本物そっくりのカラフルで精巧なクリームやキャンディ、フルーツなどを用いたインスタレーションや現代アート作品を制作する作家、渡辺おさむの展覧会「お菓子の美術館~渡辺おさむ スイーツアート in 氷見~」を5月3日(金)から氷見市芸術文化館【富山県氷見市】にて開催いたします。チョコレートの館■北陸で初開催!お菓子を口にしたときのような、幸せな気分になれる美術展渡辺おさむは、樹脂などを材料に本物そっくりに作られた“スイーツ”を使い、デコレーションするスイーツデコの技術をアートに昇華させた現代美術作家です。本展では、思わず食べたくなるようなホイップクリームやマカロン、キャンディなどカラフルな“スイーツ”を用いて、3mのお菓子のメリーゴーラウンドや4m50cmのお菓子のドラゴン、全長25mのお菓子の水族館など、壮大なスケールの作品を展開します。また、プロの舞台照明チームにより、より作品の世界に没入できるような演出が随所に施されており、夢の世界へ迷い込んだような、圧倒的なファンタジー空間をお楽しみいただけます。お菓子のメリーゴーラウンド■関連イベント●渡辺おさむギャラリートーク日時:5月3日(金・祝)・5月11日(土) 11時~/14時~費用:無料(要観覧券) 予約不要●渡辺おさむワークショップ 「富山名物・細工かまぼこを作ろう」日時 :5月4日(土) 11時~/14時~場所 :交流室1・2 ※参加には展覧会入場券が必要です参加費:1,500円【定員:各回 25名】富山の定番といえば【富山名物・細工かまぼこの鯛】!渡辺おさむさんと一緒に樹脂を用いて、可愛い鯛かまぼこのデコアートを体験しましょう!お申し込みは TEL:0766-30-3430 氷見市芸術文化館まで●フォトスポットラリー【会場内で毎日開催】展覧会の会場内にあるフォトスポットをめぐって撮影しよう!出口でスタッフに画像を提示された方にはプチプレゼントをお渡しします。●ぬりえコンテスト【会場出口エリアで毎日開催】「お菓子の美術館」オリジナルイラストが描かれた用紙を会場出口で配布します。カラフルに彩って提出してくれた方全員にプチプレゼントをお渡しします。また、後日審査のうえ優秀作品に選ばれた方には賞品を進呈します。※提出されたイラストは館内に掲示し、優秀作品は芸術文化館SNSで後日発表します。●氷見市芸術文化館 公式LINEお友達登録キャンペーン【会場内で毎日開催】氷見市芸術文化館の情報をお伝えする公式LINEに登録してくださった方にプチプレゼントをお渡しします。●氷見市芸術文化館 インスタグラムフォロー&投稿キャンペーン【会場内で毎日開催】氷見市芸術文化館の情報をお伝えする公式インスタグラムをフォローして、投稿してくださった方にプチプレゼントをお渡しします。氷見市芸術文化館ホームページ ■渡辺おさむ氏コメントこの度は、能登半島地震において被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。新年に震災のニュースを目にし、展覧会を開催すべきなのか迷いましたが、長い復興の道のりの中で、どこかで芸術が人々に生きる力と感動を与えてくれるはずだと思い、今こそ自分の持てる力を集結させ、夢のあるお菓子の美術館をつくりあげたいと思い、多くの方々の協力を経て本展開催となりました。作品の世界は夢のある世界でありたいと考えています。この展示場所は舞台も兼ねており、プロの舞台照明チームと共にファンタジーの世界に没入できるような演出も計画しており、これまでにない試みですが、手応えを感じています。ご来場いただいた皆様の楽しい思い出の1ページとなりましたら幸いです。■渡辺おさむについて渡辺おさむ(わたなべ おさむ)/2003年東京造形大学デザイン学科卒。スイーツデコの技術をアートに昇華させた第一人者として「東京カワイイTV」(NHK)や「徹子の部屋スペシャル」(テレビ朝日)などにもとりあげられる。本物そっくりのカラフルで精巧なスイーツアート作品は、国内はもとより世界各国でも話題を呼んでいます。国内では、清須市はるひ美術館「渡辺おさむ お菓子の美術館」(愛知県)、防府市地域交流センター アスピラート「渡辺おさむ展 Sweets Wonderland-お菓子の遊園地-」(山口県)などで開館以来動員人数過去最高記録を更新してきました。渡辺おさむホームページ: ■開催概要会期 :2024年5月3日(金・祝)~2024年5月30日(木)※会期中無休時間 :10時~17時(最終入場:16時30分)土曜日のみ 10時~19時(最終入場:18時30分)会場 :氷見市芸術文化館〒935-0021 富山県氷見市幸町31番9号観覧料 :【一般】 前売券1,000円(当日券1,200円)【高校・大学生】当日券のみ800円【中学生以下】 無料主催 :氷見市文化振興財団、氷見市、氷見市教育委員会、富山新聞社、北國新聞社、北日本放送後援 :富山県、富山県教育委員会、富山県私立幼稚園・認定こども園協会、とやま観光推進機構、氷見市自治振興委員連合会、氷見商工会議所、氷見市観光協会、FMとやま協力 :渡辺おさむアトリエ、氷見まちづくり、氷見菓子工業組合、富山県洋菓子協会、石川県洋菓子協会企画協力:M&M Color 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年04月19日東京・上野にある国立西洋美術館で「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?——国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」が開催されています。かなり長いタイトルがつけられたユニークな本展について、研究員さんのお話や展示風景などをレポートします!“死者の作品しかない美術館”に現代アートが集結!国立西洋美術館入り口付近※本記事の写真は、主催者の許可を得て撮影しています。【女子的アートナビ】vol. 328本展では、国立西洋美術館で史上初となる「現代アーティストたちが制作した作品」を展示。同美術館が所蔵するコレクションにインスパイアされて新たに制作された作品など、20組以上のさまざまな世代のアーティストたちによる多彩なジャンルのアート作品が紹介されています。本展を担当された国立西洋美術館主任研究員の新藤淳さんは、開催の経緯について次のように述べています。新藤さんこの展覧会は、ひとつの問いからはじまりました。国立西洋美術館は、生きている作家の作品は収められていない状態が続いている、つまり“死者の作品しか存在しない美術館”なのですが、生きているアーティストたちも招いたほうがいいのではないか、という問いです。なぜなら、この美術館には生きたアーティストたちの糧となるために建てられた歴史があるからです。美術館の母体となった「松方コレクション」を築いた松方幸次郎は、当時日本にいた多くの絵描きたちに本物の油絵を見せてあげたいという思いから、コレクションを集めていきました。未来の芸術をつくるアーティストたちの刺激になってほしいという願いが込められていたと考えられるこの美術館に、今生きているアーティストたちの方々を招き、問いを投げかける形で展覧会を構成しました。章タイトルがユニーク!左:ポール・セザンヌ《葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々》(1885-86)、右:内藤礼《color beginning》(2022-23)では、展示作品のなかから、特に印象に残った作品をいくつかご紹介していきます。まず、全体を通してユニークだと思ったのは、各章のタイトル。問いかけるスタイルで、末尾にクエスチョンマークがついています。例えば最初の0章は、「アーティストのために建った美術館?」。この章では、「国立西洋美術館はアーティストのために建ったのではなかったか?」という問いかけを象徴する作品や資料が紹介され、コレクションを築いた松方幸次郎の肖像画や、美術館の基本設計を担当したフランスの建築家、ル・コルビュジエのスケッチなどが並んでいます。続く1章のタイトルは、「ここはいかなる記憶の磁場となってきたか?」。1章で目を引いたのは、内藤礼のアクリル絵画《color beginning》。本作品の隣には、国立西洋美術館の所蔵作品であるポール・セザンヌの油彩画《葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々》が並び、この二作品だけ、ほかのアーティストたちの作品とは離れ、大きな壁で仕切られた端っこにある静かな空間に展示されています。解説によると、セザンヌの『葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々』の隣に、自身の絵画を距離をあけて展示する、というプランを内藤が提案。この展示室を見た感想としては、シンプルに、居心地のいい空間だと思いました。イケアの家具が展示室に!?展示風景より、小田原のどかの作品など続く2章「日本に『西洋美術館』があることをどう考えるか?」では、靴を脱いだ空間で鑑賞する小田原のどかの作品群がユニークです。彫刻家の小田原は、国立西洋美術館の彫刻が免震用台座のうえに展示されていることに興味を示し、彫刻を「転倒」させたインスタレーションを制作。まっすぐ立っているのが当たり前、というイメージがある彫刻が倒れている光景は、なかなかインパクトがあります。彫刻の「転倒」と、人間が思想的に「転向」することを重ね合わせているそうで、深いテーマが含まれた作品です。展示風景より、鷹野隆大の写真など4章「ここは多種の生/性の場となりうるか?」では、ショールームのような、あるいは友人の部屋のような不思議な展示室が出現。写真家の鷹野隆大によるプロジェクトで、彼の写真とイケアの家具、国立西洋美術館の所蔵作品などが並び、かなり異質な光景を見ることができます。解説によると、鷹野は手ごろに買えるイケアの家具が並ぶ日常空間に、個人ではけっして買えない国立西洋美術館の芸術作品を飾ることで生まれる違和感がおもしろいと感じた、とのこと。実際、この部屋に入るとすごくミスマッチな感じがして、なんとも落ち着かない気分になりました。展示風景より、弓指寛治の作品など反─幕間劇─のセクションでは、弓指寛治によるカラフルで強烈な作品群を展示。美術館とは思えない空間で、どこかの学園祭やイベントに迷い込んだ気分になります。国立西洋美術館のある上野公園は、文化エリアといわれていますが、路上生活者の方々も暮らしていました。弓指は、それらの人々にフォーカスし、路上生活者の多い近隣エリアに約1年通った経験をもとに絵画などを制作しました。手前:竹村京《修復されたC.M.の1916年の睡蓮》(2023-24)釡糸、絹オーガンジー作家蔵、奥:クロード・モネ《睡蓮、柳の反映》(1916)5章「ここは作品たちが生きる場か?」では、竹村京の《修復されたC.M.の1916年の睡蓮》と、クロード・モネの《睡蓮、柳の反映》の組み合わせに目を引かれます。国立西洋美術館が所蔵するモネの本作品は、一部が破損した状態のままで保存されていますが、絹糸などを使った竹村の作品と重ねて見ると、まったく新しいタイプの非常に美しいアートに見えます。照明の効果もあると思いますが、布を通して見るとモネの絵が光を放ち、睡蓮の浮かぶ水面が揺れているように感じました。桜と一緒に…!本展ではほかにも映像作品や陶芸、詩なども含めたバラエティー豊かな展示作品が揃っています。性的な表現を含む映像などもあり、テーマやメッセージが含まれているものも多く、見ごたえ抜群です。国立西洋美術館で、これほど多くの現代アーティストたちによる刺激的な作品を見られる機会は、今後あるかどうかわかりません。ちょうど上野ではお花見シーズンに入っていますので、ぜひ桜と一緒に、このユニークな展覧会をご覧になってみてください。Information会期:2024年3月12日(火)~5月12日(日)開館時間:9:30~17:30(金・土曜日、4月28日(日)、4月29日(月・祝)、5月5日(日・祝)、5月6日(月・休)は9:30~20:00)※入館は閉館の30分前まで会場:国立西洋美術館企画展示室休館日:月曜日、5月7日(火)(ただし、3月25日(月)、4月29日(月・祝) 、4月30日(火)、5月6日(月・休)は開館)観覧料:一般 ¥2,000、大学生 ¥1,300、高校生 ¥1,000、中学生以下無料
