映画、ドラマ、舞台と幅広いジャンルで活躍し、出演作も多い女優・吉田羊。コミカルからシリアスまで、演じるキャラクターにしっかり感情移入できる芝居は、制作陣からも高い評価を受けている。そんな吉田さんが「私にとってのホーム」と特別な作品と位置づける「連続ドラマWコールドケース」シリーズ。最新作「連続ドラマWコールドケース3 ~真実の扉~」では「もしかしたら最後かもしれない」と複雑な思いで現場に臨んだ。しかし、だからこそ見えてきたものも非常に多かったようだ。今回が最後かもしれない……という思い吉田さん演じる神奈川県警捜査一課の刑事・石川百合をはじめ、同じ課に属する同僚を演じた永山絢斗、滝藤賢一、光石研、三浦友和の痛快なチームワークと、そんなメンバーたちがスリリングに事件を解決していく描写が魅力の本作。2016年にシーズン1が放送されると、大きな反響を呼び、シーズン2が2018年に、そしてシーズン3が今年放送されるなど、人気シリーズとなった。吉田さんは「台本を読んだとき、これまでのシーズンとは違う感覚がありました」と語り出すと「いままでは次があるような終わり方だったのですが、今回はなんとなく最後かもということを意識するような感じだったんです」と率直な感想を述べる。「もしかしたら今回で『コールドケース』が終わるかもしれない」という思いでクランクインした吉田さん。そのため、各シーン一つ一つが「とても愛おしくて、終わるたびに泣きそうになってしまいました」と撮影を振り返る。役と自分の境目が分からなくなるほどのめり込んだ吉田さんにとって百合という役は「私の一部になっていて、撮影が終わっても自分のなかに内包されている感じ」というほどで、役と自分の境目が分からなくなるほどのめり込んだキャラクターだったという。ただですら思い入れが強い役。さらに今回は「最後かも」という思いが心の片隅にあった。「それを意識していたからかどうかは分かりませんが、いままで百合さんだったら抑えていただろうなという感情に対して、しっかり弱さや怒りを出せたような気がします」と百合自身の変化を述べる。そこには、捜査一課のメンバーたちへの信頼感も大きかった。「本当に5人のバランスがいい。このドラマって、ゲストの方たちが主役であり、彼らの思いをすくい取っていくのが、私たちの役目。皆さん暗黙の了解でそれがわかっている。誰一人『俺が、俺が』という人がいないんです」。作品はみんなで作るもの作品のために――。キャスト、スタッフ皆が持つ共通認識。互いを信頼し尊重し合う関係。吉田さん自身も「お仕事をいただくことが困難だった時期は、作品に出演するだけで嬉しかったし、出たからには爪痕を残さなければいけないという思いが強かった」と語ると「でもやっぱりモノを作ることって一人ではできない。作品を重ねるごとに、その思いは強く感じられるようになりました。当たり前のことなのですが、その当たり前を、皆さんが普通にやっている現場は素敵ですよね」と笑顔を見せる。吉田さんにとって、捜査一課の同僚たちはマスト。絶対に欠かせない存在だという。「第2シーズンのお話があったとき、私はプロデューサーさんに『もしこの先シリーズ化することになっても、新鮮さを求めてメンバーを入れ替えたり、追加したりすることはやめてほしい』とお願いしたんです」。百合さんは一生演じていきたい役本作は、新型コロナウイルス感染拡大の余波を受け、約2か月間撮影が中断した。再開後も、感染症対策を徹底することをはじめ、以前とは現場も大きく変わった。「どうなってしまうんだろうという思いはありましたが、現場に戻ると自粛前と変わらない皆さんがいました。逆に『絶対撮り切るんだ』という強い熱意がすごく、そういう空気を感じていると、いい意味でこだわりの強いプロ集団であるこのチームで撮影がしたい、絶対終わらせたくないという気持ちが湧いてきました」。