岡田健史が主演する新しいスタイルの時代劇「大江戸もののけ物語」の放送が決定。『愛唄 -約束のナクヒト-』の川村泰祐が監督し、本郷奏多、山田杏奈、森川葵、平尾菜々花、青山美郷、イッセー尾形らも参加することが分かった。新海一馬の寺子屋はいつも「学級崩壊」状態。救ってくれるのは勝気なお雛の「みんな、先生の言うことを聞いて!」の一喝。剣術も不得手で取り柄のない一馬だが、ひそかに妖怪研究に打ち込んでいた。幼いころ、蔵に閉じ込められたとき暗闇に潜む「異形の者」が一馬の危機を救い、妖怪の実在を信じるようになったのだ。あるとき、お雛の様子がおかしいことに気づいた一馬は、廃屋の中でお雛が不思議な土器(火焔土器)に話しかけているところに遭遇。一馬がお雛に渡されたまが玉を手にすると、土器が怪しく変容し、“天の邪鬼”と名乗る妖怪が突如現れた。肝を冷やす一馬だが、お雛は突然「死んだ母に会って、ひと言謝りたい」と自分の願いを明かす。一馬はお雛の願いをかなえるべく“天の邪鬼”やほかの妖怪たちと行動することになるのだが…。本作は、人情時代劇であり、妖怪ファンタジーであり、バディドラマでもある、幅広い世代が楽しめる新しいスタイルの時代劇。4月ドラマ「MIU404」、11月公開予定の『ドクター・デスの遺産 -BLACK FILE-』と話題作への出演が決定し、いま躍進著しい岡田さんが演じるのは、仲間や家族との絆で成長していく主人公・一馬。寺子屋で教える、気は弱いが心は優しい旗本の二男坊だ。「初めての時代劇ということで戸惑う事もたくさんありましたが、素敵なキャストの方々と、頼もしいスタッフの皆様のおかげで乗り越えることができました」と撮影をふり返った岡田さんは、「この物語には妖怪が出てくるのですが、ある意味今までの時代劇にはなかった表現の仕方に挑戦しているので、そこに注目して頂けると幸いです」と本作をアピールしている。また、一馬との交流を通じて自身の運命に立ち向かう天の邪鬼役を、近年では「ラブホの上野さん」『キングダム』が話題となった本郷さんが演じ、妖と人間とのファンタジックな交流を通して、成長していく2人の姿を感動的に描く。「大江戸もののけ物語」は7月17日より毎週金曜日20時~BSプレミアムにて放送(連続5回)。(cinemacafe.net)
2020年03月15日明石家さんま5年ぶりの新作舞台かつ初の時代劇として早くから話題となっていた「七転抜刀!戸塚宿」が1月10日、ついに開幕を迎えた。2015年に再演された「七人ぐらいの兵士」以来となる本作。脚本は昨年のヒットドラマ「あなたの番です」を手掛けた福原充則、共演には舞台では3回目の共演となる中尾明慶、ほか、山西惇、温水洋一、八十田勇一、犬飼貴丈、佐藤仁美ら豪華出演陣が顔を揃えた。「七転抜刀!戸塚宿」のチケット情報舞台は、まさしく新たな時代を迎えんとする胎動の幕末1865年。とある宿場で、父を殺した仇を待ち構える藩士の後ろ姿から始まる…。追われる仇の浪人役を明石家さんま、仇討に燃える藩士を中尾明慶が演じる。件の仇討は追い始めてからすでに10年という時が経過しているが、返り討ちに遭うばかりで一向に果たせる気配もない。ついに藩士には助人としてアイヌ忍のふたりも加わることとなり、舞台はさらにはちゃめちゃに!そして、仇討ちに始まった物語はどんどん意外な方向に進んでいき、いつしか時代は、戊辰戦争を経て文明開化へと進んでいく…。移り変わる時代の中で複雑に変化していく登場人物たちの関係、そして明かされる仇討ちに秘められた真の目的とは!?「お笑い芸人である自分」がキャスティングされていることの意味を、「台本をどう壊していくか、そして笑わせるか」だと語るさんま。自らがセリフで「危険な男」と表現するように、舞台のうえを自由自在に動き喋りまわり、まさに舞台でしか見られない“危険なメタ的アドリブ”も冴え渡る。激動の時代を背景に描かる新年幕開けを飾る大作「七転抜刀!戸塚宿」”。東京公演はBunkamuraシアターコクーンにて1月31日まで。大阪公演はCOOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて2月20日~26日まで行われる。■「七転抜刀!戸塚宿」《東京公演》2020/1/10(金) ~ 2020/1/31(金) Bunkamuraシアターコクーン《大阪公演》2020/2/20(木) ~ 2020/2/26(水) COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール脚本:福原充則演出:水田伸生出演:明石家さんま / 中尾明慶 / 山西惇 / 温水洋一 / 八十田勇一 / 犬飼貴丈 / 吉村卓也 / 加瀬澤拓未 / 粂川鴻太 / 佐藤来夏 / 佐藤仁美
2020年01月15日時代劇専門チャンネル20作目のオリジナル時代劇となる、仲代達矢主演、藤沢周平原作時代劇『帰郷』が、1月17日(金)より期間限定公開される。『影武者』、『乱』の仲代が、藤沢原作の初期短編小説『帰郷』を手にしたのはおよそ30年前。 作品世界に強く惹かれた仲代は、「いつか主人公の宇之吉をやりたい」という想いを抱き続けてきたという。日本を代表する俳優の想いに共鳴し、常盤貴子、北村一輝、緒形直人、谷田歩、佐藤二朗、田中美里、前田亜季、三田佳子、橋爪功、中村敦夫といった豪華なキャストが集結し、『帰郷』が製作された。監督を務めたのは、ドラマ『北の国から』の監督・杉田成道。仲代とは2015年の『果し合い』以来のタッグとなる。『果し合い』はニューヨークフェスティバル・ドラマスペシャル部門で金賞を受賞するなど高い評価を獲得。 あれから4年が経ち、87歳となった仲代を再び主演に迎え、京都の熟練のスタッフをはじめ撮影チームが再び集結した。仲代演じる主人公・宇之吉は老いた渡世人。若かりし頃、訳あって木曾福島を出奔した宇之吉は、流浪の旅を続け、病に倒れた旅の空で見た風景に故郷への思いをはせる。 老い先を悟った宇之吉は、木曾福島へ。寄る辺のない故郷。しかし、やがて宇之吉は故郷に守るべき存在を見出し……。舞台となるのは信州・木曾福島の山深い里。雄大な自然を背景に、“8K撮影”で挑む股旅時代劇は史上初。カンヌ映画祭や東京国際映画祭でも上映された圧巻の時代劇を、是非スクリーンで目にしてほしい。『帰郷』1月17日(金)より期間限定公開
2020年01月14日江戸時代の大規模な引っ越しをテーマにした星野源主演映画『引っ越し大名!』が現在公開中。本作は、時代劇であり、参勤交代をはるかに上回る費用と労力がかかる無理難題の引っ越し(=国替え)をする物語だが、犬童一心監督は「サラリーマンものとしてつくっています」と語っているように、本作はいまを生きる私たちにも共感できるポイントが多い“お仕事映画”としても楽しむことができる。公開より一足先に行われた試写会では、観客から「こういう事あるある、こんな事言う奴いるいる!と今を生きる私達も共感」「パワハラとか、組織内の理不尽とか、今を生きる私たちがすごく共感できて、身近に感じる」「歴史物なんですが現代の会社勤めとしても、上の無茶振りとか共感出来る部分が多くて楽しめました」と働く人たちから共感の声が続々あがっている本作。中でも働く女性たちがまず共感するのは、引っ越しの総責任者“引っ越し奉行”に任命されてしまった片桐春之介(星野さん)だろう。元々書庫番だった彼は、本ばかり読んでいた引きこもり侍。ところが、失敗すれば即切腹という誰もやりたがらない引っ越し奉行の大役を半ば強引に押し付けられてしまうのだ。さらに、引っ越し予算が2万両(=15億円)に対し、藩にある予算はたったの3千両。勘定奉行からは「なんとかするのがお主の仕事だろう!」と理不尽に仕事を押し付けられてしまう。しかし、そんな危機的状況の春之介が、いかにしてこの局面を乗り越えていくのか、その過程が最大の見どころ。春之介を演じた星野さんは、彼が困難を乗り越える際、「大好きだった本の知識が生きてきて、自分の好きなものをそのまま逃さないで、それを生かして成長していくというストーリーは時代劇では見たことがないのですごく面白い」と、得意を生かして困難を乗り越えていく独特な主人公の姿を語っている。本作では、引きこもって本ばかり読んでいたそのときに蓄えた知識を使い活躍する春之介。さらに、それぞれの得意なことを集めればもっと大きな困難も乗り越えられる!春之介を助ける幼なじみで武芸の達人・鷹村源右衛門(高橋一生)や、前任の引っ越し奉行の娘・於蘭(高畑充希)、義理人情に厚い勘定頭の中西監物ら、江戸時代でも現代も変わらない良いチームの姿にも注目。そして紅一点のヒロイン・於蘭からは、武士という男社会の中で“使えるものはなんでも使って乗り切る”と、たくましく生きる気概を感じることができる。彼女は春之介たちに引っ越しの指南をする影の立役者で、目上の者にも意見を言うことを恐れず、春之介のピンチとなれば馬に乗って颯爽と駆けつける凛々しさがあり、また男性を立てることで彼らが頑張る状況ならば、そうする努力を厭わない立ち回りも。時代は違えど、江戸時代にも同じような仕事の悩みを抱え、立ち向かう彼らの姿は、きっと多くの働く女性を勇気付けるに違いない。『引っ越し大名!』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:引っ越し大名! 2019年8月30日より全国にて公開©2019映画「引っ越し大名!」製作委員会
2019年09月01日音楽家・俳優・文筆家……として様々な才能を見せ、ますます輝く星野源。8月30日から公開された映画『引っ越し大名!』では、時代劇の主演を務める。同作は『超高速! 参勤交代』シリーズで知られる土橋章宏の時代小説『引っ越し大名三千里』を実写化した作品で、生涯に7回もの国替え(引っ越し)を命じられた実在の大名・松平直矩をモデルに、お国を救うため知恵と工夫を絞る姫路藩の藩士たちの笑いと感動の物語を描く。星野が演じる侍・片桐春之介はいつも書庫にこもりっきりの"本の虫"で、人と接するのが苦手なために「かたつむり」と呼ばれるほど。しかし、幼馴染の鷹村源右衛門(高橋一生)に引っ張り出され、前任の引っ越し奉行の娘・於蘭(高畑充希)の指南を受けながら、“引っ越し奉行”としてすべての采配を取り仕切ることになる。今回は、主演の星野にインタビュー。殺陣などの時代劇らしい見どころもありつつ、予算管理やリストラ等々、現代人にも刺さる内容になっている同作で、星野自身も、春之介に対して共感した部分や「現代っぽい」と感じた部分が多かったという。○■春之介は「すごく似ている」ーー今回星野さんが演じた片桐春之介の印象や、役作りで考えたことを教えてください。ご自身とは似ている部分があったんですか?自分の好きなものがしっかりあって、「それ以外はあまりしたくない」というところがすごく似ていると思います。僕も基本的に、好きなものだけに囲まれていたい。でも社会がそれを許してくれなくて、春之介も同じように苦しむわけです。でも、江戸時代では身分で人を差別するのが当たり前だった時代に、「身分も何も関係なく、どんな人でも一緒でしょう」という彼のスタンスは実はとてもアナーキーだと思うんですよね。そういう思想にシンパシーを感じましたし、日頃ボケーっとしているところも自分に近いものがある。だから「役作りを頑張らなきゃ」という感覚ではなかったです。ーー先日完成披露試写会が行われましたが、みなさんの和気藹々とした感じが伝わってきて。高橋さんのことを「いっちゃん」と呼んでいたのが印象的でした。10年以上前に舞台(2005年『アイスクリームマン』)で共演していたので、そのときの呼び方が続いています。他の皆さんとは、カメラチェンジやポジションチェンジの時間にずっと話して、仲良くなりました。早朝から夜中までずっと撮影するようなスケジュールだったので、待ち時間が多かったんです。くだらない話や、オススメのご飯屋さんの話をしていました。小澤(征悦)さんがあんなに明るい方とは知らなかったですし、対面でお芝居することが多かったので、「楽しい人だなあ」と思いました。ーームードメーカーだらけのように見えました。及川(光博)さんも、(濱田)岳ちゃんも、ムードメーカーでしたね。でも、誰が中心というよりも、みんな自立している感じでした。誰かと誰かが話していて、それがいつのまにか全員になっているような。「俺がひっぱるぜ!」という人が全然いなかったのがいいですね(笑)。「ついてこい!」というタイプの方がいると、周りも気を使って従わなくちゃいけない(笑)。でも、今回はみんながそれぞれ好き勝手に、話したい人と話したいことを話すという場で、居心地がよかったです。ーーそれは主演の星野さんが作り出していた空気でもあったんでしょうか?自分ではわからないですけど、この間、(高畑)充希ちゃんが「言葉に出さないリーダーシップがある」と言ってくれたのは、嬉しかったです。ーー高橋さんとは、久しぶりの共演で何か感慨などはあったんですか?