2024年04月07日刺繍を用いた現代美術作品で知られる、目黒区出身・在住の現代美術家、青山悟の個展『青山悟刺繍少年フォーエバー』が4月20日(土)〜6月9日(日)、目黒区美術館で開催される。「ヨコハマトリエンナーレ2017」ほか国内外で発表している青山は、森美術館や京都国立近代美術館、愛知県美術館など、日本の主要な美術館に作品が収蔵されている作家でもあるが、意外にも今回が日本の美術館で初の個展となる。1973年生まれの青山は、1998年にロンドン大学ゴールドスミスカレッジ テキスタイル アート科を卒業、2001年シカゴ美術館付属美術大学大学院ファイバー&マテリアルスタディーズ科修了後、工業用ミシンを使って制作を行ってきた。近年は世界情勢にも向き合い、人と機械の関係や「労働」の問題を多角的に捉え、自身の制作にも引き付けながら、巧みな技術で描写している。青山悟《News from Nowhere (Labour day)》2019年個人蔵撮影:宮島径 ©AOYAMA SATORU, Courtesy of Mizuma Art Gallery同展では、時代とともに社会から姿を消そうとしているさまざまな「消えゆくもの」に対し、「永遠なんてあるのでしょうか」というメッセージを投げかける。また、刺繍は女性がするものという伝統的な男女の役割の問題についても問いかける。「刺繍少年」という展覧会タイトルは、50代である青山がジェンダーやエイジズム(年齢差別)の問題を暗示するねらいであえて付けたものだ。作品を鑑賞しながら、手仕事とテクノロジーの発達、働く喜びや尊厳と搾取の違い、製品と美術作品の違いなど、さまざまなことに考えが及ぶだろう。なお、5月3日・6月2日には自作について語り、ミシンによる実演も行うアーティストトーク、 5月6日には小泉元宏(立教大学社会学部教授)との対談、5月19日には担当学芸員とのトークイベントもある。美しい絵画のようでいて、ユーモアも含ませながら風刺をチクリと効かせた世界を楽しみたい。<開催概要>『青山悟刺繍少年フォーエバー』会期:2024年4月20日(土)~2024年6月9日(日)会場:目黒区美術館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)休館日;月曜(4月29日、5月6日は開館)、4月30日(火)、5月7日(火)料金:一般900円、大高・65歳以上700円公式サイト:
2024年04月05日企画展「大地に耳をすます気配と手ざわり」が、東京都美術館にて、2024年7月20日(土)から10月9日(水)まで開催される。自然と関わりつつ制作を行う現代作家に着目企画展「大地に耳をすます気配と手ざわり」は、自然に深く関わりつつ制作を行う5人の現代作家、榎本裕一、川村喜一、倉科光子、ふるさかはるか、ミロコマチコを紹介する展覧会だ。写真、木版画、油彩画、水彩画、インスタレーションなど、さまざまな作品を通して、自然と人の関係性に光をあててゆく。たとえは、榎本裕一は、2018年より北海道の根室にもアトリエを構え、冬の景色をモチーフに制作を行ってきた。近年取り組んでいるのが、アトリエ近くの自然の光景が偶然に織りなす形に着想した作品。一見すると抽象画のように思える油彩画は、よく見れば風景が浮かび上がるものとなっている。本展では、雪の湖面を表す新作などを展示する。また、ふるさかはるかは、青森で自然とともに生きる人々に取材を重ねつつ活動。自身が採取した土や、自ら育てた藍から絵具を作り、木の形や木目を活かして版木を手がけるなど、自然と関わる手仕事としての木版画に取り組んでいる。本展では、取材地の漆を使った大きな木版画を制作し、会場の空間に合わせた展示を展開する。本展の作品は、未開の大自然ではなく、自然と人の暮らしが重なる場で育まれたものだ。そこには、生命の輝きや自然の驚異ばかりでなく、都市生活では希薄になりやすい、人の力の及ばない自然への畏怖と敬意をも感じることができるだろう。展覧会概要企画展「大地に耳をすます気配と手ざわり」会期:2024年7月20日(土)~10月9日(水)会場:東京都美術館 ギャラリーA・B・C住所:東京都台東区上野公園8-36開室時間:9:30~17:30(金曜日は20:00まで)※入室はいずれも閉室30分前まで休室日:月曜日(8月12日(月・振)、9月16日(月・祝)・23日(月・振)は開室)、9月17日(火)・24日(火)観覧料:一般 1,100円、大学生・専門学校生 700円、65歳以上 800円、高校生以下 無料※身体障害者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳の所持者および付添者(1名まで)は無料(証明できるものを要提示)※同時期開催の特別展「デ・キリコ展」「田中一村展奄美の光 魂の絵画」のチケットを提示することで、各料金より300円引き■出品作家榎本裕一、川村喜一、倉科光子、ふるさかはるか、ミロコマチコ【問い合わせ先】東京都美術館TEL:03-3823-6921
2024年04月02日20世紀前半までの西洋美術を収蔵・展示してきた国立西洋美術館で、現代アーティストとの初の大規模なコラボレーション展『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?——国立西洋美術館65年目の自問 | 現代美術家たちへの問いかけ』が3月12日(火) に開幕した。小沢剛、長島有里枝、ミヤギフトシら21組が参加し、5月12日(日) まで開かれている。国立西洋美術館は、第二次世界大戦後にフランス政府から寄贈返還されることになった松方コレクションを収蔵、展示する施設として1959年に設立された。実業家・松方幸次郎が日本の若い画家たちに「本物の西洋美術を見せたい」と収集された西洋美術コレクション。戦後に国立西洋美術館の創設に協力した当時の美術家連盟会長の安井曾太郎は〔松方コレクションの〕「絵がもし返ってきた時、誰が一番これの恩恵を受けるんですかと、それは日本国民全部かもしれんけども直接的には我々美術家じゃありませんか」との思いを表明していた。つまり、未来を生きるアーティストに資するためにこの美術館ができたのではないか。開館から65年目を迎え、「国立西洋美術館は、未来のアーティストたちが生まれ育つ場所となりえてきたのか」という自問を込めてこの展覧会はつくられた。3月11日に開かれた記者内覧会で、同展を企画した国立西洋美術館主任研究員の新藤 淳は「作家の皆さんの熱量を持った反応によってこの展覧会は成り立っています」と感謝を述べた。記者内覧会。国立西洋美術館主任研究員の新藤 淳(中央)と出展作家たち展覧会は0章〜7章と「反-幕間劇」で構成。同館設立の資料を展示した0章をはじめ、多大な文脈から編まれている。印象に残る作品をいくつか紹介したい。第1章「ここはいかなる記憶の磁場となってきたか?」は、所蔵作品と現代作家の対話のような展示だ。同館が所蔵するポール・セザンヌの油彩画と、その作品を見た内藤礼の新作絵画。一見、白い色面のような内藤作品はじっと見ていると色彩が浮かんでくる。また、同館で開催された1974年の「セザンヌ展」や1981年の「モーリス・ドニ展」に触発されたという批評家で画家の松浦寿夫も独自の絵画で応答している。左から、ポール・セザンヌ《葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々》1885-86年、内藤礼《color beginning》2022-23年左から、ポール・セザンヌ《ポントワーズの橋と堰》1881年、松浦寿夫《キプロス》2022年続く第2章「日本に『西洋美術館』があることをどう考えるか?」では、日本の近代彫刻史を研究する彫刻家・美術評論家の小田原のどかが、新作インスタレーションの中でロダンの彫刻を横倒しにして展示。実際に美術館の収蔵庫で、地震対策も兼ねて横倒しで保管されているのを見て発想したという。併せて、部落解放運動の出発点であるとともに日本最初の人権宣言といわれる「水平社宣言」を起草した画家・西光万吉の掛け軸を展示。「転倒」に「転向」を重ねて複層的な問題提起がなされている。小田原のどかの展示より、奥に五輪塔、床にオーギュスト・ロダン《青銅時代》1877年(原型)、西光万吉《毀釈》1960年代、床にオーギュスト・ロダン《考える人》1881-82年また、第4章「ここは多種の生/性の場となりうるか?」では、写真家・鷹野隆大が、「国立西洋美術館の所蔵品がもし現代の一般的な部屋に並んでいたらどう見えるか」と考え、展示室にIKEAの家具を並べ、その中に所蔵作品と自身の写真作品を配置した。また、飯山由貴は松方コレクションの成り立ちを批判的に読み解く展示壁を制作し、鑑賞者の声も拾えるように仕立てた。鷹野隆大の展示より、壁面にはギュスターヴ・クールベ《眠れる裸婦》1858年、鷹野隆大《kikuo(1999.09.17.Lbw#16)「ヨコたわるラフ」シリーズより》1999年飯山由貴《この島の歴史と物語と私・私たち自身——松方幸次郎コレクション》(2024年)より階段から続く「反-幕間劇——」と称した弓指寛治のインスタレーションも胸に残る。近年の上野公園整備に伴い、あまり姿が見えなくなった路上生活者を山谷地区に訪ねて描いた肖像画などを展示。もとは新藤のリクエストから始まったため、新藤を誘って山谷に出かけ、路上生活者をケアする看護師たちにも出会っていく。亡くなった路上生活者がつくりためた作品群が異彩を放つ。弓指寛治の展示より弓指寛治の展示より。路上生活者に出会っていく様子やそれぞれの人生の物語などが描かれているところで、行方不明だった松方コレクションのクロード・モネ《睡蓮、柳の反映》が2016年にルーヴル美術館で発見されたのち、国立西洋美術館に所蔵となったニュースをご記憶だろうか。第5章「ここは作品たちが生きる場か?」では、竹村京が、この絵画の欠損部分を補完するように大きな布に絹糸を刺し、モネ作品にベールを重ねるようにインスタレーションした。残っていたモノクロ写真をもとに、色彩や筆跡を推察してつくりあげたという。「モネの眼になってつくるのが楽しかった」と竹村が語る、時空を超えたコラボレーションだ。竹村京《修復されたC.M.の1916年の睡蓮》2023-24年釡糸、絹オーガンジー作家蔵裏側にクロード・モネ《睡蓮、柳の反映》(1916年)が展示されているさらに最終章では、梅津庸一、坂本夏子、杉戸洋に物故作家の辰野登恵子を加え、日本の現代作品がポロックら同館所蔵作品といかに拮抗しうるかを見せる。左から、辰野登恵子《Work 85-P-5》1985年、ジャクソン・ポロック《ナンバー8、1951 黒い流れ》1951年、坂本夏子《Tiles》2006年左壁面は杉戸洋作品、右壁面と手前の立体は梅津庸一作品ほかに、常設展の絵画を子どもや車椅子の目線に下げて展示することなどを提案した田中功起作品ほか、さまざまな方向から美術館に問いかけがなされている。なお、飯山由貴は記者内覧会の最後、国立西洋美術館はオフィシャルパートナーを務める企業にイスラエルと武器貿易をしないよう働きかけてほしいと有志とともに訴えた。開会式終了後には、同じく出品作家の遠藤麻衣も、作家の百瀬文とともにアクションを行った。今、主にヨーロッパのミュージアムでは、現代の問題に応答すると同時に、過去の歴史とどう向き合うかを検証し始めている。そうした世界の動きに連なる行為ともいえるだろう。取材・文・撮影:白坂由里<開催概要>『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか? ──国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ』2024年3月12日(火)~5月12日(日)、国立西洋美術館にて開催公式サイト:
2024年03月28日東京都現代美術館では、2024年4月6日(土)より『ホー・ツーニェンエージェントのA』展を開催する。シンガポールを拠点に活動するアーティスト、ホー・ツーニェン(1976-)の個展である。映像やヴィデオ・インスタレーション、パフォーマンスの分野で高い評価を得ているホー・ツーニェンは、幅広い資料や言説を参照し、再編成することで、東南アジアの歴史的な出来事や、思想、個人または集団的な主体性や文化的アイデンティティなどを描き出してきた。同展では、彼の最初期の作品を含む6点の映像インスタレーションと国内初公開の最新作で、彼の歴史的探求の軌跡を探る。まず2003年に制作された《ウタマ—歴史に現れたる名はすべて我なり》は、ホーが監督と脚本を務めたデビュー作。シンガポールという国名を命名したとされるサン・ニラ・ウタマに関する諸説をめぐりながら、イギリス人植民地行政官による近代の建国物語を解体する。《ウタマ―歴史に現れたる名はすべて我なり》 2003年《一頭あるいは数頭のトラ》(2017年)は、トラを人間の祖先とする信仰や、第二次世界大戦中、「マレーのトラ」といわれた陸軍軍人・山下奉文など、トラにまつわるエピソードで構成された3Dアニメーションによる作品だ。姿を変え続けるトラと人間を介して、シンガポールの支配と被支配の歴史を物語る。こうした作品の基盤となるプロジェクトが「東南アジアの批評辞典」だ。同展では、東南アジアに関連するAからZのキーワードとイメージが、アルゴリズムで都度組み合わされる映像作品《CDOSEA》(2017年-)を展示する。《ヴォイス・オブ・ヴォイド―虚無の声》2021年、展示風景 撮影:三嶋一路写真提供:山口情報芸術センター[YCAM]ホーの新たな展開ともいえる最新作が《時間(タイム)のT》。ホーが引用し、アニメーション化した映像の断片が、アルゴリズムによって時間の様々な側面とスケールを描き出すシークエンスに編成される。会期中は、ギャラリートークや読書会など関連プログラムの開催も。参加方法や詳細は、美術館のウェブサイトで確認を。<開催概要>『ホー・ツーニェンエージェントのA』会期:2024年4月6日(土)~7月7日(日)会場:東京都現代美術館 企画展示室 B2F時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)休館日:月曜(4月29日、5月6日は開館)、4月30日(火)、5月7日(火)料金:一般1,500円、大学・65歳以上1,100円、高中600円展覧会ページ:
2024年03月28日「サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化60年史」が2024年4月20日(土)から6月30日(日)まで、熊本市現代美術館にて開催。東京などでも開催された巡回展となる。サンリオ60年の歴史&“カワイイ文化”に迫る展覧会「サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化60年史」は、2020年に創業60年を迎えたサンリオの軌跡を辿る展覧会。本展では、サンリオが創業される以前の歴史から紐解き、日本の“カワイイ文化”を牽引してきたサンリオの歩みに迫っていく。サンリオが60年の間に生み出したキャラクターは、450以上。会場では、ハローキティをはじめとする人気キャラクターはもちろん、パティ&ジミーなどのなつかしいキャラクターやレアなキャラクターにもスポットを当て、貴重な原画や資料、商品展示などから多角的に“カワイイ文化”を紹介する。また、マイメロディなどのキャラクターが誕生する舞台裏や、ファンとサンリオの交流の場となった機関紙『いちご新聞』、時代性を取り込み変化するハローキティの戦略など、サンリオキャラクターが長く愛され続ける背景にもフォーカス。作り手側だからこそ明らかにできる企画意図や苦労話など、サンリオの秘密を知ることができる貴重な機会となっている。熊本会場オリジナル展示もまた館内では、熊本会場オリジナルの展示も予定。おもちゃの交換プログラム「かえっこ」で集まったサンリオのキャラクターグッズを花のように敷き詰めた、藤浩志の《Happy Garden Ver. Sanrio》など、アーティストとのコラボレーション作品や、熊本ならではのサンリオとの関わりを示す展示にも注目だ。展覧会概要「サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化60年史」会期:2024年4月20日(土)~6月30日(日)会場:熊本市現代美術館 ギャラリーI・II住所:熊本県熊本市中央区上通町2₋3 びぷれす熊日会館3階開館時間:10:00~20:00 ※入場は19:30まで休館日:火曜日料金:一般 1,500(1,300)円、シニア 1,200(1,000)円、学生(高校生以上) 900(700)円※()内は前売、20名以上の団体、電車・バス 1日乗車券、 JAF会員証、緑のじゅうたんサポーター証、熊本県立美術館友の会証提示者の料金※中学生以下無料※各種障害者手帳を提示者と付き添い者1名無料(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳等を予定)【問い合わせ先】熊本市現代美術館TEL:096-278-7500
2024年03月18日植島美術館(UESHIMA MUSEUM)が、2024年6月、東京・渋谷にオープンする。“同時代性”をテーマにした現代アートを展示事業家の植島幹九郎が、“同時代性”をテーマに、ゲルハルト・リヒターやアンディ・ウォーホル、オラファー・エリアソン、塩田千春、宮永愛子、名和晃平、奈良美智といった国内外の現代アート作品を収集する植島コレクション(UESHIMA COLLECTION)。新たにオープンする植島美術館では、植島コレクションの650点を超える作品の中から、様々なテーマに沿って作品を選び抜き、一般に公開する。なお、植島美術館のオープン予定地は、植島幹九郎の母校でもある渋谷教育学園の敷地内。インターナショナルスクールのブリティッシュ・スクール・イン・東京の旧校舎を「渋谷教育学園 植島タワー」としてリノベーションしつつ開館される。【詳細】植島美術館 オープンオープン時期:2024年6月住所:東京都渋谷区渋谷1-21-18 渋谷教育学園 植島タワー
2024年03月14日国立新美術館で現代美術のグループ展、『遠距離現在 Universal / Remote』が開幕した。2020年からはじまった約3年間のパンデミックの期間を現代美術の作品を通して振り返る、国内外のアーティスト8名と1組が参加する展覧会だ。6月3日(月) まで開催されている。同展は、国立新美術館では5年ぶりとなる現代美術のグループ展。展覧会のタイトルにある “Universal / Remote” とは、Universal Remote(万能リモコン)という単語をスラッシュで分断することで、その便利な機能を停止させ、ユニバーサル(世界)とリモート(遠隔、非対面)をあらわにするという意味の造語だ。非常に深刻な状況であったにも関わらず、現在の私たちが忘却しつつあるかつてのパンデミックの日々について、展覧会という形を通して振り返ることを試みる。展覧会は、社会を包括する資本や情報への問題意識に着目した作品を取り上げる「『Pan-』 の規模で拡大し続ける社会」と、個人の働き方や居住について眼差しを向ける作品を集めた「『リモート』化する個人」という2つの軸で構成される。「『Pan-』 の規模で拡大し続ける社会」で紹介される井田大介は、映像作品を3点提示。ゆらゆらとゆらめく紙飛行機の姿を捉えた《誰が為に鐘は鳴る》、勢いよく飛び立つ気球《イカロス》、熱されたブロンズ像を捉えた《Fever》からなる3点の映像作品は、すべて炎をモチーフにしており、飛行や上昇、落下というメタファーを用いてコロナ禍の社会を可視化しようと試みている。井田大介《Fever》(部分)2021年井田大介《誰が為に鐘は鳴る》2021年井田大介《イカロス》2021年徐冰(シュ・ビン)の《とんぼの眼》は81分にわたる長時間の映像作品。切ないラブストーリーが語られる本作品の映像はすべて、ネット上に公開されている監視カメラ映像をつなぎあわせたものだ。作品制作にあたって、約11000時間分の映像がダウンロードされたという。徐冰《とんぼの眼》2017年徐冰《とんぼの眼》2017年トレヴァー・パグレンは監視技術や通信、インターネットをテーマにした3つのシリーズを展示する。大陸同士を海底でつなぐ通信ケーブルの上陸地点の風景を撮影した《上陸地点》、海に敷設されているケーブルそのものを作家自身が潜り、撮影した《海底ケーブル》、そして《幻覚》は、作家本人が設計したAIエンジンが生成している。トレヴァー・パグレン《海底ケーブル》2015〜16年トレヴァー・パグレン《幻覚》2017〜18年「『リモート』化する個人」のセクションは、デンマークの写真家、ティナ・エングホフの《心当たりあるご親族へ》プロジェクトから始まる。本作は孤独のうちに亡くなった人々の自宅を撮影したものだ。展示風景よりティナ・エングホフ《心当たりのあるご親族へ》2004年ティナ・エングホフ〈心当たりのあるご親族へ〉2004年ヒト・シュタイエルのインスタレーションは、高級ファッションブランド、バレンシアガを起点として、ここ30年間の格差社会と資本主義について取り扱う。作品を取り囲む青い壁に書かれたBELANCIEGEはバレンシアガの偽ブランド名だという。ジョルジ・ガゴ・ガゴシツェ、ヒト・シュタイエル、ミロス・トラキロヴィチ《ミッション完了:ベランシージ》(一部)2019年海や山、公園といった風景をカメラに収め、油絵として描き続けている木浦奈津子は、私たちが暮らす何気ない毎日、そして生活の本質を捉える作品を複数展示する。木浦奈津子《こうえん》2023年展示風景より木浦奈津子の作品エヴァン・ロスの《あなたが生まれてから》は、作家に次女が誕生した2016年6月以降にPCにキャッシュされた画像を使ったインスタレーションだ。壁や床一面に貼り付けられたおびただしい画像が鑑賞者を取り囲む。エヴァン・ロス《あなたが生まれてから》2023年エヴァン・ロス《あなたが生まれてから》2023年そして、展覧会の最後を飾るチャ・ジェミン《迷宮とクロマキー》は、インターネットが普及した韓国社会において、欠かすことができない配線を整備する作業者の姿を追う映像作品だ。チャ・ジェミン《迷宮とクロマキー》2013年新型コロナウイルスのまたたく間の流行、そして全世界規模に行われた感染症対策のなかで、私たちはグローバル社会のなかにいることを否応なしに実感することとなった。そして、グローバル化を続ける社会のなかで、リモート化していく個人。展示作品を通して2つの概念、視点からコロナ禍の社会を振り返ることで、ポストコロナの世界と向き合う。これからの未来を考えるためにも見ておきたい展覧会だ。取材・文・撮影:浦島茂世<開催概要>『遠距離現在Universal / Remote』2024年3月6日(水)~6月3日(月)、国立新美術館で開催公式サイト:
2024年03月12日あべのハルカス美術館では、日本美術や西洋美術、現代アートなど多彩な展覧会を開催しています。2024年度は4月より「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」、7月より「あべのハルカス美術館開館10周年記念 広重 ー摺の極ー」、10月より「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵 」を開催予定です。(既報のとおり。詳細は別紙参照)上記3本の展覧会に続き、新たに下記展覧会の開催が決定しましたのでお知らせいたします。今後もより魅力的な都市型美術館として多くのお客様にお越しいただけるよう運営してまいります。「生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界」会 期 :2025年1月18日(土)~3月16日(日)共 催 :産経新聞社、関西テレビ放送開 催 趣 旨 :大正ロマンの象徴であり、「夢二式美人」で一世を風靡した竹久夢二(1884-1934)は、明治から昭和前期にいたる日本近代芸術・文化の円熟した魅力をもっとも醸し出した芸術家でした。絵画だけでなく雑誌や楽譜、本の装丁、日用品のデザインなど多岐にわたるジャンルで活躍した夢二の作品は、今もなお私たちを惹きつけてやみません。本展は、夢二の生誕140年を記念し、初公開作品を含む約180点の作品や資料から夢二の画業と魅力を改めてひもときます。「空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン」会 期 :2025年4月5日(土)~6月22日(日)共 催 :産経新聞社、関西テレビ放送開 催 趣 旨 :ジャン=ミッシェル・フォロン(Jean-Michel Folon 1934-2005)は、ベルギーが生んだユニークなアーティストです。詩的でユーモアに富み、やわらかな色彩と軽やかなタッチで表現されたフォロンの作品は、見る人を空想の旅へと連れ出してくれるとともに、この世界で起きているさまざまなことがらへの気づきをもたらす、豊かなメッセージ性をもそなえています。フォロンの没後20年、そして彼が生前に設立したフォロン財団の25周年を記念する本展は、絵画、彫刻、ポスターなどの多彩な作品約230点によって、そのあたたかく深遠な魅力をご紹介します。※上記1~6の画像データは貸出が可能です。ご希望の方はお問合せください。また、事前に原稿の確認が必要になります。(画像の使用は、本展覧会をご紹介いただく媒体に限ります。ご使用後は破棄をお願いします。)※開催1ヶ月前を目処に詳細なプレスリリースを皆様のもとへお送りします。