昨年デビュー40周年を迎えた杉山清貴&オメガトライブの全国ツアーが絶好調である。この全国ツアーは『杉山清貴&オメガトライブ~FIRST FINALE TOUR 2024~“LIVE EMOTION”』と銘打った“ファイナルツアー”だ。ツアーが始まったと同時に、東京・NHKホール(5月31日)での追加公演を発表したが、瞬く間にチケットが完売した。そして、多くの声に後押しされるように、今回、5月20日(月)NHKホールでの再追加公演が決定した。杉山清貴&オメガトライブは1983年にデビューし、7枚のシングルと5枚のアルバムを発表し「Summer Suspiction」「君のハートはマリンブルー」「ふたりの夏物語」「ガラスのPARM TREE」などヒット曲を連発。しかし1985年に解散。活動期間はわずか2年8か月だった。杉山はオメガトライブ時代の曲は、オメガトライブの演奏でなければ“きちんと”歌えないという。「オメガの曲は、このサウンドでなければダメなんです。当時ライヴでやっていた演出も再現してみようと思っているので、昔から応援してくれている人たちは懐かしんでもらえると思うし、新しいファン、若い人が来てくれるなら『80年代ってこんなことをやっていたんだ』と、楽しんでもらえると嬉しい。『あなたのお父さんお母さんの青春時代の日本には、こんな素敵な音楽があったんですよ』ということをちゃんと伝えたい」。当時からのファンはもちろん、昨今のシティポップで増えている若い世代のファンにもメッセージを贈った。このラストツアー、今、杉山清貴とオメガトライブのメンバーは、全国の旅を楽しんでいる。5月20日東京・NHKホールでの再追加公演も完売は必至。プレミアムなチケットになるので、早めに確保しておきたい。公演名:杉山清貴&オメガトライブ~FIRST FINALE TOUR 2024~“LIVE EMOTION”再追加公演日程:2024年5月20日(月)開演18:30会場:NHKホール(東京)チケット:11,000円(全席指定・税込)詳しくは公式ホームページまで。 お問い合わせ:キョードー東京0570-550-799(平日11:00-18:00/土日祝 10:00-18:00) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年03月29日2024年2月6日(火)より、中山優馬、柴田理恵、風間杜夫、白石加代子による舞台『大誘拐』~四人で大スペクタクル~が上演される。本作は、天藤真による推理小説『大誘拐』を原作にした物語。八十二歳の大奥様を敬愛する者たちが計画・実行した「百億円の誘拐事件」と、翻弄される国家権力やマスコミを描いた、笑って泣ける爽快な物語だ。さらに、多くの登場人物を四人だけで演じる、一瞬たりとも目を離せない大スペクタクルとなっている。初日を前に、四人による囲み取材とフォトコールが行われた。初日に向けた意気込みを聞かれると、中山は「ワクワクしています。大先輩とご一緒させていただく機会が嬉しく楽しみです」と笑顔を見せる。白石は「優馬さんはものすごく素敵です。ぜひ見にきてください。私は、やはり初日で緊張しますが」と笑う。柴田が「稽古場では普通の蛍光灯でやっていましたが、舞台では色々な照明があり、変わった感じになっています。スタッフワークと組み合わせてどうなるのか私たちも楽しみです」と話す。風間は「今まさに最後の産みの苦しみを味わっています。照明や音響と合わせて舞台上でやるのは今日が初めて。明日が初日ということでさすがの私も緊張に打ち震えております(笑)」と明かすが、中山は「全く緊張しているようには見えないです。盛大に笑わせてもらっています」と話し、柴田も「こんなに舞台に出て楽しそうに自由にする方はなかなかいらっしゃらないです」と笑いながら話した。改めて作品について聞かれた中山が「生き抜くパワー、生きていく力をもらえるような作品です。そして作品の中に色々な愛情が詰め込まれています。「誘拐」という強いワードが入っていますが、決してネガティブな部分ばかりではなく、人間の感情がうまく盛り込まれた、愛に溢れた作品です」と説明すると、白石が感心したように「偉いねえ」と称え、風間や柴田も頷く。柴田は「(中山は)この中で一番しっかりしてる!」と太鼓判を押し、大先輩たちに褒められた中山は照れ笑いを浮かべていた。今回は四人だけで多くのキャラクターを演じ分けるということで、柴田が「とにかくたくさんの役をみんなで演じるので、訳がわからなくなることも。でも楽しくやらせてもらっています」と話し、風間も「演じ分けがなかなか難しいけど、色々な役をできるのは役者として楽しいよね。あと、劇中に優馬くんのショータイムがあるので注目してください」とアピール。映画化もされている作品だが、舞台の魅力について、柴田は「やっぱり生なことですね」と語る。風間は「映画は時間と空間を自在に飛べる。舞台は限られたスペースで俳優四人だけでお客さんにこのスペクタクルを伝える。ライブならではの魅力がありますよね」と頷く。和気あいあいとした雰囲気で進んだ会見。中山は「僕もすごく楽しみにしています。大先輩の皆さんと素敵な作品でご一緒できるということでとても気合も入っています。笑えるしほろっとできるし痛快さもある時間をお届けできると思います。明日は雪だということですが、お気をつけて劇場に来てください」と締め括った。フォトコールでは、物語中盤、誘拐された柳川家の当主とし子刀自(白石加代子)がテレビやラジオの生中継に登場するまでのシーンが公開された。誘拐犯のリーダーである戸並健次(中山優馬)は身代金として5000万円を要求するつもりだったが、誘拐した柳川とし子刀自によって身代金を100億円に変更、刀自はまた自ら身代金強奪の影の指揮をとり始める。警察本部長の井狩大五郎(風間杜夫)は「とし子刀自の無事が確認できないと交渉に入ることはできない」と言ったことで、とし子刀自が自身の無事をテレビとラジオの生中継で見せ、身代金調達の方法を家族に伝えることに――というシーンだ。警察との駆け引きという緊張感あるシーンながら、四人が次々に違うキャラクターを演じる様子が実にコミカル。短い出番でもそれぞれの個性や人柄が伝わってくるのはさすがというべきだろう。8分程度のフォトコールだったが、柴田はメインで演じる柳川家の元家政婦・くーちゃんに加えてアナウンサーやテレビ局長、風間は凄腕の警察本部長・井狩と気弱な誘拐犯グループのメンバー、テレビ局社長とそれぞれ3役を見事に演じ分ける。中山は会見で「関西人の血が騒ぐ」と話していた通り、自然な関西弁で愛嬌と度胸のある誘拐犯の青年を好演。とし子刀自や一緒に誘拐を企てたメンバーとの絡みも可愛らしい。白石は語り手として物語を牽引したかと思うと、頭脳明晰なおばあちゃん・とし子刀自をチャーミングな大胆さをもって演じる。 短時間ながら非常にワクワクし、公演に対する期待が大きく高まるフォトコールだった。本作は2月6日(火)より11日(日)までシアター1010にて上演。その後、愛知・大阪・兵庫・大分・山口・島根・広島・新潟・山梨・茨城・宮城・富山でも公演が行われる。<あらすじ>刑務所の雑居房で知り合った戸並健次(中山優馬)らは、出所するや誘拐の下調べにかかる。狙うは紀州随一の大富豪、柳川家の当主とし子刀自(白石加代子)。齢 82 を重ねてなお矍鑠と周りを魅了する女丈夫であるという。実は健次は柳川家が支援する孤児園の出身で、とし子との忘れられない思い出があった。さて、ある夏の日。健次率いる若者グループにとし子が誘拐される。誘拐の報に、とし子を生涯最大の恩人と敬う、凄腕警察本部長井狩大五郎(風間杜夫)が捜査に乗り出す。一方、誘拐犯が要求しようとしていた身代金が五千万と知ったとし子は激昂、百億にしろと言い放ち、3人を従え、自ら身代金強奪の指揮をとり始める。まずは、柳川家の家政婦として仕えていたとし子を慕うくーちゃん(柴田理恵)宅に押し寄せ、アジトにしてしまう。かくして 4 人の役者は揃い、前代未聞の大誘拐劇が繰り広げられる。さて、とし子刀自の本当の狙いとはいったい何なのか・・・。この誘拐劇の結末やいかに?!<公演概要>『大誘拐』〜四人で大スペクタクル〜原作:『大誘拐』天藤真(創元推理文庫刊)上演台本・演出:笹部博司ステージング:小野寺修二出演:中山優馬、柴田理恵、風間杜夫、白石加代子日程・劇場:<東京公演>2024年2月6日(火)〜2月11日(日)シアター1010(東京都足立区千住3−92 北千住駅西口 マルイ11階)チケット:全席指定8,800円(税込)主催:足立区シアター1010指定管理者/キョードーファクトリー【地方公演】<愛知公演>2024年2月14日(水)ウインクあいち 大ホール<大阪公演>2024年2月16日(金)・2月17日(土)森ノ宮ピロティホール<兵庫公演>2024年2月18日(日)西脇市市民交流施設オリナスホール<大分公演>2024年2月20日(火)日田市民文化会館「パトリア日田」大ホール(やまびこ)<山口公演>2024年2月23日(祝)山口県立劇場ルネッサながと<島根公演>2024年2月24日(土)島根県芸術文化センター「グラントワ」大ホール<広島公演>2024年2月26日(月)JMSアステールプラザ 大ホール<新潟公演>2024年3月2日(土)長岡市立劇場大ホール<山梨公演>2024年3月3日(日)東京エレクトロン韮崎文化ホール大ホール<茨城公演>2024年3月5日(火)・3月6日(水)水戸芸術館 ACM劇場<宮城公演>2024年3月9日(土)多賀城市民会館 大ホール<富山公演>2024年3月10日(日)オーバード・ホール 大ホール公式サイト: 企画制作:キョードーファクトリー 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年02月06日2023年にデビュー40周年を迎えた杉山清貴&オメガトライブのファイナルツアー「〜FIRST FINALE TOUR 2024〜 “LIVE EMOTION”」の開催が決定した。1983年4月にシングル「SUMMER SUSPICION」でメジャーデビューし、1984年1月発売の「君のハートはマリンブルー」、1985年3月発売の「ふたりの夏物語 -NEVER ENDING SUMMER-」など、7枚のシングルと5枚のアルバムをリリースしてその活動を終えた。彼らが生み出した楽曲は時代を超えてもなお輝き、昨今の“シティポップ”再評価&再発見というムーブメントもあって、国内のみならず、海外でも愛聴者が急増。80年代にリアルタイムで聴いていた世代はもちろん、若い世代にもその瑞々しいサウンドと楽曲が浸透している。今回のツアーに参加するメンバーは、杉山清貴(ボーカル)、髙島信二(ギター)、吉田健二(ギター)、大島孝夫(ベース)、廣石惠一(ドラム)、西原俊次(キーボード)、大阪哲也(キーボード)、Juny-a(パーカッション)の8人。パフォーマンスと演奏能力の高さに定評のあるメンバーたちによる“青春の80’sシティポップ”の再現は、あの日の思い出がよみがること間違いなし。“ファイナル”と銘打たれるツアーだけに、ここで会えなかったら一生会えない、一生聴けないかもしれない。2024年3月9日の東京・府中の森芸術劇場どりーむホールを皮切りに、ファイナルの昭和女子大学人見記念講堂まで、全国各地でオメガトライブサウンドを届けてくれる。この機会を逃さないようにチェックしてもらいたい。〜FIRST FINALE TOUR 2024〜 “LIVE EMOTION”2024年3/09東京府中の森芸術劇場 どりーむホール3/16山梨YCC県民文化ホール 大ホール3/17松本まつもと市民芸術館 主ホール3/20栃木宇都宮市文化会館大ホール3/22,23大阪フェスティバルホール3/30名古屋日本特殊陶業市民会館フォレストホール3/31埼玉大宮ソニックシティ 大ホール4/06静岡アクトシティ浜松 大ホール4/07横浜神奈川県民ホール4/13兵庫神戸国際会館こくさいホール4/14愛媛松山市民会館 大ホール4/20金沢本多の森 北電ホール4/21新潟新潟テルサ4/28広島広島上野学園ホール4/29福岡福岡サンパレスホテル&ホール5/03仙台仙台サンプラザホール5/04山形シェルターなんようホール 大ホール5/06岩手北上市文化交流センター さくらホール 大ホール5/11京都ロームシアター京都 メインホール5/12静岡沼津市民文化センター 大ホール5/15札幌Zepp Sapporo5/16函館函館市民会館5/19千葉市原市市民会館5/22,23東京LINE CUBE SHIBUYA5/26東京昭和人見記念講堂料金:11,000円(税込) *メモリアルカード付き*未就学児童入場不可公式ホームページでは10月7日12:00より先行販売スタート! 