「現代演劇ポスター展2017-演劇の記憶、時代の記憶、デザインの記憶、都市の記憶」が、渋谷ヒカリエ・渋谷キャスト・アツコバルーで開催される。期間は、2017月12日21(木)から2018年1月10日(水)までを予定している。「現代演劇ポスター展2017」は、ポスターを貼る事で“街”と“演劇”と“デザイン”と“観客”を繋げてきたポスターハリス・カンパニーの30周年を記念して開催されるもの。ポスターハリス・カンパニーが所蔵する、2万点にも上る現代演劇のポスターコレクションから、厳選した約300点を渋谷に点在する3つの会場に展示する。3つの会場を行き来し、周遊することもある意味の“展覧”。まさに渋谷の街全体を巻き込んだ展覧会だ。展示されるポスターは、宇野亞喜良や横尾忠則をはじめとする名だたるグラフィックデザイナーの手掛けた、現代美術として評価の高い作品が多数を占める。そこからは、当時の時代性や世相、演劇、デザインの歴史を感じることができるだろう。なお、会期中は、演劇人やデザイナーなど多彩なゲストを招いてのトークショーやイベントも開催予定となっている。【詳細】「現代演劇ポスター展2017-演劇の記憶、時代の記憶、デザインの記憶、都市の記憶」会期:2017年12月21日(木)~2018年1月10日(水)※1月1日は休業日場所:・ヒカリエホールホールB住所:渋谷区渋谷2-21-1渋谷ヒカリエ9階・渋谷キャスト スペース住所:渋谷区渋谷1-23-21渋谷キャストGF・アツコバルー arts drinks talk住所:渋谷区松濤1-29-1 クロスロードビル5F料金(3会場フリーパス):前売一般 1,300円、大学生 500円、当日/一般 1,500円、大学生 700円、高校生以下無料チケット発売日:未定 ※詳細は後日HPに掲載。問い合わせ先:ヒカリエホール03-5468-5088
2017年10月08日KEY BEAUT.Y./紙にシルクスクリーン/2017現代日本を代表する美術家・横尾忠則のポップアップショップが、10月4日から17日まで伊勢丹新宿店本館5階=アート&フレームにオープンする。1960年代から活動を開始し、映画や芝居のポスター、本の装丁などのグラフィックデザイン、また劇作家・寺山修司が結成した劇団「天井桟敷」の美術担当なども手がけてきた横尾忠則。その後、画家として「滝」や「Y字路」といった現在世に多く知られる作品を生み出した。今回の伊勢丹新宿店でのポップアップは、2016年に次ぐ2度目の開催。会期中は、最新作「KEY BEAUT.Y.」を始めとする版画作品、さらに今では入手困難なかつての名作ポスター約40点の他、新作グッズが登場。強烈な個性の光る横尾の世界を、本このポップアップで堪能してほしい。【イベント情報】横尾忠則 POP UP SHOP @ ISETAN会期:10月4日~10月17日会場:伊勢丹新宿店本館5階=アート&フレーム
2017年10月05日©Elena Tutatchikovaアートに特化した本の祭典「TOKYO ART BOOK FAIR 2017」が10月5日から8日まで、東京・天王洲アイルにある寺田倉庫にて開催される。国内外の出版社や書店、ギャラリー、アーティストなど約350組が出展する同イベント。今回は同地区に位置するギャラリーやショップと連携し、過去最大規模での開催を予定している。毎年ひとつの国や地域にフォーカスし、出版文化を紹介する特別企画「Guest Country」では、世界のアートブックシーンの中でも最大の地殻変動が起こっているアジアをフィーチャー。中国や韓国、台湾、シンガポールのアートブックシーンを牽引するキーパーソンがキュレーターを務め、各国のアート出版の今を象徴する3つのキーワードから書籍やZINEをセレクトし、展示・販売する。また、横尾忠則によるブックデザインから、『書を捨てよ、町へ出よう』『未完への脱走』『少年マガジン』『流行通信』といった1960年以降に手掛けられた約250点の書籍や雑誌が展示される。その他、横尾の作品集やインタビューが収録された雑誌、ポストカードなどのグッズも展示・販売される。さらに、同イベントでは創刊80周年を迎えた資生堂の企業文化誌『花椿』のバックナンバーを展示。加えて、「Art de Vivre(生活美学)」をテーマに編集された2017年冬号の『花椿』が配布される。また、ADを長く務めた仲條正義と澁谷克彦、山崎まどかによる、80周年記念トークイベントが開催される。また、シンガポールの写真に特化した文化施設DECKで開催された展覧会「1001 Steidl Books」に際して設立されたダミーブックアワード「Steidl Book Award Asia」より、選出された8作品の写真集が販売される。他、受賞者によるトークイベントも予定されている。期間中、児玉画廊|天王洲、山本現代、KOSAKU KANECHIKA、SCAI PARK、URANO、Yuka Tsuruno Galleryの6つのギャラリーが入居する「TERRADA ART COMPLEX」や、写真に特化した新ギャラリー「IMA gallery」、ライフスタイルを提案するショップ「SLOW HOUSE」、建築模型工房「Architecture Model Workshop」など、天王洲アイルの周辺施設「NEIGHBOURS」でも様々な展示やイベントが開催。運河沿いではフードやドリンクが販売され、来場者がくつろげるラウンジスペースも設置される。なお、イベント初日はプレビュー・オープニングレセプションを開催。入場券の購入者を対象にアーティストの加賀美健が同イベントのために書き下ろした手ぬぐいを先着順・数量限定で配布される。購入は公式サイト()での事前予約及び、当日会場にて。【イベント情報】「TOKYO ART BOOK FAIR 2017」会期:10月5日~8日会場:寺田倉庫住所:東京都品川区東品川2-6-10時間:12:00~20:00(5日は15:00から21:00まで、8日は11:00から19:00まで)入場無料(5日はプレビュー・オープニングレセプションのため1,000円)
2017年09月17日ブックホテルを中心とした複合施設「箱根本箱」が、神奈川県箱根町の強羅温泉エリアに2018年8月にオープンする。本に囲まれて暮らす複合施設「箱根本箱」は、ブックホテルを中心に、ブックストア、レストラン&カフェ、ショップ、コワーキングスペースなどを備えた複合施設。東京近郊にありながら豊かな自然があり、観光地である箱根・強羅に、本に囲まれてゆったりと過ごせる空間が登場する。全室に露天風呂が付いた「ブックホテル」施設の中核となるホテルは「本のある暮らし」を提案する宿泊者専用のスペース。書斎をイメージした客室にはオリジナルの本棚を設置し、自宅のリビングルームでくつろぐように読書や執筆、仕事など思い思いの時間を過ごすことができる。大浴場の他に、全室に温泉露天風呂が付いているので、プライベートな空間で心も身体もリラックスできる。日帰りでも利用できるブックストアやレストランブックストアやレストランは日帰りでの利用も可能だ。レストランでは、「オーガニック&クレンジング」をテーマにした自然派イタリアンが堪能できる。本と暮らす彩のある暮らしを提案する「ライフスタイル & アルチザンショップ」では、丁寧な手仕事が光るアクセサリーやテキスタイル、レザー小物やうつわなどを販売する。館内には新しい本と出会える仕掛けが満載さらに、施設内では本をより身近に楽しめる企画を多数用意した。館内には、歌人・俵万智や美術家・横尾忠則、作家・西加奈子など広い業界で活躍するアーティストが選んだ”わたしの選書”によるオリジナルの本箱「あの人の本箱」を設置。新たな本との出会いをロマンチックに演出してくれる。施設内全体に本が設置されており、来場者はすべての本を購入することができる。新刊だけでなく古書や洋書まで約1万冊を取り揃えているので、充実のラインナップから自分の読みたい本を見つけてみてはいかがだろうか。【詳細】箱根本箱オープン時期:2018年8月場所:神奈川県箱根町 強羅温泉エリア宿泊料:1泊2食 18,321円〜 (2名利用時の1名料金)プロデュース(総合監修・企画):株式会社自遊人プロデューサー:クリエイティブディレクター岩佐十良BOOKディレクション:YOURS BOOK STORE(日本出版販売)
