テレビ東京のアナウンサーとして活躍し、3月末で退社した福田典子さん(33)が4月1日、歯科業界に特化したメディカルテック企業「株式会社SCOグループ」(本社:東京都千代田区、代表取締役:玉井雄介)に広報として入社した。SCOグループは「テレビ東京にてスポーツ・情報番組を中心に活躍したアナウンサーの福田典子氏が、広報ブランディング部COC(Chief Oral Communicator)としてSCOに参画したことをお知らせします。SCOの社員として業務に従事し国民の口腔内環境への意識向上、情報発信に寄与することが期待されています」と発表。福田さんは、立教大学経営学部を卒業し、RKB毎日放送を経て、2016年8月にテレビ東京入社。『モヤモヤさまぁ~ず2』の3代目アシスタントや、夕方の生活情報番組『よじごじ Days』のMCなどを務めた。プライベートでは、2021年にかねてより交際していた会社員の男性との結婚を発表し、同年に第1子出産を報告した。SCOグループは「テクノロジーで105年 生きるから活きるを創造する。」をパーパスに、歯科業界に特化したメディカルテック企業。歯科医院向けのクレジットカード決済サービス「Pay Light」などを提供する。4月1日からは社名を株式会社SCOグループに変更した。4月3日に都内で「福田典子COC就任会見、SCOグループ 成長戦略・新サービス発表会」を開く。■福田典子さんコメントこの度、株式会社SCOグループに広報ブランディング部COC(Chief Oral Communicator)として入社いたしました福田典子と申します。突然ですが、あなたはご自身の歯の本数を知っていますか?私はSCO玉井社長からこの質問を受けたときに、「知らない!どうしよう!日々の生活で歯の本数なんて気にしたことなかった!」と自分の歯の本数を舌で数えながら焦っていました。これまで私は、福岡のRKB毎日放送とテレビ東京で合わせて11年間、アナウンサーとして働いてきました。アナウンサーの発声方法やアスリートへの取材を通して身体の仕組みに興味を持ち、街歩きのロケで健康の大切さを、子どもが生まれて母になり健康管理の難しさを感じるようになりました。そういった中、SCOのみなさんとご縁があり、口腔環境をはじめとする健康への意識や、それをより広めることで予防診療をスタンダードにしてこの国に住むすべての人の健康増進に貢献したいという熱い想いに心動かされ、入社を決めました。ちなみに、歯の本数の正解は、親知らずを入れずに一般的に28本です。私もまだ学び始めたところですが、一本でも多く自分の歯を残すことが全身の健康に繋がります。美味しい食事、楽しい会話など、豊かにいきいきと長生きするために、ひとりでも多くの方が身近な健康を考える一翼を担えるよう、精一杯尽力して参ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
2024年04月01日「スズ子は(趣里)父・梅吉(柳葉敏郎)の葬儀で、産みの親である母・キヌ(中越典子)と15年ぶりの再会を果たします」(テレビ誌ライター)NHK連続テレビ小説『ブギウギ』の第111話が8日に放送され、主人公・福来スズ子が実母・西野キヌと再び対面した。「昨年10月末の放送で、スズ子は出生の秘密を知り、自分の本当の母親がツヤ(水川あさみ)ではなく、キヌであることを知ります。ドラマのキーパーソンであることから、03年の朝ドラ『こころ』でヒロインを演じた中越さんが起用されました。実は、今回の中越さんのキャスティングは『こころ』に大きな関わりがあるのです」(NHK関係者)さかのぼること21年前、中越は『こころ』で、事故で亡くなった夫の連れ子を引き取り、浅草のうなぎ屋「きよ川」の若女将としても奮闘するヒロインを好演。平均世帯視聴率は21.3%を記録する人気朝ドラとなった。「そんな中越さんの母親役を演じたのが、趣里さんの実母である伊藤蘭さんだったのです。それから約20年、今度は中越さんが趣里の実母を演じるという“朝ドラの縁”。SNSでは《縁を感じる》《スタッフの粋な計らいっぽい》といった声が上がっていました」(前出・テレビ誌ライター)テレビウオッチャーの桧山珠美氏はこう語る。「『ブギウギ』は、趣里さんと同じく“2世”であるキングカズの息子・三浦獠太をマネージャー・タケシ役として起用したり、共演シーンこそありませんが、なだぎ武さんと友近さんというかつて恋人同士だった二人を登場させるなど、キャスティングに遊び心を持たせています。今回、中越さんを挟んで、伊藤蘭&趣里母娘が繋がったのは、長年、朝ドラを見て来た方々へのファンサービスの一環かもしれません。さらに、キヌの息子の名前が『ゆたか』ということで、父・水谷豊さんを連想させるというおまけつきでした」中越は私生活でも6歳の息子と5歳の娘の2児の母。最近のインタビューで、『こころ』が彼女の人生を変えたと語っている。(『CHANTO WEB』2月27日配信)《週に何回もオーディションを受けましたが、受けても受けても決まらない。スケジュールが真っ白な日が続いていくと、仕事が埋まらない恐怖も感じましたし、自分はこの業界は向いていないのかなって考えるようになっていって。もう、このオーデイションを受けてダメだったら佐賀に戻ろう!そう思って受けたオーディションがNHK連続テレビ小説『こころ』でした。『こころ』の影響は大きかったです。主演に抜擢していただいたことをきっかけに、また次のお仕事にも繋がっていきましたし、何より両親がとても喜んでくれました。元々両親は朝ドラが好きで、そこに私が出るということでやっと安心して応援して貰えたような。 今でもとても印象深いお仕事のひとつですし、周りのスタッフさんにも恵まれて今もお仕事ができています》中越が趣里の母親役を演じたのは、自分を育ててくれた朝ドラへの恩返しだったのかも。
2024年03月08日ゴジラ70周年記念作品であり、日本で製作された実写版ゴジラの30作品目という特別な節目の作品として、大ヒット中の映画『ゴジラ-1.0』。監督・脚本・VFXを、自身もゴジラのファンであることを公言する山崎貴氏が務め、主人公・敷島浩一を神木隆之介、ヒロイン・大石典子を浜辺美波が演じているほか、山田裕貴、青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラ、佐々木蔵之介といった、実力派俳優陣が勢揃いしている。観客動員数 228 万人、興行収入 35.3 億円を突破している同作だが、公開前には厳しいネタバレ禁止令が出ていたとのことで、俳優陣も口々に宣伝の苦労を語るほど。公開を迎え、また12月1日には北米公開も控える今、ヒロイン・典子を演じた浜辺美波に、気になるシーンについていろいろと語ってもらった。※編集部注:本記事はネタバレを含んでいます。知らない状態で映画をご覧になりたい方はご注意下さい。○■『ゴジラ-1.0』で神木隆之介との抜群タッグを見せた浜辺美波――神木さんとの連続タッグが話題ですが、実は朝ドラ『らんまん』よりも『ゴジラ-1.0』の方が撮影が先だったとか。そうなんです。『屍人荘の殺人』以来の共演だったので、久しぶりだったこともあって、最初の会話は「コロナもありましたけど、お元気にお過ごしですか?」といった感じでした。『ゴジラ』自体、撮影期間が他の映画に比べて長かったこともあり、定期的にお会いしていましたし、続いての『らんまん』で、気が楽な関係になりました。私は緊張することも多いのですが、神木さんの器の中で好き勝手暴れまわらせてただいている感覚です。神木さんは私が静かにしていると「もっと好き勝手やっていいんだよ」「抑えなくていいんだよ」と言ってくださるくらい、視野も広くて。私がちょこまか遊んでいるくらいの方が気が楽なんだと思うので、『ゴジラ』の宣伝でもゆるくやらせてもらっています(笑)――典子は戦後の日本の状況で、偶然出会った浩一、そして戦災孤児の明子と一緒に暮らすようになります。浜辺さんは典子のことをどのような女性だと思って演じていましたか?最初は命からがら逃げてきて、赤子も一緒にいたので、浩一さんの優しさにつけ込むようなところもあって、図々しく押しかけてはいるのですが、元からそういう女性ではなくて。どこか引け目じゃないですけど、申し訳ないことをしたなという思いを持ち続けていたんだろうなと考えていましたし、ただ図々しいだけの女性に見えなかったらいいなと思っていました。生き延びるために押しかけをしたというだけだったと、後々気づいていただければうれしいです。――ご自身では、典子の心の動きについてどのようにとらえていましたか?時間がとても大きかったんだろうなと思っていて、戦後の状況の中で支え合いながら、意識をしていない中でも距離がだんだん近くなっていったのかな。明子が私たちをつなげてくれてたし、何かきっかけがあったというより、いつの間にか積み重ねで愛情が芽生えていったんじゃないかと。恋よりも愛、家族みたいな感覚になっていたのが近いんだろうなと思います。――典子は、途中で身を引こうとするようなシーンもあります。そこはとても人間らしいというか、自分たちがどういう関係なのか聞きたくても怖くて聞けなくて、一歩踏み出せない状態がずっと続いていたので、いつか答えを出さなきゃいけないのなら、自分から他の道へ進もうという決断をしたんだろうなと思いました。典子の活発なところ、強い女性なところでもありますし、きっとあのまま何も言わなかったら、おうちでずっと一緒にいられたんですけど、相手のことを思うとそうもいかなかったと考えると、苦しくなります。観ている方も、共感していただける心の動きなのではないかと思います。――言い方がちょっと軽くなってしまいますが、友達以上恋人未満のような…。そうそう、現代に置き換えると(笑)。名前のないような関係性だったと思います。そこに家族愛も入って、本当に清いんですけど、苦しくなってしまうのがわかる関係性です。――『らんまん』ともまた違ったお二人の姿ですね。『らんまん』では、おじいちゃんおばあちゃんになるまで夫婦をやりましたから(笑)。『ゴジラ-1.0』では新しい関係性を見ていただけると思います。○■「生きてこそ」という言葉を大事に――かなりハードなシーンも多かったんじゃないかなと思いました。脚本を読んだ時に、もう「本当に私できるのかな」とか、「どうやって撮るんだろう?」と不安になりました。山崎さんの脚本はト書きが多く、私の想像では限界があるので、現場に行ってからではないとわからないから、毎日ドキドキしながら撮影現場に向かっていました。撮影前日はあまり深く眠れないような、他の現場とは違う、特撮ならではのドキドキ感がありました。――電車がゴジラに咥えられ、ぶら下がらなければいけないシーンもすごかったです。撮影に向けて、鍛えていったりはしたんですか? 懸垂とか…。それが、まったく(笑)。典子自身、筋力があるわけでもないですし、「火事場の馬鹿力」として解釈していただけると助かります。実際に電車を斜めにしたり、揺らしてもらったりして撮影をしました。命がかかって、どうしても生きなければならないのなら、どんなことをしてでもしがみつくのではないかと思い必死になりながら挑みました。本当にひぃひぃ言って、「合ってますか!?」と聞きながら、監督に指導していただいて色々と挑戦でした。普段使わない筋肉を使うので、次の日には全身がバキバキになっていますし(笑)。やっている時はアドレナリンが出ているので、痛いとも思わないんですけど、いったん落ち着いてみると、普段伸びない関節が伸びているような……。これもリアルかなと思いましたし、走るシーンも色々な出来事を経て走っているから、腕をぶんぶん振って走るのも違うなと。ふだん私が過ごしているのと同じような感覚で向かっていけばいいのかなと思って撮影しました。――銀座の街もゴジラによってめちゃくちゃになってしまって、すごい迫力でしたね。恐ろしいなとは思いつつも、「わあ、すごい」と思わず見入ってしまうものがありますよね。私が好きなのが、記者さんたちが屋上にいるビルが斜めになって崩れていくところ。ジェットコースターのようだというか、本能的にヒヤッとします。どうやって撮ったのか、私もまだ聞けていないからのでわからないのですが、まさに恐怖を刺激されるシーンだと思いました。――作品のメッセージとして、反戦についても描かれていると思います。例えば戦国時代などと比べて、“戦後”を舞台にした作品は、演じる時の心持ちが違うと思っています。どの時代にも戦いはありますが、まだ傷が癒えていない時代だからこそなんだろうな、と。傷が癒えていない時代のことだからこその緊張感があって、その時代の人物を演じると、本当に心が苦しくなることに気づきました。今回演じるにあたっては、「生きてこそ」という言葉を大事にしていました。生きてこそできることがあるし、生きているからこそ新たなスタートラインに立てると思うので、その気持ちで厳しい時代を生き抜いていかなければいけないんだという気づきがありました。コロナ禍で苦しい中で撮影をして、公開の時には、世界がまた苦しんでいるという難しい状況で、きっと監督も、今に送り出したい映画として作っているでしょうし、一観客としてもメッセージ性を受け取れる映画だなと思いました。■浜辺美波2000年8月29日生まれ、石川県出身。2011年、第7回「東宝シンデレラ」オーディションでニュージェネレーション賞を受賞し芸能界入り。以来様々な作品で活躍し、近年の主な出演作に『君の膵臓をたべたい』(17年)、『アルキメデスの大戦』『屍人荘の殺人』(19年)、『思い、思われ、ふり、ふられ』『約束のネバーランド』(20年)、『シン・仮面ライダー』(22年)、ドラマ『私たちはどうかしている』『アリバイ崩し承ります』(20年)、『ドクターホワイト』(22年)、連続テレビ小説『らんまん』(23年)などがある。公開待機作に映画『サイレントラブ』(2024年1月26日公開)がある。
