「横溝正史」について知りたいことや今話題の「横溝正史」についての記事をチェック! (1/2)
女優の大竹しのぶが1日、都内で行われたディズニー&ピクサー最新作『インサイド・ヘッド2』の初日舞台挨拶に、多部未華子、横溝菜帆、村上(マヂカルラブリー)、小清水亜美、小松由佳、落合弘治、浦山迅、花澤香菜とともに登壇した。本作は、どんな人の中にも広がっている“感情たち”の世界が舞台。主人公の少女ライリーが高校入学という転機を迎え、頭の中で彼女の幸せを子どもの頃から見守るヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリの5つの感情たちの前に、新たに4つの大人の感情、シンパイ、イイナー、ダリィ、ハズカシが現れ、感情の嵐が巻き起こる様を描く。本作を見た方から、大人が共感し「自分の物語だ」「号泣した」などの反響が届いているという話を聞いたカナシミ役を務める大竹は「朝日新聞でコラムを連載していて、さっきも書いて明日…あっ、明日だから言っちゃいけないのか」とひとりでボケ&ツッコミをして笑いを誘いつつ、「私たち9人の感情は、みんなそれぞれ持っているんですけど、すべて喜びのためにこの感情があるんだということを教えてもらえます。人間は喜ぶために生まれてきたし、これからも喜びの人生であるんだということを素直に思える映画なので、だから最後はみんな泣いちゃうんだなと思いました」としみじみと語った。また、前作に引き続き、久しぶりにカナシミ役のアフレコをした感想を求められると「『2がある』と言われて、もう2年前かって思ったら、もう9年も経っていて(笑)、それくらいあっという間の9年でした」と笑いつつ、「でもカナシミのキャラクターが私の中に残っていて、アフレコもすぐできて、悲しい、悲しいって言っている割にはすごく太っているし(笑)、本当に憎めないキャラクターなので大好きです」と笑顔を見せた。続けて、本作から参加した主人公ライリー役を務める横溝が、アフレコを行った感想を聞かれ「1人で録っていたので寂しかったんですけど、休憩で大竹さんが差し入れしてくださったパンをいただいて、びっくりするくらい美味しかったです! ありがとうございました」と感謝すると、大竹は「覚えています。学校の制服を着てましたよね。私もこういう時代があったなと思って懐かしかったです(笑)」と遠くを見つめた。
2024年08月01日●『インサイド・ヘッド2』主人公の日本版声優抜てきに喜び2018年にTBS系ドラマ『義母と娘のブルース』で主人公の娘・みゆき役の幼少期を演じて注目を集めた横溝菜帆。その後、日本テレビ×Hulu共同製作ドラマ『君と世界が終わる日に』など数々の作品に出演し、8月1日公開のディズニー&ピクサー最新作『インサイド・ヘッド2』では主人公ライリーの日本版声優を務めた。3歳から子役として活動を開始し、16歳にして芸歴13年。横溝にインタビューし、『インサイド・ヘッド2』参戦の感想や、「役者の仕事を一生続けていきたい」と思うようになった転機、今頑張っているという美容にまつわるエピソード、そして今後について話を聞いた。『アナと雪の女王2』を超えてアニメーション映画史上世界No.1の世界興行収入を記録した本作は、高校入学という人生の大きな転機を迎えた少女・ライリーの頭の中に広がる“感情たち”の世界を舞台に描く物語。彼女を子供の頃から頭の中で見守ってきたヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリの5つの感情たちの前に、新たにシンパイ、イイナー、ダリィ、ハズカシという4つの“大人の感情”が現れ、感情の嵐が巻き起こる。――ライリー役に決定した時のお気持ちから教えてください。ディズニー作品も好きですし、ディズニー全般すごく好きなので、本当にうれしくて、ヨロコビみたいにぴょんぴょん跳ねながら、母と一緒に喜びました。――アフレコではどんなことを心がけましたか?感情の嵐が訪れるので、感情の波がはっきりわかるように、その変化が出せるように頑張りました。――難しかったなと感じたことはありますか?感情の変化を出すことと、あとはホッケーの試合の時の息遣いや、溜め込んでしまって苦しい時の息遣いなど、息遣いが普通のセリフよりも難しいなと思いました。――ライリーとご自身の共通点や共感したポイントを教えてください。前向きなところが似ていると思います。前作でもライリーは学校や家族のことでいろいろあっても、結局はヨロコビが一番働いてくれて、明るい感じで終わっていたので。――ご自身は昔から前向きな性格でしたか?小さい時は泣いてばかりで、撮影現場でもずっと泣いていて、スタッフさんに迷惑をかけていました(笑)。もちろん今も現場で緊張しますが、最近は楽しもうという気持ちが強く、高校生になってから以前よりも前向きになったと思います。――前向きに変われたきっかけがあったのでしょうか。私にとって一番夢中になってやれるのがこの仕事だなと思い、そう感じるようになってからすごく楽しめるようになりました。――小さい頃に現場で泣いていたのは、お仕事があまり好きになれず……?嫌いだったわけではなく、うまくできなくて悔しくて泣いたり、緊張して泣いたりしていました。――このお仕事が楽しいなと感じる瞬間はどんな時ですか?完成した作品を見た時に、自分がその作品にぴったりマッチしているとすごく感動して、喜びを感じます。『インサイド・ヘッド2』など声のお仕事も、作品を見てキャラクターに声が合っているなと感じられるとすごくうれしいです。●『ぎぼむす』『きみセカ』が転機に目標はアカデミー賞――3歳から子役として活動をスタートされましたが、この世界に入ったきっかけを教えてください。きっかけは親で、記憶のある頃からこの世界にいたので、こういう活動をすることが当たり前のように感じていたのですが、『義母と娘のブルース』に出演してから「お芝居好きだな」「これからもずっと続けていきたいな」と思うようになり、お芝居の考え方も変わっていきました。――お芝居の考え方はどう変わったのでしょうか。『ぎぼむす』の前は、こういう感情の時はこういう表情をすればいい、こういう言い方をすればいいという感じでやっていたのですが、『ぎぼむす』から、見えるところの表現を一番に意識するのではなく、感情を優先するようになりました。――『ぎぼむす』が大きな転機に。そうですね。『ぎぼむす』でお芝居が好きになり、続けていきたいという思いに。そして、『君と世界が終わる日に』あたりから、役者の仕事を一生続けていきたいとはっきり思うようになりました。『きみセカ』の時に竹内涼真さんがお芝居を褒めてくださって、「お芝居の相性がいいよね」と言ってくださったことがうれしくて、そういう風に「この人と一緒にやりたい」とか「この子なら大丈夫だな」と思ってもらえる役者さんになりたいと思いました。――影響を受けた共演者の方を挙げるとすると、竹内涼真さんということに?そうですね。竹内さんの影響はすごく大きかったです。『ぎぼむす』で共演した綾瀬はるかさんも憧れの存在で、また親子役とかで共演できるように頑張りたいです。――もう子役ではなく女優なんだと、意識が切り替わったタイミングはありましたか?高校生になってから意識が変わった気がします。『ぎぼむす』『きみセカ』でお芝居に対する思いが変わっていき、さらに高校生になってお仕事という意識が強くなった気がします。でも、世間の皆さんからの印象は『ぎぼむす』が強いので、まだ制服を着ているイメージは薄いのかなと。そういうイメージをつけるためにも、学園モノとか、イメージが変わるような仕事にも挑戦し、新しい横溝菜帆を出していけたらと思います。――将来的にはどういう風になっていきたいと考えていますか?共演者の方たちに安心してもらえるというか、「また一緒にやりたいな」と思ってもらえる役者さんになりたいです。視聴者の方にとっても、「この子なら安心だな」「この子なら大丈夫だな」と信頼感を持ってもらえるように実力を磨いていきたいと思います。――具体的に目標に掲げていることはありますか?学園モノに出てみたいという思いがあります。そして、アカデミー賞を取ることを人生の一つの目標にしているので、映画にあまり出たことがないですが、これから映画にも出演していけたら。そして、アカデミー賞のレッドカーペットをカッコよく歩きたいです。●高校生になり美意識が高く「ダイエットを頑張っている」――本作ではライリーの心の成長が描かれています。横溝さんは、年齢を重ねて前向きになったとのことですが、ほかにも心の変化を感じていることがありましたら教えてください。最近は意志が強くなったなと感じています。お仕事に関して、自分でこれをやると決めたら最後までやり遂げるとか、母からも意志が強くなったと言われています。あと、最近すごく美容に気を使っていて、ダイエットを頑張っているのですが、父がよくおいしそうなスイーツを買ってきても、誘惑に負けないぞという感じで意志を強く持つようにしています。――いつからダイエットを?人前に出るお仕事ということで高校2年生になってから美意識が高くなり、ダイエットするようになりました。少し前まで丸くて(笑)。体重ではなく見た目を重視していて、ちゃんと食べて、運動をいっぱいするようにしています。――具体的にどんなダイエットをしていますか?食べる量はあまり気にせず、脂っこいものを食べないようにするとか、そういうことを意識しています。毎日やっていることは、朝起きていっぱい水を飲んで、朝ごはんにグリークヨーグルトに冷凍フルーツを乗っけて食べるということで、それを食べるようになってから肌がきれいになった気がします。――ちなみに『ぎぼむす』の頃から身長はどれくらい伸びましたか?当時は120センチぐらいだったと思うので、30センチは伸びていると思います。今は153センチなので。今も学年の中だと小さいほうで、以前は160センチ超になりたいと思っていましたが、これも一つの個性だなと最近思うように。まだちょっと伸びていますが、伸びなくても、小さいなりに頑張ろうと思っています。――最後にファンの方たちにメッセージをお願いします。これからも夢中になって努力を続けて、どんどん新しい自分を皆さんにお見せできるように頑張ります。インスタなどで『ぎぼむす』の時からの成長に驚いてくださったり、喜んでくださる方もいるので、成長した私も応援してくださったらうれしいです。そして、『インサイド・ヘッド2』は良い感情も悪い感情も無駄なものはないという、つらいことがあっても前向きにいようという気持ちにさせてくれる映画なので、ぜひ見ていただきたいです。■横溝菜帆2008年3月27日生まれ、神奈川県出身。3歳から芸能活動を開始し、NHK大河ドラマ『平清盛』、映画『魔女の宅急便』の幼少期キキ役など数々の映像作品に出演。2018年、ドラマ『義母と娘のブルース』(TBS系)で主人公の娘・宮本みゆき役で注目を集める。その後も、NHK連続テレビ小説『スカーレット』、『君と世界が終わる日に』(日本テレビ×Hulu)など話題作に出演。
