ミュージカル『CROSS ROAD ~悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ~』の初日前囲み取材が21日に東京・日比谷シャンテで行われ、中川晃教、相葉裕樹、木内健人、山寺宏一、畠中洋、春野寿美礼が登場した。同作は、シアタークリエ・帝国劇場・全国の大劇場で例年上演を続けている音楽朗読劇VOICARIONシリーズで原作・脚本・演出を手掛けている藤沢文翁による朗読劇のミュージカル化作。2022年に初演を迎え、今回が2年ぶりの再演となる。19世紀ヨーロッパの華麗なる音楽黄金期を舞台に、天才ヴァイオリニスト・ニコロ・パガニーニが悪魔・アムドゥスキアスと血の契約を結び、100万曲の名曲の演奏と引き換えに、命をすり減らし世界を熱狂させてゆく姿を描く。○■ミュージカル『CROSS ROAD』初日前囲み取材を実施この日は日比谷シャンテ3Fで開催中の『CROSS ROAD』パネル展特設会場で会見が行われ、一般客も多く見学に集まった。パガニーニ役の2人について聞かれると、中川は「『モーツァルト!』という作品でデビューしてるんですが、井上芳雄さんとWキャストでやらせていただいた時に『例えるならば、白ワインと赤ワイン』と言われんです。そのまま拝借していいでしょうか? 白はですね、おそらく」と木内を指す。「とてもフレッシュな白ワイン。ニコロ・パガニーニって、天才を通り越して悪魔的バイオリニストと称賛された役。重たいもの深めていく内向的な部分も持っている役なんですが、そういったところを今、全力でアプローチしていて、でもどこかフレッシュな爽やかな感じの白ワイン」と表した。そして相葉に対しては「やっぱり、初演から共に作り上げて来ているので、熟成されてきている、赤ワインじゃないでしょうか。どうでしょうか?」と問いかけた。相葉は中川に対し「パガニーニはあっきーさん演じるアムドゥスキアスに翻弄されていく役で、前回も毎回困らせられたなというか。『急に、そんなにチョケるんだ』という」と苦笑する。「今回もきっと本番はさらに爆発するんだろうなということで。でも共演回数も増えてきていますので、対処法というか、それすらも楽しめるようになってきている。どんなものが本番で出てくのか楽しみです」と期待した。対処法について聞かれると、相場は「動揺しないことです。動揺したら負けだなと思います。かなり仕掛けてこられるので、中日あたりが大変なことになります。慣れてきた頃に色々やってくると思いますが、動じず演じられたら」と気合いを入れる。一方、木内は中川について「神出鬼没、奇想天外。引き出しが多い。僕の感情を常に拾ってくれて、そこからどんな球でも投げつけてくれる。時には拾わせるために遠くに投げて僕を走らせる、みたいな。そして僕の演じるパガニーニを苦め、困らせ、時には一緒に喜び、神がかっているアムドゥスキアスだと思います」と表した。中川はパガニーニ役についても興味があるそうで「面白いですよね。パガニーニって。あれだけ超絶技巧のバイオリンを演奏するので有名なのに、文翁さんの描かれたパガニーニは繊細だし、14歳で学ぶことはすべて習得していたという、自分が俳優としてふだんなることのできない存在を演じることの喜びはパガニーニという役に感じています。それはプロデューサーに聞いていただいて、その可能性があるのかも含めて今後の未来にご期待ください」と狙っている様子。また、初共演の春野について中川は「『モーツァルト!』の大阪公演の時に、メンバーみんなでバスをお借りして、なんと春野さんがトートをやられている『エリザベート』を観劇しに行ったんです。その時から大好きで、今回ようやくこうやって共演させてもらうでの、ファンの気持ち」と喜んでいた。再演では盆を使ったセットや、音楽の変化なども。最後に意気込みを求められた中川は「美空ひばりさんの『柔』という曲に例えてもいいのかなと。昨日、たまたまTikTokで流れてきたんです」と自身の携帯電話を取り出しキャストを驚かせる。「『人は人なり のぞみもあるが 捨てて立つ瀬を越えもする』この2番の2行の歌詞の中に、アムドゥスキアス、そして作品への意気込みを込めさせていただきたいと思います。邪心を捨てて挑んでまいります」と語った。東京公演は日比谷・シアタークリエにて4月22日~5月12日、 大阪公演は新歌舞伎座にて5月17日~19日、福岡公演は博多座にて5月24日~26日。
2024年04月21日俳優の中川晃教、相葉裕樹、木内健人が21日、東京・日比谷シャンテで行われたミュージカル『CROSS ROAD~悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ~』の取材会に参加した。藤沢文翁が原作・脚本・演出を手掛けている音楽朗読劇VOICARIONヴォイサリオンシリーズは、「歌わないミュージカル」と評されてきた。藤沢のオリジナル作品の1つで、東宝初の朗読劇として2012年にシアタークリエで上演した『CROSS ROAD~悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ~』。2022年にミュージカル化され、壮大な世界観と、思わず口ずさみたくなる多彩でダイナミックな音楽で観客を魅了し大きな反響を呼んだ。今回は、その再演となる。舞台は、音楽に魅了された19世紀。数多の音楽家が誕生し、人々はその才能を愛で、その美しい調べに酔いしれ、音楽が世界を支配した時代に、突如として音楽史に登場し、音楽の世界を支配した漆黒のヴァイオリニストがいた。ニコロ・パガニーニ。パガニーニには、常にあるうわさがつきまとった。悪魔と契約し、魂と引き換えに音楽を手に入れた…と。街外れの十字路で悪魔・アムドゥスキアスと血の契約を結んだパガニーニは、100万曲の名曲の演奏と引き換えに、命をすり減らしてゆくことになる。音楽の悪魔であるアムドゥスキアスを中川、ニコロ・パガニーニをWキャストで相葉、木内が演じる。2年前も参加している相葉、今作からの参加となる木内。アムドゥスキアスとして接している中川は2人の印象を問われると「僕、『モーツァルト!』という作品でデビューしているんですが、その時に井上芳雄さんとやらせていただいた。その時、演出家の小池(修一郎)先生が『例えるなら赤ワインと白ワイン』とおっしゃった。そのまま、拝借してよろしいでしょうか?」と笑いながらコメントを借りる。白ワインは木内で、赤ワインは相葉だそう。中川は「(木内には)とてもフレッシュな白ワインを感じます。天才のヴァイオリニストを通り越して悪魔的ヴァイオリニストと称賛された役。その内側にある重たいものを深めていくという内向的な部分を持っている役なんですが、そういったところを今全力でアプローチしている。でも、どこかフレッシュなさわやかな風を感じさせてくれる白ワイン。そして(相葉は)初演から共に作り上げてきてるので、熟成されている赤ワインでどうでしょうか」と評した。そんな中川に相葉は「前回もそうですけど、パガニーニは翻弄されていく役なんですけど、本当にアッキーさん演じるアムドゥスキアスに前回も毎回も困らせられた。『急にそんなにチョケるんだ』とか(笑)。なので、今回もきっと本番はさらに爆発するんだろうな、と。でも、もう共演回数も増えてきてますので、その対処法もできて、それすらもう楽しめるようになってきている」と苦笑い。対処法の詳細を問われると「動揺しないことです。動揺したら負けだな、と。でもかなり仕掛けてくるので、中日あたりが大変なことに。たぶん慣れてきたころにいろいろやってくるので」とにやり。木内は「神出鬼没、奇想天外。アッキーさんの引き出しの多さに、けいこ場から今の本番仕様のアムドゥスキアスのアッキーさんの側で感じるとができた。何をしてくるかわからないっていうのはもちろんそうなんですけど、その時の持ってる僕の感情を常に拾ってくれて、そこからどんな弾でも僕に投げつけてくれる。時には拾わせるために遠くに投げて、僕を走らせるみたいなことをしてくれる。僕の演じるパガニーニを苦しめ、困らせ、時には一緒に喜ぶ。神がかってるアムドゥスキアスだなと思います」と“悪魔的な魅力”を熱弁していた。取材会には、山寺宏一、畠中洋、春野寿美礼も参加した。『CROSS ROAD~悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ~』は、あす22日から5月12日までシアタークリエで上演。日比谷シャンテではパネル展を開催している。東京公演後は、大阪公演、福岡公演を行う。
2024年04月21日トランスレーション・マターズの上演プロジェクト第2弾『エミリア・ガロッティ/折薔薇』が10月14日に開幕。翻案・演出の木内宏昌の開幕コメントとゲネプロ写真が到着した。本公演は、レッシングにより18世紀に書かれたドイツ古典にして最初の市民悲劇と言われる『エミリア・ガロッティ』を、約130年前の森鴎外による翻訳『折薔薇』と現代語翻訳を融合させた実験的とも言える台本で上演。演出は第1弾公演に続き翻訳家・演出家の木内宏昌が担当。そして、ムーブメントディレクターにダンサー・振付家の平原慎太郎を迎える。トランスレーション・マターズとは戯曲翻訳者が集い、2021年に設立した一般社団法人。そのディレクター(理事)として、小川絵梨子、小田島創志、木内宏昌、小山ゆうな、髙田曜子、常田景子、広田敦郎が活動に参加している。また、上演活動以外に戯曲翻訳者が企画するトークセッション、戯曲翻訳を読む会、ワークショップなどを行っている。■木内宏昌(翻案・演出)開幕コメント4月からの熱いオーディション・ワークショップから始まった上演プロジェクトがついに開幕しました。さらに熱かった夏を越えて、今回舞台初挑戦となる俳優の上原実矩さん(エミリア役)をはじめ、若手とベテランによる最高のチームができました。この作品は18世紀のドイツ人作家が昔のイタリア(ガスタッラ)を舞台として描き、上演台本には明治時代の文豪森鴎外が訳した江戸時代の言葉を織り交ぜています。その美しい言葉に現代の俳優が音を与え、平原慎太郎さんのディレクションのもとで12名の身体が何層もの時代の産物で構成された劇世界を貫くものになりました。また、環境負荷軽減への取り組みから、古材にこだわった舞台美術(大島広子)の使い方にもどうぞご注目ください。<公演情報>トランスレーション・マターズ上演プロジェクト 2023『エミリア・ガロッティ/折薔薇』作: ゴットホルム・エフライム・レッシング翻訳:森鴎外+トランスレーション・マターズ翻案・演出:木内宏昌ムーブメント・ディレクター:平原慎太郎出演:上原実矩 / 菊池夏野 / 大沼百合子 / 関根麻帆 / 森島美玖 / 高畑こと美 / 斎藤直樹 / 村岡哲至 / 古河耕史 / 荒井正樹 / 近藤隼 / 片岡正二郎2023年10月14日(土)〜10月26日(木)会場:東京・すみだパーク シアター倉チケット情報:公式サイト:
2023年10月15日戯曲翻訳家たちが集い、2021年に設立されたグループ「トランスレーション・マスターズ」。ディレクター(理事)として、小川絵梨子、小田島創志、木内宏昌、小山ゆうな、髙田曜子、常田景子、広田敦郎が名を連ねる同グループの上演プロジェクト第2弾『エミリア・ガロッティ/折薔薇(おりばら)』が10月14日(土)~26日(木)に上演される。ドイツ古典にして最初の市民悲劇と言われる『エミリア・ガロッティ』を、約130年前の森鴎外による翻訳『折薔薇』と現代語翻訳を融合させた、実験的とも言える台本で上演するという同公演の稽古場レポートが到着した。『エミリア・ガロッティ/折薔薇』稽古場より『エミリア・ガロッティ/折薔薇』の稽古場見学に伺った。もともと、トランスレーション・マターズの活動、そして平原慎太郎さんのムーヴィングに興味があった。下調べは公演のホームページくらい、森鴎外(+トランスレーション・マターズ)の翻訳で、タイトルがかっこいいなという知識ほぼゼロの状態での参加だ。稽古場には脚をつけた木材(「椎」と呼ばれていたよう)がいくつか置かれていた。シンプルながら味わい深い存在感。これらがセットの役割を果たす。演出の木内宏昌さんが「では○場をやります」と言うと、キャストの皆さんが全員でヨイショと動かす。場面によって執務室の壁、椅子、ベッドなどのさまざまなものとして見立てられるのが面白い。多分、古材を使っているのだろう。これが噂のグリーンプロダクション(環境に配慮した演劇作品)か! と取り組みに感心してしまう。上手と下手にはキャストたちが座るボックスが並んでいる。稽古は冒頭の場面から始まった。ゴンザーガ(ガスタッラ公)が書記官ロータとやりとりした後、画工(画家)のコンティがやってくる。ゴンザーガはコンティが持ってきた肖像画の一枚、エミリアの美しさに夢中になり、そこからドラマが大きく展開する。コンザーガ役・村岡哲至の堂々とした品格ある佇まい、コンティ役・関根麻帆の芸術家らしい、しかしお仕えする身でもある振る舞いが見事だ。コンザーガは「……じゃ」とクラシックな口調で、それが時代、人物の立場や雰囲気を伝えていて何とも耳に心地よい。このあたりは森鴎外訳を生かしているのだろうか? 私は言葉の響きがその時代、物語へと誘ってくれる感じが好きなので、とても楽しく台詞を聞けた。休憩時間に、木内さんが見学者に「インタビューさせてください。言葉のゴツさは大丈夫ですか?」と、この古めかしい言い回しについて意見を求められた。特に海外物だと翻訳の時点で意味を伝えるのが先か、言葉の情感が先か、悩まれることも多いのだろう。個人的には、理屈以前の訳のわからないことを目撃できるのが演劇の魅力のひとつだと思っている。だが、観客を置いてきぼりにできない気持ちもよくわかる。そのバランスを探りながら、クリエイションは進むのだ。休憩後は場面は飛んで、ゴンザーガに仕える書記官マリネッリと賊のアンジェロとのシーン。古河耕史さんが演じるマリネッリはゴンザーガの前にいる時とは見え方が全然違い、おやおや? そんな人物の役だったのね? となった。ここで、木内さんがアンジェロ役の荒井正樹さんに、金貨袋を掌で受け取り、それをもう片方の手でつまみながら台詞を喋るようにと新たなリクエスト。「自分と道具の関係を途切れさせないで」とも。その場で初めてやった荒井さんは何度か試みた末、見学者に「ごめんなさい」と謝ることに。芝居では凄みをきかせていた荒井さんのチャーミングな素が垣間見られた。木内さんも「僕が急に言ったから、ごめんね」と言い、場は笑いに包まれた。いやいや、誰も謝る必要ないんです。稽古場は挑戦と失敗の場。逆にナイスチャレンジ! と拍手したい気分だ。最後は、キャスト全員による長くダイナミックなムービングのある場面。このムービングがあることで、諸々が腑に落ちる仕掛けといえるだろう。予想のつかない驚きがあり、口で言うのは簡単だけど身体で表現するのはかなり複雑に違いない。一通りやった後、木内さんが「キャスト同士でなければわからないことを話し合ってください」と、そんな時間を丁寧にとっていたのが印象的だった。見学といっても、キャストたちと同じ場、それもかなり近い距離から観ることができる。時には感想を求められたりして参加感もたっぷり。そうか、観客も作品の一部だもの。演劇をより身近に体験できるチャンス、楽しかったし本番への期待がガッツリ高まった。取材・文:三浦真紀<公演情報>トランスレーション・マターズ上演プロジェクト 2023『エミリア・ガロッティ/折薔薇』作: ゴットホルム・エフライム・レッシング翻訳:森鴎外+トランスレーション・マターズ翻案・演出:木内宏昌ムーブメント・ディレクター:平原慎太郎出演:上原実矩 / 菊池夏野 / 大沼百合子 / 関根麻帆 / 森島美玖 / 高畑こと美 / 齋藤直樹 / 村岡哲至 / 古河耕史 / 荒井正樹 / 近藤隼 / 片岡正二郎2023年10月14日(土)〜10月26日(木)会場:東京・すみだパーク シアター倉チケット情報:公式サイト:
2023年10月13日第15回小田島雄志翻訳戯曲賞受賞の前作に続く上演プロジェクト第2弾トランスレーション・マターズ(代表:木内宏昌)主催、『エミリア・ガロッティ/折薔薇』が2023年10月14日(土) ~ 10月26日(木)すみだパークシアター倉(東京都墨田区横川1丁目1-10)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて9月9日(土)10:00より発売開始です。カンフェティにて9月9日(土)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ Twitter 昨年上演の『月は夜をゆく子のために』で第15回小田島雄志翻訳戯曲賞作品賞を受賞したトランスレーションマターズ上演プロジェクト、その第2弾として『エミリア・ガロッティ/折薔薇』を上演します。ゲーテ、シラー、カント、メンデルスゾーンにも影響を与えた18世紀ドイツの劇作家レッシングによる、世界で初めての市民悲劇と言われる『エミリア・ガロッティ』に挑みます。台本は、明治時代、ドイツ留学から帰国した森鴎外(当時森林太郎)が訳した『折薔薇』と、現代語訳を駆使した翻案による上演。また、ダンスカンパニーOrganWorks主宰にして東京オリンピック開会・閉会式の振付を担当した平原慎太郎をムーヴィング・ディレクターに迎えます。さらに、美術・衣裳家の大島広子をコーディネーターに、環境負荷を軽減する創造活動(グリーンプロダクション)を目指します。タイトルロールはオーディションで選ばれた上原実矩(うえはらみく)。2022年公開、第22回TAMA NEW WAVEと第15回田辺・弁慶映画祭でグランプリに輝いた映画『ミューズは溺れない』に主演し注目を集め、本作が本格舞台初出演となります。古典戯曲への取り組みを通じて、楽観できない新しい時代のために先人が指さしたものを見つめながら、私たちは何を守り、どう変われるのかを問いかけます。上原実矩高畑こと美斎藤直樹トランスレーション・マターズとはトランスレーション・マターズは、2021年に設立した戯曲翻訳者のグループです。ディレクターとして、現代演劇界の第一線で活躍する小川絵梨子・小田島創志・木内宏昌・小山ゆうな・髙田曜子・常田景子・広田敦郎が参加しています。上演活動以外に、戯曲翻訳者が企画するトークセッション、戯曲翻訳を読む会、ワークショップなどを行っています。過去公演『月は夜を行く子のために』公演概要トランスレーション・マターズ上演プロジェクト第2弾『エミリア・ガロッティ/折薔薇』公演期間:2023年10月14日(土) ~ 10月26日(木)会場:すみだパークシアター倉(東京都墨田区横川1丁目1-10)■出演者上原実矩、菊池夏野、大沼百合子、関根麻帆、森島美玖、高畑こと美斎藤直樹、村岡哲至、古河耕史、荒井正樹、近藤 隼、片岡正二郎■スタッフ作:ゴットホルト・エフライム・レッシング翻訳:森鴎外+トランスレーション・マターズ翻案・演出:木内宏昌ムーヴィングディレクター:平原慎太郎舞台美術・衣裳・グリーンプロダクションコーディネーター:大島広子■公演スケジュール10月 14日(土)19:0010月 15日(日)14:0010月 16日(月)14:0010月 17日(火)19:0010月 18日(水)19:0010月 19日(木)休演日10月 20日(金)19:0010月 21日(土)14:0010月 22日(日)14:0010月 23日(月)14:0010月 24日(火)19:0010月 25日(水)19:0010月 26日(木)14:00※受付は開演の45分前・開場は開演の30分前です■チケット料金前売:一般7,300円当日:一般7,300円その他:すみだ区民割6,800円(全席指定・税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年08月31日スターチャンネルオリジナルドラマプロジェクト『5つの歌詩』#5「スピリラ」のメガホンをとった木内健人監督が語る制作秘話と本編、メイキング映像からなるインサイドストーリー映像が14日、公開された。同プロジェクトでは、脚本家の岡田惠和、渡邉真子、濱田真和がチームを組み、DREAMS COME TRUEの楽曲をドラマ化。「空を読む」、「マスカラまつげ」、「 TRUE, BABY TRUE.」、「何度でも」に加え、このドラマ企画のために書き下ろされた新曲「スピリラ」の計5曲がオリジナルストーリーとして映像化された。「スピリラ」には、土村芳、前田亜季、足立梨花らが出演する。今回公開されたインサイドストーリー映像内のインタビューで、「僕自身ドラマを作る時でもそうなんですけど、押し付けるって言うのがあまり好きではなくて、ドリカムさんの曲って寄り添っているような感じがするんですよね。それがドラマ化されるというところで、そこに関われることが大変光栄だし、ありがたいなと思いました」とオファーがあった際の心境を振り返った木内監督。また、新曲「スピリラ」については「これがドリカムさんの曲なんだと思うぐらい今までと違う曲で、世の中なのか家族なのか友達なのか(何かに)対して何か吐き出したいという思いを代弁してくれているような曲だなと思いました」と語った。同作の脚本を手掛けた岡田惠和氏については、「生活の中にある部分をうまく切り取っていて、誰の心にもスッと入るようなドラマの世界観というか、そういったものがある方だなあと思いました」と印象を述べ、「特別な毎日を描いているというよりは、30代女性のOLさんの内側にある心情的なものとか、無意識に背負ってしまっているものを自然に淡々と描かれているなあって思いました」と脚本を読んで感じたことを明かす。そしてインタビューの最後は、「ドリカムさんの新曲『スピリラ』でドラマを作りましたので、全くの白紙の状態で楽しんでいただけますし、ドラマと曲がどうリンクしているか、色々な楽しみ方で観ていただけたらと思います」と締めくくった。(C)2022 東北新社
