韓国、台湾でも記録的ヒットを飛ばした日本発のミュージカル『デスノート』がオール新キャストで上演される。主演の夜神月(やがみライト)役は村井良大と甲斐翔真のダブルキャスト。丁寧な語り口と柔らかな物腰に、隠しきれない人の良さがにじむ村井に、狂気をはらむライト役への意気込みを訊いた。「デスノート THE MUSICAL」チケット情報デスノートに名前を書かれた人間は40秒で死ぬ――。成績優秀な高校生・夜神月は死神リュークが落としたデスノートを拾ったことから、「自分こそが神に選ばれ、犯罪者のいない世界を創る“新世界の神(=キラ)”だ」と確信、犯罪者の粛清を始める。ネット上でキラへの称賛が高まる中、警察は謎の名探偵L(エル)と秘密裏に捜査を開始する。その頃、アイドルの弥海砂(ミサミサ)もまた、新たなデスノートを手にしていた…。「最近、自分が思う自分と周りが思う自分が変わってきている」と村井。「ライト役ももっとカッコいい人がやる印象があったので、正直驚きました。自分の市場価値はどうなっているんだ、と(笑)。ざわざわした輪郭がどんな風にまとまるんだろうかとか。役者としての幅を広げる意味では、予想外の役をいただけるのはうれしいこと。できると選んでいただけたことも勲章ですし、その気持ちにお応えしたい」。ミュージカル版のライトは「普通の青年であること」がポイントと見る。「演出の栗山民也さんはお芝居というものを非常に生っぽく作られる方という印象で、ライトにも身近な雰囲気があるからこそ、最後はちょっと痛い感情になるというか。栗山さんの『いやいや、普通の人間ですから』というのが強く現れている気がして面白いなと。正直ライトに共感する部分はありますね。彼の言動は間違っていない。ただ、正解でもないのが良くないんだけど。強大な力を持った人間がどう変わっていくのか、丁寧に演じたいと思います」。作品を彩る楽曲は、「その曲を聞けば役柄の人間性が分かる」ほどドラマチックで雄弁だ。「ライトで言えば彼の中の弱さや神のような傲慢さ、うごめく感情が楽曲に現れている。同時にエルの世界観もミサミサの気持ちも分かるから、いろんな人に共感できる。その“答えのなさ”がこの物語の魅力だと思います」。原作ファンには、舞台ならではの魅力もアピールする。「ミュージカルってどこか現実を飛び越えるようなぶっ飛んだ瞬間がある。漫画や映画もいいけど『これもありだな!』と思ってもらえるものを作りたい。舞台の楽しさに気付かせてくれる作品だと思います」。公演は1月20日(月)から2月9日(日)まで東京・東京建物Brillia HALL、2月29日(土)から3月1日(日)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演。他、静岡、福岡公演あり。取材・文:石橋法子
2019年12月17日映画『決算!忠臣蔵』(11月22日公開)のワールドプレミアが25日に都内で行われ、堤真一、岡村隆史、濱田岳、横山裕、妻夫木聡、石原さとみ、荒川良々、西村まさ彦、木村祐一、橋本良亮(A.B.C-Z)、寺脇康文、鈴木福、小松利昌、沖田裕樹、中村義洋監督が登場した。同作は山本博文による『「忠臣蔵」の決算書』をもとに実写化。赤穂藩藩主・浅野内匠頭の切腹とお家断絶により、筆頭家老・大石内蔵助(堤)は、勘定方・矢頭長助(岡村)の力を借り、リストラに励む。さらに、江戸の庶民による討入りの期待を受けるが、討入りするには9,500万の予算が必要だった。キャストの裏話を聞かれた堤は、「みんなで最終日に飲みに行って。映画の後に橋本くんと共演する舞台があったんですが、酔っぱらってきて、橋本くんに『お前、大丈夫か? 難しい役だぞ』と聞いたら、『堤さん〜!』とずっと泣いていた」と暴露。橋本は「堤さんと一緒にやらせてもらうという緊張がありまして、堤さんの顔見たらブワッと泣いちゃって」と振り返った。木村が「あそこでしょ、ワニの剥製あったところでしょ? 堤さん酔っぱらってワニに抱きついてましたよ」とつっこむと、堤は「うそ! 全然覚えてへん! でも橋本くんが泣いたのは覚えてる!」と自身も酔っていた様子。妻夫木は「ワニがけっこう危なくて僕怪我しましたもん。トゲトゲで」とワニの話を広げ、横山は「ただただ、橋本が泣いてるのを、『すいません』と謝ってました。『いいやつなんで』とは言いましたけど」と先輩らしくフォローしていたようだった。一方、橋本は「横山くんの撮影を見学させてもらったんですけど、ライブやテレビでいつもふざけ倒してる横山くんの目がガラッと変わって、めちゃくちゃカッコ良かったんですよ。そんな顔もあるんだと思いました」と先輩の真剣な姿に心打たれたことを明かし、横山は「なんの話、それ!」と言いつつも照れて赤面していた。しかし「でも橋本、遅刻したんですよね」と話を振ると、橋本は「1度だけ」と苦笑する。木村は橋本の遅刻について、「京都で撮影してたんですけど、名古屋から新幹線乗り過ごして、岡山まで行って、戻ってきて何を間違えたか新大阪で降りてタクシーで向かってる。『なんで京都ちゃうねん』って」と説明。「途中でスタッフが『高速が混んでるからもうちょっと遅れます』言うねんけど、ラジオで『高速は順調です』って。バレバレ!」と指摘し、橋本は「討ち入りしてください!」と焦っていた。
2019年10月27日週刊少年ジャンプで連載され、国内のみならずアジアを中心に世界各国でブームを巻き起こした『DEATH NOTE』(原作・大場つぐみ、漫画・小畑健/集英社)。単行本は日本累計発行部数3000万部超。アニメ化、実写映画化、ドラマ化といった幅広いメディア展開がいずれも大ヒットし、2015年、2017年にはミュージカルとなり、こちらも大好評を博した。そんな『デスノート THE MUSICAL』が、2020年1月からオール新キャストで再々演されることが決定。気になる主演・夜神月役は、舞台経験も豊富な実力派俳優・村井良大。そしてデビュー4年目で大抜擢をされた、甲斐翔真のダブルキャストとなる。「知らない人はいないくらいの大作のミュージカルに出るということに、稽古が始まる前の今から緊張しています(笑)。オーディションを受けて今回の役が決まったんですけど、当日は『受かるワケないよ』と『受かりたい』の気持ちを行ったり来たり。オーディション自体は、前もって1曲課題曲があって、芝居の審査もあったから、15~20分くらいは時間がかかったんですが、体感は5分くらいだったなあ……受かったと分かった瞬間は、頭の中が真っ白になりました」『デスノート THE MUSICAL』()撮影/木村直軌、取材/藤坂美樹構成/中尾巴
2019年10月16日村井良大、沙央くらまらが出演するミュージカル『ラヴズ・レイバーズ・ロスト -恋の骨折り損-』が現在、東京・シアタークリエで上演中だ。シェイクスピアの同名戯曲が原作だが、村井曰く「シェイクスピアっぽいところってどこなんだろうなって思う(笑)」ほど現代的にアレンジされた、スタイリッシュかつスピーディに展開するロックミュージカル。オシャレでハイソな美男美女が、恋に振り回され大騒ぎするさまをコミカルに描いている。チケット情報はこちら大学卒業後5年たち、その間放蕩三昧してきた国王と学友たちが「これから3年間は恋愛禁止、ひたすら勉学に身を捧げる」と誓うところから物語は始まる。しかしそこに隣国の王女とその友人たちがやってきて……。オシャレなリゾート風な住宅にバーカウンター、ドレスアップした登場人物たち。キャストはハンドマイク、時にはスタンドマイクを使い、バラエティ豊かな楽曲を熱唱していく。たしかに、シェイクスピアの戯曲に感じる“古典”っぽさは一切ない。最新鋭の“攻めた”ミュージカルだ。若手実力派俳優たちを軸にしたキャスト陣も、それぞれの役柄を楽しそうに演じている。村井良大、渡辺大輔、入野自由、三浦涼介ら男性陣はタキシード姿を粋に着こなす一方で、パジャマ姿などの可愛らしい姿も。沙央くらま、中別府葵、伊波杏樹、樋口日奈ら女性陣は華やかなパーティドレス姿で、目にも楽しい。大雑把に言うと“焼けぼっくいに火がついた”男女らの話だが、ここに大山真志、田村芽実が扮する別のカップルの恋の物語が絡み、見栄を張って素直になれないイケてる男女らが、自分の恋と向き合っていく。劇中、マシンガンが登場したりジープが登場したりパワフルでにぎやかな作品だが、恋に素直になれなかったり、恋しておバカになってしまう若者の姿は、シェイクスピアの時代も現代も変わらないなぁ……と、しみじみ思ってしまう。初日前日には、出演者による囲み取材も。「この舞台、ジープとかジャグジーとか、色々なものが出てきます。何が飛び出すかわからない。今までこういうミュージカルってみたことないなって自分でも思います」(村井)、「ひと場面ひと場面すべて濃厚で笑いがあり、ちょっとホロリとするような場面もたくさんあるので、たくさんの皆さまに楽しんでもらいたい」(沙央)、「稽古も毎日楽しかった」(三浦)、「たくさん面白い人がいっぱい出てきます」(渡辺)、「私たち自身、何回やっても面白くて楽しい」(樋口)と、口々にアピール。会見も笑顔がいっぱいで、キャスト陣のその姿からも、作品の楽しさが伝わってきた。公演は10月25日(金)まで、同劇場にて。チケットは発売中。
2019年10月03日ニューヨークで毎年夏、セントラルパーク内にある野外劇場を舞台に開催される大人気の無料公演、『シェイクスピア・イン・ザ・パーク』。およそ60年に及ぶ歴史のなかで数々の名作を生んできた同シリーズが2013年、久々となるシェイクスピア原作のミュージカルを送り出した。それが、いわゆる“第四の壁”を取り払う斬新な演出で知られるブロードウェイの鬼才、アレックス・ティンバースの脚色・演出による『ラヴズ・レイバーズ・ロスト -恋の骨折り損-』。10月1日より、上田一豪が演出を手がける日本語版が東京・シアタークリエで上演される。「これより3年間は恋愛禁止、ひたすら勉学に身を捧げる」という誓いをたてた、ナヴァール王国の国王ファーディナンド(三浦涼介)とその同級生たち(村井良大、渡辺大輔、入野自由)。だがその矢先、4人が大学時代に淡い恋心を寄せていた相手、フランス王女(中別府葵)とその親友たち(沙央くらま、伊波杏樹、樋口日奈)が現れる。国王のまた別の同級生アーマード(大山真志)が、メイドのジャケネッタ(田村芽実)に送ったラブレターをきっかけに、若い男女の禁断の恋心に火がともる……。シェイクスピアの原作を大胆に脚色したスタイリッシュなラブコメディに、進境著しい若手ミュージカル俳優の村井、宝塚出身の沙央を中心に、声優界やアイドル界からも精鋭が集ったにぎやかな座組が挑む!シアタークリエにて10月25日まで上演の後、11月1日から4日まで兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、9日・10日に福岡市民会館 大ホール、16日・17日に愛知県芸術劇場 大ホールにて公演を行う。文:町田麻子
