窪田正孝を主演に迎え、累計2,300万部の発行部数を誇る超人気コミックを実写映画化する『東京喰種トーキョーグール』。このほど、窪田さん演じる金木研(カネキ)の唯一の親友・永近英良 “ヒデ”役として、人気グループ「超特急」のメンバーである“カイ”こと小笠原海が出演することになった。人の姿をしながらも人を喰らう怪人、“喰種(グール)”。水とコーヒー以外で摂取できるのは“人体”のみという正体不明の怪物たちが、人間と同じように暮らしている街、東京。半喰種となった金木研(カネキ)は、喰種たちが集う喫茶店「あんていく」で働きはじめ、喰種を駆逐しようとする人間側の捜査官・CCGとの熾烈な戦いに巻き込まれていく――。石田スイによる原作コミックから、アニメ化、舞台化、ゲーム化を経て、待望の実写映画化となった本作。カネキ役に窪田さん、トーカ役に清水富美加をはじめ、先日は「あんていく」のマスター・芳村功善に村井國夫、店員・古間円児に浜野謙太、同じく入見カヤに佐々木希など、豪華キャストが発表になったばかり。そして、カネキの唯一の親友・永近英良(ヒデ)役を、このところ俳優業にも活躍を見せる「超特急」のメンバーの1人で、7月15日(土)公開の『ハローグッバイ』も待機する、小笠原さんが務めることになった。小笠原さんが演じるのは、カネキの幼馴染で、同じ大学に通うカネキの唯一の友人・ヒデ。勘がよく、カネキとは正反対の活発な性格で、幅広い友好関係をもつヒデは、原作でも人気のキャラクター。喰種になったカネキの“秘密”を知る由もないヒデは、カネキの身体を気遣い、変わらずカネキの側に寄り添う存在となる。小笠原さんは、「僕自身、東京喰種のファンなので今回のお話を心から光栄に思います」と喜びを表現。「“喰種”と“人間”の2つの世界で彷徨う親友・カネキが、“人間”としての心を保つための存在でありたい。何があってもカネキの味方でありたい。という気持ちで演じさせていただきました。たくさんの思いのこもったこの作品を1人でも多くの方に観ていただければと思います」と、役柄への思い入れたっぷりにコメントを寄せている。『東京喰種トーキョーグール』は7月29日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:東京喰種トーキョーグール 2017年夏、全国にて公開(C) 2017「東京喰種」製作委員会
2017年05月22日女優の佐々木希(29)らが、窪田正孝の主演映画『東京喰種 トーキョーグール』(7月29日公開)に出演することが9日、発表された。佐々木が演じるのは、金木研(窪田)が行きつけの喫茶店「あんていく」の店員・入見カヤ。「数年前から東京喰種の大ファンで漫画を読んでいたので、今回映画への出演が決まった時はとてもうれしく、光栄でした」と作品との縁を喜び、「喰種vs人間、そして2つの顔を持つ金木研。それぞれの複雑な思いが詰まっているとても考えさせられる作品だと思いますので、映画の完成が待ち遠しいです!」とコメントを寄せている。佐々木のほか、追加キャストとして村井國夫(72)、桜田ひより(14)、相田翔子(47)、浜野謙太(35)、栁俊太郎(25)の出演が発表。それぞれ同店に集うメンバーで、村井はマスター・芳村功善、浜野は古間円児、栁は四方蓮示(共に店員)、桜田は笛口雛実、相田は笛口リョーコ(共に喰種)を演じる。原作は、漫画家・石田スイ氏による同名コミック。食人の怪人"喰種"が潜む東京を舞台に、ある喰種に襲われたことで半喰種と化してしまった金木研が、他の喰種に翻弄されながらも、自分自身と向き合っていく姿を描く。これまでヒロイン・霧嶋董香役の清水富美加のほか、鈴木伸之、蒼井優、大泉洋らの出演が発表されていた。○追加キャストのコメント■村井國夫喰種(グール)は、人肉を食う事でしか生きられぬ種族。不快感を持つ人もいるだろう。しかし、底に流れるのは、愛なのです。自分の正義の為、種族への愛のために闘うのです。その愛の深さに感動する事は、間違いありません。■浜野謙太こんなイカした作品に参加できてすごく嬉しいです。キャストのみんな、和気あいあいとして現場が楽しかったんですが、やるところまでやるアクション然り、エグい部分然り、出来上がりがマジで楽しみです。みなさん、ぜひこの衝撃を映画館で目撃して、たまに僕のコーヒーで癒されてください。■栁俊太郎四方蓮示を演じるにあたり、一見寡黙でとても厳しいですが、心の底から愛のある優しさを持っているところを常に持つことを意識していました。生きるということに対してお世辞などは言えない、真っ直ぐな心の大切さを教えてくれました。■桜田ひより原作を読んでいて、実写化されるなら「絶対、私がヒナミをやりたい!」と思っていたので、夢が叶いました。ヒナミは純粋で優しい女の子なので、小さな心の動きもじっくり考えながら大切に演じました。映画に関わってきた皆さんの思いが詰まった喰種の世界を楽しみにしていてください!■相田翔子原作を読んだ時に、ありえないくらいの恐怖感を感じましたが、それが何故だか身近な出来事のようにも感じる錯覚を覚えました。カネキくんの葛藤のように、私が演じさせて頂いた笛口リョーコもまた、悲しみと恐怖の葛藤の中、母としての優しさや強さをもって生き抜く様を、しっかりと表現出来るよう取り組みました。人の優しさと怖さを劇場でぜひ体感して頂けたらと思います。(C)2017「東京喰種」製作委員会(C)石田スイ/集英社
2017年05月09日窪田正孝を主演に迎え、人を喰らう“喰種(グール)”の世界を描く映画『東京喰種 トーキョーグール』。このほど、原作でおなじみの、喰種たちが集う喫茶店「あんていく」のメンバーが明らかになった。ある事件がきっかけで半喰種となった金木(カネキ)研(窪田正孝)の行きつけの喫茶店「あんていく」。一見、普通の喫茶店となんら変わらないが、実は喰種が集まる店で、店員もまた喰種たち。「あんていく」は、喰種にとって情報交換の場であり、一時の心安らげる場所なのだ。そして、半喰種になって苦悩するカネキは、「あんていく」店長の芳村に導かれ、この店で働き始めることに…。後にカネキを支えることになる女子高生・トーカ(清水富美加)もここでアルバイトをしており、カネキが想いを寄せるリゼ(蒼井優)との出会いも、この「あんていく」だった――。半喰種になったカネキを助ける「あんていく」のマスター、芳村功善(よしむら・くぜん)を演じるのは、『美女と野獣』でベルの父モーリスの日本語吹替を務めていることでも話題の村井國夫。また、「あんていく」の店員・古間円児(こま・えんじ)には、朝ドラ「とと姉ちゃん」から清水さん主演の『笑う招き猫』まで活躍するミュージシャンで俳優の浜野謙太。同じく店員の入見カヤ(いりみ・かや)には、『ラストコップ THE MOVIE』でも窪田さんと共演する佐々木希。さらに、カネキのお目付け役であり、自ら食料調達ができない喰種のために“食料提供”をする「あんていく」の手伝いをする喰種、四方蓮示(よも・れんじ)には、坂口健太郎や成田凌と同じ「MEN’S NON-NO」モデルで俳優の柳俊太郎。「あんていく」に集う喰種で人見知り、あることをきっかけにカネキを慕うようになる少女、笛口雛実(ふえぐち・ひなみ)には、入江甚儀、市川知宏、竜星涼、山本涼介といった次世代俳優を主演を務める舞台「大きな虹のあとで~不動四兄弟~」にも参加する桜田ひより。そして、雛実の母親であり、夫・笛口アサキが国の行政機関CCG(Commission of Counter Ghoul)に駆逐されたことから、娘と共に「あんていく」に助けを求め、芳村たちから食料を分けてもらっている笛口リョーコには、『インスタント沼』以来8年ぶりの実写映画となる相田翔子が務める。人間であり、喰種でもあるカネキにとって、数少ない理解者となり、大切な仲間となる「あんていく」のメンバー。彼らとの関係性にも注目していて。<以下、キャストコメント>■村井國夫喰種(グール)は、人肉を食うことでしか生きられぬ種族。不快感を持つ人もいるだろう。しかし、底に流れるのは、愛なのです。自分の正義のため、種族への愛のために闘うのです。その愛の深さに感動することは、間違いありません。■浜野謙太こんなイカした作品に参加できてすごく嬉しいです。キャストのみんな、和気あいあいとして現場が楽しかったんですが、やるところまでやるアクション然り、エグい部分然り、出来上がりがマジで楽しみです。みなさん、ぜひこの衝撃を映画館で目撃して、たまに僕のコーヒーで癒されてください。■佐々木希数年前から「東京喰種」の大ファンで漫画を読んでいたので、今回映画への出演が決まったときはとても嬉しく、光栄でした。喰種vs人間、そして2つの顔を持つ金木研。それぞれの複雑な思いが詰まっているとても考えさせられる作品だと思いますので、映画の完成が待ち遠しいです!■柳俊太郎四方蓮示を演じるにあたり、一見寡黙でとても厳しいですが、心の底から愛のある優しさを持っているところを常に持つことを意識していました。生きるということに対してお世辞などは言えない、真っ直ぐな心の大切さを教えてくれました。■桜田ひより原作を読んでいて、実写化されるなら「絶対、私がヒナミをやりたい!」と思っていたので、夢が叶いました。ヒナミは純粋で優しい女の子なので、小さな心の動きもじっくり考えながら大切に演じました。映画に関わってきた皆さんの思いが詰まった喰種の世界を楽しみにしていてください!■相田翔子原作を読んだときに、ありえないくらいの恐怖感を感じましたが、それが何故だか身近な出来事のようにも感じる錯覚を覚えました。カネキくんの葛藤のように、私が演じさせて頂いた笛口リョーコもまた、悲しみと恐怖の葛藤の中、母としての優しさや強さをもって生き抜く様を、しっかりと表現出来るよう取り組みました。人の優しさと怖さを劇場でぜひ体感していただけたらと思います。『東京喰種トーキョーグール』は7月29日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:東京喰種トーキョーグール 2017年夏、全国にて公開(C) 2017「東京喰種」製作委員会
2017年05月09日ディズニーの実写版『美女と野獣』の日本語吹き替え版のプレミアム上映会が4月12日(水)に開催され、吹き替えキャストの昆夏美、山崎育三郎、岩崎宏美、村井國夫、吉原光夫、藤井隆、小倉久寛、島田歌穂が揃って登壇し、今宵限りのダンス&歌唱を生で披露した。魔法で醜い野獣に姿を変えられた王子と心優しき娘・ベルの純愛を描き、大ヒットを記録した不朽の名作アニメの実写版となる本作。エマ・ワトソンが主演することで話題を呼んでいるが、日本語吹き替え版もミュージカル界の実力派が参加して期待が高まっている。この日は、映画を観終えたばかりの観客の前でパフォーマンスを披露。昆さんと山崎さんの「美女と野獣」に始まり、藤井さん、吉原さんを中心とした「強いぞガストン」、昆さんと村井さんの“父娘”による「時は永遠に」、岩崎さん、島田さん、小倉さんの「ひとりぼっちの晩餐会」、そしてアラン・メンケンが本作のために新たに書き下ろした新曲「ひそかな夢」の山崎さんによる独唱、最後に全員の歌唱&ダンスによる「美女と野獣」という盛りだくさんのステージで、会場を訪れた観客を魅了した。キャスト陣はステージを終えると、一様に「緊張しました!」とふり返り、ホッと安どの表情を浮かべていたが、客席は惜しみない拍手!山崎さんは、歌唱の中で、野獣から王子へと、少しずつ、声を変化させてることを明かし「こんなにも野獣を愛おしく思ったのは初めて。繊細に野獣の心が描かれているので、ぜひ男性にも見てほしい作品です」と訴える。昆さんは好きなシーンとして「ロンドンプレミアで見たとき、最初に涙した」という時計を修理する父親とベルのシーンを挙げる。さらに野獣とのシーンについても言及。「小さいときから『美女と野獣』で一番好きだったのが、この衣裳を着て、ベルと野獣が微笑みながら踊るボールルームのシーン。今回の映画では、細かいところまで描かれていて、壁の画が踊っている姿がズームされていて、お城全体が、全員が2人を祝福してるのが伝わってきました!」と興奮の面持ちで語る。山崎さんは、さらにその後のシーンに触れ「ボールルームのシーンからの『ひそかな夢』のソロナンバーですが、初めて聴いたときは衝撃で『こんな美しいメロディがあるんだ!』と思いました」と語る。そして、そこでの野獣の心の変化――「過去を後悔しながらも、彼女への想いを確信する、大きく変化していくシーンが好きです」と強い思い入れを口にした。普段は、字幕で映画を観ることが多いというキャスト陣だが、本作に限っては「日本語吹き替えで観てほしい」と胸を張る。特に岩崎さんは「自分で出ていて言うのもなんですけど、絶対に日本語版のほうがいいです!観ていて『こういうことか!』という発見もありました」と力強く語り、昆さんは「1回、2回と言わず、10回、20回と観てほしい」と本気の口調で語り、喝采を浴びていた。『美女と野獣』は4月21日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:美女と野獣 (2017) 2017年4月21日より全国にて公開(C) 2016 Disney. All Rights Reserved.
