「半落ち」「クライマーズ・ハイ」などの傑作を生み出してきた警察小説&人間ドラマの名手・横山秀夫が7年ぶりに世に放った衝撃作「64-ロクヨン-」を前編・後編の2部作で実写映画化されることが決定。さらに、佐藤浩市が主人公を務めることが明らかとなった。昭和最後の年、昭和64年。その年に起きた少女誘拐殺人事件は刑事部で「ロクヨン」と呼ばれ、少女の死亡、未解決のままという県警最大の汚点として14年が過ぎ、時効が近づいていた。平成14年ーー主人公の三上義信は「ロクヨン」の捜査にもあたった敏腕刑事だが警務部広報室に広報官として異動する。そして記者クラブとの確執、キャリア上司との闘い、刑事部と警務部の対立のさなか、ロクヨンをなぞるような新たな誘拐事件が発生。刑事部と警務部の軋轢、未解決のロクヨンと新たな誘拐事件の関係、そして三上の一人娘の行方。驚愕の展開が次々と三上を襲う…。2012年度「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、2013年度「このミステリーがすごい!」年間1位、2013年度「本屋大賞」第2位に輝き、過去のどの警察小説よりも警察、記者たちの葛藤・攻防がリアルに描かれ、瞬く間に文壇を席巻した「64-ロクヨン-」。映画化に挑むのは、『ヘヴンズ ストーリー』で「第61回ベルリン国際映画祭」国際批評家連盟賞を受賞するなど世界的にも評価され、『アントキノイノチ』や6月より公開となる『ストレイヤーズ・クロニクル』を手がけた鬼才・瀬々敬久。オファーを受ける前、原作を読んだ段階から出演を熱望していたという佐藤さん。『感染列島』『ヘヴンズ ストーリー』でもタッグを組んだ瀬々監督と、脚本製作段階からすでに“三上”という男の人物像とその演出法について意見を交わしていたという。「『クライマーズ・ハイ』のときもそうでしたが、『64』も原作を読んだときから大変な仕事になるという覚悟を決めなければ出来ない作品です。しかし自分がやりたい、やらなければいけないという演者の欲と必ず強い作品に出来るということを信じて、監督スタッフと共にぶつかりたいと思います」と気合十分。原作者・横山氏は、過去4作映画化されており、本作で第5作目。「64」には思入れがあったようで「何年も苦しんで執筆した作品なので、自分の分身のように感じる」と語る。また、2部作で映画化されることについては「知らされたときは本当に驚きました。嬉しい半面、『64』の文庫本を上下巻で出している身としては『冒険だな』とも。本では上巻、映画では前編の出来と質がまず問われますよね。恐いけれどもワクワクする。冒険のパートナーに『64』を選んでいただいたことに感謝しています」と喜びを語った。センセーショナルな事件を解決に導いていくだけではなく、主人公・三上が複雑な関係性の中で悩み、苦しみ、生きていく様を描いている本作。前編では加害者匿名報道を巡る、広報室と記者クラブの確執のその狭間で、三上が広報官として覚醒していく様が描かれ、後編では新たに発生した因縁の事件「ロクヨン」をなぞる誘拐事件に対し、かつては刑事として、今度は広報官として真っ向から立ち向かう三上の姿が描かれるという。『64-ロクヨン-』は2016年、全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月18日伊勢丹新宿店のエルメス(HERMES)ブティックリニューアルに際し、作品を提供したことが記憶に新しい、現代美術家で漫画家の横山裕一作品展「横山裕一<これをネオ壁面と呼ぶ>集合する名士とけもの」が、3月6日より京都国際マンガミュージアムで開催される。世界的なアーティストが集まるアートの祭典「PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015」の後援事業として開催される同イベント。期間中は横山が今回のために書き下ろした漫画を、建物の壁にプロジェクションマッピングで投影。更に、作品世界を再現した会場に原画も展示され、本で読むのとは一味違った横山ワールドを体験出来る。また、3月8日には横山の作業風景が見られるライブドローイングイベント「これがネオ漫画である」を開催。