実在の外交官を描いた『杉原千畝 スギハラチウネ』の特別試写会が11月24日(火)、東京・新宿区の早稲田大学大隈記念講堂で行われ、主演を務める唐沢寿明、その妻を演じる小雪、チェリン・グラック監督が出席した。杉原氏は1918年から1年半、早稲田大学高等師範部英語科(現在の教育学部英語英文学科)に在籍しており、早大は深い縁がある場所。唐沢さんは「実在の人物を演じるのは、初めてのこと。ご遺族や(早大の)学生さんに恥ずかしくないように演じました」と感無量の面持ちで挨拶していた。この日は学生の代表が登壇し、唐沢さんらに質問する場面も。異性にモテたいという男子学生に「いっぱい告白して、いっぱいフラれたほうがいい。つらい経験をしないとダメだから」と“モテ指南”を披露していたが、「例えば、福山くん(福山雅治)みたいに普通に立っているだけでモテる人もいるけど、僕なんて何かやらなきゃお金にならない」と嫉妬心(?)をあらわにし、笑いを誘っていた。また、「杉原さんの影響で、早稲田に入った」という学生から「影響を受けた人物は?」と質問されると、唐沢さんは「ブルース・リー」と即答し、「アチョーのイメージしかないかもしれないけど、『水になれ』という哲学的な考えも持っていた人。水は入れた容器によって、いろんな形に変わるでしょ?俳優も同じで、水のように役に入り込めばいいんだと教えてくれた」と話していた。第二次世界大戦下でナチスの迫害から逃れたユダヤ難民に、日本通過ヴィザを発給し6000人もの命を救った実在の外交官・杉原千畝さんの半生を映画化。“日本のシンドラー”のみならず、インテリジェンス・オフィサー(諜報外交官)として、危険な諜報作戦にも身を投じたという知られざる一面にも光をあてる。『杉原千畝 スギハラチウネ』は12月5日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)
2015年11月24日文京区商店街振興組合連合会、早稲田大学周辺商店連合会は、文京区と早稲田エリアの魅力を、「文豪」をテーマにして発信するオリジナルショートアニメ『君が棲(す)む街~文京編/早稲田編~』を、2015年11月23日(月・祝)から、公式サイトにて公開する。同オリジナルショートアニメは、声優に、石川界人と早見沙織を迎え、アニメーション制作会社をJ.C.STAFF、キャラクター原案をserori氏が担当。森鷗外や夏目漱石が暮らした地域の魅力を、「文豪」をテーマに、日本国内を始め海外にも発信していくことを目的としたイベント「文京・早稲 文豪ウィーク」の一環として製作された。11月23日(月・祝)の公式サイト上での公開に先駆け、11月21日(土)、22(日)に行われる「文京・早稲田 文豪ウィーク」オープニングイベントの会場で上映。さらに、オープニングイベント当日には、キャラクター原案のserori氏が、上映会にゲ スト出演し、制作秘話などを語る予定となっている。各詳細は公式サイトをチェックしてほしい。■『君が棲む街~文京編~』(約60秒)マンションの一室で、森鷗外の「舞姫」を読むフィービーのもとに、突然ワガハイという名前の男性が現れます。フィービーはワガハイにどんどん惹かれていき…■『君が棲む街~早稲田編~』(約60秒)大学のベンチで夏目漱石の「吾輩は猫である」を読んでいたワガハイは、心浮き立ち、街へと駆 け出していきます。そこで出会ったのは…Copyright BunkyoukuShoutengaiRengoukai. All rights reserved.
2015年11月19日早稲田大学はこのほど、皮膚に貼り付けて生体電気信号を計測可能な極薄電極(電子ナノ絆創膏)を開発したと発表した。同成果は同大先進理工学研究科の武岡真司 教授、藤枝俊宣 助教、先進理工学研究科一貫制博士課程の山岸健人氏らのグループと、Italian Institute of Technology のAlessandra Zucca 研究員、Francesco Greco 研究員、Virgilio Mattoli 主任研究員らの研究グループの共同研究によるもの。同研究の詳細は11月26日~27日に行われる第24回ポリマー材料フォーラムで発表される。今回の研究では、素材に導電性高分子ポリ(3、4-エチレンジオキシチオフェン):ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS)を利用した電子ナノ絆創膏を開発。電子ナノ絆創膏は数十~数百nmという超薄性に由来する高い柔軟性と密着性を示し、皮膚に貼り付けてヒトの筋肉の活動を計測したところ、医療機関で用いられる金属製電極パッドとほぼ同等のシグナル-ノイズ比で表面筋電位を検出することに成功した。また、ロールtoロール法と呼ばれる連続式印刷技術を応用することで、平方メートルサイズまで大量に製造する方法も確立した。今回開発した電子ナノ絆創膏は、皮膚表面にやさしくフィットするため、装着時の違和感がほとんどなく、接着剤を使用しないため剥がす際の皮膚へのダメージを最小限に抑えることができる。そのため、アスリートの運動計測から幼児、高齢者などのヘルスケアまで幅広い応用が見込まれているほか、将来的には義足や義手、装着型ロボットへの適用も期待される。
2015年11月19日早稲田大学は11月4日、11月2日に行われた小保方晴子氏の博士学位の取消しに関する記者会見の直前に代理人を通じて発表された小保方氏のコメントを受けて、同大学としての見解を文書にて示した。1.「前回の学位は正式な審査過程を経たうえで授与されたもので、今回の訂正論文が博士に値しないとされたことは、前回の授与時判断と大きくかい離する結論である」という小保方氏の主張に対して同大学は、2014年10月6日付で小保方氏に授与された学位を取り消したが、同大学先進理工学研究科側にも不備・欠陥があったとして、猶予期間を設け、再度の論文指導などを行ったうえで、本来提出されるべきであった論文になるよう訂正を求めていた。文書において同大学は「2011年に実施された学位審査の基準と今回の決定に至る論文訂正の水準は、本質において何ら変わることなく、ただ『博士学位にふさわしい』論理的説明が科学的根拠に基づいて行われているかという点に尽きる。今回の論文指導は、小保方氏の事情によって十分な時間を取ることができず、指示された訂正作業を完了できないままに猶予期間が満了するに至ったということであり、本学として審査の基準を変えたわけではない」という見解を示している。2.「担当教官によって『今回は合格する可能性はとても低い』と伝えられ、不合格の理由においても審査教官から『博士として認めることのできないのは一連の業界の反応を見ても自明なのではないか』とのコメントがあり、学術的な理由ではなく社会風潮を重視して結論を導いた」という小保方氏の主張に対してこれらのコメントについて、同大学は「前後の文脈を無視した引用である」と主張。「前者は、指導教員が最初の面談で、『提出すれば必ず合格するというわけではないので、合格できるよう修正していきましょう』と言ったことを指していると推定される。後者は、『不明瞭な疑惑がひとつでもある場合、またそれを解消する姿勢が著者に見られない場合、信頼できる博士および論文として認めるのは難しいことは、昨年の一連の業界の反応を見ても自明なのではないか』という改訂稿に対する指摘の一部だと思われる」としている。3.「入院中、加療中で思考力・集中力などが低下している状態での修正作業となり、博士論文に能力を発揮できる健康状態ではないとの診断書を大学に提出。心身への状況配慮などは一切なされなかった」という小保方氏の主張に対して同大学は、小保方氏より診断書が2回提出されたことを認めたうえで、「論文指導が小保方氏の健康状態に大きな影響を与え、取り返しのつかない状況に至ることを慮り、それゆえに医師の診断結果を考慮しながら対応することを常に心がけてきた」とコメントしている。なお、2回目の提出は同大学より依頼されたものだという。4.「修正論文提出後、一回のやり取りだけで不合格の判定をされ、それに対する意見も聞く耳を全く持たない状況であり、当初から不合格を前提とした手続きであった」という小保方氏の主張に対して記者会見において同大学は、「メール、電話などで本人の体調を考慮しながら十分な指導を行った。また、2名の教員が3度直接訪問し面談を実施するなど、できることは十分にやってきた」としている。なお、小保方氏からは最初の草稿以降に3回改訂稿が提出されたという。***同大学は文書において、「両者の努力が十分な結果を得るに至らないまま猶予期間が満了してしまった。それは、教育の場としての本学にとっても辛い結果ではあるが、これは学問の府として揺るぎない基準をもって博士学位にふさわしい論文を評価するとの姿勢の帰結でもある」と、再度今回の学位取り消しの決定についての見解を示した。なお、小保方氏と争うことは考えていないとしている。