感慨深いというよりは、互いに互いの仕事をずっと見ていて「また一緒に芝居ができて嬉しい」という気持ちが強かったですね。ーー俳優同士として、高橋さんには改めてどのような印象を持たれましたか?ストイックですね。役に対してのアプローチは努力して当たり前、という雰囲気で、見てて気持ちが良いです。○■理想のリーダーは、阿部サダヲーー今回は時代劇の主演でしたが、時代劇ならではの苦労はありましたか?大河ドラマ『真田丸』(16年 徳川秀忠役)に出させていただいた時は、偉い身分の役だったので、所作や着物がしっかりしていましたし、髪型も中剃りで甲冑も身につけなければいけなかったので、とにかく「準備が大変だな」という印象だったんです。言葉遣いもとても厳しい。でも今回の脚本を読んだら、春之介が「見切ります」と物を捨てるシーンで、偉い侍が「ギャーッ!」と叫ぶシーンがあって。今回は原作の土橋さんが脚本を担当されているんですが、それでこう書かれているということは、リアリティラインとしては喜劇なんだなと思って、「面白そう」と臨みました。そうしたら、予想以上に春之介がちゃんとしてなかったんです。所作はもちろん習いましたけど、春之介自体が武家社会からドロップアウトしている人だから、逆にあまりきっちりやらない方がいい。休憩中も着物のまま寝てて良かった(笑)。むしろ、現代劇の人として存在する方が良い、という感じでした。時代劇であんまりない感じの役ですよね。特に”引きこもり侍”って、あまり描かれてきていないと思います。だから、自分の中で春之介をしっかり作っていけたらいいなと思って演じていました。ーー犬童監督も今作は「サラリーマンもの」で、「春之介は理想のリーダー」とおっしゃってましたが、星野さん自身がこれまで仕事してきたなかで、「理想のリーダーだ」と思った方はいましたか?素晴らしいリーダーだなと思ったのが、阿部サダヲさんです。僕も出演させてもらっていますが、『いだてん』(大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』)の撮影って、結構過酷なんです。でも阿部さんはみんなを鼓舞したり、リーダーシップをとったりとか、全然しない。無駄にしゃべらないし、前室でひとりぼっちで出番を待っていたり、お茶を飲んだりしている。でもみんな阿部さんのことが大好きで、阿部さんが芝居の力でその場を引っ張っているんです。演技がとにかく面白いし惹きつけられるので、阿部さんの芝居を見るのが楽しみで、周囲が笑顔になってどんどん触発されて面白い仕事をしていく。自然とみんなの中心になっていくという、理想的なリーダーだと思います。かっこいい人です。「飲みに行こうよ」とか言わないし、すぐ帰るし、余計なことはしない。でも周りを遠ざけたりは絶対にしない。逆に「みんなをまとめてる俺を見て」というようなリーダーだとほんとに大変なんです。ーー理想のリーダー像、やはり春之介に通じるところもあるような気がします。『引っ越し大名!』を見ていると、春之介がかっこいいだけでなくかわいいな、と思ってしまうんですが、星野さんから春之介のキャラクターを見て「かわいい」と思ったところはありましたか?かわいいところ……うーん、自分で演じた役に言うのもなんなんですが(笑)、好きになった人に告白するシーンがあるんですけど、そこがとても変なシーンで。男がこうあらねば、みたいなものがあまりない感じが、すごくよかった。現代的な主人公だなと思います。■星野源1981年生まれ、埼玉県出身。俳優、音楽家、文筆家。13年に映画『箱入り息子の恋』『地獄でなぜ悪い』等に出演し、翌年日本アカデミー賞新人俳優賞など映画賞を多数受賞。ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』が社会現象を巻き起こす大ヒットとなった他、アニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』、『未来のミライ』で声優を務めるなど、幅広い分野で活躍。音楽家としても多くのヒット曲を発表しており、直近では18年のNHK連続テレビ小説『半分、青い。』の主題歌「アイデア」を担当。同年12月には5thアルバム『POP VIRUS』をリリースし、オリコン週間アルバムランキングで4週連続1位を獲得する大ヒットを記録した。アルバムリリースを受け開催された5大ドームツアーの映像作品『DOME TOUR “POP VIRUS” at TOKYO DOME』が8月7日に発売されたばかり。
2019年08月31日『超高速!参勤交代』シリーズなど、新しい時代劇を開拓し続ける土橋章宏の原作を、豪華キャストで映画化する『引っ越し大名!』。主演をつとめるのは、アーティスト、文筆家などジャンルを超えて活躍する星野源だ。演じる片桐春之介という男は、星野さんをひときわ輝かせる愛すべきダメンズとしてハマリ役となっている。俳優としても積極的な活動を続ける星野さんは、2016年に社会的大ブームを巻き起こしたTBS系ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」では彼女いない歴=年齢の“プロの独身”と自負する津崎平匡役を演じ、新垣結衣演じるみくりとの契約結婚生活に“ムズキュン”する視聴者が続出した。そのほかの代表作といえば、自身初の映画主演作であり、内気で恋愛経験のない35歳の独身男が目の不自由な女性に恋をしたことから変化していく姿を描いた『箱入り息子の恋』(2013)や、2016年放送のNHK 大河ドラマ「真田丸」で演じた徳川二代将軍・秀忠などなど。特に「真田丸」で披露した秀忠の情けない演技は秀逸で、「星野源の秀忠も素晴らしい。いかにも遅れて戦場に着きそうな顔に見える」とファンからも好評を博し、改めて演技力の高さをお茶の間に知らしめた。こうしてみると、どの役にも共通するのは「最初はどこか頼りなく、情けないが、物語を通して成長していく」というキャラクターが多いこと。星野さんと“ダメンズ成長物語”の相性の良さが伺える。そして最新作『引っ越し大名!』で演じる片桐春之介という男は、まさに星野さんをひときわ輝かせる愛すべきダメンズだ。全ての藩士とその家族全員で引っ越さなければならないため、参勤交代をはるかに上回る費用と労力がかかる引っ越し(=国替え)をテーマにした本作。そんな無理難題な引っ越しを生涯に7回も命じられ、「引っ越し大名」と呼ばれた実在の大名・松平直矩のエピソードを基に、姫路藩の藩士たちがお国の一大事にあらん限りの知恵と工夫で引っ越しを乗り切ろうと奮闘する。星野さん演じる春之介は、引っ越しの一切を取り仕切る“引っ越し奉行”に任命されるが、彼は人と話すのが苦手で、何よりも本が大好きな“引きこもり侍”。引きこもりすぎて、まわりからも“かたつむり”という不名誉なあだ名で呼ばれるわ、大役を任されるとその責任の重さに耐えきれずに全力で逃げ出そうとする、武士らしからぬダメっぷりを発揮。そんな春之介が覚悟を決め、失敗すれば切腹は確実の“城ごと引っ越し”という一大プロジェクトに挑んでいくが…。原作者で脚本を務めた土橋氏も「『逃げるは恥だが役に立つ』の津崎の時代劇版のようで、ピッタリでしたね。不当に自己評価が低いところも見ていて面白かったですし、挙動不審なお芝居が本当に上手くて嬉しかった」と、本作での星野さんの演技に太鼓判を押している。誰もが応援したくなる愛すべきダメンズ・春之介に注目だ。『引っ越し大名!』は8月30日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:引っ越し大名! 2019年8月30日より全国にて公開©2019映画「引っ越し大名!」製作委員会
2019年07月02日平成で1番売れた時代小説が待望の映画化! 『居眠り磐音』はシリーズ累計発行部数2000万部を越える、佐伯泰英の同名小説を原作としたエンターテイメント時代劇だ。監督は『空飛ぶタイヤ』で重厚な人間ドラマを描いた本木克英、脚本はNHK大河ドラマ『平清盛』などで知られる藤本有紀。令和最初の新しい時代劇映画として注目されている。普段はおっとりとしているが、実は悲しい過去を背負っている凄腕の剣士・坂崎磐音役をつとめるのは、本作が時代劇初主演となる松坂桃李。磐音に想いを寄せる町娘・おこん役に木村文乃、磐音の許嫁・奈緒役に芳根京子、柄本佑、佐々木蔵之介、奥田瑛二、谷原章介、中村梅雀、柄本明ら、実力派俳優が脇を固める。物語のすべての始まりといえる悲しい事件の重要人物で、磐音と共に剣を学び、青春時代を過ごした幼馴染のひとり、河出慎之輔役を杉野遥亮が演じる。映画やドラマ、CMなどに多数出演し、若手俳優のホープと目される彼は時代劇挑戦。作中でもフレッシュで真っ直ぐな演技が印象に残る。「これまで自分がやってきた作品は現代劇、中でも学園ものが多かったので、まったく毛色の違う作品が決まったことで、“これはチャンスだ”と思いました」未知のジャンルに入っていったことで、沢山学ぶことがあったという。「時代劇における所作や殺陣は、普段から慣れ親しんでいるものではないので、それを自分の中に落としこむのは大変でした。慎之輔は江戸時代の武士という役、現代とは直接的にはつながらないかもしれないけど、想像力を働かせて、現代でも通じるポイントを探っていきました」本作の見どころのひとつとして、殺陣があげられる。主人公の磐音は故郷を離れ、杉野演じる慎之輔、柄本佑演じる琴平と共に、江戸に剣術の修行に出るところから物語はスタートし、剣は彼らの人間関係において重要な役割を担うことになるのだ。「最初は怖かったし不安でした。だけど、指導をしてくださった、アクションコーディネーターの諸鍛冶裕太さんは、感情の見え方をつけてくださったので、その殺陣がその役の感情をあらわしてくれているんだと教わりました。それに、琴平役の柄本さんと対峙するシーンは、本当に圧倒されたと同時に、すごく助けてもらったように感じて、言葉にならない刺激をもらいました」「また時代劇に挑戦したい。恩返しがしたい」と溌剌とした笑顔で語る彼から、本作の充実具合が伺えた。新しい時代のヒーロー・磐音と彼を取り巻く友情、悲劇を描いた『居眠り磐音』は公開中。撮影/高橋那月、取材・文/藤谷千明
2019年05月17日シリーズ累計2000万部を突破した佐伯泰英氏の人気時代小説『居眠り磐音(いねむりいわね)』が映画化された。凛々しい侍姿で主人公の坂崎磐音を演じたのは、松坂桃李さん。じつは時代劇主演は初めてだというが、自身の胸中には、ある思いがあったのだそう。好きな人と一生会えない悲しさはある種美しい。「俳優デビュー作のドラマ『侍戦隊シンケンジャー』からちょうど10年で、時代劇で侍をやることになったので、1周回って不思議な縁を感じました(笑)。もう1回、侍に戻るというのがうれしくて、最初はそんな意気込みから入りましたね」物語の舞台は江戸時代。ある事件により琴平(柄本佑)と慎之輔(杉野遥亮)の2人の大切な幼なじみを失ってしまった磐音は、許嫁の奈緒(芳根京子)を残して脱藩し、すべてを失って浪人の身となった。長屋の主人の紹介により昼は鰻屋、夜は両替屋の用心棒として働き始める中、幕府が流通させた新貨幣をめぐる陰謀に巻き込まれていく。「磐音は、普段はおっとりした性格で周りに流されやすい男。でも、守るべきものに危険が及ぶと、剣客として腕前を発揮する。磐音を演じるにあたり、その空気がガラリと変わる緩急をまず大事にしなければいけないと思いました。それから、佑さんとは8年ぶりの共演になるんですが、日頃からプライベートの付き合いがある中でこうやって共演できてうれしかったですね。立ち回りのシーンでは、剣のひと振りがひとつのセリフになっているように感じて、言葉はなくてもこんなに会話できるのかと知れたのも、相手が佑さんだったから」時代劇映画と聞くと、アンアン世代は難しそうだと思うかもしれない。「僕もはじめは、距離があるかも…と思いました。携帯電話がない時代、気軽にやりとりができないからこそ、感情が高まる瞬間があったり、危ないことがあったら剣で斬るしか手段がなかったり。いつでも死と隣り合わせだという葛藤は、現代劇にはないですから。でも実際に演じてみると、今の僕たちにも共感できる感情も多いし、例えばお互いに生きているのに好きな人と一生会えない悲しさみたいなものは、ある種美しいし素敵だなあと憧れました。それから、言葉の使い方もそうなんですが、ひと言を発するまでの“間”に、緊張感や思いの強さが込められているというのがわかると、ますます時代劇って面白いんです」磐音は、時代劇の新たなヒーロー像にもなりうると松坂さん。「武士や侍って、剣を抜いていなくても鋭さが漂っているイメージだったから、普段はなかなかのお人好しで、一度剣を抜けば優秀な剣客だという磐音のギャップは新しいと思います。時代劇とはいえ、物語もシンプルでわかりやすく、テンポもいい。時代劇初心者にもきっと楽しんでいただけると思います。僕自身も、この先40代になっても時代劇に参加できる役者でいたいですね」『居眠り磐音』普段は温厚な磐音は、独特なスタイルながら剣の腕前は一流。