辻村深月さんによる原作小説『ハケンアニメ!』が、ついに実写映画化。ここでは、トウケイ動画の敏腕プロデューサー・行城理を演じる、柄本 佑さんにお話を伺いました。主人公・斎藤瞳が監督を務める『サウンドバック 奏の石』のチーフプロデューサーである行城理は、瞳らクリエイター陣の想いや状況などおかまいなしに、宣伝サイドやスポンサーの事情を一方的に押し付けてくる存在。この役を演じた柄本佑さんは、あえて行城とアニメーターたちとの違いを意識したという。「現場からはちょっと離れたところにいる人みたいに見えたらいいなって思って、衣装合わせのときに、わりとスタイリッシュでおしゃれな感じにしたいと思ったんです。小道具とかも、普通の時計じゃなくスマートウォッチ、だったりね。こういう大勢の人が携わってる現場って、みんなが必死こいてやっているところに、綺麗な格好してちょっといいプリンか何かを差し入れに持って急に現れる人がいるんですよね。誰って特定のイメージはないけれど、スタジオの前の控室みたいなところで軽口を叩いたりして、気がつくといなくなっている…みたいな。我々現場の人間の間では、誰なんだろうねって話題になる。スーツでおしゃれ、重要人物っぽいのだけれど、どうも役割が掴めない…。そういう身近さのない人物像をイメージしました」熱い想いを制作にぶつける瞳たちとは対照的に、アニメをビジネスの視点で語る行城の姿はうさんくさく、冷徹に映ることも。「僕の出演シーンはほぼほぼ“対瞳”でしたから、撮影では、シンプルにいかにして吉岡(里帆)さんをムキーッと腹立たしくさせるかっていうところに注力して、手を緩めずにやった感じです(笑)。行城が無断で進めたカップラーメンとのコラボに怒った瞳が部屋を出ていこうとする場面で、僕が、王子(千晴)の過去の失踪にかけて『あなたも失踪ですか?』って止めるでもなく声をかける。あそこはもともと違うセリフだったんですが、本番前に何回かリハーサルをやってみて、それぐらい言っちゃった方がムカつくかなと思って。監督にそれを提案したら、『いいですね~、ムカつきますね』と喜んでくださり採用されました。じつは、そこまで監督とは行城というキャラクターについて話したりしていなかったのですが、そこで考えていた方向性は一緒だったんだなってはっきりして。でも行城の言ってることって、間違ってはいないんですよね。世の中って、情熱があれば届くみたいな甘いもんじゃない。それはその通りで、ぐうの音も出ない。セリフが自然に説得力を持たせられるように書かれていましたから、わりとしっかりハッタリかましてました。そうやって撮影を進める中でちょっとずつ人物像ができていった感じです」ただ、行城が瞳の才能を買っていて、彼女のアニメに向ける情熱を肯定的に見ているのは確か。「そうなんです。いろんなことを言っているけれど、瞳さんが声優さんの演技に納得できずに何テイクも粘る場面とか、意外に喜んでるんじゃないかと思うんですね。こんな骨のあるやつもいたのかって、行城自身も、熱くさせられているというか。誰に対しても態度は変わらない人ではあるんでしょうが(笑)、あえてムカつく言い方をするのは彼なりに鼓舞しようとしてのことなのかもしれません」劇中では、放送時間帯がバッティングすることになった『サバク』と『リデル』が覇権を争う様が描かれていく。「この作品に限らずですけれど、作品の評価って果たして視聴率だけかというとそうじゃないですよね。瞳にしろ王子にしろ、結局そこじゃないところを一番大事にしているわけで。あくまでも視聴率は結果論であって、クリエイティブって、現場で生身の人たちがいて作り上げるもので、やっぱり自分が納得できるものを作るってことが大事だと思うんです」仕事に対して、どんな信念やこだわりを持って向き合っていくかを問われるのがこの作品。柄本さん自身の俳優としてのこだわりとはなんだろう。「逆に、こだわりみたいなものを持たないということですかね、僕としては。役者という何百年も歴史があって、何万人もいる中で、これっていう正解なんてわかるわけないんです。毎回、同じ作品も同じ役もないわけで、現場が始まってみるまで自分の役がどうなるかすらわからない。経験なんてなんの肥やしにもなんねーぞってことなんです。でも、いかんせん長く続けていると、現場の進め方とかを多少知っているものだから、わかったつもりになっちゃうことがあって、それが危ない。だから僕は、毎回現場に入るときには、できるだけ経験値もこだわりも持たずに、何もないところから、この現場での最適解をみんなで探していきたいと思っています」近年、自らが監督で自主映画も撮っているが、チームを指揮する立場として大事にしているのは「嘘をつかないこと」だとか。「目の前で行われたことに対して、何か違和感を覚えたら、その違和感に対して正直に、っていうことくらいですね。それは役者をやっているときも、そんなに変わらないかもしれないですけど」仕事を始める前から映画を観るのが大好きで、大好きな映画が作られている現場を見てみたいという好奇心で、俳優という世界に足を踏み入れた柄本さん。“好きを、つらぬけ。”は今作のキャッチコピーであるが、好きな気持ちが仕事への原動力になるのと同時に、仕事になれば、当初抱いていた好きな気持ちを持続することが難しいと感じることはないだろうか。「だから、っていうのもなんですが、僕の中で一番大事にしているのは、映画を映画館で観るっていうことかなと思います。どちらかというと、出るより観ることの方が仕事という意識が強いかもしれない。もちろん俳優が仕事ですけれど、いまだに自分の根本にあるのは、映画が好きで映画作りの仲間入りがしたかったっていう想い。その地盤が、今もこの仕事を続けさせてくれている気もするので、それをなおざりにするわけにはいかない。もちろん結婚して子供ができてっていう中で、漠然と役者さんっていう仕事を一生の仕事にしていくんだろうとは思いましたけれど、だからこそ、より“映画館で映画を観る自分”を大事にするようになった気がします」そんな柄本さんにとって人生を変えてくれた作品とは、デビュー作の映画『美しい夏キリシマ』。「あれがなければ、今自分がこうして出役をやっているかどうかもわからない。それはもう明確に。あの2か月間の撮影期間に映画作りに取り憑かれてしまったんですよね。あの作品のおかげであり、あの作品のせいでもある。むしろこっちをサボっちゃマズいという意識でいます」映画『ハケンアニメ!』新人アニメ監督・斎藤瞳を吉岡里帆、彼女を振り回すプロデューサー・行城理を柄本佑、天才監督・王子千晴を中村倫也、王子に振り回されるプロデューサー・有科香屋子を尾野真千子が演じる。この2組、覇権を取るのはどっち!?監督/吉野耕平脚本/政池洋佑出演/吉岡里帆、中村倫也、柄本佑、尾野真千子ほか5月20日より全国公開。©2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会えもと・たすく1986年12月16日生まれ、東京都出身。2003年にデビュー。声優参加した『犬王』が5月28日公開。来年の『シン・仮面ライダー』など公開予定作多数。6月には主演ドラマ『空白を満たしなさい』(NHK)も控える。ジャケット¥359,700タートルネックニット¥136,400(共にメゾン マルジェラ/マルジェラ ジャパンクライアントサービス TEL:0800・000・0261)その他はスタイリスト私物※『anan』2022年5月18日号より。写真・MELON(TRON)スタイリスト・林 道雄ヘア&メイク・星野加奈子インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2022年05月16日韓国の明洞Muse Clinic(旧 明洞Slim&Young Clinic)は、顔リフト、ボトックス、ヒアルロン酸注射、コラーゲン注射、肌美白/色素、脱毛、ニキビケア、体型/肥満、エイジングケア注射など、様々な施術をより合理的な価格で提供する「日本人限定プロモーション」を実施します。本プロモーションは韓国を訪問する観光客及び韓国国内に居住している日本人にも適用されます。■日本人限定プロモーションのご案内- 期間 : ~2022月12月31日- プロモーションリスト: - 内容 : 顔のリフト、ボトックス、輪郭注射、肌美白/色素レーザー、コラーゲン/ヒアルロン酸注射、タトゥー除去、スキンケア/ピーリング、脱毛、ニキビケア、体型/肥満など(その他、初来店/再訪問プロモーション及びLINE友達追加イベントなどの基本プロモーションも行っています。)■無料相談(日本語可能)● メール相談: slimnyoungjapan@gmail.com ● LINE ID : slimnyoung● 公式ブログ: ■明洞Muse Clinic(旧明洞Slim&Young Clinic)韓国の明洞に位置している明洞Muse Clinic(明洞ミューズクリニック)は旧 明洞SLIM&YOUNG CLINIC時から多くの日本人のお客様が訪れる美容クリニックです。顔のリフト、美容注射、しわ改善、色素レーザー、肌の弾力/再生/美白など、様々な美肌施術をメインとして運営しており、日本でもLINEやメールを通じて日本語で気軽に無料相談や予約が可能です。■明洞Muse Clinicの主な診療案内- 肌色素レーザー- 肌の弾力/再生/美白- しわ- シミ/肝斑/そばかす- フェイスライン- 二重あご、あごライン- 肥満/ダイエット- にきび/毛穴- 顔リフト(レーザー、糸)など様々な美肌に関する診療■クリニック情報- 商号 : 明洞Muse Clinic- 代表者 : 院長 イム・サラン- 公式ブログ(日本語): - LINE相談ID : slimnyoung- メール相談 : slimnyoungjapan@gmail.com - Google Map : - 所在地 : ソウル市中区テゲロ97、CORYO DAEYUNGAK TOWER 3F 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年05月02日柄本佑と藤野涼子が主演するNHKドラマ「あの胸が岬のように遠かった ~河野裕子と生きた青春~」の放送が決定した。最愛の妻が亡くなったあと、若いころに綴られた日記が見つかった。そこには、2人の男性の間で揺れ動く切ない恋心が、数々の短歌とともに瑞々しい筆致で綴られていた。夫は日記を頼りに、青春の日々を追想する心の旅に出ることに。本作は、日本を代表する高名な歌人のひとり、永田和宏が綴った実在の手記を基に、不器用な男性と一途に人を愛した女性の青春を描くラブストーリー。今回のドラマでは、永田さんを柄本佑、妻・河野裕子を藤野涼子が演じ、出会いから結婚までの2人の青春の日々を描く。また、柄本さんが青年期と老年期の永田さんを、一人二役で演じるのも見どころのひとつだ。柄本さんは「永田先生って超有名だし、河野さんという方も超有名な方ですけれど、知っていらっしゃる方はこんな裏が、ミステリーが残っていたのっていうふうに楽しんでいただけると思いますし、今回知るという方はああ何か歌を読んでみようかなという、歌の魅力みたいなものを非常に発揮されているドラマだと思います」と本作について語り、「永田先生と河野さんは本当に素敵な方だということは、このドラマを見たら伝わると思います」とコメント。本作について「ドラマとドキュメンタリーが合わさったような形」と説明した藤野さんは、「実際観てほしい青春のシーンがたくさんあるので、短歌を楽しみつつ、私たちの青春のシーンを楽しみつつ、そして永田さんのその時の言葉を聞いて、皆さんにより短歌の世界に浸って楽しんでいただければなって思います」とメッセージを寄せている。▼「あの胸が岬のように遠かった ~河野裕子と生きた青春~」あらすじ細胞生物学の権威で、宮中歌会始の選者を努める歌人・永田和宏は、妻であり同じく高名な歌人の河野裕子を12年前、ガンの闘病の末に亡くした。「たとへば君 ガサッと落葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか」河野裕子教科書にも掲載されてきたこの有名な歌は、若き日、煮え切らない態度の自分に対して河野さんが奮起を促した歌だと永田さん自身は解釈してきた。ところが河野さんの死後、実家の押し入れから、彼女が結婚前に綴っていた大量の日記が発見される。その記述によって、実は「ガサッと」の歌が生まれた時期、河野さんは2人の男性との恋心で苦しい葛藤の日々を送っていたことが明らかになっていく。「訊くことはつひになかつたほんたうに俺でよかつたのか訊けなかつたのだ」永田和宏「あの胸が岬のように遠かった ~河野裕子と生きた青春~」は6月6日(月)21時~BSプレミアムにて放送(BS4K同時)。(cinemacafe.net)