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年09月30日元女子の井上健斗さんが、元女子の杉山文野さんをゲストに迎えたコラボYouTubeから、文野さんファミリーの妊活・子育てについて紹介します。元女子の文野さんは女性のパートナーと、精子提供をしてもらったゲイの男性と3人で2人の子どもを育てている5人家族(動画の中では子どもは1人ですが、現在は2人目が産まれました)です。トランスジェンダーの健斗さんが思う新しい家族の形とは……!? 動画では、FtM(Female to Male/性自認が男性のトランスジェンダー)の健斗さん(画像右)が、同じくFtMである杉山文野さん(画像左)ファミリーの妊活・子育てについて質問。その様子を対談形式で紹介しています。 ベビーカレンダーは、多様化している家族のあり方=“新しい家族のカタチ”について発信する取り組みを開始しました。当事者のリアルな声を紹介していきます。多様な幸せを実現できる社会、そして、もっと「家族を持ちたい」「赤ちゃんを産みたい」と思う人が増える世の中づくりの一助となりますように。 戸籍を変えない理由文野:僕は性的指向や性自認にかかわらず、自分らしく生きることができる社会を目指す団体「東京レインボープライド」を運営しています。個人としては、企業や学校、自治体でダイバーシティに関する研修活動やLGBTQの子どもたちのサポート活動などもをしています。今でも、戸籍上は「女性」です。 健斗:戸籍を変えない理由は? 文野:僕は乳房切除はしているけど、子宮卵巣の摘出はしていないので、戸籍の変更をすることができません。個人的には、身体の違和感から手術をするのは良いけど、手術したいと思っていないのに、戸籍変更の為に手術をするのは変だなと思っています。僕自身はこれ以上、身体も心にも、さらに金銭的な負担をかけてまで生殖機能を取り除くことはしなくて良いと思っています。子どもが欲しいと思ったきっかけ 文野:もともと僕自身は子どもを持つ未来を考えていませんでした。でも2012年に、女性から男性に手術をして戸籍変更をした前田さんという方が【性同一性障害でも父になりたい】と訴えた裁判があり、この判決が僕の人生を変えました。 この方は、女性と結婚して第三者から精子提供を受け、パートナーが妊娠・出産をしたけれど、嫡出子として認められなかったんです。僕はその裁判をニュースで見た時に、「FtMが子どもを持つなんて無理でしょ……」と思っていました。 でも、ひょんなことからその裁判の手伝いをすることになり、実際に会ってみると、どこからどう見ても素敵なファミリーで、これを家族と認めない日本の法律というものに疑問を持ちました。 さらにこのとき、血縁関係にこだわらなければ、子どもを持つということが具体的な選択肢の一つとして感じられました。 結果、最高裁で「妻が婚姻中に妊娠した子は夫の子と推定する」という民法が適用されると判断されたのをきっかけに、子どもを持つことを真剣に検討するようになりました。 僕には10年くらい一緒にいる女性のパートナーがいるのですが、当時彼女の年齢が30歳前後だったので、動き始めるなら年齢的に今かなと思ったことも大きいです。 子作りの方法健斗:どうやって子作りをしましたか? 文野:出産に関する選択肢として話し合った結果、彼女は「自分が産めるなら産みたい」、精子提供は「まったく知らない人からは怖い」と言ったことから、知り合いから精子提供をしてもらい、彼女が出産しようということになりました。 様々に話し合いをした結果、ゲイの友人から精子提供をしてもらうことになり、体外受精で彼女が妊娠・出産をして、今は子どもがいます。 精子提供を受けるにあたって 文野:僕は、異性愛者の人から精子提供を受けることには嫉妬があるから、ゲイの人からの提供してほしいと考えました。 誰が良いか考えたときに、ゲイの中で一番仲が良いゴンちゃんが候補にあがりました。ゴンちゃん(松中 権)はプライドハウス東京の代表で、認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ代表。僕たちと同じ、LGBTの啓発活動を行う仲間です。 結婚式をするとき「病める時も健やかなる時も……」っていう、誓いの言葉がありますよね。友人関係においても同じことが言えると思うんです。良い時に良好な関係を保つのは簡単だけど、悪い時にどれだけ一緒に超えられるかが大事だと思っています。 ゴンちゃんとは今までの活動を共にしていく中で、良いことばかりではなかった。いろんなトラブルに巻き込まれながらも、前向きに、感情的にならずに乗り越えてきた経験がありました。単にゲイだからお願いしたわけではなく、ゴンちゃんに信頼があったからお願いしたいと思いました。 健斗:それは、パートナーと一緒に「この人にお願いしようか」と相談して、声をかけたんですか? 文野:実は偶然にも、同時進行でゴンちゃんとも子どもの話をしていたんですよね。 2015年に、渋谷区で日本初となる同性パートナーシップ制度がスタートしたとき、条例制定に関するお手伝いを、ゴンちゃん含め数名でしていた時期があって。そのとき、子どもの話も自然に何度か話題にあがっていたんです。 ゴンちゃんも「子どもが欲しいけど、今の日本で子どもを持つのは難しいだろうな」と言っていて。僕は飲みの席の話として、「ゴンちゃんが精子提供をして、彼女が産んで、3人で育てるっていうのもありかも!?」などと、例え話として話していたことがありました。 同じタイミングで彼女とも話し始めて、知っている人で信頼できる人が良いという結果に。改めて、場を設けて話し合ったわけではなく、彼女とゴンちゃんと3人で会う機会を少しずつ増やしていきました。 精子提供者と3人で子育て健斗:一般的に精子提供者はあくまで「提供者」という立ち位置。家族として一緒に関わることは少ないのでは? 最初から3人で育てようと思っていたの? 文野:そうだね。養育費も3人で割っているし。最初から3人で子育てしようと思っていたわけではないけど、ゴンちゃんも子どもが欲しいと思っていたわけだし、「協力してください。でも、僕たちに関わらないでください」は違うなと思いました。 健斗:提供者を含め、話し合い。ゴンさんの子育てしたい気持ちも組み込み、新しい家族を作ったってことですよね。これはすごいことだと思います! 文野:不安なことはたくさんありました。制度的に守られない生活の中で生きていくと、どんな問題が起こりうるか。産まれてくる子どもの親になる3人で専門家のところへ行き、ありとあらゆる問題について可能な限り話し合って対策を立てました。 相談したのは、子どもの人権を専門にしている弁護士さん。その時に「育てる大人の数が少なくて困ることはあるけど、大人の手が多くて困ることはない。子どもにとって血のつながりよりも、自分のことを真剣に考えてくれる大人が増えることは良いことだ」って言われて、ホッとしました。 今は一緒に住んでいるわけではありませんが、僕と彼女と子どもたちが一緒に住む家に定期的にゴンちゃんが来るなどして3人で子育てしていますし、保育園の送迎も3人で分担しています。 新しい家族のカタチ健斗:こういう家族の形って今までロールモデルとしてなかったんですけど、可視化することって大事だと思うんですよ。文野さんも最初に2012年の裁判で前田さんのお子さんを見た時に「自分もできるかも」って思ったわけじゃないですか? ロールモデルを知ることで、可能性や選択肢を増やすことができるから、僕は新しい家族のカタチのストーリーを知って欲しいなって思います。 今までは、自分の身体のことや性別について人前で話していたけど、お子さんについて人前で話すことに不安はなかったですか?文野:不安はゼロではなかったです。子どものことを出すかどうかは、僕たちも悩みました。でも、たくさんの可能性や思いを話し合って決めて産まれてきたこの子を「隠される存在」にしたくありませんでした。だから、事実として隠すことはしませんでした。 子どもがいじめられたら?文野:メディアで家族の形・子どもを授かったことを公表した際、「子どもがいじめられたらどうするんだ?」ってよく言われるんですけど。実際、最初に僕たち家族のことを記事にしてもらった時、賛否両論あると覚悟はしていましたが、温かい言葉が大多数でした。 「1つの命が生まれることに対して“否”があるわけがない」という皆さんのコメントがとても嬉しかったです。健斗さん、文野さん、ありがとうございました! 以前も、FtMパパについては紹介したことがありますが、精子提供者と3人で子育てをするというのは、まさに新しい家族のカタチですね。 元女子・健斗さんのYouTubeチャンネルでは、さまざまなLGBTに関する動画が投稿されています。こちらも合わせてチェックしてみてくださいね。 外部リンク:ジーピットチャンネル(外部サイト)著者:ライター 廣瀬尚子二児の母。女性誌の編集を経て、フリーランスに。広告やアパレルブランドの撮影、雑誌やWEBマガジンの執筆などを手がける。
2022年07月31日劇作家・演出家の松井周が俳優・白石加代子を主演にむかえて描く、記憶にまつわる物語KAATキッズ・プログラム2022『さいごの1つ前』が8月10日(水)~8月21日(日)にKAAT神奈川芸術劇場(神奈川県横浜市)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにて5月29日(日)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ “わたしたち、これからどこに行くの?”天国と地獄の分かれ道で、なくした記憶を探すおしばい。KAAT神奈川芸術劇場の夏恒例のKAATキッズ・プログラム。2022年は、7月の『ククノチテクテクマナツノボウケン』(振付・演出北村明子、舞台美術大小島真木)に続き、8月には、劇作家・演出家の松井周が、自身初となるキッズ・プログラムの創作を手がけます。本作は、2020年度に上演を予定していましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大のため、残念ながら延期となりました。松井周が一度書き上げた作品を、2年の時を経て書き直し、コロナ禍が生んだ閉塞感や圧迫感に風穴を開ける、驚きと可笑しみのある作品を目指します。松井が本作で描くのは、「記憶」にまつわる物語。人間にとって「記憶」や「思い出」が持つ意味や価値とは何か――。さらには、「生きる」ことの定義やその喜びとは何か――など、人間の「生と死」について、こどもたちとともに思いを巡らせる作品を描きます。白石加代子×松井周、異色の顔合わせでおくるキッズ・プログラム今回の作・演出を務める松井周は、2011年、『自慢の息子』で第55回岸田國士戯曲賞を受賞、個人ユニット「サンプル」での活動のほか、国内外で様々な作品を手掛け、現代演劇界をけん引する存在です。独自の世界観で、人間の複雑さや曖昧さを舞台上に表出させる松井の作品は、その強い同時代性から現代に生きる人々の心を揺さぶり、高い評価を得ています。主人公を務めるのは、俳優・白石加代子。劇団早稲田小劇場の看板女優としてキャリアをスタートさせて以来、日本を代表する演出家の舞台作品に出演し続ける演劇界のレジェンドです。2019年上演のKAAT神奈川芸術劇場プロデュース『常陸坊海尊』(長塚圭史演出)のおばば役でも圧倒的な存在感を放ちました。白石も今回、キッズ・プログラムに初出演します。松井と白石という、キッズ・プログラムの作品としては異色ともいえる顔合わせでおくる、KAATキッズ・プログラム『さいごの1つ前』に、ぜひご期待ください。あらすじここは天国と地獄の分かれ道。Kはそこで忘れ物をして困っています。天国に行くには「生きていた頃の記憶」がいるらしく…Kの忘れ物はその記憶です。集まった人間たちはKのためにあれこれ考えますが、そこに怪しいだれかが現れて…Kは無事天国へ旅立つことができるのでしょうか?コメント松井周(作・演出)この作品は、2020年に「KAATキッズ・プログラム」として上演する予定でしたが、延期になり2年後にやっと上演することになりました。