「タグチ・アートコレクション」とは? 「タグチ・アートコレクション」とは、実業家・田口弘氏により収集された国内有数の現代美術のコレクションのこと。400点を超える芸術作品を所有するコレクションから、世界で活躍する作家たちの作品を通して、現在の美術の動向が一望できます。本展覧会ではそのコレクションの中から、2000年代に制作された作品を中心に、約70点にも及ぶ作品を紹介しています。性別、出身地、宗教や文化が異なる作家たちは、私たちと同一の現代社会の暮らしの中で生きています。しかし、その作品からは社会の側面をユーモアに映し出す鏡であり、知らない価値観を教えてくれる大切なツールでもあります。会場を構成している分類にならいながら、美術的背景とともに作品をご紹介します。 モダンとポップ ー 美術とは何か?ー 左)ジュリアン・オピー街中で見るサインや標識のように簡略化された人物ですが、黒の輪郭線や小さく描かれた目によって表情を的確に捉えられています。17〜18世紀の肖像画家による古典的な作品が重ねられています。右)ヴィック・ムニーズマウリッツハイス美術館に所属されているヨハネス・フェルメール《デルフトの眺望》の裏面を忠実に再現した作品。19世紀後期から20世紀初期にかけて “写真” が登場すると、報道や記録の目的以外に芸術的表現も探求されるようになります。写真は美術の在り方を変えていきました。現実を再現するという写実主義が重要視されなくなり、20世紀前半は抽象表現が開拓されます。そして、20世紀後半には大衆文化を取り入れながらも大衆文化を批判する、大量生産・消費社会をテーマを軸とした写真を活用する「ポップアート」が誕生。その中でも、広告やアニメーションのイメージを取り込んだアンディー・ウォーホルは、日常的な人工物を作品に取り入れて非日常的なものと示し、美術の概念を問い直すような作品を手掛けました。このような「ポップアート」の系譜は、ジュリアン・オピーやロブ・プルイットの作品に見られます。その後、既存の美術作品や一般に流布しているイメージをそのまま流用する作品も登場しました。ヴィック・ムニーズやジョナサン・モンクは、古典的な作品を引き写して、美術にとって重要と考えられる「オリジナル」とは何かを問うような作品を制作しています。20世紀は「芸術とは何か?」という問いから、様々な表現方法が試みられ、各作家が考える作品が誕生しました。続く、21世紀もその概念は拡張し続けています。身体・アイデンティティ・物語 ー何故、私は私であるのか?ー 左)ガーナ系イギリス人のリネット・ヤドム=ボアキエは、黒人のモデルにして描く画家として知られています。描かれる人物には実在のモデルがいるわけではなく、自身の記憶をもとに思考のおもむくままに制作しているそうです。右)セバスチャン・ディアズ・モラレスの映像は、主人公が扉を通り抜けて別の空間へと移るシーンをループさせ、迷宮にいるかのような幻想的なストーリーを感じさせます。 「美術とは何か?」という問いが続けられている一方で、作品から意味を切り離すことができないと考え、作家の内発的なものを強調する場合もあります。このことは、人間の身体そのものや個人のアイデンティティーをテーマにした作品に特徴的にあらわれています。身体は個人にとって逃れようのないものですが、同時に鑑賞者が個人の意志に関わりなく、社会的に価値づけてしまうものです。作家たちは、自身をたらしめている要点となる身体そのものや、民族やジェンダーといったアイデンティティーの構成要素を、人間の存在に関わる問題として捉えています。また、ストーリーの要素を含んだ物語の手法による作品は、自身を取り巻く社会や人間関係が問いかけています。アイデンティティーに関わるものや物語を要素を感じさせる作品は、作家の個人的な体験や内発的な動機に依ながら、鑑賞者のイメージを喚起しているのです。作品の声に耳を傾けて会期中には担当学芸員によるギャラリートークが開催されなど、現代美術に馴染みがない人でも楽しめる取り組みが行われます。会場に展示されている様々な作品は、作家の独創的アイデアより、ユーモアと機知に富んでいます。一点、一点、作品の声に耳を傾けながら鑑賞することで、自分の知り得なかった概念や社会を教えてくれる重要なものとなるでしょう。