気鋭のヴァイオリニスト枝並千花プロデュースによる人気企画「Varietà」公演vol.7が目前だ(6月25日:霞町音楽堂)。2014年にスタートしたこの企画の趣旨はすばり、「1つのコンサートの中で、色々なジャンルの音楽が聴けるコンサート」。「今のクラシック演奏家は、クラシック以外のジャンルを必要以上に他ジャンル化してしまう傾向にあると感じています。もちろん、クラシック音楽という文化を大事にしていかなくてはいけないのですが、考え方が固まり過ぎていて、聴き手が聴きたい音楽が何かを汲み取る努力をもっとしなくてはいけないのではないかと思います」と語る枝並の想いからスタートしたこの企画は、“音楽の多様性(Varietà)のテーマ通りバラエティに富んだ内容が持ち味だ。過去6回の公演履歴も多種多様。素敵なゲストを交えて描き出すステージはさながら社交場のような趣だ。7回目となる今回は、東京都交響楽団首席チェリスト古川展生を筆頭に、若手実力者を集めた弦楽五重奏ほかを披露する。会場となる「霞町音楽堂(西麻布)」は、客席数80席でワインバーを併設した親密な空間だ。「大人の隠れ家」とでも言えそうなこのホールで、演奏者の息遣いや交わされる目線までがリアルに感じられる素敵な時間を味わいたい。●公演概要「Varietà」6月25日(金)霞町音楽堂(開場18:00/開演18:30)<出演>枝並千花(Vn)、城戸かれん(Vn)、横溝耕一(Va)、古川展生(Vc)、富岡廉太郎(Vc)●枝並千花(えだなみ ちか/ヴィオリン)4歳よりヴァイオリンを始める。桐朋女子高等学校音楽科を経て、同大学音楽学部卒業。1998年第52回全日本学生音楽コンクール中学生の部全国第1位。東儀賞、兎束賞、都築音楽賞受賞。2001年第10回日本モーツァルト音楽コンクールヴァイオリン部門第3位入賞。2003年第24回ミケランジェロ・アバド国際ヴァイオリンコンクール優勝、及びソナタ賞受賞。ミラノにて受賞コンサート出演。2004年「井上道義の上り坂コンサート」にソリストとして出演。同年、大友直人指揮、東京交響楽団と共演。2005年ソウルにて日韓交流演奏会に出演するなど、学生時代から多くの演奏会に参加。これまでに奥村和雄、辰巳明子各氏に師事するほか、ザハール・ブロン、ジェラール・プーレ、レジス・パスキエ、ドン・スク・カン、シュロモ・ミンツ、マキシム・ヴェンゲーロフ各氏に指導を受ける。2006年4月東京交響楽団へ入団。退団後はソリスト、室内楽奏者、コンサートマスターとして幅広く活動。日本フィルハーモニー交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団等にゲストコンサートマスターとして招かれる。宮崎国際音楽祭、ラ・フォル・ジュルネ、東京春音楽祭などへ出演。Music Dialogueアーティスト。2009年CHANEL Pygmalion Days アーティスト。同年デビューCD「夢のあとに」をリリース。2014年6月、ブルーノ・ワルターのヴァイオリンソナタが日本初録音された2ndアルバム「naked」をリリース。同年7月、名古屋フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団と協演。2016年12月、ユニバーサル・ミュージックより3rdアルバム「LOTUS」をリリース。2018年6月、自身率いるオーケストラプロジェクト “ORCHESTRA POSSIBLE(オーケストラ・ポッシブル)”初のフルオーケストラ公演を成功させた。この公演は、公式YouTubeチャンネルにて配信中。現在総再生回数は約450万回と、再演の声と共に反響が大きい。「枝並千花CHANNEL」