2019年10月01日2020年1月から、3度目の上演がスタートとなる『デスノート THE MUSICAL』。言わずと知れた、国内のみならずアジアを中心に世界各国でブームを巻き起こした、『DEATH NOTE』(原作・大場つぐみ、漫画・小畑健/集英社)が原作だ。今回、高橋颯は、ダークヒーロー・夜神月のライバルにして、不思議な魅力でファンを引き付ける“L”を演じる。感情を全く見せずに、月に勝るとも劣らない頭脳戦を仕掛けるLは、つかみどころが難しく、浮世離れしたキャラクター。過去、名優たちが演じたLを、どう昇華させるのかを訊ねてみた。「Lってどんな人かと問えば、『頭脳明晰、ポーカーフェイス』というのが一番に来る答えのはず。その通りなんですけど、Lは頭を使うのは上手くとも、心を使うのは下手クソなんじゃないかな。僕はお芝居でLを見せなきゃいけないから、心を使って演じなきゃいけない。逆にセリフを覚えてしまえば、頭はそんなに使わない(笑)。そういう意味でも、Lの表情には出ない部分を、L役は表現すべきなんです。例えば……Lってね、絶対に目の奥で心が動いているんですけど、自身もそれに気づいていないんです。だから僕がそれに気づいてあげて、表現しなきゃいけない」アニメ版『DEATH NOTE』に、その見えないLの部分を垣間見たのだという。「アニメで、夜神総一郎が命をかけて、LにあるDVDを渡すシーンがあるんです。その夜神に対しLが『夜神さん、無駄にしません』って言うんですけど、表情は微塵も動いてなくて、トーンも全然変わらないのに、鳥肌が立った。珍しくLの心が動いているからなんですけどね。瞳孔の開き方なのか唇の震え具合なのかわからないですけど、本当に細かな心情を僕が読み取って、表現していきたいです。Lってね、声にも何にも感情を出せないけど、目だけは嘘をつけない。Lを演じるっていうのは、LでもわからないLの心を、僕が代わりに演じてあげるみたいなことかなって。Lに愛着沸いてそうですか?はい、とても沸いています!」しかしミュージカルは、歌ってこその舞台。しかもLの歌は独特の難しさがあり、稽古は厳しいものになっているとか。「歌稽古はもう始まっているんですが、Lの歌って難易度高いんですよ。ハイトーンが続くんですけど、単なる音程の高い歌ならミックスボイスを使ったり、声の出し方を変えたりで歌えるんですけど、高低差が激しいからそういうテクニックが常に使えるワケじゃない。ちょっと体の使い方を間違えると、すぐに喉がやられちゃう。あと、『ミュージカルっぽく歌ったら、それは君のLじゃない』って言われているんですね。ミュージカルってそもそも、ああいう歌をああいう発声で歌うから体がもつのであって、違う歌い方でやるとめちゃくちゃ難しいんです。役柄に入り込んじゃいさえすれば、『Lとして歌う』ことをあまり大変だとは思っていなくて、音楽監督のジェイソン・ハウランドさんには『君は、君の歌い方のままでいい』って言っていただいていますが、それって、水の中で泳がず・陸の上で走らず、水の中で走っている感じ……って伝わります? つまり、超〜難しい!」Lのライバルであり主人公の月は、今回、村井良大と甲斐翔真のダブルキャスト。しかしLは高橋のシングルキャストである。「なんでLはシングルなんでしょうかね、大変ですよね(笑)。LはLだけど、村井さんとやるときのLと、甲斐くんとやるときのLは、全く違うだろうなあ。あまり作りこみ過ぎず、柔軟にやっていきたいですね。そもそも世界中に住んでいる『DEATH NOTE』ファンの中で、いろんなL像があると思うし……。逆に『Lっぽいね』っていう言葉は、誉め言葉のようで、そうじゃない部分もあると思っていて。Lっぽいっていうのは、イコールそれどまりというか、原作ファンからすれば嬉しいかもしれないけど、なんか新しくない。『新しいけど、これがLだよね』って言われるような演技を、できたら最高です」プレッシャーはあると言う高橋だが、Lを演じるにあたり早く口にしたいセリフがあるという。「『私はLです』ーーやっぱりこれ、衝撃的なセリフですよね。東大に入学して、月とLが入学式で隣同士の席になって、Lが月に『私はLです』って打ち明けるんですけど、本当、すごいインパクト。ただの自己紹介であそこまでショッキングなのってヤバい。Lじゃなきゃできないです。Lって、背中を曲げたりとか、そんな体や形を作っただけじゃあの佇まいは出ないんです。何度も言いますが、本当にキャラクターの奥の奥を見抜いたうえで、言葉にならないところを真似しなきゃいけない。そこで初めて『私はLです』が活きるんです」『デスノート THE MUSICAL』は、2020年1月20日(月)が初日。「今回の公演、ミュージカルになじみがない人、ミュージカルファンだけど過去の公演に思い入れがある人からは、結構厳しい意見も多いと思います。でも、僕はそれを恐れ過ぎたくはない。新生『デスノート THE MUSICAL』は、今までの『DEATH NOTE』の世界観とミュージカルのハーモニーが、たくさんの人を楽しませる演目です。皆さん、ぜひ劇場に遊びに来てくださいね」ミュージカル『デスノート THE MUSICAL』は2020年1月20日(月)の東京公演を皮切りに、静岡、大阪を経て、福岡で千秋楽3月8日(日)まで上演。高橋の、思い入れたっぷりな新生Lの熱演が期待される。さらなる進化を遂げる『デスノート THE MUSICAL』、チケット情報はこちら。撮影/木村直軌取材/藤坂美樹構成/中尾巴
2019年09月30日死神リュークが退屈しのぎに人間界へ落とした「死のノート」。それを偶然手にした高校生・夜神月は「新世界の神」となるべく、「キラ」と名乗り、自身の正義を暴走させていく。映画、アニメ、ドラマなど、さまざまなメディア展開もされた、誰もが知る大ヒットコミック『デスノート』の物語をミュージカルで大胆に更新した『デスノート THE MUSICAL』。ブロードウェイの作曲家、鬼才フランク・ワイルドホーン、音楽監督は、グラミー賞受賞のジェイソン・ハウランド、そして演出家・栗山民也の作り上げた本作は、2015年の初演以降、日本だけでなく海外でも熱狂的なファンを生み出した。そんな伝説のミュージカルが、キャストを一新し、2020年に再び上演されることとなった。今回の『デスノート THE MUSICAL』の主人公・夜神月は、村井良大と甲斐翔真のダブルキャスト。彼と敵対する名探偵・Lには高橋颯、キラを崇拝する少女・弥海砂には弱冠15歳の吉柳咲良、夜神月の相棒・死神リュークには横田栄司、もうひとりの死神であるレムにはパク・ヘナと錚々たるキャストが名前を連ねている。村井は、当初自分が夜神月役ということに戸惑いがあったという。「最初お話をいただいたときは、正直びっくりしました。もちろん『デスノート THE MUSICAL』を再演することは知っていましたが、“僕ではないだろうな”と思っていました。それは単純に、僕はそういうキャラクターではないと、自分自身で思っていたので。自己像というか、自分の考えるキャラクター性と、他人が見るキャラクター性は違うんだなと。リュークじゃないですけど、“人間って面白!”ですよね(笑)」村井といえば、2.5次元ミュージカルや特撮ドラマから、本格ミュージカルまで幅広くこなす印象がある、実力派俳優だ。本人としては自分自身を見つめ直して思うところがあったとか。「最近、役者としての自分を見つめ直してみたんですけど、“あんまり特徴がねえな”って思ったんです(笑)。“あまり色がないな”というか。でもそれは、“何色にも染まることができる”とプラスに捉えることもできるのかもしれない。だからこそ、何色にも染まってみたいと思ったんです。役者をする上で、そこが1番楽しいですよね。今回の夜神月役の抜擢も正直驚いたんですけど、その役をふってくださるということも、嬉しい話ですし、それだけ僕に期待してくださるのもありがたい。その期待値を超えないといけないプレッシャーもありつつ、“やってやるぞ”という心持ちになりました」そんな彼だが、夜神月にはどんなイメージを持っているのだろうか?「頭がよく、策略家。けれど、ねじ曲がった正義感を持ってしまった可哀そうな人。それだけデスノートには魅力があるんだと思います。もちろんフィクション上の道具ですけど、名前を書いただけで人を殺せる大いなる力を持ってしまったゆえに、悲しいことになってしまった。この物語って、仮に100年前でも、100年後に存在したとしても、面白いはずなんです。ある意味シンプルなストーリーですけど、だからこそ普遍性があるというか、いつか本当に古典になるんじゃないかな」“新しい古典になる”と断言する、彼の生み出す新しい夜神月を見ることができそうだ。「まだあまり固まってはいないですね。漫画では天才がデスノートを手に入れて、巧みに目的を遂行していくけれど、ミュージカル版では、ある意味等身大というか、ひとりの男の子がデスノートをを手に入れたらどうなるか……という話に変わっているので。そこに、僕自身が持っている夜神月のイメージもあるので、そこも踏襲していきたい。そこはもう、さじ加減ですよね。ダブルキャストなので、そこも変わってくると思うんです。とにかく、自分らしい夜神月を演じたいし、彼の精神の葛藤や戦いを大事にしながらやっていきたい。月が一歩踏み出す瞬間も、本人は正義を行っているけれど、本当はかわいそうな状況だという、そんなズレていく快感も描いていけたらと思います」近年、ミュージカル仕事も増えている村井。役者のキャリアの中で、2015年と2017年に上演された『RENT』の存在は大きかったと語る。「ここ数年、ミュージカルをたくさんやらせていただけるようになって。ミュージカルは崇高な、敷居の高いイメージもあったんです。だから最初「自分は畑違い」と思っていた部分もありました。『RENT』のミュージカルに出演して、そこで自分の価値観がガラッと変わったんです。さまざまなミュージカルでご活躍されている方々の歌を聴いて、“こんなに表現の幅が広がるんだ”と感銘を受けたんです。ミュージカルって、ストレートプレイとは違った、新たな世界に連れてってくれるエンタテインメントなんですよね」当初はジレンマもあったものの、どんどんミュージカルの世界にハマっていったという。そこにはどんな魅力があったのだろうか。「歌でしか伝えられない感情って、存在すると思うんです。くだけた言い方をすると「ミュージカルって便利だな」って(笑)。最近、ストレートプレイをしているときも、“歌にしたらいいのに”って思ったりして。逆に、ミュージカルをやっている時に、“これを芝居にしたらどうなるんだろう”なんて(笑)。この数年、ミュージカルの経験が増えて、歌で表現できる幅が広がっているのが、自分でも面白いと思うし」ワイルドホーンによる楽曲も、この作品に鮮烈な印象を与えているという。「よい音楽のある作品って、皆の心に残っていると思うんです。映画でもそうじゃないですか。『STAR WARS』であの曲じゃないなんて想像つかないですし。今回の『デスノート』の音楽もすごいんです。僕としては聴いたことのないジャンルだと感じていて、ロックテイストだけど崇高で、ヒリヒリとした、なんともいえない尖った部分のある楽曲ばかり。それでいて正統派というか、昔からあるような耳馴染みのよい楽曲が多いんです。なんというか、“この作品をスタンダードにするぞ”という力があるんです。それぞれのキャラクターの曲も書き下ろしてもらっているので、その人の1番表現できるものが入っている。これが役者としても、本当に楽しみなんです。初めてのミュージカルとしてもオススメできます」最後に、嬉しそうに『デスノート THE MUSICAL』の魅力を語ってくれた。「『デスノート THE MUSICAL』は、共演者に年下が多いんですよね。フレッシュな20代前半、10代です。この若さで栗山さんたちと一緒にミュージカルをやるなんて、すごく贅沢な経験じゃないですか。本当に将来が楽しみです。そういう意味で、未来のスターが揃い、つまりこの作品を観れば、『未来のスターを、あのとき観たよ』ということも言えます(笑)。もちろん僕の夜神月だけじゃなく、甲斐くんの月も観てほしいです。ダブルキャストの面白さってそこだと思うんですよ」さらなる進化を遂げる『デスノート THE MUSICAL』、チケット情報はこちら。【関連リンク】 『デスノート THE MUSICAL』()撮影:奥田耕平、取材・文:藤谷千明
