窪塚洋介と浅野忠信がアカデミー賞監督マーティン・スコセッシとともに記者会見に登壇し、話題を呼んだ『沈黙-サイレンス-』。スコセッシ監督が、長年温めてきた原作小説の映画化への熱い思いとキャスティングへの自信を明かしていた本作から、窪塚さん、浅野さんが劇中で演じるキャラクターの場面写真が解禁となった。遠藤周作による戦後日本文学の金字塔「沈黙」(新潮文庫刊)を、『タクシードライバー』『ディパーテッド』などで知られるスコセッシ監督が映画化した本作。監督が1988年に原作と出会ってから28年、読んだ瞬間に映画化を希望し、長年に渡り温め続けてきたという待望のプロジェクトだ。江戸初期、激しいキリシタン弾圧の中で棄教(信仰を放棄すること)したとされる師の真実を確かめるため、日本にたどり着いたポルトガル司祭の目に映った想像を絶する日本を舞台に、人間にとって本当に大切なものとは何かを、壮大な映像で描き出す。去る10月19日には、日本美術協会主催の高松宮殿下記念世界文化賞授賞式への出席のため来日したスコセッシ監督と、窪塚さん、浅野さんによる記者会見を実施。監督が「遠藤周作の原作との出会いから28年、家族のような日本人のキャストたちと、特別な経験ができた」と語った会見の余韻も冷めやらぬ中、窪塚さん演じるキチジロー、浅野さん演じる通辞(通訳人)の場面写真が2点解禁された。棄教したとされる師(リーアム・ニーソン)の真実を確かめ、布教するために日本を目指す若き司祭ロドリゴ(アンドリュー・ガーフィールド)とガルペ(アダム・ドライバー)は、長い旅の中継地であるマカオで日本人キチジローと出会う。窪塚さんが演じるこのキチジローは、2人の司祭を長崎へと導くガイドとなり、その後のロドリゴの軌跡に重なって登場し、信念に生きようとする司祭と対比をなしていくキーパーソン。人間の弱さを抱えるキチジローを演じた窪塚さんに対してスコセッシ監督は、「力強く演じているだけではなく、心から正直に演じていて、役を心底理解していた。目の前でキチジローが作り上げられていくのを目の当たりにした」と絶大な信頼を寄せていた。今回解禁されたのは、山中で木の枝を持ったキチジローの姿をとらえた場面写真。髪は長く伸びてボサボサ、ヒゲを蓄え、原作中に「襤褸(ぼろ)をまとったこの男」と表現されているとおり、身につけている着物はかなりくたびれている様子だ。一方、通辞役の浅野さんは、長崎奉行にとらえられたロドリゴに棄教を迫る通訳として、流暢な英語を披露する。浅野さんの場面写真は、長崎の奉行屋敷での姿をとらえたカットで、背筋を伸ばして鎮座し、凛とした佇まいで誰かを見つめるその視線が印象的。「監督とのオーディションで言葉を超えた感覚を共有できた」と語る浅野さんに対し、監督は「彼はキチジロー役のオーディションを受けたが、過去の出演作品を観て、通辞役が良いのではないかとオファーした。結果はパーフェクトだった」と明かしている。遠藤周作が原作執筆にあたりテーマにしたのは、“人間の弱さ”。強い信念を持って日本にたどり着いた若き司祭ロドリゴに、執拗にまとわりつくキチジロー。一方、狡猾な言葉を繰り出してロドリゴの信念を屈服させようとする通辞。監督も太鼓判を押す窪塚さんと浅野忠信が演じる2人の日本人は、物語の鍵を握る重要なキャラクターといえそうだ。『沈黙-サイレンス-』は2017年1月21日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年10月25日カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で審査員特別賞を受賞した深田晃司監督、浅野忠信主演の『淵に立つ』が10月8日(土)に公開を迎え、深田監督、浅野さんをはじめ、共演の筒井真理子、古舘寛治、太賀、篠川桃音、真広佳奈が上映前の舞台挨拶に臨んだ。近年、二階堂ふみ主演『ほとりの朔子』平田オリザの戯曲を映画化した『さようなら』など話題作を世に送り出している深田監督の新作で既に世界20か国での配給が決定した本作。ごく普通の郊外の一家が、ある男の出現によって翻弄され、崩れ落ちていくさまを通して“家族”を問い直す。主演の浅野さんは本作の出演について「一番大きかったのは、深田監督との出会い」と語る。カンヌ国際映画祭での受賞時には「我々は妥協することなく、この映画に挑みました」と語ったが、改めて「どの作品も妥協なくやってはいますが、これだけスタッフ一丸となってやれたという感覚を持てることはなかなかないと思います。その意気込みを受けて、イメージを膨らませたり、アイディアが出てきたりして、それがどんどん大きくなっていきました」と充実した表情で手応えを口にした。また一家の妻を演じ、海外でもその演技が絶賛され、今年の国内映画賞レースのダークホースとも言われる筒井さんは「こそばゆいです。みなさん、映画を見る前なのにハードルが上がっちゃう!どうか優しい目で見てください」と照れくさそう。周囲の高評価について「『ノーマークでした!』と言われて喜んでましたが、私の30年のキャリアは何だったんだ…? と思いつつ(苦笑)、ありがたく受け止めています」と語る。太賀さんは本作のキーパーソンと言える存在を演じているが「プレッシャーはありました。でも、悩んだとき、監督に相談したら『脚本を信じてください』とおっしゃられ、それがシンプルですが明確なベクトルになりました」と深田監督への絶大な信頼を口にする。本作でデビューを飾った真広さんも“ある重要な役”を演じているが「演じるにあたって誠意をもって挑もうと思いました。これがデビュー作になってうれしく思います」と初々しい挨拶。これが初めての舞台挨拶となるが、登壇前には浅野さんと談笑しており、内容を問われると「すごく緊張してたんですけど、浅野さんと話してて『緊張がうつった』と言われて、もっと緊張してきました…」とはにかみつつ語り、会場は笑いに包まれた。深田監督は改めて、これから映画を観る観客に「2時間、損はさせない自信はあります!素晴らしいキャストが総力を注がれています」と胸を張って作品を送り出した。『淵に立つ』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年10月08日俳優の浅野忠信、アイドルグループ・V6の岡田准一、モデルのメロディー洋子が出演する、サッポロビールのコク系新ジャンル「麦とホップ」屋外広告「麦とホップ The HALLOWEEN -FLASH GHOST」が掲出されることが7日、わかった。期間は10月10日~16日、東京メトロ丸ノ内線新宿駅メトロプロムナードにて実施される。同広告は、光の反射に対して発光する「リフレクト印刷S」という技術を活用した世界初の屋外広告。一見何もない風景の広告だが、スマートフォン等でフラッシュを使って撮影すると、写真の中にゾンビやゴーストが写り込む。このゴースト達の中には「シークレットゴースト」として、浅野、岡田、メロディー洋子が隠れている。ハロウィン特別仕様として、浅野は狼男、岡田は吸血鬼、メロディー洋子は小悪魔に扮しており、ビジュアルをフラッシュ撮影することによって、探すことができる。
2016年10月07日第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の審査員賞を受賞した『淵に立つ』の完成披露試写会が9月6日(火)、都内で行われ、浅野忠信、筒井真理子、古舘寛治、太賀、深田晃司監督が出席した。下町で金属加工業を営む夫婦のもとに、ある日“夫の旧い知人”だという草太郎(浅野さん)が現れ、一家との奇妙な共同生活がスタート。やがて草太郎の存在は、平穏に見えた夫婦それぞれが抱える秘密をあぶり出し、残酷な爪痕を残していく。カンヌで初ノミネートにして、初受賞の快挙を達成した深田監督は「参加できるだけでも夢のようだったのに、まさか賞をいただけるとは。作品にとって、いいスタートになった」と胸を張った。浅野さんは、家族の平和をかき乱す草太郎という役どころに「台本をいただき、僕にしかできない役だなと思った。特殊な役を通して、より強いものを表現したかった」と強い思い入れ。カンヌ入りの際には、「なかなか飛行機がたどり着かず、着いたら荷物が届かずで散々だったが、必ずいいことが起こる前触れだと思った。(審査員賞受賞という)予想以上の出来事でビックリしました」と喜びを噛みしめた。また、連続ドラマ「仰げば尊し」の高杢金也役で注目される大賀さんは、草太郎が去った後の家族と出会う工場作業員・孝司を演じ「浅野さんがいなくなって、バトンタッチするように僕が出てくるんですが、脚本を読んだ時点で『浅野さんの次か…』と震えが止まらなかった」のだとか。「これほど怖いことはないと覚悟を決めました」とふり返り、『ほとりの朔子』(二階堂ふみ主演)以来となるタッグを組んだ深田監督については、「僕を新しい場所に連れて行ってくれる存在」と敬意を示した。舞台挨拶には17歳のシンガーソングライター、HARUHIが駆けつけ、映画の主題歌「Lullaby」を披露した。