、ポレポレ東中野、シネマート心斎橋、第七藝術劇場ほか全国にて公開© PLACE TO BE, Yang Yonghiコンクリート・ユートピア 2024年1⽉5⽇より全国にて公開© 2023 LOTTE ENTERTAINMENT & CLIMAX STUDIO, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
2023年11月19日第33回ゴッサム賞授賞式で、グレタ・ガーウィグ監督の『バービー』が「グローバル・アイコン&クリエイト・トリビュート賞」を受賞することが分かった。ゴッサム賞を主催する「ゴッサム・フィルム&メディア・インスティチュート」が発表した。同賞は「文化的なアイコンと、そのアイコンに命を吹き込んだ映画製作者を表彰する」もので、今年の授賞式のために創設されたという。事務局長ジェフリー・シャープは、「『バービー』の独創的な世界とエッジの効いた脚本、生き生きとした映画製作、感情に訴え、楽しい演技、明るくてにぎやかなセットと衣装デザイン、そして衝撃をもたらすオリジナル音楽に世界中の観客が虜になりました」とコメントしている。『バービー』のクリエイティブチームは撮影監督のロドリゴ・プリエト(『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』)、プロダクション・デザイナーのサラ・グリーンウッド(『美女と野獣』)、衣装デザイナーのジャクリーン・デュラン(『アンナ・カレーニナ』『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』でアカデミー賞受賞)ら。第33回ゴッサム賞授賞式は11月27日に開催される。(賀来比呂美)
2023年11月15日故ジャニー喜多川元社長が、菊田一夫演劇賞特別賞を取り消されたことが18日、明らかになった。同賞は、演劇界の巨星・菊田一夫氏の名を冠し、大衆演劇の舞台ですぐれた業績を示した芸術家(作家、演出家、俳優、舞台美術家、照明、効果、音楽、振付、その他のスタッフ)を表彰する賞。2003年4月4日に第28回(2002年度)菊田一夫演劇賞の選考結果を発表し、永年のショービジネスに対する多大な情熱と功績を讃え、故ジャニー喜多川氏に対して菊田一夫演劇賞特別賞が贈られていた。この度、一般社団法人映画演劇文化協会は、故ジャニー喜多川氏による性加害の実態が明らかとなったことから「菊田一夫演劇賞における顕彰に相応しくないとの判断に至りました」と発表。贈賞を取り消すとともに、協会のホームページ、菊田一夫演劇賞の授賞記録からも削除した。
2023年10月18日積水ハウス株式会社は、本日発表の「第17回キッズデザイン賞」において3作品がそれぞれこども政策担当大臣賞・キッズデザイン協議会会長賞・BEYOND COVID-19特別賞を受賞しました。キッズデザイン賞は、キッズデザイン協議会主催の子どもや子どもの産み育てに配慮したすべての製品・サービス・空間・活動・研究を対象とする顕彰制度で、大人が使うものでも子どもに配慮されたものやサービスはすべて対象とし、普及を後押しすることで子どもを産み育てやすい社会づくりを目指しています。キッズデザイン賞受賞作品258点の中から、優秀作品へノミネートされた37作品が最優秀賞、優秀賞、奨励賞、特別賞として選出され、当社は『「一つ屋根の下で一緒に過ごす!」フジ虎ノ門こどもセンター』がこども政策担当大臣賞に、『~子育て世代へ LIFE IDEASを盛り込んだ住まい提案~ 積水ハウス ノイエ』がキッズデザイン協議会会長賞に、そして『分譲マンションにおける子育て支援サービスの提案』がBEYOND COVID-19特別賞に選出されました。キッズ・ファースト企業である積水ハウスは、2007 年の設立第1回から17年連続、累計116作品を受賞しています。受賞作品表1: 積水ハウスは“「わが家」を世界一幸せな場所にする“というグローバルビジョンのもと、子どもたちや高齢者を含む誰もが安全で使いやすい「スマート ユニバーサルデザイン」の推進など、子どもや子育てに関わる社会課題解決に取り組み、人生100年時代における「幸せ住まい」を追求し続けてまいります。キッズデザイン賞 公式サイト: キッズデザイン協議会HP: 受賞作品詳細■優秀賞 こども政策担当大臣賞:「一つ屋根の下で一緒に過ごす!」フジ虎ノ門こどもセンター受賞部門:子どもたちを産み育てやすいデザイン部門 地域・社会部門【作品説明】:一つ屋根の下で、ケアの必要な健常児とチャレンジドが一緒に過ごすこどもセンターを医療法人が運営。こどもたちが安心して学び生きるためのコミュニケーションを実践しています。小児難病や発達障がい、不登校児を支援、放課後児童クラブを併設、保護者様の子育て不安解消等、”すべてはこども達のために”をテーマに、地域の持続可能な暮らしを支える場を目指します。公式サイト: 【受賞理由】:「未就学から高校生まで、多様な立場の多世代交流を促す空間とプログラムが相互の学びの場になる。インクルーシブデザインが意味する、多様な存在を認め合い、交流と気づきを得るという考え方はキッズデザインでも非常に重要な視点であり、本賞にふさわしい内容である。」■奨励賞 キッズデザイン協議会会長賞:~子育て世代へ LIFE IDEASを盛り込んだ住まい提案~ 積水ハウス ノイエ受賞部門:子どもたちを産み育てやすいデザイン部門 個人・家庭部門【作品説明】:共働きを中心とした子育て世代の家族に向け、積水ハウス ノイエでは、家事を効率化しつつ子どもと一緒に過ごす時間を楽しめるアイデアやデザインが盛り込まれた『パッケージプラン』を提案しています。吟味を重ねてつくり上げた理想のプランの中から最適な住まいを提案し、家族みんなが楽しく共に成長できる住まいを提供していきます。公式サイト: 【受賞理由】:「収納・家事・食事・育児の4つのテーマについてリサーチ、アンケートを実施し、データに基づいたプランをパッケージ化した子育て支援住宅の提案である。それぞれの間取りや設備、空間のアイデアは子育て層の悩みやニーズを丹念に拾い、解決策を提示したもので現実的だ。」■特別賞 BEYOND COVID-19特別賞:分譲マンションにおける子育て支援サービスの提案受賞部門:子どもたちを産み育てやすいデザイン部門【作品説明】:これまでの分譲マンションにはない子育て支援サービス(設備)を提案します。1.共用エントランスに自動水栓・ソープディスペンサを備えた手洗いを設置。2.住戸玄関ポーチにネットスーパー用受取りボックスを設置。住戸内ではなく共用部に設置することで居住者共通のメリットとなります。今後子育て支援サービスとしてシリーズ化が可能です。【受賞理由】:大規模分譲マンションでありながら共用部に手洗い場や宅配ボックスなどを備え、インフラに新たな提案を行った。コロナ禍を経て日常の衛生に関するリテラシーも変化した。分譲マンションも個別住戸の集合体からコミュニティとしての機能が必要である。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年09月20日ヴィム・ヴェンダース監督の『PERFECT DAYS』が、第96回アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表作品として出品されることが分かった。日本映画製作者連盟が発表した。7名の選考員が、8作品の中から選出したという。近年、同部門に出品された作品には早川千絵監督の『PLAN 75』、濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』、河瀬直美監督の『朝が来る』などがある。海外メディアも報じており、「The Hollywood Reporter」は「日本からこの部門に、日本人以外の監督が手掛けた作品が出品されるのは初めて」と報じている。ヴェンダース監督は『パリ、テキサス』『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』などの名作を世に送り出してきた映画界の巨匠。主演の役所広司は今年のカンヌ国際映画祭で、日本人俳優としては『誰も知らない』の柳楽優弥以来19年ぶり2人目となる男優賞を受賞する快挙を成し遂げた。また、本作は同映画祭でエキュメニカル賞も受賞した。監督はドイツ人だがキャストは日本人で言語も日本語。役所さんのほか、柄本時生、中野有紗、アオイヤマダ、麻生祐未、石川さゆり、三浦友和、田中泯が出演している。『PERFECT DAYS』は、10月23日から11月1日に開催される第36回東京国際映画祭のオープニング作品に決定しており、ヴェンダース監督がコンペティション部門の審査員長を務めることも明らかになっている。日本公開は12月22日。(賀来比呂美)■関連作品:PERFECT DAYS 2023年12月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2023 MASTER MIND Ltd.