2015年11月04日早稲田大学は11月2日、小保方晴子氏に授与した博士学位について、猶予期間が満了し学位の取り消しが確定したことを受けて、同大学における博士学位論文の取り扱いに関する記者会見を開催した。今回の取り消し理由について同大学は、「一定の猶予期間に行われることを想定していた論文訂正と再度の論文指導について、研究倫理教育および不適切な引用などの論文訂正は終了したと認められるが、結果に至る科学的根拠の記述、あるいは記述の論理性など先進理工学研究科による指導に応えて、なされるべき訂正作業が終了しないまま、猶予期間が満了したため」であるとしている。同大学は2014年10月6日付で「本大学において博士、修士または専門職学位を授与された者につき、不正の方法により学位の授与を受けた事実が判明したときは、総長は、当該研究科運営委員会委員会および研究科長会の議を経て、既に授与した学位を取り消し、学位記を返還させ、かつ、その旨を公表するものとする」という同学学位規則23条に則って小保方氏に授与された学位を取り消した。一方で、学位を授与した先進理工学研究科側にも指導・審査過程に重大な不備、欠陥があったとして、2014年11月に新たに小保方氏の指導教員を選出。一定の猶予期間を設け、再度の博士論文指導、研究倫理の再教育を行い、博士論文を訂正させ、これが適切に履行された場合は学位を維持できるとしていた。小保方氏の学位論文について具体的には、「論文中にコピー&ペーストした箇所があったこと、企業Webサイトからの写真の盗用があったこと、参考文献情報が適切に掲載されていないこと、科学的根拠・論理性に乏しかったこと、以上の4点に問題があった」とし、再指導によって改訂稿ではコピー&ペーストや写真の盗用が行われている箇所の修正・差し替えが行われたというが、やはり「科学的根拠、および論理性が不十分」であったという。その詳細について同大学は「現在提出されている博士論文自体は途中稿なので、コメントは差し控える」としたが、博士論文のもととなった米国雑誌「Tissue Engineering Part A」に掲載された論文の内容との不一致があったこと、実験手順などの記述が不足していることなどがあったとした。また、再指導については、「メール、電話などで本人の体調を考慮しながら十分な指導を行った。また、2名の教員が3度直接訪問し面談を実施するなど、できることは十分にやってきた」としている。なお、指導教員と審査員は学位論文審査時からすべて入れ替えたという。早稲田大学総長 鎌田薫氏は今回の決定について、「最大1年間でこの問題を解決するというのは、社会に対するお約束だと思っていた。また、学位のない博士論文が1年存在するというのは異常。あと1カ月、2カ月というならわかるが、延期の希望について具体的な日程が示されていない。いつになるかわからないまま放置するわけにはいかない」と説明した。また、この問題を受けて同大学は、小保方氏以外の博士学位論文について2014年3月および10月にすべての研究科に対して不適切な博士学位論文の有無に関する調査を指示。同大学図書館が博士学位論文をリポジトリに掲載するサービスを本格的に開始した2006年度から2014年9月までに学位が授与された論文について調査を行うこととした。また、これ以後に学位が授与された論文についてもリポジトリ掲載前に確認を行っている。現時点では2006年度以降に学位が授与された約2700本の論文についての調査はほぼ完了しており、その結果、学位取り消しの対象となる「不正の方法により学位の授与を受けた事実が判明した」論文は発見されていないとしている。しかしながら、研究の本質に関わらない部分において、引用不備などの訂正を要する博士学位論文が89本発見され、これらの論文のうち48本についてはすでに訂正作業が終了し、研究科運営委員会で訂正確認がなされている。訂正された論文は同大学のリポジトリで閲覧可能。国会図書館には、訂正報告書が納入されるという。同大学では再発防止策として2014年10月6日に、「課程博士における博士学位および博士学位論文の質向上のためのガイドライン」を策定し、新たな研究指導および博士学位論文審査を実施している。鎌田総長は「学問の府として不適切な論文を放置しないということで、これまではいわば例外的な措置をとってきたが、残念ながら本来なされるべき訂正作業が終了しなかったため今回の決定に至った。今後は基本的な考え方に則り、博士課程における論文審査をより一層改善させることによって本学の教育の質の向上・信頼回復に努めていく所存である」とコメントした。
2015年11月03日早稲田大学文学学術院は、変体仮名の読解能力をゲーム感覚で身につけられるスマートフォンアプリ「変体仮名あぷり」Android版をリリースした。iOS版は近日中にリリース予定。共同開発者のカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)によって英語版「The Hentaigana App」もリリース予定。いずれも無料アプリだ。本稿では、リリースに際して行われた、記者発表会の様子をお届けする。「変体仮名あぷり」は、明治時代以前の文献に用いられる字体統一前の平仮名「変体仮名」を、スマートフォン上で学習できるというもの。基本の学習機能は単語帳のような形式で、変体仮名と字母・読み方をタッチ操作で切り替え、一文字ずつ学んでいく。アプリ画面に現れた変体仮名を理解度に応じて左右にスワイプすることで正答率をカウントし、文字ごとの理解度を把握する表も搭載。苦手な文字を指定して集中的に練習する機能や、指で動かせる変体仮名辞典も付属する。開発は、UCLA アジア言語文化学部所属の日本文学研究者で、早稲田大学訪問准教授でもあるマイケル・エメリック准教授と、早稲田大学文学学術院 十重田裕一教授、陣野英則教授ら日本古典文学研究者が中心となって実施した。ちなみに、このアプリの開発は、ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長・柳井正氏の寄付を受けて早稲田大学とUCLAが取り組んでいる「柳井正イニシアティブ グローバル・ジャパン・ヒューマニティーズ・プロジェクト」の一環として行われている。このアプリの開発経緯について、エメリック准教授は、自身が修士課程で「十帖源氏」を学んだ際、読解のために変体仮名の単語カードを自作して猛勉強したエピソードを語った。自身が教える立場になり、同じ苦労を学生にさせたくはないこと、そして今や日本人の多くも読むことは難しい変体の面白さを、より多くの人々に知ってほしいという意図を語った。多くの人が触れるアプリというコンセプトから、背景デザインの美しさやシンプルなインタフェースなどに気を配ったという。同アプリの素材には、同大学が所蔵する室町時代~近世までの貴重な写本の中から、変体仮名のサンプルを1文字ずつ選び、抽出したものを用いた。これらの仮名に対して、「字母」(変体仮名の元となる漢字)を同大学職員で書家の渡部大語氏が付し、変体仮名と元の漢字および読みを学習可能とした。なお、同アプリの開発を手がけたプログラマーのファーゴ・マット氏によれば、同アプリは変体仮名・字母などの文字情報をクラウド上から読み込んで表示しているため、今後のアップデートによって、異なる時代の変体仮名なども学習可能な拡張性を持っているという。ちなみに、リリース後に行われることが決定しているアップデートとして、実際の文献で見られるような、続けて書かれた変体仮名の読み方を学習できる「続き書きモード」を実装するということだ。
