Travis Japanの松倉海斗、川島如恵留がW主演を務める音楽劇『A BETTER TOMORROW -男たちの挽歌-』の全キャスト配役と扮装ビジュアルが公開された。原作は1986年に公開された香港映画『男たちの挽歌』。今回の舞台版は、鄭義信が脚本・演出を務め、原作の核でもある兄弟愛や友情、パワフルなエネルギーはそのままに、世紀と国境を超え「音楽劇」として蘇る。キット役の松倉、マーク役の川島をはじめ、物語の柱を担うホー役で青柳翔、組織のボス(キン)の息子シン役で岡田義徳、組織に雇われている殺し屋ジャッキー役と香港警察の警部でキットの親友レイ役で尾上寛之、香港警察の部長でキットの上司ジョン役で上瀧昇一郎、キンの甥ブラッキー役で清水優、キットとホーの父親・ディエン役で中村まこと、スクラップ屋「朋友(パンヨウ)商会」の社長、チェリー・リン役とキャバレー「メイプルフォレスト」の歌姫ブリジット役で福井晶一、キン役で神保悟志が出演する。『A BETTER TOMORROW -男たちの挽歌-』は、2024年6月から7月にかけて東京・日本青年館ホール、大阪・オリックス劇場で上演される。■青柳翔 コメント出演のお話をいただいた時、「これはチャレンジした方がいい作品だな」と直感し、その思いで参加させていただきました。出演が決まって映画を見返しましたが、大好きな“お札を燃やしてタバコに火をつけるシーン”は、現代だとどうなるんだろう、などと想像しながら観るのも楽しかったですね。演出の鄭さんとは初めてご一緒しますが、熱量がすごく大切な作品になると思うので、熱い稽古場にして本番を迎えたい。僕自身が持つ揺らぎと、演じる役が持つそれとがリンクして、物語を面白く展開させていければいいなと思っています。■岡田義徳 コメント僕は鄭義信という演出家が大好きなので、出演が決まった時は飛び上がるぐらい嬉しかったです(笑)。あらためて映画を見直してみて、泥くささの中にも、男たちの暑苦しさ、素敵さなど、いろいろな要素が詰まった作品だなと感じました。人間の持つエネルギーみたいなものを最大限前に出す演出をしてくださる鄭さんなので、今回も“男たちが全身を使って叫んでいる姿”を見られる舞台になるのではないかなと思っています。今回は音楽劇の『男たちの挽歌』。完成した時、自分たちもびっくりするんじゃないかという期待を抱きながらつくっていこうと思います。■尾上寛之 コメント18歳で上京後、20歳ぐらいの頃に見て大感動した映画が『男たちの挽歌』でした。ほかにも『仁義なき戦い』や『ゴッドファーザー』など、いわゆるヤクザものの世界に憧れながら生きてきたので、出演が決まった時はめちゃくちゃ嬉しかったです。裏社会を描いた作品ですから、内容的には重たい場面が続くと思われますが、今回は鄭さんの演出で音楽劇。ギャグを得意とする鄭さんによって、あの名作がどんなふうに生まれ変わるのか、僕自身楽しみで仕方がありません。映画に負けない名作をつくろうと思いますので、皆さん楽しみにしていてください。■上瀧昇一郎 コメント映画では、やっぱりチョウ・ユンファさんが二丁拳銃で敵地に乗り込む姿が圧巻でした。今回、そんな熱い男たちが躍動する舞台に出演し、“男たち”の一員になれると思うとなんだか感慨深いです。兄弟愛、友情の物語として際立っていることはもちろん、アクションで暴れ回る印象もありますから、体力づくりも含め、しっかり準備していきたいと思います。登場人物に対する優しさと世の中に対する厳しい目線が同居する“鄭さん節”と、今まで手掛けて来られた作品とは少し毛色の違う原作が出合い、どんな化学反応が起きるのか、すごく楽しみにしています。■清水優 コメント今回、久しぶりに映画を見直してみたら、出所した兄のホーが親友のマークと再会する場面で泣いてしまったんです。あの物悲しい、アンニュイな感じ。昔はまったく引っ掛からなかったのに、大人になって、感情を刺激されるところが変わったんでしょうね。鄭さんとは今回初めてご一緒しますが、いつも喜怒哀楽が濃くて、悲しい時も笑っているような人間味があふれる物語をつくっていらっしゃるなと思います。