2022年04月22日俳優の松田翔太と柄本明、フリーアナウンサーの田中みな実が出演する、オープンハウスの新CM「伝授」編が、15日より放送される。新CMでは、前作に引き続き松田が後輩座敷童子、柄本が田中の家に住み着く先輩座敷童子として登場。昼寝をしている家主・田中の前で、松田が「戸建てを建てているんですよね」と柄本にたずねると、柄本は「オペンホウセ」と間違った読み方をしながらも、スマホの音声入力でホームページを開いて見せる。すると松田は「出んの!?」と驚いた表情で、自分も音声入力に挑戦するが田中が起きてしまい、勝手にスマホをいじったと勘違いされる。さらに一緒にスマホを触っていたはずの柄本に「だめですよ」とあっさりと裏切られてしまい、困惑した表情を浮かべる。
2022年04月14日タレントの新山千春が5日に自身のアメブロを更新。俳優の中尾明慶との2ショットを公開した。この日、新山は「YouTubechiha roomで」「中尾明慶さんと第二弾!!ドライブトークさせていただきました」と自身のYouTubeチャンネル『新山千春 CHIHA ROOM』で中尾と共演したことを報告し「またご一緒できるなんてほんと嬉しかったなぁ!!」とコメント。「いろんなテーマでお話させていただいた」と述べ、中尾との2ショットを複数枚公開した。続けて、中尾とのYouTube撮影の翌日には、お笑いタレントの明石家さんまの番組で「初だしトークをすることもあって」と明かし「収録前日でかなり緊張してた」と告白。「さんまさんとプライベートでもお会いしている中尾さんに相談させていただいた」といい、中尾からは「的確すぎるアドバイスをもらえた」と述べ「おかげさまで収録頑張れました」とつづった。また「中尾明慶のきつねさーんにも嬉しいことにまた出演させていただきました!!」と中尾のYouTubeチャンネル『中尾明慶のきつねさーん』に出演したことも報告。「習い事のダンスをしたり」「ハマってる酵素風呂にあの!高級車で連れて行っていただいたり」と内容を明かし「とにかく!楽しませていただきました!」と回想。最後に「ぜひこちらもみてもらえたら嬉しいです」と動画リンクを紹介し、ブログを締めくくった。
2022年04月07日映画コメンテーターの有村昆が18日に自身のアメブロを更新。14日に急逝した俳優の宝田明さんとの思い出を回想した。この日、有村は「宝田明さんとの思い出。ご冥福をお祈りします。」というタイトルでブログを更新。「以前、田中みな実ちゃんのMXテレビの『ひるキュン』にてご一緒させて頂いた」とバラエティ番組『ひるキュン!』(TOKYO MX)で宝田さんと共演していたことを明かし「僕の肩の後ろでピースだなんてお茶目な一面も」と宝田さんとの2ショットを公開した。続けて「初代ゴジラの主演はもはやレジェンド」と宝田さんが映画『ゴジラ』の第1作で主演したことに言及し「シンゴジラなども嬉しいと話しておられました」と回想。最後に「ご冥福をお祈りします」と追悼し、ブログを締めくくった。
2022年03月19日2022年3月14日に急逝していたことが分かった、俳優の宝田明さん。同月17日の報道以降、多くの人から悲しみの声が広がっています。【訃報】宝田明、急逝87歳「さびしい」「大好きでした」『ゴジラ』Twitterアカウントが宝田明さんを追悼1954年に公開された特撮映画『ゴジラ』で初主演を務めたことで知られる、宝田さん。それを皮切りに、『モスラ対ゴジラ』や『ゴジラ FINAL WARS』など、数々の『ゴジラ』シリーズに出演していました。訃報から一夜が明けた同日18日、『ゴジラ』のTwitterアカウントは、宝田さんへの追悼メッセージを公開しています。宝田明さんの突然の訃報に接し、大変驚いております。1954年11月3日公開の「ゴジラ」を皮切りに、数多くのゴジラシリーズにご出演をいただきました。晩年までゴジラを愛し続けてくださったレジェンドを失ってしまった事は残念でなりません。心からの感謝とともにご冥福をお祈り申し上げます。— ゴジラ (@godzilla_jp) March 18, 2022 「ゴジラを愛し続けてくださったレジェンドを失ったことは残念でなりません」と、宝田さんの死を悔やむ、『ゴジラ』Twitterの運営者。その後、「心からの感謝とともに、ご冥福をお祈り申し上げます」とつづっています。宝田さんへの想いが詰まった追悼メッセージは、多くの人の心を打ちました。・同意見です。ありがとうございます…。・宝田さんのことは、決して忘れません。・物心がつく頃から、ゴジラシリーズ作品とともに生きてきた私にとって、宝田さんはなくてはならない存在でした。ご冥福をお祈りします。宝田さんは、今後も数々の作品の中で生き続けるでしょう。[文・構成/grape編集部]
2022年03月18日2022年3月17日、俳優の宝田明さんが同月14日に急死していたことが分かりました。87歳でした。昭和を代表するスター俳優、宝田明(たからだ・あきら)さんが14日に東京都内の病院で急死していたことが17日、分かった。87歳だった。サンケイスポーツーより引用宝田さんは、1954年に公開された、特撮映画『ゴジラ』で初主演を務めています。そのほかにも、ドラマや舞台など、幅広く活躍した宝田さん。182cmの高身長と、甘いルックスで約70年間にわたり、視聴者を魅了し続けました。宝田さんの訃報に、さまざまな声が上がっています。・背が高くて渋くてとてもかっこいい俳優さんでした。いくつになっても元気だと思っていたけれど。さびしくなります。・宝田さんが第二次世界大戦の終戦直後の話を、テレビ番組で話していたことを今でも覚えている。ご冥福をお祈りいたします。・宝田さんが80代で出演した映画『ダンスウィズミー』が印象的です。軽やかなステップに驚いていました。2022年3月10日には、アイドルグループ『乃木坂46』の岩本蓮加さんとダブル主演した、映画『世の中にたえて桜のなかりせば』のイベントに参加していました。数日前まで元気な姿を見せていただけに、多くの人が宝田さんの急逝に驚きを隠せないようです。宝田さんのご冥福をお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2022年03月18日若者を中心に支持を集める作家F氏の処女小説を映画化した『真夜中乙女戦争』が公開された。そこで、無気力な大学生“私”(永瀬廉)が出会い、退屈を破壊するための東京破壊計画=真夜中乙女戦争を首謀していく危険なカリスマ“黒服”を、柄本佑が演じている。『美しい夏キリシマ』での主演デビューから20年目を迎え、ますます精力的に、1作ごとに違った役柄で作品に観客を引き込む柄本にインタビュー。“私”と“黒服”の関係を語ってもらった。○■“私”に気に入られようと頑張っている男——昨年だけでもドラマ『天国と地獄〜サイコな2人〜』の陸や、映画『痛くない死に方』の河田先生、『先生、私の隣に座っていただけませんか?』の俊夫くんなど、本当にさまざまな役を魅力的に演じられてきましたが、今回の“黒服”はまた全く違う、サングラスの似合うヒール役ですね。役柄的にはカリスマ性のある役になっていますが、そのまま自分のことをカリスマだと捉えると、言っていることが言っていることですし、ただの詐欺師にもなりえると思いました。現場で理詰めで演じているわけではありませんが、今思ってみると“黒服”は、“私”に一目惚れしちゃった人なのかなと。——“私”に一目惚れ、ですか。最初に“私”が学校のベンチに座っていて、奥にカップルがいて、そのさらに奥に“黒服”が座っていて、カップルがいなくなって、“黒服”が“私”を見つける。あのとき、“私”という人物に一目惚れをしたことで、“私”に気に入られようと、あんなこともこんなことも言うし、かっこつけたりもしていったと。非常にシンボリックな役柄ではありますが、“黒服”は“黒服”なりに、“私”に気に入られようと頑張っている男なのかなと思います。——それがいつの間にか“黒服”に魅せられた常連が増えて。教祖的になっていくわけですが、本人は教祖と思ってもいないのかなと。気が付いたら周りに常連がいて、「じゃあ『真夜中乙女戦争』をしよう」となっていった。自分のことをカリスマなんて思い始めたらカリスマじゃなくなっていくと思うし、そういった対イチの関係を突き詰めていった男だと考えたほうが腑に落ちるなと。——今のお話を聞いて、“私”と“黒服”とのクライマックスのシーンが一気に蘇りました。“私”を演じた永瀬さんの印象はいかがでしたか?“私”の目が印象的でした。何か排他的な目をしているというか。いろいろ諦めというか、世の中への失望と絶望と、そうした目に、わざとでなく、自然となっていた感じがします。撮影以外のときは本当に明るく気さくな関西弁のお兄ちゃんなんです。いろんなお話をしました。でも1つスイッチが入ると、一気にそういう世界観が生まれる方だと感じました。あと、“黒服”が惚れるのもわかる、男も惚れさせる色気をお持ちの方だと思います。それから、そんなに年齢差を感じませんでした。King & Princeとしての現場って、すごくたくさんの方と関わっておられるだろうし、だからかそういった気遣いとかもすごくできて、しかも自然に気さくにできるんです。自分のほうがよっぽど子どもだと感じました(笑)■柄本佑1986年12月16日生まれ、東京都出身。2003年、映画『美しい夏キリシマ』の主人公役で映画デビュー。近年の主な出演作に大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(19年)、ドラマ『心の傷を癒すということ』『知らなくていいコト』(20年)、『天国と地獄~サイコな2人~』(21年)、映画『ポルトの恋人たち 時の記憶』(17年)、『素敵なダイナマイトスキャンダル』『きみの鳥はうたえる』(18年)の3作品では第92回キネマ旬報ベスト・テンにて主演男優賞、中でも『きみの鳥はうたえる』では第73回毎日映画コンクールでも男優主演賞を受賞。他、映画『アルキメデスの大戦』『火口のふたり』(19年)、『先生、私の隣に座っていただけませんか?』(21年)など。映画『殺すな』(1月28日公開)、『ハケンアニメ!』(5月公開)、『川っぺりムコリッタ』(2022年公開)、『シン・仮面ライダー』(2023年公開)が控える。(C)2022『真夜中乙女戦争』製作委員会