2015年10月29日マクロミルは10月13日、早稲田大学データサイエンス研究所と共同研究を開始することを発表した。同研究は、「統計学及びマーケティングにおける非集計データの高次利用」がテーマとなっており、マクロミル保有の購買データならびに意識調査データをもとに「データ・サイエンスに関する教材の開発」「数理統計学・機械学習の理論並び実証研究」「消費者行動のモデル化に関する実証研究」「マーケティング実務における意思決定支援のためのデータ活用に関する研究」といった項目が実施される。一部の研究においては、マクロミルのアナリストやリサーチャーが関わり、知見を活かすことで可能性の拡大を目指していくとしている。
2015年10月14日8月23日、Apple Store, Ginzaにおいて『TEACHER’S NIGHT:語学学習とiBooks テキストブックの最新事例』が開催された。早稲田大学グローバルエデュケーションセンターのヴァレリオ・ルイジ・アルベリッツィ准教授が登壇し、同氏自身が制作し講義で使用しているデジタル教材の事例を通じて、iPad/iPhoneを使った学習の可能性を語った。○デジタル教材を導入する意義アルベリッツィ氏が日本語を学んだ1990年代、教材といえば文型を覚えるための理論編と会話的なアプローチの応用編を並べた典型的なテキストブックだった。しかし、この学習方法では「頭で分かっていてもなかなか話せない」。現在も大学の講義では紙のテキストや辞書が使われ、テープレコーダーがないと授業ができないという先生もいるそうだ。また、学生がただ聞くしかない"一斉講義型"の授業も存在し、「Death by PowerPoint (つまらないプレゼンで聴衆が寝る状況の例え)」ならぬ「Death by 講義型授業」を引き起こしていると、ユーモアを交えながらアルベリッツィ氏は指摘した。しかし、問題は笑って済まされない。学生による授業評価が科目の抹消にもつながる可能性がある現在。低い評価が続けば、学生がイタリア語を学ぶ機会が失われてしまう。一方で大学には「グローバルな人材の育成」が求められている。そのためにはどんな教育が必要なのか。それを考える時、アルベリッツィ氏はいつもある詩人の言葉を思い出すという。アルベリッツィ氏 「学生のバケツに知識を詰め、単位を取ればすぐひっくり返されるようでは、グローバルな人材は育ちません。では、何をするべきか。ポイントは、自分の頭で考える授業を目指すことです」教育の場はとかく保守的になりがちだが、「何らかの形で学生に届かせるために、色々なツールを試す必要がある」と氏は述べる。ここで間違ってはいけないのは、ただiPadを渡しただけでは何も変わらない、ということ。アルベリッツィ氏は、デジタル教材を使う教育の最も大きな課題は「能力を発揮させるために、デバイスと学習者に合ったコンテンツを作成」することだと強調した。○iPadを中心とした学習環境へ続いて、アルベリッツィ氏のデジタル教材における現在までの試みが紹介された。氏が現職に就いた2012年の時点で、大学の施設はどこでもICT教育ができる環境になっていたが、氏が利用可能な機材は用意されていなかった。そこで、まずは学生が持っているスマートフォンで、音声認識ソフト『Dragon Dictation』を「発音ドリル」として活用した。2013年春に初めて15冊のデジタルブックを中心にiTunes Uの「イタリア語入門」コースを作成し、内容を徐々に拡充。単語学習には『Qizlet』を導入。iPadは旧世代含めた10台の貸し出し機を使用していたが、2014年に学内の研究助成金や個人的な寄付、この取り組みを評価したイタリア文化会館からの寄贈により、一人一台を用意できる環境が整った。現在の環境はひとつの完成形といえるだろう。アルベリッツィ氏 「今年度はiPadを中心に、講義ではデジタルブックとiTunes U、単語学習はQuizlet、資料参照には『Padlet』を使います。そして今年から黒板を一切使わず、『MetaMoJi Note』というアプリで書き、授業が終わったら板書を学生の端末と大学のiTunes Uに送ります。さらに、実際に話して練習するロールプレイにおいても、台本を書いたり会話の様子を撮影し検証することにiPadを活用しています」○学習者の体験を中心に置いた教材デジタル教材が紙の教材と最も大きく違う点は、理解を助ける疑似体験的なコンテンツの存在だ。タップして意味を調べる、問題に回答し先生に送る、触れて回答を確認する。こうした作業が理解し覚えることに役立つと考える氏は、デジタル教材の制作においては「読み手としての学習者の体験を中心に置かなくてはならない」と強調する。例えば、欧米の大手出版社が出すデジタル教材は紙の発想から縦位置でデザインされたものが多く、テキストと並行するべき練習やインタラクティブな要素が、レイアウト的な制限から隅にやられたり、ページをめくらないと使えないことがある。こうした操作の煩わしさが学習を妨げるとして、氏の教材では読者の目がスワイプにそって情報を得ることができる横位置を用いている。さらに、見やすく連続した学習体験を目指し、コンテンツの所在がきちんと伝わり、機能を重視したレイアウトになるよう工夫を重ねてきた。アルベリッツィ氏 「最初に作ったテキストブックにもインタラクティビティはあるものの、ただ置いてあるだけでした。コンテンツの量や並べ方を整理し、枠線の種類やレイアウトを工夫して、読み手が情報を自分の力で見つけられるよう考えました」テキストブックの制作にiBooks Authorを用いる理由について氏は、簡単に使え、テンプレートが豊富なこと、そして利用できるデバイスの幅広さを挙げた。当初はiPadのみだったが、Macに対応し、昨年からはiPhone 6シリーズでも使えるようになった。iPhoneのシェアが高い学生にとってこれは大きな利点となる。また、サードパーティ製のウィジェットに対応したことで、インタラクティブな要素をより幅広く活用できるようになったことも理由に挙げられた。○挑戦、フィードバック、再挑戦最後にアルベリッツィ氏は、デジタル教材を使った講義の成果を示した。生徒からの評価は非常に高く、iPadが学習の役に立ったかという質問に対しては100%がポジティブな回答をした。また、期末テストの成績の推移を見ると、iPad導入以降単位を落とす割合が減っていることが分かる。特に一人一台を使えるようになってからは、不合格者の数が大きく減り、A+とAの割合が増えている。来期もイタリア語の学習を続けたいと回答した学生に理由を尋ねると、「もっと上達したいと思った」「話せるようになるのが楽しかった」など、学習に対する積極的な姿勢が見られた。もちろん、ただiPadを導入すれば成果が上がるわけではない。アルベリッツィ氏 「レベルの高いコンテンツを届けるには、裏の仕事が大事。単語学習には頻度別リストから現在のイタリア語で用いられる上位600語ずつのセットを作り、ロールプレイもその単語に対応させています」レイアウトやメディアの用い方から単語の選び方、学生からのフィードバックを改善に反映させるところまで、"どう学んでほしいか"という氏のコンセプトがクォリティの高い教材に反映されていると言える。教育が本来持つ進歩の可能性を示したイベントとなった。アルベリッツィ氏は最後に、来場者へ向けて次のように述べた。アルベリッツィ氏 「iBooks Authorをぜひ使ってみてください。使わなくては次の道が見えてきません。挑戦することがポイントなのです」
2015年08月26日明日香出版社はこのほど、書籍『「脳が若い人」と「脳が老ける人」の習慣』を発売した。同書の著者は、早稲田大学研究戦略センター教授で、脳の神経ネットワーク解析や行動解析を研究している枝川義邦氏。人間は年を取るとともに肉体が老いていくが、毎日運動を欠かさない人は、筋肉が落ちづらい傾向にある。それと同じように、「脳」にも衰えさせない行動があるという。書籍内では、「脳が若い人」になるために脳の働きをよくする習慣や、「脳が老ける人」にならないように脳を守るための習慣、うまくストレスをコントロールする習慣など、さまざまなメソッドを紹介。若い脳を保つため、生活の中で「やったほうがいい習慣」と「やらない方がいい習慣」を対比し45項目でまとめている。それぞれの項目は、仕事の現場や日常生活の中で取り組みやすいものになっているとのこと。価格は1,404円(税込)。