2022年10月15日数々の舞台で翻訳や演出を務めるメンバーが参加する「トランスレーション・マターズ」近代古典戯曲の新訳に取り組む上演プロジェクト一般社団法人トランスレーション・マターズ(代表:木内宏昌)主催、『月は夜をゆく子のために -A Moon for the Misbegotten-』(作:ユージーン・オニール)が2022年10月8日 (土) ~2022年10月19日 (水)にすみだパークシアター倉(東京都墨田区横川1-1-10)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて8月27日(土)10:00より発売開始です。カンフェティにて8月27日(土)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ 「トランスレーション・マターズ」は、戯曲翻訳者による企画を発信・実現する目的で、2021年6月に設立された一般社団法人です。理事(ディレクター)として、小川絵梨子・常田景子・小田島創志・広田敦郎・小山ゆうな・髙田曜子・木内宏昌(代表)が参加しています。これまで翻訳研究会、リーディング、トークセッションなどの活動を重ね、2022年10月にいよいよ上演プロジェクト第1弾となる本公演の上演が決定いたしました。【イントロダクション】ピューリッツァー賞4回、ノーベル文学賞に輝いたアメリカ近代演劇の父ユージーン・オニール。その執筆期最後の戯曲の新訳上演。自伝劇『夜への長い旅路』に書き尽くせなかった実兄ジェイムズ・オニール(タイローン)・ジュニアへの鎮魂歌──「もうひとつの家族」と過ごした生涯最後の月夜。初演時に上演を禁じられた問題作が、現代人の孤独と傷ついた性に語りかける、美しく、苦く、劇しく、優しい物語。トランスレーション・マターズとは「トランスレーション・マターズ」は、「翻訳の言葉から演劇を革新する」という思いのもと、近代古典戯曲の新訳に取り組み、上演プロジェクトを実現していきます。従来の上演プロセスに縛られることなく、テキストづくりから始まる一連の活動をプロジェクトとし、中長期にわたる準備期間とリハーサル期間を経て、翻訳者、演出家、俳優、スタッフとともに作品づくりに臨みます。上演プロジェクトの第一弾として選んだのは、近代アメリカ演劇の源流にあるユージーン・オニールの作品です。旧来のオニール作品は、「難しい、暗い、重たい」というイメージがありますが、現代の光を当ててみると、異なるイメージが浮かんできます。しかしながら、先行訳の入手は困難であり、また、数少ない訳書も、現代の観客が受け止めるにはどうしても古くなってしまっています。そこで、私たち「トランスレーション・マターズ」の上演プロジェクトでは、オニール最後年作『A Moon for the Misbegotten/月は夜をゆく子のために』の新訳を試みました。文学研究のためではなく、声を発する俳優のための翻訳を作ることに主眼を置きました。現代の俳優が生き生きとした日本語を駆使しながら、モダン・クラシックの問題作に現代の光を当て、現代の観客にオニールの名作を届けます。原作者プロフィールユージーン・オニール1888年~1953年。アメリカ合衆国の劇作家。アメリカの近代演劇を築いた。ピューリッツァー賞4回受賞、1936年にはノーベル文学賞も受賞している。1888年、俳優の父親が巡業中に滞在したホテルで三男として生まれる。プリンストン大学中退後、NYの通信販売会社、金鉱発掘の助手、父親の劇団の俳優や助手、ニューロンドンの新聞記者、船乗りなど職を転々とし、その経験は多くの戯曲の題材となる。結婚の破綻・自殺未遂に加えて、軽度の結核を罹患。療養中に処女作『蜘蛛の巣』(The Web)を執筆。退院後、ハーバード大学演劇学教授ジョージ・ピアス・ベイカーに劇作を学ぶ。1916年、芸術家集団「The Provincetown Players(プロヴィンスタウン・プレイヤーズ)」に参加。朗読作品『カーディフ目指して東へ』でデビュー以降、一幕劇を次々に発表。劇団・作家ともに注目を集め、後にオフ・ブロードウェイ運動の原動力となる。『地平線の彼方』でブロードウェイ進出。ピューリッツァー賞受賞。『皇帝ジョーンズ』の上演によりオニールの名は世界に知らしめる。36年にはノーベル文学賞受賞。41年、『夜への長い旅路』(遺言にて死後25年間の上演を禁じる)を、43年には『月は夜をゆく子のために』を脱稿するも、次第に体が弱り1日3時間の執筆が限界になっていく。65歳となった1953年、ボストンのホテルの一室で死亡。最期の言葉は"I knew it. I knew it. Born in a hotel room, and God damn it, died in a hotel room."『A Moon for the Misbegotten』について先行訳(1956年喜志哲雄訳)以来、『日陰者に照る月』と訳されてきました。敬意を払うべき名訳ですが、今回は新解釈に基づき、邦題も刷新しています。この作品を脱稿した1943年は、ユージーン・オニールが執筆可能だった時期の最後年でした。その2年前(1941年)に書いた自伝劇『夜への長い旅路』の明らかな続編で、オニールの実兄(ジェイムズ・オニール・ジュニア)が登場します。その兄が40代前半でこの世を去る直前の話となっています。4幕構成。登場人物は5人。母が他界し遺産を相続することになったジェイムズ(ジム)とその領地の小作人父娘(フィルとジョジー)による、一日の物語となっています。台詞はエネルギッシュで、登場人物たちの駆け引きは時にコミカル、ジムとジョジーのラブストーリーとして時にロマンティックな明快な物語です。しかし初演時には、母性を冒涜するものであるとして、当局から上演中止を命じられました。オニールは、最後の最後に執筆したこの作品において、血の繋がった兄をモデルに描きながら、「人間とは何か」という普遍的テーマを問いました。そして「誰も孤児ではない」という苦味と温かみが混ざり合ったメッセージを伝えています。オニールが探求した「人間とは何か」というテーマは、後年のテネシー・ウィリアムズやアーサー・ミラーらに継承され、現代のドラマへと受け継がれていると言えます。1947年 オハイオ州コロンバスのハートマン・シアターで初演2007年 ケビン・スペイシー、イヴ・ベスト、コーン・マーネーキャスト・スタッフプロフィールまりゑ/ジョジー・ホーガン(フィルの娘)役※Wキャスト1993 年『塩祝い申そう』で初舞台、『ピーター・パン』(94・95)、『アニー』(96)、『レ・ミゼラブル』(97)など、子役時代から舞台を軸に活動する。近年の主な出演作に【舞台】『チョコレート・ドーナツ』(21)、『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(21)、『風桶』(21)、『大地』(20)、『キューティー・ブロンド』(19)、【ドラマ】『ルパンの娘』(CX・20)、『不可避研究中』(NHK・20)、『天才てれびくんhello』(NHK・22)など、舞台以外にも活躍の幅を広げている。毛利悟巳/ジョジー・ホーガン(フィルの娘)役※Wキャスト東京都出身。日本大学芸術学部演劇学科を卒業後、舞台、映画で活動。近年の主な出演作に【舞台】『KING LEAR ーキング・リアー』(木村龍之介演出)、『そよ風と魔女たちとマクベスと』『真冬のバーレスク』(串田和美演出)、『パレード、パレード』『グリークス』『水の駅』(杉原邦生演出)、『じゃり』(小川絵梨子演出)、『走り去る人たち』(永井愛演出)、『あの記憶の記録』(日澤雄介演出)、【ドラマ】『相棒15』(EX)、【映画】『愛について語るときにイケダの語ること』など。内藤栄一 /ジム(ジェイムズ・タイローン・ジュニア)役長野県出身。2006年まつもと市民芸術館『水の話』で故中嶋しゅうと出会う。蕎麦打ち職人として働く傍ら演劇を始め、2017年上京。近年の主な出演作に『男たちの中で』(演出 佐藤信)、『反応工程』(演出 千葉哲也)、『beauty queen of leenane』(演出 小川絵梨子)、『ヘッダ・ガーブレル』(演出 稲葉賀恵)、『朝日のような夕日をつれて』(演出 逸見輝羊)、『ハツカネズミと人間』(演出 新井ひかる)、『少年Bが住む家』(演出 大澤遊)、などがある。大城清貴/マイク・ホーガン(ジョージーの弟)役沖縄県出身。琉球大学教育学部音楽教育専修卒業。地元ではオリジナルミュージカルを中心に舞台出演の他、作曲・編曲・DTMによる音源製作等で活動。2020年4月より舞台活動の幅を広げる為に上京。『MY SHINING HOURS』(studioOVA主催)、『Under a spell: Magical Concert vol.2』(合同会社Art&Arts主催)のコンサートにコーラス等で出演。現在、ミュージカルcafe & dinner offza にてライブ活動を行っている。小倉卓/T・ステッドマン・ハーダー(大富豪)役埼玉県出身。ミュージカル、ストレートプレイの舞台で役者として活動しつつ、映像作品への出演やイベントMC、テーマパークのショー出演などにも活動の幅を広げている。また、映画演劇文化協会『この森で、天使はバスを降りた』や宇宙劇『ウレシパモシリ』などでは、役者として作品に出演しつつ、劇伴のギター演奏者としても参加する。近年の主な出演作に、【舞台】『チェーコフ イズ グレイト バット…』、『ザ・ダーリン』、オフィス3〇〇『音楽劇 あかい壁の家』、TYプロモーション『リア王2018』、ミュージカル座『ミュージカル カムイレラ』などがある。大高洋夫/フィル・ホーガン(ジョージーの父)役新潟県長岡市出身。早稲田大学在学中に鴻上尚史と共に「第三舞台」を旗揚げし、以後同劇団のほぼ全作品に出演、中心俳優として活躍した。現在では舞台のみならず、映画・ドラマ・ラジオ・バラエティと幅広く活躍している。近年の主な出演作に【舞台】『地球防衛軍 苦情処理係』(作・演出 鴻上尚史)、『MESSIAH』(脚色・演出 西森秀行)、『ゴドーを待ちながら』(演出 多田淳之介)、『仮面ライダー斬月-鎧武外伝-』(作・演出 毛利亘宏)、『年中無休』(演出 ウォーリー木下)などがある。翻訳・演出木内宏昌東京都出身。演出家、劇作家、戯曲翻訳家。学生劇団、小劇団活動を経て、TPTで海外演出家・美術家との共同創作や、栗山民也演出作の脚本、熊林弘高演出作の翻訳、串田和美演出作の共同演出など携わる。近年の主な舞台演出作品に、CHEKHOV MONODRAMA『チェーコフ イズ グレート、バット…』『人生は素晴らしいか?』、『K.テンペスト』(共同演出)、『人間ども集まれ!』(兼脚本)など。脚本作品に、『OP.110 ベートーヴェン「不滅の恋人」への手紙』、『アドルフに告ぐ』、『TABU〜シーラッハ「禁忌」より〜』、『イリアス』など。『おそるべき親たち』(ジャン・コクトー作)ほかの翻訳で、第7回小田島雄志翻訳戯曲賞を受賞。ユージーン・オニール作品の翻訳に、『楡の木陰の欲望』(寺島しのぶ主演)・『夜への長い旅路』(大竹しのぶ主演/2021・麻実れい主演/2015)がある。