2022年01月23日若者を中心に支持を集める作家Fの処女小説を映画化した『真夜中乙女戦争』が公開された。そこで、無気力な大学生“私”(永瀬廉)が出会い、退屈を破壊するための東京破壊計画=真夜中乙女戦争を首謀していく危険なカリスマ“黒服”を、柄本佑が演じている。本作に流れる「自分は何者であるのか」との問いに、柄本自身が直面したとき、この仕事を続けるためにも意識したこと、さらにはここ数年「イケメン」と呼ばれることが増えたことへの率直な感想も聞いた。○■生活者であるという地盤がないと、この仕事はできない——“黒服”は主人公“私”の前に現れる謎の人物ですが、青年期のモヤモヤの中にある“私”の気持ちは共感できますか?“私”が抱えているような悩みというか、「自分は何者であるのか」のようなことって、おそらく誰しもが抱くものだと思うんです。東京を爆破するうんぬんは映画なので置いておいても、そうした感覚は多くの方が分かるものかと。——キャンパスが舞台になっています。柄本さんは早稲田大学芸術学校卒業ですが、キャンパス生活でもそうしたことを感じましたか?僕の場合は、学校とか同級生とかキャンパスといった箱庭のような場所のなかで、自分の殻を破っていきたいと思っていたというより、学生じゃなくなったときに「自分は何者であるのか」と考えましたね。——すでにデビューはしていても、そう思われたんですか?映画の現場って圧倒的に刺激的だし、大人に囲まれているしすごく楽しくて、ちょっと退屈だなと感じることもある学校の授業とはやはり違いました。でも、いざ学校を卒業して仕事だけになったときに、学生だったからこそ自分をカテゴライズして、こちらの仕事も楽しくできていたのだと気づきました。カテゴリーがなくなったら、社会とのつながりみたいなものを感じられなくなったんです。——柄本さんのようにお仕事をされていても、社会とのつながりが感じられなかったのですか?何も仕事がない時間なんていくらでもありましたから。余裕で2カ月とか空いてました。そして、たまに同級生とかと街ですれ違ったりすると、スーツを着てたりして、自分はTシャツに短パンで。地に足がついていない不安を感じたというか。——どう脱却したのでしょう。18歳くらいから一人暮らしをしていたのですが、最初のうちはぐうたら生活をしていたんです。でも、ちゃんと生活者であるという地盤がないと、仕事もできないと感じました。部屋を掃除する、起きたら布団をたたむ、洗濯物もちゃんとして、洗い物をシンクに溜めない。そういったことを毎日やることで、社会とのつながりを取り戻していきました。——素晴らしい。耳が痛いです。(笑)。この仕事だけでは保てないような気がしたんです。ちゃんと地に足をつけて生きているということが、この仕事を支えてくれている感じがします。——なるほど。その通りですね。ちなみに、“黒服”が実にかっこよくて魅力的だったのですが、かっこいいとかイケメンとか騒がれることをご自身はどう感じていますか?それはあまりわかりませんね(苦笑)。“黒服”に限らず。でも、“黒服”としてはそう言っていただけるのはいいのかな? 実際かっこいい役だし、セリフも特徴的なことを言っているので、そういう風に言ってもらえることは作品にとっていいことかもしれません。まあ衣装とかメイクとか、いろんなもので作り上げてますから、作品のなかに生きてる“黒服”さんがかっこいいというのは正しいことなんじゃないでしょうか。ただ、僕個人としては別に……。——柄本さんがかっこいいと言われるのは照れますか?いやあ、うーん。「あざっす」って感じです。目を閉じて、「あざっす!」って(笑)○■映画ファンだからこそ思うこと——“私”や常連たちも集まっていた“黒服”のアジトも印象に残ります。“黒服”はあの場を、自分たちのための映画館としていました。柄本さんはシネフィルですが、ご自身でもああいった場は欲しいですか?僕は映画館に行きたいので、家にはいらないです。たぶんああいうスクリーンがあっても、どのみち家では映画を観ないと思います。本編で「映画って結局みんなで観るものだよな」と“黒服”も言ってましたが、本当にそうだと思うんです。映画ってやはりみんなで、名前も知らない人同士で暗闇でひとつの人生を観る。そこに面白いと思っている方もいれば、つまらないと思っている方もいて、寝ちゃっている方もいる。そういう空間が映画館じゃないかなと思うので。なので僕には必要ないです。——さまざまな役を演じていますが、オファーを受ける際に、雰囲気が似ないようにといったことは考えますか? それとも脚本が第一?脚本もありますが、僕の判断基準としては監督と共演者が大きいですね。たとえば高橋伴明監督や、根岸吉太郎監督などからのお声でしたら、正直脚本を読む前に「やります、やります! ワンシーンでもいいのでやります!」となりますし。逆にあまり存じ上げない監督だったとしても、岸部一徳さんとふたりのシーンがあったり、石橋蓮司さんとの共演シーンがあるならば、やはりやらないと。映画ファンで、こういう仕事も続けているのだったら、緊張もするし怖いけれど、そうした仕事は四の五の言わず、やらなければいけないと思います。柄本佑1986年12月16日生まれ、東京都出身。2003年、映画『美しい夏キリシマ』の主人公役で映画デビュー。近年の主な出演作に大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(19年)、ドラマ『心の傷を癒すということ』『知らなくていいコト』(20年)、『天国と地獄~サイコな2人~』(21年)、映画『ポルトの恋人たち 時の記憶』(17年)、『素敵なダイナマイトスキャンダル』『きみの鳥はうたえる』(18年)の3作品では第92回キネマ旬報ベスト・テンにて主演男優賞、中でも『きみの鳥はうたえる』では第73回毎日映画コンクールでも男優主演賞を受賞。他、映画『アルキメデスの大戦』『火口のふたり』(19年)、『先生、私の隣に座っていただけませんか?』(21年)など。映画『殺すな』(1月28日公開)、『ハケンアニメ!』(5月公開)、『川っぺりムコリッタ』(2022年公開)、『シン・仮面ライダー』(2023年公開)が控える。(C)2022『真夜中乙女戦争』製作委員会
2022年01月22日「すみません、最低週2日は休みください」石田明さんは2012年に結婚し、2017年に双子の女児が誕生。2020年には第3子の女の子も生まれ、3人の娘のパパです。昨年10月放送の『あちこちオードリー』(テレビ東京系)では、相方の井上裕介さんが「(石田は)子育てしたいから、仕事来ても断るのよ」と明かし、話題になりました。――子育て優先で仕事を断ることもあるとテレビ番組で明かされていました。石田明さん(以下、石田)コロナ禍で舞台が中止になって、3カ月くらいスケジュールを押さえられていたのがぽっかり空いたんですね。会社は仕事を入れようとしてくれたんですけど、僕は「そんなに休んだことないから一回いっぱい休みたい」と思って休ましてもらったんです。そしたらもう、その豊かさたるや……!「めちゃくちゃ幸せやん」と思って。その時期に動画や写真を見返していたら、あると思っていた子どもとの思い出が全然ないことに気づいたんです。僕はそれまでもめちゃくちゃ子どもと触れ合ってたつもりやったけど、全然自己満だったんや、と。これはあかんと思って、マネージャーに「すみません、最低週2日は休みください」と言いました。――番組では「ここ(芸能界)に豊かさはない」というお話もされていましたよね。しかし一方で石田さんは若い頃、すごくお酒を飲んでいたそうで、どこか破滅的な生活を送っている印象がありました。なぜ変わったのでしょう?石田あぁ、たしかに破滅的な部分がありました(笑)。でも僕は実は、早く結婚したかったし早く子どもがほしかったんですよ。僕はちゃんと恋愛すると常識人に戻れるけれど、大事な相手がいないと破滅的になるんですよね。一人でいると危険な石田が顔を出すんで、今でも気をつけなあかんなと思ってます。――幸せな家庭を持ちたいという願望がもともとあったんですか。石田そうですね。めちゃくちゃありました。若い頃はやっぱり承認欲求があるじゃないですか。僕も自分の人生の埋まっていない部分を人から承認されることで埋めようとするところはあって、そこで豊かさを得ていた気がするんです。でもほんまに今となったら承認欲求なんてまったくいらんなぁ、と。家族というものがあるだけでほとんどの欲求が要らなくなりました。――若い頃、自分が仕事をセーブしてでも家庭優先になる未来は想像していましたか?石田いやー、考えられなかったですね。でも、もともと相方は仕事で予定を埋めたい人だったのに対して、俺は休みが欲しい人やったんですよ。ただ、それを実現する権利がなかった。子どもが生まれたことで休みが欲しいと思うレベルも上がったし、ちょっとだけ言う権利もできたといいますか。やっぱり、休まんとダメですよ。――石田さんのように家庭重視の働き方をしている先輩は周囲にいましたか?石田いなかったです。でもブラックマヨネーズの吉田さんは独身のうちから「休みもらわな、俺は無理や」って言うてはったんですね。「プライベートが充実してないとおもろいこと言う気もなくなる」って。僕は吉田さんに可愛がってもらってたんで、それを見て育ちました。吉田さんも今では二児の父です。子どもができたら仕事と休みのバランスをどうするんだろうって思ってたら、大阪に戻って子育てしながら働くってシフトチェンジしたんですよね。そのときに吉田さんのことが心の底から好きやと思いました。かっこよくて優しくて嘘がない。あの振る舞い方に憧れてはいますね。――石田さんの働き方も下の世代に何か影響があるといいですよね。石田そうですね。子どもの写真とか育児の話をブログとかSNSに載せるのは、僕がガンガンやりきったから、みんなやってもよくなってるんじゃないかなぁと思ってます。昔はそういうことがやりにくい空気やったから。――「芸人がそんなことするなよ」という空気が。石田「アピールすなよ」みたいなね。僕も昔は、顔をスタンプとかで隠してまで写真を載せる人の意味が全然わかんなかったんですよ。でも子ども生まれたら一瞬で変わりましたね(笑)。子どもを通じて視界が良好になった感じがする石田今こそ芸人は普通の人であったほうがいいと思うんです。昔は芸能人は夢を見させる存在やったと思うんですけど、今はそうじゃないほうがいい時代が来てると思う。僕たち芸人なんてほんまに身近な存在だと思うし、身近なほうが面白いし。普通の生活をしているからこそ面白さに気づけると思ってます。――子育てをすることで、芸人として面白いと思うものの幅が広がったり、今までと違うところに目が向くようになったりということはあるんでしょうか?石田伝えようとするパワーが強まったと思います。子どもって、伝われへんことがほとんどじゃないですか。でもその中でも伝わりやすいものと伝わりにくいものがあるんですよね。だから伝わりやすいものから話を組み立てていったほうがよくて、それは漫才もそうだなと。その考え方がどんどん明確になって、視界が良好になった感じはしますね。――すごく興味深いです。人間はどうしたって日々やっていることから影響を受けますもんね。石田めっちゃくちゃそうですよ。今も、井上があつこおねえさんを出待ちするっていう新ネタ書いてて(笑)。――『おかあさんといっしょ』のうたのおねえさんを!?石田井上はあつこおねえさんが誰かも知らないんですけど(笑)。――どんなネタになるのか楽しみです(笑)。――さきほど話されていたように、お子さんの写真も含めて、石田さんはブログで積極的にご家族のことを発信されてますよね。石田でも家族のことを書こうと思ってブログをやってるわけじゃないんですよ。もともと何かを書こうって意志はなくて、そのときそのときで体重が乗っかってることを書いてて。だから家族に関する投稿が自然と多くなっているのかなと思います。――奥様のあゆみさんも去年6月にブログ「嫁ログ」を開設されました。これはどういった経緯で?石田僕自身がアメブロに移ってから、付き合いのあるアメブロのスタッフさんに「奥さんはブログ興味ないですか?」って言われたのが最初ですね。「飽き性やし、多分やらないと思いますよ」って言ってたんですけど、試しに何度か僕のブログで「嫁ログ」と題してちょこちょこ書いてみてもらったんです。