タレントの清水ミチコが30日、東京・千代田区の日本武道館で、ものまねライブ『国民の叔母 清水ミチコの一人フェス~in 武道館 SPECIAL』を開催した。今年10月にスタートした同ライブは、2年ぶりとなる“一人フェス”全国ツアー。今年1月2日にも武道館単独ライブを行った清水は、「362日ぶりの武道館です!来年で30周年なので、今日は思いっ切りみなさんにサービスしたい」と笑顔であいさつ。松任谷由実、中島みゆき、森山良子といった往年のネタから、SEKAI NO OWARI、藤田ニコルなどの新ネタまで、約100人のものまねレパートリーを披露し、約8,000人の観客を爆笑の渦で包んだ。また、シークレットゲストとして、高校からのファンで自身のレパートリーの一人でもある歌手の矢野顕子が登場。「大好きな方をゲストでお迎えすることができました。すごくうれしい~!」と大感激する清水は、矢野と2台ピアノで『いもむしごろごろ』や『ひとつだけ』など4曲を熱唱し、矢野も「気持ち良いね!」と満足げな笑み。演目終了後、2回のアンコールに応えた清水は、「またご一緒しましょう。どうもありがとう!」と大きく手を振ってステージを後にした。ライブ終了後は、報道陣の取材に応じ、「良いお客さんで助かった~。テレビでやりにくネタもやりやすかった(笑)。自分自身も怯えがなくて楽しくできました」と手応えを語り、憧れである矢野との共演に、「ものすごく楽しかった。本当に幸せ。思わずウルッとしました」と感激の面持ち。「武道館で始まって、武道館で終わった年。いつ死んでも悔いはない」と晴れやかな表情を浮かべた清水は、来年に向けて、「ライブが楽しかったので、来年も続けていきたい」と意気込みを語った。
2015年12月31日写真家・森山大道によるカラー写真の展覧会「DAIDO IN COLOR」が、12月15日から16年1月30日まで東京・原宿のアートスペースAMにて開催される。60年代後半から80年代前半にかけて撮影された森山大道の作品は、モノクローム写真が作品の大半を締めていたが、グラフ雑誌の依頼などで路上でのスナップショットをカラーのリバーサルフィルムで撮影する機会があった。同展では、それらのカラー写真にフォーカスし、8×10インチサイズにプリントした150作品を展示する。1年間ほど続いた『週刊プレイボーイ』での連載のためのヌード写真(70年から71年)や、海外出張の渡航費用を捻出するために引き受けた作家・団鬼六とともに制作した『蜉蝣』のための緊縛写真を撮りおろしたのもこの時期。森山は、「モノクロームでは、プリントで操作をしたり粒子を荒らしたりできるが、カラーではそれができないし、そもそも考えていないんです。カラーでは、ニッポンの東京の俗っぽい場所や生々しい色を撮っている。単純にいうと、モノクロームには、印象性、象徴性、抽象性があるけれど、カラーには、ポップでクリアーでジャンク、いい意味でペラペラな感じがあるね。より心情的なモノクローム、より通俗的なカラー。自分の中にも両方があるわけだから、どちらも自分。分けることはできないんだよ」と語っている。【イベント情報】「DAIDO IN COLOR」会場:アートスペースAM住所:東京都渋谷区神宮前6-33-14 神宮ハイツ301会期:12月15日~16年1月30日時間:13:00~19:00休館日:月・火曜日
2015年12月08日大植真太郎、森山未來、平原慎太郎の3人のダンサーが言葉を交わし、身体をぶつけ合い、めまぐるしく展開していくパフォーマンス『談ス』。2014年の初演で好評を博した本作が、2016年3月に1か月をかけて、14都市を巡る全国ツアーを開催する。「談ス」公演チケット17歳で渡独以降、様々なカンパニーでダンサーとして活躍、自らのカンパニーC/Ompanyを立ち上げ、現在はスウェーデンを拠点に作品を発表している大植真太郎。数々の映画やドラマに出演しつつ、幼少時からのダンス経験を活かして「テ ヅカ TeZukA」、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」、「100万回生きたねこ」、「PLUTO」など数々の舞台作品でも活躍する森山未來。ダンスカンパニーOrganWorksを主宰しながら、コンドルズをはじめ国内外のカンパニーにも参加、劇団イキウメなどの演劇作品にも関わるなど活動の場をひろげている平原慎太郎。バックグラウンドの異なる3人のダンサーが集まり、ワークショップを重ね、そして生まれたのが『談ス』だ。『談ス』について森山は「今回のパフォーマンスがダンスなのかどうかも最早定かではないけれど、もし文字にしても許されるのであればこれはある種の『3人のアーティストたちによる三問三答』みたいなものかと。答えあるかな。ないかもな」とコメント。平原は「答えの無い問答を解くべく三者三様三本矢を束ねてへし折り、四の五の言わずロクでも無い日々を七転八倒九回裏のフルスイング狙いバット振り上げ十発十中目指す。そうして奇跡的に出来た我々のぶっとい一本。二度目の約束なんてない今日の待ち合わせ。もしもそれでも良いと見てくれると言うのであれば、是非見てもらいたいです」とメッセージをよせた。大植は今回の全国ツアーに対し「こんなツアーしたことない!ありきたりなコメントかもしれないが、したこと無いのだから、この時間を有意義に身を注ぐ」とコメント。森山も「堂々巡りもなんのその。とにかくこのツアーは言葉通りのドサ回りです。1か月で北海道から沖縄まで。僕にとっては素敵な初体験。怪我をしないようにすっごい気をつけながら、踊るとも喋るともしれない『談ス』を駆け抜ける所存です。他のふたりがどう思ってるかは知りませんが。お楽しみに。楽しみます」と期待をこめた。公演は2016年3月1日(火)の鎌倉芸術館での神奈川公演を皮切りに、3月3日(木)よりイイノホールでの東京公演、その後、名古屋、大阪、金沢、新潟、青森、仙台、札幌、京都、広島、福岡、大分、沖縄と各地を巡る。現在、神奈川・東京公演をはじめ、一部会場のチケット先行抽選販売を受付中。
2015年11月10日先日、ニューシングル『生きる(って言い切る)』のリリース日当日に、音楽活動の“小休止”を宣言した森山直太朗さん。予期せぬ発表に、「なぜ?どうして?」という声が湧き起こっている。「ちょうど1年前くらいから考えていたことで、6月にツアーが終わった段階で休もうと思っていました。最初はスタッフから勧められたので、僕自身も、えっ?とその時は思いましたよ。全く不満も何もなかったので。でも長年、アルバムを出してツアーをして…というサイクルを続けていると、ふとしたボタンの掛け違いで活動が先細っていったり、頭打ちになっていくこともある。それは表現や創作活動をする上で、致命的なことなんですよね。だからこそ今、一度足を止める必要があるのかなと感じ、決めました」しばらく森山さんの情感たっぷりの歌声が聴けなくなるのは、本当に寂しい。でも彼の決断は、未来に向かう前向きなものと信じたい。「いい状況の時ほど、見失ってしまうもの、見落としているものってありますよね。後から『実はそうだったのか』って気づくような。音楽とは感性の仕事だと思っているので、日常的に自分なりの感覚や呼吸がないと、成立しない職業です。これが良き決断かどうかは、これから自分が何をするかによりますが、客観的な目線で、表現や創作の正義をとったのだと思います」当初は6月に終了した全国ツアーを最後に休む予定だったそうだが、「今の自分を表すような一曲を提示したい」との気持ちで新曲『生きる(って言い切る)』を書きあげた。「“生きる、生きる”というフレーズが繰り返され、後ろに流れるギターも同じフレーズが何度もループするアレンジの曲です。その淡々とした繰り返しが人間の営みにもリンクする、そんな曲になりました。自分の中の節目というか、ターニングポイントとなる曲になったし、今の自分の状態がそのまま反映されている曲なので、どうあがいても逃げ道がない。今までのシングルとは周りのざわざわ感が全く違うし、強い意志を持ってリリースする一曲です」なお、シングルとしては珍しく、ライブ音源が5曲もカップリングされている。それも6月の全国ツアー「西へ」のファイナルステージのライブ。ファンにとっては嬉しいプレゼントになるはず。「いままで誰かの“活動休止”みたいなニュースを見ると『黙って休めばいいじゃん』とか思ってたほうなので、本当は発表するのはイヤでした(笑)。きっと僕も、同じように言 われているんだろうな。でも僕は生来怠け者で、時間があれば堕落していくタイプ。言っちゃったら、責任も出てくるから、それを見越して発表しました。デビュー以来、音楽活動をやめることはなかったし、戻ってきた日には、待ってくれていた方々の期待のハードルも高いでしょう。自分で決めたこととはいえ、抜き差しならない状況であると、今さらながら気づいてきました」来年再び、颯爽と戻ってくるのを待っています!◇もりやま・なおたろう9/23のテレビ朝日『M U S I C S TAT I O N ウルトラFES 』などに出演後、9月下旬より活動を小休止。来年には再開を予定。なお、親友・綾小路翔との男のデュエット曲『ライバルズ』も好評発売中。◇21st Single『生きる(って言い切る)』¥1,600タイトル曲の他、全国ツアー「西へ」のファイナルのステージより「生きとし生ける物へ」や「愛し君へ」など5曲のライブ音源を収録。(Universal Music/EMI Records)※『anan』2015年9月30日号より。写真・佐山順丸文・北條尚子
