両親の自殺を手助けしたとして自殺ほう助罪で起訴されていた市川猿之助(本名:喜熨斗孝彦)被告(47)。11月17日、東京地裁は猿之助被告に対し、懲役3年・執行猶予5年の有罪判決を下した。だが執行猶予付きの判決が出たことに対し、ネット上では冷ややかな反応も上がっている。今年5月、週刊誌による自身のパワハラ・セクハラ報道がきっかけとなり自死を決意したという猿之助被告。両親に伝えると、母の延子さん(享年75)は「私たちも逝く」、父の段四郎さん(享年76)は「うん」と応じたと供述。検察側は、自殺の意思は猿之助被告によって誘発されたと主張していた。両親に向精神薬を溶かした水を飲ませた後、顔をビニール袋で覆ったという猿之助被告。自身もまた、意識がもうろうとした状態で見つかった。裁判中、歌舞伎への思いを尋ねられると「幼いころから自分は歌舞伎だけ。歌舞伎が自分の存在そのものです」と答えていたという猿之助被告。「許されるのであれば歌舞伎にかかわり、舞台にも立ちたい。歌舞伎をすることで償っていきたい」とも語っていた。「そもそものきっかけは自身のセクハラやパワハラに関する報道。また裁判中に歌舞伎界へ復帰したいと意欲を示したことに対し、違和感を持つ人も少なくありませんでした。そんななかで執行猶予が付いたため、さらに反感を買ってしまったようです。自殺ほう助とはいえ、二人が亡くなっていますからね。量刑の妥当性という議論とは別に、執行猶予が付いたこと自体に後味の悪さを感じた人も多かったようです。結果、猿之助さんの今後にも暗雲が立ち込めることになりそうです。というのも同じく伝統芸能の世界に身を置く落語家・立川志らく(60)さんが《歌舞伎に復帰出来るかどうかは歌舞伎ファンと歌舞伎の関係者が決める事》と自身のSNSに投稿していたように、復帰するなら世間の反応やファンからの支持が重要になってきますからね。トッププレイヤーとしてファンも多かった猿之助被告。ただでさえ復帰はいばらの道ですが、今回の判決に共感が得られていない以上はさらに難しいものになるでしょう」(舞台関係者)判決の報道に対し、SNS上でこのような声が寄せられていた。《猿之助の顔はもう見たくないし、舞台復帰したとしても見にいく人いるの?》《親をあのようにしておいてこの判決は甘くないですか?今後舞台に戻って来てもどのツラ下げて感は拭えないですが》《「エンタテイメント業界における貢献」は情状の酌量に盛り込まれてはいけないと思う。猿之助の復帰も簡単ではないと思う》
2023年11月17日2023年5月18日、自宅で倒れていたところを発見され、歌舞伎俳優の四代目市川猿之助(本名:喜熨斗孝彦)氏ら3人が救急搬送される事件が発生。後に、搬送された猿之助氏の両親は死亡が確認され、猿之助氏は自殺ほう助の容疑で逮捕されています。同年11月17日、猿之助氏の判決公判が東京都千代田区の東京地裁で開かれ、懲役3年、執行猶予5年の判決がいい渡されました。市川猿之助氏、判決を受けコメント同日、猿之助氏の判決を受け、松竹株式会社はウェブサイトを更新。亡くなった猿之助氏の両親へ哀悼の念を表し、「いかなる事情があったとしても、市川猿之助が行った判断は決して許されるものではなく、大きな過ちであった」と、会社としての考えを述べました。続いて猿之助氏の今後については、「まずは1人の人間として、両親のぶんまでしっかりとこの後の人生を歩んでほしい」と述べ、歌舞伎俳優としての予定が白紙であることを明かしています。また、同社はウェブサイトに猿之助氏のコメントも掲載しました。本日、裁判所から、懲役3年執行猶予5年の判決の言い渡しを受けました。失意のどん底で決意したこととはいえ、常に自分を見守ってくれた父と母を巻き込んでしまったこと、そして、歌舞伎界を含め、多くの皆様に治癒し難い傷を負わせてしまったことに対し、言い表せない罪を感じています。自分の記事が世に出るとき、そのこと自体により、四代目猿之助を継承した自分が「猿之助」という名前のみならず歌舞伎界という大きな伝統と文化に対し深い傷を与えてしまうこと、また成長を歩み続けている猿之助一門のみんなを暗闇の中に放り出すこと、その現実の大きさから自死を選んでしまいました。どん底の中で生き長らえることを選ばなかった自分の弱さを責めるしかありません。たとえ生活の場を失ったとしても、次の日を信じて静かに待つべきでした。生きることを諦める気持ちになったとき、自死を成し遂げることだけを考えていました。自分の精神状態の異常性すら理解できない状況に陥っていました。「あなただけ行かせるわけにはいかない。」という両親の言葉も自然に受け止めてしまっていました。来世に向かう両親の身支度をし、そして、自分の終止符へと向かいました。自分一人で抱え込まず、周囲の人に自分の不安や絶望を相談するべきでした。ただ、当時の自分は、自分の立場もあり、他の人には自分の気持ちは理解できないだろうと考え、また、周囲に弱みを見せることもできませんでした。事件の日から今日まで生きてきました。毎日、あの日のことを思い返してきました。私だけが生き延びてしまった、父と母に申し訳ない、そういったことを考えていました。事件後も、死んでしまいたい、明日命が終わっていないか、と思うこともありました。しかし、周囲や病院関係者の助けのおかげで、事件のときほど真に迫った自死の思いが生じることはありませんでした。「最後に何か言いたいことはありますか。」という裁判官の言葉に対し、「自分にできることがあればやらせていただきたい。」と答えました。今後は、生かされた自分に、これから何ができるか考えていきます。これからは、一人で抱え込まずに、自分の弱さも自覚し、周囲の方々に相談し、助けていただきながら、一日一日一生懸命に生きていこうと考えています。本当にご迷惑をおかけしました。松竹株式会社は、猿之助氏と時間をかけて話し合い、責任をしっかりと受け止めた上で、今後について模索していくとのこと。また、事件の発端とされているハラスメント行為の報道については、現時点で事実確認はないものの、通報窓口の利用者を拡大するなど、会社として改善を進めていくといいます。[文・構成/grape編集部]
2023年11月17日「10月20日、自殺ほう助の罪に問われた市川猿之助被告(47)の初公判が行われました。被告は自殺を決意した経緯や両親とのやり取りを詳しく語り、起訴内容を認めました」(スポーツ紙芸能担当デスク)日本中を震撼させた“一家心中事件”。その影響は歌舞伎界にとどまらなかった。「騒動の直撃を受けたのは天海祐希さん(56)が主演を務めてきた『緊急取調室』シリーズ(テレビ朝日系)でした。6月にシリーズ完結編として『劇場版緊急取調室THE FINAL』が公開予定でしたが、猿之助被告が、とある事件への関与が疑われる内閣総理大臣役を演じていたのです。猿之助被告の出演シーンがかなり多かったため編集で乗り切るのは難しく、大がかりな撮り直しが必要で、公開を延期せざるをえませんでした。同時に映画公開直前に放送予定だったスペシャルドラマも放送が延期されました」(前出・スポーツ紙芸能担当デスク)『緊急取調室』ファーストシーズンが放送されたのは14年。好評のため第4シーズンまで続き、代表作の1つとなっていただけに、天海のショックも大きかったという。テレビ局関係者はこう語る。「作品に思い入れがあるだけではなく、共演者たちとの絆もあり、周囲に『絶対にこのまま終わらせない!』と、強い気持ちを漏らしていたのです。天海さんの決意を聞いた出演者たちも、『あの人はどうだろうか?』『この人はスケジュールは大丈夫らしいけど……』など、猿之助被告の代役探しに奔走したと聞いています」天海と共演者が一丸となっての「キントリ継続を!」という願いは、ついにテレビ朝日上層部を動かしたという。「代役はまだ正式には決定していないようですが、ある程度のめぼしもついたようです。田中哲司さん(57)や小日向文世さん(69)ら多忙な共演者も多く、スケジュール調整も大変だったようですが、来年24年夏から映画の再撮影をすることが決まりました。公開は26年新春を予定しています」(前出・テレビ局関係者)映画の公開は約2年半延期ということだが、実はさらに新たな計画も浮上している。「完結編映画に先行して、25年10月期にドラマの“第5シーズン”を放送することになりました。天海さんや制作サイドも、“さらに華麗なフィナーレを”と意欲を燃やしており、新メンバー起用の検討や、大物ゲストとの交渉もスタートしているとか」(前出・テレビ局関係者)一時は、“猿之助被告ショック”のために「もう映画公開は難しいのではないか」とも囁かれていた『キントリ』。だが天海や共演者たちの情熱で、逆転復活を遂げるだけではなく、4年越しの大プロジェクトに発展したのだーー。
2023年10月23日10月20日、市川猿之助(本名:喜熨斗孝彦)被告(47)の初公判が、東京地裁で行われた。5月に父の市川段四郎さん(享年76)と母の延子さん(享年75)の自殺を手助けしたとして、自殺ほう助罪に問われていた猿之助被告。起訴内容を認め、検察は懲役3年を求刑した。週刊誌報道を受け、「歌舞伎界に迷惑をかけ、歌舞伎の仕事はもうできない」と考えたという猿之助被告。両親に自殺の意思を告げると延子さんは「私たちも逝く」、段四郎さんは「うん」と言ったという。「猿之助被告が不眠症のために処方されていたという向精神薬を20錠ほど水に溶かしてコップに入れると、両親はそれぞれコップの水を飲んだといいます。その後猿之助被告は、動かなくなった両親の頭にポリ袋をかけるなどしたといいます」(前出・社会部記者)歌舞伎界にいられなくなるという思いから、自殺を決意するまでに追い込まれたという猿之助被告。ところが、公判冒頭に裁判官から職業を問われると、猿之助被告は「歌舞伎俳優です」と答えた。「捜査の段階で猿之助被告が供述したという調書が、初公判で検察側によって読み上げられました。それによると猿之助被告は、『許されるなら歌舞伎に関わり舞台に立ちたい』と今後について話していたということです」(社会部記者)事件から公判までの約半年、猿之助被告のなかでもさまざまな思いが巡ったことだろう。しかし、両親の自殺をほう助したことを認めたにもかかわらず、自らは歌舞伎界への復帰を希望していたという状況に、SNS上では驚きの声が広がっている。《2人死んでるのに本人&歌舞伎関係者が開口一番『復帰希望』にモヤモヤ。そもそもセクハラ・パワハラした人が歌舞伎で償うって被害者の気持ちは?やはり梨園は浮世離れしてるんだなと思った。そして求刑3年…。もう一度言うけど『人が2人死んでる』んですよ!》《両親を道連れにして自分も命を断つつもりだった人が、たった数ヶ月しか経っていない上に裁かれる場でこんな前向きな発言しますかね。懲役三年で執行猶予がつきそうなことにも驚きましたが、この発言は更に驚きました》《贖罪が始まってもいないのに復帰希望とか厚顔無恥すぎる》
2023年10月21日かつてない正念場を迎えている歌舞伎界。昨年、市川中車こと香川照之(57)のホステスへの性加害が報じられ、今年に入っては大スターであった市川猿之助(47)が一家心中を図り自殺ほう助の容疑で逮捕・起訴されてしまった。さらに、7月には尾上菊之助(46)にも不倫疑惑が飛び出すありさま。スキャンダルまみれの歌舞伎界だが、「女遊びは芸の肥やし」といわれるなど、これまでは芸がよければお咎めなしという風潮も存在してきた。そこで、混沌とする歌舞伎界で、今誰が評価され、嫌われているのかを400人へのアンケートで調査した。今回は「嫌いな歌舞伎役者」について、公表する。嫌いな歌舞伎役者ランキング、3位に選ばれたのは市川團十郎(45)。歌舞伎界を背負って立つ大名跡を昨年襲名し、期待される存在だが、世間の評判は芳しくない。妻の小林麻央さん(享年34)を’17年に亡くして以降は、歌舞伎の傍らSNSで子育て風景を積極的に発信してきた團十郎。しかし、‘22年には義理の姉・小林麻耶(44)からの暴露騒動、「SNSナンパ」による複数女性との交際や、妻の麻央さんとの思い出の家で女性と密会するなど、良きパパの”裏の顔”がたびたび報じられてしまった。父親としての未熟さも指摘されている。今年6月、本誌は團十郎が金色の高級車で子供たちを学校から送り迎えする様子を目撃したが、なんとその学校では車送迎が禁止されていることも明らかになった。ふだんの振る舞いが好感度の低迷に大きく影響しているようだ。《イメージが悪すぎる。素行や女性関係。》《SNSよりも本業でがんばってほしい》《いろいろお騒がせな人物》2位に選ばれたのは、市川猿之助。今年5月、東京目黒区の自宅で、父親の市川段四郎さん(享年76)と母の喜熨斗延子さん(享年75)とともに倒れているのが見つかった。両親は死亡が確認され、猿之助はその後7月28日に両親に睡眠導入剤を服用させたとして、自殺ほう助の罪で起訴されている。猿之助については、自殺を図った日の朝に歌舞伎界での弟子に対するパワハラ・セクハラに関する報道がなされていた。猿之助本人は、この報道が自殺のきっかけになったと供述しているという。