菅内閣の行政改革・規制改革担当相を務める河野太郎大臣は2020年10月14日にTwitterを更新。その内容が反響を呼んでいます。河野大臣といえば、就任直後に行政改革の目安箱として自身のウェブサイトに『縦割り110番』を開設。縦割り行政に関するさまざまなクレームや訴えを国民から広く受け付けていました。河野大臣、寄せられた『訴え』に驚き寄せられたクレーム内容の中で気になったものを、実際に試してみたという河野大臣。投稿では、在インドネシア日本大使館領事部から送られてきたメールの自動返信のスクリーンショットをアップしています。「冗談のようなクレームがあったから試してみたら本当だった」と驚きを示した理由とは…。冗談のようなクレームがあったから試してみたら本当だった。なんでだろう。歴代の外務大臣は何してたんだ。あっ、すみません。 pic.twitter.com/8jJ9GMRDR1 — 河野太郎 (@konotarogomame) October 13, 2020 「受付時間内に改めてメールを送信ください」領事館の自動返信メールによると、領事館受付窓口時間(平日の午前8時30分~12時、午後1時30分~3時)以外の時間にメールをしても受け付けてもらえないとのこと。さらに、窓口時間内に再度メールを送ってほしいと記されていました。自身も過去に外務大臣を務めていた河野大臣。「なんでだろう。歴代の外務大臣は何してたんだ。あっ、すみません」とつぶやいていました。ネット上では投稿に多くのコメントが寄せられています。・窓口受付時間も短時間だけど。メールも時間外はダメとは。・試してみて確認されるところがさすがです。なんのためのメールなのか…。・「本日中の回答は出来ません」ではなく「改めて送信して下さい」なんですね。いくらなんでもこれはまずい。電話だけでなくメールの受付時間も制限するのは、受け取る側が間違いのないようになど、具体的な理由があるのかもしれません。しかし、利用者側からするとやはり不便なもの。時代の流れにそって改善できるところは工夫をしてほしいと願ってしまいますね。[文・構成/grape編集部]
2020年10月14日「ただ押しました!というだけのハンコは要らないことにしようと」河野太郎行政改革担当大臣(57)が「脱ハンコ」を押し出し、9割以上の行政手続きでハンコの使用を廃止できると述べた。婚姻届や離婚届の押印廃止の検討も進んでいる。一方で、日本一の印章産地である山梨県知事が政府や自民党本部を訪れ、「ハンコ廃止と言わないで」と要望するなど、業界関係者は危機感を募らせている。全国のハンコ屋はさぞ戦々恐々としているのではないだろうか――。『沸騰ワード10』(日本テレビ系)の人気コーナーで、名字研究家と日本一の品揃えを誇るハンコ屋の対決「名字頂上決戦」でおなじみの昭和6年創業「はんのひでしま」2代目店主・秀島徹さん(73)に話を聞いてみた。「業界の中にいる者としては、『ふざけるなバカヤロー!』と反旗をあげるしかないです。どっかの大臣がハンコを悪者にしましたが、全国の自治体も素早く右にならえをした。なぜか。それは我々の業界に力がないからです」しかし、国民にとっては「ある程度いいこと」だと続ける。「これまではどうでもいいものにまでハンコを要求されてきました。トラブル回避のために事務手続きとしてハンコを押して、何かあれば『でも本人が承認してある』と逃げられるわけです。そのためだけに押印を求められてきた部分もあります。そういう無駄は省けます」ハンコの将来についても冷静に分析する。「印鑑登録制度がすぐに完全になくなることはないでしょう。マイナンバーカードが完全に確立して機能し、安全性が担保されたとなれば印鑑登録制度はいずれ消えるでしょう。マイナンバーカードの進み方次第ですが、10年くらいはかかると思います。印鑑登録制度は明治3年、今から150年前にできました。スマホやゲームなどの変化の仕方を見ても、時代の変化のスピードを感じますよね。150年前にできたカビの生えた制度がいつまでも続くわけがないんです。時代に合ったものに変えていく必要があると思います」とはいえ、ハンコ自体がなくなることはないと断言する。「印鑑証明もなくなったら、“ハンコロス“が起きて一大ハンコブームがきますよ。ハンコの歴史は5500年もあるんです。楔文字よりも古いんです。日本と中国は漢字の文化もあるし、絵や書などにもハンコを押していますよね。日本人はハンコが好きなんですよ。銀行印が消滅して手続きとしてのハンコは消えても、文化として残ります。それは間違いないです」街のハンコ屋は今後どうなるのか。「40年前に約6,000軒あったハンコ屋は、現在では2,000軒を切っています。印鑑登録制度がなくなれば、今の3分の1も残ればいいほうではないでしょうか。印章業が消えてなくなるのは時間の問題です。ハンコ屋をハードと捉えるかソフトと捉えるかにもよりますが、ハードとしての専門店は必要なくなります。しかし、落款印(らっかんいん)のような個人の趣味のハンコは残ります」落款印とは、書や絵画などの作品が完成した際に、作者の証として捺印する印鑑のことだ。「私の名刺の肩書きは『ハンコデザイナー』、つまりグラフィックデザイナーです。今後はデザイン力がないハンコ屋は消えて行くでしょう。しかし、個人で絵が描けるところは生き残れます。デザイナーが参入することも考えられます。ハンコ屋でハンコを作る必要がないので、例えばデパートの入り口にハンコを作るコーナーができるなど、ハンコ屋の形も変わっていくかもしれません。なので建前としては『バカヤロー』と言わざるを得ないが、本音は時代の潮流として当たり前だと思っています」ちなみに記者は珍しい名字だと自負しているので、「日本一の品揃え」が本当なのか試してみた。ちなみに、生涯でわざわざ作らずに買えたことはない。改めて名字とその漢字を伝えると、「おー、それは珍しい。せっかくだから出してあげましょう。ちょっと待ってください。た、ち、つ……、はい、ございます」お見事!無駄な押印は嫌いになっても、ハンコは嫌いにならないでもいいのでは。
2020年10月13日時が流れるにつれて、生活様式や考え方など、世の中のいろいろなものが変化を遂げます。10歳以上年齢が離れている人と会話をした際、ふとした瞬間にジェネレーションギャップを感じてショックを受ける人は少なくないでしょう。そして、ふと思い返すのです。時代の流れとともに消え去った、懐かしいいろいろなことを…。河野太郎大臣が投稿した『時代の流れが分かる投稿』に共感の嵐菅内閣の行政改革・規制改革担当相に就任した、河野太郎大臣。以前からTwitterで多くの人とコミュニケーションをとったり、ユーモアあふれる発言をしたりと、若者からも親しまれています。2020年10月6日、河野大臣が投稿した内容に対し14万件を超える『いいね』とともに、昭和世代から共感の声が寄せられました。チャンネルは回さず、ダイヤルも回さず、ビデオは巻き戻さず、レンジはチンせず、蛍光灯は紐を引っ張らず、お風呂屋さんに富士山はなく、アイドルはブラウン管の向こうにおらず、ディスクはフロッピーでなくなり、カセットテープで音楽を流さず、ウェーイ— 河野太郎 (@konotarogomame) October 6, 2020 現代ではチャンネルをリモコンのボタンで押し、電話はボタンやタッチパネル操作に。映像媒体はデータが中心になり、電子レンジは「チーン」ではなく主に「ピピピ」に…。きっとこれらの時代の変化に、多くの昭和世代が「分かる…」と、うなずいてしまったことでしょう。時代が変わった今でも、ついつい「チャンネル回して」や「ちょっと巻き戻して」や「レンジでチンして」などの言葉を発してしまう人は多いのではないでしょうか。懐かしさを感じてちょっぴり切なくなる河野大臣の投稿は拡散され、昭和世代からいろいろなコメントが寄せられました。・昭和生まれだからじわじわ来た。この文章をラップ調で歌いたい。・自宅に固定電話がない人が増えたせいか、受話器のマークが分からない子供もいるそうですね。・河野大臣、朝の5時になぜそんな投稿を!?乗っ取られましたか?ウェーイ。近い将来、「チャンネル回すって何を回すの?」「ディスクを巻き戻すって何?」と真剣な表情で聞かれる日が来るのでしょう。そんな場面に直面した時、私たちはジェネレーションギャップに衝撃を受けて固まってしまうかもしれませんね…。[文・構成/grape編集部]
2020年10月10日お笑いコンビ・尼神インターの狩野誠子さんが、このたびご自身初のエッセイ本を上梓!少女時代の思い出、大切な家族のこと、お笑いとの出合い、相方への気持ちなど、5か月かけて綴った一冊です。エッセイっていうのは気恥ずかしくて。自分を俯瞰し、小説風に書きました。「最初に編集の方からお声がけいただいたときは、私自身本が好きなので、とても嬉しかったです。編集者さんからのリクエストは、ポジティブな読後感。『誠子さんならそれができます!』と言っていただいたので頑張ろうと思ったのですが、本一冊って結構な文字量で…。正直、“これ、書けるのか…?”と呆然とした瞬間もありました(笑)。無事に本になったものをいただいたときには、思わず“やった~!”と声を上げて喜びました。ホントよかった」エッセイとうたってはいますが、語り手の主語は“私”ではなく、“誠子”。自身の経験や気持ちが書かれたこの本は、なんだか小説のよう。「エッセイって、なんだか気恥ずかしくて…。芸人として自分のことをネタにするのは全然大丈夫なんですが、素の“狩野誠子”について語るのは、昔からすごく苦手で。自分を“誠子”というキャラクターにして、俯瞰してみることで、冷静に自分と向き合え、文章にすることができたんだと思います」タイトルにもなっている“B”とは、“ブス”の意味。とてもユニークなのが、自身のことをそう思っていなかった“誠子”が、他者から“B”だと言われ、その自覚を持ったときのことを、“Bと出会ったとき”と書いていること。“B”を擬人化するその手法に驚かされます。「この本を書くにあたって、そういえば自分がブスだと感じ始めたのはいつだったっけ…と思い返してみたら、中学生のときだった。そこからずっと私は、Bとともに戦い、そして一緒に歩いてきている、という意識があることにも気が付きました。そこから、“出会う”という言葉が出てきたんだと思います。中学時代はそう言われると、単純に“最悪やん!”と、ただただネガティブに思っていました。でも高校時代にお笑いに目覚めて以降は、ずっと自分の真ん中にあった容姿のコンプレックスについて考える暇もないほど、お笑いに夢中で。さらに芸人になってからは、このルックスであることが、武器にもなった。それからはもう、ずっと人生が楽しい。お笑いに出合えて、それによってコンプレックスだった自分の容姿も好きになれた。本当によかったと思っています」今回本を書いたことで、言葉の持つ力についても、いろいろな気付きがあったと話します。「自分も含めてですが、書いたり、口にしたりした言葉を、相手が受け取ったときにどんな感情になるのか、もっともっと考えたいと思いました。芸人同士だからいいやろって思って、結構軽い気持ちで使った言葉で、誰かを傷つけてしまったこともあっただろうな…。でも一方で、誰かが私に言った言葉の裏には、言葉以上の意味が含まれていることもあるわけで。受け取り側としては、相手の言葉には想像力を持って接していきたい。この本が、読んでくれた人にとって、言葉やコミュニケーションについて考えるきっかけになったら、本当に本当に嬉しいです」『B あなたのおかげで今の私があります』“B”とは、ブスのこと。それによって苛まれた時期を越え、相棒のように仲良く“B”と生きる誠子さんの、思いが詰まった一冊。ちなみにタイトルは、かの有名な歌姫を描いた本に発想を得たそう。KADOKAWA1300円かのう・せいこ1988年生まれ、兵庫県出身。お笑いコンビ、尼神インターのボケ担当。2011年「第32回ABCお笑い新人グランプリ」新人賞を受賞。’17年より活動拠点を東京に移す。※『anan』2020年10月14日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年10月07日フードエッセイストの平野紗季子さんのフィルターを通してみると、料理や店が一段と魅力的に見える。唯一無二の視点と言葉のセンス、その裏には意外なものが…?!2冊目の著書『私は散歩とごはんが好き(犬かよ)。』についても聞いた。夢を叶えるためには、声に出すことも大事。――今回出された本は、雑誌『Hanako』での連載をまとめられた一冊だそうですね。はい。その連載も、編集長に私から「散歩の連載をやりたいんです!」とお願いをしまして。今はなき、銀座の『水コーヒーどんパ』という喫茶店で。私本当に『どんパ』が好きだったので、超悲しいんですよ…って、脇道それました、すみません(笑)。もともと散歩好きなもので、散歩と食で何か書きたいな、とは思っていたんです。