2015年09月25日“あなたとあなたの好きな人とのかかわりが、百年続きますように…”という歌詞が多くの人の心を打ち、曲をモチーフに新垣結衣&生田斗真主演で映画化もされた、一青窈の代表曲「ハナミズキ」。本日7月24日(金)放送のTBS「中居正広の金曜日のスマたちへ」に、一青さんがゲスト出演。これまであまり語られてこなかった、この名曲に込められた自身の壮絶人生を告白していることが明らかとなった。今回、一青さんは「SMAP」の中居さんが司会を務める同番組の人気企画「金スマ」特別編のゲストとして登場。これまでテレビではあまり語られてこなかった、彼女の亡き両親や家族にまつわる壮絶なストーリーを自ら明かす。実姉の証言と共に一青さんの人生ストーリーを通して、名曲「ハナミズキ」が誕生した秘められた背景を紐解いていくが…。一青さんといえば、台湾人の父と日本人の母のもとに生まれ、幼少期を台北で過ごした。慶應義塾大学在学中からアカペラサークルでストリートライブなどを行い、2002年、シングル「もらい泣き」でデビュー。翌年の日本レコード大賞ほか各新人賞を総ナメにし、NHK紅白歌合戦にも出場した。また、女優としても、台湾の名匠ホウ・シャオシェンの『珈琲時光』(’03)で浅野忠信と共演。現在、第1子を妊娠中だが、先日、女児を出産したばかりの広末涼子主演『はなちゃんのみそ汁』(12月公開予定)では広末さんの姉役で出演し、主題歌も担当する。この曲の奥深さは実力派アーティストたちをも惹きつけ、これまで幾多のカバーも生まれており、「繰り返し何度も歌ううちに新しい気持ちや解釈が芽生えてくる、奥行きのある歌です」(森山良子)、「この楽曲からは、いまはもういない大好きだった人が、遠い空からいつも見守ってくれている そんな景色を感じてしまった」(徳永英明)と、愛情あふれるコメントも寄せられている。3.11の際にも多くの人を勇気づけた「ハナミズキ」。そんな彼女自身が明かす、名曲誕生に秘めた思いとは…?なお、番組では一青さんが「ハナミズキ」を歌う際に金曜ドラマ「表参道高校合唱部!」の出演者らがコーラスとして参加することも決定!一青さん自身のカバーアルバムに収録されている「ハナミズキ」は、彼女の母校の生徒たちとの合唱曲になっているが、「金スマ」では「表参道高校合唱部!」出演者10名との合唱を披露。日本を代表する名曲「ハナミズキ」を、アーティスト本人と合唱をテーマにしたドラマ出演者が一緒に歌うという、非常に珍しい形でのコラボレーションが実現した。この特別企画の実現に一青さんは「母校の生徒たちと歌った(「ハナミズキ」の)セルフカバーバージョンを、今回(『金スマ』の中で)、ドラマ『表参道高校合唱部!』の皆さんと歌わせていただきました。やはり、みんなで一つの歌を一生懸命、声を合わせて歌うというのは、すごく清清しく、そして一体感が持てるので、今後もいろいろな人たちと声を合わせて(歌って)いきたいなと思います」とコメント。さらに、「表参道高校合唱部!」香川真琴役で主演を務める芳根京子を始めとしたドラマの出演者たちはこの日の為に練習を重ね、緊張した面持ちで収録に臨んだそう。実際にコーラスを終え、「ドラマでは合唱をしていますが、今回はコーラスに初めてチャレンジするということで、練習のときからみんなとても緊張していました。普段の合唱部のメンバーに加えて、合唱部以外の出演者も一緒に歌ったので、ぜひそこも注目していただければと思います」と見どころを語った。「今後、ひょっとして私がたとえば先生の役とかで(ドラマで)ご一緒できたら、また一緒に歌えるのがすごく楽しみなので、そんなことも夢見ながら歌わせて頂きました」(一青さん)、「今後、ドラマのなかで一青窈さんにゲストで出演していただいたり、『ハナミズキ』を歌う機会があったらいいですね」(芳根さん)とそれぞれに「表参道高校合唱部!」での再共演を望んだ。一青窈がゲスト出演する「中居正広の金曜日のスマたちへ」は7月24日(金)21:00よりTBSにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年07月24日俳優であり、ダンサーとしても活躍する森山未來が企画・出演した「Judas, Christ with Soy(ユダ、キリスト ウィズ ソイ)~太宰治『駆込み訴え』より~」のジャパンプレミアが7月11日(土)、12日(日)、愛媛県内子町の芝居小屋「内子座」で開催された。2013年に1年間、文化庁文化交流使としてイスラエルに滞在していた森山さん。帰国後は、浦沢直樹原作の舞台「プルートゥ PLUTO」への出演や、帰国後初の映像作品となるWOWOWの連続ドラマW 「煙霞 ~Gold Rush~」への出演が控え、また再び日本での活躍が大きく期待されている。今回の舞台「Judas, Christ with Soy~太宰治『駆込み訴え』より~」は、森山さんとテルアビブで活躍するイスラエル人アーティストであるエラ・ホチルドが、太宰治の「駆け込み訴え」を土台として制作した作品。イスラエル滞在中にエラさんと出会った森山さんは、2014年9月に本作品をテルアビブにてプレミア公演を行った。愛媛県内子の来年100周年を迎える由緒ある芝居小屋「内子座」にて行われた今回の公演では、太鼓芸能集団である「鼓童」に10年間に所属し、2013年に独立した吉井盛悟を新たに迎え上演された。森山さんたちは、内子にて一か月のレジデンス(滞在型創作)を行い、今回の公演に控えたそう。会場の枡席は埋め尽くされ、3公演で延べ1,500人が訪れるという、立ち見も出るほどの盛況ぶりを見せた。遠方からの来場者や、地元の老若男女の観客は、身体全部で表現するダンスと少しの台詞で構成される森山さんととエラによるパフォーマンスと、吉井さんの音楽とのコラボレーションが繰り広げられる舞台を、食い入るように見つめていた。公演を終えた森山さんは、「とにかく1か月、エラと盛悟の3人で走り抜けました。大自然と暖かな人柄に囲まれて創作されたこの作品には、間違いなく内子の風が吹き抜けています。豊かな時間を提供してくれた全ての方々に、そして内子座まで足を運んでいただいた観客の皆様に心から感謝します。これからこの作品は日本国内外問わず様々な場所で公演し、さらに成長していく予定です。またどこかでみなさんにお会いできる日を楽しみにしています」とのコメントを寄せている。本舞台は内子でのジャパンプレミアを終え、10月には横浜で3年に一度開催されている「Dance Dance Dance@YOKOHAMA2015」での公演を予定している森山さん。ダンス修行を経た森山さんのパフォーマンスに注目だ。(text:cinemacafe.net)
2015年07月16日チャップリンの遺体が誘拐された驚愕の実話に基づいた映画『チャップリンからの贈りもの』。このほど、各界の大御所から本作への絶賛コメントがシネマカフェに到着した。スイス・レマン湖畔。お調子者のエディの親友オスマンは、娘がまだ小さく妻が入院中。医療費が払えなくなるほど貧しい生活を送っていた。そんな時テレビから“喜劇王チャップリン死亡”という衝撃のニュースが。エディは埋葬されたチャップリンの柩を盗み身代金で生活を立て直そうと、弱気のオスマンを巻き込み決死の犯行へ。ところが詰めの甘い計画は次々にボロを出し、ツキのなさにも見舞われて崩壊寸前。あきらめかけた時、追詰められたオスマンが最後の賭けに出た。人生どん底の二人に救いの手は差し伸べられるのか─―。2010年カンヌ国際映画祭グランプリを受賞した『神々の男たち』グザヴィエ・ボーヴォアが監督を務め、チャップリン遺族の全面協力のもと喜劇王チャップリンの遺体誘拐事件を映画化する『チャップリンからの贈りもの』。本作は、チャップリンが晩年を過ごした美しい邸宅や墓地をロケ地に撮影され、『黄金狂時代』『街の灯』『ライムライト』など往年の名画名曲名シーンを散りばめられた、フレンチテイストが香る現代のチャップリン映画のような作品に仕上がっている。そしてこのほど、本作を鑑賞した著名人の方々からコメントが到着!これまで、映画のコメント寄稿はあえてされてこなかった方々から、「この映画は別格」と言わんばかりの感動コメントが寄せられている。中でも、日本チャップリン協会の名誉会長をつとめ、チャップリンに実際会ったという貴重な経験を持つ黒柳徹子からは直筆のコメントが寄せられ、「まるでチャップリンが作ったかのような映画!なつかしい音楽で涙が出た。死んでも泣かせ、笑わせるのだ」と本作への賛辞を贈っている。ほかにも、本作のテーマでもある「エターナリー」を日本語訳で華麗に披露している森山良子をはじめ、チャップリン映画のポスターを始め、数々の装丁、イラストを世に送り出している日本を代表するイラストレーター和田誠や、今夏舞台「ライムライト」で主演を演じる石丸幹二からの絶賛コメントが届いている。<森山良子>時を経て尚、チャップリンの精神が蘇りメッセージがジーンと伝わってきます。一つ一つのシーンを描写するようなミシェル・ルグランの音楽がこの映画をさらに盛り立ててくれます。