森山直太朗の楽曲「泣いてもいいよ」のMusic Videoが公開された。「泣いてもいいよ」は、20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』の会場のみで発売されている弾き語りベストアルバム『原画Ⅱ』の収録曲。本日6月2日(金) に公開されたドキュメンタリー映画『共に生きる 書家金澤翔子』のエンディングテーマとなっている。MV監督を務めるのは、異例の48分越えの長編「原画」、鳥取砂丘を舞台に幻想的な世界観を表現した「さもありなん」などを手がけた映像作家の番場秀一。MVは鳥取市の国指定重要文化財 仁風閣で撮影され、鳥取市役所の職員8名がエキストラとして参加するなど、3月に配信リリースされた「さもありなん」のMVと同様に、鳥取市全面協力のもと撮影が行われた。なお弾き語りベストアルバム『原画Ⅰ』『原画Ⅱ』は、会場限定発売CDにも関わらず、発売日の1月17日から現在まで、手売りで15,000枚を突破。前篇追加および前篇追加の追加の弾き語り公演終演後には、CD購入者へ本人によるお渡し会を開催。また後篇のフルバンド公演で販売しているCDには、中に直筆サインが入っている。森山直太朗「泣いてもいいよ」MV<リリース情報>森山直太朗 弾き語りベストアルバム『原画Ⅰ』価格:3,000円(税込)※20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』会場限定発売森山直太朗『原画Ⅰ』パッケージデザイン森山直太朗『原画Ⅰ』パッケージデザイン森山直太朗『原画Ⅰ』パッケージデザイン【CD収録内容】1. 人間の森2. さもありなん3. 金色の空4. 花5. レスター6. 声7. ラクダのラッパ8. 君は五番目の季節9. 今10. いつかさらばさ11. 生きてることが辛いなら12. さくら13. 土曜日の嘘森山直太朗 弾き語りベストアルバム『原画Ⅱ』価格:3,000円(税込)※20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』会場限定発売森山直太朗『原画Ⅱ』パッケージデザイン森山直太朗『原画Ⅱ』パッケージデザイン森山直太朗『原画Ⅱ』パッケージデザイン【CD収録内容】1. 日々2. 泣いてもいいよ3. アルデバラン4. 青い瞳の恋人さん5. 愛し君へ6. 素晴らしい世界7. papa8. あなたがそうまで言うのなら9. カク云ウボクモ10. 生きとし生ける物へ11. どこもかしこも駐車場12. 夏の終わり13. 群青<ツアー情報>『森山直太朗 20thアニバーサリーツアー「素晴らしい世界」』※終了分は割愛■<後篇>(フルバンド)6月3日(土) 宮城・東京エレクトロンホール宮城6月4日(日) 福島・喜多方プラザ文化センター せせらぎホール6月10日(土) 東京・LINE CUBE SHIBUYA6月17日(土) 山形・荘銀タクト鶴岡(鶴岡市文化会館)大ホール6月24日(土) 福井・敦賀市民文化センター6月25日(日) 石川・白山市松任文化会館 ピーノ7月2日(日) 沖縄・那覇文化芸術劇場なはーと7月9日(日) 神奈川・ハーモニーホール座間7月16日(日) 大阪・ラブリーホール(河内長野市立文化会館)7月30日(日) 広島・呉信用金庫ホール8月5日(土) 熊本・市民会館シアーズホーム夢ホール8月6日(日) 佐賀・鳥栖市民文化会館8月11日(金・祝) 鹿児島・霧島市民会館8月19日(土) 茨城・ザ・ヒロサワ・シティ会館8月26日(土) 愛知・安城市民会館8月27日(日) 岐阜・バロー文化ホール(多治見市文化会館)9月2日(土) 奈良・なら100年会館 大ホール9月9日(土) 高知・高知市文化プラザかるぽーと9月10日(日) 香川・ハイスタッフホール9月14日(木) 北海道・カナモトホール(札幌市民ホール)■<前篇追加の追加>(弾き語り)6月18日(日) 秋田・あきた芸術劇場ミルハス 中ホール7月15日(土) 和歌山・和歌山城ホール7月22日(土) 山梨・東京エレクトロン韮崎文化ホール7月28日(金) 島根・安来市総合文化ホール アルテピア 大ホール8月13日(日) 大分・さいき城山桜ホール9月16日(土) 北海道・根室市総合文化会館9月24日(日) 静岡・菊川文化会館アエル※ツアースケジュールは随時更新されますので、ツアー特設サイトをご確認ください。※チケットのお申込み方法・詳細はツアー特設サイトをご確認ください。ツアー特設サイト:チケット情報はこちら:関連リンク森山直太朗 オフィシャルサイト:森山直太朗 Twitter:森山直太朗スタッフ Twitter:森山直太朗 Facebook:森山直太朗 TikTok:森山直太朗 UNIVERSAL MUSIC オフィシャルサイト:森山直太朗 YouTube:森山直太朗のにっぽん百歌:
2023年06月02日現在公開中の映画『シン・仮面ライダー』より、池松壮亮、柄本佑、森山未來というトリプルライダーが集結した、30分超えのスペシャル鼎談映像が公開された。興行収入は、歴代の「仮面ライダー」映画史上最高記録&初の興行収入20億円を突破した本作。今回の映像では、本郷猛/仮面ライダー役の池松さん、一文字隼人/仮面ライダー第2号役の柄本さん、ルリ子(浜辺さん)の兄・イチロー役の森山さんが、チョウオーグ/仮面ライダー第0号の動きが決定するまでの話や、話題となっているクライマックスの激闘についてなど、ファン必見の超貴重なエピソードを明かしている。クライマックスの3人のバトルシーンは、演者自身が中心に考案されたが、庵野秀明監督から「泥仕合」という差し込み原稿(※現場で追加される台本)も入ったそう。柄本さんは「その日に撮りたいとなって段取り(※本番前に行う動きの確認)が始まったら『変えたい』となって現場で調整するための待ち時間が発生し、3・4時間経って『1回持ち帰って明日にしましょう』となりました」とふり返る。森山さんも「『ドキュメント「シン・仮面ライダー」~ヒーローアクション挑戦の舞台裏~』で描かれたように、アクション監督の田渕景也さんとアクション稽古をしたり絵コンテやアクション映像を作って……というやり取りは撮影スタジオに入るまでずっと続いていましたね」と明かした。また、チョウオーグ/仮面ライダー第0号の動きについて森山さんは、「本編では使われなかった部分が多いのですが、変身前の基本的な動き方は瞑想や、『プラーナ』というキーワードから考えていきました。プラーナはサンスクリット語で『大気中に存在しているエネルギー』といったような抽象性のある言葉ですが、プラーナを呼吸なのか、体内に取り込んで循環するという考えで動きを作れたら面白いんじゃないですか、という提案はしました」と考案の過程を語っている。『シン・仮面ライダー』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:シン・仮面ライダー 2023年3月18日より全国にて公開©石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会
2023年05月01日映画『シン・仮面ライダー』に出演する池松壮亮、柄本佑、森山未來のトリプルライダーによるスペシャル鼎談が公開された。“原点”をリスペクトしつつ現代日本における最高のキャスト・スタッフが心血を注ぎ、生み出した『シン・仮面ライダー』。公開から1カ月以上が経ち、興行収入は歴代の「仮面ライダー」映画史上最高記録、そして初の興行収入20億円を突破している。鼎談では、チョウオーグ/仮面ライダー第0号の動きが決定するまでの話や、話題となっているクライマックスの激闘についてなど、ファン必見の貴重なエピソードが満載の内容となっている。映画『シン・仮面ライダー』トリプルライダー スペシャル座談会<作品情報>『シン・仮面ライダー』公開中映画公式サイト:映画公式Twitter:
2023年05月01日俳優の間宮祥太朗が出演する、ロッテ・クーリッシュの新CM「もう待てない!」編が、26日より放送される。新CMは、日差しが降り注ぐ中、間宮が踏切で電車の通過待ちをするシーンからスタート。暑そうな表情を浮かべる間宮は、反対方向からも電車が通過することがわかると、待ち切れない様子で袋から同商品を取り出し、一気に飲み出す。撮影は2月の気温5度の日に行われ、半袖半ズボン姿で現場入りした間宮は「諦めることです(笑)」と“無の境地”で撮影に臨んだ。■間宮祥太朗インタビュー――撮影の感想を教えてください。寒かったです。自分は、寒がりでも暑がりでもないですけど。今日は風が吹いてたんで、髪型が崩れちゃうから風向きの方にずっと顔を向けていました(笑)。――夏のシーンを冬に撮影することはドラマや映画でもあると思いますが、自分にスイッチを入れるコツはありますか?諦めることですかね……(笑)。あとは、例えば衣装の裏地。特に夏は年々気温が上がってきているので、ちょっと外見からはわからないから、裏地を抜いてもらうとか。逆に今回のようなCM撮影では、暖かいインナーにカイロをバーっと仕込んでもらったりします。よくよく考えると、ファッションモデルの人たちって真逆のシーズンで撮影していますよね。夏に冬物の撮影をして、そして冬には夏物の撮影、と決まってるじゃないですか。すごいなと思いました。大変だろうな……。――今回のTVCMタイトルは「もう待てない!」編でした。つい最近、我慢できずにしてしまったことはありますか?僕、(いろいろと)ぜんぜん待てるタイプなんですよね。なんだろうな……とにかく待てちゃうんですよね(笑)。――TVCMでは「もう待てない!」とクーリッシュを飲んでいましたが、間宮さんがクーリッシュを飲むのを待ちきれないタイミングはどんな時ですか?クーリッシュを飲みたいタイミングは、ふとした時ですね。ルーティーンではなくて、「あ、飲みたい!」って。なんか突発的に来るものだなと思いますね。あとやっぱり、(撮影現場に「クーリッシュ」を)差し入れとかもさせていただきますが、夏のロケでは、みんな喜びます本当に。「本当にありがとうございます、いただきます!」って、社交辞令じゃなく本当に感謝されている感じがします。――無心になれる、無心になるため自分で作り出すシチュエーションを教えてください。焚き火が好きですね。もうほぼ火のことを考えてるんです。なんか無心に近い状態になれる感じはあります。――最近「幸せだな」と思った瞬間を教えてください。昨日、感じましたね。今、幸せだなって。すごい仲の良い友達がいるんですが、その友達の奥さんと子どもがご実家にたまたま戻っていて。じゃあ久しぶりに2人でご飯行こうかってなりました。2人で食事をしただけですけど、なんかこういう時間は幸せだなと思いました。男同士、ふらっとお店に入るのではなく、お店をしっかり予約して出かける。とても良い時間でしたね。――そろそろ行楽シーズンを迎えますが、GWくらいの長期休みがもらえたら、どう過ごされたいですか?ゴールデンウィークだとしたら、混まないスポットに行きます絶対に! 軽井沢とか絶対に混みそうじゃないですか。キャンプとかも好きですけど、ハイシーズンに混み合うエリアではなくて、こじんまりとしたエリアに行ったりします。ただ自分の仕事は、ゴールデンウィークとか夏休みシーズンのようなタイミングじゃない平日に休暇がとれることがあったりします。そういう時は、逆に普段、休日とかだったら混んでるようなスポットに行ったりします。それが、平日が休みになった時のこう優越感というか(笑)。ただおそらく、長期休みが取れたら、やっぱり山や森、川がある自然豊かなところでゆったり過ごしますかね。――視聴者の皆さまへメッセージをお願いします!ご覧の皆さん、間宮祥太朗です。今回は「もう待てない!」と⾔う、我慢できずクーリッシュを飲むTVCMなんですけれども、踏切と電車のタイミングが重要になった撮影だったので、「あと2分後に電車くる……あ、でもこれは狙いの電車じゃなかった!」とか、「これ見逃す? いや行こう(撮影しよう)!」と、色々なタイミングや状況の判断でばーっと動く感じでした。そして、今まで出演させていただいたクーリッシュのどのTVCMよりも、「等身大で、間宮さん自身の感じでお願いします」とおっしゃっていただいたので、すごく自分も自然体に演じられたかなと思います。「クーリッシュ」を、もう待ちきれずに、皆さんも飲んでしまいたくなるようなTVCMになっていると思いますので、楽しみにしていてください!よろしくお願いします。
2023年04月19日ハナレグミ、森山直太朗、くるりといった3組のアーティストをゲストに迎えたツーマンツアーを東名阪で行うnever young beach。ツアーの開催に先駆けて、ネバヤンのフロントマン・安部勇磨と対バン相手の対談を3回連続でお届けする。第3弾のゲストは、くるりの岸田繁。安部が常日頃から感じているという、バンドマンであることの恍惚と不安を大先輩である岸田は一体どのように受け止めたのか?岸田安部くんに会うのは3、4年ぶりかな? コロナ禍に入る前だよね?安部はい。岸田「京都音博」にも出ていただいて。──ネバヤンは2018、19年と2年連続で出演しています。岸田あのときはありがとうございました。安部いえ、こちらこそ呼んでいただきありがとうございました。あの、今日はすごく緊張してます(笑)。岸田そんなそんな(笑)。安部くるりは10代の頃からずっと大好きなバンドなので。──安部くんがくるりを知ったきっかけは?安部僕には兄がふたりいるんですけど、ふたりとも音楽が大好きで。特に次男は洋楽しか聴かないようなタイプの音楽好きだったんですけど、「くるりはカッコいい」って、いつも言っていて。それで興味を持ったのがきっかけですね。最初は兄の影響です。岸田そうだったんですね。──初めて聴いた曲は?安部シングルの「ロックンロール」です。巨大な冷凍庫の中で、皆さんが演奏してるミュージックビデオも凄く印象に残っています。当時は中学生だったんですけど、周りの友達はみんな流行りの音楽を聴いていて。そういうものとは明らかに違うカッコよさを子供ながらに感じました。岸田それはうれしい。──岸田さんはネバヤンをどういうきっかけで知ったんですか?岸田「明るい未来」という曲のMVを偶然観たのが最初です。ロン毛の若者が一生懸命歌ってメンバーがヤンチャな演奏している姿を観て、面白そうなバンドだなと思って。パッと観て「あ、いいな」と思ったんですけど、バンド名が長いから覚えられなかった。安部はははは。岸田大体、私はバンドの名前って一度で覚えられないんです(笑)。ちょっといいなと思ったバンドでも、いつの間にか忘れてしまうんだけど、ネバヤンのあの曲はずっと頭の中でぐるぐる回ってたんですよね。で、繰り返し何度も聴いて「カラオケで歌いたいな」って。安部ありがとうございます!岸田でも周りの人には「こういうカッコいいバンドがいる」とか全然言ってなかったんですよ。ひそかに「いいな」と思って聴いていたんだけど、音楽業界じゃない仲のいい知り合いがネバヤンの追っかけをしてると聞いて、「おー、知ってるよ」って鼻高々に(笑)。──その後、「京都音博」に声を掛けられたわけですが、オファーの決め手になったのは?岸田「音博」はフェスというよりも催し物で、世界中の古今東西問わず、いわゆるフォークロアというんですかね、そういう土着性を持った人たちに出てもらっているんです。ネバヤンの曲を初めて聴いたとき“歌謡性”が高いというか、凄く日本っぽい土着性を感じたんですよね。演奏がカッコよかったり、今っぽいお洒落なサウンドプロダクションの若いバンドはたくさんいたんですけど、土着性のあるメロディを安部くんが、あの歌声で歌っているのがいいなと思って。ステージで演奏してるイメージがすぐに思い浮かんだんです。あと、人気バンドだから若いお客さんをたくさん集めてくれるかなと思って。非常に助かりました(笑)。安部こちらこそありがとうございました。──安部くんは、「京都音博」のオファーが来ていかがでしたか?安部すごくうれしかったです。ただ、尊敬している年上のミュージシャンの方々と同じステージに立つというのは、やっぱり好きだからこそ、なんともいえない怖さというか緊張感がありました。不安なことを色々考えてしまって、ドキドキした気分でステージに立ったのを覚えています。くるりのファンの皆さんにどうしたら受け入れてもらえるだろうって考えた結果、すごく静かにライブを始めた気がします(笑)。岸田静かだったよね(笑)。覚えてるよ。安部ワンマンとかだと、ワーッ!て始めることも多いんですけど、あのときは怖くてできませんでした。とにかく緊張してましたね。ライブの後に岸田さんの目を見るのが怖かったです(笑)。──岸田さんは「音博」でのネバヤンのライブを覚えていらっしゃいますか?岸田細かい部分まで覚えてはいないけど、やっぱりいいバンドだなと思った記憶はありますよ。なんかこう、ミックスナッツというか。安部はははは。岸田ステージで演奏してるメンバーの感じが可愛くて、それぞれ個性があって、ミックスナッツっぽいなーと思いました。例えが独特すぎてすいません(笑)。安部いえいえ(笑)。岸田カシューナッツの人もいれば、アーモンドの人もいて、みたいな感じで色んな個性を持ったメンバーがひとつの演奏に一生懸命取り組んでる姿が、めっちゃバンドっぽいなって。安部ありがとうございます。緊張しすぎてライブの内容は全然覚えていないんですけど(笑)。岸田でも、あの頃よりバンドも全然変わってるでしょ?安部そうですね。メンバーの脱退もあったりして。でも今が一番楽しいっていう充実感はあります。岸田最近の曲を聴いたけど、音の雰囲気も全然違うよね?安部ちょっと前までは割とリバーブをかけたりすることが多かったんですけど、最近はアンプ直でギターを鳴らしたりとか、そういう感じになってます。音の圧力みたいなものに魅力を感じるようになって。エリック・クラプトンとかデレク&ザ・ドミノスを最近よく聴いてます。岸田いま何歳でしたっけ(笑)?安部今年で33歳です(笑)。一緒にやってるサポートメンバーと、ザ・バンドとか聴きながら「こういうのやりたいよね」ってワイワイ言いながら作業するのが楽しくて。岸田もともと、そういうオジサンっぽい音楽は好きでしたよね。安部好きです。好きだったんですけど、今までそういうふうになり切れていなくて。新しくサポートに入ってくれたミュージシャンとやってみたら、一気に土臭さが増しました。岸田メンバーで音が結構変わったりしました?安部そうですね。曲作りをするときは、ある程度、メンバーのことを考えながら「この人だったら、こういうギターを弾くかな?」とかイメージしながら作業を進めるんですけど、今一緒にやってる人たちとは、自分がやりたいことを感覚的に共有できているので、そういう意味でもやりやすくて。岸田さんにおっしゃっていただいたように、音の雰囲気は結構変わったと思います。岸田最近の曲だと「こころのままに」とか「やさしいままで」を聴いて、すごくちゃんとしてるなと思いました。「Impossible Isle」(落日飛車とのコラボレーションによるEP)でも色んなことをやってますよね。イメージとしては、はっぴいえんどとか昔のムーンライダーズみたいな感じ。すごくシンプルなサウンドプロダクションで、そこに乗っているのは安部くんの、あの懐かしい感じの歌声で。歌の雰囲気は変わらないんだけど、サウンドで楽曲の雰囲気が全然変わるんだなって驚いた。今、お話聞いてて思ったんだけど、安部くんは土臭いサウンドのほうが歌いやすいのかもしれないね。安部確かにそうかもしれません。ここに来て自分自身、60~70年代の土臭い音楽にどんどん魅力を感じるようになっているので。僕、昔の音楽って今まであまり聴いていなくて、それこそビートルズとかも、「みんなが言うほど、そんなに良いか?」とか思って、ちゃんと聴いてこなかったんです。でも、ここ最近ようやくカッコよさがわかってきて(笑)。もっと言うと「バンドっていいな」って、改めて感じさせられたというか。岸田ビートルズを通して?安部はい。コロナ禍に入って、何を歌っていいのかわからなくなって、それと同時にあんまりバンドもやりたくなくなってしまった時期があったんです。その頃、ディズニープラスで配信されたビートルズのドキュメント映画(「ザ・ビートルズ Get Back」)を観たんですけど、ビートルズでもレコーディングに煮詰まって、こんなふうに話し合いをするんだとか、メンバーそれぞれがこんなキャラクターで、こういう演奏をしたり、こういうアイデアを出すんだとか色々知ることができて。やっぱりバンドって面白いなと思ったんです。岸田あの映画を観て「バンドって面白い」と思えたのはすごい(笑)。あれエグいよな(笑)。全部、観た?安部はい、観ました。岸田ずっとドロドロした状態が続いて。でも、なんかいいんだよね。ビートルズも普通の人やったんやなって(笑)。安部バンドって一見華やかに見えるけど、時代が違えども、みんな何かしらの問題を抱えながらやっているんだなということがわかりました。岸田そこに大人の思惑とかも入り混じりながらね(笑)。安部ポール・マッカートニーが一生懸命曲を作ってるのに、ジョン・レノンが遅刻してスタジオに来て、タバコ吸いながらヤル気なさそうにギターを弾いてるシーンとか、めちゃくちゃ生々しいなと思って。岸田普通シバくで(笑)。安部はははは。そうかと思えば、ポールのハミングに合わせるようにリンゴ・スターがリズムを重ねた瞬間、曲が一気に形になっていくような、そういう決定的な瞬間も収められていて。岸田いいよね。安部自分はまだ9年くらいしかバンドをやっていないんですけど、なんとなくシステマティックになってしまった部分があるなと感じていて。なのであの映画を観て、忘れていた感覚を思い出して、改めて「今、バンドをやりたい」って思ったんです。岸田いい経験をしてるよね。感覚的には私も同じようなことを思うので。スペシャルなものや血が通ったものって、バンドメンバー同士がぶつかってるときに生まれてくるようなところもあるじゃないですか。安部ああ、わかります。岸田本当はシステマティックに、こちらが思い描いた通りのことをそのままやってくれる人と一緒にやるのが一番いいはずなのに。ロックバンドって独特ですよね。安部スマートすぎてもツマらないというか。ハプニングが起こることで生まれる面白さって絶対にありますよね。説明できない、バンドマジックというか。岸田録音したら音に入りますもんね、そういう面白さって。ネバヤンの次のアルバムが楽しみやね。安部そういえば岸田さん覚えてらっしゃいますか?「京都音博」の打ち上げで、前のアルバム(「STORY」)を岸田さんにダメ出しされたんですよ(笑)。岸田えっ?俺が?安部「音のこととか、もっと、いろいろ追及できたはずや」って。言われた当初は落ち込んだんですけど、自分でも足りてない部分がわかっていたので、のちのち励みになりました。岸田たぶん酔っぱらっていたんだと思います(笑)。よくないね。安部いえいえ(笑)。すごくありがたい言葉をかけてもらったと思います。さっき話題に挙がったバンドマジックみたいなものが足りてなかったのかなと思うし、今聴くと、ちょっと説明的だったかもしれません。あのあとすごく反省して。岸田安部くんは、いつもなんとなく自信がなさそうだよね(笑)。安部自信、ないです(笑)。岸田いい音楽を作っているんだから、それでいいのにって思うんだけど。安部曲を作ってる最中とか、一瞬自信があるときもあるんです。でも、曲が出来た途端に違うテンションになっちゃって。「これでよかったんだろうか?」とか。ライブの選曲に関しても、「あそこは違う曲のほうがよかったんじゃないだろうか?」とか悩んじゃうんです。岸田さんは、ライブやレコーディングで悩んだり、落ち込んだりすることはありますか?岸田私も、そういうことの連続と積み重ねですよ。悩みすぎると制作が止まるから、「まあ、そういうもんですよね」って割り切って前に進むこともあるし、本当に納得できない曲を作ってしまった時はお蔵入りにしてる。でも、そうやってお蔵入りにした曲も、あとで聴いたらすごく良かったりする場合もあるから。たくさん曲を作っておくに越したことはないかなって。──安部くんは、悩みから曲が生まれてくる場合も多いんですよね?安部そうなんです。今、幸せかもって思うと歌詞が書けなくなるんですよね。書けるには書けるんですけど、なんかしっくりこないというか。悩んでるときのほうが心に動きがあるので、いい歌詞が出来る割合が多いんですよね。だからといって、自ら悩もうとは思わないんですけど(笑)。結果そうなってしまいますね。岸田歌詞は曲の後に書くの?安部今までは、良い言葉を思い付いたら書き溜めておいて、合うものがあれば曲に当てはめるというパターンが多かったですね。でも最近は、曲を作ってる段階で適当に歌った言葉を歌詞にするようなことが増えています。以前は感覚的に喋ってるような言葉を作品にしないほうがいいと思っていたんですけど、案外感覚に沿ったほうが曲に合った、面白い言葉が生まれてくることが多くて。岸田わかる。安部だから最近はあまり歌詞をこねくり回さないようにしています。以前、岸田さんも同じようなことをインタビューで話されていましたよね?パッと出てきた言葉をそのまま歌ったら意外といい歌詞になるみたいな。岸田それが出来たら一番いいなと思う。だからネバヤンの曲を聴いてても思うんだけど、歌詞そのものより言葉がメロディとして入ってくるんですよね。それはメロディを作る技術うんぬんじゃなくて、歌を歌いたい人が作っているから。メロディが物を言ってる感じがする。メロディ自体にメッセージがあるっていうか。まさに「明るい未来」にそれを感じたんですよね。例えば「明るい未来」という言葉を曲で表現しようとしたとき、オーソドックスな手法として楽観的なシャッフルビートに乗せて歌うというやり方もあるし、一方で、逆説的に悲しめなコード進行に乗せて歌えば、それはそれで聴き手の想像力を膨らますようなこともある。私は、そういうことを考えながら曲を作っていくほうなんですが、たぶんあの曲に関して言えば、安部くんは、スッと作ったんじゃないかなと思っていて。安部その通りです。岸田パッと出てきた言葉やメロディが、あの曲で表現したい感覚に見事にマッチして大正解を生み出したんでしょうね。私も長いことバンドをやってますけど、そういうことってなかなかなくて。さっきのビートルズの映画じゃないけど、バンドってしょうもない奴らが集まって、「あーだこーだ」言いながらしょうもないことをやってるんだけど、パッとスイッチが入った瞬間に、とんでもないものが生まれることがあるんですよね。今、ネバヤンは何人でやってるの?安部メンバーが3人、サポートギターが2人の計5人です。そこにたまに鍵盤が入ることもあって。すごく楽しいです。──新しいサポートギタリストが入ってバンドの風通しが良くなったんですかね。安部風通しは良くなりました。バンドという形態にこだわると、どうしてもこの音を入れてみたかったとか、この音は必要なかったとか、色んなことを考えてしまうんですけど、サポートギタリストのふたりとは感覚的な部分も近いし、柔軟に色々試してくれるので音の足し引きも前より自由な感じがして。──バンドというものに対する解釈が変わったというか以前よりも自由になった?安部そうですね。もっと自由に色んなことを試していいんじゃないかって。自分なりにチャレンジしないと、バンドが会社みたいになっていっちゃうなと思ったんです。だったらメンバー以外でも共鳴できる人と素直にやるべきかなと思って。岸田デモとか作るの?安部作ります。家にメンバーを呼んで。大雑把なものを僕が作って、細かいリズムとかをみんなで詰めていく感じです。岸田さんたちはどうやって曲を作ってるんですか?岸田曲によるかな。バンドっぽいやつはメンバーで集まって適当にセッションして、そこでモチーフが見つかったらメモして溜めておいたり。ひとつテーマを決めてセッションする場合もあるし。「インドカレー」とか(笑)。