『淵に立つ』は10月8日(土)から有楽町スバル座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年09月06日浅野忠信を主演に古舘寛治、筒井真理子、さらに若手の注目株・太賀らを迎えた深田晃司監督作の『淵に立つ』。5月、第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞し、話題を呼んでいる本作から待望の予告編が解禁となり、17歳のHARUHIによる主題歌「Lullaby」が衝撃のドラマを感じさせる映像の中でお披露目された。郊外で小さな工場を営む夫婦とその一人娘。ある日、夫の古い知人で前科を持つ男が姿を見せ、奇妙な共同生活が始まるが、やがて男は、残酷な爪痕を家族に残して姿を消す。それから8年。夫婦は皮肉なめぐり合わせにより、男の消息の手がかりをつかむ。だが、救いのように見えたそれは、夫婦にとって互いの心の奥底を覗き込む行為にほかならなかった…。数々の受賞歴を誇る『歓待』(’11)、二階堂ふみ主演『ほとりの朔子』(’14)、アンドロイドと人間が初共演を果たした『さようなら』(’15)など、1作ごとに人間ドラマの新たな地平を切り拓いてきた深田監督の最新作となる本作。カンヌ初ノミネートで初受賞の快挙を成し遂げた深田監督に、現地では「日本で最も創造的な映画監督の1人」「ロベール・ブレッソンや大島渚を彷彿とさせる」などと絶賛を受け、『萌の朱雀』(‘97)で河瀬直美監督が脚光を浴びて以来、約20年ぶりに登場した日本の新たな才能に世界中が熱烈な期待を寄せている。そんな本作から届いた予告編は、カンヌでの喝采から幕を開けるものの、旧友との共同生活が「あの男が現れるまで、私たちは家族だった」という戦慄のコピーから一転。その後は緊張感に満ちた展開で、息を飲むほどの人間の心の深淵に迫る衝撃のドラマを垣間見せていく。主演を務めた浅野さんは、不穏さをまき散らし、怪しくも魅力的な佇まいで家族を翻弄する男を熱演。夫婦役には、深田組常連の古舘さんが寡黙さの内に覚悟を秘めた夫役で新境地を見せ、数々の作品で変幻自在な演技を披露する実力派の筒井さんは妻の心身の変化を凄まじいまでの説得力で体現する。また、主題歌に起用されたのは、今年5月に『世界から猫が消えたなら』の主題歌でデビューし、その歌唱表現力が大きな話題となっているアメリカ・ロサンゼルス出身の17歳・HARUHI。全編英語詞による新曲「Lullaby」は、映画の世界観をとらえてオリジナル楽曲として書き下ろしたものとなっている。衝撃の扉が開く2016年最大の“家族”の問題作を、まずはここから確かめてみて。『淵に立つ』は10月8日(土)より有楽町スバル座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年08月15日黒沢清、河瀬直美、是枝裕和、三池崇史監督に次ぐ、新しい世代の監督として世界中から注目を集めている深田晃司監督の最新作にして、カンヌ参加となった浅野忠信主演の『淵に立つ』が、第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門にて“審査員賞”を受賞。浅野さんをはじめ監督らから喜びのコメントが届いた。物語は、下町で金属加工業を営む夫婦のもとに突然ひとりの男が現れ、奇妙な共同生活が始まり、一見平和だった家族に“異物”が混入することで夫婦それぞれが抱える秘密があぶり出されていく人間ドラマ。夫婦とは、家族とは、愛とは、人間とは何か、普遍的なテーマを問いかけながら、人間の心の奥底を揺さぶる衝撃作だ。主演をつとめるのは、昨年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に選出された、黒沢監督『岸辺の旅』に出演した浅野さん。そのほか『歓待』『ほとりの朔子』に続き深田組常連の古舘寛治、映画・テレビ、舞台と幅広く活躍する筒井真理子が出演する。この度、世界の映画祭で数々の受賞歴を誇る『歓待』、二階堂ふみ主演『ほとりの朔子』(ナント三大大陸映画祭クランプリ)、平田オリザの戯曲映画化『さようなら』(東京国際映画祭コンペ出品)など、36歳にして次々と話題作を世に出し続ける深田監督の『淵に立つ』が、合計18本の選出作品の中から「ある視点」部門“審査員賞”を受賞。監督は受賞のコメントとして「すみません。フランス語の勉強が間に合わなかったので日本語で話します(笑)。本当にとてもうれしいです。いろんな人に感謝を言わなくてはいけません。私の映画は本当に多くの人に支えられてきました。まずは、この映画のキャスト、スタッフにお礼を言いたいと思います」と喜びを伝えた。さらに現地での囲み取材では、「日本は優秀な監督は私だけでなくたくさんいます。ただ彼らが海外を目指すための制度は、まだ不十分で未熟だと思います。日本はこれだけフランス映画が好きで、フランス人もこれだけ日本映画を愛してくれているのに、残念ながら両者の間には一緒に映画を作るための制度がありません。例えば韓国とフランスの間には結ばれているのに、なぜ日本は結べないのだろう…。新しい才能がより外へ出て行くための制度、自由に映画を作るための制度が日本には不足しています」と壇上でのスピーチでは伝えきれなかった思いを明かした。また、現地に残っていた古舘さんは、「ここに座っていることだけでもとても誇らしい機会をいただいているのに、それでもここまできて、何も貰わなかったら寂しいだろうな、とか思ってしまう、人間はどれだけ欲深いのだろうかと。でもこの際なので、もっと欲深くいきたくなと思います」とコメント。筒井さんも「さっきお話しを聞いたら、本当に作品が最後まで競った末の銀メダル(※審査員賞はある視点部門の最高賞に次ぐ賞)だったそうです。銀メダルという気持ちで、充分嬉しいです」と喜んだ様子。一足先に帰国した浅野さんは、受賞の知らせを受けて「我々は妥協なくこの映画に挑みました、そしてこんなに素晴らしいとこにたどり着けました!皆様のおかげです!!ありがとうございます!最高です!」とコメントを出した。『淵に立つ』は2016年秋、有楽町スバル座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年05月22日フランスにて開催中の「第69回カンヌ国際映画祭」。この度、14日(現地時間)に、日仏合作映画『淵に立つ』が「ある視点部門」で公式上映され、主演の浅野忠信をはじめ、筒井真理子、古舘寛治、深田晃司監督がレッドカーペットに登場。上映後、場内は観客からのスタンディングオベーションが鳴り止まないほどの大盛況を見せた。本作は、下町で金属加工業を営む夫婦(古舘寛治、筒井真理子)のもとに、突然ひとりの男(浅野忠信)が現れ、奇妙な共同生活が始まり、一見平和だった家族に“異物”が混入することで夫婦それぞれが抱える秘密があぶり出されていく人間ドラマ。夫婦とは、家族とは、愛とは、人間とは何か、普遍的なテーマを問いかけながら、人間の心の奥底を揺さぶる衝撃作だ。監督は、世界の映画祭で数々の受賞歴を誇る『歓待』や、『ほとりの朔子』(ナント三大大陸映画祭クランプリ)、『さようなら』(東京国際映画祭コンペ出品)など、次々と話題作を世に出し続ける深田監督。世界的に評価の高い黒沢清、是枝裕和、三池崇史監督に次ぐ、新しい世代の監督として世界中から注目を集めている。そしてキャストには、今回が深田監督との初のコラボレーションとなる主演の浅野さんをはじめ、『歓待』『ほとりの朔子』に続き、深田組常連の古舘さん、映画やテレビ・舞台と幅広く活躍する筒井さんが出演している。現地時間14日、はじめの舞台挨拶では「まずは2時間楽しんでください。私から言えることは、本当に素晴らしい俳優たちの演技、日本を代表できる俳優たちの演技をこの映画で2時間堪能できると思います」という深田監督の挨拶で映画がスタート。そして上映が終わると場内の観客からの鳴り止まないスタンディングオベーションが沸き起こった。そして監督は「最高のスタートを切れたと思っています」と上映後第一声を述べ、また今回で2年連続のカンヌ国際映画祭参加となった浅野さんは「これから毎年来られるよう頑張ります(笑)」と新たな目標を語った。さらに囲み取材にて古舘さんは、「すごく温かい拍手を頂いて、とても嬉しいです」と話し、ずっとカンヌに行きたいと思っていたという筒井さんは、「報告をマネージャーからもらったとき、『あぁー』って、遠い目になってしまって(笑)いまもちょっとふわふわしています」とコメントした。そして浅野さんは、「本当に長い戦いだったので、それがやっと実ったというか。このカンヌに来るときも、飛行機がたどり着かないとか、荷物が着かないとか、ハプニング続きだったんです。本当にいまとてもほっとしています」とここに来るまでにいろいろあったことを明かし、また「とても良い役を頂いて、これをどう演じるのかというのは、自分でも大きな課題だったもので、監督が忍耐強く見守って、僕の意見も全部取り入れてくれて、こういう映画に仕上げて頂けたので、これは僕にとっても大きな一歩になったかなと思っています」と映画についてふり返った。初のカンヌ国際映画祭となった深田監督は「何とも比較できない経験ですね」と述べ、さらに「ただ誰一人としてカンヌがゴールだと思っている監督はいないと思うので、これからがスタートだと思って、これからもコツコツと地道に映画を作っていきたいと思います」と気持ちを新たにしていた。