でも文章だけではなく、写真と、それをちょっとおもしろいデザインで見せる、そんなページができたら…と思い、お話を。――平野さんの行動力はすごいです。ええ!?そうですか…?でも私、やりたいと思っていることをまとめた“やりたいことリスト”っていうのをPDFにまとめていて、機会があればそれを見せて、新しいことをやるチャンスを持ちたい、とは思っています。――やりたいことは口にしないと実現しない、という意識がある?ありますね、それは強いかも。いろんな仕事で声をかけていただけますが、それは、「平野さんはこれができる人だから、この案件を頼みましょう」という、今までの仕事の延長線上のことが多い。例えばフードエッセイストと名乗る人に、「お菓子作りませんか?」と声をかけてみよう、という人はなかなかいないですよね。でも私は、実はお菓子も作ってみたかった。その夢を実現するには「私はお菓子を作りたい!」と声に出し、アピールするしか方法はない。そのような経緯で実現したもののひとつが、「(NO) RAISIN SANDWICH」という、レーズンを使わないレーズンサンドのようなお菓子です。――不定期の発売、しかも少量だけということもあり、毎回あっという間に売り切れだそうですね。そうなんです、ありがたいことに。パティシエやデザイナーなど、いい仲間と巡り会え、最初は部活の延長みたいな感じで小規模で始めたのですが、徐々に「買えなかった…」という声を多くいただくようになり…。この先続けるならば、少しずつ大きくしていこうということになり、これから工房を構え、新しい一歩を踏み出す予定なんです。ディレクターのような立場で、本格的にフード作りに関わるのは初めてなので、とても嬉しいし、とても楽しみ。このお菓子を通じて、私が好きな“食体験”の楽しさを、たくさんの人と共有できたら嬉しいです。でも、流れの外にある夢を叶えるチャンスってそうなかなか巡ってくるものでもないし、思っても実現するまでは結構長く時間がかかるんですけどね。時空の歪みをまたぐ、そんな経験が散歩の醍醐味。――4年半ほどの連載で、東京の街をかなり散歩されたと思います。印象は変わりましたか?東京って、最先端のものの隣に、“今”から取り残されたような、古い時間が流れている場所があって、その落差を“時空の歪み”と呼んでいるんですが、散歩中一番ワクワクするのが、“時空の歪み”をまたぐ瞬間なんです。この連載で、麻布台を歩いたときに、それを深く実感して。飯倉片町の交差点に向かう行合坂(ゆきあいざか)という坂の途中、左側に昔からあるピザ屋さんやベラルーシ料理のお店があり、その裏に入っていくと、古い家が立つ、時が止まったような静かな空間が広がっていて、今じゃない時間が流れていることにゾクゾクしました。でもそこは、ピザ屋さんなども含め現在は全部取り壊されてしまって、更地なんです。それこそ、何もなくなってしまった。――切ないですね…。先ほどの、レストランの感動をどう形に残すかって話につながるんですが、お店も、なくなっちゃうんですよ。店主やシェフがお店を開き、開け続けてくれ、そのおかげで、お店という空間や料理が今日まで存在しているということが、いかに尊いか。そのお店から人がいなくなったら、そこにあった時間も歴史もすべてが失われてしまう。その儚さは、レストランの宿命ですよね。だからこそ素敵なお店に出合うと、なんとかしてその味、歴史、空気感、食体験を残したい、と思うし、それを人と分かち合いたい。もしかしたらそれは、美味しいものを食べさせてもらったことへの、食べ手側ができるせめてものお返しなのでは、とも思います。――それにしても、平野さんの文章の独特のリズムと言葉選びのセンスは、読んでいて楽しいです。文章の礎は、いったい何ですか?えぇ~!?なんだろう…。あ、さくらももこさんのエッセイにはすごく影響を受けているかも。小学生のときに読んで、“こんな赤裸々に、思ったことを書いていいのか!”と驚きました(笑)。恥を捨てて正直に書く、取り繕わない、というのは、さくらさんから学んだことかも。あとは、あゆ…?――え、まさか、あの、浜崎あゆみさんですか?大好きなんです!!中学生のときからずっと…。中3のとき、学校の課題で5000字のレポートっていうのがあったんですが、私、あゆのことを書いていたら8万字になってしまったという過去が…。――それ、出したんですか?はい(笑)。先生、完全に引いてましたけど。今でも彼女は私の精神的支柱です。“あゆ”の歌詞世界は、私の文章や思考にかなり影響していると思います(笑)。雑誌『Hanako』での連載をまとめた『私は散歩とごはんが好き(犬かよ)。』(小社刊)が好評発売中。毎回1つの街と、そこにある食をテーマに散歩をし、そこで出合ったあれこれを紹介する内容は、さながら“街と食文化のフィールドワーク”。これでもか!と詰め込まれた情報量は圧巻!読み応えたっぷりです。¥1,600ひらの・さきこ1991年生まれ、福岡県出身。小学生時代から食日記をつけ続け、大学在学中にブログが話題に。2014年にエッセイ『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)を発売。現在は、雑誌やウェブなどで食にまつわる連載多数。また、プロデュースするお菓子「(NO) RAISIN SANDWICH」も大好評。Instagramは@sakikohirano※『anan』2020年10月7日号より。写真・清水奈緒インタビュー、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年10月05日小学生時代から食日記を書いていた平野紗季子さんは、筋金入りの食&お店マニア。彼女の文章には、愛する食や店にまつわる喜怒哀楽が溢れていて、独特の読後感が残ります。今まで想像もしなかったところに、私の本が届いているのが嬉しい。――2冊目の著書、『私は散歩とごはんが好き(犬かよ)。』の完成、おめでとうございます!ありがとうございます!今回の本はムックなので、書店だけではなくコンビニに置いていただいていることにちょっとびっくりしています。うちの近くのコンビニでこの表紙を見たとき、明らかに他の雑誌とは違う異彩を放っていて不安になったのですが…(笑)。でも翌日行ったら無事に売れていたので、ホッとしました。――もともとブログで発信していらした平野さんが、雑誌で連載したものを本という形にまとめたのは、初めてですよね。そうなんです。ブログやインスタで何かを発信すると、コメントや「いいね」などでリアクションをたくさんいただくんですが、今回の本は、SNSなどでつながっていない、その向こうにいる人たちに届いているという実感があります。その一例が、作家の吉本ばななさんが、ご自身のブログにこの本のことを書いてくださったこと。まったく面識もないばななさんが、この本をどこかで見かけて購入し、読んでくださったそうで。そのように、思いがけない方の目に触れるっていうのは、本ならではの喜びだと思います。――平野さんが“食日記”をつけ始めたきっかけは?当時福岡から一家4人で東京に引っ越してきまして、“おのぼりグルメ”的に、父が気になるレストランに家族で週末に出かける時間がすごく好きだったんです。レストランのドアを開けると素敵な空間が広がっていて、みんな笑顔で楽しく会話をしながら、今まで味わったこともない美味しいものを食べる。うちの両親はものすごく仲が良かったわけでもないんですが、レストランで食事をするときは、すごく穏やかになるんです(笑)。本当にレストランは、夢のような場所だった。でも家に帰って、寝て、翌朝起きたら、昨日の夜の素晴らしい感動は何一つ形として残ってなくて、しかもお腹もすいている。それでどうにかしてこの感動を残したいと思って、食日記を書き始めました。その後、ブログなど形を変えながら、中学、高校とつながっていき、大学生のときに書いていたブログを見た編集の方から、「本にしませんか?」とお声がけをいただき、1冊目の本につながりました。――小学生のときから、食と、今の仕事に一直線だったんですね。言われてみれば確かに。高校生くらいから食文化に関わる仕事をしたいと思ってはいて、でもそれが、お店をやることなのか、料理を作ることなのかはよくわからなくて。大学に入る前、食の経営者などの話を聞く大人向けのスクールとかに通ったりもしてました。名だたる飲食の会社の社長さんたちと並んで、レストランジャーナリストの犬養裕美子さんが講師の回があり、そこで“食にまつわる文章を書く”仕事があることを知ったんです。それで、私もやりたいと思い、犬養さんに“修業させてください!”って、お手紙を。――すごい行動力!犬養さんへの憧れの気持ちをしたためた熱い手紙と、自分で書いた文章をまとめたポートフォリオみたいなものを送ったんですよ、今思うとはりきってます(笑)。――犬養さんはなんと?「修業はできません」と(笑)。でも、「あなたはあなたで素晴らしいものを持っているから、自分の道を見つけて、自分なりの職業を早く名乗っちゃいなさい」みたいなことが書かれた返信をいただいて…。大人の方が真摯に対応してくださったことはもちろん、その言葉に本当に励まされました。――改めて今、店で素敵な食に巡り合うことの魅力とは何ですか?私にとって外食は、映画を観に行くようなもの。扉を開けた先にはワクワクする空間が広がり、一歩足を踏み入れるだけでドキドキ、アドレナリンが出てしまう。お店のインテリア、スタッフの方の佇まい、隣の席の方の会話、お料理などの味、そしてお店を出た後に振り返りたくなるあの気持ちまで…。私はそれを“食体験”と呼んでいるのですが、もはやそれは総合芸術です。お店ごとに味わえるその感動を、いろんな方と分かち合いたい。それが私がこの仕事をしている理由な気がします。雑誌『Hanako』での連載をまとめた『私は散歩とごはんが好き(犬かよ)。』(小社刊)が好評発売中。毎回1つの街と、そこにある食をテーマに散歩をし、そこで出合ったあれこれを紹介する内容は、さながら“街と食文化のフィールドワーク”。これでもか!と詰め込まれた情報量は圧巻!読み応えたっぷりです。¥1,600ひらの・さきこ1991年生まれ、福岡県出身。小学生時代から食日記をつけ続け、大学在学中にブログが話題に。2014年にエッセイ『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)を発売。現在は、雑誌やウェブなどで食にまつわる連載多数。また、プロデュースするお菓子「(NO) RAISIN SANDWICH」も大好評。Instagramは@sakikohirano※『anan』2020年10月7日号より。写真・清水奈緒インタビュー、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年09月30日恋愛、ファンタジー、夢、そして仕事。幅広い作風で数々の名作を生み出してきた、マンガ家の安野モヨコさん。昨年デビュー30周年を迎え、現在回顧展を開催。’90年代後半に大ヒットした恋愛マンガ『ハッピー・マニア』の続編「後ハッピーマニア」も連載中です。通りすがりの人の言葉が胸に刺さることもある。――安野さんの作品の“リアル”は、絵にも宿っていますが、よりセリフにそれを感じるという読者も多いと思います。そのあたりはいかがですか?確かに、会話のテンポと、言葉は、自分や周りが実際に喋っているそれに近いものになるよう、気をつけていますね。――そしてどの作品でも、いわゆるメインキャラクターではない、通りすがりの登場人物が、強烈なセリフを口にして去っていく、そんな印象があるのですが…。普通に、人生ってそういうものじゃないですか?例えば、居酒屋でたまたま隣に座ったおじさんに言われたひと言に、「は!そうだ…!!」と思わされたりすることって、人生で1度か2度はきっとある。名前も覚えてない、二度と会うこともないであろう人が、しかもその人自身も強い思いがあって言ったわけでもない言葉であっても、言われた側にとっては忘れられないひと言になる。もちろん逆も然りです。なんでもない人のなんでもないひと言で救われる、そういうことを描きたいと思っている部分は、確かにあるかもしれません。マンガの構造といえば、主人公がいて、主人公のことをせっせと一生かけて考えてくれる他人だけが周りにいて…という限られた世界で物語が展開しがちですが、現実の人生はそうじゃない。気がついたら誰かの脇役になっていることもあるわけで。でも私は、そういうことも含めて、現実に近い構造で描きたいんです。――約30年、恋愛、仕事など、本当に幅広いテーマで執筆されてこられましたが、今、“安野モヨコらしい作風”とは、何だと思われていますか?ん~、ちょっと難しいですね…。なんだろう、どの世界線の作品でも、自分に嘘をつかない、ということでしょうか…。自分の心をごまかさない、それに尽きるかな。現実を直視したくないから、自分に嘘をつく。もちろんそうしてしまうこともありますが、その行為は結果的に何も生まないし、状況が狂っていくだけ。