あるいは自分が思い付いたコードだけ伝えて、ちょっとやってみようかってスタートすることもあります。バンドで作っているときは、そんな感じで、自分から出てきたというよりも、メンバーのインスピレーションみたいなものが元になって曲が生まれることが多いかな。映画音楽とかひとりでやる場合は、自宅で細かい部分まできっちり作り込むけど、バンドでやるときは偶発性みたいなものを優先したほうが良いものが生まれるから。「ようわからんけど、なんかいいね」って。安部今もスタジオに結構入ったりするんですか?岸田いや、メンバーそれぞれ仕事があるし、私もそうですし、「この日にやりましょうか」っていう日程を無理やり作って合宿したりとか。安部それって岸田さんが声をかけたりするんですか?岸田いや、私は怠け者なので(笑)、そこはスタッフにお願いして。でもやっぱりバンドって何がいいかっていうと、ひとりじゃないことなんですよね。何人かでやってるから面白い。例えばYOSHIKIさんでもいいし、細野(晴臣)さんでもいいんですけど、どんなに素晴らしいミュージシャンでも、バンドから生まれる何かって、ひとりでは絶対に生み出すことができないと思う。喧嘩だったり色んなことがあると思うけど、バンドでしか出せない音があるから。安部そうですよね。ちなみに岸田さんは悩んでるときとか周りの人に相談したりするんですか?岸田身近なスタッフとかにはするけど、それも毎回悪いなと思う。大体そういうのってメンバーへの文句になるやん(笑)。安部そうなんですよね。岸田だから最近はあんまり言わないようにしてる。一時期的にメンバーへの不満があっても、いい曲が生まれたり、いい演奏が出来たら乗り越えられるものだから。ずっとバンドを続けてると、そういうことがわかってくるよね。昨日もフジファブリックと対バンしたんだけど、彼らも長いこと活動してきて、その間に色んなことを乗り越えて今に至ってるわけで。メンバーそれぞれ色んなことを抱えてると思うんだけど、バンドを大事にしている感じが伝わってきてカッコいいなと思った。まあまあ、モノ作りをしてる人は、皆さん多かれ少なかれ悩んでいると思いますよ。安部そうですよね。岸田私もよく悩むんですよ。損するぐらい悩むんだけど、あるとき人に言われた言葉で、なるほどなと思うことがあって。要するに、人は自分が幸せであることに気付いていないときに悩むっていう。安部あー。岸田自分が幸せじゃないって勘違いしてる。誰がどう見ても幸せやんっていう場合が80%くらいだと思うんですよ。病気をしてたり、大事な人が亡くなったりとか、そういう場合は別として。自分のことは自分にしかわからないと、どこかで思ってるかもしれないけど、単に自分の幸せに気づいてないだけで。そう考えると仕切り直しが出来るというか。今年47歳になるんですけど、ようやくそういうふうに考えられるようになりましたね。安部なるほど!僕もやってみます。岸田ひとつの気付きで心持ちがだいぶ変わることもあるし。例えばギターを始めたばかりの人がエフェクターを買ったとして。安部はい。岸田ディストーションとかコーラスって音の変化がわかりやすいから、踏んだ瞬間に「おお!」ってなるやん。でもコンプレッサーとかって役割的に地味だし使い方が難しいじゃないですか。安部確かに。説明を受けてもわかりづらいですよね。岸田でもギターを弾いているとき、カッティングしたりソロを弾くときにコンプレッサーを踏んでみると「こうやって使うためにあるのか!」ってなる瞬間があって。安部わかります!岸田コンプのかけ方を理解するだけで、音作りに対する解釈が全然違ってくる。それと同じで、ささやかなことなんだけど、考え方ひとつで変わってくることも結構あると思うんですよ。安部くんと話すと、いつもカウンセリングみたいになるな(笑)。安部すいません(笑)。岸田さんは、自分の中に残る言葉をいつも与えてくれるので、今後それを花開かせていきたいと思います。──では最後にツーマンライブに向けた意気込みをお願いします。安部今の僕らを岸田さんと佐藤さんのおふたりに観ていただきたいという気持ちが大きいです。今回ご一緒させていただく岸田さん、永積さん、直太朗さんって僕の中では特別な存在で。勝手ながら同じ血筋のようなものを感じていて、どこか遠い親戚みたいな感覚があるんですよ。定期的に成長を見てほしい気持ちがあります。岸田今日こうやって事前に話す機会があって良かったなって思う。安部くんが今どういうことを考えていて、今のネバヤンがどんな感じなのか知ることができたので。とにかく楽しくやりましょう。私も今から楽しみにしています。Text:望月哲(音楽ナタリー)Photo:山川 哲矢<ライブ情報>never young beach TOUR 2023 “春歌舞”4月17日(月) Zepp Nagoya出演:never young beach / ハナレグミ4月26日(水) Zepp Haneda出演:never young beach / 森山直太朗4月28日(金) Zepp Namba出演:never young beach / くるりチケット情報はこちら:関連リンクnever young beach オフィシャルサイト:くるり オフィシャルサイト:
2023年04月14日ハナレグミ、森山直太朗、くるりといった3組のアーティストをゲストに迎えたツーマンツアーを東名阪で行うnever young beach。ツアーの開催に先駆けて、ネバヤンのフロントマン・安部勇磨と対バン相手の対談を3回連続でお届けする。第2弾のゲストは森山直太朗。取材場所である森山のスタジオを訪れた安部は、そこかしこに置かれたヴィンテージギターに大興奮。そしてふたりはしばしギター談議に。スタジオの呼び鈴が鳴り、昼食の出前が届いたところで、和やかな雰囲気の中、対談はスタートした。森山最初はハンバーガーとかサンドイッチがいいかなって思ったんだよ。フツーだったら絶対そっちのほうがいいの。安部はい(笑)。森山でも今日は、安部くんがスタジオに来てくれるっていうから、この町のソウルフード、朝日屋のお蕎麦を食べてもらいたいと思って。安部ありがとうございます。お蕎麦いただきます!森山ここの店屋物、美味しいんだよ。作業するときいつも出前を取ってる。──インタビュー前も、和気あいあいと話していましたが、おふたりはこれまでにも何度かお会いしてるんですか?森山今日で4回目とか?じっくり話すのは初めてかもね。安部そうですね。いつもは大人数でワイワイ話すことが多いです。──そもそもの出会いは?森山ヅミくん(ハナレグミの永積崇)が紹介してくれたんです。ヅミくんって可愛いくて、自分の誕生日にパーティを開いて自分で歌うんですよ(笑)。そこで安部くんを紹介されて。安部「……君がネバヤンか」って(笑)。森山GACKTさんみたいな感じでね(笑)。安部そう! そのとき直太朗さん、一昔前のスターみたいな佇まいで、それこそキアヌ・リーヴスみたいなサングラスかけていて、思ってたイメージと全然違うんですよ。この人、めちゃくちゃ面白いなーと思って。森山ああいう賑やかな場にいると自分を保つのが難しいじゃん(笑)。周りを見たらスターばっかりだから、これ、ずっとふざけていたほうが面白いなと思って。だからそのへんに置いてあったサングラスをかけて、まったく違うキャラクターを演じてたの。ああいう胡散臭い人、パーティとかにいそうじゃん。安部超面白かったです。その後、僕がリクエストしたら「夏の終わり」を弾き語りで歌ってくれて。とにかく凄かったんです。ギャップが凄くて(笑) 直太朗さんにどんどん惹かれました。森山話してるうちに安部くんが学校の後輩だということもわかって、それも僕にとっては大きかった。小中高のエスカレーター校なんですけど、初等部に通ってたというのが重要なんですよ。安部今思えば変わった学校でしたね。すごく自由な校風で。森山先生をあだ名で呼んじゃうノリがあって。シオドンとか。安部懐かしい!森山幼少期の人格形成って教育によるところが大きいじゃないですか。そこで自由に伸び伸び育った結果、ミュージシャンになってしまったという。社会に出て少し苦労する典型という(笑)。安部はははは。──安部くんが最初に森山直太朗さんを知ったのは?安部先ほど話題に挙がった僕の小学校では、卒業式に直太朗さんの「さくら」を合唱するんですよ。それで、この曲を作った人は学校の卒業生らしいということを知って。直太朗さんはサッカー部のOBなんですけど、サッカー部の顧問の先生に「森山直太朗のこと教えてたの!?」とか聞いたりして(笑)。12歳くらいのときですね。森山そのとき、もう音楽には目覚めていたの?安部僕には兄貴がふたりいるんですけど、上の兄貴が直太朗さんと同じくらいの世代でミッシェルガンエレファントとかエレファントカシマシをよく聴いてて。次男はザ・ストロークスとか海外のバンドが好きだったんで、兄貴たちが聴いてる音楽をなんとなく真似して聴いてる感じでした。特にザ・ストロークスとか2000年代のガレージリバイバル周辺のバンドには影響を受けましたね。森山兄弟の影響って大きいよね。僕には5歳上の姉貴がいたから、小4くらいですごくいろんな音楽を聴いていたの。ブルーハーツ、エレカシ、スピッツ、Theピーズ、カステラとか。当時はバンドブームだったから、そういう音楽を一緒に聴いてた。安部僕が中学生の頃、BUMP OF CHICKENとかASIAN KUNG-FU GENERATIONみたいなロックバンドがどんどん出てきたんですけど、そんな中にあって、直太朗さんの「さくら」はピアノと歌だけの超シンプルなサウンドで、めちゃくちゃビックリしたんです。それまではバンドでガーッてやる音楽がカッコいいと思ってたんですけど、こんなやり方があるんだって。子供ながらに歌詞の言葉遣いもちょっと違うんじゃないか?と思ったり。森山ピアノと歌だけだったのは単純に予算がなかっただけで。安部えっ、そうなんですか!?本当は予算があったらドラムを入れようとか思ってたんですか?森山もっと違う大編成になっていたと思う。でもそれが逆によかったのかなって思う。ミュージックビデオも白ホリの前に立って、ピアニストの倉田(信雄)さんの演奏に合わせて歌うっていうシンプルな内容で。フィルムカメラで撮影したんだよね。当時はデジタルに移り変わりつつある時期だったから、予算がなくてフィルムは1回しか回せませんって言われて。安部めっちゃ思い出しました。MVの直太朗さんの恰好がよすぎて真似してました。グレーのスウェットの袖からピンクのシャツがちょっと出てるのがカッコいいなって(笑)。直太朗ごめん、あれはスタイリストさんの部屋着(笑)。安部そうなんですか(笑)!森山全然狙ってないっていうか、あれはスタイリストの北澤(momo寿志)さんの私物なの。予算がないから自分の服を持ってきてくれて。あの頃の作品には不自由さから生まれた“青さ”みたいなものがあるのかもしれないね。安部直太朗さんって学生時代にバンドとかやってたんですか?森山バンドは組んだことない。安部やりたいとも思わなかったんですか?直太朗それなんだよね(笑)。さっきも話したけど、俺、バンドブーム直撃世代で。姉貴の周りにバンドマンの人たちもたくさんいたんだけど、なんか怖かった(笑)。安部今よりも全然バンドマンが怖そうですよね。森山そう。あとバンド内の人間関係とかも面倒くさそうだし。だったらひとりのほうが楽かなと思って。安部自分のタイミングで動けるし。森山そう。そっちを取った感じ。安部くんは音楽をいつぐらいに始めたの?安部ずっとやりたいなとは思っていたんですけど、本格的に始めたのは高校を卒業してからで。高校までは絵を描く学校に通ってて、美術大学とかそっちのほうに進もうと思っていたんですけど、いろいろあって、やっぱり音楽をやりたいということになって。森山今のメンバーとは、どうやって知り合ったの?安部23歳のときにTwitterで募集しました。先にライブが決まっちゃって、メンバーを決めないといけなくて、どうしようもなかったので。ちょうどTwitterが出始めた頃だったんです。「初めまして」ってところからスタートしました。森山Twitterで募集したんだ!凄いね。安部直太朗さんってデビューした頃から歌声が素敵じゃないですか。歌い始めるにあたって練習とかしたんですか?森山最初は物真似だよね。玉置浩二さんや友部正人さん、ボブ・ディランとかニールヤングの歌を聴いて自分の中で響きを踏襲していった。あと自分の場合は、どっちかっていうと音楽的なアプローチよりも発声を大事にしたかな。僕はもともと舞台でお芝居とかしたかったの。安部そうなんですね!森山だからお芝居で台詞を発声する先に今の歌唱スタイルがあったんだよ。安部最初は音楽じゃなくて、お芝居の道を目指していたんですね。森山そう。バイトも渋谷のシアターコクーンでチケットのもぎりとかやってた。2年くらいやってたね。安部歌と演技、どっちもできるって凄いですね。でも歌と演技って、やることが、ある意味、真逆だと思うんですよ。音楽って0を1にするみたいな作業ですけど、演技ってもともとある役に自分の中にある何かを重ねていく作業というか。森山だから曲を作って歌うことって、僕にとってはマッチポンプというか自作自演的な行為なんだよね。自分で脚本を書いて自分で舞台に立ってみたいな。「夏の終わり」なんて、まさにそういう曲で。あれは女性を主人公に置いた曲だから。自分の中で女形を演じる気分というか。狭い世界の話ですけど(笑)。安部凄く面白いです。──森山さんは、どういうきっかけでネバヤンを知ったんですか?森山スペシャで「明るい未来」のミュージックビデオを観て、気になるバンドだなと思ったんです。ポップなんだけど、どこかに影があるサウンドで。安部くんの純朴な歌声も凄くいいなと思った。アナログな質感なんだけど空間を感じるし、なんか久しぶりに日本語のロックを聴いている感じがしたんですよ。歌詞で七五調を多用していて、ロックと現代詩が絡み合ってるような印象もあって。ただ音大や芸大出てます、みたいな感じじゃないんですよね。もっと、こう、部室感というか。安部ははは。そうですね(笑)。森山ほとばしるモラトリアムっていうかね(笑)。なんでみんな砂浜走ってるんだろう、楽しそうだなみたいな。僕はスペシャを観るのが好きなんですけど、色んなバンドのMVが流れる中で、「明るい未来」のあの感じにグッときたんですよ。──若いバンドが数多いる中で気になる存在になったわけですね。森山そうですね。僕、「本場の人が見たら、どう思うんだろう?」ってよく考えるんですよ。ロックって欧米由来のものなので、向こうの人が聴いたら一体どう感じるのかな?って。日本人っていろんな文化に染まっているから、アイデンティティを音楽の中で語るのは、無粋なことだと思うんです。でもそんな中で、どこに意地を持って音楽を作るかが僕は大事だなと思っていて。そういう意味で言うと、ネバヤンって、すごく日本っぽさを感じるバンドだと思うんです。サウンドから漂うノスタルジーみたいなものもそうだし、安部くんが書く歌詞もそうだし。──欧米の借りものじゃない感じというか。森山そうそう。すごくオリジナリティを感じる。特にあの縦書きが似合いそうな日本語の歌詞ですよね。言葉のチョイスセンスも含めて。──歌詞の言葉選びに関して、安部くんの中ではどのくらい意識的なんですか?安部言葉選びに関してはかなり意識するほうですね。曲がどんなに良くても、歌詞がダメだと納得いく作品にならないので。ただ僕の場合、「この言葉を使いたい」というよりも「この言葉は使わないようにしよう」ということのほうが多いかもしれないです。僕は直太朗さんや永積さんの歌詞に影響を受けているので、「おふたりだったらこういう言葉は選ばないよな」とか、そういう基準が自分の中にあるんですよ。あとは自分が歌ったときに嘘くさくない言葉を選ぶようにしています。森山七五調は?安部それは全然意識してないですね。森山そうなんだ。でも意識してたらできないか。安部今、直太朗さんに言われて、確かにそうかもって。森山ネバヤンの歌詞は七七七調もあって、響きが気持ちいいんですよ。──森山さんも歌詞を書くうえで言葉のリズムを大切にされていますよね。森山そこは凄く大事ですね。詩で完結するんだったらリズムを意識する必要はないんですけど、音楽に乗せて言葉を歌うわけですから。メロディに乗ることで、言葉だけでは伝わらない景色が広がっていったり、言葉が聞き手にとっての私事になっていく。音楽を聴くことって、みんなで絵を眺めてるような感覚に近いのかなと思うんです。そこから何を感じるかは、それぞれの自由だし。さっき安部くんがもともと絵を描く道を志していたと言ってましたけど、自分の中で合点が行ったんですよ。──というと?森山安部くんが書く歌詞って主観的なんだけど、どこか俯瞰の視点が入ってるような気がするんです。全体を眺める別の視点っていうのかな。それってある意味、絵描き的な発想ですよね。全体をデザインする構成力とも言えるし。絵を描く人って主観だけじゃ描けないから。そのバランス感覚が曲作りに反映されているのかなと思って。安部はー、めちゃくちゃ面白いですね。自分ではまったく意識したことがなかったんで。初めて言われました。森山しかもそういう人ってアレンジ能力にも長けてますし。安部くんは編曲もやってるの?安部そうですね。アレンジも大まかなイメージを僕が考えて、メンバーに共有しています。それを形にする作業も最近は楽しくて。森山編曲も歌詞作りも最後のほうの詰めの作業が面白いんだよね。盆栽みたいに細かくハサミを入れながら全体的なフォルムを微調整していく感じで。「この言葉は自分っぽいけど、でも絶対にこっちの言葉のほうがモテるよなー」みたいなさ(笑)。安部そういうせめぎ合い、ありますよね(笑)。森山もしくは、あえてダサい言葉選ぶような(笑)。安部ここの語尾は「よ」で合ってるのか?とか、「だ」で強く言い切っちゃったほうがいいんじゃないかとか。そういうところにこだわっちゃいます。森山ちなみに僕は迷ったときは、圧倒的に少数派を選ぶね。安部そうなんですね!森山歌詞のワンフレーズを選ぶときは、100人全員が共感しそうな言葉よりも、100人のうちの何人かに「ああ!」って深く刺さるような言葉を選ぶようにしてる。まあ迷わないのが一番いいんだけどね。安部そうですね。迷っちゃうとどんどん。直太朗凡庸なものになるしね(笑)。安部歌詞に関して言うと、中3くらいのときに聴いた、森山さんの「生きてることが辛いなら」が自分の中ですごく大きくて。一部の人たちは「なんでこんなことを歌うんだ」みたいに言ってたみたいですけど、僕はまったくそんなこと思わなくて、あの曲を聴いて心が軽くなったんです。生々しい部分も含めて、なんて綺麗な表現なんだろうと思って。あと「生きとし生ける物へ」のライブ動画を観てよく泣いてます(笑)。森山そうなんだ(笑)。ありがとう。安部年代によって直太朗さんの歌が力強かったり優しかったり。優しいけど決して間延びしてない、どこか緊張感のある優しさで。「生きとし生ける物へ」を作ったとき、直太朗さんは僕より若かったわけで、どうやってあの領域までいってるんだろう? どういう人生だったんだろう?って勝手に考えると楽しいんですよね。自分の中に沸き上がる感情を直太朗さんはどうやってアウトプットできるんだろうって。森山言葉は違うかもしれないけど、意外と隙間産業だよ。安部隙間産業ですか?森山うん。自分の中にある疑いの気持ちとか、ズルい部分だったり、こういうことを歌ってる人はまだいないんじゃないか?みたいな、そういう気持ちでひたすら曲を作ってきた感じ。僕と御徒町凧が作ってきた歌には本当に色んなタイプがあるんだけど、その中で多くの人に評価してもらったのが、「生きてることが辛いなら」や「生きとし生ける物へ」だったりするわけで。実はその1曲の陰で、犬も食わないような曲がたくさん生まれてるんだよ(笑)。安部直太朗さんも、そうやって試行錯誤を繰り返してきたんですね。僕は曲作りで結構悩むタイプなんですけど、悩んだり行き詰まったりしたとき、直太朗さんはどうしてますか?森山僕も同じく悩むほうなんだけど、悩んでいる中にもサイクルがあって、スッと風穴が空いたときに、その悩みが曲になったりする場合があるでしょ。安部あります、あります。森山結局そういうことなのかなって思う。それが最近だんだんわかってきた。安部本当そうですね。森山逆に悩まなかったらどうなるんだろうね?安部悩まないと怖いですよね。そんな自分を信じられないっていうか。森山疑っていないと?安部自分のヤラしい部分は自分が一番よく知ってるので。そこから逃げるのはズルいんじゃないか?とか、よく思うんですけど。森山でも、そういう葛藤はみんなあるんじゃない?安部直太朗さんの中にもありますか?森山当然。自分の中のズルい部分にある程度折り合いをつけて、もうひとりの自分にテヘペロってすることもたまにある(笑)。ときにはそういう感じでもいいと思うよ。安部なるほどー。森山詞と曲は一緒なの?安部ちょっと前までは曲が出来たらそのあとに詞を書いていたんですけど、考えすぎるとつまらなくなるし、自分の中の鮮度が落ちるなと思って、最近は「せーの」で曲を合わせたときに、適当に歌った言葉を元にすることが増えています。森山じゃあ、どちらかというと曲が先?安部曲が先行するようになりました。フワッと感覚的に出てきた言葉は、メロディと言葉のニュアンスが合っていたら、そのまま活かそうみたい感じになってますね。あまりヒネったり、こねくり回してもよくならないということが感覚的にわかってきたので。直太朗さんはギターで曲を作るんですか?森山僕はギターのコードを7つくらいしか知らないんで、ギターで曲を作ると同じような感じになっていっちゃう(笑)。だから適当なハナモゲラ語の鼻歌で作ってる。そうすると、割と自由度と鮮度の高いものができる。安部鼻歌の段階でアレンジやリズムのイメージは浮かんでいるんですか? ちょっと跳ねてる感じだなとか。森山そうだね。ベタだけどね、僕のアイデアは。安部それをメンバーの皆さんに共有してやってみようってなるんですね。「さもありなん」とか、どうやってアレンジしたんだろうって思いました。直太朗ね(笑)。あれはすごく稀有なパターンで。4つのコードを繰り返す展開なんだけど、僕が家でルーパーの練習をしてたら、そこにたまたま遊びに来ていたギタリストの田中庸介くんがディレイとかを使って合わせてくれて、その場に居合わせた僕の奥さんがオルガンをフワーッて弾いたら曲の骨格が出来ちゃった。安部へえ。森山それをレコーディングで再現したんだけど、ああいう曲って揺らぎが大事だからクリックを使わずに自由なノリで演奏して。だからテレビとかで再現するのがめちゃめちゃ大変だったけど(笑)。遊びの中で生まれた曲だね。安部あのラフさというか感覚的な感じって、計算してできないものだろうなと思ったんですよ。森山すごくバンド的な作り方だったよ。「この音いいね!」みたいな。安部鮮度のいい音がどんどん入って来て。一番素敵な作り方ですね。森山日常との境がないほうがよくわからないものできるよね。偶然が引き起こす面白さみたいな。安部偶然を起こすために何か用意していることとかありますか?偶然ってどこまで自分で起こせるんだろうって最近よく思うんです。森山でもネバヤンというバンド自体、偶然の産物じゃない?TwitterのDMでメンバー募集するなんて、すごい選び方じゃん。俺だったら怖いよ(笑)。安部確かに、今考えると怖いですね(笑)。森山交際0日で結婚みたいなことでしょ?安部言われてみたら確かに(笑)。森山結婚してから、方向性を考えよう、みたいなことでしょ?安部そうですね(笑)。そこから約9年間一緒にやって来て、ある程度お互いのプレーがわかってきたところで、偶然がもたらしてくれるものの凄さや面白さを改めて見直してる感じです。森山長い間ずっと一緒にやってるメンバーだと、どうしてもある程度、計算できちゃう部分があるからね。それは僕も一緒。計算できるからこそ楽なときもあるんだけど、そういう現場からは自分の想像を超えるようなものは生まれてこないわけで。だから僕の場合は、なるべく本題に入らないようにしてる。安部あー!森山ずっとダラダラ無駄話をしたり。そういうことに耐えうるメンバーを選んでる。だから商業的なスタジオミュージシャンの人だと、ちょっと大変だと思う。「で、いつ始まるんですか?」って(笑)。どれだけ無駄な時間を過ごせたかっていう気高さみたいなところがメンバーの共通意識になるっていうか。安部わかります。森山意外と、無駄な時間の中にこそ面白さを生み出す何かがあるような気がするんだよね。「あのとき、あの場所で食べたうどん、超マズかったですよね」とか、音のニュアンスを伝えるとき、そういう共通感覚があると楽なんだよね。意識的に奇跡を起こすのは無理だけど、そういう余白を共有できるか否かは大きい。安部「なるべく本題に入らない」って、めちゃくちゃいい方法ですね。森山ネジリ鉢巻撒いて、「よし、やるぞ!」ってやって、いいものが作れるんだったら、いくらでもそうするけど、そういうことではないじゃん?弛緩した意識の先にあるものを表現するのが僕らの仕事だから。安部音楽には、“場”の空気感みたいなものも絶対反映されますからね。森山だから悩ましいのは、リハのいい雰囲気を、いかにライブで再現できるかということなの。当たり前なんだけどね。ステージに照明が当てられて、目の前にお客さんがいるわけだから。──非日常的な空間ですよね。森山そう。その非日常的な空間をいかに日常に近づけていくか。最終的に自分たちが帰る場所っていうのは、こういうなんでもない時間だったりすると思うんです。安部本当にそうですよね。永積さんや森山さんとお会いするときはいつも、なんでもない時間が流れている感じがして、それがとにかく楽しいんです。その空気感をお客さんとも共有したくて、今回のツーマンライブにお声をかけさせてもらったんです。──対バンのオファーが来たときは、いかがでしたか?森山もちろんうれしかったです。その反面、安部くんから凄いメッセージを受け取った気もして。「お前やれんのか?」みたいな(笑)。安部いやいや、そんなことないですよ(笑)!森山「やれんのか?」っていうのはアレですけど、僕はハナレグミやくるりとは、少し離れた惑星の住人なので(笑)。でも、なんとなくの共通項はあると思うんだよね。安部おこがましい言い方になっちゃいますけど、お三方は自分と同じ源流を持つミュージシャンだと勝手ながら思っていて。そんな先輩方とご一緒させてもらえるのは僕らにとって凄く意義深いことだと思うんです。早くも、めちゃくちゃ緊張してますけど(笑)。森山しかも今回ライブハウスでしょ?ライブハウスで演奏すること自体、僕は久々なんだよね。安部デビューした頃からホールですか?森山いやいや、そんなことはない(笑)。デビュー前は、西荻のワッツや吉祥寺の曼陀羅とか小さなライブハウスでやってたよ。そういう意味でも、今回は凄く新鮮な気持ちでライブに臨めると思う。フォークシンガーとして、ネバヤンファンの皆さんに楽しんでもらえるようなライブができたらいいな。安部よろしくお願いします!Text:望月哲(音楽ナタリー)Photo:山川 哲矢<ライブ情報>never young beach TOUR 2023 “春歌舞”4月17日(月) Zepp Nagoya出演:never young beach / ハナレグミ4月26日(水) Zepp Haneda出演:never young beach / 森山直太朗4月28日(金) Zepp Namba出演:never young beach / くるりチケット情報はこちら:関連リンクnever young beach オフィシャルサイト:森山直太朗 オフィシャルサイト:
2023年04月12日『リベリアの白い血』『アイヌモシリ』の福永壮志監督の最新作『山女』が、6月に公開することが決定。主演の山田杏奈、出演の森山未來、永瀬正敏、福永壮志監督のコメントが到着した。大飢饉に襲われた18世紀後半の東北の村で、先代の罪を負った家の娘・凛は、人々から蔑まされながらも逞しく生きている。ある日、飢えに耐えかねた父の伊兵衛が盗みを働く。父の罪を被った凛は自ら村を去り、禁じられた山奥へと足を踏み入れる。そこで、伝説の存在として恐れられる“山男”と出会う…。第35回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され話題を呼んだ本作は、冷害に喘ぐ18世紀末の東北の村を舞台に、過酷な運命に翻弄されながらも、逞しく生きる女性を描く、柳田國男の名著「遠野物語」から着想を得たオリジナルストーリー。監督・脚本は、『リベリアの白い血』『アイヌモシリ』で民族やルーツにフォーカスを当ててきた福永壮志。そして、共同脚本には、放送中のNHK連続ドラマ「らんまん」の長田育恵が名を連ねる。凛の生き様を通して、人間の脆さと自然への畏敬の念、そして現代にも通じる貧困や差別など社会問題を映し出す本作で主人公の凛を演じる山田さんは、『樹海村』『ひらいて』『彼女が好きなものは』など出演作が相次ぎ、いま最もスクリーンに愛される俳優。過酷な運命に翻弄されながらも、逞しくひたむきに生きる姿を等身大で体現する。そして、伝説の存在として村人たちから恐れられる“山男”を森山さん、生活に苦悩する凛の父親・伊兵衛を永瀬さんが演じ、そのほか二ノ宮隆太郎、三浦透子、山中崇、川瀬陽太、赤堀雅秋、白川和子、品川徹、でんでんら日本の映画界を支える実力派俳優たちが集結した。劇場公開決定に向け、主演の山田さんは、本作の撮影について「ひとり分の人生を生ききったような疲労感と達成感のある撮影期間でした」とふり返り、「森の中のしんとした空気に匂い立つ青臭さ、静かながら力強い映像から伝わることを願ってます」とコメント。森山さんは「山の神秘に助力を請いながら、大いに楽しませていただいた」とふり返り、永瀬さんは「山田杏奈さんの佇まいと瞳が僕にとっての道標であった気がします」と述懐。福永監督は劇場公開への喜びを語り、「自分の居場所を求めて、逆境の中を進み続ける凛の姿を通して、観た人の心に何かを残せることを願います」と綴っている。<キャスト・監督コメント>■凛役:山田杏奈(やまだ・あんな)ひとり分の人生を生ききったような疲労感と達成感のある撮影期間でした。彼女を取り巻く環境、人びと、それぞれの生きる強さに打たれながら演じていました。森の中のしんとした空気に匂い立つ青臭さ、静かながら力強い映像から伝わることを願ってます。これからより多くの方に見ていただけると思うととても楽しみです!■山男役:森山未來(もりやま・みらい)これまでにも人非ざる存在を舞台、映像などで演じてきたが、今回も成り立ちの諸説ある大それた役柄を映像に落とし込むべく、福永さんとディスカッションを重ね、山の神秘に助力を請いながら、大いに楽しませていただいた。遠野物語を原典としている「山女」。映画館に訪れる方々は、この物語をあくまで遠い昔の民話だとして鑑賞されるのだろうか。■伊兵衛役:永瀬正敏(ながせ・まさとし)今でも山形での撮影の日々を思い出すと熱いものが込み上げてきます。現場スタッフの皆さんの卓越した技と思い山田杏奈さんの佇まいと瞳が僕にとっての道標であった気がします。■監督:福永壮志(ふくなが・たけし)「山女」を劇場公開できることをとても嬉しく思います。この映画で何より描きたかったのは逞しく生きる人間の姿です。主人公の凛をはじめ、登場人物それぞれが葛藤を抱えながらも必死に生きています。自分の居場所を求めて、逆境の中を進み続ける凛の姿を通して、観た人の心に何かを残せることを願います。『山女』は6月30日(金)よりユーロスペース、シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:山女 2023年6月30日よりユーロスペース、シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開©YAMAONNA FILM COMMITTEE
2023年04月12日映画『山女』の公開日が6月30日(金) に決定。併せて主演の山田杏奈、出演の森山未來、永瀬正敏らのコメントが到着した。第35回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され話題を呼んだ『山女』は、柳田國男の名著『遠野物語』から着想を得たオリジナルストーリー。主人公・凛の生き様を通して、人間の脆さと自然への畏敬の念、そして現代にも通じる貧困や差別など社会問題を映し出す。過酷な運命に翻弄されながらも、逞しくひたむきに生きる凛を演じるのは山田。また伝説の存在として村人たちから恐れられる“山男”を森山、生活に苦悩する凛の父親・伊兵衛を永瀬が演じ、そのほか二ノ宮隆太郎、三浦透子、山中崇、川瀬陽太、赤堀雅秋、白川和子、品川徹、でんでんらがキャストとして集結した。山田は本作の撮影について「ひとり分の人生を生ききったような疲労感と達成感のある撮影期間でした」と振り返り、「森の中のしんとした空気に匂い立つ青臭さ、静かながら力強い映像から伝わることを願ってます」とコメント。森山は「山の神秘に助力を請いながら、大いに楽しませていただいた」と振り返り、永瀬は「山田杏奈さんの佇まいと瞳が僕にとっての道標であった気がします」と述懐。福永壮志監督は劇場公開への喜びを語り、「自分の居場所を求めて、逆境の中を進み続ける凛の姿を通して、観た人の心に何かを残せることを願います」と綴っている。■凛役:山田杏奈 コメント全文ひとり分の人生を生ききったような疲労感と達成感のある撮影期間でした。彼女を取り巻く環境、人びと、それぞれの生きる強さに打たれながら演じていました。森の中のしんとした空気に匂い立つ青臭さ、静かながら力強い映像から伝わることを願ってます。これからより多くの方に見ていただけると思うととても楽しみです!■山男役:森山未來 コメント全文これまでにも人非ざる存在を舞台、映像などで演じてきたが、今回も成り立ちの諸説ある大それた役柄を映像に落とし込むべく、福永さんとディスカッションを重ね、山の神秘に助力を請いながら、大いに楽しませていただいた。遠野物語を原典としている『山女』。映画館に訪れる方々は、この物語をあくまで遠い昔の民話だとして鑑賞されるのだろうか。■伊兵衛役:永瀬正敏 コメント全文今でも山形での撮影の日々を思い出すと熱いものが込み上げてきます。現場スタッフの皆さんの卓越した技と思い山田杏奈さんの佇まいと瞳が僕にとっての道標であった気がします。■監督:福永壮志 コメント全文『山女』を劇場公開できることをとても嬉しく思います。この映画で何より描きたかったのは逞しく生きる人間の姿です。主人公の凛をはじめ、登場人物それぞれが葛藤を抱えながらも必死に生きています。自分の居場所を求めて、逆境の中を進み続ける凛の姿を通して、観た人の心に何かを残せることを願います。<作品情報>映画『山女』6月30日(金) 公開映画『山女』ティザービジュアル監督:福永壮志脚本:福永壮志長田育恵【出演】山田杏奈森山未來二ノ宮隆太郎三浦透子山中崇川瀬陽太赤堀雅秋白川和子品川徹でんでん永瀬正敏(C)YAMAONNA FILM COMMITTEE
2023年04月12日ハナレグミ、森山直太朗、くるりといった3組のアーティストをゲストに迎えたツーマンツアーを東名阪で行うnever young beach。ツアーの開催に先駆けて、ネバヤンのフロントマン・安部勇磨と対バン相手の対談を3回連続でお届けする。第1弾のゲストはハナレグミ。普段から親交があるという両者だけに、それぞれが理想とする“いい音”論や東京人特有のブルース感覚など、初回からディープな会話が繰り広げられた。──おふたりはプライベートでも親交があるそうですね。安部はい。ごはんに行ったり、いろいろ相談に乗ってもらったりしています。永積最初に会ったのはフジロックの会場だよね?安部そうです。永積僕が昔やっていたバンド(SUPER BUTTER DOG)のコーラスだったMegが安部ちゃんのボイストレーナーをやってたんだけど、彼女から「never young beachがフジロックに出るんだけど、ボーカルの安部ちゃんが永積くんと話をしたがってるよ」って連絡を受けて。で、バックステージで会って話をしたんだけど、会うなり安部ちゃんが30分くらいノンストップで喋り続けて。安部はははは。そうでしたね(笑)。ボーカルのニュアンスや楽器のこととか、気になることを凄い勢いで一気に聞いちゃいました。永積夜の11時くらいに暗闇の中でふたりで話したね。安部それこそ、「こないだのライブで使ってたストラトは何年製ですか?」とか、根掘り葉掘り聞かせてもらって(笑)。永積パッションが印象に残ったね。でも自分にもそういう素養があるから、すごくわかるなーと思って。安部あまりにも一方的に喋りすぎたから、ホテルの部屋に戻って反省しましたよ。「初対面でがっつきすぎたな……」って(笑)。永積いやいや、好きな話題だから楽しかったよ。その次に会ったのはいつだったっけ?安部たぶん、くるりさんの「京都音楽博覧会」だと思います。永積ああ、そうかも。安部そのときも舞台袖で、くるりが使ってるアンプについて話しましたよね?永積同じような話をね(笑)。安部その後もライブで競演するたびに機材の話とかをさせてもらって、そこから、だんだん仲よくしてもらえるようになって。永積安部ちゃんとは興味の対象が近いんだよね。「機材を買ったはいいけど、全然使いこなせないんです」とか言われて、「すげー、わかる!」みたいな(笑)。楽器や機材とか、安部ちゃんは何事にも入り込み度合いが凄くて。「凄い」というか「重い」(笑)。安部はははは。永積愛情の重さっていうのかな。その重さが凄く自分に近い。安部今はリイシューモデルもたくさん出てるし、わざわざ年代物のギターを買うのとかお金が勿体なくない?みたいな意見も耳にするんですけど、僕の中ではやっぱり本物を触ってみたいっていうのがあるんです。自分でも面倒くさいんですけど。永積いいでしょ? こういう熱いところ(笑)。安部60年代や70年代の音楽が好きなので、どうしてもそこに憧れがあって。無理してでもまずは本物に触れたい気持ちになってしまう。試奏して「うわ!すご!なんだこの音!」ってなるあの感じ。凄く興奮しますよね。永積本物を知ることって、実際に触ってみないとわからないよね。単なる情報じゃなくて。だから安部ちゃんは本当に知りたいんだと思う。安部当時のサウンドがどうやって生まれたのか、すごく気になるんですよ。──細野晴臣さんの音楽に興味を持ったときも、まず「HOSONO HOUSE」のオリジナル盤のレコードを買ったんですよね?安部はい。ちょっと高値だったんですけど、そこもヴィンテージ楽器とかと一緒で。ある人から見たら無駄な行為かもしれないですけど、迷いに迷って欲しいものに辿り着くという、一連の流れも含めて僕にはすごく楽しいし、意味のあることなんです。やっぱり音が好きなんですよね。曲を作るのも好きなんですけど、単純にいい音って、風が吹く音とかもそうなんですけど、それだけで気持ちいいし。──ちなみに安部くんが考える“いい音”とは?安部歌い手やプレイヤーの気配みたいなものが、ちゃんと封じ込められているような音が、僕にとっての“いい音”ですね。最近はジャズが好きになってきて。空気感があるものが好きです。永積僕も一緒かな。自分は音源を作るという行為が、いまだになかなか難しくて。基本的にライブの人間なんだろうね。頭で考えたものではなくて、体から自然と生まれてきた音が録れていたとしたら、それが僕にとっての“いい音”なんだと思う。でもそれって、すごく良い楽器でハイクオリティな音を鳴らしてるというのとは、また別の話で。音質が悪くても、「いいな」と思う作品はたくさんあるし。安部作り手のフィジカルを感じるものというか。永積そうそう。やっぱり“人”を感じたいんだよね。最近の音楽を聴いてると、たまに不安な気持ちになることがあって。脳みその一部にだけ、ものすごく濃いエキスをぶち込まれて、凄く刺激的ではあるんだけど、自分が置き去りにされてるような気分になってしまうというか……うまく言葉にできないんだけど。安部でも、すごくわかります。永積そういう意味で言うと、安部ちゃんが作る音楽を聴くと自分が今どこにいるか、ちゃんと確認できる感じがして安心する。だから僕の中でネバヤンは、すごく“いい音”を鳴らしてるバンドなんだよね。安部(しみじみと)うれしいなあ。永積さんは、いつも僕の話をまじめに聞いて一緒に考えてくれるんですよ。永積いつも安部ちゃんは、僕が何か喋るたびに、ちっちゃい声で「優しいなあ、優しいなあ」って言ってるよね(笑)。安部ははは。いつもじっくり話を聞いてくれるので。永積僕は「イエーイ! どう? 調子いい?」みたいなタイプじゃないしね(笑)。どちらかといえば、じっくり話したいし、会話に間ができちゃうくらいの感じが好きなんだよ。安部以前、森山直太朗さんに「安部ちゃんはヅミくん(永積)に似てるよね」って言われたことがあるんですよ。「ヅミくんも、結構考え込むタイプなんだよ」って。永積僕はMegに同じこと言われた(笑)。「安部ちゃんって、タカシに似てるんだよね」って。安部永積さんが悩んでることを僕に話してくれることもありますよね。「安部ちゃんは、いつもどんなふうに曲を作ってるの?」とか。永積そうそう(笑)。安部同じ目線で接してくれるから、凄く話しやすくて。「僕よりキャリアのある、永積さんみたいな人でも、モノを作るときに同じように悩んでるんだな」とか思うと気が楽になるんですよね。なかなかこういう感覚を共有できる人って少ないんです。人によっては「なんでそんな小さなこと気にしてるの?」で終わっちゃうこともあるけど、永積さんとは同じテンションで話せるので。永積目を借りるような気持ちっていうのかな。僕と安部ちゃんは同じものを見ても違って見えてると思うんだよね。簡単に言えば生まれた年代も違うし。でもそれって上と下じゃないんだよね。俺、年齢って前じゃなくて、横に進んでいくものだと思ってるの。1本1本、稲を植えていくみたいに。例えば今のタイミングで見る太陽の位置って、安部ちゃんとは確実に違うよね?安部そうですね。永積安部ちゃんは32本目を植えてて、俺は今、49本目を植えているっていう。その位置から同じ太陽を見て、それがどう見えてる?っていう話を俺は聞きたいんだよ。同じ太陽なんだけど、安部ちゃんの位置からは何が見えてるの?って。カメラマンの奥山由之くんが撮影したネバヤンのミュージックビデオで高円寺の街の風景が映ってるやつがあるよね?──「うつらない」のMVですね。永積俺のよく知ってる高円寺の街並みなんだけど、奥山くんや安部ちゃんたちが見ている風景とは何かが絶対に違うの。1、2枚くらいフィルターが違うというか。そこはずっと埋められない距離なんだと思う。でも、それが面白い。だから、いろいろ話を聞きたいし、変にカッコつけることもない。同じ太陽の話をしたいだけなんだからさ。安部ちゃんとは、そういう話ができるし、ちゃんと答えてくれるから。安部うれしいです。永積あとね、これは乱暴かもしれないけど、同じ東京人だっていうことが大きいかもしれない。安部あー!永積なんか俺、地方も東京もないかなって、ずっと思ってたの。でも、ふとした瞬間に、違うかもなと思ったんだよね。一言、二言で共感できる何かがある気がする。もしかしたら、東京に漂っている空気を身をもって知ってる者同士だから共感できる何かがあるのかなって。だから気楽なんだよ。言葉を積まなくていいし。安部東京出身者同士のほうが、笑いのツボとかも含めて、馴染むのが早いというのはあるかもしれませんね。永積あと東京出身者には、生まれながらに虚無感みたいなものもある気がする。俺は安部ちゃんの歌詞に若干それを感じてて。それは冷めてるというか……なんて言うんだろうな。でも俺はそれをブルースだと思ってる。心のどこかに空白を抱えてるというか。ネバヤンはライブも凄くエネルギッシュだし、1曲1曲に熱いものが込められていると思うんだけど、どこかにものすごく俯瞰な自分がいるのかなとも思う。そこに色気を感じるというか。そこが見逃せないんだよね、俺は。安部地方から東京に出てきてる人って、そもそも明確な意識を持っているから、そこはやっぱり生まれながら東京に住んでる僕らのような人間とは違うのかもしれないですね。その行動力みたいな部分に、僕は憧れてしまうんです。東京生まれだからこそわかる東京の良い部分はもちろん、良くない部分もあると思うので。そこにブルースを感じてしまうというか。ちょっとヒネくれてる部分があるんでしょうね。永積東京生まれの人間って、そういう視点を持つことで、やっと熱くなれるところがあるのかも。そうしないとニュートラルな感覚で日々を過ごせちゃうもんね。これだけたくさんの物に囲まれて、何不自由なく過ごせちゃうわけだから。自分というものを引き上げるときに、人によっては「金稼ぐぞ」とか「成り上がるぞ」とかで熱くなれると思うんだけど、僕らは自らを俯瞰で見ることによって、少し自分を引き上げようとしているのかもしれないね。安部ああ、そうかもしれないです。永積だからネバヤンの歌詞って沁みちゃうんだよね。だけど、「こういう気持ちになってほしい」とか、そういう感じはしないじゃん? 自分の目の前をスーッてカメラが通り過ぎていく感覚。聴き手をどこにも連れ去らないっていうか。そこがいいよね。すげー好きなんだよ、ネバヤンの詞が。安部ありがとうございます。新しいアルバムの音源って、事務所から永積さんに渡ってますか?永積もちろん!聴かせてもらったよ。またひとつ新しいスイッチが入ったなと思った。自分の中にある思いを伝えることに、より意識的になっているのかなって。安部そうですね。ソロアルバムの制作も同時進行してたんですけど、ソロとは違うアウトプットをしてみようと思ったので。永積ああいう言葉って、バンドだから言えるのかもしれないね。安部そうなんですよ。永積後ろに仲間がいるからこそ、放てる言葉というか。安部そうですね。バンドだからこそ出来る音楽を作りたかったので。永積バンド続けてよかったね。安部本当に今回のレコーディングは楽しかったです。でも、ずっと気になってたんですよ。永積さんは音源を送ると、いつもすぐにメッセージを送ってくれるので、今回はどうだったかな?って。永積実は今回、あえてすぐにコメントしないようにしたの(笑)。安部そうだったんですか(笑)!永積すぐに返事しちゃう自分が嫌になって、ちょっと時間を置いてみた(笑)。でも確実に音が変わったよね。安部音は変わりました。デレク&ドミノスとか聴きながら試行錯誤して。永積そこが不思議なんだよね。今、そっちに行くんだって。ビートルズとか、ちょっと前はT・レックスがいいとか言ってたもんね?安部サポートメンバーで入ってもらってるギターの岡田拓郎くんとかは、そのあたりの音楽を小学生の頃から聴いてたみたいなんですよ。でも僕は今ようやく、60~70年代の音楽の良さがやっとわかるようになってきて。時代と逆行してるみたいで、ちょっと恥ずかしいんですけど。──でも、狙って逆張りしているわけではないですもんね。ごく自然なモードでそこに辿り着いたという。安部そうなんです。「なんでマーク・ボランのギターはこんなシンプルなビートなのに飽きないんだろう?」とか、そういう発見が楽しくて。時代背景も含め、音楽にはその時代の空気感が入っていると思うんで。今は無くなってしまったものだから、余計知りたいんですよね。みんなでザ・バンド聴きながら「ここ、ヤベー!」とか言ってるのが楽しかったんですよね。──その空気感がアルバムに収められている?安部そうですね。土臭さというか。土臭い感じはもともと好きだったんですけど、そのフィーリングをさらに引っ張り上げてくれるメンバーと作業できたので。自分でも凄くいいアルバムが出来たと思います。だから永積さんがどう聴いてくださったのか、いつも以上気になって(笑)。永積俺、毎回「すげえ、いい」って言っちゃうんだけど、今回もやっぱり「すげえ、いい」としか言えない(笑)。安部ありがとうございます!永積メロディもいいし言葉もいいし……なんともゼツいなあ。安部うれしい!永積あんまり聴きすぎると、知らない間にパクっちゃいそうだから気を付けないと(笑)。安部いえいえいえ!僕も永積さんが作る音楽に影響を受けまくってるんで。永積でも安部ちゃんが僕にヒントを与えてくれるようなこともあるよね。「永積さんが、あえて声を張らずに、1曲通して低い声で歌ったら、どんな感じになるんですかね?」とか。安部僕の知りたい永積さんがいるんですよ。一緒にお酒を飲んでるとき、午前3時くらいに永積さんが見せる、どこか陰りのある表情というか。永積「そろそろ閉店です」みたいな、シャッターが閉まる直前の表情ね(笑)。安部永積さんの独り言みたいな歌を聴きたいんです。あんなに明るくて表情豊かなパフォーマンスができるということは、心の中に言葉にならないような寂しさを絶対に抱えていると思うんですよ。永積はははは。安部「男はつらいよ」の寅さんとかもそうじゃないですか。すごく明るいんだけど、どこかに陰りみたいなものがあって。僕は人のそういう部分に惹かれてしまうんです。永積さんのブルースをもっと聴きたいなと思って。永積でもブルースは大事だよね。和のブルース。安部ブルースがないとツマんないですよね。ネガティブなものを抱えながら表現してる人の面白さに勝てるものはないというか。そういう人が奏でる音楽って、節々に何かしら滲み出てくると思うんで。不器用でうまくいかなくても、転がってる人って面白いですよね。楽器買う時もそんなこと考えながら「どうにでもなれ」って勢いでいってます。永積こないだも、とんでもない値段のギター買おうとしてなかった?安部そうなんですよ。このギターを使ったら、いい曲が生まれてくるんじゃないか?って。そういう衝動を抑えられなくなっちゃうんです。永積安部ちゃんは、たまにロックンローラーになることがあるんだよなー(笑)。安部それで失敗して、「あちゃー」ってなることも多いんですけど(笑)。でも、そういうすべてが作り手の表現につながってくると思うんです。ぱっと聴いたらポップなんだけど、一瞬だけ陰りが見えてハッとさせられるというか。心の奥の柔らかい部分を刺激されるような、そういう曲が僕はたまらなく好きなんです。永積わかる。俺もそうだよ。安部でも最近すごく思うことがあって。自分は悩みすぎじゃないか?って(笑)。だからもう「悩んでます」って言わないようにしようと思うんですよ。永積ははは。代わりになんて言うの?安部なんて言ったらいいんですかね(笑)?永積「悩んでます」じゃなくて、「探してます」とかは?安部あー! 「探してます」っていいですね(笑)。これからは「探してます」って言うようにします。永積安部ちゃんは、自分の中にあるコアファイターみたいなものを探してるんでしょ?安部そうです、常に探してるんです。永積「僕のコアファイター知りませんか?」みたいな(笑)。僕もずっとそんな感じだけどね。でも楽しいよ。年々楽しくなってきた。安部悩んではいるんですけど、その時間も大切だし、結果それが楽しくなるための前振りになるというのもわかってはいるんです。永積でも、安部ちゃんは今すごくいい時間を過ごしていると思う。それまでにかけてきた時間って、絶対に1音1音に表れると僕は思っていて。単にブルーノートを奏でたら悲しみが表現できるわけじゃなくて、普通にドレミファソラシドって演奏しても、その人が過ごしてきた時間みたいなものが、ちゃんと響きに表れるんだよね。音楽ってそういうものだなって、最近さらに思うようになって。解明できてないことのほうが多いと思う。安部そうですよね。永積「僕はこう思うけど、実際どうなんだろう?」とか、安部ちゃんの中ではいろんな思いが渦巻いてると思うんだけど、たぶんその時点で安部ちゃんは音色を探しているんだと思う。器用に色んな音は出せないかもしれないけど、聴き手の心の奥深くに響くような音は出せるというかさ。そういう音にどんどんなっていくんじゃないかな。でも人を動かす音楽って、そういうものなんじゃないかな。時間はかかるかもしれないけどね。──さっき、安部くんから「自分は時代に逆行しているかもしれない」という発言が出ましたけど、コスパやタイパみたいな言葉が声高に叫ばれる現代において、じっくり時間をかけて表現を熟成させていくという行為自体も、ある意味、時代に逆行しているのかもしれないですね。それってすごく悲しいことですけど。安部そうなんですよね。今の時代「コスパがいい / 悪い」みたいなことって確かに正論だと思うんですけど。ただコスパが悪いほうが単純に笑えるんですよ(笑)。「すげえ無駄じゃん!」みたいな、そういう叫びが面白いものを生むんだと自分は思っていて。だから失敗したり、無駄だと思うようなこともどんどんやっていきたいんですよね。そういえば細野さんの「CHOO CHOO ガタゴト」っていう曲の中で、2番のAメロの頭だけクラップが2発入るんですけど、それが自分の中でずっと気になってたんですよ。永積うんうん。安部それをご本人に聞いてみたら、「ああ、あれね。 ドラムの(林)立夫が勝手に入れたんだよ」って(笑)。永積細野さんが知らない間に(笑)?安部そんなことありますー!?っていう(笑)。──いい感じにデタラメですよね(笑)。安部そう! デタラメで最高なんですよ! そういうところから生まれる面白さって絶対にあるし、実際、僕にとってそのクラップは、かけがえのない音になっているわけですから。モノ作りをする人は、そういう面白さを手繰り寄せる努力をしないと絶対にダメだと思うんです。永積そうだよね。安部僕がやってることはコスパとは真逆な行為かもしれないとか思うこともありますけど、そういうときに永積さんの「サヨナラCOLOR」を聴いて、「絶対に負けないぞ!」って思うんですよ。波風を立てるのを恐れてはいけないって。僕、映画とか観ても泣けない人間なんですけど、「サヨナラCOLOR」を聴くと爆泣きするんですよ。永積そうなんだ。安部わんわん泣いて、ストレス発散して、元気を貰えるんです。「サヨナラCOLOR」って、たぶん永積さんが悩んでいるときに書いた曲だと思うんですけど、誰かを助けたいとか思って作ったわけではないじゃないですか。その曲が、こんなふうに違う誰かを救ってるんだなって思うと、音楽って本当に素晴らしいですよね。──あの曲はいろんな人を救っていると思います。安部本当そうですよ!永積あはは。どうだろう? だとしたらうれしいけど。安部今まで永積さんにはそういう意味でもお世話になっているので。だから今回の対バンも自分にとっては、「遂に!」という感じなんです。ハナレグミとツーマンライブをやるのは初めてなんで。永積めちゃくちゃうれしいよ。今回のライブに向けて、バンドメンバーを選出したから。安部ええ! そうなんですね!永積リズム隊はドラムの(伊藤)大地と、EGO-WRAPPIN’でベースを弾いてる真船勝博くん。キーボードはYOSSY、ギターは石井マサユキさん。ネバヤンと一緒にやらせてもらうのであればドカンといけるようなメンバーがいいかなと思って。安部楽しみです。永積安部ちゃんはライブへの向かい方にもすごく共感するんだよね。「いい時間を残したい」って気持ちがすごく伝わってくる。その日のパッションを全部使って客席とひとつになりたいんだろうなって。それは俺もまったく一緒で。安部なんかもう、名古屋ではめちゃくちゃになりたいですね!永積うん、めちゃくちゃになりたい!安部ハプニングも含めて楽しいというか。で、その楽しさがぐんぐん加速していくような。その感覚をお客さんもそうですし、永積さん、ハナレグミのメンバーの皆さん、そしてネバヤンのメンバー全員で共有したいですね。会場にいる全員でめちゃくちゃに盛り上がって、「あー、今日、気持ち良かったな!」って心から思えるような1日にしたいです。Text:望月哲(音楽ナタリー)Photo:山川 哲矢location:Indian canteen AMI<ライブ情報>never young beach TOUR 2023 “春歌舞”4月17日(月) Zepp Nagoya出演:never young beach / ハナレグミ4月26日(水) Zepp Haneda出演:never young beach / 森山直太朗4月28日(金) Zepp Namba出演:never young beach / くるりチケット情報はこちら:関連リンクnever young beach オフィシャルサイト:ハナレグミ オフィシャルサイト:
2023年04月10日砂糖専門店「糖太朗」が、京都にオープン。砂糖専門店「糖太朗」京都にオープン砂糖専門店「糖太朗」は、京都・嵐山にある「⼋⼗⼋良葉舎」での商品開発をきっかけに生まれた、良質な砂糖を使ったスイーツやドリンクを展開する新ブランドだ。空き家をリノベーションした店内では、ミネラルを多く含み、まろやかで深み・コクのある含蜜糖と呼ばれる精製される前の砂糖などを使用した生プリンやカフェラテなど、砂糖だけでなく全ての原料にこだわったメニューを取り揃える。和三盆や抹茶のプリン中でも注目は、和三盆や抹茶、苺ソースを用いた3種のプリン。砂糖のまろやかな甘味が引き立つ「生プリン和三盆」、八十八良葉舎の濃茶を使用した「生プリン抹茶」、無糖苺ソースで仕上げた「生プリン苺」がラインナップする。とろんとした見た目が特徴の「生プリン」は、生乳よりも濃厚なミルク感のある「濃縮ミルク」で作られている。生プリンは、最後の仕上げとして、それぞれ目の前で和三盆をたっぷりと振りかけて提供する。白玉やベビーカステラも出来立ての白玉に、自家製のオリジナルアイスをトッピングした「白玉アイス」にも注目。砂糖本来の美味しさを楽しめるよう、白玉とアイスには一切砂糖を入れていないのがポイントだ。白玉やアイスと絡む和三盆糖蜜と、上からたっぷりとかけた和三盆の味わいを堪能することができる。また、ドリンクを頼むと一緒に提供されるベビーカステラは、米飴、黒糖など4種類の砂糖を使用。日本最古の甘味料と言われる米飴の独特な甘さとコクを楽しめる。好みの砂糖を足せるカフェラテや抹茶ラテドリンクには、カフェラテと抹茶ラテを融合させた「珈琲×抹茶」や、カフェラテ、抹茶ラテ、珈琲、蕎麦蜂蜜を使用した檸檬炭酸など多数揃う。いずれも4種類の砂糖の中から、好きな砂糖を足すことが可能だ。【詳細】砂糖専門店「糖太朗」オープン日:2023年3月25日(土)住所:京都府京都市下京区塗師屋町六条通間之町西入101-2営業時間:10:00~18:00定休日:不定休席数:9人(立ちカウンター)メニュー例:・生プリン和三盆、抹茶、季節の果物 各720円・白玉アイス和三盆、抹茶、季節の果物 各940円・カフェラテ 650円・抹茶ラテ 650円・珈琲×抹茶 850円
2023年03月31日「『スッキリ』17年間お疲れ様でした。最後まで駆け抜けてください!」3月15日、朝の情報番組『スッキリ』に登場したのは歌手の森山直太朗(46)。今月末で17年の歴史に幕を閉じる同番組では、『THIS is SUKKIRI“ほぼ毎日”LIVEフェス』と題して連日、人気アーティストの生ライブをおこなっている。森山はこの日、卒業ソングの定番となっている代表作『さくら』を熱唱。アシスタントを務める同局アナウンサーの森圭介(44)が号泣するハプニングも――。そんな森山は、雑誌『OCEANS』が9日に配信したインタビュー記事で、自らの壮絶な闘病体験を語っていた。「僕は覚えてないんですけど、看病してくれていた家族によると『お前、もうあっちに行ってくれ。いるのはわかってるんだよ!お前がそこにいるのは分かってんだよ!』って言い続けていたらしくて……」同記事で森山は’21年の夏に新型コロナウイルスに感染したといい、「40度の熱が10日10晩」続いたことを明かしている。死を意識するほどだったという森山は「漆黒の森の中を3人の大男に追われ続ける夢」を見たといい、冒頭のように家族のそばでうなされていたという衝撃のエピソードも話している。また’19年には、精神的な負荷がたたって顔面麻痺や発声障害にもなったとも告白。そんな森山をいちばん近くで支えた“家族”とは、同い年の妻で、ピアニスト兼作曲家の平井真美子さんだ。「新型コロナウイルスに感染した森山さんは、精神的にも衰弱し『もう歌えなくなるかも』とすら思ったそうです。しかし平井さんはコロナ禍のなかでも、できる限り森山さんの闘病を支え、心から回復を祈念していたといいます。森山さんが顔面麻痺や発声障害になった際にも、“二度とステージに立てなくなるかもしれない”という焦燥感に“絶対大丈夫”と懸命にフォローしていたそうです」(音楽関係者)本誌は’22年6月、森山と平井さんの“手つなぎデート”を目撃している。コーヒー片手に手をつなぎ、都内の住宅地を仲むつまじく歩いていた2人。嬉しそうに話す平井さんに対し、森山は聞き役に徹していた。’18年5月に結婚した2人は、結婚5年目でもアツアツだった。「真美子さんはふんわりとした柔らかい雰囲気の方です。直太朗さんは曲作りのため、自分で購入した山梨県にある山小屋に“山籠り”することもありますが、寛容な真美子さんは直太朗さんの自由な姿を受け入れています。そんな彼女に、直太朗さんは絶大な信頼を寄せています。また真美子さんは結婚前にお姑さんの森山良子さん(75)とも仕事をしたことがあったので、嫁姑関係は当初から良好そのもの。家が近いので良子さんのほうから直太朗さん夫婦を食事に誘うこともあるといいます」(森山家の知人)連続して襲い掛かってきた病魔をともに乗り越えた森山と平井さん。2人の愛は、季節問わずに咲き誇ることだろう。
2023年03月16日2023年3月12日、日本のバレーボール選手である藤井直伸さんが、逝去していたことが分かりました。31歳でした。藤井さんが所属するV.LEAGUE Division1の東レアローズのウェブサイトによると、同月10日に亡くなったそうです。東レアローズ男子バレーボール部選手である、藤井直伸が去る2023年3月10日に永眠いたしました(享年31歳)。人柄も含めチームの中心であり今後の活躍を嘱望されていた選手を失ったことは悲しみに耐えません。生前のご厚誼を深謝し、謹んでご連絡申し上げます。また、生前の功績を偲び、ご冥福を心よりお祈りするとともに、ご家族様へ心から哀悼の意を捧げます。東レアローズ男子バレーボール部ーより引用藤井さんは、2017年に日本代表に初選出。2021年には東京オリンピックメンバーに選出され、ベネズエラ戦で五輪初出場を果たしました。翌2022年には、ステージ4の胃がんを患っていることを公表しています。突然の訃報に、ネット上では「つらい…」「31歳って、若すぎる」「大ファンでした」など、悔やむ声が上がっています。藤井さんのご冥福をお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2023年03月12日森山直太朗が、3月6日(月) 代々木山野ホールで開催されたライブ歌唱付き試写会『ロストケア Special Screening』に出演し、3月24日(金) より全国公開される映画『ロストケア』の主題歌「さもありなん」を生歌唱した。『ロストケア』は、松山ケンイチと長澤まさみが初共演した社会派エンターテインメントで、現代社会に家族のあり方と人の尊厳の意味を問いかける作品だ。映画の上映が終わったばかりで余韻に満ちた会場に森山が登場すると、佐渡の旧相川拘置支所で撮ったという1枚の写真を出し、「さもありなん」に込めた思いについて観客に語りかけ同曲を熱唱。会場は感動の拍手に包まれた。森山直太朗歌唱後、感想を問われた森山は「それぞれの風景を思い浮かべながら聴いていただけたと思う」とコメント。「音楽もその場の空気感が全て。(今回のイベントで)あえて生演奏したいと言ったらみなさんに快く快諾していただけました。自宅のピアノを持ってきた甲斐がありました」と笑顔を見せた。その後客席からゲストの松山ケンイチ、長澤まさみ、鈴鹿央士と前田哲監督が登壇。会場は一層大きな拍手に包まれた。まずは斯波宗典を演じた松山が「僕のボキャブラリーにある言葉をあわせても言い表せないほど突き抜けた感動がありました。曲に対しての人が見せる優しさだったり温かさだったり、そういうものを数秒ごとに感じさせてくれるライブ演奏だったと思います」と挨拶。壇上に上がる際、「やばかったよ」と森山に直接声をかける場面も。松山ケンイチその斯波を追い詰める刑事・大友秀美を演じた長澤は「映画がまだ終わっていないような余韻が感じられた。生で聴けて良かったです。映画を共に作った仲間としてうれしく思います」とコメント。さらに大友と共に事件を追う検察事務官の椎名幸太を演じた鈴鹿は「ひとつひとつの言葉が染みて映画のシーンが思い出されました。映画とマッチした曲」と続け、最後に監督をつとめた前田監督は、森山にラッシュを見てもらった時のことを振り返り、「気持ちをぐっと入れていただいて、僕が思っていた以上の曲を作っていただいてありがとうございます。今日、やっぱりライブって強いなと思って映画館で毎回歌ってもらえないかな(笑)」と森山にオファー。森山と松山は「無理無理!」と応じながら会場を笑わせた。「さもありなん」に込められた思いを聞かれた森山は、「映画の中で斯波の父を演じた柄本明さんが「自分が自分で無くなってしまうのが怖い」といったセリフに共感しました」としながら、「人間は生まれて死ぬまでいろんな経験をする。その上でこの話は他人事ではない。彼らのような行動を自分がしないとも限らない。ふたりの演じた人間関係の本質に影響を受けました」とコメント。「それでも微笑みあって生きていける世界を目指すべき」としみじみと語った。作品を通して伝えたいことを聞かれると、松山は「人はいつか死んでいく。その前に介護に向き合う時がくる。天災と同じように、人生の終末にも備えることが大事。映画の中で「穴に落ちた」という表現がありますが、穴に落ちる前にできることを勉強しないといけない。家族や夫婦とも共有していただけたら」と企画から関わった本作への想いを語った。長澤は「まだ介護について語るのは早いと思う人もいるかもしれませんが、早いほど、いろいろなことを考えられます。介護が身近ではない人にもこの映画が知るきっかけになれば。キャラクターの気持ちに共感しながら観て欲しいです」と明かした。長澤まさみ鈴鹿は「同世代の方はまだ身近に感じられないと思うんですけど、この作品から介護について深く知ろうと思うきっかけになってほしいです。親とか身近な人に介護の話を自分からしてみてもらいたいです。お父さんお母さんに老後ってどうしたいのって聞くのは大事なのかなと思ってます」とメッセージを送った。そして、前田監督は「どのように想いを取っていただいても、斯波と大友の言葉に全てが込められているので、それを松山さんと長澤さんが生きた言葉として芝居を超えた芝居で伝えてくれたと思うので、二人がすごい芝居をしていることがこの映画の中で一番観てもらいたい所です」と改めて松山と長澤の演技を絶賛した。鈴鹿央士前田哲監督その後、映画がクランクインしたのが一年前の3月5日だったことに触れ、クランクイン時の思い出を聞かれた長澤と監督は、サプライズで松山の誕生日を祝ったエピソードを披露。すると下手から折り鶴をあしらったケーキが登場し、奇しくも一年後のこの日は試写会場でのサプライズとなった。森山の掛け声で会場全員が「ハッピーバースデー」を歌い、長澤からは花束を渡された松山は、はにかんだ表情を見せ38歳になったことを報告し、「健康で自分のペースで好きなことをしたい」と抱負を語った。最後に本日のイベントの感想を森山は「参加できて光栄でした。この作品を見た人の気持ちに寄り添い、一人ひとりが前に進んでいけたらいいなと思ってます」と話し、松山は「斯波のように親子で孤立するのは悲しい。決して2人が悪かったわけではない。彼らのような人を助けられるのは穴に落ちなかった人。それ対して何ができるのかって思ってます」と締めくくり、和やかな雰囲気のままイベントは終了した。<配信情報>森山直太朗「さもありなん」※映画『ロストケア』主題歌配信中配信リンク:「さもありなん」配信ジャケット<作品情報>『ロストケア』3月24日(金) 全国ロードショー原作:『ロスト・ケア』葉真中顕 著/光文社文庫刊監督:前田哲脚本:龍居由佳里、前田哲主題歌:森山直太朗「さもありなん」(ユニバーサル ミュージック)■出演松山ケンイチ、長澤まさみ鈴鹿央士、坂井真紀、戸田菜穂、峯村リエ、加藤菜津、やす(ずん)、岩谷健司、井上肇綾戸智恵、梶原善、藤田弓子柄本明(C)2023「ロストケア」製作委員会
2023年03月07日映画『ロストケア』(24日公開)の試写会イベントが6日に都内で行われ、松山ケンイチ、長澤まさみ、鈴鹿央士、前田哲監督、主題歌を担当した森山直太朗が登壇した。同作は葉真中顕氏による同名小説の実写化作。未曽有の連続殺人事件を起こした心優しい介護士・斯波宗典(松山)と検事の大友秀美(長澤)が対峙し、自分がしたことは「殺人」ではなく「救い」だと主張する彼がなぜ殺人を犯したのかに迫るヒューマンサスペンスだ。同イベントは、森山が歌う主題歌「さもありなん」の歌唱からスタート。客席で密かに森山の生歌唱を聴いていた松山らキャスト陣が、サプライズで登場した。ステージに上がると、松山はマイクを通さず森山に「やばかったよ……」と一言。改めて感想を聞かれ、「皆さんもこの歌聴いた直後に感想言ってくださいって言われたら絶対出てこない! 言葉超えちゃってるんだもん! 言語化できないよ!」と興奮冷めやらぬ様子で、森山の歌唱を絶賛していた。また、司会の笠井信輔アナウンサーが長澤に「昨日は特別な日だったかと思います。何の日でしょうか?」と質問。すると、長澤が「松山さん……いや、ケンちゃんの誕生日です!」と回答し、巨大な鶴のデコレーションがされたケーキがステージ上に。松山に長澤から花束のプレゼント、そして森山の主導で観客からバースデーソングのプレゼントが贈られた。このサプライズに驚いたような、おどけた表情を見せた松山。誕生日当日について聞かれると、「ドラマの撮影から1人で帰って……ゲームやってました! (今日祝ってもらえて)本当に嬉しいです」と正直に答えて笑いを誘う。昨年の誕生日当日は家族からお祝いの連絡もなかったそうで、「去年は誕生日翌日の6日に来たんですけど、今年はまだ来ていないので記録を更新しそうです!」と自虐気味に話し、笑顔を見せた。38歳の抱負は、「今まで通り健康で自分のペースを守って、好きなことをやりたいなと思ってます」と松山らしく自然体。最後に「誕生日まで祝ってもらってありがとうございます。(会場の)皆さん、一口ずつケーキ食べてってくださいね!」と呼びかけ、イベントを締めくくった。
2023年03月07日森山直太朗が、本日3月1日(水) に配信リリースした新曲「さもありなん」のMusic Videoを公開した。「さもありなん」は、松山ケンイチと長澤まさみの初共演で話題の映画『ロストケア』(3月24日(金) 全国公開)の主題歌として書き下ろされた楽曲。MV監督は、異例とも言える48分の弾き語りベストアルバム『原画』のMVやライブ映像など、森山の作品を数多く手がける映像作家・番場秀一が務めた。旅立った人を思い続ける愛しさや切なさ、そして旅立った人との再会を待ち続ける時間の経過を独特な世界観で表現した今回のMVは、幼い頃に出会い再会を約束した少女と、百年の時を超えて再び出会うストーリー。番場監督独自の視点で表現したMVは、楽曲の浮遊感や幻想的なサウンドを一層引き立てる作品に仕上がっている。最後の隕石が落ちたその日に旅立った少女。そして長い時が過ぎ、この世から全てがなくなった砂だけの世界。時が過ぎまた隕石が降り注ぐ中、ふと光の射す落ち葉を見つけてめくると、そこにはかつて少女が大切にしていたガラス細工が。それを見つけた瞬間、それまで重く引きずってきた長い裾が消えていく。MVでは、少年が少女を待ち続ける時間の長さをそのまま纏う衣装の裾の長さとして表現しており、その長い年月とともに長くなった裾を引きずりながら彷徨うように、彼女の姿を追い求め、砂の世界を歩く森山の姿が淡々と描かれている。今回のために制作された森山の衣装は全長7mにもおよんだ。また鳥取市とのコラボレーションとして、鳥取砂丘、仁風閣、旧美歎水源地といった鳥取市の美しい自然や国指定重要文化財で撮影を敢行。幼い頃の森山役の少年と少女役も、鳥取市民から選ばれた。なお映像内には、鳥取砂丘で奇跡的に発生した“二重の虹”も収められている。さらに、同曲のリリースを記念して、3月2日(木) 21時よりインスタライブを実施することが決定。当日は、「さもありなん」に込めた想い、映画『ロストケア』についてなど、さまざまな想いを自身の言葉で伝える予定だ。森山直太朗「さもありなん」MV■森山直太朗「さもありなん」リリース記念 インスタライブ3月2日(木) 21:00~予定<リリース情報>森山直太朗「さもありなん」配信中※映画『ロストケア』主題歌森山直太朗「さもありなん」ジャケット<ツアー情報>『森山直太朗 20thアニバーサリーツアー「素晴らしい世界」』※終了分は割愛■<後篇>(フルバンド)3月4日(土) 宮崎・都城市総合文化ホール 大ホール3月5日(日) 福岡・福岡サンパレス3月11日(土) 滋賀・八日市文化芸術会館3月12日(日) 大阪・南海浪切ホール3月19日(日) 群馬・藤岡市みかぼみらい館大ホール4月1日(土) 京都・ロームシアター京都 メインホール4月8日(土) 静岡・静岡市清水文化会館マリナート 大ホール4月15日(土) 栃木・宇都宮市文化会館4月16日(日) 東京・J:COMホール八王子4月21日(金) 岡山・岡山市民会館4月22日(土) 愛媛・松山市総合コミュニティセンター・キャメリアホール4月29日(土) 三重・シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢4月30日(日) 愛知・愛知県芸術劇場大ホール5月4日(木・祝) 大分・J:COM ホルトホール大分5月5日(金・祝) 長崎・長崎市民会館5月7日(日) 大阪・フェスティバルホール5月13日(土) 山口・山口市民会館5月14日(日) 島根・島根県芸術文化センター グラントワ5月20日(土) 長野・上田市交流文化芸術センター サントミューゼ5月21日(日) 新潟・上越文化会館5月27日(土) 富山・クロスランドおやべ6月3日(土) 宮城・東京エレクトロンホール宮城6月4日(日) 福島・喜多方プラザ文化センター せせらぎホール6月10日(土) 東京・LINE CUBE SHIBUYA6月17日(土) 山形・荘銀タクト鶴岡(鶴岡市文化会館)大ホール6月24日(土) 福井・敦賀市民文化センター6月25日(日) 石川・白山市松任文化会館 ピーノ7月2日(日) 沖縄・那覇文化芸術劇場なはーと7月9日(日) 神奈川・ハーモニーホール座間7月16日(日) 大阪・ラブリーホール(河内長野市立文化会館)7月30日(日) 広島・呉信用金庫ホール8月5日(土) 熊本・市民会館シアーズホーム夢ホール8月6日(日) 佐賀・鳥栖市民文化会館8月11日(金・祝) 鹿児島・霧島市民会館8月19日(土) 茨城・ザ・ヒロサワ・シティ会館8月26日(土) 愛知・安城市民会館8月27日(日) 岐阜・バロー文化ホール(多治見市文化会館)9月2日(土) 奈良・なら100年会館 大ホール9月9日(土) 高知・高知市文化プラザかるぽーと9月10日(日) 香川・ハイスタッフホール9月14日(木) 北海道・カナモトホール(札幌市民ホール)■<前篇追加の追加>(弾き語り)6月18日(日) 秋田・あきた芸術劇場ミルハス 中ホール7月22日(土) 山梨・東京エレクトロン韮崎文化ホール7月28日(金) 島根・安来市総合文化ホール アルテピア 大ホール8月13日(日) 大分・さいき城山桜ホール9月16日(土) 北海道・根室市総合文化会館9月24日(日) 静岡・菊川文化会館アエル※ツアースケジュールは随時更新されますので、ツアー特設サイトをご確認ください。※チケットのお申込み方法・詳細はツアー特設サイトをご確認ください。ツアー特設サイト:チケット情報はこちら:<作品情報>映画『ロストケア』3月24日(金) 全国公開映画『ロストケア』ポスタービジュアル (C)2023「ロストケア」製作委員会原作:『ロスト・ケア』葉真中顕 著/光文社文庫刊監督:前田哲脚本:龍居由佳里前田哲【出演】松山ケンイチ長澤まさみ鈴鹿央士坂井真紀戸田菜穂峯村リエ加藤菜津やす(ずん)岩谷健司井上肇綾戸智恵梶原善藤田弓子/柄本明公式サイト:関連リンク森山直太朗 オフィシャルサイト:森山直太朗 Twitter:森山直太朗スタッフ Twitter:森山直太朗 Facebook:森山直太朗 TikTok:森山直太朗 UNIVERSAL MUSIC オフィシャルサイト:森山直太朗 YouTube:森山直太朗のにっぽん百歌:
2023年03月01日森山直太朗が、松山ケンイチと長澤まさみの初共演で話題の映画『ロストケア』(3月24日(金) 全国公開)の主題歌「さもありなん」を3月1日(水) に配信リリースすることが決定した。同映画は、優しく献身的な介護士だった斯波宗典(松山)が連続殺人犯であることが判明し、検事の大友秀美(長澤)と対峙。なぜ彼が殺人を犯したのかに迫る社会派エンターテイメントとなっている。「さもありなん」は、映画のために書き下ろされた楽曲で、作品の世界を普遍の優しさで包み込むようなバラード曲に仕上がっている。また、同曲のジャケットに使用されているのは森山が撮影した写真。“全国一〇〇本ツアー”と銘打ち、2022年6月から始まった20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』で、はじめて訪れた佐渡島の旧相川拘置支所の吹き抜けた天井を見て、思わず撮影したとのこと。作品の雰囲気に合っていたことから、このたびジャケットに起用されることとなった。さらに、アニバーサリーツアー『素晴らしい世界』の<後篇(フルバンド)>と<前篇追加の追加(弾き語り)>を含めた99本目までの会場が発表された。ツアー会場限定で発売中の弾き語りベストアルバム『原画Ⅰ』『原画Ⅱ』は、<前篇追加の追加(弾き語り)>でも<前篇追加>同様、本人によるお渡し会を実施。また<後篇>会場での販売CDは、全て本人が1枚1枚丁寧に書いた直筆サイン入りとなっている。これまではコンサートの参加者のみが購入可能だったが、2月25日(土) 公演からは先行販売が行われることが決定し、会場に足を運べば購入することができる。<リリース情報>森山直太朗「さもありなん」3月1日(水) 配信リリース※映画『ロストケア』主題歌森山直太朗「さもありなん」ジャケット<ツアー情報>『森山直太朗 20thアニバーサリーツアー「素晴らしい世界」』※終了分は割愛■<前篇追加>(弾き語り)2月18日(土) 徳島・阿南市文化会館夢ホール■<後篇>(フルバンド)2月25日(土) 神奈川・神奈川県民ホール3月4日(土) 宮崎・都城市総合文化ホール 大ホール3月5日(日) 福岡・福岡サンパレス3月11日(土) 滋賀・八日市文化芸術会館3月12日(日) 大阪・南海浪切ホール3月19日(日) 群馬・藤岡市みかぼみらい館大ホール4月1日(土) 京都・ロームシアター京都 メインホール4月8日(土) 静岡・静岡市清水文化会館マリナート 大ホール4月15日(土) 栃木・宇都宮市文化会館4月16日(日) 東京・J:COMホール八王子4月21日(金) 岡山・岡山市民会館4月22日(土) 愛媛・松山市総合コミュニティセンター・キャメリアホール4月29日(土) 三重・シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢4月30日(日) 愛知・愛知県芸術劇場大ホール5月4日(木・祝) 大分・J:COM ホルトホール大分5月5日(金・祝) 長崎・長崎市民会館5月7日(日) 大阪・フェスティバルホール5月13日(土) 山口・山口市民会館5月14日(日) 島根・島根県芸術文化センター グラントワ5月20日(土) 長野・上田市交流文化芸術センター サントミューゼ5月21日(日) 新潟・上越文化会館5月27日(土) 富山・クロスランドおやべ6月3日(土) 宮城・東京エレクトロンホール宮城6月4日(日) 福島・喜多方プラザ文化センター せせらぎホール6月10日(土) 東京・LINE CUBE SHIBUYA6月17日(土) 山形・荘銀タクト鶴岡(鶴岡市文化会館)大ホール6月24日(土) 福井・敦賀市民文化センター6月25日(日) 石川・白山市松任文化会館 ピーノ7月2日(日) 沖縄・那覇文化芸術劇場なはーと7月9日(日) 神奈川・ハーモニーホール座間7月16日(日) 大阪・ラブリーホール(河内長野市立文化会館)7月30日(日) 広島・呉信用金庫ホール8月5日(土) 熊本・市民会館シアーズホーム夢ホール8月6日(日) 佐賀・鳥栖市民文化会館8月11日(金・祝) 鹿児島・霧島市民会館8月19日(土) 茨城・ザ・ヒロサワ・シティ会館8月26日(土) 愛知・安城市民会館8月27日(日) 岐阜・バロー文化ホール(多治見市文化会館)9月2日(土) 奈良・なら100年会館 大ホール9月9日(土) 高知・高知市文化プラザかるぽーと9月10日(日) 香川・ハイスタッフホール9月14日(木) 北海道・カナモトホール(札幌市民ホール)■<前篇追加の追加>(弾き語り)6月18日(日) 秋田・あきた芸術劇場ミルハス 中ホール7月22日(土) 山梨・東京エレクトロン韮崎文化ホール7月28日(金) 島根・安来市総合文化ホール アルテピア 大ホール8月13日(日) 大分・さいき城山桜ホール9月16日(土) 北海道・根室市総合文化会館9月24日(日) 静岡・菊川文化会館アエル※ツアースケジュールは随時更新されますので、ツアー特設サイトをご確認ください。※チケットのお申込み方法・詳細はツアー特設サイトをご確認ください。ツアー特設サイト:チケット情報はこちら:<作品情報>映画『ロストケア』3月24日(金) 全国公開映画『ロストケア』ポスタービジュアル (C)2023「ロストケア」製作委員会原作:『ロスト・ケア』葉真中顕 著/光文社文庫刊監督:前田哲脚本:龍居由佳里前田哲【出演】松山ケンイチ長澤まさみ鈴鹿央士坂井真紀戸田菜穂峯村リエ加藤菜津やす(ずん)岩谷健司井上肇綾戸智恵梶原善藤田弓子/柄本明公式サイト:関連リンク森山直太朗 オフィシャルサイト:森山直太朗 Twitter:森山直太朗スタッフ Twitter:森山直太朗 Facebook:森山直太朗 TikTok:森山直太朗 UNIVERSAL MUSIC オフィシャルサイト:森山直太朗 YouTube:森山直太朗のにっぽん百歌:
2023年02月15日映画やテレビドラマ、数多くのCM音楽を手がける、シンガーソングライターで映画音楽作曲家の世武裕子が、ピアノ弾き語りシリーズ第2弾『あなたの生きている世界2』を本日2月8日(水) にリリースした。今作には、10年前にリリースされた楽曲のセルフカバー「みらいのこども2023」や、自身が交流のある森山直太朗、同世代のアーティストである宇多田ヒカル、そして人気アニメの楽曲など全6曲を収録。併せて、世武本人による各曲のコメントが届いている。世武は、映画音楽作曲家として鈴木亮平主演・宮沢氷魚共演の映画『エゴイスト』(2月10日(金) 全国公開)の音楽を手がけている。■世武裕子による各曲コメント1. みらいのこども202310年前にリリースした「みらいのこども」。すっかり過去の作品という気分で心のアーカイブ化をしていたけれど、10年経った今の私に、過去の私が書いたメッセージがすごく響いてきて(音楽家っていいですね(笑))結果的に自分に背中を押してもらっているような気持ちになりました。音楽は記録なんですね。また10年後の私や誰かのために、少し歌詞を変えました。全ての人々に、毎日じゃなくても、日々のどこかに、この世界を愛しく思う瞬間がありますように。2. Deep River宇多田ヒカルさんは同い年で誕生日も近いので、デビューされた時から「私たちの世代のミュージシャン」って感じで、なにか自分ごとの確認みたいにして作品を聴いてきました。好きな曲は新旧に関わらず色々あるので、どれをカバーしようかなぁと迷ったのですが、この曲の言葉とメロディーには「梟が司る森羅の世界」に導かれるような、なんとも形容し難い魅力があり、その感覚を音楽で映像化してみようと思って、今回アレンジさせてもらいました。3. やさしさに包まれたなら小さい頃「魔女の宅急便」が大好きだったんですけど、この曲なしには考えられないってくらい魔女宅と言えばこれ、です。おばあちゃんになったキキが、若き日の修行と、そこで出会った人たちのことを昼下がりに思い出して微笑んでる、というテーマでカバーしました。これを聴いてぜひ、「ああ、ユーミンさんのオリジナル版もっかい聴きたい!」という気持ちになってください(笑)!4. プラチナアニメ版の「カードキャプターさくら」でこの曲が流れてくるとワクワクして、こんなに作品にぴったりな音楽作れるなんてすごいな!と憧れていました。とっても可愛いけど、意志の強さや理知さを感じさせる坂本真綾さんのボーカルも大好きです。この曲だけは、自分へのご褒美みたいな感じで選んだかも(笑)。5. 人間の森森山直太朗という表現者と初めて一緒に作品を作った、私にとって特別な一曲です。私が当然知るはずもない、彼の人生の始まる瞬間。あるいはその前、いや、それよりもっともっと前、人間が誕生する瞬間くらい前、の世界を目撃しているような音楽。「我々は独立した個体であり、それが生きるということなんだよ」という喜びを表現できていたらいいなと思います。6. テルーの唄「ジブリ映画の中でどれが一番好き?」という質問をされたのは一度や二度ではありません(ちなみに私が一番好きなのは『もののけ姫』!)が、テルーの唄ほど圧倒された楽曲はなかったかも知れません。悪い人間を寄せ付けないような神秘的な響きが手嶌葵さんのボーカルにはあり、テルーの唄はもう手嶌さん以外あり得ないと思っているんですけれども、「ゲド戦記」の世界の出来事を、昔話のように子孫に語り継ぐような気持ちで弾き歌いました。<リリース情報>世武裕子『あなたの生きている世界2』2月8日(水) 発売【収録曲】1. 「みらいのこども2023」世武裕子 セルフカバー2. 「Deep River 」宇多田ヒカル カバー3. 「やさしさに包まれたなら」荒井由実 カバー4. 「プラチナ」坂本真綾 カバー5. 「人間の森」森山直太朗 カバー6. 「テルーの唄」手嶌葵 カバー配信リンク:<ライブ情報>TOKYO FM『FEEL UKRAINE~心の架け橋~』2月10日(金) TOKYO FMホール開場17:30 / 開演18:30出演:LOVE(司会&ライブ)、ナターシャ・グジー(ウクライナ人歌手/バンドゥーラ奏者)、世武裕子(ライブ)、オクサーナ・ピスクノーワ(日本ウクライナ友好協会トークショー)他チケット料金:1,000円(税込)※販売手数料を除く全額が日本ウクライナ友好協会に寄付され、日本で暮らすウクライナ避難民の生活支援に使用されます。チケット購入リンク:詳細はこちら: FES 2022×2023 –FINALE! UTAI×BA−3月18日(土) LINE CUBE SHIBUYA開場16:30 / 開演17:30出演:大塚 愛、亀田誠治、崎山蒼志、世武裕子、長谷川白紙、水野良樹(HIROBA)、横山だいすけ、吉澤嘉代子、Little Glee Monster(50音順)チケット料金:7,980円(税込)※全席指定・電子チケット■セブン イレブン 抽選先行:2月8日(水) 23:59まで詳細はこちら:関連リンク公式HP:::『セちゃんねる』:
2023年02月08日恒例の人気企画「アフタヌーン・コンサート」に福間洸太朗が初登場する。13時30分に始まる午後のコンサート。でもテーマは「夜」だ。演奏曲は以下のとおり。J.S.バッハ/ジロティ編:G線上のアリアモーツァルト/福間洸太朗編:アイネ・クライネ・ナハトムジーククララ・シューマン:ノットゥルノシューマン: トロイメライ/夜に /夢のもつれグリュンフェルト:ウィーンの夜会~J.シュトラウスIIの主題による------------ショパン:ノクターン第2番、第13番フォーレ:ノクターン第5番ドビュッシー:月の光ラヴェル:オンディーヌサン=サーンス/リスト編:死の舞踏「もともとは、2月に出演するフランス・ナントの音楽祭『ラ・フォル・ジュルネ(LFJ)』のために組んだプログラムがベースになっています。音楽祭全体のテーマが“夜”なんです。静けさ、眠り、恐怖……。夜にはいろいろなイメージがあります。なるべくヴァラエティ豊かにしたいなと思いました。向こうではドイツ音楽でまとめた前半部分だけを弾くのですが、LFJはたくさんのピアノ・リサイタルがあるので、あまのじゃくな私は、きっとみんなが弾いてくるであろう《夜のガスパール》とか《月光ソナタ》を外したんです。でもふたを開けてみたら《夜のガスパール》を弾く人は2~3人しかいなかった。みんなあまのじゃくでしたね(笑)」3月のリサイタルは、後半にフランス音楽を加えた、いわば福間洸太朗の選ぶ“夜”のフル・ヴァージョンだ(《夜のガスパール》からも〈オンディーヌ〉が入った)。ドイツ音楽とフランス音楽で“夜”の現れ方に違いはあるのだろうか。「やっぱりフランスのほうがポエティックな感じがしますね。ドイツ系のほうが、構成美とか、歌の旋律の美しさが前面に出ている。フランス音楽のほうは、和声がおしゃれで、構成よりも瞬間の空気感みたいなものが魅力だと思います。フランス音楽とドイツ音楽は自分にとって2つの軸です。どちらからもそんなに長い期間は離れたくない。フランスの近現代作品は大好きですし、ドイツ音楽ではシューマンやブラームスを、もっと深く勉強したいと思っています。残念ながら今回はブラームスは弾きません。ブラームスは音楽自体は夜っぽいのですけれども、タイトルに“夜”のつくピアノ曲を書いてないんです」福間洸太朗 (C)Rolf Schoellkopf普段の生活は“夜型人間”だという福間。「最近は健康のためにちょっと修正しているところなんですけど、夜のほうがインスピレーション湧きますし集中できます。動画編集なんかをやっていると、あっという間に午前3時とか4時とかになってしまう。お日さまが出るのを見て、そろそろ寝なきゃという感じですね(笑)。夜には何か摩訶不思議なことが起こるんじゃないか。そんな魅力を感じている人間のひとりなんです。きっとどの時代でも、人々はそれを感じてきたのだろうと思います。朝の曲ばかりのコンサートは私らしくないかも(笑)。東京オペラシティ・コンサートホールでのリサイタルは初めてです。なんといってもあの天井の高さ。空間を贅沢に感じながら弾かせていただけるというのは素晴らしいですし、教会のような雰囲気で、プログラムの最初のバッハから、天上の世界とつながっているような感覚で弾けるんじゃないかと思います」多彩な“夜”の音楽に身を委ねてホールを出れば、そろそろ春の匂いのする3月の日差しが注いでいるはず。「コンサートを聴いたあと、太陽の光で現実に戻るというのは素敵だと思うんですよ。だからコンサートでは、夜の非現実の世界にどうぞたっぷり浸ってください」アフタヌーン・コンサート・シリーズ 2022-2023福間洸太朗 ピアノ・リサイタル3月4日(土) 13時30分開演東京オペラシティ・コンサートホール取材・文:宮本明■チケット情報
2023年02月07日1月17日(火) に発売される森山直太朗初の弾き語りベストアルバム『原画Ⅰ』『原画Ⅱ』の世界観を映像化した「原画」のMusic Videoが公開された。『原画Ⅰ』『原画Ⅱ』の26曲の中から7曲をピックアップし映像化したのは、森山のMVやライブ映像などを多く手がけ、森山とも親交の深い映像作家・番場秀一。新潟県・佐渡島を舞台に、日常の中にある一筋の歌を、アルバムそのものを、そして森山そのものを、MVとも映画ともドキュメンタリーとも言われぬ独自の視点で、MVとしては異例の48分28秒というひとつの映像作品として完成させた。長尺であることを感じさせない一筆書きのようなこの映像は、さながら短編映画を観ているようでもあり、最後まで一気に観ることで『原画』の世界観はもとより、楽曲(音源)の肌触り、森山の歌の深度、そして映像で紡いだ物語の流れを大いに感じられる作品となっている。また、森山と親交のある井ノ原快彦や柄本佑、弾き語りに精通している秦基博、崎山蒼志、ハナレグミ(永積崇)といったミュージシャンなど、アルバムをいち早く試聴した総勢22名からのコメントが特設サイトで公開となった。さらに『原画』発売直前インスタライブを1月15日(日) 20時30分より実施することが決定。アルバムの中から選曲した弾き語りミニライブ&トークに加え、視聴者からの質問やリクエストなどにも答える予定だ。森山直太朗「原画」MV■MV収録曲「アルデバラン」「さもありなん」「金色の空」「生きとし生ける物へ」「今」「どこもかしこも駐車場」「レスター」『原画Ⅰ』『原画Ⅱ』試聴コメント(五十音順・敬称略)AI(アーティスト)青葉市子(音楽家)あがた森魚(歌手)阿部サダヲ(俳優)石崎ひゅーい(シンガーソングライター)井ノ原快彦(俳優・歌手・タレント)柄本佑(俳優・監督)折坂悠太(シンガーソングライター)岸田繁(くるり)(音楽家)坂本美雨(ミュージシャン)崎山蒼志(シンガーソングライター)高田漣(音楽家・執筆家)友部正人(シンガーソングライター)ハナレグミ(永積崇)(音楽家)中村蒼(俳優)中村佳穂(ミュージシャン)秦基博(シンガーソングライター)樋口靖幸(音楽と人)Michael Kaneko(シンガーソングライター・プロデューサー)森山良子(歌手)谷中敦(東京スカパラダイスオーケストラ)(ミュージシャン)六角精児(俳優)特設サイト:森山直太朗 発売直前インスタライブ1月15日(日) 20:30~(予定)<リリース情報>森山直太朗 弾き語りベストアルバム『原画Ⅰ』2023年1月17日(火) リリース価格:3,000円(税込)※20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』会場限定発売森山直太朗『原画Ⅰ』パッケージデザイン森山直太朗『原画Ⅰ』パッケージデザイン森山直太朗『原画Ⅰ』パッケージデザイン【CD収録内容】1. 人間の森2. さもありなん3. 金色の空4. 花5. レスター6. 声7. ラクダのラッパ8. 君は五番目の季節9. 今10. いつかさらばさ11. 生きてることが辛いなら12. さくら13. 土曜日の嘘森山直太朗 弾き語りベストアルバム『原画Ⅱ』2023年1月17日(火) リリース価格:3,000円(税込)※20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』会場限定発売森山直太朗『原画Ⅱ』パッケージデザイン森山直太朗『原画Ⅱ』パッケージデザイン森山直太朗『原画Ⅱ』パッケージデザイン【CD収録内容】1. 日々2. 泣いてもいいよ3. アルデバラン4. 青い瞳の恋人さん5. 愛し君へ6. 素晴らしい世界7. papa8. あなたがそうまで言うのなら9. カク云ウボクモ10. 生きとし生ける物へ11. どこもかしこも駐車場12. 夏の終わり13. 群青【会場購入特典】・20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』<前篇追加>公演限定お渡し会を実施・『原画Ⅰ』『原画Ⅱ』を2枚同時購入で、『原画』オリジナルポストカード2枚セットをプレゼント<ツアー情報>『森山直太朗 20thアニバーサリーツアー「素晴らしい世界」』※終了分は割愛■<前篇追加>(弾き語り)1月17日(火) 宮城・日立システムズホール仙台 コンサートホール1月21日(土) 福岡・キャナルシティ劇場1月25日(水) 東京・めぐろパーシモンホール2月4日(土) 愛知・三井住友海上しらかわホール2月5日(日) 大阪・住友生命いずみホール2月18日(土) 徳島・阿南市文化会館夢ホール■<後篇>(フルバンド)2月25日(土) 神奈川・神奈川県民ホール3月4日(土) 宮崎・都城市総合文化ホール 大ホール3月5日(日) 福岡・福岡サンパレス3月11日(土) 滋賀・八日市文化芸術会館3月12日(日) 大阪・南海浪切ホール3月19日(日) 群馬・藤岡市みかぼみらい館大ホール4月1日(土) 京都・ロームシアター京都 メインホール4月8日(土) 静岡・静岡市清水文化会館マリナート 大ホール4月15日(土) 栃木・宇都宮市文化会館4月16日(土) 東京・J:COMホール八王子4月21日(金) 岡山・岡山市民会館4月22日(土) 愛媛・松山市総合コミュニティセンター・キャメリアホール4月29日(土) 三重・シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢4月30日(日) 愛知・愛知県芸術劇場大ホール5月4日(木・祝) 大分・J:COM ホルトホール大分5月5日(金・祝) 長崎・長崎市民会館5月7日(日) 大阪・フェスティバルホール5月13日(土) 山口・山口市民会館5月14日(日) 島根・島根県芸術文化センター グラントワ5月20日(土) 長野・上田市交流文化芸術センター サントミューゼ5月21日(日) 新潟・上越文化会館5月27日(土) 富山・クロスランドおやべ ※追加公演6月3日(土) 宮城・東京エレクトロンホール宮城6月4日(日) 福島・喜多方プラザ文化センター せせらぎホール※2023年6月4日(日) 以降の公演など、ツアースケジュールは随時更新されますので、ツアー特設サイトをご確認ください。ツアー特設サイト:関連リンク森山直太朗 オフィシャルサイト:森山直太朗 Twitter:森山直太朗スタッフ Twitter:森山直太朗 Facebook:森山直太朗 TikTok:森山直太朗 UNIVERSAL MUSIC オフィシャルサイト:森山直太朗 YouTube:森山直太朗のにっぽん百歌:
2023年01月13日森山直太朗が、2023年1月17日(火) に2枚同時リリースする初の弾き語りベストアルバム『原画Ⅰ』『原画Ⅱ』の収録内容とパッケージデザインを公開した。今年10月にメジャーデビュー20周年を迎え、現在自身最大規模となる“全国一〇〇本ツアー”と銘打った20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』を開催中の森山。今作は音楽ストリーミングサービスでの配信は行われず、ツアー会場限定販売となる。ベストアルバムには、「さくら」「生きてることが辛いなら」「生きとし生ける物へ」「愛し君へ」「夏の終わり」「どこもかしこも駐車場」などの楽曲をはじめ、AIへの提供曲「アルデバラン」や森山良子への提供曲「今」などのセルフカバー、そして2023年3月24日(金) 全国公開の映画『ロストケア』の主題歌でもある新曲「さもありなん」の弾き語りバージョンなど、“今、森山が弾き語りたいと思う”26曲が収録される。なお今作は、森山が部屋でギターを自由に爪弾きながら、歌へと向かう瞬間とその模様をパッケージするために、自身が最も“素”の状態となれる山小屋やプライベートスタジオに8本の録音マイクを立て、8時間録音を回しっぱなしの状態を数日間作り、なるべくひとりだけの空間を作りレコーディングを実施。ヘッドフォンで聴くと、森山の歌とともに、鳥のさえずりや雨風の音、衣擦れや足音などの環境音も耳に入り、まるで森山が自分のすぐそばで弾き語っているような、同じ空間の中に自分が存在するような錯覚に陥るベストアルバムとなっている。またツアー会場限定発売ということを逆手に、CDパッケージも規格に捉われない自由な発想で制作され、パッケージデザインは書籍や美術関連の展覧会などを中心に活躍するグラフィックデザイナーの畑ユリエが担当。収録曲の全歌詞を含め、ブックレット内は全て森山の手書きやイラストで構成され、森山が10代の頃から現在に至るまで、思い付いた歌詞や心に残ったフレーズ、できた楽曲の歌詞、落書きやスケッチ、ライブのアイデア、時には誰にも吐露できない心の言葉などを、日々書き溜めてきた多くのノートをヒントに、森山のノートを再現した書籍型パッケージとなっている。さらに、2023年1月から2月にかけて行われる『素晴らしい世界』前篇追加の弾き語り公演6会場において、森山が自ら『原画Ⅰ』『原画Ⅱ』の購入者にCDを手渡しするお渡し会の実施も決定した。<リリース情報>森山直太朗 弾き語りベストアルバム『原画Ⅰ』2023年1月17日(火) リリース価格:3,000円(税込)※20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』会場限定発売森山直太朗『原画Ⅰ』パッケージデザイン森山直太朗『原画Ⅰ』パッケージデザイン森山直太朗『原画Ⅰ』パッケージデザイン【CD収録内容】1. 人間の森2. さもありなん3. 金色の空4. 花5. レスター6. 声7. ラクダのラッパ8. 君は五番目の季節9. 今10. いつかさらばさ11. 生きてることが辛いなら12. さくら13. 土曜日の嘘森山直太朗 弾き語りベストアルバム『原画Ⅱ』2023年1月17日(火) リリース価格:3,000円(税込)※20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』会場限定発売森山直太朗『原画Ⅱ』パッケージデザイン森山直太朗『原画Ⅱ』パッケージデザイン森山直太朗『原画Ⅱ』パッケージデザイン【CD収録内容】1. 日々2. 泣いてもいいよ3. アルデバラン4. 青い瞳の恋人さん5. 愛し君へ6. 素晴らしい世界7. papa8. あなたがそうまで言うのなら9. カク云ウボクモ10. 生きとし生ける物へ11. どこもかしこも駐車場12. 夏の終わり13. 群青森山直太朗『原画 I』『原画 II』ティザー映像【会場購入特典】・20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』<前篇追加>公演限定お渡し会を実施・『原画Ⅰ』『原画Ⅱ』を2枚同時購入で、『原画』オリジナルポストカード2枚セットをプレゼント『原画』特設サイト:<ツアー情報>『森山直太朗 20thアニバーサリーツアー「素晴らしい世界」』※終了分は割愛■<前篇追加>(弾き語り)2023年1月17日(火) 宮城・日立システムズホール仙台 コンサートホール2023年1月21日(土) 福岡・キャナルシティ劇場2023年1月25日(水) 東京・めぐろパーシモンホール2023年2月4日(土) 愛知・三井住友海上しらかわホール2023年2月5日(日) 大阪・住友生命いずみホール2023年2月18日(土) 徳島・阿南市文化会館夢ホール■<後篇>(フルバンド)2023年2月25日(土) 神奈川・神奈川県民ホール2023年3月4日(土) 宮崎・都城市総合文化ホール 大ホール2023年3月5日(日) 福岡・福岡サンパレス2023年3月11日(土) 滋賀・八日市文化芸術会館2023年3月12日(日) 大阪・南海浪切ホール2023年3月19日(日) 群馬・藤岡市みかぼみらい館大ホール2023年4月1日(土) 京都・ロームシアター京都 メインホール2023年4月8日(土) 静岡・静岡市清水文化会館マリナート 大ホール2023年4月15日(土) 栃木・宇都宮市文化会館2023年4月16日(土) 東京・J:COMホール八王子2023年4月21日(金) 岡山・岡山市民会館2023年4月22日(土) 愛媛・松山市総合コミュニティセンター・キャメリアホール2023年4月29日(土) 三重・シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢2023年4月30日(日) 愛知・愛知県芸術劇場大ホール2023年5月4日(木・祝) 大分・J:COM ホルトホール大分2023年5月5日(金・祝) 長崎・長崎市民会館2023年5月7日(日) 大阪・フェスティバルホール2023年5月13日(土) 山口・山口市民会館2023年5月14日(日) 島根・島根県芸術文化センター グラントワ2023年5月20日(土) 長野・上田市交流文化芸術センター サントミューゼ2023年5月21日(日) 新潟・上越文化会館2023年5月27日(土) 富山・クロスランドおやべ ※追加公演2023年6月3日(土) 宮城・東京エレクトロンホール宮城2023年6月4日(日) 福島・喜多方プラザ文化センター せせらぎホール※2023年6月4日(日) 以降の公演など、ツアースケジュールは随時更新されますので、ツアー特設サイトをご確認ください。ツアー特設サイト:関連リンク森山直太朗 オフィシャルサイト:森山直太朗 Twitter:森山直太朗スタッフ Twitter:森山直太朗 Facebook:森山直太朗 TikTok:森山直太朗 UNIVERSAL MUSIC オフィシャルサイト:森山直太朗 YouTube:森山直太朗のにっぽん百歌:
2022年12月24日『原画 I』『原画 II』――。森山直太朗がリリースする弾き語り集につけられたタイトルだ。デビュー20周年の活動の締めくくりにして、これからの始まりを告げる重要な位置にある作品を弾き語りによるベストアルバムにしたのは、これ以上に剥き出しの直太朗を伝えるものがないからだ。まさに原画としか呼べないその時限りの瞬間を閉じ込めた音楽があぶり出すのは、森山直太朗というひとりのシンガーソングライターが歩んできた道のりそのものだった。全26曲中23曲の録音がなされたという、彼が“山小屋”と呼ぶプライベートな場所を訪ねた。変わったのかもしれないし、突き詰めれば元の自分に戻って行ったのかもしれない――この山小屋は主に創作をする場所になっているのですか?今でこそ、今回のレコーディングをしたり練習をしたり曲を作ったり、そういうことが多くなっているんですけど、ここに来始めたのは活動を少しお休みしている時で、だから当初はただぼんやりして過ごすことが目的といえば目的でした。今は冬で、木々が裸になっちゃってるんですけど、5月から夏にかけての時期は青々と繁って、まるで家にいながら森のなかにいるような感覚になるんですよ。もちろん冬は冬で雪が降ったりすると幻想的な光景が広がってすごくいいんですけどね。そういうふうに季節の移ろいを敏感に感じたり、木々の緑が風に揺れる音を聴いたり、雲の流れを見ていたり……そうしているだけで1日が終わっちゃうんです。だから基本的にここは、何もしないをする、という場所なんですよね。――何もしない自然な状態のなかに創作が含まれるまで待っていた、とも言えるわけですね。そうですね。今回の『原画 I』の3曲目に収録した「金色の空」がここで初めて作った曲でした。曲を作る時にボイスレコーダーなんかで自分から出てきたばかりのメロディや言葉を録音するんですけど、それと、『原画 I』『原画 II』に収められている弾き語りの歌の感じが、ほぼ変わらないんですよね。波長が同じというか。きっとその感覚を求めていたんでしょうね。――それはやっぱり活動を少しお休みしていたということと関係があるわけですよね?デビューして12、13年目の頃だったんですけど、ちょうど震災があったり、それまでは自分を知ってもらいたいという欲求や勢いだけでやっていけたんですけど、ここら先はもっと本質的な衝動と向き合わないといけないんだろうなと思うようになったんですよね。僕の中にもきっとそれはあると思っていたんです。持ち前の愛嬌とお調子者精神でやっていける部分はあるんだろうけど(笑)。でも本質的な部分に立ち返らないとこのまま続けることはできないっていうのを感じていたんです。それで、自分をリセットできる場所が必要だと思ったんです。――それがこの山小屋だった。そう。人によっては海辺とかなんでしょうけどね。僕は森の中が落ち着くんですよ。とは言え、まずはよくある田舎暮らし的な憧れの形から入って、ということでしたけど(笑)。だから最初はぶかぶかの靴を履いている感じだったんですよ。それが不思議なことに、ちょっとずつ波長が合っていくんですよね。気づいたらこの場所自体が自分にとっての癒しになっています。今や、ここを手放せない自分になってしまいました(笑)。――ここで過ごすことによって、音楽への向き合い方や、あるいは生み出される音楽というものは変わりましたか?変わるというよりも、自分がフラットになれる感覚を養えていると言った方が合っているような気がしますね。どうやら自分は、こういうことを歌いたいのかなとか。そういう意味では変わったのかもしれないし、突き詰めれば元の自分に戻って行ったのかもしれない。――前回のインタビューの際におっしゃったことで印象的だったのは、「新しく発見したことは、すでに自分の中にあるものだった」という気づきの部分でした。だから人間ってめんどくさいですよね(笑)。無垢なまま生まれて、自意識が芽生えて何かに執着するようになり、そこから様々な経験を積むことによって、結局抱え込んだ多くのものを手放して元の何もない自分に戻っていくという。もちろん人それぞれなんでしょうけど、多かれ少なかれ、人生というのはゼロからゼロへ戻っていく孤を描いているのではないかなと感じますね。――その感覚が創作の本質的な部分と共鳴しているわけですね。とても人間的な感覚ですよね。それを自分の中に取り戻せたような気がしています。弾き語りをやりたいと思っても自信がなくてやれなかったんですよね――弾き語りという表現方法についてお聞きします。人間的な感覚を取り戻す過程において、弾き語り自体もご自身の中で違う感覚のものとして発見するというようなことがあったのでしょうか?弾き語りってとっても個人的なものだと思うんですよね。それが人前で歌ったりレコーディングしたりするとなると、シャツを1枚羽織るような感覚になるんです。だから、例えばここでポロポロ弾いて歌ったりするのとではまた違うものなんですよね。でも身近なスタッフや家族もそうですけど、むしろパーソナルな感じの直太朗の方がいいよって言ってくれるんです。もちろん、大勢の人がいたり、照明の下やカメラの前でやったりする時に、素の状態でいられるわけはないし、それは表現としても違ってくるのは当たり前なんですけど。ただ、元の自分ときちんと同居できているか、そこと波長を合わせられているかどうかで人前での弾き語りも変わってくるんですよね。どこかその感覚を忘れているようなところがあったんです。3、4年前に、永積タカシくん(ハナレグミ)に言われたことがあったんです。「直太朗さ、ライブすごくいいんだけど、いろいろできちゃうから君は、もしかしたらもっと小さいハコで歌うとかした方がいいかもしれないよ」ってすごく優しく諭すように言ってくれたんですよ。永積くんが言いたかったのは、要するにこういうことなんです。実演するステージが大きくなっていくと、それにつれて表現も変異化してしまうんですよね。求められているものを自分で決めつけてしまうようになるというか。本当はもっとプレーンな状態でいいはずなのに、自分の中で勝手に育ったイメージの大きさや派手さを求めてしまう。だからそこはもう、永遠のテーマでもあるんですけどね。ついこのあいだもそんな話を永積くんと喫茶店で5時間くらいしていました(笑)。どうしてもその時の状況から発生する不安に打ち勝とうとして、うわーっとやってしまうんですけど、一方で十代の頃にひとりでポロンとやっていた感覚に戻っていかないと、何かが繋がっていかないんでしょうね。――それは表現として?表現というか、何でしょう……。