2017年04月12日東京・シアタークリエにて8日に行われた舞台『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』ゲネプロ及び囲み取材に、村井良大、高垣彩陽、田野優花(AKB48)、古田一紀、東山光明、中川晃教が登場した。同作は世界で3億5,500万人以上の読者を持ち、日本でも人気の高いチャールズ・M・シュルツによるコミック『ピーナッツ』を1967年にミュージカル化。1999年にリバイバル公演でトニー賞4部門にノミネートされ、日本でも1977年、2000年に上演された。何の取り柄もない少年チャーリー・ブラウンと、飼い犬スヌーピーを始めとする仲間たちの日常を描く。2016年に上演された『ジャージー・ボーイズ』にて読売演劇大賞 最優秀男優賞、第42回菊田一夫演劇賞を立て続けに受賞した中川だが、受賞後初の舞台では、犬のスヌーピー役に。はつらつと動き回りながら、かわいらしい着ぐるみの外見からは想像もつかないような豊かな美声を響かせた。中川は、「受賞後初、犬っていうのが、本当にこういうことがタイミングとしてくるんだなって」と驚きながらも「嬉しく思っています」と笑顔に。役の話を聞いた時は「うわあ、あのスヌーピーをやるの!?」とイメージが湧かなかったというが、「中川晃教だったら、どうこのクリエの舞台でいきいきと表現するか」と想像を膨らませ、挑戦を決めたという。『ピーナッツ』の世界の奥深さにも触れ、「運命を感じているキャラクター。出会うべくして、出会っているなと思います。ワン!」と語った。主役となるチャーリー・ブラウン役の村井は「正直すごく若返るなと思います。久しぶりにこんな短パンをはいて舞台やるなって」と苦笑。中川も犬の格好に「いろんなところが軽量化されている」と、腕の裏側がシースルーになっていることを明かし、四足歩行のために強化した膝のニーパッドも見せる。中川は改めて、チャーリー・ブラウンについて「何をやってもうまくいかない人だけど、彼なりのビジョンを持って生きている」と説明し、『RENT』『きみはいい人』と立て続けに主演を張る村井の「いろんな意味でアップアップする瞬間にすごくリンクする」という。中川はスヌーピーが「チャーリーを愛している犬」であり、「全面的に愛しているからこそ、とにかく彼の全ての瞬間を大好きです」と村井への愛を語った。東京公演はシアタークリエで4月9日~25日、福岡公演はキャナルシティ劇場で29日、大阪公演はサンケイホールブリーゼで5月6日~7日、愛知公演は日本特殊陶業市民会館ビレッジホールで5月9~10日。
2017年04月09日女優エマ・ワトソンが主演を務めるディズニーの実写映画『美女と野獣』(4月21日公開)のプレミアム吹替版キャスト発表会が31日、都内で行われ、11人の吹替キャストが登場。ヒロインのベル役にはミュージカル界の期待の若手・昆夏美が抜てきされた。昆は、洗足学園音楽大学在学中の2011年に初主演ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』のヒロイン・ジュリエット役でプロデビュー。その後も、『ハムレット』のヒロイン・オフィーリア、『レ・ミゼラブル』のエポニーヌ、『ミス・サイゴン』のキムなどの大役を次々と射止めてきた。この発表会では、ピアノとチェロの演奏に乗せて吹替キャストが紹介され、昆は歌いながらステージに登壇し、美しい歌声で魅了。そして、「『美女と野獣』という作品の大ファンで幼いころからビデオが擦りきれるまで何回も何回も見ていたので、実写版が上映されると決まって、ベル役をエマ・ワトソンさんが演じられると聞いたときから一ファンとして早く見たいと思っていた」と『美女と野獣』への熱い思いを語った。続けて、「こうして作品に携われることができて大変光栄に思いますし、人生何が起こるかわからないといううれしい驚きでいっぱいです」と感激。「ベル役はディズニープリンセスのなかでも芯が強かったり、自立した女性という部分が強く描かれているキャラクター。そういった部分も考えながら収録していきたいと思います」と意気込みを語った。なお、ベル役の昆、野獣役の山崎のほか、ル・フウ役は藤井隆、ポット夫人役は岩崎宏美、モーリス役は村井國夫、チップ役は池田優斗、ガストン役は吉原光夫、フミエール役は成河、コグスワース役は小倉久寛、マダム・ド・ガルドローブ役は濱田めぐみ、プリュメット役は島田歌穂が演じる。
2017年01月31日女優のエマ・ワトソンが主演を務めるディズニーの実写映画『美女と野獣』(4月21日公開)の吹替版キャスト発表会が31日、都内で行われ、主人公ベルを昆夏美、野獣を山崎育三郎が担当することが明らかになった。発表会では、ピアノとチェロの演奏に乗せて吹替キャストを紹介。ベル役の昆と野獣役の山崎は名曲「美女と野獣」を歌いながらステージに登場し、11人の吹替キャスト全員で歌唱した。昆と山崎のほか、ル・フウは藤井隆、ポット夫人は岩崎宏美、モーリスは村井國夫、チップは池田優斗が担当。ガストンは吉原光夫、ルミエールは成河、コグスワースは小倉久寛、マダム・ド・ガルドローブは濱田めぐみ、プリュメットは島田歌穂が演じる。アニメーション映画として史上初めてアカデミー作品賞にノミネートされ、今なお愛され続けている『美女と野獣』。このたび主演にエマ・ワトソンを迎えて実写映画として新たに生まれ変わる。監督は、ミュージカル『ドリームガールズ』や『シカゴ』を手掛けたビル・コンドンが務める。
2017年01月31日シェイクスピア作品の中でも特に人気が高い名作『ハムレット』を、内野聖陽主演で上演する。演出は『レ・ミゼラブル』オリジナル版演出で知られ、英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクターである巨匠ジョン・ケアード。本作の製作発表が1月10日、都内にて開催された。舞台『ハムレット』チケット情報ジョンは以前より内野に「いつかハムレットをやるべき」と強く薦めていたという。その理由を「ハムレットはシェイクスピアが描いた中でも一番大きな役。若い役と思われているかもしれませんが、本当は経験豊かで技術がある人がやらなきゃいけない。この物語は哲学を描いているから、“ただ稽古でやったことをやる”のではなく、シェイクスピアの描いたことについて考えられる人じゃないと出来ない。内野さんはそういうことが出来る人」と熱弁。これに対し内野は「(考えることは)一番苦手」と笑いながらも、「ハムレットはもっと若い人がやるべきと思う人がいるかもしれませんが、そうじゃないんだぞというのを、今回必ずお見せします」と力強く意気込む。また名匠ジョン・ケアードについて「彼の“どんなキャラクターにも、特殊な役にも、それぞれ共感できるところがないといけない”という考え方が大好き。この作品にも難しい部分はあるかもしれないが、万人に共感できるところもたくさんある、豊かな作品になるのでは」と期待を話した。ちなみに劇中、ハムレットは「太っている」という描写があると訊き「(『真田丸』の家康役のために)16キロ太って必死にいま痩せようとしてたのに、気が緩みました(笑)」と内野。会見ではジョンによる構想も語られたが、中でも注目は、30人ほどの登場人物を、わずか14名のキャストで演じきるということ。内野含め、ほとんどの俳優が複数役を演じ、そのことで演劇的構造を浮かび上がらせる仕組み。「内野さんも(ハムレットが死んだ後)フォーティンブラスとして戻ってきてもらいます。もともと僕は、ハムレットの死後、全然知らない人(フォーティンブラス)が国をとっていってしまうのが疑問でした。ハムレットが自分がなるべきだった王として復活した…となると、この劇のテーマである“蘇る死と生の関係”というものがクリアに見えてくるんじゃないか」と語るジョンに、出演者自身も興味深そうに耳を傾けていた。なお、ヒロイン・オフィーリア役は、オーディションでこの役を掴んだという貫地谷しほり。「本当に今、ここに立てていることが嬉しい」と喜びを語った。ほか出演は北村有起哉、加藤和樹、山口馬木也、今拓哉、壤晴彦、村井國夫、浅野ゆう子、國村隼ら。公演は4月9日(日)から28日(金)まで、東京芸術劇場 プレイハウスにて上演(4/7・8にプレビュー公演あり)。チケットは1月14日(土)に一般発売を開始。その他兵庫・高知・福岡・長野・愛知公演あり。
2017年01月10日ミュージカル『キム・ジョンウク探し~あなたの初恋探します~』が6月12日、東京・よみうり大手町ホールで開幕した。開幕に先駆け11日、出演する村井良大、彩吹真央、駒田一が取材に応じ、作品の魅力と意気込みを語った。ミュージカル『キム・ジョンウク探し』チケット情報『キム・ジョンウク探し~あなたの初恋探します~』は2006年に韓国で生まれ、2014年までロングランを重ねた人気作。何をやってもダメダメで、会社をクビになった挙句彼女にも振られてしまった主人公の青年が、新たに始めた“初恋の人を探してあげる会社”。そこにやってきた、初恋を忘れられない女性。その初恋の相手の手がかりは“キム・ジョンウク”という名前だけ…。彼と彼女が“キム・ジョンウク”を探し出す過程を、コミカルに、そしてロマンチックに描き出していくラブコメ・ミュージカルだ。2010年には映画化もされ、日本でも公開されたが、日本版ミュージカルは今回が初演となる。出演者はたった3名。主人公の冴えない青年ミニョクと、カッコいい初恋の相手キム・ジョンウクの2役を村井が、ヒロインのアン・リタを彩吹が演じ、彼らに関わる24役ものキャラクターを駒田がひとりで担う。その奮闘っぷりも見どころだ。「たった3人しかいない舞台ですが、舞台上では僕らが所狭しと暴れまくっております。笑って痛快なテンポで進んで行くラブ・コメディ」と村井が楽しさをアピール。3人のチームワークも良好だったようで、「休みの前なんか、反省会と言う名の食事会をしょっちゅう開いてたね」と駒田が話せば、「ここまで集まりが良いカンパニーって珍しい(笑)」(彩吹)、「全キャストがこんなに集まるなんて、ねぇ!?」(村井)、「まぁ、3人なんですけど(笑)」(駒田)と、テンポの良い掛け合いで報道陣を笑わせた。そしてやはり、話題は駒田の24役へ集中。「一さんが登場するたびに笑っちゃう(笑)。でも本当にひとつひとつの役の、声も姿勢も全部が違うんです」(彩吹)、「稽古場でも、一さんの色々な引き出しが見られるのが面白かった。しかも稽古場でもアドリブが毎回違う!」(村井)と、共演のふたりもその芸達者ぶりに舌を巻く。その駒田は「正直、苦しい稽古場でしたが、だからこそそれを乗り越えたなと、数日前から本当に楽しくなった。劇場で、笑って泣いて頂ければ僕らも幸せです」と話した。公演は6月26日(日)まで同劇場にて上演。その後6月29日(水)・30日(木)に大阪・サンケイホールブリーゼでも上演される。チケットは発売中。
