俳優の阿部寛(51)が、是枝裕和監督の最新作『海よりもまだ深く』(2016年5月21日公開)で主演を務めることが25日、明らかになった。阿部が是枝監督とタッグを組むのは本作で3度目となる。阿部が演じるのは、小説家を目指すも一向に才能が開花せず、生活費のために探偵事務所に勤める男・良多。バツイチでギャンブル好き、夢ばかり追いかけ続けるダメ中年でありながらも、憎めないキャラクターだ。その母親役は、樹木希林。劇中では、「大器晩成…って時間かかり過ぎですよ」「ミカンの木、花も実もつかないんだけど、あんただと思って毎日水やってんのよ」など歯に衣着せぬ物言いの親子の会話を繰り広げる。良多の前妻・響子を真木よう子が演じるほか、探偵業務の相棒役の池松壮亮、探偵事務所社長役のリリー・フランキー、良多の姉役の小林聡美、樹木の憧れのクラシックの先生役の橋爪功なども出演する。阿部は、良多のキャラクター像を、「ある種とてもダメな男。夢を追い続けているけれど、うまくいかず、嫁や子供から見放されてしまった男」と説明。続けて、「こういう役を演じるのは初めてなので、新鮮で楽しい経験でした」と笑みを浮かべながら、「"いつまでも夢を追いかけている人間"の甘えを演じることで、今までにない、面白い人間味を出せたのではないかと思います」と自信を見せる。それも、「実際、僕も10代の頃などは、夢に打ち破れ、それでも何とかやっていくような毎日の連続でした」と話す通り、阿部自身の経験にも基づいているからだ。これらを踏まえ、「強がっているのに非常に弱い、そんなダメだけど愛おしい良多を、皆さんに見ていただけたらうれしい」とアピールしている。そんな良多の母親役の樹木は、「背が高すぎて苦労した時代が長かった阿部さん、ローマ風呂だけじゃない居場所を見つけたのね」と、過去の阿部の主演作『テルマエ・ロマエ』(12年)を思わせるコメントを寄せた。別れた元妻役の真木は、響子を「将来を見ている女性です。子どもや自分の将来を見据え、それを行動に移せるしっかり者」と表現。「だから、阿部さんが演じた良多のような、夢見がちな男性が寄ってきてしまうし、反対にそういう男性を好きになってしまうのではないかと思います」と指摘する。また、阿部の出演作を多数見てきたと明かし、「ここまで"ダメ男"の役は初めてな気がします。でも、すごくハマっていらっしゃいました(笑)」「役を演じ分けられる能力がとても高くて素晴らしい俳優さん」と称賛した。映画は、2016年5月21日公開。樹木演じる母親が暮らす団地のシーンをはじめ、実際に是枝監督が9歳から28歳までの19年間住んでいたという、東京都清瀬市の旭ヶ丘団地を主な舞台として物語が展開する。(C)2016 フジテレビジョン バンダイビジュアル AOI Pro. ギャガ
2015年12月25日『そして父になる』『海街diary』などで国内外から高い評価を得る、是枝裕和監督のオリジナル最新作『海よりもまだ深く』が2016年5月、劇場公開されることが決定。二度目の親子役を演じる阿部寛&樹木希林ほか、真木よう子、小林聡美、リリー・フランキー、池松壮亮らの出演が明らかとなった。団地で気楽な1人住まいを満喫中の淑子(樹木さん)。長男の良多(阿部さん)は、15年前に文学賞を一度とったきりの売れない作家。いまは探偵事務所に勤めているが、周囲にも自分にも「小説のための取材」だと言い訳している。そんな良多に愛想を尽かして離婚した元嫁、響子(真木さん)。11歳の息子・真悟(吉澤太陽)の養育費も満足に払えないくせに未練たらたらの良多は、探偵技で響子を“張り込み”し、彼女に新しい恋人ができたことにショックを受けている。そんなある日、たまたま淑子の家に集まった良多と響子と真悟は、台風のため翌朝まで帰れなくなり、ひとつ屋根の下でひと晩を過ごすことに。こうして、偶然取り戻した、夜が明けるまでの束の間の“家族”が始まるが――。さまざまな“家族のカタチ”を描いてきた是枝監督が、いくつになっても大人になりきれない男と、そんな息子を深い愛で包み込む母の姿を中心に、夢見た未来と少し違ういまを生きる家族を描く本作。主演の阿部さんと是枝監督がタッグを組むのは、映画では『歩いても 歩いても』『奇跡』に続き3作目。そして阿部さんと樹木さんは『歩いても歩いても』でも親子役を演じており、今回も劇中で、阿部さんの身長に掛け「大器晩成…って時間かかり過ぎですよ」と言ったり、「ミカンの木、花も実もつかないんだけど、あんただと思って毎日水やってんのよ」と歯に衣着せぬ物言いの親子の会話を披露するなど、息の合った演技で魅せ、笑いを誘う場面も登場する。別れた元妻役を真木さんが務めるほか、探偵業務の相棒役には池松さん、探偵事務所社長役にリリーさん、阿部の姉役に小林さん、樹木さん憧れのクラシックの先生役に橋爪功など、キャストには豪華実力派俳優たちが名を連ねている。また、樹木さんが演じる淑子が暮らす団地のシーンは、実際に是枝監督が9歳から19年間暮らしていた、東京都清瀬市の旭が丘団地で撮影されたとのこと。撮影中は、監督の幼少期を知る住民が現場をあたたかく盛り上げるひと幕もあったという。そんな思い入れの強い作品となった本作について、是枝監督は「どうしようもない現実を抱えながらも、夢を諦めることも出来ず、だからこそ幸せを手に出来ないでいる、そんな等身大の人々の今に寄り添ったお話です」とコメント。「僕が死んだ後に、神様か閻魔様の前に連れて行かれて、お前は下界で何をしたんだ、と問われたら、真っ先にこの『海よりもまだ深く』を観せると思います。集大成とか、代表作といった言葉がふさわしいわけではないのですが、自分の今を一番色濃く反映出来た作品であることは間違いないです」とその想いを語った。そして、「下町ロケット」での熱血社長ぶりも記憶に新しい阿部さんが、本作で演じるのはまるで正反対、バツイチでギャンブル好き、夢ばかり追いかけ続ける“ダメ中年”だ。「こういう役を演じるのは初めてなので、新鮮で楽しい経験でした。”いつまでも夢を追いかけている人間”の甘えを演じることで、今までにない、面白い人間味を出せたのではないかと思います。実際、僕も10代の頃などは、夢に打ち破れ、それでも何とかやっていくような毎日の連続でした」と過去の自分を振り返りつつ、真木さんとの共演についても「強くてドライな女性像を演じてくださったので、僕もいままでの役との変化を出せてとても充実していました」と手ごたえを感じた様子。対する真木さんも、「私が今回演じた響子は、将来を見ている女性です。子どもや自分の将来を見据え、それを行動に移せるしっかり者。だから、阿部さんが演じた良多のような、夢見がちな男性が寄ってきてしまうし、反対にそういう男性を好きになってしまうのではないかと思います。阿部さんは色々な作品で拝見していますが、ここまで“ダメ男”の役は初めてな気がします。でも、すごくハマっていらっしゃいました(笑)」と“ダメ男”阿部さんを絶賛した。また、樹木さんとの共演について阿部さんは、「親子を演じるにあたり、最高の環境をいただいたと思っています。演技の合間に作品のことだけではなく、色々なお話をしてくださって、そういう時間を一緒に過ごすうちに、自然と親子の空気が生まれていきました。樹木さんは、もともとそれを考えて下さったのかな、とも思います。あと、樹木さんだからこそ言えるセリフと言うのがあり、本当に面白いんです。是枝監督が樹木さんにしか言えないセリフを書き、それを“バチーン!!”と演じられる樹木さんがいる。そういう場面が見られる現場は、本当に貴重な経験でした」と感嘆の声を上げる。真木さんも「なかなかご一緒できる機会もないので、現場で盗めるだけ盗んでやろうと思っていました(笑)。一言一句台本に忠実に演じていらっしゃるのに、樹木さんらしさがキャラクターに滲み出ているのがとても印象的で、改めて尊敬する女優さんだなと感じました」と語るなど、日本が誇る演技派女優に改めて魅了されたよう。一方、そんな樹木さんからは、「背が高すぎて苦労した時代が長かった阿部さん、ローマ風呂だけじゃない居場所を見つけたのね。あの時代は憧れだった団地、70過ぎた婆さんにとってエレベーターのない団地の撮影はヨッコラショ。『僕は9才から28才までそこに生活してたんですよ!』撮影中、子ども時代を知ってる方々にすれちがう、我が団地の出世頭『コレエダ!』。わたしは忘れものしても、とりに戻らない。さてこの映画、まあまあなのか上出来なのか、蓋をあけてみるのが楽しみ」と独特の感性あふれる、樹木さんならではのコメントが到着している。数々の作品で活躍する名優たちが厚い信頼を置く是枝監督の最新作の続報に、引き続き注目していて。