展覧会「マツオヒロミ展 ~レトロモダンファンタジア~」が東京・弥生美術館にて、2024年6月30日(日)まで開催される。レトロモダンな世界を描くイラストレーター・マツオヒロミマツオヒロミは、レトロモダンな世界を美麗に描いた作品で人気のイラストレーター。色香を湛えた女性像をはじめ、衣装・装飾品・建物・ロゴなど、画面の隅々にまでレトロで和モダンな世界観を詰め込んでいる。マツオヒロミは、明治・大正・昭和初期を主に作品の舞台に取り上げており、作画の際には徹底的な資料研究を重ねた上、独自のアレンジを加えているのが特徴だ。マツオヒロミ初の東京での個展展覧会「マツオヒロミ展 ~レトロモダンファンタジア~」は、そんなマツオヒロミの東京初個展となる。会場では、8ページ程度のショート漫画を描くマツオヒロミならではのイラストレーションに漫画を添えたコミック&イラストの作品や、最新作を展示する。たとえば、創刊100周年を迎える女性誌『ロンド』という設定で、記事や広告、関わった人々のエピソードを描いた近著『マガジンロンド』の中から、1922年の創刊号から2022年の最新刊まで『ロンド』の“実物”がずらりと並ぶ。マツオヒロミと弥生美術館がタッグを組み、実物の制作を行っているそう。作中の百貨店や古書店を再現また、代表作の『百貨店ワルツ』で描かれた三紅百貨店を展示室内に再現。1階服飾雑貨部、2階美粧部、3階呉服部といったエリアが再現され、作品世界への没入体験が可能だ。加えて、『マガジンロンド』のヒロイン・ジンノがオーナーをつとめる古書店「ル・ソレイユ」の再現も。創作のヒントとなった弥生美術館収蔵資料も併せて展示される。【詳細】「マツオヒロミ展 ~レトロモダンファンタジア~」会期:2024年4月6日(土)~6月30日(日)会場:弥生美術館 1階~2階住所:東京都文京区弥生2-4-3休館日:月曜日、5月7日(火)※ただし4月29日(月・祝)、5月6日(月・振)は開館開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)料金:一般 1,000円、大高生 900円、中小生 500円※竹久夢二美術館にて同時開催される「夢二がえがく動物ワンダーランド ~大正ロマンのイラスト&デザインを中心に~」と2館あわせて鑑賞可能。【問い合わせ先】弥生美術館TEL:03-3812-0012
2024年04月15日4月13日(土) 東京・新国立劇場にて舞台『デカローグ』が開幕し、プログラムA・B交互上演がスタート。併せて、各話の舞台写真とキャストコメントが公開された。『デカローグ』は、『トリコロール』三部作や『ふたりのベロニカ』で知られる、ポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキが発表した作品で、旧約聖書の十戒をモチーフに1980年代のポーランド、ワルシャワのとある団地に住む人々を描いた十篇の連作集。全10話を大きく3つのタームに分け、4・5月は『デカローグ1~4』を、5・6月は『デカローグ5~6』を、そして6・7月は『デカローグ7~10』を上演する。「プログラムA」ではデカローグ1とデカローグ3、「プログラムB」ではデカローグ2とデカローグ4が上演される。<キャストコメント>【デカローグ1 ある運命に関する物語】■ノゾエ征爾役への取り組み方から現場の雰囲気まで、海外の演劇作品に参加しているかのような初体験尽くしで、ただただ夢中に、がむしゃらになっていたら、あっという間にもう開幕ですって。お客さんに楽しんで頂きたい一心で皆で取り組んでおります。是非ともこの作品の目撃を!!■高橋惠子本日無事に初日を迎える事ができ、お運びいただいたお客様への感謝と共に、これからの長い旅路がスタートした事を実感しています!デカローグ1のイレナとして瞬間瞬間の相手や周りの変化や輝きを感じながら悔いのないよう、生きてみようと思います。是非今こそ観て頂きたい物語です。ご来場をお待ちしております!『デカローグ1 ある運命に関する物語』より左より)高橋惠子、石井舜、ノゾエ征爾【デカローグ3 あるクリスマス・イヴに関する物語】■千葉哲也初日開きました!タイトな稽古時間でしたが中身が本当に濃い……充実した時間を過ごさせていただきました。ドラマのデカローグとはかなり違う作品になり、演劇ならではの作品になったのではないかと思います。これからも本番という旅が続きますが、素敵な時間を観客の皆様に体験して頂ければと思います。こうして無事に初日を迎えられた事を、演出家はじめ、スタッフ、共演者に心からの感謝。■小島聖桜の花びらも散り始め、そろそろ新緑の季節ですが、今日から私は千秋楽までクリスマスイブの日に身を置いています。ポーランドのクリスマスはどのくらい寒いのでしょうか。家の中は暖かい時間が流れている中、やりきれない気持ちを束の間、手放したくて外にいます。日常の中のささやかな旅です。夜中から朝の7時まで。朝日が昇る前までの数時間、どうぞ一緒に旅してください。そしてそれぞれの日常に戻っていきましょう。『デカローグ3 あるクリスマス・イヴに関する物語』より左より)小島聖、千葉哲也【デカローグ2 ある選択に関する物語】■前田亜季ついに開幕です。時代は1980年代後半のポーランドですが、今の私たちにも通ずる、普遍的な悩みや葛藤の中で人生を歩んでいる人々の物語です。人間の不甲斐ない部分も含め、日々を生きていく背中にそっと手を添えてくれる様なキェシロフスキの優しい視点や肯定感に、稽古中何度も救われる気持ちになりました。お客様にも、この団地の住人として感じてもらえたら嬉しいです。舞台ならではのデカローグを見ていただけるよう、精一杯この中で生きたいと思います。■益岡徹稽古を重ねる事に、生きるということ、を考える作品だなと、実感しています。私の役の老いた医師は、戦争で妻や子供、家族を失っています。その後40年以上をどう生きてきたのか、そのことは、書かれていません。おそらく1枚の家族の写真とその記憶と、厳しい人生を生きてきたのだろうと。そして身ごもった子供を産むべきか、堕ろすべきか苦しむドロタの姿に、それでも、人は生きるべきと医師は気がつく。私も、楽日までずっと考えることになりそうです。『デカローグ2 ある選択に関する物語』より左より)益岡徹、前田亜季【デカローグ4 ある父と娘に関する物語】■近藤芳正こんなに、心に汗掻いたのは初めてだ。海外作品は、セリフが多いものだが、これは少ないセリフでのやり取りが多く、セリフにならない感情、インナーボイスが溢れている。そのうえミハウという役はずっと悩み、迷い続け、自分では結論が出せなくなっていて、例え出したとしても、それが正解なのかどうなのかまったく自信がなく、心のなかがぐちゃぐちゃになってる。いまインナー下着脱いだら、やっぱ汗でぐちゃぐちゃだぁコリャ凄いぞ!言葉にならない声を聴きに来て欲しい。■夏子稽古場で、客席で、他の役者の方のお芝居を観ている時、何ものにも代え難い感動を味わいます。このような感動を味わいたくて生きているんだなと思います。今日始まった壮大な10篇の物語の一員としてお芝居できることが、改めてとても嬉しいです。楽しんで頂けますように!『デカローグ4 ある父と娘に関する物語』より左より)夏子、近藤芳正<公演情報>『デカローグ 1~10』『デカローグ 1~10』ビジュアル【公演日程】会場:新国立劇場 小劇場■デカローグ1~4(プログラム A&B 交互上演)4月13日(土)~5月6日(月・休)■デカローグ5~6(プログラム C)5月18日(土)~6月2日(日)■デカローグ7~10(プログラム D&E 交互上演)6月22日(土)~7月15日(月・祝)原作:クシシュトフ・キェシロフスキ/クシシュトフ・ピェシェヴィチ翻訳:久山宏一上演台本:須貝英演出:小川絵梨子上村聡史【プログラム A】(デカローグ1 / デカローグ3)■デカローグ1 ある運命に関する物語演出:小川絵梨子出演:ノゾエ征爾高橋惠子チョウ ヨンホ森川由樹鈴木勝大浅野令子亀田佳明デカローグ3 あるクリスマス・イヴに関する物語演出:小川絵梨子出演:千葉哲也小島聖浅野令子鈴木勝大チョウ ヨンホ森川由樹亀田佳明【プログラム B】(デカローグ2 / デカローグ4)■デカローグ2 ある選択に関する物語演出:上村聡史出演:前田亜季益岡徹坂本慶介近藤隼松田佳央理亀田佳明デカローグ4 ある父と娘に関する物語演出:上村聡史出演:近藤芳正夏子松田佳央理坂本慶介近藤隼亀田佳明【プログラム C】(デカローグ5 / デカローグ6)■デカローグ5 ある殺人に関する物語演出:小川絵梨子出演:福崎那由他渋谷謙人寺十吾斉藤直樹内田健介名越志保田中亨亀田佳明■デカローグ6 ある愛に関する物語演出:上村聡史出演:仙名彩世田中亨寺十吾名越志保斉藤直樹内田健介亀田佳明【プログラム D】(デカローグ7 / デカローグ8)■デカローグ7 ある告白に関する物語演出:上村聡史出演:吉田美月喜章平津田真澄大滝寛田中穂先堀元宗一朗笹野美由紀伊海実紗亀田佳明■デカローグ8 ある過去に関する物語演出:上村聡史出演:高田聖子岡本玲大滝寛田中穂先章平堀元宗一朗笹野美由紀伊海実紗亀田佳明【プログラム E】(デカローグ9 / デカローグ10)■デカローグ9 ある孤独に関する物語演出:小川絵梨子出演:伊達暁万里紗宮崎秋人笠井日向鈴木将一朗松本亮石母田史朗亀田佳明■デカローグ10 ある希望に関する物語演出:小川絵梨子出演:竪山隼太石母田史朗鈴木将一朗松本亮伊達暁宮崎秋人笠井日向亀田佳明チケット情報:()公式HP:
2024年04月14日東京・上野にある国立西洋美術館で「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?——国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」が開催されています。かなり長いタイトルがつけられたユニークな本展について、研究員さんのお話や展示風景などをレポートします!“死者の作品しかない美術館”に現代アートが集結!国立西洋美術館入り口付近※本記事の写真は、主催者の許可を得て撮影しています。【女子的アートナビ】vol. 328本展では、国立西洋美術館で史上初となる「現代アーティストたちが制作した作品」を展示。同美術館が所蔵するコレクションにインスパイアされて新たに制作された作品など、20組以上のさまざまな世代のアーティストたちによる多彩なジャンルのアート作品が紹介されています。本展を担当された国立西洋美術館主任研究員の新藤淳さんは、開催の経緯について次のように述べています。新藤さんこの展覧会は、ひとつの問いからはじまりました。国立西洋美術館は、生きている作家の作品は収められていない状態が続いている、つまり“死者の作品しか存在しない美術館”なのですが、生きているアーティストたちも招いたほうがいいのではないか、という問いです。なぜなら、この美術館には生きたアーティストたちの糧となるために建てられた歴史があるからです。美術館の母体となった「松方コレクション」を築いた松方幸次郎は、当時日本にいた多くの絵描きたちに本物の油絵を見せてあげたいという思いから、コレクションを集めていきました。未来の芸術をつくるアーティストたちの刺激になってほしいという願いが込められていたと考えられるこの美術館に、今生きているアーティストたちの方々を招き、問いを投げかける形で展覧会を構成しました。章タイトルがユニーク!左:ポール・セザンヌ《葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々》(1885-86)、右:内藤礼《color beginning》(2022-23)では、展示作品のなかから、特に印象に残った作品をいくつかご紹介していきます。まず、全体を通してユニークだと思ったのは、各章のタイトル。問いかけるスタイルで、末尾にクエスチョンマークがついています。例えば最初の0章は、「アーティストのために建った美術館?」。この章では、「国立西洋美術館はアーティストのために建ったのではなかったか?」という問いかけを象徴する作品や資料が紹介され、コレクションを築いた松方幸次郎の肖像画や、美術館の基本設計を担当したフランスの建築家、ル・コルビュジエのスケッチなどが並んでいます。続く1章のタイトルは、「ここはいかなる記憶の磁場となってきたか?」。1章で目を引いたのは、内藤礼のアクリル絵画《color beginning》。本作品の隣には、国立西洋美術館の所蔵作品であるポール・セザンヌの油彩画《葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々》が並び、この二作品だけ、ほかのアーティストたちの作品とは離れ、大きな壁で仕切られた端っこにある静かな空間に展示されています。解説によると、セザンヌの『葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々』の隣に、自身の絵画を距離をあけて展示する、というプランを内藤が提案。この展示室を見た感想としては、シンプルに、居心地のいい空間だと思いました。イケアの家具が展示室に!?展示風景より、小田原のどかの作品など続く2章「日本に『西洋美術館』があることをどう考えるか?」では、靴を脱いだ空間で鑑賞する小田原のどかの作品群がユニークです。彫刻家の小田原は、国立西洋美術館の彫刻が免震用台座のうえに展示されていることに興味を示し、彫刻を「転倒」させたインスタレーションを制作。まっすぐ立っているのが当たり前、というイメージがある彫刻が倒れている光景は、なかなかインパクトがあります。彫刻の「転倒」と、人間が思想的に「転向」することを重ね合わせているそうで、深いテーマが含まれた作品です。展示風景より、鷹野隆大の写真など4章「ここは多種の生/性の場となりうるか?」では、ショールームのような、あるいは友人の部屋のような不思議な展示室が出現。写真家の鷹野隆大によるプロジェクトで、彼の写真とイケアの家具、国立西洋美術館の所蔵作品などが並び、かなり異質な光景を見ることができます。解説によると、鷹野は手ごろに買えるイケアの家具が並ぶ日常空間に、個人ではけっして買えない国立西洋美術館の芸術作品を飾ることで生まれる違和感がおもしろいと感じた、とのこと。実際、この部屋に入るとすごくミスマッチな感じがして、なんとも落ち着かない気分になりました。展示風景より、弓指寛治の作品など反─幕間劇─のセクションでは、弓指寛治によるカラフルで強烈な作品群を展示。美術館とは思えない空間で、どこかの学園祭やイベントに迷い込んだ気分になります。国立西洋美術館のある上野公園は、文化エリアといわれていますが、路上生活者の方々も暮らしていました。弓指は、それらの人々にフォーカスし、路上生活者の多い近隣エリアに約1年通った経験をもとに絵画などを制作しました。手前:竹村京《修復されたC.M.の1916年の睡蓮》(2023-24)釡糸、絹オーガンジー作家蔵、奥:クロード・モネ《睡蓮、柳の反映》(1916)5章「ここは作品たちが生きる場か?」では、竹村京の《修復されたC.M.の1916年の睡蓮》と、クロード・モネの《睡蓮、柳の反映》の組み合わせに目を引かれます。国立西洋美術館が所蔵するモネの本作品は、一部が破損した状態のままで保存されていますが、絹糸などを使った竹村の作品と重ねて見ると、まったく新しいタイプの非常に美しいアートに見えます。照明の効果もあると思いますが、布を通して見るとモネの絵が光を放ち、睡蓮の浮かぶ水面が揺れているように感じました。桜と一緒に…!本展ではほかにも映像作品や陶芸、詩なども含めたバラエティー豊かな展示作品が揃っています。性的な表現を含む映像などもあり、テーマやメッセージが含まれているものも多く、見ごたえ抜群です。国立西洋美術館で、これほど多くの現代アーティストたちによる刺激的な作品を見られる機会は、今後あるかどうかわかりません。ちょうど上野ではお花見シーズンに入っていますので、ぜひ桜と一緒に、このユニークな展覧会をご覧になってみてください。Information会期:2024年3月12日(火)~5月12日(日)開館時間:9:30~17:30(金・土曜日、4月28日(日)、4月29日(月・祝)、5月5日(日・祝)、5月6日(月・休)は9:30~20:00)※入館は閉館の30分前まで会場:国立西洋美術館企画展示室休館日:月曜日、5月7日(火)(ただし、3月25日(月)、4月29日(月・祝) 、4月30日(火)、5月6日(月・休)は開館)観覧料:一般 ¥2,000、大学生 ¥1,300、高校生 ¥1,000、中学生以下無料