2016年06月13日ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)が、上演台本と演出を手がける舞台『8月の家族たち August:Osage County』が5月7日に東京・シアターコクーンにて開幕した。ブロードウェイでトニー賞最優秀作品賞をはじめ4部門を受賞し、2013年には映画化もされた現代アメリカ演劇の傑作が日本初演。キャストには麻実れい、秋山菜津子、常盤貴子、音月桂、生瀬勝久ら実力派が揃った。舞台『8月の家族たち』チケット情報物語の舞台は、アメリカ・オクラホマにあるウェストン家の屋敷。薬物の過剰摂取に加え、この家の主人であるベバリー(村井國夫)が突如失踪したことで錯乱気味の妻・バイオレット(麻実)の元に3人の娘たちが帰ってくる。長女・バーバラ(秋山)と夫のビル(生瀬)と娘のジーン(小野花梨)、次女で独身のアイビー(常盤)、三女のカレン(音月)とその婚約者スティーブ(橋本さとし)。そしてバイオレットの妹マティ・フェイ(犬山イヌコ)とその夫チャーリー(木場勝己)、息子のリトル・チャールズ(中村靖日)の一家も集まる。これまで決して密な関係とは言えなかった母と3姉妹、そしてその縁者達が一堂に会し、お互いにかみ合わなさを感じながらも主人の行方を心配するが、ベバリーは近くの湖で亡くなっていたことが知らされる…。母と娘たちのそれぞれが生きてきた人生、胸にしまっていた想いが一気にぶつかり、語られなかった秘密が次々に明らかになっていく。これまで数多く家族や姉妹を巡る群像劇を手掛けてきたKERAが、丹念にそしてテンポよく練り上げた会話劇には飽きることがない。自分が当事者ならば全く笑えないハードな状況ではあるものの、客席から覗き見する視点でみると、一家の必死な姿はどこか可笑しく笑わされてしまう。異常と正常の揺らぎを、時にシニカルに時にコミカルに演じる母役の麻実をはじめ、頼れる長女でありつつも夫との関係に揺れる姿をリアルに演じる秋山、秘密の恋愛を育む次女役を柔らかな空気をまとい演じる常盤、屈託なく自由に生きているように見えるがどうも男運が悪く苦労を感じさせる三女役の音月。生瀬勝久、木場勝己、橋本さとしといったこの女系家族の映し鏡である男性陣も大きな魅力だ。キャスト陣のポテンシャルの高さもあいまって、会話の一つひとつが生き生きとした波を生み、その味わい深いセリフの応酬を聞いているだけで、あっという間に時が経ってしまう。公演は5月29日(日)まで東京・シアターコクーンでの後、6月2日(木)より5日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホールでも上演。チケットは発売中。
2016年05月10日ドラマや映画で、眼光鋭く主人公を見つめたり、画面に登場するだけでほっこりさせたり、脇役ながらも気になる存在感を放つ中村靖日さん。「普段の僕は、どちらかというと周りから半歩か1/3歩くらい下がっているのが居心地いいっていう性質なんです。この仕事に関しても、自分ではずっと小石を積み上げている感覚。でも、気づいたら小さな山ができていたってところなのかなと」その中村さんが舞台『8月の家族たち』に出演する。メリル・ストリープ主演の映画でも知られる今作は、ピュリツァー賞やトニー賞を受賞した舞台で、現代アメリカ演劇の金字塔ともいわれている。「ブラックコメディと伺っていたのに、映画を観たらシリアスで重たいんですよね。でも、演出のKERA(ケラリーノ・サンドロヴィッチ)さんがブロードウェイの舞台を映像で観たら、現地では観客がどっかんどっかん大笑いしていたそうで。同じ脚本なのにそれだけ違う印象になるんですから、今回は今回でまた別モノになるんじゃないでしょうか」役柄は、物語の中核を担うウェストン家の親戚リトル・チャールズ。常盤貴子さん演じる次女・アイビーとは、従兄弟同士ながら愛を育む。「エキセントリックな人々とニュートラルな人たちの間で、気は優しいけれど少し抜けているっていう、ちょっと違うベクトルの役なんです」家族の物語ながら、薬物依存にアルコール依存、不倫あり。悪口雑言が飛び交い、衝撃の展開へ。「人間って生きていると、まさか自分に降りかかるなんて、というような経験があると思うんです。それを増幅させたのがこの物語。誰しも自分を重ねられるシーンがきっとあるはずです。毒だらけのセリフにも共感する部分があったり。だから、ある種のデトックスみたいな気持ちで、“わかる~”って思いながら観ていただければと思います」◇5月7日(土)~29日(日)渋谷・Bunkamura シアターコクーン作/トレイシー・レッツ上演台本・演出/ケラリーノ・サンドロヴィッチ出演/麻実れい、秋山菜津子、常盤貴子、音月桂、生瀬勝久ほかS 席1万円A 席8000 円コクーンシート5000円BunkamuraチケットセンターTEL:03・3477・9999(10:00~17:30)大阪公演あり。◇なかむら・やすひ武蔵野美術大学在学中に自主映画の制作に関わり俳優の道へ。近作にドラマ『ATARU 』『悪党たちは千里を走る』など。KERA作品は舞台『世田谷カフカ』以来2作目。◇父(村井國夫)が失踪し、家族が久々に集まる。だが薬物の過剰摂取で錯乱状態の母(麻実)と三姉妹(秋山、常盤、音月)との関係はギクシャク。そこに新たな火種が投下され…。※『anan』2016年5月4日‐11日合併号より。写真・中島慶子インタビュー、文・望月リサ
2016年05月03日ブロードウェイでトニー賞最優秀作品賞をはじめ4部門を受賞した舞台『8月の家族たちAugust:Osage County』。その日本初演がまもなく幕を開ける。上演台本・演出を手がけるのは、ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)。父の失踪をきっかけに集まった家族たちの不協和音を、ブラック・コメディとして描き出す。稽古は始まったばかりだが、KERAには確信が生まれているようだ。【チケット情報はこちら】物語は、詩人でアルコール中毒の父親(村井國夫)が失踪し、ガン治療薬の過剰摂取もあって錯乱状態にある母(麻実れい)のもとに、3人の娘やその家族と叔母家族が集まるところから始まる。稽古場で演じられているのはちょうど、長女(秋山菜津子)とその夫(生瀬勝久)、娘(小野花梨)が戻ってきた場面だった。久々に会う母と娘、叔母と夫のちょっとした噛み合わなさが早くもおかしい。長女夫婦が喧嘩を始めるシーンでも笑いが起こる。KERAが台詞の発し方や互いの押し引きの加減について少し指示を出すと、その笑いは増幅していく。実家の父と母も、どうやらすでに離婚しているこの夫婦も、抱える事態は深刻であるにもかかわらず、彼らが躍起になるほどその姿は滑稽に見えてくるのだ。KERAは、ピューリッツァー賞を獲り、映画化もされたこのトレイシー・レッツの戯曲と出会ったときから、コメディとして上演すると決めていた。「この脚本を終始シリアスなトーンの芝居に仕上げるのは簡単なことです。でも僕は、コメディにしたほうが伝わる痛みっていうものがあると思ってるんです。僕自身、これまで笑いによって救われてきたし、人生におけるトラブルには常に笑い飛ばすことで切り抜けるという生き方をしてきましたから」。辛辣な台詞の応酬も、「本人たちが笑ってる場合じゃない状況になっている家族をのぞき見ながら、無責任に笑ってくれればいいんじゃないかと思ってます」。キャストにはほかに、次女に常盤貴子、三女に音月桂など、総勢13名が揃う。その指揮をとり、細かく笑いを作っていくのは大変な作業だ。「でも、難しさは楽しさですから。ラクをせず、うまくいったときの達成感をカンパニー全体で分かち合えるといいなと。そして、もしもトレイシー・レッツが観に来たら、『こんな上演になるとは思ってもみなかった』と驚かせられるといいなと思いますね」。おそらく、映画版を目にした人もかなり驚くことになるだろう。が、KERA流の人間と人生の捉え方は、思わぬ力をくれるに違いない。公演は5月7日(土)から29日(日)まで東京・シアターコクーン、6月2日(木)より5日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演する。チケットは発売中。取材・文:大内弓子
2016年04月25日村井良大、平方元基らが出演する舞台『SHOW ル・リアン』が、3月31日、東京・天王洲 銀河劇場にて開幕する。開幕を目前に控えた30日、舞台稽古が公開された。演出は本間憲一。舞台『SHOW ル・リアン』チケット情報作品は、夜毎ショーが開催されている“ル・リアンの館”に、ひとりの少年・タクミが迷い込んでくることからはじまる。少年とともに、観客も夢の世界に誘われていくような幻想的な雰囲気を纏ったショーだ。披露されるナンバーは『ショーほど素敵な商売はない』(アニーよ銃をとれ)、『Too Darn Hot』(キス・ミー・ケイト)、『All That Jazz』(CHICAGO)といった、スタンダード化しているミュージカルソングの数々。その王道ナンバーを、時にシックに、時にチャーミングに魅せていくのが、村井、平方ら人気若手俳優を中心としたメンバーだ。これまであまりショー作品への出演イメージのない彼らの個性が素敵に光り、なんとも温もりあるステージを作り上げている。村井はストーリーテラー的役割も担いつつ、後半の重要なタップダンスの場面もしっかりと見せ、平方は豊かな歌声を劇場いっぱいに届け、若手ミュージカルスターらしいきらめきを放った。さらにダンサー・大貫勇輔が『SINGIN’ IN THE RAIN』(雨に唄えば)でジーン・ケリーもかくやといったダンスを披露したり、元宝塚トップスター・大空祐飛はジャズのスタンダードナンバー『Stardust』でオーラ全開のディーバの顔を見せたと思えば、真っ赤なミニドレスでキュートなペアダンスを披露したり……と、出演者それぞれの魅力が存分に楽しめるショー。演出を手がける本間が日本を代表するタップダンサーということもあり、タップダンスも重要な要素で、HIDEBOHの印象的なソロ・タップ、出演者全員の迫力のタップも見どころだ。そして本作のテーマ曲の作曲も手がけた14歳の天才ピアニスト、奥田弦の超絶テクニックも必見。郷愁を誘うスタンダードナンバーを繋げ、奇を衒わず丁寧に作り上げたた舞台は、古き良きショー作品の趣きだが、奥田とタクミ役の松本拓海というふたりの少年の存在が、エンターテインメントの未来の輝きを予感させる。ショー作品の原点と未来を同時に体感できる、上質のステージである。公演は4月3日(日)まで同劇場にて。その後、4月5日(火)・6日(水)には大阪・サンケイホールブリーゼでも上演される。