2015年08月04日モダニズムの巨匠として知られる建築家ル・コルビュジエの『没後50年「写真家としてのル・コルビュジエ」展』が、7月6日から8月2日まで早稲田大学會津八一記念博物館で開催される。パリを拠点に画家として活動した後、35歳で建築事務所を設立したル・コルビュジエ。建築の知識はほとんど独学で、1927年にジュネーヴの国際連盟本部の設計コンペティションに当選したことをきっかけに名前が知られるようになる。「現代建築国際会議(CIAM)」の中心メンバーとして、いくつもの都市計画案を提示。独自の尺度「モデュロール」を用いて、集合住宅「ユニテ・ダビタシオン」や「ロンシャンの礼拝堂」などを手掛けた。13年には自身が設計を手掛けた東京・国立西洋美術館で「ル・コルビュジエと20世紀美術」展が開催されている。『没後50年「写真家としてのル・コルビュジエ」展』では、ル・コルビュジエが生前に空間的思考の道具として撮影していた写真を展示。パリのル・コルビュジエ財団の協力を得て、数ある写真の中から約350枚を一挙に公開する。写真作品の他、16mmで撮影された動画の上映も行われる。また、同展に合わせて2つのシンポジウムを開催。7月11日に行われる「ル・コルビュジエの眼差し」には、多摩美術大学学長の建畠晢や、早稲田大学會津八一記念博物館館長で法学学術院教授の塚原史、早稲田大学理工学術院教授で建築家の古谷誠章が登壇。インタビュー映像には建築家の鈴木恂も登場する。7月16日に行われる「ル・コルビュジエとフォトグラム」では、ル・コルビュジエ財団、研究資料室室長のアルノー・デルセルを始め、白石哲雄、塚原史、古谷誠章などが登壇する。【イベント情報】没後50年「写真家としてのル・コルビュジエ」展会場:早稲田大学會津八一記念博物館住所:東京都新宿区 西早稲田1-6-1会期:7月6日~8月2日時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)休館日:日曜、祝日(7月20日、8月2日は開館)入場無料
2015年06月23日早稲田大学 グリーン・コンピューティング・システム研究機構 グローバルソフトウェアエンジニアリング研究所は6月22日、「測定評価と分析を通じたソフトウェア製品品質の実態定量化および総合的品質評価枠組みの確立」をテーマとした研究に着手したことを発表した。これは、市販されているソフトウェア製品の品質を調査し定量化を図るとともに、品質評価の指標策定を図るもので、その成果は異なる品質間(内部品質/外部品質/利用時の品質)の関係を総合的に実証したベンチマークとなる予定。このベンチマークは、同大学によると世界初のものだという。国際規格ISO/IEC25051に基づくソフトウェア製品の第三者品質認証制度である「PSQ認証」を運営しているコンピュータソフトウェア協会(CSAJ)が、同研究の企画・実施、および研究成果の周知に協力し、早稲田大学と共同で、日本のソフトウェア製品開発企業における製品の効率的かつ効果的な品質向上と確保を目指す。同研究の調査機関は2015年6月1日から2017年2月14日。ソフトウェア、システムの利用におけるビジネスのすべてのレベルにおいて、国際規格ISO/IEC 25010規定の品質モデルに基づき、国際規格ISO/IEC 25022および25023における測定法を具体化させて品質測定法をまとめる。この調査研究結果は、情報処理推進機構(IPA)または早稲田大学を通じて一般公開される予定だ。また、CSAJにおいては、早稲田大の許可のもと、同調査結果をWebサイトやセミナーなどを通じて会員企業に広く周知し、一層の普及を図り、ソフトウェア産業全体の品質向上に寄与する考えだ。あわせて、同調査研究によって成果として得られた品質測定評価の枠組みを、CSAJが運営する「PSQ認証制度」における製品評価に組み入れることで、継続して適用およびデータ収集を通じた分析を行うとしている。
2015年06月23日早稲田大学は6月22日、大学内のPCのマルウェア感染とスケジュール管理Webサイトの改ざん被害を発表した。PCのマルウェア感染では、3308名の個人情報が流出。大きく分けて以下の7種類の情報になるが、現時点でこれらの情報を悪用した詐欺やダイレクトメール、不審な連絡は関係者に行われておらず、それ以外の情報の流出は確認されていない。31名の学生の「学籍番号」60名の学生の「氏名」と「カナ氏名」「性別」「学籍番号」「クラス番号」2310名の事務用PC利用者の「氏名」と「所属」「教職員番号」1名の職員の「氏名」と「所属」「メールアドレス」「内線番号」6名の職員の「氏名」と「所属」「教職員番号」「メールアドレス」16名の職員の「氏名」と「教職員番号」884名の教職員や派遣社員などの「メールアドレス」今回のマルウェア感染の経過では、2014年12月11日に、早稲田大学宛に送付された医療費通知を装った、いわゆる「標的型攻撃メール」の添付ファイルを回付したことで、該当職員が使用していた事務用PCがマルウェアに感染。同17日には、このPCを経由して犯人が遠隔操作で大学管理サーバーの設定ファイルに残されていた管理用パスワードを盗みとった。これにより、ほかの事務用PC数台もマルウェアに感染したという。事態が発覚したのは6月5日と約半年が経過しており、外部機関の連絡でC&Cサーバーとの通信が確認されたようだ。早稲田大学ではただちに健康保険組合の被保険者に対して医療費通知を装ったメールを開かぬよう周知を行い、8日にも事務用PCの利用者全員に標的型攻撃メールに対して注意するよう呼びかけた。その後、9日と10日に全事務用PCでウイルススキャンを実施、19日には二次被害の防止策として業務で利用する特定の通信を除くネットへの通信を遮断した。なお、17日には大学の総長を本部長とする対策本部を設置している。○スケジュール管理Webサイトの改ざん一方でWebサイト改ざんは、前述の個人情報流出とは別で、6月1日に大学のスケジュール管理サーバーに対して学外から不正侵入が行われており、トップページが改ざんされた。同日と2日に外部ネットワークとの通信を遮断し、管理者用アカウントのパスワード変更や、最新のセキュリティパッチの適用、ウイルススキャン、ファイアウォールでの防御設定を行ったという。こちらの不正侵入の原因は、サーバーOSのセキュリティパッチが最新のものではなかったことによるものとしている。アンチウイルスソフトの導入やパターンファイル更新は行われていたものの、セキュリティパッチによる脆弱性の修正が行えていなかったことが原因と見られる。現時点で個人情報へのアクセスや外部送信の履歴は見つかっていないものの、改ざんされたサーバーには、外部企業担当者や2006年に在学していた助手7名の電話番号とメールアドレスが保存されていたため、流出の可能性は否定できないとしている。大学では、双方の不正侵入でセキュリティ対策の強化を図って対処していくと発表している。具体的には、ファイルサーバーのデータ暗号化やメールの添付ファイル検査、脆弱性チェックツールによるセキュリティレベルの確認といった対処策だ。
2015年06月22日早稲田大学はこのほど、マウスを用いた実験で朝よりも夕・夜のストレスが体内時計を狂わせることを明らかにしたと発表した。同成果は同大学理工学術院(先進理工学部電気・情報生命工学科)の柴田重信 教授、同大学高等研究所の田原優 助教らの研究グループによるもので、6月15日(現地時間)に英科学誌「Scientific Reports」に掲載された。ほとんどの細胞には約24時間周期の体内時計が存在し、時計遺伝子によって制御されていることがわかっている。体内時計が乱れると肥満・糖尿病やがんなどの発症リスクが高まるとされており、コルチゾールやアドレナリンなどのストレスホルモンが影響を及ぼすことがわかっている。しかし、個体レベルでストレスが体内時計に影響をあたえるかはわかっていなかった。同研究では、ストレスによって体内時計が変化するか、いつ受けると影響があるのか、慢性的なストレスは体内時計に影響を与えるのか、さらにどのようなストレスがどうやって体内時計に影響するかをマウスを用いた実験で検討した。拘束ストレスをマウスが寝ている時刻に2時間与えたところ、肝臓、腎臓、唾液腺、副腎、脳内の海馬や大脳皮質の体内時計が早まることがわかった。また、ストレス負荷の時刻を検討したところ、朝には影響が無く、夕方では体内時計が遅れ、夜では体内時計が組織間でバラバラになった。一方、週3日間のストレス負荷を5週間続けた結果、ストレスによる体内時計の乱れは見られなくなった。また、社会的恐怖ストレスや高所不安ストレスでも体内時計が大きく乱れることも判明した。ストレスの代わりにアドレナリンなどの投与でも同様の変化が起こったことから、ストレスホルモンや交感神経の活性化がストレスによる体内時計変動の作用メカニズムであると考えられるという。これまで光や食事が体内時計リセットに重要と考えられていたが、今回の研究でストレスもそれに匹敵するパワーを持っていることがわかった。よって軽度なストレスは体内時計を正しい時刻に保つのに重要である可能性があり、アドレナリン分泌などストレスと似た生理応答を示す運動やトレーニングを、軽度なストレスとして使用できることが示唆されたことになる。同研究グループは、実際に人の体内時計がストレスで大きく変動してしまうのか、また慢性的な過度なストレスにより発症するうつ病患者の体内時計も乱れているのかなどの解明を今後の課題として挙げている。