浪人となり江戸で出会った大切な人々を守るため、悪に立ち向かう。出演/松坂桃李、木村文乃、芳根京子ほか5月17日より全国公開。©2019映画「居眠り磐音」製作委員会まつざか・とおり1988年10月17日生まれ。ドラマ『パーフェクトワールド』(CX系)放送中、映画『新聞記者』は6月28日、『蜜蜂と遠雷』は10月4日公開予定。ジャケット¥48,000(オーラリー TEL:03・6427・7141)シャツ¥48,000パンツ¥58,000(共にフランクリーダー/マッハ55リミテッドTEL:03・5413・5530)シューズ¥44,000(フット・ザ・コーチャー/ギャラリー・オブ・オーセンティックTEL:03・5808・7515)※『anan』2019年5月22日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・小林 新(UM)ヘア&メイク・高橋幸一(Nestation)インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2019年05月15日清水順二率いる演劇ユニット30-DELUXとジャニーズJr.の宇宙Sixが再びタッグを組んだ舞台『のべつまくなし』が今春、全国4都市で上演される。江戸時代を舞台に挫折を経験した劇作家・近松門左衛門が様々な出会いを通して、人々を希望へ導く物語。清水が浅野内匠頭役として狂言回しを担うなど、メンバーも歴史上のキャラクターで登場する。殺陣、歌、ダンス、笑いを盛り込んだ、オリジナル・アクションプレイミュージカルだ。本作で「演劇に新たなジャンルを確立させたい」という30-DELUXの清水と宇宙Sixの江田剛、山本亮太、松本幸大、原嘉孝に意気込みを訊いた。「のべつまくなし」チケット情報前作『スクアッド』で宇宙Sixのポテンシャルの高さを実感したと語る清水。「中でも江田、山本、松本は20年近いキャリアと実力がある。新作ではソロ曲を用意したので、彼らの新たな一面をお見せできると思う。続編、再演を含め、いずれは海外公演も実現できるよう骨太な和ものミュージカルを目指します」。近松門左衛門役の江田は「立ち回りをしながらの歌」を一番の見所に挙げ、紀伊国屋文左衛門役の山本は「江田と僕の役が出会うことでどんどん物語が大きくなっていく。楽しみであり挑戦ですが、気合いと根性で頑張ります」と意気込む。松本は正義のヒーロー南町奉行、大岡越前役で「『ジャスティス!』が口癖とか、コミカル要素も担っています(笑)」。最後に、赤穂浪士四十七士随一の剣客、堀部安兵衛を演じるのが原だ。「正義感は強いけど少し喧嘩っ早い短所もある。カッコいい、優しい、ワイルドな面は自分にも通じる部分かな(笑)。歌ではソロ曲をいただけたのでこの機会に結果を残したい」。新作を通して「宇宙Sixの名を広めたい」と声を揃えるメンバーたち。本編終了後には江田演出による約10分のレビューショーで本領を発揮する。「最後はペンライトを振っちゃうような、本編とのギャップとお得感を楽しんで」(江田)、「僕たちの今年のテーマが“つなぐ”なので舞台を成功させて次につなげたい」(山本)、「大きな幸せと書いて、松本幸大です。皆さんを幸せにするのが僕らの務め。前回よりハードルを上げて精一杯良いものを届けるのみ!」(松本)、「前作以上の意気込みで楽しませるので、大阪公演が面白かったよという人は、ぜひSNSなどで拡散していただければうれしいです(笑)」(原)。公演は4月25日(木)から5月6日(月・祝)まで東京・サンシャイン劇場、5月9日(木)名古屋・アートピアホール、5月15日(水)から18日(土)まで大阪・サンケイホールブリーゼ、5月23日(木)、24日(金)北九州・北九州芸術劇場中劇場にて上演。チケットは発売中。取材・文:石橋法子
2019年04月22日映画『3人の信長』が、2019年9月20日(金)に全国公開。EXILE・TAKAHIRO、市原隼人、岡田義徳主演。信長が3人⁈前代未聞の時代劇エンターテインメント映画『3人の信長』は、「我こそが信⻑」と主張する3⼈の信⻑と、元今川軍の侍たちとの攻防を描いた前代未聞の時代劇エンターテインメント。物語の舞台となるのは、永禄13年。⾦ヶ崎の戦いにより敗⾛中の織⽥信⻑の⾸を狙って、元今川軍の蒲原氏徳たちは廃村に潜んでいた。主への復讐心に燃える中、元今川軍は遂に信長を捕獲!…しかし、彼らの前に現れたのは、なんと“3人の信長”だったのだ。2人は影武者に違いなく、一族のプライドをかけて本物をあぶりだそうとする元今川軍。対する信長勢は、真の信長を守るために、“我こそが信長だ!”と猛アピールを開始する。いずれも噂にきいた信長とそれぞれに通っている為、今川軍はしまいに混乱に陥ってしまう…。果たして本当の信長は誰なのか?!互いの誇りをかけた笑いと人情の謀略合戦が幕を開ける!!メインキャスト物語の個性的なキャラクターを演じるキャスト勢にも注目。初の⻑編単独主演『僕に、会いたかった』に続き、主人公を務めるEXILE・TAKAHIROをはじめ、市原隼人や岡田義徳といった豪華な顔ぶれが揃う。<3人の信長>信⻑・甲(EXILE・TAKAHIRO):3人の中で最も頭が切れるかぶき者。信長・乙(市原隼⼈):噂通りの貫禄はあるが、ときどき天然。信長・丙(岡⽥義徳):噂通りのうつけ者だが、まったく読めない。<敵>蒲原⽒徳(髙嶋政宏):3人の信長に翻弄される今川軍残党。半兵衛(前⽥公輝):蒲原の家来。瀬名信輝(相島⼀之):今川義元の元家⾂。朽⽊ハル(E-girls/Flower坂東希):織⽥信⻑への恨みを抱く、戦国⼤名の妻。監督・脚本に渡辺啓監督・脚本を担当するのは、渡辺啓。TVドラマ『タンブリング』や映画『HiGH&LOW』シリーズなど、数々の人気作品を手掛けてきた人物だ。MAN WITH A MISSIONの楽曲が主題歌にオオカミロックバンドMAN WITH A MISSIOの「86 Missed Calls feat. Patrick Stump」が主題歌に決定。MAN WITH A MISSIOは「『3人の信長』は、笑いあり、大ドンデン返しありで、最後には涙が出てしまう素晴らしい作品となってます。映画とともに私たちの楽曲も楽しんで頂ければ幸いです。」とコメントしている。【詳細】映画『3人の信長』公開日:2019年9月20日(金)監督・脚本:渡辺啓出演:TAKAHIRO、市原隼⼈、岡⽥義徳、相島⼀之、前⽥公輝、奥野瑛太、坂東希、 髙嶋政宏配給:HIGH BROW CINEMA
2019年04月18日これまで数々の映画・ドラマの題材となった“織田信長”を、初の時代劇映画主演となる「EXILE」TAKAHIRO、さらに市原隼人、岡田義徳の3人で演じる『3人の信長』が9月20日(金)より全国公開されることが決まった。本作は、「我こそが信長」と主張する3人の信長と、主を討たれ復讐心に燃える元・今川軍の侍たちとの攻防を描いた前代未聞の時代劇エンターテインメント。ときは永禄13年。金ヶ崎の戦いにより敗走中の織田信長の首を狙って廃村に潜んでいた元・今川軍の蒲原氏徳たち。復讐心に燃えた元・今川軍がついに捕らえたのは、なんと3人の信長!?万が一、影武者の首を打ち取ってしまっては、今川家はいい笑いものになってしまう。3人のうち2人は影武者に違いないが、今川家の威信にかけて、蒲原たちはあの手この手で本物をあぶりだそうとする。しかし、真の信長を守るため、3人の信長たちも「我こそが信長」と猛アピール!うわさに聞いた信長にそれぞれ似通っている3人が今川軍を翻弄する。互いの誇りを賭けた笑いと人情の謀略合戦が幕を開ける!主人公の信長・甲を演じるのは、初の長編単独主演映画『僕に、会いたかった』に続き、主演を務める「EXILE」のTAKAHIRO。初の時代劇映画主演にして、ちょんまげ姿を披露するTAKAHIROは3人の中で最も“頭がキレるかぶき者”の信長・甲に扮する。“うわさ通りの貫禄はあるが、ときどき天然”な信長・乙を演じるのはNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の傑山役にて、貫禄ある肉体を披露し話題となった市原隼人。そして“うわさ通りのうつけ者だが、まったく読めない”信長・丙を演じるのは、映画、ドラマ、舞台と多岐にわたって独特の存在感を出している岡田義徳。そして、3人の信長たちに翻弄される今川軍残党の蒲原氏徳を、『キングダム』『空母いぶき』など話題作に立て続けに出演している高嶋政宏が豪快に演じる。今川義元の元家臣・瀬名信輝には相島一之、蒲原の家来・半兵衛には前田公輝。そして織田信長への恨みを抱く、戦国大名の妻・朽木ハルを「E-girls/Flower」坂東希が演じる。監督は、NHK「ラストマネー -愛の値段-」、TBS「タンブリング」、映画『HiGH&LOW』シリーズなど数々の脚本を手掛けてきた渡辺啓。3人の信長と今川軍との攻防を喜劇的に描き、滑稽な姿を見せる新たな信長像を生み出した。『3人の信長』は9月20日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年04月15日映画『居眠り磐音』が2019年5月17日(金)全国ロードショー。松坂桃李を主演に迎え、佐伯泰英の時代小説『居眠り磐音』を実写映画化。“平成で最も売れている時代小説”原作は“平成で最も売れている時代小説”といわれる、佐伯泰英の『居眠り磐音』だ。シリーズ累計発行部数は2000万部突破、しかし、佐伯泰英の作品が映画化されるのは初めての試み。松坂桃李、時代劇初主演主演の松坂桃李は、映画『居眠り磐音』にて時代劇初主演を務める。昼間はうなぎ屋、夜は両替屋の用心棒として働く、江戸の浪人・坂崎磐音役を演じる。坂崎磐音は剣の達人ではあるものの、日向ぼっこで居眠りする老猫のような“眠っているのか起きているのかわからない”その独特の剣術から「居眠り剣法」と呼ばれている。人情に厚く、礼節を重んじる“時代劇史上最も優しい主人公”だ。“全く新しい”時代劇エンターテインメント磐音が身を寄せる金兵衛長屋の娘・おこん役は、映画『伊藤くん A to E』『羊の木』の木村文乃。また、磐音の許婚として一途に想い続ける奈緒役は、映画『累-かさね-』『今日も嫌がらせ弁当』の芳根京子が担当する。また、柄本佑・杉野遥亮は、磐音の幼馴染役に。佐々木蔵之介・ピエール瀧・陣内孝則・谷原章介・中村梅雀・柄本明ら、個性派キャストからも目が離せない。ストーリー主人公・坂崎磐音は人情に厚く、礼節を重んじる好青年で、春風のように穏やか。剣の達人ではあるが、その剣術は日向ぼっこで居眠りする老猫のようで、眠っているのか起きているのかわからないことから「居眠り剣法」と呼ばれていた。江戸勤番を終え九州・豊後関前藩に三年ぶりに戻った磐音と幼馴染の小林琴平、河井慎之輔。琴平の妹・舞は慎之輔に嫁ぎ、また磐音も、琴平と舞の妹・奈緒と祝言を控えており、三人は幼馴染以上の深い絆で結ばれていた。ところが、磐音と奈緒の祝言の運びになった時、慎之輔が「妻・舞が不貞を犯した」という噂を聞き、舞を斬ってしまう。それに激高した琴平は慎之輔に噂を吹き込んだ人物、さらには慎之助をも斬るという凄惨な展開に。琴平は罰せられることとなり、磐音が琴平を討ち取るよう命じられてしまった。決死の闘いで琴平を討ち取った磐音は実の兄を殺した以上、奈緒と一緒にはなれないと、奈緒を残し脱藩することを決意。すべてを失い、江戸へ向かった――。江戸で浪人として長屋暮らしを始めた磐音は、収入源がなく家賃の支払いも滞るように。見かねた大家の金兵衛に鰻割きの仕事や、両替商・今津屋の用心棒の仕事を紹介してもらい、なんとか生活の工面をしていた。穏やかで優しいが、剣も立つ磐音は次第に周囲から頼られる存在になっていき、今津屋の女中で金兵衛の娘・おこんからも好意を持たれるなど江戸での暮らしも慣れ始めてきた。そんな折、今津屋が南鐐二朱銀をめぐる騒動に巻き込まれ、磐音は用心棒として今津屋を守るために立ち向かうー。【作品情報】映画『居眠り磐音』原作:佐伯泰英「居眠り磐音 決定版」(文春文庫刊)出演:松坂桃李、木村文乃、芳根京子、柄本佑、杉野遥亮、佐々木蔵之介、ピエール瀧、陣内孝則、谷原章介、中村梅雀、柄本明ほか監督:本木克英脚本:藤本有紀音楽:高見優配給:松竹