また本作については、「こういう最高の舞台を与えられましたが、やっとこれからよちよち歩きを始めた赤ん坊のような映画で、これから皆さんに観てもらって、いろんな声をかけてもらって大きく育っていく子どもだと思っています。ぜひ皆さんで見守って育んで頂ければと思います」と話した。『淵に立つ』は2016年秋、有楽町スバル座ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年05月16日俳優の浅野忠信とV6の岡田准一が出演する「サッポロ 麦とホップ The gold」CMの新バージョン、「麦とホップ The gold MISSION 宇宙大麦編」の内容が26日、発表された。28日より放送される。CMは「麦とホップはどこまでうまくなれるのか?」を追究するエージェントたちの活躍を描いたシリーズの第3弾。エージェントASANO(浅野)が、宇宙を旅した大麦の子孫である"宇宙大麦"の使用を決定し、指令を受けたエージェントOKADA(岡田)が宇宙へむかう展開となる。岡田は「このカッコ(宇宙服)すると思ってなかった」と驚きを語る。CMの衣装合わせと聞いていたところ、手元に届いた衣装が宇宙服だったため「びっくりした」「宇宙服を着られる役をやれるっていうのは思ってなかった」と、そのときの心境を明かした。また、浅野は宇宙人の容姿を想像し、絵で表現。最初に描いた画像はイカのような見た目で「こういう宇宙人って僕は信用していないんです。こうあって欲しくないなって想いもある」と心境を語った。台風のような2枚目は「一番僕が想像している宇宙人」と説明しながら、宇宙人とは「想像しきれない存在」「何かよくわからない状態なんじゃないか」と持論を語った。さらに浅野は「巨人風」「エイリアン風」「コンビニ帰りの普通の青年風」と様々なパターンを示し、5種類の宇宙人像を展開した。
2016年04月26日俳優の浅野忠信と中村獅童が、12日に放送されるテレビ朝日の深夜番組『フリースタイルダンジョン』(毎週火曜深夜1:26~1:56)に初出演し、メインMCのZeebraらと対談する。この番組は、フリースタイルの即興ラップでバトルを繰り広げるもので、今回は、番組の大ファンだという浅野と中村が出演。"フリートークダンジョン"と銘打って、Zeebraと進行・ナレーション担当のUZIとともに、同世代の4人で、番組の魅力について語り合う。Twitterで番組の存在を知ったという浅野は「毎回、出場者たちの"ドラマ"に引き込まれますね!」と熱弁。一方、妻と一緒に見ているという中村は「歌舞伎は音楽劇であり、登場人物の内なる声を代弁する義太夫は、いわばラップ。生まれた国や時代は違っても重なる要素があることで、自分の生きる道をあらためて見つめ直すことができる」と考察を述べる。また、Zeebraから「ゲスト審査員なんて、どうですか?」と提案されると、2人は「ぜひやりたい」「やっぱり生で見てみたい!」と意欲。対談終了後には現場に残り、Zeebraの42歳のバースデーサプライズにも参加した。同番組は、この対談の翌週である19日の放送から、シーズン2に突入。浅野は「もっとヤバいことが起きそうな予感がするので、ますます楽しみにしています!」、中村は「僕自身も"若い人たちを振り向かせたい"という気持ちで歌舞伎役者をやっているので、応援したくなります! 今までHIPHOPを聴かなかった人たちにも、興味を持ってもらえる番組に育っていってほしいですね」と期待を示した。
2016年04月08日『さらば あぶない刑事』完成披露試写会が1月12日(火)に開催され、歌舞伎町でのレッドカーペットに続き、舘ひろしに柴田恭兵、浅野温子、仲村トオル、ベンガル、伊藤洋三郎、長谷部香苗、菜々緒、夕輝壽太、吉沢亮、入江甚儀に村川透監督が舞台挨拶に登壇した。1986年のTVシリーズ誕生から30年を数え、6本目の劇場版にして完結編となる本作。鷹とユージの横浜港署の破天荒コンビがついに定年退職を迎えるまでの最後の5日間を描く。大歓声に迎えられ、舘さんも柴田さんも感激の面持ち。柴田さんは「みなさんのいっぱいの思いで、この映画を作ることができました」とファンへの感謝を口にする。さらに「本当は70歳を超えてからやろうと思ってたんです。それなら舘さんがセリフを覚えてなくても言い訳できるから(笑)。でもこの歳でやれて、舘さんもセリフ言えたし、僕もなんとか走れて、本当に楽しかったです」と笑顔で振り返った。舘さんも「寒い中、お越しくださってありがとうございます」と詰めかけたファンに優しく微笑む。完成した映画について「10年ぶりの映画ということで、原点回帰しようと、脚本段階から携わらせていただきました。港署のみんなが集まるとすごいエネルギーがありました」と振り返るが、一方で「オンコ(=浅野さん)だけは、(物語の流れと関係なく)ドワッと入ってきて(笑)、予想外でした」と述懐!これを受けて浅野さんは「原点って何?私なりに真面目にやってたのに、私だけブルドーザーのように全部なぎ倒して帰ったように言われて、失礼しちゃうわ!」とおかんむり。変わらぬやり取りに会場からは温かい笑いが起きる。続いてコメントを求められた仲村さんは「最近、この順番でコメントを求められて話しづらい!」と肩をすくめつつ、自身の前に課長のイスに座っていた故・中条静夫さんについて言及。「撮影中は意識しなかったけど、完成した映画を見て、(自身が演じた)町田透から中条さんのニオイを感じた」としみじみ。と、ここでもいい話で終わるかと思いきや“先輩”柴田さんから「おれは感じなかったけど!」と厳しいツッコミが入り、「あ、自分に甘すぎですか…?」と苦笑い。それでもファンに向けて「中条さんもちゃんといらっしゃいます!」と予告。自身、TVシリーズ開始時は20歳だったが「30年後に同じ役を演じている可能性は考えてなかったです。これまでも“ラスト”と言われるのは何度かあったけど(笑)、今度こそ、最後ということで寂しく、切ないです。みなさんの応援で、もしかして奇跡が起こったりするのではないかと期待しています」とさらなる続編への期待と意欲を口にし、会場は熱い拍手に包まれた。長谷部さんは、感激のあまり声を詰まらせながら「30年間、最高のスタッフとキャストと一緒に仕事ができました」と語る。長谷部さんの父は、TVシリーズおよび、劇場版1作目のメガホンを握った故・長谷部安春監督だが「父もちょっと悔しがりながら喜んでるんじゃないかと思います」と語った。最後の挨拶で、柴田さんは「絶対にヒットする自信があります!」と大見得を切りつつ「でも、万が一があるので(笑)」とユージそのままの口調で口コミでの映画のアピールを呼びかけ、最後まで笑いを誘う。退場間際には観客のひとりが大きな花束を持って舞台に駆け寄ると、舘さんは「ありがとう」と笑顔で受け取った。『さらば あぶない刑事』は1月30日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)
2016年01月12日シリーズ最終作『さらば あぶない刑事』の公開を控える舘ひろしのブルーノート東京でのライブに、サプライズゲストとして浅野温子が出演。館さんの歌手デビュー40周年を祝福した。1986年のテレビドラマ放映開始から30年、2005年の劇場版最新作から10年を経て、本作で復活を遂げるとともにラストを迎える「あぶデカ」シリーズ。舘さん&柴田恭兵のコンビをはじめ、浅野さんや仲村トオルといったレギュラー陣が総出演し、ゲストに吉川晃司や菜々緒が参加し、シリーズ最終作を彩る。「あぶデカ」シリーズでタカこと鷹山敏樹を務めてきた舘さんは、今年で歌手デビュー40周年のアニバーサリーイヤーを迎え、全レーベルの垣根を越えた自身初のオールタイムベストアルバム「ANTHOLOGY ~40th ANNIVERSARY BEST ALBUM~」を先日リリース。その発売を記念し、JAZZの殿堂・ブルーノート東京にて、「舘ひろし "JUST ONE NIGHT"-デビュー40 周年記念スペシャルライブ- 」と題した1夜限りのスペシャル・ライブが実施された。超満員となった2回の公演では、観客から「舘さ~ん」「かっこいい」「タカー」と呼び声が上がるほどの盛り上がりをみせた。そしてサプライズゲストとして浅野さんが登場すると、会場はさらにヒートアップ。「オンコー」「カオルー」と呼び声が上がり、舘さんは『さらば あぶない刑事』のエンディングテーマ「冷たい太陽」を浅野さんの前で熱唱した。ライブMCでは、浅野さんは「たっちゃんにいつも『うるさい』『いい女をやれ』『いい女の服を着ろ』と言われ、今日は声のトーンを低くして、こんなセクシーなドレスにしてみました。 たっちゃんが、ちゃんと歌詞を間違えないで、格好良くできるのかなと思ったけど、格好良かったね。いつも言いますが、無駄にスタイルいいでしょ。でも本当無駄なんです。いろんな意味で、現役感バリバリで(笑) 」と、「あぶデカ」でのタカと浅野さん演じるカオルさながらの“あぶない”トークが披露されたライブを終えて館さんは「ファンの皆さんの温かさを感じたステージで、幸せ者だなって思いました。