2015年06月16日eラーニング専門ソリューションベンダーのデジタル・ナレッジは、早稲田大学人間科学学術院の松居辰則研究室と共同で「ラーニングアナリティクスによる退学予兆検出プロジェクト」を立ち上げ、退学予兆を予見するための研究を行うと発表した。研究期間は2015年3月1日から2016年3月31日まで。教育の現場ではeラーニング学習におけるドロップアウトが問題となっており、大学にとって定員充足率の確保や教育の質の担保、大学ブランドイメージの維持、収入減リスクの抑制など点で、退学者防止が重要な経営課題となっている。同研究では大手前大学、八洲学園大学といった、通信制大学の学生の活動履歴や学習履歴をもとに、退学予兆を予見できないかを研究しシステムとして実装すること目指す。具体的には、同社の学習履歴統合管理・認定証管理サービス「Mananda」を用いる。「Mananda」は教室での授業、学校の出欠や学習進捗、テストや試験の点数、読書、セミナー受講、eラーニングの進捗・結果などの学習行動をクラウド上に記録し、学習行動を統一された仕様で保存、収集・統合するサービス。デジタル・ナレッジは「『Mananda』によって学生の学習行動を見える化し、退学予兆を予見するアルゴリズムを検証することで、効果的な学生指導を実現するサービスの開発・提供を目指します」とコメントしている。
2015年04月15日オプト・ジャパンは13日、早稲田大学の留学生を対象とした「大学授業料のクレジットカード決済サービス」について、2015年度より本格稼働を開始したと発表した。同大学は、グローバル人材の育成、留学生の受け入れに力を入れており、留学生数は国内トップクラスの4,985人(2014年11月現在)に上る。従来、留学生が入学時納付金を海外送金する場合は、手続きが必要な上、複数の金融機関を中継することでその度に手数料がかかり、正確な金額が振り込まれないケースも多く、過不足金を調整する手間が発生していたという。そこで、2014年秋より海外から入学手続きをする合格者において、入学納付金のクレジットカード決済「E-支払サービス」を導入。さらに今回、在学中の留学生を対象とした授業料のクレジットカード決済サービスを開始。同大学向けに独自システムを開発し、学費を海外から支払う留学生は専用サイトを利用して手続きが行えるようになった。これにより、留学生は正確な金額を簡単に支払えるようになったとともに、大学にとっても、過不足なく入金してもらえるだけでなく、データの管理がしやすくなったとしている。在学中の留学生は1年生後期以降の授業料を海外から支払う場合、新入学の留学生は入学時納付金(入学金+1年生前期の授業料)を海外から支払う場合が対象。使用可能なカードはVisa、Masterの2種類。
2015年04月14日宇都宮大学、埼玉医科大学、早稲田大学、三次元工学会、アリゾナ大学による共同研究グループは、任意の偏光を持つテラヘルツ光の偏光状態をスナップショットで解析する手法を開発した。同技術はテラヘルツ光の偏光を制御するために重要となる。同研究では、テラヘルツアクロマティック軸対称波長板(TAS plate)とテラヘルツ検光子で透過後のテラヘルツ光の光強度分布をパイロカメラによって1枚撮像するだけで、テラヘルツ光の偏光を決める手法を実証した。詳しく調べるために、テラヘルツ検光子の角度方向に対するテラヘルツ強度分布を複数枚測定し、フーリエ変換することにより、入射偏光のストークスパラメータをすべて算出。このストークスパラメータを用いてテラヘルツの強度分布を再計算することにより、未知の入射偏光だけでなく、TAS plate透過後のベクトルビームの偏光状態も解析できることを示した。さらに、TAS plateを用いると、検出するだけでなく、逆に発生に使うこともでき、テラヘルツ光ベクトルビームの生成にも適用できることを示したとのことで、これらのことから、任意の偏光をもつテラヘルツ光の偏光を解析する革新的な手法が開発されたことになる。今回の成果は、ベクトルビームとしてのテラヘルツ光の偏光を解析する新しい手法を実証した。これにより、テラヘルツ波の偏光を制御するために必要な計測系ができたことを意味する。今後は、同手法でテラヘルツ光の電場の向きをモニタしながらテラヘルツ光の偏光を設計することによって、物性科学、情報通信、生体計測、天文学、セキュリティなどのテラヘルツ光に関する分野への貢献が期待される。例えば、偏光状態がよく制御されたテラヘルツ光により分子振動や物質の構造骨格などを解析する物性科学などに寄与することになり、将来的にはレーザ加工機や高密度記録媒体、顕微分光分析装置の開発を目指した応用発展も期待される。また、この偏光解析法は、テラヘルツ光のみならず、遠赤外線から、可視光、X線にいたる電磁波全般にも今後活用されるものと期待される。同研究は、宇都宮大学大学院工学研究科の東口武史准教授、及川大基(博士前期課程大学院生)ら、埼玉医科大学保健医療学部の若山俊隆准教授、米村元喜客員教授ら、早稲田大学理工学術院総合研究所の坂上和之講師、鷲尾方一教授ら、三次元工学会の吉澤徹理事長、アリゾナ大学のタイヨスコット教授、宇都宮大学オプティクス教育研究センターの大谷幸利教授との共同研究として実施され、研究成果の詳細は、3月24日付の英科学誌「Scientific Reports」オンライン版に掲載される予定だという。
2015年03月25日早稲田大学(早大)は2月27日、手塚治虫の名作「ブラック・ジャック」に登場するキャラクター「ピノコ」を再現したロボットの動画を公開した。このピノコロボットは、総合芸術集団「Human Art Theater」が同作品の舞台化に挑んだ「『漫劇!!手塚治虫 第一巻』~手塚治虫の名作が舞台で蘇る!~」に同大学理工学術院の高西研究室(高西研)が協力したもの。舞台は2月18日~22日にかけ、池袋シアタグリーンBIG TREE THEATERにて上演されていた。公開された動画は、双子の姉のコブの中で脳や手足、臓器などがバラバラに収まった状態で生きているピノコを、天才的な腕をもつ無免許外科医のブラック・ジャックが手術で取り出すエピソードのリハーサルの様子を撮影したもの。その手術シーンで登場するピノコロボットは、搭載されたCCDカメラや25個のモーター駆使しして、与えられた体に戸惑う姿、外の世界を初めて見る様子を演じている。
