「橋田文化財団」により1993年に創設された第32回『橋田賞』が発表された。橋田賞大賞は該当なし、橋田賞として日本テレビ系連続ドラマ『ブラッシュアップライフ』、TBS系単発ドラマ『ひとりぼっち―人と人をつなぐ愛の物語―』、連続テレビ小説『らんまん』 (NHK)のほか、個人として相葉雅紀、神木隆之介、北川景子、バカリズム、大下容子らが選出された。同賞は、日本人の心や人と人のふれあいを温かく取り上げてきた番組と人に対して顕彰助成するもの。作品名と受賞理由は以下の通り。■橋田賞『ブラッシュアップライフ』 (日本テレビ)緻密に練られた伏線と、軽妙なセリフの会話劇で、ドラマの面白さを再認識させた。俳優陣の演技も見事で、視聴者から熱い共感を呼ぶドラマに仕上がっていた。『ひとりぼっち―人と人をつなぐ愛の物語―』 (TBS)大切な人を失い、心を閉ざして生きていた青年が、人との出会いで人生に前向きになることができるという温かいテーマは、テレビドラマの原点を思い起こさせた。連続テレビ小説『らんまん』 (NHK)植物学者・牧野富太郎をモデルとした主人公とその妻の波乱万丈の生涯と、その周りに集まる人々を丁寧に描き、多くの人の心を動かした。相葉雅紀『ひとりぼっち―人と人をつなぐ愛の物語―』と『今日からヒットマン』(テレビ朝日)での熱演と、音楽番組やバラエティ番組での幅広い活躍が評価された。神木隆之介『らんまん』での植物学者・牧野富太郎をモデルとした魅力的な主人公の造形が見事だった。その演技力および長年の功績に対して。北川景子大河ドラマ『どうする家康』(NHK)でお市とその娘茶々の二役を見事に演じ分けた演技力、また『女神(テミス)の教室~リーガル青春白書~』(フジテレビ)で見せた演技の幅広さと、長年にわたる活躍に対して。バカリズム『ブラッシュアップライフ』でのアイデアにあふれたオリジナル脚本が見事。自然なセリフや巧みな構成で多くの視聴者の心をつかんだ。大下容子報道・情報番組に長年携わり、常に公正な姿勢で自身の名を冠した番組のメインキャスターを務めると共に、バラエティや特別番組へも出演し、放送業界へ貢献してきたことに対して。■橋田賞新人賞浜辺美波『らんまん』で主人公の妻役を健気に凛々しく好演。安定感のある落ち着いた演技で、明治の女性を青年期から壮年期まで見事に演じきった。趣里連続テレビ小説『ブギウギ』(NHK)での体当たりの演技に対して。歌も踊りも一生懸命に演じている姿は視聴者に感動を与えた。■橋田賞特別賞井上順音楽、ドラマ、バラエティと様々な分野で芸能活動を精力的にこなし、長年放送業界に貢献してきた功績に対して。■野村昭子賞2022年に亡くなった野村昭子さんのご遺族より当財団へいただいたご寄付をもとに設立された特別賞で、長いキャリアと確かな演技力で存在感を示す俳優を顕彰するもの。大方 斐紗子長年にわたり放送業界で幅広く活躍。バイプレーヤーとして映像作品には欠かせない存在であることに対して。■令和5年度橋田賞新人脚本賞入選作 長編、短編とも該当なし佳作 『嘘つきリーさん』安達あづさ『あなたに花が咲くように』平木健典『ニンベンに憂う』三谷武史
2024年03月31日電気代やガス代が徐々に値上げされ、光熱費の高騰に悩んでいるご家庭も多いのではないでしょうか。Instagramの投稿から、暑い夏ならではの節電・節ガステクニックを紹介します。暑い夏ならでは!今だからできる節電・節ガス対策夏にできる節電・節ガス対策を紹介しているのは、株式会社ライオンが運営している生活情報Webメディア「Lidea」の公式Instagramアカウント(lidea_lion)です。毎日の家事に役立つお洗濯やお掃除のコツや簡単で時短になるレシピ、食材を無駄にしないための適切な保存方法など、さまざまな情報を発信しています。Lidea公式Instagramアカウントの投稿によると、夏だからこそできる節電・節ガステクニックがあるとのこと。早速チェックしていきましょう。今日からはじめられる、簡単な節電・節ガスのテクニックお風呂ではお湯の温度をぬるめに、量は少なめに毎日暑く、汗をかく季節。お風呂に入ってすっきりしたいものですが、毎日湯船にお湯をはるとなると水道代やガス代が気になる人も多いのではないでしょうか。そこでおすすめなのが、温度はぬるめ、水量は少なめでお湯をわかすこと。寒い時期には熱めのお湯に肩まで浸かって温まりたいところですが、夏にはむしろぬるめのお湯の方が心地いいはず。水道代やガス代の節約にもつながります。トイレでは便座や洗浄水の温度を低めに設定トイレの便座や洗浄水も、夏場は温かくなくても大丈夫。むしろ温度が低くひんやりしている方が心地いいかもしれません。冷たくてもOKという場合には、電源をオフにしてしまうのもおすすめです。エアコンはこまめなフィルター掃除が大切エアコンのフィルターにほこりがたまっていると目詰まりを起こし、風の通りが悪くなって部屋を効率的に冷やせなくなり、余計に電気代がかかってしまいます。2週間に1回くらいの頻度でフィルターを外し、掃除機でほこりを吸いとるだけで電気代の節約になります。記録的な猛暑の日も多い今年の夏ですが、できるだけ涼しく過ごすためにはエアコン以外の工夫も大切です。日差しが強い日中には遮光カーテンやすだれを活用して日を遮ったり、エアコンだけでなく扇風機やサーキュレーターを使って風通しをよくしたりすることでより涼しく感じられるようになります。さわやかなミントの香りのルームスプレーやアロマ、涼しげな印象の風鈴の音を楽しむのも効果的。ルームウェアやパジャマ、寝具を夏仕様のアイテムにするのもおすすめです。吸水速乾効果のあるインナーを身につけ、手や腕・足を露出し襟元もゆったりと余裕のある服装にすると体感温度を下げられます。手足を水につけたり冷たいおしぼりでからだを拭いたりするほか、冷却効果のあるボディシートを首筋や脇の下、足のつけ根などに貼り付けるとさらに「ひんやり」を感じられるはず。暑さを我慢することなく涼しく過ごすため、ちょっとずつ工夫してみましょう!※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る ライオン Lidea - リディア(@lidea_lion)がシェアした投稿 [文・構成/grape編集部]
2023年08月19日電気やガスなど、相次ぐ値上げが家計を直撃し、頭を悩ませている家庭も多いのではないでしょうか。しかし、真夏にエアコンを切るなどの無理な節電は、熱中症の恐れがあり大変危険です。そんな暑い夏ならではの節電、節ガス対策を、ライオン株式会社のInstagramアカウント『ライオン Lidea - リディア』が紹介しています。夏の節電・節ガス対策同アカウントが紹介したのは、『お風呂』、『トイレ』、『エアコン』の3つの節約方法。どれも簡単なものばかりなので、今日から実践できますよ。1.お風呂のお湯の温度は低め&少なめにお風呂のお湯の温度は『低め』、量を『少なめ』に設定しましょう。夏は、少ない量のぬるめのお湯でも快適に入ることができます。※写真はイメージ2.トイレの設定温度を低めかOFFにトイレの便座や洗浄水の設定温度を低めかOFFにすることも、節電になるといいます。タイマー機能や節電機能を活用してもいいですね。3.エアコンのフィルターは2週間に1回掃除エアコンのフィルターが目詰まりを起こすと、稼働効率が悪くなり余計に電気を使ってしまいます。2週間に1回程度はフィルターを外し、掃除機でホコリを吸い取るといいでしょう。また、室内では遮光カーテンやすだれを活用することや、衣類を吸水速乾効果のあるものにするなど、涼しく感じる工夫を取り入れることも大切です。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る ライオン Lidea - リディア(@lidea_lion)がシェアした投稿 たとえ少しの工夫でも、毎日積み重ねることで大きな節約効果につながります。快適に過ごしながら実践できる、夏の節約方法。気になる人は、試してみてはいかがでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2023年07月21日あっという間に冬がやってきた感のある日本列島。ガス代の高騰が続くなか、「節ガス」は各家庭で必須の取り組みになるはずだ。知恵をアップデートして、楽しく賢く節約をーー!「電気料金の値上げ同様に、都市ガス各社のガス料金が軒並み上がっています。ウクライナ危機や記録的な円安などの影響で、原料の液化天然ガス(LNG)の価格上昇が続いているためです」こう話すのは、生活経済ジャーナリストの柏木理佳さん。「1カ月でガスを30立方メートル使用すると仮定した場合、東京ガスの’22年11月検針分のガス料金は6461円。前年同月の4935円と比べて、1526円も高くなる計算です」そして、この値上げの傾向は「少なくとも’23年前半あたりまでは変わらないでしょう」と柏木さん。使用量が前年同様でも支出増。しかも、これから寒くなって使用量が増えることも予測され、想定外の大出費になる恐れが……。そこで柏木さんと、節約ライターの三木千奈さんの2人の節約スペシャリストが、冬の“賢い節ガス”7か条を教えてくれた。■お風呂の節ガス【1】入るなら17時までに済ませる「夕方以降の冷え込みが厳しくなる季節。まず、お風呂に入る時間帯は、17時台もしくは日の入りまでと決めましょう」と柏木さん。夜遅い時間帯だと温水器の設定温度を41~43度にしたくなるところを、まだ日が残る時間帯であれば「設定温度が38~40度でも、寒い思いをすることが少ないと思います」。電気・ガス比較サイト「エネチェンジ」発表のデータを編集部で試算したところ、次のような節ガスの目安を得られた。1人1日15分×365日、シャワーを使用した場合、湯温の設定を3度下げると、家族3人なら「年間1万1496円の節ガス」に。入浴時間自体の短縮が効果的と説明するのは、三木さんだ。「シャワーを使うのは『5分』と決めておくなど、家族で“時短目標”を決めれば、無理なく節ガスできます。ダラダラと長い入浴ほど、ガス代がかさみます」長いと追いだきもしがちに……。「1回くらい追いだきしてもいいや、という小さな甘えが積み重なると、大きな支出に。『追いだきはしない』を基準に考えて」【2】お風呂を出るときにホットタオルで体を拭くさらには、「節水=節ガスと覚えるべし」と三木さん。シャワーヘッドで、節水機能が充実した商品を選ぶのもいい。「お風呂から出る際、熱い湯につけてしぼったタオルでホットタオルの要領で体を拭くと、寒いからと温かいシャワーを浴び続ける必要がなくなります」(柏木さん)【3】ソープやシャンプーの使用量を減らすボディソープの使用量は「1人ワンプッシュで十分」と三木さん。「たくさんボディソープをつけてしまえば、それだけ洗い流すのに時間がかかります。シャワーを出している時間が長くなれば、当然ガス代がかかります」柏木さんは、お風呂掃除用洗剤は「不要」だと説く。「気温の高い時間帯に、手持ちブラシなどを使ってお掃除すれば、よほど汚れている場合以外は、水でも落ちます。ブラシがあれば洗剤もいらないくらいです」■キッチンの節ガス【4】下ゆでは「レンジアップ」で「調理の下ごしらえでは、電子レンジを使いましょう」と三木さん。経済産業省・資源エネルギー庁の調査では、じゃがいもや里芋など根菜の下ごしらえにガスコンロを使用した場合(9.48立方メートル)は年間約1540円のガス代がかかるが、電子レンジ使用の場合(22.01キロワット時)は年間約590円と、年間約950円もの節約になるという。「シリコンスチーマーを器にして、野菜を入れ、軽くかける程度に水をまぶしてレンジアップ(=ガスゼロ)しましょう。さらにアイラップを使用することで、洗い物を減らすことも」【5】炊飯器でおでんもゆで卵も作る炊飯器も、工夫次第で節ガスになると三木さん。「ゆで卵3つなら、お米を炊くときにといだお米の上に1個ずつアルミホイルにくるんだ生卵を置き、ふつうに『炊飯』ボタンでOK。固ゆで卵の状態に仕上がります。同じ要領で、じゃがいもなどの根菜も、ホイルして炊飯器で炊飯と同時にできます。また、鍋だと長く煮込む必要があるおでんも、炊飯器でおいしくできますよ」ほかにも、圧力鍋を導入すれば「大幅に時短でき、節ガスになる」という。「カレーなどは30~40分煮込まなければという場面で、わずか10分程度で調理でき、4分の1の時間で済んでしまうんです」また、落とし蓋を使っての余熱調理も効果的だそう。「いわゆる“味しみ”状態にするには、煮込んで長く『熱する』より、火を止めて『寝かせておく』ことが重要です。煮びたしもレンジアップで熱して、冷ましてから冷蔵庫に入れれば、味がしみます。冷製煮びたしの完成です」【6】とにかく野菜は細かく切る一方、食材の工夫に重きを置くのは柏木さん。「煮物、炒め物の野菜は、細かく切ることで、火の通りが早くなります。また、大根は加熱しなくとも、大根おろしにして食べるなど、食べ方の工夫で節ガスできます」さらに、フライパンを洗った後の水滴は、すぐキッチンペーパーなどで拭き取れば、「火にかけて水滴を蒸発させる時間を節ガスできる」という。■ガスストーブの節ガス【7】ジョイントマットで窓の下部をふさぐガスストーブの使用を抑えるには、以下の方法があるとお2人。「ジョイントマットで窓の下部をふさぐと、断熱でガスストーブの使用を抑えられます」(柏木さん)「食卓でIH卓上コンロなどを使って鍋をすれば、部屋全体が温まりストーブいらず」(三木さん)これらの“節ガス”法を試して、この冬、体もお財布も温かく!