自分もその中で、今までに出したことのない感情を表現し、一人ひとりの表情が想像できるような、熱い物語を送り届けたいと思います。■中村まこと コメント前回鄭さん演出の作品に参加した時の稽古場がすごくいい空気で、今回続けてご一緒できるのはめちゃめちゃ嬉しいです。がまん強く丁寧な演出の合間にも、関西の芸人さんみたいな笑いを「無理言ってすみません」と入れてくるのが好きです。今回気になっているのは“音楽劇”だということ。僕、少ないながらもミュージカルに出させてもらったこともあって……もちろん歌い出したらすぐ歌のうまいアンサンブルの方がどんどん合流してきたんですけど(笑)。だから、「ぜひ、歌わせてください」という覚悟はあります。とてつもない作品になりそうな気がしますので、全身全霊を傾けて臨みます。■福井晶一 コメント原作映画はオファーをいただいてから拝見したのですが、家族愛や男同士の友情など、熱い思いがたくさん詰まった映画で、非常に面白かったです。“アジアで二番目にしつこい演出家”を自称する鄭さんですが(笑)、もとにあるのは「諦めずにいいものをつくりたい」という熱い思い。弱い者にスポットを当てる鄭さんの作品では、救いや祈りといったものを強く感じます。たっぷり織り込まれる“笑い”とのバランス含め(笑)、音楽劇としてどう立ち上がるのか楽しみです。過去2回に続き、鄭さんの作品で女性役をいただけたこと、また歌を披露できることも嬉しく思います。■神保悟志 コメント鄭義信さんとは初めてのお仕事ですが、僕の信頼するプロデューサーが強く注視している演出家ということで、ぜひご一緒させていただければと思いました。『男たちの挽歌』は、若い頃に観て、昔の日活映画のような匂いと香港映画特有のアクションの融合が「新しいな」と思ったのを覚えています。裏社会のボスの役ですから、できる限り“ラスボス”にふさわしい悪を演じたいですね。今回は“音楽劇”という新しい挑戦もあるのですが、その中でも、アクション、それぞれの人間像など、いろいろな表現の可能性はあるので、自分のできる何かを見つけていこうと思います。音楽劇『A BETTER TOMORROW -男たちの挽歌-』スポット映像(ロングVer.)<公演情報>音楽劇『A BETTER TOMORROW -男たちの挽歌-』脚本・演出:鄭義信原作:映画『男たちの挽歌』音楽劇『A BETTER TOMORROW -男たちの挽歌-』メインビジュアル【出演】松倉海斗 川島如恵留青柳翔 岡田義徳 尾上寛之 上瀧昇一郎 清水優中村まこと 福井晶一 神保悟志加藤照男 進藤ひろし 松上順也 五味良介 羽鳥翔太 稲葉俊一 嶋村昇次 森野憲一 榊海搭【東京公演】日程:2024年6月24日(月)~7月8日(月)会場:日本青年館ホール【大阪公演】日程:2024年7月12日(金)~7月16日(火)会場:オリックス劇場大阪公演のチケットはこちら:()公式サイト:
2024年04月15日福士蒼汰主演によるドラマスペシャル「神様のカルテ」の第3夜が3月1日オンエア。「Travis Japan/ジャニーズJr.」松倉海斗の演技に喜びの声が上がるとともに、水野美紀の演技にも賞賛する投稿も数多く寄せられている。良い医師とは何かを考え、患者と正面から向き合う、1人の若き医師の苦悩と成長を描いたシリーズ累計330万部を超える大ベストセラー小説を原作に、計4冊にわたる長編を2時間×4話、計8時間という形で2週連続にわたりスペシャルドラマ化として放送する本作。キャストには本庄病院の内科医・栗原一止を福士さんが演じるほか、一止の妻で山岳写真家の榛名には清野菜名。外科医の砂山次郎には上杉柊平。救急看護師長の外村勝子には新山千春。病棟主任看護師の東西直美には大島優子。新人看護師の水無陽子には伊原六花。病棟看護師の御影深雪に上原実矩。一止が“自若”と呼ぶ循環器内科医の小山田英秋には村杉蝉之介。一止と榛名が暮らす「御嶽荘」の住人“男爵”には大倉孝二。本庄病院の事務長、金山弁治に渡辺いっけい。本庄病院消化器内科部長で一止が“大狸先生”と呼ぶ板垣源蔵には北大路欣也といった顔ぶれ。