一度書き上げた作品ですが、この2年間を経たことで書き直していきたいと思っています。コロナ禍で、「ほどほど楽しい」「そこそこ楽しい」「まあこんなもんか」というところで日常を過ごし、ストレスフルな日々を過ごしている方が、こどももおとなも関係なくいると思います。この舞台を見ている時間はそうではなく、「本当に楽しかった」「本当に怖かった」など、様々な意味でリミッターを超えるような体験をしてもらえたらと思っています。この作品は白石加代子さんを中心に作ろうと考えています。僕の印象では、白石さんは、老女から幼女まで、あるいは人間を超えたような存在としても舞台上にいられる、みんなを引き付けてしまうすごいパワーを持っている、なんでもできる俳優さんだと思っています。その魅力を引き出して、こどもたちにも楽しんでもらえる作品にしたいと思っています。夏休みという特別な時間にこどもたちがこの作品を見て、10年後、20年後に「なんか変な作品を見たんだけど、あれってなんだっけな」と思ってもらえるような、記憶に残る作品にしたいと思います。<プロフィール>1972年生まれ、東京都出身。1996年劇団「青年団」に俳優として入団、2007年に劇団サンプルを結成。作家・演出家としての活動を本格化させる。2011年『自慢の息子』で第55回岸田國士戯曲賞を受賞。2016年『離陸』で2016Kuandu Arts Festival(台湾)に、2018年『自慢の息子』でフェスティバル・ドートンヌ・パリ(仏)に参加した。主な脚本提供として2011年さいたまゴールド・シアター『聖地』、2014年新国立劇場『十九歳のジェイコブ』、2016年KAAT 神奈川芸術劇場『ルーツ』など。近作ではKAAT 神奈川芸術劇場プロデュース『ビビを見た!』の上演台本・演出、inseparable『変半身(かわりみ)』の原案・脚本・演出がある。小説などの執筆活動、CM や映画、TV ドラマの出演なども行う。白石加代子(出演)2020年にあらすじを読んだ際、自分にぴったりの作品だと感じました。稽古をしている間に、様々な面白いことがさらに出てくるのではと思います。また、KAATの作品に出演する際は、東京で作品に臨む時とは違い、地域の雰囲気の中で創作をするという楽しみもあります。一昨年は公演が中止になってしまいとても残念でしたが、私にもまだまだこどものような心がありますので、この作品をこどもたちに観てもらえることを楽しみにしております。早く皆様とお会いしたい、巡り合いたいと感じています。<プロフィール>1941年生まれ、東京都出身。1967年に早稲田小劇場(現SCOT)へ入団後、鈴木忠志氏演出の『劇的なるものをめぐってII』、『トロイアの女』などで世界80都市を巡演し、ピーター・ブルックに『火を噴くドラゴン』と称賛される。1989年にSCOT退団後は、蜷川幸雄氏演出作品に多く出演し、映画やTVなどでも幅広く活躍。1992年からスタートし、2014年で最終公演を果たした「百物語」(演出:鴨下信一)は以降もアンコール公演を重ねながらライフワークとなっている。公演概要KAATキッズ・プログラム2022『さいごの1つ前』公演期間:2022年8月10日(水)~2022年8月21日(日)会場:KAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>(神奈川県横浜市中区山下町281)■出演者白石加代子 / 久保井研 / 薬丸翔 / 湯川ひな■スタッフ作・演出:松井周美術・衣裳:長峰麻貴照明:鳥海咲音響:徳久礼子ヘアメイク:谷口ユリエ舞台監督:横沢紅太郎宣伝美術:ABEKINO DESIGN宣伝イラスト:マエダユウキ■公演スケジュール8月10日(水) 14:008月11日(木・祝) 14:00 ◎8月13日(土) 14:008月14日(日) 14:00 ◎8月15日(月) 14:008月16日(火) 14:00 ◎8月18日(木) 18:008月19日(金) 18:008月20日(土) 14:00 ◎8月21日(日) 14:00※開場は開演の30分前◎=託児サービスあり公演一週間前までに要予約・有料(マザーズ:0120-788-222)■チケット料金おとな:4,500円こども(4歳~高校生):1,000円(全席指定・税込)※最前列はB列となります。企画製作・主催:KAAT神奈川芸術劇場後援:神奈川県教育委員会横浜市教育委員会助成:一般財団法人地域創造 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年05月29日元マラソン選手の福士加代子氏が、競技人生を初めてつづった著書『福士加代子』を出版。7月10日に大阪・カンテレ本社1階「なんでもアリーナ」で、イベント「福士加代子のランニング革命だべ! 私が見つけた『人生の走り方』」(11時~、16時~)を開催する。日本女子陸上界で唯一4大会連続でオリンピックに出場し、世界選手権女子マラソンで銅メダルを獲得した陸上界のレジェンド・福士氏。今年1月の大阪ハーフマラソンを最後に39歳で第一線を退き、現在はワコール女子陸上競技部のアドバイザーとして在籍している。イベントは、前半のトーク部分では “私が見つけた「裸になる」生き方”をテーマに、「自分をさらけ出す生き方の秘訣」という境地にたどり着いたエピソードを明かす。「嫌いな自分」から「好きな自分」へどう変化していったのか、ターニングポイントや思考法を激白。さらに参加者からの「生き方」に関してのお悩みに対し、福士氏がその場で回答する。後半は“私が見つけたランニング革命!「楽しくラクな」走り方”をテーマに、ランニングの実演&アドバイス講座を開催。22年間の現役生活で、こだわり、追求してきた「ラクに走る」という走りのポイントやランニングフォームを、福士氏自身が会場に設置されたランニングマシンを使って実演やスロー映像などを交えて解説する。数名の参加者にランニングマシンで走ってもらい、その場でアドバイスも。イベントには、大阪国際女子マラソンで実況などを担当しているカンテレの岡安譲アナウンサーと、夕方のニュース番組『報道ランナー』でスポーツコーナーを担当している橋本和花子アナウンサーが進行役として参加。書籍付きのチケット購入者、会場での当日書籍購入者の書籍を「直筆サイン」入りでプレゼントし、写真撮影も。すでに書籍を購入していても、持参すればサイン会&写真撮影に参加できる。チケットは、29日10時よりローソンチケットで販売される。福士氏のコメントは以下の通り。――イベント開催決定を聞いての感想は?やったやった~! て感じ。カンテレに来れるって(笑)。まさかイベントができるとは思ってもいなかったですし、本を書いてカンテレさんと絡んだらこうなるのか! いいじゃ~ん!と思って。本出してよかったです。本を買って読んでくださった方だけでなく、直接会いたいなと思ってくださった人にも会えるのがうれしいですね。このイベントには、私にとって「三得」あると思っていて、1.ファンの皆さんに会える、2.本が売れる、3.宣伝でテレビに出られる(笑)。お客様にとっての得は……イベントに来て実際に感じていただけることがあればうれしいですが、強いて言うなら、1.加代子に会える、2.生き方を知れる、3.走り方を知れる……ことかな(笑)。走り方などのお悩みも解決できたらと思っていますが、もし解決できなければ、また後日ということで(笑)。――イベントで1番楽しみにしていることや、やりたいことは?正直、今は、「お客様と一緒に何ができるんだろう!」っていうワクワク感でいっぱいです。逆に、どんな感じになるのか分からない緊張感と怖さもありますけど(笑)。集まってもらえたらラッキーですし、皆さまの協力を得て楽しくできればいいなと思っています。“ラクな走り方”については、それが正しい答えかは分からないけど、「私はこうでしたよ!」っていうのを伝えたいなと。ラクに走ることを常に追求しているので、皆さんからの質問を聞きながら解決していくことで、新しい発見もあって、「私も何か得られるのでは?」と楽しみにしています。とにかくお客様との会話が楽しみです。――最後にメッセージをお願いします!イベントでは、みんなで一緒にいっぱい笑いましょう! この時間だけでも一緒に笑い合いましょう! 私と一緒に過ごした2時間を、この後のネタにしてください(笑)。来てくれる理由は何でもいいです。誰でも来て下さい。走ろう! 笑おう! 遊ぼう! です。きっと、この空間、この時間だけの楽しいことが起きると思います。たぶん(笑)。何かが起きると思いますが、それは来てからのお楽しみ。ぜひ、お待ちしています!
2022年05月28日シティポップシーンを代表するボーカリスト・杉山清貴が5月22日、約3年振りとなる日比谷野外音楽堂でのライブを開催した。同会場はこれまで杉山が数多くライブを行ってきた場所であり、杉山本人にとってもファンにとっても思い出深い言わば“聖地”のような存在だ。ライブは1986年リリースの「Shadow」からスタート。爽やかな歌声の中に色気も感じられるソロデビュー初期の人気曲で会場は一気に盛り上がる。「ようこそいらっしゃいました。この今の時間は、みなさん自由な時間です。僕たちも暴れます!」と語ると「そして...夏の夜に」「あの夏の君と」など、タイトルに“夏”を掲げた楽曲を立て続けに披露。初夏の風に乗って響く歌は会場に心地よい空気をもたらした。ライブ中盤で杉山は、種子島の観光大使に任命されたことを発表すると、種子島を舞台にした「波は最高だし」で会場は一気に南国ムードに。「17年通い続けてやっと。嬉しいです。この年になって初めての観光大使、頑張ります。皆さんも種子島に行きましょう」と語りかけた。夜が近づき日が陰り始めると、野音だからこそ感じられるマジックアワーに差し掛かる。ここで披露したのは「月に口づけ」。杉山の美しい歌声をより際立たせるスローバラードだ。光と風といった自然の演出も相まって、会場はしっとりとしたムードに包まれた。「ここからはバラードはありません。盛り上がっていきましょう」という杉山の掛け声の通り、「水の中のAnswer」「渚のすべて」「Double rainbow」とヒット曲が続き、ラストに向けてステージ・客席共にボルテージがあがっていく。「3年振りに野音に戻って参りました。こんなに集まってくれてありがとうございます。あっという間に終わってしまうけど、ここに全てを詰め込みました。」とファンへの感謝を語り、言わずと知れたソロデビュー曲「さよならのオーシャン」を熱唱し本編を締めくくった。鳴りやまないアンコールの手拍子に迎えられステージに再登場した杉山は「野外はやばいね。いつも以上にはしゃいでしまう。それが楽しいんです」と野音のステージに立てた喜びを語る。「(コロナ禍で)みんな不自由な思いをしながら頑張ってきた。世界ではいろんなことが起こっているけど、音楽の世界では、のめりこんで楽しい時間を過ごしてほしい」と「The dream」を披露。夢や平和を思う強いメッセージのこもった楽曲に盛大な拍手が送られた。この歌声が野音の風に乗って世界中に届くことを願ってやまない。ラストは「Livin’in a Paradise」で大いに盛り上がり、約3年振りの野音でのライブは幕を閉じた。今回のライブでは新旧織り交ぜた選曲、さらに表題曲のみならずカップリング曲やアルバム収録曲など、バリエーション豊富な楽曲で構成された。『杉山清貴の35年はどこを切り取っても名曲揃いである』ことを“聖地・野音”で強く印象付けるライブとなったのではないか。35周年を経てまだまだ歩みを止めない、杉山清貴の今後の活動にも注目してほしい。<公演情報>『SUGIYAMA,KIYOTAKA The open air live “High & High”2022』2022年5月22日(日) 日比谷野外音楽堂【セットリスト】M01. ShadowM02. 僕の腕の中でM03. 奪われた倦怠M04. Omotesando’83M05. そして…夏の雨にM06. あの夏の君とM07. Summer againM08. Noah~虹の大陸M09. 無言の DialogueM10. 青空が目にしみるM11. 波はサイコーだしM12. 波M13. Heart of the seaM14. 月に口づけM15. Okinawa in MayM16. Glory loveM17. Shade~夏の翳り~M18. 水の中の AnswerM19. 渚のすべてM20. Double RainbowM21. さよならのオーシャン■ENCOREEn1. The dreamEn2. Livin’ in a Paradise<リリース情報>『Sugiyama Kiyotaka Band Tour 2021-Solo Debut 35th Anniversary-』発売中●Blu-ray【1BD+2CD】11,000円(税込)BD:本編+特典映像(バックステージ、リハーサルの様子を収めた特別映像)CD:Special CD(ライヴ音源)封入特典:フォトカードセット(8枚組)※DVDと共通※初回製造分限定:三方背外箱ケース / 別冊スペシャル・フォトブック(16P)『Sugiyama Kiyotaka Band Tour 2021-Solo Debut 35th Anniversary-』Blu-rayジャケット●DVD【2DVD】7,700円(税込)DVD:Blu-ray と同内容封入特典:フォトカードセット(8枚組)※Blu-rayと共通『Sugiyama Kiyotaka Band Tour 2021-Solo Debut 35th Anniversary-』DVDジャケット関連リンク杉山清貴 official HP杉山清貴 Blog杉山清貴 Instagramキングレコード 杉山清貴アーティストページ