『海よりもまだ深く』は2016年5月21日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年12月25日『男はつらいよ』をはじめ、『おとうと』『母と暮せば』など、50年以上にわたりその時代に生きる“家族”を撮り続けてきた山田洋次監督による、喜劇作品『家族はつらいよ』。このたび橋爪功、西村雅彦、妻夫木聡など豪華キャストが出演することでも話題の本作の予告編が公開された。結婚50年を迎えようとする夫婦。たまには妻に誕生日のプレゼントでも買ってやろうかと夫が欲しいものを聞いてみると、妻の答えはなんと「離婚届」!一家に突然降りかかる、まさかの“熟年離婚”騒動に、子どもたちは大慌て。さらに、離婚騒動を解決しようと開かれた家族会議では、全員の不満があちらこちらから噴出。一家の運命やいかに――。橋爪功×吉行和子が“離婚危機”に瀕する熟年夫婦を演じ、絶妙なコンビネーションを見せるほか、長男夫婦に西村雅彦×夏川結衣、長女夫婦に中嶋朋子×林家正蔵、次男カップルを妻夫木聡×蒼井優が務める本作。「この最高のアンサンブルで、今度は現代の家族を“喜劇”で描きたい」という山田監督の想いの下、 2013年公開『東京家族』のキャスト8人が再び集結した。今回公開された予告編では、「別れたい、離婚したいと仰ってるんだって」という夏川さんが西村さんに相談するシーンから始まり、両親のまさかの“熟年離婚”騒動の解決策を見つけようと奮闘する家族が描かれる。そして、5日間かけて撮影が行われた本作の見せ場となる<家族会議>の全貌が明らかに。「お父さんと一緒にいるのが私のストレスなの」と、優しく穏やかな母・富子が長年抱え続けてきた“本音”を告白するも、「この俺は被害者なんだからな!」と、態度を一向に改めようとしない典型的な頑固親父・周造。はじめは両親が離婚を踏みとどまるよう穏やかに進めようとした<家族会議>でしたが、やがて兄妹やそれぞれの夫婦間でも、不満が噴出しはじめ、事態は思わぬ方向へ。早くも、本編でガタガタと崩れていく家族の滑稽な姿に大笑いの予感がするそんな映像となっている。山田監督に「最高のアンサンブル」と言われたキャスト8名が息の合ったテンポで、撮影スタッフも思わず吹き出す笑いを届ける本作。春の訪れと共に大きな笑いを巻き起こす本作をひと足先に堪能してみて。『家族はつらいよ』は2016年3月12日(土)より全国にて公開(cinemacafe.net)
2015年12月11日『男はつらいよ』を始め、『おとうと』、『母と暮せば』など50年以上にわたりその時代を生きる“家族”を撮り続けてきた山田洋次監督の最新作『家族はつらいよ』。橋爪功、吉行和子、妻夫木聡、蒼井優ら豪華俳優陣の共演で話題の本作のポスタービジュアルが、遂に解禁となった。結婚50年を迎えようとする夫婦。たまには妻に誕生日のプレゼントでも買ってやろうかと夫が欲しいものを聞いてみると、妻の答えはなんと「離婚届」!一家に突然降りかかる、まさかの“熟年離婚”騒動に、子供たちは大慌て。さらに、離婚騒動を解決しようと開かれた家族会議では、全員の不満があちらこちらから噴出。一家の運命やいかに――。1995年の『男はつらいよ』シリーズ終了後、20年ぶりとなる、山田監督の本格的な喜劇映画となる本作では、『東京家族』で“家族”を演じた8人の実力派俳優陣が再び集結している。橋爪さん×吉行さんが“離婚危機”に瀕する熟年夫婦を演じ、絶妙なコンビネーションを見せるほか、長男夫婦に西村雅彦×夏川結衣、長女夫婦に中嶋朋子×林家正蔵、次男カップルを妻夫木さん×蒼井さんが演じる。今回解禁されたポスターは、家に閉じ込められて所狭しと並ぶ一家のコミカルな表情が印象的な一枚。山田監督の想いを受けて、厄介で煩わしくても切り捨てるわけにはいかない家族という関係性をイメージし、その表情は、辛くても、笑って泣いて、喧嘩して、なんとか一つの家で生きていこうと奮闘する姿を象徴したデザインに仕上がっている。山田監督に「最高のアンサンブル」と言われたキャスト8名がどのようなドタバタ劇を繰り広げるのか、想像を駆り立てられるビジュアルとなっている。そして、クスリと笑わせるのは離婚届を口にくわえ苦い表情をした飼い犬・トト。まさに「夫婦喧嘩は犬も食わない」という一家の大騒動が目に浮かぶようだ。また、ポスター下段には『男はつらいよ』を彷彿とさせる思い切った題字があしらわれ、最新喜劇作品への期待の高さを感じさせるポスターとなっている。そして、なんといってもファンをドキリとさせたのは『男はつらいよ』を想起させるそのタイトル。山田監督は、本作の製作にあたって「男であり、女であり、人間であることは、難儀で厄介なことです。でも何とか、生きていかないといけない。そういう意味で、1969年から始まった寅さんシリーズに、『男はつらいよ』というタイトルをつけました。今回、それと全く同じ意味合いで、この映画に『家族はつらいよ』というタイトルをつけました」とタイトルに込めた想いを語り、「家族というのは、厄介で、煩わしくて、無くてもよいと思うこともあるのだけれど、やはり切り捨てるわけにはいかない。そのつらさを何とか切り抜けていかねばならない、そのためにあくせく大騒ぎする。そんな滑稽で不完全な人間を、表現したいと思いました」とテーマの大元である“家族”について語っている。かつて『男はつらいよ』シリーズで日本中に大きな笑いを届けた山田監督。まさに寅さんの精神を受け継いだ本ポスターにさらなる期待が膨らむ。『家族はつらいよ』2016年3月12日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2015年11月30日12月12日に公開を控える映画『母と暮せば』とリンガーハットがコラボレーションし、12月2日から来年1月11日まで映画オリジナルデザインのどんぶりをプレゼントするキャンペーンを実施する。今回の企画は、長崎県を創業地とするリンガーハットが、同じく長崎を舞台とした母と子の絆の物語である本作を応援したいという思いから実現。コラボレーションどんぶりも、長崎の波佐見焼となっている。キャンペーンは、リンガーハット店内に掲出しているポスターか卓上ポップに表示されているスマートフォン専用応募サイト(QRコード)にアクセスし、クイズに解答すると応募可能。正解者の中から抽選で、100人にどんぶりが贈られる。本作の時代設定は、1948年。8月9日、長崎で助産師として暮らす伸子(吉永小百合)の前に、原爆で亡くなったはずの息子・浩二(二宮和也)が亡霊となって現れ、「母さんは諦めが悪いから、なかなか出て来られなかったんだよ」と口にする。その日から浩二は時々伸子の前に姿を見せるようになり、楽しかった思い出話や浩二の恋人・町子(黒木華)の話をするなど、2人の奇妙で喜びに満ちた日々が描かれる。浅野忠信、加藤健一、広岡由里子、本田望結、小林稔侍、辻萬長、橋爪功らが出演しており、音楽を現代音楽家の坂本龍一が手掛ける。(C)2015「母と暮せば」製作委員会
2015年11月26日12月12日に公開を控える映画『母と暮せば』とTOWER RECORDSのコラボレーションが決定し、"NO MUSIC, NO LIFE."キャンペーンの意見広告シリーズに、同作の音楽を手掛ける音楽家の坂本龍一と山田洋次監督が登場するポスタービジュアルが17日、公開された。本作の時代設定は、1948年。8月9日、長崎で助産師として暮らす伸子の前に、原爆で亡くなったはずの息子・浩二が亡霊となって現れ、「母さんは諦めが悪いから、なかなか出て来られなかったんだよ」と口にする。その日から浩二は時々伸子の前に姿を見せるようになり、2人は楽しかった思い出話や浩二の恋人・町子の話をするなど、2人の奇妙で喜びに満ちた日々が描かれる。映画は、作家の井上ひさし氏が広島を舞台に描いた戯曲『父と暮せば』と対になる作品を、長崎を舞台に作りたいと発言していたことを井上氏の三女・麻矢さんから知った山田監督が製作を決意。キャストとして、伸子役を吉永小百合が、浩二役を嵐・二宮和也が、町子役を黒木華がそれぞれ担当する。そのほか、浅野忠信、加藤健一、広岡由里子、本田望結、小林稔侍、辻萬長、橋爪功らが出演している。"NO MUSIC, NO LIFE."キャンペーンは、1996年から音楽そのものを応援するためにスタート。現在に至るまで、さまざまなアーティストが参加していることで話題を呼んでいる。2008年からは、アーティストが音楽(MUSIC)と世の中(LIFE)との接点を語る意見広告シリーズにもなった。同シリーズで、映画監督が登場するのは今回が初。キャンペーンは17日から、全国86店のTOWER RECORDSで、約2カ月展開される予定となっている。坂本のポスターでのメッセージは、「約1万年前まで、人類は長い定常状態の中で暮らすことが多かった。その遺伝子は今でも僕たちの中に受け継がれている」と前置きした上で、「しかし現代、特に20世紀以降、社会環境、自然環境、おまけに気候まで常に変動する中に僕たちは置かれている。身体や心にいろいろな不具合が生じるのは当然だ」と、原発問題をはじめ、社会活動に取り組んでいる坂本らしく警鐘を鳴らしている。その上で、「音楽は必ず僕たちの思考や心から生じるので、そのような激変に常にさらされていることは音楽に大きな影響を与えるだろう」と提言。「その中にあって常に変わらぬものを求めることも、また音楽なのである」としている。一方の山田監督は「『歌を忘れたカナリアは…』という童謡が昔あったけど、今の日本人は歌うことがない。さらに言えば歌うことを奪われていると思う」と明言。「僕たちは自分の歌をうたうことを取り戻さなくてはならない」とメッセージを寄せた。(C)2015「母と暮せば」製作委員会