作品を鑑賞しながら、おかしくて笑ってしまったり、ハッと気づかされたり、深く考えさせたりしながら、美術館でアート体験を楽しんでみてください。 【情報】『21世紀の美術 タグチ・アートコレクション展 アンディ・ウォーホルから奈良美智まで』会期:4月21日(土)〜6月17日(日)会場:平塚市美術館開館時間9:30 ~ 17:00( 入場は16:30 まで)休館日 月曜日(ただし、4/30 は開館)観覧料金一般800(640) 円/高大生500(400) 円※( ) 内は20 名以上の団体料金※中学生以下、毎週土曜日の高校生は無料※各種障がい者手帳をお持ちの方と付添1 名は無料※65 歳以上で平塚市民の方は無料、市外在住の方は団体料金(年齢・住所を確認できるものをご提示ください)
2018年05月17日平塚市美術館では、実業家・田口弘が収集した国内有数の現代美術コレクションの中から約70点を紹介する企画展「21世紀の美術 タグチ・アートコレクション展 アンディ・ウォーホルから奈良美智まで」を、4月21日から6月17日まで開催する。クリスチャン・ローザ《OHNE TITLE》2014年© Jonas Burgert Image courtesy of the Artist and Blain|Southern Photo: Lepkowski Studios, 2017タグチ・アートコレクションは、実業家の田口弘が収集した国内有数の現代美術コレクション。400点を超えるコレクションはさまざまな出身地のグローバルに活躍する作家たちの作品からなり、いまの美術の動向を一望することが出来る。本展では、コレクションの中から2000年代に制作された作品を中心に、現代の美術作品を約70点を紹介する。マシュー・バーニー《Ms. グッドヤー》1995年© Matthew Barney現代の美術の特徴の一つに、作品の中に「美術とは何か」という自己言及性を抱えていることが挙げられる。アンディ・ウォーホルのように広告やアニメーションのイメージを取り込んだり、あるいは、過去の巨匠の作品を引用したりしながら、「私の考える美術」を提示している。また、ものをつくるという行為は、作家の体そのものから発する内的なものだという考え方もあり、民族やジェンダーを主題にした作品や、映像作品にみられる物語性を取り入れた作品は、「私はなぜ私であるのか」を見る人に問いかける。出品作家は、青山悟、淺井裕介、マシュー・バーニー、ヨナス・ブルゲルト、ホセ・ダヴィラ、セバスチャン・ディアズ・モラレス、ナタリー・ユールベリ&ハンス・ベリ、トレーシー・エミン、マーク・フラッド、モリーン・ギャレース、五木田智夫、ジョアン・グスマン&ペドロ・パイヴァ、キース・ヘリング、セクンディノ・ヘルナンデス、カンディダ・ヘファー、今津景、ハイヴィ・カーラマン、金氏徹平、加藤泉、川俣正、小泉明郎、丸山直文、ライアン・マッギンレー、ミヤギフトシ、ジョナサン・モンク、リチャード・モス、ヴィック・ムニーズ、村上隆、オスカー・ムリーリョ、奈良美智、西村有、大竹伸朗、オスカール大岩、ヨーコ・オノ、ジュリアン・オピー、ジョルジュ・オズボルト、ロブ・プリット、ゲド・クイン、マリナ・レインガンツ、クリスチャン・ローザ、ウィレム・サスナル、さわひらき、澤田知子、杉本博司、杉戸洋、鈴木ヒラク、照屋勇賢、トゥークラル&タグラ、マリオ・ガルシア・トレス、アンディ・ウォーホル、リネット・ヤドム・ボアキエ、総勢51作家。どのような作品であれ、作家のアイデアは独創的で、ユーモアと機知に富む。本展で様々な作品に触れ、おかしくて笑ってしまったり、はっと気付かされたり、深く考えさせられたりしながら、アート体験を楽しんでみては。なお、5月12日と6月3日の14時から14時半には「担当学芸員によるギャラリートーク」も開催。申し込みは不要。【展覧会情報】21世紀の美術 タグチ・アートコレクション展 アンディ・ウォーホルから奈良美智まで会期:4月21日~6月17日会場:平塚市美術館住所:神奈川県平塚市西八幡 1-3-3時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)休館日:月曜日(4月30日は開館)料金:一般800円 高校生・大学生500円 中学生以下無料(毎週土曜日は高校生無料)
