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2024年11月2日(土)より、東京、南青山にある根津美術館では、『百草蒔絵薬箪笥(ひゃくそうまきえくすりたんす)と飯塚桃葉(いいづかとうよう)』展が開催される。根津美術館が所蔵する《百草蒔絵薬箪笥》が、今年新たに国の重要文化財に指定されたことを記念して行われる展覧会だ。《百草蒔絵薬箪笥》とは、徳島藩のお抱え蒔絵師・飯塚桃葉(初代・?~1790)が制作した薬箱。箱の表面と内部の引き出し前面は、寄裂(よせぎれ)風の文様がほどこされ、エキゾチックで繊細な金具が要所に付された豪華な大名道具だが、なかでも素晴らしいのが本作の蓋裏にほどこされた蒔絵である。ここには百種の草や昆虫がその名とともに精緻な研出蒔絵であらわされており、その選定には本草家など専門家の関与が想定される。また薬箱の中に収められた銀製卦算(けさん・文鎮の一種)、銀製合子(ごうす・蓋付きの小さな容器)、硝子製薬瓶、鍼灸道具、薬袋といった道具類も重要文化財に指定された。箪笥に付随した目録によると、合子や薬袋には、漢方だけでなく、蘭方の薬も入っていた。《雪華蒔絵印籠》原羊遊斎作日本・江戸時代19世紀永青文庫蔵同展には、本作を制作した初代飯塚桃葉の代表作も集結。なおこの薬箪笥は、桃葉が仕えた阿波徳島藩主・蜂須賀重喜のために制作されたと考えられていたが、近年、蜂須賀家と重要な関係にあった讃岐高松藩主・松平家への贈答用に作られた可能性が浮上している。ちなみに当時、讃岐高松藩の藩主であった松平頼恭は、稀代の「博物大名」として知られ、彼の命でつくられた博物図譜『衆芳画譜』には、高松藩に仕えていた平賀源内も参画した。同展では、松平頼恭はもちろん、ほかの博物大名や彼らのネットワークなども紹介し、18世紀後半の博物学と美術の様相も紹介する。《衆芳画譜》薬草第二日本・江戸時代18世紀高松松平家歴史資料(香川県立ミュージアム保管)講演会、スライドレクチャー、素浄瑠璃の上演など、各種関連プログラムの詳細と申し込みは、美術館ホームページで確認を。同時開催は、『仏教美術の魅力-鎌倉時代初期の仏像』(展示室3)、『花と鳥たちの楽園』(展示室5)、『炉開きの茶会』(展示室6)。<開催概要>重要文化財指定記念特別展『百草蒔絵薬箪笥と飯塚桃葉』会期:2024年11月2日(土)~12月8日(日)会場:根津美術館時間:10:00~17:00(入場は16:30まで)休館日:月曜(11月4日を除く)、11月5日(火)料金:一般1,500円、大高1200円(オンライン日時指定予約制)公式サイト:
2024年10月30日2024年9月14日(土)より、根津美術館では、『夏と秋の美学 -鈴木其一と伊年印の優品とともに-』が開催される。初夏から晩秋までの移ろう季節の情趣と美意識を、同館を代表するコレクションで紹介する展覧会だ。豊かな自然が多様な四季を彩る国・日本。古来、我が国では、季節に寄せて数々の歌が詠まれてきたが、『古今和歌集』などにおいて圧倒的に数が多いのは、やはり春と秋を詠んだ歌であり、美術においても、春の桜と秋の紅葉を取り合わせた作品がつくられてきた。ところが江戸時代になると、春ではなく、夏と秋の組み合わせが見えてくる。伊年印《夏秋草図屏風》(左隻)日本・江戸時代17世紀根津美術館蔵たとえば根津美術館が誇る鈴木其一の《夏秋渓流図屛風》はその代表的な例で、右隻には白い山百合の咲く夏、左隻には桜の葉が赤く色づく秋を描いている。実はこの夏・秋の取り合わせは、琳派の祖・俵屋宗達が主宰した工房のトレードマーク「伊年」印が捺された《夏秋草図屛風》に遡る。17世紀、俵屋宗達の2世代後の後継者・喜多川相説周辺で制作されたとみられる本作は、墨を多用して表現された夏から秋にかけての草花が、穏やかな韻律を刻む作品だ。尾形光琳筆《夏草図屏風》(右隻)日本・江戸時代18 世紀根津美術館蔵旺盛な夏から衰えゆく秋へ。季節の推移を伝える作品は、しんみりとものさびしい秋の風情を、観る者にいっそう強く感じさせたことだろう。同展では尾形光琳の《夏草図屏風》やその弟・乾山が描いた《定家詠十二ヶ月和歌花鳥図九月》など、琳派の作品を工芸も含めて展示。9月20日(金)と10月4日(金)には、担当学芸員によるスライドレクチャーも行われる(詳細、申し込みは同館ホームページより)。また同時に白い器に焦点を当てた『やきものにみる白の彩り』(展示室5)、寂びた茶道具を取り合わせる『名残の茶』(展示室6)も開催される。いずれも、この時期特有の季節が感じられる展覧会だ。<開催概要>企画展『夏と秋の美学 -鈴木其一と伊年印の優品とともに-』会期:2024年9月14日(土)~10月20日(日)会場:根津美術館休館日:月曜(9月16日、23日、10月14日は開館)、9月17(火)、24日(火)、10月15日(火)時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)料金:オンライン日時指定予約一般1,300円、大高1,100円公式サイト:
2024年08月28日【リストランテイタリアーノエトゥルスキ】【リストランテコルテジーア】【カステリーナ神宮前】【LA TAVOLA DI ADORO】【TWELVE On The Park】【リストランテイタリアーノエトゥルスキ】自然の摂理を重んじ、敬意を表す南青山のイタリアン『大地への敬意野菜のバリエーション』南青山の一軒家イタリアンレストラン【リストランテイタリアーノエトゥルスキ】。イタリアで古くから愛され続けてきた料理の伝統を尊重しながらも、野菜、肉、魚などの自然の恵みを丁寧に使った、自由で独創的なイタリア料理を提供しています。コースごとにソムリエが厳選したペアリング・ドリンクを用意しているのもうれしいポイント。明るい日差しが届くクラシックな雰囲気満載の2階個室1階は革新的なクリエイティブな空間、2階は伝統的なトスカーナ。1階と2階で異なるメニューを楽しめます。 2階の個室はビジネスの会食・大切な家族のお祝いなど、よりプライベートなお集まりにぴったり。花々で彩られ、季節を感じながらの食事を楽しめる開放的なテラス席もおすすめです。リストランテイタリアーノエトゥルスキ【エリア】表参道/青山【ジャンル】イタリアン【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】15000円【アクセス】表参道駅 徒歩3分【リストランテコルテジーア】南イタリア・プーリアの風を感じる、自然体なリストランテプーリアより『手づくりドライイチヂクのジェラート』江部シェフがイタリア修業中に感銘を受けた南イタリア・プーリアの、素材を活かしたシンプルで味わい深い料理を提供してくれます。プーリア料理とは、シンプルかつ、素材が持つ味わいを最大限に引き出し、食べると体にしみ込んでいくような自然体の料理。質の高い料理とサービスを提供するイタリアンレストランに与えられるMOI(イタリアホスピタリティー国際認証マーク)に認定されたリストランテです。南イタリアの明るく、あたたかい雰囲気を感じさせる店内店内はアイボリーを基調とし、オレンジイエローのテーブルクロスとブルーのグラスが、南イタリア・プーリアの明るい雰囲気を醸し出しています。壁に飾られた現地“グロッタリエ”の絵皿や陶器もお店のいいアクセントに。程よいテーブル間隔により、ゆったりと食事を楽しめそうです。リストランテコルテジーア【エリア】表参道/青山【ジャンル】イタリアン【ランチ平均予算】3000円【ディナー平均予算】10000円【アクセス】表参道駅 徒歩8分【カステリーナ神宮前】ボリュームたっぷりのイタリアンをカジュアルに楽しめる、渋谷の隠れ家レストラン『パスタあみ海老と夏野菜の大葉ジェノベーゼイカ墨を練りこんだタリオリーニ』イタリアで修業を積んだシェフがつくる華やかなイタリアンを気軽に堪能できる【カステリーナ神宮前】。本格的なイタリアンで人気を誇る【カステリーナ】の系列店です。ボリュームたっぷりながらコストパフォーマンスを重視した料理が揃い、がっつりと食べたい時におすすめ。生パスタを使った季節のパスタも絶品です。都心の喧騒から解き放たれた空間渋谷駅からすぐのところにありながら、まわりに自然が多く、大きな窓から見える景色がとても綺麗。日常の喧騒を忘れてゆったりとした時間が過ごせるので、デートや女子会に最適です。カウンター席もあるので、じっくりと料理やお酒に向き合う大人なひと時だって過ごせます。カステリーナ神宮前【エリア】原宿/明治神宮前【ジャンル】イタリアン【ランチ平均予算】1000円【ディナー平均予算】5000円【アクセス】渋谷駅 徒歩3分【LA TAVOLA DI ADORO】ラグジュアリーな空間で素敵なひとときを『上州牛サーロインのタリアータルーコラとパルミジャーノ』伝統的なイタリア料理をベースに、日本の四季折々の旬食材を使用した本格イタリアンを提供するイタリアンダイニング【LA TAVOLA DI ADORO】。おすすめはディナーコースです。四季を感じる冷菜が楽しめる日替わりの『前菜盛り合わせ』から、メインディッシュ、そして締めのドルチェまで、自慢の一品をご堪能あれ。スタイリシュで洗練されたラグジュアリー空間吹き抜けが印象的な店内は、白を基調とした洗練されたお洒落な空間。1階には家族・友人との集まりにも最適なテーブル席を用意。さらに2階には最大8名までご案内可能なソファテーブル席や、BBQが楽しめるテラス席を完備しています。接待や会食、デートや記念日のお祝いなど、幅広いシーンで利用可能です。LA TAVOLA DI ADORO【エリア】原宿/明治神宮前【ジャンル】イタリアン【ランチ平均予算】2000円【ディナー平均予算】10000円【アクセス】明治神宮前駅 徒歩10分【TWELVE On The Park】MIYASHITA PARKを一望するオールデイダイニング『黒毛和牛もも肉のステーキ(from TOKYO COWBOY)w/おろし醤油、わさび』渋谷カルチャーの中心、MIYASHITA PARKを一望するホテル「sequence MIYASHITA PARK」5Fにオープンするオールデイダイニングが【TWELVE On The Park】。世界の食文化にインスピレーションを受けたアメリカンイタリアンを、1日を通していただけます。高級感あふれる店内だから、特別な気分に浸れるモーニングからランチは陽の光をたっぷり感じながら、ディナーは渋谷の夜景を見渡せるパークビューを眺めながら。季節ごとに変わりゆくさまざまな表情の都会の景色を感じながら食事をいただけます。豊富なスコッチウィスキーとオリジナルカクテルを楽しめるバーは、アペリティフや食後の利用にも最適です。TWELVE On The Park【エリア】原宿/明治神宮前【ジャンル】イタリアン【ランチ平均予算】3000円【ディナー平均予算】6000円【アクセス】渋谷駅 徒歩3分※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。