2023年09月05日「SF界のノーベル文学賞」といわれるヒューゴー賞の長編部門をアジア圏作品として初受賞した世界的大ベストセラー「三体」が映像化、超大作SFドラマをWOWOWで日本独占初放送・配信する。2007年、北京オリンピック開催間近の中国。ナノ素材(マテリアル)の研究者ワン・ミャオは、突然訪ねてきた警官シー・チアンによって正体不明の秘密会議に招集される。そこで世界各地で相次ぐ科学者の自殺、そして知り合いの女性物理学者の死を知らされたワン・ミャオ。一連の自殺の陰に潜む学術組織“科学境界(フロンティア)”への潜入を依頼された彼は、科学境界の“主”を探るべく、史強とともに異星が舞台のVRゲーム「三体」の世界に入るが、そこにはある秘密が…。SF超大作ドラマ「三体」は、2023年1月に中国の配信プラットフォーム“テンセントビデオ”で配信。配信開始1時間で話題性の高さを表わす“熱度指数”が同プラットフォーム史上最速で2万超えを記録し、“ホットランキング”でも30日連続でランキング1位を独占。さらに評価参加数が過去最高となる220万を突破し、記録的ヒットとなった作品。脚本執筆に4年、撮影に126日間、最新の映像技術を駆使して映像化不可能ともいわれた原作の世界観を忠実に再現した驚異的なクオリティーに、視聴者からは絶賛の声があがった。謎が謎を呼ぶ予想のつかないサスペンス展開と、人類に迫り来る巨大な危機に立ち向かう重厚な人間ドラマも見どころとなっている。SF超大作「三体」は10月7日(土)・8日(日)に第1~10話、11月に第11~20話、12月に第21~30話とWOWOWにて3か月連続放送・配信(第1話無料放送/期間限定無料配信)。(シネマカフェ編集部)
2023年08月17日株式会社イーラーニング(本社:東京都港区、CEO:松崎 剛)がスポンサーを務める「ラーニングイノベーショングランプリ2023」の各賞が決定し、2023年7月19日に東京国際フォーラムにて受賞者プレゼンテーションおよび表彰式が行われました。ラーニングイノベーショングランプリ2023株式会社イーラーニングが日本で唯一の、世界標準学習管理システム「Moodle」公式認定プレミアムパートナーとしてMoodleの発展、および日本ではまだあまり知られていないMoodleの拡張性の素晴らしさを知っていただくことを目的とし、Moodleの本部であるMoodle Pty Ltd(Moodle HQ)の協力を得て企画した「日本Moodleイノベーション賞」は、その先進的な取り組みが高く評価され、豊橋技術科学大学:ResearchIC.comの「オンライン・ジャーナルクラブとAIツールを用いた教育研究リテラシーの育成」が、受賞しました。日本Moodleイノベーション賞◆「ラーニングイノベーショングランプリ」とは「ラーニングイノベーショングランプリ」とは、これまでにない学習・教育方法やスタイル、革新的なラーニングテクノロジーを発掘し、新たな学習・教育環境を提案するため、高等教育機関(大学・大学院・高等専門学校等)の研究室(チーム)を対象に2016年度より開催されている賞です。一般社団法人教育システム情報学会(JSiSE)、特定非営利活動法人デジタルラーニング・コンソーシアム(DLC)との共催で、産学の連携を目指すものです。◆「日本Moodleイノベーション賞」受賞研究詳細についてはこちらをご覧ください。 ◆「日本Moodleイノベーション賞」審査講評これまで教育分野でほとんど利用されてこなかった「ジャーナルクラブ」を無料、オープン、オンラインで行うという発想は素晴らしいと感じました。「ジャーナルクラブ」という、すでにある良いものを、テクノロジーを活用することで誰でも参加できるものに進化させ、さまざまな国や大学からの参加者とともに、開催をスタートさせているという実践的な事例がある点も評価に値します。OSSのMoodleをオンラインプラットフォームとして利用することでAIツール、データベース、Perusall、SNSなどとの連携が可能となり、拡張性を持たせて活用している点も併せ、本研究は「日本Moodleイノベーション賞」にふさわしいという結論に至りました。今後、教育分野にとどまらず、あらゆる分野にこの活動を広め、新しい教育リテラシーモデルを確立するとともに、研究と実践との距離を縮めることに寄与していただきたいと考えています。◆「日本Moodleイノベーション賞」受賞者のJingjing Lin博士からのコメントこの度、私のプロジェクト「オンライン・ジャーナルクラブとAIツールを用いた教育研究リテラシーの育成」が「日本Moodleイノベーション賞」を受賞し、感激するとともに大変光栄に思います。この受賞を支えてくださった方々に深く感謝いたします。この栄誉は、教育研究トレーニングの強化のためにウェブテクノロジーを活用することへの私の最近の取り組みを反映しています。この旅は、従来の教育方法とのギャップを埋めるために、研究トレーニングを目的とした学生や研究者のための、オープンでダイナミック、インタラクティブで協力的なスペースを作るという、シンプルなビジョンから始まりました。ResearchIC.comのこのプロジェクトは、AIツールとオンライン・ジャーナル・クラブを融合させ、ユニークなMoodleインスタンスを開発することで、学習と研究を共有する文化を育むことに努めてきました。Moodleプラットフォームは、柔軟で強力なツールを提供し、私がビジョンを達成することを可能にしてくれました。この功績は、単に個人的な勝利ではなく、デジタル時代の挑戦と機会をナビゲートするすべての教育者にとっての勝利です。この表彰は、私たち全員が限界に挑戦し続け、好奇心を刺激し、学習と研究への情熱を育むための道標となっています。この快挙の輝きに酔いしれる一方で、教育界に革命をもたらす可能性を秘めた今後の取り組みにも大いに期待しています。(コメント原文)I am thrilled and deeply honored to receive the Japan Moodle Innovation Award for my project, "Fostering Education and Research Literacy Using Online Journal Clubs and AI Tools". My deep gratitude goes to people who have made this award possible.This accolade reflects my recent dedication to leveraging web technology for enhancing educational research training. The journey began with a simple vision: to create an open, dynamic, interactive, and collaborative space for students and researchers for research training purposes to bridge the gaps in traditional pedagogical methods. By blending AI tools with online journal clubs, this project of ResearchIC.com has endeavored to nurture a culture of shared learning and research by developing a unique Moodle instance. The Moodle platform has been instrumental in our efforts, offering