2019年02月10日公開初日を迎えた時代劇専門チャンネル開局20周年作品 映画『闇の歯車』(時代劇専門チャンネルでは2月9日に20:00~放送)の舞台あいさつが19日、都内で行われ、瑛太、緒形直人、山下智彦監督が出席した。時代劇専門チャンネル開局20周年作品として製作された本作は、藤沢周平が犯罪という人間のダークサイドに切り込んだサスペンス時代小説『闇の歯車』の映像作品。江戸時代の江戸・深川を舞台に、謎の男・伊兵衛(橋爪功)の呼びかけで集まった4人の男(瑛太、緒形直人、大地康雄、中村蒼)が、現金強奪という犯罪に身を染めて人生の歯車が静かに狂い始める、というストーリーだ。この日は伊兵衛役の橋爪功が体調不良のため欠席。舞台あいさつの冒頭でそのことが観客に報告されると瑛太は「体調不良というのは本当なんですか? だいたい、こういう時の体調不良って何かしらの原因だったりするじゃないですか」とMCに尋ねると、MCから舞台の稽古中に体調が悪くなったと説明を受けて「僕も舞台の稽古中なんですよ」と不満顔も客席は爆笑の渦に。続けて、本作で初共演を果たした橋爪からの手紙が朗読され、「また一緒にやりたい。時代劇で一緒にやれたらと撮り終えて思いました」と橋爪から褒められた瑛太は「うれしいですね。橋爪さんとは初めての共演でしたが、たくさんのことを勉強させていただきました。今後橋爪さんの仰る時代劇でやろうというその意味合いを受け止めたいと思います」としみじみと語った。瑛太は、橋爪を筆頭に緒形や大地康雄、中村嘉葎雄といったベテラン俳優とも共演。2016年公開の映画『64-ロクヨン-前編・後編』で瑛太と共演した緒形は「目もいいし肝が座っていて、色気が本当にあるんです。今回の共演も楽しみにしていました。時代劇に本当に合っていて、若かりし日の高倉健さんみたい。そんな感じですよ。若手として時代劇を引っ張ってもらいたいと切に願っています」と期待を寄せていた。本作の出演は昨年NHKで放送された大河ドラマ『西郷どん』の撮影中にオファーがあったという瑛太。「また時代劇かとモチベーションを持っていけるのか自問自答があった」と明かしつつ、「監督とお会いした時に作品に対する愛情の深さをとても感じ、全身全霊をかけてやり遂げると心に決めました」と出演オファーを快諾したという。並々ならぬ決意で臨んだ瑛太は、本作の撮影を終えて橋爪や緒形から時代劇俳優としての素質を絶賛されたが、最後のあいさつで「僕は今後、日本の中で映画の俳優として携わる時、日本人という誇りを持って時代劇ができる俳優になりたいと感じました。英語を勉強してハリウッドを目指すという考えはありません。時代劇を楽しんでいただけるエンターテイメントにしていけたらと思っています」と今後も時代劇俳優としての意欲を見せていた。
2019年01月20日家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。今回は、クリスマスイブにスペシャルで帰ってくるNHKの土曜時代ドラマ『アシガールSP』をご紹介。■『アシガールSP~超時空ラブコメ再び~』(NHK総合・12月24日21時~)主人公は、足の速さだけは誰にも負けない女子高生・速川唯(黒島結菜)。弟・尊の発明したタイムマシンで戦国時代にタイムスリップしてしまい、そこで出会った羽木家の若君・忠清(伊藤健太郎)に一目ぼれ。愛する若君を守るため、足軽の唯之介として戦場を駆けるラブストーリーです。NHKの時代劇枠では珍しい(?)とっぴな設定と、若さはじけるキャストが描き出す時空を超えたラブコメディは、若者から年輩まで幅広い層から親しまれ、かく言う記者も、うっかりどハマりしてしまった視聴者の一人。調子がよくて打たれ強いヒロインの“生きる力”や“恋のパワー”に圧倒されつつ、爆走ガールをしっかり受け止めるイケメン若君にキュンキュンしまくりでした(笑)。そんな2人の恋の完結を描く続編は、唯と忠清の婚儀の数日前から始まりますが、またも身の危険が迫った忠清を奪還するため、唯の命をかけた戦いがコミカルかつ、ハートフルに描かれます。注目は、前作よりもはるかに親密度が増した唯と若君のラブラブぶり。唯と忠清の“初夜”シーンは、お姫様抱っこからのバックハグ!と、もうキャーキャー悲鳴ものです(笑)。イブの夜は胸キュン必至!※BS4Kでは同日の17時から先行放送。さらに、12月23日16時30分からNHK総合にて『唯と若君時空を超えた恋のキセキ!』と題した特別編も放送。
2018年12月17日映画『決算!忠臣蔵』が、2019年11月22日(金)に全国の劇場で公開される。「忠臣蔵」の"仰天秘話"を描く時代劇では年末の風物詩としても知られる「忠臣蔵(ちゅうしんぐら)」。江戸城・松の廊下で人傷騒ぎを起こし、その責任で切腹させられた赤穂藩君主・浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)の敵討ちをするため、47人の藩士達が宿敵・吉良上野介(きらこうずけのすけ)に仇討する「武士の美談」とも言える物語だ。これまでに数多くのドラマ、映画、舞台、歌舞伎で上映・上演され、多くの日本人に愛されてきた「忠臣蔵」。映画『決算!忠臣蔵』では、この国民的ストーリーに隠されていた"仰天秘話"を描く。原作は、江戸時代研究の第一人者である、東大教授・山本博文による新書『「忠臣蔵」の決算書』。大石内蔵助(おおいしくらのすけ)が実際に残した決算書をもとに、討入り計画の実像を記した話題作だ。監督・脚本は『殿、利息でござる!』『忍びの国』などを手掛けた中村義洋。下から突き上げられ、上に気を遣い、理想は高く持ちたいけれど、容赦なく突きつけられる厳しい現実...これが300年以上前の話なのかと思うほど現代との共通点に溢れる、涙と笑いの予算達成エンターテインメントを描く。堤真一&岡村隆史主演・大石内蔵助を演じるのは堤真一。映画『泣くな赤鬼』『一度死んでみた(仮)』の公開も控える堤が、お馴染みの人物を、"金欠に悩まされるリーダー"という全く新しいキャラクター像で演じる。大石内蔵助を支える勘定方・矢頭長助にはナインティナインの岡村隆史。映画出演は『土竜の唄 潜入捜査官REIJI』以来、時代劇への挑戦は初となる。藩の現状を見つめ、ひたすら身を粉にして節約をしながら、盟友・大石内蔵助を支え続けるそろばん侍を演じる。映画『決算!忠臣蔵』は、舞台となった赤穂藩が現在の兵庫県に位置することもあり、"関西弁"で展開。関西出身の2人が織りなす、ナチュラルな関西弁の芝居にも注目したい。豪華俳優陣が集結俳句や茶道に通じ、討入りに必要な吉良邸の情報を手に入れる大高源五(おおたかげんご)は濱田岳、内蔵助の軍師・参謀として仕え、討入りの作戦を立てる菅谷半之丞(すがやはんのじょう)は妻夫木聡、江戸住みで、討入り推進派の剣豪・堀部安兵衛(ほりべやすべえ)を荒川良々は演じる。関ジャニ∞横山裕&A.B.C-Z 橋本良亮また、凄腕の剣豪ながら藩より暇を出されてしまった浪人・不破数右衛門(ふわ かずえもん)を演じるのは、関ジャニ∞の横山裕。塩問屋の用心棒などで生計を立てていたが、藩主・浅野内 匠頭の切腹や藩の取り潰しを知り、赤穂浪士の一員として討入りの中心メンバーとなる役どころだ。なお横山は、1999 年のテレビドラマ『赤穂浪士』で大石主税を演じた経験もある人物。今回は、中村組の一員として、約20年ぶりに忠臣蔵作品にカムバックする。また、赤穂浪士・武林唯七(たけばやしただしち)役としてA.B.C-Zの橋本良亮も出演。映画への出演は『劇場版 BAD BOYS J -最後に守るもの-』以来2作目となり、時代劇は初挑戦の橋本。早くから討入りを主張する浪士きっての過激派で、不義・不正を憎む剛直な性格ながら、大事なところでどこかズレたおっちょこちょいな部分も持つ、人間味溢れる人物を演じる。女優陣には、内蔵助を支え続ける愛妻・りくに竹内結子、内匠頭の妻で、亡き夫の仇討を支援する瑤泉院(ようぜんいん)に石原さとみをキャスティング。その他にも、若手から実力派まで、豪華俳優陣が集結。吉田忠左衛門(西村まさ彦)…内蔵助の副将間瀬久太夫(寺脇康文)…公平実直な大目付早川惣介(上島竜兵)…元赤穂藩藩士長次(堀部圭亮)…討入りを応援するそば屋『いづみや』の主人井上団右衛門(山口良一)…広島藩の浅野家本家の用人大石主税(鈴木福)…内蔵助の息子で、四十七士最年少磯田武太夫(千葉雄大)…江戸幕府の役人で、内匠頭が切腹した際の介錯人戸田采女正(滝藤賢一)…大垣藩藩主で内蔵助に討入りをやめさせる進言落合与左衛門(笹野高史)…瑤泉院付の用人で内蔵助とのパイプ役原惣右衛門(木村祐一)…大石内蔵助の右腕として浪士を統べる赤穂藩イチの熱血漢戸田権左衛門(板尾創路)…赤穂藩の討入りを阻止すべく画策する大垣藩家老前田屋茂兵衛(村上ショージ)…赤穂の塩で大儲けしたカネに汚い塩問屋の主人ストーリー元禄14(1701)年3月14日。事件が起こったのは江戸城・松の廊下。「濁った水を綺麗にする」ことを強く願う清廉潔白な赤穂藩藩主・浅野内匠頭は、かねてより賄賂まみれだった吉良上野介の態度に据え兼ね、斬りかかる。通常であれば喧嘩両成敗となるはずが、幕府が下した結論は、 浅野家のお取り潰しと、内匠頭の即日切腹。突然藩主を亡くし、お家断絶となり、赤穂藩士たちは路頭に迷う。要は江戸時代の優良企業倒産事件。現代に置き換えると、藩は会社、武士はサラリーマンということ。筆頭家老・大石内蔵助(おおいしくらのすけ/堤真一)は、嘆く暇もなく、勘定方・矢頭長助(やとうちょうすけ/ 岡村隆史)の力を借り、ひたすらリストラに励む日々。その努力や幕府への取次も虚しく、お家再興の夢は断たれてしまう。それでも一向に討入る様子のない内蔵助。しかし、江戸の庶民たちは赤穂浪士たちによる、吉良上野介への仇討を超熱望!いつの時代も物事を動かすのは、なんとなくの時代の空気感。 ただそこで発覚した大変な事実。なんと、討入りするにも予算が必要。その上限は 9500 万!!! 討入るのか討入らないのか、迷っているうちに予算はどんどん減っていく。でも世間の空気的に仇討しないと絶対にまずい!どうする大石内蔵助!? 予算の都合で、チャンスは一回。果たして彼らは予算内で、一大プロジェクト仇討を、 無事に決算することができるのか!?【詳細】映画『決算!忠臣蔵』公開時期:2019年11月22日(金) 全国公開原作:山本博文『「忠臣蔵」の決算書』(新潮新書)主演:堤真一出演:岡村隆史、濱田岳、妻夫木聡、荒川良々、石原さとみ、竹内結子、西村まさ彦、寺脇康文、上島竜兵、堀部圭亮、山口良一、鈴木福、千葉雄大、滝藤賢一、笹野高史 ほか監督・脚本:中村義洋配給:松竹
2018年12月17日「初めての時代劇はすべてが大変でしたが、なかでも京言葉には苦労しました。役を演じながら方言のことも考え、細かい所作もあり、頭の中はごちゃごちゃでした(笑)。『ひよっこ』では青森弁を話す役でしたが、朝ドラの少し前にこの映画を撮影していました。思えば私、方言を話す役が多いです(笑)」そう話すのは、まもなく公開される映画『輪違屋糸里京女たちの幕末』(12月15日より有楽町スバル座ほか全国順次公開)で主演を務める藤野涼子(18)。本作の舞台は幕末の京都。新選組の志士たちを女性の視点で描いた愛の物語だ。藤野は、幕末の京都の花街で、「島原輪違屋」に身を置く芸妓、糸里を演じている。「糸里は、撮影したときの私と同じ16歳。しかし、あの時代の女性は精神的にもはるかに大人というイメージがあり、『最後まで演じられるだろうか?』と不安でした。しかし、加島(幹也)監督が考える糸里は親しみやすく、ちょっとおっちょこちょいな女のコで、私となんら違わないとアドバイスをいただいて、糸里の気持ちがスッと入ってくるようになりました」(藤野・以下同)浅田次郎の同名小説を基に新選組の局長・芹澤鴨暗殺事件を描く本格時代劇。溝端淳平演じる土方歳三に淡い恋心を抱く糸里は、男たちの抗争の陰で翻弄されていく。「糸里が土方ら志士たちにたんかを切る場面は、いちばん印象に残っています。それまでの“土方さんが好き”という糸里の気持ちがガラリと変わる瞬間で。溝端さんとはいつもなごやかにお話ししていましたが、そこだけは互いに目を合わせず、糸里と土方というスタンスでその場にいたと思います」藤野といえば、映画『ソロモンの偽証』でのデビューが印象的。「自分の人生の転換期でした。経験もほとんどなく、いまよりもずっと子どもだったと思います。しかし子どもらしさという点では、いまのほうがまさっているかもしれないです(笑)。主役としてみんなを引っ張っていかなきゃ!という思いが強くて、自分自身の生真面目さを藤野涼子という役(注)に重ねていたように思います。本来の私は、友達いわく“画面で見るよりも真面目じゃない”と(笑)。真面目さから離れたコメディチックな役もやってみたいなあと思うようになりました」現在、英語と演技を学ぶため、仕事が休みの期間はオーストラリアに渡航しているという。「演劇学校のワークショップでは、先生は英語しか話しません。生徒も全員外国人。ボディランゲージで体当たりです。時間があればひとり旅を楽しんだり、いまハマっている銅像を探して歩いたり、と日々刺激的です(笑)」(注)藤野は映画『ソロモンの偽証』で演じた「藤野涼子」という役名を芸名にしてデビュー。