2017年06月09日「最初はどうして奄美大島で撮影するんだろう?と思ったりもしたんですけど(笑)」 こう語るのは、Kis-My-Ft2の横尾渉(30)クン。3月9日発売の『Kis-My-Ft2 2017.4-2018.3 CALENDAR』(光文社刊)の撮影で訪れた奄美大島。その感想をこう語る。 「実際に来てみたら、大自然に囲まれて東京では味わえない時間が流れていて。リラックスして楽しみながら撮影ができてすごくよかったです」 奄美の大自然には気づかされたことがあったようで……。 「毎日ちゃんと朝早くに起きて働いて、夜は早くに寝る!という時間の使い方も心地がよくて。本来生活は“こうあるべき”ということを教えてもらえた気がします」 撮影の合間にはスキューバダイビングのほか、グラスボートなどのマリンスポーツを楽しんでいた横尾クン。 「あれ、いつの間に撮っていたの?というくらい撮影されている感覚がないときもたくさんあって。僕らもできあがりを見るのが楽しみです!」
2017年02月13日「アートバザール 2017」が、東京・渋谷のBunkamura Galleryにて開催される。期間は2017年1月12日(木)から1月31日(火)まで。新年恒例アートバザールでは、近現代を代表する国内外のアーティストたちによる作品を、手頃な価格で購入することができる。新年を迎えて何か新しい趣味を始めたい人、展示会に行くよりもっと身近にアートに触れたい人、自分だけのずっと大事にしたい1枚を見つけたい人…。そんな人にとってぴったりの機会だ。会場では、誰でも1度は聞いことがあるような豪華なアーティストによる約300点の作品が勢ぞろい。国内からは、草間彌生や、奈良美智、東山魁夷、そして横尾忠則などが登場。また、ピカソやダリ、リキテンスタインなどの西洋の大巨匠たちによる作品も。「アートに詳しくない」、「どれを買えばいいか分からない」といった人でも、会場のスタッフが作品探しを案内してくれるので、気軽に足を運ぶことができる。イメージで溢れかえっている今の時代だからこそ、”本物”の重みを持った作品は生活を豊かにしてくれるだろう。職場や家に飾りたい1枚を探してみてはいかがろうか。さらに、本イベントの特別編「マスターピースコレクション」がBunkamura Box Galleryにて2017年1月12日(木)から19日(木)まで開催される。本企画では、国内、海外問わず有名美術家の原画やオリジナル版画作品など、より上質でラグジュアリーな作品を購入できる。【詳細】アートバザール 2017開催期間:2017年1月12日(木)〜1月31日(火)会場:Bunkamura Gallery住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1出品予定作家例:ウォーホル、オピー、シャガール、ダリ、デュフィ、ピカソ、ビュッフェ、ミロ、ユトリロ、リキテンスタイン、ワイズバッシュ、有元利夫、岡本太郎、片岡球子、絹谷幸二、草間彌生、斎藤真一、竹久夢二、奈良美智、浜口陽三、東山魁夷、平山郁夫、藤田嗣治、長谷川潔、横尾忠則■マスターピースコレクション開催期間:2017年1月12日(木)〜1月19日(木)会場:Bunkamura Box Gallery【問い合わせ先】Bunkamura GalleryTEL:03-3477-9174
2016年12月25日宇野亞喜良の描く、耽美的で抒情的な世界は、多くの人々を魅了してきた。歌人で劇作家の寺山修司もその一人だ。宇野は、寺山の舞台や宣伝美術、印刷物のイラストやアートディレクションなどを担当し、共に時代をつくってきた。数々の作品の背景には、どのような体験や記憶があるのだろうか。子どもの頃の思い出を含め、当時の空気や、受けた影響について、さまざまな話が飛び出した。■「少女性」のイメージの共有――宇野さんが、少女の絵を意識的に描くきっかけになったのは『For Ladies(フォーレディース)』(新書館)という寺山修司さんの手がけていた、若い女性を対象にした絵本のシリーズだと聞いています。昭和20~30年代、中原淳一さんという人が、『ひまわり』『それいゆ』という、少女たちを対象とした雑誌を発行していました。この雑誌を妹が購入していて、僕はその雑誌をよく読んでいたんですね。僕の「少女」のイメージとの邂逅は、実人生というよりは、むしろこの雑誌の中で起きた気がします。その後、寺山修司さんが昭和39~40年に、『For Ladies』という小冊子のシリーズを企画して、声をかけてくれました。若い女性を対象に、寺山さんが詩を書いたり、読者投稿詩を編集し、私がアートディレクションとイラストレーションを担当しました。――寺山さんとの仕事はどのようなものでしたか?寺山さんはアンダーグランンドな演劇を手がけ、前衛的な俳句や詩を書いていたので、抒情的なものには興味がないのかと思っていました。しかし『For Ladies』で寺山さんが書いた文章は抒情的で独創的でした。当時、「アメリカの『セブンティーン』という雑誌に使われているピンク色がとてもきれいだ」と、寺山さんにいったことがあります。ピンク色には猥褻なイメージがあり、馬鹿にされそうでしたが、僕は少女性を象徴する美しい色だと思っていた。だから「ピンク色って、いいでしょ」っていったら、「ああ、桃色ね」って、独特の言葉が返ってきました。――寺山さんの意外な言葉ですね。寺山さんは1957年の処女詩集『われに五月を』の扉や本文のカットを、『それいゆ』などに絵を描いていた鈴木悦郎さんに依頼していました。女の子の心をくすぐる才能が、寺山さんに備わっていたのですね。のちに中原淳一さんのご家族と話をしていた時、寺山さんは『ひまわり』『それいゆ』の編集部に詩を投稿していたと聞きました。採用には至っていないのですが、意外に特殊な少女をターゲットにした出版物が好きだったんだと、合点がいきました。――寺山さんは宇野さんの絵をどう見ていたのでしょうか。1967年に寺山さんは「天井桟敷」という劇団を旗揚げするのですが、僕には声をかけず、横尾忠則さんをスタッフに入れてチームをつくりました。その時思ったのは、僕を入れると少女相手の抒情的なものに見えてしまう。前衛というのは、もっと尖っていないといけない。甘すぎず、もっと辛口のことをやりたい。そういう寺山さんの分析は当たっていたと思います。僕の本質をよく理解していて、いわば宇野亞喜良批評を、寺山さんは展開したのではないかと受け止めています。天井桟敷「星の王子さま」■忘れられない風景の数々――子どもの頃からずっと覚えている記憶はありますか?敗戦直後には、リアルでナンセンスは記憶がたくさんあります。バラックの窓から、ある時母親が外を見ていたら、向こうから浮浪児がやってきて、キョロキョロあたりを見渡しながら、何かに瓦を被せて隠して去っていった。母親が瓦をどけてみたら、大きな鯛が一匹出てきた。たぶん夜中にこっそり戻ってきて、ひとり鯛を焼いて食べようと思ったのでしょう。母親はその鯛をぶら下げて帰ってきて、ひさしぶりにお頭つきで鯛のご馳走を食べました。父親がぶつぶつと母の不道徳を攻めましたが、「それくらいで餓死するほど気弱な浮浪児じゃあるまいし」と。その豪胆で無頼な生き方、女性のエネルギーというか、精神のたくましさに胸を打たれましたね。――社会道徳ではなく、ご自分の規範で生きていた。戦時中の疎開先でも、ルールとして食べ物は持ち込み禁止でしたが、母は見舞いに来た時便所に僕を連れ込んで、饅頭を食べさせてくれました。臭い便所で饅頭を食べながら、背徳感に包まれつつ、良心とは異なる母の哲理のようなものが伝ってきました。■人に伝える絵を描く――疎開先でも絵を描いていたそうですね。疎開先から家に「元気です」という絵葉書を送ったのですが、文章では埋められず、「今日のおやつは、芋でした」「茹でた落花生でした」と、絵を描いていました。