2015年11月17日どの舞台でもキラリと光る個性が魅力の大空祐飛が、ドイツのベストセラー作家フェルディナント・フォン・シーラッハの最新作(翻訳書名『禁忌』)を世界で初めて舞台化する『TABU』に挑む。刑事事件弁護士であるシーラッハのこれまでの作品は、本屋大賞に選ばれるなど日本でも人気が高く、大空も、まず原作の不思議な世界観に惹かれたと言う。「頭脳プレーと感覚的な世界が共存しているような、理数系と文系が融合された緻密さを感じます。今まで触れたことのない感覚ですね。そこが非常に魅力的で面白いなと思いました」。『TABU』タブー ~シーラッハ 禁忌より~ チケット情報大空が演じるソフィアは、写真家として成功するものの、若い娘を誘拐、殺害した容疑で逮捕される名家の御曹司セバスチャンの恋人。幼い頃に父を亡くし、母の愛も失ったセバスチャンにとって、ソフィアは特別な存在だ。彼女は彼を救うため、弁護士ビーグラーと共に真実を探し求める。「小説の文章から受ける印象では、ソフィアはとても魅力的です。モノクロ写真のように、暗いスタジオに光が射し込んで、そこに輪郭が溶け込んでいるような柔らかさと言うか、独特の美しさを持つ女性で、セバスチャンと同じフィルターを通して物を見て、彼を理解しようとします。自分がそうなれるかは置いておいて(笑)、演じるのはとても楽しみです」。セバスチャン役にはジャニーズJr.の真田佑馬、ビーグラーはベテラン橋爪功が演じる。ふたりとは初共演だが、配役の妙も楽しめそうだ。「異色ですよね(笑)。違う色同士が混ざってどんな色になるのかも面白いところだと思います。真田さんが、不思議な魅力を持ったセバスチャンという役をどのように作られるか。それによって、私も彼に共感し理解していくソフィアを作っていきたいですね。橋爪さんはシーラッハの『犯罪』と『罪悪』を朗読されたことがあって、原作の面白さも理解されているので心強いです」。カンパニーに溶け込むのに時間がかかるという大空にとって、演出家を含め、周囲とどんなコミュニケーションが取れるかも気になると言う。「演出の深作(健太)さんとも初めてですが、気さくな方でホッとしました。稽古では、相手の方を知っていくことでお芝居がスッと馴染んだりするので、緊張感も楽しみながら、うまくコミュニケーションを取りたいです」。公演は6月5日(金)から14日(日)まで東京・新国立劇場 小劇場にて。その後、愛知、石川、兵庫、福岡、北海道、宮城を巡演。取材・文:原田順子
2015年06月02日山田洋次監督にとって『男はつらいよ』以来、約20年ぶりの本格的喜劇映画となる『家族はつらいよ』(2016年3月12日公開)で、制作サイドが「挑戦のシーン」と語る場面の写真が6日、公開された。本作では、『東京家族』(2013年)で一家を演じた橋爪功、妻夫木聡、蒼井優ら8人のキャスト出演。「また次は、この家族で喜劇がやれたらいいですね」と山田監督と俳優陣の間で交わされた言葉をきっかけに再結集し、全く別の家族の今を生きる姿が描かれる。今回公開された場面写真は「家族会議」のシーンで、橋爪功と吉行和子の熟年夫婦と長男の妻(夏川結衣)、長女の夫(林家正蔵)、妻夫木聡と蒼井優の次男カップルが一堂に会している。この約20分にも及んだ長尺のシーンについて、制作サイドは「喜怒哀楽すべてが詰め込まれた挑戦のシーン」と説明。山田監督の「鋭い演出」により、5日間をかけて撮影されたという。結婚50年を迎えようとする夫婦を突如襲った離婚の危機。まさかの"熟年離婚"騒動に、子どもたちは大慌て。さらに、この騒動をきっかけに開かれた家族会議では全員の不満があちらこちらから噴出。果たしてこの家族はどうなってしまうのか。(C)2016「家族はつらいよ」製作委員会
2015年03月06日山田洋次監督が手かげる新作喜劇映画『家族はつらいよ』が来年3月12日(土)に公開されることが決定した。今年12月には『母と暮せば』の公開も決定しており、山田監督の新作が連続で公開されることになった。その他の画像『家族はつらいよ』は、結婚50年を迎えようとする夫婦を中心とした家族の物語。突然、持ち上がった“熟年離婚”の話に大慌てする家族の姿が描かれる。『東京家族』で“家族”を演じた橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優が再集結する。本作は山田洋次監督が描く待望の喜劇映画で、吉永小百合が出演する『母と暮せば』は戦後70年、松竹120周年を記念して製作された感動ドラマになる。制作と配給を手がける松竹は“冬は泣いて、春は笑う”のコピーで、山田監督の新作連続公開をPRしていく。『母と暮せば』12月12日(土)全国ロードショー『家族はつらいよ』2016年3月12日(土)全国ロードショー
2015年03月06日日本を代表する監督・山田洋次が、1995年の『男はつらいよ』シリーズ終了後20年ぶりに、本格的な喜劇映画を製作した『家族はつらいよ』。この度、本作の公開が2016年3月12日(土)に決定。併せて橋爪功、吉行和子、妻夫木聡、蒼井優らの“家族写真”が公開となった。結婚50年を迎えようとする夫婦。たまには妻に誕生日のプレゼントでも買ってやろうかと夫が欲しいものを聞いてみると、妻の答えはなんと“離婚届”。一家に突然降りかかる、まさかの“熟年離婚”騒動に、子どもたちは大慌て。さらに、この離婚騒動をきっかけに、開かれた家族会議では全員の不満があちらこちらから噴出してしまい…。本作は、50年以上にわたり“家族”を撮り続けてきた山田監督の最新作。『東京家族』で“家族”を演じた8人の実力派豪華俳優陣が再集結している。典型的な頑固親父で元モーレツサラリーマンだった平田周造役に橋爪功、積年の不満が限界を越え離婚を決意する優しい母・富子には吉行和子。父に似て頑固で理屈っぽい長男・幸之助に西村雅彦、その妻であり一家の頼もしい世話役の史枝に夏川結衣。夫婦喧嘩の絶えない長女・成子に中嶋朋子、少し頼りない夫・泰蔵役に林家正蔵。そして次男カップルにいまだに実家暮らしを続ける庄太役に妻夫木聡、その彼女役に蒼井優らが顔を揃える。今回公開された“家族写真”は笑顔で集合した写真と家族会議のシーン。約20分にも及ぶ長尺で、喜怒哀楽すべてが詰め込まれた挑戦のシーンということもあり、山田監督の鋭い演出により5日間をかけて撮影されたそう。今年度は、2本の新作が控える山田監督。「嵐」の二宮和也&吉永小百合が親子役で出演することで話題の“泣けるファンタジー”『母と暮せば』と、本作『家族はつらいよ』だ。タイプの全く異なる両作品が、今冬から来春にかけて封切られることになる。『家族はつらいよ』は2016年3月12日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年03月06日映画『駆込み女と駆出し男』の完成報告会見が18日、都内で行われ、キャストの大泉洋、戸田恵梨香、満島ひかり、内山理名、樹木希林と原田眞人監督が出席した。井上ひさしの時代小説『東慶寺花だより』を実写化した本作は、江戸時代後期の駆込み寺を舞台に、離縁調停人が男女のもつれた糸を解いていく時代劇。見習いの医者で駆出しの劇作家でもある信次郎(大泉)は、縁切寺の御用宿・柏屋に居候することになる。奇抜なアイデアと戦術で、訳あり女たちの再出発を手助けする信次郎だったが――というストーリーで、映画は、5月16日から全国公開。主演の大泉は、「原作も脚本もエネルギッシュ。ものすごく新しい時代劇になった」と胸を張り、「女性が不遇だった時代の様々な人生が見れる。パワフルで強い女性たちの生き様が描かれてるので、現代にも通じるものがある」とアピール。撮影時に渡された台本は、かなりの分厚さだったそうだが、「監督がさらに増やしていくんで、助監督が『これは4時間になるぞ』って。でも、スピーディーなので心地良くて長く感じない」と話すと、戸田も、「テンポが良くて、時代劇の古さを感じさせない。若い世代でも楽しめる」と笑顔を見せた。一方、柏屋の主人・源兵衛を演じた樹木は、「橋爪功さんに偶然会ったら、『あんた、男の役もやるようになったのね。僕らの仕事を取らないで』っていう目をしてた」とニヤリ。続けて、大泉の印象を聞かれるも、「印象的なやりとりは無い。大泉さんに決めたのはどういうわけで?話が早すぎて、みなさん分かるのかしら?」と辛口コメントで笑いを誘い、「今回は、ワイドショーのような私的な収穫が無かった。印象が薄くて忘れちゃった」と飄々とした表情。他キャスト陣の話をさえぎるなど自由奔放な樹木に、大泉は、「だからしゃべってるでしょ~!」と突っ込んでいた。また、本作のテーマである"離婚"の話題になると、樹木は、「長い話になるから……」と途端にだんまり。そんな樹木に、「面倒な質問だけ僕に振りましたね」と苦笑する大泉は、「僕は家庭がすべて。娘が可愛いんで。離婚したら、お母さんの方に取られちゃうし」とキッパリ語っていた。