2024年07月31日女優の横溝菜帆が2日、都内で行われたディズニー&ピクサー最新作『インサイド・ヘッド2』(8月1日公開)の吹替版完成披露舞台挨拶に、大竹しのぶ、多部未華子、マヂカルラブリー・村上、小清水亜美とともに登壇した。本作は、どんな人の中にも広がっている“感情たち”の世界が舞台。主人公の少女ライリーが高校入学という転機を迎え、頭の中で彼女の幸せを子供の頃から見守るヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリの5つの感情たちの前に、新たに4つの大人の感情、シンパイ、イイナー、ダリィ、ハズカシが現れ、感情の嵐が巻き起こる。TBS系ドラマ『義母と娘のブルース』で主人公の娘・みゆき役を演じて注目を集めた横溝は、本作で主人公ライリー役を担当。「前作の『インサイド・ヘッド』を見たときに、アイデアとか映像のかわいさにすごく感動して、そんな作品の続編に、ちょっぴり大人になったライリーとして参加することができて本当にうれしいです」と喜びを語った。完成した作品を見る際には「自分の声でライリー大丈夫なのかな。映画に集中して見られるんだろうか」と不安があったものの、「映画に入り込んで見ることができて、ライリーと同世代の方はもちろん、大人も共感できる素敵な作品になっているなと思います」と、しっかりと映画を堪能できたという。さらに、「嫌な気持ちになったとき、この映画を思い出して気持ちが楽になったり、自分の人生のお守りになるような素敵な映画になっていると思います」と話した。現在高校2年生の横溝。自身の最近の感情について聞かれると「『勉強が嫌だ!』ってダリィが言っています」と本作に登場するキャラクターを用いて説明し、「今ちょうど学校の期末試験の1週間前で、危機感持ってちゃんと勉強しなきゃなって思っているんですけど、どうしてもダリィみたいにスマホ片手にソファで猫と一緒にゴロゴロしちゃうんです」と笑っていた。
2024年07月02日ディズニー&ピクサー最新作『インサイド・ヘッド2』(8月1日公開)の日本版声優が7日に一挙発表され、女優の横溝菜帆、お笑いコンビ・マヂカルラブリー・村上、声優の花澤香菜、坂本真綾の参加が明らかになった。本作は、どんな人の中にも広がっている“感情たち”の世界が舞台。主人公の少女ライリーが高校入学という転機を迎え、頭の中で彼女の幸せを子供の頃から見守るヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリの5つの感情たちの前に、新たに4つの大人の感情、シンパイ、イイナー、ダリィ、ハズカシが現れ、感情の嵐が巻き起こる。そんな本作の主人公・ライリーの日本版声優に横溝菜帆。ライリーが大人になることで生まれた4つの感情のうち3つの新キャラクターである、ハズカシ役に村上、イイナー役に花澤香菜、ダリィ役に坂本真綾が、US本社のオーディションを経て決定した。高校入学という人生の大きな転機を迎えた少女・ライリーの日本版声優を務める横溝は、ドラマ『義母と娘のブルース』での演技が話題を呼び、その後も「君と世界が終わる日に」、映画『かがみの孤城』など数々の話題作に出演。過去にはディズニー&ピクサー映画『ソウルフル・ワールド』(2020)でも日本版声優を務めたが、自身と年齢も近い等身大の主人公・ライリーの声で再びディズニー&ピクサー作品へ参加となる。ライリーの日本版声優に決まった時の心境を聞かれると、横溝は「(オーディションの)合格の連絡が来たときは嬉しすぎて、母と二人で飛び跳ねながら大喜びしました。ライリーを皆さんに愛してもらえるようなキャラクターにできるよう、一生懸命頑張ろうと思いました」と笑顔。ライリーについて、「両親に反発しつつも凄く両親を大切に思っていて、本作では友達やチームの子たちと色々揉め事があったりするのですが、自分の感情を正直に表現することができるので、素直でいい子だなと思います」と魅力を語り、自身との共通点について聞かれると「明るいところです。私も辛いことがあってもいい方向に考えようとしているので、その辺は似ているんじゃないかなと思います」と話した。また、9つの感情の中でのお気に入りは、「イイナーです。何でも羨ましがっているのが凄く可愛いし、キラキラした目がかわいいので凄く好きです」と明かし、作品の魅力について、「前作よりも凄く共感していただける作品になっていると思うので、どの世代の方にも観て頂きたいです。観た後に自分の感情に改めて向き合って、自分のことを見つめなおすきっかけになれると思います」とアピールした。主人公・ライリーの中に新たに現れる大人の感情で、いつもモジモジしていて、恥ずかしさがMAXになるとフードで顔を隠すハズカシの日本版声優の村上は、本作が声優初挑戦。ハズカシ役が決まったときの心境を聞かれると、「自分の声に自信がないので、僕で成立するのかっていうドキドキの方が大きかったですね」と当時の心境を明かし、続けて「(合格を聞いたときは)ヨロコビは凄い遠くにいたんじゃないですかね。怖い、失敗したらどうしようって感情が前に出てきましたね。なんとか公開までにヨロコビを元気にさせておきたいです(笑)」と冗談交じりに話した。ハズカシの魅力については、「我々人間が全員もっている感情だけれど、それを凄く可愛らしいキャラクターに描いてくれているので、親しみやすい感情に見えていると思います」と語り、自身との共通点は「僕はハズカシそのまんまだと思います。顔をフードで隠すんですけど、僕も恥ずかしくなるとハズカシのような声を出したり、顔を手で覆って隠したりするので・・・」と説明。今回、恥ずかしがって”呻く声“での表現が大半だったことについては、「(台本に)呻くしか書いてなかった。ちょっとポジティブな感情での呻きとかいろんな呻きを演じまして、奥が深いなって凄く思いました。劇場でなんの『ん~~~』かを、予想して欲しいですね」と述べ、最後に本作について、「思春期の頃の気持ちを忘れてきてはいるんですけど、こういう時に友達と揉めたなとか、凄い感動したなとか、大人たちにそういう素敵な思い出をもう一度思い起こして、素敵な気持ちになって仕事を頑張っていただきたいなって思います」と魅力を語った。同じく新たに登場する大人の感情で、小さな身体で背伸びして、いつでも周りの誰かを羨んでいるイイナー役を務める花澤は「私にとってイイナーは、大人になるにつれ、思っていても口に出さずに心の隅にそっと隠しておくような日陰の存在になっていました。演じてみたら、純粋でぴかぴかで、とてつもないパワーを秘めている、それはそれは眩しいものでした」とイイナーの魅力について語っている。さらにどんなときも退屈&無気力で片時もスマホは手放さないダリィ役の坂本は「思春期のライリーの中に芽生えた新しい複雑な感情、そのひとつであるダリィは、名前の通りとにかく気だるい!腹筋をなるべく使わないで、覇気のない声の出し方に徹しました」とアフレコ時のポイントについて明かした。【編集部MEMO】カナシミ役は大竹しのぶ、ムカムカ役は小松由佳、ビビリ役は落合弘治、イカリ役は浦山迅、ヨロコビ役は小清水亜美、シンパイ役は多部未華子が務める。(C)2024 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2024年06月07日第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞の「悪い夏」が映画化されることが決定。公開は2025年。監督は城定秀夫、脚本は向井康介が務める。この度映画化が決定した「悪い夏」は、気弱なせいでトラブルに巻き込まれていく地方公務員、娘の愛し方が分からずネグレクト寸前のシングルマザー、彼らを犯罪に巻き込んでいくヤクザと売人たちなど、どうしようもないキャラクターが登場し、大きな話題を読んだ染井為人のデビュー作。第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞し、累計18万部以上を売り上げた。監督は『ビリーバーズ』『女子高生に殺されたい』など癖のある原作を手掛け、高い評価を得ている城定秀夫。2023年の東京国際映画祭で監督特集上映が組まれるなど名実ともに現代日本映画の旗手となった城定監督が、『ある男』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した脚本家・向井康介とタッグを組んで新境地に挑む。城定秀夫(監督)コメント原作小説を読んで即座に「やりたい!」と思い、ワクワクしました。うだるような暑さの中、右往左往する登場人物たちの駄目さやどうしようもなさは人間の愛おしさでもあると感じます。極上社会派エンタメであるこの素晴らしき原作に出会えたうえに、いつか一緒に仕事をしたいとずっと思っていた向井康介氏に脚本を書いてもらったわけですから、これはもう、撮影前から面白い映画になるに決まっていますし、つまらなかったら全部ぼくの責任です。死ぬ気でがんばります!向井康介(脚本)コメント城定監督とはこの企画でご一緒するまで、一度もお会いしたことはありませんでしたが、あのやりがい搾取だけで成立していたゼロ年代のインディーズ邦画界を辛くも生き残り、生成AIに脅かされつつある令和の産業革命前夜に至る今日まで、ひたすら映画と並走してきた同志だと勝手に信じ、その背中を見つめてきました。そんな監督とこうして向き合って仕事ができることに、望外の幸せと縁を感じています。「悪い夏」は生活保護の不正受給を巡って様々な欲望や愛情が交差するサスペンス。日本の社会構造を皮肉に分析する染井さんの原作の中に初期の今村昌平作品に通じるものがあることを発見し、映画化の糸口としました。城定秀夫meetsイマヘイが今回の僕の裏テーマです。みなさま、令和の重喜劇をどうぞご期待ください!染井為人(原作)コメント何者でもなかったわたしを作家にさせてくれたのが『悪い夏』です。人生を変えてくれた、と言っても過言ではない、とても思い入れのある作品です。とはいえ、映画はあくまで監督を始めとした製作チームのもの。わたしはイチ映画ファンとして、『悪い夏』がスクリーンに描かれるその日を、静かに待ちたいと思います。きっと、胸を熱くさせてくれることでしょう。『悪い夏』は2025年、全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2024年06月06日横溝正史の人気作品「犬神家の一族」が、小林靖子(仮面ライダーシリーズ、アニメ「進撃の巨人」)脚本でこの春、ドラマ化されることが決定。前後編の単発放送となる。戦後まもなく、那須湖畔の広大な屋敷で、財界の大物・犬神佐兵衛が他界。そして、戦争によるケガのため不気味なマスクで顔を覆った孫の佐清が復員してくる。だが、勢ぞろいした一同の前で発表された遺言状は、血を分けた一族ではなく他人に遺産を与えるという衝撃的な内容だった。反目し合う松子ら3人の佐兵衛の娘たち。そして、湖を訪れていた金田一耕助の前で、佐兵衛の孫たちが謎の死をとげる――。昭和25年に発表され、これまで幾度となく映像化されてきた「犬神家の一族」が、「獄門島」、「悪魔が来りて笛を吹く」、「八つ墓村」に続くNHK版金田一シリーズ第4弾として放送。名探偵を演じるのは、前々作・前作に引き続き吉岡秀隆。そして、犬神家の創始者の長女・松子を大竹しのぶが演じる。演出は「鎌倉殿の13人」の吉田照幸が務める。大竹しのぶ「犬神家の一族」は4月、BSプレミアム/BS4Kにて放送予定(90分×2本 前後編)。(cinemacafe.net)