2022年05月23日11月14日にスタートした、杉山清貴のソロデビュー35周年を記念したバンドツアー「Sugiyama Kiyotaka Band Tour 2021 〜Solo Debut 35th Anniversary〜」。ツアーファイナルとなる12月25日(土)LINE CUBE SHIBUYAでの公演のライブ配信が決定した!杉山清貴&オメガトライブの活動を経て、1986年5月にシングル「さよならのオーシャン」でソロアーティストとして始動。80年代、90年代、2000年代、2010年代とコンスタントに作品をリリースし続け、2018年から“杉山清貴&オメガトライブ”としての活動も展開しつつ、2020年には80年代のシティポップの雰囲気も感じさせるオリジナルアルバム『Rainbow Planet』もリリースした。今回のツアーは、周年ライブであり、ソロとしては久しぶりのバンドツアーということもあって、まさにファン待望のツアーとなった。ライブはソロデビュー曲「さよならのオーシャン」で始まり、アルバム『beyond…』『realtime to paradise』『kona weather』『here & there』と、ソロでの歴史を辿るかのように初期のアルバムの中から楽曲を披露していく。今回のステージでフィーチャーされているのは80年代と90年代の作品。そして、後半はソロ30周年を迎えた2016年以降の作品も多く披露した。80年代、90年代、そしてここ数年の中でのターニングポイントとなった楽曲たちが繋がって、杉山清貴のストーリーを描き出したライブは配信でも見応え十分。チケットの発売期間は2021年12月20日〜2022年1月20日まで。年末年始に杉山清貴の歌声にぜひ酔いしれてほしい。杉山清貴「Sugiyama Kiyotaka Band Tour 2021 〜Solo Debut 35th Anniversary〜」11月23日(火・祝)群馬・昌賢学園まえばしホール 小ホール※公演終了いたしました。11月27日(土)埼玉・飯能市市民会館 大ホール※公演終了いたしました。12月4日(土)宮城・仙台PIT※公演終了いたしました。12月5日(日)新潟・新潟LOTS※公演終了いたしました。12月11日(土)広島・BLUE LIVE HIROSHIMA※公演終了いたしました。12月12日(日)福岡・電気ビルみらいホール※公演終了いたしました。12月16日(木)愛知・Zepp Nagoya※公演終了いたしました。12月24日(金)大阪・森ノ宮ピロティホール12月25日(土)東京・LINE CUBE SHIBUYA☆ライブ配信あり!(問)キョードー東京0570-550-799★配信チケット情報★・視聴券料金(税込):4,500円・販売期間:2021年12月20日(月)〜2022年1月20日(木)※当日の生配信とアーカイブで一部曲が異なります。・詳細はこちらから→ 公式サイト 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年12月20日11月14日、杉山清貴のソロデビュー35周年を記念したバンドツアー「Sugiyama Kiyotaka Band Tour 2021 〜Solo Debut 35th Anniversary〜」が横浜・KT Zepp Yokohamaからスタートした。Photo by ITSUKA (AMP UP)杉山清貴&オメガトライブの活動を経て、1986年5月にシングル「さよならのオーシャン」でソロアーティストとして始動。80年代、90年代、2000年代、2010年代とコンスタントに作品をリリースし続け、2018年から“杉山清貴&オメガトライブ”としての活動も展開しつつ、2020年には80年代のシティポップの雰囲気も感じさせるオリジナルアルバム『Rainbow Planet』もリリースした。今回のツアーは、周年ライブであり、ソロとしては久しぶりのバンドツアーということもあって、まさにファン待望のツアーとなった。注目したいのは、入江誠(ギター)、山本連(ベース)、宮崎裕介(キーボード)、アンドウヒデキ(シンセサイザー)、SION(ドラム)という今回のバンドメンバー。ライブのMCで「私も含めた平均年齢が35歳でした」と杉山が言っていたが、杉山がソロデビューした1986年に生まれていたのは宮崎だけという若いミュージシャンたちが集結。その理由を「今年は私のソロ35周年。せっかくですから、最近やってなかった80年代の曲をメインにしてもいいかなと思いまして。そうなると演奏陣も勢いのある感じで選んでみました」と語った。Photo by ITSUKA (AMP UP)ライブはソロデビュー曲「さよならのオーシャン」で始まり、アルバム『beyond…』『realtime to paradise』『kona weather』『here & there』と、MCでの宣言通り、ソロでの歴史を辿るかのように初期のアルバムの中から楽曲を披露していく。「80年代はイケイケで、何も怖いものはないという感じでした。いろんなタイアップをいただいて、そのたびに自分のスキルも上がっていったので突っ走っていた感じでしたね。3枚目のアルバムでちょっと違う方向性に行ったり、ちょこちょこ自分の歩く道を変えながらやってきましたので、そんな流れを今日のステージでも感じていただければと思っています」と、曲間のMCでは当時の頃を振り返り、90年代にロサンゼルスでレコーディングしていた時のことなど、たくさんのエピソードも聞かせてくれた。今回のステージでフィーチャーされていたのは80年代と90年代の作品。そして、後半はソロ30周年を迎えた2016年以降の作品も多く披露した。「90年代に試行錯誤しながら音楽に向き合い、2000年代に入るとKTバンドでしっかりとレコーディングを始めました。でも、KTバンドとの作品はちょっと毛色が違うので、それはまた別の機会に。2016年に『OCEAN』というアルバムが出来上がった時、“俺はこんなアルバムを作りたくてずっと悩んできたんだな”って思いました。それからは、自分の作品うんぬんというより、いい曲を歌いたい、かっこいい曲を歌いたい、今までなかったことをやりたいと思って1枚1枚作ってきました。アレンジャー、作曲家など、新しい人と出会って、新しい刺激を受けて、眠っていたものがムクムクと目覚める感じをここ数年受けております」と、最近の楽曲には新たな挑戦が詰まっていて、「楽しくてしょうがない」という気持ちになっているようだ。ツアーが始まったばかりなので、詳しい楽曲(セットリスト)は伏せておくが、80年代、90年代、そしてここ数年の中でのターニングポイントとなった楽曲たちが繋がって、杉山清貴のストーリーを描き出したライブとなっている。「本当に久しぶりにあの時代(80年代、90年代)の曲を本気で歌いました。去年からコロナでグシャグシャになってますが、少しずつエンタメの世界も理解してもらえるようになってきていて、できる限りのことをして皆さんをお迎えしています。これから年内ずっと旅をして回っていきますので、またどこかでお会いできたら嬉しいです。ありがとう!」と、アンコール時のMCでは達成感に満ちた表情でファンに呼びかけた。Photo by ITSUKA (AMP UP)「自分の過去の作品が、命を吹き返す感じがしていて興奮しています」と杉山自身が話していた通り、フレッシュなバンドメンバーの演奏で瑞々しく再生される名曲たちを、ぜひライブ会場で味わってもらいたい。杉山清貴「Sugiyama Kiyotaka Band Tour 2021 〜Solo Debut 35th Anniversary〜」11月23日(火・祝)群馬・昌賢学園まえばしホール 小ホール11月27日(土)埼玉・飯能市市民会館 大ホール12月4日(土)宮城・仙台PIT12月5日(日)新潟・新潟LOTS12月11日(土)広島・BLUE LIVE HIROSHIMA12月12日(日)福岡・電気ビルみらいホール12月16日(木)愛知・Zepp Nagoya12月24日(金)大阪・森ノ宮ピロティホール12月25日(土)東京・LINE CUBE SHIBUYA(問)キョードー東京0570-550-799公式サイト Text by Takanobu Tanaka /Photo by ITSUKA (AMP UP)Photo by ITSUKA (AMP UP)Photo by ITSUKA (AMP UP)Photo by ITSUKA (AMP UP) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年11月16日杉山愛さんは元プロテニス選手です。4歳からテニスを始め、グランドスラム(国際テニス連盟が定めた大会)で優勝するほか、オリンピック大会には4回連続で出場するなど、たくさんの華々しい功績を残してきました。現在では、プロテニス選手を引退し、ゲストコメンテイターや解説など多方面で活躍しています。そんな杉山さんは、2011年に入籍。つらい不妊治療の末に授かったという息子さんは、2015年7月に出産しています。そして、45歳のときに第二子の妊娠が発覚し、現在は妊娠中です。今回は不妊治療をおこなっていたときに実践していたという、さまざまな取り組みについてインタビューさせていただきました。 選手時代から続けてきた”呼吸法”を治療中も実践!画像出典:杉山愛さんのInstagramより ーつらい不妊治療を乗り越えるために、どのようなことを実践されていましたか? 杉山さん:人間ってゴールが見えていれば頑張りやすいですし、モチベーションも保てるんですけど……。治療がうまくいくかもわからない中で、いつ終わりが来るのかもわからないという、ゴールが見えない苦しさを味わっていると、なかなか気持ちが安らぐことがないんですよね。不妊治療では赤ちゃんができるっていうのが、ゴールになってしまうので……。なので今振り返ってみても、すごく苦しい期間を送っていました。私が少しでも気を紛らわすためにやっていたことは、生理が来てしまったら一度気持ちをリセットして、自分の好きなワインでお疲れ様会をして、仕切り直していましたね。ほかには、ベリーダンスをすることで女性らしい体をイメージしたり、血流をよくするために骨盤のまわりや体を柔らかくしなやかにすることを心掛けたりしていました。ほかには選手時代から続けている呼吸法があるんですけど、それを続けていましたね。 ーどのような呼吸法でしょうか? 杉山さん:実際に起きていることをイメージしながら、深く呼吸するんです。私は公園で、生まれてきたばかりの小さな子どもと一緒に遊んでいる絵や、その前には自分が妊婦になっている絵をイメージしていました。そういうことを日々の中で実践していくと、実際に”こうなるんだな”っていうイメージができたりするんですよ。ただ、実際に現実とのギャップにハッとさせられると、ショックを受けたりもするんですけど、なるべく良い方向に考えられるようにしていました。それでもうまくいかないときもあるので、そういうときはお酒の力を借りて気持ちを紛らわせていました(笑)。