2022年11月04日染色加工業大手セイショク株式会社は、布のアップサイクルプロジェクトNUNOUS[ニューノス]と、2名のデザイナー(橋田 規子、大木 陽平)とのコラボレーションアイテムをインテリアライフスタイル2022(期間:2022年6月1日~6月3日、於:東京ビッグサイト西ホール E002)にて発表。デザイナーのアイディアの詰まったアイテム群「Morph into a cat & kitties」「Life with a bird」「Basket」「Book cover」「necklace」「pierced earring」「Bangle」を2022年8月5日(金)より順次、NUNOUSオンラインショップにて発売いたしました。活用されていない布をアップサイクルNUNOUS(R)[ニューノス]は、活用されていない布を、アップサイクルするプロジェクト。綿、麻、毛、ポリエステルなど様々な繊維が混ざった布に、サトウキビの非可食成分から抽出したバイオポリマーを含侵させる独自の特許製法(※)で、布素材の美しさを引き出しました。柔らかな表面ながら堅牢な「STONE」。丈夫でしなやかな「SKIN」。布らしい質感と、布にはない特性を合わせもつ素材です。社会問題ともなっている、大量に発生する繊維廃材を「美しく見える化」。持続可能な社会に向けて、建築、木工、ファッション、印刷等の様々な分野に、新しい価値を提供します。■コラボレーションデザイナープロフィール<橋田 規子>芝浦工業大学 デザイン工学部 デザイン工学科 プロダクトデザイン領域 教授 博士(工学)プロダクトデザイナー/NORIKO HASHIDA DESIGN 主宰/グッドデザイン賞審査委員iF DESIGN AWARD、Red Dot Design Award等、受賞歴多数。<大木 陽平>デザインオフィスnendoを経て、idとして活動した後、2019年にsideを設立。様々なカテゴリーのデザインを手がける。The Design Plus Award、Red Dot Design Award等、受賞歴多数。 (画像はプレスリリースより)【参考】※公式サイト
2022年08月03日7月11日、政府は、都市ガスの節約を呼びかける「節ガス要請制度」の導入に向けた準備をしていることを発表した。そのきっかけは、ロシアのウクライナ侵攻が長引くなか、冬場に向けてガスの供給が逼迫する恐れが出たこと。日本は原料となる液化天然ガス(LNG)を輸入に頼っていて、そのうち1割がロシア産。LNGは6割が発電に、残りの4割が都市ガスに利用されている。今はまだ都市ガスの供給は逼迫していないが、もし、LNGの供給がストップしたら、電力だけでなく日常生活に欠かせない都市ガスにも影響が出てくる。「’21年1月からもうすでに、都市ガス代は月額1500円値上がりしました。まだ光熱費は値上がりし続けるので、少しでも節約するのなら、暖房の需要が高まる冬が来る前に、ご家族で『節ガス』『節電』の習慣をつけておくと、光熱費の負担を減らすことができます」そうアドバイスするのは、節約アドバイザーの丸山晴美さん。耳慣れない言葉でもある「節ガス」。ガス器具やプロパンガスの販売を行う大洋商事(横浜市)リフォーム事業部の園田詩織さんは、「家庭でいちばんガスを使うのはお風呂なので、給湯器の使い方を工夫すると、『節ガス』だけでなく『節水』にもつながります」と語る。そこで、家庭でできる「節ガスワザ」を2人に教えてもらった。■シャワーの湯温と使用時間を減らすだけで年間2万円減に【1】シャワーの使用時間を短かくする最も無駄が多いのがお風呂で、特にシャワーを流しながら体を洗っている人は、それをやめるだけでもバツグンの効果が出てくる。「シャワーの使用時間を短かくすること。4人家族の場合、1人あたり“2分”シャワーの使用時間を減らすと年間1万~2万円の節約につながります。シャワーは15~17分程度流し続けるだけで、浴槽いっぱいになるほどお湯を使ってしまうので注意が必要」(園田さん)朝シャワーが習慣になっている人は、これを機会に変えてみよう。【2】湯温設定を“2度”下げ、張る湯を浴槽の半分にするまた、お湯張りのときも節ガスの工夫がある。お湯の設定温度を“2度”下げ、かつお湯を張る深さを浴槽の半分のところまでにすると、年間2000~3000円の節約につながるという。【3】2リットルのペットボトルに水を入れて浴槽に沈める「浴槽になみなみとお湯を張ると、つかったときにあふれてしまうので、もったいない。どうしても肩までつかりたいという人は、2リットルのペットボトルにお水を入れてそれを浴槽に沈めると、少ないお湯でも肩までつかることができますよ」(園田さん)【4】1日2回の追いだきを1回にする家族が入るたびに「追いだき」機能を使っている人も、要注意。1日2回追いだきしていたのを1回にするだけでも年間2000~3000円の節約につながるそうなので、一度お湯を沸かしたら家族が続けて入るように協力しよう。【5】保温シートを活用するせっかく沸かしたお湯も冷ましてしまっては意味がない。フタがついている浴槽もあるが、ホームセンターなどで売っている保温シートを活用しても効果があるという。無駄な蒸発を防ぐためにも、シャワー中でもフタをするとよい。■電子レンジを効率的に使い、煮込み物は中火で調理【6】ゆでないで電子レンジで加熱する台所での節ガスを考えると、丸山さんは「野菜の下ごしらえはほとんど電子レンジを活用する」のがいいという。「とうもろこしやブロッコリー、ほうれん草のおひたし、じゃがバターなども、ゆでないで電子レンジで加熱しています。特にブロッコリーなどは、鍋でゆでると、トータル10分ぐらい時間がかかってしまいますが、電子レンジでも使えるポリ袋に入れてチンすれば2~3分ぐらいでホクホクに仕上がりますよ」(丸山さん)また、100円ショップなどには、電子レンジで使える調理器具が売っているので、それを使えば時短かつ省エネ料理ができる。「蒸し野菜なども専用の容器に入れてレンチンして、そのまま保存しています。刻んだピーマンにツナを混ぜる無限ピーマンもわが家ではレンチンです。また、パスタやうどんを食べる人も多いと思いますが、乾めんを1時間ぐらい水にひたしてから1分程度ゆでると、節ガスになります」(丸山さん)【7】鍋底より火を大きくしないカレーや煮込みなど鍋で料理をするときは、鍋底より火を大きくしないように。強火より中火にするように心がけるだけでも効果があるという。「鍋も底が広めの鍋を使うことで節ガスになります。底に火が当たるだけで熱伝導が起きて、少しの火でも鍋全体に熱が伝わりやすくなります」(園田さん)【8】やかんではなく電気ケトルを使う東京ガスによると、15度の水を2リットル沸かす場合、中火だと約2.1円、強火だと約2.3円かかるという。コーヒーやお茶を飲むとき、やかんでお湯を沸かさないで電気ケトルを使うとガス代は0円。飲む分だけ沸かせば数分で沸くので、電気代も抑えられる。【9】バーナーキャップをこまめに掃除する気づきにくいのは、ガスコンロのお手入れ。五徳だけでなく、バーナーキャップをこまめに掃除すると、熱効率がよくなって、余分なガスを使わなくてすむと園田さんは言う。【10】食洗機を導入する調理の後の食器洗いも重要。お湯を出しっぱなしにして食器を洗わないのは鉄則だが、油汚れなどのしつこい汚れを落とすために食洗機を導入するのも手。「最近の食洗機は高性能タイプが多く、少ないお湯でもしっかり汚れが落ちます。これを機会に食洗機を導入することをお勧めします」(丸山さん)家族で協力して、節ガス生活を習慣化させて、冬場に備えよう!
2022年08月03日「橋田先生の臨終の場から、その後の葬儀、骨上げにも立ち会って、ずっと泣きっぱなしの私だったけど、最も悲しみを痛感したのは、一周忌から2カ月ほどした今年の6月半ばに、先生の遺骨を持って客船の『飛鳥II』に乗ったとき。もう、船へのタラップを上るところからダメだった。何度も歩いた通路を過ぎて、懐かしい客室にたどり着くまでずっと涙が止まらない。思い返せば、私、一人でこの船に乗ったことがないのよ。いつも橋田先生と一緒だった。それから先生の写真を、思い出の客室に飾って眺めていたら、『ピン子。今日は、揺れそうじゃない?』どこからか、そんな声が聞こえてきそうで。実はあの人、揺れるの大好きだったの。そんな、私だけに見せていた少女みたいな姿を思い出したら、また泣けてきて。それが、“美談の裏側”だって?ふざけるんじゃないわよ。私は何を言われてもいい。でも、生前から『葬儀は簡素に』と言い続けてきた先生の遺志まで汚すのは絶対に許せない」インタビューは、思いがけず、怒りの言葉から始まった。8月4日に主演を務める朗読劇『すぐ死ぬんだから』を控える泉ピン子(74)。ピン子の育ての親であり、代表作でもある『おしん』(NHK)や『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)などで知られる脚本家の橋田壽賀子さんが95歳で天寿を全うしたのが昨年4月4日。女優と脚本家の関係を超え、同じ熱海に住んで「ママ」「ピン子」と呼び合う2人の交流ぶりは、周知のとおり。ところが、この飛鳥乗船前に出た「『泉ピン子』ご乱心『橋田壽賀子の遺骨を海に』美談の裏側」(『週刊新潮』6月23日号)という記事では、橋田さん側の関係者の言葉として、葬儀はけっして簡素ではなかったことや、《そもそもピン子さんは壽賀子さんの遺骨を持っていません。なにをまくつもりなのか。魚の骨でもまくのでしょうか》《世間の注目を集めて、自分を売り込みたいのでしょうか》といった証言が綴られていた。「飛鳥に先生の遺骨を持って乗ったのは、私と先生とのケジメ。恩師であり、数少ない芸能界の味方であった人との決別の思いでした。『ママ、これで悔いないよね』というのと、私自身、いつまでも泣いてるんじゃなくて、前に進まなきゃいけない。だから本来なら、自分の中だけで済ませればよかったものでした。ただ、先生の骨と魚の骨を一緒にしたあの記事はあんまりだと思って、苦慮した末に飛鳥の映像も公開したんです。私が骨を持っていない!?誰が言ってるの。だって葬儀後のお骨上げの場で、私、みんなの前で承諾を得ていただいたんですから。橋田壽賀子で売名!?もう十分売れてるし(笑)、今度の朗読劇の舞台で、それこそ仕事でも終活に入ろうという私が、なんでいまさら名前を売らなきゃいけないのよ。そうそう。お骨上げの場には、TBSの人間もいたから、話を聞くといいわよ」言うや、その場で自身のスマホを取り出し連絡先をタップする。電話越しに『渡る世間は鬼ばかり』のディレクターでもあった荒井光明さんは語り始めた。「まず、橋田先生のお亡くなりになった日にピン子さんから連絡をいただき、先生のご自宅にも伺いましたし、その後の葬儀やお骨上げにも参列いたしました。お骨上げでは、30人弱の方がいらしたでしょうか。ピン子さんが泣きながら、大きな声で『私、先生のお骨をいただきたいんです』と満座の前で言うと、全員がうなずかれるのを確認してから、先生のお骨を少しばかり持っていかれました。その場で、お口に入れたりもされていましたよ」ピン子は言う。「ママの骨を食べたのは、自分の体の一部になってもらいたかった。そしたら、うちの夫が言うのよ。『骨はカルシウムだから、食べても尿になって排出されるだけ』医者って、空気読めないというか、なんだかなぁ(笑)。私、両親とも早くに死に別れてます。でも、やっぱり、橋田先生との別れが親とのときよりきつかったのは、長く仕事を一緒にしてきたからだと、改めて思いました。一人の作家の作品に1千本以上出演ですからね。だから、あの記事は悔しかった。だって、日本中の人が、私とママが北極まで一緒に行ったのを見てるんだから。でも、私がひどく憤っていると、上(天国)から、『ピン子。こんなもんだよ』と、また、あのいつものママの声が聞こえてくるのよ」【中編】泉ピン子語ったえなりかずきの“共演拒否”騒動への思い「悪口を言われても気にしない」へ続く