2024年04月07日サンシャインシティプリンスホテルは、イギリス国立美術館「ロンドン ナショナル・ギャラリー」とのコラボレーションによるコンセプトルームを、2024年5月1日(水)から2月28日(金)までの期間で販売する。サンシャインシティプリンスホテル×ロンドン ナショナル・ギャラリー設立200周年という、記念すべきアニバーサリーイヤーを迎えたイギリス国立美術館「ロンドン ナショナル・ギャラリー」。サンシャインシティプリンスホテルでは3回目のコラボレーションとなる今回は、“四季を感じる泊まれる美術館”をテーマに、同館所蔵の絵画(複製画)を飾ったコンセプトルームが登場する。“四季を感じる泊まれる美術館”テーマのコンセプトルーム期間ごとに春・夏・秋・冬の4種類に装いが変わるコンセプトルームには、それぞれの四季をテーマに描かれた名画の複製画を展示。そのうち、印象派を代表する画家・ルノワールの作品に関しては、季節を問わず四季を通して楽しめる。4種のオリジナルアメニティまた、本プランの利用者にはオリジナルアメニティをプレゼント。「ロンドン ナショナル・ギャラリー」の200周年を記念したデザインのトートバッグ、ハンカチタオル、アクリルキーホルダー、カードキーの4種類を持ち帰ることができる。ルノワール作品を表現した春夏秋冬パフェさらに、館内のカフェ&ダイニング シェフズパレットでは、ルノワールの作品をモチーフにしたオリジナルパフェを提供。《雨傘》《小舟》《湖畔の風景》《劇場にて》の4作品をそれぞれ春・夏・秋・冬のイメージと共に落とし込んだ、全4種類のパフェが用意されている。詳細サンシャインシティプリンスホテル × ロンドン ナショナル・ギャラリー■コンセプトルーム販売期間:2024年5月1日(水)~2025年2月28日(金)<春>2024年5月1日(水)~6月30日(日)<夏>2024年7月1日(月)~9月30日(月)<秋>2024年10月1日(火)~11月30日(土)<冬>2024年12月1日(日)~2025年2月28日(金)料金:1名 17,400円〜※1室2名利用時。料金は、宿泊日、利用人数により異なる。※料金には1名分の1泊室料、オリジナルアメニティ4種(トートバッグ、ハンカチタオル、アクリルキーホルダー、カードキー)、オリジナルパフェ、消費税、サービス料を含む。■「ルノワール」のオリジナルパフェ (コーヒー・紅茶付き)料金:1名 2,900円※注文特典として、オリジナルステッカー全4種類のうち1枚をランダムでプレゼント。開催場所:カフェ&ダイニング シェフズパレット(ホテル1F)提供時間:12:00~19:00(ラストオーダー 18:30)【予約・問い合わせ先】サンシャインシティプリンスホテル 宿泊予約TEL:03-5954-2238(受付時間:10:00~17:00)
2024年04月06日企画展「大地に耳をすます気配と手ざわり」が、東京都美術館にて、2024年7月20日(土)から10月9日(水)まで開催される。自然と関わりつつ制作を行う現代作家に着目企画展「大地に耳をすます気配と手ざわり」は、自然に深く関わりつつ制作を行う5人の現代作家、榎本裕一、川村喜一、倉科光子、ふるさかはるか、ミロコマチコを紹介する展覧会だ。写真、木版画、油彩画、水彩画、インスタレーションなど、さまざまな作品を通して、自然と人の関係性に光をあててゆく。たとえは、榎本裕一は、2018年より北海道の根室にもアトリエを構え、冬の景色をモチーフに制作を行ってきた。近年取り組んでいるのが、アトリエ近くの自然の光景が偶然に織りなす形に着想した作品。一見すると抽象画のように思える油彩画は、よく見れば風景が浮かび上がるものとなっている。本展では、雪の湖面を表す新作などを展示する。また、ふるさかはるかは、青森で自然とともに生きる人々に取材を重ねつつ活動。自身が採取した土や、自ら育てた藍から絵具を作り、木の形や木目を活かして版木を手がけるなど、自然と関わる手仕事としての木版画に取り組んでいる。本展では、取材地の漆を使った大きな木版画を制作し、会場の空間に合わせた展示を展開する。本展の作品は、未開の大自然ではなく、自然と人の暮らしが重なる場で育まれたものだ。そこには、生命の輝きや自然の驚異ばかりでなく、都市生活では希薄になりやすい、人の力の及ばない自然への畏怖と敬意をも感じることができるだろう。展覧会概要企画展「大地に耳をすます気配と手ざわり」会期:2024年7月20日(土)~10月9日(水)会場:東京都美術館 ギャラリーA・B・C住所:東京都台東区上野公園8-36開室時間:9:30~17:30(金曜日は20:00まで)※入室はいずれも閉室30分前まで休室日:月曜日(8月12日(月・振)、9月16日(月・祝)・23日(月・振)は開室)、9月17日(火)・24日(火)観覧料:一般 1,100円、大学生・専門学校生 700円、65歳以上 800円、高校生以下 無料※身体障害者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳の所持者および付添者(1名まで)は無料(証明できるものを要提示)※同時期開催の特別展「デ・キリコ展」「田中一村展奄美の光 魂の絵画」のチケットを提示することで、各料金より300円引き■出品作家榎本裕一、川村喜一、倉科光子、ふるさかはるか、ミロコマチコ【問い合わせ先】東京都美術館TEL:03-3823-6921
2024年04月02日企画上映「サイレントシネマ・デイズ2024」が、東京の国立映画アーカイブにて、2024年5月14日(火)から5月19日(日)まで開催される。無声映画の奥深さを音楽&弁士の語りと共に「サイレントシネマ・デイズ2024」は、無声映画の面白さを音楽や弁士の語りと共に体験できる、国立映画アーカイブ恒例イベント。今回は、映画初期の喜劇王マックス・ランデーによる短編集をはじめ、アメリカ、ドイツ、ソ連、中国、日本映画から、6プログラム11作品を上映する。映画初期の喜劇王マックス・ランデーの短編集注目は、チャップリンをはじめ数々の喜劇俳優に影響を与えたとされる、映画初期の喜劇王マックス・ランデーの短編集。ランデー扮するブルジョワ紳士の日常に起こる騒動を描いた「マックス」シリーズから、6作品が厳選される。幻のドイツ表現主義映画また、銀行の現金出納係である妻子持ちの男が、銀行を訪れた美しい女性に見惚れ、人生の歯車が狂いだす様子を描いたドイツ表現主義映画『朝から夜中まで』も注目の作品。様式化された演技や衣裳、抽象化されたセットが独特の雰囲気を生み出しているのがポイントだ。世界で唯一、日本でのみ一般公開された作品となっている。ピアノ伴奏つきの上映&弁士による語り「サイレントシネマ・デイズ2024」では、サイレント映画伴奏の経験が豊富なピアニストたちによる日替わり演奏、弁士の語り付きの会があるのも嬉しい。ピアニストによる伴奏では、独創的な作曲や即興性豊かな演奏と共に、映画を楽しめる。開催概要「サイレントシネマ・デイズ2024」会期:2024年5月14日(火)~5月19日(日)会場:国立映画アーカイブ 2階 長瀬記念ホール OZU住所:東京都中央区京橋3-7-6チケット:一般 520円、高校・大学生・65歳以上 310円、小・中学生 100円※障がい者手帳所持者(付添者は原則1名まで)、国立美術館のキャンパスメンバーズ、未就学児、優待は無料。・弁士・伴奏付上映の回チケット:一般 1,050円、高校・大学生・65歳以上 840円、小・中学生 600円※障がい者手帳所持者(付添者は原則1名まで)、未就学児、優待は無料。※キャンパスメンバーズ(教職員) 500円、国立美術館のキャンパスメンバーズ(学生) 400円■上映作品・「マックス・ランデー短編集」『マックスの紳士賊』『マックスの近視眼』『マックスと規那入り葡萄酒』『マックスの舟遊び』『マックスと犬』『マックスとピアノ』・『シヴィリゼーション』・『朝から夜中まで』・『江戸怪賊傳 影法師』・『新バビロン』・『スポーツの女王』【問い合わせ先】ハローダイヤルTEL:050-5541-8600
2024年03月29日20世紀前半までの西洋美術を収蔵・展示してきた国立西洋美術館で、現代アーティストとの初の大規模なコラボレーション展『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?——国立西洋美術館65年目の自問 | 現代美術家たちへの問いかけ』が3月12日(火) に開幕した。小沢剛、長島有里枝、ミヤギフトシら21組が参加し、5月12日(日) まで開かれている。国立西洋美術館は、第二次世界大戦後にフランス政府から寄贈返還されることになった松方コレクションを収蔵、展示する施設として1959年に設立された。実業家・松方幸次郎が日本の若い画家たちに「本物の西洋美術を見せたい」と収集された西洋美術コレクション。戦後に国立西洋美術館の創設に協力した当時の美術家連盟会長の安井曾太郎は〔松方コレクションの〕「絵がもし返ってきた時、誰が一番これの恩恵を受けるんですかと、それは日本国民全部かもしれんけども直接的には我々美術家じゃありませんか」との思いを表明していた。つまり、未来を生きるアーティストに資するためにこの美術館ができたのではないか。開館から65年目を迎え、「国立西洋美術館は、未来のアーティストたちが生まれ育つ場所となりえてきたのか」という自問を込めてこの展覧会はつくられた。3月11日に開かれた記者内覧会で、同展を企画した国立西洋美術館主任研究員の新藤 淳は「作家の皆さんの熱量を持った反応によってこの展覧会は成り立っています」と感謝を述べた。記者内覧会。国立西洋美術館主任研究員の新藤 淳(中央)と出展作家たち展覧会は0章〜7章と「反-幕間劇」で構成。同館設立の資料を展示した0章をはじめ、多大な文脈から編まれている。印象に残る作品をいくつか紹介したい。第1章「ここはいかなる記憶の磁場となってきたか?」は、所蔵作品と現代作家の対話のような展示だ。同館が所蔵するポール・セザンヌの油彩画と、その作品を見た内藤礼の新作絵画。一見、白い色面のような内藤作品はじっと見ていると色彩が浮かんでくる。また、同館で開催された1974年の「セザンヌ展」や1981年の「モーリス・ドニ展」に触発されたという批評家で画家の松浦寿夫も独自の絵画で応答している。左から、ポール・セザンヌ《葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々》1885-86年、内藤礼《color beginning》2022-23年左から、ポール・セザンヌ《ポントワーズの橋と堰》1881年、松浦寿夫《キプロス》2022年続く第2章「日本に『西洋美術館』があることをどう考えるか?」では、日本の近代彫刻史を研究する彫刻家・美術評論家の小田原のどかが、新作インスタレーションの中でロダンの彫刻を横倒しにして展示。実際に美術館の収蔵庫で、地震対策も兼ねて横倒しで保管されているのを見て発想したという。併せて、部落解放運動の出発点であるとともに日本最初の人権宣言といわれる「水平社宣言」を起草した画家・西光万吉の掛け軸を展示。「転倒」に「転向」を重ねて複層的な問題提起がなされている。小田原のどかの展示より、奥に五輪塔、床にオーギュスト・ロダン《青銅時代》1877年(原型)、西光万吉《毀釈》1960年代、床にオーギュスト・ロダン《考える人》1881-82年また、第4章「ここは多種の生/性の場となりうるか?」では、写真家・鷹野隆大が、「国立西洋美術館の所蔵品がもし現代の一般的な部屋に並んでいたらどう見えるか」と考え、展示室にIKEAの家具を並べ、その中に所蔵作品と自身の写真作品を配置した。また、飯山由貴は松方コレクションの成り立ちを批判的に読み解く展示壁を制作し、鑑賞者の声も拾えるように仕立てた。鷹野隆大の展示より、壁面にはギュスターヴ・クールベ《眠れる裸婦》1858年、鷹野隆大《kikuo(1999.09.17.Lbw#16)「ヨコたわるラフ」シリーズより》1999年飯山由貴《この島の歴史と物語と私・私たち自身——松方幸次郎コレクション》(2024年)より階段から続く「反-幕間劇——」と称した弓指寛治のインスタレーションも胸に残る。近年の上野公園整備に伴い、あまり姿が見えなくなった路上生活者を山谷地区に訪ねて描いた肖像画などを展示。もとは新藤のリクエストから始まったため、新藤を誘って山谷に出かけ、路上生活者をケアする看護師たちにも出会っていく。亡くなった路上生活者がつくりためた作品群が異彩を放つ。弓指寛治の展示より弓指寛治の展示より。路上生活者に出会っていく様子やそれぞれの人生の物語などが描かれているところで、行方不明だった松方コレクションのクロード・モネ《睡蓮、柳の反映》が2016年にルーヴル美術館で発見されたのち、国立西洋美術館に所蔵となったニュースをご記憶だろうか。第5章「ここは作品たちが生きる場か?」では、竹村京が、この絵画の欠損部分を補完するように大きな布に絹糸を刺し、モネ作品にベールを重ねるようにインスタレーションした。残っていたモノクロ写真をもとに、色彩や筆跡を推察してつくりあげたという。「モネの眼になってつくるのが楽しかった」と竹村が語る、時空を超えたコラボレーションだ。竹村京《修復されたC.M.の1916年の睡蓮》2023-24年釡糸、絹オーガンジー作家蔵裏側にクロード・モネ《睡蓮、柳の反映》(1916年)が展示されているさらに最終章では、梅津庸一、坂本夏子、杉戸洋に物故作家の辰野登恵子を加え、日本の現代作品がポロックら同館所蔵作品といかに拮抗しうるかを見せる。左から、辰野登恵子《Work 85-P-5》1985年、ジャクソン・ポロック《ナンバー8、1951 黒い流れ》1951年、坂本夏子《Tiles》2006年左壁面は杉戸洋作品、右壁面と手前の立体は梅津庸一作品ほかに、常設展の絵画を子どもや車椅子の目線に下げて展示することなどを提案した田中功起作品ほか、さまざまな方向から美術館に問いかけがなされている。なお、飯山由貴は記者内覧会の最後、国立西洋美術館はオフィシャルパートナーを務める企業にイスラエルと武器貿易をしないよう働きかけてほしいと有志とともに訴えた。開会式終了後には、同じく出品作家の遠藤麻衣も、作家の百瀬文とともにアクションを行った。今、主にヨーロッパのミュージアムでは、現代の問題に応答すると同時に、過去の歴史とどう向き合うかを検証し始めている。そうした世界の動きに連なる行為ともいえるだろう。取材・文・撮影:白坂由里<開催概要>『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか? ──国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ』2024年3月12日(火)~5月12日(日)、国立西洋美術館にて開催公式サイト:
2024年03月28日東京都現代美術館では、2024年4月6日(土)より『ホー・ツーニェンエージェントのA』展を開催する。シンガポールを拠点に活動するアーティスト、ホー・ツーニェン(1976-)の個展である。映像やヴィデオ・インスタレーション、パフォーマンスの分野で高い評価を得ているホー・ツーニェンは、幅広い資料や言説を参照し、再編成することで、東南アジアの歴史的な出来事や、思想、個人または集団的な主体性や文化的アイデンティティなどを描き出してきた。同展では、彼の最初期の作品を含む6点の映像インスタレーションと国内初公開の最新作で、彼の歴史的探求の軌跡を探る。まず2003年に制作された《ウタマ—歴史に現れたる名はすべて我なり》は、ホーが監督と脚本を務めたデビュー作。シンガポールという国名を命名したとされるサン・ニラ・ウタマに関する諸説をめぐりながら、イギリス人植民地行政官による近代の建国物語を解体する。《ウタマ―歴史に現れたる名はすべて我なり》 2003年《一頭あるいは数頭のトラ》(2017年)は、トラを人間の祖先とする信仰や、第二次世界大戦中、「マレーのトラ」といわれた陸軍軍人・山下奉文など、トラにまつわるエピソードで構成された3Dアニメーションによる作品だ。姿を変え続けるトラと人間を介して、シンガポールの支配と被支配の歴史を物語る。こうした作品の基盤となるプロジェクトが「東南アジアの批評辞典」だ。同展では、東南アジアに関連するAからZのキーワードとイメージが、アルゴリズムで都度組み合わされる映像作品《CDOSEA》(2017年-)を展示する。《ヴォイス・オブ・ヴォイド―虚無の声》2021年、展示風景 撮影:三嶋一路写真提供:山口情報芸術センター[YCAM]ホーの新たな展開ともいえる最新作が《時間(タイム)のT》。ホーが引用し、アニメーション化した映像の断片が、アルゴリズムによって時間の様々な側面とスケールを描き出すシークエンスに編成される。会期中は、ギャラリートークや読書会など関連プログラムの開催も。参加方法や詳細は、美術館のウェブサイトで確認を。<開催概要>『ホー・ツーニェンエージェントのA』会期:2024年4月6日(土)~7月7日(日)会場:東京都現代美術館 企画展示室 B2F時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)休館日:月曜(4月29日、5月6日は開館)、4月30日(火)、5月7日(火)料金:一般1,500円、大学・65歳以上1,100円、高中600円展覧会ページ:
2024年03月28日東京国立博物館とカルティエは、2024年6月12日から7月28 日まで、東京国立博物館 表慶館にて「カルティエと日本 半世紀のあゆみ 『結 MUSUBI』展 ― 美と芸術をめぐる対話」を開催します。Courtesy of Cartierカルティエが日本に最初のブティックを開いてから50年を記念し、メゾンと日本を結ぶさまざまなストーリーを紹介する本展は、左右対称の構造をなす表慶館を舞台に、カルティエと日本、そしてカルティエ現代美術財団と日本のアーティストという2つの絆を紐解きます。東京国立博物館内にある名高い表慶館で開催される「カルティエと日本 半世紀のあゆみ 『結 MUSUBI』展 ― 美と芸術をめぐる対話」は、カルティエの貴重なアーカイブピースで構成される「カルティエコレクション」、 プライベートコレクションやアーカイブ文書など約200点の展示を通して、カルティエと日本文化の対話を浮き彫りにします。展覧会名にある「結」は、カルティエと日本の間に長年にわたり育まれてきた絆を表しています。メゾンの歴史的な作品にたびたび見られる結び目のモチーフからインスピレーションを得ており、20 世紀初頭に美術愛好家であったルイ・カルティエが収集した日本の品々を思い起こさせます。日本におけるメゾンの最初のブティックは1974年に東京・原宿のパレ・フランスにオープンしましたが、日本文化との対話はそれ以前から始まっており、その歴史は19世紀後半にまで遡ります。エキシビションの第一部では、ルイ・カルティエの時代から今日に至るまで、カルティエの作品に日本がいかに影響を与えたか、そして、1988年以降に日本で開催されてきたカルティエの展覧会を振り返りながら、メゾンの歴史を「カルティエ コレクション」の貴重なアーカイブピースとともに紹介します。そしてこの展覧会は、カルティエと日本が共有してきた半世紀の歴史にオマージュを捧げます。メゾンのサヴォアフェールと大切にしている価値観と、日本のクリエイティビティとの絶え間ない対話は、阿部千登勢/sacai、レアンドロ・エルリッヒ、川内倫子、田原桂一、日比野克彦、ホンマタカシ、村瀬恭子などの建築家、デザイナー、現代アーティストの作品を通して表現されます。カルティエと日本との関係は、表慶館の左翼に展示されるカルティエ現代美術財団や日本人アーティストとも強く結びついています。カルティエ現代美術財団は、パイオニアとして、多くの日本人アーティストをヨーロッパの人々にいち早く紹介してきました。本パートでは、万華鏡のようなビジョンのもと、展覧会の開催から出版物の刊行、カルティエ財団のための制作依頼からコレクションにいたるまで、財団がさまざまな分野のクリエイションをどのように結びつけてきたのか、そのユニークな手法を垣間見ることができます。このような無数の交流の中で、カルティエ財団は日本のアーティストたちとの絶え間ない対話を続け、真のコミュニティを築いてきました。こうした創造的な対話は、日本のアートシーンを代表する15人のアーティストの作品を通して展開されます。それらは、澁谷翔、松井えり菜、村上隆、横尾忠則による絵画から、荒木経惟、川内倫子、森山大道による写真、束芋、宮島達男によるインスタレーション、さらに北野武、杉本博司、中川幸夫や三宅一生といった巨匠の作品にまでいたります。単一の展覧会で初めて一堂に会する、メゾン カルティエとカルティエ現代美術財団の並行する2つの歴史は、建物の中心に展示される澁谷翔によるインスタレーションで結ばれます。カルティエ ジャパン50 周年を記念するためにカルティエから制作を依頼にされた澁谷翔は、36日にわたり日本全国を旅し絵画50点の連作を制作。歌川広重と『東海道五十三次之内』(1832年)にオマージュを捧げることは彼の夢でもありました。浮世絵の巨匠の先例に倣い日本橋から旅を始め、47都道府県すべてを訪れ、毎日地方日刊紙の1面に空を描きました。カルティエと日本のつながりの過去、現在、未来を融合することを企画する本展と同様に、澁谷翔による“the Fifty Sky Views of Japan(日本の空50景)”は、こうしたつながりの連続性を示すものであり、絶えず進化させ刷新し続けるカルティエの歴史を象徴するものです。Studio Adrien Gardère(スタジオ アドリアン ガルデール)が手がけた本展の空間構成は、表慶館という伝統的な建築をより引き立て、称えると同時に、カルティエが日本と日本の美意識に捧げるオマージュでもあります。伝統的な素材が見直され、床の間や数寄屋建築に着想を得たニッチやテーブルが各展示品を引き立てます。また、展示されるアーティストの舞台装置には、日本の産業用足場システムが使用され、カルティエ財団と日本との大胆で生き生きとした関係を映し出しています。展覧会概要展覧会名:カルティエと日本 半世紀のあゆみ 『結 MUSUBI』展 ― 美と芸術をめぐる対話会期: 2024年6月12日(水)–7月28日(日)休館日: 毎週月曜日、7月16日(火) *7 月15 日(月・祝)は開館開館時間:9時30分–17時、金・土曜日は19時00分まで (入館は閉館の30分前まで)会場: 東京国立博物館 表慶館 〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9主催: 東京国立博物館、カルティエ特別協力:カルティエ現代美術財団後援: 在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本会場デザイン&構成: スタジオ アドリアン ガルデール観覧料: 詳細は今後東京国立博物館のサイトでお知らせします。展覧会詳細:東京国立博物館について東京国立博物館は、明治5年(1872)、湯島聖堂の大成殿で開催された博覧会から始まる、日本で最も長い歴史をもつ博物館です。日本と東洋の美術および考古などさまざまな文化財について、収集、保存、修理、管理、展示、調査研究、教育普及事業などを行っています。東京国立博物館の所蔵品は12万件を超え、質・量ともに日本一のコレクションです。総合文化展では、常時約3,000件を展示しています。カルティエについて1847 年にパリで創業したカルティエは、世界有数のラグジュアリーメゾンとして、開かれた精神と好奇心を常に持ち、独創的なクリエイションを通じて、あらゆるものの中に潜む美を見出し続けてきました。メゾンの創造性の領域は多岐にわたり、ジュエリーやハイジュエリー、ウォッチメイキングからフレグランス、レザーグッズやアクセサリーに至るまで、カルティエのクリエイションには、卓越した職人の技と時代を超越するシグネチャーが融合しています。時代に呼応して献身的に活動するメゾンカルティエは、カルティエ現代美術財団(1984年設立)を通じて芸術・文化の創造を、カルティエ ウーマンズ イニシアチブ(2006年創設)を通じて女性起業家を、そしてカルティエ フィランソロピー(2012年設立)を通じて社会的弱者のコミュニティ、とりわけ女性と子どもを支援し、カルティエ フォー ネイチャー(2020年創設)を通じて、環境と生物多様性の保護にも取り組んでいます。お問い合わせ:カルティエ カスタマー サービスセンター0120-1847-00
2024年03月27日2024年4月2日(火)より、京都国立近代美術館で、『没後100年富岡鉄斎』展が開催される。「最後の文人画家」といわれる富岡鉄斎(1836-1924)は、家学である石門心学を中心に、儒学・陽明学、国学・神道、仏教などの諸学を学びながら、独学で絵画も極め、深い学識に裏付けられた豊かな画業を展開した。明治初期には神官として古跡の調査と復興に尽力し、「万巻の書を読み、万里の路を行く」ことを座右の銘に日本全国を旅して理想の山水図を探求。1924年(大正13)年の大晦日に数え年89で亡くなった。そんな鉄斎の没後100年を記念して開催される同展は、彼の画業と生涯を改めて回顧する、京都では27年ぶりとなる展覧会だ。富岡鉄斎 《富士山図》(右隻) 1898年 63歳 清荒神清澄寺 鉄斎美術館※展示期間:4/2~4/14、4/16~4/29最大の見どころは、六曲一双の大作《富士山図》や《菟道製茶図・粟田陶窯図》双福など、鉄斎の画業を語る上で欠かすことのできない代表作が多数展示されること。なかには重要文化財《阿倍仲麻呂明州望月図・円通大師呉門隠栖図》(展示期間:4月2日~4月14日)や《妙義山図・瀞八丁図》のように、京都会場でしか展示されない作品や、これまで一般に公開されてこなかった《土神建土安神社図・椎根津彦像・平瓫図》三幅対、50年振りの公開となる《渉歴余韻冊》など、従来の鉄斎展では見られなかった作品を鑑賞できる貴重な機会となっている。富岡鉄斎 《菟道製茶図・粟田陶窯図》(右隻) 1869年 34歳 清荒神清澄寺 鉄斎美術館※展示期間:5/1~5/12、5/14~5/26富岡鉄斎 《菟道製茶図・粟田陶窯図》(左隻) 1869年 34歳 清荒神清澄寺 鉄斎美術館※展示期間:5/1~5/12、5/14~5/26さらに生前、書家としても親しまれた鉄斎の書の名作や、彼の画室に置かれていた硯や墨、絵具、絵具皿といった遺愛の品々も紹介する。とくに稀代の印章コレクターとして知られる鉄斎の印章120顆の公開も興味深い。4月13日(土)14時~、同館主任研究員で同展担当者、梶岡秀一による講演会「富岡鉄斎の旅と日常」も予定されている。詳細は同館ホームページで確認を。<開催概要>『没後100年富岡鉄斎』会期:2024年4月2日(火)~5月26日(日)※会期中展示替えがあり会場:京都国立近代美術館時間:10:00~18:00、金曜は20:00まで(入館は閉館30分前まで)休館日:月曜(4月29日、5月6日は開館)、4月30日(火)、5月7日(火)料金:一般1,200円、大学500円公式サイト:
2024年03月26日国立文化財機構 文化財活用センター〈ぶんかつ〉が作品輸送費等を支出し、東京国立博物館・京都国立博物館・奈良国立博物館・九州国立博物館の4つの国立博物館が収蔵品を貸し出す「国立博物館収蔵品貸与促進事業」において、2024年度事業の実施対象館が決定いたしました。これにより国立博物館が所蔵する各地域ゆかりの文化財86件が、鹿児島、岐阜、福井、愛知、栃木、茨城の6つの施設で順次公開される予定です。■2024年度 国立博物館収蔵品貸与促進事業 実施対象館(会期順)対象館 :鹿児島市立美術館(鹿児島県)展覧会名 :鹿児島市立美術館開館70周年記念「没後100年 黒田清輝とその時代」会期 :2024年7月24日(水)~2024年9月1日(日)貸与予定件数:43件対象館 :岐阜県美術館(岐阜県)展覧会名 :「清流の国ぎふ」文化祭2024 PARALLEL MODE:山本芳翠展会期 :2024年9月27日(金)~2024年12月8日(日)貸与予定件数:6件対象館 :福井市立郷土歴史博物館(福井県)展覧会名 :鉄(くろがね)の名工 越前明珍(えちぜんみょうちん)会期 :2024年10月19日(土)~2024年12月1日(日)貸与予定件数:6件対象館 :豊橋市美術博物館(愛知県)展覧会名 :銅鐸の国 -伊奈銅鐸出土100年-会期 :2024年11月30日(土)~2025年2月2日(日)貸与予定件数:14件対象館 :佐野市立吉澤記念美術館(栃木県)展覧会名 :佐野市合併20周年記念特別企画展「丸山瓦全と佐野の文化財保護~天明鋳物を護り、エラスムス像を見つけた~」(仮称)会期 :2025年1月25日(土)~2025年3月9日(日)貸与予定件数:9件対象館 :茨城県立歴史館(茨城県)展覧会名 :開館50周年記念 春の特別展「雪村 -常陸に生まれし遊歴の画僧-」会期 :2025年2月15日(土)~2025年4月6日(日)貸与予定件数:8件■2024年度 国立博物館収蔵品貸与促進事業 展覧会概要(会期順)<鹿児島市立美術館>鹿児島市立美術館開館70周年記念「没後100年 黒田清輝とその時代」貸与予定件数: 43件会期 : 2024年7月24日(水)~2024年9月1日(日)URL : X(旧Twitter): Instagram : Facebook : 重要文化財 湖畔 黒田清輝筆 明治30年(1897) カンバス・油彩 東京国立博物館蔵(※貸与予定作品)みどころ:2024年に開館70周年を迎える鹿児島市立美術館では、没後100年となる日本近代を代表する郷土作家・黒田清輝(1866~1924)の足跡を多角的に紹介する展覧会を開催します。鹿児島で生まれた黒田は、法律の修学を志して留学したフランスで絵画の道へ転向しました。帰国後、清新な画風で日本の洋画を開拓し、生涯にわたって日本の美術振興に力を注いだその存在は、鹿児島において藤島武二(1867~1943)や和田英作(1874~1959)をはじめとした作家たちの輩出にも影響を及ぼしました。本展では、黒田清輝筆「湖畔」(重要文化財)をはじめ、東京国立博物館が所蔵する黒田、そして同時代に活躍した画家の作品をあわせ43件を貸し出す予定です。<岐阜県美術館>「清流の国ぎふ」文化祭2024 PARALLEL MODE:山本芳翠展貸与予定件数: 6件会期 : 2024年9月27日(金)~2024年12月8日(日)URL : X(旧Twitter): Instagram : Facebook : 花化粧 山本芳翠筆 明治時代・19世紀 カンバス・油彩 東京国立博物館蔵(※貸与予定作品)みどころ:日本洋画の素地を築いた山本芳翠(1850~1906)は、美濃国恵那郡野志村(岐阜県恵那郡明智町)生まれの近代洋画家です。