人に理解されるように絵を意識的に描いたのは、この疎開先での経験がはじまりかもしれません。落花生はなかなか難しいんですよ。――最近はマジョリカマジョルカとのコラボ「マジョリ画」という似顔絵のウェブサイトやパッケージ制作など、多彩なメディアで表現されていますね。昔は写真とイラストを合成するのにも、手間がかかりました。いまはコンピュータで簡単にできるから、幻想的なことが自由にできるようになり、可能性は広がったということでしょう。いろいろな切り口で面白がってもらえるのは、とても嬉しいです。――新しいファンの方が増えそうですね。「おもしろかった」と思ってくれた人が、絵本を買ってくれるといいですね。僕自身は絵本の可能性にどんどん踏み込んでいきたい。絵本がもっと面白いと思われて、みんなの好奇心を受け止め、僕は僕で、いろいろな作家と組んで本の仕事ができたらいいな、と思っています。宇野亞喜良さん「ちょっと待って!」『おばあさんになった女の子は』より 紙/色鉛筆・水彩 230×367mm12月20日より伊勢丹新宿店本館5階=アートギャラリーでは、宇野亞喜良の絵本原画展「宇野亞喜良展《絵本の城》」がスタートする。本展では、宇野亞喜良が約10年程前に手掛けた二つの絵本、『白猫亭 追憶の多い料理店』(小学館)、『おばあさんになった女の子は』(講談社)の原画約60点、版画約10点に加え、書籍や本展初出しとなる「宇野亞喜良 描き下ろし絵柄2017年イヤープレート」などが出品される。ぜひこの機会に、宇野亞喜良の絵本の世界を堪能していただきたい。【展覧会情報】 ■宇野亞喜良展《絵本の城》会場:伊勢丹新宿店本館5階=アートギャラリー住所:東京都新宿区新宿3-14-1会期:12月20日~24日時間:10:30~20:30■作家来店サイン会日時:12月23日 14:00~17:00※12月20日より額装品・カレンダー購入者、先着100名を対象にサイン会整理券を配布。※サインの対象は、会場で購入した作品またはカレンダーに限る。前編「宇野亞喜良“絵本でなければ出来ない表現”」へ戻る
2016年12月14日今年3月に公開された “熟年離婚”をめぐり大騒動を繰り広げる家族の姿を滑稽に、かつ温かく描いた映画『家族はつらいよ』。この度、その続編である『家族はつらいよ2』の予告編と、 横尾忠則がデザインしたポスタービジュアルが到着した。周造(橋爪功)と富子(吉行和子)との離婚騒動から数年。周造はマイカーでの気ままな外出をささやかな楽しみにしていたが、車に凹み傷が目立ち始めたことから、高齢者の危険運転を心配した家族は、運転免許を返上させることを画策する。しかし、頑固オヤジをいったい誰が説得するのか。嫌な役回りを兄妹夫婦でなすりつけ合ううちに、そんな家族の心を見透かした周造は「いつの間に俺の家族は言いたいことも素直に言えなくなってしまったんだ!もう崩壊しているな、この家族は!」と激怒してしまい、平田家はまたもや不穏な空気に包まれていく。そんなある日、周造の免許返上問題を話し合う家族会議が開かれることになり、例のごとく召集された平田家の兄妹夫婦たち。だが、家族会議は一転し、事態は思わぬ方向に。なんと、前日に周造が家に泊めていた故郷・広島の同級生・丸田(小林稔侍)が息を引き取っていたのだ !平穏な住宅街はまたたく間にサイレンとパトランプの喧騒に包まれて、救急隊は来る、警察は来る、そして鰻屋は来るわで、てんやわんやの大騒ぎ!果たして、平田家は再び平穏な日常を取り戻すことができるのか――?『家族はつらいよ2』は、観客動員人数120万人、興行収入13億円を記録した『家族はつらいよ』の続編。国民的映画『男はつらいよ』の山田洋次監督が、シリーズ終了後20年ぶりに生み出した、まさに喜劇映画の決定版。あのお騒がせ家族、橋爪功×吉行和子ら平田家のメンバーも再集結し、さらに橋爪さん演じる周造の高校時代の友人・丸田役に小林稔侍、居酒屋の女将・かよ役に風吹ジュンが演じるほか、劇団ひとりら豪華キャストも参加。さらに今回中村鷹之資、丸山歩夢、徳永ゆうきが前作に引き続き出演しているほか、笑福亭鶴瓶がまさかの役どころで特別出演していることも発表された。そしてこの度、豪華キャストの最新映像が初めて披露される、本作の予告編が解禁。今回の予告編は数々の名作を世に生み出してきた山田監督が、監督人生で初めて予告編のためだけに脚本を書き上げ、自ら演出を務めているのだ。「映画館では大いに笑って、楽しんで映画を観て欲しい」。そんな監督の映画に対する思いが詰まった、いままでに無い予告編となっている。さらに、本作のポスタービジュアルも併せて解禁。今回のポスターは、「山田洋次監督×横尾忠則」という2大巨匠の奇跡のコラボ。横尾氏が山田作品のポスターをデザインするのは、『東京家族』『家族はつらいよ』に続き3作目。映画の撮影中、横尾氏は週に2~3回ほど、山田監督とスタッフが使用するスタッフルーム内で絵を描き、ときにはセットを見に来て撮影現場を体感したり、山田監督やスタッフと創作についての様々な会話を重ね今回のポスターが完成したそう。なお、予告編とポスターは12月10日(月)より、順次全国の劇場にて展開予定。またこのポスターは、限定1,000枚しか存在せず、その全てにナンバリングが施されている超レアなポスター仕様となっている。『家族はつらいよ2』は2017年5月27日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年12月08日「ようこそ! 横尾温泉郷」が、神戸の横尾忠則現代美術館で開催される。期間は、2016年12月17日(土)から2017年3月26日(日)まで。本展では、美術館を温泉施設に見立て、横尾の体験を通した温泉と観光の旅へと来場者を誘う。旅と連動した〈温泉シリーズ〉を中心に、70年代から今日にかけて日本各地を舞台に制作された絵画、版画、観光ポスターなどを交えながら、各地の温泉、名所旧跡などを巡る。さらに観光のあとは〈銭湯シリーズ〉の浴女たちが待つ大浴場へ。館内には温泉卓球場やお土産処も用意されている。〈温泉シリーズ〉で横尾ワールド全開の温泉旅行へ2005年から08年にかけて、横尾は雑誌に「温泉主義」と題する旅行記を連載している。この連載のために描かれた一連の作品が〈温泉シリーズ〉。すべての作品が、各地の温泉を訪れた横尾の現地取材をもとに制作されている。それらは単なるスケッチではなく、温泉街の街並みや旅館の浴場、訪れた観光地など、横尾が旅先で出会った光景と、そこから呼び起こされた個人的な記憶や連想とが結びついた特異なビジョン。草津や城崎といった誰もが知る有名観光地も、不可思議な世界となって表現されている。踊る人も銭湯に!?ユーモア溢れる〈銭湯シリーズ〉〈温泉シリーズ〉より前となる2004年、横尾忠則は銭湯を改修した画廊での個展に、女湯の光景をモチーフにした連作〈銭湯シリーズ〉を発表している。これら作品には、まげを結った浮世絵風の女性たちが、身体を洗ったり、湯ぶねに浸かったり、にぎやかにくつろぐ姿が。それぞれの作品に、横尾が幼少時代に見た女湯のイメージを反映しつつ、江戸の遊び絵にも通じる様々な仕掛けが隠されている。例えば、《熊本温泉タンゴ》には名前の通り、熊本温泉を背景にタンゴを踊る人が登場する。さらに名産品のスイカ、宮本武蔵といったものも描かれており、ちぐはぐな組み合わせが横尾らしい。また本展では、これら〈銭湯シリーズ〉を“横尾温泉” の大浴場に見立てた会場に展示。まるで横尾作品の中に入り込んだような体験ができそうだ。温泉だけでなく各地観光名所も本展では、1973年から74年にかけて雑誌『芸術生活』に連載された「日本原景旅行」シリーズ、各地の観光ポスターやY字路、富士山や滝など、日本各地を舞台に制作された作品も展示。北から南まで、横尾作品を“観光” しながら堪能できる。温泉のあとは卓球場とお土産処へ美術館を温泉施設に見立てた本展では、来館者が自由に遊べる温泉卓球場やお土産処も用意。2月11日(土)には卓球大会も開催される。〈温泉シリーズ〉を中心に日本各地を観光し、〈銭湯シリーズ〉の浴女たちとともに温泉に浸かり、そして最後は温泉卓球で遊んで帰る。