2022年07月31日『稲垣潤一 フレンチ・バージョン vol.2 ~オンド・マルトノ 原田節を迎えて~』が2022年10月15日(土)にタウンニュースホール (神奈川県秦野市)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 ⼤剛)にて6月28日(火)より発売開始です。カンフェティで6月28日(火)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ モンマルトルの丘に吹く風のように、フランス生まれの神秘的な響きを奏でる世界的オンド・マルトノ奏者の原田 節(はらだ たかし)を迎えて拓く、稲垣潤一の新境地。出演者プロフィール●稲垣潤一(ヴォーカル) Junnichi Inagaki1953年7月9日生まれ。仙台市出身。中学時代から本格的なバンド活動を始める。高校卒業後、ライブハウス、ディスコ、米軍キャンプなど様々な場所でライブ活動をする中、ドラムを叩きながらのボーカルというスタイルで注目を浴び、1982年「雨のリグレット」でデビュー。「ドラマティック・レイン」(1982)や「夏のクラクション」(1983)「クリスマスキャロルの頃には」(1992)他、数々のヒット曲で日本を代表するAORシンガーとしての地位を確立。2016年から「コンセプトライブ」を行う。「男と女」5作の中からセレクトしたアルバム、2019年8月「あの夏の風のように TWO HEARTS TWO VOICES」、2019年11月「オリオン瞬くあの街で TWO HEARTS TWO VOICES」を発売。デビュー40周年を迎えた2022年1月に、ピアノとのコラボレーションアルバム「Forever Yours Vol.1」、3月30日には新曲2曲を収録した40周年企画アルバム「稲垣潤一meets林哲司」を発売。1983年 日本レコード大賞 ベストアルバム賞(「SHYLIGHTS」)1986年 日本レコード大賞 ベストアルバム賞(「REALISTIC」)1987年 TBS日本作曲大賞 大賞受賞(「思い出のビーチクラブ」)1993年 日本ゴールドディスク大賞(「クリスマスキャロルの頃には」)2009年 日本レコード大賞 企画賞受賞(「男と女」「男と女2」)2011年 第1回東北グッドエイジャー賞 受賞オフィシャルTwitter @JI_hotclubオフィシャルサイト j-inagaki.net/●原田 節(オンド・マルトノ)Takashi Harada三歳よりヴァイオリン、七歳よりピアノを始める。強烈な自己表現能力に優れたオンド・マルトノとの出会いを期に、慶應義塾大学経済学部を卒業後渡仏、パリ国立高等音楽院(コンセルヴァトワール)オンド・マルトノ科を首席で卒業。オンド・マルトノ演奏家としての積極的な演奏活動を開始した。特に20世 紀を代表するフランスの作曲家故オリヴィエ・メシアン作曲[トゥランガリーラ交響曲]のソリストとしての演奏会は、カーネギーホール、ベルリンフィルハーモニーホール、シャンゼリゼ劇場、パリ・オペラ座、ミラノ・スカラ座といった主要な劇場で20ヶ国330公演を超えた。また 同曲をオランダ王立コンセルトヘボー管と録音したCDはフランス・ディアパゾンドール賞を受賞するなど、世界的な評価を確固たるものとしている。作曲家としての代表作には、オンド・マルトノ協奏曲[薄暮、光たゆたふ時]、邦楽器アンサンブルのための[恍惚のスケッチ]、組曲[オリーブの雨]などがあるが、1990年代より、テレビCF音楽に請われて参加したことをきっかけに、アニメや映画音楽などの影像とコラボする音楽とも関わりが深い。2002年制作の劇場用長編アニメ[パルムの樹]のサントラ盤は独特なサウンドで高評を得ており、[マリオネット]では2007年ブリッケンリッジ映画祭(米国コロラド)で最優秀音楽賞を受賞。またグローバル音楽奨励賞、出光音楽賞、飛騨古川音楽大賞奨励賞、横浜文化奨励賞、ミュージック・ペンクラブ賞など受賞も多数。オフィシャルサイト 公演概要『稲垣潤一 フレンチ・バージョン vol.2 ~オンド・マルトノ 原田節を迎えて~』公演日:2022年10月15日(土)13:30開場/14:00開演会場:タウンニュースホール(神奈川県秦野市南矢名1-5-13)■出演者稲垣潤一 / 原田節■チケット料金前売:9,000円当日:9,500円(全席指定・税込)主催: タウンニュース・エンターテイメント株式会社 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年06月23日俳優の東山紀之が、「第30回橋田賞」で橋田賞を受賞し10日、都内で行われた授賞式に登壇した。脚本家・橋田壽賀子さんが理事を務めていた橋田文化財団が主催し、日本人の心や人と人とのふれあいを温かくとりあげてきた番組と人に贈られる同賞。東山は、テレビ朝日『刑事7人』、『サンデーLIVE!!』などドラマ・MCと長年にわたって幅広く活躍し、橋田作品(TBS『御いのち』『源氏物語』など)の心の中のヒーローとしても活躍してきたとして受賞した。東山は「先生にさまざまな出会いを作っていただきました」と橋田さんに感謝し、「今日お会いできなくて本当に残念です」と心境を吐露した。そして、「『源氏物語』では、正直言いますと、脚本を初めて読んだときにこれはヤバいなと。あまりの長台詞に逃げ出そうと思って旅先まで考えていたんですけど、逃げたら橋田先生、石井ふく子先生、メリーさんにこっぴどく怒られるなと思ってその恐怖に耐えることができずとどまった次第です」と優しい笑顔を見せながら振り返り、「あのときに逃げ出さなかったから今ここに立てている。今後もさまざまなことがあると思いますが、逃げ出さずに頑張っていきたいと思います」と決意を語った。○「第30回橋田賞」受賞一覧■橋田賞大賞該当なし■橋田賞『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』(NHK)『日本沈没-希望のひと-』(TBS)橋本裕志(脚本家)東山紀之(俳優)中田喜子(俳優)仲野太賀(俳優)井上貴博(アナウンサー)■橋田賞新人賞杉咲花(俳優)吉沢亮(俳優)
2022年05月10日難しい戦いである。『NTTジャパンラグビー リーグワン 2022』第16節で埼玉ワイルドナイツ×クボタスピアーズ船橋・東京ベイがキックオフを迎える。S東京ベイは12勝3敗・勝点58の2位で埼玉WKは13勝2敗・勝点57の3位。そう、最終節で対戦した両軍が2週間後、『NTTジャパンラグビー リーグワン 2022 プレーオフトーナメント』準決勝で再び顔を合わせるのだ。試合前日、2連戦となることが確定した。5位・トヨタヴェルブリッツ×首位・東京サンゴリアスはトヨタVから新型コロナウイルス陽性者が出て中止に。正式発表は後日となるが、東京SGの1位突破が事実上決まった。これでS東京ベイと埼玉WKの逆転1位の可能性が消えた。これは難しい。逆転1位がなくなっても勝利を目指すのは当たり前だ。だが、だからと言って手の内をすべてさらけ出すのは『NTTリーグワン プレーオフトーナメント』を考えても得策ではない。もちろん余力を残して勝てるほど甘い相手でもない。しかも、両軍は国立競技場での栄えあるオープニングゲームを戦うはずだった。周知の通り、埼玉WKにコロナ陽性者が続出し、試合2日前に中止となった。華々しい開幕戦へモチベーションを高めていた両軍のコーチングスタッフ・選手たちのこのカードにかける思いは強いことだろう。3位の埼玉WKだが、実際の試合では唯一の無敗をキープしている。しかし、最後の『トップリーグ』王者は盤石の戦いぶりを見せ付けているわけではない。第11節・静岡ブルーレヴズ戦は80分にFWが近場を攻め続けてNO8ジャック・コーネルセンがトライ、SO松田力也のCGで25-24と劇的逆転勝利を飾った。第12節・シャイニングアークス東京ベイ浦安戦は前半を0-10で折り返し、後半5分で逆転したものの最終的には31-24とボーナスポイント獲得はならなかった。続くコベルコ神戸スティーラーズ戦も取って取られてのシーソーゲームから65分には30-17と突き放したが、終わってみれば37-31。神戸Sのモールに最後まで苦しんだ。初の4強入りを目論む横浜キヤノンイーグルスとの第14節は前半、ラインアウトやスクラム、セットプレーで後手を踏み、3-17。後半に入ると一転埼玉WKがペースを掴んだ。46分、松田のPGでスコアすると、1分後にはオーストラリア代表WTBマリカ・コロインペテが独走トライ。52分に3点を追加し、55分には前半苦しんだスクラムを逆に押し込み、CTBディラン・ライリーが抜け出して逆転。69分ラインアウトからモールへつなぎHO坂手淳史主将がインゴールにボールを運ぶと、79分は相手のパスの乱れを見逃さなかったFB野口竜司が大きくボールを運び、最後はライリーがトライ。前半と後半、異なるゲーム展開で33-24と逆転したのだ。グリーンロケッツ東葛との前節はPRダニエル・ペレズとFB丹治辰碩が『リーグワン』デビュー、40歳のLOヒーナン ダニエル、HO下釜優次、SH高城佑太らが今季初出場を果たすなどメンバーを入れ替えながら、39-10ときっちり勝利。試合後、ロビー・ディーンズ監督は「今日このような結果を得られてうれしく思う。チーム全体で非常にいいパフォーマンスをしてくれた。とくにゲームキャプテンを務めたジャック・コーネルセン、山沢拓也は、チャレンジングな天候の中でチームをうまくコントロールし、勝利に導いてくれた」と選手たちを称えた。メンバーを入れ替えて臨んだ意図を問われると、こう答えた。「大きくメンバーを変えたのは、すでに我々はプレーオフ進出を決めていたから。このタイミングでメンバーをリフレッシュさせたい狙いもあった。同時に試合時間が少なかった選手たちにプレータイム、ゲームタイムを与えるという意味でも、いい試合になった。また普段出ている選手、経験値のある選手たちがチームをサポートする役回りに回ったこともチームにとっても非常にポジティブなことになった」2連戦となる可能性が高いS東京ベイ戦について質問が飛ぶと、ディーンズ監督はこのように返した。「連戦になる可能性もある。ただ、プレーオフに向けてワイルドナイツのチームとしていい準備をしていきたい。スピアーズは非常にいいチーム、いいラグビーをして相手にプレッシャーをかけたい。ただプレーオフに向けていい準備をしていきたい。フィジカル、メンタルともに、いい準備をして次の試合、またその次へとステップアップして臨みたい」一方、S東京ベイも調子を上げてきた。第12節は第5節で50-21と完勝した横浜Eにリベンジされた。14-10とリードし前半を折り返したが、49分にはFL末永健雄がシンビン(10分間の一時退場)となり、横浜Eのプレッシャーの前にペナルティを連発。接点への出足の鋭さと運動量で後手に回り、21-30と逆転勝ちを許したのだった。第13節・GR東葛戦は横浜E戦のうっ憤を晴らすかのようなトライラッシュを披露。SH谷口和洋の4トライや立命館大を卒業したばかりのWTB木田晴斗のデビュー戦初トライなど11トライを叩き込んで71-41。第14節は第3節で22-27と屈した神戸Sを相手に40-32と借りを返した。千葉ダービーであり、東京ベイダービーでもある第15節・SA浦安戦でS東京ベイはギアを一段上げた。10点を追う展開となった24分、木田がデビュー戦に続きトライを決めると、後半早々にFBゲラード・ファンデンヒーファーが守備網を破り同点に追い付き、第14節に戦線復帰した元ワラビーズ司令塔のSOバーナード・フォーリーのCGで逆転。52分にはフォーリーのキックパスを受けた新人CTBハラトア・ヴァイレアがデビュー2戦目で初トライ。70分フォーリーのオフロードパスを受けた2020年度卒のルーキーWTB根塚洸雅が決定力を見せ、74分には連続攻撃からフォーリーがとどめのトライ。CGも成功させて40-13と5ポイントを奪取した。第5節以来の戦線復帰となったLOヘル ウヴェが存在感を発揮すれば、2020年度卒の新人SH藤原忍も先発でテンポよくパスを供給。主軸と新人、両輪ががっちり噛み合っているのだ。ディーンズ監督と同様にS東京ベイのフラン・ルディケHCも「ワイルドナイツといい戦いができるのを楽しみにしている。準決勝は何週間か後、まずは来週のゲームにフォーカスしていきたい」と一戦必勝を誓った。両チームの試合登録メンバーは以下の通り。【埼玉WK】1稲垣啓太、2坂手淳史、3平野翔平、4ヒーナン ダニエル、5ジョージ・クルーズ、6大西樹、7ラクラン・ボーシェー、8ジャック・コーネルセン、9内田啓介、10松田力也、11マリカ・コロインベテ、12ハドレー・パークス、13ディラン・ライリー、14竹山晃暉、15野口竜司、16堀江翔太、17クレイグ・ミラー、18ヴァル アサエリ愛、19マーク・アボット、20布巻峻介、21小山大輝、22山沢拓也、23セミシ・トゥポウ【S東京ベイ】1海士広大、2杉本博昭、3北川賢吾、4ヘル ウヴェ、5デーヴィッド・ブルブリング、6ピーター・ラピース・ラブスカフニ、7末永健雄、8ファウルア・マキシ、9谷口和洋、10岸岡智樹、11木田晴斗、12立川理道、13ハラトア・ヴァイレア、14根塚洸雅、15ゲラード・ファンデンヒーファー、16大塚健太郎、17山本剣士、18才田智、19青木祐樹、20千葉雄太、21藤原忍、22テアウパ シオネ、23金秀隆ほぼベストメンバーと言える布陣を揃える埼玉WKに対して、S東京ベイはSOフォーリーをはじめHOジャバ・ブレグバゼやPRオペティ・ヘル、LOルアン・ボタ、CTBライアン・クロッティを欠くのが気になる。ただS東京ベイは第9節、主力5枚落ちながら東京SGと29-33の熱戦を繰り広げている。東京SG、埼玉WKに追い付け追い越せとで選手層を厚くしているのだ。果たして、最終節で先勝するのは、そして2週間後に準決勝を突破するのは埼玉WKか、S東京ベイか。『NTTリーグワン2022』第16節・埼玉WK×S東京ベイは5月7日(土)・熊谷スポーツ文化公園ラグビー場、『NTTリーグワン2022 プレーオフトーナメント』準決勝・2位×3位は5月22日(日)・秩父宮ラグビー場にてキックオフ。最終節の模様はテレビ埼玉、準決勝はBS日テレにて生中継。『NTTリーグワン2022 プレーオフトーナメント』準決勝のチケットは5月12日(木)一般発売、決勝・3位決定戦のチケットは5月10日(火)よりJAPAN RUGBY SAKURA CLUB/JRFU メンバーズ先行抽選がスタート。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)NTTジャパンラグビー リーグワン 2022 プレーオフトーナメントのチケット情報ジャパンラグビー リーグワン 特設ページジャパンラグビー リーグワン 2022 観戦ガイド