展覧会場に設置されたアトリエで、独特の技法を用いて漫画に取り組む横山の姿が見られる。横山は“ネオ漫画”と称される独創的な作風で有名。奇妙な格好をした人物たちが、目的不明の土木工事を黙々と遂行したり、意味不明の会話を交わしたりするなど、異色の漫画で国内外の漫画界やアート界から注目されている。これまでに、漫画作品集として『ニュー土木』『トラベル』『世界地図の間』、画集では、『横山裕一カラー画集』などを発売してきた。【イベント情報】横山裕一<これをネオ壁面と呼ぶ>集合する名士とけもの会場:京都国際マンガミュージアム2階ギャラリー6住所:京都府京都市中京区烏丸通御池上ル会期:3月7日から5月31日まで(プロジェクションマッピングは3月6日から)時間:10:00から18:00まで(入場は閉館の30分前まで、プロジェクションマッピングは18:00から21:00まで)休館日:水曜日(4月1日、29日、5月6日は閉館)、4月30日、5月7日(プロジェクションマッピングは無休)
2015年02月16日映画『エイトレンジャー2』が7月26日(土)に公開を迎え、「関ジャニ∞」の渋谷すばる、横山裕、村上信五、丸山隆平、安田章大、錦戸亮、大倉忠義、ヒロインを演じた前田敦子、堤幸彦監督がTOHOシネマズ六本木ヒルズにて舞台挨拶を行なった。ヒットを記録した『エイトレンジャー』の続編で、前作の5年後が舞台。一見、平和を取り戻し、犯罪率も激減したかに見えるエイトシティの裏でうごめく陰謀にエイトレンジャーが立ち向かう。大歓声に迎えられた「関ジャニ」の面々は、第1作のヒットがあってこその今回の第2作の公開を、何よりファンのおかげと感謝。渋谷さんは「面白かったでしょうから周りに言いふらして」と作品の仕上がりに自信をのぞかせる。横山さんは、なぜか司会者から「ブラック役の青山さん」と名前を間違えて紹介され「初めてです!動揺を隠せません(笑)」と語り、その後もメンバーや監督も“青山さん”ネタで大盛り上がり。気を取り直して横山さんは映画を観終えたばかりのファンに「いま、僕らは3倍増しでカッコよく見えてると思う」と渋谷さんと同様に映画の質の高さに誇らしげだった。錦戸さんは「みなさんがいてくれるから『2』になりました。みなさんのおかげ」と感謝の言葉を連ねつつ、最後は「いい夏になるといいですね」とやや意味不明なコメントでメンバー、客席の爆笑を誘う。大倉さんは、2日前に同劇場を訪れたことを明かし「予告編を観て『あと2日なんや』と実感しました。ここに立っていられるのを幸せに感じています」としみじみ。丸山さんは、本作の盛り上がりを「『3』に繋げたい!」と早くもパート3を熱望しファンの期待を煽っていた。前田さんは、メンバー7人の個性豊かな挨拶に「みなさんとファンの掛け合いはホッとします」とニッコリ。その言葉に刺激を受けるかのようにメンバーたちはさらにヒートアップ!丸山さんは劇中でも多彩なものまねを見せているが、この日もリクエストに応じて井上陽水のモノマネを披露。「夏は『少年時代』を聴いてください」と語るも「サングラスがないので(出来は)3割くらい」と陽水口調で明かし、笑いを誘う。前田さんは「もしもメンバーと遊びに行くなら?」という問いに、「みなさん芸達者なので、キャンプファイヤーで出し物をしてもらってそれを見たい!」と語っていた。『エイトレンジャー2』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:エイトレンジャー2 2014年7月26日より全国にて公開(C) J Storm/2014エイトレンジャー2映画製作委員会
2014年07月27日映画『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』の行定勲監督と主題歌を手がける「クレイジーケンバンド」の横山剣が12月8日(土)、東京・代官山の「蔦屋書店」にて行われたトークセッションに出席。“男の恋愛”について語り合った。井上荒野の小説「つやのよる」を阿部寛、小泉今日子、野波麻帆、風吹ジュン、真木よう子、忽那汐里、大竹しのぶら豪華キャストで実写化。自由奔放な妻・艶(つや)の最期に際し、夫の松生は彼女が過去に関係したと思われる男たちに連絡を取るが、そのことが彼らのそばで生きる女たちの人生に少しずつ影響を与えていくことに…。