五姓田芳柳(1827~1892)に学び、のちフランスで本格的な油彩画技法を身に着けました。帰国後の活動は、明治美術会や白馬会などの美術団体結成、日清・日露戦争への従軍画家としての参加、演劇等他の芸術分野との交流など多彩なものでした。 本展では、山本芳翠や黒田清輝(1866~1924)らの作品を通して彼らがフランスから日本へもたらした明治洋画が、今日までどのように受け止められてきたのか考察します。東京国立博物館から、山本芳翠筆「月夜虎」ほか、黒田清輝作品とあわせて6件の作品を貸し出す予定です。<福井市立郷土歴史博物館>鉄(くろがね)の名工 越前明珍(えちぜんみょうちん)貸与予定件数: 6件会期 : 2024年10月19日(土)~2024年12月1日(日)URL : X(旧Twitter): Facebook : 自在鷹置物 明珍清春作 江戸時代・18~19世紀 鉄製 鍛造 東京国立博物館蔵(※貸与予定作品)みどころ: 福井藩主越前松平家のお抱え甲冑師「越前明珍」は代々小左衛門吉久を名乗り、甲冑・自在置物・鉄鐔など、鍛鉄とその加工技術を巧みに用いた名作を遺しています。 本展では、明珍を中心とする越前の鍛冶の作品の数々、全国の明珍派はじめ名工が手がけた「自在置物」などを一堂に集め、江戸時代の金属加工技術の粋と、その中で確かな位置を占める越前明珍の軌跡を追います。東京国立博物館から「自在鷹置物」、「甲冑金物」など6件を貸し出す予定です。<豊橋市美術博物館>銅鐸の国 -伊奈銅鐸出土100年-貸与予定件数: 14件会期 : 2024年11月30日(土)~2025年2月2日(日)URL : X(旧Twitter): Instagram : Facebook : 突線鈕3式銅鐸 弥生時代(後期)・1~3世紀 愛知県豊川市小坂井町伊奈松間出土 東京国立博物館蔵(※貸与予定作品)みどころ:大正13年(1924)12月27日に、宝飯郡小坂井村伊奈字松間の麦畑(現・豊橋市立前芝中学校校庭)から3口の三遠式銅鐸が出土し、その後、東京帝室博物館に収蔵されました。本展は、出土から100年を記念し、国内有数の銅鐸集中地帯として知られる三河・遠江地方から出土した銅鐸を一堂に会し、銅鐸の果たした意義と弥生時代の社会を考える展覧会です。東京国立博物館から13件、奈良国立博物館から1件の銅鐸を貸し出す予定です。<佐野市立吉澤記念美術館>佐野市合併20周年記念特別企画展「丸山瓦全と佐野の文化財保護~天明鋳物を護り、エラスムス像を見つけた~」(仮称)貸与予定件数: 9件会期 : 2025年1月25日(土)~2025年3月9日(日)URL : Instagram : 重要文化財 銅梅竹透釣燈籠 室町時代・天文19年(1550) 千葉市中央区千葉寺町千葉寺址出土 銅製 鋳造 畑野勇治郎氏寄贈 東京国立博物館蔵(※貸与予定作品)みどころ:佐野市立吉澤記念美術館では佐野市合併20周年を記念し、足利の考古学者・丸山瓦全(1874~1951)を取り上げた展覧会を開催します。丸山瓦全は、少年期を母の実家である葛生(佐野市)の吉澤家で過ごしました。同家は江戸時代後期以来書画に親しんだことから、瓦全も幅広い文物に深い関心を持ちました。龍江院(佐野市)にあったリーフデ号船尾像の発見・調査と旧国宝指定、天明鋳物研究と戦時下における梵鐘保護活動など、栃木県の文化財保護に大きな功績を残しました。 本展では「銅梅竹透釣燈籠」(重要文化財)をはじめ、東京国立博物館から9件を貸し出す予定です。<茨城県立歴史館>開館50周年記念 春の特別展「雪村 -常陸に生まれし遊歴の画僧-」貸与予定件数: 8件会期 : 2025年2月15日(土) ~ 2025年4月6日(日)URL : X(旧Twitter): Instagram : 雪景山水図 雪村周継筆 室町時代・16世紀 紙本墨画 谷口豊三郎氏寄贈 京都国立博物館蔵(※貸与予定作品)みどころ:茨城県立歴史館は開館50周年を記念し、常陸の国の部垂(現在の茨城県常陸大宮市)を出生地とする戦国時代の画僧・雪村周継の名品を紹介する展覧会を開催します。雪村は常陸北部を領した佐竹一族として生まれ、幼くして出家すると正宗寺などで画業の修練を重ねます。のちには会津や小田原、鎌倉などを訪れて画才を磨き、晩年は会津や三春(現在の福島県田村郡三春町)を往来しながら多くの傑作を生み出しました。本展では、雪村の作品とともに雪村を育んだ時代や地域に関連する資料を紹介し、茨城県および周辺地域の歴史と文化の奥深さや交流の様子などにも触れていきます。東京国立博物館からは「鷹山水図屏風」(重要美術品)を含む4件、京都国立博物館からは「雪景山水図」など4件、あわせて8件を貸し出す予定です。■2025年度「国立文化財機構所蔵品貸与促進事業」募集予定2025年度から事業名称が「国立文化財機構所蔵品貸与促進事業」となり、従来の4つの国立博物館に加えて東京・奈良の2つの文化財研究所の所蔵品も貸出対象となります。2024年4月1日(月)から、2025年度国立文化財機構所蔵品貸与促進事業実施対象館の申請受付を開始します。申請受付期間:2024年4月1日(月)~6月28日(金) [17時必着]貸与促進事業の申請、展覧会情報に関する詳細は、以下の〈ぶんかつ〉公式ウェブサイトでご確認いただけます。URL: 全国の美術館・博物館からのご応募をお待ちしています。2025年度国立文化財機構所蔵品貸与促進事業 募集チラシ■文化財活用センター 2018年に設置された、文化財活用のためのナショナルセンターです。「文化財を1000年先、2000年先の未来に伝えるために、すべての人びとが、考え、参加する社会をつくる」というビジョンを掲げ、「ひとりでも多くの人が文化財に親しむ機会をつくる」ことをミッションとして、さまざまな活動をしています。■ぶんかつSNSぶんかつ公式サイト X(旧Twitter) @cpcp_nich ぶんかつ Instagram @cpcp_nich ぶんかつ 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月25日国立文化財機構 文化財活用センター〈ぶんかつ〉は、東京国立博物館・NHK(日本放送協会)との共同研究「みんなの8K文化財プロジェクト」の一環として開発したコンテンツ「8Kで楽しむ国宝屏風『洛中洛外 京めぐり』」を東京国立博物館にて公開します(実証実験期間:2024年3月19日(火)~4月7日(日)、会場:東京国立博物館 平成館1階 ガイダンスルーム)。本コンテンツは、2022年に同館で公開した8K映像コンテンツ「時間をこえた出会い―洛中洛外 400年前の京都へ」(東京国立博物館創立150年記念 特別企画「未来の博物館」内で公開)をインクルーシブな視点で改修したもの。共同研究プロジェクトにより制作した国宝「洛中洛外図屏風(舟木本)」の8K3DCGを用いており、6人のナビゲーターが、屏風に描かれた400年前の京都の街並みを読み解き案内します。今回の改修では、国内外を問わず現代の博物館が求められている、誰もが楽しめる「インクルーシブ」なサービスを目指し、日本語・英語のバイリンガル字幕、そしてNHKグループが取り組むデジタルヒューマン「KIKI」による「手話」サービスを追加しました。利用者は、自身のスマートフォンなどを使って、このサービスを手軽に利用できます。これにより、外国人来館者や聴覚障がいのある方々も、8Kクオリティの映像と、ユニークで興味深いナビゲーターのトークを同時にお楽しみいただけます。会場内には〈ぶんかつ〉がキヤノン株式会社との共同研究で制作した、高精細複製品「洛中洛外図屏風(舟木本)」も展示します。70インチの画面に映る8Kクオリティの美しい映像と、間近で実寸大の屏風の中の街並みや人びとの暮らしの細かな描写とを見比べながら、国宝屏風の魅力をご堪能いただける絶好の機会です。普段の展示室ではかなわない、新たな鑑賞体験をお楽しみください。(会場内は写真・動画の撮影も可能です。)「8Kで楽しむ国宝屏風『洛中洛外 京めぐり』」キービジュアル■8Kクオリティの映像で国宝「洛中洛外図屏風(舟木本)」のディテールを楽しもう!国宝「洛中洛外図屏風(舟木本)」は、江戸時代に活躍した絵師・岩佐又兵衛が、約400年前の京都の街並みを俯瞰するかのように描いた大パノラマの絵画です。6曲1双の屏風に、武士や商人のみならず、かぶき者や酔っ払いまで、じつに老若男女2500人を超える人びとが遊び、暮らすさまが生き生きと描きだされています。70インチの画面に映る8K映像では、肉眼では見るのが難しい細部までじっくりと鑑賞することが可能です。このコンテンツでは、洛中洛外図屏風の世界を「食と享楽」「美と芸能」「歴史と文化」という3つのテーマで、土井善晴さん〔料理研究家〕、伊集院光さん〔タレント〕、IKKOさん〔美容家〕、林家正蔵さん〔落語家〕、磯田道史さん〔歴史学者〕、山崎怜奈さん〔タレント〕ら6人のナビゲーターがご案内します。江戸時代にタイムトリップし、活気あふれる京の都を歩いているかのような体験をお楽しみください。国宝 「洛中洛外図屏風(舟木本)」(左隻) 岩佐又兵衛筆 江戸時代・17世紀 東京国立博物館蔵国宝 「洛中洛外図屏風(舟木本)」(右隻) 岩佐又兵衛筆 江戸時代・17世紀 東京国立博物館蔵国宝「洛中洛外図屏風(舟木本)」の詳細情報はこちら ※原本の展示はありません。※会場に展示される国宝「洛中洛外図屏風(舟木本)」の高精細複製品は、〈ぶんかつ〉とキヤノン株式会社による共同プロジェクト「高精細複製品を用いた日本の文化財活用のための共同研究」の一環として活用しています。■ここに注目!新たに追加されたインクルーシブなサービス・手元のスマートフォン画面で、トークを目で見て楽しめる!多言語字幕サービス利用者自身のスマートフォン・タブレットなどの携帯端末で、映像で登場する6人のナビゲーターのトーク内容を、日本語・英語の字幕で楽しむことが可能です。※今回の実証実験では、日本語と英語のみ。今後、中国語・韓国語のサービスも追加予定。多言語サービスの画面イメージ(日本語)多言語サービスの画面イメージ(英語)手元のスマートフォンで、ナビゲーターの会話を日本語・英語の字幕で楽しむことができる操作画面操作画面操作は簡単。どなたでも手元のスマートフォンやタブレットなどで、ボタン一つで英語の字幕や音声、手話CGのサービスを手軽に利用できる【アプリケーション制作:株式会社アフタイメージ】■デジタル・ヒューマン「KIKI」による手話CG!聴覚障がい者向けサービス6つのトークのうち、「歴史」を案内する磯田道史さんのトークでは、NHKグループが取り組むデジタル・ヒューマン「KIKI」による「手話CG」のサービスも利用できます。まるで人間のような自然な表情や手の動きで、聴覚障がいがある利用者の皆さまにもわかりやすく、この国宝屏風の見どころを紹介します。手話CG 画面イメージ■「KIKI」とは?インクルーシブ社会の実現を目的に開発された、手話が得意なデジタルヒューマン。聴力を失った兄のために手話を学ぶ。兄と参加したフェスで、ラップミュージックを見事に表現した手話通訳者と出会う。その情熱的なパフォーマンスに感銘を受け、いまは自分のスタイルを大切に、手話通訳者として活躍中。今回のコンテンツに搭載している手話CGは、インクルーシブ社会の実現に向けて、NHKグループが筑波技術大学の大杉豊教授の監修のもと開発し、提供しているサービスです。デジタルヒューマンの動きは、手話ネイティブの動きをモーションキャプチャにより収録し反映しており、今回のサービスにおいても、大杉教授が単語ひとつひとつを確認し、指導にあたり完成いたしました。「手話CG」公式サイト デジタルヒューマン「KIKI」(C)NEP/GMS70インチモニターで見た「洛中洛外図屏風(舟木本)」の細部新たな手話CGサービスを利用した体験の様子■「8K文化財プロジェクト」とは?東京国立博物館とNHKが2020年から取り組んできた共同研究プロジェクト。最先端のスキャナーやフォトグラメトリ技術を使って、文化財を撮影し、超高精細な3DCG=「8K文化財」を制作。これまでに、重要文化財「遮光器土偶」、国宝「洛中洛外図屏風(舟木本)」、重要文化財「樫鳥糸肩赤威胴丸」、重要文化財「能面 伝山姥」、「小面 天下一河内焼印」など東京国立博物館の所蔵品や、国宝「百済観音像」、国宝「救世観音像」(いずれも法隆寺蔵)、中尊寺金色堂(中尊寺蔵)などの文化財を撮影し、3DCG=「8K文化財」を制作、東京国立博物館における展示、NHKの番組やイベント等で公開してきました。2022年秋に共同研究の集大成として開催した展示「未来の博物館」では、「洛中洛外図屏風(舟木本)」、「救世観音像」の3DCGを使った体験型展示を制作・公開。9万人をこえる来場者に新たな鑑賞体験を提供し、好評を得ています。2023年からは〈ぶんかつ〉もプロジェクトに加わり、制作した「8K文化財」の活用と展開に取り組んでいます。NHKの「みんなの8K文化財プロジェクト」公式サイト 「8K文化財プロジェクト」ロゴ「未来の博物館」会場内での同コンテンツ上映の様子 (2022年、東京国立博物館)■実施概要8Kで楽しむ国宝屏風『洛中洛外 京めぐり』会場 :東京国立博物館 平成館1階 ガイダンスルーム(東京都台東区上野公園13-9)主催 :東京国立博物館、文化財活用センター、NHK期間 :2024年3月19日(火)~4月7日(日)休館日:4月1日(月) (注)3月25日(月)は開館料金 :無料 *ただし、総合文化展観覧料もしくは開催中の特別展観覧料[観覧当日に限る]が必要です。■本サービスの推奨動作環境Android版:Android OS 11.0以上/iOS版:iPhone XS以降の端末、iOS 16.0以上※本サービスは本展会場内においてのみ利用可能です。※全ての端末での動作を保証するものではありません。※ご利用端末の特別な設定、空き容量や通信状況・通信速度などが起因し、正常に動作しない場合があります。※言語:【音声】日本語・英語、【字幕】日本語・英語、【手話CG】日本語本リリースで紹介している原品の情報は、ColBase(コルベース/国立文化財機構所蔵品統合検索システム)でご確認いただけます。ColBaseは、国立文化財機構の4つの国立博物館(東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、九州国立博物館)と奈良文化財研究所の所蔵品および皇居三の丸尚蔵館の収蔵品を、横断的に検索できるサービスです。ColBaseに掲載されている画像は、申請不要で商用利用にもお使いいただけます。(ただし出典を明記していただく必要があります。詳しくは「利用規約」をお読みください。) <文化財活用センター>2018年に国立文化財機構に設置された、文化財活用のためのナショナルセンターです。「文化財を1000年先、2000年先の未来に伝えるために、すべての人びとが、考え、参加する社会をつくる」というビジョンを掲げ、「ひとりでも多くの人が文化財に親しむ機会をつくる」ことをミッションとして、さまざまな活動をしています。文化財活用センター〈ぶんかつ〉WEBサイト X(Twitter) @cpcp_nichぶんかつ【文化財活用センター】 YouTube @cpcpnichぶんかつ【文化財活用センター】 Instagram @cpcp_nichぶんかつ【文化財活用センター】 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月19日植島美術館(UESHIMA MUSEUM)が、2024年6月、東京・渋谷にオープンする。“同時代性”をテーマにした現代アートを展示事業家の植島幹九郎が、“同時代性”をテーマに、ゲルハルト・リヒターやアンディ・ウォーホル、オラファー・エリアソン、塩田千春、宮永愛子、名和晃平、奈良美智といった国内外の現代アート作品を収集する植島コレクション(UESHIMA COLLECTION)。新たにオープンする植島美術館では、植島コレクションの650点を超える作品の中から、様々なテーマに沿って作品を選び抜き、一般に公開する。なお、植島美術館のオープン予定地は、植島幹九郎の母校でもある渋谷教育学園の敷地内。インターナショナルスクールのブリティッシュ・スクール・イン・東京の旧校舎を「渋谷教育学園 植島タワー」としてリノベーションしつつ開館される。【詳細】植島美術館 オープンオープン時期:2024年6月住所:東京都渋谷区渋谷1-21-18 渋谷教育学園 植島タワー
