アイドルグループ・Devil ANTHEMの水野瞳が、発売中のマンガ誌『週刊ヤングマガジン』(講談社)第10号のグラビアに登場している。水野は2003年12月14日生まれ、愛知県出身。アイドルグループ・Devil ANTHEMで活動している。グラビア界からの熱いラブコールを受け、同誌には2度目の登場。端正な顔立ちと抜群スタイルで魅了した。
2024年02月09日2月9日(金) から上映される映画『瞳をとじて』より、監督ビクトル・エリセの映画愛が詰まった本編映像が公開された。本作は、『ミツバチのささやき』『エル・スール』で知られるエリセ監督が、第76回カンヌ国際映画祭で発表した31年ぶりの長編新作。元映画監督と謎の失踪を遂げたかつての人気俳優、ふたりの記憶をめぐる「人生」と「映画」の物語を描く。エリセ監督のデビュー作『ミツバチのささやき』の主演に5歳で抜擢されたアナ・トレントが、50年ぶりに同じく“アナ”の名前を持つ女性を演じることも話題に。かつて失踪した元人気俳優の娘役という重要な役どころを演じる。撮影中のビクトル・エリセ監督公開されたのは、衰退したフィルムに思いを巡らす映画愛にあふれたシーン。22年前に自身が監督し、主演俳優の失踪によって未完に終わった映画のフィルムを求めて、主人公のミゲルは友人の映写技師・マックスの自宅を訪れる。フィルムを保管している部屋に入ると、マックスはミゲルに今や忘れられつつある“フィルム”についての思いを語りはじめる。データで映像を管理するのが当たり前になった現代だが、マックスは「映画の歴史の9割以上はフィルムに焼き付けられている」とフィルムの重要性を訴えながらも、「フィルムはもう用なしだ」「フィルムに興味がある人々はいる、だが映写機を持っていない」などと衰退したフィルムに対して、やるせない気持ちを告白するのだった。フィルムについて、エリセ監督は「映画を撮る者の記憶は、ブリキ缶の棺に大切に保管されたフィルムだ。映画館のスクリーンから遠く離れて、映像視聴メディアによって社会における居場所を奪われた、それぞれの物語の亡霊たち。この文章を綴る者の記憶と同じように、長く刻まれる」と語っている。『瞳をとじて』本編映像(映写技師マックス)<作品情報>『瞳をとじて』2月9日(金) 公開公式HP: La Mirada del Adiós A.I.E, Tandem Films S.L., Nautilus Films S.L., Pecado Films S.L., Pampa Films S.A.
2024年02月06日是枝裕和監督、西川美和監督、内山拓也監督らが所属する「action4cinema」(日本版CNC設立を求める会)が、「制作現場でのハラスメント防止ハンドブック」を制作、WEBサイトにて配布がスタートした。内容は昨年、同会が発表した「現場責任者が講じるべきハラスメント防止措置ガイドライン草案」を、メンバーの西川美和監督を中心に制作現場で働く全ての関係者向けに再編集、台本に刷り込みが可能な形式に整え、本日より同会WEBサイトにて配布を開始した。縦書きのデザインはグラフィックデザイナーの大島依提亜氏、イラストは朝野ペコ氏が担当。また、台本印刷大手の三交社の協力により、問い合わせにより台本への刷り込みが可能となっている。すでに当会所属の映画監督・是枝裕和、内山拓也の新作撮影現場では、台本への刷り込み、撮影前にスタッフ間での読み合わせなども実施されている。今後は、映像関連の各団体とも連携し、多くの作品に刷り込んでいただけるよう普及に努めていくという。西川美和監督西川美和監督「安全な現場づくりが広がっていくきっかけに」西川監督は「韓国では、映画監督組合(DGK)が『性暴力防止のための行動綱領』を台本に印刷していると聞き、日本の現場でも、全てのスタッフの手元に届くハラスメント予防のハンドブックを作れないかと思いました」と作成の意図を語る。「映像の制作現場は、様々な職種・年齢・立場の人が入り混じり、密な人間関係のもとに緊張感の続く仕事場です。時代の移り変わりとともに『かつてのやり方』では持続しないと多くの人が自覚しながらも、ハラスメントについて学ぶ機会や相談窓口は十分に整っていません」と語り、「オーディションや性的な表現の撮影など、映像制作現場に特有な例も挙げながら、誰でも、いつでもハラスメント予防の基礎を見直せるもの」を目指したといい、全12ページにまとめられた。「台本のどこにでも挟める縦書きデザインを大島依提亜さんが、やさしいイラストを朝野ペコさんが添えてくださいました。また、起きてしまったハラスメントの再発防止について、臨床心理士・公認心理師の中村洸太さんがコラムを寄せてくださっています」と語り、「このハンドブックを現場で活用してもらい、折にふれて読み直してもらうことで、安全な現場づくりが広がっていくきっかけになればと思っています」という。「現在全7話のドラマを撮影中」という是枝監督は「このハンドブックを7話全ての台本の末尾に印刷しています」とコメント。「もちろんそれだけで何かが改善されたり解決したりはしません。しかし、日々働く現場で、台本を開くと必ずこのハンドブックの文言やイラストが目に入ります。それが、毎日積み重なるだけで、スタッフそれぞれの意識は確実に変わるはず」と言い、「映画製作の環境改善への取り組みとしては小さな一歩かも知れませんが、この一歩が、業界全体に広がれば確実に風向きは変わるはずだと信じています」と語った。また、内山監督は「先に撮影した『若き見知らぬ者たち』の現場で台本に印刷する形で使用し、クランクイン前の全体ミーティングでもスタッフ全員で確認し合いました。導入にあたり、プロデューサーや、関係各所と連携を取りながら進めましたが、その対話をする時間そのものがまず大切で、意義深いものだったと感じています」と語る。「手引きとなるようなハンドブックがあることを喜ぶスタッフ・キャストがいたり、他現場からも使用したいという声をいただきましたが、これは現物として手元にあったからこそ生まれた声だと思うので、制作したことを前向きに捉えています。実装効果があったかどうかは、監督の一視点だけでは到底語れませんが、現場として一度冷静になって立ち戻れる場所があること、身を引き締め、意思統一が出来たこと、それらが士気を高めることには繋がったと思っています」と手応えは確かにあったと語っている。「制作現場でのハラスメント防止ハンドブック」制作・発行:action4cinema/日本版CNC設立を求める会ハンドブックの内容(見本ページ)や印刷の刷り込み方法、料金などは本会サイトにアップされている。(シネマカフェ編集部)
2023年12月22日第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、「脚本賞」及び日本映画では初の「クィア・パルム賞」を受賞した監督・是枝裕和、脚本・坂元裕二、音楽・坂本龍一の映画『怪物』。2024年2月21日(水)にBlu-ray&DVDがリリースされることが決定した。6月2日(金)より全国341館で公開されると、興収21.1億円(2023年9月10日現在)を記録した本作。カンヌでの受賞の際には、「繊細な詩、深い思いやり、そして見事なテクニックで、登場人物の経験のあらゆる面に敬意を表した作品」と評価され、世界でも注目を浴びた圧巻のヒューマンドラマ。出演は、安藤サクラ、永山瑛太、田中裕子ら変幻自在な演技で観る者を圧倒する実力派と、2人の少年を瑞々しく演じる黒川想矢と柊木陽太。そのほか、高畑充希、角田晃広、中村獅童など多彩な豪華キャストが集結。『万引き家族』でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いた是枝監督が、「今一番リスペクトしている」と語る脚本家の坂元さんと初タッグ。坂元さんは『花束みたいな恋をした』やTVドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」などで圧倒的な人気を博す、常に新作が待ち望まれる脚本家。また音楽は、『ラストエンペラー』や『レヴェナント 蘇えりし者』など、海外でも第一線で活躍した坂本龍一という奇跡のコラボレーションが実現した。Blu-rayとDVDの豪華版は、特製アウターケース&デジパック仕様。豪華版に収録された特典にはクランクインの撮影風景や撮影現場でのキャストのコメントなどの秘蔵映像が含まれたメイキングや完成披露舞台挨拶、初日舞台挨拶などイベント映像集が収録されている。ブックレットが同封される。『怪物』Blu-ray&DVDは2024年2月21日(水)よりリリース。<『怪物』リリース情報>Blu-ray豪華版7,700円(税込)DVD豪華版6,600円(税込)DVD通常版4,400円(税込)※Blu-ray&DVD同日レンタル開始発売・販売元:東宝株式会社(シネマカフェ編集部)■関連作品:怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会
2023年11月23日【音楽通信】第148回目に登場するのは、菅野美穂さんの主演ドラマに新曲を書き下ろして話題を呼んでいる、シンガーソングライターの矢井田 瞳さん!19歳でのアコースティックギターとの出会いが転機【音楽通信】vol.148大学生のときにメジャーデビューを果たし、2ndシングル「My Sweet Darlin’」が大ヒット。サビで「Darlin’,Darlin’」と歌うフレーズから“ダリダリ旋風”を巻き起こし、1stアルバム『daiya-monde』はアルバムランキング初登場1位を獲得、ミリオンセラーとなった矢井田 瞳さん。以降もコンスタントに楽曲リリースや国内外でのツアーを行い、現在デビュー24年目を迎えた矢井田さんが、2023年10月19日、ニューシングル「アイノロイ」を配信リリースされたということで、音楽的なルーツなどを含めて、お話をうかがいました。――幼少期は、どんなふうに音楽とふれあっていましたか。幼い頃、私自身は主に水泳を習っていて、スポーツばっかりしていました。そんななかでも父が音楽好きだったので、家ではリビングにいると常に音楽が流れていましたね。父がスナックで歌う曲の練習をするために音楽をかけていた、という環境で育ちました。音楽自体は、大学に入ったときに、アコースティックギターに出会ったことが大きな出来事で、その後の人生の道が決まったところがあります。それまではスポーツや勉強ばかりの日々だったのですが、大学に入って解放感を得て、これまでと全然違うことをやりたくなったときに、音楽そして楽器をやってみたいと思ったんですよね。友人が休憩時間にエレキギターを弾いている姿を見ると、いつもよりカッコよく見えて、「これはギターのマジックだ」と(笑)。いろんな魅力がある楽器なんだろうなと感じたんです。さっそくアコースティックギターを買ってきて、コードブックを見て、ゆっくりと簡単なコードを初めて弾いたときに「ビビビッ!」と衝撃がきたんです。「私、これを一生できるかも」と直感で思ったんですよ、まだ何も弾けないのに(笑)。でも、本当にそう思ったことがきっかけで、それまでは歌うことや音楽を聴くことが好きなだけでしたが、本格的に曲を作ってみたい、楽器を弾いてみたいとのめり込んでいきました。――ギターで曲作りもされるようになって、そのまま音楽活動もスタートされて?はい。アコースティックギターを練習しはじめて、ギターコードを3、4個ぐらい弾けるようになったときに、覚えたてのストロークとスリーコードでずっと弾いていたら、聴いたことのないメロディを歌っていることに気づいて。それがとっても楽しくて、どんどん曲作りにハマっていきました。私は学生時代、表向きには「明るくて元気な子」と友達には思われていたようなのですが、実は本当はそうじゃないと思う自分もいて。思春期だったからかもしれないですが、まわりが思う自分像と一致しないことにモヤモヤしていました。そんなとき、ギターを持ち、吐き出せていない感情を新しいメロディにのせて歌うとすごくすっきりして。醜い感情や汚い感情も作品にしてしまえば、落としどころとして気分がよかったところもあったのだと思います。――2000年にインディーズデビュー後、メジャーデビューもされました。10月には2ndシングル「My Sweet Darlin’」が大ヒット。19歳でギターを手にされてから3年後にはデビューして大ブレイクと、順調なスタートを切られましたね。いまから思うと、相当なスーパーラッキーガールでした。デビューしたときは大学4年生で、「My Sweet Darlin’」のサビを覚えてくださった方が私を見かけると、「ダリダリの人だ」と言ってくださってうれしかったです。ただ、ちょうど卒論の時期で毎日図書館に行って引きこもっていたので、あまり外の世界のことがわからないまま、ときどき東京に行ってお仕事をしていた状況だったので、デビューの実感はそんなにありませんでした。矛盾も前向きなパワーに変えられるような新曲――2023年10月19日に、ニューシングル「アイノロイ」を配信リリースされました。同日からスタートした、菅野美穂さん主演ドラマ『ゆりあ先生の赤い糸』(テレビ朝日系 毎週木曜午後9時)の主題歌として書き下ろされたそうですね。ドラマ主題歌が決まるかもしれないという時期と、新しいサウンドでこれからまたチャレンジしていきたいと私たち音楽チームで話していた時期が、偶然一致したんです。オファーをいただき、まずは原作の漫画「ゆりあ先生の赤い糸」(入江喜和)を読むところから入りました。――歌詞の世界にイメージを凝縮していくのは難しそうですが、どんなふうに作っていかれたのでしょうか。主人公となる、ゆりあ先生の繊細さと大胆さ、優しさと強さが共存している感じや、憎しみさえも前向きなパワーに変えるという、いろいろなことの表裏が合体している強さを楽曲で表現できたらいいなと考えて。前向きに生きるという一面だけではなく、後ろ向きな日々もあるなか、その矛盾や心の憂鬱さえも、前向きなパワーに変えられるような曲にしたいと作っていきました。――タイトルからして、相反するような「アイ」と「ノロイ」がくっつくという……。そうなんです。愛情の愛も、呪いも、ぽつんと単体では存在しえないといいますか、つながっているもの。だからそういう意味では、「アイ」と「ノロイ」は背中合わせの言葉なのではないかなと思ったんです。たとえば、すごく愛する人からかけられた呪いだったら、とても苦しくても、ちょっとうれしいかもしれないですし(笑)。背中合わせのこのタイトルにしました。――サウンドプロデューサーにYaffle(ヤッフル)さんを迎えられましたね。Yaffleさんは、爽やかなんだけど芯が太いような、ふたつのことが共存しているサウンドを作る人だなと、ずっと注目していたんです。いつかご一緒できたらと思っていたので、今回、ご一緒できてうれしいです。――「アイノロイ」が主題歌となるドラマにおいて、主演の菅野美穂さんは、「矢井田さんの歌声と、素晴らしい楽曲に胸が震えました」と絶賛のコメントを寄せていますが、以前トーク番組でご一緒されたことがあるそうですね?もう2006年のことで、17年経っていますが、昔『グータンヌーボ』(フジテレビ系)という女性出演者が集まってトークをする番組で、菅野さんとご一緒したことがありました。集合場所のお店に行ったら、本当にマネージャーもスタッフも誰もいなくて。あまりバラエティ番組に出たことがなかったので、どうしようと不安になっていたら、菅野さんはいろいろな現場でご活躍されて慣れていらっしゃったのでリードしてくださって。そのときは、菅野さんと優香さんと私の3人でトークをさせていただきました。――懐かしいですね。ところで、新曲はドラマ主題歌としてお茶の間でも流れていますが、聴き手の方の心にどう響いてほしいでしょうか。たくましく人生を生き抜いてほしいという思いがあったので、くよくよしているというよりかは、「よし、やるぞ!」と決めた人たちを思い浮かべながら書きました。なので、そういう人たちの背中をちょっとでも押せるような曲になってくれたら、うれしいですね。――今回はドラマ主題歌ということでの書き下ろし楽曲ですが、そもそもどのように曲作りをされているのですか。基本的には今回同様、ギターの弾き語りから曲を作っていくことが一番多いです。ギターで曲を何曲か作っている時期が2、3か月続くと、似たような発想が増えてくるので、それを切り替えるためにも、あまり弾けないピアノを触ってみたり、リズムから曲を書いてみたりしています。