2023年01月18日11月13日(日)午後10時より放送・配信がスタートする『連続ドラマW 両刃の斧』の本予告映像、場面写真が公開された。原作は『雪冤』で「横溝正史ミステリ大賞」と「テレビ東京賞」をW受賞し作家デビュー、重厚なテーマに巧みな犯罪トリックを盛り込んだ社会派ミステリーを数多く手掛ける人気作家・大門剛明の同名小説(中公文庫刊)。監督は『聖の青春』や『甲子園のない夏』などフィクション・ノンフィクション問わず豊かな表現力で人間ドラマを数多く手掛けてきた森義隆。脚本は『連続ドラマW 悪党 ~加害者追跡調査~』の鈴木謙一、音楽は『アキラとあきら』の大間々昂が担当する。15年前に長女を何者かに殺害された元刑事の柴崎佐千夫役を柴田恭兵、また、柴崎の後輩で現在は所轄刑事の川澄成克役を井浦新が演じる。共演には風吹ジュン、高岡早紀、奈緒、坂東龍汰、波岡一喜、高橋メアリージュンら実力派キャストが勢揃いした。未解決事件の再捜査を専門とする「専従捜査班」が立ち上がったことで、15年前の未解決殺人事件の再捜査に川澄が加わり、犯人と目される男の存在が浮かび上がってくる。一方、警察を退職し独自に真相を追う柴崎だったが、一本の電話をきっかけに抑えきれない復讐心が沸き起こり、彼自身に”ある嫌疑”がかけられてしまう。立場の違うふたりがぶつかり合う中で事件は新たな様相を見せるが……。交錯する過去と現在、警察官として生きる男のプライド、守るべき大切な家族。愛する者を思う、その一心が事件に複雑に絡み合い物語は二転三転し、誰もが予想しえぬ衝撃の結末へと向かっていく。この度、公開された本予告は、15年前の未解決事件の真相を追うふたりの男、川澄と柴崎を中心に過去と現在、そして登場人物たちの心情に深く迫る内容となっており、鬼気迫る演技も相まって緊迫感が終始、映像に漂っている。ふたりの男が行き着く先に待ち受ける驚愕の真実とは……。彼らを信じ、支える家族の姿も印象的に映し出されており、事件の真相に翻弄され、世代を超えて感情と信念をぶつけ合う骨太な人間ドラマに期待が高まる内容となっている。あわせてさまざまなシーンが捉えられた場面写真も公開。どんな物語になるのか、想像が膨らんでいく写真たちとなっている。『連続ドラマW 両刃の斧』11月13日(日)午後10時 放送・配信スタート(全6話)毎週日曜 午後10時(第一話無料放送)【WOWOWプライム】【WOWOW4K】各月の初回放送終了後、同月放送分を一挙配信(無料トライアル実施中)【WOWOWオンデマンド】
2022年10月12日『横溝正史シリーズ』(毎日放送)や『名探偵・金田一耕助シリーズ』、『金曜日の妻たちへ』(ともにTBS系)などで人気を博した古谷一行さんが、8月23日に亡くなった。78歳だった。古谷さんの所属事務所フロム・ファーストプロダクションは9月2日、公式サイト上で《弊社の誇るべき俳優として、数多の作品に出演し、かけがえのない財産を残してくれましたこと、心より感謝の気持ちを持ってお見送りさせていただく所存でございます》とコメントを発表。続けて、《病克服後、次なる挑戦に向けて、家族の見守りと共にトレーニングに通う日々を送っておりました矢先、この度の訃報となる予期せぬ出来事に見舞われてしまいました。余りにも突然な事に、ご遺族のご心痛は、計り知れないものでございます》と記している。「古谷さんは’11年10月に肺がんが発覚し、同年11月に腫瘍の摘出手術を受けました。’14年には脳への転移が見つかりましたが、放射線治療によって克服。肺がんが見つかって以降は、禁煙や運動を心がけるなど健康に気を使っていたといいます。病気後も出演作は絶えませんでしたが、’20年9月に急性胃潰瘍で救急搬送されて以後は公に姿を見せていませんでした。’21年1月に公開された映画『おもいで写眞』が遺作となってしまいました」(芸能プロ関係者)晩年は病と闘ってきた古谷さん。スポニチアネックスによると、古谷さんの長男でロックバンド「Dragon Ash」のボーカル・降谷建志(43)は、古谷さんが生前に「胃がんで胃を全部取っていて、抗がん剤も止めていた」と明かしていたという。そんな降谷は2日にInstagramを更新し、息子で古谷さんの孫にあたる凪くんと親子3代での袴姿の写真を公開。そして、天国へと旅立った父親に、追悼のメッセージをこう綴った。《親父お疲れ様最後まで本当に勇敢に闘い抜いたねバチくそ格好良かったよ俺にはまだやりたい事も観たい景色も山程ある。だからそっち行くのはちょと先になると思うんよな役者仲間達と楽しくやって待っててよ親父の息子にしてくれてありがとう生まれ変わってもイカした俳優とイカしたバンドマンの親子になろぜ愛してるよじゃね》■「僕と違うところで仕事してるというのは、すっごくありがたい!」“生まれ変わっても親子でいよう”と結んだ降谷。息子からも愛されていた古谷さんは、’00年2月に本誌に登場した際、こんなエピソードを語ってくれていた。「子供が生まれた時に考えたのは、子供が生まれたからって、自分の生活態度が変わるわけじゃない。この子のために、俺の人生、あるわけじゃないってことかな。やっぱり俺は俺。俺の人生を満喫するって思いましたよ。それで、子供が物心つくころから、俺は本名が一行(かずゆき)だから建志にも“カズユキ”って呼ばせてた。“お父さん”とか“パパ”じゃなく。親子でも人間同士というのかな、個と個みたいな意味合いでそうしようと思ったね。でも、学校に行くようになってから、彼は自分でやめちゃったんだけど。恥ずかしいらしいんだ」時には、厳しくしつけたこともあったというが、「基本的には個として認めよう」と息子と向き合ってきた古谷さん。伸び伸びと育ち、ミュージシャンとしての道を切り拓いた降谷について、こう話していた。「彼が、僕と違うところで仕事してるというのは、すっごくありがたい!役者だったらちょっと気になったり、接点もあれば『息子がお世話になっています』とかさ、ついつい、言わなきゃいけないだろうし。でも、全然、違うところでやってるからね。それはいいですよね」また、古谷さんは仕事以外ではスーツを着なかったそうで、息子からもらったジーンズを大切にはいていることも教えてくれた。「ブラックジーンズは、『これ、カッコいいからはけ』って言って、くれたのが2本ばかりある。はいてますよ、ちゃんと」当時、ドラマ撮影の合間の休憩時間にお願いしたインタビューだったが、約束の時間を30分も延ばして答えてくれた古谷さん。息子の話をする際には、目尻を下げて優しく微笑む姿が印象的で、家庭の温かさが伝わってきた。これからも天国から、優しく家族を見守り続けてくれることだろう。
2022年09月04日時間・空間と光にこだわったインスタレーション作品を得意とする彫刻家・横溝美由紀の個展『Landscape やわらかな地平のその先に』が、2021年12月10日(金)よりポーラ ミュージアム アネックスにて開催される。横溝は、多摩美術大学彫刻科卒業後、間もない頃からギャラリーだけでなく、水戸芸術館や埼玉県立近代美術館、 東京都現代美術館など数多くの美術館で、展示場所の特性を活かした大型のインスタレーションを発表してきた。そんな横溝が近年取り組んでいるのが、油彩をほどこした糸を無数に弾くことにより生み出されるキャンバス作品のシリーズだ。弾かれた無数の糸がまるで織物のように縦に横に重なり合って生まれる平面作品は、目には見えない行為や時間などの集積を感じさせる。同展では、新作を含むキャンバス作品11点と煉瓦を模してセロハンテープとプラスチックシートを用いて作り出した箱4,000個から構成される半透明の彫刻のインスタレーション≪aero sculpture≫を展示する。横溝による、やわらかな地平のその先の景色を眺めてみたい。展示風景≪untitled 2020」MARUEIDO JAPAN≫2020年 Photo:加藤健KATO ken≪green≫1999年【開催概要】横溝美由紀『Landscape やわらかな地平のその先に』会場:ポーラ ミュージアム アネックス会期:2021年12月10日(金)~2022年1月30日(日)時間:11:00~19:00(入場は18:30まで)休館日: 12月29日(水)~1月4日(火)●公式サイト:
2021年12月09日「雪冤」で第29回横溝正史ミステリ大賞&テレビ東京賞をW受賞し作家デビューを果たした、大門剛明の連作短編「婚活探偵」が、向井理主演でドラマ化が決定した。41歳の黒崎竜司は、元敏腕刑事で現在は探偵として日々名推理を披露し、依頼人の問題を解決していた。強面の愛煙家、ハードボイルドな魅力で探偵事務所の後輩・八神旬の憧れの存在。しかし、そんな竜司にもある悩みが。ある日、一念発起し、生涯の伴侶を求めて結婚相談所に登録し、婚活を始める。アドバイザーの城戸まどかの親身のサポートのもと、奥手で女心がわからない竜司は奮闘するが…。主人公・黒崎竜司を演じるのは、「着飾る恋には理由があって」での社長・葉山祥吾役も記憶に新しい向井さん。事件を次々と解決する敏腕探偵だが、女性に不慣れでモテない人生を送ってきた不器用な男・竜司。結婚相談所に通い、予想もしないアドバイスを受けて少しずつ自分を変えていき、婚活に挑むというコミカルな役どころに注目だ。「今までにないドラマのジャンルだと思いました」と本作の印象を語った向井さんは、「コメディ要素も強く、振り回される役柄なので、振り回されつつ、ちょっとシュールな笑いも交えつつ、本ではなく実際に映像でやることの大事さはリアリティでもありますし演じる上でその人がちゃんと生きている感じを出さなくてはいけないと思っているので、ふざけるのではなく結果的にボタンの掛け違いや一生懸命やっているからこその面白さというものが生まれてくれば、いい作品になるんじゃないのかなと」とコメント。また「気楽に観ていただける作品です。すごくしっかりとした謎解きの要素だったり、ミステリーみたいなものもある中、それをコメディに昇華させているので、謎を楽しみつつ、クスっと笑ってもらえる内容になっているんじゃないかなと思います。あまり力を入れずに観ていただきたいです」とメッセージも寄せている。土曜ドラマ9「婚活探偵」は2022年1月8日より毎週土曜日21時~BSテレ東/BSテレ東4Kにて放送。(cinemacafe.net)
