King & Prince・永瀬廉(25)、俳優の板谷由夏(48)が15日、東京タワーを目前にした東京・麻布ヒルズにて行われた4月期のテレビ朝日系オシドラサタデー『東京タワー』(毎週土曜後11:00/20日スタート)の制作発表記者会見に登場した。本作は、2001年に刊行された江國香織氏の同名小説が原作。21歳の医大生・小島透(永瀬)と、20歳以上年の離れた人妻・浅野詩史(板谷)の美しくも許されない愛を描く。2005年には黒木瞳×岡田准一で映画化、2014年には韓国でテレビドラマ化もされている。今作では令和という新しい時代ならではのストーリー、登場人物たちの心の機微を、現代の東京の最旬スポットでのロケーションで描き出す。板谷は、永瀬との共演について「恋愛作品が久しぶりでして、しかも20歳年下との恋愛で…初めての経験で、詩史さんを通して板谷もドキドキしています」とにっこり。撮影を振り返り「2人のシーンではずっとドキドキしていますよ」と永瀬を見つめて語りかけると、永瀬も「それ以上に透もドキドキしています(笑)」と照れ笑い。板谷は「東京でしっかり仕事をしている強い女性ではあるんですけど、どこか埋められない何かがあって、そこでばったり出会ってしまったのが透だったと思うんです。永瀬くんもドキドキしているそうですが、私もドキドキしてます」と改めて話した。最後に初めての恋愛ドラマで主演を務めるにあたって大事にしていることを聞かれた永瀬は「やっぱり恋愛ドラマにおいて“好きになる”ってことが絶対大事だと思う。詩史さんとの時間は、詩史さんの言葉をしっかり聞いて、詩史さんの一挙手一投足を見逃さず、その空間を楽しんでいたい。とりあえず一緒におるときの時間を大切にして、楽しい気持ちやマイナスな気持ちも共有しています」と語った。Travis Japan・松田元太(24)、俳優のMEGUMI(42)も登場した。
2024年04月15日King & Prince・永瀬廉(25)、Travis Japan・松田元太(24)、俳優の板谷由夏(48)、MEGUMI(42)が15日、東京タワーを目前にした東京・麻布ヒルズにて行われた4月期のテレビ朝日系オシドラサタデー『東京タワー』(毎週土曜後11:00/20日スタート)の制作発表記者会見に登場した。本作は、2001年に刊行された江國香織氏の同名小説が原作。21歳の医大生・小島透(永瀬)と、20歳以上年の離れた人妻・浅野詩史(板谷)の美しくも許されない愛を描く。2005年には黒木瞳×岡田准一で映画化、2014年には韓国でテレビドラマ化もされている。今作では令和という新しい時代ならではのストーリー、登場人物たちの心の機微を、現代の東京の最旬スポットでのロケーションで描き出す。恋愛ドラマ初主演の永瀬は「僕にとっても初めての経験なので、日々刺激になりますし、物語と同様に詩史さん(板谷)と心の距離が縮んでいく感じがあるので、透と共に生きられているなと思います」と放送を前に心境を明かす。「東京タワーと僕のW主演みたいなもの」と存在感を語った。透が恋い焦がれる“大人の女性”を演じるのは板谷は「恋愛作品が久しぶりでして、しかも20歳年下との恋愛で…初めての経験で、詩史さんを通して板谷もドキドキしています」と永瀬の方を向いてにっこりほほえんだ。主人公の透と同じビル警備員のバイトをしている学生時代からの友人・大原耕二を演じる松田は役のため「一週間で10キロやせた」と告白。永瀬らも驚がくするも、過去に映画版で松本潤が演じていた同役に「令和の耕二を演じられたら」と自信をのぞかせた。専業主婦として暮らすもどこかに満たされない孤独感を抱え、耕二との禁断の恋をすることになる川野喜美子を演じるMEGUMIは、恋愛ドラマの当事者になるのはあまりないといい「人の恋愛をぶち壊すか、犯人役が多かったので(笑)、恋愛するのは初めてに近いですね」と新たな挑戦となったことを明かしていた。
2024年04月15日「King & Prince」の永瀬廉主演で贈る、江國香織原作ドラマ「東京タワー」。この度、永瀬さんと相手役の板谷由夏から、クランクインコメントが到着した。本作は、愛を知らない医大生・小島透(永瀬さん)と、20歳以上年の離れた人妻・浅野詩史(板谷さん)の許されない愛を、現代の東京の最旬スポットを舞台に、令和ならではのストーリーとキャラクターで大胆に描き出す物語。先日、クランクインを迎えた本作。透と詩文が、まさに運命の恋におちるシーンから撮影をスタートさせた。隈研吾建築都市設計事務所――。ドラマ内に登場する建築関連シーンを監修する隈研吾の東京オフィスから、この物語の世界が動き始めた。世界から注目される建築家の詩史。彼女の車の下に、猫が入り込んでしまい困っていたところに通りかかった透。服や体が汚れることもいとわず助けてくれたお礼に、詩史は自身の事務所に透を招き入れる。2人は、少しお互いのことを語り、透はこれまでに感じたことのない年上の女性の魅力に、あっという間に虜になってしまう。今作が初共演となる永瀬さんと板谷さん。出会い、恋に落ちるという、肝となるような大切なシーンの数々をは、1日かけて撮影され、日が暮れるころには、完全に透と詩史がそこにいたという。クランクインを迎え、永瀬さんは「まだ1日目、板谷さんともまだまだ初対面に近いような状態でしたが、すごく濃厚な時間を過ごした気がします。今日撮影した最後のシーンなんて、本当に物語のキモになるシーンだと思うので、それを初日から撮ったことによって、一気に板谷さん演じる詩史と透はもちろん、僕たち2人の距離感や関係性もぐっと縮まったと思います」とふり返る。板谷さんも「今日のシーンを乗り越えられたので、もうこの先は大丈夫な気がしています」と手応えを口にした。また「詩史さんと板谷さんのキャラのギャップがすごいです(笑)。素の板谷さんはキャッキャとしていて、それに笑わせてもらったり、元気をもらったり、引っ張ってもらっています。それがいざお芝居が始まって詩史さんになると、一気に艶のある女性に変身されるので、そこの差がすごい!」と印象を明かした永瀬さん。板谷さんも「私ってそんなにギャップあるんですか(笑)。もっと詩史に寄せていったほうがいいのかな…。でも私も初日ということで緊張していましたし、どんな現場も初日の特別感というのはあって、お互い探り合うようなところがあるのですが、私の中では永瀬さんと透をイコールで見られたので、いいスタートが切れました。透くんはこうやってここに佇んで、こうやって生活をしているんだろうなってイメージできるほど、すごく“透くん”でした!」と語っている。そして、今後の撮影に向けて「この先、透はどんどん詩史さんにのめり込んでいくので、それをどう表現していくか、ですけど、今日の感じだと一緒に過ごしているだけでそれができそうなので、そう思えたことが今日の大きな収穫でした」(永瀬さん)、「今回初共演となる永瀬さんと、せっかく同じ作品を作るというご縁をいただいたので、パートナーとしていいものを作っていきたい」(板谷さん)と改めて意気込んだ。第1話あらすじありふれた景色、同じことの繰り返しの日々――いつもと変わらない毎日に飽き飽きしながら生きていた医大生の小島透(永瀬廉)は、建築家の浅野詩史(板谷由夏)と出会う。詩史の事務所に招かれた透は、淹れてもらったコーヒーを飲み、心地よい音楽を聴きながら穏やかな空気の中で過ごす。ふと壁に目をやると、モノクロの東京タワーの写真が飾られていた。「東京タワー、好きなんですか?」と問う透に、「苦手よ」と答える詩史。その理由を「寂しそうだから」と話す詩史に、透はこれまでに自身が抱いていた思いを重ね、不思議と彼女といる時間への愛おしさを感じるのだった。どうしてももう一度会いたいという思いを消せない透は、数日後、再び事務所を訪れる。「なんとなく、またあなたが会いに来てくれる気がした」と話す詩史を前に、透は意を決し、こう告げる――「もっと…あなたのことが知りたいです」。その頃、透と同じ大学に通う親友・大原耕二(松田元太)は、年上の女性に惹かれる透の様子に“焦り”を感じながら、家庭教師で訪れた先で川野喜美子(MEGUMI)の姿を眺めていた…。「東京タワー」は4月20日より毎週土曜日23時~テレビ朝日系にて放送。(シネマカフェ編集部)
2024年04月04日King & Princeの永瀬廉が主演し、板谷由夏(48)と共演する4月期のテレビ朝日系オシドラサタデー『東京タワー』(20日スタート毎週土曜後11:00)がクランクインを迎えた。建築家・隈研吾氏の事務所で2人が運命の恋におちるシーンからスタートとなった。本作は、2001年に刊行された江國香織氏の同名小説が原作。21歳の医大生・小島透(永瀬)と、20歳以上年の離れた人妻・浅野詩史(板谷)の美しくも許されない愛を描き大ヒット。2005年には黒木瞳×岡田准一で映画化、2014年には韓国でテレビドラマ化もされている。クランクイン撮影が行われたのは、隈研吾建築都市設計事務所。劇中に登場する建築関連シーンを監修する隈氏の東京オフィスから、この物語の世界が動き始めた。世界から注目される建築家である詩史。そんな彼女が働く建築事務所を舞台に、永瀬と板谷が“透と詩史”としての第一歩を踏み出す。詩史の車の下に猫が入り込んでしまい困っていたところに偶然通りかかった透。服や体が汚れることもいとわず助けてくれたお礼に、詩史は自身の事務所に透を招き入れる。穏やかな空気が流れる中、少しだけお互いのことを語った2人。これまでに感じたことのない年上の女性の魅力に、あっという間に虜になる透。そしてその日を境に、透は激しく詩史に恋い焦がれていくことになる。今作が初共演となる永瀬と板谷だが、撮影初日から、まさにこの作品の世界観でもある「恋はするものじゃなく、おちるもの」を体現するようなシーンの連続。出会い、恋におち…という恋愛ドラマで最も“キモ”となるような大切なシーンの数々を1日かけて撮影し、日が暮れる頃には完全に“透と詩史”となった。初共演の2人の呼吸は早くもピッタリで、絶妙な化学反応をみせた。■永瀬廉コメント――お2人そろってのクランクインとなりましたが、クランクインを迎えてのお気持ちは?まだ1日目、板谷さんともまだまだ初対面に近いような状態でしたが、すごく濃厚な時間を過ごした気がします。今日撮影した最後のシーンなんて、本当に物語のキモになるシーンだと思うので、それを初日から撮ったことによって、一気に板谷さん演じる詩史と透はもちろん、僕たち2人の距離感や関係性もぐっと縮まったと思います。初日からお互いの気持ちをぶつけ合うシーンを撮ったので、今後の何気ないシーンにもいい意味で影響が出そうですし、本当にこの上ないいいスタートを切れました!――初共演ですが、お互いの印象は?詩史さんと板谷さんのキャラのギャップがすごいです(笑)。素の板谷さんはキャッキャとしていて、それに笑わせてもらったり、元気をもらったり、引っ張ってもらっています。それがいざお芝居が始まって詩史さんになると、一気に艶のある女性に変身されるので、そこの差がすごい!普段は気さくで話しかけやすいお姉さんです(笑)。僕は人見知りなので、板谷さんのように誰とでも別け隔てなくしゃべれるのはうらやましいです。そして板谷さんが僕と透を「イコールで見られた」と言ってくださったのも安心しましたし、初日からしっかり透に染まりつつあります。――詩史に出会って恋におちるシーンは、どんなふうに演じようと思いましたか?詩史の一挙手一投足にくぎ付けになるような、詩史の所作、まとう空気にどんどん惹かれていく透の気持ちをすごく理解しながら臨みました。実際にそう感じていく自分というのもいたので、すんなり透に入っていけた気がしています。透と詩史がしゃべっているときの何気ない“間”みたいなものも、演じていくうちにどんどんいいものになっていくのではないかと思います。――今後の撮影への意気込みをお願いします。この先、透はどんどん詩史さんにのめり込んでいくので、それをどう表現していくか、ですけど、今日の感じだと一緒に過ごしているだけでそれができそうなので、そう思えたことが今日の大きな収穫でした。