女優の栗山千明がハリウッド映画『スター・トレック イントゥ・ダークネス』の日本語吹き替え版声優を務めることになり、5月15日都内で公開アフレコイベントを行った。人気キャラクター・スポックの恋人で才色兼備な美女役を務める栗山は「スポックは正義感があって冷静だし頼もしい。不器用なところも可愛いですよね。そんな理想の男性の恋人役は嬉しい」と喜色満面だった。スポックの様な理想の男性は? と聞かれると「なかなかいないと思います」と即答。声を務めるウフーラは、恋に仕事にバリバリのクールな女性だが「共通点? ないです」と寂しそうに吐き捨てていた。『M:i:III』や前作の『スター・トレック』も手掛けた、ハリウッド映画界の若きヒットメーカー、J・J・エイブラムス監督が往年の人気SFテレビドラマを蘇らせた新生シリーズの第2弾。西暦2259年の宇宙を舞台に、エンタープライズ号の若きキャプテンであるカーク(クリス・パイン)とそのクルーたちの史上最大の危機を描く。SFやアニメが大好きという栗山は「吹き替え経験のあまりない中で、大作を務めるのは光栄だし、責任感を感じています」と意気込みも十分で「台本を見ながらではなく、事前にセリフを覚えて映像を見ながらのスタイルでやったので、作品に参加している気持ちを味わうことができた」と嬉しそう。またウフーラを演じたハリウッド女優のゾーイ・サルダナから応援メッセージが映像で届けられると「ウフーラは隙のない女性のように見えるけれど、ご本人はとても可愛らしい仕草をするんですね。来日する際はお会いしたいです」と対面を期待していた。映画『スター・トレック イントゥ・ダークネス』は8月23日より、TOHOシネマズ日劇ほかにて全国公開 ・公式サイト
2013年05月25日ハリウッド俳優のウィル・スミスと息子のジェイデン・スミスが2日、都内で最新出演映画『アフター・アース』の来日PR会見を行った。7年ぶりとなる親子共演を実現させた理由についてウィルは「ジェイデンがジャッキー・チェンと楽しそうに映画『ベスト・キッド』の撮影をしている姿にジェラシーを感じたから」と。ジェイデンから「お父さんとの共演は楽しかったし、素晴らしい役者だとも思ったよ」と褒められると「強い人間だっただろ? 君にとってのヒーローだよな? 」と父親としての威厳維持に必死だった。映画『幸せのちから』以来の親子共演作となる本作は、息子ジェイデンを主演に、人類がはるか昔に打ち捨てた地球を舞台にしたSFサバイバル劇。監督は映画『シックスセンス』『ハプニング』など、独特なセンスが光る、M・ナイト・シャマランが務める。伝説の兵士サイファ・レイジ(ウィル)とその息子キタイ(ジェイデン)が乗った宇宙船が見知らぬ惑星に不時着してしまう。その惑星こそ人類が1,000年前に打ち捨て地球だった。そこには、独自の進化を遂げた凶暴な生物と異常気象が待ち受けていた。ウィルはジェイデンについて「現在は14歳になって、役者としての感情のコントロールがうまくなったね。撮影が終わると、役柄の気持ちを引きずることもないんだ」とわが子の成長を実感。ジェイデンも「7年経って改めて気づいたのは、お父さんの映画作りに対する真剣な姿勢と情熱です。映画は後世に残るので、最高に面白い作品を作らなければという大変な思いを抱いているんだと感じました」と尊敬のまなざしを向けていた。ただ今回の物語を動かすのはジェイデンだそうで「お父さんは宇宙船にいただけだよ。僕が飛行機ならば、お父さんがリモコンみたいなものかな? 見ていただけだ」とベテランにぴしゃり。そんな息子の反抗にもめげずウィルは「でも僕はずっと現場にいて、君のことを見守っていたよ。そしてギャラだって僕の方が高い。親子だから当然だろう? 」と切り返していた。映画『アフター・アース』は6月21日より全国公開 ・公式サイト
2013年05月12日第66回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に公式選出された映画『藁の楯』の舞台挨拶が27日都内劇場で行われ、主演の大沢たかお、共演の松嶋菜々子、藤原竜也、三池崇史監督らが登壇した。漫画家であり、自身も映画監督である木内一裕氏による同名小説を、鬼才・三池崇史監督が、邦画とは思えぬスケール感と表現を交えて完全映画化した。10億円の賞金が懸けられ、全国民から命を狙われる幼女連続殺人犯・清丸(藤原)を警視庁に移送するため、身辺警護を務めることになったSPの銘苅(大沢)と白岩(松嶋)の葛藤を描く。自身初のSP役に松嶋は「拳銃の構え方や身のこなしはすぐに身に付くものではないので、長時間をかけてトレーニングをして、本物のSPに見えるように努力しました」とこだわりの役作りを明かした。チェーンで頭を殴られる衝撃的シーンでは「監督から『こんなのやりたくないわ』という感じで痙攣してと言われました。もちろん、そんなことは微塵も思っていませんが、という気持ちで挑みましたけど」と熱演を振り返った。幼女ばかりを狙った変態連続殺人犯役の藤原は「難しい役柄でしたが、三池監督と組めるのが楽しみだったので、期待して現場に入りました」と極悪キャラに挑戦した理由を説明。SP役の大沢と松嶋には「とても暑くて長い期間の撮影でしたが、途切れることのない集中力を発揮してくれたので、とても頼もしかった」と難役を務める上でのサポートに感謝していた。しかし三池監督は、藤原の極悪演技に関して「あれは演技ではないですよ。わりと素。お酒が入ると大体あんな感じ。どこかの街で見かけても、気軽に声をかけない方がいい」ときついジョーク。それでも「人間は他人と違う自分を隠しているはず。それを上手く豊丸というキャラに結び付けていくという行為は、俳優にとって必要な能力」と藤原の役者としての才能を称賛していた。映画『藁の楯』は全国公開中 ・公式サイト
2013年05月02日マーベルシリーズの中でも高い人気を誇る、億万長者にして天才発明家トニー・スターク=アイアンマンの“最後の戦い”を描くアクション超大作、「アイアンマン3」が大ヒット公開中だ。監督・脚本を務めたシェーン・ブラックに、根強い人気のキャラクターの魅力を聞いた。■1作目の『アイアンマン』を、作り手としてではなく、いちファンとして、また主演ロバート・ダウニーJr.を友人として見た印象は? ロバート(ダウニーJr)がアイアンマンを演じると知ったとき、自分のことのように喜びました。どうして自分がそれを思いつかなかったんだろう、と思えるようなシチュエーションですね。ある特定の俳優は、彼らを起用しさえすれば、必ず応えてくれるからね。ロバートの場合は具体的にどのような形で応えてくれるのか、蓋を開けるまで分かりませんが、いつでも脚本の素材を高めてくれることに間違いはなく、それが彼の偉大なところなのです。企画の初期段階に、ロバートはジョン・ファヴロー(『アイアンマン』1、2作目の監督)を連れて私のところに来ています。彼らの手元にはストーリーの1バージョンがありましたが、まだいくつかのアイデアを加えたいと考えていたのです。でも、私はほとんど貢献していないと思いますよ。私はただ彼らと一緒に企画について話しただけです。あの映画をコミックブック的に描くのではなく、リアルなスタイルで描くことに情熱を燃やす彼らの熱心さに心を打たれましたね。ロバートは自分で手がけるものすべてを高めます。とても私的にとらえるタイプで、前回見せた演技とはまったく違う演技を提供することに情熱を燃やしています。彼は偉大な俳優の一人だと思う。『チャーリー』で傑出した演技を見せたかと思えば、『アイアンマン』のような大作にもシニカルになることなく臨むことができるのは、本当に素晴らしいことです。とにかくロバートはアイアンマンそのものですよ。それだけ献身していたのです。■監督にとって、トニー・スターク/アイアンマンの魅力は? はじめてアイアンマンと出会ったのは、確か60年代前半のころです。昔のスーパーヒーローに夢中でした。特にハルクとアイアンマンが大好きで、どちらかといえばアイアンマンでしたね。彼の方がハイテクでクールだったから。ロボットも大好きでした。アイアンマンに似たタイプの、ちょっとサイボーグっぽいロボットが好きでしたね。「600万ドルの男」系統も大好きでした。つまりマイケル・クライトンが描くようなハイテク傾向が、スーパーヒーローにも向けられていたのです。トニー・スタークは、実に多くの問題や弱点を抱えていますが、そういう部分を私が理解できるようになったのは、ずっと後になってからのことです。そういった性質は、ダウニーにピッタリなところでもあり、また、私の心に一番響いている部分でもあります。あらゆるものを手に入れ、自宅で座り、シャンパンの栓を抜きながら、自分のものだと言っても過言ではない世間を大きなガラス窓から見下ろしながら、頭の中で一体何が去来しているのか? 世界中のあらゆる武器能力は自分の思いのまま、そして、女の子たちをはべらせて酔っぱらう。それは人々が共感することのできるタイプのファンタジーだと思うのです。なぜならこの男は悪徳資本家にもなれる力を持っていながらも、理性や分別を失っていないからです。彼は「いや、俺にはまだ正しい行ないをする責任がある」と言える人物なのです。■トニー・スタークは、リアリティに根差して描かれているからこそ、人々の共感を呼ぶキャラクターとなったのではないでしょうか? そう思いますね。大昔に私が習った脚本のルールの1つですが、観客は自分の仕事をきちんとこなすキャラクターにではなく、その分野で最高の仕事をするキャラクターに反応するものなのです。観客はその分野でベストな主人公を見たいと思っていて、決心が強く、頭の回転が速く、いつでも他人より3歩先を行くような人物を見ると、キャラのすごさだけで夢中にさせられます。そして、その人物の心の中の燃える格闘を描けば、たちどころに、無意識のうちに、観客の心を捉える、その分野でベストなキャラクターができ上がるのです。『アイアンマン3』 公式サイト 4月26日(金) 2D/3D日本先行公開(全米公開:5月3日)監督:シェーン・ブラック 出演:ロバート・ダウニー Jr.、グウィネス・パルトロウ、ベン・キングズレー、ドン・チードル、ガイ・ピアース(c)2013 MVLFFLLC. TM & (c)2013Marvel. All Rights Reserved.
2013年05月01日人気急上昇中の若手実力派、木南晴夏が初の長編映画に主演した。新米学芸員(木南晴夏)と創作意欲を失った余命わずかな芸術家(ミッキー・カーチス)が、古い懐中時計に秘められた恋の物語を紐解いていくことで止まっていたそれぞれの時間が再びを動きだす心温まる物語。初挑戦へのプレッシャーや女優としての今後についてインタビューをした。■今回の役柄について教えてください。私が演じた涼香という役は自分でもびっくりするくらい、自然に演技に入り込むことができました。普段の私と涼香の境目がなくて、カットがかかってもあんまり変わらないから周りの方も驚いていました (笑)。■長編作品初主演というプレッシャーはありましたか? プレッシャーはありましたが、ミッキー・カーチスさんに色々な面で助けていただきました。ミッキーさんは不思議な魅力を持っている方で、自分が不安に思っていてもミッキーさんを見たら安心できるんですよ。撮影が長引いて疲れていても“役者は待つのが仕事だから”って、キャスト・スタッフのみんなを引っ張っていただいて、全ての面でサポートしていていただいていたように思います。■金子監督の印象はいかがでしたか? スタッフさんに対してもキャストに対しても真摯に対応してくれる、とても愛がある監督さんだと感じました。■初共演であるミッキー・カーチスさんの印象はいかがでしたか? お会いする前は、目上の方だし二人の芝居が多いので緊張もあったのですが、実際はすごくお茶目で可愛らしい方でした。今回、ほぼ自前の衣装で出演されているんです!行人さんの雰囲気にもピッタリで凄くおしゃれですよね! ■現場の雰囲気はいかがでしたか? ミッキーさんが現場の雰囲気を作ってくださって、皆さんと打ち解けるのにも時間がかからず、すぐに仲良くなれて本当に楽しい現場でした。オフの日もみんなでうどんを食べに行ったり、喫茶店に行ったり、一緒にいましたね。■撮影で苦労したことはどんなことですか? 苦労というほどではありませんが、制服を着たことですね。本当に恥ずかしくて! 24歳の時にも着る機会があったのですが、26歳でまた着るとは思いませんでした。周りのスタッフさんは“全然、問題ないよ! ”ってフォローしてくれたんですが、とにかく恥かしくて…(笑)。■香川オールロケ作品ということですが、香川県の印象はいかがですか? 高松市内は都会ですが、一歩外へ出ると山と海が共存していて凄く過ごしやすい場所でした。地元の方の協力も凄くて、サポータークラブができていて驚きました。皆さんとても親切でした。それと、うどん県ということで映画の中でもうどんを食べていますが、私自身もうどんが大好きなんです。香川は今回で2回目だったんですが、初めてプライベートで言った時もうどん巡りをしたくらい。今回も絶対うどんを食べようと決めていて、合計で6軒は回りました(笑)。■木南さん演じる涼香は学芸員ですが、木南さん自身はアート・美術に興味はありますか? 美術館やギャラリーに行ったりしますね。どちらかというと近代的な作品が好きです。でもこの作品でアートのイメージが少し変わりました。■役者として大切にしていることはありますか? 相手のセリフに対してのリアクションを大切にしています。だから、相手のセリフはあまり覚えないようにしています。そうしないと新鮮なリアクションができないので。私、無器用なんです(笑)。■目標にしている女優さんはいらっしゃいますか? 樹木希林さんです。どんな役でも自分のものにしているので、すごく憧れていると同時に目標にしています。■女優としてのターニングポイントになった作品はありますか? 『20世紀少年』ですね。あの作品を見てくださった方が多くて、“『20世紀少年』を見て決めたよ”とおっしゃってくれる監督さんもいたくらいです。■木南さんの理想の男性像はどういった方ですか? 最近気づいたのですが、少年っぽい人がタイプですね。そう考えるとミッキーさんが当てはまるかも(笑)。お茶目で、可愛らしい人が理想です。■最後になりますが見どころをお願いします。私はこの映画の“これまでとこれからの時間をあなたに捧げます”という台詞が大好きなのですが、“自分はこれからの時間を誰とどう過ごしていきたいのか”ということを改めて考えさせられました。琴電でのクライマックスシーンが一番の見どころですが、ラストに向かって涼香やミッキーさん演じる安藤行人がどんどん変わっていく姿を是非、見て欲しいです。■作品情報『百年の時計』 公式サイト 5月25日よりテアトル新宿にてロードショー、ほか全国順次公開(c)さぬき地産映画製作委員会/真鍋康正 小松尭 大久保一彦 金子修介 金丸雄一
2013年04月30日ディズニー映画史上でも類稀な、奇妙でキュートなキャラクターと、ダークでポップな世界感を実現させた、映画『フランケンウィニー』。『アリス・イン・ワンダーランド』や『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』など、独特の世界観と創造力あふれるビジュアルで極上の作品を送り続ける、ティム・バートン監督のインタビューをお届けする。■『フランケンウィニー』はどのようなお話ですか? 僕にとっては、少年と愛犬の素朴でクラシックなストーリーなんだ。感動的で希望に満ちた素朴なストーリーに、フランケンシュタインの要素をちょっぴり加えてある。大事な思い出、大事な時間、大事な人たちのことさ。子供のこと、学校のこと、僕の育ったバーバンクのことなんだ。■本作はあなたの自伝的プロジェクトだとされていますが、映画の中の子供たちはあなたのクラスメートがモデルなんですか? 映画の中の子供たちはいろんな実在の人たちに基づいていると同時に、ボリス・カーロフやピーター・ローレのようなホラー映画の俳優や、僕が子供の頃に見た英語吹き替えの日本映画もモデルになってるんだ。映画や俳優、僕が覚えている子供の頃の実在の人たちが下敷きになっているわけさ。■先生たちも、あなたが学校で出会った先生がモデルなんですか? 『フランケンウィニー』には、僕の学校にいたちょっと怖くて難解なんだけど、同時に興味をそそられる先生たちが反映されている。誰しも人生で何人かそういう先生に出会うものなんだ。「うわぁ、何あの先生? 一体何者なんだい? 」という感じで、強烈なインパクトを与える先生がね。■本作のストーリーはディズニーには暗くて怖すぎるかもしれないと心配しませんでしたか? そんなことないよ。僕としては、伝統的なディズニー映画そのものだと自信を持ってた。ディズニーの『バンビ』や『ライオン・キング』も、見方によってはそれほど違わない感情を扱っているからね。ディズニー映画にはある種の危険や暗さの要素が入っていて、そういうものをすべてのディズニー映画から取り払ってしまうと、全然違ったものになってしまう。『フランケンウィニー』はハッピーエンドだし、そういう意味ではディズニーの範疇を逸脱しているとはまったく思っていないよ。■白黒映画製作にあたり、ディズニーを説得するのは難しかったですか? それが意外と全然難しくなかったんだ。以前は白黒映画製作の承諾を得るのは大変だったんだけれど、『フランケンウィニー』では、ディズニーもすぐに僕が目指すものを理解してくれたんだと思う。ストップモーションのテクニックは白黒のほうがはるかに効果的だし、ストーリーにもぴったりなんだ。このほうがより感情を表現できるしね。今回は大した問題にならなかったんで僕もうれしいよ。■『フランケンウィニー』は、あなたにとって2005年の『コープス・ブライド』」以来のストップモーション映画ですが、テクノロジーはどの程度変わりましたか? 全然変わってないんだ。今も同じだよ。今でも、アニメーターが人形を毎秒24コマ動かすというテクニックなんだ。でも、だからこそ僕は大好きだし、みんなも気に入ってくれてるんだ。ストップモーションで人形をコマ撮りしていくという素朴さ、そうやってストーリーができ上がっていく、というところにワクワクする。すごくマジカルなんだ。・『フランケンウィニー』 公式サイト 4月17日(水)ブルーレイ/DVD同時レンタル/オンデマンドリリースブルーレイ(2枚組/デジタルコピー付き)<3,990円/税込>3Dスーパー・セット(3枚組/デジタルコピー付き)<6,090円/税込>DVD+ブルーレイ<3,990円/税込>(c) 2013Disney