自分の心に対する嘘に気がついたら、すぐに軌道修正する。どんなタイプのマンガを描くにしても、この思いだけはずっと持ち続けていたいです。あんの・もよこ1971年生まれ、東京都出身。小学生からマンガを描き始め、高校1年生で初投稿、高3でデビュー。’95年より『ハッピー・マニア』(祥伝社)執筆開始、大ヒット。代表作に『働きマン』、第29回講談社漫画賞児童部門受賞作『シュガシュガルーン』(共に講談社)、『オチビサン』(朝日新聞出版)等。写真は、アトリエでのペン入れの様子。雑誌『FEEL YOUNG』で連載中の『後ハッピーマニア』(共に祥伝社)のコミックス第1巻が、好評発売中。また9/22まで東京・世田谷文学館にて、約30年間にわたる創作を振り返る回顧展「安野モヨコ展 ANNORMAL」を開催中。原画などを多数眺められる貴重なチャンス。その後、2021年にかけて仙台などを巡回予定。※『anan』2020年9月23日号より。写真・内山めぐみインタビュー、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年09月21日’90年代後半、恋愛マンガ『ハッピー・マニア』の大ヒットを飛ばし、人気マンガ家になった安野モヨコさん。美しい絵、疾走感のあるストーリー、個性的なキャラクター、そして心に響くセリフといった安野さんのマンガの魅力には、あらゆる世代の女性たちが虜になりました。昨年デビュー30周年を迎え、現在回顧展を開催。そして、出世作の続編「後ハッピーマニア」を連載中です。――8月に続編の1巻が発売されました。まずは率直な感想をお聞かせください。その前に出した『鼻下長紳士回顧録』という単行本は、連載が不定期だったこと、そして装丁も凝ったこともあり、出版するまで本当に時間がかかっていたんです。それに比べると『後ハッピーマニア』は、サクサクと単行本ができまして。編集さんも私も、「え、もう出た?!」という感じでしたね。―― ’17年に一度、16年ぶりに雑誌に読み切りが掲載され、’19年10月号より連載がスタート。ファン的には続編が始まったのは本当に嬉しかったのですが、なぜ再び『ハッピー・マニア』を描かれようと思われたのでしょう?ひとえに、雑誌『フィール・ヤング』への恩返しですね。’08年から、「オチビサン」という作品以外を休載し、しばらく休養をしていたんです、体調を崩しまして。その5年後くらいから少しずつ、再びストーリーマンガを描くことを試すようになり、『鼻下長紳士回顧録』という作品に取り掛かりました。しかし、正直なかなか原稿を仕上げることができない状況で。でもそんなイレギュラーな状態でも、『フィール・ヤング』の編集の方は、いつ描き上がるかもわからない原稿を待ってくれ、しかも上がったら掲載してくれるという、とても懐の深い対応をしてくださった。当時はもちろん今も、本当にありがたいと思っています。その気持ちが発端ですね。――久しぶりにシゲタカヨコ(『ハッピー・マニア』の主人公)の恋愛世界に戻られたわけですが、スムーズに筆は進んだのですか?いや、最初はやっぱり手探りでした。シゲタさんももう40代なわけで、昔の、20代の頃のようなシゲタさんだと、ちょっとおかしな人すぎる。だからといって、落ち着きすぎてもつまらない。そのへんのバランスはすごく考えました。――40代のバランスとは?シゲタさんは既婚者で、子供がいない。そして、仕事をちゃんとしてきていない人。今の彼女は、人としてのエネルギーが落ちた状態といいますか(笑)。でも落ち着いたといっても、成長したというよりも、年をとって体力的に元気がなくなった、という状態ですね。とはいえ、頑張ってタカハシ(シゲタの夫)との生活を何年も続けてきているわけですから、人に合わせる努力はしてきただろうし、学びや成長がゼロなわけではない。ただ、成長して分別がついたシゲタさんは面白くないので、そこが難しいんですよね。――シゲタさんは45歳ですが、40代の女性の恋愛を描くのは、大きな挑戦でしたか?そうですね…、答えになっているかはわかりませんが、私は『フィール・ヤング』って、20~30代の女性が、リアルを感じられる作品が掲載されているマンガ雑誌、と思っているんです。今描いている作家さんたちは私より全然若いですし、若い世代の恋愛、そして今の若い人たちの“恋愛恋愛していない感じ”を描いている作家さんもいる。そんな中で考えると、自分が恋愛モノをリアルタイムで描くのは最後かもな、と思いますし、『フィール・ヤング』で描くのも最後かな、と。なので、今まで受けた恩恵をすべて返したい、という気持ちで描いてます。“連載”ではなかったから、作者も先を考えてなかった。――もとは、講談社で賞を受賞し、マンガ家になられたと伺っています。そんな安野さんが、別の出版社の雑誌で『ハッピー・マニア』を連載することになったのには、どんな経緯があったんですか?確か21歳くらいのとき、当時私は岡崎(京子)さんのところにメインでアシスタントに行っていたんですが、あるときたまたま(桜沢)エリカさんのところに貸し出され、仕事をしていたんです。そこに、『フィール・ヤング』でエリカさんの編集をしていた方がいらして、「あなたが安野さん?今度うちで描きませんか?」と言われたのが最初です。――原稿を持ち込んだり、といったことは…?ないですないです。どこかで私の作品を読んではくれていたみたいですが。それで描いたのが、『ハッピー・マニア』の初回。当時は1回掲載の読み切り予定でした。なので入稿して、“あぁよかった、終わった”とホッとしてたら、翌月、ある作家さんが原稿を落としてしまい、40ページ空いてしまったらしく、「1週間で40ページ描いて」と言われ(笑)。新しい話を考える余裕はとてもないので、「この間の続きでもいいですか?」ってことで、第2回。そしてなぜか翌月も…となり、気がついたら走りだしていた感じです。――連載をお願いします、みたいなことではなく?それを言われた記憶は一切ない(笑)。だからストーリーとか結末とか、何も考えないで描いてたんですよ。作者自身も来月どうなるか、さっぱりわからないっていう。――それがあっての、あのストーリー展開だったんですね。そう、めちゃくちゃな(笑)。でも“これはこうなる”って着地点を決めて描いてしまうと、それを準備するようなエピソードを出してしまうので、わからないまま描いたほうが絶対にいいんですよね。――『ハッピー・マニア』という作品の持つ“どうしてそうなる?!”という展開は、それまでの恋愛マンガにはなかった種類の興奮を感じさせてくれ、そこに読者は夢中になりました。主人公がいて、イケメンがいて、でもうまくいかないところに当て馬的な別のイケメンが出てきて…っていうのは、もういいよ、もういらないよって、私自身が思ってたんですよ(笑)。自分も含めてですが、20~30代になると女性は、そういうお話に“きゃー”ってなれるほど、もうピュアではない、ということなのかもしれませんね。――年を重ねて、物語を作るということへの考えは、さらに変わられたりしましたか?若い頃は、たぶんみんなそうだと思いますが、自分のことに精一杯すぎて、逆からの視点で見てみるとか、相手の立場で考えるとか、そんなこと思いも寄らなかった。今この年になって思うのは、確かに年齢を重ねたことで、別の視点で見る余裕は持てました。でも今度は、40歳を越えると、一口に40代の女性といっても、独身、既婚、子供がいる、離婚している、など、立場のバリエーションが豊富すぎるという別の事情が出てくる。ですから今は、描きながら、都度都度よく考えなければ、と思います。もはや“全員共感できるよね”というような物語はないのかもしれません。ただ、そのすべてに配慮していたら、ストーリーは作れない…。なかなか難しいところです。あんの・もよこ1971年生まれ、東京都出身。小学生からマンガを描き始め、高校1年生で初投稿、高3でデビュー。’95年より『ハッピー・マニア』(祥伝社)執筆開始、大ヒット。代表作に『働きマン』、第29回講談社漫画賞児童部門受賞作『シュガシュガルーン』(共に講談社)、『オチビサン』(朝日新聞出版)等。写真は、アトリエでのペン入れの様子。雑誌『FEEL YOUNG』で連載中の『後ハッピーマニア』(共に祥伝社)のコミックス第1巻が、好評発売中。また9/22まで東京・世田谷文学館にて、約30年間にわたる創作を振り返る回顧展「安野モヨコ展 ANNORMAL」を開催中。原画などを多数眺められる貴重なチャンス。その後、2021年にかけて仙台などを巡回予定。※『anan』2020年9月23日号より。写真・内山めぐみインタビュー、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年09月20日河野太郎行政改革担当相は2020年9月17日にTwitterを更新。自身の公式サイトに『行政改革目安箱(縦割り110番)』を設置したことを報告しました。行政改革目安箱(縦割り110番)を立ち上げました。無駄な規制、仕事を妨げている規制、役所の縦割りで困っていること等々、規制に関する情報をお送りください。霞ヶ関の住民からのインプットも歓迎します。 — 河野太郎 (@konotarogomame) September 17, 2020 この『行政改革目安箱(縦割り110番)』は、行政の縦割りの弊害をなくすための提案や情報提供を国民に広く募る目的で設置されたもの。ウェブサイトでは「すべてのメールを河野太郎本人が目を通しますが、ご返信、ご返答ができない場合がございます」とも記していました。開設と同時に反響が上がり、同月18日現在、受付を一時停止しています。行政改革目安箱(縦割り110番)にたくさんのメールありがとうございます。予想を遥かに超える数のご意見をいただきました。今までにいただいたご意見の整理を行いますので新規の受付を一時停止させていただきます。また再開する場合はお知らせ致します。ご協力誠に感謝申し上げます。— 河野太郎 (@konotarogomame) September 17, 2020 菅義偉首相は同月16日に行われた就任記者会見で、行政の縦割り打破や規制改革に取り組む方針を示しており、河野大臣に『縦割り110番』の設置検討を指示していました。ネット上では「スピード感ある対応で素晴らしい」を称賛する声が多数上がる一方、個人事務所のウェブサイトに設置されたことについて「通報者の個人情報が漏洩するリスクがある」「行政の私物化に当たるのでは」といった疑問を呈するコメントも上がっています。『行政改革目安箱(縦割り110番)』に寄せられた意見が、政治の場にきちんと届き、建設的な議論につながることを多くの人が望んでいるでしょう。[文・構成/grape編集部]
2020年09月18日2020年9月16日午後、自民党の菅義偉総裁が衆参両院本会議で第99代首相に選出。同月17日未明に、首相官邸で各閣僚が順番に記者会見を行いました。この日、14番目に会見を行ったのは、菅内閣の行政改革・規制改革担当相に就任した河野太郎大臣。河野大臣は、新内閣の発足時に深夜に及ぶまで各閣僚が順番に首相官邸で会見を行う慣例に対し、苦言を呈しました。例えば、この記者会見も各省に大臣が散ってやれば、もう今ごろ皆が終わって寝てますよね。それを延々ここでやるっていうのは前例主義、既得権、権威主義の最たるものだと思いますので、こんなものさっさとやめたらいいと思います。スッキリーより引用時短勤務やフレックス制度など企業の働き方改革が求められる中、閣僚をはじめ関係者が深夜に会見を行うことに、疑問を投げかけた河野大臣。この発言はネット上でも反響を呼び、コメントが多数寄せられています。・河野さんの毅然とした態度はいつも清々しくて好き。・いいツッコミだ。1人ずつ夜中までしなくてもよいし、スピード感を持ってやってもらいたい。・その日の夜中に順番待ちをする必要はないですよね。非効率的。・誰も見ていない時間に新内閣の閣僚会見を行うなんて意味がない。河野さんの発言に、スカッとしました。菅内閣では、新型コロナウイルス感染症対策と経済再生を最優先に、行政の縦割り打破や規制改革に取り組む方針を示しています。首相はこの中で、規制改革の一環として、国民から縦割り行政の情報提供を電話やメールで受け付ける窓口『縦割り110番』を設置するという考えを明らかにしており、河野大臣は、その設置検討を指示されているとのこと。国の中枢部の意識改革が進むことで、社会全体の働き方にポジティブな影響が広がるといいですね。[文・構成/grape編集部]