別紙: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月12日ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)と現代アーティスト・村上隆のコラボレーションによる巨大彫刻作品《お花の親子》が、京都市京セラ美術館に登場。京都市美術館開館90周年記念展「村上隆 もののけ 京都」展の会期にあわせ、2024年9月1日(日)まで展示される。高さ約13mの巨大彫刻《お花の親子》2020年から2021年にかけて六本木ヒルズに登場し話題を呼んだ、金色に輝く巨大な彫刻作品《お花の親子》。村上が提唱する、伝統的な日本美術とアニメ・マンガの平面性を接続し、日本社会に対する批評性を織り込んだ概念である「スーパーフラット」の彫刻作品だ。そんな《お花の親子》が、ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)とのコラボレーションにより、メゾンを象徴するトランクと共に京都市京セラ美術館に登場。日本庭園の池に浮かぶように設置された、高さ約13mを超える巨大彫刻作品となっている。前後、側面と角度によって異なる表情を見せてくれるほか、湖面に反射する様子を楽しむことができる。トランクは、両者のコラボレーションにより2003年に発表されたモノグラム・マルチカラーのトランクが着想源。キャンバスやメタルパーツ、木材といったディテールまで細かに表現されている。【詳細】《お花の親子》とルイ・ヴィトンのトランクのインスタレーション期間:~2024年9月1日(日)まで公開場所:京都市京セラ美術館 日本庭園住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124※入場無料エリア【問い合わせ先】ルイ・ヴィトン クライアントサービスTEL:0120‐00-1854
2024年03月11日京都府立堂本印象美術館(所在地:京都府京都市北区 )は、特別企画展「渡辺信喜 四季の譜 京都府立堂本印象美術館 現代作家展」、同時開催「第7回野外彫刻展」を、会期:2024年3月20日(水・祝)~2024年5月17日(金)にて開催いたします。特別企画展 チラシ会期 :2024年3月20日(水・祝)~2024年5月17日(金)開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)休館日 :月曜日(月曜日が祝休日の場合は翌平日休館)予定を変更する場合がございます。ご来館前に当館ホームページなどで最新情報をご確認ください。入場料金:一般510(400)円、高大生400(320)円、小中生200(160)円※( )は20名以上の団体料金※65歳以上の方(要公的証明書)および障害者手帳をご提示の方(介護者1名含む)は無料主催 :京都府京都府立堂本印象美術館(指定管理者:公益財団法人京都文化財団)京都新聞助成 :一般財団法人地域創造【展覧会概要】芸術の発展に貢献する場として活用してほしいという堂本印象(1891-1975)の想いを受け継ぎ、「京都府立堂本印象美術館 現代作家展」を開催します。1回目は、優美な色彩による花の絵の画家として知られ、現在、京都の日本画の重鎮として活躍する渡辺信喜(1941-)をとりあげます。京都の仏画師の家に生まれた渡辺は、京都市立美術大学(現 京都市立芸術大学)卒業後、京都画壇の山口華楊に師事します。自然との共生を大切にする京都ならではの風土を愛するとともに、師華楊の薫陶を受け日本画材の持つ魅力を再認識し、優美な色彩に裏打ちされた独自の画境を拓きました。日展を舞台に活躍する傍ら、1984年には所属を越えた東西の日本画家たちによる「横の会」に参加して新しい日本画の在り方を目指して活動し、さらに解散後は、京都の日本画を活性させるため、横の会のメンバーらとともに「NEXT」を結成しました。こうした創作活動の一方で、京都精華大学で教鞭を執り、後進の育成にも尽力しました。現在は日展理事、京都日本画家協会理事長をつとめています。本展では、43歳の時に発表し、日展特選を受賞した「林檎」をはじめ、横の会、NEXTの出品作の他、日展の内閣総理大臣賞受賞作「夏草」など代表作を展示します。【出品作品】渡辺信喜 「罌粟」 平成6年 郷さくら美術館蔵渡辺信喜 「夏草」 平成27年 郷さくら美術館蔵渡辺信喜「チューリップ」 (“うたの原風景”より)平成30年 個人蔵渡辺信喜「春の小川」(“うたの原風景”より)平成30年 個人蔵【イベント】<関連イベント>●作家(渡辺信喜)によるスペシャルギャラリートーク(参加費・申込不要、要入場券)日時:2024年3月30日(土)14:00~2024年4月27日(土)14:00~場所:2階展示室【その他】■特別展示堂本印象「木華開耶媛」 昭和4年 京都府立堂本印象美術館所蔵【併催】●第7回野外彫刻展2024年3月20日(水・祝)~2024年5月17日(金)場所:美術館庭園【入場無料】主催:京都府、京都彫刻家協会、京都府立堂本印象美術館(指定管理者:公益財団法人京都文化財団)助成:一般財団法人地域創造 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月08日スイス現代美術を代表する映像インスタレーション作家のイヴ・ネッツハマーの日本初の個展が、栃木県の宇都宮美術館で、3月10日(日)から5月12日(日)まで開催される。大谷石の採掘場という巨大な地下空洞を宿す街・宇都宮と出会ったネッツハマーがどのような新作を発表してくれるのか、楽しみな展覧会だ。1970年生まれのネッツハマーは、建築製図やデザインを学んだのち、1997年より作家活動を開始。映像インスタレーション作家として注目を集め、 2007年のヴェネツィア・ビエンナーレではスイス館代表を務めている。通常の語りの論理を超えて展開するデジタル・アニメーションの映像に、自動機械などの風変わりなオブジェを掛け合わせた作風で知られ、世界の起源や自己の根拠をめぐる問いかけを、顔のない匿名の人の像のイメージを用いて繊細に描き出してきた。同展の見どころのひとつは、その彼の代表的な映像作品が上映されること。デジタル・ドローイングを駆使したコンピューター・アニメーションによる無言劇の映像は、イメージがイメージを呼ぶかたちで進行し、観る者を予測不可能な展開に引き込む。「謎めいてときに痛ましく、けれどもあくまでエレガントな線と形で紡がれる心象世界」と評されるネッツハマー独特の映像が堪能できる貴重な機会だ。もうひとつの見どころは、宇都宮で現地制作される大規模な新作インスタレーションが披露されること。土地の記憶の深層に潜行し、起源の謎を照らし出す作品を展開してきたネッツハマーは、今回は大谷石の採掘場に広がる神殿のような地下空洞に触発された。その光景から着想を得て、竹を用いた大規模なインスタレーションの制作を決めたという。その場ならではの展示という点では、作品が設置される土地や建築の記憶を読み解くネッツハマーが、作品を通じて宇都宮美術館の空間と対話を交わす試みにも注目したい。同館は、周囲の森の情景を建物内に効果的に取り込んだ魅力的な建築で知られる。公共建築と一体化したプロジェクトでも機知にあふれる作品を発表してきた作家は、この美術館の深層のどこに潜り、どこに光を当てるのか。この場所でしか見られない展覧会に、ぜひ足を運びたい。<開催概要>『イヴ・ネッツハマー ささめく葉は空気の言問い』会期:2024年3月10日(日)〜5月12日(日)会場:宇都宮美術館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)休館日:月曜(4月29日、5月6日は開館)、4月30日(火)、5月7日(火)料金:一般1,000円、大高800円、中小600円公式サイト:
2024年03月05日『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか? ──国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ』と題して、国立西洋美術館で初めて「現代美術」を大規模に展示する展覧会が開かれる。会期は3月12日(火)〜5月12日(日)の2カ月にわたる。20世紀前半までの西洋美術を収蔵/保存/展示する国立西洋美術館には、いわゆる「現代美術」は存在しない。しかし1959年に松方コレクションを母体として開館した国立西洋美術館の成立までの歴史を紐解いてみると、開館以後の同時代を生きるアーティストらが所蔵品に触発され、未来の芸術をつくる刺激の場になってほしいという願いがあったことがわかる。では、国立西洋美術館はそのような土壌となってきただろうか。開館から65年目にあたり、そうした問い直しのもとにこの展覧会が立ち上がった。参加アーティストは、内藤礼、長島有里枝、小沢剛、エレナ・トゥタッチコワ、ユアサエボシなど、世代もジャンルも幅広い。例えば、日本の近代彫刻史を研究している彫刻家・評論家の小田原のどかは、かねてから思い描いていた国立西洋美術館の所蔵品を活用した展示を行うという。写真家・鷹野隆大は、「歴史的名画が一般家庭に置かれたらどうなるか」というシミュレーションとなる展示を実施。違和感あるいは普遍性を感じるのか、どんな感覚が起こるか確かめたい。また、日本が西洋美術を受容する近代美術史を顧みながら「美術とは何か」を考え、絵画や陶芸などを制作、私塾やギャラリー運営などにも携わってきた梅津庸一も参加。梅津庸一自身として、また私塾「パープルーム」(梅津庸一+安藤裕美+續橋仁子+星川あさこ+わかもとさき)としても出展する。ほかにも、死者への鎮魂や亡き者への視点を変容させる絵画を描き、空間にインスタレーションする弓指寛治など、国立西洋美術館という枠組みの中で、あるいは枠組みを超えてどのように展開されるのか興味深い。<開催概要>『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか? ──国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ』会期:2024年3月12日(火)~5月12日(日)会場:国立西洋美術館時間:9:30~17:30、金土は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)休館日:月曜(3月25日、4月29日、5月6日は開館)、5月7日(火)料金:一般2,000円、大学1,300円、高校1,000円公式サイト:
2024年02月26日現代美術作家と神奈川県立近代美術館所蔵作家のふたりが時空を超えてコラボレーションする『小金沢健人×佐野繁次郎ドローイング/シネマ』が2月23日(金・祝)〜5月6日(月)、神奈川県立近代美術館鎌倉別館で開催される。絵画・映像・立体など多彩な表現を繰り広げる1974年東京生まれの小金沢健人。ダンサーやミュージシャンなど他領域のアーティストとのコラボレーションも多い。そんな彼が、神奈川県立近代美術館の所蔵作家の中から佐野繁次郎に着目。1900年大阪に生まれた佐野は、渡仏した1930年代にマティスに師事したこともある作家だ。絵画と並行して、装幀・装画、店舗ロゴやPR誌『銀座百点』のグラフィックデザイン、舞台美術などを手がけ、1987年に他界した。独特の描き文字や洒脱な線画で今も愛されている。今回の展覧会に向けて、小金沢自ら、神奈川県立近代美術館が所蔵する佐野作品の中から数百点のカット原画をセレクト。小金沢の解釈を交えて、時間と空間、平面と立体へと展開する新作インスタレーションを発表する。併せて、街並みや人々の風景などを描いた、映画のワンシーンを思わせる佐野のドローイングも多数初公開する。ふたりの作家に共通するのは、ニュアンスに富んだ描線と余白による表現だ。線を引いてイメージを描きだす「ドローイング」は、カット/イラストレーションとどう異なるのか。イメージの連なりや重なりがどのように動きの感覚を生み出すのか。物故作家が残した手の痕跡が、後世の作家の手で新たな命を吹き込まれる。線が生まれ、動き出す、その生命感の不思議。一つの空間で、時空を超えた共演を楽しみたい。<開催概要>『小金沢健人×佐野繁次郎ドローイング/シネマ』会期:2024年2月23日(金・祝)~5月6日(月)会場:神奈川県立近代美術館 鎌倉別館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)休館日:月曜(4月29日、5月6日は開館)料金:一般700円、20歳未満・大学550円、65歳以上350円、高校100円公式サイト:
2024年02月21日ほんの少し前のことでありながら、日に日に忘却の彼方へと遠ざかる3 年間のコロナ禍の時期を現代美術を通して振り返り、個人と社会の距離感を考察する展覧会が、3月6日(水)から6月3日(月)まで、東京・六本木の国立新美術館で開催される。同館では5年ぶりとなる現代美術のグループ展である。2020年に始まった国境なきパンデミックでは、入国制限や渡航禁止によって国家間の「遠さ」が露呈した一方で、資本や情報の世界的な移動は止まることがなかった。個人の生活では、リモートワークの定着によって「遠さ」を隠蔽・解消することが可能となり、また感染症が沈静化すると、早くも「遠さ」の感覚は失われてしまった。だが、資本と情報が世界規模で移動する現代社会の状況を踏まえると、その「遠さ」の感覚は重要なのではないかという視点から、『遠距離現在』というタイトルが造語されたという。参加するのは、今世紀の社会の在り方を鋭く作品化し、国際的な注目を浴びているアーティストたち。井田大介、徐冰(シュ・ビン)、トレヴァー・パグレン、地主麻衣子、ティナ・エングホフ、チャ・ジェミン、エヴァン・ロス、木浦奈津子、ヒト・シュタイエル(ジョルジ・ガゴ・ガゴシツェ、ミロス・トラキロヴィチとの共同制作)ら、アジア、欧米、北欧から8名と1組の作家たちが集結する。本邦初紹介となる作家も多い。世界的な規模で拡大し続けるグローバル資本主義社会と、その社会の中でリモート化する個人というふたつの軸のもとで選ばれた作品群は、過剰な監視システムや精密なテクノロジーがもたらす滑稽さや、その中で生きる人間の深い孤独を感じさせる。パンデミックの渦中にあった 約3年間は果たしてどのような時期だったのか、社会はいかにして今の姿に至ったのか、そして今後の私たちはどこに向かうべきなのか。リモートでつながる私たちの生活の利便性に隠された現実や世界観のゆらぎに光をあてる作品群が、ポストパンデミック社会と個人の在り方を考察する機会をくれることだろう。<開催概要>『遠距離現在Universal / Remote』会期:2024年3月6日(水)~6月3日(月)会場: 国立新美術館 企画展示室 1E休館:火曜(4月30日は開館)時間:10:00~18:00、金土は20:00まで(入場は閉館30分前まで)料金:一般1,500円、大学1,000円公式サイト:
2024年02月20日茨城県つくば美術館で開催される「第4回ユトリロと現代モンパルナス」展に、アーティストTAKUROMAN(タクロマン)が参加することとなりました。展示は1月30日(火)から2月4日(日)までの6日間、開館時間は9:30から17:00(最終入館は16:30、最終日のみ12:00終了、最終入館は11:30)となっており、入場料は無料です。本展では、パリの風景を描き続けた孤高の画家モーリス・ユトリロの版画作品が展示されるほか、西山美術館所蔵のオーギュスト・ロダンの作品パネルも同時に公開されます。■TAKUROMANの新たな取り組みTAKUROMANの今回の展示には特別な試みが含まれており、来場者とともに作品を作り上げるという新たな挑戦を行います。具体的には、作品のキャンバスプリントの余白部分に来場者は自由にペンで描き入れることができます。作品のタイトル「集合知」(英名:Wisdom of Crowds)の名の通り、多くの人の知恵を借りることで自分一人では描くことのできないアイデアや意外性のある作品に仕上がると考え、このような取り組みに挑戦しました。TAKUROMAN展示作品「Wisdom of Crowds」作品横に表示する説明書き■後援・主催後援・協賛・協力:西山美術館、茨城県、つくば市、茨城大学五浦美術文化研究所、茨城県天心記念五浦美術館、国際博物館会議(ICOM)日本委員会、公益財団法人日本博物館協会、Seventh Sense Productions、日本橋小伝馬町ギャラリー(予定)主催:ユトリロと現代モンパルナス実行委員会(アートラボ内)■在廊予定TAKUROMANは展示初日の30日(火)に在廊し、14時からはギャラリートークに参加する予定です。この機会に、アーティストの生の声を聞き、作品との新たな出会いを楽しむことができます。■TAKUROMAN(タクロマン)とは子どもの頃からの夢を忘れられず、35歳で一念発起して画学校に入学。当時、感銘を受けた書籍「人体クロッキー」の著者、高桑真恵氏から描画技術を直接学び、美しい線を描く方法を学びました。卒業後は仕事をしながら移動時の電車内などでスマホで絵を描いてはインスタグラムにアップする活動を続け2021年、アーティスト活動を開始しました。【主な活動実績】・2021年 ART LIVE 2021 に出演。人気ミュージシャンとのコラボステージでライブペイントを実施。制作した作品3点のNFTがオークションで全て落札される。・2022年「eスポーツと、e未来。」をテーマに掲げる「gespo☆party 2022」に参加。2日目のオープニングアクトでのライブペイントを実施。・2023年 世界最大級のNFTイベント「NFTNYC2023」にスピーカーとして参加。会場内で作品展示。・2023年「ファミマプリント」でアート作品ブロマイドの販売を開始。その他、詳細はウェブサイトをご覧ください。 ■お問い合わせ詳細内容および当記事に関して、ご質問等ありましたら以下フォームまたはメールよりお知らせくださいませ。 takuroman753@gmail.com 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年01月29日東京国立近代美術館では、「美術館の春まつり」を2024年3月15日(金)から4月7日(日)まで開催する。桜など春にちなんだ作品が集結桜の開花時期に合わせて、東京国立近代美術館で開催される毎年恒例の「美術館の春まつり」。期間中は、所蔵品ギャラリーの所蔵作品展「MOMATコレクション」にて、桜をはじめとする花を描いた作品などを含めた作品約200点を、12の展示室ごとにテーマを設けて様々な切り口から紹介する。会場では、春の時期のみ公開する東京国立近代美術館の代表作のひとつ、川合玉堂による重要文化財《行く春》、雨に濡れる吉野の桜を描いた菊池芳文《小雨ふる吉野》などを展示。また、木の枝や桜など自然を対象とした絵を多く描いた現代作家・児玉靖枝の《ambient light - sakura》のほか、“樹”をモチーフにし続けてきた日高理恵子、20世紀に活躍したスイスの画家、パウル・クレーらによる春にちなんだ作品も鑑賞することができる。開催概要「美術館の春まつり」会期:2024年3月15日(金)~4月7日(日)会場:東京国立近代美術館住所:東京都千代田区北の丸公園3-1開館時間:10:00〜17:00(金・土曜は20:00まで)※入館はいずれも閉館30分前まで※同時開催の企画展「中平卓馬火―氾濫」■所蔵作品展 「MOMATコレクション」会期:2024年1月23日(火)~4月7日(日)会場:4-2階 所蔵品ギャラリー観覧料:一般 500円、大学生 250円※金・土曜日の17:00以降は一般 300円、大学生 150円※高校生以下および18歳未満、65歳以上、障害者手帳の所持者と付添者は無料※所蔵作品展入館当日にかぎり、コレクションによる小企画「新収蔵&特別公開|ジェルメーヌ・リシエ《蟻》」も観覧可■同時開催・企画展「中平卓馬火―氾濫」会期:2024年2月6日(火)~4月7日(日)会場:1階 企画展ギャラリー観覧料:一般 1,500円、大学生 1,000円※高校生以上および18歳未満、障害者手帳の所持者と付添者は無料※企画展入館当日にかぎり、所蔵作品展「MOMATコレクション」、コレクションによる小企画「新収蔵&特別公開|ジェルメーヌ・リシエ《蟻》」も観覧可・コレクションによる小企画「新収蔵&特別公開|ジェルメーヌ・リシエ《蟻》」会期:2024年1月23日(火)~4月7日(日)会場:2階 ギャラリー 4※所蔵作品展「MOMATコレクション」の観覧料で鑑賞可【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)
2024年01月26日あべのハルカス美術館では、日本美術や西洋美術、現代アートなど多彩な展覧会を開催しています。2024年度は4月より「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」、7月より「あべのハルカス美術館開館10周年記念 広重 ー摺の極ー」の開催を予定しております。(既報のとおり。詳細は別紙参照)上記2本の展覧会に続き、新たに2024年度後半に開催する展覧会が決定しましたのでお知らせいたします。「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」会 期 :2024年10月12日(土)~2025年1月5日(日)共 催 :読売テレビ、産経新聞社開 催 趣 旨 :19世紀後半、モネへの酷評に始まるも西洋美術の伝統を覆した印象派。フランスに留学していた画家たちは、革新的な表現手法を持ち帰り各国で独自に展開していきました。本展では、1898年にアメリカ・ボストン近郊に開館して以来、早くから印象派の作品を収集してきたウスター美術館の所蔵品を中心に出品。とくにアメリカにおける印象派の諸相に注目し、その衝撃と影響をたどります。This exhibition was organized by the Worcester Art Museum※上記の画像データは貸出が可能です。ご希望の方はお問合せください。また、事前に原稿の確認が必要になります。(画像の使用は、本展覧会をご紹介いただく媒体に限ります。ご使用後は破棄をお願いします。)※開催1ヶ月前を目処に詳細なプレスリリースを皆様のもとへお送りします。別紙: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年12月12日企画展「坂本龍一展(仮)」が、東京都現代美術館にて、2024年12月21日(土)から2025年3月30日(日)まで開催される。坂本龍一、創作の軌跡をたどる坂本龍一は、多彩な表現活動を通して、常に時代の先端を切り拓いてきた音楽家・アーティストだ。1952年に生まれ、78年に『千のナイフ』でソロデビューした坂本は、同年に「イエロー・マジック・オーケストラ(Yellow Magic Orchestra)」に参加。83年の散開後も、映画『戦場のメリークリスマス』や『ラストエンペラー』の音楽を手がけるなど、多方面で活躍している。さらに2000 年代以降は、 さまざまなアーティストとともに空間内で音を立体的に設置する試みを積極的に展開するも、2023年にこの世を去った。企画展「坂本龍一展(仮)」は、坂本による大型インスタレーションを包括的に紹介する、日本初となる最大規模の個展。生前の坂本が本展のために構想した新作に加えて、これまでの代表作を美術館屋内外の空間に展開し、その創作活動の軌跡をたどってゆく。展覧会概要企画展「坂本龍一展(仮)」会期:2024年12月21日(土)〜2025年3月30日(日)会場:東京都現代美術館 企画展示室 1F・B2F住所:東京都江東区三好4-1-1※詳細については追って告知【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