2013年04月16日発行部数70万部を超えた三浦しをんによるベストセラー小説を実写映画化した『舟を編む』が4月13日に全国劇場公開された。初日には丸の内ピカデリー1にて主演の松田龍平、共演の宮崎あおい、オダギリジョーら主要キャストが舞台挨拶を行った。同作は、出版社の辞書編集部を舞台に“今を生きる新しい辞書”「大渡海」を編集するために膨大な言葉と格闘する個性的な面々の姿を描くドラマ。言葉に対する天才的センスを持つことから辞書編集部に異動し、辞書編纂に没頭する馬諦光也(松田)は、ある日出会った運命の女性・香具矢(宮崎)に初めて自らの淡い思いを伝えるために、言葉を探していく。言葉を扱う同作にちなんで「おもてなし」を好きな言葉に挙げた宮崎は「食事に行っても、気持ちのいいおもてなしをしてもらえると嬉しいし、やり過ぎても相手が気を遣うだろうし、難しいもの。でも、おもてなしをするのは楽しい」と理由を説明。劇中では、板前修業の身という役どころだけに、その大切さは身をもって知ったようだ。主演の松田は「楽しみ」が好きな言葉といい「緊張しちゃうんで、何でも楽しんでやりたい気持ちがある」とシャイな一面を覗かせながらも「今日は映画を観てくれた方々なので、ちょっと楽しいです」と初日の第1回上映に足を運んだ観客に感謝していた。編集者・西岡役のオダギリは、同日公開のジャッキー・チェン主演映画『ライジング・ドラゴン』を引き合いに出しながら「ジャッキーの映画が公開なのに、こちらを選んでくれて感無量」とリップサービス。好きな言葉の話になっても「ジャッキー・チェンは60歳だそうで、アクションも頑張って作品を作っている姿を見て、自分もそうありたいと思うかどうかは別として」と引きずっていた。肝心の好きな言葉は「押忍」で「押忍は辞書に載っていると思う。いつでもどこでも使える言葉なので、便利ですよね」と体育会系的ワードを好みに挙げていた。映画『舟を編む』は全国公開中 公式サイト
2013年04月15日「知らないんはお前の方じゃボケッ! 」「なめ腐りやがって、ただじゃおかへんぞコラ! 」などの罵詈雑言と殴る蹴る撃つの暴力が横溢する、北野武監督の映画『アウトレイジ ビヨンド』。か弱き乙女ならば目と耳を塞ぎたくなるような本作を、激アツに推薦している女性がいる。映画コメンテーターのほか、タレントとして大活躍中のLiLiCoだ。肉食系女子としてアグレッシブに生きるLiLiCoは「最高のオス映画よ! 」と本作を大絶賛し、恋や仕事に奥手な女子にこそ観てほしいという。『アウトレイジ ビヨンド』の見所と共に、最近の女子たちの問題点とその解決法を聞いた。北野監督による映画『アウトレイジ』の続編となる本作では、関東ヤクザと関西ヤクザの抗争を軸にしながら、獄中死したと思われた一匹狼・大友(北野)がシャバに戻ってきたことから勃発する血なまぐさい権力闘争を描く。劇場公開された際には北野映画で初めて興行収入1位を記録。4月12日には満を持してDVD&ブルーレイがリリースされる。LiLiCoは奥手女子に向けて「会社には嫌な上司がいたり、嫌な同僚がいたりしてストレスを抱えてしまっている方も多いでしょう。そんな女性にはぜひ大友目線で観てほしいの。最後は『欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞』で一気に満点を獲ったくらいの爽快感を得られるはず。ラストは声が出るほど気持ちよかったわ」と視点を伝授する。興味はある。だが暴力的な映画というイメージから、視聴を躊躇する女性もいるかもしれない。しかしLiLiCoは「興味があるのに、実際に行動に移さないなんてもったいない」と拳を握り締める。自身の元気の源は「気になったら自らで体験しに行く」ことだそうで「例えば、どこどこのパンが美味しいと聞いて気になったとしたら、私は絶対に自分で確かめに行く。だって『美味しいらしい』というのはあくまで人からの情報であって、パンを実際に食べてみて初めて、自分の中から何かが生まれるでしょ。自分の体で感じることが大切。気になったままで終ってしまったら、変化は何も起こらない」と視聴の話は人生哲学にすり替わる。草食系などの言葉が生まれるように、最近は奥手な若者が増えている。そして恋に仕事に消極的になってしまう女子も多い。LiLiCoは「色々なことに対して興味を失ってしまったからではないか? 」と分析。「奥手な人は、単に生きているだけ。生まれたのは奇跡でしょ? だから私は、日々を一所懸命に生きることが人生に対する感謝だと思っています。」「毎日やることがなくてつまらないとボヤく人がいるけれど、それはその人自身がつまらない人間なだけ。いつもは通らない道を通ってみて、新しいお店を見つけるだけでいい。そういった小さな好奇心と興味が日々を変えていく」と自らの生き方から言葉を編み出す。それでも消極的な人は「私と一週間共同生活するしかないわね! 」とのこと。華やかな芸能界で活躍しているから日々楽しいのだろう、そう決め付けるのは早合点だ。「私だって日々良いことばかりではなく、嫌なことの方が多い。でも自分から楽しくしようと考えています。何時お声が掛かっても大丈夫なように、休日で家にいるときも常に綺麗であろうとする。スッピンでいたことはない」と常に準備万端。仕事のオファーも直前でダメになることもあるが「悔しがらない。なぜなら、それは今のタイミングではないということだから。人は、その仕事が出来る状態にあって初めて声が掛かるものなの」。「ブレイク時期はほしくない。頂点に立つと後は落ちるだけだから、常に2位がいい。その方が楽しいから」と達観したような表情。テレビに出たいという思いよりも前に「スタッフと一緒にいい番組を作り上げていきたい」との気持ちが強いという。「芸能界は夢を売る商売。それが私のライフワークだから、これからも人々を元気にするような、いいものを発信していきたい」と展望を語るLiLiCoは、自身が絶賛する『アウトレイジ ビヨンド』のオスたちのように確固たる信念を持つ人物だった。・『アウトレイジ ビヨンド』 公式サイト DVD&Blu-rayは4.12 ON SALE(発売・販売:バンダイビジュアル)
2013年04月12日史上初の推理作家エドガー・アラン・ポーが自らの小説を模倣する連続殺人鬼に立ち向かい、奪われた恋人を救う為、数々の謎に挑む、命をかけた5日間を描いたミステリー・サスペンス『推理作家ポー 最期の5日間』が3/20(水)ブルーレイ/DVD/オンデマンドでリリースされる。今回発売を記念して、本作で若き刑事を演じたイケメン俳優ルーク・エヴァンスのインタビューをお届けしよう。■本作はどのような物語ですか? この映画の根底にはエドガー・アラン・ポーの最も有名な作品が元になっている、恐ろしい事件や殺人事件だ。彼の作品に刺激を受けた連続殺人犯は、ポーのイマジネーションから生まれた作品からインスピレーションを得て、その殺人をそのまま正確に再現しようとするんだ。■あなたの役どころは? 今回、ポーと一緒に連続殺人犯に挑むエメット・フィールズ警視を演じたんだ。僕が演じるフィールズが最初に登場する場面は殺人事件現場だ。彼は殺人現場を見渡し、何かにピンと来たが、それが何かはすぐには分からなかった。だがこの殺人現場に彼は心当たりがあり、何かがおかしいと思った。それで捜査と調査を進めてから、ようやくポーの作品に描かれた殺人とそれが同じだということに気が付くんだ。フィールズはまず彼のことを疑うんだ。彼がポーのことを信用せず、彼の作品に嫌悪感を抱いていることは明白だね。しかしポーのアリバイは簡単に証明され、2人のぎこちない共闘関係が生まれていく。■ポーとフィールズ警視の関係は? フィールズはとても理論的で、分析的だが、ポーは基本的にその正反対の男だ。否定的な意味で火花を散らし合い、はじめからお互いのことを好きになれない。絆を深くすることはまるでしないけれど、一緒に捜査をしなければいけないんだ。2人とも違った見方をしているが、そのゴールは同じ。2人はまるっきり違うタイプの人間、それだけに難しかったことは、それぞれの役に息吹を吹き込んだ上で、2人が実際に協力し合っているのだということを観客に理解してもらえるように描くことでだったんだ。おそらくそれが出来たのではないかと思っているよ。■エドガー・アラン・ポーを演じたジョン・キューザックとの共演はどうでしたか? ポーはSF小説や、殺人事件や推理小説の父とも言われている人物だが、ジョンは明らかにポーに魅せられていた。彼はポー役を楽しんでいるように見えたし、何よりも演じがいのある役だからね。演じながら「この人はジョン・キューザックだ」と思ったことは一度もないよ。いつでもエドガー・アラン・ポーがそこにいると思えたんだ。ジョンのように演技に一点の欠点もない人物と共演できたことは本当に光栄だね。本当に楽しかったよ! ■ジェームズ・マクティーグ監督とのお仕事はいかがでしたか? 監督として、彼は俳優を自由に演じさせてくれて、撮影現場でも我々に自由を与えてくれたし、俳優の能力を引き出してくれる人だ。■作品情報『推理作家ポー 最期の5日間』 公式サイト ブルーレイ+DVDセット<3,990円/税込> DVD<3,360円/税込>ブルーレイ、DVD同時レンタル、オン・デマンド同日配信発売元:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン(c)2013 AMONTILLADO PRODUCTIONS, LLC/POE PRODUCCIONES, SLU
2013年03月16日『マトリックス』の監督ら超豪華スタッフ&キャストが集結した超大作『クラウド アトラス』。過去・現在・未来にまたがる500年の間の6つのエピソードが、ランダムに行き来するように見えて、実は完璧に計算された順序で描かれていく。そんな壮大なエモーショナル・エンターテインメントの完成にて生まれた、ジム・スタージェスとぺ・ドゥナの「チャレンジ」「学び」とは!? 共に6役を演じた二人のインタビューをお届けしよう。■現在・過去・未来にまたがる500年間の壮大作品なスケールで描かれる作品に出演してみていかがでしたか? チャレンジはありましたか? ジム・スタージェス:6つの役を演じるなんて、一生に一度の体験だろうと思ったし、そういうチャンスはなかなか巡ってこないから、興味深い経験になることは最初から分かっていたよ。大変だったことのほとんどは特殊メイクだね。それさえ済めば、あとはいつも通りにキャラクターに集中すればいいんだ。ペ・ドゥナ:何より、素晴らしい俳優たちと共演ができたのが本当に素晴らしかったわ!私にとっては全てがチャレンジで、英語を話すことにせよ、顔じゅうの特殊メイクにせよ…でも素晴らしい体験だった。■本作には、トム・ハンクス、ハル・ベリー、スーザン・サランドン、ジム・ブロード・ベントなどオスカー受賞者の共演者がたくさん出演されていますね。彼らから何か学ぶ事はありましたか? ジム・スタージェス:トムと同じシーンに居るだけで勉強になった。僕が、具合が悪くてベッドで寝ている役の時は、半日寝っころがってトムの芝居を観察していた。彼みたいな演技者と同じ空間をシェアしているだけで、学ぶものがたくさんあったよ。ペ・ドゥナ:彼らから学ぶことは、たくさんあったわ。でも、一番印象に残っているのは“ハリウッドスター”と呼ばれている人たちなのに全然スター気取りの無いところ。皆フレンドリーで仲間扱いしてくれたのが嬉しくて印象に残っているの。親切で、言動に余裕があって、変なエゴがなくて、楽しい人たちで、クルーも共演者も分け隔てがないところが凄いなあって思ったの。■最初の顔合わせの時の印象はいかがでしたか? さまざまな時代を通して結ばれる2人を演じることになると知っていたと思いますが、すぐに意気投合しましたか? ジム・スタージェス:彼女に会う前は、僕はかなりシャイなので、どうすれば彼女とうまくやっていけるのか分からなかった。でも、実際に彼女と会って最初の5分ぐらいで、きっとすごくうまくいくだろうと確信が持てた。僕らはふざけ合ったり、ジョークで互いを笑わせたりしていた。はたから見れば、ものすごくプロ意識に欠けて見えたかもしれないけど、バカなことをやっているなかに、関係を築いていくメソッドがあったんだと思う。■それぞれ6役を演じていますが、特にお気に入りのキャラクターを教えてください。ジム・スタージェス:やっぱりお気に入りはいちばん時間を費やしたキャラクターじゃないかな。でも、一日だけ演じた役の中にも楽しいものがあったよ。この映画では、そこに生きる人々は場所や時間が異なり、姿が変わっても惹かれ合うというのがコンセプトなわけだから、異なる時間枠にいる人間でありながら、彼らは1つのものとしてつながっているわけだ。だから、僕はどのキャラクターも大好きだよ。ペ・ドゥナ:私にとってのメインキャラクターであるネオ・ソウルのソンミ451をほんとうに愛してた。それに、撮影中、私はソンミになりきり、彼女と心を通じ合わせていたと思うの。私にとってはすごくリアルなものだった。原作を読み、脚本を読み終えたら、不思議なことに、ソンミとつながっている気がしたの。■ソンミは、純粋な愛のシンボルのような印象を受けました。あなたにとって、愛は人生の中で大切なものですか? ペ・ドゥナ:私ってかなり極端なところがあって、役を演じる時はその役の中に自分が入り込んで、他の事を忘れてしまう程なの。だから、お仕事に没頭してしまうと恋をしている暇がなくなってしまったり・・・でも、愛は大切よ。役に入り込むように愛を見つけたら愛の中に身を投じられたらいいわね。■アクションシーンがありましたが、ご自身でスタントをされたのですか? ジム・スタージェス:僕たちのアクションシーンはスタントと言うよりは、ダンスの振り付けみたいな感じだった。戦うシーンはスタントマンの動きを見て、それから自分でやったんだ。飛び降りるシーンは自分でできなかったけどね。グリーンスクリーンの前での演技も多くて、丸三日間グリーンスクリーンの前だけでやった時もあったんだ。ペ・ドゥナ:私はグリーンスクリーンの経験が今までなかったの。そのスクリーンに何かがあると想像しなければならなかった。私はこの役、この映画を通じて、そういう演技を学んだわ。ときには目を閉じて、映像を思い描いてから演じ始めたりした。簡単ではなかったわね。■ドゥナにとっては、初のハリウッド映画ですね。出演が決まった時はどんな心境でしたか? ペ・ドゥナ:最初、友達から電話があったの。韓国の監督なんだけど「有名なアメリカの監督から脚本を渡してほしいと頼まれた」って言われて、信じられなかった。だって、私は韓国と日本で仕事をしただけなのに「なぜ彼らが私のことを知ってるの? 」って。とにかくオーディションを受け、シカゴでラナとアンディに会って、そして役をもらったの。もうビックリよ(笑)■ウォシャウスキー姉弟(『マトリクス』3部作監督)は、監督としてどのように役割分担をしていたのですか? ラナが対人関係、アンディが技術面担当のように分けていたのですか? ジム・スタージェス:僕らもそういう区別があるのかと探したよ。それぞれ相手より得意なものがあるに違いないと。でも、何も見つからなかった。彼らは本当に1つのビジョンでまとまっているんだ。アンディが何かとても詩的なことを言い、素晴らしいアイデアを注ぎ込んでくれてそのシーンをやってみる。すると、次にラナがやってきて、何か言い、またそのシーンをやってみる。僕は、どちらが何かにより優れているか、見極めることはまったくできなかった。彼らは2人で1人の監督として、完全な形であるような気がするよ。■作品情報『クラウド アトラス』 ・公式サイト 3月15日(金)新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国ロードショーワーナー・ブラザース映画配給(C)2012 Warner Bros. Entertainment. All rights reserved.