2020年09月17日グローバルボーイズグループ・JO1の白岩瑠姫と河野純喜が、Amazon Prime Videoの新バラエティ番組『カラフル~笑いの力で77億再生~』(11日より第1~9話一挙配信、第10話は18日配信)に出演する。先日行われた収録時に取材に応じ、出演の感想を語った。JO1の白岩瑠姫(左)と河野純喜同番組は、“地球防衛軍”として集められた笑いの精鋭9組、ジャルジャル、プラス・マイナス、天竺鼠、かまいたち、藤崎マーケット、和牛、見取り図、ミルクボーイ、アインシュタインが、様々なミッションを笑いに変えいき、地球を笑いのエネルギーでカラフルに染めていくバラエティ。“地球を見守る女神”としてのん、“女神をサポートする助手”としてJO1の白岩瑠姫と河野純喜も出演する。白岩は「これだけ芸人さんが集まるとめちゃめちゃ面白くて、笑いすぎてここらへん(頬)の筋肉が痛いです。とても楽しい時間を過ごさせてもらっています」と収録を満喫。河野も「芸人さんのすごさを思い知らされる番組だと思います。絶対に地球は明るくなっていると確信しています!」とすっかり芸人たちに魅了された様子だった。また、白岩は「JO1はみんなお笑い芸人さんが好き、プラス尊敬している部分があり、バラエティ的な面でお手本にし、日々勉強させていただいてます」と明かし、「芸人さんみなさん大好きですが、個人的にはずっとかまいたちさんが好きで、初めて共演させていただいたのでとてもうれしかったです」と笑顔で語った。河野も「テレビで芸人さんを見て、『M-1』などで活躍されている方々を見て、すごいなと思っていました」とリスペクト。「個人的にはジャルジャルさんの大ファンで、“ネタのタネ”というYouTubeを毎日更新されているんですけど、毎日自分を癒やすために見てます」と明かし、「(会えて)めっちゃうれしいです!」と声を弾ませた。さらに、白岩は「幼稚園とか小学生の頃は、自分が何かをすることで人が笑ってくれるのがうれしくて、よく笑かしていたので、人を笑かす仕事をやりたいなと思って。一時期、本当に芸人さんってかっこいい職業だなと思っていた時期があります」と告白。河野も芸人は夢の一つだったそうで、「お笑い芸人か、サッカー選手か、歌手か、アシタカになりたかったです」と話して笑いを誘った。(C)2020 YD Creation
2020年09月11日女優・のん、グローバルボーイズグループ・JO1の白岩瑠姫と河野純喜が、11日よりAmazon Prime Videoで配信される『カラフル~笑いの力で77億再生~』(第1~9話一挙配信、第10話は9月18日配信)に出演する。連日、暗いニュースばかりで溢れかえる世の中・・・・そんな暗くなった地球を笑いの力で明るい世界に変えるべく、笑いの精鋭9組が奮闘する同番組。ジャルジャル、プラス・マイナス、天竺鼠、かまいたち、藤崎マーケット、和牛、見取り図、ミルクボーイ、アインシュタインが集結する。9組は、地球を見守る女神・のん、その女神をサポートするJO1の白岩と河野に向けて、笑い(ラフ)のエネルギーを届けて、地球をカラフルに彩ることが出来るのか。最も笑いのエネルギーを生み出したコンビは、第10話で特別番組を贈呈される。見事に最終回を勝ち取るのは誰か。(C)2020 YD Creation
2020年09月10日薬味と調味料を混ぜるだけ!夏バテ気味の体にもオススメな“薬味たれ”を使ったレシピをご紹介。教えてくれたのは、薬味使いが巧みと評判の料理人・山本千織さんです。パクチーレモンたれ3つの香味野菜は、サルサソースなどでよく使われる組み合わせ。にんにくのアリシンは抗菌作用と疲労回復効果、青唐辛子のカプサイシンは代謝を促進。またパクチーの葉には抗菌作用が。ノンオイルの軽い口当たりが自慢。材料(作りやすい分量)パクチー…40g(1束)、にんにく…20g(2かけ)、青唐辛子…種を除いて1本、レモン皮付き(ノンワックス)…50g(1/2個)、ナンプラー…大さじ2,1/3弱、レモン汁…大さじ1,1/3(1/2個分)作り方1、パクチーとにんにくはごくみじん切り、青唐辛子は縦半分に切りヘタと種を除き、細かく切る。レモン半分は放射状に切り白い部分と種を取り、厚さ5mm、幅1.5cmくらいのいちょう切りにし、さらに薄切りにする。2、材料をすべてボウルに入れ、混ぜる。半熟卵とじゃがいものパクチーレモンたれパクチーの香りとレモンの甘酸っぱさは相性最高!と山本さん。にんにくのピリッとした密かな辛味が、いいアクセントに。材料(2人分)卵…2個、じゃがいも…2個、塩…小さじ1、パクチーレモンたれ…適量作り方1、卵は常温においておき、じゃがいもは皮を剥き、4等分にする。2、沸騰したお湯で卵を5分茹で、冷水に取り半分にカット。3、じゃがいもは塩を入れた水で煮て、柔らかくなったら取り出す。4、2、3を盛り付けパクチーレモンたれをかける。山本千織さん料理人。『チオベン』名義のケータリングで知られる。著書に『チオベンの揚げもの煮もの』(KADOKAWA)などが。※『anan』2020年7月29日号より。写真・高杉 純スタイリスト・西崎弥沙取材、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年07月26日香りや風味が格段に上がり、味がぐっと引き締まる!薬味は夏の料理の必需品。薬味と調味料を混ぜるだけで完成の“たれ”を使いこなし、暑い時期を乗り切ろう。食欲をくすぐる香りで、夏の体をサポート!ふわっと広がるさわやかな香りで食欲をくすぐる薬味。「香りの成分は嗅覚を通じて脳にダイレクトに働きかけるもの。香味野菜全般の香りにはリラックス作用が。いい香りとともに食事をするのは、アロマテラピーと同じ効果があるともいえます」と言うのは、自身も大の薬味好きという皮膚科医の山崎まいこ先生。他にも肝臓の働きを助けたり、解毒効果、抗酸化作用や食欲促進など、夏に嬉しい効果が。「抗菌作用がある香味野菜もあり、夏の体は防衛のため、自ずと欲しているのでは。ビタミンやミネラルなどの栄養素や、香味成分はいずれも微量。好きな量を楽しんで」今回は、薬味使いが巧みと評判の料理人・山本千織さんに、超簡単な薬味たれを教えてもらいました。食材との組み合わせ次第で、おいしさを何倍にも膨らませてくれる、魅惑の薬味ワールド。夏バテ気味の体にもおすすめです。生姜オイル香りはさわやか、でも味わいはコクがあるこのたれ。生姜に含まれるショウガオールには、殺菌作用、そして血行促進効果があるので、クーラーで冷えた体の救世主。合わせる食材を選ばない万能選手は、冷蔵庫で1週間程度保存可能。材料(作りやすい分量)おろし生姜…小さじ2、米油…大さじ1、藻塩…小さじ1/4~1/2、薄口醤油…小さじ1/4作り方ボウルに材料をすべて入れ、よく混ぜる。刺し身生姜オイル青魚、白身…、どんな刺し身でもこのたれは合う、と山本さん。ぽってりしたすりおろし生姜をたっぷり巻いて、召し上がれ。材料(2人分)刺し身用魚(ヒラメ、鯛、カンパチ、鯵、スズキなど)…1さく、長ネギみじん切り…3~4cm分、生姜オイル…適量作り方刺し身を薄くスライスして皿に並べ、魚の上にネギを散らし、生姜オイルをかける。山本千織さん料理人。『チオベン』名義のケータリングで知られる。著書に『チオベンの揚げもの煮もの』(KADOKAWA)などが。山崎まいこ先生皮膚科医、まいこ ホリスティック スキン クリニック院長。消化吸収と腸内環境に着目した「ホリスティック栄養学」を提唱。体の中から美を導く診療に定評がある。※『anan』2020年7月29日号より。写真・高杉 純スタイリスト・西崎弥沙取材、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年07月26日春の自粛期間を経て、人々の恋愛や結婚に対する意識に大きな変化が。その結果、新たなサービスが続々と誕生しています。新しい出会いの方法や、距離感を保った結婚のスタイルなど、“これからの幸せ”を掴むための、知っておきたいニュースをご紹介。出会いもNO3密!“パーティ”や“合コン”より“1対1”の時代に?!コロナ以降、とにかく避けろと言われているのが“密”。出会いも新しいフェーズに突入、これからは“個”です!集団での出会いよりいきなり“個”に注目。合コン、お見合いパーティ、相席レストラン…。これまで出会いといえば、ある程度の人数で、というのが定番。しかしコロナ後の世界では密は×。つまり“集団での出会い”は、避けるべき事柄になってしまったわけです。でもご安心!出会いの形はそんな“いまどきの事情”に柔軟に対応中。まず婚活パーティの「フィオーレ パーティー」が6月より、1対1で30分話ができる、お見合い的な出会いイベントをスタート。パーティだと、気になる人がいても人が多くてじっくり話せない、との悩みがつきものですが、ここではそんなこともナシ。しかも結婚相談所のように入会金がないので、そのあたりも嬉しいポイント。また出会い系アプリで人気が上がっているのが、“いいね”を送りメッセージを送って距離を詰める…のはもう抜きにして、AIのマッチングにより選ばれた相手と、いきなり2人でデートしちゃおう、というもの。「いきなりデート」は、デートしたい日を選ぶだけで、相手とマッチングし、レストランの予約までしてくれるので、とっても便利。密を避け、どんどん新しい恋を探しましょう~!いきなりデート-レストラン婚活アプリ・無料(APP内課金あり)・販売元:connect inc.©connect inc.男女とも会員審査あり。デート候補日を入力するとAIが相手をマッチング、レストランの予約までしてくれる、デート先行型出会いアプリ。オンラインのやりとりなくすぐにデートができる。フィオーレ パーティー「1対1 Omiai」婚活パーティの企画会社が始めた、1対1で30分話ができる、新しい出会いイベント。個室ブースを使いますが、消毒やアクリル板設置など対策もばっちり。飲食代がかからないのも。※『anan』2020年7月8日号より。イラスト・黒猫まな子取材、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年07月05日ダイエット中はパスタもうどんも我慢!という人は多いけれど、蒸し暑い時期には特に恋しくなるもの。実は麺が悪いのではなく、おかずとのバランスが悪いだけだった!?食べながら、ぽっこりお腹を脱する術を、伝授します。食材の組み合わせ次第で麺は太らない食事になる。麺は炭水化物なので太る元凶なのでは…と思う人も多い。管理栄養士の小島美和子さんによると、「選択肢があるならば、“精製されすぎていない粉を使った麺”を選びましょう。ビタミンや食物繊維などが多く、血糖値の上昇が緩やかなので、白い麺に比べると太りにくい麺といえます。次に大切なのが組み合わせる食材。確かに麺料理は食材構成は炭水化物に偏りがちになりますが、一緒にタンパク質をたくさん摂れば血糖値の急上昇を防げ、代謝を上げられますし、ビタミンB群を含む食材をともに摂れば、炭水化物のエネルギーへの分解を促せます。量を食べたいと思うときは麺を増やすのではなく、野菜や、きのこや海藻など食物繊維を多く含む食材を増やすことをおすすめします」ただし夏だからといって、冷たすぎる麺を食べるのは要注意。「体が冷えて代謝が下がります。氷水でキンキンにするのはなるべく避けて。そして調理に使う油は少なめに。そういったことを考えて料理をすれば、麺料理も“怖いもの”ではなくなりますよ!」太らない麺のルールとレシピを1つご紹介します。太らない麺ルール1十割蕎麦や、小麦粉麺なら全粒粉入りを選択。うどんや素麺も全粒粉入りをぜひ探して。2麺の量を気にするより、具材の量を気にするべし。麺1に対してタンパク質1、食物繊維1~2。麺の量は控えめに、ボリュームは具材で出す。3なるべく温かい麺にする。麺は氷水ではしめず、そばつゆなども常温で。4油の量は控えめを心がける。特にパスタは、オイルの使いすぎに注意。ペルー風シーフードと夏野菜のチーズスープヌードルシーフードミックスは低脂肪・低エネルギーのタンパク源なので、ダイエット向き。スープに使ったチーズと低脂肪乳もタンパク質。エネルギー 473kcalタンパク質 31.1g【材料】(1人分)茹でうどん…1袋(200g)シーフードミックス(冷凍)…80gパプリカ…1/3個(50g)ピーマン…1個(30g)コーン缶…大さじ3(30g)にんにく(みじん切り)…1/2かけ鶏がらスープ…100ml低脂肪乳…200mlスライスチーズ…1枚タバスコ…4~5振り塩…小さじ1/6香菜…好みで適宜【作り方】(1)パプリカ、ピーマンはタネとワタを除いて縦に細切りする。(2)鍋に鶏がらスープを入れて火にかけ、煮立ったら1、シーフードミックス、コーン、にんにくを入れて蓋をし、3分ほど煮る。(3)(2)に低脂肪乳、ちぎったスライスチーズ、タバスコ、塩を入れ、チーズが溶けきるようよくかき混ぜる。うどんを加え、煮立つ直前まで温める。好みで香菜を添える。※レシピの中のフライパンはすべてフッ素樹脂加工のものを使っています。小島美和子(おしま・みわこ)管理栄養士、産業栄養指導者。『おなか痩せの黄金「比」レシピ』(文藝春秋)監修など著書・テレビ出演多数。美才治真澄(びさいじ・ますみ)管理栄養士、フードコーディネーター。女子栄養大学生涯学習講師。