a flexible and powerful tool that allowed me to achieve the vision.This achievement is not merely a personal victory, but a triumph for all educators navigating the challenges and opportunities of the digital age. This recognition serves as a beacon, inspiring us all to continue pushing the envelope, sparking curiosity, and nurturing a passion for learning and research. While we revel in the glow of this accomplishment, I also eagerly anticipate future undertakings with the potential to revolutionize the educational landscape.「ラーニングイノベーショングランプリ」の詳細はこちらをご覧ください。 ■本件に関するお問い合わせTEL : 03-6453-8721E-Mail: info@e-learning.co.jp URL : 株式会社イーラーニング創立22周年・Moodle国内導入9年連続実績No.1■会社概要社名 : 株式会社イーラーニング代表 : 松崎 剛所在地 : 東京都港区芝5-29-20 クロスオフィス三田8FURL : 資本金 : 3,360万円事業内容: 学習管理システムのコンサル、開発、保守及びSaaSによるサービス提供■株式会社イーラーニングが認定されているパートナープログラムMoodle公式認定プレミアムパートナー株式会社イーラーニングは Moodle 本部から正式に認定を受けた、アジアパシフィックで認定第1号、日本で唯一のMoodle公式認定プレミアムパートナーです。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月26日第75回エミー賞のノミネーション発表が、日本時間7月13日(木)0時30分(現地時間7月12日)より行われ、日本ではU-NEXTにて配信中の「メディア王~華麗なる一族~(Succession)」が最多27部門ノミネートと強さを見せ、同じく「THE LAST OF US」が24部門にノミネート、続いて「ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル」が23部門ノミネートとなった。「THE LAST OF US」また、シーズン2の製作が発表されているNetflixオリジナルシリーズ「ウェンズデー」はコメディシリーズ部門作品賞や、ティム・バートンの監督賞、ジェナ・オルテガの主演女優賞などに12ノミネート。ディズニープラスの「スター・ウォーズ」オリジナルドラマからも「キャシアン・アンドー」「オビ=ワン・ケノービ」は作品賞など主要部門に複数ノミネートされた。日本時間9月19日(火)に行われるレッドカーペット及び授賞式の模様は、U-NEXTにてリアルタイムで生中継。その後も見放題でアーカイブ配信される。■第75回エミー賞主なノミネート■ドラマシリーズ部門作品賞「キャシアン・アンドー」「ベター・コール・ソウル」「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」「メディア王~華麗なる一族~」「ザ・クラウン」「THE LAST OF US」「ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾートホテル」「イエロージャケッツ」「ベター・コール・ソウル」主演男優賞ジェフ・ブリッジス「ザ・オールド・マン~元CIAの葛藤」ブライアン・コックス「メディア王~華麗なる一族~」キーラン・カルキン「メディア王~華麗なる一族~」ボブ・オデンカーク「ベター・コール・ソウル」ペドロ・パスカル「THE LAST OF US」ジェレミー・ストロング「メディア王~華麗なる一族~」ペドロ・パスカル、ベラ・ラムジー「THE LAST OF US」主演女優賞シャロン・ホーガン「バッド・シスターズ」メラニー・リンスキー「イエロージャケッツ」エリザベス・モス「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」ベラ・ラムジー「THE LAST OF US」ケリー・ラッセル「ザ・ディプロマット」サラ・スヌーク「メディア王~華麗なる一族~」コメディシリーズ部門作品賞「アボット エレメンタリー」「バリー」「マーダーズ・イン・ビルディング」「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」「一流シェフのファミリーレストラン」「マーベラス・ミセス・メイゼル」「ウェンズデー」「アボット エレメンタリー」主演男優賞ビル・ヘイダー「バリー」ジェイソン・シーゲル「シュリンキング:悩めるセラピスト」マーティン・ショート「マーダーズ・イン・ビルディング」ジェイソン・サダイキス「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」ジェレミー・アレン・ホワイト「一流シェフのファミリーレストラン」「一流シェフのファミリーレストラン」主演女優賞クリスティーナ・アップルゲイト「デッド・トゥ・ミー~さようならの裏に~」レイチェル・ブロズナハン「マーベラス・ミセス・メイゼル」クインタ・ブランソン「アボット エレメンタリー」ナターシャ・リオン「Poker Face」(原題)ジェナ・オルテガ「ウェンズデー」ジェナ・オルテガ「ウェンズデー」リミテッド/アンソロジーシリーズ部門作品賞「BEEF/ビーフ~逆上~」「ダーマーモンスター:ジェフリー・ダーマーの物語」「デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃」「バツイチ男の大ピンチ!」「オビ=ワン・ケノービ」TV映画部門作品賞『Dolly Parton’s Mountain Magic Christmas』(原題)『ファイアー・アイランド』『ホーカスポーカス2』『プレデター:ザ・プレイ』『Weird:The Al Yankovic Story』(原題)『プレデター:ザ・プレイ』主演男優賞タロン・エジャトン「ブラック・バード」クメイル・ナンジアニ「チッペンデールズへようこそ!」エヴァン・ピーターズ「ダーマーモンスター:ジェフリー・ダーマーの物語」ダニエル・ラドクリフ『Weird:The Al Yankovic Story』(原題)マイケル・シャノン「George & Tammy」(原題)スティーヴン・ユァン「BEEF/ビーフ~逆上~」スティーヴン・ユァン「BEEF/ビーフ~逆上~」主演女優賞リジー・キャプラン「バツイチ男の大ピンチ!」ジェシカ・チャステイン「George & Tammy」(原題)ドミニク・フィッシュバック「キラー・ビー」キャスリン・ハーン「ちょっとステキな物語」ライリー・キーオ「デイジー・ジョーンズ・アンド・ザ・シックスがマジで最高だった頃」アリ・ウォン「BEEF/ビーフ~逆上~」ドミニク・フィッシュバック「バックキラー・ビー」(上原礼子)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2023年07月13日アカデミー賞の資格を得るためのルールが、一部変更になった。アカデミー賞は劇場で上映される映画のためのものだということがより強調された形だ。現状では、年内に最低7日間、アメリカ国内の6つの指定都市のうちひとつの街で劇場公開されれば、資格がもらえる。これは「資格を得るための上映」と呼ばれる。だが、2024年以後の公開作品は、「資格を得るための上映」の後、45日以内にアメリカの10都市で最低1週間上映しなければならなくなる。本格公開が年明けの場合、配給会社はアカデミーに公開計画を提出する必要がある。この変更の影響を受けるのは、主に配信作品と小規模のインディーズ映画。1週間だけ公開して資格を得れば、あとは配信という方法は、オスカーを狙う以上、来年からは通じなくなる。文=猿渡由紀
