元ラーメンズで俳優としても活躍している片桐仁(50)が3月31日、自身のX(旧ツイッター)を更新。妻と次男・春太さん(13)の“顔出し”親子2ショットを公開した。片桐は「太陽を手に入れた」とつづり、1枚の写真をアップ。遠近法で撮影されたもので、妻と次男が太陽を手のひらに乗せているかのようなユニークショットとなっている。この投稿に対し、ファンからは「と言うより、自分は片桐家に太陽の様な眩しさを感じてます」「素敵ですね」「ジュリーの70’S映画へのオマージュかな」「思い出になりそうないい写真」など、さまざまなコメントが寄せられている。
2024年04月01日万作・萬斎の会 毎年恒例の横浜公演横浜能楽堂休館のため「横浜にぎわい座」にて趣向を変えて開催万作の会主催、第24回よこはま「万作・萬斎の会」at横浜にぎわい座~狂言と落語による~(神奈川)《2回公演》が2024年4月29日 (月・祝)に横浜にぎわい座芸能ホール(神奈川県横浜市中区野毛町3丁目110番1号)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて3月25日(月)10:00より発売開始です。カンフェティにて3月25日(月)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ 狂言師 野村万作と野村萬斎を中心に能と狂言を上演する〈よこはま「万作・萬斎の会」〉。毎年恒例の横浜公演ですが、横浜能楽堂改修工事による休館のため、本年は場所と趣向を変えて同じ桜木町にある寄席「横浜にぎわい座」にて開催します。会場に合わせ、落語家・三遊亭竜楽さんをお招きし、同工異曲の狂言「鏡男(かがみおとこ)」と落語「松山鏡(まつやまかがみ)」を合わせて上演いたします。また、狂言「縄綯(なわない)」を野村万作・萬斎・裕基の三代で上演します。公演冒頭には野村萬斎による解説もあり、初心者でも安心してお楽しみいただけます。【番組】解説:野村萬斎鏡男:石田幸雄・中村修一・岡聡史落語「松山鏡」:三遊亭竜楽縄綯:野村万作・野村裕基・野村萬斎公演概要第24回よこはま「万作・萬斎の会」at横浜にぎわい座~狂言と落語による~(神奈川)《2回公演》公演日時:2024年4月29日 (月・祝)13:00 / 16:30※開場は開演の30分前会場:横浜にぎわい座芸能ホール(神奈川県横浜市中区野毛町3丁目110番1号)■チケット料金S席(1階前方)6,000円A席(1階後方・2階前方) 5,000円B席(2階後方)4,000円C席(1階・2階サイドシート)3,000円(全席指定・税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年03月25日長谷川博己主演ドラマ「アンチヒーロー」に、野村萬斎が出演。ビジュアルとティザー映像も公開された。本作は、「正義の反対は、本当に悪なのだろか…?」を視聴者に問いかけ、スピーディーな展開で常識が次々と覆されていく、日常の小さなことがきっかけで正義と悪が入れ替わり、善人が悪人になってしまう、バタフライエフェクトのような逆転パラドックスエンターテインメント。長谷川さんのほかにも、北村匠海、堀田真由、大島優子、木村佳乃の出演も決定している。日曜劇場を含め、TBSの連続ドラマは本作が初出演となる萬斎さんが演じるのは、東京地検トップの検事正。長谷川さんとの共演は、『シン・ゴジラ』『リボルバー・リリー』や舞台「わが魂は輝く水なり」に続き、本作で4本目。長谷川さん演じる主人公の“ヒーローとは言い難いアンチな弁護士”とは激しい衝突となるのか注目だ。「今から非常に楽しみで仕方ありません」と出演にワクワクしている様子の萬斎さんは、「長谷川さんとは以前舞台で共演したことはありますが、ドラマで共演させていただくのは今回初めてですし、長谷川さん演じる弁護士とわたくし演じる検察官が対峙していく姿も本作の見どころでもありますので、ぜひご期待ください」とメッセージを寄せている。「アンチヒーロー」は4月、毎週日曜日21時~TBSにて放送予定。(シネマカフェ編集部)
2024年03月14日2月16日(金) KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『スプーンフェイス・スタインバーグ』が開幕し、併せて舞台写真と演出の小山ゆうな、ダブルキャストの片桐はいり、安藤玉恵のコメントが到着した。本公演は、死に直面する7歳の少女スプーンフェイスを通じて命の輝き、生きる意味を問う珠玉の一人芝居。原作はミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』や映画『ロケットマン』の脚本で知られる劇作家リー・ホールによるラジオドラマ。これまでにラジオ放送のほか、1998年にテレビドラマ化、2000年に舞台化され、日本では2010年に現KAAT神奈川芸術劇場芸術監督・長塚圭史のリーディング公演として上演された。演出を手がけるのは、2017年『チック』で第10回小田島雄志・翻訳戯曲賞および第25回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞した小山ゆうな。2022年2月に上演した『ラビット・ホール』(作:デヴィット・リンゼイ=アベアー)では、息子の死に向き合う母親の心の動きを繊細に表現し、高い評価を得た。本作で再び“子どもの死”をテーマに扱うことについて、「人の生き死にと向き合う事が演劇をやるという事でもありますし、(中略)私も覚悟を決めて作品に真っすぐ向き合いたいと思います」と決意を語っている。7歳の少女スプーンフェイスを演じるのは、ドラマ・映画・舞台・文筆など幅広く活躍する片桐はいりと、『桜の園』(2023) や『阿修羅のごとく』(2022) などの話題舞台に次々出演し、連続テレビ小説『らんまん』や東京ガスのテレビCMでも注目を浴びる安藤玉恵。舞台俳優としてキャリアをスタートし、映像作品でも個性が光るふたりが、一人芝居をダブルキャストで務める。<コメント 全文>■小山ゆうな(演出)この一人芝居を引き受けここまで弛まぬ努力で作り上げてくださった片桐さん・安藤さんお二人に拍手!スプーンフェイスは「勇気」があると周りの人に言われますが、お二人も勇気があるかっこいい俳優さんたちだという事を改めて感じました。客席も近く、正に客席と一緒につくり上げられていく作品。お客様と演者の間に火花が起きる瞬間を沢山感じました。お客様も本当にありがとうございます。今しか観る事のできない、正にライブな素敵な作品なので沢山の方に、そして出来れば両バージョン観ていただきたいです。■片桐はいりここ数カ月スプーンフェイスと過ごして、生きること死ぬことのいろんなことに、七歳の哲学とちょっとシビアなユーモアで立ち向かう彼女にすっかり感化され、わたしもこの世でもっとも苦手なこと、セリフをたくさんしゃべること、死について考えること、がほんのちょっと怖くなくなってきました。奇跡!安藤玉恵さんと二種類の違うタイプのミラクルを、ぜひ皆さんにもおすそ分けしたいです。■安藤玉恵はいりさんと一緒のお稽古の何が素晴らしかったのかと言うと、演技に対して厳しい先輩が、私をじっと見ているという緊張感でした。演出の小山さんは、私のチャレンジを尊重して、変化に敏感に反応してくださって、いろんな話をしながらいい稽古時間を過ごしました。今、やる気に満ちているのは小山さんのおかげです。緊張とどう向き合うか、出る前の舞台袖で考えていました。お見せできるという高揚も、かみしめていました。スプーンフェイス・スタインバーグ、初日の幕が開きました。翻訳も美術も衣装も照明も音響も映像も、制作さんたちもみーんな素敵です。毎ステージ、じっくりと丁寧に、やりたいと思っています。<公演情報>KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『スプーンフェイス・スタインバーグ』2月16日(金)~3月3日(日)会場:KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ作:リー・ホール翻訳:常田景子演出:小山ゆうなWキャスト:片桐はいり安藤玉恵チケット情報:()
2024年02月18日映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』が7月26日(金) に公開される。このたび、野村萬斎演じる徳川家康のビジュアルが公開された。原作は、2021年に出版されるとビジネス小説としては異例の11万部を突破するヒットを記録し、さらにはコミカライズもされている同名小説。物語の舞台はコロナ禍真っ只中の2020年、首相官邸でクラスターが発生し、あろうことか総理が急死した日本。不安渦巻く中、未曾有の危機に直面する政府が実行した最後の手段は「歴史上の偉人たちをAIで復活させ、最強内閣を作る」こと。“最強ヒーロー内閣”として、窮地に追い込まれた日本を救うべく、誰もが知る日本の歴史に名を刻む錚々たる偉人が、議員バッジをつけ集結。現代の日本×歴史上の偉人という壮大なジェネレーションギャップが織りなすエンターテインメント作品だ。今回公開された“家康ビジュアル”は、野村演じる家康がサングラスをかけ、国会議事堂の前で真っ直ぐな眼差しでこちらを見ている姿が印象的。先を見据えている視線にぐっと引き込まれながらも、現代のファッションアイテムのひとつでもあるサングラスをかけている家康の姿はミスマッチでどこかシュールで、“現代日本×歴史上の偉人”のジェネレーションギャップが垣間見えるビジュアルに仕上がっている。さらにサングラスの反射には、浜辺美波演じるテレビ局政治部の新人記者である主人公・西村理沙が、偉人内閣のスクープを狙おうと家康に接近している姿も映っている。野村は家康役について「265年の安寧の世の中を築き、その礎になった徳川家康は偉大だと改めて感じました。人の心に寄り添って周りを見渡し、世の中を平らにみているイメージを持って演じました」と振り返り、撮影については「非常に濃厚な時間を過ごせました」とコメントを寄せた。また浜辺は子どもの頃から野村に憧れを持っていたそうで「最初にお会いできたときは本当に嬉しかったです。ユーモアにあふれていてお茶目な方で、とても楽しく撮影ができました」と喜びを明かしている。<作品情報>『もしも徳川家康が総理大臣になったら』7月26日(金) 公開公式サイト:「もしも徳川家康が総理大臣になったら」製作委員会