2023年11月30日GLIM SPANKYが、7月22日(土) に長野・サンプロ アルウィンで開催される『2023 明治安田生命Jリーグ 第19節』松本山雅FC vs ヴァンラーレ八戸の試合でスタジアムライブを行うことが決定した。メンバーの松尾レミと亀本寛貴はともに長野県出身。松尾は「長野県出身ということで、松本山雅のスタジアムでのパフォーマンスができること、とても光栄です!音楽には心を昂ぶらせるパワーがあると思っています。みんなが一つになるように、気合い入れて歌います!」とコメント。また、亀本は「2002年日韓W杯を小6で体験し、中学から高校卒業まで6年間長野県でサッカーをしていた自分にとって、アルウィンは本当に特別な場所です。こうしてミュージシャンとしてピッチに立てることをとても光栄に感じています。松本山雅FCの選手の皆さん、サポーターの皆さんの熱量に負けない熱いロックを届けます!よろしくお願いします!」と意気込みを語った。<開催情報>2023 明治安田生命J3 リーグ 第19節松本山雅FC vs ヴァンラーレ八戸7月22日(土) 18:00キックオフ会場:サンプロ アルウィン■チケット販売スケジュールクラブガンズ「超」先行:7月1日(土) 8:00〜23:59クラブガンズ先行:7月2日(日) 8:00〜7月4日(火) 23:59一般販売:7月5日(水)〜7月22日(土)※ライブの詳細は決まり次第、松本山雅FC公式サイトで発表<リリース情報>GLIM SPANKY「ラストシーン」配信中GLIM SPANKY「ラストシーン」ジャケット歌詞:配信リンク:<ライブ情報>GLIM SPANKY『Velvet Theater 2023』8月5日(土) 東京・恵比寿ガーデンホール8月20日(日) 大阪・味園ユニバース8月31日(木) 愛知・DIAMOND HALL詳細はこちら:関連リンクオフィシャルサイト:オフィシャルモバイルサイト「FREAK ON THE HILL」:ユニバーサルミュージック オフィシャルサイト::::::
2023年06月21日“マエノリ”の愛称で親しまれている前田典子さん(57)は年齢を感じさせないエイジレスな女性と人気を集めています。先日、自身のインスタグラムに黒のワンピース水着姿を公開し反響を呼んでいるようです。早速チェックしてみましょう! 黒の大胆デザインのワンピース水着姿にファン興奮 この投稿をInstagramで見る マエノリ 前田典子 Noriko Maeda(@maenorichang)がシェアした投稿 「#春の沖縄#夏気分#紫外線はお肌の大敵だけど...まーえーかちょっとぐらいせっかくの沖縄やもん」とプールで寝そべりショットとプールで楽しそうにはしゃぐ動画を公開。大胆デザインの水着を着たマエノリさんの美ボディに注目が集まっていて、「今までで一番攻め込んだ水着とちゃいますか!」「凄いなぁ。同い年ボディとは思えない」「美しすぎます♡」とコメント欄に称賛のコメントが相次いで寄せられておりました。エイジレスな魅力で輝き続けるマエノリさんから目が離せないですね!あわせて読みたい🌈「セクシー」「グラビアでも女神」白ビキニで美ヒップ披露!小嶋陽菜さんのグラビア動画にファン悶絶
2023年05月11日「またあの快感が味わえます!」リサイタルに、そしてオーケストラとの協奏曲に、ソリストとして幅広く活躍する小川典子が1年ぶりに歌曲に挑む『歌曲でめぐる世界~ことばと愛~』。もちろんピアニストが歌うという意味ではない。隠岐彩夏(ソプラノ)と寺田功治(バリトン)との共演でシューマン《詩人の恋》(全曲)など世界のさまざまな歌曲を演奏する。かねてからずっと歌曲のピアノを弾きたいと考えていたという彼女だが、「器楽と声楽では住む世界が違う」と、なかなか歌との接点を見つけられずにいた。念願叶って、市原愛(ソプラノ)とともにシューマン《女の愛と生涯》を中心とする歌曲リサイタルを実現したのが1年前の2月だった。「その終演後の舞台裏で、プレトークをお願いした音楽評論家の奥田佳道先生を中心にすっかり盛り上がりまして(笑)。私のピアノが声楽との共演にすごく合っているとおっしゃってくださったんです。歌に寄り添いつつ、ピアノが主張する場面でも逸脱した表現にならずに、まずまず合格だったのかなと思います。その時すでに、次は《詩人の恋》という話が出ていたんです」《詩人の恋》は通常男声が歌う歌曲集。共演者としてまっさきに名前が浮かんだのが寺田だった。初共演ではあるが、寺田はかつて、小川が教授を務める英国ギルドホール音楽院で学んでおり、旧知の仲。「直接交流があったわけではないのですが、同じ東京音大出身ということもあり、彼の存在は当時からよく知っていました。ギルドホール音楽院のオペラ科はイギリスでものすごく有名で、学内でもオペラ科の学生が歩くとみんなが振り向くぐらい注目されているんです。寺田君はその中でも目立っていましたから」そして、ぜひ華やかな女声にも歌ってもらいたいと、目下大躍進中のソプラノ隠岐の出演が決まった。彼女はシューマンの歌曲研究で博士号を取得しているスペシャリストでもある。「そうしたら彼らはすごく仲がいいということがわかって、私もうれしかったですね(※2016年の日本音楽コンクールでは二人が競い合い、隠岐が第1位に、寺田が第2位に輝いている)。隠岐さんが加わってくださったことで選曲に広がりも出て、二重唱も歌ってもらえることになりました」「ことばと愛」という公演タイトルどおり愛の歌が並ぶプログラムは、前半が寺田の《詩人の恋》。後半に隠岐が加わり、彼女のドイツ歌曲や、寺田の歌う英国のジェラルド・フィンジとラフマニノフのロシア歌曲。さらに二人のフランス歌曲や武満のソングを含む日本歌曲。最後に歌われるシューマンやメンデルスゾーンの二重唱曲を聴く機会は案外少ないから、これは貴重だ。「プログラムを決めるのは非常に大変でした。お二人ともとても喜んでくれて、特に寺田君がたくさんの曲を候補に挙げてくれたんです。『とりあえずこんな感じですかね?』と送ってもらったのが、とりあえずどころか膨大なリストで。ものすごく削ってやっと収まりました。面白かったのは寺田君が、ソロで弾いている私のことを、『単体で弾いている人』という言い方をするんですね(笑)。その“単体ピアニスト”との共演だからこそこれが歌いたいということを考えて曲選びをしてくれたので、ピアノがチームの一人として大きな役割を担わせてもらえる選曲になっていると思います」なお、先述の小川の言葉にあるように、この歌曲シリーズ第2弾が実現するきっかけを作ったとも言えるのが奥田佳道氏。今回はプレトークだけでなくコンサート本編にも出演して、曲間に作品解説を担当する予定だ。歌曲のどんな魅力がソロ・ピアニストに“快感”をもたらしているのだろう。「やはりまず言葉ですね。器楽ではありえない、直接言葉で訴える表現。器楽奏者からすると、毎日の練習から“言葉”とともに生きているというのは、もはやひとつの感動です。そこに自分の声を吹き込んでいくのはどういう感覚なのでしょうね。その言葉の流れにピアノをつけていくのは、ピアニストにとって深い喜びを得ることができる音楽作りです。このあいだ3人でZoomで打ち合わせをした時にも、寺田君と隠岐さんが言葉や発音について、実は英語の発音を歌に乗せるのが一番難しいとか、いろんな会話で盛り上がっていらして、そういうことを聞けるのも私は楽しみ。普段は聞けない声楽家同士ならではのやりとりがとても興味深いです。そして呼吸も。もちろん器楽演奏にも通じることなのですけれども、どの言葉に重きを置いてどこでブレスするのかというのは声楽特有。特にピアノは呼吸感の少ない楽器だから、歌の呼吸はすごく勉強になります。あとは、メロディの大切さをあらためて感じますね。もちろんピアニストもみんなそれはわかっているのですけれど、ピアノを勉強していると、上級クラスの難しい曲を弾くぐらいの時期から、すべての音をしっかり、はっきり弾こうと意識するあまり、結果として全部が平板になってしまうということが多々あるんです。その時に、どこにメロディがあって、どの音が伴奏なのか、バランスよく音の優先順位を理解するのには、歌曲を経験するのが一番いい勉強になる。学生や若いピアニストの皆さんも絶対に経験したほうがいいと思います」会場のミューザ川崎シンフォニーホールは1,997席の大規模ホールだが、親密さが求められる歌曲でも歌いやすいと、歌手たちに好評なのだそう。「歌っていてとても気持ちがいいと、声楽家の方々がみなさん口を揃えておっしゃいます。ミューザ独特のフレンドリー感というか、広いけれども、お客さんを近く感じることができる、独特の雰囲気を持っていると思います。やはり音響がいいということはとても大切で、声がちゃんとお客様まで届くので、そのことはあまり心配していません。バランス的にも、私があまり萎縮して小さく弾く必要はないと思います」歌曲について、声楽との共演について語る彼女は実に楽しそう。並々ならぬ“歌曲愛”を感じる。その愛の深さゆえか、仲のいい友人であるピアニストのキャサリン・ストット(ヨーヨー・マの名共演者として知られる)がソプラノ歌手と《冬の旅》を演奏すると聞いた時には、羨ましすぎて嫉妬さえ覚えたのだと笑う。「それを本人に伝えたら、あなたもやったほうがいいわよ!と言われました(笑)」歌手たちとの共演で多くのものを受け取っているという彼女。一方で、器楽奏者の視点からの歌曲へのアプローチもまた、声楽家たちにさまざまな刺激を与えているのは間違いない。公演ではその相互の化学反応が、3人の歌となって立ち上ってくる瞬間に出会えるはず。必聴だ。2022年2月に開催された『女の愛と生涯』の模様 (c) Tomoko Hidaki『歌曲でめぐる世界~ことばと愛~』2月25日(土) 14時開演ミューザ川崎シンフォニーホールバリトン:寺田功治ソプラノ:隠岐彩夏ピアノ:小川典子奥田佳道(音楽評論家)曲目・演目<ドイツ歌曲>シューマン:詩人の恋 op. 48(寺田)シューベルト:アヴェ・マリア D. 839(隠岐)モーツァルト:すみれK. 476(隠岐)ブラームス:子守歌 op. 49-4(隠岐)<英国歌曲>フィンジ:花輪を捧げようop. 18から抜粋(寺田)<ロシア歌曲>ラフマニノフ:いや、お願いだ、行かないでop. 4-1(寺田)ラフマニノフ:美しい人よ、私のために歌わないでop. 4-4(寺田)<フランス歌曲>ドビュッシー:艶なる宴Ⅰから月の光(寺田)フォーレ:秘密op. 23-3(隠岐)<日本歌曲>村下孝蔵:初恋(隠岐)武満徹:小さな空(寺田)■チケット情報文:宮本明