公演概要『月は夜をゆく子のために -A Moon for the Misbegotten-』公演期間:2022年10月8日 (土) ~2022年10月19日 (水)会場:すみだパークシアター倉(東京都墨田区横川1-1-10)■出演者まりゑ / 毛利悟巳(Wキャスト) / 内藤栄一 / 大城清貴 / 小倉卓 / 大高洋夫■スタッフ作:ユージーン・オニール翻訳・演出:木内宏昌翻訳監修:トランスレーション・マターズ美術:中村公一照明:倉本泰史音響:長野朋美衣裳:小泉美都ヘアメイク:林摩規子音楽:松崎ユカ舞台監督:河内崇宣伝美術:山本恵章(Gene&Fred)宣伝物制作コーディネート:武次光世(Gene&Fred)宣伝写真:岩村美佳小道具協力:高津装飾美術、tptプロデューサー:三瓶雅史(ニューフェイズ)制作:藤野和美(オフィス・REN)、鴻上夏海(ニューフェイズ)制作・票券:福本悠美(オフィス・REN)助成:公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京文化庁「ARTS for the future!2」補助対象事業主催・企画・製作:一般社団法人トランスレーション・マターズ■公演スケジュール10月 8日(土)18:30(悟巳ジョジー)10月 9日(日)13:30(悟巳ジョジー)10月10日(月・祝)13:30(悟巳ジョジー)10月11日(火)18:30(悟巳ジョジー)10月12日(水)休演10月13日(木)18:30(まりゑジョジー)10月14日(金)18:30(まりゑジョジー)10月15日(土)13:30(悟巳ジョジー)/18:30(まりゑジョジー)10月16日(日)18:30(まりゑジョジー)10月17日(月)18:30(まりゑジョジー)10月18日(火)13:30(まりゑジョジー)/18:30(悟巳ジョジー)10月19日(水)13:30(まりゑジョジー)※開場は、開演の30分前■チケット料金一般:6,600円(全席指定・税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年08月19日米林宏昌監督が描く、スタジオポノック初の長編アニメーション作品『メアリと魔女の花』が3月5日(土)午後1:00~WOWOWプライムでWOWOW初放送となる。本作は魔女の世界を揺るがす事件に巻き込まれてしまう少女メアリの大冒険を描くファンタジーアニメ。主人公のメアリ役の声優を務めた杉咲花をはじめ、神木隆之介、天海祐希など豪華なキャスト陣にも注目だ。さらに『メアリと魔女の花』の監督を務めた米林宏昌と音楽を担当した作曲家の村松崇継、プロデューサーの西村義明が出演するWOWOWオリジナル配信番組『マンスリー・シネマセッション』が『メアリと魔女の花』のWOWOW初放送と同日の3月5日(土)にWOWOWオンデマンドで配信スタートとなる。この番組は毎月クリエイターを迎えてトークをするWOWOWオリジナル配信番組。3月は『メアリと魔女の花』がテーマとなり、作品への想いや手書きのアニメーションへのこだわり、作品中の音楽についてなど、製作の裏側が語られる。『思い出のマーニー』でアカデミー賞にノミネートされた米林は、スタジオジブリ出身のアニメーターとして、アクションシーンの多い今作のアニメーションのこだわりについても語り「普段の世界の日常的なシーンを丁寧に描くことで、魔法の世界のダイナミックなアクション部分が際立つ。日常的な動作を観察して丁寧に描くという、ジブリで培ってきた技術をこの作品で活かすことが出来た」と製作当時を回想。『思い出のマーニー』でも米林とタッグを組んだ作曲家の村松は、作中でも印象的な音色を奏でていた「ハンマーダルシマー」という民族楽器について振り返る。「魔法学校のエンドア大学の不思議な空気感を生み出せるような、誰も聞いたことがないような民族楽器を使いたいと監督と相談していました」と村松が語ると、米林は「高畑勲監督にアドバイスを受けたことがきっかけでした」と当時を振り返り、劇中音楽の誕生秘話が明らかに。さらにスタジオポノックを立ち上げ、本作のプロデューサーを務めた西村も登場。作品のコンセプトや製作に至るまでの経緯などを語る。西村はスタジオ設立について「スタジオジブリの制作部門が解散になって、自分たちがジブリから得た喜びや楽しさを今の子供たちに伝えたいと思いました」と当時を振り返った。他にも本作のテーマについて、そして最新作『屋根裏のラジャー』に込めた想いやアニメーション制作への想いなど、ここでしか聞けない貴重なエピソードが盛りだくさん。たっぷりと語られる貴重なトークをお見逃しなく。■番組情報『メアリと魔女の花』3月5日(土)13:00~WOWOWプライムで放送20:00~WOWOWシネマで放送マンスリー・シネマセッション:『メアリと魔女の花』米林宏昌監督×作曲家 村松崇継 / 西村義明プロデューサー3月5日(土)配信スタート【WOWOWオンデマンド】
2022年02月28日今年6月~7月に、東京・Bunkamuraシアターコクーンと京都・京都劇場にて、COCOON PRODUCTION 2021 DISCOVER WORLD THEATRE vol.10『夜への長い旅路』が上演されることが決定した。“アメリカ近代劇の父”と称される劇作家ユージン・オニールの遺作で、オニール自身の青春時代における凄惨な家族の姿を描いた自伝劇と言われている『夜への長い旅路』。彼の死後、妻によって発表され、オニール4度目のピュリッツァー賞を獲得した。戯曲冒頭に付けられた妻への献辞の中で、オニールは本作を「血と涙で綴られた、古い悲しみの劇」と記している。悲劇的な家族の歴史を、人間の真実を突く普遍のドラマに昇華させ、自らの人生に“赦し”を与えたオニールの代表作を、今回は人間を深く見つめ、物語を繊細に紡ぎだすことで定評のあるフィリップ・ブリーンが演出。さらにブリーンに厚い信頼を寄せる大竹しのぶ、4年ぶりの舞台出演となる大倉忠義、初舞台に挑む杉野遥亮、フィリップとは初タッグとなる池田成志が集結し、オニールの最高傑作に挑む。舞台はオニール家をほぼ忠実に再現したとされるタイロン家の、夏のある一日。池田演じる俳優のタイロンが持つ別荘の居間で、家族が朝食後の団欒を楽しんでいる。しかし、その会話から徐々に家族全体を覆う闇が明らかに。大竹演じる母メアリーはモルヒネ中毒に冒されて常に精神が不安定。大倉演じる長男ジェイミーはアルコールに溺れ、杉野演じる次男エドマンドは結核を患っている。さらに、タイロン自身も金銭に対しいて異常な執着を持っているのだ。オニール自身が投影されたエドマンドの視点のみならず、母・父・兄、家族4人の個々の内面が深く掘り下げられ、それぞれの抱える哀切や怒り、後悔や絶望、そして家族間の愛憎、確執が、巧みな会話の応酬で見事に表出される家庭劇『夜への長い旅路』。詳細は後日発表されるので、続報に注目してほしい。◆大竹しのぶユージン・オニールの作品は『喪服の似合うエレクトラ』(04年上演)以来、二度目の挑戦です。今回も精神を病みそうな作品で(笑)、“頬に手を触れる”とか“肩にかける”といった繊細なト書きの一つ一つに、孤独と愛があふれていると感じます。演出のフィリップがその意味を全部わかるように説明してくれると思うので、とても寂しいお話だけど、すごく幸せな舞台になると思います。フィリップの稽古場は、他の方へのノートを聞くだけでも鳥肌が立つくらい、本当に発見が多くて楽しいです。どんな道を通ってもいつかは到達点に辿り着ける、そう信じて皆で旅をしているような感覚。今回も役者4人とフィリップで、濃密な旅に出かけることになるだろうと楽しみにしています。家族のスリリングな会話劇から、今、その場で起こっている現実、愛や人生を目の当たりにしていただきたい。何か大きなものをズシッと受け止めた…、そんな感触を与えられる舞台を目指したいと思います。◆大倉忠義以前から、大竹しのぶさんに「一緒に舞台をやりたいね」とお声をかけていただいていたんです。今回やっと実現する!と思って、詳しい話を聞く前に「やります!」と即答し、後になって作品の内容や演出の方についての情報を知って、これはものすごいハードルだぞ…と若干ひるみました(笑)。でも映像にはなかなかない、演劇だからこそ出来る内容だと思うし、この作品にどっぷり浸かることで、自身のレベルアップにつなげていかなくてはと。しのぶさんと同じ舞台に立ちたい人は山ほどいると思うので、こんな素敵な場所に誘っていただけて、本当にありがたいなと思います。今、多くの方が辛い状況にいると思います。芝居のテーマは重いかもしれないけれど、始まりから終わりまで、辛い現実をちょっとでも忘れて没入できる…、そんな体験をしていただけたら嬉しいですね。皆さんに豊かな時間を提供できるよう、頑張りたいと思います。◆杉野遥亮いつかは舞台をやりたいと思っていたので、今回の機会に感謝し、すごくワクワクしています。同世代の俳優仲間に初舞台をシアターコクーンで…と話したら「え〜!」、しかも大竹しのぶさんと…「ええ〜!」さらに演出の方がイギリス人で…「えええ〜!」というもっともな反応が(笑)。とにかくコトが大きすぎて、一周回って逆にフラットな気持ちになってきました。何も出来ないんだから怖がることもない、頑張るしかない。わからないことは「わからない」と言って、迷わずに聞いていこうと思っています。作品は難しいけれど、このコロナ禍で僕も家族について見つめ直すところがありました。自分たちが楽しくいられる空間って何だろう、自分らしく生きるには…と考えた時にこのお話を読んで、けっしてかけ離れた物語じゃない、共感できるものは確かにあるなと感じて。今はとにかく、嘘や後悔なく一生懸命生きることをこの作品への準備と考えて、日々を過ごしていこうと思っています。◆池田成志大竹しのぶさんと舞台を…と声をかけていただき、嬉しさと同時に怖いなという気持ちがありました。本当に豹変してしまう、スゴい役者さんですからね。で、どんな作品?と思ったら、これまた非常に深い、それぞれが鬱屈を抱える家族のお話で。コロナ禍の今、こんな重い話を〜と思うかもしれませんが、僕は、演劇は多様であるべきだと思っています。僕自身、昨年末はとっても下品な明るい芝居をしていたけれど(笑)、今度は180度違う舞台に参加できる。その幸せを噛み締めて挑みたいですね。演出のフィリップさんについては、彼の作品に2度出演している三浦春馬君とお仕事でご一緒した時に「どんな人?」と聞いたことがあって。「メチャいい人ですよ!」ってすごく信頼していましたね。きっと舞台に対して誠実な人だろうからとても楽しみです。6月に社会がどうなっているかはわからないけれど、僕らはしっかり準備をしてお客様をお待ちします。劇場にいるあいだだけはコロナのことは忘れていただきたい。そんな時間をお届けできればと思っています。【公演概要】COCOON PRODUCTION 2021 DISCOVER WORLD THEATRE vol.10『夜への長い旅路』作:ユージン・オニール演出:フィリップ・ブリーン翻訳・台本:木内宏昌美術・衣裳:マックス・ジョーンズ出演:大竹しのぶ、大倉忠義、杉野遥亮、池田成志企画・製作:Bunkamura●東京公演:2021年6月 / Bunkamuraシアターコクーン●京都公演:2021年7月 / 京都劇場※詳細は後日発表公式サイト:
2021年01月18日2020年はベートーヴェン誕生から250周年。これまでその正体がわからなかった、“不滅の恋人”をアントニー・ブレンターノとし、ベートーヴェンの姿に迫る音楽劇、『Op.110 ベートーヴェン「不滅の恋人」への手紙』が東京・よみうり大手町ホールにて開幕した。本作は「エリザベート」などウィーン作品を日本上演する際のコーディネーター等も務める小熊節子が原案を担当。演出には現代日本を代表する演出家・栗山民也、脚本はDISCOVER WORLD THEATRE「罪と罰」で翻訳を務めた木内宏昌。舞台『Op.110 ベートーヴェン「不滅の恋人」への手紙』の公演チケット情報ベートーヴェンが多数の手紙をしたためながら、出すことがなかった「不滅の恋人」への手紙。その宛先が、アントニー・ブレンターノとしたのが今作だ。アントニーは裕福な貴族家庭に生まれ、ベートーヴェンとは結婚前に出会う。ベートーヴェンの音楽に魅せられるも、父親から実業家フランツ・ブレンターノとの結婚を決められてしまう。その二人が数年を経てまた出会い、かくしてアントニーはベートーヴェンの不滅の恋人となったのか……ということが語られていく。17歳でのベートーヴェンとの出会いと禁断の恋、そして別れとその後の姿までが描かれるアントニー・ブレンターノを演じるのは一路真輝。少女から、様々な出来事を経て一人で立つ女性の姿を、繊細に演じている。また田代万里生が演じるのはベートーヴェンの弟子であり、後年その伝記を書くことになる若き音楽家フェルディナント・リース。今作のストーリーテラーでもあり、田代ならではの伸びやかな歌唱も見どころだ。また今作の大きな特徴ともいえるのが、タイトルにもあるベートーヴェン自身は出ないこと。彼の姿を映すのは登場人物たちの回想。アントニー、フェルディナントだけでなく、例えばベートーヴェンの弟子であり、彼を愛したジョゼフィーネ(演・前田亜季)、肖像画を描いたシュティラー画伯(演・石田圭祐)らとの会話、回想を元に、ベートーヴェンがどのような人であったかを舞台上に浮かび上がらせている。舞台の真ん中には一台のピアノが置かれ、音楽家・新垣隆が生演奏を行う。生演奏の力強さ、また役者たちのセリフのリフレインや、歌唱と合わさって生まれる機微も、改めて舞台だからこその喜びを感じさせてくれる。ぜひ今年だからこそ、劇場に響く歓喜の歌を体感してほしい。公演は12月26日(土)まで、東京・よみうり大手町ホールにて開催。チケットぴあでは座席指定券を、各公演開演時間まで販売中。
2020年12月15日「藁の楯」原作者・木内一裕の、クール&スマートな犯罪エンターテインメント小説「アウト&アウト」が、映画化決定。主演に遠藤憲一を迎え、2018年秋より全国公開することが決定している。■ストーリー小学二年生の少女、栞と二人で探偵事務所を営んでいる元ヤクザの矢能の元に、一本の依頼の電話が入る。指定された場所に向かうと依頼人はすでに拳銃で撃たれた死体となっていた。事件の容疑者にされかねない矢能は迅速に対応を始めるが、事態は思いもよらぬ方向へと転がっていく。映画化もされ話題となった「藁の楯」の小説家として知られる木内一裕。「ビー・バップ・ハイスクール」で一世を風靡した漫画家であり、数々の傑作犯罪映画の監督でもある“きうちかずひろ”。一癖も二癖もある魅力的なアウトローたちが織りなす犯罪エンターテイメント小説 「アウト&アウト」(講談社文庫刊)を、原作者自らが監督を務めて完全実写映画化が決定した。主演の矢能を演じるのは、映画、ドラマ、CMに引っ張りだこの 遠藤憲一。元ヤクザの探偵と小学生の女の子、というあり得ない名コンビに思わずクスリとしてしまう微笑ましい掛け合いシーンも。異色のバディムービー感に加え、無愛想だが優しい元ヤクザの探偵を遠藤が男の色気たっぷりに熱演した。 血のつながらない少女との絆と愛情が丁寧に描かれつつ、大どんでん返しが待ち受けるラストまでの痛快な疾走感がたまらない、至極の犯罪エンターテインメントムービーとなっている。■遠藤憲一からのコメントも到着「撮影が始まるといろいろアイディアが浮かんできます。自分の癖で「監督、ここはこうやってみてもいいですか?」とアイディアを形にして見せることも多いのですが、今回は監督の中でイメージが明確にあったようで、途中からはすべて監督の言うとおりに演じました。語尾の変更も許されません。ちゃんと演じきれているのかだんだん不安になったこともあります」と監督が映画に込めた熱量の深さを振り返った。「何といっても登場人物全員が魅力的。監督の言う通りに演じて良かった!皆さんも是非、きうち監督の美学を楽しんで下さい!」と語る。■きうち監督からのコメント「映画『アウト&アウト』は私の7本目の監督作品であり、長編映画としては実に 18年ぶりの監督作品です。ちなみに原作者(きうちかずひろ&木内一裕)としての34本目の映像化作品でもあります。『原作者が自らメガホンを取った』などと言うと、小説家が映画監督に手を出したかのように思われがちですが私の場合は違います。映画監督が小説を書き、その小説が映画化されるに当たってベストの監督を選んだ、ということなのです」。「私は原作者として、脚本家として、監督として、そして製作者の一人として、この映画を作る過程でずっと戦い続けました。プロデューサーとも、俳優とも、予算とも、過酷なスケジュールとも、日本の映画製作の現状とも。幸い優秀なスタッフが結集してくれたお蔭で、その全ての戦いに勝利し、絶対的な自信を持ってお届けできる映画が完成しました」と、本作において原作者である自らがメガホンを取り、この映画を生み出したことへの想いを語った。『アウト&アウト』は2018 年秋より、全国にて公開(text:cinemacafe.net)
2018年04月20日9月9日(土)今夜放送の「SWITCHインタビュー達人達(たち)」はこの夏大ヒットした映画『メアリと魔女の花』の監督、米林宏昌と国内外のコンクールで数々の優勝歴を誇るパティシエの辻口博啓が登場。同郷でもある2人がその「仕事術」について語り合う。異なる分野で活躍する2人の“達人”がクロスインタビュー形式で対談する本番組。番組の前半と後半でゲストとインタビュアーが“スイッチ”してそれぞれの「仕事の極意」を語り合う独自のスタイルが視聴者に新しい感動をよんでいる。同じ石川県の出身であり、大学在学中にアニメの楽しさに目覚めスタジオジブリに入社した米林さんと、実家が和菓子店ながら小学3年生のときに友達の誕生日会でショートケーキと出会ったことからパティシエの道を進むことになった辻口さん。米林さんは2014年に退社するまでスタジオジブリで宮崎駿監督のもとでアニメーターとして『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』『崖の上のポニョ』『ゲド戦記』などの作品に携わった。その後2010年公開の『借りぐらしのアリエッティ』で長編初監督。2014年には第2作となる『思い出のマーニー』を監督し第88回アカデミー賞長編アニメ映画賞にノミネートされるなど、次世代のアニメーション監督としても脚光を浴びるようになり2015年、スタジオポノックを設立。今年長編第3作となる『メアリと魔女の花』を世に送り出した。そんな米林さんが会いたいと熱望したのが国内外のコンクールで数々の優勝歴を誇るパティシエの辻口さんだ。東京・自由が丘のモンサンクレールのほかコンセプトが異なる13ブランドを展開。海外店舗「モンサンクレール ソウル」もオープンさせたほか連続テレビ小説「まれ」では製菓指導を務めた。番組の前半ではそんな辻口さんが生まれ故郷・石川県の七尾市に開いたスイーツのミュージアムを舞台に、辛酸をなめながらも、素材にこだわり見た目も楽しいスイーツで現在の成功を勝ち取るまでの辻口さんの人生を米林さんがひもとく。後半では辻口さんが米林さんのスタジオを訪ねて、美しいアニメを生みだす繊細な動きへのこだわりから、若手を育てる難しさまでその「仕事術」に迫る。「SWITCHインタビュー達人達(たち)」は9月9日(土)22時~NHK Eテレで放送。(笠緒)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年09月09日スタジオポノック第1回長編作品『メアリと魔女の花』の初日舞台挨拶が7月8日(土)、都内で行われ、メガホンをとった米林宏昌監督(『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』)、杉咲花(メアリ役)、神木隆之介(ピーター役)らが出席した。スタジオジブリ出身の米林監督が3度目の長編メガホンをとる本作。イギリスの児童文学を原作に、7年に1度しか咲かない不思議な花“夜間飛行”を偶然見つけた主人公のメアリの大冒険が描かれる。一夜限りの不思議な力を発揮し、魔法世界の最高学府であるエンドア大学への入学を許可されたメアリだが、彼女がついたウソが大切な人を大事件に巻き込んでしまう。長編アニメ3作目のメガホンとなる米林監督は、「ゼロからのスタートで、苦労が多かったが、たくさんの皆さんの力のおかげで公開初日を迎えて、感謝しています」と感無量の面持ち。「ジブリ超えですか?そんなこと、おこがましくて言えないです。ただ、ジブリを乗り越えていければという気持ちで、作品をつくった。一歩ずつ前作よりも良くなっていければ」と背筋を伸ばした。『思い出のマーニー』に続き、米林作品に出演した杉咲さんは、「取材などで、米林監督が『ジブリという魔法が解けて』とよくおっしゃっていましたが、私はこの世界にスタジオポノックという新たな魔法が生まれたと思う」と語り、「自分にとってのコンプレックスが、ほかの人から見れば魅力や憧れになることも。メアリを演じて、そんな魔法にかけられた、うれしい気分になりました」とふり返った。一方、神木さんは、先に杉咲さんが収録したアフレコ音声を聞きながら、演技をしたといい「“花さま”に助けていただいたおかげで、ピーターを演じることができた」と感謝の意。当の杉咲さんは「花さまって、やめてください(笑)。すべては“神さま”のおかげです!」と照れ笑いを浮かべていた。舞台挨拶には杉咲さんと神木さん、米林監督に加えて、小日向文世(エンドア大学の魔法科学者、ドクター・デイ役)、佐藤二朗(エンドア大学のほうき小屋の番人、フラナガン役)、渡辺えり(バンクス役)、大竹しのぶ(メアリの大叔母、シャーロット役)、プロデューサーの西村義明が出席した。『メアリと魔女の花』は全国東宝系にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年07月08日米林宏昌監督の最新作『メアリと魔女の花』に、女優の杉咲花が主人公のメアリ役、俳優の神木隆之介がメアリと冒険をともにする少年ピーター役で声の出演を果たした。ご存じの通り2人とも米林作品に出演した経験があり、今回ファン待望の共演が実現した形だ。『思い出のマーニー』で好奇心旺盛な少女・彩香を好演し、公開時には同作の“第3のヒロイン”として注目を集めた杉咲さん。一方、神木さんは米林監督の長編デビュー作『借りぐらしのアリエッティ』でアリエッティと出会う病弱な少年・翔を演じた。そんな両名はインタビューが始まるや、互いを“神さま”“花さま”と呼び合い、劇中のメアリ&ピーター同様、息の合ったコンビネーションを披露。その様子に米林監督も「2人が初めて出会うシーンの演技を聞いて、冒険が始めるワクワクを感じ、これはイケると確信した」と目を細めながら、回想する。