2024年01月31日現代の日本×歴史上の偉人という壮大なジェネレーションギャップが織りなすエンターテインメントムービー『もしも徳川家康が総理大臣になったら』。この度、野村萬斎が演じる徳川家康のビジュアルが到着した。本作は、ビジネス小説としては異例の11万部を突破する大ヒットを記録し、コミカライズもされている「もしも徳川家康が総理大臣になったら」の映像化。コロナ禍真っ只中の2020年、首相官邸でクラスターが発生し、あろうことか総理が急死した日本。そんな中で政府が実行した最後の手段は、「歴史上の偉人達をAIで復活させ、最強内閣を作る」こと。窮地に追い込まれた日本を救うべく、誰もが知る日本の歴史に名を刻む錚々たる偉人が、議員バッジをつけ大集結する物語だ。今回公開されたのは、サングラスをかけた家康が、国会議事堂の前でこちらを見ている、ミスマッチでどこかシュールなビジュアル。サングラスの反射には、浜辺美波演じる主人公で新人記者の理沙が、偉人内閣のスクープを狙おうと家康に接近している姿も確認することができる。家康役について萬斎さんは「265年の安寧の世の中を築き、その礎になった徳川家康は偉大だと改めて感じました。人の心に寄り添って周りを見渡し、世の中を平らにみているイメージを持って演じました」とふり返る。撮影については「非常に濃厚な時間を過ごせました」とコメント。また、子どもの頃から萬斎さんに憧れを持っていたという浜辺さんは「最初にお会いできたときは本当に嬉しかったです。ユーモアに溢れていてお茶目な方で、とても楽しく撮影ができました」と話している。『もしも徳川家康が総理大臣になったら』は7月26日(金)より公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:もしも徳川家康が総理大臣になったら 2024年7月26日より公開Ⓒ2024「もしも徳川家康が総理大臣になったら」製作委員会
2024年01月31日ゲームは、子供が大好きな娯楽の1つ。寝食を忘れて熱中した思い出がある人は少なくないでしょう。とはいえ、親からすれば子供がゲームに没頭しすぎていると心配なもの。昨今では、子供のゲーム時間を親が管理できるよう、制限を設けることが可能な場合があります。片桐仁の息子がサンタに叶えてほしい『願い事』2児の父親である、俳優の片桐仁さんが2023年12月24日にX(Twitter)を更新。子供がサンタクロースに向けて書いた、お願いを公開しました。ホワイトボードに貼られた紙に、つづられていた言葉にご注目ください!サンタさんへ原神とSWITCHの制限解除お願いします。@JinKatagiri_nowーより引用サンタさんに頼むことかよ #クリスマス pic.twitter.com/CtAv6TK6TG — 片桐仁なう (@JinKatagiri_now) December 24, 2023 片桐さん宅では、ロールプレイングゲーム『原神』と、ゲーム機『Nintendo Switch』に時間制限を設定しているのでしょう。「ゲームを思う存分やりたい」という想いから、子供は制限解除をお願いしたのです!サンタクロースなら、なんでも叶えられると信じている…と見せかけて、本当は『正体』に気付いてのお願いかもしれません。プレゼントとして、何かしらの物を欲しがるのとは違ったお願いに、多くの人が吹き出しました。・大変だ!『正体』がバレているじゃないですか!・これは、すべてを理解した上でのお願いですね。・クリスマスだけ解除してあげて!・笑った。我が家も子供が小6の時に頼まれました!・ゲームが好きな人の切実なお願いだ。はたして、片桐家を訪れたサンタクロースは願いを叶えてくれたのでしょうか。どちらであったにせよ、クリスマス当日は笑顔があふれているといいですね![文・構成/grape編集部]
2023年12月25日千葉市美術館では、2024年1月6日(土)より、『サムライ、浮世絵師になる!鳥文斎栄之展』が開催される。旗本出身ながら美人画で人気を博した浮世絵師・鳥文斎栄之の画業を、ボストン美術館や大英博物館をはじめとする国内外から集めた錦絵・肉筆画約160点で総覧する、世界初の展覧会だ。長身で楚々とした美人画や豪華な続絵を数多く手掛けた鳥文斎栄之(ちょうぶんさい・えいし/1756~1829)は、もとは第十代将軍徳川家治の御小納戸役として、絵を嗜んだ家治の「絵具方」として仕えた人物。御用絵師狩野栄川院典信に師事した彼は、天明6年(1786)の家治逝去後、本格的に浮世絵師として活動するようになり、やがて武士の身分を離れた。活躍期は浮世絵の黄金期と称される天明~寛政期(1781-1801)で、ライバルは美人画の巨匠・喜多川歌麿。吉原の遊女を艶麗に描いた歌麿に対して、栄之は遊里の女性はもとより、武家や貴族など上流階級の女性風俗を気品高く描いた。また自身も上流階級出身のためか、錦絵、肉筆画ともに純度の高い絵具を使った上質な作品を残している。歌麿に拮抗した人気があったにもかかわらず、栄之が日本であまり知られていない理由のひとつとして、明治時代に多くの作品が海外に流出したために、国内で彼の全貌を知る機会がなくなってしまったことがあげられる。そこで同展では、世界に1点しかない錦絵など貴重な29点が、ボストン美術館や大英博物館から里帰りする。また展覧会の準備段階で発見され新たに屏風に仕立てられた肉筆作品が初公開。その他、3枚続きや5枚続きの豪華な大判錦絵や、上流階級を描いた作品など、他の浮世絵には見られない、栄之ならではの作品を、思う存分楽しむことができる貴重な機会となっている。異色の浮世絵師・鳥文斎栄之の存在は、北斎、歌麿、広重だけではない、バラエティに富んだ浮世絵界の層の厚さを、改めて教えてくれるに違いない。<開催概要>『サムライ、浮世絵師になる!鳥文斎栄之展』会期:2024年1月6日(土)〜3月3日(日)※会期中展示替えあり会場:千葉市美術館時間:10:00~18:00、金土は20:00まで(入場は閉館30分前まで)休室日:2024年1月9日(火)、15日(月)、2月5日(月)、13日(火)※2月5日(月)は休館料金:一般1,500円、大学800円公式サイト:
2023年12月12日WOWOWが開局30周年を記念して行ったプロジェクト「アクターズ・ショート・フィルム」の第3弾として放送された、野村萬斎監督の『虎の洞窟』が、「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2023」ジャパン部門において、オーディエンスアワードを受賞した。予算や撮影日数など、同条件で5人の俳優たちが25分以内のショートフィルムを製作し、米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」(SSFF & ASIA)のグランプリ、ジョージ・ルーカス アワードを目指す「アクターズ・ショート・フィルム」。第3弾では、萬斎さんをはじめ、高良健吾、玉木宏、土屋太鳳、中川大志が監督を務め、染谷将太、林遣都、有村架純、井之脇海、板垣瑞生、窪田正孝らが出演した。今回オーディエンスアワードを受賞した『虎の洞窟』は、シェイクスピアの「ハムレット」と中島敦「山月記」をモチーフに、現代の孤独な青年の心象風景を抉るように描き出す物語。窪田さんが、社会の中に居場所を見出せない男を演じている。オーディエンスアワードは、ノミネート作品を対象に、東京会場およびオンライン会場観客からの投票を受け付け、インターナショナル、アジア インターナショナル、ジャパンの各カテゴリーで最も投票数が多かった作品に贈られる賞。同賞をWOWOWの作品が受賞するのは今回が初となった。本作の監督を務めた萬斎さんは、「窪田正孝さんの素晴らしい演技のおかげだと思います。『ハムレット』や『山月記』の世界観が受け入れられたことも嬉しい」と受賞に際してコメントを寄せている。「アクターズ・ショート・フィルム3」はWOWOWオンデマンドにて配信中。9月、再放送予定。(シネマカフェ編集部)
2023年07月15日2年に1度、フェスティバルホールで開催している『祝祭大狂言会』。6回目となる今回は、92歳の万作、57歳の萬斎、24歳の裕基という野村家三代がそろい、それぞれが発揮する年代に応じた芸の魅力を堪能できる演目が並ぶ。また、大ホールの空間を存分に生かし、観客参加の趣向もこらした萬斎ならではの大胆な演出で盛り上がる『博奕十王(ばくちじゅうおう)』も見もの。同ホールで“電光掲示狂言会”と銘打ち、2000年に上演して以来の関西登場で、狂言初心者から通まで幅広く楽しめる公演になっている。萬斎と、昨年『釣狐』を披(ひら)き一人前の狂言師として歩み始めた裕基の父子が意気込みを語った。「祝祭大狂言会2023」チケット情報いつも好評な萬斎の解説から始まり、まずはわかりやすいポピュラーな『棒縛(ぼうしばり)』から。「謡や舞が楽しく、狂言らしい笑いに満ちた曲」(萬斎)で、太郎冠者を演じるのが裕基。主人の外出中に酒を飲まないよう次郎冠者と共に両腕を棒に縛られたふたりが、なんとか酒を飲もうとする話だ。「ドタバタ劇的なストーリー展開が非常に魅力的だと思います。普段の能楽堂とは違った動きを意識したい」(裕基)。そして万作の至芸『奈須与市語(なすのよいちかたり)』。平家物語の奈須与市が弓で扇を射落とす話を、語りと動きで伝える。約15分、92歳の万作がたったひとりで上演する。「広い空間で素手で戦う、身1本、扇1本ですべてを表す究極の芸。父はこのような勇壮な語りの方が気合いが入り、まだまだ衰え知らずの『奈須の語り』です」と萬斎。裕基は「祖父の熟練した芸を間近で見ることができるのは三代公演ならでは」と、今回の公演を得るものが多い貴重な機会と話すが、それを観客も存分に味わえるぜいたくな番組。次に『能楽囃子』をはさみ、関西で23年ぶりの上演となる『博奕十王』。ばくち打ちが地獄に落ち、閻魔(えんま)大王や地獄の鬼たちとサイコロばくちを始めるという「狂言らしい荒唐無稽な世界」(萬斎)が繰り広げられる。多くの鬼がカラフルな出で立ちで登場し、照明も入ってゴージャスな地獄の舞台。さらに超特大のサイコロを転がし、重要な内容に関わるサイコロの目を観客も一緒に当てるという驚きの観客参加型だ。通常の能舞台では1本の橋掛かりを3本配置、萬斎が仕掛ける大ホール狂言でしか体験できない演出は狂言初心者にも観やすく非常に楽しい。「すべてはへこたれない人間を描くのが狂言の良さでもあります。生きる力に触れるような感覚で狂言をご覧いただき、元気になって免疫力を高めてお帰りいただきたいなと思う次第でございます」(萬斎)。取材・文:高橋晴代