歌舞伎界きってのスター俳優だった猿之助。歌舞伎の世界だけでなく、’20年の『半沢直樹』(TBS系)、’22年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合)などドラマの世界でも活躍し、人気を博していた。それだけに、スキャンダルによって両親ともども悲しい選択をした事実が、”反省して出直すこともできたはず”と落胆を産んでしまったようだ。《今回の問題が残念です》《1度のスキャンダルで家族会議を開き、一家心中を試みたメンタルの弱さがあまり好きでない》《流石にこの被告はありえない歌舞伎の伝統とか血筋とかに理由をつけて、これで数年後に復帰となると世間との感覚がズレているとしか思えない》そして、1位に選ばれてしまったのは香川照之。8月7日に、所属事務所によって昨年再婚し、子どもが誕生していたことが発表されたのだが、その“昨年”8月に、ホステスへの性加害や“鬼の形相”で女性の髪をつかむ写真が報じられている。それまで『半沢直樹』(TBS系)など人気ドラマや朝の情報番組、子供向け昆虫番組などに出演し、世間にとってはなじみ深い歌舞伎俳優だった香川。“カマキリ先生”との落差に、ファンのショックは大きかった。スキャンダルからしばらくして、出演していた番組は全て降板となった香川。しかし、歌舞伎の世界では、昨年12月の「十三代目市川團十郎白猿襲名披露」で舞台復帰。さらに、この7月には猿之助の代役として「七月大歌舞伎」に出演し、昼の部「菊宴月白浪」で主演を務め、舞台のクライマックスでは、澤瀉屋のお家芸である「両宙乗り」にも挑戦していた。歌舞伎界では、今後の澤瀉屋を支える存在として期待されているよう。しかし、世間では”性加害報道”が、未だ強烈な印象として残っているようだ。《やはり、いろんな不祥事でクリーンなイメージがないから》《絶叫してワンパターンの芝居ばかり。もう見飽きた》《スクープされた内容が酷すぎるし、スクープされてもすぐに降板せず世間の批判が高まるまで朝の番組に出続けるくらい図々しい性格しているから》《クラブのホステスさんに性的な嫌がらせやセクハラをしたから》【嫌いな歌舞伎役者ランキング】1位:香川照之(市川中車)2位:四代目市川猿之助3位:十三代目 市川團十郎4位:二代目中村獅童5位:七代目尾上菊五郎5位:八代目中村芝翫7位:六代目片岡愛之助8位:十代目松本幸四郎9位:尾上松也10位:五代目尾上菊之助調査対象:20代以上の男女400人調査方法:WEBでのアンケート(クロス・マーケティングのセルフアンケートツール『QiQUMO』を使用)
2023年08月12日市川猿之助被告(47)の一家心中騒動、逮捕・起訴でかつてない危機に瀕する歌舞伎界の名門・澤瀉屋。その再建に“一筋の光明”が――。香川照之(57)が昨年に再婚し、“次男”が誕生していたことが判明したのだ。8月7日の「デイリー新潮」の記事では、香川が20代後半の一般女性と入籍し、昨年に男児が誕生したと報じた。香川の所属事務所も同日中に、《弊社所属の俳優、香川照之が昨年再婚し、一子をもうけましたことをご報告させていただきます》と報道を認めるコメントを発表。「香川さんは’16年12月に、21年間連れ添った元CAの妻と離婚。再婚した女性との間に誕生したお子さんは、長男の團子くん(19)にとって弟にあたります」(梨園関係者)新たな伴侶だけでなく、愛しい第3子も誕生した香川。これは澤瀉屋の再建にとっても大きいという。「騒動が起こるまでの澤瀉屋は、圧倒的な知名度を誇る猿之助さんのワントップ体制で支えられてきました。香川さんの父・猿翁さん(83)は長らく舞台に立っておらず、猿之助さんの父・段四郎さん(享年76)も病気で引退状態でした。そんななか、猿之助さんが事件を起こし、段四郎さんは帰らぬ人に。逮捕・起訴された猿之助さんも、7月末に保釈された後は都内の病院で入院中だといいます。遺された人の中で年齢的なトップは香川さんですが、香川さんは昨夏に銀座のクラブホステスへの性加害が報じられ、イメージは失墜。40代で歌舞伎役者デビューしていることもあり、梨園での影響力はほとんどなく、澤瀉屋の次期トップとしては不適切と言われていました」(歌舞伎関係者)しかし明らかになった香川の“次男誕生”で、風向きが変わろうとしているようだ。前出の歌舞伎関係者は、考えられる“将来設計”をこう語る。「團子くんが5代目猿之助になると目されていますが、それはかなり先の話。さらにもう一つの名跡である段四郎さんも亡くなってしまい、澤瀉屋のメンバーそのものが激減。しかし香川さんに次男が誕生したことで、澤瀉屋に“跡取り”が増えたとの見方もできます。團子くんが猿之助を襲名するのは規定通りとして、将来的に次男が段四郎を継ぐ可能性が出てきました。もっとも順番としては、先に香川さんが段四郎を襲名。その後に次男が襲名するという流れが順当でしょう。團子くんが猿之助を襲名する際に、香川さんが段四郎を同時に襲名する可能性も考えられます」事件以降、猿之助被告の代役を務めるなど座頭不在の澤瀉屋を守るべく奮闘している香川。東京・歌舞伎座「七月大歌舞伎」では昼の部「菊宴月白浪」で、猿之助被告に代わって主役・斧定九郎を好演。初の宙乗りにも挑戦したという。「激しい立ち回りもあるなか、約1カ月間にわたって代役を完走。奇しくも猿之助さんが起訴された日は、千秋楽でした。辛そうな素振りを見せることなく最後まで立派に務め上げた香川さんに、客席からはしばらく拍手が鳴り止みませんでした。事件直後、香川さんは楽屋で“今後は私が澤瀉屋を背負っていかなければ”と決意表明していたといいます。今の猿之助さんが座頭になってからは、端役に追いやられるなどして去っていった猿翁さんの弟子たちもいました。そんな彼らに香川さんは、“父がまだ生きているうちに戻ってきてくれないか”と声をかけているそうです。スキャンダルによって芸能界を追われてしまった形ですが、歌舞伎界では香川さんの活躍ぶりに評価も上がってきています。将来の歌舞伎界を担う息子2人のためにも、これからが正念場かもしれません」(後援会関係者)香川が澤瀉屋を“掌握”する日は果たして――。
2023年08月09日「7月末に原宿警察署から保釈された猿之助被告は、そのまま入院してメディアの目から逃れましたが、一連の流れはすべて香川照之さんが手配したそうです。その直後、猿之助さんと面会をして、今後の裁判のことや金銭問題、澤瀉屋の今後について話したと聞いています」(後援会関係者)両親に対する自殺ほう助の罪で起訴された市川猿之助被告(47)は現在、都内の病院に入院中だ。猿之助被告は逮捕後の聴取に対して「両親が自殺する手助けをしたことに間違いありません。3人で自殺することになったのは私に関する記事が週刊誌に掲載されることが引き金となった」などと話していたという。歌舞伎関係者は言う。「実刑となれば、猿之助さんの復帰の道は完全に閉ざされてしまいますが、保釈された現状では執行猶予の可能性があります。猿之助さんは完全引退する意向を固めているそうですが、松竹は“今後は裏方として、ペンネームで脚本だけでも書いてくれないか”と願っているといいます」8月2日、松竹は来年2月~3月に東京・新橋演舞場で予定していたスーパー歌舞伎II『鬼滅の刃』の上演を見合わせると発表した。猿之助被告が出演と総合演出を務める予定だった舞台だ。「香川さんは違う演目で、その期間の新橋演舞場を満杯にする方法を模索しています。7月は市川中車として、歌舞伎座で猿之助さんの代役を務めましたが、半分も席は埋まらず、実力不足を露呈させてしまいました。團子くんもまだまだこれからです。香川さんとしては澤瀉屋が崩壊するのだけは避けたい。團子くんに五代目猿之助を襲名させるために、香川さんも必死です。そこで香川さんは、今の猿之助さんが座頭になってから端役に追いやられ、外に飛び出して行った猿翁さんの弟子たちに、“父がまだ生きているうちに戻ってきてくれないか”と次々に声をかけているそうです」(前出・後援会関係者)猿之助は『スーパー歌舞伎II』を手掛けるにあたり、人気・実力のある若手を積極的に登用していた。そのため、澤瀉屋の古参の役者が次々と去っていた経緯がある。「まずは『VIVANT』に出演している市川猿弥さんと市川笑三郎さんを今秋から本格的に澤瀉屋に呼び戻すそうです。喜多村緑郎さんや河合雪之丞さんも戻るのは時間の問題だと思います。昔の全盛期の澤瀉屋の面々を“土下座”も辞さない低姿勢で集め、中村隼人さんと團子くんのWキャストで、猿翁さんの傑作『ヤマトタケル』を再演したいと目論んでいるようなのです」(前出・後援会関係者)父の威光を借りた香川の“土下座”秘策は実るのだろうか。
2023年08月05日両親に対する自殺ほう助罪で起訴された市川猿之助被告(本名:喜熨斗孝彦47)が、7月31日に東京・原宿署から釈放された。取材陣の前で一礼した猿之助は髪の毛が伸び、“別人のよう”などとネット上でも書き込まれている。保釈金は500万円だという。しばらく入院生活を送るとみられる猿之助の今後について、梨園関係者はこう語る。「猿之助さんはもともと公私の境目があいまいなタイプ。プライベートでも歌舞伎俳優の後輩などといつも一緒でした。今回の事件では家族を失っただけでなく、『女性セブン』のハラスメント報道によって仲間に裏切られたという思いもあるでしょうから、支えてくれる人間が周囲にいないのではないかと心配しています。座長公演を投げ出した以上、歌舞伎の表舞台に戻ることは難しいと思われます。関係者の間では、作家などの裏方に回る可能性もあるのではないかと言われていますが、実際にはわかりません。澤瀉屋の今後については市川中車さん(香川照之)を中心に話し合われるのではないでしょうか」これまで唯一の居場所だった歌舞伎界が“針のむしろ”となった猿之助は、意外な道へ進む可能性があるという。猿之助の知人が語る。「猿之助さんはもともと仏教に対して大変信心深い方ですが、’03年に天台宗総本山の比叡山延暦寺でおこなわれた『比叡山薪歌舞伎』に出演してからは、定期的に延暦寺に足を運んでいました。新聞連載で『比叡山への憧れ』というコラムも書いていますし、天台宗の特徴について、『誰もが仏になれ、自分が悟りを開けば他人を救うように説いていることではないか』と語ったこともあります。猿之助さんは、贖罪のために出家し、残りの人生を悔い改めながら比叡山で修行してゆくことが両親へのせめてもの罪滅ぼしになるとも考えているかもしれません」関係者たちも、猿之助の進む道を固唾をのんで見守っている。
2023年08月01日四代目市川猿之助による心中事件から約2カ月、いまだ歌舞伎界の激震は続いている。子供が老いた両親を……、そんな悲劇とともに、人々の記憶に刻まれることになった屋号「澤瀉屋(おもだかや)」。彼らは傍流であるがゆえに、常に革新を求め続けなければならず、ときには邪道と批判されることもあった。四代目が襲名するまで、「神様にも等しい」と憧れていた“猿之助”という名跡の宿命をあらためて振り返る。掃除の行き届いた大きな墓には、白菊などが数本供えられているばかりだった。東京・上野にある寛永寺。その敷地の一角にある墓石に刻まれているのは「喜熨斗累世墓」の文字。「喜熨斗(きのし)」は代々、歌舞伎俳優を輩出してきた一家の本名。この墓に二代目市川猿之助やその子、三代目市川段四郎らが眠っている。だが突然死去した四代目市川段四郎さん(享年76)と妻・延子さん(享年75)、2人の遺骨は2カ月近くが経過したいま(※7月6日時点)も納められてはいない。そのためか四十九日にあたる7月5日も冒頭のような寂しい様子だった。両親とともに、長男で澤瀉屋の看板俳優・四代目市川猿之助(47、以下四代目)が東京都目黒区の自宅で倒れているのが発見されたのは5月18日のことだった。帰らぬ人になってしまった両親。いっぽう命に別条のなかった四代目は6月27日、母の自殺をほう助した容疑で逮捕。さらに7月18日には、父・段四郎さんへの自殺ほう助容疑で再逮捕された。本人は取調べに対し「一家心中を図った」といった主旨の供述を繰り返しているという。「本当に衝撃を受けました」、そう語るのは、演劇評論家の犬丸治さん。半世紀以上、歌舞伎の舞台を見続けてきた犬丸さんだが、事件の一報にふれた直後に見た芝居では「出演者のセリフが自分の体をすり抜けていくようでした。その虚無感から、しばらくの間、脱することができなかった」という。「段四郎さんは時代物でも世話物でも、舞台に登場するだけでその場が引き締まる、どっしりと重厚な、存在感のある役者でした。あのような最期を迎えてしまったことが残念でなりません」それほどの名優であるにもかかわらず、葬儀も四十九日法要もきちんと行われていない現状は、関係者にとって痛恨の極みに違いない。逮捕された四代目についても、犬丸さんは無念の表情を浮かべ、言葉を継いだ。「四代目は芝居も上手だし、頭もキレる。だから戯曲を読み込むことはもちろん、自分で再構成することもできる。