2018年12月17日時代劇専門チャンネル開局20周年記念作品として、瑛太を主演に迎え、藤沢周平の傑作サスペンス時代長編を映像化する「闇の歯車」。2019年2月9日(土)の初放送に先駆け、1月19日(土)より全国5大都市を中心に劇場で期間限定上映されることになった。時代劇専門チャンネルでは「時代劇の灯を消すな」というスローガンのもと、これまで18作品に及ぶ本格的な時代劇作品を手掛けてきた。いずれも時代劇のスタンダードともいえる「義理人情」の世界を描いてきたが、開局20周年の節目を迎えた今回は、藤沢周平作品では珍しく、人間のダークサイドに切り込んだ傑作サスペンス時代小説を映像化。とある謎めいた男の呼びかけで集まった4人の男。現金強奪という犯罪に、一獲千金の夢を見た男たちの運命は事件のあとでどう変わっていくのか?■豪華キャスト・スタッフで描き出す平成最後のオリジナル時代劇主演には、NHK大河ドラマ「西郷どん」では大久保利通を務めるほか、若い世代を中心に圧倒的な支持を集める瑛太さんを起用。そして、その好敵手をベテラン俳優の橋爪功が務める。監督は「鬼平犯科帳 THE FINAL」「剣客商売(北大路欣也版)」「三屋清左衛門残日録」シリーズを手掛ける山下智彦。本作は、時代劇専門チャンネルでのテレビ初放送を前に劇場で期間限定上映を実施。テレビ放送作品が放送に先駆けて、全国で上映されるのはほかに類を見ない新しい試みとなる。「藤沢周平作品は、時代劇の中でも特別な世界観を感じます」という瑛太さん。さらに「念願かない、大先輩である橋爪さんと対決することになるのがとても楽しみです。初日に橋爪さんと目と目が合う芝居だけで、武者震いを隠せませんでした」と明かす。「時代劇に精通している山下監督のもとで主演を務めることは、自分にとても大きな意味を持つことになるでしょう。監督は明るく面白いが、勢いがある。まさに“怪物”。初日の1カット目、威勢よすぎる掛け声「スターツ」を聞き、“作品に命を懸けて向き合っている”ことを感じました」と感銘を受けたようで、「台本を読んで想像した以上のものが生まれていくと確信してます」と自信のコメント。一方、橋爪さんは、「今回の作品は“義理人情”ではなく“サスペンス”が主軸。たくさん悪党が出てきて、誰に注目したらいいのかわからないくらい、色々な視点からお楽しみ頂けると思います。こうした新しい形の時代劇も味わって頂ければ嬉しいです」と期待を込めて語る。あらすじ逢魔(おうま)が刻(とき)、それは黄昏。人の顔が闇に溶け、静けさが街を支配する一瞬の時間。江戸時代、人々は魑魅魍魎が蠢くといわれるその時刻を畏れをもって迎えた。初秋の頃、江戸・深川。闇の世界で日々の糧を得る佐之助(瑛太)は、行きつけの酒亭おかめで、謎の男・伊兵衛(橋爪功)と出会う。「儲け話があるんですよ。一口、乗っちゃくれませんか」。危険な匂いを感じ、席を蹴る佐之助。同じ頃、ふとしたきっかけでおくみという女と暮らすことに。彼女との未来にほのかな希望を抱く佐之助は、やがて伊兵衛の誘いに乗る。しかし、仲間となる男たちは浪人、若旦那、白髪の老人と、いつも酒亭おかめで顔を合わせながら、口を聞いたこともない男たちだった。佐之助ら、いずれも押し込みなどしたことがない素人4人。そして、伊兵衛。狙うのは逢魔が刻、さる商家に眠る七百両。回りだす闇の歯車。しかし、それぞれを取り巻く女たちをも巻き込んで、彼らの人生の歯車は静かに狂い始める…。「闇の歯車」は2019年2月9日(土)より時代劇専門チャンネルにて放送予定。1月19日(土)より丸の内TOEIほか全国にて期間限定上映。(text:cinemacafe.net)
2018年11月30日長い泰平の後、開国するか否かで揺れ始めた江戸時代末期の江戸近郊の農村を舞台に、時代の波に翻弄されるひとりの浪人と人々の姿を、池松壮亮、蒼井優らの共演で描いた『斬、』(11月24日より渋谷・ユーロスペースほか全国順次公開)。本作の監督、脚本、撮影、編集、製作を手掛けているのは、世界各国に熱狂的なファンを持つ塚本晋也だ。自身初の時代劇となった本作において、池松演じる杢之進を江戸、京都の動乱へと誘う浪人・澤村次郎左衛門も演じる塚本監督に、映画制作への思いをきいた。――『斬、』は長年温めていた企画だそうですね。あっという間だったので、自分としてはあまり長い期間温めていたという意識がないのですが、いざ数えてみると構想20年以上にはなりますね。――「いつか時代劇を撮りたい」と思われたのは、黒澤明監督の影響ですか?確かに、黒澤監督の『七人の侍』や『用心棒』は、高校生の頃に観て憧れましたね。『椿三十郎』のラストにすごい殺陣のシーンがあるんですけれど、それを友だちと一緒に真似したりして。あとは、大学時代にテレビで観た勝新太郎さんの『新・座頭市』に対する想いが強いです。でも、一番原初的なものとしては、中学生の時に観た市川崑監督の『股旅』かもしれない。いわゆるカッコいいチャンバラシーンは全然出てこなくて、萩原健一さん、尾藤イサオさん、小倉一郎さん扮する刀もロクに使えない3人が、しょうもない渡世人となって旅をする青春映画がすごく好きだったんです。――試写会で『斬、』を見た方から、「『鉄男』以降、塚本監督はずっと鉄に対する愛を持ち続けている」と指摘されていましたね。確かにその通りで、「鉄と人との関わりには変わりがない」ということに自分でも気づきました。とはいえ、普段僕が映画を作るときは、あまり理屈では考えていなくて、ほとんど感覚的に作っています。「こういうことを言うために、こういう筋にしよう」というものではなく、自分にとって一手一手が嘘にならないように、筋を書いていくという感じなんです。『斬、』に関しては「一本の刀をグーッと食い入るように見つめてしまう若い浪人の映画にしよう」という、一つの考えだけが最初に浮かびました。そこから「どうして彼は刀をそんなに過剰に見つめるのか?」という風に、段々と自分で紐解いていく。つまり「全て紐解き終わった時」こそが、映画が完成する瞬間なんです。――なるほど、とても興味深いです。ちょうど『野火』が終わった頃に「刀を過剰に見つめる浪人の姿」と「時代への不安感」がピュッと一緒くたになって、ボロっと作品に結実したものが『斬、』なんです。ストーリーも自然と頭に浮かんできて、言いたいことが中にスポッと入ったので、それ以上あまり膨らまさないようにして、原石のまま表に出したという感じですね。――これまでの作品と『斬、』の作り方に、何か違いはありますか?基本的には、僕の場合は一作一作、作品ごとに異なりますね。プロの脚本家の方のように決まった順序が無いので、漠然としたものを切り崩していくような作業になるんです。――『斬、』というタイトルがスクリーンに出てくる様子が、刀のようでゾクゾクしました。まさにあれは刀をイメージしているのですが、実は最初『一』というタイトルにしようかとも思っていたくらいなんですよ。でもいくら刀に見えるといっても、『一』だけじゃ意味がよくわからないし、物事の始まりみたいな前向き感が出てしまうかなという懸念もあって。どちらかというと陰惨な感じにしたかったんですよね。「ざん」なら、音からもなんとなく「残酷」な雰囲気も伝わりますし、刀で「斬る」という意味にもなるし。シンプルかつ響きの良いタイトル、ということで『斬、』になりました。――だからこそ、一画目が重要だったわけですね。そうですね。「一」への想いです。――ちなみに「、」の示す意味とは?「。」だと終わってしまうので、あえて「、」にしたんです。――句点ではなく、読点ということですね。僕としては「斬った後どうなるのか」みたいなことを表しているつもりだったんですが、「斬って出てくる血にも見えるし、涙にも見える」というようなことをスタッフが言っていて、「でしょ!」って(笑)。――ははは(笑)。それにしても、塚本作品にはこれまでも印象的なタイトルが多いですね。最初からタイトルが決まっている場合は良いんですが、いつまでも決まらない場合は見苦しいタイトルになりますね。――例えば……?『東京フィスト』なんて、「そりゃないだろう」っていまでも時々思うくらい(笑)。実を言うと『鉄男』もなかなか決まらなかった。――えぇ!? そうなんですね。『鉄男』に決まった理由とは?「皆に愛されるために名前で読んでもらえるようにしよう!」って。――いまや、世界中で愛される名前になったと考えると感慨深いですね。逆にすぐに決まったタイトルは?『六月の蛇』なんかはタイトルありきという感じで、自分としても納得がいくタイトルであると言えますね。あとは『BULLET BALLET バレット・バレエ』も気に入っています。「弾丸がバレエをする」という意味なんですが、UとAだけが違っていて、ちょっとフランス語風の響きでね。第2候補は「弾丸ダンス」だったんですが(笑)。――なるほど(笑)。そのタイトルからは、また違った作品が生まれそうですね。塚本作品といえば石川忠さんによる音楽も欠かせませんが、『斬、』の音楽は石川さんが亡くなられた後に、監督が自ら石川さんの過去の素材のなかから選んで編集されたそうですね。そうですね。石川さんが亡くなられたのがあまりに突然だったので、正直気持ちの収拾がつかないところもあったのですが、『斬、』の仕上げの期間、石川さんと長い対話が出来たような気がしています。これまで僕の映画に使用した石川さんの曲はもちろん、未発表の音源も石川さんの奥様からいただいて全部聴かせてもらったので、鎮魂的な意味あいの時間にもなりました。――本作では池松壮亮さんが主演を務められていますが、キャスティングのきっかけは?僕の中ではまさに池松さんありきで考えていたのですが、ビックリするようなタイミングで池松さんの事務所からお声がけいただいて、「これは何かの思し召しだ」と思って「今やるべきでしょ!」と走りだしたんです。――まさに相思相愛だったわけですね。確かに相思相愛というのも珍しいですが、タイミングが合うというのが奇跡的なことだったと思います。――ちなみに監督が「出て欲しい」と思う俳優さんとは?演技の型が決まっている俳優さんだと、ちょっと難しいかもしれないですね。いかようにも変化できるというか、透明感がある感じの俳優さんだったり、あるいは演技が上手いとか上手くないとか以前に、存在感がぷ~んと匂い立ってくるような俳優さんだったりすることが多いです。――なるほど。そういった意味では、本作にも出演されている中村達也さんは、まさに存在感の塊といえますね。中村さんには『バレット・バレエ』の時に初めて出ていただいたんですが、もちろん演技は見たことがなかったので、まさに「存在感のみ」ですね。打ち合わせにも現場にも必ずオートバイでいらっしゃるので、最初はちょっと怖かったですね(笑)。二人ともシャイな面があるので『バレット・バレエ』の撮影時はほとんど日常会話を交わすことはなかったのですが、いまではお互い年を重ねてアホみたいな会話もするようになりました。――『野火』では、中村さん自ら死体役も務められたとか……。人手が足りないシーンでは、自らすすんで入ってくださって。決して頼んだわけではないのですが、撮っていたら「あれ? 中村さんまで入ってる」という感じでしたね(笑)。――『斬、』の中でも「なんで村人たちは俺らを見て逃げるんだ」というようなセリフがあって、思わず「いや、そりゃ逃げるでしょ!」と突っ込まずにはいられませんでした。そう。ずいぶん大味なギャグなんですけどね(笑)。――『野火』の時は監督ご自身が「演じたくて演じたわけではない」という発言もされていましたが、『斬、』の澤村役は最初からご自分で演じようと思われていたんですか?『斬、』のプロットは大分前から作っていたので、「この役は自分かな」と思っていたんです。僕の映画においては、『鉄男』の頃から主人公のことを執拗に追いかけ回すストーカーみたいな役は、僕がずっとやってきたものですから(笑)。『野火』とはまた違う後味を残す映画にしたいと思いました。『野火』はひたすらに戦場の恐ろしさをお客さんに差し出して、ひたすらにいやだなあ、と思ってもらおうと思ったんですね。「斬、」では澤村のヒロイックな行動に胸にすくような思いをする面もある。その「いけいけ」と思っているお客さんの鼻先にいつの間にか刃が迫ってきているような映画にしたかったんです。――まさか、撮影時に「ぎっくり腰」を患っていたとは思えぬほどの、見事な殺陣さばきでした。殺陣の練習の最中、軽い竹光でよいシーンなのに、重い木刀を振り回していたら、「ピキッ」てなってしまったんですね。とはいえ、最悪の状態までには至らなかったので、おそるおそるやっていたという感じです。――『斬、』では、蒼井優さんの魅力も最大限に引き出されていると感じました。もともと1作品ごとに異なる面を見せて下さる女優さんではありますが、今回は1本の映画の中に「蒼井優のすべて」がつまっているような気がしたんです。きっと蒼井さんが台本を読まれたときに、「一人の人間としての整合性を求められてるわけではないんだな」と解釈されて、ご自身のなかで「いろんな女性を体現しよう」という演技プランがあったんだと思うんです。――塚本監督が演出されたというわけではないんですね。まぁ、そういった気持ちを込めて脚本を書いたというのはありますが、特に具体的な演出はしていないですね。とはいえ、3分の2くらいまで撮り終えたあとに「え!? そういうつもりだったの?」