更年期イラストレーターのやましたともこさんによる、更年期のもろもろをゆる~くつづった連載マンガ「脱力系ゆる更年期日記」の第21話。今回は、何でも更年期のせいにしてしまうというエピソード。何を更年期のせいにしてしまうかというと……。★前回:「え、悪口!?」娘たちが開く誕プレ会議の内容に驚愕 #脱力系ゆる更年期日記 20ウーマンカレンダーをご覧の皆さま、こんにちは。更年期イラストレーターやましたともこでございます。最初に更年期を感じてから、はや数年……。更年期にすっかり慣れてきた今日このごろです。最近では何でも「更年期」のせいにする癖がついてしまいました。尿漏れや視力低化に始まり、夜中の頻尿からくる寝不足や、信じられない物忘れや、激しい体重増加、さらにはアボカドの腐敗までも……。私が若いころにはスーパーにはなかった(気がする)アボカド。更年期を迎え、美容にも健康にも良いと聞き、スーパーで度々購入しているのですが、買ったときは少し硬いので、いつも放置して食べごろになるまで待ちます。ところが、アボカドを買ったこと自体を毎回忘れてしまい「あ、アボカドあったな、お昼に食べよう!」と思ったときには、高い確率で冷蔵庫の隅で腐敗が進んだ状態で発見されます。これって私だけでしょうか? 更年期のせいですよね? 絶対そうですよね??(笑)※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。★ウーマンカレンダー連載マンガ★関連記事:「お!? ツヤが出た」髪のパサつきが改善した手軽にできるセルフケア #ときめけ!BBA塾 93★関連記事:「古いボロボロタオルやお札から使いがち…」年々セコくなってきた #五十路日和 16著者/イラストレーター/ やましたともこ(48歳)高知県出身、大阪府在住のイラストレーター。2児の母。高齢出産で身も心も弱り切ったまま更年期に突入。ここ10年元気な自分を見たことがない。本格的な老化とどう付き合うのか日々模索しつつヤングで緩めなイラストを描いている。
2021年09月24日36歳で第2子を出産した私。母乳育児のせいだからなのかはわかりませんが、なかなか生理が再開しませんでした。出産から2年が経つころになると「これって早期更年期? もしかして閉経!?」と焦り始めていました。 36歳で第2子出産。2年経っても生理がこない…36歳のときに第2子を妊娠、出産した私。産後、生理がなかなか再開しませんでした。「母乳育児だからかな?」とも思っていたのですが、産後2年経っても生理がこず、いよいよ婦人科を受診しなければと思っていました。ところが、そう思っていた矢先に生理が再開!本当はもっと早い段階で婦人科を受診するつもりだったのですが、育児や仕事に追われてつい受診を先送りしてしまっていました。 周期がなかなか整わず、失敗することもただ、再開しても生理周期は整わず、生理の前兆もあまり感じとれません。「周期リズム的にそろそろかな」と思いつつ、「でも、もう数日あとかも」なんて油断していたら、やらかしました……。 ある日、職場で椅子から立ち上がったときのこと。ふと椅子を見ると、そこにはクッキリと血液跡が! 慌ててタオルで隠し、人がいない隙を見計らってせっけんを含ませたタオルで拭きまくり、なんとか目立たなくさせて難を逃れたのです。 私自身は運よくその日、濃い色のパンツをはいていたため服のシミは気づかれずにすみましたが、それでも帰宅するまでは「もしかしてバレてるかも……」と、気が気ではなかったです。 ようやく周期が安定するも、まだ気を抜けないそのような感じで生理再開後4~5カ月は周期が安定せず、「早期更年期? それとももう閉経が近い!?」といった不安が常に頭にありました。現在は、出産前と変わらない生理周期になったと感じていますが、今もまだ経過を見る必要があるかなと思っています。 振り返ってみると、つい先日まで、次女の寝かしつけや長女の対応で次女に応えられないときに授乳していたのも、生理再開が遅れた要因のような気がします。育児のストレスと年齢的なものが影響していたのかもしれません。 個人差を考慮しても、私が調べたなかでは産後2年空いた生理再開の事例はほとんどなく、生理がくるまでは、早期更年期の可能性も視野に対策を考えていました。ネットで更年期症状について調べたり、ホルモン療法やサプリメントの検討したり……。その前に「婦人科の受診が第一」と、その時期を探っていたところの生理再開でした。 ホルモンバランスが安定しないなかでの生理再開は、予想外のタイミングで生理がやってきたり、症状が年とともに軽くなっていたりと、妊娠前の感覚とは異なることを実感。特に私は36歳での出産だったこともあってか、その差を強く感じています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 監修/助産師REIKO文/まりちゃんさん
2021年09月24日「更年期症状」と検索すると、必ずといっていいほど出てくる自律神経というキーワード。そもそも自律神経とはどういうものなのでしょうか? 自律神経が乱れるとどうなるのか、更年期症状との違いについて、また、自律神経を整えるためにはどうすればいいのか、産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。そもそも自律神経とは?自律神経と言われても臓器のように目に見えないし、どんな働きをしているのかイマイチわかりにくいのですが……。「人間の体内には無数の神経があります。その中で内臓の働きなどを調整してくれるのが“ 自律神経 ”です。自律神経は、内臓の働きや代謝、体温などの機能をコントロールするために、意思とは関係なく24時間働き続けています。昼間や活動しているときに活発になる“ 交感神経 ”と、夜間やリラックスしているときに活発になる “ 副交感神経 ” の2種類があります。2種類の神経がどう作用するかによって、心や体の調子は変わります。交感神経が強く働くと、血圧が上がり、瞳孔が拡大して、心と体が興奮状態になります。一方、副交感神経が優位に働けば、血圧が下がり心拍数は減少。瞳孔が収縮し、心と体が休んでいる状態になります」(駒形先生)。自律神経のバランスが崩れる“ 自律神経失調症 ”更年期症状は自律神経失調症に似ているとよく聞きますが、自律神経失調症とはどのような症状なのでしょうか。「自律神経の乱れから、不安や緊張感が高まり、吐き気や多汗、全身のだるさ、頭痛、肩凝り、手足のしびれ、動悸、不整脈、めまい、不眠など、さまざまな症状が見られる病気です。これらの症状は人によって大きく異なります。臓器にも悪影響を及ぼします。胃酸が過剰に分泌され、胃の痛みや胸やけを感じる神経性胃炎、腸のぜん動運動に異常が生じて腹痛を伴う下痢や便秘が起こる過敏性腸症候群がこれに当たります。また、突然浅く速い呼吸を繰り返す過呼吸症候群になると、息苦しさのほか、めまいや手足のしびれが現れます。そして、自律神経はちょっとしたきっかけですぐ乱れてしまいます。特に思い悩むタイプや真面目なタイプの人は、ちょっとしたストレスで崩しがちになります。更年期になるとさらに、エストロゲンが減ることで脳からの指令がうまくいかなくなりなるので、さらに自律神経は乱れやすくなるのです」(駒形先生)。更年期症状と自律神経失調症は同じ自律神経が乱れると多汗、全身のだるさ、頭痛、肩凝り、めまい、不眠、不安感などが出るということですが、これらの症状はとても更年期症状と似ています。「似ているというより、実は同じなのです。若い方の場合は自律神経が乱れることで女性ホルモンが乱れて生理不順というケースはありますが、更年期の場合は女性ホルモンが乱れることで自律神経が乱れるという順番に変わります。更年期を過ぎても同じ不調が続く場合は自律神経失調症になります。名前は変わっても症状は同じなのです」(駒形先生)。長い付き合いになる自律神経。じょうずに整える方法はあるのでしょうか。「更年期は血流が上半身に集中しがちで、つねに頭に血が上っている状態です。頭に血が上っているときは交感神経優位なのですが、交感神経を治めてバランスを保つために、副交感神経優位にもっていくよう自分でコントロールしていきましょう。整える方法は簡単。リラックスすれば副交感神経が優位に働くので、自分がどうあれば、何をすればリラックスできるのか知っておくことが大事ですね」(駒形先生)。まとめ40代、50代は家事、仕事、育児などするべきことが多く、緊張状態が長くなりがちですね。でも、忙しい中でも1日に1回、短時間でもリラックスタイムをとって、自分を甘やかしてあげてはいかがでしょうか。それが自律神経を整えるためには近道ということです。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。★ウーマンカレンダー更年期のお悩み記事★関連記事:更年期症状の種類は数百とも!病気との見分け方は?【医師監修】★関連記事:更年期の運動不足はマジやばい!不調の原因は筋力低下だった【医師監修】著者/監修/駒形 依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
2021年09月21日深刻な病気ではないけれど、日常に潜む不調や気になる症状はいっぱい。でも、更年期が招く「メンタルの不調」や年を取ったから出てきた悩みは、なんだか人に相談しにくいもの。そんな、更年期が招く「メンタルの不調」の悩みをリサーチし先生に聞いてきましたーー。「老化の兆候があらわれる更年期。特にメンタル面に不調が出る場合が多いです。ただし、『更年期を迎えるとみなさんこうなりますよ』と患者さんに告げるのは、さらに落ち込む原因となり逆効果。前向きな回復を目指す声かけが大切です」こう話すのは天神レディースクリニック院長森智恵子先生。精神科指定医・産婦人科専門医・麻酔科認定医の資格を持ち、女性の体をトータルで診断・治療する。森先生によると、まずメンタルの不調に隠れている根本原因を突き止めることが肝心であるという。そのうえで、漢方でじっくり体質を改善していくか、即効性のある美容外科的な治療をするか、生き方を見直すための定期的なカウンセリングが効果的かなど、患者により検討し、決めていく。「更年期にメンタルの適切なメンテナンスができれば、人生の後半戦も『元気に、長生きしたい』という気持ちになれるものです」【悩み1】イライラすると、夫や子に暴力を振るってしまい、自分でも怖い。(56歳・会社員)「更年期を迎えると心身の衰えが顕著になり、できていたことができなくなる。それが家族への不満となり、イライラが高じて暴力に発展する行為は珍しくありません」(森先生・以下同)近年、女性側からのDVに悩む夫からの相談件数が増えている。エスカレートするようであれば、婦人科で漢方を処方してもらったり、心療内科のカウンセリングで自分を見つめ直すといった、患者に寄り添う治療法をすすめる。「まずは漢方を長期的に飲むことで、体質改善を。精神不安があって動悸(どうき)、不眠などを伴う場合は『柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)』、体力はあるが、のぼせ気味でイライラ傾向があれば『黄連解毒湯(おうれんげどくとう)』、気分がふさぎ、咽頭や食道部に異物感があるなら『半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)』を、更年期の時期や体質で使い分けて。漢方薬は好相性ならおいしいんです」【悩み2】お酒を飲まないと家事も子育てもできません。やめられるか不安で。(47歳・パート)「キッチンドランカーとなって夫に連れられ来院する主婦の方もいますが、結局やめられず離婚に至るケースも。こればかりは自分自身で強い決意をしなければ難しいのが現実です」精神科病院で長く勤務経験のある森先生によると、依存症は根が深く、依存できる何かを常に求めているということ。「夫に依存できないから満たされず、お酒や買い物やギャンブルに走る主婦の方は多い。解決策としてお酒を上回るご褒美があればやめられる可能性があり、恋人ができて断酒できた方もいます。いずれにしても日常生活や家計に支障が出るほど依存度が高い人はきちんと診断を受け、『治したい』と自分の意思で動けるかが鍵となります」森先生によると、精神科や心療内科で依存症回復プログラム、認知行動療法に参加し、前向きに現在の状況を受け止めることも克服の道、という。認知行動療法の第一人者である大野裕先生監修のサイトをすすめることもあるそうだ。「通院に抵抗がある方や、あるいはコロナ禍なので家で挑戦したい方には、オンラインで参加するという方法もあります。まずは自らアクションを」【悩み3】睡眠時に歯ぎしりをすると家族に言われて。確かに起床後、頭痛が。(50歳・パート)「歯ぎしりはクセの一種でもありますが、主にストレスが原因となり、頭痛を引き起こすこともあります。最近では、ボトックスをエラ(顎の筋肉)に打つことが即効性のある治療法として、注目されているんです」この方法は頬がやせて「小顔になれる」ということで森先生のクリニックでも好評だという。「ボトックスを打てる環境にない方は、マウスピースを就寝時だけ装着するという方法も。ただ、本当に強い歯ぎしりのある場合、マウスピースまですり減ってしまうこともあります」【悩み4】体がだるく、気分が落ち込み、鏡で自分の顔を見るのもつらい。(54歳・パート)「一度うつ状態に陥ると、回復には時間がかかります。焦らずに、生活を見つめ直しましょう」森先生がまずおすすめする対策は、早寝・早起き・食事の改善・十分な休息、である。当たり前のようでいて、この方法に勝るものはない、と森先生は言い切る。これができていないためにうつに陥る人は多いと、警鐘を鳴らす。「高麗人参や成長ホルモンサプリを摂取することで元気を取り戻す方も多いです。ただし、長く飲むと金額は高くつきます」そう話す森先生自身も、女性の体をトータルで診られる医師を目指し、無休の日々を送っていたなかで、全身がむくんでしまい、体調改善に1年を要した経験があるという。「更年期に差しかかると、誰にでも不具合は起こりえます。特に働く主婦の方の場合は、いまの時代、しなければいけないことが多岐にわたりすぎるのです」究極の休息法として、子育てを終えたら夫とも別居して単身生活に切り替えるなどで、ストレスや負担を軽減し、元気を取り戻すといったスタイルを取る方もいるのだとか。「現に私もそうですが、家族の仲は良好です。主婦には退職もないと負担に思われるのであれば、せめてパートタイムにして負担軽減を検討するのも一案。そうして人生を充実させる道を歩むことが重要です」