――あとからメロディの世界観に合わせて歌詞をつけていくのですか?最初に曲だけ作って、あとから歌詞をはめていく作業が苦しすぎるので、なるべくメロディだけ先行にならないように、「この曲で伝えたいテーマは何か」「このメロディが呼んでいる言葉は何か」を同時に考えながら、歌詞も作り上げています。――11月には東京と神戸でプラネタリウムツアー「LIVE in the DARK tour w/矢井田 瞳」を開催されるそうですね。プラネタリウムと合わせたライブはどのようなステージになるのでしょうか。私自身、初めてのライブ体験なんですが、すごいことになりそうです(笑)。プラネタリウムで星空が映る球体に、たとえば曲に合わせた映像を一緒に作り上げて、映し出してくださるようです。普段のライブ会場は少し暗いとはいえ、ステージからは見えてはいるんですが、このプラネタリウムツアーでは、暗闇と音楽というものが大事。暗闇では耳の神経も研ぎ澄まされるので、その感覚も楽しんでいただくようなライブになりそうです。――スペシャルな空間になりそうですね。私もこれまで意識していなかった歌詞の聴こえ方ができそうです。でも、歌詞を間違えないように気をつけようと(笑)。普段と環境が違うので、一番を歌いながら星空を見上げて「うわぁ」と圧倒されて、二番を歌うはずがもう一回一番を歌ってしまったり(笑)。そういうことも含めて、新しいライブ体験になるので、楽しみにしています。これからの音楽人生も少しずつ歩んでいきたい――お話は変わりますが、おやすみの日はどんなふうにお過ごしですか。お仕事をしているとき以外は、ほとんど家族と一緒に過ごしていますね。唯一、平日のお昼だけ自由に動ける時間があるので、お気に入りのお店にひとりでランチを食べに行くこともあります。とはいえ、毎日外でランチなんて贅沢もできないので、週に1回は「あそこのランチを食べに行こう」と、息抜きしていますね。――ご家族ということで、お子様もいらっしゃいますが、普段はお仕事と育児や家事をどのように両立されていますか。母親になってからは、自分の時間はこういうふうに使おうと思った通りに、24時間1秒もいかない(苦笑)。なので、仕事と家庭と趣味をこういうバランスで両立させようみたいなことを決めるのもやめましたし、全部が一緒で、時にぐちゃぐちゃです(笑)。あとは予定をたくさん入れないで、常に6、7割ぐらいにしていて、何かあったときに親としてすぐ動けるように、スケジュールを少しあけておくようになりました。――わかります(笑)。子どもがいると、こちらがいくら予定を立てても、全部ひっくり返ることなんてざらですよね(笑)。どっちでもいいよ、というふうにしておくと安心。なので、「私は今から曲を書くので集中したいです」と、部屋に入って楽曲制作をするということもなく。娘がリビングで遊んでいて、私は横でギターを弾きながら曲を書いていて、すごく集中力が高まってきたときに、「晩ごはん何?」と言ってきたり(笑)。急に友達を連れてきて家がカオスになったり(笑)。とはいえ、気にせず曲を書き続けて、家族の歌もあったりします。――お子さんもアーティストになりたい、というようなことは?いまのところその感じはないですね。でも、私がゼロからものを作っている姿を幼い頃から見ているので、娘も何かを作るということはすごく好きです。工作なり、フィギュアなり、売っているものを買うんじゃなくて、「あ、これ作りたい」と粘土など買ってきて、一から作っていますね。――素敵ですね。では、矢井田さんご自身が美容面で気をつけていることはりますか。気をつけなきゃと思いながらもなかなかできないんですが、一番自分に合っているのは、化粧水を洗面所だけじゃなく、もう1箇所ぐらいに置いておいて、気がついたときにちょっとスキンケアをすることぐらいですね。――いろいろなお話をありがとうございました。では最後に、今後の抱負を教えてください。「アイノロイ」で、これまでにはない、新しい矢井田 瞳の一面をYaffleさんやみなさんに引き出していただけた感じがあります。そんなふうにこれからの音楽人生でも、また新たな側面をお見せできるように、少しずつ歩んでいけたらいいですね。取材後記デビュー24年目を迎えたシンガーソングライターの矢井田 瞳さん。晴れた日の昼下がり、ananwebの取材をさせていただき、心地よいお天気に負けない明るいエネルギーで撮影もインタビューも応えてくださいました。ママになっても変わらずご活躍の矢井田さんのニューシングルをみなさんも、ぜひチェックしてみてくださいね。写真・園山友基取材、文・かわむらあみりヘアメイク・太田瑛絵矢井田 瞳PROFILE1978年、大阪生まれ。シンガー・ソングライター。通称“ヤイコ”。19歳でギターと出会い曲作りを始める。2000年5月、関西限定シングル「Howling」でインディーズデビュー。7月、1stシングル「B’coz I Love You」でメジャーデビュー。2ndシングル「My Sweet Darlin’」が大ヒット。10月にリリースした1stアルバム『daiya-monde』は初登場1位を獲得、ミリオンセラーとなる。その後も数々のヒット曲を世に送りだし、全国ツアーの開催やイベント出演等、精力的なライブ活動を行う。また国内の活動に並行して、UKレーベルからもリリース、UKツアーを成功に収めた。2023年7月から全国8ヶ所でアコースティックツアー『ギターとハーモニカと』を開催、「8月15日=ヤイコの日」に千秋楽を迎える。10月19日、ニューシングル「アイノロイ」を配信リリース。InformationNew Release「アイノロイ」2023年10月19日配信リリース写真・園山友基 取材、文・かわむらあみり ヘアメイク・太田瑛絵
2023年10月26日新色2色が仲間入り!ナチュラル&オーガニックコスメブランド「AINOKI mebuki(アイノキ メブキ)」が、2023年秋冬の新作アイテムとして、光とツヤで“瞳のキレイ”を引き出すリキッドアイシャドウ「アイノキ メブキ フォレスト フィール シアー リキッド」(税込2,750円)の新色2色を発売する。2023年9月21日よりブランド公式サイトおよび各ECショップにて販売をスタート。2023年10月6日からは「Biople(ビープル)」での店頭販売も開始する。天然由来成分99%!森の恵みで印象的な目元に「アイノキ メブキ フォレスト フィール シアー リキッド」は、12種類の植物由来美容成分を厳選配合し、自然の恵みで敏感な目元をケアしながらみずみずしいうるおいとツヤを与えるアイカラーリキッド。目の疲れや炎症に効果があることからその名が付けられた植物「アイブライト」由来のエキスや、ブルーライトから目元を守る効果がある「ビルベリー葉エキス」などが高いスキンケア力を発揮。メイクと同時に目元のくすみやクマをケアしてくれる。印象的な目元を作る2つのカラー秋冬の新色は上品なピンクベージュで血色感と柔らかい印象をプラスする「06 蕾 tubomi」と、まるで夜空に輝く星のかけらのようなシルバーゴールドで華やかな輝きを放つ「07 星屑 hoshikuzu」の2色。既存の5色に新色が追加され、全7色展開となった。(画像はプレスリリースより)【参考】※「AINOKI mebuki」公式サイト
2023年10月08日シンガーソングライター・矢井田 瞳を迎え『LIVE in the DARK tour w/矢井田 瞳』の開催が決定しました。11月1日(水)にプラネタリウム天空(東京)、11月10日(金)・11日(土)にバンドー神戸青少年科学館(神戸)の2会場を巡るプラネタリウムツアーとして開催します。東京・神戸を巡るプラネタリウムツアー『LIVE in the DARK tour w/矢井田 瞳』開催決定!聴く者の心を捉えて止まない歌声と、独自の感性で生み出される楽曲が数多くの人々を魅了するシンガーソングライター・矢井田 瞳がついに『LIVE in the DARK』のステージに登場します。2000年のデビュー以降、様々な会場で公演を行ってきた矢井田 瞳がプラネタリウムでライブを行うのはキャリア初。本公演は『LIVE in the DARK tour w/矢井田 瞳』と題し、東京・神戸の2都市を巡るプラネタリウムライブツアーとして開催します。今夏行われた全国ツアーで好評を得たピアノとハーモニカによるアコースティック編成で、プラネタリウムに合わせた選りすぐりのセットリストを披露する予定です。▼特設サイト 『LIVE in the DARK』とはプラネタリウムでしか体験できない、音楽と星空、そして暗闇が共鳴する全く新しい音楽エンターテインメント。星々がひしめく暗闇の中、耳を澄ませてみると、日常生活では感じることができなかった、微かな音の“表情”をしっかりと感じることができるはずです。全天周映像演出は数多くのライブ演出を手掛ける、ビジュアルデザインスタジオ“HERE.”が担当し、星空、音楽、そして映像がシンクロする、ここでしか体感できないプラネタリウムライブを実現します。良質な音楽、そしてプラネタリウムという非日常空間で、特別なひと時をぜひ。●チケット販売に関して●■矢井田 瞳オフィシャルファンクラブ「yaiko's eye」会員先行受付(抽選)期間:2023年8月25日(金)21時00分~9月3日(日)23時59分※「yaiko's eye」会員の方が対象となります ■一般販売(先着)期間:2023年9月16日(土)10時00分~※予定枚数に達し次第受付を終了します ※ticket board先行受付、一般販売いずれの場合も『LIVE in the DARK』特設サイトに記載されている注意事項を必ずご確認の上お申込みください。※ticket boardをご利用いただくために会員登録(無料)が必要です。※ticket boardに記載の応募規定(枚数/席種等)及び、申込に際しての注意事項をご確認の上ご応募下さい。●『LIVE in the DARK tour w/矢井田 瞳』東京公演 概要●出演:矢井田 瞳 / サポート:松本径(Piano)、倉井夏樹(Harmonica)日程:2023年11月2日(木)時間:1st Stage 18:30開演(18:00開場) / 2nd Stage 20:30開演(20:00開場)料金:一般シート:7,500円(税込) / 三日月シート:17,000円(税込) ※2名掛け/各公演3席限定会場:コニカミノルタプラネタリウム天空 in東京スカイツリータウン(R)●『LIVE in the DARK tour w/矢井田 瞳』神戸公演 概要●出演:矢井田 瞳 / サポート:松本径(Piano)、倉井夏樹(Harmonica)日程:2023年11月10日(金)・11日(土)時間:11月10日(金) 19:30開演(19:00開場) ※1公演のみの開催です11月11日(土) 15:00開演(14:30開場) ※1公演のみの開催です料金:一般シート:7,500円(税込) / リラックスシート:17,000円(税込) ※2名掛け/各公演4席限定会場:バンドー神戸青少年科学館ドームシアター(プラネタリウム)【イベントに関する注意事項】※本イベントはプラネタリウムという会場の特性上、様々な制限を設けさせていただいております。「特設サイト」に記載されている注意事項を必ずご確認の上、チケット購入/来場をして下さい※イベントの延期/中止を除き、感染症を含む個人的な体調不良や周辺環境等の理由による払い戻しは行いませんので、ご了承の 上チケットをお買い求め頂きますようお願い致します※本イベントはプラネタリウム施設で星空、映像、音楽をお楽しみいただくイベントです。演出の都合上又は、ドームの座席配置の関係でステージ(アーティスト)が見えにくい場合がございます※中央後方のお席はプラネタリウム機器の関係でステージが見えにくくなっておりますが、星空・ドーム演出は一番見やすいエリアとなっております※本イベントは時節に応じた感染症防止対策を行い実施いたします※イベントの性質上、小学生以下のお客様はご入場いただけません●矢井田 瞳(やいだひとみ) プロフィール●2000年メジャーデビュー、同年「My Sweet Darlin’」が大ヒット。2020年2月、デビュー20周年イヤー第1弾ミニアルバム『Keep Going』をリリース。同作を携え、 全国ツアー”20th Anniversary” 矢井田 瞳 Live Tour 『Keep Going』を開催。コロナ禍のなか生まれた『あなたのSTORY』を配信リリース。一般の方からのメッセージを元に書き上げた楽曲はMusic Videoに矢井田 瞳の地元大阪で働くエッセンシャル・ワーカーが登場するなどWEB・テレビ・ラジオ等様々なメディアで取り上げられ、話題となる。2021年6月、誕生から48年を迎える井村屋のロングセラー商品『あずきバー』CMソングとして話題となっ た「ずっとそばで見守っているよ」をデジタルリリース。2022年4月からは5年ぶりとなる全国弾き語りツアー『Guitar to Uta』を開催。2021年に引き続き井村屋の『あずきバー』CMソング「さらりさら」を7月1日に、8月15日には「駒沢公園」、8月24日には創建「ルナシティ青葉はつが野」TVCMソング「花のような君に」、9月7日には12thアルバム『オールライト』を立て続けにリリース。2023年7月からピアノとハーモニカというチャレンジングな編成での全国アコースティックツアーを成功させる。【オフィシャルサイト:yaiko.jp】●株式会社HERE.(ヒア)●代表土井昌徳。プロジェクションマッピングやVR360°ドームパノラマ映像の制作に特化した少数精鋭のビジュアルデザインスタジオ。プロジェクションマッピングでは、百貨店の常設やホテル、アーティストのライブ等、大規模案件の実績も多数。時代を捉えた演出と高い技術に裏付けられた良質なコンテンツ提供に定評がある。また、次世代のVR ドームシアター向け素材販売サイト「Shout!360」も運営、動画制作に役立つTipsも連載中。【Shout!360詳細 www.shout360.xyz】 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年08月16日是枝裕和監督×脚本・坂元裕二×音楽・坂本龍一による映画『怪物』の興行収入が20億円を突破したことが25日、明らかになった。同作は是枝裕和監督と脚本家・坂元裕二によるオリジナル作で、第76回 カンヌ国際映画祭で脚本賞、クィア・パルム賞を受賞した。大きな湖のある郊外の町に存在する、息子を愛するシングルマザー(安藤サクラ)、生徒思いの学校教師(永山瑛太)、そして無邪気な子供たち(黒川想矢、柊木陽太)。そこで起こったのはよくある子供同士のケンカに見えたが、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した。6月2日より全国341館で公開した同作は、7月24日に興行収入20億を突破(動員:1,455,470人 興行収入:2,000,920,610円)。是枝裕和監督作品で興行収入20億を超えたのは、第66回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した『そして父になる』(13/福山雅治主演)、第71回カンヌ国際映画祭最高賞のパルムドール受賞し、第91回アカデミー賞外国語映画賞ノミネートも果たした『万引き家族』(18/リリー・フランキー、安藤サクラ主演)に続き3本目となる。公開後は40~50代の映画ファンや20代カップルを中心に幅広い層の観客が劇場を訪れ、映画レビューサイトでも高評価が続くなど好評を得ている。2度3度と鑑賞するリピーター客も多くみられ、鑑賞後に感想や見解について語り合いたい、確かめ合いたいという声も多く届き、各地で計12回実施しているティーチイン付き上映も、活況を呈しているという。すでに公開を迎えたアジア各国の成績も好調で、香港ではすでに『万引き家族』の最終成績を塗り替えるなど、世界的にも話題を呼んでいる。現地時間9月7日 ~ 9月17日の期間で開催される第48回トロント国際映画祭スペシャルプレゼンテーション部門への出品も決定し、北米プレミアを迎える。是枝監督作品のトロント国際映画祭への出品は、2019年の『真実』、22年の『ベイビー・ブローカー』での同部門出品に続くものとなり、最高賞にあたる観客賞の選考対象となる。(C)2023「怪物」製作委員会