2024年08月19日古美術の充実したコレクションを誇る東京・南青山の根津美術館は、自館の収蔵品を様々な視点からひもとく企画展を定期的に開催している。 6月1日(土)から7月15日(月・祝)まで開催される今回の企画展の着眼点は「数字」。『古美術かぞえうた』という愛らしいタイトルのもと、名前に数字が織り込まれた多彩な収蔵品が勢揃いする。ものの数量や分量、順序や回数を表す数字は、確かに私たちの身のまわりにあふれている。そして、古美術作品の名前でも、数字をともなうものは少なくないのだとか。意味があって名前に織り込まれた数字は、その作品の特徴を端的に示すものだが、その数字が意味する内容は一様ではない。ときに形を意味したり、技法を示唆したり、作品の形式を表したり……。同展は、そうした作品名の中にある数字に注目することで、作品の鑑賞や理解の糸口になることを期待して企画されたという。例えば、花を生ける窓がひとつの花入は「一重切(いちじゅうぎり)」と呼ばれるが、これは数字が花入の形式を表しているもの。釉薬を用いて焼成する陶器の「三彩」や「五彩」は色の数を表すと同時に、技法にも関わっている。「四方鉢」や「六角鉢」のように、四角や六角の器の形を表すものもあれば、乱世を避けて隠居した4人の老人を描く《商山四晧図(しょうざんしこうず)》や《七夕図》のように、中国の故事にちなむ画題もある。また、《五徳義書巻(ごとくぎしょかん)》のように、儒教で説く5つの重要な道徳観念を記したものや、中国の名勝「瀟湘八景(しょうしょうはっけい)」のように、決まった組み合わせを示すものもある。なかでも長大な数字をもつのは、《百万塔》。奈良時代に死者を弔うために実際に100万基の小塔がつくられ、10寺院に10万基ずつが納められたが、現在は一部が残るのみで、1基でも「百万塔」と呼ばれるのだという。《織部縞文四方鉢》 美濃日本・桃山~江戸時代17世紀根津美術館蔵数字をきっかけに、こうした解説を読んでいくと、作品の理解が深まるのが同展の大きな魅力だ。また登場する作品が書や絵画、陶磁や漆工、金工、木竹工など多岐にわたる点も楽しみなところだろう。なお、同時開催の小企画展『江戸→東京 -駆け抜ける工芸-』と『季夏の茶の湯』では、明治期の漆工と金工、そして季節の茶道具も堪能することができる。《青井戸茶碗銘 凉及》 朝鮮・朝鮮時代16世紀根津美術館蔵<開催概要>企画展『古美術かぞえうた―名前に数字がある作品―』会期:2024年6月1日(土)~7月15日(月・祝)会場:根津美術館時間:10:00~17:00休館日:月曜(7月15日は開館)料金:一般1,300円、大高1,000円※日時指定予約制公式サイト:
2024年05月10日古美術の優れたコレクションをもつ東京・南青山の根津美術館では、2月10日(土)から3月26日(火)まで、所蔵品を中心として朝鮮陶磁の魅力を紹介する企画展と、その朝鮮陶磁の高麗茶碗を日本で写した「奥高麗茶碗」の謎に迫る特別企画の展示を同時開催する。日本における朝鮮陶磁の受容の歴史に目を向けた興味深い展観だ。朝鮮半島と日本列島との交流は古く、約2万数千年前の旧石器時代にははじまっていたとか。5世紀には、陶質土器の技術が朝鮮半島から日本に入って、須恵器(すえき)が誕生している。以来、朝鮮陶磁は日本の陶磁器の制作に強い影響を与えるとともに、日本人から愛好され、蒐集されてきた。16・17 世紀には高麗茶碗が茶人たちの人気を集め、また18世紀にかけては、白土を施し灰釉をかけて焼成した「粉青(ふんせい)」や白磁、また深い灰青色が優美な「翡色(ひしょく)」と呼ばれる12世紀の高麗青磁をはじめとした青磁も愛好家たちから熱心に求められた。同展は、美しい色彩とともに蓮華唐草文(れんげからくさもん)の精緻さも見事な重要文化財の《青磁蓮華唐草文浄瓶》をはじめとした館蔵の名品によって、日本における朝鮮陶磁の愛好の歴史を概観し、その魅力を見つめ直すもの。圧倒的な美を誇る中国の陶磁器とも、また日本人の美意識が反映された日本の陶磁器とも異なる朝鮮陶磁は、その美しさと清らかさ、そして素朴な強さが大きな魅力だという。一方、特別企画でとりあげる「奥高麗茶碗」は、実は朝鮮ではなく、九州肥前地方(現在の佐賀県唐津市周辺)で焼かれたものだ。高麗茶碗が茶人の人気を集めた16・17世紀頃には、朝鮮半島の陶工が唐津に磁器の焼成技術をもたらしていたが、その唐津で高麗茶碗を写して生み出された茶碗が「奥高麗茶碗」なのだ。この名称は、江戸時代後期には茶会記などに登場しているが、ではなぜ「奥高麗」と称されたのか、唐津のどの窯でいつ頃焼かれたのか、さらにどのような茶碗が「奥高麗」なのかなど、謎が多く、これまで様々に論じられてきたそうだ。同展は、館蔵品のみならず、他館や個人蔵の奥高麗茶碗を集めて、その謎の解明に果敢にとりくむもの。知的好奇心を大いに誘う見逃せない展示となっている。<開催概要>『企画展 魅惑の朝鮮陶磁/特別企画 謎解き奥高麗茶碗』会期:2月10日(土)~3月26日(火)会場:根津美術館時間:10:00~17:00休館日:月曜(2月12日は開館)、2月13日(火)料金:一般1,300円、大高1,000円※日時指定予約制※同時開催:『ひな人形と百椿図』『春の茶の湯 -釣り釜-』公式サイト:
2024年01月25日黒木華主演「ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○」の最終回が3月17日オンエア。再会した凛々子の頬をつねる根津に絶賛の嵐が吹き荒れるとともに、その後の凛々子の表情にも「可愛すぎ」の声が殺到している。経理部からニュースサイト「カンフルNEWS」編集長となった瀬古凛々子を中心に、新時代の“人と人とのつながり”を描く完全オリジナルの社会派“風”お仕事エンターテインメントが繰り広げられてきた本作。自分が慕ってきた仁和に利用されていたことを知った瀬古凛々子を黒木さんが演じ、凛々子のことが好きな「カンフルNEWS」編集部員・根津道春に溝端淳平。凛々子を「一緒に世界に行こう」と誘ったが断られた笹目虎太郎に寛 一 郎。凛々子を利用して出世した仁和正樹に安藤政信。野村周平、野間口徹、石井杏奈、一ノ瀬颯、りょう、生瀬勝久といった顔ぶれが共演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。クスノキ出版が吸収合併され新会社が誕生することに。合併を成立させるためにカンフルNEWSが利用された可能性があることを知った凛々子は、仁和に真相を確かめようとするが、彼は不在だった。一方、真琴は就活中にクスノキ出版営業部の社員から性的被害を受けたという、大学生の向井未央(生田絵梨花)に会う。会社に帰りこのことを記事にしようと提案していると、いきなり総務部の社員が引っ越し業者を引き連れて現れる。そして凛々子たちはカンフルNEWSが今週いっぱいで閉鎖になることを知る。さらに凛々子に関する悪質な記事が他誌に掲載され…というのが最終回の展開。視聴者からは未央を演じた生田さんの“涙”の演技に「生田さんの涙で心がキュってなったわ」「すげー大粒の涙を見せる演技をする生田さん」「あの瞬間、生田絵梨花じゃなくて未央だったよね...生きた役ってこういうことなのか」「泣きの部分だけではなく、泣くに至るまでの表情も良い。難しい役だったのに凄いよ…」など絶賛の声が送られる。未央はクスノキ出版に性的暴行を受けた件を伝えていたが、それを揉み消したのは仁和だった。さらに凛々子の記事を他誌に書かせたのも彼だと判明。なぜそんなことをしたのかと問う凛々子に対し、仁和は自分が亡くなった凛々子の母に代わり、人生を導く存在になろうと思ったと告げたうえで「お前に俺が必要だったんじゃない、俺にお前が必要だったんだ。だから俺から離れないでくれ」と、自分の心の中に秘めた想いを伝える…。そんな仁和には「結局、瀬古凛々子を守る自分自身に依存してきただけの弱い男だった……」「仁和さん瀬古ちゃんに依存してたんね 出会った時のままの瀬古ちゃんでいて欲しくて」などの声が。ラストはカンフルNEWSが終わって3か月、自ら新サイトを立ち上げ取材している凛々子の前に根津が現れ、「こっちの方も手伝ってくんない」とネタを持ち込む。それを聞き「ざわざわする」と口にした凛々子の頬を根津はつねると「そういうと思った」とニヤリと笑う…。「何あの最後のほっぺつねるの可愛すぎだろ」「根津くんの愛情表現がハグとかキスじゃなくてほっぺつねるなの最高に根津くん」「ざわざわする凛々子のほっぺをむにってしたり、最終回の根津くんカッコよすぎた」など、頬をつねる根津にSNSでは絶賛の嵐の吹き荒れるとともに、頬をつねられた後の凛々子の表情にも「凛々子の頬つねられた顔かわいすぎ」「ほっぺつねられた華ちゃん可愛すぎてうはーってなった」といった感想も続々と寄せられている。(笠緒)