<和田誠>『チャップリンの黄金狂時代』を観た小学生のころから、チャップリンという喜劇人はぼくにとって特殊な存在でした。『モダン・タイムス』も『街の灯』も『独裁者』も『殺人狂時代』も、チャップリンは別格。ところが今度の『チャップリンからの贈り物』のチャップリンは別格どころではなく、遺体として描かれているのだ。これこそ初体験作品。<石丸幹二>チャップリンへの愛がいっぱい。『ライムライト』の断片探しも楽しめる。そして、思う。チャップリンは死してなお、私たちに人類愛を伝えてくれている。ところで主役の墓泥たち、チャップリンをそんなに粗末に扱うなよ。とことんツイていない人間たちの大騒動を、巨匠ミシェル・ルグランの美しい音楽とともにコミカルに描く本作。チャップリン愛に溢れた本作から、喜劇王チャップリンの世界に触れてみてはいかが。『チャップリンからの贈りもの』は7月18日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年07月03日音大卒でイタリアへの音楽留学の経験もあるシンガーソングライターの北野里沙が、メジャーデビュー後初となる東京でのホールワンマンライブ“北野里沙コンサート~母からの手紙~”を6月13日によみうり大手町ホールで開催。クラシックやオペラからポップスまでたっぷりと披露し、観客を感動させた。【チケット情報はこちら】鮮やかなオレンジの衣装で登場した北野は、満面の笑顔でおじぎをすると、デビューシングルに収録の「ファーストポジション」で伸びやかな美しい歌声を披露。「20代最後のライブですので、誕生日パーティのような気持ちで最後まで楽しんでください」とあいさつした。この日のライブは「観客のみんなをびっくりさせよう」とピアノ、ギター、ベース、ドラム、キーボードによる初のバンド編成でのぞんだ。「第1部はやりたいことをやらせてもらいます」と宣言すると、バラエティに富んだセットリストで観客を楽しませた。森山良子『あなたが好きで』、由紀さおり『真綿のように』のカヴァーでしっとりと聴かせると、続いてコンサート「クリエンターレ!」で共演した吉武大地(ESCOLTA)をゲストとして招き、その公演で披露した『王様と私』より『Shall We Dance?』を披露。同じくゲストとして登場したバリトンの平林龍とは、ヴェルディの歌劇『椿姫』の『乾杯の歌』を熱唱した。さらにピアニストの飯田俊明を迎え、シューベルトの『アヴェ・マリア』で美しいソプラノを披露。プッチーニの歌劇『ラ・ボエーム』の『私が街を歩けば』では、ピアノ演奏だけでマイクを使わずに生声で美声を響かせ、会場は拍手喝采となった。第2部は、“シンガーソングライター北野里沙”をテーマにしたステージ。白のワンピースに着替え、頭には大きな花飾りを付けて登場した北野は、祖父と遊んだ記憶を歌にした『かげおくり』やショパンの曲をモチーフにした『温もり』を歌い上げた。さらに、新曲も披露。大人をイメージして作ったという『ホンコンナイト』は、ジャジーでムーディなアレンジでセクシーな女性の一面を見せつけた。本編最後は、20歳の時に母親からもらった手紙をモチーフに初めて作詞作曲したデビュー曲『母からの手紙』。語りかけるように歌い、会場には感動が広がった。アンコールでは、新曲『ありがとうのかわりに』を披露し、観客に歌で感謝を伝えた。北野里沙は、8月1日(土)に新潟・なかさと清津スキー場 特設ステージで行われる“津高原サマーコンサート「南こうせつwithフレンズ」”にオープニングアクトとして出演する。チケット発売中。取材・文:門 宏
2015年06月30日森山未來が主演する連続ドラマW『煙霞 -Gold Rush-』のポスタービジュアルと場面写真が解禁された。本作は、直木賞作家・黒川博行の同名小説を、関西出身の主要スタッフとキャストで実写化する徹底的に“大阪感”に拘った痛快アクション・サスペンスだ。その他の画像ドラマW『煙霞…』は、私立学校の乱脈経営の実態を背景に、理事長の隠し財産である“巨額の金塊”を強奪する計画に巻き込まれてしまった主人公・熊谷(森山)が、騙し騙されながら、大阪から神戸を疾走するというストーリー。兵庫出身の森山のほか、高畑充希(大阪出身)、桂文珍(兵庫出身)らが出演し、映画『マエストロ!』『毎日かあさん』の小林聖太郎(大阪出身)が監督を務め、ドラマ『花咲舞が黙ってない』の江頭美智留(兵庫出身)が脚本を手がけた。ポスタービジュアルには“大阪を奪え。”と書かれ、ゴールドに輝く大阪の街並みの背後で、不敵な笑みを浮かべる主人公の姿が映し出されている。森山は「コン・ゲーム的なシリアスな部分や、大阪のちょっと柔らかい、でもちょっと影がある不思議なごっちゃな空気をない交ぜにしながら『煙霞-Gold Rush-』というドラマはすごく面白い作品になると思います」とコメントを寄せている。連続ドラマW『煙霞 -Gold Rush-』7月18日(土)スタートWOWOWプライムにて毎週土曜夜10:00(全4話)※第1話無料放送
2015年05月28日主演に森山未來、ヒロインに高畑充希を迎え、直木賞作家・黒川博行の小説をオール関西キャストでドラマ化した「煙霞(えんか)-Gold Rush-」。この度、本作のポスタービジュアルと場面写真が解禁となった。美術講師・熊谷(森山未來)は、理事長の酒井(桂文珍)が経営を私物化している「礼儀・純潔・奉仕」がモットーの大阪の私立晴峰女子高校で働いているが、給料が 正教員の三割引きというしがない立場。ある日、破天荒な言動で学校からにらまれている音楽教師の菜穂子(高畑充希)とともに体育講師・小山田(尾上寛之)から、酒井に不正の証拠を突きつけ、自分たちの身分保証を求めようと持ちかけられる。思い切って酒井の愛人・朱実(中村ゆり)のマンションに乗り込んだが、その後酒井と朱実が行方不明に。 なぜか“教育コンサルタント”箕輪(木下ほうか)と中尾(木村祐一)に誘拐されてしまったようだ。熊谷と菜穂子は訳も分からぬうちに、酒井の隠し財産である巨額の金塊を奪う計画に巻き込まれることに…。WOWOW土曜オリジナルドラマの本作は、大阪を舞台に、騙し騙され、二転三転する手に汗握る物語。今回公開されたポスタービジュアルは「大阪を奪え。」のキャッチコピーの通り、ゴールドに輝く大阪の街並みを押し出し徹底的に「大阪感」に拘っている。また、5月26日にクランクアップしたばかりの本作の場面写真も解禁。美術室で共謀する森山さん扮する熊谷と高畑さん扮する菜穂子を捉えたビジュアル、消えた理事長を追う森山さん、高畑さん、尾上さんの姿も撮影現場から到着した。2013年から1年間、イスラエルでダンス修行を行った森山さん。帰国後初主演作としてWOWOW土曜オリジナルドラマの主演に抜擢された。監督には映画『マエストロ!』の小林聖太郎、脚本は「ごくせん」の江頭美智留。一筋縄ではいかないストーリー展開に期待が膨らむ。「連続ドラマW煙霞 -Gold Rush-」は7月18日(土)より毎週土曜22時~WOWOWにて放送。(全4話・第1話無料放送)(text:cinemacafe.net)
2015年05月28日俳優の森山未來が主演を務める、7月18日スタートのWOWOWオリジナルドラマ『連続ドラマW 煙霞-Gold Rush-』(毎週土曜22:00~)のポスタービジュアルと場面写真が28日、公開された。同作は、直木賞作家・黒川博行の同名小説が原作。森山未來演じる女子高の美術講師・熊谷が、音楽教師の菜穂子(高畑充希)とともに、学園を私物化する酒井(桂文珍)に不正を突きつけようとするが、酒井は愛人とともに誘拐されてしまう。熊谷と菜穂子は訳もわからぬまま、酒井の隠し財産である巨額の金塊を奪う計画に巻き込まれ――策略に次ぐ策略で、だましだまされ、二転三転していくストーリー。見る者も煙に巻くという作品となっている。大阪を舞台に繰り広げられ、出演者も全員が関西出身。今回公開されたポスターも、「大阪を奪え。」というキャッチコピーに、ゴールドに輝く大阪の街並みが描かれ、徹底的に"大阪感"にこだわっている。このほかの出演は、中村ゆり、木下ほうか、木村祐一、尾上寛之ほか。脚本は『ごくせん』『花咲舞が黙ってない!』の江頭美智留。監督は、映画『マエストロ!』『毎日かあさん』の小林聖太郎。プロデュースは、井上衛、河添太が務める。
2015年05月28日『ジョジョの奇妙な冒険』で知られる漫画家・荒木飛呂彦の短編漫画『死刑執行中脱獄進行中』が森山未來の主演で舞台化されることが決まった。荒木作品が舞台化されるのは今回が初めて。『死刑執行中脱獄進行中』は、投獄されて理不尽な扱いを受ける死刑囚が脱獄を試みる密室サスペンス。1995年「スーパージャンプ」で発表され、後に発売された短編集に表題作として収められている。初めての舞台化に荒木は「予測できない期待感と楽しみがあります」とコメント。一方主演の森山は「荒木飛呂彦さんの持つ唯一無二の様式美を、身体、テキスト、音楽、照明、映像、衣装など、現代の舞台芸術が持ち得るかぎりの要素を総動員して、演出家、ダンサーをはじめとする素敵なクリエイター達と有機的に具現化していくつもりです。この舞台が演劇なのか、ダンスパフォーマンスなのか、ジャンルレスなインスタレーションなのか。それは観劇後のあなたの選択にお委ねします」とコメントを寄せている。構成・演出・振付は演劇ユニット「冨士山アネット」の主宰・長谷川寧。11月に東京・天王洲 銀河劇場で上演された後、12月には全国でも公演。