料理誌や女性誌などで活躍中。※『anan』2020年7月1日号より。写真・高杉 純料理作製、スタイリング・美才治真澄取材、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年06月26日美味しそうな料理の描写が食欲を刺激するコミックエッセイ『しょうゆさしの食いしん本スペシャル』について、作者のスケラッコさんに話を聞きました。作る、食べる!食の喜び満載のお腹がすく一冊。自粛期間中の楽しかったことといえば、やっぱり“食”!そんな時期に発売されたこちらの本。ツイッターの食べ物&料理好きの間で、美味しそうな料理の描写、そして作ること、食べることの喜びが伝わる本として、とても話題になりました。「単行本の発売がコロナと重なったのはもちろん偶然で、書店が休業する中、私としては正直複雑な思いでした。でも、個人経営の書店の通販などを利用して読んでくださる方がいたのは、本当に嬉しかったです」と語るのは、作者のスケラッコさん。京都在住のマンガ家さんです。「子供のときから食べることが大好きで、高校生の頃、それを絵に描くようになりました。見た目と、美味しさと、ちょっとめずらしい食べ物に出合ったときに、“マンガにしたい!”と思うことが多いです」前半は好きな料理をレシピ込みで描いた作品が、後半は旅で訪れた広島や、地元・京都の食とお店を紹介する作品が収録されています。「今回は連載をまとめる形ではなく、自主的な執筆と描き下ろしを収録した本なので、構成なども自分で考えました。結果、思い入れのある一冊になったと思います。読んだ方が実際に作ってくださるのはとても嬉しいです。ただ、漫画にも描きましたが、私の料理は“なんとなく”なので、ご自分でレシピをアレンジしてくださったほうが、美味しいものができると思います。また、落ち着いたらぜひ、掲載されているお店にも行ってみてほしいです」豚肉のピカタをパスタにのせた料理のページ。調理中の興奮と勢いが溢れる描写に、思わずゴクリ…!!ライターKが実際に作り、心の底から感動したのがこの“チートー”。チーズはケチるな、を学びました。スケラッコ『しょうゆさしの食いしん本スペシャル』京都在住のマンガ家“しょうゆさし”と、同居人の“ビッグフットくん”が、作って食べて、飲んで旅をするコミックエッセイ。とにかくすべてが美味しそう!リイド社1500円スケラッコマンガ家、イラストレーター。餃子、シュウマイ、ピザ、春巻き、中華まんなど、“皮と具”が組み合わさった食べ物が好き。※『anan』2020年7月1日号より。写真・中島慶子取材、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年06月26日ウイルスとの闘いを応援してくれる、そんな神様がいる神社やお寺をご紹介。郵送で授与してもらえるものも。今こそ持ちたい“疫病退散のお守りたち”をご紹介します!困ったときには、神様のお力を借りよう。八百万の神がいるといわれる日本。もちろん疫病を退散させる力を持つといわれる神様を祀った神社もあり、今回のウイルスとの闘いにおいては、そんな神社やお寺が授与するお守りを求める人がたくさんいた模様。今回は日本全国から6か所、疫病除や健康にご利益があるといわれている神社仏閣をご紹介。しかもお守りは、郵送で頒布してもらえるという嬉しい配慮があるところも。どこでも自由に出かけられる時期がきたら、ぜひお参りに!それまではお守りを取り寄せて、祈りましょう。堀越神社の「桃守り」聖徳太子が、四天王寺とともに建てた神社からは、桃の木を削り出して作った、病魔や災厄を祓うとして祈祷されている、厄除けのお守りが。桃は、日本最古の書である古事記にも“不思議な力がある”と書かれているそう。こちらは目下コロナ封じのお守りとして大人気。桃守り¥1,000大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1‐8少彦名神社の「大福虎」薬の町として知られる大阪の道修町にある神社は、医薬の神を祀っていることから病気平癒と健康成就のお社といわれている。張り子の虎が疫病除のお守りとされているのは、江戸時代コレラが蔓延した際、虎の頭蓋骨を砕いて作った丸薬と、張り子の虎を配ったというエピソードがあったから。大福虎¥2,500大阪府大阪市中央区道修町2‐1‐8善光寺本坊 大勧進の「角大師 ストラップ」こちらは長野にある善光寺の大本山。角大師とは平安時代の天台宗の僧侶で、別名慈恵大師、元三大師。ストラップに描かれているのは、疫病が流行した当時、人々を救うために角大師が鬼の形相で祈った姿を写し取った絵。以降疫病やあらゆる厄難から守ってくれる護符として、信仰されたそう。ストラップ¥700(送料込み)長野県長野市長野492越中一宮高瀬神社の「疫病除御守」福の神、医薬医療の神様「大国主命」を祀る越中の神社。神社の中に生えている杉の木の葉を使い、ひとつひとつ丁寧に手作りされたお守りです。また境内では、アマビエをモチーフにした塗り絵を配布していたり、祈祷に来た方にはアマビエの飴の授与などもしているそう。疫病除御守¥800富山県南砺市高瀬291宮崎神宮の「ゴンゾ様御守」ゴンゾ様とは、スサノオノミコトの別名“牛頭天王”が由来。大昔神宮の近くに泊まったゴンゾ様が疫病を予言。「ヤツデとニンニクの葉を戸口に貼れ」というゴンゾ様の教えを守った家の人が難を逃れた、という話が。疫病退散のご利益を、ということで、今回このお守りが作られた。ゴンゾ様御守 紙¥300宮崎県宮崎市神宮2‐4‐1甲山寺の「疫病除滅お守り」四国霊場74番札所・甲山寺が授与しているお守り。仏教では、疫病を封じるために釈迦が弟子に教えたとするお経を写経した紙と五色の絹糸を竹筒に入れ、玄関に置く風習があったそうで、それを再現したお守り。糸はお寺が結界として使っていた糸をほどき、製作したそう。疫病除滅お守り お香つき¥500香川県善通寺市弘田町1765‐1インスタグラム@koyamaji74※『anan』2020年6月17日号より。取材、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年06月13日数か月前からやけに話題になっている、“アマビエ”。気がつけばキュートな雑貨&スイーツになっていた!?江戸時代に現れた疫病を予言する妖怪。江戸時代の後期、現在の熊本県の海が夜ごと光るので何ごとかと思ったら、“アマビエ”と名乗るこの妖怪が出現。今後の豊作を予言し、「もし疫病が流行ったら私の姿を描いた絵を人々に見せて」と告げ、海に帰っていったそう…。それが令和の世によみがえり、今話題!アマビエだるま乙女な顔の“アマビエだるま”は、群馬県高崎市の老舗だるま店の手作り。飛ぶように売れており、「普段描かない顔だから、慣れない作業で大変!!」とお店の方から嬉しい悲鳴が。¥1,500(今井だるま本舗)下浦土玩具(しもうらどろがんぐ) アマビエ熊本県・天草で江戸時代から続く伝統工芸品“天草土人形”。その技術を生かして作られる“下浦土玩具”。このアマビエたちは、一つ一つ神社でお祓いをしてもらっているそう。¥2,750*税込み(しもうら弁天会shimoura.bentenkai@gmail.com)南部鉄玉 アマビエ岩手県の名産品、南部鉄器で作られた、鉄玉のアマビエ。鉄玉とは、ぬか床に入れたり湯を沸かすときに使われる鉄製品のこと。手のひらサイズで愛らしく、部屋の守り神としてもよさそう。¥1,800*税込み(及富)疫病退散! アマビエ兄弟!! ゼリーオトボケ顔がかわいいアマビエの半生菓子は、大阪の菓子製造メーカーの商品。ソーダ味のゼリーの中には100億個の乳酸菌が入っており、体にもきっと良い!1セット3つ入り¥300(みどり製菓)※『anan』2020年6月17日号より。取材、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年06月11日ステイホームの期間中、家での時間をどうやって過ごそうか悩んだ人も多いのでは?ここでは、女優・秋元才加さんが“実践してみてオススメしたい”と思った、家時間の過ごし方を教えてくれました。IDEA 1:ダンス動画を投稿「欧米がロックダウンに入った直後、一般人のおばさまが替え歌で踊ったり、家族で『レミゼ』を替え歌で演じる動画がSNSに上がっていて、それを見て私、ちょっと元気が出たんです。で、“じゃあ私も踊ってみようかな”と、気まぐれに踊ったのがスタートです。誰かがこれを見て、“ヘンなことやってんな~”って、笑ってくれたらいいなと思ってました。最初は毎日UPしてたんですが、自粛期間が延びたので、5月からは2~3日に一回くらいですね。でも、ありがたいことに少しずつ見てくださる方が増えてきて。これで私を知ってくださった人もいらっしゃるので、続けることって大事だと思いました(笑)」IDEA 2:オンラインで英語の勉強「正直、最初はこんなに自粛期間が長くなると思わなかったので、ぼーっと過ごしてたんです。でも2週間目くらいにふと、“このまま続くとしたらこの時間を無駄にしていいのか?効率よく過ごさねば!”と焦りました。昨夏にハリウッドでの撮影があり、それをきっかけにまた英語を習いたいとは思ってはいたので、改めて勉強を始めました。今は主に中高で習った文法のおさらいや、単語の勉強をしたりしつつ、オンラインの英会話学校に2校入学したので、英会話の実践もやっています。気がつくと、1日10時間くらい英語をやっている時も。勉強のおかげでSNSを見る時間が物理的に減ったことも、思わぬラッキーでした」IDEA 3:Zoomでファンミーティング「今までも、場所を借りてのファンミはやっていたんですが、配信という形では初めて。私はアイドル出身なので、“ファンに育ててもらった、一緒に歩んできた”という気持ちが強いほうだと思います。なので、こんな時だからこそなおさら、Zoomでファンの皆さんの顔が並んでいるのを見られてすごく嬉しかった。週に1回、1週間の間に起こったことや、仕事に関する話を私がフリートーク、ファンの皆さんはチャットにコメントを書く、というスタイルでやっています。ファンミを通して気がついたのは、人の顔を見ながら話すことや、同じ時間を共有することが、実は私は好きだったんだなぁということ。人とつながるって、やっぱりいいことですよね」IDEA 4:ハンモックで揺られる「自粛が始まってすぐの頃、クレジットカードのポイントで交換できるアイテムのリストを見ていたら、ハンモックを発見しまして、“これ、ベランダに置いたらいいかも!”と即オーダー。1人用の小さなハンモックなんですが、自立するのでぶら下げる必要もなく、設置も簡単。最初は映画を観たり読書をしたりしていましたが、最近は夕方から夜の時間に、デトックス茶を飲みながらゆらゆら揺れて、いろいろと自問自答をしております(笑)。1つ困るのは、キャンプ欲が高まること。自粛期間が終わったら、本当の自然の中でハンモックに揺られたいです…」IDEA 5:エッセイなどを読む「自粛期間に入ってからスマホを触っている時間が増えたな…と思い、以前頂いてまだ読んでいなかった『デジタル・ミニマリスト』という本を開いたことが、読書熱に火が付いたきっかけです。デジタルに呑み込まれないように生きる方法について書かれた本だったのですが、まさにこの時期にぴったりでした。他には、Twitterで知って気になっていた高峰秀子さんの本や、脚本家の向田邦子さんの読書遍歴に関する本、それから『国家と教養』は、時代劇の現場でスタッフさんにススメられた一冊。小説よりも、こういったエッセイ系の本のほうが、私は好きみたいです」あきもと・さやか1988年生まれ、千葉県出身。今月より全米で配信されるハリウッド映画『山猫は眠らない』の8作目に出演。ハードなアクションに挑戦した意欲作。※『anan』2020年6月10日号より。取材、文・河野友紀重信 綾(by anan編集部)
2020年06月05日2020年5月現在、新型コロナウイルス感染症によってマスクの需要が高まっています。気に入った柄の布でマスクを手作りし、使っている人もいるでしょう。河野太郎防衛大臣が着用するマスクが話題河野太郎防衛大臣が、同年4月28日にTwitterを更新。航空自衛隊広報室が手がけたというマスクを着用した姿を披露しました。航空自衛隊広報室作成。 pic.twitter.com/R3clRFdnJ8 — 河野太郎 (@konotarogomame) 2020年4月28日 日英防衛大臣電話会談。 pic.twitter.com/p7Wkd4CxCI — 河野太郎 (@konotarogomame) 2020年4月28日 濃い青の下地に、赤い日を背負う富士山のデザインが決まっていますね!防衛省航空自衛隊の公式Twitterは、河野防衛大臣が着けていたマスクが一点ものであることを公表。こちらのマスクは手ぬぐいを元に作られたものであり、デザインは複数あるとのことです。本日、大臣に着けていただいたマスクは一点物✨他にも、こんな種類(サイズも3種類)を手作りで☺️ #おうち時間 #手作りマスク #手縫い #日本手拭い #航空自衛隊 pic.twitter.com/lQn97kF41e — 防衛省 航空自衛隊 (@JASDF_PAO) 2020年4月28日 ネット上では、河野防衛大臣のマスク姿に対し、次のようなコメントが殺到しています。・かっこよすぎる!・うわぁ、本気で欲しい…。・渋いなぁ。海外でも人気が出そう。中には「ぜひ販売してほしい」といったコメントも。日本らしさがうかがえるマスクのデザインは、多くの人の心をわしづかみにしたようです。[文・構成/grape編集部]