■板谷由夏コメント――お2人そろってのクランクインとなりましたが、クランクインを迎えてのお気持ちは?本当に永瀬さんがおっしゃった通りで、でも今日のシーンを乗り越えられたので、もうこの先は大丈夫な気がしています。――初共演ですが、お互いの印象は?私ってそんなにギャップあるんですか(笑)。もっと詩史に寄せていったほうがいいのかな…。でも私も初日ということで緊張していましたし、どんな現場も初日の特別感というのはあって、お互い探り合うようなところがあるのですが、私の中では永瀬さんと透をイコールで見られたので、いいスタートが切れました。透くんはこうやってここにたたずんで、こうやって生活をしているんだろうなってイメージできるほど、すごく“透くん”でした!――透が詩史に惹かれ、恋におちるシーンは演じてみていかがでしたか?初日で探り探りだった部分がありましたが、空気感はすごく自然に“呼吸”ができた気がします。「あ、これが透と詩史なんだろうな」と思う場面が何度もありました。恋愛だから、2人の会話の中でいくつか呼吸が合致するところがあればいいとは思っていて、今日だけでなくこれからもそういう瞬間を探しながらやっていきたいなと思っています。――隈研吾さんの建築事務所での撮影はいかがでしたか?また、建築家という役柄についてはいかがでしょうか?すてきですよね!国内外のプロジェクトが進行している多忙な建築事務所を訪れる機会はなかなかないと思うので、隈研吾さんの事務所をお借りして撮影します、と聞いたときは驚きました。建築家の役は初めてなのですが、透といるときの空気感と、仕事をするときの空気感というのは切り替えたいと思っているので、今後もそこは大切にしながら演じていきたいです。――今後の撮影への意気込みをお願いします。今回初共演となる永瀬さんと、せっかく同じ作品を作るというご縁をいただいたので、パートナーとしていいものを作っていきたい。見てくださる皆さんの心をわしづかみにするような作品にしていけるよう頑張りたいです。
2024年04月04日King & Princeの永瀬廉(25)が主演し、板谷由夏(48)と共演する4月期のテレビ朝日系オシドラサタデー『東京タワー』(4月20日スタート毎週土曜後11:00)のポスタービジュアルが公開された。本作は、2001年に刊行された江國香織氏の同名小説が原作。21歳の医大生・小島透(永瀬)と、20歳以上年の離れた人妻・浅野詩史(板谷)の美しくも許されない愛を描き大ヒット。2005年には黒木瞳×岡田准一で映画化、2014年には韓国でテレビドラマ化もされている。解禁された『東京タワー』ポスタービジュアルには、赤くきらめく東京タワーをバックに触れ合う、永瀬と板谷の姿が。甘く魅惑的な瞳でまっすぐにこちらを見つめながら、板谷の肩にそっと唇を寄せる永瀬。一方の板谷は、永瀬とは別の方向を見つめる。20歳上の“大人の女性”詩史に出会い、激しく求め、焦がれていく医大生の透。まさに物語の世界観を投影したポスタービジュアルが見る者の心を強く惹きつける。今作が“初共演”となる永瀬と板谷。初対面からほどなくして行われたポスター&ティザー撮影は緊張した様子を見せつつも、お互いがお互いをフォローし合いながら進んでいった。撮影を終えた2人からコメントが到着した。■永瀬廉(小島透・役)コメントポスタービジュアルの撮影は、まだお会いして間もないときだったので、板谷さんとの距離感もまだ調整中でした(笑)。これからお互いを知っていくフェーズですね。でも、板谷さんご自身はとても気さくで、話しかけても優しく返してくださる印象を受けたので、ちょっと安心しました。■板谷由夏(浅野詩史・役)コメント永瀬さんのお芝居をされている姿しか拝見したことがなかったので、こうして初めてお会いして、すごく純粋な少年のような永瀬さんを前にし、まるで野生動物の真っ直ぐな鹿のような人が現れた感じでした(笑)。これから撮影を重ねていく中で、どうコミュニケーションをとっていこうかなと思案しています。彼の事務所の先輩たちの中で仲のいい子たちにいろいろリサーチして、助けてもらおうかな(笑)。
2024年03月25日キジマ タカユキ(KIJIMA TAKAYUKI)が、坂本龍一が愛したワークキャップを再現。2024年3月28日(木)より、キジマ タカユキ 代官山などで発売される。坂本龍一が愛したワークキャップを再現コラボレーションキャップのベースとなるのは、生前、坂本龍一が愛用していたワークキャップ。キジマ タカユキによるエッセンスを加え、日常の寄り添うシンプルなキャップが完成した。ボディには、ナイロンのような風合いとハリ感を持つコットン 100%のキャンバスを使用。柔らかさとしわ感を兼ね備える処理を施し、新品の状態から自然に馴染む見た目に仕上げた。カラーは、ブラックのみ。帽子の裏側には、コラボレーションのために作成されたネームを備えている。【詳細】ワークキャップ for リュウイチサカモト(WORK CAP for Ryuichi Sakamoto)発売日/販売店舗:・2024年3月28日(木) 坂本図書 ※完全予約制、場所は非公開。・2024年3月28日(木)~31(日) キジマ タカユキ 代官山※完売次第終了※4月1日(月)~7日(日)までキジマ タカユキ オフィシャルウェブサイトにて受注販売。価格:19,800円サイズ:1~3
2024年03月22日1999年に日本武道館、大阪城ホールで上演され、約4万枚が即完売した公演『LIFE a ryuichi sakamoto opera 1999』に続き、坂本龍一が全曲を書き下ろし、高谷史郎(ダムタイプ)とコンセプトを考案、創作したRYUICHI SAKAMOTO+SHIRO TAKATANI『TIME』が2024年3月28日(木) から新国立劇場 中劇場にて上演される。2017年から約4年の製作期間を経て、21年に世界最大級の舞台芸術の祭典「ホランド・フェスティバル」(オランダ・アムステルダム)で世界初演され、高い評価を得た本作。今回が日本初演となる。このたび、ヴィジュアル・デザイン+コンセプトを担う高谷をはじめ、出演者である田中泯(ダンサー)、宮田まゆみ(笙奏者)、石原淋(ダンサー)が取材に応じ、日本上演への意気込みや、坂本への思いを語った。くしくも上演初日は、坂本龍一の一周忌にあたる。「始まりも終わりもない、時間に縛られない作品をつくりたい」。そんな坂本の思いに共鳴しながら、生み出された舞台作品『TIME』。雨音だけが響く客席空間、水鏡のように舞台上に揺らぐ水面と、精緻な映像を写しだすスクリーン。時間というテーマを内包するテキストとともに、田中、宮田、石原のパフォーマンス、サウンド/インスタレーション/ヴィジュアルアートが、光と水が交錯し幻出する劇場空間で融合する。「(アムステルダム公演から)何かを変えるというより、空間が変わると、見えない部分も含めて、すべてが変わるので……、例えば、泯さんの歩数から変わってきますから、今回は再演だとは思っていないんですね。出演する皆さんにも、何かを演じてもらうのではなく、その場で発生すること、そこにその人がいるという感覚が重要だと考えています。坂本さんが設計した空間的なルールはありますが、インスタレーションにどう反応するかは、(出演者が)自分で決めることですから」(高谷)アムステルダムでの上演を経て今回の日本初上演に対する意識について、田中にも聞いてみると「変わるも何も、忘れているから」と笑みを浮かべる。「高谷さんが作った、僕が石垣の前を歩いている映像があって、その前を僕も歩くんですが、記録されている僕と、(舞台上の)僕では、時間差があって、同じことをできるはずもない。振り付けもまったく決めていません。初演の僕はもういないので、今の僕を見ていただくしかない」と、まさに時間をテーマにした本作だからこその言葉が返ってきた。笙奏者の宮田は「とにかく静かに演奏してくださいとおっしゃっていた」と、坂本からのオファーを回想。「そうは言っても、水の上を歩きながらですから、息づかいも大変だなと思いながら、静かに演奏することを心がけた。演奏は、人間の情緒や喜怒哀楽とは関係なく、自然や宇宙と交信できればいいなと思いながらですね。まるで宇宙遊泳をしているみたいです」と語る。また、石原は、アムステルダム公演で宮田が担った、「女」という自然を象徴するパートを演じることになり「光栄ですし、緊張しています」と心境を明かし、「坂本さんが厳選した言葉が(映像に)映し出されるので、日本人にはより染み込んでいくのでは。心を解放して、ぜひ頑張らずに見てほしいです」とアピールした。高谷と田中には、いまは亡き坂本氏への思いを改めて聞いた。「一緒に仕事をしていて楽しい人、信頼できるコラボレーターですね。細かい指示はなく、信頼していただいているのもありがたい。泯さん、宮田さん、淋さんとの出会いも含めて、感謝しかないですね。先輩……、兄さんみたいな存在です」(高谷)「教わることも、これからも学びたいこともたくさんあるし、もしかすると坂本さんも僕から何かを盗んでいたかもしれない。お互いを認め合えたし、自分の中で、彼の存在を止めたくないんですね。会えば、踊りや音楽の歴史、それだけじゃなく政治や人類と地球の関係まで。その手の会話は延々としました」(田中)この春、“時間”という概念を超え、パフォーマンスとインスタレーションという境界も超えた坂本のイマジネーションの世界が、日本の観客に届けられる。東京公演は4月14日(日) まで。京都公演は4月27日(土) 〜28日(日)、ロームシアター京都 メインホール。取材・文・撮影:内田涼スタイリスト:九(Yolken)ヘアメイク:山本菜々子衣裳:A-POC ABLE ISSEY MIYAKE/ジャケット¥165,000(税込)<東京公演>RYUICHI SAKAMOTO + SHIRO TAKATANI『TIME』音楽 + コンセプト:坂本龍一ヴィジュアル・デザイン + コンセプト:高谷史郎出演:田中泯(ダンサー)宮田まゆみ(笙奏者)石原淋(ダンサー)公演日程:2024年3月28日(木)~2024年4月14日(日)会場:新国立劇場 中劇場チケット情報:()
2024年02月29日坂本龍一の最初で最後のコンサート長編映画『Ryuichi Sakamoto | Opus』の公開日が5月10日(金)に決定。109シネマズプレミアム新宿では4月26日(金)から先行公開される。複合現実(MR)コンサート「KAGAMI」のニューヨークやロンドンでの上映、全曲を書き下ろしたシアターピース「TIME」が3月から東京で上演されるなど、逝去した以降も国内外から常に求められ続けている世界的な音楽家、坂本龍一。本作もまた、ヴェネチア国際映画祭でのワールドプレミア後、山形、釜山、N.Y.、ロンドン、東京と世界中の映画祭で上映され、先月から公開された韓国でも10日間で4万人を動員するなど、世界中からの賞賛を浴び続けている。解禁されたポスタービジュアルでは、その人生が刻み込まれた手が、長年コンサートで愛用したヤマハのグランドピアノと共に印象的に収められている。予告編では様々な角度から坂本さんが映し出され、奏でられる音楽と共に珠玉の映像体験を連想させる。先行公開を行う109シネマズプレミアム新宿は坂本さん自らが音響監修を務めたシアター音響「SAION -SR EDITION-」を備える映画館。5月10日の公開後も優れた音響設備を持つ映画館での上映を予定しており、ぜひ劇場で極上の音楽を堪能してほしい。『Ryuichi Sakamoto | Opus』は4月26日(金)より109シネマズプレミアム新宿にて先行公開、5月10日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:Ryuichi Sakamoto | Opus 2024年春、109シネマズプレミアム新宿ほか全国にて公開ⓒ KAB America Inc. / KAB Inc.