2024年03月14日国立新美術館で現代美術のグループ展、『遠距離現在 Universal / Remote』が開幕した。2020年からはじまった約3年間のパンデミックの期間を現代美術の作品を通して振り返る、国内外のアーティスト8名と1組が参加する展覧会だ。6月3日(月) まで開催されている。同展は、国立新美術館では5年ぶりとなる現代美術のグループ展。展覧会のタイトルにある “Universal / Remote” とは、Universal Remote(万能リモコン)という単語をスラッシュで分断することで、その便利な機能を停止させ、ユニバーサル(世界)とリモート(遠隔、非対面)をあらわにするという意味の造語だ。非常に深刻な状況であったにも関わらず、現在の私たちが忘却しつつあるかつてのパンデミックの日々について、展覧会という形を通して振り返ることを試みる。展覧会は、社会を包括する資本や情報への問題意識に着目した作品を取り上げる「『Pan-』 の規模で拡大し続ける社会」と、個人の働き方や居住について眼差しを向ける作品を集めた「『リモート』化する個人」という2つの軸で構成される。「『Pan-』 の規模で拡大し続ける社会」で紹介される井田大介は、映像作品を3点提示。ゆらゆらとゆらめく紙飛行機の姿を捉えた《誰が為に鐘は鳴る》、勢いよく飛び立つ気球《イカロス》、熱されたブロンズ像を捉えた《Fever》からなる3点の映像作品は、すべて炎をモチーフにしており、飛行や上昇、落下というメタファーを用いてコロナ禍の社会を可視化しようと試みている。井田大介《Fever》(部分)2021年井田大介《誰が為に鐘は鳴る》2021年井田大介《イカロス》2021年徐冰(シュ・ビン)の《とんぼの眼》は81分にわたる長時間の映像作品。切ないラブストーリーが語られる本作品の映像はすべて、ネット上に公開されている監視カメラ映像をつなぎあわせたものだ。作品制作にあたって、約11000時間分の映像がダウンロードされたという。徐冰《とんぼの眼》2017年徐冰《とんぼの眼》2017年トレヴァー・パグレンは監視技術や通信、インターネットをテーマにした3つのシリーズを展示する。大陸同士を海底でつなぐ通信ケーブルの上陸地点の風景を撮影した《上陸地点》、海に敷設されているケーブルそのものを作家自身が潜り、撮影した《海底ケーブル》、そして《幻覚》は、作家本人が設計したAIエンジンが生成している。トレヴァー・パグレン《海底ケーブル》2015〜16年トレヴァー・パグレン《幻覚》2017〜18年「『リモート』化する個人」のセクションは、デンマークの写真家、ティナ・エングホフの《心当たりあるご親族へ》プロジェクトから始まる。本作は孤独のうちに亡くなった人々の自宅を撮影したものだ。展示風景よりティナ・エングホフ《心当たりのあるご親族へ》2004年ティナ・エングホフ〈心当たりのあるご親族へ〉2004年ヒト・シュタイエルのインスタレーションは、高級ファッションブランド、バレンシアガを起点として、ここ30年間の格差社会と資本主義について取り扱う。作品を取り囲む青い壁に書かれたBELANCIEGEはバレンシアガの偽ブランド名だという。ジョルジ・ガゴ・ガゴシツェ、ヒト・シュタイエル、ミロス・トラキロヴィチ《ミッション完了:ベランシージ》(一部)2019年海や山、公園といった風景をカメラに収め、油絵として描き続けている木浦奈津子は、私たちが暮らす何気ない毎日、そして生活の本質を捉える作品を複数展示する。木浦奈津子《こうえん》2023年展示風景より木浦奈津子の作品エヴァン・ロスの《あなたが生まれてから》は、作家に次女が誕生した2016年6月以降にPCにキャッシュされた画像を使ったインスタレーションだ。壁や床一面に貼り付けられたおびただしい画像が鑑賞者を取り囲む。エヴァン・ロス《あなたが生まれてから》2023年エヴァン・ロス《あなたが生まれてから》2023年そして、展覧会の最後を飾るチャ・ジェミン《迷宮とクロマキー》は、インターネットが普及した韓国社会において、欠かすことができない配線を整備する作業者の姿を追う映像作品だ。チャ・ジェミン《迷宮とクロマキー》2013年新型コロナウイルスのまたたく間の流行、そして全世界規模に行われた感染症対策のなかで、私たちはグローバル社会のなかにいることを否応なしに実感することとなった。そして、グローバル化を続ける社会のなかで、リモート化していく個人。展示作品を通して2つの概念、視点からコロナ禍の社会を振り返ることで、ポストコロナの世界と向き合う。これからの未来を考えるためにも見ておきたい展覧会だ。取材・文・撮影:浦島茂世<開催概要>『遠距離現在Universal / Remote』2024年3月6日(水)~6月3日(月)、国立新美術館で開催公式サイト:
2024年03月12日初代国立劇場閉場後初の舞踊公演『Discover NIHONBUYO ―日本舞踊へのいざない―』が、3月24日(日) に国立能楽堂で開催されることが決定した。国立劇場では2015年から『Discover ~』と題し、外国語対応したプログラムの無料配布や字幕表示がある、外国人にも楽しめる歌舞伎や文楽などの日本の伝統芸能公演を定期的に開催。分かりやすい解説とコンパクトな上演時間で伝統芸能に初めて触れる日本人にもおすすめの公演となっている。今回の『Discover』で取り上げるのは、豊かな表現力をもつ踊りが唄や三味線、囃子の響きと一体となって、日本の四季折々の情景や様々な物語・伝説などを表現する「日本舞踊」。実演を交えた解説の後、名作の鑑賞を通して日本舞踊の魅力を紹介する。<公演情報>未来へつなぐ国立劇場プロジェクト 令和6年3月舞踊公演『Discover NIHONBUYO ―日本舞踊へのいざない―』『Discover NIHONBUYO ―日本舞踊へのいざない―』ビジュアル3月24日(日) 14:00 開演(16:00時終演予定)会場:国立能楽堂解説 日本舞踊の魅力 西川箕乃助一中節 都若衆万歳 藤間恵都子地唄 浪花十二月 山村友五郎 吉村古ゆう長唄 連獅子 西川箕乃助 西川佳【チケット料金】(税込)正面席:6,000円(学生4,200円)脇正面席:5,500円(学生3,900円)中正面席:5,500円(学生3,900円)※障がい者の方と介護者1名は2割引です。(他の割引との併用不可)※車椅子用スペースがございます。※インターネットでも学生料金、障害者割引による申し込みが可能です。チケット情報:()
2024年03月12日『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか? ──国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ』と題して、国立西洋美術館で初めて「現代美術」を大規模に展示する展覧会が開かれる。会期は3月12日(火)〜5月12日(日)の2カ月にわたる。20世紀前半までの西洋美術を収蔵/保存/展示する国立西洋美術館には、いわゆる「現代美術」は存在しない。しかし1959年に松方コレクションを母体として開館した国立西洋美術館の成立までの歴史を紐解いてみると、開館以後の同時代を生きるアーティストらが所蔵品に触発され、未来の芸術をつくる刺激の場になってほしいという願いがあったことがわかる。では、国立西洋美術館はそのような土壌となってきただろうか。開館から65年目にあたり、そうした問い直しのもとにこの展覧会が立ち上がった。参加アーティストは、内藤礼、長島有里枝、小沢剛、エレナ・トゥタッチコワ、ユアサエボシなど、世代もジャンルも幅広い。例えば、日本の近代彫刻史を研究している彫刻家・評論家の小田原のどかは、かねてから思い描いていた国立西洋美術館の所蔵品を活用した展示を行うという。写真家・鷹野隆大は、「歴史的名画が一般家庭に置かれたらどうなるか」というシミュレーションとなる展示を実施。違和感あるいは普遍性を感じるのか、どんな感覚が起こるか確かめたい。また、日本が西洋美術を受容する近代美術史を顧みながら「美術とは何か」を考え、絵画や陶芸などを制作、私塾やギャラリー運営などにも携わってきた梅津庸一も参加。梅津庸一自身として、また私塾「パープルーム」(梅津庸一+安藤裕美+續橋仁子+星川あさこ+わかもとさき)としても出展する。ほかにも、死者への鎮魂や亡き者への視点を変容させる絵画を描き、空間にインスタレーションする弓指寛治など、国立西洋美術館という枠組みの中で、あるいは枠組みを超えてどのように展開されるのか興味深い。<開催概要>『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか? ──国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ』会期:2024年3月12日(火)~5月12日(日)会場:国立西洋美術館時間:9:30~17:30、金土は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)休館日:月曜(3月25日、4月29日、5月6日は開館)、5月7日(火)料金:一般2,000円、大学1,300円、高校1,000円公式サイト:
2024年02月26日東京国立博物館(台東区上野公園)は、「博物館でお花見を」と題した春の恒例企画を、2024年3月12日(火)~4月7日(日)に実施します。本館の各展示室では、絵画、陶磁器、きもの、工芸など、桜をモチーフにした日本美術の名品をご覧いただけます。また、本館北側に広がる庭園では、開花時期の異なる約10種類の桜を堪能いただけます。その他にもさまざまなイベントも開催します。展示室で美術品、庭で本物の桜の両方を楽しめる当館ならではの、特別なお花見をお楽しみください。東博で楽しむ特別なお花見■本館で桜めぐり主に日本美術を展示する本館の各展示室では、「犬追物図屏風」など春の風景を描いた絵画や、「金龍山桜花見」など花見を楽しむ人々を描く浮世絵、また桜をモチーフにした陶磁器や染織など、さまざまな工芸作品をご覧いただけます。該当作品のキャプションには桜マークが付いていますので、それを探しながら展示室内の桜をご堪能ください。【主な展示作品】※作品はすべて東京国立博物館蔵1. 桜蒔絵十種香箱(さくらまきえじっしゅこうばこ)江戸時代・19世紀吉田富子氏寄贈3月12日(火)~6月2日(日)本館12室にて展示香道の遊びに使う道具を二段重ねの箱に収めています。全体は黒漆塗で、桜の花と花弁の文様を金・銀・朱の蒔絵に金貝(かなかい)を交えて描き、様々な花の形と豊富な色使いであでやかです。2. 犬追物図屏風(いぬおうものずびょうぶ)筆者不詳江戸時代・17世紀2月20日(火)~4月7日(日)本館7室にて展示犬追物とは弓術の作法をみがく伝統競技です。見物をしている老若男女が桜の下で思い思いに楽しんでおり、たいへんな賑わいを見せています。3. 金龍山桜花見(きんりゅうざんさくらはなみ)鳥文斎栄之筆江戸時代・18世紀3月12日(火)~4月14日(日)本館10室にて展示桜の名所である浅草で、花見をする女性たちを描いた浮世絵です。遠景には浅草寺の本堂と五重塔がみえます。ほか■桜イベント*すべて事前申込不要、参加無料(ただし、当日の入館料が必要)◆ボランティアによるガイドツアー・スライドトークボランティアによるガイドツアーは、「博物館でお花見を」の期間中、桜に関するお話を加えたスペシャルバージョンになります。構内の樹木をご紹介する「樹木ツアー」では、桜や桜にまつわるエピソードを、桜を見ながらお話しします。当館の建築を見る「たてもの散歩ツアー」、建物や展示室の概要を英語でご紹介する「英語ガイド」、法隆寺献納宝物の魅力をお伝えする「法隆寺宝物館ガイド」でも、構内の桜についてお話しします。スライドトークでは、ボランティアがスライドを使って作品の魅力をお伝えします。「博物館でお花見を」の期間中、一部のスライドトークでは、桜や花に関わる作品も紹介する予定です。ボランティアによるガイドツアーやスライドトークなどの日時、詳細は当館ウェブサイトでご確認ください。*天候等により、内容は変更になることがあります。◆「春らんまん桜ぬりえ」桜をテーマにした当館所蔵作品のオリジナルぬりえをお楽しみいただけます。展示室にある作品の色づかいや表現にも注目してみてください。日時:3月22日(金)、23日(土)、24日(日)11:00~15:00(受付終了14:30)会場:本館19室*会場にて随時受付。1名につき1枚配布。なくなり次第終了◆お花見ヨガ in 法隆寺宝物館どなたでもお気軽にご参加いただける「お花見ヨガ」を実施予定です。詳細は当館ウェブサイトをご確認ください。◆東博句会「花見で一句」「博物館でお花見を」の期間中、桜をテーマにした俳句を募集します。桜咲く庭園や、桜をモチーフにした作品をテーマに、一句詠んでみませんか?応募方法等、詳細は当館ウェブサイトでご確認ください。■庭園散策について庭園には、ソメイヨシノをはじめ、オオシマザクラ、枝垂れのエドヒガンザクラなど、約10種類の桜が次々と開花します。池の前にある腰掛石に座って、ゆったりと景色を楽しむこともできます。散策のベストシーズンであるこの季節、展示室で見る桜の作品とあわせて、庭園で咲く桜もお楽しみください。開放時間:9:30~17:00※天候や整備作業等により、閉鎖もしくは散策エリアを制限する場合があります。※茶室内には入れません。■「博物館でお花見を」来館案内会期: 2024年3月12日(火)~4月7日(日)会場: 東京国立博物館〒110-8712東京都台東区上野公園13-9開館時間: 9時30分~17時 ※金曜・土曜日は19時まで※入館は閉館の30分前まで休館日: 月曜日※ただし、3月25日(月)は開館観覧料: 一般1,000円、大学生500円※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料。入館の際に年齢のわかるものをご提示ください。※障がい者とその介護者1名は無料。入館の際に障がい者手帳等をご提示ください。※有料イベント等は別途料金が必要です。交通: JR上野駅公園口、鶯谷駅南口から徒歩10分東京メトロ上野駅・根津駅、京成電鉄京成上野駅から徒歩15分お問合せ: 050-5541-8600(ハローダイヤル)(出典元の情報/画像より一部抜粋)(最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください)※出典:プレスリリース