2023年06月22日日本時間6月12日(月)、アメリカ演劇界で最も権威のあるアワードとして知られる「第76回トニー賞授賞式」が開催された。日本でもWOWOWで生中継・ライブ配信され、世界のトップスターたちの歌とダンスのパフォーマンスを含め、華やかな授賞式の模様が伝えられた。受賞結果のオフィシャルレポートを紹介する。今年は全米脚本家組合のストライキにより台本がない異例の事態に。そして会場もミュージカル『イン・ザ・ハイツ』の舞台となったニューヨーク市マンハッタン区ワシントンハイツのユナイテッド・パレスで初めて開催された。ミュージカル作品賞を受賞した『キンバリー・アキンボ』の面々写真:AP/アフロミュージカル主演女優賞を受賞したヴィクトリア・クラーク(『キンバリー・アキンボ』)写真:AP/アフロミュージカル助演女優賞を受賞したボニー・ミリガン(『キンバリー・アキンボ』)ミュージカル部門では、常人の数倍の早さで老いていく16歳になる女子高生を描いた『キンバリー・アキンボ』がミュージカル作品賞、ミュージカル主演女優賞(ヴィクトリア・クラーク)、ミュージカル助演女優賞(ボニー・ミリガン)など最多5冠を獲得。最多12部門13ノミネートの『お熱いのがお好き』は、ミュージカル主演男優賞(J・ハリソン・ジー)など4冠で続いた。演劇助演男優賞を受賞したブランドン・ウラノヴィッツ(『レオポルトシュタット』)写真:AP/アフロ演劇作品賞を受賞した『レオポルトシュタット』の面々。中央がトム・ストッパード写真:AP/アフロ演劇部門ではトム・ストッパード作、ユダヤ人一族の四世代にわたる物語を描いた『レオポルトシュタット』が演劇作品賞、演劇演出賞、演劇助演男優賞(ブランドン・ウラノヴィッツ)、衣装デザイン賞(ブリジット・ライフェンシュトゥール)の4冠に輝いた。なおストッパードの作品が作品賞に輝くのは5度目となり、85歳にて自らのもつ最多記録を更新し、壇上で喜びのコメントをした。演劇主演女優賞を受賞したジョディ・カマー(『プライマ・フェイシィ』)写真:AP/アフロ演劇主演女優賞はドラマ『キリング・イヴ/Killing Eve』や映画『最後の決闘裁判』のジョディ・カマーが一人舞台の『プライマ・フェイシィ』でブロードウェイデビューにして見事授賞。法律と社会が抱える矛盾に直面する若き弁護士を演じ、オスカー女優のジェシカ・チャステインを退けた。そしてJ・ハリソン・ジー(『お熱いのがお好き』)とアレックス・ニューウェル(『シャックト』)が、性自認を明言していないノンバイナリーを公言している俳優として初めてノミネートされていたが、それぞれJ・ハリソン・ジーがミュージカル主演男優賞、アレックス・ニューウェルがミュージカル助演男優賞に輝き歴史的な回となった。ジェイ・ハリソン・ジー(『お熱いのがお好き』)写真:AP/アフロアレックス・ニューウェル(『シャックト』)写真:AP/アフロ鮮やかな青いドレスで登壇したJ・ハリソン・ジーはトロフィーを手に「“見られてはいけない”と言われてきたみなさん、これはあなたたちへの贈り物です」とマイノリティのコミュニティに向け呼びかけた。アレックス・ニューウェルも「私は、ノンバイナリーの、太ったマサチューセッツ出身の人間としてここにいます。『無理だ』と思うみなさんに目を見て伝えたいと思います。心を込めれば何でもできます!」と力強く呼びかけ、喝采を浴びた。昨年に続き司会を務めたアリアナ・デボーズ(中央)オープニングパフォーマンスより(c)Getty Images今年は全米脚本家組合(WGA)によるストライキが行なわれていることを受け、ショーを支える脚本家への敬意を表する形で、授賞式は台本なしという異例の形式で進行した。昨年に続き、アリアナ・デボーズが司会を務めたが、オープニングの映像では、台本を開いたアリアナが、その中身が白紙であることに呆然とするという演出で始まり、1930年代に建てられた絢爛豪華なユナイテッド・パレスを存分に使ったオープニング・パフォーマンスは音楽とダンスのみでセリフや歌詞は一切なし! それでもアリアナらが圧巻のパフォーマンスを見せ、会場はスタンディングオベーションで称えた。功労賞を受賞したジョエル・グレイ&ジョン・カンダー写真:AP/アフロまた功労賞は『ニューヨーク・ニューヨーク』『キャバレー』『シカゴ』など数々の傑作で知られる作曲家ジョン・カンダー、そして『キャバレー』のMC役で舞台ではトニー賞、映画ではオスカーを受賞した俳優ジョエル・グレイが受賞。96歳と91歳のふたりが健在な姿を見せ、アリアナ・デボーズとジュリアン・ハフが『シカゴ』の「Hot Honey Rag」の華麗なパフォーマンスで祝福した。『シカゴ』パフォーマンスより、アリアナ・デボーズ(右)写真:AP/アフロ台本がないことで今年はノミネート作品以外のパフォーマンスも多く、歌手ニール・ダイアモンドの伝記的ミュージカル『ビューティフル・ノイズ』から大ヒットナンバー「Sweet Caroline」が披露され会場が一丸となり大合唱。リン=マニュエル・ミランダがノリノリで歌う姿も印象的だった。そしてリア・ミシェルは『ファニー・ガール』から「Don’t Rain on My Parade」を熱唱。名古屋市出身の岩井麻純、ハワイ出身のキャンディス・ハタケヤマもパフォーマンスを行った。『ファニー・ガール』パフォーマンスより、一番左が岩井麻純写真:AP/アフロ『ファニー・ガール』パフォーマンスより、中央リア・ミシェルの右後ろがキャンディス・ハタケヤマ写真:AP/アフロ日本のスタジオは昨年に続き、井上芳雄、宮澤エマがナビゲーターを務め、スタジオゲストとして俳優の市村正親、平方元基、三浦宏規、影山雄成(演劇ジャーナリスト)、柏木しょうこ(映像翻訳者)が出演。オープニングでは井上と宮澤がスタジオで「New York, New York」を生で熱唱し、三浦がダンスパフォーマンスを披露。授賞式終了後のスタジオでは、平方がミュージカル『生きる』より、自身が演じる小説家の楽曲「⼈⽣の主⼈になれ」を生歌唱した。第76回トニー賞受賞結果一覧『パレード』より写真:AP/アフロ★演劇作品賞『レオポルトシュタット』★ミュージカル作品賞『キンバリー・アキンボ』★演劇リバイバル作品賞『トップドッグ/アンダードッグ』★ミュージカル・リバイバル作品賞『パレード』★演劇演出賞パトリック・マーバー『レオポルトシュタット』★ミュージカル演出賞マイケル・アーデン『パレード』★演劇主演男優賞ショーン・ヘイズ 『グッドナイト、オスカー』★演劇主演女優賞ジョディ・カマー『プライマ・フェイシィ』★演劇助演男優賞ブランドン・ウラノヴィッツ『レオポルトシュタット』★演劇助演女優賞ミリアム・シルヴァーマン『ザ・サイン・イン・シドニー・ブルースティーンズ・ウィンドウ』ショーン・ヘイズ『グッドナイト、オスカ ー』写真:AP/アフロミリアム・シルヴァーマン『ザ・サイン・ イン・シドニー・ブルースティーンズ・ウ ィンドウ』写真:AP/アフロ★ミュージカル主演男優賞J・ハリソン・ジー『お熱いのがお好き』★ミュージカル主演女優賞ヴィクトリア・クラーク 