2024年01月17日今年3月28日にこの世を去った坂本龍一さん(享年71歳)。YMOの音楽活動のほか、俳優として出演した映画『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞作曲賞を受賞するなど世界で活躍した。坂本さんとは’80年代に発表したアルバムでコラボレーションするなど、音楽を通して親交があり、近年は非戦、非原発をともに願った仲でもある加藤登紀子(79)が、坂本さんへの想いを語った。■「彼の思いを胸に、歌い続けたい。」心に響く伝説になったーー。亡くなってもう9ヶ月も経ったけれど、龍一さんの存在は私たちの心の中に響き続けている。ジョンが亡くなった時、「イマジン」が世界中の人を一つに結ぶ力を持ったように、坂本龍一の音楽が今、私たちを世界の人と繫いでくれている!それは不思議な安堵感であり、未来を見つめる光のように私たちを勇気づける!1970年代、大胆なテクノミュージックで世界の若者に新風を巻き起こし、最後には、ピアノのソロ演奏で、今、ここにいる瞬間のすべてが音楽だと、静かに語りかけて逝った。音楽だけではなくて、彼は言葉と行動でも「坂本龍一的世界」を表現した。非戦へのメッセージ、反原発の行動、そして神宮の森を守って下さい、という祈りは、実存の底から溢れる彼の音楽と共に、美しき生きる意味を伝えてくれている。彼と一緒に音楽を生み出せた幸せな一人として、彼の思いを胸に、歌い続けたい。加藤登紀子
2023年12月28日世界的な音楽家である坂本龍一さん(3月28日逝去、享年71歳)は、環境活動や脱原発運動などを積極的に行ってきた。亡くなる直前にも、自然豊かな東京・神宮外苑の樹木の伐採などが予定されている再開発に対して本誌(『女性自身』2023年4月18日号)掲載の記事でこう語っている。「3月22日には神宮第二球場の工事が始まってしまいました。この問題に気づき声を上げるのが遅かったのかもしれません。まだ立ち止まることはできるはずです。そうでなければ、美しい自然と景観を守ることができなかったことを子どもたちに詫びなければなりません」「誤りに気づいたら考えを改める。ネイティブアメリカンに『7世代先を考えよ』という教えがあります。私たちは彼らのように賢明ではありませんが、せめて次の世代に美しいバトンを渡したい。まだできることはあるはずです」こうした多くの人の声が届いたのだろうか。神宮外苑の樹木伐採は2024年以降に延期されることが決まったが、今後も事業者の樹木保全に関する対応に注視していく必要がある。坂本さんはこうした社会活動への取り組みを通じて、世の中に疑問を投げかけ続ける存在だった。『女性自身』2017年12月5日号のインタビューでも、東日本大震災やがん闘病によって起きた心境の変化について以下のように語っている。「僕は、以前から環境問題に強い関心があったから、ほかの人より自然のことがわかっているという自負が多少あったんです。でも、3.11の巨大な地震と津波が起こったことで、自然の力がこれほど大きいことを知らなかった、と強いショックを受けました。人間の文明は自然の力の前に、こんなもろく崩れ去るんだと」東日本大震災から3年後の2014年に中咽頭がんを患った。「人間の体という“自然”の中に起こった“がん”という一種の災害のようなものでしょう。それでまたショックを受けたんです」健康に自信があった分だけ、ショックは大きかったという。「僕は、40代ごろから食や健康には十分、気を使ってきたつもりだったんです。整体や足湯なども、みんなが言いだすはるか前からやっていたので、『そんなことは、もう昔からやっている』という自負もあった。それでも、がんになってしまうんだ、と。だからちょっとした自信や知識なんてなんの役にも立たない。病気になるときにはなるんだ、自然のことも体のことも、自分はわかっていなかったんだ、と気づいてね。自然に対する畏敬の念、かなわないという気持ちは強くなりました」自身の信念や知識、自負が揺らぎ、改めて人間が持つ本来の性質“本性(ほんせい)”を見つめなおすことになったという。そして、日本のナショナリズムについても、人間の本性により注意しなければならないと懸念した。「このままいくと、憲法改正です。その後は徴兵制になって、戦争に突っ込んでいって——。あなたたちのお子さんが兵隊に取られて死ぬんですよ、と。それがわからない人は、そんなに多くないはずなのに、あまりにも巨大な歯車が回っていて、ひとりでは止められないとなると、その問題から目を背けてしまう。こういう弱さも、ある意味、人間の本性なんじゃないかと思うんです。でも、本性だからどうしようもないとあきらめてしまったら、政治の暴走を認めてしまうことになるんですよね」「僕だって、自分が生まれ育った国を愛していますよ。ある意味、いま日本をズタズタにしている人たちよりも、僕ははるかに“愛国主義者”だと思う。でも、“ナショナリスト”ではありません。日本は素晴らしいけど、他国はダメなんて思わない。お互いの違いをリスペクトしあって、生きていきたいです」地球が環境破壊や戦争によって、取返しのつかないダメージを受けないうちに人間の本性を変えなければ、と続ける。「人間は、誰もが自分がもうかれば他人がどうなってもいいとか、トクをすればいいとかそんな欲望をもっていますよ。それも人間の本性のひとつ。これを変えるには、あと1万年くらいかかるかな……。最近つくづく、人間ってダメだなぁって思うんです。地球のことを考えれば、人間は消えたほうがいいのかもしれない。せめて地球の人口が500万人くらいに減ったら、環境に負荷がかからなくていいんでしょうけど。でも、自分だって、がんになってもまだ死にたくなくて人工的なものの力を借りて、一生懸命治療しているくらいだからね(笑)」本誌2017年2月7日号に掲載された吉永小百合との対談でも、地球の未来、子どもたちの将来への責任を感じられる言葉があった。90年代初期に“温暖化”という言葉を聞き、「地球はこのままいくとまずいのかもしれない」と考えるようになったのが、環境活動などにつながるきっかけだったといい、「その原動力になったのは子どもたちの将来です。次の世代が、いまよりもっと過酷な状況で生きなければならないとしたら、それは僕らのせいだ。親として、大人として倫理的に許されることではないという気がして『自分にできることはやろう』と思ったのが動機です」また、脱原発への強い思いも語っている。「戦後生まれとはいえ、広島、長崎で被爆している日本人ですから。『核』に対する忌避感は子どものころから強くありました。だから、チェルノブイリの原発事故(86年4月)のときも、とても不安だったし、兵器はもちろん発電にも『核』は使うべきではない。吉永さんがおっしゃるように『核と人類は共存できない』と、僕も考えています」そして、“いますぐ私たちにできること”も残してくれていた。「脱原発=原発をなくしていく手だてとしては、核発電をしている会社とは契約しない。いまは電力を選べるようになったし、インターネットなどで調べれば、核発電か、そうでないか簡単にわかりますから」「電力だけでなく、僕らが少し知恵を働かせるだけで、いろいろなことが変わるんです。たとえば、環境にいい取り組みをしている企業の商品を買うことは、その企業を応援することになります。また、商品を選ぶ場合も、自分が住んでいるところに、より近いところで作られたものを買うようにする。それだけでも、輸送によるCO2(二酸化炭素)の排出を減らすことができます。『ものを買う』ということは、日々選挙の投票をしているのと同じなんです」「とくに女性の消費者はすごいパワーを持っていますから。このことを自覚してものを買っていただく。そうすれば、日本のみならず世界は確実に変わると思います」大々的な活動や運動だけでなく、暮らしの中でできることがある。坂本さんが訴え続けた思いをしっかり受け止めていきたい。
2023年12月21日板谷由夏が主演を務める「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」の最終話が、12月7日(木)23時59分より放送される。本作は、不審死を遂げた女子高生の母親とその家族が、娘の死の真相を追うため、様々な姿になりすまし近づき復讐していく、完全オリジナルのミステリー作品。「ブラックスキャンダル」「ブラックリベンジ」に続く“ブラック”シリーズ第3弾となっている。板谷さん演じる新堂一葉は、優しく思いやりがあり、自分のことよりも常に家族のことを一番に考えている専業主婦。芯が強く、一度始めたことは最後までやり切る精神力を持ち、娘の死をきっかけに死の真相解明と復讐を誓う。そして、一葉の夫・航輔役に山中崇、一葉と航輔の長女・沙奈役に渡邉理佐、次女・梨里杏役に星乃夢奈、一葉の弟・五十嵐優磨役で森崎ウィンが出演する。さらに、新堂家のライバルとなる早乙女家に平山祐介、筒井真理子、塩野瑛久、瀧七海、小野武彦が出演するほか、週刊星流の記者・芹沢歩夢を少路勇介、人気イケメン俳優・伊志嶺和也を長妻怜央(7ORDER)、芸能事務所社長・釘抜美嘉をしゅはまはるみ、梨里杏の担任だった高校教師・高瀬卓郎をカトウシンスケがそれぞれ演じる。第10話(最終話)あらすじ一葉(板谷由夏)は、葵(瀧七海)の「私が梨里杏を殺した」という衝撃の告白に、激しく動揺。葵は梨里杏(星乃夢奈)に対する歪んだ愛情を一葉に語り、自分を殺してほしいと迫る。ついに、愛する梨里杏のために復讐を遂げる時が来た。一葉は、葵の首にかけた手に力を込めていく…。一方、沙奈(渡邉理佐)は倫太郎(塩野瑛久)に監禁されたまま、危険な状態が続いていた。倫太郎は「新堂家の家族の絆を試す」と言い、指定した時間までに航輔(山中崇)が監禁場所を突き止めて助けに来なければ、沙奈を裸にしてその姿を生配信するという卑劣なゲームを仕掛けた。しかし航輔には、場所を特定する手がかりなどまったくなかった。タイムリミットが過ぎても、航輔は助けに来ない。家族の絆なんてなかった、と倫太郎は身勝手な思いを吐露。倫太郎が沙奈に迫ったその時…。麗美(筒井真理子)は、伊志嶺(長妻怜央)扮するMr.サルベージの生配信で、梨里杏を殺した上に優磨(森崎ウィン)の命も狙った犯人だと暴露され、世間から激しいバッシングを浴びる。しかし、すべては麗美の計画通りだった。Mr.サルベージの配信を早乙女家の邸宅で見ていた一葉。彼女は、早乙女家の罪を一身に背負う覚悟をした麗美と再会し、家族を守りたい2人の母親が対峙する。新堂家の復讐の果てに待ち受けるものとは…。「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」は毎週木曜日23時59分~読売テレビ・日本テレビ系にて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年12月07日企画展「坂本龍一展(仮)」が、東京都現代美術館にて、2024年12月21日(土)から2025年3月30日(日)まで開催される。坂本龍一、創作の軌跡をたどる坂本龍一は、多彩な表現活動を通して、常に時代の先端を切り拓いてきた音楽家・アーティストだ。1952年に生まれ、78年に『千のナイフ』でソロデビューした坂本は、同年に「イエロー・マジック・オーケストラ(Yellow Magic Orchestra)」に参加。83年の散開後も、映画『戦場のメリークリスマス』や『ラストエンペラー』の音楽を手がけるなど、多方面で活躍している。さらに2000 年代以降は、 さまざまなアーティストとともに空間内で音を立体的に設置する試みを積極的に展開するも、2023年にこの世を去った。企画展「坂本龍一展(仮)」は、坂本による大型インスタレーションを包括的に紹介する、日本初となる最大規模の個展。生前の坂本が本展のために構想した新作に加えて、これまでの代表作を美術館屋内外の空間に展開し、その創作活動の軌跡をたどってゆく。展覧会概要企画展「坂本龍一展(仮)」会期:2024年12月21日(土)〜2025年3月30日(日)会場:東京都現代美術館 企画展示室 1F・B2F住所:東京都江東区三好4-1-1※詳細については追って告知【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
2023年11月30日板谷由夏が主演を務める「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」第9話が、11月30日(木)23時59分より放送される。本作は、不審死を遂げた女子高生の母親とその家族が、娘の死の真相を追うため、様々な姿になりすまし近づき復讐していく、完全オリジナルのミステリー作品。「ブラックスキャンダル」「ブラックリベンジ」に続く“ブラック”シリーズ第3弾となっている。板谷さん演じる新堂一葉は、優しく思いやりがあり、自分のことよりも常に家族のことを一番に考えている専業主婦。芯が強く、一度始めたことは最後までやり切る精神力を持ち、娘の死をきっかけに死の真相解明と復讐を誓う。そして、一葉の夫・航輔役に山中崇、一葉と航輔の長女・沙奈役に渡邉理佐、次女・梨里杏役に星乃夢奈、一葉の弟・五十嵐優磨に森崎ウィンが出演する。さらに、新堂家のライバルとなる早乙女家に平山祐介、筒井真理子、塩野瑛久、瀧七海、小野武彦が出演するほか、週刊星流の記者・芹沢歩夢を少路勇介、人気イケメン俳優・伊志嶺和也を長妻怜央(7ORDER)、芸能事務所社長・釘抜美嘉をしゅはまはるみ、梨里杏の担任だった高校教師・高瀬卓郎をカトウシンスケがそれぞれ演じる。第9話あらすじ一葉(板谷由夏)たち新堂家によって秋生(平山祐介)による性暴力が暴露され、早乙女家は崩壊。秋生に梨里杏(星乃夢奈)を死に追いやった罪を白状させ、新堂家の復讐は終わるはずだった。しかし、秋生を問い詰めても、梨里杏は自ら飛び降りて自殺したという答えしか返ってこなかった。一葉と航輔(山中崇)は、秋生の言うことが信じられない。世間の潮目は変わり、マスコミやネットで早乙女家へのバッシングが過熱していく。麗美(筒井真理子)は、葵(瀧七海)を連れてホテルに身を隠す。倫太郎(塩野瑛久)は、沙奈(渡邉理佐)を連れ去り監禁してしまった。沙奈は倫太郎に、すべて白状しなければ殺す、と脅迫されながらも、怯まずに自分の正体を明かす。一方、優磨(森崎ウィン)は昏睡状態が続いていた。優磨を階段から突き落としたのは誰なのか? 稲田(中村加弥乃)の証言では、秋生は優磨が葵と会う約束をしていたのを知っていたという。優磨を傷付けたのは秋生の可能性が高いのだが…。一葉が優磨のスマホを調べると、発信履歴に“01271”という謎の番号が残されていたことに気づく。そんな中、航輔のもとに倫太郎から連絡が来る。倫太郎は、拘束された沙奈の姿を航輔に見せつける。沙奈を返せ、と倫太郎に迫る航輔。倫太郎は、沙奈を心配する航輔の思いをもてあそぶかのように「ゲームをしよう」と言い出し…。一葉は、早乙女家に向かっていた。荒れ果てた屋敷の中で、一葉は優磨が残した謎の番号を手がかりに重要な証拠を見つけ出す。その時、一葉の前に、ある人物が現れ…。梨里杏の死の真相が、ついに明らかになる!