2013年03月13日作家ライマン・フランク・ボームによる不朽の名作「オズの魔法使い」の前日談をディズニーが完全映画化した『オズ はじまりの戦い』。手がけたのは『スパイダーマン』3部作のサム・ライミ監督と、『アリス・イン・ワンダーランド』のスタッフたち。一人のマジシャン、オズが偉大なる魔法使いになるまでの戦いを描いたアクション・ファンタジーとして話題沸騰中!東の魔女エヴァノラを演じたのは、『ナイロビの蜂』でアカデミー賞を受賞した演技派女優、レイチェル・ワイズ。このたび来日した彼女へのインタビューを届けよう。■この役柄を受けたいと思った理由はこの企画のどんな要素でしたか? エヴァノラを演じることに本当の意味で魅力を感じたのは、バッド・ガールになれるということだったと思うの。彼女は悪行を大いに楽しんでいるわ。このキャラクターに私が惹かれたのもその部分だと思うの。それに脚本も気に入ったわ。小説「オズの魔法使い」の優れた前日譚であり、あの魔法使いの出現の物語が素晴らしい想像力で描かれていると思ったの。それにサム・ライミと一緒に仕事ができることにも興奮したわ。私は彼の映画のファンだったけれど、今では彼自身の大ファンにもなったの。サムの演出を受けることはとても楽しかったし、彼は本当に素晴らしい人なの。それに、ジェームズやミラやミシェル、素晴らしいキャスト陣。呼ばれて嬉しい最高な企画だった。■あなたが演じた役柄は? 私が演じたのは魔女の1人の東の魔女エヴァノラ。エヴァノラがこの映画に登場するのは、ちょうどオズがエメラルド・シティにやって来た時期。エメラルド・シティには、ある予言があり、オズの国を救ってくれる魔法使いの出現を私たちは待っていた。そんなときにオズが現れると、ミラ・クニス演じる私の妹の西の魔女セオドラは、彼の名前がオズなので、彼こそがその魔法使いだと考えるのよ。でも私は確信が持てなかった。彼はペテン師かもしれないと思っていたの。それに私には王座を守ろうという意識が強くあった。そこで彼を試すのよ。彼が本当に予言された魔法使いなのかどうかをね。■エヴァノラはオズにどんな任務を与えたのですか。また彼女は彼に何を求めていたのですか? 私の演じるエヴァノラはオズに任務を与えるの。彼女は基本的に映画全編を通して嘘ばかりついているけれど、彼についた嘘の中でも大きなものの一つが、彼が南の魔女グリンダを殺しさえすれば予言が実現したことになるというもの。彼はそれには気が進まないわ。誰かを殺すことなんてしたくないもの。だけど、目にしたゴールドは素晴らしいし、その数も多かったから、とうとう彼はグリンダを殺すために出かけてゆくのよ。でもそれは、良い魔女を彼に殺させようとエヴァノラが仕組んだことだった。■魔女には特殊な能力があるのですか? 3人の魔女はそれぞれ魔法の力を持った装身具を持っているの。エヴァノラが身に着けているのはお守りで、これが彼女の魔法の力の源になっているのよ。彼女は指先から稲妻を出すことができるわ。セオドラは指輪を身に着けていて、火を発生させることができるの。グリンダの力は魔法の杖が源になっているわ。彼女は魔法の杖で水を操ることができるのよ。■監督のサム・ライミはいかがでしたか? サム・ライミは、信じられないほどの情熱と、素晴らしくも子供のようなイマジネーション、ウィット、そして人間性をこの作品に注ぎ込んでいるわ。彼には物語を語るという美しい能力があるわ。本当に素晴らしいストーリーテラーよ。サムは間違いなく愛すべき人物で、信じられないほどのエネルギーの持ち主ね。撮影現場でもいつもジョークを飛ばして人々を笑わせるの。彼の演出を受けたことを心から楽しんだわ。■あなたの演じたキャラクターのためにロバート・ストロンバーグが作ったセットはいかがでしたか? ロバートは支配者エヴァノラのために美しいエメラルド・シティ・パレスを作ったわ。すべてが本当にグリーンなのよ。美しくて大きな玉座もあり、私が颯爽と降りてきて登場する美しく大きな階段もあったわ。とても壮麗でいかにも宮殿にふさわしい威厳のある様相だったわ。■この映画ではいくつかのアクションも演じていますが、そのために特別なトレーニングをしましたか? 飛ぶ練習をしたわ。私はフリー・スタイルのような感じで飛ぶのよ。ドレスの下にハーネス(安全ベルト)をつけて上に上げられるの。あれは本当に楽しかった。上にいるときに、突然、うわあ、もし落ちたとしても絶対に安全だなんて本当にすごいわ、と思う瞬間があったわ。それでもやっぱりちょっと怖くなるものよ。だけど、私たちが安心できるようにスタッフが素晴らしい仕事をしてくれていたの。飛ぶことなんて、日常で簡単にできることではないものね。■今回の作品では、オズの国の様々な要素がL・フランク・ボームの小説シリーズで描かれているものから出来上がっていますが、ボームの小説に、今日でも人々から慕われる魅力があるのはなぜだと思いますか? 善対悪、ファンタジー、それに魔法使いを信じるか信じないかという物語は、まさにおとぎばなしそのものよ。子供の寓話や民話のようなお話ね。つまり典型的な伝統物語と同じなのよ。L・フランク・ボームはそういう部分を呼び起こさせているんだわ。■作品情報『オズ はじまりの戦い』 ・公式サイト 監督:サム・ライミ出演:ジェームズ・フランコ、ミシェル・ウィリアムズ、レイチェル・ワイズ、ミラ・クニス2013年3月8日(金)3D・2D全世界同時公開配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
2013年03月07日ハリウッド俳優のレオナルド・ディカプリオが2日、映画『ジャンゴ繋がれざる者』PRのために緊急来日し、都内で会見した。ディカプリオの来日は映画『インセプション』PR以来約3年ぶり8度目で、今年1月に報じられた俳優休業宣言後初の会見となる。ドイツの大衆紙ビルドのインタビューで「2年間で3本の映画に出演したのでクタクタ。長い長い休暇をとりたい」と明かしたことで休業かと報道されたディカプリオだが、この日の会見で真意を問われると「大好きな俳優業を辞めることはないよ」と笑顔で否定。ディカプリオは「時にマスコミにちょっとしたことを言うと、印刷されたときに違う意味合いで伝わってしまうことがある。少しだけ休憩したいと言ったら、それが俳優業を辞めると捉えられてしまったんだ」と休業騒動の経緯を説明した。今後は「いい映画のプロジェクトがあればやりたいし、俳優以外の活動では環境問題や慈善事業に取り組んでいきたい」と改めて否定した。同作は、ジャパニーズカルチャー好きの映画オタクであるクエンティン・タランティーノ監督が初めて挑んだマカロニ・ウエスタン。南北戦争勃発直前のアメリカ南部を舞台に、賞金稼ぎの黒人奴隷ジャンゴ(ジェイミー・フォックス)が、自由と妻を奪った白人に復讐するべく農園の領主カルビン・キャンディ(ディカプリオ)と死闘を繰り広げる。第85回アカデミー賞では脚本賞(タランティーノ)と助演男優賞(クリストフ・ヴァルツ)を受賞した。本作で初めて悪役に挑戦したディカプリオは「いまだかつてない悪人で、憎むべき人物。だからこそやりたいと思った。違う役柄を演じるのは俳優の仕事で、その中でも大胆不敵なキャラクターは演じる上で開放感を感じる。そういった意味では楽しい役柄でもあった」と新境地に自信。主演ではなく脇役だが、自ら出演を熱望したそうで「タランティーノ監督は脚本から飛び出すような悪役を書いていて、今までにない大胆な物語にショックも受けた。作品の一部になりたいと興奮したし、僕がキャラクターについてアイディアを出すと、数日後には素晴らしいセリフを考えてくれるんだ」とその才能に惚れ惚れしていた。来日は8度目になるが「過去には京都で1日に5か所もの寺院を巡ったよ。両親には寺院マニアと言われるし、ガイドさんも疲れていたね」と日本好きな一面を明かし「京都のような古い街に行くと、映画の中に入った気持ちになる。忙しい日々の生活や現実を忘れて、タイムスリップしたような気分が楽しいんだよね」と古都の魅力を熱弁していた。映画『ジャンゴ繋がれざる者』は全国公開中 公式サイト
2013年03月05日愛する人を失って心が壊れてしまった男女がダンスコンテストに挑むことで心を通わせていくハートフルムービー『世界にひとつのプレイブック』が22日に公開された。第85回アカデミー賞では8部門、さらに31年ぶりに全演技部門すべてにノミネートされており、キャストの演技力の高さと笑えるストーリー展開が高評価を得ている。今回、主演男優賞に初ノミネートとなったブラッドリー・クーパーに本作について話を聞いた。(c)YOSHIKO YODA■本作は製作総指揮もやられていますが、本作を製作、出演に至った経緯を教えてください。これは実は、シドニー・ポラックからラッセル監督に何年も前に来た企画だったんだ。マーク・ウォールバーグが主演予定だったが、スケジュールが合わず、ラッセル監督から「パット役をやらないか? 」と声をかけられた。その時すでにデ・ニーロ、ジェニファーは配役が決まっていたとか。僕は他作品が入っていたが、デ・ニーロの息子役で、ラッセル監督と仕事ができるなんて断る理由がない。監督とは密にやりとりをし、編集やマーケティングに至るまで関わったんで、製作総指揮として名を連ねることになったんだ。■デ・ニーロとは『リミットレス』に続いての共演となりますが、デ・ニーロとの共演について教えてください。最高の俳優としかいいようがない。リアルで演技ではない空間を作ってくれる。ラッセル監督に求められたのは、キャラクターを演じるのではなく、なりきること。彼の行動をまさに自分が体験するということだった。デ・ニーロはまさにそこにいて、いつも待っていてくれる環境を作ってくれていたんだ。■ジェニファー・ローレンスも若さを感じさせない迫力の演技でした。彼女との共演について教えてください。撮影時は21歳という若さだったけれど、彼女は10歳であり、40歳でもあるような素質を持っているんだ。また、これだったらうまくいくということが直感的にわかる鋭さを持っている。少女のような振る舞いをした次の瞬間は「カメラはあっちのほうがいいのでは? このセリフはこう変えたら? 」など言って、それが実際にうまく進むから、みんなを感心させた。自分のことを笑える余裕がある。シリアス尽くめというわけではないんだ。この感覚は人にも伝染するからやりやすかったよ。この映画のあとに、もう1本共演するけれど引っ張りダコの彼女から学ぶことは多いよ。■クライマックスのダンスシーンが素敵でした。ダンスレッスンはかなりされたのでしょうか? 撮影に入る前、数週間と撮影中も練習を重ねた。双極性障害に似たところがこのダンスもあって、3つの曲に変化するのが難しかった。でも練習によってジェニファーと一層、息が合うことができたのはよかったよ。■34歳でハングオーバーでブレイクされました。遅咲きともいえますが、将来への夢を抱く日本の若者にメッセージをお願いできますか? 自分はとても幸運に恵まれた。自分の仕事が本当に好きだし、ほかには得られない満足感が演技をしている時は感じられる。情熱を持って続ける鍵は、自分のやっていることを心から愛することだろう。愛せないのであれば、それはもしかしたら違うのかもしれない。やりたいことがあれば、ほかの人が違うのではないか? と意見しても耳を貸さないことも時には必要かもしれない。内側からやりたいことがあれば、それを追いかけていくべきだ。俳優は小さな小屋でやる演技も、本作のような大きな映画の演技も同じように満足感を得られなければならない。■作品の見所と、これから映画をみる日本の観客にメッセージをお願いします。僕も主人公パットから大きなことを学んだ。パットの経験・思考を体験することによって、ひょっとして持っているのかもしれない心の病への先入観がなくなり、それが共通して皆が持っている感情や状況であると理解した。この作品で「思いやりと共感すること」について学んだ。誰でも人生のトラウマにあう可能性がある。コメディだし、ドラマであってひとつのジャンルにとらわれない映画だ。最初はパットがどんな奴かわからないが、だんだんと彼や映画に惹きこまれていくんだ。スポーツカーに乗っているようなギアチェンジが激しい映画だが、笑って、泣いて楽しんでみてほしい。作品情報『世界にひとつのプレイブック』 公式サイト 監督・脚本:デビッド・O・ラッセル出演:ブラッドリー・クーパー/ジェニファー・ローレンス/ロバート・デ・ニーロ配給:ギャガ2月22日(金) TOHOシネマズシャンテ、TOHOシネマズ六本木ヒルズ他全国公開(C)2012 SLPTWC Films, LLC. All Rights Reserved.
2013年02月26日大女優がグレン・クローズ製作・脚本・主演を務める1月18日公開の映画「アルバート氏の人生」。本年度(第84回)のアカデミー賞にも3部門にノミネートされる注目作だ。彼女が女優人生を賭けて実現させたかったこの映画の魅力、舞台裏についてグレン・クローズ本人にインタビューを行った。(C)Kaori Suzuki■脚本にも参加されていますが、舞台版と映画版との一番の違いは? もし大きな相違点があれば、そうするに到った動機や経緯なども具体的にお聞かせ下さい。舞台はとても質素なの。ホテルの回転ドアとアルバートの仕事場であるちょっとしたプラットフォームがあるだけだったわ。それと多分ベッド、ノミの(シーンのための)ベッドね。だから想像力にかなり頼らないといけなかったのよ。観客はホテルがどういうところかとか、すべてを想像力で埋めないといけないの。舞台では、虚構の世界だと知りながらも、本物だと信じ込んでしまう。すべてを(想像力で)埋めてね。でも映画は本当にそのままでしょ。舞台で想像力を働かせて埋めていたものを、本物として作らないといけない。だから、(舞台から映画への)移行は、とても難しいんだと思うわ。私は、舞台に戻ることはしなかった。舞台(の脚本)は使わないことにしたの。原作を使って、そこから脚色していったのよ。■あなたがこの作品で一番魅力に感じる部分はどこですか? (C)Kaori Suzuki私は彼女にとても感動させられたの。彼女はとても感動的なキャラクターだと思ったわ。基本的に、ものごとを知らず、自分を哀れんだりせず、夢を持っているキャラクターには、どこかとてもパワフルなものがあるわ。自分を不憫に思ったりせず、生き続けるための夢を持っているの。たとえ自分が成し遂げたいことをやるのに、ほんの少ししか手段を持っていなくてもね。そういうことにはどこかとても感動的なものがあるわ。そういった信念は、人々にとってとても感動的だと思うの。それとアルバートのようなストーリーには、きっと何かが起きる、というのが感じられる。それが何かは分からないけど、驚きのあるストーリーなの。常にこういうふうになるだろうと思うような展開にならない。それは、この題材のもう一つの素晴らしい点だと思うわ。■おっしゃるように、どういうふうに話が進むのか分かりませんでした。アルバート・ノッブスを演じた上で30年という時間の経過があなたに与えた影響は何でしょう? 30年間、自分の(演技の)技術を学んできたの。本当にそうよ。なぜなら、とても難しい役でしょ。クローズアップがいかにパワフルかということを30年間学んできた。30年間、映画において、いかに思考や沈黙や動きがパワフルかを学んだわ。私にとって、このキャラクターを演じるのにパーフェクトな時だったと思うの。私は、複雑なところにもっと気づくようになったわ。なぜなら年を取ってから彼女を演じたことで、もっと時間が経ち、彼女は、あのマスクにもっと深く隠れている。そして、そこから出てくることは、彼女にとってもっと難しいのよ。そういったことすべてがストーリーにさらなるパワーをもたらすことになったと思うわ。■リサーチのために、女性が男装している写真をナショナル・ジオグラフィック誌でご覧になったんですね。そうなの。アルバニアの一部に、、なんて呼ばれていたかしら…彼らがなんと呼んでいたか忘れてしまったけど、もし家族に男性の跡取りがいなければ、彼らは女性をノミネートし、その女性は男性として人生を送るの。これがそういった生き方をした女性の顔なのよ。驚くべきことよね。そういった人生が、彼女の顔にもたらしたものはね。■メイクをすることは、このキャラクターになる手助けをしてくれましたか? ええ、助けてくれたわ。私の鼻を変えるだけだったの。そんなにたくさんパンケーキを使ったメイクはしなかった。彼らは、私自身の肌の色にうまく合わせることが出来たの。目のメイクはまったく何もしなかった。眉毛も何もしなかったわ。ここにちょっとだけしたけど(歯を差しながら)。■歯にですか? 歯の上に被せるの。それと私の耳はとても小さいから、もう少し大きなものにしたわ。そして少し外に飛び出しているようにしたの。それはとても印象的なのよ。耳が飛び出しているというふうにすることは、とても重要だった。■念願の作品の映画化を実現できたわけですが、その道のりを振り返っていかがですか? (C)Kaori Suzukiとてもいい気分よ(笑)…5年前だったと思うけど、私の家にいた時のことを思い出すわ。私がボニー・カーティス(プロデューサー)に会った時、物事が変わったのよ。私たちは一緒に「The Chumscrubber」をやったの。