2015年02月27日彼とラブラブな旅行に行きたい! なかなか外に出たがらない彼を自然に外に連れ出すにはどうしたらいいでしょうか。彼との「恋旅」を失敗させないアドバイスをするのは、早稲田大学国際教養学部教授で、恋愛に関する著書も多い森川友義教授。■マンネリ感が漂っているふたりには、男性に刺激を与える「アクティビティ」を活用せよ! マンネリに陥るのは、主に恋愛に投資する男性側に表れる現象です。ですから、「恋旅」では、男性を刺激する工夫が重要! 男性の「好奇心」や「解決脳」を刺激し、ドーパミン放出を促す旅プランを選ぶのがポイントです。 オススメは初バンジージャンプ、冒険系アクティビティ、成果の出る釣りや果物狩り、ゲーム性のあるスポーツ系です。■旅行に連れて行ってくれない彼にはダブルバインド? 一緒にプランを考えるべし! ダブルバインドとは、手に2つの選択肢のみを与えることでノーと言わせないセールステクニック。漠然と「旅行に行こう」ではなく、「スキーかワイン三味、どちらがいい?」と聞けば、「行かない」との返事をさせず、楽しい「恋旅」プランの話を展開できるはず。■記念日やプロポーズなど失敗できない「勝負恋旅」は、女性の「共感脳」と「投資されている感」を満足させよ!女性の脳は「共感脳」です。刺激や好奇心よりも、一緒に何か見たり、食べたり、アクティビティをするなどが大切。視覚「部屋からのすてきな景色」、味覚「美味しい食事」など五感を満足させる要素を盛り込み「投資=大切にされている」感で満足のいく旅になることは間違いなし。彼とのワクワク、ドキドキの旅行のヒントがわかりましたか? これらの旅を実現するのにぴったりなのが、ホワイトデーに向けて、星野リゾートが実施中の「恋旅」キャンペーン。上記の点も踏まえて、おねだりするなら、お得な今がチャンスです。<オススメプラン例>リゾナーレ小浜島北半球最大の珊瑚礁に抱かれた沖縄・小浜島。二人の夜を島の砂浜でロマンティックに過ごしましょう。ロマンティックな夜のビーチを過ごす「ティンガーラヴィレッジ」が季節限定で登場。さらさらの砂浜を照らす焚火や座り心地のいい二人のためのサンドブース、幻想的なガジュマル広場のライトアップやドリンクを手に過ごせるスクエアなども。客室もバルコニーやデイベッド、ジェットバス付など多彩です。【恋旅応援】客室アップグレード特典プランお一人様¥9,500~(1泊朝食付/2名1室)マンネリ感がただよっているなら、男性が求める「解決(勝負)マインド」と女性が求める「共感マインド」を一緒に満足させる冒険アクティビティを体感できる「リゾナーレ西表島」や、「プライベートワカサギ釣り」ができる「裏磐梯ホテル」がオススメ。そのほかにも、谷の集落で温泉&満点の星空を満喫できる「星のや 軽井沢」、スキーやスノーボードプランも充実な「リゾナーレ八ヶ岳」、全室リバービューの「星のや 京都」など、星野リゾートグループの12施設が「恋旅」プランを提案。ホームページ限定のアップグレードプランなども充実しているので、ぜひ こちら をチェック。森川教授の答えを参考に、星野リゾートでステキな「恋旅」を実現したいものです。・星野リゾート「恋旅」 公式サイト
2015年02月23日早稲田大学は2月20日、手塚治虫の名作「ブラック・ジャック」に登場するキャラクター「ピノコ」をロボットとして再現したと発表した。これは総合芸術集団「Human Art Theater」が同作品の舞台化に挑んだ「『漫劇!!手塚治虫 第一巻』~手塚治虫の名作が舞台で蘇る!~」に同大学理工学術院の高西研究室(高西研)が協力したもの。「ピノコ」は作中に登場する少女。双子の姉のコブの中で脳や手足、臓器などがバラバラに収まった状態で生きているピノコを、天才的な腕をもつ無免許外科医のブラック・ジャックが手術で取り出し、身体を与えるエピソードで登場する。高西研はピノコを再現するため、各臓器や脚部、また胴体部から腕部を着脱できるように設計した。目にはCCDカメラを搭載しているためピノコ視点の映像をプロジェクタで投影することもできる。全身で25個のモーターを使用することで、愛らしい存在であるピノコの完全再現を試みた。舞台では手術を施された直後、与えられた身体に戸惑いつつも、確かめるように首や手足を動かし、外の世界を初めて見る様子を"演技"するという。同舞台は2月18日~22日まで、池袋シアタグリーンBIG TREE THEATERにて上演されている。
2015年02月20日早稲田大学(早大)は、金属ナノ粒子の電界トラップを用いることで、配線上に一度クラック(亀裂)が生じた場合でも、自己修復する金属配線を実現したと発表した。同成果は、同大 理工学術院 基幹理工学部機械科学・航空学科の岩瀬英治准教授、同大大学院 基幹理工学研究科修士1年の古志知也氏らによるもの。詳細は、1月18日~22日にポルトガルのエストリルで開催された国際学会「MEMS2015(The 28th IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical Systems)」にて発表された。今回、研究グループでは、金属配線に自己修復機能を付与することによって、高い導電率と高い伸縮耐性を兼ね備えた配線を実現しようと試みた。これは、伸縮配線を実現するために、従来の研究では"材料"や"形状"に着目したアプローチが試みられてきたのに対し、"機能"に着目した新たなアプローチであるという。まず、厚さ100nmの金配線、および金属ナノ粒子を分散した液体として半径20nmの金ナノ粒子分散水溶液を用いて、自己修復機能を確認するために、ガラス基板上に幅が一定のクラック(亀裂)をもつ金配線を作製した。金属配線は、金属ナノ粒子を含む液体で覆われている。そして、そのクラック部のある金属配線に電圧を印加した。すると、クラック部にのみ電界が生じ、金属ナノ粒子⼦がクラック部に引き寄せられる力(誘電泳動力)が働いた。通常の状態で、金属ナノ粒子はファンデルワールス力や静電反発力を受け液中に分散しているが、電圧の印加により誘電泳動力が大きくなると、クラック部に集められる電界トラップ現象が生じる。そのため、クラック部のみに金属ナノ粒子が集まり、集まった金属ナノ粒子によりクラック部が架橋され、金属配線が修復されるという。一度クラックが修復してしまうと、金属配線がつながり電界が生じなくなるため、それ以上過度な修復は行われない。また、金属ナノ粒子はファンデルワールス力や静電反発力を受け液中に分散しているため、クラック部以外の金属配線部に金属ナノ粒子が吸着することもないとしている。研究グループでは、さらに大きなクラック幅の修復の実現や、さらに高い自己修復機能を目指して改良を行っている。また、現状の構成では液体の封止が必要となるが、液体の封止が構造上、製造上問題になることも考えられるため、金属ナノ粒子をゲル中に分散させた構成での自己修復機能の研究を試みている。
2015年02月19日早稲田大学(早大)は2月17日、建物の壁や、公共交通機関などの切符の磁気面などからの指掌紋検出、また重なった指掌紋の分離検出を可能とする光スペクトル計測技術を応用した装置「ハイパー・フォレンシック・イメージャー」を開発したと発表した。同成果は、同大 理工学術院 宗田孝之教授(先進理工学部)によるもの。JFEテクノリサーチと科学警察研究所と共同で行われた。DNA型鑑定精度が飛躍的に向上した現在でも、"万人不同、終生不変"の指掌紋は、さまざまな犯罪・事故現場において被疑者などの特定につながる有力な現場鑑識資料となっている。同装置は、現場に残されたヒト由来成分、すなわち指掌紋や体液などに含まれる脂肪やたんぱく質(アミノ酸)を非破壊かつ非接触に分析することが可能である他、スーツケース程度にコンパクトに収納できるため可搬性にも優れている。これらにより、鑑識能力の質を高め、被疑者特定・検挙に威力を発揮する可能性があり、ひいては犯罪者に対する抑止力という波及効果をもたらし、安全・安心な社会の実現に資することが見込まれる。また、多数の犠牲者が出る自然災害でも、同装置にさらなる改良を加えれば、遺体の指紋を正確に撮像し2次元展開することができ、指紋による身元確認時間を著しく短縮できると推測される。さらに、潜在指掌紋が発する蛍光スペクトルから、印象時期を特定できる可能性も秘めており、今後の課題として取り組んでいくとコメントしている。なお、同装置は昨年10月末より、科学警察研究所などと合同実証実験を開始しているという。