もう65歳だし、曲によっては体力的に辛かったけれども楽しかったです。オンコが来てくれると、力強いし心強いね。どんなときでも。オンコは素敵だよ。何十年もやってますけど、恭さまとトオルとオンコと俺の4人が並ぶととすごいパワーを感じるんですよ」と、改めて浅野さんをはじめ「あぶデカ」への愛を述べた。最後に館さんは、「面白いです。手応えを感じてます。後悔はさせません!!」と本作をアピールした。『さらばあぶない刑事』は、2016年1月30日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年12月14日淡々とした静かな夫婦のやり取りから2人の凄みがにじみ出ている。深津絵里は3年もの間、失踪していた夫の帰還にひと言「おかえり」と声を掛け、浅野忠信は妻の作った白玉をほおばりながら「おれ、死んだよ」と告げる。そして、向こう岸へ行ってしまった夫と、こちら側で生きる妻、2人一緒の旅が始まる。黒沢清監督が湯本香樹実の小説を原作に作り上げ、今年のカンヌ国際映画祭ある視点部門”監督賞”を受賞した『岸辺の旅』がまもなく公開となる。過去に『ステキな金縛り』(三谷幸喜監督)、そして『寄生獣』(山崎貴監督)と共演作はあったものの、同じシーンでじっくりと向き合ったことはほとんどなかったという2人が夫婦役を演じた。「淡々とした静かなやり取り」と言っても、決して感情がないわけではない。愛情、喜び、不安、怒り、うしろめたさまで、ひしひしと伝わってくる。映画の開始数分で訪れる“スーパーナチュラル”な再会。2人はほとんど役について話し合うこともなく、これらのシーンに臨んだという。原作を読んで受け取った感覚を大切に妻・瑞希を作り上げていったという深津さんは「死んでしまった夫と旅をすることへの違和感は、最初からあまりなかったですね。一度、死んだ落ち武者と芝居(=『ステキな金縛り』)をしたこともありますし(笑)」と冗談めかしつつ冒頭の夫・優介との再会シーンについて振り返る。「原作を読んだ時からすごく印象的で、このシーン次第でこの映画の全てが決まると思って緊張して臨んだのを覚えています。ただ、瑞希にとっては優介は3年もの間、ずっと会いたいと思い続けてきたので、現れても怖い存在であるはずはないんですね。どこかで彼がもうこの世にいないことを受け止めつつ、慌てたり驚いたりすることもなく当たり前のように受け止めました。『あ、おかえり』という感じで」。この作品に参加した時期はちょうど「役者を始めたばかりの何もわかっていなかった頃にそうしていたように、自分がこれまで積み上げてきたことを大切にして、自分の経験を軸にした役作りを大切にするようになっていた時期だった」と語る浅野さん。優介という役に対しても、脚本にある描写を元に自身の想像を膨らませながら作り上げていった。「あの最初のシーンに意味を持たせるなら、優介の立場で言うなら精一杯の照れ隠しがああいう形になったんじゃないかと思います。じゃあ、そこで演じる上でどうしたかというと何も特別なことはしていません。(幽霊として瑞希の前に現れたという)強烈な事実があるからこそ、僕がヘタに意識して何かをしてはいけないと。そこに描かれていることをただ、やる――その方が衝撃が伝わるんじゃないかと思いました」。互いの芝居、リアクションに関しても「すんなりと入ってきた」と口を揃える2人。初めてここまで深く向き合い、セリフのやり取りをする中で見えてきたのは“似たもの同士”という感覚だった。深津さんは言う。「同世代ということで近しい感覚は持ってましたが、役柄との距離感――入り込み過ぎず、でもきちんと温度を持ってというバランスが自分と似ているなと感じました。『うまくやる』ということを避けようとするところや、目に見えないことがすごく大切だと思っている、そういう部分も同じでした。待ち時間に特別話さなくてもそこにいるだけで安心感がありました。それは夫婦という関係を築く上でとても大事なことですが、浅野さんはそれを“あえて”という風ではなく、体が知っているという感じで自然に理解し、できてしまうんです」。浅野さんは「同世代の俳優さんに対してはどの方にも仲間意識を持っている」と明かすが、特に深津さんとは今回の共演を経て「さらに強い感情を抱いた」とも。「夫婦役でこれだけ強烈な時間を一緒に過ごさせてもらって、もちろん、すぐにでもまたご一緒させていただきたいですが、たとえ共演しなくても常に一緒にいるような感覚がすごく強くあるんですよね。それこそ夫婦じゃないけど(笑)、大変な状況でも『きっと深津さんもなにかやってるだろうな』と思うと心強い。この作品を通じて育めた強い絆が確実にあると思います」。浅野さんにとっては2003年の『アカルイミライ』以来となる黒沢監督作品。先に述べた役作りの話と重なるが、浅野さん自身、このタイミングでの黒沢監督との再会に特別な感慨があるという。「覚えているのは『アカルイミライ』の時、なぜかはわからないけど、それまでの自分のやり方に限界を感じたんです。ありがたいことに周りからは『浅野さんはナチュラルな芝居をしますね』と言っていただけて、自分自身もそれを心掛け、追及していたけど、そこに飽きや限界を感じて、これまでイヤだと思っていた芝居の方向に目を向けたくなったんです。それから12年ほどやってみて、やはりそれも違う、元の自分の芝居の方向性の大切さに気付いて、一方でこの12年はすごく実になった部分もあって、そうした経験を活かしながらこれから…と思った時期にこうして黒沢監督とまたお会いできた。不思議な縁ですね。12年前とはまた違う気持ちで挑みつつ、あの時よりも役を演じることが大変になってるし、まあ自分で大変な方向に行っちゃっているところもあるんですけど(苦笑)、でもそうすることで、その後に返ってくるものがあるんだと気づかせてもらったこの12年だったとも思います」。そんな浅野さんの言葉に深津さんも深くうなずく。深津さんにとっては本作は初めての黒沢作品。また野田秀樹演出の芝居などを通じ互いに面識はありつつも共演したことのなかった蒼井優との初めての、しかも短いながらも強烈な対峙など、40代を迎え、なお作品ごとに“初めて”と積み重ねていくことを楽しんでいる。「20代の時は20代が楽しいと思っていたのと同じように、“いま”が楽しいですね。特にいまの年齢になって、より自分のことがよくわかるし、いろんな感情を知って、役に立つこともありますし、すごく楽しい年代だなと感じています。役柄に関しても、無理をせず、拒否をせず、与えられ、求められているものこそが自分の年相応の役なんだと思っています。求められるままに自然に受け入れているという感じですね」。深津さんは、優介と瑞希の肌の触れ合いを「美しい」と語り、浅野さんはまさに幽霊が少し地上から足を浮かせて、残してきた人間のその後を眺めるかのように「この映画を一番楽しんで見てるのは、間違いなく僕だと思いますよ」と笑う。非日常の設定の中で静かにリアルに紡がれる愛を感じてほしい。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:岸辺の旅 2015年10月1日よりテアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2015「岸辺の旅」製作委員会/COMME DES CINEMAS
2015年09月30日第68回カンヌ映画祭「ある視点」部門で監督賞を受賞した黒沢清監督の最新作『岸辺の旅』の予告編映像が公開になった。深津絵里と浅野忠信が主演を務め、旅をしながら夫の最期の時を共に過ごそうとする夫婦の姿を描いた感動作だ。その他の画像/予告編公開『岸辺の旅』は、湯本香樹実が2010年に発表した同名小説を、黒沢監督と『私の男』などの脚本も手がけている宇治田隆史の脚本で映画化するもので、3年間失踪した夫が突然帰ってきたことを機に、はなればなれになっていた夫婦が旅に出る姿を描く。このほど公開された予告編はカンヌ映画祭で黒沢監督、深津、浅野らが集まった観客が大歓声を受けている記録映像から始まり、続いて深津演じる瑞希のもとに3年ぶりに浅野演じる夫の優介が戻ってくる場面が続く。しかし、優介は帰宅するなり瑞希に「俺、死んだよ」と告げ、妻を旅に連れ出す。ふたりは旅を続けながら、優介が不在だった時間を少しずつ埋め、お互いの距離は改めて近づいていくが、優介がこの世界にいられる残り時間は少なくなっていく。予告編は抑制の効いた演技とセリフで観る者の想像力を刺激する深津と浅野の演技にまず魅了される。さらに大友良英と江藤直子が手がける美しい音楽、主人公ふたりが訪れる美しい風景にも注目だ。『岸辺の旅』10月1日(木)テアトル新宿ほか公開