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。第3夜では本庄病院に板垣の教え子、小幡奈美(水野さん)が赴任。論文を優先し自己管理できない患者には「時間の無駄」と冷たい小幡に、外村らは抗議の声を上げ一止も疑問を呈する。一方、マロリーワイスの患者、榊原信一(竹財輝之助)に東西は驚きの表情をみせる。実は榊原は東西の高校時代の音楽教師で、東西は榊原に片思いをしていたが、2人の関係が誤解され榊原は学校を辞めることになり、それから酒に溺れていったという。またすい臓がんだと思われ手術した島内耕三(伊東四朗)だが、切除した献体にはガンはなく自己免疫性膵炎だった。金山は医療ミスとして一止を責めるが、そこに小幡がやってきて最新の医学知識を基に一止をフォローする…というのが今回のストーリー。今回のエピソードでは、耕三が溺愛する孫の賢二役で松倉さんが出演。松倉さんの演技に「素敵なドラマで俳優松倉海斗見れて感無量」「賢二くんとっても松倉くんにはまっててよかった」「また松倉くんの演技が見たいです」などの声が上がるとともに、「伊東四朗さんと共演なんて、一生の記念」と伊東さんとの共演に触れたツイートも。松倉さん演じる賢二の祖父で元極道だったが今は足を洗った耕三を演じた伊東さんにも「この味わい深さはなんだろうね。生き様なのかな」「軽重硬軟自在に表現できる稀有な俳優さん」などといった反応が送られる。また「しゃくに障るんだけど、正論を言って頭がきれる医者の役に水野美紀を据えてくるの、名采配」「イヤな感じのところから完璧なベテランの風格まで小幡先生堪能した」など、小幡を演じた水野さんの演技を賞賛する声も多数寄せられている。(笠緒)
2021年03月01日5月30日、浅草寺雷門の前は修学旅行生や外国人観光客で賑わっています。平成に変わる少し前に生まれた筆者にとってみれば、これが見慣れた光景。 しかし、浅草には浅草公会堂の歌舞伎、木馬亭での浪曲、浅草演芸ホールでの寄席や漫才など、様々な芸能の中心地でもあります。かつての芸能・芸術文化の熱気をもう一度復活させたい。そんな想いから『江戸まちたいとう芸楽祭』の取り組みが台東区発信でスタートします。 「粋、豊かな人情、進取の気性、心を感じる「江戸まちたいとう」で、先人たちが守り、育み、現代へ継承されてきた多彩な芸能・芸術文化を、肩の力を抜いて楽しめるお祭り」たいとう芸楽祭ホームページより 芸楽祭実行委員会の名誉顧問には、浅草で修行を重ね、今や芸人として日本を代表するビートたけしが。顧問には笑いの殿堂、浅草演芸ホール東洋館の松倉久幸会長が就任。二人は木馬亭での記者会見で登壇し、浅草に対する想いを語られました。 ■「おかえりなさい、たけしさん」 「今年は明治維新、江戸から東京へ移ってちょうど150周年。江戸文化の中心である台東区は、2018年を江戸ルネサンス元年と位置付け、様々な事業を展開します。そのひとつ、『江戸まちたいとう芸楽祭』は台東区の伝統芸能・文化の継承、発展のために始まりました」(服部征夫) コーディネーターの河井卓治(台東区文化産業観光部長)に促され、このように話した台東区長の服部征夫(ゆきお)。そしてビートたけしを「どうぞおかえりなさい、たけしさん!」と歓迎しました。 「まぁ、帰ってきたというか、暇さえあれば浅草で飲んでいることが多いんですけれども(笑)。浅草は自分が学校をクビになってたどり着いた町で、ここで妙な拍子に芸人になってしまった。自分の人生の半分以上は浅草の人情と人間関係でもってきたようなものなので、時間の許す限り、恩返しをしたいと思います」(ビートたけし) 芸楽祭は区役所主催と、少しカタいイメージ。立ち上げのときには、“たけしさんをぜひ名誉顧問に”という声が挙がりましたが、職員の中では“なかなかOKしてくれないんだろうな”という不安の声も上がっていたと河合さんが話します。そんな不安にたけしさんは…… 「私もこの間驚いたのが、足立区の乾麺とうどんの名誉会長になっていたこと。俺いつそんなの返事したんだろうと、笑ったんだけど。