2015年02月18日NTTデータ経営研究所は2月5日、東京大学、早稲田大学、旭化成ホームズ、NTTデータ、大日本印刷、竹中工務店、パナソニック、フジクラと共同で、各社が参加している応用脳科学コンソーシアム内の「ニューロアーキテクチャー研究会」にて、ウェアラブルセンサーなどを用いた空間快適性評価法の確立に向けた実証実験の実施予定を発表した。同研究会は2014年11月から同実験を実施しており、2015年2月末に冬期の実験が終了する。同実験は、オフィスや居住空間における「行動」「生理」「心理(脳)」「環境」および「ライフログ」の連続計測、データベース化、データ解析を実施し、空間のどのような要素が、人間のストレスの増減に関係するか明らかにすることを目的とする。具体的にはスマートフォンアプリを用いて1日に5~7回、特定の時間帯や行動後に、そのときの状況や気分、身体状況などをアンケート方式で回答してもらう。アンケート後には脈波や環境センサによる温度、湿度等を計測する。また、腕時計型の活動量計を装着し、日常生活の身体活動(休息、睡眠、活動リズム)を自動測定し記録する。さらに、住宅では浴室と心室、オフィスではデスクに温湿度計と照度計を設置。オフィスでは風速やCO2も測定する。2015年度には夏期(2015年7月~8月予定)の実験を行い、その後春期・秋期も実施し年間データを蓄積していく。またデータを大量に収集して、ビッグデータ化することで、より解析の精度や価値を高めると共に、参加企業を増やして、データベースの拡大を図っていくとしている。
2015年02月05日テクノスジャパンとテクノスデータサイエンス・マーケティング(TDSM))、早稲田大学総合研究機構マーケティング・コミュニケーション研究所は1月14日、共同で、異業種間でのデータ連携に拡大したデータ解析モデル実証を進めていると発表した。テクノスグループは2013年12月、早稲田大学とビッグデータを活用したマーケティング分野での産学連携を開始。同大学大学院 商学研究科の守口剛教授を中心に、TDSMの持つデータ解析ノウハウや顧客企業の購買データを活用しながら、消費者行動モデルの構築や効果的なマーケティング・広告手法の確立を目指し活動している。2014年4月には、共同研究第1弾として、クラシエの商品ブランド価値の向上を目的に、消費者行動や購買心理の分析を行う研究プロジェクトを開始し、商品企画にビッグデータ解析の手法を取り入れ、ブランド価値のさらなる向上を図ったという。なお、3者は2015年1月時点において、クラシエがマーケティングに活用してきたデータのほか、国内のドラッグストアが持つ販売データや、米NetBaseが提供するソーシャルメディア分析を通じた大量の未来データによるデータ解析モデルなどを実証検証中。これにより、解析モデルの完成を目指す。
2015年01月15日「文学は仕事に役立たない」「つぶしがきかない」よく聞く話ですが、本当にそうなのでしょうか…? ライターで早稲田大学文化構想学部 講師もつとめるトミヤマユキコ先生に、文学部の学生が持つ特質について伺いました。就職戦線において何かと不利だと言われる文学部生ですが「自分の武器をちゃんとわかっていれば就職できるはず」とトミヤマ先生は説きます。はたしてその心は?法学部と文学部の双方を経験した先生ならではの、こうすれば勝てる文学部生就職論、後編です。○文学部生が持っているものとは――でも文学部生も大手新聞社などにはけっこう就職できていますよね。あれはなぜなんでしょうかトミヤマ先生「マスコミ系にはそのくらい"やんちゃ"なほうがよし、と考えている会社も多いからでしょうね。個性のない歯車タイプではこなせない仕事もたくさんありますし。それから、ちいさい会社も先輩がまめにフォローできますから個性的な後輩でもよし、という場合があります。しかし、マスコミ系でもちいさい会社でもなく、他学部の学生と真っ向勝負しなければいけない会社選びをした場合、文学部生にはなかなか勝ち目がありません。しかし文学部生には"言葉"を操るスキルがあります。真面目な学生ほど言葉を操る楽しさや苦しさに振り回されているので(笑)、当然コミュニケーション能力は高くなります。早稲田大学文化構想学部 文芸・ジャーナリズム論系の渡部直己先生(文芸評論家、早稲田大学文学学術院教授)は『エントリーシートへの記入も面接での回答も、試験官を言葉で誘惑する行為だろう。これだけ言葉に触れることができる学科にいてなぜ就職に不利だと思うんだ?』と言うんです。もし文学部にいるから就職に不利だと思い込んでいる学生がいたら、わたしはこの名言を届けたい」――4年間、言葉を操ってきた文学部生が、その悪魔的な能力をもって試験官の心を操れば、意中の企業への就職へも可能なはず、というわけですねトミヤマ先生「そうですね(笑)。言葉を使わない仕事ってまずないですから、文学部生はむやみに落ち込まないで、言葉のプロとしての自覚を持って欲しいです。それに、我の強さは文学部生のウィークポイントでもありますが、ちゃんと使えば十分武器にもなります。文学部では、教科書の内容を暗記するだけではだめで、そこに自分ならではの新しいアイデアをプラスしないと評価されません。ただ我が強くてわがままなのではなく、自分の感性を頼りに新しい何かを見つけ、それをみんなに提供できる人材なんだ! ということをきちんと説明できれば、採用してくれる会社は絶対にあります」文学部での勉強を貫き通せば就職戦線を突破する能力も身についているはず。言葉を操る文系本来の力で正面突破を図る、文学部生はそのくらいの気の持ちようで、社会に向かっていくべきなのかもしれません。<取材対象者<トミヤマユキコパンケーキは肉だと信じて疑わないライター&研究者。早稲田大学非常勤講師。少女マンガ研究やZINE作成など、サブカルチャー関連の講義を担当しています。リトルモアから『パンケーキ・ノート』発売中。「週刊朝日」「すばる」の書評欄や「図書新聞」の連載「サブカル 女子図鑑」などで執筆中。
2015年01月07日「文学は仕事に役立たない」「つぶしがきかない」よく聞く話ですが、本当にそうなのでしょうか…? ライターで早稲田大学文化構想学部 講師もつとめるトミヤマユキコ先生に、文学部の学生が持つ特質について伺いました。就職戦線において何かと不利だと言われる文学部生ですが「自分の武器をちゃんとわかっていれば就職できるはず」とトミヤマ先生は説きます。はたしてその心は?法学部と文学部の双方を経験した先生ならではの、こうすれば勝てる文学部生就職論。○文学部生が大切にしているのは「自分の軸」!――法学部から大学院では文学部に進んだトミヤマ先生。その思考法のちがいとはなんなのでしょうかトミヤマ先生「法学部の学生というのは、とにかく客観的でフラットな視座を獲得することを求められます。たとえば法学部では、模擬裁判をやることがあります。いわゆるロールプレイですね。原告、被告、裁判官、それぞれの立場になって考えなくてはならない。自分がどの立場になるかは、授業内容によって変わりますし、自分で選ぶことができない場合もあります。ですから、自分の主義主張はとりあえず置いておいて、“役割”に徹しなければならないわけです。弁護士の役割に徹するのであれば、助けを求めてきたクライアントのニーズに応えることが最優先になります。たとえクライアントがとんでもない犯罪者であってもです。極論すれば、自分なんてどうでもよくて、誰かの役に立つにはどうすればよいかを学ぶところ、それが法学部なんです」――大学院で経験した文学部はどうでしたか?トミヤマ先生「法学部とは正反対の論理で動いていて、進学した当初は戸惑いました。他者の話に耳を傾けることは重要だが、それよりも自分の軸がぶれていないことのほうがもっと重要だ、という考えがとても根強い。法学部では"自分なんてどうでもよい"だったのが、文学部では"自分ありき"なんです。他人は二の次(笑)。法学部の学生は、与えられた状況に自分を合わせることに慣れています。それは、就職活動に向けて自分の考えを調整できることを意味しています。あるいは調整なんかしなくても、既に企業になじむ考え方が刷り込まれているとも言える。だから就職に有利な面はあるように思います。その点、文学部生は自分の感性を大切にする環境で学んでいるので、良くも悪くも自分の軸がしっかりしていて、就活の場で『自分は個性的で、ゆえに貴重な人材だ』というアピールに終始してしまうことがあります。自信過剰な学生になると会社がわたしに合わせればいい! わたしに合うポジションを用意しろ! という姿勢になってしまう(笑)。会社の歯車になってくれない個人プレーヤーだと敬遠されれば、就職合格率は下がるかもしれませんね…」これこそが文学部はつぶしが利かないという一般論の正体だったのです。それでは、文学部の人間はいったいどうしたらいいのでしょうか。後編へ続きます。<取材対象者<トミヤマユキコパンケーキは肉だと信じて疑わないライター&研究者。早稲田大学非常勤講師。少女マンガ研究やZINE作成など、サブカルチャー関連の講義を担当しています。リトルモアから『パンケーキ・ノート』発売中。「週刊朝日」「すばる」の書評欄や「図書新聞」の連載「サブカル 女子図鑑」などで執筆中。