2015年08月11日第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門にて、黒澤清監督が日本人初の「監督賞」を受賞した『岸辺の旅』。浅野忠信と深津絵里という、日本映画界を代表する2人の実力派が初の夫婦役を演じ、W主演を務める”究極のラブストーリー”として話題を呼ぶ本作のポスタービジュアルが到着した。夫の優介(浅野忠信)が失踪してから3年。ある日、妻の瑞希(深津絵里)の元に突然、夫が帰ってきた。だが、帰宅した優介は「俺、死んだよ」と告げる。そして、優介がこれまでお世話になった人々を訪ね、それまで過ごした時間、知らなかった秘密を知る、夫婦ふたりの旅が始まった…。湯本香樹実が2010年に発表した小説を、世界的名匠・黒沢清監督が映画化した本作。本年度の第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門において、“日本人初の監督賞”に輝き、大きな注目を集めた。W主演という形で初の夫婦役を演じるのは、実力派として知られる深津さんと浅野さん。深津さんが『悪人』で第34回モントリオール世界映画祭「最優秀女優賞」を、浅野さんが『私の男』で第36回モスクワ国際映画祭「最優秀男優賞」を受賞しているという、まさに“国際派”の2人。今回解禁されたポスタービジュアルでは、失っていた3年間の時を埋めるように寄り添う2人の姿から、夫婦の互いへの深い愛情が伝わってくる。だが、それと同時に、物憂げな深津さんの表情や、弔いのような淡いピンクの花が、間近に迫った“永遠の別れ”を感じさせる、印象深く切ないポスターとなっている。死んだ夫とその妻の、永遠の別れへと続く旅路を描き、カンヌをも大きな感動に包んだ本作。実力派俳優たちによって紡がれる“究極のラブストーリー”の公開を、楽しみにしていて。『岸辺の旅』は10月1日(木)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年07月17日浅野忠信が6月15日(月)、映画『あん』のヒット御礼イベントに出席。サプライズで本作の出演者である永瀬正敏が駆けつけると「先日メールをくれたばかりなのに…」と恐縮しきり。一方、永瀬さんは浅野さんの丸刈り頭をナデナデし、してやったりの笑顔を見せた。樹木希林演じるハンセン病に人生を翻弄された老女・徳江の魂の旅路を描く本作。犯罪歴をもつ千太郎(永瀬さん)が雇われ店長を務めるどら焼き店は、徳江がつくる粒あんのおいしさが評判になるが、かつて徳江がハンセン病を患ったという噂が客足を遠のかせ、千太郎は徳江を辞めさせなければならなくなる…。「(本作に)出ていないのに、ずうずうしく来てしまって…」と照れ笑いを浮かべる浅野さん。10代の頃、永瀬さん主演の『ミステリー・トレイン』(ジム・ジャームッシュ監督)を見て「強烈にあこがれていた。日本の俳優でも、こんなカッコイイ海外作品に出れるんだと思った」と言い、“海外進出の先輩”に対する変わらぬ敬意を示した。また、永瀬さんが相米慎二監督の『ションベン・ライダー』(1983)で映画デビューを飾り、浅野さんは同監督の遺作となった『風花』(2001)に出演した“縁”があり、「とんでもないオヤジだったけど、今も悩んだときは相米監督の作品を見る」(永瀬さん)、「強烈な何かを植え付けられた」(浅野さん)と思いをはせた。東京・シネスイッチ銀座で行われたイベントには、メガホンをとる河瀬直美監督も出席。本作がオープニングを飾った第68回カンヌ映画祭ある視点部門で、浅野さんが出演した『岸辺の旅』(黒沢清監督)が監督賞を受賞しており、河瀬監督は「おめでとうございます。自分のことのように嬉しかった」と祝福していた。また、『ELECTRIC DRAGON 80000V』(2001公開)以来となる永瀬さん&浅野さんの“再共演”に期待が寄せられると、「浅野くんがよければ」(河瀬監督)、「今日はそのために来たんですよ!」(浅野さん)と意欲満々。永瀬さんも「浅野、今日は来てくれてありがとう」と感謝を表した。『あん』は現在公開中。(text:cinemacafe.net)
2015年06月16日「anan」1956号5/27発売は「手相に聞きたい、私の運命」特集。今週の表紙作成ストーリーを紹介します。「おーい!」と呼びかけるメガネっ娘は、漫画家・浅野いにおさんの描き下ろし!!「今回の手相特集はイラストの表紙で」と知らされたときから、私にはある野望があったのでした。それは漫画家のビッグネームに、超かわいいイラストを描いていただくこと。ananは週刊誌ですから、年間50冊ほど発行しています。そしてそのほとんどの号は、表紙に人気の芸能人の方が登場されます。いつも素敵な芸能人が出ている、というのはananの大きな強みであり持ち味なんですよね。というわけですから、イラストが表紙になる号はほんの数号。言ってみれば超レアなわけです。せっかくだから、何か仕掛けたいと思うのが人情じゃありませんか?漫画家さんに描いていただく場合、私の中で、僭越ながらこれはマストと思っていた条件があります。1絵だけで誰が描いたかわかる抜群の知名度。2かわいいのはもちろん、印象的で個性的な女の子を描ける人。3読者の心をつかむおしゃれ感。私が企画書に挙げた名前を見て、「連載抱えてる売れっ子漫画家さんって、たぶんすごく忙しいよね。こういうのやっていただけるのかな?」と上司から問われましたが、「それはわかりません」となぜか堂々と答える私。だって弊社には漫画雑誌がないし、漫画界の常識やスケジュール感もまるでわからないですから。でもダメモトで聞いてみる価値はあるんじゃないでしょうか?実は、私の中には早い時点で「この人」と思う漫画家さんの名前がありました。当然、タッチが今回の表紙のイメージとぴったりだと思ったことが第一。さらに、今年になってから、その人のイラストがアニメーションになったCMが流れたり、文学全集の帯でイメージイラストを描かれているのを目にして、異業種とのコラボに積極的なんじゃないかなと思ったのも後押しになりました。この方が描いてくださったら、間違いなく、すっごくいい感じの表紙になりそうです!とはいえ、まさか本当に実現するとも思っていなかったので、OKをいただけたときは椅子からずり落ちそうになりましたけど。あがった表紙を見て、ニヤニヤしてしまいます。浅野いにおさん、本当に素敵なイラストをありがとうございました!(S)
2015年05月27日現在開催中の第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式招待された映画『岸辺の旅』。本作でメガホンを握る 黒沢清監督、W主演で夫婦役を演じる深津絵里&浅野忠信がレッドカーペットと舞台挨拶に登場した。2010年に発表された湯本香樹実の同名小説を、世界的名匠である黒沢清監督が映画化したもの。本作は、“死んだ夫との旅”を描く内容。3年前に失踪した夫の突然の帰還と「俺は死んだよ」という言葉。夫が過ごした最期の時間をめぐる、言えなかった「さようなら」を伝えるための夫婦ふたりの旅が始まる。日本映画界を代表する2人が初めて夫婦を演じる“究極のラブストーリー”だ。背中が大きく開いた美しいブラックドレスに身を包んだ深津さんと長身を生かしたスマートなタキシードに丸坊主姿の浅野さんがレッドカーペットに登場すると、観客から大きな声援と共に、世界各国から集まった100台以上のカメラのフラッシュが一斉にたかれ、TVクルーたちからは「クロサワ!フカツ!アサノ!」のコールが巻き起こった。公式上映終了後、場内では5分以上にもわたりスタンディングオベーションが沸き起こり、会場外でも感激した観客が3人を待ちうけさらに5分以上のスタンディングオベーションが続いたそう。初めてのカンヌ入りを果たした深津さんにとっても、感無量の体験となったようだ。(text:cinemacafe.net)
2015年05月18日女優の深津絵里と俳優の浅野忠信が18日(現地時間17日)、フランス・カンヌで開催されている第68回カンヌ国際映画祭に出席し、「ある視点」部門に正式招待されている黒沢清監督作品『岸辺の旅』(10月1日公開)の舞台あいさつを行った。背中が大きく開いたブラックドレスに身を包んだ深津と、タキシード姿の浅野がレッドカーペットに登場すると、世界中から集まった観客たちから大喝采が巻き起こった。さらに、100台以上のカメラのフラッシュが一斉にたかれ、世界中のTVクルーからは「クロサワ! フカツ! アサノ!」の熱烈なコールが上げられた。公式上映が終わると、場内では5分以上にわたるスタンディングオベーションが。加えて、会場外でも5分以上の熱いスタンディングオベーションが続けられ、3人もその反響の大きさに感無量の表情を見せた。今回が初のカンヌ入りとなった深津は、「初めてのカンヌ国際映画祭でのレッドカーペットは、とても緊張しました」と感想を語り、「公式上映後には、たくさんの方にとてもあたたかい拍手を頂き、撮影中も夢の中のようでしたが、まさに今日も夢の続きにいるかのような気持ちになりました。作品に描かれている愛が、じわじわとしみこんでいるような、あたたかい拍手でした」とコメントを寄せた。黒沢監督作品では、『アカルイミライ』(2003年)以来のカンヌとなった浅野は、「多くの方々にあたたかく迎えていただき、映画で描かれた、1つのすばらしい愛のかたちが伝わったかと思いました」と感慨深げ。上映後のスタンディングオベーションには、「あんなに多くの拍手をいただき、たくさんの拍手に祝福していただけて、すごくうれしかったです」と、喜びを語った。『トウキョウソナタ』(2008年)では、第61回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」で審査員賞を受けた黒沢監督。ヨーロッパでも絶大な人気を誇る黒沢作品だけに、「なによりうれしかったのは、公式上映後のスタンディングオベーションの後に、会場の外でも多くの方が残っていただいていて、たくさんの拍手で迎えられたことです」と、その好反響ぶりを振り返った。本作の原作は、作家・湯本香樹実の同名小説で、3年間失踪していた夫・優介(浅野)が妻・瑞希(深津)を連れて、失踪中に世話になった人々を訪ねて行く物語。瑞希はその旅で、それまで知らなかった優介の姿を知ることになる。優介はなぜ突然帰ってきたのか、そして優介が伝えたかったこととは。黒沢監督が"究極の夫婦愛"を描く。(C)Kazuko Wakayama(C)2015「岸辺の旅」製作委員会/ COMME DES CINEMAS