2019年09月25日ミュージカル『デスノート THE MUSICAL』に出演する、甲斐翔真・高橋颯の歌唱映像が16日、公開された。原作・大場つぐみ、作画・小畑健による大ヒット漫画『DEATH NOTE』をミュージカル化した『デスノート THE MUSICAL』。フランク・ワイルドホーンが音楽、栗山民也が演出を担当し、2015年に世界初演を迎えた。高校生の夜神月(村井良大・甲斐翔真)が、書き込むと人が死ぬ「デスノート」を手にしたことから、物語が展開していく。今回公開されたのは、月役の甲斐(Wキャスト)とエル役の高橋が歌う「ヤツの中へ」ミュージックビデオ。原作にもある、月とエルがテニスをしながらお互いの腹の内を探り合うシー ンでのビックナンバーとなっている。楽曲を手掛けるフランク・ワイルドホーンは、日本でも長く愛され続けている名作ミュージカル『ジキル&ハイド』や、『ボニー&クライド』『シラノ』『笑う男』『マタ・ハリ』 など数々の作品を手掛け、これまでにはホイットニー・ヒューストンなど名立たるアーティストにも楽曲を提供する。2015年の日本初演以降、韓国・台湾でも大ヒットを記録している日本発のオリジナルミュージカルが、 新キャストとして生まれ変わった姿を見せた。公演は東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)にて2020年1月20日〜2月9日。ほか静岡、大阪、福岡公演を予定している。(C)大場つぐみ・小畑健/集英社
2019年08月16日キャストを一新して来年1月に上演スタートする「デスノートTHE MUSICAL」より、ライトとエルのビジュアルが公開された。本作は、「週刊少年ジャンプ」で連載された「DEATH NOTE」を、ブロードウェイの作曲家フランク・ワイルドホーンと日本を代表する演出家・栗山民也がタッグを組んでミュージカル化。2015年の世界初演以降、日本のみならず韓国や台湾でも上演された本作が、今回はキャストを一新。来夏グランドオープン予定のHareza池袋にて、今年11月に先行オープンする東京建物 Brillia HALLのこけら落としシリーズとして上演する。主演のライトとエルを演じるのは、『ドクムシ』や舞台「弱虫ペダル」の村井良大と、全国オーディションの末、2416人の中から選ばれた甲斐翔真が夜神月(ライト)役をWキャストで。そしてソロアーティストとして活動する高橋颯がエルを演じる。そんな3人が写るビジュアルが公開。オール新キャストとなる本作の上演にますます期待高まる。撮影してみて村井さんは「重厚な雰囲気のセットの中、初めて夜神月に扮して撮影しました。世界観に集中し、スタッフの皆さまが創り出してくれたデスノートの世界に入り込んで、良い撮影ができたと思います」とコメントし、甲斐さんも「ビジュアル撮影で初めて夜神月になった時、僕の中で暴れまわりたい何かの感情が沸々と湧いてくる感覚がありました」と感じるものがあった様子。また高橋さんは「めちゃくちゃカッコよく撮れたと思います!」と満足げ。「撮影に向けてヘアメイクなどの作り出す世界観に負けないような役作りを心がけていたので、素敵に仕上がって嬉しいです。これから始まる本格的な稽古も頑張ります!」と改めて意気込んでいる。あらすじ成績優秀な高校生・夜神月は、ある日「このノートに名前を書かれた人間は40秒で死ぬ」と書かれた一冊のノートを拾う。それは、死神が退屈しのぎに地上に落とした“死のノート”(デスノート)であった。犯罪者を裁ききれない法律に限界を感じていたライトは、テレビで幼稚園に立てこもる誘拐犯の名前をデスノートに書いてみる。すると誘拐犯は突然、心臓発作で息絶えた。そしてライトはデスノートを使い、犯罪者の粛清を始めていく。世界中で犯罪者が不可解な死を遂げていく事件が相次ぐ中、インターネット上ではその犯人を「キラ」と呼び、称賛しはじめる。犯罪の数が激減する中、警察は犯人の手掛かりさえつかめないでいた。そこへ、これまであらゆる難事件を解決してきた謎の名探偵L(エル)が事件を解決すべく、捜査を開始する…。「デスノートTHE MUSICAL」は2020年1月、東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)にて上演。※ほか地方公演あり(cinemacafe.net)
2019年08月02日ベガルタ仙台の若きストライカー・ジャーメイン良選手にインタビューをしました! サッカーも恋愛も攻めるスタイルを貫きつつも、私生活は意外と……!? ギャップだらけの仰天プライベート話は必見です!写真・黒川ひろみ 文・伊藤順子ゴールを決めるフォーワードはヒーローになれる50m5.9秒という足の速さを武器に、ベガルタ仙台でメキメキと頭角を現しているFW・ジャーメイン良選手。サッカーを始めたのは、2002年の日韓共催W杯をテレビで見て触発されたのがきっかけなのだそう。ジャーメイン選手 小1のとき、W杯で日本の選手がゴールを決めたシーンを見て、カッコいいなと思ってサッカースクールに入りました。初めはかなり下手でしたが、段々と上達していくのが楽しくて、どんどん好きになりました。この頃からポジションは、基本的にずっとフォワード(FW)です。一番ヒーローになれる、目立てるのがこのポジションだと思います。ーーけっこう前に立ちたいタイプですか?ジャーメイン選手 そうですね、目立ちたがり屋です(笑)。昔は、授業中にみんなをよく笑わせていました。運動会もリレーのアンカーを任されたりして、注目されていましたね。ーー運動神経抜群でイケメン、モテないはずはないですよね。(笑)ジャーメイン選手 いや、うるさかったので、全然モテなかったんですよ。みんなに煙たがられていましたね。恋愛対象外の男でした。でも、好きな子はいましたけど……。ーーその子とはどうなったのですか?ジャーメイン選手 中学のときに好きなった子とは自分から告白して付き合いました。でも、なんか恥ずかしくて、すぐに別れてしまいましたね。それからも、好きになったら自分から言うタイプです。追われるより、追いかけたいので。二階堂ふみさんとパンケーキが好きなインドア派です(笑)ーー恋愛傾向とフォワード、どちらも攻めるところに共通点がありますね。では、女性から積極的なアピールをされたらどうですか?ジャーメイン選手 僕は明るくて笑顔が素敵な人が好きで、二階堂ふみさんのような、瞳が印象的なきれいな方に惹かれるのですが、それでも例えば、彼女から腕組みやハグなどをされたら、ちょっと困ってしまうかもしれません。普通に一緒にいてくれるだけでいいです。(笑)ーーどんなデートが好きですか?ジャーメイン選手 実は外出があまり好きではなくて。家か、外に出たとしてもカフェでのデートがいいです。僕、パンケーキ好きなんですよ。さっぱりしたタイプのパンケーキが好きで、彼女と食べに行きたいですね。ーーインドアとは! 意外です~!ジャーメイン選手 はい(笑)、趣味が映画鑑賞なので、一緒に映画やDVDも観たいですね。何でも観ますけど、感動モノよりアクション系が好きです。最近観てよかったのは、野村萬斎さんや香川照之さんが出演された『七つの会議』。面白かったのでおすすめです!プレーが途切れないのが、サッカーの魅力ーーパンケーキ男子で趣味は映画鑑賞と、お聞きしているうちに、ジャーメイン選手がプロサッカー選手であることを忘れてしまいそうです(笑)。改めて、サッカーの魅力を教えてください。ジャーメイン選手 試合は前半と後半にわかれているものの、それぞれの時間は、ほぼ動きっぱなしでプレーが途切れないのが、サッカーの魅力だと思います。また、これは多くのスポーツにいえることですが、ゴールしたら選手も観客も歓喜して、失点したらテンションが下がってと、感情を露わにできる、気持ちを解放できるところが素晴らしいと思いますね。ーー確かに、勝敗やプレーなどによる感情の高まりは普段の暮らしでは経験できないことですね。では、いざ観戦するとなった場合の、初心者向け観戦ポイントは?ジャーメイン選手 ものすごく基本的ですけれど、ゴールシーンはスタジアム全体が盛り上がるので、見逃さないでいただきたいです。応援の仕方も、スタジアムやクラブによって異なるので、どれも迫力があり、見ているだけで楽しめると思います。いまJリーグは、海外から一流の選手が加入したことなどで、大変盛り上がっていると思いますし、それに伴い技術も高まっていると思います。なので、絶対に楽しめます!家長昭博選手は、大人の色気ダダ漏れでカッコいいーースタジアムにぜひ足を運びたいと思いますが、注目の選手はいますか?ジャーメイン選手 川崎フロンターレの家長昭博選手が好きですね。技術のうまさはもちろんのこと、大人の色気があってカッコいいと思います。あのルックスを見たら、女性のみなさんも共感してくれるのではないでしょうか。あと、個人的に意識するのは、川崎フロンターレの守田英正選手です。大学の同期なんですが、彼は日本代表に呼ばれているので、負けていられない、と思います。性格は、関西人の方はおもしろいイメージがあるのですが、守田選手はさほど(笑)。まじめですね。でも、とても仲良しです。ーーJリーグに限らず、仲がいい選手を教えてください。ジャーメイン選手 イングランドのマンチェスター・シティに移籍し、いまは期限付き移籍でオランダのFCフローニンゲンにいる板倉滉選手とも仲がいいですね。現地に友達がいないのかわからないですけれど(笑)、しょっちゅう電話がきます。たわいのない話が多いですが、現状に満足していない悔しさなどもお互い話しますね。ーー悔しい気持ちとは?ジャーメイン選手 僕としては、クラブでもっと輝きたい、野心というか強い気持ちがありますね。いつかは日本代表という大舞台に立てるように、ゴールをもっと決め続けたいです。結果を出せば必ずチャンスはあると思っています。ーー「いまの自分があるのは、高校時代の監督に厳しく鍛えられたおかげ」と話してくれたジャーメイン良選手。プロデビューは昨年2018年と、伸びしろだらけの逸材です。抜群の身体能力を生かして、多くのゴールシーンを私たちに見せてくださいね! ご活躍を楽しみにしています!
