「清宮幸太郎」について知りたいことや今話題の「清宮幸太郎」についての記事をチェック! (2/2)
11月8日、北海道日本ハムファイターズにドラフト一位指名された清宮幸太郎(18)が、千葉県の鎌ヶ谷スタジアムで憧れの大谷翔平選手(23)と対面を果たした。実はこのイベント、清宮たっての希望で実現したものだという。 「大谷選手はメジャーリーグへの挑戦を明言しており、来年の実現が正式決定しました。清宮くんも同じくメジャー志向で、大谷選手に憧れを抱いています。そのため彼は日ハムとの交渉に際して“条件”を出していたそうです。その1つが『大谷選手との対面』でした」(スポーツ紙記者) そしてもう1つ、清宮が球団に出した意外な “交渉条件”があった。 「それは『大谷先輩の使っているバットが欲しい』というものでした(笑)。さすがにこの日は他の選手もいたのでバット贈呈とはならなかったみたいですが、近日中にプレゼントされることになりそうです」(前出・スポーツ紙記者) いっぽう、清宮にとっての“憧れの先輩”がもう1人いるという。それは、早稲田実業高校の先輩にあたる“ハンカチ王子”こと斎藤佑樹選手(29)だ。 この日は斉藤選手が沖縄キャンプ中だったため、対面ならず。だが斉藤選手としても球団内の早稲田大学出身者らによる『早稲田会』に勧誘しようとするなど、早くもラブコールを送っている。 「ただ斉藤選手は、これまで派手な私生活ぶりが週刊誌などで取り上げられてきました。それもあって、清宮くんの父・克幸さん(50)が『先輩たちと遊ぶのもほどほどに』と釘をさしたといいます。でも清宮くんが早稲田実業に入った理由の1つは、斉藤選手の甲子園での力投を目の当たりにしたこと。そのためドラフト会議の後に斉藤選手について聞かれ、『頼れるところは頼りたい』と答えていましたね」(別のスポーツ紙記者) 親しみある斉藤先輩と偉大な大谷先輩――。2人の存在が、清宮のプロ生活を支えていくことになりそうだ。
2017年11月18日「自分は、メジャーリーガーになりたいと思っているので……そこに向かって一歩一歩着実に目の前のことをやっていきたいなと思っています」 10月26日、プロ野球のドラフト会議で北海道日本ハムファイターズに1位指名された早稲田実業高校の清宮幸太郎選手(18)。指名後の記者会見で語った言葉は、高校通算111本塁打という新記録を打ち立てた怪物らしい大胆なものだった。 今回の指名について日ハム球団広報に聞いてみると「清宮選手については交渉権を獲得できたというだけ。これから契約についての交渉が始まるので、今後のことはお答えできません」との回答。スポーツ紙記者が言う。 「清宮のお母さんは、実は息子に早大への進学を勧めていたそうです。息子を手元に置いておきたいという思いはまだあるでしょうね。交渉には両親も同席するでしょうし、球団側もサインしてもらうその時まで気を抜けません」 だが球団側には、契約成立を確実にする“ある秘策”があるのだという。 「日ハムの新人は二軍の寮にまず入るのですが、実はその部屋に入るとメジャーリーガーになれるといわれる『出世部屋』があるんですよ」(球団関係者) 寮というのは、千葉の鎌ヶ谷にある二軍グラウンドに付設する鉄筋5階建ての「勇翔寮」。日ハムの本拠地は札幌だが、高卒ルーキーは全員この「勇翔寮」で生活する。 「05年に入寮してきたのは、ダルビッシュ有投手(31)。現在メジャーリーグのドジャースに在籍する彼は一軍で活躍するようになっても自分の部屋を『荷物置き場』として使い続け、メジャー移籍するまで手放しませんでした。それが『出世部屋』として語り継がれる404号室です」(前出・記者) 12年、ダルビッシュが渡米し退団。空室となった404号室に入ったのは、プロ野球史上前例のない投手と打者の“二刀流”に挑戦した、大谷翔平選手(23)だった。 「その大谷もこのオフにメジャー移籍が確実視されています。2人の先輩を負ってメジャーリーグを目指す清宮君のために、この404号室を用意したーー。そんな殺し文句が契約交渉で使われるのは確実でしょうね」(前出・記者) 記者会見で清宮は、こう語った。 「ダルビッシュさんや大谷さんなど、素晴らしい選手が育っているので、自分も同じように育っていけるのかな」 憧れの巣立った「出世部屋」から、清宮のメジャーへの夢が始まるーー。
2017年11月03日「清宮選手は、高校通算最多となる111本のホームランを打った“怪物”。各球団がドラフト会議での1位指名を明言するなど、獲得合戦を激化させています」(スポーツ紙記者) 9月22日に開かれた記者会見で、プロ志望を表明した早稲田実業高校の清宮幸太郎(18)。25日、東京都高校野球連盟にプロ野球志望届を提出した。 その翌日、早実では体育祭が行われていた。高校最後の体育祭とあって、無邪気な笑顔を見せていたという清宮。だが、ここでもやはりスターぶりを発揮していたという。 「彼のまわりには、いつも人だかりができていました。競技を終えて控えエリアに戻ると、同級生女子たちが記念撮影を懇願。次第に下級生たちも加わり、長蛇の列ができていました。また水分補給のため校舎内へ移動すると、今度は生徒のママが待ち構えていて……。ここでも記念撮影が延々と続き、黄色い声があがっていました」(保護者のひとり) 清宮はそんな熱烈アプローチにも嫌な顔をせず、黙々と応じていたという。だが彼を待ち受けていたのは、それだけではなかった。 午後2時前、選手控えエリアから棒倒しの集合場所へと移動した清宮。そこで「幸太郎くん!」と声をかける女性がいた。元西武ライオンズ投手・西口文也氏(45)の妻だった。かつて西武の“伝説のエース”として活躍し、引退後は投手コーチに就任している西口氏。子どもが早実に通っているため、夫婦で観覧に訪れていたようだ。 「奥さんが清宮くんに『お母さんは来ているの?どこにいる?』と話しかけていました。西口さんはそんな妻のそばにいて、ふたりのやり取りを笑顔で見つめていました。その後で夫妻は清宮さんのお母さんと話していたそうです」(前出・父兄のひとり) 実は当初、清宮選手の両親は息子のプロ入りに慎重な姿勢を見せていたという。そんな母の思いを知ってか、西口コーチの妻が“ママ友”としてアドバイスを送ったのだろう。 「清宮選手のお母さんは『息子が勝負の世界でやっていけるのか』と心配だったようです。それもあってか、清宮選手が『両親の目の届く球団が理想』と漏らしていたくらいですから。でも、彼の実力はプロの球団も認めるところ。西口さんの奥さんは『あなたのお子さんならきっと大丈夫!』と励まし、プロ野球選手の家族としての“心得”を指南されたのではないでしょうか」(別の保護者)