■米林監督の最新作が見られる喜びが大きい…杉咲花「また、ご一緒できる幸せはもちろん、米林監督の最新作が見られる喜びが大きいです。前作のご縁がありますし、神木さんが声を担当された『借りぐらしのアリエッティ』が(スタジオジブリ作品の中で)一番大好きなので。アフレコ前は不安もありましたが、米林監督やスタッフの皆さんの作品に対する、変わらぬ愛を感じ、自然と不安は和らぎました。私自身、メアリへの愛着が増していき、毎日楽しく、幸せな気持ちで演じることが出来たんです」「アフレコは私が先だったんですが、神木さんがピーターを演じると知り、とてもイメージが沸きました。過去に神木さんが出演された作品を、ずっと拝見していたので。実際、神木さんが演じるピーターを想像することで、メアリという女の子が引き出されたと思います。普段、自分が出演した作品は客観的に見られないんですが、今回はそんなこと考える隙もないほど面白く、(上映時間の)103分があっという間。本当にワクワクしっ放しでした」■ピーターは12歳、実年齢の半分なので…神木隆之介「ピーターは12歳なんです。僕はいま24歳なので、実年齢の半分で…。ただ、単純に年相応に演じればいいかといえば、そうでもないと思ったので、声のトーンなどは米林監督と相談させていただきました。それよりも意識したのは、ピーターの成長です。最後には、ご覧になる皆さんのピーター像が(成長を通して)変わっていれば良いなと思います。ピーターはカッコいい存在でいたいなという想いもありました」「僕自身は、(先に収録を終えた)花さまの声に甘えっぱなしでした(笑)。メアリのお芝居に反応しながら、『それでは自分は…』という組立ができました。『借りぐらしのアリエッティ』のとき、僕はまだ高校2年生くらいだったと思います。米林監督をはじめ、ジブリで働いていたスタッフの皆さんも多くて、時間が巻き戻ったような懐かしさを感じ、うれしかったです。小さな勇気が、大きな力に変わっていく。そんな背中を押してくれる作品ですし、僕自身も元気をいただきました」■魔法は目に見えないもの、一瞬で消えて無くなることも…米林宏昌監督「メアリはウソもついてしまうし、勝手にどこか行っちゃうし、失敗ばかり(笑)。見方によっては、嫌われてしまうキャラクターなんですが、前作同様、杉咲さんが僕らの想像の“斜め上”の演技をしてくれたおかげで、愛すべき主人公になった。ピーターは、本当によくできた男の子なんです。でも、心の中では『変わりたい』という気持ちがある。神木さんは少年の無邪気さ、成長の兆しという両面を見事に演じてくれました」「僕がスタジオジブリで手がけた2つの作品は、どちらも静かなトーンで、ラストに別れがあった。ですから、ジブリを去り、スタジオポノックの第1回長編作品として作るなら、どこからかやって来た主人公が、その場に定住するお話にしたかったんです。(ジブリ時代は)アニメーターとしてアクションを担当することも多かったので、ジブリで学んだことを活かし、もっとエネルギッシュで躍動的な作品を作ってみたかった。そして、最後は一歩を踏み出したくなる…。新しい環境で、動き出した自分たちに重ね合わせる部分も大きいです」「スタジオジブリを去ったことで、確かに“魔法”を失ったと言えるかもしれません。それでも作品を作りたくて、スタジオポノックという現場ができました。ちょうど折れたホウキを手に、深い霧に包まれた森に歩み出るメアリの姿と同じですね。そこで改めて『魔法って何だろう?』って考えると、それは目には見えない、信頼や信用なのではないでしょうか。震災を始め、僕らはそういうものが一瞬で消えて無くなる場面に遭遇した。それでも歩き出さなくてはいけないし、僕らにとっては作品作りだった。『メアリと魔女の花』は魔法を持たない女の子…、つまり私たちの物語なんです。ご覧になった後、一歩踏み出す勇気を感じてもらえれば、これほどうれしいことはありません」(text:Ryo Uchida/photo:You Ishii)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年07月07日『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』の米林宏昌監督が、『無限の住人』の杉咲花を主演に迎えて新たに挑む『メアリと魔女の花』。このほど、現在の日本映画界を席捲し、これまでのジブリ作品をはじめ、米林監督の『借りぐらしのアリエッティ』では翔役を務めた神木隆之介の出演が決定。監督と、7年ぶり2度目のタッグが実現した。赤い館村に引っ越してきた主人公メアリは、森で7年に1度しか咲かない不思議な花《夜間飛行》を見つける。それはかつて、魔女の国から盗み出された禁断の“魔女の花”だった。一夜限りの不思議な力を手にいれたメアリは、雲海にそびえ立つ魔法世界の最高学府“エンドア大学”への入学を許可されるが、メアリがついた、たったひとつの嘘が、やがて大切な人を巻き込んだ大事件を引き起こしていく――。『借りぐらしのアリエッティ』でその年の邦画興行収入NO.1を記録し、スタジオジブリで鮮烈な監督デビューを飾った米林監督が、ジブリを去って初めて挑む本作。主人公メアリ役を、『思い出のマーニー』でも印象的な声の演技を見せた杉咲さんが演じるほか、天海祐希、小日向文世、満島ひかり、佐藤二朗、遠藤憲一、渡辺えり、大竹しのぶといった日本を代表する俳優陣が声優を務めることも発表され、早くも話題騒然。そして今回、神木さんが、魔女の花によって不思議な力を手にしたメアリの小さな嘘によって、大事件に巻き込まれてしまう赤い館村の少年・ピーターを演じることに。米林監督も、「杉咲さんのメアリと神木さんのピーターのデコボココンビは作品に温かい空気を与えてくれた」と太鼓判を押す、この2人。この夏の公開がますます楽しみになってきた。<以下、キャスト・スタッフコメント>■ピーター役:神木隆之介7年ぶりに米林監督と一緒にお仕事をさせていただけると聞いて、すごく懐かしい気持ちとうれしい気持ちでいっぱいになりました。本当に夢があるストーリーで、メアリの奔放さだったり、ピーターの真っ直ぐさだったり、ちいさな勇気が大きく何かを変えるパワーを持っているということを感じました。観終わった後に、きっと笑顔になれる素敵な作品に仕上がっていると思いますのでご期待ください。■メアリ役:杉咲花神木さんが過去に声優をされている作品を見ていたので、今回ご一緒できて本当にうれしかったです。個別でアフレコをしている時も神木さんの声をイメージして演じることができました。神木さんの声は耳にとても心地良く、いつまでも聴いていたいと思いました。観終わった後に、いつもより明日が楽しみって思える映画になると思いますので完成を楽しみにしていてください。■米林宏昌監督神木さんとはアリエッティ以来7年ぶりの仕事でしたが、前回と同じく12歳の少年の役をお願いしました。メアリが引越し先で出会う、地元の優等生的な勤労少年ピーター。ドジばっかりするメアリをピーターが笑うのですが、神木さんは嫌味なく爽やかに演じて下さいました。杉咲さんのメアリと神木さんのピーターのデコボココンビは、作品に温かい空気を与えてくれました。■西村義明プロデューサー思春期直前の少年の中にある無邪気さ、優しさ、儚さ、逞しさ。子どもでも大人でもない、その中間に一時だけ存在する少年性を求めたとき、神木隆之介さんの声に正解がありました。お転婆なメアリに翻弄され、映画の中で最も大変な思いをするピーターですが、映画の中で一番の「いいヤツ」なのです。『メアリと魔女の花』は7月8日(土)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年05月23日いま注目の若手女優・杉咲花がヒロインを演じる、米林宏昌監督の最新作『メアリと魔女の花』。この度、7月の公開を記念して、本作の全てが分かる「メアリと魔女の花ジ・アート展」が東京・小田急百貨店新宿店本館にて7月26日(水)より、大阪・あべのハルカス近鉄本店ウイング館にて8月5日(土)より開催されることが決定した。7年に一度しか咲かない、かつて魔女の国から盗みだされた禁断の“魔女の花”。一夜限りの不思議な力を手にしたメアリは、雲海にそびえたつ魔法大学「エンドア」への入学を許可されるが、メアリがついたひとつのうそが、やがて大切な人を巻き込んだ大事件を引き起こしていく――。本作は、『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』の米林監督の最新作であり、監督が最も得意とする精緻で美しい背景美術と圧倒的なアニメーションで、まさに静と動が融合した夏のエンターテインメント超大作。本作のヒロインで魔女の国で大冒険を繰り広げる元気な少女・メアリ役には、『湯を沸かすほどの熱い愛』『無限の住人』など話題作に出演する杉咲さんが演じるほか、天海祐希、小日向文世、満島ひかり、大竹しのぶら豪華俳優陣が出演していることでも話題となっている。本展では、映画『メアリと魔女の花』の全てが分かる貴重な資料を多数展示。美術家の男鹿和雄をアドバイザーに迎えた背景美術スタジオ「でほぎゃらりー」による美しい美術の数々に出会え、さらにインスタレーションやグッズのコーナーも充実した、子どもから大人まで存分にメアリの魅力を体感できる展覧会となっている。「メアリと魔女の花ジ・アート展」は7月26日(水)~7月31日(月)小田急百貨店新宿店本館11階、8月5日(土)~8月22日(火)あべのハルカス近鉄本店ウイング館4階にて開催。『メアリと魔女の花』は7月8日(土)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:メアリと魔女の花 2017年7月8日より全国東宝系にて公開(C) 2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年05月18日映画『メアリと魔女の花』が2017年7月8日(土)に公開される。『思い出のマーニー』米林宏昌監督の最新作スタジオジブリ作品『思い出のマーニー』(2014)や『借りぐらしのアリエッティ』(2010)を手掛けた米林宏昌監督の最新作。2014年末にジブリを退社し、彼が設立したスタジオポノックの第一回長編作品となる。新たに挑む『メアリと魔女の花』は、魔女の花を見つけたメアリが一夜限りの不思議な力を手に入れ、雲海がそびえた立つ魔女の国へと飛び立つという冒険ファンタジー。メアリを通して、出会い、驚きと歓び、過ちと運命、そして小さな勇気が描かれていく。様々な世代の心を揺さぶる、新しい魔女の物語。なお、今回の長編に続き、短編アニメーション映画の製作も予定しているそうだ。メアリ役に杉咲花主人公のメアリの声は杉咲花が務める。『湯を沸かすほどの熱い愛』での熱演が記憶に新しい、飛躍が期待されている女優の1人。彼女はこれまでも『思い出のマーニー』で好奇心旺盛で重要な役どころである少女・彩香を好演。そして今回、魔女ファンタジー映画のヒロインに大抜擢となった。起用に関して「彼女のまっすぐな眼差し、笑顔、そして何より好奇心に満ちた彼女の声が主人公・メアリにぴったりだと思いました。」とプロデューサーは語っている。ピーター役に神木隆之介ピーター役を務めるのは神木隆之介。