2015年05月18日5月13日(現地時間)より開催される第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式招待されている、深津絵里&浅野忠信W主演、名匠・黒沢清監督による『岸辺の旅』。このほど、本作の初日が10月1日(木)の映画の日に決定。さらに小松政夫、蒼井優、柄本明といった豪華キャストの参加が明らかとなった。夫の優介(浅野忠信)が失踪してから3年。妻の瑞希(深津絵里)は喪失感を経て、ようやくピアノを教える仕事を再開し、日々を暮らしていた。そんなある日、突然、夫が帰ってくる。瑞希に「俺、死んだよ」と告げる優介。そして「一緒に来ないか、きれいな場所があるんだ」という夫に誘われるまま、瑞希は夫婦2人で旅に出ることに。それは、夫が3年間でお世話になった人々を訪ねていく旅だった。1つめの町では新聞配達を生業とする孤独な初老の男性を、2つめの町では小さな食堂を営む夫婦を、3つめの町では山奥の農園で暮らす家族を訪ねる2人。旅を続けるうちに、瑞希はそれまで知らなかった優介の姿も知ることになる――。夫との失われた時を巡るように過ごした妻が、言えなかった「さようなら」を伝えるための旅路で気づく深い愛。本作は、そんな愛する人との永遠の別れを描く究極のラブストーリー。湯本香樹実が手がけた同名小説を、国内外に多くのファンを持つ黒沢監督が映画化した。夫婦の旅の中で登場する新聞配達員の島影には、黒沢作品に初出演となる小松政夫。優介の過去の秘密を知り、瑞希と対峙していくことになる松崎朋子に、連続ドラマW「贖罪」で黒沢監督とタッグを組んだ蒼井優。「贖罪」は再編集され、ヴェネチアやトロントといった映画祭などで上映されたものの、蒼井さんの出演は“映画”としては初めて。また、優介を先生と慕う農家を営む星谷には、柄本明。2003年の『ドッペルゲンガー』以来、実に12年ぶりの黒沢組への参加となる。3人ともに「黒沢監督の作品に出演することができて嬉しい」とその喜びを語っており、『悪人』で第34回モントリオール世界映画祭「最優秀女優賞」を受賞した深津さんと、『私の男』で第36回モスクワ国際映画祭「最優秀男優賞」を受賞した浅野さんとの共演も大きな見どころとなっている。なお、本作は、フランス国内でも100~150館規模での公開を今秋に予定しているという。『岸辺の旅』は10月1日(木)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年05月11日浅野忠信と岡田准一(V6)が“ゴールデンコンビ”としてCMキャラクターを務めるサッポロの新ジャンル「麦とホップ The gold」の新CM発表会が1月29日(木)に都内で開催された。この1年、2人でゴールデンコンビとしてCMに出演してきたが、その間「麦とホップ The gold」は好調な売り上げを見せ、2014年2月の発売以来、1,155万ケースを売り上げた。今回の新CMではこのゴールデンコンビが続投。2人が軽快なステップを踏みながら揃ってパーティ会場に入場するさまがセリフなしで描かれる。浅野さんは「また岡田くんとゴールデンコンビを組めるというのが嬉しかった。テンション高く頑張りました。ステップは不器用だから大変でしたが…(苦笑)」と述懐。CMの見どころについては「岡田くんが最後に飲んで『あぁっ!』と言うところは輝いてます(笑)」と語った。岡田さんは「コクがダダ漏れの浅野さんを目指してこの1年、コクを出せるように頑張りたいです」とニッコリ。CM中のステップシーンについて「オンエアでは1秒もないけど、回数を重ねました。浅野さんの呼吸を感じられて嬉しかったです」と笑顔でふり返った。1,155万ケースという途方もない数をこの1年で売り上げたことについて、浅野さんは「数字は苦手なんですがすごいというのは分かります。このCMに出て良かったです」と語り、岡田さんは「数字で表れると嬉しいですね。少しでも力になれたと仰っていただけるならよかったと心から思います」と喜びを口にする。また、あるアンケートでは消費者の70%以上が、同商品について「コクがある」と感想を漏らしており、さらに約90%「おいしい」と回答している。浅野さんは「すごいですね。コクがあるのは僕らも感じていることで、言い続けてきたけど、飲んだ人が感じて宣伝してくれるってすごいこと。本当においしいですからね。周りにも『おいしい』と言われます」と嬉しそう。岡田さんは「消費者のコメントというのは的を射ていて深いので、良さが伝わっているなら嬉しい。普通においしいですからね。現場に差し入れしてスタッフさんにも喜んでもらってます」と明かした。最後に岡田さんは「仕事終わりにグイッと飲んで『プハァー!』って言っていただくのが一番おいしい。声を出してほしいです」とアピール。さらに「今年は『ゆっくりと味わって生きる』ということをテーマにしてます。みなさんにもコクをじっくりと味わっていただき、ゴールドに日本中が輝いてほしい」と呼びかけた。「麦とホップ The gold」新CMは2月2日(月)よりオンエア。(text:cinemacafe.net)
2015年01月29日青月社はこのほど、大竹敏之著『コンクリート魂 浅野祥雲大全』を発行した。○東海地方の秋のレジャーガイドとしても同書には、現在までに判明しているコンクリート人形師・浅野祥雲氏(1891~1978)の全作品758体がオールカラーで収録されている。浅野氏の作品はサブカル層からカルト的人気を得ており、「"デカい"(2m以上)、"カラフル"(ペンキ彩色)、"たくさん"(スペクタクル・ジオラマ)、"ダイナミック"(表現性・ディテール)なこと」が特徴だという。著者の大竹敏之氏は"日本唯一の浅野祥雲研究家"で、同書は大竹氏の20年以上にわたる研究成果の集大成と言える一冊になっているという。浅野氏の"三大聖地"のガイドや未紹介の作品の紹介、写真家の都築響一氏と大竹氏の対談も収録している。なお、ほぼ全点が屋外にある公開施設のため、東海地方の秋のレジャーガイドとしても活用できるとのこと。価格は2,000円(税別)。
2014年11月14日浅野忠信と二階堂ふみが挑んだ衝撃作『私の男』のモスクワ国際映画祭受賞記念舞台あいさつが15日、東京・新宿ピカデリーで行われ、浅野と二階堂のほか、熊切和嘉監督が登壇した。本作は、第138回直木賞を受賞した桜庭一樹の同名小説の映画化作品。天災で両親を失い、10歳で孤児となった少女(二階堂ふみ)と、彼女を育てていく遠縁の男(浅野忠信)の強い絆と禁断の愛を紡いだ人間ドラマとなっている。メガホンを取ったのは、『夏の終り』(2013年)の熊切和嘉監督で、先日行われた第36回モスクワ国際映画祭のコンペティション部門で最優秀作品賞と最優秀男優賞を獲得したほか、ニューヨーク・アジア映画祭で二階堂ふみがライジング・スター賞を受賞した。主演の浅野は「モスクワから帰って数日経っていますが、未だにお祝いのコメントをメールでいただいたりします。自分の中でも興奮が冷めませんね。これをきっかけにTwitterなどで『見たい』という人が増えてくれることがすごくうれしいです」と笑顔。ベネツィア国際映画祭に出品された園子温監督作『ヒミズ』で新人賞にあたるマルチェロ・マストロヤンニ賞に続き、未来の登竜門的なアワードとなるニューヨーク・アジア映画祭のライジング・スター賞を受賞した二階堂は「評価をいただけたのは本当にうれしいですし、今は映画に深く関われていることに幸せを感じています。幸せを感じることだけでなく、それ以上のものをこれからもどんどん作っていきたい気持ちもあります」と更なる活躍に意欲を見せていた。イベント中には観客の質問に3人が回答するコーナーも実施。「二階堂との激しい濡れ場で興奮したか?」という質問に浅野は「友達にもしょちゅう聞かれるんですが、意外と仕事の時は男モードが抑えられるんです。興奮はしたと思いますが、余計な興奮をしないで仕事に集中して向き合うことができました」と告白。さらに近親相姦の被害者という50代女性から「美化されることに危険を感じるが?」と投げかけられた熊切監督は「そこに愛があったこともあり得ると思って描きたかった。美化して描いたつもりはなく、そこにある厳しさを描いたつもりです」と回答。そこで気を利かせたMCが、熊切監督だけのコメントで終わらせようとしたが、浅野が自らすすんで「これまで過激な映画をやってきましたが、見る方によって思い出させたりすることがあるならば、申し訳ないと思っています。僕らも一生懸命やってきましたが、これから考えていきたいと思います」と神妙に答えていた。