「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」は毎週木曜日23時59分~読売テレビ・日本テレビ系にて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年11月30日板谷由夏が主演を務める「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」第8話が、11月23日(木・祝)23時59分より放送される。本作は、不審死を遂げた女子高生の母親とその家族が、娘の死の真相を追うため、様々な姿になりすまし近づき復讐していく、完全オリジナルのミステリー作品。「ブラックスキャンダル」「ブラックリベンジ」に続く“ブラック”シリーズ第3弾となっている。板谷さん演じる新堂一葉は、優しく思いやりがあり、自分のことよりも常に家族のことを一番に考えている専業主婦。芯が強く、一度始めたことは最後までやり切る精神力を持ち、娘の死をきっかけに死の真相解明と復讐を誓う。そして、一葉の夫・航輔役に山中崇、一葉と航輔の長女・沙奈役に渡邉理佐、次女・梨里杏役に星乃夢奈、一葉の弟・五十嵐優磨役で森崎ウィンが出演する。さらに、新堂家のライバルとなる早乙女家に平山祐介、筒井真理子、塩野瑛久、瀧七海、小野武彦が出演するほか、週刊星流の記者・芹沢歩夢を少路勇介、人気イケメン俳優・伊志嶺和也を長妻怜央(7ORDER)、芸能事務所社長・釘抜美嘉をしゅはまはるみ、梨里杏の担任だった高校教師・高瀬卓郎をカトウシンスケがそれぞれ演じる。第8話あらすじ一葉(板谷由夏)たち新堂家は、優磨(森崎ウィン)が傷付けられたことに大きなショックを受ける。葵(瀧七海)と会うはずだった優磨は、韓国人のパクになりすますのをやめて対面する決意をしていたが、その矢先、何者かに狙われて被害に遭った。秋生(平山祐介)が優磨の動きを察して手を下した可能性は高い。一葉、航輔(山中崇)、沙奈(渡邉理佐)は、梨里杏(星乃夢奈)のみならず優磨まで傷付けられた復讐を成し遂げるため、最後の作戦を練る。そんな中、新堂家に稲田(中村加弥乃)が訪ねてくる。稲田は自分が秋生の秘書だと明かし、新堂家のことはすべて知っていると告げた。秋生の差し金かと身構える一葉たちに対し、稲田は思いがけない話を打ち明ける。早乙女家では、秋生の誕生日に家族写真を撮影することが恒例行事だった。秋生の誕生日が近付き、麗美(筒井真理子)は念入りな準備を進めるが、早乙女家の内実はバラバラ。葵はパクと会えず連絡も取れなくなってしまったことに失望し、落ち込んでいた。倫太郎(塩野瑛久)は虚飾まみれの両親に憎しみを抱いている。秋生は、傍若無人で家族に無関心。それでも完璧な家族を演じて写真を撮り、それを世間に披露することによって、麗美のプライドが保たれる。麗美は、そのために必死だった。家族写真の撮影で早乙女家全員が揃う秋生の誕生日が、絶好のチャンス。一葉たちは、その日に向けて罠を仕掛ける。そして、秋生の誕生日当日。新堂家の復讐の行方は…?「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」は毎週木曜日23時59分~読売テレビ・日本テレビ系にて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年11月23日板谷由夏が主演を務める「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」第7話が、11月16日(木)23時59分より放送される。本作は、不審死を遂げた女子高生の母親とその家族が、娘の死の真相を追うため、様々な姿になりすまし近づき復讐していく、完全オリジナルのミステリー作品。「ブラックスキャンダル」「ブラックリベンジ」に続く“ブラック”シリーズ第3弾となっている。板谷さん演じる新堂一葉は、優しく思いやりがあり、自分のことよりも常に家族のことを一番に考えている専業主婦。芯が強く、一度始めたことは最後までやり切る精神力を持ち、娘の死をきっかけに死の真相解明と復讐を誓う。そして、一葉の夫・航輔役に山中崇、一葉と航輔の長女・沙奈役に渡邉理佐、次女・梨里杏役に星乃夢奈、一葉の弟・五十嵐優磨役で森崎ウィンが出演する。さらに、新堂家のライバルとなる早乙女家に平山祐介、筒井真理子、塩野瑛久、瀧七海、小野武彦が出演するほか、週刊星流の記者・芹沢歩夢を少路勇介、人気イケメン俳優・伊志嶺和也を長妻怜央(7ORDER)、芸能事務所社長・釘抜美嘉をしゅはまはるみ、梨里杏の担任だった高校教師・高瀬卓郎をカトウシンスケがそれぞれ演じる。第7話あらすじ一葉(板谷由夏)を秋生(平山祐介)が抱き寄せようとしたその時、麗美(筒井真理子)が現れた。彼女の後ろには、航輔(山中崇)が控えていた。復讐はもうやめようと航輔が必死に訴えても、一葉の心には届かない。一葉は、梨里杏(星乃夢奈)を殺された怒りと憎しみに囚われていた。一葉とのすれ違いに苦悩する航輔。姉夫婦の異変に気付いていた優磨(森崎ウィン)は、航輔を励まし「早乙女家のことは俺に任せてください」と告げる。そんな中、沙奈(渡邉理佐)は倫太郎(塩野瑛久)の協力を得て、芸能事務所社長・釘抜(しゅはまはるみ)が主催する会合に潜り込む。その会は、実業家や投資家の男たちに若い女優を引き合わせるという目的で開かれていた。沙奈は女優志望のフリをして釘抜に近付き、事務所に入れてほしいと頼むが、釘抜は沙奈に、所属させるかどうかは幹部3人との面接によって決まると告げる。面接官は、梨里杏が選ばれた東京ヴィーナスオーディションの面接官と同じで、その1人は秋生だった。沙奈は釘抜に懇願し、面接の約束を取り付ける。一方、一葉は麗美に呼び出される。一葉と話がしたいという麗美の狙いは何なのか?一葉はいぶかしみつつ、麗美と一対一で向き合う覚悟をする。秋生は、秘書の稲田(中村加弥乃)に命じて葵(瀧七海)の動向を調べさせていた。稲田は秋生に、葵がパクという人物と交流していることを報告する。優磨はパクとして、葵と直接会う約束をしていた。麗美と対峙する一葉、秋生に接触を図る沙奈、葵に会いに行く優磨。そして、復讐が家族に災いをもたらすのではないかと恐れながらも、止めることのできない航輔。新堂家の復讐は、新たな局面を迎える!「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」は毎週木曜日23時59分より読売テレビ・日本テレビ系にて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年11月16日板谷由夏が主演を務める「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」第6話が、通常より5分遅く11月9日(木)深夜0時04分より放送される。本作は、不審死を遂げた女子高生の母親とその家族が、娘の死の真相を追うため、様々な姿になりすまし近づき復讐していく、完全オリジナルのミステリー作品。「ブラックスキャンダル」「ブラックリベンジ」に続く“ブラック”シリーズ第3弾となっている。板谷さん演じる新堂一葉は、優しく思いやりがあり、自分のことよりも常に家族のことを一番に考えている専業主婦。芯が強く、一度始めたことは最後までやり切る精神力を持ち、娘の死をきっかけに死の真相解明と復讐を誓う。そして、一葉の夫・航輔役に山中崇、一葉と航輔の長女・沙奈役に渡邉理佐、次女・梨里杏役に星乃夢奈、一葉の弟・五十嵐優磨役で森崎ウィンが出演する。さらに、新堂家のライバルとなる早乙女家に平山祐介、筒井真理子、塩野瑛久、瀧七海、小野武彦が出演するほか、週刊星流の記者・芹沢歩夢を少路勇介、人気俳優・伊志嶺和也を長妻怜央(7ORDER)、芸能事務所社長・釘抜美嘉をしゅはまはるみ、梨里杏の担任だった高校教師・高瀬卓郎をカトウシンスケがそれぞれ演じる。第6話あらすじ一葉(板谷由夏)は、危篤状態に陥った泰造(小野武彦)と対峙する。泰造は、一葉の正体を見破っていた。一葉は泰造から、思いがけない言葉を聞かされる。新堂家は、梨里杏(星乃夢奈)と早乙女家のつながりを示す手がかりをつかみ、次なる作戦を練っていた。秋生(平山祐介)は梨里杏が参加したヴィーナスオーディションの審査員で、梨里杏を気に入って高得点を付けていた。オーディションを運営する芸能事務所社長の釘抜(しゅはまはるみ)が秋生の欲望を察し、梨里杏を早乙女家のパーティーに送り込んだと考えられた。沙奈(渡邉理佐)は、釘抜が所属タレントを集めた会合を定期的に開いているらしいという情報をつかんでいた。それは、親睦会とも人身売買の場になっているとも噂される、怪しい会合だという。釘抜からパーティーで梨里杏に何が起こったのか、聞き出す必要がある。そう考えた沙奈は、その会合に潜入する計画を立てる。釘抜は、倫太郎(塩野瑛久)の知人だったことが分かり、沙奈は倫太郎から釘抜のことを聞き出して会合に潜入するつもりだった。そんな中、航輔(山中崇)は、復讐を全てやめようと言い出す。早乙女家で一葉が秋生にキスされるのを目撃しながら、黙って見ていなければならないという屈辱を味わった航輔。これ以上、復讐に突き進むのはあまりにも危険で、家族が本当にバラバラになってしまうかもしれない。航輔の心からの訴えに対する、一葉の答えは…。さらに、早乙女家で家政婦を続ける一葉は、秋生から声をかけられる。何かを知っているらしい秋生のささやきに、一葉は激しく動揺して…。「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」は毎週木曜日23時59分~読売テレビ・日本テレビ系にて放送。※11月9日(木)は、通常より5分遅れの深夜0時04分より放送スタート(シネマカフェ編集部)
2023年11月09日板谷由夏が主演を務める「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」第5話が、11月2日(木)23時59分より放送される。本作は、不審死を遂げた女子高生の母親とその家族が、娘の死の真相を追うため、様々な姿になりすまし近づき復讐していく、完全オリジナルのミステリー作品。「ブラックスキャンダル」「ブラックリベンジ」に続く“ブラック”シリーズ第3弾となっている。板谷さん演じる新堂一葉は、優しく思いやりがあり、自分のことよりも常に家族のことを一番に考えている専業主婦。芯が強く、一度始めたことは最後までやり切る精神力を持ち、娘の死をきっかけに死の真相解明と復讐を誓う。そして、一葉の夫・航輔役に山中崇、一葉と航輔の長女・沙奈役に渡邉理佐、次女・梨里杏役に星乃夢奈、一葉の弟・五十嵐優磨役で森崎ウィンが出演する。さらに、新堂家のライバルとなる早乙女家に平山祐介、筒井真理子、塩野瑛久、瀧七海、小野武彦が出演するほか、週刊星流の記者・芹沢歩夢を少路勇介、人気イケメン俳優・伊志嶺和也を長妻怜央(7ORDER)、芸能事務所社長・釘抜美嘉をしゅはまはるみ、梨里杏の担任だった高校教師・高瀬卓郎をカトウシンスケ、高瀬の妻・高瀬奈美江を釈由美子がそれぞれ演じる。第5話あらすじ一葉(板谷由夏)は秋生(平山祐介)から強引にキスをされ、愛人にならないかと誘惑された。一葉は拒絶するが、思いもよらない秋生の行動に動揺する。沙奈(渡邉理佐)が倫太郎(塩野瑛久)の秘書・蒲田(高橋洋)から聞き出した情報では、パーティーで女性に暴力を振るう倫太郎の動画を流出させたのは梨里杏(星乃夢奈)だという。蒲田の言う通りなら、梨里杏のスマホにその証拠が残っている可能性が高い。梨里杏のスマホは未だに見つかっていなかった。一葉は、早乙女家に隠されているかもしれない梨里杏のスマホを見つけ出すと航輔(山中崇)たちに告げる。早乙女家は2日後の夜、家族そろってミュージカル鑑賞に出かける予定だった。一葉は、その留守の間が家の中を探るチャンスと考えていた。とはいえ、セキュリティも厳重な邸宅だけに容易なことではない。航輔は一葉だけを危険にさらすわけにはいかないと反対し、家族全員で協力してスマホを探すことを提案。沙奈と優磨(森崎ウィン)も賛成する。新堂家は、早乙女家潜入と捜索に向けて作戦を練る。そして作戦当日。早乙女家の人々が出払った後、一葉は航輔と優磨を早乙女邸に招き入れる。早乙女家の人々が帰宅するまでの約3時間で、広い邸宅の中をくまなく探って梨里杏のスマホを見つけなくてはならない。一葉たちは手分けして各部屋を探し、梨里杏と早乙女家のつながりを示す証拠は出てくるものの、梨里杏のスマホは見つからない。そんな中、秋生が予定より早く帰宅する。不測の事態に、一葉は一体…。「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」は毎週木曜日23時59分~読売テレビ・日本テレビ系にて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年11月02日坂本龍一の最初で最後の長編コンサート映画『Ryuichi Sakamoto | Opus』が第36回東京国際映画祭で10月24日に上映され、上映前に坂本龍一と親交のあった役所広司が登壇したトークショーが行われた。また2024年春に日本公開されることも決定した。2023年3月に逝去した音楽家、坂本龍一。闘病生活を続けていた彼が最後の力を振り絞り演奏したソロ・コンサート。2022年9月、東京のNHK 509スタジオで行われた撮影に、2000年に坂本さんのためにカスタムメイドされ、長年コンサートで愛用したヤマハのグランドピアノだけで臨んだ。「Merry Christmas Mr. Lawrence」、2023年に発表された最後のアルバム「12」からの曲、初めてピアノ・ソロで演奏された「Tong Poo」まで、自身が選曲した20曲から構成。ボーダーを越え活動を続けた坂本さんの軌跡を辿る曲目、鍵盤を奏でる指と音楽家の息遣い、その人生が刻みこまれた手。坂本さんが全面的に信頼を寄せた監督と撮影クルーたちが入念に撮影プランを練り上げ、親密かつ厳密な、世界でひとつしかない宝物のような映画空間を生み出した。坂本さん自身がアプルーブし、入念なポストプロダクションを経て完成した、最初で最後の長編コンサート映画である。東京国際映画祭での上映に登壇した役所さんは「坂本さんに最初にお会いした時から、人間としてとても魅了され、尊敬し、勝手に恩師だと思っています」と坂本さんとの交流について語り、「以前に坂本さんがお元気だった頃に対談させてもらって、その時にスタジオで演奏される姿を目の前で観たことがあります。その時は筋力に溢れていらして、その演奏もとても素晴らしかったけど、今日これから観ていただく作品の坂本さんは、その時のような筋力はないんですね。でも筋力はないけれど、一音一音に気を込めて弾いてらっしゃる姿が、そして色々なものを削ぎ落として演奏されている姿がとても美しく、人間はここまで美しくなれるのかと感動しました」と本作の魅力を語った。『Ryuichi Sakamoto | Opus』は2024年春、109シネマズプレミアム新宿ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:Ryuichi Sakamoto | Opus 2024年春、109シネマズプレミアム新宿ほか全国にて公開ⓒ KAB America Inc. / KAB Inc.