2018年04月06日奈良美智の個展「Drawings: 1988-2018 Last 30 Years」が、カイカイキキ ギャラリー(Kaikai Kiki Gallery)にて開催。会期は2018年2月9日(金)から3月8日(木)まで。世界のアートシーンで唯一無二の存在感を放ち続ける奈良美智。展覧会「Drawings: 1988-2018 Last 30 Years」では、その30数年間の歩みを振り返り、作家としての核の部分を探っていく。村上隆率いるカイカイキキ ギャラリーで開催場所のカイカイキキ ギャラリーは、村上隆率いる「カイカイキキ」が運営。村上は「表現方法は異なるものの、奈良さんとは作家としての精神性を共有していると、お互いに感じています」とコメントしている。また、奈良がここ数年自身のアートがオークションでヒートアップしていることに対して複雑な想いを抱えている様子や、2017年那須塩原市に「N’s YARD」を開設しファンとの新しいコミュニケーションを模索する姿を紹介。「転売を前提とした業者への嫌悪からの迂回と、今一度、本物のファンとの自然な交流を取り戻せるようにしてゆきたい。そして奈良さんの創造の羽を思いっきり伸ばせるようにしたい」と意気込みを語っている。奈良美智の30年間を振り返るまた奈良本人も展覧会にあたり、自分と"ドローイング"の関係について学生だった頃から今までの30年間を振り返るコメントを寄せている。「言葉よりも描いた方が思っていることを気持ちよく伝えられるはずだ、という独りよがりの確信に満ちて描かれているドローイングたち。それを30年というスパンで展示するのが今回の個展だ」と語るように、息をするように絵を描いてきた奈良美智の30年の歴史と真髄に迫る展覧会となっている。【詳細】Yoshitomo Nara「Drawings: 1988-2018 Last 30 Years」会期:2018年2月9日(金)~3月8日(木)時間:11:00~19:00 ※日曜、月曜、祝日定休レセプション:2018年2月9(金) 18:00~20:00場所:Kaikai Kiki Gallery(東京都港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1)
2018年01月19日東京・麻布のカイカイキキギャラリーでは、奈良美智の個展「Yoshitomo Nara『Drawings: 1988-2018 Last 30 Years』」を2月9日から3月8日まで開催する。Nara’s studio, 2007 Photo by: Yoshitomo Nara奈良美智は1984年にデビューして以降、唯一無二な立ち位置でアートシーンに立ち続けており、日本的な漫画や“かわいい”文化との近接よりも、洋の東西を問わない音楽への深い造詣や、その文法で多くの人々からの共感を築き上げてきた。アートのハードコアなファンから、アートに馴染みの薄い層まで広く支持されており、特にアジアでの人気は絶大で、その影響力の大きさはオークションでのヒートアップにも顕著に見られる。ここ数年は、ヒートしすぎたマーケットの反応に嫌気を感じ、人前への露出を避け、自分の世界に引きこもるようなスタイルに変化。とは言え、2017年11月には日本の中央に位置する保養地、那須塩原市に自身の作品や大切にコレクションする作品やレコードなどを展示する「N’s YARD」をオープンし、独自のスタイルでの新しいコミュニケーションを模索し始めている。本展は奈良美智が学生時代から今までの30年間にわたり描いてきたドローイングを展示。作家としての核の部分を確認する。また、開催にあたってカイカイキキ創業者の村上隆は、「今回のKaikai Kiki ギャラリーでのレプレゼントによって、奈良美智さんのそのような複雑な想いをどのようにマーケットの中で具現化出来るのかが、テーマであると思っています。具体的に言えば、転売を前提とした業者への嫌悪からの迂回と、今一度、本物のファンとの自然な交流を取り戻せるようにしてゆきたい。そして奈良さんの創造の羽を思いっきり伸ばせるようにしたい」と語った。また、開催初日となる2月9日にはオープニングレセプションを同会場にて、18時から20時まで開催する。【イベント情報】Yoshitomo Nara「Drawings: 1988-2018 Last 30 Years」会期:2月9日~3月8日会場:Kaikai Kiki Gallery住所:東京都港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1時間:11:00〜19:00休館日:毎週日曜、月曜、祝日