2020年05月02日映画ライター・山縣みどりさんに「色っぽい気持ちを呼び起こす、あの映画の、あのセリフ」を教えていただきました。軽妙な会話の中で繰り出される、色気を孕んだひとことが刺激的。「文章表現から色気を読み取るのは、受け手側の想像力やインテリジェンスが試されます。ただし映画の場合は、そこに視覚的訴求力が加わるので、色気という曖昧な概念がより具体性を帯びるのではないでしょうか」数多くの映画で、色っぽいセリフをたくさん聞いてきた、映画ライターの山縣みどりさん。映画のセリフで味わう色気の醍醐味は、ウィットに富んだ言葉の応酬だといいます。「洋画の場合、機転の利いた切り返しができるかどうかでその後の二人の運命が大きく変わってきます。軽妙なやりとりの中、色気を感じさせるセリフを繰り出すことで、一気に場の雰囲気を変えることができる。特に映画は、セリフを口にする人の表情や声色も加わるので、場面に漂うセンシュアルな電磁波のようなものが、観ている人にストレートに伝わってくるのが楽しい。映画を観ながら、いざというときに使えそうなセリフを、心の奥にストックしている人もいるのでは(笑)」エロティックな唇をしてるって誰かに言われたことはある?『マッチポイント』アマゾンプライムビデオ、YouTube ムービー、Google Playなどで配信中。©Everett Collection/アフロプロを断念し、テニス・インストラクターになったクリスの成り上がり人生と、浮気の始末の仕方を描く人間ドラマ。「生徒である上流階級のトムの妹と婚約したクリスが、後に不倫関係になるトムの恋人・ノラに言ったひとこと。ラケットの使い方を教えるため、クリスはノラに体を密着させ、このセリフを言います。初対面の女性を褒めるのに、“きれい”とか“美人”ではなく、あえて官能的な部分を褒めることで、相手の想像をうまく掻き立てていて、実はその前にノラが“あなたって強気だって誰かに言われたことはある?”と言ったことと呼応しているというのも、絶妙におしゃれ」寝かせてもらえるなんて思っちゃダメよ。『マリアンヌ』アマゾンプライムビデオ、YouTube ムービー、Google Playなどで配信中。DVD¥1,429(NBCユニバーサル・エンターテイメント)第二次大戦中に、対ナチス工作員としてコンビを組み活躍、任務終了後に結婚をしたマックスとマリアンヌ。二人は結婚後ロンドン郊外に暮らし始める。ある夜ベッドで真面目な電話をしていたマックスの邪魔をしようと、マリアンヌは彼の下半身を弄ぶ。快感を必死にこらえて電話を終わらせたマックスに、マリアンヌが言ったひとことがこちら。「男性がよく言いそうなセリフですが、それを女性が、しかもちょっと愛らしく言うところがセクシー。性的にアクティブだと“はしたない”といわれていた時代に、夫とのセックスを楽しんでいるマリアンヌの存在自体が色っぽい」僕のすべては君のものだ。『フィフティ・シェイズ・ダーカー』アマゾンプライムビデオ、YouTube ムービー、Google Playなどで配信中。DVD¥1,429(NBCユニバーサル・エンターテイメント)官能映画『フィフティ・シェイズ』シリーズの第2弾。1作目で破局した大富豪・クリスチャンと、アナスタシアが復縁。が、さまざまな人の登場で二人の関係に亀裂が。「二人の関係を考え直したいと言ったアナに対し、土下座をし、アナの手を自分の心臓の上に当て、クリスが言うセリフ。SM関係である二人にとって、自分のすべてを相手に委ねる信頼関係こそが究極の愛。このひとことは、もともとアナのご主人様だったクリスが逆にアナへの従属を示す意味をも含んでいる。普通の恋人同士でも響きますが、主従関係にある二人にとっては、最高に官能的な言葉だと思います」俺は長くゆっくりとしていて、深くてソフトで、しかもしっぽりと3日間も続くようなキスを信じているよ。『さよならゲーム』DVD¥1,419(20世紀フォックス ホーム エンターテイメントジャパン)舞台は野球のマイナーリーグ。ベテラン選手のクラッシュと新米ピッチャーのヌーク、野球グルーピーの熟女アニーの三角関係を中心とした、スポーツロマンス映画。「アニーに“あなたは何を信じるの?”と聞かれたクラッシュが、“魂、美味しいスコッチ、かわいい女性のお尻、カーブボール…”などとまくし立てた後に言ったセリフがこれ。自分がどういう人間なのかを開示し、聞いた側が思わずセックスを想像してしまうようなセリフを最後にドン。明らかに“君とセックスがしたいんだ”という思いが含まれていて、実際それを聞いたアニーは、すっかりその気になりました(笑)」睡眠用じゃないんだ。『ブレイキング・ドーン Part2/トワイライト・サーガ』アマゾンプライムビデオ、YouTube ムービー、Google Play、Netflixなどで配信中。DVD¥1,000(KADOKAWA)ヴァンパイア映画『トワイライト・サーガ』シリーズの5作目。ヴァンパイアのエドワードと結婚し、自らも吸血鬼になったベラ。娘も生まれハッピーな一家は、森の中のコテージを新居として贈られる。室内をエドワードに案内され、寝室にベッドがあるのに驚いたベラが、“ヴァンパイアは眠らないと思ったわ”と言ったのに対する、エドワードのセリフ。「エドワードはもともと、あまり表情が変わらないクールなタイプで、冗談などはまったく言わなそう。そんな彼が、冗談めかした言葉でベッドの使用目的をさらっと説明し、性的な関係を示唆しているところが、とてもセクシーです」やまがた・みどり映画ライター。弊誌をはじめ、女性誌や映画雑誌、ウェブなどで、映画評やインタビュー記事を多く執筆。※『anan』2020年4月1日号より。取材、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年03月29日言葉や文字によって表現される、色気。その秘密について、新潮社編集者・西山奈々子さんにお話を聞きました。文芸編集者が考える、色気を感じる文章の秘密。語られない部分を想像する、行為そのものが色っぽい。女性作家の登竜門として知られる、「女による女のためのR-18文学賞」。事務局を担当する西山さんは以前ノンフィクション雑誌にいたそうで、異動当初はノンフィクションと文芸の表現の差を感じたと言います。「ノンフィクションの文章は、物事を正確に伝えることが第一。一方、文学は、何を書いて何を書かないか、そのメリハリが大切だと思います。厚みをもたせて描写される部分と、何かあるはずなのに一切描かれない空白の部分、そのコントラストが読者の想像を掻き立てる。よく“行間を読む”といいますが、色気はこの“行間”からこそ匂うのでは」“この文体の文章が色っぽい”などの定型がないところも、文章表現のおもしろさ。「私は川上弘美さんの音にしたときの響きが豊かな文章に艶っぽさを、三島由紀夫の文章には耽美な色気、宮沢賢治の文章には抑圧された色気を感じます。ぜひ本を通じて、多種多様な色気と出合ってほしいですね」少し斜に構えた視線が、読者の妄想を掻き立てる。「新人賞の原稿を見ていると、色気のある文章を書くには削ぎ落とす勇気が必要だな、と思います」西山さんいわく、すべてを説明するのは小説では野暮になる。色気を感じさせる文章には、思わせぶりな仕掛けがある、とのこと。「プロの作家は、想像の種になるエッセンスを上手に選んで読者に与え、書きすぎることがない。読み手はそのエッセンスを元に、書かれていない部分はもちろん、後日談まで想像したり…。さらに物事を真正面からではなく、少し斜に構えた目線から切り取られていると、“思わせぶり感”が上がり、色っぽくなると思います。それによって読者はよりヤキモキさせられますし、それこそが文章から色気を感じる理由なのでは」作者と読者の世界で、秘密を共有する悦び。文章を読むという行為には、どこか“覗き見”のような感覚があるのでは、と西山さん。「同じ物語でも、映画やドラマなどは大勢の人が関わって作り上げられていて、どこか“公に見せる”ことが意識されている気がします。でも小説の場合、読んでいる間は作者と読者しか存在しないので、そこに密な空気が生まれます。閉じた世界で、作者が書いた秘密を共有する感じ。少し背徳感がありますよね。そう考えると、読書自体がとても色っぽいし、ドキドキする行為だと思います」他者の視点が入ってこない分、一人で思い切り想像の翼を広げられるのも、読書の楽しみのひとつ。「本が1冊あればどこでも色気を味わえる、手軽さも魅力です」短編アンソロジーは新しい色気に出合う扉。何を色っぽいと感じるかは人それぞれ好みがあるもの。ベクトルが同じ作家と出会った瞬間は、それこそ至上の瞬間だと西山さん。どうすれば、自分好みの“色気のツボ”を持つ作家と出会えるのか。「おすすめしたいのが、あまり読んだことのない作家の短編小説が収録されているアンソロジー。短い小説は文字量が少なく、物事を説明する余地があまりないので、長編小説より色気を孕みやすいというのがまずひとつの理由。また、色気は相性なので、合わない相手に努力をしたところで合わないものは合わない(笑)。我慢しながら向かい合うより、別の作家を試してみたほうがいいと思う。短編アンソロジーならよりどりみどりなので、おすすめです」にしやま・ななこ新潮社編集者。「女による女のためのR-18文学賞」を担当。4月中旬に第19回の受賞者を発表予定。※『anan』2020年4月1日号より。イラスト・micca取材、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年03月29日自民党の河野太郎防衛相(57)は3月24日、新型コロナウイルスの説明用語について政府が片仮名を用いていることを疑問視した。各紙によると、河野防衛相は記者会見で「ご年配の方をはじめ『よくわからない』という声は聞く。日本語で言えばいいのでは」と私見を述べたという。近々、厚生労働省や各関係部署に日本語を用いるよう働きかけるようだ。また河野防衛相は22日にもTwitterを更新し、こう疑問を呈していた。《クラスター集団感染オーバーシュート感染爆発ロックダウン都市封鎖ではダメなのか。なんでカタカナ?》このつぶやきは6.7万回リツイートされ、24.6万の「いいね」を記録。河野防衛相の提言に、政府からの情報を注視する世間から賛同の声が広がっている。《賛成です。変に横文字すると伝わるものも伝わらない。危機感が伝わらない》《これは正しい大体一番危ないはずの高齢者がわかってない高齢者にわかるように日本語で報道を》《専門家による会議の中だけならともかく、一般国民に幅広く伝えるという目的なのだから河野大臣の言葉は正論という他ない》いっぽうで“翻訳すると意味合いが異なることもあるため、研究機関など専門的な場では片仮名を用いることが通例”との見解もある。ただ政府の発信は幅広い年齢層の国民に向けられたものであるため、混乱を招いてしまったようだ。「東京都の小池百合子知事(67)は会見で、都市封鎖を“ロックダウン”、感染者の爆発的な増加を“オーバーシュート”と表現して感染拡大の危険性を強調。しかし、聞き慣れない用語の方に注目が集まってしまいました。会見内容を伝えるメディアや記者は、報道するにあたって用語説明の“ワンクッション”が必須に。河野防衛相は小池知事の発言を受けて、民声を代弁したのでしょう」(全国紙記者)