2022年03月18日黒木華が主演する「ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○」10話が3月10日オンエア。溝端淳平演じる根津に対し凛々子との関係を心配する声が上がるなか、凛々子たちを利用した疑惑が深まった安藤政信演じる仁和にも様々な声が集まっている。本作は他人の気持ちを理解したり、場の空気を読んだりすることは苦手だが、優れた洞察力を持つ瀬古凛々子が、ニュースサイト「カンフルNEWS」の編集長となり、様々な事件を取材していく社会派風お仕事エンターテインメント。キャストは最近相手の心情を理解するなど、性格に変化が出てきた瀬古凛々子に黒木さん。凛々子のことが好きな根津道春にが溝端さん。凛々子に告白したカメラマンの笹目虎太郎に寛 一 郎。凛々子が絶大な信頼を寄せるクスノキ出版執行役員・仁和正樹に安藤さん。また野村周平、野間口徹、石井杏奈、一ノ瀬颯、りょうといった顔ぶれ。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。目標の5000万PVを達成した凛々子は、仁和から新たに2件の取材を指示される。ひとつは「永鳥社」主催の「永鳥新人文学賞」で出来レースがあったのではないかという疑惑。もう1つはIT企業「インターネオ」の社員がOB訪問してきた学生に就活詐欺を働いていたという疑惑。永鳥新人文学賞で大賞を受賞した元タレントの安藤トモが所属する芸能事務所の社長・阿万野久二夫(津村和幸)が、人気作家で事実上、受賞者の決定権を持つ審査委員長の結城玄(河野達郎)に賄賂を渡したという疑惑だが、取材のため結城の自宅を訪れると、結城の妻・美波(鈴木砂羽)が対応する。そこで美波は「あなた、仁和から頼まれたんでしょ?」と言い出し、自分がかつての仁和の妻だったことを明かす…というのが今回の物語。凛々子たちは結城が数年前に失明、美波が代筆していたことを突き止める。美波は出来レースの件を認めた上で、出来レースは記事にしてもいいが結城の失明と代筆の件は出さないでくれと懇願。凛々子はその願いを受け入れる。一方就活詐欺の件は仁和の指示でお蔵入りにされてしまう…という展開に。結城の失明と美波の代筆について記事として出すか悩む凛々子に、「瀬古の好きにすればいい」と言い、そのうえで彼女の目をじっと見つめ「お前がどんな記事を書いても、俺は瀬古のこと…」と“告白”するかと思いきや、そこで電話が鳴り結局最後まで言葉にすることはない根津。そんな根津に「根津くんが不器用なりにも少しずつ気持ちを伝えられるようになってて涙」といった声が上がる一方で、「次週が最終回だというのに根津の想いがほとんど瀬古の心に響いてない」「次回は最終回ですって?根津くんと凛々子の関係が1ミリも進んでいませんよ?」と心配する投稿が相次ぐ。そんななかクスノキ出版がインターネオに吸収合併されるという報道が。永鳥新人文学賞の出来レースとインターネオの就活詐欺の件を取材させたのは、仁和が合併を有利に進めるためだった。自分が仁和に利用されたと知った凛々子は編集部を出ていく…。「凛々子を味方だと言いつつただ利用してただけなのか?」「まさか本当に凛々子@黒木華を利用するだけしてポイするつもりじゃないでしょうねぇ。そうだったら許さないぞ」という声とともに「仁和さんが実は悪人でしたで終わりにしないでくれ…頼む…」「個人的な瀬古凛々子と仁和正樹の関係では仁和さんが裏切っていないといいな…」などといった反応も多数投稿されている。(笠緒)
2022年03月11日黒木華主演「ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○」の8話が2月24日放送。凛々子に告白しようとするが寛 一 郎演じる虎太郎に先を越される根津に「悲しすぎる」などの反応が上がる一方、仁和の言動に「いずれラスボス」などの指摘も相次いでいる。他人の気持ちを理解したり、場の空気を読んだりすることは苦手だが、優れた洞察力を持つ瀬古凛々子が、大手出版社・クスノキ出版経理部から突如ニュースサイト「カンフルNEWS」の編集長となったことから始まる社会派風お仕事エンターテインメントとなる本作。主人公の瀬古凛々子を黒木さんが演じ、根津道春に溝端淳平。クスノキ出版執行役員・仁和正樹に安藤政信。カンフルNEWSの専属カメラマンとなる笹目虎太郎に寛 一 郎。カンフルNEWSの編集部員・下馬蹴人には野村周平。一本真琴に石井杏奈。椛谷静司に野間口徹。真琴の同期・矢部涼介に一ノ瀬颯。凛々子たちが通う薬膳カフェ「黄実子」店長・黄実子にりょうといったキャストも共演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。根津は元カノ・舞衣(小林涼子)からシェアサイクルベンチャー「レンチャリ」社長・城島久志(森岡豊)と若い女性の密会写真を渡される。当初不倫ネタとして取材を進めていたが、城島の息子・恭平(新原泰佑)に裏口入学の疑惑があることが判明。ところがその入学先の学長は根津の父・道真(飯田基祐)だった…というのが8話のストーリー。元カノの言葉がきっかけになって凛々子に想いを伝えようと決心した根津は、虎太郎と一緒にいた凛々子を呼び出すのだが、凛々子に駆け寄ろうとしたその時、彼女のあとを追ってきた虎太郎が凛々子の腕を掴むと「あなたの事が好きです」と言い、抱きしめる…。SNS上では「根津くん目の前でハグされてんの悲しすぎる」「笹目くん告白~?!わざとだな」「告白するのに走ったら…他の男にコクられたってよ~~どんな展開やねん」といった反応が上がる。そんな凛々子だが、取材先でお茶を出してもらえないまま帰社した根津に「のどが渇いてるかなと思って、お茶を出してもらえなかったから」と飲み物を差し出すなど、これまでの性格から変化を見せ始める。しかし仁和は、凛々子を“誰かの顔色や気持ちを気にせずに突き進めるからネットニュースに向いている”と評し「お前はそのまんまでいいんだよ」と、変わらないことを求める。視聴者からは「仁和にお前はそのままでいいんだよ と言われて瀬古がショックを受けてるように見える」「仁和さんの雲行きが怪しくなってきましたぞ??瀬古凛々子は変わってきている」「彼女の変化に気付かないし、それを求めていない。そういう瀬古凛々子である事が仁和さんにとってはどう都合がいいのか」といった反応も。「いずれラスボスになるやつか??」「瀬古が最終回に向けて変わってしまって仁和さんに反逆する気がする」など、終盤に向け凛々子と仁和が対立することを予想する声も多数投稿されている。(笠緒)
2022年02月25日黒木華が主演する「ゴシップ#彼女が知りたい本当の〇〇」の7話が2月17日オンエア。凛々子と虎太郎の仲が気になる根津に「ムーブが男子高校生」などの声が上がる一方、凛々子と仁和の“過去”にも多くの注目が集まっている。他人の気持ちを理解したり、場の空気を読んだりすることは苦手だが、優れた洞察力を持つ主人公の瀬古凛々子を黒木さんが演じる本作。物語は大手出版社・クスノキ出版のニュースサイト「カンフルNEWS」で編集長を務めることになった凛々子が、真実を追求するなかで、自らも過去も知られるところとなり…という完全オリジナル社会派風お仕事エンターテインメントが展開。黒木さんのほか、会社によく寝泊まりしている編集部員の根津道春に溝端淳平。凛々子を過去を知り、彼女をカンフルNEWSに送り込んだクスノキ出版執行役員・仁和正樹に安藤政信。凛々子の中学時代の“友人”の弟だったフリーカメラマン・笹目虎太郎に寛 一 郎。少年マンガ誌「ジャンクス」編集部に入りたかった一本真琴に石井杏奈。祖母の介護をしている下馬蹴人に野村周平。元エース記者で今は1人で息子を育てる椛谷静司に野間口徹。恵まれた環境で育った真琴の同期・矢部涼介に一ノ瀬颯。凛々子たちが通う薬膳カフェ「黄実子」店長・黄実子にりょうといった顔ぶれも共演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。凛々子が笹目を「カンフルNEWS」のカメラマンとして迎える。しかし突然の発表に編集部員たちは困惑を隠せない。そんななか編集会議で占いができるネコが話題にのぼる。「私が行く」と積極的な凛々子に、「じゃあ僕も行きます」と同行を申し出る虎太郎。取材先に行くとなぜか根津もついてくる。取材後、占いネコ・たまこの写真を撮りたいという虎太郎に、飼い主の武藤梢(川添野愛)は、自分も入れて写真を撮って欲しいと言い出す。さらに編集部に現れ追加で記事をあげて欲しいと言い出す。実はたまこは、梢がマッチングアプリで知り合った男性から預かった猫で、男性は長期出張に行くと言ったまま連絡が取れなくなり、梢は彼に見つけてもらおうと積極的に取材を受けていた。しかし男性には妻子がいて…というのが今回のストーリー。凛々子と虎太郎が接近することが気になって、ネコアレルギーにも関わらずネコの取材についてくる根津に「ついてきてるのかわいい!!」「根津くんかわいすぎか」「ムーブが男子高校生ですよ、根津くん」などの声が上がる。凛々子のことが気になる根津だが、居酒屋で元カノ・元カノ・阿久津舞衣(小林涼子)と再会。彼女から「やり直せないかな」と“告白”される…動揺する根津に「おい根津!!自分の気持ちに気づいてんだったら早くしないとさあ!元カノとの気持ちで揺らいでる場合じゃないんだよ!」「根津くんー!!元カノじゃなくて編集長とうまくいってくれ」といった声も多数。一方、終盤での凛々子と仁和の会話から、16年前、凛々子と彼女の家族の死に仁和が深く関わっているらしいことが示唆された。このやり取りにも「仁和さんが、実は16年より前から繋がりがあったとかいう…」「仁和さんと凛々子の間に何があったの!?」「16年前なにがあったというの。それに仁和さんが関係してるとか」などといった声が寄せられている。(笠緒)
2022年02月18日木曜劇場「ゴシップ」の2話が1月13日放送。張り込みがバレそうになりカップルを装う根津。凛々子との“キス寸前”状態に「お茶吹き散らかしそう」「あの至近距離はドキドキ」などの反応が。寛 一 郎演じる虎太郎の“正体”にも注目が集まっている。大手出版社・クスノキ出版の経理部に所属する瀬古凛々子は、他人の気持ちを理解したり、場の空気を読んだりすることは苦手だが、この世界や他者を知りたいという欲求は強く、優れた洞察力を生かしてちょっとした矛盾や誤りを見抜く能力に長けている。経理部での厳しいチェックぶりから地獄の番犬“ケルベロス”とも呼ばれる彼女が、突如ニュースサイト「カンフルNEWS」の立て直しを命じられることに…という展開の完全オリジナル社会派風お仕事エンターテインメントとなる本作。凛々子を黒木華が演じるほか、記事にPV数の伸びそうな煽りタイトルを付けるのが得意で、仕事をサボってサウナにいることも多い根津道春に溝端淳平。芸能人のSNSなどを引用するコタツ記事を中心に担当し、仕事は早いが中身が薄い記事を書く下馬蹴人に野村周平。本当は少年マンガ誌「ジャンクス」の編集部に入りたかったため、いつか他の部署に異動になるのをひそかに期待している一本真琴に石井杏奈。元エース記者だったが妻に逃げられ離婚、シングルファーザーとして息子を育てるため出世争いから降り、今はグルメや料理レシピ記事、広告案件などを担当する椛谷静司に野間口徹。前編集長の落とし物を届けたことで凛々子と出会い、薬膳カフェ「黄実子」の常連客になるフリーカメラマン・笹目虎太郎に寛 一 郎。凛々子が通う薬膳カフェ「黄実子」の店長・黄実子にりょう。新卒採用の面接で凛々子の入社を推し、執行役員となってから彼女をカンフルNEWS編集部に送り込んだ仁和正樹に安藤政信といったキャストが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。今回は人気俳優の前橋恵一(武田航平)と元女優の妻・清瀬みさと(清水葉月)が離婚、円満離婚であることが報じられるも凛々子は「ザワザワする」と取材を開始、編集部が出入り禁止を食らってるのにも関わらず、恵一の囲み取材に行く。そんななか恵一に不倫が発覚するが、実は女優復帰を狙うみさとが、離婚のため不倫を仕組んでいた。…というのが今回のストーリー。張り込みする凛々子と根津だが、みさとに見つかりそうになる。車から出ようとする凛々子を根津は引き止め、彼女に覆いかぶさり、キスしてるカップルを装う。このシーンに「根津さんかっこよすぎて飲んでたお茶吹き散らかしそうになった」「この距離感。とてもときめく。溝端くんカッコいい…!!!」「キスしてるフリってのは察しが着いて分かったんだけど、だとしてもあの至近距離はドキドキする」などの反応が集まる。一方ラストでは仕事帰り、路上のネコをスマホで撮影する凛々子の姿を、離れた場所から睨むように見つめる虎太郎の姿が映し出された。このラストにも「笹目さんは、何者?ただのフリーカメラマンじゃないよね」「寛一郎くんの正体引っ張るね~」といった反応が。虎太郎の“正体”にも多くの視聴者が注目している模様だ。(笠緒)