うどんも乾麺も食ったことがないし(笑)色々ものを送ってくれたらしいんだけど、うちのマネージャーがぜんぶ持って帰っちゃってね」(ビートたけし) これまでの想いを吹き飛ばすような“たけし節”で会場を賑わせました。 ■かつての浅草を想い、ビートたけしが描く今後の浅草像 現在は多くの外国人も含めて一大観光地として賑わいますが、ビートたけしさんの修業時代、浅草はまだ閑古鳥が鳴いていたようです。 「たけしさんが浅草に来たころは、いわば浅草のどん底の時代でございました。オリンピックを境に、テレビが進出してきて、映画館や演芸場がなくなっていく……というどん底の時代にたけしさんがきた」(松倉久幸) ビートたけしは当時エレベーターボーイとして働いていたフランス座で芸人・深見千三郎と出会い、弟子になりたいと申し出ます。松倉会長曰く、深見千三郎に憧れ、彼を目指して浅草に集まった芸人が大勢いました。 「深見千三郎の薫陶を受けて、立派に成長されていったたけしさんは、やっぱり私からみれば素晴らしい芸人だと思いますし。どこかその当時からぴかっと光るものがあって、これはきっと大成するだろうと期待した次第でございます」(松倉久幸) 浅草で芸を磨いたビートたけし。しかし幼い頃から東武伊勢崎線に乗って浅草松屋直結の終点で降り、かつての浅草を見て来たようです。 「僕は子供時代から浅草に来ていて、自分にとっては遠足みたいなものだった。中学生、高校生になると、映画から演劇からなんでもあった街という印象。今でいう下北沢みたいな感じ。いつの間にか……やっぱり浅草は山手線を通さなかったのがまずかったのかなって思うんですけれども(笑)演劇場もなくなったり、若者の演芸とかエンターテインメントの基盤がじゃんじゃん下北沢を中心とする向こうのほうに行ってしまって。 でも浅草にはやっぱり、お笑いとかそういうのが基本的に残っているので、自分はもうちょっとライブハウス的なものを気軽にできる……つねにロックバンドから、落語から、漫才から、ぜんぶできるフリーな劇場をつくって頂いて。そこで若い奴らがそこからチャレンジできる受け皿を率先して(浅草が)つくれば、若い奴が目立つようになると思うので、その助けをどうにかしたいと思っております」(ビートたけし) そして若手芸人の人々へのアドバイスとして、次のようなことも語られました。 「考え方は色々ありますけれども、我々の時代とは違って。テレビや劇場のお笑い芸人になることが、昔はちょっと格好悪かった。芸人というのはランク下の……ちょっと差別的なことが起きていまして。当然、テレビの時代に、NHKのアナウンサーがいて、番組が(だんだんと)できてきて、バラエティー番組とかの司会が(各番組に)いて、それを打ち破ったのが萩本欣一さん、それ(萩本さんが築いたの)を継いだのが我々だと思うのですが。今テレビを見るとバラエティーがお笑い芸人以外の司会者を見たことがないという。 すっかり(テレビを)乗っ取ってしまいまして。我々がデビューしたころは、劇場の看板は五木ひろしさんとか素晴らしい歌手の方が飾っていたんですけど、(今は)そういった歌手の方々の出番もなくなってきている。テレビの弱肉強食の世界である中で、芸人というのはたくましくて、いつのまにかテレビをまた席巻してしまっている。 テレビをつければ芸人しか出てこないような時代がきましたけれども、インターネットやパソコン世代、iphone世代が登場して、また今度は(芸人の活躍する場が)ライブになる。ライブの時代になって、それで多くの学生が集まる下北沢のほうにライブハウスがいっぱいできて、そこに文化がぜんぶ流れていくような状態。 こと浅草に関しては歴史があって、お笑いや映画の文化はほとんど浅草発信というのが多くて、技術とか食べ物とか浅草は江戸時代からの年季がありますから、そこで育つ人たちのほうが、味があるんじゃないかと思っておりまして。伝統と歴史の裏付けを背負った素晴らしい、新しいアイディアをもつ芸人さんが出てきてくれたら非常に嬉しいです。職人さんも後を継いで頂いて、浅草がひとつの文化の中心地にまたなればいいなと思っています」(ビートたけし) ■浅草芸人が主人公の小説も登場。