2016年03月31日“エンタテインメントの聖地”とされる館「ル・リアン」で行われるショーと、館での人間模様とを描く『SHOW ル・リアン』。出演の村井良大と平方元基はともに、ミュージカルからストレートプレイまで様々な舞台に出演してきたが、本格的なショーは初めてだと口を揃える。舞台『SHOW ル・リアン』チケット情報「僕は毎年、目標を立てるのですが、今年は挑戦する年にしたいと思っているんです」と語るのは、デビュー10周年の村井。「これまで、イメージが一変するような舞台はあまりやってこなかった気がします。でも凝り固まってしまうのが嫌で、28歳になる今年は違うことをしたかった。そのタイミングで(繋がり・絆という意味の)『ル・リアン』に出演させていただき、まさに“繋がった”感じ。ショーの中で、重さがあるから軽くもできるような表現を目指したいです」。一方、平方は「お芝居ではまず舞台上で対話を完成させなければいけないけれど、ショーは“ジャンジャン!”ってキメて、それをお客様に投げかけるみたいなところがありますよね。今回はタップダンスも披露します。ミュージカルと密接に関わるタップは、一度やってみたかったもの。30歳という節目に挑戦させていただくことは、一生の財産になりそうです。“観るは天国、やるは地獄”でとてつもなく難しいですが、どんな地獄を見たかで表現できるものも変わってくると思うので頑張りたいです」と意気込む。村井が演じるのは、館を取り仕切るMC(HIDEBOH)の下で修業する次期MC役。「タップ歴は『私のダーリン』の稽古と本番の数か月なので、HIDEBOHさんと肩を並べるのはとても無理。ただ、久々にやったら体が結構おぼえていました」と村井が言えば、平方は「良大くんは舞台上でも普段でも切り返しが早いので、MC的な役割は本領が発揮できると思います」と評した。その平方は、館で歌い踊るエンタテイナー役。「タップはもちろん音が鳴らないといけないんだけど、今は鳴らなくても感覚として楽しめるし、時折鳴るとさらに楽しい」と言う平方について、村井が「(構成・振付・演出の)本間(憲一)先生が“元基くんは音楽が好きだから、音へのこだわりがあってセンスも良い”と褒めていました」と教えてくれた。舞台では、往年のミュージカルの名曲が、今回独自の物語の中に編み込まれて展開する。「色々な場所でお客様が聴いてきたナンバーも、別の物語で表現されるので、これまでとは違う新鮮な感情が生まれるかもしれません。最後は胸がキュンとなって、タイトルの意味にも納得していただけると思います」(村井)「この場面ではこの曲、という理由も描かれるので、謎解きのように楽しんでいただけるはず。悲しみの涙ではないけど、しずくがぽつんと落ちて、次第に波紋が広がっていくような作品。そのしずくで少しでもお客様の心を動かせたら嬉しいですね」(平方)公演は3月31日(木)から東京・天王洲 銀河劇場、4月5日(火)から大阪・サンケイホールブリーゼにて。取材・文:高橋彩子
2016年03月14日“エンタテインメントの聖地”とされる館「ル・リアン」で行われるショーと、館での人間模様とを描く『SHOW ル・リアン』。出演の村井良大と平方元基はともに、ミュージカルからストレートプレイまで様々な舞台に出演してきたが、本格的なショーは初めてだと口を揃える。舞台『SHOW ル・リアン』チケット情報「僕は毎年、目標を立てるのですが、今年は挑戦する年にしたいと思っているんです」と語るのは、デビュー10周年の村井。「これまで、イメージが一変するような舞台はあまりやってこなかった気がします。でも凝り固まってしまうのが嫌で、28歳になる今年は違うことをしたかった。そのタイミングで(繋がり・絆という意味の)『ル・リアン』に出演させていただき、まさに“繋がった”感じ。ショーの中で、重さがあるから軽くもできるような表現を目指したいです」。一方、平方は「お芝居ではまず舞台上で対話を完成させなければいけないけれど、ショーは“ジャンジャン!”ってキメて、それをお客様に投げかけるみたいなところがありますよね。今回はタップダンスも披露します。ミュージカルと密接に関わるタップは、一度やってみたかったもの。30歳という節目に挑戦させていただくことは、一生の財産になりそうです。“観るは天国、やるは地獄”でとてつもなく難しいですが、どんな地獄を見たかで表現できるものも変わってくると思うので頑張りたいです」と意気込む。村井が演じるのは、館を取り仕切るMC(HIDEBOH)の下で修業する次期MC役。「タップ歴は『私のダーリン』の稽古と本番の数か月なので、HIDEBOHさんと肩を並べるのはとても無理。ただ、久々にやったら体が結構おぼえていました」と村井が言えば、平方は「良大くんは舞台上でも普段でも切り返しが早いので、MC的な役割は本領が発揮できると思います」と評した。その平方は、館で歌い踊るエンタテイナー役。「タップはもちろん音が鳴らないといけないんだけど、今は鳴らなくても感覚として楽しめるし、時折鳴るとさらに楽しい」と言う平方について、村井が「(構成・振付・演出の)本間(憲一)先生が“元基くんは音楽が好きだから、音へのこだわりがあってセンスも良い”と褒めていました」と教えてくれた。舞台では、往年のミュージカルの名曲が、今回独自の物語の中に編み込まれて展開する。「色々な場所でお客様が聴いてきたナンバーも、別の物語で表現されるので、これまでとは違う新鮮な感情が生まれるかもしれません。最後は胸がキュンとなって、タイトルの意味にも納得していただけると思います」(村井)「この場面ではこの曲、という理由も描かれるので、謎解きのように楽しんでいただけるはず。悲しみの涙ではないけど、しずくがぽつんと落ちて、次第に波紋が広がっていくような作品。そのしずくで少しでもお客様の心を動かせたら嬉しいですね」(平方)公演は3月31日(木)から東京・天王洲 銀河劇場、4月5日(火)から大阪・サンケイホールブリーゼにて。取材・文:高橋彩子
2016年03月14日映画『ドクムシ』のワールド・プレミアが2月27日(土)、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2016」にて開催され、主演の村井良大、秋山真太郎(劇団EXILE)、朝倉加葉子監督が舞台挨拶に登壇。ヒロインを演じた武田梨奈からはビデオメッセージが到着した。350万ダウンロードの電子コミックを実写化。気づくと完全に閉鎖された学校に閉じ込められていた7人の男女が、極限の中で生き残るために人間性をむき出しにしていく様を残酷に、生々しく描き出す。映像を見ればわかるように、かなり過酷な撮影現場だったようだが、村井さんは撮影での苦労について「たくさん血が出てくるんですが、一気に血を浴びるようなシーンは一発で成功させなくてはならず、プレッシャーがありました」と振り返る。秋山さんは、武田さんから放たれるビンタが「痛かったです」と苦笑。運動神経抜群の武田さんが本作では華麗なアクションを封印し、等身大の女性を演じているが、それでも彼女がビンタするシーンは「さすがと言うか…(苦笑)、『本気で来てください』と言ったら、すごい本気で来て…。そういうときに限って『もう1回、お願いします』ってなるんですよ」と振り返った。朝倉監督は、映画の中で重要かつ恐るべき(!)役割を果たす大鍋について言及。「なかなか大変なことに…(苦笑)」と言葉を濁したが、村井さんは「ニオイがすごいんです。夏で、(密閉された部屋のため)換気できないし、『鼻が曲がる』ってこういうことかと…」と顔をしかめ、秋山さんも「あの(部屋での)シーン、嫌だった」と漏らす。朝倉監督は「(映像用の)特殊造形物に加えて、本物の動物の内臓が入っていて、混ざり合ってます…(苦笑)」と映画の中だけでなく、撮影でも恐るべき光景が繰り広げられていたことを明かした。お気に入りのシーンを尋ねると、村井さんは全ての真相が明らかになった上でのラストシーンのある描写を挙げる。一方、秋山さんは映画を通じて描き出される「時間の経過」に触れ「順撮りで一週間、ヒゲも伸ばしっぱなしで、食事も基本は水分だけで固形物はなるべく摂らず、ゲッソリしていく姿は映画の中の7日間と合っていてリアルです」とまさに身を削って現場で過ごしていたことを告白した。一方、朝倉監督は武田さんが関わるあるシーンでの“首切り”描写をお気に入りにあげ「見事な首切りでした…」とウットリ。会場は笑いに包まれた。武田さんは、2月25日(木)の映画祭初日から夕張に滞在していたが、29日(月)の米アカデミー賞授賞式をレポートするためにロサンゼルスに行かねばならず、すでに夕張を発った。村井さんらは夕張入りし、わずか5分ほど武田さんと顔を合わせる時間があったそうで、村井さんは「ちょっとでも会えてよかったです」と笑顔を見せた。武田さんからはビデオメッセージが届けられ、映画について「人間の心理が見えて、いろんな意味でドキドキする作品で『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』にピッタリだと思います。ぜひ楽しんでください!」と呼びかけていた。『ドクムシ』は4月9日(土)から22日(金)まで2週間限定公開。「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2016」は2月29日(月)まで開催。(text:cinemacafe.net)
2016年02月28日WOWOWで2月13日からスタートする連続ドラマ『きんぴか』の原作者・浅田次郎が撮影現場を訪れ、主演の中井貴一、ユースケ・サンタマリア、ピエール瀧を激励した。ストーリーは、昔かたぎで不器用なヤクザ・阪口(中井)、最強の肉体を持つ自衛官・大河原(ピエール)、収賄容疑を被って逮捕された政治家秘書・広橋(ユースケ)の3人が老刑事・向井(綿引勝彦)のもとに集まり、彼らなりの方法で"筋"を通すべく大暴れする人間ドラマ。浅田は「この小説は25年前くらいに書いたものなので、映像化したいというお話をいただいた時は、正直『ええ?』って驚きました。ただ、その当時、社会の話題になっていたことが、時代が巡り巡って、また同じようなことが出てきている。不思議な感じがしました」とドラマ化についてコメント。「この小説は、あまり動きで笑わせるものではなく、平文の叙述で笑わせており、ストーリーの中で笑うものではない。その辺りをどのようにキャストのみなさんが演じて下さるのか興味があります」と、演技力に定評のあるキャストたちに期待を寄せた。出演はほかに村井國夫、岩松了、飯島直子。ドラマ『きんぴか』は2月13日(土曜 22:00~)WOWOWプライムにてスタート。