2015年02月19日マジシャンのプリンセス天功が10日、都内スタジオで、『引田天功大脱出』シリーズ放送記念のオリジナル番組『プリンセス天功出演特別番組』の収録に参加した。CSチャンネル・ファミリー劇場で3月に放送される『引田天功大脱出』シリーズは、1970年代に放送された初代・引田天功による脱出イリュージョン。大爆破や大流水、油地獄といったイリュージョンが大掛かりなスケールで展開される内容で、テレビ放送は40数年ぶりとなる。また、オリジナル番組として、プリンセス天功が初代について語る『プリンセス天功出演特別番組』も同時放送する。収録を終え、報道陣の取材に応じた天功は、「この"大脱出"は、『こんなことをやっていた人が過去にいたんだ』と楽しんで頂けると思う。テレビの制約がある今ではあり得ない、当時だから出来た貴重映像です」とアピール。また、初代について、「冒険を念頭に置いて、命を懸けてましたね」と振り返った天功は、「初代が好きだった菅原文太さんの『トラック野郎』を一緒に観に行きました。パッと見たらすごい泣いていて(笑)。とにかくお金を使うし、日本全国に彼女がいるような破天荒な方。今の時代にはいない面白い人でした」と懐かしそうに語っていた。そんな破天荒な初代から名前を継ぎ、2代目となった天功だが、「爆破の威力で、鼓膜が4回破れました。水槽で溺れたり、肋骨を折ったり、救急車で運ばれたことも7、8回ある」と命懸けのエピソードを披露しつつ、「引田天功を継いだので、初代を超えなきゃいけないし、私は女性なので負けるわけにはいかない。カルマですね」とキッパリ。神経を使うステージを終えた後は、自身が飼っている犬や猫、フクロウ、ホワイトタイガー、ピューマなどの動物に癒されているそうで、「動物をモフモフすると一瞬でリラックスする。ステージは戦場だけど、家に帰ると頭がフワッと溶けちゃう」と微笑んでいた。
2015年02月11日野田秀樹作・演出による、NODA・MAP第19回公演『エッグ』が公演中だ。本作は、好評を博した2012年初演作の再演。公演初日前の2月2日、ゲネプロが行われた。NODA・MAP第19回公演『エッグ』チケット情報野田作品らしく、時空間がマジカルに錯綜する本作。ドラマの発端は、改修工事中の劇場で、劇場案内係(野田秀樹)がみつけた、歌人で作家の寺山修司の未発表戯曲だ。これを、案内係と愛人関係にあるという劇場の芸術監督(野田の2役)が手に入れたことから、舞台上で、戯曲に綴られていた世界が展開する。それは、天才アスリート・安倍比羅夫(妻夫木聡)やベテランアスリート・粒来幸吉(仲村トオル)や平川(大倉孝二)ら、卵を用いた架空のスポーツ “エッグ”に情熱を傾ける男達と、彼らのチームのオーナー(秋山菜津子)、消田監督(橋爪功)、人気シンガーソングライター・苺イチエ(深津絵里)、苺の振付師・お床山(藤井隆)らの物語だ。軽妙でエッジの利いた野田の台詞、どこか切ない椎名林檎の音楽、カーテンやロッカーを効果的に用いた堀尾幸男の美術、洗練されたひびのこづえの衣裳、そして、初演以来変わらない個性豊かな豪華俳優陣の熱演によって、舞台はカラフルに躍動。彼らを通して、20世紀の大衆を熱狂させた“音楽”と“スポーツ”が、美しく輝かしい人生の応援歌であると同時に、洗脳や根性論やナショナリズムと隣り合わせであるという事実も、あぶり出される。物語はそれだけでは終わらない。芸術監督が「読み違えていた」と言い出すことから、ドラマの途中で何度も新たな情報が加わり、変更が施される。それは、人間の先入観への皮肉であり、また、改ざんが行われ続ける歴史への痛烈な眼差しでもある。真実が時に恣意的に歪められ、あるいは忘れられ、新たな神話が形成されていく中、人類は同じ過ちを、そうと気づかずに犯してきた。だが、忘れてはならないこともある、という作者の声が聞こえてくるようだ。「いつもデジャブ~」と歌う苺の声も意味深に響く。そうこうするうち、時代は、(本作初演ではまだ決定していなかった)2020年の東京五輪を見据えた現代、1965年の東京五輪、そして1940年の幻の東京五輪と遡りながら、ある葬り去られた過去へと到達するのだった……。粒来幸吉=円谷幸吉、安倍比羅夫=「裸足のアベベ」ことアベベ・ビキラなど、実在する人物を想わせる名を散りばめながら、野田は近代史の闇に迫る。その近代は、世界の知と富と権力が一部の人間に集中し、不都合な真実には蓋をして進み続けようとする現代と地続きだ。寺山の未発表戯曲の存在を含め、この劇はフィクションだが、だからこそ、そこには幾多の真実が煌めいている。本作は東京公演後の3月、パリ国立シャイヨー劇場で日本の劇団として33年ぶりに公演を行う。33年前に上演された作品は奇しくも寺山修司の『奴婢訓』だという。フランス公演後は3月26日(木)から4月8日(水)まで大阪・シアターBRAVA!、4月16日(木)から19日(日)まで福岡・北九州芸術劇場 大ホールでも上演。取材・文:高橋彩子
2015年02月09日WOWOWの連続ドラマ『翳りゆく夏』の完成披露試写会が15日、都内で行われ、出演者の渡部篤郎、時任三郎、橋爪功、前田敦子、板谷由夏と波多野貴文監督が舞台あいさつを行った。同ドラマは、江戸川乱歩賞を受賞した赤井三尋の同名小説が原作。20年前の誘拐事件の犯人の娘の大手新聞社への入社が決まり、それが週刊誌にスクープされる。同社の窓際社員である元敏腕記者の梶は社長の命令で、かつて追いかけた事件を20年ぶりに調べ直すが、その裏には驚くべき真相が隠されていた、というストーリー。2年ぶりのWOWOWドラマ出演となり、20年前の事件を追う主人公・梶を演じる渡部は「難しい役で、脚本も素晴らしかったので自分に務まるか不安でしたが、みなさんの力を借りてやりました」と語る。梶の良き理解者である人事部長の武藤を演じている時任は「いい仕事に参加させていただきました」と笑顔を見せ、渡部は「小さい頃から拝見していて、仕事でお会いする機会がなかなかなかったので。まだまだ先輩方に教わることがたくさんあります」と共演を喜んだ。前田は、20年前の事件の唯一の目撃者で、いまは風俗嬢として働く女性を演じているが、決して出演シーンが多いわけではない中で過去を含めて登場人物を表現せねばならず「難しい役をやらせていただきました。監督や渡部さんが引っ張ってくださいました」と語った。渡部は、初共演となった前田とのシーンについて「お芝居をしてすぐに役の持っている心のひだまで素敵に演じてくださって、ビックリしました。説明がなくても声や目の動きで表現されていて、私が付いていった感じで引っ張られました」と称賛した。また、新聞社の社長を演じる橋爪は、前田とのシーンがあるものと楽しみにしていたようだが、共演シーンはなく、「騙されたというか、降りようかと思いました(笑)」と語り、会場は笑いに包まれた。さらに橋爪は、渡部からの前田への称賛の声に「風俗嬢にピッタリってこと(笑)?」とツッコミ、これには前田も「なんでですか!」と苦笑を浮かべていた。連続ドラマW『翳りゆく夏』は1月18日(毎週日曜 22:00~ 全5話 第1話無料放送)より放送スタート。