2021年09月19日「女性も一生懸命生きるとどこかでガタがきます。人生100年といわれるいま、更年期に差しかかるあたりはもっとも悩ましい時期ですから、自分に合ったメンテナンス法を獲得しておくことが大切です」こう話すのは天神レディースクリニック院長森智恵子先生。精神科指定医・産婦人科専門医・麻酔科認定医の資格を持ち、女性の体をトータルで診断・治療する。「『かゆい』『匂う』『むくむ』といった、人には言いにくい不調があらわれるのも更年期。病気が隠れていることもありますが、セルフケアで症状の改善や予防につながることも多く、『年だから』と諦めず前向きな改善を目指しましょう」そんな、「加齢に伴う女性の体の悩み」について森先生に聞いた。【悩み1】髪が全体的に薄くなってきた「生え際が明らかに後退し、分け目の地肌の透け度が上がるばかり(泣)。明るいところで 鏡を見るたびにぎょっとする」(54歳・団体職員)〈自宅で取れる対策〉・ヘアカラーやパーマは控えめに・血流改善に頭皮マッサージを・増毛成分「ミノキシジル」を服用「女性は産後と更年期以降、毛量は減少します。更年期以降ならホルモン補充療法で多少改善します。話題の増毛成分「ミノキシジル」は内服すると効果が高く、体毛も増えることがネックですが産毛をマメに剃(そ)ればよいだけ。ただし降圧作用もあるので医師の指導のもとで服用を。頭皮マッサージや、シャンプー、トリートメントは天然成分のものを選ぶなど、まめなケアでダメージを防ぐことも髪を守るコツです」(森先生・以下同)【悩み2】足が象さんみたいに パンパンにむくむ「夕方になると足がむくみ、疲れた日はパンパンになり靴が脱げません。象のようになってしまいそうで怖いです」(48歳・アパレルブランド勤務)〈自宅で取れる対策〉・“第二の心臓”ふくらはぎの筋肉を動かす・着圧ソックスorストッキングで浮腫予防・血流が滞るので座りっぱなしは禁物「足を常に動かし血流を促す工夫をしましょう。長時間の座り仕事をするときは、ゴルフボールを足の下で踏むなどふくらはぎの筋肉を使い血流を促進します。継続が大事ですが、エクササイズが難しいなら着圧ストッキング、着圧ソックスならはくだけ。静脈瘤(じょうみゃくりゅう)もできにくく足も疲れません。暑がり女性には涼しい綿の着圧ストッキング「RELAXSAN(リラクサン)」がおすすめ。私は20年愛用し、いまの季節は手放せません」【悩み3】肌が我慢できないくらいかゆい「50歳を過ぎたころから季節の変わり目にサメ肌のように乾燥して、我慢できないかゆみを伴います。改善できないでしょうか?」(55歳・ヨガ講師)〈自宅で取れる対策〉・マイルドなステロイド剤と保湿剤を併用・朝はお湯だけで洗顔を・お風呂は短めに&温度もぬるめに「更年期を過ぎるとドライスキンになるのは自然なこと。マイルドなステロイド剤「ロコイド」や「キンダベート」で炎症を抑え、「ケラチナミン」やヘパリン類似物質「ヒルドイド」でまめな保湿を心がけて。必要に応じてかゆみ止めの服用が一般的な治療です。根本的にはコラーゲンがない限り、水分を与えても肌に浸透しないので、美容皮膚科でコラーゲンを増やす治療も有効。顔に強い乾燥を感じるなら、朝はお湯だけで洗顔するなど刺激を抑えること。体ならお風呂は短めで温度も低めに。かきたくても我慢し、冷やすのがかゆみを鎮めるコツ」原因と理由、対応策を知って解決しよう!
2021年09月18日更年期になると肩凝りや疲れ、めまい、イライラやのぼせなど心身ともにいろいろなところが調子が悪い……という人も。老化といえばそれまでですが、原因は老化だけでなく、女性ホルモンが大きく関係しているそうです。更年期における女性ホルモンの変化と影響について、産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。女性の体を守り続ける女性ホルモン駒形先生によれば、女性ホルモンは妊娠・出産・育児と体への負担が大きい仕事から女性の体を守るホルモンだと言います。「女性ホルモンに守られているのは、子宮や卵巣、乳房など妊娠・出産に関わる臓器だけではなく、脳や心臓、血管、骨、皮膚など、あらゆる臓器が女性ホルモンに守られています。女性ホルモンが十分に分泌されている間は、男性よりも心臓発作や脳卒中を起こす危険が少ないのはこのためです。女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2つの種類があります。このエストロゲンとプロゲステロンが生涯ずっと順調に分泌されれば、更年期症状が起こる心配もないのですが、だいたい40歳前後になると、この2つの女性ホルモンの分泌が徐々に減少します。まずプロゲステロンの分泌が悪くなり、次にエストロゲンが減少します。更年期の症状には、エストロゲンの減少が深く影響しています」(駒形先生)。エストロゲンが減ることで起こる症状は数百!エストロゲンが減るというと、まず髪や肌など美容面への影響を心配する人も多いでしょう。しかし、その影響は美容面だけでなく全身に及ぶと駒形先生は言います。「エストロゲンは生殖機能以外にも脳・中枢神経機能、循環器(心臓血管系)、脂質代謝(コレステロールや中性脂肪)、乳房、皮膚、骨代謝など女性の体のさまざまな機能を調整する作用を持っています。 エストロゲンが欠乏するとこれらの作用がなくなり機能に変調が起こるため、さまざまな症状・障害や病気が発症することがあります。更年期に現れる症状は非常に多様で、数百種類以上あるとも言われます」(駒形先生)。【エストロゲンが欠乏することで起こる主な症状】★物忘れ★うつ★薄毛、抜け毛★皮膚の委縮、色素沈着★心・血管疾患のリスク増加★コレステロール・中性脂肪の増加★乳房の委縮★骨量の減少★性器の委縮★排尿障害(尿漏れ、頻尿)★筋力低下による肩凝り、腰痛など整形外科症状★血管の収縮や拡張をコントロールする自律神経の乱れによる不調(ホットフラッシュなど多数)気になる体調不良があるならまず受診女性ホルモンの分泌が少なくなることによる更年期症状は全身に及びますが、人によって症状が違うのはどうしてなのでしょうか。「影響は全身に及んでいても、自分が一番気になるところが更年期症状として感じられるのです。そして、大切なのは気になる不調があったらまずは病気を疑って受診すること。更年期症状と自己判断と決めつけているうちに、病気が進行してしまうこともあります。まずは病気を否定してから、更年期症状を疑うようにしましょう」(駒形先生)。まとめいかがでしたか? いかに女性ホルモンが私たちの体を守ってくれていたか、失ってみてわかりましたね。これからは女性ホルモンに頼らず、自分で自分の体をしっかり守る必要がありそうです!取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。★ウーマンカレンダー更年期のお悩み記事★関連記事:どうしてこんなにイライラする?原因は更年期だけではなかった【医師監修】★関連記事:更年期の運動不足はマジやばい!不調の原因は筋力低下だった【医師監修】著者/監修/駒形 依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
2021年09月17日更年期症状の代表的な症状として“イライラ”がありますが、なかには、あまりイライラしない人もいるそうです。同年代なのに、いつもイライラ怒っている人とそうでない人は、どこに差があるのでしょうか。産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。イライラには2種類ある駒形先生のクリニックにも、イライラに悩む40代、50代女性の患者さんが多く訪れるそうです。「イライラの原因は大きく分けると自分の思いどおりに事が運ばないときに生じる“ 精神的イライラ ”と、自分の意思とはまったく関係なく生じる“ ホルモンバランス的イライラ ”があります。両者が合わさっていることも多いです。40代、50代女性の場合は、夫や子どもとの人間関係がうまくいかない、親の介護をどうするべきか、といったことでイライラしてしまうことが多いようです。これは “ 精神的イライラ ” ですね。一方、“ ホルモンバランス的イライラ”は本人の意思とはまったく関係なく、本当にささいなことでイライラするのが特徴です。これまでは我慢できなかったことが我慢できなくなるのが更年期なのです」(駒形先生)。女性ホルモンの影響で我慢できなくなるホルモンバランスが崩れると、どうしてイライラするのでしょうか。「セロトニンの生成に関わる女性ホルモン(エストロゲン)の減少により、セロトニンが不足し、感情がコントロールできずにイライラするようになります。 また、社会や家庭でのさまざまなストレスにより、自律神経のバランスが崩れることも要因となります。さらに、更年期になると子宮の機能が落ちて下半身への血流が減り、上半身に集中することで頭に血が上りやすくなります。頭がいつもカッカして、ちょっとしたことでもイライラしやすい状態になります」(駒形先生)。我慢強い性格の人ほどイライラが爆発しやすいしかし、同じように更年期を迎えている女性でも、イライラばかりしている人と、そうでもない人がいるような気がします。「イライラという怒りの感情は、突然湧き出るものではなく、長年の我慢の蓄積が原因であることも多いのです。例えば、家族が食べたものをさげないということが嫌だった場合。若いときは“まあいいか”と見過ごせたり、我慢したりしてきたとします。でも、更年期になるとホルモンバランスが崩れて感情のコントロールがうまくいかなったり、頭に血が上っていたりしていて我慢できなくなるのです。ですから、 イライラばかりしている人と、そうでもない人との違いは、我慢してきたか、してこなかったかということです。 自分が思っていること、意見を小出しにしてコミュニケーションを周囲と取ってきた人は感情を爆発させるリスクは低いでしょう。もし、自分はずっと嫌なことを我慢してきたという人は、自分の思っていることを周囲に伝えてみてほしいと思います」(駒形先生)。まとめ駒形先生のクリニックでは、自分のイライラで悩んでいる患者さんには、血の巡りを良くして頭をクールダウンする漢方薬を服用しながら、イライラの原因を解決する方法を考えてみるようにアドバイスするそうです。自分はなぜイライラするのか、どうすればその原因を解決できるのか、見つめ直すことが有効とのことです。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。★ウーマンカレンダー更年期のお悩み記事関連記事:★更年期の運動不足はマジやばい!不調の原因は筋力低下だった【医師監修】★更年期症状を乗り切りたい!身近なものでできるホットフラッシュ対策4つ【体験談】著者/監修/駒形 依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
2021年09月12日更年期イラストレーターのやましたともこさんによる、更年期のもろもろをゆる~くつづった連載マンガ「脱力系ゆる更年期日記」の第20話。今回は、もうすぐ誕生日のやましたさんのために娘たちが開いた「プレゼント会議」について。そこで話し合われていた内容とは。★前回:「若い女性は大変と思っていたら」ワクチン接種後の副反応が想定外 #脱力系ゆる更年期日記 19ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーウーマンカレンダーをご覧の皆さま、こんにちは。更年期イラストレーターやましたともこでございます。来月9月に私は49歳になります。私には高齢で出産した小学生の娘が2人いるのですが、その娘っ子たちが、もうすぐくる私の誕生日に何をプレゼントするかヒソヒソと「プレゼント会議」を開いてくれていました。「こっち来んとってな」と言われていたのですが、何を話しているのかコッソリ後ろから盗み聞きしていたら、こんな声が聞こえてきました。「マミー髪の毛ボッサボサやから髪の毛につけるやつにする?」「あ、でも、朝とか最高に口くさいからぐちゅぐちゅのやつは?」「顔も黒いブツブツいっぱいあるしな〜」と悪口か!と突っ込みたくなるようなことを話していました。ほかにも、やれおなかが妊婦さんみたいとか、やれ手足がカサカサで触ったら痛いやとか、散々な言われようでした。そんな高齢の母の著しい老化を、なんとか食い止めようと話し合ってくれていましたが、彼女たちには私がそう写っているのかと微妙な気持ちになりました。小学生のおこづかいで買えるものにどれくらいの効果があるのかは不明ですが、誕生日プレゼント期待してま〜す!★ウーマンカレンダー連載マンガ著者/イラストレーター/ やましたともこ(48歳)高知県出身、大阪府在住のイラストレーター。2児の母。高齢出産で身も心も弱り切ったまま更年期に突入。ここ10年元気な自分を見たことがない。本格的な老化とどう付き合うのか日々模索しつつヤングで緩めなイラストを描いている。