いまや作品が途切れることない売れっ子女優であるが、自粛期間を経ての現場では「これが最後になるかもしれない」という危機感を意識するようになったという。一方で、大泉洋さんとリモートで芝居をした「2020年 五月の恋」など、こんな時期だからこそという発想でできあがったドラマも誕生した。「どんな状況でも発想の種は転がっているなと。作品を観て『面白かった』と言っていただけた方もいて、改めてエンターテインメントの力を再認識させられた時間でした」。知恵とアイデア、チームワークで、高いクオリティを保ったまま完成した「コールドケース3 ~真実の扉~」。これまで数々の作品で印象に残る演技を披露してきた吉田さんにして「『コールドケース』は私にとってのホーム。戻るべき場所なんです」と断言する。ほかの作品を撮影していても、「コールドケース」に戻ってくればホッとする。続編が決まれば、それがモチベーションとなり、別の仕事も頑張れる――。「百合さんは私がやった役のなかで、その後の人生が観たいと思える数少ない役柄なんです」と特別な存在であることを明かすと「できるなら一生百合さんを演じていきたいという気持ちがあります。それと同時に今シリーズのラストの百合さんで終わった方が美しいのかなという思いもあります。いずれにしても百合さんはずっと私の中で生き続けます」。最高のメンバー!それぞれの魅力とは吉田さんの“コールドケース愛”が伝わるインタビュー。最後に「最高」というメンバーについて話を伺うと、吉田さんの口からは称賛のコメントが止まらない。「永山絢斗さんについては、今シリーズでやっとバディになれたなと感じました。劇中ではシーズン1から軽口を叩き合っていましたが、そこに信頼がプラスされた感じです。これまで私が年上ということもあり、どうしても彼の遠慮を感じていたのですが、今回はそれが払しょくされました。彼は、予測不能な台本の読み方をする。だからこそ現場でなにが出てくるのか分からない。あまり決め込まず、相手のリアクションを最上としている。そんな彼の姿勢をすごく尊敬しています」。「滝藤さん演じる立川は、俳優・滝藤賢一史上最高に格好いいです。視聴者が観たい滝藤さんが詰まってキュン死してしまいます。光石さんは現場のムードメーカー。光石さんがいれば、どんな状況でも現場は平和(笑)。光石さんの説明セリフの安定感があるから、物語が明瞭になるんです。(三浦)友和さんは、以前にも増して捜査一課のなかにドンといてくださいました。大先輩なので、恐れ多い部分もあるのですが、ご自身がそれを意識して取っ払ってくださったので、今回は皆で友和さんの懐に入っていくことができました」。吉田さんをはじめ、固い絆で結ばれた捜査一課のメンバーたちの活躍を、思い切り堪能したい。「連続ドラマWコールドケース3 ~真実の扉~」12月5日(土)より、 WOWOWプライムにて放送スタート毎週土曜22時~全10話(第1話無料放送)(C) WOWOW/Warner Bros. Intl TV Productionスタイリスト:梅山弘子(KiKi inc.)ヘアメイク:paku☆chan(Three Peace)(text:Masakazu Isobe/photo:You Ishii)
2020年11月30日歩き方を変えて、人生を変えよう!2020年3月4日(水)、セブンアカデミーにおいて、『《1日講座》50歳からの歩き方』が開催される。現役モデルの藤原弘子が、美しくエレガントに見える歩き方やしぐさを伝授。日常の何気ない動作を変えて、毎日をより輝かせる方法を学ぶことができる。開催時間は13:30から15:30まで。持ち物はパンプス。受講料はセブンアカデミー会員が4,400円、一般が5,280円。セブンアカデミーの住所は東京都千代田区九段北4-2-29 セブンアネックスビル6階。受講予約はセブンアカデミーのウェブサイトにて受け付けている。問い合わせはセブンアカデミー(電話番号:03-6697-0771)まで。30年以上モデルとして輝き続けている藤原弘子藤原弘子は雑誌「装苑」のミス装苑に選出され、モデルとしてデビュー。現在は株式会社ネポエットに所属し、モデルやウォーターネイルシール、書道講師として活動している。「クロワッサンプレミアム」、「家庭画報」、「婦人画報」、「美しいキモノ」、「ミセスのスタイルブック」などの雑誌や、ショー、広告、TVなどで活躍。デビューから30年以上経った今も、美ボディをキープし続けている。(画像はセブンアカデミーより)【参考】※セブンアカデミー※株式会社ネポエット