2019年06月10日2020年にオール新キャストで上演される『デスノートTHE MUSICAL』。夜神月役はダブルキャストで、うち一名は全国オーディションで決定することになっており、先月末にはオーディション枠以外の新キャストが発表されていました。5月13日、ついにオーディションによって選ばれた夜神月役が決定。本人のコメントと共に、公演概要を詳しくご紹介します。オーディションで選ばれた新・夜神月役は「甲斐翔真」応募総数2416名の主役オーディションで、見事に夜神月役を射止めたのは「甲斐翔真(かいしょうま)」さん。2016年「仮面ライダーエグゼイド」でデビュー以降、話題のドラマや映画に立て続けに出演。オーディションでは、舞台未経験ながらも真っ直ぐでエネルギー溢れる歌声と演技を披露し高く評価され、今回の起用が決定しました。主な出演作・テレビドラマ『仮面ライダーエグゼイド』『ゼロ 一攫千金ゲーム』『電影少女-VIDEO GIRL MAI 2019』・映画『覚悟はいいかそこの女子。』『君は月夜に光り輝く』コメント “『デスノート THE MUSICAL』で初舞台を踏ませて頂きます。素晴らしいキャストの皆さんとご一緒させて頂けることを心より嬉しく、光栄に思うと同時に、この大きな舞台に立たせて頂く興奮と不安が、同時に押し寄せております。もともとミュージカルが大好きで、いつか自分も舞台に立ちたいと強く思っていたので、今作品のオーディションを絶対に決めたい!!と臨みました。プレッシャーもありますが、栗山さんのご指導のもと、とにかく公演に向けて日々鍛錬していきます。どうぞよろしくお願いいたします。”出典:『デスノートTHE MUSICAL』新キャスト発表!村井良大(夜神月役) ※ダブルキャスト「仮面ライダーディケイド」に出演し人気を博しブレイク。現在公演中の舞台『ピカソとアインシュタイン~星降る夜の奇跡~』でも主演を務め、6月・10月にも主演作品が控える。今注目される若手実力派俳優の一人。髙橋颯 (エル役)2018年9月よりソロシンガーとして活躍。透明感と優しさを合わせ持つ歌声で、本作が初舞台・初ミュージカル。吉柳咲良(弥 海砂役)「第41回ホリプロタレントスカウトキャラバンPURE GIRL2016」グランプリ受賞。2017年のミュージカル『ピーターパン』で、史上最年少タイの13歳で10代目ピーターパンを演じ、以後3年連続主役のピーターパンを務める。西田ひらり(夜神粧裕役)ダンス&ボーカルグループ「ONE CHANCE」で活躍し、津軽民謡で全国大会への出演経験を持つ。本作がミュージカル初出演となる。パク・ヘナ(死神 レム役)韓国ミュージカル界の歌姫と評され、映画「アナと雪の女王」では韓国版の劇中歌を担当。『デスノートTHE MUSICAL』の韓国版では初演、再演とレム役を演じている。横田栄司(死神 リューク役)舞台・映画・ドラマと幅広く活躍。蜷川幸雄演出のシェイクスピアシリーズに多数出演。演劇作品で欠かせないベテラン演技派俳優。主な出演作品に、舞台『ヘンリー五世』『ハムレット』『ヴェニスの商人』など。今井清隆(夜神総一郎役)劇団四季時代には『美女と野獣』の野獣役、『オペラ座の怪人』のファントム役などを演じる。退団後は数々の舞台に出演し、ミュージカル『レ・ミゼラブル』ではジャン・バルジャンを長年演じている。『デスノート THE MUSICAL』公演概要上演時期2020年1月※地方公演、海外公演あり(予定)会場豊島区立芸術文化劇場(新複合施設「Hareza (ハレザ) 池袋」2019年秋オープン)キャスト村井良大甲斐翔真髙橋颯吉柳咲良西田ひらりパク・ヘナ横田栄司今井清隆川口竜也/小原悠輝/金子大介/鎌田誠樹/上條駿/長尾哲平/廣瀬真平/藤田宏樹/本多釈人/松谷嵐/渡辺崇人/石丸椎菜/大内唯/コリ伽路/華花/濵平奈津美/妃白ゆあ/町屋美咲/湊陽奈/森莉那クリエイティブスタッフ音楽:フランク・ワイルドホーン演出:栗山民也歌詞:ジャック・マーフィー脚本:アイヴァン・メンチェル翻訳:徐賀世子訳詞:高橋亜子ほか(C)大場つぐみ・小畑健/集英社
2019年05月13日ミュージカル『デスノート THE MUSICAL』の新キャストが25日、明らかになった。原作・大場つぐみ、作画・小畑健による大ヒット漫画『DEATH NOTE』をミュージカル化した『デスノート THE MUSICAL』。フランク・ワイルドホーンが音楽、栗山民也が演出を担当し、2015年に世界初演を迎えた。高校生の夜神月が、書き込むと人が死ぬ「デスノート」を手にしたことから、物語が展開していく。2020年、オール新キャストで上演されることになった同作の、新・夜神月役(ダブルキャスト)には、若手実力派俳優の村井良大、新・エル役には、ソロシンガーとして活躍し、同作が初舞台・初ミュージカルとなる高橋颯が抜擢された。そのほか、弥海砂役には、ミュージカル『ピーターパン』で3年連続主役のピーターパンを演じる吉柳咲良、夜神粧裕役にダンス&ボーカルグループONE CHANCEで活躍、津軽民謡で全国大会への出演経験を持つ西田ひらり、レム役に韓国ミュージカル界の歌姫と評され、本作の韓国版で初演・再演とレム役を演じてきたパク・ヘナ、リューク役にシェイクスピア作品ほか数々の演劇作品で欠かせない存在の横田栄司、夜神総一郎役には、ミュージカル『レ・ミゼラブル』のジャン・バルジャンを長年演じる他、幅広い役柄で観客を魅了する今井清隆が決定。ベテラン演技派から注目株のフレッシュな次世代若手俳優まで、全く新しいキャストが揃った。そして、夜神月役のダブルキャストのうち1名は、現在進行中の全国オーディションにて決定する。残る1名の夜神月は一体誰になるのか。世界が東京に注目する2020年、『デスノート THE MUSICAL』が更なる進化を遂げる。○村井良大 コメントデスノートは世界に伝わるストーリーで、自分自身も作品の大ファンなので、このような世界中で愛される作品に自分が参加できること、月(ライト)役を演じさせて頂けることをとても光栄に思います。このチャレンジに屈することなく、漫画ファンやこれまで本作を観てくださっているファンの方にも納得して頂けるような自分らしい夜神月を演じたいです。この新キャストで創る新たな『デスノート THE MUSICAL』を打ち出せるように頑張ります。○高橋颯 コメントデスノートは以前から映画やアニメを見て好きな作品で、その中でも自分に一番近い存在だと感じていたエルが特に好きだったので、この役に決まった時は本当に嬉しかったです。エルは数々の名優の方々が演じてきて、この舞台のキーになる役なので、その大きな存在に自分自身がなることは楽しみでもあり、不安でもあります。エルと言えば髙橋颯と思ってもらえるように、歌でも皆さんを魅了できるように稽古を積んでいきたいと思います。そして今回、初めて本格的に演技と向き合うので、共演させて頂く皆様、そして演出の栗山さんから多くを学び、お客様に素晴らしい作品をお届けできるようにしたいです。○吉柳咲良 コメント今回、日本だけでなく世界的に人気のある“デスノート”という作品に出演させて頂ける事になり、とても嬉しく思います。はアイドルとしての陽の部分と両親を亡くし孤独に生きている陰の部分、そして月(ライト)に恋する乙女な部分、と色々な側面を持つキャラクターだと思っています。演出の栗山さんや他のキャストの方々から多くの事を学び、私にしか出来ないミサミサを表現していきたいです。○西田ひらり コメント今回、2020年1月から上演される『デスノート THE MUSICAL』に夜神粧裕役で出演することになりました。ミュージカルは私にとって新たな試みで不安もありますが、今は楽しみという気持ちの方が大きいです!この大好きな作品で粧裕ちゃんを演じられることは、とても誇りに思っています。たくさんの方に私の歌、演技を見ていただきたいです! 皆さんの期待以上のものをお届けできるよう、精一杯頑張ります。応援よろしくお願いします。○パク・ヘナ コメントありがたい事にも韓国で『デスノート THE MUSICAL』の初演、再演全てに参加しましたが、多くの観客の方が“レム”を愛してくださり、本当に幸せで楽しく公演しました。愛する“デスノート”の“レム”で、こうして日本の観客の皆さんに直接お会いする機会ができて、とても光栄です。日本の俳優の方々と日本語で公演するだけに、準備も沢山しなければならないし、とても緊張しますが、またそれだけに、とてもワクワクしています。一生懸命準備して、良い公演をお見せできるよう、最善を尽くします。○横田栄司 コメントすでに最高の評価を受けている作品に参加できる喜びとともに、なんとも言い難い恐怖を感じております。が、怖がっていても前に進めないことは承知しておりますので、新しい出会いを喜びと信じ、挑戦し訓練し稽古をして、新たに最高の『デスノート THE MUSICAL』をお届けできるよう、新人のつもりで頑張ります。皆様のご来場を心よりお待ちしております○今井清隆 コメント幕開けからグイグイと観客の心を掴んで離さないストーリー展開、そして素晴らしい楽曲!!今回初めて出演させて頂く事になり幸せを感じています! 私の役、夜神総一郎は、主人公、夜神月の父親であり、この事件を担当する警視総監でもあり、人の親としての心情と職務を遂行する切れる男の両面の葛藤を表現して行く難しい役所なので大変だとは思いますが、悩みながら、楽しみながら、役作りして行こうと思っています!ご期待下さいませ!(C)大場つぐみ・小畑健/集英社
