六本木、泉ガーデン内に位置する泉屋博古館東京では、2024年3月16日(土)より『企画展ライトアップ木島櫻谷― 四季連作大屏風と沁みる「生写し」』を開催する。木島櫻谷(このしま・おうこく1877-1938)が描いた金地大屏風「四季連作屏風」の全点公開と、櫻谷ならではの「生写し」の表現に光を当てる展覧会だ。木島櫻谷は、近代の京都画壇を代表する存在として近年再評価がすすむ日本画家。円山四条派の写生を基礎とした表現から、「技巧派」「最後の四条派」と称された。そんな櫻谷が、大正4年頃から2年をかけて制作したのが、当時、大阪茶臼山に建築された住友家本邸、書院大座敷のための「四季連作屏風」。《柳桜図》《燕子花図》《菊花図》《雪中梅花》の四双は、各々縦180㎝、幅720㎝を超える大きさで、大正期に流行した「琳派風」の装飾性と反復美が特徴だ。同展ではこの金地大屏風全点を広げたパノラマ空間を創出。独得な色感の絵の具を使って、油絵の様に顔料を厚く盛り上げた、櫻谷の絢爛たる美の世界を紹介する。前述したように櫻谷の作品は、江戸時代中期(18世紀)に円山応挙が編み出した、「生写し」と呼ばれる「写生」が基礎となっている。これは中国画や西洋画の手法を取り入れつつ、目の前の自然や事物をありのままに描写することで、絵画修行は描かれた手本を写すことが一般的だった当時において、極めて斬新かつ驚くべきものだった。展覧会では円山四条派の写生に基づく江戸時代の画家たちの作品と比較しながら、木島櫻谷の得意ジャンルであった動物画の表現にも迫っていく。獅子(ライオン)、鹿、雁などは、古くから日本で親しまれてきた画題だが、櫻谷は、円山四条派の「写生」に、さらに西洋画式の「写実」を加えることで、より生き生きと、豊かな表情をたたえた動物画を生み出した。その心に沁みる作品の数々を楽しみたい。<開催概要>『企画展ライトアップ木島櫻谷』会期:2024年3月16日(土)~5月12日(日)会場:泉屋博古館東京時間:11:00~18:00、金曜は19:00まで(入館は閉館の30分前まで)休館日:月曜(4月29日、5月6日は開館)、4月30日(火)、5月7日(火)料金:一般1,000円、大高600円公式サイト:
2024年02月29日近代の京都画壇を代表する存在として活躍し、近年再評価が進む日本画家・木島櫻谷(このしま・おうこく、1877-1938)。動物画で名を馳せた櫻谷が生涯にわたり手がけた山水画に着目し、その魅力を紹介する展覧会が、6月3日(土)から7月23日(日)まで、六本木の泉屋博古館東京で開催される。泉屋博古館東京は、2018年に生誕140年記念特別展『木島櫻谷』を開催するなど、櫻谷の再評価を牽引してきた。その際には、様々なジャンルの作品を紹介して櫻谷の全貌を紹介しつつも、2部構成の展覧会の第1部「近代動物画の冒険」で、特に動物画に優れた櫻谷に焦点をあてていた。今回の展覧会は、「山水画」を深掘りすることで、「動物画だけではない」櫻谷の魅力に深くふれる試みとなっている。何よりも写生を重んじていた櫻谷は、大原や貴船など京都近郊に日々足を運び、また毎年の旅行では山海の景勝の写生を重ねた。その成果として生み出されたのが、西洋画の空間感覚も取り入れた近代的で明澄な山水画だった。 一方、幼い頃より漢詩に親しみ、また古画を愛した櫻谷は、中国の文人の理想の世界を日本の風景に移し替えたような、親しみやすい新感覚の山水表現に至ったという。同展では、屏風などの大作から、日々を彩るさりげない掛物まで、多彩な山水画が並ぶ。各地の写生を醸成させて理想の風景のパノラマを表した超大作《万壑烟霧(ばんがくえんむ)》や、モノクロームを主調として雪月夜を鮮烈に描いた《寒月》(展示期間:6月3日-6月18日)、 またこれと対照的な色彩豊かな《駅路之春》といった代表作が登場するほか、34歳の櫻谷が京都東山の南禅寺の塔頭・南陽院の本堂を飾るために手がけた山水の襖絵が東京では初の公開となる。また、数十冊にのぼる写生帖が紹介されるのも、見どころのひとつだ。高い写生技術を誇り、筆も速かったという櫻谷が、刻々と移りゆく旅先の景色をとらえた写生からは、櫻谷の感動の軌跡も追うことができる。なお、同展の充実したラーニング・プログラムでは、トークや講演会のほか、シンポジウムも企画されている。<開催情報>『特別展木島櫻谷― 山水夢中』会期: 2023年6月3日(土)~7月23日(日)会場:泉屋博古館東京時間:11:00~18:00、金曜は19:00まで(入館は閉館の30分前まで)休館日:月曜日(7月17日は開館)、7月18日(火)料金:一般1,200円、大高800円美術館公式サイト:()