2021年08月23日更年期イラストレーターのやましたともこさんによる、更年期のもろもろをゆる~くつづった連載マンガ「脱力系ゆる更年期日記」の第19話。今回は、新型コロナウイルスのワクチン接種を2回打ち終わったエピソードをお伝えします。★前回:「なぜ? 怖い…!」若いころはうれしかった言葉が今は… #脱力系ゆる更年期日記 18ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーウーマンカレンダーをご覧の皆さま、こんにちは。更年期イラストレーターやましたともこでございます。先日、新型コロナウイルスのワクチン接種が2回とも終わりました。連日ニュースで「男性より女性」「高齢者より若者」が発熱などのワクチンの副反応が出やすいと聞いていたので、若い女性は大変だなと思っていました。私も接種券が郵送されてきたので、早速、自転車で10分程度の小さいクリニックでワクチン接種の予約を取りました。1回目の接種後、半日くらいなんの副反応もなく普段通りに仕事をしていたのですが、夜になるとだんだんワクチンを打った左手が痛くなり、夜は寝返りを打てないほどに痛みました。そして、翌日朝、起き上がれないほどに強い倦怠感に襲われ、熱を測ってみると37.4度。子どもならギリギリ保育園に登園できるくらいの微熱ですが、私はしんどすぎて、スタンディングデスクで立って仕事をできる感じではありませんでした。3週間後、2回目の接種では、翌日に腕が痛くなり、がっつり発熱。病院の先生に「カロナール」か「アセトアミノフェン」をすすめられたので、家にあった「アセトアミノフェン」を飲みました。熱は下がる様子はなく夕方ごろ38.4度(やったと思う)まで上がったのですが、翌日には平熱に戻っていました。副反応は体質も関係していると病院の先生が説明してくれたので、ただの私の体質なのかもしれません。ですが、高齢者より若者のほうが副反応が強い傾向があると言われているのに、48歳11カ月の私に副反応が出たのはちょっと想定外のできごとでした。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/イラストレーター/ やましたともこ(48歳)高知県出身、大阪府在住のイラストレーター。2児の母。高齢出産で身も心も弱り切ったまま更年期に突入。ここ10年元気な自分を見たことがない。本格的な老化とどう付き合うのか日々模索しつつヤングで緩めなイラストを描いている。
2021年08月21日食事で脂肪の蓄積を抑えるポイント食べても太らないようにするには、「脂肪の蓄積を抑える食事の摂り方」を知る必要があります。食事で脂肪の蓄積を抑えるには、血糖値の急激な上昇を防ぐことがポイントです。なぜなら血糖値が急激に上昇すると、脂肪が付きやすくなるからです。血糖値が急上昇すると、血糖値を下げようと血糖下降ホルモンである「インスリン」が分泌されるようになります。このインスリンには「血糖値を下げる」という働きの他に、「脂肪を合成する」という働きもあるのです。そのため血糖値の急上昇を招くと、脂肪が付きやすくなると言えるのです。出典:byBirth血糖値の急上昇を防ぐ3つの方法それでは血糖値の急激な上昇を防ぐにはどうすればよいのでしょうか。その方法として3つ挙げることができます。1:「グリセミックインデックス」の低い食品を選んで摂るようにすること「グリセミックインデックス」というのは、炭水化物における血糖値の上昇速度を指数化したものです。数値が高いほどグリセミックインデックスが高く、血糖値が急激に上昇するということになります。グリセミックインデックスが70以上のものを「高GI食品」、69~56のものを「中GI食品」、55以下のものを「低GI食品」と3つに分類されます。高GI食品:餅、白米、食パン、ジャガイモ、ニンジンなど中GI食品:サツマイモ、パイナップル、パスタ、アイスクリームなど低GI食品:葉物野菜、ほとんどの果物、豆類、春雨、雑穀米、全粒粉パンなど血糖値の急上昇を抑えるためには、低GI食品を選ぶようにしましょう。例えば今まで食べていた食パンを全粒粉パンに変えたり、ラーメンを春雨ヌードルに変えたりといった具合です。出典:byBirth2:よく噛んで食べること食事の時間がいつも限られてしまい、「早食い」になっていませんか。早食いも血糖値の急上昇を招いてしまいます!逆によく噛んでゆっくり食べることで、食べたものが少しずつ消化吸収されるようになるので、血糖値の上昇を緩やかにすることができます。血糖値の急上昇を防ぐ以外に「よく噛んで食べる」ことで得られるメリット「よく噛んで食べる」ことで得られるメリットは、血糖値の上昇を緩やかにするだけではありません!消化活動を活発にするので、食事誘発性熱産生によるエネルギー消費量を高めることができます。「食事誘発性熱産生」というのは、食べたモノが消化吸収するときに消費されるエネルギーのことです。また、よく噛むことで満腹中枢が刺激されて満腹感が感じられるようになり、食べ過ぎを防ぐことも可能となります。3:食事は一日数回に分けて摂るようにすること「食べると太る」と思い込んで、食事を抜いてしまっていませんか。実は食事を抜くと、却って脂肪が付きやすくなってしまいます!食事を抜いてしまうと、長時間食べ物が入ってこない状態になります。その状態で食事が入ってくると、血糖値が急激に上昇してしまうのです。渇き切った土にじょうろで水をかけると、水がどんどん吸収されていきますよね。それと同じ理屈です。そのため、食事は一日数回に分けて摂るのが望ましいと言えます。ここで注意したいことは、「食事を増やす」のではなく「食事を分けて摂る」ということです。1回で摂っていた食事を、2回に分けて摂るようにします。一度にまとめて食べるよりも、分けて食べたほうが血糖値の上昇を緩やかにすることができるのです。出典:byBirth三食のうち「朝食」が外せない理由とは?このようなことから、一日三食は最低限摂るようにし、抜かないように心がけましょう。朝昼晩の三食のうち、特に朝食は抜かないようにしておきたいものです。その理由として3つ挙げられます。1つは朝食を抜いてしまうと、前の日の夜食からその日の昼食まで長い時間食べ物が入ってこない状態となり、血糖値の急上昇を招きやすくなってしまうからです。また、朝食を抜くと基礎代謝が低下してしまうからです。朝食を抜いてしまうと、エネルギー不足となってしまいます。にもかかわらず、午前中は身体活動量が多い時間帯です。必要となるエネルギーが入ってこないと、カラダは筋肉を分解してまでエネルギーを作り出そうとしてしまいます。その結果筋肉量が減少し、基礎代謝の低下を招いてしまうのです。そして3つめの理由が、朝食を摂ることで基礎代謝アップにもつなげることができるからです。朝食を摂ると体温を高めることができます。体温が1℃上昇すると、代謝量は13%アップすると言われています。そのため朝食を摂ることで体温が上昇し、基礎代謝アップにもつながると言えるのです。出典:byBirth「食事」を「ダイエット効果」につなげる上で重要なこととは?出典:byBirth今回は「脂肪を付きにくくする食事の摂り方」として、血糖値の急激な上昇を防ぐ方法を3つお伝えしました。この3つの方法を実践することで、脂肪の蓄積が抑えることができます!食事をダイエット効果につなげる上で重要なことは、「食べない」のではなく「何を、どのようにして食べるか」ということです。「食べないで痩せる」のではなく「食べても太らない方法」を身につけて、食事も楽しんで下さいね!
2021年08月21日更年期は体がいろいろと変化する時期。尿は健康のバロメーターの一つですが、更年期になってから今までとちょっと違う、と感じたことはありませんか。今回はそのなかでも、尿のにおいと泡立ちについて産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。朝一番の尿はにおいやすく、泡も立ちやすい尿のにおいと泡立ちについては、いつの尿によるかで判断が違ってくると駒形先生は言います。「朝一番は尿蛋白が出やすいので泡立ちやすいですし、寝ている間は水分がとれないので尿が濃くなり、においもきつくなります。朝だけにおう、泡立つということならとりあえずは様子を見ていいでしょう。ただ、1日中同じような症状が続く場合は念のため泌尿器科を受診したほうが安心です」(駒形先生)。尿の泡は腎臓機能の低下が原因のことも更年期になって尿に泡が出るのは、女性ホルモンの低下とも関係している場合もあると駒形先生は言います。「女性ホルモンが低下すると細胞のターンオーバーが遅くなるので、全身の機能が落ちていきます。腎臓もそのうちの一つ。更年期に入る前から腎臓が弱い人はさらに弱くなりやすくなります。特に心配なのは慢性腎臓病ですが、症状としては尿蛋白が増えて泡立つ、尿に血が混じることがある、むくみや肩凝り、倦怠感や頭痛があるなどがあります。このような症状がある場合は早めに受診しましょう」(駒形先生)。尿のにおいは雑菌が原因のことも一方、尿のにおいも更年期と関係していることがあるそうです。「女性ホルモンが減ると腟粘膜が薄くなっておりものが減り、自浄作用も弱まります。すると、わずかな雑菌の侵入でもおりものや腟に雑菌が増え、それがにおうことがあります」(駒形先生)。また、尿がきちんと拭けていないことで雑菌が侵入しやすくなることも原因にあると言います。「更年期になると女性ホルモンのエストロゲンの減少により痩せにくく太りやすくなりますが、おしりや太ももに脂肪がつき過ぎていて、きちんと尿を拭けていないということもあります。残った尿によりおりものや腟に雑菌が侵入してくさくなるのです。また、おしりや太ももに脂肪がつき過ぎているということは、下半身の筋肉が衰えているということ。筋肉が衰えていると冷えやすく、さらに雑菌が侵入しやすくなります。尿のにおいは、下半身が太り過ぎている警告サインです。ただ、強烈なにおいが続く場合は糖尿病など病気の可能性もあるので泌尿器科を受診しましょう」(駒形先生)。まとめ尿の変化は更年期と関係していることもあるものの、病気が潜んでいることも。更年期の前から腎臓が弱かったという方や強烈なにおいが続くなど、いつもと違うと感じたら受診してみてはいかがでしょうか。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
2021年08月15日※画像はイメージです不眠、イライラ、不安感……女性にとっては更年期の症状としておなじみだが、男性にも同様に更年期があるという。■男性タレントも経験した更年期障害「加齢にともないテストステロンという男性ホルモンが減少することで、心身にさまざまな不調が起きるんです」というのは順天堂大学医学部附属順天堂医院泌尿器科准教授の松下一仁先生。「疲れがとれない」「意欲がわかない」などは、テストステロンの減少による更年期症状の可能性が。しかも男性更年期は近年、増加傾向にあり、コロナ禍によるストレスの影響でより増えているという。一見、活力に満ちているような男性タレントも例外ではなく……。「俺も何年か前、動悸があったり、フラフラしちゃったりしたよ。ずっと更年期障害の薬を飲んでたもん」と、今年3月、テレビ番組で話したのはヒロミ。ほかにもテリー伊藤や渡辺正行、美川憲一なども、男性更年期を自覚したとメディアを通じて告白している。■事故やDV、うつ病にもつながる「夫は穏やかなタイプだったのに、50歳前後から突然キレるように。若葉マークをつけた車がもたもたしていると、クラクションを鳴らし続けることも」(52歳/Nさん)、「ママ友と雑談をしていたら、俺の悪口を言っていたんだろう、不愉快だ、と不機嫌になって……」(59歳/Oさん)、「休日はソファでグッタリし、動かないばかりか表情も暗い。こっちまで憂鬱な気分になります」(54歳/Kさん)妻側も更年期で余裕がないのに、夫側もこの調子では夫婦関係はギクシャクしてしまう。とはいえ、これらのケースはすべて男性更年期障害の症状でもあるのだ。「テストステロンというホルモンは、やる気を促し、筋肉や骨格を増強して、認知機能維持にも役立つ重要なものです。減少してしまうと、全身倦怠感、筋力低下、不眠、無気力、イライラ、性欲減退、集中力の低下などの症状が出てきます」(松下先生)テストステロンは加齢により徐々に減少していくのだが、運動不足やストレス、達成感や他人からの評価が得られない環境が続くとより減ってしまいがち。「コロナ禍での在宅勤務や業績悪化、外出の自粛は男性ホルモンにとっては悪材料。定年退職とともに隠居し、社会と断絶してしまう生活もよくないですね」(松下先生)集中力の低下やイライラが続けば、交通事故や職場でのパワハラ、家庭内でのDV、重篤なうつ病にもつながりかねない。男性の更年期障害は生活に大きく影響する可能性があるのだ。■夫婦にとって最大の危機がくる加えて注目したいのが、49歳は脳機能の変わり目であるということ。「脳は7年のサイクルで変わっていきます。7の7倍、すなわち更年期の年代にあたる49歳は脳が“ひと通り成し遂げた”と完遂感を抱く年ごろです」と話すのは、人工知能研究者で男女脳論の第一人者である黒川伊保子さん。