2021年11月23日松岡昌宏がWOWOWドラマ初出演&初主演、俊英・伊兼源太郎が描く傑作警察ミステリー「密告はうたう 警視庁監察ファイル」のドラマ化で、身内の不正を洗う“監察係”に挑む。松岡さんが演じるのは、4万人を超える警視庁職員の不正を突き止める警視庁人事一課(通称:ジンイチ)監察係に所属する警察官・佐良正輝役。「ジンイチ」とは、警察内部の規律を守るため同じ警察官を疑い、見張り、時には告発する「警察の中の警察」。孤独にして秘密主義のプロ集団。佐良は、ある事件の捜査中に後輩刑事を殉職で失い、捜査一課からジンイチに異動。同僚からは裏切り者と敵視されながらも孤独に業務をこなすが、1通の密告文に端を発し、かつての同僚・皆口菜子の監察を命じられることに。皆口の尾行(行動確認)を進めるうちに、ある未解決事件の真相と、警察内部に潜む深い闇にも辿り着くが…。ジンイチによる監察対象の行動確認(通称:コウカク)は、本来尾行のプロである身内の刑事たちにも気づかれないほどの高い技術が必要。緊迫感溢れる佐良の「コウカク」シーンも本作の見どころとなる。現在撮影中の現場から届いた場面写真も、松岡さん扮する佐良が監察対象者をコウカクしているシーン。周囲に溶け込むような目立たない格好に身を包み、対象を尾行しながら、険しい表情で証拠を収めるためカメラを構えている姿が印象的。近年は「家政夫のミタゾノ」シリーズや「死役所」など、キャラクター性が強い役柄で世間の話題をさらってきた松岡さん。今回は、過去の事件で人生が一変した影のある警察官役に。“警視庁人事一課モノ”という、刑事VS犯人の構図をとる従来の警察ドラマとは一線を画した本作で、新境地を見せてくれそうだ。松岡さん自身も「久しぶりの社会派ドラマで、かつ初めてのWOWOWドラマ作品ということもあり、自分の新しいステップになれば」とオファーに応えたことをコメント。本作に対し、「一筋縄ではいかない、組織の闇みたいなものを感じました。佐良という男が背負っている、様々な苦しみや葛藤、そして周りを取り巻く人間関係、様々な謎に包まれている作品だと思います。時代と共に、変わっていく佐良という男の考え方、物の捉え方、その辺りにとても深いものを感じます」と演じるキャラクターに思いを寄せた。原作は、新聞社勤務などを経て、2013年に「見えざる網」で第33回横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビューを果たした気鋭作家・伊兼源太郎。人間ドラマを巧みに織り込んだ社会派作品を数多く手掛け、今年5月からは4か月連続で新刊が刊行されるなどの活躍を見せるミステリー作家。実写ドラマ化に際し、警察の監察係という「一般には馴染みの薄い世界」を舞台にすることに驚いたという伊兼氏。「圧倒的な熱量の企画書、時間を忘れて読みふけった脚本、小説執筆時のイメージ以上に登場人物像にぴたりと合致する松岡昌宏さんをはじめとする豪華キャスト陣――。そこに襲ってきたのが新型コロナの流行です。予定通りのスケジュールで制作すると聞いた際は、関係者の方々が無事に撮影を終えられるのを祈るばかりでした」と、興奮を抑えながらコメント。「信じたい相手を信じられない状況に置かれた場合、人はどんな行動をとれるのか。キャストとスタッフの皆様が作り上げる『密告はうたう』の映像世界を観るのが、今から楽しみでなりません」と期待を寄せる。監督は連続ドラマW「殺人分析班」シリーズなど数多くのクライム・サスペンス作品を手掛けてきた内片輝、脚本は「連続ドラマW 悪党 ~加害者追跡調査~」の鈴木謙一、音楽は『見えない目撃者』の大間々昂が担当する。内片監督は「『密告はうたう』には、間違いなくハードボイルドな魅力が詰まっている」と語り、「佐良を演じる松岡昌宏の背中には、そんな色気と不器用さが同居している。撮影の最中、刹那にみせる横顔は、主人公そのものじゃないか!と、どきりとさせられる」とコメントを寄せている。連続ドラマW「密告はうたう 警視庁監察ファイル」は2021年、WOWOWプライムにて放送予定(全6話/第1話無料放送)。(text:cinemacafe.net)
2020年11月10日作家・中山七里が唯一映像化を望まなかった(!?)小説「作家刑事毒島」がテレビ東京系にてドラマ化が決定。テレビ東京で初主演を務める佐々木蔵之介が、作家刑事に扮する。出版プロデューサーを名乗っていた百目鬼二郎(コトブキツカサ)という男が刺殺体で発見された。警視庁捜査一課の警部・麻生と犬養隼人と共に現場に来た新入り刑事・高千穂明日香は初めての事件現場に気合が入る。被害者の元勤め先の出版社で聞き込みをすると、新人賞の審査を巡り、百目鬼に「殺してやる」などと書かれた脅迫状が送られていたことが明らかに。そこで犬養が高千穂を向かわせたのは“出版業界にめっぽう強い”というある男のところ。それが売れっ子作家・毒島真理。実は元捜査一課の優秀な刑事だったという。高千穂は毒島の毒舌やこだわりに戸惑いながらも、事件の捜査を共に進めることに…。佐々木蔵之介が演じる主人公・毒島真理は、現役のベストセラー作家でありながら元捜査一課の刑事。その経歴を生かし、若手刑事を指導する刑事技能指導官という特殊な肩書を持つ男だ。刑事時代はえげつないほど饒舌に容疑者を追い込んでいき、落ちなかった犯人は一人もいないとの伝説を持っているとか。毒島は、新川優愛演じる新入り刑事の高千穂明日香と事実上バディを組み、出版業界で巻き起こる連続殺人事件の捜査に乗り出ていく。ほかにも、女流作家・羽衣サヤ役の遊井亮子、長年作家を目指す“ワナビ”只野英郎役に塚地武雅、高千穂の先輩刑事・犬養隼人役の徳重聡、そして高千穂・犬養の上司・麻生警部役の吹越満と実力派が脇を固める。<原作者・中山七里に一問一答>Q:作家刑事毒島シリーズがドラマ化されるにあたっての思いをお聞かせください。A:この原作だけは映像化されたくなかった(横溝正史か)。Q:毒島というキャラクターを佐々木蔵之介さんが演じることについての印象はいかがですか?A:虫も殺さないような善人面という設定なので、原作者として文句の付け所がありません。Q:作家業界の独特な世界が描かれていますが、リアルな部分もあるのでしょうか?A:殺人事件以外はほぼリアル、というか、かなり希釈しています。Q:ファンや視聴者へメッセージをお願いいたします。A:歪んだ性格の犯罪者と更に歪んだ性格の刑事の対決をお楽しみください。月曜プレミア8「作家刑事 毒島真理」は11月30日(月)20時~テレビ東京系にて放送。(cinemacafe.net)
2020年10月26日横溝正史の「由利麟太郎シリーズ」を、吉川晃司主演でドラマ化する「探偵・由利麟太郎」の追加キャストが決定。田辺誠一らレギュラーキャスト、新川優愛、浅利陽介、高岡早紀ら各話を彩るゲストが発表された。本作は京都を舞台に、冷静沈着な白髪の紳士・由利麟太郎(吉川さん)が、ミステリー作家志望の青年・三津木俊助(志尊淳)と共に数々の奇怪な難事件に挑むホラーミステリー。今回新たに明らかになったレギュラーキャストは、由利の旧友であり、京都府警の等々力警部役の田辺誠一。由利に一方的に好意を持つ骨董品屋のおばちゃん・波田聡美役のどんぐり。出版社の編集者・山岸克平役の木本武宏。由利とは昔なじみで、由利に事件の捜査を依頼する無類の“たい焼き”好きという“ちょっと抜けている”愛され警部を演じる田辺さんは「僕たちの永遠のアニキ・吉川さんの華麗なる由利麟太郎、かわいくクレバーな志尊くん、3人で毎日濃密な芝居ができた日々は、とても貴重で幸せな時間でした」と撮影をふり返り、「見たことのないドラマになっているかと思います。全5話、多くの方に見ていただけるとうれしいです」とコメント。骨董品屋を営む一軒家の一部屋を由利に貸しており、顔を合わせることも多いおばちゃんを演じるどんぐりさんは「自分の人生の中で吉川晃司さんとご一緒させて頂けることがあるとは、夢にも思ってなかったです。私が演じる波田さんは、吉川さん演じる由利先生に恋心を持っている役です。見て頂いている方が、『ミステリーなのに…アレ?なんか変なんがいるぞ?』と思って頂けるような、ドラマの中に、ほっとする感じが出るといいなと思います」と語る。そして、ミステリー作家志望の三津木の編集担当で、三津木を叱咤激励する存在という役柄の木本さんは「吉川晃司さん主演のドラマに末席ながらも出演できることが恐縮すぎます。世代としてはまさしく青春の象徴。実際にこの世にいないのではないかと思えるスターですから。あ、共演したかのように語っていますが共演シーンはありません」と明かし、「感動したのは、志尊淳君が本当にきれいな男だったこと。煩悩のかけらさえも見当たらない凛とした佇まい。そんな本質を持つ、三津木俊助は必見だと思います」と撮影をふり返った。「由利麟太郎シリーズ」から厳選の数本をドラマ化し、登場人物全員が犯人かのようで、誰もがワナを仕掛けているのではと勘ぐってしまうこのドラマ。ほかにも各話を彩るゲストとして、新川優愛、水上京香、村川絵梨、浅利陽介、高岡早紀、大鶴義丹、鈴木一真、吉谷彩子、佐野岳、板尾創路が参加しており、演技派たちの競演が謎をさらに深めていく。なお、5月26日(火)21時からの「素敵な選TAXI 特別編」放送内で本作のスペシャル映像が初解禁される。5週連続特別ドラマ「探偵・由利麟太郎」は6月16日(火)21時~カンテレ・フジテレビ系にて放送開始。※初回15分拡大(cinemacafe.net)