2017年10月11日夏の高校野球・西東京大会3回戦で、高校通算本塁打歴代1位にあと1本と迫る106本目を打った早稲田実業の清宮幸太郎選手(18)。 その破壊力抜群の打撃はすでにプロ級と言われ、秋のドラフト会議でも複数球団から“1位指名”が確実と言われている。だが、“即プロ入り”には、ひとつ大きな問題が――。 「幸太郎くんの父親は、ラグビーのヤマハ発動機ジュビロ監督を務める清宮克幸さん(50)。彼も早稲田出身で、早大ラグビー蹴球部の主将時代には全国制覇も成し遂げました。後に監督に就任すると、低迷していた部を立て直して全国優勝に導いた早稲田スポーツの功労者なんです」(早大関係者) そのため息子の清宮選手が系列校の早稲田実業に入学した時点で、彼が高校卒業後にプロ野球には行かず、そのまま早大に進学することが関係者の間で“既定路線”になっているというのだ。だが、いま清宮選手の周辺で浮上している“進路計画”があるという。父の面子も潰さず、周囲の期待もかなえるウルトラCの秘策とは――。 「じつは、『早稲田大学人間科学部eスクール』への進学という選択肢があるのです。これは、ほとんどの授業をインターネットなどで受けられる通信教育課程。つまり、幸太郎くんはプロ野球選手として活躍しながら、早大生にもなれる。もちろん卒業すれば、学士の学位を得られます。実際、フィギュアスケートの羽生結弦選手(22)はこの『eスクール』の現役学生として、学業とフィギュアを両立させているんです」(スポーツ紙記者) まさに一石二鳥の夢のプラン。だが、前横浜DeNA監督で、強打者の筒香嘉智選手(25)を育て上げた中畑清さん(63)は言う。 「理屈の上では、そういうアイデアも『あり』かもしれないが、『二足の草鞋』を履けるほどプロの世界は甘くない。野球選手としての『旬』を逃してはいけません。プロ入りを決断して、筒香や松井のようなスターになってほしい!」 誰もが納得する“ホームラン”を決められるか――。
2017年07月28日『撮影/松蔭浩之』 全国の高校球児が目指す甲子園。出場できずに涙をのむ球児の中には、抜群の運動神経を誇るコも。そんな彼らを救うべく、金メダリストが動き出した! 「早稲田実業高校(東京)の清宮幸太郎くんのように恵まれた体格の部員たちが、試合に出られず甲子園のスタンドから声援を送っている姿を見て、『もったいない』と思っていたんです。『競技人口の少ないほかの種目に転向すれば、2020年の東京オリンピックを目指せる』と」 こう話すのは、’88年ソウルオリンピック競泳100m背泳ぎ金メダリストでスポーツ庁長官の鈴木大地さん(50)。スポーツ庁とは、’20年東京オリ・パラで過去最高の成績をオールジャパンで収めるため、他競技選手間のつながりがあまりなかった日本スポーツ界の構造解消・一元化を目的として’15年に創設された行政機関だ。 その初代長官である鈴木さんが発表した競技力強化のプランの1つが「高校球児の他競技での五輪挑戦」なのだ。そこで今回、鈴木さんに“鈴木プラン”の実現の可能性について話を聞いた。 「野球は花形スポーツで、トッププロともなれば数億円の年棒です。当然、競技人口は多く、甲子園を目指す高校球児が17万人ほどいるのに、試合で活躍できるのはうち7万人ほど。体力や運動神経に優れていても、それを生かすことなく、10万人もの若者が競技を引退してしまうのが現状。彼らを他競技に転向させてトップアスリートに育てる、そして他競技に転向しやすい環境をつくるというのが、私のプランです」 「他人とは違う土俵で戦う、という発想もある」鈴木さんは自分の経験をもとに、自信ありげに説明する。 「私が選手だったとき、ほかの人には思いつかない自分だけの“2つのひらめき”が、金メダル獲得を助けてくれました。それは、バサロ(スタート後の潜水)泳法を通常の25mから5m延長すること、ゴール前のタッチで腕を上げて弧を描くのをやめ、一直線にゴールタッチすることの2つ。これをやろうと決めたのは決勝の直前でした。『他人がしない戦法を見つけること』と似た発想が『競技人口の少ない種目への転向』なんです」 いまは最後の夏の甲子園を目指して猛練習に励む清宮くんだが、来年に大学進学という進路を選ぶと、「オールプロ」でチームを編成する流れのある侍ジャパン(野球日本代表)入りはできない可能性が高い。 「清宮くんには、野球だけでなくラグビーでも東京オリンピックを目指してほしい。彼のような選手が成功すれば、スポーツ界の行政改革に弾みがつきますよ」 もちろん「野球選手以外にも転向の道はある」と鈴木さん。水泳、サッカーのリトルクラブ……オリンピック出場の夢は、いまスポーツを頑張っているあらゆる子どもたちがかなえる可能性を秘めている。 「まだ子どもが小さい人は、親が思う“スポーツを始める適齢期”から2歳ほど前倒しして習わせ始めるといい。『小学生から』と思うなら5歳から。『5歳から』と思ったら、3歳からと、早め早めに挑戦させるといいと思います」 高校球児を支えるママたちが、「オリンピック選手の母」になる日も遠くない!?
