「プラセンタ」といえば、ブタやウマの胎盤由来のエキスのことで、美容効果が高い成分として知られています。しかし、動物由来の原料を避ける人が多いことから、「植物性プラセンタ」というものも登場していることをご存じですか? これがナチュラル派を中心に注目されています。植物の育成に必要なパーツを使用一昔前は、プラセンタが美容の特効薬のように使用されていました。しかし、当時はウシ由来の原料が多く、狂牛病問題が起きたことにより使えなくなってしまったのです。これを機に動物由来の原料が避けられるようになったように感じます。そのため、プラセンタのような効果のある成分の開発が進み、植物性プラセンタが登場しました。発芽のために必要な栄養が含まれている、めしべの一部である「胎座を」使用しており、アミノ酸やミネラルなどの成分が豊富です。おもに使われる植物はアロエやカッコン、クロレラなど、最近ではメロンから抽出したものもあります。数種類をブレンドすることで、それぞれの持つ効果を実感できるのだとか。 動物性プラセンタとの違いとは? 植物性プラセンタは動物性と同様、美白などの効果が期待できます。しかし、まったく別物ですから、同じレベルのパワーが得られるとは限りません。アンチエイジングには、やはり動物性のほうが高い効果を得られるといいます。成長因子が含まれていて、新たな細胞を生み出す役割があるそうです。動物性プラセンタの最たるものは、人間の胎盤から抽出した「ヒトプラセンタ」ではないでしょうか。美容だけでなく、更年期障害の治療にも使用されていますが、医薬品のみに認められているので、サプリメントなどはありません。厳しい条件のもとで作られているので感染症などのリスクは低いようですが、一度でも使用すると献血や臓器移植ができなくなってしまうようです。一方の植物性プラセンタを使っても、献血などの制限を受けることはありません。動物性ほどの効果は得られませんが、安全性が高いのが特徴です。ただし、この安全性とは、アレルギー反応が起きないということではありません。動物性の完全な代替品とはいえなくても、似たような効果を期待できる植物性プラセンタ。さまざまな植物に対して研究がすすめられているので、今後は動物性に勝るような効果が得られるようになるかもしれませんね。
2016年04月14日化粧品も食品のように中身=成分をチェックしてから購入する女性が増えています。「天然成分」「自然由来」といったキーワードにひかれて商品を購入したことはありませんか? 自然のものだから肌にも良さそうですが、意外と「肌に合わない」といった声も聞きます。自然由来の原料を使っているのに、どうして肌荒れするのでしょうか。天然=肌に良いとは限らない昔から薬草などをスキンケアに取り入れてきた歴史があり、自然由来のものは肌にも良いイメージがあります。しかし、植物由来の成分にアレルギー反応を示す人がいるのも事実。小麦粉アレルギーの人が、たとえオーガニックの小麦粉製品でも食べられないことと同じなのです。自然由来だからといって、万人の肌に合うとは限りません。また、「石油系原料不使用」とうたう製品もありますが、“石油系=肌に悪い”とも限らないのです。石油系原料の代表格であるミネラルオイルは、「酸化しにくい」といったメリットからベビーオイルやクレンジングオイルの主原料として使われています。皮膚科でも使われるワセリンの原料も石油系です。なぜ石油系=悪といわれるようになったかといえば、戦後の精製技術が未熟だったころの名残といえます。当時は品質の悪いミネラルオイルによって肌トラブルを起こした人もいて、そのときのイメージがいまもなお残っているのでしょう。そもそも、本当に害悪なものは化粧品成分として認可されないので、過敏になる必要はないのかもしれません。界面活性剤は本当にNG? 肌に悪い成分としては、「界面活性剤」もよくあげられます。しかし、これを使用しないと乳液やクリームなどは分離してしまうので、一切使わないということは難しいでしょう。また、ナチュラル派には定番の石鹸も界面活性剤の一種。そのため、すべての界面活性剤=悪とは言い切れません。防腐剤・保存料も悪者にされやすい成分ですが、市販のものには天然・合成を問わず、何かしらの保存料が入っていることが多いもの。使い切りタイプなら密封することで腐敗やカビを防げますが、多くの化粧品は最低でも1カ月くらいは使いますよね。開封後は空気や手にふれることで雑菌が入ってしまうので、防腐剤がなければ雑菌が繁殖したものを肌につけることになるのです。空気が中に入るのを防ぐエアレス容器も開発されていますが、費用などの問題で一般化するには時間がかかるかもしれません。アルコールで防腐することもできますが、今度はその刺激が肌にダメージを与えることも。完全無添加を目指すなら、毎日使う分だけ手作りするのが確実かもしれません。 自分に合う化粧品選びのポイント自然系、石油系ともに、それぞれ長所と短所があります。自然由来の成分は原料がわかる安心感がありますが、品質を一定に保つことが難しいもの。とくに自分で食材から作ろうと思うと、ロットによって色や成分にばらつきが見られます。一方、石油系由来の原料は、品質を一定に保ちやすいメリットがありますが、「肌に悪い」というイメージはまだぬぐえないようです。こうなると、どのような化粧品を選べばいいか悩んでしまいますが、筆者は自分の肌に合った、コンセプトやデザインが好きな化粧品こそ「いい化粧品」ではないかと考えます。どんなに肌に合っていても、メーカーのこだわりなどに納得できなければ効果も薄れてしまうでしょう。化粧品は肌を健やかに保つだけでなく、女性の心にも作用する嗜好品のような側面もあると思うのです。自分の肌に合わない成分を知りたいときには、皮膚科でパッチテストを受けることができます。「石油だからダメ」と決め付けたり、成分に対して過剰に気にし出したりすると、それがストレスとなって肌に悪影響を及ぼすことも。肌が弱くなければ、原料だけを見て選ぶよりも、肌質や使用感などにこだわったほうが、自分に合った化粧品を見つけやすくなるでしょう。
2016年03月24日『海街diary』で第39回日本アカデミー賞「最優秀作品賞」「最優秀監督賞」を受賞した是枝裕和監督の最新作『海よりもまだ深く』。このほど、阿部寛、樹木希林、真木よう子ら豪華俳優陣が顔をそろえた本作から、“元”家族の“海よりもまだ深~い”想いが交錯するかのようなポスタービジュアル解禁となった。笑ってしまうほどのダメ人生を更新中の中年男、良多。15年前に文学賞を1度とったきりの自称・作家で、現在は探偵事務所に勤めている。元妻の響子には愛想を尽かされ、息子・真悟の養育費も満足に払えないくせに、彼女に新恋人ができたことにショックを受けている。そんな良多の頼みの綱は、団地で気楽な独り暮らしを送る母の淑子(樹木希林)だ。ある日、たまたま淑子の家に集まった良多と響子と真悟は、台風のため翌朝まで帰れなくなる。こうして、一夜かぎりの“元”家族の時間が始まるが…。本作は、『海街diary』で鎌倉を舞台に、面倒くさいけれどいつまでもそばにある家族の愛を描き出した是枝監督が、自身も育った団地を舞台に、“なりたかった大人”に“なれなかった”大人たちについて描く物語。今回解禁となったポスタービジュアルには、叶わぬ夢ばかり追う情けない主人公・良多を軽妙に、チャーミングに演じている阿部さんと、そんな息子を穏やかな眼差しで見つめる母・淑子の樹木さん、そして、そんな男に愛想を尽かした元妻・響子の真木さんと息子・真悟の吉澤太陽という、かつて“元”家族だった4人の姿が映し出されており、良多の実家である団地を背景に、それぞれがどこか遠くを見つめ、思いにふける表情が印象的。さらに、それぞれ微妙に異なる表情を見せる4人には、「みんながなりたかった大人になれるわけじゃないんだよ」(良多)、「月に1度の父親ごっごでよく言うわねそんなこと」(響子)、「宝くじが当たったら、みんなでまた一緒に暮らせるかなぁ…」(真悟)、「なんで男は今を愛せいないのかねぇ…」(淑子)と、“海よりもまだ深~い”想いがつまった台詞が共に添えられ、見る者をハッとさせている。台風の夜に、偶然ひとつ屋根の下に集まった “元”家族。このポスタービジュアルから、「夢見た未来と違う今を生きる」彼らが、“海よりもまだ深い”人生の愛し方をそっと教えてくれる物語に思いを馳せてみて。『海よりもまだ深く』は5月21日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年03月15日女優の樹木希林が3月3日(木)、都内で行われた『人魚に会える日。』の公開記念イベントに出席。本作には出演していないが、沖縄出身で、現在20歳の仲村颯悟監督の“直談判”に心動かされ、無償でのイベント出演を決めたと明かした。「一生懸命な若者に手を貸せれば。実は今日、ダブルブッキングしていたんだけど(笑)、(出演料が)無料だと聞き、そのほうが荷が重くないと思った」と樹木さん。映画は普天間基地移設予定地である沖縄の架空の町「辺野座」を舞台に、基地の存在は当たり前という思いと、海や自然への敬意の間で葛藤する高校生たちの姿を描く。