2019年04月25日画家ピカソと物理学者アインシュタイン。“ふたりの天才”が、もしも20代に出会っていたら――。そんな刺激的な空想を軽妙な会話劇に仕立てた舞台『ピカソとアインシュタイン~星降る夜の奇跡~』。ピカソとアインシュタインを岡本健一&川平慈英、三浦翔平&村井良大という2組のペアが演じ、一方のペアが主役の回にはもう一方のペアが別の役で出演する。舞台3作目にして初のストレートプレイ、しかもピカソと、謎めいた“未来からの訪問者”の2役に挑む三浦翔平が、会見で意気込みを語った。「ピカソとアインシュタイン~星降る夜の奇跡~」チケット情報公演チラシには川平慈英が考案した「脳がハッピーーーーー!!!になる舞台?」のキャッチコピーが踊る。三浦も、何とも言えない高揚感のある作品と太鼓判を押す。「タイトルだけ聞くと“難しそう”と思われる方もいらっしゃいますが、脚本を書いたのが(ハリウッド俳優でコメディアンの)スティーヴ・マーティンなので、面白くないわけがない。ジェットコースターのように物語が進み、気付いたら終わってる。何も考えずに観られるというか。例えるなら、“あー、美味しかった!”みたいな。脳がハッピーになるコメディです(笑)」。舞台は1904年のパリ。バー「ラパン・アジール」では日夜、芸術家らが熱い議論を交わしていた。物理学者を目指す青年アインシュタイン、美しい娘シュザンヌ、画商サゴ、発明家シュメンディマン、そして画家ピカソ。ある日、もうひとりの若き天才“未来からの訪問者”が店に現れたことで、物語が大きく展開する。現実では1904年から3年後にアインシュタインが相対性理論を、ピカソが大作『アヴィニョンの娘たち』を発表している。「僕が演じるのは、あと少しで思った通りの絵が描ける寸前のピカソ。いわゆる“青の時代”で、ピカソとしてはアイデアは頭の中にあるので『俺天才だけど知らないの?』。でも世の中的にはマティスの方が有名。そんな彼が様々な出会いを通して殻を破っていく。終盤に迎える薔薇色の時代まで、荒々しくもがいてイラついて、絵を描く以外は酒か女に溺れている。パッションがすごくて。その目まぐるしさを演じるのが難しくもあり、楽しくもあります」。年始には現存するラパン・アジールを訪ねるなど、現地を旅したことでピカソへの愛着が一層増したという。岡本ペアとの違いを聞くと、「僕らは序盤からの熱量がすごい」と闘志を燃やす。「台詞も動きも道筋は同じなのに、決して同じ表現にはならないのが面白い。岡本さんたちもエネルギッシュですが、どっしりとしたベテラン感がすごい(笑)。実際2役を演じる上で学ぶことも多いですし、良いと思った部分は盗ませていただいています。あと、川平さんと村井くんが演じる発明家シュメンディマンがちょっとズルい役なので。ぜひ両方を見比べに来てほしいですね」。公演は5月12日(日)大阪・森ノ宮ピロティホールにて全2回上演。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2019年04月24日2019年大注目男子のひとり「M!LK」板垣瑞生と、ミュージカル「ピーターパン」の史上最年少主演・吉柳咲良が映画初主演を務め、竹内涼真が共演する青春ラブストーリー『初恋ロスタイム』から、初映像となる特報が到着した。映画デビュー作『ソロモンの偽証』で大きな注目を集めると、今年は本作以外にもAbemaTV「1ページの恋」に出演、『僕に、会いたかった』『ホットギミック』『超・少年探偵団NEO -Beginning-』と3本の出演作を控え、大ブレイクが期待される板垣瑞生、そして歴代最年少で第41回ホリプロタレントスカウトキャラバン「PURE GIRL 2016」グランプリを受賞、10代目「ピーターパン」にも大抜擢された吉柳咲良が映画初主演を務める本作。2人が遭遇する“ロスタイム”という現象を過去に経験し、この現象の真実を知る重要なカギを握る本作のもうひとりの主人公ともいえる医師役を竹内涼真が演じて新境地を見せるほか、石橋杏奈、甲本雅裕ら実力派俳優が脇をしっかり固め、フレッシュな若手キャストが等身大で演じる“ラブストーリー“を支える。“その間だけ、恋をした”――青春真っ只中の甘酸っぱさと切なさ感じる特報この度解禁となったのは、板垣さん、吉柳さんがそれぞれ演じる相葉孝司と篠宮時音が遭遇する“ロスタイム”現象と、2人の切ない恋を予感させる特報映像。冒頭、竹内さん演じる青年医師が「昔ね、時間が止まったことがある」と、過去の自分に起きた、毎日決まった時刻から1時間ほどの間、自分以外の世界が静止するという不思議な現象について語り始めるシーンからスタート。そのときに出会った“大切な人”の存在を思い出しながら話す彼の語り口は、“ロスタイム”の間だけの恋という本作の物語へと観る者を引き込んでいく。時間が止まり、2人しか動くことのできない1時間の“ロスタイム”を一緒に過ごす度に、距離が徐々に近づいていく2人。今回の特報では2人が顔を寄せ合うキス寸前のシーンもお披露目。その不思議な現象を“神様がくれた時間”と言う孝司は、「ロスタイムじゃないときも会いたい」と時音に思いをぶつけるも「もう孝司には会えない」と断られてしまう。思いつめた表情で突然別れを告げる時音に何が起きたのか。そして時折カットバックされる暗い病室の中、切ない表情で花火を見つめる青年医師の姿や、「静止する時間に隠された、切ない真実――」という言葉、必死に自転車を漕ぐ孝司の姿など、“ロスタイム”に翻弄される2人の恋物語に期待が高まる内容となっている。『初恋ロスタイム』は9月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:初恋ロスタイム 2019年9月、全国にて公開予定© 2019「初恋ロスタイム」製作委員会
2019年04月11日映画『東京喰種トーキョーグール2』(仮)。より、新たに前作からの続投キャストが決定。窪田正孝演じるカネキを見守る「あんていく」メンバー、村井國夫&柳俊太郎が今作にも登場することが分かった。村井さんと柳さんが演じるのは、前作に引き続き、喰種たちの駆け込み寺でもある喫茶店「あんていく」の店長・芳村と、「あんていく」の手伝いをする喰種・四方蓮示。半喰種となってしまったカネキを「あんていく」に迎え、温かく見守るキャラクターだ。カネキが無茶をしてしまわないように見守る芳村役の村井さんは、「今回の見所は、何と言っても窪田君と松田君の対決でしよう」と、今作からの登場となる“月山習”について触れ、「2人の鬼気迫る、演技の対決、私も楽しみです。公開まで、今暫くお待ち下さい。後悔はさせませんよ」とファンの期待を煽る。そして、独特の空気感を持つカネキのお目付け役・四方を演じる柳さんは「今作は月山とのバトルですが、好きだったストーリーなので出来上がりが個人的にもわくわくしています。再び皆さんに東京喰種をお届けできることをとても嬉しく思います。劇場に足を運んで頂けたら嬉しいです」と自身も完成が待ち遠しいと語っている。『東京喰種トーキョーグール2』(仮)は7月19日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:東京喰種トーキョーグール2(仮) 2019年7月19日より全国にて公開©石田スイ/集英社©「東京喰種」製作委員会
2019年02月15日スティーヴ・マーティン作の舞台『ピカソとアインシュタイン~星降る夜の奇跡~』が2019年4月、5月に上演される。1997年の日本初演から出演する岡本健一と川平慈英に話を聞いた。【チケット情報はこちら】本作は、同時代を生きながらも会うことはなかった画家ピカソと物理学者アインシュタインがもし出会っていたらどんな化学反応が起こるのか?を描くファンタジック・コメディ。1993年にシカゴで初演され、日本では1997年と2000年に今回同様ランダル・アーニーの演出で上演。19年ぶりの上演となるが、引き続き岡本健一と川平慈英が出演し、三浦翔平、村井良大の4人の役をシャッフルした2チームで上演する。約20年ぶりの上演となることについて、川平は「これは僕の大大大好きな作品なんです。なぜなら、僕が大師匠だと思っているスティーヴ・マーティンが作ったっていうことがひとつと、もうひとつは演出家のランダル・アーニーさん。彼との出会いは大きかった。いろんな意味でポジティブな化学反応、再び、という感じです」と喜ぶ。岡本もランダルの演出は「楽しい時間しかなかった」と振り返り、「でも稽古場では“これで大丈夫なのかな?”と思うことも多かったですよ。おもしろいのかな?っていう。しかもアメリカンコメディだから日本人の感覚と合うのか心配もしましたし。だから“笑いがなくてもいいや!”という気持ちで挑んだのですが、実際に幕が開くとお客さんは笑っていて。おもしろかったですね」と語る。2チーム制となる今回、「チームROSE」ではピカソを岡本、アインシュタインを川平、シュメンディマンを村井、未来からの訪問者を三浦が演じ、「チームBLUE」ではピカソを三浦、アインシュタインを村井、シュメンディマンを川平、未来からの訪問者を岡本が演じる。チームROSEで当時と同じ“20代の”ピカソとアインシュタインを演じるが、岡本は「当時、(本作にも登場するピカソの作品)『アヴィニョンの娘たち』をニューヨークまで観に行き、これを描いた人をやるんだ…と思ったことを覚えています。あれから約20年経ちますが、男の人は特に歳をとればとるほど子供になっていくと思うので……僕らもよりアホな子供になるんじゃないかな(笑)」、川平は「稽古で“人生を邁進している人間をやれば自然とアインシュタインになる”“あなたがエンジョイしてるのを見たい”と言われたのを覚えています。20年の間にいろんな気付きがあって、“コントロール”という意味での成長はしていると思うのですが、でもそれがプラスにいくかはわからないのでね。子供のままやろうと思います!」公演は4月25日(木)から5月9日(木)まで東京・よみうり大手町ホール、5月12日(日)に大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。チケットぴあでは1月12日(土)から1月15日(火)まで抽選先行を受付。取材・文:中川實穗
2019年01月10日アングローバルから誕生したセレクトショップ、ザ ライブラリー(THE LIBRARY)で、陶芸家 竹村良訓とのコラボアイテムを発売中。期間は12月19日まで。鮮やかな色使いと、絶妙な形体バランスが印象的な竹村の作品。期間中、店内の雰囲気に合わせて白黒系のモダンな器と、黄色、ピンク系の優しいトーンの器が並ぶ。ギフトや自分へのご褒美に、世界でひとつの器を探してみては?【プロフィール】竹村良訓(たけむら・よしのり)陶芸家・修復家1980年、千葉県生まれ。木工と漆芸を学びながら陶芸に出会う。文化財修復の技芸を修め、陶磁器・漆器修復にも携わる。現在は陶房「橙」で指導も行う。【イベント情報】場所:全国のザ ライブラリー期間:12月19日まで
2018年12月14日日本テレビ開局65年記念舞台『魔界転生』が東京・明治座にて11月27日(火)まで上演中。その開幕に先がけ、11月1日に囲み取材、2日にゲネプロが行われ、取材には出演者の上川隆也、溝端淳平、高岡早紀、浅野ゆう子、松平健と演出の堤幸彦が出席した。【チケット情報はこちら】本作は、山田風太郎の人気小説を原作に、マキノノゾミが脚本、堤幸彦が演出を手掛けるエンターテインメント時代劇。堤は「斬新な試みも多々入れ込み、役者の皆さんには相当な負担をおかけしたかと思いますが、皆さん軽々と乗り越えまして。非常に楽しい、見応えのある舞台になっております」と話した。約1か月に渡る福岡・博多座での公演を終え、明治座での開幕を目前に控えた主演の上川は「博多座での勢いはそのままに、この物語を育んでいきたい。笑いあり、涙あり、アクションありの舞台を、ぜひ劇場で体感してください」と意気込んだ。「島原の乱」で敗れた16歳の総大将・天草四郎(溝端)が“魔界転生”という死者再生の術によって蘇り、剣豪・柳生十兵衛(上川)らと戦いを繰り広げていく物語。堤ならではのつくり込まれた映像や、豪華な舞台装置、ワイヤーアクションも盛り込まれた殺陣も華やかで、エンターテインメント性の高い作品だが、それと同時に、会見で上川が「私の演じる十兵衛をはじめ、人間らしさに溢れたキャラクターが数多く登場する舞台です。笑いもあれば涙もある、そんな物語に仕上がっています」、溝端も「天草四郎という少年が現世に蘇った最終的な目的は何だったのか、四郎は何を求めていたのかというのは作品のキーだと思います。彼の人となりが出るところは、ぜひ注目していただけたら」と語ったように、人間ドラマもしっかりと見せる作品に仕上がっている。また、浅野が「上川さんと松平さんのクライマックスの殺陣が素晴らしい。1番の見どころだと思います」と絶賛する、ふたりのひと振りひと振りに込められた想いも伝わる美しい殺陣をはじめ、豪華キャスト陣のここでしか見られない競演もぜひ注目したい。さらに、この中では若手となる村井良大や松田凌、玉城裕規、木村達成らもそれぞれが存在感を放ち、テンポのいい掛け合いや、笑いのシーン、アクションシーンなど好演。登場人物ひとりひとりが魅力的に描かれ、物語がより深まっていた。松平が「上川さんを筆頭として一座のチームワークも固まってきたと思います。その成果をこの明治座で観ていただきたい」と語る本作は、11月27日(火)まで東京・明治座にて上演中。取材・文:中川實穗