2023年04月14日2023年3月18日、俳優の片桐仁さんが自身のTwitterを更新。次男が小学校を卒業したことを報告しました。片桐さんは、次男の卒業式のために、とある衣装を用意してもらったそうです。その写真がこちら。次男春太、小学校卒業。エレ片の衣装でお世話になっている、柳さんにお願いして作ってもらいました。保護者代表挨拶もした…。 #ウェンズデー pic.twitter.com/9kGqHlPtdB — 片桐仁なう (@JinKatagiri_now) March 18, 2023 次男が着ているのは、動画配信サービス『Netflix』で配信されたドラマ『ウェンズデー』に登場する、主人公・ウェンズデーが着用していた制服!『ウェンズデー』とは、1930年代に『ザ・ニューヨーカー』に掲載され、その後テレビドラマ、アニメ、映画化され愛されてきた『アダムス・ファミリー』のスピンオフドラマです。2022年11月23日に『ウェンズデー』の配信がスタートすると、3週連続で『Netflix』ランキング1位をキープするなど、世界中の視聴者が魅了されました。片桐さんや次男も、『ウェンズデー』に大ハマりしたファンの1人なのでしょう。完璧ともいえる、ウェンズデーの再現度で卒業式に挑んだのでした。卒業式での次男の素敵な姿に、さまざまな声が寄せられています。・すごい!めちゃくちゃかっこいい!スカートをこんなに着こなせる男の子は、なかなかいないよ!・卒業式に『ウェンズデー』の格好をするなんておしゃれだなー!型にはまらず、自由に表現してほしい。・クオリティがすごいな。っていうか、片桐さんの次男、つい数年前に誕生したような気がする…。時の流れは早いですね。・次男くんのことがうらやましくなりました…!卒業式とか入学式とか、次男くんみたいに、自由に楽しめたらいいよね。2023年3月18日現在、この投稿には9万件以上の『いいね』が寄せられています。片桐さん一家を応援している人だけでなく、『ウェンズデー』のファンも、次男の卒業式での素敵な姿に魅了されたようです![文・構成/grape編集部]
2023年03月19日3月5日(日)の「情熱大陸」は、俳優・片桐はいりを特集する。朝ドラ「とと姉ちゃん」「ちむどんどん」や、『小野寺の弟・小野寺の姉』『キネマの神様』などに出演した片桐さんは、大学在学中に銀座文化劇場(現:シネスイッチ銀座)でもぎりのアルバイトと同時に俳優活動を開始させ、現在も俳優業の傍ら「映画への恩返し」としてキネカ大森で時々、もぎりを続けている。「俳優になりたいと思ったことはないですね。俳優になったのは、ほぼ偶然ですよ」。初舞台を踏んでから約40年、片桐さんは俳優になったきっかけを聞かれると、いつもこう口にする。映画を観るのが好きで好きでたまらなかった学生時代。将来は、映画館や映画の宣伝部で働くことが夢だったため、俳優になったのは思いがけないことだったという。今回取材が始まったのは、去年の7月。東京・阿佐ヶ谷にある100年以上の歴史を持つ映画劇場のイベントにゲストとして招かれたが、開場前、イベントスタッフと往年の映画の話題で盛り上がり、自らイベントの受付係を引き受けることに。来場者やスタッフと共に映画を楽しむ姿に、映画と映画館への愛情の深さが垣間見える。しかし、自身が俳優として見たとき向いているのは、映画よりも“舞台”だと言う。野外劇「嵐が丘」の稽古に励む片桐さんは、マイムの動きをベースに、俳優と話し合いながら作り上げていくスタイルの稽古に試行錯誤し、何かを探り続ける。「ゼロから作っているから、どうしたら面白いのかなということしか考えない」。そこには、緊張感漂う状況下で密かに楽しんでいる姿が。片桐さんにとって“素であること”とは、“演じること”とは。果たして、その境界を見つけることはできるのか?「情熱大陸俳優/片桐はいり」は3月5日(日)23時~MBS系にて放送。(cinemacafe.net)
2023年03月03日2月11日22時ごろ、上越新幹線から帰京したのは狂言師の野村万作(91)・萬斎(56)親子だった。眼鏡をかけた萬斎はビジネスマン風に見え、万作は黒いコートと帽子というコーディネート。万作は07年に重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定され、今年6月には92歳の誕生日を迎える。この日は新潟市民芸術文化会館能楽堂で『野村万作・萬斎狂言公演』が開催、昼・夕方と2度の公演だった。終了後、東京にはとんぼ返りだったようだが、万作の足取りはしっかりしており、キャリーケースも自分で運んでいた。「野村万作さんの長寿と健康の秘訣について、1月19日に大阪で開催された取材会で萬斎さんはこう明かしています。『父は(祖父の六世野村万蔵と同様に)毎日のように湯豆腐を食べます。舞台の後に大量の豆腐とタラを食べるのが健康法と聞いています』萬斎さんは19年11月に出席した『健康寿命をのばそう!アワード』表彰式でも、『野村家では代々湯豆腐を食べています』と語っていますから、この“タラ入り湯豆腐”が家伝の鍋ということなのでしょう」(古典芸能にも詳しい舞台関係者)野村親子は、2月1日に放送された『徹子の部屋』(テレビ朝日系)にも出演。萬斎は“タラ入りの湯豆腐”についてこう解説していた。「タラとか豚はアミノ酸が多いのだそうで、(舞台後に鍋を食べることは)理にかなっていると聞いたことがあります」ちなみに萬斎自身のいちばんの健康法は「何より笑うこと」だという。野村万作・萬斎親子の地方公演は、3月に高知県、4月に愛知県、北海道、大阪府と予定されている。家伝鍋パワーで活躍を続ける父の姿が、萬斎の笑顔も生むのだろうか。これからも親子共演を続けてもらいたい。
2023年02月16日毎年恒例の「万作萬斎新春狂言」が2023年も1月に開催。1998年にスタートし、連続26年目を数える。91歳の人間国宝・野村万作、2020年に世田谷パブリックシアターの芸術監督を卒業し多彩な活躍をみせる56歳の萬斎、そして昨秋に野村家が狂言修行の卒業論文と例える大曲『釣狐』を披いた23歳の裕基。そんな父・子・孫の狂言三代の舞台を新春に観るという、まさにおめでたさが極まった舞台といえる。お正月にふさわしい華やかな演目を並べて贈る本公演の見どころや意気込みを、萬斎が語った。「万作萬斎新春狂言2023」 チケット情報お正月らしく、しめ縄が飾られた舞台。プログラムは恒例、元旦の朝に祝言として野村家一門で行われる謡初(うたいぞめ)『雪山』から始まる。新春を寿ぎ、居住まいを正して謡われる清々しい5名の連吟。次にそこから裕基が出て、干支の卯歳にちなんだ小舞『兎』を舞う。短い曲ながら、うさぎのように跳びつつ舞う若々しい歳男・裕基の姿を初披露。シリーズ登場は裕基が生まれた1999年の卯歳以来だ。そして好評の萬斎トークへ。軽妙に笑わせつつ、2演目を解説する。そしてまずは『舟渡聟(ふなわたしむこ)』。新婚の聟が手土産に酒樽を持ち舅の家にあいさつへ向かう。その道中、琵琶湖の渡船で船頭に酒を飲み干され、やっとの思いで舅の家に着くと…。「親子で継承してきた野村家の当たり狂言です。私と父で海外公演もやり定番にしてきた曲を、今回はひとつ代を飛ばして父と息子で。聟の若者らしいストレートな演技と老練な船頭や舅のコンビネーション。大団円を迎える最後に、お日様や梅の実、毬など(縁起の良い)丸づくしの謡を謡う。洗練された見応えのある曲です」。休憩をはさみ2幕は『花折(はなおり)』。花盛りの寺で、住職が見習い僧に庭の花見禁制を言いつけ出かける。やってきた花見客たちは垣根越しに酒宴を開いて…。「みんなで謡いつ舞つ、にぎやかな曲で新春らしい華やかなものになっています。最後に狂言の中で最速と言える“道明寺”という素早い舞を舞うのがひとつの見どころ。少し先取りして花見気分を味わっていただきたいと思います」。酒を飲む役をやって25年の萬斎。「エアで酒を飲んでいるのに酔っぱらうようになりました(笑)。大いに盛り上げたいと思います」。そんな中で今回特に注目は万作の得意とする『舟渡聟』の船頭。「父も91歳。元気ですが、三代そろう期間はそう長くはないと。我々が目指す、ひとつの芸境に差し掛かっている父の姿は本当に希少だと思いますし貴重でもあるので、それをぜひご覧いただきたいと思っています」。公演は1月18日(水)・19日(木)、大阪・サンケイホールブリーゼにて。チケット発売中。取材・文:高橋晴代