ということになるとお互い大変なので、さすがに一回だけ通し稽古はするんですが(笑)。大体の意思疎通をはかったら、あとは現場のお楽しみに取っておく、という感じですね。――過去のインタビューを拝見していて驚いたのが、塚本監督の記憶力の良さなんです。小学校時代のエピソードが克明に記されていて。あ、あれはね、小学生の時に日記を書いていたからなんです。日記を書くこと自体が記憶に残りやすくなりますし、時々見返すとその当時の感覚に戻れるんですよね。本当に小学校の時の気分はもちろん、香りまで匂い立ってくるんです。「俺は、スプライトが好きだ」みたいなことが書いてあるんですが(笑)。誰かに見せるためではなく、自分の心の叫びなんです。――その日記帳は、いまだに門外不出なんですか? どこかで企画展示したりする予定もなく……?断捨離をしているので、あるときに、ごく簡単な文にワード化して本体は処分してしまいました。ワードの文は自分が見れば記憶の引き出しを開けるようになっていますが、他の人が見てもチンプンカンプンなもので。――でもご自身で日記を辿ると、思春期の衝動がよみがえるわけですね。中学生の時の混沌とした想いとか、急に自分が悪役みたいになってクラスのみんなに波紋を投げかけていたときの不安定な精神状態なんかが、書いてあるので、タイムワープする感じですね(笑)。――新たに脚本を書くときに日記を読み返したりすることも?自分にとっての映画作りは「整理すること」だと思っているんです。身の回りにあるぐちゃぐちゃになっているものを整理しているうちに、いまどうしても自分が作るべきものが「プリッ」と1本出てくる感じなんです。新たに映画を作り始める時は、いろんなものが整理されていて。だから何かを作り始める前には、いらない本を処分して必要なものを浮き彫りにして、その時の気持ちに合うように並べて、創作ノート全部にひととおり目を通してやり忘れていることがないかを確かめてから始めます。――昨今の日本の映画界においては、「原作モノ」がほとんど占めているという状況に成りつつありますが、塚本監督はオリジナルに対して強いこだわりをお持ちですよね。自分の中にあるわけのわからないものを、ものすごくわけのわかる形にするのが自主映画の醍醐味でもあるんです。オリジナルというのは、自分が抱えるモヤモヤしたものが、自分の問題だけではないんじゃないかと考えて、時代的なものと連関するのかどうかを探ったり、手繰り寄せたりしながら、徐々に形にしていく作業でもありますね。『野火』の場合は「素晴らしい原作に近づきたい」という気持ちで映画を作っていたので、他の作品とはかなりアプローチの方法が違うんですが、「自分の得意技を出す」という部分だけは共通していましたね。――塚本監督は常々「映画はお金を出している人のもの」とコメントされていますね。高校生くらいの時から「最終的にはお金を出している人が全て決められるものだ」と自然と感じていましたから。自分の作りたい映画を撮るためには、自分でお金を集めてくるのが一番手っ取り早いんです。プレゼンテーションが上手い人なら違うんでしょうけど。そういう人は相手の喜ぶポイントをしっかり押さえたりして。僕は自分の思いのたけを全部喋っちゃうからダメなんだな、といま気づきました。どっきりカメラみたいなことは、自分には絶対できないんです。「本当はこんな映画なのに……」と「嘘の時間」をずっとやり続けることは、僕にはとうてい無理ですね。最初から「こういう魂胆で作ってます!」って正直に言っちゃうから、「うわぁ、それは困る!」ということになってしまって、なかなか企画が成立しないんです……。――塚本監督は、嘘が付けないタイプなんですね。どちらかというと「後でガッカリされるくらいなら、最初から全部見せておいた方がいい」という感じですかね(笑)。(C)SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER
2018年11月17日佐伯泰英によるシリーズ累計発行部数2000万部突破のエンターテインメント時代小説シリーズ、「居眠り磐音 決定版」が、松坂桃李を主演に迎え『居眠り磐音』として映画化されることが決定。凛々しさと優しさを兼ね備えた松坂さんのティザービジュアルも到着した。■ストーリー江戸勤番を終え九州・豊後関前藩に3年ぶりに戻った坂崎磐音と幼なじみの小林琴平、河井慎之輔。3人は同じ道場に通う修行仲間であり、琴平の妹・舞は慎之輔に嫁いでいたため2人は兄弟でもあった。また磐音も、琴平と舞の妹・奈緒と祝言を控えており、3人はただの幼なじみ以上の深い絆で結ばれた関係であった。ところが、これから磐音と奈緒との祝言という運びになったとき、慎之輔が「妻・舞が不貞を犯した」という噂を聞き、舞を斬ってしまった。それに激高した琴平は慎之輔に噂を吹き込んだ人物、さらには慎之助本人を斬るという凄惨な展開に。琴平は罰せられることとなり、なんと磐音が琴平を討ち取るよう命じられてしまった。決死の闘いで琴平を討ち取った磐音は、実の兄を殺した以上奈緒と一緒にはなれないと、奈緒を残し脱藩することを決意。すべてを失い、江戸へ向かう。 磐音は、六間掘の金兵衛長屋で長屋暮らしを始め、不慣れな浪人暮らしを送る中、磐音は昼は鰻割きとして、夜は両替商・今津屋で用心棒の仕事を始めることになり――。■人気時代小説シリーズが映画化原作は、10を超える全シリーズの売上累計が4500万部を突破している佐伯氏の最高傑作であり、2002年に双葉社から文庫が刊行され、シリーズ51巻で驚異の累計発行部数2000万部を突破した、平成で最も売れている時代小説シリーズ。2007年にはNHKでドラマ化もされた。今作が待望の佐伯作品初の映画化となり、映画公開に合わせ、来年3月には文春文庫より「居眠り磐音 決定版」としてシリーズが刊行されていく。■松坂桃李、“居眠り磐音”に主演を務めるのは、近年では、『孤狼の血』『娼年』での体当たりの演技、さらに先日放送終了したドラマ「この世界の片隅に」も好評だった松坂さん。本作が“時代劇初主演”となる松坂さんが演じるのは、江戸で浪人暮らしをしながら昼間はうなぎ屋で働き、夜は両替屋の用心棒として悪と戦う、“時代劇史上最も優しい主人公”坂崎磐音。剣を構えた様子が「まるで春先の縁側で日向ぼっこをして居眠りをしている年寄り猫のよう」ということから居眠り剣法と呼ばれ、普段は人情に厚く穏やかな人柄だが、大切な人を守るためには、颯爽と悪を斬るのだ。■慣れない時代劇に「心が折れそうに」…今回演じるキャラクターについて松坂さんは、「穏やかで静かな空気を纏いつつ心の奥底に青い炎を燃やしている、そんな男です。年寄り猫のような磐音、彼の中で時間がゆっくり流れているような」と説明。本作は3月にクランクインしすでにクランクアップ済み。「クランクイン前に殺陣や所作に加えて、鰻捌きの練習をしてきましたが、非常に難しく心が折れそうになりました」とふり返りつつ、「本木監督はじめ、アクションチーム、京都のスタッフさん、共演者の皆様に支えていただき、何とか最後まで演じきることができました」とコメントしている。■大ヒット請負人、本木克英監督がメガホンをとる!今回監督を務めたのは、『ゲゲゲの鬼太郎』『超高速!参勤交代』シリーズ、『空飛ぶタイヤ』の本木克英。脚本には、大河ドラマ「平清盛」や時代劇「ちかえもん」の脚本を手掛け、同作で時代劇の脚本としては初となる第34回向田邦子賞を受賞した藤本有紀が担当した。■ティザービジュアルが解禁公開決定にあわせて、優しい眼差しを向け、“優しさの中に強さを持った”人柄と物語への期待を感じさせるものと、猫と一緒に写る穏やかな磐音という、対照的な2枚のビジュアルも到着した。『居眠り磐音』は2019年5月17日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年09月24日映画『斬、(ざん、)』が、2018年11月24日(土)よりユーロスペースほか全国ロードショー。塚本晋也監督最新作は初挑戦の時代劇。主演は池松壮亮、ヒロインは蒼井優が務める。塚本晋也監督が初の時代劇に挑む『鉄男 TETSUO』『六月の蛇』『KOTOKO』などを世に送り出し、世界中に多くのファンを持つ塚本晋也監督。中でも2014年に発表した映画『野火』は、戦争の恐怖をあぶり出し、究極の状況下での人間の姿を描き出したと話題を呼んだ。時を経て2018年、塚本晋也監督が初の時代劇に挑む。監督、出演、脚本、撮影、編集、製作を務める完全オリジナル作品は、江戸時代末期を舞台に物語を進める。江戸時代末期の日本は、250年にわたり平和が続いてきた中で、開国するか否かで大きく揺れ動いていた時代。映画『斬、』では、江戸近郊の農村で時代の波に翻弄されるひとりの浪人と彼に関わる人々を通して、生と死の問題に迫る。主演・池松壮亮、文武両道で才気あふれる浪人に主人公は、文武両道で才気あふれる浪人。難しい役どころを渾身の力で演じるのは、映画『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』『万引き家族』『君が君で君だ』『散り椿』など、話題作への出演が続いている池松壮亮だ。日本アカデミー賞に4度輝く演技派蒼井優が、農家の娘役に浪人の隣人である農家の娘を演じるのは『彼女がその名を知らない鳥たち』に出演の蒼井優。日本アカデミー賞に4度輝いた演技派女優が、不穏な時代に精一杯生きる農家の娘を凛とした美しさを体当たりで表現する。また『バレット・バレエ/BULLET BALLET』『野火』に続き、塚本作品への参加となった中村達也、オーディションで抜擢された映画初出演の前田隆成の参加も決定している。なお、映画『斬、(ざん、)』は第75回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に正式出品が決定。さらに、北米最大の国際映画祭・第43回トロント国際映画祭、第23回 釜山国際映画祭への出品も決定した。【詳細】映画『斬、(ざん、)』公開日:2018年11月24日(土)よりユーロスペースほか全国ロードショー監督、脚本、撮影、編集、製作:塚本晋也出演:池松壮亮、蒼井優、中村達也、前田隆成、塚本晋也2018 年/日本/80 分/アメリカンビスタ/5.1ch/カラー製作:海獣シアター配給:新日本映画会社
2018年08月09日塚本晋也監督が初時代劇に挑戦した『斬、』(ざん、)が、11月24日(土)より公開されることが決定。塚本作品初参加となる池松壮亮と蒼井優を主演とヒロインに迎えることも明らかになった。■塚本晋也監督が挑む、初時代劇!『鉄男 TETSUO』『六月の蛇』『KOTOKO』などを手掛け、世界中に多くのファンを持つ塚本監督。究極の状況下での人間の姿を描き戦争の恐怖をあぶり出した『野火』を経て、今回さらに時代を遡り初の時代劇に挑戦。監督をはじめ、脚本、撮影、編集、製作そして出演もする、完全オリジナル作品となっている。舞台は、250年にわたり平和が続いてきた国内が、開国するか否かで大きく揺れ動いていた江戸時代末期。江戸近郊の農村で、時代の波に翻弄される1人の浪人と彼に関わる人々を通して、生と死の問題に迫る衝撃作だ。■池松壮亮&蒼井優、塚本作品の世界へ…主演を務めるのは、昨年公開された主演作『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』が各方面から高い評価を受け、今年に入っては「宮本から君へ」『万引き家族』『君が君で君だ』『散り椿』など、話題作への出演が続いている池松壮亮。本作では、文武両道で才気あふれる浪人を演じる。また、その浪人の隣人である農家の娘を演じるのは、『おとうと』『彼女がその名を知らない鳥たち』などで、4度の日本アカデミー賞に輝いた蒼井優。本作で初めて塚本作品への参加を果たした2人のぶつかり合うような演技合戦も本作の見どころのひとつだ。■蒼井優、撮影をふり返り「この上なく幸せ」「これまでの俳優人生の中でもかけがえのない作品に出会えた」と語る池松さんは、「この世界の悦びと、同じ数だけある痛みを、11月24日、塚本晋也監督が見せてくれると思います」とコメント。また蒼井さんも「15歳の私が映画を好きになったきっかけの1本が、塚本監督の『双生児』でした。その塚本監督の下、3週間という短い期間でしたが、映画作りに本当に大切なものだけに支えられた現場は、私にとってこの上なく幸せでした」と充実した撮影だったとふり返っている。一方、塚本監督は「池松壮亮さんと蒼井優さんを迎え、最高に贅沢な作品となりました。一本の刀を過激に見つめるひとりの若い浪人の姿を通して、過去から今という時代に斬り込んでくる作品になったと思います」とコメントを寄せている。池松さんと蒼井さんのほかにも、『バレット・バレエ/BULLET BALLET』『野火』に続く塚本作品への参加となった中村達也。オーディションで多数の候補の中から抜擢された映画初出演の新人、前田隆成も参加。