2017年05月05日19日から春の選抜高校野球が開幕。WBCが盛り上がっていただけに若干陰の薄い今大会ですが、清宮幸太郎選手など能力の高い選手が目白押しということもあり、多くの人が観戦しているようです。試合を見ていると目に入ってくるのが、坊主頭の選手たち。一部の高校を除くと、ほぼすべての高校が坊主または“スポーツ刈り”です。これは髪を短くすることが入部条件となっていることが多いためで、大抵の場合、納得いかなくとも野球を続けたいのなら、同意するしかないようです。しかし、本来ならば野球に髪型は関係ないわけですから、長髪でもかまわないはず。仮に「坊主頭に同意したけどやっぱりやめた」と髪を伸ばした場合、強制的に退部させられるもの思われます。このようなことが起こった場合、提訴することはできるのでしょうか?水田法律事務所の河野晃弁護士に見解を伺いました。 Q.野球部の指導者から丸刈りを強制され、拒否して退部させられた場合、提訴することは可能?*画像はイメージです:できると思われます。「権利、利益が対立する場合、裁判所が考慮するのは、“目的と制度の間に合理的な関連性があるかどうか”というところだと思います。この場合、“制度(=丸刈り)”がどういう“目的”で行われているのかというところが重要でしょう。野球をするのに丸刈りにする合理的な根拠は無いように思います。野球界の最高峰であるプロ野球は丸刈りを強制していません。理由があるならむしろ教えて欲しいですね。まぁ、あり得るとしたら、分かりやすい恭順の意を示せということなんでしょうか。高校野球では大人の野球以上に遥かに監督が絶対的です。監督に逆らうような選手は試合に使ってもらえません。それを事前に植え付けるための手段なのかなとは思います。あとは、チームとしての一体感でしょうか。『俺は丸刈りにしているのにあいつはしていない』みたいな感じにならないために統一しているのかもしれませんね。ただ、どれも、法的な合理的関連性が認められる可能性は低いように思います。法律で解決をするということになれば、丸刈りが強制された経緯(最初から分かっていて入部したのか、途中から強制になったのか等)も重要だとは思いますが、丸刈り拒否で退部となったという経緯が明確に立証できるのであれば、勝てる可能性はあると思います。ただ、そもそもですが、そんな裁判などで学校と争っているうちにかけがえのない時間はどんどん失われていくのも現実ですが……。ちなみに、私は小学校から高校まで野球部でしたが、丸刈りにしたのは高校3年生の最後の大会前だけでしたね。そもそも、中学、高校は丸刈りを強制されてません。小学校の時は“スポーツ刈り”が推奨されていましたが、少しそんな髪型にして、後々徐々に伸ばしていったような気がします。特に辞めさせられたり試合に出させてもらえなかったりという思い出はありません。結局、実力さえあれば、だいたいの監督は使ってくれるんですよね。そのチームで、その監督のもとで、野球がしたいということで入部したのであれば、後から丸刈り云々で文句言うような人っていませんよね。最初から分かって入ったのであればなおさらです。髪の毛なんてそのうち生えてきますし、本気で野球に打ち込みたかったら気にならないのではないでしょうか。少なくとも生徒は。騒ぐ親御さんはいらっしゃるかもしれませんが」(河野弁護士) 現実的に「坊主に同意したうえで途中から長髪にする」場合は退部せざるを得ないと思われます。しかし、不服として提訴した場合、勝てる可能性もあるようです。実際のところそのようなことをする球児はまずいないと思われますが、「坊主頭の強制」については、不満に思っている野球部員も少なからず存在していると聞きます。また、高い能力を持ちながら坊主になることが嫌で野球をやらないという高校生もいるようです。球児の「坊主」については「高校生らしい」「坊主に同意できない人間はチームスポーツができない」という意見と、「強制はおかしい」「自主性に任せるべき」という声があり、つねに意見が対立しています。読者の皆さんは、どのように考えているでしょうか? *取材協力弁護士:河野晃 (水田法律事務所。兵庫県姫路市にて活動をしており、弁護士生活7年目を迎える。敷居が低く気軽に相談できる弁護士を目指している。)*取材・文:櫻井哲夫(フリーライター。期待に応えられるライターを目指し日々奮闘中)【画像】イメージです*KOHEI 41 / PIXTA(ピクスタ)
2017年03月25日今年結成31年目を迎え、これまでも小説作品の舞台化を数多く手がけているキャラメルボックスが、初の伊坂幸太郎作品に挑むこととなった。『ゴールデンスランバー』は2010年には映画化もされた人気作。脚本・演出を手がける成井豊は「初めて読んだときから舞台化したいと思っていた」という。キャラメルボックス『ゴールデンスランバー』チケット情報「小説を読んで『面白い!』と思うと、『舞台でやりたい!』と反射的に思ってしまうんですけど、この小説もそう。魅力はやはりストーリーの面白さですよね。伊坂さんの作品はそれまでもずっと読んでいましたが、それを上回る強烈なストーリーだった」(成井)首相暗殺の濡れ衣を着せられた男の逃亡劇を描いたこの作品。主演・青柳役を演じるのは劇団員・畑中智行だ。「もともと伊坂作品のファンだったし『自分の劇団で舞台化できる』ということが単純にすごく嬉しいです」(畑中)原作はかなりのボリュームがある長編小説だが、実は描かれているのは約2日間の物語。成井がこの物語の「スピード感」を大切にするために今回考えているのは、あえての“原点回帰”だという。「ストーリー上、場面転換が非常に多くなってしまうんですよ。これは全部セット転換で見せると非常にわずらわしい。なので今回は“役者の身ひとつ”で場面転換を見せるような部分を多くします」(成井)つまり、舞台化するにあたり選んだのは“演劇ならではの手法”ということ。「昨日本読みを初めてやってみたら、どっと疲れました(笑)。でも、やりがいを感じるんですよ。もともと舞台役者ってどこか『ごっこ遊び』の延長感がある気がして、楽しみながら作れるんじゃないかと。劇団の若手にもいい刺激になるんじゃないかな」(畑中)また、オーディションで募集されたキルオ役には前回公演『嵐になるまで待って』にも出演した一色洋平が選ばれる、という番狂わせ?も。「キャスト聞いてアゴはずれそうになりました(笑)」(畑中)「書類が来た段階で『なんで応募するの!?』と(笑)。一応オーディションだけ出てもらって落とそうと思ってたんですけど、一番彼が合っていたんですよ。仕方ない」(成井)成井曰く「出演者17人の、2時間における総消費カロリー数は劇団史上最大」という今作。「この作品が描きたいのは、最終的には人とひとの結びつきの大切さ。ラストシーンまで見ていただければ、これをクリスマスにやる意義はわかっていただけるかと」(成井)「役者の肉体表現で想像力をフル回転させ、お客様と一緒に空間を作る。それができる作品になると思います」(畑中)物語の面白さだけでなく、“演劇の底力”も堪能できる作品になる予感。キャラメルボックスからのひと足早いクリスマスプレゼントとなりそうだ。11月30日(水)から12月4日(日)まで兵庫・新神戸オリエンタル劇場、12月10日(土)から25日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて上演。取材・文:川口有紀