行定監督は「映画には幸運な主題歌と幸運じゃない主題歌があって、『何でこんな曲が?』というのもありますが、それは“政治”で決まったもの(笑)」といきなり不穏な発言。その上で言葉で説明するのが難しい“あいまいな”ラブストーリーである本作に関して、クレイジーケンバンドの主題歌起用の提案が意外にあっさりと通ったことを明かす。「剣さんの歌には男心を女に語らせたりする深いドメスティックな言葉がある。今回は映画に寄り添うというこれまでにない試みもやってもらった」と満足そうに語った。横山さんは映画のラスト近くで阿部さんが見せる表情を見て、「その瞬間にダーッとそれがトリガー(引き金)となって楽曲が押し出されてきて、歌詞も7割~8割できた」とふり返る。行定監督はこのシーンの撮影について「真夜中にクタクタの中で撮りました。阿部寛がこれまでにない顔をして『このためにオレは撮ってたんだ!』と思った」と述懐。横山さんが書き上げた楽曲「ま、いいや」についても、「普通は『ま、いいや』って歌詞は出てこない(笑)。松生(阿部さん)の気持ちに潜って書かれた愛し抜く男の歌詞。歌詞自体が映画の後日談のようで何故か爽快な気持ちになる」と絶賛した。ここから話題は男の恋、大人の愛をテーマに進行。横山さんは劇中に登場する女性キャラクターの中で、大竹さんが演じたかつて松生に捨てられた元妻の早千子が最も好みだと言明。自分を捨てた夫への思いをいまだに持ち続け、夫を奪った憎いはずの女・艶の病室に足を運ぶ早千子がとる驚きの行動について「男にはない、ちょっと理解できないような、理解できるような……涙が出てくるような不思議な体験でした」と語る。原作にはないこのシーンを取り入れた行定監督は「大竹さんの芝居が神秘的です」とうなずいた。また、横山さんは阿部さんが演じた松生について「最初は女に振り回されて情けない奴と思ってたけど、途中で価値観がひっくり返ってワイルドでタフな奴だと感じた」と共感を示す。これを受けて行定監督は「男は振り回されている方が、(付き合いが)長続きするものかもしれない。イニシアティブを取ったら飽きてしまうから」と分析。さらに「男はいろんな女性を愛したいもの。女性はずっと愛されたいでしょうが。男性の浮気に気づいてても黙っている女性がいますが、彼女がたまに(気づいているような)サインを送ると男は汗をかく(苦笑)。そういう“恐怖”を感じさせる女から男は逃れられずに長続きするんじゃないでしょうか?」とも。横山さんも「そんな気がしてきました」と同意していた。さらに“いい女”の要素について行定監督が「コンプレックスを持っている女が大好き」と告白。「巨乳よりも貧乳の女性。整形するということは決して良いことではない。みんな同じ顔になっていってしまう。芸術は10%の人しか分からないものが後になって価値が出たりするもの」と語ると、横山さんが激しく同意し「何で女の人はそこが分からないのかな…?」と不思議そう。いい男に関しても同様に横山さんは「フェチを含めて自分にしか分からない、自分の目盛りを持っている男がカッコいいと思う。人がどう思おうと、10%がカーッとなるような特化しているものがいい」と持論を展開し、会場につめかけたファンを沸かせていた。クレイジーケンバンドによる主題歌「ま、いいや」は2013年1月23日(水)発売、映画『つやのよるある愛に関わった、女たちの物語』は1月26日(土)より全国にて公開。■関連作品:つやのよるある愛に関わった、女たちの物語 2013年1月26日より全国にて公開© 2013「つやのよる」製作委員会
2012年12月09日ギネス記録を打ち立てた企画に再び挑戦。ピアニストの横山幸雄が、ショパンのピアノ・ソロ作品演奏会を5月3日(木・祝)に開催する。「横山幸雄“入魂のショパン”」の公演情報2010年にショパンのピアノ・ソロ作品全166曲を約16時間で、翌2011年に全212曲を約18時間で弾き通し、「24時間でもっとも多い曲数を1人で弾いたアーティスト」のギネス記録を打ち立てた横山幸雄。今回は、ショパンが自ら作品番号を付して世に送り出した全149作品に焦点を絞り、番号順に約15時間かけて奏破する。「朝はすがすがしいし、新鮮ですね。