13歳で監督した『やぎの冒険』がビートたけしから絶賛された仲村監督が、2年前に大学進学のために上京し、「沖縄のことなんて、誰も知らない。ならば、伝えなくてはいけない」と言う思いにかられ、製作を決意した本作。学生有志たちとの完全な自主制作映画だが、歌手のCoccoをはじめ、沖縄で活躍する俳優も数多く出演している。樹木さんは「沖縄の空気感がいいし、出ている人たちが皆イキイキしていて、触発されるなあ。もちろん、粗削りな部分もあるけど、仲村監督にしか撮れない映画だし、いま公開される意味がある。私自身も、無知を恥じました」と若き俊英が撮りあげた本作の意義を強調した。仲村監督が「僕らは、基地のある沖縄しか知らない世代として、(基地問題について)もがいているし、どうにかしたいと思っている。僕のなかでは、すごくいい作品になった」と胸を張ると、樹木さんは「自分の仕事を明確に自慢できるなんて、若いっていいですね」と目を細めた。その一方で、「今後、いろんな壁が待っているから、それを突き抜ける才能を開花させて。お金もうけに巻き込まれることもあるから、どうか気をつけて、いい作品を作り続けて」と“希林節”でエールをおくった。『人魚に会える日。』は公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年03月03日東京都・新宿の東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館は、「樹木」というモティーフを通して、印象派とその前後の時代に描かれたフランス風景画の変遷をたどる展覧会「フランスの風景樹をめぐる物語-コローからモネ、ピサロ、マティスまで-」を開催する。会期は4月16日~6月26日(月曜休館)。開館時間は10:00~18:00(金曜は20:00まで)。観覧料は一般1,200円、大学・高校生800円、65歳以上1,000円、中学生以下無料。同展は、ロマン派からバルビゾン派、印象派、新印象派、ポスト印象派、象徴派、フォーヴまで、フランス近代風景画が展開する過程において「樹木」というモティーフがどのような役割を果たしてきたのか、その変遷をたどるもの。パリ近郊にあるポントワーズ美術館(カミーユ・ピサロ美術館、タヴェ=ドラクール美術館)館長、クリストフ・デュヴィヴィエの監修のもと、フランスを中心に国内外の美術館、ならびに個人所蔵作品から、油彩を中心に、素描や版画など、自然や樹木に対する画家たちの想いが込められた作品約110点が展示される。同展は、自然に対する関心が次第に高まり風景画を描く画家が登場した、印象派以前のロマン派からバルビゾン派、レアリスムまでを紹介する「第1章」、刻々と変化する自然の形態を画面にとどめるため、屋外で作品を仕上げるようになった印象派と新印象派を紹介する「第2章」、色彩や形態など絵画を構成する要素を、自立したものとして表現しようとした印象派以降を紹介する「第3章」で構成されるとのこと。また、関連企画として、休館日に貸切の美術館で、ボランティアガイドと対話しながら楽しむ参加型の作品鑑賞会「ギャラリー★で★トーク・アート」が開催される。開催日時は6月13日14:00から2時間程度。参加費は1,000円(観覧料不要)、中学生以下無料。参加に際しては5月30日までに同美術館ホームページより申込が必要となる(申込多数の場合は抽選)。そのほか、同美術館学芸員が展示室で作品解説を行うギャラリートークが開催される。開催日時は4月22日17:30および4月23日13:30から、いずれも30分程度。参加費無料、申込不要。
2016年03月01日©ASEAN-Japan Centre「アンコール・ワット」で有名な世界遺産「アンコール遺跡群」のひとつ、「タ・プローム」。巨大樹木に覆われた姿が印象深い寺院遺跡で、その風景はまるでファンタジーや冒険小説のよう。アンジェリーナ・ジョリー主演のアクション映画『トゥームレイダー』の撮影場所としても知られる。「アンコール・トム」の東側、深い森に囲まれた仏教寺院は、12世紀末、ジャヤヴァルマン7世が母を弔うために建てたもの。東西約1000m南北約700mのラテライトの壁に囲まれた敷地の中にあり、「アンコール遺跡群」の中でも最大規模。当時は5000人近い僧侶と600人以上の踊り子が住んでいたという。後にヒンドゥー教に改宗したと考えられている。©ASEAN-Japan Centre他のアンコール遺跡とは違い、「タ・プローム」が特長的なのは、巨大樹木に包み込まれた姿。樹木は主にスポアンというガジュマルの一種で、鳥やコウモリの糞に混ざった未消化の種子が発芽し、長い内戦によって遺跡が放置されていた結果、周辺や下に根が張り、遺跡を押しつぶすようになった。樹齢は300年にもなると言われ、現在も少しずつ成長。メンテナンスは行われているものの、多くの樹木はそのまま残されているので、今でも遺跡発見当時の姿を見ることが出来る。©ASEAN-Japan Centre西側に位置する門には四方人面に囲まれた像がたち、森の中を通る道へと続く。樹木に覆われた遺跡は神秘的な雰囲気が醸し出され、まるで迷路のような、狭く薄暗い通路もあり、見学はまるで冒険気分。大自然のパワーや、自然の神秘を感じさせる「タ・プローム」は「アンコール・ワット」と並んで、特に日本人に人気の遺跡と言われている。大ヒット映画『トゥームレイダー』が撮影されたのは2000年。「バイヨン」「プノンバケン」等アンコール遺跡がいくつか登場するが、中でも「タ・プローム」で撮影されたシーンが印象的。もともと人気のある観光名所だったが、この映画公開で世界的に知られるように。以来、さらに訪れる人が増え、観光客や地元の人の間でも通称 “Tomb Raider Temple”(トゥームレイダー寺院)と呼ばれている。「タ・プローム」は早朝が特に美しいといわれ、観光客の混雑を避けるためにも早めに出かけたい。タ・プローム(Ta Prohm)・住所:Angkor Archaeological Park, Siem Reap, Cambodia・入場時間:5:00~18:00、無休・入場料: 遺跡共通で1日券20アメリカドル、3日券40アメリカドル、7日券60アメリカドル。11歳以下は無料。
2015年12月18日日本アカデミー賞を2度受賞し、これまで100本を超える作品に出演してきた樹木希林が、映画『あん』で日本人女優としては初めてアジア太平洋スクリーンアワードにおいて「女優賞」を獲得。本人から喜びのコメントが到着した。河瀬直美監督の『あん』は、縁あってどら焼き屋「どら春」の雇われ店長として単調な日々をこなしていた千太郎(永瀬正敏)と、求人募集の張り紙を見て「どら春」で働きたいとやってきた老女、徳江(樹木さん)の物語。徳江のつくる粒あんは絶妙な味わいで「どら春」は大繁盛、徳江は店の常連の中学生・ワカナ(内田伽羅)とも親しくなるものの、やがて徳江がハンセン病患者という噂が流れ、彼らの運命は大きく変わっていくことになる。日本でも現在ロングランヒット中で、台湾、韓国でも盛況をおさめ、ヨーロッパやアメリカ大陸でも上映が始まっている本作。これまで、カンヌ国際映画祭「ある視点部門」のオープニング上映を飾ったほか、イタリア・マルタ島のバレッタ映画祭では「最優秀作品賞」「最優秀女優賞」をW受賞、9月にはトロント国際映画祭での北米プレミア上映を果たし、国内でも樹木さんは報知映画賞、TAMA映画賞の「主演女優賞」を獲得している。そして今回は、オーストラリアのブリスベンで開催されていたアジア太平洋スクリーンアワードにおいて、日本人の女優としては初の「女優賞(Best Performance by an Actress)」を受賞。オセアニアから中東を含むアジア全域70か国の作品を対象に、ロシア、イラン、韓国、フィリピンの女優も同賞にノミネートされている中での快挙となった。世界45か国以上での配給が決定している本作。樹木さんの渾身の演技と『あん』に流れる温かなテーマは、まさに国境や人種を超えて絶賛の的となっている。<樹木希林コメント>アジア太平洋スクリーンアワードの「女優賞」をいただけるということで、私72歳になりまして、この歳まで女優をやっていると、疑り深くなりましてね(笑)。まして褒めていただけると、「う~ん、そうかな~」という風になります。ロシア、韓国、フィリピン、イラン、日本。この中で私がということはそれほど差があるわけではないと思いますが、一番の年上ということでこの度(賞を)頂戴させていただきます。どうもありがとうございました。『あん』は全国にてロングラン公開中。(text:cinemacafe.net)
