1984年のデビュー以来、世代を超えた多くのファンを魅了してきた漫画家・楠本まきの仕事を通覧する展覧会が、東京・文京区の弥生美術館で、10月1日(土)から12月25日(日)まで開催される。同展は、2021年の夏に京都国際マンガミュージアムで開催されて話題を呼んだ展覧会の巡回展。東京での待望の開催となる。高校在学中に『週刊マーガレット』でデビューし、「KISSxxxx」「Kの葬列」「致死量ドーリス」「いかさま海亀のスープ」「戀愛譚」「赤白つるばみ」など様々な話題作を発表してきた楠本まき。研ぎ澄まされた線描と選び抜かれた言葉で構成された作品によって、耽美で退廃的、巧緻でスタイリッシュな世界を築きあげ、漫画界のみならず、ファッションや音楽分野などにも影響を与えてきた。同展の魅力のひとつは、その比類なき美学を貫く楠本まき自身が展示構成を監修すること。会場には、作品の原画のほか、エッチング、全書籍、手書き指定の入った校正紙、ファックス、作品内に描かれた小道具なども並ぶ。完璧主義の楠本の精緻な美しい原画を間近で見るのは眼福であり、妥協なく繰り返される校正からは真摯な仕事ぶりが感じられるだろう。美意識に貫かれた書籍の装幀も見どころだ。京都会場には出品されなかった原画や版画作品も追加され、一部は会期中に展示替えが行われる。また「KISSxxxx」の中から1話分全ページの原稿を展示し、原画でストーリーを楽しめるコーナーも登場する。盛りだくさんの内容で、楠本まきの38年に及ぶこだわりの仕事を大公開する同展は、ファンのみならず、多くの来館者の目と心に刺激を与えてくれることだろう。なお、弥生美術館には竹久夢二美術館が併設されている。同会期で『夢二をとりまく人間関係—交流から生まれた美と言の葉—』が開催されているが、同館の「萩原朔太郎大全2022」のコーナーにも、楠本の作品展示がある。かねてより好きな詩人として朔太郎の名をあげていた楠本が、作品内に詩を引用した原稿である。こちらお見逃しなく。「Kの葬列」より(1993) (c)Maki Kusumoto『いかさま海亀のスープ』(1998) (c)Maki Kusumoto SHINSHOKAN「ch-11」より 雑誌『ダ・ヴィンチ』のための描き下ろし(2000) (c)Maki Kusumoto「Two Decades」展のための エッチング (2003) (c)Maki Kusumoto【開催概要】『線と言葉・楠本まきの仕事』展会場:弥生美術館会期:2022年10月1日(土)~12月25日(日)※会期中展示替えあり時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)休館日:月曜(10月10日は開館)、10月11日(火)料金:一般1000円、大高900円、中小500円 (竹久夢二美術館も観覧可)公式サイト:
2022年09月29日4月の発達障害にかかわる話題やイベントを紹介!出典 : 新年度のスタートは、新しいことを始めるにも良いタイミングかもしれません。今年度の受講者の募集や新年度対応の申請などが続々と始まっています。専門性の高い機関が行なっている支援プログラムなどを知ってどんどん活用していきましょう!また、当事者の声や専門家の話を聞けたり、就労支援における海外の事例も学べたりする講演会なども各地で続々と開催されます。ここでは、今月の話題をピックアップして紹介します!出典 : スカラープログラムは、全国から選抜された障害や病気のある中学生、高校生・高卒生、大学生・大学院生の中から、将来の社会のリーダーとなる人材を養成することを目的としたプログラムです。DO-IT Japanが2018年度の参加者の募集を始めました。今年度は、進学や就労を目指す多様な障害や病気のある中学生から大学院生が対象の「2018年度スカラー」と小学生・中学生向けで、スカラープログラムに部分的(夏季プログラムの一部)に参加することができる「特別聴講生」の2つの枠で募集を行なっています。スカラーは夏に開催されるプログラムの参加に加え、インターネットを活用したオンラインメンタリング、ギャザリング、海外研修など年間を通じたプログラムに参加することができます。学びたいという気持ちを後押ししてくれるプログラムです。ぜひ将来に目標がある人は応募してみてください。【応募書類締切り】5月6日(日)(当日消印有効)【定員】各10人程度(選抜制)【問い合わせ】DO-IT Japan事務局(東京大学先端科学技術研究センター 人間支援工学分野)TEL/FAX: 03-5452-5228(平日10:00〜12:00・13:00〜17:00、「新規スカラー募集問い合わせ」とお伝えください)Eメール:toiawase@doit-japan.org Japan出典 : 通常の印刷された教科書では読むことが困難な児童・生徒のための教科書「平成30年度デイジー教科書」の申請受付が開始されました。デイジーのデジタル録音図書は、視覚障害者のほかに学習障害、知的障害、精神障害の方にも有効であることが国際的に認められてきています。国内でも平成13年度から福祉医療機構の助成により、認知・知的障害者向けマルチメディアデイジー図書の研究開発が進められています。