2020年05月23日6月スタートのカンテレ・フジテレビ系火曜夜9時の新ドラマが、横溝正史の「由利麟太郎」シリーズを初めて連続ドラマ化した「探偵・由利麟太郎」に決定。併せて、主要キャストの吉川晃司、志尊淳、木村弥寿彦プロデューサーからのコメントが解禁となった。金田一耕助シリーズで知られる横溝正史が世に送り出した、戦後初の本格長編小説「蝶々殺人事件」を含む「由利麟太郎」シリーズを初めて連続ドラマ化した本作。横溝作品独特のおどろおどろしい奇怪な世界を現代風に新解釈し、ホラーミステリーとして映像化する。主人公・由利麟太郎を演じるのは、今年デビュー36周年を迎えた希代のロックスターであり、俳優の吉川晃司。今回が地上波連続ドラマ初主演となる彼は、デビュー作の『すかんぴんウォーク』で初主演。その後、『ユー・ガッタ・チャンス』、『テイク・イット・イージー』と、吉川さんを主人公とした3部作が映画化。『必死剣 鳥刺し』では、第34回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞している。映画のほかにも、「天地人」「八重の桜」などNHKの大河ドラマで大役を演じ、「下町ロケット」で演じた財前部長役で強い印象を残し話題を呼んだ。由利はかつて、警視庁にその人あり、と知られた元捜査一課長だった。しかし、ある事件をきっかけに退職し、いまでは殺人者の行動、心理を分析する“犯罪心理学者”として活躍している。その一方で、警察からの依頼を受け、事件の捜査を手伝っている。由利の捜査方法は、「ひたすらに事件現場を観察し続けること―」。学生時代にアメリカのロッキー山脈で出会ったハンターから学んだトレース技術に基づき捜査する。また、由利は、先端恐怖症でありながら、弓で矢を射る武道・弓道の心得もある。静寂の中、弓を構え、的を見据えることで、彼は精神を集中させ、それが難事件解決の一助となっている。見た目は白髪の紳士で、あまり多くを語らない静かな男だが、その洞察力と論理的思考は天才的である。そんな由利を敬愛し、助手としてバディを組むミステリー作家志望の青年・三津木俊助を演じるのは、志尊淳。トランスジェンダーを演じた「女子的生活」では主演を務め、第73回文化庁芸術祭賞テレビ・ドラマ部門放送個人賞も受賞。10月30日(金)公開予定の『さんかく窓の外側は夜』で主演、2020年公開予定の『2分の1の魔法』では主人公の日本語版声優を務めるなど、様々なキャラクターに憑依する演技派の俳優だ。三津木は由利を崇拝するあまり、自分の小説を書くことよりも、由利の活躍を記録するWebサイト「由利麟太郎の事件簿」の運営に力を入れている。事件現場でも助手として由利とともに行動し、次々と起こる怪事件をともに推理していく。物静かな“静”の由利に対し、よくしゃべる“動”の三津木。一見すると、さわやかな青年であるが、ふいに事件の核心に触れたりする。京都を舞台にした本作は、本社を大阪に構えるカンテレにとって“ALL関西”を掲げてドラマ制作に取り組んだ意欲作でもある。カンテレが、ゴールデン・プライム帯の連続ドラマを“ALL関西で制作するという試み”は、1985年に放送された「影の軍団 幕末編」以来、34年ぶりとなる。また今回、「影の軍団幕末編」を共に制作した、歴史ある東映京都撮影所と再タッグを組み、プロデューサー、監督を含め、関西の制作スタッフが集結。スタジオセット撮影から、ロケ撮影など、全て京都をはじめとする関西地区で行った。なお、すでに全撮影は終了している。■出演者・プロデューサーコメント吉川晃司(由利麟太郎役)“由利麟太郎”をやらないか? とお話をいただいたとき、面白い挑戦だなと思いました。そもそも、普通のドラマをやるのなら、僕には声を掛けないでしょう(笑)。変わったこと、攻めたことをやりたいというプロデューサーや監督の想いを感じました。伝統ある東映京都撮影所を拠点として、職人技を持った太秦のスタッフの方々と一緒に、映画のようなスケールとこだわりで撮影できたことに、手応えを感じています。由利は、心の奥底に深い孤独を抱えながら、人生をさすらっている男。セリフよりも、横顔や後ろ姿で、彼の生きざまを醸せればと思いながら演じました。助手の俊助を演じている(志尊)淳はとても勘が良く、頭の回転も速い。由利との関係性もうまく出ているんじゃないでしょうか。セリフの量では淳が主役です(笑)。ちょっと不思議な手触りの作品になっていると思うので、楽しみにしていてください。志尊淳(三津木俊助役)今回お話を頂き、やらせて頂く背景で大きかった要因の一つとして、吉川晃司さんとのバディーというところがありました。ミュージシャンとしてのパフォーマンスはもちろんのこと、一人の人間としても、なんてかっこいいんだろう、ついていきたいと感じていた僕の気持ちと、由利麟太郎先生についていきたいと思う三津木くんの気持ちがリンクしているように感じました。そんな二人の色濃く、コミカルなバディーが、いろんな角度から事件の謎を解決していきます。撮影を経て、僕と吉川さんの距離が縮まったのと同じように、どんどん近くなっていく由利先生と三津木くんのバディー感もお楽しみに。木村弥寿彦(演出・プロデュース)原作を読んですぐに由利麟太郎は、吉川晃司さんだとイメージしました。白髪の紳士という設定もありますが、由利の冷静沈着でクールに事件を解決する姿は、吉川晃司さんという唯一無二の存在でしか表現できないものがあると感じお願いしました。挑戦的で刺激的で怪奇な世界観を味わうことができるエンターテインメントドラマです!5週連続特別ドラマ「探偵・由利麟太郎」は6月16日より、毎週火曜日21時00分~カンテレ・フジテレビ系にて放送予定。(text:cinemacafe.net)
2020年05月14日横溝正史による「金田一耕助シリーズ」の金字塔、『八つ墓村』が舞台化される。1971年に原作が刊行され、1977年に映画化されるやいなや、社会現象級の大ヒットを記録した超有名作。いよいよ2月16日(日)に東京・新橋演舞場にて開幕する。映画化もドラマ化も数多い同作の舞台化に挑むのは、日本演劇界が誇る老舗・劇団新派だ。これまで、同じく横溝の『犬神家の一族』や、江戸川乱歩の『黒蜥蜴』などの舞台化に成功している。今回は劇団の歴史を牽引してきた水谷八重子と波乃久里子が「小梅」と「小竹」を演じるほか、金田一耕助を喜多川緑郎が演じ、物語の鍵を握る青年・寺田辰弥役には、関西ジャニーズJr.の室龍太があたる。物語の発端は戦国時代。山中のはずれに住み着いていた8人の落ち武者が、報奨金に目がくらんだ村人のだまし討ちにあい、「末代まで祟ってやる」との言葉を残して死んでゆく。その後、だまし討ちの首謀者である男・田治見庄左衛門が発狂し、村人7人を手にかけて自殺した。その事件から400年が経過した現代。身寄りのない寺田辰弥は、自らが田治見の血縁であることを知らされる。導かれるままその村へ向かうと、跡取りとして歓待される辰弥。しかし、村では再び殺人事件が起こるのだった……。原作の魅力はそのままに、物語の世界観を印象づけた映画版の芥川也寸志による楽曲を挿入歌として使用。耽美でロマンチックな劇世界の中で、人間の激しい怨念とミステリアスな謎と青年の数奇な運命がうごめく。新橋演舞場にて3月3日(火)まで。文:小川志津子
2020年02月15日アイドルグループ・Hey! Say! JUMPの知念侑李が、舞台 そこそこ本格ミステリ『照くん、カミってる! ~宇曾月家の一族殺人事件~』に主演することが3日、明らかになった。同作は河原雅彦が演出を務める新作舞台で、河原からの指名により気鋭の脚本家・須貝英が脚本を務める。大学生の能神照は、ミステリ作家の兄・久の依頼により、同じ夜間学部に通う中年大学生の明智大五郎とともに東北と関東の境目にある小さな集落・天狩村に赴き、旧家である宇曾月家(うそつきけ)で起こった殺人事件に巻き込まれることになる。知念は同作が舞台初主演、初ストレートプレイとなる。舞台出演としても、2012年の『JOHNNYS’ World』以来約8年ぶりで、本格的な謎解きが盛り込まれた“そこそこ本格ミステリ”でありつつコメディ要素もたっぷりという作品に挑み、”極度のめんどくさがり屋な探偵”というかなりクセの強いキャラクターを演じる。東京公演は東京グローブ座にて年4月~5月、大阪公演は梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて5~6月に上演される。○知念侑李 コメント本格的なストレートプレイは初めてなので最初は正直迷いましたが、自分に合っているかどうかもやらずに決めるのは良くないと思い、チャレンジさせていただくことになりました。現時点では舞台はどう作られていくものなのか、稽古場の雰囲気は一体どんな感じなのか、想像するだけでドキドキしています。しかも今回は探偵役。複雑なトリックをまず自分が理解しなければ説明できませんから、その難しさ、大変さを実感しつつ挑みたいです。さらに河原さんのお話ではシリーズ化を希望されているそうで、そんなことを先に言ってしまうと実現しなかった時が心配ですが(笑)、先々に大きな野望があるというのもより面白い挑戦になりそうです。僕としては舞台俳優デビューとなるのでここで人生が変わるかもしれませんし、未来へつながる作品の記念すべき第1弾となるのか、逆にこれで…なのか(笑)。いずれにしても貴重な作品になるはずなので、楽しみにしていてください。全力で、がんばります!○河原雅彦コメントジャニーズ事務所さんと組ませてやらせていただく時は、いろいろな作家さんと新作舞台にチャレンジするのが僕のテーマになっているんです。それで今回は、これまでにない個性を持った“探偵モノ”をやりたいと思ったので、昨年『オリエント急行殺人事件』で一緒に上演台本を作ってもらった、推理サスペンスものにとても造詣が深い須貝英さんに脚本をお願いすることにしました。前代未聞の探偵キャラを開発し、Hey! Say! JUMPの知念侑李さんに生き生きと演じてもらおうかと。知念くんはとにかく可愛いですし、運動神経も抜群。だけど控えめでインドアな部分もあると聞いたので、そういう彼の素の部分も役柄に反映できたらいいなと考えています。横溝正史先生の世界観にデタラメなコメディ要素を含めつつも、そこそこ本格派なミステリーに仕上げる予定です。今はまだ誰の許可も得ていませんが、僕の中では勝手に、連ドラ構想が出来上がっています。『てるカミ』の愛称で広く親しまれることも含め(笑)。どうぞ、ご期待ください。