その反響が良かったこともあって楽しくなってきたみたいで、独り立ちしてもらうような形で始まりました。そうしたら一瞬で僕のアクセス数を抜き去って(笑)。奥さんはもともと仕事するのが好きだから、やっぱり何か仕事めいたことは常にしておきたいという気持ちはあったんでしょうね。今も悪戦苦闘しつつ、どこに向かって発信するかという線引きがちゃんとあるのが素敵やなと思ってますね。――更新頻度も高いですよね。石田さんもあゆみさんのブログを読むのは楽しみなんですか?石田いやめっちゃ楽しみですよ!僕とあゆみちゃんとお互いの両親でやってるグループLINEがあって、そこで写真と動画は毎日バンバン共有されてるんですよ。でも、何が起きたときの写真なのかまではわからないんですよね。そこまで全部は家族LINEに書かないじゃないですか。「さっきの写真なんやってん」と思ったときに、あゆみちゃんのブログを見ると「あ、こういう事件があってああなってんねや」ってわかるんです。答え合わせみたいでめちゃくちゃ気持ちいいんですよ!「ほんまに、奥さんには感謝してるし尊敬してます」――あゆみさんのブログには石田さんが帰ってきたときの3姉妹の喜びようがよく投稿されていて、毎度可愛いです。パパ大好き家族ですよね。石田いや〜〜〜もう嬉しいですよね。たとえば僕は大阪から東京の自宅に帰るとき、「品川駅着いたよ」「タクシーで下に着いたよ」って逐一連絡を入れるんですが、するとあゆみちゃんから玄関の前に椅子3つ並べて3姉妹が座ってる写真が送られてくるんですよ。「えぇ、こんなんして待ってくれてんの!?」ってワクワクですよ、本当に。ああやって娘たちが喜んでくれるのは、僕の日々の接し方もあるのかもしれないですけど、奥さんが普段から僕を立てて子どもたちと接してくれるからだと思うんですよね。――石田さんはお子さんと普段どういう接し方をしているんですか?石田うーん、仕事で留守がちだからこそ、「父ちゃんのルール」はわりと子どもたちにとってわかりやすいかもしれないです。ママは毎日毎日子育てで蓄積していってる疲れだったりイライラだったりもあるから、たとえば子どもがお茶こぼしたときに、日によっては怒りもするじゃないですか。蓄積によってお茶こぼしたときの対応が変わっちゃうのは仕方がないと思うんです。毎日一緒にいれば、根気よく子どもに対応できるときもあれば、できないときもありますよね。でも僕はそこの蓄積がないぶん、いつも一定の「父ちゃんのルール」で対応できますよね。お茶こぼしちゃったら、テンション高めに「うわ〜こぼれたー!お茶拭くぞー!」って拭いて、「じゃあママちゃんに謝ろうか」って一件落着にしちゃいます。もちろんルール的に叱る場面もありますが、あかんところはあかん、いいところはいい、そこが明確です。まあ、それに加えて子どもと全力で遊びきるので(笑)。――ブログに上げられていたハロウィンのお部屋のつくりこみ、すごかったですね。ああいうところが遊びきるという部分なんでしょうか。石田ハロウィンも全力でしたね〜。子どもと遊ぶとき、僕はみんなを楽しませるというより、自分が楽しもうと思ってるんです。それは漫才も同じで、ウケようとか楽しませようとか思ってたら、それは所詮”策”やから。そうじゃなくて、ほんまに自分が面白いこと、自分が楽しみたいことをやってるときほどお客さんはいい雰囲気になる。それと一緒なんですよね。――普段ご夫婦の間で育児方針だったり家庭の運営について決めていることや心がけていることは?石田あゆみちゃんは自分に課しているハードルが高いんです。それでパンクしやすいから、僕はどちらかというと、緩める一方なんですよね。幼稚園を選ぶときも、あゆみちゃんは自分で情報集めて「ここがいいらしい」って探してきてくれたんですけど、そこは保護者が大変そうでした。だから僕は「この幼稚園もええねんけど、こっちはお弁当じゃなくて給食も対応してくれるらしいで。保護者が催し物に参加せんでええらしいで。こっちのほうが楽やと思うけどな」とか、そんな感じで、もっと楽そうな方を提案しました。掃除や洗濯も、もちろん俺も頑張るし、無理に毎日せんでもええで、って言ってます。その積み重ねで昔よりは緩めてくれるようになったんで、それは良かったなぁと思ってます。ほんまに、奥さんには感謝してるし尊敬してます。最近はちょっといっぱいいっぱいになってきてるのがわかるんで、どうにか休みをあげたいですね。夜に帰ってゆっくり話せると次の日一気にいい顔になってたりするんですけど、そうもいかない日が続くとどうしても抜けない感じがあるんですよ。今度仕事の3連休をとってるんで、そこであゆみちゃんが休む時間をつくってあげられたらいいんですけど……。歳をとるごとに人生はどんどん楽しくなっていく――石田さん自身、常に忙しいですよね。売れっ子なうえに、吉本興業の養成所で講師もされています。石田でも僕は大丈夫。最近はあんまり疲れないんですよ。なんでかっていうと、楽しい仕事しかしてない、嫌な仕事はやらなくなったから。楽しいことって疲れないじゃないですか。だからめちゃくちゃ清々しい毎日を送ってます。――たしかにテレビで拝見していても、以前より表情が柔らかくて、やりたいことをやれる環境に身を置いているのかなと思っていました。石田ほんまに、それだけでこんなに疲れへんくなんねやって思いました。最近、桂文珍師匠と話せる機会があったんです。年齢聞かれて「もうすぐ42になります」って言ったら「楽しくなってきたやろ」って言われて。「僕もそれくらいからやりたいことどんどんできるようになってきて楽しくなってきた。今はもう70過ぎて、『42のときは楽しくなかった』って言えるぐらい、今楽しいで」って言われたんですよ。「うわあ、なんていい人生送ってんねや、俺もそうならなあかん」と思いました。――やりたいことといえば、構想に4年かけた舞台を2月から上演されるそうですね。情報解禁時のコメントで「いずれこの公演のための常設小屋を持てるようになりたい」という旨のことをおっしゃっていて、夢が大きいなと思いました。石田そう、夢がでかいんですよ。本当に新たな挑戦です。今回はとても素敵な俳優さんにいっぱい出ていただいているんですけど、常設小屋にしたときには、ほんまに誰も知らんような芸人であったり俳優さんで何チームもつくって、365日どのチームかが公演していて、それを見に海外からもたくさんの人が見に来てくれるようになるのが夢ですね。今、毎日楽しいです。ほかにも新しく取り組んでいることがいくつかあって、ワクワクすることがいっぱいある。ほんまに、22〜23歳の頃の荒んでた僕に話してあげたいですね。「20年後、めちゃくちゃ楽しいぞ」って。公演情報NON STYLE石田明がオリジナル脚本・演出を手がけるNEW STYLE舞台!舞台「結 ーMUSUBIー」年2月4日(金)~6日(日)東京公演2022年2月11日(金・祝)~13日(日)大阪公演チケット好評発売中!提供写真NON STYLE 石田明 1980年2月20日生まれ、大阪府出身。2000年、井上裕介とともにお笑いコンビ「NON STYLE」を結成し、2007年『爆笑オンエアバトル』9代目チャンピオンに。翌年東京に進出。2012年に妻・あゆみさんと結婚。2017年に双子、2020年に第三子が誕生し、三人の女の子を育てるパパ。Twitterオフィシャルブログ『嫁ログ石田あゆみのオフィシャルブログ』(取材・構成:斎藤岬、撮影:天田輔、取材協力:株式会社サイバーエージェント)
2022年01月15日フランス・イタリア合作アニメーション映画『シチリアを征服したクマ王国の物語』より、柄本佑演じる魔術師が登場する、日本語吹き替え版本編映像が公開された。柄本さんが本作で演じているのは、各地を旅する語り部ジェデオンと、魔術師デ・アンブロジスの2役。今回到着した映像は、魔術師デ・アンブロジスのシーン。シチリアの人々に悪政をしく大公へ星の預言を伝えるとともに、魔法が使える魔術師だが、横暴な大公のために使い尽くしてしまい、残された魔法は2回。残りは、自分の余生のために使いたいデ・アンブロジスだが…。冒頭、大公率いる人間軍との戦いにひと段落ついたものの、未だ行方不明の息子トニオの所在が分からず、クマの王レオンスの顔は晴れない。そして夜、ひとり群れから離れたレオンス王の元に魔術師が現れる。「魔術師がいれば大王になれます」と語る魔術師だったが、彼から返ってきたのは、「君の魔法を使えば行方不明者を探せるのか?」という言葉。意表をつかれた魔術師だったが、「簡単ですって!」と自信満々に返すも、それがトニオだと知ると、「子グマを見つけるために魔法を一回使うことはできませんってば」と突き放してしまう。そんな「できる」「できません」の押し問答を繰り広げるうちに、夜はふけていく。『シチリアを征服したクマ王国の物語』本編映像クマ軍団をなんとかしろと大公から責められ、保身のため、スパイのように近づく様は、人間の持つ狡い一面が現れている。しかし、息子を探したいという純粋な思いをぶつけてくるレオンスの頼みを断れないお人好しでもあり、どこか憎めないキャラクターだ。アニメーションのアフレコは2度目だという柄本さん。決まった時間の中に膨大なセリフを詰め込んでいく、実写演技とはまた違うことが要求されるアフレコでも、持ち前の深い洞察力で善と悪が同居する“人間”をアップテンポで表現し、クマと人間、アイデンティティや信念の違うものたちが共生することの難しさや、大切さを描いた本作のテーマに奥深さを与えた。『シチリアを征服したクマ王国の物語』は1月14日(金)より新宿武蔵野館・アップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:シチリアを征服したクマ王国の物語 2022年1月14日より新宿武蔵野館・アップリンク吉祥寺ほか全国にて公開©2019 PRIMA LINEA PRODUCTIONS - PATHÉ FILMS - FRANCE 3 CINÉMA - INDIGO FILM
2022年01月07日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は俳優、マルチアーティストの木越 明さんです。演技、作詞・作曲、絵を描くことで独自の世界観を表現。『逆光』で映画に初出演。「夏の尾道を舞台に、’70年代の音楽やダンス、洋服、エネルギッシュな若者たちが登場します。無邪気なみーこを演じるのも楽しかったです。出演以外にもパンフレット制作や、ダンスの振り付けにも関わらせていただきました!」。自身が描いた絵を展示することも。「絵は4歳から描き続けています。決まった型がないから、ワクワクする気持ちをそのまま描けるのが好き。アーティストとして、こういうのがあったらいいな、面白いなと思ったものを絵や歌で表現したいです」アニメーション作品の制作に初挑戦しました。国立新美術館で展示をしました。ブラウン管に映したのがこだわりです。ロマンを追うルパンが私の初恋の人です。古本屋さんでパンフレットを購入。イントロで年代を当てられます。クリエイティブな刺激を受けています。好きな監督の作品ポスターを貼っています。気分で貼り替えることも。きごし・あき1999年生まれ。公開中の映画『逆光』にてみーこ役で出演。2022年公開予定の映画『君は脱出ガール』で主演を務める。漫画『いとしいとしというこころ』が発売中。※『anan』2021年12月29日‐2022年1月5日合併号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)