2023年11月30日西洋料理【レストランアラスカフェスティバルタワー】スペイン料理【ETXOLAエチョラ】中華料理【熱香森 -LA SHANG SEN-】和食【割烹ふくすけ】中華料理【Szechwan Cuisine&Wine 四川料理御馥中之島ダイビル店】西洋料理【レストランアラスカフェスティバルタワー】大阪の西洋料理ならここ。長年愛され続ける老舗レストラン煌びやかなシャンデリアが優雅さを演出するダイニングフロア渡辺橋駅から徒歩1分、中之島フェスティバルタワー2Fにある老舗レストラン。90年以上の長きにわたり、新しい解釈で再構築した西洋料理を提供し続けています。店内は、積み重ねてきた歴史と伝統を漂わせるかのような落ち着きのある空間。開放感あふれるメインダイニングをはじめ、プライベートな時間をゆったりと紡ぐ個室も完備されています。90年以上つづく歴史と伝統の味『エスカルゴアラスカ風デミグラスソース』同店の味を求めて訪れるリピーターも多いこちら。その一つである『エスカルゴアラスカ風デミグラスソース』は、濃厚な特製デミグラスソースとエスカルゴの組み合わせが絶品。『黒毛和牛フィレ肉のローストグレイビーソース』や『甘エビのタルタル仕立てキャビアを添えて』など、豪華でありながらも親しみの持てる料理の数々をぜひ味わってください。レストランアラスカフェスティバルタワー【エリア】中之島【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】4000円【ディナー平均予算】10000円【アクセス】渡辺橋駅 徒歩1分スペイン料理【ETXOLAエチョラ】大人の隠れ家でスペイン・バスク地方の料理とワインに心酔大人数でも十分な距離が保てる広々とした店内大阪メトロ御堂筋線本町駅から徒歩5分のところにある、スペイン・バスク地方の料理とお酒が楽しめるレストランテ。好立地にありながらも、都会の喧騒を忘れられる隠れ家的雰囲気も魅力です。シェフの料理風景を眺めながら食事ができるカウンター席と、2名・4名掛けのテーブル席を設置。アイボリーとブラウンでコーディネートされた大人の雰囲気に満ちた空間で、ゆったり至福の時が過ごせます。あさりだしの旨みが詰まった、あっさり味の『バスク風あさりご飯』スペインのバスク地方は、世界から“美食の都”と称される地。バスクを代表する定番料理に日本のエッセンスを加えた、味わい深い料理が並びます。中でも、『バスク風あさりご飯』や『紅ズワイガニのグラタン』は必食の一皿。シンプルな見た目ながら、魚介の旨みが詰まった自慢のメニューです。バスク産微発泡白ワイン『チャコリ』など、ワインもスペイン産で統一しています。ETXOLAエチョラ【エリア】阿波座/京町堀【ジャンル】ステーキ【ランチ平均予算】3000円【ディナー平均予算】10000円【アクセス】本町駅 徒歩5分中華料理【熱香森 -LA SHANG SEN-】癒しあふれる森のような空間で、本格中華を召し上がれ天井高5mの開放感と豊かな緑あふれる癒しの空間大阪メトロ御堂筋線本町駅から徒歩5分、都心のオアシス・靭公園に面する緑豊かな中華料理店。扉を開けると、広々とした空間に数多くの植物が置かれた圧巻の光景に目を奪われます。オシャレで落ち着きのある店内には、テーブル席が18席、完全個室が1部屋、バーカウンターが7席あり、いろいろなシチュエーションに対応。誕生日や記念日のお祝いなどにもピッタリの一軒です。あっさりとした味わいを堪能できる『吉切鮫尾鰭の姿煮込み 上湯ソース』食を通して季節を楽しむ、彩り豊かなヘルシー中華が楽しめます。気仙沼産の上質なヨシキリザメを使用した『吉切鮫尾鰭の姿煮込み 上湯ソースメニュー』や『風薫る 海老のマヨネーズソース』など、思わず歓声が出てしまうほどの美しさ。『葡萄と黒酢の特製酢豚~葡萄の香りをまとわせて~』もあっさりとした味わいで、何度も通いたくなる料理たちが出迎えてくれます。熱香森 -LA SHANG SEN-【エリア】阿波座/京町堀【ジャンル】中華料理【ランチ平均予算】1000円【ディナー平均予算】10000円【アクセス】本町駅 徒歩5分和食【割烹ふくすけ】本物の食材が持つ本当のおいしさを隠れ家的な割烹料理店で味わう肩肘張らずにリラックスできる雰囲気の店内福島駅から徒歩2分、【割烹ふくすけ】は駅前に広がる飲食店街の一角にある割烹料理店です。雑居ビルの2階にあり、まるで隠れ家のような雰囲気。店主は気さくな人柄で、割烹だからと緊張することもなく食事が楽しめます。店内はカウンター6席、個室6席でこぢんまりとしていて、少人数での会食にピッタリのお店です。真においしい新鮮な海の幸が味わえる『お造り』仕出しを営む魚屋に生まれ、料理人の道へ進んだ店主は、本物をお出しする、まがいものは出さない、がモットー。その時々で本当にいいものにこだわって仕入れています。天然ものや産地が明確な旬の魚介を使った『お造り』は、厳選した素材が持つ真のおいしさを味わえます。酒とコブで丁寧にだしをとった『すっぽん鍋』は、旨みが凝縮したスープが命の一品です。割烹ふくすけ【エリア】福島/野田【ジャンル】日本料理・懐石・会席【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】8000円【アクセス】福島駅 徒歩2分中華料理【Szechwan Cuisine&Wine 四川料理御馥中之島ダイビル店】本格四川料理の香ばしく豊潤な味わいに酔いしれる2名から使える完全個室、モダンで落ち着いた雰囲気渡辺橋駅直結、中之島ダイビル3Fにある四川料理の名店。洗練された雰囲気の中で、香ばしく豊潤な味わいの本格的な食事を楽しむことができます。店内は、中国の伝統と西洋のテイストが融合したモダンな空間。広々としたホールフロアに加え、ラグジュアリーな完全個室も用意されています。上質なおいしさはもちろん、華やかな気分も味わえるとっておきの一軒です。あっさりとしながらも深みのある味わいが広がる『活あわびの姿煮込み』じっくりと煮込まれた味わいが堪らない『活あわびの姿煮込み』、ピリッとした辛さがやみつきになる『紋甲イカの唐辛子炒め』、自家製香辣醤が優雅に香る『極上XO醤ソースの麻婆豆腐~土鍋仕立て』など、オススメの料理がずらり。いずれも、料理人の巧みな技が冴えわたる深みのある味わいで、食べる人を幸せなひと時へと誘ってくれます。Szechwan Cuisine&Wine 四川料理御馥中之島ダイビル店【エリア】中之島【ジャンル】中華料理【ランチ平均予算】1000円【ディナー平均予算】8000円【アクセス】渡辺橋駅 徒歩1分※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。
2023年10月23日「第13回TOKYO ART BOOK FAIR(東京アートブックフェア)」が、2023年11月23日(木・祝)から11月26日(日)まで東京都現代美術館で開催される。「TOKYO ART BOOK FAIR」約300組の出版社などが集結開催13回目を迎える「TOKYO ART BOOK FAIR」は、アート出版に特化したブックフェア。2023年は、国内外から約300組の独創的なアートブックを制作する出版社、ギャラリー、アーティストらが集結する。北欧5カ国の出版文化を紹介特定の国や地域に焦点を当て出版文化を紹介する恒例企画「ゲストカントリー」では、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、アイスランドの北欧5カ国を特集。今回は、「TOKYO ART BOOK FAIR」初の試みとして開催される映画祭において、北欧5カ国で作られたドキュメンタリー映画9作品を上映する。「清里現代美術館 アーカイヴプロジェクト展」「TOKYO ART BOOK FAIR」が企画する展覧会では、「清里現代美術館 アーカイヴプロジェクト展」と「Thomas Kong “ARTS FOR SALE”」を開催。「清里現代美術館 アーカイヴプロジェクト展」では、2014年に惜しくも閉館した個人美術館・清里現代美術館旧蔵のコレクションを紹介する。ヨーゼフ・ボイス、アーノルフ・ライナー、フルクサスを柱に現代美術作品を集めた清里現代美術館のアーカイブから一部を鑑賞できる。トーマス・コンにフォーカスする展覧会「Thomas Kong “ARTS FOR SALE”」一方「Thomas Kong “ARTS FOR SALE”」では、韓国に生まれ、アメリカ・シカゴを拠点に活動したアーティスト兼コンビニエンスストアオーナーのトーマス・コンにフォーカス。トーマス・コンは、自身がシカゴ郊外で営んでいた小さなコンビニエンスストア「KIM’S CORNER FOOD」の店内を飾り付けるため、60歳を過ぎてから、お菓子や煙草の空き箱、包み紙、新聞や雑誌の切り抜き、ビニール袋、不要になったダンボールなど、身近にあるものを使ったコラージュ作品を作り始めた人物だ。彼が生み出したコラージュ作品は、いつしか店内を埋め尽くし、コンビニエンスストアをのものをアート作品に、彼自身をアーティストに変えていった。「Thomas Kong “ARTS FOR SALE”」では、彼が遺した膨大な作品群の一部と、1点もののアートブック、「KIM’S CORNER FOOD」のアーカイブ資料を展示する。『花椿』や『NOT FAR』の特別ブースさらに、資生堂(SHISEIDO)の企業文化誌『花椿』や、東京デザインスタジオ ニューバランス(TOKYO DESIGN STUDIO New Balance)がプロデュースするフリーマガジン『NOT FAR』、スキン&マインドブランド・バウム(BAUM)が「TOKYO ART BOOK FAIR」のために制作した小冊子『Trees:Five Perspectives』にまつわる特別ブースが設置されるほか、トークショーや子ども向けのワークショップ、作家によるサイン会、ライブパフォーマンスなど多彩なイベントが開催される。【詳細】「第13回TOKYO ART BOOK FAIR(東京アートブックフェア)」会期:・2023年11月23日(木・祝)12:00~20:00・2023年11月24日(金)~26日(日)11:00~19:00会場:東京都現代美術館住所:東京都江東区三好4-1-1入場料:一般 1,000円※一部のイベントには別途参加費が必要。チケット販売は11月9日(木)12:00よりスタート予定。詳細は公式サイト、SNSを要確認。■映画祭開催期間:2023年11月24日(金)~12月7日(木)会場:Stranger住所:東京都墨田区菊川3-7-1 菊川会館ビル1F上映作品:『トーベ・ヤンソンの世界旅行』(1993)『ハル、孤独の島』(1998)『トーベとトゥーリッキの欧州旅行』(2004)『ザ・ヴァスルカ・エフェクト』(2019)『見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界』(2019)『画家と泥棒』(2020)『アアルト』(2020)『コペンハーゲンに山を』(2020)『アポロニア、アポロニア』(2022)
2023年10月19日入谷【Inoubliable】上野【Chanfe Tokyo/シャンフェ東京】上野【鮨尽誠】上野【中国料理古月池之端本店】上野【ブラッスリーレカン】入谷【Inoubliable】本格フレンチを厳選ワインと堪能。スタイリッシュな店内も話題に美しいロゼ色、柔らかな食感の『仔羊のロティ』モダンフレンチの【Inoubliable】は東京メトロ・入谷駅から徒歩2分。長野県産の「野菜」や北海道産「ミルキーポーク」など、生産者が真心込めてつくりあげたこだわり食材をふんだんに使用した、独創的な世界観を表現する逸品がそろいます。オシャレな雰囲気の中、至福のひと皿が堪能できるはず。U字方のカウンターはひとりにもカップルにもオススメ。居心地抜群北欧のカフェを思わせるカジュアルな雰囲気の店内に設置されるのは、12席のカウンター席と8席のテーブル席。木調の温かみのある空間は一人でもリラックスできる雰囲気で、西洋絵画に親しんだ後などにピッタリのお店です。フランス産のものを中心にセレクトしたワインとおいしい料理で寛ぎの時間を過ごしてみては。Inoubliable【エリア】上野【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】4000円【ディナー平均予算】8000円【アクセス】入谷駅 徒歩2分上野【Chanfe Tokyo/シャンフェ東京】厳選素材を革新的なメニューで提供。アイデア光る魅惑のコースワンタンの皮で包んださつま芋をサクッと素揚げした『芋の天ぷら』上野・不忍池近く。東京メトロ・上野駅から徒歩10分の【Chanfe Tokyo/シャンフェ東京】は、独創性あふれるコース料理が堪能できるダイニングバー。魚介類は朝一番に豊洲へ出向いてシェフ自らが目利きするなど、素材のクオリティを徹底重視。洗練と華やかさを備えた盛付けは目にもおいしい限りです。計算された照明が心地よく、席に着いた瞬間から日常を忘れさせてくれますカウンター席を中心に、ゆったり過ごせるソファ席も用意。落ち着いた雰囲気に一輪挿しの花を添えるといった空間づくりの妙は、特別な日を過ごすのにピッタリです。席数には限りがあるので、予約して訪ねるのがベター。カリフォルニア産を中心とした70種以上のワインも自慢です。Chanfe Tokyo/シャンフェ東京【エリア】湯島【ジャンル】ダイニングバー【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】6000円【アクセス】上野駅 徒歩10分上野【鮨尽誠】目利きの素材で旬のおまかせ握りを満喫。個室の夜景も思い出に旬素材の逸品料理を織り交ぜた『特上おまかせ握りコース』各線・上野駅からの徒歩1分という絶好アクセス。【鮨尽誠】は大将自らが厳選した新鮮な魚介類を、一つ一つ工夫を凝らして丹念に仕上げた料理の数々が自慢。