それは、ボニーが初めて一人でプロデュースした作品だった。彼女にはどこか私がすぐに大好きになったところがあったの。それで、脚本を彼女に渡して、「死ぬ前にこの役を演じたいの」と言ったわ。彼女は素晴らしいコラボレーターなの。どこからお金を引っ張ってくるかということに関して、型にはまらない発想が出来るのよ。なぜって、私はそれまでにすべてのインディペンデント映画の会社に当っていたからよ。すべての人のところに話をしに行ったわ。最終的に製作費を集めることが出来たのは、ボニーの独創性と、時々のちょっとしたひらめきのおかげなのよ。私たちは素晴らしいチームだった。それからロドリゴ(・ガルシア監督)のプロデューサーのジュリー・リンが加わったわ。彼女はとても才能があるの。彼女たちは素晴らしいチームだった。私たち3人は素晴らしいチームで、エネルギーを持っていたわ。結局、製作費はハリウッドからはまったく出ていないのよ。私たちがやっていることに興味を持つ人たちがもっともっと出て来ていると思うわ。映画ビジネスをやってみたいという人たちからもっと資金を集められるようになっている。製作費を集めようとしている人たちにとってそれはいいことよ。でも、本当に難しいの。私は決してあきらめないと決心したのよ…まず、女優であることは、信じられないくらい難しいの。すごくたくさん拒絶されるの。いつも自分がやりたいと思うことをやれるわけじゃないわ。でも、私は、この題材を決して諦めない、というところまで来たのよ。今から2年経って、「ああ、あの映画が出来ていたら、ナイスだったでしょうね。とても素敵な映画になっていたでしょうに」なんて言いたくなかった。そんなことを言わずにすんでよかったわ。なぜなら、この映画を作ることは本当にすごく楽しかったからよ。一緒に仕事をした人々やチーム、クリエイティビティ、すべてがこうあって欲しいと願うものだったわ。すべてが私にとって最高だったのよ。■撮影中で一番チャレンジングだった事、また面白いエピソードがあれば具体的にお願いします。私たちにとって最大のチャレンジは、すごく短い時間でやらないといけなかったことよ。こういうことがあったわ。私たちはアート・ディレクターと彼女のチームを集めてプロダクション・ミーティングをしないといけなかった。「ダイニングルームの家具をクリスマス休暇の間、借り続けておくお金も予算もない」って。それで、私たちが撮影することになっていた部屋にある(別の?)家具を、撮影前にあきらめないといけなくなったの。それで、私は言ったわ。「オッケー、じゃあ、そのシーンをどこで撮れるかしら」って。そういうシーンの一つは、パーティーの後、医者がいるところにマリアがやって来て、彼が彼女のスカートをつかむところだったの。あれは、もともとダイニングルームで撮影する予定じゃなかったんだけど、その方が結果的にはより良くなったのよ。そういうのはとても楽しいわ。それに、この作品にはもっとマジック・リアリズムがあったわ。アルバートが心の中で見ているものが大事だったのよ。彼女が、ヒューバートとキャサリーンのベッドルームがどういうものかを考えてみるシークエンスがあったの。最初、二つのベッドがあるところが出てきて、それから、彼女たちが一つの大きなベッドにいるところが出てくるの。彼女が心の中で考えていることがわかるようにね。でも、そういうことをすべてやるお金がなかったわ。それが出来れば素晴らしかったと思うけど、出来なかったの。それから、彼女が小さなお店を覗き込んで、想像するシーンがあったわ。あそこにはチョコレートとかいろんなものが置いてあるはずだったの。そして、コンピューターで動くクレーンを使うはずだったけど、それをやるのに8万ポンド(約1000万円)もかかるから、出来なかったのよ。それで、ミーティングで私は言ったわ。「私の顔(の表情で)で見せるわ」って(笑)。実際、それは…古い壁紙を見て、彼女が想像しているというシーンになったの。そういう問題の解決法は大好きよ。多くの場合…たくさんの人たちがそう言うんだけど、潤沢なお金がない時、もっとクリエイティブになれるって。問題を解決しないといけなくて、多くの場合、より良いものになるのよ。■アイルランドで撮影中、30年振りの大雪だったそうですね。すべてが凍っていたけど、雪かきというものがなかったの。だから雪や氷が道に残っていたわ。人々は転んで、お尻や足を骨折したりしていた。本当にひどかったのよ。カベンティリー・ハウスに行く時に、人々が道の端に車を置き去りにしているのを見たけど、そこに1週間も置きっぱなしだったわ。信じられなかった。すごく寒かったのよ。■ミア・ワシコウスカやアーロン・ジョンソンら若手実力派の役者との共演はいかがでしたか?私たちは一緒にリハーサルしたんだけど、彼らを見るのは素晴らしかったわ。最初、ミアには内気なところがあったの。そして、アーロンは、もっと積極的だった。それで、彼は彼女をつかんで、キスしたわ。ミアはちょっと…。それから、彼らたちはお互いにレスリングすることになったの。彼らは素晴らしい関係を持てるようになったのよ。あのリハーサル期間は、とても、とても役立ったわ。なぜなら、私たちは同時に脚本の手直しをしていたからよ。彼らにはとても感心したわ。理想的な世界では、こういった難しい役を見事に演じることが出来るすごくいい役者で、まさにこれからビッグになるという二人の若い役者をキャストしたいものよ。でも、それはとても難しいの。なぜなら、普通、そういった立場にいる若い役者のエージェントは、「アルバート氏の人生」みたいな映画はやらせたくないものだからよ。彼らは、大抵、たくさんお金を払ってくれる映画をやらせたがるものなの。でも、ミアはロドリゴが大好きなのよ。ロドリゴが彼女を発掘したからよ。アーロンは、ただいい役者になりたいだけなの。彼は頭がいいわ。彼は、(この映画をやれば)どういう人たちと一緒に仕事をすることになるか知っていたの。すべての役者が、最高の役者たちだったのよ。彼らは二人ともこの映画をやるために、大作を断ったの。それは稀なことよ。でも、それは、彼らがどれほど演技力を磨くことに真剣かということを示しているわ。だから、私は彼らに対してとても尊敬の念を持っているし、彼らが仕事をしているのを見るのが大好きだった。素晴らしかったわ。彼らは素晴らしかった。■あなた自身が歌詞を書いたわけですが、曲についてはどのように思いましたか?大好きよ。本当に大好きなの。私は子守唄が大好き。子供の頃、子守唄が大好きだったわ。だから、子守唄にするのは、論理的なことに思えたの。映画の最後のイメージだし。アルバートはとても子供っぽいしね。それはほとんど、ヒューバートがアルバートに歌っているみたいね。それか、アルバートはヘレンに歌ってあげたかったでしょうし、ヘレンが彼女の赤ちゃんに歌うことも出来る。または、ヒューバートが、ヘレンと小さな赤ちゃんのアルバートに歌うことも出来るわ。だから、映画の最後にうまく合うのよ。それから、私はミュージカルをやることで、たくさん学んだわ。史上最高の作詞家のひとりはオスカー・ハマースタインよ。そして、歌うことも学んだわ。私はオスカーの曲を全部知っている。彼らは、母音をどこに置けば歌いやすくなるか知っているのよ。美しいメロディや素晴らしい歌詞を書くだけじゃなくて、技術的に音を出さないといけないの。ある声域で歌うのがとても難しい母音があるの。どこに母音を置くべきか、というのが重要なのよ。私は、シニード・オコナーがすごく気に入ってくれた時、本当にうれしかったわ。彼女は、それをずっと言い続けてくれているの。あの歌は歌いやすいの。それは、歌手がエモーションを自由に表現出来るようにしてくれるの。(曲の音程が)声域の変なところにあって、その音が出るか心配する必要がないのよ。言っていることわかるかしら?ある母音や子音を使うことでね。そういうことにも気をつけたのよ。■今後、女優、映画人としての新たな目標をお聞かせ下さい。自分が面白いと思う役といいストーリーを見つけ続けたいわ。そして何度も言い続けているけど、自分で書きたいの。もし本当に書きたければ、書くしかないわ(笑)。私はいつも「パーフェクトな瞬間を待たないといけない」って言っているの。でも、きっとやるわ。必ずね。でも演技の話がきたら、書くよりも演技をしてしまうのよ。■書くというのは、脚本のことですか? そうなの。自分で書きたい脚本があるのよ。■それはどんなものなんですか?小説を基にしたものですか?それは私が子供の時に聞いたストーリーを基にしたものなの。私の母は、おばあさんの書斎にあるとても古い本をよく私たちに読んで聞かせてくれたのよ。■特に日本の女性の観客へ向けてメッセージがあればお聞かせ下さい。これは女性と社会での彼らの立場についてのかなり意味深い映画だと思う。女性がなんの権利も持っていない時代を舞台にした作品なの。彼女たちは、夫か、彼女たちが仕えている家主の持ち物と考えられていた。(この映画は)生き残るためにどこまで人々がやるか、ということを描いているの。だから私は、ある意味、社会学的な考察のようなものだと考えている。なぜなら女性が男性として装うといったことについての本がいくつもあるし。当時は私たちが知っている以上にもっと多くの女性たちが、きっとそうしていたに違いないわ。そういったことは納得がいく。それが自分たちの自由を得るための、そして、なにか自分たちに期待されている以外のことをするための唯一の方法だったのよ。だから日本のすべての女性が「アルバート氏の人生」を見に行ってくれることを願っているわ(笑)。自分たちの夫を一緒に連れ出してね。作品情報『アルバート氏の人生』監督:ロドリゴ・ガルシア出演: グレン・クローズ / ミア・ワシコウスカ / アーロン・ジョンソン / ジャネット・マクティア ほか配給:トランスフォーマー2013年1月18日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー(C)Morrison Films
2013年01月17日『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』『アリス・イン・ワンダーランド』をはじめ、ユニークでファンタジックな世界観とイマジネーション豊かなビジュアルで、世界中の映画ファンの心をとらえ続けるティム・バートン監督の最新作は、ディズニー史上最も奇妙な“白黒3D“ワンダーランド『フランケンウィニー』。孤独な少年ヴィクターと≪禁断の実験≫によって甦った愛犬スパーキーとのピュアな愛が、街中に大事件を巻き起こすちょっと奇妙で心沸き立つ冒険ファンタジー。本作のインスパイア・ソングをあの木村カエラさんが書き下ろし、話題となっています!そこで今回、木村カエラさんに作品の魅力とインスパイア・ソング「WONDER Volt」についてお話を聞きました。●木村カエラさんはティム・バートン監督の大ファンと聞いています。映画『フランケンウィニー』を観た感想は?ティム・バートン監督の好きなところの1つは、ダークさの中にちゃんと光のあるところで、今回ももちろんその要素がいっぱいつまっていて良かったです。すごく感動し、最後は元気になって観終えることができました。●木村カエラさんが思うティム・バートン監督の作品の魅力とは?特にお気に入りの作品があれば理由と一緒に教えてください。ヘンテコなキャラクターがいっぱい出てくるところです。アニメーションでは、特に、出てくるキャラクター全員がサブのようなキャラクターで作られていて、その感じがたまらなくツボなんです。その世界観が好きですね。好きな作品は『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』と『シザーハンズ』です。思いつきもしないような映像だったり、その中にある物語が現実世界からかけ離れていて、夢の世界へ連れてってくれる感じがいいですね。●『フランケンウィニー』のインスパイア・ソングへの参加が決まった時のお気持ちを教えて下さい。ものすごく嬉しかったです。「えっ!何て!?」って聞いてしまうような感じでした。夢のようです。●インスパイア・ソングの詞の中で、特にこだわったところは?(普段比べて違う点など)今回スパーキーの可愛さやキャラクターを、みんなに知ってほしいという想いから歌詞を作っていったので、スパーキーの特徴をたくさん言葉として曲中に入れられればいいなと思いました。この作品は大人も子供も大勢の方が観ると思うので、濁音の多い言葉だったりと子供が聞いても面白く感じたり、聞いて元気になるような歌詞を意識して作りました。●どのようなところを特に意識して聞いて欲しいですか?もちろん私の歌詞も聴いてほしいのですが、今回音作りに関して絶対入れたいというイメージがあったので、いろんな音が入っています。のこぎりの音、雷が落ちる音、感電する音、それこそスパーキーの音も。それを探して欲しいなと思います。●映画「フランケンウィニー」の魅力、見所を教えてください。映画を観て人それぞれ感じることは違うと思います。私が1番に感じたのはヴィクターがスパーキーを最初に亡くしてしまったとき、1人でずっと孤独になって考え込んでいたシーンがあるのですが、実験をしてスパーキーが最終的に甦り、それまで彼がずっと孤独の中で自分自身と向き合っていた結果生まれる希望というものが、すごく印象に残りました。ちょっと辛いことや嫌なことがあったりしても、きちんと自分自身と向き合えば向き合うほど、希望というものが孤独の隣に必ずあるのだなと、今回映画を見て改めて感じました。私はそれを歌で届けたいと思いました。希望や光という要素がこの映画にはすごく入っているので、ぜひ観て頂きたいと思います。作品情報『フランケンウィニー』監督・製作ティム・バートン配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン12月15日(土) 3D・2D同時公開!
2012年12月14日家族の数だけ、家族の形があっていい――。大切な誰かを持つ、すべての人へ送る新世代の家族ムービー『グッモ―エビアン』。本作で大きく期待できると話題を呼んでいるのが、麻生久美子と大泉洋の初共演。実力派でありつつ独特なキャラクターが大人気の二人。この主演二人のコンビネーションの良さを感じる、楽しいほっこりインタビューをお届けしよう。■ふたりは初共演となりますが、共演が決まったときの最初の感想と、その時にお相手に対して抱いていたイメージを教えてください。また、共演してみて認識した、相手の予期せぬ部分などがあれば教えて下さい。麻生:共演が決まってから撮影まではずいぶん時間がたっているんです。はじめは共通の知り合いなどもいませんでしたが、大泉さんのイメージはとてもよかったです。すごく明るくて面白くて一緒に仕事をしたら現場を盛り上げてくれそうで、お会いできるのを楽しみにしてました。それに北海道では大スターじゃないですか。北海道だけでの活動とかはあまりよく知らないのですが、ムコウじゃすごい人だという…。大泉:ムコウじゃないですよ、外国みたいな言い方はやめてください(笑) 麻生:北海道でのバラエティの、バラエティというか…。大泉:バラエティです。北海道では100%バラエティ以外の仕事はしていませんから。麻生:でもこっちでは役者さんもされていますので、実際お会いしてみてどんな方なのかとても興味があり、一度共演したいという思いは前からありました。なので共演できて嬉しかったです。大泉:本当にこの映画のお話いただいたのはもう何年か前なんですよね。色々とスケジュールがずれにずれて…。麻生:大泉さんが忙しいんですよ(笑)スケジュールがいつも詰まっていて。大泉:麻生さんが忙しいんですよ(笑)。果たして2人のスケジュールは合うのだろうかということでヤキモキしてました。脚本は楽しかったし、またそれを麻生さんがやると思いながら読みますととても楽しくて。ずれにずれていたので、麻生側がNGだしてるんじゃないだろうかと思ってました。麻生がやだっていってるのか!?と多少揉めたりしました(笑)麻生:揉めてないですよ(笑)大泉:本当にいつ実現するのかと、実現しなかったら悲しいなと思っていましたので今回なんとかやっと念願かなってインできるということですごく嬉しかったです。2011年の春ぐらいにもやるか、みたいな話もあったんですが、もっとスケジュールがタイトで10日間でみたいな感じで…麻生:そうなんですか!? 初めて聞いた。それは無理です。大泉:本当にインできてすごくうれしかったです。■共演されてイメージは変わりましたか?麻生:あまり変わらなかったですが、やっぱりいつも笑ってるわけじゃないんだとは思いました。大泉:いつも笑ってるでしょ。麻生:あ、そう言うとイメージ悪くなっちゃうか。(笑)大泉:やめてください。そういう言い方が余計にいかにも普段むすっとしてるみたいな感じになるじゃないですか。麻生:(笑)。いい意味で普通。でも話しだすと面白い人です。それまでのイメージは明るい、わ~!みたいなイメージだったんです。大泉:メイクさんやスタイリストさんを通してお話を聞いてたんです。お互いその人たちからイメージは聞いていたんですけど、本当に素敵な方で、普通の感じですよ、と。実際お会いして本当に優しくて普通の方でした。