2020年02月03日加藤シゲアキ主演、横溝正史によるミステリーの金字塔「金田一耕助」シリーズから名作と名高い1作をスペシャルドラマ化する「悪魔の手毬唄~金田一耕助、ふたたび~」が12月21日(土)今夜、フジテレビ系で放送となる。昭和、平成と時代を超え何度も映画、ドラマ化され世代を超えて愛されてきた、ミステリー&ホラー小説界の巨匠・横溝正史による探偵推理小説・金田一耕助シリーズ。映画では高倉健、石坂浩二、豊川悦司らが、ドラマでは古谷一行、愛川欽也ら日本を代表する名だたる名優が演じてきた。フジテレビのスペシャルドラマ版では片岡鶴太郎、稲垣吾郎がこれまで演じてきた金田一を昨年放送の「犬神家の一族」から加藤さんが受け継ぎ、本作でも続投する。岡山と兵庫の県境にある鬼首村(おにこうべむら)。この村では由良家(ゆらけ)と仁礼家(にれけ)という2つの名家が対立していた。岡山県警の警部・磯川常次郎の依頼を受け、金田一耕助は村にある亀の湯という温泉宿を訪れる。そこの女主人である青池リカは20年前に起きた悲惨な事件によって夫の源治郎を亡くしていた。そしてその犯人、恩田幾三はいまだに行方不明だという。ある日、鬼首村出身の人気歌手、大空ゆかりが帰郷するということで村中が活気に湧くなか、リカの息子、青池歌名雄の婚約者である由良泰子が滝つぼで死んでいるのが発見される…という物語。金田一役の加藤さんを取り巻く登場人物として、磯川常次郎役には連続ドラマ(1977~1978年)やスペシャルドラマ(1983~2005年)で長きにわたり金田一を演じてきた古谷一行。鬼首村にある温泉旅館「亀の湯」の女主人・青池リカには『のみとり侍』や大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」などで知られる寺島しのぶ。リカの息子の青池歌名雄には『プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~』「白衣の戦士!」などの「ジャニーズWEST」小瀧望。惨劇の幕を開くキーとなる鬼首村出身の国民的人気歌手・大空ゆかりには『雪の華』などの映画や「白衣の戦士!」で小瀧さんと共演経験もある中条あやみ。そのほか大野いと、大友花恋ら注目の若手女優陣から木南晴夏、岡田義徳、有森也実、国生さゆり、渡辺大、古田新太、斉藤由貴、泉谷しげる、中尾ミエ、石橋蓮司ら日本を代表する名優まで、重厚かつ豪華な布陣で歴史的名作を改めて映像化する。土曜プレミアム「悪魔の手毬唄~金田一耕助、ふたたび~」は12月21日(土)21時15分~フジテレビ系にて放送。(笠緒)
2019年12月21日「待ちわびていました。佐方は不器用なまでに法に愚直な男で、たとえ自分が危ない橋を渡ることになろうともまっすぐに真実に向き合う姿に、男としていとおしささえ感じています」スペシャルドラマ『検事・佐方〜裁きを望む〜』(テレビ朝日系・12月26日21時〜)で佐方貞人を演じている上川隆也(54)が、シリーズ4作目に挑む気持ちをそう語った。今作は資産家の家で腕時計を盗んだ男が起訴事実を認めていたにもかかわらず、公判で一変して無実を主張し、事態が激変していく。「今回は法律の盲点、仕組みやからくりを2時間で理解してもらうことがテーマになっています。ラストに横溝正史シリーズのような、謎解きクライマックスシーンがあるんですが、そこも見どころの1つになっていると思います」上司役の伊武雅刀、同僚役の松下由樹など、共演者との時間も撮影の醍醐味の1つのようだ。「松下さんは、皆さんのご想像どおり本当にカラッとしていてとても気持ちのいい方。伊武さんも折に触れ冗談をおっしゃるし、ドラマの重さとは反対に、とても明るい現場です。事件が解決したあとにみんなで行く居酒屋ふくろうのシーンは毎回楽しみにしています」54歳となった現在も、ドラマや舞台に精力的に取り組む上川。体力づくりについて尋ねると、こんな答えが返ってきた。「ジムには会費を払うばかりで全然通えていないんです。運動といえば愛犬ノワールの日々の散歩だけ。小1時間ほど歩くんですが、彼女がいなければ僕は運動不足になってしまうでしょう(苦笑)」
2019年12月09日「今回は法律の盲点、仕組みやからくりを2時間で理解してもらうことがテーマになっています。ラストに横溝正史シリーズのような、謎解きクライマックスシーンがあるんですが、そこも見どころの1つになっていると思います」そう語るのは、シリーズ4作目となるスペシャルドラマ『検事・佐方〜裁きを望む〜』(テレビ朝日系・12月26日21時〜)で、佐方貞人を演じている上川隆也(54)。今作は資産家の家で腕時計を盗んだ男が起訴事実を認めていたにもかかわらず、公判で一変して無実を主張し、事態が激変していく。「佐方は不器用なまでに法に愚直な男で、たとえ自分が危ない橋を渡ることになろうともまっすぐに真実に向き合う姿に、男としていとおしささえ感じています」今年、役者になって30年を迎えた上川。意外にも当初は「面白いからやっている」もので生業にしようという自覚はなかったそう。「役者を続けてこられたのは、29歳のときにドラマ『大地の子』の主役という大役をいただき、仲代達矢さんと出会ったおかげです。仲代さんにいただいた、役者を続けていくのなら役柄は差が出るように選んだほうがいい、とのアドバイスは大事にしながら役柄と向き合っていますし、その言葉が今でも僕の背中を押してくれています」54歳となった現在も、ドラマや舞台に精力的に取り組む上川に体力づくりについて尋ねると。「ジムには会費を払うばかりで全然通えていないんです。運動といえば愛犬ノワールの日々の散歩だけ。小1時間ほど歩くんですが、彼女がいなければ僕は運動不足になってしまうでしょう(苦笑)」しつけが行き届き、無駄ぼえは一切しないノワールちゃんはドラマの撮影現場にも訪れ、癒してくれるという。役者・上川の生活を支える大切な存在でもあるのだ。「彼女は家族の一員です。旅行に行くときも一緒で、離れがたい存在です。10歳になりますが、大病もせず、健康でいてくれて感謝しています。これからも時間の許す限り一緒にいたいと思います」
2019年12月09日横溝正史原作、加藤シゲアキ主演のスペシャルドラマ「悪魔の手毬唄~金田一耕助、ふたたび~」が12月21日(土)に放送。加藤さんと、長きにわたり金田一耕助役を演じてきた古谷一行が共演を果たすことになった。ミステリー&ホラー小説界の巨匠、横溝正史が生んだ金田一耕助シリーズは“探偵推理小説の金字塔”として圧倒的人気を博し、昭和、平成と時代を越えて幾度となく映像化されてきた不朽の名作群。中でも「悪魔の手毬唄」は作者自身が傑作と語ったミステリー作品で、怨念めいた村で起きる血で血を洗う争いが描かれる。身も心も震える今作で、加藤さん演じる金田一がずばぬけた洞察力と明晰な頭脳を武器に、この年末に再び名推理をみせる。そして、未解決事件の捜査を金田一に依頼する岡山県警警部・磯川常次郎(いそかわ・つねじろう)役に古谷さんが決定。金田一耕助シリーズの連続ドラマ(1977~1978年)やスペシャルドラマ(1983~2005年)で長きにわたり金田一を演じてきた古谷さんが、本シリーズで自身初となる金田一以外のキャラクターを演じることに。金田一ドラマへの出演は今作で48作品目となり、「悪魔の手毬唄」には1977年(昭和52年)版、1990年(平成2年)版に続きで三度目。加藤さん扮する金田一耕助とバディを組み、迷宮入り事件解決に挑む。ドラマで最も多く金田一耕助を演じてきた古谷さんは「今でも金田一が体に染みついている」と語り、監督に「金田一」と呼ばれると体が勝手に反応してしまったというエピソードも。そんな古谷さんが演じる磯川常次郎は、岡山県警にて確かな地位を築いている警部。金田一とは“獄門島殺人事件”など過去にも一緒に事件を解決したことがあり、確かな信頼関係と深い友情で結ばれている。キャリアもあり、洞察力にも優れた名警部であるが、20年前に鬼首村で起きた青池源治郎殺人事件は解決できなかった。そのことを長く悔やんでおり、亡き源治郎の妻、青池リカ(寺島しのぶ)のために、なんとか事件解決の糸口を見つけるべく金田一を呼び出す、という役柄。古谷さんは最初こそ戸惑いがあったものの、「年を重ね、今の自分が金田一のバディである磯川警部を演じたらどうなるのか次第に興味が沸いてきました」と語り、出演を決意。一方、古谷さんと今作で初共演となる加藤さんは、「金田一を長年演じてこられた古谷さんが出演されると聞いて、“こんなことがあるんだ!”とビックリしましたし、改めて襟を正して臨まなければと緊張しました」と語り、さらに「あたたかく見守ってくださってとても心強いですし、“どう、楽しんでる?”と気さくに接してくださって、緊張感がありながらも楽しく撮影に臨めています」と語っている。土曜プレミアム「悪魔の手毬唄~金田一耕助、ふたたび~」は12月21日(土)21時15分~フジテレビ系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2019年12月02日女優でモデルの中条あやみが、作者・横溝正史自身が傑作と語ったミステリー作品を加藤シゲアキ主演でスペシャルドラマ化する「悪魔の手毬唄~金田一耕助、ふたたび~」に出演することが決定した。怨念めいた村で起きる、血で血を洗う争いが描かれる本作。身も震える今作で加藤さん演じる金田一耕助が、ずばぬけた洞察力と明晰な頭脳を武器に、この年末も名推理をみせる。『雪の華』「白衣の戦士!」などに出演する中条さんが今作で演じるのは、物語の舞台となる鬼首村出身の国民的人気歌手・大空ゆかり。彼女の帰郷が惨劇の幕を開くことになる、物語のキーパーソンという役どころだ。誰もがうらやむ美貌と美声を持ち合わせ、“グラマーガール”の愛称で親しまれているゆかり。あるとき、リサイタル公演のために鬼首村へ帰郷するが、時を同じくして忌まわしい殺人事件が発生。さらに実は、ゆかりは20年前に温泉旅館・亀の湯の主人、青池源次郎を殺害した恩田幾三の娘だった。それ故、人殺しの子として、村を追われるという悲しい過去を背負っている。金田一耕助シリーズのファンだという中条さんは、今回の出演にあたり「台本が目の前にあるのがうれしくて。物語の中に入れることをとても光栄に思っています。今作はどんなミステリードラマよりも怖いんじゃないかって思うくらい、女性同士の争いがたくさん描かれています。“女性は怖いな”って思いました(笑)」とコメント。「スターとしての華やかさを持つ一方で、消したい過去を背負った闇のある人物でもあるので、その両方が出せればいいな」とゆかり役への意気込みを語った中条さんは、「ゆかりのファッションがとてもすてきなんです。時代を感じるレトロなお洋服をたくさん着させていただきまして。“これぞ金田一!”という独特な世界観にスッと入っていける衣装だなと思いました。ワンピースももちろんかわいいんですけど、一番のお気に入りはドレスにファーコートというスタイルです。昔のシンガーみたいでかっこいいんです!そのあたりもぜひ注目していただければうれしいです」と見どころを明かしている。さらに「とても怖いストーリーを描くドラマですけど現場はとても温かくて楽しい雰囲気です!特に加藤(シゲアキ)さんと生瀬(勝久)さんがいつもニコニコしていて楽しい話で盛り上がっています(笑)」とストーリーとは反対の楽しい現場の様子を語っている。スペシャルドラマ「悪魔の手毬唄~金田一耕助、ふたたび~」は12月21日(土)21時15分~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)