2015年01月16日WOWOWの連続ドラマWで放送される「翳りゆく夏」の完成披露試写会が1月15日(木)に行われ、主演の渡部篤郎を始め、時任三郎、前田敦子、板谷由夏、橋爪功、波多野貴文監督が舞台挨拶に登壇した。江戸川乱歩賞受賞の赤井三尋の同名サスペンスを映像化。20年前の誘拐事件の死んだ犯人の娘が大手新聞社に入社することが週刊誌にスクープされる。かつては敏腕記者として鳴らしながら、いまは窓際社員となっていた梶は、かつての事件をもう一度洗い直し始めるのだが…。渡部さんは「女と男の熱帯」以来、2年ぶりのWOWOWドラマ出演。今回の梶役について「難しい役で、脚本も素晴らしかったので自分に務まるか不安でした」と漏らしつつ「みなさんの力を借りてやりました」と語った。その渡部さんが「男として憧れている」存在で、共演を熱望したというのが梶の理解者である人事部長の武藤を演じた時任さん。以前『緑の街』で渡部さんと共演してはいるものの、同じシーンはなかった。時任さんが「いい仕事に参加させていただきました」と言えば、渡部さんは「小さい頃から拝見していましたが、お仕事でお会いする機会がなくて…。先輩から教わることがまだまだたくさんあります」と嬉しそうに語った。前田さんと渡部さんも初共演。前田さんは、20年前に事件を唯一目撃した少女で、いまは風俗嬢をしている女性を演じているが、決して出演シーンが長くはなく、説明的なセリフも多くはない中で人物像や背景を表現しなくてはならず「すごく難しい役をやらせていただきました。監督と渡部さんが引っ張ってくださったのでついていっただけです」とふり返った。渡部さんはそんな前田さんの言葉に対し「私(=梶役)は人物の過去が描かれているけど前田さんの役はそれが一切ない中で『目撃した』ということと現代だけ。でもお芝居をしてすぐに、役の持つ心のひだを素敵に演じられていて、ビックリしました。私の方が引っ張られてついていった感じでした」と絶賛。波多野監督も「短いシーンに過去が見えて、存在感が強かった」と前田さんを称えた。橋爪さんは、新聞社の社長役で芝居をした相手は渡部さんと時任さんだけ。実は、前田さんと共演を楽しみにしていたそうで、共演シーンがないと知ったときは「だまされた!」と感じたとか…。「(作品を)降りようかと思った…」と恨みのこもった口調で語り、渡部さんや監督からの前田さんへの絶賛についても「風俗嬢が似合うってこと?」と茶々を入れ、これには前田さんも「なんでですか!」と苦笑していた。連続ドラマW「翳りゆく夏」は1月18日(日)より放送開始(全5話/第1話無料放送)。(text:cinemacafe.net)
2015年01月15日2012年に東京のみで上演されたNODA・MAP『エッグ』が、2015年、オリジナルキャストで再演される。本作は、架空のスポーツ“エッグ”に情熱を注ぎ、オリンピックで頂点に立つ日を夢見るふたりのアスリートと、ひとりの女性シンガーソングライターを軸に展開する物語。妻夫木聡、深津絵里、仲村トオルらとともに名を連ねる藤井隆に、心境を訊いた。NODA・MAP第19回公演『エッグ』チケット情報「初演の『エッグ』は本当に“楽しかった!”という記憶しかないくらい、すごく居心地が良くて、アットホーム感があったんですね。橋爪功さんが家庭菜園で作られたお野菜を持ってきてくださったり、大倉孝二さんがサロンみたいに楽屋でレコードをかけてくださったり(笑)。だから、また初演のキャストが揃い、自分もその中に入れていただけたことが本当に嬉しいなと思います」。稽古場でも刺激的な日々を送っていたという藤井。「どの舞台でもそうなんですが、セットがないお稽古場で、どんな風にいたらいいのかなって、みんなで想像しながら作り上げていく作業がすごく楽しいんです!野田さんのアイデアを美術さんが模型にされたのを見て『すごいな~!』ってワクワクしたり。そんな瞬間がお稽古中に何度もあるので、本当に毎日刺激的なんです。今回は再演でどうなるかはわかりませんが、今からとても楽しみです」。演じるのは、深津扮する人気シンガーソングライター、苺イチエの振付師・お床山(おとこやま)。劇中歌をはじめ、すべての音楽は、椎名林檎が書き下ろした楽曲だ。「芸能界やスポーツ界が大衆に与える影響が描かれていて、僕はスターのすぐそばにいる人の役。その中で、気持ちが引き裂かれそうになるくらい苦しい場面もあります。ですが本番中、共演者の皆さんと一緒に走らせていただく快感を味わわせていただきました。それと、深津さんが歌われるシーンが大好きなんです!とにかく可愛いんですよ。あの姿をもう一度近くで観られるのがすごく嬉しいですし、お客様にも味わっていただきたいです」。藤井にとって、同じ作品に同じ役で出演するのは初めての経験だ。しかも今回は大阪、北九州、パリでも上演される。「自分がどう変わるかも含めて、新たな楽しみがありますね。稽古で積み重ねてきても、お客様の反応で気付かされることもありますので、各地域での反応も楽しみにしています」。公演は、2015年2月3日(火)から22日(日)まで東京・東京芸術劇場プレイハウス、2015年3月26日(木)から4月8日(水)まで大阪・シアターBRAVA!、2015年4月16日(木)から19日(日)まで福岡・北九州芸術劇場 大ホールにて。チケットは12月13日(土)より一般発売開始。なお、11月13日(木)11:00まで東京・大阪公演、11月30日(日)11:00より九州公演の、チケット先行抽選「プレリザーブ」を実施。取材・文:黒石悦子
2014年11月12日映画『東京家族』が1月19日(土)に公開を迎え、山田洋次監督を始め、橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、林家正蔵、妻夫木聡が都内劇場で行われた第1回上映後の舞台挨拶に登壇した。山田監督の監督生活50周年を記念して、小津安二郎監督の名作『東京物語』をモチーフに制作された本作。田舎から成人した息子たちに会うために上京してきた老夫婦と、両親を気にかけつつも自らの生活にかまけてすれ違ってしまう子供たちの姿を通して、失われつつある家族の在り方を描き出す。見終わったばかりの観客の拍手に迎えられた山田監督。2010年の秋に始動したものの、東日本大震災の発生を受けての延期があった上でようやく公開にこぎつけたことに「長い間、心待ちにしていた日でした」と感慨深げ。震災を経て日本の家族の姿の変化を感じたということで「悩みましたが延期してよかったと思います」としみじみと明かした。橋爪さんはエンドロールでカップルごとに出演者の名前が出てくることに触れ、「あそこが好きで、いい映画に出させてもらったなという気持ちが最後に込み上げてきました」と嬉しそう。撮影時のエピソードを尋ねると、監督とは家が近く、訪れたマッサージ店が偶然にも監督も通っている店だったことを明かし、「2度目に行ったとき、店の人に『いま、監督が奥にいらっしゃいますけど何かお伝えしますか?』と言われて、『いらない!』って断りました。せっかくリラックスしに行ってるのに」と語り笑いを誘っていた。吉行さんは劇中、妻夫木さんが演じた次男の部屋を訪れ、そこで彼の恋人(蒼井優)と対面するが「そんなこと一生ないと思ってたので、役のこととはいえウキウキしました」と満面の笑み。撮影が終わっても子供たち、特に末っ子の妻夫木さんのことが気にかかるそうだが「以前に出た作品を観たら、クレイジーな役ばかりやってるから気持ちが吹っ切れました」とも。妻夫木さんは慌てて「今度、温かいやつをお送りします」と苦笑いを浮かべていた。医者の長男を演じた西村さんは、母が次男ばかりをかわいがることに嫉妬気味?司会者にそうツッコまれると「僕はそんな小さな人間じゃないので大丈夫です」とスネたような口調で語り、会場は再び笑いに包まれた。妻夫木さんは、橋爪さが演じた父とはなかなか心を開くことができない役柄ということで、意識的に現場で橋爪さんと距離を置こうとしたそうだが「橋爪さんが割とよくしゃべる方で距離を近づけてきてくださるので…(笑)」と述懐。すかさず橋爪さんがムッとした口調で「迷惑だった?」と返し、妻夫木さんは「そんなことないです」としどろもどろ。妻夫木さんが「橋爪さん」と言おうとして、吉行さんと混ざって「ハシユキさん」と言ってしまい、橋爪さんに詰め寄られる一幕もあり、最後まで笑いの絶えない舞台挨拶となった。なお、本作はベルリン国際映画祭にてベルリナーレ・スペシャル部門において上映されることが決定。香港、台湾、シンガポールでの公開も決定すると共に欧州、北米、インド、韓国など世界各国から劇場公開のオファーが届いていることも明らかになった。『東京家族』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:東京家族 2013年1月19日より全国にて公開(C) 2013「東京家族」製作委員会