プロデュース能力にも長けていて、その幅広い人脈から、一門以外、それこそ歌舞伎界以外からでも演者を引っ張ってくることもできたのです」歌舞伎界に激震が走った一家心中事件。当の澤瀉屋自体は激震どころか「存亡の危機に直面している」と話す者もいる。匿名を条件に取材に応じた澤瀉屋出身俳優は、声をひそめ、こう打ち明けた。「いまの澤瀉屋は泥舟です。よその家に“鞍替え”を画策する若いお弟子も少なくないと聞いています。昨年は中車さん(香川照之)の性加害事件も報じられました。澤瀉屋は呪われているのかも……」現在は容疑者となった四代目は襲名時のインタビューで、自分が背負って立つことになった澤瀉屋の特性を次のように語っていた。《澤瀉屋代々のDNAに組み込まれているのは前例にとらわれない自由な精神。(中略)前例のないことをやるには障害はつきもので、実現するには反骨精神が必要》(『文藝春秋』2012年7月号)今回の「シリーズ人間」は、猿之助4代にまつわる悲劇と宿縁の歴史を、彼らを突き動かしてきた反骨心を鍵にひもといていくーー。■初代は市川宗家に無断で『勧進帳』を演じたことにより、破門された《猿之助という名は初代から百四十年間一日も劇界から絶えたことがない。その名前を継いでほしいー。大切な想いを伯父(二代目猿翁=三代目猿之助)から告げられ(中略)、「わかりました」と返事をしました》(『文藝春秋』2012年7月号)四代目がこう語ったように、人気俳優「市川猿之助」の名は途絶えることなく連綿と続いてきた。だが400年余の歴史がある歌舞伎界では、むしろ新しい名跡であり、新興で傍流ーそれが猿之助、そして澤瀉屋の歌舞伎界での長年の立ち位置だった。初代猿之助の父は幕末、「立師(たてし)」として名をはせた人物だ。「坂東三太郎の名で役者の立廻りを振り付ける名人。とはいえ四代目坂東三津五郎の門弟でいわば大部屋俳優でした。その息子の名前が喜熨斗亀次郎。四代目猿之助の以前の名『亀治郎』はそこからきたもの。亀次郎は九代目市川團十郎の弟子になり、初代市川猿之助を名乗りました。これが澤瀉屋の起源です」(犬丸さん)しかし傍流ゆえ、なかなか“いい役”を勤めることもままならなかった。そこで活路を見いだしたのが團十郎らの立つ大舞台ではなく、自由のきく小規模公演だった。「血気盛んな人だったのか、自分の芸に自信があったのか、その小さな舞台で、無断で市川宗家のお家芸『勧進帳』を演った。これが團十郎の逆鱗にふれ、破門されてしまったのです」(犬丸さん)旅興行などで辛酸をなめ続け、ようやく宗家の許しを得て破門を解かれたのは16年後。その後、初代は明治・大正の劇界で長老として重きを成すようになり、1910年に二代目市川段四郎を襲名した。「『段四郎』の初代は、もとは『段十郎』と書いた團十郎の高弟です。今でも上演される新歌舞伎の名作に坪内逍遥作の『桐一葉』があります。シェイクスピアの翻訳も手掛けた坪内は難解な言葉を使う作家で、初演に加わった初代猿之助は最初、脚本が読めず苦労しました。そこで『これからは役者にも学が必要だ』と、長男・政泰(初代市川團子)を、いまの高等学校にあたる旧制中学校に入学させたのです。当時の歌舞伎界にあっては異例中の異例で、團子は“学校に通った最初の役者”といわれています」(犬丸さん)家格や門閥という因習にあらがうため、前例のないことにも果敢に挑む、それが澤瀉屋の精神だった。そして、この初代團子が二代目として猿之助の名を受け継いだ。「二代目猿之助という人は、歌舞伎に新風を吹き込んだ、その元祖といえる人でした」こう語るのは、エッセイストの関容子さん。実際に二代目の芝居を見たことがあるという関さんは「大好きな役者だった」と顔をほころばせる。「元気潑剌、ちゃめっ気たっぷり。それでいて品格があり、『黒塚』などは本当に芸術性が高かったですよ」二代目は、欧米で演劇を学び帰国した市川左團次が主宰する「自由劇場」にも参加。1919年には自らも海を渡った。「海外のオペラやバレエの舞台を見て、大いに刺激を受けた。そしてロシアンバレエを自分の舞踊に取り入れたのです。とにかく革新的な人で、当時は『劇界の新人』と呼ばれるほど、尖った感性の持ち主でした」(犬丸さん)こうして作り上げた演目の1つが傑作と名高い、『黒塚』だ。戦後も中国やソ連での公演を実施するなど幅広く活動。53年間にわたって猿之助を名乗り続けた二代目は、その名を高めていった。この二代目が寵愛したのが長孫・政彦(83・三代目市川團子)だった。二代目は孫に自分の芸のすべてを教え込んでいく。二代目以降、澤瀉屋の家風として“学業を大事にすること”が加わった。三代目團子は慶應大学を卒業した翌年の’63年、三代目市川猿之助を襲名。同時に二代目は初代市川猿翁と名を改めた。三代目が新しい歴史を始めようとした矢先、澤瀉屋は悲劇に襲われる。襲名披露の翌月には猿翁となった祖父が、さらに同年11月には父・三代目市川段四郎が相次いで他界してしまったのだ。■「まるでサーカス」、批判も受けた「スーパー歌舞伎」《後ろ盾を失い、“劇界の孤児”となった》襲名直後の自分が置かれた状況を三代目は著書『スーパー歌舞伎』(集英社新書)でこう述懐した。祖父と父、2人の庇護者を同年に失う非常事態。歌舞伎界ではこのような場合、力のある幹部俳優を頼り、その家の傘下に入るのが常だった。実際、三代目に手を差し伸べた俳優もいたという。だが彼の胸中に湧き起こるのが“家の伝統”である反骨心だった。前出の自著にはこんな一文もある。《“寄らば大樹の陰”的な生き方を潔しとしない私の気性から、生意気にもどこにも属さず、独立独歩で己が道を切り開いていくことを決めた》しかし、この姿勢が三代目を余計に孤立させていく。毎月の歌舞伎公演でも、彼にいい役が割り振られることは、ほとんどなかった。ならば、と彼は、さらに反骨心をたぎらせた。「三代目はここで『春秋会』という自主公演の勉強会を立ち上げます。何十巻と出ていた『日本戯曲全集』に載っていた古い歌舞伎の脚本を読破し、これは、と思ったものを次々掘り起こし、復活させていったのです」(犬丸さん)大学の卒論テーマが近松門左衛門だった三代目。古典歌舞伎への愛情も造詣も深く、犬丸さんによれば「大好きな古典の魅力を広めるため、その手段として三代目は“けれん”を使った」という。けれんとは“外連”とも書く、「宙乗り」「早替り」などによる奇をてらった演出のことだ。「曽祖父が師事した團十郎家と、“團菊”と称され並び立っていたのが尾上菊五郎家。この2つの家の芝居こそが『本格』と呼ばれ、当時の歌舞伎界では金科玉条となっていました。そこに異を唱えたのが三代目だったのです。明治期以降の歌舞伎は高尚な芸能として庶民感覚と乖離してしまったと考えていた三代目は、江戸期のように庶民的なエネルギーに満ちた歌舞伎を取り戻そうと、邪道とされていた早替りや宙乗りを復活させていったのです」(犬丸さん)そのけれんが結実したのが1986年に初演を迎えたスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』だった。「正直言うと、古典を見慣れた私など、最初はただただ驚いてしまって『いったい何が始まったのか』と。しかし、いま思えば大変よくできた歌舞伎でした。悲劇のヒーロー・ヤマトタケルが諸国放浪の末、最後は死んでその魂が白鳥になって飛んでいく……。その場面を三代目は宙乗りで表現し客の心をつかみました」(犬丸さん)原作は哲学者・梅原猛(享年93)。「戯曲など書いたことがなかった人に書かせた着眼点がすごい。時代の先を見ていたのでしょう。当時、人気の『木下サーカス』をもじって『まるで喜熨斗サーカスだ、邪道だ』と揶揄する口の悪い者もいました。でも最近は漫画やゲームが原作の実験的歌舞伎が人気ですよね。それも三代目が作り上げたスーパー歌舞伎の大ヒットがあったからこそです」(犬丸さん)【後編】「DNA」「魂」…四代目がこだわり続けた「澤瀉屋の証明」猿之助4代150年の明と暗に続く
2023年07月23日市川猿之助による心中事件から約2カ月、いまだ歌舞伎界の激震は続いている。子供が老いた両親を……、そんな悲劇とともに、人々の記憶に刻まれることになった屋号「澤瀉屋(おもだかや)」。彼らは傍流であるがゆえに、常に革新を求め続けなければならず、ときには邪道と批判されることもあった。四代目が襲名するまで、「神様にも等しい」と憧れていた“猿之助”という名跡の宿命をあらためて振り返る。「スーパー歌舞伎」などで話題は集めても邪道と批判され、孤独感も味わっていた三代目市川猿之助(83・二代目市川猿翁)を支えたのが藤間紫さん(享年85)。三代目の舞踊の師匠・六代目藤間勘十郎の妻だった女性だ。三代目は1965年に女優・浜木綿子(87)と結婚。長男・香川照之(57)をもうけながらも16歳年上の紫さんと道ならぬ恋に落ちる。2人の関係は“世紀の恋”と世間を騒がせた。香川は母・浜さんに育てられ、46歳まで歌舞伎の舞台に立つことはなかった。実は本誌は、生前の紫さんに三代目との“なれそめ”を取材したことがある。「彼のどこに惹かれたのか?」という記者の問いに彼女は「かわいそうで見ていられなかった」と打ち明けてくれた。そもそも新興で門閥外だった澤瀉屋。さらに祖父と父という後ろ盾を突如亡くし、梨園のなかで疎まれながら、それでも懸命に歌舞伎に打ち込む三代目の姿に、紫さんは心を動かされたのだ。この世紀の恋もまた猿之助が傍流ゆえに生まれたものだった。そしてこの恋が、今日の悲劇の一因となった可能性も否定はできない。■一門の壁を越えたネットワークを築いた四代目「四代目は子供のときから芝居好きの火の玉小僧だったそうです。小学校2年生で臨んだ初舞台でも、難しい所作事を堂々とこなしてみせ、客たちも皆『末恐ろしい』と舌を巻いたものです」エッセイストの関容子さんは少年時代の四代目市川猿之助(47)をこう評した。また演劇評論家の犬丸治さんも「若いころの潑剌とした芝居が印象に残っている」と話す。「亀治郎時代、三代目のスーパー歌舞伎にもずいぶん出ていたし、京都で毎年開いていた『亀治郎の会』というのも見てきました。イキイキと舞台に立っていましたね。当時から『この先、伸びていく俳優だな』と思っていました」二代目市川亀治郎の名で初舞台に立ってから29年後の2012年、かつての歌舞伎大好き少年は大名跡となった市川猿之助、その四代目を継いだ。「三代目の作品をさらに一段高めることを目指し、『スーパー歌舞伎II』を始めたのです。佐々木蔵之介や福士誠治など、歌舞伎界以外の俳優を起用したのには目を見張りました。『三代目に負けず劣らず、プロデュース能力も高いな』と感心しました」(犬丸さん)さらに澤瀉屋らしく、因習を打ち破る反骨心も持ち合わせていたようだ。「かつての歌舞伎界には“一門の壁”というものがありました。『あの家の芝居には出ない』みたいな目に見えない確執があったのです。それを崩したのも四代目の功績だったと思います」(犬丸さん)犬丸さんは、「まるでサーカスだ」と揶揄された宙乗りなどのけれんを市川宗家、いまの十三代目市川團十郎までもが取り入れたことに注目する。「それは何よりお客にウケたからですよね。宗家まで取り入れたとなると、誰も邪道だとは言わなくなります。そして、けれんの経験豊富な澤瀉屋の四代目の知見を皆が必要としました。さらに四代目は自分が演出するスーパー歌舞伎IIなどに、各家の御曹司たちを呼んできては大役を振った。そうやって一門の壁を越えたネットワークを築いていったのです」(犬丸さん)ついに猿之助は四代目にして、歌舞伎界に確固たる立ち位置を築いたはずだったのだが……。襲名時に出版した自著『僕は、亀治郎でした。』(集英社)で彼は次のようにつづっている。《今年の4月・5月、演舞場での「オグリ」再演の舞台を観たその時から私の闇の心に一筋の光が刺したのである(中略)それが澤瀉屋の─地球の熱より熱く燃え盛る─魂である》自著以外でも四代目はたびたび「澤瀉屋のDNA」「遺伝子」という言葉を好んで使っていた。三代目の“世紀の恋”がなかったなら四代目を受け継いだのはいとこ・香川照之だったはず、という思いもあったのだろうか。歌舞伎界の傍流の澤瀉屋、さらにその澤瀉屋の傍流だった自分……。だからこそ彼は「澤瀉屋の魂」「DNA」を意識し、強調していたのではないか。「四代目は完璧主義であるばかりではなく、澤瀉屋を率いているということに高いプライドを持っていました。それが自分のことが報道されることを知ったとき、“澤瀉屋の看板に泥を塗ってしまった”と、耐えきれなくなってしまったのかもしれません」(澤瀉屋出身俳優)関さんは今回の事件で帰らぬ人となってしまった四代目の母・延子さんとのやりとりを、いまも鮮明に記憶していた。「四代目がまだ子供だったころのお話を伺いました。『駅のホームでタッタッタッとまるで弁慶のように六方を踏んで。道を歩くのも踊りながらで、本当に困った子でした』と話しながらも、うれしそうだった延子さんのお顔は、いまも忘れられません」■60年前、三代目が勤め上げた涙の代役。歴史は繰り返し……四代目の歌舞伎界復帰は絶望視されており、澤瀉屋も存亡の危機に直面しているという。