2019年11月15日加藤シゲアキ主演スペシャルドラマ「悪魔の手毬唄~金田一耕助、再び~」に、「ジャニーズWEST」小瀧望と女優・寺島しのぶが参加することが分かった。ミステリー&ホラー小説界の巨匠・横溝正史が生んだ金田一耕助シリーズは、探偵推理小説の金字塔として圧倒的人気を博し、昭和、平成と時代を越えて幾度となく映像化されてきた不朽の名作群。中でも「悪魔の手毬唄」は、作者自身が傑作と語ったミステリー作品で、怨念めいた村で起きる血で血を洗う争いが描かれる。今回出演が明らかになった2人が演じるのは、物語の舞台である鬼首村(おにこうべむら)にある温泉旅館「亀の湯」の女主人・青池リカと、リカの息子で美しき容姿の青年・青池歌名雄。2人は悲しい過去を背負いながらも、固い絆で結ばれる親子だ。数々の映画や舞台、テレビドラマで唯一無二の演技派俳優として活躍を続ける寺島さんが演じるリカは、歌名雄と娘の里子の母で、20年前、里子を妊娠中に悲惨な事件で夫・源次郎を亡くしていた。しかもその犯人、恩田幾三はいまだに行方不明だという。目下の悩みは、愛する息子のこと。歌名雄と村一番の実業家である仁礼家の娘・文子との縁談話が持ち上がっているが、当の歌名雄は由良家の娘・泰子と恋仲で…。今回の役について「さまざまな愛憎がリカの中で渦巻いており、なぜそうなったのか、さまざまな部分を自分なりに読み込んで演じたいと思っております」と意気込んだ寺島さんは、「横溝正史氏の作品が今の時代に何が伝わるのか、何を伝えられるのか、出演者ですが視聴者の方々の感想がとても気になります」と放送が楽しみだとコメント。一方、アイドルであり「白衣の戦士!」「決してマネしないでください。」など俳優としても活躍する小瀧さんが演じる歌名雄は、村の男性陣の中で随一の色男で、思いを寄せる女性は数知れず。恋仲の泰子と結婚の約束をしているが、家族のことを考えると自分の思いを貫いていいのか悩みは尽きない。しかしそんな中、泰子が滝つぼで死んでいるのが発見される――。歌名雄役の小瀧さんは「今まで出演してきたドラマのテイストと全然違いましたし、“かなり難しいな!”と思いました。個人的な印象ですが、この役が僕にとってターニングポイントになる気がしています」と印象を明かし、単発ドラマ「盲目のヨシノリ先生~光を失って心が見えた~」以来3年ぶり2度目の共演となる加藤さんについては「そんなに久しぶりな感覚はないですし、またご一緒できてすごくうれしいです!」と喜んだ。また、母役の寺島さんについては「まさにお母さん!すべてを包み込んでくれる感じです。お芝居では圧倒されると同時にすごく興奮もしています。学ばせていただきたい、吸収したいという気持ちで日々過ごしていますし、ご一緒させていただけてとても幸せです」と初共演した感想を語っている。そして加藤さんも「歌名雄は難しいキャラクターだと思います。男ですけど“悲劇のヒロイン”のような人物。(小瀧と)お互いの成長を感じられたらうれしいです」と再共演に喜びのコメントを寄せている。スペシャルドラマ「悪魔の手毬唄~金田一耕助、再び~」は12月21日(土)21時15分~フジテレビにて放送。※時間変更の場合あり(cinemacafe.net)
2019年11月07日日本のアガサ・クリスティとも呼ばれる山村美紗。彼女の原作『京都西大路通り殺人事件』をもとに2006年に京都・南座で舞台化され、大ヒットとなった『京都 都大路謎の花くらべ』が、このたびバージョンアップして新橋演舞場に初登場。8月3日に幕を開けた。京都の街を隅々まで、そしてこの古都の光と陰を知り尽くしていた山村ならではの傑作。原作を生かした人間関係やトリックはもちろん、さらに大劇場での舞台ならではのダイナミックで意外な展開も期待できそうだ。脚本・演出は、劇団新派の芝居に欠かせない齋藤雅文。江戸川乱歩の『黒蜥蜴』や横溝正史『犬神家の一族』を劇化し、高い評価を得ている。出演は波乃久里子、喜多村緑郎、河合雪之丞と、テレビ、映画、舞台で活躍する中村梅雀、山村美紗を母に持つ山村紅葉、そして新派初登場となる長谷川純。京都・祇園のクラブ「牡丹」でホステスの桃子が、自宅で服毒自殺したという知らせが飛び込んでくる。女流人形師の歌乃や日本画家の沢木というふたりの芸術家が取り合うほど、モデルとして魅力ある女だった。はたして本当に自殺なのか、密室殺人の可能性は?八月新派公演 山村美紗サスペンス『京都 都大路謎の花くらべ』8月3日~17日(土)新橋演舞場文:五十川晶子
2019年08月04日吉岡秀隆が金田一耕助を演じる単発ドラマ「八つ墓村」の放送日が10月12日(土)に決定。村上虹郎、真木よう子、蓮佛美沙子ら第2弾となる出演者も明らかになった。昭和24年発表の「八つ墓村」は、横溝正史作品としては最多9回も映像化された人気作。すでに、訪れた村で事件に遭遇する名探偵の金田一役に吉岡さんが決定しているが、このほど新たに7名の俳優の出演が決定。田治見家の跡取りとして呼び戻され、事件に巻き込まれる井川辰弥役を「この世界の片隅に」『銃』の村上虹郎。都会から嫁入りした未亡人で辰弥に寄り添う森美也子役を現在放送中のドラマ「ボイス 110緊急指令室」が話題の真木よう子。田治見家の長女で辰弥の姉・田治見春代役を連続テレビ小説「べっぴんさん」の蓮佛美沙子。また、辰弥のいとこで彼に好意を寄せる里村典子役を佐藤玲。今回の事件の発端を作る田治見要蔵役と辰弥の兄・田治見久弥の2役を音尾琢真。そのほか、金田一とは旧知の磯川警部を小市慢太郎。美也子の亡き夫の兄・野村荘吉を國村隼が演じる。あらすじ戦国時代に村人が8人の落武者を惨殺し、大正時代に旧家の当主が32人の村人を殺害した過去を持つ、八つ墓村。その旧家・田治見家に長らく縁が途絶えていた井川(原作:寺田姓)辰弥が跡継ぎとして戻ってくる。だが、それこそが悲劇の発端だった。祖父、異母兄、僧侶、尼僧…次々と殺害される関係者たち。だが、真相はようとして分からない。そんな中、辰弥は巨大な鍾乳洞へと迷い込む。そこで見たものは、落武者の鎧を身につけた田治見家当主の死蝋だった。大伯母の老婆、異母姉、村の医師…殺人は留まるところを知らない。辰弥の出生の秘密を探り当てた金田一だったが、その頃、当の辰弥はたたりを恐れる村人によって鍾乳洞の奥に追いつめられていた。スーパープレミアム「八つ墓村」は10月12日(土)21時~BSプレミアムにて放送。(cinemacafe.net)
2019年08月01日新橋演舞場で上演される「八月新派公演 山村美紗サスペンス 『京都 都大路謎の花くらべ』」の製作発表が、6月24日、コートヤード・マリオット銀座東武ホテルにて行われた。この公演について主演の波乃久里子をはじめ、喜多村緑郎、河合雪之丞、中村梅雀、山村紅葉、長谷川純、脚本・演出の齋藤雅文が意気込みを語った。【チケット情報はこちら】原作は、山村美紗のミステリー小説「京都西大路通り殺人事件」。「京都 都大路謎の花くらべ」は、2006年9月に京都・南座で“山村美紗没後十年追悼”として初演した。その後「京都 都大路迷宮の恋めぐり」と改題して2015年10月に南座で上演されているが、劇団新派で、また新橋演舞場で公演が行われるのは初めて。今回は江戸川乱歩の「黒蜥蜴」、横溝正史の「犬神家の一族」に続く、“新派ミステリーシリーズ第3弾”と冠して届ける。以前の上演では、“都会の昭和初期ロマン”や“戦後まもない地方の旧家”を描いたが、今回は現代の京都・祇園町が舞台だ。祇園のクラブ「牡丹」に、ホステス・桃子死去の報せが届く。桃子の自宅の部屋には鍵がかかったままだった。彼女を偲ぶ会には、「牡丹」のママ・美保子(波乃)をはじめ、芸妓の小春(山村)やベンチャー企業社長・山田(長谷川)ら常連客が訪れるが、警察の服毒自殺との判断に皆は疑問を持つ。やがて節分となり、花街での習わしである“お化け”で仮装をして皆が「牡丹」に集まると、第二の密室殺人が起こる。皆が疑心暗鬼となる中、新たな殺人が起こって……。会見では、「齋藤先生の台本が楽しい。早く稽古に入りたい」と波乃が語ると、脚色・演出の齋藤が「ハロウィンパーティーを模した花街の節分会“お化け”の場面で、全員歌って、踊ってもらいます。4曲やるぞ!」と大胆な演出プランを発表。出演者が色めき立つ中、齋藤は「緑郎さんが“僕は踊らないですよね?”と聞いてきましたが、全員踊ってもらいます」と念押しし、会場は笑いに包まれた。本シーンの振付は和洋併せた形で、尾上菊之丞に依頼するという。作者の長女でもある山村紅葉は、山村美紗作品の困難さをこう語る。「細工のできない状態で、遠くの客席から見ても理解できるトリックにするのが舞台化の難しいところです。さらに母の作品は場面転換が多く、南座では回り舞台でシーンを分け、花道や橋も使って、問題をクリアしていきました」。また作者の生前、舞台化は実現しなかったそうで、「新派の舞台は母も好きだったので、私もやっと親孝行できたかな」と感慨深げに語った。「八月新派公演 山村美紗サスペンス 『京都 都大路謎の花くらべ』」は、8月3日(土)から17日(土)まで東京・新橋演舞場で上演される。チケットは発売中。取材・文:横山由希路
2019年06月26日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『Summer of the DEAD』佐内正史東京、沖縄、香港マカオ。見えないゾンビと戦いながら、ともに旅した2人の冒険の書。「ゾンビ対策」「これは、来たるゾンビ化社会に向けての対策本」(佐内正史)時間や情報に追われる人々をつつがなくやり過ごしているうちに、いつしか思考が止まり感受性は麻痺し、心が動かなくなっていく・・・それこそが、社会に蔓延する、恐ろしい“ゾンビ化”という病。そんなゾンビに真っ向から立ち向かって生きる男、写真家・佐内正史と詩人・御徒町凧がタッグを組み、ともに1冊の本を作った。「バンド」この本は、写真家の写真+詩人の詩で構成、というような分かりやすい分業体制では作られていない。「バンドみたいに作った」(佐内正史)というように、2人でたくさんの時間を過ごし、言葉を交わす中で、互いに影響し合いながら、少しずつ形になっていった作品なのだ。夜な夜な集まっては編集作業を進めていく様子は、さながら高校生バンドの部室のようであった。「旅」2016年夏、東京。2017年夏、沖縄。2018年夏、香港マカオ。2人のゾンビバスターの旅は、国境を越えてさらに南へ。濃密な夏の空気の間に2人が見たものが、写真と詩の言葉に収められている。(Publisher’s description)【書籍情報】『Summer of the DEAD』写真:佐内正史詩:御徒町凧出版社:対照言語:日本語ソフトカバー/256ページ/230×140mm発刊:2018年価格:3,240円■Shelfオフィシャルサイトで『Summer of the DEAD』を購入する