2015年05月18日ハリウッド俳優 トミー・リー・ジョーンズが出演する、サントリーの企業テレビCM「宇宙人ジョーンズのサントリー調査シリーズ」の第3弾が5月9日から放送される。同シリーズは、とある惑星からやってきた宇宙人ジョーンズが、サントリーの社員に扮し、“水と生きる SUNTORY”をコーポレートメッセージに掲げる同社の社会貢献活動について調査する様子を描いていく企業テレビCM。第1弾「入社前」篇では、コーポレートメッセージの意味を理解するために、森の中で大きな滝に三日三晩打たれ続け、第2弾「天然水の森・レクチャー」篇では、森の整備活動を行う「サントリー 天然水の森 事業部」に配属され、先輩社員からレクチャーを受ける姿がユニークに描かれた。第3弾となる今回のCMは、「天然水の森・現地調査」篇。同社が森林整備活動を展開する“天然水の森”を現地調査するジョーンズの姿が描かれる。森が健康かどうかを見極めるために“フクロウ”に変身する、コミカルなトミー・リー・ジョーンズの姿と演技が見どころだ。30秒と60秒の2バージョンを備える。CMのテーマ曲はシンガーソングライターの森山良子が担当。楽曲『Edelweiss(エーデルワイス)』に乗せて、すべてを包み込んでくれるような優しい歌声が物語をいっそう引き立てる。なお、同社グループは、水源涵養(かんよう)林として高い機能を持つ森を育てるとともに、豊かな生物多様性を持つ森づくりを行う「サントリー 天然水の森」の活動を2003年から推進。現在、全国18カ所・約8,000haの森において、地域や学識経験者と連携しながらCMの「天然水の森 事業部」のモデルとなっている「エコ戦略部」が保全活動を行っている。
2015年05月08日『メン・イン・ブラック』『ノーカントリー』で知られるハリウッドの名優、トミー・リー・ジョーンズ。このたびサントリーグループの企業広告に、缶コーヒー「BOSS」のテレビCM「宇宙人ジョーンズの地球調査シリーズ」でのコミカルな演技でも話題を集めているトミー・リー・ジョーンズの起用が決定、第3弾となる新CMの内容が公開された。とある惑星からやってきた宇宙人ジョーンズが、サントリーの社員に扮し、サントリーという企業について調査する様子を描く本シリーズ。第1弾「入社前」篇では、“水と生きる”というサントリーのコーポレートメッセージの意味を理解するために、森の中で大きな滝に三日三晩打たれ続け、第2弾「天然水の森・レクチャー」篇では、実際にサントリーへ入社し、“水”を育む森の整備活動を行う「サントリー 天然水の森 事業部」に配属され、先輩社員からレクチャーを受ける姿が描かれた。そして5月9日(土)より公開となるシリーズ第3弾「天然水の森・現地調査」篇では、サントリーが森林整備活動を展開する「天然水の森」を現地調査するジョーンズの様子が描かれる。豊かな地下水を生み出す健康な森を育むための活動を、自分の目で見て学ぶジョーンズ。そこで先輩社員から、健全な森を見極めるためのバロメーターは“鳥”だと教わり、自ら鳥に変身。「どうやらこの会社は水のために、鳥まで守っているらしい」と感慨深そうにレポートしている。今回CMのバックで流れる楽曲「Edelweiss(エーデルワイス)」を担当しているのは、「涙そうそう」「さとうきび畑」など数々のヒット曲を生み出しているシンガーソングライターの森山良子。すべてを包みこんでくれるような優しい歌声が、物語をいっそう引き立てている。フクロウに変身するトミー・リー・ジョーンズの姿は、本CMくらいでしか見ることができないかもしれない。新TV-CM「天然水の森・現地調査」篇は、5月9日(土)から全国オンエア開始。(text:cinemacafe.net)
2015年05月08日オセロケッツの森山公一が、初のソロアルバム『Record!』を6月24日(水)にリリースすることが決定した。森山公一チケット情報今作は、オセロケッツのフロントマンとして1997年にメジャーデビュー以来、キャリア18年目にして初のソロアルバム。カントリーバンドThe Ma’amでの活動やプロデュースワークなど、様々なキャリアを通過した経験値と膨大な音楽的バックグラウンドに裏打ちされたサウンドデザイン、熟成が進む歌声と深みを増すウィットに富んだメッセージに心地よく翻弄される、シンガーソングライターとしての才気と狂気を存分に堪能出来る1枚となっている。また同作は、昨年1月より特設サイトにて随時アップされてきた収録曲全曲のMVをコンパイルしたDVD付豪華2枚組仕様となっており、音のみならず映像でも、彼の楽曲のめくるめく世界観を楽しめる。リリース記念ライブも決定しており、7月3日(金)大阪・心斎橋JANUSにて、森山がソロアルバムに楽曲提供した古市コータロー(THE COLLECTORS)と、高橋優やクリープハイプのプロデュースでも知られる浅田信一(SMILE)によるユニットANALOG MONKEYS、槇原敬之や藤井フミヤなど多くのトップアーティストのマニピュレーターとして活躍し、今作のプロデュースも手掛けた毛利泰士が所属するラクライを迎え、『森山公一Solo Album『Record!』発売記念ライブ「“レコハツ” in Osaka」』が行われる。なお、同ライブのチケット一般発売に先がけ、オフィシャル先行予約()を実施。受付は4月11日(土)昼12時から26日(日)午後11時59分まで。
2015年04月10日六本木の「IMA CONCEPT STORE」で、写真展「森山大道×M×蜷川実花」が開催される。これを記念して4月20日にトークイベントも行われる。この展覧会は森山大道の『Dazai』、蜷川実花の『蜷川実花:Self-image』という、両展覧会のカタログ発刊を記念したもの。会場では写真集の素材となったイメージを元に、ブックデザインを手掛けた「マッチアンドカンパニー」の町田覚の視点から“写真集による展示”が行われる。なお、森山の『Dazai』は、中学生時代に出会った太宰治の小説をオマージュしたもの。一方、『蜷川実花:Self-image』では、活動初期から撮り続けられてきた、モノクロのセルフポートレートが収録されている。【イベント情報】森山大道×M×蜷川実花 トークイベント会場:IMA CONCEPT STORE住所:東京都港区六本木5-17-1AXISビル3階会期:4月20日時間:19:00から20:30料金:1,500円(雑誌『IMA』定期購読会員は1,200円)
2015年04月07日代官山のレンタルスペース「AL」で、吉永マサユキ、及び森山大道が手掛ける「resist写真塾」の修了生による合同写真展「ex.resist vol.3」が開催される。期間は4月25日から5月5日まで。resist写真塾は写真家の吉永マサユキ、森山大道が、社会性のある写真家の養成を目的に開校した学校。ゲスト講師による講義を頻繁に行いながら、プロの表現者としての厳しさを指導しており、その独自のスタイルは業界内でも話題となっている。出展作家の1人、川本健司は同写真塾の1期生として06年から講義に参加。今回の展示会では街で酔って寝た人々を、その状況や時代背景と共に撮影した「よっぱらい天国」が出展された。そこには路上で無防備な姿をさらす、日本ならではの平和な光景が写しだされている。一方、星玄人の「STREETPHOTOEXHIBITION1998~2014」は、歌舞伎町や大阪西成などの繁華街を写したスナップ写真。撮影は98年から現在に至るまで続いており、繁華街のネオンの下で蠢く人々の姿を切り取っている。その他、4月29日には出展作家や塾生によるトークイベントを、5月2日には川本健司と写真家の都築響一による対談を開催。26日には吉永マサユキと映画監督の山本政志によるトークイベントも行われ、写真塾の活動を伺うことが出来る。【イベント情報】『ex.resist vol.3』 川本健司 / 星玄人 写真展会場:AL 1階 main space住所:東京都渋谷区恵比寿南3-7-17-1階会期:4月25日から5月5日時間:12:00から19:00(初日は17:00から、最終日は17:00まで)会期中無休入場無料
2015年03月31日2013年10月から文化庁より文化交流使に任命され、海外での1年間のダンス修行で話題を集める俳優・森山未來。このほど、サントリービールの新ジャンル「金麦クリアラベル」がリニューアルされることとなり、その新イメージキャラクターに森山さんが抜擢されたことが明らかとなった。森山さんはリニューアルに合わせて2月17日(火)より放送される、新CMにも出演する。同CMには森山さんに加え、月9ドラマ「HERO」の「あるよ…」のフレーズが印象的なマスター役で知られる田中要次、お笑いコンビ「TKO」の木下隆行、タレントのホラン千秋も出演。「商店街」篇、「おいしいのどごしの唄」篇の2種類が制作されるとのことだ。活気ある昔ながらの商店街を舞台に、「おいしいのどごし、はじまる。」をテーマとした、 “のどごしのおいしさ”をダイレクトに伝えるもの。CMソングにアメリカ西部開拓時代発祥の歌曲「いとしのクレメンタイン(Oh My Darling Clementine)」を起用し、森山さんらキャストたちが軽快なメロディーに合わせて歌い上げるのだが、その歌唱力は圧巻だ。声高らかに紡いでいく力強い発声、高音でもまったくぶれないビブラート、感情豊かな表現力は、一瞬にしてその場の監督やスタッフの心を魅了したそうだ。撮影を経て、森山さんは「ひとつひとつのシーンがテンポよく、エネルギッシュに進んだので、楽しく撮影することができました。一番印象に残っているのは、やっぱり飲みカット。あれは難しかったですね(笑)。でも、地元で働いていて、地元の人と酒を酌み交わすという空気感がとても素敵で、そういう商店街のあったかい空気の中で、『金麦クリアラベル』をおいしく飲むことができたと思います」とコメントを寄せている。舞台・TVドラマ・映画など様々なメディアで“表現”してきた森山さん。今回の歌には発声方法やキーの高さなど、森山さんのアイデアも採用されているとのこと、そのクオリティを確かめてみて。「金麦クリアラベル」新CMは2月17日(火)より全国にてオンエア。(text:cinemacafe.net)