本当の温泉旅行とは異なり、手ぶらで楽しめるユーモアたっぷり癒しの旅。「横尾温泉郷」を堪能してみてはいかがだろう。「ようこそ! 横尾温泉郷」開催概要開催期間:2016年12月17日(土)~2017年3月26日(日)会場:横尾忠則現代美術館住所:兵庫県神戸市灘区原田通3-8-30開館時間:10:00~18:00※金・土曜日は~20:00、ただし12月30日(金)は~18:00。※入場は閉館の30分前まで。休館日:月曜日※ただし3月20(月・祝)は開館、3月21日(火)は休館。※年末年始・メンテナンス休館(12月31日(土)~1月13日(金)。観覧料 一般 700(560)円/大学生 550(440)円/高校生・65歳以上 350(280)円/中学生以下無料※()内は20名以上の団体および前売料金。※前売券は12月16日(金)までローソンチケットで一般、大学生のみ販売。高校生・65歳以上はなし。※ローソンチケットは当日券(一般、大学生のみ)も販売。※障がい者(65歳以上除く)は各観覧料金の半額、その介護者(1名)は無料。※割引を受ける場合、証明書提示要。※兵庫県立美術館の特別展または県美プレミアムのチケット半券提示で、横尾忠則現代美術館の企画展が団体割引料金で閲覧可能。問い合わせ先:横尾忠則現代美術館 078-855-5607(総合案内)関連イベント情報■横尾温泉卓球大会日時:2017年2月11日(土) 13:30~会場:横尾忠則現代美術館 オープンスタジオ対象:どなたでも定員:ダブルス16組参加費:無料、ただし高校生以上は要展覧会チケット※要申込み、応募者多数の場合は抽選。※必ず2名以上(4名まで可)で申込み。※小学生以下は保護者の付き添いが必要。■水道筋温泉郷ツアーガイド:慈憲一(naddinst)日時:2017年3月4日(土) 13:00~15:00会場:横尾忠則現代美術館、水道筋商店街界隈定員:20名参加費:無料対象:小学生以上(大人のみの参加も可)※要申込み、応募者多数の場合は抽選。※小学生は保護者の付き添いが必要。※高校生以上は要展覧会チケット。
2016年12月06日追悼特別展「高倉健」が東京ステーションギャラリーにて、2017年1月15日(日)まで開催される。本展は高倉健が三回忌を迎えるのを期に、表現者としての彼の姿を回顧するものだ。展示は時代ごとに6つに分けて構成され、東映でデビューして東映任俠映画のスターとなった姿や、実録やくざ映画などで新しい試みを行った時期、独立して出演した話題作、出演作をじっくり選ぶようになった晩年の名作などを、「東映時代初期」・「東映時代中期」・「東映時代後期」・「独立時代前期」・「独立時代中期」・「独立時代後期」という流れのもと紹介する。最大の見どころは、高倉健が生涯に出演した映画全205本すべてから映像を抜粋して構成した映像展示だ。経年劣化により鑑賞困難となった作品も、フィルムをデジタル修復することで蘇らせた。30台にも及ぶモニターとプロジェクターを駆使し、彼の全仕事を一度に見ることのできる特別な機会が提供される。ほかにも、横尾忠則と森山大道による高倉健をモチーフにした作品や、高倉健自らが所蔵していた脚本や小道具といった日本映画史を物語る貴重な映画資料も見どころの一つだ。本展は、日時指定の完全予約制となるので、訪れる際は事前にチケットの予約を忘れずに。【展覧会概要】「追悼特別展高倉健」場所:東京ステーションギャラリー会期:2016年11月19日(土)~2017年1月15日(日)休館日:月曜日(2017年1月2日、9日は開館。)、年末年始(12月29日~1月1日)、1月10日(火)時間:10:00-18:00 ※金曜日は20時まで開館。※入館は閉館30分前まで。入館券:一般 1,300円、高校・大学生 1,100円、中学生以下無料 ※障がい者手帳等持参の方は100円引き、その介添者1名は無料。※日時指定の完全予約制。前売券・当日券は販売しない。入館時間:1回目 10:00~12:00、2回目 12:00~15:00、3回目 15:00~17:30、4回目 17:30~19:30(金曜日のみ) ※入れ替え制ではない。チケット購入方法:ローソンチケット、チケットぴあ、セブン-イレブン、サークルK・サンクス、JTB店頭、JTB電子チケットサービス「パスミー」にて事前に購入。【問い合わせ先】ハローダイヤルTEL:03-5777-8600(8:00~22:00)
2016年11月24日ディーゼル(DIESEL)の日本上陸30周年を記念し、ディーゼル×ポーター(PORTER)×横尾忠則のトリプルコラボレーションアイテム「DIESEL × PORTER ARTWORK by TADANORI YOKOO」が登場。2016年11月24日(木)より発売される。登場するのは、サイドアジャスターを調整することで容量が変えられるアウトドアテイストの「バックパック」、ポーターのアイテムの中でも人気を誇る「ウエストバッグ」のほか、3way仕様のブリーフケース、ウォレットなど全6アイテム。いずれも、ディーゼルが厳選した漆黒の日本製デニムと柔らかな感触のボンディング素材を使用し、軽量&強度に優れているのが特徴だ。またプリントされた存在感のあるグラフィックは、横尾による「具象と抽象が絡み合うアラビアン・ナイトのイメージ」を表現したものとなっている。なお、渋谷のディーゼル アート ギャラリー(DIESEL ART GALLERY)では、2016年11月25日(金)から2017年2月10日(金)まで、横尾忠則の期間限定ストアをオープン。今回のコラボレーションアイテムを先行販売するほか、入手困難だった名作ポスターや新作グッズなどを展開する。【詳細】DIESEL×PORTER ARTWORK by TADANORI YOKOO発売日:・11月24日(木) ディーゼル アート ギャラリーで先行発売・11月25日(金) 順次全国のディーゼル ストア(一部店舗を除く)、クラチカ ヨシダ 表参道(吉田カバン直営店)・12月上旬 オンラインストア価格:・デイパック 39,000円+税・バックパック 49,000円+税・ウエストバッグ 27,000円+税・3WAYブリーフケース 43,000円+税・ウォレット ロング 16,800円+税・ウォレット 2つ折り 13,800円+税■TADANORI YOKOO POP-UP STORE会期:2016年11月25日(金)〜2017年2月10日(金)会場:ディーゼル アート ギャラリー住所:東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti DIESEL SHIBUYA B1FTEL:03-6427-5955開館時間:11:30〜21:00入場料:無料不定休※クラチカ ヨシダ 表参道住所:東京都渋谷区神宮前5-6-8TEL:03-5464-1766
2016年11月13日ディーゼル(DIESEL)が日本上陸30周年を記念して、ポーター(PORTER)と美術家の横尾忠則とのコラボレーションコレクション「DIESEL × PORTER ARTWORK by TADANORI YOKOO」を日本限定発売。11月24日に東京・渋谷のディーゼルアートギャラリー(DIESEL ART GALLERY)で先行発売する。同コレクションでは、全6種類のバッグやウォレットを展開。デザインから細部のディテールにまでこだわりぬいて製作されており、素材には表面にナイロンツイル、中間層にポリエステル綿、裏面にポリエステルタフタを採用した、ポーターを代表する柔らかな感触の3レイヤー(ボンディング素材)を使用した。軽量で強度にも優れたボディには、横尾の作品「RK」のプリントが施されている。ラインアップは、デイパック(3万9,000円)、バックパック(4万9,000円)、ウエストバッグ(2万7,000円)、3WAY ブリーフケース(4万3,000円)、ウォレット(ロング/1万6,800円、2つ折り/1万3,800円)の6モデル。なお、同コレクションは11月24日に先行発売された後、11月25日より順次、一部店舗を除くディーゼルストア、ディーゼルオンラインストア、クラチカ ヨシダ 表参道でも発売される。また、ディーゼルアートギャラリーでは11月25日から17年2月10日まで、横尾忠則によるポップアップストアをオープン。同店限定アイテムを先行販売する他、入手困難だった名作ポスターや新作グッズなども展開する。