2023年10月25日2023年3月28日に逝去した音楽家・坂本龍一と深い関わりがあった東京・初台のNTTインターコミュニケーション・センター [ICC]にて、2023年12月16日(土) より『坂本龍一トリビュート展(仮称)』が開催される。坂本龍一は、90年代初頭の黎明期よりインターネットに関心を持ち、インターネット・ライブを実施するなど、作品へのメディア・テクノロジーの導入を積極的に行なってきた。以降、1996年のメディア・アーティスト、岩井俊雄とのコラボレーションをはじめ、2000年代以降は、カールステン・ニコライ、高谷史郎、真鍋大度、毛利悠子といったアーティストとのインスタレーション制作など、現代美術、メディア・アートの分野でも多くの作品の制作。ICCとの関わりは同館開館以前のプレ活動期間(1991年〜)に遡り、展覧会の企画に連動したコンサートの開催(『ローリー・アンダーソン展』 2005年)や、ICC開館10周年および20周年記念企画展も坂本と高谷史郎によるものだ。2017年に開催されたICC開館20周年記念企画展「坂本龍一 with 高谷史郎|設置音楽2 IS YOUR TIME」は台湾に巡回し、作品《IS YOUR TIME》は北京での坂本の個展にも出品されたほか、現在は中国・成都で大規模個展『SOUND AND TIME(一音一時)』が行われている。メディア・アートという分野においてもはかりしれない功績を残した坂本龍一への追悼を込めて行われる今回の展覧会では、親交のあった ライゾマティクスの真鍋大度を共同キュレーターに迎え、過去の演奏データをもとにした作品や、国内外のアーティストによるかかわりのある作品、これまでのICCでの展示などの記録によって構成。未来に向けた坂本龍一像を提示することを試みる。<開催情報>『坂本龍一トリビュート展(仮称)』会期:2023年12月16日(土)~2024年3月10日(日)会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]ギャラリーA
2023年10月23日小津安二郎生誕120年記念として放送・配信されるWOWOW連続ドラマW「OZU~小津安二郎が描いた物語~」の最終話にて、中川大志が主演、「ああ、ラブホテル ~秘密~」などを手掛ける近藤啓介監督で1932年に公開された『青春の夢いまいづこ』がリメイクされることになった。「小津調」と称される独特かつ唯一無二の映像世界で没後60年となるいまもなお、国内外問わず高い評価を受け続ける映画監督・小津安二郎。生誕から120年を迎えたことを記念し、若かりしころに監督した初期サイレント映画群を、今回オムニバスドラマ形式で現代リメイク。これまで第1話「出来ごころ」を田中圭主演、第2話「生れてはみたけれど」を柄本佑主演、第3話「非常線の女」を前田敦子主演、第4話「淑女と髯」を成田凌主演、第5話「東京の女」を石橋静河主演で描いてきたが、この度、最終話のタイトル、スタッフ、キャストが明らかに。最終話でリメイクするのは、1932年に公開された『青春の夢いまいづこ』。かつての学友でありながら、若社長と社員になった2人の青年の友情を描く。世間の荒波に揉まれる社会人のほろ苦い側面にも迫っていく。脚本・監督を務めるのは、若手監督・近藤啓介。小津監督が本作を監督した当時とほぼ同じ年齢の近藤監督が、現代の青春劇を描く。中川大志文武両道で何でも完璧にこなす主人公・堀野役を演じるのは、今作がWOWOWオリジナルドラマの初主演となる中川大志。世代の近い近藤監督と小津作品に挑む。堀野は、同じ大学の親友の斎木といつも一緒に過ごしていたが、父親の死をきっかけに帰省。斎木と離れ、遺されたホテルを継ぎ社長になる。堀野の親友でお調子者の斎木役は渡辺大知が演じる。大学を卒業した斎木はある日偶然再会した堀野に誘われて、堀野の会社で働き始める。環境や立場が変わったことで、かつては親友だった2人の関係性に変化が生じていく。堀野と斎木の大学時代の友人で、良き理解者のカナ役には成海璃子。カナの一言で、堀野はある事実を知ることに。また、堀野の父親の代からホテル経営を支える松野役には、池内博之。堀野からの信頼も厚く、斎木の教育係になる。成海璃子このほかにも、カナの友人・由紀役を坂ノ上茜。堀野の大学の友人・島崎役の森優作と熊田役の大朏岳優。社長となった堀野の運転手・毛利役を芹澤興人。堀野の側近・山下役を篠原篤が演じることが決定した。コメント到着<主演:中川大志>日本が世界に誇る小津安二郎監督の作品を、現代のクリエイターと役者達が、どう解釈して、新たな形で、今のお客様に届けられるのか、興味深いチャレンジだと感じました。演じさせていただいた堀野という男は、とても器用で、スマートで、だけど孤独で、とても不器用な人間でもありました。彼はとってもチャーミングで、僕自身大好きなキャラクターになりました。世代の近い近藤監督と、ディスカッションしながら進めていった現場は濃密で、青春な時間でした。他の作品も含めて、それぞれがどんなカラーに仕上がるのか、とても楽しみです。<脚本・監督:近藤啓介>調子に乗るな。教養もへったくれもない若造が。と言う声がこだました。「すんません」と謝ろうとしたら、もう1人の「やってごらんよ楽しいぞ?」という声が聞こえてきて、もう一度作品を見てみました。『青春の夢~』に映っていたのは楽しそうに映画で遊ぶ自由さ。嬉しくなった僕は気づけば脚本を書いていました。原作が持つ「友情」という普遍的なテーマと物語を現代に置き換えて、僕も思いっきり遊ばせて頂きました。勝手なことしてすみません。楽しかったです。いつかお会いできたときには乾杯しましょう。連続ドラマW「OZU ~小津安二郎が描いた物語~」は11月12日より毎週日曜日22時~WOWOWプライム/WOWOW4Kにて放送、WOWOWオンデマンドにて各月の初回放送終了後同月放送分を一挙配信(全6話)。(シネマカフェ編集部)
2023年10月17日板谷由夏が主演を務める「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」第2話が、10月12日(木)23時59分より放送される。本作は、不審死を遂げた女子高生の母親とその家族が、娘の死の真相を追うため、様々な姿になりすまし近づき復讐していく、完全オリジナルのミステリー作品。「ブラックスキャンダル」「ブラックリベンジ」に続く“ブラック”シリーズ第3弾となっている。板谷さん演じる新堂一葉は、優しく思いやりがあり、自分のことよりも常に家族のことを一番に考えている専業主婦。芯が強く、一度始めたことは最後までやり切る精神力を持ち、娘の死をきっかけに死の真相解明と復讐を誓う。そして、一葉の夫・航輔役に山中崇、一葉と航輔の長女・沙奈役に渡邉理佐、次女・梨里杏役に星乃夢奈、一葉の弟・五十嵐優磨に森崎ウィンが出演する。さらに、新堂家のライバルとなる早乙女家に平山祐介、筒井真理子、塩野瑛久、瀧七海、小野武彦が出演するほか、週刊星流の記者・芹沢歩夢を少路勇介、人気イケメン俳優・伊志嶺和也を長妻怜央(7ORDER)、芸能事務所社長・釘抜美嘉をしゅはまはるみ、梨里杏の担任だった高校教師・高瀬卓郎をカトウシンスケ、高瀬の妻・高瀬奈美江を釈由美子がそれぞれ演じる。第2話あらすじ一葉(板谷由夏)たち新堂家は、愛する梨里杏(星乃夢奈)の死の真相解明と復讐を誓った。ターゲットは、早乙女ホールディングス社長の秋生(平山祐介)を当主とする早乙女家。彼らが梨里杏の死に関わっているのではないか、と疑う一葉たちは、早乙女家への潜入を画策する。優磨(森崎ウィン)は、早乙女ホールディングス創業者で秋生の父・泰造(小野武彦)について調べていた。泰造は、早くに亡くした妻・美代子をいまも忘れられないでいるという。一葉は、航輔(山中崇)に美代子と似せたメイクを施してもらい、泰造に近づく。泰造が一葉に美代子の面影を重ねるように仕向けるという作戦だった。ジャーナリストになった沙奈(渡邉理佐)は美代子に関する情報を集め、一葉の手助けをする。狙い通り、泰造は一葉に心を許すようになる。一葉は泰造に頼まれて、美代子がよく作っていた郷土料理を早乙女家で振る舞う。その味は、早乙女家の人々を満足させる。一葉の料理が気に入った麗美(筒井真理子)は、友人を招くティーパーティーの軽食を一葉に任せる。一葉が早乙女家への潜入に成功し、やっとここまでたどり着いたと喜ぶ新堂家。梨里杏を失ってから1年が経っていた。そんな中、沙奈が新情報をもたらす。梨里杏が学校の屋上から転落した時に航輔が見た人影は、担任教師の高瀬(カトウシンスケ)だった可能性が高いという。高瀬と早乙女家のつながりが判明すれば、真相に近づけるに違いない。しかし高瀬は、すでに学校を辞めて行方不明だった。パーティー当日、一葉は料理の傍ら、早乙女家の内部を探る。一葉が秋生の部屋に盗聴器を仕掛けようとしたその時、倫太郎(塩野瑛久)が現れ…。「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」は毎週木曜日23時59分~読売テレビ・日本テレビ系にて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年10月12日板谷由夏が主演を務める「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」第1話が、10月5日(木)深夜0時9分より放送される。本作は、不審死を遂げた女子高生の母親とその家族が、娘の死の真相を追うため、様々な姿になりすまし近づき復讐していく、完全オリジナルのミステリー作品。「ブラックスキャンダル」「ブラックリベンジ」に続く“ブラック”シリーズ第3弾となっている。板谷さんが演じる新堂一葉は、優しく思いやりがあり、自分のことよりも常に家族のことを一番に考えている専業主婦。芯が強く、一度始めたことは最後までやり切る精神力を持っている。そして、一葉の夫・航輔役に山中崇が出演するほか、一葉と航輔の長女・沙奈役を渡邉理佐、次女・梨里杏役を星乃夢奈、一葉の弟・五十嵐優磨を森崎ウィンが演じる。さらに、新堂家のライバルとなる早乙女家に平山祐介、筒井真理子、塩野瑛久、瀧七海、小野武彦が出演するほか、少路勇介、長妻怜央(7ORDER)、カトウシンスケ、釈由美子ら豪華キャストが出演する。第1話あらすじ新堂一葉(板谷由夏)は、夫の航輔(山中崇)、2人の娘・沙奈(渡邉理佐)、梨里杏(星乃夢奈)と幸せに暮らしていた。一葉の弟・五十嵐優磨(森崎ウィン)も、新堂家で居候中。高校生の梨里杏は、タレントオーディションに入賞して芸能界デビューが決まった。一家は女優を目指す梨里杏の夢を応援し、喜んでいた。ある朝、テレビのワイドショーでは衆議院議員・早乙女倫太郎(塩野瑛久)のスキャンダルが報じられていた。ホームパーティーで泥酔する倫太郎の動画が流出。これがきっかけで倫太郎の女性への暴行が明るみになり、議員辞職に追い込まれたのだ。その日の夜、新堂家は梨里杏のデビューを祝う食事会をすることになっていた。しかし、約束の時間になっても梨里杏だけがレストランに現れず、心配になる一葉たち。その時、梨里杏から一葉に電話がかかってくる。「お母さん、ごめんなさい…私――」梨里杏がそう言うと、電話は切れてしまった。梨里杏の学校に駆け付けた一葉たちは、信じられない光景を目にする。屋上から転落し、変わり果てた姿となった梨里杏。梨里杏の死は自殺と断定され、警察の捜査は打ち切られた。しかし、一葉をはじめ新堂家は納得できない。一葉たちは、梨里杏の死に関する情報収集を始める…。「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」は10月5日(木)深夜0時9分より読売テレビ・日本テレビ系にて放送。※2話以降、毎週木曜日23時59分より放送。(シネマカフェ編集部)