2018年11月05日伝説のコミック「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」を、山田孝之や佐藤健ら出演で映画化した『ハード・コア』。この度、ハロウィンにちなんだ荒川良々のシュールな場面写真と映像が公開された。連続テレビ小説「あまちゃん」、「重版出来!」「先に生まれただけの僕」、現在は「リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~」に出演中の個性派俳優の荒川さん。原作コミックは、「生きていく上でのバイブル」と語るほど大ファンだそうで、今回演じた主人公の権藤右近(山田さん)の友人・牛山役については、10年ほど前から「牛山役をやるとしたら自分しかない」と話しており、今回の出演に関して「まさか実現するとは思っていなかった」と語っていた。そんな荒川さん演じる牛山は、まるで原作からそのまま出てきたかのような、再現度の高いビジュアル、そして原作同様に台詞がほとんどないという難役を見事演じきった。そして今回、ハロウィン仮装のお手本になる(?)牛山のランジェリー姿を捉えた場面写真が到着!右近の家に忍び込み、右近が出来心で買ったというランジェリーをつける…という場面だ。また併せて解禁された映像では、ランジェリーを身につける牛山を見つける右近の姿が映り、“ハッピーハロウィン”という文字が出るシュールなシーンになっている。ハロウィンで盛り上がるこのシーズンにぴったりでクスッと笑える特別映像をお見逃しなく。『ハード・コア』は11月23日(金・祝)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ハード・コア 2018年11月23日より全国にて公開©2018「ハード・コア」製作委員会
2018年10月29日これまで数々の話題作を生み出してきた山田孝之と山下敦弘監督の盟友コンビが、キャストに佐藤健と荒川良々を加え、伝説的コミックを映画化した『ハード・コア』。この度、どこかおかしくて切ない予告編が公開となった。■ロボットが空を飛ぶ? 待望の本予告が到着この度解禁された予告映像では、山田さん演じる、世間に馴染めず純粋すぎる男・右近と、荒川さん演じる右近の唯一の友人・牛山のうだつの上がらない生活が映し出され、そこに佐藤さん演じる、右近の弟・左近が現れる。しかし偶然見つけた謎のロボットとの出会いによって、右近と牛山の生活は一変。左近が不審そうに見つめるロボットに「ロボオ」と名付けた右近は、ロボオと共に生活すると、左近もロボオの隠れた機能に気づくかのような描写も見て取れる。ロボオとの間に芽生えた友情をユーモアも交えながら描くと同時に、左近に殴りかかる右近の姿や、爆弾を持って「もう、後戻りできないところまで来てるんだよ」という意味深な台詞、そして警察に囲まれる右近、牛山。そんな2人をロボオが抱えて空へと飛び立つ姿など、物語の結末が全く読めない内容となっている。■ゴッチことアジカン後藤が主題歌を歌いあげる!さらに予告内では、「ASIAN KUNG-FU GENERATION」のボーカル、ギター、Gotchこと後藤正文が、トラックメーカーやプロデューサーとしても活動するベーシスト、Shingo Suzukiによるバンドプロジェクト「Ovall」の楽曲に参加した「なだらかな夜」を聴くことができる。この曲はコラボレーションと同時に、本作のための描きおろしとなっており、山下敦弘監督と山田孝之が作り出す世界観を、切なくも優しく彩ってくれる。平成の末期に満を持して公開となる、男たちの人生活劇をぜひスクリーンで確かめてみて。『ハード・コア』は11月23日(金・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ハード・コア 2018年11月23日より全国にて公開©2018「ハード・コア」製作委員会
2018年09月20日韓国で8年にわたってロングランされ、2016年に『キム・ジョンウク探し~あなたの初恋探します』として日本語版が初演された『あなたの初恋探します』。早くも2度目の再演となる人気ミュージカルが7月21日に東京・オルタナティブシアターで開幕し、前日にゲネプロが行われた。何をやってもダメダメなムン・ミニョクが初恋相手を探す会社を立ち上げ、最初の客となったアン・リタが10年前にインドで出会った男、キム・ジョンウクを共に探す物語。昨年の再演ではキャストが総入れ替えとなったが、今回はオリジナルキャストの村井良大、彩吹真央、駒田一が2年ぶりに集結し、仲の良さを感じさせる息の合った演技でチャーミングな舞台を届けた。チケット情報はこちら安定のメガネ姿でミニョクを体現する村井は、回想シーンになるとメガネを外してキム・ジョンウクに早変わり。空気が読めないがどこか憎めないダメ男と、いわゆる理想的なイケメンとをごく自然に演じ分け、幅の広さを見せる。アン・リタ役の彩吹は、コケる場面などで見せた思いっきりの良いコメディエンヌぶりもさることながら、やはり最大の魅力は歌唱力。確かな技術を持っていながらそれを誇示することなく、喋っているトーンのまま流れるように歌へと移行することができる、貴重なミュージカル女優のひとりだ。そして駒田は、男性から女性、若者から老人、韓国人からインド人までに扮するマルチマン役。駒田が運転するタクシーのラジオから流れてくるのもまた駒田の声だったり、体の右半分と左半分とで違う扮装をすることで同時に二役を演じたり……と様々に凝らされた趣向に加え、持ち前のエンターティナー精神も駆使して全22役をコミカルに演じ、喝采を浴びた。舞台は終始笑いの中で進んでいくのだが、ここぞというところでお姫様だっこなどの胸キュンシーンが挟まれるあたり、やはりさすがは韓国産。だがそんな物語が無理なく成り立っているのは、バンドメンバーを含めたステージ上の全員が、心から楽しんで届けているからだろう。「若い頃のトキメキを思い出したり、これからへ思いを馳せたり、過去も未来も体感できる作品です。ひとりでも多くの方に、その魅力を体感していただきたい!」(村井)、「公演が始まるといつかは訪れる“終わり”への寂しさもすでに感じています(笑)」(彩吹)、「互いに影響を与え合える関係、共演のふたりを改めてリスペクトしています」(駒田)と、キャストのコメントからも作品と仲間への愛が滲み出る。そして駒田の言葉通り、「作品を作る最後のピースはお客様」。観客が積極的に盛り上げることで、ロマンチック・コメディの代名詞のようなこの作品の魅力はさらに増大することだろう。東京公演は同劇場にて、7月28日(土)まで。その後8月4日(土)・5日(日)に福岡・大野城まどかぴあ 大ホール、8月14日(火)・15日(水)に愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール、8月18日(土)・19日(日)大阪・サンケイホールブリーゼでも上演される。(取材・文:町田麻子)
2018年07月23日ミュージカル『あなたの初恋探します』の公開ゲネプロが行われ、村井良大、彩吹真央、駒田一が登場した。同作は、2006年に韓国で誕生して8年ものロングランヒットを飛ばし、2010年には映画化もされたミュージカル『キム・ジョンウク探し』の日本版。2013年にKミュージカルとして上演、さらに2016年に村井、彩吹、駒田の3名による日本版初演を上演し、大きな話題を読んだ。この度、2年の時を経てリニューアルしたニューバージョンとして上演される。何をやってもダメダメな男ムン・ミニョク(村井)が始めた「初恋探し株式会社」に、ヒロインのアン・リタ(彩吹)が、忘れられない初恋の人"キム・ジョンウク"(村井/2役)を探しにやって来る。名前だけを手がかりに、2人が初恋の人を探すロマンチック・コメディ・ミュージカルとなる。村井は2役、そして駒田は「マルチマン」として、父親、母親、インド人など22役を演じ分ける。東京公演はオルタナティブシアターにて、21日~28日。他、福岡公演、豊橋公演、大阪公演を予定している。○村井良大 コメントいろんなことを試し、たくさん失敗しながら作りあげる。演出のこうめいさん、オリジナルキャストの3人で充実した稽古をしてきました。僕らにとって再演ということもあり、何度も通し稽古をすることができましたが、一度として同じでない。決して慣れたり、ダレたりしない。それは3人それぞれが、日々挑戦しているからこそ。挑戦は開幕後も続きます!初めてご覧になる方は、最初はびっくりするかもしれませんが、15分も経てば馴染めます(笑)。そこからは作品に身を委ねてください。さらに今回は、観るたびに新たな面白さが生まれる、リピートもしたくなる舞台になっているんじゃないかな。この作品は、"初恋探し"にキュンキュンするポイントもあれば、テンポの良い会話で笑わせるところもある。さらに笑いの中にある"ちょっといい感じのメッセージ"が不意に心に響くところも魅力。そうやって、若い頃のトキメキを思い出したり、これからへ思いを馳せたり、過去も未来も体感できる作品です。だから韓国でも長く親しまれているのだと思います。日本でも一人でも多くの方に、その魅力を体感していただきたい! ビックリするような暑い日が続きますが、劇場は空調が効いて涼しいです。涼しいところで、表も裏も、結構アナログな暑苦しい舞台を楽しむ! 僕らも大汗かきながらやっているので、皆さんもできればちょっとテンション高めで参加し、エキサイトしてください。○彩吹真央コメントこのメンバーでの2年ぶりの"初恋探し"が始まります!初演時もやり切った感はありましたが、この2年という年月のなかで私自身はもちろん、共演者のおふたり、スタッフの皆さんそれぞれが変化しました。それぞれの経験を持ち寄って、この作品をより楽しんでいただけるように稽古を積んできました。単純明快なラブコメディミュージカルでもありますが、やればやるほどその深みも感じています。そして、個人的には良大くん、一さんが繰り出すアドリブには大変鍛えられました(笑)。