2015年02月13日森山直太朗が2015年1月30日埼玉・戸田市文化会館より約1年ぶりの全国ツアーをスタートさせた。初日となったこの日のライブは、昨年リリースの最新アルバム『黄金の心』の収録曲「若者たち」や、おなじみの曲まで新旧織り交ぜたセットリストを披露。また、彼のライブ名物である軽妙なMCも披露された。ツアー「森山直太朗コンサートツアー2015『西へ』」は6月24日(水)東京・NHKホールまで、35か所で37公演を開催。ツアー前半戦のチケットは全公演完売。ツアー後半戦である4月4日(土)静岡・三島市民文化会館 大ホールからファイナルまでのチケットは発売中。■森山直太朗コンサートツアー2015『西へ』後半4月4日(土)三島市民文化会館 大ホール(静岡県)4月11日(土)福岡サンパレス(福岡県)4月12日(日)宝山ホール(鹿児島県文化センター)(鹿児島県)4月15日(水)広島アステールプラザ 大ホール(広島県)4月18日(土)サンポートホール高松(香川県)4月25日(土)バロー文化ホール 大ホール(旧多治見市文化会館)(岐阜県)4月26日(日)金沢市文化ホール(石川県)4月29日(水・祝)神奈川県民ホール 大ホール(神奈川県)5月9日(土)守山市民ホール(滋賀県)5月10日(日)名古屋国際会議場 センチュリーホール(愛知県)5月15日(金)アルカスSASEBO(長崎県)5月17日(日)豊後大野市総合文化センター エイトピアおおの(大分県)5月22日(金)神戸国際会館こくさいホール(兵庫県)5月24日(日)倉敷市民会館(岡山県)5月30日(土)須坂市文化会館 メセナホール(長野県)5月31日(日)新潟県民会館 大ホール(新潟県)6月6日(土)札幌市教育文化会館 大ホール(北海道)6月7日(日)音更町文化センター 大ホール(北海道)6月13日(土)那覇市民会館 大ホール(沖縄県)6月21日(日)東京エレクトロンホール宮城(宮城県民会館)(宮城県)6月24日(水)NHKホール(東京都)
2015年02月02日12月20日から2015年2月23日まで、森山大道写真展「Dazai」が開催される。展覧会タイトルの「ダザイ」とは、小説家・太宰治のこと。太宰は青森の富裕な一家に生まれ、小説家として活動したのは1933年から48年のわずか15年間。玉川上水に入水自殺して38年の一生を閉じた。この短い期間に歴史に刻む名作を生み出している。代表作は『人間失格』『斜陽』『津軽』『晩年』など。女性の告白体を得意とし、短編の名手として知られる。誕生日である6月19日には太宰が眠る三鷹・禅林寺にて彼を悼む「桜桃忌」が未だに開かれており、現代においてもその作品は色褪せない。写真家・森山大道も、彼に魅了された1人という。森山が太宰の小説と出合ったのは、中学生時代という。学校を厭い、ストリートを学び舎としていた多感な時期に、作品から受けた影響の大きさは計り知れない。時を経た今、森山は、「太宰の小説は、僕が嗅覚や視覚によって感知し、記憶した戦後のイメージとぴたり符号する」と語っている。結果、最新作となる写真集『Daido Moriyama: DAZAI』(マッチアンドカンパニー・MMMレーベル no.5、太宰治『ヴィヨンの妻』収録/5,000円)を刊行するに至り、同時にまた、森山が太宰へのオマージュとしてセレクトした、70年代から現在に至るまでのモノクローム作品約50点を展示する今回の企画が実現した。会場は、原宿のアートスペース「AM」。1月10日の15時から16時まで、森山大道のサイン会も予定されている。【イベント情報】森山大道写真展『DAZAI』会場:AM住所:東京都渋谷区神宮前6-33-14神宮ハイツ301/302会期:12月20日から2015年2月23日時間:13:00から19:00休廊日:月(最終日除く)・火曜日12月29日から1月6日入場無料
2014年12月15日2015年2月11日(水)に東京・サントリーホールにて『Ryoko Classics2』を開催する森山良子が、ぴあのインタビューに答えた。『Ryoko Classics』は2013年に第1回が開催。アンコールを望む声が多く寄せられ、その期待に応えて、再びオーケストラとの共演が行なわれる運びとなった。公演ではオリジナル曲に加え、映画音楽やミュージカルのレパートリーも披露される予定。幅広いファンが楽しめる夢のコンサートになりそうだ。まずは、昨年2月にリリースしたアルバム『Ryoko Classics』について話を聞くと、「実は、声楽のトレーニングはつねにずっと続けているんですよ。私が子供の頃に出会った先生がいて、70歳半ばを越えられていますが、今でもレッスンを見ていただいてます。フォルテを出すときにも、正しいイメージの作り方を教えてくださって、声の小さな歪みも正していただける。先生自身も勉強をして、つねに前進されているんです。『Ryoko Classics』にはスペシャルサンクスを捧げたい人がふたりいて、それは音楽に厳しかった母と先生なんです」と語った。さらに、「歌う」ということに話が及ぶと「ピッチ(音程)って、最近ではあまりうるさく言われないものなのかも知れませんが、私は子供の頃から鼻歌を歌っていても、父と母から『低い低い、フラットしてる』といつも注意されていたんです(笑)。音楽はまずピッチありきなんですね。今ちょうどレコーディングの最中なのですが、スタッフはそれほど細かく気にしないんです。私はどうしても正しいピッチで歌いたいので、(コンピューターで)波形を見て、少しでも下がっているとやり直します」とこだわりを見せた。また、今回の公演のように80名のオーケストラと歌う時も発声は変わってくるそうで、「こんなふうに歌っていたのが(ラララ…とリラックスした声)、こんなふうに(オペラ歌手のようにボリュームのある輝かしい声)に変わります(笑)。オーケストラと共演するのは楽しいですよ。オーケストラ・アンサンブル金沢やNHK交響楽団とも共演してきましたが、毎回大きな刺激を受けます。アレンジもオリジナルですから新しい楽譜を作ることも大事な目標になります。クラシックの既成の譜面をそのまま使うのではなく、自分なりのニュアンスが出るスコアを、アレンジャーの方に作って頂いています」と明かした。最後に、来年2月の公演における選曲に関して「クラシカルな楽曲と、私がずっと歌ってきた『さとうきび畑』『涙そうそう』『この広い野原いっぱい』といった“森山良子はこういう曲”というものを盛り込みながら、映画音楽の名曲やミュージカルも歌う予定です。映画から生まれた曲には素晴らしいメロディがたくさんあります。そういった音楽をオリジナルとともに楽しんで頂きたいです」と語った。チケットは発売中。(取材・文:小田島久恵)
2014年10月29日「ドラマとか映画の形で映像化されて、それがきっかけで本が売れるというのはすごくイヤなんです(笑)。作家である以上、あくまで自分の言葉、小説の力だけで勝負したいと思っています。だから、そうやすやすとは映像に変換できない小説を目指してずっと書いてきたつもりなんですよ」。そう飄々と言い切るのは、「ほかならぬ人へ」(’10)で直木賞を受賞した作家・白石一文だ。不遜な物言いでも、傲慢な姿勢でもなく、ただ小説家としての信念からの言葉、そんな風に感じた。しかし今回のインタビューは、そう語る白石さん初となる小説の“映像化”にあたってのもの。果たして、彼の中にどんな思いが巡っているのだろうか?今回映像化されるのは、白石さんによる2005年に出版された小説「私という運命について」(角川文庫刊)。舞台となるのは、バブルが崩壊し景気が低迷する1993年の日本。男性社会の中、女性総合社員第1号として大企業で働く亜紀の29歳から40代までの約10年もの時の流れを“運命”という視点で描いた大作だ。自身の作品を「僕にはある種マニアックなところがあって、読者が勝手に想像する余地をなるべく与えないような、(小説が本来持つ)行間を埋め尽くすようなものを書いてきました。この小説も、一見ドラマチックなんだけど、これを三次元にしたいとは作り手側もなかなか思わないだろうなと思っていたんです」と分析する。そんな彼の作品に果敢にも挑み、冒頭の言葉を口にする彼を口説き落としたのは、WOWOW。