2021年06月12日イディナ・メンゼル、X JAPANらの日本公演でコンサートマスターを務めたバイオリニストの枝並千花率いるオーケストラプロジェクト、ORCHESTRA POSSIBLEが、いよいよ本格始動。6月に初のフルオーケストラコンサートを開催することを発表した。【チケット情報はこちら】ORCHESTRA POSSIBLEは2016年より最小編成で活動をスタートし、映画音楽、ドラマ音楽、ゲーム音楽などを独自のアレンジでオーケストラ演奏してきた。枝並は、「“心に届く音楽を発信したい”という気持ちにジャンル分けはいりません。クラシックに留まらず、ジャンルレスに活動していきます。今までにない新しいオーケストラスタイルを築き上げたい」と意気込みを語った。本公演では、“Born ~音楽は心のくすり~”をテーマに、『JIN -仁-』『DOCTORS ~最強の名医~』『医龍 -Team Medical Dragon-』など、8作品以上の日本の医療ドラマを彩った名曲の数々をフルオーケストラで披露する。「医療ドラマには名曲がたくさんありますので、オーケストラのサウンドでみなさんに聴いていただきたい」と枝並は語った。指揮を務めるのは、映画『マエストロ!』で西田敏行の指揮指導などを担当した、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団アソシエイトコンダクターの佐々木新平。「お客さんが持っている医療ドラマへの思い出に寄り添い、そしてその思い出をさらに豊かにするような音楽を心掛けたい」とコンサートへの思いを力強く語った。また、本公演の趣旨に賛同した生稲晃子がスペシャルサポーターに就任。2011年に乳がんを発症し、5年間に5度の手術を経験した生稲は、「病室にひとりでいると不安と恐怖で押しつぶされそうになりました。そんなとき、病室に付いていた有線でクラシックを24時間かけていて。クラシックは寄り添ってくれる音楽。闘病中はクラシック音楽に助けられました」と自身の経験を明かした。会見の最後には枝並がバイオリンを生披露し、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』より『Code Blue ~the same spirit』、『ドクターX ~外科医・大門未知子~』より『ドクターXのテーマ』、『白い巨塔』より『Amazing Grace』を演奏。間近で聴いていた生稲は、「心地よさと興奮ですごく熱くなりました。聴いているだけで涙が出そうに。これをオーケストラで聴ける当日が楽しみです」とPRした。ORCHESTRA POSSIBLEによるコンサート“Born ~音楽は心のくすり~”は、6月22日(金)東京・東京オペラシティ コンサートホールにて開催。チケット発売中。取材・文:門宏
2018年05月14日4回にわたってお届けしてきた、【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ】。石井さんから教わったコツは、特別な花材も特別な道具も必要のない、手に入るものでどなたでも今すぐ真似ができるものです。アンジェスタッフの自宅でもどんどん始まる「花のある暮らし」。応用編の今日は、石井さんに教わったことを大切にしながら、思い思いに楽しむスタッフの花のある暮らしをご紹介します。■ スタッフ宅でもどんどん始まる、花のある暮らし【家族の朝が始まる、ダイニングテーブルの上に】(冒頭の写真)朝の明るい陽ざしが入るダイニングテーブルには、気持ちが晴れやかになるような楽しい色合いのブーケを。比較的大きめの花器の幅と高さをアネモネで埋め、葉ものと小さな花々でリズムを出してみました。【毎日のごはんが美味しくなる魔法?キッチンの片隅に】カウンターの上やシンクの脇など、キッチンの片隅には小さなお花たちを。余ったユーカリなどの葉もので枠組みを作った小さめの花器に、白いお花の清らかさをポイントにして。目に入るたびに幸せな気持ちになれるから、毎日作るごはんだってますます美味しくなっちゃうかも。【窓辺にちょこんと佇ませて】外の景色が見えない雨の日にも、窓辺にちょこんと生けたお花は私たちの目をそっと楽しませてくれます。【癒しの存在をデスク脇に】ペーパーワークに疲れても、あしらったお花に目を向ければ優しい気持ちに。【水回りにも小さな幸せを】歯を磨く時や顔を洗う時など、ふとした瞬間に目に映りこむお花たち。その度になんだか豊かな気持ちに。終わりかけのお花や短くなってしまったお花たちを小さな花器にまとめるだけで、水回りの空間が瑞々しく仕上がりますよ。【人が集まるリビングにも】おかえりなさいの気持ちや、お客さまへのおもてなしの気持ちを表すリビングのお花たち。弾む会話に、お花たちも愉しげに揺れます。■ こんなアイデアも・・・古いティーポットや、可愛らしい佇まいのジュースの空き瓶にも。自宅にあるこんなものも立派な花器代わりになりますよ。気負わず、気取らず、思いのままにお花を飾ってみてくださいね。