2013年01月20日監督生活50周年となる山田洋次が、小津安二郎監督の代表作である『東京物語』を現代の設定に置き換えて描いた『東京物語』。本作の中で、島に暮らす中学生で、周吉(橋爪功)ととみこ(吉行和子)を実の祖父母のように慕うユキ役として純真無垢な魅力を見せているのが、今年13歳の荒川ちかだ。その他の画像「出演が決まったときは、驚きました。(最終オーディションまで残っていた中で) ゲストで出ていたバラエティ番組を、山田洋次監督が見てくださってたみたいで。それが決め手になったって聞いて、さらに驚きました。番組ではずっとアニメの話を熱く語ってるだけだったので、どこを気に入っていただけたのか不思議でした(笑)」当人はそう語るが、スクリーンを観れば誰しも納得だろう。無邪気な愛くるしさと、その演技力は世界も認めるところで、すでにして国際派。セルゲイ・ポドロフ監督も、『ヤクザガール 二代目は10歳』(2010年)で彼女を主演に抜擢。ルーマニアのコメディー・クルージュ国際映画祭では最優秀主演女優賞を受賞している。「山田監督は巨匠といわれる方なので、怖い人なのかなって緊張したんですけど、優しい方で、撮影中も面白い話をしてくださって。演技指導もわかりやすくて、魔法使いみたいだなって思いました」演出においては厳しいことで知られる監督が和やかだったのも、彼女を認めていればこそだろう。「好きなシーンは、蒼井優さんに島を紹介するところと、あとおじいちゃんとおばあちゃん(平山夫妻)が観覧車を見てるところ。ほのぼのした感じがいいなって。撮影は楽しかったです。島(広島・大崎上島)もいいところで、地元の人たちと交流会でバスケをやったんですよ。誘われて楽しそうだったから、行く行く!って。でも、運動オンチで持久力がないから、迷惑を掛けてばっかりで(笑)」そんな彼女の好きなものが、本人いわく、「トリプルA」のアクション・アート・アニメ。「アクションも挑戦してみたいです。運動オンチでもアクションは瞬発力でなんとかなります(笑)」将来が楽しみな逸材だ。『ぴあ Movie Special 2012-2013』より文:渡辺水央撮影:キム・チャニ『東京家族』2013年1月19日全国公開『ぴあ Movie Special 2012-2013』発売中
2012年12月26日『男はつらいよ』の寅さんの故郷である東京・柴又の「寅さん記念館」の隣りに同シリーズのメガホンを握った山田洋次監督の半世紀に及ぶ監督生活の軌跡を展示する「山田洋次ミュージアム」がオープンすることになり、12月15日(土)に記念セレモニーが開催された。「寅さん記念館」のリニューアルオープンも同時に完了し、山田監督と最新作の『東京家族』に出演している橋爪功、吉行和子が展示に足を運んだ。山田監督の要望を受けてミュージアムでは、監督の軌跡と共にこの50年の日本の社会の移り変わりを見て取れるようになっている。また映画の現場から消えつつある映写機と実際の山田作品のフィルムも展示されている。監督が掲げるミュージアムのコンセプトはまさにこの2点。「50年の日本の移り変わりの中で、果たして幸せに向かってやってきたのだろうか?という問題がある。そして来年にはほとんどの映画館がデジタル化され、撮影もデジタルになるというけど、僕は撮影はフィルムでやりたい。技術の進歩で効率的になってもそれ以上に何を得たのか?映画がトーキーやカラーになって表現の豊かさを獲得したときと同じレベルでは考えられない」と急速なデジタル化の流れに一石を投じる。「寅さん記念館」のリニューアルではタコ社長(太宰久雄)が経営する「朝日印刷所」のセットが再現されており、山田監督は「すぐあのまま撮影できそう。働いている人の息吹を感じられます」と称賛を送り、「いまだに寅さんは愛され続けているけど、なぜいまだに?ということを考えていただけたらと思います」とも。特に自身が映画を通じて描き続けてきた“日本の家族”像の変化にも触れ「(かつての日本の家族像は)もはや消えつつある。家族とは何なのか?どうあるべきかを考えなくちゃいけない。ちゃぶ台を囲んでお父さんと子供がご飯食べるという光景がいまや幻の世界になってしまった」と思いを訴えた。橋爪さんは『東京家族』のジャンパーを着て登場し、挨拶を求められるとクルリと後ろを向いて背中に書かれた映画のタイトルをアピール。「ありがとうございました」と一言だけで挨拶を終えて会場を笑いに包んだ。吉行さんは「頼りにならない(苦笑)」とボヤきつつも、「緊張感があるけど柔らかい雰囲気の現場でした」と撮影を述懐。展示についても「見応えがありました。作った方の細かい気持ちが伝わって、私の心も入っていく感じでした」と笑顔で語った。また先日、中村勘三郎さんが亡くなった際、山田監督は歌舞伎役者を起用しての新作の構想があったことを明かしたが、その中での勘三郎さんが演じるはずだった役柄について「バカ殿です」と説明。この映画の企画については「松竹のものなので、まだ生きてますよ」と明かした。『東京家族』は2013年1月19日(土)より公開。■関連作品:東京家族 2013年1月19日より全国にて公開© 2013「東京家族」製作委員会
2012年12月15日山田洋次監督の81作目となる監督作『東京家族』の完成披露試写会が12日、都内で行われ、山田監督をはじめ、橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優ら“家族”が勢ぞろいした。名匠・小津安二郎の『東京物語』(1953)へのオマージュとして、現代を舞台に家族の絆を描いた監督生活50周年を記念する本作。山田監督は「ここにいる8人全員が主役。すてきな八重奏のアンサンブルを奏でてくれた」とキャスト陣をたたえた。その他の写真2012年5月の東京を舞台に、橋爪と吉行演じる老夫婦が、成長した子どもと会うため瀬戸内海の小島から上京する姿を通して、家族の絆や老い・死についてメッセージを投げかける本作。昨年の東日本大震災を受け、製作が約1年延期されただけに「お披露目の日を迎えて、本当に特別な感慨があります」と山田監督も感無量。この日は小津監督の110回目の誕生日でもあり「先祖の仕事を受け継ぎ、伝承しながら、この映画は完成した。感謝したい気持ちでいっぱい」。また、先日は2012年度文化勲章を受章し「ビックリしているが、映画界を代表し、章をいただこうと思う」と語った。主演を務める橋爪は「ぜひ皆さんの満足したお顔を見ることができれば」と上映を前に静かな自信。吉行とは3度目の夫婦役で「撮影が終わると、吉行さんと一緒に帰りそうになった」(橋爪)、「いい意味で緊張感なく共演できた」(吉行)と本当の夫婦のよう。「緊張で今も胸がいっぱい」(西村)、「誇りであり、今後大きな影響を与える作品」(夏川)、「撮影中は楽しくて、楽しくて。出演できた幸せをかみしめた」(中嶋)、「家族って本当にいいなと思える作品」(正蔵)とキャストたちは山田作品への強い思いを明かした。妻夫木にとっては、初めての山田組参加で「嬉しいと同時に、現場では緊張するんじゃないかと不安もあった」と告白。それでも「監督の丁寧な演出から、愛情を感じた。人間って、家族っていいなと思える作品なので、幸せの連鎖が生まれれば」と“山田マジック”にすっかり魅了された様子。恋人役で共演する蒼井は、『おとうと』以来2度目の山田組で「実家に帰ってきた感じ」。これにはベテラン俳優の橋爪も「うまいこと言うね」と感心していた。『東京家族』2013年1月19日(土)全国ロードショー
2012年12月13日『男はつらいよ』や『学校』シリーズの山田洋次監督の最新作『東京家族』の完成披露試写会が12月12日(水)に、東京・有楽町の丸の内ピカデリーにて都内で行われた。この日のイベントには、先日、文化勲章を受章した山田監督を始め、主演を務めた橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優たち本作で共に暮らした“家族”が勢揃いした。『東京家族』は2013年1月19日(土)より全国にて公開。■関連作品:東京家族 2013年1月19日より全国にて公開© 2013「東京家族」製作委員会