2023年01月12日ソリストとして活躍するピアノの小川典子が、ずっと温めてきたという歌曲公演のプランを、ホールアドバイザーを務めるミューザ川崎で実現する(2022年2月26日(土))。歌うのはソプラノの市原愛。公式には初共演のふたり。しかし実はプライベートで一曲だけ合わせたことがある。11年前のミュンヘン。留学生だった市原が、ミュンヘン国際コンクールの審査員を務めた小川を訪ねた際、小川が誘ってR.シュトラウス〈献呈〉を歌った。今回演奏するのもドイツ歌曲プロ。シューマン《女の愛と生涯》を軸に、もちろんふたりの出会いの〈献呈〉も。小川「溌剌とした声がとても印象に残っています。音楽的にも人間的にも波長が合わないと共演はできませんから、今回は、ぜひ市原愛さんと!とピンポイントでお願いしました」市原「コンサートを全部ドイツ歌曲で構成させてもらえることはなかなかないんです。特に大ホールで歌曲を歌うのはドイツでもあまりない機会。《女の愛と生涯》はソプラノにはちょっと低い音域なので、テンポなどもその広い空間で中音域をうまく響かせることに注意しながら曲作りしていきたいと思います」小川「高い声をお持ちの愛さんが、その“秘密兵器”を出すことなく、低めの声でずっと歌っていくわけですね。私はクラリネットとのデュオをずっとやっていて、シューマンは《幻想小曲集》など、音色をくぐもらせるために、華やかなB♭管の楽器でなく、わざわざA管を使うことが多いんです。それと似ていますね」市原「はい。シューマンはドラマティックな声の美しさより、しゃべるのに近いニュアンスで、歌詞を率直に聴かせたかったのではないでしょうか」小川は歌曲の魅力を、「声楽とピアノが頬を寄せ合うような息づかい」と語る。小川「そこが器楽の共演とは決定的に違うところです。しかも息が直接言葉になるのは声楽ならでは。ズキン!とするような大切な言葉がメロディのどこに来るのかとか、そのドラマの一部に私も一緒にいられる、一緒に旅をすることができるのが醍醐味です」市原「典子さんは外国語にも精通していて、言葉の流れを敏感に感じ取ってくださるので、歌手としてはありがたい存在です」公演では、歌詞訳や曲紹介の朗読(江原陽子)も入って聴衆をフォローしてくれる。ぜひプログラムの対訳から目を上げて、舞台上の二人の息づかいを感じながら、ピアニスト小川典子が魅せられた歌曲の世界を共有したい。(宮本明)ホールアドバイザー小川典子企画女の愛と生涯2022年2月26日(土) 14時開演13:20~13:40プレトーク出演ソプラノ:市原 愛ピアノ:小川典子朗読:江原陽子プレトーク出演:奥田佳道(音楽評論家)チケット情報
2021年12月30日ソリストとして活躍するピアノの小川典子が、ずっと温めてきたという歌曲公演のプランを、ホールアドバイザーを務めるミューザ川崎で実現する[2022年2月26日(土)]。歌うのはソプラノの市原愛。「ホールアドバイザー小川典子企画女の愛と生涯」のチケット情報はこちら公式には初共演の二人。しかし実はプライベートで一曲だけ合わせたことがある。11年前のミュンヘン。留学生だった市原が、ミュンヘン国際コンクールの審査員を務めた小川を訪ねた際、小川が誘ってシューマン〈献呈〉を歌った。今回演奏するのも、シューマン《女の愛と生涯》を軸にしたドイツ歌曲プロ。小川「溌剌とした声がとても印象に残っています。音楽的にも人間的にも波長が合わないと共演はできませんから、今回は、ぜひ市原愛さんと!とピンポイントでお願いしました」市原「コンサートを全部ドイツ歌曲で構成させてもらえることはなかなかないんです。特に大ホールで歌曲を歌うのはドイツでもあまりない機会。《女の愛と生涯》はソプラノにはちょっと低い音域なので、テンポなどもその広い空間で中音域をうまく響かせることに注意しながら曲作りしていきたいと思います」小川「高い声をお持ちの愛さんが、その〝秘密兵器〟を出すことなく、低めの声でずっと歌っていくわけですね。私はクラリネットとのデュオをずっとやっていて、シューマンは《幻想小曲集》など、音色をくぐもらせるために、華やかなB♭管の楽器でなく、わざわざA管を使うことが多いんです。それと似ていますね」市原「はい。シューマンはドラマティックな声の美しさより、しゃべるのに近いニュアンスで、歌詞を率直に聴かせたかったのではないでしょうか」小川は歌曲の魅力を、「声楽とピアノが頬を寄せ合うような息づかい」と語る。小川「そこが器楽の共演とは決定的に違うところです。しかも息が直接言葉になるのは声楽ならでは。ズキン!とするような大切な言葉がメロディのどこに来るのかとか、そのドラマの一部に私も一緒にいられる、一緒に旅をすることができるのが醍醐味です」市原「典子さんは外国語にも精通していて、言葉の流れを敏感に感じ取ってくださるので、歌手としてはありがたい存在です」公演では、歌詞訳や曲紹介の朗読(江原陽子)も入って聴衆をフォローしてくれる。ぜひプログラムの対訳から目を上げて、舞台上の二人の息づかいを感じながら、ピアニスト小川典子が魅せられた歌曲の世界を共有したい。(取材・文:宮本明)■ホールアドバイザー小川典子企画 女の愛と生涯日程:2022年2月26日(土) 14:00開演会場:ミューザ川崎シンフォニーホール (神奈川県)
2021年12月21日新年度。進級や進学を迎え、子どもが新しい環境にうまくなじめるか心配しているママもいるのではないでしょうか。とくに子どもが人見知りだったり、友だちとケンカしがちだったりすると、「新しい環境でお友だちとうまくやっていけるかな」となおさら不安になってしまいますよね。そこで、日本財団で「子ども第三の居場所」(*)プロジェクトを推進し、プライベートでも5児のパパとして、子どものコミュニケーション力を伸ばすことに取り組んでいる本山勝寛さんにインタビュー。子どものコミュニケーション力の育み方を教えてもらいました。日本財団 子どもサポートチーム チームリーダー 本山勝寛さん“地域の子どもたちのもうひとつの家”となる場所を目指す「子ども第三の居場所」の運営を統括。5児の父親で、これまで育児休業を4回取得。東京大学工学部システム創成学科知能社会システムコース卒業、ハーバード教育大学院国際教育政策修士課程修了。独自の子育て論、教育論が話題で『16倍速勉強法』(光文社)や『自力でできる子になる好奇心を伸ばす子育て』 (大和書房)など著書も多数。*子ども第三の居場所とは…さまざまな困難に直面する子どもたちが安心して過ごせる環境で、自己肯定感、人や社会と関わる力、生活習慣、学習習慣など、将来の自立に向けて生き抜く力を育む放課後の居場所。学習支援や生活習慣支援のほか、キャンプ・音楽・プログラミング等の教室を通して、自己肯定感やコミュニケーション力など非認知能力を育むことにも力を入れています。■人見知りは悩まずOK! 友だちづくりにはコツがある子どもの性格は人それぞれ。人見知りもその子の個性だとはわかっていても、親としては友だちと仲良く遊んでいる姿を見るとほっとするし、どこかでそういう姿を望んでしまいがちです。でも「子どもが小さいうちの人見知りはそこまで気にしなくていいと思います」と本山さん。本山さん自身も人見知りで口数は少ないほうだといい、5人のお子さんのなかにも人見知りの子がいるそうです。「友だちをつくるには、結構きっかけが必要なんですよね。きっかけのひとつになるのが、相手との共通点を見つけること。私は『オンナジ』ところを見つけるといっているのですが、たとえばスポーツならサッカーが好きとか、野球が好きとか。ほかにも遊びでなわとびをよくやるとか、流行りのアニメにハマっているとか。何でもよいので何か共通点が見つかると、それをきっかけに会話ができたり、わかりあえたりします」親がサポートできるのは、子どもをよく観察して、興味や関心のあるものを見つけ出し、同じ仲間のいるところへ連れていってあげること。たとえば習い事もそのひとつ。習い事はスキルそのものを高める目的もありますが、共通点のある友だちをつくるきっかけにもなります。新しいクラスでの友だちづくりなら、子どもとよく話をして、園や学校の様子、どんな子がいるかなどいろいろ聞き出してあげれば、共通点のある子との交流も促してあげられそうです。■コミュニケーション力が人生を左右する!?友だちがとさらに仲を深めていくには、コミュニケーション力が必要だといいます。「コミュニケーション力とは、『相手の話や考えをしっかり聞いて理解する力』と『自分の気持ちや考え方、伝えたいことを伝える力』。家族や友人と良好な人間関係を築くために必要な力です。それが発展していくと、他の人と協調して何かを生み出すコラボレーション力にもつながっていきます」コミュニケーション力は、最近注目を集めている「非認知能力」のひとつ。一般的にIQなど学力テストで測れるものを「認知能力」といいますが、「非認知能力」はテストではなかなか測れません。たとえば、物事を最後までやり抜く力、物事への意欲、協調性、社会性、創造性、好奇心などがそうです。「近ごろ、非認知能力は認知能力と同じくらい、もしくはそれ以上に、人生全般において非常に大切な力だといわれています。将来の学力や仕事へ影響するという研究結果も出てきました。私がサポートをしている『子ども第三の居場所』では、学習ももちろん大事にしていますが、非認知能力を伸ばしていくことにもかなり力を入れています」■育み方のヒント1:会話に関心をもつ具体的な子どものコミュニケーション力の育み方のヒントを4つ教えてもらいました。「まずは親子の会話のなかで、子どもが関心のあることに親も関心をよせる。子どもの話にしっかり耳を傾けて一緒に会話をふくらませていく、ということがベースになると思います。基本的なことですが、実はあまりできていません。これは自己肯定感を育むことにもつながります」忙しいときは、つい「ちょっと待って」「あとでね」なんて声をかけてしまい、子どもの話をちゃんと聞けないことも多いもの。けれど子どもにとっては「自分自身が話したいときに、しっかり聞いてもらった」「注目してもらえた」といった経験一つ一つがとても大事。それらを積み重ねていくことで、自己肯定感を育んでいけるのだといいます。親子の会話によって、語彙力や好奇心も育まれます。生後9か月から3歳の子どもを対象にした調査では、子どもに話しかける言葉が多いほど、語彙力も増え、3歳およびその後のIQも高くなる傾向があるという海外の研究結果もあるそうです。■育み方のヒント2:ごっこ遊びを工夫幼児期なら、ごっこ遊び、カードゲーム、ボードゲームなど、遊びのなかで育まれるコミュニケーションの機会をたくさん設けるのもおすすめだそう。とくに、ごっこ遊びはコミュニケーション力や社会性を育むよいトレーニングになるといいます。「子どもがよりごっこ遊びに没頭できるよう、いろいろな工夫をするとよいでしょう。子どもが興味のある人形やぬいぐるみを用意するのも一案。子どもは秘密基地のような場所が好きなので、段ボールや布で家のようなものをつくってあげても喜びます」大人がごっこ遊びにずっとつきあうのは大変なので、必要に応じて参加し、大人なりの視点や観点、語彙を入れて刺激を与えることもできます。たとえば、お医者さんごっこで患者役ならかなり辛そうな顔をしてみたり、おままごとでご飯を持ってきてくれたらとってもおいしそうに食べてみたり、少し大げさに表現すると子どもたちも盛り上がります。■育み方のヒント3:絵や写真を飾る子どもが書いた絵や習字、工作などの作品を見える場所に飾るのもおすすめだそうです。「わが家の壁には子どもたちの作品をぺたぺた貼っています。『子ども第三の居場所』でも子どもたちの作品やお互いのよいところを書きあった紙などを貼っています。小さいときの写真や親子の写真でもいいですね。