2023年10月05日板谷由夏主演ドラマ「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」の新たなキャストが発表された。本作は、不審死を遂げた女子高生の母親とその家族が、娘の死の真相を追うため、様々な姿になりすまし近づき復讐していく、完全オリジナルのミステリー作品。きっかけは、実業家・早乙女秋生のホームパーティーの流出映像。そこには、泥酔議員や人気俳優、アテンダーといった様々な業界の有力者たちが映っていた。流出から1週間後、主人公・新堂一葉の次女・梨里杏が謎のメッセージを残し、高校で不審死を遂げる。さらに追い打ちをかけるように、捏造されたスキャンダルが暴露され、新堂家は大炎上。そんな中、梨里杏の死が早乙女家のコネと権力によって、自殺であるかのようにメディア誘導されていたことを知り――。今回新たに出演が発表されたのは、新堂家のライバルとなる早乙女家のキャスト。早乙女グループの代表を務める早乙女家当主・早乙女秋生を平山祐介、秋生の妻で環境コメンテーターの麗美を筒井真理子、衆議院議員の息子・倫太郎を塩野瑛久、梨里杏の同級生だった娘の葵を瀧七海、秋生の父で早乙女家の元当主・泰造を小野武彦が演じる。筒井さんは「一葉、そして新堂家との対決を、視聴者の皆さんにワクワクしてもらえたら嬉しいです」と語り、塩野さんは「果たして倫太郎はどういった人物なのか?復讐されるべき人間なのかどうか?といったところが、どんどん明らかになっていく様が僕自身も楽しみですし、視聴者の皆さんにも楽しみにしていただけたら、と思っています」とメッセージ。早乙女倫太郎平山さんは「秋生は、序盤からすごく黒幕っぽく見える、「こいつが1番悪い奴なんじゃないか?」と思わせるような男」と役どころを説明し、瀧さんは「綺麗で品のある葵になれたらいいな、と思います。頑張ります!」と意気込み。小野さんは「私自身も結末をまだ知らないので、どんな結末になるのか楽しみにしている部分があります。ただ、今ある材料や情報の中から、視聴者の皆さんにハラハラドキドキしていただけるように何をチョイスして演じるか、監督とも相談しながら撮影に臨むつもりです」とコメントしている。早乙女葵本作の主題歌は、オリヴィア・ロドリゴの「ヴァンパイア」に決定。元恋人に対する怒りや後悔の気持ちを乗せた、生々しいヴォーカルが印象的だ。オリヴィアは「主題歌に選んでもらったことをすごく嬉しく思っています!皆さん、ぜひ聞いてください!」とコメントしている。「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」は10月5日(木)深夜0時9分~読売テレビ・日本テレビ系にて放送開始(全10話)。※以降、毎週木曜日23時59分~(シネマカフェ編集部)
2023年09月21日板谷由夏が連続ドラマ初主演する完全オリジナルの復讐ミステリー「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」の新堂家キャストとして、山中崇、森崎ウィン、渡邉理佐、星乃夢奈が出演。“なりすまし”一家・新堂家のメインビジュアルも解禁となった。本作は、謎の死を遂げた女子高生の家族が、愛する娘の死の真相を追うため、ホームパーティーが行われた実業家一家やその関係者に様々な姿になりすまして近づき、意外な真実を暴き復讐していく、“なりすまし”一家による復讐ミステリー。板谷由夏演じる主人公・新堂一葉の夫で、家族思いの優しい新堂家の父・新堂航輔を山中崇、新堂家に居候している一葉の弟・五十嵐優磨を森崎ウィン、一葉の娘で、好奇心旺盛な姉・新堂沙奈を渡邉理佐、一葉の娘で、不審死を遂げる女子高生の妹・新堂梨里杏を星乃夢奈がそれぞれ演じる。山中さん演じる航輔は、昔はフリーでヘアメイクをしていたが、徐々に仕事の発注がなくなり、10年前に志半ばで引退。その後は、歓楽街の美容院で働いている。女優を目指していた梨里杏を内心応援したいと思いつつ、一方で「普通の幸せを手にして欲しい」という思いから、表向きは反対していた。山中崇/新堂航輔役「復讐を誓っている、ある意味で悪魔との契約をしている新堂家ですが、その中でも家族の面々を支えている存在なのかな」と、山中さんは自身の役どころを表現。「悪魔との契約には代償があると思うのですが、その代償を家族ができるだけ受けないように防ぐ、縁の下の力持ちのような、中心にいる妻(一葉)をいろんな意味で支えていくような夫なんじゃないかな、と思います」と語る。森崎さん演じる優磨は一葉の弟。内向的で寡黙な性格。大学を卒業後、やりたいことが見つからずフリーターに。ギャンブルにハマって金がなくなり、実家にも見放されて途方に暮れていたところ、見かねた一葉に声をかけられ、そのまま新堂家に転がりこむことに。その後、梨里杏とのある出来事がきっかけで改心。必死の就活が実って就職が決まり、梨里杏に報告しようと思っていた矢先、梨里杏が死んでしまう。森崎ウィン/五十嵐優磨役「人生の新たな第1歩を踏み出すためのきっかけを与えてくれたのが梨里杏。その梨里杏に対する思い、家族に対する思いもあり、次の扉を開ける勇気がないくすぶった現状があり...、と、すごく葛藤している役柄なのかなと思っています」と森崎さんはコメントする。渡邉さんが演じるのは、一葉と航輔の長女で梨里杏の姉・沙奈。高校卒業後にバイト代を貯めて梨里杏に通学用のバックパックを買ってやると、梨里杏はそれを3年間ボロボロになるまで大切に使っていたという。短大を卒業して旅行会社に就職する予定だったが、梨里杏の死後、新堂家が炎上してしまったことにより、内定を取り消されてしまう。渡邉理佐/新堂沙奈役「梨里杏が亡くなって家族が混乱している中でも、1番早く前を向いて、妹の死に対して向き合っているのが沙奈なのかな、という印象があるので、そこをうまく表現できたら」と渡邊さん。「強く前に進んでいく家族の姿に注目して、ご覧いただきたい」という。そして、星之さん演じる梨里杏は、幼い頃から家族の愛情を一心に受け、可愛がられて育った。勉強もスポーツも出来る万能タイプで、クラスでは常に人気者。中学校の文化祭で劇をやったことをきっかけに女優を夢見るようになり、高校では演劇部に所属。同時に芸能プロダクション主催のオーディションに合格し、いよいよデビューというところで、突然、不審死してしまう。星乃夢奈/新堂梨里杏役星之さんは「梨里杏のキャラクターは自分自身とも結構似ている部分がある」と言い、「今回、死に関わるところも含めて、謎を多く抱えた役は演じるのが初めてなので、その謎の部分...視聴者の皆さんに『何でこの子が?』と思わせられるようなお芝居ができるように頑張りたいです」と意気込みをコメントしている。プラチナイト木曜ドラマ「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」は毎週木曜23時59分~、10月5日(木)の初回放送のみ深夜0時9分~読売テレビ・日本テレビ系にて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年09月14日2024年3月28日(木)から坂本龍一が生涯最後に手掛けたシアターピース「TIME」が上演されることが決定した。「TIME」は、2021年に坂本龍一がアソシエイト・アーティストに選出された世界最大級の舞台芸術の祭典「オランダ・フェスティバル」(オランダ・アムステルダム)にて、世界で初めて上演された作品。サウンド・インスタレーション・パフォーマンス・ヴィジュアルアートが劇場空間で融合する唯一無二の鑑賞体験は、満場のスタンディングオベーションをうけるほどの高い評価を獲得。今回遂に日本で初めての上演を迎えることになった。1999年に日本武道館・大阪城ホールで上演され、約4万枚が即完売した公演「LIFE a ryuichi sakamoto opera 1999」に続く本作。坂本龍一が全曲を書き下ろし、コンセプトを考案、生前最後に手掛けたこのシアターピースでは、そのヴィジュアルデザインとコンセプトを、坂本と数多くのプロジェクトで創作をともにした高谷史郎(ダムタイプ)が手掛ける。出演には、田中泯、宮田まゆみ、石原淋が名を連ねる。田中は、ダンサー、そして俳優としても国際的に活躍している実力者。宮田は、伝統楽器「笙」を国際的に広めた第一人者で、ジョン・ケージ、武満徹など、世界的アーティストの新作初演も手掛けている。石原は、今回の日本初公演で新たにキャスティングされた、国内外で多彩な活躍を続けるダンサー。オランダでの世界初演から、更なる進化を遂げた本作に期待が膨れ上がる。公演は、東京・新国立劇場(中劇場)で2024年3月28日(木)〜4月14日(日)、京都・ロームシアター京都(メインホール)で2024年4月27日(土)〜4月28日(日)に上演される。<公演情報>RYUICHI SAKAMOTO + SHIRO TAKATANI『TIME』音楽+コンセプト:坂本龍一ヴィジュアルデザイン+コンセプト:高谷史郎出演:田中泯(ダンサー)宮田まゆみ(笙奏者)石原淋(ダンサー)【東京公演】2024年3月28日(木)〜4月14日(日)会場:新国立劇場(中劇場)【京都公演】2024年4月27日(土)〜4月28日(日)会場:ロームシアター京都(メインホール)チケット情報公式サイト
2023年09月11日今年3月28日に71歳で亡くなった、坂本龍一の意思を継いだ「一般社団法人坂本図書」が立ちあがったことがわかった。「坂本図書」は、「いつか古書店の店主になるのが夢だった」と語るほど愛書家として知られる坂本さんが2017年から準備を進めていた、自身の本を多くの人と共有するための図書構想。今回の「一般社団法人坂本図書」の設立に伴い、坂本さん所蔵の本を実際に手に取り、読むことができる空間「坂本図書」が東京都内に9月末にオープンする。大きくはない空間のため、完全予約制で場所は非公開で運営。予約できた人だけがその場所にたどり着くことができる、特別な場所になりそうだ。予約の詳細などは、「坂本図書」のSNSやオフィシャルサイト、登録制のニュースレターから知ることができる。また、この設立にあわせて書籍「坂本図書」の刊行も9月24日に決定。本書は、2018年から2022年まで雑誌『婦人画報』で連載していた「坂本図書」全36回分の他、坂本さんが絶大な信頼を寄せた編集者・鈴木正文氏との対談(2023年3月8日実施)、「2023年の坂本図書」が新たに収録される。発売元となるバリューブックスの「坂本図書」ページで予約すると、本書内でも語られている夏目漱石の短編「夢十夜」の冊子(初版500部限定)と、坂本さんの残した言葉を記した坂本図書オリジナルしおりが付いてくる。書籍「坂本図書」は本日8月28日よりバリューブックスおよび、全国の書店で予約開始(なお、上記の予約購入特典の配布は予告なく終了する場合があり)。(シネマカフェ編集部)