2016年01月21日中井貴一がWOWOW連続ドラマWで初の主演を務め、ユースケ・サンタマリア、ピエール瀧と“3人の悪党”を演じる「きんぴか」が、2016年2月13日(土)より放送されることが決定。『鉄道員(ぽっぽや)』や『地下鉄(メトロ)に乗って』などで知られる作家・浅田次郎の約20年前の作品がWOWOWで初映像化となることが分かった。天崇連合会岩松組の組員・阪口健太(中井貴一)が、敵対する銀鷲会組長を射殺。これは、組を思っての健太の単独行動だった。それから13年。“務め”を終え出所した健太を出迎えたのは、元刑事・向井権左エ門(綿引勝彦)ただひとり。大勢の組員の出迎えを想像していた健太に向井は、「バカが。捨て駒になりやがって」と現実を突き付ける。一方、最強の肉体を持つ自衛官・大河原勲(ピエール瀧)は安全保障関連法案の撤回を求め“ひとりクーデター”を起こすが失敗。また同じころ、政治家・山内龍造(村井國夫)の優秀な秘書・広橋秀彦(ユースケ・サンタマリア)は山内の収賄容疑をかぶり逮捕され、離婚の危機に。そんな“崖っぷち”の男たち3人に向井が声を掛け、「肚、腕、頭、3つぞろいの悪党がそろったんだ。理不尽を我慢するこたぁやめて、好きにやってみろ」と言い放つ。かくして、“3人の悪党”の快進撃が始まった!金より、出世より、筋を通すことを優先したにもかかわらず、組織に裏切られた3人の悪党たちを演じるのは、いずれもひとクセある実力派俳優たち。昭和任侠を絵に描いたような昔かたぎで不器用なヤクザを中井さん、政治家の罪をかぶったキレ者の元政治家秘書にユースケさん、そして政権に反旗を翻した元自衛官にはピエールさんが配役。さらに、3人の悪党を束ねる元刑事に綿引勝彦、そして、ヤクザと恋に落ちる伝説の看護師に飯島直子という豪華なキャストが揃っている。今回は、ビシッとスーツや自衛服で決めた3人のキービジュアルと、彼らが初めて出会うサウナのシーンので裸一貫になった場面写真も解禁。中井さんは、なんと刺青姿を披露しており、風格の漂うヤクザ役を体現する。中井さんは「役柄的にヤクザですが、いま日本男子が忘れかけている義理や人情を重んじ、不器用だけどまっすぐに生きる、アナログな昭和の男」と、自身の役を説明しながら「私の敬愛する浅田さんの原作物で、いままでのWOWOWのドラマとは少し違う物になりそうな予感がしました。WOWOWの新しいドラマのパイオニアになれればと…」と意気込みを語る。また、ユースケさんは、政治家の身代わりとなって罪をかぶることになる秘書と言う役柄に「誰にでもできそうで、でも実は僕にしかできない役(勝手にそう思っています)」とコメント。ピエールさんは「中井貴一さんと共演させていただくのは奇妙かつ、光栄であります!ユースケは昔からの知り合いですが、芝居のお仕事でしっかり絡むのは意外にも初めてなので、これもまた、奇妙な感じです」と期待を込めて語った。会社のため、家族のためと“筋”を通して頑張ってみても、突然、人生が変わってしまうことが起こり得る現代。そんな時代だからこそ、いま生きるために必要な“誇り”のために、誰よりも一生懸命に悩み、のた打ち回る3人の姿を見届けてみて。連続ドラマ「きんぴか」は2016年2月13日(土)22時よりWOWOWにて放送(全5話、第1話無料放送)。(text:cinemacafe.net)
2015年11月28日昨年メリル・ストリープやジュリア・ロバーツら錚々たるメンバーで映画化され数々の賞を受賞した『8月の家族たち』が「8月の家族たちAugast:Osage County」として舞台化が決定。「わが闇」や「三人姉妹」などを演出し、“三姉妹おのの名手”として呼び名の高いケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)が演出を担当し、麻実れい、秋山菜津子、常盤貴子、音月桂、生瀬勝久ら豪華キャストが出演するこが明らかとなった。詩人でアルコール中毒の父ベバリーが突如失踪。その知らせを受け、8月酷暑のオクラホマ州の実家には、両親思いの次女アイビー、5年ぶりの訪問となる母方の叔母マティ・フェイと夫のチャーリー、そして長女バーバラと夫ビル、その娘ジーンが帰省してくる。久しぶりに集まった家族が目の当たりにしたのは、夫の失踪と薬物の過剰摂取で半錯乱状態となった母バイオレットの姿。そしてある衝撃的な事件が起こる。やがて三女のカレンが婚約者スティーブを連れてやってくる。叔母の息子リトル・チャールズもあたふたと現れ、ようやく一族全員がそろい楽しいディナーを迎えるはずが…。本作は、2007年シカゴの小さな地下劇場で産声をあげ、瞬く間に脚光を浴び、同年ブロードウェイに進出し、2013年には映画化され、翌年には日本でも公開され各国の映画賞を受賞したトレイシー・レッツの幼少期の実体験を元に描かれた、三姉妹と家族たちの不協和音の物語。今回この舞台のキャストには、映画版でストリープの怪演が注目を集めた、薬が手放せない毒舌の母バイオレット役を元宝塚歌劇団雪組トップスターで退団後「シカゴ」や「ハムレット」など舞台で活躍する麻実さん。母とは言い争いが絶えない長女バーバラ役には「砂の器」(TBS)や「ミュージカル・キャバレー」などテレビや舞台に出演するする秋山さん、ジュリアン・ニコルソン演じる次女アイビー役には「眉山」(フジテレビ)、『間宮兄弟』の常盤さん、三女カレン役に「ハニー・トラップ」(フジテレビ)、『劇場版 MOZU』に出演する元宝塚歌劇団雪組トップスター音月さんという美しくも力強い母と三姉妹のキャストが顔を揃えた。また、生瀬さん、橋本さとし、中村靖日、村井國夫、木場勝己など実力派男優陣も顔を揃えている。そして本作に向けて上演台本と演出を手掛けるKERAさんは「プロデューサーから『他人の戯曲で演出してみたいものはありませんか』という提案を受けたので、必死に探したのです」「観る人によって反応は大きく変わるというのは、すなわち作品の幅を示しているのであり、こいつぁやりががあると感じ、すぐに上演権の獲得を依頼しました」と経緯を語り「私にとって未知の俳優さんを含めた、新鮮な顔ぶれが集結。楽しみです」とキャスティングについても語った。またKERAさんの作品に初参加となる麻実さんは「KERAさんと初めて御一緒に創るこの舞台、何か素敵な予感がしていまから胸がワクワクしています」と期待に胸膨らませたコメントを寄せた。“家族とは”“愛とは”なんなのか、驚愕のホームドラマに期待したい。舞台「8月の家族たちAugust: Osage County」は2016年5月7日(土)~29日(日)、Bunkamuraシアターコクーンにて公演。(cinemacafe.net)
2015年11月12日後藤ひろひと作、G2演出の舞台『ダブリンの鐘つきカビ人間』が10月3日、PARCO劇場にて開幕し、好評上演中だ。10年ぶりの再演となる今回は、主人公・カビ人間役の佐藤隆太、ヒロイン・おさえ役の上西星来(東京パフォーマンスドール)のほか、白洲迅、大塚千弘、小西遼生、篠井英介、村井國夫など個性豊かな実力派が集結し、笑いと恐怖のダーク・ファンタジーを構築。初日前日の記者会見では、佐藤が「まったくの別世界ではなく、見ていてどこか自分と置き換えられたり。そんなリアルと幻を行き来する、幅広い旅をしてもらえるんじゃないかなと。本気で笑えて本気で泣ける、極上のエンターテインメントだと思います」と堂々、宣言。その言葉通り、キャスト全員のエネルギーによって強力にファンタジーの世界へと誘われ、揺さぶられる、豪快な舞台が誕生した。舞台『ダブリンの鐘つきカビ人間』チケット情報旅行中の真奈美(大塚)と聡(白洲)は、道に迷ってたどり着いた山小屋の老人(吉野圭吾)に、不思議な物語を聞かされる。物語の世界へと引きずり込まれたふたりの前に、続々と現れる不思議な国の住人たち。謎めいたケルト音楽の響きと、全員による特徴的なダンスが心を惑わせるオープニングだ。誰もが嫌う醜い容姿となってしまったカビ人間、気持ちとは反対の言葉が出てしまう娘おさえなど、人々は皆、奇妙な病に罹って困惑している。伝説の剣があれば、その病を治すことができると知った真奈美と聡は、剣を探す旅に出るが…。カビ人間役の佐藤が見せるピュアな笑顔、快活な仕種には、物語の設定とは裏腹に強く惹かれずにいられない。作品の芯を担うにふさわしい華を持った役者である。チャーミングな表情と美声、さらに激しいアクションまでもこなす大塚と、整った容姿で三枚目の魅力を放つ白洲のコンビも爽やかだ。戦士のほか多役をこなす小西は、クールな表情にコミカルな味を潜ませて楽しい。若者たちのはつらつとした挑戦を支えながら独自の個性で観客を沸かすのは、吉野、篠井、村井の巧者たちだ。とくにシスター姿の篠井が、得意の女形の味わいを生かした魅力の適役となって光る。おさえ役の上西には、その可憐な風貌と言葉の毒のギャップを終始微笑ましく見ていたが、クライマックスでのひたむきな表現に胸を突かれた。俳優陣が色彩豊かに競演を見せる中、後藤が絶妙の間を狙って差し込む笑いにも感服。ふたつの時空をさまよう旅に引き込まれ、謎にときめき、せつない結末に胸締めつけられる。まさに極上のエンターテインメントだが、出色はその幕切れだ。冒険の興奮を断ち切る苦さと、不穏な余韻の妙な心地良さ。大人のファンタジーならではの味わいをぜひ体感してほしい。公演は10月25日(日)まで東京・PARCO劇場にて。その後全国を巡演。取材・文上野紀子
2015年10月07日後藤ひろひと作、G2演出による舞台『ダブリンの鐘つきカビ人間』がキャストを一新し、10年ぶりに再登場する。誰からも敬遠される醜い容姿を持つ男・カビ人間(佐藤隆太)や、気持ちと反対の言葉が出てしまう娘・おさえ(上西星来)など、不思議な病に冒された人々が織りなす笑いと冒険と感動のダーク・ファンタジーだ。10月3日の開幕を前に、豪華出演陣が揃った稽古場を訪れた。舞台『ダブリンの鐘つきカビ人間』チケット情報立ち稽古は、旅行中の真奈美(大塚千弘)と聡(白洲迅)が、山小屋の老人(吉野圭吾)の語る不思議な物語の世界へと引きずり込まれる冒頭シーンから始まった。小西遼生、篠井英介、村井國夫、マギーや後藤といった巧者たちが個性的なダンスで次々に現れると、物語の背景は奇妙な町へと移り変わる。賑やかな群衆シーンの稽古が何度も繰り返されるが、王様役の後藤がその都度違う笑いのネタを差し挟み、共演者やスタッフの爆笑を誘う。うなずきながらほくそ笑んでいるのは演出のG2だ。続いて舞台中央からカビ人間役の佐藤が爽やかに登場すると、途端に人々の表情は曇り始めて……。どこから見ても好青年の佐藤・カビ人間が、周囲から疎ましがられている様子を全員のダンスと語りで表現。謎を生み、興味をそそる幕開けである。集中しながらも、全員がのびのびと自由に芝居作りを楽しんでいる雰囲気が見てとれた。「もとは僕が小劇場で活動していた時に書いた作品なんです。今回はその空気をよくわかっている篠井さんがいてくれて嬉しい。一番信頼してます」と後藤。その言葉を受けて「この作品の混沌としたエネルギー、小劇場らしいハチャメチャさはすごくチャーミング」と絶賛する篠井。篠井が演じるのは敵役となる“シスター”だ。前回までの“神父”のキャラクターを、篠井自らが得意とする女性役に変更を提案。後藤も「素晴らしいアイデア!」と直ちに改訂に着手したという。新生『カビ人間』の根幹となるふたりに話しを聞いた。「小劇場出身の僕らってむやみなエネルギーがあるよね(笑)。とくにファンタジーは、お客様をねじ伏せるように納得させて、楽しませるパワーが必要なんです」(篠井)「そう。若い俳優さんたちは真面目で、どこか理詰めなところがあるからね。英介さんは笑わせるところとちゃんと押さえるところの区別をしっかりした上で、がむしゃらに演じてくれる。若者に見せるべき姿だと思いますよ」(後藤)主演を務める佐藤隆太について、後藤は「今までで一番美しいカビ人間。こんな素敵な男の子をなぜ嫌うの?となることが作品の本質。…って過去に演じた俳優さんに怒られそうだけど!(笑)」と期待を寄せる。芸達者たちが全力で挑む奇妙なファンタジーの世界、不思議体験の幕開きはもうすぐだ。「稽古場では絶対にコメディは出来上がらないんです。笑いは役者同士の呼吸じゃなく、役者とお客さんとの呼吸で生まれるものですからね。ぜひ劇場で、美しいミラクルを感じていただきたいと思います」(後藤)10月3日(土)から25日(日)まで東京・PARCO劇場にて。文:上野紀子