2022年05月06日@エトラちゃんは見た!さんの『義母のせいで結婚式を中止にした話』第7話を紹介します。アカネの様子を見に行ったユリ。カウンセラーのユリがアカネの話を聞くことになったようですが…?アカネの話を聞くことに出典:lamire話を聞くことにした理由出典:lamire思い当たること出典:lamireすると、アカネが…?出典:lamireアカネが話しはじめた…出典:lamireユリに自分の想いを話し始めたアカネ。どうして指輪を投げてしまったのでしょうか…?(lamile編集部)(イラスト/@エトラちゃんは見た!)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2022年04月30日女優の芦田愛菜が出演する、コナミデジタルエンタテインメント・遊戯王ラッシュデュエルの新CM「ラッシュデュエル節」編が、23日より放送される。新CMでは、芦田が法被姿で登場。「や~ろう!」という掛け声をきっかけに、運動会の定番・ソーラン節をアレンジした“ラッシュデュエル節”を披露し、音楽に合わせて踊りながら小学生とともにカードゲームを楽しむ姿を描いている。また、公式YouTubeチャンネル『遊戯王ラッシュデュエルTV』では“ラッシュデュエル節”ロングバージョンも公開されている。■芦田愛菜インタビュー――撮影を終えた感想は?今回は運動会の定番「ソーラン節」をアレンジした”ラッシュデュエル節”を踊らせていただいたのですが、運動会で「ソーラン節」を踊ったことがあったので、曲を聴くと体が自然と動き出して、楽しく撮影することができました!――今回のCMの見どころは?やはりダンスですね! 向かい合ってダンスバトルのような激しいダンスを繰り広げています。振り付けにはデュエルをするときの動きが盛り込まれているので、どの部分かを探しながらみていただけると嬉しいです。――『遊戯王ラッシュデュエル』は“速攻で熱狂”がキャッチコピーです。ご自身が速攻で熱狂したものは?飼っている猫がかわいくて毎日熱狂しています(笑)。テスト勉強で疲れたなぁと思っても、そばに居てくれるだけで自然と笑顔になります。――CMをご覧になる方々にメッセージをお願いします。今回は「ソーラン節」をアレンジした”ラッシュデュエル節”を躍らせて頂いて、私自身とても楽しかったです! テレビの前の皆さんも、ぜひ真似をして一緒に踊っていただけると嬉しいです。
2022年04月15日「『渡鬼』が終わってからも、橋田先生とは毎年、橋田賞のたびにお会いしていました。新型コロナの影響で会えなくなりましたが、『渡鬼』のスタッフさんたちも『先生は元気だから。また会えるよ』ってみんな話していました。先生はいつもパワフルだったので……。『こんなに早く亡くなるとは』というのが本音です」こう語るのは、橋田壽賀子さん(享年95)脚本の大人気ドラマシリーズ『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)で、野々下加津を演じた宇野なおみ(32)だ。『渡鬼』は岡倉大吉(第8シリーズまでは藤岡琢也、以降は宇津井健)と節子(山岡久乃)夫婦、そして彼らの愛娘5人を中心にした家族の物語。’90年から’11年までの21年間で10シリーズ、全500話を放映。1シーズンの放送期間は1年という長いスパンにもかかわらず、全話を通した平均視聴率は20.6%を記録した、まさしく国民的ドラマだ。また『渡鬼』はシリーズ終了後もスペシャル版が製作され、現在も『TBSチャンネル』で『スカパー!』や全国のケーブルテレビで過去シリーズが放映中。今なお愛される、ファミリードラマの傑作だ。そんな同シリーズで宇野が演じたのは、実の両親に捨てられ、岡倉家の次女・五月(泉ピン子)と勇(角野卓造)夫婦に引き取られた少女・加津。初登場は第4シリーズの第38話で当時、宇野は若干10歳だった。しかし複雑な役どころを好演し、長台詞をものともしない役者ぶりから“名子役”として広く知られることとなった。宇野の代表作ともいえる『渡鬼』。その生みの親である橋田さんが亡くなったのは、昨年4月4日のこと。一周忌を前に、宇野はありし日の橋田さんについてこう語る。「もともと加津は、1シーズンのみの出演だったそうです。でも、橋田先生が『面白い役!』と思ってくださって、次からも使ってくださることになったと聞いています。当時は子供でしたから、『日に日に台本のセリフが長くなっていくなぁ』と思っていましたけど(笑)。私が小さい頃、先生は『加津は私の分身』と何度もおっしゃっていました。大人になってからも、手紙や年賀状をお送りしたり……。先生が亡くなったことで、改めて『自分は恵まれていたんだな』と思いますね」■名子役から物書きに転身!キッカケは橋田さん宇野が子役デビューを果たしたのは6歳の頃。デビューしてすぐの舞台『放浪記』で、森光子さん(享年92)との共演を経験している。さらに『渡鬼』では前述の俳優陣だけでなく、赤木春恵さん(享年94)や池内淳子さん(享年76)といった大御所女優たちとも共演することに。“名子役・宇野なおみ”は、多くの名優たちに囲まれて育った。そんな宇野だが、現在は役者業を一旦休止。そして、ライター業を軸にして生計を立てているのだ。しかも扱う内容は、芝居に伝統文化にスポーツにと実に様々。“名子役から物書きに”とは意外に思えるが、実はこの転身、橋田さんの言葉がきっかけだという。「13歳の頃、先生がふと『あなたはいつか書くわよ』とおっしゃったんです。昔から読書が好きで、感想文や物語を書くことも大好きでした。でも、書いたものを人に見せたことはありませんでした。だから当時、とても驚いてしまって。それ以降、先生の言葉がずっと胸の中に残っていたんです」芝居が好きな気持ちは変わらないという宇野。いっぽうで、こう明かす。「でも今は、書くことを通じて芝居を紹介することが楽しくて。“芸能界引退”というのも、少し違うんですね。『渡鬼』のモバイルサイトで1年間連載していましたし、『渡鬼』時代からブログも書いています。私の中では役者業もライター業も“地続き”というイメージです」■物書き仕事と役者業の“意外な共通点”また宇野は早稲田大学を卒業したのち、バンクーバーでの留学を経験。英語能力テスト『TOEIC』では990点満点中910点と、実力は折り紙付き。その英語力を活かして、通訳や翻訳の仕事も行っているという。「コロナ禍の前は、テレビの現場で通訳をしていましたよ(笑)。来日した海外の方に突撃取材するような番組ですね。こういった仕事は英語力ももちろん必要ですが、忍耐力が何よりも肝心。撮れ高が良くないと、ディレクターさんが『帰れない!』っていいますしね。いわば半分ADさん(笑)。でもテレビのことがよくわかっていないと、できない仕事です。役者時代のことも活かされていると思います」仕事の多くは、自ら掴んできたものだという。「ライターや通訳を仕事に選んだものの、軌道に乗せる方法がわかりませんでした。ですから、企画書を作って自分から売り込んだり。慣れないうちは派遣に登録したり。大変ではありますが、一から自分で道を切り拓くのはやっぱり面白い。それに、“自分の歪な部分とバランスが取れる”といいますか……」“歪な部分”というのは?「子役という仕事を通して、幼い頃から、人生の修羅場を潜り抜けてきた人たちばかり見てきたんですよね(笑)。すでに老成した方々と接して、みなさんの経験談を聞くにつれ、なるべく失敗を避けるようになりました。すると、大人になってから『頭でっかちだな自分』と気づいて。ですから、今は仕事を通して『色々試してみよう』という気持ち。近々、YouTubeにも挑戦しようと思っています」また、宇野は「役者と物書き仕事には共通点がある」と明かす。「ライター業を始めてから、橋渡し役が好きだと気づきました。サッカーでいうとキーパーではなく、パスをする人です。ライターは自分が素敵だと思うものを『ほら面白いでしょ!』と紹介する仕事。いっぽう、役者も台本を読んで『こういう世界があるよ!』と伝える仕事ですから」■橋田さんに憧れて…“脚本を書く”という夢を抱くことに現在の仕事について「やりがいもあるし、順調です。趣味も勉強も楽しめていて、充実しています」と笑顔で語る宇野。そこで「芝居はもうしないんですか?」と尋ねると、「うーん」と少し考え込んだのち、静かに口を開いた。「実は私には一つ、夢があるんですね。それは脚本を書くということです。やっぱり橋田先生は憧れの人。私の人生は、先生からの影響を強く受けています。もちろん先生のような、歴史に残る作品を書けるという自信があるわけではないのですが……」宇野は「自分を育てたのは、やっぱり芝居の世界なんです」といい、こう続ける「その芝居の世界に恩返しがしたい。そう考えたとき、ふと『日本の芝居文化を応援できたら』と思いました。ライターとして芝居を紹介するのも、応援手段の一つ。それにプラスして、『脚本が書けたらいいな』と今は思っています。本当は先生の生前に、自分の書いたシナリオをお見せしたかったんです。でも、間に合いませんでした。ですから今は、シナリオを先生の墓前にたむけることを目標にしています」■理想の女性像は橋田さんと加津宇野には、目標がもう一つある。それは「加津を演じた女性として、恥ずかしくない生き方をする」ということだ。「子供の頃から、加津ちゃんはずっと目標でした。彼女は複雑な境遇にあっても、たくましく生きていました。もちろん弱さもある。でも、とっても優秀な女の子なんですね。物事がうまく進まないこともあったけど、全部それを糧にして突き進んで。やっぱり、かっこいいですよね」宇野は子役だったこともあり、「周囲との違いに焦りを感じたこともありました」と明かす。しかし、こう語る。「でも冷静に考えれば22歳になるまでずっと芝居をしてきましたし、違っていて当たり前。それに橋田先生は90歳になってもバリバリ現役でしたから。私なんてまだ人生の3分の1、だから次の3分の2を頑張ります(笑)。仕事でいい結果が出なくても、納得のいく脚本ができなくても、その道筋を楽しめたらいいなと思っています。だって、加津ちゃんがそういう女性でしたからね」憧れは、橋田さんと加津。2人の“理想の女性”を胸に、宇野は描いた夢へと歩き続けるーー。
2022年04月03日クボタスピアーズ船橋・東京ベイにとって、確かな自信を手に入れた80分間となったことだろう。3月11日、『NTTジャパンラグビー リーグワン2022』第9節・東京サンゴリアスとの首位決戦に敗れはしたものの、好試合を繰り広げた。ほぼベストメンバーの東京SGに対して、S東京ベイは南アフリカ代表44キャップのHOマルコム・マークスに日本代表主将のFLピーター・ラピース・ラブスカフニ、そしてルアン・ボタ、デーヴィッド・ブルブリング、ヘル ウヴェのLO勢、さらにはニュージーランド代表48キャップのCTBライアン・クロッティを欠きながらも食らい付いたのだ。キックオフ直後のディフェンスで、FLトゥパ フィナウがジャッカルからパワフルな突破を披露。パスを受けたLO青木祐樹が大きくゲインし、SH谷口和洋からSOバーナード・フォーリーにボールが渡ると、元ワラビーズの司令塔は右サイドのスペースへグラバーキック。走り込んだNO8ファウルア・マキシの鮮やかな先制トライと思いきや、ボールはこぼれてノックオン。それでもチャンスは潰えなかった。S東京ベイはインゴールまで残り5mの地点での相手ボールのスクラムを押し込んだ。2分、フロンローの北川賢吾、杉本博昭、オペティ・ヘル、セカンドローの松井丈典&青木祐樹、サードローのフィナウ、マキシ、末永健雄が8人一体となってプッシュし相手スクラムを崩すと、ボールを掴んだマキシがそのままショートサイドへ回り込んでインゴールへ。ここから取って取られてのシーソーゲームが展開される。6分、近場を攻めた東京SGが同点トライを奪えば、NZ代表40キャップのFBダミアン・マッケンジーのCGで逆転し、12分には東京SGがPGを成功させて5-12となる。24分相手陣10mラインのラックからCTBテアウパ シオネが守備網の隙を突くピック&ゴーからそのままトライを奪い返すと、フォーリーがCGを決めてS東京ベイが12-10と逆転する。