2020年03月26日初めてのセミヌード、内面を語るインタビューなど、ファッション誌ではないananだからこその経験を、思い出深く語ってくれた、中村アンさん。2020年3月に迎えたanan50周年に掛け、理想の50歳についても伺いました。これまでに2度表紙に登場してくれた、中村アンさん。特に話題になったのは、美しいセミヌードを披露してくれた’18年の2105号。「芸能界で仕事をしている私にとって、ananの表紙で体を見せるというのは一つの目標だったので、オファーは本当に嬉しかったです。撮影の4年くらい前からクロスフィットを始め、理想の体に近づきつつある時期だったので、せっかくだからしっかり見せようと思って、準備はもちろん、撮影時のポージングなども頑張った思い出があります」あらためて当時の誌面を見てもらうと、「おばあちゃんになって見ても、誇れるページだと思う」という嬉しい感想が。「いろんな方から“見たよ”“良かった”と声をかけてもらい、大きな自信を得ることができた気がします。実はここまで肌を見せる写真は撮ったことがないので、私にとってこのananは、ある種写真集的な存在です」普段は、モデルとしてファッション誌に出ることが多い中村さん。同じ雑誌でも、ananに出るのはちょっと意味が違うとか。「取材をしていただけるということは、“私自身”に多少は興味を持ってくださり、存在を認めてくださっているから、だと思うんです。だからananから取材の依頼をいただくのは嬉しいし、ちょっとしたご褒美みたいに思っています(笑)。インタビューの際に自分が語った言葉を、ライターの方が整えて読者に伝えてくれるのもありがたいですし。発売前の原稿チェックがいつも楽しみで、実は思わず泣きそうになったこともあります」50年という繋がりで、中村さんはどんな50歳になりたいか、聞いてみると…。「仕事を通じて、男女を問わず魅力的な年上の方に出会うのですが、ドラマ『グランメゾン東京』でご一緒した鈴木京香さんは、まさに憧れる50代の女性。年齢相応の美しさと豊かさ、余裕がある、そんな人間になりたいです。そのために、充実した30代と40代を過ごしたい。2年前の表紙とはまた違う30代の体作りをしているので、ぜひまたananに出していただけたら嬉しいです!」No.1952(2015年4月29日・5月6日号)初めての表紙は27歳のとき。鍛え上げた美脚を披露。均整のとれた健康的な脚のラインはもちろん、その長さに驚いた人も多かったはず!「クロスフィットを始めて2年目の体です。“撮影の仕事がいつ来てもいいように!”と、体作りを頑張っていた記憶があります(笑)」No.2105(2018年6月13日号)どうせ見せるなら、潔く!筋肉のラインもくっきりと。30歳のときの中村さんの体は、どこか凛々しさが漂う。「結構攻撃的に鍛えていた時期だったので(笑)、今よりパンッとしてますね。色っぽさというより、“こういう体、いいな”と思ってもらえる写真を目指しました」なかむら・あん女優。1987年生まれ、東京都出身。テレビドラマや映画、CMなどで活躍中。学生時代のチアリーディングで鍛えた美しい体を活かし、ファッション誌でモデルとしても人気。ドレス(参考色)¥763,000(THE ROW/ザ・ロウ・ジャパン TEL:03・4406・2656)ブーツ、ピアスは本人私物※『anan』2020年3月11日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・小原優子ヘア&メイク・高取篤史(SPEC)取材、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年03月10日94年6月の松本サリン事件で警察やメディアに犯人扱いされた河野義行さん(70)。無実を訴え、サリン被害を受けた妻を懸命に看護し、3人の子供を守った。95年3月のオウム真理教による地下鉄サリン事件で、ようやく疑いは晴れる方向に向かった――。事件の日、河野さん宅に隣接する駐車場から、オウム真理教信者らが撒いた“サリン”によって、近隣住民ら約600人が重軽傷に。河野さんの妻・澄子さんを含む8人が死亡する大惨事となった。真っ先に疑われたのが、第一通報者で、自宅に農薬や写真現像用の薬剤を保管していた河野さんだった。「(病院に)見舞いにきた長男から、『お父さんが殺人犯にされている』と聞いて、えーっ!という感じですよ。報道を見たら、NHKや朝日新聞は、『薬品の調合間違えた』と、私が救急隊員に話したと報じていましたし、地元の中日新聞も、私が妻と薬品を混ぜていて『白い煙がぱっと上がった』と。信濃毎日新聞は、『会社員が関与ほのめかす。家族に“覚悟して”』などと、言ってもない事が記事になっていました。妻は心肺停止、私も入院して苦しんでいるのに、いったいどうなっているんだと。後から知ったのですが、メディアは警察関係者が流した、いわゆる“リーク情報”をもとに見切り発車で記事を書いていたんです」事件から約1カ月後、河野さんは多くの報道陣が待ち構えるなか、退院。その日から、理不尽な取り調べが始まった。「警察署に着くなり、いきなりポリグラフ(うそ発見器)にかけられて。〈取り調べは1日2時間まで〉という医師の診断書は無視され、初日から7時間の取り調べ。翌2日目には、自白まで強要されました。角刈りでこわもての刑事が取調室に入ってきたかと思ったら、いきなり〈お前が犯人だ!〉とすごんできたんです」刑事ドラマのような世界がそこにあった。「これが自白を促すための捜査なんだろうと感じました。きっと私を脅した警部も、家に帰ればいいお父さんなんだろうと思いながらね」緊迫した状況のなか、河野さんは弁護士と戦略を練り、メディアを逆に利用して世論を味方につけるという賭けに出た。「警察に押収された薬品のリストも家の間取り図も全部メディアに公開して、うちでサリンを作れるのか専門家も呼んで検証してもらいました。年内逮捕という話もあったので、11月には講演会も開いて無実を訴えました」年が改まった95年の元日、河野さんの疑いを晴らす大きな出来事があった。オウム真理教の拠点から、サリンの残留物が検出されたと読売新聞が報じたのだ。その後、長野県警が松本警察署で記者会見を開いた。〈河野氏は“被害者”であり松本サリン事件には無関係である〉一連の事件をオウム真理教によるものだと断定した結果だった。「4月に朝日新聞が紙面に謝罪文を掲載したのを皮切りに、おかしな記事を書いていなかったメディアまで謝罪してね。この一年間は長かった。世間を敵に回して、マスコミの取材攻勢を受けながら警察と戦っていたわけですから。朝、起きたらいつも外にパトカーが止まっていて、妻や子供を守らなきゃ、と」河野さんは、今でも警察やメディアに厳しい目を向ける。「中にいる個人が〈これはおかしい〉と思ったら声をあげてほしい。私の場合もある刑事が〈河野を逮捕したら証拠不十分で公判が持たない〉と上に反対してくれたから逮捕されずに済んだんです」今も月2回、講演を続ける。自分のように理不尽な目に遭う人を二度と出さないために――。「女性自身」2020年3月17日号 掲載
2020年03月09日94年6月の松本サリン事件で警察やメディアに犯人扱いされた河野義行さん(70)。無実を訴え、サリン被害を受けた妻を懸命に看護し、3人の子供を守った。95年3月のオウム真理教による地下鉄サリン事件で、ようやく疑いは晴れる方向に。今も月2回、講演を続ける。自分のように理不尽な目に遭う人を二度と出さないために――。河野さんの妻・澄子さん(享年60)は、サリン中毒によって意識不明になったまま、病床で14年間生き抜き、08年に亡くなった。「14年間介護していた澄子が亡くなって、10年に三回忌を終えてから鹿児島に移住したんです。鹿児島では、大好きな釣り三昧の生活を送っていたんですよ」この間、河野さんは、元オウムの信者とも交流を続けてきた。「服役を終えて、うちの庭を手入れしに来てくれていた元信者もいてね。長男は最初、少し抵抗があったようだけど、刑を終えたら普通の人ですから。それを差別したら、あなたが人格を疑われるよ、と。当時は、何も罪をおかしていないのに、“元オウム”というだけで、自分の土地から追い出されたり、住民票すら受理してもらえなかったりする人がいました。私は、そういう理不尽なことが大嫌いでね。私も犯人にされるという、これ以上ない理不尽な目に遭ったわけですから」サリンの被害に遭い、澄子さんと救急車で病院に運ばれた河野さん。長男の仁志さんに「お父さんも、お母さんも駄目かもしれない。あとのことは頼んだぞ」と伝えたものの、入院中に事態は思わぬ方向に。「お父さんが殺人犯にされている」と、見舞いに来た長男から聞かされた。理不尽な取り調べを受け、自宅に戻った河野さんは、通帳などを整理し子供達の前に並べてこう言った。「お父さんが逮捕されたら、このお金を、お前たちの判断で使ってくれ。なくなったら学資ローンを解約して、足りなかったら家と土地を売れ。大学に行きたいならきょうだい3人でローテーションを組んで行きなさい。ふたりが働いたら、一人分の学費は工面できるから」長男の仁志さんは、事件直後から「父さん、母さんに何かあれば大変になるけど、どんな状況でも楽しみを見つけて生きていける」と言って安心させてくれたという。「長男は事件後、学校を休んで病院と学校を往復し、弁護士との連絡役にもなってくれました。警察の取り調べやメディアの対応も一手に引き受けて。わずか1カ月で急に大人になった。させられたというべきか」メディアに、警察に負けずに、理不尽な状況の中戦い抜いた河野さん。元オウムの信者とも交流を持ち、刑を終えたら“普通の人”と言い切った。河野さんの子供達3人は、そんな父の姿を見て、それぞれに自立していった。「長男は、長野県の農協に勤務。長女は北海道で研究職に。次女は一番自由奔放で、タイやアメリカなどを行き来して国際的にやっていますね」子供達を社会に送り出し、河野さんは今でも、犯罪被害者の支援をする活動を続けている――。「女性自身」2020年3月17日号 掲載
2020年03月09日94年6月の松本サリン事件で警察やメディアに犯人扱いされた河野義行さん(70)。無実を訴え、サリン被害を受けた妻を懸命に看護し、3人の子供を守った。95年3月のオウム真理教による地下鉄サリン事件で、ようやく疑いは晴れる方向に。今も月2回、講演を続ける。自分のように理不尽な目に遭う人を二度と出さないためにーー。河野さんの妻・澄子さん(享年60)は、サリン中毒によって意識不明になったまま、病床で14年間生き抜き、08年に亡くなった。「14年間介護していた澄子が亡くなって、10年に三回忌を終えてから鹿児島に移住したんです。鹿児島では、大好きな釣り三昧の生活を送っていたんですよ」事件の日、河野さん宅に隣接する駐車場から、オウム真理教信者らが撒いた“サリン”によって、近隣住民ら約600人が重軽傷に。河野さんの妻・澄子さんを含む8人が死亡する大惨事となった。真っ先に疑われたのが、第一通報者で、自宅に農薬や写真現像用の薬剤を保管していた河野さんだった。「居間休んでいた澄子が、泡を吹いて激しく痙攣しているのを見つけて、慌てて救急車を呼んだんです。でも、救急車が到着するころには、私自身も体調がおかしくなっていた。モノがゆがんで見えたり、幻聴があったり」突然、事件の被害者になった河野さん。しかし、事態は思わぬ方向に動いていった。警察は翌日28日、“被疑者不明の殺人容疑”で河野さん宅を強制捜査。ここから、“犯人扱い”が始まった。報道によって、世間は河野さんが犯人だと思い込んだ。自宅には無言電話や嫌がらせ電話が昼夜問わずかかってきたという。そんななか、妻・澄子さんとの面会が許されたのは事件から1週間後のこと。「医者から、澄子は生死の境をさまよっていると聞かされていましたから、人工呼吸器をつけた姿を見て、『とにかく生きていてくれてよかった、生きていてくれるだけでいい』と思いました」河野さんが犯人だと疑うメディアは、徐々に増えていった。講演会を行い、無実を訴え続け、戦いの中にいた河野さんを支えていたのは澄子さんだった。河野さんが澄子さんと出会ったのは74年。澄子さんは、社会人だった河野さんが趣味で通ったオルガン教室の先生だったという。「昔は、寝たきりの人の世話をするなんて負担だろうと思っていたけど、自分がそうなってみると違った。そこにいて声をかけられる、触れられる、何かしてあげられる、というのは本当にありがたくて。生きているだけで澄子は大きな仕事をしてくれていました」年が改まった95年の元日。河野さんの疑いを晴らす大きな出来事があった。オウム真理教の拠点から、サリンの残留物が検出されたと読売新聞が報じたのだ。しかし、疑惑が晴れたからといって終わりではなかった。「澄子は依然として意識不明。私にとっての終わりは、澄子を回復させることでした。〈澄子、具合はどう?〉と声をかけ、歯を磨いて髪をとかし、手足のマッサージをして。その間、いろんな話をしました。澄子の脳波は音に反応していた。だから、CDを何枚もセットして。脳は90歳くらいのレベルまで萎縮していて、医師から〈意識は戻りません〉と言われていたけど、私は絶対戻すんだ、と」事件から年を追うごとに、河野さんは多忙になった。毎日の仕事に、澄子さんの看護。土日には、報道被害の防止や犯罪被害者数の救済を訴える講演活動。長野県の公安委員も引き受けた。一方で、澄子さんの容態は悪化することが増えていった。事件から14年後、澄子さんは永眠。享年60。「腕の中で送ってあげたいという願いは叶えられました。亡くなる前の年に澄子の脳のMRIを撮ったら、大脳が萎縮して厚さが数ミリに。医師が〈この状態で生きているのはすごい〉と驚いていました。きっと、家族のために頑張ってくれていたんですね。14年間、長い長い戦いに打ち克ってくれた」だから、悲しまずに、〈本当にありがとう〉と言って送ろう。河野さんは、そう子供たちに話して、支えてくれた澄子さんを送り出した――。「女性自身」2020年3月17日号 掲載