2015年10月02日村井良大らが出演するミュージカル『RENT』が9月8日、東京・シアタークリエで開幕した。1996年のオフ・ブロードウェイの開幕以降、世界で愛され続け、日本でも上演を重ねている作品。出演者は全キャストオーディションで決定、いわゆるミュージカル俳優に限らない幅広い人材が集まるのも特徴だ。今回も個性豊かなキャストが熱いパフォーマンスをぶつけ、化学反応を起こし、珠玉のステージになっている。【チケット情報はこちら】『RENT』はプッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』を下敷きに、舞台を20世紀末のNYに移したもの。映像作家のマークは、彼女に女性の恋人が出来てフラれたばかり。さらに住んでいるロフトの家賃(RENT)は滞納し、クリスマス・イブに暖をとることも出来ない。ルームメイトのロジャーは元ジャンキーでHIV陽性で引きこもり。死ぬ前に“栄光の1曲”を残したいと思っている。さらに階下に住む少女・ミミに惹かれていくも、一歩踏み出せない。クリスマス・イブに出会ったゲイのカップル、コリンズとエンジェルはたちまち恋に落ち、ふたりで暮らそうと約束するが、彼らもまたHIVキャリアで残された時間はあまりない……。問題や欠点を多く抱え、明日も見えない中、それでも自らの個性を大切にし、今日を懸命に生きようとしている若者たちが織り成す青春群像劇だ。物語の語り部も担うマークを演じる村井良大は、翻訳ミュージカル初挑戦だが、安定した歌唱力で物語を牽引する。また仲間たちをフィルムに収めていく彼は傍観者であり、HIV陽性でもない彼はやがて残される宿命を負っている。そんな居所のなさを、掴みどころのない笑顔で演じているのが印象的。ロジャーは堂珍嘉邦、ユナク(超新星)のWキャスト。苛立ちを叩きつけるかのようなパッションを、“元ロッカー”という立場と上手くリンクさせた堂珍、逆に暗いまなざしが悲しげで心に残ったユナクと、好対照な役作りで面白い。またコリンズ役のふたり(TAKE[Skoop On Somebody]と加藤潤一のWキャスト)も非常に素晴らしく、ともに『I’ll Cover You (Reprise)』の熱唱は観ていて号泣必至だ。心優しいエンジェルに扮したふたりも、平間壮一のチャーミングさ、ドラァグ・クイーンという設定が非常に説得力のあった美しいIVANと、見比べてみるのが楽しい。文字数の都合もあり全員分の感想を記せないのが残念だが、すべてのキャストがそれぞれにこの作品を愛しているのが伝わってくる熱演。誰もが主人公たるこの作品を、キャストそれぞれが真摯に、そして熱をもって体当たりで演じ、『RENT』のテーマ――No Day But Today=今を生きる――を、美しく浮かび上がらせた2015年『RENT』カンパニーに拍手を贈りたい。公演は10月9日(金)まで、東京・シアタークリエで上演。その後10月16日から18日(日)まで、大阪・森ノ宮ピロティホールで上演。
2015年09月15日●SFCの授業とは?村井 純という人物をご存知だろうか。"インターネット"を意識せず使っている人には馴染みのない人物かもしれないが、"インターネット"に興味がある人には神様のような存在だ。そして、意識せず利用している人でも、村井氏なくして今の日本のインターネット環境はなかったと言えば、その存在の大きさに気付いてもらえるかもしれない。村井氏は慶応義塾大学環境情報学部(SFC)の学部長で教授だ。インターネットがインターネットとして存在していない頃からネットワーク技術に携わっており、大学や研究機関をネットワーキングする「JUNET」の立ち上げ、我々が意識せず使っている「.jp」の国別コードトップレベルドメインの個人委任など、初期のインターネットの日本における牽引役、"父"として、日本のインターネットを先端へと導いてきた。○Interopの成り立ち6月の頭に行われた「Interop Tokyo」。これは、ネットワーク関連技術に特化したイベントで、中にはShowNetと呼ばれる会場運営を各種ネットワークベンダーの最新機器を繋いでデモンストレーションする取り組みもある、通信技術関連で最大の国内イベントだ。村井氏は1994年に行われた第1回から参加しているが、そもそもの発端となったアメリカのInteropの第1回にも参加しており、日本人ではただ1人の参加者だったという。「今のネットワークはワイヤレス化が進んでいるが、当時は限られた会社が会社同士で接続し、ネットワーク機器を作る側も少数で問題なかった。今はネットワークのワーキンググループの決まりに沿えばネットワーク機器を作れるし、シンプルに使えるので、ユーザーはただ単に吸い上げればいいだけだ。しかし、言うは易しでそれが全てではない。商品として相互に繋がらなければ、ネットワークの意味がない。誰が誰に文句を言えばいいかもわからないし、どうせなら誰がどこで作っても、お互いにどう動くか確かめる場があればいい。そういうところから、ShowNet(InteropNet)が始まった」(村井氏)アメリカのInteropはテレビや家電の見本市(CES)など、様々なカンファレンスが定期的に開催されることからInteropの集客力は落ちてしまったというが、相対的に日本は活発だという。SDNや100Gbイーサ、最新のスイッチなど、新しいネットワーク技術に触れられるInteropで、その後の半年、1年間がわかる、そういう場は今後も重要であると村井氏は力説する。「日本のInteropは、今年で言えばIoTがテーマで、横にサイネージやメディア、位置情報(G空間)、電子書籍など、様々なインターネットに付随してくるICT全体の取り組みとしてInteropが進化している。そこがアメリカのInteropが先細ったところとの違いだ」(村井氏)○IoTを学生時代から考えられるという環境SFCの学生はそんな村井氏のもとで授業をやっているわけだが、2年前に大学を卒業した筆者でさえこんな光景は見たことないと思うような授業を行っていた。そもそも、筆者の母校が大したことのない大学というのもあるが、PCを持ち込んでいる人間は数百名の学生のうち自分を含めて10名足らずという環境だった。しかしSFCでは、以前からPCの持ち込みが前提となっており、プログラミングをやれる人間もある程度"普通"のことになっているようだ。もちろん、一番後ろから授業を見学していて、どこの大学にもいるちょっとサボっている学生が全くいないとは言わない(学生さん、ごめんなさい)ものの、こうした環境で勉強できるように受験勉強を頑張っていれば……という印象を持った。横道には逸れたが、今回の取材の前の週末に、村井氏の受講者を対象にしたワークショップが行われていた。通常は中学生や高校生のためにプログラミング教育の場を提供するLife is Tech!との共同企画によるもので、KDDI ∞ Labo出身のスタートアップであることから、KDDIもこのワークショップに参画していた。今回は"IoT"をテーマに据えていたため、マイコンボードのArduinoとKDDIが提供するHDMIドングル型開発ボードの「Open Web Board」、Firefox OSを搭載した国内初のスマートフォン「Fx0」を活用し、「世の中を良くするためのハック」のアイディア出しとデモを行ったという。これらは、IoT、つまりモノのインターネットとWoT、Webがものに繋がる世界を実現する一要素として、ハッカソンでもよく題材として取り上げられている。KDDIは、Web上で組み込み機器を管理できる開発環境「Gluin」を提供しているが、7月1日にはこのGluinのソースコードも公開している。これまではKDDIが提供するサーバーやWebサイト上だけで機器連携のレシピの製作・動作が可能となっていたが、Ubuntu OSやMySQL、Apache、php、Node.jsなどのサーバー環境を構築することで、独自サーバーでもGluinを利用できるようになる。こうしたIoT/WoTの世界観を学生に伝える村井氏だが、実際の授業でも個別の技術を事細かに伝えるというよりも、どういう考え方でネットワークの世界が進化してきたか、そして、どうすれば世の中をより良くするために技術を前に進めていけるかという話を多く語っていた。授業は後半、ワークショップの出席者をベースに生徒たちがアイディアを出しあい、説明を聞いて「いかにこのアイディアが世の中を良くできるか」という矜持に共感できたかで優秀なアイディアを選ぶことを行っており、残念ながらその結果を知ることはできなかったものの、生徒の多くが立ち上がって教室内を行き交う様子から、かなりの熱気を感じ取ることができた。●村井氏に聞く"IoT"授業後、村井氏に直接話を聞くことができたので、その様子をお伝えしたい。――授業でも触れられていましたが、シリコンバレーのGoogleやFacebookといったプレイヤーが強大な力を持っている現在のインターネットは環境的に良くないのでしょうか?村井氏インターネットはオープンなアーキテクチャであることが大事。あるレイヤでデータが流れるということは、1つの力ではできない。あるレイヤが生まれると、誰の力でそのレイヤを発展させるのかという段階にたどり着き、また次の力が生まれる。例えば、ビデオを流すとなるとマルチキャストが生まれ、たくさんのものが相乗りしていく時代になった。