2016年11月10日女優の遠藤久美子(38)が31日、映画監督の横尾初喜氏(37)と7月に結婚したことを、所属事務所の公式サイトを通じて発表した。遠藤は妊娠もしており、来春に出産予定だという。遠藤は、「この度、遠藤久美子は、7月に、映像作家であり、映画監督の横尾初喜さんと入籍致しました事をご報告申し上げます」と結婚を報告。「お腹には来年春に出産予定の赤ちゃんを授かっております」と妊娠も明かした。そして、「横尾さんとは、数年前に映画の撮影現場でご一緒し、去年12月に再会した際、連絡先を交換しました」と馴れ初めを説明。「二人の時間を重ねる度に恋愛感情は深まっていき、とても短い日々ではありますが、穏やかで居心地が良く、付き合い当初から将来を考えている二人がいました」とつづった。さらに、「報告を誰よりも喜んでくれた両親の笑顔を見た時は、涙が溢れました」と両親とのエピソードを披露し、「未熟者の二人ですが、どうか、温かく見守って頂けたら幸いです」と呼びかけた。
2016年08月31日清水玲子の人気コミックを映画化したサスペンス大作『秘密 THE TOP SECRET』の初日舞台あいさつが8月6日、都内で行われ、主演の生田斗真をはじめ、岡田将生、松坂桃李、栗山千明、織田梨沙、大森南朋、大友啓史監督が出席した。『秘密』舞台あいさつ その他の写真公開初日がリオ五輪の開会式と重なるなか、生田は「開会式を見ずに、この映画を選ぶなんて、皆さん、なんですか!(笑)。猛者ですねえ」と観客に感謝の意。「誠心誠意、本気でぶつかった作品。見る前と後では、普段見る世界の景色が変わるくらいの衝撃があるので、ぜひ覚悟して」と力強くアピールした。死んだ人間の脳からスキャンした“過去の記憶”を頼りに、事件を捜査する第九のメンバーが、迷宮入りした猟奇事件の真相に迫る。すでに韓国、台湾、中国、フィリピンでの配給が決定しているほか、カナダのモントリオールで開催される第20回ファンタジア国際映画祭・コンペティション部門にも出品され、現地入りした大友監督は「生田くんの代わりに、ファンにサインしておいたよ」と現地の熱狂ぶりを報告していた。映画が描く“脳内捜査”にちなみ、「誰の脳に潜入したいか」と問われた生田は、「アーティストの皆さんが、どういう思考回路で作品を生み出しているのか知りたい。例えば、横尾忠則さんですね」。松坂も偉人に関心があるようで、「戦国武将なら織田信長。それと漫画家の井上雄彦さん」と答えた。一方、栗山は「イケメンの脳内映像を見て、キャーキャー言われる気分を味わいたい」と願望を明かしていた。『秘密 THE TOP SECRET』公開中取材・文・写真:内田 涼
2016年08月06日人気コミックを実写化した『秘密 THE TOP SECRET』の初日舞台挨拶が8月6日(土)、都内で行われ、生田斗真、岡田将生、松坂桃李、栗山千明、織田梨沙、大森南朋、大友啓史監督が出席した。この日、会場の視線をクギづけにしたのは日本を代表するクール・ビューティの栗山さん。胸元が大きくV字に開いた黒のセクシーなドレスは、腰元の部分が透け生地になっており、妖艶さもワンランクアップ。当然、フラッシュの嵐を浴びることになり、主演の生田さんも「カメラマンさん、栗山さんばっかり撮らないで…。確かにすごいドレスですけど」とヒヤヒヤ(?)していた。清水玲子によるミステリーコミックを原作に、被害者の脳に残った記憶をスキャンする「脳内捜査」を専門とする警察庁の特別機関「第九」の捜査官たちが、精神崩壊の危険にさらされながら、迷宮入り事件の真相を暴き出す。生田さんは「誠心誠意ぶつかった作品。見終わった後には、普段見ている景色が変わるほどの衝撃を受けるはず」とアピールした。“脳内捜査”にちなみ、「誰の脳に潜入したい?」の質問には、「アーティストがどういう思考回路で作品を生み出しているのか知りたい。例えば、横尾忠則さん」と生田さん。「猫ひろしさん」(岡田さん)、「織田信長がどう死んでいったのかが分かれば、歴史は変わるはず。それに漫画家の井上雄彦さん」(松坂さん)、「イケメンになって、キャーキャー言われたい」(栗山さん)、「うちの飼い犬」(織田さん)、「やっぱり、生田斗真の脳でしょ」(大森さん)と思い思いの回答が飛び出した。『秘密 THE TOP SECRET』は公開中(text:cinemacafe.net)
2016年08月06日映画監督の大林宣彦親子、美術家の横尾忠則親子など、多くの著名人親子をはじめ、これまでに約6000組もの親子を撮影してきた写真家のブルース・オズボーンさん。2003年に「親子の日」を提唱して以来、毎年7月の第4日曜日に100組の親子写真を撮るフォトセッションを開催しています。今年で14回目となる親子の日を前に、長年ファインダー越しに親子を見つめてきたブルースさん佳子さん夫婦に「親子の日」をはじめたきっかけや「親子の日」に込められた想いを伺いました。 「親になるってどんなこと?」素朴なギモンから始まった親子撮影オズボーンさんは写真を学び、アメリカや日本で写真家として活動。親子の日のきっかけになったのは、1982年に友人からパンクバンドの若者を撮影してほしいと頼まれたこと。撮影したのは、あの有名なパンクロックバンド「アナーキー」の元ボーカル、仲野茂さんでした。「ちょうど第一子が生まれる直前で、2人でよく『親になるってどんなことなのかな?』という話をしていた頃でした。仲野さんを撮影するとき、パンクロッカーのお母さんってどんなかたなんだろうと思って、ダメ元で『親子の写真を撮らせて』ってお願いしたらあっさりOKをもらえたんです」(佳子さん)実は、お母さんは茂さんの一番のファン。撮影してみて、とても仲の良い親子だということがわかりました。この1枚の写真が親子というテーマで写真を撮り続けるきっかけになったそうです。仲野茂さんとお母さん写真撮影が親子の絆を取り戻すきっかけに最初の頃、オズボーンさんは、親子から日本社会を切り取りたいと考えていました。寿司屋のお父さんと同じく寿司屋になった息子さん、真面目な仕事をしていたお父さんの娘さんがポルノ女優になっている。親子関係から親子の歴史、日本の時代が移り変わっていく様を表現したいと考えていたそうです。でも、どの親子もユニーク。切っても切り離せない「親子」という関係自体に関心が向くようになったと言います。2015年にオリンパスギャラリーで開催した親子写真展覧会には、美智子皇后陛下も来場され、「日本人は表情が乏しいと言われているけれど、みんな生き生きとした表情をしていますね」というお言葉をかけられたそうです。「大人になれば親子で一緒に何かするという機会はなかなかありません。カメラの前に立たされると、みんなどうしていいか戸惑います。こちらからポーズを指示せず、自分たちで話合って決めてもらいます。大人が二人、『どうしよう』って表情で照れている様子も、その親子らしさが現れています。何千組もの親子を撮ってきたけれど、それぞれ個性があって毎回発見があるんです」(ブルースさん)オズボーンさんが撮る親子は年齢も職業も様々。活動を始めてから34年、最初は身体の大きな力士のお父さんと小さい子どもだったのに、2回目の撮影ではお父さんと同じぐらい力強い力士になっている。そんな息子と一緒に誇らしげな表情で写真に写っているお父さん。3回目に撮影したときは、息子さんも引退して、お父さんと一緒にちゃんこ鍋屋さんをやっていました。こうした親子関係の変化が1枚1枚の写真から見えてくるのが面白い、とブルースさんは語ります。「親子写真を撮ってもらいたいという人の動機は様々です。離婚が原因で長い間疎遠になっていた親子の距離を縮めたこともありました。決して仲が悪かったわけではないけれど、撮影がきっかけで自然に会話できるようになったという親子もいます」(ブルースさん)「親子でもうまくいかないのは当たり前。