麻生さんぐらいになったらもうちょっと高飛車でもいいじゃないですか。現場でも強気で、私から撮れないの? みたいなのとか、誰もいない中で一人で芝居やって、あとはこれで撮ってとか…(笑)僕は一番最初のバンドの練習で遅刻してやばいと思ってたんですけどすごく優しくてほっとした思いがあります。帰ってもいいぐらいの女優さんなんですけどね、本当は。ギターをアンプに突き刺して帰ってもいいぐらいの…。麻生:(爆笑)。やっぱり面白いですね~大泉さんって。面白すぎる!■実際に演奏しなければならないというのはどうでしたか?麻生:その前に、ひとついいですか?今回大泉さんよりひとつ年上の役なんですよ。はじめそれにすごい疑問を持って…私は年上に見られがちだからいいんですけど。大泉:確かに、落ち着いていらっしゃるイメージがあるから、初めて年齢を聞いたときに5個も麻生さんが下だと知って、僕は永遠の大学生みたいなところもあるんで、いつまでたっても年下キャラでいいやと思ってたんですけど。僕が大学生の時に…あ、僕は二浪してるんで計算ややこしいか、僕が高校生の時に小学生でしょ? なんで麻生さんって呼んでたんだろう、みたいな。おい久美子で良いわけですよ。麻生:初めは大泉さんの方が年下に見えるのか不安だったんですけど、お芝居始まったら、本当にかわいくて仕方ないんですよ。そしたらやっぱり年下に見えます。大泉:今回はかわいいがテーマですので、三吉彩花にかわいさで負けたくないですね。大泉洋の方がかわいかったといわれたいです。あれ、もともとの質問なんでしたっけ? あ、そうだ、ギターは大変でしょ? 麻生:本当に大変でした。今もぜんぜんできないんですけど。一個一個ちゃんと進んでいかないとできない性格なんです。曲を弾いてほしいといわれて、その時は振りだけで撮っていくのかなと甘い考えをしていたら実際に弾けるようになってほしいと言われて。しかも2曲。とても早いので思ってたよりも全然難しくて。まず弾けるようになり、その後コーラスも歌わなきゃいけないということで、弾くのと同時に歌うのはすごく難しくて、、スタジオでひとりイライラしてました(笑)。大泉:そのイライラしてるのもかわいいんですよ。でも大変だったと思う。ちゃんと音が出ててすごいと思った。弾いてくださいっていわれたんですか?僕はもっと何十倍も簡単なギターを弾かなきゃいけなかったんだけど、最初から監督にはそんなに寄って撮りませんから弾けなくてもいいです、といわれて。監督は僕には期待してないじゃないかと思って。僕は3日前ですから、ギターを渡されたの。家で生まれたばかりの赤ちゃんがいるんで、寝てるのを起こしちゃいけないんで、なるべく赤ちゃんから遠い部屋で朝5時6時に「この木何の木」を練習してなかなか大変でした。もう少し早く楽曲をいただいていれば僕ももう少し弾けたと思うんですけど。僕は大泉ワンマンショーというイベントで全国回ってたのでなかなかできなくて大変でした。でも麻生さんは分量も多くて本当に大変ですよ。ソロまでありますからね。麻生:ソロとか、動き回ってほしいとかいろいろいわれるんですけどわけがわからなくなってできなくて、やっと今日少しだけ歩けるようになりました。段階を踏んでいます。大泉:弾き始める前にこれ踏んでください!とかね。麻生:そうです。なんのことか分からない(笑)。■参考にしたミュージシャンはいますか?麻生:監督に外国人の方の映像を見せていただいたり、川村かおりさんが参考になるんじゃないかと映像をみたりしました。大泉:僕はレディ・ガガ。困ったらレディ・ガガと言う事にしてるんです。僕にはまったくロックの血が無くて、ムード歌謡の血しかないんで、全くどうしていいかわからないです、と言ったら監督から外国のアーティストの方や日本のアーティストの方の織り交ざった映像を見せてもらって。本当に大変でした。どっちかといえば僕は演歌が好きなんですよ。演歌をやってくれといわれたらそんなに練習いらないかもしれないです。■「グッモーエビアン!」のような明るく、家族の温かさを描く作品の持つ意義は、今の時期は特に大きいのではないかと思うのですが、お二人にとって、この作品はどういう立ち位置の作品になるとお考えですか? どのような作品になってほしいですか?麻生:観てくれた人たちが笑顔になってくれたらいいなというのはあります。家族の話だけど、血のつながりだけではなく、思いの強さとか愛情とかがかわいらしく表現できている映画だと思います。気合入れて観なくても、いいものが観れたな、という気持ちになってもらえれば嬉しいです。大泉:僕はいつも準備稿みたいな段階で脚本を読むことが多くて、これから直していきます、という段階で読むんですが、今まで初稿の段階で面白いと思うことは無かったんですが、初めて脚本を読んですぐに、これはやりたい! と思いました。一番最初からそんなに面白いと思うことも無かったし、今でも楽しみです。若いハツキというアキの娘の目線の話なんですけど、ものすごくストレートでかわいくて、ものすごくきゅんとくる話です。脚本を読んで泣きました。その時の涙がものすごく気持ちがいい涙で、すばらしい脚本だなと思いました。麻生さんがやるというのも僕はすぐイメージが沸きました。僕のヤグという役もちゃらんぽらんな感じなんですけどハートがあるという魅力的な役で、僕が初めて脚本を読んだときのように楽しさや、切なさが皆さんに伝わればいいなと思います。あまり考えないでみていいもの観たと思える映画ですよ。いろんな世代で観られる映画だと思います。10代の子達は抱えてるもやもやした悩みとかがきれいに出ていて、もちろん僕たちの世代でも楽しめる映画になっていると思います。■作品情報『グッモ―エビアン』 公式サイト 監督・脚本:山本透出演:麻生久美子 大泉洋 三吉彩花 能年玲奈 竹村 哲(SNAIL RAMP) MAH (SHAKALABBITS)/ 塚地武雅(ドランクドラゴン) 小池栄子 土屋アンナ(友情出演) 配給:ショウゲート12月15日(土)テアトル新宿他全国ロードショー!(c)2012『グッモーエビアン!』製作委員会
2012年11月23日2011年3月の香港映画祭を皮切りに、2012年8月のインドのオシアン映画祭まで、約1年半にも及ぶ地球一周の巡回上映を経て、ついに日本に逆上陸! アメリカのニューヨーク・アジア映画祭ではオープニング作品に選ばれ、主演・山田孝之が日本人初のライジング・スター・アワードを受賞。北米最大級の映画祭であるファンタジア・フェスティバルでも長編劇映画部門 最優秀監督賞含む4部門に輝くなど、世界中のシネフィルの熱烈な支持を集めてきた、24日公開の映画『ミロクローゼ』。思想や概念を飛び越えた、型にまったくはまらない本作を手がけた石橋義正監督にインタビューを行った。■「ミロクローゼ」というタイトルにはどういう意味があるのでしょうか?この映画では恋をした相手のことを「ミロクローゼ」と呼びます。そして、それは“太陽”をイメージしています。自分自身を照らし、あらためて自分の生き方を見つめ直させてくれるものです。人は闇の中で生きていくことは簡単にできますが、日向で生きることの方が難しい。日向で生きるには、照らしてくれる太陽が必要です。その太陽を見つけるのに命をかけることがこの映画の軸になっています。■鈴木清順監督、奥田瑛二さん、原田美枝子さんの登場には驚きました。キャスティングの経緯を教えてくださいプロデューサーからの提案もあり、相談しながら決めていきました。特に原田美枝子さんは昔からのファンだったのでどうしても出演していただきたい、ということでお願いにあがりました。清順監督は台本を気に入って下さったのかどうかはわかりませんが(笑)、面白そうなことをやっているな、と思ってもらったようで、快く了承して下さいました。■演出で特にこだわったシーンはありますか?基本的には役者さんにおまかせしていました。ベッソンの笑いには微妙なニュアンスが必要だったので、ナレーション含めセリフの言い回しや間の取り方などに少し指示を出した程度です。■凝った映像が印象的ですが、撮影後の編集にはどのくらいの時間を費やしましたか?撮影後の編集には半年ほど費やしました。でも大変だったのは撮影後よりも撮影前に準備をした、遊女の写真が並ぶシーンのための写真撮影でした。300枚ほど制作するのに1年近くかかりました。■映画に登場するキャラクターを他のメディアにも展開させたいとのことですが、具体的なアイデアは?ベッソンが毎回お悩みを解決するというショート番組(ラジオでも)や、何も起こらないけどひたすら面白いキャラクターが登場するという、オブレネリの冒険物語の絵本を作りたいと思います。■この映画は海外の多くの映画祭に出品されていますが、海外のみなさんはどんな反応でしたか?最近は海外の方々もネットを通じて日本の文化をよく知っているので、案外時代劇のシーンも素直に楽しんでいただけたようです。国によっては激しすぎるくらい盛り上がって観てくれていました。■映画監督になろうと思ったきっかけを教えてください小学校3年生の時に『スター・ウォーズ』を観てすっかりハマってしまい、当時7回観に行きました。ストーリーよりもあの世界観やビジュアルや音楽が大好きだったので、何度も観て覚えて帰り、家で想像して再現してみたりしました。それがきっかけで色々なジャンルの映画をたくさん観るようになったんですが、自分で架空の世界を創造したいと、監督を志す様になりました。■映画を初めて作ったのはいつですか?高校生の時に初めて作りました。実写作品でしたが、思ったようには全然作ることができなくて・・・。大学では映画以外の創作活動を色々と体験しましたが、ずっと映画を撮りたいと思っていたので、きちんと映画の勉強をしたくて、英国王立芸術大学(RCA)との交換留学制度を利用して、映画科に入りました。テリー・ギリアムやリドリー・スコットの出身校でもありましたし、本格的な映画の勉強ができるだろうと。半年という短い期間だったし、講義も英語だったので多くを学べたわけではありませんでしたが、そのことが実際に映画を作る非常に良いきっかけとなりました。■これまでに影響を受けた監督や作品を教えてください強い影響を受けたのはスタンリー・キューブリック監督です。中でも一番好きな作品は『アイズ ワイド シャット』です。他にもブライアン・デ・パルマ監督や黒澤明監督は大好きです。画作りを重視している監督や作品が好きですね。■今後はどのような作品を撮りたいですか?今回は比較的ハチャメチャな構成の映画になりましたが、次はロマンがあって、未来と過去に思いを巡らすことができて、ビジュアル的にも見ごたえのある和物を作りたいと思います。『ミロクローゼ』 公式サイト 出演:山田孝之、マイコ、石橋杏奈、原田美枝子、奥田瑛二配給:ディーライツ・カズモ11月24日(土)シネクイントほか全国順次ロードショー(C)2012「ミロクローゼ」製作委員会
2012年11月21日雑誌や広告、ショーで活躍する第一線のファッションモデルたちをキャストに迎えて、知られざるモデルたちの日常や悩み、喜びを描いた青春ドラマ。人気ファッション誌で活躍する現役モデルたちに取材したエピソードを脚本に織り交ぜながら、プロモデル、普通の女の子である彼女たちの素顔に迫る。今回はこの『FASHION STORY -Model-』より、バラエティ番組『ピカルの定理』などでも活躍中の人気モデル・加賀美セイラのインタビューをお届けする。●『FASHION STORY-Model-』が映画デビュー作ですが、映画はどうでしたか。映画をやりたかったので、一つの夢が叶いました。もっともっといっぱいやりたいなって思いましたね。すごく、いい経験になりましたし、演技が好きなので、楽しかったです。他の人になるのって楽しいですよね。変身!…みたいな(笑)。いろんな人になれるの、楽しいです。●完成した作品をご覧になったご感想をお聞かせください。初めての映画なので恥ずかしかったですね。自分の演技が気になっちゃいました。初っ端から出てきますし。最初に出てくるからビックリしました(笑)。冷静には観ていましたけどね。キャピキャピしながら観ていません。でも「次はいつ出るんだろう?」って待っていたところもあります。「次はあのシーンだ。あちゃー」とか(笑)。映画そのものについてはまだうまく言えないですね。ご覧いただく方にお任せします。●加賀美さんはトップモデルのミホ役でした。ご自身のことでミホに反映している部分はありますか。中村監督の演出で、ミホの私服は、衣装の部分もありますが、ほぼ自前なんです。私だけではなくて、出演者みんなが自分の私服を着ていました。あとバレエのシーンは、私が経験者だったので、監督が反映して下さったんです。●モデルの普通の部分を描くというのが映画のテーマのひとつですね。この映画の見どころを教えて下さい。モデルさんのリアル感だと思います。人間味の部分。きっと、一般の方から見ると、ポージングして笑っていると毎日がハッピーそうで、羨ましいな、って思われたりすると思うんです。でも、そんなことはないよっ、てことですね。ひとりひとり、モデルとして、それぞれに色々な悩みを持ています。ミホ(加賀美セイラ)やレナ(河北麻友子)は恋に悩みますし、嫉妬心だったり。体型のことだったり、家族のことだったりと、みんな違う悩みをそれぞれ持っているんです。●最後にメッセージをお願いします。モデルって意外と華やかじゃないですねって(笑)。いっぱい悩んでるよって。みんなと同じ人間だよって。みんなここに立ちたいから頑張ってる。そいうところも感じて貰えたら嬉しいです。たくさんの人に観に来て貰いたいですね。作品情報『FASHION STORY -Model-』出演:本田翼(non-no)/加賀美セイラ/河北麻友子(ViVi)長渕文音/森田彩華/高田里穂高橋メアリージュン/東野佑美(CanCam)/鈴木ちなみ(with)七菜香/大島なぎさ(non-no)/カロリナ/高橋真依子/ティアラ(anan)樋場早紀/阿部菜渚美(Seventeen)小柳友/須賀貴匡/伊藤洋三郎/手塚理美 他配給:ユナイテッド エンタテインメント11月17日、シネ・リーブル池袋ほか順次公開!(c)2012F.S.フィルムパートナーズ/企画:オールE
2012年11月15日平凡な夫婦が突如として正体不明の“何か”に人生を狂わされていく…。不条理かつ誰にでも起こり得る事件を監視する、サベイランス系スリラー『388』が11月10日より公開される。このたび、『CUBE』を手がけた鬼才(!)製作総指揮のヴィンチェンゾ・ナタリ氏にインタビューを行った。■本作の製作総指揮を務められた中で、1番苦労した点、もしくは楽しかった点を教えてください。ナタリ:難しくない、というのが制作総指揮の一番素晴らしいところでね(笑)、監督をやるといろいろ大変な事を経験しなければいけないけれど、それを楽しむことができるのが制作総指揮の良いところだね。■ニック・スタール、ミア・カーシュナーとのお仕事はいかがでしたか?ナタリ:制作総指揮なので毎日セットにいるわけではないから、彼らのその時々の姿を通しての印象になるけれども、非常に素晴らしい役者さんだしエキサイティングな仕事だったよ。それに彼らの様な役者をこのジャンルでみることは珍しいから、その点も素晴らしかった。■本作の見どころを教えてください。ナタリ:映画そのものじゃないかな。コンセプト自体がユニークだし、役者たちも気付かれずに撮影されているという設定も、犯人の精神異常者の視点というのも面白いしね。観客は現実に起こりうるという恐怖を感じる部分もあるだろうし、そのあたりの技術とアイデアが上手く使われてところも楽しんで欲しいね。■今後の作品『Haunter』についてお教え頂ける範囲内で、見どころは?ナタリ:簡単に説明するのは難しいんだけれど、ある家族が1985年の同じ日を何度も何度も生きていて、家族の中でアビゲイル・ブレスリン演じる主人公だけがその事実に気付いている。なぜなら彼女は既に死んでいて、幽霊だからなんだ。家族のしあわせな一日、全てが完璧な生活の中に、実際にはもっと邪悪なものが潜んでいる、というもので、そこには、実際の我々の生活もそうじゃないのか、という意味も含まれているんだよ。■最後に日本の観客にメッセージをお願いします。ナタリ:私のメッセージは、“家にカメラを持ち込む時は気を付けて”ということだね。最近はiPhoneや様々なコンピュータにカメラが付いていて、それを家に持ち込むのは、悪魔を家に呼び込むのと同じような意味がある。カメラが実際に起動しているかいないか分からない時もあるし、起動すればライトが付くんだろうけれど、それが本当に事実なのかわからない。そういった意味では、我々は実に新しい時代に突入したんじゃないかな。“カメラに気をつけろ”それが私のメッセージだね(笑)。■作品情報配給:アルバトロス・フィルム/インターフィルム製作総指揮:ヴィンチェンゾ・ナタリ(『CUBE』『スプライス』)監督・脚本:ランドール・コール出演:ニック・スタール(『ターミネーター3』『シン・シティ』)、ミア・カーシュナー(『ブラック・ダリア』『マッド・シティ』)ほか11月10日(土)新宿バルト9ほか全国順次ロードショー!(C) 2011 ARLETTA (COPPERHEART) PRODUCTIONS INC. ALL RIGHTS RESERVED.