ビジネスには参入障壁があってはならないわけで、オープンな環境が次のイノベーションを生む。最初に誰かが成功することが重要なんだよ。ある時期にプロプライエタリな(原則的に改変が不可能な、独占的な)ソフトウェアが生まれた。一つの例でいえば、OSPFがある。SPFはアルゴリズム経路制御のプロトコルだが、それをオープンにするという議論があった。これはシスコの持ち物だったんだけど、2台のルーターをロードバランスしたくても、相手もシスコのルーターでなければならなかった。そこで公開しろという議論になったんだけれど、シスコは出さないと突っぱねた。しかし、ある会議がハワイであった時、急に反省したのかそれを公開するようになった。実は、経路アルゴリズムをOSPFとしてみんなでオープンに作り上げるという流れになっていたからで、シスコも最初こそSPFで独占的に売れた、いわゆるベンダロックインによる囲い込みで儲けようとしていたが……という流れだった。結局、これはオープンにすべてがシフトするという証拠。そして、どいつもこいつも今のインターネットでは、Googleに敵わないって言ってるけど、それは嘘。明後日になったら、Googleモノポリーの世界はありえないんだよ。さっきも話したけど、人間進歩するにはオープンが重要。Internet Explorerだって、15年前は市場を独占していたが、Firefoxが牙城を崩し、今はGoogle Chromeもある。標準化努力によって世界が変わってきたし、そういう歴史は経験としてみんなが培っている。グローバルなプラットフォームを作り上げるには、そういう経験値を持っているところに合わせることが重要なんだ。――つまり、IoT時代もGoogleらが先陣を切ろうとしていますが、勝てない戦ではないと?IoTで一番大事なことは、IoTでいうと、例えばデータはセンサーから出てくる。それがHTTPで繋がることがついにできる世の中になったということだ。ビッグデータ分析はGoogleに敵わないとされているけど、彼らはデータをWebから集めてる。つまり、基本的に文字データの処理、自然言語処理を行っているわけだ。だけど、IoTの世界はデータをセンサーから数字にして呼び出す世界であって、言語依存性はない。それがネット上で氾濫する時代に、英語世界だけが先行するということはない。例えば、これだけ自動車メーカーが揃ってセンサーデータを数値化して利用できるように形にしているのは日本だけだ。これがいわゆるゲームチェンジャーだろう。そういうところがIoTは面白いと思う。リアルとバーチャルが一緒になるインパクト。人の生活を様々な分析にかけることで、データが抽出できるようになる。Web上にそれを限定しないことが最大のインパクトといえる。サイバースペースとリアルスペースの融合、つまりサイバーフィジカルになるという大きなインパクトだ。文字に書かなきゃいけない時代がすべて省かれる。自動的にデータが出てくるし、スマホ持ってるだけでデータが集まってくる。IoT時代の最大のリスクは、やはりというべきかベンダーロックインだろう。自動車業界は縦にモノを繋げようとしているし、例えば農機の会社も頑張ってやろうとしている。だけど、そうしたところの業界だと、それぞれが情報ビジネスやろうとするけど、だいたいビジネスヘタだ。もし、大枠のプラットフォームを作り上げることができれば、そして、センサーを大局観をもって使うことができれば、何ができるか考えることができればそれは大きな力になる。色んなデータを自由に使えたら、どのような世界にできるか、そういうことを考えられる次の世代に繋げることが我々の役割だと思っている。
2015年07月02日『弱虫ペダル』などで知られる若手俳優の村井良大が、死に直面した若者たちの愛と生を鮮烈に描く『RENT』で、ブロードウェイミュージカル初主演を果たす。演じるのは、HIVに感染している友人のロジャー(堂珍嘉邦/ユナク)とNYのロフトに暮らす映像作家で、作品の語り部ともなるマーク役。オーディションを受けるまで作品を知らず、「ミュージカルは畑違いだと思っていた」という村井だが、今ではすっかり『RENT』にハマっている。ミュージカル『RENT』チケット情報「オーディションのために舞台や映画のDVDを観て、音楽をエンドレスで聴くうちに、この作品おもしろい!と。20年近くも前に初演された作品なのに、今に通じるところがたくさんあって、初めて出会った気がしないくらい親密に感じたんです。ミュージカル=キラキラしたもの、というイメージもこの作品で覆されました。“魂の歌”みたいなものが全編にちりばめられていて、泥臭い美しさがあるところにすごく惹かれます」役作りをする際は、「自分の価値観と役の価値観をすり合わせていくイメージ」で取り組んでいるという村井。マーク役については、「周りからは“映画オタク”と見られてますけど、本人はただ映画に対して熱心なだけ。そういう情熱は僕にもありますし、周りの人に合わせてあげる彼の性格にも近いものを感じます」と、元々共感できる点が多かったようだ。そのうえ現在は、なんと自ら英語の台本を訳してみることで、さらなるすり合わせを推進中。「英語のままの言葉遣いにあたることで、字幕では分からなかった、マークの新しい面が見えてきています。日本語台本では、どうしても表現が変わっている部分があるわけですけど、元の台詞を知っていれば、自分なりに逆算したり調整したりもできるんじゃないかなって。訳しているといっても、英語は全然できないので、辞書をひいたりインターネットに頼ったりしながらなんですけどね(笑)」見るからにマークらしい雰囲気を持ち合わせているうえに、作品への熱い思いと役への飽くなき探求心まで兼ね備えた村井に、期待は高まるばかり。本人も、「稽古が楽しみで仕方ない」と目を輝かせる。「歌はまあ、絶賛トレーニング中ですけど(笑)、不安は不思議とあんまりないんですよね。これだけ繰り返し上演されている作品に携われるのは、本当に幸せなこと。これからも長く愛され続ける作品であるためにも、今回の公演をしっかり盛り上げていきたいと思っています」公演は9月8日(火)から10月9日(金)まで、東京・シアタークリエにて。その後大阪でも上演。東京公演のチケット一般発売は7月4日(土)午前10時より。チケットぴあではインターネット先行先着「プリセール」を6月27日(土)昼12時より受付。取材・文:町田麻子
2015年06月26日佐藤隆太が主演を務め、『パコと魔法の絵本』の原作で知られるG2と後藤ひろひとのコンビによる舞台「ダブリンの鐘つきカビ人間」の全キャストが、このほど発表となった。物語は中世。住民皆が異なる症状の病にかかり、奇病に冒された、とある町。鐘つき男の“カビ人間"は、かつて美しい容姿に醜い心を持った男であった。しかしいまは、奇病によって心と容姿が入れ替わり、水晶の泉ような心とカビに包まれた醜い容姿を持つ、町の嫌われ者となっていた。カビ人間は、ある日、思った事と反対の言葉しか話せない病に苦しむ娘・おさえに出会う。二人は惹かれ合うようになるが、周囲を渦巻く思惑や裏切りが、いつしか二人を思わぬ悲劇に巻き込んいく…。既に発表されたキャストとして、主演の佐藤さん、ヒロインに「東京パフォーマンスドール」の上西星来の抜擢が話題の本作。このほど発表となった他のキャストには、ドラマ「She」「恋愛あるある。」の白洲迅や、『ごくせん THE MOVIE』の木戸邑弥といった新星から、『東京難民』の大塚千弘、「牙狼-GARO-」シリーズの小西遼生、映画やドラマ、舞台のほか「PON!」にも出演中の中村昌也などの注目俳優や、明樂哲典、マギー、後藤さん、吉野圭吾、篠井英介、村井國夫といった個性派ベテラン俳優など、バラエティ豊かな俳優陣が名を連ねた。「ダブリンの鐘つきカビ人間」は、1996年に後藤さん主宰の劇団「遊気舎」において初演され、その後、演出・G2×脚本・後藤さんのタッグによるプロデュース公演として、2002年には大倉孝二、2005年には片桐仁を主演に迎え上演。10年ぶりとなる今回の再演では、作者であり、2002年上演版、2005年上演版でも王役を演じた後藤さん以外はすべてのキャストが一新されている。キャスト全員のアンサンブルによって、大きな笑いとドラマが作り上げられるのが大きな魅力である本舞台。映像、ミュージカル、ストレートプレイなど、様々なジャンルを横断し活躍する旬の俳優陣たちのアンサンブルに、大きな期待がかかる。舞台「ダブリンの鐘つきカビ人間」は、10月3日(土)~25日(土)渋谷パルコ劇場を皮切りに、大阪他、各地で上演予定。(text:cinemacafe.net)
2015年06月25日世界中に熱狂的なファンを持つミュージカル『RENT』の製作発表会見が6月8日、都内ライブハウスで行われた。日本でも度々上演される人気作だが、今回は村井良大、堂珍嘉邦、超新星のユナクらが初参加。ミュージカル俳優というよりは歌手やバンド活動をしているメンバーなど個性豊かなキャストが揃い、熱く意気込みを語った。ミュージカル『RENT』チケット情報作品は20世紀末のNYが舞台。家賃(RENT)を滞納するような貧困やドラッグ、HIV、セクシャルマイノリティといった問題を抱えた若者たちが、時にぶつかりながらも愛しあい、夢を追いかける物語。美しくキャッチーな楽曲が多く、中でもテーマ曲『Seasons of Love』などはCMソングとしても使われているので、耳にしたことのある人も多いはず。メインキャストで、ビデオ・アーティストのマークを演じるのは、人気若手俳優の村井良大。「一番未熟者ですが、皆をひっぱっていけるように」と意気込みを語った彼は海外ミュージカル作品への出演は初めて。「もとは英語で歌われた曲たちの、歌の魂を変えずに日本語にするというところに苦戦していますが、今頑張っているところです」と話した。マークのルームメイトで引きこもりのロッカー、ロジャーは堂珍嘉邦、ユナクのWキャストだ。「この作品は青春像であり、そういうエネルギーを必要とする舞台。自分の中で何かを燃やして、血と肉でアタックしていきたい」(堂珍)、「僕も(音楽活動をしているので)何かを残したいという気持ちはロジャーと一緒。この作品に参加できて光栄ですので、死ぬほど頑張って、いい公演を作れるようにしたい」(ユナク)とそれぞれ語った。LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)のキャラクターが多数登場し、テーマのひとつとなっている作品でもある。トランスジェンダーのエンジェル役として参加するIVANは「真面目に、バラエティでは見せない新しいIVANを見せていけたら」と意気込みを話すとともに、「現実的に考えたら自分はエンジェルに一番近い。トランスジェンダーという意味でも、メンズ・レディースどちらもやるという意味でも、自分のままで舞台に出てもあまり変わらないかもしれない。ただ、今は女の子として生きさせてもらっているので、またトランスジェンダー側に…男の子側に持っていくのは少し大変だし、(この話が来た)最初は戸惑いました。でも自分だからできる熱いものを伝えられたら」とも話していた。公演は9月8日(火)から10月9日(金)まで、東京・シアタークリエにて。その後大阪でも上演。東京公演のチケットは7月4日(土)に一般発売を開始する。チケットぴあではインターネット先行抽選「いち早プレリザーブ」も実施、6月20日(土)から25日(木)まで受付。