2015年11月30日樹木希林と又吉直樹が、TBSで昨年に続いて放送されるスペシャルドラマ「このミステリーがすごい!」で、前回に引き続き番組案内人を務めることになり、11月16日(月)に収録が実施され、その後、報道陣の取材に応じた。TBSと「このミステリーがすごい!」大賞を主催する宝島社のコラボによるこちらの企画は、「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家による書き下ろし短編小説をドラマ化する。今年は中山七里、喜多喜久、降田天が原作を担当しており、それぞれ財前直見、上野樹里、檀れいが主演する。樹木さんと又吉さんは昨年に続き視聴者と作品をつなぐ番組案内人を務め、樹木さんがベテランの女性編集者、又吉さんは売れないミステリー作家に扮して2人芝居を繰り広げる。去年とは状況が変わり、芥川賞作家となった又吉さんが、売れない作家を演じることになったが、希林さんは「こんなことになるとは思わなかった」と状況の変化に驚きを口にしつつ、受賞後の又吉さんについて「そのまんまで佇まいが変わらない。たいがい、浮足立つところが見えてくるものだけど、こんな大きな賞を獲っても腰が据わってる」と変わらぬ姿勢を称賛する。一方で自身のこの1年での変化を問われると「私は老けたなと実感してます。(先日亡くなった)加藤治子さんの葬儀でお顔を見たら、92歳なのにきれいでした。死ぬと、しわもシミもなくなるんだから『なまじ整形しないでお互いに良かったね』と言いました。以前から加藤さんと私と浅田美代子さんの中で整形に行くって話をしてたので」と独特のユーモアあふれる口調で語った。ちなみに、2人はミステリーを読むことはあるのかと尋ねると、又吉さんは「読みます。江戸川乱歩や京極夏彦さんなどを」と明かすが、樹木さんは「私は読まないです」とのこと。それでも、又吉さんの芥川賞受賞作「火花」は読んだそうで「ほぉって感心して読みました。身近に感じながら、親戚の人が書いたような気持ちで『はぁ、こんな風に書くんだ』と感心しました」と明かす。さらに、又吉さんの受賞についても「普段はひとが受賞しても喜ばないんですが、今回は『わぁ』と喜びました。それは又吉さんの人柄もありますよね」と振り返る。又吉さんは、以前にも過去の著作について希林さんに「読んだよ」と声を掛けられたことがあったそうで「嬉しかったです」と笑顔で述懐する。希林さんは「どうしてこれがこんなに面白くなるのか?と思って声を掛けました」と明かしていた。また、タイトルにちなんで最近体験したミステリーな出来事を問われると、又吉さんは「タクシーに乗ってて、道端に(空車を停めるために)手を挙げてる人がいたんですが、(又吉さんが乗ってるタクシーの)運転手さんが、僕が乗ってるのに徐行して停まりかけて『あぁ、ちゃうわ!』とまた走り始めました(苦笑)」と芥川賞作家と思えぬ存在の忘れられやすさを発揮した模様?スタジオは笑いに包まれた。ドラマ「このミステリーがすごい!」は11月30日(月)夜9時よりTBS系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年11月17日東洋新薬はこのほど、「米由来グルコシルセラミド」の摂取で、「角質セラミド」量の増加をヒト試験にて確認したと発表した。米から得られる成分「米由来グルコシルセラミド」は、植物に含まれる糖脂質「グルコシルセラミド」の一種。これまで、細胞や動物を用いた研究では、肌の保湿に重要な役割を担っている脂質成分「角質セラミド」の生成を促進する作用があることが確認されているが、ヒトを対象とした研究報告はほとんどなかったという。今回の研究では、乾燥による肌荒れまたはかゆみを自覚する成人男女を対象にした実験を実施。3つのグループに分けて、それぞれ「米由来グルコシルセラミド」を含まない食品、低用量含む食品、高用量含む食品を1日1食12週間継続して摂取してもらった。結果、「米由来グルコシルセラミド」を高用量含む食品を摂取した人たちの角質セラミド量が増加したという。同社は同研究成果について、「『米由来グルコシルセラミド』が肌の保湿力を高める作用を持つことを示唆するものであり、加齢とともに減少する角質セラミドの維持にもつながると期待できます」とコメントしている。
2015年11月16日ディプティック(diptyque)が11月1日、クリスマスに向けた15年ホリデーコレクションを発売する。同コレクションでは、“樹木の香り”がテーマの3種類のキャンドル(190g 8,300円、70g 4,400円)を展開。大地に深く根を下ろし、空に向かって垂直に延びる樹木の力強く繊細な香りが、過去の記憶や美しい自然の情景、季節を蘇らせ、日常の感覚からエスケープさせる。ラインアップは、樹脂とかすかなマンダリンが混ざり合った親しみを感じさせる香りが特徴の「サバン」、人を誘惑する琥珀色の液体に、ナツメグ、シナモンが加わった「リキダンバー」、暖かく心落ち着かせる香りに、ウッディなアロマと爽やかなノートが入り交じった「オリバン」の3種類。パッケージデザインは、ミステリアスな森や魔法のジャングルをテーマにした絵画を発表するフランス人画家のジュリアン・コロンビエが担当した。黒を背景に独特の色使いで光源を作ることで、“樹木の香り”が表現されている。
2015年10月19日女優の樹木希林と原田眞人監督が9日(金)、都内の日本外国特派員協会で「Japan Now 監督特集<原田眞人の世界>」のPR記者会見を行い、3度目のタッグ作となる新作映画の構想を明かした。「Japan Now」は、10月22日(木)から31日(土)まで都内で行われる第28回東京国際映画で新たに設立された部門。近年の日本映画界の多様性を象徴する作品および監督を選んで上映するもので、映画『ラブ&ピース』『恋人たち』『野火』などを紹介するほか、特集上映<原田眞人の世界>では『クライマーズ・ハイ』『わが母の記』『駆込み女と駆出し男』『日本のいちばん長い日』など5本の原田監督作品を上映する。『わが母の記』で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞するなど原田監督とはゆかりの深い樹木さんは「今日は原田監督を持ち上げながら、時々足を引っ張りにやってきました」と笑わせながら「原田監督は、黒澤明監督、小津安二郎監督、岡本喜八監督の作品の話をするときは満面の笑みでずっと語っている。その喜びのようなものが映画作りに反映されている。それを乗り越えようとして色々頑張るんです。時には失敗する事もあるけれど……。でもやはり腕がある。そんな事を一俳優が言ってはいけないけれど、上手いのよ」と絶賛と共に紹介した。樹木さんと原田監督は映画『わが母の記』『駆込み女と駆出し男』と2度タッグを組んでいるが、「3度目の構想は?」と聞かれると、樹木さんは「まったくありません」と即答。すると原田監督は「一応あるけれど、オフィシャルには言えないんです」とフォローしながら「とりあえず樹木さんには歴史上の重要な人物で、まさか樹木さんがやるとは誰も思わないような役をやってもらいます」と時代劇映画の構想を明かした。またトム・クルーズ主演の映画『ラストサムライ』(2003)などで俳優としても活動している原田監督は、イギリス人記者から「俳優と監督、どちらが楽しい?」と聞かれると「もちろん監督。セリフを覚えなくて済むから」とジョーク交じりに答えつつ「『ラストサムライ』の時は前日にセリフを変えられてパニックになりました。普段から自分も役者に対してやっているけれど、それはいけない事だと思いましたね」と苦笑いで当時を振り返った。第28回東京国際映画祭は10月22日(木)~10月31日(土)開催。(text:cinemacafe.net)
2015年10月09日地球上には現在、3兆本以上の樹木があります。最新の調査によって、2年前に推定されていた40億本よりも、はるかに多い数の樹木が地球上に存在していることがわかりました。しかし、そんなにたくさんあるなら大丈夫だと安心はできません。なぜなら、人類が生まれる前は、樹木は現在より46%も多かったからです。樹木は毎年150億本失われており、植樹は50億本しか行われていません。このままでは地球上の樹木は減る一方です。『Mint Press News』では、止まらない森林破壊に警鐘を鳴らしています。私たちと樹木との関係は、これからどうなってしまうのでしょうか?■テクノロジーの発達で地球上の樹木の数が判明!森林は地球のメカニズムのなかでも、もっとも重要な役割を果たしている機関です。ところが人類がその重要性に気づき、保持しようと動き始めたのはごく最近。そもそも人類は、自分たちが生活しているこの地球上に、どれだけの樹木が存在しているのか把握していなかったのです。これまで、今回のような大規模な森林調査が行われたことはありませんでした。しかしこの調査結果は、炭素除去などの地球規模の自然のメカニズムを知るのに役に立つのだといいます。樹木の数は、大気中の炭素除去や土壌改良、水や大気の浄化など、人間が暮らすために必要なさまざまなことに関係しています。にも関わらず、いままで地球上の樹木の数は正しく把握されてこなかったのです。それは地球があまりに広大で、木の数を1本1本数えることなど到底不可能だったから。しかし、技術の発達により、今回のような地球規模の調査を行うことが可能になりました。人口衛星による映像や、コンピューターによる解析など、あらゆるテクノロジーを駆使することにより、地球上の樹木の数が明らかになったのです。■森林の状態から生活に与えられる影響が明らかにいちばん樹木が多い地域は熱帯でした。熱帯には全体の43%もの樹木が集まっているのです。しかし、樹木の密度の高さで勝っているのは、北方の針葉樹林帯。どの地域でも森林破壊は起きていますが、熱帯はその割合が一番高い地域でした。森林破壊の様子を見ていると、人類の出現により、環境のシステムが変化してしまったことが伺えると研究者は語っています。私たちはすでに、環境破壊が私たちの生活に与える影響を知っています。しかし、この調査によって、人類はさらに森林を守り、増やす努力をしなければならないことが明らかになったのです。*日本は、国土面積の66%が森林という森林大国。世界的に見ても、フィンランド、スウェーデンに次いで3位の森の国です。森林の数自体はあまり心配しなくてもいいようですが、木材のために植えられた人工林が手入れされずに、山が荒れているなど、違った問題が発生しています。人間が生きていく環境を整えるために、なくてはならない森林。私たちは森林破壊が生活に与える影響をもっと真剣に考え、行動を起こさなければならないのかもしれません。(文/スケルトンワークス)【参考】※Humankind Has Halved The Number Of Trees On The Planet-Mint Press News※日本の森林面積と森林率-森林・林業学習館