2014年07月16日浅野忠信と二階堂ふみが共演したセンセーショナルな衝撃作『私の男』のプレミア試写会が、6月2日に新宿ピカデリーで開催。浅野忠信、二階堂ふみ、高良健吾、藤竜也、熊切和嘉監督、舞台となった紋別のゆるキャラで観光大使の紋太くんが、舞台あいさつに登壇した。『私の男』は、第138回直木賞を受賞した桜庭一樹の同名小説を映画化した禁断の愛の物語。大震災の津波で両親を失い、10歳で孤児となった少女(二階堂ふみ)と、彼女を引き取り、育てていく遠縁の男(浅野忠信)。孤独だった2人が、時を重ねていくうちに、強い愛と絆で結ばれていく。メガホンを取ったのは、『夏の終り』(2013年)の熊切和嘉監督。浅野は、「40歳になり、今の自分にしか演じられない役をいただきました。感謝しています」と、充実感あふれる表情で語ると、二階堂も「私にとって運命的な作品になりました」と力強くアピール。浅野は30代について「役者として、どうやって苦手なものを克服するか、得意なものをどう伸ばすかが大変でした」と振り返った後、今回の役柄について「40代でやりたいとイメージしていたような役。どうやってかみ砕いて、自分のものにしていくかを考えるのが楽しかったです」と笑顔を見せた。極寒の流氷に入るシーンがあった二階堂は「撮影は全編通して寒かったです。でも、本物だからこそ出せる臨場感や空気感があったので、良いシーンに仕上がったと思います」と手応えを口にした。流氷のシーンを二階堂と演じた藤は「危険でした。じじいがじじいを演じると、ぎくしゃくしちゃう。二階堂さんがすごく心配してくれました」と苦笑い。さらに「新しい才能の現場であると、うれしい。勉強ばかりしてた。僕、まだ伸びますから」とおちゃめに語り、会場を和ませた。熊切監督は、俳優陣について「すごく波動の来る方とやれました。撮っていて、ワクワクしました」と満足気にコメント。最後に、紋別のゆるキャラで観光大使の紋太くんが、本物の流氷を持って駆けつけ、笑顔で写真撮影を行った。『私の男』は6月14日(土)より全国公開。
2014年06月04日2008年直木賞受賞の桜庭一樹によるベストセラー小説を、俳優活動25周年を迎えた浅野忠信とヴェネチア国際映画祭「マルチェロ・マストロヤンニ賞(最優秀新人賞)」を受賞した二階堂ふみを主演に迎えて映画化した『私の男』。オホーツク海の果てなく閉ざされた流氷が象徴するような、“育ててくれた父”と“引き取られた娘”との禁断の愛がテーマの本作のみならず、いま、“タブー愛”のあり方に迫った作品が続々と公開されている。ふり返れば、平凡な主婦と中年カメラマンの4日間だけの濃密な愛を描いた『マディソン郡の橋』(’95/クリント・イーストウッド監督)や、戦争で傷を負った男と人妻との愛を描いた『イングリッシュ・ペイシェント』(’96/アンソニー・ミンゲラ監督)など不倫愛を始めとする“タブー愛”をテーマにした作品は、そのセンセーショナルな内容にも関わらず、鮮烈な印象を与える傑作が数多く存在する。現在公開中の『とらわれて夏』では、シングルマザーに扮したケイト・ウィンスレットが逃亡犯(ジョシュ・ブローリン)と出会い、許されないとは知りながらも愛を取り戻していく様を描き、ケイトは2014年ゴールデン・グローブ賞「主演女優賞」にノミネートされた。また、アカデミー賞脚本家のクリストファー・ハンプトンがノーベル文学賞作家ドリス・レッシングの小説「グランド・マザーズ」を脚色した『美しい絵の崩壊』(5月31日公開)では、人生の円熟期に突入した親友同士の女性(ナオミ・ワッツ&ロビン・ライト)が、互いに相手の10代の息子と一線を越えてしまうという衝撃の“タブー愛”を描き出している。そして『私の男』では、遠縁の親戚の男・腐野淳悟と、震災孤児となり男に引取られた娘・花という設定に、浅野さんと二階堂さんが文字どおり身も心もさらけ出す迫真の演技で挑み、男女における最大の“タブー愛”を真正面から問いかけてくる。2人が放つ濃密な空気と官能美を映し出すのは、『海炭市叙景』『夏の終り』など国内外で高く評価される、北海道出身の熊切和嘉監督。本作では、花の幼少時代を16mmフィルム、流氷が着岸した町での日々を35mmフィルム、花が成人する東京での日々をデジタルと、撮影機材を使い分けており、極限的な映像美で観る者を魅了する。さらに、大島渚監督の『愛のコリーダ』(’76)で世界を挑発した藤竜也が2人のキーパーソンとして出演しており、モラルの象徴として登場することも興味深い。そんな新旧・最高のキャストが贈る本作は、先日、第36回モスクワ国際映画祭コンペティション部門に正式出品されることが決まったばかり。本作が描く最大の “タブー愛”は、世界を挑発する1本となるのだろうか、注目だ。『私の男』は6月14日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。『とらわれて夏』は全国にて公開中。『美しい絵の崩壊』は5月31日(土)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、横浜ブルク13 ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:とらわれて夏 2014年5月1日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開(C) 2014 Paramount Pictures. All Rights Reserved.美しい絵の崩壊 2014年5月31日より新宿武蔵野館ほか全国にて公開(C) 2012 HOPSCOTCH FEATURES PTY LTD, THE GRANDMOTHERS PTY LTD, SCREEN AUSTRALIA, SCREEN NSW, CINE-@, MON VOISIN PRODUCTIONS, GAUMONT, FRANCE 2 CINEMA.
2014年05月23日桜庭一樹の直木賞受賞作を原作に、浅野忠信と二階堂ふみのW主演で贈る、熊切和嘉監督の最新作『私の男』。主役の浅野さんは昨年、俳優生活25周年を迎えており、現在出演中の名作ハードボイルド小説のドラマ化「ロング・グッドバイ」でも、渋カッコイイ!と多くの人を魅了している。そんな浅野さんの魅力に迫った。NHK「ロング・グッドバイ」の孤高の探偵役が、意外にも連続ドラマ初主演となった浅野さん。先月ドラマがスタートすると、ネット上では「存在感がすげえwww」「無言の演技が凄い」「表情だけで魅せる。ほれぼれするほどのいい男っぷり」と、絶賛の声が多数上がった。また、演技力の評価に加え「スーツの着こなしもすごくいい」「浅野忠信のスーツ姿みるだけでも価値ある。コート着てるとなおかっこいい」と、50年代ファッションの着こなしも注目の的になっている。一方、『私の男』では、10歳で震災孤児となった花(二階堂ふみ)と、若くして花の養父となる遠縁の腐野淳悟(浅野忠信)、寄り添うようにして生きてきた2人の、禁断の愛を描いている。映像化が難しいと言われた本作に「感覚で淳悟を演じるしかない」という覚悟で挑んだ浅野さんは、質素な身なりで憂いと影を帯びながらも、どこか優雅な男、淳悟としての風貌にこだわった。「衣装やメイクには常に気を遣っていました。俳優にとって一番身近にあるものなので、衣装合わせなどで意見を取り入れていただいたりしました。淳悟の性格上、彼は同じものを長く着るタイプだと思ったので、ロングコートやシャツなど、質感や色のトーンに統一感が出るようにしてもらいました」と、撮影時をふり返る。本作には、「いままでのキャリアをぶつけるのにこれ以上のものはなく、自分にしかできない役」と、観客も期待する意気込みで挑んでいる浅野さん。近年、『マイティ・ソー』シリーズほか数々のハリウッド映画に出演し、日本を代表する俳優のひとりとなったが、特にこの2作では「イケメン」と一言では片づけられない、唯一無二の雰囲気がたっぷり。その姿は、青山真治監督『Helpless』、岩井俊二監督『PiCNiC』、石井克人監督『鮫肌男と桃尻女』、大島渚監督『御法度』など、1990年代~2000年前半に日本映画で出演していたころをどこか思い起こさせる。俳優生活25年のキャリアに加え、40歳となったその佇まいでいっそう魅力を増している浅野さんの姿を、こちらの予告編映像からも確かめてみて。『私の男』は6月14日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(松雪範子(cinema名義))■関連作品:私の男 2014年6月14日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014「私の男」製作委員会