だが、その後は東京SGがペースを握る。29、35分と『トップリーグ2021』最多トライゲッターのWTBテビタ・リーが連続トライ。CGも2本とも成功させた東京SGに12-22と10点差をつけられる。前半の内に点差を詰めておきたいS東京ベイもすぐさま反撃に出る。インゴール目前でのCTB立川理道からWTB金秀隆への飛ばしのパスをマッケンジーが意図的にはたき落とし、ペナルティトライとなり19-22。マッケンジーはシンビン(10分間の一時的な退場)となった。後半開始から数的有利を生かしたいS東京ベイだったが、逆にマッケンジーがピッチに戻ってきた52分、WTB尾崎晟也に右サイドを破られて19-27。60分にはPGで追加点を許した。残り10分近くなってS東京ベイがギアを一段上げる。69分、マイボールラインアウトからフィナウがサインプレーをズバリ。ただFBゲラード・ファンデンヒーファーのCGは失敗し24-27。72分にPGを献上し24-33となっても、S東京ベイの勢いは止まらない。74分、自陣10mライン手前から根塚洸雅がラインブレイク、途中出場のSO岸岡智樹とのパス交換から大きく距離を稼ぎ、最後は立川のキックパスが右サイドに張るフィナウへ。強さと速さを兼ね備えたFLが連続トライをマークした。しかし、CGは決められず、結局29-33でノーサイドを迎えたのだった。多くの主力を欠き、ワンサイドゲームの危険性もはらんでいたが、スリリングなゲームをやってのけたS東京ベイ。東京SGに首位の座を譲ったが、充実のコメントが聞かれるだろうと思われた試合後、その予想はあっさり覆された。フラン・ルディケHCが「大事な局面でエラーをしてしまった。エラーをしたが、毎回追いついて追い抜かれてという展開となり、プレッシャーをかけ切れなかった。大事な局面で自滅し、ミスをしてしまった。勝点1が取れたことは今後接戦になると思われるのでよかったが、また来週からしっかりと立て直していきたい」と反省の弁を繰り返せば、立川主将も「若い選手を使いながらボーナスポイントを取れたことはよかったが、勝ちにいった中で勝てなかったのは非常に残念。チーム内の競争も激しくなり、ケガ人が出て若い選手が出ても自分たちのパフォーマンスが出せるのはチームの層の厚さや強さだと思う。でも勝たないと意味がない。今日負けた原因をしっかりと見つめ直し、次の試合を迎えたい」とキッパリ。勝敗を分けたポイントとして、指揮官はブレイクダウンでの攻防、主将は後半立ち上がりの10分間を振り返った。ルディケHC「土台のラインアウトがうまくいかなかったり、ブレイクダウンでペナルティを取られたり、プレッシャーをかけたいところでかけ切れなかったところが、(前節の静岡)ブルーレヴズ戦との違い。ただ今回の試合は非常に若い選手が多く、ミスが出た。そこは学びだと思う。ブレイクダウンについてはしっかりと見直して、自分たちがやりたいアタッキングマインドのラグビーを修正して、来週以降準備していきたい」立川「あの時間帯はしっかり自分たちがゲームをコントロールして、エリアやスコアを変えていくということが重要だったが、なかなか思うようにコントロールできず、逆にサンゴリアスにうまくコントロールされてしまった」ルディケHCも立川主将も接戦に自信を深めるのではなく、惜敗を悔しがっていた。ラストシーズンとなった『トップリーグ2021』で初の4強入りを果たしたS東京ベイは、新リーグの頂点しか見ていない。敗戦から学びを得る段階を経て、勝って反省するメンタリティが育まれているのだ。勝利以外に満足できなくなったのはHCと主将だけではない。世界的な名手フォーリーと実質1年目のWTB根塚は東京SG戦を次のように振り返った。フォーリー「非常にタフな戦いだった。自滅したところがある。セットプレーでやられたし、ラックのペナルティもあったが、今後もタフな戦いが続く。修正していきたい」根塚「タフな戦いを想定していたが、その中で自分たちのミスがあり、ディシプリンがなかったのが今日の結果につながった。でもアタックでもディフェンスでも、大胆な選択ができたのはよかった」初めて対戦した東京SGの率直な印象を根塚はこう語った。「フィジカルが強い、ブレイクダウンが強いというのは自分でもわかっていたが、やっぱり強かった。そこでプレッシャーをかけられたので、これから改善していかないといけない。個人としてはミスもいっぱいあり課題が見つかった。ただポジティブなアタックやディフェンス、仕掛けるという点はよかった」74分のトライにつながったビッグゲインと52分に尾崎に奪われたトライシーンについてはこのようにコメントした。「ちょっと受けている時間帯だったので、取り返したいという気持ちがあり、ずっと狙っていた。相手が内に寄って、そこでチャレンジできると思い、ボールを持ったら思い切りプレーしようと考えていた。いいタイミングでボールもらったので、思いっ切り勝負し、それがうまくいった感じ。あのランはすごくよかった。ディフェンスの駆け引きやキックのケアは自分でもまだ課題だなと思っている。尾崎選手にトライを取られたので、すごく悔しかった。次につなげたい」オーストラリア代表71キャップを誇る司令塔はルーキーの活躍に目を細めた。「コウガはシーズン序盤にケガもあったが、試合に出るようになってからはしっかりネクストレベルでアタックなどをやってくれている。彼と一緒にプレーできて楽しいし、コウガのマインドは素晴らしい。常にアタックしたいという姿勢が見える。純粋にラグビーを楽しんでいる」4強からチャンピオンへ目線を上げたS東京ベイにとって、負けた後のゲームが大事となる。次戦の相手は東芝ブレイブルーパス東京だ。もちろん、ホストゲームとして迎え撃つBL東京にとっても第10節は重要なゲームである。今季のBL東京は低迷していたここ数年とは明らかな違いを見せつつも、なかなか思うような結果を残せずにいた。『NTTリーグワン』第4節・トヨタヴェルブリッツ戦は23-33、第6節・埼玉ワイルドナイツ戦は18-30と60分までは接戦を演じながら、ラスト20分で力尽きた。第7節では試合の主導権を握った上、数的有利にもかかわらずシャイニングアークス東京ベイ浦安に21-22というショッキングな逆転負けを喫した。このままズルズル後退するかと危ぶまれたが、BL東京はここで踏みとどまった。第8節・横浜キヤノンイーグルス戦では前半40分まで0-15のスコアだったが、前半の内にWTBジョネ・ナイカブラが一本返す。後半に入って43分にPGを献上し、55分にはNO8アマナキ・レレイ・マフィのピック&ゴーからインゴールに運ばれて万事休す、TMOの末トライは認められずに命拾いした。すると57分にはナイカブラがこの日2本目のトライをマークし、SH小川高廣がシビアな角度のCGを決めて14-18。74分に数的有利となると、その1分後にラインアウトからCTBセタ・タマニバルがパワフルな突破で逆転トライ、SO中尾隼太も難しい角度のCGを成功させて21-18とした。BL東京はSA浦安戦の教訓をさっそく生かしたのだった。前節はグリーンロケッツ東葛を相手に快勝。100キャップのFLリーチ マイケルがブレイクダウンやタックルで存在感を発揮すれば、今季初スタメンのFB豊島翔平も好パフォーマンスを繰り広げた。61分には元オールブラックスのFLマット・トッドの奇跡的な“ヒールパス”も見られた。一時は2点差まで詰め寄られたが、残り20分で再びペースを掴み取り、終わってみれば37-18のダブルスコアである。試合後、トッド・ブラックアダーHCが「アタックのシェイプの部分がうまくいった。自分たちが狙っているスペースに、ボールをうまく運ぶことができた。エクスキューションがしっかりできていれば、もっとチャンスを作り、トライを取ることができた。選手たちがプレーをしていて楽しく感じるようなアタッキングラグビーをやりたい」と手応えを口にすれば、小川共同主将も「やるべき方向性を決めてしっかり取り組めているので、チームとしてまとまりのあるアタックができている」と同意した。記念すべき100キャップを達成したリーチは「東芝としていいセットピースでプレッシャーをかけ、ボールをキープした時にはいいアタックができた。それがトライ、さらに勝利につながったと思う。東芝で100試合できたことを本当に誇りに思う。しかし、僕の中には(大野)均ちゃんがいる。170試合を超えたいので、またがんばっていきたい」と次なる目標を掲げた。試合登録メンバーは以下の通り。【東芝ブレイブルーパス東京】1三上正貴、2橋本大吾、3小鍜治悠太、4シオネ・ラベマイ、5ワーナー・ディアンズ、6徳永祥尭、7マット・トッド、8山本浩輝、9小川高廣、10トム・テイラー、11桑山淳生、12中尾隼太、13セタ・タマニバル、14ジョネ・ナイカブラ、15松永拓朗、16森太志、17藤野佑磨、18深村亮太、19伊藤鐘平、20リーチ マイケル、21ジャック・ストラトン、22ティム・ベイトマン、23豊島翔平【クボタスピアーズ船橋・東京ベイ】1北川賢吾、2杉本博昭、3オペティ・ヘル、4青木祐樹、5ルアン・ボタ、6トゥパ フィナウ、7末永健雄、8ファウルア・マキシ、9谷口和洋、10岸岡智樹、11根塚洸雅、12立川理道、13ライアン・クロッティ、14山崎洋之、15ゲラード・ファンデンヒーファー、16大塚健太郎、17山本剣士、18松波昭哉、19デーヴィッド・ブルブリング、20バツベイ シオネ、21藤原忍、22テアウパ シオネ、23金秀隆ここ最近は10番中尾&12番べイトマンの組み合わせだったが、第5節以来となるSOテイラー&CTB中尾の並びとなる。101キャップ目のリーチはベンチから出番を待つ。一方、S東京ベイはボタ、ブルブリングの大型LOらが戦線復帰したが、ゲームをコントロールするフォーリーがメンバーを外れた。果たして、5勝4敗で5位につけるBL東京が3連勝を飾るのか、7勝2敗・2位S東京ベイが再び白星街道を走るのか。『NTTリーグワン2022』第10節・BL東京×S東京ベイは3月19日(土)・秩父宮ラグビー場にてキックオフ。チケット発売中。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)東芝ブレイブルーパス東京対クボタスピアーズ船橋・東京ベイNTTジャパンラグビー リーグワン 2022 DIVISION 1のチケット情報東芝ブレイブルーパス東京のチケット情報クボタスピアーズ船橋・東京ベイのチケット情報ジャパンラグビー リーグワン 特設ページジャパンラグビー リーグワン 2022 観戦ガイド
2022年03月18日’64年のドラマ版『愛と死をみつめて』(TBS系)に始まり、数々の名作ドラマを残して、この世を去った脚本家の橋田壽賀子さん(享年95)。生涯“女性”を描き続けた姿を本誌秘蔵写真で振り返るーー。【’68年】朝ドラ初のカラー作品『あしたこそ』主演の藤田弓子と43歳の橋田さん。【’81年】大河ドラマ『おんな太閤記』放送を機に、橋田さんを本誌が密着取材。【’83年】国民的ドラマ『おしん』はアニメ版も制作。泉ピン子、小林綾子と。【’84年】『大家族』(TBS系)では3世代で同居する家族の嫁姑問題を描いた。【’85年】大河ドラマ『いのち』の制作発表会で主演の三田佳子と仲よく歩く姿。【’88年】大河ドラマ『春日局』の撮影現場で佐久間良子と語らう橋田さん。【’90年】この年から始まった『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)は’19年まで新作を放送。【’93年】『渡る世間は鬼ばかり』のメンバーで「橋田ファミリーの会」を開催。【’93年】第1回橋田賞の受賞パーティで“両手に少年隊”の橋田さん。【’10年】『渡る世間は鬼ばかり』の最終シリーズの制作発表会。【’18年】第26回橋田賞の授賞式にて。新人賞の有村架純、竹内涼真の姿も。「『なんで“うちの家”のことをそんなによく知っているんですか?』と、(視聴者から)よく言われるの」と、テレビ番組のインタビューで語っていた橋田さん。「それはひとえに、ご自身の日常や経験、思いをドラマに込められてきたからでしょう。毎朝、新聞の投稿欄をじっくり読み、庶民の暮らしを脚本に生かすことでも知られていました。有名な長ゼリフは、家事に勤しむ女性たちにも、ドラマを耳で理解してもらうため。『二流で結構!』との自負もおありだったと聞きます」そう、ドラマウオッチャーの田幸和歌子さんは語る。社会情勢をドラマに反映しながら、その時代時代を生きる女性のリアルな姿を描いてきた。「女性脚本家の先駆者である橋田さんが、草分けとなったことも多いんです。たとえば大河ドラマ『おんな太閤記』では、戦国ものを女性、庶民の視点で描き“戦国ホームドラマ”と呼ばれました。“嫁姑問題”や“夫がマザコン”という設定を取り入れたのも橋田さんが元祖。そこには“妻”としての経験が投影されています。『おしん』の嫁いびりは、おのおのの世代の正義と正義の衝突として、また『渡る世間は鬼ばかり』では、岡倉家の5人の女性を通して、家庭の崩壊や、さまざまな結婚のあり方が、描かれました。つねに、命の尊さと、女性の強さ、自立を描いてきた橋田さんは、まさに日本のドラマの母といえます」コロナ禍の今を生きる女性たちを、橋田さんなら、どのように描いたであろう。「女性自身」2021年4月27日号 掲載