ところがこの完遂感、先行きが見えない今の時代は、男性にとってマイナス要因に働く。「不確かな状況では、完遂感は“終わった感じ”となって脳を襲い、テストステロンの減衰も伴って不安感がつのり、イライラして家族にあたりやすくなりがち」(黒川さん)鷹揚だった夫が50歳近くなって急に「洗面所の電気、消しとけよ」などと細かいことをいちいち注意してきても、それは夫がイヤなヤツになったのではなく、脳機能とホルモンの変化によるものだという。「一過性だと大目に見てあげて。あとワンサイクルたって56歳くらいになれば、達観の域に入り、安定してくるはずです」(黒川さん)また黒川さんは「49歳を過ぎると、男性は少年の脳に戻る」とも。もともと男性脳はデリケートで、幼少期は母に寄り添い支えてもらわなければ頑張れない脳でもある。思春期を迎えてテストステロンの分泌が盛んになると、競争心や闘争心、独立心が芽生え、冒険の旅へと駆り立てられる。「そして中年期になりテストステロンが減少すると、再び脳は繊細な少年の脳に戻ります。母から旅立った男性脳は妻の元へと還ってくるんです」(黒川さん)それゆえ、男性は母を慕うように妻を慕い、依存するように。「“どこ行くの?何時に帰る?”なんて聞いてくることが増えるはず。これは“主婦のくせに何出歩いているんだ”という意味ではなく、単純に不安で、いつ帰るのかが知りたいだけ。5歳の男の子と変わらないと思ってあげてほしいです」(黒川さん)■共にしんどいとき、お互いに相手を理解中高年の男性がいかにデリケートか、ということがわかった。とはいえ、妻側だってしんどい。「お互いに更年期があるということを、理解し合うといいですね」(黒川さん)イライラしたり落ち込むとき、脳は「自分が変わった」とは気づかないそう。だから「最近妻が怠惰だ」とか「夫がわからず屋でうんざり」となる。「これはお互いに脳が脆弱になっている証拠。ギクシャク夫婦にならないよう、2人で理解し、新しい関係をつくってほしいです」(黒川さん)また妻としては、夫の変化を見逃さないようにしたい。「更年期の症状は心の変化だけでなく、見た目にも変化しやすい。特に体重はゆるやかに3~5kgほど増える人が多いです。ほかには笑顔が減ってため息をつくようになり、勃起不全、異常な発汗、めまいや動悸も主な症状です」(松下先生)特に気をつけたいのが重篤な病気が潜んでいないかということ。テストステロンが減少すると、中性脂肪やコレステロールの代謝も低下。肥満を引き起こし、糖尿病、高血圧、動脈硬化につながることも。気になる症状があれば、医療機関を受診するのがおすすめだ。【それ男性更年期かも?!要注意な夫の特徴をチェック】□ なんとなく元気がない、いつも疲れている□ 筋力が落ちてきた□ めまいや耳鳴りがある□ 不安感が強く、うつっぽい症状がある□ イライラして怒りっぽくなった□ ほてりがあったり、急に汗をかく□ 不眠、寝つきがわるい、不眠傾向がある□ 集中力が続かない、仕事効率が下がった気がする□ 性欲がわかない□ 朝立ちがなくなった※3つ以上当てはまるときは男性更年期障害の可能性が大きい。5つ以上当てはまり、体調が悪そうと感じる場合は、医療機関の受診をすすめて。■専門家が指南!「更年期夫婦」イライラ解決の処方箋☆松下先生が教える! 家庭でできる男性ホルモンにいい習慣●寝ている間にチャージ! 質のいい睡眠をとるテストステロンは寝ている間に回復するので、寝不足はタブー。「寝る数時間前にはシャワーでなく入浴をするようにして。心身ともにリラックスできてストレスや疲れが緩和されます。副交感神経も優位になり、ぐっすり眠れるはず」(松下先生、以下同)●リラックスできるかがカギ、家庭を心休まる場所に自律神経の乱れはテストステロンの分泌を抑制する原因に。自宅は副交感神経が優位になるような、リラックス空間でありたい。「夫は妻や子どもとコミュニケーションを心がけ、妻はイライラをぶつけず、夫にストレスをかけないよう配慮を」●いちばんのおすすめは運動、新しいことにチャレンジを「テストステロンは冒険心を起こすホルモンなので、新しいことに興味をもって積極的に取り組むと分泌を保つことが」。もっとも手っ取り早い方法が運動。ひと駅分歩く、エスカレーターではなく階段を使うなどして活動量を増やして。●やせ形でも危ない、生活習慣の変化に注意やせ形でも、急に太ってきた場合や、以前と比べて運動量が激減しているなら要注意。「生活習慣の悪化によって、テストステロンにも悪影響が。特に糖尿病の人は、それだけでホルモン値が下がるので、治療に専念を」●趣味や社会的役割をもって人生を楽しもう目標を達成したり、周囲から「すごいね」と評価されると、テストステロンの分泌が増えて健康が促進される。「仕事や趣味、日課でも何でもいいので日々の暮らしに目標を持つようにして。いくつになっても楽しんで生きることが肝心です」☆黒川さんおすすめ! 更年期夫婦の円満8か条「男女は脳の働き方が違うので、イライラしたり、すれ違うのが当たり前」と黒川さん。更年期症状に加え、男女の脳の違いから導き出した円満の秘訣、知っておいてソンはなし。●50歳前後の夫の変化は一時的なもの、と大目に見る元気がなくなりイライラする原因は男性ホルモンの低下。やがて安定する。●家庭の中で夫の責務をつくり、妻は一切、手を出さない男性脳は与えられた責務を果たし感謝されることに大きな喜びを感じる。●外出の予定は繰り返し何度も伝えておく予期せぬ妻の行動は夫のストレスのもと。男性脳を弱らせ、免疫力を低下させる。●更年期で具合が悪いときは具体的に伝えて、夫を頼る男性脳は半径3メートル以内の出来事になかなか気づけない、と知っておく。●毎日の「いってらっしゃい」と「お帰りなさい」は同じトーンで変化のない日常的なルーティンに男性の小脳は刺激され直感も冴える。●結論や目的から先に言う。「ポイントは○つ」と数字を使う結論の見えない話が延々と続くと男性脳はイライラし、疲弊する。●夫の言葉を裏読みしない。多くの場合、裏はない「おかずはこれだけ?」と言われたら「そうよ」とにこやかに答える。●共通の趣味を1つと、別々の趣味を1つ以上持つ60~70代を、適度な距離感で穏やかに過ごすための布石を打っておく。(取材・文/樫野早苗)教えてくれたのは……黒川伊保子さん脳科学・人工知能研究者、感性アナリスト。30年以上にわたり人工知能の開発に携わり、脳と言葉の研究を究める。『定年夫婦のトリセツ』(SBクリエイティブ)など著書多数。松下一仁さん順天堂大学医学部附属順天堂医院泌尿器科准教授。男性ホルモン低下に伴う更年期障害、性機能障害などのメンズヘルスが専門。排尿機能・性機能障害に対する治療を積極的に取り組んでいる。
2021年08月10日1年中ほてりやのぼせなどに悩まされている更年期女性。それに加えてこの厳しい暑さとなると、いつものほてりと思っていたら熱中症だったということも……。産婦人科医の駒形依子先生によれば、更年期世代の中には厳しい暑さが体に応えてしまうことがあると言います。慢性的な水分不足により、暑さに弱い体に更年期女性すべてが夏の暑さに弱いのかというと、そうではないと駒形先生は話します。「生理がまだある場合、生理前の黄体期は体が水分を蓄えていますが、生理時の出血とともに、水分も喪失してしまいます。ましてや過多月経の人は重度の脱水状態になります。生理で失った水分を補った上で、必要な水分をとらないといけないのですが、実際には十分な水分は摂取できないまま慢性の脱水状態になりやすいのです。若いときはそれでもなんとか耐えられていても、ホルモンバランスの乱れにより体調が不安定な更年期女性の場合、急激な暑さに耐えられなくなることがあります。更年期は、もともとあった状態や症状がひどくなるのが特徴です。更年期に入る前に、水分をしっかりとる習慣がついていれば暑さにも耐えられます」(駒形先生)女性ホルモンの低下で体温調節がうまくいかないことも慢性的な水分不足に加え、体温調節機能がうまくいかなくなることも暑さがツライ原因だそうです。「女性ホルモンのエストロゲンが減ると、発汗機能をコントロールする自律神経が乱れてしまうことがあります。自律神経の不調から汗を出しにくくなると、体温調節がうまくいかなくなることがあります」(駒形先生)さらに、体温調節は自律神経だけが司っているのではなく、筋肉にも関係があると言います。「体の熱の発生源は筋肉です。筋肉が熱産生をして発汗することで体温は保たれています。ですから、女性ホルモンが減って筋肉の質が落ちることでも体温調節がうまくいかなくなります」(駒形先生)筋肉を動かすことが大切!筋肉の質が落ちるとなぜ体温調節がうまくいかなくなるのでしょうか。「筋肉の質が悪い人は血管の状態も良くないことが多く、血管の伸びが良くないと水分や栄養分を全身に運べなくなってしまうのです。更年期女性にはむくみが多いですが、これも上半身に水分を運べず、下半身にたまってしまっているから。どれだけ水分をとっても筋肉が働かなければ、全身に運べないのです。今からでも遅くないので、ストレッチなど、自分ができる範囲で意識的に筋肉を動かす習慣をつけてほしいと思います」(駒形先生)まとめ暑さに勝つ体には筋肉が不可欠ということでした。筋肉をつけるというと、激しい筋トレを思い起こしますが、ストレッチやマッサージなど自分でできる範囲で良いそうです。毎日の習慣に取り入れてみてはいかがでしょうか。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
2021年08月05日更年期と思われる症状が現れ、日々の感情の起伏の波や疲労感に悩まされていました。状況を改善するためにおこなったことは、現状の自分を振り返り、悪習慣の改善と、運動や食事、睡眠にとって良いと思うことを実践することでした。さらに周囲に更年期症状への理解が得られるようになって、少しずつ状況が変化していった私の体験談をご紹介します。感情の波と疲労感に翻弄される日々もともとストレスをため込みやすい性格の私。40歳を目前に、感情の波がやたら激しいことと、疲労を感じやすくなっていました。パートの仕事も、体調不良から早退や欠勤することも度々あったのです。私の身に一体何が起こっているのだろうか……。調べてみると、私が抱えている悩みは更年期によくある症状と重なりました。更年期は閉経を挟んだ前後10年で、一般的には45歳からとされていることから、41歳の私の場合はプレ更年期にあたると婦人科で診断されました。ささいなことでイライラし、感情が抑えられないことはしょっちゅうでした。とにかく頭に血が上りやすく、導火線に火が付きあっという間に爆発する感じで、夫とすぐに喧嘩をしたり、子どもにきつくったりすることが増えて、家庭内もギクシャク。イライラから落ち着きを取り戻したときに、なぜあんなに荒れていたのかと自己嫌悪になっては繰り返すという負のスパイラルに陥ります。また一方で、気分が落ち込み、何もかも嫌になり、自暴自棄になることもありました。感情の振れ幅が大きく、コントロールが効かないのです。加えて、問題だったのが疲労感です。近所へ犬の散歩に出かけるだけでも、どっと疲れてしまい、横になった状態でしばらく動けなくなることもありました。とりあえず私は、今の自分の状態を知るために体調や心情を書き留めることにしました。仕事や家庭内の人間関係や気候の変化などによるストレスも悪化の要因になっていることがわかり、この振り返り作業は意味のあることでした。日常を観察すると、症状の有無や重さの波が見えてきたのです。生活の見直しと漢方薬でラクに更年期症状には、ホルモン補充療法や抗精神薬、漢方薬などの治療法があることを婦人科の医師から説明されました。漢方薬は心身の調和を図り、症状を改善する効果が期待できるそうです。婦人科で治療方法の話を聞いたときに、身体症状だけでなく、精神症状を抱える私には漢方薬が適しているのではと感じました。また、服用が長くなる可能性もあるため、副作用が少なくて安心な方法だと考え、処方してもらうことにしました。漢方薬の種類はたくさんありました。自分の症状や状態について、信頼できる漢方内科の先生に相談することで、自分の状態に合った漢方薬を処方してもらえました。初めは加味逍遙散(かみしょうようさん)を試しましたが、精神的な症状が強いことから、甘麦大草湯(かんばくたいそうとう)と真武湯(しんぶとう)の組み合わせが処方されました。漢方医の指示どおり必要なときに適宜飲むことで、心身の不調を緩和させることができ、気持ちも少しラクになりました。できることを実践し、周囲へ理解を求める更年期症状に限らず、食事・睡眠・運動は、健康に過ごすための三大要素だと感じています。食事は色彩りを良くすることで食材のバランスに気を配り、イソフラボンには女性ホルモンと似た作用があると知り、大豆製品を積極的に摂取するようになりました。また、睡眠は質も大切な要素だと感じます。香りはダイレクトに脳に届きやすいと聞き、リラックス効果のあるアロマを炊く、お風呂にゆっくり浸かって体を温める、寝具を寝心地の良いものにするなど、良質な睡眠のための環境づくりにこだわりました。運動はまったくする習慣がなかったのですが、手軽にできる散歩やヨガなど軽く体を動かすことから始めました。気分がスッキリする、仕事の生産性もアップするなどの相乗効果を感じたこともあり、無理なく続けられました。体に負荷をかけることにより、動悸や息切れ、体力不足の緩和につながっています。さらに自分のための時間を意識的に取ることを心がけました。好きなものを食べる、体をほぐす、あえて何もしない時間を作るなど、リラックスして心を開放する時間を持つのです。すると、心に余裕が出て、症状の波も以前と比べて緩やかになってきました。最後に、周囲からの更年期症状の理解が不可欠だと感じています。これまでは家事は自分の役目だと思っていました。家事を手伝ってもらうことに罪悪感があり、無理にでもやらなくてはとひとりで抱えていました。そこで、症状に波があり、家事をするのがつらいときがあることを夫や子どもに話して、私からも理解を求めました。そしてあるとき、食器の洗い物が片付けられていたのを見て、とても心がラクになったのを覚えています。夫と気持ちのぶつかり合いも次第に少なくなっていきました。家事は無理に自分ひとりでやるものではないのだと感じました。まとめ更年期症状による不調の波を緩和する術は、その人に適したものがあると思います。私は緩和するためにおこなった自分自身の振り返りが、悪習慣を見直すきっかけになり、つらいときには声をかけて助けてもらうほうがずっとラクだということに気が付きました。周囲の理解があると、手伝ってもらうことや心身を休めることに抵抗が少なくなりました。更年期をじょうずに乗り切るためにも、心のうちや症状のつらさについて、自分自身への理解を深めること、周囲のサポートを得ていくよう努めることは大切だと感じました。プレ更年期をきっかけに、健康や家族のありがたみを改めて実感しています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)著者/はな(41歳)小学生の子どもがいる。料理をすること、ヨガや瞑想にハマっており、シニア犬とともにマイペースな暮らしを実践中。