2022年01月14日企画展「はじめての古美術鑑賞 ―人をえがく―」が、東京・青山の根津美術館にて、2021年9月11日(土)から10月17日(日)まで開催される。「はじめての古美術鑑賞」人物画にフォーカス古美術の見どころをわかりやすく開催する展覧会「はじめての古美術鑑賞」は、根津美術館にて継続的に開催されている企画展。シリーズ5回目を迎える今回は“人物画”にフォーカスし、時代ごとに異なる人物画の在り方と、主な人物画のジャンルを紹介していく。古代~近代における人物画の対象の変遷今でこそ人物画は当たり前に描かれているが、古代の日本においては、自分の姿が描かれることは忌むべきことだとされていた。そんな中でも例外的に描かれていたのが信仰対象となった人々。釈迦如来と法相宗の教主である弥勒、法相の祖師たち11人を描いた曼荼羅や、真言宗の開祖・空海こと弘法大師を描いた肖像画など、人物画に描かれるのは“聖なる人”のみであった。平安時代末期頃からは徐々にこの流れに変化が起こり始め、鎌倉時代には公家や武家など在世中の高貴な人々を描いた絵画が一般的になる。さらに時代が進むと、描かれる対象はさらに広がり、市井に生きる庶民なども描かれるようになる。たとえば、室町時代の「飼馬図」には、中国でよく描かれた、馬の世話をする異国の人びとを描写。繊細な線と淡彩を駆使した同作は賢江祥啓の代表作であり、祥啓が中国画から学んだ成果が存分に発揮されているのがうかがえる。また、江戸時代に描かれた「風俗図」には、中幅に禿を従えた遊女、向かって右にかぶき者、左に若衆が生き生きと描かれている。金泥と濃彩を用いた衣装や、金切箔、砂子を多用した拝啓装飾など、桃山時代の遺風を継ぐ表現にも注目だ。西洋からの影響が見られる近代以降の人物画もさらに、近代以降の人物画も登場。橋本雅邦が臨済宗の開祖・臨済義玄を描いた「臨済一喝」は、狩野派の筆法をベースに、西洋画から学んだ繊細な陰影による立体表現が駆使されている。また、振袖の少女とじゃれつく子犬を描いた堂本印象の「手毬図」は、円山四条派の伝統を受け継ぎつつも、鮮やかな色使いを駆使することで軽快な印象を生み出している。朝鮮陶磁&茶の湯に関する展示も同時開催加えて、根津美術館では他の展示も開催。朝鮮陶磁を紹介する「陶片から学ぶ ―朝鮮陶磁編―」や、秋に使い納めを迎える茶や夏の道具の名残を惜しみ、寂びた茶道具約20件を紹介する「残茶 ―秋惜しむ―」も同時開催される。【詳細】企画展「はじめての古美術鑑賞 ―人をえがく―」開催期間:2021年9月11日(土)~10月17日(日)会場:根津美術館住所:東京都港区南青山6-5-1休館日:月曜日、ただし9月20日(月・祝)、10月11日(月)は開館し、9月21日(火)は休館開館時間:10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)入館料:一般 1,300円(1,100円)、学生 1,000円(800円)、中学生以下 無料※オンラインでの日時指定予約制※( )内は障害者手帳提示者および同伴者1名の料金※オンライン日時指定予約の定員に空きがある場合のみ、当日券(一般1,400円)を美術館受付にて販売■日時指定予約制・来館希望時間帯の2時間前までに根津美術館ホームページ上にて日時指定券を購入(クレジットカード決済のみ)・根津倶楽部会員、招待はがきを所持していて入館無料の場合も予約が必要【問い合わせ先】根津美術館TEL:03-3400-2536 (代表)
2021年09月10日「(松田)優作、(原田)芳雄さん、根津(甚八)さん、菅原(文太)さん、蜷川(幸雄)さん、桑名(正博)さん、ジョン・レノンさん。みんな長生きしない人ばっかりで……。コンサートの当日、彼らに降りてきてほしいですね。客席のどこかに座ってくれないかな。席をつくろうかなと思うくらいですよ、名前をつけてね。ほかのお客さんを怖がらせてしまうかもしれないけど(笑)」低音が響く渋い声。白いジャケットに黒のシャツとパンツというモノトーンの色合いが実に似合う。宇崎竜童さん(75)が、4月29日、有観客で、妻で作詞家の阿木燿子さん(75)プロデュースで「宇崎竜童コンサート〜風のオマージュ」(東京国際フォーラム・ホールC)を開催する。天国の盟友ら9人(冒頭の8人に加え自身の同級生も)につくった楽曲を披露する内容。“その人に宛てた、もしくはその人が歌うことを思って書いた曲”の数々を歌うとともに、彼らにまつわるエピソードなどを語る予定だ。今回のコンサート用に新曲『風のオマージュ』も書き下ろした。「僕の気持ちに寄り添って、阿木が書いてくれた詞です。いい言葉を生んでくれるな、と思います。曲のクオリティを、詞が何倍にも膨らまして、奥深くしてくれる」夫婦が尊敬し合い、高め合って半世紀。2人がつくった『横須賀ストーリー』が、伝説の歌手・山口百恵さんの新境地を開いたエピソードはあまりにも有名。先ごろNHKで百恵さんの引退コンサートが放送され再び話題に上がっているということで、百恵さんとの思い出話を聞くとーー。「あのころ僕はカメラに凝っていて。百恵さんの引退コンサートのとき、『客席じゃなくカメラマン席にしてくれる?』って頼んでね。だから撮ることに専念していて、肉眼で百恵さんの姿を見た記憶がないんです。最後の曲が終わって、百恵さんがマイクを置くときに、初めて肉眼で見て、すっごい残念な気持ちになりました(笑)」夫妻が百恵さんに書いた曲は5年間で69曲。「1曲1曲大変でした。必ずヒットしなきゃいけないんですから」と話すが、それだけの曲をつくりながらも私的な交流はまったくなかったそうだ。「電話番号も知らないし、そもそも個人的に飯食おうとか、マネージャーを通さずに会うのはルール違反だと思っていますから。ただ、一回だけ『阿木さんと宇崎さんにごちそうしたい』と言われて、西麻布のイタリアンでおごってもらったことがありました。マネージャーも連れず、彼女おひとりでいらっしゃって。僕と妻と百恵さん。お金を払ったのは百恵さん(笑)。ワインをテイスティングしていましたから、百恵さんも20歳になっていたころでしたね」百恵さんが引退の決意を表明したのは21歳になってまもなく。この食事は“最後のお礼に”という気持ちがあったのかもしれない。引退から30年後にも、夫妻と百恵さんは久しぶりに会い食事をともにする機会があった。そのとき宇崎さんは、最初に自分たち夫妻に曲を依頼したのは誰だったのかを百恵さん本人に聞いている。「『ああ、私が言い出したことです』と百恵さんから直接、聞きました。すごいなと思ったのが、当時17歳ほどの少女がマネージャーにそういうふうに頼んで、マネージャーも“わかった”と聞いて本当に僕たちにオファーしてくれて。セルフプロデュース能力がやっぱり只者ではないですよね。さだまさし、谷村新司が百恵さんの曲をつくったときは、僕、外されたと思いましたけど(笑)。さださんについては、あれも百恵さんのオファーだったんじゃないかと僕は勝手に思っています。僕と百恵さんが一緒にやっていたラジオがあったんですが、そこで百恵さんが“さださんって面白いですね。『雨やどり』笑っちゃいました”というような話をしていて。その直後ですから、『秋桜(コスモス)』は」’14年には、百恵さんの長男・三浦祐太朗が宇崎さん夫妻の手掛ける舞台『フラメンコ曽根崎心中』のシンガーに選ばれている。「シンガーを探しているときに、阿木が若手のCDや音源を端から聴いていって、“この人いいんじゃない。誰?”ってスタッフに聞いたら、それが祐太朗くんだった。あの舞台のときは、百恵さんも『見たい』と言ってくれたのでご招待しました。それまで祐太朗くんのライブも見たことがなかったそうです」以後、百恵さんとは、年賀状のやりとりが続くのみだという。「あのね、親しくなってはダメなんですよ。曲を何曲書こうが、仕事相手とは絶対的な距離を持ちます。その人に向かって『これでもか』みたいなものをぶつけないと、よい作品は書けない。優しくなってしまうとダメなんです。百恵さんは、僕がぶつけた曲で想像を超えてきた完全なプロ。10代から20歳そこそこですごいです」才能と才能のぶつかり合いが名曲を生み、未来へと歌い継がれていくのだろう。「女性自身」2021年4月27日号 掲載