名店で修業を重ねた職人が織り成す握りと、旬素材を活かした一品料理が存分に楽しめます。おまかせ握りコースで味わうのがオススメ!凛とした空気感が漂うカウンター席。店主との会話が緊張をほぐします落ち着いた和の空間の中心は洗練されたカウンター席。店主のおもてなしも心地よく、鮨店のカウンターデビューにもピッタリです。4名からの小グループから利用できる個室は夜景も見事。旬が香るコース料理と相性抜群の日本酒やワインも取りそろえるなど、ドリンクメニューも充実しています。鮨尽誠【エリア】上野【ジャンル】鮨・寿司【ランチ平均予算】3000円【ディナー平均予算】8000円【アクセス】上野駅 徒歩1分上野【中国料理古月池之端本店】レトロムードに包まれた一軒家レストランで出合う、体にやさしい会席中国料理中国と日本の精進料理の長所を掛け合わせた『夜の精進料理コース』東京メトロ・根津駅から徒歩3分。JR上野駅からも徒歩圏内の【中国料理古月池之端本店】。昭和初期から残る風情あふれる一軒家で味わえるのは、伝統的な技法を駆使した斬新な会席風の中国料理。1つのコースに20もの野菜を盛り込むこだわりは、「栄養薬膳大師」の資格をもつ実力派ならではです。襖を外せば大広間としても使える座敷席。多彩なシーンに活躍します豊かな緑に包まれた閑静な一角に立つ一軒家は、まさに大人の隠れ家。店内には、座敷席や畳のテーブル席など趣の違う大小5つの個室があり、特別なひとときを過ごすのに最適です。昭和初期の建具なども活かしたレトロな雰囲気も魅力的。博物館帰りに、展示の話題を語り合うのにオススメです。中国料理古月池之端本店【エリア】上野【ジャンル】中華料理【ランチ平均予算】5000円【ディナー平均予算】12000円【アクセス】根津駅 徒歩3分上野【ブラッスリーレカン】歴史を刻んだ旧貴賓室でいただく、エスプリが香り立つフランス料理魚介のうまみたっぷり。スペシャリテ『末竹シェフの特製ブイヤベース』JR上野駅の改札口を出てすぐという好立地。【ブラッスリーレカン】は、駅に残る旧貴賓室を利用したクラシックなレストランです。テーマは「自由に楽しむもう一つのフランス料理の世界」。各国から厳選した素材でコース料理だけでなく、日本の季節感を大切にアラカルトも豊富にそろえます。由緒ある旧貴賓室を活かした空間は、都会の喧騒を忘れさせてくれる存在昭和7年に造られたアールデコ様式の店内は、当時のままのレトロなインテリアが残るエレガントな雰囲気に満ちています。テーブル席とソファ席を含め座席は全56席で、貸切りも可能。特別な時間が流れる空間は、美術館での余韻にひたるにはベストな選択です。ワインの品ぞろえにも自信あり。ブラッスリーレカン【エリア】上野【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】3000円【ディナー平均予算】6000円【アクセス】上野駅 徒歩1分※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。
2023年10月16日現代美術の最前線で活躍する村上隆による国内の美術館ではおよそ8年ぶりとなる大規模個展『村上隆 もののけ 京都』が、京都市京セラ美術館にて2024年2月3日より9月1日まで、7か月間にわたって開催される。2023年2月の時点では、会期終了が2024年6月30日と発表されていたが、大幅に延長し、9月1日までの開催となることが決定した。マンガやアニメといったポピュラーカルチャーなどの引用やそれらとのコラボレーションを通して、アートの価値や本質的な意味を問いかけてきた村上隆。現代のアートシーンを代表する存在として世界中で高い評価を受けており、『アートレビュー』誌の「Power 100(アート界で最も影響力のある100人)」には10年連続で選出されている。今年度開館90周年を迎える京都市京セラ美術館で開催される同展は、江戸時代に絵師たちが活躍した京都に深い関心を持ち、インスピレーションを得てきた村上による、東京以外では初の大規模個展となる。現在、同展に向けて《かわいい夏休み(黄金の王国の夏休み)》(2008年)や、「光琳」シリーズ(2015年)など日本美術に想を得た作品の同展特別バージョンを制作しているほか、京都とその歴史を参照した数々の新作を構想中とのこと。美しい伝統が息づく京都を舞台に、村上隆の新たなる世界が展開される予定だ。<開催情報>『京都市美術館開館90 周年記念展 「村上隆 もののけ 京都」』2024年2月3日(土) 〜 9月1日(日)、京都市京セラ美術館 新館 東山キューブにて開催
2023年10月16日「古代エジプト美術館展」が、東広島市立美術館にて2023年10月10日(火)から11月26日(日)まで開催される。福岡アジア美術館でも開催された巡回展だ。古代エジプト専門美術館「古代エジプト美術館 渋谷」所蔵作品を紹介「古代エジプト美術館展」は、古代エジプト専門美術館である「古代エジプト美術館 渋谷」の所蔵作品を紹介する展覧会だ。同館が所蔵する古代エジプト遺物は1,000点以上にのぼり、先王朝時代からローマ支配時代までを網羅。それらコレクションからは、古代エジプト文化の全貌をうかがい知ることができる。ミイラや木棺・ツタンカーメンの指輪など約200点を展示本展では、「古代エジプトの神々と信仰」「ファラオが率いた国家」「古代エジプト人の衣・食・住」「古代エジプトの死生観ー再生とミイラ」の4つのテーマに分けて作品を展示。ミイラやミイラマスク、人型木棺、神殿の石柱、ツタンカーメンの指輪といった当時の生活様式が分かる作品など約200点を展示する。古代エジプトの神々と信仰古代エジプト人は、この世界や宇宙は創世神によって創造されたもので、後に多くの神々が誕生したと考えていた。中でも、動物は人間にはない特別な能力を持つものと信じられていたことから、多くの動物神が信仰されていた。第1章「古代エジプトの神々と信仰」では、そんな動物神の信仰に着目し、多様な神々の護符や神像、動物のミイラを扱う。ファラオが率いた国家&古代エジプト人の衣・食・住このほか、第2章「ファラオが率いた国家」では、常に絶対的権力を行使していた国王ファラオや、人口の約10%にあたるエリート高官たちにフォーカスし、ファラオをモチーフとした像やレリーフ、神殿の柱などを展示。また第3章「古代エジプト人の衣・食・住」では、ツタンカーメン王の指輪や化粧用容器、ジュエリーなどを展示することで、当時の人々の生活様式に迫る。古代エジプトの死生観ー再生とミイラまた、古代エジプト人は、死後に再生し永遠なる生命を得ると信じており、死者の遺体をミイラとして保存していた。現在確認できている最古のエジプトのミイラは、先王朝時代に自然乾燥により作られたものだ。そして、第3中間期にミイラ作りの技術が頂点に達して以降、末期王朝時代からプトレマイオス朝、ローマ支配時代にかけても多くのミイラが作られた。第4章「古代エジプトの死生観ー再生とミイラ」では、少女のミイラや人型木棺、副葬品などを紹介する。ピラミッドの最新調査の様子も紹介さらに本展では、過去100年間学術調査がほとんど行われなかったメイドゥム(マイドゥーム)・ピラミッドの最新調査も紹介。古代エジプト人が築いた神々への信仰や国家、暮らし、死生観など多様なテーマから、3,000年にわたる巨大文明の歴史を紐解いていく。展覧会概要「古代エジプト美術館展」会期:2023年10月10日(火)~11月26日(日)会場:東広島市立美術館 2階・3階展示室住所:広島県東広島市西条栄町9-1時間:9:00~17:00(入館は閉館30分前まで、ただし10月10日(火)は10:00開館、10月28日(土)・11月25日(土)は19:00まで開館)休館日:月曜日観覧料:・前売券 一般 1,040円、大学生 720円・当日券 一般 1,300円、大学生 900円、高校生以下無料※当日券に限り20名以上の団体2割引き。※学生料金は学生証の提示が必要。※後期高齢者医療被保険者証・身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の交付対象者は提示により、観覧無料。※11月3日(金・祝)は無料開館日。前売券販売所:東広島市立美術館、セブンチケット(セブンコード:102-269)※販売期間:2023年8月10日(木)~10月9日(月・祝)/東広島市立美術館での販売は休館日を除く。【問い合わせ先】東広島市立美術館TEL:082‐430-7117
2023年09月28日特別展「チョコレート 至高の名を与えられしもの」が、金沢21世紀美術館にて、2023年10月28日(土)から11月3日(金・祝)まで開催される。「ショコラの街・金沢」にてチョコレートの魅力を探るひがし茶屋街など、多くの町屋カフェや老舗和菓子屋が点在する金沢。茶の湯や和菓子を好むイメージが強いが、チョコレートの消費においては全国トップクラスを誇る街でもある。近年は、特色のあるチョコレート作りに取り組む若手のショコラティエが活躍するなど、金沢の食文化にさらなる厚みを加えている。チョコにまつわる現代美術作品や工芸作品を展示「チョコレート 至高の名を与えられしもの」は、「ショコラの街・金沢」にてチョコレートの魅力を余すことなく伝える展覧会。会場では、チョコレートにまつわる現代美術作品や、“チョコレート的な”要素を掛け合わせ、チョコレートに見立てることができる工芸作品など、杉本博司や中村卓夫、原嶋亮輔らの作品を展示する。また、チョコレートを素材に独自の技術で造形に取り組むショコラティエ、ステファン・ルルーの作品も初公開されるなど、創造性溢れるチョコレート作品を見ることができる。中南米の高地からヨーロッパへ、カカオの通った道チョコレートの素となるカカオの原産地は、中南米の高地つまり紀元前グァテマラに栄えていたマヤ、さらには現在のメキシコにあたるアステカに遡り、その土地でのチョコレートは、貨幣としての価値も持つまでになった。その後、大航海時代の17世紀頃、スペインを介してヨーロッパにもたらされたカカオは、宮廷から上流階級を中心に、嗜好品あるいは滋養飲料として徐々に広まっていく。カカオに砂糖、ニッキ、バニラなどを混ぜ「この上なきもの(nec plus ultra)」となった「チョコレート」は、上流階級だけでなく市民階級にまで普及、また近代化に伴い大衆化し、世界中の人々から愛されるものとなった。本展では、そんなカカオの通った道のりを国内に残る稀覯本や資料によって紹介。人々がカカオを受容した歴史と文化を紐解いていく。稀覯本など資料は、主に国内有数の菓子・チョコレートの資料を持つ前田重兵衛のコレクションから展示される。展覧会概要金沢21世紀美術館特別展「チョコレート 至高の名を与えられしもの」会期:2023年10月28日(土)~11月3日(金・祝)会場:金沢21世紀美術館 市民ギャラリーA住所:石川県金沢市広坂1-2-1開場時間:10:00~18:00観覧料:無料<参加アーティスト / デザイナー>杉本博司、ヴィック・ムニーズ、中村卓夫、ステファン・ルルー、オットー・キュンツリ、ミリー・スティーヴンス、原嶋亮輔、八木夕菜、五月女晴佳、大村大悟、狩野佑真、御菓子丸、東京香堂【問い合わせ先】金沢21世紀美術館TEL:076-220-2800
2023年09月11日特別展「20世紀美術の冒険者たち─名作でたどる日本と西洋のアート」が、香川の高松市美術館にて、2023年9月30日(土)から11月19日(日)まで開催される。20世紀日本、未知の表現の追求明治時代以降の日本では、西洋化と近代化による社会の変化とともに、新しい美術表現が切り拓かれてきた。特別展「20世紀美術の冒険者たち─名作でたどる日本と西洋のアート」は、20世紀の日本美術の展開を、西洋の近代美術にもふれつつ紹介する展覧会だ。東京国立近代美術館のコレクションを中心に本展では、東京国立近代美術館のコレクションに、高松市美術館、熊本県立美術館の所蔵品を交えた78点の作品を展示。岸田劉生の《麗子肖像(麗子五歳之像)》、モダンガールや潜水艦といった近代文明を象徴するモチーフを散りばめた古賀春江の《海》など、東京国立近代美術館が誇る名品の数々を目にすることができる。日本における近代美術から現代美術への展開本展では、日本における近代美術から現代美術への展開を紹介。西洋から「美術」という概念がもたらされ、展覧会や美術学校といった制度が整備された明治時代、個に根差した表現が重視された大正時代、抑圧のもとで前衛芸術が追求された昭和時代の戦前期、そして新たな発想や従来にない素材を用いて多様な表現が展開された戦後期まで、未知の表現を開拓することを試みてきた軌跡をたどってゆく。西洋の近代美術もさらに、会場では、日本の近代美術の展開を語るうえで欠くことのできない、西洋の近代美術も紹介。ピエール=オーギュスト・ルノワールの《胸に花を飾る少女》や、アンリ・ルソー《第22回アンデパンダン展に参加するよう芸術家達を導く自由の女神》、パウル・クレー《花ひらく木をめぐる抽象》、ワシリー・カンディンスキー《全体》などを展示する。展覧会概要高松市美術館開館35周年記念令和5年度国立美術館巡回展「20世紀美術の冒険者たち─名作でたどる日本と西洋のアート」会期:2023年9月30日(土)~11月19日(日)会場:高松市美術館 2階展示室住所:香川県高松市紺屋町10番地4開館時間:9:30〜17:00(金・土曜日は19:00まで)※入室はいずれも閉館30分前まで休館日:月曜日(10月9日(月・祝)は開館)、10月10日(火)観覧料:一般 1,200円(960円)、大学生 600円(480円)、高校生以下 無料※( )内は前売および20名以上の団体料金※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の所持者は入場無料※前売券は、9月29日(金)まで、高松市美術館ほかにて販売■巡回情報・熊本県立美術館会期:2023年7月22日(土)~9月18日(月・祝)住所:熊本県熊本市中央区二の丸2番【問い合わせ先】高松市美術館TEL:087-823-1711