修復しようと頑張ってもなかなか距離が縮まらない。でも親子って本当に些細なことでも仲直りできてしまうんです。写真はきっかけに過ぎないけれど、親子のコミュニケーション手段として役に立っているんだなって感じることも多いです」(佳子さん)オズボーン家の親子写真「“父の日”や“母の日”があるなら“親子の日”があってもいいよね」オズボーンさんの親子写真に世間の注目が集まるようになると、オズボーンさんと佳子さん夫妻は「もっとみんなが親子関係を見直す機会をつくりたい」と考え、「親子の日」のアイデアを思いつきます。「5月の第2日曜日は母の日、6月の第3日曜日は父の日。7月の第4日曜日は『親子の日』にしよう!その日に親子撮影会をするという告知を新聞に掲載してもらったら、たくさん応募がきて100組の親子が集まったんです。こんなに反響があるなら来年も100組撮影しようということになって今日まで続いています」(佳子さん)1年目は自分たちだけの力で開催したので大変でした。でも、2年目からはスポンサーがついて、2005年には日本記念日協会さんが「親子の日」を正式に記念日として認定してくれました。「アイデアを思いついて実行に移すまで2年かかりました。でも、ひとつアクションを起こしたことで、私たちが何をやりたいのか、何をやろうとしているのか伝えることができたのが大きな成果でした」(ブルースさん)親子というベーシックな関係を見直すことが世界平和につながっていくロサンゼルスで友人を介して出会ったオズボーンさんと佳子さん。誰よりも多くの親子に出会ってきたお二人は「親子の日」に様々な想いを込めてこのビッグプロジェクトを推進しています。「共働きの親が増え、みんなケイタイばかり見ている。そんな変化に注目してしまうけど、命を次の世代に受け継ぐ、本質的な親と子の関係は時代や環境が違っても変わっていないと感じています。 “家族”じゃなくて”親子”というテーマを選んだのは、 “親子”が家族や社会のベースとなる最も基本的な関係だからです」(ブルースさん)「世の中には幸せな親子関係だけではありません。みんな自分の親から平等に命を授かっています。“親子”は自分の原点、親子の関係を見つめ直すことで、自分の存在に自信をもって誰もが生まれてきてよかったって思える社会になってほしい。親子関係を大切にすれば、大きな問題も解決できるのではないでしょうか」(佳子さん)現在も変わらず仲睦まじい様子のオズボーンさんと佳子さん。夫婦円満の秘訣は「大きな問題になる前に相手に伝えること」だそう。親子は一番近いからこそ素直になれないことや、ぶつかり合うことも多い難しい関係です。親子関係がうまくいっている人もうまくいっていない人も、今年の親子に日は自分の親や子どもと向き合う時間をつくってみてはいかがでしょうか。7月23日に新宿オリンパスプラザ東京で13:00~「第10 回親子大賞授賞式」を開催。平原まこと、綾香親子やウルトラセブン、ゼロ親子もかけつけます。24日は「親子の日スーパーフォトセッション」も開催、たくさんの応募の中から100組の親子の写真をブルースさんが撮影します。親子の日普及推進委員会公式サイトはこちらブルース・オズボーンProfile公式サイトはこちらArt Center College of Designでコマーシャル写真を専攻。1980年の写真展「LA Fantasies」をきっかけに日本での活動を本格的に開始。1982年から「親子写真」の撮影を始め、撮影した親子の数は6000組を数える。2003年に「親子の日」を提唱。毎年、親子の日に約100組の親子写真を撮る取り組みを続けている。ライター:柏木 真由子
2016年08月01日東京・品川の「原美術館」にて、2014 年秋の「開館35周年記念 原美術館コレクション展」以来となる全館を使ったコレクション展示「みんな、うちのコレクションです」が、8月21日(日)まで開催中だ。「原美術館」は、もともと個人邸宅として 1938年に建てられたもので、西洋モダニスム建築を取り入れ、中庭を包みこむように緩やかな円弧を描いた空間デザインが特徴的。居間や寝室であったスペースは企画ごとに展示を入れ替えるギャラリーに変わった一方、浴室や洗面所などのユーティリティースペースは、アーティストに依頼してユニークな常設展示作品に生まれ変わっているほか、建物の中以外の、敷地内の庭にも、野外の常設作品が点在している。大規模な美術館とは一風異なり、作品と同時に、美術を鑑賞体験する“場”そのものも味わえる場所だ。1979年の創立以来収集してきたコレクションは、国内外の多彩な現代アーティストの絵画・彫刻・写真・映像作品など、現在約1,000点にのぼる。その中から、横尾忠則、加藤泉、クリスト&ジャンヌ=クロード、ウィリアム ケントリッジをはじめとする絵画・彫刻・ドローイング・映像作品を展示。今回は、中国を代表するアーティストであると同時に、積極的な社会活動でも知られる艾未未(アイ・ウェイウェイ)の貴重な初期作品や、日本から帰化してブラジル美術界の巨匠となり、昨年惜しくも亡くなったトミエオオタケ(大竹富江)の絵画も展示される予定だ。原美術館では、増築した多目的ホールや中庭を利用して多彩なイベントも随時開催されており、会期中には、8月13日(土)、14(日)に「トヨダ ヒトシ 映像日記・スライドショー」が行われる。また、日曜日と祝日には、同館学芸員による展示解説も行われる。展示解説は、14:30から約30分間で予約は不要。(text:cinemacafe.net)
2016年06月30日東京・渋谷のBunkamura Galleryが、毎年好評の企画「サマーアートセール」を、2016年7月1日(金)から7月18日(月)まで開催する。多彩な作家のアート作品が、セール価格で販売される。出品予定作家は、ピカソやダリ、ウォーホルなどの巨匠から、草間彌生や白髪一雄、奈良美智などの現代美術家まで幅広い。約300点が広い会場を埋め尽くす。気持ちや生活を豊かにしてくれる、特別な出会いが待っていそうだ。【詳細】サマーアートセール期間:2016年7月1日(金)~7月18日(月)場所:Bunkamura Gallery住所:東京都渋谷区道玄坂2丁目24−1 Bunkamura 1Fメインロビーフロア 営業時間:10:00~19:30入場料:無料定休日:会期中無休出品予定作家:アイズピリ、ウォーホル、カシニョール、キース・へリング、サム・フランシス、シャガール、ダリ、デュフィ、ピカソ、ビュッフェ、マティス、ミュシャ、ミロ、ユトリロ、ルオー、有元利夫、荻須高徳、片岡球子、金子國義、草間彌生、白髪一雄、千住博、中島千波、奈良美智、長谷川潔、浜口陽三、東山魁夷、藤田嗣治、舟越桂、横尾忠則 他多数【問い合わせ】Bunkamura GalleryTEL:03-3477-9174
2016年06月10日現代日本を代表する美術家・横尾忠則のアート作品を集めたポップアップショップが、4月27日から5月8日まで伊勢丹新宿店本館5階のアート&フレームにオープンする。1972年に行われたニューヨーク近代美術館での個展をはじめ、これまでにアムステルダムのステデリック美術館、パリのカルティエ財団現代美術館など世界各国で個展を開催してきた横尾忠則。今回オープンするポップアップショップでは、今では入手困難なかつての名作ポスター作品約40点をはじめ、新作グッズなどが展開される。
2016年04月12日横尾忠則の期間限定アートショップが、再び伊勢丹新宿店に登場。2017年10月4日(水)から10月17日(火)まで開催される。現代日本を代表する美術家で、国際的な舞台で活躍する横尾忠則。2016年4月に行われた1回目のアートショップでは、今や入手困難でなかなかお目にかかることができない、かつての名作ポスターなどが手に入ると好評を博した。今回の限定ストアでは、2017年最新作「KEY BEAUT.Y.」と「Let’s eat」の作品展示や、名作ポスター約40点、新作グッズも登場。その個性を世の中に強烈に印象付ける横尾忠則の世界を楽しんでみて。【詳細】横尾忠則 期間限定アートショップ会期:2017年10月4日(水)〜10月17日(火)会場:伊勢丹新宿店本館5階=アート&フレーム住所:東京都新宿区新宿3-14-1