2023年07月25日是枝裕和監督が19日、都内で行われた映画『怪物』(公開中)の大ヒット御礼舞台挨拶に登壇。同作の音楽を担当し、今年3月28日に亡くなった坂本龍一さんへの思いを明かした。同作は是枝監督と脚本家・坂元裕二氏によるオリジナル作で、第76回カンヌ国際映画祭で脚本賞、クィア・パルム賞を受賞した。大きな湖のある郊外の町に存在する、息子を愛するシングルマザー(安藤サクラ)、生徒思いの学校教師(永山瑛太)、そして無邪気な子供たち(黒川想矢、柊木陽太)。そこで起こったのはよくある子供同士のケンカに見えたが、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した。この日のイベントには是枝監督のほか、主演を務めた安藤サクラと永山瑛太が参加。観客動員数100万人を目前に控えている同作だが、その反響について是枝監督は、「周りに若い監督たちが仲間として同じ空間にいるんですが……」と切り出す。続けて、「彼らから、“いつもよりも演出に迷いがない”“編集のキレがいい”“もう自分で脚本書かない方がいいんじゃないか”という温かいメッセージを頂いております」と周囲の正直な感想を明かし、笑いを誘った。これに安藤が「それを聞くとどんな気持ちになるんですか?」と反応すると、是枝監督は「悔しい気持ちもなくはない」と吐露。その一方で、「『坂元さんと一緒にやったことを自分で吸収して、次は無駄のない脚本を書こう』という気持ちになってます」と前向きにも捉え、次回作への糧としても受けとめている。また、印象的なシーンについてトークが展開すると、安藤と永山が互いの身体表現を賞賛し合う。是枝監督も「役者さんは究極的に言うと、運動神経だと思います」と持論を明かし、「それはスポーツができるとかではなくて、体をコントロールしていく能力が高い役者さんが優れた役者だと思うと、この2人はとてもそれが優れているから、演出をしていて楽です」と、安藤と永山の秀でた部分を解説した。念願叶ってタッグを組んだ坂本さんについて聞かれると、是枝監督は「う~ん、これがいちばん言葉にしづらい」と言いよどむ。「全部の音楽をお願いできたわけではないですが、一緒に同じスタッフロールの中に名前があるというのは本当に嬉しく思っています」と感慨深げな表情を浮かべた。脚本を書きながら使用する音楽を想像することで知られる是枝監督。ロケハンのときから音楽は坂本さんにお願いすると決めていたそうで、「脚本をもらって、コンテを書いているときには坂本さんの音楽をかけていましたし、自分の中で一体化してしまったもんですから、そこから離れるのは難しかった」と強いこだわりで坂本さんへオファーをしたことを振り返る。そして、「本当に断られなくてよかった。ちょっと無理をさせたんじゃないか……という気持ちはありますが、引き受けていただいて感謝しています」と坂本さんへの思いを語っていた。
2023年06月19日東京・早稲田大学で10日に行われた授業「マスターズ・オブ・シネマ」で映画『怪物』がテーマとなり、是枝裕和監督、坂元裕二、岡室美奈子教授(聞き手)が登壇した。同作は是枝裕和監督と脚本家・坂元裕二によるオリジナル作で、この度、第76回 カンヌ国際映画祭で脚本賞、クィア・パルム賞を受賞した。大きな湖のある郊外の町に存在する、息子を愛するシングルマザー(安藤サクラ)、生徒思いの学校教師(永山瑛太)、そして無邪気な子供たち(黒川想矢、柊木陽太)。そこで起こったのはよくある子供同士のケンカに見えたが、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した。シングルマザー・早織(安藤サクラ)の息子・湊を演じた黒川想矢、同級生・依里を演じた柊木陽太の演技も話題となっている同作。是枝監督作品では、子役が撮影現場で口伝えでセリフを言っていく手法でも知られているが、今回は大人の役者と同じ手法を使ったという。是枝監督は「この2人は圧倒的に読んできた方が上手だったの。それも決め手の一つではありました。マンホールに耳を当てて『さけどころうえだの自販機でコーラ買ったことある?』というやりとりをやってもらって、1カ月くらい過ぎて2回目のオーディションに呼んだ時に、事前に告知せずに『前やったところをもう1回やってもらっていい?』とやってもらったんですけど、柊木くんはほぼ完璧に覚えてたんですよ」と明かす。さらに「『いつも覚えてるの?』と聞いたら、台本をもらったら頭の中で写真に撮るんですって。撮って覚えてるので、それを頭の中で引っ張り出す。『いつもこんなふうに覚えるの?』と聞いたら『すぐ忘れちゃう台本もありますね』と言って、彼の中でも坂元さんの台本は特別だったんだと思うんだけど。時々いるんですよ、ある種の特殊能力を持っている子」と感心。「耳から覚えた方が覚えやすいという子もいて、学校の授業でなかなか教科書が読めないけど、音の理解は早くて的確だったりする。通常のやり方だとそういう子の方が僕の演出に馴染むので。今回は全く違うアプローチの仕方でした」と説明した。
2023年06月12日東京・早稲田大学で10日に行われた授業「マスターズ・オブ・シネマ」で映画『怪物』がテーマとなり、是枝裕和監督、坂元裕二、岡室美奈子教授(聞き手)が登壇した。同作は是枝裕和監督と脚本家・坂元裕二によるオリジナル作で、この度、第76回 カンヌ国際映画祭で脚本賞、クィア・パルム賞を受賞した。大きな湖のある郊外の町に存在する、息子を愛するシングルマザー(安藤サクラ)、生徒思いの学校教師(永山瑛太)、そして無邪気な子供たち(黒川想矢、柊木陽太)。そこで起こったのはよくある子供同士のケンカに見えたが、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した。同作で第76回 カンヌ国際映画祭 脚本賞を受賞した坂元だが、「監督が書いたセリフがところどころにあって、それがオセロをひっくり返すように素晴らしい。それがなかったら全然違う印象を受けたんじゃないかというシーンがいくつかあって、中でもジャングルジムに登りながら宇宙が破裂する話をしていて、最後の締めに『じゃあ準備をしなきゃね』というのが後から足したセリフなんですよ。あるかないかで、映画の面白さ全然かわるんですよ」と絶賛。「僕がハッとして、『あのセリフめちゃくちゃすごいですね』という話をしたんですけど、どれだけ違うのか考えてもらえると」と映画の道を志す学生にアドバイスする。さらに坂元は、是枝監督が足したセリフについて「『神崎先生はいい先生でした』というところとか、ないと学校に対する見方も変わる。監督から『足したい』と書かれていて、なんでかなと考えたんだけど、上がってみたもの見ると、『このセリフ大事だったな』とはすごく思いましたね」と感心。是枝監督は「校長室にいる先生たちの中でも濃淡があった方がいいなと思ったんですよ。セリフを足すというよりは目配せだけでお芝居をしてて、神崎先生が褒められている、それを校長先生と教頭はお前だけ褒められやがって的な目で見て、褒められてるのに逆にいたたまれない感じは、台本ではなくて。あの空間の中で台本を触らずにやる演出で、そういうのが好きです」と明かした。坂元は「監督はそんなに注文出されなくて『ここがいいよね』とお手紙をくださるんですけど、意地悪な言い方をすると、手のひらの上に乗せられているというか、『ちょっとここのボタンを押すだけでお前の書いたものは変わるんだぞ』とマジックを見せられたような気分でやっていました。『ここもここも直せ』というのって、誰でもできるじゃない。でも『ちょっとここに塩を入れればいいんだよ』『あ、うまくなってる!』みたいな、そういうのが1番すごい」としみじみ。「是枝さんを語る時に『ドキュメンタリータッチ』とか『即興』ということが言われるんですけど、僕はこんなに日本一脚本がうまい映画監督はいないと思ってて、何冊も台本を読んだことがあるんですよ。ハリウッド脚本術みたいなセットアップがきっちりとあって、教科書的なものが全て網羅されていて、こんなにしっかりとした脚本はないんですよ。現場で作られてるにしても、前もって書いてあるにしてもこんなにも脚本がいい映画はない。それを何もかも現場でアドリブで作ってるドキュメンタリータッチだというのは、ご本人がやって誘導してるのか、世間の誤解なのか僕が思ってる実態とは違うなと思ってる」と主張する。是枝監督は「ありがとうございます」と照れつつ、「たぶん、映画で見て自然だと思われることほど、裏で不自然なことをやらないと自然に感じないんですよ。子供達が自然に見えるのはしっかり演じているから。『好きにしてね』と言って自然に見えるかというと、絶対にそんなことはない」と語った。
2023年06月10日東京・早稲田大学で10日に行われた授業「マスターズ・オブ・シネマ」で映画『怪物』がテーマとなり、是枝裕和監督、坂元裕二、岡室美奈子教授(聞き手)が登壇した。【※この記事は作品の結末についての記述を含みます】同作は是枝裕和監督と脚本家・坂元裕二によるオリジナル作で、この度、第76回 カンヌ国際映画祭で脚本賞、クィア・パルム賞を受賞した。大きな湖のある郊外の町に存在する、息子を愛するシングルマザー(安藤サクラ)、生徒思いの学校教師(永山瑛太)、そして無邪気な子供たち(黒川想矢、柊木陽太)。そこで起こったのはよくある子供同士のケンカに見えたが、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した。これまでの脚本作などについて触れながら今作について話が及ぶと、坂元は「どうすれば自分が加害者になって、お客さんに加害者の主観になって体験してもらうことができるだろうか、そんなことをずっとぼんやりと十何年考えてたんです。どのように落とし込めば、お客さんに体験してもらうことができるるだろうか。その形として、自分が加害者としての主観を持ったものを作りたかったのが、このお話の構造なんです」と明かす。「三部構成がそうなんですが、初めはシングルマザーである安藤サクラさんの早織という役が『自分の息子がいじめられてるんじゃないか』と動き出すんですけど、瑛太くん扮する保利先生からはまた違ったように見えて、それぞれに自分が見えないままで誰かを傷つけていたという物語の構造ということですね」と説明した。「横断歩道で前のトラックが動かないからクラクションを鳴らしたら、実はトラックが車椅子の歩行を待っていた」という経験談も交えながら話す坂元。今作を描くにあたって「勇気がいったのでは」という岡室教授の質問には、「加害者の話も、彼らの話も僕は自分の経験をベースに作っているので、とにかく自分の中にあるものを『この人に届けたい』という1人の人を想定してその人に向かって届ける、それがすべて。自分の中では嘘はついていないし、子供の頃に感じた感情、いくつかの出来事、友達との関係、全て思い返しながら書いたので、勇気というよりは自分のことをいつものように書いていました」と語る。また、是枝監督は「最初にプロットを渡された時に、(坂元作品の)どの系譜に連なるものだろうかとは考えました。僕の中では『わたしたちの教科書』かもしれない。『世界を変えることはできますか』という問いが重要なものとして出てくるでしょう。この映画にはそのセリフは出てこないけど、多分そういう問いかけがあの2人を通してこちら側に投げかけられているんだろうなと考えたんですよ。台本の中にセリフにすることはないけれども、ページを開いたところに『世界が生まれ変われるか』という一文を咥えさせてもらったんです。その一言を、作り手である自分に常に問いかけよう、というのがスタンスの一歩目でした」と振り返った。同作の結末について「子供2人は死んでしまったのではないか」という説があることに対しては、坂元が「これは最終意見じゃなくていちスタッフの意見だけど、全然、一択。彼らはこのまま生きているとしか僕は思えなかったですし、映画を見た時に別の世界に行ったとは受け取らなかった。フジテレビの人からメールが来て『彼らは生きてますよね?』と言われた時に、何を言ってるんだろうと思ったくらい一択でした」と感想を述べる。是枝監督も「彼らが自分たちの生を肯定して終わろうとは、台本の段階から共通認識としてもっていました。多様な読みを否定するつもりはないし、そういう悲劇を見たいという人もいるだろうし、見ようとすると光に満ちてることがやや現実から離れて見えるのはわからなくはないので、目くじら立てるつもりはないんだけど」と同意。さらに是枝監督は「最後に光につつまれるものを、もう少しおさえましょうかみたいな意見はなくなかったんですよ。現実だと思われなくなるのではないかと。でも2人の心象風景だと思ったらあそこは嵐の中で光に満ちていた方がいいだろうと僕は考えました」と演出意図を明かす。「坂本龍一さんの『Aqua』という曲を使わせていただいて、火で始まって水で終わる話だと思ってたんですよ。あの曲は映画とは関係ないかもしれないけど、何かを寿いでいる歌で、子供達がもう一度自分たちとして生き始めることを祝福して終わる話だと思った。祝福されてる子供達の世界から、僕らは置いていかれるということだと思ったんです。嵐の中に残されてるけど、子供達は光に包まれたところに走り出したというものにしようかと思ったから、2人にはちゃんと伝えました。とにかく叫んでくれて構わない、喜びで叫んでくれ。でもなかなか叫べない。恥ずかしかったりもするから、『もっとやっていい』『もっと跳ねていい』と言って、結構撮り直していました」と振り返った。一方で、最後の子供達の姿が是枝監督&坂元に重なり「2人で次のステージに行く」姿に見えたという指摘も。2人は照れつつ、坂元は「妻にも言われました」と告白する。大人にも救いがあるかという問いには、坂元が「大人の希望というか、早織という母にも、保利という先生にもどこか罪があって、その罪について気付き考えていく時間がここから生まれるわけなので、それは見た方にも伝わるといいなと思ってるんですけどね」と語った。授業では学生からの質問も飛び出し、「社会的なメッセージのある映画をプロパガンダにしないためにはどうすればいいか」という質問には、是枝監督が「どんな映画も社会的なメッセージを持っていると思う」と回答。「まず作り手が考えて、僕もこの脚本をもらって一緒に考えてみる。この2人の幸せを阻害しているのはなんかのか、作品の世界ときちんと向き合ってみないと。作品の世界と登場人物と向き合う前に、作品が孕んでいるだろう社会的なメッセージを世界に向かって投げかけても、多分届かない。よくない態度かなと思います」と語り、坂元も「まあ社会派ではないんですが、メッセージを生み出していないとも思っていない。作品はメッセージをはらんでしまうんですよ」と頷いていた。