2024年02月21日現代美術作家と神奈川県立近代美術館所蔵作家のふたりが時空を超えてコラボレーションする『小金沢健人×佐野繁次郎ドローイング/シネマ』が2月23日(金・祝)〜5月6日(月)、神奈川県立近代美術館鎌倉別館で開催される。絵画・映像・立体など多彩な表現を繰り広げる1974年東京生まれの小金沢健人。ダンサーやミュージシャンなど他領域のアーティストとのコラボレーションも多い。そんな彼が、神奈川県立近代美術館の所蔵作家の中から佐野繁次郎に着目。1900年大阪に生まれた佐野は、渡仏した1930年代にマティスに師事したこともある作家だ。絵画と並行して、装幀・装画、店舗ロゴやPR誌『銀座百点』のグラフィックデザイン、舞台美術などを手がけ、1987年に他界した。独特の描き文字や洒脱な線画で今も愛されている。今回の展覧会に向けて、小金沢自ら、神奈川県立近代美術館が所蔵する佐野作品の中から数百点のカット原画をセレクト。小金沢の解釈を交えて、時間と空間、平面と立体へと展開する新作インスタレーションを発表する。併せて、街並みや人々の風景などを描いた、映画のワンシーンを思わせる佐野のドローイングも多数初公開する。ふたりの作家に共通するのは、ニュアンスに富んだ描線と余白による表現だ。線を引いてイメージを描きだす「ドローイング」は、カット/イラストレーションとどう異なるのか。イメージの連なりや重なりがどのように動きの感覚を生み出すのか。物故作家が残した手の痕跡が、後世の作家の手で新たな命を吹き込まれる。線が生まれ、動き出す、その生命感の不思議。一つの空間で、時空を超えた共演を楽しみたい。<開催概要>『小金沢健人×佐野繁次郎ドローイング/シネマ』会期:2024年2月23日(金・祝)~5月6日(月)会場:神奈川県立近代美術館 鎌倉別館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)休館日:月曜(4月29日、5月6日は開館)料金:一般700円、20歳未満・大学550円、65歳以上350円、高校100円公式サイト:
2024年02月21日東京国立博物館では、桜をモチーフにした日本の美術品を展示する企画「博物館でお花見を」を、2024年3月12日(火)から4月7日(日)までの期間で開催する。「桜」モチーフの日本美術品を展示東京国立博物館の「博物館でお花見を」は、桜をモチーフとした絵画や陶磁器、きもの、工芸などを集めた春の恒例企画。歴史ある日本美術品を鑑賞しながら、春の訪れを感じられる展示となっている。桜の花と花弁を描いた香箱たとえば、香道に使う道具を入れる“香箱”に桜を描いた《桜蒔絵十種香箱》は、金色や銀色などの荘厳なカラーで桜を表現。全体には黒漆塗りがほどこされ、様々な形の桜があでやかに映えるデザインになっている。枝垂桜を友禅染で表現した振袖また、枝垂桜の模様を肩にかかるようにして表現した振袖にも注目。江戸時代の振袖で、当時発達していた友禅染によって、華やかな桜の姿を描き出している。夜桜を鍋島焼で描いた皿そのほかにも、夜桜を描いた鍋島焼の組皿や、花見をする女性たちを描いた鳥文斎栄之筆の浮世絵《金龍山桜花見》など、桜をモチーフに取り入れた歴史ある日本美術品の数々が展示される。庭園では10種類以上の桜もさらに東京国立博物館の本館北側に広がる庭園では、ソメイヨシノをはじめとした開花時期の異なる約10種類の桜がお目見え。ゆったりと園内を散策しながら桜鑑賞を楽しむことができる。開催概要「博物館でお花見を」会期:2024年3月12日(火)~4月7日(日)会場:東京国立博物館 本館住所:東京都台東区上野公園13-9開館時間:9:30~17:00※金曜・土曜日は19:00まで※入館は閉館の30分前まで休館日:月曜日 ※ただし3月25日(月)は開館観覧料:一般1,000円、大学生500円※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の者は無料、入館の際に年齢証明※障がい者とその介護者1名は無料、入館の際に障がい者手帳等を提示※有料イベント等は別途料金が必要※会期・開館日・開館時間・展示作品・展示期間、開催内容等については、今後の諸事情により変更になる場合あり、東京国立博物館ウェブサイトを要確認【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
2024年02月19日ジョルダン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:佐藤 俊和、以下、ジョルダン)は、SOMPO美術館(所在地:東京都新宿区、館長:梅本 武文)と連携し、2024年2月16日より、「SOMPO美術館 年間パスポート」をモバイルチケットで販売します。「SOMPO美術館 年間パスポート」は、SOMPO美術館で開催される展覧会に入場できるモバイルチケットです。年間5回開催される展覧会の全てに、回数制限なしで入場できます。また、同行者1名の観覧料が半額になる特典がついています。ジョルダンは、乗換案内アプリを中心にMaaSサービスを推進しており、今回提供を開始する「美術館起点による年間パスポートのデジタルチケット化」などを通じて、地域周遊に資する取り組みに積極的に関わります。公共交通やシェアサイクルなどのマイクロモビリティとの連携拡大に加え、地域コンテンツとの連携強化で、より有効な地域周遊サービスの提供を目指します。モバイルチケットの詳細は、以下の通りです。■チケット概要・名称 :SOMPO美術館 年間パスポート・価格(税込):5,000円・販売期間 :2024年2月16日(金)~6月30日(日)・利用期間 :2024年3月23日(土)10:00~2025年3月23日(日)17:30・購入方法 :ジョルダンが運営するアプリ「乗換案内」にて販売※Google PlayまたはApp Storeで「乗換案内」と検索■ご案内モバイルチケットイメージ/モバイルチケット紹介ページ■ジョルダンについて1979年12月に設立したジョルダンは、乗換案内を中心とするソフトウェア開発や携帯コンテンツ事業を軸に、旅行業などのビジネスを展開し組み合わせることで、「移動に関するNo.1 ICTカンパニー」としての地位を確立することを経営戦略として掲げています。ジョルダンの主要サービスである「乗換案内」のスマートフォンアプリは累計4,200万ダウンロードを越え、多くのユーザーの「移動」をサポートしています。また、2018年7月、JMaaS株式会社を設立し、交通サービスのプラットフォームへの参画企業を募るなど、MaaSビジネスを積極的に展開しています。■SOMPO美術館についてSOMPO美術館は、フィンセント・ファン・ゴッホの代表作《ひまわり》に出会えるアジアで唯一の美術館です。展示室では四季折々に国内外の作品の企画展や新進作家の公募コンクール展を開催。世界一の乗車数をほこる新宿駅から文化・芸術を発信し、新たな賑わいを創出するとともに、国内外の交流を促し、多様な価値観に満ちた魅力溢れる美術館を創造しています。<本件に関するお問合せ先>■法人の方からのお問合せ先MaaSデザイン部 岡田/千葉TEL : 03-5369-4051FAX : 03-5369-4057E-mail: m-okada@jorudan.co.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月16日東京国立博物館(台東区上野公園)は、「博物館でお花見を」と題した春の恒例企画を、2024年3月12日(火)~4月7日(日)に実施します。本館の各展示室では、絵画、陶磁器、きもの、工芸など、桜をモチーフにした日本美術の名品をご覧いただけます。また、本館北側に広がる庭園では、開花時期の異なる約10種類の桜を堪能いただけます。その他にもさまざまなイベントも開催します。展示室で美術品、庭で本物の桜の両方を楽しめる当館ならではの、特別なお花見をお楽しみください。メインビジュアル■本館で桜めぐり主に日本美術を展示する本館の各展示室では、「犬追物図屏風」など春の風景を描いた絵画や、「金龍山桜花見」など花見を楽しむ人々を描く浮世絵、また桜をモチーフにした陶磁器や染織など、さまざまな工芸作品をご覧いただけます。該当作品のキャプションには桜マークが付いていますので、それを探しながら展示室内の桜をご堪能ください。【主な展示作品】 ※作品はすべて東京国立博物館蔵1. 桜蒔絵十種香箱(さくらまきえじっしゅこうばこ)江戸時代・19世紀 吉田富子氏寄贈3月12日(火)~6月2日(日) 本館12室にて展示香道の遊びに使う道具を二段重ねの箱に収めています。全体は黒漆塗で、桜の花と花弁の文様を金・銀・朱の蒔絵に金貝(かなかい)を交えて描き、様々な花の形と豊富な色使いであでやかです。桜蒔絵十種香箱2. 犬追物図屏風(いぬおうものずびょうぶ)筆者不詳 江戸時代・17世紀2月20日(火)~4月7日(日) 本館7室にて展示犬追物とは弓術の作法をみがく伝統競技です。見物をしている老若男女が桜の下で思い思いに楽しんでおり、たいへんな賑わいを見せています。犬追物図屏風(右隻)3. 金龍山桜花見(きんりゅうざんさくらはなみ)鳥文斎栄之筆 江戸時代・18世紀3月12日(火)~4月14日(日) 本館10室にて展示桜の名所である浅草で、花見をする女性たちを描いた浮世絵です。遠景には浅草寺の本堂と五重塔がみえます。金龍山桜花見4. 振袖 染分縮緬地枝垂桜菊短冊模様(ふりそで そめわけちりめんじしだれざくらきくたんざくもよう)江戸時代・18世紀3月5日(火)~4月21日(日) 本館10室にて展示枝垂桜が肩にかかる模様を友禅染で表します。上下にわけるスタイルは江戸時代中期に流行しました。振袖 染分縮緬地枝垂桜菊短冊模様5. 桜下婦女図(おうかふじょず)川又常行(かわまたつねゆき)筆 江戸時代・18世紀3月12日(火)~4月14日(日) 本館10室にて展示ひらひらと舞い散る桜の花びらをながめる女性。肉筆画を専門とした浮世絵師・川又常行らしい繊細な一図です。桜下婦女図6. 色絵枝垂桜図皿(いろえしだれざくらずさら)鍋島 江戸時代・18世紀 米田實氏・千惠子氏寄贈3月12日(火)~6月2日(日) 本館13室にて展示枝垂桜を描いた鍋島焼の組皿で夜桜が表現されています。高度で洗練されたデザインが追究された盛期鍋島の優品です。色絵枝垂桜図皿7. 袱紗 紫地鶏桜火焔太鼓模様綴織(ふくさ むらさきじにわとりさくらかえんだいこもようつづれおり)江戸時代・19世紀3月5日(火)~4月21日(日) 本館10室にて展示江戸時代、長寿のお祝いや結婚、出産といったおめでたい日に、贈答の品に覆い被せて贈られました。表地には、諫鼓鳥(かんこどり)が織り表されています。袱紗 紫地鶏桜火焔太鼓模様綴織8. 瓢形酒入(ひさごがたさけいれ)船田一琴作 江戸時代・天保14年(1843)2月6日(火)~4月21日(日) 本館8室にて展示素銅(すあか)と銀・銅の合金を継ぎ合わせてつくられたお酒の容器です。上部には雲間にのぞく月を銀象嵌(ぎんぞうがん)し、下部に鍍金の桜花が嵌めこまれています。瓢形酒入■桜イベント *すべて事前申込不要、参加無料(ただし、当日の入館料が必要)◆ボランティアによるガイドツアー・スライドトークボランティアによるガイドツアーは、「博物館でお花見を」の期間中、桜に関するお話を加えたスペシャルバージョンになります。構内の樹木をご紹介する「樹木ツアー」では、桜や桜にまつわるエピソードを、桜を見ながらお話しします。当館の建築を見る「たてもの散歩ツアー」、建物や展示室の概要を英語でご紹介する「英語ガイド」、法隆寺献納宝物の魅力をお伝えする「法隆寺宝物館ガイド」でも、構内の桜についてお話しします。スライドトークでは、ボランティアがスライドを使って作品の魅力をお伝えします。「博物館でお花見を」の期間中、一部のスライドトークでは、桜や花に関わる作品も紹介する予定です。ボランティアによるガイドツアーやスライドトークなどの日時、詳細は当館ウェブサイトでご確認ください。*天候等により、内容は変更になることがあります。◆「春らんまん 桜ぬりえ」桜をテーマにした当館所蔵作品のオリジナルぬりえをお楽しみいただけます。展示室にある作品の色づかいや表現にも注目してみてください。日時:3月22日(金)、23日(土)、24日(日) 11:00~15:00(受付終了14:30)会場:本館19室 *会場にて随時受付。1名につき1枚配布。なくなり次第終了◆お花見ヨガ in 法隆寺宝物館どなたでもお気軽にご参加いただける「お花見ヨガ」を実施予定です。詳細は当館ウェブサイトをご確認ください。◆東博句会「花見で一句」「博物館でお花見を」の期間中、桜をテーマにした俳句を募集します。桜咲く庭園や、桜をモチーフにした作品をテーマに、一句詠んでみませんか?応募方法等、詳細は当館ウェブサイトでご確認ください。■庭園散策について庭園には、ソメイヨシノをはじめ、オオシマザクラ、枝垂れのエドヒガンザクラなど、約10種類の桜が次々と開花します。池の前にある腰掛石に座って、ゆったりと景色を楽しむこともできます。散策のベストシーズンであるこの季節、展示室で見る桜の作品とあわせて、庭園で咲く桜もお楽しみください。開放時間:9:30~17:00※天候や整備作業等により、閉鎖もしくは散策エリアを制限する場合があります。※茶室内には入れません。庭園風景■「博物館でお花見を」 来館案内会期 : 2024年3月12日(火)~4月7日(日)会場 : 東京国立博物館〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9開館時間 : 9時30分~17時 ※金曜・土曜日は19時まで※入館は閉館の30分前まで休館日 : 月曜日 ※ただし、3月25日(月)は開館観覧料 : 一般1,000円、大学生500円※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料。入館の際に年齢のわかるものをご提示ください。※障がい者とその介護者1名は無料。入館の際に障がい者手帳等をご提示ください。※有料イベント等は別途料金が必要です。交通 : JR上野駅公園口、鶯谷駅南口から徒歩10分東京メトロ上野駅・根津駅、京成電鉄京成上野駅から徒歩15分お問合せ : 050-5541-8600(ハローダイヤル)ウェブサイト: ※会期・開館日・開館時間・展示作品・展示期間、開催内容等については、今後の諸事情により変更する場合があります。詳しくは、当館ウェブサイト等でご確認ください。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月15日戦後日本の写真史で最も重要な写真家の一人である中平卓馬。その初期から晩年までの活動を振り返る『中平卓馬火―氾濫』が東京国立近代美術館で2月6日(火) に開幕、4月7日(日) まで開催中だ。2003年に横浜美術館で開催された個展『中平卓馬:原点復帰―横浜』からは21年ぶり、本格的な回顧展は2015年に逝去してからは初となる。中平卓馬《無題 #437》2005年 東京国立近代美術館蔵 (C)Gen Nakahira ★これまで中平卓馬の展覧会の開催が難しかった理由の一つは、現存する初期作品があまりないことにある。制作の転換期に中平自らネガフィルムやプリントの大半を焼却してしまったのだ。今回の展覧会ではその空白を埋めるべく、中平がカメラマンおよび批評家として寄稿した雑誌などを展示し、初期の仕事からつぶさに紐解かれている。展覧会入口を飾る中平卓馬のポートレート1968年頃撮影:森山大道東京国立博物館蔵(C)Daido Moriyama Photo Foundation中平卓馬は1938年東京・原宿生まれ。60年代半ば、総合月刊誌『現代の眼』の編集者としてスタートし、写真家・東松照明との出会いを機に写真家に転身。2010年代初頭まで約50年にわたり活動を続けた。今展は「来たるべき言葉のために」(1964〜69年)、「風景・都市・サーキュレーション」(1970〜71年)、「植物図鑑・氾濫」(1972〜74年)、「島々・街路」(1975〜77年)、「写真原点」(1978〜2011年)の5章で構成。1〜4章は1977年に病により活動を中断するまでに当たり、最後の5章で再起から晩年までをたどる。それぞれの章の主な見どころを紹介しよう。まず1章「来たるべき言葉のために」では、主に1968年に美術評論家・多木浩二、詩人・岡田隆彦、写真家・高梨豊と刊行した写真同人誌『Provoke(プロヴォーク)』を紹介。