特に、オリジナルドラマを制作する“ドラマW”枠では、これまで湊かなえの「贖罪」や池井戸潤の「下町ロケット」など骨太な小説を丁寧に映像化し、そのクオリティの高さで多くの支持を得てきた。白石さんも「いまのTVドラマは誰かが殺されたり、突拍子もないことが起きたりと極端なお話ばかりになってしまってる気がします。そんな中で役者さんたちにとって、ここ(ドラマW)は“ラストリゾート”になってるんじゃないかしら。もし映像化の話が来るなら、WOWOWから持ち込まれたらいいなってずっと思っていました」と笑う。直木賞作家の原作に、硬派な作品を送り出す放送局、となればそこに集まるキャスト陣は実力派と呼ばれる日本が誇る役者たちだ。主人公・亜紀役には永作博美、そして彼女と数奇な運命を共にする男・康を演じるのは江口洋介。そのほかにも池内博之、三浦貴大、太田莉菜、藤澤恵麻、塩見三省、森山良子、宮本信子など豪華な面々が名を連ねている。永作さんが演じる亜紀は、時代に翻弄されながら自らの運命を必死に選び取ろうとする役どころ。さらに29歳~40代と演じる年齢の幅も広い。つまりは難役だ。そんな彼女を取り巻く江口さんを始めとする脇を固める俳優たちが演じる登場人物たちの心の複雑さも想像するに難くない。このキャスティングを原作者という立場からはどう見えるのだろうか?「永作さんが出演されると聞いて、とても嬉しかったですね。綺麗な人もそうじゃない普通の人も演じられる方ですから。『八日目の蝉』なんてもの凄い演技力だと感じました。まさか『Ribbon』(アイドル時代に所属していたグループ名)の人がこんな素晴らしい女優さんになるなんて思ってもいませんでしたが(笑)。この作品では子どもを生むことが大事なファクターになってくるので、その点でもよかった気がします。彼女は現実に2人のお子さんのお母さんでもあるわけですから。(康に関しては)特にこういう人でとイメージはしていなかったけど、どの俳優さんも演技力は抜群ですから役柄については何の心配もしていないんです」。ネット、特にSNSが流行り始めてから視聴者の声がより大きく聞こえてくるようになった現代のTVドラマ。どんな作品も賛否の声があがるが、作品に魅力を宿すためには、物語を紡ぐ者としては何が必要と考えているのだろうか?「人間というのは、本当にまっさらな自分になった時っていうのは、笑顔ではないと思うんです。表情を“作る”前の顔が、人間の本当の顔なんです。人生は笑いや充実だけで過ごせるほど甘くもないし、単純でもない。結局、どんな人も真面目な顔で、真剣に生きるしかないのです。であるならば、その人生の基本中の基本に触れないかぎり、魅力的な物語は生まれないんじゃないかと思います。だって、みんな突飛な人生を面白おかしく生きているわけじゃないでしょう(笑)」。その考え方は、白石氏の作品の根底に流れるものとも言える。本作のヒロイン・亜紀の物語は、バブル崩壊後の混沌の時代、2001年のアメリカ同時多発テロ、2004年の新潟県中越地震といった歴史的出来事を背景にして、元恋人の康や家族や愛し愛された人々と共に、選べなかった運命に後悔し、掴んだ運命を離すまいと懸命に生きる姿が描き出される。彼女の運命についてはぜひドラマで確かめて頂きたいが、“愛する・繋がる”ことについての物語を描き続けてきた白石氏に最後にこんな質問を投げかけてみた。本作は固定電話から携帯電話へと移行した時代の転換期、つまりは“パラダイムシフト”が起こった瞬間も捉えている――そして現在、時代はスマホへと移り、コミュニケーションのパラダイムシフトが今まさに起きているが、そんな“今”を描くならどんな小説を書くのだろうか?「テクノロジー自体はかなり先端的になって来ていると思います。例えばSNSでいうと、この前のアカデミー賞で俳優たちが授賞式の最中に撮った写真をTwitterにアップしてサーバーをダウンさせたり…。本屋さんに行くと、本を買う前にみんな書棚の前でスマホ片手にブクログなんかをチェックしてるんですよ。もしも、『ラストがつまらない』なんて書かれていたら本をレジまで持って行ってくれない(苦笑)。そういうことが日常の風景になりつつあるけれど、これは驚くべき変化だと思います。ある種、革命的と呼んでもいい気がする。たとえていうなら、フォード社がT型フォードを作ってみんなが自動車に乗るようになったら、“道路”というものが出来て地図が書き換えられてしまった。それまでは、地図の中に伸びている線はせいぜい自分の足で歩く道と鉄道の線路くらいだったわけです。いま起きてることはこれと同じで、頭の中の地図が書き換えられて、僕たちの脳内にまったく新しい“道路”が出来てきている。それは、すごく便利なことなんだけど、もともと道路というのは、生身の誰かと誰かが繋がるために存在するわけです。ところがあんまり手軽にいろんな情報にアクセスできたり、いろんな人のやっていることをバーチャルに見たり聴いたりできるようになったものだから、僕たちはいつの間にか、その道路の中をずっとうろうろしてるだけで、その先にいるリアルな人間と繋がることを忘れそうになっている気がしますね。自動車だったらいつかは降りて、たどり着いた場所にいる現実の人間たちと出会う。だけどいま僕たちの脳内で急速に発達している道路網というのは、誰とも直接繋がらなくていいような気分にさせる性質がある。情報は生きるために不可欠なものですが、ネットの世界に住んでいると、単に情報を獲得し続けるだけで生きて行けるような錯覚が生まれる危険性があります。そういうある種の麻薬性をネットやSNSは持っている気がしますね。だとすると、自分自身がいつの間にかネットワーク内を動き回る小さな電子的単位に化けてしまわないよう、僕たちはかなり意識的にインターネットやSNSを使いこなす必要があると思います。人間にとって本質的なものというのは何千年経っても変わらないんです。結局、自分自身が一体何者であるかを知るために僕たちは生きているし、そのために現実の生活があり、生老病死があり、そして、自分を映してくれる唯一の鏡とも言える“他人の存在”というものがある。大事なことは、誰かと繋がることだし、それはやっぱり互いに心や肉体を思い切りぶつけ合うことでしか実現しない。ずっとSNSだけを見ていていると、その辺の直感が鈍ってくるんですね。どうやって人を好きになったらいいかも分からなくなったりする。いろんなツールを使うのは誰かと繋がるためであって、もしも、この世に自分一人しか生きていなければ、それは生きていないのと同じだと思います。大切なのは、誰かと深く繋がり、誰かを深く愛したり、ひどく憎んだりすることです。本来そのための画期的なコミュニケーション・ツールとしてネットやSNSはあるんでしょうが、それがだんだん自己目的化しつつあって、みんなが本来の目的を見失ってきているのは確かでしょう。人間の肉体は生まれた瞬間から歳を重ねながら、どんどん衰えていきます。そのあいだ、僕たちの心臓は物凄い回数で自律的に拍動し、全身にあたたかい血液を流し続けてくれる。僕たちは、そういう懸命な肉体の営みの中で、誰かと会って顔を突き合わせて話しをしたり、男と女なら温かさを共有するために抱き合ったりセックスをしたりする。これもまた何ものにも代えられない精神の大切な営みです。その営み全体が持つ喜びや苦しさの価値は、たとえどんな理由をつけても、やっぱり軽んじることは許されないと僕は思っています。人生にはやらなくていいことも沢山あるけれど、いかなる形にしても人間と人間が深く繋がり、体温を感じ合い、愛し合ったり憎み合ったりするというのは絶対に不可欠なことなんですね。そこからだけは誰も逃げられない。この『私という運命について』という小説でも、僕はその点をかなり具体的に描いているつもりです。主演の永作博美さんがプロモーション用のインタビューの中で『人生は不思議に満ちている』とおっしゃっているんですが、まったくその通りだと思います。どんな人の人生も不思議に満ちているし、とんでもない事件に巻き込まれなくたって、誰か親しい人が殺されなくたって、人間ひとりひとりの人生にはもの凄いドラマが詰まっているんです。永作さんが演じる主人公の冬木亜紀はどこにでもいる普通の女性です。でもその普通の女性の29歳から40歳までのわずか10年の人生には豊かな物語が潜んでいる。その物語を見ることで、人は泣けるし、喜ぶことができる。(今回の映像化で)視聴者の人たちがそのことを強く実感してくれればいいと思います。そして、僕のような小説家がいて、そういうどこにでもあるような人々の物語を描いてもちゃんと作家になれているんだということを、これから物を書こうとしている人たちが知ってくれれば本当にいいなと思っているんです」。(text:cinemacafe.net)