2023年01月16日片桐はいり、高良健吾、松岡茉優、萩原聖人、玄理、役所広司、真木よう子、池松壮亮、長塚健斗が出演するラジオドラマ「BITS & BOBS TOKYO」のポッドキャスト配信が、1月6日(金)本日よりスタートした。「J-WAVE」のインターネットオーディオ事業を担うJAVE(ジェイブ)によるデジタル音声コンテンツ配信サービス「SPINEAR」にて、クリエイティブ・ディレクター・高崎卓馬が届けるラジオプログラム「BITS & BOBS TOKYO」。地上波で毎週金曜日25時から放送中の番組では、トークパートに加えて、TOKYOを舞台に女優・長澤樹演じるひとりの少女が、様々な“BITS & BOBS”と出会うドラマパートを、月替わりで豪華ゲストを迎えて放送。今回SPINEARでは、そんなドラマパートから厳選した計18作品を1本ずつアーカイブ配信。片桐さんが出演したドラマが本日から配信スタートしており、来週は高良さん、その翌週は松岡さんと、順次更新されていく。「BITS & BOBS TOKYO」は1月6日より毎週金曜日5時~SPINEARおよび、Apple Podcasts、Spotify、Amazon Musicほか主要なリスニングサービスにて配信。(cinemacafe.net)
2023年01月09日2022年3月15日、俳優の片桐仁さんが、自身のTwitterを更新。この日、誕生日であるという次男との写真を投稿しました。今日3/15は、次男春太の11歳の誕生日でした〜。ふなっしーケーキ!! #ふなっしー #誕生日 #桃味 pic.twitter.com/YGkIKtdxfL — 片桐仁なう (@JinKatagiri_now) March 15, 2022 1枚目のに写っているのが、この日の主役である次男。2枚目には、長男と片桐さん、3人で楽しそうに肩を寄せ合っています。家族の仲のよさがうかがえて、ほのぼのとしますね。【ネットの声】・片桐さん含め、3兄弟のように見えます!すごく似てる!・美男子ですね!もうこんなに大きくなったのか。・美形な息子さんたちですね!片桐さんの役柄的にあまり意識してなかったけど、パパもかっこいい!・あと1年で、小学校卒業ですか。すくすくと育ってください!次男のために用意されたケーキをよく見ると、マスコットキャラクターの『ふなっしー』が描かれています。投稿には、『ふなっしー』本人から「おめでとうなっしー」とお祝いの言葉が寄せられていました。次男にとって、忘れられない誕生日となったことでしょう![文・構成/grape編集部]
2022年03月16日世田谷パブリックシアターの芸術監督を20年にわたって務めてきた野村萬斎が3月いっぱいで退任となり、白井晃が4月より新たに芸術監督に就任することに伴い、3月14日に両者が出席しての記者会見が行われた。世田谷パブリックシアターは1997年に開場し、初代芸術監督を佐藤信が務めた。萬斎は2002年に佐藤の後を継いで、30代半ばで2代目の芸術監督に就任し、その後20年にわたって同職を務めあげてきた。萬斎は90年代半ばに約1年にわたり、文化庁芸術家在外研修制度を利用してイギリスに滞在しており、そのとき「芸術監督の仕事が確立されているイギリスの姿を見て、憧れを抱いていた」と明かし「日本から世界に向けた演劇の発信という大志」を抱いて芸術監督の就任を決意したという。芸術監督の就任にあたって、狂言の第一声で使われる「このあたりのものでござる」という言葉を根幹に「世田谷というコミュニティの地域性」「同時代性」「普遍性」を3原則とし、これらを同心円状に広げていくという方針を固めたという。目指したのは「私の出自である伝統芸能と、それまで世田谷にあった現代芸術が融合したトータルシアター。世田谷区から発信し、それが区民のためだけでなく東京都民、日本国民、アジアの人々…とグローバルな無形文化財となること」であり「それは、いま思うに狂言・能という出自を持つ自分が新たな場を得て、ユネスコ無形文化遺産である能楽に対抗したいという、狂言師というくくりではない“アーティスト・野村萬斎”の野心だった」とふり返る。改めてこの20年について「ラッキーな20年間でありました」と述懐。ジョナサン・ケント、三谷幸喜、蜷川幸雄、ケラリーノ・サンドロヴィッチら国内外の錚々たるクリエイターたちとのコラボレーションを果たしたが「大きな財産になりました」と語り、プロデュース企画として自ら創始した「MANSAI 解体新書」「現代能楽集」といったシリーズは「今までに見たことのない舞台表象の在り方を模索できたし、日本の文化の根幹を学ぶことができた」と手応えを口にする。そして「芸術監督になったことで、狂言師が演出家になりました。そう仕立ててくれたのはパブリックシアター」とこれまで苦楽を共にしてきた劇場スタッフ、関係者への感謝を述べた。今回の芸術監督交代について、萬斎は「急に辞めることになったわけではなく、ある程度前から、20年という節目を含めてそういう話をしていました。私の意思というか、全体の意向が働いたと理解しております」と説明。後任の白井に関しては、コロナ禍ということを踏まえ「大変な時期に受けていただいて感謝しております。公共劇場での経験、さまざまなキャリアがおありで、いまこの時期に交代となると『この方しかいない』という、みなの総意でした」と語る。白井は昨年3月までKAAT神奈川芸術劇場にて芸術監督を務めており「若い世代に芸術監督を担ってもらいたいと(KAATの芸術監督を)長塚圭史さんにバトンタッチしたのに、萬斎さんよりも年上の私が受けていいものか……?」と当初は逡巡があったと告白。それでも、熱心な誘いを受けて就任を決意し「私の役目は若い、未来の世代に向けての橋渡し。5年後、10年後にどうなっているかを思い浮かべてシアターについて考えていきたい」と意気込みを語る。芸術監督としての指針について「どういう方向に表現をする場であろうとするのか? どういったものを文化として発信していけるか? 旗頭にならないといけない。KAATと世田谷で、同じ公共劇場でも枠組みが違うということをいま、実感しています。区の劇場としての役割をもう一度見つめ直し、区民との対話であったり、区からの発信、区に劇場があるということを考えられるようなことをしていきたい」と決意を口にした。取材・文:黒豆直樹撮影:大野洋介
2022年03月14日映画『99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』(12月30日公開)の完成披露試写会が22日に都内で行われ、松本潤、香川照之、杉咲花、片桐仁、馬場園梓、西島秀俊、道枝駿佑(なにわ男子)、蒔田彩珠、片桐仁、馬場園梓、木村ひさし監督が登場した。同作はTBSテレビで2016年、2018年に放送され人気を博した松本主演の連続ドラマ『99.9-刑事専門弁護士-』の映画化作。個性豊かな弁護士たちが、ぶつかり合いながらも99.9%逆転不可能な刑事事件に挑んでいく、新感覚の痛快リーガル・エンタテインメントで、松本演じる超型破りな弁護士・深山と、香川照之演じる敏腕弁護士・佐田の名コンビがスクリーンに登場し、新たなヒロインとして杉咲花扮する新米弁護士・河野穂乃果も加わる。今回初参加の杉咲は「いち視聴者として楽しませていただいていたこの作品に自分も参加させていただいたことが嬉しくて、ようやく皆さんに見ていただけることが楽しみですし、どんなふうに自分のキャラクターを見ていただけるのかという緊張感もあります」と心境を吐露。29日放送のSPドラマで全貌が明らかになる強烈キャラクターのため、松本は観客に「がんばってついてきてください」とエールを送る。また"モアイフォン"を持って登場した片桐について、松本は「今までは相棒感あったんですけど、ちょっと今回かすんでるんですよ。穂乃果という新たなキャラクターが出てきたことによって。むしろ穂乃果と明石(片桐)の対立もあったりするので、そこも楽しんでいただけると思います」と語る。さらに香川が作品の続編を望むと、松本が「片桐さん、この映画で殉職シーン……」といじり、片桐は「よく言われるんですけど、殉職しないんですよ! 弁護士の助手ですからね、僕!」と抗議。映画とは違い丸みがキュートなショートカットで登場した杉咲も、もし続編となったら「(ビジュアルを合わせるために)髪の毛を伸ばさなきゃいけないね」と言われ、「それまでには伸ばします」と宣言していた。
2021年12月22日『鬼滅の刃』が野村萬斎演出・出演で2022年に能 狂言化されることが決定。2022年夏・冬に東京・大阪で上演される。本情報は、12月19日に幕張メッセで開催された「ジャンプフェスタ2022」の『鬼滅の刃』の「ジャンプスーパース テージ」にて発表された。野村は動画コメントにて出演し、「能と狂言、皆様にはあまりおなじみではないかもしれませんけれども、650年くらいの歴史があります。特に能は『なぜ人間が鬼になったか』そしてその鬼の魂を鎮めるということに特化した芸能です。そういう意味では、『鬼滅の刃』を描くには最適の芸能であるとも思います」と作品との相性の良さを語った。●野村萬斎コメント全文ジャンプフェスタにご来場の皆様、それから配信をご覧の皆様、こんにちは野村萬斎です。このたび、吾峠先生の『鬼滅の刃』を能狂言バージョンとして制作しお送りすることとなりました。能と狂言、皆様にはあまりおなじみではないかもしれませんけれども、650年くらいの歴史があります。特に能は「なぜ人間が鬼になったか」そしてその鬼の魂を鎮めるということに特化した芸能です。そういう意味では、『鬼滅の刃』を描くには最適の芸能であるとも思います。そして狂言は笑いの芸能でもあるわけですけれども、炭治郎をはじめとする皆の仲間のシーンなどは、笑いに満ちてお送りすることができるのではないかと思っております。とにもかくにも『鬼滅の刃』の人間の闇と希望の部分というものは、この能・狂言によって非常にスタイリッシュに、かつ皆さんのイマジネーションに訴える形で、とはいえ、今までの能・狂言とは違ったテイストでお送りできるかと思います。2022年夏・冬、東京・大阪で公演があります。是非、皆様のご来場をお待ち申し上げております。野村萬斎でした。【公演概要】「能 狂言 『鬼滅の刃』 」原作 :『鬼滅の刃』吾峠呼世晴(集英社ジャンプ コミックス刊)演出・出演:野村萬斎ほか開催:2022年夏(東京)冬(大阪)主催:OFFICE OHTSUKI制作協力:万作の会(C)吾峠呼世晴/集英社・OFFICEOHTSUKI※その他の出演者・配役・チケット発売日などの詳細は、後日改めて発表公式Twitter @kimetsu_nohkyo