2023年05月12日竹野内豊が、連続ドラマW初登場で初主演を果たすことが決定。原作は、発行部数170万部を超えた作家・東野圭吾の最高傑作のひとつ「さまよう刃」。本作で石田ゆり子と15年ぶりに共演する。社会や法律、全てを敵に回してでも家族のために復讐を果たす…。長峰重樹は妻を亡くしたのち、男手ひとつで娘・絵摩を高校生になるまで育ててきた。ところがある夜、絵摩がバイト先から戻らず、やがて凄惨な遺体で発見される。数日後、長峰のもとに犯人の名と居場所を告げる密告電話がかかってくる。教えられたアパートへ向かい、部屋を物色すると、絵摩が殺されていく映像が残されていた。そして、帰宅した犯人の一人、アツヤを思わず殺害してしまった長峰は、主犯のカイジを追う。また、カイジやアツヤは、現行法上はまだ死刑は適用されない「少年」だった――。世論を二分する長峰の逃亡復讐劇が始まる…。2009年に公開された映画版では、逃亡する長峰を追う刑事を演じた竹野内さんだが、ドラマでは主人公・長峰を演じることに。男手ひとつで育ててきた娘を、未成年の男たちに残虐な手段で殺されてしまった主人公が、良心と罪の意識、法律の壁の間でもがき苦しみながらも復讐に突き進んでいく。「誰かの親になったこともない自分に、娘を失う父親役がどこまで務まるのか、正直戸惑いました」とオファー時の心境を明かした竹野内さんは、「去年、真夏の猛暑の中、限られた時間、ロケ地など、、、なかなか思うようにことが進まない条件で、片山監督に全てを委ねて、スタッフ・キャストが一丸となって、試行錯誤しながら丁寧に作り上げた作品です。一人でも多くの方々に届きますように!」とコメントした。そして共演の石田さんが演じるのは、一人息子を不本意な形で失ったことがきっかけで離婚し、父親が経営するペンションで手伝いをしている木島和佳子。偽名でペンションに宿泊する長峰のことを警察に追われている男だと知るが、家族を思う彼の姿に心を揺さぶられ、思わず手を差し伸べてしまう人物だ。竹野内さんと石田さんの共演は「家族~妻の不在・夫の存在~」以来15年ぶりとなり、「竹野内さんと久しぶりに共演できることが楽しみでなりませんでした」と語る石田さん。「倒れそうなほどの暑さの中走ったり泣いたり叫んだり、芝居をしてるというより役を生きるということの意味を考えさせられました」と撮影をふり返り、「竹野内さんも日に日に長峰さんそのもののようになっていき、役に入ってる時は話しかけるのも憚られるほどでした。素晴らしい作品になっていることは間違い無いと思います。どうぞ楽しみにしていてください」と話している。監督は、ポン・ジュノ監督のもとで助監督を務めたという異色の経歴を持つ片山慎三が務めた。連続ドラマW「東野圭吾 さまよう刃」は5月、毎週土曜日22時~WOWOWプライム&WOWOWオンデマンドにて放送・配信(全6話/第1話無料放送)。(cinemacafe.net)
2021年01月20日映像・ホームページ制作を手がけるステイションはこのほど、今年3月31日限りで廃止される長野電鉄屋代線の風景などを集めた短編映像集『駅物語 長野電鉄 屋代線・木島線』を発売した。廃止間近の屋代線(須坂~屋代間)には、松代駅、綿内駅、信濃川田駅など木造駅舎が残る駅が多い。同DVDでは屋代線全13駅のほか、2002年に廃止された木島線(信州中野~木島間)全8駅の現役時代の映像も収められ、1駅1編3分でまとめた映像作品集となった。昨年11月26日に屋代線で行われたイベントの様子も収められ、松代駅のホームに2000系D編成と、2100系「スノーモンキー」が並ぶ姿も見られる。『駅物語 長野電鉄 屋代線・木島線』は全国の書店にて販売されるほか、「駅」をテーマにした動画配信サイト「駅物語」でインターネット販売も実施。収録時間は66分で、価格は3,990円。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年02月20日