2012年11月09日今年はシンデレライヤー!?ディズニーが贈る、夢と魔法と最高のロマンス。時代を超えて愛され続けるプリンセス・ストーリー『シンデレラ ダイヤモンド・コレクション』のブルーレイ発売を記念し、一般公募から選ばれた『21世紀のシンデレラ』のグランプリ受賞者が発表された。「信じていれば、夢は必ず叶う」という『シンデレラ』のテーマのもと、ゲストの冨永愛さん、グランプリ受賞者の南早紀さんのインタビューをお届け。●冨永さんが、トップモデルになる夢をかなえた秘訣は?冨永:夢を叶えるためのパワーの源になったのは最初「負けてなるものか」という気持ちが強いモチベーションになっていたと思います。けれど、子供を産んでふと振り返ってみた時に「私は表現するということや、モデルの仕事が大好きなんだな」と改めて思ったんです。その時からモデルの仕事も「負けてなるものか」ではなく、表現することを楽しめるようになれた気がします。本当に好きなことを、自分のためにずっと続けてきたんだと思います。あと、あえて挙げるなら、自分自身の身体のケアですね。でも、私にとっては当たり前のことすぎて「努力」というほどではありませんが。●シンデレラのように、綺麗でいるための美容方法は?冨永:身体を作るひとつひとつの細胞は、自分が普段口にするものでできていると思うので、まずは食べ物や飲み物に気をつける事がとても大事です。気をつければ気をつけるほど、成果が出ると思います。すごくストイックになるのもいいけれど、息抜きもやっぱり大事。「ケーキも食べたっていいじゃん」っていう、楽な気持ちでいたいです(笑)。そういう気持ちはすごく表情に出てくると思います。他にも、恋をしたり、楽しいことをたくさん見つけたり、色々な方法があると思います。ちょうど良い、自分のバランスを見つけることも大切かなと思います。●南さんが『21世紀のシンデレラ』のグランプリを受賞した時の感想は?南:たまたまネットで見つけて、正直、グランプリはもう決まっているんだろうと思いました(笑)。でも「全応募者から抽選で5名にピアスが当たる」と書いてあったので、実は、そのピアスが欲しくて応募したんです(笑)。応募したこともすっかり忘れていました。そしてグランプリ受賞のご連絡をいただいた時も「ディズニーのチケットがどこかで当たったのかな?」と思うくらい心当たりがなくて、すっかり忘れていたんです。まさか私が選ばれるとは思っていなかったので、本当にただただびっくりで、本当に驚きでした。 ●南さんに贈呈された、クリスチャン・ルブタン氏がデザインした”シンデレラ・シューズ”は?南:私は、幼い頃からプロのバレリーナを夢みて、今でもレッスンを続けています。だからいつもバレエの事を考えて、足に負担がないよう、歩きやすい靴ばかり選んでいました。ヒールも2~3センチの靴しか履いたことがなくて、12センチのヒールの靴は生まれて初めて履きました。「ぐらぐらしてしまうのかな?」と思ったけれど、ふかふかしていてとても履きやすかったです。この靴は一生、家宝にします(笑)。●シンデレラの魅力は?南:シンデレラはずっといじめられたりしてきたのに、心が暗くならずに、鳥やネズミ達にも優しくしてあげたりしますよね。そうして、シンデレラの夢がかないます。シンデレラを見ていると、「夢を信じていれば、本当の自分を見てくれている人はいる」と感じます。冨永:外見は勿論ですが、内面も美しいというのが一番の魅力ですよね。あんなにいじめられて、さげすまれていたにも関わらず、美しい心をずっと保っていたというのは本当に素晴らしいと思うし、とても惹かれるところです。あとはやっぱり、素敵な王子様の存在かな(笑)!●『シンデレラ ダイヤモンド・コレクション』ブルーレイ見所は?冨永:映像がさらに美しくなった事が、すごく魅力的だと思います。まさにダイヤモンド・コレクションという名前にふさわしい、素晴らしい映像に生まれ変わっています。ぜひ皆さんに観ていただいて実感してほしいです。絶対に期待を裏切らないと思います!あと、この夢にあふれた物語が、自宅でいつでも気軽に見られるのも嬉しいですね。作品情報『シンデレラ ダイヤモンド・コレクション』ブルーレイ1枚、DVD1枚 3,990円(税込)『シンデレラ 3-Movie Collection』ブルーレイ2枚組 6,090円(税込)10月24日(水)発売オンデマンド同日配信開始(c)2012 Disney 公式サイト
2012年11月01日フィギュアスケーターとして数々の大会で好成績を収め、大学卒業を機にプロスケーターとしてのスタートを切った澤山璃奈さん。氷上での美を極めた澤山さんは、今、モデルとしても人気を博しています。そんな澤山さんに、スケートをはじめたキッカケから現在に至るまで、さらに、将来の夢をなどを語っていただきました。■小さい頃から好奇心旺盛! とどまることが苦手―澤山さんの経歴を拝見すると、フィギュアスケート選手、モデル、タレント、水着キャンペーンガール、グラビアアイドル……今までさまざまなことにチャレンジしてきていますね?澤山さん:もともとスケートを始めたのも、たまたま、だったんです。母がスケートスクールに通い始めて、幼い私はそのレッスンに付いて行って見学をしていて。見ているうちに自分も始めたくなったんですよ。でも、スケートだけがやりたかったワケじゃなくて(笑)。そろばんも、公文も、バレエも……一番多いときで習い事、10個ぐらいは掛け持ちしてたんじゃないかな?あれもこれもやりたい性格なんで、スケートというくくりだけじゃなく芸能界でお仕事させていただけるチャンスに恵まれている今は、いろんなことに挑戦したいと思ってるんです。―芸能界に入るきっかけはなんだったんでしょう?スケートでの表現力を買われて……といった感じだったんでしょうか?澤山さん:たまたま始めたスケートが楽しく続けられたのは、まわりのみんなに「表現力がある」って褒めてもらえたからですが、芸能界に入るきっかけは、まったく別。渋谷の109近辺で、スカウトされたんです。―すでにスケートで優秀な成績を出していたのに、それとは関係ないスカウトだったんですね(笑)澤山さん:13才のときに2001年の関東フィギュアスケート選手権大会でノービスA女子優勝、16才で、2006年に全日本フィギュアスケートジュニア選手権大会のアイスダンスを三連覇して……スケートも結果が出始めたときに、スカウトもされたって感じでしょうか。テレビに出ることは、それこそ2、3才の小さい頃から興味があったみたいで「璃奈ね、テレビにでるの〜」と小さいながらも宣言していたので(笑)、家族もそんなに驚かなかったですね。■スケート、芸能活動、学業が重なる中で、出した決断―スケートとの両立は、大変だったんじゃないですか?澤山さん:最初は、両立の大変さなんて全く感じていなかったんですよ。でも大学に入った頃から、スケート、芸能活動、学業……この3つのバランスを自分の中で上手にとることが難しく感じ始めましたね。1日は24時間しかないので、物理的に厳しいこともあって。スケートで入った大学だけれど中途半端にしたくなかったから4年間で卒業することと、将来のためにスケートを頑張らなくっちゃと、芸能活動を制限した時期もありました。大学卒業までと自分の中で期間を決めて。その期間を決めたことで、かえってスケートに集中できました。改めて私はスケートが好きなことも再確認できましたし。そして大学を卒業してからは、プロスケーターとしての活動もスタートしました。―今年は、「ラブリーナ」、「フェアリーナ」とDVD2枚が同時に発売され、9月には、写真集「I BELIEVE」も出されています。印象的なタイトルのこの写真集では、美裸身を公開されていますが。澤山さん:スケートだけでなく、歌もやりたい、ダンスもやりたい……小さい頃と変わらず、いろんなことに挑戦したい私の、今の自分をすべて出してみようと、取り組みました。すべてをさらけ出すのは、正直言って賭け。でも、無難な方を選んでしまいがちになっていた自分を変えた1冊です。■仕事をすることーーそれは、人のために役立つこと―写真集を出す前と出した後では、変わりましたか?澤山さん:スケート、グラビア、モデル……いろんなことをやっている私に、なにがやりたいの?この子は……って思われる方も多いと思うんですよね。でも、今、自分では、がむしゃらにいろんなことにトライするのもカッコイイかなって思ってるんです。きっと無駄なものは何もないはずだから。今年は、2月に被災地でアイスショーをやらせていただいたんですけれど、将来的に、藤原紀香さんや黒柳徹子さんのように、仕事を通してチャリティにしっかりと関われたらと思っているんです。スケート、グラビア、モデル、レポーター、ダンス、歌……いろんなことに挑戦させていただきながら、その延長線上で、チャリティに関われることが出来たらと。そのために、今、やれることなんだろう?っていつも考えていて。大げさかもしれないけれど、自分が生きていること、仕事をしていることって、突き詰めていけば、人の役に立ちたい、人のためになにかやりたいってことだと思うから。―近い将来、実現させたいことはなんですか?澤山さん:スケートのアイテムってあまり可愛いデザインのものが無いんですよ。だから、選手をやっていた経験を生かして、機能的にも優れていて、ファッション性も高いものが将来的にプロデュースできたらと思ってるんです。絵の個展もやってみたいし、アイスショーの会場で、デザインしたアイテムを販売してチャリティ活動をしたり……夢はどんどん膨らんじゃいますね。今、愛用しているGALAXY Noteは、スマホっていえばスマホかもしれないけれど、想像力を広げてくれるツールといったほうが私にはぴったりで。仕事の合間の時間に思いついたこともすぐにメモができるし、書きたいと思った絵も、タッチペンで繊細に描ける。頭の中にあること、全部実現したい!って思っている私を支えてくれるツールなんです。―ブログでも、いろいろ書き込んだ可愛い写真を載せていますね。GALAXY Note って、本当に写真がキレイなんですよ!編集機能としては、S Memoというアプリケーションの中にお絵かき機能があるんですけれど、最近は、ブログ用の写真を撮ったら、手書きのコメントを加えるのに毎日のように使っています。タッチペンをモニターに走らせる早さは、手慣れたもの。サクサクと画面を替えながらブログにアップする画像をセレクト。あと、絵を描くのも好きなので、大好きなアリエルを描いたり。ペンの太さや色も自由にいろいろ選べるし、繊細なタッチも表現できるし、ズームアップもできるので、細かい作業も簡単。ファンの方が読んでくださっているブログに手書きのぬくもりをプラスできるのって、すっごくいいな〜と思ってるんです。璃奈画伯のお気に入りはアリエル。「画材を出したり片付けたりする手間を考えると、GALAXY Noteは手軽すぎてハマってます」キラキラと目を輝かせながら、GALAXY Noteを手にする澤山さん。澤山さんがクリエイションしたアイテムやアイデアが発表されるのも、もしかしたらそんなに遠くない将来かもしれません。●プロフィールさわやま・りな 1988年10月13日生まれ、神奈川県出身。全日本フィギュアスケートジュニア選手権のアイスダンスで2004年から2006年まで3連覇を果たす。2007年東レ・水着キャンペーンガールに選ばれる。法政大学文学部心理学科を卒業後、プロに転向し、プリンスホテルに所属。9月に発売された写真集『I BELIEVE』は、異性のみならず、同性からも高い評価を得ている。
2012年10月31日「人生のエンディングをどう迎えるか?」誰もがいつか人生で向き合う最大で最後の選択だ。まして、世界の主要国の平均年齢が上がり、圧倒的にシニア世代が占める現代。11月3日公開、ジェーン・フォンダ主演のフランス映画『みんなで一緒に暮らしたら』は、まさにそんな現代の悩めるテーマをユーモアたっぷりに温かく描いた感動作だ。監督を務めたステファン・ロブラン氏のインタビューをお届けしよう。■この作品をつくったきっかけは?わたしはいつもベテラン俳優たちを集めて家族や友情などをテーマとした作品を撮りたいと思っていました。そして、特に年齢を重ねた人たちの社会的な依存と自立をテーマにしたものを撮れないかと考えていたのです。そういうテーマは映画ではめったに扱われません。私が脚本を書き始めたとき、私の学生時代に、祖父母たちの健康状態が悪くなってきたのを思い出しました。その当時、私の両親は、彼らに対してどう対処していいかをあまりわかっていませんでした。なぜなら彼らは、その時のための準備を何も考えていなかったからです。そこで、私は老年の友人たちが、自分たちで一緒に住む計画を立てる、という話を思いついて書き始めたのです。■完成までに5年を要したとの事ですが、完成までに最も苦労した点、楽しかった点を教えてください。製作資金集めは困難で、何年も苦労し危険な状態もありました。でもいざ撮影が始まると、とてもスムーズに進み、撮影は楽しく、役者たちのチームワークも良く、またみんなこの冒険を喜んで共有しようとしてくれました。最も楽しくて印象に残っているのは、プールでの食事のシーンでクロードとジャンが喧嘩をする場面の撮影です。俳優たちがこのシーンに熱中してしまい、とてつもなく大笑いして、笑いが止まらなくなり、状況はとてもシュールになってしまったのです。プールの周りにいた観客の側のスタッフと、プールの中の“円形劇場”(闘牛場)にいた俳優たちと、という構図です。■主演ジェーン・フォンダさんとのお仕事はいかがでしたか?私にとって彼女は伝説の女優です。多くの有名な作品に出演し、アカデミー賞もとり、しかもフランス映画には約40年振りにカムバックと言う大きな意味がありました。彼女が承諾してくれるかどうかはわれわれの賭けでした。彼女は脚本を気に入ってくれました。また、ジェラルディン・チャップリンや他のフランスの名優たちと共演するアイデアを気に入ってくれて、この映画のキャスティングの最後の段階で決まりました。最も印象に残っているのは、ジェーン・フォンダが最初にパリにやってきたとき、いくつものトランクにこの役のために提案したい衣装をぎっしりと山のように持ってきたことです。私たちはカメラテストやリハーサルを何度もしました。彼女は少し気難しいところもありますが、とてもまじめで勤勉でした。そして、彼女はアメリカからやって来て、一瞬のうちに私のストーリーの中に入り込んでしまうという、まさに驚くべき、素晴らしい女優でした。■平均年齢74歳という俳優陣の中に、若手であるダニエル・ブリュールを世話役として起用した点については何か意図はあるのでしょうか?当初なかなか製作資金が集まらず、何度も暗礁に乗り上げた頃に、ドイツの熱心な出資者が名乗り出てくれて、そのおかげで企画がうまく進み始めました。そこで、博士論文を準備中の若い学生でお世話係でもあるディルク役を、ドイツ人という設定に書き換えました。そしてすぐにこの役にうってつけのダニエル・ブリュールが見つかったのです。■この作品を通して世の中に伝えたいメッセージはありますか?映画では普段あまり語られず、多くの人の心の琴線に触れるもの、老年の俳優たちのアンサンブルが楽しくて美しい映画を撮りたいと最初から思っていました。 私はまず老年の人たちの依存についての問題から始めることにしました。遠近を問わず多くの人が抱えている問題です。そして我々の世の中の高齢化は次第に迫りつつあり、ベビーブームの人たちも定年を迎える今日で、高齢者がまた一段と増えるのです。そしてそんな彼らは、何か対策を発明して、彼らの老後をより人間的にするために計画を練るのです。私は子供たちが親の老後の道を決めてしまうのは残念だと思います。老人たちがたとえ、いろいろ問題があるとしても、彼らにだって自由は残されていますから。尊厳だってあるのです。今こそ、我々は老後の問題を考えて、それに対して方法を生み出し、より人間的でより応用の利く解決策をそれぞれが生み出してほしいと思っています。作品情報『みんなで一緒に暮したら』監督:ステファン・ロブラン出演:ジェーン・フォンダ、ジェラルディン・チャップリン、ダニエル・ブリュール、ピエール・リシャール、クロード・リッシュ、ギイ・ブドス 公式サイト 配給:セテラ・インターナショナル/スターサンズ11月3日(土)よりシネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー2011年 第64回 ロカルノ国際映画祭 特別招待 クロージング作品(C)LES PRODUCTIONS CINEMATOGRAPHIQUES DE LA BUTTE MONTMARTRE / ROMMEL FILM / MANNY FILMS / STUDIO 37 / HOME RUN PICTURES
2012年10月27日「黒い家」「青の炎」などの貴志祐介のベストセラー小説を、衝撃の実写化。11月10日の映画公開に先駆けて、10月15日よりBeeTVドラマ「悪の教典―序章―」が配信中の本作について、主役・伊藤英明と監督・三池崇史のインタビューを行った。●原作が上下巻に及ぶ大作。2時間の映画にしていく脚本を製作したときの苦労は?三池監督:自分が読んでいた中で、中心とストーリーになる部分を残してそぎ落とす、という流れでやりました。原作はラストに向かって群像劇のような広がりを見せて、最後の部分だけ蓮実に集約させる感じだったんだけど、その部分をシンプルに、余計な映画的な物語をくっつけないで作りました。いろんなアプローチはあるのかなと思いましたが、今回はとにかくシンプルにすることが一番かなと思いました。●伊藤を蓮実に起用した理由は三池監督:蓮実が面白いところは全てを持っているのに一つだけ欠けているところ。ちょっと似ていますよね。『海猿』でヒーローをやって、同じ年に『悪の教典』で蓮実を演じる。世界中を見てもこんな役者いないと思うし、そういう強さを持っている。言いようのない不思議な魅力がある。何のために存在してるかなんて意味はなくて、いろんな人生の選択肢はあったかもしれないけど生まれたときから俳優という定めだったようなことを感じる俳優。生きようとする生命力も強いし、自分らしく生きていたいけどそういう場所がない、孤独の蓮実聖司が少し重なるんです。映画の中で伊藤は、後半から目の中身が狂ってくるんですよね。まゆとか表情じゃなくて、演技なんてできないはずの眼球が狂ってる。普段はクールなんだけど無邪気に笑う笑顔が恐い。そういったところも蓮実的だなと思います。伊藤:嬉しいですね。(笑)●生徒一人一人と向き合って惨殺していく演技上での緊張感はありましたか?伊藤:常にニュートラルな状態。無心でいました。サイコパスはこうでなければいけない。わかりやすく表現しなければいけないって思うと、自分の幅が狭くなってしまうような気がして、そこは恐かったからこそ裸になれたんだと思います。生徒役の新人の子たちは特にプレッシャーだったと思うし、監督に怒鳴られる子もいれば優しく諭される子もいるし、三池監督自身も人を使い分けて演出されていたんだと思います。監督は蓮実のように人を見抜く力があって、見透かされているような気がする。だから僕も裸でぶつかっていきました。自分に勝るものは絶対にないはずだけど、それ以上に自分を引き出してくれるのは監督でありスタッフであり共演者の力であり、だから一緒にぶつかり合うくらいの気持ちでやりました。●生徒の死に際に人の本性がでるなと思いましたが、伊藤さんだったら蓮実にどう立ち向かいたいですか。伊藤:潔く腹を切って死ぬべし。(笑) 『一命』につなげようと思ったんですけど違いましたね。。。どうするかな?最初は先生がそんなことすると思わないから、「見てきてやるよ!」って最初に行って、「俺が警察とか呼んでくるよ!任せろ!」といいながら一番に殺されるタイプかもしれないですね。(笑)死に際に「だろ?」って言いながら死んで生きたいです。(笑) 僕はお調子者なので、そういう感じだと思います。●『海猿』でヒーローから一転、悪役にチャレンジしてみて伊藤:役者っていつも自信がなくて、もしかしたらできないかもしれない。って思うからこそ全力で取り組める、そうゆうのが大事だと思うんです。『海猿』がヒットした年に全く逆のキャラクターを演じられるのは役者として恵まれているなと思っています。役者を始めて13年くらいになりますが、30代になってからの面白さというのも感じるようになって、40代・50代もしかしたら80代までずっと続いていく役者人生にまたいろんな面白さを感じられるのだろうと思うと本当に楽しみなってきました。自分が全力でエネルギーを出し切った作品をお客さんに観てもらっていろんなことを感じてもらうことの爽快さは、三池監督に教わりました。ネガティブではない辛さを感じたり、昼夜逆転の撮影が続いてどうしても神経が高ぶっていたり、身体もものすごく疲れていて、それでも監督は役者もスタッフも時間すらも全てを使い倒すエネルギーの塊のような方なので(笑)、自分も同心に戻ってピュアな気持ちで作品に取り組めて、そこが本当に楽しいなと思いました。キャラクターについてのイメージも監督から言葉で伝えられることはなくて、「蓮実を恐く撮るのも不気味に撮るのも僕の仕事ですからね」といわれていました。台本を読んだからといって理解できるキャラクターではなかったし、原作を丸写ししてもしようがない。映画をヒットさせよう!とか、明日の撮影のためにエネルギーを残しておこうとかそういった意識もせずに本当に心を裸にしてエネルギーをぶつけていけばいいんだという気持ちで、出し切れるものを出し切った。そういう気持ちが今回は必要だったんだと思っています。作品情報ドラマ『悪の教典―序章―』:10月15日より、「dマーケット VIDEOストア powered by BeeTV」で独占配信中!映画『悪の教典』:11月10日全国東宝系ロードショー
2012年10月25日ゴシック風の怪奇・幻想小説などで一世を風靡し、世界初の推理作家として名を刻む孤高の作家、エドガー・アラン・ポー。自らの小説模倣犯と対峙したポー最期の日々を、史実とフィクションを融合した大胆な発想とスタイリッシュな映像でダイナミックに描き出した極上のミステリー、それが現在公開中の、『推理作家ポー 最期の5日間』だ。監督のジェームズ・マクティーグにインタビューを行った。■本作は、作家エドガー・アラン・ポーの最期の数日間をモチーフにした作品となっていますが、本作を製作するきっかけを教えていただけますか?もともとポーの文学作品はお好きだったのですか?プロデューサーのアーロン・ライダーから話をもらったんだが、彼はこれまでにも『メメント』や『プレステージ』といった興味深い作品の数々を手掛けてきた人物で、個人的に注目していたんだ。僕自身、もともとポーのファンだったし、ポーの人生そのものと彼の作品が巧みに交差するストーリーにも大いに惹きつけられた。作品のほとんどが短編小説だったことや、彼の人生がかなり陰鬱で悲惨なものだったこともある。それに、ポーを題材にした映画の決定版、といったような作品がこれまでになかったという点でも意義あるチャレンジになると思った。彼の人生と物語を組み合わせて、今までにないユニークな映画が出来るんじゃないかと思ったんだ。■繊細なところもありつつ、芸術家として我の強いジョン・キューザックのポー役はハマリ役だと感じたのですがどのようにしてキャストを決めたのでしょうか? また、役作りの上でそれぞれのキャストに何かアドバイスをしたことはありましたか?ジョンはバラエティ豊かなジャンルの映画に出演してきた素晴らしい俳優だけど、彼のダークな部分が存分に活かされた作品はこれまでになかったように思う。意外かもしれないけれど、ジョンはアメリカの有名な作家ハンター・S・トンプソンやイギリスのアーティスト、ダミアン・ハーストといったダークな作風で知られる人々と親交が深くて、彼自身もかなりダークな一面を持ち合わせているんだ。そういった彼の側面をつつけば、興味深いポー像が出来上がるんじゃないかと思ったし、本人も大いに乗り気で役作りに熱を注いでいたよ。やつれた風貌にするため減量して髪をボサボサにしたり、ゲッソリした顔に見せるために不健康そうな黄色いメイクを施したりと、見た目的にもあれこれ工夫を凝らしていたけれど、実際のポーに似すぎていないのがよかったね。外見をそっくり真似するのではなく、もっと内面的な、ポーの“精神”のようなものを体現していたのが素晴らしかった。「ポーは実際にこんな事を言っていた」とか「実際のポーならこんな風には振る舞わないだろう」とか、ジョンとはあれこれ話し合ったとは言え、彼が演じるのはあくまでポーをベースにした想像上のキャラクターであって、そっくりそのままポーというわけじゃないし、映画のストーリーにしても史実に基づいているわけじゃないからね。この映画に登場するポーは、殺人鬼によって自らの小説の世界に身を投じ、危険なゲームに巻き込まれる哀れな1人の男というだけだし、ポーをめぐる歴史上の事実や出来事を忠実に再現しようだなんて、はなから考えていなかったよ。■では実際にジョン・キューザックと仕事してみていかがでしたか?また、フィールズ刑事役を熱演したルーク・エヴァンスについても聞かせて下さい。ジョンはアイデアも豊富で、本当にすばらしい俳優だよ。僕が間違った意見を言った時には、真っ先に遠慮なく指摘してくれたしね(笑)。他の役者なら考えつかないようなユニークな視点で、ニュアンスたっぷりにこの役を演じてくれた。すごく興味深いアプローチで、演出する側としても楽しかったよ。ルークは今後大スターになる可能性を秘めた、聡明で才能豊かな役者だし、エミリー役のアリス・イヴもすばらしい演技を見せてくれた。ブレンダン・グリーソンのことは昔から大ファンだったんだけれど、演じる役柄さながらの存在感でスクリーンに華を添えてくれた。すばらしいキャストに恵まれて、本当にラッキーだったと思うよ。■最後に、日本で公開を楽しみしているファンへ本作品の見所とメッセージをお願いいたします。日本の観客は僕がこれまで手掛けた作品も熱狂的に支持してくれたし、すごく感謝しているんだ。今までの作品とはちょっと毛色が違うとは言え、この映画にはホラーや心理スリラー、アクションといった日本で人気の高いジャンルの要素が詰まっているし、「落とし穴と振り子」をモチーフにした殺人などショッキングなシーンも含めたスリリングなストーリー展開に、日本の観客もきっと喜んでくれるはずだよ。作品情報『推理作家ポー 最期の5日間』 公式サイト 監督:ジェームズ・マクティーグ出演:ジョン・キューザック、ルーク・エヴァンス、アリス・イヴ、ブレンダン・グリーソン配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン大ヒット上映中!(C)2011 Incentive Film Productions, LLC. All rights reserved.