『キンバリー・アキンボ』★ミュージカル助演男優賞アレックス・ニューウェル『シャックト』★ミュージカル助演女優賞ボニー・ミリガン『キンバリー・アキンボ』★ミュージカル脚本賞デヴィッド・リンゼイ=アベアー(『キンバリー・アキンボ』)★ミュージカル装置デザイン賞ベオウルフ・ボリット(『ニューヨーク・ニューヨーク』)★演劇装置デザイン賞ティム・ハトリー & アンジェイ・ゴールディング(『ライフ・オブ・パイ』)★ミュージカル衣装デザイン賞グレッグ・バーンズ(『お熱いのがお好き』)★演劇衣装デザイン賞ブリジット・ライフェンシュトゥール(『レオポルトシュタット』)★ミュージカル照明デザイン賞ナターシャ・カッツ(『スウィーニー・トッド』)★演劇照明デザイン賞ティム・ラトキン(『ライフ・オブ・パイ』)★ミュージカル音響デザイン賞ネヴィン・スタインバーグ(『スウィーニー・トッド』)★演劇音響デザイン賞キャロリン・ダウニング(『ライフ・オブ・パイ』)【ミュージカル・演劇 共通部門】★オリジナル楽曲賞「キンバリー・アキンボ」(作曲:ジャニーン・テソリ作詞:デヴィッド・リンゼイ=アベアー)★振付賞ケイシー・ニコロウ(『お熱いのがお好き』)★オーケストラ編曲賞チャーリー・ローゼン & ブライアン・カーター(『お熱いのがお好き』)(事前発表受賞者)★功労賞ジュエル・グレイ/ジョン・カンダー★地方劇場賞パサディナ・プレイハウス★イザベル・スティーヴンソン賞ジェリー・ミッチェル★名誉賞リサ・ドーン・ケイヴ/ヴィクトリア・ベイリー/ロバート・フリード★演劇教育活動賞ジェイソン・ゼンバック・ヤング<番組情報>『第76回トニー賞授賞式』[字幕版]2023年6月17日(土) 21:00〜 [WOWOWライブ] [WOWOWオンデマンド]※「第76回トニー賞授賞式 プレショー」を含む。※WOWOWスタジオパートは編集版として一部含む。※視聴方法等の詳細は下記番組公式サイトにてご確認下さい。番組公式URL:『第76回トニー賞授賞式』[同時通訳]※スタジオパートも全て含む。WOWOWオンデマンドにて配信中 ※6月17日(土) 20:59迄
2023年06月13日いよいよ6月11日(日本時間6月12日)に開催される米演劇・ミュージカル界の最高峰、第76回トニー賞受賞式。「ミュージカル部門」「演劇部門」「ミュージカル・演劇共通部門」の26部門のうち、ぴあアプリでは『お熱いのがお好き』が今年最多の13ノミネート、『&ジュリエット』『ニューヨーク・ニューヨーク』『シャックト』が9ノミネートで肩を並べるなど話題が集まる「ミュージカル部門」に注目。当アプリの「水先案内人」としてもお馴染み、WOWOW『はじめてのトニー賞』(2022)にもコメンテーターとして出演したミュージカル文筆家・町田麻子さんに、賞の行方について独自の視点から予想と希望を綴っていただきました。堅いのはやはり『お熱いのがお好き』個人的希望は『&ジュリエット』ブロードウェイにはトニー賞の“前哨戦”と目される演劇賞がいくつかあり、その結果を見る限り、今年のミュージカル部門は『お熱いのがお好き』がめっぽう強い。言わずと知れたマリリン・モンロー主演映画の、名匠ケイシー・ニコロウ(『アラジン』『ブック・オブ・モルモン』)演出・振付、『ヘアスプレー』コンビ(マーク・シャイマンとスコット・ウィットマン)の音楽による舞台化で、ほとんどの前哨戦を制しているほか、当のトニー賞でも今年最多の13ノミネートを受けている。そのうち何賞かは、ホリプロが出資している抱腹絶倒のとうもろこしコメディ『シャックト』にも行くだろうが、『お熱い~』の新作作品賞は堅いと言っていいだろう。前哨戦に基づくこの予想を覆して作品賞を獲る可能性があるとしたら、オフ・ブロードウェイでの高評価を引っ提げてオンに進出した『キンバリー・アキンボ』。今年の前哨戦で名前が挙がっていないのは、オン作品のみを対象とするトニー賞と違ってオン・オフを問わない各賞では、オフでの上演時に既に受賞済であるからに過ぎず、『お熱い~』との直接対決はトニー賞が初めてなのだ。小ぢんまりとした佳作ゆえ、大作『お熱い~』がやはり強そうな気はするが、個人的にはぜひ日本で上演されてほしいので、番狂わせで話題をさらって弾みをつけてほしいところ。少なくとも主演女優賞は、早老症の女子高生を見事に演じたベテラン女優、ヴィクトリア・クラークにぜひ獲ってほしい。ヴィクトリア・クラーク写真:REX/アフロただ「個人的に」で言ったら、じつは最も応援しているのは『&ジュリエット』。ブロードウェイでは観ていないのだが、2019年にロンドンで観た際、その展開のあまりの面白さに文字通り口をあんぐりと開けた状態で幕間を迎え、クライマックス・ナンバーではセットと照明と音楽と振付のあまりの融合ぶりに爆上がりした記憶がある。トニー賞は“現在、此処(ニューヨーク)で上演される意義”が問われる賞でもあるため、コロナ前のロンドンで生まれた本作の勝機が少ないのは承知の上で、脚本賞と振付賞、なんなら作品賞も獲ってほしいのが本音。まあ何を隠そう、今年は大本命の『お熱い~』を観られていないため、観ていたら個人的にも『お熱い~』を推している可能性は十分にあるのだが。『パレード』より、ベン・プラット(右)(C)Getty Imagesさらっと白状したついでに言うと、リバイバル作品賞に関しては、前哨戦から三つ巴が予想される3作のうち『スウィーニー・トッド』も『イントゥ・ザ・ウッズ』も観られていない。だがここで『パレード』を推す理由は、単に「唯一観られた作品だから」というだけでなく、昨年の今頃は日本で『ガイズ&ドールズ』を手掛けていたマイケル・アーデンの演出と、主人公レオ役のベン・プラットの演技が実際に衝撃的だったから。以下ネタバレになるのでこれから観劇予定のある方には次の段落まで読み飛ばしていただきたいのだが、なんとベン・プラット、15分の休憩時間中ずっと板付きなのである。冤罪で収監されたレオの精神状態のまま、衆人環視のもと舞台上に居続ける姿には、自身も役と同じユダヤ系の俳優としての凄まじい覚悟を感じた。主演男優賞は激戦の様相だが、個人的にはぜひ彼に。『スウィーニー・トッド』(C)Matthew Murphy and Evan Zimmermanそんなわけで、今年はノミネートを6以上受けた8作品のうち半分しか観られていないなかでの心許ない予想&希望となったが、観ていないということは、受賞後に観られる可能性があるということ。ブロードウェイ作品はじつは、トニー賞の行方を占いながら観るのも楽しいが、受賞直後の最も盛り上がっている時に観るのはもっと楽しい。次なる訪問に思いを馳せながら、今年の結果を見守るとしよう。文:町田麻子第76回トニー賞「ミュージカル部門」ノミネーション一覧ミュージカル作品賞■『&ジュリエット』■『キンバリー・アキンボ』■『ニューヨーク・ニューヨーク』■『シャックト』■『お熱いのがお好き』ミュージカル・リバイバル作品賞■『イントゥ・ザ・ウッズ』■『キャメロット』■『パレード』■『スウィーニー・トッド』ミュージカル主演男優賞■クリスチャン・ボール(『お熱いのがお好き』)■J.