2021年08月05日私は37歳で2人目の子どもを出産し、体力の衰えや白髪が増えてきて年齢を感じ始めてはいたものの、まだまだ更年期や閉経とは無縁だと思っていました。ですが、40歳になってからすぐに生理周期が乱れたり、出血量が変化したりするなど体の変化が次々と訪れてきました。40代に入って生理周期が変わった私は2人目の子どもを出産したのが37歳で、その後は数年間生理周期が乱れることはありませんでした。若いころから大体28日周期で生理が来ていましたが、40歳を過ぎたときから月に2回来るように……。「この間、生理が終わったばかりなのに、また出血して何かおかしいのかもしれない……」、最初はそんな不安を感じました。たまたま人間ドックで婦人科検診があったので医師に相談しましたが、「様子見で大丈夫でしょう」とのこと。今まで生理周期が乱れることは妊娠以外には経験がなかったのですが、出血量が多いとか痛みがあるわけではないので様子を見てみることで大丈夫のようでした。年齢的にも生理が変化する時期なのかと思ってネットで検索してみたところ、閉経に近づくと生理の周期が乱れたりすることがあると書いてあり、もう自分はそういう年齢に差し掛かったのか……と正直残念な気持ちになりました。生理が月2回、出血量が激減生理の周期が乱れて月に2回生理が来るようになってから、その翌月には生理の出血量がかなり減ってしまいました。以前は7日間は生理が続いていたものの、最近ではたったの3日で生理が終わるようになったのです。私はもともと肌が弱く生理用ナプキンでかぶれることもあったので、生理があっさりと終わってくれてうれしい半面、あーもう生理がなくなってしまうのか。閉経か……と思うと寂しい気持ちも湧き上がってきました。今まで生理用ナプキンは1周期につき昼用24個入りを1パックと夜用も量の多い1〜3日目まで使っていましたが、もう夜用ナプキンは必要なくなりました。でも、生理がいつまた来るのかが予測できないのが現在の悩み。旅行の際は必ず生理用ナプキンやパンティライナーを持っていかなければならず、荷物が増えてしまうので困っています。突然、ホットフラッシュを経験生理周期と出血量が変化したことから、閉経や更年期を意識するようになりました。そしてある日突然、夕飯の準備をしているときに、ワーっと急に体が熱くなり冷や汗があふれ出てきたことが。具合が悪いような、イライラするような、つらいような独特の感覚でした。最初はびっくりしたものの、2〜3分くらいですぐに治まっていきました。これがいわゆるホットフラッシュなのか!?と感じました。それからまた1カ月後くらいにホットフラッシュが起こり、さらに1週間後に1回ありましたが、その3回だけで今のところストップしています。私だけなのかもしれませんが、夕方の疲れたときにホットフラッシュを感じることが多いような気がします。ホットフラッシュは自律神経との関係もあると聞いたことがあるので、疲れたりストレスを感じたりなども影響があるのかなと思いました。もともと胃腸が弱いので胃に負担がかかりにくい漢方の更年期サプリを試してみたり、自律神経を整えることや疲れ・ストレスの軽減を目的としてヨガをおこなっています。まとめ40代に入ってすぐ更年期を意識するとはまったく予想もしていませんでした。生理が変化したり、ホットフラッシュなど本当に年齢とともに体は変化していくんだと実感しています。体が重たく感じたり、頭が痛くなったりと、調子がイマイチなときにはサプリや香りの良いハーブティを飲んだり、ヨガをしたりするなどしています。これらの対策のおかげでリラックスしているせいか、少し更年期を前向きに過ごせるようになっています!今のところホットフラッシュの頻度も増えていないので、今の自分にはこのくらいの対策で合っているようです。マイナスに考え過ぎずに、自分にあった更年期対策の方法を楽しみながら見つけていきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)著者/みこ(44歳)中学生と小学生の2人の娘がいる。もともと几帳面な性格だが、年齢とともに面倒くさがりになってきた。美容が好きでいろいろなコスメを試したり、手先が器用なので手芸をしたり、寝る前に少しヨガをしている。最近はお家時間が増えたので、韓国ドラマにハマっている。
2021年08月01日更年期イラストレーターのやましたともこさんによる、更年期のもろもろをゆる~くつづった連載マンガ「脱力系ゆる更年期日記」の第18話。今回は、知り合いから立て続けに言われたあるひと言について。若いころはうれしかった言葉なのに、今はちょっと怖いそうです。★前回:「あれ? 予想外!」健康のために手作りしたのに… #脱力系ゆる更年期日記 17ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーウーマンカレンダーをご覧の皆さま、こんにちは。更年期イラストレーターやましたともこでございます。先日、同じマンションの知り合いにすれ違ったとき、「あれ? 何か痩せた?」と言われました。そして、その数日後、久しぶりに娘が通っていた保育園に行く用事があり、久しぶりに会ったお母さんに「痩せたな」と言われました。私の記憶がたしかなら、最後に体重計に乗ったのは、新型コロナウイルス感染症が流行る前の2019年の夏ごろでした。当時の体重は朝は58kg、夜は59kgくらいでした。2人に痩せた痩せたと言われたので、私、知らん間に勝手に痩せたんだ♡と胸躍らせ家に帰ってルンルンで体重計に乗ってみました。体重は、まさかの62kgでした。驚愕の4kgプラス……。そういえば最近、腹周りの肉付きがよくなり、長時間座ったらちょっと苦しいなと思っていたので、太ったのは間違いないのですが、では、なぜみんな口をそろえて「痩せた」「痩せた」と言ってくるんだろう……。これが老い?それとも何かの病気??若いころにはうれしかった「痩せた?」という言葉が恐怖に感じる日が来るなんて……。恐るべしアラフィフ!★ウーマンカレンダー連載マンガ著者/イラストレーター/ やましたともこ(48歳)高知県出身、大阪府在住のイラストレーター。2児の母。高齢出産で身も心も弱り切ったまま更年期に突入。ここ10年元気な自分を見たことがない。本格的な老化とどう付き合うのか日々模索しつつヤングで緩めなイラストを描いている。
2021年07月30日すぐに太ってしまう人と、たくさん食べても太らない人がいますよね。実は、体質が関係あることをご存じですか?太りやすい体質の人は脂肪細胞の数が多いのです。そして太りやすい体質は、幼いときに決まるとも言われています。今回は、脂肪細胞とは何か、脂肪細胞が増えやすい時期など、太りやすい体質になる理由を解説します。太りやすいのは脂肪細胞が原因?太りやすくなるのは脂肪細胞の数が多いからだと言われています。脂肪細胞とは?太る原因の脂肪細胞は「白色脂肪細胞」と呼ばれるものです。糖や脂質から作られる中性脂肪を取り込んで蓄えることでどんどん大きくなります。ある程度大きくなると、細胞分裂をするため数が増えてしまうのです。増えた脂肪細胞は、なかなか減りません。そのため、再度中性脂肪が取り入れられると、すぐに蓄え肥大化してしまいます。脂肪細胞はなかなか減らない?エネルギーを蓄える白色脂肪細胞の寿命は非常に長く、10年程と言われています。そのため、太りやすい体質を改善するのには時間がかかると言えるでしょう。脂肪細胞が増えやすい時期とその理由脂肪細胞が増えやすい時期は身体が大きく成長する時期と言われています。ママのおなかにいる胎児期から思春期までが該当し、その時期に太った経験があると、太りやすい体質になりやすいと考えられます。ママのおなかにいる胎児期ママのお腹にいる妊娠後期はつわりも収まり、ママの食欲も増えてきます。しかし、ママが摂取し過ぎた栄養は、へその緒を通じて赤ちゃんに渡ってしまうのです。そのためママの血液中に中性脂肪が多いと、赤ちゃんの脂肪細胞が増えやすくなってしまいます。1歳までの乳児期1歳までの乳児の食事は母乳とミルクです。母乳はママの血液から作られるため、ママが脂肪や糖分の多いものを摂取し過ぎると、母乳を通じて乳児に渡り、乳児の脂肪細胞が増えやすくなってしまいます。また、ミルクの場合はカロリーが高く、母乳と比べて哺乳瓶の方が吸いやすいため飲み過ぎてしまう事があるのです。そのためミルクによる育児をする場合は飲ませすぎに注意しましょう。8~18歳までの思春期思春期の子供は食欲が旺盛になる時期です。子供自身がついつい食べ過ぎて脂肪細胞が増えてしまう恐れがあります。また、思春期の時期に太ってしまうと、大人になっても太りやすい体質を維持する事が多いと言われます。間食や食事に注意しましょう。太らないための対策とは子供が太りやすい体質にならないためには、間食や食事の時に、糖分や中性脂肪を摂り過ぎないように注意しましょう。しかし過度な食事制限は危険です。小さい子供は胃が小さく、消化機能も未発達なためすぐにお腹が空いてしまいます。間食での栄養補給は必要なのです。間食のおやつを乳製品や炭水化物、イモや果物類にするなど栄養を考えて間食させるようにしましょう。食事や間食に気を付けよう!子供を太りやすい体質にさせないためには、お腹にいる時から普段の食事や間食に注意することが大切です。子供が生まれてからも、栄養に偏りのない食事や間食を心がけましょう。適度な運動も大切です。親子共々、太りにくい健康的な体を心がけましょう。監修者:林泉経歴:東京大学医学部保健学科卒業東京大学大学院医学系研究科修士課程修了ソウル大学看護学部精神看護学博士課程修了、看護学博士号取得
2021年07月30日ジュースは甘くておいしく、子供も大人も好きな飲みものです。しかし、子供にジュースばかり飲ませていると、太る心配もあります。なぜジュースを飲むと太るのか、またやめさせる方法はあるのか、詳しく紹介していきます。ジュースを飲むと太る?甘くておいしいジュースですが、やはり飲み過ぎると太るのでしょうか。糖分の量が多い炭酸飲料(350mL):約42g乳酸菌飲料(200mL):約27gヨーグルトドリンクタイプ(1パック125mL):21gスポーツドリンク(500mL):20~34g1日の年齢別の砂糖の摂取量は、1〜2歳で12〜13g以下、3〜5歳で15〜18g以下(成人は約25g)とされています。ジュースには、上記のように糖分が多く含まれているので、少量飲んでも1日に必要な量を超えてしまうことがあります。果汁100%ジュースや野菜ジュースは?果汁100%ジュースや野菜ジュースは、基本的には砂糖は含まれていません。しかし、果糖などの糖質は多く、以下のとおりです。みかんジュース濃縮還元(200mL):約24gりんごジュース濃縮還元(200mL):約27g野菜ジュース(200mL):約9g野菜ジュースにも糖質は含まれていますので、飲み過ぎには注意しましょう。ジュースの代わりに飲むといいものは?水分補給にジュースを飲んでいた場合、代わりのどんなものを飲めばいいのでしょうか。麦茶麦茶には、リン、ナトリウム、マンガンなどのミネラル成分が含まれており、またノンカフェインなため、子供に安心して与えられる飲み物です。 麦茶は無香料、無着色、カロリーもゼロなので、小さな子供から妊婦、授乳中、お年寄りまで、家族みんなで安心して飲めます。水水は、カロリーやカフェイン、糖分も含まれていないことから、むし歯の心配も飲み過ぎて太ることもありません。 また厚生労働省では、目覚めの一杯、寝る前の一杯を飲む「健康のため水を飲もう」推進運動をおこなっています。ただし、同じ水でも甘いフレーバーミネラルウォーターは糖分が入っているため、注意が必要です。ジュースを飲むのをやめる方法とはジュースを飲むのをやめるには、どんな方法がいいのでしょうか。ジュースを買わない今あるジュースがなくなったら、もうジュースは買わないようにしましょう。家や冷蔵庫にジュースがなければ飲むことができないため、諦めるしかありません。まずはジュースを水で薄めるなどしてジュースの味を忘れるようにし、ジュースの代わりに、麦茶や水を出し、少しずつ慣れさせていきましょう。特別な日などの限定の飲み物とする突然全くジュースをやめることは、子供や親にとっても大きなストレスとなります。最初のころは、1日1回だけなど、いきなりでなく、少しずつジュースから離れていくようにしましょう。そして、お誕生日やイベントにはジュースはOKなど、特別な日の限定の飲み物にするのです。メリハリをつけて飲ませるようにすれば、ジュースにこだわりもなくなっていくでしょう。工夫しながらジュースを少しずつ減らしていこうジュースには糖分が多く、好きなだけ飲ませていれば、むし歯や肥満の心配がでてきます。しかし、ジュースを止めるには、親も飲まない姿を見せるなど努力も必要です。上手く工夫しながら、少しずつジュース離れをしていきましょう。監修者:林泉経歴:東京大学医学部保健学科卒業東京大学大学院医学系研究科修士課程修了ソウル大学看護学部精神看護学博士課程修了、看護学博士号取得