神木にとって米林監督とのタッグは『借りぐらしのアリエッティ』で繊細な青年、翔役を務めたのにつづき二回目となる。今回演じるピーターはメアリが引越し先で出会う、地元の優等生的な勤労少年。魔女の花によって不思議な力を手にしたメアリの小さな嘘によって、大事件に巻き込まれてしまう赤い館村の少年を爽やかに演じた。マダム・マンブルチューク-天海祐希マダム・マンブルチュークは、メアリが迷い込む魔法世界の最高学府であるエンドア大学の校長。彼女に声を吹き込むのは天海祐希。最高学府の威厳ある校長だが、喜怒哀楽も激しい人物だそうだ。ドクター・デイ - 小日向文世エンドア大学の魔法科学者ドクター・デイを担当担当するのは名優・小日向文世。意外にも小日向はアニメ声優初挑戦となる。見た目も変てこな雰囲気で「見た目のキャラクターが、とても面白くて嬉しかった」とコメントしている。赤毛の魔女 - 満島ひかり満島ひかりも『メアリと魔女の花』に参加。魔女の国から禁断の花を盗み出した赤毛の魔女役を演じる。魔女の花の秘密を知り、どこか運命を背負った天才魔女。大竹しのぶや佐藤二朗も参加、制作陣にはジブリ出身のクリエイター&スタッフ包み込むような優しさを持つメアリの大叔母・シャーロットの声を担当するのは、大竹しのぶ。『借りぐらしのアリエッティ』に続いて米林監督とタッグを組むのは2度目となる。その他、大学のほうきの番人フラナガンを佐藤二朗、メアリが住む赤い館のお手伝いさんバンクスを渡辺えりが担当。また、制作陣には、スタジオジブリ出身のクリエイターやスタッフが多数参加。『かぐや姫の物語』の脚本を務めた坂口理子、『思い出のマーニー』で音楽を担当した村松崇継、そして『かぐや姫の物語』のプロデューサーである西村義明が名を連ねる。主題歌はSEKAI NO OWARIの新曲「RAIN」4人組バンド・SEKAI NO OWARI(世界の終わり)の新曲「RAIN」が主題歌に決定した。監督からのストーリー解説を受け、彼らが制作したのは、優しい温かさ、懐かしさを感じる一曲。神秘的な音色の打弦楽器、ハンマーダルシマーを劇中の音楽と同様に取り入れており、映画の世界観ともぴったりと重なる楽曲に仕上がっている。東京・大阪では”メアリと魔女の花 ジ・アート展”東京では小田急百貨店新宿店で2017年7月26日(水)から7月31日(月)まで、大阪ではあべのハルカス近鉄本店で2017年8月5日(土)から8月22日(火)まで 「メアリと魔女の花 ジ・アート展」が開催される。『メアリと魔女の花』の貴重な資料を多数展示、美しい美術を披露する。会場ではインスタレーションやグッズコーナーも設け、映画への理解がより深まるはずだ。予告動画も公開予告編にはメアリが森林を飛び出し、ほうきに乗り空を飛ぶ様子など、ダイナミックなアニメーションが描かれている。最後には「魔女、ふたたび」という文字が浮かび上がり、本作への期待が高まる。『メアリと魔女の花』のストーリー・あらすじ田舎町の赤い館村に引っ越してきた、主人公メアリは、森で7年に1度しか咲かない不思議な花《夜間飛行》を見つける。それはかつて、魔女の国から盗み出された禁断の“魔女の花"だった。一夜限りの不思議な力を手にいれたメアリは、雲海にそびえ立つ魔法世界の最高学府“エンドア大学"への入学を許可されるが、メアリがついた、たったひとつの嘘が、やがて大切な人を巻き込んだ大事件を引き起こしていく。メアリは、魔女の国から逃れるため「呪文の神髄」を手に入れて、すべての魔法を終わらせようとする。しかしそのとき、メアリはすべての力を失ってしまう。しだいに明らかになる「魔女の花」の正体。メアリに残されたのは一本のホウキと、小さな約束。魔法渦巻く世の中で、ひとりの無力な人間・メアリが、暗闇の先に見出した希望とは何だったのか。スタジオポノックとはアニメーション映画制作会社のスタジオポノックは、スタジオジブリ作品「借りぐらしのアリエッティ」「思い出のマーニー」の米林宏昌監督と、「かぐや姫の物語」「思い出のマーニー」の西村義明プロデューサーによって2015年に設立された。「ポノック」とはクロアチア語で「深夜0時」を意味し、新たな一日のはじまりという意味が込められている。作品情報『メアリと魔女の花』公開日:2017年7月8日(土)脚本・監督:米林宏昌(『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』)キャスト:杉咲花 / 天海祐希 小日向文世 / 満島ひかり 佐藤二朗 渡辺えり / 大竹しの原作:メアリー・スチュアート(KADOKAWA刊)音楽:村松崇継制作:スタジオポノック【メアリと魔女の花ジ・アート展】■東京会場会期:2017年7月26日(水)~7月31日(月)会場:小田急百貨店 新宿店本館11階(新宿区西新宿1-1-3)時間:10:00~20:3030日は午後20時閉場、最終日は17:00閉場※入場は閉場30分前まで■大阪会場会期:2017年8月5日(土)~8月22日(火)会場:あべのハルカス近鉄本店 ウイング館4階(大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43)時間:10:00~20:00最終日は17:00閉場 ※入場は閉場30分前まで(c)2017「メアリと魔女の花」製作委員会
2017年02月27日『借りぐらしのアリエッティ』の米林宏昌監督が手掛ける最新作『メアリと魔女の花』。この度、本作のヒロイン・メアリ役を、女優・杉咲花が務めることが決定した。7年に一度しか咲かない花“夜間飛行”。それはかつて、魔女の国から盗み出された禁断の“魔女の花”だった。一夜限りの不思議な力を手にいれたメアリは、雲海にそびえ立つ魔女の国へ飛び立つが――。『借りぐらしのアリエッティ』や『思い出のマーニー』で監督を務めた米林監督が、2014年末にジブリを退社してから新たに挑む監督3作目が『メアリと魔女の花』。“魔女”が題材の本作は、1971年に描かれたイギリスの女流作家・メアリー・スチュアートによる児童文学が原作。また脚本は、『かぐや姫の物語』の坂口理子が米林監督と共同で担当する。そして今回、魔女の国で大冒険を繰り広げる元気な少女・メアリ役に、『湯を沸かすほどの熱い愛』で報知映画賞やブルーリボン賞など主要な映画賞を総ナメにしていることでも話題沸騰、また4月公開の話題作『無限の住人』にも出演しているなど、今後の飛躍が期待されている女優・杉咲さんが決定。『借りぐらしのアリエッティ』がジブリ作品の中でも一番好きだと公言する杉咲さんが米林監督の作品に関わるのは、『思い出のマーニー』以来2度目。杉咲さんは、「タイトルにも自分の名前である“花”という言葉が入っていることも嬉しかったですし、運命的なものを感じました」と喜び、メアリについて「すごく真っ直ぐで前向きな女の子です。メアリは決して器用な人ではないのですが、誰かのために一生懸命頑張ろうとする姿はすごく魅力的だと感じました。きっと映画を観ていただいく方もメアリの愛らしい姿に心を揺さぶられるのではないかと思います」とコメント。さらに「素敵な作品を、自信を持って皆様にお届けできるように頑張ります。メアリに“花”咲かせます!」と力強く語っている。まだ1秒のアニメーションすら出来ていないときにメアリの声は杉咲さんにと決めていたと明かした西村義明プロデューサーは、「彼女のまっすぐな眼差し、笑顔、そして何より好奇心に満ちた彼女の声が主人公・メアリにぴったりだと思いました」と起用理由を語っている。さらに今回、「この森にしかなくて、7年に一度しか咲かない花“夜間飛行”」というナレーションから始まる、米林監督が最も得意とするダイナミックなアニメーションを取り入れた予告編も到着している。『メアリと魔女の花』は7月8日(土)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)
2017年02月24日『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』を手掛けた米林宏昌監督が、2017年夏に公開を発表した待望の最新作『メアリと魔女の花』。先日の会見で「ジブリの血を受け継いでいる」と明かしたアニメーション映画制作会社「株式会社スタジオポノック」の第1作目長編となる本作の特報が公開された。ヒロインは11歳の女の子。背が低く、クセっ毛の赤毛にそばかす。ごくごく平凡な女の子「メアリ」が主人公だ。何をやってもうまくいかず、不満と不安を抱えている、そんな彼女がひょんなことから奇想天外な大冒険に巻き込まれることに…!米林監督の監督3作品目にして、巨匠・宮崎駿と同じモチーフである“魔女”が題材の本作。原作は、1971年に描かれたイギリスの女流作家・メアリー・スチュアートによる児童文学。脚本は、高畑勲監督『かぐや姫の物語』で脚本を務めた坂口理子。音楽には、『思い出のマーニー』から引き続き米林さんをタッグを組む村松崇継。そして、米国アカデミー賞長編アニメーション映画部門にノミネートされた『かぐや姫の物語』『思い出のマーニー』を手掛けた西村義明(現在、株式会社スタジオポノック代表取締役)がプロデューサーを務める。この度、本作の特報が公開。映像では、“天真爛漫で感情に従順、どんなことにもまっすぐに立ち向かう”という主人公のメアリの性格を思わせる真っ直ぐ前を見据えた表情や、何かに思いふけるような様子、さらに映像終盤には何かに追われ、ほうきで空を飛び逃げるような描写が映し出される。鮮やかな草原シーンや燃え盛る炎、空をほうきで翔ける疾走感は圧巻。「もしも、今夜だけ、不思議な力を手にしたら」という文字が意味するものとは?今後の続報に期待が高まる仕上がりだ。『メアリと魔女の花』は2017年夏、全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年12月16日スタジオジブリにて『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』を生み出した米林宏昌監督による待望の最新作が、『メアリと魔女の花』と題し来年夏に公開されることが決定!「ハリー・ポッター」を生んだイギリスの児童文学を元に“魔女”を題材としたファンタジー超大作に挑む。ヒロインは11歳の女の子。背が低く、クセっ毛の赤毛にそばかす。ごくごく平凡な女の子「メアリ」が主人公だ。何をやってもうまくいかず、不満と不安を抱えている、そんな彼女がひょんなことから奇想天外な大冒険に巻き込まれることに!天真爛漫で感情に従順、どんなことにもまっすぐに立ち向かうメアリに、日本が夢中になること間違いなしだ。米林監督は、1996年にスタジオジブリに入社し『もののけ姫』『ホーホケキョ となりの山田くん』では動画、『千と千尋の神隠し』で初めて原画を担当。その後、『ハウルの動く城』『崖の上のポニョ』で原画を、『ゲド戦記』では作画監督補を担当。また、その年の邦画ナンバー1となる観客動員765万人・興行収入92.5億円を記録した『借りぐらしのアリエッティ』や、第88回米国アカデミー賞長編アニメーション映画部門にノミネートされた『思い出のマーニー』で監督を務め、華々しい経歴を持つ。