2023年08月28日男女混合パフォーマンスグループ・AAAの與真司郎が26日、東京・渋谷のLINE CUBE SHIBUYA 渋谷公会堂でファンミーティング「與真司郎 announcement」を開催した。2020年に活動休⽌した男女混合パフォーマンスグループ・AAAのメンバーで、2023年6⽉14⽇にエイベックス・マネジメントから独⽴した與真司郎。現在はアーティスト活動を休⽌しながら、新たな挑戦に向けてアメリカ・ロサンゼルスに活動の拠点を移している。今回、一時帰国してファンに向けてのイベントを実施。ステージに登場するや「みんな元気? 結構知っている人がいっぱいいる気がする」と笑顔を見せ、「今日は来てくれて本当にありがとうございます」と感謝の言葉。続けて「芸能界のデビュー前から含めたら20年ぐらいかな。一番緊張しているかもしれない」としつつ、「普段僕がステージ上で手紙とか読まないんだけど、今日はみんなに間違って伝わったら嫌だと思ったので手紙を読ませてもらいます」と説明して手紙を読み始めた。「これから僕が話すことは皆さんが期待して望んでいる内容ではないかも知れません。中には理解するのに時間が掛かる人もいるかと思います。でもこれから僕が話すことがきっかけとなり、少しでもこのことに理解が深まって世界が変わってくれることを願います」と真剣な眼差しを向けながら、「長い間この不安と闘ってきました。様々な葛藤を乗り越えて今やっと皆さんにこのことを打ち明ける決意ができました。それは僕がゲイであるということです」と告白。真実を打ち明ける前は相当悩んだそうだが、「ゲイであるということを公表した上でエンターテインメントを続けること」を願って公表の決断を下したという。その理由として「ありのままの自分でいることで大好きなエンターテインメントの活動を諦めたくなかったんです」と説明。幼い頃からも自分のセクシャリティーに悩んだというが、「男性同士が街中でキスしていたのを見て衝撃を受けました。周りの人たちは彼らの行動を気にすることもなく、その時初めて自分が1人じゃないとホッとしました」と海外で見た光景が自身を変えたという。続けて、「完全に自分のセクシャリティーを受け入れるのに時間が掛かりましたが、僕は自分らしく生きていこうと思います。ゲイであるからといってこれまでの自分は変わりません。これからも変わらず"與真司郎"として生きていきます」と宣言。続けてソロアーティスト活動の再開も報告し、「LGBTQ+の方にかかわらず、悩んでいる人を1人でも多く救いたいという気持ちになりました。ありのままの自分を打ち明けようと決意したことによって発信したいメッセージが明確になりました。本来の自分を表現しながら聴いてくれる人を幸せにするということが僕のアーティストの一番の目標です」と決意を新たにした。アメリカでレコーディングした新曲「Into the light」もこの日発表され、「日本語では"新たな光を指す方へ"という意味です。世界中にこの曲が届けばという思いを込め、歌詞をすべて英語にしました。この曲の売上の一部を日本のLGBTQ+の支援団体に寄付します」と明かし、イベントの最後に同曲のMVも上映。新曲と同時に、この日は自身の半生を描いたドキュメンタリーの制作も発表された。そんなの與の姿を、客席からAAAのメンバーも温かく見守った。與は「一番最初に実彩子に言いました。女の子の方が言いやすくて(笑)」と明かし、「本番前に『俺がついてるから』と言ってくれました」とメンバーの心遣いに感謝するも、「みんな(西島隆弘、日高光啓、末吉秀太)ごめん! タイプじゃない(笑)」と笑いを誘う場面も。與の衝撃の告白を温かく迎えてくれた観客を目の当たりにした與は「もっと早く言えば良かった」と安堵した表情で「またアーティストとして戻ってくるよ!」とファンに約束した。
2023年07月26日坂本龍一の作品を、クラシック界で活躍する若き俊英たちが演奏するコンサートが8月29日(火)に東京オペラシティ コンサートホールにて開催される。ピアニストの中野翔太とヴァイオリニストの成田達輝。ふたりが坂本と初めて会ったのは、2022年9月のことだった。中野翔太(Pf)、成田達輝(Vn)成田「坂本さんが東京芸術大学の学生時代に書いたヴァイオリン・ソナタと弦楽四重奏曲を録音するとのことで、ヴィオラ奏者の安達真理さんから声がかかりました。僕の場合、坂本さんといえば、YMOのファンだった母がピアノで弾く『Energy Flow』を小さい頃からいつも聴いていた思い出があって。僕はバッハの音楽にはじめて触れたのとほぼ同時期に、坂本さんの音楽を聴いていたのだと思うと、まるで自分にとっての“音楽の父”のように感じる存在でした」中野「僕にとっても坂本さんは特別な存在です。僕は15歳からアメリカに留学したのですが、なぜ日本人である自分が西洋の音楽をやっているのか、意味を見出せなくなって、壁にぶち当たっていた時期がありました。そんなとき、ふと坂本さんの音楽が耳に入ってきて、“あ、こういうことなんだ”と思ったんです。言葉にするのが難しいですが、今までの自分の悩みが小さなものに感じられました。それから坂本さんの音楽にどんどん惹き込まれていきました」今回のコンサートでは、そのヴァイオリン・ソナタを聴くことができる。1970年に作曲され、ほとんど人前で演奏されることのなかった作品だ(1984年の演奏が録音として残っている)。中野「おそらく皆さんがイメージするような坂本さんの作風ではなく、現代音楽的な響きのなかに、ラヴェルやドビュッシーをはじめさまざまな音楽の要素が詰め込まれている感じ。若き日の坂本さんの“やってやる!”という音楽に対する情熱があふれ出ているような作品です」成田「無駄のない、高度な作曲テクニックで書き上げられた形式的な第1楽章、能のすり足を思わせるような第2楽章、そして血潮がほとばしるような鮮烈さをきわめた第3楽章。ギラギラしたものを感じます」LEO(箏) (C)NIPPON COLUMBIAさらに特別ゲストとして、同じく坂本をリスペクトする箏アーティスト、LEOを迎え、「戦場のメリークリスマス」「M.A.Y in the backyard」をトリオで披露。「ラストエンペラー」「The Sheltering Sky」といったおなじみのメロディから、ウクライナのヴァイオリニストとコラボした「Peace for Illia」など最新の楽曲まで、“作曲家・坂本龍一”の本質を伝えるコンサートとなるに違いない。アフタヌーン・コンサート・シリーズ 2023-2024若き俊英たちによる戦場のメリークリスマス8月29日(火) 13時30分東京オペラシティ コンサートホール■チケット情報出演中野翔太(Pf)、成田達輝(Vn)、LEO(箏)曲目坂本龍一:戦場のメリークリスマスラストエンペラーPeace for IlliaソナタA Flower is not a Flower文:原典子
2023年07月20日「坂本龍一さんの訃報は、ネットのニュースで知りました。ご体調がすぐれないのは聞いていましたが、こんな突然に別れが来るとは思っていませんでした。最初は気持ちが追いつかずに、頭が真っ白になるというのは、こういうことかと」語り始めたのは、昨年、メジャーデビュー20周年を迎えた歌手の元ちとせさん(44)。今年3月28日に71歳で逝去した坂本さんとは18年ほど前に出会い、以来、親しみを込めて愛称の“教授”と呼んでいたという。「残されていた新作の映画音楽などを聴くたびに、教授にとって、最後まで音楽がご自分のパートナーだったんだなということを改めて感じています。今もまだそばにいてくれるようで、いなくなった気がしないんです。そう思わせることもまた、坂本さんらしいやさしさなんだと」今年もまもなく終戦の8月を迎えるが、毎年、この時期に、元さんが大切に歌い続けてきた歌がある。タイトルを、『死んだ女の子』という。45年8月6日の原爆投下直後の広島を訪れていたトルコの社会派詩人ナジム・ヒクメットの詩に作曲家の外山雄三が作曲した作品。広島の原爆により、7歳で死んでしまった女の子の声を代弁したものだ。〈あたしは死んだのあのヒロシマで〉と訴える歌詞は、炎に焼かれて死んだ子は、二度と甘いあめ玉もしゃぶれないといった切ない内容に続いていく。元さんは、05年以来、毎年夏にこの曲を期間限定で配信を行い、その収益をチャリティとして寄付してきた。広島、長崎のあの悲劇を二度と繰り返さないという平和へのメッセージが込められた曲をプロデュース、アレンジしたのが坂本龍一さんだった。「この歌を私が再び歌いたいと思うようになったとき、プロデュースなどを“世界のサカモト”にお願いしたいと思ってお声かけしたんです。坂本さんは、すぐに快諾してくださいました」この「再び歌いたい」との発言でもわかるが、実は元さんは、この曲と10代のころに出合っていた。しかし「詞の内容を理解できなかった」と録音をためらい、いわば封印した過去があった。■広島平和記念資料館で衝撃を受けて『死んだ女の子』に向き合った79年1月5日、鹿児島県大島郡瀬戸内町で生まれた元さん。19歳の秋に上京し、数寄屋橋のCDショップでアルバイトをしながら、デビューに備えた。「ちょっとデモ盤を録るから」所属した音楽事務所の当時の社長でプロデューサーも務めていた森川欣信氏(70)からある1曲を渡されたのは、このころのことだ。「それが、『死んだ女の子』でした。単純に、なんで、こんな怖いタイトルの曲をと思いました。歌詞も原爆で幼い女の子の髪の毛が焼けたりするという内容で、正直、私の中ではどういう感情で歌に向き合っていいのかわからなくて。その録音のあとは私自身、歌いたい気持ちも起きないままでした」時間は、少しさかのぼる。デビューしてすぐのことだった。「夏に音楽イベントがあって、広島に行ったとき、初めて広島平和記念資料館を訪れました。正直に言うと、最初はどんなところかわかっていなくて、遠足のような気分で出かけてしまったのですが、一歩、資料館に足を踏み入れたときの温度感や、展示されていた被害の現実は衝撃的でした。原子爆弾の熱線で石段に焼きついて残っていた女の子の影も実際に見ました。当時、私は24歳で自分はもう大人だと思っていましたが、こんな大切な歴史の真実も知らないで大人だと思っていた自分を恥ずかしいと感じたんです」資料館を出て、原爆ドームを見上げながら、同行していた森川氏に言った。「『死んだ女の子』って、こういうことだったんですね」続いて、こう口にしていた。「もう一度、歌ってみたいです」こんな心境の変化があった。「イベントなどでシマ唄を歌いはじめたとき、誰かが拍手をしてくれて、そのときの喜びがそれまで私を歌わせてくれていました。でも、今度は、私の歌を聴いた人が、何かを感じてくれたり、考えたりするきっかけになるような歌手になりたい。そう思ったんです」そこから、『死んだ女の子』のレコーディングの準備が始まる。「この曲をどんなふうに伝えたらいいか、すごく悩みました。そのうち、世界中の人や偉い指導者たちがこれを聴いて、平和について考えてほしいなと思うようになって。そんな葛藤のなかで、“世界のサカモト”にお願いしてみたいと思ったんです」こうして、前出のとおり、ニューヨーク在住の坂本さんとコンタクトを取って快諾をもらった元さんは、日本を旅立つのだった。■坂本さん自ら英語で『死んだ女の子』の歌詞の意味と、広島の歴史について解説した坂本さんは素顔は、とてもおちゃめな方でした」元さんはそう語ったが、その数日後、スタジオの指揮台に立つと一転、音楽家として繊細かつ妥協のない姿があったという。「20人ほどの国籍も肌の色もさまざまな演奏家を前に、坂本さん自ら英語で『死んだ女の子』の歌詞の意味と、原爆が落とされた広島の歴史について解説をしてくれました。それから、『この音楽を、あなたたちがアメリカで演奏するということに大きな意味があるんだ』と、力を込めておっしゃいました。演奏前にしっかり意思統一をして録音を一発で終わらせようとしたのは、弦楽器の奏者にすごくハードな演奏が必要だったので、何回もやらせたくないという坂本さんの心遣いもあって。そういうやさしさは、本当にかっこよかったですね」やがてスタジオの演奏家らの気持ちも高まっていき、そこに元ちとせさんの、平和な世界を心から願うという渾身の歌声が重ねられていく。「二度と同じ過ちを繰り返してほしくないという思いで、みんなが一つになりました」こうして、元さんの新たな代表曲の一つとなった『死んだ女の子』は、’05年8月5日より配信が始まる。翌日の広島への原爆投下から60年という節目の8月6日、元さんは報道番組『筑紫哲也のNEWS23』(TBS系)において、原爆ドームの前で、坂本さんのピアノの生演奏により『死んだ女の子』を披露。裸足で歌い上げるパフォーマンスは大きな感動を巻き起こした。このあと、09年に長男が生まれた元さんは、生まれ故郷の奄美大島に帰る。その後も、子育てをしながらの歌手業が続く。’11年3月の東日本大震災と福島第一原発の事故を経て、翌年夏の「NO NUKES 2012」には、女性のソロアーティストとしてはただ一人参加して、『死んだ女の子』を歌った。「これも、坂本さんからお声をかけていただきました。『死んだ女の子』をレコーディングしたときも思いましたが、あからさまに戦争反対とかではなく音楽でしか生まれないもの、熱いものを、お互いに同じ温度感で作品に詰め込むことができた。つくづく坂本さんの音楽というのは、人そのものなんですね。彼のやさしさ、愛情、思いやりが、その根底にある」そのやさしさに直接ふれた出来事があったと、元さんは語る。あの、原爆ドーム前での共演が『NEWS23』で放送された8月の夜のことだった。「私も慣れていない生放送で緊張していたんだと思います。歌の前のインタビューのときにガチガチに固まっていたら、横に並んでいた坂本さんが、いきなりギュッと手を握ったんです。びっくりしたんですが、その瞬間、もういいやと、履いていたヒールを脱いで裸足になりました。坂本さんのあのギュッで、吹っ切れたんですね。そういうやさしさも、きっと感性の鋭さからくるもので、周囲の人の感情にも気づいてしまうんでしょうね。本当に貴重な経験でした」アルバム『平和元年』は、元さんが、戦後70年を迎えた’15年夏に発表した。『死んだ男の残したものは』『さとうきび畑』など平和への祈りが込められた12曲で構成され、『死んだ女の子』もこのアルバムで聴くことができる。坂本さんはじめ、幾多の出会いを経て、「唄者」としての自分に新たな使命と覚悟ができた。「坂本さんの人としてのやさしさと反戦のメッセージを、私も一緒の曲作りを通じていっぱいいただきましたから、今度は私が引き継いで、世界中の人たち、そして子供たち世代に、歌を通じて、手渡していきたいと思うんです」昨年のデビュー20周年のアルバム『虹の麓』や記念ライブなどを機に、再び旺盛な音楽活動が始まっている。「原点に戻ってシマ唄ともう一度向き合いたいし、『平和元年』の第2弾もいずれ作りたい。そんな話も、スタッフと始めたところです」【後編】私は唄い続ける坂本龍一さんの魂を…元ちとせが反戦歌『死んだ女の子』に込めた祈りと覚悟へ続く