ふとした瞬間に目に映る、小さな幸せ。花のある暮らしが教えてくれる季節の移り変わりに想いを馳せて、新しい春の生活を楽しんでみてくださいね。=写真:山崎・宮城文:宮城=暮らしのはなし 花便り 【お花特集ページはこちらから】【コラム連載特集】フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・1】基本のお手入れ・【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・2】お花ってどう組み合わせればいいの?・【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・3】花器のタイプ別飾り方のコツ・【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・4】花器のタイプ別飾り方のコツ・【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・応用編】スタッフの自宅でも始まる、花のある暮らし
2017年02月27日5回にわたってお届けしている「フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ」。第3回目と4回目は、花器のタイプ別に生け方のコツを教わります。第4回目の今日は、【口が狭いタイプ】と【大き目タイプ】の花器。イチから生けるにはちょっぴりハードル高めに思われる花器たちも、石井さんから教わったコツを生かせばきっとびっくりするほど楽しく上手に生けられますよ。■ 口が狭いタイプ口が狭く足元がぽってりとしたこのタイプの花器は、お花にもボリューム感が必要。素材選びを工夫して、左右に広がりを持たせてあげることでバランスよく仕上がりますよ。【1】<今回使用した花材>・ラナンキュラス・アリアドネ(薄ピンク色)・ビバーナム(黄緑色)<今回使用した花器>・リューズガラスブロードラインフラワーベースドロップ【2】ふわっとボリュームを持たせて生けるにはお花の量が必要ですが、たくさんの本数を用意しなくても大丈夫。石井さん「こんな時は、枝分かれしたスプレータイプの品種を使うといいですよ。枝分かれしているものなら、少量で簡単にボリュームを出すことができます。また、横に広がりを持たせやすい、しなやかな茎を持った素材が便利です。」【3】小分けにした枝もののお花を放射線状に生けていきます。最初からは固定しにくいお花たちも、ある程度生けていくことによって茎が絡まり生けやすくなります。【4】最終形をイメージしながらすべての素材を生け終えたら、リズム感が生まれるように高さの調節をします。凹凸感を出すことで、お花たちがよりフレッシュではつらつとした表情になりますよ。■ 大き目タイプ大きな花器は繊細なお花だけで生けようと思うと、バランスを取るのもお財布も大変です。そんな時には、房状にお花がついたものや面的なものである程度の形を作ってから他のお花を生けていくと、簡単にボリュームも出せてまとめやすくなります。【1】<今回使用した花材>・アジサイ(黄緑色)・リューココリーネ(紫色)・ポンポンスカビオサ(ピンク色)・エンドウ豆(葉もの)<今回使用した花器>・リューズガラスクーレラインフラワーベースビューグル【2】大きな花器には、まず大きなアジサイで幅と高さを埋めていきます。石井さん「大きいものから生けていくことが大切です。細い茎を持つお花は最初に入れると折れてしまうし、どんな空間にも後から入っていくことができますよ。」【3】最初に枠組みを作る場合は別として、基本的に仕上げに入れてバランスを整えていくことが多い葉ものたち。でも用意した他のお花たちの茎が極端に細いようであれば順序を入れ替えることも。今回は茎の細いポンポンスカビオサやリューココリーネを用意したため、葉ものであるエンドウ豆を先に。面を作ったアジサイだけではベタッしがちなところに、エンドウ豆や他のお花で高さを出してリズムを作っていきます。【4】お花の「顔」は花冠だけではなく、お花の横顔や茎の流れだったりすることも。それぞれの個性を見出してあげれば、すべて同じ方向を見ていなくても大丈夫。まるで大自然の中に在る植物たちのような、生き生きとした情景が花器の中にも生まれます。