生活にメリハリをつけて、常に自分の気持ちを疲れさせないようにはしていましたね。 ー そのイメージトレーニングは、どんなことにも応用できそうですね! 杉山さん:そうですね。不妊治療だけではなく、プライベートや仕事でもうまくいかないと思っていると、どんどん深みにはまってしまうことってあると思うんです。それと逆に、ネガティブになるとどんどん引っ張られちゃうんですよ。ただでさえ、不妊治療は疲れてしまうので、自分の心のケアをしっかりとして、心許せる友達や旦那さんとその気持ちをシェアすることも大事だと思います。聞いてもらうだけで癒されるってことはあると思うので。解決してくれなくていいから、「うん、うん」って言って聞いてて、みたいな(笑)。 ーわかります(笑)。聞いてもらうだけで、気持ちの落ち着き度が全然違いますよね。 杉山さん:はい。そう簡単に解決できないからこそ、誰かに聞いてもらうだけでだいぶ違うと思います。 不妊治療の保険適用化は賛成! 夫婦でしっかり話し合って欲しい画像出典:杉山愛さんのInstagramより ー 不妊治療が保険適用になるという話もありますが、それについてはどういう意見をお持ちでしょうか? 杉山さん:体外受精、人工授精などは特にお金がかかるので、実際に取り組むにも勇気がいるんです。私たちは一度、40歳までという年齢で一区切りをつけようと決めていました。年齢を重ねる度に妊娠しづらくなっていくほか、体力面でも負担がかかるというのがあったので。また、もし不妊治療をするのであれば、年齢や金銭的な面など、”どこまで挑戦するのか”というゴールを設定することがポイントになって来るかと思います。そのため、あらかじめご夫婦でそのあたりを話し合っておくと良いかもしれません。今回の国の支援は素晴らしいですし、そういう方向にうまく行って欲しいなと思っています。 ー そうですよね。「保険があるから、もう一度チャレンジしてみよう」と思えるのは、うれしいことですよね。 杉山さん:「あのとき、ああしていれば良かったな」という後悔って一番イヤだと思うんですよ。なので、お金のかかる不妊治療を国が支援してくれるというのは、すごく心強いですよね。現実と向き合いながら、選択肢として自分がどんな人生を歩んでいきたいかを選べることは、とても大切だと思います。 ー それでは最後になりますが、現在不妊治療をしている方にメッセージをお願いします。 杉山さん:私も不妊治療を経験しているので、どれだけ大変かということは、精神的、肉体的にもわかっているんです。だからこそ、自分の気持ちをなるべく元気にさせてあげられるような時間を増やすことが、1つの大事な鍵だと思っています。無理をし過ぎず、いいイメージを膨らませながら、なるべく楽しみながらお子さんを待っていて欲しいなと思っています。 終始丁寧にインタビューに答えてくださった杉山愛さん。ご協力どうもありがとうございました! ご自身の不妊治療に取り組んでいたころを振り返り、「なかなか気持ちが安らぐことがなかった」と語っていたものの、少しでも気持ちを前向きになれるようにと体質改善を試みたり、プロ選手時代からの呼吸法を取り入れたりと、常に前向きに努力されていたお話を聞き、愛さんのバイタリティの強さを感じました。7月に出産予定とのことですが、お身体ご自愛下さいませ。私たちも赤ちゃんの誕生を今から楽しみにしています! PROFILE:杉山愛さん神奈川県横浜市出身の1975年7月5日生まれ。元女子プロテニス選手。4歳からテニスを始め、15歳で日本人初の世界ジュニアランキング1位に輝く。グランドスラムでは女子ダブルスで3度優勝するほか、混合ダブルスでも優勝(1999年全米オープン)。また、グランドスラムのシングルス連続出場62回では、女子歴代1位を記録するほか、オリンピックは4回連続で出場を果たした。現在では、情報番組のゲストコメンテイター&解説など多方面で活躍している。2011年11月に入籍し、2015年7月に第一子(男の子)を出産。現在第二子を妊娠中。 著者:ライター 吉田可奈
2021年05月29日杉山愛さんは元プロテニス選手です。4歳からテニスを始め、グランドスラム(国際テニス連盟が定めた大会)で優勝するほか、オリンピック大会には4回連続で出場するなど、たくさんの華々しい功績を残してきました。現在では、プロテニス選手を引退し、ゲストコメンテイターや解説など多方面で活躍しています。そんな杉山さんですが、2011年に入籍し、つらい不妊治療の末に授かったという息子さんは、2015年7月に出産。そして、45歳のときに第二子の妊娠が発覚し、現在は妊娠中です。今回は、第一子のお子さんを授かるまでの不妊治療のお話について、取材させていただきました! つらかった不妊治療…。母のひと言で気持ちが吹っ切れた!画像出典:杉山愛さんのInstagramより ー第一子のお子さんは、体外受精で授かったと伺いました。どのような経緯で不妊治療を始めることになったのでしょうか? 杉山さん:結婚をしたのが36歳だったので、婦人科系の機能がちゃんと動いているかどうかを調べたほうが良いと思い、婦人科にチェックをしに行ったんです。その当時は「何の問題もない」と言われ、その言葉通り、その後すぐに妊娠することができたんですよね。ただ、その後、赤ちゃんの心拍を確認する前に流産してしまって……。そのときはすごく落ち込みました。でも、赤ちゃんが1度来てくれたのだから大丈夫だろうと思っていたんですが、その後なかなか授かることができなかったんです。 ーそこから不妊治療をされたんですね。 杉山さん:はい。結果として人工授精を4回チャレンジしました。すべてに失敗し、そのたびにショックを受け、気持ちがすごく疲れてしまったんです。できると思っていたのにできずに、こんなにも妊娠することが難しいんだと実感した瞬間でした。さらに高齢でしたし、それまでも選手として身体も酷使していたので、そういうことが不妊に繋がっているのかなと思い、一度気持ちが相当落ちてしまった時期があったんです。 ーどうしてもネガティブになってしまいますよね。 杉山さん:そうなんですよね。なので、一度不妊治療を1年くらいお休みして、体質改善することに切り替えました。趣味を取り入れる形で、自分が「心地良いな」「楽しいな」と思えることをやっていこうと思い、ベリーダンスに挑戦したり、冷え性を直すために、針治療やびわの葉を温める温灸をしたりしました。さらに、夏野菜は体を冷やす作用があると言われているので、夏野菜を控えるようにしたり。苦痛にならない程度に、体が喜ぶようなことを実践していきましたね。でも、その反面、次のステップとなる体外受精をして、“できなかったら、もうダメかもしれない”という恐怖があり、その一歩をなかなか踏み出せずにいたんです。主人も、弱気になっていた私をずっと見てきたので、「もう1回やってみようよ」とは言わなかったんですよ。そんなとき、私の母が主人と不妊治療について話すことがあったみたいで、主人から私の状態をすべて聞いたうえで、母は「最後までやってみればいいじゃない? 」と軽く言ったそうなんです。ただ、主人は「自分の口からは愛にそれは伝えられないから、もしそう思うんだったら、直接愛に電話して伝えてあげて」と言ったみたいで。その後、母から電話がかかってきて、「愛ちゃんらしくないじゃない。最後までやってみて、ダメでもいいじゃない。何がダメなの? 」と言ってくれて。私自身その言葉を聞いて、何を躊躇しているんだろうと心の底から思えて、気持ちが吹っ切れたんです。 ーお母さんの言葉が背中を押してくれたんですね。 杉山さん:そうなんです。そこから、ダメでもいいじゃんと思えるようになって。できなかったらできなかったで2人の人生を選べばいい訳だし、全部やってみて悔いが残らないほうが得策だなと思ったんです。そこからはすぐに行動に移せるようになって、1回目の体外受精を行い、そこで妊娠することができました。“今まで何を悩んでいたんだろう”って、後になった今なら言えるんですけど。当時は、女性として授かれなかったらどうしようというマイナスなイメージが先行していて……。それぞれの人生だから、授かれなかったら、それはそれでいいやって思えれば良かったんですけど、当時はそうに思うことができなくて……。でも、考えてみればチャンレジしないで、後になってやっておけばよかったと後悔するほうが、よっぽど後悔として残るなぁと思ったので、あのとき意を決して試すことができて、すごく良かったと思っています。 最初から最後まで寄り添ってくれたパパには感謝しかない画像出典:杉山愛さんのInstagramより ーお話を聞いていると、パパは杉山さんのことを考えて発言などをしてくれる方なのかなと思ったのですが、不妊治療中はどのように支えてくれましたか? 杉山さん:不妊治療って女性のほうが、どうしても負担が多くなってしまうように思うんですよね。それは、女性のほうが検査数も多いし、やらなきゃいけないことも多い。そして、最終的に出産するのも女性ということを考えると、かかる負担がかなり大きいと思ってしまいます。そういうのを理解していてくれていたのか、主人は常に寄り添ってくれていましたね。送迎をしてくれたり、一緒に喜びや悲しみを分かち合ってくれたり……。このときは、主人の存在は何にも変えられないものだと感じました。ただ、だからこそ、主人は人工授精に失敗し続け、最後の挑戦となる体外受精を、母のように簡単に「やってみたら」と言えなかったんだと思っています。 ー協力的なパパで杉山さんへの愛情をすごく感じます。パパも子どもが欲しいと思っていたのでしょうか? 杉山さん:子どもに関しては、私のほうが欲しかったんです。主人はどちらでもいいというスタンスでした。いつも「2人でいるのも楽しいし、子どもが欲しいから家族を築くために結婚したわけではない」ということを言っていましたが、「もし子どもができたら、楽しいことが増えるね」というスタンスでしたね。 ー誰よりも理解してくれて、心身ともに支えてくれたのですね。行動力がとても素敵です。 杉山さん:はい。最初から最後まで本当に支えてくれていたので……。今でも主人には、とても感謝しています。 ーそれでは、不妊治療を経験したからこそ、伝えたいメッセージは何かありますか? 杉山さん:36歳で結婚し、これまで選手として17年間酷使してきた体と向き合ったときや、年齢を重ねるにつれて妊娠することが簡単ではないという現実を突き付けられたとき、ものすごく苦しかったんです。これって、学校では習わなかったですよね? なので、妊娠は年齢が上がれば上がるほど、難しくなるという現実を知っておくというのは、性教育の上でも大事なことだなと感じました。自分の人生を選択するとき、キャリアも大事、プライベートも大事というなかで、知っていての選択だったらいいと思うんですが、私みたいに知らずにここまで来た人間からすると、知識として知っているか、知らないかはかなり大きいと思うんですよ。なので、こういう現実があるというのを伝えていくことは、大事なことだと思っています。 今回は、苦しかった不妊治療の経験をお話ししてくれました。「女性として授かれなかったらどうしよう……」と目に見えないプレッシャーを感じ、負のループに陥っていた愛さんを救ってくれたのは、お母さんの言葉だったそうですが、そのエピソードを聞いて、改めて母の存在って偉大だなぁと考えさせられました。さて、次回は不妊治療中に愛さんが取り組んでいたという、選手時代から継続しておこなっているある方法についてお送りさせていただきます。次回が配信最終回です。ぜひ最後までお付き合いください! PROFILE:杉山愛さん神奈川県横浜市出身の1975年7月5日生まれ。元女子プロテニス選手。4歳からテニスを始め、15歳で日本人初の世界ジュニアランキング1位に輝く。グランドスラムでは女子ダブルスで3度優勝するほか、混合ダブルスでも優勝(1999年全米オープン)。また、グランドスラムのシングルス連続出場62回では、女子歴代1位を記録するほか、オリンピックは4回連続で出場を果たした。現在では、情報番組のゲストコメンテイター&解説など多方面で活躍している。2011年11月に入籍し、2015年7月に第一子(男の子)を出産。現在第二子を妊娠中。 著者:ライター 吉田可奈