映画化にはあの監督が…? 記者会見は浅草を中心に話していますが、たいとう芸楽祭は浅草だけでなく上野も舞台の一部です。どうやらビートたけしが初めて映画を見たのは上野だといいます。 「上野で最初に見たのはピエトロ・ジェルミ監督の『鉄道員』という、鉄道機関士の労働組合の悲しい映画でございまして。兄貴と二人で、なんで初めて外国の映画を見るのにこんなに悲しい映画を見なきゃいけないんだと、とぼとぼ歩いて帰ってきた(笑)上野駅の偶然入ってコーヒー屋さんで悪い奴に金をとられて、電車賃もとられて、とぼとぼ、とぼとぼ足立区まで歩いて帰った、暗い思い出しかない(笑)」(ビートたけし) 明るい話を聞けるかと思っていただけに、語られた暗いエピソードに会場も湧き、コーディネーターも「メディアの方はカットでお願いします(笑)」なんて言う一幕も。 そして会見の終盤、他の記者からは浅草、芸楽祭にまつわる質問が登壇者たちに向けられます。 ――ビートたけしさんの中で、浅草を中心とした映画や物語の構想はあるのでしょうか? 「こないだ、『フランス座』というタイトルの小説がやっと書きあがって、今校閲中で年代やらの考証をしている最中。それが今年の秋には出ると思う。浅草の芸人の話なんで。そういう関係の映画化は、俺は下手なんで…だから脚本はあげるけど……ちょうど是枝がカンヌで賞をとったから、あの人にやらせようかと(笑)そんで脚本代をいっぱいもらおうかなと(笑)」(ビートたけし) ――たいとう芸楽祭では、どんな人を呼んでどんなことをやりたいですか? 「色んな芸能の人たちに月一万円ずつもらいまして、それをため込んで持って逃げようと思っている。バレたら橋の上から飛び込もうって」(ビートたけし) ――誰か一万円払ってくれる人はいますか 「いや、最近は借りに来る人ばっかりで、払えるやつはいないと思う。もう台東区に頼むしかないですね」(ビートたけし) ――いつか浅草にビートたけしさんの冠がついた演芸施設が登場する日はくるのでしょうか。 「浅草は、浅草寺を中心とした街(ロック座などもいってみれば、実質的には浅草寺のモノ)。お寺さんにも協力してもらって、土地とか建物の契約を安くしてもらってやりたいなと。お寺は街の象徴だし、文化の中心として盛り上げる役目があるわけで、三社祭とか色々イベントはありますけれど、もうちょっと芸能とかかつて一世風靡した浅草の演芸の施設をもっと増やしてほしいと思います」(ビートたけし) 最後、区長、顧問ふたりから芸楽祭に向けた熱いメッセージで括られました。 「今回芸楽祭が始まって様々な企画を立てている中で、(存在が)大きいなと思ったのがボランティアのみなさん。芸楽祭を盛り上げようと、区民の方から盛り上がったことは嬉しく思っております。この芸楽祭を区民のみなさんと共に、若手の芸能人が育てるように、芸能が育つように継承するように芸楽祭をしたい」(台東区長服部征夫) 「(本祭を)立ち上げた服部区長、ありがたいことだと思う。ひとつの歴史だと思う。なんとか大切にして後世につなげていきたいと思う気持ちなので宜しくお願い致します」(松倉久幸会長) 「企画はいっぱいつくってやろうとしていて……結果的には面白い企画はいっぱいあるんだけどね。下北沢でいうとすずなりという芝居小屋が基点となって芸人が集まりだしてお笑いをやりだしてフランチャイズみたいなところがある。浅草もロック座、フランス座、松竹演芸場があって、まずはフランス座で修行して、演芸場に出て……またダメならフランス座に帰ってくる、なんて私みたいなのもいますけれども。浅草を中心とした芸能活動がありました。 木馬亭にも出させてもらいましたし。お客さんが全然入っていないけれども、我々が出番なので(お客さんが)いなくても出てって言われて(笑)誰もいないから漫才の練習をしていたら、一人(お客さんが)入ってきたの。入ってきたから普通の漫才に戻したら、途中でトイレにでていっちゃって、それで終わっちゃったなんてよくありますけど(笑) それでもどうにか苦しいながらギャラを出していただいて……浅草の人は面白い人ばかりで、お金がなくとも“おい一杯飲ませてやる”なんて飲ませていただいて。