2015年09月23日「SMAP」の中居正広とTBSアナウンサー・安住伸一郎が司会を務める「音楽の日」。この度、36年ぶりに郷ひろみ&樹木希林による一夜限りのデュエットが復活することが判明した。今回、郷さんと樹木さんはTBSドラマから誕生した「お化けのロック」と「林檎殺人事件」を披露する。1977年に放送されたドラマ「ムー」、そして1978年から翌年にかけて放送された「ムー一族」の挿入歌として誕生した「お化けのロック」と「林檎殺人事件」。放送当時21歳だった郷さんと、34歳だった樹木さん。ドラマで何度も郷さん&樹木さんのデュエットで披露された「お化けのロック」は、人気絶頂の男性アイドルと実力波女優の組合せの妙、そして緩やかなダンス、分かりやすい衣装も話題になり、当時のオリコンシングルランキングでも2位を記録する大ヒット。その成功を受け、「ムー一族」の劇中歌として「林檎殺人事件」が発売。放送が始まるや否や音楽番組「ザ・ベストテン」でも12週連続ランクイン&4週連続1位を獲得するなど、国民的な大ヒットとなった。その後、郷さんは歌手としての活動が中心になり、今年5月には100枚目のシングル「100の願い」を発売するなど、芸能活動43年を数えても、トップスターの位置をキープ。また樹木さんも役者として活躍し、今年のカンヌ国際映画祭で上演された主演作『あん』などに出演。日本の映画界には必要不可欠の名女優だ。今回のデュエット決定にあたり、郷さんは「まさか、樹木さんが(出演を)快諾していただけるとは思っていませんでした。『お化けのロック』も『林檎殺人事件』も樹木さんがいないと成立しませんから」と樹木さんとの共演を心待ちにしている様子。樹木さんも「36年ぶりにこの衣装を着て、郷さんの隣に立ったら、急にあの頃に戻った気がしました。不思議なものですね。でも、声はあの時とは同じように出ないと思いますよ。なんとか当時の状態に近づきたいと思いますが、ダメでもともとの気持ちでやらせていただきます」と意気込みを語るとともに、「でもね、自分で自分に期待はしてないの。テレビを観ている方が、『昔と違うよ』って言ってもいいじゃない。それもお楽しみの一つかもしれません」と樹木さんらしいコメントを付け加えた。二人は、1996年に放送された単発ドラマ「坊ちゃんちゃん」での共演&TV番組での再会しトークしたことはあったが、実際にTVでデュエットを曲を披露するのは約36年ぶり。郷さん、樹木さんは「お化けのロック」をリリースしTVで披露したお揃いのオーバーオールを用意するなど気合十分の様子。果たしてどんなパフォーマンスを披露してくれるのか、楽しみに放送を待ちたい。「音楽の日」はTBSにて6月27日(土)14:00より放送。(text:cinemacafe.net)
2015年06月27日映画『海街diary』の是枝裕和監督と本作を含む是枝組常連の樹木希林が6月24日(水)、上映後のトークイベントに出席。次々と観客からの質問に答えた。吉田秋生の人気漫画の実写化で、鎌倉に暮らす3姉妹とかつて彼女たちを捨てて家を出た父が遺した腹違いの妹が共に暮らし始めての1年の月日を描き出す。樹木さんはこの日の上映を客席で鑑賞したが、完成した映画を見るの自体がこれが初めてで「大変、完成度の高い映画になっていました」と語り、会場は温かい拍手に包まれる。特に役名と同じ“すず”という名の広瀬すずについて樹木さんは「この子に出会ったのがこの映画のポイントですね」と語り、是枝監督も「『誰も知らない』の時も、柳楽優弥に出会って映画が動き出しましたが、今回もすずに出会って『広瀬すずが浅野すずだ』と思った」とうなずく。綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆の3姉妹をはじめ、豪華俳優陣が競演している本作だが、キャスティングの苦労を尋ねられると、監督より先に樹木さんが「このくらいの(大物の)監督になると『あの人がいい』と言えばみんな出てくれるんです」と答え、「そんなことない!」と監督が苦笑する一幕も。ほかにも、監督が原作の映画化を熱望した理由について、樹木さんが監督が答える前に「キレイな女の人が4人出てくるのが好きなのよ」と断言するなど、樹木さんペースでトークは進む。キャスティングに関し、綾瀬さんと長澤さんは、それぞれ10代の時にドラマ版と映画版の「世界の中心で、愛をさけぶ」で同じヒロインを演じているが、その2人が本作では正反対の性格の長女・幸と次女・佳乃を演じている点について質問が飛んだ。是枝監督はキャスティングに際し「いままでにやった役はあまり関係ない」と語り「綾瀬さんは、お会いした印象では、メディアで見せる天然の印象と違い、凛とした古風な感じがして、所作も美しかった」と説明。そして「綾瀬さん(長女)が“静”で、佳乃はその正反対。『奇跡』でもご一緒した長澤さんに迷わずお願いしました」と語った。その綾瀬さん演じる幸が終末医療を担当する看護師で、長澤さんの佳乃が信用金庫に勤めている点について是枝監督は「死」と「お金」というテーマに触れ「法事のシーンでは原作でも、死んだ人間を悲しむだけでなく、生臭いお金がらみの話が必ず出てくる」と指摘。樹木さんは「人間の生活で避けて通れないことだけど、それが自然とすっと入ってきた」と改めて是枝監督の作り上げた世界を称賛する。また樹木さんは4姉妹について「だんだん成長していき、人間として器が広がっていくのが見て取れました」と絶賛。さらに「この映画のテーマは『家は女で土台が作られる』という気がしてます。女の出来がナンだと、家が苦しむ。あの大竹しのぶさんを(4姉妹の)母親にしたキャスティングは大変上手。存在しているだけで『壊れていくな、この家は』と感じさせる」と思うがままに語り、会場は爆笑に包まれた。是枝監督は「ありがとうございますと言っていいのか…」苦笑し「(大竹さんの放つリアリティは)お芝居でね!」と必死でフォロー。そんな是枝監督だが、樹木さんについては「書いたものを樹木さんに読んでいただき、現場に来ていただき、現場を見ていただく――大好きな役者さんだからというのは勿論ですが、大変厳しい方なので、(樹木さんを前に)ちゃんとしたい。ちゃんとした監督でありたいという気持ちがある」と自らを律するためにも大事な存在であると語る。「また出てください」と樹木さんにお願いし、会場は再び温かい拍手に包まれた。『海街diary』は公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:海街diary 2015年6月13日より全国にて公開© 2015吉田秋生・小学館/フジテレビジョン小学館東宝ギャガ
2015年06月25日女優の樹木希林が6月16日(火)、出演作『駆込み女と駆出し男』のヒット御礼舞台挨拶に出席。来場者から「人生を楽しむコツは?」と聞かれ、「楽しそうに見えるでしょ?人や世間と自分を比較しないことじゃないかしら」と屈託ない笑顔で語った。離婚率が現代の約2倍だったと言う江戸時代を舞台に、夫との離縁を願う“駆込み女”たち相手に、幕府公認の駆込み寺に居候する“駆出し”の医者が離婚調停を買って出る本格時代的。東京・新宿ピカデリーで行われたヒット御礼舞台挨拶には、原田眞人監督が駆けつけた。本作が上映されたトロント国際映画祭から帰ってきたばかりの原田監督に対し、樹木さんは「あちらでの映画の評判はどうでした?」と現地の反応に興味津々。さらに「この映画はリピーターがたくさんおられると聞いたんですけど、監督、どう思います?」「私もそう思うわ。でも題名が長くて、覚えられないのよねえ」と自由なペースで、舞台挨拶を進行させ、観客による写真撮影も「悪用されるわけじゃないし」とあっけらかんと許可を出した。また、原田監督いわく撮影中、ある登場人物のキャスティングについて「軽く議論になった」そうで、樹木さんは「私(キャスティングを)変えるなら、いまですよって言ったんです」と遠慮なしに告白。原田監督は「それを言えるのが樹木さんだし、監督としてもそれにひるんではいられない」と強い信頼関係を示していた。続編を期待する声も聞こえるなか、「続編は動員200万人を超えたらと宣言してしまったので…」と原田監督。現時点で。時代劇としては異例の70万人突破を記録中で、樹木さんも「この監督は憎たらしいことも言うけど、本当にすごい腕を持った監督。もっと活躍すれば、日本映画界は違ってくるんじゃないかしら」と続編製作に期待を寄せていた。『駆込み女と駆出し男』は公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:駆込み女と駆出し男 2015年5月16日より全国にて公開(C) 2015「駆込み女と駆出し男」製作委員会