「挑発する」という意味の誌名の通り、既存の写真表現になかった「アレ、ブレ、ボケ」、すなわち荒れた粒子、ノーファインダーの構図、ピントの合っていない不鮮明な写真で賛否両論を呼ぶ。2号から森山大道が加わり、3号で終刊した。なお、「プロヴォーク」以前に『現代の眼』『アサヒグラフ』など雑誌を主戦場に撮影・執筆した記事も紹介。高度経済成長に沸く社会に鋭い批評の眼を向けていたことが伝わる。写真同人誌『Provoke』1968-69年東京国立近代美術館蔵[無題]『Provoke』3号 1969年8月プロヴォーク社1969年東京国立近代美術館蔵寺山修司の連載「街に戦場あり」で撮影を担当した『アサヒグラフ』 1966年個人蔵2章「風景・都市・サーキュレーション」では、地下鉄、自動車、コンビナートなどを撮影した「風景」「都市」と題する作品が並ぶ。高度経済成長下で均質化する日本の風景。その背後に潜む国家や資本による権力構造について「風景論」と呼ばれた議論が起こる一方で、写真自体が消費的なイメージに加担してもいた。中平はそうしたジレンマを打ち破るべく、1971年「第7回パリ青年ビエンナーレ」で《サーキュレーション―日付、場所、行為》を発表。その日に出会うものすべてを写し、その日のうちに現像して焼き付け、その日のうちに展示することに奔走した。《サーキュレーション―日付、場所、行為》(シカゴ美術館での再現展示〈2017年〉の際のプリント)1971年(2016年にプリント)中平元氏蔵ところがさらに作風を一変する転換期が訪れる。3章「植物図鑑・氾濫」では、1973年に評論集『なぜ、植物図鑑か』で過去の自作を批判し、自らのイメージを世界に投影するのではなく、「植物図鑑」のように“あるがままを撮る”ことを目指した時期に焦点を当てる。1974年、東京国立近代美術館で開催されたグループ展「15人の写真家」に出品された《氾濫》も展示。樹脂ボードに直貼りされた48点のカラー写真からなる作品で、併せて2018年にプリントされた同作も展示されている。《氾濫》「15人の写真家」(1974年 東京国立近代美術館)出品作1974年東京国立近代美術館蔵さらに4章「島々・街路」では、沖縄や奄美諸島への渡航をきっかけに、「都市」から「島々」へと関心が広がる様子を紹介。沖縄でのデモで起訴された青年を支援するために1973年に初めて沖縄を訪れて以来、日本という国の枠組みを問い直すために、沖縄から奄美、吐噶喇(トカラ)列島へと足を延ばしていく。同じ頃、小説家・中上健次と香港やシンガポール、スペイン、モロッコなど海外にも出かけた。1976年にはフランス・マルセイユの画廊でグループ展に参加し、現地制作した《デカラージュ》を発表。《サーキュレーション―日付、場所、行為》《氾濫》と同様、美術館というシステムを撹乱し、乗り越えることを試みた。奄美、吐噶喇の写真1975-76年(2023年に本展のためにプリント)《デカラージュ》1976年、ADDA画廊(フランス・マルセイユ)での展覧会出品作中平元氏蔵ところが1977年、作家活動が突如中断に追い込まれる。急性アルコール中毒に襲われた中平は、倒れる前数年分の記憶を喪失。言語への障害も残ったのだった。最後の5章「写真原点」では、写真家としての再起を沖縄から始めた中平を追う。なかでもモノクロームからカラーへと移行し、タテ構図で世界の断片を切り取った写真群は圧巻だ。被写体に対して、初めて出会うもののように接近し、その事物の存在を切り取る。また、青森県八戸市での撮影風景を記録したドキュメント映像では、いつもの赤いキャップの生前の姿に出会える。「キリカエ」展(2011年)出品作の展示風景2011年東京国立近代美術館蔵(株式会社コム・デ・ギャルソン寄贈)「キリカエ」展(2011年)出品作の展示風景2011年東京国立近代美術館蔵(株式会社コム・デ・ギャルソン寄贈)病の前後で、それまでの思考や作風が連続しているとみるか、断絶しているとみるか。全体を通じて、ジャーナリスティックな視点も詩的な感性も持つ中平が、無意識の世界に飛び込み、ものや人や風景に出会い直していったようにも思われた。遺された実作と理論から、情報やイメージがますます氾濫する現代にも通じる問いかけを感じてほしい。取材・文・撮影(★をのぞく):白坂由里<開催概要>『中平卓馬火―氾濫』2024年2月6日(火)~4月7日(日)、東京国立近代美術館にて開催公式サイト:
2024年02月14日東京都庭園美術館では、2024年2月17日(土)より、『旧朝香宮邸を読み解く A to Z』が開催される。「アール・デコの館」として親しまれてきた同館の、開館40周年を記念した展覧会だ。1933年(昭和8)年に竣工した旧朝香宮邸は、長期のフランス滞在から帰国した朝香宮夫妻が、ルネ・ラリックやアンリ・ラパンといった本場でも一流のアール・デコの装飾美術家に内装を依頼し、宮内省内匠寮が手掛けた瀟洒な邸宅だ。第二次世界大戦後は、外務大臣・首相の公邸や迎賓館と役割を変え、現在は美術館として多くの来館者を迎え入れている。この旧皇族のモダンで華やかな生活を今に伝える建築空間をじっくりと読み解く同展では、これまでつちかった調査や研究をもとに、各部屋に散りばめられたキーワードをピックアップ。「Art-Deco」「BathRoom」とアルファベットの頭文字順に解説する。普段は美術館のスタッフ職員でさえ見られない、ありのままの旧朝香宮邸を目撃できるのも、同展ならではの見どころだ。また、旧朝香宮邸をさらに深く読み解く手がかりとして、本館内や庭園には、伊藤公象(1932-)と須田悦弘(1969-)のインスタレーションが展開。90年の歴史を持つ建築と、現代アートとの邂逅は、新たな見方や考え方を私たちにもたらしてくれるに違いない。会期中は、障害のある人や赤ちゃん連れの人が気兼ねなく展覧会を楽しめる「フラットデー」や、2005年4月2日以降に生まれた18才以下の人が入無料で入館できる「ウェルカムユース」(2024年3月1日~4月7日)などのプログラムがもうけられている。情報は随時追加されるので、興味のある人は同館ホームページで確認を。なお初日から「東京都庭園美術館オリジナル 倉敷帆布トートバッグ」の販売も予定されている。<開催概要>『開館40周年記念 旧朝香宮邸を読み解く A to Z』会期:2024年2月17日(土)~5月12日(日)会場:東京都庭園美術館 本館+新館時間:10:00~18:00、3月22日(金)、23日(土)、29日(金)、30日(土)は20:00まで(入館は閉館30分前まで)休館日:月曜料金:一般1,400円、大学1,120円、高中・65歳以上700円※第3水曜日は65歳以上無料公式サイト:画像提供:東京都庭園美術館
2024年02月02日新国立劇場 2023 / 2024シーズン『デカローグ 1~10』が、4月13日(土) から7月15日(月・祝) に東京・新国立劇場 小劇場で上演される。このたび、演出を務める新国立劇場演劇芸術監督の小川絵梨子によるコメントが到着した。ポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキが発表した『デカローグ』。旧約聖書の十戒をモチーフに1980年代のポーランド、ワルシャワのとある団地を舞台にした、そこに住む人々の普遍的な愛と人間の弱さを描いた、十篇の連作集だ。本公演は全10話を大きく3つのタームに分け、4月から5月は『デカローグ1~4』を、5月から6月は『デカローグ5~6』を、そして6月から7月は『デカローグ7~10』を上演。総勢40名以上のキャストが出演する。小川は本作について「登場人物たちは皆、どこにでも存在し得る隣人として描かれており、日常を生きる中で一つ一つの選択に悩み、葛藤し、時には失敗をしたり後悔もします。また、どの選択が正しかったのか振り返った時にも分からず、曖昧で孤独な不安の中に取り残される事もあります。各エピソードは十戒をモチーフにしていますが、決して人間を裁き断罪する物語ではなく、寧ろ、人間を不完全な存在として認め、その迷いや弱さも含めて向き合うことを描いた物語となっています。そこには正解もハッピーエンドもないかもしれませんが、人間をそのままに見つめ寄り添う視点の奥底には、人への根源的な肯定と愛が流れているように感じます」とコメント。また「世界各地で戦争は続き、日々の生きづらさや、人生を生きることへの不安が簡単に消えることはありませんが、人間という存在への深い愛情と希望、そしてたとえ到達出来なくとも、人がより良い世界に向けて葛藤し続けることの必然と大切さを、この十篇の物語を通して少しでも描く事が出来たら幸いです」と思いを語っている。■小川絵梨子 コメント全文『デカローグ』は人生と愛についての連作集です。十篇がそれぞれ独立した作品でありつつ、登場人物はみな同じ団地の住人であることから互いに繋がってもおり、十篇が壮大な一つの物語ともなっています。 登場人物たちは皆、どこにでも存在し得る隣人として描かれており、日常を生きる中で一つ一つの選択に悩み、葛藤し、時には失敗をしたり後悔もします。また、どの選択が正しかったのか振り返った時にも分からず、曖昧で孤独な不安の中に取り残される事もあります。各エピソードは十戒をモチーフにしていますが、決して人間を裁き断罪する物語ではなく、寧ろ、人間を不完全な存在として認め、その迷いや弱さも含めて向き合うことを描いた物語となっています。そこには正解もハッピーエンドもないかもしれませんが、人間をそのままに見つめ寄り添う視点の奥底には、人への根源的な肯定と愛が流れているように感じます。世界各地で戦争は続き、日々の生きづらさや、人生を生きることへの不安が簡単に消えることはありませんが、人間という存在への深い愛情と希望、そしてたとえ到達出来なくとも、人がより良い世界に向けて葛藤し続けることの必然と大切さを、この十篇の物語を通して少しでも描く事が出来たら幸いです。<公演情報>新国立劇場 2023 / 2024シーズン『デカローグ 1~10』2024年4月13日(土)~7月15日(月・祝) 東京・新国立劇場 小劇場原作:クシシュトフ・キェシロフスキ/クシシュトフ・ピェシェヴィチ翻訳:久山宏一上演台本:須貝英演出:小川絵梨子/上村聡史デカローグ1~4(プログラムA&B 交互上演)公演日程:2024年4月13日(土)~5月6日(月・休)●プログラムA(デカローグ1、デカローグ3)デカローグ1:ある運命に関する物語演出:小川絵梨子出演:ノゾエ征爾 高橋惠子チョウヨンホ 森川由樹 鈴木勝大 浅野令子亀田佳明デカローグ3:あるクリスマス・イヴに関する物語演出:小川絵梨子出演:千葉哲也 小島聖ノゾエ征爾 浅野令子 鈴木勝大 チョウヨンホ 森川由樹亀田佳明●プログラムB(デカローグ2、デカローグ4)デカローグ2:ある選択に関する物語演出:上村聡史出演:前田亜季 益岡徹坂本慶介 近藤隼 松田佳央理亀田佳明デカローグ4:ある父と娘に関する物語演出:上村聡史出演:近藤芳正 夏子益岡徹 松田佳央理 坂本慶介 近藤隼亀田佳明デカローグ5~6(プログラムC)公演日程:2024年5月18日(土)~6月2日(日)●プログラムC(デカローグ5、デカローグ6)デカローグ5:ある殺人に関する物語演出:小川絵梨子出演:福崎那由他 渋谷謙人 寺十吾斉藤直樹 内田健介 名越志保 田中亨亀田佳明デカローグ6:ある愛に関する物語演出:上村聡史出演:仙名彩世 田中亨寺十吾 名越志保 斉藤直樹 内田健介亀田佳明デカローグ7~10(プログラムD&E 交互上演)公演日程:2024年6月22日(土)~7月15日(月・祝)●プログラムD(デカローグ7、デカローグ8)デカローグ7:ある告白に関する物語演出:上村聡史出演:吉田美月喜 章平 津田真澄大滝寛 田中穂先 堀元宗一朗 笹野美由紀 伊海実紗亀田佳明デカローグ8:ある過去に関する物語演出:上村聡史出演:高田聖子 岡本玲 大滝寛田中穂先 章平 堀元宗一朗 笹野美由紀 伊海実紗亀田佳明●プログラムE(デカローグ9、デカローグ10)デカローグ9:ある孤独に関する物語演出:小川絵梨子出演:伊達暁 万里紗 宮崎秋人笠井日向 鈴木将一朗 松本亮 石母田史朗亀田佳明デカローグ10:ある希望に関する物語演出:小川絵梨子出演:竪山隼太 石母田史朗鈴木将一朗 松本亮 伊達暁 宮崎秋人 笠井日向亀田佳明チケット情報:()公式サイト:
2024年02月01日グランド ハイアット 東京は、国立新美術館で開催される展覧会「マティス自由なフォルム」に合わせ、アンリ・マティスの切り絵作品《花と果実》から着想を得た「スプリング アフタヌーンティー ブッフェ」を2期に分け開催。第1期は2024年3月1日(金)から4月15日(月)まで、第2期は4月16日(火)から5月27日(月)まで。《花と果実》の爽やかなカラーに着目した限定ブッフェ第2期では《花と果実》のグリーンやブルーの色味に焦点を当て、爽やかなカラーをまとったメニューが登場。濃厚な“抹茶”や香ばしい“ピスタチオ”をふんだんに使用したスイーツ&セイボリーを提供する。“抹茶&ピスタチオ”のスイーツたとえば、美しいライトグリーンのムースは、香り高いピスタチオと甘酸っぱいラズベリーを合わせて仕上げている。そのほかにも、シュー生地に濃厚な宇治抹茶クリームをサンドしたスイーツや、抹茶シロップに漬け込んだスポンジを用いたチーズケーキなど、見た目も味も上品なデザートを用意した。美しいブルーのゼリーまた、マティス作品の中でもひと際目を引く“鮮やかなブルー”を表現した「バタフライピーティーゼリー」にも注目。涼しげなカラーのゼリーは、見ているだけで初夏の訪れを感じられそうだ。新緑を思わせる贅沢なセイボリーさらにセイボリーには、ほうれん草のピューレにケールとベーコンを合わせたキッシュや、自家製スモークサーモンのムースとピスタチオをあしらったタルトレットなど、全5種のメニューを揃えた。新緑を思わせるような鮮やかなビジュアルとともに、本格的な料理を堪能できる。詳細スプリング アフタヌーンティー ブッフェ~抹茶&ピスタチオ~提供期間 :2024年4月16日(火)~5月27日(月)提供時間 :15:00~17:00(最終入店 15:30)※平日 120分、土・日・祝日 90分制場所:グランド ハイアット 東京 2階 オールデイ ダイニング「フレンチ キッチン」住所:東京都港区六本木6-10-3料金:平日 5,940円、土・日・祝日 7,590円 ※サービス料15%別<メニュー>■スイーツフラワーバニラムース、ピスタチオとラズベリーのムース、抹茶パリブレスト、抹茶クレームダンジュ、ストロベリーショートケーキ、バタフライピーティーゼリー■セイボリーほうれん草 ケール ベーコンのグリーンキッシュ、パテ・ド・プロヴァンサルのイベリコハムロール そら豆 バジルクリーム、スモークサーモンのムースとピスタチオのタルトレット、チキン きゅうり 抹茶マヨネーズのサンドイッチ、グリーンベジタブルスティック アボカドとクリームチーズのディップ■スコーンプレーン、抹茶、クローテッドクリーム オレンジジャム■紅茶ティーブランド「ART OF TEA」の紅茶※別途カフェラテ(アイス、ホット)やカプチーノ(アイス、ホット)なども選択可能【問い合わせ先】「フレンチ キッチン」TEL:03-4333-8781(直通)