ハリソン・ジー(『お熱いのがお好き』)■ジョシュ・グローバン(『スウィーニー・トッド』)■ブライアン・ダーシー・ジェームズ(『イントゥ・ザ・ウッズ』)■ベン・プラット(『パレード』)■コルトン・ライアン(『ニューヨーク・ニューヨーク』)ミュージカル主演女優賞■アナリー・アシュフォード(『スウィーニー・トッド』)■サラ・バレリス(『イントゥ・ザ・ウッズ』)■ヴィクトリア・クラーク(『キンバリー・アキンボ』)■ローナ・コートニー(『&ジュリエット』)■ミカエラ・ダイアモンド(『パレード』)ミュージカル助演男優賞■ケヴィン・デル・アギーラ(『お熱いのがお好き』)■ケヴィン・カフーン(『シャックト』)■ジャスティン・クーリー(『キンバリー・アキンボ』)■ジョーダン・ドニカ(『キャメロット』)■アレックス・ニューウェル(『シャックト』)ミュージカル助演女優賞■ジュリア・レスター(『イントゥ・ザ・ウッズ』)■ルーシー・アン・マイルズ(『スウィーニー・トッド』)■ボニー・ミリガン(『キンバリー・アキンボ』)■ナターシャ・イヴェット・ウィリアムズ(『お熱いのがお好き』)■ベッツィ・ウルフ(『&ジュリエット』)ミュージカル演出賞■マイケル・アーデン(『パレード』)■リア・ディブソネ(イントゥ・ザ・ウッズ)■ケイシー・ニコロウ(『お熱いのがお好き』)■ジャック・オブライエン(『シャックト』)■ジェシカ・ストーン(『キンバリー・アキンボ』)ミュージカル脚本賞■デヴィッド・ウエスト・リード(『&ジュリエット』)■デヴィッド・リンゼイ=アベアー(『キンバリー・アキンボ』)■デヴィッド・トンプソン & シャロン・ワシントン(『ニューヨーク・ニューヨーク』)■ロバート・ホーン(『シャックト』)■マシュー・ロペス & アンバー・ラフィン(『お熱いのがお好き』)ミュージカル装置デザイン賞■ベオウルフ・ボリット(『ニューヨーク・ニューヨーク』)■ミミ・リエン(『スウィーニー・トッド』)■スコット・パスク(『シャックト』『お熱いのがお好き』)■マイケル・イヤーガン & 59プロダクションズ(『キャメロット』)ミュージカル衣装デザイン賞■グレッグ・バーンズ(『お熱いのがお好き』)■クリント・ラモス & ソフィア・チョイ(『KPOP』)■スーザン・ヒルファーティ(『パレード』)■ジェニファー・モーラー(『キャメロット』)■パロマ・ヤング(『&ジュリエット』)■ドナ・ザコウスカ(『ニューヨーク・ニューヨーク』)ミュージカル照明デザイン賞■ケン・ビリントン(『ニューヨーク・ニューヨーク』)■ラップ・チー・チュー(『キャメロット』)■ヘザー・ギルバート(『パレード』)■ハワード・ハドソン(『&ジュリエット』)■ナターシャ・カッツ(『お熱いのがお好き』『スウィーニー・トッド』)ミュージカル音響デザイン賞■カイ・ハラダ(『ニューヨーク・ニューヨーク』)■スコット・レーラー & アレックス・ニューマン(『イントゥ・ザ・ウッズ』)■ギャレス・オーウェン(『&ジュリエット』)■ジョン・シヴァース(『シャックト』)■ネヴィン・スタインバーグ(『スウィーニー・トッド』)<番組情報>生中継!第76回トニー賞授賞式6月12日(月) 8:00(※日本時間)放送・配信(同時通訳)[WOWOWプライム][WOWOWオンデマンド]字幕版は6月17日(土) 21:00放送・配信 [WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]※放送終了後WOWOWオンデマンドでアーカイブ配信あり配信期間:生中継版6月17日(土) 20:59まで/字幕版7月2日(日) 23:59までナビゲーター:井上芳雄、宮澤エマゲスト:市村正親、平方元基、三浦宏規詳細はこちら:
2023年06月11日俳優の役所広司が27日(日本時間28日未明)、第76回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞した。役所は、ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダースが新たに手がけた東京・渋谷の公共トイレ清掃員の日々を描いた長編映画『PERFECT DAYS』に主演。インタビューでは「平山の暮らしぶりをイメージさせる様な環境を監督が整えてくださった」と明かしており、25日の公式上映では約10分間のスタンディングオベーションにつつまれ、観客からも本作への大きな評価を得ていたという。最優秀男優賞に選ばれた役所は、壇上にて「こうやってこんな華々しいカンヌ映画祭でスピーチをするのはあんまり好きじゃない」と微笑み、製作の柳井康治をはじめ、監督のヴィム・ヴェンダース、脚本の高崎卓馬、そして製作スタッフ、キャスト、事務所のスタッフ等、一人一人に心のこもった感謝の意を表した。また、直後に行われた日本の記者向け取材で役所は「この賞に恥じないように頑張らなきゃな」と心情を明かし、海外へ出演について話が及ぶと「自分の表現が役に立つような良い作品があれば参加したいとは思っています。基本的には、自分たちの国の映画で、世界中の人たちに楽しんでもらえるのが、一番の早道かな」と語った。第50回カンヌ国際映画祭にて、主演作『うなぎ』(今村昌平監督作)がパルムドールを受賞していた役所だが、最優秀男優賞は初の受賞となる。『PERFECT DAYS』はエキュメニカル審査員賞も受賞した。(c)Kazuko Wakayama
2023年05月28日鈴木京香(54)が建築文化の向上に貢献した人物に贈られる日本建築学会文化賞に選ばれたことが、19日発表された。今回、京香が選出された理由は、取り壊しの危機にあった東京都渋谷区の住宅「ヴィラ・クゥクゥ」を購入し、保存再生と一般公開を視野に入れた改修を行ったことだった。同建築は、1957年に完成したもので、近代建築の巨匠ル・コルビュジエに師事した建築家、吉阪隆正の代表作の一つ。建築関係者によると「日本にまだコンクリートでつくられた住居がほとんどなかった時代に、コンクリートで造られた初めての自由な造形の住宅といえる建築」だといい、文化的な価値が非常に高い住宅だという。もともと建築やインテリアデザインが好きだったという京香。’22年5月4日に配信された「Casa BRUTUS」WEB版のインタビューで、《解体の可能性さえあった《ヴィラ・クゥクゥ》をご縁あって引き取らせていただき、竣工当時の姿にできるだけ戻すよう、修復工事を進めている最中です》《この素晴らしい遺産的建築をちゃんとした形で残さなければと、いま責任も感じています》と同建築について語っていた。本誌も、京香がこの建築を’21年6月に購入していたことを昨年報じている。このとき取材した不動産関係者によると「都内の超一等地にある約60坪の豪邸ですから、土地だけでも約3億円はくだらない」といい、別の関係者は、建物としての資産価値について、「一般的な住宅とは異なり、歴史的建造物ですから、美術品と同じで価格に明確な基準はありません」と答えていた。さらに改修にも大きな金銭的負担がかかる。京香は、私財を投げ打って文化遺産の保全に取り組んだようだ。京香のスタッフによるインスタグラムの4月10日の投稿によると、最近、《お世話になった方々をお招きして》同建築の見学会が行われたという。同投稿では、京香の言葉として、《いつか皆さまにも楽しく安全に見てもらえるよう今回の集いを参考に準備を進めて行きたいと思います。目指すは9月9日、クゥクゥの日です!》とも綴られている。一般公開に向けて、管理人として奮闘している最中のようだ。
2023年04月19日『新聞記者』『余命10年』の藤井道人監督が、「第17回 日藝賞」を受賞した。同賞は、全ての日藝(日本大学芸術学部)出身者を対象に、その年に最も活躍した人物へ贈られるもの。社会に貢献する功績を残し、芸術を志す学生に夢を与える人物を日藝在学生、教職員が選考。藤井監督は、日本大学芸術学部映画学科を卒業している。数々の映画賞にてノミネート・受賞した話題作を生み出してきた藤井監督。昨年は、興行的にも大ヒットを記録した『余命10年』を手掛け、今年1月には「100万円の女たち」、「新聞記者」といった藤井監督作を配信してきた「Netflix」と、藤井監督が所属するBABEL LABELとのパートナーシップを発表した。さらに、日藝と共同で、令和5年度後期に映画学科・松島哲也教授がプログラムマネージャーを務める「芸術総合講座X 映像ビジネス」を9月から全15回実施することも決定。本講座では、日藝在校生に向けて映像業界の課題や将来像について考える機会の提供を目指していく。各回にはBABEL LABELに所属するクリエイターをはじめ、ゆかりのあるゲストも登壇予定だ。<藤井道人コメント>この度は、本当にありがとうございます。18年前、日本大学芸術学部に入学した僕は、映画のことを何も知らない少年でした。『二科目で入学できて、映画学科って何か楽そう!』そんな軽い気持ちで入学した僕でしたが、入学してすぐに映画の虜になりました。出会った先生方、仲間たちのお陰で、今も映画を作る喜びを感じることが出来ている毎日です。これからは、自分が誰かのためになれるように、卒業生として母校の発展に尽力したいと思っています。(cinemacafe.net)