2022年01月06日俳優の松田翔太、柄本明、フリーアナウンサーで女優の田中みな実が出演する、オープンハウスの新CM「座敷童子 先輩登場」編、「座敷童子 リモートワーク」編が、7日から放送される。新CMでは、都心に戸建てを持ちたいという夢をもった人の前に現れる座敷童子を松田が演じ、前作で戸建てを購入した田中の自宅に住む先輩座敷童子(柄本)と絶妙なやり取りを繰り広げる。田中の自宅を訪問した座敷童子(松田)が、先輩座敷童子と出会う「座敷童子 先輩登場」編。「いろいろ聞きたくて……」と話しかけると、先輩は威厳たっぷりに「ふむ」と返す。しかし田中が雑誌を読みながら「座敷、お茶」というと、「へい!」と素早い動きでお茶を手渡す。そして何食わぬ顔で「最近の座敷童子は我慢が足りん! 戸建てを立てるコツはドンと構えなさい! ドンと!」と助言するも、再び田中から「座敷、お茶~」と声をかけられると「へ~い!」と勢いよく立ち上がる。「座敷童子 リモートワーク」編では、リモートワークをしようとする田中から「静かにしてね」と釘を刺される座敷童子(松田)と先輩(柄本)。しかしパソコンのカメラに2人が映り込み、相手に驚かれてしまう。2人で映らないように試行錯誤しながら、座敷童子が「なんで見えるんだろう」とつぶやくと「戸建てが欲しい人には見える」と小声で答える先輩だったが、次第に盛り上がり、ついには田中から「オイ!」と怒られてしまう。
2022年01月06日柄本明と藤原季節が共演、荻原浩の第155回直木賞受賞作「海の見える理髪店」を8K映像にてスペシャルドラマ化することが発表された。本作は、海辺の小さな町の理髪店を舞台に老店主と若い客の1時間あまりの静かで熱い邂逅(かいこう)を描く物語。なぜ、若者は海辺の理髪店を訪れたのか?なぜ、老店主はみずからの人生を語り始めるのか?優しい海辺の風景、刻々と色を変える夕方の太陽、蒸しタオルから立ち昇る湯気、ハサミのリズミカルな動き、宙を舞う毛束、泡立つシャボン、心地よいマッサージ…。“美しい情景”と“職人技”を、8K映像が余すことなく描き出す。柄本明理髪店の老店主を柄本さん、理髪店に訪れた青年を藤原さんが演じるほか、眞島秀和、水野美紀が出演。鏡越しに交わされる2人の男の会話と、老店主の70年分の回想が織りなす奇妙なサスペンスから、ささやかな日常の謎が解けていく急転直下のラストまで見逃せない。水野美紀柄本さんは「藤原季節くんという45歳も年齢の違う若者と、がっぷり組んで芝居をさせてもらいます。それも彼の髪を切りながら、まるで淀みなくセリフを話すわけですから、新年早々かなりの挑戦です」とコメント。また、藤原さんも「こんなにすばらしいチームでドラマが作れるチャンスなんて二度とない。僕はただ黙ってその世界に立って、柄本明さんと同じ空気を吸えたらと思います」とベテランとの共演に大きな期待を寄せている。藤原季節あらすじ海辺の理髪店に若い男が訪れる。「髪型はお任せします」という客のオーダーに老店主はうれしそうに調髪に取り掛かり、問わず語りにこれまでの自分の人生を語り出した。祖父が始めた床屋を10才から手伝い、初めて任された仕事は出兵する常連客をバリカンで丸刈りしたことだった。昭和30年代には順調だった店が傾き酒におぼれ、最初の妻に暴力をふるって離婚されたことも。そんな取りとめのない話をしながら、店主は見事な手さばきで調髪を続ける。ところが「人を殺めたことがある」と、突然彼は若い男に告白する…。8Kスペシャルドラマ「海の見える理髪店」は2022年3月、NHK BS8Kにて、4月以降BSプレミアム(BS4K同時)にて放送予定。(text:cinemacafe.net)
2022年01月05日黒澤明監督の名作映画『生きる』をリメイクした映画『LIVING(仮)』が、2022年以降に公開される。黒澤明『生きる』イギリスを舞台にリメイク1952年に公開された映画『生きる』は、還暦直前に余命半年を告げられた役人が、人生を見つめなおす姿を描いた黒澤明監督の代表作。リメイク版の映画『LIVING(仮)』では、第二次世界大戦後のイギリスを舞台にストーリーを展開する。ノーベル賞作家カズオ・イシグロが再構築リメイク版の脚本を手掛けたのは、小説『わたしを離さないで』などで知られるノーベル賞作家カズオ・イシグロ。監督はオリヴァー・ハーマナスが務める。ビル・ナイが主演主演は、『ラブ・アクチュアリー』『ナターシャの歌に』などで知られ、ジョニー・デップ製作・主演作品『MINAMATA−ミナマタ−』への出演も記憶にあたらしいビル・ナイ。その他、Netflix作品「セックス・エデュケーション」のエイミー・ルー・ウッド、『パーティで女の子に話しかけるには』のアレックス・シャープ、トム・バークなどが出演する。【詳細】映画『LIVING(仮)』公開時期:2022年以降出演:ビル・ナイ、エイミー・ルー・ウッド、アレックス・シャープ、トム・バーク原作:「生きる」脚本 黒澤明 橋本忍 小國英雄監督:オリヴァー・ハーマナス脚本:カズオ・イシグロ音楽:エミリー・レヴィネイズ・ファルーシュ製作:Number 9 Films
2021年12月19日73歳となった現在も出演オファーが絶えない俳優・柄本明が、11月21日(日)放送の「情熱大陸」に登場。芝居を始めた動機を、しばしば“青春の誤解”と語り、「劇団東京乾電池」の座長を務めながら舞台に映画にテレビドラマにと第一線で走り続けている柄本さんが探る“人間”を演じることに迫る。1948年、東京都出身。映画好きの両親のもとに育ち、高校卒業後はサラリーマンとして働いた。しかし、入社2年目の暮れに知り合いに連れられて早稲田小劇場で観た舞台に衝撃を受け、芝居の世界に。アルバイトをしながら自由劇場などの舞台に立ち、28歳で「劇団東京乾電池」をベンガル、綾田俊樹と共に結成。旗揚げ公演は野次が飛ぶほど散々だったが、次第に「面白い」と評判を呼び、柄本さん自身、映画やテレビなどにも活躍の場を広げた。1998年、映画『カンゾー先生』で第22回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、2010年には『悪人』で第34回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。2011年には紫綬褒章を受章。2015年には第41回放送文化基金賞 番組部門「演技賞」受賞。2019年には旭日小綬章を受章している。そんな柄本さんが目下励んでいるのが、自身が主役を務める舞台「本日も休診」(原作:見川鯛山)の稽古。地域医療に生涯を捧げた医師・見川鯛山のエッセイ「田舎医者」シリーズが原作で、柄本さんが以前に読んで気に入り、自ら舞台化を提案したという。共演には、笹野高史、佐藤B作ら、自由劇場にいた頃からの古い仲間たちもいる。今年9月初め、下北沢にある「劇団東京乾電池」のアトリエ。挨拶を済ませるとそれ以上の会話はなく、演出を務める柄本さんが客席の真ん中に座り、独特の緊張感のなかで稽古が始まる。俳優達に演技の微調整を指示しながら、何度も見たであろう芝居に「アハハ!」と大きく笑い、稽古が終わるとすぐに稽古場から立ち去った。柄本さんが去ると、あたかもその場を支配していたかのように、一瞬にして空気が緩む。取材の中で、柄本さんから「人間だからね」という言葉がよく出たという。「演じること」と「人間」、俳優・柄本明のなかで、その2つはどのように結ばれているかに迫っていく。「情熱大陸」は11月21日(日)23時~TBS系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2021年11月21日宝田明さん映画、舞台、司会者――。長身に甘いマスクで、まさに“スタア”という名称がふさわしいのが宝田明さん。少年期の戦争当時の暮らし、中国からの引き揚げ、病気など、苦労を乗り越えたうえでの輝きは、まさに本物。これからも前進し続ける宝田さんの、次なる目標とは?「90年近く生きていたら、そりゃガタだってきますよ。車だって2年に1回は車検しなきゃいけないんだから」そうちゃめっ気たっぷりにおどけるが、たたずまいはダンディーそのもの。『ゴジラ』、『香港の夜』といった国際的な映画に出演し、『風と共に去りぬ』、『マイ・フェア・レディ』など舞台俳優としても活躍する俳優・宝田明。来年、米寿を迎えるが、ヴィンテージカーのような圧倒的な存在感を放ち続ける。事実、宝田さんはいまなお駆け抜けている。2022年公開予定の映画『世の中にたえて桜のなかりせば』では、岩本蓮加(乃木坂46)とW主演を務めるだけでなく、製作総指揮(エグゼクティブプロデューサー)を担当した。「今回の映画は若い人たちが多く、エネルギーをもらった気分。主演の岩本さんは、長編映画初主演ということだったけど、私と四つに組んで立派にお芝居をしていた。これからハードルの高いお仕事が来ると思うから、その始まりになってくれたらうれしい」(宝田さん、以下同)物語は、終活アドバイザーのアルバイトをする不登校の女子高生(岩本蓮加)が、同僚の80代男性(宝田明)とともに、さまざまな境遇にいる人たちの「終活」を手助けしていく、というヒューマンドラマだ。「いろいろな終活の形が描かれている。オムニバスのように展開されていき、その中の1つとして僕が演じる役の終活も綴られている」と話すように、円熟の境地にいる宝田さんにしかできない、真に迫った演技も見どころの1つだろう。■ソ連軍に撃たれた右腹がうずく「やっぱり自分の人生を振り返るところがありましたね」。そう静かに口を開く。2歳のときに満州へ移住。幼少期から少年期になるにつれ、軍靴の音が大きくなっていったと語る。「日本の戦況が危うくなると、住んでいたハルビンの街にも火柱が上がるようになった。日本が戦争に負け、満州から離れなければいけない……、死線をくぐり抜けるような日々でした」南進してきたソ連兵に右腹を撃たれ、元軍医の手によって麻酔なし&裁ちバサミ(!!)で弾を取り出したこともあった。「明日の天気が悪いなってときは、右腹がうずくんです。気象庁の発表より、僕のお腹の傷のほうが知らせるのが早い。ソ連兵は僕のお腹に、中央気象台満州分室を作った(笑)」引き揚げの途中では、食べるものがなくイナゴを食べた─と思いきや、「苦いバッタだった」と笑い、「僕の身長が高いのは、満州で馬糞を踏みすぎたからだと思う」とユーモアを忘れない。戦争の悲惨さを語りながらも、時折、笑い話を織り交ぜる。その軽妙洒脱な姿は、何歳になってもわれわれが知る宝田明のままだ。■ゴジラとの思い出引き揚げ後、新潟県村上市で2年ほど暮らした。学校の発表会で芝居の主役を演じたことを機に、役者への関心が生まれたという。高校卒業後、東宝ニューフェイス第6期生として俳優生活をスタートする。「山本嘉次郎監督、黒澤明監督、女優の岡田茉莉子さん……錚々たる面子が並ぶ中でオーデイションを受けました。何度も「落ちた」と思ったけど、どういうわけか受かってしまった(笑)。最初は怒られてばかり。ケーブルを踏むと怒鳴られ、踏まないように気をつけていたら「邪魔だ! 」と照明さんから怒られる。居場所がないとは、このことだった」生粋の映画人が集う東宝のスタジオを知っているからこそ、今の環境に疑問を唱える。「今は少し優しすぎると思う。僕がお芝居の提案をすると、監督でさえ腰を低くして、『それいただきます! 』なんて言うんだよね。こっちは差し上げたつもりなんかないんだから、遠慮しなくていい。もっとぶつかってきてもらって構わない。やはり厳しさがないと成長は伴わない。少しくらい慇懃無礼なほうがいいんだよ」デビューから1年後、3作目にして主役として白羽の矢が立つ。赤い台本を手渡され、カタカナで『ゴジラ』と書かれていた。「私が、このゴジラ……になるんですか? 」。わけがわからず、思わずそう聞いたと振り返る。「ゴジラが何だかわからないんだもの。ただ、1つだけわかったのは、主役に決まったから『これで新宿の焼き鳥屋のツケが払えるな』って(笑)。気持ちも大きくなって、現場で『主役の宝田明です!』と元気に挨拶したら、『馬鹿野郎! 主役はゴジラだ! 』って怒られたのを覚えている」当時、米国によるビキニ環礁の核実験が社会問題化していた。