2012年12月12日山田洋次監督の81作目となる最新作『東京家族』の完成披露試写会が12月12日(水)に都内で行われ、山田監督を始め、主演を務める橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優ら“家族”が顔を揃えた。震災を受けて、当初の予定から1年延期しての製作及び完成に、山田監督は「本当に特別な感慨がある。ここにいる8人全員が主役であり、素晴らしい家族のアンサンブルを奏でてくれた」としみじみ語っていた。小津安二郎監督の不朽の名作『東京物語』をモチーフに、山田監督が2012年の東京を舞台に“今の家族”の物語を描いた本作。2012年5月、瀬戸内海の小島で暮らす平山周吉(橋爪さん)ととみこ(吉行さん)夫婦が上京する。東京の郊外で個人病院を営む長男・幸一(西村さん)、美容院経営者の長女・滋子(中嶋さん)、舞台美術の仕事をしている次男・昌次(妻夫木さん)たちは、東京滞在中は両親に楽しく過ごしてもらいたいと世話を焼くが、のんびりとした暮らしをしてきた2人とは、あまりにも生活のリズムが違い、家族の間には少しずつ隙間ができ始める…。橋爪さんと吉行さんは、今回で夫婦役を演じるのは3度目となり「撮影が終わると、吉行さんと一緒に帰りそうになるほど」(橋爪さん)、「でも私のこと、古女房だと思っているのか、ちっとも話しかけてくれない」(吉行さん)とさすがのコンビネーション。一方、山田組に初参加した妻夫木さんは「最初は緊張で演技ができないんじゃないかと思っていた。でも実際には丁寧な演出をしていただき、そこから監督の愛情を感じた」のだとか。その妻夫木さんと恋人役で共演した蒼井さんは「まるで実家に帰ってくる感覚」と『おとうと』以来2度目となった山田監督との仕事をふり返っていた。先日にはその功績が称えられ、2012年度文化勲章を受章した山田監督。「かなりびっくり。映画界を代表し、章をいただきましたが、いまの日本映画界は厳しい状況。今後も一丸となって頑張っていくと共に、国もしっかり(映画製作を)サポートしなきゃいけない」と巨匠になったいまもまだ、監督として邁進する姿勢を見せる。また、この日は小津安二郎監督の110回目の誕生日で「こうして『東京家族』が完成したのも、小津さんのおかげ。感謝したい気持ちでいっぱい」と挨拶した。『東京家族』は2013年1月19日(土)より全国にて公開。■関連作品:東京家族 2013年1月19日より全国にて公開© 2013「東京家族」製作委員会
2012年12月12日来年1月に最新作『東京家族』の公開を控える山田洋次監督が、12月1日(土)に東京のアップルストア銀座で開催される“Meet the Filmmaker”に登壇することが決定した。その他の画像“Meet the Filmmaker”は、これまでも海外のApple Sroreで開催されてきたイベントで、メリル・ストリープ、トム・ハンクス、ジェームス・キャメロン監督など豪華な面々が登壇し、その模様がPodcastで配信され、大きな反響を呼んできた。日本でもこれまでに、岩井俊二監督や阪本順二監督が登場したが、このたび映画界の巨匠、山田監督が登場する。本年度には、黒澤明監督、新藤兼人監督に次いで映画監督としては3人目となる文化勲章を受章し『幸福の黄色いハンカチ』や『男はつらいよ』シリーズなど、現代の“家族”と向き合い続けてきた山田監督の貴重なトークを聞ける絶好のチャンスで、CMプランナー・高崎卓馬も登壇し、普段から親交の深いというふたりの貴重なトークが繰り広げられる予定だ。『東京家族』は、東京に上京してきた橋爪功、吉行和子演じる夫婦とその家族の絆を描く物語。公開に先駆けて、本作の秘話が聞ける本イベントは12月1日(土)の15時からアップルストア銀座で開催され、誰でも無料で入場可能だ。『東京家族』2013年1月19日(土) 全国ロードショー山田洋次監督登壇“Meet the Filmmaker”12月1日(土) 15時からアップルストア銀座(東京都中央区銀座3-5-12 サヱグサビル本館)で開催入場無料(当日来場者多数の場合は入場できないこともございますので、ご了承ください)
2012年11月22日山田洋次監督の最新作『東京家族』の予告編映像が公開された。時代にあわせて変わっていく家族のあり方と、時を経ても変わらぬ家族の“絆”を描いた感動作だ。予告編『東京家族』の物語は、瀬戸内海の小さな島で暮らす周吉と妻とみこが息子たちが暮らす東京を訪れるところから始まる。個人病院を営む長男、美容院を経営する長女、舞台美術の仕事をしている次男はそれぞれに両親のことを想い、東京で快適に過ごしてもらいたいと願うが、生活のリズムがあまりに違うために関係はぎくしゃくしてしまう。本作がオマージュを捧げている小津安二郎監督作『東京物語』の舞台は、映画公開と同じ1953年だった。そして、本作の予告編ではまず「2012年“いま”を生きる家族の物語」というコピーが登場する。続いて、橋爪功と吉行和子が演じる老夫婦が東京で子どもたちと再会する場面と、西村雅彦、中嶋朋子、妻夫木聡が演じる子どもたちの日常が映し出される。また、妻夫木演じる昌次の恋人・間宮紀子(蒼井優)も登場。短い予告編ながら、俳優陣の会話のトーンや仕草まで山田監督の繊細な演出が行き届いているのがわかる。また映像には、東京スカイツリーやイルミネーションに彩られた巨大観覧車など、東京の“現在”を感じさせるロケーションも数多く登場。本作は名作のコピーや、古めかしいドラマではなく、2012年の観客のために作られた“現代の家族”を描く作品のようで、予告編のラストは「これは、あなたの物語です。」というコピーで締めくくられている。『東京家族』2013年1月19日(土) 全国ロードショー
2012年11月02日『家族』、『幸福の黄色いハンカチ』、『息子』、『学校』シリーズ、『おとうと』、そして『男はつらいよ』シリーズと、その時代、時代の家族を見つめ続け、先日にはその功績が称えられ、2012年度文化勲章を受章した山田洋二監督による最新作『東京家族』。小津安二郎監督の不朽の名作『東京物語』をモチーフに、山田監督が2012年の東京を舞台に“今の家族”の物語を描いた本作の待望の予告編が遂に解禁となった。2012年5月、瀬戸内海の小島で暮らす平山周吉(橋爪功)ととみこ(吉行和子)夫婦が上京。東京の郊外で個人病院を営む長男の幸一(西村雅彦)、美容院経営者の長女の滋子(中嶋朋子)、舞台美術の仕事をしている次男・昌次(妻夫木聡)たちは、東京滞在中は両親に楽しく過ごしてもらいたいと世話を焼くが、のんびりとした暮らしをしてきた2人とは、あまりにも生活のリズムが違い、家族の間には少しずつ隙間ができ始める…。山田監督にとって81作目となる最新作で描かれるのは、2012年現在を生きる家族の物語。今回公開となった予告編では、橋爪さん演じる周吉が妻夫木さん演じる昌次に「のう、昌次。母さん、死んだぞ」と言葉をかけ、泣くのをぐっとこらえていた妻夫木さんが思わず涙してしまうシーンからスタートする。上京してきた周吉、とみこに対する反応は同じ家族でも様々。そして平山夫妻を取り巻く家族の風景が、久石譲の音楽と共に丁寧に映し出され、予告編ラストには「親をもつ、子をもつ、すべての人へ―」というメッセージが流れる。小津安二郎監督が家族の絆と喪失を描いた『東京物語』から60年――。これはスクリーンの中の家族の物語ではなく、私たち一人一人の物語でもあるのだ。巨匠・山田洋二が紡ぎ出す、現代の“家族”の姿にあなたは何を思うだろうか?『東京家族』は2013年1月19日(土)より全国にて公開。※こちらの予告編映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:東京家族 2013年1月19日より全国にて公開© 2013「東京家族」製作委員会
2012年11月02日山田洋次監督の最新作『東京家族』の特別試写会が4日(木)に京都四條南座で行われ、舞台あいさつに山田監督が登壇した。その他の写真本作は、1953年の小津安二郎監督作『東京物語』へオマージュを捧げた作品で、橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優らをキャストに迎え、現代の家族の絆を描く。京都四條南座では、8月18日より山田監督の監督生活50周年を記念したイベントが連日行われており、『男はつらいよ』シリーズや『幸福の黄色いハンカチ』など全80作品を上映。イベント期間中の4日(木)に行なわれた『東京家族』の特別試写会には、3年ぶりの山田監督作を心待ちにしていた約500人の観客が集まり、山田監督が舞台あいさつを行った。山田監督は、「今日は、皆様がどういう風にこの映画を感じるか、判決を待つ被告のような気持ちでおります」とコメントし、さらに先日、世界の映画監督が投票で決める映画史上最も優れた作品に、本作のベースである小津監督の『東京物語』が選ばれたことについて、「2位の『市民ケーン』を抜いて1位になったと、世界中で話題になりました。時を越え、国を越えても、家族というものはやっかいなもんだという悩みを、世界中の人が共有できる、そういうところが評価されたのでしょうか」と話した。『東京家族』2013年1月19日(土)全国ロードショー