はたしてその再興は可能なのだろうか。関さんは事件後に四代目の代役を見事勤めた五代目市川團子(19)に期待を寄せる。「俳優として確固たる地位を築いた香川さんが歌舞伎役者を志すことになった理由が、息子さん(五代目團子)のためだったと聞いたときは感動しました。そもそも、團子さんの本名は政明。『政』の字は二代目猿之助から代々、澤瀉屋の長男につけられたものです。そんなお父さんの期待に応えようと、團子さんは精進したのでしょうね。その結果を5月の代役で見事に発揮できました。踊りの筋もとてもいいですし、今後も期待できますね」犬丸さんは四代目の代役を團子が演じた点を「三代目の“涙の襲名”と二重写しに見えた」と話す。「1963年、二代目猿之助が病いに倒れ、本当なら彼がやるはずだった『黒塚』を、孫である三代目が代役で勤めることになりました。病室にいた祖父は孫が踊る時間になると起き上がり、ベッドの上で正座して、幕が閉じるまで瞑目合掌していたそうです。その祈りが天に通じたのか、三代目は自分の襲名のかたわら、大役を23歳の若さで見事果たしたのです。今回、代役を勤めあげた團子にも逆境に負けんとする澤瀉屋の精神、反骨の精神を感じました」とはいえ、父・中車は精進を重ねているものの、まだまだ誰かに歌舞伎を教えられるまでの技量はないという。いったい誰が團子に芸を伝えていくことになるのか。犬丸さんは「四代目が残した財産に期待したい」と話す。「四代目が作り上げた、一門の垣根を越えたネットワークが、ここで生きてくるのではないかと。よその家の先輩俳優たちが、澤瀉屋の窮地に手を差し伸べ、将来、五代目猿之助として、この家を背負って立つ團子の芸の研鑽にも、きっと手を貸してくれるのではないかと思っているのです」期待を集める團子は以前、インタビューでこう語っていた。《團子という名前は祖父(市川猿翁)をはじめ代々の方が名乗られてきたわけですから、名前に恥じるような舞台は絶対にしたくないし、そのための努力をしたいと思ってます》(『with』2021年11月号)当時は17歳だったが、名跡の持つ重みをしっかりと受け止めているのだ。さらに……。《日常の自分と歌舞伎俳優の自分は性格が違う。普段は心配性だったり、ネガティブな気持ちになることもあったりするのに、舞台に上がると「どんなことがあっても絶対にやってやる!」の精神になる》(『メンズノンノ』2022年8・9月合併号)澤瀉屋の宿縁からか、19歳にして大きすぎる重責を担うことになった團子。だが、その胸に宿る反骨心で、いつか再び“猿之助”を飛翔させてほしい。
2023年07月23日市川猿之助容疑者(47)の再逮捕を受け、’24年に予定されていたスーパー歌舞伎セカンド「鬼滅の刃」が中止されることになった。日刊スポーツが7月19日に報じた。大ヒット漫画とのコラボで、市川染五郎(18)、市川團子(19)、松本幸四郎(50)ら人気俳優の出演が予定されていた同作の中止は、歌舞伎界にとって大きな損失に違いない。“絶対的プロデューサー”と呼ばれた市川猿之助(47)抜きにしてはやはり成立しなかったのだろうか。歌舞伎評論家が解説する。「今でこそ漫画やゲームと歌舞伎のコラボが当たり前のようになっていますが、その流れを作ったのが、’15年に上演した猿之助さんのスーパー歌舞伎セカンド『ワンピース』でした。当時は異例の企画を不安視する声もあったのですが、猿之助さんが演出し、成功に導いたのです。もともとエンタメ要素の強い歌舞伎を得意としていた澤瀉屋にあって、歌舞伎役者としての実力があり、演出もできて、さらに漫画も含めた現代のエンタメへの造詣も深い。原作と歌舞伎の両方のファン、出版社、役者やスタッフといった全方位にウィンウィンな公演をプロデュースできる人材は、猿之助さん以外にいないでしょう。実際、ほかのコラボ歌舞伎と比べても、『ワンピース』は図抜けて面白いんですよ。それだけに、少年ジャンプ編集部も猿之助さんだから作品を預けられたのではないでしょうか」再逮捕で復帰は絶望視されている猿之助。今後、スーパー歌舞伎はどうなってしまうのか。「このまま無くなってしまう可能性もありますね。澤瀉屋に猿之助さんの代わりとなる人材はいません。中車さん(香川照之)は歌舞伎俳優としての実力が伴っていませんし、中車さんの息子の團子さんもまだこれから。團子さんが役者として成長し、演出も担えるようになるとしても、20年以上先の話でしょう。現状の人材でクオリティの落ちた新作歌舞伎の人気がそれまで持つのかどうか……悲観的にならざるをえません」(前出・歌舞伎評論家)『鬼滅の刃』の主人公・竈門炭治郎の名セリフに「失っても失っても 生きていくしかないんです どんなに打ちのめされようとも」という言葉がある。歌舞伎界はこの危機を乗り越えられるだろうか。
2023年07月20日母親の自殺を手助けしたとして先月、自殺ほう助の疑いで逮捕された市川猿之助(本名:喜熨斗孝彦)容疑者(47)。出演予定だった「七月大歌舞伎」が、東京・歌舞伎座で7月3日に初日を迎えた。昼の部「通し狂言菊宴月白浪(きくのえんつきのしらなみ)」は、市川中車(57)が猿之助容疑者に代わって主演を務めている。5月17日に東京都目黒区の自宅で、父・段四郎さん(享年76)、母・延子さん(享年75)と一家心中を図ったとされる猿之助容疑者。各メディアによると、猿之助容疑者は「自身のセクハラ・パワハラ疑惑が報道されることを知り、死んで生まれ変わろうと家族で話した」「両親に水に溶かした睡眠薬を服用させ、顔にかぶせたビニール袋を養生テープで止めた」などと供述しているという。「両親の死因は向精神薬中毒によるものでした。飲んだ睡眠薬のゴミやコップ、養生テープで止められたビニール袋など、状況がわかるものは猿之助さん自らによって処分されています。また猿之助さんは遺書を書いていましたが、同じく自殺をしようとした両親は遺書を書いた形跡もありません。今回逮捕された自殺ほう助の疑いは母・延子さんに対するものですが、父・段四郎さんに対しては、認知症の症状が進んでおり、“自殺の意思表示ができたのか”が焦点の一つとされています。殺人容疑になる可能性もあります」(全国紙記者)現在も、警視庁による取調べを受けている猿之助。そんななか、約1年半前のある出来事が話題になっている。「猿之助さんは、’21年10月に警視庁の特殊詐欺被害防止の広報大使に任命されたことがありました。猿之助さんの写真と共にポスターも制作されていて、都内の地下鉄などを中心に張り出されていました。ポスターは2種類あり、それぞれ“親をダマしたら…許さんぞ!!”と“親を想う気持ちが詐欺を防ぐ”という文言が書かれています。事件を受けてポスターがはがされている場所も多いそうです」(前出・全国紙関係者)“親を想う気持ち”を諭していた猿之助容疑者によるポスターが、SNS上で物議を醸していた。《親を想う気持ち…なんとも辛いですね》《猿之助の事件の後にこのポスター見たら皮肉を言ってるように見える》《流石に親を思う気持ちというキャッチコピーはまずいと思うのだが》《皮肉としか言えない警察ポスター》
2023年07月05日「猿之助容疑者は『両親の顔にかぶせたビニール袋を養生テープでとめた』などと供述していますが、そのビニール袋は見つかっておらず、警視庁は犯行後に証拠隠滅を図った可能性があるとみて調べています。また『家族3人でうどんを食べた後、処方された睡眠薬を水に溶かして飲んだ』との供述も、1リットル以上を飲まないと致死量に至らず、普通なら途中で眠くなって寝てしまうはずです」(捜査関係者)6月27日、市川猿之助容疑者(47)が、死亡した両親のうち母・延子さん(享年75)の自殺を手助けしたとして自殺ほう助の疑いで逮捕された。猿之助容疑者は5月17日、東京都目黒区の自宅で両親に睡眠薬を服用させ、一家心中を図ったとされる。自らのパワハラとセクハラ疑惑を報じた週刊誌『女性セブン』の発売前日だった。「家族会議で一家心中を決めた理由について、猿之助容疑者は『あることないことが週刊誌に掲載されることが引き金』だという趣旨の供述をしていたそうです。母親と同じく死亡した父親・段四郎さん(享年76)も、死因は向精神薬中毒の疑いとされています。今後、父親に関しても何らかの容疑で再逮捕されるとみられています。認知症の症状が進んでいたという父親が自殺の意思表示ができたのか。殺人容疑になる可能性もあります」(全国紙記者)東京・上野にある寛永寺に、段四郎さんの両親が眠っている一族の大きな墓がある。段四郎さん夫妻、猿之助容疑者の塔婆も見える。お墓は掃除されているが、供え物も、献花も、焼香の跡もない。両親の納骨はまだのようだ。「その件については、一切お答えできません」(寺の管理事務所)後援会関係者は言う。「両親の遺体は荼毘にふすこともできず、安置所にあるようです。猿之助さんが転院したとき、香川さんが面会に行ったそうです。『澤瀉屋のことは任せろ』と伝えた香川さんに、猿之助さんは弱々しく『ありがとう。迷惑かけてすみません』と答えたといいます」猿之助容疑者に科される刑について渋谷第一法律事務所の寺井友浩弁護士は言う。「母親だけの自殺ほう助であれば6カ月から最長7年の刑となります。初犯のため4~5年の執行猶予がつく可能性もありました。ですが、今回は両親が亡くなり、併合罪になるでしょう。併合罪とは同一人物が犯した複数の罪ですが、重いほうの罪が優先されます。父親も自殺ほう助となれば、6カ月から最長7年の刑ですが、2人の自殺ほう助なら初犯でも執行猶予がつかない可能性もあります。自殺の方法を猿之助容疑者が調べていたということですので、過失致死罪などの可能性もあるかもしれません。今後の捜査や供述にもよりますが、故意の殺人となれば最低でも5年以上の懲役刑。自殺が目的であったという情状酌量などで判決的には6~7年の実刑になるのではないかと考えます」■香川照之はほとんど眠らず宙乗りを歌舞伎関係者は言う。「猿之助さんは歌舞伎役者を引退する意向だそうです。当初、松竹側は猿之助さんが逮捕されなければ、歌舞伎役者として舞台に立つのは無理でも、演出・脚本家としての道を用意することを考えていたようですが、逮捕によって事情が一変しました。猿之助さんは今後、歌舞伎界から完全に退かざるをえないでしょう。もう猿之助を名乗ることもできなくなり、以後は本名・喜熨斗孝彦として別の人生を歩むことになります。澤瀉屋の今後については、トップの猿翁さんは病気のため事件について判断できる状態ではないと聞いているので、中車さん(香川照之)の意向も聞き、松竹が総合的に判断することになるでしょう」7月の歌舞伎座での「七月大歌舞伎」で、中車は猿之助容疑者の代役として宙乗りに初挑戦してる。「じつは中車さんも事件後眠れず、睡眠薬を常用していましたが、摂取量が過度になるのを避けるため現在はほとんど眠らずに宙乗りの稽古に必死なのです。そのため、かなりやつれていると聞いています」(前出・後援会関係者)別の歌舞伎関係者は言う。「猿之助容疑者が父への殺人罪で実刑となった場合は、歌舞伎界から完全追放となり、もう『猿之助』の名跡すら、おいそれと使うことはできなくなるでしょう。澤瀉屋内からも『猿之助の名跡は未来永劫、使われることのない“止め名”にしてはどうか』という話も出ているそうです」歌舞伎界で“止め名”とは、諸事情により、封印された名跡のことを指す。「二代続けて早く亡くなった尾上榮三郎や、初代團十郎を刺殺した生島半六など、いわくつきの名跡がそれにあたります」(前出・歌舞伎関係者)演劇評論家の上村以和於さんはこう語る。「尾上榮三郎や生島半六以外の“止め名”のケースでは、具体的な名前は避けますが、役者の没後、その妻だった方が『絶対にこの名前は誰にも継がせたくない』とおっしゃって、誰も襲名しない名前もあります。少なくとも今回、猿之助という名跡が“止め名”になってもおかしくはないですね。本来なら猿翁さんが決めることになるのでしょうが、お体のこともあるし、松竹も絡んでくる問題になるでしょう」猿之助が“止め名”になれば、中車の息子・團子も、五代目猿之助を名乗ることはなくなる。「本来、團子という名前は将来、猿之助もしくは段四郎になるべき人が若い時代にこれまで名乗ってきた名前です」(前出・上村さん)團子が猿之助ではなく、段四郎として澤瀉屋を背負う選択肢は残されているようだ。「そのためにも中車さんにはもっと頑張ってもらわないと困ります。幸か不幸か、香川照之としての仕事がなくなってしまっています。もうこの際、中車に専念してやってもらいたいと思います」(前出・上村さん)自らの家族だけでなく、歌舞伎界全体に大きな被害を与えてしまった猿之助容疑者。今後の捜査で新事実は明らかになるのか――。