2015年06月16日河瀬直美監督の映画『あん』で主演を務めた樹木希林さんは、ごく自然体で演技と向き合っているような印象を受ける。今回は、いつも人前に立たねばならない芸能という仕事について、樹木さんに詳しく聞いてみた。***――『あん』では、お孫さんの内田伽羅(きゃら)さんと共演されています。樹木さんは、若い俳優さんの演技にも厳しいと言われていますが、伽羅さんに対しては何かおっしゃったりされましたか。自分のことで精一杯だったから、人の芝居まで考えていられなかったのよ。若い人に厳しく言ってたのは、40代の頃まで。事務所が売り出そうとしている“化粧と挨拶が第一”みたいな人ばっかりだと、そりゃあ文句も言うわよ。第一、当時は若い人に限らず、上から下までなぎ倒してたからね。でも、いまはもうそんなエネルギーがなくなっちゃった。ある意味、それは体力がなくなった賜物ね。――伽羅さんの出演は、樹木さんからの提案だったそうですね。実年齢と同じ14歳の役で、私の14歳の頃も演じることになっていたから、じゃあ血縁者のほうがいいんじゃないっていう軽い気持ちだったのよ。でもそのせいで過酷な思いをさせちゃった。河瀬さんからの要望で、撮影の間ずっとアパートでひとり暮らしをさせられたのよ。孤独だったと思うけれど、こちらがオーディションに応募したんだから文句言えないし、私は現場で接触しないように言われていたから話も聞いてあげられなくて。ただ試写を観たら、あの年にして周りから突き放された孤独感が出ていて、貴重な経験をさせてもらえたことに感謝しましたね。――樹木さんは、いわゆる芸能界的なものがお好きじゃない印象だったので、お孫さんを芸能界に誘われたというのが意外でした。好きじゃないっていうのとは違うのよ。魑魅魍魎の面白さは好きなんだけれど、その渦の中に混ざってしまうと情けないなって思うのね。今回は、河瀬さんという監督だったというのが大きいわね。あの人は、非常に真っ当なものの考え方をする人で、損得で豹変したりしないの。ブレない憎らしさもあるけれど、人間としては信用できるのね。それに、このまま彼女が女優を続けるとは思わないし。――では、もし、女優になりたいって言われたら?それはそれ。もともと遺伝子がそういうものだから、仕方ないわよね。芸能人であるがゆえの得も、芸能の家に生まれた面白さもあるけれど、損もあるわけじゃない。その意味合いを承知してるんならば、反対はしないわよ。――確かに、芸能人はプライベートまで公にされる損があります。ただ樹木さんはそれを隠そうするどころか、自ら話すわけですから、肝が据わっていらっしゃるなと。昔は(プライベートを報道されることを)損だと思っていたのよ。でも、そのことによって自分を客観的に見られるから、損じゃないのよ。人の目に立つところに出れば、裏側も見られるのは当たり前のこと。人前に出るっていうことには責任もあるし、そんな生易しいもんじゃないと思うのよ。――全身癌を公表されていらっしゃいます。こんなことを伺っていいのかわからないですが…。いいのよ。何でも聞いて。――死を意識される状況になって、残りの人生をこう過ごしたい、と思われることはありますか。差し当たってはないわね。いま、マネージャーはいないし、車も自分で運転している。私が役者をやめても迷惑を被る人がいないから、自由に考えているのよね。人が生きるのに必要な方丈(1丈=約3m四方の部屋)があって、そこから椿が落ちたり桜が咲いたりするのが見られる庭も作ってあって、それでもう十分。――そういえば、お宅拝見が趣味だそうですね。この家も…。お宅というより物件が好きなの。ここのインテリアは全部寄せ集めで、テーブルは平幹二朗さんからのもらい物。粗大ごみから拾ってきたものを、オイルステインを塗って使っていたりもするんだから。――オイルステインなんて言葉をここで聞くとは思いませんでした。自分のことはね、自分でやるのよぉ~。とくに役者はそうじゃないと。だって、普段から付き人がついて運転手が現場まで送ってくれて、ヘアメイクやスタイリストが付いているのが当たり前って…それで本当に生きた人間を演じられるの?って、私は思うのよ。◇きき・きりん文学座を経て、ドラマ『寺内貫太郎一家』で演じた老婆役が話題に。’86年のNHK連続テレビ小説『はね駒』でヒロインの母を演じ、芸術選奨文部大臣賞。以降、数々のドラマや映画で高い評価を受ける。映画『駆込み女と駆出し男』『海街diary』など、出演作の公開が相次ぐ。※『anan』2015年6月10日号より。写真・中島慶子取材、文・望月リサ
2015年06月08日第68回カンヌ映画祭ある視点部門のオープニングを飾った河瀬直美監督の『あん』が5月30日(土)に封切られ、東京・シネスイッチ銀座で河瀬監督をはじめ、樹木希林、永瀬正敏、浅田美代子、河瀬直美監督、原作者のドリアン助川が初日舞台挨拶に立った。ハンセン病に人生を翻弄された老女・徳江(樹木さん)の魂の旅路を描く本作。犯罪歴をもつ千太郎(永瀬さん)が雇われ店長を務めるどら焼き店は、徳江がつくる粒あんのおいしさが評判になるが、かつて徳江がハンセン病を患ったという噂が客足を遠のかせ、千太郎は徳江を辞めさせなければならなくなる…。この日は河瀬監督の46回目の誕生日ということで、映画にちなんだどら焼きケーキが用意されたほか、秦基博が急きょ駆け付けて主題歌「水彩の月」を披露し、お祝い。すると、樹木さんは「あの…、マイク交換してもらっていいですか?」と秦さんにお願い。その理由は「だって、お口がマイクについていたでしょ?」とおちゃめな素顔を披露していた。一方、誕生日を迎えた河瀬監督は、「歌にケーキに、まるで盆と正月が一緒に来たみたい。(樹木さん演じる)徳江さんを見ていると、年齢を重ねるのも嬉しいことだと思える。胸がいっぱいです」に感無量。そして「この映画はフィクションですが、ここに刻んだ人物と風景は現実に存在している」と本作に魂を吹き込んだキャスト陣に敬意を表した。カンヌの旋風に続き、すでに世界28地域、30か国以上での配給も決定済み。この日はドリアンさんから「アメリカでの公開が決定しました!」と嬉しい報告もあった。『あん』は公開中。(text:cinemacafe.net)
2015年05月30日元ハンセン病患者の姿を描いた『あん』のプレミアム試写会が5月26日(火)に開催され、河瀬直美監督をはじめ、主演の樹木希林、永瀬正敏、原作者のドリアン助川が舞台挨拶に出席。来賓として高円宮妃殿下がご来場され、安倍首相夫人の昭惠氏も姿を見せた。千太郎が雇われ店長を務めるどら焼き屋の求人にあん作りの名人である老女・徳江が応募してくる。彼女のあんが評判を呼び店は繁盛するが、彼女がかつてハンセン病を患っていたという噂が広まり客足が途絶えはじめ…。樹木さんは、平成の世になってようやく元ハンセン病患者に対する差別撤廃に国が動き出したが、それよりはるか前に、大正天皇の皇后である貞明皇后がハンセン病患者の施設を訪れ、患者と触れ合いの時間を持ったという事実に触れ「国よりも先に啓いてくださった、そのことに感謝してここに立っております」と語り、この日、高円宮妃殿下が来賓として来場されたこととあわせて、皇室のハンセン病に対する関わりに深い感謝の思いを口にした。原作者のドリアンさんは「この小説を書こうと思ったのは20年くらい前で、書き始めたのは7~8年前。12回書き直しました。期待していた大手出版社には断れ、話を伺った元患者の方々との『本にする』という約束を裏切ることになるんじゃないかと思ったこともありました。こうして日本を代表する俳優さん方と監督の手で映画になり、世界の人に見ていただけました」と喜びを語った。先日、閉幕したカンヌ国際映画祭では本作がオープニングを飾ったが、永瀬さんは「世界中に映画に関わるいいろんな友人がいますが『おめでとう』と連絡がありすごく嬉しかったし、本当にすごいことなんだと感じました」と振り返る。樹木さんは「上映が終わったら、明るくなる前に逃げようと思った」と語り、その後のスタンディングオベーションの中、河瀬監督に手を差し伸べられたことについても「恥ずかしかったです」と語る。ドリアンさんはその時の様子について「千人以上の人が形式上ではなく、心から拍手を送ってくれました」と世界に本作が届いたことを実感したよう。改めてこの日の上映を前に「ハンセン病の元患者の人生を描いていますが、ハンセン病そのものを描いているわけではありません。人はなぜ生まれたのか?人生を全うするとはどういうことか?どうしても目標を持って頑張るということになりがちですが、それでかえって見えなくなるものがあるのではないか?生まれてきただけで既に与えられているのではないか?という人生の普遍的なテーマに向かった作品です」と語り、温かい拍手に包まれた。『あん』は5月30日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)