2021年04月16日「橋田さんの納骨式は4月9日に、愛媛県今治市内のお寺で執り行われました。このお寺には彼女のご両親も眠っています。遺骨は熱海の自宅からバスで現地に向かったのです。橋田文化財団のスタッフ、地元で交流のあった人たち、そして泉ピン子らが付き添いました……」そう語るのは、テレビプロデューサーの石井ふく子さん(94)。石井さんは4月4日に急性リンパ腫で逝去した橋田壽賀子さん(享年95)とは、公私にわたり親しく交流してきた“盟友”だ。橋田さんの逝去は多くの人々に衝撃を与えた。彼女を“ママ”と慕い続けた泉ピン子(73)は本誌にこう語っている。「ママはたった一人の恩師であり、泉ピン子を見いだしてくれた恩人です。いまは何だか夢の中にいるみたいです。気も張っていて、ママがいなくなったなんて思えない。しばらくは何げなく電話をかけようとして、ふといないことに気づく、そんな日々が続くと思います」石井ふく子さんも毎日1時間以上、橋田さんと電話をするのが日課になっていたという。「秋には『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)の新作も放送予定で、7月には稽古に入ることになっていました。病院にお見舞いに行ったときや電話で、橋田さんは新作の構想を話してくれました。コロナ禍のためにストレスがたまった家族たちの物語です。軋轢がありながらも、『結末はハッピーエンドになる構成にしましょう』と、橋田さんは言っていたのです。最後の電話でも『渡鬼(の脚本)は大丈夫だから』と……」■「不倫と殺しだけは書くな」生涯守った夫の教え70年以上に及ぶ脚本家生活の中で多くの名作を遺した橋田さん。石井さんは、そのなかでも“最高傑作”は、’79年に放送されたスペシャルドラマ『女たちの忠臣蔵「いのち燃ゆる時」』(TBS系)だと考えている。「TBSから『戦争ドラマを作ってほしい』という依頼があったのですが、私も橋田さんも戦争を体験しているので、『戦争をテーマにしたドラマを作るのは耐えられない』と、お断りし、その代わりのように2人で作ったのが『女たちの忠臣蔵』です。赤穂四十七士の討ち入りの陰には、女性たちの犠牲があったことを描いています。当時の資料も乏しいなか、橋田さんはそれぞれ境遇や家庭環境が異なる女性たちの視点からなるドラマを書き上げたのです」戦国時代が舞台となったNHK大河ドラマ『おんな太閤記』でさえ、合戦シーンを脚本に書こうとしなかったという橋田さん。ホームドラマ一筋を通した理由については、インタビューでこう語っている。《亡くなった夫(元TBSプロデューサーの岩崎嘉一氏)にも、「不倫と殺しだけは書くな」と言われていたんです。それで仕事ができなくなったら脚本家を辞めろとまで。現代のドラマは、不倫と人殺しを封じられたら、なかなか書けませんよね。でも、夫の遺言だからしょうがないんです(笑)》(『家の光』’15年5月号)橋田さんは「松竹」社員時代の習慣で、いつもできあがった脚本に赤いリボンを巻いて愛用のデスクの上に置いていた。毎回締切りに遅れたことがなかったが、石井さんによれば、たった一度だけ弱音をもらしたという。それは夫となった岩崎嘉一さんへの“恋煩い”だったのだ。「『私、シナリオが書けなくなった。まだ一行も書いていない』と、言うのです。理由を尋ねると、『好きな人ができて、その人のことが頭にチラチラして、書くことに身が入らない』と……。相手を尋ねると、私の(TBSでの)同僚の岩崎さんでした。仲を取り持ってあげたいと考え、岩崎さんに『橋田壽賀子というシナリオライターのこと知ってる?』と、聞くと、『そういえば、そんな名前聞いたことあるなぁ』と言うので、橋田さんの気持ちと電話番号を伝えたのです。後日、交際がスタートしたと聞いたときは、うれしかったですね」(石井さん)橋田さんは両親を早く亡くし、兄弟姉妹もおらず、家族というものに憧れていたという。だが、新婚生活はけっして甘いものではなかったようだ。橋田さんは当時の思い出を本誌に冗談交じりにこう語っていた。《結婚してお姑さんや小姑たち――“家族”ができたときに、つくづく「家族というのは気を使わなければいけないし大変だ」と思いました。こうした思いはすべてドラマになって、しっかり儲けさせていただきました(笑)》(本誌’15年7月7・14日合併号)慣れない人間関係に悩みながらも、家族に尽くそうと努めていた橋田さん。その在りし日の姿について、泉ピン子は次のように語った。「私がママからよく言われたのは『一に家庭、二に仕事』。かいがいしく家事をこなす姿が印象的でした。まだご主人がご存命のとき、自宅に伺うと、『ピン子にうまいものを食わしてやれ』『布団をしいてやれ』……、何を言われても返事は『はい』だけ。それでもいつもママは家庭のことをいちばんに考えていましたね」■死別後は、夫の写真とおしゃべりしていた超売れっ子作家でありながらも“仕事より家族”というモットーを貫いたのは、夫への深い感謝があったからだという。《天涯孤独で家族を知らなかった私がホームドラマ作家といわれる作品を書けるようになったのも、嘉一と結婚したおかげであった。また、嘉一は優秀なテレビ人間で、嘉一のテレビに対する感覚を、私はいつの間にか門前の小僧のように、覚えていった》(自伝『夫婦は一生懸命』光文社)夫が肺がんのために逝去したのは’89年。だがそれから30年余り、嘉一さんは遺された橋田さんの心の支えであり続けたのだ。《私は、よく壁にかけてある嘉一の写真とおしゃべりする。嘉一が気に入らないとわかっているようなことをしてしまった日は、笑顔のはずの嘉一が、ムッとしていたり……(中略)今夜もまたおしゃべりをしよう。嘉一は、ほんとうに、まだ生きているのである。私が生きている限り、私のそばで生き続けてくれるだろう》(『夫婦は一生懸命』)“こういう話を書いたら彼が褒めてくれるかな”、そんな自問は創作意欲の原動力だった。「橋田さんは東京の病院に入院していたときも、ずっと『熱海の家に帰りたい』と、言っていました。きっと岩崎さんとの思い出がたくさん残る場所に早く戻りたかったのでしょう」(石井さん)体調が一時安定し、橋田さんが亡き夫が待つわが家へようやく帰宅できたのは、逝去の前日。脚本家として、そして妻として全力を尽くしきった生涯だった。「女性自身」2021年4月27日号 掲載
2021年04月14日「今の私があるのは橋田先生のおかげです。舞台もドラマもやらせてもらいました。ずいぶん喧嘩もしたし、泣いたこともあったけれど、橋田さんとご主人には本当の娘のようにかわいがっていただきました」こうコメントしたのは泉ピン子(73)だ。4月5日、公私共に交流のあった橋田壽賀子さん(享年95)が熱海市内の自宅で死去。冒頭のコメントは橋田さんを追悼するものだ。さらにピン子は「思い出のドレスを着せて、私がお化粧をしてあげて、旅立ちました」とも明かしている。’78年のドラマ『夫婦』(NHK総合)で出会い、43年来の仲だった2人。以降’83年の連続テレビ小説『おしん』(NHK総合)や’90年にスタートした『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)など、名作ドラマでタッグを組んできた。「橋田さんの脚本はセリフが長いため、ピン子さんは四苦八苦することもあったそうです。また橋田さんは簡単には褒めません。そのため、緊張が続いたピン子さんは激痩せしたこともあったといいます。しかし’13年に公開された『おしん』の映画版で加賀屋の大奥様役を演じた際、『温かい演技だった』と橋田さんは絶賛。そのことを、ピン子さんはとても喜んでいました」(映画関係者)プライベートでも縁を深め、一緒に何十カ国も旅してきたという2人。そうするうちに、あるターニングポイントがピン子に訪れたようだ。「もともとブランド好きだったピン子さんはサハラ砂漠に行ったり北極でシロクマを見たりと、普段とは違う環境に身を置くことに。そうして『もっと軽やかに生きよう』と考えるようになったそうです。橋田さんの大らかな性格の影響もあったそうで、『先生と出会ったことで人間が変わった』とも話していました」(スポーツ紙記者)ピン子は、橋田さんの影響で熱海へ移住もしている。そんな彼女に、橋田さんも母のように愛を注いだという。「ピン子さんはたとえ監督であっても、ときにはぶつかることがあったそうです。しかし、橋田さんは『あの子のキャラクターだから』とあえて注意しなかったといいます。“彼女の個性を伸ばしてあげたい。それを演技に活かしてほしい”という気持ちだったのでしょう。橋田さんは“女優・泉ピン子”の演技が好きで、あてがきの台本を書くこともあったといいます」(テレビ局関係者)13年4月、本誌で「私にとって『おしん』は、30年前から特別なドラマでした。いまでも当時の撮影のことや、セリフや方言も覚えています」と語っていたピン子。染み付いた“橋田節”はこれからも、彼女の糧となるだろう。
2021年04月06日「橋田さんとは60年のお付き合いです。年中喧嘩したり、相談したり、家族のように付き合ってきました。一日電話しないと『どうしたの?』と心配されることもありました」「思い出がありすぎて何も言えません。こんなに急だなんて悔しくて、なんと言っていいかわかりません」こうコメントを発表したのはTBSのプロデューサー・石井ふく子氏(94)だ。4月5日、脚本家の橋田壽賀子さん(享年95)が亡くなったと発表された。そこで橋田さんと深く親交のあった彼女は、冒頭のようにコメントした。2人は’64年のドラマ『愛と死をみつめて』や’79年の『女たちの忠臣蔵』、そして’90年にスタートした国民的ホームドラマ『渡る世間は鬼ばかり』(すべてTBS系)など数々の名作ドラマを世に送り出してきた。「出会いは橋田さんが34歳で、石井さんが33歳の頃。橋田さんは年下の石井さんに叱られてばかりだったそうですが、その心配りやユニークさに心を許していたといいます。また同年代の女性同士だからこそ、言いたいことも言える仲でした。石井さんは原稿を受け取る際、必ず熱海にある橋田さんの自宅にまで出向いたそうです。橋田さんは原稿を鉛筆で書くのですが、石井さんは『ここで休憩を入れたな』と文字を見てたびたび気づいたといいます。それほど橋田さんのことを理解していました」(スポーツ紙記者)橋田さんは’66年5月、当時TBSのプロデューサーだった岩崎嘉一さんと結婚した。実は、仲人は石井氏だったという。「ある時、橋田さんが『脚本を書けない』というので、石井さんが話を聞くと『好きな人ができた』と。それが岩崎さんでした。岩崎さんはTBSの局員だったため、石井さんは2人の仲を取り持つことに。すると、それから10日後に2人は結婚したのです」(TBS局関係者)スピード婚だったが、橋田さんは89年9月に岩崎さんが亡くなるまで添い遂げた。「橋田さんはその後、自伝的ドラマ『妻が夫をおくるとき』(同局系)を製作しました。岩崎さんとの別れを描いており、石井さんはそのリアリティあふれる脚本に『読むのも辛かった』と話していました」(前出・TBS局関係者)■「夫が亡くなった時も、辛い気持ちを一緒に背負ってくれた」そして、’90年に『渡鬼』がスタートした。ドラマが10周年を迎えた00年10月、本誌に登場した2人。そこでこう語っている。石井「トレンディ・ドラマが隆盛のころでしたから『2人で何か作ってくれ』と言われた時、『家族のドラマしかできないな。それで、もしダメだったら、もうお呼びじゃないということだから“放送界”をやめよう』と言って、スタートしましたね」橋田「『当たらなかったら、老兵は消えてゆくのみだね』と言って(笑)」“去り際も一緒”。そう決意し『渡鬼』に臨んだ2人は、まさに戦友同士だったのだ。「橋田さんは’64年の『袋を渡せば』(同局系)で石井さんに評価してもらったことで、テレビの仕事が舞い込むように。さらに岩崎さんとの仲人を務めてもらっただけでなく、『夫が亡くなった時も、辛い気持ちを一緒に背負ってくれた』とも。そうした友情に感謝していました」(テレビ局関係者)また石井は、橋田さんを尊敬する気持ちも欠かさなかったという。「石井さんは橋田さんの脚本に心底惚れていました。『愛と死を見つめて』の脚本が素晴らしかったものの、当初予定していた1時間では到底収まり切れない。そこで石井さんは『どうしても全部放送したい』と、スポンサーにお願いするため奔走しました。そうして、前後編に分けて2回にわたっての放送が実現したんです。『渡鬼』は新型コロナの影響で製作が延期になったものの、今年撮影に入る予定だったと聞いていました。石井さんは、橋田さんと一緒に完成を見届けたかったでしょうね」(前出・スポーツ紙記者)60年の友情を築いてきた2人。その思い出は永遠だ。