2021年05月28日杉山愛さんは元プロテニス選手です。4歳からテニスを始め、グランドスラム(国際テニス連盟が定めた大会)で優勝するほか、オリンピック大会には4回連続で出場するなど、たくさんの華々しい功績を残してきました。現在では、プロテニス選手を引退し、ゲストコメンテイターや解説など多方面で活躍しています。 そんな杉山さんですが、2011年に入籍し、つらい不妊治療の末に授かったという息子さんは、2015年7月に出産。そして、45歳のときに第二子の妊娠が発覚! 現在は妊娠中ということで、今回は第二子の妊娠についてやコロナ禍の妊娠・出産をどういう風に捉えているのか、いろいろとお話を伺ってみました! 第二子の妊娠発覚! 一番に来た感情は”驚き”だった…!画像出典:杉山愛さんのInstagramより ー今年の2月15日にオフィシャルブログで第二子の妊娠報告をされていますが、初めて妊娠が分かったときは、どんなお気持ちでしたか? 杉山さん:妊娠が発覚したのが昨年の11月くらいだったのですが、本当にビックリしました。年齢も年齢なので、もう子どもは欲しくてもできないと思っていました。なので、特に妊活もしておらず、妊娠が分かったときは、ただただびっくりしましたね。とにかく驚きが一番に来ました。ただ、時間の経過とともにじわじわと喜びがこみ上げてきましたが、高齢出産になるので、何が起こるかわからないため、慎重な気持ちで毎日を過ごしていました。コロナ禍での妊娠でしたが、そこまで戸惑いなかったです。今は無事に7カ月が経ち、力強い胎動を感じられる喜びを感じています。 ー旦那さまの反応はいかがでしたか? 杉山さん:主人もものすごく驚いていました。私自身も、最初に生理が来なかったときは、閉経したのかなと思ったくらいだったんです。でも、様子を見ているうちに、だんだん胸のあたりが気持ち悪くなって、なんとなく1人目のつわりの感覚を思い出したんです。それで妊娠検査薬を試したら陽性で……。ただ、1人目のときは本当に苦労して授かったので、今回の自然妊娠が信じられず、違う種類の検査薬でもう一度試したんですが、そこでも陽性だったので、2人で「あぁ、良かったねぇ」という風に安堵し、妊娠を喜びました。 ー息子さんには報告をされたのでしょうか? 杉山さん:何が起こるかわからなかったので、安定期に入るまでは話さずにいました。まだ5歳なので、いろんな人におしゃべりしてしまうんですよね(笑)。ただ、私たちは正直第二子に関しては諦めていたのですが、息子は一人っ子というのが物足りなかったらしく、家族の中でも一番に第2子を望んでいたんです。何かあるたびに「いつ妹とか弟ができるの? 」とよく聞かれていたので、言ってしまったらうれしさの余りたくさんの人に言ってしまうことが想像できたんですよね(笑)。なので、大々的に公表する2、3日前に伝えました。 ー報告後、息子さんの反応はいかがでしたか? 杉山さん:すごく喜んでいて、テンション上りまくっていました(笑)。私自身も6歳下に妹がいるので、当時の喜びを覚えていますし、小さなママ気取りでいろいろお世話していた記憶があるんですね。息子も弟か妹ができるというのを知ってから、お兄ちゃんという意識が高まって、「お世話したい」という気持ちが出てきたようで、しっかりしてきたなという印象がありました。 コロナ禍の今…不安になりがちだけど、考えすぎないことも大切画像出典:杉山愛さんのInstagramより ーコロナ禍で妊娠に気付いたことに対して、戸惑いなどはなかったですか? 杉山さん:戸惑いはなかったです。こんなときに来てくれた子だからこそ、力強い子なんだろうなと思っていました。ただ、普段の妊娠でも薬を飲めなかったりと体調管理には気を使うのですが、コロナ禍なのでより気をつけないといけないなと意識が高まりましたね。 ーコロナ禍での妊娠、出産となりますが、どんなことに気を付けていますか? 杉山さん:自分の中で行動は気を付けていたので、そこまで心配はしていないんですよね。とはいえ、変異種や変異株が流行ってくると妊婦も重症化しやすいと聞いたので、ちょっと怖いですが。でも、無駄に心配してもいいことはないので、開き直って、基本的なことだけを気にかけるようにしています。 ー今の時期に妊活や妊婦生活を戸惑う人も多いと思うのですが、杉山さんはどう思いますか? 杉山さん:コロナ禍の妊婦健診や不妊治療って、どうしても1人になってしまっているので、不安も増えると思うんです。でも、STAY HOMEが当たり前になってきた今、家族で一緒の時間を感じられる貴重な期間だと思うんですよね。これまであわただしく時間に追われていた生活を一度リセットして、考え直すいいきっかけにもなりますし、そこで家族の絵がイメージとして湧いてくるのであれば、そこまで怖れることもなく、妊活に取り組むのは、すごくいいことだと思いますね。 ー考えすぎないことも大事ですよね。 杉山さん:そう思います。心配ばかりしていると、気持ちがマイナスの方向に働いてしまうことがあるんですよね。ちゃんと普段から気を付けていれば、結果もちゃんと伴ってついてくると思っています。 子育てして思うのは、「想像を絶する楽しさがある」ということ画像出典:杉山愛さんのInstagramより ー子育てに対する考えのすり合わせなどは、どのようにされていたのですか? 杉山さん:実は妊娠中に、仕事と並行して大学院に行っていたんです。なので、てんやわんやで目の回る大変さで、当時のことをあまり覚えていないんです(笑)。ただ、落ち着いてからは、主人と話し合いながらルールをしっかり決めて、向き合うようになりました。主人とは育った環境も違いますし、子どもに対しての接し方、考え方も違うのでぶつかることもありますが、その都度早めに話して解決することを大事にしています。 ー ”一緒に育てている”という感覚が強いご夫婦なんですね。 杉山さん:そうですね。すごく強いです。主人は私が子どもに対してしていることを絶対に否定しないし、私も否定しないというのをルールにしているんです。そこで違和感を覚えたとしたら、子どもが寝たあとにちゃんと話し合い、すり合わせをするようにしています。そこでどちらかが否定し、責めるのを見せることで、子どもが、パパのほうに、ママのほうに味方に付くというのはダメだと思うんですよね。 ー お子さんが生まれて良かったと思う瞬間は、どんなときでしょうか? 杉山さん:子どもがいるのといないのとでは、生活自体が異なる物だと思いますが、息子の存在すべてが私に喜びを与えてくれているのだといつも思います。子どもの成長を見たり、共に成長していきたいと思ったり、彼の中で自分を垣間見たとき、すべてが感謝の瞬間です。 ー すごく素敵ですね。望んで家族ができたからこそ、今思うことはどんなことでしょうか。 杉山さん:想像を絶する楽しさです(笑)。息子に人生を広げてもらっている実感があるんですよ。生まれる前は夫婦2人で、独身のときは1人でという選択肢ももちろんある世の中なので、それぞれの人生で自分らしく輝けるということが一番幸せなことだと思うんです。ただ、私自身の選択としては、パートナーを得て、そこで子どもを授かることで広がりができたので、子どもには本当に感謝しています。 インタビュー配信1回目となる今回は、青天の霹靂だった第二子の妊娠や、コロナ禍の妊娠・出産についてなど、いろいろ話していただきました! 今回の取材で印象に残ったのは、「子育ては想像を絶する楽しさ」と話していたことでした。この言葉から、子育てを全力で楽しんでいることがすごく伝わってきて、とっても素敵だなと感じました! さて、配信2回目となる次回は、杉山さんが「すごくつらかった」と語っていた不妊治療のお話がメインになります。次の配信もぜひご覧くださいね! PROFILE:杉山愛さん神奈川県横浜市出身の1975年7月5日生まれ。元女子プロテニス選手。4歳からテニスを始め、15歳で日本人初の世界ジュニアランキング1位に輝く。グランドスラムでは女子ダブルスで3度優勝するほか、混合ダブルスでも優勝(1999年全米オープン)。また、グランドスラムのシングルス連続出場62回では、女子歴代1位を記録するほか、オリンピックは4回連続で出場を果たした。現在では、情報番組のゲストコメンテイター&解説など多方面で活躍している。2011年11月に入籍し、2015年7月に第一子(男の子)を出産。現在第二子を妊娠中。 著者:ライター 吉田可奈
2021年05月27日一般社団法人スタイリストマスター認定協会が新メニューをスタート2020年5月24日、パーソナルスタイリストの杉山律子はオフィシャルブログを通じて、新メニューをスタートさせることを発表。一般社団法人スタイリストマスター認定協会の設立当初から杉山をサポートし続けている今村ゆきが、コンサルデビューすることを明かした。今村ゆきが実施するプランは『オンライン ワードローブコンサル』。今村は、持っている服を活かしてオシャレ度を高める方法を提案する。杉山律子のファッション理論を体感したい人や、オシャレに見えるコーディネートのコツが知りたい人などにオススメだ。料金はモニター価格が20,000円(税抜き)、通常価格は30,000円(税抜き)。コンサル後、1週間のアフターフォローが付いてる。詳細は一般社団法人スタイリストマスター認定協会のホームページを確認。1年間で150人のスタイリング相談にのる杉山律子杉山律子は1968年生まれ。福岡県出身。文化服装学院スタイリスト科在学中からスタイリストアシスタントとして経験を積み、3年後にスタイリストとした独立。結婚、出産を機に休業した後、2016年から一般個人向けのスタイリングサービスをスタートさせる。NHK「あさイチ」、日本テレビ「ヒルナンデス」など、多くのメディアに出演。1年間で延べ150人のスタイリング相談にのっている。『オンライン ワードローブコンサル』の講師を務める今村ゆきは杉山律子に師事してスタイリストマスターとして活躍。外見のコンプレックスをオシャレで解決することを目指す。(画像は一般社団法人スタイリストマスター認定協会より)【参考】※一般社団法人スタイリストマスター認定協会※杉山律子オフィシャルブログ
2020年05月28日KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『常陸坊海尊(ひたちぼうかいそん)』に出演する女優・白石加代子さんに、稽古場の様子や作品への思いを聞きました。インタビュー当日、取材前に舞台『常陸坊海尊』の稽古場を少しだけ覗かせてもらった。演出の長塚圭史さんと出演者たちが車座になって作品について意見を交わし合うなか、時に自ら質問し、若い共演者の言葉に楽しげに、そして熱心に耳を傾ける白石加代子さんの姿があった。「すごく奥が深い作品だから、みんなで膝を突き合わせて話すことが大切になってくると思うのね。とくに圭史さんは、非常に具体的で緻密な演出家で、携わる全員に共通した解釈や認識を持って稽古に臨んでほしいという考えを持っていらっしゃる方。あんなに戯曲を細かく噛み砕いてくださる演出家、なかなかいません。蜷川(幸雄)さんの現場では、稽古初日からセリフはもちろんある程度のレベルにいなきゃいけなかったけれど、圭史さんは優しいから待ってくれますし(笑)」そして、いたずらを告白するかのように、「私ひとりだけズルいのよ」と小さく笑う。じつは白石さん、舞台『常陸坊海尊』への出演は2回目。22年前にも同じ役を演じている。「当時、自分の拙さもあって掘り下げが足りなかったという思いが残った作品だったんです。少し読み違えをしていた気がしてならなくて。ただ、大変な作品だけに、もう演出しようとする方は現れないのではと思っていたら、風の便りで圭史さんが演出するかもしれないと聞いて、居ても立ってもいられなくて押しかけちゃったの(笑)。圭史さんならぜひやりたいと思ったし、他の人に役を取られちゃうのが嫌だったのね」その“読み違え”とは…。「どんなに暗いお話でも楽しいところがないとダメだと思うの。これは日本が貧しい時代の東北が舞台で、不思議な部分もあるから、取っつきにくそうに思うかもしれません。でも、その時代の人間の“性”が開けっ広げで、それがとても豊かに描かれていたりして面白いの。圭史さんととくにその話はしていないのだけれど、作品に描かれた人としての俗な部分と楽しい部分を探っていらっしゃるのがわかるし、同じ方向を向けているのが嬉しくて…。このカンパニーなら、思いもよらないエンターテインメント性が深さとともに出せるかもしれないと思っています」白石さんといえば、厳しいことで知られたあの蜷川さんから厚い信頼を受けた女優であり、古田新太さんをして“伸びていた鼻をへし折られた”と語るほどの演技派。にもかかわらず、この謙虚さに頭が下がる。