2021年04月15日歌手であり、作曲家。俳優としても活躍。そのなかで多くの素晴らしい才能と出会ってきた宇崎竜童さんがその思い出を語ってくれたーー。「(松田)優作、(原田)芳雄さん、根津(甚八)さん、菅原(文太)さん、蜷川(幸雄)さん、桑名(正博)さん、ジョン・レノンさん。みんな長生きしない人ばっかりで……。コンサートの当日、彼らに降りてきてほしいですね。客席のどこかに座ってくれないかな。席をつくろうかなと思うくらいですよ、名前をつけてね。ほかのお客さんを怖がらせてしまうかもしれないけど(笑)」低音が響く渋い声。白いジャケットに黒のシャツとパンツというモノトーンの色合いが実に似合う。宇崎竜童さん(75)が、4月29日、有観客で、妻で作詞家の阿木燿子さん(75)プロデュースで「宇崎竜童コンサート〜風のオマージュ」(東京国際フォーラム・ホールC)を開催する。天国の盟友ら9人(冒頭の8人に加え自身の同級生も)につくった楽曲を披露する内容。“その人に宛てた、もしくはその人が歌うことを思って書いた曲”の数々を歌うとともに、彼らにまつわるエピソードなどを語る予定だ。詳細は、「コンサートのために取っておきたい」という宇崎さんに、少しだけでも、とお話を伺った。たとえば原田芳雄さんの思い出。「芳雄さんはね、人と人をつなぐバリアフリーな人。毎年、暮れにご自宅で餅つき大会があって、夜通し、正月三が日まで続くのかな。そこに映画人、ミュージシャン、スタッフ、誰だかわからない人までやってくる。それを全部、受け入れる器の大きさ。大の大人が芳雄さんに甘えるという存在でした」根津甚八さんはバイク仲間。「海外でもツーリングで一緒に走って、フランスの砂丘での3時間耐久レースやファラオラリー(’80年)にも出ましたよ。“黒澤明さんの映画が控えているからケガできないんだよね”とかって言いながらね。レースなんかに出たらケガするに決まってるんですよ(笑)」ジョン・レノンとは面識はないが、妻のオノ・ヨーコが東京でコンサートをやったとき、宇崎さんは出演者として呼ばれている。「レノンが亡くなったときに2人にささげた歌があるんです。それを今回、歌います」今回のコンサート用に新曲『風のオマージュ』も書き下ろした。「僕の気持ちに寄り添って、阿木が書いてくれた詞です。いい言葉を生んでくれるな、と思います。曲のクオリティを、詞が何倍にも膨らまして、奥深くしてくれる」夫婦が尊敬し合い、高め合って半世紀。「最近は、メロディを僕が先に書き、阿木がそれに詞を載せるというやり方ですが、10曲書いても阿木のOKが出ない。“これでいいの?”と言われます(笑)。それって、“いつコロッと逝くかわからない年齢なのに、これがあなたの遺作になってもいいんですか?”という意味なんです。そう言われると、“じゃあちょっとどうにかしよう”という気持ちになります」「女性自身」2021年4月27日号 掲載
2021年04月15日庭園のカキツバタの開花に合わせ、4月17日(土)より根津美術館にて開館80周年記念特別展『国宝 燕子花図屏風 -色彩の誘惑-』が開催される。総金地の六曲一双屏風に、濃淡の群青と緑青によって鮮烈に描きだされた燕子花の群生。その背後には『伊勢物語』第9段の東下り、燕子花の名所・八つ橋で詠じられた和歌がある。尾形光琳(1658~1716)は、カキツバタの群生を金箔を貼った大画面に、群青(ぐんじょう)と緑青(ろくしょう)の2種の絵具のみを使って描いた。青と緑と金(黄)の3色は、しばしば日本・東洋において特別な伝統を有する色とされていたが、≪燕子花図屏風≫は江戸時代ならではの美意識が反映されたともいえる日本の絵画史を代表する作品だ。尾形光琳国宝≪燕子花図屏風≫(左隻)江戸時代 18世紀 根津美術館蔵同展では、紺紙金泥経や、青や緑を主調とする画面に金彩が加わった中世の仏教絵画、唐時代以来の金碧(きんぺき)山水などとともに、この3色が活躍する清新な古九谷や黄瀬戸など同時代の陶芸作品、さらに、色彩傾向を同じくする金屏風の数々をあわせて展示。≪燕子花図屏風≫に新しい光を当てることを試みる。≪色絵葡萄文大平鉢≫江戸時代17世紀 根津美術館蔵なお、根津美術館の庭園のカキツバタは、例年、4月下旬から5月上旬にかけて見ごろを迎え、5月11日~16日は夜間開館も予定されている。作品の鑑賞とセットで庭園散策も楽しみたい。庭園内のカキツバタ2021年5月11日~16日 夜間開館(予定)【開館80周年記念特別展『国宝 燕子花図屏風 -色彩の誘惑-』開催概要】会期:4月17日(土)〜5月16日(日)会場:根津美術館時間:10:00〜17:00、5月11日~16日は19:00(入館は閉館の30分前まで)休館日:月曜(5月3日は開館)※日時指定予約制(予約は4月12日より受付開始予定)※夜間開館はコロナウィルス感染症の拡大状況によって中止となる可能性あり根津美術館公式サイト:
2021年03月24日根津美術館で、螺鈿(らでん)に焦点を絞った展覧会「きらきらでん」が2021年1月9日(土)から2月14日(日)まで開催中だ。入場は日時指定予約制となっている。工芸の装飾技法の手法の一つである螺鈿をテーマとする展覧会は非常に珍しいものだ。企画展「きらきらでん(螺鈿)」螺鈿とは、アワビや夜光貝などの貝殻の内側部分にある、虹色に輝く「真珠層」の部分を薄く板状に加工し、模様の形に切り出してから、漆塗面や木地にはめ込んだり、貼り付けたりする技法のことを差す。見る角度によって輝く色合いの異なる螺鈿は、古来から現在に至るまで人々を魅了し続けている。本展はその螺鈿に着目し、日本における螺鈿の受容と発展について紐解きながら、その歴史や国ごとの表現の相違などを見つめる展覧会だ。日本に唐から螺鈿の技術が伝わったのは奈良時代のこと。厚みのある貝を用いる厚貝技法は日本の螺鈿の基本となり、発展していく。重要文化財《桜螺鈿鞍》日本・鎌倉時代13世紀 国(文化庁保管)《桜螺鈿鞍》は厚めの夜光貝で満開の山桜を表現している鎌倉時代のもの。一方、13世紀頃から中国では薄貝技法が用いられるようになり、絵画的表現が発達する。貝の青い部分と赤い部分を選別して使用しているため、《樹下人物螺鈿硯屏》のように、輝き方がさらに複雑になっていく。《樹下人物螺鈿硯屏》中国・元〜明時代14〜15世紀根津美術館蔵この薄貝技法の影響は少なかったが、近世に李朝時代の朝鮮から伝わった螺鈿器は日本に大きな影響を与え、独自の様式が形成されていく。そして江戸時代に入ると、琳派や南蛮様式をはじめ、螺鈿はさらにバラエティ豊かになっていく。《紫陽花蒔絵螺鈿文箱》日本・江戸時代 18世紀 根津美術館蔵《裂地螺鈿小箪笥》日本・江戸時代 18 ~19世紀 根津美術館蔵 福島静子氏寄贈蒔絵で表現されたあじさいの花だけに螺鈿をあしらった《紫陽花蒔絵螺鈿文箱》や、細かく切り出した貝や金の薄板を並べて文様を表す「杣田細工」と呼ばれる技法を使った《裂地螺鈿小箪笥》など、貝の輝きを効果的に使用した作品は、その輝きに息を呑むほどだ。このほか、中国から技法を学んだ琉球王国でも、赤い漆地に螺鈿を用いたり、金や銀などの箔を施す箔絵と呼ばれる技法と併用した螺鈿が生まれ、日本や大陸とも異なる独自の螺鈿文化を構築してきている。本展では、これらの螺鈿を一堂に展示し、きらびやかな螺鈿の世界を堪能できる展覧会。淡い光でほのかに輝く貝の輝きを人々はどのように扱い、どのように表現したのかをじっくりと堪能していきたい。『きらきらでん(螺鈿)』1月9日(土)~2月14日(日)、根津美術館にて開催※入場は日時指定予約制詳細はHPで確認を
2021年01月19日国宝7件、重要文化財88件を含む、日本と東洋の古美術約7400件を所蔵する根津美術館で特別展『根津美術館の国宝・重要文化財』が11月14日(土)よりスタートした。12月20日(日)まで開催されている。根津美術館は、国宝7件、重要文化財88件を含む、日本と東洋の古美術約7400件を所蔵している。同展はそのタイトルのとおり、指定された95件(展示替えあり)をすべて鑑賞できる豪華絢爛な展覧会だ(展示替えあり)。そのコレクションの大半を収集したのは初代 根津嘉一郎(1860~1940)。東武鉄道の社長などを務めた実業家であり、稀代の美術コレクターであった。2020年は根津の生誕160周年に当たる年であり、なおかつ同館の財団創立80周年、そして現在の文化財保護法が制定されてから70年目にあたる年。展覧会はこの節目となる年を記念したものだ。根津美術館のコレクションの核となるのは、初代嘉一郎が特に晩年にこよなく親しんだ茶の湯の道具、そして、大寺院建立を目指して収集した仏教美術の数々だ。これは、本人の好みももちろんあったが、当時日本で進んでいた古美術品の海外流出をくい止めたいという使命感に駆られたものでもあったという。ちなみに95件の国宝・重要文化財の大半は、初代嘉一郎が購入したのちに新たに指定されたものだ。国宝だから、重要文化財だからという理由ではなく、自分がいいと思ったものだから収集していた嘉一郎の優れた鑑識眼が推察できる。展示風景より左から重要文化財《金剛界八重一尊曼荼羅》 鎌倉時代 13世紀、重要文化財《愛染明王像》 鎌倉時代 14世紀、重要文化財《愛染明王像》 鎌倉時代 14世紀、重要文化財《大威徳明王像》 鎌倉時代 13世紀、重要文化財《大威徳明王像》 鎌倉時代 13世紀、重要文化財《大日如来像》 平安時代 12世紀すべて重要文化財!国宝《那智瀧図》 鎌倉時代 13〜14世紀日本の神々は仏が化身したものとして現れている、本地垂迹説(ほんちすいじゃくせつ)に基づいて描かれた垂迹画の作品。熊野三山の御神体でもある那智瀧が壮大に描かれている。本地垂迹説は平安時代から鎌倉時代に盛んになり、この時代に様々な垂迹画が描かれているが、瀧そのものを描いた垂迹がは、現在発見されているものではこの作品のみとなる。重要文化財鈴木其一《夏秋渓流図屏風》 江戸時代 19世紀※11月29日まで展示酒井抱一に師事した江戸琳派の絵師、鈴木其一によるもの。右隻(右側の屏風)が夏、左隻(左側の屏風)が秋を表す。木々や川の濃厚な色彩のなかに、白百合や色づいた葉が優しく佇んでいる。初代 嘉一郎が晩年に入手した作品で、今年になり新たに重要文化財に指定された。茶道具の一部展示品は実際の茶の湯でどのように使われたかをイメージしながら鑑賞することができる。茶道具同士の組み合わせの妙なども楽しめる。そして、人気の青銅器《双羊尊》ももちろん展示されている。あいらしい表情の双羊尊は根津美術館のアイドルとしても知られており、ミュージアムショップでは双羊尊のオリジナルグッズも販売されている。重要文化財《双羊尊》 中国・おそらく湖南省紀元前13〜14世紀重要文化財《双羊尊》 中国・おそらく湖南省紀元前13〜14世紀自然にあふれた庭園は紅葉がすでに始まっている。美術館から外を見ると、すでに葉が色づき始めている。隈研吾設計の建物や、自然豊かな庭園もまた根津美術館の至宝。展示室を出たあとも、たっぷりと根津美術館を散策して楽しみたい。取材・文:浦島茂世【開催情報】『根津美術館の国宝・重要文化財』11月14日(土)~12月20日(日)、根津美術館にて開催※会期中展示替えあり※日時指定予約制。詳細は公式HPを参照
2020年11月19日臨時休館が続いた根津美術館では、企画展『モノクロームの冒険—日本近世の水墨と白描—』が9月19日(土)よりスタートし、11月3日(火・祝)まで開催されている。同展は、墨の可能性を追求してきた「水墨画」と「白描画」の魅力を、桃山時代から江戸時代にかけての作品を例に紹介するもの。そもそも水墨画は、8世紀の中国で墨をはね散らしながら絵を描く人々が登場したことに始まり、墨の広がりや濃淡のグラデーションなどの表現が山水画として発展。やがて花鳥画や人物画でも用いられていくようになった。日本には平安時代末期以降、中国から多くの水墨作品がもたらされ、やがて雪舟、狩野派により独自のスタイルを確立していく。会場では、俵屋宗達が「たらしこみ」の技法を用いた《老子図》をはじめ、曾我宗庵によるメリハリの効いた水墨が目を引く《鷲鷹図屏風》、長沢芦雪が巨大な画面に中国の詩人が長江の名勝で遊ぶ様子を描いた《赤壁図屏風》など、独自の技法を駆使した個性的な水墨画を見ることができる。根津美術館()