2014年05月09日俳優・浅野忠信、女優・二階堂ふみがダブル主演を務める映画『私の男』(6月14日公開)のポスターと予告映像が18日、公開された。本作は、作家・桜庭一樹の直木賞受賞作『私の男』を原作に、熊切和嘉監督がメガホンをとった作品。10歳で孤児となった少女・花は、遠縁にあたる青年・淳悟に引き取られ、孤独な2人は北海道紋別の田舎町で寄り添うように暮らしていた。2人を結びつけるのは、理屈を超えた禁断の愛。冬のオホーツク海、流氷の上で殺人事件が発生し、興奮とスリルに満ちたサスペンスが展開する。初公開されたポスターには、浅野演じる淳悟と二階堂演じる花が指を絡める姿が映る。そして、「誰にも、言えない」「流氷で起きた殺人事件 解き明かされるふたりの秘密」の文字が、2人のただならぬ関係を予感させる。同時に公開された予告編では、白銀の世界で淳悟にキスをねだる花や、お互いの指をなめ合うカットなど、誰にも開かせない"秘密"をのぞき見ているような内容となっている。「今までのキャリアをぶつけるのにこれ以上のものはなく、自分にしかできない役」という覚悟で本作に挑んだ浅野。予告映像では、前半の穏やかな表情から一変し、後半は胸ぐらを掴み、包丁を持ちながら狂気をはらんだ表情を見せ、涙を流しながら「親父になりたいんだ」とつぶやくなど、心身共にすさんだ役どころを演じきった。一方、本作を「自分の"勝負作"であり、"特別な作品"」と位置付けていた二階堂は、冒頭では一見純粋な中学生のあどけない表情を見せるが、物語が進むにつれて妖艶な内面が明らかになる。二階堂は、本作を「現場で感じていた以上のものをスクリーンで見ることができて、本当にすばらしい作品だなと思いました」とたたえ、「あまりにも泣いてしまったので、もう1度見たいです」と語っていた。(C)2014「私の男」製作委員会
2014年04月18日桜庭一樹による直木賞受賞作を原作に、浅野忠信と二階堂ふみのW主演で贈る、熊切和嘉監督の最新作『私の男』。このほど、本作のキャストに高良健吾が加わることが明らかとなり、これに併せて、高良さんから特別コメントが到着した。北海道・紋別を舞台に、孤児となった少女・花(二階堂さん)と、彼女を引き取ることになった遠縁の男・腐野淳悟(浅野さん)の禁断の愛を描き出す本作。今回発表された高良健吾は、東京に移り住んだ淳悟と花と出会い2人に翻弄される尾崎美郎役を演じ、物語の中盤に華を添える役どころ。今回のオファーを受けて、「熊切監督と初めてお会いしたのは『M』(’07)で、ロッテルダム国際映画祭に行った18歳のときでした。もともと監督の作品のファンだったので、今回『私の男』の現場に呼んでいただいて本当に嬉しいです。撮影中に監督から『いいっすね!』と言われると、“熊切組で芝居しているんだ”と実感が沸いてきました」と喜びを語っている。高良さん同様に熊切組への参加を「運命の役だと思いました。監督は運命の人です」と歓喜する二階堂さん。そんな彼女との共演を経て、高良さんは「覚悟を持って芝居をしているのが伝わってきたので、一緒に演じられて楽しかったです」と役者として共感する部分があったのだとか。彼らのほかにも、作品のキーパーソンである淳悟と花の親戚・大塩に扮する名優・藤竜也を始め、三浦誠己、安藤玉恵、三浦貴大ら個性派が顔を揃える本作。すでに先日、“春編”の撮影を無事終え一段落ついたところだが、浅野さんの「最後まで諦めず粘り強く追求して行きたいと思います」という言葉の通り、撮影はまだまだこれからのようだ。果たして、高良さんがこの豪華なキャストたちにどう絡んでいくのか?期待して続報を待ちたい。『私の男』は今年中の完成を目指し、2014年の公開を予定している。(text:cinemacafe.net)■関連作品:私の男 2014年、全国にて公開
2013年05月23日昨年1月に上演され、好評を博した舞台『公の園』の再演が来年3月に決定。そこで初演に引き続きの参加となる浅野温子と長野里美、さらに新メンバーで、NHK連続テレビ小説『カーネーション』での好演も記憶に新しい川崎亜沙美に、作品にかける思いを訊いた。『公の園』公演情報年齢も境遇も違うマリア(浅野)、喜美子(長野)、詩音(川崎)という3人の女性が、ある公園で出会い、当初は反発しながらも互いに共感を覚えていく。笑えて、ちょっぴりホロリとさせる、そんな女たちの本音トークが繰り広げられる本作。浅野と長野は、「元気になるとおっしゃってくれる女性が多かった。それがすごく嬉しくて」と初演を振り返る。確かな手ごたえを得ての再演。そこに新たに加わる川崎は、「なんかすみません…」と謙遜しながらも、先輩たちとの共演に胸を弾ませる。「出演が決まった時は、めちゃくちゃ嬉しかったです。まさに勝負というか、自分自身にとってはすごく大きな挑戦で。この舞台が終わった時、どんなものが得られるのか。今からすごく楽しみですし、頑張りたいです!」と、自らを奮い立たせる。格闘家でもある川崎の参加に、「やたら体育会系になりそう」と笑う浅野。長野は、「演劇的にも詩音は難しいセリフが多い。すごく大変だと思うけど、頑張って!」と期待を寄せる。この取材前には、初の読み合わせを行った3人。浅野は「初演の時はなんか焦っていた気がするんです。でも役柄的にこの3人は初対面なわけだし、理解しようって関係でもない。だから予定調和じゃないものが、今回のお稽古で見つけられたらいいですね」と語る。長野も「公園に3人がいて、会話にもならないような会話をしている。お客さんはそこにたまたま立ち合ってしまったような、その場のドキドキ感がより鮮明に立ち上がっていけば」と続ける。舞台上に登場するのは、まさに3人のみ。「すごい緊張感」と長野が言うように、一人ひとりが担うものは非常に大きい。それゆえに浅野は「やっぱりそれぞれがマリアはマリア、喜美子は喜美子、詩音は詩音じゃないといけない。その3人の柱の太さみたいなものは、やはり怖さでもあり、醍醐味でもありますね」と明かす。最後に「観客にどんなことを感じて欲しい?」という質問を投げかけると、浅野から「最終的にはやっぱり、“どっこい生きてる!”みたいな(笑)。その女たちのエネルギーを感じて欲しい」という答えが。頑張る女性たちにこそ、心響く作品となることだろう。取材・文:野上瑠美子
2012年12月04日ユニバーサル映画100周年記念作品『バトルシップ』のブルーレイとDVDが本日、リリースされたのを記念して、本作で自衛艦の艦長ナガタを演じた浅野忠信を追った特別映像が公開された。特別動画『バトルシップ』は、ハワイ沖に現れた巨大エイリアンと世界連合艦隊の戦いを描いたSFアクション超大作。主演のテイラー・キッチュ、リーアム・ニーソン、リアーナらが出演し、『ハンコック』のピーター・バーグが監督を務めた。全米に先がけて公開された日本では興収18億円を記録している。このたび公開された映像は、ブルーレイに収録される特典映像のごく一部で、ナガタ役について話す浅野の姿や、キッチュやスタッフが浅野の印象を語る場面が登場。キッチュは浅野について「スケールの大きな作品の中で重要な役を演じ、慣れない環境の中、英語でやり取りしている。頭が下がるよ」とコメント。他にも映像には、ワイヤーを使ったアクションシーンを演じる浅野の様子や、彼がキャストやスタッフたちと英語でコミュニケーションをとる姿が収録されている。『バトルシップ』ブルーレイ+DVDセット(3枚組) 4190円(税込)※デジタル・コピー付DVD 3360円(税込)発売&レンタル中発売・販売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
2012年09月05日浅野ゆう子、闘病中の田宮五郎を献身的に介護女優、浅野ゆう子(51)が、くも膜下出血で倒れた故・田宮二郎氏の次男、田宮五郎(45)を、現在座長を務める舞台「黒蜥蜴」の合間を縫って病院に駆けつけ、献身的に介護していることが分かった。報道各社に宛てられた浅野の文書「私の良き理解者である田宮さんは今、『生きていきたい』と前向きに信念を持ち、懸命に病と闘っております。私は今、舞台公演を心を込めて演じさせて頂くことが自分の使命だと思っております。それを田宮さんも病床から応援してくれています」「どうか、静かに見守って下さい。お願い致します」と心中を綴っている。(サンスポ.コムより)5年前から交際スタート田宮は名優、田宮次郎氏(43歳で猟銃自殺)の次男。多くの職業を経験し39歳で俳優デビュー、浅野とはデビュー以前から知り合いで、デビューへの力添えもしたという。「浅野ゆう子の紹介で仕事をもらっていた」“井上公造 語録”12日の朝日放送「キャスト」に電話で出演した芸能レポーターの井上は、「浅野は仕事に恵まれない田宮のために仕事を紹介したり、代官山で眼鏡店を経営していた頃には、田宮はスタッフとして働いていた」とレポートした。浅野と田宮は都内のマンション(浅野が2億円で購入)で2年前から同棲生活をしており、周囲には結婚の意向も示していたという。しかし、今年4月に田宮がくも膜下出血で倒れ、手術するも4日間昏睡状態が続き、現在もリハビリ入院中だ。元の記事を読む
2012年06月13日