自分自身の圧力というか、それによってもともとあったものが変わっていってしまうので、取り戻そうとしても、なかなかそれを許してくれない自分がいるというか。あくまで自分自身の中の問題ではあるんですけど。だから弾き語りをやりたいと思っても自信がなくてやれなかったんですよね。え、やってなかったの?って言われることもあるんですけど、どこか避けていたところもあったんです。一緒に多くの曲を共作している御徒町(凧)も「それ(弾き語り)って最終手段だよね」っていう考え方でもあったので。ただ、最終手段ではあるんだけど、もっとも純粋な形だとも思うので、やっぱりそこにもっと自分なりに向き合わないとダメだよなって思っている中で、今年の春から始まった一〇〇本ツアーの前篇として弾き語りをやってみようと思ったんですよ。それはもう自分には失うものはないし、恥をかいてもいいからやってみようと。あとはリハビリという側面もあったかもしれないですね。大きい表現をこの20年やり続けてきたので。だけどどこかで体が、というかメンタルの部分で拒否反応をしているところもあったんです。ぶっちゃけて言うと、軽度の発声障害みたいな感じもあったりして。わーっと出そうとするとブレーキがかかっていつも出るはずの音域の声がかすれてしまうっていうことがあったんですよ。でも、僕はうれしかったんです。――そうなったことが?そう。体に反応が出ないまま、根性とか忍耐でやれていってしまうと、あるとき突然声が出なくなっちゃうだろうなって思ったんですよね。そこからじゃあどうするのっていうところで、声帯を鳴らす今までの発声をもう一度見直そうと思いました。まずは空気が循環して、それが声帯を震わすという発声方法にすることと、あとはできるだけ歌のトーンをミニマムにしました。それが奇しくも永積くんが言っていた、あるいはスタッフや家族が言っていた、あるべき直太朗の状態、いい直太朗の状態だったんです。だからもう、タイミングとしか言いようがないですよね。20年やってきて、いろんなものが一致してあるべき地点に帰結した。それが弾き語りの前篇ツアーだった。そこから『原画』をつくるという衝動につながっていくんですから。もし弾き語りのツアーができていなかったら、『原画』にはたどり着いていないと思います。――なるほど。繋がっていますね。ツアーの準備をしながら、すごい不安なんですよ。下手っぴだし。なんだけど、周りの何にも合わせなくてもいいし、自分の間合いで音楽と向き合える――この自由を忘れていたなって思いました。自分の性質として、どうしても人に合わせてしまうようなところがあって、でももっと我が儘でいいんだっていうことに気づけましたし、この味を一度しめてしまうと、もう収集がつかなくなっちゃって(笑)。――弾き語りの前篇、そして中篇ではブルーグラス・スタイルでのライブで、今行っている後篇ではバンド・スタイルと、その歩みはまさにご自身を再生していくようなプロセスが詰まったものですよね。そうですね。ひとりから始まって、気づいたら仲間がいて、そしてまたひとりに戻る――それが人生のような気がします。――その道筋でやったからこそバンド・スタイルのライブにも違和感はない?最初に前篇で弾き語りをやったことが全てと言ってもいいですよね。もしこれがいきなりバンドでホールのライブをやっていたら、まったく違うものになったと思います。バンドでしかできないことをやっているんですけど、きちんと自分のものでもあるという感覚でできていますね。今は自分のコアがちゃんとあって、偽りのない状態でステージに立てています。ある意味不完全なものでいいと思ったんですよ――『原画 I』『原画 II』に向かう中で前篇の弾き語りのライブがきっかけになったということでしたが、まずはどのようなところから始まったのでしょうか?とにかく録ってみようということでしかなかったですね。そうして録ったものをリリースするのかどうするのかは、その後で考えようという感じでした。そもそも20周年ということで、レーベルのスタッフさんからは、ベスト盤をリリースしませんか?という提案をいただいたりしていたんですよ。けど、ベスト盤は15周年で出したというのもあって、今回はいいんじゃないですかね、という感じだったんですよ僕的には。「素晴らしい世界」という曲と、それが表題となったアルバムができたことで、充分20周年の活動の道標になるなという手応えもあったので。それで、どこかのタイミングでアルバム『素晴らしい世界』に収録されている曲たちのデモを事務所のスタッフで聴く機会があったんですよ。「これはこんなふうな感じが原曲になっているんだよ」なんて僕が説明をしながら。そしたら、スタッフの中のひとりが、「こういうのを聴きたいんですよね」って言ったんです。ああ、そうかと思って。新しいアルバムの曲はもちろん、今までの曲も弾き語りで録音したことはなかったなと。それがベスト盤なのかどうかはわからないけど、弾き語り集として今の自分が向き合いたい曲を集めたものを出すというのはどうだろうって僕の方から提案したんです。すぐに、それはいいですねって話になって、4月くらいにレコーディングしようと思ったんですけど、6月からの弾き語りのツアーもあったし、夏から始まるブルーグラス・スタイルの準備も同時にしなければいけないし、こんなにバタバタした中で弾き語りを録音するのはちょっと本末転倒だなと思って、結局9月になったんですよ。――構想から実際に録るまでが結構空いたんですね。それがいいふうに作用したんですか?そうなんです。それがさっき言ったことに繋がっていくんですけど、前篇の弾き語りのツアーを20本ほどやったことによって、曲の理解が演奏とともに格段に深まったんですよね。その状態のままレコーディングすることができたので、おそらく、もし4月の時点で録ったものがあったとして、それと比べたら、また全然違ったものになっていると思います。――録音する場所は当初からこの山小屋だったんでしょうか?そこはいろいろ候補がありましたね。北海道にいい感じのスタジオがあるからそこに行ってとか、都心のスタジオでとか、いろいろ考えました。だけど、スタジオに行って録音するってなると、そもそも考えていたことと違ってくるかもなって思ったんですよね。今僕が考える弾き語りの良さが出ないというか。ほら、こんなふうに(と言って、窓の外を指差す。どこからか犬の鳴き声が聞こえる)。歌うことが特別なことではないというか、生活と並列にある行為として録れたらいいなと。そうすると、この山小屋の時間の流れ方がぴったりと波長に合うんですよね。ひとりだけ気心しれたエンジニアの方と――デビューの頃から一緒にやっているんですけど――ここで語らいながら、果物でも食べながら(笑)、気の向いた時に歌うっていう感じでやりました。例えばエンジニアの彼が買い出しに行っている時に、ちょっと歌ってみたり、そういう時間の間(はざま)にある感じを掴み取りたかったし、本当に歌いたい時に歌った歌を残したかったんですよね。もしレコーディングブースがあったり、もっといろんなスタッフがいて、「じゃ、お願いしまーす」って言って歌うのとは全然違うじゃないですか。――そうでしょうね。それこそシャツ1枚着ることになりますよね。そうそうそう。どうしても着ちゃうんですよ。これもまた不思議な話なんですけど、そういった自然な時間というのを作ろうとするとなかなかそうならないんですよね。だからもう生活と一緒にするしかなかったんですけど。そうやって音楽と共にあると、止まらなくなっちゃうんですよ。本当は12、13曲くらい録れたらいいなと思ってたんですけど、気づいたらその倍録れてたんです。――それでIとIIの2枚になったんですね。出し惜しみじゃないけど、Iを出した後に絶対IIを出したくなるから(笑)、それだったら同時にということで。――曲に関しては、その時のモードでやりたい曲をやっていったということだと思いますが、IとIIに振り分けるときの線引きというのはどこかにあったんですか?ありますね。ともすれば弾き語りで表現された曲って、プレーンでシンプルなので、同じように聴こえるかもしれないんですけど、僕の中でははっきりとした色分けがあるんですよ。これはごく個人的な想いからつくった曲、これは語り部として物語を紡いだ曲、みたいに、この曲とこの曲は共存できるけど、この曲はできないな、という感じですね。やっぱり今回はアルバム単位での発売になるので、曲順がものすごく大切になるなと思ったんですよね。サブスクへの配信があったらそこまで曲順にこだわらなかったと思うんですけど、今回はCDのみなので、曲順に関してはとことんスタッフとも話し合いました。――ある程度そこを自分以外の人に任せられたというのも、あるいは『原画』という作品だからなのかもしれませんね。本当にそうですね。だから、ある意味不完全なものでいいと思ったんですよ。鳥や犬の鳴き声や木々のざわめきが歌と一緒に入っているのもそうですし。それと今回のパッケージは、僕が普段使っているノートを忠実に再現したものなんです。そこに落書きのように思いついた言葉を書いたりスケッチしたりしているんですけど、なので歌詞カードも全部僕の手書きです。書き損じも含めて(笑)。録音されている音もそんな感じで、ものすごくパーソナルな手触りのものですね。まさにこんな感じですよ(そう言っておもむろに手元のテレコのスイッチを押すと、未発表曲のデモ音源が流れ出す)。これは2013年にテレコを回して録ったものですけどね。横には御徒町なんかがいて。本当にこういう時間の流れの中で録ったものが今回の『原画』です。――今聴かせていただいたものはデモとしてあって、そこから作品になっていくというプロセスを経るわけですが、今回の場合は逆ですよね。つまり何が言いたいかというと、もう作品になった以上、デモには戻れない。そこが実は一番面白かったところなんですよ。意識的にデモに近い小さな作品としていかにつくるかというのがチャレンジとしてはすごくやりがいがありました。おっしゃったように、これ(デモ)には戻れないんですよね。かと言ってオリジナル音源でもなく弾き語り作品ということで、どういう価値を見出していくかということは相当意識しました。そういう意味で、さっき触れたパッケージやジャケットというのは、そのあたりの価値観というものをうまくすくい上げているんですよね。つまり、実際に僕が使っているノートと同じような作りにはなっているけど、実物ではない、レプリカだよ、という。今言っていることが宣伝文句的にどうなんだろうとは思うけど(笑)、でも僕にとって、その関係ってすごく大事なんですよね。というのも、今までここを表現することができなかったから。ここを避けて通ってきていたから。――デモと最終的に形になった作品、その間にあるものとして今回の『原画』を理解すると、弾き語りの意味も含めてとてもわかりやすく腑に落ちるものがあります。やっぱり元にあるエネルギーというものをダイレクトに感じる作品だし、今後ものづくりをしていく上で、そこを感じながらやっていくことでかなり違ったものになっていくだろうなと思います。一番説明がしやすくて、だけど一番わかりにくい作品という感じがしています――今回収録された各曲と向き合う中で、気づいたことは何かありましたか?「生きとし生ける物へ」とか「さくら」とか、あんまり弾き語りでは歌わないんです。ましてやひとりでいる時にポロンと歌うような曲でもないし。そもそも大きな表現を必要とする曲なんですよね。だけど、そういう付き合いが古くて何百回と歌ってきた曲ほど、とっても新鮮に歌えたんです。特に「さくら」を歌っている時に、「こんな声出るんだ」って自分で驚いたくらいですから。だから今までどれだけ自分で用意した型に自分をはめていたのかっていうのがわかりましたよね。今こうやって話をしているトーンで歌う「さくら」は全く違う景色でした。――たしかに、聴いたことのない「さくら」がここにありますよね。“聴いたことのない「さくら」がここにある”――いいパンチラインをありがとうございます(笑)。でも押し並べてそんな感じなんですよ。この『原画』に収録されている曲たちというのは。もしかしたら、歌い手としての自我が限りなく小さい状態で歌ったものなのかもしれないですね。ここはこういうふうに聴いてほしいとか、ここはこういうふうに歌いたいんだっていう執着がないというか。でも僕ね、その執着は人一倍あったと思うんですよ。もう、こんなふうに歌えなきゃ死にたいとすら思ってましたから(笑)。今でもあるんですけどね。何せ臆病な人間ですから。だからデモで歌っている何もない状態と人前でわーっと歌う状態とのギャップに苦しんでいたんですよね。でも今回、こういう作品を弾き語りで作れたということに、安堵しているというか、本当によかったなと思っています。あと15年くらいはやっていけるのかなと(笑)。――AIさんに提供された「アルデバラン」のセルフカバーが収録されています。これができたのも、今おっしゃったようなモードと関係しているのでしょうか?どこかで自分が歌う時がくるんだろうなとは思っていたんです。AIちゃんと一緒にテレビ番組で歌ったことが1回だけありましたけど、個人で歌ったことはなかったんですよね。でもそれに関しては、僕の中ではどう転んでもよかったというか。スタッフからの強い要望があったんですよ。「アルデバラン」は絶対に入れてほしいって。――原曲と完成された曲との間にあるものを、他の人に提供した曲だからこそ最もその違いを感じられる楽曲かもしれませんね。「アルデバラン」はこんなふうに直太朗さんの中にあったのかと。ああ、そうかもしれませんね。スタッフがどうしてそんなに力強くゴリ押してくるのか全くわかってなかったけど(笑)、そうか、そういうことかもしれませんね。――逆にと言うか、「素晴らしい世界」は最初からこの曲だけは『原画』としてあったんだなと思いました。そのとおりですね。『原画』の概念って何?って言う話でもあるんですけど、ライブで歌っても、ここで歌っても、アルバムに収録されている作品も、そこには強烈な陰影やトラウマが宿っているので、歌ったらあの時にすぐ戻るんですよ。アルバムに入っている「素晴らしい世界」のテイクって、コロナから復帰して、けれどヘロヘロの状態で歌ったものをそのまま音源として収録したんですよ。だから個人的には全然納得のいっていないものなんですけど、でもこれはうまく歌ってもしょうがないよなって思ったんですよ。気管がボロボロになっている時に、ハアハア言いながら歌っているのがこの曲のアイデンティティーだから、俺のこだわりとか想定みたいなものを持ち込んだら、途端に曲の世界が張りぼてになっちゃう気がして。だから原画の中の原画というか。この曲に向き合った瞬間、重たい気持ちになるんですよね。どこまで行っても終わらない闇の世界というか。あと、ピアノの弾き語りというのも大きいと思いますね。僕にとっては不自由な楽器ですから。宿命的に表現が大きくならないというか。あの不自由さとたどたどしさが、主観的には不安なんですけど、そこに表現の本質が宿っているのかなと思いますね。――ピアノの弾き語り楽曲は『原画 I』にもう1曲「さもありなん」という楽曲が収録されていて、これは新曲ですね。そうですね。まだリリースもされていないんですけど。映画『ロストケア』の主題歌になっている曲で、映画で使われているバージョンではギターを弾いて歌っています。この映画バージョンのリリースは来年に予定しているので、それより先にピアノの弾き語りのものが出てしまうんですけどね(笑)。鮮度というか、これもまた作品になった曲と個人的に弾き語りをした作品との違いを楽しんでいただけたらと思いますね。――この曲の指し示す方向と言いますか、ここで描かれている内容は、直太朗さんが一貫して描いてきたもののうちのひとつの大きな流れにあるものなのではないかなと感じました。我々は個人の記憶とは別に、共通の記憶というようなものを持っていて、どういうわけかそこで繋がっているんじゃないかという認識ですね。「声」や「夏の終わり」などが代表的なものだと思いますが。みんなそれぞれの人生があって今という時間を生きているんですけど、そうじゃない何かというものがないと、自分の中で説明できない感覚があるんですよね。それは、ややもするとスピリチュアルな話になったり、荒唐無稽なものとして捉えられたりするかもしれないんですけど、だけど音楽の役割ってそういうところにあるんじゃないかなと思うんです。ライブで調子がいいと、つい「来世でも会おうぜ」って言っちゃう(笑)、また会おうぜってことで。その“また”がずいぶん先にもかかっているんですけど、でもきっと来世や来来世で会うんですよ。僕がなぜ舞台表現を選んでいるのかとか、僕がなぜ曲をつくって体に響かせてそこで歌っているかっていうことに由来すると思うんです。たぶん、何かあるんです。ある種いろんなものを犠牲にしたり、自分の向き合いたくない部分と向き合ったり……他のことだとできないんですよね。僕はあえて舞台表現って言っているんですけど、舞台に立つっていうことがとっても興味深いものとしてあり続けるんですよね。だからこれは、何かあったんだろうって。舞台に魅せられるということに譲れないものがあるんです。そういったものが、それぞれの中にきっとあるはずなんですよ。向いているとか向いていないとかではなくて、理由はわからないんだけど好きとか嫌いとかっていう感覚や基準でものをつくったり人と出会ったりするんだろうし、僕自身もようやくここ2、3年くらいでそういう根源的な動機で創作に向かえるようになってきましたね。でも、答えは絶対にないんですよ。この旅(人生)はこれで終わると思うんですけど、また懲りずに何かになって何かをするんじゃないか私の魂は――そういう感覚があるんですよね。それがどうしても作品性に出ちゃうんでしょうね。――引いては、自分はどうして生まれてきたんだろう?っていう根源的な問いへ音楽と舞台表現で向かっているのが森山直太朗というアーティストなんだろうなと思います。そして、この部分が最も原初に近い形で作品になっているのが、この『原画』であると。そうですね。一番説明がしやすくて、だけど一番わかりにくい作品という感じがしています。なんでこんなものになったんだろう?って。名前のつけようのないものというか。だって、誰からも求められずにできちゃってるものなので。別にテーマやコンセプトのある作品ではないし、その前の段階で栞のように編んでいったものというか、そういうコンセプト、みたいなメタ構造になっているとも言えますね。――『原画 I』『原画 II』をつくったことで感じたもの、見えたものは何ですか?それは……アルバムってこんなストレスなく作れるんだっていうことですね(笑)。――はははは。ブックレットやMVはいろんなアイデアや手間がかかったものにはなっていますけど、レコーディング自体は、先ほども言ったように生活と一体化していたので、効率という点ではこれ以上ないくらいよかったんですよね。アレンジャーやほかのミュージシャンが関わることもなく、とってもソリッドで個人的な感覚のみでつくれましたからね。ただ、簡単にできたかと言うと、いろんな葛藤もあったんです。どうしても作為的になってしまう部分もあったので。だけど、1回波長が合ってしまうと、本当にするするとできてしまったんですよね。そういう経験から、心と体の生理に従うっていうのは大事なんだなと思いました。自分が本当はおかしいと思っているのに、「おかしい」って言わなかったことに対して、自分のリスクで、自分の責任のもと、そこに言及して、そういう部分を削いで削いでつくったものが、この『原画 I』『原画 II』なので、ここからまた何かが始められるのかなという気持ちになりましたね。――だから、実際の制作期間は数カ月なのかもしれませんが、実質今まで生きてきた40数年間丸ごとかけて到達した作品なんでしょうね。本当にそう(笑)。こんな素揚げみたいな作品って、かっこ悪いと言えばかっこ悪いんですよね。たぶん、美術展で飾られている何かの作品のデッサンも、その作家さんが見たらちょっと恥ずかしかったりするんじゃないかな。でもだからこそ、そこから浮かび上がってくるもの、透けて見えるものっていうのがやっぱりあって。それが、そのアーティストにとって彼や彼女が何を大切にしているのかっていうことなんですよね。僕の『原画』も、まさにそういうもので、混沌としてたり、ドロドロしている部分も反映されているんですけど、そこも含めてシンプルで力強いものになったなと思います。――そういう作品であればこそ、サブスクではなくフィジカルの作品で、かつ、ライブ会場での直販のみというのも、ある意味でロジカルだなと、筋が通っているなと思いました。今回は、そうやって届けることが合っているし、これしかないよなと思いました。自分がつくったものを直接目の前の人に届けるという根源的な大切さを、この作品が改めて気づかせてくれたという点も20年やってきた今、僕にとってすごく大きな意味を持っているんですよね。そうやって考えると、この『原画』というものは単純に音源の入ったCDというわけではないんですよ。実際に手にとってもらえればわかるんですけど、ノートにCDが付いてる、みたいなものなんですよね。とにかく森山直太朗を知ってもらいたい。そういうためのものなんです。Text=谷岡正浩Photo=山本佳代子▼アプリ限定カットあり<リリース情報>森山直太朗弾き語りベストアルバム『原画 I』『原画 II』20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』会場にて限定発売中●『原画 I』3,000円(税込)『原画 I』■『原画 I』収録曲01. 人間の森02. さもありなん03. 金色の空04. 花05. レスター06. 声07. ラクダのラッパ08. 君は五番目の季節09. 今10. いつかさらばさ11. 生きてることが辛いなら12. さくら13. 土曜日の嘘■『原画 II』3,000円(税込)『原画 II』■『原画 II』収録曲01. 日々02. 泣いてもいいよ03. アルデバラン04. 青い瞳の恋人さん05. 愛し君へ06. 素晴らしい世界07. papa08. あなたがそうまで言うのなら09. カク云ウボクモ10. 生きとし生ける物へ11. どこもかしこも駐車場12. 夏の終わり13. 群青【弾き語りベストアルバム『原画Ⅰ』『原画Ⅱ』会場購入特典】・20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』<前篇追加>公演限定お渡し会を実施・『原画Ⅰ』『原画Ⅱ』を2枚同時購入で、『原画』オリジナルポストカード2枚セットをプレゼント詳細は『原画』特設サイト森山直太朗「原画」MV<ツアー情報>自身最大規模となる“全国一〇〇本ツアー“『森山直太朗 20thアニバーサリーツアー「素晴らしい世界」』2023年1月17日の宮城公演から、2023年秋の最終公演までの各会場で『原画Ⅰ』『原画Ⅱ』を会場限定販売。この度、2023年5月27日(土)富山・クロスランドおやべの公演も追加で発表!※終了分は割愛■素晴らしい世界<前篇追加>2023年1月17日(火) 宮城・日立システムズホール仙台 コンサートホール2023年1月21日(土) 福岡・キャナルシティ劇場2023年1月25日(水) 東京・めぐろパーシモンホール2023年2月4日(土) 愛知・三井住友海上しらかわホール2023年2月5日(日) 大阪・住友生命いずみホール2023年2月18日(土) 徳島・阿南市文化会館夢ホール■素晴らしい世界<後篇>20232023年2月25日(土) 神奈川・神奈川県民ホール2023年3月4日(土) 宮崎・都城市総合文化ホール 大ホール2023年3月5日(日) 福岡・福岡サンパレス2023年3月11日(土) 滋賀・八日市文化芸術会館2023年3月12日(日) 大阪・南海浪切ホール2023年3月19日(日) 群馬・藤岡市みかぼみらい館大ホール2023年4月1日(土) 京都・ロームシアター京都 メインホール2023年4月8日(土) 静岡・静岡市清水文化会館マリナート 大ホール2023年4月15日(土) 栃木・宇都宮市文化会館2023年4月16日(土) 東京・J:COMホール八王子2023年4月21日(金) 岡山・岡山市民会館2023年4月22日(土) 愛媛・松山市総合コミュニティセンター・キャメリアホール2023年4月29日(土) 三重・シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢2023年4月30日(日) 愛知・愛知県芸術劇場大ホール2023年5月4日(木・祝) 大分・J:COM ホルトホール大分2023年5月5日(金・祝) 長崎・長崎市民会館2023年5月7日(日) 大阪・フェスティバルホール2023年5月13日(土) 山口・山口市民会館2023年5月14日(日) 島根・島根県芸術文化センター グラントワ2023年5月20日(土) 長野・上田市交流文化芸術センター サントミューゼ2023年5月21日(日) 新潟・上越文化会館2023年5月27日(土) 富山・クロスランドおやべ ★後篇追加2023年6月3日(土) 宮城・東京エレクトロンホール宮城2023年6月4日(日) 福島・喜多方プラザ文化センター せせらぎホール※ツアースケジュールは随時更新されますので、ツアー特設サイトをご確認ください。※チケットのお申込み方法・詳細はツアー特設サイトをご覧ください。ツアー特設サイト:関連リンク森山直太朗 オフィシャルサイト:森山直太朗 Twitter:森山直太朗スタッフ Twitter:森山直太朗 Facebook:森山直太朗 TikTok:森山直太朗 UNIVERSAL MUSIC オフィシャルサイト:森山直太朗 YouTube:森山直太朗のにっぽん百歌:
2022年12月24日俳優・ダンサーの森山未來、脳科学者の中野信子、振付家・ダンサーのエラ・ホチルドが共同制作した新作パフォーミングアーツ作品『FORMULA』の配信がスタートした。10月15日(土) に東京芸術劇場 プレイハウスにて初日を迎えた『FORMULA』。本公演は、ダンス×脳科学による新たなプレゼンテーションというコンセプトのもと、森山、中野、エラならではの視点でキュレーションし、“没入型パフォーミングアーツ”として各業界の第一線で活躍するトップクリエイターと共に作り上げてきた作品。科学というものが圧倒的な解を持っていると信じて疑わないこの現代社会で、抽象的とされる身体表現、特にコンテンポラリーダンスの領域に脳科学 / 認知科学の見地を持ち込み、とある家族の物語を通して言葉と「身体の関係性」や「人間とは何なのか」を紐解いていく。今回は劇場ホワイエにて、サウンドアーティスト・佐久間海土による「ether - liquid mirror -」、中野による「Sternstunde」などを展示。一歩足を踏み入れれば、まるでアートコンプレックスのような劇場空間が広がるこれまでにない試みとなっている。『FORMULA』は、明日10月23日(日) まで同所で上演。この後仙台、福岡、大阪、名古屋、高知で開催される。 配信は、10月21日(金) 19時の東京公演、そして11月4日(金) 19時の大阪公演の模様をお届け。東京公演は現在アーカイブ配信中だ。また、『FORMULA』の制作過程に迫ったドキュメンタリー映像のシリーズ最終話が、YouTubeチャンネルで公開された。■森山未來 コメント紆余曲折がありながら、一年ぐらいかけていろんな人たちと出会い、このプロジェクトを作り上げてきました。結果として、ここまでの手順や流れ自体が、タイトルになっている〈FORMULA〉そのものであると感じています。中野信子さんの脳科学的な見地から元のアイデアを立ち上げ、身体や音楽に起こし、美術や衣装に繋がっていく。パフォーマンスにおいては、エラ・ホチルドとダンサー、そして僕がクリエイトした作品なので、身体的なアプローチもご覧頂ければと思います。さらにホワイエにはこの一年間でリサーチ、クリエーションをしてきたそのプロセスをみなさんと共有するために、映像作品や立体作品、中野信子さんの作品を展示して、開場時から体感することによって、パフォーマンスを観るための深度を深めていく、そういったしつらえにしています。なので、展示とステージの関係性もセットでお楽しみ頂けたら嬉しいですし、その連なりを一緒に感じることができたらいいなと思っています。<公演情報>『FORMULA』(読み:フォーミュラ)構成・演出・振付:森山未來 / 中野信子 / エラ・ホチルド出演 :森山未來 / エラ・ホチルド / 川合ロン / 笹本龍史 / 東海林靖志 / 鳴海令那 / 湯浅永麻 / 中野信子XR(Cross Reality)●東京公演2022年10月15日(土)~23日(日) 東京芸術劇場 プレイハウス※終了分は割愛10月22日(土) 17:15 開場 / 18:00 開演10月23日(日) 13:15 開場 / 14:00 開演■チケット料金(税込)SS席:10,000円S席:7,800円A席:5,800円U-25席:3,500円問合せ:サンライズプロモーション東京0570-00-3337(平日12:00~15:00)●仙台公演2022年10月25日(火) 電力ホール18:15 開場 / 19:00 開演■チケット料金(税込)SS席:10,000円S席:7,800円A席:5,800円U-25席:3,500円問合せ:キョードー東北022-217-7788(平日13:00~16:00、土曜日10:00~12:00)●福岡公演2022年10月28日(金)~30日(日) キャナルシティ劇場10月28日(金) 18:15 開場 / 19:00 開演10月29日(土) 13:15 開場 / 14:00 開演10月30日(日) 13:15 開場 / 14:00 開演■チケット料金(税込)SS席:10,000円S席:7,800円A席:5,800円U-25席:3,500円問合せ:キョードー西日本0570-09-2424(月~土曜日 11:00~17:00)●大阪公演2022年11月3日(木・祝)~11月6日(日) サンケイホールブリーゼ11月3日(木・祝) 12:15 開場 / 13:00 開演17:15 開場 / 18:00 開演11月4日(金) 18:15 開場 / 19:00 開演 ※11月5日(土) 12:15 開場 / 13:00 開演17:15 開場 / 18:00 開演11月6日(日) 13:15 開場 / 14:00 開演■チケット料金(税込)SS席:10,000円S席:7,800円A席:5,800円U-25席:3,500円※11月4日(金)SS席:9,000円S席:6,800円A席:4,800円U-25席:2,500円問合せ:キョードーインフォメーション0570-200-888(11:00~16:00、日祝は休業)●名古屋公演2022年11月9日(水)・10日(木) 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール11月9日(水) 18:15 開場 / 19:00 開演11月10日(木) 13:15 開場 / 14:00 開演■チケット料金(税込)SS席:10,000円S席:7,800円A席:5,800円U-25席:3,500円問合せ:サンライズプロモーション東京0570-00-3337(平日12:00~15:00)●高知公演2022年11月13日(日) 高知県立県民文化ホール オレンジホール14:15 開場 / 15:00 開演■チケット料金(税込)SS席:10,000円S席:7,800円A席:5,800円U-25席:3,500円問合せ:サンライズプロモーション東京0570-00-3337(平日12:00~15:00)チケットはこちら:【日替わりゲスト トークセッション】11月4日(金) 19:0011月6日(日) 14:00※出演者は後日発表【ライブフォトブック】料金:2,500円+送料500円(ウェブ予約制)販売期間:10月15日(土)~11月30日(水)発送:2023年1月より購入はこちら:【写真撮影について】開場中・終演後は客席、 ホワイエを自由に撮影して頂けます(動画は撮影禁止です)。 ダンスパフォーマンス終演後も約1時間程度ホワイエを開放しておりますのでごゆっくり作品をお楽しみください。写真投稿をする際はぜひ #没入型パフォーマンスFORMULA のハッシュタグをつけてインスタグラムで投稿してください。公式HP:
2022年10月22日10月15日、東京芸術劇場 プレイハウスにて、森山未來と脳科学者の中野信子、イスラエル出身の振付家・ダンサー、エラ・ホチルドの共同制作による新作パフォーマンス『FORMULA』が開幕した。ダンサー、表現者として次々と新たなチャレンジにのぞむ森山が、中野の科学者としての膨大な知識とそれに基づく視点に刺激を受けて実現に至った、異色のコラボレーションだ。初日前日に実施されたゲネプロでは、舞台上のパフォーマンスのほか、劇場ホワイエにしつらえられたインスタレーションや映像作品も公開、「没入型アートコンプレックス」としての独自の世界観を打ち出した。客席に入ると、通路脇に建てられたいくつもの杭が視界に。舞台上の、木造住宅を想起させる装置がまるで客席にまでなだれ込んできたかのようだ。セノグラフィーを手掛けたのは川俣正。また衣裳の廣川玉枝、サウンドスケープの原摩利彦、グラフィックデザインの岡﨑真理子と、国際的に活躍するアーティストたちが集結した舞台だ。印象的な場面はいくつもある。川俣の舞台装置の延長ともいえる梯子や建具の断片らしきものを手にしたダンサーたちが紡ぐのは、jひとつつの家族を思わせる風景。森山の日常的なつぶやきのようなセリフから展開するシーンには、とても他人事とは思えない切実な思いが潜む。身近な人の死を思わせる場面は、誰もがいつかは経験する局面に真摯に向き合うダンサーたちの姿が、深く心に突き刺さる。クリエーションを振り返った中野は、「心理学、臨床心理学では、死を考えるということは、“生きたいから”だと解釈する。死にたいと口にするのは、いま生きている状態がすごくいやだというメッセージ──もっと良く生きたいという意味。未來くんはそこをもっと描いてもいいのではと思っていたが、それは実現できたのではないか」とコメント。東京、大阪公演では中野の作品である脳波測定体験アートが付いたチケットも発売され、話題に。プロジェクトの核となる森山も、「信子さんとの出会い、さまざまなアーティストとの出会いの中で見えてきたものがある。人間が人間たらしめるものとは何なのか──。人と人とが繋がっていくこと、関わっていくことが、その良し悪しは関係なく、僕ら人間に宿命づけられているもの。それによって僕らは生きていくのだということを、この1年近くのプロセスの中で感じてきました」と語った。さらに、ダンス作品としての強度を実現したのは、インバル・ピント&アヴシャロム・ポラック・ダンスカンパニー、バットシェバ舞踊団で活躍したダンサー、振付家、エラ・ホチルドだ。「誰もが共感できるようなストーリーです。作品を通して、自分自身を見るような気持ちになってもらえたら」と胸の内を明かした。さまざまな才能が集う独創的なプロジェクトだ。それを可能にした森山の創造力と、多くの才能を巻き込む求心力が、鮮やかな印象を放った。東京芸術劇場プレイハウスでの東京公演は10月23日(日)まで。その後、仙台、福岡、大阪、名古屋、高知での公演が予定されている。ライター:加藤智子
2022年10月19日俳優の間宮祥太朗、子役の小野井奈々が出演する、ロッテ「クーリッシュ バニラ」の新CM「ぬくぬく〜りっしゅ」編が18日より放送される。新CMは、外では雪が舞うなか、間宮と小野井が家のこたつに入り体が火照るまでじっと待つシーンからスタート。「今です!」と小野井の合図があり、冷蔵庫まで走り出す二人。その後、「いきかえる〜!」と言い、「クーリッシュ バニラ」をおいしそうに飲む姿が描かれる。間宮と小野井にとって、3回目の共演となる今回の撮影。小学生になった小野井の成⻑ぶりに驚く間宮だったが、撮影の途中で一緒に遊んだり、あやとりを楽しむ二人の姿は今までと変わらず。少し年の差がある兄妹のような仲の良さがうかがえた。○■間宮祥太朗、小野井奈々インタビュー――撮影の感想を教えてください。小野井:楽しかったです! いっぱい「クーリッシュ」も飲みました。間宮:(奈々が)全然人見知りしなかったですね。あやとりも教えてくれました。撮影中、「なんか間宮さん面白い。なぜなのかは分からないけど」って言われましたし、監督が「お兄ちゃん(間宮さん)のほうを見るんだよ」って指示したら、「大人は“間宮さん”って呼ぶんでしょ。私は”祥太朗さん”って呼ぶけど」って(笑)。動物の知識もすごく増えていて、すごい色々と喋って楽しんでいました!――今回は「こたつ」での撮影が多くありました。お二人は、こたつで過ごした経験はありますか?間宮:過ごしたことはありますが、実家にはなかったので宿とかですね。やっぱり気持ち良いです。家にも置きたいなと何度か思ったことはありますが、なかなか踏み切れずにいます。小野井:今、家にあります! でも、こたつの足の部品が壊れていて。壊れてるけど、まだ使ってます。こたつは大好きです!間宮:(現場に来ていた、奈々ちゃんのお母さんを探しながら)お母さん、直して〜!(笑)――小野井さんの「今です!」という合図が出るまで我慢する二人の様子が印象的でした。日頃から我慢強いほうですか?間宮:我慢強いほうだとは思いますね。さっきも撮影の空き時間に、メイクさんにマッサージしてもらったんですけど、結構な強さで。たぶんこんなに強く押す人があまりいないのではと思うくらい、強いです(笑)。あと、お味噌汁とかも、とにかく熱いほうが良いですね。奈々は? 我慢強い?小野井:我慢強くない!間宮:あはは、即答! 我慢強くないか? たしかに、いつも我慢できなくて撮影中も「クーリッシュ」飲んじゃうものね(笑)。○■間宮祥太朗インタビュー――今回、冬ならではのおいしさを表現した「クーリッシュ」のTVCMとなりました。「こたつでクーリッシュ」のように、冬だからこそ楽しみにしている行事や趣味などはありますでしょうか?冬だからこそ、キャンプとか温泉ですね。雪の景色の中に入りたい思いが結構強くあります。(自然が多いところは)空気も澄んでいて、おいしく感じますね。小さい頃から自然と動物がすごく好きだったというベースが自分のなかにあったからこそ、自然の中に入りたいんだと思います。――冬だからこそ、つい気持ちが「いきかえる〜!」ようなシチュエーションがあれば教えてください。灯油ストーブを買ったんです。これで、とてもいきかえっています。(他の)暖房を使わなくなりましたし、灯油ストーブならではの暖かさがすごく良いなと思っています。キャンプでも使えますし、家にはリビング用と寝室用に1台ずつあるのですが、(使用しても)部屋内で乾燥があまりしないのですごく良いですね。鍋に水を入れて(灯油ストーブの上に)置いておくだけで加湿もできるので、すごく便利ですよ(笑)。――品質を変えて「濃いめ」になっている、冬のクーリッシュ。間宮さん自身は、これから変わっていきたいところ、最近変わったことなど、ご自身で感じられることはありますか?釣りをはじめました。小さい頃は父とフライフィッシングをしていたんですが、最近なかなか行けていなかったので、今年からバス釣りを趣味にしたいなと思っています。川や湖、ダムなど行って釣りたいですね!――通常商品の「クーリッシュ バニラ」と冬限定の新商品「クーリッシュ バニラ」を飲み比べていただき、その味の感想を教えてください。やっぱりおいしいですね。僕が好きな、いつものクーリッシュです。パッケージも変わっているんですね。雪の結晶が入っていて。(試飲して)……あ、思ったより違います! 些細な違いかなと思っていましたが、濃いめということがよく分かります。冬にはやっぱり、濃いめが合いますね。――ご覧の皆さんにメッセージをお願いします。ご覧の皆さん、間宮祥太朗です。この度の「クーリッシュ」のTVCM、見ていただけましたでしょうか。今回は、前回のTVCM撮影から期間がそこまで空かなかったので、奈々が(自分に)ちょっと緊張することもなく(笑)、(撮影の)最初から現場が温まった状態だったのですごく面白かったです。また先ほど飲ませていただいた冬季限定の「クーリッシュ バニラ」を、ぜひこたつに入って温まりながら味わってもらえればと思います。間宮も奈々も、新しく出た「クーリッシュ バニラ」もよろしくお願いします!
2022年10月18日森山直太朗が今年3月にリリースしたオリジナルアルバム『素晴らしい世界』より、収録曲「boku」のリリックビデオが公開された。「boku」は、20年目にして新しいサウンド感に仕上がった森山自身にとって思い入れがある1曲。現在開催中の『“全国一〇〇本ツアー”森山直太朗 20thアニバーサリーツアー「素晴らしい世界」』でも歌唱し、本日<後篇>初日として行った、川口総合文化センターリリア公演でも披露された。完全アニメーションとなる今回のリリックビデオは、森山の分身であるキャラクターが街を歩くところからスタートし、旅をしていくストーリーになっている。イラストは新進気鋭のイラストレーターwaka.zooを起用し、数々の有名アーティストの映像ディレクションをしてきたKinichi(CHOKKAKU)が手掛けた。併せて、本日からスタートした『森山直太朗 20thアニバーサリーツアー「素晴らしい世界」』<後篇>の、2023年2月下旬から6月上旬の23公演の日程と会場を発表。さらに、1月から2月に行われる<前篇>の追加公演となる徳島公演も発表された。「boku」Lyric Video<ツアー情報>『森山直太朗 20thアニバーサリーツアー「素晴らしい世界」』※終了分は割愛■素晴らしい世界<後篇>202210月16日(日) 千葉・浦安市文化会館 大ホール11月3日(木・祝) 青森・弘前市民会館 大ホール11月4日(金) 岩手・盛岡市民文化ホール 大ホール11月6日(日) 山形・シェルターなんようホール(南陽市文化会館)大ホール11月24日(木) 東京・中野サンプラザ12月2日(金) 広島・上野学園ホール12月4日(日) 兵庫・神戸国際会館こくさいホール12月17日(土) 群馬・美喜仁桐生文化会館 シルクホール12月24日(土) 長野・大町市文化会館 エコーホール■素晴らしい世界<前篇追加>2023年1月17日(火) 宮城・日立システムズホール仙台 コンサートホール2023年1月21日(土) 福岡・キャナルシティ劇場2023年1月25日(水) 東京・めぐろパーシモンホール2023年2月4日(土) 愛知・三井住友海上しらかわホール2023年2月5日(日) 大阪・住友生命いずみホール2023年2月18日(土) 徳島・阿南市文化会館夢ホール■素晴らしい世界<後篇>20232023年2月25日(土) 神奈川・神奈川県民ホール2023年3月4日(土) 宮崎・都城市総合文化ホール 大ホール2023年3月5日(日) 福岡・福岡サンパレス2023年3月11日(土) 滋賀・八日市文化芸術会館2023年3月12日(日) 大阪・南海浪切ホール2023年3月19日(日) 群馬・藤岡市みかぼみらい館大ホール2023年4月1日(土) 京都・ロームシアター京都 メインホール2023年4月8日(土) 静岡・静岡市清水文化会館マリナート 大ホール2023年4月15日(土) 栃木・宇都宮市文化会館2023年4月16日(土) 東京・J:COMホール八王子2023年4月21日(金) 岡山・岡山市民会館2023年4月22日(土) 愛媛・松山市総合コミュニティセンター・キャメリアホール2023年4月29日(土) 三重・シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢2023年4月30日(日) 愛知・愛知県芸術劇場大ホール2023年5月4日(木・祝) 大分・J:COM ホルトホール大分2023年5月5日(金・祝) 長崎・長崎市民会館2023年5月7日(日) 大阪・フェスティバルホール2023年5月13日(土) 山口・山口市民会館2023年5月14日(日) 島根・島根県芸術文化センター グラントワ2023年5月20日(土) 長野・上田市交流文化芸術センター サントミューゼ2023年5月21日(日) 新潟・上越文化会館2023年6月3日(土) 宮城・東京エレクトロンホール宮城2023年6月4日(日) 福島・喜多方プラザ文化センター せせらぎホール※ツアースケジュールは随時更新されますので、ツアー特設サイトをご確認ください。※チケットのお申込み方法・詳細はツアー特設サイトをご覧ください。ツアー特設サイト:<配信情報>森山直太朗「茜」Now On Sale森山直太朗「茜」配信ジャケット配信リンク:森山直太朗「茜」MV<リリース情報>森山直太朗 20周年記念オリジナルアルバム『素晴らしい世界』Now On Sale●初回限定盤(CD+詩歌集):5,500円(税込)・CD(全12曲+ボーナストラック3曲)・『森山直太朗 詩歌集』(全100曲、222ページ)※紙ジャケット&スリーブケース(192mm×141mm)仕様『素晴らしい世界』初回限定盤ジャケット●通常盤初回プレス(CD):3,300円(税込)・CD(全12曲)※ダブル紙ジャケット仕様※初回プレス出荷終了次第、同価格の通常仕様に切り替わります。『素晴らしい世界』通常盤初回プレスジャケット【収録曲】01. カク云ウボクモ ※映画『心の傷を癒すということ 劇場版』主題歌02. 花(二〇二一)※公益社団法人 日本芸能実演家団体協議会 「2021年度 JAPAN LIVE YELL project 」テーマ曲03. 愛してるって言ってみな04. 素晴らしい世界05. boku06. papa07. 落日(Album Ver.)※映画『望み』主題歌08. すぐそこにNEW DAYS09. 最悪な春(Album Ver.)10. さくら(二〇一九)※日本テレビ系水曜ドラマ『同期のサクラ』主題歌11. されど偽りの日々12. それは白くて柔らかい ※テレビ東京系ドラマ24『スナック キズツキ』エンディングテーマ■ボーナストラック13. ありがとうはこっちの言葉 ※アニメ『ソマリと森の神様』オープニング主題歌14. 最悪な春(弾き語り)15. さくら(二〇二〇合唱) ※カロリーメイトCM「見えないもの」篇CMソング※ボーナストラックは初回限定盤とファンクラブ限定盤のみ購入リンク:周年記念特設サイト『素晴らしい世界』:関連リンク森山直太朗 オフィシャルサイト:森山直太朗 Twitter:森山直太朗スタッフ Twitter:森山直太朗 Facebook:森山直太朗 TikTok:森山直太朗 UNIVERSAL MUSIC オフィシャルサイト:森山直太朗 YouTube:森山直太朗のにっぽん百歌:
2022年10月15日森山直太朗の新曲「さもありなん」が、松山ケンイチと長澤まさみが初共演する映画『ロストケア』の主題歌となることが発表された。「さもありなん」は同映画のために書き下ろされた楽曲で、アコースティックギターのやさしく繊細な音色が印象的なバラード。脚本を読み、映画の1シーンを見て楽曲制作に臨んだ森山は「普遍の優しさから生まれた一曲」と語っている。来年3月に劇場公開される『ロストケア』は、訪問介護センターに勤める連続殺人犯と検事が対峙し、なぜ彼が殺人を犯したのかに迫る社会派エンターテインメント作品。自身がした行為は「殺人」ではなく「救い」だと言う犯人の真意とは? 現在の日本が抱える社会と家族の問題に正面から切り込む映画となっている。『ロストケア』(C)2023「ロストケア」製作委員会併せて、『ロストケア』の特報映像が公開。映像では、松山演じる犯人の斯波が自分のしたことは「殺人」ではなく「救い」だと主張し、長澤演じる検事の大友が正義を貫き通すため反発する証人尋問シーンが映し出されている。■森山直太朗 コメント前⽥監督からお話をいただき「さもありなん」という曲ができました。介護という⼀つのテーマでも⽣きている⼈の数だけ無数の問題と途⽅もない答えがあって、何が善で悪なのかはそれぞれ倫理観、置かれている⽴場によって異なります。⼤切なのはその「異なり」を寄り添い⾒守ること。是か⾮か、ありか無しかを問い合うより無意識の視点で相⼿の想いを感じること。「さもありなん」はそんな普遍の優しさから⽣まれた⼀曲です。泡と化す宇宙の⾔葉。境のない世界になることを願いながら。■前田哲監督 コメント森山直太朗さんに、映画のイメージを掴んでもらうため編集前の一部の映像をご覧いただきました。森山さんは映画のテーマを深いところで感じとられ、私が思い描いていたものからさらに飛躍させた素晴らしいアイデアを提案してくれました。森山さんが映画と真摯に向き合ってくださった結果。映画を大きく包み込んでくれた、真の意味での映画主題歌を作ってくれました。私は初めて聴いた時の、心にゆっくりと沁みていき魂が解き放たれる感覚を一生忘れません。森山さんに出会えたことは、映画にとっては必然であり、私にとっては感謝とともに貴重な同志を得た気持ちです。ありがとうございました。■プロデューサー 有重陽一 コメント2025年、団塊の世代と言われる800万人が75歳以上となり、国民の4人に1人が後期高齢者となる日本は超高齢化社会を迎えます。そんな時代だからこそ介護、親子という題材を真正面に見据えた映画を製作したいと思いました。映画では答えの見えない問題を描きつつ、それでも生きてゆくという希望を感じてもらいたい。そんな話を監督とする中で主題歌は森山直太朗さんに是非お願いしたいと思いました。森山さんに書き下ろしていただいた楽曲「さもありなん」は我々の理想の楽曲であり、ラストに流れるこの曲が必ずや観客の心を癒してくれるだろうと思っています。『ロストケア』特報<作品情報>『ロストケア』来年3月 劇場公開予定『ロストケア』ビジュアル(C)2023「ロストケア」製作委員会原作:『ロスト・ケア』葉真中顕 著 / 光文社文庫刊監督:前田哲脚本:龍居由佳里 / 前田哲主題歌:森山直太朗「さもありなん」(ユニバーサル ミュージック)【出演】松山ケンイチ / 長澤まさみ / 鈴鹿央士 / 坂井真紀 / 戸田菜穂 / 峯村リエ / 加藤菜津 / やす(ずん)/ 岩谷健司 / 井上肇 / 綾戸智恵 / 梶原善 / 藤田弓子 / 柄本 明公式サイト:関連リンク森山直太朗 オフィシャルサイト:森山直太朗 Twitter:森山直太朗スタッフ Twitter:森山直太朗 Facebook:森山直太朗 TikTok:森山直太朗 UNIVERSAL MUSIC オフィシャルサイト:森山直太朗 YouTube:森山直太朗のにっぽん百歌:
2022年10月03日森山直太朗の20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』<前篇>より、7月に開催された新潟・佐渡中央文化会館公演のライブ&ドキュメント映像が、10月20日22時よりスペースシャワーTVで放送されることが決定した。今年デビュー20周年を迎え、3月に20周年オリジナルアルバム『素晴らしい世界』をリリースし、現在自身最大規模となる20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』を開催中の森山直太朗。“全国一〇〇本ツアー”と銘打たれた今回のツアーは、<前篇>弾き語り、<中篇>ブルーグラスバンド、<後篇>フルバンドと、公演期間によって異なる演奏形態を楽しめる。森山が佐渡ヶ島でライブを行うのは今回が初で、ライブ前日には島を巡り島の空気感に触れたという。番組では20周年を迎えた心境やツアーへの想いなどがライブ映像とともに届けられる。なお本公演には「人間の森」のMusic Videoや、映画『森山直太朗 人間の森をぬけて』などの監督を務め、本人とも親交が深い映像作家・番場秀一が同行した。また、2023年1月から2月にかけて<前篇>弾き語りの追加5公演が行われることが発表された。チケットは、本日9月15日18時よりファンクラブで先行受付を実施中。<番組情報>『森山直太朗 20th アニバーサリーツアー「素晴らしい世界」in 佐渡ヶ島』初回放送:10月20日(木) 22:00~23:30『森山直太朗 Precious Live in 大阪』放送日程:10月20日(木) 23:30~25:00※2019年大阪で開催されたライブの模様をリピート放送『森山直太朗 MUSIC VIDEO SPECIAL』放送日程:10月20日(木) 25:00~26:00詳細はこちら:<ツアー情報>森山直太朗 20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』<前篇追加>2023年1月17日(火) 宮城・日立システムズホール仙台 コンサートホール2023年1月21日(土) 福岡・キャナルシティ劇場2023年1月25日(水) 東京・めぐろパーシモンホール2023年2月4日(土) 愛知・三井住友海上しらかわホール2023年2月5日(日) 大阪・住友生命いずみホール※ツアースケジュールは随時更新されますので、ツアー特設サイトをご確認ください。※チケットのお申込み方法・詳細はツアー特設サイトをご覧ください。ツアー特設サイト:<配信情報>森山直太朗「茜」Now On Sale森山直太朗「茜」配信ジャケット配信リンク:森山直太朗「茜」MV<リリース情報>森山直太朗 20周年記念オリジナルアルバム『素晴らしい世界』Now On Sale●初回限定盤(CD+詩歌集):5,500円(税込)・CD(全12曲+ボーナストラック3曲)・『森山直太朗 詩歌集』(全100曲、222ページ)※紙ジャケット&スリーブケース(192mm×141mm)仕様『素晴らしい世界』初回限定盤ジャケット●通常盤初回プレス(CD):3,300円(税込)・CD(全12曲)※ダブル紙ジャケット仕様※初回プレス出荷終了次第、同価格の通常仕様に切り替わります。『素晴らしい世界』通常盤初回プレスジャケット【収録曲】01. カク云ウボクモ ※映画『心の傷を癒すということ 劇場版』主題歌02. 花(二〇二一)※公益社団法人 日本芸能実演家団体協議会 「2021年度 JAPAN LIVE YELL project 」テーマ曲03. 愛してるって言ってみな04. 素晴らしい世界05. boku06. papa07. 落日(Album Ver.)※映画『望み』主題歌08. すぐそこにNEW DAYS09. 最悪な春(Album Ver.)10. さくら(二〇一九)※日本テレビ系水曜ドラマ『同期のサクラ』主題歌11. されど偽りの日々12. それは白くて柔らかい ※テレビ東京系ドラマ24『スナック キズツキ』エンディングテーマ■ボーナストラック13. ありがとうはこっちの言葉 ※アニメ『ソマリと森の神様』オープニング主題歌14. 最悪な春(弾き語り)15. さくら(二〇二〇合唱) ※カロリーメイトCM「見えないもの」篇CMソング※ボーナストラックは初回限定盤とファンクラブ限定盤のみ購入リンク:周年記念特設サイト『素晴らしい世界』:関連リンク森山直太朗 オフィシャルサイト:森山直太朗 Twitter:森山直太朗スタッフ Twitter:森山直太朗 Facebook:森山直太朗 TikTok:森山直太朗 UNIVERSAL MUSIC オフィシャルサイト:森山直太朗 YouTube:森山直太朗のにっぽん百歌:
2022年09月15日直毛の髪型選びクセのないシンプルな髪型がおすすめ直毛に取り入れるのであれば、クセのないシンプルな髪型が基本的におすすめです!セットの工程が単純であればあるほど、スタイルの再現性や持続性は高まります。そのためパーマをかけてあげると、スタイリングがしやすくなります。ティモシー・シャラメ風ヘアスタイル【君の名前で僕を読んで】【DUNE/砂の惑星】などに主演で人気若手俳優ティモシー・シャラメをイメージしました!外国人っぽいくせ毛の質感を活かしたり、パーマでくせ毛っぽい質感にしてもカッコいいです☆外国人のようなスタイルが得意です。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルもとても得意としてます。ティモシー・シャラメ風ヘアスタイルを見るクリス・ヘムズワース外国人風ヘアアベンジャーズ(マイティー・ソー)やメン・イン・ブラック:インターナショナルで大人気のクリス・ヘムズワースをイメージしました!爽やかに清潔感もあり、くせ毛でも直毛でもカッコよく☆外国人のようなスタイルが得意です。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルもとても得意としてます。クリス・ヘムズワース外国人風ヘアを見るラッキーブルースミス風ヘアスタイルアメリカのファッションモデルでプラチナブランドヘアーでインスタグラムをきっかけに世界から注目されているラッキーブルースミスをイメージしました!外国人のようなスタイルが得意です。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルもとても得意としてます。ラッキーブルースミス風ヘアスタイルを見るトムクルーズ風ヘアスタイル【トップガン】【ミッションインポッシブル】などのシリーズで大人気トムクルーズをイメージしました!しっかり刈り上げて前髪を少し立ち上げてクールにカッコよく☆外国人のようなスタイルが得意です。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルもとても得意としてます。トムクルーズ風ヘアスタイルを見るマリアーノ・ディ・ヴァイオ風ヘアーイタリア俳優、ファッションモデルとしても大人気マリアーノ・ディ・ヴァイオ。外国人の髪質っぽくパーマをかけたり、クセを活かしたりするスタイル、かっこよくします!外国人のようなスタイルが得意です。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルもとても得意としてます。マリアーノ・ディ・ヴァイオ風ヘアーを見るルイ・パートリッジ風ヘアスタイルNetflix映画エノーラホームズの事件簿にも出演している英国俳優ルイ・パートリッジをイメージしました!アップバングでラフでクールてカッコよくしましょう!!!外国人のようなスタイルが得意です。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルもとても得意としてます。ルイ・パートリッジ風ヘアスタイルを見るクリスティアーノ・ロナウド風パーマセリエA・ユヴェントスFC所属。ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウドをイメージしてカットしていきました。外国人のようなスタイルが得意です。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルもとても得意としてます。クリスティアーノ・ロナウド風パーマを見るアリソン風サイドバックプレミアリーグ・リヴァプール所属。ブラジル代表GKアリソン・ベッカー(Alisson Becker)選手をイメージしてカットしていきました。周りはグラデーションで刈り上げていきました。このスタイルをすればどんなシュートでも止められるかもしれません。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルもとても得意としてます。クセ毛でお困りの方是非一度お越し下さい。アリソン風サイドバックを見るザックエフロンダウンショートザックエフロンをイメージしたツーブロックのダウンスタイルです。バックのラインを高めに設定することによって、外国人風の風合いを楽しめます。またクセ毛のようなパーマをかけるのもおススメです。外国人のようなスタイルが得意です。お客様に外国人の方が多いのでクセ毛を活かしたスタイルをとても得意としてます。クセ毛でお困りの方是非一度お越し下さい。ザックエフロンダウンショートを見る この投稿をInstagramで見る SHOBABY(@jiji_sho220)がシェアした投稿 この投稿をInstagramで見る SHOBABY(@jiji_sho220)がシェアした投稿 この投稿をInstagramで見る SHOBABY(@jiji_sho220)がシェアした投稿 この投稿をInstagramで見る SHOBABY(@jiji_sho220)がシェアした投稿 この投稿をInstagramで見る SHOBABY(@jiji_sho220)がシェアした投稿 この投稿をInstagramで見る SHOBABY(@jiji_sho220)がシェアした投稿
2022年09月07日3月にリリースしたオリジナル・アルバム『素晴らしい世界』が、現在行われているツアーと共鳴するかのようにその輝きを増している。今年20周年を迎えた森山直太朗が自身の奥底にあるものを見つめ、時には激しく対峙し、掴み切った結晶である作品は、本人をして「恥ずかしいくらい」森山直太朗というシンガーソングライターの全てを物語っていると言っても過言ではない。そのアルバムを通過して生み出された最新曲「茜」も含め、森山直太朗の現在地をとことん語ってもらった。創作を生み出す“理想郷”について――アルバム『素晴らしい世界』に向かう契機となったものは何だったのでしょう?2段階くらいあって、コロナ禍という日々になって音楽活動はおろか日常さえも失われてしまうような環境に身をおかざるを得なかったということ。そしてもうひとつが、コロナそのものに僕が罹患してしまい、生きるっていうこと自体が脅かされるというか、死というものを身近に感じる瞬間があったんです。そのふたつの経験が、当たり前のように普段であれば見過ごしていたり、通り過ぎていた景色をとっても愛おしく尊くかけがえのないものに感じさせてくれたんです。その時に、それら“素晴らしい世界”が外側にあるんじゃなくて自分の内側にあるんだなっていうことを、身をもって体感したということが大きかったですね。――そうした経験を通過することでアルバム制作はより具体的になっていきましたか?アルバムは今年の3月にリリースしましょうということが決まっていて、制作自体は昨年からコツコツ始めていたんです。その中でコロナに罹患したんですけど、ちょうど昨年の今日(取材日)くらいのタイミングだったんですよね。それを経てできたのが「素晴らしい世界」という曲だったんです。その曲がアルバムの表題曲にもなり、リードトラックにもなっていったので、おっしゃったようにそこで経験したことがアルバムの根幹にあると言っても過言ではないですね。――「素晴らしい世界」という曲は、かなり内省的な内容のもので、表現として形にするのに勇気も必要だったと思いますし、葛藤もあったかと想像します。この曲を完成させるまでに迷いというものはありませんでしたか?7分半以上ある曲なんですけど、光と影を描く上でそれだけの時間が必要でした。それまでの自分であればきっと、もう少し効率的でキャッチーなものを作るという方向を模索していたかもしれない。だけど、生死を彷徨う、と言ったら大袈裟なんですけど、言ってしまえば“生きている”っていう実感を得られた時に、それ以外の自分が執着しているものに対して大きくどうでもいいなって思えたんです。つまり価値観の話で、自分が例え何を失ったとしても、生きているという実感、状態があればそれ以上何を求めようかっていう気持ちが根底にあるから、曲を作る上での迷いというものは、以前のようにはなかったですね。森山直太朗「素晴らしい世界」MV――なるほど。でも日常やそれまでの感覚が戻ってきて振り返ると、ある種クレイジーなことをやっているなって客観的に思ったりはします。とは言え、その時立ち向かった気持ちを僕はずっと忘れたくないし、でも人間って環境や景色が変わったりすると忘れるじゃないですか。それでつい甘えた方に行ってしまいがちになってしまう(笑)。それをわかった上で、あの時経験した感覚をずっと握りしめて生きていくためには「素晴らしい世界」という曲は、その時感じ得たままの感覚で曲として残すべきだと考えました。――夏には冬の寒さを忘れてしまいますもんね。まさにおっしゃる通りで。それで冬になったら「寒いね」なんて毎年言うんですよね(笑)。冬の寒さなんて嫌と言うほど経験してきただろうに。やっぱり人間って、失って初めて本当に大切なものとか、正しい価値観にピントが合うから、そうなる前にいろいろ想定したり想像したり、自分なりに答えはないながらも試行錯誤していく謙虚さっていうのは必要ですよね。自分にもそれは言い聞かせているんですけど。――本当に苦しい経験をそれでも創作にしていくというところが表現者の業ですね。特に今回のコロナは、例えば留学するっていう能動的な経験とは決定的に違うものでしたから、何とも言い難いものがあるし、もう二度と経験したくないって思うんですけど、それでも自分としては、かけがえのない経験だったと言えますね。――その経験を歌にできたことはご自身と歌が一致したという感覚ですか?そこがすごく難しくて。僕が意識できていることとか、僕が認識できていることのもっと奥にあるものを引き出してくれたというような感覚ですね。――それは冒頭にもおっしゃった、「“素晴らしい世界”は自分の内側にある」という認識の仕方とつながりますね。そうですね。とってもシンプルで普遍的な感覚です。――その感覚が歌詞の中で〈懐かしい〉と表現されていることにある意味での驚きを感じました。新しく得た感覚は既にあったものなのだという認知の仕方に強烈なまでのリアリティを感じます。弾き語りツアーで全国の離島を巡って来たんですけど、コンサートに来てくれる方がほとんど島民の方たちで僕も初めて行った場所ばかりだったんです。そういう場所で島民の方たちと触れ合うと、不思議と懐かしい感覚になるんですよね。それはさっき言った、僕が認識できているもの――46年生きてきた経験や知識じゃないもの――に触れているということなんですよね。例えば自分の親とか、腐れ縁の人との関係とかって、言葉では説明できないような、魂レベルの出会いや関係っていうものがあるんじゃないかなと。そうじゃないとちょっと説明がつかないような感覚なんです。初めてお会いする方たちばかりなのに急に涙が出てくるとか。僕たちはきっと、そういう普遍的な出会いと別れを繰り返して生きているんじゃないかな。決してスピリチュアルな話ではなくて、いつもその感覚が僕の中にあるんですよね。だからこそ、それぞれの感性や想像力に根差す感謝とか喜びというものを、その手前の感情や社会的な物差しで塗り潰したくないっていう感覚があって。もっと味わいたい、この再会を!って思うんです。なかなか普段の社会生活を営んでいると難しい感覚なんですけどね。――その感覚はまさに森山さんの創作の根っこなのではないでしょうか?自分で作った曲の中で、僕が作った曲だけど僕だけで作っていないって感じるものが確かにあるんです。僕の身体を通って表現されているものだけれど、景色に作らされているとか、みんなで作っているっていう感覚が根本にはすごくあるんですよね。社会的な物差しで測れる日記のような曲もそれはそれでポップスとして必要なものだし価値のあるものなんだけれど、そうじゃない、言葉に変換できないような感覚っていうのを一方でみんな持っているんですよね。本当はこういうふうに生きていきたいんだっていうそれぞれが持っている理想郷みたいなものを自分の中にいつも意識しながら曲を作っているし、音楽の役割ってそこにあるんじゃないかなって思うんですよね。我々は皆孤独であるという一点において繋がっている――アルバムの6曲目に収録されている「papa」という曲は、個人的な想いと普遍的な想いが同じ根っこから派生した曲だと感じました。親子って初めてできる社会だと思うんですよね。近いがゆえに受け止めきれない無情なことが起こったりとか……。僕自身も父親の存在というのは、とても煩わしく感じることがあったし、一方でこの人がいなかったら僕は生まれていなかったんだなっていう純然たる現実があって。僕の場合は父と母が小学生の頃に離婚して、そこから父親を遠ざけるような人生だったんです。母と父が別れたっていうことは、自分は愛を持って生まれて来てなかったのかな?とか、あるいは父と母は僕の感情よりもそれぞれのことを大事にするんだっていう寂しさみたいなものを持ち続けながら僕は思春期を生き続けていったわけです。だから自ずと自己肯定力みたいなものも低かったですし。だけど、と同時に自分なりの感性や審美眼みたいなものも養えたという事実もあるわけです。ある時ひょんなことから、「お父さんのこと好きでしたか?」みたいな話になったことがあって。そんなことってあんまり聞かれたりしないじゃないですか。で、そうやってストレートに聞かれたときに、僕の中で上書きされた気持ちがパーっと取り払われて、彼もそうだったのかなって思えたんですよね。僕は親父のこと大好きだったんですよ。その気持ちを思い出したんです。閉じ込めていた自分の気持ちを。いろいろなものに覆いかぶされて見えなくなった気持ちだったんですけど。自分は確かに父親のことが大好きだった。父親も僕を愛してくれていた。短い期間だったかもしれないけど、確かにあったその気持ちを確認できたことで、その瞬間があったということが自分の中で支えになったんですよね。それをきっかけに親父に会いに行ったんです。親父でも母親でも、身内といるときって基本対面じゃないですか。あんまり横に並んでいることってないですよね。その時、親父の横に座ってみたんですよ。そしたら、じわーっと心が温かくなる感覚があって、たった一瞬でも親父のことが好きだったって思えていた瞬間があったら、それが一番大事なことだなって思えたんですよね。――心が解けていく瞬間だったんですね。そう。それで「papa」って曲は、もともとは「mama」って曲だったんです(笑)。20年くらい前からずっと自分の心の中にあった曲なんですけど、なかなか完成を見ずに今まで来てしまったんです。試しに「papa」っていうタイトルで作ってみたら、今までこんがらがってた糸がすっと解けたんです。これまでに費やした時間が嘘みたいにものすごいスピードで曲ができました。一度自分の中で拒絶した何かを認めることってすごく難しいけど、でも大切なことなんだなって思います。――それはもう最初から「papa」っていう曲だったんですね。そうかもしれません(笑)。――収録されている曲からもわかる通り、アルバム『素晴らしい世界』は森山直太朗という表現者の奥底に抱えるものに光を当てたような作品ということが言えると思います。この年になって、「papa」とか「boku」とか言ってるんですけど(笑)、でもこの先曲を作っていく上で一度ここを通らないとダメなんだろうなという意識で作りました。だからとっても恥ずかしいし。でも弾き語りで歌うほどに気づきがあったりするので伸び代のある曲たちが作れたなと思います。――まさに今、長いツアーの最中で、7月30日(土) に〈前篇〉となる弾き語りツアーを終え、8月14日(日)・15日(月) からは〈中篇〉としてブルーグラスバンドでのスタイルのステージ。ライブから還元されるものとして、いつもと違う感覚はありますか?今回のアルバムほど自分のアイデンティティーが色濃く反映されているものはないなって感じていて。作っているときは自分の中をぐるぐるしながら自分の感覚を頼りに歩んでいるんですけど、ライブで外の空気に触れて誰かの反応を感じたりすると、自分のアイデンティティーをこれほどまでに掘り下げても、みんなの中にそれが普遍的なものとして存在するようになるんだっていう発見というか、うれしい驚きがあったんです。なんて言うのかな……みんな孤独なんだなって。人間って本質的には孤独じゃないですか。例えどんなコミュニティーの中にいようが、逆に大きなコミュニティーにいるからこそ孤独を感じるようになるものだし。言い方は難しいんですけど、僕らは孤独であるという点において繋がっているというか。今回の『素晴らしい世界』というアルバムはそのことにとことん向き合った作品だし、ライブを通じてそのことを確認できたという感覚はありますね。――この作品ほどライブの場を必要としたアルバムはなかったのではないかと思いました。それほどまでに自分自身を突き詰めた作品ですから。「boku」っていう曲が収録されているんですけど。天変地異が起こって今日明日世界が終わっても何の不思議もない時代で、それでも生きて行こうぜっていう歌なんですけど、歌詞の最後に《どんなに遠くに離れていたって心は二つだとそう教えてくれたのはあなただから》っていう一節があって、どんなに近くにいても離れていても心はふたつなんだと。そこの部分をそんなに考えて作ってはいないんですけど、よくよく考えたら、明日世界が終わるって時に普通は「心はひとつ」って言うよなって思うんですよね。――普通は。確かにそこはギクリとさせられました。ですよね。でもライブがそのことの答え合わせになっているんですよ。心はそれぞれにきちんとあるからこそお互いの存在を感じられるし、そういう意味でひとつひとつの心だからお互いが孤独なんだっていうことの“ONE”です、みたいなことをライブの場で感じるんですよね。だからライブが終わった後は、まあいろいろあるし、だらしないところもあるけど、とりあえずよく生きて来たねってお互いを讃えあえるんですよ。アルバムを通過したからこそ表現できた新曲――新曲「茜」について伺います。この曲は直太朗さんの中で大切な曲としてずっとあり続けたものなんですよね?そうですね。森山直太朗「茜」MV――きっかけとしてはドラマ『家庭教師のトラコ』の主題歌ということがあったと思うのですが、直太朗さんを動かした最も大きなものは何だったんでしょうか?遊川和彦さんの脚本とこの曲が持っている大きなテーマみたいなものが合致したところですね。すべてが一緒ではないんですけど、自分の中でしっくりくる感じがあって。それは歌詞にも反映されているんですけど、千代に八千代に染まる茜色の空こそが愛よりも確かなものなのだと。僕らが愛だ恋だと今話せているのは、何億光年という途方もない時間を含んだ宇宙だったり、そこにできた地球で太陽が昇ったり沈んだりをずっと繰り返している営みがあったその先に俺たちのすったもんだがあるんだっていう(笑)。その強烈な主観と強烈な客観を表現したいというのがこの曲にはあって、それを表現しきれているかどうかはわからないんですけど、そういう意味では『家庭教師のトラコ』に登場するティーチャーであるトラコが掘り起こそうとしているもの、単に勉強を教えて成績を上げるだけではないやり方だったり、またトラコ自身が抱えているものだったり、そういった一筋縄ではいかない設定や物語の持つ深みが、この曲のただのラブバラードでは収まりきらない感じに共鳴したんですよね。エネルギーとして同質のものを宿しているなと感じたんです。――その、曲の持つ根源的なエネルギーは、具体的な形にする前からあったものなんでしょうか?あったとは思うんですけど、どうしてもそれを具現化する勇気がなかったというか。〈あなたとわたし〉の曲にとどまっていたんですけど、最初の方に話したこの1、2年の経験を通過して改めてこの曲に向き合った時にもっと強い何かが埋まっていると感じられたんですよね。それを掘り下げてみたいと思ったんです。さらにそれをタイアップという枠組みの中で短期間にどこまで深く掘れるかということにチャレンジしてみたかったんです。――そう考えたらアルバムを通過したことで見える世界、感じられる世界というのがこれまでと違っているということの証明でもある曲ですね。あるいはそれは過去とも地続きであるという確かな実感でもあるかもしれない。きっとアルバムを作っていなかったらまだ引き出しの中で眠っていた曲だったかもしれませんね。ドラマ主題歌のお話がきっかけとしては本当にありがたかったです。そこで思い切ってこれまでのものを白紙に戻す決断もできましたから。ただ、《茜、茜色に染まるあの空》というフレーズと、それが《何より大切なもの》という認識は元の歌詞の中にもあって、そこには強いものがあると感じていたんです。でも客観的に考えて、どうして茜色の空が何よりも大切なのだろうか?っていう疑問に自分でずっと答えられないでいたんですよね。それでドラマのお話をいただいて、一旦ゼロからそこを突き詰めてみることにしたんです。結論を言えば、最初に考えていたものから大幅に変わったんですけど、それは物事の捉え方という部分においての変化が大きかったですね。沈んでいく夕日をあなたとわたしが見ているというノスタルジックな感情ではなく、茜色に染まる空からの逆算で物語を作り直していきました。――強烈で圧倒的な自然の側から描いている人間の姿がこの曲には焼き付けられているのですが、それは言ってしまえば、人間を突き放して見るような距離感を得られているのが今の直太朗さんの核心なのかなという気がします。だからこそ人間の根幹を見つめられるという。最後にツアーの話に戻りますが、〈前篇〉を弾き語り、〈中篇〉をブルーグラスバンド、そして10月からの〈後篇〉をフルバンドで回ります、だんだん世界ができていくようなイメージがありますね。最初に弾き語りでできたのがよかったですね。自分の足元を知れたというか。弾き語りは今までもずっとやってきたのに、20年目にして新しい表現のかたちを発見できたような感覚なんですよね。でも自分ひとりではできないことっていうのは当然ですけどたくさんあって、だからこそ旅を続けていく途上で、音楽を通して賛同してくれた仲間が増えていくというような感覚が頼もしいですね。徐々に仲間の輪が膨らんでいって、最終的にはまたひとりに戻るのかな(笑)。ちょっとわからないですけど。きっとやり切った先にまた新しいスタイルがあるんじゃないかなと思います。Text:谷岡正浩Photo:山本佳代子ぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント森山直太朗のサイン入りチェキを2名様に!【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!<配信情報>森山直太朗「茜」Now On Sale※日本テレビ系水曜ドラマ『家庭教師のトラコ』主題歌森山直太朗「茜」配信ジャケット配信リンク:<番組情報>日本テレビ 新水曜ドラマ『家庭教師のトラコ』毎週水曜 22:00~放送中『家庭教師のトラコ』ビジュアル番組公式サイト:<ツアー情報>森山直太朗 20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』<後篇>10月15日(土) 埼玉・川口総合文化センター リリア メインホール10月16日(日) 千葉・浦安市文化会館 大ホール11月3日(木・祝) 青森・弘前市民会館 大ホール11月4日(金) 岩手・盛岡市民文化ホール 大ホール11月6日(日) 山形・シェルターなんようホール(南陽市文化会館)大ホール11月24日(木) 東京・中野サンプラザ12月2日(金) 広島・上野学園ホール12月4日(日) 兵庫・神戸国際会館こくさいホール12月17日(土) 群馬・美喜仁桐生文化会館 シルクホール12月24日(土) 長野・大町市文化会館 エコーホール※2023年以降の公演は、今後も随時追加発表されます。20thアニバーサリーツアー『素晴らしい世界』特設サイト:<リリース情報>森山直太朗 20周年記念オリジナルアルバム『素晴らしい世界』Now On Sale●初回限定盤(CD+詩歌集):5,500円(税込)・CD(全12曲+ボーナストラック3曲)・『森山直太朗 詩歌集』(全100曲、222ページ)※紙ジャケット&スリーブケース(192mm×141mm)仕様『素晴らしい世界』初回限定盤ジャケット●通常盤初回プレス(CD):3,300円(税込)・CD(全12曲)※ダブル紙ジャケット仕様※初回プレス出荷終了次第、同価格の通常仕様に切り替わります。『素晴らしい世界』通常盤初回プレスジャケット【収録曲】01. カク云ウボクモ ※映画『心の傷を癒すということ 劇場版』主題歌02. 花(二〇二一)※公益社団法人 日本芸能実演家団体協議会 「2021年度 JAPAN LIVE YELL project 」テーマ曲03. 愛してるって言ってみな04. 素晴らしい世界05. boku06. papa07. 落日(Album Ver.)※映画『望み』主題歌08. すぐそこにNEW DAYS09. 最悪な春(Album Ver.)10. さくら(二〇一九)※日本テレビ系水曜ドラマ『同期のサクラ』主題歌11. されど偽りの日々12. それは白くて柔らかい ※テレビ東京系ドラマ24『スナック キズツキ』エンディングテーマ■ボーナストラック13. ありがとうはこっちの言葉 ※アニメ『ソマリと森の神様』オープニング主題歌14. 最悪な春(弾き語り)15. さくら(二〇二〇合唱) ※カロリーメイトCM「見えないもの」篇CMソング※ボーナストラックは初回限定盤とファンクラブ限定盤のみ購入リンク:周年記念特設サイト『素晴らしい世界』:関連リンク森山直太朗 オフィシャルサイト:森山直太朗 Twitter:森山直太朗スタッフ Twitter:森山直太朗 Facebook:森山直太朗 TikTok:森山直太朗 UNIVERSAL MUSIC オフィシャルサイト:森山直太朗 YouTube:森山直太朗のにっぽん百歌:
2022年08月31日11月11日に東京・中野サンプラザホールで開催される『ベルウッド・レコード50周年記念コンサート』のスペシャルゲストが発表された。「ベルウッド・レコード」は、1970年代に日本のフォーク・ロックの黎明期を支え、後のJ-POPの発展に大きな影響を与えた音楽レーベル。このたびベルウッド・レコードを愛する佐野史郎、なぎら健壱、森山直太朗の3組がスペシャルゲストとして出演することがアナウンスされた。なお同コンサートには出演者として、あがた森魚、伊藤銀次、いとうたかお、大塚まさじ、小室等、鈴木慶一、武川雅寛、鈴木茂、中川五郎、六文銭といったレーベルとゆかりのあるアーティストが名を連ねている。チケットは、本日8月26日よりプレリザーブ2次受付がスタートした。<コンサート情報>50th Anniversary Concertベルウッド・レコード50周年記念コンサート11月11日(金) 東京・中野サンプラザホール開場17:00 / 開演18:00『ベルウッド・レコード50周年記念コンサート』出演者■出演者あがた森魚 / 伊藤銀次 / いとうたかお / 大塚まさじ / 小室等 / 鈴木慶一×武川雅寛 / 鈴木茂 / 中川五郎 / 六文銭■スペシャルゲスト佐野史郎 / なぎら健壱 / 森山直太朗■Bellwood 50th BAND:高田漣(G)/ 坂田学(Ds)/ 伊賀航(B)/ 野村卓史(key)/ 武嶋聡(Sax / Cla)【チケット料金】S席:12,000円(税込)※ロゴ入りキャンバストートバッグ付A席:9,000円(税込)※全席指定※未就学児入場不可■プレリザーブ2次受付受付期間:8月26日(金) 12:00~9月7日(水) 23:59受付はこちら:■一般発売:9月17日(土)~チケットに関する問い合わせ:DISK GARAGETEL:050-5533-0888(平日12:00~15:00)特設サイト:関連リンクBW50th Project Facebook Project Twitterベルウッド・レコードHP
2022年08月26日