2023年06月10日是枝裕和監督×脚本・坂元裕二×音楽・坂本龍一による映画『怪物』が、2日から公開されている。豪華タッグが実現し、第76回カンヌ国際映画祭でも話題を呼んでいる同作が公開される。大きな湖のある郊外の町に住む、息子を愛するシングルマザー・早織(安藤サクラ)、生徒思いの学校教師・保利(永山瑛太)、そして早織の息子・湊(黒川想矢)と同級生・依里(柊木陽太)……よくある子供同士のケンカに見えた事件は次第に社会やメディアを巻き込んで大事になり、ある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した。今回は、公開後に気になる作品の結末を含む話について、是枝裕和監督にインタビュー。編集で変わったラストシーンや、作品に含まれるテーマ、撮影するための環境づくりについても話が及んだ。【※このインタビューは作品の結末についての記述を含みます】○■「この映画を作りたい」と目指した姿に――改めて作品について、坂元さんとはどのようなことを話し合ったのでしょうか?最後に関しては、編集で「こういう形でどうだろうか」という提案を僕からさせていただきました。ちょっとしたことで、観た後の感じがずいぶん変わってしまうんですよ。言い方が難しいですけども「2人は死んじゃったのかな」という形に見える編集のパターンもある。本当に、途中で一言セリフを足すか削るかで2人のラストの見方が変わってくるような状況だったんです。僕も坂元さんも「2人が死んじゃったようには見せたくない」というのが共通の認識だったから、どういう形で着地させるか、0号から初号の間で、最後の15分の編集をずいぶん変えました。坂元さんにも見ていただいて「こんなに編集で変わるもんなんですね」と言っていただいたので、今の形になりました。最初に「この映画を作りたい」と思ってみんなが目指した後味に、1番近いと思います。――テーマとして、性の揺らぎ、少年たちの同性愛の関係が含まれると思います。作品にするにあたって、どのように臨まれましたか?非常に今日的な題材ですし、繊細な扱い方を求められるテーマなので、LGBTQのこどもたちの支援をしている専門家の人にも脚本を読んでもらって、意見をいただきました。彼らの感情にどう寄り添うのか、2人に対していろいろと専門家の方にレクチャーをしていただいたり、スタッフの勉強会を開いたりしながら、やってみました。ただ今回の湊と依里に関しては自らをゲイだとかクィアというような自認はまだ出来ていないという設定にしました。自らのアイデンティティをそうやって客観的には名付けられないからこそ「怪物」と自ら名付けてしまうという設定です。そのあたりはレクチャーで学んだことを反映させました。自分の中に得体の知れないものを感じる時期ですし、周りの大人たちの“普通”や“男らしく”という言葉が、当人は決してネガティブに使ってないのに、ある種の暴力、ある種の怪物として彼らに迫ってしまうのはあり得ることですし、そこはちゃんと描くべきだと思いました。僕が脚本を読んで最初に感じたのは、「この2人は『銀河鉄道の夜』のジョバンニとカンパネルラだ」ということでした。なので2人にも最初に「読んでほしい」と『銀河鉄道の夜』の話をしたのを覚えています。――だから廃電車が出てくるんですか?それが、電車はプロットの最初からあったんです。坂元さんがどこまで意識してたかはわからないですけど。――これまで、子役には台本を渡さず口伝えの形で撮影をされていましたが、今回は台本も渡しての撮影方法と伺いました。今までは本人のパーソナリティに沿う形で撮ることが多くて、瞬間瞬間をちゃんと生きてくれればいいという感じだったんだけど、今回はやっぱり抱えているものが非常に重く、その場で言ってできるものでもないとは、感じていました。事前に湊が抱えているものを本人も認識して納得した上で、ちゃんと演じてもらう必要があるなと思いました。きっと2人は今後も役者を続けていくと思います。黒川くんは撮影中も、もう僕やサクラさん、瑛太さんに「お芝居ってなんですか?」「気持ちってどうやって作るんですか?」って、それは熱心に聞いてたんです。僕も「気持ちはここ(胸)にあるわけじゃない、頭にもないよ。もっと体のいろんなとこにあるよ」という話をしていました。――そういう問いが出てくる現場ということだったんでしょうか?それはやっぱり、サクラさんや瑛太さんの芝居を間近で見てたら、感じることがあるんだろうと思います。「なんだろう?」と思うんじゃないかな? すごくいい勉強の場だったと思います。■是枝裕和監督1962年6月6日、東京都生まれ。早稲田大学卒業後、テレビマンユニオンに参加。2014年に独立し制作者集団「分福」を立ち上げる。1995年に『幻の光』で監督デビューし、その後も『誰も知らない』(04)、『そして父になる』(13)、『海街diary』(15)等、数々の作品を世に送り出す。2018年の『万引き家族』は、第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞し、第91回アカデミー賞外国語映画賞にノミネート、そのほか多くの映画賞を受賞した。2019年の『真実』は国際共同製作作品として海外の映画人とのセッションを本格化させ、2022年には初の韓国映画となる『ベイビー・ブローカー』で、第75回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品、エキュメニカル審査員賞を受賞。また主演のソン・ガンホが韓国人俳優初となる最優秀男優賞を受賞した。(C)2023「怪物」製作委員会
2023年06月10日是枝裕和監督×脚本・坂元裕二×音楽・坂本龍一による映画『怪物』。豪華タッグが実現し、第76回カンヌ国際映画祭では脚本賞、クィア・パルム賞を受賞した。大きな湖のある郊外の町に住む、息子を愛するシングルマザー・早織(安藤サクラ)、生徒思いの学校教師・保利(永山瑛太)、そして早織の息子・湊(黒川想矢)と同級生・依里(柊木陽太)……よくある子供同士のケンカに見えた事件は次第に社会やメディアを巻き込んで大事になり、ある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した。今回は是枝監督にインタビュー。脚本を担当した坂元氏とのタッグは前々から熱望していたというが、実際に組んでみてどうだったのか。また、同作に出演する実力派俳優、そしてオーディションで選ばれた子役のすごさについて、話を聞いた。○■カンヌ脚本賞受賞、坂元裕二には「いろいろ勉強になりました」――今回念願の坂元さんとのタッグとのことでしたが、改めてどのような印象でしたか?いろいろ勉強になりました。特に前半40分、描写自体は「何かが起きそうだ」という不穏な感じだけでずっと引っ張る力があるんです。僕は基本的には「スライス・オブ・ライフ」という、人生のある瞬間を切り取って描写していくタイプが好きで、ストーリーがない作品を作っているつもりはないけれども、今回はやっぱり坂元さんの物語の推進力が強い。そこが勉強になりました。――是枝監督でもまだ「勉強になる」ということがあるんですね。話し合いの中で変化していったことはありますか?僕がプロットをいただいた段階で構成自体はもうこの形でした。ただ、校長先生の存在はこんなに大きくなくて、田中裕子さんという名前が挙がった点で膨らんできたし、保利先生もやっぱり瑛太さんに決まってからディテールが書き込まれて、面白かったなあ。「どこまで見せるのか」みたいなことは意見を交換していきました。○■子役を探すのはとても大変――子役のお二人はオーディションとのことで、どのようにして選ばれているんですか?直感なんですよね、キャスティングって。2人はお芝居が抜群だったんです。いろんな組み合わせがあって、時々別の役をやってもらったり逆転させたりと試してみたら、あの2人の依里と湊の組み合わせが一番しっくりきました。柊木くんはほっとくとずっとひとりでお喋りしている子で、直感で役をつかんでしまうタイプ。黒川くんは非常にナイーブで、ひとつひとつ言葉を選んで話すタイプでした。役者としては全く真逆のタイプですけど、そこがまた良かったかもしれないです。――観ていても真逆の雰囲気は感じていました。黒川くんは感情で作っていき、柊木くんは理知的で「はいはいはい、そういうことですね。わかりました〜」って、人生4周目ぐらいかな?(笑) いろんな状況を俯瞰して見てますよね。自分が置かれてるつらい状況も含めて、俯瞰して見られるタイプ。今回の2人を見ると、本当に役とぴったりでした。自分が映画を撮り始めた時と比べて、あの年齢の子供たちの演技力というのは、相対的に上がっていると思います。ただ、男の子は小学校高学年から中学生の年齢層が薄いんですよ。部活が始まってサッカーとか野球がしたくなって一度辞めてしまう。女の子は4〜5歳で「女優さんになる」と言ったらそのまま維持されることが多いんですけど、男の子はいったん減って、高校生くらいで多分戻ってくると思うんです。ですから、探すのがとても大変なんです。――大人の方達もすごい方ばかりでした。監督から見て、安藤さんと永山さんはどのようなところがすごいと思いますか?サクラさんは役に入りながら完全に俯瞰でも作品を見ている、両方の目を持った役者です。コントロールの能力がすごく高い。あと、あんまりそう見えてないかもしれないけど、身体能力が高い方なんです。いろんな意味で筋肉が柔らかくて、軽やかで、女優さんとしての才能だと思います。瞬間瞬間のつかみが素晴らしい方です。それからお二人とも、いろんな意味で脚本の理解力が高いです。特に今回は瑛太さんの坂元脚本に対する理解力の高さを目の当たりにして、「瑛太さんじゃなかったらこのセリフは成立しないかもしれない」というギリギリのところを、坂元さんが攻めてたんじゃないかと思います。例えば母親との面談の途中で飴を食べ始めるようなシーンも「瑛太さんだったら、ここまで書いても成立させるだろう」という気持ちを感じて、おそらくお互いが攻めているんじゃないかと。こういう役者を持った脚本家と、ああいう脚本家持った役者、その中に僕も参加させていただきまして、幸せですよね。――やっぱり演技において、作品を俯瞰で見ることは重要でしょうか?必ずしも全員が俯瞰して見なくてもいいと思います。役者さんによって、設計図を持ってお芝居を組み立ててくる方もいますし、瞬発力がいい方もいますし、色々な方がいて面白いです。■是枝裕和監督1962年6月6日、東京都生まれ。早稲田大学卒業後、テレビマンユニオンに参加。2014年に独立し制作者集団「分福」を立ち上げる。1995年に『幻の光』で監督デビューし、その後も『誰も知らない』(04)、『そして父になる』(13)、『海街diary』(15)等、数々の作品を世に送り出す。2018年の『万引き家族』は、第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞し、第91回アカデミー賞外国語映画賞にノミネート、そのほか多くの映画賞を受賞した。2019年の『真実』は国際共同製作作品として海外の映画人とのセッションを本格化させ、2022年には初の韓国映画となる『ベイビー・ブローカー』で、第75回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品、エキュメニカル審査員賞を受賞。また主演のソン・ガンホが韓国人俳優初となる最優秀男優賞を受賞した。(C)2023「怪物」製作委員会
2023年06月07日現在公開中の映画『怪物』より、是枝裕和監督から本作の劇伴を担当した坂本龍一への感謝のコメントと制作エピソードが公開された。本作は『万引き家族』の是枝監督、『花束みたいな恋をした』の脚本家・坂元裕二、そして『ラストエンペラー』で日本人初となるアカデミー賞作曲賞を受賞した坂本という3人のコラボレーションで紡がれるヒューマンドラマ。出演者には安藤サクラ、永山瑛太、田中裕子、黒川想矢、柊木陽太、高畑充希、角田晃広、中村獅童、と豪華キャストが集結。先日開催された第76回カンヌ国際映画祭では坂元が脚本賞を受賞し、独立部門「クィア・パルム賞」と合わせて2冠を獲得した。これまでは脚本を執筆する際に聴いていた音楽をもとに、まず楽器のイメージを固め、それから音楽家に曲を依頼するケースが多かったという是枝監督。以前から坂本に音楽を依頼する機会を伺いながらも具体化することがなかったが、「今回は自分で脚本を書いていないので、その段階では音楽のイメージがなかったんです。ただ撮影中や編集中に、ホテルの部屋で坂本さんのピアノ曲をかけながら作業していたら、これしかないなと思って」と確信し、今作でオファーすることを決意。そして坂本へ音楽を依頼したい旨をしたためた手紙と、坂本の楽曲を仮に当てて編集した映像を送ったところ、「お引き受けしますが、スコア全体を引き受ける体力はない」という回答とともに、「思い浮かんだ曲が1、2曲ある」という返事があったという。最終的に書き下ろしの2曲と、坂本の最新アルバム『12』からの曲、そして過去の曲により、本作の音楽は構成されることになった。是枝監督は「坂本さんに断られていたら、根本から発想を変えるしかなかった。音楽も、それ以外の活動も尊敬している坂本さんに音楽をお願いすることができて、本当に嬉しかったです」と喜びをあらわにした。坂本龍一また、先日開催されたカンヌ国際映画祭の日本用囲み会見で、坂本とのエピソードを聞かれた是枝監督は、「観た直後に音楽室のシーンがすごく好きだと言ってもらい、あのホルンとトロンボーンの音を邪魔しない音楽を作ろうと思った、という意見をもらいました。映画の中から聞こえてくるような曲になったんじゃないかなとおこがましいけれど思いました」と坂本とのやりとりや本作のために書き下ろされた楽曲について振り返った。なお、坂本が音楽を担当した本作のサウンドトラックは現在発売中だ。<リリース情報>サウンドトラック『怪物』■アナログ盤&CD発売中ブックレット:是枝裕和監督コメント掲載■配信リンク:【販売形態】アナログ盤/CDDL ※バンドル配信のみサブスク ※Aquaは除く6曲で配信【収録曲】1. 202202072. Monster 13. hwit4. Monster 25. 202203026. hibari7. Aqua<作品情報>映画『怪物』公開中公式サイト:
2023年06月05日映画『怪物』(6月2日公開)の第76回 カンヌ国際映画祭凱旋記者会見が29日に都内で行われ、是枝裕和監督、脚本家の坂元裕二が登場した。同作は是枝裕和監督と脚本家・坂元裕二によるオリジナル作で、この度、第76回 カンヌ国際映画祭で脚本賞、クィア・パルム賞を受賞した。大きな湖のある郊外の町に存在する、息子を愛するシングルマザー(安藤サクラ)、生徒思いの学校教師(永山瑛太)、そして無邪気な子供たち(黒川想矢、柊木陽太)。そこで起こったのはよくある子供同士のケンカに見えたが、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した。親、教師、子供と3つの視点からなる構成となっている同作だが、この理由を聞かれた坂元は「私が以前経験したことなんですが、車を運転して赤信号で待っていた時、前にトラックが止まっていて。青になったんですが、そのトラックがなかなか動き出さない。しばらく待っても動かないものですから、前の車がちょっとお休みしてるのかなと思って、クラクションを鳴らしたんですね。それでもトラックが動かなかったので、何をしているんだろうと思っていると、ようやく動き出した後に、横断歩道に車椅子の方がいらっしゃるんです。そのトラックが車椅子の方々れるのを待っていたんですが、トラックの後ろにいた私はそれが見えなかったんです」と、自身の体験談を振り返り始める。坂元は「それ以来、自分がクラクションを鳴らしてしまったことを後悔し続けておりまして、このように世の中には普段生活していて見えないことがある。私自身、自分が被害者だと思うことにとても敏感ですが、自分が加害者だと気付くことはとても難しい。どうすれば、自分が被害者に対してしていることに気づくことができるだろうか。そのことを常にこの10年あまり考え続けてきて、その一つの描き方として、この方法を選びました」と説明した。そういった構成の関係上、宣伝時にはストーリーに踏み込まず、今回クィア・パルム賞を受賞したことで驚かれることともなった。是枝監督は「子供たちが抱えた葛藤を『ネタバレだから言わないでくれ』と言っていると囁かれたりしていると耳にしているんですけど、観た方の感想で『なるべく先入観なく観た方がいい』というのは間違いない。決して彼らが抱えた葛藤をネタとして扱ったつもりはありません」ときっぱり。「構成上、むしろ自分が当事者として子供達と向き合うためには、できるだけ脚本に振り回された方が、観終わった後にどこに着地するのかわからない方がいいのではないのかなと思っておりますので、そこは誤解のないようにと宣伝にも伝えております」と語る坂元は改めて「2010年に『Mother』、2011年に『それでも、生きてゆく』というドラマの脚本を書きました。その時からずっと抱えていた問題が自分の中にあって、加害者というものをどのように書けばいいのか、それが私にとってこの12年間の長い課題というか、考えていきたいテーマだったんです」と明かす。「加害者がどのようにすれば、被害者の存在に気付くことができるか? 被害に対して考えることはよくあるんですが、自分自身の加害という行為に関して考えること、気付くことは難しい。それをどうすればいいんだろうか、ということが長年のテーマだったんですが、加害者が被害者の存在に気づいていく道のりを、自分なりに現状書けるものがこれだったという。これで一つ、自分なりの道筋というものになってるといいなと思うんですが、答えが出るのかどうかわからないのですが、現状、これです」と表した。