2012年10月05日監督生活50周年を迎える山田洋次監督の新作『東京家族』が来年1月に公開されるのを記念して、全50品目が入ったオリジナルおせちが、大丸松坂屋百貨店から販売されることが決定した。その他の写真映画は、“家族”をテーマにした作品を作り続けてきた山田監督が、巨匠・小津安二郎監督の傑作『東京物語』にオマージュを捧げた作品で、橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優らをキャストに、現代の家族の絆を描く。このたび販売されるオリジナルおせちは、近年、「新年を家族で迎えたい」「家族で過ごす時間を大切にしたい」といった家族回帰の傾向に対応し、おせちを拡充している大丸松坂屋百貨店が販売するもの。オリジナルおせちは、角うに、味付数の子、ローストビーフ、ローズサーモン、豚バラあぶり焼き、穴子昆布巻など全50品が入ったボリュームのある和・洋風3段で、10月3日(水)より12月中旬まで、大丸・松坂屋・関係百貨店19店舗で予約することができる。価格は税込21000円。また、オリジナルおせちの購入者には、抽選で100組200名に映画『東京家族』のペア・チケットがプレゼントされる。『東京家族』2013年1月19日(土)全国ロードショー
2012年10月01日NODA・MAP 第17回公演『エッグ』の制作発表が7月20日に行われ、作・演出の野田秀樹と出演の妻夫木聡、深津絵里、仲村トオルらが登壇した。NODA・MAP 第17回公演『エッグ』チケット情報本作は野田が芸術監督を務める東京・池袋の東京芸術劇場のリニューアルこけら落とし公演。スポーツと音楽というふたつの要素を中心にした作品だ。妻夫木がこの世にないスポーツの新人選手、仲村がベテラン選手を演じ、深津はシンガーソングライター役。重要な要素となる音楽は椎名林檎が担当する。「どのような作品にしたいか」と問われた野田は「不可解にして愉快、爽快で若い、老獪な芝居」と韻を踏んで表現。「この世に存在しないスポーツを描き、見る人が想像するという不可解。見事なキャスティングと自負する役者たちが自在に動く愉快、椎名さんの爽快な音楽。そして最近考え込んだようなものが多かった自分の芝居を壊すという意味の“若い”、とはいえ若い演出家にはつくれない作品をつくるという意味で老獪」と流れるように説明した。そこに共演の橋爪功が「野田作品は奇っ怪。音楽をテーマにするというのでミュージカルだと思って引き受けたら違った。自分が歌うシーンがなさそうなので不愉快」と切り返し笑いを誘った。今回でNODA・MAP3作目となる妻夫木は「野田さんはいつも、終わったあとも未来永劫その舞台の世界について想像し続けられるような作品をつくる方。今回も、自分も観客の方も見たことのない景色を見たいし、見せたいと思います」と意気込んだ。野田作品に初めて参加する仲村は「転校した学校でかくれんぼをしていて、うまく隠れすぎて見つけてもらえなかったところを、日が暮れたころにようやく見つけてもらった気分。泣きながらありがとうと抱きつきたいです」と独特の言い回しでこの作品に参加できる喜びを表現していた。深津はすでに椎名とレコーディングを始めているそうで「才能があるうえにやさしくかわいく、あげくの果てに頭がいい。彼女を通じて役作りが始まっていて、得した気分です」と椎名にべた惚れの様子。そんな椎名から寄せられた「唯一無二と書いてトクベツと読むこの声に、似合わない調べはありません」というコメントが読み上げられると、「この言葉を勇気に頑張りたい」と思いを新たにしていた。最後に振付師を演じる藤井隆がスポーツに掛けて「オリンピックイヤーに、池袋で野田さんのオリンピックが開かれます」ときれいにまとめて会場は笑いに包まれた。出演はほかに秋山菜津子、大倉孝二。公演は9月5日(水)から10月28日(日)まで東京芸術劇場プレイハウスにて上演。チケットは7月21日(土)10:00より一般発売開始。取材・文:釣木文恵
2012年07月20日山田洋次監督の最新作『東京家族』の製作報告会見が30日に東京・成城の東宝スタジオで開かれ、山田監督をはじめ、橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優が出席した。そのほかの情報名匠・小津安二郎の『東京物語』へのオマージュとして、現代を舞台に家族の絆を描いた、山田監督にとっては監督生活50周年を記念する作品。当初は 2011年4月にクランクインの予定だったが、東日本大震災の発生を受け、山田監督の意向によって、撮影が延期されていた。今年3月1日、正式にクランクインし、5月末に撮了を迎える。山田監督は「延期は正しかった。もしあのまま製作を続けていたら、とっても後悔していたはず。3.11という大惨事を無視することはできなかった」と断言。その上で「この国が今後どうなるのか。作品の最後に提示することができれば。本質的には人間喜劇で、キャストの皆さんの連帯と情愛のおかげで、楽しく仕事することができた」と手応えを示した。81本目のメガホン作だが「そもそも巨匠といわれる人は80本も作品を撮らないもの。今回、改めて小津安二郎がいかにすごいかしみじみ分かった」と語った。2012年5月の東京を舞台に、橋爪と吉行演じる老夫婦が、成長した子どもと会うため瀬戸内海の小島から上京する姿を通して、家族の絆や老い・死についてメッセージを投げかける。「思いもよらない大役。作品がダメだったら、監督のせいですけど(笑)」(橋爪)、「山田監督とは初めてのお仕事で、大緊張の毎日。同時に楽しく幸せな気持ち」(吉行)。老夫婦の次男・昌次(妻夫木)と、その恋人の紀子(蒼井)は被災地である福島でのボランティアで出会ったという設定。妻夫木は「親には面と向かって『ごめん』や『ありがとう』が言えないもの。橋爪さん演じる男親の厳しさ、吉行さんの女親の優しさが身に染みた」としみじみ。蒼井は大女優・原節子が演じた紀子役を受け継ぎ「大きすぎる役柄なので、意識してしまうと家から出れなくなってしまう(笑)。監督からも言われた通り、『感じること』を大切に演じたので、ぜひ寛大な心で受け止めてください」とアピールした。この日は日本映画界で最高齢の映画監督だった新藤兼人氏が100歳で死去したと報じられ、山田監督は「仰ぎ見る先輩がいなくなるのは、さみしいこと。地を這うような苦労をなさって映画を作った方」と追悼のコメントを出した。『東京家族』2013年1月全国ロードショー取材・文・写真:内田涼
2012年05月30日山田洋次監督の最新作『東京家族』の製作報告会見が5月30日(水)、東京・成城の東宝スタジオで行われ、山田監督を始め、橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優が出席した。同日、日本最高齢の映画監督だった新藤兼人監督(享年100歳)が亡くなったことが報じられ、山田監督は「仰ぎ見る先輩がいなくなるのはさみしいこと。地を這う思いで映画を作り、スクリーンから“肉声”が聞こえてくるような監督だった」と追悼の意を表した。山田監督にとって81作目のメガホンにして、監督生活50周年を記念した『東京家族』。当初は2011年4月のクランクインを予定していたが、東日本大震災の発生を受けて、山田監督の意向で撮影が延期されていた。小津安二郎の『東京家族』(1953)にオマージュを捧げ、震災後の2012年5月の東京を舞台に、老夫婦と次男坊の絆を通して、観る者に普遍的な家族愛を問いかける。山田監督は「延期は正しかった。3.11は無視できない大惨事だし、もしあのまま製作を始めたら、とても後悔していたはず」と述懐し、「日本という国がこの先どうなるのか…。作品の最後に提示できればと思った。本質的には人間喜劇」と確かな手応えを感じている様子だ。実力派俳優が顔を揃える本作だが、意外にも蒼井さんを除き“山田組”には初参加。主人公の老夫婦を演じる橋爪さんと吉行さんは「思いもよらない大役」(橋爪さん)、「大緊張の毎日」(吉行さん)とそれぞれふり返る。次男を演じる妻夫木さんは、山田組への参加を先輩俳優の永瀬正敏に報告したと言い「永瀬さんから『良かったな、勉強になるぞ』とメールをいただいた。大切にしたのはフィーリング」と満足そうな笑顔を見せた。一方、山田組に関しては“先輩”にあたる蒼井さんは「私だけロケ参加が1か月遅かったんですが、その間にすっかり抜かされていて、焦りました(笑)」と苦笑しきり。演じるヒロインの紀子は、往年の大女優である原節子が演じた役柄とあって「紀子は、私には重過ぎる名前。意識してしまうと家から出られなくなるので、新鮮な気持ちを心がけた。寛大な心で受け止めてください」と控えめなアピールながら、やはり自信をのぞかせた。『東京家族』は2013年1月、全国にて公開。■関連作品:東京家族■関連記事:山田洋次監督が「第二の故郷」柴又を練り歩き!『東京家族』製作は来年春に再開
2012年05月30日