河井案里議員(46)と河井克行前法務大臣(57)が6月18日、買収の疑いで逮捕された。昨年10月、案里容疑者陣営の公職選挙法違反が報じられてから約8ヵ月。2人の逮捕が大きな波紋を呼んでいる。毎日新聞によると2人は共謀して案里容疑者を当選させる目的で、19年に案里容疑者への投票や票のとりまとめなどの選挙運動を5人に依頼。その報酬として計170万円を供与したとされている。さらに克行容疑者は同年、91人に報酬として計約2,400万円を供与したという。「2人は昨年10月、いわゆるウグイス嬢に法定上限を超える報酬を支払ったという疑いが一部週刊誌で報じられました。克行容疑者は法務大臣を辞任する際に『説明責任を果たしていきたい』といったものの、その直後から2人は雲隠れ状態に。国会を1ヵ月以上も欠席したにも関わらず克行容疑者は323万円、案里容疑者は194万円ものボーナスを満額でもらっていたため非難の声が相次いでいました」(全国紙記者)各メディアによると、議員辞職をする意向ではないという2人。ネットでは《国民への説明はいっさいなかった》《お金返して欲しい》と厳しい声が再燃。また、その火の粉は自民党にも及んでいる。「2人に選挙資金として1億5,000万円にも及ぶ大金が自民党から振り込まれていたと発覚しています。そこには案里容疑者の対立候補であり、安倍晋三首相(65)に批判的な立場だった溝手顕正元議員(77)を落選させる意図があったのではないかとの指摘も。また、克行容疑者はもともと法務大臣。法務省の長であったにも関わらず、逮捕されるというのは憲政史上初のことです。そのため安倍内閣、ひいては自民党に厳しい視線が注がれています」(前出・全国紙記者)そんななか、各メディアによると18日に安倍首相はこうコメントしたという。「我が党所属であった現職国会議員が逮捕されたことについては大変遺憾であります。かつて法務大臣に任命した者として、その責任を痛感しております」「自民党総裁としてより一層襟を正し、国民に対する説明責任を果たしていかなければならないと考えています」毎度のように「遺憾であります」「責任を痛感しています」と述べた安倍首相。ネットでは呆れたようにこんな声が上がっている。《遺憾だとか責任は私にあるだとか、口先だけの会見はもう十分です。本当に悪いと思っていて、責任を痛感しているというのであれば、まずは具体的な説明責任を果たすべきでしょう。口だけで何もしないその姿勢には、もううんざりです》《ただの不祥事と、違う。同時に2名が逮捕され、そのうち1名は自身が任命した法務大臣。「遺憾」や「襟を正す」では、済まない》《「我が党所属であった現職国会議員が逮捕された」?昨日まで自民党 だったじゃねえか》
2020年06月19日自民党の河井案里参院議員(46)の陣営をめぐる選挙違反事件について3月3日、安倍晋三首相(65)が答弁。その発言内容について、Twitter上では“総ツッコミ”状態となっている。広島地検は3日、いわゆるウグイス嬢に違法報酬を支払ったとして、案里氏の公設秘書と夫で前法相の克行氏(56)の政策秘書ら3人を逮捕した。逮捕に先立って安倍首相は3月3日午前の参院予算委員会で、広島地検が秘書らを立件する方針を固めたことをうけて、次のように述べた。「議員としてそうした疑いを抱かれることのないよう身を処していく必要がある」「国会議員として、さまざまな疑いについては国民に説明を果たす責任を負っている」案里氏に説明を求めたこの発言に対し、Twitter上では《自分は、説明責任を果たしていないのに、他人には言うんだ》《よりによって、お前が言うな》と首相の姿勢を疑問視する声が相次いだ。さらには《よくぞ言った安倍首相。国会議員の見本になりましょう》と皮肉めいたツイートも。「昨年から追求されている『桜を見る会』問題だけでなく、’17年に発覚した森友学園や加計学園に関する疑惑についても、安倍首相は十分に説明を果たしているとは言いがたい状況です」(政治部記者)また案里氏の選挙違反についても、安倍首相は無関係とは言えないとの声もある。『週刊文春』の報道で、案里氏の選挙資金として1億5千万円という異例の大金が自民党本部から振り込まれていたことが発覚。安倍首相も「報告は受けていない」としながらも、党本部による資金支出を認めている。「これほどの”軍資金”が案里氏陣営に投下された理由に、首相に批判的な立場であった同選挙区の自民党前職・溝手顕正元議員(77)を落選させる意図があったのではないかとの指摘もあります。そうした中で起きた選挙違反ですから、自民党総裁でもある安倍首相自身にも説明責任が求められるはずです」(前出・政治部記者)
2020年03月04日