2023年05月29日映画『怪物』(6月2日公開)の第76回 カンヌ国際映画祭凱旋記者会見が29日に都内で行われ、是枝裕和監督、脚本家の坂元裕二が登場した。同作は是枝裕和監督と脚本家・坂元裕二によるオリジナル作で、この度、第76回 カンヌ国際映画祭で脚本賞、クィア・パルム賞を受賞した。大きな湖のある郊外の町に存在する、息子を愛するシングルマザー(安藤サクラ)、生徒思いの学校教師(永山瑛太)、そして無邪気な子供たち(黒川想矢、柊木陽太)。そこで起こったのはよくある子供同士のケンカに見えたが、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した。カンヌでレッドカーペットを歩いた監督とキャスト陣だが、その時にかかった音楽は北野武監督の映画『菊次郎の夏』テーマである「Summer」だった。是枝監督は「事前に音楽を『何にしますか?』と聞かれました。坂本龍一さんの今回の『怪物』のテーマ曲をお願いしますと伝えました。かかったら、久石譲だったんですよ」と驚きの展開に。「これは何だかわからない。何かを間違ったんだと思うんです。当然坂本さんの曲だと思って歩きはじめたんですけど、違いました。で、上映後出てきてもまたかけたので、大好きな曲なんですけども、なぜあれがかかったのかわかりません」と苦笑。さらに是枝監督は「わかりませんけれども、授賞式でレッドカーペットを歩いても『タケシ!』って声かけられましたので、もしかするとどこかで何か違ったいろんなことが伝わってくるかもしれない」と明かした。また映画『PERFECT DAYS』に主演し同映画祭で最優秀男優賞を受賞した役所広司について聞かれると、是枝監督は「役所さんの名前が呼ばれた時に、僕と安藤(サクラ)さんが一番叫んで歓声を上げていると思います。それくらいかっこよくて、本当に嬉しかったです、役所さんがあの場所で評価されるということが」と振り返る。「裏で記念写真を撮って、役所さんも恥ずかしがり屋さんなので、あんまり受賞した喜びを裏で言葉にするみたいなことはなくて、今後の日本映画をどうしていくか、日本映画界をどういう風に良くしていくか、みたいなことを戻ったらまた話し合いましょうねと。僕らがやっていることをずっと応援していただいているので、そのお礼を伝えて、日本に戻ったらまた話しましょうという話をしました」と語った。
2023年05月29日映画『怪物』(6月2日公開)の第76回 カンヌ国際映画祭凱旋記者会見が29日に都内で行われ、是枝裕和監督、脚本家の坂元裕二が登場した。同作は是枝裕和監督と脚本家・坂元裕二によるオリジナル作で、この度、第76回 カンヌ国際映画祭で脚本賞、クィア・パルム賞を受賞した。大きな湖のある郊外の町に存在する、息子を愛するシングルマザー(安藤サクラ)、生徒思いの学校教師(永山瑛太)、そして無邪気な子供たち(黒川想矢、柊木陽太)。そこで起こったのはよくある子供同士のケンカに見えたが、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した。最後まで映画祭に参加し、2時間前に帰国したという是枝監督が、一足先に戻っていた坂元にトロフィーを渡す。是枝監督は「本当に素晴らしい評価をいただいたなと思っております。無事に坂元さんにお渡しすることができてほっとしています」と心境を表した。坂元は「実感は正直あまりありません。受賞を初めて聞いた時に寝ていたものですから、第一報を聞いた瞬間、まだ夢を見ているのかなと思いました。その後続いているようで、今も夢の中にいるような思いと、重み自体をこの作品の責任感だと感じますので、私自身手にも背中にも乗っかった大きな責任だと感じております」と胸の内を明かす。「最近映画の脚本を書くようになりましてほぼ2本目のようなものなんですが、まだ監督の力、プロデューサーの力を借りながらゆっくりと進んでいるものですから、今回含めて周りの方のお力によるものだと考えています」と感謝した。受賞の知らせについては着信に気づかず、「ニュースをご覧になった別の方からショートメールが来て音が鳴って気づいて見たところ、プロデューサーや監督から『受賞しました』というお話を聞きまして、あまり感情の起伏がないものですから『嬉しい』とか『やったあ』という気持ちよりはズシンという思いが訪れて、水を1杯飲みました。それが最初の行動でしたね」と振り返る。感情の起伏が少ないとはいうものの「周りの方から『おめでとう』と言われた時に、初めてうれしくなります」と明かし、さらに「1番うれしかったのはジョン・キャメロン・ミッチェル監督から昨日メッセージが届きまして、タクシーの中にいたんですが、涙が出ました」と語る。カンヌで賞をもらうことは「考えたこともありませんでした。カンヌに呼んでいただけたことが幸せだった」という坂元だが、「チームの1人として好きになれた作品でしたので、これが評価を受けるとうれしいな、それくらいの気持ちでした。自分のことはまったく考えてませんでした」という。どこが評価されたのかという質問には「出来上がった作品から脚本を評価していただいたんだと思うので、それはもちろん作品の素晴らしさで、脚本に関しては自分ではなかなか評価しづらいんですが、ジョン・キャメロン・ミッチェル監督が『人の命を救う映画になっている』と言ってくださったので、もしそれが誰かの心にあるならうれしいことだなと思っています」と語った。
2023年05月29日監督・是枝裕和、脚本・坂元裕二、音楽・坂本龍一のタッグによる映画『怪物』(インターナショナルタイトル:MONSTER)が、第76回カンヌ国際映画祭にてLGBTやクィアを扱った映画に与えられる「クィア・パルム賞」を日本映画としては初めて受賞した。フランス時間5月17日(水)にコンペティション部門の公式上映を無事に終え、9分半ものスタンディングオベーションで称えられた本作。同5月27日(土)20時半(日本時間28日午前3時半)から開催される授賞式での主要部門の発表を前に「クィア・パルム賞」の受賞が伝えられた。「クィア・パルム賞」は、カンヌ国際映画祭の独立賞の1つで、2010年に創設され、第63回カンヌ国際映画祭から授与されている。公式部門とは別に独立した審査員が組織され、映画監督や俳優、ジャーナリストや大学教授、各国のクィア映画祭のプロデューサーなど、毎年5~8人が審査員となる。対象となるのは、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門、国際批評家週間、監督週間、ある視点部門に出品されたすべての作品。過去には、『キャロル』(トッド・ヘインズ監督)、『BPMビート・パー・ミニット』(ロバン・カンピヨ監督)、『Girl/ガール』(ルーカス・ドン監督)、『燃ゆる女の肖像』(セリーヌ・シアマ監督)などが受賞してきた。本賞の授与にあたり、審査員長の『ヘドウィグ・アンド・アングリー・インチ』『パーティで女の子に話しかけるには』で知られるジョン・キャメロン・ミッチェル監督は「私たち審査員は、10日間で12本の映画を観ました。1本を選ぶのは大変な作業でしたが、ある作品が満場一致で選ばれました。その物語の中心にいるのは、他の子どもたちと同じように振る舞うことができず、またそうしようともしない、とても繊細で、驚くほど強い2人の少年です」と紹介。「世間の期待に適合できない2人の少年が織りなす、この美しく構成された物語は、クィアの人々、馴染むことができない人々、あるいは世界に拒まれている全ての人々に力強い慰めを与え、そしてこの映画は命を救うことになるでしょう。登場人物のあらゆる面を、繊細な詩、深い思いやり、そして見事な技術で表現した是枝裕和監督の『怪物』に、私たち審査員は満場一致でクィア・パルム賞を授与します」と述べた。それを受け、「この作品を満場一致で選んで頂いたジョン・キャメロン・ミッチェルさん、審査員の皆さまありがとうございます。そしてこの喜びをここで分かち合って頂いている皆様にもお礼申し上げます。ありがとうございます」と感謝を述べた是枝監督。「(ジョン・キャメロン・ミッチェルさんが)お話してくださった映画の紹介の中に、この映画を通して僕が描きたかったことが全て語られていて、ここで僕が何か言葉を重ねることは何も必要ないような気がしています。僕がこの映画のプロットを手にしたのは4年半ほど前なのですけども、その瞬間からこの主人公2人の少年が抱えている葛藤とどういう風に、それを演じる少年と同じように作り手であるプロデューサー、監督、脚本家がその葛藤と向き合うべきなのか、どうしたら向き合えるのかをとてもとても時間をかけてやってきました」とコメント、「映画がすべてを語っていると思う」と語った。『怪物』は6月2日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会
2023年05月27日フランスの南東部、地中海沿岸のコートダジュールに面した高級リゾート地カンヌで、今年も5月16日から27日まで開催している第76回カンヌ国際映画祭。日本の是枝裕和監督他、豪華セレブリティがアルマーニを身に纏い登場しました。2018年に「万引き家族」でパルムドールを受賞した是枝監督は、昨年は韓国映画「ベイビー・ブローカー」を出品し、今年「怪物」で2年連続のコンペティション部門ノミネートとなりました。レッドカーペットにはジョルジオ アルマーニ メイド トゥ メジャーのタキシードを着用し登場しました。国際映画祭常連の是枝氏の貫禄のある着こなしにも熱い視線が集まりました。Hirokazu Koreeda_SGP/Courtesy of GIORGIO ARMANI同作品に主演として出演する柊木陽太さんは、エンポリオ アルマーニ ジュニアのブラックタキシードを初々しく着こなし、プレスインタビューでもエンポリオ アルマーニ ジュニアのスーツを着用しました。Hinata Hiiragi_SGP/Courtesy of GIORGIO ARMANIアルマーニ ビューティの初のグローバルアンバサダーでもあるCate Blanchett(ケイト・ブランシェット)は、「スウィート・カントリー」で知られるオーストラリア人監督ワーウィック・ソーントンの新作「The New Boy(原題)」に、修道女役で主演として出演し、プレスインタビューにてジョルジオ アルマーニの23FWの新作を大女優ならではの風格と気品で颯爽と着こなしました。Cate Blanchett_Con Cornice/Courtesy of GIORGIO ARMANI名匠マーティン・スコセッシ監督の最新作「Killers of the Moon(原題)」に出演している、Robert De Niro(ロバート・デ・ニーロ)、Robbie Williams(ロビー・ウィリアムズ)は、スコセッシ監督と共にジョルジオ アルマーニのタキシードを着用。Martin Charles Scorsese & Robert De Niro_Getty Image/Courtesy of GIORGIO ARMANIRobbie Williams_45/Courtesy of GIORGIO ARMANIそして先シーズの広告ビジュアルにも起用されたイリーナ・シェイク(Irina Shayk)は、ネイビーカラーでスカートのチュールのラッフルデザインが美しいジョルジオ アルマーニ プリヴェを着用。Irina Shayk_45/Courtesy of GIORGIO ARMANIモデルのアレッサンドラ・アンブロジオ(Alessandra Ambrosio)は、シルエットが美しいジョルジオ アルマーニの1994年のヴィンテージのドレスをそれぞれ着用して登場し、ひと際会場を沸かせました。Alessandra Ambrosio_45/Courtesy of GIORGIO ARMANIスコセッシ作品がカンヌで上映されるのは、パルムドールにノミネートされ、監督賞を受賞した1985年の「アフター・アワーズ」以来とあって、出演者にも注目が集まりました。映画に出演しているセレブリティだけでなく、シチリア王国のプリンセス マリーア=カロリーナ・ディ・ボルボーネ=ドゥエ・シチリエ(Maria Chiara e Maria Carolina di Borbone )もエクリュカラーの全身がラッフルデザインのワンショルダーのジョルジオ アルマーニのドレスを可憐に気着こなし、会場に華を添えました。Maria Chiara e Maria Carolina di Borbone_Gettty Image/Courtesy of GIORGIO ARMANI映画作品はもちろん、数ある映画際の中でもセレブリティの着用衣装に大きな注目が集まるカンヌ国際映画祭。アルマーニの歴史にとって映画との関係は非常に深く、その関係は切っても切り離せないものです。カンヌ国際映画では、今後も日本人を含む数多くのセレブリティがアルマーニの衣装に身を包みレッドカーペットに登場予定ですのでご注目ください。【ジョルジオ アルマーニ】1975年にミラノで誕生したブランド。デザイナーはジョルジオ・アルマーニ。ソフト仕立てのアンコンストラクテッド・ジャケットという画期的なジャケットを発表したことでファッション界に革命を起こし、以来、虚飾を排した本質的なスタイル、エレガントかつモダンで洗練されたデザインを提案しつ続けています。現在、ジョルジオ アルマーニのスーツやドレスは世界中のセレブリティに着用されておりレッドカーペットなどの場にも多く登場しています。お問い合わせ:ジョルジオ アルマーニ ジャパン03-6274-7070
2023年05月25日映画『怪物』(6月2日公開)が17日(日本時間18日)、第76回カンヌ国際映画祭 「コンペティション部門」に正式出品され、是枝裕和監督、坂元裕二(脚本)、安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太の6名がレッドカーペットを歩き公式上映の会場に入った。同作は是枝裕和監督と脚本家・坂元裕二によるオリジナル作。大きな湖のある郊外の町に存在する、息子を愛するシングルマザー(安藤サクラ)、生徒思いの学校教師(永山瑛太)、そして無邪気な子供たち(黒川想矢、柊木陽太)。そこで起こったのはよくある子供同士のケンカに見えたが、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した。今回はオフィシャルレポートが到着。レッドカーペットの模様と海外プレスの感想を紹介する。○オフィシャルレポートこの度、『怪物』(インターナショナルタイトル:MONSTER)が、コンペティション部門での公式上映の日を迎えた。レッドカーペットセレモニーが始まった当初は雨がポツポツ振る中、まずは招待されたセレブ達が登場、ペドロ・アルモドバル監督やイーサン・ホーク、ロマン・デュリス、ヴィオラ・デイヴィス、ジェンマ・チャン、世界的人気K-POPグループ、BLACKPINKのロゼらが登場するなど、レッドカーペットが一層盛り上がり、いつの間にか雨もあがり澄み渡った空の下、大勢の取材陣や観客が注目する中に『怪物』一行が到着。待ちわびていた熱狂的なファンの歓声に迎え入れられた。アルマーニのタキシードで身を包み、再び慣れ親しんだカンヌに戻ってきた是枝裕和監督に続き、グッチのタキシードにオールバック姿でスタイルの良さが際立つ永山瑛太、さらに、所属事務所社長で俳優としても大先輩の舘ひろしがこの日の為に仕立ててくれたというTAGURUのタキシードでキリっとキメた黒川想矢、是枝監督と同じアルマーニのタキシードに身を包みはにかむ柊木陽太、さらには、脚本家の坂元裕二と、男性陣が黒いタキシード姿で登場する中、ひときわ目を引き注目を集めたのは、シャネルの白いドレスとジュエリーに身を包んだ安藤サクラだ。眩しいほどの輝きを放ちながら、『万引き家族』以来2度目のカンヌコンペティション部門のレッドカーペットに参加した。是枝監督は、ファンからのサインや写真撮影にも応じるなど、ファンサービスもたっぷり。全員が一列に並び、時に手を繋いだり、談笑しながら、和やかな雰囲気でレッドカーペットを進む中、カンヌ常連の是枝監督は、子役たちに「カメラに向かって手をふろう」と声をかけるなど貫禄の佇まい。安藤サクラ、永山瑛太も時に子役たちをフォローしながら、和やかにセレモニーを楽しみ、黒川と柊木は、弾けんばかりの笑顔で、世界から集まったメディアを魅了した。鑑賞に訪れたゲストからもその注目度がうかがえる『怪物』チームのレッドカーペットは、公式上映に向けて、盛り上がりを見せるものとなった。○海外のプレスの本編鑑賞後の感想・海外プレスインタビュー 11.茶色いシャツの男性日本の方のメンタリティを理解するのは私にはとても難しいことです。でも、この映画は、自分自身に、そして自国の伝統や人々に、正直になることの魂と難しさを描いた、本当に繊細な芸術作品です。だから是枝監督は、『どですかでん』で黒沢監督がやったように登場人物を表現するのだと思います。美しい映画です。2.