2021年12月20日松本潤主演の映画『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』が12月30日(木)に公開される。この度、松本演じる深山のパートナーである、片桐仁演じる明石達也の新場面写真が公開された。99.9%という数字が意味するのは、日本の刑事事件における裁判有罪率。それは日本の司法制度の高い信頼性の証明ともいえる一方、一旦起訴されると検察の考えたストーリーが正しいと鵜呑みにされがち、という大きな落とし穴が。本作はたとえ99.9%有罪が確定している事件でも、最後の「0.1%」まで諦めず、真実を追求する弁護士たちの姿を描いたリーガル・エンタテインメントだ。TBSテレビで2016年、2018年に日曜劇場で放送され、熱烈な支持を集めた松本潤主演の本作がついに待望の映画化を果たす。映画では、超型破りな弁護士・深山(松本潤)、敏腕弁護士・佐田(香川照之)、新ヒロインの新米弁護士・穂乃果(杉咲花)の元に15年前に起きた毒物ワイン事件に関する依頼が舞い込んでくる。その事件には、謎の弁護士・南雲(西島秀俊)とその娘エリ(蒔田彩珠)が関わっていた。深山たちは、事件が起きた村で出会った青年・守(道枝駿佑)の協力を得ながら、事件を徹底的に調べていくことに。しかし、巧妙に仕掛けられた罠によって、事実を追求してきたはずの深山が、まさかの冤罪を生んでしまう。片桐仁は、お笑いコンビ・エレキコミックとのユニット「エレ片」のメンバーとして活動しながら、俳優としてもTVドラマ『ゲゲゲの女房』(2010年)、映画『アイアムアヒーロー』(2016年)、TVドラマ『あなたの番です』(2019年)などで個性的なキャラクターを演じている。さらには粘土造形家としても知られ、11月からは20年の創作活動を記念した「粘土道20周年記念 片桐仁創作大百科展」を実施し、『99.9』ドラマシリーズでは劇中で登場するスマホケースや斑目法律事務所の明石のデスクに置いてある小道具など片桐自ら手作りしたものも登場しており、映画版でも手作りスマホケースを含め片桐のアート作品が登場する。新場面写真は片桐の誕生日を記念したもの。ドラマシリーズでおなじみの、事件の再現を開始する合図である片手を挙げながら「明石、行きまーす!!」と叫んでいるシーンと、事件の再現をしているのか岩場で鉄パイプを持ちながら忍び寄るシーンの2枚だ。『99.9』といえば徹底的に事実を追求するために深山や明石ら斑目法律事務所の面々が行う、事件の完全再現が見どころのひとつでもあるが、今回はどんな事件の再現をしているのか興味をそそられる。再現シーンでは深山に無茶ぶりを振られながら、それに応え続けてきた明石だが、今回の映画ではどんな無理難題が押し付けられるのだろうか。片桐は「撮影は3年振りなので、最初はうまく役に入り込めるのか不安な部分もありました。しかし、現場に入ると顔なじみのスタッフや演者さんらがいて、素晴らしいチームの元に戻ってこれたと思い、撮影を無事乗り切れました」と撮影を振り返っている。『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』12月30日(木)より公開
2021年11月27日お笑い芸人、俳優、彫刻家と多彩な活動で知られ、本サイトの連載も好評な片桐仁。彼の展覧会『粘土道 20周年記念 片桐仁創作大百科展』が東京ドームシティ Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)で12月19日(日)まで開催中されている。片桐が、粘土作品を本格的に制作するきっかけとなったのは、1999年にスタートした「粘土道」の雑誌連載。本展では、日用品や電化製品、文房具などに粘土を盛る、という手法で20年以上にわたって制作を続けてきた粘土作品のほか、学生時代に描いた絵画や、テレビブロスの連載で描いたイラスト原画など約380点が展示されている。展示風景より《俺ハンテープ台》 1999年展覧会に先駆けて行われたプレス内覧会には片桐も登場。数々の作品を作ってきた片桐が印象に残っている作品の一つが「粘土道」第一回で制作した作品《俺ハンテープ台》。制作から20年以上が経過し、指先がボロボロになってしまったため、右手を作り直したという。「右手と左手の違いを見てください。相当上手になりました」と片桐。《鈴カメレオン》2018年《鈴カメレオン》は、三重県鈴鹿市で開催された個展に合わせて制作した作品。「ご当地作品を作ると、たいていがダジャレになってしまいます。この作品はタンバリンと鈴を組み合わせてカメレオンにしました」そのほかにも、縄文土器をモチーフにした作品や、動植物、クリーチャーなどさまざまな形をした粘土作品が会場内を埋め尽くされ、その全てに片桐自身による作品解説が添えられている。《合掌土偶2》2011年左《鯛Phone5》 右《カエルちゃん2011》そして、会場奥には片桐が「本人史上最大」と語る粘土作品《公園魔》が展示されている。本作は故郷である埼玉県宮代町にあるタコ型の滑り台をモチーフにしたもの。制作が間に合わず、家族や宮代町の町長なども手伝いに駆けつけたという。また、制作にあたりクラウドファンディングで674人から支援を集めている。《公園魔》2021年後ろに設置された階段から顔を出せるこのほかにも、会場内には片桐家のリビングを再現したコーナーや、小学生から高校3年生までに描いた絵画作品、テレビブロスの連載のために描かれたイラストなど、片桐仁が制作したほぼすべての作品が展示されている。「実家の壁から剥がして持ってきた学生時代の作品も展示しています。よく見ると隅に穴が空いているのがわかりますよ」と片桐。片桐家リビング片桐仁の学生時代の作品テレビブロスの直筆イラストの数々また、会場には実際に粘土で作品を作れるワークショップコーナーも開設。粘土に興味を持ったら、すぐに制作に取りかかれるようになっている。さらには、トータス松本、大宮エリー、野生爆弾くっきー!、竹谷隆之、横山宏、デハラユキノリ、せなすけ、という各界のアーティスト7名とのコラボ作品も展示され、一部はチャリティーオークションも行われる。お笑い、俳優業と並行し、20年以上にわたって制作を続けた片桐仁の歩みと、驚くほどの精巧な粘土の世界を、この機会にぜひ一度肉眼で見ておこう。構成・文:浦島茂世【開催情報】『粘土道 20周年記念 片桐仁創作大百科展』2021年11月20日(土)~12月19日(日)、Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)にて開催。
2021年11月24日芸人・俳優のみならず、彫刻家としても活躍する片桐仁の創作活動20周年を記念し、東京ドームシティの「Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)」にて11月20日(土)〜12月19日(日)の期間、『粘土道20周年記念 片桐仁創作大百科展』が開催されることが決定した。片桐は、1999年「ヤングマガジンアッパーズ」の連載スタートをきっかけに、“文房具や日用品、電化製品など、あらゆるものに粘土を盛る”をコンセプトに、20年以上にわたり粘土作品を作り続けきた。2015年から4年間、全国のイオンモールで開催された不条理アート粘土作品展「ギリ展」では累計約8万人を動員したほか、2019年6月には自身初の海外での個展「技力展台湾(ぎりてんたいわん)」を実現。オリジナリティ溢れる発想力や細部までこだわったクオリティの高さなどが評価された。また、映画・舞台・ドラマで使用する小道具の制作や、企業とのコラボ作品・デザイン提供など、粘土作品に限らず様々な創作活動も行っている。そんな片桐の集大成であり、過去最大規模となる本展覧会は新型コロナウイルス感染症拡大に伴う影響を考慮し、2020年3月下旬からの開催が中止となっていたが、新会期の開催日程が決定。粘土道としてこれまでに発表された粘土作品をはじめ、初公開となる学生時代に描いた絵画や、「TVブロス」の連載で描いてきたイラスト、取材先で制作した作品を展示するなど、片桐の20年以上にわたる創作活動の全てを網羅する。さらに、前会期中止後にWEBメディア「THAT IS GOOD」内で制作した新作粘土作品や、片桐仁のYouTubeチャンネル「ギリちゃんねる」で作った作品、動画内にたびたび登場する片桐家リビング再現コーナーなどが新たに追加展示されるほか、クラウドファンディングによる本展のランドマークとなる「片桐仁的公園(仮)」を制作。なお、チケット発売は2021年10月下旬頃を予定している。<展覧会によせて 片桐仁コメント>2020 年の春に中止となった『粘土道20 周年記念 片桐仁創作大百科展』がついに開催されることになりました!僕がこの22年間で制作した、粘土作品やイラスト、企業や番組とのコラボ作品、また家族とYouTubeで作った作品など、ほぼ全てを網羅する僕の回顧展になっています。さらに会場で作れるワークショップもあるので、モノづくりの楽しさを知るキッカケにもなればいいなと思います。大人から子供まで楽しめる展覧会になっていると思うので、皆様是非いらしてください!【開催概要】『粘土道20周年記念 片桐仁創作大百科展』期間:11月20日(土)〜12月19日(日) ※開催期間中無休時間:11:00~19:00 ※最終入館は閉館の30分前まで場 所:Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)チケット発売:2021年10月下旬頃を予定。詳細は決まり次第お知らせします。<主な内容>1. アーティスト片桐仁22年の創作活動年表2. 不条理アート粘土作品3. 初公開・学生時代に描いた絵画4. 撮り下ろし片桐仁シアター5. 「テレビブロス」連載イラスト原画「おしえて何故ならしりたがりだから」6. 舞台、映画、ドラマ、C M などに使うため制作した作品たち7. 「ギリちゃんねる」片桐家みんなで作った作品・片桐家リビング再現コーナー8. クラウドファンディングによるランドマーク作品「片桐仁的公園(仮)」9. 常設ワークショップ主催:東京ドーム / 協力:トゥインクル・コーポレーション、大日本印刷、東京ニュース通信社、we+ inc.企画:zaigoo inc. / 協賛:パジコ写真:大坪尚人(講談社)展覧会公式ホームページ: お問い合わせ先は「東京ドームシティ わくわくダイヤル(03-5800-9999)」まで★クラウドファンディングも実施!タイトル:『粘土道20周年記念 片桐仁創作大百科展』会場内に「片桐仁的公園(仮)」をつくりたい!展覧会のランドマークとなる「片桐仁的公園(仮)」の制作に向けて、クラウドファンディングにて9月17日(金)より支援の募集を開始。前会期では片桐仁と来場者が一緒に公園を作る予定だったが、今会期ではファンから支援を募り、片桐一人で作り上げることを決意。“粘土道20周年という節目に、過去最大の作品「片桐仁的公園(仮)」を作りたいんです!”詳細は下記のウェブサイトをご覧ください。実施期間:2021年9月17日(金)12:00~10月17日(日)23:59詳細・応募先ウェブサイト:
2021年09月17日俳優の片桐はいりさんが、2021年9月からテレビ東京でスタートする新ドラマ『東京放置食堂』で連続ドラマ初主演を果たすことが分かりました。テレ東新ドラマ『東京放置食堂』あらすじ太平洋に浮かぶ島『大島』を舞台に、さまざまな人間模様や島グルメが色濃く描かれている同作。片桐はいりさんは、元裁判官の主人公・真野日出子を演じます。また、日出子が大島で出会う、『風待屋』を営む寡黙な若い店主・小宮山渚を、若手俳優の工藤綾乃さんが、さらに島民には、与座よしあきさん、松川尚瑠輝さん、梅垣義明さんと、個性豊かな出演陣が集結。自然豊かな大島の魅力的な島グルメとカルチャー、そこで繰り広げられる人間模様は、忙しく過ごす現代人の心に優しく染みわたるはずです。『東京放置食堂』主演・片桐はいりコメントひょんなことから裁判官を辞めて、伊豆大島の食堂に流れついた夜ドラヒロインに任命されました。ちょっとお節介で昔かたぎの説教ずき。自分もさまよい中なのに、ちょっといいことをいったりします。ほったらかしの魅力があふれた大島で、島の仲間やびっくりするようなゲストの方々とすったもんだをくりひろげます。週の半ばの真夜中にほんのひと時、都内にある最果て島にご一緒できれば幸いです。『東京放置食堂』主題歌には(元)現役女子高生あたしさらに、同作の主題歌に、若手アーティスト『(元)現役女子高生あたし』の『碧の宵』に決定したことも発表されました。10代を中心に人気急上昇中の若手クリエイターでもある『(元)現役女子高生あたし』。ドラマ主題歌を手掛けるのは、『東京放置食堂』が初です。『(元)現役女子高生あたし』コメント普段はインターネットでカバー曲を配信していたのですがまさか私の歌がテレビに乗るとは思っていませんでした…!これを機に活動の幅が広がれば嬉しいなと思います。海や島どこか懐かしい情景を思い浮かべながら歌いました。私もみなさんと一緒にドラマを見るのが楽しみです!ぜひ主題歌にも注目して見ていただけると嬉しいです!個性豊かなキャストが集結した『東京放置食堂』は、2021年9月15日から『水ドラ 25』の枠で放送スタートです。[文・構成/grape編集部]
2021年09月11日片桐はいり主演ドラマ「東京放置食堂」の放送が決定した。監督は、「ムショぼけ」の放送も控えるアベラヒデノブが務める。人を裁くことに疲れて東京を出た元裁判官・真野日出子がやってきたのは、東京から120キロ南の太平洋に位置する大島。そこで日出子は、島で生まれ育った小宮山渚と出会い、ひょんなことから、渚が祖父から受け継いだ居酒屋「風待屋」を手伝うことに。そしていつからか、そこに人生に悩みを抱える客が顔を出すようになる――。本作は、“東京アイランド”とも呼ばれる大島を舞台とした、大自然に溢れたこの場所だからこそ育まれる魅力的な人間模様と島グルメが色濃く描かれていく。今回、連続ドラマ初主演となる片桐さんが演じるのは、東京生まれ・東京育ち、数多くの被告人を裁き更生させてきた、曲がったことが大嫌いな初志貫徹の元裁判官の主人公・真野日出子。人を裁くことに疲れてしまった日出子は、退官を決意し、大島へ向かい、彼女の第2の物語の扉が開かれる。片桐さんは「ちょっとお節介で昔かたぎの説教ずき。自分もさまよい中なのに、ちょっと良いこと言ったりします」とキャラクターを説明し、「ほったらかしの魅力があふれた大島で、島の仲間やびっくりするようなゲストの方々とすったもんだをくりひろげます。週の半ばの真夜中にほんのひと時、都内にある最果て島にご一緒できれば幸いです」とコメントしている。そのほか島民キャストとして、日出子が大島で出会い、共に「風待屋」を営んでいく寡黙な若い店主・小宮山渚を、「死役所」「歩くひと」の工藤綾乃。与座よしあき、松川尚瑠輝、梅垣義明も参加する。「東京放置食堂」は9月15日(水)深夜1時10分~テレビ東京ほかにて放送。地上波放送終了後ひかりTVで配信。(cinemacafe.net)
2021年08月27日野村萬斎による狂言の舞台、『狂言劇場その九』が、6月18日より開幕した。この度、野村萬斎の開幕コメントと舞台写真が公開された。野村萬斎芸術監督により、古典芸能という枠にとどまらず「“舞台芸術=パフォーミングアーツ”としての狂言」というコンセプトに基づき、2004年にスタートしたシリーズ「狂言劇場」。その9回目となる今回は、狂言劇場に初登場となる古典狂言『武悪』『舟渡聟』に加え、『法螺侍』と『鮎』という現代狂言2作品をABのプログラムに分けて、あらたな配役、あらたな演出によって世田谷パブリックシアターで上演されている。野村萬斎の開幕コメントは以下の通り。野村萬斎(総合演出・出演)開幕コメント●Aプログラム『武悪』は劇場で上演したことで、作品のもつドラマ性がよりはっきりしたのではないでしょうか。一人ひとりのキャラクターの浮き上がり方や対峙する役者の緊張感が際立ち、よりスリリングな人間ドラマとなりました。常々ドラマとは“生きることを考えること”だと言っていますが、今回の舞台セットを含めた演出でも、“生と死”、“生の地続きに死があること”が見えてくるのではないかと思います。『法螺侍』は(洞田助右衛門は野村万作から野村萬斎へ、太郎冠者は野村萬斎から野村裕基へと)代替わりして、パワフルな作品へと“アップデート”しました。シェイクスピアと狂言のもつ古典的な手法はそのままでも、劇場で演じることで現代性を獲得するという不思議さは、まさに役者によって作品がアップデートされるからだと実感しています。新旧の時空の超え方と東西の文化の越え方を是非目撃していただきたいです。●Bプログラム『舟渡聟』は狂言の名作ですが、舞台後方に琵琶湖の風景を出現させたことで、雄大な世界の中で頑張って生きていく人間を描きました。この作品では最年長(野村万作・90歳)と最年少(野村裕基・21歳)が船頭と聟を演じていますので、今回の“狂言三代”ならではの面白みを感じていただければと思います。『鮎』は、劇場という現代的な空間へ移ったことで、原作の小説から感じた“都会と田舎論”を、より具体的且つ象徴的に描くことができ、これもある種の“アップデート”ができたのではないかと思います。狂言の衣装を着て世田谷パブリックシアターという現代の劇場に立つことで、古典と現代が地続きになっていることを自分でも感じることができました。コロナ禍の現在、都会はある意味抑圧された場所、抑圧されればされるほど魅力的に感じる“毒”のような場所と捉え、非常に複雑な我々の現状を背負いながら、いま『鮎』を上演する意義を感じています。“読後感”のようなものを感じてもらえたなら、現代劇の劇場での狂言の在り方として、ひとつの手ごたえになると思っています。また、6月26日の公演終演後にポストトークの開催が決定した。6月26日(土)12:00 Aプログラム『武悪』 / 『法螺侍』出演:野村萬斎、野村太一郎、高野和憲、中村修一、内藤連、野村裕基6月26日(土)17:00 Bプログラム『舟渡聟』 / 『鮎』※手話通訳あり出演:野村萬斎、石田幸雄、深田博治、野村裕基※各回の終演後にポストトーク実施。開催回のチケットをお持ちの方が参加可能。「狂言劇場その九 『武悪』『法螺侍』 / 『舟渡聟』『鮎』6月18日(金)〜6月27日(日) 世田谷パブリックシアター総合演出:野村萬斎出演:野村万作 野村萬斎 野村裕基石田幸雄深田博治 高野和憲 月崎晴夫 野村太一郎岡聡史 中村修一 内藤連 飯田豪 石田淡朗会場:世田谷パブリックシアター料金(全席指定・税込):一般S席8,500円(1・2階) / A席6,500円(3階)ほか各種割引ありお問い合わせ:世田谷パブリックシアターチケットセンター03-5432-1515(10:00~19:00)