2020年03月09日年に1度のマンガの祭典、ananマンガ大賞。(1)イケメンが出てくること、(2)ラブストーリーであること、(3)現在連載中であること、(4)読んだ後“楽しかった~”とハッピーな気持ちになれることという4つの審査基準のもと、担当編集&ライターが多数のマンガをじっくり読み、今年も大賞を選出。浜谷みおさんのを大賞に選ばせていただきました!スマホマンガアプリの〈LINEマンガ〉で連載中の、ぽっちゃり系“古墳女子”の淡い恋物語です。『やまとは恋のまほろば』4つの見どころ1、主人公・穂乃香が似ているのは、大学近くの“前方後円墳”。メガネ&ぽっちゃりな穂乃香は、いわゆる“今どき女子”的なかわいさは皆無。合コンの席で出会った男子には、「何がマシュマロ系だ」「あれはナシ、チェンジ」とまで言われてしまう。傷ついた心を隠しつつ、表向き平穏に暮らしている、そんな女子大生。2、舞台は大学の古墳研究会。部員の男子2人は超イケメン!そんな穂乃香にとっての“まほろば=オアシス”が、古墳研究会。彼女を拒絶せず、人として温かく交流してくれる2人の男子部員が在籍。これが外も中もイケメンな男子!とはいえ、その優しさ&近い距離感ゆえ、穂乃香は翻弄されるわけですが…。3、恋に合コンに夢中な女友達とのなんともいえないリアルな距離感…。大学デビューをした、中学からの友人・友葉の価値観の変化に悩みつつ、でも古墳研究会のイケメンを狙い、穂乃香に妙に優しくしてくる美女友達の丹菜ちゃんのことは、疑わない穂乃香。友情に恋が絡み始めるときのこの複雑な感じ、共感しかない!!4、塩対応なのに思わせぶり!!飯田くんとの関係は恋なの!?常に低体温ぽい雰囲気の古墳研究会の男子2人組ですが、同じ学年の飯田くん(コケ好き)の穂乃香への態度は、「古墳キャラに似ててかわいい」と言ったり、プリンを食べさせようとしてくれたり、もうそれ、絶対“好き”でしょ?!うらやまけしから~ん!浜谷みお先生に受賞特別インタビュー――まずは受賞の感想をいただいてもいいですか?ネームがまったくうまくいかず落ち込みまくっていた夜中に、担当編集者さんから連絡をいただきました。最初は、「そういう賞を目指して頑張りましょう」という励ましかと思ったのですが、どうやらそうではなく…。しばらくしてからやっとじわじわ喜びがやってきました。――それにしても、“古墳”がテーマというのは前代未聞。そこにまず心を掴まれました。もともと自分の身近に古墳があるので、以前マンガを描いていたときから、何か古墳を絡められないか…とは思っていたんです。今回、キャラクターを考えるとき、形として古墳を絡めたら、穂乃香の性格が見えてきて、話にも広がりが。ちなみにモデルにさせてもらっているのは大阪府八尾市の心合寺山古墳。モチーフがみんなかわいくて、グッズの展開が熱いところも魅力です(笑)。――古墳研究会に所属する飯田くんと可児江さん、この2人のまったくオラついていない男性像や恋愛観が、とても令和的だと思いました。そこに何かメッセージは込めていますか?私自身は、年齢や性別における価値観の変化をそんなに感じているほうではないのですが、女子も男子も、やりづらい世間的な物差しではなく、個人の価値観を主に据えることで、生きやすさや楽しみが増しているなら、何よりだと思います。この2人のように恋愛に重きをおいていないタイプの人たちが、急にそちらに舵を切るようなことがあったとき、いったいどうなるのか、そこには興味が惹かれますね(笑)。――一方で、穂乃香の女友達との距離感がとてもリアルで、こういう経験、女子ならきっとあるな…と胸が痛くなります。彼女の場合は大学に入って新しい世界に出たわけで、人間関係が変わることで、いろんな経験をしますよね。正直、そこに強いメッセージを込めているわけではないですけれど、“みんな一緒じゃなくてもいいんだよ”という気持ちはあるかもしれません。――連載メディアが雑誌ではなく、スマホアプリで配信というのも新しい挑戦ですよね。そのあたりはいかがですか?配信後、すぐに感想が反映されるというスピード感にはまだまだ慣れません(笑)。喜んだり落ち込んだり、いろいろありますが、でも8年ぶりにマンガを描けている今、読者の方から反応をいただけることが一番嬉しいです。実は今まで読みきりしか描いたことがなく、連載は初なんです。穂乃香や飯田くん、可児江さんなど、自分が作ったキャラクターに長く寄り添えることが新鮮でとても楽しい。彼らをちゃんと育てたいし、同時に自分もマンガ家として成長したいと思っています。――やはり気になるのは、穂乃香の恋の行方です。何かヒントをいただけると…!!3人以外の他者との関わりの中で、恋がどうなっていくのか、見守っていただけると嬉しいです。3人の関係性も徐々に変わってきますので、ぜひ続きを楽しみにしていてください!『やまとは恋のまほろば』関西にある“おたけやま古墳”。その近隣大学に通う穂乃香は、ぽっちゃりな自分を「前方後円墳に似ている」と自嘲する女子大生。大学デビューした中学時代からの友人を横目に、〈古墳研究会〉に所属、マイペースに青春を謳歌しようとするのだが…。1巻580円/LINE Digital Frontier©浜谷みお/LINEはまたに・みお’07年、集英社主催新人マンガ賞「金のティアラ大賞」で銅賞を受賞しマンガ家デビュー。一度は筆を置いたものの、この作品で再デビュー。※『anan』2020年1月1日‐8日合併号より。写真・中島慶子取材、文・河野友紀(by anan編集部)
2019年12月29日今やソウルミュージックはお馴染みの音楽ですが、日本でその魅力を広めたレジェンドの一人が、久保田利伸さん。デビューから33年の今年、心機一転、文字通り“裸”になりました…?!爆音でソウルのレコードをかけて、3時間ぶっ通しで歌った経験が原点です。日本のミュージシャンの中で、歌が上手い人といえば?そう聞かれたら多くの人が名前を挙げるであろう、久保田利伸さん。そのソウルフルな歌声で、世代を超えて人々を魅了している久保田さんが、このたびアルバム『Beautiful People』をリリース。年を重ねてなお磨きがかかった歌声も素敵ですが、ジャケットが、ジャケットがすごいのです…。――今回の作品は、すいません、曲より何より、まずジャケットに目が奪われてしまいました…。久保田:あ、“裸のジャケット”ですね。アハハハハ(笑)。――残念ながら今回はお見せできないので、読者のために解説いたしますと、砂漠のような、あるいは火星のような砂の丘を、男性が走りながらカメラのほうを振り向いているのですが、それはなんと、裸の久保田さんという…。久保田:火星かぁ、それいいですね。サハラ砂漠に見えても素敵だなと思っていたんですが、確かに空の色も宇宙っぽくもありますし。――それにしてもどういう経緯で、ご自身の裸のジャケットになったのですか?久保田:アルバムのタイトルの『Beautiful People』(久保田さんの発音は“ビューティフォー・ピーポー”でした)に込めた意味が深く関わっているんですが、これ、直接的な意味だと“美しい人”ではありますが、僕としては“ピーポー・イズ・ビューティフォー”とか“人は、素であればあるほど美しい”みたいなことだと捉えていて。そんな感じでデザイナーさんに説明をしたら、彼が「過去なのか今なのか、そして未来なのかもわからない、そんな何もない場所に、何もまとっていない素の人間がいる。そんな状況こそビューティフルの根源じゃないですか?」と。僕もそれを聞いて“クールでファンキーだな、それが一番!”と思ったんですが、さらに「もちろんモデルは久保田さんご本人で。そのつもりでしか僕は考えていないので」とおっしゃるので、これは逃げちゃいけないと思い、やりました(笑)。――裸でカメラに向かうのはおそらく初体験ではないかと思うのですが、どんなご気分でした?久保田:ええと、無でしたね。最初は恥ずかしかったですよ、撮られるわけだし、他の人もたくさんいるし。でもこれは考え事をしていちゃいかんと割り切りまして、禅でいう悟りの気持ちで(笑)。最終的には、「裸でファンキー!」という境地に達することができました。――その、「Beautiful People」というタイトルになった理由は?久保田:6曲くらい完成した段階でタイトルを考え始めたのですが、当初はもうちょっと小難しい言葉を考えていて。でも、なかなかOKが出ず、最終的に、心の中にずっと持ち続けていたこの言葉をタイトルにしました。実は“Beautiful”って、ソウルミュージックではお馴染みの言葉でもあって。例えば「あの人素敵」と言うとき、「Good man」ではなく「He is beautiful」って言ったりとか。僕自身もライブのときに、お客さんに向かって口癖のように「Thank you beautiful people」と歌いかけることも多くて。僕にはすごく身近な言葉だったんです。実は、改めて出来上がった6曲の歌詞を読んだら、“Beautiful”という言葉が何回も出てきていたんですよね、気づかぬうちに。あと、この2ワードってみんな知ってる単語じゃないですか。そういう意味でも素敵だな、と。――今や久保田さんは“日本のソウルミュージックのレジェンド”ともいわれますが、ブラックミュージックにご興味を持たれたのは、何がきっかけだったんですか?久保田:ソウルを好きになったのは、中学1年のときなんですが、その前から歌はよく歌ってはいたんです。小さい頃から僕が歌うと、近所のおばさんが喜んでくれたんですよね、「上手いわねぇ」とか言って。――その頃はどんな歌を?久保田:えーとね、主にジュリー(沢田研二さん)ですね。僕のすぐ上の姉がジュリーファンだったので、ジュリーのレコードがうちにありまして。あとは、テレビからよく流れているような普通の歌謡曲。いろいろ歌マネしてました。で、中1で初めて自分の部屋をもらいまして、ラジオを聴くようになったんですね。そこでいわゆる洋楽の洗礼を受けたわけですが、いろんなものを聴く中で、めっちゃくちゃ歌うめぇな、めっちゃくちゃリズムが気持ちいいな、と思ったのが、黒人ミュージシャンの音楽だったんです。卓越したリズム感と、歌の上手さ。気持ちよくて、真似したくてしかたなかった。――中1の久保田利伸くんは、そういう曲をご近所さんの前では歌わなかったんですか?久保田:いやいや、そこはもう思春期ですから、無理(笑)。――でも、ロック好き中学生はバンドをやったりするものですが、ソウルミュージックの場合、なかなかそうはいかないですよね…。久保田:そうなんですよね、子供にはなかなかね。だから僕は部屋で、大きい音でレコードをかけて、ひたすら歌ってました、毎日3時間。――3時間!!久保田:そう。スティーヴィー・ワンダーの歌を、大声で。1音も違わないように歌えると本当に快感で。ギター小僧が、ギターソロをコピーするのと同じです(笑)。――ご家族や近所の人から「うるさ~い!」みたいな苦情は来なかったんですか?久保田:いつも言われてましたよ。僕の部屋は2階で、一応引き戸じゃなくてドアだったので、遮音性も高いほうだとは思ってたんですが、上からも下からも、横からも苦情だらけ。今思えば、姉の鼻歌が隣の部屋から聞こえてきたりしていたので、全然音漏れしていたんでしょうね。だからお互いさま的な。ちなみに僕の3つ上の姉は、僕より歌が上手くて。たまにCMソングを口ずさんだりしてたんですが、むっちゃ上手いんですよ。――久保田さんより上手い…?久保田:そう。敵わないと思ってました。――お姉さんはソウルミュージックにはご興味は?久保田:まったくなし。ジュリー一筋(笑)。だから僕のソウル好きは、家族の影響とか、久保田家の遺伝とかはまったく関係ないですね。4年ぶりのオリジナルフルアルバム『Beautiful People』(ソニー・ミュージックレーベルズ)が11/27に発売。ファンキーな曲はもちろん、珠玉のバラードも収録した全14曲。インタビュー内でも触れている衝撃のジャケットは、裏面も注目です。初回盤はDVD付き。また現在、来年まで全39公演のツアーを開催中。くぼた・としのぶ静岡県出身。作曲家として幅広く楽曲提供をした後、‘86年にデビュー。ソウルフルな歌とサウンド、そしてリズム感は、当時ロックが主流だった日本の音楽界を驚かせ、‘88年にはアルバムが初のミリオンを達成。‘93年以降はNYを拠点に活動中。代表曲に「LA・LA・LA LOVE SONG」など多数。ジャケット¥68,000シャツ¥19,000パンツ¥24,000(以上Vivienne Westwood MAN/ヴィヴィアン・ウエストウッド インフォメーション TEL:03・5791・0058)その他はスタイリスト私物※『anan』2019年12月4日号より。写真・津留崎徹花スタイリスト・後藤あけみ(Edith Head)ヘア&メイク・後藤政直(SAINTSWORKS)(by anan編集部)
2019年11月30日