2020年09月25日東京・根津美術館の開館80周年記念特別展「国宝 燕子花図屏風─色彩の誘惑─」が、臨時休館に伴い、2021年4月24日(土)をもって閉幕。色彩から探る「燕子花図屏風」江戸時代の画家・尾形光琳の「燕子花図屏風」は、群生するカキツバタを、金箔を張り詰めた大画面に、群青と緑青という2種の絵具で描いた作品だ。これら青・緑・金の3色は、東洋美術においてはしばし組み合わせて使われ特別な伝統を持つ一方で、光琳はこの屏風のなかに江戸時代ならではの感性も反映させている。開館80周年記念特別展特別展「国宝 燕子花図屏風─色彩の誘惑─」では、青・緑・金という“色彩”に着目。国宝である「燕子花図屏風」を中心に、青・緑・金の3色を使った中世日本の仏教絵画、金屏風や同時代の陶芸作品をあわせて展示することで、「燕子花図屏風」に新たな視点からアプローチする。「燕子花図屏風」を展示展示の核となるのは、「燕子花図屏風」。カキツバタという単一のモチーフと限られた色彩が引き立てるリズミカルな画面構成、そして上質な絵具が生みだす鮮やかな色彩に注目したい。聖なる色彩としての青・緑・金また、同じく青・緑・金が特別な色彩として用いられらた、中世日本や中国の絵画などを展示。藍染めを施した紙に金泥で文字を書いた平安時代の経典「陰持入経」や、中国で唐時代以来、群青・緑青・金を用いて描かれた山水画の1つ「仙山楼閣図巻」などを通して、これら3色のもつ聖性の伝統に光を当てる。色彩の伝統と新たな感覚さらに、常緑の竹を描いた室町時代の「四季竹図屏風」といった金屏風や、青や緑に黄色がコントラストをなす「色絵葡萄文大平鉢」など江戸時代のやきものも展示。「燕子花図屏風」へと至る色彩の伝統と、江戸時代における新たな色彩感覚を紹介する。庭園にはカキツバタもなお、根津美術館の庭園の池にはカキツバタが群生しており、その開花予想時期は4月下旬から5月上旬となっている。「燕子花図屏風」をはじめとする作品の鑑賞とともに、カキツバタの咲く庭園の散策も楽しんではいかがだろう。展覧会概要開館80周年記念特別展「国宝 燕子花図屏風─色彩の誘惑─」〈日時指定予約制〉会期:2021年4月17日(土)〜4月24日(土)※当初は5月16日(日)までの会期を予定していたものの、臨時休館に伴い変更※すでに購入済みの臨時休館期間の日時指定入館券の払い戻しについては、美術館ウェブサイトを参照会場:根津美術館住所:東京都港区南青山6-5-1休館日:月曜日、臨時休館期間開館時間:10:00〜17:00(入館は閉館30分前まで)入館料:・オンライン日時指定予約 一般 1,500円(1,300円)、学生 1,200円(1,000円)・当日券(窓口販売) 一般 1,600円(1,400円)、学生 1,300円(1,100円)※( )内は障害者手帳提示者および同伴者1名の料金※中学生以下は無料※当日券は、予定枚数の販売が終了している場合あり■日時指定予約制・来館前日までに根津美術館ホームページ上にて日時指定券を購入(クレジットカード決済のみ)・根津倶楽部会員、招待はがきを所持していて入館無料の場合も予約が必要【問い合わせ先】根津美術館TEL:03-3400-2536 (代表)
2020年03月28日『クロウ/飛翔伝説』『アイ,ロボット』『キング・オブ・エジプト』など、圧倒的映像美により独自の世界観を描いてきたエジプト出身のアレックス・プロヤス監督が1988年に手掛けたデビュー作が、監督自身の手でデジタル・リマスターされた『スピリッツ・オブ・ジ・エア』。この度、独創的な七変化を魅せるヒロイン・ベディの場面写真がシネマカフェに到着した。本作は、プロヤス監督のデビュー作。1988年のオーストラリア・アカデミー賞にて最優秀美術賞・最優秀衣装賞にノミネートされ、日本ではジョン・ヴォイト、アンジェリーナ・ジョリー、ジョゼ・ジョバンニ監督、相米慎二監督、根津甚八、竹中直人という錚々たる映画人たちが審査員を務めた「第1回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」において、審査員特別賞を受賞。91年には正式に日本で劇場公開され、レイトショーでは12週間のロングランヒットを記録したものの、その後、長年に渡って観ることが難しい幻のファンタジーといわれてきた。赤い砂漠と紺碧の空の間に林立する巨大な十字架とぽつんと佇む一軒家。そこに住む足の不自由な兄フェリックスはこの場所ではないどこかへ飛び立とうと、飛行機づくりに明け暮れている。一方、偏執的な気質を持つ妹ベティは死んだ父の墓を守ることに執着している。茫洋であるのに隔離された2人だけの世界に、スミスと名乗る奇妙な逃亡者が現れ…。本作の登場人物はたった3人。ベティ演じるライズ・デイヴィスは、フランスで不条理演劇に出演した経験から本作の役を射止めた。劇中では、少女のような可愛らしい表情をしたかと思えば、白目をむいて床をのたうち回り、常軌を期す奇々怪々な行動が目を引き、観客を独創的なダークファンタジーの世界に引き込んでいく。この度解禁となった場面写真は、奇抜な衣装に身を包んだベティを捉えたシーンの数々。白いワンピースに身を包み、荒野の真ん中で楽器を奏でる穏やかな表情や、暗闇の中でランプに照らされた怪しげな顔には、真っ黒なアイメイクが施されている。恐ろしくも美しく七変化するベティのヘアメイクや衣装は必見。本作の監督プロヤスはベティのキャラクターについて、「長年、亡き父の遺言に残された理想に身を委ねてきた彼女。閉ざされた世界にいた彼女はスミスとの出会いによって、バランスが取れなくなってしまった。自分が何者であるか混乱しているんだ」と述べ、エキセントリックな衣装やメイクは「彼女の抱える戸惑いなどの精神状態を表現している」と語っている。ベティの喜怒哀楽を絶妙に描き出す衣装の数々にも注目だ。『スピリッツ・オブ・ジ・エア』デジタル・リマスター版は2020年2月8日(土)より新宿シネマカリテほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2019年12月09日俳優の窪田正孝が7日、都内で行われた主演舞台『唐版 風の又三郎』の記者会見に、共演の柚希礼音、北村有起哉、風間杜夫、演出の金守珍とともに出席した。窪田は「年明けから稽古を始めて分からない世界に飛び込んでみたいと思って今回お仕事をさせていただきましたが、分からない世界に飛び込んでいく中で噛み砕いて『唐版 風の又三郎』が入ってきている感じがあります。だから今はすごく楽しくてワクワクしていますよ」と公演が待ち遠しい様子。稽古が終わった後は共演者とともに焼き肉やカラオケに行ったそうで、「この前皆さんとカラオケに行ったんですけど、風間さんの吉幾三を聴けたのはすごく貴重でしたね」と仲が良いエピソードを明かした。窪田は6年ぶりの舞台で、故・蜷川幸雄氏が演出した2013年公演の『唐版 滝の白糸』以来となる。前回の舞台も同じくBunkamuraシアターコクーンでの舞台だったが、「ここ3日間、シアターコクーンで場当たりをしていたんですが、どこかで蜷川さんが見てくれている感覚があって」と故人を懐かしみ、「そうやって感じられることも大切なことだと思うし、本当にやってきたものが染み付いていたんだなと純粋に思いました。だからすごく楽しみですね」と蜷川氏から教わったものを再び同じ場所で披露できることを心待ちにしているようだった。『唐版 風の又三郎』は、1974年に状況劇場公演として初演され、根津甚八や李礼仙、小林薫といった俳優たちが出演して大きな話題を集めた作品。宮沢賢治の『風の又三郎』にギリシャ神話、シェイクスピアの『ヴェニスの商人』、さらに初演の前年となる1973年に起った自衛隊員による隊機乗り逃げ事件などをつきまぜながら誕生した民衆の"神話"ともいえる作品を、43年の歳月を経て再演される。主演は約6年ぶりの舞台出演となる窪田正孝とアングラ演劇初挑戦の柚希礼音がダブル主演。演出は2016年5月に逝去した蜷川幸雄の遺志を継ぎ、同年8月に上演した追悼公演『ビニールの城』(作・唐十郎)の演出を担当した劇団・新宿梁山泊主宰の金守珍が務める。Bunkamura30周年記念 シアターコクーン・オンレパートリー2019『唐版 風の又三郎』は、2月8日~3月3日(2月12日・18日・25日は休演)に東京・渋谷のBunkamura シアターコクーン、3月8日~13日に大阪・ 森ノ宮ピロティホールにてそれぞれ公演。また、同公演の模様は6月にWOWOWで放送を予定している。
2019年02月08日真田十勇士を題材にした霜月かいりのアクション漫画を原作にした舞台「BRAVE10~燭(ともしび)~」が7月26日(木)に開幕する。その稽古場に潜入した。【チケット情報はコチラ】昨年6月に第一弾が上演され、今回第二弾となる本作。漫画の続編シリーズ『BRAVE10 S』のエピソードにオリジナル要素が加わったストーリーが描かれ、主人公の霧隠才蔵を演じる中村優一をはじめ初演キャストから11名が続投、新たに伊佐那海役の伊藤優衣らが加わり、アンサンブル含め総勢29名で届ける。脚本・演出・映像は初演に続きヨリコジュン。この日、行われていたのは殺陣稽古。アクションシーンたっぷりの本作だが、武器となるのは大きな刀や鉄砲、くさりがま、クナイなど漫画原作ならではの特殊な形状のものばかり。大きさや長さがバラバラの武器を使った戦闘シーンは華やかで、初演でも見どころのひとつとなっていたが、稽古場ではひとつひとつの動きを繊細に積み上げる作業が行われていた。このときは中村演じる才蔵と大崎捺希演じる猿飛佐助が手を組み、敵と2対2で戦うというシーン。中村の大きな刀と大崎の小さなクナイで敵を倒していくのだが、当然武器によって距離感も違えば戦い方も変わってくるため、おのずと本人はもちろん対戦相手の動きも細かくなっていく。それを何度も何度も繰り返し確認しながら動きを詰め、戦う相手と組む相手、両方と息を合わせ、リズムを合わせ、だんだんとスピードを上げ、本作ならではの華やかで迫力ある殺陣シーンが出来上がっていった。汗だくになりながらも「もう1回やろう!」と繰り返すキャスト陣はストイック。稽古後半には、中村(才蔵)、宮城紘大(海野六郎)、鷲尾修斗(筧十蔵)、大崎(猿飛佐助)、護あさな(アナスタシア)、辻諒(由利鎌之介)、小波津亜廉(根津甚八)、新井 將(三好清海)、遊馬晃祐(服部半蔵)がズラリ登場するシーンも。各キャストがヨリコに動きを細かく確認したり、アイデアを出したりと、積極的にひとつのシーンをつくりあげていく姿が印象的だ。和やかで賑やかな稽古場は、真ん中でシーンをつくっている最中も、出番でないキャストがあちこちでアクションを確認し合う姿や、楽しそうに話し合う様子が見られた。今作は、前作よりさらにアクションシーンが増え、登場人物それぞれの見せ場も増えているそうだが、息の合った芝居が見られそうだ。舞台「BRAVE10~燭(ともしび)~」は7月26日(木)から29日(日)まで東京・なかのZERO 大ホールにて上演。チケットは発売中。取材・文:中川實穗