2021年06月21日「ノムさんを私にください!」野村萬斎(55)に初めて会う前、そんなせりふを言って、萬斎の長女で昨春TBSに入社した野村彩也子アナ(23)を笑わせた尾上松也(36)。4月2日放送の『ぴったんこカン・カン』(TBS系)の一幕だ。バラエティ番組だから……ではなく、松也の思いは本気だという。「実はカメラの回っていないところで松也さんから彩也子さんに声をかけてLINEも交換済みと聞いています。“本当に交際を申し込むなら、まずはノムさんよりも萬斎さんに好かれなくては”と彩也子さんの目の前でスタッフに真剣に話していました」(番組関係者)松也と野村アナとの交流は昨年11月に放送された同番組内の企画「尾上松也の春夏秋冬ウマい店」から。MCを担当した松也のアシスタントが野村アナだった。「ニックネームがないという野村アナに、松也さんは『ノムさん』と命名。野村家では父親の萬斎さんと順番を合わせておかずを食べなければならないという厳格さの一例を聞き、松也さんも心から驚いていました」(TBS関係者)そんな松也が今春に萬斎と初共演。しかも、萬斎の自宅を訪ねる設定だった。「私、実家に男性を紹介したことがないんですよね」野村アナが松也に打ち明けると、「実家に連れていかれる初めての男ってわけだね……」松也も緊張を隠さなかった。「いざ萬斎さんが姿を現すと、松也さんは『初めまして……』と消え入るような声で挨拶。緊張はピークに達していました」(前出・TBS関係者)■「松也の母も妹も彼女との結婚を望んでいる」松也の家族も人間国宝一家である彼女との結婚を心から望んでいると話すのは、後援会関係者だ。「若旦那(松也)と野村アナとの縁組が本当に実現したら、後援会としてはこの上ない喜びです。若旦那は20歳でお父様を亡くして以来、16年間、後ろ盾なしに頑張ってきました。自主公演『挑む』を立ち上げ、今夏で10回目。これで最後と発表したのは、今後はもうワンランク上のステージを目指すということ。若旦那もすでにアラフォー。お母さまも妹さんも“結婚相手を真剣に見つけてほしい”と願っています。人間国宝を父に持つ野村萬斎さん一家との縁故ができれば、音羽屋にとって、まさに“理想の結婚相手”といえるでしょう」松也の父・尾上松助(享年59)は、先代の尾上松緑の弟子。松也は5歳で舞台デビューを飾ってはいるが、父親亡き後は自分が家長となり、20歳で父の3人の弟子の面倒まで見なければならなくなってしまった。松也自身、こんな苦悩を告白している。《僕は、家柄に関してコンプレックスというのがあって、楽屋にご自分の先祖の写真を飾っていらっしゃるのを見ると、すごく羨ましくもあり、嫉妬もありました》(『婦人公論』’21年2月24日号)一方の野村家は、狂言の名家として知られている。「一般的に伝統芸能のなかでも、武家社会で発展した狂言と、大衆演劇として発展した歌舞伎とでは、250年ほど歴史が古い狂言のほうが格式が高いといわれています。萬斎さんは長男に対しては師弟関係になるため、幼少期から厳しく育て、家でも敬語で会話。でも、彩也子さんのことは目に入れても痛くないほど溺愛しています。学生時代はねだられるとついつい買ってしまったり、留学したいという彼女の意思を尊重するなど、やりたいことはすべてやらせてきたそうです」(テレビ局関係者)■萬斎がいちばん気をもむ長女の“人間関係”狂言の舞台に立つことができない長女が自ら選んだアナウンサー職。萬斎は、彼女が出演する『あさチャン!』(TBS系)も早起きして毎朝見ているそうだ。「仕事で見られないときは録画してチェックしているそうです。毎日LINEで感想を送り、発声やイントネーションに細かくアドバイスしているそうです」(前出・テレビ局関係者)そんな萬斎がいちばん気をもんでいるのが、長女の“人間関係”。「家を出て一人暮らしを始めるようになった大学生時代は、夜11時には必ず自分に電話するように伝えていたそうです。やはり“悪い虫がつく”ことを懸念しているんでしょう。“変な男にはひっかからないように”と口酸っぱく言われて育ったそうです」(別のテレビ局関係者)萬斎も、長女と共演中の松也のことを気にはしているという。「野村アナがスタッフに『父から“松也さんとの仕事はどうだったか”と聞かれます』と話していたそうです」(前出・TBS関係者)4月の共演番組で、萬斎は最後に野村アナに対し、「まず自立をちゃんとする。一人で生きていける力を身に付けてほしい。そのうえでお互いに尊敬し合えるよいパートナーと巡り合えれば幸せだろうな」とメッセージを送った。共演者・松也には「末永くよろしくお願いします」と語っていたが……。■萬斎にとって、松也は長女の結婚相手対象外!?「本音を言えば、萬斎さんは現状、野村アナの交際相手として、松也さんは対象外だと考えていると思います」(前出・テレビ局関係者)その理由は――。「芸事を突き詰めてきた萬斎さんだからこそ、私生活が派手で“女遊びは芸のこやし”という考え方を持つ歌舞伎役者を認めていないところはあると思います。特に前田敦子さん、瀧本美織さんなど有名人と浮き名を流した松也さんとの交際をすんなりOKするとは到底思えません」(前出・テレビ局関係者)長女の未来を誰よりも願う萬斎には、松也は“戦慄の交際相手”のようだが、前出のTBS関係者は2人の今後に期待している。「松也さんが野村アナをとても気に入ってアタックしているのは間違いないでしょう。楽しい番組を作り上げていく過程で、弊局での新垣さんと星野さんのように“共演を機に結婚”はありえること。温かく見守っていく所存です」(前出・TBS関係者)また“電撃婚”カップルが誕生する日は来るのだろうか――。
2021年05月25日エレキコミックのやついいちろうさん、今立進さんと、片桐仁さんのユニット「エレ片」によるTBSラジオの新番組『エレ片のケツビ!』。15年放送してきた『JUNKサタデー・エレ片のコント太郎』が生まれ変わり、4月から装い新たにスタート。同時に開始した完全新録の番組Podcastは、初回から総合ランキング1位を獲得し、今一番ホットな番組として注目を集めている。そこで、パワーアップした新番組の魅力を聞くべく、3人を直撃。片桐:『コント太郎』の最終回から間隔を空けずに始まった新番組ですが、音楽やコーナーも全て変わったので、新鮮味がありましたね。やつい:番組名のケツビは、“尻に火をつける”という意味で、心機一転、ヤル気に満ち溢れています。今回、番組用のビジュアル写真やポスターも自分たちで作ったんです。今立:ラジオなのに衣装がありますからね。3人色違いで、僕はエレ片のヒロインとして、このピンクを着こなせるようになりたい。やつい:…。僕は赤。燃えているけれど、炎の中では温度が低いから冷静に番組を回していく感じ?片桐:僕はイエローだけど、なんだろう、ドジ役とか?今立:面白キャラ。戦隊系でもイエローって、そういう役回りだよね。やつい:トリックスター的な感じで、いろんな一面を見せていきたいよね。――片桐さんの新しい相方を探し、キングオブコントに出場する「KOC決勝への道」も始まった。やつい:今年から即席ユニットの出場が解禁されたことで生まれた企画です。ラジオに相方候補を呼んで、リスナーからもネタを募集するんです。片桐:相当なプレッシャーですよ。誰かとふたりでお客さんの前に立ってコントするなんて、10年以上やってないから、めちゃくちゃ怖い。今立:でも絶対に注目を浴びるよね。やつい:バズってシェアしてウェーブしたくなる目玉企画ですから、期待してほしい。マジで優勝候補。片桐:いやいや…。――読者に向けて『エレ片のケツビ!』をアピールしてください。今立:うーん、まぁananが推してくれているから聴いてっていうのが、読者には一番響くかな?radikoができてラジオも聴きやすくなったし、Podcastなら遡って聴けるし、6月には、ラジオ15年の集大成となるオフィシャルブックの発売も決定したし。やつい:それだけ愛されている番組ってことだから、本はみんなに愛される大きな墓みたいな感じ?墓参り感覚で読んでほしいよね。片桐:ラジオは1時間になって、今まで以上に聴きやすくなったと思う。まぁ結局話していることは、くだらないことばかりで、anan世代に響くかわからないけれど…。でも学生時代とかって夜中になんでもないことを友達とただただしゃべっているだけで楽しかったじゃないですか。それを45~47歳の3人のおじさんたちがやっているという奇跡を体感していただき、単純におもしろがってもらえたらうれしいです。今立:土曜の深夜だしね。週末は家で過ごしている人とかにね。やつい:週末の夜もうちらがいるから寂しくない。ラジオはブルーライトも出ないから、目にも優しいし、安眠効果もある。寝る前に、『エレ片のケツビ!』いかがでしょうか。3人が軽妙なトークを繰り広げる『エレ片のケツビ!』は毎週土曜25時~TBSラジオで放送中。同番組Podcastは毎週月曜配信。オフィシャルブック『ありがとうエレ片のコント太郎 完全読本(仮)』(PARCO出版)は6月30日発売予定。写真左から、やつい いちろう1974年11月15日生まれ、三重県出身。お笑いコンビ「エレキコミック」のボケ担当。今年10周年となる「やついフェス2021」は、6月19・20日に開催決定。片桐 仁1973年11月27日生まれ、埼玉県出身。コントグループ「ラーメンズ」でデビュー。俳優、声優、彫刻家など、さまざまな顔を持つ。YouTubeで「ギリちゃんねる【片桐仁公式】」を配信中。今立 進1975年9月27日生まれ、東京都出身。お笑いコンビ「エレキコミック」のツッコミ担当。観る・聴く・読む全部入りのハイブリッドメールマガジン「エレマガ。」は、ほぼ毎週月曜に配信。※『anan』2021年5月19日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)インタビュー、文・鈴木恵美(by anan編集部)