2023年07月04日6月27日に、母の自殺を手助けした自殺ほう助の疑いで逮捕された市川猿之助容疑者(47)。逮捕の余波は広がり続けている。猿之助容疑者はその高い演技力で、歌舞伎界からはもちろん、テレビや映画界からも引っ張りだこ。これまで『半沢直樹』(TBS系)やNHK大河『風林火山』など数々の話題作に出演してきた。しかし、今回の逮捕を受けて28日にNHKは有料配信サービス「NHKオンデマンド」で配信していた猿之助が出演していた8番組の配信停止を発表。昨年好評を得た大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の脚本を担当していた三谷幸喜氏は、7月1日放送の『情報7daysニュースキャスター』の中で、「いろんな事情があるのはわかる」とした上で、「ただ、何か容疑者でしょ、今のところ。刑が確定したなら分かるんだけど、容疑者の段階でそこまでしちゃうのかなって、少し理不尽な感じはしますけどね」と語っていた。そんななか、直近で最も大きなあおりを受けている猿之助の出演作がテレビ朝日が誇る人気シリーズ『緊急取調室』だ。天海祐希が主役を務め、14年にFIRST SEASONが放送されるとたちまち人気を集め、これまで4シリーズが制作されている。そして、6月16日には完結作となる映画『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』が公開される予定だったが……。「もともと劇場版は昨年の公開を予定していましたが、昨年7月の安倍晋三元首相銃撃事件を受けて今年に公開が延期。満を持して公開というところでしたが、直前に猿之助容疑者の心中騒動が起き、6月1日に『総合的な判断』として公開延期が発表されました」(スポーツ紙記者)猿之助容疑者が逮捕を受けて、撮り直して改めて公開するとする一部報道もあるが、実際はかなり難しいようだ。テレビ朝日の関係者は言う。「テレ朝屈指の人気シリーズの完結編ですし、局側もどうにかして撮り直してきちんと公開したいという気持ちはあります。ただ、猿之助さんは今回の主要キャラクターですから、脚本を書き直し、撮り直しではなくもう一度イチから作る必要がありますさらに、主役の天海さんをはじめ、佐々木蔵之介さんや小日向文世さんなど出演者も多忙な人ばかり。そもそもスケジュールがいつ揃うかわかりませんし、スタッフも以前と同じテンションで撮影するのは難しいでしょう。そして、猿之助さんが逮捕されたことで、作品へのネガティブイメージはますます強くなってしまいました。そんな状況下で撮り直しを敢行するのはかなり難しく、局内からはお蔵入りが現実的という声も聞こえてきます」
2023年07月03日市川猿之助容疑者(47)が自殺ほう助で逮捕されたことを受け、6月28日、NHKは有料配信サービス「NHKオンデマンド」での猿之助容疑者が出演していた番組の配信を停止することを発表した。母の自殺を手助けしたとして、27日に逮捕された猿之助容疑者だが、配信停止の対象となったのは、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(22年)をはじめとした8作。5月26日に映画版が公開された『岸辺露伴』シリーズのドラマ版も一部配信停止となった。「『岸辺露伴は動かない』は高橋一生さん(42)主演でドラマ化された人気作。映画の興行収入は公開24日で10億円を突破しました。ドラマ版は20年から22年にかけてNHKで放送されました。猿之助さんが出演していた第5話、第6話が配信停止となります」(スポーツ紙記者)実は高橋と猿之助容疑者は、自他ともに認める親友だった。「08年に蜷川幸雄さん演出舞台『から騒ぎ』で、高橋さんは女性役を演じました。男優だけでシェイクスピア劇を演じるというもので、髙橋さんには小出恵介さん(39)とのキスシーンもありました。このとき、高橋さんが女性役の助言を求めたのが猿之助容疑者。歌舞伎で女形もこなす猿之助さんは、“男性が女性役を演じるには女性以上に女性らしく見せる必要がある”と、型から入る演技を提案したそうです」(舞台関係者)2人の出会いは07年。大河ドラマ『風林火山』での共演がきっかけだった。「当時猿之助さんは“亀治郎”を名乗っていたため、“亀ちゃん”“いっちゃん”と呼び合うそう。高橋さんが運転するバイクの後ろの猿之助さんを乗せて走るなど、私生活でもよく会っていたといいます。高橋さんは猿之助さんに“上品な人”という第一印象を持ったそうですが、『酒にあまり強くないから、酔うとふにゃふにゃになってかわいい』と、仲の良さを語っていました。猿之助さんも、表裏のない性格の高橋さんには心を許していたようです」(前出・舞台関係者)『岸辺露伴』での共演時には、「今や日本を代表する俳優になられた一生こと、いっちゃんとまたお芝居できるならと喜んで受けさせていただきました」とコメントしていた猿之助容疑者。しかしそれも配信停止となり、出会いのきっかけだった「風林火山」も配信停止に……。親友との思い出の作品にまで傷をつけることとなった。
2023年06月29日市川猿之助容疑者(47)が母親の自殺を手助けしたとして逮捕された問題。6月28日、NHKは大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(22年)をはじめとした猿之助容疑者の出演作品について、有料動画サービス「NHKオンデマンド」での配信を中止すると発表した。『鎌倉殿』のほかに配信中止の対象となるのは、猿之助容疑者が出演した大河ドラマ『風林火山』(07年)や特集ドラマ『岸辺露伴は動かない』(21年)の第5、6話など。ドラマ、教養番組なども含めて8タイトルとなった。これらについて、《都合により、7月1日(土)23時59分で下記の番組の配信公開を終了します》としたNHKだが、SNS上ではこの措置に反発する声が。《オンデマンドはさ、受信料払って尚且つ課金しているのよ。月額990円、年額11880円もさ。そりゃ、鎌倉殿以外も見るけど、見る見ないは私が決めているの。NHKが勝手に決めないで欲しいんだけどな。》《NHKオンデマンドは月額有料なので、見る見ないはお金を払ってる視聴者側に委ねるべきで、NHK側で勝手に配信停止にするべきではないと思っています。作品が見たいから月額料金を払ってる利用者の権利を勝手に奪っているように見える》《オンデマンドは視聴者の選択意志が強く働くので別に配信停止しなくても視聴者の判断に委ねれば良いと思う》スポーツ紙記者は言う。「こうした事態となり、配信停止となった作品のDVD・Blu-rayを購入する人が急増しているようです。特に22年に放送したばかりで非常に人気も高かった『鎌倉殿』に関してはDVD・Blu-rayの売れ行きが急上昇。大河ドラマは話数が多いため、4冊に分割して販売されていますが、Amazonではほとんどの商品に《過去1か月で50点以上購入されました》《過去1か月で50点以上購入されました》と表示されているのです。《再入荷見込みが立っていないため、現在ご注文を承っておりません》と表示されている商品もあります」猿之助容疑者の姿は、もうDVDやBlu-rayでしか見られないのかもしれないーー。
2023年06月29日6月27日、自殺ほう助の疑いで逮捕された、歌舞伎俳優の市川猿之助容疑者(47)。猿之助容疑者は、5月18日に東京目黒区の自宅で、父親の市川段四郎さん(76)と母の喜熨斗延子さん(75)とともに倒れているのが見つかり、両親は死亡が確認された。猿之助容疑者は、母の延子さんに対して睡眠薬を服用させ、自殺を手助けした疑いがもたれている。各メディアによると、猿之助容疑者は逮捕前の任意の事情聴取で「週刊誌報道があり、家族会議でみんなでさよならすることにした」「なるべく苦しまずに死ぬ方法として、睡眠薬を飲んで眠ったあとにビニール袋を被せることにした」などと話をしていたという。事件当日には、「女性セブン」で猿之助に関するパワハラとセクハラ疑惑が報じられていた。実の母にビニール袋をかぶせ、命を絶つ手助けをする。息子としての猿之助容疑者の胸中はどのようなものだったのかーー。母の延子さんはとても愛情深い人だったという。「一人息子である猿之助さんを”カメちゃん”と呼んで溺愛していました。梨園の妻としてもよく気をまわし、評判はとてもよかったです。歌舞伎に対し誇りを持っていたのでしょう」(歌舞伎関係者)同時に、とても厳しい人だったという。猿之助は過去のインタビューで、母の鋭い指導をこう振り返っている。《踊りで体の使い方を間違えるとそれは恐ろしいことになる。足の割り方が悪いとバーン!》《バーン!は日によって物差しでありセンスであり革のベルトになる》《舞台の批評が一番怖い。「何だ、アレは!」。この一言で終わり。居ないときでもどっかで見られているような気がする。母は永遠に怖い》(’05年7月20日「スポーツニッポン」)「延子さんは日本舞踊の坂東流の名取だったこともあり、特に芸には厳しかったようです。きちんと踊らないと『ごまかすな!』と叱声がとんでいたそう。それでも、猿之助さんにとって延子さんが自慢の母であったことは間違いないでしょう。それだけに、どうしてこのようなことになってしまったのか……。ほかの手段はなかったのかと思ってしまいます」(前出・歌舞伎関係者)当初、「前日に死んで生まれ変わろうと家族で話し合い、両親が睡眠薬を飲んだ」と語っていた猿之助容疑者。真相解明を待つほかないが、厳しかった母はもう帰ってこないーー。
2023年06月28日6月27日、歌舞伎俳優の市川猿之助容疑者(47)が母親に対する自殺ほう助の疑いで逮捕された。歌舞伎界のスター俳優に関する衝撃的な報道に波紋が広がっている。5月18日発売の「女性セブン」で、弟子や俳優へのハラスメント疑惑が報じられた猿之助容疑者。すると同日、東京・目黒区の自宅で猿之助容疑者と両親が倒れているのをマネージャーが発見。119番通報したものの両親は死亡した。司法解剖の結果、両親の死因は向精神薬を服用したことによる中毒死とみられ、ひとり生き残った猿之助容疑者は警視庁に「死んで生まれ変わろうと家族で話し合い、両親が睡眠薬を飲んだ」と説明していた。そして6月27日、猿之助容疑者は逮捕されることとなった。猿之助容疑者は警視庁の調べに対して「両親が自殺する手助けをしたことに間違いありません」と容疑を認めており、さらに動機について「週刊誌報道をきっかけとして家族会議が行われて、みんなでさよならすることにした」という趣旨の供述をしているという。猿之助容疑者は歌舞伎界きってのスター俳優の一人であるだけでなく、ドラマでも大活躍。’20年の『半沢直樹』(TBS系)を筆頭に、’22年には大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合)や『最初はパー』(テレビ朝日系)に出演。さらにバラエティ番組にも登場し、そのキャラクターが親しまれていた。「同じく歌舞伎界に縁のある俳優・香川照之さん(57)が’22年8月、性加害報道で大幅に露出が減りました。そのためテレビの視聴者にとって、猿之助さんは最も距離の近い歌舞伎役者でもありました」(芸能関係者)そんな人気者の猿之助容疑者が、両親とともに命を絶とうとした、そしてその母の自殺を猿之助が手助けしたーー。ネット上では、衝撃的な事実に絶句する人々が。《猿之助さん、なんでこんな事しちゃったんだろう。ほんとうに残念でならない》《反省をして出直すことだってできた筈》《死して詫びなきゃいけないなんて…。そんなつまらないプライドが邪魔しちゃったのかな?悪い点を認めて裸一貫でやりなおせばいいのに。本当に残念》
2023年06月28日6月27日、母親に対する自殺ほう助の疑いで逮捕された歌舞伎役者の市川猿之助こと喜熨斗(きのし)孝彦容疑者(47)。5月18日に都内の自宅で両親とともに倒れているのが発見され、猿之助容疑者だけが一命を取り留めた。母親の延子さん(享年75)はその場で死亡が確認され、父親の市川段四郎さん(享年76)は搬送先の病院で死亡が確認された。猿之助容疑者は自らに処方された睡眠薬を用意するなどしたといい、「両親が自殺する手助けをしたことは間違いありません。私も両親の後を追って自殺するつもりでした」と容疑を認めているという。名門・澤瀉屋の“一家心中騒動”の余波は、市川中車こと香川照之(57)の長男・市川團子(19)にも及んでいる。事件発生直後、猿之助容疑者の代役として白羽の矢が立った團子。5月20日から東京・明治座の歌舞伎公演の昼の部で舞台に立ち、27日の千秋楽まで代演を務めたことは多くの歌舞伎ファンの感動を呼んだ。「團子さんはたった1日の稽古時間しかなかったにもかかわらず、座頭の役を見事に演じ切りました。リハーサルでは宙乗りなど技術的な部分の確認はしたものの、実際にセリフを言う時間は取れないままでした。それでもミスをすることなく、乗り切ったのです。團子さんの熱演ぶりに客席からはすすり泣く声が聞こえ、幕が下りても拍手が鳴りやまず、スタンディングオベーションが起こったほどでした」(歌舞伎関係者)一門のピンチに際して大活躍が讃えられた團子だが、叔父であり師匠の猿之助容疑者が逮捕されたことでさらなるプレッシャーを抱えることに……。「團子さんは以前から『5代目猿之助』の名跡を継ぐと期待されており、香川さんも息子をバックアップするべく46歳で歌舞伎の世界に入りました。猿之助さん自身にも子供がいないことから、團子さんの歌舞伎界入りを後押ししたそうです。猿之助さんの事件発生後、梨園では團子さんがいつ“5代目”を継ぐことになってもいいように、サポートしようという動きが広がっていたそうです。團子さんは4年前のインタビューで香川さんを『努力の人』、猿之助さんを『憧れの人』と尊敬の気持ちを表していました。しかし、昨年8月に香川さんに性加害疑惑が報じられ、猿之助さんが逮捕されてしまいました。團子さんは事態を冷静に受け止めていたそうですが、『大好き』と語っていた澤瀉屋の行方に心中は穏やかではないはず。仮に團子さんが5代目を襲名したとしても、猿之助さんが引き起こした“一家心中騒動”のレッテルはこの先もついて回るでしょう」(歌舞伎関係者)“次期後継者”の團子を見舞う不運に、ネット上では同情の声が相次いでいる。《縁起が悪いから次の人は嫌でしょう》《誰が後継であろうともう猿之助を名乗れないよね。死者が出ている事件の犯罪者の名前だからね》《團子さんはもう猿之助を継がないほうがいいと思う。未来ある若者に犯罪歴付きの名前を継がせるのはあまりに酷。猿之助はもう終わりにして、團子という名を育てれば》5月22日の集英社オンラインによると、猿之助容疑者は‘12年3月に開かれたファンとの食事会で「後継を決めるのは僕の意志。彼(團子)がだめだったら別の人に継がせますし、4代目で抹殺するとしたら、止め名にしちゃう」と語っていたという。“一家心中騒動”によって「止め名」となってしまうのか、果たしてーー。