<石井さんのプチテクニック>お花や葉ものを切り分けた時には・・・お花を生けている時にバランスを見ながら切り分けたりして、小さな花材が出ることがあります。そんな時はすぐ捨てずに、とっておきましょう。小さな花器や1輪挿しに生ければ、小さなお花や葉ものたちもまだまだ楽しませてくれますよ。石井さん「お花を生けていく上で、それぞれのお花の個性を見抜いて生けていくことは大切です。対称の部分を作らず、なるべく規則性を持たせずに生けていくと、まるで自然界のお花畑のようにお花を生き生きと生けることができますよ。」どなたでもご自宅でお花を表情豊かに生けることができる【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、飾り方のコツ】。それはまるで、ご自宅の中で太陽や風の存在を感じるためのヒントみたい。テーブルの上や、窓辺に小さな幸せをちょこんとのせて。そこまで来ている新しい季節には、こんな「花のある暮らし」を始めてみませんか?=写真:中島・宮城文・宮城=暮らしのはなし 花便り <プロフィール>石井千花(いしいちか)さん日比谷花壇本社 シニアデザイナー。学生時代をデンマークで過ごし、大自然と人の関わり方に大きな影響を受けて帰国後フラワーデザイナーに。“自然と関わって生きる”ライフスタイルを貫きながら、多彩な活動を展開されています。【お花特集ページはこちらから】【コラム連載特集】フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・1】基本のお手入れ・【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・2】お花ってどう組み合わせればいいの?・【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・3】花器のタイプ別飾り方のコツ・【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・4】花器のタイプ別飾り方のコツ・【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・応用編】スタッフの自宅でも始まる、花のある暮らし
2017年02月22日5回にわたってお届けしている「フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ」。第3回目と4回目は、花器のタイプ別に生け方のコツを教わります。第3回目の今日は、比較的簡単に生けられる【小さめタイプ】と【背が高いタイプ】の花器。石井さんから教わるコツを踏まえてお花を生けるだけで、家族やお客さまに「どこかでならってきたの?」なんて褒められちゃいそうです。■ 小さめタイプお花初心者さんも気軽に生けられるのは、小さめタイプの花器。石井さんから教わるポイントを押さえるだけで、少ない花材でもぐっとこなれてまとまります。【1】<今回使用した花材>・ラナンキュラスエムクリーム(クリーム色)・ラナンキュラスポムドール(緑色)・バリエガタ(丸い葉もの)・ミスカンサス(長細い葉もの)<今回使用した花器>・リューズガラスブロードラインフラワーベースナロウラウンドSサイズ【2】花器にお花をいきなり生けても固定しにくいもの。最初に枝分かれした葉ものを放射線状に生けるだけで、葉ものが枠組みとなってお花が生けやすくなりますよ。【3】次は大きなお花から生けていきます。石井さん「まずは大きなお花を配置して、次に中くらいのサイズのお花を生け、最後に小さなお花や葉を加えていくイメージで。基本的にこういった段階を踏んで生けていくと、お花のバランスが取りやすいですよ。」【4】お花を生けていくときには多少でも高低差をつけてあげること。そうすることで、大自然の景色の中で見る成長の過程の異なる植物たちのリズム感を小さな花器の中で表現することができます。<石井さんのプチテクニック>アレンジが少し物足りなく感じたら・・・ひと通りの花材を生けた後に、石井さんが見せてくれたとっておきのプチテクニック。ミスカンサスというまっすぐで長細い葉ものを指にグルグルと巻いて、体温で少し温めてあげるとこの通り。まるでコテを当てたかのように簡単にクルクルっと丸まります。石井さん「何か物足りなく感じた時は、違ったタイプの葉ものを入れてあげると表情が豊かになります。