2018年01月17日《バイオレット》1952年 損保ジャパン日本興亜(油彩・キャンヴァス、108.4×80.0cm)洋画家・東郷青児の生誕120年を記念した回顧展「生誕120年 東郷青児展 抒情と美のひみつ」が9月16日から11月12日まで、東京・新宿区の「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」で開催される。東京では20年ぶりの開催となる今回の回顧展では、“未来派風”の前衛的な新人として注目されるきっかけとなった初個展での作品から、戦後に広く親しまれた甘美な女性画まで、初公開のプライベートコレクションを含む貴重な美術作品や資料を全国から集め、「東郷様式」と呼ばれる独特のスタイルがどのように形成されたのかを、年代ごとに分けられた4つの章から探っていく。第1章の「内的生の燃焼」では、1915年から1928年の作品にフォーカス。東郷が19歳で二科展に初出品・初受賞したデビュー作《パラソルさせる女》(1916年)や、ピカソとも交流があった7年間のフランス滞在時に発表された《サルタンバンク》(1926年)など、鮮やかで大胆な初期作品と、重厚かつ郷愁の漂う滞欧時代の作品を展示する。1928年から1930年代前半の作品に迫る第2章「恋とモダニズム」では、フランスから帰国した後のメランコリックで洗練された油彩画や、装丁本や雑誌の表紙絵を始めとするデザインの仕事の他、川端康成や宇野千代らとの交流を示す資料などを紹介していく。第3章「泰西名画と美人画」では、東郷の人生が大きく変化したといわれる1930年代後半から1944年の作品が集められている。レオナール・フジタの名でも知られる画家・藤田嗣治と競作した京都の丸物百貨店を飾った対の壁画や、繊細で可憐な少女を描いた小品、戦前の美人画の到達点ともいうべき二科展出品作《紫》(1939年)などが展示される。そして、最終章となる第4章「復興の華」では、1945年から1950年に発表された終戦直後の作品から、京都の朝日会館ビルに描かれた壁画の下絵、珍しいモザイクタイル絵、抒情性と装飾美が融合した「東郷様式」確立後の作例などが紹介される。【展覧情報】「生誕120年 東郷青児展 抒情と美のひみつ」会期:9月16日~11月12日会場:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館住所:東京都新宿区西新宿1-26-1 損保ジャパン日本興亜本社ビル42階時間:10:00~18:00、10月4日は20:00(入館は閉館の30分前まで)料金:一般 1,200円、大学・高校生 800円、65歳以上 1,000円(中学生以下無料)※月曜日休館(ただし9月18日、10月9日は開館、翌火曜日も開館)※10月1日はお客様感謝デー(無料観覧日)
2017年09月19日安曇野ちひろ美術館の開館20周年を記念して3月1日から5月9日まで「奈良美智がつくる 茂田井武展 夢の旅人」が開催される。茂田井は戦後の混乱期の子どもの本におびただしい数の絵を描きながら、日本の絵本の隆盛期を待たずして早逝してしまったが、その画業は多くの画家に影響を与えるものだった。奈良もそんな茂田井に影響を受け、心ひかれるうちの一人である。同展では奈良が今も「新しい」と感じる茂田井の作品を選び、展覧会を構成するもので「人に見せるための絵よりも、自分との対話のなかで生まれる絵にひかれる」という奈良らしく、茂田井の内面が色濃く表れた作品が選ばれており、奈良の視点から新たな茂田井武の魅力を感じることができる展覧会となっている。【イベント情報】「奈良美智がつくる 茂田井武展 夢の旅人」会場:安曇野ちひろ美術館 展示室4住所:長野県北安曇郡松川村西原3358-24会期:3月1日~5月9日時間:9:00~17:00(4月29日~5月7日は18:00まで)休館日:3月22日、4月12日、26日料金:大人800円、高校生以下無料※作品画像の転載及び、コピー禁止