2023年06月28日6月27日、歌舞伎俳優の市川猿之助こと喜熨斗(きのし)孝彦容疑者(47)が母親に対する自殺ほう助の疑いで逮捕された。報道によれば、猿之助容疑者は「両親が自殺する手助けをしたことに間違いない。私も後を追って自殺するつもりだった」と逮捕後の取り調べに供述したという。先月18日に東京都内の自宅で、父・市川段四郎さん(享年76)と母・延子さん(享年75)とともに倒れているのが発見され、両親は死亡が確認された“一家心中事件”。司法解剖の結果、両親の死因は向精神薬中毒で死亡した疑いがあることが判明した。「猿之助さんは逮捕前の取り調べで、『死んで生まれ変わろうと家族で話し合い、両親が睡眠薬を飲んだ』『ビニール袋を両親に被せた』と供述していました。警視庁が慎重に捜査を進めた結果、猿之助さんが自らに処方された睡眠薬を用意するなどして延子さんの自殺を手助けしたとの判断から逮捕に至ったといいます。警視庁は現在、段四郎さんが死亡した経緯についても慎重に調べています」(全国紙記者)猿之助容疑者をめぐっては、一部週刊誌で弟子やスタッフらにセクハラ・パワハラが報じられていた。逮捕された同日には、「週刊誌報道をきっかけとして家族会議が行われ、みんなでさよならすることにした」と逮捕前の任意聴取で語っていたことも明らかになった。逮捕を受けて猿之助容疑者の所属事務所は、公式サイトを通じて《このような事態に至りましたことを重く受け止め、今後も当局の捜査に協力して参ります》とコメント。歌舞伎の興行元である松竹も、《これまで数多くの歌舞伎公演に出演いただいた弊社としましては、このような事態に至りましたことを重く受け止めております》とコメントを発表し、捜査の行方を見守る意向を示した。しかし、逮捕されてしまったことで、猿之助容疑者の復帰は絶望的だという。「猿之助さんは澤瀉屋の当主として一門を率いてきました。事件発生後は中村隼人さん(29)や甥の市川團子さん(19)らが代役を務め、隼人さんは明治座代役の千穐楽の終幕後に『われわれは猿之助兄さんに育てられ、支えられて今があります』と挨拶しました。松竹も猿之助さんについては10月まで休演すると発表していましたし、皆が猿之助さんの復帰を待っていたのでしょう。しかし、一門の座頭が母親に対する自殺ほう助で逮捕されるなんて前代未聞のこと。明治時代から続く“市川猿之助”の名を汚してしまった今、有罪にならなかったとしても再び舞台に立つのは難しいのではないでしょうか」(歌舞伎関係者)一方、ドラマや映画でも活躍していた猿之助容疑者だが、芸能界を追放される可能性も指摘されている。「猿之助さんが総理大臣役で出演していた劇場版『緊急取調室 THE FINAL』は、事件発生後に6月16日の公開を見送りました。製作のテレビ朝日は猿之助さんの逮捕を受けて『公開延期という判断に変更はありません』とコメントしていますが、ますます公開は難しくなるのではないでしょうか。過去に逮捕・起訴された俳優を見ても、第一線で再起するのは困難なはず。制作サイドも起用をためらうでしょうし、共演NGを申し出る俳優がいてもおかしくありません」(芸能関係者)猿之助容疑者が引き起こした代償はあまりにも大きい。不安を抱える澤瀉屋の行方は、果たしてーー。
2023年06月27日2023年5月18日、自宅で倒れていたところを発見された、歌舞伎俳優の四代目市川猿之助(本名:喜熨斗孝彦)氏が、救急搬送されました。マネージャーが発見した際、自宅では猿之助氏の両親もその場で倒れており、後に両親は死亡が確認されています。同年6月27日には、母親に対する自殺ほう助の容疑で、警視庁は猿之助氏を逮捕。今後、父親であり、歌舞伎俳優である市川段四郎さんへの自殺ほう助容疑でも捜査を進めていくとのことです。市川猿之助氏の逮捕を受け、所属事務所がコメント猿之助氏が逮捕された日、所属事務所である株式会社ケイファクトリーはウェブサイトにコメントを掲載。ファンや関係者に向けて「多大なるご迷惑、ご心配をおかけしておりますこと改めて深くお詫び申し上げます」と謝罪の言葉を述べ、今後についてこのようにつづりました。現在、本人は警察の取調べを受けていると認識しております。このような事態に至りましたことを重く受け止め、今後も当局の捜査に協力して参ります。また、司法による最終的な判断がなされるまで、所属契約に関する見解について申し上げることは差し控えさせて頂きます。マスコミ各社様、SNSを含む個人の記者様への改めてのお願いでございます。市川猿之助の自宅及び、ご親族の方へのご取材はお控えいただきたく、皆様のご理解賜りますようお願い申し上げます。尚、この件に関する弊社所属俳優のコメントは差し控えさせていただきます。株式会社 ケイファクトリーーより引用また、松竹株式会社は「司法による最終的な判断がなされるまではコメントを差し控え、今後の捜査等を見守りたい」とコメント。今回の事件が家族内のものであるため、両社ともに、会社としての見解を述べるのは控える模様です。[文・構成/grape編集部]
2023年06月27日6月27日、母親への自殺ほう助の疑いで警視庁に逮捕された市川猿之助容疑者(47)。各局の報道・情報番組がこの事件を報じる中、『DayDay.』(日本テレビ系)での、番組MCを務める山里亮太(46)の発言に疑問が続出している。この日の放送では、番組開始直後から猿之助の逮捕について特集を組み、これまでのいきさつや最新情報が伝えられ、弁護士や元刑事といった専門家が解説を加えていた。約30分にわたって取り上げ、終盤に猿之助容疑者が身柄拘束を伴う逮捕をされた理由として、「事件当時にすでに自殺を図っており、今後も自ら命を絶つ可能性があるためでは」という説明が。するとその後、コメントを求められた山里は、こう語った。「逮捕に至った経緯に、一度自殺を考えた人だからもう一度可能性があるって言ってるのに、憶測だったりテレビで、ただでさえ、自分のご両親がこうなったことで精神的にショックが大きい中で、我々は報道するときに本当に気をつけないといけない。これがきっかけとなることもある」報道することによる当事者や関係者への精神的な余波を懸念したうえで、「繊細な状態の話なので……。これからは法律で決まったこと、裁くこと以外は何も勝手なことを言うべきじゃはないなと思いました」と結んでいた。番組として冒頭から大々的に特集を組んでおきながら、進行する立場であるMCとして「勝手なことを言うべきではない」と意思表明をした山里。この発言について、ネット上では懐疑的な声が相次いでいる。《報道番組のMCがこんなこと言い出したら終わりな気もするけどねえ》《だとしても報道を扱っている限りしっかりとしたコメントを言うべき。プロだろ。今後なにかあった時法律で決定してないのでなんとも言えないし法が決定したことが全てです。ってコメントする気かね山里は》さらに山里は、自身の発言の直後にゲストのアンミカ(51)らへコメントを求めていたのだ。これにも矛盾を感じた視聴者は多かったようだ。《勝手ながらことを言うべき出ないと言った直後に、アンミカさんどうですか?って話振るの矛盾してるし、困るでしょ。びっくりしたよ。アンミカさんは言葉選んで上手に発言されてたけど、司会は落ち着いてきちんと整理して話して欲しい》《山里さん相当矛盾してますね、この番組見てたがゲスト二人も読んで、30分くらい延々と猿之助さんの報道ばかりしてましたよ。勝手な憶測言うべきでないと発言してるなら、視聴者に事件の概要や説明を長々と丁寧に取り上げない方がいいのでは?単なるニュース報道で「今日、猿之助容疑者は○○でつかまりました」だけでいい気がする。ワイドショーがやたらと騒ぎ立てるから、世間もいろんな憶測をしてしまうんです》《報道番組のMCがこんなこと言い出したら終わりな気もするけどねえ》《山ちゃん、それは違う!!︎ だったらこのネタ扱うなって話》
2023年06月27日6月27日、市川猿之助容疑者(47)が自殺ほう助の疑いで逮捕された。5月18日に都内の自宅で両親と共に倒れているのが見つかり、両親は死亡。猿之助容疑者は自身の睡眠薬を手渡したとみられ、任意の調べに対しては「両親が薬を飲んだ」という趣旨の説明をしているという。5月18日に母親の喜熨斗延子さん(享年75)が自宅で死亡が確認され、父親の市川段四郎さん(享年76)は搬送先の病院で死亡した事件。猿之助容疑者自身も自殺を図り救急搬送されていた。歌舞伎関係者は“猿之助”の不在を危惧している。「ほとんどの名跡は一時的に途絶えています。たとえば“團十郎”は22年に13代目が襲名しましたが、先代が亡くなってから約9年ぶりの復活でした。“中車”は12年に香川照之さん(57)が9代目を襲名しましたが、8代目の没後41年ぶりのことでした。しかし、“猿之助”は初代が1890年に名乗ってから一日も途絶えることなく、連綿と続いてきた珍しい名跡なのです」(歌舞伎関係者)しかし猿之助容疑者の逮捕によってその歴史が途絶えかねないという。「歌舞伎の興行主である松竹は、猿之助さんの10月までの休演を発表しています。松竹としては、人気役者の猿之助さんには復帰してもらいたいというのが本音でしょうが、逮捕ともなればさすがに難しいでしょう。“猿之助”は代々革新的な芸を披露してきた名跡で、猿之助さんも人気コミック『ワンピース』の歌舞伎化に成功するなど、革新の精神を受け継いできました。しかしそれが今回の逮捕で、澤瀉屋を牽引してきた“猿之助”が史上初めて不在ということになりそうです」(前出・歌舞伎関係者)自らの行いが130年以上の歴史に傷をつけることにーー。猿之助容疑者はいま、澤瀉屋一門にどのような思いを抱えているのだろうか。
2023年06月27日2023年6月26日、歌舞伎俳優の四代目市川猿之助氏(本名・喜熨斗(きのし)孝彦)について、警視庁が母親に対する自殺ほう助の容疑で逮捕状を取ったことが、捜査関係者への取材で明らかになりました。産経ニュースによると、市川猿之助氏は同年5月18日、東京都目黒区の自宅にて、父親で歌舞伎俳優の市川段四郎さんと母親とともに倒れているのが見つかり、両親は死亡が確認されました。自殺ほう助罪とは、刑法202条にあたる規定で、すでに自殺を決意している者に対し、自殺行為の手助けをすることです。市川猿之助氏の今後の動向に、多くの人が注目しています。【2023年6月27日10時46分追記】母親の自殺を手助けした自殺ほう助の容疑で、市川猿之助氏が逮捕されたことが、2023年6月27日にメディアで報じられました。[文・構成/grape編集部]