そうしたものを普段の生活のなかで見えるかたちにしておくことで、愛していることや承認していることを表示でき、子どもの自己肯定感を育むことにつながります。また、そこから会話が生まれ、コミュニケーションのきっかけにもなります」■育み方のヒント4:他の子との「チガイ」を見つける友だちをつくるときには「オンナジ」を見つけることが大切だと先ほど説明しましたが、そこからさらに一歩、関係を深めていくには「チガイ」を見つけてあげることも大切だそうです。たとえば習い事やスポーツをしていたら、「どこが好きなのか?」「どんなポジションをやりたいのか?」などを突っ込んで聞き出し、自分の個性や友だちとの違いを認めて、ほめて伸ばします。「自分と相手の『チガイ』、つまり個性や強みを認められるようになれば、友だちと協力して何かをする“コラボレーション力”へつながっていきます。個性と個性、強みと強みをかけあわせて新しいものをつくったり、チームワークを発揮して共同作業をしたりすることは、これからの時代さらに重要になってきます」■親が子どもの安全基地になる進級や進学をはじめ、子どもが新たな社会や環境へ向かっていくことを、大海原への航海にたとえるなら、親はいつでも安全に帰ってこられる「港」であるべきだと本山さんはいいます。「親や家庭が子どもにとって、安全基地になっていれば、子どもは不安なく社会へ出ていき、他者と交わることができます。安全基地は“港”という言い方をすることもあるのですが、社会という大海原で失敗したり傷ついたりすることがあっても、帰れる港があれば、船を修繕してまた旅立てます。ですから、親としては子どもの安全基地・港になれるよう、どんなことがあっても存在そのものを認めて愛してあげてほしいと思います」子どもには、「勉強ができるから」など条件付きではない絶対的な愛情が必要です。とくにいまはコロナ禍で、進学や進級など新しい環境への船出は親子ともに不安を抱きがち。そんなときだからこそ親は子どもの絶対的な安全基地となり、自己肯定感やコミュニケーション力を育む手助けをしながら、新しい船出を見守ってあげたいですね。『自力でできる子になる好奇心を伸ばす子育て』(本山勝寛 著/大和書房)今回、お話を伺った本山さんの著書。公立校から独学で東大、そしてハーバードで学んだ本山さんの合格の原動力は「好奇心」でした。本書では子どもの好奇心を伸ばすヒントを、国語・理科・保健体育・算数・社会のカテゴリにわけて紹介。自分の教育方針に自信がもてない人や世界の最新教育事情を知りたい人にもおすすめの一冊です。 「子ども第三の居場所」とは 自己肯定感を育むには家庭環境が重要となりますが、現代は孤立や生活面などさまざまな困難に直面している子どもも少なくありません。本山さんが携わる「子ども第三の居場所」は、そうした子どもたちに温かい家庭のような“第三の居場所”を提供する施設。現在までに全国に39拠点が開設されています。「おもに小学校低学年の子どもたちが放課後に通い、信頼できる大人や友だちと安心して過ごせる場所です。さまざまなプログラムや食事を一緒に食べることなど、活動全般を通して、自己肯定感や社会と関わる力など、将来の自立に向けた生き抜く力を育んでいくことを目指しています」(本山さん)
2021年04月02日仕事や育児に追われていると、つい子どもをきつく叱ってしまったり、周りと比較して自分の子育てに自信を持てなくなったり…。もしかすると、その原因はママ自身の“自己肯定感”が低いからかもしれません。子どもの自己肯定感の大切さはあちこちで耳にする機会がありますが、ママ自身が自分の自己肯定感にまで思いをめぐらせる機会は、あまりないのではないでしょうか。今回は日本財団が推進する「子ども第三の居場所」(*)プロジェクトを通して、子どもたちの自己肯定感の育みに取り組んでいる本山勝寛さんにインタビュー。プライベートでは5児のパパでもある本山さんに、家庭でできる子どもの自己肯定感の高め方をうかがいました。日本財団 子どもサポートチームチームリーダー 本山勝寛さん“地域の子どもたちのもうひとつの家”となる場所を目指す「子ども第三の居場所」の運営を統括。5児の父親で、これまで育児休業を4回取得。東京大学工学部システム創成学科知能社会システムコース卒業、ハーバード教育大学院国際教育政策修士課程修了。独自の子育て論、教育論が話題で『16 倍速勉強法』(光文社)や『自力でできる子になる好奇心を伸ばす子育て』 (大和書房)など著書も多数。*子ども第三の居場所とは…さまざまな困難に直面する子どもたちが安心して過ごせる環境で、自己肯定感、人や社会と関わる力、生活習慣、学習習慣など、将来の自立に向けて生き抜く力を育む放課後の居場所。学習支援や生活習慣支援のほか、キャンプ・音楽・プログラミング等の教室を通して、自己肯定感やコミュニケーション力など非認知能力を育むことにも力を入れています。■子育てに自信がないのは自己肯定感が低いから?仕事に子育てに忙しい日々。余裕がなくて、イライラして、子どもにきつく当たってしまって、なんだか自己嫌悪…。そんなネガティブなループの裏には、もしかすると「ママ自身の自己肯定感の低さ」があるかもしれないと本山さんは話します。「親自身の自己肯定感が低いと、子どもをありのままに受け止めてあげられなかったり、他の子と比較して子どもの良さよりも子どもができないことを気にしてしまったり…。その結果、子どもにきつくあたってしまう、強く叱ってしまう、ということもあると思います」自己肯定感とは「生まれてきてよかった」「生きていていいんだ」と自分の価値や存在をポジティブにとらえられる感情のこと。これがあると、自分が関わることや自分がやることに対して前向きな気持ちになれるといいます。「自己肯定感は、おもに幼少期から青少年期に育まれます。その期間に、親や周囲の人たちから愛され、存在そのものを受け止めてもらって、『生まれてよかったんだ』と感じる機会がたくさんあったどうか。また直接的ではありませんが両親の夫婦関係や家庭全体の雰囲気も関わってきます」“自己肯定感”という言葉が注目されてきたのは、比較的最近の話です。昔はきびしい親も多く、成長の過程で自己肯定感がうまく培われてこなかったママもいるでしょう。「今の子どもたちの自己肯定感がなかなか高まらないのは、自己肯定感の低い親に育てられているから、という面もあるのだと思います」自己肯定感を育むには家庭環境が重要となるようです。■自己肯定感が低いのは、親がまじめすぎるから!?自己肯定感が高いと、どんなメリットがあるのでしょうか。本山さんによれば、「幸福感が高まり、人生全般にいい影響をもたらす」そう。「なにごとにもポジティブで前向きになれるので、失敗を恐れず新しいことに挑戦でき、好奇心をもって世界を広げていけます。自分を『このままでいい』と肯定できるので、人間関係においても相手のことを尊重でき、良好な関係を築きやすくなります」しかし残念ながら、日本の若者は、海外にくらべて自己肯定感が低め。13~29歳を対象にした内閣府の意識調査(2018年度「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」)では、「自分に満足しているか」という問いに対して、アメリカ・イギリス・フランス・ドイツなどが軒並み8割を超えるなか、日本は45%以下で調査対象国のなかでは最下位でした。「子どもたちの自己肯定感が低いことは、『子ども第三の居場所』に通う子どもたちと接するなかでも感じることが多いですね。具体的には『どうせ自分はダメ』『やったことがないからできない』という発言が多くなる。お友だちや大人に対して攻撃的な態度をとってしまう。さらには自分自身を傷つけるような言葉を発してしまう子もいます」日本の若者の自己肯定感が低い理由のひとつには、まじめな国民性もあるようです。「とくに親がまじめすぎるところはあると思います。加えて、何かひとつが飛びぬけてできるより、すべてが平均的にできていることをよしとする平均主義も影響しているかもしれません。日本社会全体として、個性や強みを見出して伸ばしてあげる力が弱いように思います」そこでぜひ意識してほしいのが、子どもをよく観察して、好きなことや得意なもの、個性を見つけて、それをほめて伸ばす機会をつくること。たとえば、子どもが車を好きそうだと思ったら、ミニカーをそろえたり、リアルな車を見に行く機会をつくったり、そこで得た車の知識をほめてあげたり…というふうにするとよいそうです。「小さくても成功体験を積むと、自己肯定感に加えて、どんなこともやればできると思える自己効力感も培われていきます。『子ども第三の居場所』でも毎日チャレンジタイムという時間を設け、音楽やプログラミングなどを通して成功体験を積める機会をつくっています」■忙しくてもこれだけは!子どもの自己肯定感を育むコツ「好きなことを見つけてあげる」以外にも、子どもの自己肯定感を育む方法はいろいろあります。「基本的には何があっても受けとめてあげることですね。何かができたらほめるという条件付きではなくて、別にできなくても失敗しても、どんなことがあっても存在そのものを認めて愛してあげる。具体的には『大好きだよ』とか『愛してるよ』と言葉がけしたり、手紙を書くのもいいですね。あとは子どもの話を関心をもって聞き、一緒に話をして、いろいろ聞きだしてあげる。そういうシンプルなことがまずは大事ですね。言葉に加えて態度も大切なので、特に幼少期はスキンシップを積極的にとってあげるとよいと思います。小さいうちは抱っこ、少し大きくなってきたら手をつないだり、遊びの中でスキンシップをとったり、意識的に機会を作ってみてください」たしかにどれもシンプルなこと。でも時間に追われている日々のなかでは、そんなシンプルなことすら、案外難しかったりします。「そんなときは、短い時間でも楽しくできるように工夫するとよいですよ。私は家で運動系のスキンシップを担当することが多いんですが、子どもが大きくなると“高い高い”も大変。かわりに『バランス平均台のチャレンジだ~』なんていって背中を歩いてもらっています。ちょっとしたマッサージになりますよ。もう少し大きくなったら、実際にマッサージや肩たたきをしてもらってもいいと思います。そんなに本格的じゃなくても、ちゃんと『気持ちいい』『上手だね』と伝えれば、子どもも親が喜んでいることがわかってうれしい気持ちになれます。疲れているときは、そんな感じでよいと思います」寝かしつけのときの絵本の読み聞かせタイムも、スキンシップのいいチャンスだそう。でも、読み聞かせだからといって、かたくるしく「言葉を覚えさせなきゃ」と考える必要はないとのこと。寝そべって肌を触れ合わせる親子のコミュニケーションタイムとして楽しむのがよいそうです。「私自身も5人兄弟で、母親はとても忙しく、子どものころはあまり一緒に過ごす時間はなかったのですが、夜寝る前の読み聞かせがすごく楽しみでした。兄弟みんなで母親を奪い合うように聞いていたんですが、それでもすごく幸せでしたし、思い出に残っています。のちに母も、忙しい日々のなかの幸せな時間だと感じてくれていたことを知りました」寝かしつけや読み聞かせも、どうせやるなら義務感でやるより、忙しい一日のなかで子どもと気持ちを通わせ合える幸せな時間だととらえれば、気持ちも軽くなりそうです。「もちろん子どもがなかなか寝てくれなくて、先に眠くなってしまう日もありますよ(笑)。あんまり意気込みすぎないで、子どもと一緒に楽しい時間を過ごそうと思えばよいのではないでしょうか」ちなみに本山さんが好きなのは『パパだいすき』という絵本。ぎゅうっとだっこするシーンがあり、読み聞かせしながらそのシーンでは実際に子どもを抱きしめるそうです。■「認めてほしい」ママの気持ちを満たすには?自己肯定感を育むには、小さいときほど影響が大きいといわれます。大人になると変わりづらいのは事実ですが、変わらないことはないそうです。「大人になっても家族や友人や先輩など周囲の人に愛されたり、しっかり気にかけてもらったりすることで高まることは大いにありえますね」ママであれば、一番身近なパパが育児や仕事のがんばりを認めてくれれば、自己肯定感が上がるチャンスがありそうです。