2021年04月06日4月5日、脚本家の橋田壽賀子さんが亡くなったと発表された。95歳だった。各メディアによると急性リンパ腫治療のため、東京都内の病院に入院していた橋田さん。熱海市内の自宅に戻った後、4日に息を引き取ったという。橋田さんは、脚本担当した’83年の連続テレビ小説『おしん』(NHK総合)が最高視聴率62.9%という驚異的な数字を記録。さらに’90年にスタートした人気ドラマシリーズ『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)は、20年にわたってお茶の間で愛される作品となった。15年には文化功労者に選ばれ、昨年には文化勲章を受章している。そんな橋田さんは生前、本誌にたびたび登場していた。’10年10月、『渡鬼』の新シリーズを控えていた橋田さんは当時85歳。「元気でいなきゃいけないから、毎週4日間泳いで、3日間トレーニングジムに通っています」と元気の秘訣を明かし、“まだまだ現役”と奮起していた。しかし、その4年後となる14年6月。ドラマ『なるようになるさ。』(TBS系)の視聴率不振から「絶筆するのでは」との情報が。そこで本誌が取材を申し込んだところ、橋田さんはこう明かした。「引退は、したいですよ。でも、させてもらえないでしょうね。シリーズものはやりたくない?はい、そうですね」そのいっぽうで「『やれ』と言われたら、やりますよ。『渡鬼』スペシャルも年内には仕上げなければなりません」ともコメント。絶筆願望を抱えながらも、“周囲の期待になんとか応えなければ……”という葛藤がうかがえた。さらに’15年7月には、終活を始めたとも明かしていた。’89年に夫と死別して以降、1人で過ごしてきた橋田さん。本を熱海市の図書館に、そして「山のようにあった」というメガネは発展途上国を送る団体に寄付。洋服やアクセサリーもリサイクルショップに持っていったといい、終活ノートをしたためているとも明かした。当時、橋田さんはこれまでの人生を回想し「本当に恵まれていたと思います」と感慨深げ。そして、こう続けていた。「日本がいちばんいい時代にテレビの仕事をさせていただいて、その時代、その時代に自分が書きたいと思ったものを存分に書かせていただきました」「私生活もそれはありがたい人生でした。『あれがあったらよかった』『あの人と結婚すればよかった』ということは皆無です」思う存分生き、この世を去った橋田さん。今は、安らかに眠っていることだろう。
2021年04月05日脚本家・橋田壽賀子さんが、急性リンパ腫のため4日、熱海市内の自宅で亡くなったことが5日、わかった。95歳だった。TBS系ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』でタッグを組んだ石井ふく子プロデューサーがコメントを寄せ、悲痛な思いを明かした。■石井ふく子プロデューサーコメント全文橋田さんとは60年のお付き合いです。年中喧嘩したり、相談したり、家族のように付き合ってきました。一日電話しないと「どうしたの?」と心配されることもありました。思い出がありすぎて何も言えません。こんなに急だなんて悔しくて、なんと言っていいかわかりません。「あなた一人でどこに行ったのよ」という思いでいっぱいです。橋田さんは現在のコロナ禍の状況を見て、そこで感じた家族の形を書きたいとおっしゃっていました。同時に「私はいつも一人だと思っていたけれど、あなたたちがそばにいてくれたのね」とおっしゃって。私は「今更、なにを言ってるのよ」と返しましたけれど。お互いに元気でいようねって話していたところでした。今、私の隣りに笑って私を見ている遺影があります。まだ、橋田さんがこの世からいなくなったなんて考えられません。
2021年04月05日2021年4月4日、脚本家の橋田壽賀子さんが急性リンパ腫のため、亡くなりました。橋田さんが脚本を手掛けたテレビドラマ『おしん』(NHK)、『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)などに出演した、俳優の泉ピン子さんが追悼コメントを発表。昨日意識がなくなったとき、「ママ」って呼ぶ私の声が聞こえたのか、最後に目を見開いたんです。それが最後でした。クルーズ旅行に行くとき、お正月に着ていたお気に入りのドレスと、橋田文化財団を設立したときに作った松竹梅の思い出のドレスを着せて、私がお化粧をしてあげて、旅立ちました。サンケイスポーツーより引用橋田さんは生前、泉さんに「悲しまなくていい。千の風になっているんだから。あなたの周りにいるから」と語っていたといいます。そのため、最期は『千の風になって』の曲をかけて橋田さんを送り出したそうです。また、泉さんは長年親交の深かった橋田さんへの感謝の想いをつづっています。今の私があるのは橋田先生のおかげです。舞台もドラマもやらせてもらいました。ずいぶん喧嘩もしたし、泣いたこともあったけれど、橋田さんとご主人には本当の娘のようにかわいがっていただきました。私も熱海で暮らすようになって、最後はずっとそばにいられたから熱海に越してきた意味があったと思います。サンケイスポーツーより引用ネット上では「泉さんショックだろうな。ドラマ大好きでした」「2人の掛け合いが見られないと思うとさびしい」などの声が寄せられています。泉さんの橋田さんへの深い尊敬と愛情が込められた追悼文は、きっと天国にも届いていることでしょう。[文・構成/grape編集部]
2021年04月05日脚本家の橋田壽賀子(本名:岩崎壽賀子)さんが2021年4月4日、午前9時13分、急性リンパ腫により亡くなっていたことが分かった。享年95歳。1964年、TBS東芝日曜劇場「袋を渡せば」の脚本でデビューし、以来、今日まで55年以上にわたり、テレビドラマの脚本家として、数々の名作・ヒット作を生み出してきた橋田さん。中でも連続テレビ小説第31作「おしん」は、テレビドラマ史上最高視聴率を記録。また、石井ふく子プロデューサーと共に100作以上を描き上げた東芝日曜劇場で“ホームドラマ”のジャンルを確立し、「ただいま11人」、「つくし誰の子」、「おんなは一生懸命」など多くの連続ドラマを執筆。「渡る世間は鬼ばかり」は1990年のスタートから2011年までの20年に亘り、10シリーズ・511話という歴史に残る連続ドラマとなり、現在もスペシャルドラマとして「家族」の物語が続いている。テレビ文化全般に対する関心も高く、1993年、自身が設立した橋田文化財団による「橋田賞」を創設し、「日本人の心や人の触れ合いを取り上げ、放送文化に大きく貢献した番組や人物」を毎年表彰。また「新人脚本賞」を通じて、新たな才能の発掘にも取り組んできた。そんな一般財団法人橋田文化財団は、「今年2月下旬、都内の病院に入院し、治療に専念してまいりました。3月中旬、熱海市内の病院に転院。4月3日、熱海市内の自宅に戻り、翌4日、静かに息を引き取りました。ここに生前のご厚誼に深く感謝いたしますと共に謹んでご報告申し上げます」と発表。なお、故人の遺志により、お通夜・告別式は執り行わず、本日5日、荼毘に付された。お別れの会等についても遺志により行う予定はないとのこと。今回の訃報を受けて、石井プロデューサーは「橋田さんとは60年のお付き合いです。年中喧嘩したり、相談したり、家族のように付き合ってきました。一日電話しないと『どうしたの?』と心配されることもありました。思い出がありすぎて何も言えません。こんなに急だなんて悔しくて、なんと言っていいかわかりません。『あなた一人でどこに行ったのよ』という思いでいっぱいです」と思いを明かす。「おしん」ではおしんの母・ふじ役、「渡る世間は鬼ばかり」では次女・五月役で出演した泉ピン子は「昨日意識がなくなったとき、『ママ』って呼ぶ私の声が聞こえたのか、最後に目を見開いたんです。それが最後でした。クルーズ旅行に行くとき、お正月に着ていたお気に入りのドレスと、橋田文化財団を設立したときに作った松竹梅の思い出のドレスを着せて、私がお化粧をしてあげて、旅立ちました」とふり返り、「今の私があるのは橋田先生のおかげです。舞台もドラマもやらせてもらいました。ずいぶん喧嘩もしたし、泣いたこともあったけれど、橋田さんとご主人には本当の娘のようにかわいがっていただきました」とコメントしている。(cinemacafe.net)
2021年04月05日脚本家・橋田壽賀子さんが、急性リンパ腫のため4日、熱海市内の自宅で亡くなったことが5日、わかった。95歳だった。橋田さんが脚本を手掛けたドラマ『渡る世間は鬼ばかり』『おしん』に出演した女優・泉ピン子が追悼コメントを寄せた。■泉ピン子コメント全文昨日意識がなくなったとき、「ママ」って呼ぶ私の声が聞こえたのか、最後に目を見開いたんです。それが最後でした。クルーズ旅行に行くとき、お正月に着ていたお気に入りのドレスと、橋田文化財団を設立したときに作った松竹梅の思い出のドレスを着せて、私がお化粧をしてあげて、旅立ちました。橋田さんは「悲しまなくていい。千の風になっているんだから。あなたの周りにいるから」といつも言っていました。「でも、私が先に逝くとは限らないけど」と茶目っ気たっぷりで付け加えたりして。ですから最後は「千の風になって」をかけて送りました。今の私があるのは橋田先生のおかげです。舞台もドラマもやらせてもらいました。ずいぶん喧嘩もしたし、泣いたこともあったけれど、橋田さんとご主人には本当の娘のようにかわいがっていただきました。私も熱海で暮らすようになって、最後はずっとそばにいられたから熱海に越してきた意味があったと思います。
2021年04月05日TBS系ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』などで知られる脚本家・橋田壽賀子さんが、急性リンパ腫のため4日、熱海市内の自宅で亡くなったことが5日、わかった。95歳だった。橋田文化財団によると、橋田さんは2月下旬、都内の病院に入院し、治療に専念。3月中旬、静岡県熱海市内の病院に転院し、今月3日、熱海市内の自宅に戻り、4日に息を引き取ったという。なお、故人の遺志により、通夜、告別式は執り行わず、本日5日、茶毘(だび)に付された。お別れの会などについても、遺志に従い、行う予定はないとのこと。(C)TBS
2021年04月05日2021年4月5日16時50分、脚本家である橋田壽賀子(はしだ・すがこ)さんが亡くなったことが報じられました。95歳でした。テレビドラマを中心に、『おんな太閤記』『春日局』『渡る世間は鬼ばかり』など、数えきれないほどの名作を生み出してきた橋田さん。その功績を称え、これまで紫綬褒章や文化勲章などを受章し、文化功労者として選定されました。橋田さんの作品には、泉ピン子さんをはじめとするお馴染みの役者が出演することから、通称『橋田ファミリー』と呼ばれています。作品に関わってきた人だけでなく、橋田さんの作品に勇気付けられてきた多くの視聴者から悲しむ声が上がりました。今後も橋田さんの作品は、映像を通して人々に笑顔を与えてくれることでしょう。ご冥福をお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2021年04月05日いよいよ、『2020明治安田生命J1リーグ』が最終節を迎えようとしている。今週末、コロナ禍の特別なシーズンが終わろうとしているのだ。シャーレの行方は決している。ご存じのように11月25日、すでに川崎フロンターレがJ1史上最速優勝を決めている。『天皇杯』出場権を手にする2位も12月16日にガンバ大阪で確定した。新型コロナウイルスによって公平性が担保できないため、J2降格はない。ヒリヒリした緊張感がスタジアムを包むJ1残留の崖っぷちの戦いはない。言わば今季の『明治安田J1』最終戦は無風である。上田綺世(鹿島アントラーズ)(c)J.LEAGUE無風だが、12月19日(土)の話題は尽きない。勝点60の3位・名古屋グランパスは8位に位置するサンフレッチェ広島と豊田スタジアムで対峙し、勝点58の5位・鹿島アントラーズは勝点59の4位・セレッソ大阪を茨城県立カシマサッカースタジアムで迎え撃つ。『ACL 2021』の出場枠は3位まで。順当に川崎F、G大阪の『天皇杯』優勝、逆にJ1相当ではないクラブがジャイアントキリングを起こせば、アジアへの道は4位まで広がる。名古屋とC大阪か、名古屋と鹿島か、はたまた『明治安田J1』3位と『明治安田J2』優勝か。答えは早くて12月27日(日)、遅くとも元日に出る。味の素スタジアムでは『ACL 2020』ラウンド16のFC東京とベスト4のヴィッセル神戸が激突し、ニッパツ三ツ沢球技場では横浜FCと横浜F・マリノスの横浜ダービーが実現する。ダービーと言えば、駅前不動産スタジアムではサガン鳥栖×大分トリニータの九州ダービーがキックオフ。西澤健太(清水エスパルス)(c)J.LEAGUEJ2降格がないとは言え、17位、ましてや最下位に沈むのはご免である。ユアテックスタジアム仙台で勝点27の16位・ベガルタ仙台と勝点26の17位・湘南ベルマーレが直接対決、勝点25の18位・清水エスパルスは『天皇杯』を睨むG大阪の本拠地パナソニック スタジアム 吹田へ乗り込む。