2016年11月08日いよいよ今夏に迫ったリオデジャネイロ五輪。お茶の間で世界のトップ・アスリートたちの激闘を見ながら、「うちの子も、いつかオリンピックで活躍する選手になったらいいなぁ……」と夢見るパパやママも多いのではないでしょうか。そんな夢を現実に近づけるために読んでおきたいのが『伸びる子どもの、からだのつくり方「かけっこ一番」を目指す前に、知っておきたい60のこと』(森本貴義・山本邦子著、ポプラ社)。本書は、アスレティック・トレーナーとして数々のトップ・アスリートの心身メンテナンスを行う夫妻による共著。ご主人の森本さんは2004年から10年間、米大リーグのシアトル・マリナーズでトレーナーを務め、メジャーリーガーの心身のケアに従事した経歴の持ち主で、日米の子どもたちのスポーツ環境を熟知しています。ここでは、本書33項の「子どもには3つ以上の競技を経験させましょう」に注目します。■アメリカではスポーツの掛け持ちが当たり前日本では、プロのアスリートの多くが小学生くらいまでにひとつのスポーツを選び、それをずっと続けることでプロになっています。たとえばプロ野球界で活躍する選手の場合、小学生時代からリトルリーグなどに入って毎日4~5時間練習し、中学、高校と経験を積んで実力をつけていくスタイルが一般的でしょう。これに対し、アメリカでは多くの子どもが小学生の間に少なくとも3~4種目のスポーツを経験するそう。著者の森本さんがマリナーズで接したメジャーリーガーも、ほとんどが野球だけでなく3つ以上の競技を子どものころから体験していたというのです。なかには高校までほかの競技をしていて野球をやったことがない人や、大学時代に野球とバスケットボール両方で選手として活躍していた人もいたのだといいます。■日本でも広がりつつあるスポーツの掛け持ち子ども時代に複数のスポーツを経験することのメリットは、「動きの引き出し」が増えていくこと。競技によって異なる身体の使い方をするため、いつもやっている競技ではあまり使わない筋肉などを使うことで、身体の使い方を見直すことができるのです。これはケガをしにくい身体をつくったり、子どもが向いているスポーツを見つけたりすることにも役立ちます。森本さんは、アメリカのスポーツ選手が世界で活躍できるのは、子どものころからこうした多種多様なスポーツ経験があることも大きな要因だろうとしています。日本でも、子どものころから複数のスポーツに取り組む例が増えているとか。昨年、1年生ながら甲子園を沸かせた早稲田実業の清宮幸太郎選手はお父さんが社会人ラグビーの監督であることは有名ですが、このお父さんが「将来の運動能力が開花するのは12歳くらいまでの経験にかかっている。だからさまざまなスポーツを経験させるのがまずは大事」と、幼いころから水泳、ラグビー、野球、テニスなどを経験。ラグビー日本代表の五郎丸歩選手は、中学時代サッカー部とラグビー部の両方で活躍していたといいます。早い時期に「これ」と決めてしまわずに、少なくとも3つのスポーツを経験させることが子どもの未知の可能性を引き出すことにつながるのです。■成長段階に合わせた運動経験をさせるべし!子どもの成長に合わせて、身体の使い方を工夫することも大切。本書では、20歳までの臓器別発達パターンが紹介されています。それによると、身体の発達はおおまかに3つに分けることができるのだそうです。(1)第一段階:【小学生前半まで】神経系の発育が顕著な時期脳や脊髄、視覚器などの神経系は5歳ごろまでに80%、6歳では90%までに成長し、12歳ごろに100%に達するといいます。神経系は器用さやリズム感を担う場所であるため、幼児期から小学生の前半ごろまでは基本的な運動動作の習得が大切です。この時期は、身体の動きを楽しく体験することが望まれます。(2)第二段階:【中学生ごろ】呼吸器や循環器系の発育が顕著な時期この時期は、持久力をつけるのにふさわしい時期。粘り強さなど、精神面での持久力を身につけるのにも、この時期が最適。特定のスポーツや種目を選び、少しずつ専門性を高めていける時期ともいえます。(3)第三段階:【14歳ごろ~】生殖系の発育が顕著な時期生殖器系の発達に伴って、男性ホルモンや女性ホルモンの分泌が盛んになります。性ホルモンの働きで、男性は骨格筋の成長が高まり、筋力トレーニングを効果的に行える時期に突入していきます。プロのアスリートに必要な筋力をこの時期に本格的に鍛えていくことになります。*本書では、「呼吸」や「姿勢の保ち方」といった基本的な動作と、子どもの心と体の発達の関連が分かりやすく具体的に解説されています。「呼吸」ひとつとっても、体幹の安定や精神の安定、ひいては身体のコントロールや思考の発達まで、子どもの成長全域に影響を及ぼすことに、みなさんもきっと驚くはず。我が子の可能性を引き出すために、家庭でできることはまだたくさんあります。本書を手に、我が子をオリンピアンに導く最初の一歩を踏み出してみませんか?(文/よりみちこ) 【参考】※森本隆義・山本邦子(2016)『伸びる子どもの、からだのつくり方「かけっこ一番」をめざす前に、知っておきたい60のこと』ポプラ社
2016年04月14日日本テレビ系報道番組『NEWS ZERO』(毎週月~木曜23:00~23:59/金曜23:30~24:30)の新キャスターに就任した小正裕佳子が30日、東京・汐留の同局で取材に応じ、「普通の人として暮らした肌感覚を、1つでも多くニュースの中に盛り込んでいければ」と意気込みを語った。小正キャスターは、東京大学在学中にミス東大に輝き、卒業後はNHK新潟放送局にアナウンサーとして勤めていたが、2013年から獨協医科大学の職員に。「この4年間は、本当に一般人として暮らしておりましたので、まだ慣れないことばかりで…」というが、逆にその一般人の感覚を武器にしていく考えを示した。今月28日から出演しているが、知人からは「普段の姿をもっと出していけると良い」とダメ出しを受けたそう。早速、埼玉で起こった女子中学生誘拐事件の現場を取材し、「今の時代に特有の何かがあるかもしれないなと感じていまして、1つ1つの背景というのも、一時的なものでなく、継続的に追っていくようなキャスターを目指したい」と抱負を語った。取材していきたい分野については「医療のことや生活のことは、特に重点的にやりたいと思っています」と意欲を示し、スポーツには「昔から見るよりもやる!っていう感じです」とプレイヤー志向。それだけに、オリンピックなどで、表彰台に上がれなかった選手が「4位に終わりました」とよく伝えられることに対し、「その人たちの生きてきた軌跡の結晶であることを忘れずに、スポーツを見ていきたいです」と力説した。ちなみに、小正キャスターの祖父は、野球のバットなどを作る工場を経営していたそうで、元ヤクルト・古田敦也捕手のマスクを特注で製作したこともあるほか、その工場で、早稲田実業野球部の清宮幸太郎選手の祖父が働いていたこともあったという。