デニムシャツの女性最後で泣いちゃいました。すごく感動しました。なんでしょう、自分が母親で、子供たちを力づけることの難しさを知っているからでしょうか。そして、様々な視点――時には母親側に立って、時には息子たち側にたって感じるものがありました。(感動しましたか?)感動? ええ、とても感動しました。本当に深い映画だった。(演技はよかったですか?)ええ、もちろんです。とにかく圧倒されました。すべての人に。若い人たちも、先生も。3.シルバーヘアの男性とても気に入りました! (どんなところが良かったのでしょうか?)視点が変わっていくところがよかったです。まず母親の視点に引き込まれて、次に教師の視点からの発見があり、最後には少年の視点に近づきますが、最後までとてもミステリアスです。決して完全には解決されない。(-是枝監督の演出についてはどう思われますか?)素晴らしいです! 子供や人間の全般に対するこの共感を、彼はどうやって得ることができるんだろう。雨の中を走るシーンなどは、とても革新的です。これまでの作品ではやらなかったようなことです。○海外プレスインタビュー 21.白い開襟シャツの男性ええ、好きです。(レポーターに)話はご存知なんですよね? 複数視点がとてもよく機能しているのがとてもよかったです。子供たちも素晴らしいし、子供たちを本当にうまく演出している。火事や嵐などのスケールも大きく、かなり面白かった。(最も気に入った点は何でしょうか?)主に子供たちの演技が良かったです。とても優しい。2.グレーのTシャツの男性移り変わりの仕方がとても魅力的な映画だと思いました。何かだと思ったものが、違うものだったとわかってくる。本当に魅了されました。いくつか困惑したところはあって、特に2部の終わりは、「ん?」となりましたが、そこがポイントなんでしょうね。第3部では本当に感動しました!とても感動的で美しかった。そして、ベルギーの映画『CLOSE/クロース』と似ているところがたくさんありました。おそらく私がベルギー出身なので参考にしたのかもしれませんが。(演技についてはいかがでした?)まず、キャスティングがとてもいいと思います。ヨリという少年は、とても無邪気な顔をしていて、彼に感情移入してしまいます。とても感動的でした。皆さんとてもすばらしかった、なぜなら、、、異なる視点があって、演技もその視点によって変わりますよね、例えば母親の視点からのときは少年(湊)はもっと不機嫌で落ち込んでいるように見えるんですが、あとであなたが見た彼とは別ものだと気づくんです。ええ、とても良かった。 (是枝作品のなかでの評価は?)彼の映画の中ではよい部類に入ると思う。もしかしたら、プロットやシナリオを苦手に感じる人もいるかもしれないですが、私はとてもうまくできていたと感じたし、特に、ラストはこの映画の全てを表しているように思いました。子供たちの壊れやすい繊細さ。(C)2023「怪物」製作委員会
2023年05月18日是枝裕和監督、脚本・坂元裕二、音楽・坂本龍一による映画『怪物』が第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門」に正式出品され、是枝監督、坂元さん、出演者の安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太の6名が現地入り。現地時間5月17日夜に行われた公式上映は9分半に及ぶスタンディングオベーションとなり、その後には日本メディアのインタビューにも応じた。『万引き家族』でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いた是枝監督と『花束みたいな恋をした』「大豆田とわ子と三人の元夫」などで圧倒的な人気を博す脚本家・坂元さん、そして音楽には『ラストエンペラー』で日本人初となるアカデミー賞作曲賞を受賞し、国内外を問わず第一線で活躍した故・坂本龍一さんという奇跡のコラボレーションが実現した。安藤サクラ&永山瑛太らもレッドカーペットセレモニーに参加レッドカーペットセレモニーが始まった当初は雨がポツポツ振る中、まずは招待されたセレブたちが続々と現れる。ペドロ・アルモドバル監督やイーサン・ホーク、ロマン・デュリス、ヴィオラ・デイヴィス、ジェンマ・チャン、世界的人気K-POPグループ「BLACKPINK」のロゼらが登場するなど、レッドカーペットが一層盛り上がる。そして雨もあがり澄み渡った空の下に、『怪物』一行が到着。待ちわびていた熱狂的なファンの歓声に迎え入れられた。「アルマーニ(ARMANI)」のタキシードに身を包み、再び慣れ親しんだカンヌに戻ってきた是枝監督に続き、「グッチ(GUCCI)」のタキシードにオールバック姿で立つ永山さん、さらに所属事務所社長で俳優としても大先輩の舘ひろしがこの日のために仕立ててくれたという「TAGURU」のタキシードでキリっとキメた黒川さん、是枝監督と同じ「アルマーニ(ARMANI)」のタキシードではにかむ柊木さん、さらには脚本家の坂元さんもタキシード姿。その中でひと際注目を集めたのは、「シャネル(CHANEL)」の白いドレスとジュエリーに身を包んだ安藤さん。眩しいほどの輝きを放ちながら、『万引き家族』以来2度目のカンヌコンペティション部門のレッドカーペットに参加した。全員が一列に並び、時に手を繋いだり、談笑しながら、和やかな雰囲気でレッドカーペットを進む中、カンヌ常連の是枝監督は、子役たちに「カメラに向かって手をふろう」と声をかける場面も。安藤さん、永山さんも子役たちをフォローしながら、和やかにセレモニーを楽しみ、黒川さんと柊木さんも弾けんばかりの笑顔で魅了した。是枝監督、9分半に及ぶスタンディングオベーションに感激「とても良いワールドプレミア」公式上映では、エンドロールが始まると2,200人もの観客を収容する会場からは拍手が巻き起こり、坂本龍一さんへの追悼文が流れた際には、さらに割れんばかりの大きな拍手が。敬意を表するような歓声もあがり、その後も9分半にもわたるスタンディングオベーションが続いた。その間、是枝監督は少しホッとしたような表情を見せながら、大きく会場内を見渡して称賛にこたえ、両脇の安藤さん、永山さんともハグをし、言葉を交わし、その喜びを分かち合っていた。また脚本家の坂元さんともしっかり肩を組み、『怪物』が多くの観客に届いた手応えを確かめ合ったよう。スタンディングオベーションの後、マイクを渡された是枝監督は「こんなに多くのスタッフとキャストに支えられて作ることができました。まずはそのスタッフとキャストに感謝します。そのスタッフとキャストの多くが今日ここに集まってくれたことがすごくうれしいです」と喜びを表現。「ここに来られないスタッフとキャストの思いもここ(胸に手をあてて)に抱いて今ここに立っているつもりです。戻って皆さんのこの拍手と、皆さんの顔を、ここに来られなかったチームのみんなに報告したいと思います。とても良いワールドプレミアになったと思います。有難うございました」と感謝を込めてコメントしていた。是枝監督「坂元マジックがしっかり届いたのではないか」観客からの熱烈的な反応に対し、永山さんは「まずは本当に感謝したい。是枝さん、坂本さん、さくらさん、皆さん含め怪物に携われたことが今まで俳優やって来れて良かったなと思いました」と感慨深げ。「地響きのような拍手で圧倒されました」と話す安藤さんは「監督の姿を目に焼き付けようとずっと監督をみていました。なにより主役の(黒川)想矢と(柊木)陽太と一緒に感じられたら良かったのになと思いながらいました」と言い、その感触を「しっかり2人に伝えたいなと思います」とコメント。そして、「地元の方から『Beautiful』という感想が出たのですが、どう思いますか?」と問われると、「激しく同意します」と安藤さん。「初めて見たときになんと美しいものを見たんだろう、頭で考える美しさでなく、生きとし生けるもの全ての美しさを感じたので激しく同意です」と続ける。是枝監督は「映画全体としては人と人が理解できない世界をずっと描いていくのだけど、見終わると、そういう光を感じるっていうのが、自分の映画ではない読後感で、それは坂元マジックだと思うのですが、それがしっかり届いたのではないかなと思います」と明かした。その坂元さんは脚本について問われると、「できるだけ嘘のない物語を作ろうと心がけました。面白いストーリーを作るために一人一人の登場人物が物語に振り回されないように、一人一人が生きている物語を作りたいなと心がけました。特に子供たちが出る物語なので、自分自身が子供と遠く離れた歳になったが、自分にとって都合の良い子供を描かないように気をつけました」と回答。坂元作品の常連ともいえる永山さんは「これまでも坂元脚本を演じてきたのですが、一貫してあるのは『生きづらさ』」と表現、「僕に書いてくれるキャラクターはある苦しみを抱えている。意識する事は過去とか未来を頭で考えることをやめて、今、共演者やカメラの前に立った時に、思考せずに本能的に感じられるか。今回は教師役で子供と向き合う役だったのですが、とにかく余計なことを考えない、現場では監督を信じてやりました」と語った。また、『万引き家族』に続いての参加となったカンヌの印象を聞かれた安藤さんは、「カンヌが変わったなんてまだ私にはわかりませんが、私自身が二度目ということで、前回の初めての興奮じゃない状態でしっかりと味わおうという気持ち」と応じ、「前回はあっという間に終わってしまったのですが、今回は『これがカンヌか』というのを噛み締めながら過ごしてます」と明かした。さらに、音楽を担当した坂本さんとのコラボについて、是枝監督は「映画の中で3回繰り返される夜の湖のシーンについて、ロケハンで諏訪に行った時に、ここに坂本龍一さんのピアノが入ると確信しました。ご体調のことはありましたが、一回自分の好きな坂本さんの曲を仮当てし、それをお手紙と共に送って見てもらいました。お返事が来て、映画全体を引き受ける体力はないのだけど、1−2曲閃いたから書いてみます、気に入ったら使ってくださいと返事のお手紙をもらいました」とふり返る。「観た直後に音楽室のシーンがすごく好きだと言ってもらい、あのホルンとトロンボーンの音を邪魔しない音楽を作ろうと思ったという意見をもらいました。映画の中から聞こえてくるような曲になったんじゃないかなと、おこがましいけれど思いました。今日も最後に大好きな『Aqua』が流れて良かったなと思いました」と噛みしめながら語っていた。『怪物』は6月2日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会
2023年05月18日映画『怪物』(6月2日公開)の完成披露舞台挨拶が8日に都内で行われ、安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太、高畑充希、中村獅童、坂元裕二(脚本)、是枝裕和監督が登場した。同作は是枝裕和監督と脚本家・坂元裕二によるオリジナル作。大きな湖のある郊外の町に存在する、息子を愛するシングルマザー(安藤サクラ)、生徒思いの学校教師(永山瑛太)、そして無邪気な子供たち(黒川想矢、柊木陽太)。そこで起こったのはよくある子供同士のケンカに見えたが、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した。同作は5月16日~27日に開催される第76回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門への正式出品も決定し、カンヌを意識した公開日に「去年からずっと公開日がもう6月2日で決まってて、心配だったんです。行けるかどうかわからないから『そんなに簡単じゃないですよ』と言って、『もうちょっと先に延ばしておいた方がいいんじゃないですか?』という話をずっとしてたんですけど、結果的にいい形で参加できることが決まってホッとしてます」と語った。今回は脚本家の坂元裕二とのタッグになり、是枝監督は「何度か坂元さんと対談をしていただいていて、自分で書かないんだったら坂元さんにお願いしたいとラブコールを送っていたので、名前を出していただいたと思うんですけど、連絡をいただいて、『坂元さんと開発しているプロットがあるんだけど、読んでくれないか』と言われた時点で、読む前に引き受けることは決めていた」と明かす。「どんな話であれ引き受けてチャレンジしてみたいと思いました。そのくらいタッグの実現には憧れてました」と熱い気持ちを見せた。また、3月に亡くなった坂本龍一さんが同作の音楽を務めていることについて、是枝監督は「撮影場所が諏訪に決まって、描かれる脚本に風景が明快になっていった時に、この夜の湖に坂本さんのピアノが響くといいなと思って、編集しながら当てさせていただいてたんですね。撮影が終わった段階で、編集したものを仮当てした音楽と一緒に手紙を書いてオファーしました」とこちらも熱意のこもったオファーだった様子。是枝監督は「(坂本さんが)体調のことがあったので、本当にダメだったら諦めようと思ってたんですけど、すぐに観ていただいて、お手紙が届いて。『全部を引き受ける体力は残ってないけど、とても面白くて、音楽のイメージが浮かんでいるので、形にしてみますので、気に入ったら使ってください』というお手紙でした。2曲作っていただきました」と説明。「他の曲は『今まで発表されたものを使っていただいて構いません』というお話だったので、『12』というアルバムからも数曲選ばせていただいて、仮当てした曲も使わせていただいて、整えて、送らせていただいて、了解をいただいてというやりとりを何度かしました」と経緯を語った。「本当に亡くなられたのは残念ですけど、最後にこういう形でご一緒できたのは自分にとって誇りですし、この作品にとって、坂本さんの音楽が必要だったというのは、誰よりも自分が強く感じています」と是枝監督。「映画に当てて作っていただいた曲だけじゃなくて、『12』から使わせていただいた曲も、映画を見て作っていただいたんじゃないかというくらい映像と作品にマッチして、作品の中から聞こえてくる曲として存在してくれてるので、不思議な気持ちを抱いています」と思いを表した。
2023年05月08日千寿製薬の一般用医薬品ブランド「マイティア」は、学生に向け 「“瞳のチカラ”を理解&実践する」イベントを開催。新生活に不安を感じる人に向けの“おまもり”として携えられるよう、「“瞳のチカラ”向上おまもりハンドブック」を制作・公開した。“瞳のチカラ”を実生活に活かすマイティアは「ひろがれ、瞳のチカラ。」というスローガンのもと、健やかな瞳を通じた気持ちいいコミュニケーションが広がり、世の中が元気になるよう瞳のチカラを高めるさまざまな取り組みを実施している。2023年3月29日(水)には、東京・池尻大橋のイベントスペース「BPM」において、これから社会に出る学生を対象としたイベントを開催。ゲストに国際イメージコンサルタントの堀岡桂子さんを招き、「新生活における“瞳のチカラ”を活かしたコミュニケーションを考え体験する」をテーマに、参加者の学生同士でのグループワークを実施するなど、瞳のチカラについて理解することはもちろん、実践する第一歩となるイベントとなった。また、堀岡桂子さん監修の「“瞳のチカラ”向上おまもりハンドブック」も制作。これから新生活を迎え、新たな環境でのコミュニケーションが不安な人たちに向け、瞳のチカラを活用したコミュニケーションを通じて、相手と心を通わせたり、距離を近づける方法を紹介する内容となっている。このハンドブックの内容は、ブランドサイトでも掲載・紹介されているので、ぜひチェックしてみてほしい。”瞳のチカラ”をもつ新入社員を「応援したい」先輩社員が50%以上マイティアは、「新生活におけるコミュニケーションの意識や実態」をテーマにアンケート調査を実施し、この春社会人となる2023年卒の新社会人と他世代との比較・考察をしている。調査によると、新社会人の50%以上が「コミュニケーション」に関する不安を抱えていることが判明。「社会人になる」ことについて、「期待」より「不安」が大きいと感じる(感じていた)人の割合が全世代を通して多く、特に新社会人~コロナ禍(2020年4月以降)に社会人になった人で不安の割合が大きいことがわかった。新社会人における不安要素は「新たな人間関係の構築」(55.3%)や「上司とのコミュニケーション」(54.3%)などコミュニケーションに関する不安も強い。他方で、「入社前の不安はその後的中したのか」について現社会人に尋ねたところ、入社前に抱えていた不安の個数(平均5.4個)に対し、的中した不安(同2.3個)は半数以下。また「的中したものはない」と答えた人は約2割にのぼった。不安はあっても、的中する心配は薄そうだ。コミュニケーションについてさらに深く調べると、「リアルを中心としたコミュニケーション」を取りたいと希望する人が全体の7割以上に。特に、新社会人~2024年以降に社会人になる予定の学生世代の方が希望する人が多い結果となった。また、「直接会ってコミュニケーションする方が楽しい」「気持ちや微妙なニュアンスは伝わる」「直接人と触れ合うことが大切」などデジタルネイティブたる若年世代もリアルでのコミュニケーションを重視する傾向が見受けられた。リアルのコミュニケーションでは「アイコンタクトが重要」だと認識する人は全世代で9割近くにのぼる。“瞳のチカラ”を駆使してコミュニケーションを取り、心を通わせることができる≒「”瞳のチカラ”がある」新入社員が職場に来た場合、「応援したい」(57.5%)、「話を聞いてみたい」(49.3%)、「助けてあげたい」「ミスをしても許してあげたい」(同率38.4%)、「自分も頑張ろう」(35.6%)と感じるなど、前向きな気持ちも促進されていることがわかった。“瞳のチカラ”は新社会人にとっての武器であり、自分を助け、職場に良い影響をもたらす強い味方になってくれそうだ。【参考】※マイティア公式サイト