特に1954年3月1日に行われた実験では、日本のマグロ漁船・第五福竜丸をはじめ約千隻以上の漁船が、死の灰を浴びて被ばくした。■撮影現場での苦悩「『世界に向けて核廃絶を宣言できるのは日本しかない。その思いを込めて作る』と、東宝から下知が下った。ゴジラは、単なる怪獣映画ではないんですね」撮影時には、こんなエピソードもあったと明かす。「目の前にゴジラがいる──と言われても、後から編集で合成するわけだから、ゴジラがどれくらいの距離感で迫っているのか、どんな雰囲気なのかわからない。生意気にも本多猪四郎監督に伝えると、監督も悩んでいた。前例がないから、みんなわからない。それでできあがったのが、絵コンテ。僕のひと言がなければ、この時代に絵コンテは生まれていない(笑)」また、生身だからこそのよさもあると語る。「監督が、『あの雲があるところにゴジラの頭があるって想像して』と指示を出すわけ。その後、エキストラの演技指導をするんだけど、戻ってきてカメラを回そうとしたら、さっきの雲が流れてなくなっている! (笑)みんな、どこを向いていいかわからなくなったり、試行錯誤の連続。CGにはないモノづくりの醍醐味があったから、記憶に残るんだよね」試写の後、宝田さんは号泣したという。製作時の苦労が蘇ったというよりも、こんな理由からだ。「ゴジラがかわいそうで仕方なかった。ゴジラ自身も、人間のエゴイズムによる被害者だからね」そんな『ゴジラ』は、1作で観客動員数961万人を誇る大ヒットを記録した。ゴジラの立場にも心を寄せ続けた宝田さんは、その後、ゴジラシリーズに欠かせない存在となった。ゴジラと宝田さんは、世界に誇る名タッグといえるだろう。■国際人としての使命だからこそ、「今じゃ僕より人気者になって! 生意気ですよ」と一笑する。「僕はアメリカへ行くとゴジラのことをマイクラスメートと呼ぶんです。実は、欧米にはたくさんのゴジラファンがいて、ゴジラや怪獣関連のイベントが大々的に開かれている。世界がコロナ禍になる前は、シカゴやボストン、ヒューストン、ダラスという具合に招待されてはサイン攻めにあっていた」なんでも2022年は、すでにボストンのイベントに出演することが決まっているというから驚きだ。米寿を前にして、映画の主演のみならず、国際的な橋渡し役までやり遂げる。行動力とバイタリティーは、見習うほかない。「ゴジラを通じて世界各国のファンと交流できるのは幸せなこと。活力につながりますよね。ただ……アメリカ版『GODZILLA』はお粗末だったなぁ(笑)。飛んだり跳ねたりするのはゴジラじゃないよね」そうかと思えば真顔に戻って、「僕がゴジラ誕生の背景や意図を話すと、原爆を落としたアメリカ、そのファンたちがきちんと耳を傾け、頷いてくれる。あのときの東宝の願いが、今に続いているのだとうれしくなる。一方で、核兵器禁止条約に参加しない日本の政治家たちに失望する。この国を明るくするために奔走してほしい」表情や話し方、引き出しの多さに圧倒される。“俳優”を前にしているのだと実感する。■これからの若者にむけて「いろいろな体験をさせてもらってきましたから。映画だけではなく、ミュージカルまでさせていただいた。まさか文化庁芸術祭の大賞を受賞するなんて夢にも思わなかった。僕は満州で育ったから、半分日本人で半分中国人。ロシアとも近かったからロシア人の子どもたちともよく遊んだ。コスモポリタンなんです(笑)。それに加えて、引き揚げ時に壮絶な体験をしている。人生のワクチンではないけども、生きる抗体がついているから、この年になってもトライしたいことがあるんだろうな」ゴジラのクラスメートであり、国際人だからこそできることがある。若い世代へのエールも忘れない。「若いときは、叩かれて叩かれての連続。昔、ある俳優さんから、『出る杭は打たれる。出る杭だからこそ、我慢しなきゃダメだぞ』ってアドバイスをいただいた。若い子たちは能力があるからこそそう思う。僕もまだまだ仕事をしていく。一緒に仕事をする中で、何かを肌で感じてくれたらうれしい」主演作のタイトル『世の中にたえて桜のなかりせば』とは、平安時代に編まれた「古今和歌集」に収録されている在原業平の和歌から引用したものだ。「世の中に桜の花がなかったら、こんなに待ち遠しい気持ちになったり、ドキドキと胸が騒がしい思いになったりすることはない──。それなのに、桜よ、あなたはなんて素敵なんだという歌です。人生とはそういうもの」たとえ老樹であっても、桜の花の美しさは変わらない。宝田明は、自らそれを証明し続けている。宝田さんの近刊『送別歌』(ユニコ舎刊税込み1760円)“ゴジラの同級生”として俳優人生を歩んできた私だから語れることがある。満州からの過酷な引き揚げの旅を詠んだ「送別歌」に込めた、コスモポリタンとしての流儀を語る。宝田明講演会「俳優として人間として~満洲の歴史から平和を学ぶ~」日時:2021年12月2日14:00~16:00(開場13:30)場所:高知市文化プラザかるぽーと2階小ホール料金:無料(定員100名)問い合わせ:高知市文化プラザ共同企業体TEL088-883-5011『世の中にたえて桜のなかりせば』(2022年全国公開)70歳の年の差コンビが終活アドバイザーとして働く日々を描いたヒューマンドラマ。宝田さんと乃木坂46の岩本蓮加がW主演。宝田さんはエグゼクティブプロデューサーも務めているPROFILE●宝田明(たからだ・あきら)●1934年朝鮮・清津生まれ。2歳のころ、満州のハルビンに移り、「五族協和」「八紘一宇」の精神のもとに育つ。ソ連軍の満州侵攻による混乱の際、右腹を銃撃され死線をさまよう。1953年、東宝ニューフェイス第6期生として俳優生活をスタート。代表作は『ゴジラ』『美貌の都』『香港の夜』『放浪記』など多数。『アニーよ銃をとれ』『風と共に去りぬ』『マイ・フェア・レディ』など舞台俳優としても活躍。2012年に『ファンタスティックス』で文化庁芸術祭の大衆芸能部門大賞を受賞。2015年、自らの戦争体験をもとにした音楽朗読劇『宝田明物語』を企画し、公演回数は50ステージ以上に及ぶ。(取材・文/我妻弘崇撮影/佐藤靖彦)
2021年11月20日ゲストが、お酒を手に赤裸々なトークを展開するバラエティ番組『人志松本の酒のツマミになる話』(フジテレビ系)。2021年10月15日の放送では、お笑いコンビ『麒麟』の川島明さんが妻と出会った時のエピソードを披露。ネットで「すごい」と話題になっています。番組には、モデルやタレントとして活躍している、谷まりあさんがゲスト出演。「ディズニープリンセスのような運命的な出会いに憧れる」と明かしました。その上で「今までに運命の出会いがあったか」と共演者に問いかけます。話を振られた川島さんは、妻と出会ったのは、新宿にある、お酒が飲める飲食店だったと話し始め…。川島明の運命的な出会いとは川島さんが、5人の後輩と飲んでいた時のこと。女性が1人で来店し、定食を食べていたそうです。「めっちゃきれいな人やな」と思った川島さんが、チラチラと見ていると、いかつい男性が現れて、女性を口説き始めたのだとか。その後の展開を、川島さんは、このように語っています。「5人おるし、ちょっと行くか」って。「なんですか?(女性は)僕の友達なんですけど」って(男性に話しかけて)、助けに行ったんですよ。なんかあっても、絶対数では勝てると思って。ほんで奥さんが「あ、そうなんです」って(話に)乗って。人志松本の酒のツマミになる話ーより引用その後、男性は物いいたげな様子で立ち去ったそうです。川島さんが、改めて女性に声をかけたところ、その場で連絡先を交換する流れになったといいます。なお、当時、お笑いタレントとして活動していた川島さんを、女性は知らなかった様子。このエピソードを聞いた共演者一同は「えーっ!」「運命じゃないですか!」と大盛り上がり。谷さんも「ドラマみたい!」「スペシャル運命!」と太鼓判を押しました。番組の視聴者からも、驚きの声が寄せられています。・川島さん夫婦、マジで大運命!・本当に運命の出会いで、すごい。・もう漫画じゃん。強面の男性の登場や、仲間の協力によって生まれた、川島さんの運命的な出会い。運命を信じていれば、いつか思わぬところで、ドラマチックな出会いを体験できるかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2021年10月22日菅田将暉主演『CUBE 一度入ったら、最後』がついに公開。この度、柄本時生が演じた「CUBE」の“最初の男”を映した冒頭映像と、特別キャラクタービジュアルが解禁された。今回、初解禁となったのは、<謎の部屋=CUBE>の脅威を即実感できる、危険が迫る死亡フラグ全開の“最初の男”を映し出した本編の冒頭映像。オリジナル版『CUBE』と同様に6人の男女に含まれない“最初の男”が登場し、たった1人でCUBE内を進んでいくシーンが映されている。謎の部屋「CUBE」の脅威を体感する“最初の男”のシーンによって、不穏すぎる「CUBE」を存分に鑑賞者も実感することができる、オリジナル版でも大人気のこの冒頭シーン。映像で、扉を開けて向こうの部屋からおそるおそる顔を覗かせるのは、柄本さん演じる囚人のような服を着た男。不安と緊張が入り混じった表情で周囲を警戒しながらゆっくりと白い部屋へと入ると、不穏な空気と閉塞感が漂うその部屋をまっすぐ進み、次の部屋への扉を開ける。次に男を待ち構えていた薄いオレンジ色の部屋は、先ほどの白い部屋とは違いどこか危険な雰囲気が漂っている。男はその部屋でも慎重な足どりで正面に向かって進んでいく。映像の背後からは不気味な音楽も流れ出す。ふと、部屋の中央で足を止めた男は正面にある正方形の扉の下に何かを発見。男が見つめる先には、点滅する謎の光。その光をじっくりと見つめていると、突然機械音のような大きな音がして…。謎は深まるばかりだが、四方を囲まれる閉塞感や不気味な音楽で、まさに「一度入ったら、最後」と思わせるようなCUBEの脅威を実感できる冒頭シーン。謎の光と大きな音の正体とは…。そしてこの「最初の男」の身に一体何があったのか…。さらに今回は、菅田さん演じたエンジニアの後藤ら、突如「CUBE」に閉じ込められた男女6人の特別キャラクタービジュアルも公開。謎の部屋「CUBE」の中に佇む6人の背景は、それぞれ異なる色のライトに染められているだけでなく、体の一部が何かの影響を受け歪んで見える不穏なビジュアルとなっている。『CUBE 一度入ったら、最後』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:CUBE 一度入ったら、最後 2021年10月22日より公開©2021「CUBE」製作委員会