2014年03月20日映画『人類資金』が10月19日(土)に公開を迎え、主演の佐藤浩市を始め、共演の香取慎吾、森山未來、観月ありさ、岸部一徳、オダギリジョーに原作者の福井晴敏、阪本順治監督が都内劇場で行われた舞台挨拶に登壇した。“M資金”と呼ばれる、旧日本軍が敗戦を前に祖国復興のために隠匿したという巨額の財産の存在を軸に、この10兆円で世界の仕組みを変えようとする者たちの姿を描いた経済サスペンス。30年以上前に“M資金”に関する本と出会って以来、ずっと映画化することを思い描いていたという阪本監督は、夢の結実に「昨日は眠れませんでした。いままでの映画(の公開時)で感じたことのなかった感動を覚えてます」と感慨を口にした。企画を立ててからも「人類(=人材)はあったけど、資金がなかった…(苦笑)」となかなか企画が進まない時期もあったが、「いま、経済が一番ホットな時期に公開を迎えてよかったなと思っています」と満足そうに頷いた。主演の佐藤さんは「完成に向けて、みんなが疾走していました」とスタッフ・キャスト陣の思いを代弁。香取さんは「最初に監督から『慎吾に世界を救ってもらいたい』と言われました(笑)。意味が分からなくて、台本を読んでも難しくて、こんなに何度も読み返したのは初めてというくらい何度も読んだ」と明かす。佐藤さんに森山さん、仲代達矢らとの共演は「毎日、緊張の日々でした」とふり返った。原作小説を手がけた福井さんは「今回ほど受け止められ方が予想できない作品は初めて」と語り、映画を観終えたばかりの観客に「どうでしたか?」と質問。拍手が沸き起こると、ホッとした表情を見せたが「難しかったと感じましたか?」とさらに質問。ここでも「難しかった」という意味の拍手が聞こえると、「そうですよね」と頷きつつ「もう1回観るとよく分かります。さらによく分かるために原作の小説も売ってます」とアピールし、会場は笑いに包まれた。暗殺者役で出演した韓国人俳優のユ・ジテからは祝福の手紙が届いたが、監督は彼が10年ほど前に日本に住んでいた頃からの知り合いであることを明かし「彼は本来主役を演じる俳優さんですが、ルワンダにボランティアに行ったり、ミャンマーに学校を作る活動をしており、僕が作ろうとしている世界観を理解してくれると思って、脚本がない状態でお願いした」と明かす。ユ・ジテとのアクションに挑んだ森山さんは、軍隊経験もあり、さらに本作のために体を鍛えた彼とのアクションで「(台本にあるように)跳ね返そうとしてもできないことがあった」と苦労を述懐。観月さんも、彼が190センチ近くある長身であり「顔が高くてキックするのも大変だった」とふり返る。さらに香取さんは「うろ覚えの韓国語や英語で話しかけたら、日本語ベラベラでした(笑)」と明かすなどユ・ジテとのエピソードに花を咲かせる。終いには直接の共演シーンのなかったオダギリさんまで「遠くでユ・ジテさんを見てました」と明かすなど、何故かみんな、ユ・ジテが大好き…?一方、佐藤さんは同じく共演したハリウッド・スターのヴィンセント・ギャロの存在に触れ「ヴィンセント・ギャロからは手紙届いてないの?」と不服そうに語り、会場は再び笑いに包まれた。ロシアにニューヨーク、タイと巡った本作の撮影の総移動距離は5万キロ超でおよそ地球1.3周分。これについて最後の最後でコメントを求められた佐藤さんは「難しい」とムチャぶりに困惑しつつ、「マイル貯めときゃよかった!」と語り、最後まで笑いの絶えない船出の舞台挨拶となった。『人類資金』は全国にて公開中。(黒豆直樹(cinema名義))■関連作品:人類資金 2013年10月19日より全国にて公開(C) 2013「人類資金」制作委員会
2013年10月19日俳優の森山未來が10月10日(木)、都内で行われた出演作『人類資金』のプレミア試写会にワイルドな“ヒゲ面”で登場。オスカー受賞作『アルゴ』で主演を務めたベン・アフレックを彷彿とさせる新たな魅力の開花に、ファンも熱視線を送っていた。映画は旧日本軍の秘密基金と言われる“M資金”を題材にした骨太エンターテインメント作品。プレミア試写会には森山さんを始め、主演の佐藤浩市、香取慎吾、石橋蓮司、寺島進、三浦誠己、岸部一徳、阪本順治監督、福井晴敏(原作者)が勢揃いした。日本映画界を代表する名優たちの集結に、香取さんは「そうそうたる先輩方の中で、とても緊張しながら、演じさせていただいた。未來くんだけ年下なので、先輩面していました(笑)」。森山さんも「こんな強者(つわもの)と肩を並べて、熱量がこもった作品に参加できたことを誇りに思います」と胸を張った。一方、“さすがの余裕”を見せつけたのが佐藤さん。本作に出演している観月ありさを引き合いに、「観月がいないと、こんなにむさ苦しいもんなんだ」と男だらけのステージに、苦笑いを浮かべて、客席の爆笑を誘っていた。主人公は金融ブローカーからM資金詐欺を繰り返して生きる男・真舟雄一(佐藤さん)。そんな彼の前に、“M”と名乗る謎の男とその腹心・石優樹(森山さん)が現れ、「10兆円あるM資金を一緒に盗み出して欲しい。報酬は50億円」と話を持ちかける…。2012年5月に邦画としては史上初めて、米ニューヨークの国連本部でロケを敢行し、森山さんの演説シーンを撮影。しかし、その時点では本作の製作に正式なゴーサインは出ていなかった。それでも同年秋から、国連の補修修理が始まってしまう関係で、ロケが“強行”されたのだとか。佐藤さんは「正直、行かないほうがいいとも思ったし、監督も『もし製作できないなら、国連っていう短編にする』って言っていましたよね(笑)」と裏話を暴露。阪本監督にとって、M資金という題材は30年来、構想を温めてきた念願の企画だけに「国連に行くことで、我々の本気度を示すことができ、映画製作の“資金”を集めることができました」と感慨しきりだった。『人類資金』は10月19日(土)より全国にて公開。(内田涼(cinema名義))■関連作品:人類資金 2013年10月19日より全国にて公開(C) 2013「人類資金」制作委員会
2013年10月10日小栗旬、森山未來らが出演するアクション・エンターテインメント大作『髑髏城の七人』の予告編映像がこのほど公開された。『髑髏城の七人』予告編本作は、劇団☆新感線の人気公演をデジタル技術を駆使してスクリーンで楽しむ“ゲキ×シネ“の記念すべき第10弾。天下統一をかけて武将たちが割拠していた戦国の世を舞台に、たった7人で2万を擁する関東髑髏党に戦いを挑んだ者たちの活躍を痛快に描く。本作は、中島かずき作、いのうえひでのり演出による劇団の代表作のひとつで、小栗、森山、早乙女太一、小池栄子、勝地涼、仲里依紗ら若手キャストを迎えて昨年上演した舞台を18台ものカメラを駆使して収録。このほど公開された予告編では、ひょんなことから戦乱に巻き込まれる捨之介(小栗)、関東髑髏党を束ねる最強の男・天魔王(森山)ら主要な登場人物を次々に紹介しながら、ダイナミックな殺陣、ポジション/ポーズまで完璧に計算された登場シーン、耳に残るキメ台詞の数々、そして観客を魅了する熱い人間ドラマの一端が紹介されている。エンターテインメントであることを純粋に追求し、重厚な劇世界を構築しながら毎公演、面白さとカッコよさを失わずに走り続けてきた劇団☆新感線だけに、予告編も痛快な描写が続々登場。映画館の客席が一体になるような、思わず歓声があがるような興奮必至の作品になりそうだ。『髑髏城の七人』2013年1月12日(土)より全国ロードショー
2012年11月14日アニメ映画化がその他の画像決定した『聖☆おにいさん』のメインキャラクター声優を森山未來(イエス役)と、星野源(ブッダ役)が務めることが発表され、ふたりからコメントが届いた。..『聖(セイント)☆おにいさん』は、“モーニング・ツー”にて連載中の中村光の同名コミックを映画化するコメディ作品。ブッダとイエスが、東京・立川でアパートをシェアし、下界でバカンスを満喫する様を描く。監督は、アニメ『THEIDOLM@STER』シリーズの演出を手がけた高雄統子。..共に声優初挑戦となる森山と星野。小学生の頃にキリストの伝記を、中学生の頃に手塚治虫の『旧約聖書物語』や『ブッダ』に触れていたという森山は、「『聖☆おにいさん』は何年か前に人からのすすめで単行本で読ませて頂いたんですが、中に盛り込まれている宗教的な小ネタがどれもわかるだけにたまらなく、これは日本ならではの距離感だなと感じた記憶があります」と言い、「イエスを演じるどうこうというより、とにかくアニメーションに言葉を乗せるという行為自体が初めてなので、自分にとって新しい現場をブッダ演じる源ちゃんとのコンビネーションも含めてとにかく楽しめればいいなと思っています」とコメント。..ブッダ役の星野は「元々アニメが大好きなので、『聖☆おにいさん』も新巻が出れば買っていました。違う価値観のふたりが一緒に暮らしているのがすごく好きです。人間は皆バラバラなのだ、と常々思っていたんですが、天界も同じだったのかと(笑)。でもそのふたりが相手を思いやりながら生活している。ある意味、すごく人間的で普遍的な話だなと思っていました。自分とお金に厳しく、シルクスクリーンが好きなブッダとして生きられるよう、頑張りたいと思います」と意気込みを語っている。..『聖☆おにいさん』.来春、東宝系にて全国ロードショー
2012年10月16日来年1月に劇場公開される、劇団☆新感線の舞台を映像に収めたゲキシネ第10弾『髑髏城の七人』(どくろじょうのしちにん)の特報動画が到着し、小栗旬、森山未來、早乙女太一ら出演者の躍動感あふれる姿が披露された。特報動画『髑髏城の七人』は、中島かずき作、いのうえひでのり演出による劇団☆新感線の“いのうえ歌舞伎”と呼ばれる演目のひとつ。1990年に初演され、キャストを変えて7年ごとに上演されてきた人気作で、戦国の世を舞台に、たった7人で2万を擁する関東髑髏党に戦いを挑む者たちの活躍を描く。今回、劇場上映されるのは、小栗、森山、早乙女、小池栄子、勝地涼、仲里依紗ら若いキャストをむかえ、2011年8月から10月にかけて大阪と東京で上演された舞台『髑髏城の七人』を収録したもの。ストーリーや登場人物を新たな着想で再構築し、通称“ワカドクロ”と呼ばれ人気を博した本公演を、18台ものカメラを駆使し、カメラのアングルや音響など、臨場感にこだわって編集されている。このたび公開された特報動画は、小栗、森山らそれぞれの風貌や殺陣の演技などが収められた鬼気迫る内容となっており、特報は6日より各上映館でも観ることができる。『髑髏城の七人』2013年1月5日(土)より新宿バルト9先行公開2013年1月12日(土)より全国ロードショー