育児に協力的なパパは増えているものの、まだ「育児はママがやって当たり前」と思っているパパがいるのも事実。ほめてもらえないママも多いと思います。「子ども一人を生み育てることって、本当に一大事業です。子どもを産んで大人にするだけで、絶対的にほめられるべきことだと思うんですね。ママでいる、親でいる、それだけですばらしいことだと、私は声を大にしていいたいですし、社会全体がそう思うべきだと思っています。ですからママたちには『こんな大変なことをやっているのだから、私はがんばってるよね』と自分で自分をほめてほしいですね。ママが笑顔でいることが、子どもや旦那さんの幸せにもつながります。だから笑顔でいるために、ママも自分を甘やかすじゃないですけど、好きなことをやる時間をとって充電することも必要です」子どもの自己肯定感を培う方法のひとつに「好きなことを見つけてあげる」がありますが、ママ自身にも好きなことに没頭できる時間をつくることが大切だといえそうです。「あとは、あんまりまじめになりすぎないことも必要かなと思います。多少適当でいいや、と思うくらいでちょうどいい。他人と比較したり、自分のできていないことを気にして不安になったりする必要はないと思いますよ」幸せな人生を切りひらいていくために大事な自己肯定感。ママの意識がほんの少し変わるだけでも、育児に対する気持ちや日々の親子の時間にいい変化が生まれ、親子の自己肯定感を高めることにつながりそうです。『自力でできる子になる好奇心を伸ばす子育て』(本山勝寛 著/大和書房)今回、お話を伺った本山さんの著書。公立校から独学で東大、そしてハーバードで学んだ本山さんの合格の原動力は「好奇心」でした。本書では子どもの好奇心を伸ばすヒントを、国語・理科・保健体育・算数・社会のカテゴリにわけて紹介。自分の教育方針に自信がもてない人や世界の最新教育事情を知りたい人にもおすすめの一冊です。 「子ども第三の居場所」とは 自己肯定感を育むには家庭環境が重要となりますが、現代は孤立や生活面などさまざまな困難に直面している子どもも少なくありません。本山さんが携わる「子ども第三の居場所」は、そうした子どもたちに温かい家庭のような“第三の居場所”を提供する施設。現在までに全国に39拠点が開設されています。「おもに小学校低学年の子どもたちが放課後に通い、信頼できる大人や友だちと安心して過ごせる場所です。さまざまなプログラムや食事を一緒に食べることなど、活動全般を通して、自己肯定感や社会と関わる力など、将来の自立に向けた生き抜く力を育んでいくことを目指しています」(本山さん)
2021年04月01日ピアニスト小川典子のリサイタルは、ロシア音楽だけで構成されたプログラム(11月7日・ミューザ川崎シンフォニーホール)。ラフマニノフの前奏曲集から8曲、プロコフィエフの戦争ソナタ第7番、そしてムソルグスキー《展覧会の絵》を弾く。「スケール大きなイメージのラフマニノフの音楽ですが、実はこの前奏曲ぐらいの長さの作品が最も適している。一度のクライマックスで音楽のシェイプができるので、焦点が定まって、彼の書法をとてもわかりやすくお聴きいただけると思います。プロコフィエフのソナタ第7番は、『非情』という言葉が似合う音楽。その中で、痛みを抱えた切ないフレーズも出てくるし、第3楽章は、7拍子という珍しい、座りの悪いリズムで突進して爆発します。素晴らしいミューザ川崎の響きの中で、どこまでぎんぎんに弾けるか、楽しみです。ムソルグスキーの音楽には、他の二人のような緻密さはありません。でもだからこそロシアの土臭さを感じるし、二人には書けなかった冒険もできる。豪華絢爛なオーケストラ編曲版よりも、原曲のピアノ独奏版のほうが、それがいっそうよく現れます」なお《展覧会の絵》は作曲家の自筆譜に基づいて演奏する。よく知られた出版譜とは微妙に異なっており、随所にハッとする発見があるという。ところで、じつは小川にとって初のオール・ロシア・プロ。しかしラフマニノフの協奏曲などのイメージも強い彼女だけに、もちろんロシア音楽は大好きで、その背景にもずっと興味を持って向き合ってきた。「高校の頃からドストエフスキーが好きだったし、ノーベル賞作家ソルジェニーツィンとソビエト政府の関係にも興味がありました。抑圧された環境で生きる人間の気持ちに関心があって、そんなテーマのドキュメンタリー番組などもよく見ていました」ロシアのピアノ曲には、楽器を鳴らしきるような豊かな音量や厚みのある音色が大事。それはそのまま小川のピアノの魅力の一端でもあるのだが、彼女はさらに、「エッジの効いた音」が必要だと説く。「そういうエッジの効いた音で弾いてこそ効果が出るように音が配列されている。たとえばシューベルトはそんな音で弾いたらダメ。それでは曲にならないように書かれているからです」ピアニストは日々、その作曲家と作品にふさわしい音を探し、見きわめ続けているのだ。そうやって見つけた音が彩る小川のロシア名曲。その音が震わせる空間を直接共有してこそ、より深く共感できるはず。そしてその聴き手の共感がもう一度、演奏にも還元される。「言葉にはできない客席の“気”のようなものはいつも感じて、演奏にも目に見えない反応があります。あえて私のリサイタルを選んでくださる熱心なお客様と一緒に、密度の濃い演奏会になることを楽しみにしています」開演前には音楽評論家・下田幸二とのプレトークも。これも聞き逃せない。余裕を持って、少し早めに会場へ。小川典子の公演情報はこちら取材・文:宮本明
2020年10月29日株式会社誠文堂新光社(東京都文京区)は、2020年9月11日(金)に、『花生師(はないけし)岡本典子の花仕事』を発売いたします。ただ美しいだけでなく、独特のニュアンスや世界観のあるフラワーデザインでイベントやメディア、店舗ディスプレイなどでもで大人気のTinyN主宰・岡本典子さん。本書は彼女の初となる作例集として、アレンジやブーケ、リース、スワッグなど約90作品の美しい写真とともに、そのデザインや花選びの着想について丁寧に解説しています。花業界を目指す人をはじめ、フラワー教室に通っているような、花をもっと知りたい人に向けたヒントになる内容です。まず大事なのは、花選び。市場での花との向かい方や、そしてそれらをどう組み合わせるか。一つひとつに込められたデザインの意図について、丁寧に解説するとともに、花を仕事にするための心構えや、作風の確立についても伝えています。約90作品もの美しいビジュアルは、写真集として眺めるだけでも心を豊かにしてくれます。プロ志望の方だけでなく、植物を愛する人が広く楽しめる一冊です。【目次抜粋】春/夏/秋/冬花を扱うきほん(ブーケ/アレンジ/投げ入れ/スワッグ/リース/ガーランド/ツリー/ラッピング/資材と道具)花を仕事にするために…他【著者プロフィール】岡本典子(オカモトノリコ)花生師、TinyN主宰。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒業後、イギリスへ花留学。花コンペティションにて多数の優勝や入賞を果たすほか、国家技能資格最上級を取得。ゴトウフローリストなどでの勤務、フラワーショップ店主を経て、2015年にアトリエTinyNAbriを三軒茶屋にオープン。TV、雑誌、広告などのメディアや展示会、パーティ装花、店舗ディスプレイのほか、講師やイベント出店など多方面で活躍する。著書に『花生活のたね』(エクスナレッジ刊)、『はじめてのスワッグ』(文化出版局刊)がある。Instagram@hanaikeshi@noriko_okamoto【書籍概要】書名:花生師岡本典子の花仕事著者:岡本典子仕様:B5変判、208ページ定価:本体2,500円+税発売日:2020年9月11日(金)ISBN:978-4-416-52021-5【書籍のご購入はこちら】誠文堂新光社 書籍紹介ページ【書籍に関するお問い合わせ先】株式会社誠文堂新光社〒113-0033東京都文京区本郷3-3-11ホームページ:フェイスブック:ツイッター:企業プレスリリース詳細へ TIMESトップへ
2020年09月01日NHK総合テレビ「あさイチ」の“スーパー主婦”シリーズで、“片づけの達人”として大人気の井田典子さん。「だ(出す)」「わ(分ける)」「へ(減らす)」「し(しまう)」というシンプルなルールで、数々の片づけが苦手な主婦の悩みを解決してきました。そんな井田さんに今回は、片づけを通して子どもに学んでほしいことについてうかがいました。井田典子(いだのりこ)さん プロフィール整理収納アドバイザー1級・相模友の会(婦人之友の会読者の会)所属。モノの整理が心を整えることを実感して、片づけ依頼を受けるようになった。NHK総合テレビ「あさイチ」などで“片づけの達人”“スーパー主婦”として活躍。うかがうお宅の住人に寄り添った、ていねいな片づけアドバイスに人気が集まっている。■「片づけって楽しいね」ママの気持ちが子どもに伝染――子どもが片づけない! と困っているお母さんは多いと思うのですが、子どもが自分から片づけてくれるような上手なコツはありますか?井田典子さん(以下、井田さん):お母さんが片づけをして、「あ~! すっきりして気持ちいい!」というオーラを出すことです。子どもって、言ったようにはしないけど、見たようにはするもの。だから、「お母さん、片づけして楽しそうだな」と子どもが感じ取ると、子どもも同じようにするようになりますよ。――確かに、お母さんがイライラして片づけていたら、なんだか嫌なことをしているように思えてしまいますよね。「片づけ=お母さんがイライラ」のと「片づけ=お母さんが楽しそう」では、受ける印象がぜんぜん違います。井田さん:これは、私も子どもに気づかされたのですよ。息子が思春期の頃、夜なかなか帰ってこない彼を待ちながら、たまたま引き出しをひとつ片づけていたのです。子どもはなかなか変わってくれないけど、引き出しは小さいスペースなので、目に見えてきれいに変わってくれて、私は知らないうちに癒されていました。そうしたら、それを見ていた一番下の子が「ママ、片づけていると楽しそうだね」と。それで初めて気がついたのです。■片づけへの第一歩は「分ける」訓練から――確かに、お母さんが楽しんでいることは、子どももやってみたくなりますよね。…ただ、それでもなかなか重い腰をあげてくれない子には、どんな声がけをしたらよいのでしょう?井田さん:「片づけなさい」という言葉は、実は、子どもにはわかりにくいのです。よく「机の上を片づけなさい」と言うと、子どもって片側にザザーッと寄せて余白を出そうする(笑)。で、「引き出しを整理しなさい」と言うと、今度は並べ替えをする(笑)。でも、それでは片づけになりません。片づけるということは、「分ける」ことですから。――確かに! ザザッーと寄せて「はい、終わり!」というのは男子に多いパターンです(笑)井田さん:子どもに片づけを身につけさせるのに、良い方法があります。まず、机の上にひもを1本置き、使っているモノをひもの右に、使わないモノを左に置きます(右利きの子の場合。左利きの子の場合は左右反対になる)。これは、モノを分ける訓練になるのです。例えば、引き出しの整理では、まずはモノを全部出します。全部出すことで、自分がどんなモノを持っていたか気づくことができます。その後、ひも1本で先ほどと同じように左右に分けます。分け終わったら、選んだモノをしまっていきます。使わないと判断したモノは違う箱に入れてお母さんが預かるなり、時を見て処分するなりしましょう。これは、私が提唱している「だ(出す)」「わ(分ける)」「へ(減らす)」「し(しまう)」の方法です。――「分ける(選ぶ)」って大人でも難しい気がしますが、子どもだけに任せてできるのでしょうか?井田さん:片づけでは、親が「枠」を用意して、その中に入れるものは、子どもに選ばせることが大事です。今の子どもに大切なのは、選ぶ力。選択肢も情報もあふれている世の中で、今、自分にとって何が大事か? ということをしっかり選べる子にならないと、将来、自分の進路にも迷ってしまうことでしょう。そのためにも、片づけはとても良いトレーニング。片づけを「やらなくてはいけないこと」と考えず、子どもを鍛えるチャンスだと思って大事にしてほしいです。