さらに、『沈黙-サイレンス-』『シン・ゴジラ』などにも参加した塚本監督自身も出演する。『斬、』は11月24日(土)よりユーロスペースほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2018年06月23日混沌として複雑。だけど心に響く、松尾スズキ流時代劇『ニンゲン御破算』。「初演の印象というと、みんながやたらと水の中に入ってビショビショになっていたとか、荒川(良々)君が黒人の役をやっていたとか、出てくるのはそんなのばっかり(笑)」苦笑か、思い出し笑いか、阿部サダヲさんがおかしそうに話すのは、所属する大人計画の主宰・松尾スズキさんが2003年に手がけた舞台『ニンゲン御破産』のこと。「出演していた僕らも説明できないくらい複雑な脚本だったんです。でも、15年経って読み直してみるとすごいんです。書いた当時の松尾さんは30代。いまの僕より若いのに、こんなに難しくて面白いものを書いていたかと思うと本当にすごいです」物語の舞台は幕末。歌舞伎好きが高じ、侍ながら狂言作者を志す、阿部さんが演じる加瀬実之介と、彼をとりまく人々が描かれる。複雑と評されるだけあって、時空は縦横無尽に行ったり来たり。次々とアクロバティックな展開を見せていく。「実之介の目線で読むと、狂言作者の弟子志願としてしゃべっているところもあれば、自分の語る物語に入っている場面もあったり。物語が多重構造になっていて、面白いけれど、やる側は相当難しい。すごくふざけた話のようにも見えるんだけど、物語が展開していくと、じつは悲しさもあるんですよね。でも、出てくる人たちがみんな狂ってるから、悲劇っぽくはならないし、笑いの要素もたくさん入っているのが、さすが松尾さんだなって思います」曰く、「一回観ただけじゃ、どんな話かわからない」。けれど、そこも松尾作品の面白さだとも。「僕、松尾さんの世界って、全部わかる必要なんてないと思うんです。むしろ、全部わかっているのって…嫌。“なんで?”ってのみ込めないまま観ていると、たまに“わかる”っていうセリフが急に出てきて、それがズシンって残るものがある。正直、演じている僕らが、わからないままやってることも多いです。でも、わかってやっている人のお芝居が面白いのかといったら、そうとも限らないですよね。大人計画の俳優がテレビに出始めた頃、僕らは普通にやってるつもりなのに、世間からは、おかしな人たちの集団だと思われていたのと同じ。計算してやっているより、無意識なのに面白いほうがいいのかなって」15年前の初演で実之介を演じたのは、歌舞伎界でも屈指の人気を誇った故・十八代目中村勘三郎(当時は勘九郎)さん。「歌舞伎っぽい言い回しのセリフも多く、脚本は完全に勘三郎さんへのアテ書きですが、今回もそこは変わりないです。でも考えてみれば、実之介は狂言作者を夢見ている人だから、“歌舞伎っぽく”でいいのかな、と。前回との大きな違いは、稽古で松尾さんがミザンス(舞台での立ち位置)という演劇用語を頻繁に使うこと。最近覚えて、使いたくて仕方がないんだと思います(笑)」あべ・さだを1970年生まれ、千葉県出身。グループ魂のボーカルとして9月にはライブも決定。主演映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』が10/12公開。狂言作者を志し、鶴屋南北(松尾スズキ)、河竹黙阿弥(ノゾエ征爾)に弟子入りした加瀬実之介(阿部サダヲ)。成り行きから、南北たちの前で、自らの人生を語り始めた彼は…。6月7日(木)~7月1日(日)渋谷・Bunkamura シアターコクーン作・演出・出演/松尾スズキ出演/阿部サダヲ、岡田将生、多部未華子、荒川良々、皆川猿時、小松和重、村杉蝉之介、平岩紙、菅原永二、ノゾエ征爾、平田敦子ほかS席1万500円A席8500円コクーンシート5500円(すべて税込み)Bunkamuraチケットセンター TEL:03・3477・9999(10:00~17:30)大阪公演あり。初演時の阿部さんの役は、侍を夢見るマタギ・灰次。今回は岡田将生さんが演じる。写真左が、勘三郎さん演じる実之介。©細野晋司※『anan』2018年6月6日号より。写真・岡本 俊(まきうらオフィス)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2018年06月08日歌手で俳優の星野源(37)が、来年公開の主演作「引っ越し大名(仮題)」(監督犬童一心)で時代劇映画に初挑戦することを、一部スポーツ紙などが報じた。 これまで星野は16年のNHK大河ドラマ「真田丸」で時代劇に出演。映画主演は13年公開の「箱入り息子の恋」以来となった。 同作は、作家・土橋章宏氏の小説「引っ越し大名三千里」が原作。江戸時代に7回もの国替えを命じられた松平直矩(なおのり)をモデルに、莫大(ばくだい)な費用がかかる国替えについて知恵と工夫で乗り切ろうとする姫路藩士たちの姿を描いた痛快エンターテインメント作品だという。 「土橋さんが脚本を手がけた映画『超高速!参勤交代』は14年に公開され、興行収入15.5億円を記録しました。参勤交代を命じられた貧乏藩の藩士たちが、知恵を振り絞る痛快エンターテインメント。星野さんの主演映画も同様のテーマなので、今回も映画ファンに広く受け入れられるのではないでしょうか」(映画ライター) 星野が演じるのは姫路藩の書庫番で、書庫にこもりっきりで人と接するのが苦手な“引きこもり侍”役。共演は武芸の達人で主人公の相棒役を高橋一生(37)、前任の引っ越し奉行の娘で引っ越しのコツを指南するヒロインを高畑充希(26)が演じるという。 「星野さんは大ヒットドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』で物静かな役を演じたように、口数の少ない役のほうが持ち味を出せるタイプ。高橋さんと高畑さんは時代劇映画初出演ですが、どちらも演技派。力強く作品を盛り立ててくれそうです。5月下旬にクランクインだそうですが、早くもヒットの予感が漂っています」(民放キー局のドラマ班スタッフ)
2018年05月01日星野源(37)の時代劇初主演となる映画「引っ越し大名(仮題)」が、19年に全国公開されると4月30日にわかった。共演陣は高橋一生(37)と高畑充希(26)が脇を固め、さらに監督は映画「のぼうの城」「猫は抱くもの」の犬童一心(57)が務める。 土橋章宏の時代小説「引っ越し大名三千里」を原作とする今作は、生涯に7回もの国替え(引っ越し)を命じられた実在の大名・松平直矩(なおのり)のエピソードをもとにしている。 星野の演じる片桐春之介は、姫路藩書庫番で“かたつむり”と呼ばれている人物。気弱でコミュ障に見えながらも持ち前の知恵を生かし、引っ越し奉行として成長していく。 高橋は春之介の幼なじみである鷹村源右衛門役。腕っぷしの強さで春之介を支え、高畑は気丈な性格で春之介をサポートする前奉行の娘・於蘭(おらん)を演じる。 星野は16年「真田丸」(NHK総合)で徳川秀忠役を演じており、時代劇は経験済み。だが「引っ越し大名」の話をもらった当初について「時代劇の主演だというのでどんなシリアスな役柄だろうと身構えた」と告白しており、「犬童監督、一生くん、充希ちゃんをはじめ、素晴らしいスタッフ・キャストの皆様とお仕事できることを光栄に思います」と語っている。 Twitterでは、そんな星野の“時代劇初出演”に歓喜の声が上がっている。 《きゃあーーーーーっ!!きたあーーーっ!!時代劇》《主演映画それも時代劇のお知らせ 今から来年が待ち遠しい》《もう頭の中には髷をゆった源さんがいます》 また共演陣に期待する声も。 《絶対ヒットする、現在最高の組み合わせと言われてた「星野源+高橋一生」がほんとに実現するから(笑)。しかもそこに高畑充希ちゃん。このキャスティングだけでもう最高》《星野源 高橋一生 高畑充希 この文字の破壊力すごいねえ!来年楽しみだなあ!》《星野さん時代劇映画初主演おめでと!!!しかも共演が高橋一生&高畑充希(敬称略)だなんて!!!面白くなる予感しかない!!!》
2018年04月30日ベッキー(33)が4月スタートのBSジャパンの連続ドラマ「くノ一忍法帖 蛍火」で時代劇に初挑戦すると、一部スポーツ紙で報じられた。 制作側の「型破りな時代劇を!」という考えのもと、ハーフタレントであるベッキーに白羽の矢が立ったという。ベッキーにとって連ドラ主演は、06年10月期のドラマ「アンナさんのおまめ」(テレビ朝日系)以来となる。 「ベッキーといえば一昨年1月に人気バンド『ゲスの極み乙女。』川谷絵音との不倫を報じられ、レギュラー番組を次々と休演していました。そのため、仕事が来ることがどれほどありがたいのかを改めて実感したようです。休養前はバラエティーと音楽関係の番組を優先していましたが、どんどん活動の幅を広げています」(芸能記者) 復帰後の16年10月からは、毎週土曜に放送されるラジオ番組「ミッドナイト・ダイバーシティー~正気のSaturday Night」(JFN系)のパーソナリティーを月1回つとめている。 また昨年公開のホラー映画「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」では、“現代に蘇ったエジプトの悪しき王女”の日本語吹き替え版声優を担当。さらに昨年11月には、舞台「三途会~私の人生は罪ですか?~」にも出演していた。 昨年1月からは北海道ローカルの情報番組「北海道からはじ○TV」(北海道文化放送)でMCを務め、地上波レギュラーにも復帰。だが昨年10月をもって、番組は終了している。 「徐々にCMも入り始めましたし、コツコツ“実績”を積んでいます。今回の時代劇が話題となれば、キー局でレギュラー復帰する“Xデー”も近づくのではないでしょうか」(民放キー局のバラエティー班スタッフ) 休演中のレギュラー番組は、なんと7本。どの番組が最初にベッキーの“復帰”にゴーサインを出すかが注目される。
2018年02月02日ベッキーを主演としたBSジャパン火曜ドラマ「くノ一忍法帖 蛍火」が、4月より放送されることが決定。時代劇初主演となったベッキーさんは、「スタッフ&出演のみなさんと、手を取り合い、最高の作品が撮れるよう、がんばります!ご期待ください!」と意気込みを語っている。「徳川綱吉が世継ぎ争いに勝ち、五代将軍の座について、数年が経った。だが、綱吉の強引な治世に反発し、密かに兵糧を蓄える藩や、軍備を整える藩も少なくない。綱吉の後ろ盾になった老中・堀田筑前守は、これらの雄藩に脅しをかけ、場合によっては取り潰しを行おうとした」――堀田老中のこの強硬策の尖兵となったのが、新たに公儀隠密に登用された根来衆である。抜擢に勇躍する若き根来忍者が各藩を調べに出る。その背後には、伊賀忍者の存在があるのだった――。本作は、奇想天外なアイデアを用いた大衆小説で名高い山田風太郎が、1969年に発表した時代小説「忍法双頭の鷲」(角川文庫)が原作。これを『超高速参勤交代』の原作・脚本の土橋章宏が斬新にアレンジ。五代将軍・徳川綱吉の時代を舞台に、ベッキーさん演じるお螢(けい)ら3人の美人忍者根来組のくノ一が、女の魅力を活かしたくノ一忍術で、弱きを苦しめる悪を成敗する模様を描いていく。主人公の生真面目で正義感の強いくノ一忍者、バテレンの母を生みの親に持つお螢役を演じるベッキーさんは、「時代劇のオファーをいただいたとき、大変驚きました。この瞳の色があるから時代劇に出演するのはむずかしいと思っていたんですが、逆にこの瞳をいかした時代劇の役を与えていただき、本当に嬉しく思います」と喜びを語っている。「くノ一忍法帖 蛍火」は4月クール、毎月前半火曜日20時~BSジャパンにて放送。(cinemacafe.net)