2015年05月26日5月14日(現地時間)、カンヌ国際映画祭「ある視点」部門のオープニング作品として河瀬直美監督の『あん』が公式上映され、樹木希林、永瀬正敏、内田伽羅、原作者のドリアン助川らが出席。5分以上に渡る拍手喝采に包まれた。『あん』は、どら焼き屋を舞台に、人生を見失っていた店長(永瀬さん)や、常連客の中学生(内田さん)らが、あんこ作りの名人である元ハンセン病患者の徳江(樹木さん)との出会いによって、再生していく姿を描いていく。徳江が2人に残した「何かになれなくても、生きる意味はあるのよ」というメッセージは観客にも強く響いた様子で、上映後はスタンディング・オベーションが10分近く続く中、樹木さんと河瀬監督が握手をし、喜びを分かち合う様子も見られ、永瀬さんは目を潤ませていた。また、上映には撮影に協力した元患者の森本さん夫妻も参加していた。上映後に樹木さんは「あんなに大勢の前に姿をさらして、恥ずかしい。がまが油汗をかいた気分です」と照れ笑い。永瀬さんは「映画は海を越えると思いました。泣くのを必死にこらえました」と感無量といった表情。樹木さんの実の孫である内田さんは「あんなに感動してもらって嬉しい。女優をもう少し続けてみたいと思いました」と、感激していた。河瀬監督は「ドリアンさんの原作は大手の出版社に断られて、ようやく出せた本。この本も、ハンセン病患者の方たちも、世間に見捨てられていたけれど、それがこうして受け止められたことに、感激しています」と語っていた。(photo / text:Ayako Ishizu)
2015年05月15日今、インターネット上で『8.6秒バズーカー』のコンビ名の由来が話題になっていますね。彼らを含めて、調べてみると面白い由来ばかり。今回は、芸名で数字を使っている芸能人4人の、由来や意味をお伝えします。■1:『8.6秒バズーカー』芸名の由来ラッスンゴレライネタで大ブレイクしている『8.6秒バズーカー』。この8.6秒ですが、ボケ担当のはまやねんが、50メートルを走ったら8.6秒だった。そこから来ています。それにインパクトがありそうな“バズーカー”を付けたそうです。もしちょっとでも違ったら『8.4秒バズーカー』とかだったのでしょうか。50メートル走ですが、文科省の統計(平成20年度)によると日本人の平均タイムはこんな感じです。[12歳男子]:8.5秒/[12歳女子]:9秒[14歳男子]:7.5秒/[14歳女子]:8.7秒[17歳男子]:7.4秒/[17歳男子]:9秒男子は、少しずつですが年齢に伴いタイムが早くなりますが、女子は13~14歳で早くなり、その後高校生・大学生になると、また戻る傾向があります。身体の発育と関係あると思われます。■2:『桂三度』芸名の由来『かつらさんど』と読みます。「誰?」と思った人も多いでしょうが、今から7~8年前に「3の倍数と3が付く数字のときだけアホになります」でブレイクした『世界のナベアツ』さんの新たな芸名です。2011年に落語家に転身して、現在は世界のナベアツの名は捨てて、桂三度に専念しています。師匠は桂三枝(現・六代桂文枝)さん。渡辺の“渡”を2つにばらして“三と度”としたそうですが、自ら“3”でブレイクして、師匠も三枝ですから、非常に分かりやすい芸名です。■3:『ナインティナイン』芸名の由来誤解から生まれた名前です。ブレイクダンスに『1990(ナインティーンナインティ)』という技があります。その1990という技がかっこよかったから、そのまま名前に付けたつもりが、『ナインティナイン』と誤解していたとのこと。いわば間違いから生まれたホントというところでしょうか。2人は大阪府立茨木西高等学校のサッカー部の先輩後輩だったことは有名ですが、コンビ名はすでに高校時代に決めていて、実際に矢部浩之(やべっち)の高校の卒業文集に「コンビ名はナインティナイン」と書いているそうです。■4:『野口五郎』芸名の由来郷ひろみ・西城秀樹と共に1970年代に“新御三家(しんごさんけ)”と言われた『野口五郎』さん。芸名の由来ですが、山です。北アルプスに、そのものずばりの『野口五郎岳』という山があり、そこから取りました。高さ2924メートルもある立派な山です。初めて、この山の名前を聞いた時は「ひょっとして、野口五郎さんの人気にあやかってつけられた山の名前」と思いましたが、順序が逆でした。昔から『野口五郎岳』はあり、その山にちなんでつけられた芸名です。それにしても不思議な山の名前ですが、この山が存在する長野県大町市の集落『野口』と、大きな石が転がっている事を表す『ゴーロ』を漢字にした『五郎』を合わせたものです。つまり、“野口(地名)にある、大きな石が転がっている山”という意味です。芸名についている数字の謎いかがでしたか?これからも色々な数字を解明・調査いきます。(文/シール坊)
2015年04月27日主演に唯一無二の存在感を放つ女優・樹木希林を迎え、世界から注目を集める河瀬直美監督が贈る最新作『あん』が、第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門オープニングフィルムに正式出品されることが決定した。河瀬監督は、初の劇場映画『萌の朱雀』が同映画祭の「監督週間」に出品され、新人監督賞を史上最年少で受賞。また、過去には「コンペ」部門に『沙羅双樹』が選出、『殯の森』は出品されグランプリを受賞、さらに昨年『2つ目の窓』が出品されるなど、導映画祭へ多くの出品作品を持つ。2013年には日本人監督として初めて審査委員(「コンペ」部門)を務めた河瀬監督にとって、本作の出品がカンヌ映画祭出品7作品目となり、日本人としては史上最多となる。本作は、縁あってどら焼き屋「どら春」の雇われ店長として単調な日々をこなしていた千太郎(永瀬正敏)と「どら春」の求人募集の張り紙をみて、そこで働くことを懇願する一人の老女、徳江(樹木さん)の物語。河瀬監督自らの熱烈オファーで実現したという大女優・樹木さんの出演や、初の河瀬作品出演となる永瀬正敏や、樹木さんの孫娘・内田伽羅、市原悦子など、豪華キャストの共演にも注目が集まる。本作の同映画祭への出品を受けて、河瀬監督や主演の樹木さん、永瀬さん、原作者・ドリアン助川、主題歌を担当した秦基博らが喜びのコメントを寄せた。■河瀬直美監督継続的に良質な作品を創り続けること。それはどんどん山が高くなることです。しかし、それでも、映画を創り続けることをまっとうし、その先に、今回の2年連続カンヌの公式招待を、しかも、オープニングという特別枠でいただけたことに、誇りを感じます。「あん」はこの時代に生まれるべくして生まれ、人に伝わり、歴史に名を遺すのだと、原作を読んだ時に感じました。そんな想いを映画にのせて、世界の人々に見ていただけることに、いま、喜びを隠せません。素晴らしいスタッフとともに、こういった作品の監督であれた幸せを噛み締めています。ありがとうございました。■樹木希林こうして『あん』がカンヌ国際映画祭のオープニングを飾り、映画本来の「鑑賞」をして頂ける特別枠に選ばれたことが喜ばしいです。また日本人でこういう監督が出てくることがたくましくて頼もしい。『あん』は一人歩きしていく。多くの人に観てもらいたい作品です。■永瀬正敏驚きました、心から光栄に思います。河瀬監督や樹木さん、すでに天国にいらっしゃる元ハンセン病患者さん方や沢山の皆さんの想いが海を渡る…本当に嬉しいです。■ドリアン助川(原作者)河瀬直美監督により映像作品として創造された『あん』は、それぞれの生の意味を問い直す人類共通のテーマを内包している。世界中が注目するカンヌ国際映画祭で本作が上映されることは、この秘められたテーマと独自の視点があるからこそ、たいへんな僥倖であり、またふさわしいスタートなのだと思う。私はこの物語を書く際、起点となる話をして下さった元ハンセン病患者の御夫婦とともに、映画『あん』の船出を客席から見守りたい。■秦基博(主題歌)『あん』、カンヌ正式出品決定、おめでとうございます。 生きることの意味を問いかけるこの美しい映画が、国境も越え、たくさんの人の元へ届くことが今から楽しみでなりません。主題歌というかたちで、少しでも携わらせて頂いたものとしても本当に幸せです。また、カンヌ国際映画祭名誉会長、ジル・ジャコブからも「この作品に集った才能、河瀬監督のそれは特に素晴らしく、世界に伝わるユニバーサルな作品であり、ほぼ完璧な作品を創られていると思います」と絶賛される本作。公開がいまから待ち遠しい。