2023年04月12日俳優の妻夫木聡が20日、第46回日本アカデミー賞8冠を記念して都内で行われた映画『ある男』(公開中)の舞台挨拶に出席した。累計30万部を超える平野啓一郎氏のベストセラー小説『ある男』を映画化した同作。妻夫木が主演を務めたほか、安藤サクラ、窪田正孝、清野菜名、柄本明ら日本を代表する俳優陣が集結した、「愛」と「過去」をめぐる感動のヒューマンミステリーだ。10日に行われた第46回日本アカデミー賞では、妻夫木の最優秀主演男優賞をはじめ、最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀助演男優賞、最優秀助演女優賞、最優秀録音賞、最優秀編集賞で8冠に輝いた。妻夫木は、日本アカデミー賞の受賞者に贈られるブロンズを手に登場。集まったファンから盛大な拍手と共に祝福の声が上がると、「信じられなかった。頭が真っ白になっちゃって、今でも壇上で何を話したかはっきり覚えていない」と受賞の瞬間を振り返る。また、自身の受賞より石川慶監督の受賞に感極まってしまったそうで「自分のときは一切泣かなかったのに、監督賞のときは号泣しちゃって……。あまりにも泣いているから、サクラちゃんが一切僕の方を見ようとしてなかったですね(笑)」と授賞式の裏話を話し、笑いを誘った。石川監督の手掛けたショートフィルムを観て、その才能に惚れ込み、映画『愚行録』、ドラマW『イノセント・デイズ』とともに作品を作り上げてきた妻夫木。「ずっと石川監督の才能を近くで見てきたという思いがあったので、皆さんにはっきりと認められた瞬間に立ち会えたということがすごく嬉しかった」と涙に込められた思いを明かした。■石川慶監督コメント全文凱旋上映にお越しのみなさま、今日はお越しいただきましてありがとうございます! 公開時に、細くても、長く愛される映画になってくれればと言ったのを覚えていますが、まさにその望みが叶った気がしています。今日は直接みなさんとお会いできないのが残念で仕方ないですが、秋田さん、会場の写真送ってください! そして妻夫木さんお忙しい中ありがとうございます。授賞式の後の打ち上げも楽しかったですね。今、タイのバンコクですが、こちらの人たちからもたくさんのおめでとうをいただいてます。『ある男』、世界中もっと多くの人たちに届きますように。そして、この熱気の冷めないうちにぜひ、次の企画を!
2023年03月20日日本時間の2023年3月13日に、アメリカのハリウッドにある劇場『ドルビーシアター』で開催された『第95回アカデミー賞』。同授賞式で自身3度目となる司会を務めたのは、トーク番組のホストとして人気が高いジミー・キンメルです。オープニングの映像を自身のYouTubeチャンネルに投稿しており、退場シーンに日本からも反響が上がりました。アカデミー賞で愉快な強制退場同授賞式では例年、受賞者が決められた時間内でスピーチを行います。しかし、感謝の言葉が長くなるなど、想いがあふれて時間をオーバーしがち。そこで、時間を過ぎると退場の音楽を流す対策を行ってきました。『第95回アカデミー賞』では趣向を変えたようで、キンメルはオープニングの最後に、時間をオーバーすればダンサーたちに囲まれ強制退場となることを受賞者たちに勧告。実際にその後、激しく踊るダンサーたちに取り囲まれたキンメルは、速やかに連行されていきました。「画期的な方法だ」として、その光景は日本でも話題となっています!愉快な光景に、会場は笑顔で拍手喝采!足を振る高速ダンスは、アカデミー賞歌曲賞に輝いた、インド映画『RRR』の劇中歌『Naatu Naatu』(ナートゥ・ナートゥ)です。動画を見た日本人からは「最高」「自分も混ざりたい」などのコメントがSNS上に相次ぎました。・世界で1番、粋な強制退場だろう。・愉快で誰も傷付かない。あらゆる式典で採用して!・全国の学校でも取り入れて、校長先生の話や卒業式の途中でこれをやろう。・インドのダンスにはすべてを解決してくれるパワーがある。・考えた人は偉大だ。楽しくて歓声を送ってしまう。映画『RRR』は、世界的ヒットとなった『バーフバリ』シリーズの監督であるS.S.ラージャマウリの映画で、イギリス植民地時代のインドを舞台に、2人の主要人物が「友情か使命か」という究極の選択を迫られる物語。劇中では、イギリス人の男性から差別的な対応をされた2人が、対向して故郷のダンス『ナートゥ・ダンス』を披露する熱い展開となります。そんなダンスが同授賞式で使用されたことに、ファンから喜びの声も上がっていました。インド映画の躍進に、今後も注目せざるを得ませんね![文・構成/grape編集部]
2023年03月14日第95回アカデミー賞授賞式が3月13日(日本時間)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が作品賞に輝いた。『ミッドサマー』で知られる新進気鋭の製作・配給スタジオ「A24」史上No.1ヒットを記録している本作。作品賞、監督賞(ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート)、主演女優賞(ミシェル・ヨー)、助演男優賞(キー・ホイ・クァン)など10部門11ノミネートを果たし、本年度の台風の“目”として注目された『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が、下馬評通りの大暴れ。最多7部門を受賞し、オスカーを制圧した。カンフーとマルチバース(並行宇宙)の要素を融合させた異色のアクションエンターテインメント。困窮した生活に息詰まる中年女性が、突然「全宇宙にカオスをもたらす強大な悪を倒す」という驚きの使命を背負わされ、無数に広がるマルチバースを行き来しながら、カンフーをはじめ、さまざまスキルを手に入れ、全人類の命運をかけた戦いに身を投じることになる。オスカー前哨戦を振り返ると、第80回ゴールデングローブ賞の最優秀作品賞(ミュージカル/コメディ)こそ逃したが、以降は、第28回クリティクス・チョイス・アワード(放送映画批評家協会賞)で作品賞を含む4冠、第75回米監督組合賞(DGA)の長編映画部門、第34回アメリカ製作者組合(PGA)賞の映画部門で最高賞にあたる作品賞、第29回全米俳優組合(SAG)賞で4冠、第38回インディペンデント・スピリット賞で作品賞など最多7冠と、主要な映画賞を総なめにしていた。受賞コメントキャストとクルーのおかげでこの映画ができました。みなさまを代表し、アカデミーに感謝したいと思います。私たちの奇妙なものをずっとサポートしてくれました。私たちが映画をともにつくりました、父の教えに従いました。決して忘れることはできません、ダニエルズありがとうございます。<ダニエル・クワン>私たちは互いに混乱から自分たちを守るということが大切でした。私たちの物語が十分に追いついていないと感じることがあります。このような物語によって私たちの人生が変わりました。何世代にもわたって続いています、ありがとうございました。(text:cinemacafe.net)■関連作品:エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス 2023年3月3日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 A24 Distribution, LLC. All Rights Reserved.