2021年07月29日コロナ禍での自粛期間中は大人も子供も自由に外出もできず、家の中で過ごすうちにいつの間にか太っていたという方も多いでしょう。今回は太る原因を見付け、その対策についても紹介します。自粛期間中に太る原因とは自粛中に、家で過ごす方も多かったことでしょう。気が付けば、親子で太っていたなんてこともあったのではないでしょうか。自粛中に太る原因は、なぜなのでしょうか。生活リズムの乱れ自粛期間中に太る原因として、生活リズムの乱れが挙げられます。幼稚園や保育園、学校が休園や休校となった際に、いつも通りに朝早く起きることもなくなり、規則正しく生活をしなくなった子供も多いでしょう。また、休日の外出自粛や親のテレワークなどの影響で、生活のリズムの乱れがクセになってしまったケースもあるでしょう。 生活リズムの乱れから、太りやすくなることもあります。運動不足自粛期間中は、外に出ることも難しくなったため、家の中で過ごすことが多くなりました。幼稚園や学校までの道のりを歩いたり、外で遊んだりする運動量に比べ、家の中で過ごす運動量ははるかに少ないものです。また、運動系の習い事や部活などが長期間休みになったケースもあるでしょう。運動する量が減り、肥満につながることもあります。食生活の変化幼稚園や保育園、学校ではお弁当や給食があり、バランスよく食べていたのに、自粛期間は食事のバランスが崩れてしまったという方もいます。ついインスタント食品で済ませたり、お腹が空いていないから食べない、お菓子を食事代わりにしたりすることで不健康な食生活になることもあります。ダラダラと1日中、いつも食べ物や飲みものを口にしているということも考えられるでしょう。摂取するカロリーが過剰になり、肥満へとつながるケースもあります。自粛期間中に太った子供のための対策とは自粛期間中に外出ができないなか、太ってしまった子供のためにどのような対策をとればいいのでしょうか。家の中で運動する子供も外に出られないため、ストレスがたまってしまいます。そこで、ストレス発散をかねて家の中で体を動かして運動してみましょう。おすすめは、ラジオ体操です。ラジオ体操は子供から大人まで無理なくおこなえ、しっかりやれば汗ばむほどの全身運動になります。また、朝早く起きる習慣を身に着けられるのもポイントです。小さな子供には、ボールなどのおもちゃを使った運動もおすすめです。ほかには、家の中で出来る運動の動画などもたくさんありますので、親子で楽しみながら家の中でできる運動を探してみましょう。生活習慣を見直す生活習慣を、自粛前の生活のように戻しましょう。朝早く起きて朝食を食べるなど、お菓子などは時間を決めて食べる、1日3食きちんと食べるなど、生活習慣を見直します。食事もカロリーを抑え、薄味にするなどの工夫も大切です。太る原因を見つけて家族で一緒に解消しよう自粛期間中はダラダラと過ごしてしまいがちですが、その分、しわ寄せは必ず起こります。太る原因を1つずつ解消していくには、まずは大人が見本を見せることが大切です。家族で無理せず、一緒に太る原因を解消していきましょう。監修者:林泉経歴:東京大学医学部保健学科卒業東京大学大学院医学系研究科修士課程修了ソウル大学看護学部精神看護学博士課程修了、看護学博士号取得
2021年07月29日更年期イラストレーターのやましたともこさんによる、更年期のもろもろをゆる~くつづった連載マンガ「脱力系ゆる更年期日記」の第17話。今回は、前から気になっていたものを手作りしたときのエピソード。健康のためと思って手作りしてみたのですが、予想外の展開が!★前回:「オバハンってバレてる?」恐るべし老化パワー #脱力系ゆる更年期日記 16ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーウーマンカレンダーをご覧の皆さま、こんにちは。更年期イラストレーターやましたともこでございます。私は職業柄ずっと座って仕事をしています。100%体に良くないことだとわかっていて、この仕事を続ける限り仕方のないことだと諦めていたのですが、ここ数年「スタンディングデスク」という魅力的な代物を見聞きするようになりました。とはいうものの、今のマンションに引っ越す前に、仕事用のデスクを大工さんに作り付けてもらい、そのカスタマイズした完璧な「やましたともこデスク」を使用していたので「私には無理だな……」と諦めていました。そんな諦めムードの中、小学生の娘たちが自分たちの小さなテーブルが成長に伴って手狭になったと言い出し、あろうことか私の立派な「やましたともこデスク」を求めてきたのです。最初は「ないない」と思っていたのですが、ふと気付いたのです。これはチャンスだと。神様が私にスタンディングデスクで仕事しろと言っているんだと!!そこでいろいろとリサーチしたのですが、私好みのスタンディングデスクが見つからず、結果、自作しました。総額4万円強!!待ちに待ったスタンディングデスク生活が始まり、1週間後……。足首が痛くなり、前から悪かった膝も痛くなり、集中力が上がるどころか、一刻も早く座りたい、いや、横になりたい!と予想を覆す使用感を感じることになりました。「人は重大な決断をしたとき、自分が失敗したと思いたくないあまり無意識に良い面だけに目を向けることがある」と誰かが言っていました。私そのタイプです。スタンディングデスク最高〜! アハハハハハ(から笑い)。★ウーマンカレンダー連載マンガ著者/イラストレーター/ やましたともこ(48歳)高知県出身、大阪府在住のイラストレーター。2児の母。高齢出産で身も心も弱り切ったまま更年期に突入。ここ10年元気な自分を見たことがない。本格的な老化とどう付き合うのか日々模索しつつヤングで緩めなイラストを描いている。
2021年07月23日梅雨になると悪化する頭痛、むくみ、妙な発汗、憂うつ感などの不調は、更年期障害なのか、気象病なのか、どちらもなのか、いったいどうすればいいのか……と悩むことはありませんか。そこで、日本臨床内科医会常任理事で同専門医、また女性外来を行う正木初美医師に、前後編の連載にて原因や対策について聞いています。前編「梅雨は更年期障害の症状が悪化する?」では、更年期障害の症状、気象病との違い、ホルモンの作用と自律神経の働きは密接に関係していること、女性に症状が出やすい理由などを伝えました。今回・後編では、ケアする方法について具体的に尋ねます。正木初美医師梅雨に症状が悪化する原因は低気圧前編では、更年期障害のひとつに、血管の拡張と放熱に関する症状で、ほてりやのぼせ、ホットフラッシュ、発汗、またほかの身体症状として、頭痛、めまい、動悸(どうき)などがあるとのことでした。また、これらは梅雨どきに悪化しやすいとも教えてもらいました。その原因について、正木医師はこう説明をします。「まず、梅雨のころに不調が現れるのは主に、気圧の低下が原因だということを知っておきましょう。気圧が低下すると血管が拡張して、更年期世代に関わらず、誰でも頭痛やめまいが起こりやすくなります。梅雨は1カ月ほど続きますが、気象病のつらさはその間にずっと続くわけではなく、梅雨前線や台風が近づいて気圧が低下するときに起こる人が多くなります。飛行機が離陸するときや、高層階にエレベーターで急上昇するときに耳がつーんとなって不快感を伴うことがあるでしょう。気圧の急な低下によるストレスが心身にもたらされているわけです」天気予報をチェック・あらかじめ鎮痛剤を飲む・漢方薬を試すさらに正木医師は、自分で梅雨どきの更年期障害や気象病の症状を和らげる方法について、次のようにアドバイスをします。「気圧の変化は、天気予報やウエブサイト、スマホで使えるアプリなどで事前に知ることができます。そのため、ご自身がいつも梅雨どきにはどういう不調が出るかを見つめておき、予報をチェックして気持ちの準備をしましょう。急に体調不良になるよりは、予測できているとあわてずにすむでしょう。そして次のケアを行ってください」(1)頭痛、関節痛、歯痛、腰痛などの痛みが現れやすい人は、気圧の低下の予報を確認して、あらかじめ鎮痛剤を飲む。鎮痛剤は痛みが出てから飲むよりも、痛むだろうと予測できるときは、その時間の20~30分ほど前に飲むのが有用です。例えば、歯を抜いて麻酔が切れる時間が予測できるとき、月経痛が起こると分かっているときも同じです。(2)倦怠(けんたい)感、むくみ、めまい、ふらつき、肩こり、胃重感、便秘、下痢、吐き気、また、イライラ、憂うつ感、不安感など不定愁訴(ふていしゅうそ)とも呼ばれる多様な症状がある場合は、漢方薬を試すのもよいでしょう。更年期障害と気象病の改善に有用な漢方薬は共通している場合があります。医療機関では、「女性の不調の三大処方」と呼ばれる次の漢方薬などを中心に、患者さんの体質や体力に応じて処方しています。・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)…体力が低下しており、冷え症で貧血ぎみの場合・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)…体力は中等度以上でのぼせやすく足が冷え、頭痛、めまい、肩こりがある場合・加味逍遙散(かみしょうようさん)…体力が比較的虚弱で疲れやすい、肩こりがある、不眠や不安、いらだちなどの精神症状がある場合これらは市販もされています。ただし、一度は漢方の処方を行う医療機関を受診して悩みを相談し、自分に適した薬を選びましょう。また、漢方薬はどの医療機関でも取り扱うわけではないため、事前にウエブサイトや電話などで処方が可能かどうかを確認してください。(3)日ごろから、7~8時間の睡眠、栄養のバランスがよい食事、軽い運動、ストレスをできるだけ避けることを実践しましょう。これらの生活習慣は健康に生活するための基本の行動です。梅雨どきはとくに、屋外で運動する機会が減るので、毎朝と就寝前、できたら午後の休憩時間にも、屋内でできるストレッチやヨガ、ラジオ体操、軽い筋トレなどを行ってください。では、セルフケアでもいっこうに改善しない場合はどうすればいいのでしょうか。「例えば、頭痛や胃痛が1週間以上続く、また、憂うつな気分が毎日2週間以上も続く場合は、更年期障害や気象病ではなく、体や心の病気と考えられます。同じ症状がしつこく続くときはほかの病気が隠れていることがあるため、かかりつけ医に相談する、また婦人科や女性の不調に詳しい内科をウエブサイトなどで探して受診しましょう」聞き手によるまとめ日ごろから更年期障害の不調に悩まされている場合、まず、梅雨どきは悪化することを自覚すること、そのうえで、天気予報や気圧通知アプリを活用し、痛みが出ると予測されるころを見計らって鎮痛剤を飲んでおく、また、漢方薬を試す、そして生活習慣を見直して軽い運動を実践しようということです。いますぐ試してみてください。(構成・取材・文藤井 空/ユンブル)
2021年07月01日更年期イラストレーターのやましたともこさんによる、更年期のもろもろをゆる~くつづった連載マンガ「脱力系ゆる更年期日記」の第15話。今回は前回に続き、「老化」について。またしても老化を感じるできごとがあったそうです。前回:「老化、怖っ!」夫から驚くほど心配された理由 #脱力系ゆる更年期日記 15ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーウーマンカレンダーをご覧の皆さま、こんにちは。更年期イラストレーターやましたともこでございます。私は自宅で仕事をしているので、朝、子どもたち(小学生の娘が2人います)を送り出したあと、よく朝食を食べながらテレビでYouTubeを見ています。内容は、趣味が語学(英語と韓国語)なので、90%英会話系か英語圏在住の日本人家族系の動画を見て、たまに韓国語系の動画を見ています。ところが先日、いつものように朝食を食べながらYouTubeをつけると、ホーム画面に「食べてはダメ! 老化の原因、食べ物5選」という動画が表示されていました。「老化の原因? 絶対見るやん!」と動画を再生させて、ぎょぎょぎょ!と思いました。私が朝見ているテレビのYouTubeアカウントは夫のもので、私は語学系、夫は野球系&お笑い系しか見てないはずなのにも関わらず、なんで、この老化系の動画がピンポイントにホーム画面に出てきたんだろう?私がオバハンってYouTubeにまでバレている!?何? なぜ? どうして?におい? にじみ出る加齢臭??(笑)おそらく夫が老化系の何かを見たのかもしれませんが、恐るべし老化パワー!(とアルゴニズム!!)