2017年02月04日現代アートシーンを牽引する奈良美智が、MOMATのコレクショ ンからセレクトした約60作品を展示する「奈良美智がえらぶ MOMATコレクション 近代風景~人と景色、そのまにまに~」が 、5月24日(火)より東京国立近代美術館本館2Fギャラリー4で開催されている。独特なタッチで描いた子どもの絵で知られる奈良氏。本展では、大学時代の恩師である麻生三郎を始め、麻生氏とともに戦争の時代を生きた松本竣介、村山槐多のたくましい少女像や、榎本千花俊の女性像など、奈良氏が美術史にとらわれることなく好きな作品を選んだら、主に1910~50年代の人と景色を描いているものにしぼられたという作品が展示されている。奈良氏は「僕は武蔵野美術大学を中退するまでの2年近く、教授だった麻生三郎に教わった。先生にお願いして松本竣介など、すでに他界した仲間たちの人となりを語ってもらう時、僕は子犬のような眼をして真剣に先生の話を聞いていた」と語っている。奈良氏の感性が育んだ作品の数々が一堂に会す本展。奈良氏の人気作品《Harmless Kitty》も4F「ハイライト」コーナーに展示されるほか、ふだんあまり展示されない作品やおなじみの名作までが、奈良氏のコメントと共に並ぶ。5月24日(火)から11月13日(日)までの開催期間中、8月8日(月)~15日(月)は全館休館となる。(text:cinemacafe.net)
2016年05月26日独特なタッチで描いた子どもの絵で知られる奈良美智。現代アートシーンを牽引するアーティストである彼が、MOMATのコレクションからセレクトした約60作品を展示する「奈良美智がえらぶMOMATコレクション 近代風景~人と景色、そのまにまに~」が、5月24日(火)から11月13日(日)までの期間、東京国立近代美術館本館2F ギャラリー4で開催される。大学時代の恩師である麻生三郎や、麻生とともに戦争の時代を生きた松本竣介。村山槐多のたくましい少女像や、榎本千花俊の女性像など。奈良は美術史にとらわれることなく好きな作品を選んだら、主に1910~50年代の人と景色を描いているものにしぼられたという。奈良は「僕は武蔵野美術大学を中退するまでの2年近く、教授だった麻生三郎に教わった。先生にお願いして松本竣介など、すでに他界した仲間たちの人となりを語ってもらう時、僕は子犬のような眼をして真剣に先生の話を聞いていた。」と語る。奈良の感性が育んだ作品の数々が一堂に会す本展。奈良の人気作品「Harmless Kitty」も4F「ハイライト」コーナーに展示されるほか、ふだんあまり展示されない作品やおなじみの名作までが、奈良のコメントと共に並ぶ。5月24日(火)から11月13日(日)までの開催期間中、8月8日(月)~15日(月)は全館休館となる。(text:Miwa Ogata)
2016年05月23日「奈良美智がえらぶMOMATコレクション 近代風景~人と景色、そのまにまに~」が2016年5月24日(火)から11月13日(日)までの期間、東京国立近代美術館本館2F ギャラリー4で開催される。本展覧会では、美術家・奈良美智(Yoshitomo Nara)がMOMATのコレクションから約60点をセレクトして展示する。大学時代の恩師である麻生三郎や、麻生とともに戦争の時代を生きた松本竣介。村山槐多のたくましい少女像や、榎本千花俊の女性像など。奈良は美術史にとらわれることなく好きな作品を選んだら、主に1910〜50年代の人と景色を描いているものにしぼられたという。奈良の人気作品《Harmless Kitty》も4F「ハイライト」コーナーに展示。普段はあまり展示されない作品やおなじみの名作も、奈良のコメントと共にずらりと並ぶ。彼の目を通して、作品の新しい魅力を発見する機会となりそうだ。【概要】奈良美智がえらぶMOMATコレクション 近代風景~人と景色、そのまにまに~会期:2016年5月24日(火)〜11月13日(日)開館時間:10:00〜17:00金曜日は20:00まで ※入館はそれぞれ閉館30分前まで。