2018年01月30日約半世紀ぶりに帰ってくる田村正和による時代劇、「眠狂四郎」シリーズ総決算となる「眠狂四郎 The Final」が、2月17日(土)に放送されることが決定。今作には、時代劇初挑戦となる女優・吉岡里帆が出演することが明らかになった。■ドラマスペシャル「眠狂四郎 The Final」って?「眠狂四郎」は、柴田錬三郎の豪剣小説の主人公。これまで幾度となく映画やテレビでシリーズ化され、何人もの名俳優たちが眠狂四郎を演じてきた。田村さんは、1972年~73年の連続ドラマで主人公を演じ、今回フジテレビ系の制作としては、およそ半世紀の時を経て「田村正和×眠狂四郎」が復活を果たす。今作では、複雑な生い立ちを持ち伝説の剣を操る孤高の眠狂四郎(田村正和)が、江戸に戻り自らの出生や運命に立ち向かい、さらに、シリーズ史上最強の敵となる狂四郎と同じ円月殺法を使う妖術の使い手、加賀美耀蔵(椎名桔平)が立ちはだかる!果たして、狂四郎は最強の敵を前にして、自らの残酷な運命を切り開けるのか…というあらすじ。「メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断」「カルテット」「ごめん、愛してる」などに出演し、現在放送中のドラマ「きみが心に棲みついた」では連続ドラマ初主演を務め、いまテレビで見ない日はないほど引っ張りだことなっている若手女優・吉岡さん。今回吉岡さんが演じるのは、武家の娘・操。彼女はある日突然、狂四郎の前に現れ、狂四郎のことを「父上」と呼び皆を驚かせる美しく快活な娘。狂四郎を慕うが、本当の娘なのか、その正体は…?■吉岡里帆、田村正和との初共演に喜びいっぱい!「私の中では“生きるレジェンド”」時代劇初挑戦、田村さんとは初共演となる吉岡さん。出演決定時は、「私の祖父母が時代劇好きで、父が歴史好きなこともありつつ、私自身やっと念願の時代劇に出演できるという喜びでいっぱいです。また京都で撮影出来るのもうれしかったです。私は撮影所の近くの太秦で育ち、18歳のころ、エキストラとしてお世話になったこともありました。そのときは“いつかちゃんとセリフを言いたいな”と憧れていたので、自分のセリフを持って、自分の役を担って帰って来られてとてもうれしいです」と感無量の様子。田村さんとの共演については、「とても驚きました。田村さんは、私の中では“生きるレジェンド”と言いますか、“本当に実在されるんだろうか?”と思うくらいの銀幕スターという存在です。そんな田村さんのお芝居をそばで見られること、眠狂四郎として存在していらっしゃるお姿を拝見できることは、役者としてとても貴重な経験で、一生忘れることのない時間を過ごしているんだろうなとかみ締めています」とコメント。いままでの時代劇ではあまり見ない、新しい風が吹くような女性ととらえて演じたと言う吉岡さん。「やはり時代劇の所作はとても難しく、先生に横について頂き、1シーン、1シーン丁寧に撮影しました。仕草やそぶりは役の延長線上にないといけないと思っているので、表現がとても難しかったのですが、微妙な機微やニュアンスは撮影しながら日本人が忘れかけている仕草やあり方を学ばせていただきました」と時代劇に初挑戦した感想を明かし、「この作品は、当時の宗教や差別のある世界で生きてきた人たちの“叫び”や言葉にして発せられなかった繊細な思いが詰まっている切なく、そして求心力のある作品です。狂四郎が長年抱えてきた想いが今作でこぼれ落ちるのではないかと操からみていて思います。ぜひ見て下さい」とアピールしている。なお、本作には田村さんと吉岡さんのほかにも、八嶋智人(金八役)、津川雅彦(松平主水正役)、名取裕子(文字若役)、椎名桔平(加賀美耀蔵役)らが出演している。ドラマスペシャル「眠狂四郎 The Final」は2月17日(土)21時~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)
2018年01月22日映画『後妻業の女』などを手掛け、映像の魔術師の異名を持つ鶴橋康夫が約40年、映画化を熱望し続けた時代劇映画『のみとり侍』が製作されることが決定。主演には阿部寛を迎え、寺島しのぶ、豊川悦司、斎藤工、風間杜夫、大竹しのぶ、前田敦子ら演技派が顔を揃える。■あらすじ越後長岡藩藩士の小林寛之進(阿部寛)は、藩主・牧野備前守忠精主催の和歌の会に出席。そこで運悪く忠精の機嫌を損ね、「明朝より、猫ののみとりとして無様に暮らせ!」と江戸の裏稼業・猫ののみとりを命じられる。「猫ののみとり…?」途方に暮れていた寛之進は、長屋で暮らすのみとりの親分・甚兵衛(風間杜夫)とその妻・お鈴(大竹しのぶ)の元で働くことに。猫の“のみとり”とは文字通り、猫ののみを取って日銭を稼ぐ職業。しかしその実態は、女性に愛をお届けする裏稼業であった。住む場所もなくなった寛之進であったが、貧しくも子どもたちに読み書きを無償で教える佐伯友之介(斎藤工)や長屋で暮らす人々の助けを借り、“のみとり”としての新生活が始まっていく。ほどなくして、亡き妻・千鶴にそっくりなおみね(寺島しのぶ)と運命的な出会いを果たす寛之進。幸運なことに、初めての“のみとり相手”がおみねとなり、胸が高鳴る彼だったが、“のみとり”開始数分後、「下手くそ!」と罵られ失意のどん底へ。落ち込む彼の前に妻・おちえ(前田敦子)に浮気を封じられた恐妻家・清兵衛(豊川悦司)が現れる。寛之進は、欲求に忠実な清兵衛に「拙者に女の喜ばせ方を教えてはくれぬか!」と頼み込むのだった。その甲斐あってか、寛之進の“のみとり”技術はめきめきと上達し、“のみとり”侍として一人前となっていく。しかし、時代は、老中・田沼意次(桂文枝)の失脚により急遽“のみとり”禁止令が敷かれる。寛之進はじめ“のみとり”たちは、一転、犯罪者として窮地に立たされてしまう――。■見どころ&豪華キャスト陣原作は、綿密な時代考証を基にユーモアを交え当時の社会を表現する歴史小説の第一人者・小松重男の傑作短篇集「蚤とり侍」。その中でも人気エピソードを基に、鶴橋監督自身が物語を再構築し監督・脚本を担う。江戸時代に実在した 猫の“のみとり”稼業を中心に描かれる本作。表向きは文字通り、町を練り歩き、呼ばれた家庭が飼う猫の“のみ”を取って回る商売だが、この映画における“のみとり”稼業とは、“床”で女性に愛をお届けする裏稼業。江戸を舞台に床で活躍する侍を通じ、現代にも通じる義理や人情を鶴橋節満載で描き出す。主演を務めるのは、2007年放送のドラマ「天国と地獄」以来10年ぶりに鶴橋作品に出演する阿部寛。本作で演じるのは、越後長岡藩エリート藩士・小林寛之進。ひょんなことから運悪く藩主の機嫌を損ねてしまい、“のみとり”にされてしまうという役どころだ。映画鶴橋組には初参加となる今回、「鶴橋監督とはずっとご一緒したかったので、こうして『のみとり侍』としてオファー頂けたことは、夢が叶ったかのように嬉しく、歴史ある京都の地で、こうした作品を作っていけることにすごく幸せを感じています。観た人が、“のみとり”をされたかのように気持ちのいい時代劇になればいいなと思っています」とコメントしている。また“のみとり”稼業の映像化ゆえ、濡れ場シーンも伴う本作。そんな本作のキャストには、新旧鶴橋組オールスターキャストが集結。寛之進の亡き妻・千鶴にそっくりな武家屋敷の妾で、寛之進の初の“のみとり”相手となるおみね役を寺島しのぶ。寛之進に不倫の手助けを求める代わりにのみとりの技術を指南する清兵衛役を豊川悦司。寛之進が身を寄せることになる長屋の隣人・佐伯友之介役を斎藤工。のみとり屋の親分・甚兵衛役を風間杜夫。甚兵衛の妻・お鈴役を大竹しのぶ。清兵衛の妻・役を前田敦子。そして、歴史上実在の人物・田沼意次役を桂文枝が演じる。なお、撮影は8月30日よりクランクインしており、全編京都で10月中旬まで行われる予定だ。■キャスト・監督コメント紹介■寺島しのぶ『愛の流刑地』以来又鶴橋監督とお仕事ができることが嬉しくてなりません。とても艶っぽい愛おしい女性なのでそう存在できるようにしたいものです。阿部さんとも舞台「近松心中物語」の共演以来なので久々の再会を楽しみにしております。■豊川悦司鶴橋康夫監督の最新作にて最高傑作!中高年の、中高年による、中高年のための、痛快人情喜劇娯楽時代劇!日本人は、日本の国は、こんなにも素朴で温かみに溢れていた!絶賛撮影中!乞うご期待!■桂文枝映画は久しぶりです。時代劇も、今回のような実在の人物を演じるのも、田沼意次という、比類なき政治家を演じるのも、とにかく歴史書を読み漁ってと思っていたら、監督さんから、読まないでと言われたので、気が楽に、脚本が面白いので、監督さんのイメージに合うように、演じられたらと、思っています。■鶴橋康夫監督40年前、偶然「蚤とり侍」の小説を手にして、「のみとりって?」。猫の蚤を取るとみせかけ、実は裏の商売をする主人公に興味がわいた。中間管理職である越後長岡藩・勘定方書き役の小林寛之進が、生真面目すぎるあまりに殿の怒りを買って藩を追い出され、江戸の人々に助けられながら、世の中の激動に飲み込まれていく。そこに現代のサラリーマンに重なる部分を感じ、「不条理でばかばかしくて笑える映画をつくってみるのはどうだろう?」と。主人公・小林寛之進は、悲劇を喜劇に、不条理をロマンチックに演じ、哀愁の男っぽさを表現できる阿部寛さんに託すことにした。人生、自分の思い通りにはいかない。だけどみんなそれぞれ、一生懸命で、真面目で、おっちょこちょいで、面白い。そんな悲喜こもごもを観る人にクスクスと笑ってもらえたら最高です。『のみとり侍』は2018年、全国東宝系にて公開予定。(cinemacafe.net)
2017年09月12日映画『海賊とよばれた男』の大ヒットを記念し、12月21日(水)に主演の岡田准一、共演のピエール瀧、山崎貴監督が舞台挨拶に登壇。集まった観客と共に、劇中に登場する「国岡商店社歌」を熱唱した。本屋大賞受賞のベストセラーを『永遠の0』の山崎組×岡田さんのタッグで実写化。戦前から戦後の高度成長時期にかけて、国家の“血液”とも言える石油を取り扱い、経済発展に寄与した国岡鐵造の生涯を壮大なスケールで描いており、彼が創設した国岡商店の社歌を、社員たちが歌うシーンがたびたび登場する。大歓声に迎えられた岡田さんは「公開中ですが、いい航海になるように…」とダジャレでヒットを感謝するも、なぜか2度、3度と繰り返し、会場は笑いに包まれる。劇中の社歌は、実際に本編の撮影終了後にキャストがスタジオに集合し、収録が行われたそうだが、ここで、みんなの中心にいたのが、ピエールさんだったという。ピエールさんと言えば、近年、俳優としての活躍が目立つが、「電気グルーヴ」のメンバーでありれっきとしたミュージシャン。岡田さんは「ピエールさんが指揮を取りながら収録しました。『一応、おれはプロだから』と(笑)」と明かし、山崎監督も「『俺は30年、こういう仕事してるから』とおっしゃっていた」と頼りがいのある存在だったと絶賛!当のピエールさんは、この張り切りぶりについて「実はその日、その後に用事があって、押すとしんどいなと思いまして…」と理由を説明。「みなさん、俳優ですから度胸満点なのに、歌となると急に後ろに下がっていくんです。これは終わらないぞと思って」と自ら指揮を執るに至った経緯を語ったが、「あとから(V6でアーティストで活躍する)岡田くんを差し置いて、何をしてるんだ?と気づきました…(笑)」と申し訳なさそうに語っていた。この日の観客との熱唱では、岡田さんが会場のムードに火をつけるべく、劇中の鐵造のセリフ「腹から声出さんかい!」を再現し鼓舞!ピエールさんの提案で、1節ごとに「岡田く~ん!」と歓声を入れながら全体で熱唱し、会場は熱気に包まれた。また、この日は会場からの質問に岡田さんらが答えるというサービスも!本作で20代から90代まで演じ切った岡田さんは、次に演じたい役を尋ねられると「現代人がいいです!僕、現代人をなかなか演じられないので…(苦笑) 」と時代劇や戦中、戦後を描いた作品へのオファーが続く現状に嘆き節。一方で、次に山崎作品に出るなら?という質問には「山崎さんが(以前から)やりたいと言ってる、未来系のファンタジー作品があって、それが(いつかできる日が来るのが)楽しみ」と、言ったそばからすぐに“現代人”願望を捨てて、会場は再び笑いに包まれていた。『海賊とよばれた男』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:海賊とよばれた男 2016年12月10日より全国にて公開(C) 2016「海賊とよばれた男」製作委員会(C) 百田尚樹/講談社
2016年12月21日俳優・杉良太郎(72)が企画・原作・脚本・主演・主題歌を務める時代劇ドラマ『医師 問題無ノ介2』が、20日からdTVで独占配信されることが14日、わかった。2014年12月に配信された『医師 問題無ノ介』の第2弾。貧しき者から診療代を受け取らず、病のみならず患者の相談事や厄介事もすぐに解決してしまう町医者・問題無ノ介を、"現代社会に必要な理想の男性像"として杉が熱演する。監督は『水戸黄門』などの演出で知られる井上泰治氏。主人公の敵役となる闇の刺客を、第1弾に続いてEXILE兼三代目 J Soul Brothersの小林直己(32)が演じる。時代劇研究家の春日太一氏は、40歳の年齢差がある2人の一騎討ちシーンを「杉さんと小林さんの殺気ある間合いが緊張感を生む一騎討ちになっています。杉さんの重厚感と余裕、そして小林さんが持つフィジカルの魅力が、互いに上手くぶつかり合っていて見応えがありました」と絶賛している。一方の杉は、自身の役柄を「今まで演じてきた『遠山の金さん』や『右門捕物帳』などの連続ドラマの主人公はみんなのヒーローですが、もう少し町民に近い存在で良い個性を持った主人公が"問題無ノ介"です」と説明。「医者として人々の健康を守り、どんなに小さなことにも相談に乗る。それも"無料で"という人の良さがあり、誰が考えても無理なことを『問題無い』と立ち向かう。問題だらけの現代社会に『こんな人がいてくれたら』と想いを込めて作りました。争いをやめて、平和が訪れることを望む『問題無ノ介』の活躍にご期待ください」と本作に込めた思いを語った。(C)BeeTV
2016年12月14日