2021年06月23日頭が急に熱くなってぼーっとしたり、カッカと熱くなったり。いわゆるホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)は、代表的な更年期症状とされています。つらくても「更年期だから」と我慢している人も多いと思いますが、実はちょっとした習慣や工夫で改善されると産婦人科医の駒形依子先生は言います。具体的な方法を聞いてみました。なぜ更年期にホットフラッシュが起こる?更年期症状の例として必ずと言っていいほど挙げられる、ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)。なぜ更年期世代の女性に起こりやすいのでしょうか。「女性ホルモンのエストロゲンの減少により、自律神経が乱れ血管が拡張して体温調節機能が働かなくなることで起こります。また、更年期になると血流の方向が変わることも要因です。加齢とともに女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減ると、子宮周りへの血行が悪くなります。ですが、血の量は更年期だからといって変わりませんし、血流というのはもともと上半身に向かいやすい特徴があります。そのため、上半身に血流が集中して脳への血流が増えることで、ホットフラッシュが起きるのです」(駒形先生)ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)の原因となる女性ホルモンの分泌を増やすことはできませんが、更年期症状は改善できると駒形先生は言います。こまめな水分補給で予防できる!駒形先生によれば、ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)は体の脱水が進んでいるときに起きやすいと言います。「体内の水分が足りないと、下半身への血行がさらに悪くなってさらにのぼせやすくなります。例えば朝方にのぼせやすいという人はお風呂上がりの水分補給が少ないことが原因かもしれません。夜中にトイレに行くのが嫌で水分補給を控えることで脱水が進み、朝にのぼせて起きてしまうということもあります。水分を補給するときはお茶という人も多いと思いますが、お茶は利尿作用が高いものが多いので、経口補水液が効果的です。経口補水液ならミネラルや塩分も補給できます。アルコールも利尿作用が高いので、寝る前は控えたほうが良いでしょう。一番脱水が進んでいて喉が渇く朝とお風呂上がりは必ず水分補給をして、日中も少量でいいのでこまめに水分をとるようにすると良いですよ」(駒形先生)経口補水液というと、熱中症対策用の飲料というイメージがありましたがホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)の対策にも効果的なんですね。下半身の血流を良くする“骨盤ストレッチ”にトライ下半身の血行が悪くなることで起こりやすいホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)。それでは下半身の血行を良くすれば改善するのでしょうか。「血行を良くするには下半身を温めたり、動かしたりすることはホットフラッシュの予防策として効果的です。特におすすめなのが、骨盤周りのストレッチ。骨盤ストレッチをすると、足首から肩まで全身の筋肉がほぐれ、緩みやすくなります。そのため、全身に血が巡るようになり、酸素や栄養が運ばれるようになります。さらに、胃腸も温まるので胃腸の働きが良くなり免疫機能も上がり、子宮の状態も良くなります」(駒形先生)骨盤ストレッチの方法は以下のとおり。イラストと併せて、ぜひトライしてみましょう。①背筋を伸ばして、ひざを直角に曲げて椅子に座る。足の裏全体を床につけて両足をそろえ、両足の内くるぶしとひざの内側をくっつける。②かかとを床につけたまま、骨盤の左側と右側を交互に上に持ち上げるように動かす。このとき、骨盤だけを動かし、背中が左右に揺れないように注意する。③慣れてきたら「左肩を下げながら左骨盤を上げる」「右肩を下げながら右骨盤を上げる」という動作を交互に繰り返す。まさに、良いことずくめの骨盤ストレッチ。少しずつでいいので思い立ったときに、毎日続けることが大切だそうです。まとめかくいう私も、ホットフラッシュで早朝に起きてしまう日々が続いていましたが、経口補水液をこまめに飲むようにしたら、なんと次の日に改善しました! これに骨盤ストレッチをプラスすれば、もうホットフラッシュで悩むことはなくなるかもとワクワクしています。取材・文/mido(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。イラスト/サトウユカ
2021年06月22日更年期イラストレーターのやましたともこさんによる、更年期のもろもろをゆる~くつづった連載マンガ「脱力系ゆる更年期日記」の第15話。今回はある朝、夫からとても心配されたできごとについて。何があったのかというと……。前回:「リズムにのれず」ラジオ体操に必要なものは #脱力系ゆる更年期日記14ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーウーマンカレンダーをご覧の皆さま、こんにちは。更年期イラストレーターやましたともこでございます。先日のことです。朝、とても気持ち良く目が覚め、とてもさわやかな気持ちで、夫と子どものいるリビンクに向かいました。余談ですが、「向かいました」とか広い家ぶって書いてしまいましたが、普通に5〜6歩で行ける隣の部屋へ歩いただけです(笑)。「おはよ〜」と夫にあいさつをすると、子どもと話していた夫が「おはよ〜」と振り向きざまに、お化けでも見たかのような驚いた顔をして「どうした?」「大丈夫??」と聞いてきたのです。「どうした?」って何? 「大丈夫?」って何〜〜〜!?と恐怖を感じたのですが、どうやら、さわやかに目覚めた心地の良い朝のフレッシュな私の顔は、夫的には、朝っぱらから心配しないといけないレベルに疲れ切って老けて見えたらしいです。老化、怖っ!
2021年06月19日強い倦怠(けんたい)感、むくむ、急な発汗、頭痛、イライラ、ウツウツ…これらの不調は更年期障害の症状といわれます。一方で、年齢に関わらず、梅雨のころに同様の症状が現れることがあり、それは近ごろ、「気象病」や「天気痛」と呼ばれます。更年期障害と気象病はどう違うのでしょうか。このつらさはいったいどちらなのでしょうか。日本臨床内科医会常任理事で同専門医、また女性外来を行う正木初美医師に、前後編の連載にて尋ねてみました。正木初美医師更年期障害の症状とははじめに正木医師は、女性の更年期障害についてこう説明をします。「主に40歳ごろから、女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が低下しはじめ、50歳前後で急激に減少することが原因となって起こるさまざまな体と心の不調をいいます。閉経期前後の約10年間に各症状が強くなりますが、日本人の閉経期の平均は50歳なので、およそ45歳~55歳の期間に患者さんが増えます。ただし、個人差が大きいこともあり、40歳前後からその兆しが現れる人も多いです」その主な症状について、正木医師は「日本産科婦人科学会では大きく3種類に分類しています」と、次のように挙げます。(1)血管の拡張と放熱に関係する症状ほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、発汗など(2)(1)以外のさまざまな身体症状めまい、動悸(どうき)、胸が締め付けられる感覚、頭痛、肩こり、腰や背中の痛み、関節の痛み、冷え、しびれ、疲れやすさなど(3)精神症状気分の落ち込み、意欲の低下、イライラ、情緒不安定、不眠など「実際には、ひとつではなく複数の症状が同時に現れる、また、持病の関節痛やぜんそく、片頭痛、うつ病などが悪化する場合があります」と正木医師。一方、男性の更年期障害について、正木医師は次のように続けます。「テストステロンという男性ホルモンが減少し、女性と同様の症状が現れます。ただ男性の場合はホルモンの減少量がゆるやかなため、女性のように強い症状に見舞われることが少ないのです。そのため、加齢による自然な現象と認識されて気づかないことが多い、また発症年齢は個人によってばらばらだという特徴があります」更年期障害の症状は梅雨に悪化する更年期障害の症状は、自律神経のバランスが乱れることで起こる自律神経失調症に似ているとも言われます。またそれは、梅雨のころに急増する気象病の頭痛、めまい、憂うつ感、不眠とも共通しています。どういった関係があるのでしょうか。「更年期障害の原因は先ほど話したように、主にホルモンの分泌量の低下です。ただし、そのホルモンの作用と自律神経の働きは密接に関わっています。互いに影響しあって、体の生理的な作用の体温、血圧、免疫、血糖などを健康的に一定に維持しようとしています。その働きをホメオスタシス(恒常性)と呼びます。気象病では、気圧、気温、湿度がころころと変わるときに、自律神経が心拍数、呼吸、血圧、消化、発汗などを調整しようとしてしきれずに、バランスを崩して不調が起こると考えられています。気象病は梅雨だけに限ったことではなく、冬の大雪が降るころ、季節の変わり目、春先の三寒四温のころなどにも顕著になります。ただ昔から、『台風が来る前は頭痛がする』『雨が降ると関節が痛む』『梅雨はぜんそくの持病が悪化する』などと言われてきたように、気圧の変化が大きい梅雨にもっとも起こりやすいこともわかってきました。つまり、更年期障害の症状が梅雨の時期に悪化することは大いにあり得ることであり、むしろ自然な体の変化だと考えられます」(正木医師)気象病が女性に多い理由は気象病も女性に多いと言われますが、それはなぜでしょうか。正木医師はこう説明を続けます。「気象病の原因は自律神経のバランスの乱れであること、また、それはホルモンの作用と関係すると言いました。そのため女性の場合は、月経周期や更年期が自律神経の活動に関係します。そうした要因などにより、男性に比べると女性のほうが自律神経失調症を発症しやすいと考えられます」更年期障害、気象病、自律神経失調症の違いはありますか。「更年期障害は閉経期前後の女性に現れますが、気象病、自律神経失調症の場合は、10代から高齢者まで年代に関わらずに起こります。そして更年期のころには、それまで女性の体を守るように働いていた女性ホルモンが減少するために、どの症状も強くなるわけです」と正木医師。聞き手によるまとめ更年期障害の原因はホルモンの減少と、自律神経の影響を大きく受けていること、また気象病は自律神経のバランスの乱れによって発症することから、いずれも症状は共通する、そして更年期のころには悪化しやすいということです。それぞれの違いや、これらが女性に多い現象である理由もわかりました。では、こうした不快な症状を少しでも改善する方法はあるのでしょうか。次回・後編で尋ねます。(構成・取材・文藤井 空/ユンブル)
2021年06月18日それまでと同じように過ごしているのに、40代になってから太ってきた……という人は多いでしょう。太ったことだけでも憂うつなのに、なんと医学的に見ると肥満と老化は密接に関わっているというのです。太っている人は老けやすいというのは本当なのか、美容・アンチエイジング専門医の黒田愛美先生に聞きました。太っている人は体の“糖化”が進みやすい活性酸素による体の酸化が老化を早めるという話は聞いたことがありますが、糖化とはどういう現象なのでしょうか。「糖化とは、食事からとった余分な糖質が体内で主にたんぱく質と結びついて、細胞を劣化させる現象です。太っている人は糖質を多くとり過ぎる傾向にあるため、体内に余分な糖が多くあり、糖化が進みやすいといえます。糖化が進み過ぎるとシワやくすみ、シミなど、特に肌の衰えが顕著になりやすくなります」(黒田先生)そして、老化の原因は糖化のときに作られる老化促進物質のAGE(糖化最終生成物)という物質が原因だと言います。糖化で老化が早まりやすいのは…黒田先生によると、個人差はありますがAGEが生成されると以下のような老化を早めやすいとのこと。●肌のハリを保つコラーゲン繊維が破壊され、肌の弾力を失う。●老廃物が皮膚の細胞に沈着し、シミやくすみとなって肌の透明感が失われる。●髪のたんぱく質が糖化し、髪のハリやツヤがなくなる。「糖化を防ぐには、毎日の食事と運動を見直すことが大切です」(黒田先生)糖化を防ぐ食事術は?老化を促進させる糖化は、毎日の食事を見直してできるだけ糖質を控えることが大きなポイント。「糖質の値はGI値で表されますが、糖質を抑えるにはできるだけ低GI食品をとることが有効です。低GI値食品には、わかめ、もずく、ひじきなどの海藻、ナッツ、玄米、ライ麦などがあります。一方、高GI値食品は食パン、フランスパン、もち、うどん、じゃがいも、チョコレート、ホットケーキ、ドーナツなど。高GI値食品群に好物が多い人は要注意です」(黒田先生)食べる順番にも気を付けて!また、食べる順番も大切と言います。「空腹状態で、最初に糖質をとってしまうと血糖値が高くなってしまうので、最初に食物繊維が豊富なサラダ、次にたんぱく質、最後に糖質をとるようにすると良いでしょう。高GI値食品である甘いおやつをどうしても食べたいときは、まずは食物繊維が豊富なナッツやたんぱく質を含むにぼしなどをつまんでから食べて。好きなものを我慢し過ぎるとストレスがたまってしまうので、食べ順に気を付けて食べるのがおすすめです。また、低GI値だからと同じ食品ばかり毎日とるのはNG。いろいろな食品をバランス良く摂取するようにしましょう」(黒田先生)糖化を抑えるなら揚げ物より蒸し料理!さらに、調理法にも糖化を抑えられるポイントがあると言います。「糖化は体のコゲとも言われるように焦げた食品は糖化しやすくなるので、なるべく食べないほうがベターです。糖化を抑えるには調理法もポイント。一番糖化が少ない調理法は生ですが、ゆでたり蒸したりするのも有効です。衣がすべて焦げとも言える揚げ物は極力控えたほうが良いでしょう。ただ、ストレスは逆効果。どうしてもフライ料理を食べたくなったら、食べる前にナッツや煮干し、飲み物ならアーモンドミルクなどのたんぱく質や食物繊維を含む食品をとって。血糖値の急激な上昇を防ぎ、糖化を和らげることができます」(黒田先生)糖化を抑えるなら、生→ゆでる・蒸す→炒める→揚げるの順番で調理法を選ぶと良いということです。アーモンドミルクはスーパーやコンビニなどでも手軽に購入できます。ほかに、ココナツミルク、オーツミルクでも良いとのこと。高GI値食品を食べる前に1杯!ならできそうです!まとめいかがでしたか? ちょっとした工夫で糖化を抑えることができることがわかっていただけたでしょうか。私も早速、食事前のアーモンドミルクを試しています。ちなみに黒田先生によれば、アーモンドミルクは必ず砂糖不使用のものを選び、お好みで甘みをプラスするのが良いということです。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。