演奏会のプログラムでは、そこにショパンの若い時の作品があらわれます。お昼にさしかかるころには若々しいが既に脚光を浴びるショパンがそこにいる…」といった風に「ショパンの人生における成熟を、私たちの1日の流れに重ねあわせて感じていただくのも面白いのではないでしょうか」と語る横山幸雄。今回のプログラムの中でも特に注目は、ショパンのピアノ協奏曲第1番・第2番のピアノ独奏バージョンだ。演奏機会が非常に稀であり、一昨年にこの楽譜の存在を知ったという彼は、自身コンサートで演奏するのは初めてで「実際の舞台でどのような演奏になるのか楽しみ」だという。「横山幸雄“入魂のショパン”」は5月3日(木・祝)朝8時より、東京オペラシティ コンサートホールで開催。チケットは発売中。●横山幸雄“入魂のショパン”日程:5月3日(木・祝) 開演:午前8時終演:午後11時(予定)会場:東京オペラシティ コンサートホール〔朝の部〕午前8時~〔昼の部〕午後0時50分~〔夕べの部〕午後3時40分~〔夜の部〕午後7時5分~
2012年05月01日人気ミステリー作家・横山秀夫の4つの短編を、仲村トオル、岸谷五朗、玉山鉄二、渡部篤郎という4人の人気俳優をそれぞれ主演に据えて映像化した「横山秀夫サスペンス」。WOWOWで放送された本作がこのたび、DVDでリリースされ、4作品をまとめた予告編も到着した。『半落ち』、『出口のない海』、『クライマーズ・ハイ』などの映画化作品をはじめ、その著作が数多く映像化されている横山秀夫。数々の名作の中から「真相」(双葉社刊)に収録されている「18番ホール」、「他人の家」の2作と、「看守眼」(新潮者刊)に収められている「自伝」、「静かな家」をそれぞれ約1時間のドラマとして映像化した本作。「18番ホール」は、地元の村の再開発の話を聞いて村長選に立候補した男が主人公。実は彼には12年前のある秘密を隠すため、何としても当選する必要があった。当初は楽勝と思われていたが、強力な対抗馬の存在で徐々に暗雲が…。『行きずりの街』の公開を控える仲村トオルが当選のために必死で奔走する主人公に挑む。「静かな家」は「誤報」というタイトルで岸谷五朗を主演に映像化。ある地方新聞の記者が、写真展の日程を誤って報道してしまうのだが、それに端を発して謎めいた事件が…。「自伝」の主人公で、母に捨てられたトラウマを抱えて生きるライターを演じるのは『ノルウェイの森』がまもなく公開となる玉山鉄二。彼の元に家電量販店の会長の自伝執筆の依頼が。取材の初日、その会長は人を殺した過去を告白。そこから衝撃的な真実が明らかになる。「他人の家」は強盗事件で服役し、いまは妻との静かな暮らしを望みつつも前科のせいで行くあてをなくした男が、近所のがんを患った老人の申し出で、彼の養子に入り家を受け継ぐ約束をする。ここから、彼と妻は、恐るべき事件に巻き込まれることになる。渡部篤郎が再起を図る前科者の悲哀を見事に表現している。日本随一のミステリー作家の作品を原作にした4人の実力派俳優の物語が一挙に楽しめる本作。男たちの運命は――?「横山秀夫サスペンス」DVDは発売中(同時レンタル中)。※こちらの予告編映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY「横山秀夫サスペンス DVD-BOX」価格:4,980円(税込)発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント© 2010 WOWOW■関連作品:行きずりの街 2010年11月20日より全国にて公開© 2010「行きずりの街」製作委員会クライマーズ・ハイ 2008年7月5日より丸の内TOEI1ほか全国にて公開© 「クライマーズ・ハイ」フィルム・パートナーズ■関連記事:【TIFFレポート】仲村トオル俳優デビュー25周年50度カクテル一気飲み「ファイヤー!」仲村トオル、チャン・ドンゴンとの再会に感激!『行きずりの街』韓国公開も即決定ハズレなし!「映画館大賞2010」まもなく発表中谷美紀が選ぶ「1本」は?尾野真千子インタビュー「ここで隠したら一緒になれない気がした」と“覚悟”明かす堺雅人が語る太宰、そして『人間失格』――。「近代文学と“再会”できました」
2010年11月02日