2015年06月09日「天才バカボン」の初の長編劇場版アニメとなる『天才バカヴォン~蘇るフランダースの犬~』。5月23日(土)、本作の初日舞台挨拶が都内で行われ、監督のFROGMAN、瀧本美織、濱田岳、犬山イヌコ、上島竜兵(ダチョウ倶楽部)、村井國夫が出席した。本作でネロの声を演じている瀧本さんは、「疲れただろう、パトラッシュ」と「フランダースの犬」の名セリフをお見舞い。さらに「パカボン一家の誰と一緒に住んでみたいか?」との質問が上がると、「(バカボンの)パパについていきたい。めちゃくちゃにされてもいいです」と大胆発言で、会場の笑いを誘った。さらに、犬山さんから「Mタイプですか?」と聞かれると、「Mかもしれないですね」と瀧本さん。「ママがいい」という上島さん、村井さんも「ちなみに僕はドMです」とノリノリでコメントしていた。FROGMAN監督が参加した『白い船』(’02)に主演し、長らくFROGMAN監督と親交があるというのが、濱田さんだ。濱田さんは「中学生のときに、夏休みにFROGMANさんの島根の家に遊びに行って。お風呂に入っていたら、カエルがいて。怖すぎて全裸でお風呂を出た」と告白。FROGMAN監督が「フリチンで出てきたんですよ。どんな大きなカエルかと思ったら、2cmくらいのカエルだった」と明かすと、濱田さんは「裸一貫で勝負したのは、あれが人生初」と楽しそうに“おバカエピソード”を披露していた。縁の深い二人だが、FROGMAN監督は「岳と14年ぶりに一緒に仕事をできた」と感無量の面持ち。「もう売れっ子でね。金太郎と言えば、濱田岳。カネ太郎ですよ。金ばっかり稼いでいる」と濱田さんが金太郎を演じるauのCMと絡めて、会場も大爆笑。続けて「それでもこんなにギャラの少ない作品に出てくれた。ありがとうね、岳」と心からの感謝の言葉を送っていた。また、瀧本さんについても「前からずっと気になっていた。彼女しかないと思い、一人しかオファーをしていない」と明かすなど、一人一人のキャストへの絶大な信頼感を吐露。晴れやかな表情で「今回、僕ができうるすべてのことを投じた」と意欲作への自信を語り、会場から大きな拍手を浴びていた。『天才バカヴォン~蘇るフランダースの犬~』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:天才バカヴォン~蘇るフランダースの犬~ 2015年5月23日より新宿バルト9ほか全国にて公開(C) 天才バカヴォン製作委員会
2015年05月23日漫画家・赤塚不二夫生誕80周年を記念して制作された、『天才バカボン』初の長編アニメーション映画『天才バカヴォン~蘇るフランダースの犬~』(5月13日公開)のオープニング映像の制作に、『STAND BY ME ドラえもん』(2014年)の監督を務めた八木竜一氏が参加していることが21日、明らかになった。CGクリエイターとしても知られる八木氏が手がけたオープニングは、宇宙に浮かぶ地球を包み込むように現れる映画タイトルからスタート。そして壮大な宇宙を漂っているかと思いきや、宇宙人や雪男、怪獣から逃げまくり、ラストはいつものバカボン一家の温かい家にたどり着く――というスピード感と奇想天外な展開に仕上がっており、想像もつかないようなストーリーの幕開けを期待させる内容になっている。ネロとパトラッシュが天使に導かれ天に召される『フランダースの犬』の感動のラストシーンも盛り込まれた本作は、ネロたちが悪の手先となって現代に蘇るという斬新な設定で、『バカボン』おなじみのキャラクターたちとともにドタバタ劇を展開。脱力系コメディフラッシュアニメ『秘密結社 鷹の爪』を手がけたFROGMANが監督・脚本を担当している。声優には、ネロ役に女優の瀧本美織、バカボンのパパにFROGMAN、バカボンの同級生・西河内好平を俳優の濱田岳、バカボンを声優の犬山イヌコ、レレレのおじさんをダチョウ倶楽部の上島竜兵、ダンテを俳優の村井國夫、ほかにも岩田光央、上野アサ、澪乃せいらなど豪華キャストが名を連ねている。(C)天才バカヴォン製作委員会
2015年05月21日「ひみつのアッコちゃん」、「おそ松くん」などで知られる漫画家・赤塚不二夫の生誕80周年記念として、代表作「天才バカボン」を初の長編アニメ映画化した『天才バカヴォン~蘇るフランダースの犬~』。このほど『風立ちぬ』のヒロイン役などで知られる、瀧本美織をはじめ、濱田岳、上島竜兵(ダチョウ倶楽部)、村井國夫ほか豪華声優陣が発表となった。「秘密結社 鷹の爪」の生みの親にして、いまやコメディアニメで独自の世界を暴走する鬼才・FROGMANが、新たな解釈で生み出した“新生バカボン”。今年でアニメーション放送40周年を迎える名作「フランダースの犬」から、ネロとパトラッシュが参戦することでも注目が集まっている本作だが、さらに話題を呼ぶ豪華声優陣の配役と、その声が吹き込まれた本予告が併せて公開された。バカボンのパパの声優を務めるのは、本作の監督&脚本を務めるFROGMAN監督。いつもの“鷹の爪”とは違う作品に不安を覚えつつ、「周りの大人たちが、一所懸命、励ましてくれたので、すごく頑張れました!た!どれくらい頑張ったかと言うと、ウミガメのお母さんの産卵に例えると、卵200ケ産むくらいです!普通は平均120ケくらいだそうです!だから、皆さん観て下さい!はい!」とFROGMANワールド全開のコメントを寄せた。そして『風立ちぬ』の里見菜穂子役で華々しく声優デビューを飾った瀧本さんが、次に演じるのは悪の手先となって現代に蘇ったネロ。「まだまだ声優の経験が浅い中、今回お話を頂いて、またギャグコメディみたいなものをやりたいと思っていたのですごく嬉しかったです」「まさかあのネロを自分が!と感激しました」と本作のオファーをふり返り、「みんなが知らない、びっくりするネロになっていると思います」と意気込みを覗かせる。レレレのおじさんを演じるのは、ダチョウ倶楽部の上島さんが担当。誰もが知る“面白キャラ”を演じるにあたり「レレレのおじさんは、子どもの頃から知っている役なので、あのフレーズを口ずさめたのがありがたかったです」と喜びを噛みしめているよう。さらに、暗黒組織・インテリペリを率いるダンテを、名俳優・村井さんが務める。原作者・赤塚不二夫氏について「赤塚不二夫さんは天才ですね。バカと揶揄されている人間の発想こそが、何よりも力強く、自由、考えさせられる事です。赤塚さんの、面白い事には貪欲にとりかかる。素敵です。私の座右の銘は、遊戯三昧。赤塚不二夫さんは(心の)師匠です」と語り本作への出演を楽しんだ様子。その他に、バカボンの同級生・西河内好平を『永遠の0』やauのCMでも話題の濱田さん、バカボンを犬山イヌコ、バカボン一家の住む町を守る本官を声優・岩田光央、バカボンのママを声優・上野アサ、ハジメを元宝塚歌劇団花組娘役の澪乃せいら、本作のオープニングソングを担当する「チームしゃちほこ」の秋本帆華がウナギイヌで参戦し、パトラッシュを、なんとFROGMANの愛犬が担当!豪華声優陣&本物の犬が勢揃いし、誰も見たことがないまったく新しいバカボンを作り出した。そのシュールさは、今回解禁された予告編でも感じられるはずだ。映画『天才バカヴォン蘇るフランダースの犬』は5月23日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年04月03日赤塚不二夫の代表作『天才バカボン』と、名作アニメーション作品『フランダースの犬』を独自の解釈で掛けあわせたフラッシュアニメーション映画『天才バカヴォン~蘇るフランダースの犬~』(5月23日公開)の声優キャストが発表され、同時にポスターと予告動画も公開された。本作は、赤塚不二夫生誕80周年記念として制作。『天才バカボン』の長編アニメ映画化は初のことで、監督・脚本は、脱力系コメディフラッシュアニメ『秘密結社 鷹の爪』を手がけたFROGMANが務める。ネロとパトラッシュが天使に導かれ天に召される『フランダースの犬』の感動のラストシーンから始まる本作は、ネロたちが悪の手先となって現代に蘇るという斬新な設定で、『バカボン』おなじみのキャラクターたちとともにドタバタを繰り広げるという。ネロを演じるのは、スタジオジブリ作品で宮崎駿監督の『風立ちぬ』(2013年)でヒロイン・里見菜穂子役を演じた女優の瀧本美織。バカボンのパパ役をFROGMANが、バカボンの同級生・西河内好平を俳優の濱田岳、バカボンを女優の犬山イヌコが担当する。本作のエンディングソングを担当する、アイドルグループ・チームしゃちほこの秋本帆華はウナギイヌで出演。そして、レレレのおじさんにダチョウ倶楽部の上島竜兵、暗黒組織インテリペリを率いるダンテを俳優の村井國夫が務める。その他にも、バカボン一家の住む町を守る本官を声優の岩田光央、バカボンのママを声優の上野アサ、ハジメを元宝塚歌劇団花組娘役の澪乃せいらが名を連ねている。なお、パトラッシュはFROGMANの愛犬の声が使われている。公開されたポスターでは、闇の世界に足を踏み入れ、怪しく瞳を光らせるネロと、凶暴化したパトラッシュがバカボン一家たちの背後に迫るビジュアルで、予告動画は「彼らは天使に導かれ、天国に…召されなかった!」と衝撃の幕開け。「汚い人間たちの味方になってもいいことないじゃないか」と悪に染まってしまったネロなど、アニメのイメージとはかけ離れたボケをかます彼らが、バカボン一家とともに起こす大騒動を予感させる内容になっている。今までのイメージを覆すネロを演じた瀧本は、「まさかあのネロを自分が! と感激しました。絵がない状態での収録は初めてだったのでドキドキしましたが、監督が丁寧に誘導してくれたので気持ちよく挑めました」と収録を振り返り、「みんなが知らない、びっくりするネロになっていると思います」とその変貌ぶりに自信を見せた。赤塚を、お笑いを目指す人間の"バイブル"のような人と語る上島は、「レレレのおじさんは、子供の頃から知っている役なので、あのフレーズを口ずさめたのがありがたかった」とコメント。絵を見ずに声を吹き込むという収録方法に緊張したという村井は、「役柄は悪魔の様な権力を持つ男。楽しくないわけがありません。色々な声を使いながら、悪魔的な役を楽しみました」と充実ぶりを語った。(C)天才バカヴォン製作委員会
2015年04月03日