2021年06月17日アラフィフの友だちと更年期症状について話すと、それぞれ出ている程度が違うことに驚きます。同じ年齢、同じ女性でなぜ重い、軽いという違いが生じるのでしょうか。産婦人科医の駒形依子先生に教えてもらいました。更年期症状の根本要因は女性ホルモン低下最初に、更年期症状とはなんなのか、なぜ起きるのかを知ることから始めましょう。「生理が終わる閉経の平均年齢は50.5歳とされていますが、この閉経の前5年、後5年を合わせた10年間を更年期と呼んでいます。更年期にはさまざまな体調不良が現れますが、それを更年期症状と呼びます。更年期にさまざまな症状が現れるのは、加齢により卵巣の機能が弱り、女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の分泌が減少することが原因です。特にエストロゲンの減少は著しく、不足するとホットフラッシュ(のぼせ、ほてり、発汗など)をはじめ、イライラや落ち込みといった精神症状などさまざまな体の不調を引き起こします」(駒形先生)更年期症状が起こる原因は女性ホルモンの低下。しかし、症状の程度に個人差があるのはどうしてなのでしょうか。まずは生活環境、次に性格更年期症状の程度の違いの原因として、まずは生活環境、次に性格の違いにあると駒形先生は言います。「40代女性は家事、仕事、育児、時には介護と一番忙しい世代であると同時に生活環境の違いが大きい世代でもあります。結婚か独身か、仕事があるかないか、子どもがいるかいないか、親と同居か別居など、それぞれ違うライフスタイルがあります。環境によるストレスと女性ホルモンは密接に関わっています」(駒形先生)しかし、似たような環境でも、ストレスに弱い人のほうが更年期症状を感じやすいそうです。「つらい症状があっても、気付くか気付かないかという性格の差があります。一般的にはまじめでこだわりが強く、几帳面、神経質、完全主義といった傾向にある女性が更年期症状に敏感に反応するようです」(駒形先生)また、パートナーとコミュニケーションが取れている、周囲に相談できる人がいるといった環境にある人は更年期症状を乗り越えやすいということです。太っていると更年期症状がつらい?更年期症状のなかでも代表的なホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)。痩せている人より太っている人のほうが汗をかきやすいイメージですが、太っていると更年期症状は強く出るのでしょうか。「更年期症状には倦怠感もありますが、太っている人は痩せている人よりも脂肪を抱えている分、より疲れを感じやすいと言えます。ただ、一方太っている人は普段から汗をよくかくので、ホットフラッシュが起きても気付かない場合も多いようです。 ただ、痩せているから良いということはありません。エストロゲンが低下することで閉経以降は骨粗しょう症になりやすくなりますが、 痩せていると骨への負担が少ないぶん骨折のリスクが高まります。 骨は負荷がかかればかかるほど強くなる性質があるからです。また、エストロゲンが低下すると細胞のターンオーバーも低下するので、骨を支える筋肉の質も落ちてしまいます。体質的に太れないという人もいますが、体重を増やせなくても筋トレなどで筋肉の質を上げることが骨粗しょう症予防につながります」(駒形先生)太っていても、痩せていても、更年期世代は筋トレが必要な世代と言えそうです。まとめ生活環境を変えるのはなかなか難しくても、考え方や捉え方を前向きにするだけで症状が軽くできると知って、少し安心しました。そして、更年期世代こそ筋トレが必要という話は運動嫌いの私にとって耳が痛いですが、なんとか楽しくできる方法を見つけていきたいです。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。
2021年06月16日病院に行くほどでもないけれどなんとなく体調が悪い……そんなとき「漢方薬ってどうなんだろう」と思ったことはありませんか。漢方薬のなかには、更年期症状に効果があるものが多いと言います。そこで、漢方医でもあり産婦人科医の駒形依子先生に、40~50代女性におすすめの漢方薬を聞きました。知っておきたい漢方医学の概念“気・血・水”漢方薬を試す前に、漢方医学の考え方を少しだけも知っておきたいもの。基本中の基本の知識を教えていただきました。「漢方医学の代表的な概念が、“気・血・水”です。漢方医学では“気”、“血”、“水” を体を構成する要素と捉え、この3つが体の中に過不足なく存在し、スムーズに巡っていることで、各臓器や器官は正常に機能することができると考えられています。更年期に現れるさまざまな不定愁訴は“気・血・水”のうちの、主に気や血の不調から来ていると捉えられています。具体的には、頭痛や肩凝りは血の流れが滞る“お血”、めまい、気力や集中力の低下、睡眠障害、耳鳴りなどは血が不足する“血虚(けっきょ)、のぼせやほてり、頭痛、動悸などは気の流れに異常が生じる“気逆(きぎゃく)”と捉え、これらを改善する漢方薬が処方されるのです」(駒形先生)そして、気や血の不調を整える漢方薬のなかでも、特によく処方されるものが3つあるそうです。三大婦人漢方薬とは?更年期症状に処方される代表的な漢方薬は3つ。1つずつ見ていきましょう。1.当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)~冷えや貧血、疲れに~「当帰芍薬散は、血行不良による冷えや貧血、生理不順を整える薬です。全身に大切な栄養素を与えて血行を良くするのと同時に、水分代謝を整えることで余分な水分を体から取り除いて、足腰の冷えや生理不順を改善します。疲れがひどい人によく処方されます。ほかにめまい・立ちくらみ、頭重、肩凝り、むくみ、シミ、耳鳴りなどに効果があるとされています」(駒形先生)2.加味逍遙散(かみしょうようさん)~イライラや不安、のぼせに~「加味逍遙散」は、血(けつ)の不足から気が余り、たまった気が熱に変わってさまざまな症状を引き起こしている場合に処方されます。たまった熱を冷やし、さらに、不足している血(けつ)を補うことで、体のバランスを整えていきます。また、自律神経を調整し、イライラやのぼせを鎮めて、血行も促進します。ほかに便秘症、不眠症、疲れやすいといった症状が強い人にも処方されます」(駒形先生)。3.桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)~肩凝りや冷えのぼせに~「桂枝茯苓丸」は、滞った血(けつ)の巡りを良くすることで、のぼせや足冷えを感じる女性の生理痛、生理不順を整えます。疲れはあまり感じないけれど、足が冷えて頭がのぼせる、肩が凝る、頭重、生理不順などに効果があります」(駒形先生)。一番つらい症状を緩和する薬を選ぼうドラッグストアにもこの3つの市販薬は売られています。まずはこの3つからというとき、何を基準に選べばいいのでしょうか。「いろいろつらい症状があるうち、一番つらい症状に絞って選びましょう。例えばイライラがひどいなら加味逍遙散、倦怠感が強いなら当帰芍薬散というように。何がつらいかにもよりますが、効き目が実感できるまで2週間は服用を続けましょう。市販薬は処方薬よりも量が少なく設定されています。市販薬でも効果が感じられて、下痢など副作用がなければ、そのまま続けてみてください。効果が感じられないというときは漢方医に処方してもらうと良いでしょう」(駒形先生)。生理不順の場合、効果が感じられるのが1カ月後など症状によって違いますが、1つの目安は2週間ということです。まとめいかがでしたか? 私はイライラやのぼせが強いので、加味逍遙散が合っているのかなと思いました。まずは、何がつらいのか自分で自分の体に聞いてみることが大切のようです!取材・文/mido(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。
2021年06月13日更年期真っただ中の私は更年期にありがちな症状をいろいろ感じるように。そのなかでも特につらいと感じているほてり症状は、コロナ禍では絶対に欠かせないあるものが原因でより不快に感じることに気付きました。そこで少しでも不快感をじょうずに乗り越えるためにいろいろな工夫をしているという体験談です。今の私って更年期真っただ中かも?現在アラフィフの私は、年齢的に考えても更年期真っただ中ではないかと思っています。実際に病院で診察を受けたわけではないため、はっきり更年期が原因だとはわかりませんが、書籍やネットなどで調べると更年期ならではの症状が、現在私が感じているつらい不快感にぴったりです。特に私の場合は急に顔がほてるホットフラッシュらしき症状が1日に4~5回起こることもあり、1度ほてってしまうと30分から1時間ぐらいその状態が続きます。ほかにも以前より感情の起伏が激しく、気持ちが急に落ち込むことも。年齢的にも加齢による肌や髪の変化、体重の増加、体力の衰えなど気分が落ち込む原因は尽きません。また、今まで体が冷えて眠れないなんてほとんど感じたことがなかった私ですが、最近は体が冷え切って眠れないことも。このようなことから、今の私は更年期の真っただ中ではないかと感じているのです。不快感を高めているのはあれだった?更年期ならではの症状をなんとか乗り切っている私ですが、コロナ禍でのマスク使用はよりつらさを助長していると感じています。特に不快感が助長されていると感じているのは、いわゆるホットフラッシュであろう症状です。突然起こる顔のほてりの回数がマスクをすることで増えてしまいました。マスクをしているときに顔がほてると、だんだん頭がボーっとしてきたりクラクラすることも。それに、マスクをした状態でほてると顔がより真っ赤になり、その状態で食事のときなどマスクを外すと、とても恥ずかしい思いをすることもあります。そして、アラフィフにもなると肌のシミ・くすみなども気になるので、できるだけカバーするためにメイクをしっかりしたいところですが、マスクをするとメイクが崩れやすくカバーしにくくなります。もちろんマスクをすると顔があまり見えないので、ノーメイクのままでも気楽に買い物に行けるなどのメリットもありますが、特にマスクを外すシーンでは非常にデメリットを感じています。更年期のマスク生活をうまく乗り切る!更年期真っただ中であろう現在の私は、マスクによる不快感をなんとか乗り切るためには自分なりの工夫は欠かせません。まずマスクをして外出するときには、いつもよりホットフラッシュらしき症状が多くなるので、とにかくほてったらすぐに使用できるように、真冬でも扇子はいつも持ち歩いています。またシミ・くすみをカバーするために、ついファンデーションを厚塗りにしたくなりますが、マスクの中で汗をかいて崩れたときは手が付けられません。そこでファンデーションは最初から使用せず、食事などでマスクを外す前にトイレで軽くパウダーファンデーションで整えるようにしています。顔がほてり頭がクラクラするなど不調を感じたときには、とにかくすぐに冷たいドリンクを飲むことに。そうすることでモヤモヤした頭もスッキリします。これらはどれもいろいろ試した結果行き着いた方法です。まとめもともとマスクをする習慣のなかった私は、マスクが更年期の私にこれほど影響があるとは想像もつきませんでした。しかし、マスクが不可欠なコロナ禍の状況では自分なりにいろいろ工夫するしかないと思っていますが、やはりストレス解消したいときなどはマスク不要のドライブなどが増えています。また、今までならショッピングに出かけたときにはカフェに立ち寄ることが楽しみだった私でしたが、最近は買い物が終わると自宅に直行。今の状況からつい逃げてしまいがちですが、これからも少しでも心地良く生活するための工夫をし、今の状況に負けないように頑張りたいと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)イラスト/サトウユカ【駒形先生からのアドバイス】更年期のホットフラッシュに冷たいものを飲むと一時的にラクになることがありますが、全体的に冷え、それを繰り返すことでホットフラッシュがさらに悪化する可能性もあります。冷たいものを飲みすぎないように気を付けましょう。
2021年05月24日更年期イラストレーターのやましたともこさんによる、更年期のもろもろをゆる~くつづった連載マンガ「脱力系ゆる更年期日記」の第14話。今回は前回に引き続き、久しぶりに運動したときのお話です。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーウーマンカレンダーをご覧のみなさま、こんにちは。更年期イラストレーターやましたともこでございます。前回紹介させていただいたラジオ体操。数年前から始めたので、今はだいぶ最後までしっかり動けるようになってきたのですが、最近ちょっとした変化がありました。前回:「こんなにつらかった?」昔は平気だったのに #脱力系ゆる更年期日記13それは、最後のほうにある「両あしでとぶ運動」です。「両あしでとぶ運動」とはなんぞや?と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、私のお気に入りの腕を大きく振りながら体をぐるっと大きく回す「からだをまわす運動」と、私が一番きついと思っている腕を横に振りながら足の曲げ伸ばししてかかとを上げ下げする「腕を振ってあしをまげのばす運動」(最後から2番目に出てくるもの)の間にある「イチ、ニ、サン、シ、開いて閉じて〜開いて閉じて〜」というジャンプするやつです。1カ月ほど前に、あのリズムに合わせてジャンプするのがつらくなってきた自分がいました……。そして気付きました。あのリズムに合わせるには、ある程度の跳躍力が必要なのだと!学生時代、陸上部で走り高跳びをしていた私は、跳躍力にはかなりの自信があったのですが、座り仕事って本当に怖いですね。今までは跳躍力不足のためリズムにのれず、4回ジャンプは細かく7回、2回の開いて閉じては3回やってしまっています。戻ってこい跳躍力〜!
2021年05月22日