休館日:月曜日(ただし7月18日、9月19日、10月10日の祝日は開館)、7月19日(火)、8月8日(月)〜15日(月)、9月20日(火)、10月11日(火)会場:東京国立近代美術館 本館2F ギャラリー4住所:東京都千代田区北の丸公園3-1観覧料:一般430(220)円、大学生130(70)円※高校生以下および18歳未満、キャンパスメンバーズ、MOMATパスポート持参者、65歳以上、障害者手帳持参者とその付添者(1名)は無料。※()内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。※当日に限り「MOMATコレクション」(4F〜2F)も観覧可能。無料観覧日:毎月第一日曜日(6月5日、7月3日、8月7日、9月4日、10月2日、11月6日)および11月3日(木・祝)※本展および「MOMATコレクション」(4F〜2F)のみ。【問い合わせ先】03-5777-8600(ハローダイヤル)
2016年04月25日東京都・西新宿の東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館は、甘く瀟洒な女性像を描いたことで知られる画家の展覧会「青児とパリの美術 ~東郷青児のコレクションより~」を開催する。会期は11月21日~12月23日(月曜休館、ただし11月23日・11月24日は開館)。開館時間は10:00~18:00。観覧料は一般600円、大高校生400円、中学生以下無料。同展は、青児が現実のパリに対峙して制作した展覧会出品作や、青児が入手した作品を中心に展示されるもの。1921(大正10)年から1928(昭和3)年までフランスに滞在した東郷青児は、当時の日本にパリの香りをもたらした。しかし、青児が洋菓子の包装や雑貨に描いたイメージはお伽噺のように理想化されたものであり、戦後、二科会の海外展のために再び青児が訪れたパリは、経済成長や国際情勢の変化の中で大きく変わっていったという。同展では、青児が現実のパリに対峙して制作した展覧会出品作と、憧れに応えて作り上げた甘美なイメージの世界が比較展示される。会場では、パリ留学中に描かれたパリの女性や、帰国後にモダンボーイとして人気を博した頃の洋装の女性像、戦時の統制から開放された時期に描かれた社交界の淑女と牧歌的な労働者などの作品が展示される。また、1960年に始まった二科会とサロン・ド・コンパレゾン(パリ)との交換展において、青児がパリで発表した作品や、その後同時代の傾向に感化されて厚塗りや抽象化を試みた作品なども展示される。
2015年10月27日美術家の奈良美智による展覧会「Shallow Puddles」が、11月14日まで東京・明治神宮前のギャラリー、ブラム・アンド・ポー(BLUM&POE)にて開催されている。同展では、キャンパス生地がパッチワーク状に貼りつけられた丸皿に描かれたペインティング作品を展示。04年に大阪のgraf media gmで発表された6作品と、06年に青森の吉井酒造煉瓦倉庫にて発表された6作品を合わせた計12作品が一堂に会した。作品は丸い皿にひとりの女の子が描かれたもので、女の子は大きな瞳でこちらを見据えながら、また目線をそらしながら、観る者の視線をとらえる。壁に掛けられた絵皿はまるで水につかった世界への入り口にも見える。それぞれの作品は背景や人物のみならず、色彩、形、構図の巧みさへと観る者の目を向けさせる、伝統的な肖像画を超越するようなイメージを生み出している。また同展と合わせて、これまでに奈良美智との数々のプロジェクトで密接な関係を築いてきた青森県立美術館の学芸員である高橋しげみによるテキストを掲載した和英バイリンガルの展覧会カタログも刊行される。
2015年10月11日草間彌生、村上隆、奈良美智の作品が一同に展示される「草間彌生と現代アート展」が三越銀座店7階ギャラリーで、10月21から27日まで開催される。同展では草間の版画やドローイング、立体作品を中心に展示。同氏の作品は、画面を隙間なく覆う網目模様やドット、ユーモラスなフォルムの果物や花が描かれ、ルイ・ヴィトンとのコラボレーションや野外芸術祭のオブジェなどでも知られている。このほか同展では、世界的な活躍を見せる村上隆、画家で彫刻家である奈良美智の作品も合わせて紹介される。【イベント情報】「草間彌生と現代アート展」場所:三越銀座店7階ギャラリー会期:10月21日~27日時間:午前10時30分~午後8時(最終日は午後6時終了)