埼玉スタジアム2002で顔を合わせる浦和レッズと北海道コンサドーレ札幌もシーズン最後の戦いを白星で締め括ろうとしている。そして、三協フロンテア柏スタジアムで行われる柏レイソル×川崎フロンターレである。川崎Fがどこまで記録を伸ばすのかに注目される。G大阪を5-0で粉砕し、2年ぶり3度目の『明治安田J1』制覇を果たした川崎Fだが、第31節は清水に2-2、第32節も鳥栖に1-1と下位を相手に足踏みを余儀なくされた。だが、このままズルズルと後退しないのは、さすがチャンピオン。12月16日・等々力陸上競技場でのホーム最終戦で本来の姿を取り戻した。興梠慎三(浦和レッズ)(c)J.LEAGUE11分にPKを興梠慎三に決められ浦和レッズに先制を許すも、試合は完全な川崎Fペース。ボールを握り、隙を伺い、ゴールに迫る。相手ボールになってもすぐさま奪い返し、攻撃を作り直す。決定機も次々と生まれる。31分にMF中村憲剛のコーナーキック(CK)をCBジェジエウがヘッドで叩き込むもポストに嫌われ、43分にはウイング三苫薫のシュートをGK西川周作がはじき、FW小林悠が詰め同点と思われたが、エースのシュートは倒れ込んだCB岩波拓也に当たってしまう。前半45分で川崎Fのシュートは打ちも打ったり14本、対する浦和はPKの1本のみ。川崎Fはゲームを支配しながら0-1で折り返した。守田英正(川崎フロンターレ)(c)J.LEAGUE後半に入っても攻める川崎F、耐える浦和の構図は変わらない。そんな中、ついに川崎Fが追い付く。53分、アンカーの守田英正が見事にコントロールされたミドルシュート一閃。中村憲剛(川崎フロンターレ)(c)J.LEAGUE王者はここから一気に畳み掛ける。前節、決定機でヘディングシュートを外し悔しい思いをした三笘が59分、右SB山根視来のクロスをきっちり頭で合わせて逆転。61分には流れるようなパスワークから中村のノールッククロスに小林が反応、走り込みながら右ボレーをズバリ。試合後、鬼木達監督が「分かり合っているふたりでしかなかなかできない得点。長年やっている研ぎ澄まされた部分が出た。クロスを上げた憲剛もそうだし、あそこのタイミングで入っていった悠もそう。試合の中で互いに感じてやれたのは素晴らしいこと」と絶賛する一撃だった。三笘薫(川崎フロンターレ)(c)J.LEAGUEベテランだけではない。若きスコアラーたちのコメントも、今季の川崎Fの強さを雄弁に語っていた。3年目にしてうれしいプロ初ゴールを決めた守田が「ずっと取りたかったけど、なかなか取れないで来てしまった。やっと数字でチームに貢献できた」と安堵の表情を見せれば、J1新人最多得点記録に並ぶ13ゴールをマークした三笘も「前戦(のヘディングシュート)では上へ行ってしまったので、当てるところを気を付けた」と前戦の反省を口にした。これまでチームになくてはならない活躍をしているふたりであっても、活躍し続けなければポジションを奪われる危機感を抱えているのだ。だからこそ、川崎Fは最多25勝を挙げ、最多勝点80をマークし、最多85ゴールを叩き出してなお、上を目指すのだ。最多記録を更新した直後の指揮官は「優勝したあとに記録を作ろうと選手に言ってきた中、超えられてよかった。選手たちがもう一度記録というものにチャレンジしてくれたことをうれしく思う。ただ、まだもう1試合あるので、もっといい記録を作りたい」とキッパリ。もちろん、ホームの柏も勝点3を譲るつもりはさらさらない。27ゴールと得点ランキングを独走するオルンガがチームを勝利へ導くシュートを虎視眈々と狙う。1月4日(火)には国立競技場での『JリーグYBCルヴァンカップ』決勝が控える。FC東京との決勝を前に、王者相手であっても下手な試合はできない。7月4日、無観客で再開した2020明治安田生命J1リーグ(c)J.LEAGUEコロナ禍の特別なシーズンは、サッカーに関わる全ての人々の尽力なくして、この週末を迎えられなかったのではないだろうか。選手・監督・コーチとその家族はもちろん、Jリーグやクラブ、レフェリーやスタジアム関係者、ファン・サポーターにボランティア、スポンサー、マスコミ、ホームタウンの地方自治体とその住民などなど、それぞれが試行錯誤に紆余曲折、トライ&エラーを繰り返しながらも、初めて尽くしの特別なシーズンを完走しようとしているのだ。言わば、サッカー界の勝利である。12月19日(土)はそれぞれが勝利の味を噛み締めつつ、『明治安田J1リーグ』を見届けてはいかがだろうか?文:碧山緒里摩(ぴあ)チケット情報
2020年12月18日中居正広(47)が2月21日、ジャニーズ事務所を退所すると発表した。会見は始終和やかなムードで行われたが、そこで見せた“中居節”にネットが湧いている。自ら「フラッシュの点滅にご注意ください」と書かれたプラカードを持って登場するなど、会見は中居らしいユーモア溢れる内容だった。しかし「退所を後悔しないのか?」との質問に対し、中居はこう答えた。「間違った判断をしてしまうことはあると思いますし……。でも後悔する決断があってもいいんじゃないかな。時として、後悔とわかっていても飛び込まなくてはいけない瞬間っていうのは人生において一度や二度あってもいいんじゃないかなって」さらに「新しい地図と共演の可能性は?」と問われると、こう話した。「30年間、エンターテインメントの恵まれたど真ん中でやらせてもらいましたが、1%から99%の中で模索している。99%ダメかもしれないけど1%やったら何かがあるんじゃないか。1%あるかもしれないから、そこにかけてみようと」またSMAPメンバーとの不仲報道について訊ねられると、笑いながらもこう返した。「不仲でいいんじゃないですか(笑)。別にいいんですよ。本人たちが分かっていれば。恋人、家族でもそうでしょ?自分たちが分かっていればいいことであって」「後悔する決断があってもいいんじゃないか」と力強く語った中居。さらにエンターテイメントや人間関係への考えも、会見ではうかがえた。ネットではそんな含蓄に富んだ“中居節”を讃える声が上がっている。《中居くん、毎度毎度の…名言です》《中居くんはすごいなぁ 名言たくさん……やっぱり尊敬する人》《中居正広には、「歩く名言集」、いや、「超踊れる名言集」という別名をつけていいと思う》《名言だらけの会見やー。さすが中居正広。好き!》
2020年02月21日日本に古来より伝わる神話を題材に、観客の想像力を大いに刺激する劇団カムカムミニキーナの最新作『両面睨み節~相四つで水入り』 が11月14日(木)に東京・座・高円寺1で開幕する。松村武率いる同劇団の舞台は油断ならない。ただ席に座ってぼんやりと眺めるだけでは、その醍醐味のすべてを味わったとは言い難い。近年の松村作品で、主に題材となるのは日本の神話と歴史。長い時間かけて語り継がれた、つまり時間に裏打ちされた物語と、今現在を生きる私たちとを結ぶ線を、松村はくっきりと舞台上に描いてみせる。今回描かれるのは、日本書紀に少しだけ出てくる怪物「両面宿儺(りょうめんすくな)」。岐阜県の飛騨地方に伝わる伝説で、公演のチラシによれば「頭一つに顔二つ、四本腕に刀を掲げ、足に膝裏、踵なし」なのだとか。右から左から、前から後ろから、がっぷり4つで取っ組み合ってきた人間たちの歴史が、現在の両国国技館とまっすぐに結ばれる。物語の起点は、ある日の国技館だ。心臓発作で倒れた行司を救護するため、土俵に上がった女性医師に世間の目は殺到。医師はそのとき、タイムトンネルとなっていた土俵の底で、自らが2000年以上前、飛騨の湖に巣食っていた龍女であったことを悟る……。客演に迎えるは、ラサール石井。軽妙な喜劇を知り尽くした彼が、神話的世界でどんな存在感を見せるか注目だ。また、八嶋智人や藤田記子ら、凄腕劇団員勢もその腕力を発揮する。遠い昔、人々がのたうち回ってきた歴史が、今を生きる私たち自身に重なって響く演劇体験をぜひ。11月24日まで座・高円寺1、11月30日(土)から12月1日(日)まで大阪・近鉄アート館で上演。文:小川志津子
2019年11月12日日本人の心や人と人とのふれあいを温かくとりあげてきた番組と人に贈られる「第27回橋田賞」の受賞作品および受賞者が31日、発表された。脚本家・橋田壽賀子が理事を務める橋田文化財団が主催している同賞。今回、橋田賞大賞は該当者なし。橋田賞は、山田洋次監督、松坂慶子、内藤剛志、大泉洋、宮崎あおい、岡田将生、菅田将暉、安住紳一郎アナに決定した。また、橋田賞新人賞は、NHK連続テレビ小説『半分、青い。』での演技が評価され、永野芽郁が受賞した。それぞれの受賞理由は以下の通り。○橋田賞■山田洋次(脚本家・映画監督)本年度の『あにいもうと』(TBS)の脚本に対して。兄と妹の複雑な情愛を軸に、相手を思うが故の厳しさや、家族だからこその甘えの美しさ、難しさを温かくユーモラスに映し出しながら、兄妹が新たな人生を歩んでいけるという新たな結末を描き、多くの視聴者の共感を得た。■松坂慶子(俳優)本年度の『西郷どん』(NHK)での隆盛の母親役や、『まんぷく』(NHK)における主人公の母親役の圧倒的な存在感と魅力的なキャラクターが、多くの視聴者の支持を得た。■内藤剛志(俳優)『警視庁捜査一課長』や『科捜研の女』シリーズ等において、誠実で正義感が強く人情味あふれる刑事役をそれぞれ見事に演じ分け、安定した人気を獲得し多くの視聴者の支持を得た。■大泉洋(俳優)本年度の『あにいもうと』の演技に対して。妹への過剰な愛情からつい衝突してしまう、家族思いの昔ながらの大工という役柄を、丁寧にまた時にはコミカルに生き生きと演じて多くの視聴者の共感を得た。■宮崎あおい(俳優)本年度の『あにいもうと』の演技に対して。役柄のために大型免許を取得したり、本気で兄とぶつかりあったり徹底した迫真の演技で多くの視聴者に感動を与えた。■岡田将生(俳優)本年度の『昭和元禄落語心中』(NHK)の演技に対して。落語を語るばかりでなく、若い頃から幽玄な老年までを熱意と努力で演じ切り、有楽亭八雲の生きざまを見事に表現して高い評価を得た。■菅田将暉(俳優)本年度の『トドメの接吻』(日本テレビ)、『dele』(テレビ朝日)等における才気にあふれた演技は群を抜いており、多くの視聴者の支持を得た。■安住紳一郎(TBSアナウンサー)『ぴったんこカン・カン』などのバラエティから『新・情報7daysニュースキャスター』等の報道番組まで幅広く活躍し、人と人とのつながりを大事にしながら自分の言葉で情報を発信する姿勢が多くの視聴者の支持を得た。○橋田賞新人賞■永野芽郁(俳優)本年度の『半分、青い。』(NHK)の演技に対して。ハンディキャップを背負いながら、失敗を恐れないバイタリティで挫折と回り道を重ねながら懸命に生きるヒロインの40年に及ぶ人生を類いまれなる表現力で演じきった。
2019年03月31日俳優の竹内涼真が、「第26回橋田賞」で橋田賞新人賞を受賞し18日、都内ホテルで行われた授賞式に出席した。脚本家・橋田壽賀子が理事を務める橋田文化財団が主催し、日本人の心や人と人とのふれあいを温かくとりあげてきた番組と人に贈られる同賞。竹内は、『陸王』(TBS)、『ひよっこ』(NHK)などでの演技を評価され、新人賞に輝いた。壇上で竹内は、橋田氏に向かって「橋田さん、初めまして。竹内涼真と言います。たぶん知らないですよね?」とさわやかに自己紹介。「今、録画とかで名前を打つとその人の作品が勝手に録画されるようになっているので、ぜひ“竹内涼真”と打ってください」とアピールした。竹内に対し、橋田氏は「楽しみに期待している」とコメント。最近の作品は見ていないそうで、竹内に関しても「これから拝見します」とのこと。そして、録画について「ビデオの使い方がわからないんです。ビデオをもらっても見たことないんです。ダメなんです機械」と打ち明け、最後に「素敵な坊やです」と言葉をかけて笑いを誘った。竹内はまた、「このような光栄な賞をいただけてうれしいです」と喜び、「この仕事を始めて5年ですが、芸能界に入ってよかったなと思っています。ドラマや映画を見て『感動した』『元気になった』という声をいただける仕事って本当に素晴らしいなと思っています」としみじみ。さらに、『ひよっこ』『陸王』を振り返って「視聴者の方々のために寝る間を惜しんで頑張り続ける監督やスタッフのみなさんの姿に本当に感動して、命をかけて僕らは役作りをして演じなきゃいけないなと思います」と語り、「これからまだ先が長い仕事だと思いますので、見ている方々に新しいエンターテインメントを楽しんでいただけるように日々努力し続けたいと思います」とさらなる活躍を誓った。今回、橋田賞は、NHKスペシャル『戦慄の記憶 インパール』(NHK)、『コウノドリ』(TBS)、岡田惠和(脚本家)、松たか子(俳優)、阿川佐和子(エッセイスト・タレント)、桂文珍(落語家)が受賞。橋田賞大賞は該当なし。新人賞は有村架純(女優)と竹内涼真(俳優)。そして、特別賞に石坂浩二(俳優)と大杉漣さん(故人・俳優)が選出された。
2018年07月18日