2015年01月05日日本ナレッジ・マネジメント学会は12月3日、早稲田大学において「ナレッジ・マネジメントの新たな展開」と題した国際シンポジウムを開催。シンポジウムでは、急速な進化を見せてきたITとナレッジマネジメントとの関わりを背景に、ヘルスケアとITに焦点をあてたセッションも行われた。オムロン ヘルスケア デザインコミュニケーション部デザイナーの荻原剛氏、ビートコミュニケーション代表取締役社長 村井亮氏が参加したセッションでは、ヘルスケアとウェアラブル・デバイスとソーシャルの未来についてがテーマとなり、オムロン ヘルスケアのサービス「ウェルネスリンク」(WellnessLINK)の取り組みが紹介。ウェルネスリンクでは、血圧計、体組成計、歩数計などスマートフォンや対応機器で取得した健康データを詳細に分析し、数多くの充実した健康指標を提供してくれる。医師が診断支援を行ってくれる「メディカルリンク」サービスも立ち上がり、健康活動をポイントとして提供する活動や、住民で競い合うランキング機能の提供など、自治体とともに健康維持促進を地域活動が進められている。福島県会津美里町での「あいづじげん健康ポイント倶楽部」では、"血圧測って、大根を買おう"をスローガンに、血圧を計測した回数に応じて商品券を配布し、モチベーションの維持と商店街活性化を図るなど、本格的なヘルスケアとITの連携が日本においても着実に広がりを見せていることが紹介された。ビートコミュニケーションの村井氏からは、米国ではいわゆる"オバマケア"の影響もあり、企業がグループ保険にウェアラブルデバイスを導入する事例の増加、ビッグデータで計測された健康運動参加によるポイントの付与や保険料割引などが紹介された。ほかにも、配偶者や退職社員にも機器を無償配布し、大幅な経費削減に成功したというBP(British Petroleum)アメリカやカナダの例、日本では三井不動産が取り組み、街全体が自家発電、テクノロジーと医療の両サイドから健康管理を促進する「柏の葉スマートシティプロジェクト」などを引き合いに出し、ITとヘルスケアという分野が企業や自治体、医療と連携しながら進んでいることを紹介した。エンタープライズSNSを展開する村井氏は、特に企業のグループ保険の場合、社内SNSによる社員間の動機づけが重要であることを述べ、今後積極的にヘルスケアビジネス分野への参入を目指していく。
2014年12月24日ヴォーカーズはこのほど、「女性が働きやすい会社・業界ランキング」を発表した。同ランキングは、企業リサーチサイト「Vorkers」に投稿した20歳~59歳までの女性2万1,170件の評価レポートをもとにランク付けした。女性の働きやすさの指標として、風通しの良さ、法令順守意識、社員の相互尊重、残業時間、有休取得率の5項目のデータを分析している。○働きやすい会社1位は国内最大手の弁護士事務所「女性が働きやすい会社ランキング」の1位は、弁護士数320名を超える国内最大手の弁護士事務所「長島・大野・常松法律事務所」だった。「女性が多い職場なので、女性のサポート体制は整っている」というクチコミが寄せられている。2位は「早稲田大学」と「ドリームスカイ名古屋」だった。上位にランクインしている会社はいずれも、有休・産休・育休などの制度が整えられており、かつ運用もしっかりされている。○働きやすい業界ランキング2位は「クレジット、信販、リース」「女性が働きやすい業界ランキング」では、1位は「治験、臨床試験、医薬営業受託」、2位は「クレジット、信販、リース」、3位は「官公庁、独立行政法人」となった。1位の「治験、臨床試験、医薬営業受託」は、品質管理やデータの分析など自宅勤務で行える作業もあり、小さな子供をもつ女性にも働きやすい業界であることが評価されているようだ。一方、働きやすい業界ランキングの最下位は「理容、美容、エステティック」となっている。女性に人気のある職業であり、従業員の大半を女性が占める業界でありながら、仕事と家庭の両立が難しい業界のようだ。2位は「フードサービス、飲食」、3位は「放送、出版、新聞、映像、音響」だった。○有休取得率が低い業界は「フードサービス、飲食」「女性の有休取得率が低い業界ランキング」の上位は、いずれも土日に営業している接客関係の業界が上位を占めた。ワースト1位は「フードサービス、飲食」、2位は「理容、美容、エステティック」、3位は「教育、研修サービス」、4位は「不動産関連、住宅」となっている。
2014年12月03日エンリッションはこのほど、無料の飲料を飲みながら、企業を「知る」ことができるカフェ『知るカフェ』の3号店を東京都新宿区の早稲田大学前にオープンした。○コンセントやWifiも利用可能同施設は大学生を対象とした施設で、企業からのスポンサー費用で運営を行っている。スポンサー企業は、野村総合研究所、富士紡ホールディングス、ライフネット生命保険、関西電力、サンゲツ、リンナイ、読売新聞東京本社、ノリタケカンパニーリミテド、アイデム、クラレ、栄光、富士通システムズ・イーストなど多数。スポンサーには、スペースの利用や大学生とのランチ交流会、OBOGの質問会、合同イベントなどのサービスを提供。大学生は交流会などを通して企業と話ができ、就職活動がスタートするまでに業界や企業について知識を深めることができる。その上で自分の働きたい所ややりたいことを見つけてもらうことを目的としている。店内では、コーヒー、紅茶、ジュースなどのドリンクを無料で提供。コンセントやWifiも利用できる。今後は2015年5月1日までに、東京大学前店、慶應義塾大学前店、名古屋大学前店、神戸大学前店、関西大学前店、近畿大学前店をオープン予定とのこと。同施設の利用対象者は大学1年生~院生。学生は卒業まで無料で利用できる。
2014年11月28日ソニービジネスソリューションは11月18日、10月に早稲田大学新3号館にICT教育支援システムを納入したと発表した。納入した製品は、レーザー光源プロジェクター「VPL-FHZ55」「VPL-FHZ700」の合計72台とHDネットワークカメラ「SNC-VB630」が32台。早稲田大学ではこれらの機器を組み合わせて、Web上で授業内容を公開。ネットワーク上から各教室のAVシステムを監視できるほか、FeliCaを搭載した職員証からシステム起動ができる。また、ビジョンプレゼンター「PWA-VP100SET1」を納入。ビジョンプレゼンターは、動画や静止画などの画像データとスライド、Webサイト、ビデオ会議といった複数のソースを大画面に表示できる。早稲田大学では、CTLT(Center for Teaching, Learning and Technology)教室でビジョンプレゼンターを利用する。なお、ソニービジネスソリューションと早稲田大学は、以前からデジタルペーパーの実証実験も行っている。
2014年11月19日東京都新宿区の早稲田大学・早稲田キャンパス、戸山キャンパス、学生会館で「早稲田祭2014」が行われる。開催日時は11月1日~2日の10時~17時。○早稲田の文化が凝縮した2日間同イベントは例年2日間開催で約16万人もの来場者が訪れるという、年に一度の早稲田文化の祭典。今年は「気づけ、キミも主役だ。」をキャッチコピーに、"早大生の本気"が凝縮された数々のパフォーマンスを見ることができるという。参加団体は、「早稲田大学チアダンスチームMYNX」、「早稲田大学フラメンコ集団iVAMOS!」、パントマイムサークル、「パントマイム舞☆夢☆踏」、「早大ピアノの会」、気仙沼のご当地キャラが登場する「早稲田大学気仙沼チーム」、熱いよさこい踊りを披露する「踊り侍」など。また、「早稲田大学和太鼓サークル魁響」による演奏や、ふんどしを履いて人前で夢を叫ぶ「男祭り2014実行委員会」など、さまざまな団体が企画を用意している。会場では「早稲田祭2014」公式グッズも登場。価格は、Tシャツ(S・M・L)が1,000円、シリコンバンドが200円、マフラータオルが500円で、14号館2階外階段付近で販売されるとのこと。
2014年10月31日