本作は、そんな米林監督が2014年末にスタジオジブリを退社し、新スタジオにて満を持して世に送り出す監督3作品目。巨匠・宮崎駿の下で学んだスプリットとアニメーションで描く題材は、師と同じモチーフである“魔女”だ。原作は、1971年に描かれたイギリスの女流作家・メアリー・スチュアートによる児童文学。脚本は、高畑勲監督『かぐや姫の物語』で脚本を務めた坂口理子。音楽には、『クライマーズ・ハイ』『64-ロクヨン-前編/後編』『グッドモーニングショー』などの音楽を担当し、『思い出のマーニー』から引き続き米林さんをタッグを組む村松崇継。そして、企画制作に約8年を費やした初の長編プロデュース作品『かぐや姫の物語』で、第87回米国アカデミー賞長編アニメーション映画部門ノミネート、長編2作目となる『思い出のマーニー』で第88回米国アカデミー賞長編アニメーション映画部門にノミネートされた、西村義明(現在、株式会社スタジオポノック代表取締役)がプロデューサーを務める。野を駆け、空を飛び、雲の向こうの世界を旅するような、人が抱く未知なる世界への憧れを真っ向から描く、夏の“エンターテインメントの王道”の誕生に、いまから期待が高まる。『メアリと魔女の花』は2017年夏、全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年12月15日ドラマに映画にと引っ張りだこの俳優・田中圭。というのも、実直な青年からチャラい若者、一筋縄ではいかない悪い男など、とにかく役の振り幅が広い。しかも作品の中で、居てほしいと思うところにぴたっとハマる人なのだ。「たしかに、台本をいただいて真っ先に考えるのは、作品の中での自分の役の居方なんですよね。主役に輝いてほしい作品ならば主役をどう引き立てられるかを考えるし、登場人 物たちの繊細な心情を描きたい作品ならば、どれだけそこを表現できるかを考える。自分の芝居がどうこうよりも、出演した作品がよかったと褒められたいんですよね」そんな田中圭さんだから、あちこちからオファーが絶えないのも頷ける。なんと、今回出演する舞台『夜への長い旅路』では、演出の熊林弘高さんと共演の満島真之介さんのふたりから直々に口説かれたのだとか。「完全に、断れないような包囲網を敷かれた感じ(笑)。ただ、熊林さんは一緒に『Tribes』という舞台をやっていた時から、“家族モノの集大成にしたい”とこの作品の話をしていたんですよね。尊敬している演出家が、そこまで言う作品なら、組んでみたいと思うじゃないですか。まあ、いま思えば、あの会話もこの布石だったのかもですが」その舞台とは、アメリカの劇作家、ユージン・オニールの自伝的戯曲。土地に強く執着する俳優の父と麻薬中毒の母、酒浸りの兄と肺結核の弟という、いびつな家族の切なく激し い一日が描かれる。「難しい作品ですよね。この家族は普通じゃないけれど、描かれるのは彼らにとっては、これといった事件もない日常。ただ、表面では何も起こらないけれど、それぞれの心の中は激しく動いていたりもする。面白くなるかならないかは僕ら次第、みたいなところがあるんです」田中さんは兄を、母役を麻実れいさん、父役を益岡徹さん、弟役を満島さんと、芝居巧者たちが演じる。「このメンバーならば、稽古していくうちに、台本に描かれていない家族の過去やこの物語の後の未来が少しずつ見えてくるんじゃないかと思うんです。熊林さんは、登場人物の 心情ひとつひとつを丁寧に表現しようとする演出家だし、それに賛同する役者たちが演じるわけだから、この4人ならではの何かが生まれてきたらいいなと思っています」取材の最後、「どう言ったら本当に観てもらえるんだろう」とぼそり。「重いし暗い作品かもしれないけど、こういう重厚な作品に触れられるのが舞台の面白さでもあると思うんだけど、どう言ったら伝わるかなぁ」◇たなか・けい1984年生まれ、東京都出身。出演ドラマ『HEAT』(CX系)が放送中。11月にはドラマに続き主演を務める『劇場版 びったれ!!!』の公開も決定している。◇information 一度はやめたはずの麻薬に再び手を出したメアリー(麻実)。幻覚に囚われる彼女の口から、夫(益岡)への不満や過去の後悔が語られ、家族の間の深い溝が露呈していく。9月7日(月)~23日(水)三軒茶屋・シアタートラム 原作/ユージン・オニール 翻訳・台本/木内宏昌 演出/熊林弘高 出演 /麻実れい、田中圭、満島真之介、益岡徹 全席指定8500円(税込み) 梅田芸術劇場 TEL:0570・077・039 9月26日~29日に大阪公演あり。※『anan』2015年9月9日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大橋 覚インタビュー、文・望月リサ
2015年09月08日スタジオジブリのアニメーション映画『思い出のマーニー』のBlu-ray&DVD発売記念イベントが12日、都内で行われ、米林宏昌監督とCMに出演したフィギュアスケート選手の高橋大輔が出席した。イギリスの作家ジョーン・G・ロビンソンによる同名の児童文学を原作とした本作は、ぜんそくの療養のため海辺の村に訪れた主人公・杏奈が、金髪の少女・マーニーとの出会いを通じて、不思議な出来事に次々と遭遇する物語が描かれている。3月13日よりオンエアがスタートしたCMでは、高橋が映画の主題歌「Fine On The Outside」に合わせてスケートリンクで演技し、「変わろうと願う人だけが変わろことができる」というコンセプトのもと、オリジナル振付を披露している。CMの上映後には、米林監督と高橋によるトークショーが行われた。高橋は『思い出のマーニー』について「そっと寄り添ってくれるような作品。僕は根がネガティブな方で、小さい頃は団体生活がすごく苦手でした。学校に行くのもすごく辛くて、気持ち的に弱い子だった」と前置きしながら「自信を持てるようになったのはスケートがあったからで、スケートと人が支えてくれた。杏奈の『人間には、内の人間と外の人間がいる』という台詞には共感が持てました」と自身の幼少期と杏奈を照らし合わせながら、感慨深げに語っていた。米林監督は「最初は、こんなに暗い子を主人公にして大丈夫なのだろうかと思いましたが、世の中にもそういう子はいると思い、勇気を与えたいと思って作りました」と想いを吐露。また、苦労して描いた水の動きを宮﨑駿監督が褒めていたことを人づてに聞き、喜びをあらわにしていた。そして「この作品は物語が難しいので、繰り返し見ていただくことで、物語の中に潜む伏線や繋がりに気づいていただけるんじゃないかと思います」とパッケージならではの鑑賞方法を紹介した。本作の宣伝の柱となった「変わろうとした人だけが変われると僕は思っているんです」というコピーは、米林監督のインタビュー発言から生まれた言葉。米林監督は「杏奈はマーニーがいたから変われたのは事実ですが、それは杏奈が変わりたいと思っていたからです。人は受け身では変わることができない。僕もそういったスタンスで作りたいと思っていたので、この言葉が生まれたのだと思います」と述懐した。そうした米林監督の想いを氷上で表現するべく臨んだ高橋は「(リンク内の)プロジェクターで投影された映像に収まるように滑るため、距離感を掴むのに苦労しました」と普段とは異なる演技の苦労を語りながらも「曲は入りやすかったので、滑っている最中はすごく楽しかった。自分で言うのは恥ずかしいんですが、リンク上が寒く、自分の吐く白い息が演出のように見えました」と出来栄えにも納得。また、振付については「今回は、小さいリンク用に振付しましたが、いつかは大きいリンクで踊るようアレンジしたいと思います」と意欲を見せていた。今後についての話が及んだところで、米林監督から「実は昨年末で会社を辞めていて、もうジブリの人間ではありません」という爆弾発言が飛び出し、ざわつく報道陣を前に「今は西村プロデューサーとどうしようかと話をしています。また作品を作っていきたいという気持ちあります」と言及。高橋もあまりの衝撃に呆然とした様子だったが「素敵な作品がまた作られることを楽しみにしています」と想いを伝え、米林監督は「まだ何とも言えませんが」と前置きをした上で「『思い出のマーニー』とは正反対の快活に動くファンタジー作品をやってみたい」と今後の展望を明かしていた。最後に米林監督は「僕が言うのもおこがましいですが、『思い出のマーニー』は共感できる人、そうではない人、いろいろな気持ちを持った人たちが受け入れることができる作品です。一息ついた時に見てもらえたら楽しめるのではないかと思います」と本作に込めた想いを改めて伝える。そして高橋は「杏奈は、最初自分が嫌いと言っていますが、そんな女の子が周囲や自然の力を借りて変わっていく物語。それは、小さいけれど杏奈にとっては大きな一歩なんです。一歩を踏み出す後押しになれたらうれしいです」と本作をアピールしていた。『思い出のマーニー』Blu-ray&DVDは、3月18日に発売予定。
2015年03月13日スタジオジブリの長編アニメ『思い出のマーニー』の米林宏昌監督が3月12日(木)、都内で行われた同作のブルーレイ&DVD発売PRイベントに出席し、「実は昨年末に会社を辞めて、もうジブリの人間じゃない」と発表。監督業は継続する意向だと言う。今後の予定を問われた米林監督は、退社した事実を明かし「また作品を作っていきたい。いろいろアイデアはあるが、希望としては『思い出のマーニー』とは真逆の快活な動きのあるファンタジーに挑戦したい」と抱負を語った。イベントにはブルーレイ&DVDのテレビCMに出演するフィギュアスケーターの高橋大輔が同席した。「自らを変えたい」と勇気をふり絞り、現実と向き合うヒロインを描く本作。そんな「一歩を踏み出す勇気」を表現できる人物として、昨秋に現役の競技選手から引退し、新たな一歩を踏み出した高橋さんに白羽の矢が立った。プロジェクションで映像を投影した氷上で美しい滑りを披露しており、「いかに作品を邪魔しないか意識した。カッコ良く撮ってくださって嬉しい」と満面の笑み。深夜に行われたと言う撮影には、米林監督も立ちあい「作品には崩せない世界観があるが、高橋さんの持つ雰囲気やこれまでの歩みが、作品と響きあっている。美しい滑りに感謝しています」と話していた。CMでは、映画の主題歌「Fine On The Outside」(作詞・作曲・歌:プリシラ・アーン)に合わせ、振付師・宮本賢二によるオリジナル振付での演技を披露。3分にも及ぶ映像は、スペシャル動画として公式サイトにて3月12日(木)より公開。15秒のTVスポットは3月13日(金)から放送される。イギリスの作家ジョーン・G・ロビンソン(1910―1988)による同名児童文学を原作に、札幌から療養のために釧路の親せきに預けられた少女・杏奈と、海辺に佇む“湿っ地屋敷”に暮らす金髪の少女・マーニーがひと夏を過ごし、ある秘密を分かち合う姿を描く。<『思い出のマーニー』ブルーレイ&DVD/リリース情報>■発売日:3月18日(水)■価格:ブルーレイ 6,800円+税DVD(2枚組み)4,700円+税■発売元:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン(C) 2014 GNDHDDTK(text:cinemacafe.net)
2015年03月12日