こうしてお稽古場で作ってきたことを引っ提げて、今年は東京、大阪に加えて福岡や愛知のお客様にお会いできることが楽しみです。でも……、お客様とともに楽しい時間を過ごす喜びとともに、公演が始まるといつかは訪れる「終わり」への寂しさも、すでに感じています(笑)。それほどまでに、この作品への愛しさが高まっています。村井良大くんに、駒田一さんにゾッコンです。厳しい暑さが続きますが、この作品には暑苦しさとともに(笑)、"初恋"がもつ爽やかさがあります。心の涼を求めて、ぜひ、劇場へお越しください。損はさせません!○駒田一コメントほかの芝居の初日とは違う気持ちです。日本版初演から2年経っていますが、初演の楽日から一夜明けたら、「あれ、このシーンの演出、変わった?」というような。つまり良大とゆみこ(彩吹さん)と僕の3人による初演から連続しているような感覚です。一晩で動きが鈍くなっているという困った面もありますが(笑)。だからこそ、演出のこうめいさんのもと、稽古でもたくさんのことを試し、物語を深めながらも展開をシェイプアップできたと感じています。手前みそになりますが、そう言えるだけの準備をしました。初演時は自分のことで一生懸命だったところから、互いに影響を与え合える関係、共演のふたりを改めてリスペクトしています。そして、作品を作る最後のピースはお客様、気構えることなく、遠慮せず思い切り楽しんでください。僕はお客様に期待しています! というか助けてください!! 今回は、まるで我が家?! のような有楽町から始まり、(自称)第二の故郷福岡、リアル故郷の愛知、そしてゆみこの地元大阪とツアーが続きます。各地で、素晴らしい出会いがあることを楽しみにしています。
2018年07月20日この秋大注目の舞台『魔界転生』。山田風太郎の人気伝奇小説を原作に繰り広げられるアクションエンターテインメントがいかに壮大なものになるのか、このたび開かれた製作発表会見でその一端が見えてきた。顔を揃えたのは、脚本のマキノノゾミ、演出の堤幸彦、そして、上川隆也をはじめとする総勢14名のメインキャスト。それぞれの意気込みに、会場もどんどん熱くなっていった。【チケット情報はこちら】島原の乱により無念の死を遂げた天草四郎が、徳川幕府への復讐を誓ってこの世に蘇る。そんな奇想から始まる『魔界転生』は、次々に蘇る剣豪たちと柳生十兵衛との激突が描かれるスペクタクル時代劇だ。それを舞台上で表現するにあたっては、「自分だったらどう演出していいかわからないと思うような、かなり無茶な脚本を書きました」とマキノが言い、「今できる舞台技術能力の最高峰を結集して、誰もやったことのない、誰も見たことのないものに挑戦します」と堤が宣言する。それに応えてキャストも燃える。まず柳生十兵衛を演じる上川隆也。「無茶をしないと『魔界転生』はできないと覚悟してお受けしました。柳生十兵衛もこの作品のなかではどこか超然としていると思います。どこまで無茶なことをするのか楽しみにしています」。十兵衛と敵対する天草四郎には溝端淳平。「天草四郎の跡を辿って原城跡などにも行きましたが、どこまでもミステリアスな人物でした。宙吊りにされようが何をされようが(笑)、マキノさんと堤さんの望む四郎を演じたいと思います」。原作から膨らませたオリジナルの人物になるというお品を演じるのは高岡早紀。「見たことのない作品で見たことのない私を演じさせていただけるのかなと楽しみです」。今回と同じくマキノ&堤コンビで作られた2014年の『真田十勇士』で淀殿を演じた浅野ゆう子は、その縁で再び淀を演じることに。「原作にはまったくいない役です(笑)。が、前作の淀殿の悲劇を引き継ぎつつ、魔界から蘇ったというドロドロとしたものも出していければ」。そして、十兵衛の父・柳生宗矩は松平健だ。「年齢に関係なく大変な立ち回りがあるそうなので(笑)、鍛え直して舞台に立ちたいと思います」ほかに、村井良大、松田凌、玉城裕規、木村達成、猪塚健太、栗山航、丸山敦史、山口馬木也、藤本隆宏と、伸び盛りの若手から実力派まで、個性豊かな面々が暴れまくる。「本格時代劇でありながら突き抜けたケレン味のある超娯楽作品に」と最後にマキノが語ったように、ありとあらゆる満足感をもたらす作品となるに違いない。舞台『魔界転生』は10月6日(土)福岡・博多座より。東京公演は11月3日(土・祝)から27日(火)まで、東京・明治座にて。チケットの一般発売に先駆けて、東京公演は7月4日(水)午後11時59分までファミリーマート先行、大阪公演は7月1日(日)午後11時59分までプリセールを実施中。また、福岡公演は6月29日(金)午前11時よりプレリザーブを実施。取材・文:大内弓子
2018年06月27日2年前に上演され、大好評だったあの舞台が帰ってきた!皆川猿時さんと荒川良々さんという芸達者2人組が、次々とあぶない目に遭う、くだらなくもおもしろいこの舞台「さらば!あぶない刑事にヨロシク」。二人があぶない目に多々遭うので、それをゲラゲラ笑ってください。演出を手がける細川徹さんは、題材は本当にバカバカしいが、この二人との仕事は戦いに等しいと語ります。「二人は本当に芝居が上手い。例えば“あぶない”と一口に言っても、“ドーベルマンが迫ってくるあぶない”と、“銃口を向けられるそれ”は、異なる“あぶない”ですよね。そのニュアンスの違いを、コントにせずに、セリフの中にこまやかな感情を落として、芝居として出せるんですよ。そんな実力派の二人だからこそ僕も緊張感がありまして。稽古初日に台本を全部書き上げて持っていったんですが、演じてもらったら役者のおもしろさに負けてまして…。すぐに全部書き直しました(笑)」前回と比べ、あぶなさはより一層強くなっているそう。「この二人って、すごく強い人に見えるじゃないですか。肉体的に強そうだから、少々のあぶない目に遭ってもかわいそうに見えないんですよね。舞台上では、ひどい目に遭えば遭うほどおもしろくなる。だから『あぶない刑事にヨロシク』の世界観は、この二人じゃないと成立しないんです。本家の舘ひろしさんと柴田恭兵さんがスズメバチに2回も刺されたら、かわいそうじゃないですか……って、いや、意外とイケますね、カッコよくあぶない目に遭ってくれる気がしてきた(笑)。でもたぶん、村杉蝉之介さんは刺されたら死ぬと思うし、池津祥子さんは、刺されないように立ち回るタイプだと思います。皆川さんと荒川くんが、あぶない目に遭っても大丈夫に見えるのは、スターだからだってことにしておきましょう(笑)」今回も、前回好評だった、観客全員がクラッカーを鳴らして皆川さんを殺す、というような、観客参加型のタイミングも何回かあるそう。どんな“あぶない”が出てくるのか、お楽しみに~!3月16日(金)~4月1日(日)下北沢・本多劇場作・演出/細川徹出演/皆川猿時、荒川良々、池津祥子、村杉蝉之介、近藤公園、上川周作、早出明弘、本田ひでゆき(本田兄妹)、河原雅彦全席指定5800円(税込み)大人計画TEL:03・3327・4312(月~金曜11:00~19:00)ほそかわ・とおる脚本家、演出家、映画監督。1971年生まれ、東京都出身。‘16年には映画『オケ老人!』を監督。映画、アニメ、ドラマ、ラジオなど、幅広く活躍中。※『anan』2018年3月21日号より。写真・土佐麻理子(by anan編集部)
2018年03月14日若手イケメン俳優の勢いが止まりません。私もたまに演出の仕事をさせていただいておりますが、今年もまた若い俳優さんらと舞台をやります。今回は全員男子、6人の若い俳優さんだけの舞台。歌舞伎みたいに女性役も男子がやるのですよ、面白いでしょ?そういえば、昨今の人気俳優さんは『仮面ライダー』など戦隊モノの出身者が多いですね。主演は村井良大さん。『仮面ライダー』クウガ役でブレークした方です。他に、松田凌さん(『仮面ライダー』グリドン役)、玉城裕規さん(この方だけ戦隊モノの出演なし。『弱虫ペダル』に出演)、馬場良馬さん(『特命戦隊ゴーバスターズ』に出演)、松島庄汰さん(『仮面ライダードライブ』に出演)と続きます。あ、もう1人、松田賢二さんは若手というより中堅ですが、『仮面ライダー』斬鬼役をかつてやられておりました。 という、いまをときめく俳優6人が勢ぞろい。 主演の村井さんとは’11年の舞台『醒めながら見る夢』ではじめてご一緒させていただきました。以降、みるみる有名になり大ヒット舞台『RENT』では主演に大抜擢、押しも押されもせぬ演劇界のスターに。 彼と最初に会った時のことが忘れられません。私の演技説明にいちいち感動してくれて「辻さん、面白いです。めっちゃわくわくします」とやたら興奮してたのが印象的でした。今回の出演者の1人、松田凌さんは初対面の時、私が舞台について熱く語ると「辻さん、面白いです。めっちゃわくわくします」と村井さんと一言一句同じことを言って私を驚かせたのです。共通するオーラを感じました。演出家冥利に尽きますね。その新作舞台『99才まで生きたあかんぼう』(2月22〜東京・よみうり大手町ホールで上演中)は、99歳まで生きた料理人の一生をこの6人で演じ切る泣き笑いのコメディ。若い俳優さんたちの弾けるような演技力が前面に押し出された若々しい舞台にしたいと思っています。私も出来る限り会場に出没し、若さを振りまきたいと思っておりますので、奥様、どうぞ、黄色い声援、よろしくお願いいたします! さて、今日は寒い日にうってつけの辻家の定番、汁なし海老ワンタンをご紹介します。 ワンタン材料(3〜4人分):海老200g、鶏ひき肉60g、長ねぎ大さじ2、たけのこ40g、しょうが小さじ2、鶏がらスープ小さじ2分の1、片栗粉小さじ2、酒小さじ1、塩・こしょう適量、ワンタンの皮30枚。 その他材料:チンゲン菜2株、しょうが1片、にんにく1片、サラダ油、塩・こしょう適量。 まずは海老の下準備。海老の臭みを取るため、皮をむいた海老の背わたを取り、塩小さじ1、片栗粉大さじ1、水大さじ1(すべて分量外)を加えよく揉みます。5分ほど置いて水でよく洗い、キッチンペーパーで水気をよく拭き取ります。細かく切り、酒大さじ1と醤油大さじ1(すべて分量外)で下味を。ボウルに海老、鶏ひき肉と、みじん切りにした長ねぎ、たけのこ、しょうが、調味料をすべて加えて粘り気が出るまでよく揉みます。ワンタンの皮の真ん中に具材をのせ、その具の周辺を軽く濡らし、三角形になるようにつまみ、包んでいきます。沸騰したお湯に塩とごま油適量(すべて分量外)をひと回しし、ワンタンをゆでます。3分ほどゆで、ワンタンが浮いてきたら、だいたい火が通った証拠。ここでザルにあげます。次にフライパンにサラダ油をひき、しょうがとにんにくのみじん切りを加え、中火で香りを移します。香りが立ったらチンゲン菜を炒めます。塩・こしょうで味を調え、チンゲン菜をお皿の周囲にきれいに並べ、中心に先ほどの海老ワンタンを盛り付け、白髪ねぎ、パクチー、ラー油などをお好みで添えます。酢醤油またはごま油と塩を混ぜた特製タレに付けるのもよし。温まりますぞ! ボナペティ! 本誌連載の料理をえりすぐったレシピ本『パリのムスコめし世界一小さな家族のための』も絶賛発売中です!