同席したメーンキャスターの村尾信尚氏は「この社会を良くしたいとか、若者の皆さんにこういうことだけは伝えたいという心が、ニュースを伝える原点になると思うんです」と説いた上で、小正キャスターに対し、「その熱意を感じますから、本当に頼もしいと思います」と期待を寄せた。この改編で、平日夜のニュース番組はNHK(23時台)・フジテレビが新番組に、テレビ朝日・TBSがメーンキャスターを交代する。ニュースキャスター10年目に突入した村尾氏は「最初は『ZEROってどんな番組なの?』というところから始まったのが、今は追いかけられる立場になってきたんですが、やはり若い人たちに分かりやすくニュースを伝えていくという原点だけは、しっかり守っていこうと思います」と強く決意。一方で「常に進化しながら行きたい」と、番組への批判意見にも積極的に耳を傾ける姿勢を示した。同番組はこの春から、新たなお天気キャスターに、現役大学生の良原安美(月・火担当)と井上清華(水・木担当)を起用し、月1回ペースで出演するキャスターに、芥川賞作家のピース・又吉直樹(労働分野)、元フィギュアスケート選手の高橋大輔(エンタメ分野)が就任。4月4日の放送からは、番組エンディングテーマ曲が、シンガーソングライターの宇多田ヒカルが書き下ろす新曲となる。
2016年03月31日著者撮影先月、野球の「U-18ワールドカップ」が日本で行われた。日本は決勝でアメリカに敗れて惜しくも世界一を逃したが、早稲田実業の清宮幸太郎選手ら夏の甲子園を沸かせた球児たちが世界を相手に熱い戦いを見せた。そして、10月8日からは「U-15アジア選手権」が再び日本を舞台に開催され、東南アジアからタイが出場する。同大会は2000年の第1回大会から2年に一度をベースに開催されており、今回が第8回大会。静岡県伊豆市の志田スタジアムに日本、台湾、韓国、中国、パキスタン、タイの6カ国が集って15歳以下の野球アジアナンバーワンが争われる。著者撮影タイ代表チームを率いるのが、日本人の青山功監督。タイ野球を育ててきた「タイ野球の父」とも言える存在だ。高校時代は山梨県の高校で強打の捕手として鳴らした青山さんは1990年、大学卒業後に就職のためタイへやってきた。当時のタイは、野球不毛の地。それでも、「とにかく、純粋に野球がやりたかった」という青山さんは、日本人駐在員などを集めて「ジャパニーズ・ベースボール・クラブ」という野球チームを自ら立ち上げた。ちょうどその頃、日本の普及活動によってタイに野球が伝えられ、1993年には「タイ・アマチュア野球連盟」が設立。翌年の広島アジア大会を目指して初の野球タイ代表が結成されることになり、立ち上げから青山さんも深く関わった。もちろん、当時のタイに野球経験者はいなかった。青山さんは仕事の合間を縫って大学の運動部をひたすらまわり、選手をスカウト。やり投げなど、野球につながる要素のある競技の選手を見つけて、手当たり次第に声をかけた。著者撮影当時のタイではバットを持って歩くだけで不審者扱いされたというから、野球のナショナルチームを作ることの難しさは想像できる。どうにか選手候補はかき集めたものの、全てはゼロからだった。タイ陸軍の演習場で行われたという初めての練習は、みんなで特設マウンドを作るところから始まった。グローブが配られると選手たちのほとんどは右手にはめようとして戸惑い、ボールを手にすれば不思議そうに匂いを嗅ぐ者もいたという。ルールも実践しながら、一から地道に指導した。タイ野球の歴史はそこから始まった。著者撮影著者撮影青山さんは、その後もタイ野球の発展に関わり続けてきた。タイ代表監督なども歴任したが、次第に限界を感じるようになった。大人に一から野球を叩き込んでも限界があると考えた青山さんは、2001年にタイ初の少年野球チーム「バンコク・サンダース」を結成。子供たちに一から日本野球を伝えることに力を注ぐようになった。国籍は関係なく、「野球をしたい子はみんな集まれ!」というスタンス。現在は日本人35名、タイ人25名ほどの小中学生がチームに所属している。著者撮影著者撮影そして、今大会のU-15タイ代表チームも15名中9名がバンコク・サンダースのメンバー。青山さんの功績もあって少しずつ地方にも野球チームが生まれており、残りの6名はセレクションによって他のチームから代表入りしている。前回のインド大会ではタイは1勝もすることができなかったが、今大会へ向けて青山監督は手応えを感じているという。「今大会の目標はずばり、ランキングでタイの上に位置するパキスタンと中国に勝つこと。今の両チームがどんな状況かはわかりませんが、前回大会を見た印象では今のタイならいい試合ができるのではないかと。上位国に勝って、一つでもランキングを上げたいと思います」著者撮影バンコク・サンダースを卒業したあとに野球を続ける環境がないことなど、まだまだタイ野球には問題が山積している。前回のWBC(ワールドベースボールクラシック)予選には参加できたものの、次回大会ではタイに代わって急成長するパキスタンに参加資格が与えられることが決まった。苦しい状況下だからこそ、国際大会でタイ野球の存在感を示す必要がある。青山さんによって「日本野球」が叩き込まれたU-15タイ代表が、日本でアジアの強豪国に挑む。(text : 本多 辰成 )スポーツコラム「スポーツが繋ぐ! 東南アジアと日本の新時代」>その他の記事はこちら
2015年10月07日とにかく暑かった2015年の8月。検索ワードの急上昇ランキングでは炎天下で熱闘が繰り広げられた「甲子園」がトップにランクイン。陸上のワールドカップ「世界陸上」も注目を集めた。アツかった話題を振り返ってみよう。あ、「堀北真希」(2位)さんと「山本耕史」(4位)さんもアツアツでした。おめでとうございます。○高校生の活躍に沸いたスポーツ先月(7月)2位にランクインした「高校野球」に続き、今月は「甲子園」が1位に。地方大会が終わり、全国大会が行われる甲子園に関心が集まったことが分かる。中でも話題になったのが関東第一の外野手「オコエ瑠偉」(検索ランキング 9位)選手だ。高校生離れしたプレーで関東第一高校ベスト4進出への推進力となった。パフォーマンスばかりでなく、父親がナイジェリア人ということで人目を引く外見も注目され、マスコミの報道も過熱。TBS(東京放送ホールディングス)が取材要綱違反で大会本部から取材証の返却を求められるという事態も起きた。高校野球の決勝戦が終わった甲子園では、8月27日から第27回 WBSC U-18 ベースボールワールドカップが開催された。今大会もう一人の"規格外"として注目された早稲田実業の1年生 清宮幸太郎選手や、先発完投の連続で仙台育英を決勝に導いた佐藤世那選手らと共にオコエ選手も代表入り。去る9月6日に行われた決勝では米代表に惜敗する結果となったが、走攻守に活躍を見せたオコエ選手は大リーグのスカウトからも熱い視線を集めていたそうだ。将来の活躍が期待される。