2018年07月25日舞台「BRAVE10~燭(ともしび)~」が7月に上演される。本作は、真田十勇士を題材にした霜月かいりのアクション漫画を舞台化した作品で、昨年6月に第一弾が上演され、今回はその続編。脚本・演出・映像は初演に続きヨリコ ジュンが手掛ける。【チケット情報はこちら】初演から主人公の霧隠才蔵を演じる中村優一、根津甚八役の小波津亜廉、伊達政宗役の小坂涼太郎、服部半蔵役の遊馬晃祐に話を聞いた。続編の決定に中村は「第二弾ができるというのは、それだけお客様が応援してくださったということなので、率直に嬉しい」と笑顔。今作は漫画『BRAVE10 S』のエピソードにオリジナル要素が加わったストーリーとなり「初演を経て、十勇士のチーム感が濃くなった状態で始まるのが楽しみですね」と期待を語る。第一弾では、演出のヨリコ ジュンを中心に俳優陣もアイデアを出しながら作ったといい、小波津は「ヨリコさんと僕らの関係性は、あまりほかでは体験したことのない、役者冥利に尽きる現場でしたね」、遊馬は「ヨリコさんは本当に細かいところまで見てくださる方で。役を丁寧につくることができました」と振り返る。終始和やかな座談会からも伝わるカンパニーの空気のよさ。今作には初演から11名のキャストが続投し、総勢22名で挑む。第一弾を共につくりあげたメンバーについて中村は「みんなストイックです。涼太郎は積極的に芝居のアイデアを提示して、晃祐は朝一番に入ってアクションを練習して、亜廉は客観的なアドバイスやフォローをくれた。今回メンバーが増えるのでまた新しい刺激がありそうですね」。そう語る座長に小坂は「稽古場でも常に全力でやっている人。だからみんなも全力でやるんだと思う。すごい方です」と信頼を滲ませる。形も長さも大きさも違うさまざまな武器を使った殺陣も本作の魅力。初演では「特殊な形の武器が多いぶん自主稽古が欠かせなくて。個々で話し合ったり補い合ったりしてつくっていきました」(小波津)といい、今作は「初演より劇場が大きくなるので、そのぶん僕らの熱量もさらに出していかないと」(中村)とよりパワーアップしたものが見られそうだ。今作での自身の役柄について、中村は「十勇士の絆をもっと見せたい。新キャラとのやりあいも楽しみです」、小波津は「甚八のより深いところを表現して、色気もみせていきたいです」、小坂は「今度こそ殺陣で汗をかきたいです!」、遊馬は「役に面白い変化がありそうなので作品にいい影響を与えたいです」とそれぞれ意気込み十分。新たなチームワークで始まる物語に期待したい。公演は7月26日(木)から29日(日)まで東京・なかのZERO 大ホールにて上演。現在、チケットぴあで先行抽選プレリザーブを実施中。受付は6月8日午前11時まで。取材・文:中川實穗
2018年06月06日女性ウケ抜群のかわいい店内で、くつろぎのひとときを東京・根津にある「レストランMOMO(モモ)」は、美しい料理が楽しめるフレンチレストラン。白い壁にカトラリーを描いたポップな外観が目印です。お店の中は、白を基調としたかわいらしい雰囲気。壁には優しい色彩のイラストも描かれています。温かみのある落ち着いた店内は、まさに大人の隠れ家。ゆっくり料理を楽しみながら、くつろぎのひとときを過ごせます。彩り豊かなアートと料理に、思わずウットリこちらのお店の壁には、至る所にカラフルな絵が飾られています。鯰江光二さんという、オーナーお気に入りのイラストレーターの作品。どの絵も色彩豊かで、柔らかなタッチで描かれているのが特徴。こだわりのアートが、店内の優しい空気をよりいっそう引き立てています。テーブルに並ぶ料理の数々も、彩り豊かなものばかり。目にも美しい料理とカラフルなアートを一緒に楽しめるお店です。ひと口食べればお肉がほどける、自慢のホホ肉煮込みこちらのお店の料理は、旬の野菜をたっぷり使っているのが特徴。肉や魚もこだわって選んだものが使われています。自慢のメニューの中でも特におすすめなのが、「和牛ホホ肉の赤ワイン煮」。ホホ肉を3日間赤ワインにつけてから煮込むという、手の込んだ一品です。お肉はホロホロに仕上がっていて、ひと口食べれば、口のなかで優しくほどけていきます。カラフルなお野菜も添えられていて、見た目も味も大満足のメニューです。遊び心溢れる、色鮮やかなプレートメニュー料理の中でもひときわ目を引くのが「9色のパレット」。カラフルでかわいい、シェフの遊び心を感じるメニューです。涼しげなクリスタルのお皿の上には、9種類の前菜が乗せられています。ひと口サイズで盛られた料理は、どれも手の込んだものばかり。いろんな味をひと口ずつ楽しめるので、あれもこれも食べてみたい女性には、特にたまらない一品です。おしゃれな癒しの空間でアートと料理に酔いしれる「レストランMOMO」は、まるで絵本の世界にいるようなおしゃれな空間で、おいしい料理と美しいアートに癒されます。柔らかな色彩溢れる店内で、ゆったりとしたときが過ごせるでしょう。カラフルで優しい雰囲気の内装や料理は、女性ウケも抜群。誕生日や結婚記念日などのお祝いごとはもちろん、女子会やデートなどにもおすすめです。東京メトロ千代田線「根津駅」の1番出口を出て、徒歩約4分の場所に「レストランMOMO」はあります。フォトジェニックな癒しの空間で、おいしいフランス料理にほっこりしてみませんか?スポット情報スポット名:レストラン MOMO住所:東京都文京区根津2-15-15電話番号:03-5814-1039
2017年12月01日マキノノゾミ上演台本・演出、細貝圭、佐藤祐基、加藤虎ノ介出演の三人芝居『オーファンズ』が10月に上演される。舞台『オーファンズ』チケット情報本作は、蝕まれた心が愛によって癒されていく、というテーマで書かれたライル・ケスラーの脚本で、1983年のロサンゼルス初演以降、世界各国で上演されてきた作品。日本でも1986年に劇団四季で初演されて以来、椎名桔平や根津甚八ほか、そうそうたる俳優たちが上演を重ねてきた名作だ。3人の“オーファン(孤児)”の姿を描く本作。ひとりで弟を支えてきた凶暴な性格の兄・トリート役の細貝は「すごく難しい役だなとは思うんですけど、でも多分みんなどこかしらトリートの気持ちは経験したことあると思うんです。すごく愛情を注いでいたフィリップ(弟)の愛情がハロルドにいってしまう切なさ。そういうところを繊細に大事に演じていきたいです」。兄弟の家に迷い込んでくる男・ハロルド役の加藤は約3年ぶりの舞台出演。「やってみたい役だなって感じました。ハロルド役を高橋和也さんが演じられていたことがあるのですが、年齢的にも違うので、僕はどうしようかなって感じで。非常に魅力的な役だと思います」。細貝が「海外戯曲だと構えてしまうお客さんもきっと感情移入できる作品」と評した本作。がしかし、そもそも海外戯曲に構えがある人は多いもの。加藤が「日本人なのに海外の名前とか、そういう部分に照れがある」と明かすと、マキノも「それ、僕もある」。「そこをどう突破して着地できるのかっていうのは、僕にとっても長いことテーマであり続けました。身体の使い方から違うんだと思うんですよ。ト書き読んでても思うもん。『肩を抱いてやる』ってなかなか言わんよねって。だからまず血から入れ替えるような、背負ってる日本的なものをどれだけ切り捨てられるかがスタート地点になる。でもそういう作業って演劇のスリリングで面白いことではありますよね。“こんなに違う人に化ける”ってこと自体。だから海外戯曲をやるのは好きです」と語るマキノの演出で本作がどうなるのか楽しみだ。上演台本もマキノが手掛けるが「英語でやると20分の話が日本語に訳すと30分になったりするんだけど、そうなるともう身体に起こってることが違う。できるだけそこに齟齬がないようにやっていったら何が立ち上がっていくのか、どんな気持ちが起きるのか、そういう部分を楽しみにつくりたい」。「今までの公演を観た人は必見です!見逃してる人ももちろん必見だけど(笑)」(マキノ)という本作は、10月14日(土)・15日(日)に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、10月18日(水)から22日(日)まで東京・草月ホールにて上演。取材・文:中川實穗
2017年08月23日黒澤明監督が手掛けた1985年公開の映画『乱』が、この度デジタル修復を行い、『乱 4K』として4月1日(土)より公開されることが決定。これにあわせて、初出しビジュアルと予告編も到着した。戦国時代。猛将・一文字秀虎は七十歳を迎え、家督を3人の息子に譲ろうとする。乱世にも関わらず息子たちを信じて老後の安楽を求める父に異を唱える三男の三郎を、秀虎は追放してしまう。だが一の城と二の城の城主となった太郎と次郎は、三郎の案じた通り、秀虎に反逆し、血で血を洗う争いが始まる。その陰には、実の父と兄を秀虎に殺された太郎の正室・楓の方の策謀があった…。『乱』は、構想10年、製作費26億円をかけて挑んだ黒澤監督の晩年の最高傑作。キャストには仲代達矢、寺尾聰、根津甚八、原田美枝子、宮崎美子ら日本映画を代表する俳優たちが登場し、アカデミー賞ほか国内外の映画賞を多数受賞するなど大ヒットを記録した。そして今回、2015年に最先端技術でデジタル修復を行い、本作の圧倒的なスペクタクルと映像美を、4Kクオリティの素晴らしい画と音で楽しむことができるようになっているという。そしてこのほど公開されたビジュアルと予告編は、今回の上映のために新たにデザイン・編集した初出しの完全オリジナル。ポスタ-ビジュアルは、激しく壮大な騎馬合戦を背景に、鬼気迫る表情でたたずむ仲代さんの姿が目を引くインパクトのある作りに。また予告編では、寺尾さん、根津さん、原田さん、ピーターなど豪華キャスト陣も加わり、ダイナミックで色彩豊かな映像や、愛憎にまみれた家族同士の争いを展開する名シーンの数々が盛り込まれている。世界を代表する巨匠が自ら、「ライフワーク」だと宣言した究極の反戦ドラマ。迫力たっぷりの4Kで体験できるこの機会を、ぜひ見逃さないでいて。『乱 4K』は4月1日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか順次公開。(cinemacafe.net)