――義務ではなく、チャンスなのですね。井田さん:年末年始の長期休みは、とても良いチャンスです。わが家では、長期休みは書類整理をすると決めていて、親は親の書類、子どもは学期でたまったプリント類を、一緒に整理することにしています。子どものたまったテストやノートなどを改めて見返すことによって、子どものがんばりや成長を感じることができますし、普段あまり見ていないお父さんが見れば、きっとお母さんとは違った角度から子どもをほめてくれるでしょう。家族一緒にやると、すごく良いコミュニケーションになりますよ。本来、片づけは、こうしたとても豊かな時間なのです。ぜひ、長期休暇に家族みんなでやってみてくださいね。■「お母さんは万能じゃありません!」時には夫・子どもに頼ってみよう――「片づけが家族の豊かな時間になる」というのは目からウロコでした。…ただ、こうして片づけの良さばかりが強調されると、片づけ下手なお母さんはプレッシャーを感じてしまいそうですが、どうしたらよいのでしょう…?井田さん:片づけには、上手も下手もないのですよ。片づけは「常に更新すること」ですから、昨日より便利になればそれでいいのです。自分は片づけ下手などと決めつけず、わからない&できない時は、家族にSOSを出してみてはどうでしょうか?「お母さん、ここをどう片づけたらいいのかわからないんだけど、いいアイディアある?」というふうに。頼られれば子どもも張り切って考えるので、子どもの考える力を養うこともできますよ。――自分だけでなんとかしようと思うのではなく、家族を頼るのですね。井田さん:お母さんは万能じゃありませんし、万能である必要もありません。逆に、頼って任せるということは、子どもの成長を促す、とても大事なことですから。また、子どもが中高生くらいの難しい時期になったら、スマートフォンで片づけ前の状態を撮って子どもに見せ、「きれいなアフター写真撮って送ってよ」などと誘うと、うまくいくことが多いですよ。写真は客観的に見られるので、気づいていなかった状態もわかるのでおすすめです。――では、逆に、片づけ魔のお母さんはどうでしょう? 子どもの片づけに満足できなかったり、旦那に高度な片づけレベルを要求してしまったりしそうですが…?井田さん:心地よい片づけのラインは、みんな違います。お母さんが完璧な片づけの価値観を家族に押しつけてしまったら、家族は息苦しいのでは? こういう場合は、それぞれテリトリーの責任者をはっきりさせ、自分以外のテリトリーにはあまり口出ししないようにすることが大事。例えば、おもちゃ箱を子どものテリトリーと決めたら、多少お母さんが気に入らない片づけ方をしていても目をつぶる。でも、箱からおもちゃがあふれて共有スペースであるリビングに侵入してきたら、きちんと子どもに箱にしまってもらう、などというふうにしてみてはどうでしょう?――それぞれのテリトリーを決めたら、後はあまり口を出さないというのは、井田さんが繰り返し言われている、「枠」を決めて後は「任せる」ということですね。井田さん:モノを選ぶということは生活の根本で、時間の使い方、お金の使い方、そして心まですべてにつながっています。子どもには、片づけを通して、絶えず自分のことを見直すことで、「今、一番大事なものは何か?」ということを選び取れる人に育ってほしいと思っています。まずは、見えるところを整えることから少しずつ、親子で始めてもらえればうれしいですね。3回にわたり井田さんのお話をうかがってきて、不思議と、未練いっぱいだったヒール靴やクローゼットを占拠していたコート類などを、すっと手放せる気持ちになりました。それは、井田さんが、単に片づけのノウハウだけを教えるのではなく、「私にとって本当に大事なモノは何か?」という心の整理をしてくれたからだと思います。また、「お母さんは万能でなくて当たり前。周囲をどんどん頼りましょう!」という井田さんの言葉には、ホッと肩の力が抜けたような気がしました。いつの間にか私は、子育ても仕事も何もかも…しっかりこなせる強い母でありたい、という価値観に縛られ過ぎてしまっていたような気がします。頼ることでお母さんが楽になり、頼られることで子どもの自立が促される、そんなすてきなサイクルを、ぜひわが家でも作りたいと思いました。参考図書: 『片づけられない人はまずは玄関の靴を数えましょう』 (主婦の友社)井田典子/著 1200円(税別)NHK総合テレビ「あさイチ」でスーパー主婦として活躍中の片づけ達人・井田典子さんが、「モノと時間と心の整理」をテーマに、人生を豊かにするヒントを綴った1冊。まちとこ出版社N
2018年12月16日俳優・永井大の妻で女優の中越典子が29日、自身のインスタグラムを更新し、第2子女児を出産したことを発表した。中越は「このたび、11月22日に無事、第二子の元気な女の子を出産しました。母子ともに健康です」と報告し、「皆様には妊娠中に数々の応援を頂き、とても励まされました。ありがとうこざいました」と感謝した。「家族がまた一人増え賑やかになりますが、お仕事の方も夫婦共々精進してまいりますので、今後ともあたたかく見守っていて下さい」と呼びかけ、「澄みきった空のような娘の澄んだ瞳に、うっとりしています」とつづった。また、インスタグラムには中越が第2子を抱く写真も添えられている。中越と永井は、2010年1月期のテレビ朝日系ドラマ『サラリーマン金太郎2』での共演をきっかけに、同年春より交際を開始し、2014年12月に結婚。2017年5月に第1子となる男児を出産した。
2018年11月29日女優の中越典子(38)が5日、自身のインスタグラムを更新し、夫で俳優の永井大(40)との間に第2子を妊娠したことを発表した。中越典子と永井大中越は「この度、第二子を授かりました事を、この場で御報告させて頂きます」と報告し、「新たな家族がもう1人増え、賑やかな日々を過ごせる時を心より楽しみにしております」と喜びのコメント。続けて、「今まで以上に夫婦力をあわせ仕事に家庭にと邁進して行きます」と決意を記し、「今後も暖かく見守って頂けたら幸いです。よろしくお願いします!」と呼びかけた。中越と永井は、2010年1月期のテレビ朝日系ドラマ『サラリーマン金太郎2』での共演をきっかけに、同年春より交際を開始し、2014年12月に結婚。2017年5月に第1子となる男児を出産した。
2018年07月05日女優の有村架純が26日、都内で行われた映画『関ヶ原』(8月26日公開)の公開初日舞台挨拶に、岡田准一、平岳大、東出昌大、伊藤歩、音尾琢真、和田正人、中越典子、役所広司、原田眞人監督とともに登場した。同作は司馬遼太郎の同名小説を実写化。戦国時代に終止符を打った"関ヶ原の戦い"で石田三成(岡田)はなぜ徳川家康(役所広司)に負けたのか、封印された真実をひもとく。三成と淡い恋を育む伊賀忍び・初芽を有村架純が演じ、原田眞人監督がメガホンをとる。女性陣は和装で登場。有村はシックな濃い緑の振袖で大人の装い、伊藤は爽やかな色使いで決め、5月に第一子を出産したばかりの中越は黒の艶やかな留袖で魅力を見せた。有村は「初めての時代劇で原田さんと皆さんとご一緒することができて、嬉しく思っています」と挨拶。「私もこの作品のいちファンとしてたくさんの方に見ていただきたいと思いますし、たくさんの方に届けたいなと思います」と頭を下げた。もし関ヶ原の合戦に武将として参加するなら? と聞かれると、有村は「左近様になりたいです。三成様をあそこまで支えられるのは左近様しかいないし」と平演じる島左近を挙げる。「西軍の中ではとてもどっしりと構えてらっしゃるのがすごい好きで、自分もそれくらいの気持ちで戦いに臨みたいと思います」と理由を明かした。また、伊藤も島左近と回答し、女性陣の人気が集中。伊藤は「剣で戦ってあそこまで名を残すのが素晴らしいですよね。力というか、男らしいところ」と魅力を語った。
2017年08月26日7日、女優の中越典子(37)が俳優の永井大(38)と第1子の男子を3日に出産したことが分かった。SNSやYahoo検索ワードに「中越典子」が上位にランクインし話題となっている。 中越は自身のインスタグラムに、中越の手を握る赤ちゃんの手と唇が写っている画像とともに、「この度、5月3日、22時45分に元気な男の子が産まれてきてくれました。出産時には家族や友人は勿論、今までお世話になった方々を感じ、それがとても力になり無事に出産出来ました。おかげ様で母子ともに健康です」と報告。そして「この宝物を大切に育て、母としてたくさんの事を学び夫婦で精一杯力を合わせ自分達の[家族]を築いていきたいと思います。まだまだ未熟な私達ですがこれからも応援の程、宜しくお願いします!」とつづった。最後に「この出会いと命に感謝。。です。本当にありがとう、赤ちゃん、まさる父ちゃん。。」と夫である永井に対しても感謝を述べた。 ネットでは「おめでとうございます!」「唇だけ見てもすでに男前!」「唇が中越さんに似ている」「家族三人でお幸せに」「二人で協力し合ってくださいね」祝福の声とともに赤ちゃんの写真に対してもコメントが寄せられている。
2017年05月07日女優の中越典子(37)が7日、自身のインスタグラムを更新。3日に夫で俳優の永井大(38)との第1子となる男児を出産したことを報告した。中越は「この度、5月3日、22時45分に元気な男の子が産まれてきてくれました」と報告。「出産時には家族や友人は勿論、今までお世話になった方々を感じ、それがとても力になり無事に出産出来ました。おかげ様で母子ともに健康です」とつづった。そして、「この宝物を大切に育て、母としてたくさんの事を学び夫婦で精一杯力を合わせ自分達の[家族]を築いていきたいと思います」と決意。「まだまだ未熟な私達ですがこれからも応援の程、宜しくお願いします!」と呼びかけ、「この出会いと命に感謝。。です。本当にありがとう、赤ちゃん、まさる父ちゃん。。 」と感謝の言葉で締めくくった。中越と永井は、2010年1月期のテレビ朝日系ドラマ『サラリーマン金太郎2』での共演をきっかけに、同年春より交際を開始し、2014年12月に結婚。中越は昨年12月17日に自身のインスタグラムで第1子妊娠を発表していた。
2017年05月07日女優の中越典子(36)が17日、自身のインスタグラムを更新し、夫で俳優の永井大(38)との間に第1子を妊娠したことを発表した。中越は、永井と見つめ合っている2ショット写真をアップし、「今日は特別な報告があります。この度、新たな命を授かりました。念願の第一子。生命の神秘に感動しています」と報告。「夫婦で力を合わせ、チームワークの良い家族を作っていきたいと思います」と決意を記し、「今後とも、応援よろしくお願いします」と呼びかけた。2人は、2010年1月期のテレビ朝日系ドラマ『サラリーマン金太郎2』での共演をきっかけに、同年春より交際を開始し、2014年12月に結婚した。