2023年03月31日フジファブリック×フレデリックが、コラボ曲「瞳のランデヴー」の配信リリースを記念して本日3月15日(水) 22時よりYouTube生配信を実施することが決定した。お互いにシンパシーを感じながらリスペクトを深めていたという2組。3月3日(金) に行われたフジファブリック主催の対バンライブ『フジフレンドパーク2023』へのフレデリックへの出演オファーをする際に、「フレンドパークはもちろん、ぜひ今回楽曲でもフレデリックとコラボレーションをさせてほしい」というフジファブリックのオファーをフレデリックが快諾したことで、今回のコラボが実現した。生配信にはフジファブリックとフレデリックのメンバー全員が出演。コラボレーションに至る経緯や、音源&ビジュアルの制作秘話などが語られるほか、コラボ曲のMusic Videoが公開される予定だ。■フジファブリック×フレデリック『瞳のランデヴー』リリース記念生配信※フジファブリック、フレデリック双方のYouTubeアカウントからの二元配信となります。※3月31日(金) いっぱいまでアーカイヴを予定しています。★山内総一郎(フジファブリック)×三原健司(フレデリック)の対談も掲載!『PMC Vol.27』発売中。詳細は こちら()<リリース情報>フジファブリック×フレデリック「瞳のランデヴー」配信中フジファブリック×フレデリック「瞳のランデヴー」ジャケット配信リンク:特設サイト:フジファブリック「ミラクルレボリューション No.9」配信中※「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC」J SPORTS中継テーマソングフジファブリック「ミラクルレボリューション No.9」ジャケット配信リンク:フジファブリック「ミラクルレボリューション No.9」MVフレデリック ミニアルバム『優游涵泳回遊録』(読み:ゆうゆうかんえいかいゆうろく)発売中●初回限定盤CD+DVD:4,400円(税込)CD+BD:4,950円(税込)フレデリック『優游涵泳回遊録』初回限定盤ジャケット●通常盤(CD):1,980円(税込)フレデリック『優游涵泳回遊録』通常盤ジャケット【収録曲】01. MYSTERY JOURNEY(Lenovo「働き方を自由にしよう。レノボのワーケーションプロジェクト」CMタイアップソング)02. スパークルダンサー(ボートレース2023年CMシリーズ「アイ アム ア ボートレーサー」主題歌)03. 虜04. midnight creative drive05. FEB06. 銀河の果てに連れ去って!07. 優游涵泳回遊録【Blu-ray / DVD収録内容】※初回限定盤のみ■FREDERHYTHM ARENA 2022 〜ミュージックジャンキー〜 at 国立代々木競技場第一体育館(2022.06.29)アンコール含む全18曲収録フレデリック『優游涵泳回遊録』初回限定盤DVD/BDトレーラーフレデリック『優游涵泳回遊録』全曲トレーラー購入リンク:配信リンク:<ライブ情報>フジファブリック ツーマンライブ『フジフレンドパーク2023』※終了分は割愛3月21日(火・祝) Zepp Osaka BaysideOPEN17:00 / START18:00出演:フジファブリック / 緑黄色社会お問い合わせ:夢番地大阪(06-6341-3525)3月29日(水) Zepp Diver City TokyoOPEN18:00 / START19:00出演:フジファブリック / くるりお問い合わせ:ディスクガレージ(050-5533-0888)チケット料金:前売6,600円(税込)※ドリンク代別途必要チケット情報はこちら:フジファブリックワンマンライブ ”Dance Sing Revolution No.19”4月14日(金) 東京・中野サンプラザOPEN18:00 / START19:00チケット料金:前売6,600円(税込)一般発売日:3月18日(土) 10:00~フレデリック『優游涵泳回遊宴-FREDERHYTHM HALL 2023-』※終了分は割愛3月29日(水) 東京・NHKホール特設サイト:フレデリック オフィシャルファンクラブ「フレハウス+」会員限定ツアー『Home Party Tour 2023』6月24日(土) 愛知・DIAMOND HALL6月25日(日) 大阪・GORILLA HALL OSAKA7月2日(日) 東京・Zepp Shinjuku (TOKYO)チケット料金:5,800円関連リンク■フジファブリックHP:::::■フレデリックHP:::::: FAN CLUB「フレハウス+」:
2023年03月15日黒木瞳、桜井日奈子が出演する『魔女の香水』よりポスタービジュアルが到着。黒木瞳のコメント映像も解禁された。本作は、魔女が香りと言葉で人々の背中を押し、登場人物の未来を切り開いていく爽快なシンデレラストーリー。この度解禁されたのは、魔女さんと呼ばれる香水店を営む白石弥生(黒木瞳)を中心に、ミステリアスな世界観が描かれたポスタービジュアル。魔女さんの手に持たれた香水の瓶から漂うのは一体どんな香りなのか…思わず想像したくなる。魔女さんの香水と言葉によって背中を押され、夢に描いた未来へと突き進んでいく若林恵麻(桜井日奈子)の凛とした表情も印象的だ。さらに、魔女さんの店で恵麻が出会う横山蓮(平岡祐太)は、どこか遠くを見つめるような視線で存在感を放っている。また、本ビジュアルの解禁と併せ、撮影現場で収録された黒木瞳の貴重なコメント映像も解禁。脚本の印象について「フランスの風が吹いている」と答えると「香水を買いたくなりました」とコメント。さらに、白髪のウィッグを身に着けて役に挑んだことや、本作の魅力について語っている。『魔女の香水』は6月、TOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:魔女の香水 2023年初夏、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開予定(C)映画『魔女の香水』製作委員会
2023年03月06日是枝裕和監督が総合演出を務めるNetflixのオリジナルシリーズ『舞妓さんちのまかないさん』が配信されている。本作は京都にある舞妓さんたちが共同で生活する屋形(やかた)を舞台に、彼女たちにごはんをつくる“まかないさん”になった女性キヨと、その親友で舞妓になろうと奮闘する女性すみれの日常を描いた作品だ。是枝監督は本作のために京都を取材し、主人公たちが成長していくドラマを描きながら、同時に彼女たちが生活する京都の花街に流れ、長年に渡って積み重なってきた“時間”を丁寧に描き出している。本作の原作は週刊少年サンデーに連載中の小山愛子の人気コミック。舞妓さんたちのために特別ではないけれど“普通で最高”のごはん=まかないをつくるために奔走するキヨ、舞妓として“百年にひとりの逸材”と期待されるすみれ、屋形の女将さん(おかあさん)と、先代の女将さん、すみれと同じく舞妓として修行に励む女性たちの様々なエピソードが描かれる。本作では是枝監督が1、2、5話を、『十年 Ten Years Japan』の一編を手がけた津野愛監督が3、4話を、『僕はイエス様が嫌い』の奥山大史監督が5、6、7話を、『泣く子はいねぇが』の佐藤快磨監督が8、9話を監督し、それぞれの監督が自身の担当エピソードで共同脚本と編集も務めている。是枝監督はさらに“総合演出”も担当したが「相談にはのるけど、決定権はそれぞれの監督にある。それは最初から決めていました」と振り返る。「トータルの統一感はこちらでとるようにするけど、監督それぞれの個性を潰すようなことはしない、ということです。なので、各監督には作品全体の統一感、キャスティング、スタッフィング、屋形(やかた)をどういうものにするか、という話し合いにも参加してもらっています。そこでしっかりと世界観を共有しつつ、全話の流れを僕がつくって、ディテールは撮影現場で変えてもかまわないから、前後に影響が出るような場合は相談しながらやっていきましょう、という感じですね」監督たちは是枝監督も所属している制作者集団「分福」の周辺で活動しているが、キャスト同様、監督もすべてオーディションで選ばれたという。「この企画が動きはじめる頃、分福の周囲の若手の監督たちがいきなり長編を監督するのは難しいだろうから、場数が踏めるといいんだろうなとは思っていたんです。そこで演出のワークショップなどもやり始めていたので、その流れでこの作品に関心のある俳優さんに集まってもらって、役者のオーディションと、監督のオーディションも兼ねたかたちで進めていきました」ポイントは本シリーズの監督は4人いるが、共同脚本の砂田麻美、撮影監督の近藤龍人、美術の種田陽平、フードスタイリストの飯島奈美、音楽の菅野よう子ら主要スタッフは全エピソード共通で担当していること。まだキャリアの浅い若手監督たちがこの布陣で撮影に臨めることはなかなかない。「そのことは最初から意識していました。だから最初の段階から近藤さんには『話によって監督は変わるけど、全体のトーンは近藤さんに整えてもらいたい』とお願いしていましたし、僕は途中で(自作の撮影のために)韓国に行くことになっていたので彼に託した部分はありました」とは言え、作品全体の構成、世界観の構築などは是枝監督の担当。まず最初に原作を読み、実際に京都に取材に行くところから創作が始まったという。「京都は“一見さんお断り”のところが多いんですけど、ツテをたどって関係者の取材をさせてもらい、ある屋形を紹介してもらいました。そこに1日いて、通いのまかないさんがいたんですけど、まかないさんの家にもお邪魔して、その方が買い物に行って、料理をつくるまでもすべて見て、そこに男衆(おとこし)さんが来て着付けをして……というのを見ていたときに『ああ、これは面白いな』と思ったんですよね。最初に面白いと思ったのは“電話”だったんです。電話の前に連絡先を書いた紙が貼ってあったんですけど、ぜんぶ3桁の内線番号だったんです。要するに彼女たちの暮らしはすべてが“ここ”で完結している非常に小さな世界で、その中で互助会的な役割も果たしていて、他人の領域には踏み込まないようになっていて、お茶屋さんは料理はつくらないとか……明快なんですよ。役割はハッキリしているけど、お互いが支え合っていて、それらが内線でつながっている。コロナになって人の生活がどんどん外に向かわなくなった時に取材に行ったので『これから僕らが向かう世界のひとつの完成形が300年前からここにあったのか』と。もちろん、この暮らしで自分が現在の仕事をやっていけないことはわかっているんですが、何かのヒントになると思ったんです」花街の屋形は、修行中の“仕込みさん”や、舞妓さん、芸妓さん、屋形を切り盛りする女将さんが同じ建物で共同生活を送っている。女将さんが“おかあさん”と呼ばれることからもわかる通り、屋形の中の人間は家族も同然。しかし彼女たちに血縁関係はなく、支え合う関係ではあるが、いち舞妓・芸妓としてはお互いがライバルでもある。「家族的な共同体ではあるけれど、そこで集まっている人たちのあり方は実際の家族ではないから、“ユニオン”的ではありますよね。それも最初の取材の中で発見したことなんです。このような世界があり、その中心には屋形という血縁関係のない女性だけの共同体があって、もちろんそこには問題点はいろいろあるけれども、それを克服しようとしている人たちがいることもわかった。その時に『それではこの作品をやってみよう』と思えたんです」創作の過程でたどり着いた「時間の輪の波紋が広がっていくようなイメージ」これまでの是枝作品は“家族”を繰り返し描いてきたと言われるが、本作では血でつながった家族ではなく、同じ世界や職域を共にする“ユニオンのような共同体”が物語の中心に据えられている。さらに原作には登場しないオリジナルキャラクターとして、女将・梓の実の娘・涼子が登場することで“血縁のない家族的な関係”がさらにクッキリと浮かびあがる。一方で本作は春に青森からキヨとすみれが京都にやってくる場面から始まり、エピソードを積み重ねていくうちに季節が春から夏へ、葉が色づく秋へ移り、お正月を迎え、再び京都に春が訪れるまでを描いている。「ある場面で、登場人物がこの街の時間の話をする場面が出てくるんです。このシリーズが描いているのは共同体なんだけど、その背後に積み重なっている時間の方がむしろ主役で、その視点さえ忘れなければ、むしろ何をしてもいいと思っていました」京都の花街では暦が生活の中で重要な役割を果たす。季節が変われば食べるものが変わり、気候が変われば室内の装具を入れ替える。新しい年を迎え、桜が咲いて、陽が長くなり……のサイクルを繰り返しながら、そのサイクル=輪の中で暮らす人々も成長し、同じことをしているはずなのに去年とは違う立ち位置にいたり、役割が変わったり、心の内が違ったりする。この“円環する時間”こそが『舞妓さんちのまかないさん』の真の主役なのかもしれない。「彼女たちの時間も同じ着地はしないんだけど、少しずつ大きな輪になっていくイメージでいました。時間の輪の波紋が広がっていくようなイメージで考えていたんです」ちなみに是枝監督の作品で“円環する時間”と聞いて『海街diary』を思い出した人も多いのではないだろうか。「暦の問題というか、生活が四季の中にあって、季節ごとに食べるものが決まっていたりする。そんなことを考える中で、かなり初期の段階から『“海街”の設定を徹底するとこうなるんだろうな』とは思っていましたし、その面白さはつくる中で意識しました。だから自分の作品の中で一番参考になったのは『海街diary』で、“ここに流れる時間”を描きたいとは思っていました」季節がめぐり、1年を経てまた同じ花が咲く“円の時間”と、人が成長していく中で、もう2度とあの時には戻れないと感じる“直線の時間”、そして成長したからこそ同じことをしているのに感じ方や役割が変わる“波紋のような時間”が本作には流れている。なお、是枝監督はこのことを他の監督たちには明確には伝えていないという。「確かにこの話はしてないですね。そういうことは強要しないんです。これだけの役者と、これだけのセットがあれば、いくらでも面白い話は描けるわけじゃないですか。だから、監督それぞれが勝手に筆を走らせてくれて構わないし、僕とは違うものを見つけてくれてもいいと思ってました」しかし、完成した作品を観ると、是枝監督が演出を担当していない回でも、積み重なってきた時間や暦に関するエピソードやアイテムが繰り返し登場しているのが興味深い。『舞妓さんちのまかないさん』は、これまで是枝監督が描いてきた題材をある部分はしっかりと引き継ぎ、同時にそれぞれが独立し、個性のある4人の監督の語り口を楽しめるシリーズになった。最後のエピソードが終わっても、また季節はめぐることになるだろう。「だからもし、シーズン2ができるとしたら、今度は彼女たちが暮らす世界の側が変化していく、そうなった時に彼女たちはどうするのか?という話をやりたいと思っています」Netflixシリーズ『舞妓さんちのまかないさん』Netflixにて全世界独占配信中(C)小山愛子・小学館/STORY inc.