2019年12月15日結成25周年を迎えた「ナイロン100℃」が、今年、2本の記念公演を上演している。その第2弾となる『睾丸』に客演している坂井真紀。これが4度目のナイロン100℃出演となる彼女が、改めて感じるこの劇団の力とは何なのか。そしてそのなかで演じる面白さはどこにあるのか。稽古が始まったばかりの坂井に聞いた。【チケット情報はこちら】ナイロン100℃の主宰、ケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下KERA)による新作『睾丸』は、かつて学生運動にかかわっていたふたりの男を巡る話だ。坂井が演じるのは、そのひとり健三(三宅弘城)の妻で、学生運動の仲間だった亜子。その夫婦のもとを、もうひとりの男・伸高(みのすけ)が、夜中に突然訪ねて来るところから物語はスタートする。「コメディにも気持ちの悪いイヤーな話にも(笑)、どんなふうにでもできちゃいそうな始まりなんですよね。お稽古も始まったばかりなのでいろいろ試せる。KERAさんの新作はわからない面白さがあるんです」さらには、その役者の試行錯誤を、「最終的にはKERAさんらしいところに着地させてくれる安心感がある」のだという。「私はそのKERAさん独自のセンスにも惹かれているんですけど、演出家や監督は傲慢に自分の作りたいものを作ってくれることが、女優としてはうれしいので。音楽や照明にこだわり、お芝居も、幕が開いてからも、台詞や関係性が常にぶれないよう細かく追求して作られるKERAさんのお芝居はとてもやりがいがあります」ただ、だからこそ、そのなかに入るのは緊張もする。ナイロンには演技巧者も多い。「KERAさんの作品には、今回もそうですけど、ちょっと変わった人がよく登場しますよね(笑)。でも、それもみんな、表面的な見え方じゃなく気持ちから作っていくんです。だから、ナンセンスと呼ばれる作品も、上辺だけじゃない地に足の着いたものになるんだなと。私もちゃんとそこに存在しなければと思いますね」。この『睾丸』も独特な世界になりそうだ。ナイロン未体験のお客様には、「今まで感じたことのない気持ちのいいところ、不思議なところに連れて行ってもらえると思うので、ちょっとドアを開けてみてほしい」とアピール。坂井自身にもきっと、ドラマや映画では見たことのない魅力が現れるはずだ。公演は7月6日(金)に東京・東京芸術劇場シアターウエストにて開幕。その後、新潟、宮城など各地を巡る。チケットは発売中。取材・文:大内弓子ヘアメイク:ナライユミスタイリスト:梅山弘子衣装:Setsuko Todoroki × THE FACTORY
2018年07月02日毎日通いたい!メニュー豊富な定食屋「梅山鉄平食堂」天神から地下鉄で一駅の場所にある「梅山鉄平食堂」は、魚をメインにした定食が昼も夜も食べられるお店です。大通りから一本入った路地裏を進むと見えてくる、魚の提灯がお店の目印!無垢の素材を使ったシンプルながら、おしゃれな店内からは、焼き魚の香ばしい香りが漂ってきます。定食を愛するオーナーの梅山さんが、1年を通して様々な種類の魚を楽しむことができる福岡の特徴を生かし、2009年にオープンしました。毎日通って全メニューを制覇したくなるほど、種類豊富でおいしい定食は、市内はもちろん県外から訪れるファンも多数!