『あん』は5月30日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年04月24日唯一無二の存在感を放つ大女優・樹木希林を主演に迎え、世界から注目を集める河瀬直美監督が贈る最新作『あん』。先日、樹木さんにとって孫にあたる内田伽羅の出演も明らかになった本作から、待望の予告編映像が到着。泰基博が手がける主題歌「水彩の月」も初披露された。本作の舞台となるのは、小さなどら焼きや「どら春」。縁あって、その店の雇われ店長となった仙太郎(永瀬正敏)のもとへ、求人募集の張り紙を見て働きたいという徳江(樹木希林)が現れる。彼女のつくる粒あんはあまりに美味しく、瞬く間に「どら春」のどら焼きは人気商品に。いつも潰れたどら焼きだけをもらいに通っていた、近所の女子中学生・ワカナは、徳江とも心を通わせるようになる。だが、徳江が昔、ハンセン病を患っていたことがうわさになり、一気に客足が遠のき始め…。カンヌの常連でもある河瀬監督が、昨年秋、旭日小綬賞を受賞した名女優・樹木さんとタッグを組み、作家、歌手、パーソナリティーとして幅広く活躍するドリアン助川の同名小説を映画化した本作。河瀬監督が熱烈オファーし、樹木さんとは14年ぶりの共演となる永瀬正俊、さらに50年以上の役者生活で意外にも樹木さんと初共演となる親友役の市原悦子、女子中学生・ワカナ役には『奇跡』以来の共演となる孫娘・内田さんに、水野美紀、浅田美代子といった豪華キャストが集結し、懸命に、誠実に生きようとする人々の人生を優しく、時に切なく描いていく。今回の本予告編では、こうした主要キャストがそれぞれお目見えし、思いを込めたあんづくりの様子や人間模様が描かれていく。また、“ドラ泣き”という言葉を生んだ「ひまわりの約束」の大ヒットも記憶に新しい、秦さんの書き下ろし主題歌「水彩の月」が加わり、心揺さぶる映像に仕上がっている。『あん』は5月30日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年04月03日女優の樹木希林が主演を務める、河瀨直美監督の映画『あん』(5月30日公開)の予告映像と場面写真が3日、公開された。本作の原作は、作家、歌手、パーソナリティーとして幅広く活躍するドリアン助川氏の著書『あん』。初の劇場映画『萌の朱雀』(1997年)でカンヌ国際映画祭新人監督賞を史上最年少で受賞し、『殯の森』(2007年)で同映画祭にグランプリを受賞した河瀨直美監督がメガホンを取り、主演は、2008年に紫綬褒章を受賞し、2013年には『わが母の記』(2012年)で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞に輝いた、女優・樹木希林が務める。さらに、樹木演じる徳江が"働きたい"と懇願するどら焼き屋の店主で、暗い過去を持つ千太郎を演じるのは、俳優の永瀬正敏。河瀨直美監督自ら永瀬に熱烈オファーし、初の河瀨直美監督作品出演となった。また、徳江と次第に心を通わせる女子中学生・ワカナ役を『奇跡』(2011)で樹木と初共演を果たした、樹木の実の孫娘・内田伽羅が熱演。元ハンセン病患者である徳江が暮らす療養所内の喫茶店で働く佳子を、50年以上の役者生活で樹木とは初共演となる市原悦子が演じる。ほかにも浅田美代子、水野美紀ら実力派が作品を彩る。徳江がどら焼き屋を訪れるところから始まる予告動画。そのあまりのおいしさに、店で働くことを提案する千太郎。徳江と千太郎のやりとりには、ほのぼのと笑いがこぼれるシーンが描かれる。彼女の作る粒あんがきっかけで店は繁盛するが、かつてハンセン病を患っていたことが近所でうわさに。潔く店を去った徳江を、千太郎は徳江を慕っていた女子中学生・ワカナと共に追う。映像では、「こういう仕事を一度してみたかったの」と一時のつつましい幸せを抱きしめる徳江と苦悩する千太郎の姿を、秦基博のバラード「水彩の月」が包み、涙を誘う構成となっている。(C)2015 映画『あん』製作委員会/COMME DES CINEMAS/TWENTY TWENTY VISION/ ZDF-ARTE
2015年04月03日ポーターズペイントはこのほど、壁・家具・建具に使えるペイント「チョークエマルジョン」を発売した。○自然由来のブランドポーターズペイントは、オーストラリアの自然由来のペイントブランド。このたび発売された「チョークエマルジョン」は、マットで柔らかい風合いを生み出すことができることが特徴だ。ペイント後は紙やすりで削ることができるので、やすりをかけて風合いを出したり、重ね塗りしたところを削って下塗りの色をのぞかせたり、様々な表情をつくることが可能。缶から直接塗ることができるので、ペイント初心者にもおすすめだという。ポーターズペイントは、「製品を通してインテリアペイントの普及を促し、暮らしに浸透させていきたい」としている。
2015年03月10日女優・樹木希林がカンヌの常連、河瀬直美監督とタッグを組んだ映画『あん』。小さなどら焼き屋を舞台に描く本作には先日、永瀬正敏が出演することも発表されたが、このほど、9年ぶりの映画出演となる市原悦子が樹木さんと初共演することが明らかとなった。あることがキッカケで刑務所暮しを経験し、縁あってどら焼き屋「どら春」の雇われ店長として単調な日々をこなしていた千太郎(永瀬正敏)。ある日、その店で働くことを懇願する一人の老女、徳江(樹木希林)が現れる。彼女の勢いに押されるように、どら焼きの粒あん作りを任せた千太郎だが、彼女が作る粒あんがあまりに美味しく、次第に来客数も増え、店がみるみるうちに繁盛していく。いつも、潰れたどら焼きだけをもらいに通っていた近所の女子中学生・ワカナも次第に徳江と心を通わせていく。だがある日、徳江が昔ハンセン病を患っていたことが近所のうわさになる。一気に客足が遠のき、千太郎も徳江を辞めさせなければならないこと状況になる。この状況を察した徳江は、潔くその店を去り、それ以来徳江は千太郎やワカナの前に姿を見せることはなかった。それぞれの想いを抱えて、徳江の足跡を探す千太郎とワカナ。そして、2人が対面したものは…。『萌の朱雀』(’97)でカンヌ国際映画祭「新人監督賞」を史上最年少で受賞、その後『殯の森』(’07)では同映画祭で「グランプリ」を受賞した、世界が認める河瀬監督が、作家、歌手、パーソナリティーとして幅広く活躍するドリアン助川の著書「あん」を映画化する本作。市原さんが演じる役柄は、樹木さん扮する元ハンセン病患者・徳江が暮らす療養所内の喫茶店で働く佳子。徳江と佳子は親友であり、長い年月をともに療養所で過ごした間柄だ。市原さんは、1957年に俳優座に入団し「りこうなお嫁さん」でデビューし、新劇女優として高い評価を得た。その後、舞台だけでなく、映画・テレビなど多方面で活躍。1990年には『黒い雨』で日本アカデミー賞「最優秀助演女優賞」を受賞し、役者としての地位を確立した。映画出演は2006年公開『バルトの楽園』以来9年ぶりで、河瀬監督作も初出演となる。今回の共演は、樹木さんが河瀬監督へ提案し実現に至ったという。市原さんは、樹木さんとの初共演を受けて「楽しかったです。お互いに50年以上役者の仕事をしてきたのにこれまで一度も御一緒しませんでした。希林さんは年を経たこと、またお体の具合も万全ではないことが、より魅力的にしているのかなと感じました。撮影を待つ間も楽しかったです」と語った。さらに河瀬監督についても、「自然との共生について、監督は地に根を張っていらっしゃると感じました。優しく、竹のようにしなやかな女性の力が心強かった」と称賛のコメントを寄せている。『あん』は6月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月25日女優の市原悦子が、河瀨直美監督の映画『あん』(6月公開)で、主演の女優・樹木希林と初共演することが25日、明らかになった。原作は、作家、歌手、パーソナリティーとして幅広く活躍するドリアン助川氏の著書『あん』。初の劇場映画『萌の朱雀』(1997年)でカンヌ国際映画祭新人監督賞を史上最年少で受賞し、『殯の森』(2007年)で同映画祭にグランプリを受賞した河瀨直美監督がメガホンを取り、主演は、2008年に紫綬褒章を受賞し、2013年には『わが母の記』(2012年)で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞に輝いた、女優・樹木希林が務める。市原が演じるのは、元ハンセン病患者・徳江(樹木)が暮らす療養所内の喫茶店で働く"佳子"。徳江と佳子は親友であり、長い年月をともに療養所で過ごした間柄という設定だ。市原の映画出演は『バルトの楽園』(2006年)以来9年ぶりで、河瀨監督作は初出演となる。市原は、本作出演に至った経緯について、「河瀨監督が奈良から出て来られて、私の家の近くのホテルでお会いしました。その時、樹木さんから佳子役は市原でどうかとすすめられたとおっしゃっていました」と説明。樹木との共演を、「楽しかったです。お互いに50年以上役者の仕事をしてきたのにこれまで1度も御一緒しませんでした。希林さんは年を経たこと、またお体の具合も万全ではないことが、より魅力的にしているのかなと感じました。撮影を待つ間も楽しかったです」と振り返った。また、河瀨監督については「自然との共生について、監督は地に根を張っていらっしゃると感じました」という印象で、「優しく、竹のようにしなやかな女性の力が心強かったです」と人柄を絶賛。自身の役どころを、「とことん疎外されて生きてきた女性なのに、あの優しさはどこから来るのか考えました」と捉え、「あこがれる女性像です」と明かした。本作は、小さなどら焼き屋「どら春」を舞台に、一人の老女とその周りの人間模様を通じて「人生とは」と問いかける物語。永瀬正敏演じる「どら春」の雇われ店長・千太郎のもとに、求人募集を見た老女・徳江が現れる。彼女の作る粒あんがきっかけで店は繁盛するが、かつてハンセン病を患っていたことが近所で噂に。潔く店を去った徳江の足跡を、千太郎は徳江を慕っていた女子中学生・ワカナと共に追う。