2015年10月10日「原宿 東郷記念館」(東京都渋谷区神宮前)を運営する東日は7月23~8月28日の期間限定で、ビアホール「神楽」を営業する。原宿駅から徒歩3分という立地で、一万坪の東郷の杜の緑に囲まれた原宿地区最大級のビアホールとなる。○原宿の優雅でリッチな「大人のビアホール」昨年に引き続き、夏期期間限定でビアホールの営業を実施する。メイン会場は、華やかな和モダンのイメージで大人数でも対応可能な宴会場「饗の庭 - AE NO NIWA」「きざはし」となる。最大で150名までの席を用意できる。接客も、通常は結婚披露宴を取り仕切っているスタッフが対応し、今までのビアホールとは一味違った大人の空間を提供するという。提供する料理は昨年に引き続き、フランス料理の名店「レストラン ランス YANAGIDATE」のオーナーシェフ・柳舘功氏が全面監修。今年のテーマは「肉を美味しく」。フレンチ・テイストでビールに合った本物の味を用意する。また、「原宿 東郷記念館」では2013年から養蜂活動に取り組んでおり、今回のビアホールでは、東郷神社境内地で育まれた100%天然の「東郷はち蜜」を使用したスペシャル・スイーツ「東郷はち蜜クレームブリュレ」を提供。原宿生まれ、原宿育ちのスイーツを楽しめる。なお、会場では「東郷はち蜜」「東郷はち蜜金平糖」の販売も予定している。場所は、原宿 東郷記念館。営業期間は、7月23日~8月28日。定休日は火曜日。営業時間は17時~21時(ラストオーダー20時30分)。収容人数は150名。料金は、コース料理(8品予定)/飲み放題:6,500円(税別)。アラカルトメニューも用意している。
2015年07月15日「原宿 東郷記念館」を運営する東日は8月11日~21日の期間限定で、ビアホール「神楽」を営業する。○原宿地区最大級のビアホールが登場同店は、原宿駅から徒歩3分という好立地で営業される、1万坪ある東郷の杜の緑に囲まれた、原宿地区最大級のビアホール。「原宿 東郷記念館」における夏季期間限定でのビアホール営業は、今年が初の取り組みとなる。世界中から注目を集めるファッション最先端の街・原宿を代表する"大人が楽しめるビアホール"を目指す、としている。会場は、華やかなイメージで大人数でも対応可能な宴会場「オランジェール」。最大で120名までの席を用意することが可能となる。接客も、通常は結婚披露宴を取り仕切っているスタッフが対応。通常のビアホールとは一味違った"大人の空間"を提供する。提供する料理はフランス料理の名店「レストラン ランス YANAGIDATE」のオーナーシェフ・柳舘功氏が全面監修。フレンチ・テイストのカジュアルなビールに合った「本物の味」を堪能できるという。さらに期間中は、島根県・隠岐島海士町から産地直送の「海の幸」を使用したメニューも用意する。営業日時は、8月11日~21日 16時~22時(ラストオーダー21時30分)。場所は、原宿 東郷記念館 宴会場「オランジェール」(東京都渋谷区神宮前1-5-3)。
2014年06月17日青森県の「青森県立美術館」(青森県青森市安田字近野185)で10月6日より開催されている「奈良美智展~君や僕にちょっと似ている~」の入場者が10月27日で2万名に達した。記念すべき2万人目の来場者は東京都町田市から来た女性。奈良美智の作品は始めて見たとのこと。美術館から記念品の図録とぬいぐるみを授与され、「来てよかった!」と笑顔を見せた。奈良美智は青森県出身のポップアート作家。ニューヨーク近代美術館やロサンゼルス現代美術館に作品が所蔵されているほど世界的に評価されているアーティストだ。にらみ付けるような女の子をモチーフとした絵画に特徴がある。奈良美智展では、ブロンズ彫刻や絵画など新作109点を展示。2013年1月14日まで開催している。開館時間は9:30~17:00。展覧会の情報は青森県立美術館のサイトで確認を。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月06日