2016年12月17日Tiny N主宰、「花生師」として雑誌やTV、イベントなどでも活躍する岡本典子さん。小学3年生&1年生の二人のお子さんのお母さんでもあります。前回の「アンティークと花に囲まれた子育てライフ」「岡本さん流、仕事と子育てのバランス術」に続いて、子育て中でもできる “花あしらいのコツ” を伺いました。▼岡本典子さんファミリー プロフィール・家族構成:夫、妻、小学3年生の男の子と、1年生の女の子との4人暮らし・居住エリア:神奈川県・住宅形態:一軒家・Instagram:日々頁 @noriko_okamoto 、花頁 @hanaikeshi ・Facebook: ・HP: ■暮らしの風景に似合う花を「お花を飾る、というと花束やホテルのロビーのような華やかさをイメージする人も、まだまだ多いかもしれません。もちろん、豪華な花の美しさも素敵です。でも、一般的な家庭に似合うかどうかは、また別の話。花は空間や暮らしに沿うことが大切です。そこだけがぐっと目立つのではない、ふと気づけば花がある。風景のひとつでありながら、一輪でも確かな意味がある。そんな形が理想です」そこで、子育て中の家庭でも今すぐ取り入れられる、小さなアイデアをいくつか教えていただきました。▼花器は自由に選ぶ。子どもに倒されない工夫も中に水を入れた容器を忍ばせれば、どんなものも花器になります。花器をそのまま置くと子どもがひっくり返すのが心配という場合も、こうしてカゴなどにいれることで倒れにくくなるという嬉しい効果も。▼賃貸でも大丈夫! 立体ディスプレイ上写真、中央奥の黒い木枠は、ホームセンターなどでも購入できる板材を四角く組み立てた花台。賃貸マンションなどで、棚やフックを取りつけられない家庭でも、気軽に立体的な壁面ディスプレイを楽しめます。玄関では、下駄箱の上に置いて鍵の定位置に。▼照明用のダクトレールを有効活用照明用のダクトレールを利用すれば、ハンギングがより手軽に。S字フックを併用し、壁や天井を傷つけることなく、空間ディスプレイが楽しめます。これからの季節なら、こんなふうにわら細工のヒンメリを吊るすのも素敵です。(照明との距離を保つなど、十分注意の上で設置してください)▼壁にかける、大きな器に飾る壁面にドライフラワーを飾るのも、子育て中にはぜひ取り入れたいテクニック。花を束ねるときは、テーブルなどの平面に置いた状態でドライにすると、平らな部分ができて壁に飾りやすくなります。「水を取り換えるのを忘れそうなら洗面所に飾る、そんなふうに、自分に合った場所を見つけるのもいいですね。花はあくまでも生き物。いわばペットのような存在です。ただインテリアの一部として置くのではなく、しっかり様子を見ながら、お世話する気持ちを楽しんで。枯らすのを怖がって手出しをしないのではもったいない。ぜひ、前向きな気持ちで取り入れてみてください。もし枯らしてしまったら、“勉強させてもらいました、ありがとう”という気持ちで、次に生かせば大丈夫。そうやって、場数を踏んでいけば、だんだんと花と向き合うことが楽しくなってきて、自分のハッピーなエネルギーが伝わり、花ものびのび健やかに育っていきますよ。そしてまた、そこから自分もエネルギーをもらうんです。そうなったらもう、私と同じ『花中毒』ですね(笑)」 ■子どもたちには “生きる力”を身につけてほしいそんな自称 “花中毒” の岡本さんが出版された 「花生活のたね」 。気軽な花の飾り方や、さまになる選び方、ハーブの取り入れ方など、四季折々、一年を通じて花を緑を楽しむ暮らしのヒントが詰まった一冊ですこの本では、自然を通して子育てをする姿、年に何度も行くというキャンプについての話も。「我が家では、もともと夫がキャンピングカーを持っていたこともあり、キャンプは家族みんなが楽しみにしているレジャー。私にとっては、日常をリセットできる大切なリフレッシュでもあります。お勉強ももちろん大切ですが、子どもたちには “生きる力” を身につけてもらいたい。普段、恵まれすぎている環境にいる私たちにとって、キャンプのような限られた条件の中での暮らしは、“どうすればいいか? 何で代用できるか?”の連続です。火を起こしたり、洗い物は自分でやったりを通して、楽しみながら力強く、たくましくなっていってもらえたら嬉しいですね」花や緑に触れている岡本さんにとって、山や森に身を置く時間を大切に感じるのは、ごくごく自然なことにも思えます。しかし、意外なことに子どもたちに「自然を、花や緑を好きになってほしい」という強い思いを持つことはないのだそう。「本当に好きだと感じたら、それこそ親から止められても突き進んでしまいます。まずは興味をもってもらいたい。親が先に導きすぎて、気持ちを削いでしまってはもったいないですから。いろんなことを経験する中で、興味のある方へ進んでくれたらいいなと思っています」花のさまざまな個性を尊重しながら、一番いい表情を見極めいきいきと見せる岡本さんの手。それは、のびのびと育つ子どもたちを広く受け止める、おおらかな母の手でもありました。取材/文:藤沢あかり 撮影:田所瑞穂(書籍クレジット写真を除く)
2016年12月01日花や緑のある豊かな暮らしを提唱するTiny Nの主宰「花生師」として活躍する岡本典子さん。TVや雑誌、イベントなどで活躍中の岡本さんですが、実は小学3年生&1年生の二人のお子さんのお母さんでもあります。前回の「アンティークと花に囲まれた子育てライフ」に続いて、岡本さん流の仕事と子育ての両立についてお話を伺いました。▼岡本典子さんファミリー プロフィール・家族構成:夫、妻、小学3年生の男の子と、1年生の女の子との4人暮らし・居住エリア:神奈川県・住宅形態:一軒家・Instagram:日々頁 @noriko_okamoto 、花頁 @hanaikeshi ・Facebook: ・HP: ■子どと向き合うことでエネルギーは循環される「好き」を仕事にしながら、日々、花に触れ、忙しくもパワフルに飛び回っている岡本さん。しかし、一方では小学生2人の子をもつ、お母さんでもあります。仕事、家庭を居心地良く整える家事、子供たちへの食事作り。目の回るような忙しさは想像に難くありません。仕事と子育て、どのようにバランスを取っているのでしょう。 ■家族はチーム、「ごめんね」より「ありがとう」を仕事が予定よりも遅くなり、子どもたちの待つもとへ、駆け足での帰宅。働くお母さんならではの、日常の一コマです。気持ちばかりが焦って、イライラ、バタバタ。さらには、それが子どもにも伝わり、親も子どももぐったり……そんなことはありませんか?いつでも家族の目に触れる廊下の一角を、思い出を重ねるスペースにしています。写真だけでなく、公園の落ち葉で作った工作なども。小さな足型は、兄妹それぞれがまだ赤ちゃんだったころのもの。シックな色づかいのファブリックパネルなら、こんなふうにインテリアの一部として楽しめます。そこで、子どもたちと顔を合わせた岡本さんが真っ先に伝えるのは、「ありがとう」という言葉。「遅くなってごめんね」ではありません。「『待っててくれてありがとう〜!おかげで、すごくいい仕事ができたよ!』っていうと、子どもたちの顔がパッと華やぐんです。なんなら、『でしょ!?』ってドヤ顔になるくらい(笑)。自分たちも、仕事に参加した気持ちになってもらえるのかもしれませんね」「ママがつらそうだと、子どもも悲しいですよね。私一人ががんばっているわけでは、決してありません」と岡本さんは話します。パパ、ママ、そして子どもたち。誰一人として欠けられないその歯車を、みんなで回しているという自覚。その思いが、家族を「チーム」として高め、より結束した関係になるのかもしれません。そうは言っても、家事や育児の繰り返される日常は、楽しいことばかりではありません。岡本さんにとっての小さなリフレッシュは、大切にしている朝時間のひととき。毎朝、子どもたちが家を出るのは、8時前くらいでしょうか。みんなで早起きの我が家は、子どもも5~6時頃起きだします。週に3度、花の仕入れに行くときは3時起きですが、それがないときは4時半頃起きて、家族が起きてくるまでの間に、やりたいことを少しだけやります。夜は21時頃布団に入ることも多いので、家事もこの時間帯ですね」新しい芽吹きや花のほころびに目をやりながら、庭で飲む一杯のコーヒー。今日一日のスケジュールを思いながら、身体をほぐして温める、朝風呂の時間。ほんの少しの時間ですが、それは岡本さんにとってスイッチを切り替える大切な、ささやかな暮らしの句読点です。「子どもたちが2人とも小学生になり、少しずつ自分の時間がもてるようになりましたが、つい最近までは時間との追いかけっこの毎日でした。夜は疲れて子どもと眠ってしまうこともしばしば、だから自然と朝の時間が不可欠になってきたのかもしれません」ある日息子さんが作ってくれた、家族の役割分担表。母親からお手伝いを強制するのではなく、子どもたちが自然と家族をチームだと感じていることの表れのひとつ。「いただきますをいうひと」という分担があるのも、仲睦まじい家族の食卓が思い浮かぶようで微笑ましい。でも、と岡本さんは続けます。「花の仕事をして、まだまだ手のかかる子どもたちとも全力で向き合って、クタクタに疲れます。でも、そんな私にエネルギーを注いでくれるのもまた、子どもたちの存在なんです。エネルギーを吸い取られるけれど、その何倍ものよいエネルギーを、また私に吹き込んでくれる。生きる力の循環です。子どもたちって、エネルギーに満ちあふれていますから」全力で向き合って、様子をしっかり目で見て、心の声を聞く。それは花も子育ても、共通するものがあるのかもしれません。「仕事中、『あ~、疲れた!』って感じると、だからこそ早く子どもに会いたい!とも思うんですよね、不思議なものです(笑)」次回は、子育て中でも楽しめる「花のあしらい術」を岡本さんに教えていただきます。 取材/文:藤沢あかり 撮影:田所瑞穂
2016年11月30日誰しも一度はあこがれる、「花と緑に囲まれた暮らし」。家事や育児、仕事に追われる毎日には難しいことだと考えがちですが、「たった1本からでも始められる」と言われたら、少し興味がわいてきませんか。そんな楽しみ方を提案し、いつしか自然に、花や緑のある豊かな暮らしに導いてくれるのがTiny N主宰「花生師」として活躍する岡本典子さん。雑誌やディスプレイ、イベントなどあちらこちらでご活躍の岡本さんですが、実は小学3年生&1年生の二人のお子さんのお母さんでもあります。仕事に家庭にと、毎日はつらつと走り抜けている岡本さんに、忙しいからこそ暮らしに添えたい花の楽しみ方、そして子育てのお話を伺いました。▼岡本典子さんファミリー プロフィール・家族構成:夫、妻、小学3年生の男の子と、1年生の女の子との4人暮らし・居住エリア:神奈川県・住宅形態:一軒家・Instagram:日々頁 @noriko_okamoto 、花頁 @hanaikeshi ・Facebook: ・HP: ■花とアンティークのある暮らしリビングへ足を踏み入れると、窓辺や棚だけでなく、天井までも、あふれんばかりに飾られたドライフラワーや生花。岡本さんが生み出す作品同様、アンティークカラーのグラデーションが、古い家具と溶け合うことでドラマティックな空間を生み出しています。高台に建つ一軒家を購入し、DIYが大好きなご主人と一緒に、少しずつ手を加えながら暮らしている岡本さん。大好きなアンティークの家具に似合うよう、リビングの壁には家族みんなで漆喰を塗りました。「一人暮らしを始めたころから、変わらずずっと古いものが好き。アンティークの家具が好きなのは、さりげなく自然に、花と調和するからかもしれません」リビングからエントランスへ抜けるドアは、アンティークショップで購入した古いドアを設置。あいた壁にも、建具や脚立を立てかけ、こちらはエアプランツなどのディスプレイに。窓は、一般的なサッシの部分に木枠を取りつけ、はめ殺し窓のようにしています。ガラスははめていないので、すき間からサッシ窓の開閉もOK。クラック加工ペンキ(乾くとひび割れて、アンティークのような仕上がりになるペンキ)を塗り、こちらも時間をかけて育ったような趣に。建具を味わいのある素材に替えると、部屋全体の重厚感がぐっと増すようです。 ■子どもの想い出アイテムもディスプレイに花台にしているのは、お子さんが小さいときに使っていたアンティークのハイチェア。「一時的にしか使わないものなので、いつか花を合わせたいと思って選びました」。まだ子どもたちの身体が小さく、この椅子がぴったりだったころの食卓の風景が、いつでもよみがえります。カウンターにも、古い木箱やショーケースを置き、ディスプレイスペースとして活用。キッチンの生活感とリビングとを、ゆるやかに隔てる効果も。カウンター上の壁面には、植物画を入れたアンティークのフレームを飾っています。黒を基調にすることで、花の甘さをぴりっと引き締めるスパイスにも。また、子どもたちが作ったリースも、壁面を彩る大切なエレメント。「リース作りは、大人と一緒であれば2歳くらいから始められると思います。うちでは、子どもが興味を持ちだしたこともあって、私が先生役となり、リース作りの家族ワークショップを開いたんです。それをきっかけに、子どもたちは毎年作るようになりました」シックな色を選べば、クリスマスだけでなく一年中楽しめるのだそう。ドライフラワーは、子育て中でも楽しめるまるでおとぎ話の森へ迷い込んだような、エントランススペース。ここでも、もう一台のハイチェアを花台として使っています。「子どもがまだ小さいと、花を飾ることに躊躇される方も多いかもしれません。ワイヤーを使って吊り下げたり、壁に飾ることで、子どもの手に届かず、またドライフラワーなら乾燥した状態で下げられるので、一石二鳥です」「ドライフラワーの寿命は約6か月とお伝えすることが多いですが、これはあくまでも目安です。風通しのいい乾燥した場所で、身体が触れたりぶつかったりする場所でなければもっと長持ちします。状態を見てカサカサしすぎていたり、色があせてきたなと思ったら取り換える程度で大丈夫」と岡本さん。次回は、仕事と子育ての両立について岡本さんに伺います。 取材/文:藤沢あかり 撮影:田所瑞穂