2015年02月25日髪と環境にやさしい株式会社I-ne(イーネ)は2月12日、天然植物由来成分とクリーンな水で構成されたヘアケアブランド「BOTANIST」(ボタニスト)から、ボタニカルシャンプーとトリートメントを発売し、全国のバラエティショップ、ドラッグストア、オンラインショップにて販売を開始すると発表した。ボタニストは、製品の90%以上を植物由来成分とクリーンな水で構成し、頭皮と髪に健やかな美しさをもたらす植物由来の原料をバランスよく配合、界面活性剤にこだわり、サロン品質の洗い心地を実現した。肌の皮脂に近い脂肪酸でできたせっけん成分が角質を不用意にはがさずに洗浄、頭皮を理想のターンオーバーへと導き、低刺激で安全性が高いため、子どもの使用も可能である。地肌を整え、頭皮と髪にうるおいを補い保ちながら、髪の弾力とツヤに必要な水分を保つ力を高め、シャンプーではアプリコットとジャスミンの香り、トリートメントでは上品なアップルとベリーの香りと、使いながら優雅なバスタイムを楽しむことができる。心まで豊かに同社は毎日使うものだからこそ、自然志向のやさしさにこだわったヘアケア商品が必要と考え、天然植物由来成分を配合したボタニカルヘアケアブランドを生み出した。ナチュラルでありながら健やかに洗いあげ、「植物の恵みで心まで豊かに」をテーマに、美しい髪を追求する女性の願いを叶えるとしている。(画像はプレスリリースより)【参考】・ボタニスト公式サイト・株式会社I-neのプレスリリース(PRTIMES)
2015年02月19日映画『駆込み女と駆出し男』の完成報告会見が18日、都内で行われ、キャストの大泉洋、戸田恵梨香、満島ひかり、内山理名、樹木希林と原田眞人監督が出席した。井上ひさしの時代小説『東慶寺花だより』を実写化した本作は、江戸時代後期の駆込み寺を舞台に、離縁調停人が男女のもつれた糸を解いていく時代劇。見習いの医者で駆出しの劇作家でもある信次郎(大泉)は、縁切寺の御用宿・柏屋に居候することになる。奇抜なアイデアと戦術で、訳あり女たちの再出発を手助けする信次郎だったが――というストーリーで、映画は、5月16日から全国公開。主演の大泉は、「原作も脚本もエネルギッシュ。ものすごく新しい時代劇になった」と胸を張り、「女性が不遇だった時代の様々な人生が見れる。パワフルで強い女性たちの生き様が描かれてるので、現代にも通じるものがある」とアピール。撮影時に渡された台本は、かなりの分厚さだったそうだが、「監督がさらに増やしていくんで、助監督が『これは4時間になるぞ』って。でも、スピーディーなので心地良くて長く感じない」と話すと、戸田も、「テンポが良くて、時代劇の古さを感じさせない。若い世代でも楽しめる」と笑顔を見せた。一方、柏屋の主人・源兵衛を演じた樹木は、「橋爪功さんに偶然会ったら、『あんた、男の役もやるようになったのね。僕らの仕事を取らないで』っていう目をしてた」とニヤリ。続けて、大泉の印象を聞かれるも、「印象的なやりとりは無い。大泉さんに決めたのはどういうわけで?話が早すぎて、みなさん分かるのかしら?」と辛口コメントで笑いを誘い、「今回は、ワイドショーのような私的な収穫が無かった。印象が薄くて忘れちゃった」と飄々とした表情。他キャスト陣の話をさえぎるなど自由奔放な樹木に、大泉は、「だからしゃべってるでしょ~!」と突っ込んでいた。また、本作のテーマである"離婚"の話題になると、樹木は、「長い話になるから……」と途端にだんまり。そんな樹木に、「面倒な質問だけ僕に振りましたね」と苦笑する大泉は、「僕は家庭がすべて。娘が可愛いんで。離婚したら、お母さんの方に取られちゃうし」とキッパリ語っていた。
2015年02月19日映画『駆込み女と駆出し男』の完成報告会見が2月18日(水)に開催され、劇中で“離縁調停人”を演じた大泉洋と樹木希林、“駆込み女”を演じた戸田恵梨香、満島ひかり、内山理名に原田眞人監督が出席した。作家で戯曲家の井上ひさしの晩年の小説「東慶寺花だより」を原案に、原田監督が時代劇初挑戦。ワケありの男女たちと離婚調停人のやりとりを通じて、江戸時代の離婚事情をコミカルに描き出していく。速いテンポのセリフのやりとりが特徴的な本作だが、映画さながらにこの日の会見でも、大泉さんと樹木さんが見事な(?)掛け合いで会見場を沸かせる。まずは2人の共演について印象を尋ねると、樹木さんは「大泉さんとのやりとりで印象的なことはなかった」とバッサリ。これには大泉さんは慌てて「そんなことないでしょ!少しはあります」と抗議する。樹木さんは「大泉さんをはじめ、若い人たちは自分の力量以上の力を発揮していて感心しました」と共演陣の演技を称えるが、一方で、撮影以外の時間での共演陣との会話に関しては「今回は私的なところでの収穫は少なかった。ワイドショー的な部分で…」とあまり、共演陣のプライベートなどに関する秘密を得ることが出来なかったようで不満そう。大泉さんは、樹木さんから振られる話題が「確かにゴシップ的なことが多かった…」と苦笑交じりにふり返る。さらに大泉さんは「勉強になったのは、樹木さんが(撮影所から宿に)帰る時間さえも自分で決めていたこと」と語り、樹木さんが、その日の撮影の進み具合を勘案し、予定では自身の出演シーンが控えていても、そこまでたどり着かないと判断したら勝手に宿に帰っていたと暴露する。これについて樹木さんは「私は体が弱いので」と釈明するが、大泉さんは「逆に(スタッフから)『樹木さん、今日はもうお帰りになって大丈夫です』と言われる日もあったんですが『私、今日は宿に食事いらないって言ってきたから』と現場に残って食べていくこともあった」と明かし、会場は笑いに包まれた。この後も、大泉さんが話している途中で樹木さんがそれを遮って話し始め「僕が喋ってるじゃないですか!」と大泉さんがブチ切れるなど、2人のやりとりが何度も会場を沸かせた。最後に、映画にちなんで“離婚”について尋ねられると、樹木さんは「私が話すと長くなるので、大泉さんに」と都合よく大泉さんにバトンタッチ。大泉さんは「3歳の娘がいるので離婚は出来ません!」と切実な思いを吐露。樹木さんは、なんだかんだで再びマイクを握り「男と女は縁を結ぶのは簡単だけど切るのは難しい」としみじみと語っていた。『駆込み女と駆出し男』は5月16日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月18日名字検索サイト「名字由来net」はこのほど、「都道府県別ランキング3000」に続き、無料で身近な名字の由来を書き込むことができる「みんなの名字の由来」を公開した。名字由来netアプリは、2月中旬の予定となる。○日本の名字の、「みんなの名字の由来」は、日本の名字の、深く知り得なかった情報を無料で共有できる機能。ユーザーが持っているの個人的な名字の情報を気軽に書き込むことが可能になり、これにより日本全国の同じ名字同士の人と情報を共有することができるようになった。今までその家にのみ伝承されていた「ご先祖様からの口伝・言い伝えなど自身の家の名字の由来」「出身地や○さんの多い地域」などを情報公開することにより、多くのユーザーに自分が持っている名字の深いルーツに関して知ってもらうことが可能だという。また、他県に住み、交流のなかった同様の名字の人が書き込んだ由来を知ることで、自分の家に伝わっている口伝と同じことを確認でき、遠縁とつながるなどの発展的な機会を得ることもできる。そのほか、「名字の変わった読み方」を書き込むことができ、通常では読めない、自分の家でしか聞かない名字の読み方などをわかりやすく開示することも可能とのこと。すでに書き込まれているものには、"「川島」さんのみんなの名字の由来"として、「祖父から聞いた話では、川島皇子に由来するとのこと。滋賀県出身で、地元の神社は川島皇子が祭神になっています。また、この神社の周辺には川島姓が集中しています」。"「司茂」さん"は、「(言い伝え)古くは京都。賀茂川周辺。神官(関連)職。平家落人。現在は東京に本家」。"「入間田」さん"は、「御先祖様は平氏であり、「たいらのいるたま」が変化して成ったようです。近世では宮城県の伊達藩に仕えています。槍の名手だったようで、実家には大量の槍や馬具武具があります」などがある。
2015年02月09日