一方、陸上競技の祭典「世界陸上」(3位)ではジャマイカのウサイン・ボルト選手が3種目(100m/200m/400mリレー)で2大会連続3冠を達成したが、これに劣らず注目された現役高校生の日本人選手がいた。7月の陸上世界ユース選手権でボルトの男子200m大会記録(2003年)を破り、日本人最年少で世界陸上への出場を決めたサニブラウン・ハキーム選手だ。大会出場時点で16歳。残念ながら世界陸上でのメダル獲得はならなかったが、若い選手にとって大舞台の経験は力になるはず。来年のリオデジャネイロ五輪ではどんな走りを見せてくれるのだろうか。○肝を冷やした火の災い8月は火難の月だったかもしれない。「桜島」(8位)では山体の膨張や火山性地震など火山活動の活発化により、噴火警戒レベルが4に引き上げられ、地域住民が避難する事態となった。ランキングには入っていないが、JR沿線でケーブルが燃える不審な火事が相次ぎ、神奈川県の相模原市では米陸軍施設で爆発火災が発生した。中でも衝撃的だったのが、8月12日深夜、中国天津で起きた倉庫の爆発事故だ。現場の倉庫にはシアン化ナトリウム・硝酸アンモニウム・硝酸カリウムなどの危険物が大量に保管されており、それを知らずに消火作業に当たった消防隊員が放水したことが二次的に被害を拡大させたと伝えられている。隊員への教育が行われていなかったとか、そもそもこれだけの危険物保管の届け出がなかったという指摘もあるが、改めて真実が明らかにされることはないだろう。微博(ウェイボー / Twitterのようなサービス)では被害の様子を伝える書き込みや写真が当局によって次々に削除されたという。8月下旬には、まだ行方不明者がいるにも関わらず爆発の跡地を「海港エコ公園」にする計画が発表された。今年11月着工、来年6月に完成予定で、近隣には幼稚園や小学校も建設されるという。これには中国国内からも批判の声が上がり、中国のネットユーザーが政府を皮肉るコメントが日本のWeb系メディアでも多数引用されている。爆発事故に関する書き込みは取り締まりできても、批判や皮肉は技術的に捕捉しにくいのか、あるいはあえて適度に批判させることでガス抜きをすることが目的なのか。不満や批判も化学薬品で汚染された土壌と共に埋め立てられ、巨大爆発事故は歴史的になかったことになる日が来るのかもしれない。○番外 : 「暑い」と検索してみたら今年の夏は暑かった。東京では7月中旬から8月下旬までほとんどが最高気温30度を超える真夏日だった。こうした暑さは検索行動に反映されるのだろうか。急上昇ランキングには入っていないが、「暑い」の検索ボリュームを過去5年分に渡って比較してみた。東京の猛暑日・真夏日の日数 (東京管区気象台の資料による)2011年から2015年まで、7月8月それぞれの東京における検索ボリュームを比較してみると、2015年の平均値がダントツで多いことが分かる。実際に、猛暑日の日数は昨年より2倍以上も多かった。だが、気温の上下が検索ボリュームと比例するわけではないようで、検索量が最も多かった8月1日の最高気温は35度、最高気温が38度と最も高かった8月7日の検索量はそれより3割以上も少なくなっている。また、猛暑日・真夏日の日数自体は2013年の方が多く記録されているが、それよりも相対的に今年の検索量が多かった。「◯◯とは」などの解説や知識を求めて検索を利用するのではなく、「暇」「眠い」などの感情や感覚を検索する人が増えているというが、2013年と2015年の結果はそれを裏付けるものといえるだろう。また、感情で行う行動だけに、その変動は事象と関数的に結びついているわけではないことも読み取れる。スマートフォンの浸透により検索が「機能を果たすツール」というより「個人に密着した情報窓口」へと役割を広げている。
2015年09月12日伊坂幸太郎の“最強傑作”と評される小説を、満を持して映画化した『グラスホッパー』。先日、生田斗真、浅野忠信、山田涼介に続き、麻生久美子、波瑠、菜々緒、吉岡秀隆ら豪華共演者が発表された本作の主題歌を、歌手・YUKIが手掛けたことが明らかになった。殺された恋人の復讐のため、裏組織に潜入した元教師・鈴木(生田斗真)。人を絶望させる力を持ち、自らも精神を病む自殺専門の憂える殺し屋・鯨(浅野忠信)。驚異的な身体能力を持つ、孤独な若き殺し屋・蝉(山田涼介)。ハロウィンの夜、渋谷スクランブル交差点で起きた事件をきっかけに、心に闇を抱えた3人の男の運命が交錯する…。生田さんを筆頭に、若手注目株からベテラン俳優まで多彩な顔ぶれが勢ぞろいする本作をより盛り上げるのが、アーティストとして息の長い活躍を見せながらも、常にフレッシュな魅力を放つYUKIさんが書き下ろした楽曲「tonight」だ。闇のような世界の中で亡き婚約者の復讐だけを願う、生田さん演じる“鈴木”の再生への一歩に光を当てるドラマティックな楽曲となっている。今回の主題歌決定に当たっては、「どこか孤独な世界観を持つこの映画の最後に、孤独と乾きの先にある“何か”を皆さんに感じてもらえる様な楽曲を」という水上プロデューサーを始めとする製作側の強い願いがあり、原作者である伊坂さんにもアイディアを求めたうえで、YUKIさんへのオファーを出したそう。YUKIさんは、楽曲依頼を受けた当時の心境を「原作を読んで、男たちのハードボイルド物語と理解していましたので、本当に私でいいのかと思いましたが、そこを変化球で来たのには何か理由がありそうだぞ!面白そうだぞ!と思い、喜んでお引き受けいたしました」とふり返るとともに、「生きていてもいなくても、哀しくて辛そうな人たちばかりがスクリーンにいたので、もう辛い時は過ぎたよ、終わったんだよ、雨はもう上がったんだよ、と肩を抱いてあげるような気持ちを込めて作りました」と、楽曲・歌詞に込めた想いを語っている。主題歌が入った本作を改めて観賞した伊坂さんは、「YUKI さんの音楽を聴いていると、優しい気持ちに包まれて、むしろ僕はそれに怖さすら感じてしまうのですが、この映画は物騒で怖いことばかりが起きるので、最後にこの歌が流れることで、本当に救われた気持ちになりました」と絶賛。「最後のYUKI さんの曲まで含めて、この映画という作品なんだと感じましたのでそこまで聴いてもらえれば」と、映画の魅力を十二分に後押しする名曲に満足している様子が伺えるコメントを寄せた。YUKIさんの伸びやかな歌声が響く「tonight」が収録された新予告映像&新ビジュアルも、公式サイトにてお目見えとなった本作。見るものすべてを映像の中へ引きずり込むという、“巻き込まれ型”の一大エンタテインメントの公開が待ち遠しいばかりだ。『グラスホッパー』は11月7日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月02日エース小笠原慎之介の投打にわたる活躍により東海大相模の優勝で幕を閉じた第97回全国高等学校野球選手権。同大会終了後に、第27回WBSC U-18ベースボールワールドカップの代表選手20名が発表された。投手は大会ナンバーワン左腕・小笠原慎之介、小笠原と決勝で投げ合った仙台育英の佐藤世那、夏の甲子園は不出場ながら今春のセンバツで活躍した県岐阜商の豪腕・高橋純平が選出。