使い方は、デジタル図書をパソコンやタブレットでインストールして再生します。医学的診断はなくても使用することができますよ。初めて教科書を使用する場合はホームページから申請書の提出が必要です。申請は誰でも行えるので、まずは気になったらページを開いてみてください。【お問い合わせ】日本障害者リハビリテーション協会情報センターDAISY担当宛TEL:03-5273-0796FAX:03-5273-0615E-Mail:daisy_c@dinf.ne.jpデイジー教科書 一般提供申請方法(平成30年度)Upload By 発達ナビニュースADHD当事者である著者のあーささんの書籍の出版記念講演会です。あーささんは21歳でADHDであることを知り、「もっと早い時期に知っていれば、あんな辛い思いをしなくてすんだのに」と思ったそうです。ADHDの知名度を上げ、理解を得るために 2003年「マンガで解説『フロンティア★ADHD』のサイトを立ち上げています。対談する高山恵子さんは、ADHD等高機能発達障害のある人のカウンセリングと教育の専門家です。著書に込められた思いや当事者、専門家の立場からさまざまなお話が聞けそうです。【日時】4月18日(水)19:00〜21:00【会場】池袋東京芸術劇場シンフォニースペース【参加】2500円(書籍代含む)(定員100人)【内容】講演「ADHD脳でスランプ脱出!」 あーさ氏、対談「支援者として、当事者として」 高山恵子氏×あーさ氏【申し込み・問い合わせ】合同出版 担当:齊藤TEL:03-3294-3506Eメール:info@godo-shuppan.co.jp出典 : 子育ての中で、「何回言っても、うちの子はいうことをきかない」といった悩みを抱いたことはありますか?そんな悩みを解決するヒントが得られるかもしれない講演会が群馬県前橋市で開かれます。発達障害のある子どもの保護者向けのプログラムである「ペアレント・トレーニング」を奈良県で実践する楠本伸枝さんが講師を勤める講演会です。ペアレント・トレーニングは、保護者の方が子どもとのより良いかかわり方を学び、日常の子育ての困りごとを解消し、楽しく子育てができるよう支援するものです。「子どもを叱ってばかりで辛い」「どう実践したらいいのかわからない」という人にはぜひ、おすすめです。楠本さんは、発達障害のあるお子さんのお母さんでもあります。コミュニケーションで悩みがあるお母さんやお父さんたちの気持ちに寄り添ったアドバイスがたくさん聞けると思います。日々の困りごとをポジティブに変える声かけを学びましょう!【日時】4月21日(土)9:30〜11:00【会場】前橋市総合福祉会館【参加】無料(定員90人)【内容】講演「子どもが変わるプラスの声かけ〜子育て・保育・教育が楽しくなるペアレント・トレーニング〜」榎本伸枝氏(エジソンクラブ奈良「ポップコーン代表」)【申し込み・問い合わせ】ペアレント・トレーニングを学ぶ会(群馬大大学院保健学研究科十枝研究室)Eメール:grow9house@yahoo.co.jpTEL/FAX: 027-257-4701群馬県生涯学習センター まなびねっとぐんま「子どもが変わるプラスの声かけ 子育て・保育・教育が楽しくなるペアレント・トレーニング」Upload By 発達ナビニュースアメリカから障害者雇用の国際的リーダーとして著名なジョイス・ベンダーさんを講師に招いて講演会が行われます。自身もてんかんによる脳出血を経験し、片方の耳の聴力の60%を失いました。この経験から障害者支援への熱意を持つようになったといいます。IT、エンジニアリング、財務会計、人事などの研修を受けた障害者の求人雇用のために、企業・政府機関と協力しダイバーシティとインクルージョン推進を支援しているスペシャリストです。アメリカ障害者協会会長と全米てんかん協会理事長なども歴任しています。当日は、DPI日本会議議長補佐の崔栄繁さんも日本の障害者雇用の状況を報告します。一般の方も参加できるので、この貴重な機会に海外の事例を学んで日本の障害者雇用の未来について考えてみませんか。(日英通訳・要約筆記・手話通訳・ヒアリングループ・点字資料有り)【日時】4月16日(月)13:30〜15:30【会場】名古屋国際センター別棟ホール【参加】無料(定員100人)【内容】講演・ディスカッション「アメリカの障害者雇用への取り組みと経済効果」ジョイス・ベンダー氏、「日本の障害者雇用の現状と課題」崔栄繁氏(DPI日本会議議長補佐)【申し込み・問い合わせ】愛知障害フォーラム(ADF)事務局:AJU自立の家・愛知県重度障害者団体連絡協議会担当:木下TEL:052-851-5240Eメール:adf.jimu.2008@gmail.com愛知障害フォーラム(ADF)ホームページまとめ気になる話題やイベントはありましたか?実際に参加したり、使用してみることで、困りごとが改善されたり、生活の質を高めてくれる手助けになるかもしれません。今後も月ごとにぜひ知ってもらいたい発達障害のニュースや関連イベントを紹介していきます。5月に開催されるイベントなどを募集します。情報をお待ちしております!
2018年04月06日