2024年01月28日グランド ハイアット 東京は、国立新美術館で開催される展覧会「マティス自由なフォルム」に合わせ、アンリ・マティスの切り絵作品《花と果実》から着想を得た「スプリング アフタヌーンティー ブッフェ」を2期に分け開催。第1期は2024年3月1日(金)から4月15日(月)まで、第2期は4月16日(火)から5月27日(月)まで。アンリ・マティス《花と果実》着想のアフタヌーンティーブッフェ第1期では、“桜&ストロベリー”の春らしい要素を落とし込んだメニューがラインナップ。《花と果実》の中でもピンクやイエロー、オレンジなど、明るい色彩からインスピレーションを受けたスイーツの数々を展開する。“エディブルフラワー”のムースケーキ中でも注目は、可憐な花々が目を惹くバニラムースケーキ。カラフルなエディブルフラワーを透明なゼリーの中に散りばめて、美しい見た目に仕上げた。そのほか、真っ赤に熟したいちごを使用したストロベリータルトや、切り絵をイメージし、色鮮やかなチョコレートをのせたチョコレートムースなど、マティスの切り絵作品を連想させるようなスイーツがブッフェ台を彩る。桜を味わうショートケーキやゼリーまた、桜のエッセンスを加えたメニューも華やかなビジュアルで登場。桜のシロップを浸み込ませたスポンジに桜の生クリーム重ねたショートケーキや、みずみずしいいちごと桜を合わせたゼリーなど、春の訪れを感じるスイーツを堪能することができる。南フランスの家庭料理を再現したセイボリーセイボリーでは、マティスが愛した南フランス・プロヴァンスの家庭料理がお目見え。特に「ラタトゥイユのキッシュ」は、トマトソースではなくあえてフレッシュなトマトを使用することで、ズッキーニやたまねぎ、パプリカなど、野菜の食感を活かした味わいが魅力となっている。なお、「スプリング アフタヌーンティー ブッフェ」第2期では、《花と果実》のグリーンやブルーの色味に焦点を当て、抹茶&ピスタチオをメインとしたスイーツやセイボリーを用意する。詳細スプリング アフタヌーンティー ブッフェ~桜&ストロベリー~提供期間 :2024年3月1日(金)~4月15日(月)提供時間 :15:00~17:00(最終入店 15:30)※平日 120分、土・日・祝日 90分制場所:グランド ハイアット 東京 2階 オールデイ ダイニング「フレンチ キッチン」住所:東京都港区六本木6-10-3料金:平日 5,940円、土・日・祝日 7,590円 ※サービス料15%別<メニュー>■スイーツフラワーバニラムース、桜とホワイトチョコレートのムース、桜&ストロベリーショートケーキ、桜パリブレスト、ストロベリータルト、桜クレームダンジュ、桜&ストロベリーゼリー■セイボリーラタトゥイユのキッシュ、パテ・ド・プロヴァンサルのイベリコハムロール いちご バジルクリーム、スモークサーモンムースのタルトレット 桜エビを添えて、低温調理したチキンブレスト いちご 桜マヨネーズのサンドイッチ、カラフルベジタブルスティック 桜クリームチーズのディップ■スコーンプレーン、桜、クローテッドクリーム ストロベリージャム■紅茶ティーブランド「ART OF TEA」の紅茶※別途カフェラテ(アイス、ホット)やカプチーノ(アイス、ホット)なども選択可能【問い合わせ先】「フレンチ キッチン」TEL:03-4333-8781(直通)
2024年01月28日東京国立近代美術館では、「美術館の春まつり」を2024年3月15日(金)から4月7日(日)まで開催する。桜など春にちなんだ作品が集結桜の開花時期に合わせて、東京国立近代美術館で開催される毎年恒例の「美術館の春まつり」。期間中は、所蔵品ギャラリーの所蔵作品展「MOMATコレクション」にて、桜をはじめとする花を描いた作品などを含めた作品約200点を、12の展示室ごとにテーマを設けて様々な切り口から紹介する。会場では、春の時期のみ公開する東京国立近代美術館の代表作のひとつ、川合玉堂による重要文化財《行く春》、雨に濡れる吉野の桜を描いた菊池芳文《小雨ふる吉野》などを展示。また、木の枝や桜など自然を対象とした絵を多く描いた現代作家・児玉靖枝の《ambient light - sakura》のほか、“樹”をモチーフにし続けてきた日高理恵子、20世紀に活躍したスイスの画家、パウル・クレーらによる春にちなんだ作品も鑑賞することができる。開催概要「美術館の春まつり」会期:2024年3月15日(金)~4月7日(日)会場:東京国立近代美術館住所:東京都千代田区北の丸公園3-1開館時間:10:00〜17:00(金・土曜は20:00まで)※入館はいずれも閉館30分前まで※同時開催の企画展「中平卓馬火―氾濫」■所蔵作品展 「MOMATコレクション」会期:2024年1月23日(火)~4月7日(日)会場:4-2階 所蔵品ギャラリー観覧料:一般 500円、大学生 250円※金・土曜日の17:00以降は一般 300円、大学生 150円※高校生以下および18歳未満、65歳以上、障害者手帳の所持者と付添者は無料※所蔵作品展入館当日にかぎり、コレクションによる小企画「新収蔵&特別公開|ジェルメーヌ・リシエ《蟻》」も観覧可■同時開催・企画展「中平卓馬火―氾濫」会期:2024年2月6日(火)~4月7日(日)会場:1階 企画展ギャラリー観覧料:一般 1,500円、大学生 1,000円※高校生以上および18歳未満、障害者手帳の所持者と付添者は無料※企画展入館当日にかぎり、所蔵作品展「MOMATコレクション」、コレクションによる小企画「新収蔵&特別公開|ジェルメーヌ・リシエ《蟻》」も観覧可・コレクションによる小企画「新収蔵&特別公開|ジェルメーヌ・リシエ《蟻》」会期:2024年1月23日(火)~4月7日(日)会場:2階 ギャラリー 4※所蔵作品展「MOMATコレクション」の観覧料で鑑賞可【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)
2024年01月26日特別展「昆虫 マニアック(MANIAC)」が、2024年7月13日(土)から10月14日(月・祝)までの期間、東京・上野の国立科学博物館にて開催される。マニアックな昆虫の魅力に迫る特別展昆虫は、地球上で報告される生物種の半数以上となる“約100万種”を占める最大の生物群。体のつくりから行動、能力にいたるまでその多様性は高く、変化に富んだ特性を持っている。国立科学博物館では、そんな昆虫にフォーカスした2018年の特別展をパワーアップさせた展覧会「昆虫 マニアック」を企画。昆虫のマニアックな魅力に焦点を当てた展示を行う。会場では、研究者が選んだマニアックな昆虫標本を、国立科学博物館の研究者による独自の視点や、最新の昆虫研究を織り交ぜて公開。カブトムシやクワガタムシといったおなじみの昆虫はもちろん、クモやムカデなどを含むあらゆる「ムシ」たちの、まだ見ぬ世界に迫る特別展となっている。愛らしい顔のキリギリスたとえば、キリギリスの仲間である「コノハギス」の一種は、お茶目な顔がチャームポイントだ。鋭い大あごを持っており、中には大人の手のひらより大きいサイズの個体も存在する。日本に生息していない昆虫もまた、貴重な昆虫に出会える機会も。日本に生息しておらず、腹部の長い突起が特徴的な「オオナゲグモ」をはじめとし、3年かけて成虫になる日本の高山蝶の代表「ウスバキチョウ」の標本など、普段はじっくり見ることのできない昆虫が並ぶ。開催概要特別展「昆虫 マニアック」会期:2024年7月13日(土)~10月14日(月・祝)会場:国立科学博物館住所:東京都台東区上野公園7-20【問い合わせ先】国立科学博物館TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
2024年01月25日近代美術の巨匠のひとりアンリ・マティス(1869−1954)がとりわけ晩年に精力的に取り組んだ「切り紙絵」に焦点をあてた日本初の展覧会が、2月14日(水)から5月27日(月)まで、東京・六本木の国立新美術館で開催される。南フランスのニース市マティス美術館の全面協力を得た同展は、世界的な感染症蔓延により、2021年から延期になっていたもの。珠玉のコレクションの待望の来日となる。20世紀初頭、大胆な色彩と激しい筆致の絵画で知られるフォーヴィスムの主導者として、パリの前衛美術運動を牽引したマティスは、後半生は南仏のアトリエを舞台に装飾性豊かな作品を多く描き、また絵画のみならず、彫刻や版画、挿画、テキスタイル、舞台美術や装飾芸術など様々な手法とジャンルに取り組んだことで知られる。その巨匠が愛した「切り紙絵」は、色を塗った紙をハサミで切り取り、切り抜いたフォルムを自由に配置して構図を仕上げる手法で、70歳代で病を患った後に本格的に用いられるようになった。だが、同展で出品されるのは晩年の切り紙絵の作品だけではない。ニース市マティス美術館が所蔵する初期から晩年に至るまでの各時代の幅広い作品群と遺品などのオブジェ約150点によって、生涯を通じて色彩とデッサンの問題に取り組んできたマティスが、いかにして「切り紙絵」へと至ったのか、その軌跡をたどる試みとなっているのだ。むろん、切り紙絵が生み出した本の挿画やテキスタイル、室内装飾などの多彩な成果も一望できる。なかでも大きな見どころは、通常はマティス美術館のメインホールを飾る切り紙絵の代表作《花と果実》が初来日することだ。同展のために大規模な修復を終えたこの作品は、縦4m×横8mを超える超大作。スケールの大きさとともに、その鮮やかな色彩と装飾性の豊かさに圧倒されることだろう。もうひとつの見どころは、ニース郊外のヴァンスの村に建つロザリオ礼拝堂の装飾の仕事が詳しく紹介されること。最晩年のマティスは、切り紙絵を応用したステンドグラスや祭服のデザインをはじめ、壁画や祭具などの装飾を総合的に手がけた。同展では個々の作品のほか、窓から差し込む光によって変化する礼拝堂の雰囲気を体感できる空間が再現される。60年に及ぶ巨匠の長い芸術家人生の集大成とも言われる礼拝堂の安らぎの空間をぜひ会場で堪能したい。<開催概要>『マティス自由なフォルム』会期:2月14日(水)~5月27日(月)会場:国立新美術館企画展示室2E時間:10:00~18:00、金土は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)休館日:火曜(4月30日は開館)料金:一般2,200円、大学1,400円、高校1,000円公式サイト:チケット情報:()
2024年01月24日独立行政法人国立文化財機構 文化財活用センター〈ぶんかつ〉(東京都台東区)は、令和7(2025)年度「国立文化財機構所蔵品貸与促進事業」実施対象館の募集を令和6(2024)年4月1日より開始します。今回の募集より、従来の4つの国立博物館に加えて東京・奈良の2つの文化財研究所の所蔵品も貸出対象となりました。募集チラシ本事業では、東京国立博物館・京都国立博物館・奈良国立博物館・九州国立博物館・東京文化財研究所・奈良文化財研究所(いずれも国立文化財機構)が全国の美術館・博物館に対し、各地域ゆかりの所蔵品を貸し出し、〈ぶんかつ〉が作品輸送費等を支出します。(※令和7(2025)年4月下旬から令和8(2026)年3月末までに開催される展覧会が対象。)平成29(2017)年度からこれまでに、36施設24都府県で「国立博物館収蔵品貸与促進事業」※の展覧会が開催されました。※ 令和7(2025)年度事業から「国立文化財機構所蔵品貸与促進事業」へ名称変更本事業を通して、立地条件等により、これまで国立文化財機構の所蔵品に親しむ機会が限られていた地域に対し、文化財が広く公開されること、日本とアジアの歴史・伝統文化の発信、地域文化の創生、次世代への文化財の継承、観光振興につながることをめざします。■事業内容▼主な展覧会開催費用について本事業では、次の費用を〈ぶんかつ〉が支出します。・本事業において貸与する所蔵品の梱包・開梱および展示・撤収作業にかかる費用・各所蔵施設と本事業の実施対象として選定された館との往復の輸送にかかる費用・貸与品の保険にかかる費用・貸与先の職員の出張旅費(事前調査および打ち合わせを含む。ただし、センターによって認められた内容とし、全額ではなく一部となることがあります)・貸与先が行う本事業の周知にかかる広報費 など※詳細につきましては必ず申請要項をご確認ください。▼以下のいずれかの区分への申請が可能です。(1)【大規模貸与】1申請につき21~50件の国立文化財機構所蔵品を貸与/各年度1~2か所を選定予定(2)【小規模貸与】1申請につき20件以内の国立文化財機構所蔵品を貸与/各年度4~5か所を選定予定▼申請にあたっては、以下のいずれかの方法で借用希望作品リストを作成してください。※国立博物館および文化財研究所の所蔵品検索にあたっては、ColBase(コルベース/国立文化財機構所蔵品統合検索システム )等をご参照ください。(方法1)国立博物館・文化財研究所の所蔵品の中から申請館が自ら設定したテーマに沿って作品を自由に選択してリストを作成。(方法2)貸与可能作品が掲載されたリスト(a.【日本考古】およびb.【黒田】)を活用し、必要に応じて国立博物館・文化財研究所の所蔵品を加えてリストを作成。a.【日本考古】東京国立博物館所蔵の各時代や地域を代表する日本考古資料の優品34件。(『申請要項』別紙1-(1)参照)貸与可能作品例左:深鉢形土器(縄文時代〔中期〕・前3000~前2000年、長野県伊那市宮ノ前出土)、中央:みみずく土偶(縄文時代〔晩期〕・前1000~前400年、埼玉県鴻巣市滝馬室出土)、右:埴輪 馬(古墳時代・6世紀、群馬県伊勢崎市下触町出土) ※いずれも東京国立博物館所蔵b.【黒田】東京国立博物館所蔵の黒田清輝の代表作12件。(『申請要項』別紙1-(2)参照)貸与可能作品例左:読書(明治24年〔1891〕)、中央:重要文化財 舞妓(明治26年〔1893〕)、右:重要文化財 湖畔(明治30年〔1897〕) ※いずれも黒田清輝筆、東京国立博物館所蔵■本事業の対象となる美術館・博物館文化庁長官の承認を受けた公開承認施設または博物館法で定められた登録博物館、指定施設であれば、公私立を問わずにご応募いただけます。貸与条件や事業内容の詳細ならびに申請方法につきましては、〈ぶんかつ〉ウェブサイト掲載の「令和7(2025)年度 国立文化財機構所蔵品貸与促進事業実施対象館 申請要項」を必ずご確認ください。〈ぶんかつ〉ウェブサイト 令和7年度 国立文化財機構所蔵品貸与促進事業 申請要項 全国の美術館・博物館からのご応募をお待ちしております。■開催中・開催予定の令和5(2023)年度「国立博物館収蔵品貸与促進事業」展覧会(会期順)美術館・博物館:兵庫県立美術館展覧会名 :「生誕180年記念 呉昌碩の世界―海上派と西泠名家―」会期 :2024年1月13日(土)~4月7日(日)貸与件数 :11件美術館・博物館:糸島市立伊都国歴史博物館展覧会名 :「東西日本の弥生文化 ~東京国立博物館収蔵コレクションより~」会期 :2024年1月27日(土)~3月17日(日)貸与予定件数 :19件美術館・博物館:下関市立美術館(山口県)展覧会名 :「開館40周年記念特別展狩野芳崖、継がれる想い――悲母観音からはじまる物語」会期 :2024年2月6日(火)~3月17日(日)貸与予定件数 :2件このほか、令和5(2023)年度は島根県立石見美術館・市立岡谷美術考古館・山口県立山口博物館・広島県立歴史民俗資料館にて貸与促進事業による展覧会が開催されました。(※令和5(2023)年度は全7件開催)過去の事業実績(展覧会)はこちらから 平成29(2017)年度からこれまでに、36施設24都府県で貸与促進事業の展覧会が開催■文化財活用センター 2018年に設置された、文化財活用のためのナショナルセンターです。「文化財を1000年先、2000年先の未来に伝えるために、すべての人びとが、考え、参加する社会をつくる」というビジョンを掲げ、「ひとりでも多くの人が文化財に親しむ機会をつくる」ことをミッションとして、さまざまな活動をしています。■ぶんかつSNSぶんかつ公式ウェブサイト X(旧Twitter) @cpcp_nich ぶんかつ Instagram @cpcp_nich ぶんかつ 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年01月15日