野手では、夏の大会を盛り上げた、関東第一のオコエ瑠偉、早稲田実業の清宮幸太郎らが代表入りを果たした。侍ジャパン壮行試合 チケット情報第27回WBSC U-18ベースボールワールドカップは8月28日(金)から9月6日(日)まで、兵庫・阪神甲子園球場ほかで開催。同大会に先立ち8月26日(水)、「侍ジャパン壮行試合 高校日本代表(U-18) 対 大学日本代表」を阪神甲子園球場で開催する。<U-18ベースボールワールドカップの代表選手>■投手11 佐藤世那(仙台育英高)12 成田翔(秋田商業高)15 高橋樹也(花巻東高)16 小笠原慎之介(東海大相模高)17 上野翔太郎(中京大中京高)18 高橋純平(県岐阜商業高)19 森下暢仁(大分商業高)20 勝俣翔貴(東海大菅生高)■捕手9 伊藤寛士(中京大中京高)22 郡司裕也(仙台育英高)27 堀内謙伍(静岡高)■内野手1 平沢大河(仙台育英高)2 津田翔希(浦和学院高)3 清宮幸太郎(早稲田実業高)5 宇草孔基(常総学院高)6 杉崎成輝(東海大相模高)10 篠原涼(敦賀気比高)■外野手7 豊田寛(東海大相模高)8 オコエ瑠偉(関東第一高)21 舩曳海(天理高)
2015年08月21日俳優の生田斗真が主演を務める映画『グラスホッパー』(11月7日公開)の追加キャストが8日、発表された。本作は、作家・伊坂幸太郎氏が手がけ、発行部数120万部を突破したベストセラー小説が原作。殺された婚約者への復讐のため、裏社会に身を置く元中学教師・鈴木を生田が演じ、対象者を自ら死に追い込む"自殺屋"鯨役に俳優の浅野忠信、孤独な若き殺し屋・蝉を山田涼介が演じることがすでに発表されている。映画では、裏の世界でもがく彼らの姿が描かれる。今回発表された配役では、鈴木を追う裏社会のヤンキーセレブ・比与子役に、女優としての活躍も目覚ましいモデルの菜々緒。そして、謎の主婦・すみれ役を麻生久美子、鈴木の婚約者・百合子役を女優の波瑠が務めることが明らかに。さらに、鯨、蝉に続くもう一人の殺し屋"押し屋"槿(アサガオ)役を吉岡秀隆、ニヒルな裏社会の交渉人・岩西役に村上淳、鯨の父役に宇崎竜童、裏社会のドン・寺原会長役に石橋蓮司、寺原会長の息子で"イカれた二代目"寺原Jr.を金児憲史が演じる。メガホンをとるのは、『脳男』(2013年)に続き生田とタッグを組む瀧本智行監督。脚本を『あなたへ』(2012年)で知られる青島武氏が務める。(C)2015「グラスホッパー」製作委員会
2015年07月08日生田斗真が『脳男』の瀧本智行監督と再びタッグを組み、伊坂幸太郎の“最強小説”とされるベストセラーの映画化に挑む『グラスホッパー』。浅野忠信、山田涼介(Hey! Say! JUMP)といった豪華キャストが出演することでも注目を集める本作の公開日が、11月7日(水)に決定。併せて“超ティザー版”ビジュアルが解禁された。渋谷スクランブル交差点――。ハロウィンの夜、仮装した若者たちや通行人をも巻き込んだ凄惨な事故が発生する。教師の鈴木(生田斗真)は、この事故で愛する恋人・百合子を失った。その事故が意図的に仕組まれたものだと知った鈴木は、彼女の復讐のため裏社会の組織に潜入。だが、自らも闇の組織に命を狙われることに…。原作は、120万部を超えるベストセラーとなった伊坂幸太郎の同名小説。生田さん演じる主人公・鈴木に相対するキャラクターとして、人の意識を暗黒に導く力を宿す「自殺専門」の殺し屋・鯨(浅野忠信)や、鯨を追う驚異的な身体能力を持った殺し屋・蝉(山田涼介)が明らかにされており、抜群の演技力を誇る俳優同士のかつてないコラボレーションが実現する。また、監督を務めるのは、生田さんと『脳男』に続くタッグとなり、骨太な演出に定評のある瀧本智行。脚本は『あなたへ』で日本アカデミー賞「優秀脚本賞」を受賞した青島武と、スタッフも盤石の体制となっている。今回解禁となったビジュアルは、物語の発端となる事件が起きた渋谷スクランブル交差点をバックにしたもの。だが、交差点を真上から捉えたふだん見慣れないアングルは、まるで全く知らない場所であるかのようにも見える。「この街は、人を凶暴にする」という意味深なコピーも気になるところだ。ある事件をきっかけに、心に闇を抱えた3人の男が交錯する様を描く、極上のサスペンスストーリー。数々の小説が映像化された伊坂作品の中でも、最高傑作となりそうな予感の本作に、これからも注目していて。『グラスホッパー』は11月7日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年03月06日ベストセラー作家・伊坂幸太郎のデビュー作を舞台化した『オーデュボンの祈り』が、9月30日(金)に東京・世田谷パブリックシアターにて幕を開ける。キャストとして名を連ねるのは、主人公の伊藤を演じる吉沢悠など個性派12人。初日前日の29日(木)には公開舞台稽古が行われ、演出のラサール石井と全キャストが囲み取材に応じた。『オーデュボンの祈り』チケット情報コンビニ強盗を起こした伊藤は、いつの間にか見知らぬ島に連れられて来ていた。その“荻島”は仙台沖に浮かぶ離島で、150年という長きに渡り、外界との交流を絶ってきたらしい。それだけに島で暮らすのは不可思議な人々ばかり。しかも外界にはない、独自のルールが存在している。そんな中、島の住人・日比野(河原雅彦)の案内で、かかしの優午(筒井道隆)のもとへとやって来た伊藤。人間の言葉を話し、未来が予知できるという優午であったが、その後、何者かによって殺されてしまう。ファンタジー的な世界観の中に、ミステリー要素を取り入れた本作。現実と非現実をさまよっているかのような“荻島”は、もともと、活字だからこそ表現できた場所に違いない。だがシンプルでありながら想像力をかき立てる舞台装置。キーワードの鳥を効果的に表現した背景幕の映像。ブレヒト幕(=左右に動く幕)を使った素早い舞台転換。それら演劇ならではの手法が化学反応を起こし、荻島という魅惑の地を、見事舞台上に現出させている。それはもちろん、演劇を知り尽くした演出家だからこその成せる業。一番の見どころとしてラサールは、「この難物な伊坂ワールドを、どれだけ僕たちが演劇化しているか」と語っていることからも、その力の入れようをうかがうことができる。そして荻島をより魅力的に彩っているのが、キャストたち。その役柄同様、まったくと言っていいほど個性の異なる面々だが、それらが組み合わさったときに奏でられるメロディの心地よさに、正直驚かされた。またそれぞれが、個々としての存在感も十分に発揮。自らの存在意義と真っすぐに向き合った伊藤役の吉沢。かかしに優しさと哀しさの感情を吹き込んだ筒井。ひょうひょうとした中に悲哀をにじませた日比野役の河原。ほかにも石井正則、小林隆、陰山泰など、実力派たちがしっかりと脇を固めている。やがて、荻島に足りなかったピースがはまり、“大切なもの”が島を満たしていく。だが物語はそれで終わりではない。ラサールはこう語る。「伊坂さんの作品には、どこか読者に対して放りっ放しのようなところがある。だからそこはお客さま自身にお考えいただきたいですね」と。観客それぞれに芽生えた感情のピースをもって、真のラストを迎える『オーデュボンの祈り』。その画はさまざまなれど、爽やかな風が吹いていることは間違いないだろう。石井光三オフィスプロデュース『オーデュボンの祈り』は、9月30日(金) から10月12日(水)まで東京・世田谷パブリックシアターで上演。その後、札幌、大阪、仙台の各都市をまわる。チケット発売中。取材・文:野上瑠美子