2021年10月22日2021年10月7日、作曲家の、すぎやまこういちさんが亡くなったことが分かりました。90歳でした。『ザ・ピーナッツ』の『恋のフーガ』や『ヴィレッジ・シンガーズ』の『亜麻色の髪の乙女』といったポップスだけでなく、ゲーム『ドラゴンクエスト』の楽曲でも有名なすぎやまさん。同日、『ドラゴンクエスト』シリーズのウェブサイトは、長年にわたって同シリーズを支え続けたすぎやまさんに感謝の意を表しました。『ドラゴンクエスト』堀井雄二&鳥山明がコメント『ドラゴンクエスト』シリーズのウェブサイトでは、ゲームデザイナーである堀井雄二さんと、キャラクターデザインを務める漫画家の鳥山明さんのコメントを掲載。500曲を超える同シリーズの楽曲を生み出したすぎやまさんに、別れと感謝のメッセージを述べました。堀井雄二コメントすぎやま先生の、あまりに突然な訃報を聞き本当に残念でなりません。ドラゴンクエストを作って35年、その世界に、すぎやま先生は音楽という命をずっと吹き込んできてくださいました。先生には本当に素晴らしい楽曲をいっぱい書いていただきました。これからもドラクエは、先生の音楽とともにあります。ユーザーの皆さんの心の中に先生は生き続けるはずです。すぎやま先生長い間本当にありがとうございました。ドラクエ・パラダイス(ドラパラ)ドラゴンクエスト公式サイトーより引用鳥山明コメントすぎやま先生の訃報を聞き、驚いています。つい数年前にお会いした時の印象からもいい意味で、永遠の命を持つ魔法使いのように思っていました。ドラゴンクエストのイメージは、当時からゲームが大好きでいらした、すぎやま先生の素晴らしく印象的な数々の名曲によって決定付けられた。と言っても過言ではありません。長くご一緒に仕事をさせていただいて本当に光栄でした!心よりご冥福をお祈りいたします。ドラクエ・パラダイス(ドラパラ)ドラゴンクエスト公式サイトーより引用1986年に『ドラゴンクエスト』が発売されて以来、数々の作品を生み出してきた3人。よりよいゲームを生み出すため、きっと切磋琢磨したはず。だからこそ、『ドラゴンクエスト』シリーズは世界中の多くの人から愛され続けているのでしょう。絆を感じるコメントに、同シリーズのファンからは「泣いてしまった」「すぎやまさん、本当にありがとうございました」といった声が上がっています。すぎやまさんの楽曲は今後もゲームの中で残り続け、さらに多くの人を楽しませてくれると信じてやみません。[文・構成/grape編集部]
2021年10月07日俳優の竹内涼真、柄本時生、女優の中条あやみが出演する、エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ「コミックシーモア」の新CM「マンガ愛#3 電子コミック大賞 喫茶店」編が、14日より放送される。新CMでは、竹内と中条が演じる兄妹の幼馴染役として柄本が登場。コミックシーモアでマンガに夢中になっている兄妹から、何気ない会話で「電子コミック大賞」の存在を知らされるという内容になっている。○■柄本時生インタビュー――CM撮影の感想をお聞かせください。前々からCM自体は知っていたのですが、あまり出来上がった空間の中に混ざるというのはなかなかないので、ちょっと緊張したのと空気が壊れなければ良いなと思い、すごく楽しく撮影させていただきました。――今回、柄本さんは初めてコミックシーモアのCM撮影に参加されましたが、柄本さんから見た竹内さん・中条さんの印象を教えてください。二人とも優しかったです。座って3人で向かい合わせの喫茶店のシーンなんですけど、わざわざ二人の会話の中にちゃんと入れてくれて。僕の方が年上なんですけど気を使っていただいて、楽しく会話していただいて、楽しかったです。ありがとうございます。――印象に残ったエピソードはありますか?二人(竹内さん・中条さん)はすごく仲が良いんですよ、めちゃくちゃ。なんか、良いなって思って。あれだけ仲良くしゃべれるっていうのはうらやましいな。空気が出来上がっているんだろうなって思って、うらやましかったです。――幼少期に持っていた将来の夢は何でしたか?分かりやすく、プロ野球選手でした。(あとは)宮大工になりたかったです。小学校の頃、野球をやってまして。なので、プロ野球選手になりたいと思ったのと、宮大工は、個人的というか、お神輿を担ぐんですけどもその輪の中心の人たちって、(伝統工芸等の) 職業の方がすごい多くて。あの輪に入るためにはどうすれば良いんだろうって、漠然と考えた時に宮大工ってのが頭の中に出てきて。ちょっとなりたかったですね。――今回の CM のポイントをお聞かせ下さい。兄妹二人の中に急に、変な幼なじみが現れたっていう、あの感じを楽しんでいただけるんじゃないかなとは思っております。(妹に)フラれ続ける感じがするんでフラれ続けます。
2021年09月14日黒木華・柄本佑がW主演を務める『先生、私の隣に座っていただけませんか?』より、本編映像が解禁となった。黒木華と柄本佑が結婚5年目の漫画家夫婦を演じ、夫の不倫をモチーフにした新作漫画を描く妻とそれを読む夫の心理的な攻防が描かれる本作。今回解禁となったのは、こっそり妻の新作漫画を盗み見してしまった柄本さん演じる夫が妻の不倫を疑い自動車教習所で大パニックとなる本編映像。動揺した俊夫が、血相を変えて妻・佐和子が通う自動車教習所に乗り込むシーンから始まる。佐和子の描いた漫画を読んで彼女の不倫を疑い、居ても立っても居られずに教習所に向かった俊夫は、急いで車を停めると一目散に教習所内のコースに駆け出し、佐和子が乗っている車を探して目を凝らす。遠くの車を確認するため、咄嗟にスマホのカメラのズーム機能を使う描写も絶妙にリアルだ。そうして、ようやく妻を発見した俊夫だったが、我に返り、慌ててのぼり旗の陰に身を潜める。次の瞬間、妻と一緒に車から出てきたのは、ついさっきまで自分が盗み見していた妻の漫画に登場する教習所の若い先生と瓜二つの男だった…。まるで漫画の展開が現実のもののように感じられるほど仲睦まじい2人を見て、俊夫は愕然と膝から崩れ落ちる。右往左往する俊夫の姿はコミカルで、自分も不倫をしている身でありながらパニック状態に陥るどこか憎めない俊夫という人間味溢れるキャラクターをよく表している。ハラハラドキドキ、笑いと恐怖が見事なバランスで共存する夫婦の心理戦にぜひ注目してほしい。『先生、私の隣に座っていただけませんか?』は新宿ピカデリーほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:先生、私の隣に座っていただけませんか? 2021年9月10日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C)2021「先生、私の隣に座っていただけませんか?」製作委員会
2021年09月13日映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』(9月10日公開)の公開記念舞台挨拶が11日に都内で行われ、黒木華、柄本佑、金子大地、奈緒、風吹ジュン、堀江貴大監督が登場した。同作はTSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2018 準グランプリ受賞作品で、脚本・監督は堀江貴大が務める。少女漫画家・佐和子(黒木)の新作漫画のタイトルは「先生、私の隣に座っていただけませんか?」それは、結婚5年目になる佐和子の夫・俊夫(柄本)と編集者・千佳との不倫現場をリアルに描いたものだった。さらに物語は、佐和子と自動車教習所の先生との淡い恋へ急展開。完全な創作か妄想か、それとも夫の不貞に対する佐和子流の復讐なのか、恐怖と嫉妬に震える俊夫は、やがて現実と漫画の境界が曖昧になっていく。黒木は、柄本と結婚5年目の夫婦を演じたが「違和感なく(柄本の)そばにいることができたと思います。『いるな』と思いながら、互いを変に意識せずにいられた」と語り、柄本も「僕も同じ印象で、すんなり夫婦の感じを出せたなと思います。役柄の話とかはほとんどせず、漫画の話とか世間話をする方がお芝居につながっていたのかも」と自然体のままで夫婦でいられたと振り返る。柄本が演じる俊夫は、佐和子の担当編集の千佳(奈緒)と不倫をしており、観客に嫌われそうな役どころなのだが、どこか不思議な憎めなさを醸し出している。柄本は「とにかく、俊夫が100%よくないんです。こんな事態を起こしてるから。でも、監督と最初に話をして、ただの悪人じゃなく、観終わった方が『しょうがねぇヤツだな……』と人間的な方向に落とし込めたらと思っていました」と語る。それに対し堀江監督は「俊夫が悪いんですけど、断罪はしたくない。こんな愛すべきキャラになったのは、柄本さんが演じてくださったおかげ」と柄本を称えたが、柄本は「黒木さんのシルエットというか……ホントに何考えてるのかわかんないんです。なので、身を任せて黒木さんを見てれば、こちらが自然と不安になるし、汗がにじむんですね。引っ張っていただいたのは、黒木さんによる部分が大きいかなと思います」と感謝の気持ちを口にしていた。一方で、黒木は奈緒が演じる編集者・千佳のパーソナリティに言及。「あっけらかんとしてて『これは、俊夫さんが(千佳の元に)行ってしまうだろうなと思わせる説得力があった」と明かし、柄本も「撮影現場でも『結局、一番楽しんでるのは千佳じゃないか?』という話になった」と黒木の指摘に同意し「こんなに健康的に不倫する人いるんだ? 爽やかな不倫だなと思いました」と感嘆する。その千佳を演じた奈緒は当初、不倫相手の女性役と聞いて「どういう女の子なのかな?」と思ったそうだが「こんな不倫相手は見たことない! というくらい、違うベクトルで突っ走ってる子でした」と笑う。「(演じていて)すごく楽しかったですけど、楽しめたのは黒木さんと柄本さんに受け止めてもらえて自由にやれたからです。黒木さんとの対面シーンは、本当に佐和子先生が何を考えてるかわかんなくて、俊夫さんは冷や汗かもしれないけど、千佳としては担当編集者として嬉しくなる、ワクワクする感じで、お芝居してて楽しかったです」と振り返った。金子は自動車教習所の新谷を演じたが「本読みをして、監督に新谷のことを聞いたら『現実にいるかどうかわからない青年をやってくれ」と言われまして……。佐和子が漫画を描いているので『漫画から飛び出したような?』と聞いたら『いや、そうじゃない』と言われ、どういうことなんだろ…? と。でも、ギリギリまで監督が寄り添ってくださって演じられたかなと思います」と充実した表情を見せた。佐和子の母を演じた風吹は、撮影を振り返り「現場がなごやかで、合宿のようでした。柄本さんの人柄も大きかったと思うけど、畳のところにいると和やかでおうちにいるみたいでした。懐かしいです」と笑顔で振り返った。
2021年09月11日黒木華、柄本佑がW主演を務める映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』から、柄本佑演じる漫画家・俊夫が髪を結い、ちょんまげ姿になった新場面写真と、劇中漫画を手掛けたアラタアキが描いたイラストが解禁となった。今回解禁となった俊夫(柄本佑)の漫画を描く姿とそのイラストは、俊夫が自分自身の連載漫画を描いていた頃のもの。髪を結ったちょんまげ姿で、真剣なまなざしで漫画を描く表情が切り取られている。佐和子(黒木華)の漫画の手伝いをしている姿とはどこか違った印象で、イラストからも実際の姿からも佐和子の手伝いをする俊夫とは別の一面を垣間見ることができる。また今回解禁の俊夫のイラストは、劇中では使用されていない幻のイラスト。俊夫が“先生”だった頃の髪型や衣装について、堀江貴大監督は「衣装合わせの時、柄本さん演じる漫画家俊夫がかつて人気連載作家として執筆をしていた頃『どんな風貌をしているのか?』という話になりました。その時に柄本さんご自身が、試しにとガシッと髪をかき上げてちょんまげにしてみたら、その場にいたスタッフ一同満場一致でちょんまげ頭に決まりました」と明かす。「衣装は、ビビットな色合いで派手な柄シャツにすることで、売れっ子作家のエネルギッシュさと若さを感じさせるものに決まりました」とキャスト・スタッフで作り上げた“俊夫”であったよう。さらに、「柄本さんは撮影現場でヘアメイク衣装部の皆さんから『殿!』と呼ばれてましたがそれはこの髪型が所以かもしれません(笑)」と撮影現場でのエピソードも語った。また、劇中漫画を手掛けたアラタアキは実際の撮影現場に立ち会った際、黒木さんと柄本さんが漫画を描くシーンを見て、「自身の原稿がお二人の手で目の前で仕上がっていく様子に感動しましたし、初めての映画の撮影現場でとても貴重な経験をさせていただきました」とコメントを寄せた。『先生、私の隣に座っていただけませんか?』は9月10日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:先生、私の隣に座っていただけませんか? 2021年9月10日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C)2021「先生、私の隣に座っていただけませんか?」製作委員会