2012年10月24日9月28日(金)全国公開となるアクション映画の金字塔<ボーン>シリーズ最新作『ボーン・レガシー』。本作で主人公アーロン・クロス(ジェレミー・レナー)と共に命を狙われ、彼と運命を共にする女医マルタ役を演じたレイチェル・ワイズのインタビューが到着!●科学者を演じるのは楽しめましたか?あなたほどおきれいな科学者はほとんどいないとは思いますが私は女優であっていろんな役をやらせてもらうのが楽しいのです。私のキャラクターのマルタは、スーパー・ヒーローではありません。彼女はリアルな血の通う生身の人間です。かなりドレス・アップして口紅も塗っている科学者とも実際にお会いする機会がありましたけど、この映画のドラマが盛り上がってきた頃に、マルタがサッとドライヤーなんか出してもおかしいじゃないですか。あれが彼女のリアルな世界なんですし、自分の置かれた状況と格闘しないといけないわけですしね。●あなたのキャラクターは、映画の中でさまざまな感情の起伏を演じてますよね。あのような感情の位置にどうやって持っていくんですか?各シーンをただ演じればいいように全体を見渡す一貫したシーンを作っておけばうまくいった場合には、その状況、状況のリアリズムに身を任せられるんです。これは今本当に起こってることなんだと、自分に言い聞かせないといけないんですけどね。●暴れる役は楽しかったですか?命がけで戦うなんていう経験が今までにない人のリアルな体験をするというのが、私の役目でしたからね。マルタは日頃から研究所で試験管の作業をしてきたような人ですが、それがある日突然闘う術を知らないといけなくなるんです。決してスーパー・ヒーローじゃないんだし、命がけで戦う生身の人間です。●今回は『ボーン・レガシー』という作品です。あなたはどんな遺産を残したいですか?子供以外には何も考えられません。DVDに作品が残ると思いますから、それが遺産かもしれませんね。私が生涯をかけて出す二酸化炭素排出量はあまり多くないでしょうね。マニラの恵まれない人たちが住む地域で撮影をしたので、私は現地の子供たちの遊び場を作るファンドに協力しました。そこの人たちは自分たちでやるだけの資金が調達できず、苦しんでいたものですから。ほんとうは“ボーン・レガシー(ボーンの遺産)”というファンドの名前にしたかったんですけど、法的な理由でそれはできませんでした。あれもひとつの遺産じゃないかしら?作品情報『ボーン・レガシー』監督・脚本:トニー・ギルロイ製作:フランク・マーシャル、パトリック・クローリー、ジェフリー・M・ワイナー、ベン・スミス出演:ジェレミー・レナー、レイチェル・ワイズ、アルバート・フィニー、スコット・グレン配給:東宝東和(C)2012 Universal Studios. All Rights Reserved.9月28日(金) TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー
2012年09月28日2012年、オリンピックイヤーに贈る、真実の物語。誕生の裏には、心温まるドラマがあった。まさにドイツ版『いまを生きる』だ。――DIE FURCHEより自らを犠牲にしてまで真の教育を授けようとする教師と、心を閉ざして生きてきた少年たちの、感動の実話『コッホ先生と僕らの革命』。ドイツにサッカーをもたらしたとされている実在の人物、コンラート・コッホ。彼の実話を基に描かれた本作は、心を閉ざして生きてきた少年たちが、サッカーを通じて夢と勇気と笑顔を取り戻すまでの成長を描いたハートフルなヒューマンドラマと話題だ。主演のダニエル・ブリュールにインタビューを行った。■コンラート・コッホを演じる前から彼のことは知っていましたか?全然、知りませんでした。サッカーファンとして、彼のことを知らなかったことは少し恥ずかしかったです。しかし、私の周りのコアなサッカーファンですら、実は知らなかったんです。この映画は、実在する人物の歴史的な映画です。私はそういう映画がすごく好きです。さらに、実在する人物で一般的にあまり知られていない人物を演じるということはとてもエキサイティングなので、ぜひこの役をやりたいと思いました。■実際に演じてみて、コンラート・コッホはどんな人物だと思いましたか?彼は共感できる人物で、すぐに好きになりました。19世紀末にパイオニアとしての役割を果たすということは、とても勇気のある人だと思いました。当時のドイツは、保守的で古い体制に凝り固まっている時代ですから、新しいことを始めることはすごいことです。また、新しいスポーツだけを始めるのではなく、それまでの脅しをかける教育から子供たちが楽しめる授業をしようという教育者としての革命を試みました。自由でオープンで子供たちにとって良い教育を始めた人です。■サッカーはお好きなんですか?サッカーが好きですね。ベルリンにスペイン料理店を友達とオープンしました。そこに、スペインリーグを全て見られるようにしました。私がスペインリーグをドイツに持ってきたんです(笑)。好きなチームはバルセロナです。バルセロナにいる時はいつも試合を見に行きます。バルセロナのスポンサーになっているビールメーカーのCMにも選手と一緒に出ています。なぜかっていうと、選手と一緒に出演できるから。それぐらいバルセロナが好きなんです。好きな選手は、リオネル・メッシ、ジェラール・ピケ…ほとんどすべて!香川選手が来なかったのは残念でしたね。■本作はサッカーを通して手に入れられる素晴らしさを描いていますが、それは何だと思いますか?サッカーは、ヨーロッパでもアジアでも盛んで、人を結ぶ力があると思います。ヨーロッパ選手権があった時にも、サッカーバーなどテレビの置いてある飲食店で、作業員から社長までいろんな階層の人が一緒になって見るんです。また、サッカーは社会に対する不満を発散させる場になっているのがすごいところだと思います。一週間に一回サッカーを見て発散させる機会をもつのですが、それがないともっと犯罪が増えているのではないでしょうか。サッカーは素晴らしい発明です。若い頃は私もサッカーをしていました。サッカーをする立場に立つと、エゴイストの集団はいいチームになれないし、チームとしてまとまらないといけないと感じさせられます。それがサッカーです。■コッホが子供たちを変えることができた一番の理由はなんだと思いますか?サッカーを通してコッホはどの子供たちにも自分の居場所はあるということを伝えられたと思います。さらに、サッカーを通じて欠点がある子でも強みがあるんだということ、サッカーによってクラスが一つになって達成することができたというチームでの達成感。それまでのように誰かを仲間はずれにして、誰か常にアウトサイダーがいる、そんなチームはまとまりません。コッホは子供たちに学校は楽しいということ、そして、学ぶことの楽しさを教えられたと思います。■日本の印象は?日本には『ベルリン、僕らの革命』のPRで一度だけ東京にきました。その時は、日本の文化にすごく深い印象を受けましたし、ドイツと日本の違いも印象深かったのですが、逆にドイツと似ているところもあるなと思いました。ぜひ日本に行きたいと思っていて、次の映画で9月末ぐらいに行けたらいいなと思っているんですけど。次回行けたら東京だけではなく京都にも行きたいです。私は4カ国語を話せますが、日本語は来世ですね(笑)。■ダニエルさんが強く影響を与えられた先生はいますか?ええ、いました。ドイツ語と音楽を教えていた先生です。実は、その先生が演劇グループを勧めてくれました。また、10~11歳ぐらいの時、その先生の勧めで朗読コンテストに出場し、優勝しました。その優勝がきっかけで、ラジオの朗読を始め、それが私にとって初めての仕事でした。ラジオ朗読をすることで俳優としての情熱に目覚めたので、その先生がいなければ俳優になっていないかもしれません。■作品情報『コッホ先生と僕らの革命』キャスト:コンラート・コッホ、ダニエル・ブリュール、、ブルクハルト・クラウスナー、カトリン・フォン・シュタインブルク、ユストゥス・フォン・ドーナニーシ監督:セバスチャン・グロブラー9月15日(土)TOHOシネマズ シャンテ他、全国順次ロードショー(C)2011 DEUTSCHFILM / CUCKOO CLOCK ENTERTAINMENT / SENATOR FILM PRODUKTION
2012年09月18日売れない貧乏役者(自殺願望あり)と、殺し屋(記憶喪失)との人生が入れ替わり。殺し屋を演じることになった役者は、危険な依頼を受けて大ピンチに。役者を目指すことになった殺し屋は、婚活中の女性の逆プロポーズを受け幸せに? しかし、記憶が戻った時、殺しの依頼、大金の行方、結婚が絡み合い、 想像できない展開へと転がり出す ――笑いとハラハラ・ドキドキのサスペンス、そしてトキメキまで盛り込んだ、 映画の楽しさが200%詰まったエンターテインメント・ムービー「鍵泥棒のメソッド」。出演する堺雅人、香川照之、広末涼子にインタビューを行った。■内田監督との仕事の感想は?堺:ちょっとおかしな言い方ですが、内田監督の現場って本当に楽なんです。監督の頭の中に完成された間とお芝居がある。本当に的確に指示をしてくださるし、その指示に精一杯答えていけば内面もそこに近づいていける。本当に楽だな~と毎シーンつぶやきながら演じてましたし、そういえば三年前もそうだったな~というのをだんだん思い出しました。ただ前作の『アフタースクール』は作品の性質上、すごくたくさんルールがありましたけど、今回はそのルールが少し減って、香川さん、広末さんをはじめとする共演者の方々との芝居のハーモニーとか、その場でしか起きないブレが生かされている、そういう性質の作品じゃないかと思います。香川:強したっていう気分です。脚本を読みこめてなかったと。もっと細かくひだを読み取らなくてはいけないのに、気分で押し切って、読めているつもりでも読めてなかったと思い知りました。内田監督から形を与えてもらうことで、自分では感情で、右脳で演技しているつもりだったのに、実は形でやっていることに気づかされる。形を与えられているのに、それによって感情を作ってもらえる。形によって、形から脱せられるというんですかね。不思議な二重構造、三重構造というのが毎日起こっていました。僕みたいに右脳と左脳が離れて旅をしているタイプの俳優にとっては非常に面白い、初めての体験でした。あの脚本でこの演出、内田さんにしかできないだろうなと思いました。若い頃のキャリアに戻ったような新鮮さがありましたし、久しぶりに離れがたい作品になりました。広末:ドキドキしました(笑)。香川さんもおっしゃっていましたが、最近は年齢もキャリアも重ねてきたからか、「お任せします」と渡されて、役者陣で練ってこねて熱くして、お芝居を作っていくような現場が多かったんです。今回は自分の意思や想いに勝る、熱い監督の完全なお芝居の構成があったので、そこにどう近づくかという芝居作りがすごく新鮮でした。毎回OKをもらえるかドキドキしながら本番を重ねて。OK!って言われた時にすごく嬉しくてほっとする。こういう緊張感って大切だなと改めて感じました。■共演の方々の印象は?堺:広末さんは、今までご一緒した作品で見てきた、どれでもないお顔をされていました。ぜひ映画館でちゃんと観てみたいです。香川さんについては…僕は香川さんが何をしてもびっくりしないので(笑)あれだけのポテンシャルと引き出しを持っていらっしゃる方だから。ご一緒できたってだけで非常に嬉しかったですね。香川さん、僕、広末さんという三人の和音は、相当バラバラだと思うんです。こんなに違うのにそれでも響きあうというのが逆に面白いなと。似通った音の和音じゃなくて、ちょっと複雑な和音、時には不協和音で。不協和音が面白いというのは内田さんもおっしゃってましたね。三人が均一になるのではなく、しらけた人が一人いたり。その空気がなんだか心地よかったですね。香川:堺さんとは共演する機会がとても多くて、脚本を読んだら「堺さん、こんな感じだろうな」堺さんは「香川さん、こういう感じだろうな」とある程度予想はできるんです。もちろん作品によって役が違うわけだから、常に演技のニュアンスは変わるんですけど、お互いその違いを微妙に感じながら演技するタイプなので。でも今回、その予想以上の不思議な違いがありました。予想通りでも演じた体感が違うというか。理由はわからないけれど。科学反応が起こるような初顔合わせではないのに、起きていたんですね。それは広末さんにしても同じことで。何度も共演して演技を観てきているのに、やっぱり違う、新しい広末さんが目の前にいる。最初の3日間くらいはずっと感じていたんですが、途中から皆が思っている、僕が知っている広末さんを全部忘れて、香苗にしか見えなくなっていました。この不思議な科学反応は、内田監督のマジックなのかもしれませんね。広末:堺さんは、面白かったですね(笑)役者の役は初めてとおっしゃっていましたけど、お芝居が下手な役者のお芝居なのか、堺さんのお芝居が下手なのかわからなくなるくらいおかしくって(笑)それはつまり巧いってことなんですけど。それくらいこれまで見たことない、堺さんのお芝居でした。香川さんは、記憶を失っている時、つまり桜井であるコンドウのおぼつかなさと、記憶を取り戻したコンドウの怖さが本当に対称的で。見せつけられました。さすがだなって。■作品の見どころは?堺:最後まで目が離せないハラハラドキドキの展開になっています。それでいて観終わった後には、恋をしたくなるようなラブストーリーにもなっており、いろんなエンターメインメント要素が詰まった作品です。香川:内田監督作品というとストーリーが入り組んでいて、その入り組んでいるのが解れていくところに快感があるというのが今までの持ち味だと思いますが、今回のストーリーは一本の道をただ走ります。ただその中に登場する人物が複雑な人生を背負っていて、その関係性が非常に入り組んでいるという、これまでとはアングルを変えた作品になっています。いずれにしても大変上質な喜劇に仕上がっている作品です。広末:本当に楽しい大人のシュールなラブコメディだと思います。お芝居をこんなに楽しませて頂いた映画は初めてかもしれません。私自身、演じるのを忘れて、お客さんとしてその場で見たくなってしまうくらい堺さんや香川さん、他のキャストの皆さんの素敵なお芝居がたくさん見られる映画です。■作品情報出演:堺雅人、香川照之、広末涼子、荒川良々、森口瑶子 監督・脚本:内田けんじ配給・宣伝:クロックワークス9月15日 全国ロードショー(C)2012『鍵泥棒のメソッド』製作委員会