2023年06月27日6月16日の公開が見送られた劇場版『緊急取調室 THE FINAL』。出演していた市川猿之助(47)が5月に救急搬送され、共に自宅にいた両親が死亡する事件が発生していた。しかし、『キントリ』を見舞う不運はこれだけではなかったようだ。「劇場版の公開に合わせてスペシャルドラマが準備されており、本来は映画公開翌日の6月17日に放送予定でした。しかし猿之助さんの騒動が勃発したため、放送は延期になってしまっていました。ただ映画につなげるための演出ということもあり、猿之助さんの出演は最後に少しだけ。最悪、そこだけ代役を立てて撮り直して編集すれば放送可能だというところまでは話がまとまっていたそうです。でも実は、そのドラマには永山絢斗容疑者(34)がゲスト主役として出演していたんです。逮捕の一報を聞いて、テレ朝の上層部は頭を抱えたそうです……」(芸能事務所関係者)永山容疑者が大麻取締法違反容疑で逮捕されたのは、6月16日。人気俳優で出演作も数多く抱えていただけに、逮捕の余波は大きい。「6月30日に公開が予定されていた映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』は再撮影・再編集などは行わず、予定通り公開されることが決定しました。いっぽうで、来年のNHK大河ドラマ『光る君へ』は降板することを所属事務所から申し出たそうです。また、WOWOWは映画『泣き虫しょったんの奇跡』『冬薔薇』『峠 最後のサムライ』のほか、オリジナルドラマ『ダブル』の放送中止を発表しています。まだ公になっていない様々な仕事があり、それらもこれから調整されていくことになります」(芸能関係者)天海祐希(55)主演で2014年から4シーズンにわたって放送されたドラマ『緊急取調室』(テレビ朝日系)。前出のスペシャルドラマは、そのシリーズ完結編となる劇場版に合わせて放送される予定だった。「ゲスト主役は永山容疑者に加えて、菜々緒さん(34)でした。ただこうなった以上、もうお蔵入りは決定のようです」(前出・芸能事務所関係者)そこで問題になってくるのが、違約金の行方だ。「賠償金は永山容疑者の事務所と猿之助さんの事務所が被ることになるでしょうが、今はその割合をどうするかということで協議に入っているそうです。猿之助さんの事務所からすればこれまでは全額負担だったものが、奇しくも永山容疑者の逮捕でそれが変わってきましたからね。とはいえ出演時間は永山容疑者の方が多いので、そのあたりで揉める可能性もあるでしょう」(前出・芸能事務所関係者)永山容疑者の出演や違約金についてテレビ朝日広報部に尋ねると、「お答えすることはありません」との回答があった。「永山容疑者は、昔から瑛太さん(40)に比べて性格は穏やか。根が真面目ということもあって、瑛太さんの芝居には劣等感をずっと持っていたようです。それでも努力を重ね、バイプレーヤーとして確固たる地位を築きつつあったのに勿体ないですね」(前出・芸能事務所関係者)
2023年06月21日「主役を務める香川さんは汗だくの熱演でした。いとこである猿之助さんの一家心中事件もあり、周囲から温情の目で見られていたのが印象的でした」(観客の一人)東京・歌舞伎座の「六月大歌舞伎」昼の部『傾城反魂香』で、主演を務める市川中車こと香川照之(57)。歌舞伎関係者は言う。「香川さん演じる吃音の絵師と妻の物語で、昨夏に銀座のクラブホステスへの性加害が報じられた香川さんを復活させるべく、猿之助さんが妻役として全力で支える“晴れ舞台”となるはずでした」実際に観劇した演劇評論家の上村以和於さんはこう語る。「これが初めてと言っていい本格的な古典の大役で、市川中車としてワンステップは上がった気はします。歌舞伎の世界に入ってやっと10年、少し明るい光が差したってところでしょうかね。ただ、まだまだこれからです」前出の歌舞伎関係者は言う。「市川猿之助さん(47)の事件直後、代役を務めた香川さんは楽屋で“今後は私が澤瀉屋を背負っていかなければ”と決意表明したといいます」だが、澤瀉屋トップだった猿之助の後任は香川ではないという。「8月歌舞伎座『新・水滸伝』の主役を演じる予定だった猿之助さんの代役は事件直後の明治座でも代役の中村隼人さん(29)でした。隼人さんは梨園きっての美男子で人気も集客力も高い。『大富豪同心』(NHK)の主演も務め、23日から第3弾も放送されます。松竹としてはチケットの売り上げが全歌舞伎役者のなかでベスト3に入っていた猿之助さん率いる澤瀉屋の座組は残しておきたいのが本音。そのため香川さんではなく、隼人さんを実質的な座頭に据え頑張ってもらおうという思惑なのです」(別の歌舞伎関係者)まさかの下克上――。前出の上村さんも中村を高く評価する。「キャリア、実力ともに、もう若手花形というよりも中堅として、意欲も高いし、非常に才能のある俳優だと思います」前出の歌舞伎関係者は続ける。「隼人さんは明治座代役の千穐楽の終幕後、両膝をついて『何よりつらいのはご親族、何十年と澤瀉屋を支えてきた一門と、ファンの皆さま。われわれは猿之助兄さんに育てられ、支えられて今があります』と挨拶しました。それが澤瀉屋の人々の心を打ったというのです。正直、澤瀉屋の役者たちも、テレビや映画の仕事がなくなり歌舞伎役者としてまだキャリアの浅い香川さんが座頭では、将来に不安が残ります。團子さんが五代目猿之助を名乗るまでは隼人さんに澤瀉屋を引っ張ってほしいのです」澤瀉屋の顔としては失格の烙印を押された香川。認めてもらうためにも意気消沈する暇はない――。
2023年06月20日「猿之助さんは10月までの公演を休演すると、歌舞伎の興行主である松竹が発表しました」(スポーツ紙記者)5月18日、東京都内の自宅で自殺を図り、救急搬送された市川猿之助(47)。向精神薬の服用で父・市川段四郎さん(享年76)と母・延子さん(享年75)は中毒死した。世間を騒がせた一家心中事件から早くも1カ月がたとうとしているが、騒動の余波は広がり続けている。「猿之助さんは天海祐希さん(55)主演映画『緊急取調室 THE FINAL』に出演していました。6月16日に公開予定でしたが、急遽延期に。映画の宣伝はほとんどキャンセルとなりました」(前出・スポーツ紙記者)歌舞伎公演も複数休演することに。歌舞伎関係者は複雑な胸中を明かす。「歌舞伎界には“興行収入ランキング”なるものが存在します。歌舞伎俳優でもチケットが特によく売れる人がいるのです。猿之助さんはそのなかでも3位の人気役者。松竹としては、“なんとしてでも猿之助さんには復帰してもらいたい”というのが本音でしょう」しかし警視庁捜査一課は、猿之助を自殺幇助罪で逮捕する方針であると、『週刊文春』は報じている。「現状では猿之助さんの復帰は絶望的。とはいえ、ランキング上位の玉三郎さんもあの発表がありましたから……」(前出・歌舞伎関係者)6月5日、女方の最高峰であり、人間国宝でもある坂東玉三郎(73)が歌舞伎座の本興行から距離を置く意向を明かしたのだ。「大劇場で何カ月も舞台に立つような仕事は体力的に難しくなってきた。これからは小さな空間での新しい試みに軸を移していくことになる」と語った玉三郎。“興行収入ランキング”では猿之助と同じく3位に名を連ねていたというが、「’19年には地方での短期公演から引退しています。今後は歌舞伎座公演からも退くとのことで、興行としては大打撃は免れません」(前出・歌舞伎関係者)興行収入ランキング2位は片岡仁左衛門(79)。彼もまた人間国宝だが、集客力は下がるいっぽうだという。「仁左衛門さんは昨年11月、37歳下の女性との不倫が“文春砲”によって報じられました。真面目な人柄で知られ、これまでスキャンダルとは無縁だっただけに、ファンの失望も大きかったようです。高齢であることからも、これから急に人気が上がることはないでしょう」(前出・歌舞伎関係者)そこで、期待を一身に集めるのが興行収入ランキング1位の市川團十郎(45)だ。「團十郎さんは人気、知名度ともに圧倒的。歌舞伎界が危機に瀕する今、松竹としては團十郎さんにもっと歌舞伎に出てもらいたいと考えています。歌舞伎界の未来は團十郎さんにかかっているといっても過言ではありません」(前出・歌舞伎関係者)しかし当の本人はというと、思いがけない事態に戸惑っているようで……。「ともに歌舞伎界を牽引してきた猿之助さん、仁左衛門さん、玉三郎さんの“穴を埋める存在”として期待を一身に背負うことになり、あまりの重圧に團十郎さんは愕然としています」(前出・歌舞伎関係者)それだけではない。團十郎に突如背負わされた役割もあるという。「澤瀉屋を率いてきた猿之助さんの今後は不透明で、市川中車こと香川照之さん(57)も、歌舞伎界では若輩者。窮地に立たされた澤瀉屋の後見人となるのが、團十郎さんなのです」(前出・歌舞伎関係者)澤瀉屋と市川宗家・成田屋には宿縁がある。「初代猿之助はもともと、九代目團十郎の門弟だったのです。あるとき破門されてしまいますが、16年後に許され、“初代猿之助”を名乗ることになりました。つまり、澤瀉屋の祖はもともと成田屋の一門。團十郎さんが澤瀉屋の後見人となることは自然な流れといえます」(前出・歌舞伎関係者)しかし團十郎はこれにも拒否反応を示しているという。「猿之助さんの一家心中事件以来、澤瀉屋では“もう辞めて、ほかに移りたい”という弟子たちが続出しています。團十郎さんはその話を聞き、“俺は引き受けないよ”とひたすら困惑しているというのです」(前出・歌舞伎関係者)消えゆく人気歌舞伎俳優たち。“独壇場”となった團十郎はこの危機をどう乗り越えるのか――。
2023年06月14日「実は公開延期が発表される前から、すでに極秘で猿之助さんの出演シーンだけを撮り直す方向で動いていました」(映画関係者)5月18日に東京都内の自宅で父・市川段四郎さん(享年76)と母・延子さん(享年75)が向精神薬の服用で中毒死。自らも緊急搬送された市川猿之助(47)。猿之助は6月16日から公開予定だった映画『緊急取調室 THE FINAL』に総理大臣役で出演していたが、公開の延期が決まった。「天海祐希さん主演の人気連ドラ『緊急取調室』の劇場版です。実は昨年の安倍晋三元首相の銃撃事件の影響で一度延期を余儀なくされた経緯がありました。2度目の延期となり、製作サイドも頭を抱えています」(前出・映画関係者)5月31日に配信された「文春オンライン」によれば、警視庁捜査一課は猿之助を自殺幇助罪で逮捕する方針を固めたという。「一家心中を図るという目的のために睡眠薬やビニール袋を用意していたことで、6カ月以上7年以下の懲役または禁錮となる自殺幇助罪に抵触するとみられています」(全国紙記者)逮捕の可能性が高まったことで、東宝は映画『緊急取調室』の公開延期に踏み切ったようだ。「劇場版の製作費は3億円弱。邦画の実写では最大規模の全国約300館で公開を予定していました。猿之助さんには撮り直しの違約金が発生することになり、協議次第では1億円以上の請求になるでしょう」(前出・映画関係者)猿之助が払う賠償金は、映画の撮り直しの分だけではないという。「事件当日、明治座での昼の部の歌舞伎公演は休演となりました。1千万円以上の損失です。座頭を務めていた猿之助さんの意思で起こした事件ですから、賠償責任が生じます。7月に三越劇場で公演予定だった猿之助さん監修の歌舞伎公演『夢見る力』も中止になりました。さらに請求額は増えるでしょう」(歌舞伎関係者)猿之助は遺書でマネージャー兼俳優のA氏に“遺産をすべて相続させる”と綴っていたというが、億単位の賠償金を払えるだけの資産はあるのだろうか。「心中事件があった都内の自宅は亡くなった段四郎さんの所有でした。本来は3億円程度の資産価値がありましたが、今回の事件で価値は暴落。7千500万円のローンもまだ完済されておらず、相続の行方は今後の捜査次第で不透明。そのため猿之助さん個人の資産から支払うことになると思います」(猿之助の知人)猿之助の年収は、どれくらいあったのだろうか。「歌舞伎座などでの興行では出演料が支払われます。座頭興行なら相場は1カ月約500万円で、猿之助さんは年間7~8公演あります。演出料や脚本料もプラスされます。映画やドラマの出演料も加えれば、この数年は最低5千万円、多い年なら1億円はあったと思います」(前出・歌舞伎関係者)しかし、猿之助は貯蓄には興味を示さなかったようだ。「かねて猿之助さんは『子どもを持たない』と公言しており、収入のほとんどを自らの趣味に投じていたといいます。その一つがギャンブルです。猿之助さんの博打好きは梨園では有名でラスベガスによく行っていました。特にルーレットが好きで、新車を買える金額を1度の勝負につぎ込むこともあったと聞きます。昨年も仲間たちを連れてラスベガスへ遊びに行っていたようです」(前出・歌舞伎関係者)■ヨーロッパに渡り浮世絵商から購入をもう一つの趣味が浮世絵や骨董の収集だ。「浮世絵のコレクションは3千点以上。父・段四郎さんの影響で役者絵を集め始めたと聞きました。昔はネットオークションを利用していましたが、稼ぐようになってからは、ロンドンやオランダの浮世絵商のもとにまで足を運んで購入していました。なかでも歌川国貞の作品が大のお気に入りでした」(前出の知人)猿之助は以前、インタビューで“原点”をこう語っている。《初めて本物の浮世絵にふれたのは中学生か高校生の頃でしたか。父・四代目市川段四郎がロンドン公演のとき、蚤の市で偶然みつけた高祖父・二代目段四郎の役者絵を、お土産に買ってきてくれたものです。それを見て、昔を感じるのではなく、自分たちがいまやっているのと同じじゃないか、と思った記憶があります》(『クロワッサンPremium』’08年11月号)骨董にもハマり、’16年に出した自らの著書『猿の眼僕ノ愛スル器タチ』(淡交社)では約40種類の骨董コレクションを公開。初めて買った川喜田半泥子の茶碗や、魯山人の徳利など、自慢の逸品の数々を紹介している。果たして猿之助のコレクションはどれくらいの価値があるのか。本人が所有していると明かした収集データをもとに、本郷美術骨董館の猪羽恵一さんに聞いてみた。「役者絵はそんなに高くはないのですが、堅実な買い方をされている印象です。版や状態などによって値段もかなり変わるので正確なことは言えませんが、ご本人はネットで安く買ったものが2千点あるとも話されているので、大雑把にいえば、3千点で5千万円相当の価値でしょうか。骨董のほうは、京都の『柳孝』で買った古備前は1点で1千万円する可能性はあります。川喜田半泥子が1点100万円、魯山人も数百万円程度でしょうか」公開している骨董だけでも5千万円程度になるようだ。「ほかにも数百万円する萩焼の白茶碗とか、公にしていないコレクションも多々あります。浮世絵や骨董などで約2億円の資産はあると思います」(前出の知人)猿之助はかつてイベントで、「(自らが所有する)浮世絵と同じ扮装をして同じ場面の写真を並べて展示したい。都内の美術館で募集しています。早い者勝ちです!」と大きな夢を語っていたが、まずは資産を売却する現実を直視しなければならない――。