2023年09月02日東京・京橋のアーティゾン美術館が、館のコレクションと現代美術作家の共演シリーズとして開催している毎年恒例の『ジャム・セッション』。画家の山口晃を迎えたその第4弾が、9月9日(土)から11月19日(日)まで開催される。山口晃(1969-)は、東京芸術大学大学院美術研究科絵画専攻(油画)修士課程を修了。日本の伝統的絵画の様式に立脚しつつ、油絵の技法を用いた独特の作風で知られる。絵画や立体、漫画、インスタレーションなど、多岐にわたる作品を国内外で精力的に発表する一方、2013 年には著作『ヘンな日本美術史』で第12 回小林秀雄賞を受賞するなど、文筆家としても活躍している。美術史にも造詣の深い山口が、西洋の近代絵画と日本の近代洋画の優れたコレクションで知られる館で開かれる同展で問いかけるのは、「近代」とは、「日本的コード」とは、そして「日本の本来性」とは何か、ということだという。その問いの答えを考えるべく山口が選んだ館蔵品は、日本の室町時代に活躍した水墨画家・雪舟の《四季山水図》と、しばしば「近代絵画の父」とも呼ばれるポスト印象派の画家セザンヌの《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》。同展の大きな見どころは、その雪舟に基づく新作インスタレーションと、セザンヌ理解に向けて山口が行なった「自由研究」の成果の展示となる。同展ではまた、別のインスタレーション群も出品される。山口の作品を見るときも、また雪舟やセザンヌ、さらには日本の近代絵画を見るときにも、重要な役割を果たすのは鑑賞者それぞれの視覚認知機能だという認識から、その視覚認知機能を改めて意識できるようなインスタレーションが、山口の思考を追体験できるように展開されるのだ。同展のもうひとつの見どころは、山口が手がけた話題作の原画が初公開されること。2019 年に放映された NHKの大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺〜」のオープニングタイトルバック画となった《東京圖》や、2021 年に完成した東京メトロ日本橋駅のパブリックアート《日本橋南詰盛況乃圖》など、緻密に描き込まれた原画のその精緻さはまさに圧巻である。ぜひこの機会に訪れて、山口が掲げた問いかけについて、山口とともに考えてみたい。<開催情報>『ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン』会期:2023年9月9日(土)〜11月19日(日)会場:アーティゾン美術館 6階展示室休館日:月曜(9 月18 日、10 月9 日は開館)、9 月19 日(火)、10 月10 日(火)料金:ウェブ予約チケット 1,200 円/窓口販売チケット1,500 円(同時開催展も観覧可)※学生無料(高校生以上要ウェブ予約)※予約枠に空きがある場合、窓口販売あり※『創造の現場 —映画と写真による芸術家の記録』、『石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 読書する女性たち』も同時開催スペシャルサイト::
2023年08月09日あべのハルカス美術館では、日本美術や西洋美術、現代アートなど多彩な展覧会を開催しています。2023年度後半は9月16日(土)から11月12日(日)まで「安野光雅展」、11月23日(木・祝)から2024年1月21日(日)まで「コシノジュンコ 原点から現点」、2月2日(金)から4月7日(日)まで「あべのハルカス美術館開館10周年記念 円空―旅して、彫って、祈って― 」 を開催予定です。(既報のとおり。詳細は別紙参照)上記の展覧会に続き、2024年度に「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」「あべのハルカス美術館開館10周年記念 広重 ー摺の極ー」 の開催が新たに決定しましたのでお知らせいたします。「徳川美術館展 尾張徳川家の至宝」会 期 :2024年4月27日(土)~6月23日(日)共 催 :徳川美術館、読売新聞社開 催 趣 旨 :徳川家康の九男・義直(1600~50)によって創始された尾張徳川家は、名古屋城を居城とした大大名で、紀伊徳川家・水戸徳川家とともに御三家の一つに数えられていました。徳川美術館は、その尾張徳川家に伝えられた大名道具を有しており、その所蔵品は家康の遺品「駿府御分物」をはじめ、歴代当主や夫人たちの遺愛品など一万件余りにのぼります。本展では、数ある名品の中から、甲冑や刀剣など武具のほか、茶道具や香道具、能道具、婚礼調度、書画などを通して、尾張徳川家の歴史と華やかな大名文化をご紹介します。現存最古の源氏絵である国宝「源氏物語絵巻」と、三代将軍家光の長女千代姫が尾張徳川家に嫁ぐ際に持参した国宝「初音の調度」という、同館コレクションの精華というべき存在であり、日本を代表する名品も特別出品されます。「あべのハルカス美術館開館10周年記念 広重 ー摺の極ー」会 期 :2024年7月6日(土)~9月1日(日)共 催 :NHK大阪放送局、NHKエンタープライズ近畿、朝日新聞社開 催 趣 旨 :広重は、北斎とともに浮世絵版画の世界に風景画と花鳥画のジャンルを確立したことで高い評価を得ています。国民的な浮世絵師ともいえる知名度と人気を誇る広重ですが、大規模かつ総合的な展覧会は近年開催されていません。そこで、初期から晩年までの画業を総覧し、広重作品のすばらしさを再確認していただくとともに、あまり知られていない魅力的な作品を紹介し、広重のトータルなイメージを再構築いたします。※上記1~5の画像データは貸出が可能です。ご希望の方はお問合せください。また、事前に原稿の確認が必要になります。(画像の使用は、本展覧会をご紹介いただく媒体に限ります。ご使用後は破棄をお願いします。)※開催1ヶ月前を目処に詳細なプレスリリースを皆様のもとへお送りします。別紙: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年08月03日イギリスを代表する美術館、テート美術館のコレクションから「光」をテーマにした作品を紹介する展覧会『テート美術館展光― ターナー、印象派から現代へ』が、7月12日(水)に国立新美術館にて開幕、好評を博している。18世紀末から現代までの約120点の作品がならぶ展覧会は10月2日(月) まで開催される。テートは、英国政府が所有する美術コレクションを収蔵、管理する組織で、ロンドンのテート・ブリテンとテート・モダン、テート・リバプール、テート・セント・アイブスの4つの国立美術館で構成されている。この展覧会はそのテートが誇る約7万7000点のコレクションのなかから「光」をテーマに約120点をセレクトし紹介する国際巡回展。2021年、上海の美術館を皮切りにソウル、メルボルン、オークランドを巡回し、日本が最終会場となる。展覧会は7章で構成され、それぞれテーマに沿った作品が展示される。第1章「精神的で崇高な光」は、光と闇をもって宗教的主題や精神世界の表現を追求した作品が並ぶ。詩人であり画家であったウィリアム・ブレイクの《アダムを裁く神》では、神の背後に後光が描きこまれているが、これは威厳や権威を表現したもの。ジョン・マーティンの《ポンペイとヘルクラネウムの崩壊》では、イタリアのヴェスヴィオ火山の噴火と逃げまとう人々を光と闇を用いてドラマティックに描き出した。また、バーン=ジョーンズの《愛と巡礼者》では、天使のような人物が黒い服をまとった巡礼者を誘導する場面で光と闇を対比的に用いている。ウィリアム・ブレイク《アダムを裁く神》1795年ジョン・マーティン《ポンペイとヘルクラネウムの崩壊》1822年~2011年修復エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ《愛と巡礼者》1896~97年第2章「自然の光」は、自然のなかにある光をありのままに捉えようとした画家たちの動きを追う。ジョン・ブレット《ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡》は、雲の間を抜け、海に光を落とすやわらかい光を描いている。ターナーやコンスタブルなどイギリスを代表する画家や、モネやシスレーなど印象派の画家たちの作品もならぶ展示室中央には草間彌生による鏡の作品《去ってゆく冬》が据えられており、周囲の作品や人物、そして光を映し出す印象的な空間になっている。ジョン・ブレット《ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡》1871年中央:草間彌生《去ってゆく冬》2005年第3章「室内の光」は、室内の光を捉えようとした画家の作品に焦点を当てる。デンマークの画家、ヴィルヘルム・ハマスホイは、自宅の一室を何度となく描き続けた。第4章「光の効果」では、科学的なアプローチなどを用いて光と対峙した絵画、インスタレーション、写真などを取り上げている。左:ヴィルヘルム・ハマスホイ《室内》1899年、右:ヴィルヘルム・ハマスホイ《室内、床に映る陽光》1906年第5章の「色と光」は、色と光の関係を探求した作品を紹介する。光を探求し、さまざまな切り口の作品を制作するゲルハルト・リヒターの《アブストラクト・ペインティング(726)》は、なにかが描かれていた画面から絵具がスキージ(へら)で削り取られ、その結果抽象的な作品へと変化した作品。先に描かれていたと思われる絵はぼんやりとした形で残されていて、光に包まれているようにも見える。ゲルハルト・リヒター《アブストラクト・ペインティング(726)》1990年アメリカ人作家、ベー・ホワイトによる《ぶら下がったかけら》は、482本の糸と色とりどりの紙片で構成された作品だ。ペー・ホワイト《ぶら下がったかけら》2004年第6章「光の再構成」は、人工の光を素材とするアーティストに着目する。デイヴィッド・バチェラーの《ブリック・レーンのスペクトル 2》は夜の都市のような光を作り出し、オラファー・エリアソンは《黄色vs紫》で、特殊なフィルターが貼られた黄色いディスクに光を当てるインスタレーションを展開している。プロジェクターから投射された光は、ディスクを通して、2種類の色を壁に映し出されている。左:デイヴィッド・バチェラー《ブリック・レーンのスペクトル 2》2007年、右:デイヴィッド・バチェラー《私が愛するキングス・クロス駅、私を愛するキングス・クロス駅 8》2002〜07年オラファー・エリアソン《黄色vs紫》2003年そして最終章となる第7章「広大な光」では、光をよりダイナミックに扱う作家の作品を紹介する。ジェームズ・タレルの巨大なインスタレーションや、四方に光を投げかけながら回転するオラファー・エリアソンの《星くずの素粒子》などは、時間を忘れて見つめてしまうはずだ。オラファー・エリアソン《星くずの素粒子》2014年単なる名品展にとどまらず、18世紀の絵画作品から現代アートまで幅広い作品を通して「光」について考えることができる非常に刺激的で新しい発見に富んだ展覧会。夏休みにぜひ訪れたい展覧会だ。取材・文:浦島茂世<開催情報>『テート美術館展光— ターナー、印象派から現代へ』2023年7月12日(水)〜10月2日(月)、国立新美術館にて開催
2023年07月26日