2018年12月08日加藤シゲアキが主演を務めるクリスマスイブ12月24日(月・祝)放送のスペシャルドラマ「犬神家の一族」に、賀来賢人の出演が決定。平成最後の「犬神家」で、本作を象徴するキャラクター・“佐清(スケキヨ)”を演じることになった。横溝正史原作の「金田一耕助」シリーズは、日本探偵小説史において金字塔を打ち建てただけでなく、これまで多くの映画、ドラマなどを生み出した日本映像史においても不朽の名作シリーズ。“ジャパニーズホラーミステリー”を確立したこの作品群は、21世紀になってもなお人々の心に鮮明な印象を残し、現在に至るまで愛され続けている。横溝作品の中でも史上最高のミステリーとの呼び声高い本作で賀来さんが演じるのは、犬神家の当主・佐兵衛の長女・松子の一人息子である犬神佐清(スケキヨ)。もともとは美少年だったが、ビルマ戦線で顔にケガを負い、ゴム製の白いマスク姿で遺産相続争い真っただ中の犬神家に戻ってきた、という役どころ。そんな本作の象徴ともいえる白マスクのスケキヨを、土曜プレミアム終戦記念特別番組「最後の絆~沖縄 引き裂かれた兄弟~」(2011年8月13日)以来、およそ7年半ぶりのフジテレビ系単発ドラマ出演となる賀来さんがどう演じるのか要注目。なお、賀来さんが金田一シリーズに出演するのは今回が初めて、金田一耕助を演じる加藤さんとも初共演となる。■「ひたすら無駄に動く」“三橋”とは「真逆の役の作り方」賀来さんは「佐清は、不気味、そして実はとても悲しい人物で、犬神家における象徴的な人物だと思います。自分なりに佐清を丁寧に演じられたらと思います」と真摯にコメント。「『今日から俺は!!』で演じる三橋貴志はひたすら無駄に動いていて(笑)。佐清という役では、逆に動かない“静”の芝居なので、真逆の役の作り方を楽しみたいなと思います」と期待を込めて語る。また、本作のプロデューサー・金城綾香氏(フジテレビ 第一制作室)は、「私のなかでの“賀来賢人”は、いつまで経っても未知な方」とコメント。「作品が変わるごとに、すっかり印象が変わってしまう。作品の空気を作って、物語の世界に溶け込んでしまう。そんな賀来賢人さんに佐清をぜひ演じていただきたく、オファーさせていただきました」と起用理由を語っている。これまでドラマ版の「犬神家の一族」では、石黒賢(1990年)、椎名桔平(1994年)、西島秀俊(2004年)などが演じてきたスケキヨ。賀来さんによる“白いマスク”“逆さの2本足”がどのように描かれるのかに、期待していて。スペシャルドラマ「犬神家の一族」は12月24日(月・祝)21時30分~フジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2018年11月19日江戸から明治へと移る時代、文明開化の訪れとともに生まれた「新派」が、創始130年を迎えて、日本ミステリー史上最大の人気作『犬神家の一族』を上演。11月1日(木)、大阪松竹座にて幕を開けた。「犬神家の一族」チケット情報本作は1950年に雑誌「キング」で連載された横溝正史の長編推理小説で、1976年に角川映画の第一作として市川崑監督により映画化されて大ヒットを記録。その後、幾度となく映画化、ドラマ化、舞台化されてきた人気作だ。戦後間もない頃、信州の財閥の屋敷を舞台に、莫大な財産を残して他界した犬神佐兵衛の遺産相続を巡る骨肉の争いを描いた本作。名探偵・金田一耕助が、過去と現在に張り巡らされた謎に挑む…。佐兵衛の腹違いの三人娘、松子、竹子、梅子を演じるのは波乃久里子、瀬戸摩純、河合雪之丞。それぞれ佐清(すけきよ)、佐武(すけたけ)、佐智(すけとも)という一人息子があり、なんとしてでも遺産を我が物にするべく目には見えない火花を散らし、けん制し合う。しかしその強さの裏にはそれぞれに“母”としての深い愛情が見える。新派を牽引する水谷八重子は琴の師匠・宮川香琴役で、物語の鍵を握る人物だ。どっしりと存在感のある演技で、謎めいた人物を演じている。私立探偵・金田一耕助には喜多村緑郎。『黒蜥蜴』『怪人二十面相』での明智小五郎に続く探偵役だ。名探偵とはいえ、ちょっと抜けたところもあるのが親しみやすく、佇まいもイメージにピッタリだ。ピリッと緊迫した空気が流れる犬神家の中で、佐藤B作演じる警察官の橘署長、田口守演じる弁護士の古館と共に、観客が安心できる存在となっている。さらに、新派には初出演となる浜中文一も、松子の息子・佐清と謎の青年・青沼静馬の二役を、熱のこもった演技で魅せる。明治時代に生まれ、その時々の風俗や人情を敏感にとり入れながら、古き良き日本の美しさを現代に伝え続けてきた新派。本作ではミステリーとしての面白さはもちろんだが、親子の情愛とそれゆえの狂気を深く描いた人間味のある作品に仕上がっている。大阪公演は11月10日(土)まで、東京公演は11月14日(水)から25日(日)、新橋演舞場にて上演。取材・文:黒石悦子
2018年11月08日「NEWS」加藤シゲアキを主演に迎えたスペシャルドラマ「犬神家の一族」が、12月24日(月・祝)クリスマスイブに放送されることが決定。加藤さんは、フジテレビ系ゴールデン帯ドラマ初主演、フジテレビ系単発ドラマで主演を務めるのも初となった。横溝正史の「金田一耕助」シリーズ不朽の名作「犬神家の一族」。非常にユニークで魅力的な金田一耕助は、人々の懐にフワリと入り込むチャーミングさもありながら、頭脳明晰な名探偵。これまでにも、映画では中尾彬(第6代)、西田敏行(第9代)、豊川悦司(第13代)。ドラマでは中井貴一(第7代)、役所広司(第9代)、稲垣吾郎(第11代)、長谷川博己(第12代)、池松壮亮(第13代)と錚々たる面々が演じてきた金田一役を、今回ドラマ第15代目として加藤さんが抜擢された。出演にあたり、改めて原作小説を読んだという加藤さんは、「今も全く色褪せない物語の求心力に脱帽させられました。ミステリーの様相を呈しながらも、人間の欲と愛憎にまみれた人間ドラマであること、だからこそ今も愛され続ける名著なのだと思っています」と述べ、演じる金田一役については「役者なら誰もが憧れる有名なキャラクターであることは間違いなく、とてもわくわくしていています。どのように金田一耕助を演じたら楽しんでもらえるか、まさに金田一耕助の様に”ぽりぽり”と頭を掻きながら模索しています。過去の作品群に敬意を払いつつ、加藤シゲアキならではの金田一耕助を演じたいと思います」と意気込み。また、「一見クリスマスイブっぽくないドラマかとは思いますが、むしろクリスマスイブだからこそ、犬神家の一族に訪れる奇々怪々を楽しんでいただければと思います」と視聴者へメッセージを寄せている。「犬神家の一族」あらすじ昭和22年、一代で犬神財閥を築いた犬神佐兵衛が莫大な財産を残し他界した。遺産の配当や相続者を記した遺言状は、長女の一人息子・佐清が戦地から復員してから発表されることになっており、一族は佐清の帰りを待つことに。佐兵衛は生涯に渡って正妻を持たず、それぞれ母親の違う娘が3人、皆が婿養子をとり、さらにそれぞれに息子が1人ずついたが、対立し合っていた。数か月後、金田一耕助(加藤さん)は、犬神家顧問弁護士の古館の法律事務所に勤務する若林から、「犬神家で近々、血みどろの事件が起きるのでそれを防いでほしい」との手紙を受け取り、犬神家の本宅のある那須湖畔を訪れた。金田一は湖畔から犬神家の豪邸を望んでいたところ、犬神家の養女・珠世の乗っているボートが沈みかかっているのを目撃し、助けようとするも自らも溺れる間に、下男・猿蔵が珠世を救出。ボートには細工がされていた。その後、金田一がホテルに戻ると、若林が何者かによって毒殺されていた。どうやら若林は犬神家の誰かに買収され、法律事務所の金庫に保管している佐兵衛の遺言状を盗み見た可能性が。古館の依頼で金田一は犬神家の遺産相続に立ち会うことに。そんな中、佐清が帰ってきて遺言状が公開されることに…。スペシャルドラマ「犬神家の一族」は12月24日(月・祝)21時30分~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)
2018年10月26日江戸から明治へと変わる文明開化の時代に、歌舞伎に対して新しい時代の演劇として誕生した新派。古き良き時代の日本の情緒、風情、日本語の持つ美しさなどを大切に、明治、大正、昭和、平成と、古典の継承と新作の上演を旗印に脈々と活動を続けてきた。今年は新派創始130年。その記念の年に、映画やテレビドラマなどで有名な横溝正史原作の小説「犬神家の一族」が劇団新派に登場する。戦後間もない頃、信州の財閥を舞台に遺産相続を巡って繰り広げられる骨肉の争い。次々と起こる殺人の中、過去と現在に張り巡らされた謎に、名探偵・金田一耕助が挑む。公演に当たり、現代の新派を支える顔ぶれが勢ぞろいし、新派への想い、新作への意気込みを語った、決意と期待のこもった取材会より。「犬神家の一族」チケット情報水谷八重子、波乃久里子らが率いる劇団新派に、歌舞伎界から2016年に喜多村緑郎、翌年に河合雪之丞らが入団。新たな役者を得て、これまでに齋藤雅文の脚色・演出で江戸川乱歩の『黒蜥蜴』『怪人二十面相』を上演した。今回の『犬神家の一族』は原作に忠実に、人間を掘り下げて描く新派オリジナル。ただ、原作にはないが映画で印象的な白いマスクは登場する。また、ゲストとして橘警察署長に佐藤B作、そしてジャニーズの浜中文一は新派初参加で、松子の息子・佐清(すけきよ)と謎多き青沼静馬の二役に挑む。犬神家の長女・松子役には波乃。「この作品は、天から新派に授けられた作品としか思えない。私は映画の高峰三枝子さんの印象が強くて、美しいお顔を真似たかったんですが、無理(笑)。美から入るのではなく、もっと深い人間性を出せたら」。金田一耕助を演じるために髪を伸ばしていると言う喜多村は「子どもの頃からミステリー小説の探偵もののファンでした。今、新派に来たのは自分の人生にとって必然だったのではないかと思っています。『犬神家の一族』に新しい息吹を吹き込み、素晴らしい群像劇に仕上げたい。今回の公演を未来への新派のスタートに」。犬神家の三女・梅子には河合。「女方として、作品のスパイスにならなければと思っています。時代背景もお芝居の風情も、まさに新派のためにあるような作品。130年後も上演されているような作品に」。そして、水谷は琴の師匠・宮川香琴を演じ、物語の鍵を握る。「犬神家の被害者のような香琴。映画ではワンカット出ているかどうかなので、最後に印象に残れるように。この新派130年という年に生まれた、新派エンターテインメントという新しい路線を大事にしていきたいと思っております」。公演は11月1日(木)から10日(土)まで大阪松竹座、14日(水)から25日(日)まで新橋演舞場にて。チケットは発売中。取材・文:高橋晴代
2018年10月22日