2023年06月06日「團子さんは中一日というわずかな準備期間にもかかわらず、千秋楽まで見事に猿之助さんの代役を務めました」(歌舞伎関係者)5月20日から東京・明治座の歌舞伎公演の昼の部で、市川猿之助(47)の代役として主演を務めた市川團子(19)。27日の千秋楽まで團子が代演した。「團子さんはリハーサルでは宙乗りなど技術的な部分の確認はしましたが、セリフを実際に言う時間は取れないまま、本番に臨みました。それでもノーミスで乗り切り、客席からはすすり泣く声が聞こえるほどの熱演を見せました。團子さんは179センチと、猿之助さんより10センチほど背が高いので、衣装も急ピッチで仕立て直しました。連日ほぼ満席の大盛況でした」(前出・歌舞伎関係者)今回團子が代役を務めたのは、『不死鳥よ波濤を越えて―平家物語異聞―』という演目の主役・平知盛。團子の祖父・市川猿翁(83)主演で’79年に初演された。「猿翁さんは(三代目)猿之助時代に宙乗りや派手な立ち回りなどエンタテインメント性に富んだ『スーパー歌舞伎』を創始し、“猿之助”を大名跡へと育て上げました」(前出・歌舞伎関係者)後ろ盾が何より重要なのが歌舞伎界。團子の父・香川照之(57)が歌舞伎の世界に飛び込んだのは46歳で、梨園での発言権はほとんどないという。そのため、團子のよりどころだったのが叔父である猿之助。かつて猿之助は團子がいずれ“五代目猿之助”を継ぐ可能性について親しい仲間に、「團子がボンクラだったら継がせられない」と発言していたというが……。「今回の一家心中騒動で猿之助さんの今後は絶望的。いつ團子さんが“五代目猿之助”を継ぐことになってもいいように、梨園全体で團子さんをサポートしようという動きが広がっています」(前出・歌舞伎関係者)■祖父の代からライバル関係の團子と染五郎その中心にいるのが、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(’22年)の源義高役で注目を集めた市川染五郎(18)だ。「’13年、染五郎さんが『春興鏡獅子』という演目で、胡蝶の精という2人組で演じる役を務めることになった際、その相棒として選ばれたのが團子さんでした。染五郎さんの父・松本幸四郎さん(50)が指名したのだそうです」(後援会関係者)以来2人は、『東海道中膝栗毛』の「弥次喜多」シリーズなどで相棒役を演じてきた。「歌舞伎では、年の近い人がいると立役と女方、あるいは立役同士、女方同士のライバルとして終生ペアとして活躍するという事例があります。團子さんと染五郎さんはペアとして、ますます人気が高まっていくはずです」(前出・歌舞伎関係者)演劇評論家の上村以和於さんは言う。「染五郎さんは’22年に『信康』という演目で歌舞伎座初主演を務め、高い評価を得ました。團子さんも今回の代役で一躍脚光を浴び、2人とも歌舞伎界の若手として順調に成長しています」團子と染五郎はもともと、祖父の代からライバル関係にある。「染五郎さんの祖父・松本白鸚さん(80)と團子さんの祖父・猿翁さんはよきライバルとして切磋琢磨してきました。当時2人が在学していた大学にちなみ、2人の関係は“早慶戦”とも呼ばれました」(上村さん)父同士にも、ある縁が。「幸四郎さんは猿之助さんや香川さんと同じ暁星高校出身。幸四郎さんは息子の染五郎さんとともに、後ろ盾のなくなった團子さんをできる限りサポートしていくと聞いています」(前出・後援会関係者)プライベートでも團子と染五郎の関係は深い。■染五郎を“いっくん”と呼ぶ團子「2人は幼稚園から高校まで、同じ都内の有名私立一貫校に通っていました。明るく朗らかな性格の團子さんは、染五郎さんを本名の“齋”から“いっくん”と呼んでいます。人見知りの染五郎さんが唯一心を開いている相手です」(前出・歌舞伎関係者)染五郎は高校3年生を前に学校を中退した。「團子さんは染五郎さんから相談を受け、『歌舞伎だけがすべてではない。きちんと教養も身につけたほうがいい』と伝えたそうです。結局、歌舞伎に加えて俳優業、モデル業などで忙しくなり染五郎さんは退学を選びましたが、親身にアドバイスしてくれた團子さんには感謝していることでしょう。今回の猿之助さんの一件を受け、今度は“團子を僕が救う!”と確固たる信念を持っているといいます」(前出・歌舞伎関係者)かつて染五郎は團子についてこう語っている。《稽古の場で「それは違う」などと気兼ねなく言い合えるし、相手に合わせるような場面では素直に合わせられますし。僕にとって一緒にやりやすい人です》(「wilth online」’21年10月13日配信)5月中旬、本誌は滋賀県内で松本幸四郎主演ドラマ『鬼平犯科帳』の撮影に臨む染五郎を目撃。凜々しい表情の胸裏には、團子との共闘の意志を燃やしていた――。前出の上村さんは言う。「歌舞伎の興行主である松竹にとっても、実力があり人気もある若手ホープの登場は非常に喜ばしいことでしょう。2大スターとして期待しているはずです」波乱の歌舞伎界に現れた10代の2人の最強タッグ。染五郎の存在は、團子の“五代目猿之助”襲名への大きな追い風となりそうだ。
2023年05月30日「生き残った猿之助さんですが、梨園の関係者たちは『これからが地獄だよな……』と嘆いています」(歌舞伎関係者)5月18日午前中、東京・目黒区内の自宅で市川猿之助(47)が緊急搬送されてから約2週間が経過した。亡くなった父・市川段四郎さん(享年76)と母・延子さん(享年75)は司法解剖の結果、向精神薬の服用による中毒死だと判明。現在、猿之助は都内の警察関連施設で事情聴取に応じているという。「猿之助さんは“家族で話し合い両親それぞれ薬を飲んで一家心中を図った”と繰り返し話しているそうです。一般的には向精神薬は大量摂取しないと死に至ることはないといわれ、『週刊文春』は亡くなった両親にはビニール袋がかぶせられていたと報じています。猿之助さんは事件直後の病院での事情聴取では『ビニール袋を自分でかぶるのは無理だと思った。今回は薬が切れてしまい、死にきれなかった』と供述したといいます」(社会部記者)刑事事件に詳しい、渋谷第一法律事務所の寺井友浩弁護士は言う。「今後の供述にもよりますが、亡くなるまで見届けるという行為やビニール袋の用意をしたということであれば、自殺幇助罪は免れないと思います。6カ月から最長7年の懲役および禁錮刑となりますが、初犯でもあり、状況次第では4~5年の執行猶予がつく可能性もあります」凄惨な事件当日に発売された週刊誌では猿之助のパワハラ、セクハラ疑惑が報じられたが、所属事務所は23日、「そのような事実は現在出てきていない」と発表した。猿之助が主演していた明治座の舞台では、香川照之(57)の長男・團子(19)が代役を務めた。「香川さんは化粧をしていても顔色が悪いのがわかるほど疲労が蓄積して目が腫れていました。眠れないのでしょう。團子の代演初日に皆を集め、澤瀉屋を代表して『頑張りましょう』となんとか声を絞り出していました」(後援会関係者)だが、“梨園の禁忌”を犯してしまった猿之助への視線は非常に厳しいと前出の歌舞伎関係者は言う。「座頭公演の最中に、座頭自らが舞台を投げ出すなんて親が死んでもしてはいけないというのが梨園の掟。ましてや一家心中なんて……。才能も人気もあった猿之助さんでしたが、仲間からの信用は地に落ちてしまったんです。このまま表舞台から退くことになるでしょう。猿之助さんはもともと仏の道に興味を持っていました。両親への贖罪のため、出家することも考えていると思います」■『比叡山への憧れ』なるコラムも書いてすでに家族のために出家の儀式「得度」を受けた歌舞伎役者がいる。市川團十郎(45)だ。「海老蔵時代の’16年、屋号『成田屋』の由来となった成田山新勝寺で『生まれ変わる』と言って得度したのです。当時、乳がんを患っていた麻央さんの闘病のため、『自分に鞭を入れる意味で受けた』と話していました」(團十郎の知人)猿之助は幼少期から仏教への関心があった。亡くなった母・延子さんはかつてこう語っていた。《子供ってたいていデパートのおもちゃ売り場に行きたがるのに、あの子はね小さいときから『ねえお母さん、仏壇屋さんに連れていって』と言うて、お店で『僕このお厨子が欲しいな』って言う子でしたわ》(『SAY』’93年4月号)長じて、猿之助の仏教への情熱はさらに高まっていった。「猿之助さんの歴史や骨董好きは有名ですが、私の誕生日が伊勢湾台風の上陸日だと話したら、伊勢市内で倒木整理作業中に発見された線刻阿弥陀三尊来迎鏡像という遺物の話を熱心にしていました」(猿之助の知人)猿之助は’03年に比叡山延暦寺初の歌舞伎上演『比叡山薪歌舞伎』に出演。以後、定期的に比叡山に足を運ぶようになった。「’16年には比叡山で命がけの荒行『千日回峰行』を成し遂げた僧侶との対談本も出版。同年、大津市内の延暦寺会館で開かれた『比叡山仏教文化講座』では約430人の聴衆の前で講演しています。猿之助さんいわく、天台宗の特徴は『誰もが仏になれ、自分が悟りを開けば他人を救うように説いていることではないか』と語っていました。当時、連載していた新聞に『比叡山への憧れ』なるコラムも書いています」(地元紙記者)仏教への傾倒は、瀬戸内寂聴さん(享年99)との対談でも明らかだ。寂聴さんから歌舞伎で同じ台本を何度も繰り返し演じて退屈しないかと問われた猿之助は、こう答えている。《退屈することもあります。嫌になるときもあります。私は仏教の修行の経験はありませんが、ちょっと比叡山の千日回峰行に近いところがある。一旦始めたら、止めるときは命を絶つときだ、という。まさに難行苦行です》(『the寂聴』’10年9月15日発行)座頭公演を投げ出した猿之助はやはり死ぬ覚悟だったのか――。■初代市川段四郎が眠るお寺に地蔵菩薩を奉納したことも’20年、猿之助は「没後1千200年 最澄の足跡」というインタビューで、天台宗の開祖である最澄について、こう語っていた。《かく言う私は、何を隠そう最澄さんの大ファンである。どれくらいファンかというと、不遜ながら、最澄さんその人になってしまいたいくらいにファンである(中略)。だから、ついつい出過ぎてしまいそうな時には、いつも最澄さんの生き方を思い出すように心掛けている》(『毎日新聞』’20年11月28日号)翌年、延暦寺で行われた1千200回忌法要では最澄の「聖句」を朗読していた猿之助。当時、“出すぎてしまう”自覚が本人にあったのか。前出の歌舞伎関係者は言う。「猿之助さんはもともと“俺は亀治郎のままでいい”と言っていたほど、名跡には興味がなく、ガツガツしていませんでした。それが猿之助を襲名してからは、テレビでも饒舌になり、上品さを感じなくなりました。私はそれを心配して、本人にも『亀治郎時代のほうがよかった』と言ったことがあるんです。本人は『そう?』と首をかしげていましたが、猿之助になったプレッシャーは強く感じていたことでしょう」父・段四郎さんは四代目だったが、初代市川段四郎の墓は都内の正源寺にある。本堂にまつられている地蔵菩薩は猿之助が奉納したものだという。住職に話を聞いた。――猿之助さんはこちらに墓参されていましたか。「たまにですかね。初代のお墓があるので、いらっしゃってました」――事件についてどうお感じになりましたか。「いや、本当にショックですよ。なんでこんなことになってしまったんでしょう……。またいつかいらしたら、いろいろとお話ししたいですね。なぜこんなことを……」いまだ心の整理がついていないようだった。「猿之助さんは元来、信心深い方でした。比叡山で修行し、残りの人生、悔い改めることが両親へのせめてもの罪滅ぼしなのではないでしょうか」(前出・歌舞伎関係者)最澄の教えに「一燈照隅」という言葉がある。最澄が唐から持ち帰った言葉だ。最初は一隅を照らすような小さな灯火でも、その灯火が増えれば、国中を明るく照らすことができる。個々人が自分の置かれている環境で精いっぱい努力することが組織全体では最も大切だという教えだ。猿之助は出家により歌舞伎界の未来を照らすことができるのか。
2023年05月30日