2023年07月09日【前編】元ちとせ反戦歌『死んだ女の子』原爆ドーム前での共演でふれた坂本龍一さんのやさしさから続くウクライナでの戦争など世界で軍事的緊張が高まるなか、広島の原爆で亡くなった女の子の歌『死んだ女の子』を歌い続ける元ちとせさん(44)。この歌は先日亡くなった坂本龍一さん(享年71)がプロデュースし、自ら指揮をして録音。そこで知った坂本さんの平和への思い。間近で感じた、戦争という過ちを繰り返さないとの巨匠の強い思いとそこに隠された深い愛情を忘れないーー。今年もまもなく終戦の8月を迎えるが、毎年、この時期に、元さんが大切に歌い続けてきた歌がある。タイトルを、『死んだ女の子』という。45年8月6日の原爆投下直後の広島を訪れていたトルコの社会派詩人ナジム・ヒクメットの詩に作曲家の外山雄三が作曲した作品。広島の原爆により、7歳で死んでしまった女の子の声を代弁したものだ。〈あたしは死んだのあのヒロシマで〉と訴える歌詞は、炎に焼かれて死んだ子は、二度と甘いあめ玉もしゃぶれないといった切ない内容に続いていく。元さんは、05年以来、毎年夏にこの曲を期間限定で配信を行い、その収益をチャリティとして寄付してきた。広島、長崎のあの悲劇を二度と繰り返さないという平和へのメッセージが込められた曲をプロデュース、アレンジしたのが坂本龍一さんだった。「お会いする前から、とにかく、まわりのスタッフたちがガチガチに緊張しているのが伝わって、坂本龍一さんってそんなに怖い人なのかなと。私自身は、いつもどおり、先入観を持たずにお会いしたいと考えていました。初対面はニューヨークの、坂本さんが“社食”と呼んでいるイタリアンカフェでしたが、そのときに聞いたのは、それこそ『みんな気をつかって、僕にオファーをしてくる人はそんなにいないんだ』と。だから、私たちの依頼を本当に喜んでくれていた。素顔は、とてもおちゃめな方でした」と、語る元ちとせさん。その数日後、スタジオの指揮台に立つと一転、音楽家として繊細かつ妥協のない姿があった。「20人ほどの国籍も肌の色もさまざまな演奏家を前に、坂本さん自ら英語で『死んだ女の子』の歌詞の意味と、原爆が落とされた広島の歴史について解説をしてくれました。それから、『この音楽を、あなたたちがアメリカで演奏するということに大きな意味があるんだ』と、力を込めておっしゃいました。演奏前にしっかり意思統一をして録音を一発で終わらせようとしたのは、弦楽器の奏者にすごくハードな演奏が必要だったので、何回もやらせたくないという坂本さんの心遣いもあって。そういうやさしさは、本当にかっこよかったですね」やがてスタジオの演奏家らの気持ちも高まっていき、そこに元ちとせさんの、平和な世界を心から願うという渾身の歌声が重ねられていく。「二度と同じ過ちを繰り返してほしくないという思いで、みんなが一つになりました」■広島平和記念資料館で衝撃を受けて『死んだ女の子』に向き合った79年1月5日、鹿児島県大島郡瀬戸内町で生まれた元さん。19歳の秋に上京し、数寄屋橋のCDショップでアルバイトをしながら、デビューに備えた。「ちょっとデモ盤を録るから」所属した音楽事務所の当時の社長でプロデューサーも務めていた森川欣信氏(70)からある1曲を渡されたのは、このころのことだ。「それが、『死んだ女の子』でした。単純に、なんで、こんな怖いタイトルの曲をと思いました。歌詞も原爆で幼い女の子の髪の毛が焼けたりするという内容で、正直、私の中ではどういう感情で歌に向き合っていいのかわからなくて。その録音のあとは私自身、歌いたい気持ちも起きないままでした」インディーズを経て『ワダツミの木』でメジャーデビューを果たしたのは’02年2月。同曲はオリコン1位となり、80万枚を超えるセールスを達成する。ルーツにシマ唄を持つ、独特の歌唱法で、天にも届くような歌声は「神様の声」とも絶賛された。23歳だった。続く2曲目『君ヲ想フ』もヒットし、ファーストアルバム『ハイヌミカゼ』も1位となり、第44回レコード大賞ベストアルバム賞に輝いた。初の全国ツアーも大成功。快進撃が続いていた’04年1月、ホームページで結婚と妊娠が発表された。そして人気急上昇のさなかに、拠点を沖縄に移した。「スタッフの理解もあって、沖縄と東京を行き来しながらの生活が始まりました」翌05年、長女が誕生。そして、戦後60年の節目でもあったこの年の夏、元さんは、『死んだ女の子』の音源を発表した。「母親になったことも大きかったです。でも、私自身、あの歌を忘れていたわけではありません。いつも頭のどこかにあった。再び歌う気持ちになったのは、広島を訪れたのがきっかけでした」デビューしてすぐのことだった。「夏に音楽イベントがあって、広島に行ったとき、初めて広島平和記念資料館を訪れました。正直に言うと、最初はどんなところかわかっていなくて、遠足のような気分で出かけてしまったのですが、一歩、資料館に足を踏み入れたときの温度感や、展示されていた被害の現実は衝撃的でした。原子爆弾の熱線で石段に焼きついて残っていた女の子の影も実際に見ました。当時、私は24歳で自分はもう大人だと思っていましたが、こんな大切な歴史の真実も知らないで大人だと思っていた自分を恥ずかしいと感じたんです」資料館を出て、原爆ドームを見上げながら、同行していた森川氏に言った。「『死んだ女の子』って、こういうことだったんですね」続いて、こう口にしていた。「もう一度、歌ってみたいです」こんな心境の変化があった。坂本さんの助力を得て、元さんの新たな代表曲の一つとなった『死んだ女の子』は、’05年8月5日より配信が始まる。翌日の広島への原爆投下から60年という節目の8月6日、元さんは報道番組『筑紫哲也のNEWS23』(TBS系)において、原爆ドームの前で、坂本さんのピアノの生演奏により『死んだ女の子』を披露。裸足で歌い上げるパフォーマンスは大きな感動を巻き起こした。「平和であることが当たり前じゃないということを、忘れてはいけないと思うんです。もちろん母親として、自分の子供が戦争に巻き込まれてほしくないという気持ちも大きいです。この歌をきっかけに、その思いが多くの人々に届くといいな、と思いました」このあと、09年に長男が生まれた元さんは、生まれ故郷の奄美大島に帰る。「島に戻ったのは子育てのためというわけではなく、どこかで漠然と“いつかは島に戻るんだろうな”という気持ちがあって、それがそのタイミングになっただけ。とはいえ、本当に、まわりに助けられています。島のお母さんたちも多くが働いていますが、私の場合は、ライブなどで島を離れなきゃならないことが多いのも理解してもらっていて。一度もPTAの役に立ったこともないですが、『いいよ、いいよ』と。子供は、小さなころは勝手にどこかの家に泊めてもらっていて、今日はウチの子はどこなんだろうと(笑)。また、悪いことをしたら、誰かが叱ってくれるという島ぐるみの子育ても、私の幼いころと変わっていませんでした」その後も、子育てをしながらの歌手業が続く。’11年3月の東日本大震災と福島第一原発の事故を経て、翌年夏の「NO NUKES 2012」には、女性のソロアーティストとしてはただ一人参加して、『死んだ女の子』を歌った。「これも、坂本さんからお声をかけていただきました。『死んだ女の子』をレコーディングしたときも思いましたが、あからさまに戦争反対とかではなく音楽でしか生まれないもの、熱いものを、お互いに同じ温度感で作品に詰め込むことができた。つくづく坂本さんの音楽というのは、人そのものなんですね。彼のやさしさ、愛情、思いやりが、その根底にある」■「戦争はいやだ」という作文を書いた娘。自分の歌の意味が通じた喜びを感じてアルバム『平和元年』は、元さんが、戦後70年を迎えた’15年夏に発表した。『死んだ男の残したものは』『さとうきび畑』など平和への祈りが込められた12曲で構成され、『死んだ女の子』もこのアルバムで聴くことができる。「全曲カバーのこのアルバムを作ろうと思ったのは、坂本さんとの共演もきっかけの一つですし、さらには、吉永小百合さん(78)との出会いも大きいです」アルバムの題字を書いたのは、その吉永さん。「広島の平和コンサートに坂本さんとともに呼んでもらったときに、吉永さんとお話ししました。あの方は、戦後と同い年なんですね。『戦争から何年たったかを忘れてほしくないから、年齢を公表しています』と。吉永さんが平和に対する思いを、朗読会などを通じて届け続けていることに心打たれました」そしてもう一つ、元さんの気持ちを後押ししたものがあった。「前年に当時小学3年生の娘が書いた作文のタイトルが『戦争はいやだ』。私は、あんまり教育熱心でもなく、立派なお母さんを目指したこともありません。母と娘というより、同じ一人の人間として互いに歩いているという気持ちできたので。ただ、『死んだ女の子』もそうですが、子供に私の歌について話すときに、戦争で奪われなくてよかった命が奪われることもあるんだよ、ということは常々話していました。幼い娘が聞いて、そこで生まれたハテナが彼女の引出しに残っていて、やがて成長して戦争報道のニュースなどを見たときに、『あっ、ママの言ってたことはこれだったんだ』とつながっていたと知りました。ああ、歌い続けてきてよかったと思えたんです」ウクライナとロシアの戦争も出口が見えないなか、平和への願いを歌い続けている元さんが今、思うこととは。「奄美や沖縄の基地のことも含めて、何も知らないですむことじゃないですからね。いろんな考えがあるのは当然ですが、自分の意志を持つことは大事と思っています。私自身、奄美の歴史をほとんど知らずに育って、ようやく20代になって03年の復帰50年を機に学びました。本土と行き来するのにパスポートが必要だったりする苦労を乗り越えてできた、島の人の絆の強さを知りました。もっと早いうちに理解していたら私の中で何かが変わっていたかもしれない。だから、今の若い人たちにも、そうした歴史などを知っていてほしいと思うんです」昨年のデビュー20周年のアルバム『虹の麓』や記念ライブなどを機に、再び旺盛な音楽活動が始まっている。「原点に戻ってシマ唄ともう一度向き合いたいし、『平和元年』の第2弾もいずれ作りたい。そんな話も、スタッフと始めたところです。『死んだ女の子』は、坂本さんの参加により、国際的にも注目される力のある作品となりました。音楽というものは世界中の人の音が集まって重なり合っても争い事にはなりませんから、そうやってできた歌をこれからも届けていきたいと思うんです」
2023年07月09日