2011年09月30日伊坂幸太郎のデビュー作を舞台化した「オーデュボンの祈り」の公開稽古が9月29日(木)、東京・三軒茶屋の世田谷パブリックシアターで行われ、主演の吉沢悠を始め、筒井道隆、河原雅彦、石井正則、小林隆、武藤晃子、小泉深雪、寺地美穂、町田マリー、春海四方、玉木玲央、陰山泰のキャスト総勢12名と演出を務めるラサール石井が出席した。コンビニ強盗を起こした男性、反対のことしか喋らない元画家、殺人を許された男、地面の音を聞く男、人語を話し未来を語る案山子らの物語が少しずつ交錯。150年前より外界との交流を絶ち、鎖国状態にある島でそれぞれの運命が動き出す。明日からいよいよ東京公演の開幕となるが、「だいぶバタバタしています」とラサールさんは苦笑い。「ついこないだまで感触は豆腐を握っているようだったんですが、いまはこねたソバ、明日には野球の軟球くらいになっていると思います」と手応えを明かす。吉沢さんは「ラサールさんのビジョンがあり、みなさんの意見も取り入れつつ作り上げていってます」と現場の様子を明かした。ほぼ出ずっぱりで、セリフの量も膨大ということだが「原作を読んだ方も『どうやって舞台に?』と期待されていると思いますが、演劇的な表現を楽しんでほしい」と自信をのぞかせた。キャストの意見を取り入れつつということで、現場での変更もかなり多いようで筒井さんは「楽しんでやってます。結構、変更が多いのでそれに対応しきれず…(苦笑)。何とかご要望にそえられるようにしたいです」と意気込みを語った。東京、北海道、大阪に続き、伊坂さんの故郷であり、物語の舞台からもほど近い仙台での公演も行われる。キャストなどの概要が決定した後に、現地の受け入れの意向も確認した上で「『行きたいね』、『行こう』ということになった」(ラサールさん)という。改めてラサールさんは「ことさらに(震災を)意識する必要はないですが、とはいえ、観る側もやる側も意識せずにはいられないと思います」と語り、作品で掲げられる“future(未来)”という言葉に触れ「未来に向かって祈る、希望を持つということを伝えられたら」と思いを明かした。「オーデュボンの祈り」東京公演は9月30日(金)から10月12日(水)まで世田谷パブリックシアターにて。北海道公演は札幌市教育文化会館にて10月19日(水)、大阪公演はサンケイホールブリーゼにて10月22日(土)、23日(日)、宮城公演は10月25日(火)、電力ホールにて開催。
2011年09月29日仙台在住の人気作家・伊坂幸太郎の短編小説「ポテチ」が、これまで伊坂作品の実写化を数多く手掛けてきた中村義洋監督の手で、濱田岳主演でオール仙台ロケにより映画化されることが決定!同じく、過去の伊坂作品の音楽を担当してきたミュージシャンの斉藤和義が音楽を担当することも明らかになった。現在も仙台在住であり、その作品の多くが仙台を舞台に展開する伊坂作品。これまでも『アヒルと鴨のコインロッカー』、『ゴールデンスランバー』などが映画化されてきた。中村監督は先述の2作に『フィッシュストーリー』を手がけてきたが今回、“伊坂×中村”組とも言えるおなじみのメンバーが集結!『アヒルと鴨…』をはじめ、中村作品の象徴とも言える濱田岳が主演を務め、『フィッシュストーリー』、『ゴールデンスランバー』に続き、斉藤和義が優しいメロディで物語に彩りを加える。原作は短編集「フィッシュストーリー」(新潮社刊)所収の一篇で、全く同じ日に同じ病院で生まれながらもスターのプロ野球選手と凡人という全く違う人生を送ることになった2人の男を中心に、目に見えない絆に結ばれた人々が、運命に翻弄されつつも生きていく姿を描く。3月11日の東日本大震災を受けて伊坂さんと中村監督は「いままでの恩返しとして、現在の仙台の姿を通してみなに勇気を与えて、復興の後押しをしたい」との思いから本作をオール仙台ロケで映画化することを決意。60分の中編映画として来年の春に公開される。「『ゴールデンスランバー』で映画化はやりきったという思いがあった」という中村監督だが、震災後の5月に伊坂さんから映画化の相談を受け「3.11以降、何度か救援物資の運搬などで東北に足を運ぶなかで、映画監督として元気を与える作品を送りたい、という気持ちが強くなっていたこと、そして過去の作品でお世話になった仙台という街にまだ御礼ができていなのでは、という想いもあり、『ポテチ』の映画化に取り掛かることに迷いはありませんでした」と経緯を説明。「気負うことなく、街で暮らす普通の人たちの生活、息遣いを作品の中で表現したいと思いますが、『撮影に来てくれるだけで嬉しい』と言っていただいている仙台のみなさんの気持ちに応えるためにも、いま現在の仙台の街並を映していきながら、仙台に限らず、映画を観た人すべてに、少しでも勇気を与えられるような作品にしたいと思います」と意気込みを語る。伊坂さんは「最近は、自分の小説が映画化されることに抵抗があったのですが、ただ、3月の大きな地震のあと、そういったこだわりが些末なことに感じられた瞬間がありました。不安な日々を過ごしている中、『中村さんが映画化した『ポテチ』を観たかったな』と思ったりもしました。数か月前、僕のほうから映画化のことを相談した際、中村さんからは『いいですね。やりましょう』とすぐに返事があったものの、まさかこんなに早く撮影に入るとは想像もしておらず、驚いています。きっと、多くの人たちが損得を抜きにして行動してくれた結果ではないかな、と想像します。曲を斉藤和義さんが作ってくれると分かったときには、本当に嬉しかったですし、キャストを少し聞いただけでも、胸が躍りました。完成が楽しみです」と期待を寄せる。仙台を「僕にとっては思い出深い場所」と語る濱田さんは、「またいつかみなさんが映画を観られる状況になったら、一分でも、一秒でも、あの日のことから離れて、心の底から楽しんでもらえる作品にしたいです」とクランクインに向けて思いを明かしてくれた。斉藤さんは震災後、いち早くチャリティーライブを実施し、秋には被災地でのツアーも控えるなど、被災地のために積極的に活動してきた。「このチームとの仕事は毎回『仕事』を忘れて修学旅行に行くような雰囲気なので、今回もとても楽しみにしています。仙台の“今”を監督がきっと素敵な画に撮ってくれると思います。それに負けないよう頑張ります」と気合十分。8月下旬にクランクインし、9月中旬のクランクアップを予定しており、それぞれの思いが作品としてどのような結晶になるのか。原作ファンならずとも楽しみなところだ。『ポテチ』は2012年春、全国にて公開予定。■関連作品:ポテチ 2012年春、全国にて公開
2011年08月17日