2021年05月18日6月18日(金)より東京・世田谷パブリックシアターにて上演される「狂言劇場 その九」の公演詳細が決定。合わせてビジュアルが公開となった。芸術監督・野村萬斎により、古典芸能という枠にとどまらず「“舞台芸術=パフォーミングアーツ”としての狂言」というコンセプトに基づき、2004年にスタートしたシリーズ「狂言劇場」。その第9弾となる今回は、初登場となる古典狂言『武悪』『舟渡聟』に加え、『法螺侍』と『鮎』という現代狂言2作品が、あらたな配役、あらたな演出で披露する。『法螺侍』では、これまで野村万作が演じてきた洞田助右衛門に野村萬斎が、野村萬斎が演じてきた太郎冠者に野村裕基が、それぞれ初めて挑戦。また、文学と狂言の出会いとも言える、作家・池澤夏樹が初めて書き下ろした狂言『鮎』の上演にも期待してほしい。「狂言劇場 その九」は6月18日(金)~6月27日(日)に世田谷パブリックシアターで開催。チケットの一般発売は5月16日(日)より開始となる。■野村萬斎(総合演出・出演)狂言劇場は、650年ほどの歴史がある伝統芸術の一つである狂言を、舞台芸術(パフォーミングアーツ)として捉え直し、みなさんに楽しんでいただくという企画です。今回は二つの新作の狂言『法螺侍』と『鮎』が軸となります。それぞれ土台となる原作がありますが、それを狂言というやり方で料理するとどういうことになるのか。狂言ならではの楽しさでお届けしますので、「やっぱり狂言って普通の演劇よりぶっ飛んでるなあ」と思っていただけると思います。そして狂言がいかに一つの演劇であり舞台芸術であるか認識していただけると思います。日本で長らく受け継がれてきた舞台芸術たる狂言にはいろんな知恵があり、常にアップデートを繰り返し、他の舞台芸術と同じところもあれば違うところもある。たくさんの刺激を受け取っていただければ幸いに存じます。【公演詳細】「狂言劇場 その九『武悪』『法螺侍』 / 『舟渡聟』『鮎』」総合演出:野村萬斎出演:野村万作 野村萬斎 野村裕基石田幸雄深田博治 高野和憲 月崎晴夫 野村太一郎岡聡史 中村修一 内藤連 飯田豪 石田淡朗日程:6月18日(金)~6月27日(日)会場:世田谷パブリックシアターチケット一般発売開始:5月16日(日)チケット料金:一般 S席 8,500円(1・2階) / A席 6,500円(3階)U24・高校生以下 S席 4,250円 / A席 3,250円 ほか各種割引あり<チケット取扱い>・世田谷パブリックシアターチケットセンター 03-5432-1515(10:00〜19:00)・世田谷パブリックシアターオンラインチケット: お問合せ」世田谷パブリックシアターチケットセンター 03-5432-1515(10:00〜19:00)主催:公益財団法人せたがや文化財団 / 企画制作:世田谷パブリックシアター後援:世田谷区 / 制作協力:万作の会 国立能楽堂
2021年04月15日3月30日(火)今夜放送の映画『七つの会議』より、主演の野村萬斎から特別メッセージが到着した。地上波ゴールデン初放送となる本作は、「陸王」「下町ロケット」「半沢直樹」シリーズなどで知られ、企業の矛盾と働く人々の葛藤や絆など身近な視点を題材に、痛快でありながらエンターテインメントとミステリーが絶妙に融合した小説を生み続ける池井戸潤の同名小説が原作。萬斎さんが、捉えどころのない自由奔放な顔と信念を貫く強い心を併せ持つ主人公・八角民夫を演じたほか、香川照之、及川光博、片岡愛之助、吉田羊、土屋太鳳、小泉孝太郎、溝端淳平と豪華キャストが集結し、2019年に映画化。21.6億円の大ヒットを記録した。今夜の放送を記念して萬斎さんは「原作・池井戸潤、監督・福澤克雄という『半沢直樹』のタッグの映画ですから、去年の大旋風から半沢ロス続きの方には、おなじみの役者さんたちの違うストーリーでの活躍ぶりをぜひ、ご覧いただきたいです」とメッセージを寄せ、「新年度を前に、ぜひとも、この映画を見て活力をもっていただければと思います」とコメントしている。映画『七つの会議』は3月30日(火)20時57分~TBSにて放送。(cinemacafe.net)■関連作品:七つの会議 2019年2月1日より全国東宝系にて公開©2019映画「七つの会議」製作委員会
2021年03月30日舞台『子午線の祀り』が、2月21日より開幕。野村萬斎、成河、河原崎國太郎、吉見一豊、村田雄浩、若村麻由美の初日コメント、および舞台写真が公開された。『子午線の祀り』は、木下順二が『平家物語』を基に“天”の視点から人間たちの葛藤を描き、平知盛や源義経をはじめとする源平合戦にかかわった登場人物たちを躍動感をもって浮き彫りにし、心理描写も巧みな壮大な歴史絵巻に仕立て上げた戯曲。日本語の“語り”の美しさと荘厳な響きを引き出す群読という独特な朗誦スタイルを随所に用い、演劇史に確固たる地位を築いてきた作品として広く知られてきた。その戯曲を受けて宇野重吉、観世栄夫、木下順二らの演出による初演が1979年。能・狂言、歌舞伎、現代演劇で活躍する俳優、スタッフがジャンルを越えて創り上げ、高く評価された。その後、幾たびもの上演を経て、この伝説的な舞台が、野村萬斎の新演出により世田谷パブリックシアターで上演されたのが、3年前の2017年のこと。世田谷パブリックシアターとKAAT神奈川芸術劇場の共同制作となる今回は、2017年版をベースにした新演出で、野村萬斎が再び作品を立ち上げる。キャストには、野村萬斎、成河、河原崎國太郎、吉見一豊、村田雄浩、若村麻由美らが名を連ねた。初日公演を終えて寄せられたコメントは下記の通り。野村萬斎コメント「子午線の祀り」という戯曲そのものが持つ宇宙観を生かしながらも、より凝縮した“ドラマ”になった。そんな手ごたえを感じています。シェイクスピアは「ハムレット」の中で、「演劇は自然(時世)を映す」と書きました。人間があがきながらも一生懸命生き、活路を見出そうという姿が、このコロナ禍という非常事態下においてこそ、より際立ち、新しい「子午線の祀り」を作り上げることができたと思います。大きな歴史の流れの中で、一人の人生は小さな物かもしれないけれど、すっくと力強く立っている。そう実感していただく機会になればと思います。喜びも悲しみも、人々が一体となって共有するのはテレビやリモートではできない、劇場ならではのこと。木下順二さんの戯曲が持つ言葉の豊かさと、皆さんの想像力によって広がる世界観で、演劇はすごいなと感じさせる作品です。「子午線の祀り」で、皆さんの演劇ライフを復活させられたら。そう願っています。成河コメントやはり巨大な戯曲なので、簡単には越えられない山に全員でタックルして、立ち向かっているという感じですね。とにかく手強いスケールの大きさです。これからツアーにも行きますが、それぞれの土地によってお客様の空気感は違うだろうと思います。色んなところで色んな人たちに観ていただいて、そこでまた鍛えられて、その上で検証すべきところがまだまだ詰まっている戯曲です。この戯曲は、初めての方には必ずしもとっつきやすいものではないかもしれませんが、日本語の魅力を再認識することができると思うので、現代人として、一緒に立ち向かってほしいなと思います。河原崎國太郎コメントこういう状況の中での初日でしたが、観たいと思って来てくださったお客様の熱気を感じました。無事に終えてホッとしています。2021年版の「子午線の祀り」は日々進化・進歩していくような作品だと思います。もちろん初日に完成を目指して稽古してきましたが、そこから更に積み重なっていくものだと思います。ツアーに行く先々で少しずつ進化していく作品になるはずです。期待して観ていただければ嬉しいですね。我々も「地域の皆様へ」という想いも含めて伺うつもりです。皆様の明日の活力になるような舞台をこれからもお届けしていきますので、存分にお楽しみください。吉見一豊コメント木下順二さんの作品に出演させていただくのは初めてです。その中でももはや伝説の作品とも言える「子午線の祀り」に出演できたことを、とても光栄に感じています。40年以上前に創られた実験的な作品ですが、当時と比べ演劇界におけるイデオロギーが無くなった現代においても古くならない、実にエネルギッシュな作品。「平家物語」がベースではありますが、真面目になりすぎないよう、良い意味で戯曲との距離感を保ちながら挑んでいきたいと思います。また、私にとってはコロナ禍となってから初のツアー公演でもあります。全国の皆様にこの作品のエネルギーをお伝えできるよう、心して務めたいと思います。村田雄浩コメントようやく初日を迎え「辿り着いた」という気持ちです。再演で内容自体は変わらないけれど、このご時世で変更した部分やセットも前とは全然違っているので、初日は初日で1つの完成した作品をお見せしましたが、これからももっと色々なことができると思っています。萬斎さんもきっとこれで満足はしていないでしょうし(笑)、これからどういう風になるか。会場によっては空間の使い方も変わって、よりぎゅっと凝縮された見え方になると思います。そういう意味でも、これから日に日に期待していっていただきたいです。1回でなく、もしよろしければ2回3回観ていただけると、違うものが観られると思いますので、お待ちしております。若村麻由美コメントまず、スタッフキャスト全員揃って初日を迎えられ感無量です。感染症予防対策にしっかりとご協力くださったお客様方がとても温かいカーテンコールをくださり、マスクの下の笑顔が見えた気がしました。劇場に共にいる喜びを分かち合い一期一会のタイムトラベルを千穐楽迄果たします。「子午線の祀り」は源平合戦ですが、親子や兄弟の話でもありグッと身近に迫るものがあります。知盛は息子を見殺しに逃げた自分を許せず、全ては運命だったのかと影身に問い続けます。影身とはプラトニックラブですが、影身が殺された後は、知盛の心の声となります。非情の相を見極めよと伝える影身の言葉が、2021年の皆様にどのように聞こえるのかとても興味深いです。公演情報『子午線の祀り』作:木下順二演出:野村萬斎音楽:武満徹出演:野村萬斎 / 成河 / 河原崎國太郎 /吉見一豊 / 村田雄浩 / 若村麻由美 /星智也 / 月崎晴夫 / 金子あい時田光洋 / 松浦海之介岩崎正寛 / 浦野真介 / 神保良介武田桂 / 遠山悠介 / 森永友基【神奈川公演】2021年2月21日(日)~2月27日(土)会場:KAAT神奈川芸術劇場 ホール【名古屋公演】2021年3月3日(水)・4日(木)会場:日本特殊陶業市民会館ビレッジホール【久留米公演】2021年3月7日(日)・8日(月)久留米シティプラザザ・グランドホール【兵庫公演】2021年3月13日(土)・14日(日)会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール【東京公演】2021年3月19日(金)~3月30日(火)会場:世田谷パブリックシアター
2021年02月24日