2012年10月09日主演・森山未來、演出・大根仁という組み合わせによる『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』が8月29日に東京・Shibuya O-EASTで開幕した。性転換手術の失敗で股間に「アングリーインチ(怒りの1インチ)」が残ってしまったロックシンガー、ヘドウィグ。愛と自由を求め続ける彼の半生を描いたこの物語は世界中で公演され、熱狂的なファンを持つ。今回はどんなヘドウィグが生み出されるのか、公演前から注目を集めていた。会場に一歩足を踏み入れると、通常の舞台では考えられないスタンディングエリアが際立ち、まさに音楽のライブ開演前の雰囲気。舞台上にはバンドセットが組まれ、その後方には部分的に骨がむき出しになった大きな壁。そこに投影されるのは地震、津波、原発……そんな言葉が躍る新聞だ。ひときわ大きな音楽が鳴りだすと、ものものしい防毒マスクをつけたギタリストが登場し、ギターをかき鳴らす。ドラム、ベースと次々にバンドメンバーが登場したところで、叫び声をあげながら客席から拡声器を持った小柄な人物がステージに登場した。マスクを外すと、イツァーク役の後藤まりこだ。彼女に気をとられているとステージ上方からつぎはぎのマントを身にまとった森山が降りてきた。大きく盛られた金髪、マントの下にはミニ丈のドレスに10㎝はあろうかという赤いヒール。真っ直ぐな視線を客席に投げかける彼の圧倒的な存在感が、既にこの作品の成功を予感させる。フラフラと階段を降りてきたかと思うとサングラスを投げ捨て「わかる?私はゆるい天国とゆるい地獄の間に立ちはだかった日本の新しい壁」と叫び、歌い始めた。舞台背景は3月11日以降の日本。このヘドウィグは立ち入り禁止区域の壁の向こう、スラム街で生まれた存在。そんな大胆な改変に違和感を持つことなくステージに見入ってしまう理由は、森山の立ち方だ。前方で撮影しているカメラマンに声をかけたり、客席に対して「ブスな反応ね!」と吐き捨てたりする森山ヘドウィグに、客席は戸惑いながらのめり込んでいく。そこに立つのはヘドウィグなのか、それとも森山本人なのか。フィクションとノンフィクションの間にそびえた壁が揺らぐ。2012年の東京・渋谷にしか生まれ得ないヘドウィグがそこにいる。まさにライブそのもの、ふたつとして同じ夜がないであろうこの舞台を体験できる幸運を噛みしめたい。ロック・ミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』は、9月10日(月)までShibuya O-EAST、9月14日(金)から17日(月・祝)まで大阪・Zepp Namba(OSAKA)、9月22日(土・祝)・23日(日)に愛知・Zepp Nagoya、9月25日(火)・26日(水)に福岡・Zepp Fukuokaにて上演。その後、東京に戻り、9月28日(金)から30(日)までZepp DiverCity(TOKYO)にてツアーファイナルの公演が行われる。取材・文:釣木文恵
2012年08月30日森山未來と満島ひかりが共演するミュージカル『100万回生きたねこ』の制作発表会見が8月14日行われ、森山と満島と共に、演出・振付・美術を手がけるインバル・ピントとアブシャロム・ポラックが登壇した。『100万回生きたねこ』チケット情報佐野洋子のベストセラー絵本『100万回生きたねこ』を基に、2013年1月にミュージカルとして上演する本作。1996年に『DORA~100万回生きたねこ』のタイトルで上演されたものをリメイクする。今回は、イスラエルでの活動をベースに世界で活躍しているインバル・ピントとアブシャロム・ポラックが、原作絵本の圧倒的な美しさに共鳴し、演出・振付・美術を担当。また、戯曲は演劇界で注目を集めている若き劇作家、FUKAIPRODUCE羽衣の糸井幸之介、鉄割アルバトロスケットの戌井昭人、柿喰う客の中屋敷法仁の3名が執筆し、これを東京芸術劇場の芸術監督・野田秀樹の監修により1本の戯曲にまとめる。森山はタイトルロールの100万回生き返るトラ猫を、満島はトラ猫が初めて愛する白猫を演じる。会見で森山は「みなさんがイメージするミュージカルではないかもしれませんが、間違いなく楽しんでもらえる作品になると思う」と自信を見せる。ミュージカル初挑戦の満島は「小さいころからこの絵本が大好きで、何度も読んだ記憶があります。(出演者として)こういう形でこの絵本にまた出会えたのは嬉しいです」と本作に参加できる喜びを語った。既に4度目の共演となるふたり。お互いの印象を訊かれると森山は「映画、ドラマ、ストレートの芝居、ミュージカルを一緒にやる人は初めて!すごく信頼している人です」と話し、「本の中では“100万回生きた”とは言わない“死んだんだ”と言うんですよ。最後に、白猫と一緒にやっと死ぬことができる。どういう風に満島に殺してもらえるのか楽しみ」と期待を寄せる。これを受けて満島は「最近森山さんの顔が変わったなって思うんですよ。最初に出会った頃と違うんですね。久しぶりに会ったら素敵な男性になられていて。舞台は大先輩なので頼っていきたい。最終的には白猫になってこうできる感じになれればいいな」と抱きかかえるゼスチャーを交えつつ抱負を語った。既にワークショップを行っているアブシャロム・ポラックは「とても大きなチャレンジになると思っています。インバルと私は科学者がとても難しい実験を試みるような立場にあると思います。作品を創るレシピはまだ決まっていませんが、素晴らしい俳優とダンサー、ミュージシャンたちと一緒に創った作品をご覧いただいて、(観客を)あっと驚かせたい」とコメント。インバル・ピントは「原作を初めて読んだ時、感銘を受けました。この絵本の中には人生の中で非常に重要なメッセージが書いてあります。愛が何よりも大切であり、愛にたどり着くことが大切であると。直感を大事にして創っていきたい」と語った。公演は2013年1月8日(火)から27日(日)まで東京芸術劇場・プレイハウスにて上演。その後、大阪、北九州、広島で巡演する。チケットは9月1日(土)より一般発売開始。
2012年08月15日昨年、芥川賞を受賞した西村賢太の小説を気鋭、山下敦弘監督が映画化する『苦役列車』。本作が7月14日(土)から公開されるのを前に、主人公・北町貫多を演じた森山未來がインタビューに応じた。その他の写真作者の分身とも言える19歳の肉体労働者、貫多は始末に負えないひねくれ者。そんな主人公が初めて体験する青春らしき時間のあれやこれやを、森山は獰猛さと愛らしさが入り混じった絶妙な距離感で体現している。「中学を卒業してから、まともに誰かとかかわったことがなかった貫多は、19歳という年齢でたまたま康子(前田敦子)という女の子と、正二(高良健吾)という男の子と出逢う。それまではひとりだったし、これから先もひとりかもしれない。たとえば“恋愛”や“友達になる”というプロセスを踏んでいない。そんな貫多の“抜け落ち感”を伝えたいと思った。どこか自分のなかだけで完結してしまうところがあるんですよね。一気に卑屈になったり、一気にポジティブになったり」。とはいえ貫多というキャラクターに対して距離は感じなかったという。「すごく楽しかったです。居心地は悪くなかったし、ヘンに共感する部分も多かった。逞しさをわけてもらうようなところもありました。人って、何かしら守るものがあって強くなる、とよく言われますが、貫多って何も持ってないんですよ。それでも、這いつくばっても堂々と立ってられる強さがある。あの逞しさに『ありがとう』と言いたいですね」。特異な役でありながら、どこか観客が寄り添いたくなるのは、きっと森山のそんな心持ちによるところも大きいのだろう。「僕はいま、映画や舞台をやらせてもらうことで、なんとか自分を保てている部分があるけれど、もしこれがなかったら、いつだって貫多のようになる自信はあります(笑)。でも、どこかで、たとえどうなったって生きていける、とも思っている。貫多もそうなんですよ」。そう、『苦役列車』は、ふてぶてしくも、まぶしい生命力を感じさせる男の子の物語である。『苦役列車』7月14日(土)全国ロードショー取材・文:相田冬二写真:藪内 努(クラッカースタジオ)ネイビーシャツ/STUDIOUS/STUDIOUS PRESSROOM/\12600ワークパンツ/JANTIQUES/\9030サンダル/OURET/Sian PR/\34650ショップリストSTUDIOUS/PRESSROOM/東京都渋谷区渋谷2-2-3 ルカビルⅡ2F/03-6662-5525Sian PR/東京都渋谷区渋谷2-2-3 ルカビルⅡ3F/4F/03-6662-5525
2012年07月03日