そういう感じがちょっと忘れられなくて。 そんな芸能としては最前線なんだけれども、人情的には昔通りのちょっと支え合うような浅草的なのがもう一回復活したら……。お年寄りから若いこまでみんな集まるようなかつての浅草のような雰囲気を作り直したいと思っております」(ビートたけし) ■『江戸まちたいとう芸楽祭』は夏・冬開催 たいとう芸楽祭は夏の陣、冬の陣と二部に分かれて開催されます。 野外上映『まちかど映画会』(8/4,5予定) 第一弾・夏の陣のオープニングは、8月4、5日。芸術の都・上野の森で、浅草安来節などの芸能パフォーマンスや、二夜連続で世界の北野作品『菊次郎の夏』と『HANA-BI』を野外でリスペクト上映します。ほかには、隅田川に浮かぶ屋形船を舞台に、江戸から続く伝統芸を鑑賞し、川風に当たりながら昔ながらの風流を体験できる企画など様々なプログラムを10月まで実施。 第二弾・冬の陣は、1月から2月にかけて初芝居、江戸町遊びの新年会をテーマに、区民参加型の公演や、本区ゆかりの劇団や作品の公演、演芸場、文化施設などを活用した演劇のお祭りを開催する予定。そして2月15、16日にはきらびやかな纏振り、講談、歌舞伎舞踊、浅草芸者の舞い踊りなど台東区ならではの芸能、芸術文化を堪能できる豪華絢爛なプログラムで閉幕します。 屋形船でお座敷芸、日本舞踊、太神楽など実演芸能を堪能(10/4,11,25予定) 江戸から現代まで、歴史の中で発展し、もしくはそのまま受け継がれてきた多彩な文化に触れるのはなかなか贅沢な体験かもしれません。もしかしたら将来、お茶の間を笑いで満たしてくれる芸人にも会えるかも、なんて浮ついた考えも新しい才能を発掘して応援する力添えできそうです。 『意外と知らない、その地域の伝説や昔話』講談師の指導のもと、地元にちなむ話を操作牛、講談を実演するワークショップを実施(8/6,7,9ワークショップ8/25発表会)写真はゲストの神田紅 たいとう芸楽祭の名誉顧問・ビートたけしからはこんなメッセージもありました。 「若い頃、辿り着いたのがこのまち。なぜか楽屋でタップを踏んでいた。お客さんが二人しかいない演芸場の舞台に立つオイラがいた。いろいろな場所で知らないお客さんが“一杯飲め”とお金のない自分に飲ませてくれた。 小さい頃、兄ちゃんと初めて映画と寄席を観に来たのもこのまちだった。あれから数十年、映画を撮ったり、絵を描いたり、藝大の先生にもなった。 幾重もの生きた芸が交わるまち、このまちがオイラの原点。肩の力を抜いて笑ってほしい、肩を震わせ泣いてほしい…芸楽祭。」 江戸の芸能・芸術文化、そしてそれらを支えてきた昔ながらの人情に浸ってみませんか。
2018年06月12日松倉クリニック&メディカルスパ院長と契約締結さまざまな化粧品の製造、販売を手がけるエイボン・プロダクツ株式会社は、今月9月、松倉クリニック&メディカルスパ院長である松倉知之氏とアドバイザー契約を結んだことを明らかにした。松倉クリニック&メディカルスパは、レチノイン酸やボトックス、エンダモロジーといった、治療技術を日本国内に導入し、新しいアンチエイジングの手法を確立、提供している美容クリニックとして知られている。その院長であり、美容医療の先駆者として活躍する松倉氏は、多くの著名人からも支持されているという。より価値の高いアイテム・サービスの展開へメディカルスパもあり、エステもとりいれた総合的な美容医療を進めている松倉クリニック&メディカルスパ。分子整合栄養学やホルモン補充療法など、内面からのアンチエイジングアプローチにも積極的に取り組んでいるという。また再生医療も導入しており、最先端の美容医療のプロとして注目度は高い。松倉氏も、エイボンのピンクリボン活動におけるリーダーシップに共感しているほか、同社の製品やサービスの価値を高めるため、これからともに仕事をしていくことに高い期待を示しているそうだ。今後、エイボンから登場するより価値の高いコスメアイテム、新しいサービスの展開が期待される。元の記事を読む
2012年09月25日