2017年02月09日アイドルデュオのKinKi Kidsが29日、東京・渋谷のNHKホールで、『第67回NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか 31日19:15~23:45)のリハーサルを行い、終了後の囲み取材に応じた。この日、2010年に引退した元俳優の根津甚八さんが、69歳で亡くなったことが所属事務所より発表された。KinKI Kidsの2人とは1996年放送のTBS系ドラマ『若葉のころ』で共演し、堂本剛の父親役を演じたことがあったが、2人とも「先ほど知ってびっくりしました」と驚きを隠せない様子だった。剛とは2001年の日本テレビ系ドラマ『土曜ドラマ 向井荒太の動物日記 ~愛犬ロシナンテの災難~』でも共演。剛は「本当によくしてくださったんで、とても言葉に言い表せない衝撃を受けておりまして」と言葉を詰まらせた。さらに「もう1度とは言わず、2度3度と共演したい役者さんの一人でして」と根津さんについて語り、「お芝居を支えていただいたし、本当に親身にしていただいて、体当たりにしていただいて、本当に優しい役者さんでした」と、言葉を絞り出した。また、剛は自身の番組で「根津さんのコントをやらせていただいた」と明かし、「根津さん、怒らないかなと思いながらやらせていただいたんですけど、快く『やっていいよ』と言ってくださって、支えてくださった」と思い出を振り返った。そして「非常に残念な気持ちですけども、根津さんのことを思いながら、日々生きていきたい」と沈痛な面持ちで語った。
2016年12月29日今年、誕生40周年に当たるオサムグッズ。初の本格的な展覧会となる「オサムグッズの原田治展」が、7月1日から9月25日まで、東京・根津の弥生美術館で開催される。「オサムグッズ」は、イラストレーター原田治のイラストをあしらったファンシーグッズ。文具や陶器、布製品など多種多様なアイテムがあり、1980年代後半には年商20億円、年間販売個数500万個を誇った。とりわけ「スクールバッグ」は当時の女子高生が持っていた“80年代ガールズカルチャー”を象徴するアイテムだ。さらに、原田治のイラストは、1984年から約20年にわたり「ミスタードーナツ」のプレミアムとして起用され、全国的な知名度を獲得。老若男女に愛される存在になった。初公開の資料や原画も多数公開される本展では、約1,000点に及ぶ懐かしのオサムグッズを一挙展示。日本一のオサムグッズ・コレクターで、吉祥寺にある絵本プロダクション「トムズボックス」を主宰する土井章史の秘蔵コレクションも公開される。アメリカン・ポップアートへのオマージュも垣間見られる本展のポスターやチラシ、公式ロゴは、今回の展覧会のために原田治が自らデザインしたものだ。なお、会期中には、会場限定グッズの販売をはじめ、原田治を迎えたサイン会やトムズボックスの土井章史によるギャラリートークなどが開催される。スケジュールやイベントの詳細は、弥生美術館の公式サイトで確認出来る。【イベント情報】「オサムグッズの原田治展」会場:弥生美術館 1階~2階会場住所:東京都文京区弥生2-4-3会期:7月1日~9月25日時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)同時開催:弥生美術館3階会場「高畠華宵展」竹久夢二美術館「竹久夢二とモダン都市東京展 夢二のいた街、描いた街」料金:一般900円、大高生800円、中小生400円休館日:月曜日(7月18日、9月19、20日は開館)、7月19日
2016年06月17日世界中からの旅行者と出会えるカフェバー下町情緒溢れる街で、異国の友達との出会いを。「谷根千」と呼ばれる谷中・根津・千駄木界隈は、小ぢんまりとした純喫茶や古民家ランチカフェなど個性派が集います。チェーン店はほとんど見当たらない、古き良き東京の景観が残る絶好の街歩きスポットです。とりわけ足を運びたくなる店ばかりのこのエリアで、チェックしておきたいのが「HOTEL GRAPHY NEZUCAFE&LOUNGE」。ここは、ゲストハウスと併設されたカフェバー。世界中からの旅行者で賑わい、まるで地球が丸ごとこの場所に凝縮されたようです。ゲストハウスの宿泊者がこのカフェで朝食をいただくということもあって、オープン時間の7時からほとんど満席。お客さんの9割が外国人を占め、英語、ドイツ語、中国語、韓国語…とさまざまな言語が飛び交います。そんなお店で食事をしていたら、思わず日本にいることを忘れてしまいそう。異国の友人と一緒に下町の魅力を発見する朝に宿泊者は「今日はどこへ行こうか?」と話し合っていることが多いのだとか。そんな彼らにオススメスポットを紹介してあげましょう。日本人との交流を楽しみにしている旅行者はとても多いので、まずはこちらからコミュニケーションを図ってみて。きっと喜んでもらえるはずです。異国の地の相手と共にする朝のひと時。一杯のドリンクを飲み干して、新しい旅を始めてみませんか?さて、友人が出来たら、一緒にゆったりと下町の魅力を発見する朝も粋。お店ではなんと、自転車レンタルも用意。今日はふらり、谷根千を巡りましょう。取材・文/有江さとみ(ナナネール!)スポット情報スポット名:HOTEL GRAPHY NEZUCAFE&LOUNGE住所:東京都台東区池之端4-5-10電話番号:03-3828-7377
2016年06月09日1990年代を象徴するバイオレンス映画『GONIN』(’95)の続編、『GONIN サーガ』のBD&DVD発売決定を記念して、前作でヤクザの父親を失った勇人役・東出昌大のコメントが届いた。19年前の事件で父の大越組若頭・久松(鶴見辰吾)を亡くした勇人役の東出さんは、「ひとりひとりの抱える想いや、それぞれの視線、行動など素早く画が切り替わる中に色々な意味が込められています。観返すたびに細かな発見があると思うので、DVDはそういった点でも最適だと思います。ぜひ、繰り返し楽しんで観ていただければうれしいです」とコメント。監督・脚本を務めた鬼才・石井隆監督の下、主演の東出さんをはじめ、桐谷健太、土屋アンナ、柄本佑、安藤政信、福島リラなどの実力派キャストが集結した『GONIN サーガ』。また、前作『GONIN』のメインキャストである佐藤浩市、鶴見辰吾、竹中直人が参戦したほか、俳優引退を宣言していた根津甚八が本作のためだけに一度だけ復活を遂げたことも話題に。BOX版は豪華特典が満載で、劇場版に約30分を追加したディレクターズ・ロングバージョン本編が付くほか、オーディオコメンタリーはキャストVer.(本編解説:東出昌大ほか)とスタッフVer.(メイキング解説:石井隆監督ほか)の2パターンを収録予定。石井監督インタビューや画コンテ、未使用写真などを掲載する豪華特製ブックレットも同梱予定だ。『GONINサーガ』Blu-ray&DVDは2016年3月25日(金)発売。(text:cinemacafe.net)
2015年12月18日俳優集団D-BOYSの柳下大、劇団プレステージの平埜生成、高橋和也による3人芝居『オーファンズ』が、2016年2月に東京と兵庫で上演される。【チケット情報はこちら】本作はライル・ケスラーの戯曲。アメリカの老朽化した長屋に暮らす、孤児の兄弟トリート(柳下)とフィリップ(平埜)。彼らはトリートの盗みで生計を立てていた。ある日、トリートはバーでひとりの紳士、ハロルド(高橋和也)と出会う。金持ちと思い込み家に監禁し、誘拐で身代金を得ようと目論むのだが、ハロルドは意に介さず、トリートに自身の仕事を手伝うように持ちかける。実はハロルドもかつて孤児であった。3人は奇妙な共同生活をはじめるのだが…。演出を手掛けるのは宮田慶子。以前、宮田演出で、上川隆也主演の舞台『真田十勇士』(2013・2015年赤坂アクトシアターほか)に猿飛佐助役で出演した柳下が熱望し、自らオファーしたという。「宮田さんは「真田十勇士」で御一緒してから何かと気にかけくださり、ダメもとで聞いたら『いいよ』と言ってくださり、それから作品を選びました。(作品選びは)宮田さんに演出していただくので、今までの自分にはなかった部分を引き出してもらおうという意図が1番にありました。そして宮田さん演出でより引き立つ作品。それで3人芝居でもあり会話劇でもある『オーファンズ』が1番当てはまりました」。1983年の初演以来、幾度となく舞台化、映画化されてきた本作。日本では1986年に劇団四季によって上演、市村正親がトリート役を演じた。2000年には椎名桔平、根津甚八、伊藤高史の3人で上演。作品について平埜は「長年やられてるってことは、多分どの時代にも共通する普遍的なものがあるからで、そこをちゃんとわかりたいです。日本でやる意味も意識して(台本を)読めたらもっと自分が楽しくできるんじゃないかなと思っています」と語る。柳下と平埜は初共演。お互いの印象について柳下は「(平埜は)独特の空気感があるし、いい意味で虜になりそうです。何を考えてるかわからない部分とピュアな部分がすごくフィリップと被ってる。不思議な子という印象です(笑)」と言うと、平埜は「不思議じゃないんです。人見知りなだけなんです。まだ人見知り中です」と言いつつ、柳下のことを「元ヤン。なんか人をいっぱい殴ってきてそう。それ故の笑顔かな、と思って」と独特な表現。柳下は「たまに言われる」と笑った。最後に、柳下は「怪我(靭帯損傷の手術を行った)からの復帰もあり、自分で初めて企画した作品でもあり、宮田さんと一緒にできるというのもあり、来年俳優として10年目となるので、いろんな意味で自分の代表作になるようにしたい」、平埜は「作品を観てお客さん同士で話し合ってほしい。そうやって『オーファンズ』がいろんなところに広がっていったらいいなって思うので、口コミをいっぱいお願いします」と語った。公演は、2016年2月10日(水)~21日(日)東京・東京芸術劇場シアターウエスト、2月27日(土)・28日(日)に兵庫・新神戸オリエンタル劇場にて。取材・文:中川實穗
2015年11月26日