「毎回、白石加代子がやったらこうなるだろうというところに近づけようとは思っているの。長くやっていれば、ある種のそういう回路はできているものだし。でも、見当がつくようなものをそのままやっているだけでは、すぐに飽きられるだろうし自分も飽きるし、それはお客様にも伝わっちゃうのね。だから、前とは違う私じゃなきゃ見つけられない道を、そのつど探していきたいと思っています。そうやって道を探りつつ生きてきたら、こんな特殊な女優になっちゃったんだけど(笑)」演じるのは“おばば”と呼ばれるいたこ。今回、どんな異界へと観客を誘ってくれるのか楽しみだ。KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『常陸坊海尊(ひたちぼうかいそん)』源義経を裏切った罪の意識から不老不死となり、義経の伝説を語り歩いたといわれる常陸坊海尊。都会から疎開してきた少年たちは、森の中で、その妻を自称するおばば(白石)と雪乃(中村)という美しい少女に出会うが…。12月7日(土)~12月22日(日)KAAT神奈川芸術劇場 ホール作/秋元松代演出/長塚圭史音楽/田中知之(FPM)出演/白石加代子、中村ゆり、平埜生成、尾上寛之ほかS席7500円A席5500円ほか(12月7、8日はプレビュー公演5000円ほか)*すべて税込みチケットかながわ TEL:0570・015・415(10:00~18:00)兵庫、岩手、新潟公演あり。しらいし・かよこ1941年12月9日生まれ。東京都出身。‘67年に早稲田小劇場に入団し、舞台女優として高い評価を受ける。近年はドラマ『ひよっこ』『いだてん』など映像でも活躍。※『anan』2019年12月4日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年11月27日戦後を代表する劇作家、秋元松代の代表作『常陸坊海尊』を舞台化。長塚圭史が演出を手がける。そこで22年前にも出演し、前回と同じくおばば役に挑む白石加代子に話を聞いた。【チケット情報はこちら】本作について、「自分にとってとても大事な作品」と話す白石。その想いが強いだけに、再び出演することには迷いもあったそうだが…。「ちょっと欲が出たというかね(笑)。圭史さんが演出をなさるのに、自分が出ないのは許せないという気持ちになって。圭史さんとは過去3作ご一緒していますが、本当に信頼出来る方。こういう世の中で、あんなにぶれない方はなかなかいませんから。筋をかっちり通していて、またそこが魅力的で。力のある演出家さんだってことはよくわかっていましたので、ぜひ参加させていただきたいと思ったんです」“常陸坊海尊”とは、主君である源義経を裏切った罪を償うため、庶民を救う仙人になり、本作では750年間も生き延びたとされる人物。白石演じるおばばは海尊の妻と名乗る女性で、ミイラとなった海尊を守りつつ、イタコとして東北の山中で暮らしている。「おばばは750年間も生きたと言われる海尊を、自分の夫としていたんだと言い張っている人。これはほとんど『常陸坊海尊』という芝居の核と言えますよね。ただ劇中のおばばは、ごくごく普通の、日常生活を送っているおばあちゃん。だけどものすごく色気があって、常に男を虜にしている。そう、すごくモテるの(笑)。脚本に書いてあるから役づくりもしなくていいですし、そこはとってもラクチンなんです(笑)」そんなおばばの前に、疎開して来た少年・啓太が現れたことで、物語は大きくうねり始める。「イタコとしておばばは、啓太の死んだお母さんを呼び出してあげるんですよ。そこは前回ちょっとやり足りなかったところでもあって。とにかくね、怖いイメージは絶対に出さないようにネ(笑)。だってお母さんだもの。ただ…おばばにとって一番大事なのは、やっぱり海尊。海尊というのは、民衆の苦しみや悲しみをずっと引き受けて来た、一種の癒し、宗教的な救いですね。そのためならおばばは何でも犠牲にする、切り捨てていく。そこは情に流されちゃいけないと思っているんです」そして啓太は自ら海尊になるわけだが、白石はいま本作を上演する意味を、そのラストに見出す。「あの時の啓太の追い詰められ方、苦しみ。それこそ現代の人が抱える、いろんな問題とオーバーラップするんじゃないかと思います」公演は、12月7日(土)~22日(日)までKAAT神奈川芸術劇場 ホール・神奈川にて上演。その後、1月11日(土)・12日(日)は兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール・兵庫にて上演。10月5日(土)からの一般発売に先駆け、ただいま先行抽選申込受付中。取材・文:野上瑠美子
2019年09月20日ヒロ杉山の個展「 "ONE HUNDRED AND EIGHT"」が、東京・六本木「A/D GALLERY」で4月13日から5月6日まで開催。A/D GALLERYで2年ぶりとなる本展では、2017年から2018年にかけて、自由からの探求の誠実さを求めて描かれた水彩画“ONE HUNDRED AND EIGHT”シリーズを展示する。水彩画にはコントロール不能な面白さがあり、抽象的な側面を持つ画材として、いつもより内面に気持ちを向けて描いたという108点の作品のうち、30点ほどが展示される。【イベント情報】ヒロ杉山個展 "ONE HUNDRED AND EIGHT"会期:4月13日~5月6日会場:roppongi hills A/D GALLERY住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ ウェストウォーク3階
2018年04月13日情報番組からバラエティー番組、そして教養番組と幅広いジャンルで活躍中のハリー杉山が、2夜連続で放送される「山崎豊子ドラマスペシャル女の勲章」でドラマデビューを果たすことが決定。さらに続けて、4月放送スタートの月9ドラマ「貴族探偵」の第1話にゲスト出演することも分かった。「ノンストップ!」をはじめ、司会やラジオのナビゲーター、モデルとしても活動していたハリーさん。彼と言えば、イギリス人の父と日本人の母の間に生まれ、先祖にプランタジネット朝の第5代イングランド王エドワード1世を持ち、イギリス貴族の血を引く人物。英語、フランス語、中国語、日本語の4か国語を話すことができ、11歳から18歳までイギリスに在住し、学生時代からイギリス王室のウィリアム王子をはじめ貴族と交流を持つという華麗な経歴の持ち主だ。そんな彼がドラマデビューを果たすのが、山崎豊子原作のドラマ「女の勲章」。本作は、大阪・船場の裕福な羅紗問屋の娘として生まれた大庭式子が、太平洋戦争で家族も住む家も失うも、洋裁学校の設立、チェーンスクールへの発展、デザイナーデビュー、東京進出さらに世界へとファッション業界を舞台に羽ばたいていく姿を描く物語。主人公・大庭式子役を松嶋菜々子が演じるほか、ミムラ、相武紗季、木南晴夏、玉木宏、浅野ゆう子、長塚京三ら豪華キャストたちが集結している。今回ハリーさんが演じるのは、パリ在住の世界を代表するデザイナーと契約を結ぶために、日本からやってきた式子の滞在中の世話をする繊維会社の特派員・園田。世界的デザイナーとの契約締結に、日本人で初めて成功できるかどうかの重要な局面で、“通訳”として式子を支える大事な役どころだ。今回がドラマ初出演ということで、ハリーさんは「青天の霹靂です。自分の耳を完全に疑いました」とオファー時の心境を語る。また、撮影前の準備には、「原作を読み、仲の良い役者の方々からアドバイスをいただき、忘れかけていたフランス語もフランス人の知人のクロワッサンを食べる仕草から勉強し、現場に挑みました」と万全の体制で挑んでいたようだ。さらに、松嶋さんとの共演については、「撮影直前は生まれたての子鹿のように心身共に震えていたのですが、撮影が始まり、松嶋さんとコミュニケーションを取る度に自然と心が落ち着きました。美しいのはもちろん、優しさと心の温かさ、心の余裕がオーラにも出る方で、初めてお芝居のお仕事をされたときのお話をしてくださったり、長台詞の基本的な伝え方を教えてくれたりしました」とアドバイスをもらったと明かし、「これはNGを出せるはずがない!と思いきや出してしまったときの松嶋さんの『大丈夫!ゆっくり…』とのお言葉には救われ、なんとか乗り切りました。陽だまりのように優しい方でした」と撮影でのエピソードも。そして「女の勲章」の翌日には、「貴族探偵」がスタート。「嵐」の相葉雅紀が主演するこのドラマは、年齢、家族、学歴、住所、さらに本名までも不明な探偵を趣味としている貴族が主人公。しかし、趣味という探偵においても、一切の推理を「雑事」と言い放ち、召使いに任せながら優雅に謎を解くという、探偵という存在の既成概念を打ち砕く前代未聞のミステリー。ハリーさんが演じるのは、第1話で起こる事件関係者の一人である会社員・笹部恭介。日本有数の財閥グループの社長令嬢である玉村依子(木南晴夏)の友人で彼女が所有する、とある山荘で開かれたパーティーに招かれた笹部。パーティーを楽しむ参加者をあざ笑うかのように、凄惨な殺人事件が起き…というストーリー。月9出演に関してハリーさんは、「ずっとお芝居と無縁だった男が…『女の勲章』…からの月9…しかも30周年を記念する作品の第1話なんて…数秒絶句した後…身を引き締めて本屋に走り原作を買いました」とコメントしている。「山崎豊子ドラマスペシャル女の勲章」第一夜は4月15日(土)21時~、第二夜は16日(日)21時~フジテレビにて放送。「貴族探偵」は4月17日より毎週月曜日21時~フジテレビにて放送。※初回30分拡大(cinemacafe.net)
2017年04月06日高畑充希が舞台『エレクトラ』に主演、ギリシア悲劇を得意とする大女優・白石加代子と対峙する。高畑が演じるエレクトラは、父を殺した母クリュタイメストラを憎み、兄とともに復讐を図る。「カヨちゃん」「みっちゃん」と呼ぶ間柄のふたりが、壮絶なバトルを繰り広げる母娘として、共演への思いを語り合った。舞台『エレクトラ』チケット情報高畑「小さい時から演劇オタクで、カヨちゃんのことはいつも舞台で拝見していました。10代だった私は、何だ?!このインパクトは!って頭をガツンと殴られた気がしたんです。15歳の時、『身毒丸』で楽屋にお邪魔して、「いつか白石さんと共演できる女優になりたいです!」って。ドラマ『Q10』でご一緒した時も絡みがなくて、今回、やっと共演できる!と台本を読んだら、ぶったまげて(笑)。こんな憎む感情になれるのか、まだわからない」白石「私もいつかはご一緒したいと思っていたけど、まさか『エレクトラ』だとは! でもみっちゃんがこの役をおやりになると聞いて、なるほどなと思います。たとえば、ギリシア悲劇は舞台上の空間を占めないとできない。みっちゃんはCMでは動いて画面を支配できる一方、動かない演技を要求される朝ドラでは、表情で心情を伝えることができる。つまり舞台上での体を張る方法と静止して表現する方法、どちらもできる稀有な女優さん。見た目は可愛いけど芯は強い。長台詞はどう?」高畑「舞台でこんな長台詞を喋ったことはないです。こんなに長々と吐露したこともない。全部が新しいチャレンジです。怖くて想像できないけど楽しみです」白石「私はひとりで長台詞を喋るのは慣れているんだけど、キャッチボールが下手で会話がダメ。いまだにクリアしたと思っていないから、会話が上手いみっちゃんから学ぼうと思っているの。徹底的に見つめちゃう」高畑「私はその倍、見つめます!カヨちゃんを稽古場でも見られるなんて贅沢で幸せ。エレクトラが母を憎むのも、興味があるから。腹が立つのは興味がある相手だからこそやはり家族のほうが気持ちが深いんですよね。」白石「エレクトラは苦しいよね。父親も母親も愛していたのに、それぞれに愛人ができて母親が父親を殺してしまう。そんな場合、すごい憎しみが湧くのかもしれない。エレクトラはお母さんを罵り、母は『お前は心が狭い』と文句タラタラ。みっちゃんと、舞台上でどんな対話ができるのか本当に楽しみ」高畑「私はワーッて、走ってドンってぶつかっていくのみです。カヨちゃんの包容力でギュってしていただいて」白石「母親だから、それは当たり前よ」りゅーとぴあプロデュース『エレクトラ』は2017年4月14日(金)から23日(日)まで、東京・世田谷パブリックシアターにて。新潟・兵庫・相模大野・水戸公演あり。取材・文:三浦真紀<衣裳協力(高畑充希)>Paratiisi(フォルムデロー)Paraboot (パラブーツ青山店)miroir (ビー・エル・シー)