このテクニックは簡単にできるのにも関わらず、アレンジの良いアクセントになって、より上級者らしい見え方に仕上がりますよ。」■ 小さめタイプ(番外編)小さめでありながら優美な曲線を持つ個性的なイッタラの花器は、実はお花も固定しやすくお花初心者さんにも扱いやすいもの。生けるお花も選ばないので、気軽に生けるにはぴったりの花器です。【1】<今回使用した花材>・ヒヤシンス(藤色)・ビバーナム(黄緑色)<今回使用した花器>・iittala(イッタラ)Alvar Aaltoフラワーベース95mm【2】フォルムが特徴的な花器は、限られた品種のお花だけでまとめるとその個性が引き立ちます。花器のフォルムを生かした最終形をイメージして、お花を生け始めましょう。【3】花器に逆らわずに、お花を生けていきます。石井さん「くちに花首をのせていくような感じで生けると上手に生けられますよ。」【4】花器のフォルムが際立つ、まるでオブジェのようなアレンジメントの出来上がり。■ 背の高いタイプ背が高く、横から見て直線的な花器には、すらっとしたお花が良く似合います。少し個性があるお花も、受け止める度量のある花器です。【1】<今回使用した花材>・カラー(ピカソ)・グレープアイビー<今回使用した花器>・iittala(イッタラ)Alvar Aaltoフラワーベース201mm【2】カラーは長さを揃えずに生けていきます。太陽に向かって伸びてる様子をイメージすると上手に生けられますよ。【3】葉ものまで長いまま生けてしまうと、花器のフォルムの美しさを消してしまいがち。すらっとしたお花を生けた後は、短くした色の濃い葉ものでその足元を締めて。【4】足元を葉もので締めることによって、カラーと花器の伸びやかさが生きたアレンジが仕上がります。■ 背の高いタイプ(番外編)同じ花器であっても、横から見るフォルムと、上から見るフォルムはまた違うもの。時々視点を変えてみることで、お花や花器の新たな魅力を引き出すヒントにつながります。石井さん「横から見れば直線的だったこの花器も、上から見るとまるでスイートピーみたい。そんなちょっとしたところから、お花を生けるアイデアが生まれますよ。」<今回使用した花材>・スイートピー<今回使用した花器>・iittala(イッタラ)Alvar Aaltoフラワーベース201mm石井さんが生けたのは、たくさんのスイートピーたち。乳白色の花器に、トーンを合わせた優しい色合いのスイートピーたちが柔らかく馴染みます。<石井さんのプチテクニック>お花をまとめる時は・・・お花をまとめる時に役立つ石井さんのプチテクニック。石井さん「お花をまとめる時には、茎を放射線状に組んでいくとお花が広がります。その時、お花は外向きに。内向きにするとお花同士がぶつかってしまいます。」どんな形の花器でも、押さえるべきいくつかのポイントを知っていればより生き生きと生けられるお花たち。石井さんが教えてくれるその秘訣は、毎日の暮らしに彩りをもたらします。毎日を豊かなものにする、花のある暮らし。次回は「口の狭い花器」と「大きめな花器」の生け方のコツについてご紹介します。=写真:中島・宮城文:宮城=暮らしのはなし 花便り <プロフィール>石井千花(いしいちか)さん日比谷花壇本社 シニアデザイナー。学生時代をデンマークで過ごし、大自然と人の関わり方に大きな影響を受けて帰国後フラワーデザイナーに。“自然と関わって生きる”ライフスタイルを貫きながら、多彩な活動を展開されています。【お花特集ページはこちらから】【コラム連載特集】フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・1】基本のお手入れ・【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・2】お花ってどう組み合わせればいいの?・【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・3】花器のタイプ別飾り方のコツ・【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・4】花器のタイプ別飾り方のコツ・【フラワーデザイナー石井千花さんに聞く、お花のお手入れと飾り方のコツ・応用編】スタッフの自宅でも始まる、花のある暮らし
2017年02月21日