福岡に観光に来た方に、こっそり教えたい地元民イチオシの名店です。九州近海の魚を使ったメニューはなんと約50種類!活気溢れる店内に入り、メニューを見るとまずはその種類の豊富さに驚きます。その数約50種類!驚いたあとに、どれにするか悩んでしまうのも、「梅山鉄平食堂」に訪れた醍醐味のひとつ。その日仕入れた旬の魚が楽しめる「本日の魚定食」も、塩焼きと煮付けの2種類あり、どちらにするか悩ましい上に、福岡の名物「胡麻サバ定食」や焼き魚の定番「銀ダラみりん定食」に「サーモン塩こうじ定食」などなど、思わず頭を抱えずにはいられません!魚系のメニューの他にも、九州産の鶏肉を使った「鶏もも唐揚げ定食」や「チキン南蛮定食」、「なす味噌定食」まで完全網羅!さあ、自分の気持ちに正直に、じっくりと心ゆくまで悩んでください!他ではなかなか味わえない、高級魚を使ったメニューも!定番メニューの他にも、ここでしか味わえない高級魚を使った定食も楽しめるのが「梅山鉄平食堂」の魅力です。中でも逸品は「赤ムツ煮付け定食」。赤ムツは、別称「ノドグロ」と呼ばれている希少価値の高い高級魚。その赤ムツを「梅山鉄平食堂」では、贅沢に煮付けにして提供しています。醤油とみりんで作ったこっくりとした煮汁とともに、数十分煮付け作られる完成した赤ムツは、割烹料亭さながらの一皿です。しっかりと味の染みた柔らかな身×白米で最高の瞬間が味わえます。ランチにもディナーにもおすすめの人気定食店で、福岡の旬を堪能してみてください!取材・文/ ワタナベユウミスポット情報スポット名:梅山鉄平食堂住所:福岡県福岡市中央区渡辺通3-6-1電話番号:092-715-2344
2018年05月07日画家・黒田アキと小篠弘子によるトークセッションが11月26日、東京・銀座のKHギャラリーで行われた。2月23日まで同会場で開催されている展覧会「黒田アキ『宇宙庭園=コスモガーデン』+小篠弘子」のオープニングレセプションで行われたもの。2人はコラボレーションや今後などについて語った。トークセッションは「黒田先生は大御所中の大御所。現代のシャガールともいえる凄い人。でも、お話をしてみると、面白くて、いい『おっちゃん』で、楽しいことをしよう、ということになった」(小篠氏)、「僕も緊張したが、初めて会ったときから、昔から知っている人と話しているように感じた」(黒田氏)という出会いの印象からスタート。今回のコラボレーションについて、小篠氏は「通常のように、それぞれの作品を並べるのではなく、もっと違う、面白いことをしたかった。そこで、先生の作品の中に私(の作品)が入っていくようなものにした。私はコスモガーデンの中で、迷いに迷って、さまよっている感じだった。でも、迷うことも面白かった。迷うというのは、どこかにたどり着こうとすることだし、人生はいつも迷っているものだから。それがコスモガーデンのテーマなのかな、と思った」と説明。黒田氏はコスモガーデンについて「簡単に言うと、僕の頭の中。誰でも入ることができるが、答えは出したくないし、答えは出ないと思う。(見る人にも)迷ってほしいし、僕自身迷っている」と話した。また、小篠氏は来年の春に、パリで(画家小篠弘子として単独での)個展を開催することも発表。小篠氏は「黒田先生が違うジャンルの人とコラボレーションしているのを見てうらやましいなと思っていたが、今回はお互いに画家としてのコラボレーション。始めたばかりの新人と大家とのコラボレーションは、おこがましいことだし、何とかなるやろという思いもあったが、やってみて、やっぱりあかんやろと思った。でも、そのうち……」と、画家としての意気込みを語った。それに対して、若い頃からパコ・ラバンヌとカフェで語り合うなど、ファッションデザイナーとも親交があり、最近も若手デザイナーのモデルを務めたという黒田氏は「そのうち、僕もファッションをやります(笑)」と切り返し、会場を沸かせた。
2013年12月03日