2017年01月19日2015年7月に元気な男の子を出産し、ママとなった杉山愛さん。テニスプレーヤーとしてトップまで登りつめ、パートナーにも子どもにも恵まれ、順風満帆な人生をお過ごしのように見える杉山さんにも、どうやって生きていけばいいのかわからなくなった時期があるそうです。そんなとき、道を開いてくれたのが近著『 杉山愛の“ウィッシュリスト100” 願いを叶える、笑顔になる方法 』(講談社)でも紹介されている「ウィッシュリスト」の存在。結婚・出産もそのリストによって叶えたといっても過言ではないそう。そして、ママになって自分の時間が少なくなったいまこそ、ひとりの女性として人生を楽しむために、ウィッシュリストが有効だといいます。でも、ただ単に願いを羅列するだけではダメなよう…。そこで、今回は杉山愛さんに、ウッシュリストで願いを叶えるコツをお伺いしました。■テニスプレーヤー以外の自分って?杉山愛さんといえば、日本を代表するテニスプレーヤーであり、日本人で初めて、WTA世界ランキングのシングルス8位、ダブルス1位にまで登りつめた、誰もが知る女性トップアスリート。それだけに、引退直後の燃え尽き感は半端ではなく、テニスプレーヤーとしてのライフがなくなったことで、心にぽっかりと穴が空いてしまったそう。そのとき、自分自身に問いかけるような気持ちで始めたのが、「ウィッシュリスト」でした。「もともと日記を書くのが好きで、選手時代は10年以上続けていました。書くことで体調や気持ちの変化がわかり、試合に向けての調整にとても役立っていました。引退後の、第二の人生をどうしていいか分からなくなったとき、いったい自分が何をしたいのかと、自分と向き合うために書き始めたのがウィッシュリストです」■ウィッシュリストは本当の自分に気づく手段ウィッシュリストとは、その名の通り「お願いごと一覧表」。かなえたい夢、行きたい場所、欲しいものなどを書き出したリストです。杉山さんはウィッシュリストを書き始めたことで、自分が本当にやりたいことや理想のライフスタイルが明確になったそう。「今ではウィッシュリストに100項目以上の叶えたい願いを書いていますが、はじめは25個しか思いつきませんでした。でも、それが『自分はこれだけしかやりたいことが明確になっていない』という気づきになりました。また書いている最中、『こんなの叶うわけない』と、自分で自分の可能性をブロックしてしまっていることにも気づかされました。ウィッシュリストの作成には正解がありませんし、誰に添削されるわけでもありません。自分が本当に叶えたい夢、やりたいことを書いて、本当の自分を見つける。そこから、ウィッシュリストに書いた項目を叶えるために動いていけば、自分らしく、楽しく夢が実現していくと思います」見ていてワクワクする、楽しいウィッシュリストにすること、それが効果的なリストづくりのコツだと杉山さん。タブレット端末やスマートフォンで作成しておくと、いつでも書きかえたりチェックしたり出来て便利です。■杉山さん流、より願いが叶いやすくなる秘策ウィッシュリストの作成と同時に、杉山さんが実践しているのが「呼吸法」です。「書いただけで願いが叶うわけではなく、叶ったシーンを強くイメージすることが大切です。このとき、深い呼吸でリラックスしながらイメージをすると、よりヴィジョンが見えやすくなります」【杉山さん流「呼吸法」】1. 姿勢を整えて目を閉じます2. 丹田を意識して鼻から息を吸い、いったん息を止めて全身に行き渡らせます(下腹に手をあてると丹田を意識しやすくなります)3. 鼻から息を吐き出します(足の裏から疲労物質やネガティブな思いも一緒に吐き出すイメージで)これを数回繰り返しながら、なりたいイメージが実現しているところを想像します。呼吸法やウイッシュリストのおかげで、杉山さんは結婚と出産を叶えました。書き出すことで、願いを叶えるチャンスが巡ってきたとき、気づきやすくなるそうです。ママになった今は、ウィッシュリストの項目に子どものことが多くなったとのこと。■ウィッシュリストを家族みんなで楽しむ「夫婦それぞれのウィッシュリストを作ると、なおいいですよ。これからのライフや子育てについて、お互いの気持ちを確かめるキッカケにもなります。あくまでも楽しく、やりたいことを書き出す。それが願いを叶えるコツです。よく、子どもにどんなスポーツをさせればいいですか?と聞かれますが、それも答えは同じで、お子さんが楽しいと思うものが結局いちばん続きますし、伸びると思います」杉山さんも小さい頃から数多くのスポーツに触れ、そのなかからテニスを選んでいます。練習が楽しくて、辛いと思ったことはなかったそうです。また、杉山さんのお母様のある教育が、杉山さんのウィッシュリスト達成力に大きく影響しているといいます。■願いを信じて叶えられるのは母の絶対評価のおかげ「母は、私を人と比べて評価することを絶対にしませんでした。妹ともそうです。個を大切にしてくれ、決断が必要なときも、母の考えを押し付けるのではなく、私がどうしたいかを必ず聞いてくれました。それが選手として的確に判断する力にもなり、ウィッシュリストの可能性を素直に信じ、叶える力になっているのだと思います」杉山さんも同じように、誰かと比べるのではなく、「個」を尊重した子育てをしようと考えているそう。DNAは嘘をつかないようで、お子さんは生後4ケ月でテニスボールを持ち、10ケ月で自主的にラケットを握るまでに。1歳になった今は、元プロゴルファーのご主人による指導のもと、ゴルフのアドレス(打つ前の姿勢)ができるまでに成長しました。…は、早すぎます(笑)。最後に、杉山さんから日本で頑張るママさんへメッセージ「日本では、ママは子ども優先で自分のやりたいことは二の次にするのが美徳だという風潮があります。それはそれで大切なことですが、ママが幸せであることも、子どもの幸せには欠かせないと思うんですね。まずはママがウィッシュリストで自分らしさや楽しみを見つけ、そこにお子さんやご家族を巻き込んでしまえばいいと思います。ママの幸せ、パパの幸せ、子どもの幸せを家族みんなで一緒になって叶える感じで、ウィッシュリストを試してみてください」インタビューにはご主人も同席してくださっていたので「そばで見ていて、奥さまが願いを叶えてきた秘訣って何だと思いますか?」と質問を投げかけると、「愛は、とにかく周りを巻き込む力がスゴイ! それも自然に手を貸してあげたくなるような雰囲気があるんですよね…」と即答。たしかに取材が進むにつれ、杉山さんが放つプラスのエネルギーに、スタッフみんながいつのまにか感化されているから不思議です。きっとそれは杉山さんが“ワクワクすること”や“楽しむこと”を大切にしているから。ママになっても罪悪感をもつことなく、自分自身が楽しむことを大切にする、それがすなわち自分らしさを見つけるということだと、著書『杉山愛の“ウィッシュリスト100” 願いを叶える、笑顔になる方法』(講談社)は教えてくれます。・ 『杉山愛の“ウィッシュリスト100” 願いを叶える、笑顔になる方法』(講談社)
2016年08月04日東京芸術劇場とイスラエルのテルアビブ市立カメリ・シアターの国際共同制作による舞台『トロイアの女たち』が、12月に幕を開ける。白石加代子、和央ようから日本人俳優とイスラエルのユダヤ系、アラブ系の俳優が共演。演出家・蜷川幸雄が日本とイスラエルでの上演を通して「現代世界にコミットし続ける」決意を改めて表した本作で、主人公の王妃ヘカベを演じる白石に、話を訊いた。“トロイの木馬”作戦によりギリシャ軍に陥落されたトロイアの王妃と、その娘たちの末路を描いたギリシャ悲劇。そこに綴られた憎しみの連鎖は、2400年前に書かれたとは思えないほど、今なお生々しく読む者の胸に迫る。「3つの文化がせめぎ合うような、興味深い体験でしたよ」と白石は言う。2年前、イスラエルから来日した8人の俳優とワークショップに参加した。日本語とヘブライ語、アラビア語の3言語が入り混じった台本の読み合わせに加え、イスラエル側の俳優は自らの生い立ちを語り、白石は腰を低く落とした日本的な舞踊の動きを披露したという。「その数日間で彼らが抱えるすべてを理解したとは思いません。でも芝居というひとつの目的に向かうことで、お互いのことが自然と理解できた。やはり外国の方は“憎しみの連鎖”というテーマをとても身近なものとしてとらえていると感じますね。日本人とは異なる、歴史的な背景もあるのでしょう。だからこそこの作品がイスラエルで上演されたとき、どんな風に変化するのか楽しみなんです」。夫や息子を殺され、娘や息子の妻と共に自身も敵の奴隷となる王妃ヘカベ。白石はこの役を演じる醍醐味を「一国を背負っていた王妃が、ちりあくたの存在にまでなりうる運命の不思議さ」と語る。「劇中でヘカベが、まるでこの物語を観ている外側の人へ語りかけるようなセリフがあるの。作者エウリピデスによる二重構造が垣間見えるんだけど、ヘカベのいた時代と“今”とがふっと通じるようで、好きな場面です」。そして「“言霊”というように、台本に書かれた言葉に喚起されて身体が動くことがあります。それは劇作家が一つひとつの言葉を吟味して、研ぎ澄まして戯曲にしているから。私はそれを意識しているだけね」と笑みを浮かべる。数千年前、トロイアの炎上を見つめていたヘカベの横顔。その血肉をもった女の胸中を、白石がきっと明かしてくれるはずだ。12月11日(火)から20日(木)まで東京芸術劇場 プレイハウスにて上演。日本語字幕あり。チケット発売中。取材・文:佐藤さくら
2012年11月07日1月16日、野村萬斎が演出を務める舞台『サド侯爵夫人』の制作発表会見が行われ、萬斎と出演の蒼井優、麻実れい、白石加代子、美波、神野三鈴、町田マリーの女優6人が登壇した。この作品は、三島由紀夫戯曲の最高傑作とも言われ、18世紀末のフランス・パリを舞台に残酷かつ放蕩なスキャンダルがつきまとう“悪徳の怪物”サド侯爵と、彼を取り巻く6人の女の物語。数々の乱交から逮捕、投獄を重ねるサド侯爵に貞節を貫く侯爵夫人ルネを蒼井が演じ、体面や道徳を重んじサド侯爵との離別を迫る母モントルイユに白石、そして快楽を肯定するサン・フォン伯爵夫人を麻実が演じる。『サド侯爵夫人』チケット情報かねてより三島由紀夫の秀麗な文体に魅せられ、注目を続けていた萬斎は、今回出演はせず演出に徹する。「世田谷パブリップシアター始まって以来の、もの凄いメンバーが集まってくださいました。本当にありがたいです」と豪華女優陣を前に嬉しい様子。また、狂言師として日本語の美しさを知る立場だからこそ“言葉による緊縛”に主眼を置いて演出したいと話した。主演の蒼井は「元々は映像からスタートしている人間なのでこういったセリフ劇は苦手です。ただ、苦手だからこそどうにか頑張ってやり遂げたいなと思っています」と意気込みを語った。萬斎は「ひとりの俳優が5分を超える“長ゼリフ”が沢山あるんですね。(三島作品の美文に)酔っていただきたい」とアピール。麻実は「以前ルネをやらせていただいてからずっとサン・フォン(伯爵夫人)という役に憧れを抱いていました。今回夢がかないましたこと、大変嬉しく思っています。素敵な仲間たちと楽しんで、苦しんで、わたしたちの『サド』を作りあげたいなと思ってます」とコメントした。公演は3月6日(火)から3月20日(火・祝)まで東京・世田谷パブリックシアターにて上演。チケットは1月29日(日)10:00より発売開始。なお、チケットぴあでは1月22日(日)11:00まで先行受付中。
2012年01月17日元プロテニスプレーヤーの杉山愛が、化粧品ブランド「クリニーク」がスポンサーを務める「第6回湘南国際マラソン」で、初のフルマラソンにチャレンジ。こちらにあたって、トップアスリートならではのトレーニング法をシンプルに編集した、エクササイズ動画『RUNNNING Exercise with AI』がYouTubeで配信中だ。数々のタイトルに輝くトップアスリートであり、グランドスラムのシングルス連続出場62回の世界記録を樹立した、ボディメンテナンスのエキスパートである杉山愛。『RUNNING Exercise with AI』では、ウォーミングアップから、コアを鍛えるトレーニング、クールダウンまで、ランナーに必要なエクササイズのポイントを紹介。いよいよマラソンシーズンの到来。楽しく美しく走るために、疲れを残さない効率的な走りをチェックしてみては。関連リンク: クリニーク公式サイト YouTubeクリニーク公式チャンネル 第6回湘南国際マラソンホームページ
2011年09月28日