2023年03月13日第95回アカデミー賞授賞式が3月13日(日本時間)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『ザ・ホエール』のブレンダン・フレイザーが主演男優賞を初受賞した。A24が製作したダーレン・アロノフスキー監督(『レスラー』『ブラック・スワン』)の最新作。フレイザーが演じたのは、恋人を亡くしたショックから逃れるため、過食を繰り返してきた結果、体重が272キロになってしまったチャーリー。病状の悪化で自身の死期が近いと悟った彼は、長らく押し込め続けたトラウマと向き合うことを決意し、離婚して以来音信不通だった娘との絆を取り戻そうとする。巨体のチャーリーを演じるにあたり、フレイザーは自身の体重増量に加え、特殊メイクとファットスーツを着用し、かつての面影も一変。『ハムナプトラ』シリーズなどで、スター俳優として人気を博すも、プライベートでの不幸が重なり、ハリウッドの表舞台から長らく遠ざかっていたフレイザーが、“生涯最高の演技”と称される熱演で、初ノミネートにして、オスカーを手にした。オスカー前哨戦では、クリティクス・チョイス・アワード(放送映画批評家協会賞)の主演男優賞、第29回全米俳優組合(SAG)賞の主演男優賞などを受賞。第80回ゴールデングローブ賞で最優秀主演男優賞(ドラマ)を受賞したオースティン・バトラー(『エルヴィス』)同賞の最優秀主演男優賞(ミュージカル/コメディ)に輝いたコリン・ファレル(『イニシェリン島の精霊』)らライバルとの戦いを制した。受賞コメント信じられません。これもまた、(『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』にからめて)マルチバースなんでしょうか。A24、ダーレン・アロノフスキー監督、脚本のサム・D・ハンター、そして主演男優賞にノミネートされた方々。皆さんがホエール(クジラ)のような大きな心を持っています。ショービジネスの世界に足を踏み入れたのは、30年前のことです。当時は自分の恵まれた状況に、感謝することはあまりありませんでした。今夜、評価していただき、本当にありがたいです。まるでダイビングをしているような体験ですね。皆さんが水面から見ていてくれた。家族にも感謝しています。(text:cinemacafe.net)
2023年03月13日第95回アカデミー賞授賞式が3月13日(日本時間)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、監督賞に『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート(ダニエルズ)が輝いた。エキセントリックな設定で話題を集めた『スイス・アーミー・マン』の監督コンビが、監督賞を過去2度受賞のスティーヴン・スピルバーグ(『フェイブルマンズ』)、昨年のカンヌ国際映画祭でパルムドールに輝いた『逆転のトライアングル』のリューベン・オストルンド、2度目の監督賞ノミネートとなったマーティン・マクドナー(『イニシェリン島の精霊』)、16年ぶりの新作を発表したトッド・フィールド(『TAR/ター』)といった巨匠、著名監督に勝利を収めた。カンフーとマルチバース(並行宇宙)の要素を融合させた異色のアクションエンターテインメント。困窮した生活に息詰まる中年女性が、突然「全宇宙にカオスをもたらす強大な悪を倒す」という驚きの使命を背負わされ、無数に広がるマルチバースを行き来しながら、カンフーをはじめ、さまざまスキルを手に入れ、全人類の命運をかけた戦いに身を投じることになる。受賞コメント▼ダニエル・クワン天才とは、こうしてステージにあがる私たちだけではなく、集団の中にあってその才能を発揮するものです。移民の親にも感謝します。映画が好きな父が、その愛情を私に伝えてくれました。役者にはなれませんでしたが、兄弟や高校時代の友人が手助けしれくれました。クリエイティビティの自由というものを教えてくれた人たちにも感謝しています。この状況は、信じがたい驚異です。とてつもないことです。一人一人の人間が、偉大な存在になりえるのです。そして才能を発揮できるのです。▼ダニエル・シャイナート世界中の母親、私の母親、そして両親に捧げたいです。これまで、ホラーやコメディなどいろいろ作ってきましたが、今回、誰にも脅威を及ぼさない作品を生み出すことができました。素晴らしい天才たちが集まり、魂を込めて、僕らために尽力してくれました。(text:cinemacafe.net)■関連作品:エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス 2023年3月3日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2022 A24 Distribution, LLC. All Rights Reserved.
2023年03月13日第95回アカデミー賞授賞式が3月13日(日本時間)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、インド映画『RRR』の劇中歌「Naatu Naatu」が歌曲賞を受賞した。インド映画の歌曲賞受賞は初となる。世界的に大ヒットしたインド映画『バーフバリ』シリーズを生み出したS・S・ラージャマウリ監督による最新作。英国植民地時代の激動のインドを舞台に、男の友情と使命がぶつかり合う豪快なアクションエンタテインメントは、公開直後から旋風を巻き起こし、日本国内で公開されたインド映画として、初めて興収10億円を突破する大ブームとなったのは、記憶に新しいところ。英国軍にさらわれた少女を救うため立ち上がったビーム(N・T・ラーマ・ラオ・Jr.)と、大義のため英国政府の警察となったラーマ(ラーム・チャラン)。ふたりは、敵対する立場とは知らずに友情を育むが、ある事件をきっかけに選択を迫られてしまう。インド映画史上初となる歌曲賞受賞を果たした「Naatu Naatu」(M・M・キーラバーニ作曲、チャンドラボース作詞)は、インド総督公邸で開催されたパーティーでビームとラーマが、超高速の「ナートゥダンス」を披露し、イギリス人男性たちを圧倒していくシーンに使用され、映画の大きな見せ場となった。受賞コメントアカデミー協会に感謝申し上げます。子供の頃、私はカーペンターズの曲を聴いて育ちました。そして私が、アカデミー賞に輝いた。この歌を捧げたいと思います。(カーペンターズの楽曲「トップ・オブ・ザ・ワールド」を替え歌で)Once only wish my mind. So was Rajamouli(本作の監督ラージャマウリ) and my family.RRR has to wind, pride of every India,RRRは受賞する必要があるんです、ありがとう、カールティケーヤ(本作のプロデューサー)。これを実現する事が出来ました。(text:cinemacafe.net)■関連作品:RRR 2022年10月21日より全国にて公開警官の血 2022年10月28日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2022 ACEMAKER MOVIEWORKS & LEEYANG FILM. All Rights Reserved.
2023年03月13日第95回アカデミー賞授賞式が3月13日(日本時間)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、国際長編映画賞にNetflixで独占配信中のドイツ映画『西部戦線異状なし』が輝いた。エーリヒ・マリア・レマルク著による 1929年のベストセラー書籍「西部戦線異状なし」を原作に、『パトリック・メルローズ』『ぼくらの家路』のエドワード・ベルガーが監督を務める。主人公・パウルを演じるフェリックス・カメラーや、アルブレヒト・シュッヘ、アーロン・ヒルマーなどの俳優陣が集結。“絶望”と“恐怖”に溢れた第一次世界大戦の西部戦線で戦う若きドイツ軍兵士の心情と体験をリアルに描き出す。撮影技術、美術、メイクや衣装、さらには兵士の訓練に至るまで、あらゆるパートで緻密にそして徹底的に作り込まれた本作はNetflixにて配信開始されるや否や、各国で注目を集めた。本年度アカデミー賞で作品賞・国際長編映画賞ほか9部門ノミネートに加え、英国アカデミー賞では最多14ノミネート・7部門にて受賞、ゴールデングローブ賞でも最優秀非英語映画賞ノミネートという高評価を獲得している。国際長編映画賞には本作のほかに『アルゼンチン1985 ~歴史を変えた裁判~』(アルゼンチン)、『Close/クロース』(ベルギー・フランス・オランダ)、『EO』(ポーランド)、『The Quiet Girl』(アイルランド)計5作品がノミネートされていた。受賞コメント私たちにとって大切なことです。この映画でたくさんの友達を作ることができました。みなさんのおかげです、スタッフ全員のおかげです。Netflixのサポートに感謝します。素晴らしい役者たち、とくにフェリックス、今回が初めての映画です。しかし、何のプレッシャーも感じずに成し遂げてくれました。フェリックスさん、ありがとうございます。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-西部戦線異状なし
2023年03月13日