2018年02月27日辻仁成が原作・脚本・演出を務める舞台『99才まで生きたあかんぼう』が2月22日、東京・よみうり大手町ホールで開幕。ある男の0才から99才までの人生を、村井良大、松田凌、玉城裕規、馬場良馬、松島庄汰、松田賢二のたった6人の俳優で演じるコメディ作品だ。開幕を前に、総通し稽古(ゲネプロ)が行われた。舞台『99才まで生きたあかんぼう』チケット情報物語は、村井が演じる「男」を軸としながら、笑いあり涙ありの人の一生を描いている。思わず出演俳優は6人だったことを忘れるほど、様々な登場人物が出入りする(松島は最多15役を演じる)。あかんぼうの時から青年、中年、老人と実に上手く年をとっていく主演の村井の演技はもちろん、俳優陣の変身ぶりにはぜひ注目してほしい。泣きながらこの世に生まれた時。母親にオムレツの作り方を教わった時。初めて恋をした時。愛する人を失った時……。舞台中央の電光掲示板に表示される「年齢」を感じつつ、繰り返される日常の場面場面を鮮やかに切り取ったテンポの良い演出。SUGIZOの音楽に合わせて時折挟まるダンスシーンや、黒いマントとサングラスを身にまとった狂言回しの「神」の存在もいいアクセントになっている。「ネガティブなことが起こるのは試されていると思えばいい」、「一生懸命今を生きるがよい」などと、辻自身がおそらく実体験から感じた人生訓が随所に散りばめられており、きっと心に響く言葉や場面があるはずだ。ゲネプロ前の囲み取材で、辻は「若い役者の方々とやるのは初めて。エネルギッシュで非常に演出をしていて毎日が楽しかった」と制作過程を振り返りつつ、「生まれて初めて書いたコメディ。今まで悲しいラブストーリーやシリアスが多かったけれど、吹っ切れて、人生笑い飛ばせという感じになってきた。若い彼らのエネルギーを借りて、『立ち直る力』みたいな感じの舞台にしたい」と見どころを語った。主演の村井は「人の一生を描いている物語で、僕自身も年を取っている感じで面白い。出演しているのはたった6人だけれど、何十人も舞台上にいるかのような壮大な物語になっているので見に来てほしい」と話した。東京公演は3月4日(日)まで。その後、名古屋、福岡、大阪を巡演。文・写真:五月女菜穂
2018年02月23日辻仁成が自身の小説を原作に、6人の男性キャストと作り上げる舞台『99才まで生きたあかんぼう』が来年2月から上演される。出演する村井良大に話を訊いた。チケット情報はこちら舞台、映画、朗読劇とジャンルを超えてこれまでに4度、辻の作品に出演している村井。2014年の映画『醒めながら見る夢』の時には、監督を務めた辻は村井について「演技のために生まれてきた人」と語っている。今回も辻が村井の“引き出しの多さ”“柔軟性”を信頼しオファーがあったそう。村井はそれを聞いて、「頼りにされてるのかな……って思うと、嬉しいですよね」と照れたように笑う。「辻さんは、すごく頭が良く、人生経験も豊か。その人の良いところを見つけるのが上手で、全面的に肯定してくれる方です。でも小説のような繊細さも、ミュージシャンらしいロックな部分もあり。面白いです」。とはいえ、舞台で演出家と出演者としてガッチリとタッグを組むのは7年ぶり。その間、村井もアクション多用の大舞台から海外ミュージカルの主演まで、数々の経験を積んでいる。村井は「僕の成長を示せたら、と思います。色々な思い、気概を持って挑まないと、辻さんも納得していただけないと思いますし」と決意を語った。そして今回上演される『99才まで生きたあかんぼう』は2003年に辻が発表した小説が原作。ひとりの男が生まれてから死ぬまでを、優しい筆致で描いた物語だ。読んだ印象を村井は「ピュア」と表現する。「男の子っぽい話だなと思いました。カッコつけたかったり、でもカッコ悪かったり。そういう、男が思うキラキラとドロドロを持っている物語。主人公は“ちょっとだけ他の人よりも努力する”んです。無理をさせず、ちょっと頑張れば手が届きそうだし、人間味があるところが素敵。さらに、その頑張りを見ている人がいるんだよ……というメッセージもある。読む人を、綺麗な心にしてくれます。辻さん自身、ピュアなんですよ。それがこの本に投影されているんだなと思いましたし、だから僕も純粋な気持ちで舞台に立ちたい。舞台って、やっぱりその人の人間性が透けて見えるんですよ。そこは大事にしなきゃって思います」。原作は、主人公の名前すら登場せず、不思議な第三者の目線で描かれていく。一体どんな舞台が生まれるのか気になるところだが……。「まだ未知数ですが、独創性のある舞台になるんじゃないかな。僕は0才から99才まで演じることになるんだと思います。年を経ていく役をやったことがないので、そこが楽しみです。自分は0才から29才までは経験していますが、そこから先はまだ知らない。ただ、年齢って数字ではないとも思います。テーマは“人間はいつまでたってもあかんぼう”というところにあると思いますし、色々な年代の方に響く作品になるはずです」。共演は松田凌、玉城裕規、馬場良馬、松島庄汰、松田賢二。公演は2月22日(木)から3月4日(日)まで、東京・よみうり大手町ホールにて上演される。その後愛知・福岡・大阪公演もあり。チケットは発売中。
2017年12月19日先ほど第1話の放送が終了したディーン・フジオカと武井咲W主演ドラマ「今からあなたを脅迫します」。この度、来週放送の第2話のゲストに、大後寿々花と高月彩良が決定。また袴田吉彦が物語のキーマンとして出演することが明らかになった。■第2話ゲスト発表!本作は、警察や探偵では扱えないような依頼を受け、「人を脅迫することで解決する」という危険な脅迫屋・千川完二(ディーンさん)と、変人級な「善人&お人よし」で困っている人を放っておけない性格のため、いつも事件に巻き込まれるお嬢様・金坂澪(武井さん)を中心に描かれる、新感覚“脅迫”エンターテインメント。第2話では、「GTO」『思い出のマーニー』の高月さんが1年前に自殺した人気シンガーソーングライターERu役を、『SAYURI』「Dr.コトー診療所」の大後さんが親友・笠谷沙和子役として出演。週刊誌にゴーストライターがいるというデタラメ記事を書かれたことが原因で自殺に追いやられたERuのため、彼女の名誉を取り戻す記事を書かせて欲しいという依頼を親友・笠谷が“脅迫屋”にお願いしたことから物語が始まる…。また、高月さんはカリスマ的人気を誇る歌姫でありシンガーソングライターという役柄のため、ドラマの中では美しい歌声も披露。回想シーンでは2人とも制服姿を披露している。さらに、物語のキーマンともいえる“さわやか”な国会議員・新戸部文夫役を、袴田吉彦が演じることも明らかに。新戸部は将来の首相候補とも言われる超人気議員。どのような形で千川や澪と絡んでいくのか、今後の展開に注目だ。■第2話あらすじ千川(ディーンさん)に弱みを握られた澪(武井さん)は脅迫屋の仕事を手伝うことに。依頼人は1年前に自殺した人気シンガーソーングライターERu(高月さん)の親友・笠谷沙和子(大後さん)。週刊誌にゴーストライターがいるというデタラメ記事を書かれたことが原因で自殺に追いやられたERuのため、編集長の茂木琢磨(小木茂光)を脅して彼女の名誉を取り戻す記事を書かせて欲しいという。脅迫行為に反対する澪だが、千川は茂木の欲しがるスクープを掴んで取引すれば、脅迫にはならないと主張。千川の言うことを信じた澪は、若手人気俳優とのスキャンダル写真を捏造するために利用される。しかし、茂木が偽スキャンダルに騙されるはずもなく、千川砲はあっけなく撃墜されてしまい…。不満を感じつつも千川の命令で沙和子のもとに中間報告へ行った澪は、沙和子とERuの深い友情を知り、お人好し心に火がつく。その頃、お金を使って茂木を脅すある作戦を思いついた千川と目黒(三宅弘城)、栃乙女(島崎遥香)は、無駄にお金を持っている澪を騙し、茂木に再取材をさせる費用と称して300万円渡すよう説得するが、澪はなんでもお金で解決する人間になりたくない、と拒否。お金を出すこと以外に自分にできることはないかと考えるが、名案は浮かばず…。そんな中、澪はアパートの隣人カオル(鈴木伸之)から、人助けのためなら怖がらずに自分にできることをすればいいと背中を押される。茂木に取材費用として300万を渡し、再び記事を書いて欲しいと頼みに行く澪だったが、そこに千川が現れる。千川は茂木の前に置かれた300万円を指し「これは茂木にERuのガセネタを流したネタ元を脅して得たお金だ」とハッタリをかまして…!?慌てた茂木がネタ元に確認の電話をすると踏んだ千川は、混乱する澪を連れてその場を去る。そして、なんと茂木が電話をかけたのはERuの所属していた事務所の社長・土浦君枝(片岡礼子)で…!!1年前に君枝と茂木がやりとりをしていたメールをハッキングした栃乙女は、茂木に弱みを握られた君枝がERuのネタと引き換えに自分の記事を揉み消していたことを突き止める。さらに、目黒は君枝がヤクザの不破組と薬物の取引をしている現場を目撃する。そんな中、千川と澪は君枝が茂木に送った画像の中に、とある写真を見つけ――。「今からあなたを脅迫します」は毎日曜日22時30分~日本テレビ系にて放送。(cinemacafe.net)
2017年10月15日今秋、2014年に上演、大好評を博したブロードウェイ・ミュージカル『アダムス・ファミリー』が再演される。橋本さとし、真琴つばさ、昆夏美、今井清隆ら続投キャストに加え、壮一帆、村井良大、樹里咲穂、戸井勝海、梅沢昌代らが新たに参加。パワーを増したステージを見せてくれるに違いない。中でも、ルーカスを演じる村井は前回に引き続き演出を担当する白井晃の作品に出演することを熱望していたと語る。【チケット情報はこちら】「白井さんの演出は、稲垣吾郎さん主演『No.9―不滅の戦慄―』が印象的でした。映画の1シーンのような雑踏の表現が素敵で。プレイヤーとしては、『趣味の部屋』が僕のベスト・オブ・ベスト。白井さんのコミカルでミステリアス、的確な芝居が勉強になりました。だから今回のお話は“ようやく来た!”。がんばってくらいついていきたいですね」ルーカスはアダムス家の長女・ウェンズデーのボーイフレンド。両親と共にアダムス家を訪ねるが、お化けである彼らの言動に翻弄され、ウェンズデーとの恋も暗雲がたちこめる。「とてもかわいらしい話なんですよね。爽快な音楽で、思わず楽しくなっちゃうナンバーも多い。でもすごく切なくてやるせなかったり、お化けと人間のギャップがシュールでおかしかったり。心に響く言葉も多くて、ぜひ家族やカップルで観てほしい作品です」ルーカスとウェンズデーのピュアな恋心も、ときめきと笑いが交錯する。「ふたりのかけ合いは、すごく変(笑)。ウェンズデーは人間の感覚からは相当ズレているし、ルーカスも“作家か検死官になりたい”っていうセンスの持ち主だし。第1幕ではウェンズデーに対してまっすぐで、男の子らしいところも見せるルーカスですけど、第2幕で少し雰囲気が変わる。そこからが、いかにもアメリカンで“楽しんだ者勝ち” なおもしろい展開なんですよ(笑)。これはぜひ、劇場で楽しんでいただきたいです」『アダムス・ファミリー』はチャールズ・アダムスが雑誌『ニューヨーカー』に発表した1コマ漫画を原作にTVドラマやアニメが作られ、1991年に製作された映画も大ヒット。日本でも映画に加えて車のCMに起用され、ゴシックかつポップなキャラクターとテーマ曲が子どもから大人まで幅広く知られるようになった作品。それがどのようにミュージカルとして調理されているのか、確かめたい人はぜひ劇場まで。公演は10月28日(土)から11月12日(日)まで神奈川・KAAT神奈川芸術劇場〈ホール〉にて上演。10月1日(日)にはMARK IS みなとみらいにて制作発表&楽曲披露イベントの開催も決定。チケット発売中。取材・文:金井まゆみ
2017年09月28日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は女優の志田彩良さんです。シリアスな役を演じることにやりがいを感じています。中学生の頃にティーン誌の専属モデルとしてデビューし、近年は女優としても活躍する志田さん。9月16日には、主演映画『ひかりのたび』が公開に。「長編映画では初めての主演。悪徳不動産ブローカーの父に反発する娘、というちょっと重めの役なのですが、私、なぜか暗い役をいただくことが多いんです。自分とかけ離れた役は、やりがいがあって楽しい!映画が大好きなので、今後できる限り多くの作品に関わりたい。ポスターに写る自分の顔を見ると、いまだに恥ずかしいんですけどね…(照)」写真を撮るのにハマっています。日々、一眼レフや「写ルンです」で友達や風景を撮りためています。いつものメイクはリップを中心に。ファッションに合わせてチョイスします。特に赤リップが好き。ついつい買っちゃうアクセサリー。お気に入りのサングラスやピアスたち。買い物は悩まないタイプです!しだ・さら1999年生まれ。2013年から2年間、雑誌『ピチレモン』の専属モデルを務め、現在はCMやドラマ等で活躍。『ひかりのたび』は、9/16より新宿K’s cinemaほかで全国順次公開。※『anan』2017年9月13日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子(by anan編集部)
2017年09月12日