2016年04月11日東京都・渋谷のBunkamura Galleryは、ビアズリーから横尾忠則まで、時代を挑発し続けた表現者による作品を一堂に集めた展覧会「幻想と頽廃のアンソロジー ~世紀末から現代まで~」を開催する。会期は3月2日~9日。開館時間は10:00~19:30。入場無料。同展は、世紀末から戦後の日本まで、時代の主流から逸脱したフィールドで活動した国内外の作家を中心に、版画や挿画本、オブジェ、ポスター、書籍など展示販売するもの。1890年代から20世紀初頭にかけての世紀末、ヨーロッパで発生したアール・ヌーヴォー、象徴派、ラファエル前派、ウィーン分離派などの芸術運動、および大正から昭和初期の日本においての「カウンターカルチャー」によって登場した前衛的な表現や過激な作品など、それぞれの時代を挑発した作品の数々が集結するという。出展予定作家は、イオネスコ、クノップフ、B・ジョーンズ、バイロス、バルテュス、ビアズリー、ブレダン、ヴンダーリッヒ、ベルメール、モリニエ、モロー、モーリッツ、 ヤンセン、ロセッティ、ロップス、赤瀬川原平、荒木経惟、池田満寿夫、伊藤晴雨、井上洋介、伊豫田晃一、北川健次、沢渡朔、篠原有司男、城景都、多賀新、竹久夢二、つげ義春、土井典、トーナス・カボチャ・ラダムス、中村宏、成田朱希、土方巽、藤本蒼、山下清澄、山本じん、山本六三、横尾忠則、四谷シモンほか。
2016年02月12日ルシアン ペラフィネ(lucien pellat-finet)から初のアートポスター4作品が各世界限定20点で販売される。今回、発表されたのは2011年に発売されたアートブック『SKULL STYLE:Skulls in contemporary Art and Design』の表紙に使用された4つのスカルモチーフ。12月16日から25日まで伊勢丹新宿店メンズ館2階で開催される同ブランドのポップアップショップで展示販売される。今回のアートポスターは、近年海外でも注目を集めるジークレー版画とシルクスクリーンを組み合わせたネオシルク版画と呼ばれる日本の技術を使用。360°GRAPHICSの協力により、以前にルシアンとカシミアセーターでコラボした田名網敬一をはじめ、オノヨーコ、横尾忠則、草間彌生、森山大道、ヒロ杉山、伊藤桂司などのシルクスクリーンプリントを手掛けている伊丹裕が作品を監修している。同氏はコム デ ギャルソン(COMME des GARCONS)とのコラボレーションでも知られるシンガポールのアートディレクター、テセウス・チャンが2014年11月に代官山 蔦屋書店で開催した個展『WERK: WE WORK TOGETHER』のネオシルク版画も手掛けたことで知られる。価格はB4サイズが15万円と17万円の2種類(いずれも額装込みの価格、額装なしは14万円と16万円)で各20枚の限定販売。B3サイズも期間中のみ予約が可能。Text:野田達哉
2015年12月16日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「ナディッフ(NADiff)」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京・清澄白河の支店、ナディッフ コンテンポラリィ(東京都江東区三好4-1-1 東京都現代美術館内)です。■『全Y字路』横尾 忠則1960年初頭よりグラフィックデザイナーとして活躍し、三島由紀夫、寺山修司、大島渚はじめ多くの同時代に生きた表現者と交流を持ち、影響を与えた横尾忠則。1972年のニューヨーク近代美術館での個展ほか国内外で高い評価を得るなか、1980年、ピカソの作品を目の当たりにした衝撃で「画家宣言」し、その後デザインから絵画作品へと制作軸を移行していく。2000年以降のライフワークとなる代表作絵画「Y字路」シリーズに焦点を当てた本書。ある夜、横尾が幼い頃によく通った郷里の三叉路鋭角部分あった模型店の跡地を訪ねたところ、そこは個人的な記憶に関与しないただの普遍的なY字路になっていた。「その時、私意識から切り離された風景こそ、絵の対象になるべきだと思った。」とモチーフであるY字路との出会いを語っている。収められた絵画作品は、制作順に全153点。加えて制作過程を明らかにする写真やスケッチまでもが納められた贅沢な一冊。時に幻想的に、時におどろおどろしくエロスさえも感じさせるY字形の三叉路から無限に生み出される物語の数々。そのバリエーションの多さには圧倒され、絵画の豊饒な可能性を感じずにはいられない。横尾忠則は、ナディッフ コンテンポラリィが所在する東京都現代美術館で2002年に行われた個展「森羅万象」をはじめ、常設コレクションでも度々取り上げられる日本の現代美術史を語る上で外す事の出来ない重要な作家の1人。次回、11月7日から同館で開催される展覧会「TOKYOアートミーティングVI”TOKYO”-見えない都市を見せる」でも絵画作品が出品される予定。また、ナディッフ コンテンポラリィでは、メーカーのコラボレーションによって生み出された、横尾の世界観溢れるアパレルや雑貨を多数取り扱っている。【書籍情報】『全Y字路』著者:横尾 忠則出版社:岩波書店言語: 日本語176ページ/A4版変形発刊:2015年8月7日価格:4,600円【展覧会情報】「TOKYOアートミーティングVI”TOKYO”-見えない都市を見せる」会場:東京都現代美術館 企画展示室 1階 3階住所:東京都江東区三好4-1-1会期:2015年11月7日~2016年2月14日時間:10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで)休館日:月曜日(11月23日、2016年1月11日は開館)、11月24日、12月28日~2016年1月1日、1月12日料金:一般 1,200円:大学生・専門学校生・65歳以上 900円:中高生 700円:小学生以下無料
2015年10月22日絵画、彫刻、建築、音楽、演劇・映像の5つの部門で世界的に優れた芸術家に毎年贈られる「高松宮殿下記念世界文化賞」の受賞者が決定し、10月20日に都内で会見が行なわれた。【内田光子チケット情報はこちら】2015年の受賞者は、絵画部門が横尾忠則。彫刻部門がドイツ出身のヴォルフガング・ライプ。建築部門がフランス出身のドミニク・ペロー。音楽部門が内田光子。演劇・映像部門がフランス出身のバレエダンサー、シルヴィ・ギエム。シルヴィ・ギエムは会見で「受賞について、大変幸福に思う。なぜなら、私は幼い時から日本の文化に出会い、愛してきたから」とコメント。さらに「歴代の受賞者を見て、大変な賞をいただいたと改めて実感した。ただ、芸術を、文化を、様々な事を愛してきたことで、このような栄誉に結びついたと思っている」と語った。また、現在はロンドンに在住し、この日は体調不良によるドクターストップのため、ビデオでコメントを寄せた内田光子。「一生で何をするかに対し、私は音楽をつきつめただけ。そのため、このような賞をいただくのはずうずうしいが、光栄です」と話した。また「もっとも嬉しいことは、この賞の第一回の受賞者に尊敬するブーレーズ(フランスの作曲家・指揮者)がいることです。この事により、同じ賞を受ける事に大変な喜びを感じました」と語った。シルヴィ・ギエムはすでに引退を発表。12月より最後の来日公演を開催する。現在、12月16日(水)に行われる東京追加公演≪ライフ・イン・プログレス≫(東京文化会館大ホール)の先行を11月3日(火・祝)午後11時59分まで実施中。また、12月30日(水)に神奈川・神奈川県民ホール大ホールで行われるシルヴィ・ギエムファイナルの先行抽選申込を10月31日(土)午前11時より受付。内田光子は、11月7日(土)北海道・札幌コンサートホールKitara 大ホール、10日(火)・15日(日)東京・サントリーホール大ホール、13日(金)愛知・愛知県芸術劇場コンサートホールで公演を開催。すでに予定枚数を終了しているサントリーホール大ホール公演以外はチケット発売中。