2021年09月08日映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』(9月10日公開)の完成披露試写会が25日に都内で行われ、黒木華、柄本佑、金子大地、奈緒、堀江貴大監督が登場した。同作はTSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2018 準グランプリ受賞作品で、脚本・監督は堀江貴大が務める。少女漫画家・佐和子(黒木)の新作漫画のタイトルは「先生、私の隣に座っていただけませんか?」それは、結婚5年目になる佐和子の夫・俊夫(柄本)と編集者・千佳との不倫現場をリアルに描いたものだった。さらに物語は、佐和子と自動車教習所の先生との淡い恋へ急展開。完全な創作か妄想か、それとも夫の不貞に対する佐和子流の復讐なのか、恐怖と嫉妬に震える俊夫は、やがて現実と漫画の境界が曖昧になっていく。夫の不倫を漫画にする漫画家・佐和子を演じた黒木は「ストーリーが面白くて、登場人物全員が魅力的。読んでいてゾクっとしましたし、脚本を読んだ時に漫画と現実の行き来をどうやって映像化するのかも気になった」と作品に惚れ込んだ様子。佐和子の夫で漫画家・俊夫役の柄本は「不倫している俊夫が100%悪いし、不倫にも向いてない男。ただ鑑賞後には、俊夫の親しみのある人間的なところに触れられたらいいと思ったし、不倫に向いてない馬鹿正直な俊夫を表せれば監督の思い描く俊夫像に近づけると思った」と役柄を紹介した。妻役を演じた黒木は「俊夫さんが右往左往してるところがチャーミングで可愛い」と反応し、柄本は「憎めないでしょ?」とニヤリ。「この作品は、爽快快活健康的不倫ムービーです。不倫を題材にしてここまで気持ちのいい作品はあまりない。本来ならばドロドロ要素が沢山あるはずなのに、そこを突き詰めずに別の視点に振るのが面白い」とオリジナルなストーリーに太鼓判を押していた。佐和子と出会う運転教習所指導官役の金子は「教習所の先生なので、ガチガチの佐和子さんを優しくリードする役柄です。でも撮影では逆で、ガチガチに緊張する僕を黒木さんが優しくほぐすような雰囲気を作ってくれました。黒木さんのことを『先生!』と呼びたいくらい」と感謝。それに黒木は「緊張しているような雰囲気はなかった」と驚くと、金子は「このコメントすら優しい!」と黒木の気遣いに嬉しそうだった。また俊夫の不倫相手で佐和子の担当編集者・千佳役の奈緒は「台本を読み終わったときに『面白い!』と叫んだくらい面白い」と評した。そんな“爽快快活健康的不倫ムービー”にちなんで、この夏に経験した爽快体験について聞かれると、黒木は現在上演中の舞台『ウェンディ&ピーターパン』での経験を挙げ、「空を飛んで爽快。10数メートル飛んでいるので、普段見られない景色が見られる。高いところが好きみたい」と語った。
2021年08月26日黒木華と柄本佑がW主演を務める映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』。主人公の漫画家・佐和子の夫・俊夫を演じる柄本さんは、シリアスな状況ながらも、どこかコミカルで妻に翻弄される不倫夫を熱演している。今回は、俊夫役の柄本さんが自動車教習所の旗に隠れながら、妻・佐和子(黒木華)を見つめる場面写真ほか、スマホのカメラ越しに佐和子を探す姿、佐和子からの連絡に階段を駆け降りてくる姿など、いずれも慌てふためく姿をとらえた場面写真3点が解禁。劇中で佐和子が新たに描き始めた現実そっくりの不倫漫画を読み、自分自身も佐和子の担当編集者・千佳(奈緒)と不倫しながらも、佐和子の不倫を疑って不安になり、ついには佐和子が教習を受ける自動車教習所にのり込んでしまう俊夫。のり込んだはいいものの、声をかけることはできず、旗に隠れながら、また、スマホのカメラで佐和子の乗る教習車を探すなど、佐和子の様子を伺うその姿は、情けないのにかわいくも見えてしまう、まるで漫画の1コマのようなシーン。堀江貴大監督は俊夫という役の演出について、「俊夫に関しては、苦しめば苦しむほど、滑稽な雰囲気になって欲しいと思っていました。本人的にはシリアスな状況になっているのに、傍から見るとその姿が面白みがあるように見せたい、と撮影前に柄本さんと話しました」と明かす。そんな監督の俊夫像を見事に演じた柄本さんのどこかコミカルで憎めない俊夫の姿が、単なるドロドロの不倫映画ではなく、どこかクスッと笑ってしまう面白みを感じる大きな要因となっている。ドラマでは優男のイメージがあり、主演映画『心の傷を癒すということ』『痛くない死に方』の医師役ほか、公開待機作品『真夜中乙女戦争』(二宮健監督)では、圧倒的カリスマ性で他人の心を一瞬で掌握してしまう謎の男“黒服”を演じる柄本さんだが、本作でのツッコミどころ満載の魅力的な愛されキャラ “俊夫”の演技も見逃せない。『先生、私の隣に座っていただけませんか?』は9月10日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:先生、私の隣に座っていただけませんか? 2021年9月10日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C)2021「先生、私の隣に座っていただけませんか?」製作委員会
2021年07月17日俳優の仲里依紗さんが、2021年5月15日に放送されたバラエティ番組『あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日系)に出演。同じく俳優で夫の、中尾明慶さんとの結婚秘話を明かしました。仲さんは、同年4月18日に中尾さんと結婚8周年を記念して食事に行ったことをInstagramで報告しています。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る 仲里依紗 RIISA NAKA(@riisa1018naka)がシェアした投稿 ケンカをしながらも、仲むつまじい姿は「理想の夫婦」と呼ばれることも。しかし、そんな仲さんですが「好きな人はできたことがない」といいます。中尾さんと結婚した経緯をこのように明かしました。なんか好きとか「ウェー…」みたいな感じで。「ウケるんだけど~」っていっちゃって、延長で結婚してますね。あざとくて何が悪いの?ーより引用好きという恋愛感情ではなく、中尾さんとは波長があうため、結婚を決めたという仲さん。自分自身でも「なんでだろう」と、コメントしていました。また、出演者の田中みな実さんから「好きっていわないんですか」と問われた仲さん。中尾さんに「好きなの?」と聞くと、返答は…。「なーに!好きだよ!?」みたいな感じで、「ウケる!」みたいな感じ。あざとくて何が悪いの?ーより引用照れながらも、「好き」と答えてくれるという中尾さん。それでも、すぐに「ウケる!」と、2人ならではの軽い雰囲気に包まれるようです。ネット上では、仲さんと中尾さんの関係に憧れる声も寄せられていました。・仲さんたちみたいな結婚が、一番理想的なのかも。・『仲のいい友達』という感覚で結婚できるのは、いいな。毎日が楽しそう!・結婚するのに『好き』という感情だけではなくて、仲さんみたいな考え方も必要だと思う!結婚の決め手は人それぞれ。恋愛感情だけではなく、波長や価値観が合う人と結婚するのも1つの選択肢です。仲さんと中尾さんの結婚の考え方やとらえ方も、「理想の夫婦」と呼ばれる理由なのでしょうね。[文・構成/grape編集部]
2021年05月16日永瀬廉(「King & Prince」)、池田エライザ、柄本佑らが出演する映画『真夜中乙女戦争』が先日、無事クランクアップを迎えたことが分かった。本作は、“私”が、謎の男“黒服”と運命的に出会ってしまったことから、“真夜中乙女戦争”という名の“東京破壊計画”に巻き込まれていくまでの成長と恋愛、そして内なる戦争をスリリングでサスペンスフルに描く、かつてない青春物語。物語のシンボルとなる東京タワーをはじめ、東京の街を舞台に3月下旬から4月にかけて都内近郊にて撮影が行われ、“黒服”役の柄本さん、“先輩”役の池田さん、“私”を演じる永瀬さんの順でオールアップし、今回無事クランクアップを迎えた。柄本さんの最後の撮影は、“私”と“黒服”が初めて出会う場面。不思議な運命の出会いによって、“私”の退屈な日常は一変する。撮影を終えた柄本さんは「撮り切れて感慨深い思いです」と言い、「どんな映像になっているのか、どんな永瀬さんを見れるのか、どんなエライザさんが見れるのか、誰もが共感できる要素のある青春映画だと思うので出来上がりが楽しみです」と完成に期待。また翌日は、“私”と“先輩”のクライマックスへ向けての重要なシーンが撮影され、池田さんはこのシーンにてオールアップ。「連日天候も朝から夜から気温が全然違う中、体力もかなり奪われて、本当に大変な日々だったと思います」とふり返りながら、「毎日この現場を楽しみに生きていました。本当にありがとうございました」と感謝を述べた。さらに同日、永瀬さんは教授に反抗する大学教室で長いセリフを投げかけ、最後は息を荒げ人込みを駆け抜けるシーンで撮影を終えた。「とても撮影を楽しみにしていましたが、実際入ってみるとあっという間でした。刺激的な毎日で、皆様のおかげで充実した撮影期間だったと思います」とコメントした永瀬さんは、「佑さん、エライザさんと共演したことでとても刺激を受けましたし、なにより、二宮監督が丁寧に色んなことを教えてくださったりもしたので、改めてこの1ヶ月間たくさんの方々に支えていただていたと感じました。キラキラ、キュンキュンでもないダークな世界観で、撮影方法や美術も見たことない作品に仕上がると思うので楽しみです」と話した。『真夜中乙女戦争』は来冬公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:真夜中乙女戦争 2022年冬、全国にて公開予定©2021「真夜中乙女戦争」製作委員会
2021年04月30日多部未華子が主演する映画『空に住む』のデジタル配信とBlu-ray&DVDのリリースが決定した。昨年10月に全国公開された本作は、作詞家・小竹正人の同名小説と、原作とともに誕生した「三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE」の楽曲「空に住む~Living in your sky~」の世界観を基にした物語。孤独を抱えたヒロインを軸に、現実と夢の間で揺れ動きながら、新たな人生を見出していく女性たちの姿を描き出す。多部さんが、両親の急死を受け止めきれないまま、叔父夫婦の計らいでタワーマンションの高層階で暮らすことになる直実を演じ、直実の後輩で複雑な事情を抱えた妊婦・愛子を岸井ゆきの、叔父夫婦を鶴見辰吾と美村里江が演じているほか、岩田剛典(EXILE/三代目 J SOUL BROTHHRES from EXILE TRIBE)、岩下尚史、高橋洋、大森南朋、永瀬正敏、柄本明らが出演している。今回リリースが決定したBlu-rayには、撮影の裏側を追ったメイキング映像や、完成披露舞台挨拶、青山真治監督と黒沢清監督のトークショーなどを収めたイベント映像などの映像特典に加え、リーフレットも封入される。『空に住む』デジタル配信は5月1日(土)よりAmazon Prime Videoにて開始。Blu-ray&DVDは8月4日(水)リリース(同日DVDレンタル開始)。(cinemacafe.net)■関連作品:空に住む 2020年10月23日より公開©️2020 HIGH BROW CINEMA
2021年04月27日