2016年11月29日WOWOWの連続ドラマW『撃てない警官』の完成披露試写会が8日、都内で行われ、キャストの田辺誠一、石黒賢、中越典子、嶋田久作、山本學と長崎俊一監督が出席した。10日(毎週日曜 22:00~ 第1話は無料放送)にスタートする本作は、安東能明の同名小説を実写化した警察ドラマ。出世欲旺盛な本庁所属のエリート警官・柴崎令司(田辺)は、ある不可解な事件によって左遷される。納得がいかない柴崎は、出世コース復帰に向けてある行動に出る――というストーリーとなっている。主演の田辺は、「ジワジワくるドラマになった。それぞれの人間が何を選択して、どこに向かっているのかを楽しんでほしい」とアピール。正義よりも組織での出世を最優先する“アンチヒーロー”という役どころだが、「1人の男として見た時に共感できる部分があった」と言い、「天使のような奥さんと可愛い子どもがいて、幸せになるために何を選択して何を許せないのか。そのパズルの組み立て方がこのドラマの醍醐味」と本作の魅力を語った。また、田辺の妻・雪乃を演じた中越は、「物語の中では、家族関係が上手くいってないけど、田辺さん本人はとても穏やか」と印象を明かし、「不良がケンカをしているシーンで、イチョウの木に感動していらして。『あの木に鳥が8匹とまってるね』と(笑)。ほのぼのしていて素敵だなと思いました」とにっこり。印象的なタッチの絵で“画伯”と称される田辺だが、本作にちなんだ"許せない"エピソードを聞かれると、「大空を羽ばたくタカの絵を描いたら、みんなに『スズメだ』って言われた」と話して笑わせていた。
2016年01月09日エプソンは8月17日、サッカーJ1の松本山雅フットボールクラブ(松本山雅FC)が、同社の脈拍計測機能付き活動量計「PULSENSE PS-100Tシリーズ」を心拍トレーニングに導入したと発表した。「PULSENSE」は、腕に装着することで脈拍を高精度で計測し、運動強度やカロリー収支、睡眠、非活動時のこころの状態を知ることができる活動量計。松本山雅FCの選手が「PULSENSE」を装着して有酸素運動などの心拍トレーニングを行うことで、その運動強度などを、選手やチームスタッフがスマートフォンやパソコンの画面上で把握することが可能となる。また、取得したデータはクラウド上でいつでも確認できるため、選手がオフの時も、個人トレーニングやコンディション管理に活用することができるとしている。松本山雅FCは「腕に着けるだけで脈拍を正確に計測できるエプソンのPULSENSEは、より科学的に選手のトレーニング状況を把握することを可能にし、松本山雅の勝利に貢献してくれるものと確信しています。」とコメントしている。
2015年08月17日頭皮もボディもほぐして流して押す『頭皮リフトかっさ』新発売株式会社ポーラは、「かっさ」と「ブラシ」が一体になり、頭皮をケアするマッサージブラシ『頭皮リフトかっさ』を2015年2月3日に発売し、全国のポーラレディ、コスメ&エステショップ「ポーラザビューティ」約600店を含む全国約4800店舗のポーラのお店で、カタログ販売にて取り扱う。「かっさ」は、中国から伝わってきた民間療法で、「気」と「血」の通り道である、からだの各器官や各部位につながる末梢神経が集中している反射区などをすって刺激する。毛細血管に圧を加え、血液の詰まりを肌表面に押し出し、経路の流れをスムーズにする「かっさ療法」が原点となっている東洋医学的なデトックスといえる。『頭皮リフトかっさ』の3ステップ認定講師で毛髪診断士の本山典子氏監修のもと開発された『頭皮リフトかっさ』は、頭皮を「ほぐす、流す、押す」の3ステップでマッサージが行える。「ブラシ」は、頭皮に3Dフィットするクッションパッドを採用し、頭皮をつかんでストレッチし、ほぐすマッサージを行えるオリジナルブラシだ。「かっさ」は、形の異なった3か所の「かっさ」である突起で、マッサージしたい部分に合わせて、強め、弱めと使い分けることができ、心地よい強さでグリグリと流して押すことで、頭皮やボディをストレッチしてマッサージケアができる。・頭皮リフトかっさ5,900円(税込6,372円)〔カラー〕ブラウン〔サイズ〕縦6.4x横13.5x高さ4.2cm〔素材〕本体:天然木、ピン:ナイロン、クッション:天然ゴム、先玉:エポキシ樹脂、携帯袋:ポリエステル(プレスリリースより引用)(画像はプレスリリースより)【参考】・株式会社ポーラプレスリリース/日経プレスリリース
2015年01月22日エプソンは30日、電子ペーパー表示技術を採用したリストウェア「Smart Canvas(スマートキャンバス)」の「松本山雅FC」シリーズ新モデルとして、「松本山雅FC 2014 ガンズくん 緑 12 番(W1-MY21120)」を発表した。同日よりエプソンダイレクトショップにて受注を開始。価格は税別18,000円となっている。松本山雅FC 2014 ガンズくん 緑 12 番は、松本山雅FCのオフィシャルキャラクター「ガンズくん」の顔が描かれたバンドとセットになっている。バンドのみでも販売し、バンド単体の価格は税別3,000円だ。Smart Canvasは、「時を感じ、時を楽しむ」をテーマとしたリストウェア。電子ペーパー表示技術(アクティブマトリクスEPD方式)の採用により、高いコントラストと300dpiの高精細な表示を実現。時刻表示だけでなく、滑らかな書体とさまざまなグラフィックが描かれ、楽しく時を演出するという。適応する腕回りサイズは最大190mm/最小135mmで長さ調節用の穴は11個設けられている。本体サイズはW38.3×D8.66×H39.4mm、重量は50g(バンド含む)。電源には小型リチウム電池の「CR2016」を用い、電池寿命は約3年。日常生活における「水のかかる」程度なら使用可能という日常生活防水性を備える。(c)2011 YAMAGA
2014年07月30日タレントの青田典子が11月17日(日)、都内で開催された映画『グリフィン家のウェディングノート』の試写会上映前のトークイベントに登場。歌手の玉置浩二との結婚生活について語った。ロバート・デニーロ、アマンダ・セイフライドら豪華キャストが集い、次男の結婚式のために久々に一堂に会した風変わりな一家の姿をコミカルかつ大胆に描いた本作。青田さんはデニーロが演じた気ままな芸術家肌の父親役を「ガサツで奔放」と評し、「種類が違うけど身近に…私の隣にもいます(苦笑)。芸術家という、新しいものを生み出す人にはこういう奔放さが必要なのかも」と、デニーロの姿に夫の玉置さんを重ね合わせ理解を示す。映画については「出てくる言葉は“シモ”ばかりなんですが(笑)、オープンなので爽やかにすら感じる。そこまで言ってもらうと赤裸々過ぎて気持ちいいです」と語る。劇中の次男の結婚式は庭園で催されるが、青田さんと玉置さんも屋外の庭園で婚礼を行なった。この日は、結婚情報誌の読者も招待されていたが、青田さんは「(玉置さんの故郷である)旭川の庭でやったんですが、自然の中で誓いをするというのは大地に繋がっている気がしておススメです!」と語った。また、結婚式の先の結婚生活については「家族であるということで大切なのは日常。サエない日でも喜びを見つけるのが家族。小さな幸せをいつも探すようにしています」と語る。特に青田さんが重視しているのが食事。「食事は無言の繋がりを感じるし、愛情表現だと思うので頑張って作っています」とニッコリ。玉置さんの反応を尋ねると「いつも『美味しい』と全部食べてくれるので作りがいがあります」とノロケた。映画では家族それぞれののっぴきならない“秘密”が次々と明らかにされていく。青田さん自身、玉置さんとの結婚を前に互いの過去や秘密を共有する時間を作ったという。「彼は50代で私も40代ですので。これまで生きてきた人生を互いに告白し合いました。それがないと乗り越えられないと思った」と語る。相手の告白に対し「それはどうなんだろう?と思うこともあってけど、人と人の絆が生まれたと思います。良かったです」と明かした。青田さんが順風満帆な結婚生活を送る一方で、大親友である国生さゆりは昨年の“バレンタイン婚”から1年とちょっとで離婚に至った。青田さんは、国生さんと会う機会も多いようで「離婚というのはマイナスに向かって力を使うことですが、やりきって納得したら女性は一皮むける。前向きでよかったし、仕事を頑張っていくんじゃないかと思ったし、新たな魅力を感じました」と語った。『グリフィン家のウェディングノート』は11月29日(金)より公開。(黒豆直樹(cinema名義))■関連作品:グリフィン家のウエディングノート 2013年11月29日よりTOHOシネマズみゆき座ほか全国(C) 2012 WEDDING PRODUCTIONS, INC. All Rights Reserved.
2013年11月18日教師が生徒全員を、まるで出席を取るように惨殺する超問題作『悪の教典』。その凶行前夜を描くBeeTV『悪の教典―序章―』に出演した中越典子が、一人二役で作品に挑戦した大仕事を振り返った上で、“序章”を鑑賞すればサイコパス蓮実聖司の恐怖が増幅すると推した。その他の写真“序章”は三池崇史監督と伊藤英明主演で、貴志祐介の禁断のベストセラー小説を映画化した『悪の教典』の前日譚。“日常に潜む悪意”をテーマに、映画版とは異なるアプローチでサイコパス教師・蓮実の闇に迫る。蓮実の同僚で心理カウンセラーの水落聡子を演じた中越は、「生徒や父兄、学校のこと。爽やかな顔をして、すべてを調べ上げて“準備”をしている。用意周到な殺人鬼です」と蓮実の人物像を分析。また、仕事で苦悩する聡子は優しく手を差し伸べる蓮実に好意を抱くが、「心理カウンセラーなのに蓮実の方が一枚上手で、本性を見抜けない。切ない話です」と巧妙な蓮見の手口に絶句した。中越は水落聡子と、数学教師、釣井正信(吹越満)の妻・景子の一人二役を担当。性格が正反対で、まさしく演じ分けが要る大仕事だったようだ。「聡子はカウンセラーですが、本当は彼女こそ助けが要るほど頼もしくない(笑)。そこが聡子のポイントでした」と説明し、「聡子と釣井先生の奥さんとが、物語に複雑に関わっているので、それが明らかになるにつれてだんだん怖くなります」と回想。「実は釣井先生は“序章”のキーマンで、不気味な存在です。釣井先生の行動には“奥さんに理由がある”わけですが、それだけに演じ分けはやりがいがありました」と語り、凄惨な凶行の“遠因”を作ってしまう聡子と景子を演じ分けたことで、“本当の悪”の恐怖を深く実感してしまったという。「この“序章”は心理的な追い込みが尋常ではないので、上手く映画へ繋がっていってほしいです」とも語る中越。「 “序章”、本編、もう一度“序章”の順番で観ると、初めて気が付くこともあると思います。伊藤さんの本当に何気ないシーンに、背筋が凍りますよ」と鑑賞アドバイスもしていた。「わくわくしちゃいけないけれど、サイコパス蓮実の次の一手がどうしても気になっちゃう(笑)」という『悪の教典』とBeeTVドラマ『悪の教典―序章―』。超問題作を繰り返し観て、“本当の悪”に迫ってみてはどうだろうか。ドラマ『悪の教典―序章―』dマーケット VIDEOストア powered by BeeTVで独占配信中!映画『悪の教典』11月10日全国東宝系ロードショー
2012年10月30日