2012年09月07日サンディエゴで開かれたコミック・コンで、映画『プロメテウス』に関心を抱いた理由と、リドリー・スコット監督のこれまでの作品への情熱を語ったシャーリーズ・セロンはのインタビューをお届けする。●どのような状況で、今回のプロジェクトの話を聞いたのですか?マレーシアに居た私にマネージャーから、「今脚本を送ったから」という電話があったの。リドリー監督とはここ数年、社交上の付き合いはあったので、彼がこのプロジェクトを進めていることは知っていたわ。『マッドマックス』に出演のためオーストラリアに行く予定で、このプロジェクトについては私、とっても羨ましいと思っていたから、ずっと聞き耳を立て続けてはいたの。どうやっても、自分が出演するなんて無理だと分かってはいながらね。ところが、『マッドマックス』の撮影が延期された時、リドリーが私に連絡を取って来て、脚本を送ってくれて、こう言ったのよ。「30分以内に読んでくれ。30分後には爆破するから」って。それって、すごく秘密っぽいでしょ。私は雨嵐の真っ只中の山の上に居て、脚本を木の下で読みました。腰を落ち着ける場所は、そこだけだったから。●リドリー・スコット監督との仕事はいかがでしたか?誰にも、一緒に働くのが夢だという監督が一人は居ると思うけれど、私にはそれがリドリーだったの。監督第一作目の監督たちとの仕事で嫌な経験をするたびに私はいつも、こんな冗談を製作仲間に向かって言って来ました。「リドリー・スコット監督との仕事だったらよかったのに。私、自分が何をしているか分かっていて、現場のコントロールが出来る監督の周りに居たい」って。リドリーは私が一緒に仕事をしたいとある種、いつも夢を見てきた監督だけれど、どんな形であっても、彼の映画の邪魔をしたくないとも思っていたわ。●あなたはいつも、強い女性の役柄を追い求めていますか?力を持ったキャラクターを演じなければと決めたことなど、一度もないわ。それぞれの状況を探し出して、出来るだけそのような状況に忠実であるように努力はします。でも、描かれている特徴を実際には保有していないキャラクターの戸棚の中に立ち入る以上の嘘は、ないと思うの。描かれている世界を私たちみんなが理解し、彼女と共に何処へ進んで行きたいか、彼女と一緒に何を探索したいか。それが心にしみこんだ時、私は突然あのスーツを着て考えるの。「そうだわ、私。誰かに命令を下したい!」って。その時みんなは、(彼女が何者かを)見つけるのだと思う。作品情報『プロメテウス』大ヒット上映中!配給:20世紀フォックス映画(C) 2012 TWENTIETH CENTURY FOX
2012年09月04日韓国同時間帯視聴率No.1を獲得し、日本においても「スカパー!アワード2011大賞」受賞するなど人気を博した韓国ドラマ「ドリームハイ」。人気俳優キム・スヒョンや2PMのテギョン、ウヨン、miss Aのスジ、T-ARAのウンジョンらK-POPアイドルが出演した青春ラブストーリーが、続編となって更にパワーアップ。前作と同じキリン芸能高校を舞台に繰り広げられるラブストーリーに2AMジヌン、T-ARAのジヨン、期待の新人JB、人気若手女優カン・ソラが主演。本物のK-POPアイドルの歌とダンスパフォーマンスに加え、前作以上にキュンとする恋愛模様は必見!今回はスーパースターを目指す2人、ジヌンとJBにインタビューを行った。■歌手として活動しているのにも関わらず、今回ドラマ初出演を果たしましたね。ジヌン:ドラマの撮影スケジュールは、今までと全く違いました。歌手活動をしている時は、一カ所での撮影は短時間なのですが、ドラマは決められた場所で、同じ方たちと一緒に作り上げていく。最初は戸惑いましたが、撮影が進むに連れて馴染んでいきました。現場では必ず何かを得ることができて、“演じる”という喜びを体で感じることができました。JB:僕はジヌンさんとは反対でしたね。歌手の練習生ではありましたが、役者として先に活動して次に歌手デビューをしたのです。今でも初撮影の風景は忘れられません。すごく緊張しましたからね。かえって歌手デビューした時の方が、あまり緊張しませんでした。ドラマでは歌手である自分自身を演じたので、予行演習になったのでしょう。■日本では「ドリ-ムハイ」が好評だったので、「ドリームハイ2」にも大きな期待が寄せられています。主人公を演じることに不安はありましたか?ジヌン:もちろん不安でした。“視聴者の皆様に内容が伝わるか”“ロマンスをどう表現すればいいのか”などと考え込んでいたら、夜も眠れませんでした。しかし撮影前に監督から色々教わったり、アドバイスをいただきました。そのおかげで演じきることが出来ました。監督や脚本家、スタッフには本当に感謝しています。JB:ものすごく緊張しました。配役が決まってからは全うしたい一心で、関係者の方々にアドバイスをいただき、役作りに没頭しました。カン・ソラさんやクォン・ヘヒョさんを始めとする大勢の先輩たちに助けられて、最後まで撮影に挑むことができました。■役作りの際に一番気を使ったことは何ですか?ジヌン:僕が演じたユジンはとても明るい人物なのですが、実は心の痛みを抱えている。そのためおっとりしたイメージとは裏腹に、つらい過去を抱えている要素を醸し出さないといけません。この点を重視しました。JB:実は僕、イタズラ好きなんです。しかしドラマのJB(本人役)は、すごく神経質で威圧的な存在でした。本当の姿とは全く異なるので、素の自分が出ないように気を使いましたね。“威圧感”をどう表現するかを、監督から常に教わっていました。■お二人が演じた役柄と、ご自身に共通する点はありますか?ジヌン:明るくてのんびりした感じかな。ドラマでオーディションを行うのですが、僕は歌を歌わないでギターコードのGマイナーを弾き、適当に歌うんです。アドリブだったんですがウケましたね。ロックが好きでギターを始めたんです。初めて習ったコードが“Gマイナー”でした。当時の僕には“Gマイナー”が“チョン~ジヌン~”に聞こえたんです。ある意味、運命だと感じましたね。これをきっかけに歌手になることを決心しました。ユジンもロックにはまっていたので、より一層ロックが好きになりましたよ。JB:中盤に差し掛かったところから、役柄に共感できるようになりました。とにかく神経質な性格だったのですが、次第に親近感を持てる明るい性格に変わっていくのです。実際の僕みたいになっていったので、演じるのが楽に感じました。■ドラマに出演したことで、その後変わったことは?ジヌン:音楽に経験を活かせるようになりました。うまく起承転結を表現すること、感情を込めて歌うことを心掛けられるようになったんです。JB:少し性格が変わったようです。昔と違って慎重になりましたし、落ち着いた感じが見受けられると言われるようになりました。■JBさんは本人役を演じましたが、戸惑うことはありませんでしたか?JB:初めは動揺しっぱなしでした。名前も同じなので、本当の自分はどうなのか分からなくなる時がありました。しかし中盤に入ってからは、馴染めるようになりましたね。“JB”という名前は、本名イム・ジェボムから取ったあだ名なんです。子供の頃からそう呼ばれていたので、練習生当時に芸名を“JB”に決めました。本作品では初めは“JB”ではなかったようですよ。■思い出深いエピソードをお聞かせください。ジヌン:落第生が訓練所に送られるシーンがあるんです。軍服を着て訓練を受けました。僕とキム・ジスさん、パク・ソジュンさんの3人で、地面を這うシーンがあったのですが、その日はものすごく寒かったんです。顔をしかめながら挑んだ場面が、リアルに映し出されていましたね。ハハ。置いてあったドラム缶でサツマイモを焼いて食べたんですよ。冷え切った体が温まり生き返りましたね。忘れられない思い出になりました。JB:僕はヘソン役を演じたソラさんの家で、食事するシーンですね。この日は空腹のまま車で寝てたんです。そうしたらちょうといい具合に、次は食事シーンを撮ると言われました。監督は1回でOKを出してくれましたね。ハハ。芝居というよりも、本当におなかが空いていたから当然うまく撮れたのでしょう。満腹になるまで食べてしまいました。■歌とダンスシーンがたくさん出てきますが、一番心に残っている場面は?ジヌン:第1話でストリートライブのシーンがあったんです。エキストラの方や通行人の方も楽しんでくれるのが伝わってきたので、いつもより上手に歌えました。大好きなロックが、その場を盛り上げてくれた。映像にも反映されているでしょう。今でも当時の歓声と熱気は忘れられません。JB:僕も初めてのステージシーンですかね。グループ名は“I:dn”です。このシーンを撮るために、たくさん練習をしました。インパクトのあるパフォーマンスを披露する必要がありましたから。シウ役のパク・ソジュンさんと、ダンスの猛練習をしました。■有名PDのJ.Y.Parkさんは、「ドリームハイ」1、2に出演されて、音楽も担当なさいましたよね。ドラマ初挑戦のお二人に、どのようなアドバイスをしてくれましたか?ジヌン:“シーンとシーンの間に何があるかを考えろ”と助言してくれたことが、とても役立ちました。台本に書かれていない部分を汲み取ることができたのです。“なぜこのような言動に出るのか”などですね。JB:僕には気楽に構えろと常におっしゃっていました。本業と同じ歌手役だったので、“もし僕ならどうする?”とよく思いましたね。なるべく自然体で臨むように心掛けて、自分自身を落ち着かせたことをよく覚えています。■2人の女性を巡ってロマンスが繰り広げられますよね。カン・ソラさんとジヨンさんの演技はいかがでしたか?ジヌン:ソラさんは経験豊富な方なので、演技するにおいてすごく参考になりました。声のトーンや作品に対する姿勢、角度、感情の入れ方、セリフとセリフの感覚の取り方など、たくさんのことを学べました。JB:ジヨンさんとは年が近いので、親近感を持てました。愛嬌がある彼女は、現場の雰囲気を和ませてくれた。おかげで楽しい現場になりましたよ。■名場面を選ぶとすれば?ジヌン:ユジンは、自分がペースメーカーだという事実を知り、JBの胸ぐらをつかむシーンですね。これをきっかけにユジンが変わり、JBと対決するようになる。このターニングポイントが記憶に残っています。JB:アメリカに旅立つヘソンを一目でいいから見たくて、空港に走っていくシーンです。好きな女性を見送るしかできないもどかしさを、本当に感じることができました。■最後に日本のファンの皆様にメッセージをお願いします。ジヌン:僕らの一生懸命さが伝わってくれたらと思います。楽しいストーリーですし、所々出てくるパフォーマンスも見応えがあります。この作品をきっかけに、日本の皆様の顔なじみになりたいですね。また2AMの一員としても頑張りますので、応援してください。JB:日本でどう評価されるかが気になりますね。皆様に楽しんでいただきたいです。またウィボン役のJr.と一緒に、JJ Projectという名で歌手活動を始めました。応援よろしくお願いします。商品情報『ドリームハイ2』全16話 公式サイト DVD BOX I 9月5日発売 ¥18,375本編ディスク4枚(1話約65分×8話)+特典ディスク1枚(約60分)DVD BOX II 10月3日発売 ¥18,375本編ディスク4枚(1話約65分×8話)+特典ディスク1枚(約60分) 出演:カン・ソラ、チョン・ジヌン(2AM)、ジヨン(T-ARA)、JB、ヒョリン(SISTER)、パク・ソジュン、J.Y.Park、カヒ(AFTERSCHOOL)、クォン・ヘヒョ ほか大ヒット前作「ドリームハイ」スタンダードDVD BOX I,II発売中&ドコモの定額制動画サービスdマーケットVIDEOストアで9月15日より一挙配信開始!Licensed by KBS Media Ltd. (C)2012 KBS. All rights reserved
2012年09月02日9月7日(金)より全国公開となる、デンゼル・ワシントン主演、アクション・サスペンス映画『デンジャラス・ラン』。全米オープニング成績4000万ドルをたたき出し、公開後2週目でヒットチャートの首位に立ち、7週連続トップ10に入るロングヒット!傑作の呼び声も高く、ヒット作を連発するデンゼル・ワシントン作品の中でも最大級のヒット作となっている。新米CIAマット・ウェストンを演じた、ライアン・レイノルズのインタビューが到着!●どうしてこの映画に出演することに?脚本を読んで気に入った。それからダニエル・エスピノーサに会った。彼の監督した『イージー・マネー』を観て、素晴らしく独創的だと思ったんだ。ほんとに面白い切り口のアクション/犯罪サスペンス映画だったから、この映画の監督に打ってつけだと思った。僕が重視するのはまずその登場人物、それから全体的なストーリーだ。こんなCIAのような組織に入る連中に、ある種の思い上がりのある点が面白かった――神や祖国への愛にロマンチックな思い込みを抱いているところがね。ところが、実は、驚くほど幻滅を味わう仕事なんだ。●自分の演じた役と、デンゼルの役との関係はどんなものですか?フロスト(デンゼルの演じる人物)は、僕の役、マット・ウェストンがいちばん軽蔑するたぐいの人間だ。自分の祖国も自分の倫理観もすべてを裏切ってきた。僕の役は、フロストが認めるあらゆるものに反抗するが、映画の終わり頃になると、観客はマットもまったく同じ道をたどっているのでは、という疑問に曝されることになるんだ。●共演したデンゼルについて教えて下さい。彼は期待通りの人物でしたか?いまや彼もベテランですが、学ぶべき点はありましたか、それとも、何かアドバイスをもらったとか?若かろうと、ベテランだろうと、共演した俳優から学ぶべき点は必ずあるけれど、デンゼルが特別なのはすごくこの道に秀でていて、しかもこれほど長いあいだ第一線で活躍していることだ。彼からはたくさんのことを学んだけど、わが意を強くしたのは、自己鍛錬というものが役者にとって大切な鍵であり、財産だという点だ。彼はこれまで共演したどの役者よりも勤勉なんだ。●具体的にどんな点で勤勉さを発揮していたと思いますか?あらゆる点で準備万端なところ。たとえば、撮影現場に現れたときは、いつでも本番に入れる――リハーサルの必要がないんだ。もちろん、学んだり、発見したりするプロセスはあるけれど、すでに南アフリカの現場に現れる前に、すべての下調べは終わっているんだよ。●アクション・シーンはたくさんありましたか?この映画の戦闘シーンは、ほんとに長くて徹底してるんだ。この手の映画でよく見かけるような、カンフー・ファイトや拳闘シーンじゃない。ここの格闘はとにかく醜い。噛みついたり、頭突きしたりね。カースタントもすごくハードだよ。 ●アクションの撮影にはどのくらいかかったんですか?たぶん、撮影は3日間ぐらいだよ。そのあいだは、コブやら、すり傷やらで、みんなかなりボロボロになった。格闘の相手ともかなり荒々しく格闘したけど、それはそれ、今のようなアクション・シーンにするには必要なことだからね。●ではアクションに備えて、トレーニングはしましたか?肉体的にはあんまりしていなくて、むしろ知的な部分でしたね。元CIAのアドバイザーと話したりして、彼らが一体どんな生活を送っているかを学んだんだ。●これから映画を観る方へ、見所を教えて下さい。この映画は多彩なものが見られる機会だと思うよ。ハラハラドキドキが大好きな映画ファンにアピールするだけじゃなく、人間を描いたドラマでもあるからね。どんな俳優でもアクションだけの映画に出演するのが、とくに好きな人間はいないと思うよ。なにせキツイし、激しいからね。無事にやりきるのは大変だ。十年前は、セメントの床に倒れるのは愉快なことだった。いまじゃ痛いだけ。まさにセメントでしかない。いずれにせよ、この映画にひきつけられるのは、これが人間ドラマだからだ。この二つの側面、つまりアクション映画の面と、深い人間性のドラマをうまく組み合わせられたら、とても魅力がある作品になるんだ。両方の面に興味のある観客にとってもね。作品情報『デンジャラス・ラン』原題:SAFE HOUSE 監督:ダニエル・エスピノーサ出演:デンゼル・ワシントン、ライアン・レイノルズ、ヴェラ・ファーミガ、ブレンダン・グリーソン、サム・シェパード配給:東宝東和 (C)2012 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved. PG-129月7日(金)TOHOシネマズ 有楽座他ロードショー 映画公式サイト
2012年09月01日