2023年01月27日是枝裕和監督と脚本家・坂元裕二が初タッグを組むオリジナル映画 『怪物』(2023年6月2日公開)のクリエイター、キャストが5日、明らかになった。同作は是枝裕和監督と脚本家・坂元裕二によるオリジナル作。これまで、森の中を走る2人の子供たちのイノセントな写真と、作品タイトルが『怪物』であることが明らかになっている。この度第1弾ポスター&特報映像が公開された。坂本龍一による音楽で構成され、安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太、高畑充希、角田晃広、中村獅童、田中裕子ほか超豪華実力派キャストが出演することも明らかになった。特報映像では、坂本龍一が本作のために書き下ろした楽曲を背景に、子供たちの「怪物だーーれだ」という声が何度もこだまする中、是枝裕和、坂元裕二、そして坂本龍一という錚々たるクリエイターたちの名前が浮かび上がり、キャスト陣(安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太、田中裕子)の印象深い表情が続きます。そして、学校の上履きのそばに滴り落ちる血という意味深なカットにタイトル『怪物』の文字が続く撮影は2022年の春と夏に終え、現在ポストプロダクション中だという。○坂本龍一 コメント「怪物」怪物と言われると誰が怪物なんだと探し回ってしまうんだが、それはうまくいかない。誰が怪物かというのはとても難しい問いで、その難しい問いをこの映画は投げかけている。さて、その難解なテーマの映画にどんな音楽をつければいいのだろう。救いは子供たちの生の気持ち。それに導かれて指がピアノの上を動いた。正解はない。今回残念ながらスコア全体をお引き受けする体力はなかった。監督からのたってのご所望でピアノ曲2曲を提出した。新しいアルバム「12」からの曲や、古い曲を使って全体を構成してくださった。○是枝裕和監督 コメント・坂本龍一について長年の念願が叶ってようやくコラボレーションが実現しました。撮影中も編集中もホテルの部屋で坂本さんの音楽をかけながら作業をしていたので正直お引き受け頂けなかったら途方に暮れていたと思います。歓喜、しています。・キャストについて安藤サクラさん、永山瑛太さん、田中裕子さん、こんなキャスティングが実現したらいいですね、と坂元裕二さんとワクワクしながらお話した通りのキャストが出演してくれました。身震いしました。安藤サクラさんは『万引き家族』に続きまして、2作目のお付き合いでしたが、前回とはまた全く違う凄みのある役を見事に体現していただきました。永山瑛太さんは初めての出演でしたが坂元裕二さんが瑛太さんに当て書きした役でもあり、もう彼以外ではあり得ない妙な、しかし、愛すべき人物に仕上がっております。田中裕子さんは、実は学生の頃に一度だけお会いしたことがあり、映画はもちろんですが、久世光彦さんと組まれたドラマの大ファンだったのでプレッシャーでしたが、至福の時間でした。怪物でした。主役の2人の男の子はオーディションを重ねて選ばせて頂きました。黒川さん、柊木さん、ふたりとも抜群でした。顔立ちも個性も全く違うのですが、撮影中見事な化学変化を作品にもたらしてくれたと思います。将来が楽しみです。高畑さん、獅童さんは以前ご挨拶をさせていただいてまして、いつか、とお約束していたのでこの作品で実現して良かったです。角田さんは、元々ファンでしたが『大豆田』でお芝居を拝見して、更にファンになり、お願いしました。登場しただけでちょっと微笑んでしまうんですが、素晴らしい存在感でした。(C)2023「怪物」製作委員会
2023年01月05日安藤サクラ、永山瑛太らが是枝裕和監督、坂元裕二脚本による映画『怪物』に出演していることが発表され、第1弾ポスター&特報映像が解禁。『万引き家族』の是枝裕和監督と『花束みたいな恋をした』の脚本家・坂元裕二のコラボレーションで話題の本作は、『ラストエンペラー』で日本人初となるアカデミー賞作曲賞を受賞し、『レヴェナント:蘇えりし者』をはじめ国内外を問わず第一線で活躍する坂本龍一による音楽で構成されている。さらに今回発表された安藤サクラ、永山瑛太ほか、「世にも奇妙な物語‘21秋の特別編『スキップ』」に出演した黒川想矢、「最愛」「ミステリと言う勿れ」や連続ドラマ小説「カムカムエヴリバディ」に出演し、「PICU 小児集中治療室」では心臓病で苦しむ少年を好演した柊木陽太が参加。坂元氏の脚本作品「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」の高畑充希、「大豆田とわ子と三人の元夫」の角田晃広、さらに中村獅童、田中裕子ら実力派豪華キャストたちの演技のケミストリーにも期待がかかる。解禁された第1弾ポスターは、森の中に佇む2人の子どもを不穏な空気が渦のように取り込んでいくようなビジュアルとなり、どのような物語が繰り広げられるのか、興味をそそるものとなった。また特報映像では、坂本氏が本作のために書き下ろした楽曲と共に、子どもたちの「怪物だーーれだ」という声が何度もこだまする中、是枝監督、坂元氏、そして坂本氏という錚々たるクリエイターたちの名前が浮かび上がり、さらに今回初めて顔ぶれが明かされるキャスト陣の印象深い表情が続いている。そして、学校の上履きのそばに滴り落ちる血。この意味深なカットには『怪物』のタイトルが続いている。『怪物』は6月2日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会
2023年01月05日映画監督の是枝裕和さんが、世界同時配信の連続ドラマに初挑戦!作品への想いや日本映像界の“NEXT”たちを取り巻く業界の今について伺いました。世界で愛される是枝裕和監督。新作のNetflixシリーズ『舞妓さんちのまかないさん』は、映画ではなく全9話からなる連続ドラマ。「連ドラを見て育ってきたので、常にやりたいと思っていて、自分の中でのプライオリティは映画よりも高いくらいなんです(笑)。でも、連ドラを作るハードルは高いんですよ。今は、立て続けに事件が起こるものが日本の連ドラの主流なので、僕の作るドラマは視聴率が取れないんです(笑)。でも、最近の韓国ドラマにはゆったりとした作風も出てきて“こういうドラマだったら、僕にもできるんだけどな”と思っていたところに声を掛けてもらい、久しぶりに連ドラを作ることができました」本作は祇園で舞妓になることを夢見るキヨとすみれを主軸に描かれる。中学を卒業したばかりで故郷の青森を離れ、それぞれが生きる道を選び、進む姿は眩しく、いつまでも見守っていたくなる。「世界観がしっかりあって、魅力的な人物がいれば、大した事件が起きなくても、その人たちを見ていたいという気持ちになれる。それが、僕が思う連ドラの一番の魅力。『舞妓さん~』では、その魅力を見せられたと思います」京都、着物、料理と、外国人が真っ先にイメージする日本的な題材を選んだのは、世界市場を見据えたからなのだろうか。「企画を渡された段階では、日本のエキゾティシズムを売りにした作品になるなら作る意味がないと思いました。でも、実際に花街を取材すると、女性たちが支え、動かしている小さな共同体が300年前から変わらない形で息づいていたことに衝撃を受けたんです。グローバル時代にあって、祇園のあの一角だけは、半径数百メートルという狭い中で、全員の顔が見える形でつながっている。そして、季節ごとに食べるものや着るもの、行く場所も細かく決まっていて、そのリズムに則って人が生きている。そのことに豊かさを感じて、ちゃんと撮ってみたいなと。また、自分が見て育ってきた『時間ですよ』『寺内貫太郎一家』『前略おふくろ様』といった作品も、職人の世界を舞台に、血縁を超えた共同体を描いています。そうした作品へのラブレターにもなるんじゃないかと思い、お受けしました」本作は、是枝監督がNetflixと初めてタッグを組んだことも話題だが、制作についてはこれまで通りだったと振り返る。「『世界190以上の国で同時配信の作品ということで、何か変わるのか』という質問をよく受けるんですけど、自慢でも何でもなく僕の映画も190から200くらいの国や地域で公開されているんです。だから何も変わりませんでした。海外を視野に入れてわかりやすくとか、日本人にしか伝わらないだろうからやめておこうということは、この作品でも一切やっていません」“NEXT”たちとの共同作業で刺激をもらう。本作での是枝監督の立ち位置は、自ら監督・脚本を務めながら、若手監督3人と共同作業で作り上げていくショーランナー。3人を選ぶにあたり、ワークショップを行ったそう。「役者のオーディションを兼ねて、6人に演出してもらい、それを僕が見て選びました。相当やりにくかったと思いますよ(笑)」そうして選んだ3人の魅力は?「津野愛さんと一緒に作るのは、僕が監修した『十年 Ten Years Japan』から数えて3回目です。最初から、役者に対する演出が非常に丁寧かつ繊細なのは知っていましたが、今回も俳優とちゃんと関係を作れる人だなと。日常の中に生まれる笑いを掬い上げるセンスもあるし、幅の広い演出家です。佐藤(快磨)くんは、喋ると何を言ってるのかわからないんです(笑)。でも、企画書や撮るものは抜群に面白い。8話と続く最終回という責任重大な回を任せたんですが、8話の遊びを取り入れた演出は佐藤くんの持ち味が活きていましたし、9話でドラマ全体をしっかり締める。見事でした。奥山(大史)は、僕が早稲田でやっている映像制作実習にモグリで来てた頃からの付き合い。僕がやった米津玄師さんのMVにもカメラマンとして参加してくれたんですけど、若いのに機材の知識が非常に豊富。映像的なこだわりも一番強かったですね。OPタイトルの演出を任せたんですけど、時間がかかって大変でした(笑)。でも、僕が作るよりもずっとセンス溢れるものが完成しました」若手監督に対する信頼と愛情溢れる言葉からは、次なる世代を育成しようという想いが窺える。「才能ある人は勝手に育っていきますし、僕が育てるだなんておこがましいです。ただ、共同作業をするのは、そういう気持ちが半分はあります。もう半分は、若い優れた作り手との共同作業が自分にとってプラスになるから。毎回、いい刺激がもらえるんですよね」是枝監督から見て、日本の映像界では新しい才能がどんどん芽吹いているのだ。「ただ、彼ら彼女らの才能に見合った制作ができているかといえば、そうではないような気がします。まず、資金が全然足りません。日本は、国内マーケットがそこそこ充実しているので、海外に行かなくてもいいよねという発想でこの30年きてしまいました。国内マーケットでの興行収入は上限が見え、そこから逆算して制作費が決められます。もう少し海外を視野にしたマーケット戦略ができると、単純に予算が増えるんですけどね。それと人材不足はどの組も危機感を持っています。僕らの世代は、賃金が低くても、寝られずとも、好きだから我慢する時代でした。でも、今はもうそういった価値観は通用しません。新しい世代が働きたいと思える魅力的な世界に変わることができたなら、日本の映像界は再生すると信じています。才能ある人はたくさんいますから」Netflixシリーズ『舞妓さんちのまかないさん』舞妓になりたくて、青森から京都にやってきたキヨ(森七菜)とすみれ(出口夏希)。二人と舞妓たちとの温かな交流を、季節の移ろいとともに描く。フードスタイリストの飯島奈美によるおいしそうなまかない料理も魅力。’23 年1月12日よりNetflixにて全世界配信。©小山愛子・小学館/STORY inc.これえだ・ひろかず1962年6月6日生まれ、東京都出身。2018年、『万引き家族』で第71回カンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞。2022年、初となる韓国映画『ベイビー・ブローカー』が公開された。シャツブルゾン¥37,400(WEWILL/WEWILL Co.,Ltd TEL:03・6264・4445)シャツ¥30,800(YANTORinfo@yantor.jp)※『anan』2022年12月28日‐2023年1月4日合併号より。写真・Nae.Jayスタイリスト・DAN(kelemmi)ヘア&メイク・中山芽美(e‐mu)取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2023年01月01日