2015年10月22日美術出版社は、9月17日発売の「美術手帖」10月号にて、「女子のための入門!春画」特集を掲載する。価格は1,600円(税別)。この特集は、9月19日から東京都・永青文庫で開幕する「春画展」にあわせて掲載されるもの。2013年、大英博物館で初めて「春画」のみの展覧会が開催され人気を博し、特に女性が数多く集まったことでも話題となったが、日本国内で本物の春画が並ぶ展覧会が美術館で開かれるのは初めてとなる。同社は、同特集を組んだ理由として、日本での開催が決定するまでに、国内のほとんどの美術館が春画の展示に場を提供するのを拒んだ状況を挙げ、春画への偏見を取り払うという目的を掲げている。また、特集内では、春画の基礎知識を師岡とおるのイラストと共に掲載。春画が男女や女同士、あるいは大勢で一緒に見て楽しむものであったり、嫁入り道具に使われたりと、日常生活で親しまれていたものであることを紹介する。巻頭は、「春画」をテーマに、蜷川実花が壇蜜を撮り下ろし。そのほかにも、辛酸なめ子・峰なゆか・ろくでなし子が参加する「オトナ女子の春画講座」、会田誠・山本タカト・木村了子3作家による鼎談「現代美術における性表現とタブー」、蔡國強・横尾忠則・タカノ綾が登場する「アーティストが選ぶマイベスト春画」などのコンテンツが掲載される。
2015年09月16日ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)が展開するブランド「グラウンド ワイ(Ground Y)」が6月12日、ミュージシャンの高橋幸宏がキュレーターを務める夏フェス「WORLD HAPPINESS」とのコラボレーションTシャツ(1万2,000円)を発売する。「WORLD HAPPINESS 2015」は08年からスタートした、緑豊かな夢の島公演を舞台に展開される都市型フェス。これまで、漫画家の手塚治虫や赤塚不二夫、ミュージシャンの細野晴臣、美術家の横尾忠則などの有名アーティストがメインビジュアルを手掛けてきたことでも知られている。8月23日に開催される今年のフェスでは、山本耀司が自身の愛犬である“凛”を正面に据えたビジュアルを制作した。同Tシャツはそのメインビジュアルをモチーフに制作。3サイズ展開で、2タイプのデザインを用意。コンセプトショップ「グラウンド ワイ」にて数量限定で発売される。
2015年06月05日日本デザインコミッティーは、2014年12月~1月にかけて美濃のやきもの研究会と共催した企画展「美濃のラーメンどんぶり展」にて展示した「ラーメンどんぶり」と「レンゲ」のセット販売を開始した。価格は1セット5,000円(税別・送料別)。「美濃のラーメンどんぶり展」では、企画趣旨に賛同した25人のアーティストによるグラフィックデザインが施された、美濃の「ラーメンどんぶり」と「レンゲ」を展示。このたび、そこで展示された全25種類のラーメンどんぶりとレンゲについて、日本デザインコミッティーのWebサイト内販売ページにおいてWeb通販が開始された。なお、どんぶり・レンゲのデザインを手がけたクリエイターは以下の通り。秋山具義、浅葉克己、アラン・チャン、石上純也、片桐 仁(ラーメンズ)、唐長・千田誠次、菊地敦己、北川一成、佐藤晃一、佐藤卓、佐野研二郎、ジョナサン・バーンブルック、祖父江慎、田名網敬一、束芋、天明屋尚、土井善晴、仲條正義、永井一史、永井一正、服部一成、松永真、皆川明、森田恭通、横尾忠則(計25名)となっている。どんぶりのデザインやコンセプトに関しては販売ページを参照してほしい。
2015年06月01日横尾忠則現代美術館は「横尾忠則 大涅槃展」を開催する。期間は1月24日から3月29日まで。この展覧会では芸術家・横尾忠則が収集した、約600体に及ぶ涅槃像のコレクションを公開。安らかに横たわる涅槃像の横には、暴力、嘆き、苦悩、肉欲などを描いた横尾の作品が並べられ、聖と俗、死と生の関係を訴える。また、入滅する釈迦に始まり、蠱惑的な美しさを持つ裸婦、涅槃のポーズを取った動物達まで、様々な涅槃図も展示される。それらは、「涅槃」と「オダリスク」という二つの要素を備えており、近代洋画の裸婦像と近世の涅槃図が一堂に集められた。なお、会場は全5章で構成され、その中では横尾の描いた絵画も数多く見られる。「涅槃のまなざし」では涅槃像をモチーフとした横尾の絵画や粘土像を展示。「輪廻転生」では“赤の時代”と呼ばれる90年代後半の横尾の作品の中から、輪廻転生のイメージを元に、生と死を内包した宇宙を描いた作品が紹介される。なお、2月28日と3月14日には、学芸員によるキュレーターズトークが行われる予定。2月14日と21日には関連イベント「ねんどでmy涅槃」が、22日には玉川奈々福による浪曲ライブが催される。【イベント情報】横尾忠則 大涅槃展会場:横尾忠則現代美術館住所:兵庫県神戸市灘区原田通3-8-30会期:1月24日から3月29日時間:10:00から18:00(金曜日・土曜日は20:00まで。入館は閉館の30分前まで)料金:一般700円大学生550円高校生・65歳以上350円休館日:月曜日
2015年01月07日東京都・銀座のデザインギャラリー1953(松屋銀座7階)は27日より、25人のアーティストによる「ラーメンどんぶり」と「レンゲ」の展覧会、「美濃のラーメンどんぶり展」を開始している。会期は2015年1月26日まで。開場時間は10:00~20:00(最終日17:00閉場)。入場無料。日本デザインコミッティーと美濃のやきもの研究会が共催する同展では、企画趣旨に賛同した25人のアーティストによるグラフィックデザインが施された美濃の「ラーメンどんぶり」と「レンゲ」を展示する。美濃で作られる陶器の中には、織部焼や志野焼のように茶陶として珍重され、文化財指定を受けるものも数多くあるが、残念ながら「誰もがよく知っている」、「日常の器」ではない。しかし同時に、今や老若男女を問わず多くの人がごく日常的に口にしている、「国民食」と言ってもいいラーメンの器であるどんぶりの90%が美濃で生産されていることはほとんど知られていない。そうした現状を受け、多くの人が手にした経験がある身近な「ラーメンどんぶり」をテーマにした展示をすることで、美濃のやきものへの親しみや関心を持ってもらうことを目的として同展は開催される。さらに、器によって味わいや食べる時の心理まで変わると意識することで、おのずと日常の食卓で使う器についても同じように意識を払い、選ぶ楽しさを感じるようになるのではないかという狙いも提起されている。この展覧会への出品者は、秋山具義、浅葉克己、アラン・チャン、石上純也、片桐 仁(ラーメンズ)、唐長・千田誠次、菊地敦己、北川一成、佐藤晃一、佐藤卓、佐野研二郎、ジョナサン・バーンブルック、祖父江慎、田名網敬一、束芋、天明屋尚、土井善晴、仲條正義、永井一史、永井一正、服部一成、松永真、皆川明、森田恭通、横尾忠則といった総勢25人。なお、同展で紹介されるラーメンどんぶりとレンゲは、2015年の4月以降に販売が予定されている。詳細は4月以降にWebサイトで紹介されるとのこと。
2014年12月27日イギリス・ロンドンを拠点とするシューズブランドブランド「ニコラス・カークウッド(Nicholas Kirkwood)」が15SSコレクションを発表した。今シーズンは60年代後半から70年代初頭に掛けての日本のポスターアート、特に横尾忠則が描いた強い色使いのサイケデリックな世界をインスピレーションに、レーザーカットのレザーをレイヤードしてミステリアスな世界を作り上げた。レーザーカットのレザーは家紋のようにも見える意匠を作り、黒とオレンジといった強い色同士のコントラストが鮮やかだ。エスパドリーユやサンダルには、和とサイケデリックを融合させたような柄が踊る。ボウもキーモチーフとなっており、ウェッジヒールの背面部分にメタルのボウをあしらったシューズや、ボウで飾った蛍光色のエナメルサンダルがそろう。
2014年11月21日